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2016年2月26日 厚生労働科学審議会感染症部会

健康局 結核感染症課

○日時

平成28年2月26日(金)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省 省議室(9階)


○議題

(1)日本脳炎ワクチンの確認調査結果について
(2)蚊媒介感染症の特定感染症予防指針等の見直しについて
(3)報告事項
   1.B型肝炎ワクチン、A型肝炎ワクチンの出荷自粛解除について
   2.ジカウイルス感染症について
   3.危機管理に対するポリオワクチンの出荷自粛解除について
   4.黄熱予防接種の周知について
   5.エボラ出血熱への対応変更について
   6.ウイルス性出血熱の行政対応手引き(案)について
(4)その他

○議事

○中谷室長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第16回「厚生科学審議会感染症部会」を開催いたします。

 初めに委員の出欠状況を御報告いたします。

 本日は岩破委員、賀来委員、南委員、山田委員より御欠席の連絡をいただいております。

 現時点で定足数以上の委員に御出席いただいておりますので、会議が成立しますことを御報告いたします。

 次に、事務局より資料の確認をいたします。お手元の資料を順番に議事次第、配付資料一覧、委員名簿、座席図のほか、資料につきましては右肩の資料番号で資料1〜8、参考資料は参考資料1〜3、そのほか追加で昨日の報道発表資料の1枚紙を別途お配りしております。それともう一枚、右肩に資料3とあります「ジカウイルス感染症に関する追加的な対応について」という資料も追加でお配りをしております。

 資料の不足がございましたら事務局にお申しつけください。よろしいでしょうか。

 申しわけございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

 以降の議事運営については、倉根部会長にお願いいたします。

○倉根部会長 おはようございます。

 まず、事務局から審議参加に関する遵守事項について報告をお願いします。

○中谷室長 審議参加について御報告いたします。

 本日、御出席をされた委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金、契約金などの受取状況について申告をしていただきました。

 本日の議題では、日本脳炎ワクチンの確認調査結果について審議を行います。これらの製造販売業者は、一般財団法人化学及血清療法研究所(化血研)と一般財団法人阪大微生物病研究会(阪大微研)の2社です。本日の審議や議決に不参加となる基準に該当する方はございませんでした。

 報告は以上です。

○倉根部会長 では、本日の議題の確認をいたします。

 本日の議題ですが、議題1が「日本脳炎ワクチンの確認調査結果について」。

 議題2が「蚊媒介性感染症の特定感染症予防指針等の見直しについて」。

 議題3は報告事項になりますけれども、マル1「B型肝炎ワクチン、A型肝炎ワクチンの出荷自粛解除について」、マル2「ジカウイルス感染症について」、マル3「危機管理に対するポリオワクチンの運用方針について」、マル4「黄熱予防接種の周知について」、マル5「エボラ出血熱への対応について」、マル6「ウイルス性出血熱行政対応の手引き(案)について」。

 議題4として、その他を予定しております。委員の皆様には円滑な議事進行に御協力をお願いいたします。

 それでは、議題1に入ります。「日本脳炎ワクチンの確認調査結果について」及び報告事項マル1の「B型肝炎ワクチン、A型肝炎ワクチンの出荷自粛解除について」を、関連しておりますので両方まとめてまずは事務局より資料の説明をお願いいたします。

○医薬・生活衛生局審査管理課長補佐 医薬・生活衛生局審査管理課でございます。

 資料1並びに資料2に基づきまして、御説明をさせていただきます。

 まず資料2の11ページをごらんいただければと思います。昨年1021日の当部会におきまして、意見がまとめられております。インフルエンザのワクチンを審議していただくに当たって、その他検討を要するワクチン製剤ということで、14ページを見ていただければと思うのですが、化血研製剤が製造販売しておりますワクチンの一覧表がございます。その2のところで今後検討が必要というようなことでまとめられましたものの、本日まず審議の1つとして御検討いただきますのが、上から4つ目のカラムになりますけれども、乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンについて御審議をしていただきます。その後、引き続き先月の段階で持ち回り御審議いただきました、B型肝炎ワクチン及びA型肝炎ワクチンについて御報告をさせていただきたいと考えております。

 まず資料1「化血研のエンセバックに係る品質及び安全性等の確認について」を説明させていただきます。

 1枚おめくりいただきまして、エンセバックは日本脳炎ワクチンでございますが、それに係る品質及び安全性等の確認でございます。これは当局において感染症研究所、医薬食品衛生研究所、医薬品を審査しております医薬品第二部会の品質及びワクチンの専門の先生方の御意見等も踏まえまして、取りまとめたものでございます。

 まず下のほうのカラムでございますが、実施した確認事項ということで、1つ目といたしまして報告された齟齬等に関する確認。これは後ほど細かいところは御報告をいたします。結果的には現在、報告されている全ての齟齬等について確認をし、報告された齟齬等が製品の品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす可能性は低いという判断をしているものでございます。

 2つ目、国家検定の項目及び結果でございますが、製品上重要な品質及び安全性の評価項目については、国家検定を行って感染研において実検体を用いた試験を実施しています。その結果、合格を受けているということで、具体的な国家検定項目を4つ列記しております。

 それから、これまでの副反応報告の確認をいたしまして、過去10年間の副反応報告を確認したところ、他社製品ということで阪大微研が製造販売しておりますが、これと比較しても化血研製品について特異的に副反応が多いなどの有害事象は確認できなかったというところで、このページの上のほうの下線部でございますが、報告された齟齬等や情報が、当該ワクチンの品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす可能性は低いと判断をしております。

 続きまして3ページ、具体的に報告された齟齬等に関する確認の内容でございます。化血研による複数回の調査の結果、重複を含めて延べ267カ所の齟齬等が報告されております。これらについて確認をいたしましたところ、大きく4つに分類されるということで、1つ目といたしまして単位や表記などの単純な誤記であるということで、具体的には1つ目のほうでは試験方法でございますが、承認書ではvol%と書いておりますが、試薬を入れるのとまぜるほう両方ともボリューム単位でしておりましたので、本来は%と書かなければいけなかったところ、vol%と書いてあった。あるいはこれは製造方法の最終段階でございますが、いろいろな表現方法が同じ工程なのに混じっていたというものを指摘されたものでございます。

 2つ目といたしまして、承認書と製造手順の間で記載レベルに差が生じており、記載の整理が必要なものというもので、製造方法について製造手順書という承認書に基づいて具体的に何を行うのか細かく書くものでございますが、こちらにより詳細な工程が記載されていたというものでございます。

 3つ目といたしまして、承認書と製造実態に齟齬はあるが、製品の本質に影響を及ぼすものではないものということで、承認書には記載されていないろ過などが記載されている。あるいは試験方法の試薬の調整方法でございますが、誤記ということで20.7gと書いていたのが実際は20.8gで、計算をしたら20.8gになっていたというものです。これらについても承認時からは変わっておりませんが、承認書に記載する際に誤って転記をしたものでございます。

 4つ目でございますが、確認を行った結果、齟齬等に当たるものではないが報告されてきたものということで、承認書では5〜8日間培養すると書いていたものが、手順書では5日間と限定して書いてあったものが報告されております。これらを全部合わせて延べ267カ所ありましたが、精査をした結果、最終的にこれらの齟齬が製品の品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす可能性は低いと考えております。

 エンセバックに係る当局からの説明は以上でございます。その後、日本脳炎ワクチンの需要の見込みについて御説明させていただきます。

○健康課予防接種室長補佐 日本脳炎ワクチン需要見込みについて御説明をさせていただきます。

 日本脳炎ワクチンは、予防接種法において定期接種の対象としており、我が国において広く接種が行われているワクチンでございます。また、平成271021日、本部会の一般財団法人化血研及び血清療法研究所の製造するワクチン製造等に関する意見書では、現在、国内に流通している日本脳炎ワクチンが化血研を含む2社において供給されておりまして、昨年は約400万本が出荷。このうち化血研の日本脳炎ワクチンは約36%を占めておりまして、他社製品のみで代替することは非常に困難な状況であることとしているところでございます。

