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2016年3月7日 「第3回 産業医制度の在り方に関する検討会」議事録

○日時

平成28年3月7日(月)14:00 〜 17:00


○場所

厚生労働省 中央合同庁舎5号館19階 共用第8会議室


○議題

(1)産業医制度に関する企業関係者からのヒアリング
   (株式会社千疋屋、パナソニック株式会社)
(2)その他の論点について
    −産業医に期待される役割について
    −医師以外の産業保健スタッフの役割について
    −小規模事業場における労働衛生管理の強化について
    −事業者と産業医の関係について

○議事

○中村室長補佐 川上委員の到着が少し遅れているようですけれども、定刻になりましたので、第3回「産業医制度の在り方に関する検討会」を開催したいと思います。

 本日はお足元が悪い中、また、大変お忙しい中お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。

 カメラ撮影はここまでとさせていただきたいと思います。

 本日は、小林委員のみ、所用のため御欠席となっております。

 それでは以後の進行は、相澤先生、よろしくお願いいたします。

○相澤座長 皆さん、こんにちは。

 前回、1215日から大分時間があきましたけれども、また活発な御意見をいろいろいただければと思っております。よろしくお願いいたします。

 それでは、初めに事務局から、資料の確認と本日の進め方について御説明をお願いいたします。

○中村室長補佐 本日、資料を4種類ほどお配りしておりまして、まず初めに、資料1として「検討会での意見概要」。これは第1回に出された意見に、前回出された意見を少し加えたものになっております。

 資料2−1として、本日お話をお願いしております株式会社千疋屋総本店の資料。

 資料2−2として、パナソニック株式会社の資料。

 最後に、後で少し御説明させていただきたいと思いますけれども、参考資料として2つ、プレスリリースの資料と、健康診断の検討会の関係の資料をつけさせていただいております。

 不足がありましたら、事務局までよろしくお願いたします。

○相澤座長 それでは、本日の議題に入りたいと思います。

 ただいま御説明いただきましたように、本日は企業の側から見ました現在の産業医制度について、2社からヒアリングがございます。前回は、現場にどういうニーズがあるかということを実際に産業保健の現場で活動に携わっていただいている委員の皆様方からお話をいただいたわけでございますが、今回は企業のほうから見た労働者の健康管理に関する課題とか、産業医やその他の産業保健スタッフに期待することについてお話をいただいて、御議論をいただきたいと思います。

 事前に御用意いただいております資料を使いながら御説明いただいて、ヒアリングを行うことといたします。よろしくお願いいたします。

 それでは、株式会社千疋屋総本店の杉山取締役総務・人事部長にお願いいたしたいと思います。

 よろしくお願いいたします。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 こんにちは。

 株式会社千疋屋総本店、総務・人事部から参りました杉山敦志と申します。本日はよろしくお願いいたします。

 初めに、当社の概要について簡単に御説明いたします。

 会社名が千疋屋総本店。代表者が、現在6代目の社長になっております。

 創業が1834年ということですので、182年の歴史がございます。ただし、会社成りしましたのが1938年ですので、そこから数えますと80年ぐらいという歴史です。

 本社が日本橋の室町にございます。

 資本金が3,250万円。

 社員数が228名。それ以外に、非正規雇用として約150名おりますので、大体400名弱といった小さな会社でございます。

 職種別の分布を見ますと、小売業ということですので、ほとんどが販売営業職ということになっております。それ以外に、製菓工場、配送、事務関係。

 平均年齢が32.9歳ということで、かなり若いかと思います。

 店舗は、こちらに並べましたけれども、日本橋の本店を初めといたしまして、首都圏17店舗ございます。店舗によりましては、物販だけではなくレストランであったり、フルーツパーラーを併設している店舗もございますので、内訳で記入いたしてあります。

 店舗以外ですと、日本橋室町にあります本社に営業本部と経理部、総務人事部、スタッフ部門がございます。新木場の事業所のほうに配送センター、製菓工場、インターネット事業部といった部門がございます。

 事業内容ですけれども、高級フルーツ、スイーツ、グロッサリー等の販売、フルーツパーラー、レストランの経営、洋菓子の製造、ワインの輸入販売といったものを行っております。

 繁忙期というのが、どうしても中元・お歳暮の時期という形になっております。

 その他ということで記載いたしましたが、千疋屋といいますと、日本に3つありまして、私ども日本橋にあります総本店のほかに、100年以上前にのれん分けしました京橋千疋屋、銀座千疋屋、この3社を合わせて千疋屋グループのような形になっています。経営的には別物でございます。

 以上が、私どもの会社の概要になります。

 続きまして、産業医の活動状況について御報告いたします。

 当社は、常時50人以上の従業員の事業所はありませんので、産業医の選任義務はありません。ただし、平成2512月から、やはり必要であろうということで産業医を選任して全社を一括して対象として活動を開始しております。

 具体的には、前月の超過勤務記録から過重労働者を抽出しまして、疲労蓄積度をチェックリストにそれぞれセルフで入れてもらいます。これを回収して産業医の面談に持って行くわけです。

 衛生委員会の開催のスケジュールとしましては、毎月第1木曜日に実施しておりまして、衛生委員会終了後に産業医面談を実施しております。

 衛生委員会のメンバーは、産業医のほかに会社側として人事担当の専務取締役、本店の総支配人、営業本部長、それから私、総務人事部長。従業員側として、経理部次長、本店の販売社員、レストラン(デーメテール)の社員、新木場の事業所から輪番で1名。事務局が総務人事部のマネージャー、こういったメンバーで衛生委員会を実施しております。

 衛生委員会の内容ですけれども、前月の労災事故の報告、先ほどピックアップしました過重労働者数の報告。続きまして、毎月テーマを決めまして、勉強会と意見交換をしております。例えば1月であったら花粉症、2月は禁煙といった形で、私どもは食品を販売していることもありますので、インフルエンザであったり、食中毒であったり、ノロであったり、こういった衛生面のテーマを挙げることが多くなっております。

 勉強会が終わりました後、その内容を各店舗に周知、議事録を作成して全役員に周知といった形をとっております。

 産業医の面談ですけれども、先ほどの超過勤務記録からピックアップした人を対象とするわけですけれども、このチェックリストと勤怠表、実際の出退勤はどうなっているか、厚労省所定の面談指導結果報告書の3枚を産業医にお渡しして、個別に面談をしていただくといった形で行っております。昨年度の実績ですと、過重労働者が14名、メンタル相談が4名、計18名ということですので、社員数から見ると1割弱ぐらいの人間の面談を行っています。面談が終了した後、産業医から面接指導結果報告書、事後措置に係る意見書を受領して、今後に役立てております。

 以上が産業医の活動状況になります。

 3番目ですが、ちょっとまとまっていないのですけれども、産業医をめぐる課題について幾つかピックアップして御報告をいたします。

 弊社は、先ほど申しましたように小売業であるため、やはり内科的トラブルとか外科的なトラブルというのはほとんど発生しません。昨年の実績にもありますように、ほとんどが過重労働、メンタル相談、これらが全てになっております。

 選任している産業医は、さんぎょうい株式会社という会社を経由して紹介していただいたのですけれども、内科が専門でメンタル専門ではないのですけれども、こういったメンタル相談に対しても基本的な対応はしていただいていますので、そういった面では非常に助かっております。この産業医の方は、小売業であったり、私どものような会社の企業風土にも理解がありますので、そういった面でも非常に感謝しております。

 以上のことから、当社の現状においては差し迫った課題というのは発生しておりません。ただし、今の産業医が非常によくやっていただいているということなので、何らかの事情で退任した場合にはかなり困るだろうなというのは予想しております。その場合、可能であれば、心療内科が専門の医師を選任したいのですけれども、いろいろな情報を聞くところによりますと、もうほとんど決まってしまっていて、お願いしても受けていただけないということで、ほぼ不可能なのだろうなとは感じております。

 そういったことから、産業医という名称ですと、やはり医師免許が必要だと思うのですけれども、それ以外の、例えばサイコセラピストのような資格の人も登用したほうが現実的なのかなとも考えております。ただ、その場合、医師ですと医師免許という保証があるのですけれども、民間の資格の人を起用した場合、信頼性がどうなのかということはちょっと不安に感じておりますので、そういった面も担保していただければとは思っております。

 もう一つ考えておりますのは、恐らくメンタル系の免許を持つ医師の絶対数が不足していると思うので、例えば、健康保険組合と協力してメンタル系の医師を確保し、複数の企業でシェアするといった形がとれたらいいのかなと。特に小さな会社で1人抱えるというのはなかなか難しい部分がありますので、そういったスケールメリットで対応できないかなと考えております。

 最後になりますが、昨年12月から義務化されましたストレスチェック制度ですが、先ほど申しましたとおり、常時50人以上の事業所がないという関係で、産業医と相談した上で、まずは様子を見ましょうということで、当社ではまだ導入しておりません。

 以上が、私どもからの報告になります。ありがとうございました。

○相澤座長 ありがとうございました。

 それでは、今、千疋屋総本店に内容を御説明いただき、またいろいろな問題点、御希望をいただきましたので、これについて何か御質問、御意見がありましたらお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

 増田委員、お願いします。

○増田委員 イオン株式会社の増田です。

 すばらしい取り組みについての御発表をありがとうございました。

 1点お尋ねなのですが、産業医を法律上は雇わなくてもいいのに雇っていらっしゃるというのはすばらしい取り組みだと思うのですが、そのように選任されるに至ったきっかけを教えていただければと思います。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 私どもはやはり小売業ということがございまして、どうしても過重労働が多いということがございました。そのため、やはり問題が発生する前に対応できるようにということで、まずは、過重労働対策という側面が非常に大きい部分がございまして、導入いたしました。一昨年来、過重労働の圧縮にも取り組んでおりまして、かなり実数で下がってきておりまして、そういった意識面での効果も上がっているのではないかと考えております。

 以上です。

○相澤座長 よろしいですか。

 甲田委員、お願いします。

○甲田委員 労働安全衛生総合研究所の甲田と申します。

 1つ教えていただきたいのですけれども、会社の概要を伺っていますと、非常に歴史のある会社だと私も存じているのですけれども、平均年齢が若いですよね。これはなぜなのですか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 やはり定着率が余りよろしくないということがあります。ミスマッチで転職する方が結構多くて、中堅層以上の年齢層が少ないということ、それから、過重労働対策で新卒の採用をここ数年拡充しておりますので、20歳代の社員が大量に入社しております。そのためにかなり若くなっているかと分析しております。

○甲田委員 そうすると、多分会社の従業員の年齢層からいうと、ある意味、ゆがみと言ったらおかしいのかもしれないのかもしれませんけれども、そういう形が出てきますよね。そうなってくると、健康管理上の問題だとかいうのもいろいろと出てくるだろうと。先ほどちょっと言われたように、過重労働の対策というのはかなり大きな問題だと言われたのですけれども、そのほかメンタルヘルスだとか健康面だとかいうところでは、産業医の活躍場所というのは今、報告された以外のことは何かあるのですか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 ほかの部分では、現状では余り役割はしていただいていないです。

○甲田委員 引き続きなのですけれども、そうすると、健康相談に過重労働対策が14例でメンタルヘルスが4例ということなのですけれども、多分14例という方はアンケートから引っ張ってきた方という意味でよろしいのですよね。メンタルヘルスは、自発的に手を挙げた方になるのですか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 まず過重労働者につきましては、単月で100時間以上の方、あるいは3カ月連続で80時間以上の方ということでピックアップしております。これは、昨年は効果があってこのぐらいの人数ですけれども、この前の年はかなりの人数でした。

○甲田委員 もうちょっと多かったということですか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 はい。

 それから、メンタル相談につきましては、本人が手を挙げるケースもありますが、不調だなという場合には、こちらから「どうなの」と聞きまして、こういうものがあるけれども、どうでしょうかという働きかけをして導いております。

○甲田委員 ありがとうございます。

○相澤座長 どうぞ。

○森委員 ありがとうございます。

50人未満で法律の義務がないにもかかわらず、産業医を有効活用されているということで、産業医を教育している立場としては、とてもありがたく思いました。

 健康診断の結果を見て判定してもらって、場合によっては指導を受けるという流れが、多くの産業医が最初に行う活動で、この段階で多くの健康問題が見つかります。御社は、内科的な問題がなかったということですが、従業員の年齢が若いため問題がないのか、健康診断の結果は基本的に個人が行動をとるという方針で、会社として関わることがなかったという意味なのか、どちらなのでしょうか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 その件につきましては、若いというよりも、まだ顕在化していないといったほうが正確かと思います。実は一昨年まで健康診断の受診率が非常に低くて、今年からそこは店長会議のときに、店長みずから率先して受けるようにしているというお恥ずかしい状態でして、ですので、そちらのほうはこれから課題という状況でございます。

○森委員 ありがとうございました。

○相澤座長 ほかはよろしいでしょうか。

 どうぞ。

○土肥委員 三井化学の土肥でございます。ありがとうございます。

 幾つか確認をさせていただきたいのですが、まず、一番大きな事業所は、従業員数として何人ぐらいの事業所がございますでしょうか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 千疋屋総本店が、千疋屋総本店が、実は「総本店」と「デーメテール」(レストラン)、「千商」(卸売)の3社で構成されておりますので、1社でいくと20名程度、3社あわせて40名程度、新木場が一番大きいのですけれども、ここが3社それぞれ入っていますので、単一では50人には達しないという状況になっています。

○土肥委員 わかりました。

 「産業医を選任し」ということは、法的な選任届けを出しておられるという意味で選任されているのか、産業医的な仕事を医師にさせているという意味で産業医を選任していると書いておられるのか、どちらなのでございましょうか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 正確には、産業医のような仕事をしていただいているという形になります。

○土肥委員 わかりました。

 先ほどの話にも出てきましたが、過重労働が14名でメンタルヘルス相談が4名ということでございますが、一般的には健康診断の事後措置のような仕事以外に、長期欠勤者の復職というものも、メンタルヘルス対策の中の産業医の仕事として出てくる部分がございますが、そういうものはないということでございましょうか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 メンタル相談につきましては、この中の2名は、長期ではないのですけれども、2〜3カ月にわたって病気欠勤した者の復職の面談も含まれております。

