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2016年3月30日 第128回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成28年3月30日(水)10:00〜12:00


○場所

ベルサール九段


○出席者

阿部、安部、井口、伊藤、稲葉、井上、内田、亀井、河村、小林、齋藤(訓)、齊藤(秀)、鈴木、鷲見、瀬戸、高野、武久、田中、田部井、東、福田(重田参考人)、堀田、本多、松田(敬称略)

○議題

1.平成27年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成27年度調査)の結果について
2.平成27年度介護従事者処遇改善状況等調査の結果について
3.その他

○議事

○佐原老人保健課長 定刻になりましたので、第128回「社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきたいと思います。
 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席を賜りましてまことにありがとうございます。
 まず、委員会の開催に当たりまして、委員に変更がございましたので御紹介をさせていただきます。
 日本歯科医師会の高野直久委員です。
○高野委員 高野です。よろしくお願いします。
○佐原老人保健課長 本日の委員の出席状況ですが、大西委員から御欠席の連絡をいただいております。また、福田富一委員にかわり、重田恭一参考人に御出席をいただいております。本日は24名の委員に御出席いただく予定になっております。社会保障審議会として成立することを御報告いたします。
 それでは、冒頭のカメラ撮影はここまでとさせていただきます。撤収方、御協力をお願いいたします。
 では、以降の進行は田中分科会長にお願いいたします。
○田中分科会長 皆さん、おはようございます。本日は「1.平成27年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成27年度調査)の結果(概要)」「2.平成27年度介護従事者処遇状況等調査の結果」などについて御議論をいただきます。
 初めに事務局より、資料の確認をお願いします。
○佐原老人保健課長 それでは、お手元の資料の確認をさせていただきます。
 まず、議事次第と委員名簿がございます。その後ろに資料として、議題1の改定検証研究に関するところで
 資料1「平成27年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成27年度調査)の結果について(案)」。
 資料1−1から1−7まで、各調査の概要をまとめたもの。
 それから資料2、資料3、資料4と、ここまでが改定検証研究の関係の資料です。
 それから次の議題で処遇改善の関係の資料として
 資料5−1、5−2、5−3があります。
 それから、その他の議題の関係で
 資料6が東日本大震災の関連の特例措置の関係のもの。
 そして資料7が福祉用具等の検討結果についてというものです。
 そのほか、参考資料が1から6まであります。
 もしも資料の過不足等がございましたら、事務局にお申しつけいただきたいと思います。
○田中分科会長 ありがとうございました。
 ここから議事次第に沿って進めてまいります。初めに議題1の「平成27年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成27年度調査)の結果(概要)」について議論を行います。この議題については今月16日に介護報酬改定検証・研究委員会が実施されました。まずは事務局から資料の説明をお願いします。その後に委員会における議論の状況について松田委員長から概要を御説明いただきます。
○佐原老人保健課長 はい、事務局です。
 まず、もう一度御確認いただきたいと思いますが、お手元に資料1、資料2、資料3、資料4があると思います。なお、資料1は1−1から1−7までございます。今回のこの改定検証研究ですが、昨年5月の給付費分科会、また9月の分科会で具体的に調査票も御承認をいただきまして、年度の後半で調査をやってまいりました。その結果を本日、御報告させていただくものです。
 資料1を見ていただきまして、全部で7本の改定検証研究をやるということになっております。また、資料3をごらんいただきたいと思いますが、全体的な流れというか考え方を1ページ目に書いておりまして、平成27年の改定の検証として、今回、7件の研究をやっております。また、平成28年度、29年度も同様の研究を進めていきまして、平成30年度の介護報酬改定に向けての準備を進めていきたいというものです。そしてこの7本の調査ですが、それぞれに調査検討組織を設置しまして専門の委員の方々に御検討いただいております。その結果については先ほど座長からもお話がありましたとおり、3月16日の改定検証・研究委員会で中間報告という形で御議論いただいたものです。そのときの資料がこの1−1から1−7までです。
 また、資料2はこの改定検証研究における各事業の主査の方からの自己評価です。それから資料4は改定検証研究における主な議論です。
 本日、簡単にこの7本の調査の結果の概要を御報告させていただきます。
 まず、資料−1をお開きいただきたいと思います。こちらは看護小規模多機能に関する調査でございます。この看護小規模多機能、いわゆる看多機は平成24年度からスタートしたものでして、1枚おめくりいただきますと2ページ目ですが、調査の目的があります。平成27年の改定でも、医療ニーズを持つ中重度の要介護の方々に十分対応できるようにということで、2行目の後半にありますが訪問看護体制強化加算あるいは減算というような新しい加算等をつくりまして、このような対応ができるようにということを進めております。
 2は調査方法が書かれておりますが、こちらは既に御了解いただいていることですので省略させていただきます。
 それから「3.調査結果概要」ということで簡単に御説明させていただきます。平成27年の基準の改正によりまして、登録定員の上限は25人から29人とされたところであります。平成26年時点の登録定員は101事業所が上限の25人であったということですが、平成27年時点では157事業所中73事業所が29人となっているということでありました。
 また、前回の改定で新設されました訪問看護体制強化加算、これは重度者への対応をしているとか緊急時の対応を強化しているといった場合の加算でありますが、この加算への該当状況については平成26年の改定前の実績で該当していたと見られる事業所は12%でありましたが、平成27年の今回の調査では21%にふえて、このような体制が整ってきたということです。
 また一方で、この訪問看護体制減算という、こういう体制が整っていないところについて減算をするというものでありまして、そういった事業所は改定前には20%あると想定されていましたが、平成27年の調査では10%に減少しているということです。
 また次の丸ですが、過去1年間の利用終了者の終了した理由につきましては、入院が36.5%ですが、一方で在宅死亡ということで在宅の方も23%いらっしゃったということで、総じて医療ニーズのある中重度の方への支援体制が充実してきたのではないかという結果になっております。
 それから次に、資料1−2をごらんいただきたいと思います。これも基本的に同じフォーマットでまとめておりますが、2ページ目をお開きいただきまして、こちらは中山間地域等におけるサービス提供のあり方に関する調査研究事業です。中山間地域等に所在する事業所の場合、いろいろな困難がございます。例えば職員の確保のことや利用者の居宅への移動など、いろいろ困難があるわけですが、これらに対して自治体や地域独自の支援の取り組みはどのようになっているのか。また、事業者が工夫している事項等についてはどのようになっているのかということについて、この中山間地域等に所在する事業者、また該当の市町村に聞いているというものでございます。
 続きまして3ページ、調査結果概要というところでございます。まず1つ目の丸ですが、中山間地域等のある市町村に聞いたところ、一部の地区ではサービス提供が困難な状況であると回答した市町村の割合は11.3%であったということです。困難な理由としては移動コストが過重、あるいは担い手確保や定着が困難ということが大きな理由として挙げられています。
 また次の丸ですが、中山間地域のある市町村におけるサービス提供推進の効果的な施策、取り組みとしてどのようなものがあるのか、この調査では3つに分類して検討しております。まず1点目は事業者がどんな工夫をしているのか。例えばICTの活用やサテライトを使ってやっている、他の事業との多拠点化といったことについてどのように取り組んでいるのか。それから2番目は、多様な主体による協働・連携。これは事業者だけでなくボランティアや民生委員など、そういったものもどのように使いながらやっているのか。それから3番目は制度による対応。これは介護報酬の基準該当サービスの活用、あるいは離島等相当サービスの活用についてどのように対応しているのかということでございます。
 まず1点目の、事業者による工夫ですが、そのうちの1番目、ICTの活用ということについては中山間地域に所在する事業者の活用状況は14.2%。サテライトについて中山間地域等のある市町村によるサテライトの承認状況は75.4%と多かったわけですが、基本的にこのサテライトを認めていない市町村も18.6%あったということです。
 また次の(マル3)、介護保険事業と他の多機能拠点化については、これは中山間地域の事業者の方が中山間地域以外の事業者と比較してどのようなお答えが多かったかといいますと、サービス提供地域に居住する高齢者数が減少しているとか、サービス提供地域に居住する要介護認定者数の減少が課題であると回答している割合が多く、利用者の確保がそもそも課題であるというような状況が見てとれました。
 次の丸ですが、多様な主体による協働・連携ということについて、中山間地域等と中山間地域以外の市町村とを比較して、見守り等、事業所で対応できない部分を地域住民や地域団体等に協力依頼しているという割合は中山間地域のほうが高いということです。
 また「3.制度による対応」ということで、介護保険の基準該当サービスについて中山間地域等のある市町村で具体的に把握しているという割合が20.6%。離島等相当サービスについて中山間地域等のある市町村で具体的に把握している割合は9.4%で、もう少し制度について周知する必要があるのではないかという結果も得られております。
 以上が資料1−2でございます。
 続きまして、資料1−3がリハビリテーションと機能訓練の機能分化とそのあり方に関する調査研究というものです。この調査は、通所リハビリあるいは通所介護で提供されているリハビリテーションや機能訓練といったものはお互いにどのように違うものなのか、その機能や役割を明確化させていく必要があるということで実施しております。
 したがいまして、通所リハビリ事業所や通所介護事業所等に調査をかけているものです。3の調査結果概要ですけれども、まず通所リハビリの事業所ではリハビリテーションマネジメント加算、これは平成27年に新設したものでありますけれども、これを届け出ている事業所は37.7%ありました。また、この通所リハのうち大規模事業所型(ローマ数字2)、これは月平均利用者が900名以上いるような大規模なところですが、こういったところでは65%程度がこのリハマネ加算(ローマ数字2)を届け出ており、かなり多かったということでございます。
 また、2つ目の丸。通所介護では機能訓練指導員が役割を担っているわけですが、どのような職種の方が担当しているかについては、看護職員が65.6%、理学療法士が11.5%というような現状になっています。
 また、1つ飛ばしまして利用者の主たる傷病がどのようなものであるかについては、通所リハの場合は脳卒中が43.4%、通所介護は認知症が22.4%であったということです。また、通所リハの利用期間は12カ月以上が69.7%、通所介護も69.8%と、利用期間自体はどちらも同じような状況でありました。
 また、ケアプラン上の目標はどうなっているのかということにつきまして、通所リハの利用者の方では心身機能の向上が51.6%、通所介護ではこれが32.7%、また通所介護では社会参加支援が26.0%、通所リハでは18.7%ということでありました。