 グラフをご覧ください。まず本グラフの前提となっている条件ですが、表の下をご覧ください。化血研製品が出荷されないことと、月末在庫量、ブルーの棒グラフですが、前月末在庫量に当月メーカー出荷予定量を加えたものから、当月の医療機関納入予定量を引いたものとして算出した量となります。つまり、前月末在庫量が当月納入量を下回った際には供給不足を生じることになります。表では近々の月末在庫量は、医療機関への納入量である2040万本を大幅に超える数量であり、トータル量では供給不足の問題が生じないように見られますが、一部の地域から供給難の問い合わせがあることと4月からは北海道で定期接種が始まり3月頃には供給量が増加することから、他社製品で代替していくことは困難な状況になりつつあります。

 以上でございます。

○医薬・生活衛生局審査管理課長補佐 引き続きまして、資料2について簡単に御説明させていただければと思います。プレスリリースでございます。

 1月29日に、当部会の委員の先生方に需給の関係もございまして、持ち回りで御確認をさせていただき、プレスリリースしたものでございます。化血研がつくっています組換え沈降B型肝炎ワクチン及び乾燥組織培養不活化A型肝炎ワクチンの出荷自粛の要請を解除するというもののプレスリリースでございます。

 医薬・生活衛生局のほうで、これらの品目について品質、安全性等を確認したことについて、簡単に御報告させていただければと思います。

 3ページ、まずビームゲンに関する品質及び安全性等の確認でございます。これらにつきまして報告された齟齬、国家検定を実施する上で合格をしているということと、これまでの副反応を過去10年間、他社と比較して化血研に特異的な副反応が報告されていないことなどから、最終的にこれら報告された齟齬等がワクチンの品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす可能性は低いと判断しております。

 4ページ、ビームゲンに関しまして齟齬等を確認していたところ、再度試験等をやっていただき、確認をしていただいたものが1つございました。全て重複を含め177カ所の齟齬等が報告されたうち、次の無菌試験法の実施方法に関しまして影響があるかもしれないというところで、化血研に新たに挙証資料求めまして、再度試験をしていただいたものでございます。

 具体的には原液を使って確認試験をするということを書いてございましたが、原液を最終製剤相当に希釈して無菌試験法を行っていたというところで、原液でございますので濃度とかいろいろ混雑しているものがあるかもしれませんので、まだ原液を用いて試験ができるかどうかというバリデーションをしていただいたところ、できるということでしたので、実際にやっていただきました。その結果、原液を直接用いた無菌試験法においても、きちんと確認方法ができたということを我々としては確認をいたしました。その結果、この試験方法、原液を希釈したもので実施された結果についても、本来、承認書上で行ったものと同等の結果が得られるだろうと考えております。

 なお、最終製品につきまして、小分け製品でございますが、これについては承認書どおり過去もきちんと試験をしており、無菌性は担保されていることを確認しています。

 5ページ、具体的に大きく4つの齟齬を分類しております。これらにつきまして確認をいたしましたところ、特に大きな問題はないということを確認いたしまして、最終的にはこれら齟齬等が品質及び安全性等に大きな影響を及ぼすことはないと考えております。なお、これら数字の違いでございますが、これは承認時から実は変わっておりません。承認書というのは製造単位に割り戻したりするときの計算間違い等で、承認書を最初に記載したきから誤記が続いていたというものでございまして、製造実態には大きな影響を与えないということもきちんと確認をしております。

 続きまして、エイムゲンに関しての確認をした内容について御報告をさせていただきます。

 7ページにつきましても、ビームゲンと同じような形で齟齬等に関する内容、国家検定の結果、これまでの副反応の報告というところで、最終的にはこれら齟齬等が当ワクチンの品質、安全性に大きな影響を及ぼす可能性は低いと判断しております。

 具体的な齟齬等につきましては、次の8ページをごらんください。本剤につきましては重複を含めて延べ107カ所の齟齬等が報告されました。これらについて検証をした結果、新たに試験等をしていただいて挙証資料の提出を求めて、それをもって確認をするというものはございませんでした。大きく分けて単純な齟齬等が記載しております。

 1つ目の単純な齟齬ということで、承認書では1,000mLと書いてありましたのが、本来は10,000mLと記載すべきものであったということで、10倍違うのではないかということですが、これも実は全くの誤記でございまして、こちらは試験に用いる試薬の調整方法で希釈する分母の数字を間違えて記載していたものでございます。途中で変わったものではございませんので、品質に対する大きな影響はないと考えております。

 個々のものを評価した結果、最終的にはこれらの齟齬が品質、安全性等に重大な影響を及ぼす可能性は低いと判断し、先生方に1月に御確認をいただいたものでございます。

 続きまして、需給の見込み等について御報告させていただきたいと思います。

○健康課予防接種室長補佐 続きまして、B型肝炎ワクチン需給の見込み、A型肝炎ワクチン需給の見込みについてご説明します。9ページ、10ページになります。

 先ほど日本脳炎ワクチン需給の見込みについてということで御説明させていただいたグラフと同様な条件になってございます。まず化血研製品が出荷されない。月末在庫量については、前月末在庫量に当月メーカー出荷予定量を加えたものから、当月の医療機関納入予定を引いたものとして算出したものでございます。

 まずB型ワクチンですけれども、2社からB型ワクチンは製剤化されておりますが、化血研に対しの出荷自粛要請後、本年の1月ぐらいから医療機関等からお問い合わせをいただいている状況でございました。また、A型肝炎ワクチンにつきましては化血研のみの製剤でございまして、2月ぐらいには逼迫するような状況でございました。

 以上です。

○倉根部会長 ありがとうございます。

 今、日本脳炎ワクチン及びA型肝炎ワクチン、B型ワクチンについて説明をいただきました。この件について委員の皆様に御意見をいただきたいと思いますが、日本脳炎ワクチンについては審議事項ということでありますし、B型及びA型肝炎ワクチンについては報告ということでございましたが、まず日本脳炎の部分について御意見いただけますでしょうか。小森委員、どうぞ。

○小森委員 今、御報告がありましたように、齟齬等については少なくとも資料で拝見する限り、私どもも重大な影響を及ぼす可能性は極めて低いと考えられますし、需給見込み等を含めて総合的に判断して、出荷自粛の解除が妥当であろうと思います。

 以上です。

○倉根部会長 ありがとうございます。

 ほかに委員、御意見ございますか。あるいは御質問ございますか。特にございませんでしょうか。事務局、どうぞ。

○医薬・生活衛生局審査管理課長補佐 医薬・生活衛生局でございます。

 これら先生方におきましては、まだ承認書に合ったつくり方をしていないものについて、先生のいろいろ御判断をいただいて、これまで御審議いただきました。あわせて当局といたしましては、承認書と製造実態の齟齬の解消に努めてまいっております。本エンセバックにつきましては、これも承認書と製造実態を合わせるように承認書の整備を行うように今やっております。近々にも承認できるように手続を進めているところでございます。

 以上、報告を終わります。

○倉根部会長 確認ですが、一変が出るということでしょうか。出るというか、出ていて、それを審査しているというところですか。

○医薬・生活衛生局審査管理課長補佐 はい。具体的に言えば承認事項の一部変更申請というものを出していただいておりまして、今その手続を進めているところでございます。

○倉根部会長 そういう状況ではあるということでございます。

 清水委員、どうぞ。

○清水委員 確認でございますが、先ほど日本脳炎ワクチンの入手が困難ではないかという問い合わせがあると聞きましたが、これは例えば小規模な医院とか診療所等で入手が困難になるという実例があったということでしょうか。

○健康課予防接種室長補佐 健康局への問い合わせですが、北海道からお問い合わせがございました。あとは一部の医療機関の先生方からお問い合わせがあったというもの事実でございます。

○清水委員 例えばこういう言い方は失礼かもしれないですけれども、大きなところで買い占めるようなところということではないわけですね。

○健康課予防接種室長補佐 インフルエンザワクチンの事例から需給見込み等々について、我々は県等々を通じて、ワクチンの需給調整をさせていただいておりました。当方としては、これまでに、買い占めが起きていることはなかったと理解しております。

○倉根部会長 小森委員、どうぞ。

○小森委員 現場を預かる医師の代表としての日本医師会の担当としてお話をさせていただきますけれども、今回の場合は市場が36%ということでございますので、危機的な状況はほぼないと認識してございます。ただ、これら一連のこと、また、過去の2009インフルエンザ等を踏まえまして、一部医療機関の買い占め等については、厳重に私どもも数度にわたって周知をしているところでございまして、その医療機関が属する医師会等を中心に、行政とともに出荷の状況あるいは購入の状況等を総合的に判断して、必要な場合には私どものほうから指導を行っているという実態でございまして、今回の日本脳炎のことに関しては、とは言えどうしてもそれぞれの医療機関が通常使っている卸、その卸が主に扱っている製品という流れの中で、瞬間的にはそういう事態があるということは承知しております。それは当然ながら今回の問題についても厚生労働省当局から各医薬品メーカーの出荷並びに卸の調整等については、これまで同様、御指導いただけるものと思っておりますので、現実には危機的な問題は起こっていないという認識でございます。