○土肥委員 わかりました。ありがとうございます。

 「産業医という名称にこだわらずサイコセラピスト等の登用も」と文章では書かれておりますが、具体的にサイコセラピストというのは、何かイメージ感を持って書かれたお言葉なのか、こういう職種があるのではないかみたいな感じで書かれたものなのか、漠然と書かれたものなのかということをお教えできませんでしょうか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 おっしゃるとおり漠然とです。この人というわけではなくて、例えばこういった方という例で挙げました。ですので、もっとふさわしい方がいるのであれば、こういった心療内科系の資格の方であればいいのかなと考えております。

○土肥委員 ありがとうございます。

○相澤座長 ありがとうございます。

 ほかはいかがでしょうか。

 どうぞ。

○加藤安全衛生部長 事務局で恐縮です。せっかくですから、いろいろ教えていただきたいと思います。

 その産業医の方というのは、会社に出てこられるのは、頻度として月に何回とか、どのくらいなのですか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 月に1度です。

○加藤安全衛生部長 この2ページ目に、基本的な対応はしてもらっていると書いていらっしゃるのですけれども、これはいわゆるメンタル以外のところの、先ほどの健康診断の事後措置ですとか、復職のときの相談とか、そういった諸々のことを指していらっしゃるのですか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 そのとおりです。

○加藤安全衛生部長 その次に「小売業、企業風土に対する理解もある」とお書きになっていらっしゃいますが、これは具体的にどういうことなのですか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 具体的にとおっしゃられるとちょっと説明しにくいのですけれども、店舗経営だということを理解した上で、いろいろなアドバイスであったり、そういったことをしていただけるという意味です。

○加藤安全衛生部長 幾つか店舗を持っていらっしゃる、そこは大体みてもらったりしていらっしゃるのですか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 巡視については、本店以外はまだしていただいていないです。

○加藤安全衛生部長 同じ2ページ目に、今の産業医の方が退任した場合、かなり困窮することが予想されるとあるのですが、具体的にどんなところで一番お困りになるのか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 やはり今の産業医の方が非常に融通がきいていますので、「私は内科だけでほかはノータッチよ」と言われてしまうと困るなというのが率直なところです。

○加藤安全衛生部長 メンタル相談をされていらっしゃるのですけれども、相談だけで解決するケースもあれば、医療機関につないだりするケースもあるのだろうと思いますけれども、そういったことは実際にあるのですか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 はい、実際に紹介していただいたこともございます。

○加藤安全衛生部長 それはメンタルに限らず、ほかの部分でも。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 はい。

○加藤安全衛生部長 そうすると、今いらっしゃる先生というのは、御自分で産業医としていろいろなことをやりながら、必要に応じて適切な医療機関、外につないだり、そういったことができる。それから、皆さんの会社の事業規模だとか、そういう事業の前提条件みたいなものもある程度御理解いただいているという感じでしょうか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 そのとおりです。

○加藤安全衛生部長 それから、衛生委員会が大体月1回ですから、そのときに、先生が出てこられたときに衛生委員会にも出ていただいて、先ほどのいろいろな講義の開催であるとかいうことがあるわけですか。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 はい、そのような形で活動していただいています。

○相澤座長 よろしいですか。

 三柴委員。

○三柴委員 有益な情報をありがとうございます。

 1点だけ教えていただきたいのですけれども、任意に産業医を選任された背景なのですけれども、改めて伺いたいのは、職場の事情に応じた積極的な健康管理の面に加えて、ちょっとお尋ねしにくいのですけれども、万一トラブルが起きた場合へのリスク対応の面、リスク管理の面というのはおありかどうかを差し支えない範囲でお答えいただければと思います。

○株式会社千疋屋総本店杉山様 もちろん、そういったことを考えていないわけではございませんので、万一のときに、そういったことにも対応していただけるかというのは考えた上でお願いしています。

○三柴委員 ありがとうございます。

○相澤座長 ありがとうございます。

 ほかはいかがですか。よろしいでしょうか。

 杉山部長は、この後に用がございますので、これで御退席いただきます。どうもありがとうございました。

(株式会社千疋屋総本店杉山様 退室)

○相澤座長 パナソニック株式会社の方が4時ごろ到着されますので、その間、議題2「その他の論点」について議論を進めたいと思います。

 事務局のほうで、前回の検討会での意見概要をまとめていただいておりますので、簡単に御説明いただきたいと思います。資料1も参考にしながら、御意見をいただければと思います。

 では、お願いいたします。

○中村室長補佐 私のほうから、資料1に基づいて、前回の御議論と、前回の御議論と今後の議論にかかわってくる話として、参考資料のほうもあわせて御説明させていただきたいと思います。

 まず、資料1をごらんいただければと思います。

前回いろいろな委員の先生方からお話をいただいて、その後に「求められる労働衛生管理について」ということで御議論をいただきました。非常に簡単にまとめてしまっているのですけれども、第2回意見ということで、6点ほど追記をさせていただいております。

 1つ目、一番上の例として、今回産業保健サービスといういろいろなものがあるのではないかという意見が前回あった中で、もう少し外部機関の活用を検討する必要があるのではないかという御意見を一ついただいております。

 2つ目ですけれども、これは第1回目から議論がある話ですけれども、業種とか規模の違いによって、あるべき姿が違うのではないかということで、そういった違いにも着目した検討が必要なのではないかということです。

 3点目が、この意見に対応する意見といいますか、例えば業種別にすごく細かい制度にしていくというような、法令の複雑化というのは余りやらないほうがいいのではないかという御意見もあわせていただいております。

 4つ目は、前回大分御議論がありましたけれども、産業医と現場を結ぶコーディネーターのような役割が必要なのではないかという御議論で、どういう方がいいといった議論がいろいろありましたけれども、そういった方が必要なのではないかという御意見。

 5つ目が、そもそものこの検討会の発足した理由の一つでもありますけれども、産業医の負担が非常にふえているので、軽減策を考えるべきではないか。

 それから、検討課題にも入っておりますけれども、産業医の質を高めていくという取り組みも考えていく必要があるのではないかという御意見が、1回目に出なかった御意見として追加で議論されましたので、追記をさせていただいております。

 続きまして、参考資料のほうを簡単に御説明したいと思います。

 まず、参考資料の1つ目、「Press Release」と書かれたものですけれども、これは第1回目の議論と第2回目の議論、どちらでもお話が出た産業医の業務として両立支援というものをきちんと入れるべきではないかという御議論がございましたので、それに関係する資料として、簡単に御説明させていただきたいと思います。

 こちらは、先々週、2月23日にプレスリリースをさせていただいたものでして、がん患者とか、そういった方が治療をしながら仕事を続けていけるような環境づくりを企業のほうで進めていこうということを狙いとした企業向けのガイドラインになっております。

 1枚めくっていただきますと、別紙1に簡単にガイドラインの概要をまとめておりますので、さっと御説明をさせていただきますと、初めの「背景・現状」のところは、このガイドラインをつくるに至った契機となるものですけれども、例えばがんなど、もう治らないと言われていたような病が、治療しながら長くつき合うような病気に変わってきていますということとか、そもそも仕事をやめなくても通院治療をしながらということが可能になってきているのですということ。

一方で、仕事が理由でみずから治療を中断してしまうような方も、アンケート調査とかでは一定程度多いということも出ていますので、こういった方々が、治療と仕事をどういうふうに両立していけるかということが課題になっています。

 企業側のほうも、この治療と仕事との両立に悩んでいるところが多いというのがアンケートでも見えてきているということで、ガイドラインをつくって、どういうふうに取り組んでいけばいいのかということを今回まとめたものでございます。

 その下にございます「治療と職業生活の両立支援を行うための環境整備」ということですけれども、これは日ごろから両立支援を行えるような環境をつくっていきましょうということでして、従業員の方とか管理職への意識啓発であるとか、こういうものが必要になったときに労働者の方が相談できる窓口を決めておきましょうということ。

 それから、実際に治療に入っていくと、例えば、毎日短時間の休暇をとるといったような必要性も出てくるので、柔軟な働き方ができるような時間単位の休暇制度とか、時差出勤制度とか、そういった制度面での整備というのも必要でしょうと。

 4つ目が今回の目玉の一つになっているのですけれども、主治医の先生と会社側とで情報のやりとりをするための様式をつくっていきましょうということ、これは後で簡単に御説明したいと思います。

 それから、事業場ごとの衛生委員会で調査審議をして、この両立支援のやり方を決めていきましょうということでして、実際に、ではどう進めるのかというのが、下の進め方の矢印のところに書いてありますけれども、まず、基本的には私病ですので、労働者からの申し出で始まります。労働者の方が、主治医の先生に対して、自分の仕事がどんなものなのかということをまずは情報提供しましょうと。

 後ろのほうの14ページをお開きいただきますと、「勤務情報を主治医に提供する際の様式例」ということで、自分がどういう仕事をしているのか、勤務時間がどのぐらいなのか、それに加えて、有休があと何日残っているのかとか、そもそもその会社に病気休暇制度があるのかとか、時間単位の年給が使える会社なのかとか、そういった情報を主治医の先生に提供していただくというのが第一歩です。

 1枚裏をめくっていただきますと、15ページに、今度はその主治医の先生から、今、提供した勤務の情報に基づいて、いわゆる診断書に書いてあるような病名とか治療の状況とかだけではなくて、就業が継続できるのかできないのか。条件付きでできる場合は具体的にどういう条件が必要なのか。例えば、重い物を持ってはいけないとか、長期の海外出張は避けてくださいとか、こういった就業上の配慮について主治医の先生から意見をいただくと。その他の配慮事項として、例えば治療に毎日行く必要があるのであれば、通院時間の確保が必要ですよとか、こういった情報を労働者の方に主治医の方からとってきていただくというのがまず初めの取り組みになります。

 別紙1に戻っていただきますと、この2枚の様式を使っていただいて、労働者が必要な情報をとってきて、それを会社側に出す。それをもとに、産業医がいらっしゃるような会社であれば、産業医の先生の意見もお聞きして、いない場合は主治医からの情報をもとにして、事業者のほうで具体的な配慮の中身とか、それをどういうスケジュールでやっていくのかということを決めていっていただくというのが簡単な両立支援の流れになっております。

 また前後して恐縮なのですけれども、後ろの17ページをごらんいただきますと、これはあくまでも一例なのですけれども、両立を進めていくに当たって、人事だけではなくて上司とか同僚とか、本人も含めてこういうタイミングでこういう配慮が必要なのですよということを一応プランとしてまとめていただいて共有していけば、より円滑に進むのではないかということで、こういったものも今回のガイドラインにつけさせていただいております。

一応、前回、前々回と、両立を産業医の仕事に入れるべきではないかという御意見があったので、関連する情報として簡単に御説明させていただきました。

 もう一つ、関連する資料として、参考資料の2つ目に「労働安全衛生法に基づく定期健康診断等のあり方に関する検討会要綱」をつけさせていただいております。これは今年に入ってから、健康診断の項目などを主として検討するということで立ち上げておりますけれども、1枚おめくりいただきまして、3ページ目に、この検討会でどういう議論をしていくのかということをまとめさせていただいております。

 1番目は健診項目などなので、この検討会と直接関連するものではないのですけれども、4の「その他」で、定期健康診断に関する個人情報の取り扱い、定期健康診断の結果に基づく事後措置のあり方です。なぜこれをここで議論しているのかと申しますと、もう一枚おめくりいただきますと、ちょっと字が小さくて恐縮なのですけれども、統計データを載せております。定期健康診断の異常所見者に対する医師の意見聴取とかをどれぐらいやっているかということなのですけれども、この統計表を見ていただくと、まず医師からの意見聴取は義務になっているわけですけれども、所見のあった労働者に対してやっているところの割合は3割もないという状況になっていまして、結局健康診断をやっても事後措置に全然つながっていないのではないかという問題意識がございます。

この健康診断制度というものを意味あるものにしていくためには、その1枚前に事後措置の流れも書いてありますけれども、健康診断をやっただけではなくて、医師からの意見をきちんと聞いていただいて事後措置につなげていくということが非常に重要なので、そのための方策です。それをどういうふうにとっていけばいいのかということを、こちらの検討会でもやっております。

 こちらの産業医検討会では、前々回に少し意見が出ましたけれども、小規模事業場の健康管理対策をどう充実させていくかという議論の中で、小規模事業場については、産業医の選任義務はないのですけれども、健康診断とかは実施義務はあるだろうと。であれば、健康診断をやって事後措置まできちんと流していくということ自体が産業医のサービスそのものなのではないかという御議論がありましたので、その小規模事業場の健康管理をどう充実させていくかという議論と重なってくるというところがあるかと思いますので、今回御紹介をさせていただきました。

 以上になります。

○相澤座長 ありがとうございました。

 両立支援の委員会にも関与されている委員もおられますけれども、今回の産業保健のあり方についても、こういった仕事が産業医を中心にふえてくる可能性も相当あるように承っておりますので、これも含めて御説明の内容について質問とかがございましたら、最初にお願いしましょうか。いかがでしょうか。

 どうぞ。

○土肥委員 土肥でございます。

 第1回で「治療と職業生活の両立支援も労働衛生管理に含めるべき」という意見が出たことは十分承知しておりますが、私としては、既に治療と職業生活の両立支援はもう労働衛生管理に入っているという認識をしているのですが、事務局としてはどういう認識のもとに書かれていることなのかということを御確認したい。

○中村室長補佐 労働衛生管理といいますか、健康管理の中には当然入ってくる話だと思うのですけれども、法令上そういうことがはっきり書いていないという意味で、恐らく第1回とか第2回で入れたほうがいいのではないかという議論があったのではないかと事務局としては聞いておりました。

○土肥委員 法令上、明確に書いていないというのはどういう意味ですか。

○中村室長補佐 例えば、健康診断をやって事後措置を講じていくという流れは今の法令上もあるのですけれども、そうではなくて任意のタイミングで、例えば自分がこういう病気になりましたという話が御本人からあれば、通常は会社側としては、その人を休ませるかどうかという検討をしたり、配慮したりということは実際は行われていると思うのですけれども、法令上その流れが、例えば企業側がやるべきこととして書いてあるかという観点では、特段そういうことは触れていないので、そういう意味で、法令上明確に両立支援のことが触れられていないという趣旨での御説明になります。

○土肥委員 わかりました。そういう意味では、私の理解は、既往歴というものが真摯に語られておられれば、全て申告はされていて、それに基づいて産業保健が行われるという理解をしているのですが、そこで抜けが生じた場合という理解でよろしいでしょうか。