 次の丸ですが、ADLを評価するに際して何らかの評価指標を用いてアセスメントを行っているのかということにつきましては、通所リハの場合は76.7%、通所介護では27.3%の方について何らかの評価指標が使われているようです。
 それから通所リハでは90.4%の利用者の方が主治医と連携しているけれども、通所介護で主治医と連携しているのは17.2%であったということであります。
 また、通所リハではリハビリ利用開始時に比べて障害高齢者の日常生活自立度が向上した利用者は26.6%、通所介護のほうでは12.4%であったという結果です。
 続きまして資料1−4、介護保険施設等における利用者等の医療ニーズへの対応のあり方に関する調査研究事業というものです。調査の目的ですが、介護保険3施設の利用者の方にどのような医療ニーズがあって、どのような医療が行われているのかを基本的に調べております。この際には、医療保険との関係にも留意しながらということですので、医療療養病床を持つ医療機関もあわせて調査しております。また、今回は看取りやターミナルケアについての実態把握も行っているところです。
 「3.調査結果概要」ですけれども、まず介護老人福祉施設では退所者に占める死亡退所者の割合が80%以上という施設が5割ということでありました。5割の施設では退所者のうちの8割の人が亡くなって退所していくということです。一方で、6カ月間の死亡退所者が全て施設内での死亡であった施設は3割を占めたということです。それから介護老人保健施設、こちらは死亡退所者の割合が少なくて、死亡退所者の割合が20%未満であった施設が8割あるということでありまして、特養と老健でこの点は随分差が出ているということです。
 それから次の丸ですが、看取りの実施方針についてで、介護老人福祉施設、介護老人保健施設では約7割、介護療養型医療施設では約8割で、看取り期に入った入所者に対して看取りを行っているとの回答がございました。また、看取りを実施している場合、介護老人福祉施設、介護老人保健施設では8割以上が看取りの計画を立てていたということであります。死亡された方の主たる死因は特養・老健では老衰が約半数を占めていたということですが、介護療養型医療施設では肺炎、老衰がそれぞれ25%を占めていて、死因でも少し違いがあるということでございます。
 また次の丸ですが、入院・入所者の要介護度を見ると、療養型医療施設では要介護4・5の者が8〜9割を占めており、その他の施設、特養や老健に比べますとその割合が高かったということでございます。
 また、医療区分1という医療ニーズの比較的低い方の割合は、介護療養型医療施設では5割を超えたが医療療養病床では約2割であったということです。
 それから次の丸は、これは看護師さんに対し、医師に適宜相談の上判断してくださいと言って聞いておりますが、医療区分1の方のうち入院・入所が不要な者の内訳を見ますと、介護老人保健施設と医療療養病床では認知症高齢者の日常生活自立度について自立・(ローマ数字1)の割合がそれぞれ17.2%、26.4%であったということであります。これは特養あるいは介護療養型医療施設と比べて高いということであります。また、特養あるいは介護療養型医療施設では、認知症高齢者の日常生活自立度が(ローマ数字2)a以上、より重度な方々ですが、そういう方が入院・入所の必要性の有無にかかわらず90%以上を占めていたということです。
 資料1−4は以上です。
 次に資料1−5をごらんください。こちらは居宅介護支援事業所に関する調査です。この調査は居宅介護支援事業所及び介護予防支援事業所(地域包括センター)に関して、そのケアマネ業務の現状について調査をしているものです。なお、この調査は平成15年から隔年で継続実施しているものになります。
 3ページ、「3.調査結果概要」です。まず、経年変化ということですが、施設の職員数は調査開始以来、常勤職員数が増加しており、前回調査では2.9人、今回調査では3.0人と増加しています。また、ケアマネジャー1人当たり担当利用者数の平均は、前回調査の36.2人から今回は34.6人に減少しています。
 次の丸ですが、特定事業所加算。職員の体制が厚いとか要介護3〜5の方の割合が高いといった場合に加算がありますが、この特定事業所加算を取得している事業所では、事業所内で年間研修計画を立てているのが88.8%、人材育成のために外部研修を計画的に活用している等が78.7%でありまして、特定事業所加算を取得していない事業所よりもこれらを実施している割合が高いという結果になっております。
 また、個別サービス計画についてサービス提供事業所からの個別サービス計画の取得とその活用について見ますと、特定事業所加算取得事業所、それからケアマネジャー1人で運営している事業所、これはいわゆる1人ケアマネ事業所ですが、それからその他の事業所。この3区分のいずれにおいても70%以上の事業所が、このサービス提供事業所から個別サービス計画を取得して、内容がケアプランに沿っているかを確認しているということでございます。
 それから次の丸ですが、医療機関等との連携状況です。利用者の方が入院した場合に、医療機関等とどのように連携しているのか、これは入院者数に占める情報提供を行った人数。仮に入院した方が10人いるとすると、病院に情報提供をケアマネのほうからした人数はどのくらいなのか。あるいは退院者に占める、面談を行った人数。退院されたケースについて、実際に病院の方と面談をした人数。こういった割合は特定事業所加算取得事業所においてはそれぞれ65%と、それ以外に比べますと多くなっているということです。
 それから次の丸ですが、看取り等への対応状況で、在宅での看取りを予定して行う支援について、事業所としての何らかの取り決めがあるかにつきましては、特定事業所加算を取得している事業所では27.5%、1人ケアマネ事業所では24.7%、その他の事業所では26.0%という状況であります。また、在宅で看取りを行った利用者の割合については0%と答えた事業所は、特定事業所加算取得の事業者では23.5%、1人ケアマネ事業所ですと多くなりまして58.9%という状況でした。
 また、ケアマネ業務の課題について、勤務上の悩みという点では自分の能力や資質に不安がある、賃金が低いといった項目が特に多い悩みとして挙げられたということです。
 駆け足で恐縮ですが、資料1−6をごらんください。こちらは認知症高齢者へのサービス提供に関する実態調査です。現在、どのサービス類型におきましても認知症の高齢者の方への対応が多くなってきています。この調査では認知症高齢者の方々に対するサービス提供の実態につき、13のサービスについて状況を見ているものです。また、あわせて介護保険総合データベースを使いまして、要介護認定データと介護保険レセプトデータから見えることを分析しているものです。
 調査結果の概要であります。まず1点目は、介護保険サービスにおける認知症高齢者の出現率とサービスの利用状況ということですが、これは介護保険総合データベースを使った調査です。まず1つ目の黒丸ですが、認知症高齢者の日常生活自立度には自立からMまで8段階あり、Mが重いほうですが、軽い方から3つ目の(ローマ数字2)aを基準として、サービス利用者に占める認知症高齢者の割合を見ると、居宅系サービスでは(ローマ数字2)a以上の重い方が5割、居住系サービスでは8割、それから施設系のサービスでは9割となっています。なお、この調査ではグループホームと特定施設を居住系サービスと呼んでおります。
 また、次の白丸のところになりますが、調査対象13サービスの認知症高齢者の利用者像ということで見ますと、黒丸の1点目、利用者の認知機能障害・IADL障害・ADL障害・行動心理症状等を、各障害の出現率の観点から「高」「中」「低」と判定し、各13のサービス間で比較したところ、居宅系サービスのうち訪問リハビリあるいは通所介護、通所リハビリはいずれの障害も出現率が「低」と分類され、一方、訪問看護や定期巡回はいずれの障害も「中」と分類されたということです。
 それから次の白丸ですが、調査対象13サービスの認知症高齢者に対するサービス提供の実態ということです。認知症高齢者に対するサービスの提供実態を、ケアの方針やアセスメント、個別援助計画を作成しているかどうか、あるいは他機関との連携、特に主治医との連携があるかどうか、あるいは医学的評価を行っているかといった観点から整理した結果、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護といった、認知症を受け入れることを前提としたサービスにおいては、これらの実施状況は比較的高い状況になっています。
 続きまして資料1−7、介護保険制度におけるサービスの質の評価に関する調査研究事業です。こちらはフォーマットが若干違っておりますが、まず、調査の目的をごらんください。これは、平成25年度からスタートしている研究でございます。平成25年度は国内外における質の評価に向けた先行的な取り組みの収集等を行いまして、平成26年にこの質の評価を行っていくために必要なデータをとっていくに当たってのデータ項目案ver.1というものを作成しております。平成27年の調査はこのver.1を実際にやってみまして、いろいろな点を検証したということでございます。
 調査方法の(マル1)のところをごらんください。質の評価のあり方の検討ということで、平成26年に作成しましたデータ項目ver.1を老健施設とケアマネ事業所で実際に使っていただいて、2つのことを検証しております。一つはデータ収集の可能性。それからもう一つはハザードの発生を予測する際のデータの妥当性。そういった2つの点について検証を行っております。また、(マル2)として先駆的自治体での取り組みの検証。それから(マル3)として質の評価に関するアセスメントのあり方の検討で、これは現状、いろいろなアセスメントの様式がございますので、それらとの比較でどのようになっているのかを見ております。
 こちらの調査は4ページ目をごらんいただきますと、先ほど申し上げましたとおり、介護老人保健施設と居宅介護支援事業所におきまして、老健施設の場合は最終的に1,181名の方、ケアマネ事業所については322名の方を対象に研究をしております。
 この検証事項の1つ目が次の5ページ目になりますが、データ収集の可能性です。ver.1でピックアップしたいろいろなデータ項目、たくさんありますが、これが実際に各施設で評価しやすいものであるか等の検証をし、おおむね妥当という結論を得ております。
 次に6ページ、これが検証項目の2つ目の、データの妥当性ということです。この調査では7つのハザードと呼んでおります、表題に書いてありますが、転倒や発熱、脱水などが起こるということを予測することができるかどうかということで、赤く囲っておりますところ、例えばアセスメント情報(2)の転倒の有無。過去にあったという人については、いずれまた転倒が起きるということの予測可能性があるかどうかということで、この場合、相対危険度は比較的高いという結論になっております。
 7ページ目は先駆的な自治体での取り組みの調査。そして8ページ目では他のアセスメント方式との比較を書いています。インターライ方式やMDS-HC2.0方式など、いろいろな方法があるわけですが、このver.1の評価項目が他の調査とどのように相関があるのか、似ているのか、ということを次のページ以降も含めて調査をしています。このようなことを踏まえ、最終的にはver.1の手直しをしましてver.2をつくっている。その内容につきましては11ページに記載しているとおりです。
 以上でございます。
○田中分科会長 ありがとうございました。
 続けて松田委員長、お願いします。
○松田委員 簡単に御説明したいと思います。
 全ての調査につきまして改定検証・研究委員が調査の段階から参加し一貫して関与しておりますので、調査結果の概要については基本的に異論はありませんでした。
 資料4に基づいて、そのとき問題になったことを少しお話しします。まず看多機の調査につきましては、この新しい報酬の設定によって進んでいる。それから非常に重症な患者さんも受け入れており、制度としてはよかったのではないかということになっています。
 ただ、傷病別のデータがあったほうがもっとよかったのではないか。特に認知症を持ちながら、例えばがんを持っている患者さんとかそういうものも整理していただこうということで、今、報告書に向けてその整理をしていただいているところです。