○倉根部会長 清水委員、よろしゅうございますか。

 それでは、ほかになければB型肝炎及びA型肝炎に話を移したいと思いますが、B型肝炎、A型肝炎について説明をいただきましたが、これについて御質問あるいは御意見ございますでしょうか。よろしいですか。これについては既にごらんをいただいているということでございますけれども、特にこの場で御質問あるいは御意見よろしいでしょうか。ないということでありますと、まずそうしますと御意見は特にB型肝炎、A型肝炎ワクチンについてはないということでございます。そうしますと化血研の日本脳炎ワクチンの出荷を認めることについては、感染症部会として了承するということでよろしいでしょうか。それでは、そのように感染症部会としては了承したいと思います。

 それから、B型肝炎、A型肝炎については既に御了承いただいているわけですけれども、特に御意見もございませんので、この話を伺って報告を受けたという形になろうかと思います。ありがとうございます。

 それでは、次にまいります。次が議題2の「蚊媒介感染症の特定感染症予防指針の見直しについて」であります。

 もう一つ、それと関係しますので、報告事項マル2に「ジカウイルス感染症について」という項目がありますので、ここも両方まとめて事務局から御説明をお願いしたいと思います。

○中谷室長 資料3、資料4、本日追加で配付しておりますプレスリリースと追加的な対応の資料を使って御説明をさせていただきます。

 まず資料4「ジカウイルス感染症(ジカ熱)について」をごらんください。これはジカ熱について前回、12月の感染症部会でも流行状況について御報告をさせていただき、場合によっては法定感染症に位置づけることも検討が必要になるので、情報収集をしていくという御報告をさせていただいておりました。

 その後の状況につきまして、1ページ目は前回御報告した内容とほぼ同じ内容になっておりまして、2ページ目をごらんください。中南米における流行状況を示しているWHOのアメリカ地域事務局の資料になりますが、輸入例ではなくて国内で感染事例のあった国についての資料です。トータルで中南米地域において26カ所となっておりますが、第5週時点ですので少し数週間古い資料になっておりますが、このジカウイルス感染症自体はさほど症状の重い病気ではございませんが、3ページ目をごらんください。ブラジルにおける小頭症の発生数が、3ページ目の左のグラフで見ますと2010年から2014年にかけて1年当たりの平均では163症例であったものが、2015年の1年間で計3,500例余りで、既に4,000例ほどにも数がふえているという状況で、なぜこのようにふえているのかということにつきましては、ブラジル保健省がジカウイルス感染をした妊婦さんがジカウイルスに感染することが関連があるのではないかということで、妊婦さんに対しての蚊に刺されないようにするといったような注意喚起をされているということでございます。

 4ページ目の上、諸外国の対応ということですが、ブラジルについては今のような報道発表が昨年11月にあったということです。

 米国においては1月15日、米国CDCの検査におきまして、ブラジルで小頭症により死亡した胎児の脳組織その他からジカウイルスが検出されたということで、詳細な調査結果が出るまで米国CDCは流行地域への妊婦の渡航を控えるように警告を出したということがありました。また、1月26日には法定の届出感染症に指定をしたということでございます。

 欧州疾病対策センター(ECDC)関連の動きとしては、1月21日にやはり妊婦・妊娠予定の女性の方に対して、流行地域への渡航を控えることの推奨を出しました。

WHOにつきましては、1月17日に妊婦の方に対しての防蚊対策を推奨。また、ギラン・バレー症候群を含む神経症状に対する注意喚起。1月24日にはカナダとチリを除いた南北アメリカ大陸全域に拡大する可能性を指摘ということで、2月1日には緊急委員会を開催して、小頭症及び神経障害の多発についてPHEICという国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態に該当すると宣言をしたということです。宣言されたときの会見では、このジカウイルス感染症を指定対象、緊急事態を出すのではなくて、そのジカウイルス感染症が小頭症や神経障害の多発に関係しているのではないかという調査があるので、そこを重く考えたという説明がなされておりました。

 2月12日には、妊婦の流行地域への渡航延期を勧告するという対応がされております。

 5ページ、日本、主には厚生労働省の対応ということですが、まず昨年12月にこちらで報告をさせていただいて、1月15日に以降に外務省から感染症広域情報を発出させていただいて、渡航者や滞在者についての注意喚起を実施。1月21日には国立感染症研究所のジカウイルス感染に関してのリスクアセスメントを踏まえて、検疫所での注意喚起、自治体や医療機関に対してのジカ感染が疑われる患者発生時の情報提供について依頼。厚生労働省のホームページにQ&Aを掲載ということをさせていただいておりました。

 2月2日、WHOの緊急委員会で緊急事態宣言が出たことを踏まえて、外務省は注意喚起を実施。ちょうど2月の上旬にリオデジャネイロでカーニバルがあるということで、そこの注意喚起もあわせてやったということです。厚労省では持ち回りで御審議をいただきましたが、2月5日に感染症法の4類感染症及び検疫法の検疫感染症に追加をいたしまして、医師による届け出、直ちに届け出をするという疾患ですとか、蚊の駆除など駆除の措置をとることができる等、積極的な疫学調査ができるという法定の感染症に位置づけをさせていただきました。2月12日には自治体向けに蚊対策の手引について、デング熱のときにつくっておりました手引について、ジカウイルスに対しての内容を追記したものを配付させていただいて、また、医師の届け出基準についても通知をさせていただきました。2月19日までに、地方衛生研究所及び検疫所におけるジカウイルスの検査体制の整備をさせていただきました。

 今後の対応としては、自治体担当者向けの研修会を3月11日に開催をする予定です。あわせてジカウイルスに関する治療や予防や診断法の研究開発も進めていく予定にしております。

 そのような対策をしておりましたが、昨日のプレスリリース、別途お配りした資料をごらんください。報道関係者各位「ジカウイルス感染症患者の発生について」というものでございます。

 昨日、神奈川県内においてブラジルへの滞在歴がある男性1名が発疹等の症状を示して、2月24日に県内の医療機関を受診し、ジカウイルス感染症の疑い事例として届け出があり、国立感染症研究所で検査をした結果、ジカウイルス感染症の陽性が確定をしたということで報道発表させていただきました。この方は我が国におけるジカウイルス感染症の4例目ということで、これまで4例は全て輸入症例となっておりますが、今回の中南米の流行後としては初めての輸入症例となります。

 患者さんの概要としては10代の男性で、ブラジルに2月9日から2月20日まで滞在をしておりまして、2月20日に発熱があったということ。それから、2月22日に日本に入国しているのですが、22日に発疹が出てきたということで、発疹が消えなかったので24日に医療機関を受診されたということです。蚊の刺咬歴については余りよくわからないということでしたが、そのような患者さんでした。患者さんは昨日現在、自宅療養ということですが、発疹の症状はありますが、熱は解熱をしており状態は安定しているという患者さんでございました。

 あわせて厚労省としては、その枠の中にありますような国民の皆様へのメッセージというものを出させていただいておりまして、ジカウイルス感染症は蚊によって媒介される感染症で、現在は蚊の活動期ではないので感染拡大するリスクは極めて低いということ。それから、この感染症は一般的には軽症で重症化のリスクは極めて低いですが、流行地に行かれる場合は長袖・長ズボンなど蚊の対策をするように注意をしてください。特に妊婦の方は流行地域の渡航は控えてください。また、性交渉による感染リスクも指摘されておりますので、流行地域から帰国した男性で妊娠中のパートナーがいる場合は、パートナーの妊娠期間中は症状の有無にかかわらず、性行為の際にコンドームを使用してくださいというメッセージを出させていただきました。

 昨日、この報道発表の後に引き続きまして、もう一枚、追加でお配りしている資料ですが、ジカウイルス感染症に関する追加的な対応についてということで、ジカウイルス感染症に関する関係省庁対策会議を設置させていただいておりまして、そこで対策について確認をさせていただいております。資料の柱としてマル1からマル5がありますが、マル1は検疫体制について迅速に整備をするということで、既に申し上げたことも含めてですが、ここに書いてある対応をしていく。

