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2015年12月17日 第14回厚生科学審議会感染症部会

健康局結核感染症課

○日時

平成27年12月17日(木)17:30〜19:30


○場所

厚生労働省 専用第14会議室(12階)


○議題

(1)新型インフルエンザ対策におけるプレパンデミックワクチンの備蓄について
(2)報告事項
  1.一般財団法人化学及血清療法研究所が製造販売する沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチンの再出荷について
  2.エボラ出血熱の流行状況について
  3.性感染症の予防啓発活動について
  4.ノロウイルスの注意喚起について
  5.新型インフルエンザ対策における抗インフルエンザウイルス薬の新たな備蓄方針の取りまとめ
  6.ジカ熱について
  7.ポリオ根絶に向けた不必要なポリオウイルスの廃棄について
(3)その他

○議事

○新型インフルエンザ対策推進室長 ただいまより、第14回厚生科学審議会感染症部会を開催いたします。初めに委員の出欠状況を報告いたします。本日は荒川委員、中山委員、山田委員より御欠席の連絡を頂いております。現時点で定足数以上の委員に御出席いただいておりますので、会議が成立することを報告いたします。また、本会より荒川委員、岩破委員、笹井委員、清水委員が厚生科学審議会委員に御就任いただくことになりましたので報告いたします。

 配布資料の確認をいたします。議事次第、配布資料一覧、委員名簿、座席図、資料1-11-4、資料2-12-4、資料3、資料4-14-4、資料5、資料6、資料7、資料8を用意しております。不足等がありましたら事務局にお申し付けください。

 それでは、申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りについては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。以降の議事運営については倉根部会長にお願いいたします。

○倉根部会長 それでは、審議参加に関する遵守事項について事務局から報告をお願いします。

○新型インフルエンザ対策推進室長 本日、御出席された委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄付金、契約金などの受取状況について、申告いただきました。本日の議題では沈降インフルエンザワクチンの各品目に関連した調査審議を行います。これらの製造販売業者は、一般財団法人化学及血清療法研究所、北里第一三共ワクチン株式会社、武田薬品工業株式会社、デンカ生研株式会社、一般財団法人阪大微生物病研究会であり、皆様の申告内容は机上に配布しております。

 あらかじめ事務局で申告内容を確認しましたが、賀来委員の申告において武田薬品工業株式会社から50万円超え500万円以下の寄付金等の受領があったと申告がありました。沈降インフルエンザワクチンに関する議決については、賛否を表明することはできませんので、よろしくお願いいたします。このほかには、審議や議決に不参加となる基準の該当はありませんでした。以上です。

○倉根部会長 それでは、本日の議題を確認いたします。議題(1)は「新型インフルエンザ対策におけるプレパンデミックワクチンの備蓄について」、議題(2)以下は報告事項ですが、1.「一般財団法人化学及血清療法研究所が製造販売する沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活性化ポリオ(セービン株)混合ワクチンの再出荷について」、2.「エボラ出血熱の流行状況について」、3.「性感染症の予防啓発活動について」、4.「ノロウイルスの注意喚起について」、5.「新型インフルエンザ対策における抗インフルエンザウイルス薬の新たな備蓄方針の取りまとめ」、6.「ジカ熱について」、7.「ポリオ根絶に向けた不必要なポリオウイルスの廃棄について」、(3)「その他」を用意しております。

 委員の皆様には円滑な議事進行への御協力とともに活発な御意見を頂ければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。それでは、議題(1)「新型インフルエンザ対策におけるプレパンデミックワクチンの備蓄について」事務局より資料1-11-21-31-4について説明をお願いします。

○新型インフルエンザ対策推進室専門官 資料1-1です。「新型インフルエンザ対策におけるプレパンデミックワクチンの備蓄について」です。1ページです。「H5N1プレパンデミックワクチン備蓄の状況」です。図に示してあるとおり、平成18年度から国はベトナム株、インドネシア株、アンフィ株、チンハイ株と約1,000万人分の各株に対する備蓄を行っており、現在に至っております。

2ページです。「プレパンデミックワクチン備蓄における課題」です。上の四角に■が2つあります。1つ目の■です。平成25年度に備蓄した約1,000万人分のプレパンデミックワクチン[ベトナム株約500万人分(Clade1)、インドネシア株約500万人分(Clade2.1)]が、平成28年度に有効期限切れを迎える。2つ目の■です。現在プレパンデミックワクチン製造方法には、鶏卵培養法及び細胞培養法の2種類がある。以上から課題としては2つあります。平成28年度のワクチン株の選定及び対象人数、そして、平成28年度のワクチン製造方法の決定(鶏卵培養法と細胞培養法)です。