 中山間地域のところにつきましては御説明にあったとおりですけれども、基本的に中山間地域とそれ以外のところでサービスのパターンが違うのではないか、そういうところを少し明らかにしてほしい。あるいは中山間地域がある自治体でいろいろな制度について認識が進んでいないということで、そこのところを少し深掘りしてほしいという意見がございました。
 それから3番目がリハビリテーションのところですけれども、ここで幾つか問題になりましたのは、一つはやはりADLのアセスメントを通所介護のほうでは余りやられていないということが少し問題になりました。それから、そもそも通所介護と通所リハの違いについて、居宅介護支援専門員が理解しているのかというのが指摘のあったところです。ただ、今回の加算につきましては、制度導入の目的は果たしているのではないかという結論だったと思います。
 4番目が介護保険施設等における利用者の医療ニーズ等への対応というところでございますけれども、やはり死亡者の割合が違うということ、それから退所の事由が違うということが一番大きな問題だったと思います。それから要介護度で見た場合に、介護療養医療施設では要介護4・5の患者さんが8〜9割ということです。今後、介護療養型施設がなくなるということで、そこの対応をどうするのかということが課題であるという意見が出たと思います。
 また、どこで見るのがいいのかということですが、やはり判断としては御自分のところが一番いいと答えるのが当たり前ですので、自分のところ以外ではどこがいいでしょうかというような質問にすればよかったのではないか、そのようなことが今回、指摘されております。
 5番目が居宅介護支援事業所及び介護支援専門員の業務等に関する実態調査ですが、ここで指摘がありましたのは、やはり医療系ケアマネとそれ以外のケアマネでサービスの配置の仕方に違いがあるのではないかということで、そこを少し深掘りしてほしいという意見が出ました。それから1人ケアマネ事業所のところで相談できる相手がいないという回答が非常に多かったということで、このケアマネジメント業務の組織のあり方そのものに対しての検討が必要ではないか。それから、業務の中ではやはり記録する書式が非常に多いということが問題視された。それについても少し深掘りした調査が今後必要ではないかということが指摘されました。
 6番目は認知症高齢者へのサービス提供に関する実態調査ですけれども、やはり訪問系、居宅系、施設系というところで、見ている認知症高齢者の重症度はだんだん高くなるということで、そこの部分は確認されております。それから今回の知見としましては、いわゆるADL障害やIADL障害と行動心理症状について分けて検討しましたところ、そのサービス類型によって利用者の問題が違うということが明らかになった。これは非常に興味深い知見だったのではないかと思います。
 また、今回の中で主治医との連携というのも少し聞いているのですけれども、そこにつきましても認知症の居宅系サービスのところで医学的診断等について少し問題があるということが指摘されましたので、それについて今後また調査の深掘りが必要だということが指摘されました。
 最後の介護保険のサービスの質に関する評価ですけれども、おおむね、いわゆる施設系のサービスにつきましては今回のサービスの質の評価指標はメディカルなイベントが中心ですけれどもいいだろうということになったのですけれども、基本的には要介護度の軽い患者さんのサービスの質をどのように評価するのか。IADLやADLをどのように評価するかということが問題視されております。
 それからもう一つは御説明にありました5ページのところですけれども、下位動作と上位動作の逆転現象の発生率というところで、いわゆる居宅介護支援事業所のところで、認知機能、移動のところで非常に項目間の逆転現象が多いということで、やはりもう少し評価指標の定義を明確にしたほうがいいのではないかというコメントがありました。
 それから、いわゆる好事例の収集についての自治体調査ですけれども、これにつきましても質の評価という点でもう少し適切な対象を選択すべきではないかというコメントがあったところであります。
 ただ、全般を通しまして、最初に設定しました問題意識に対応する形での今回の調査研究になったのではないかと評価しております。
 以上でございます。
○田中分科会長 ありがとうございました。
 ただいま事務局と松田委員長から説明のありました事項について、質問、御意見があればお願いします。
○鈴木委員 幾つか意見と質問がございます。
 まず、3番目のリハビリテーションと機能訓練の機能分化とそのあり方に関する調査研究のところでございますが、通常の利用者や国民から見て、通所リハビリテーションと通所介護の区別はできていないと思います。さらに言えば、リハビリテーションと機能訓練の区別もできていないと思います。通所サービスを一体化して、その中で医師との連携を含むリハビリテーションの有無、認知症対応の有無、中重度対応の有無など、機能に応じた加算を考えるべきであると考えます。
 さらにこの調査の問題点として、リハビリ専門職が常勤配置され、地域のかかりつけ医を含めた医師との連携をしている通所介護では、通所リハビリと同等の成果を上げておりますので、通常の通所介護とは区別して評価すべきだと思います。今回の調査は通所介護を全て一くくりにして見ており、その差というのはセラピストの配置の差を見ているのではないかとも考えられますので、その意味では不十分で、ある意味で恣意的な調査であると言わざるを得ないと思います。もう少し同じ条件にして、医師と連携しているセラピストの配置のある通所介護と通所リハを比較したデータもぜひとっていただきたいと思いますが、事務局のお考えを伺いたいと思います。
 それから5番目の居宅介護支援事業所のところですが、16ページを見ますとケアマネジャーの40%が自分の能力や資質に不安があると回答をしております。これは非常に問題があると思いますが、ケアマネジャーに対する研修が不十分なのか、そもそも資格的に医療ニーズの増加に対応し切れていない可能性もあるのではないかと思いますので、その辺をもう少し調べるべきではないかと思います。それについても事務局の御意見を伺いたいと思います。
 それから6番目の認知症高齢者の調査ですが、これは6ページあたりを見ますと、認知症高齢者の日常生活自立度が自立や(ローマ数字1)であっても被害的あるいは昼夜逆転といった症状に該当する高齢者が3%ぐらいいらっしゃるとのことです。介護保険部会のほうで軽度者の切り捨ての話が出ておりますけれども、これを見ても、要介護1・2の方々といえども一律に切り捨てることはできないと考えます。それについてもぜひ御意見をいただきたいと思います。
 それから7番目の質の評価についてです。全体を通してでございますけれども、16ページに、最後のまとめがありますけれども、評価のためのデータ収集の負荷が大きいと情報の質や制度の継続性に支障が生じるということがあります。現場に過度の負担をかけるものは、たとえ幾ら内容がよくてもいい調査とは言えないと思いますので、この点はキャリア段位制度の二の舞にならないように、二の舞にしないように、現場の負担についてはあらかじめ現場の意見もよく聞いて、負担が過大にならないようにしていただきたいと思います。これは意見です。
 以上です。
○田中分科会長 では、質問の部分にお答えください。老人保健課長。
○佐原老人保健課長 老人保健課長です。いろいろありがとうございました。
 まず、今回報告させていただくのは、中間報告で、最終的には5月以降になると思いますが、分科会に御報告をさせていただきたいと思います。今日出した資料で十分分析できていないところは、それまでの間に追加的に分析をしたいと思っておりますので、いろいろ御指摘をいただければと思います。
 一個一個答えられればと思いますが、まず3番目の調査で通所リハ、通所介護との関係ということであります。鈴木委員の御指摘の通所介護で医師との連携をしている事業所としていない事業所との差はどうなっているのかということについて、これはきょうはお示しをしていませんが、データとしてはありますので、最終的には御報告したいと思います。
 それから(7)の調査で現場への負担ということは、これはごもっともだと思いますので、そういうことは十分考えながらやっていきたいと思います。
○田中分科会長 振興課長、どうぞ。
○辺見振興課長 介護支援専門員に関しての調査でございますけれども、ケアマネジャーの研修について、医療・介護の連携も含めた見直しを行った新たな研修体系が新年度から始まることになっておりますが、そうした取り組みや、地域ケア会議等を通じた多職種の連携をこれから進めていくこと、また、事業所内での調査結果の中でも相談相手が少ないところがあるといった課題も指摘されておりますので、そういった問題意識を持ちながら、これからさらにいろいろ調べてまいりたいと思っております。
○田中分科会長 推進室長、お願いします。
○水谷認知症施策推進室長 認知症施策推進室長でございます。認知症に関する調査のところで鈴木委員から御指摘がありましたとおり、要介護認定項目と認知症高齢者の日常生活自立度の分布でクロス集計をしてみたところ、こうした結果が出たということでございます。委員から御指摘がありましたとおり、介護保険部会のほうで今後議論が行われていくことになると思いますので、そういった中でこうした利用者の実態も踏まえた議論が行われていくようにしたいと思ってございます。
○田中分科会長 齋藤訓子委員、どうぞ。
○齋藤(訓)委員 幾つか追加で分析をお願いできればと思って発言をさせていただきます。まず、看多機の調査ですが、資料の7ページのところにサービスの終了の理由として入院と在宅死亡、あるいはほかのサービスに移行したとあるのですけれども、そもそもこの看護小規模多機能型居宅介護というのは中重度者の在宅療養の限界点を高めるという趣旨でつくられたサービスです。
 この入院による利用終了が4割弱あるということにつきまして、例えば事業所の看護職員数、あるいは訪問看護の提供回数等との関連について分析を追加していただいて、どういう体制であれば最後まで御自宅で看ていくことができるのか、検討をお願いしたいと思っております。
 それから認知症高齢者のサービスにつきましては、認知症の医学的診断や原因疾患の診断がついていない利用者が、少なからず各サービスにいらっしゃるということが25ページあたりで見えてきていると思うのですが、この、確定診断がちゃんとついていないということが、各サービス事業所で対応に苦慮する一因にもなるかと思います。ですから、できれば23ページの主治医や協力医療機関との連携状況との関連をみて、連携ができている事業所では、認知症の診断がついている割合が高いのかどうかといったことを追加で分析していただくと大変ありがたいと思います。
 また、中山間地域等につきましては御指摘にあったとおり、制度上の対応の認識がなかなか進んでいないということが出たと思っております。これから市町村が介護保険事業計画を策定していく際に、こういった特例的な制度についても理解の上、しっかり計画を策定していただけるよう、国や都道府県からの何らかの対応が必要ではないかと思います。
 以上です。
○田中分科会長 追加の分析が可能かどうかを調べてほしいというのが2つと御意見が1つですね。調べていただくことはよろしいですか。検討してください。
○佐原老人保健課長 老人保健課長です。データがあればですけれども、多分できると思いますので可能な限り分析を進めたいと思います。
○田中分科会長 東委員、それから鷲見委員の順でお願いします。
○東委員 (3)リハビリテーションと機能訓練の機能分化とその在り方に関する調査研究事業について、意見と質問を申し上げたいと思います。
 まず、通所リハ(デイケア)と通所介護(デイサービス)の違いがわからないというのは、以前から問題視されていたところでございます。その点につきましては、平成27年度介護報酬改定でしっかり差をつけましょうという改定が行われたものと理解をしております。それを踏まえて見てみますと、例えば11ページの図表24アセスメントにおけるADL評価指標の活用率は、通所リハ(デイケア)が76.7%、通所介護(デイサービス)が27.3%と明らかに差が出ております。
 それから13ページの図表31指示医または医師との連携の有無については、当然と言えば当然ですが、主治医または医師との連携も通所リハ(デイケア)はかなり高い率でなされているのがわかります。
 それから15ページの図表39【通所リハ】直近開催の会議の参加職種(自事業所から)ですが、この数字を見て本当にびっくりしました。このリハマネ加算(ローマ数字2)を算定する場合の会議に医師が76.3%も参加しているということで、通所リハ(デイケア)の事業所の先生方が大変頑張ってリハビリテーション会議に出席しているという姿がしっかり出ていると思います。