 マル2で、国民への情報提供の強化ということで、特に2つ目の矢印で旅行業者へのブラジル等の中南米の流行地域へ渡航する方への注意喚起の強化、パスポートセンターにおいて中南米地域へ渡航する方への注意喚起の強化を速やかに行うということを確認させていただいております。

 マル3としては情報収集の徹底ということで、引き続き在外公館や国際機関や現地の情報などを収集しておるところです。

 マル4としては、ワクチン・治療薬・診断法の研究開発を推進していく。

 マル5として、流行国への適切な支援をしていくといったことを確認させていただいております。

 以上がジカ熱に関するこれまでの状況と対応ということのまとめです。

 資料3をごらんください。本日御審議いただきたい事項ですが、ジカウイルス感染症を4類感染症に位置づけたということでございまして、4類感染症は媒介動物がいる感染症で、媒介動物の措置ができる感染症。デング熱やチクングニア熱も含まれております。この蚊媒介感染症の特定感染症予防指針につきましては、対象疾患が現在デング熱及びチクングニア熱となっているのですが、基本的に資料3にありますような対策につきましては、大体蚊媒介感染症に共通できるものではないかと思っておりまして、事務局としては特定感染症予防指針の対象疾患にジカウイルス感染症を追加してはどうかと考えておりまして、それについて御審議をいただきたいと思っております。

 参考資料2に、現時点での蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針の全文をつけておりますので、御参考までにごらんいただければと思います。

 説明は以上です。

○倉根部会長 ありがとうございます。

 まず資料4に基づいてジカウイルス感染症について説明があり、昨日の報道発表の説明があり、それに基づいてといいますか、その上でさらに本日、蚊媒介性感染症の特定感染症予防指針へのジカウイルス感染症の追加ということの御提案があったわけですが、この追加について委員の皆様の御意見をいただきたいと思います。もし御質問がありましたら、またこの時点で受けたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 渋谷委員、どうぞ。

○渋谷委員 御説明ありがとうございました。

 2月5日に感染症法の4類に追加された時点で、ジカ熱から疾病名としてはウイルス感染症という名前に変わったということでいいでしょうかということの確認と、そちらの名前で、ジカウイルス感染症ということで指針に追加をするということだろうと思いますけれども、指針に追加をすることについては賛成です。疾病名のことだけ確認をさせていただきたいと思います。

○倉根部会長 事務局、お願いします。

○中谷室長 御質問ありがとうございます。

 こちらの疾病名につきましては、当初ジカ熱ということで12月のときもそのように御紹介をしていたと思うのですが、その後、このジカ熱に関して有識者の先生方から御意見をいただきまして、実際にはそう発熱しないケースも多いものであるし、また、今回のジカウイルス感染症とした中には、子供に垂直感染があった場合にはジカウイルス病と先天性のジカウイルス感染症と、そのような2つの類型をとることが考えられるので、その意味では両方を包含する名称としてジカウイルス感染症ということではどうか。また、WHO等のレポートでもZika virus infectionという表現になっておりますので、そういう意味でも法律に位置づけるときの名称としては、それを参照するのがよろしいのではないかということで、このような名称にしております。

 ただ、さまざま注意喚起のリーフレット等にはデング熱がなじみがあると言うと語弊があるかもしれませんが、ジカ熱というほうがわかりやすいという御意見もありますので、ジカ熱と言うときもございます。

○渋谷委員 ありがとうございました。

○倉根部会長 よろしゅうございますか。ですから、資料4に(ジカ熱)と書いてあるのは、これまでその名前を用いてきたし、以前使ったものではあるしということでの使用ですね。

 ほかに御意見よろしいでしょうか。味澤委員、どうぞ。

○味澤委員 蚊媒介に入れるのはもちろん賛成なのですけれども、ジカウイルスの場合は性行為でも移るので、その辺も配慮していただいたほうがいいのかなと思います。

○倉根部会長 今の議題に関連してですか。岡部委員、どうぞ。

○岡部委員 STDに関しては完全にコンファームされていないと思いますので、現在の段階でそこまでに書き込むのは、もう少しサイエンスベースでよくわかって、後で必要があれば書き込むというような、ここの場での話し合いにしておいたほうがいいのではないかと思います。現在ではそこまで書き込むのは尚早ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○倉根部会長 この件に関して御意見いかがでしょうか。大石委員、どうぞ。

○大石委員 感染研の大石ですけれども、確かにエビデンスという意味では性行為で確実に感染伝播したという事実はまだ確立はされていないのかもしれないですが、感染研からのリスクアセスメントにも、あるいはCDCからのアセスメントでも、パートナーがいる方には、あるいは妊娠する可能性がある人には性行為で移る可能性があることについては、啓発しておるところですので、そこは啓発という意味では今の時点でも書き込むことは考えてもいいのではないかと私は思います。

○倉根部会長 岡部委員、どうぞ。

○岡部委員 重ねての意見で申しわけないのですけれども、リスクアセスメントとしてはエビデンスが必ずしもなくても、その可能性であるとか注意事項を書くのは当然だと思うのです。ただ、指針という形で書くと法律ではなくてもかなりそれに準じたような形で、場合によっては改正も大変だといったようなことが出てくる等、今の事実は事実としてきちんと受けとめるべきだと思うのですけれども、そこは指針までに書き込まずに、啓発その他、注意事項は言っていただくとしておいたほうがいいのではないかと私は思います。

○倉根部会長 味澤委員、どうぞ。

○味澤委員 私も先ほどの指針に書き込めというような意見ではなくて、その辺の配慮をしていただきたいということです。

○倉根部会長 この件いかがでしょうか。ほかの委員からも御意見を伺いたいと思いますが、事務局から何か御意見ございますか。

○中谷室長 御指摘ありがとうございます。

 実はこの指針に基づいて、デング熱のときにつくったものが自治体向けの手引と診療ガイドラインでございます。実はまだ手引のほうは改正して出しているのですが、診療ガイドラインにつきましては、今まさに御指摘のあったような部分をどのくらい書くかという部分でまだ議論がありまして、まだまとまってはいない状況です。ただ、診療ガイドラインにつきましては、もう少しアップデートしやすいように、常に最新の情報を入れていけるようにということで、今、御指摘があった内容を盛り込むような案になっていますので、そちらでしっかり注意喚起なりをしていければと事務局としては思っております。

○倉根部会長 ただいま事務局からそういう意見がありましたけれども、よろしゅうございますか。特になさそうですが、そうしますと、まずジカウイルス感染症を蚊媒介感染症の特定感染症予防指針に追加する。これについては部会として了承したい。それから、内容について味澤委員からも先ほど御意見がありましたけれども、性行為による感染等についてはまだ完全にコンファームされたわけではないし、予防指針の下位というか下の文章当でもそこは注意喚起が十分行えることを考えると、そこまで予防指針には現在、入れ込まない。しかし、先ほど事務局からありましたように診療ガイドライン等の中では、あるいはリスクアセスメントの中での文言としては、そこは入れる。そこがどこまで確実であるかどうかということも含めつつ入れるというのが適切かと思いますが、大石委員、どうぞ。

○大石委員 私も国民に啓発することは大事だと思っているのですけれども、ガイドラインでそこは落とし込んで、そして指針にはエビデンスが固まった時点で入れるということで同意いたします。

○倉根部会長 それでは、先ほど申しましたような形で部会としては了解したいと思います。よろしゅうございましょうか。ありがとうございます。

 岡部委員、どうぞ。

○岡部委員 今までの議論はもちろん賛成なのですけれども、これは昨日、記者会見や何かがあって公表されたわけですが、今回、第1例であるということでかなり社会的な関心を呼んだと思うのですが、ジカ熱そのものについては重症な疾患ではないとか、現在のところ国内においてそんなにリスクとして感染の拡大がないということであるならば、その点がきのうの公表の意味があったと思うのですけれども、これを2例、3例、4例、5例一つ一つそれぞれの自治体でまた全部やっていくということは、国でやっていくことも大変だろうと思いますし、公表のあり方というのはもう少し議論があってもいいのではないかと思います。