○中村室長補佐 はい。

○相澤座長 甲田委員、どうぞ。

○甲田委員 確認なのですけれども、治療と職業の両立支援の課題なのですけれども、がんの場合はそうでもないのかもしれないのですけれども、脳卒中、心疾患の場合に、私傷病でスタートするにしても、働いているときには過重労働にかかわる部分にオーバーラップするところがかなり出てくるのですけれども、そうすると、私傷病なのか、そもそも違うのかという議論になってきて、ややこしいのかなと思うのですが、その辺の整理はどういうふうに考えたらよろしいのですか。

○中村室長補佐 私傷病か私傷病でないかというのは、治療費をどうするのかというのは保険の話になってくるので明確に分けたほうがいいと思うのですけれども、例えば実際脳卒中になりました、その原因が長時間労働であるのか、もしくは個人的な生活習慣の話であるのかというのはあるかと思うのですけれども、では実際、職場でどういう配慮をするのか、どういう段取りでやるのかというのは、原因には余り関係なく進んでいく話かなと思いますので、予防対策として何をやるのかとか、実際に症状が出て、治療に通わなければいけない場合にどういう配慮をやるのかということは、多分共通の話になってくるのかなと思います。そういう意味で、今回のガイドラインは、私傷病を一応念頭には置いているのですけれども、私傷病以外、一切こういう段取りではありませんよという意味ではないということです。

○甲田委員 スタートして、私傷病なのか、もうちょっと過重性があって脳血管疾患とか、そういう症状が悪化することになるのかというのは、かなり判断が難しいし、本人が申請しなければ、それは労災として成立しないわけなのですけれども、ただ、管理する側からすると、同じような状態に置かれているわけですから、やはり両立支援という形で整理するというのは、基本的にいわゆる過重労働対策というのは、かなり優先順位が高いはずなのですね。ですから、そういう課題として、緊急性を持って事業所にやりなさいよという意識で、例えば産業医が対応された場合には、ちょっとニュアンスが違ってくるのかなと感じとしては持ったもので、その辺をどういうふうに整理されるのかなというのが、私の質問の意味なのです。

○中村室長補佐 恐らく健康診断の議論でも出てくると思うのですけれども、脳血管疾患とか心疾患については、先生御承知のとおり、今は過重労働の関係で、より業務との関連性が強いという判断をされているものなので、恐らく同じ両立支援でがんにやるのとは若干対応が変わってくるのかなということは、こちらとしても理解しております。

○相澤座長 ほかはよろしいでしょうか。

 健康診断のほうの内容については、ほかにございませんか。よろしいですか。

 それでは、本題と言いますか、御意見を交換する時間にしたいと思います。前回、資料1のところで第1回目、第2回目をまとめていただいておりますけれども、特に、この求められる労働衛生管理について、少し時間がたちましたので、もう一度、これにつけ加えて議論すべき意見がございましたら、中心にお願いしたいと思います。

 2ぐらいは少し関係すると思いますが、3以降は、今回は時間の関係で進めることがなかなか難しいと思いますので、総論的なところで、この労働衛生管理について、こうすべきだという御意見がありましたらお願いしたいと思います。

 前回の御議論の内容はここに集約されていますけれども、これでよろしいでしょうか。ほかに特につけ加えるところはございませんでしょうか。

 森委員、どうぞ。

○森委員 このメモの位置づけについて質問があります。読んでみると、現行に対する検討項目が挙がっているのですが、上にある○の「何か」とか「どのようなものか」ということに対して答えたものではない状態になっています。今後このペーパーを充実させるときに、これに対して「では何だ」というものをつくっていかないと、ただ問題提起だけが並んでいくという感じになるのではないかと思います。今後、そのような作業を進めていくという理解でよろしいのでしょうか。

○中村室長補佐 ありがとうございます。

この意見概要は、前回までに先生方に御発言いただいたものをまとめたものですので、今後それを踏まえてどうしていくかという方向性については、次回以降またお示ししていくということになります。

○相澤座長 そうしましたら、第1回目からやりましょうか。●が全部で10個ありますが、これについて、最初の「業種別の産業現場のニーズを把握すべき」であるという御意見が出て、特に第三次産業の問題があって、工場とかいったもので産業医ができた背景と大分変わってきたということがありまして、そうすると、職場巡視のあり方ということにも御意見があったと思いますけれども、これについては何か御意見はありませんか。よろしいでしょうか。

 2番目、労働衛生管理は多様性を増してきていて、労働時間とかストレスとか、業務管理、休暇管理など、労働衛生の三管理の枠組みでは対応できなくなっている。三管理という考え方そのものも見直すべきであるといった御意見がありました。どなたがおっしゃったかは忘れましたけれども、これはこのとおりでよろしいですか。

 土肥委員、どうぞ。

○土肥委員 確かに労働衛生管理が多様性を増してきていることは事実でございますが、労働衛生の三管理の枠組みそのものを見直すべきという意見と、三管理という枠組みでいいのではないかという意見の両方があったように私は記憶しているのですけれども、そうではなかったかなと思いながら。

○相澤座長 そういう意見もありましたね。

○石田委員 三管理では縛れなくなっているという話で私は言ったのです。

○相澤座長 三管理だけではだめだと。総括的な管理とか、そういったことも「枠組みでは」ではなくて「枠組みだけでは」という感じだったですかね。そういった意味では、三管理そのものを見直すべきだというとちょっときついですかね。でも、こうおっしゃった方もおられたのですかね。どうでしたかね。

○森委員 今のことは、私が言ったことかもしれません。労働者の健康問題は原因となる問題が非常に多様化しています。たとえばメンタルヘルス対策は一般的に健康管理に分類されますが、実は原因となる部分と改善をすべき部分に分けたときに、改善に関しては恐らく作業環境に改善するのか、作業を改善するのか、健康にアプローチするか、大変多様です。したがって、問題解決のプロセスとして、状態や原因を評価する、判断する、対策を検討し、実施するといったように流れで表現する方がいいのではないかという趣旨です。過重労働も同じで、最終的な問題は健康管理になりますが、原因や対策はかなり混在して整理されてしまいます。今後はリスクを評価して、リスクに対して対応して、リスクが許容できないときに、どのような改善を図るかといった流れを示すことが大切です。そして、改善策には作業環境管理を中心に行うか、作業管理を中心とするか、健康管理に働きかけるといった整理をしていった方が分かりやすいと思います。有害業務だけの対策のときは、3管理で簡単に整理できましたが、問題が多様化している現在は、無理に3管理に分類しようとすると、活動がバラバラになったり、うまく説明できなくなるといったような、たしかそういう発言をしたような記憶があります。

○相澤座長 ストレスは環境のストレスとか、作業のストレスが大きいわけですから、確かにそうですね。その「考え方を見直すべきである」というのはちょっと書き過ぎですね。

 これは前におっしゃったPDCAサイクルでしょうか、「行うべき職務だけでなく、行われた措置の効果を検証する仕組みも必要ではないか」という御意見が、これは何か覚えております。これはよろしいですね。

 「治療と職業生活の両立支援も労働衛生管理に含めるべき」だと。

私もこのガイドラインをちょっと読ませていただきましたけれども、恐らく今までは治療のために会社を1日休むということになってきて、そうすると、仕事が忙しくてなかなか休めないという人がいて、そのためにどんどん病気が進行してしまって、糖尿病とかもそうですけれども、そういう事例がかなりあるような感じがするのですね。それを行きやすくすると。

 井伊委員、お願いします。

○井伊委員 このことは私が申し上げたと記憶しておるのですけれども、やはり国民の半分はがんになるという状況にあって、休めないではなくてやめてしまわないといけないような実情がある。私は労働衛生管理の専門家ではありませんので、この三管理の中にどのくらいの幅が含まれているのかというのは、自分ではきちっと説明しにくいのですけれども、働きたいと思っている人が働き続けることができるような支援というのが、この健康管理の中にこれからすごく大事になってくるのではないかなと思っています。

 それで、このガイドラインが企業向けにできまして、多分こういったことができたのも初めてなのではないかと思いますし、その中に両立支援プランの策定ということが出てくるのですけれども、では、こういうふうに書いたからといってすぐに策定ができるわけではなくて、ここにも産業医や保健師、看護師等の産業保健スタッフ、主治医と連携するソーシャルワーカーや看護師や保健所の保健師や社労士というふうに、こういったことを考えると、産業保健というものは概念はすごく広いと思いますし、これに応じた体制というものを新たに考えていただいて、病院のほうではチーム医療というのは当たり前なのですけれども、チームでどうやってこれからやっていくかということが、次にも「チームによる」という言葉は出てくるのですが、そういうことで対応していかないと、なかなか十分な支援にならないなという実感がありますものですので、ぜひこれは改めて取り上げていただきたいと思って申し上げました。

○相澤座長 ありがとうございます。

これはよろしいでしょうか。私傷病の方も、会社にこういった申し出が出てくる、数が相当出てくる可能性がありますよね。そうすると、産業保健スタッフがそれに対応してプランを立てたり、逆に病院のほうに連絡をして状況を知るということがあって、事業者にも意見を述べなければいけないということで、産業医の先生方はますます忙しくなるかもしれないという予感はするのですね。

 土肥委員、どうぞ。

○土肥委員 表現が気になって。私としては「治療と職業生活の両立支援を労働衛生管理の中で推進すべき」と言われたら、非常に納得するのですけれども、今さら「含めるべき」と言われると、今までやっていなかったのかと言われそうな気がして、多くの先生方が実はやっておられる部分ではないかと思うので、やはり「推進すべき」というのが正しい表現ではないかなという気がいたします。

○相澤座長 これはまさにそうですね。大変貴重な御意見ありがとうございます。

 三柴委員、お願いします。

○三柴委員 議論の整理のために申し上げたいのですけれども、健康の保持・増進とか健康管理というのは、ある意味、雲をつかむようなところがある課題ですけれども、だから国によって扱い方が違うわけで、日本の場合は独自の路線でかなり踏み込んでいると思います。その背景ですけれども、制度ができた過程を見ると、やはり日本の場合は、労働者の高齢化と一般労働者の疲労やストレス問題の蔓延、それに有所見率の増加とか、そういうものが絡んできたという過程があって、ここに踏み込んで、昭和63年、平成11年の改正で大分発展してきた、制度も発展してきたという経過がある。産業医制度もそこに乗ってきたという面があると思うのですけれども、わからないことも多い課題だから、一つには、対策をシンプルにする必要があって、そうしないと予防も進まないし、賠償でももめるということになるので、どうも調べていると、手続をどうするか。特に手続として何を押さえるべきかということをはっきりさせることと、専門家の育成とアクセス、これをしっかりすることがポイントになると思うのですね。

それがはっきりしていれば、かかわる人たちがそう混乱しなくて済むのだろうと思うので、それは予防の面でも、保証や賠償の面でも同じなのだろうと思うのですね。産業医の制度がない国もあるわけですけれども、特に複雑な不確実性のある健康管理という課題を進める上では非常に重要、ポイントになるわけですけれども、では、どういう資質を持っていればいいのかというところは基準として明確化すべきだし、こういう産業医というのはスーパーだなというモデルも必要だし、職場によって違う面もありましょうけれども、そのあたりは整備していく必要があるのかなと思います。

 長くなりまして、済みません。

○相澤座長 ありがとうございます。

 いかがでしょうか。これについてはよろしいですか。

 では、2回目の委員会の意見にいきますと、「産業保健サービスの提供について、外部機関の活用を検討すべき」ということであります。外部機関は、恐らく健康診断機関とか、あるいはコンサルタント会とか、そういったところだと思いますが、これは御議論ありませんでしょうか。よろしいですか。

 2番目が「業種の違いや規模の違いもあるので、その違いに応じた検討も必要」であると。これは最初の業種別の産業現場のニーズを把握すべきであるということとも関連しますし、規模の違いはいわゆる小規模、50人未満の事業場についても検討しなければいかぬということだと思いますが、これもよろしいでしょうか。

 どうぞ。

○甲田委員 1回目もそうなのですけれども、ここで意見がないということはどういうことなのでしょうか。スルーするというのは、オーケーと認めることなのか、よくわからないのですけれども、やはり先ほどの話を聞いていても、かなり違うのではないかなと思うので、別に法律を複雑化するつもりは全くないのですけれども、やはり違うのではないかというのは、どこかで整理しておく必要があるのではないかなと思います。規模なのか、業種なのかというか、産業保健のニーズというのは、私は違う感じはするのですね。

先ほどからいろいろ出ている話を聞いていると、両立支援のほうも多分そうだろうと思うのですけれども、そういう話が来た場合に、基本的にはやらなければいけないのは事業者だと思うのですけれども、事業者がそういうことをやるときには、産業医に頼まなければいけない部分というのが多分出てくるわけですよね。代行するというか、お願いするというか。それがやはり現実なわけだけれども、こういう言い方をするとちょっとあれかもしれませんけれども、ストレスチェックが出てきた段階で、産業医の業務が非常に複雑化してしまって大変ですよという産業医が多いのに、両立支援だとかいろいろなものが出てきて、また不満が出ないのかなとも思いますし、そういう意味では、産業医の業務というのは、いろいろな角度からチェックして、もうちょっと総合的に産業保健サービスを支えるような仕組みにしないといけない。それは、基本的には先ほどの話でいうと、現場のニーズだし、もう一つはその業種の特殊性だとかいう話も当然出てくる、片方で見なければいけないのではないかなというのが私の基本的な意見です。

○相澤座長 業種で分ける場合は、どういうふうにやればいいのですか。

○甲田委員 業種で分けるというのはきれいに分けるということではないのですけれども、業種の特性があるよねという話です。業種の特性が産業保健のニーズに関係するのではないかなと思っているのです。

○相澤座長 どうぞ。

○高松委員 ありがとうございます。

若干物議を醸すような発言をして申しわけないのですけれども、私や大神先生は「治療と職業生活の両立等支援対策事業ガイドライン作成委員会」に委員として出ていました。そこで、特に今回の検討会と両立支援ガイドライン作成委員会との一番の大きな違いについて触れますと、両立支援というのは、患者である従業員があくまでメインに存在しておりまして、その方を囲む企業、あるいは上司、部下、働く場所、そして主治医の先生、家庭など、幾つかの項目の中の一つに産業医が出てくるというものです。そのレベルで考えますと、今回の検討会とはちょっとテーマが違うと思われます。