 それから16ページの図表42日常生活自立度の変化(サービス利用開始時と調査時点との比較)ですが、通所リハ(デイケア)と通所介護(デイサービス)を比較した場合に、やはり日常生活自立度の改善は、通所リハ(デイケア)のほうがかなりいい。それから図表43の傷病別 日常生活自立度の変化を見ましても、認知症に関しても通所リハ(デイケア)と通所介護(デイサービス)を比べると、通所リハ(デイケア)のほうで認知症における改善もかなり見られていることがわかります。
 以上のことを踏まえて、意見というか質問を申し上げたいのは、9ページに戻っていただきますと図表20に他の利用中の介護保険サービスのグラフがあります。通所リハ(デイケア)の利用者で通所介護(デイサービス)も利用している利用者は14.2%、しかし、通所介護(デイサービス)の利用者で通所リハ(デイケア)も利用している利用者は7.4%と2倍近くの差があります。今回の介護報酬改定で通所リハ(デイケア)におきましては、いわゆる卒業率、通所リハ(デイケア)を利用してよくなった方は通所介護(デイサービス)に卒業しましょうというような社会参加支援加算も導入されております。漫然と通所リハ(デイケア)を利用するのではなく、よくなれば通所介護(デイサービス)へ行くということは、大変よいことだと思います。しかし、私が危惧をしておりますのは、通所介護(デイサービス)を利用している方は、高齢の方が多いので徐々に悪くなることは当然のことですが、そのときに、必要があれば通所リハ(デイケア)のほうに移行するというような制度設計が今回の介護報酬改定ではございませんでした。
 先程の図表20を見ましても、通所リハ(デイケア)を利用していて通所介護(デイサービス)を併用している人は多いのですが、通所介護(デイサービス)の場合は通所介護(デイサービス)だけを利用しているということがどうも多いように思います。今回の介護報酬改定で生活行為向上リハというものも加算で算定できるようになりましたが、全国的にこの生活行為向上リハというのも算定がまだ少ないように思います。例えば、通所介護(デイサービス)を利用している方が、一時的に認知症やADLが悪化したときに、生活行為向上リハを利用する。つまり通所リハ(デイケア)を利用して悪化を食い止めるという方向に導かれなければいけないと思っているのですが、残念ながら今回の介護報酬改定には通所介護(デイサービス)から通所リハ(デイケア)への誘導というものが、確かに生活行為向上リハはありますが、他にはないので、そこが今後の課題だと考えております。事務局としてどうお考えでしょうか。
○田中分科会長 どなたがお答えになりますか。老人保健課長。
○佐原老人保健課長 老人保健課長です。事務局としてというよりは、そういう点も含めてまさにこの分科会で御議論をいただきたいと思っております。
○田中分科会長 鷲見委員、どうぞ。
○鷲見委員 ありがとうございます。
 (5)の居宅支援事業所についてでございますが、今回の実態調査において特定事業所加算がとれている事業所がよい取り組みをしているという結果が出ていると思います。15ページの居宅支援事業所及び介護支援専門員の業務等の実態調査における看取りの対応の状況について、併設事業所と基礎職種における在宅看取り数との比較等が図32、図33で書かれているのですが、何がどう違うのか、実際、この表からは読み取れないように思います。
 少し前の当協会のデータでございますが、平成22年度の老健事業の結果では、介護支援専門員による訪問看護の必要性の判断と実際の訪問看護の導入状況について、必要があって利用している場合に看護職の方は65.9%、福祉職が58.9%、その他の医療職が61.5%ということで大きな差はないという結果がございます。主任介護支援専門員がスーパーバイズを行っていたり、研修の実施状況や効果を評価しているのには、やはり加算をとっている事業所が多く、事業所内のサポートも秀でているという結果やタイムスタディーもこの加算の有無によって丁寧なことが行われているというような同様の結果から、このようなサポート体制による結果についてきちんと精査したほうがいいと思われます。
 特にケアマネジャーの質の向上についてもこういったところから期待できることから、基礎職種より特定事業職との関係から見ていくほうが重要ではないかと思っています。
 (7)についても(5)との関連もございますが、実際に困難ケースへの対応ということが地域包括支援センターでも中心になっています。また、特定事業所加算をとっている事業所でも困難ケースの受け入れが要件になっています。現在、在宅生活の限界点を検討する上でも、困難ケースの内容と軽度者、例えば要介護度状況などとメディカルなイベント等の関係性を見ていく必要があると思っています。
○田中分科会長 御意見ですね。ありがとうございました。
 では、安部委員から順番にお願いします。
○安部委員 資料1−4の10ページ、施設等における利用者さんの医療ニーズへの対応のあり方の中で、医薬品に関する調査を行っていただいているようであります。この整理にも示されているとおり、介護老人保健施設では認知症治療薬を服用している方が多いというような資料が出ております。これはこれで理解するところでありますけれども、最近、医薬品の中には高額な医薬品が出ているということもありまして、それが必ずしも緊急な治療薬ではなくて生活を維持するための治療薬としてもそういったものが出てきております。しかし、この資料からはそういった費用に関するところが見えません。そういったデータがもしあるようでしたら、高額な薬剤の影響がどのようにあるのかということについて、もしおわかりになればお示しいただければと思っております。
○田中分科会長 可能かどうか検討していただくということでしょうか。
○佐原老人保健課長 老人保健課長です。この調査では費用はとっていないので、そこの分析は、この調査の延長としてはできません。
○田中分科会長 では内田委員、田部井委員の順番でお願いします。
○内田委員 ありがとうございます。
 まず(3)のリハビリテーションについてですが、通所介護のほうが医師と連携しているのが少ないという実態はわかりましたが、それがなぜ少ないのかが明確でないと、連携ができない原因が分析できなくなると思いますので、そこを明らかにしていただきたい。
 それからADLのアセスメントの評価指標を用いていないという結果も驚きで、そのような結果になった理由を知りたい。
 また会議への参加について、15ページの図表41、会議参加職というのを見ると、リハビリはリハビリで介護は介護なのだということで分かれているような感じがやはりあるのかなという気がいたします。そのあたりも本当はどうあるべきなのか。リハビリ関連職だけがやっていけばいいのかどうかということなども、ちょっと考えさせられた結果だと思います。
 それから認知症の方へのサービスというところでも、やはり主治医との連携ができていないという結果が出ておりますが、その理由についっても知りたい。やはり制度的に何か、例えばほかのところ、医療系のところは医師がそばにいるので連携しやすいとか、あるいは実際に居宅系はいないのでなかなかできないとか、あるいは本当に能力的な問題なのか、その辺を調べていただければと思います。
 また、先ほど御説明があった資料4のところですが、これは私がよくわかっていないだけなのかもしれませんが、認知症の方の調査というところで、中核症状と周辺症状に分けて、今後は周辺症状の点数化というようなことが検討されようとしておりますが、周辺症状というのは中核症状がまずあって、それに付随して二次的にその他環境等によって出てくるものですので、単に今こういうように暴れるといったことだけを言われても、何となく、それでいいのかなという気がいたしました。
 以上です。
○田中分科会長 御質問ですか。御意見ですか。
○内田委員 そういう調査をしていただきたい。していただけるかどうかということです。
○田中分科会長 現在ある調査の分析ではなくて新しい調査をせよという意味ですか。
○内田委員 いえ、もし分析ができるようでしたら。
○田中分科会長 分析ができるかどうかを検討してということですね。
○内田委員 はい。
○田中分科会長 室長、お願いします。
○水谷認知症施策推進室長 認知症施策推進室長でございます。今御指摘いただきました主治医との連携につきまして、ない理由の分析というところまでは今回の調査ではとっていないものですから、先ほど齋藤訓子委員から御指摘がありましたクロスの集計でもって、今、現実としてそういった主治医の連携ができているところと、例えば原因疾患の診断の有無などに関連があるかないかというようなことは、今の御指摘を踏まえてクロスで集計させていただきたいと思いますが、その先の理由の分析のようなところはまた新たな調査設計が必要になると思いますので、今後の課題とさせていただきたいと思います。
 それから、先ほど周辺症状のお話がございました。委員会の中で、これはすぐにという話よりは、将来的な議論というような流れの中で、認知症のいわゆる中核症状と呼ばれるようなものと、いわゆる周辺症状と呼ばれるようなもの、そういったものを分けて検討していくようなことがあり得るのか、といったことについて議論がなされたと承知しておりまして、今すぐに何か我々が認知症の方の状態の評価に用いているような点数設計の中でそれを分け考えていくというようなことを具体的に議論しているものではなかったと承知してございます。
○田中分科会長 お待たせしました。田部井委員、どうぞ。
○田部井委員 意見とお願いです。
 (6)の認知症の人に対するサービス提供の3ページのところで、認知症自立度が自立あるいは(ローマ数字1)の場合であっても、例えば「被害的(ある:3%)」「昼夜逆転(ある:3%)」に該当する高齢者が存在したという項目を設けていただいています。この結果は私どもとしますと、被害的であったり昼夜逆転があって、認知症があるにもかかわらず適切に(ローマ数字2)と判断されていないのではないかということをうかがわせるものだと思います。
 自立度の判断については医師の意見書を採用していただいていますし、恐らく「被害的」「昼夜逆転」があるというのは調査のほうからとっていると思いますので、そこにそもそも、そごがあるとすれば、それは調査のあり方の問題だと思います。そのことを把握されているのにそれがきちんと反映されて認知症があると判定されないのだとすれば、これは介護認定のあり方の課題ではないかと思います。
 「ある」は3%ですけれども、これに「時々ある」を加えますと、その数はもっとずっと多くなるのではないかと推測されると思います。その意味で、要介護認定の一次判定あるいは判定そのもののあり方について、やはり家族の会としては今後も見直しが必要であるということを引き続き訴えていきたいと思います。
 事業対象者ということは私もこの間初めて事業対象者になりましたという人の介護保険証を見たのですけれども、家族にしてみると何だかわかりません。認知症があると訴えて、ケアマネさんも認知症があるということを認めているのですけれども、しかし今はとりあえずこれでいきましょうと。また何か問題が起こったらやり直せばいいですからというようなことを言われれば、家族はもうそれで受け入れざるを得ませんので、より入り口のところでどうきちんと認定していただくかということが、これからより大きな課題になっていくと思いますので、ぜひ含んでおいていただければと思います。
 それから11ページの通所介護との関連のところですけれども、通所介護において日常生活自立度(ローマ数字2)a〜Mの利用者が各事業所に53%はいる。通常の通所介護でも認知症の利用者が半数を超えているということで認知症のケアにおいて重要な役割を担っていただいているということはありがたく思います。もちろん認知症に特化した専門的なサービスの意味は大きいわけですけれども、とりわけ初期から中期の人にとっては、認知症ではない人との交流が、恐らく認知症の進行抑止や、あるいは生活の充実という点で意味があると思われます。ですから携わっている皆さんには一層の尽力と、その尽力に対する適切な評価をお願いしたいと思います。