 もう一つは、今回の公表がプレスリリースを拝見しても、神奈川県というところになっております。これはMERSのときに公表のあり方ということで国と該当する自治体で都道府県ということがありましたけれども、きのう国に引き続いて川崎市も公表という形を、私は川崎市の代表で来ているわけではないのですが、とらせていただいていますが、自治体の該当するところがどこまで対応するか。これももう一回議論をしていただかないと、いけないと思います。例えば神奈川県がこれで公表しても、神奈川県の患者さんではなかったわけで、県にとっては詳細は関知していないとおもいます。県内ではあるけれども、政令指定都市の場合に非常にそこら辺、例えば川崎市に問い合わせが来て、今度は私どもはわかりませんというわけにはなかなかいかなくなってきているので、その辺の状況を鑑みながら、もう少し国民の方への説明としてしやすいような形に理解するような公表のあり方を一度検討していただければと思います。

○倉根部会長 事務局いかがでしょうか。

○中谷室長 御指摘ありがとうございます。ぜひそのあたりは我々としても課題と感じておりますので、しかるべき方々と意見交換をさせていただいて、少し方針も考えたいと思いますが、まず1例目につきましては届出基準上、地衛研で結果が出て改めて感染研でやらなくても届け出はできますので、1例目の社会的インパクトという意味で昨日のような公表の仕方を見ましたので、ずっとやるつもりは毛頭ございませんが、ただ、例えば妊婦の方での1例目ですとか、国内の渡航歴がない方の1例目については、同様の形の公表が必要ではないかと思っております。

 自治体名をどのレベルかというところにつきましては、MARSのときにもいろいろ議論がございまして、県または市としておくほうがいいのか、県というようにしておいたほうがいいのか、これはどこまで公表するかいうのは患者さんのプライバシーを守れる範囲で、ただできる限り安心のために具体的に情報を出すというのが基本だと思っておりまして、前回の議論では市だと大きくない市もあった場合に、年齢と性別とどこに行っていたとか、それらで類推されてしまうリスクが少し高まると考えまして、一律に市は市と決めるのはケース・バイ・ケースであったほうがいいのではないかという議論があったように記憶しておりまして、それで国が出すときは県だけれども、あとは自治体の考え方に委ねるといいますか、判断でもいいのではないかというようなことで、国から出すのは県ということの整理に今はとりあえずなっているということでございます。

○倉根部会長 岡部委員、どうぞ。

○岡部委員 ここで結論を出すことと議論するところではないと思いますけれども、この件についてはおっしゃるようにしかるべきところで、しかるべきメンバーで議論をしていただくことのほうが、今後このような新しい感染症あるいは思い出すような感染症が出てきたときに、対応するときのコミュニケーションの仕方というものがもう少しあらかじめ議論しておいたほうがいいのではないかと思いますので、その点よろしくお願いします。

○倉根部会長 その点どうぞよろしくお願いいたします。

 小森委員、どうぞ。

○小森委員 関連なのですが、確認ですけれども、ヒトスジシマカは我が国の非常に南方のほうですね。この生態系といいますか、日本の多くの場合はこの時期はいないということなのだろうと思うのですが、例えばネッタイマシカは沖縄県の南方にはいるということですけれども、ヒトスジシマカは沖縄県なんかの動向はこの時期どうなのでしょうか。

○倉根部会長 大石委員、どうぞ。

○大石委員 沖縄県の衛生研究所の方からの情報によれば、沖縄県では冬期のヒトスジシマカの活性は低下しているが、ゼロでは無いということでした。

○小森委員 わかりました。なぜそういうことを聞いたかというと、おわかりだと思いますが、厚生労働省のQ&Aには載っているのですけれども、ヒトスジシマカ、特に沖縄の南においてネッタイシマカが常住しているということで、帰国後の蚊に刺されない、蚊の忌避剤の使用等についても書いてあるのです。この時期にですからポイントを絞るために余計なことはメッセージとして書かないほうがいいと思ったのですが、沖縄県の動向によってはそういうことは書いておいたほうがいいかなと思ってお聞きしています。

○倉根部会長 ちょっと確認といいますか、ネッタイシマカは日本にはおらないというのが、我々の認識です。ヒトスジシマカは時期にもよるのですが、北限としては東北の北部のあたりまでということでございまして、ネッタイシマカは今のところ定着しているという形では日本にはおらないということでございます。

○大石委員 厚生労働省と確認してQAの修正が必要であればそうしていただきたいと思います。

○倉根部会長 調委員、どうぞ。

○調委員 今のことと少し離れるのですけれども、3ページの資料を見ますと小頭症の数がそれまで5年間に比べて、1年間で20倍報告されているということは、1年当たりにすると恐らく100倍ぐらいの小頭症の患者さんが出ている。これがもしジカウイルスによるものであるとすると、ジカウイルスはブラジルでの爆発的流行という記載をされているものもあるのですけれども、余りそのリスクを強調するつもりはないのですが、過去10年以前はほとんど報告がなかったジカウイルス感染症。しかもそれまで恐らくアフリカと東南アジアに分布していたものが、南アメリカ、東半球にわたってこのように恐らく大流行しているという原因のようなものがもしわかっていたら、現時点で教えていただきたいのと、今後も日本に入ってきたときの拡大防止にもつながる知見だと思いますので、情報収集に努めていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○倉根部会長 正しい答えは誰もわからないのだと思いますけれども、大石委員、どうぞ。

○大石委員 ジカウイルス感染症の2015年以降の急速な拡大というのは非常に目を見張るものがあるわけですが、理由の1つは住民がこのウイルスに対する免疫を持っていない地域に感染が広がったということはあるでしょうし、あとは中南米では時期的にもこのウイルスを媒介するネッタイシマカなりヒトスジシマカの活性が非常に高い時期に当たったということも原因の1つであろうと思いますしかしながら、まだほかの要因があるのかもしれません。○倉根部会長 ありがとうございます。

 岡部委員、どうぞ。

○岡部委員 この小頭症の例もかなりインパクトを持って伝えられるので、警戒をしなければいけないと思うのですが、あるペーパーでは最初4,000例と出ていた発表例が、その後、調査によって700例ぐらいはデリートされているとか、あるいは3,000例についてはまだ不明であるというペーパーも出ているので、この辺のことも数字の3,50030症例というものが図の資料の中のブラジルの地図で出ていますけれども、ここもひとり歩きしないような冷静な見方が必要だと思うのです。

 それから、これは提言なのですけれども、これをきっかけに我が国で小頭症が出たときに、比較しようと思っても小頭症に関する我が国のベースラインはらいのです。私はもともと小児科なので、小頭症を診ることは少なからずあるわけですけれども、いろいろな障害に一致した小頭症ということでの数字は出てくるのですが、小頭症ということをキーワードで多分、日本でのインシデンスといいますか、どのぐらいの例があるかというものがないのではないか。ありますか。あれば教えていただきたい。

○倉根部会長 事務局どうぞ。

 

○中谷室長 厚生労働省の母子保健課の研究事業で、全数ではないのですが、協力医療機関を定点のように定めて、1,000点以上のモニタリングをしている研究班がございます。その研究班の報告によると1万人に1.1ぐらい小頭症があるという推計がされています。

○岡部委員 それは小児遺伝学会か何かの定義に基づいてつくっているのですか。

○中谷室長 はい。

○岡部委員 そうですか、わかりました。では、私の認識不足で、後でそれは根拠となるものを教えてください。

○倉根部会長 大石委員、どうぞ。

○大石委員 調先生のコメントについて、私も小頭症についてコメントをしたいのですけれども、WHOがブリテンのドラフトをウエブサイトに出しておって、それでブラジルの小頭症の疫学状況を示しています。そのデータでは、示された3つの小頭症の定義によって小頭症の症例数が全然違ってきているのです。本当に小頭症かというところが一番疑問があるところであります。まだ数千という疑い症例数が示されておりますけれども、これから確認されていくと思っています。

○倉根部会長 調委員、どうぞ。

○調委員 そうですね。-2SDぐらいを最初基準にしていたものを、少しスタンダードを変えて、正常範囲を拾い過ぎているということもあって、基準を変えたということもありますので、そういうことも含めて実態をぜひ把握していただきたいと思います。よろしくお願いします。