特に両立支援の中で物議を醸すと申し上げたのは、労働者の側に、産業医にはむしろ知られたくないという声がある点です。産業医がかかわると、自分の病気を産業医が知ってしまうことによって、自分が企業の中で不利になるというような御意見を持つ方も結構いらっしゃいます。要は、産業医というのは従業員の味方ではなくて、会社側に雇われているのだから、会社側に立つものだと思われているということです。そういう意味では、主治医の先生と産業医の先生とでは、御本人にとっては感覚的に全く違うのだという方もいらっしゃるというのは事実でございます。その中で、両立支援ガイドラインの中にも、かなり細かい様式を入れていただいて、主治医の先生と企業、あるいは主治医の先生と産業医がコミュニケーションをしっかりとれるような中でうまくやっていく。あるいは、御本人が会社に知らせたくないということも、場合によっては、ここまでしか会社には知らせないとか、特にメンタル関係の病気の場合などでは御本人が不利になる、あるいは辞めさせられるようなケースなどもあったりしたので、その辺では、両立支援ガイドライン作成委員会に出ていた産業医の先生に対するイメージと、今回のこの検討会での産業医のイメージというのが若干違うということは申し上げておきたいと思います。

○相澤座長 ちょっとこれを読ませていただくと、最初に従業員が両立支援を会社に申請するときに、病名を書くようになっていますよね。事業者にその病名はいってしまうわけですね。そこは大丈夫ですか。もちろん産業医も知らないけれども、事業者が病名を知ってしまう、それがスタートになっているように読めたのですけれども。それはいいですね。

○高松委員 そもそも両立支援のスタートというのが、御本人が病気になったときからということでいえば、それはよろしいのですけれども、例えばこの資料の14ページに様式が掲載されています。ここには、下に御本人の署名と会社の名前を入れて主治医の先生宛てに出す資料などがあります。私が言ったのは極端な話で、全ての労働者が産業医の先生に知られたくないと考えているという話ではないことは申し上げておきますけれども、中にはそういう話もこの両立支援ガイドライン作成委員会の中では出ていたという御報告をさせていただきました。

○相澤座長 わかりました。

 どうぞ。

○竹田委員 今、高松委員からお話があったことが一番の大きな問題かなと思っていて、従業員の方の中に産業医に知られたくないという産業医がいるということ自体が問題なのだろうなと。私も、このガイドラインではないですけれども、両立支援の話にちょっとかかわらせていただくと、非常に温度差があると気がつかされて、産業医の活動として当然のように両立支援にかかわっていた、私もそのつもりでいたのですけれども、そういうことが全くやられていない事業所もたくさんある。それで、全くやられていない事業所ではこういうものが本当に必要だというお話だと思いますし、場合によっては、産業医がそこには関与しないとか、先ほどのお話のように関与してほしくないみたいなことが出てきているのかなと。そうすると、この委員会の役割としての産業医の役割というのは何なのだというところが、産業医の間で、あるいは事業者の間でかもしれませんけれども、一致した見解になっていないからそんなことが起きるのかなという危惧があって、その辺を整理して、産業医は当然、事業者のためにもなるけれども労働者の味方でもあるという存在だと思いますので、そういった方向で話が整理して進まれていかないと、この検討会の意味はないのかなと感じましたので、発言させていただきました。

○相澤座長 大変大事な指摘ですね。

 天木委員、お願いします。

○天木委員 私は産業医をやっていても基本的には開業医ですので、開業医に来る会社の関係の方は、大体診断書を書いてくれというときには、まず自分に不利なことは書かないでくれとおっしゃるのですね。しかも、相手は産業医ではなくて会社に対してという意識があって、恐らく従業員の方は産業医という意識が非常に低いのではないかと思います。

ですから、会社に対して自分に対して不利なことは書かないでくれとなると、この15ページの意見書を見ても、不利なことは書きづらいと。要するに、これだけ働くと大変ですよとは言えるけれども、ここまで働いても大丈夫ですよとはなかなか書けないというところがあると思います。逆に、働きたい人には、より便利なことを書くような、都合のいい文章になりかねないということを感じています。ですから、書く本人としてはなかなか難しい。産業医として書く場合は、相手は会社ですからしっかりと冷静に書けるのですが、主治医として書く場合は、ちょっと患者さんよりのことを書かざるを得ないというところがあるのではないかと思います。その辺のところもちょっと理解していだければと思います。

 もう一つ、2回目の意見のコーディネーターのところですが、今ちょっと思ったのですが、こちらですと「産業医と現場を結ぶコーディネーターが必要」とありますが、私はどちらかというと、従業員1人を中心にして、その人の全てを把握できるようなコーディネーターがいればいいのかなと。つまり仕事のことも理解できるし、家庭環境、あるいは近くのコミュニティーとか、その方がいらっしゃるところを全部把握した上でのコーディネーターみたいな方がいらっしゃれば。というのは、精神疾患、いわゆるストレスによるものというのは、会社だけが原因ではないのがかなり多いのですね。家庭内の事情もかなりありますから、そのところをしっかりつかんでいく必要がある。そういうものをつかむための、いわゆる全体的なことを周りから支えるコーディネーター的な役割の方がいらっしゃると理解がしやすくなるのではないかと思っています。

○相澤座長 ありがとうございました。

大変貴重な御指摘だと思いますが、これについていかがでしょうか。支援について、かなり議論が出ましたが、よろしいですか。

 森委員、どうぞ。

○森委員 先ほど甲田委員から、産業医はただでさえ大変だから、また追加して大丈夫かというコメントがありました。ストレスチェックは制度だから追加ということなのかもしれませんが、疾病の種類ごとに物事を考えることが大変さを増幅をさせているのであって、両立支援というのは、先ほど井伊委員がおっしゃったとおり前から実施されていて、もちろん判断するときに病態を十分に理解して、働き方も理解した上でアドバイスをしていくということを産業医として行いますが、これはメンタルだから、これは循環器だからということ、病気ごととか診療科ごとに産業医は分けては考えないと思いますし、そうすれば、追加になったという感覚がそんなにないのだろうと思います。

むしろがんの両立支援と取り立てて位置づけなくても、当然のことながら病気を持っている従業員を支援するという位置づけにすれば、今までの中の役割の一つにすぎません。それを産業医の職務の中に明記するかしないかだけの話だと私は考えています。

○相澤座長 これは疾病をどこまで広げるのか、最初はがんでスタートしたのでしょうけれども、ほとんど全部入るかと思うのですね。それはどうでしょうか。そんなに変わらないのではないかと。

 甲田委員。

○甲田委員 私もちょっとそれを思っていたのですけれども、先ほどほかの委員から産業医にもいろいろいるというか、いろいろな受けとられ方をする産業医がいるということを言われたので、ここは産業医のあり方も検討していますけれども、皆さんの受けとめ方がちょっと違うのかなというのは非常に危惧しているところではあるのですけれども、ただ、そうはいっても、ポジティブにということではないのですけれども、やはり産業保健サービスを前に進めるような形で、産業医にぜひこういう業務をやっていただければ、労働者の健康がよくなるよということを念頭に置いて、そういう目標のもとにやりたいと思うので、その辺は私も理解はしているつもりなのですけれども、片方にそういう意見があったので、それは危惧しますということです。

○相澤座長 産業医の研修とか、そういったこともちゃんとやっていかなければいけないという気がしますし、また、制度上の問題もあるのですかね。どうなのでしょうかね。

 竹田委員。

○竹田委員 今の私に聞かれた御質問に答えるわけではないのですけれども、その次の行に「産業医の負担が増大している」という表現もあるのですけれども、これは発言をまとめて書かれたのだと思うのですけれども、本当に増大しているのかどうかですね。一番増大しているのは負担感だと思うのですね。項目は増えているけれども、産業医として活動していて、1事業所当たりに使う時間が、ではそんなにどんどん増えているかというと、ある一定の時間の中で対処しているような気がしますし、ただ、ストレスチェックはどうやって対処したらいいのだろうということに対する不安感とか、あるいはまた項目が増えるという負担感というのは非常に大きいと思うのですけれども、本当に負担が増大しているかどうか、ある程度は増大しているとは思うのですけれども、そこを軽減するという方向ではなくて、何かそこまでの増大があるのかなという感じです。

軽減策というと、担当する業務を減らすみたいな印象があるのですけれども、対処法がわかると随分変わってくるかなとか、いろいろな方法があるかなと思っていますので、この表現も、本当に負担が増大しているのかなというのを、この文章を見ながら、負担感は間違いなく増大しているということではいいかなと思うのですけれども、それに伴ってやれない感じが出てきているだけなのではないか。そこをある程度打破できるような説明の仕方とか、先ほど森先生が説明していただいたような疾病を増やしていくのではなくて、対処方法はある意味画一的なというか、同じやり方でやれるはずだからという説明とか、そういったところも必要かなと感じがしました。

○相澤座長 確かにそうですね。その対処法というので、何かアイデアがありますか。軽減ではなくて対処法として、どういうふうにしたらいいか。

○竹田委員 多少その答えかなと思うのですけれども、「質を高める対策」というところがその次の行に出てきていますけれども、先ほどのお話もあったように、産業医が従業員に相談されたくないみたいなことが起きないような、全体の質がクオリティーのある一定のレベルになるような方向でのトレーニングが今後ますます必要かなと思っていますけれども、すぐにそれ以上出てきません。

○相澤座長 ありがとうございます。

負担感か負担なのか。ストレスチェックが始まってそんなに経っていませんから、まだ負担感なのかもしれないけれども、実際に始まると負担になるのか、ちょっとわかりませんが。この辺はどうでしょう。

 大神委員、お願いします。

○大神委員 産業医でない立場で、これまでの話の流れをお伺いしながら、どのようにしていったらいいのかとちょっと考えておりました。一連の流れをお聞きして、千疋屋さんの事例のお話にもありましたけれども、一言で申し上げると、産業医の役割自体がちょっと拡散しているのではないかなと思いました。それから今、竹田委員がおっしゃった負担感はあるでしょうけれど、産業医の究極の役割は、就業上の医学的な判断のところだと思うのですが、それに至る方法論が非常に多いことに引っ張られているのではないかと思います。

負担感と言ったときに、先ほどリスクはお考えですかという発言がありましたが、これは最近よくお聞きするキーワードで、これは一体誰のリスクなのか、共通の言葉で語られていないように思います。事業者なのか、労働者なのか、産業医なのか、あるいはほかの産業保健スタッフなのか。そういったところから、役割、立ち位置をいま一度明確にしていく必要を感じています。

その中でコーディネーターというと、絶対産業医でなければいけない業務は先ほど申し上げたとおりです。それ以外の、先ほどもお話があった、例えば地域資源のコーディネートといったことに関しては、私が第2回目のときにもお話ししましたように、昔から保健師が担っていた役割でもありますし、うまく分配すればできるのではないでしょうか。方法と役割期待を整理すればもう少し円滑に進められるのではないかと思いました。

○相澤座長 ありがとうございます。

就業上の措置というか、意見がやはり産業医の大事なところだということですが。

 どうぞ。

○中村室長補佐 事務局から申しわけないのですけれども、今回議論するに当たって、負担が増えているのではないかというのは、前と比べて増えている、増えていないというのもあるのですけれども、そもそも法令上、産業医の職務というのは先生方も御存じのとおり13条にずらっと書いてあって、ただ、関することというのは書いてはあるのですけれども、では医師である産業医がどこまで何をやるのかというメルクマールがはっきり言ってないのですね。なので、例えば作業環境に関することとか、作業管理に関することも書いてあるのですけれども、これをどこまで医師がやるのかという議論はあるかなと思っています。

法令はここまでしか書いていないので、全部自分でやるという方もいらっしゃれば、それは自分の専門ではないからやらないよという方もいらっしゃると思うので、どこまでを最低限、産業医である医師にやっていただかなければいけないのか。それ以外のほかの方がお手伝いできる部分はどこなのかという整理が一つは要るのかなということで、一応論点提起はさせていただいたということを御理解いただければと思います。

○相澤座長 三柴委員、どうぞ。

○三柴委員 2013年に厚労科研で社会調査をさせていただいたときに、産業医が今はメンタルヘルスにどうかかわっているかということを調べたのですね。そうしたら、既にできているのは従業員の啓発、主治医との連絡、職場の観察とか従業員との個別面談、要するにコミュニケーター的な役割なのです。

逆にできていないというのは、不調者への直接的なケアとか、職場の環境調整への直接的な関与、社内の関連規定整備、要するにルールづくりへの関与、職場の環境改善のための提案とか、メンタルヘルス情報の管理、これは余りできていないというデータだったのです。

嘱託精神科医を選任されている事業場の場合は、主治医の診断の相対化なども含めてですけれども、もっと医療的な関与をされていたわけですけれども、現状こういう状況で、そこにストレスチェック制度が導入されたということなので、一部には拒否反応、実施者になることを拒否する方もいらっしゃるということを聞いていますので、私自身は医師ではありませんけれども、もう少し積極的にかんでいただいていいのではないかと正直思っています。

やはり総合力で文系・理系両方の素養を持って職場の改善をしていく、そのリーダーとすれば、もう少し組織の健康診断であったり、それを踏まえた改善であったりというのは、基本的に3ステップメソッドも使えるはずですし、心理社会的な課題であっても、そうではなくても、もう少しされてもいいのかなと思います。

 以上です。

○相澤座長 ありがとうございました。

 中村補佐からの御提言といいますか、産業医の職務、作業環境管理、作業管理、健康管理、総合管理、その中でどこまできちっとやっていくのか。それこそ業種と規模とあれによって違うのかもしれないのですけれども、専属の人と専属でない人によっても違いますよね。その辺をもう少し、最大公約数的なところをある程度考えていかなければいけないのかなと思うのですけれども。

 森委員、どうぞ。

○森委員 最近、海外の体制を調査していますが、日本の場合、専門職種の選任を想定していない法令のため、産業医が、例えば化学物質のリスク管理には関わりませんといったときに、ではそれをかわりに誰がやるのか、すぐに矛盾がでてしまいます。欧米だと、やはり産業医、看護職、ハイジニスト、または人間工学士などの専門職が要請されていて、その多職種連携の中で産業医の専門性は「職務適正の評価だね」と絞ることができます。しかし、日本の場合、保健師を除き、それ以外の職種を十分に育ててきていません。少なくとも自主管理ができるレベルには、そういう中で、産業医はここまでしかやらないと限定したときに、「では誰がやるの」という話になると思います。