 今、中重度者ケア体制加算というものがあると思いますけれども、これは体制に対する評価であって、例えば前の月は加算があったけれども次の月は体制がとれないので加算をとれないということも、利用者からしてみるとわかりにくいわけです。でも、うちの家族は利用していると。そうしますと、これは事業者の方がどう思われるかということもあると思うのですけれども、私どもとしますと、体制に対する加算ということも考え方だと思いますけれども、ひょっとしたら利用者の方に注目した加算のあり方というのも考えてもいいのかなと思ったりするわけです。これも頭の中のどこかに置いていただけるとありがたいと思います。
 それから評価シートのところで、やはり(6)の認知症の最後の、結論の妥当性のところですけれども、IADLのアセスメントを行っていない事業所も多く、実際に支援を行うことが難しいという現状が可視化されているというように表現されているのですけれども、ちょっと抽象的でわかりにくいような感じがします。どういうことを言っているのかがわかりにくい感じがしましたので、もしも表現を工夫する余地があるのでしたら後で結構ですので工夫していただければと思います。
 以上です。
○田中分科会長 ありがとうございました。
 武久委員、どうぞ。
○武久委員 資料1−3のリハビリのところの16ページ、私も改めて見てびっくりしたのですけれども、よくなったのは3割以下で「変化なし」が多い。不思議なことに、1年以上行っている人ではよくなった方よりも悪くなった方のほうが多い。また、無回答というのは余りよくないのではないかと思います。しかも12カ月以上の対象者が1,383名と圧倒的に多いわけですから、結局、統計学的に言うと最も信頼性があるのではないかと思うのです。デイケア、デイサービスの両方ともにその傾向がありますが、1年で老化するから悪くなるのか、それともマンネリになってしまっているのか。6カ月以上になってくるとだんだん効率が悪くなってきていますから、これはひょっとすると何か問題がどこかにあるのではないか、それを類推させるような結果です。
 これに関しまして、医療での維持期リハを介護保険に移行させるということで今回から進められておりますけれども、では、医療の外来で最新のリハビリ提供ということによって、どの程度よくなったのかというのを、これは老健局ではありませんけれども、介護保険でのデイケアと外来のリハビリとの差を出していただけたらと思うのです。これを見ると、もし病院等医療機関での再来のリハビリのほうがいいのであれば、ここの状態でデイケアに移すのがいいのか。これは単に効果の面で移すということになったほうがよりいいわけですので、そこのところがもしも調査できるようであれば、差を見つけていただけるとありがたいかなと。
 もう一つ、資料1−4の介護療養ですけれども、これも圧倒的に4と5が多い。平均で4.5以上のところが多いのです。老健が低いのはわかりますけれども、どういうわけか特養が意外と低い。これはどういうことかなと考えてみますと、医療区分2・3の割合は、医政局の別の資料では、介護療養型は19%ぐらいで老健と特養が15%前後と余り変わらないのです。それなのに特養は介護療養型よりも要介護度が1以上低いというのは、ひょっとすると特養のほうが重い人を入れたがらないのかなという気もしますが、これから見るとやはり介護療養型は特養や老健とは全然違う施設だなと感じます。
 ですから、病院内で転換するということで、強化型のA、Bというところで試案の1というところに置いていただけるのではないかと思いますが、医療の必要性はそれほどないけれども要介護度が非常に重い集団について、やはりこのあたりをちょっと、特養にいる人との差がもう少し明らかになるような調査を一回していただくと、施設分類ということでためになるかと思います。
 それから資料1−5、居宅のところのケアマネですけれども、病院に行っているのが65%もあるというのも私としては驚きで、ケアマネジャーは看取りの場にも行くし、病院にも行くし、クレーマー対応もするし、給付管理業務もしなければいけないし、ケアプランも立てないといけないし、市町村にも行かないといけないし、ほかのところとの連携もしないといけない。スーパーマンではないので、これはもう、真面目にやればやるほど疲弊してやめていってしまう。この費用ではとてもやっていけないだろうと。それなのに、このケアマネジャー、介護支援専門員に全て集中して、そこのできが悪いから医療と介護の連携が進まないのだと言われましても、これでは余りにもひどい、まるで介護支援専門員哀史ではないかと。うちの職員を見ていてそう思うわけでありまして、その辺もお考えいただけたらと思います。
 感想と、それから質問もありましたけれども、後ほどまた余裕があれば今聞かなくて結構ですので、この3つを訴えさせていただきたいと思います。以上です。
○田中分科会長 感想と将来の調査に関する御要望でしたね。
 重田参考人、お願いします。
○重田参考人 (2)の中山間地域のところで、意見と要望という形でお願いします。
 まず、この結果は基本的に、中山間地域に問題があることについて自治体の支援と事業者の工夫に期待しているところが多い内容になっているのですが、現実問題として、なかなか、都道府県にとりましても市町村にとりましても事業者にとりましても、ちょっと厳しい内容かなという感じがいたします。
 基準該当サービスや離島等相当サービス、それからサテライトですか、そういったものを活用してという考え方自体は賛同するものですが、現実のところを見ますと、そういう中山間地域に出てくるような事業者さんは零細な事業者さんが多いという現実がございますので、そういったいろいろな考え方を組み合わせてサービスを提供するような複雑なことは、なかなか行うことが難しいという現実がございます。アンケート結果から状況を見ますと、距離が遠くなってくると事業者が利用者をなかなか迎えに行かないとか、そういった課題もあるようですので、そういったところを報酬で見るとか、介護保険の制度の内部で対応を検討していただくような対応もお願いできればと思います。
 以上です。
○田中分科会長 齊藤秀樹委員、どうぞ。
○齊藤(秀)委員 ありがとうございます。
 2点、質問だと思いますけれどもお願いいたします。
 (4)の医療ニーズに関することで5ページでございます。看取りの実施が3施設ともそれぞれ高くなっておりまして、とりわけ介護療養型医療施設が高くなっているのはそのとおりだとわかりますが、右側のほうの、今回初めてとったのでしょうか、計画策定の有無についての調査が今回入っています。3施設の中で少し差があるように出ておりますが、この要因がわかるようなもの、例えば死因等があってこういうことになるのだとか、何か要因がわかるようなことがあれば教えていただきたいというのが一点です。
 それからもう一点は、(5)になるでしょうか。ケアマネに関することであります。8ページの図表14は、資質向上のための取り組みについて事業所の形態別に調査をしたものでありますけれども、全体的に見て1人ケアマネの事業所が非常に苦戦している状況が見てとれます。それから同様に図表15で、担当ケアマネジャーの割り当て方針についてもそのことが言えるわけでありますが、今後、1人ケアマネの事業所に対して何か、苦戦している部分を補うような方策があるのかどうか、その辺も御質問させていただければと思います。
 以上です。
○田中分科会長 質問にお答えください。
 老人保健課長から。
○佐原老人保健課長 まず(4)の調査の5ページの図表8のところ、介護3施設で若干違いがあるのではないかということについて、この調査自体で何でこの変化が出ているかはわからないのですが、事務局なりの解釈としては、介護療養型医療施設というのはもともと看取りをやっている、お亡くなりになっているところであります。ずっと介護保険では、特養や老健での看取りを進めることをやってまいりました。看取り加算やターミナルケア加算をつくり、それらは特養と老健についておりますが介護療養のほうはありません。また、この加算をとるに当たって計画を立てることになっています。そういうことからこういう結果になっているのではないかと思います。
○田中分科会長 振興課長、お願いします。
○辺見振興課長 ケアマネジャーの部分でございますけれども、現在、この調査結果の取りまとめの状況でございますので、さらに調査の全体も見ながら、将来的な報酬の仕組みというようなことであれば給付費分科会の皆様の御意見も聞きながら検討していきたいと思っております。
○田中分科会長 本多委員、お願いします。
○本多委員 先ほどの武久委員の質問の関係もあるのですが、(5)の16ページ、ケアマネジャーの業務上の悩みで、自分の能力や資質に不安があるという方が4割もいる。この数字だけを見てしまうと、そういう方がケアプランを作成しているかもしれないというのは利用者としても非常に不安に思うところです。
 右側に業務遂行に関する悩みが書かれておりますが、ここでも記録する書式が多く手間がかかるとか困難なケースの対応に手間がとられるなどが書かれています。こういう色々な問題が関係してこういう答えになっているのかと思うのですが、その辺の要因を、調査すべきではないかと思います。ケアマネジャーが不安を抱えている状況で業務を行っているというのは利用者にとっても非常に不安だと思いますので、次回以降少し掘り下げていただきたいと思います。
○田中分科会長 東委員、どうぞ。
○東委員 (3)リハビリテーションと機能訓練の機能分化とその在り方に関する調査研究事業のことでもう一度、再確認をしていただきたいのですが、(3)の16ページ図表42でございます。先ほど武久委員からは、通所リハ(デイケア)において、利用開始時から向上又は改善しているのが26.6%と、余りよくなっていないではないかという御指摘がありました。ただ、通所介護(デイサービス)も一緒ですが、レスパイト、いわゆる在宅の介護の負担を取るということも通所介護(デイサービス)、通所リハ(デイケア)の利用目的としては、大変多いです。このリハビリとレスパイトというものを切り離して考えるのは、やめていただきたいと思います。
 住み慣れた在宅で要介護が重くなっても、在宅で暮らす方を支えるには、やはりレスパイトをしながらリハビリをする。または逆でもよいのです。リハビリをしながらレスパイトをしなければ、その在宅生活は維持できないのです。そういう意味では、この16ページ図表42にあります「向上」が、通所リハだと26.6%ですが、「変化なし」というのは、これは「維持」ということであります。私は「維持」が53.3%もあるというように見る目も持つべきだと思っております。
 つまり、若い方ならリハビリをしてよくなる。リハビリはよくなるものと考えられるのでしょうが、要介護度の重い高齢者の方を在宅でサポートしていくということであれば、リハビリとレスパイトを提供して、その機能を維持する。だから在宅生活が続けられる。こういう観点も持たなければ、この数字だけを見て、よくなっているのは4分の1しかないではないかと言われますが、これは私はちょっと違う観点で見るべきだと思っております。
○田中分科会長 武久委員。
○武久委員 それは明らかに違いますね。デイサービス、デイケアでお預かりしているのだという考え方は全く違います。デイサービス、デイケアも含めて、いわゆる介護サービスはよくなることを前提に提供されているものでありまして、それが現状維持ということは、これは5年も10年も現状維持ということを言っているわけではありません。半年ぐらいから下がってくるわけです。これはやはりリハビリなり、デイサービスならデイケアの行っている間のアクティビティーの不足ではないかと。やはり国としてもお金を出しているわけですよ、保険料も全部出ている。よくならないと、それはだめですよ。こういう状況でよしとすることが果たして国民に理解されるかというと、やはり私も事業者ですけれども、これはきちんとやらないといけないし、継続すればするほど悪くなっていくというようなことは、事業者として私は恥だと思っております。
○田中分科会長 お二人の議論は難しい問題で、シンポジウムを開催して半日かけて詰めるべき課題を提出いただきました。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員 医療系のお二人の意見が少し異なっていて、私もそういう意味では違った意見を申し上げたかもしれませんけれども、やはりもう少し機能分化ということを考えていく必要があるし、一方では通所系のサービスは一元化、一体化して、もう少し機能によって評価をしていくような体系にしていかないと、こういう議論が延々と続くのではないかと思います。前回の検討会がまたやれるかどうかわかりませんけれども、ぜひそういう形でもう少ししっかり議論をしていければいいと思います。
○田中分科会長 瀬戸委員。