○倉根部会長 ありがとうございます。

 廣田委員、どうぞ。

○廣田委員 先ほどの小頭症の発生率の件ですけれども、その調査は疫学者が入った調査ですか。

○倉根部会長 事務局、どうぞ。

○結核感染症課長 今、事務局が示した研究班というのは、厚生労働科学研究費補助金でやっております先天異常モニタリング解析による本邦の先天異常発生状況の推移とその影響要因に関する研究ということで、研究代表者は横浜市立大学大学院産婦人科学の教授の平原先生の研究班です。ですから平原先生お一人でやっているわけではなくて、これは日本産婦人科医会の先天異常モニタリングデータをベースにやっているものですから、疫学関係の先生も入っていると推察していますけれども、もし必要であれば研究班メンバーを取り寄せてお示しさせていただきたいと思います。もちろん今この話で話題となっている小頭症以外の例えば心室中隔欠損だとかダウン症とか、そういった先天異常を全て大体網羅している研究班なので、その中での小頭症の対1万人出産比が直近だと1.1、毎年1.11.5ぐらいの幅の中にあるということであります。

 以上です。

○倉根部会長 そうしますと、もう少し細かい情報、どのようなメンバーが入っているかについてはまた。

○結核感染症課長 はい。必要があれば御準備いたします。

○倉根部会長 廣田委員にお知らせいただければと思います。

 まだジカウイルス感染症についてはわからないことが多いと思いますので、事務局としても情報を十分に集めていただいて、この部会の先生方にも喫緊の情報としてお示しいただければと思います。

○岡部委員 余り議論を広げてもいけないのですけれども、今のように小頭症というものが非常にこれから注目を浴びてくると思うのですが、子宮内感染症としてはその他の要因がいろいろあるということも御理解いただき、TORCH症候群とかいろいろなものがあるので、それに対する研究の進展もぜひ期待したいところなので、よろしくお願いいたします。

○倉根部会長 清水委員、どうぞ。

○清水委員 質問なのですけれども、資料3の指針に追加の件と、少し離れてしまうのですが、第8の対策の推進体制の充実というところで、住民に対する知識の普及啓発ということについて、国、都道府県、市町村とあり、市町村で普及啓発を実際には行うと理解しているのですけれども、具体的に例えばこの年が明けて、これから暖かくなって、5月以降、蚊が発生する可能性がありますが、それまでに何かリーフレットあるいはポスター等の作成の予定はございますか。

○倉根部会長 事務局いかがでしょうか。

○結核感染症課感染症情報管理室長 具体的に直接このジカウイルスに関してのリーフレットを作成するとかいうことは、現時点では計画はございません。他方、資料にもございますが、3月に担当者の方々に対していろいろな説明をする。これは感染研の先生などにも御協力をいただいて、ウイルス学的なもの、検査、疫学の状況についてしっかりと情報提供していこうと思っています。

 加えて既に感染研で出していただいているリスクアセスメント、それから、それに基づくQ&Aを準備していますので、これらのものをより充実させていって、自治体のほうでも使っていただけるようなものにしていけたらと思います。したがいまして、自治体から御要望等ございましたら、それらも加味して改善していきたいと思います。

○倉根部会長 清水委員、どうぞ。

○清水委員 ジカウイルスに限らず、昨年来でもデング熱といろいろ蚊媒介感染症があったことから、総じて蚊による媒介に対する啓発というのは必要ではないかと思うのです。そういう意味でもっと広く、専門的なことはさておき、住民に対して蚊の媒介感染症が今後、この3つ以外にも可能性として考えられるので、苦情等について広く普及啓発をしたらいいかなと思ったのですが、その辺はいかがでしょうか。

○倉根部会長 事務局どうぞ。

○結核感染症課感染症情報管理室長 1点、補足をさせていただくと、一昨年のデングの国内での感染事例が出たことを踏まえてこの指針をつくり、手引をつくりましたけれども、その中では蚊の対策のためのポスターは昨年つくってございます。これらは既にホームページなどにも載せておりますので、このようなものも活用していただくことになろうかと思います。

○倉根部会長 それでは、次の議題に移りたいと思います。

 次は報告事項になりますけれども、マル3として資料5「危機管理に対するポリオワクチンの運用方針について」、事務局からお願いします。

○結核感染症課長補佐 事務局より資料5「危機管理に対するポリオワクチンの運用方針」について御説明させていただきます。

 本資料につきましては、日本ポリオ根絶会議という会議がございまして、毎年WHOにある地域ポリオ根絶会議に、ポリオの対策状況について報告を取りまとめて行っていただいている会議体でございます。資料は、こちらで運用方針について持ち回りで御意見を伺い、2月19日に取りまとめられた資料でございまして、こちらを報告させていただきます。

 この意見をお伺いした背景でございますが、世界的にはポリオの対策ついて、世界保健総会で採択されましたWHA68、ポリオ根絶計画に基づき、既に根絶が認定されていますポリオウイルス2型の伝播リスクを最小限にするため、今年5月より3価の経口生ポリオワクチンは、これが2型のポリオワクチン株を含んでいるものですから、使用できなくなることが決まっているところでございます。

 日本におきましては、ポリオの定期の予防接種について、これを対象疾患として実施しているところではありますが、用いるワクチンは平成24年に3価の経口生ポリオウイルスワクチンの使用によるワクチン関連麻痺というものの発生リスクを考慮しまして、不活化ポリオワクチンが導入されている状況でございます。平成26年7月以降は、この経口生ポリオワクチンは製造販売されていない状況でございまして、現在、一般財団法人阪大微研に備蓄されている残りの3価の経口生ポリオワクチンにつきましても、今年8月に使用期限が切れるというような状況がございます。

 また、将来ポリオの国内発生時に伝播の抑制を目的として臨時に予防接種を実施する際に用いる製剤の検討としましては、岡部委員に座長をしていただきました第4回不活化ポリオワクチンの円滑な導入に関する検討会が平成24年8月2日に開催されておりまして、その中で審議が行われてございます。結論としましては、接種率が大きく低下するなど、伝播リスクが高い場合には経口生ポリオウイルスワクチンによる伝播阻止効果が高いという議論がございましたが、平成26年秋にはポリオワクチンの接種率が改善されるという前提のもと、野生型ポリオウイルスまたは伝播型ワクチン由来ポリオウイルスが検出された際には、原則としまして不活化ポリオワクチンを臨時の予防接種として用いることが了承されたところでございます。

 今回検討していただきました内容というのは、下記の理由等に鑑みまして最終的に世界ポリオ根絶計画に基づき、国内の3価経口生ポリオウイルスワクチンを廃棄し、国内発生時の臨時の予防接種は不活化ポリオワクチンを用いることとするということでございます。その理由としましては、世界的なポリオ患者報告数が過去最少となっている状況があること。そして1型野生株のポリオウイルス常時流行国が2カ国のみに減少していること。そして、世界ポリオ根絶委員会は1999年から症例が見られていない2型のポリオウイルスにつきまして、昨年9月に根絶を宣言してございます。また、3型の野生株ポリオウイルスにつきましても、201211月以降、症例が見られていないということで、世界的に伝播が収束している可能性が高いこと。現在の国内の状況におきましては、四混と言われている百日ぜき、ジフテリア、破傷風、ポリオを含む混合ワクチンの予防接種実施率が高い推移であること、そして流行予測調査事業等でポリオに対する抗体保有率がきちんと保持されていること、こういったことに鑑みて先ほど申し上げたような運用方針とすることを事務局から提案させていただきまして、さまざまな議論がございましたが、その運用方針について了承をいただいたということを報告させていただきます。

 事務局からは以上です。

○倉根部会長 ありがとうございます。

 廣田委員、どうぞ。

○廣田委員 この運用方針は適切と考えるわけですけれども、この不活化ワクチンにはセービン株の不活化ワクチンとソーク株の不活化ワクチンがございます。どちらを打っても、セービン株に対してもソーク株に対しても1、2、3型、十分な抗体は4回接種で得られるわけですが、その後の抗体の維持、減衰ということで、ソーク株を打ったときにセービン株に対する抗体が持続するか、あるいはセービン株を打ったときにソーク株に対する抗体が持続するかというのを、ここら辺に少し注意を払っておかなければいけないのではないかと思います。