アジアの国はそういうパターンが多くて、インドネシアは産業医中心モデルだし、タイはセーフティオフィサー中心モデルで、では残りは誰がやるのというと、その人たちがすべての労働衛生活動の基本になっています。日本はそれに近い状態だと思います。すくなくとも、産業医の職務を限定すると代替する職種がいないので、余り限定的に捉えるのは望ましくないと思ってます。

○相澤座長 甲田委員、どうぞ。

○甲田委員 突き詰めると、先ほど業種だとか職種で分けるとかいう話になってくるのですけれども、基本的には、事業主がそういうセレクションするというのはできないのですか。幾つか見ていると、うちに入ってくる話も、中国だといろいろな話があるのですけれども、産業医の先生は多分できないのですよね。そうなってくると、それでも無理に原因を調べてくれということではなくて、もうちょっと事業主がシチュエーションに応じて、こういう場合にはこういう職種の助けが必要だよというところで、逆に言うと、学会でも何でも、これだけいろいろな職種が今、集まりつつあるわけですから、エルゴノミスト、ケミストだとか中毒がわかったりとか、いろいろな形の人たちを活用できるような、それが先ほどの外部機関とは言いませんけれども、そういう形で、いろいろな専門家の知恵を活用できるような、セレクションできるような事業主のほうが、そういう仕組みのほうがひょっとしたらいいのかなと。だから、クリアカットに業種で分けて、こういう業種は化学物質がわかるような産業医ではなくて、メンタルヘルスの得意な医者ではなくてだとかいうことで、何かいろいろなオールマイティーのものを期待するよりは、もうちょっと事業所のほうでセレクションできるような仕組みがあってもいいのかなという気もするのですけれども。

○相澤座長 石田委員はどうですかね。

○石田委員 企業には衛生管理者とか衛生工学衛生管理者、あるいは有機溶剤作業主任者とか、いろいろな資格を持った現場に強い人間がたくさんいるので、作業環境管理とか、作業管理に関することは産業医の選択科目にして、必修として健康管理をしっかりやっていただくというふうに柔軟性を持たせ産業医の負担を軽くしたほうがいいと思います。

 以上です。

○相澤座長 清宮委員、どうぞ。

○清宮委員 先ほど竹田委員が言われたように、産業医の業務が感覚だけで実質そんなにふえていないのではないかという点については、私もたくさんの産業医の先生を知っているわけではないのですけれども、日常的に御一緒させていただいている産業医の先生方には、平成18年以降、長時間労働による面接相談というのができて、確実に負担がふえていますね。

例えば安全衛生委員会に出たときに、そこでは巡視しますよ、委員会にも出ますよ、それから、面談もしますよというパターンが一つはあるわけですね。それは比較的真面目な産業医の先生だと思います。あるいは、時間がないからパトロールはやめて、この間に面接指導してくださいというケースもあって、選択の幅があるので、その選択がいいかどうかというのはちょっとわかりませんけれども、積極的にやろうという産業医の先生方には確実に負担が増えているだろうと私は感じています。これからストレスチェックが入ってくると。今まで5人、あるいは10人の面談も十分できていないのに、これからまたストレスチェックによる面談も加わってきたら、ひょっとしたらできないのではないかなと感じております。

 あともう一点、リスクアセスメントの対象者がどちらなのだろうというお話が森委員からありましたけれども、例えば、我々が議論しているのは、少なくとも労働安全衛生、働く人の安全と健康をどうしようかという話をしているので、そのリスクアセスメントの対象は当然事業者ではなくて働いている人だろうと思うのですね。ただ、微妙なところ、それ以上のことを多分言われているのかもしれませんけれども、対象はやはり働いている人、労働者だろうと思います。その結果が事業者にとってプラスになったり、あるいはケースによっては負担がふえたり何かするかもしれませんけれども、それをちょっと感じました。

○相澤座長 明石委員、お願いします。

○明石委員 事業者の話が出ましたので事業者のほうからですが、今おっしゃられたいろいろな方がいらっしゃるというのは、やはり業種というか産業ごとにいろいろな経験を踏んでいる業種は当然いろいろな方がいらっしゃって、かなり対策も進んでいるというところがあると思うのですけれども、やはり若い産業というのはまだまだそういう人材が十分ではないと思います。そういうところを鑑みれば、やはりこの産業医のあり方も業種等に応じていろいろやり方はあるのではないかなと私は思っています。

 先ほどの両立の話で、事業者が悪いと言われると困るので、両立支援の話は、基本的には労働者が職場との両立を考えてほしいというところが出発点ですので、この労働者のリテラシーをどう上げるか、そこが出発点なのだと思います。

 以上です。

○相澤座長 ありがとうございます。

 ほかはいかがですか。

 道永委員、お願いします。

○道永委員 先ほどからお話が、1と2がごちゃごちゃになってしまっていると思うのですが、職場巡視とかそういったことはまた別の機会にということになると思っております。

 先ほど三管理の健康管理だけで、あとはセレクションでいいのではないかというお話がありましたが、産業医が健康管理するためには、やはりその人がやっている作業とか作業環境も知る必要があると思うので、必ずそこには絡む必要があると思います。ただ、そこがメインではないので、そこは産業医がやらなくてもいいのではないとは思っていただきたくないと思っています。やはり産業医が中心になるべきだと思っていますので、その辺はちょっと言わせていただきました。

 産業医の負担が、私も負担感なのかなとは思っているのですが、確かに先ほどお話がありましたように、メンタルヘルスの対策が叫ばれてから、それに対する時間がものすごくとられているということは産業医の先生方から伺っております。ですから、確かに時間的な負担は増大しているのだと思います。そこにまたストレスチェックが入ってしまいましたので、産業医の先生は非常に危惧を持っているのですね。

先ほどのリスクマネジメントと同じなのですが、結局ストレスチェックも事業所の義務であって労働者の義務ではないというところで、本当に必要な人がストレスチェックをもしかしたら受けないかもしれない。その後の面接指導が必要なのだけれども、それを自分で申し出ない人がいるかもしれない。そういうことを考えると、トラブルが非常に起こりやすいのではないかなと思っています。産業医の先生方がそれに対して、何かトラブルがあったときの対応の仕方というので非常に危惧を持っているので、このストレスチェックからなるべく引きたいという御意見を聞いています。

そういった状況なので、軽減策ではなく、やはり職務の整理みたいなことは必要なのかなと思っています。竹田先生が先ほどおっしゃったみたいな話がすごくいいかなと思っています。

○相澤座長 体のことだけではなくて、内科の先生も、これからメンタルのほうも勉強しなければいけないということですよね。作業環境管理、作業管理ももちろん知らなければいけないのだと思いますし、また診なければいけないと思うのですけれども、それを指導するとか、そこまで産業医がやるべきなのかどうかなのですけれども、どうでしょう。それについて、圓藤先生はどうですか。

○圓藤委員 作業環境管理、作業管理をしなければ産業保健は成り立ちません。

安衛則第14条に書いてある産業医及び産業歯科医の職務等は、産業医が全部関与すべきであるのは間違いありませんが、産業医だけが担うものではありません。今後の議論になりますがそれぞれのスキルを持った職種の方がたくさんおられると思いますので、それぞれスキルを活用して、最終的に産業医が責任者になるのが適切であろうと思います。安衛則第14条は産業保健専門職全体の職務が書かかれていると理解したほうが納得するのではないかと思っています。

○相澤座長 ありがとうございます。

 これについていかがでしょうか。

 増田委員、お願いします。

○増田委員 まず、三管理の議論につきましては、前回、私は作業環境管理、作業管理は相対的に優先順位は低いとは申し上げましたが、ゼロではないと思っています。やはり医師が中心にというところは踏まえるべきと思っています。

 それから、先ほど両立支援に関して、産業医に自身の病気についてきちんと申告しない従業員がいるというお話がございましたが、それはやむを得ない部分もあると思っていまして、例えば、両立支援のガイドラインの11ページ目に、治療後の経過が悪い場合の対応として、安衛法68条に基づき、就業禁止の措置を取る必要があると記載されています。常に従業員の味方をするだけではなくて、場合によっては従業員の希望に沿わない形で「あなたは今はまだ出勤できません」と言わないといけない場面もあります。ですので、完全に産業医が労働者から嫌われないスタンスを貫くというのはなかなか難しいのではないかと思います。ただ、「あのとき出勤停止の指示が出てむかついたけれども、今はあのときあの指示を出してもらって正解だった」と後で従業員から言ってもらえるような活動を心がけるべきだと思っております。数少ないですが、私もそういうふうに従業員に言われたことはございます。

 産業医の位置づけのところで、先ほど大神委員からも役割が拡散しているというご発言がございましたが、どうも産業医は従業員の味方として会社の中で立ち振る舞うものだという誤解が時々目につきましたので、今後の位置づけに関して、残念ながら会社側の味方をしないといけない場面もあるというところは盛り込んでいただけたらいいのではないかと思いました。

 以上です。

○相澤座長 ありがとうございます。

 ほかはいかがですか。

 お願いします。

○高松委員 もう一回、話が戻るのですけれども、第2回のときに出たコーディネーターという話についてです。前回も聞いていた中で、私なりに理解していたのは、産業医と現場を結ぶコーディネーターという意味ではなくて、要は、現場にコーディネートする人が必要だということです。一番いいのは産業医がメインについて、先ほど先生がおっしゃったようなチームになってコーディネートしていく。もしくは、いわゆる産業保健スタッフレベルまでだと思うのです。そういう意味で前回私は聞いており、意味が少し違うのではないかなという思いがありますので、その辺を御確認いただければと思います。現場と産業医を結ぶわけではなくて、現場でコーディネートする人が必要な時代に今なってきている。一番いいのは産業医の先生を中心とした、これは医療だけのスタッフではないのですけれども、スタッフ全体をどうコーディネートしていくかという方が必要だという意味で理解していましたし、そういう意味で私も同感ですという思いがありましたので、その辺をもし、記載の文言を変えていただけるのであればと思います。

○相澤座長 これは大神委員が言われたのですかね。

○大神委員 私もこの書きぶりに関しては若干引っかかるところがあります。このコーディネーターというのは、私の解釈では「産業医の就業上の医学的判断ができるコーディネーター」だと理解できるように思っていたのです。先ほどから、産業医がやはり一番の責任者でリーダーにふさわしい、それはある程度ごもっともだと思う一方で、先ほどからお話をお聞きしていて、負担感が大きいということについて、実際に、診療医をしながら産業医をしている先生が、立場によって判断がずれるというお話もあったように思います。そのような場面においては、就業上の医学的措置に関して、適切に話を誘導できるような通訳者としてのコーディネーターとしては、私たちのような職種ができることですし、また、産業保健活動全般、先ほどからお話が出ていますけれど、状況によっては、産業医以外の者がコーディネートしながら全体が回るようにしてもいいのではないかということを改めて御提案したいと思います。

このことに関しては、産業医科大学の前学長であった大久保先生が雑誌に書かれていたと思います。十数年前の記事です。医師がリーダーであっていいのだけれども、どうしても難しい場合は、全体を俯瞰して動かせる者が保健師であったなら、保健師がリーダーになってもいいのではないかといった内容が書かれていました。そのときには当然のことながら、今、暗黙の話題に挙がっている、遂行すべき役割への責任はもちろん出てくると思います。このあたりが今後整理していくポイントになってくるのではないかと思います。

○相澤座長 圓藤先生、手が挙がっていますね。

○圓藤委員 今の補足ですが、産業医と現場を結ぶコーディネーター、産業医が自由に工場の中を歩けて、そして全て把握できれば、別にコーディネーターがいなくても十分に機能できますので、必ずしもコーディネーターは必須ではないと思っています。

ただ、嘱託産業医になりますと、月1回ぐらいしか顔を出さない。となると、職場の状況がもう一つわからないときもある。

そのときに、衛生管理者がいてくれればいいのですが、場合によっては衛生管理者もいないような、今後議論する小規模事業場とかの場合、どうするのか。衛生管理者にかわるような役割の人が職場の中でコーディネートしていただかないことには、うまく回らないときもあるだろうと思います。ここはこの表現で、いろいろなケースがあるのではないかと思っています。

 話を変えてよろしいですか。

○相澤座長 どうぞ。

○圓藤委員 もう一つ、治療と職業生活の就労支援についてです。基本は事業者と主治医とのやりとり、それに労働者が入るというパターンなのですが、残念ながら、事業者は医療のことは御存じでない。主治医は職場のことは御存じでない。そうすると、コーディネートするのは産業医であることのほうが多いのではないかと思っています。

主治医の立場からすると、これは個人情報だけれども、これをここに書いていいのか、ということになりますし、事業者にしますと、個人情報に触れることまで主治医に聞いていいか、となります。例えば、診断名まで聞いていいのか。本人がサインしているからそれでいいという問題ではないと思います。

このガイドラインができた経緯では、全ての事業場を対象にしますので、産業医の選任をされていないところもあるだろうというのでつくられたのではないかと思います。産業医が全ての事業場に選任されていたら、もっと産業医の位置づけを明確にしてつくられたのではないかと思っています。現時点では、このガイドラインがベストだと思っておりますが、産業医が選任されているところでは、産業医を通してやりとりできる形のほうがいいガイドラインになるのではないかと思っております。

○相澤座長 その点は同感ですね。

 どうぞ。

○中澤委員 第2回検討会の意見の中に「業種の違いや規模の違いもあるので、その違いに応じた検討も必要」と書いてありますが、第2回検討会時の先生方のお話の中に、いわゆる業種ということよりは、業務の違いからくる観点が必要ではないのかという御発言があったと思っています。

 次に、規模の違いもあるという話ですが、厚生労働省では、事業場単位で義務づけをしており、企業をトータルとして見るとかなりの人数になります。先ほど千疋屋さんは50人以上というところはないというお話でしたが、例えば100人規模の事業場がありながら、50人未満の事業場もあるという企業があろうかと思います。そういうところは、当然その事業場間の移動なども労働者の中にあるわけでしょうから、その中で違った取り扱いをするというのはまず考えられないだろうなと思います。私どものテリトリーから申し上げると、要するに1事業場で1企業をなしているようなところ、ここが産業医等々への対応というのは今、法的には対象になっていないわけですけれども、これは経営の面から含めて大変な状況だと思います。