○瀬戸委員 リハビリテーションと機能の関係ですが、資料1−3の13ページ図表31では医師との連携が通所リハでは90.4%で通所介護が17%ということです。通所リハは当然、指示書がなければ受けられませんので、むしろ100%連携しているのかなと思ったのが、ちょっと違っていてびっくりしました。
 それから通所介護ではやはりケアマネジャーが介在していますので、ケアマネジャーとの連携がどうなっているかというところも含めて見ていただかないと実態は分からないのではないかと思います。直接やりとりするのも大事なことですけれども、そこのところも何か分かればいいかなと思いました。
 それから16ページの図表44「サービス利用期間別日常生活自立度の変化」を見ると通所介護のほうは12カ月以上になると「向上」が一番多くなっています。機能訓練は皆さん御存じだと思いますけれども、ただ単にリハビリや運動をすればいいというのではなくて、しっかりと栄養をとるといったことも含めてやらないといけないので、できればこの改善をしたところに関しては、ほかの栄養改善加算とか口腔ケアに関する加算等をとっているのかとか、そういったことがクロスしてわかればありがたいのですが、いかがでしょうか。
○武久委員 そうですね。いいところを分析して、そこがどうやっているかということですね。
○田中分科会長 振興課長。
○辺見振興課長 加算の取得状況について、クロスして分析することも可能なようですので、実際にどのくらいできるのか確認しながら調査をまとめてまいりたいと思います。
○田中分科会長 もう一つの大きい議題がありますので、議題1はここまでとさせていただいてよろしゅうございますか。
 議題1については本日頂戴した意見も踏まえつつ、引き続き改定検証・研究委員会において検討を進めてください。そして本年4月以降に当分科会に最終報告をお願いすることにいたします。
 次に議題2「平成27年度介護従事者処遇状況等調査の結果」について、事務局から説明をお願いします。
○佐原老人保健課長 お手元に資料5−1、5−2、5−3というものがございます。5−3が一番詳しいもので、5−2が概略でありますけれども、5−1が1枚でこれをまとめたものです。まず5−1をごらんいただきたいと思います。
 今回の処遇状況等調査結果のポイントということです。この平成27年の介護報酬改定で新設されました処遇改善加算((ローマ数字1))を取得した事業所における介護職員の平均給与額について、平成27年と26年を比較すると1万3,170円の増となっています。
 それから今のこの処遇改善加算の届出の状況でありますけれども、全体の事業所のうち届出をされているところは88.5%。((ローマ数字1))〜((ローマ数字4))のいずれかを届け出られているところが88.5%ということです。このうち平成27年に新設されました処遇改善加算((ローマ数字1))を届け出ているところがその下のオレンジ色のところで75.1%となっております。
 また、この加算を通して給与の改善が行われているわけですが、どのような形で給与の改善が行われているのかについては左下の表になります。定期昇給を実施しているところが59.8%で、以下、手当の引き上げ、賞与の引き上げ等、このような状況になっております。
 また右のほう、この加算を届け出ているところ、全体では88.5%でありますが、残りのところは加算が届け出られていません。その理由として、事務作業が煩雑、利用者負担の発生、あるいはこの加算は介護職員の方だけが対象でありますので、その対象の制約のためということでございます。
 それから次のところで、今回新設の加算((ローマ数字1))の届出が困難な理由ということであります。加算((ローマ数字1))はキャリアパス要件(ローマ数字1)と(ローマ数字2)の両方を満たさなければいけないわけですが、できない理由として、特にキャリアパス要件(ローマ数字1)(賃金体系の整備)が大きいということです。
 それから最後、特別事情届出書の届出。これはやむを得ない事情によって一時的に給与水準を引き下げた上で加算をとることができるという仕組みになっておりますが、こちらについては9事業所で届出があったということです。そういったところではどういう引き下げをしているかということについては「賞与等の引き下げ、廃止」「給与表を改定して賃金水準を引き下げ」「各種手当の引き下げ、廃止」といった形になっている。
 以上が概要でございます。
 資料5−2のほうが少し詳しい調査結果になっております。資料5−2の4ページに、改めまして処遇改善加算の仕組みについてもう一度記載しております。5ページからが処遇改善加算の届出状況ということで、何%が届け出ているかということで1枚ものの資料では88.5%ということでしたが、資料5−2の6ページは各サービス類型ごとに見るとどうなっているのかというものです。そして7ページでは各類型ごとに、さらに((ローマ数字1))〜((ローマ数字4))でどうなっているのか。また8〜9ページでは、届出ができない理由について、これもサービス類型ごとに見るとどうなっているのかについて見ているものです。
 11ページ以降は個々の職員の方の給与の引き上げの状況についてです。
 12ページは処遇改善加算((ローマ数字1))をとっているところについて、介護職員の方は約1万3,000円の増ということでございましたけれども、この加算の対象外の職種の方たちがどのように上がっているのかという調査です。
 それから13ページは((ローマ数字1))だけでなく((ローマ数字1))〜((ローマ数字4))の加算を取得した場合。
 14ページは((ローマ数字1))を取得した場合の、給与額ではなく基本給としてどれだけ上がっているのかということを見ております。
 15ページはこの基本給について((ローマ数字1))だけでなく((ローマ数字1))〜((ローマ数字4))についてどうなっているのかということです。
 16ページは時給の方について見るとどの程度引き上げが行われているのかということです。
 それから法人種別に見た平均給与額がどうなっているのかということを((ローマ数字1))だけで見たのが18ページ、((ローマ数字1))〜((ローマ数字4))について見たのが19ページです。
 次に20ページは規模別に見た場合で、老人保健施設と特養を記載しております。
 それから22ページは職位別に見た介護職員の平均給与額の状況で、管理職の方はどのくらい上がっているのか、管理職でない方はどのくらい上がっているのかということです。
 それから23ページは勤続年数別で、勤続年数の比較的短い方では給与が比較的上がっているという結果になっております。
 25ページは、それが基本給ではどうなっているのかということについて調べております。
 27ページからは給与等の引き上げ以外の処遇改善の状況について調べたものです。
 資質の向上のために何をしているのかというのが28ページ、労働環境等処遇の改善ということで何をしているのかが29ページ。それから30ページはその他の取り組みとしてどんなことをやっているのが多いのかということです。
 最後は先ほど申し上げました特別事情届出書の届出状況についてです。
 以上です。
○田中分科会長 ありがとうございました。
 ただいま説明のありました事項について御意見、御質問があればお願いします。
 鈴木委員。
○鈴木委員 今御説明がありましたように、前回の改定の処遇改善加算によって一定の給与の改善があったことはよかったと思いますが、改めて処遇改善加算の問題点も明らかになってきていると思います。
 1つ目としては社会保険料を含めた賃金にしか使えないということがあります。私は前回の改定でも述べましたけれども、仕事と子育ての両立の支援や教育研修にも使えるようにすべきだと思います。特に子育て支援は少子化対策に非常に有効なわけですが、産休・育休、保育所の整備や短時間勤務を進めていきますと、確かにお子さんは生まれるのですけれども、休む方がふえますので、人手不足になってますます余分に人を雇用しなければいけなくなります。その人件費の支援がないと真の処遇改善を継続することはできないということになります。これはどの業界でも同じだと思いますが、全体が下げられていますので、特にこの業界は厳しいと思いますし、そこをクリアできないと日本中の少子化対策は進まないと思います。
 2つ目の問題点は、全ての職種が対象ではないということです。例えば介護職でなくても調理員のように賃金水準の低い職種もありますが、そういう方は対象になりません。あるいは相談員でも現場と兼務している場合が多く、俸給表は同じものを使っている場合もよくあるのですが、それでも対象とならないために介護職員との逆転現象も起きています。
 3つ目としては、事業者としてはこの加算がいつまで続くかわからない。そういう不安があります。これがなくなれば全体が下がっていますのでもとに戻さざるを得ないと思います。
 4つ目としては、申請・報告の事務作業が複雑化して、事務方の負担が増大しているということがあります。
 処遇改善加算はあくまでも次善の策だと思いますので、真に処遇を改善しようとするのであれば報酬本体に組み入れるべきではないかと思います。
 以上、意見と、お答えいただけるものがあればお答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○田中分科会長 加算のあり方に関する御意見ですね。
○鈴木委員 はい。
○田中分科会長 今答えるというより、むしろこれは我々がこれから議論すべき事柄ですね。
 伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員 伊藤です。2つ質問と、あとは意見を言います。
 きょうお示しいただいたものを見ると算定事業所の割合が高まっていますし、4分の3ぐらいは加算((ローマ数字1))を算定しているということで、雇用管理改善の方向性としては要件を満たすという形で進んでいるので改善は進んでいるのだろうという意味で、一定の効果は上がっていると見えます。
 ただ、きちんと労働者に配分が回っているのかということが一番重要なので、そう見ますと加算率はサービスごとに違うわけで、訪問介護の8.6%を筆頭に傾斜をつけている。資料5−3を見るとサービス類型ごとの平均給与額の引き上げ幅はほとんど同じで、うまくこの傾斜が機能しているのかというようなことを現時点で感じました。
 賃金以外のほかの処遇に回る部分もあるということで、これの見える化も必要だと思っているのですけれども、今回の1万3,170円についての評価を事務局としてどうされているのかをお聞きしたいです。
 それから、この調査の性格について確認したいのですけれども、前回の平成25年度版の調査では2013年9月現在で27万6,940円に改善されましたということですが、今回の調査では発射台自体がそれより低いところからになっています。平成26年9月の発射台は今申し上げた金額より低いのです。これは同一の事業所をとっていないということがあると思いますけれども、この調査の目的としては継続的な処遇改善の効果の検証という意味も持っていると思いますので、この調査が継続的な処遇改善につながっているという読み方ができるのか、あるいはどういう読み方をするのかということを事務局から御説明いただきたいと思います。
 あとは意見を幾つか申し上げます。資料5−2の8ページのところで(マル2)の定期昇給が59.8%と一番多く、一見いいのかなと思えるのですけれども、どうも一時金のほうを下げて月例賃金に加算を配分するというような運用がされているという報告を聞いております。そういうやり方は処遇改善の趣旨を没却するものだと思いますので、適当でないと思うのですけれども、こういったあたりも今後はきちんと処遇改善につながるような仕組みにしていかないといけないと思っています。
 それから9ページのところで周知にかかわるもの。このキャリアパス要件も環境改善要件も、全部周知が前提になっていると思います。そういう意味では、恐らく一番軽い職場改善等要件の11.5%。これだけが周知が難しいといっているのであって、あとはその周知とは別のハードルがあるということだと思います。その周知に関しては、そもそも処遇改善計画自体が周知されていないということも現場から報告を聞いています。これについても、ほとんど9割は周知は問題なくできているというように読めましたので、今後は処遇改善計画そのものの周知を徹底する必要があると思います。
 それから10ページ、先ほどもちょっと指摘がありましたけれども、加算対象の制約があるため算定が困難・使いにくいというような話が依然として3割ぐらいは出ている。これについては今後の議論ですけれども、子ども・子育て支援新制度の処遇改善では、特に職種を限定していないので、このようなやり方もありますし、そのようなことも議論していければと思っております。