 以上です。

○倉根部会長 ただいま廣田委員からの御意見ですが、何かこれに対して、岡部委員、どうぞ。

○岡部委員 私は国内の委員会ではなくてWHOの委員会に入っているのですけれども、世界的な趨勢というか、WHOの要請では生ポリオワクチンを中止にして不活化ワクチンのほうに行くというのはすでに動いていることなので、それに従って加盟国としても行っていく必要があるだろうと思いますので、これそのものはこの委員会でも私は委員として賛成したいと思います。1つ、長期間の免疫の維持の問題と、ただ、中和抗体で見る限りはきちんとセービンの国産のものでも維持されているので、そこはいいと思うのですが、もう一つの課題は、製品として我が国にIPV単独というものが実際には入手しにくいというときに、臨時接種のときに既存のものとしてはDPT-IPVがあるわけなので、それをあるポピュレーション、これはたしか現在の添付文書では15歳以上は使えないということになっていると思うのです。その辺の問題もあわせてクリアしていかないと、実際に起きたときに例えば何歳以上で自分はポリオのワクチンを受けたことがないのだけれども、臨時に受ける必要があるかといったときに、現在のワクチンはあなたは受けられませんというのではまずいのではないかと思うので、その辺の今後検討は必要だと思います。

○倉根部会長 ありがとうございます。

 先ほど廣田委員からあった免疫の維持の問題は何か事務局ございますか。

○結核感染症課長補佐 先ほど廣田委員から御指摘いただきました、現在、日本で初めて開発されましたセービン株によるIPV、これは長期的な知見というものがまだ得られてございませんので、ここを今後どうしていくかということは、2013年にワクチンの流通開発部会でも検討が行われているところでございまして、長期的免疫保有につきましては導入時に治験でデータを得られていますので、そういった研究の中で協力していただいた被験者の方に継続的にそういったデータをとっていくことを研究班の中でやっていただいていることがございます。

 また、予防接種法に基づいた流行予測調査におきましても、地域的なポピュレーションの抗体保有率というものを経年的に見てございますので、そういった今後の抗体保有率の推移というものをきちんと確認しながら、追加接種の必要性等を、必要に応じて検討していくことが議論されているところでございます。

 もう一点、岡部委員から御指摘のありましたDPT-IPVの接種対象でございますが、そこにつきましては承認事項の用法・用量のところで小児にという記載がございますので、御指摘のように通常、接種を受ける者が15歳までの方となっているところだと理解してございます。方針としてはこちらの日本ポリオ根絶会議でも了承していただいたところでございますが、その中で御指摘のありましたように、IPVの流通在庫をどの程度保有しておくべきなのかということである等、臨時接種を行う際の規模についても、さらなる議論が必要ではないかという御指摘をいただいているところでございます。

 実際の緊急時に必要となるワクチンの数につきましては、将来的なことですので現時点で確実な数を予測することは難しいわけでございますが、今、申し上げたような抗体保有状況であるとか、世界的な流行状況、もし国内でポリオ患者が発生した場合の発生状況等を鑑みた上で、具体的な臨時接種の対象者ということが決められると考えてございます。この検討をいただいた日本ポリオ根絶会議につきましては毎年開催をしているところでございますので、ポリオの専門家の方々に引き続きそういった検討を行っていただきまして、必要に応じてまた感染症部会等にも報告または検討を実施していきたいと考えているところでございます。

○倉根部会長 よろしゅうございましょうか。

 ほかに御質問、御意見ございますか。よろしいでしょうか。そうしますと、ここは報告事項ということでありますので、これについても報告を承り、了解したということであります。

 それでは、次に移ります。次はマル4「黄熱予防接種の周知について」をお願いします。

○結核感染症課長補佐 資料6に基づいて、リオオリンピック・パラリンピックに係る黄熱予防接種周知に関する取り組み状況を御報告させていただきます。

 まず1枚目ですが、関係省庁等に対する周知ということでございまして、今月、厚生労働省より関係省庁、競技関係団体、旅行業関係団体に対して、ブラジルへ渡航予定の方に対する黄熱予防接種に関するリーフレット配布の協力を依頼したところでございます。

 通知内容につきましては、次のページをめくっていただきますと、通知内容が例として挙げているところでございますが、この中で申し上げてございますのは、今年8月から9月にかけてブラジルのリオデジャネイロでオリンピック・パラリンピックが開催される予定でありますので、そういったイベントに日本からも多くの方が渡航されることが予測されるところでございまして、必要な情報をそういった渡航者の方に周知するためのパンフレットの活用をお願いしている内容でございます。

 そのパンフレットの具体的な例でございますが、さらに次のページに記載がございまして、黄熱の予防接種の必要性を広く周知するという観点で記載がございます。ブラジルにつきましては黄熱の予防接種は入国要件にはなりません。また、リオデジャネイロにつきましても流行地域であるということではなく、黄熱のワクチン接種推奨地域から外れているわけでございますが、その他の多くの地域というのは黄熱のワクチンの推奨地域でございますので、そういったリオデジャネイロ以外の地域に行かれる方、そして、ブラジル自体は流行国となっていますので、ブラジルの後に行かれる国によっては入国要件として黄熱の予防接種の証明書の提示を求められることがございますので、そういった方につきましては事前に黄熱の予防接種を受けることを検討いただきたいということを記載してございます。

 一部追加補足でございますが、黄熱予防接種証明書の有効期限、これが接種10日後から10年間有効ということで記載がございますが、ここにつきましては世界保健総会で既に今年7月11日より10年間の有効期間が生涯有効となることが決定していますので、そこは適宜関係者と協力の上、変更等を行っていただく予定でございます。その他のワクチンにつきましても、ブラジルに行く際に検討していただくワクチン等の情報を検疫所のホームページ等を通じて情報提供しているところでございます。また、黄熱の予防接種につきましては、予約制で行っていることから、直前に接種者が増えてしまいますと、なかなか渡航前に予防接種を受けることができないということが起こり得ることですので、確実にその他のワクチンを含めて渡航準備を行っていただくために、できるだけ早い段階で、渡航を予定されている方に黄熱の予防接種について検疫所等に問い合わせを行っていただきたいと考えているところでございます。

 1ページ目に戻りまして、その他、同様の周知でございますが、ホームページ等を通じまして同様の周知を行っているほか、Twitter等におきましても同様の必要性について厚生労働省から情報を提供させていただいているところです。

 事務局からは以上です。

○倉根部会長 ありがとうございます。

 私から質問というか確認なのですが、私自身の記憶も定かではないのですが、WHOはこの10年間有効というのを外したか外そうとしていると記憶しておったのですが、日本としては10年間有効であるというスタンスなのですか。

○結核感染症課長補佐 この検討につきましては、2年前の2014年7月に行われました世界保健総会で、黄熱の予防接種が長期的な免疫効果が確認されたということで、10年間の接種期間を撤廃することが決まったわけでございますが、それを世界的に実行するに当たって、2年後から実施することが決定されているところでございます。ですので、現時点において10年を過ぎた接種証明書が有効とされる地域もございますが、地域によってはそれを無効とするような地域もあるということがございますので、現時点においては10年間の有効期間の制限のある対応を念頭に接種を勧めているところでございます。また、その接種証明書の記載ぶりにつきましても変更が必要になりますので、そういった対応につきましては今後、関係者と協力しながら行っていきたいと考えています。

○倉根部会長 ありがとうございます。

 ほかにこの件、御質問ございますか。特にございませんか。よろしいですか。

 ありがとうございます。次に移りたいと思います。次は報告事項の5「エボラ出血熱への対応について」であります。資料7に基づいて事務局お願いします。

○中谷室長 もしよろしければ資料7と資料8は少し関係がありますので、まとめて説明させていただきます。

○倉根部会長 そうですね。資料7と資料8を一緒に説明していただきます。

○中谷室長 ありがとうございます。

 まず資料7でございます。エボラ出血熱への対応ということで、8ページをごらんください。昨年1229日にWHOからギニアにおいてエボラ出血熱流行の終息宣言が公表されまして、それを踏まえまして国内及び検疫における対応について、西アフリカに渡航歴がある方について、健康監視対象とするのをとりやめたということにしておりまして、対応としてはまとめますと7ページ目をごらんください。一度こちらの部会でも以前出しておりますが、一昨年からエボラ出血熱の流行が出てから健康監視と疑似症の定義につきましては一番左側に対応していて、昨年9月18日に中央の対応に一部変更をしまして、疑似症の定義には接触歴を含むということにしておりまして、健康監視はそれ以前と同様の対応にしておりまして、1229日には健康監視の部分も通常の対応に戻させていただいたということでございました。