 少々言い過ぎかもしれませんが、企業側から見た場合には、健全な労働者の維持、確保というのが大きな目標でございまして、その一つのツールとして安全性があるという見方もできます。そういった観点から、行き過ぎた義務が係るのは非常に危惧されるところです。

 もう一つは、メンタルの話は特にそうだと思うのですけれども、いわゆる作業とか、作業環境以外の要因でメンタル上の支障を来すという面もあろうかと思います。その面はまさに経営管理全般に及ぶものであると思っていますので、この辺が、産業医や周りを取り巻く方々の御努力だけでなし遂げられるのかというのは非常に疑問に思っているところです。

 以上です。

○相澤座長 ありがとうございました。企業側からの御発言ですね。

 三柴委員、お願いします。

○三柴委員 医師の先生に1点だけ教えていただきたいのですけれども、実際に産業医の先生がどこまで業務ができるかという担当の問題と、組織論とか制度論として誰が責任を負うべきか。要するに、誰がリーダーになれば組織が動くか、健康管理の組織が動くかというのは違うと思うのですね。そこで後者の、つまり組織論とか制度論として考えても、産業医の先生はリーダーになり得ないのでしょうか。

要するに、業務を分けて、ここが産業医の先生の所掌、これは衛生管理者の所掌、これは作業環境測定士の所掌としたほうが制度論としてもいいのか、組織論としてもいいのか。それとも、そうではないのか。そこだけちょっと御意見をいただきたいなと思います。

○相澤座長 現在いなくても将来的な、組織としてそういった人が、全部いるところはほとんどないと思うのですけれども、あったとしてですね。

○三柴委員 例えばオーケストラでも、指揮者が全ての楽器を弾けるわけではないわけですよね。だけど、要は取りまとめ役として束ねになっているからオーケストラが機能するわけですよね。だから、それと同じような役割を健康管理について産業医の先生に託してはいけないのかというのをお聞きしたいのです。

○相澤座長 どうぞ。

○川上委員 今の点については、私も一番大事だと思っているところで、本来、責任を持つところが事業者ですよね。その中で機能を語るのであれば、産業医はこれらのいろいろな領域について責任をある程度持つべきだと思います。職場巡視を例えばある日誰かに任せる日が来たとしても、職場巡視の報告を聞いて、それを頭に入れて判断するというのは、やはりリーダーとしての資格なので、そこは私はぜひ残していただきたいと思いますし、それは先ほどの圓藤先生の御発言とも一致しているところだとは思います。

○相澤座長 どうぞ。

○圓藤委員 企業の組織形態としていろいろあって、産業医が上司で部下に保健師がいるという企業もあれば、そうでない組織形態のところもあります。衛生管理者が別の部署に属していることもあります。ただし、組織形態が違うからといって、ばらばらに仕事するわけではないと思います。共働して、今、川上先生がおっしゃったように、仕事として、業務としてはチームとしてやらないと難しいだろうと思います。お互いの持ち味といいますか、スキルは尊重し合わないことには成り立たないし、「俺の命令だから全部従え」では通用しません。組織論として上手に分けられるのがいいのではないかと思います。

○相澤座長 どうぞ。

○土肥委員 三柴先生のお話に関して、個人的な見解としてお答えすると、産業医がリーダーができて、そのスキルを持っているのであれば、今の労働安全衛生法の考え方からすると、産業医がリーダーであるほうが仕事はやりやすいと思います。ただ、常に産業医がその能力を持っているとは限らないので、限らなければ、誰かがかわりにやるということは十分あり得て、それが会社の組織上、例えば保健師さんであったり、もしくは事務方であったりということが起こり得るのは仕方ないのかなと考えていると。つまり、産業医が一つのパートを担うだけになってしまうということもあっても、それは組織論としては仕方ないことだと考えているのですが、そういうことでよろしいのでしょうか。

○三柴委員 新しく新設されたストレスチェック制度では、様式6号の2でしたか、その事業場で選任されている産業医の先生がその事業場の運用について印鑑を押して、労働基準監督署に運用状況を提出するということになっている。だから、少なくともまとめ役ということだと思うのですけれども、要は、実態と制度論というのはちょっと違っていて、制度論というのは、べき論、こうあるべきだ、こちらに持っていきたいという誘導の趣旨も入っていると思うのですね。それから、組織として誰をリーダーにするのが回るかというのもあると思うのです。その点でどうかというのをお尋ねした次第です。

○相澤座長 ありがとうございます。

 ちょっと中断してよろしいでしょうか。

 パナソニックの方、来ていただいてありがとうございます。また時間が30分ぐらい残るかもしれませんので、ヒアリングをさせていただいて、その後また議論を続けさせていただきたいと思います。

 では、パナソニック株式会社の松田さんと伊藤さんでございます。御用意いただきました資料がございますので、ヒアリングをさせていただければと思います。

 大変お忙しいところ、どうもありがとうございます。よろしくお願いいたします。

○パナソニック株式会社松田様 改めまして、パナソニックの人事労政部で安全衛生を担当しております松田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日は到着がおくれましたことをおわび申し上げます。それから、本日は健康保険組合の健康管理センターの伊藤所長にも同席をいただいております。

パナソニックの場合は、健康保険組合が産業医を直接雇用し、事業場との委託契約に基づきまして、事業場の健康管理室で勤務いただくというスタイルをとっております関係で、きょうは伊藤所長にも同席をいただきました。よろしくお願いいたします。

 それでは、お手元の資料の「産業医のあり方検討会説明内容」という4ページのスライドの資料をご覧ください。

 冒頭、まずパナソニックの概要説明ということで、パナソニックと健康保険組合の概要について簡単に触れさせていただきたいと思います。

 パナソニックにつきましては、現在4つの社内カンパニーで事業運営をしておりまして、白物家電等を中心に担当しておりますアプライアンス社、エコソリューションズ社が住宅、エネマネ、照明関係等の事業を担当しております。オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社が車載関係、ICT関連等の事業を担当しております。AVC社が映像ソリューション事業、あるいはコミュニケーションソリューション事業といったBtoBの関係の事業を担当しているということで、従来の家電、あるいはテレビ、レコーダーといったAVC等の事業から、車載関連、住宅、あるいはBtoBソリューションに事業内容を大きくシフトつつあるところでございます。

 続きまして、「人事マネジメント改革の全体像」ということで、これまで会社の事業構造の変化に対応し厳しい構造改革を行ってきましたが、その改革のフェーズに区切りをつけ成長のフェーズへ移行するということで、2018年、創業100周年に向けて、未来価値創造に挑戦する人・組織をつくるべく組織マネジメント改革、人材マネジメント改革、処遇制度改革に取り組んでおります。

 その中で、当然そのベースになりますのが「心身ともに健康で活力溢れる人づくり」ということで、社員の健康づくりということについても最重点に置いて取り組んでいるという状況でございます。

 続きまして、健康保険組合の概要ということでございます。

 パナソニック健保につきましては、1937年の設立、事業場数が全国で190カ所あり、これはパナソニック株式会社本体とその関係会社、グループ会社を含めてでございます。被保険者数が16万人という規模で運営をしております。

 つぎに、組織体制です。健康保険組合の傘下に、健保本部、産業保健センター、健康開発センターという組織がございます。各事業場の健康管理室につきましては、産業保健センター、健康管理センターの傘下に、現在常勤の産業医が45名、常勤の保健師、看護師等看護職が約170名在籍し、全国160拠点の健康管理室を運営しているという状況でございます。あわせて、産業衛生科学センターでは、環境測定や特殊健診、あるいは環境衛生関係のコンサルト業務を行っています。

 続きまして、「健康パナソニック2018」活動ですが、パナソニックとして、社員の健康づくりをどんな形で進めているかということでございます。

2001年に「健康日本21」と連動する形で「健康松下21」という活動をスタートいたしました。特徴としましては、会社と労働組合、健康保険組合が三位一体でこの活動を進めてきました。スタートしてから15年余りが経過しておりますけれども、現在は「健康パナソニック2018」として社員の健康づくりに取り組んでおります。

 次に、「健康パナソニック2018推進体制」ですが、このように全社レベルで労働組合、会社、健康保険組合の三位一体で推進委員会を開催して、大きな方向づけをするとともに、各事業所におきましても、組合の支部、会社、事業場の健康管理室が安全衛生委員会等の場において、三位一体でそれぞれ活動を推進しております。

 「『健康パナソニック2018』のこれまでの取組み」ですが、2001年以来の活動について、ざっと列挙させていただいております。こういった活動を通じて、現在重点を置いておりますのは、社員が健康づくりの必要性を自分自身で自覚して取り組むという「自分化」を進めることと、それを進める上での支援体制をこの健康パナソニックの取り組みの中でしっかり構築していこうということです。

 以上、概要の紹介が長くなりましたけれども、「1.会社・社員を取り巻く環境変化」について説明させていただきたいと思います。

 先ほど、事業概要のところでも紹介しましたとおり、電機業界におきましては、デジタル技術、半導体の進化等々によりまして、事業構造が急速に変化をしており、事業の統廃合やM&Aといったことが加速しております。その中で、資本関係についても、新たな形態がどんどんあらわれてきており、同一拠点におきましても、複数の資本関係の会社があったり、事業部が混在するなど拠点の運営が非常に複雑化しております。

 弊社の場合、国内にたくさんの地方拠点を有しておりますが国内事業の再編が進む中で、拠点の統廃合に伴いって大規模な社員の異動、再配置も行われております。

こういった中で単身赴任者も増加しておりますし、あるいは職務内容が大きく変わる人も増えております。生活環境面、あるいは仕事の内容面等々の変化の中で、社員の健康管理についても考慮しなければならない状況が生まれています。

 「人事・総務業務のシェアドサービス化」と書いておりますけれども、間接部門の効率化の中でシェアドサービス化、外部化が進んでおり、現場の人事が必ずしも従業員の事細かな状況を把握し切れないといった状況も出てきております。

 地方拠点の一例をあげますと、たとえば関係会社含め総勢5,000名規模の拠点になりますが、そのうちの半数強をパナソニックグループの社員が占めており、法人で見ると18社あります。そのパナソニックグループに対する派遣社員が13%(11社)、請負社員が20%(9社)ということで、このように非常にいろいろな会社なり事業場が一つの拠点に混在しているという実態があります。その中で、健康管理づくりにつきましては、1拠点1健康管理室ということで基本的には運営をしていきたいのですけれども、この運営に当たりましては、それぞれの会社との連携を含めて非常に複雑な対応を強いられているという実態がございます。

 次に「2.社員の健康管理面における変化」でございます。ここに書いていますのはかなり一般的な内容になろうかと思いますが、弊社の場合も高年齢化が非常に加速をしており、現在、平均年齢は45歳を超えつつあり、バブル期に入社した人たちが50歳代にさしかかり、これに伴う脳心疾患系の疾病の増加が懸念をされております。

 労働災害の内容変化ということで、製造現場における「挟まれ、巻き込まれ」といった災害から、やはり歩行中の転倒であるとか、行動災害といった体力面に関連するような災害が増えているというのが実態でございます。

 また弊社におきましても、長時間労働というのは大きな課題になっておりますけれども、高齢化が進む中で、長時間労働と関連した疾病が発症することも懸念されています。

 メンタル疾患につきましては、一旦上昇については歯止めがかかったかなと考えておりますけれども、いろいろ施策は講じておりますが、大きく改善するという実態には至っておりません。また、特に若い社員の新型うつに代表されるような例が多く発症しておりまして、そこのところをいかに抑制していくかというのが課題になっております。

 そういったことで、労務管理面における長時間労働対策であったり、あるいは健康管理面における生活習慣病対策はそれぞれ進めていきますが、やはり抜本的には、仕事に対する意識の改革も含めた働き方や生活習慣の見直しそのものが、会社の幹部をはじめ、社員一人一人に必要なのではないかと考えております。

 

 次に、定期健康診断のときの有所見率と、高血圧、脂質異常、高血糖のいずれかで薬を内服しているという方についてです。年齢の高齢化の進行とともに、有所見率や内服率が上昇しています。

「年代別の主な健康リスク・疾病」ですが、これも一般的な話になりますけれども、30歳代、40歳代で体重増加・肥満等が始まり、それが生活習慣病につながり、やがて脳心疾患につながっていくという場合があります。

 一方で、若手の社員につきましては、やはりメンタルヘルス不調が多くございます。

 災害の総件数につきましては、大きくは減少傾向にありますが、お恥ずかしながら、まだ設備災害を撲滅するには至っておりません。

一方で、いわゆる滑った、転んだといった行動災害がその倍ほどあり、行動災害の比率が高くなっているということがごらんいただけるかと思います。

 次に、それをさらに作業の形態別の内訳を分析しました。事故の型ということですと、全体の中で転倒災害が25%を占めております。作業形態、つまりどんな作業をしているときに災害が発生したかということですが、ここも歩行中の災害が25%ということで、この転倒災害と歩行中の災害というのはほぼ一致する内容となっています。ここに清掃中や運搬中などの災害が加わっております。

 次がメンタルヘルス疾患の休職者の状況でございます。こちらも先ほど申し上げましたとおり、総数についてはある程度、上昇に歯止めがかかりつつあり、休職者の総数、休職率ともに2015年については減少傾向に転じることができました。一方で休職者のトータルの総休職日数そのものは少し増加しておりまして、1人の方の休職が長期化する傾向があるという認識をしております。

 新規に発症した方の内訳で、年代別に見たものですけれども、20歳代ですと、全体の労務構成7%に対して、新規発症者については12%、30歳代は16%に対して18%ということで、やはり若い人に多く発症しています。

 以上、データ面で弊社における健康管理の課題を見ていただきました。

 そういったことを踏まえまして、本文の「産業医に期待される役割の変化」ということでまとめさせていただいております。先ほど来申しておりますように、高齢化の進行に対した脳疾患等に関するリスク管理が重要になってきているということで、定期健康診断の結果に基づいて、特にリスクの高い方については、100%産業医が面談をして、必要な方には就業措置を行うということを社内ルール化しまして、産業医の御支援をいただきながら実施するようにしております。