 それから同じ資料の23〜24ページで、勤続年数ごとの平均給与額の引き上げ幅が見てとれてこれは非常に興味深いのですけれども、採用の年に魅力的な賃金を提供している。しかも多分、一時金という形で提供したというのが読み取れます。これはそれだけ採用が困難だということのあらわれだとは思うのですけれども、やはり雇用の継続、職員の確保の継続という意味では、この配分がきちんと適切に、離職につながらないような形でも運用されないといけないと思っています。これは感想です。
 以上2点、御質問についてお答えをお願いします。
○田中分科会長 質問が2点ございましたので、お願いします。
○佐原老人保健課長 まず1点目。この調査結果を厚労省としてどう考えているのか、今回の加算は1万2,000円相当の引き上げを行っていただくということでつくられたわけですが、実際は1万3,170円ですので、加算額以上の賃金の引き上げが行われている状況にあり、この処遇改善加算の効果としては十分な効果が出ているのではないかと思います。また、各事業所のほうで、差額の1,170円のところはかなり努力されているということがわかるのではないかと思います。
 それから過去の調査との比較ですが、過去の調査との比較よりは、同じ人について平成26年と27年はどうなっているのかを見るのがこの調査の趣旨です。平成25年あるいは24年の調査との比較については、サンプリングしているところも違いますし、適切ではないと考えております。
○田中分科会長 井上委員、お願いします。
○井上委員 ありがとうございます。
 私は介護職になるかならないかの入り口のところで仕事をしておりましたけれども、コムスン事件以来とにかく減り続けております。基本報酬が去年の3月に下がったことによって、入学者がさらに減少しております。
 私は以前、大学にいたときに高校訪問などで営業に回ったのですが、高校の先生がたはとにかく福祉には行かせないとおっしゃっておりました。世間では、福祉と介護は同じなのです。介護の問題がいろいろ新聞沙汰になりますと、福祉には行かせないということで、学部長をやっておりましたが苦戦いたしました。そういう状況の中で、現在、リタイアしてほっとしているところですが、これは私がほっとしているだけの話であって、介護の施設は本当に困っているという話をよく聞きます。
 国は加算などいろいろ御苦労をしてくださっているのですけれども、世間は基本報酬という全体のところで見ますので、どうすれば介護職は高いというアピールができるのか。加算などの工夫で効果があったとおっしゃいますけれども、全然効果はありません。加算とかそういうものは一般の方にはわからないということです。その辺のところの工夫は今後必要だろうと思います。
 こういう専門家の間では、よくやっている、よく調査もして、よく加算もつけているとなりますけれども、全体的なところで対策をしなければ人は集まらないだろうと思います。いい人材が介護職につこうとすれば、介護職を受け入れる側はいい人材を選べます。今は足りないから誰でも入れてしまうわけです。入れてしまったはいいけれども、技能が身についておりませんので続きません。離職してしまう。安いと離職してしまう。そういうことになります。
 介護にはやはりヒューマンな子たちが来るのです。ですから、そういう人間に対してきちんと高い給料で、初めから難しいこともやらせる。高い給料であればそういう人材を選ぶことができるだろうと思います。いい人材が来れば、いい技能がその施設には蓄積されるという好循環が生まれていくと思うのです。楽観的かもしれませんけれども、こんな労力を使って加算減算をやるよりは、ぱっと高くしてしまったほうがいい。本当に雑な言い方をしてしまいますけれども、そのほうが早いと思います。それでいい人材が介護職についてくれれば、世間を騒がせたり新聞沙汰になるようなことにも歯止めがかかるのではないかと思っております。細かいところで一生懸命やってくださるのはわかりますが、もっとダイナミックなやり方をやっていただきたいと思っています。
 そのためには東委員もおっしゃっているように、施設側のマネジメントが必要です。介護職員に掃除とか配膳はさせない。配膳はその人の状況を見るのに必要かもしれませんが、それは食べているときにいつもと同じように食べているか、どれくらい食べているか、その人の状態は見られるわけですから、掃除とか配膳などほかの人でもできる仕事はしなくていい。介護職にしかできない仕事をやってもらう。介護職をもっと尊敬される、リスペクトされるような仕事だけに就かせることが一番早いのではないかと思います。
 そうしますと、このように多大なるお金を使って調査して細かくやらなくてもいいのではないか。事務のほうが大変だから加算の申請をしないというようなことも出てきておりますので、まずは高くする。高くするためにはその施設がどうあればいいのか、マネジメントが必要だろうと思っています。
 雑駁な意見ですが、よろしくお願いいたします。
○田中分科会長 御意見ですね。
 伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員 先ほど御回答いただいたことに対して、ちょっとお願いをしたいと思います。
 加算((ローマ数字1))のところで1万2,000円以上だから効果は十分だという御説明でしたが、加算((ローマ数字1))が1万3,170円、加算((ローマ数字1))〜((ローマ数字4))を全部足し合わせたものが1万2,310円という結果だけではなく、((ローマ数字2))((ローマ数字3))((ローマ数字4))がそれぞれどれだけ上がったのかを個別に出していただきたいというのが一つ。
 それから、調査票を確認したらできると思ったのですけれども、加算を申請している事業所についての賃金の状況はきょうお示しいただきましたけれども、加算を申請していないところについても同様に、賃金の変化を出していただきますようお願いします。
○田中分科会長 御要望ですね。検討してください。
 では順番に、内田委員、齋藤訓子委員、齊藤秀樹委員。
○内田委員 まず、感想というか。加算の届出をしない理由に事務作業が煩雑だというようなことがあるのには本当に驚いています。これだけ介護職員の処遇を改善して何とか介護職のイメージを上げて人を集めようと思っているときに、そういうことを言う事業所があるというのは、いかがなものかと思います。ぜひともこの処遇改善というのは、事業所がその気になってやっていただかないと本当にできないと思いますので、その点が一つ。
 それともう一つ、この1万3,170円というのは事業所がそうだとおっしゃっているようなことですが、職員にも確認しているのでしょうか。
 それからこの処遇改善加算の今後のことですけれども、介護報酬本体に組み込むという話は前々からあって、確かにそのほうがいいのかなと思えるような点もあるのですけれども、実際には介護職員に渡らないというようなことが出てくる懸念もあり、それはいかがなものかとも思いますので、こんな時期だからこそ、やはりこの加算が別になっていて職員の給与にという、そういう使い方しかできないということになっていたほうが今はいいのかなと思っております。
○田中分科会長 質問が1つございました。老人保健課長、お願いします。
○佐原老人保健課長 職員の方の賃金につきましては、個々の方に聞いているわけではございません。各施設の管理者等の方に記入をお願いしております。
○田中分科会長 齋藤訓子委員、どうぞ。
○齋藤(訓)委員 本来この加算の趣旨というのは、雇用促進と定着だったように私は記憶しているので、今回は給与がどのように変化しているかという、実際の金額の側面からの評価ですけれども、もう少し処遇改善の効果を見るためには、少し違う枠組みの調査が必要ではないかと思います。すなわち雇用と定着がどうなったのかを見るような調査を次年度以降計画する必要があるのではないかと思います。
 もう一つ、この処遇改善にもちょっとかかわってくることですけれども、特に介護施設に関しては夜勤の問題が職員の雇用や定着に与える影響が大きいのではないかと考えています。医療のほうでも看護職の夜勤問題というのはかなりの時間をかけて、医療機関の経営者の方々にも御協力をいただいて、ようやく少し負担が軽くなるような方向性になってきたという経緯をたどっております。
 ですから、次年度なのかその次なのかはちょっとわかりませんけれども、この介護従事者の処遇改善につきましては、そういった労働環境の実態もあわせて調査をし、その上でこの加算がどのように影響したのかということを見ていかないと、なかなか本来の趣旨に照らして、どのような効果があったのかが見えづらいのではないかと考えています。
(武久委員退室)
○田中分科会長 ありがとうございます。
 齊藤秀樹委員、どうぞ。
○齊藤(秀)委員 資料の10ページですけれども、加算を取得しない理由の三大要素がここに示されているわけであります。ほかの委員からも御指摘がございましたが、特に事務作業の煩雑さの中で、少し中身を見ますと、施設系と在宅系で大きな差があります。特にグループホームなどでは7割近いところで事務作業の問題が指摘されておりますし、訪問・通所においても約半数のところが事務作業を指摘している。施設系とは随分差があるなと思って見ておりまして、今後、これらに対してもう少し追加で調べてみるなりして、対応を考え、支援等々できるものがあれば考えていかないと、せっかくのものがこの事務作業の煩わしさで取得できないというのは大変残念だという思いがいたします。
 あわせて利用者負担の発生のところでも、いずれにしてもどこであっても利用者負担は発生するわけでありますが、とりわけ在宅系のところでその意識が強くなっている。この辺は少し現場の声を聞いていただいて、これらに対する意識みたいなものがどのようになっておられるのか、ぜひ今後の課題としてお調べいただくようにお願いしたいと思います。
○田中分科会長 今後の課題に関する御指摘ですね。ありがとうございました。
 処遇改善については今後も議論が必要ですし、皆さんの意見を伺わなければなりませんが、調査についてはこれはこれで一応終了しております。議題2については本日提示させていただいた内容で一応了承とさせていただきたいのですが、よろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○田中分科会長 ありがとうございます。
 次に議題3、その他が残っております。最初に東日本大震災における特例措置について事務局から説明をお願いします。
○佐原老人保健課長 それでは、資料6をごらんいただきたいと思います。これは東日本大震災に対処するための要介護認定有効期間の特例に関する省令についてです。「2.具体的内容」のところにありますように、要介護認定の有効期間を12カ月までの範囲内で市町村が定める期間まで延長可能とする特例措置を震災の後ずっとやってまいりました。裏面をごらんいただきますと、その適用対象の市町村が書いてございます。当初は被災3県全域を含めて広域でしたが、去年の10月以降は福島県の飯舘村のみになっております。今般、飯舘村のほうからさらなる延長の希望、この特例措置の延長の希望がなかったため、平成28年4月1日以降は延長せず対応を終了することにしたいと思います。これは御報告でございます。
○田中分科会長 報告事項ですが質問はございますか。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員 医療のほうはもう少し継続する事項がありますし、さらに福島の場合は原発事故が収束しておりませんので、必要があればまた対応するという形になっています。介護の場合は福島県医師会にも確認しましたが、終了でよろしいということだったのでそれでいいと思います。5年間、要介護度が同じということは、介護の場合はかえって利用者にとって不利益になっている場合もあると思うので、現場の方がそれでいいとおっしゃるのでしだったら、それでいいと思います。以上です。
○田中分科会長 ありがとうございます。
 次に議題3、その他のうち介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会の検討結果について、事務局から説明をお願いします。