 そういった状況だったのですが、資料7の1ページ目をごらんください。こちら西アフリカにおけるエボラ出血熱に関しましては、終息宣言が出されたのですが、その後も患者さんが出ている。また、回復者の方から移ったとか幾つか患者が出ているという事例がございますので、引き続き西アフリカ各国に渡航する方に対しては注意喚起。渡航歴や接触歴についてある方は自己申告していただくという啓発活動を継続することが必要であるということを、国立感染症研究所のリスクアセスメントでまとめていただきましたので、これを踏まえまして改めまして検疫所のほうに、今回のリスクアセスメントの内容を踏まえた啓発をさせていただく。また、そういった方が来たときの対応をこちらの資料7の1〜3ページにありますようなことをまとめさせていただいて、周知をしたところです。

 ちなみに啓発の内容としては、資料の4ページ目と5ページ目でありまして、資料の4ページ目が3国から帰国された方向けに対して、中央にありますように終息宣言後もエボラ出血熱患者が発生していますということで注意喚起をしておりますし、5ページ目については出国される方に対して同様の注意喚起をさせていただいております。特に出国された方には一番下に囲んでおりますけれども、流行地域に近づかないとか、汚染された可能性のあるものや動物に触らないでくださいという注意喚起を入れております。

 以上がエボラ出血熱に関する対応についての御報告になります。

 続きまして資料8をごらんください。今、申し上げたようなエボラ出血熱に関しまして平成26年来さまざま対応をしてまいりまして、また、エボラ出血熱の対応に関しての通知なども今回いろいろ出させていただいたということで、この際、これまでの対応についてウイルス性出血熱への行政対応の手引という形でまとめて、形として残しておいてはどうかということで、検討会をこちらの資料8の左の中央にあるメンバーで設置をして議論をさせていただいております。

 検討会を既に2回開いておりまして、ウイルス性出血熱の行政の手引の案を今まとめておりまして、具体的には手引自体は2ページ目、資料の裏になりますけれども、このような形でウイルス性出血熱への行政対応への手引ということで、目的としては今、申し上げたような内容で、構成としては中央の囲みにありますけれども、マル1、マル2とありまして、平常時の備え、患者発生時の対応ということを一通りまとめさせていただいております。

 またお戻りいただいて資料8の表面ですけれども、この手引につきましてきょうまだ調整中ですので、この場には提出しておりませんが、年度末までにまとめまして、自治体に対して情報提供したいと思っておりますので、また次の部会で御報告をさせていただければと思っております。

 また、この検討会では、この手引としてはこれまでの対応を総括する形で内容をまとめているのですが、それ以外にこれまでエボラ出血熱に対して行った対応で見つかった課題について、右下にありますその他の論点という囲みにありますような形で、報告書という形で意見をまとめようという予定をしておりまして、幾つかあるのですけれども、主なものとしては特定や第一種感染症指定医療機関に求められる機能や医療の内容、どの程度の医療の内容を提供すべきか等、エボラ出血熱の病原体を保有していないことの確認方法について、今回得られた知見を踏まえてどのように考えるべきかといったことや、先ほどジカウイルスのときに岡部委員からも御指摘があったのですけれども、患者が出たときの情報提供や公表のあり方についてもきちんと整備をするべきだと。今回、航空旅客機で見つかった場合の公表はどうするかとか、いろいろなケースを我々経験しましたので、この際このような形でという意見をいただいて、報告書としてまとめておきたいということを考えておりますので、あいにくまとめて案がこちらにあればすばらしかったのですが、少し予定がおくれておりまして、また次回に御報告をさせていただければと思っております。

 説明は以上です。

○倉根部会長 ありがとうございます。

 何かこの件、御質問、御意見ございますか。

 私から確認というか、細かいことなのですが、別添2の西アフリカに渡航される方の一番下に、この病気に対する確立された治療法やワクチンは今のところありません。流行地域に近づかないことが重要です。これは一般論ですね。今、西アフリカへ渡航される方へということで出ているので、西アフリカは今、流行しているわけではない。病気は時にできるかもしれないけれどもということなので、一般論として仮にどこかが流行地域にあった場合にはという解釈ですね。

○中谷室長 はい、そのように考えております。

○倉根部会長 ほかに何か御意見ございますか。

 もう一つ、仮にこの地域の中、西アフリカにおいて流行地域に近づかないという物言いなのですか。どうなのでしょう。ここの言葉を捉えるようで申しわけないけれども。

○中谷室長 現時点では外務省からの渡航者情報では、注意喚起のレベルとしては渡航を控えることを検討までは言っておりませんので、近づかないようにというのは渡航しないようにという意味ではなくて、一般的にそういう警戒地域などがあれば近づかないようにという一般的な意味とお考えいただければと思います。

○倉根部会長 よろしいでしょうか。特に御意見はないようですので、次に移りたいと思いますが、次はその他ですが、何かその他、ここで御発言等ございますか。調委員、どうぞ。

○調委員 感染症法の改正について、少しお願いをしておきたいと思います。

 この部会でこれまで審議していただきまして、一昨年の11月に法律が通って、この4月にいよいよ施行されることになっていると思います。昨年には省令を出していただきまして、また感染症発生動向調査事業実施要項の改定あるいは検査施設における病原体検査の業務管理要領を新たに策定していただいたり、お願いしておりました自治体に対する説明会を開催していただきまして、大変ありがとうございます。心から感謝を申し上げます。

 これから対応の考え方なのですけれども、いよいよ4月にスタートする。そのときにこれは法律、省令に基づいて今後サーベイランスが実施される。検査数についても季節性インフルエンザの検体提出数も規定されていることから、国としてサーベイランスをきちんと把握しておく必要があるのではないかと考えられるわけでして、大きなポイントは2つあると思うのですけれども、1つはサーベイランスについて。もう一つはいわゆる精度管理についてなのですが、サーベイランスにつきましては季節性インフルエンザについては省令で、それから、その他の五類感染症については実施要項の中で提出数が、実施要項については目標という形になっていると思いますが、そのように数の規定までなされているということから、提出する側は医療機関であって、自治体によっては保健所が搬送する等、そういうこともあると思いますので、4月以降、サーベイランスが適切に実施されているかどうかということを国において把握していただいて、自治体が実施できるような支援もしていただきたいと思っております。

 また、検査の質を確保する、精度管理についてですけれども、特に重要なことは新たに外部精度管理、研修も省令の中で義務づけられることになると思いますので、特に外部精度管理に関しましては新たな枠組みをつくる必要があるということから、厚労省と感染研、地方衛生研究所で委員会等を設けて、具体的にその試料とか試薬の配付等について検討する場を設けていただきたいと思っておりますし、研修についても国が実施している研修等の計画についてもなるべく早目に公表していただいて、自治体が対応、計画しやすいようにしていただきたいと思っておりますので、ぜひ今後ともどうぞよろしくお願いしたいと思います。

○倉根部会長 ありがとうございます。

 事務局、コメントございますか。

○結核感染症課感染症情報管理室長 施行については地方自治体、地方衛生研究所の方々に大変御協力をいただきました。それから、医師会初め医療関係の方々にも御協力をいただいたということで、改めまして円滑な施行に向けて御協力をいただいていることについて感謝を申し上げたいと思います。

 2つ御要望をいただいた点につきましては、まずサーベイランスのほうは発生動向調査事業ということでありますし、順次ここでいただいた情報をどのように還元していくのかということもあるのだと思います。したがいまして、これらも含めてもちろん感染研の疫学センター、それから、地方衛生研究所、自治体の専門家の方々なんかの御意見もいただきながら、発生動向調査事業の充実を図っていけるようにしていきたいと思っています。

 2つ目の外部精度管理に関しては、今、調先生から御指摘のありましたような関係者での委員会のようなもの、企画委員会のようなものをつくって運営ができるような形をまさに検討している途中でございますので、これらにつきましては順次具体的に進めていければと思っています。

 研修につきましても、これは従来からも説明会などでお話しておりますが、既存の研修もしくはそれに加えて国のほうで企画するような研修なども考えたいと思いますので、当然のことながら早目にお知らせしていくような形にしたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

○倉根部会長 調委員、どうぞ。

○調委員 ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

○倉根部会長 ほかにその他ということで何か委員の皆様からございますか。よろしいですか。

 そうしますと、本日の議事は以上で終了としたいと思いますが、その他に事務局から何か連絡はございましょうか。

○中谷室長 次回の開催については、日程調整の上、改めて御連絡をいたします。

 事務局からは以上です。

○倉根部会長 それでは、これで終了といたします。ありがとうございました。

 


(了)

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