 いわゆる生活習慣病、疾病が顕在化する前の社員に対しては、いかに行動を変えていただくかということに関しましては、なかなか難しい部分がありますが、保健師との連携、あるいは保健師のみならず、産業医にもぜひそういった社員への意識付けの部分で手腕を発揮いただきたいと考えております。

 メンタル疾患への適切な対応ということで、これは若い社員の新型うつであったり、あるいは休職を繰り返す社員への対応については非常に難しい面があると思いますが、産業医には職場との連携を含めて、きちっと対応いただくということをぜひお願いしていきたいと思っております。

 ストレスチェックにつきましては、弊社の場合は、実施者として健康管理室の産業医にお願いするという形をとっておりますが、この部分については新たな業務をお願いしている状況でございます。このように社会からの要請事項や事業の変化の中で組織も拠点も日々大きく変化をしておりますが、そういったものにも対応しつつ、柔軟に健康管理室運営を推進いただくマネジメント力や、職場とのコミュニケーション力といった点の向上についても産業医の先生にお願いしたいと思っております。また働き方も含めた総合的な健康づくりの施策の企画・推進についても、産業医の先生には積極的に御協力いただき、労使、会社ともに進めていきたいと考えております。

 あれもこれもお願いしているということにもなりますが、我々としましては、産業医の先生により幅広く活躍、あるいは役割を果たしていただきたいと思っておりますので、そのような視点も踏まえた育成強化をお願いしたいと思っております。

 それでは、次に本文の「4.産業医制度等に対する要望事項」ということで、こちらもやや抽象的な内容になっており、どの制度をどう変えてという具体的な提案が書けているわけではございませんが、その点はお許しをいただきたいと思います。

先ほど来、事業の変化の激しさについて申し上げましたが、会社の産業保健体制として変化を吸収・対応できるような弾力的な運営を実現していきたいと考えております。要は産業保健スタッフは限られた体制でやっておりますので、そのリソースをできるだけ柔軟に活用することによって、全社の健康管理のレベルアップを図っていきたいと思っております。

その中で、例えば総括産業医等については、もう少し法的な位置づけを明確にできれば、自分の専属の事業場以外も含めて、会社の健康管理体制としてどう強化していくか、レベルアップを図るかといった広い視点で、特に経験豊富な産業医の先生の手腕をより発揮いただけるのではないか思います。

 また特に50人未満の小規模拠点における健康管理水準をどう上げていくかというのは、弊社にとっても大きな課題になっておりますが、こういった拠点につきましては、例えば保健師の専属ということがいいのかどうかわかりませんけれども、役割を明確にすることによって、しっかりと網をかけて、一次フィルターの部分を保健師にお願いし全体の底上げができないかと考えております。

 2点目の産業医に期待される多様な役割を果たすことができる人材の育成ということにつきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。

 衛生管理者の役割拡大ということで、衛生管理者につきましては、工学系の出身の方もたくさんおられますので、メンタルヘルスに関してどこまで役割を期待していいものかという部分もありますが、たとえば昨今のメンタルヘルスにまつわるいろいろな情勢であるとか、あるいは今回のストレスチェックに対する基本的な理解であるとか、そういった部分については、衛生管理者にも理解いただいた上で、事業場の安全衛生活動において、より役割を拡大して発揮、対応いただければと考えております。

 伊藤のほうからそういった課題も踏まえて、現在パナソニックグループとして健康管理室運営をどのような形で進めようとしているかという点について、少し補足をいただきたいと思います。

○パナソニック株式会社伊藤様 パナソニック健保の伊藤でございます。どうぞよろしくお願いします。

 「健康管理室の戦略的配置」について、パナソニックグループでは、グループ長という名前で、4分社、本社ごとに総括産業医を置いて集団指導体制をとっております。ただ、ガバナンスが子会社、孫会社、関係会社までいくと、なかなか徹底できないこともあります。特に地方拠点では、健康管理室がないところもありますし、健康管理室も小さいところが多くありますので、そこが漏れないように、看護の組織でそこを拾っていく体制を検討しています。これはまだ完成しておりませんけれども、会社組織の縦軸をメインにして、いわゆる地方ブロックを横軸として補完する体制を今、考えて構築しているところであります。

 本社グループのところの下から2つ目のところに、共同健康管理室というものがありますが、基本、パナソニックでは従業員が200名以上で健康管理室を設置することをルールにしております。したがって200名以下のところが健康管理室がございませんし、特に50名以下のところというのは、健康管理がパナソニックでも手薄になっているところもあります。そういうところを拾い上げるということで、一つ一つの拠点では健康管理室を持てないが、全体で一緒に持ちましょうということで、健康保険組合が主体になって、事業主からお金を集めて、共同健康管理室を運営しています。これで大体4,000名ぐらいの従業員さんをカバーしています。定期健康診断の事後措置、メンタル対応ぐらいしかできていませんが、それで拾い上げているという状況になっております。

 次に「健康管理室の有無と医療費の関係」という切り口で論じております。「健康管理室がある」、これは先ほど言いましたように200名以上の事業所は健康管理室を持っております。「健康管理室がない」、これはそれ以下のところで、大体医療費が、生活習慣病に特化してレセプトを計算すると、健康管理室があるところは9万9,000円、ないところが16万円ぐらいで大体6万円の差が生じています。

現在、大体9割の従業員を健康管理室でカバーしておりますけれども、大体1割、10%がカバーできていない、つまり約1万2,000〜1万3,000人が健康管理室のサービスを直接的に受けることができていません。そのうち、共同健康管理室が4,000人弱カバーしているということで、健康管理の事後措置すらままならないところが8,0009,000人あるいうのが現状です。ですから、そこの健康管理の水準をどういうふうに上げていくのかというところで、保健師の法的な位置づけもはっきりさせていただいて、何か我々とチームが組めないかなという提案であります。

 最後になりましたが言うまでもなく事業者と健保はそれぞれ役割が違うわけですが、事業主責任の部分を健保でやって大丈夫かとよく聞かれます。確かにデメリットとしては事業主には理解いただいているとはいえ、健保の任命であり事業主の職制上にないということで事業主の意向にそった活動という点では、少し弱い部分があると思います。

メリットについては、健康管理室は160箇所ありますので、事業所毎に産業医がばらばらに管理されますと大変なことになるということで、一番のメリットは意思統一を図ることができるというところです。それから、事業主からの直接の指揮命令系統にないので、いわゆる産業医の独自性といいますか、中立性については、健保所属のほうが、やりやすい面もあると思います。

 以上です。

○相澤座長 お2人には大阪からわざわざ来ていただいて、どうもありがとうございました。

 ただいまの御発表について、何か御質問ございますか。

○甲田委員 ありがとうございました。さすがパナソニック、重層的な健康管理をやっているなということで感心させられたのですけれども、最初の質問なのですけれども、松田さんのほうにお伺いしたいのは「3.産業医に期待される役割の変化」というスライドなのですけれども、先ほど伊藤さんも言われたように、健保雇いなので位置づけがちょっと違うのかもしれないということもあるのかもしれないのですけれども、脳疾患のリスク管理、メンタルヘルスのリスク対応、そのリスク管理とリスク対応を含む、この辺が期待される役割の変化ということで、産業医の役割という御認識だろうと多分思うのですけれども、ただ見ていくと、就業措置の着実な推進だとか、ストレスチェックに基づく就業措置の推進だとかいうのは産業医の役割なのかなというのがちょっとわからないので、これは事業者の役割なのではないかなと思って、要するに、そこで何を産業医に期待されているのかなというか、その辺の御認識を教えていただければと思いました。

○パナソニック株式会社松田様 そういう意味におきましては御指摘のとおりでございまして、産業医の先生方に直接こういったリスクを負ってほしいということではなくて、事業主として当然負うべき内容と認識しています。しかしこれは事業場の職場との連携を含めて適切に対応していく必要があり、産業医の先生にそういったリスクを十分御理解をいただいた上で、逆に会社に対して適切なアドバイスや支援をいただきたいという意味合いでございます。ちょっと言葉が足らなかったかと思います。

○甲田委員 そうすると、産業医に対して期待されているのだなというのが非常によくわかります。

 もう一つ教えていただきたいのは、事業場ももちろん大きいのですけれども、産業医がかなりたくさんいらっしゃる。今後、この検討会でも多分議論になるのですけれども、その産業医の先生方の、産業医の活動の評価と言ったらいいのですか、要するにその人が十分に働いているかどうかということも含めて、御社ではどういう評価システムをお持ちか教えていただければと思います。

○パナソニック株式会社伊藤様 評価なのですけれども、人が人を評価するというのは非常に難しゅうございますけれども、20数項目についての評価シートがありまして、自己評価と人事評価が別々に我々のところに集まるようにしています。それで、自己評価と人事評価が大きく異なるような場合は、面談に行くようにしています。そこで合わせているところです。

○甲田委員 その評価の項目は具体的なものが入っていらっしゃるのですか。もし差し支えなければ教えていただきければありがたいのです。

○パナソニック株式会社伊藤様 産業医としての業務、先ほどの事後措置ではないですけれども、就業措置を確実にやっているかなど、そういう実務的なところから、やはり会社の方針に従って健保の方針を理解してやっているかなど、少し抽象的なところまでもあります。また学会活動など、そういう研究についての評価も1問、2問ございます。

○甲田委員 ありがとうございます。

その辺が最後の産業医制度に関する要望事項の中で2番目につながってくるのですか。産業医のいろいろなコミュニケーション能力、マネジメント能力の対応強化だとかというところは、やはりいろいろと評価されていて、こういうところの能力があった場合には、かなり職場にとって適切な産業保健サービスが提供できているというような御判断があるということで理解してよろしいですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 そうですね。産業医を評価する場合に担当の安全衛生の課長だけでなくできるだけ人事責任者に高い視点で評価してもらうようお願いしています。しかし人事課長が変わった途端に評価が変わることもあり、より客観性のある評価のあり方については我々も模索しているところなのです。

 

○甲田委員 ありがとうございます。非常によくわかりました。

 最後の質問なのですけれども、御社の場合は、産業医だけではなくて看護職だとか、技術職だとか、かなりいらっしゃると思うのですけれども、そういう人たちの連携というのはどういうところでとられているのですか。やはり何か問題があったときに、会社がいろいろな形でいろいろな専門家にお願いするという形になるのですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 横の連携ということですか。

○甲田委員 そうです。職種間です。

○パナソニック株式会社伊藤様 職種間の連携は、産業医は産業医会議というものを年に2回開催し、グループの中の会議も年に1回開催しています。また全社の安全衛生担当者が集まって、いわゆる学会みたいなものも年1回開催し看護は看護で松萌会という会合を年に4回開催していますので比較的横のつながりはとれるようにはなっています。やや職種間というのは弱いかもしれません。

○甲田委員 わかりました。

○相澤座長 ありがとうございます。

 ほかはいかがですか。

 増田委員、お願いします。

○増田委員 イオン株式会社の増田です。

 御発表ありがとうございました。甲田委員の質についての質問の次に、量についての質問をさせてください。被保険者の数が132,000人、それに対して常勤医師が45名とありますけれども、これは結果的にこの人数になったのか、それとも何らかの基準に基づいて、御社としてはこの人数必要だと計画的に配置されたのか。後者であれば、その考え方などを御教示いただければと思います。

○パナソニック株式会社伊藤様 基本、事業所が新設され、1,000人超えた場合、健保のほうに産業医を置いてくださいという依頼が来ます。それで我々が、例えば大学とか地域の医師会等にお願いをして採用します。その積み重ねでこうなったということで、必ずしも計画的な配置ができているわけではありません。やはり産業医が偏って配置されている部分もありますので、総括産業医等の位置づけを明確にして、全体的な、いわゆる法人全体、パナソニック株式会社として計画的な配置をしたいと考えています。

○増田委員 ありがとうございます。

○パナソニック株式会社松田様 会社の総人員につきましては、事業構造の転換等でここ数年かなり変化してきた経過もございますので、産業保健体制については、それを追っかけて整えていただいているというのが実態かと思います。

○相澤座長 土肥委員、お願いします。

○土肥委員 貴重な御発表をありがとうございます。

 幾つか確認をさせてください。ある意味、一つの産業医体制のあり方であろう、日本の一つの大きな企業のやり方だなと思っております。まず、看護職も健保の職員であるということでよろしいですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 はい、そうです。

○土肥委員 そうしますと「健康パナソニック2018推進体制」という中では、全ての健康管理室、少なくとも健康管理室にいる産業医と看護職は健保保険組合の方々ですと。

○パナソニック株式会社伊藤様 そうです。

○土肥委員 それに基づいて企業にサービスを提供しているわけですから、企業と健保間でどのような契約が成立しているのか。つまりサービスを提供して多分お金をいただいているという形になるでしょうから、そのサービスのどんな契約をされているのかお教えいただけますか。

○パナソニック株式会社伊藤様 委託契約を法人間で、健保とパナソニック株式会社との間で締結する形になります。産業医委託ですから、嘱託産業医のような形になりますかね。雇用関係はないです。

○土肥委員 嘱託契約というのは、業務委託契約をするということですか。ということは、既にパナソニック健保さんとパナソニックの間では、産業保健の人的資源を健保側にいて、企業と業務委託契約において産業保健を共有するという仕組みを既につくられているという考え方をしてよろしいのですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 そうです。

 

○土肥委員 それぞれそこにいる産業医の先生は、もしも事業所が1,000人を超えておられたら、専属産業医としての届け出を出していくのだということでございますよね。

○パナソニック株式会社伊藤様 そうです。同時に、健康保険組合として診療所登録しています。

○土肥委員 診療所はどちらもいけるかなと思います。

 それともう一点、ちょっと細かいことで申しわけないのですが、「メンタルヘルス疾患による休職者の推移」というグラフがございますが、ここでいう休業者というのはどういう人たちを定義されて「休業者」としているのでしょうか。

○パナソニック株式会社松田様 これはいわゆる有給休暇を使い切って休職という状態に入った方の数ということです。

○土肥委員 では、有給休暇がなくなって、それ以降休まれた方が全員入っているのですか。

○パナソニック株式会社松田様 そうです。

○土肥委員 先ほど伊藤先生が言われた産業医制度に対する要望事項のところでございます。そういうふうに考えますと、既に健康保険組合が産業医も看護職も全て雇用しながら、全て委託を受けてやっていくということであれば、統括産業医等の位置づけを法律上明確にしなくても、統括産業医としての機能を果たしていらっしゃるのではないかと私の目から見ると見えるのですが、逆に申しますと、ここにこう書かれた理由は法律上、何か問題があって、先生がお考えの統括産業医的な仕事がうまくいかないという意味で書かれておられるのか、社内制度としてもっと整備すればできてしまうことだという意味で書かれているのかというのは、どちらなのでしょうか。