○佐藤高齢者支援課長 高齢者支援課長でございます。資料7をお願いいたします。「介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会の検討結果について(案)」というものでございます。1ページから御説明を申し上げます。本件につきましては、前々回、12月のこの分科会におきまして御議論いただきまして、幾つか意見をいただきました。その後、検討を行いまして、本日、改めまして御説明させていただきたいと思っております。
 1ページでございますけれども、前回いただきました御意見でございます。まず1点目として、評価検討会における検討の経緯及び給付対象として適切であるとされた用具についての考え方、理由を示していただきたいというものでございます。これについては後ほど3〜4ページに書いてございます。
 それから2点目でございますけれども、特に福祉用具の有効性、安全性の評価はどうなされているのかということでございます。福祉用具の製品としての安全性につきましては、医療機器とは異なりまして、国の承認という仕組みはございません。したがいまして製造物責任法に基づきまして、製造業者が責任を負うこととされております。一方で利用上の安全性につきましては、その部分が検討対象であるということを今回明確化させていただきまして十分な検討を行うこととしたところでございます。その経過が4ページにございますので後ほど御説明いたします。
 3点目といたしまして、福祉用具の想定貸与費、想定される利用者の状態像、利用者数を示していただきたい。これは5ページのほうで後ほど御説明いたします。
 それから最後に、著しく高額とならないよう、価格をある程度コントロールする仕組みが必要ではないかという御指摘がございました。これは今回御議論いただく検討対象というより、むしろ一般論としてという理解をいたしましたけれども、これにつきましては、現在、福祉用具の貸与については要介護度別の区分支給限度額の範囲内で給付対象として支給されるということでございますし、また、実際に市場に出ているものの中から対象種目を選定してお使いいただくということになりますので、市場の価格競争を通じて適切な価格による給付が行われるように対応していく必要があると考えてございます。今日というよりも別途、今後一層の競争環境の整備等の検討をしてまいりたいと考えてございます。
 以下、具体的に御説明を申し上げます。2ページをお願いいたします。介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会につきましては、前回御説明申し上げたとおりでございますけれども、一番下の3番をごらんいただきますと、前回、12月の給付費分科会の御指摘を踏まえまして、3月4日に機器の有効性、使用に当たっての安全性等についての検討を行ったところでございます。その検討結果も含めまして次から御説明いたします。
 3ページをお願いいたします。まず評価検討会における検討の経緯でございます。
 大変恐縮ですけれども、6〜7ページに現行制度の概要がございますので、簡単に確認をしたいと思います。6ページの参考1をお願いいたします。介護保険の福祉用具に関する現行制度でございますけれども、要介護者等の日常生活の便宜を図るための用具などであって、利用者が居宅で自立した日常生活を営めるよう助けるもの。居宅であるということでございます。
 それから具体的には、現在、真ん中の表にありますように、福祉用具貸与については左側にございますように車椅子以下の11の種目を規定してございます。今回、したがいましてこの種目に該当するかどうか、あるいは該当していないものを種目に追加するかどうかというような議論になるということでございます。
 次に7ページをお願いいたします。具体的に追加すべき種目があるかどうかということの検討に当たりましては、7ページの参考2というところに具体的な考え方が掲載されております。介護保険制度における福祉用具の範囲として1番から7番までございます。簡単に御説明しますと1番はまさに制度趣旨のとおり自立の促進、介助者の負担軽減を図るという中身であるかどうかということでございます。また、2番から7番までは、例えば2番であれば一般の使用ではないということ。それから3番では医療の観点からではないということ。4番では在宅であるということは、すなわち施設や事業所で用いられるものは除く。それから5番では、身体の一部の欠損などの機能を補完するものではないということ。6番では、ある程度の経済的負担があるということで、低い価格のものは対象外。7番は工事を伴わないもの。これが福祉用具の7つの評価の考え方になってございます。
 戻りまして3ページをお願いいたします。以上に基づきまして、今回、要望のあった中から一つ一つ検討を行いましたところ、例えば一番上の服薬支援ロボット。これは医療の観点から対象ではない。次のコミュニケーションロボットにつきましては癒やし効果はあっても要介護者の自立促進という効果は認められないということ。それから浴槽用滑り止めマットについては一般に市販されているということ。こうしたことから整理されてまいりまして、全体として総合的に判断されてそれぞれの項目の検討がなされました。
 その中で、先ほど申し上げた既に対象種目となっているように見えるものが3つございますので、それについて御説明します。真ん中の認知症徘徊感知機器は、屋外に出ようとしたときまでは現在対象ですけれども、より広く地域での徘徊を対象とするかどうかということについては、地域における見守りや安全確保などの対策あるいは体制とセットで行う必要があって、在宅というところについては限界があるというような議論がなされてございます。
 それからその2つ下の移動用リフトでございます。これは軽度者であっても福祉用具を必要とする状態であれば利用を可能としていることから、既に対象として読み込めているという議論がなされております。
 それからその4つ下の歩行器については、現在でも歩行器は対象種目でございますけれども、自動制御がついているものというのは必ずしも現行の制度からは読み込めないという議論がなされたところでございます。
 以上が検討の経緯でございまして、残ったのが歩行器であるということで、その具体的な内容が4〜5ページになります。恐縮でございますけれども、先に5ページをお願いしたいと思います。自動制御等により利用者の移動を補助する歩行器の概要でございます。右にイメージ図がございますけれども、現行の歩行器にセンサーとモーターがついているものでございます。機器の概要としましては、上り坂ではアシスト、下り坂では制動、坂道の横断では片流れの防止、及びつまずき等による急発進防止という機能を自動制御等の機能によりまして利用者の移動を補助するというものでございます。
 想定される利用者としましては、麻痺、筋力低下、関節痛等により独歩が不安定な方、つかまれば歩行可能な方、外出しようとする方などでございます。現在、歩行器を使われている方々の自立の促進などが主に想定されるであろうということでございます。
 想定される貸与費につきましては、メーカーの想定でございますけれども約1万円〜1万2,000円でございます。
 ここで一点だけおわびを申し上げたいと思います。前回の分科会におきまして、想定貸与費を月額約1,000円程度と御説明いたしましたけれども、これは実は自己負担額としての説明でございまして、改めて確認をしましたところ、想定貸与費は約1万円〜1万2,000円。したがって自己負担額はその1割ということになります。
 そしてお戻りいただきまして4ページ、こういった自動制御つき歩行器について具体的にどのような議論がなされたかということでございます。検討結果でございます。構成員からの意見等というところに有効性と利用上の安全性などが記載してございます。
 1つ目の「・」でございます。歩行器を使わないと歩けないような方々は極めて転倒しやすい方なので、一般の歩行器に付加された自動制御等機能により転倒リスクを一定程度カバーしてくれることから、坂道を含めて外出支援に有効であるということ。もう一点、有効性につきましては、センサー及びモーターから成る自動制御等により、従来の歩行器と比べまして使用者の筋負担、動作負担の軽減が図られるとの第三者機関による臨床評価結果を確認したとあります。これは企業が第三者評価機関に依頼をして行ったものを確認してございます。
 続きまして利用上の安全性につきましては3つ目の「・」でございますけれども、今までの歩行器よりも自動制御等機能がついている分、プラスであると。
 それから4つ目の「・」でございますが、使用時に想定されるリスクのアセスメントが行われ、残留リスクに対する機器操作上の留意事項が洗い出されておりまして、要介護者等をモニターとした使用感の評価が行われているということを確認してございます。
 最後に利用面の点についてでありますけれども、使用の方法自体は従来の歩行器と変わらず、追加されている機能としてロボット技術を搭載しているということから、新しいものを使用するということに対する利用者の心配、あるいは抵抗感に対する配慮がなされているものと認められるということでございます。
 以上を勘案しまして、既に歩行器は対象種目となってございますけれども、そこに「自動制御により利用者の移動を補助する」ということも新たに、そこに一部加えるということで明確化をさせていただくということを考えてございます。
 私からの説明は以上でございます。
○田中分科会長 ありがとうございます。
 前々回の分科会のときに比べるとかなり細かいデータがついていますが、この事項について皆様から御質問、御意見があればお願いします。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員 前回、私は有効性及び安全性について医療機器の審査と比べて随分簡単ではないかというお話をさせていただきました。前回は1枚紙でしたけれども、今回は3枚紙ぐらいになりましたので、3倍ぐらいは詳しくなったのかなという気はいたします。しかし、そこに安全性・有効性と書いてあって、それはあるということですが、データもあるのであれば、ぜひ、代表的なものでも出していただければと思います。
 それと想定の貸与費が約1万円〜1万2,000円ということですけれども、販売価格が幾らぐらいなのかも教えていただいた上で、その貸与費の妥当性について検討すべきだと思います。例えば定期的な貸与額の調査とか、そうしたことも必要だと思いますので、さらに改善を続けていくということを前提に、今回はこれを認めてもいいと思います。
○田中分科会長 なるほど。今後さらに調査はすべきだけれども了承はするということですね。
○鈴木委員 はい。
(阿部委員退室)
○田中分科会長 伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員 ありがとうございます。
 大分というか相当丁寧に御説明をいただいて、理解が進むようになりましたので、ありがたいと思います。
 この資料の3ページですか、各要望について適用するのかしないのかというのは口頭で説明いただいたのですけれども、その中で移動用リフトは既にこの対象種目の中に入っているものと考えているというお話でした。そうすると、それについては検討結果の一番下のところは「給付対象外とした」というのではなくて、もう既に入っているから「給付対象とする」ということだと思います。そういうところは適切に報告していただければと思います。
 また、ここまで丁寧にやっていただくと、2ページ目の一番下のところにあります福祉用具18件については御報告いただいたのですけれども、住宅改修の4件についてはどうなのだろうかということになりますので、今後で結構ですけれども、あともう一歩、報告の定型化を進めていただきたいと思います。
 以上です。
○田中分科会長 今後、当然フォローアップの調査はきちんと見るとして、この案件について了承でよろしゅうございますか。
 本議題については本日の御意見を踏まえて、告示、通知などの必要となる改正を行っていただくようお願いします。
 ほかにもあるかもしれませんが、会場を出なくてはいけない時間が迫っていると事務局から通知がありましたので、残念ながら本日の審議はここまでといたします。
 次回の予定について、事務局より説明をお願いします。
○佐原老人保健課長 ありがとうございました。
 次回の日程は事務局から改めて、御連絡をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○田中分科会長 どうもありがとうございました。


(了)

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