○パナソニック株式会社伊藤様 パナソニックは特殊な制度だと思うのですけれども、社内のガバナンスがきっちり働けば、これでも成り立つのかもしれません。グループ長(総括産業医)という役割は健保が任命しており、もちろん会社にもそれは同意いただいているのですが、分社ごとにその役割はばらつきがあるというのが実態です。ですから、法律にそういうものがあれば、やはり事業者として総括産業医のもとにガバナンスを働かさなければいけないなという思いが出てくると思うのですけれども、どうしても健保主導なのでやや位置づけが不十分なのです。それを補足するというか、法律があって、それに我々が従っているというほうが動きやすいのかなと思います。

○土肥委員 そうすると、今のパナソニックさんのグループ長を置かれて、産業医がおられて、その上に伊藤先生がおられてという仕組みでも、統括産業医機能としてはまだまだうまくいかない部分、うまくいかない地域と言ったほうがいいのですか、そういうところが存在してしまうということを補完するために、法的にもきちんとした位置づけが要るのだという理解でよろしいですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 そうです。

○土肥委員 最後にもう一点だけ。健保という組織上は、入ってくるときには多分ある一定の株主資本なり、何らかの基準に基づいて、健保の中に入ってこられるということをされると思うのですが、出ていくときに、例えば簡単に言うと、株式を売り払ってしまった会社は、残ろうと思えば残れる仕組みになっているという理解を私はしているのですけれども、実際に株主資本でもない会社がその健保内にいるということはないといっていいですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 ないです。

○土肥委員 それは売られたら出ていくのだという仕組みで運営をされていると。

○パナソニック株式会社伊藤様 そうです。ですから、系列会社でも資本関係がなくなると、健保から脱退しなければならないので、イコール健保管理が継続できないという形になります。

○土肥委員 それは株式が売られてしまったわけですから、もともとパナソニックグループではなくなっている。

○パナソニック株式会社伊藤様 そうですね。

○土肥委員 わかりました。ありがとうございます。

○相澤座長 圓藤委員、どうぞ。

○圓藤委員 すばらしい仕組みをつくっておられるパナソニックさんにお聞きしたのですが、常勤医師が45名ということは、非常勤の嘱託のドクターはこれ以外におられますね。人数でいってもわかりにくいのですが、全体の産業保健でしなければならない割合にしたら、労働者総数の何割ぐらいをカバーしていますか。

○パナソニック株式会社伊藤様 健康管理室が160ありますので、45人引くと、大体110カ所ぐらいは非常勤になります。

○圓藤委員 では、人数で言えば、45カ所と110カ所は労働者数でいったら何人づつぐらいになるのですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 正確にはちょっと数えていませんが、45人の方はかなり大規模な事業所、3000人を超えるようなところもございますので、1対1か2対1ぐらいの間、おそらく45のほうが多いと思います。

○圓藤委員 45のほう(専属産業医のいる健康管理室がカバー)が2で1,000人未満のところ(嘱託産業医のいる健康管理室)が1ぐらいですか。

 それから、常勤の看護職が170名、常勤医師対常勤看護師の比でいったら、3.8で非常に大きな数字ですが、今言いましたような非常勤職の医師のところをカバーしますので、大体医師対看護職の比率は1対2ぐらいですか。1対3ぐらいですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 従業員200人以上で健康管理室をつくっていますので、そういう意味では月1回とか、月2回とか、週1回とかという非常勤になりますので、それは週5日で1人と計算したらということですかね。

○圓藤委員 そういうことですね。

○パナソニック株式会社伊藤様 人数だけでいうと、160カ所全員産業医がいるということです。

○圓藤委員 わかりました。

 次に教えてほしいのは、今のお話の続きですが、子会社になっても健保の中に入っている会社であれば、同じように保健活動できると思うのですが、健保から出てしまっているような構内下請とかになりますと、産業保健活動としてはできないということですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 そうですね。構内下請け等に対しても健康診断の会場をお貸ししたりとか、健診機関の最後の2日間は協力会社に開放したりとか、緊急のときの対応とか、何らかの便宜は図っているのですけれども、一元的な健康管理はやっておりません。

○圓藤委員 パナソニック本体と健康保険組合とは一心同体みたいなところがありますので、お金のやりとりというのは余りしてこなかったのかもわかりませんが、12ページにありますように、健康管理室があるところと健康管理室がないところとで、6万円も大きな差があるということで、健康管理室がないところでも何らかのサービスを提供してレベルを上げていこうという活動をされているのはよく理解できるのですが、それで1人当たり1,200円(健保立の共同健康管理室の会費)というのは6万円に比べて非常に低い数字ですよね。

○パナソニック株式会社伊藤様 1人当たり月1,200円です。

○圓藤委員 月ですか。掛ける12ということですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 掛ける12ということです。

○圓藤委員 その費用は会社から健康保険組合のほうにいくということですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 会社に負担いただかなければ事業主責任、事業主負担というところが担保できませんので、産業医の費用も教育訓練費も含めてレート化して請求してお金を払っていただいています。

○圓藤委員 とすると、1,200円×12ですから14,400円が支払われるという形ですね。それで、6万円に対して14,400円は安いという計算になりますね。その費用でもって保健師を採用しサービスを提供しようと。

○パナソニック株式会社伊藤様 かかった費用を会社に、保健師の費用も含めて会社のほうに請求しておりますので、基本的には事業主に負担いただいています。

○圓藤委員 会社からいただいた費用でもって運営しているということですね。

○パナソニック株式会社伊藤様 ただ、会費を頂いていない事業場、つまり共同健康管理室と契約のないところについては、我々では十分にカバーし切れておらず、定期健康診断の結果で緊急的な対応が必要な場合についてはいわゆる最低限度のフォローのみを行っている状況です。

○圓藤委員 ありがとうございました。

○相澤座長 井伊委員、お願いします。

○井伊委員 組織図がまだ理解できないのですが、組織体制で、健康管理センターの下が産業医組織、産業看護職組織となっていて、しかし200人以上いるところに160カ所健康管理室があるところには多分常勤看護職が1名以上配置されていて、そしてこの重層管理体制というのが、つまり単純に伺いたいのは、常勤医師と常勤看護職というのはかぶってきちんと一緒に仕事をしているのかどうかということを聞きたい、それが1つ。

 それと、要望事項の中の小規模拠点における保健師の役割拡大と法的位置づけの明確化とお書きになっているのですけれども、これは具体的にどういうことを言っているのかというのを伺いたいと思います。

○パナソニック株式会社伊藤様 最初の御質問ですけれども、基本は健康管理室単位がありまして、そこに、例えば1,000人を超えていたら常勤の産業医が1人いて看護職が2人いるという形ですが、地方拠点になりますと、常勤の看護職はいても専属産業医のいないところがあります。そういうところについては、看護職リーダーが情報を提供するようにしています。この産業医のグループ長も常勤の産業医に対してしかガバナンスを働かせられないので、非常勤についてはどちらかというと看護職のほうから情報をいれてもらっているという形なのです。

特に特定保健指導とか、いわゆる健保が本来やらなければならないことについては、本部の大阪や東京の拠点から行くということもできますが、そこの地区でサポートしてもらうというような、看護の横軸のブロックがあります。ですから、基本は分社単位の縦軸なのですけれども、縦軸でもれたところは横軸(地区ブロック単位)でサービスが低下しないように支援する仕組みです。

 

○パナソニック株式会社松田様 この体制については、産業医は産業医として縦軸を通す、保健師は保健師として横軸を通すということでの補完関係のイメージを表したものでリアルな組織ではないという御理解をしていただければと思います。リアルの組織は、あくまで健康管理室に産業医と保健師、看護師がいてという形になります。

○井伊委員 もう一つ、要望事項でお聞きしたのですが、保健師の役割拡大と保健師の法的位置づけ、これは具体的にはどういうことですか。

○パナソニック株式会社伊藤様 小さな事業所になりますと、どうしても法律がないと健康管理が進まないという実態があります。ですから、特にそれは小さい拠点になりますが保健師の位置付けが明確化されれば保健師が軸になって何社か見てもらって、そして出てきた課題について産業医が判断するとか、診断するということが可能になると思います。実際、共同健康管理室はそういう運用をしています。

○井伊委員 ありがとうございます。

○相澤座長 ありがとうございました。ほかにはよろしいでしょうか。

 森委員。

○森委員 ありがとうございます。

今の要望の部分は大変大切だと私も思っています。先ほどの総括産業医の話と、今お答えになった小規模拠点の話を合わせて考えると1番の上のほうにある「フレキシブルな対応を可能とする」ということは、例えば1,000人以上の事業所で専属産業医として選任されていても、ほかのところが診られるようにするとか、そういったことをフレキシブルと表現されているのでしょうか。

○パナソニック株式会社伊藤様 まさにそのとおりでして、専属産業医が兼任できる要件として去年、公共交通機関で1時間というのが出ましたが、それも実際に執務の実態があれば1時間でなくてもよいのではないかと思います。そのかわり何か全体として届け出て、フレキシブルに稼働する。1,000人は1,000人でいいと思うのですが大企業についてはこういうやり方のほうがもっと効率化する場合もありますので、専属産業医をもう少し活用したいという思いで書かせてもらっています。

○森委員 そうすると、例えば事業場単位ではなく、例えば2,000人当たりとか3,000人当たりといったように、事業拠点ごとではなく、柔軟にカバーするということを認めていくといったようなニュアンスでしょうか。私もそれはとても大事だと思います。

○パナソニック株式会社伊藤様 そうですね。実際問題、京阪神でもちょっと離れると専属産業医がいないのですね。そうすると、毎日先生が変わるわけですが総括産業医が責任を持って健康管理をしますというメッセージがあれば、ご理解いただけるのではないかと思いこう書かせていただいています。

○相澤座長 かなり時間が迫っているので、ほかによろしいでしょうか。

○道永委員 ありがとうございました。もう一点確認したいのですが、産業看護職組織の下に看護責任者会議というのがあります。その下に人材育成チームというのがあるのですが、それで最後のページの要望事項に戻ります。産業医に期待される多様な役割を果たすことができる人材育成への取り組みというのはかぶるのでしょうか。人材育成チームというのは、会社でつくっているものは、看護職に対してなのでしょうか。

というのは、このコミュニケーション力、マネジメント力等の強化というのを、産業医がそういったものを学びなさいということなのか、産業医のかわりにそういった能力を持っている人を育ててくださいという要望なのか、そこを御説明願えればと思います。

○パナソニック株式会社松田様 ここで書いております意味は、産業医の先生方にそういった幅をつけていただけると会社側としては非常にありがたいなという思いで書いている部分でございます。

○道永委員 この人材育成チームの人材育成というのは。

○パナソニック株式会社伊藤様 これは健康管理センターの保健看護部に人材育成チームというのがあり、さらにコミュニケーションをよくしようということで、接遇の講師などいろいろお呼びして活発に、勉強しているのです。

○相澤座長 ありがとうございました。

○加藤安全衛生部長 スライドナンバー3のところで、産業医に期待される役割の変化というものがありまして、若年層の新型うつ、休復職(退職含む)への対応とあるのですが、具体的に産業医はどのような対応をされていらっしゃるのか教えていただければと思います。

 次のスライド4も、2番に産業医に期待される多様な役割を果たすことが人材育成への取り組みということで、コミュニケーション力、マネジメント力等の強化とあるのですが、この場合、産業医は誰と誰のコミュニケーションを想定しているのか。また、マネジメントもどういうところをマネジメントすると考えていらっしゃるのか、具体的に教えていただければと思います。

○パナソニック株式会社伊藤様 若年層の新型うつに対して産業医はどう対応しているということですが、実態として休職には至らないものの、来たり来なかったりという、いわゆるプレゼンティズムがふえています。産業医だけではなくて、やはり会社の制度も含めて対応を検討していく必要がありますが、今のところ明確な方向性はもてておりません。

○パナソニック株式会社松田様 マネジメント力、コミュニケーション力というところでございますが、先ほど来申し上げておりますように、やはり社員の健康づくりというところに関しましては、職制と連携をして進めていかなければなりませんので、健康管理室の中だけではなく職制としっかり連携をして、その職場の課題解決についていろいろアドバイスをいただくなどコミュニケーション力が非常に重要になってきているということです。

また新しい仕組みが導入された場合の対応や組織変更への対応など健康管理室をめぐっても新たな変化が日々発生してまいりますので、それらに対応して、健康管理室をチームとしてまとめていただきたいという意味でマネジメント力という表現をさせていただいております。

○相澤座長 ありがとうございました。

まだ質問があるかもしれませんが、ちょっと時間が迫ってまいりました。きょうはどうもありがとうございました。

 それでは、きょうは十分に議論する時間がなかったと思いますけれども、業種あるいは規模別に産業医、あるいは産業保健のあり方というのは柔軟に考えていったほうがいいのではないかという御提案があったと思います。特に三管理の健康管理の業務がこれからふえていく可能性が相当ありますし、作業環境管理、作業管理については、もちろん産業医が責任を持ってやらなければいけないのですけれども、実務については少し検討する余地があるのではないかという御意見だったのではないかと思います。御議論はまだやると思いますけれども、次回はこれを少し詰めて、また規模別にどういうふうに対処すればいいかということを御議論いただけるということでよろしいでしょうか。まだ議論は続けますけれども、一応きょうの議論をまとめますと、そういうことではないかと思います。

 それでは、次回の進め方について、事務局からお願いいたします。

○中村室長補佐 3時間にわたって、いろいろ熱心に御議論いただきましてありがとうございました。今まで1回目から本日を含めて3回、たくさん御意見をいただいたので、次回は少し方向性とかも含めて、こちらから御提示をさせていただければなと思っております。

 時間が若干あくのですけれども、次回は5月20日を予定しておりますので、また皆様方に御協力をいただければと思っております。

 本日はこれで閉会ということで、どうもありがとうございました。


(了)

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