3ページです。「ASO3添加細胞培養インフルエンザHAワクチンH5N1(インドネシア株)の交差免疫性試験結果(中和抗体価)」です。本資料の1.インドネシア株(N=20:Ph1)というデータは、本年7月の第11回の感染症部会にて先生方に報告した資料です。その後、追加として30名の被験者のデータが追記されましたので、本資料として登録いたしました。

 接種ワクチン株の一番下の1.+2.インドネシア株(N=50:Ph1+Ph3)です。まずインドネシア株へのデータではブルーの抗体変化率が56倍、赤の抗体保有率が100%、黒の抗体陽転率が100%です。そして、ベトナム株、アンフィ株、チンハイ株のヘテロへの抗体変化率、抗体保有率、抗体陽転率はいずれも基準を超える高い値となっております。例えば一番右のチンハイ株のブルーの抗体変化率であれば16.45倍、赤の抗体保有率は96%、黒の抗体陽転率は96%です。

4ページです。「ASO3添加細胞培養ワクチン接種者の血清を用いた交差反応性の検討」です。細胞培養ASO3添加インドネシア株の3週間隔2回接種後、3週目の血清(48名分)の野生株に対する中和活性を研究したデータです。表の一番上のクレード2.1.3.2 A/Indonesia/12379/2012(H5N1)(2012年分離野生株)に対する中和抗体価は、48名の接種前の中和抗体価は全て10倍以下でしたが、接種後の血清では赤の中和抗体価40倍以上が33名でした。クレード1.1 A/Vietnam/vp13-28H/2013(H5N1)(2013年分離野生株)に対する中和抗体価のデータでは、接種前の血清は48名全てが10倍以下でしたが、接種後の中和抗体価40倍以上の赤の所は48名中2名のみとなっております。

 クレード2.3.2.1 A/chicken/Shimane/1/2010(H5N1)(2010年分離野生株)に対する中和抗体価は、接種前の48名全てが10倍以下、接種後40倍以上は5名です。クレード2.3.4.4 A/chicken/Kumamoto/1-7/2014(H5N8)(2014年分離野生株)に対する中和抗体価は、接種前の48名全でが10倍以下でしたが、接種後40倍以上は0名でした。以上より結果として、ワクチン接種後中和抗体価の比較から、乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチン(インドネシア株)接種によっては、異クレードの野生株に対する交差反応性を示す血清抗体が、必ずしも誘導されるとは限らないことが示された。

5ページです。「インフルエンザA(H5N1)備蓄ワクチンによって誘導される抗体の交差反応性の評価」です。この資料は第11回厚生科学審議会感染症部会で提出した資料です。例えば鶏卵培養ワクチンの水酸化アルミニウム、一番上のボックスですが3週間隔2回接種で、ベトナム株を接種した場合の同クレードの野生株は、中和抗体価40以上の割合が43%、異クレードのワクチン株であれば20%、鶏卵培養ワクチンの水酸化アルミニウム、下の段ですが3回接種(2回接種後、3回目を追加接種)の場合には、インドネシア株を2回接種後、ベトナム株を接種すると同クレードのワクチン株ヘの中和抗体価40以上が74%、異クレードのワクチン株への中和抗体価40倍以上が76%となっております。

6ページです。「鶏卵培養法H5N1プレパンデミックワクチン原液の有効期限の延長について」です。右側の四角には3つの■があります。1つ目の■です。平成18年度から鶏卵培養法H5N1プレパンデミックワクチン原液(一部製剤化)の備蓄を開始した。原液の有効期限は1年。2つ目の■です。平成22年度、鶏卵培養法H5N1プレパンデミックワクチン原液の有効期限が3年に延長。3つ目の■です。平成267月、第18回新型インフルエンザ専門家会議にて、既存備蓄分及び新規備蓄分の鶏卵培養法H5N1プレパンデミックワクチンの有効期限延長についての議論が行われ、有効期限延長に向けた検討をする旨の承諾を得た。

 資料1-1の説明は以上です。

○岡部委員 ただいまの小委員会の委員長をやっているので、資料1-2の備蓄方針の案については、私から紹介します。これは前回もそうですが、ワクチンに関しては小委員会の下に作業班を設けてありその作業班は小田切先生が班長になって、よりテクニカルなディスカッションをしていただくということになっておりました。その小田切班長のグループから最終的に上がってきたものが、今発表のあった野生株を使った場合にどういう反応があるのかということが最大の議論点でした。

 つまりワクチン株では多少いいという成績が得られている株でもワクチン株として使ってみるとかなり差が出てきているということがあるので、交差反応性をどのように考えるのかということになります。1の現状・背景は先ほどと重なりますので省略します。2番の平成28年度に備蓄する株についてという所から説明します。

 備蓄を行っている4種類のワクチンのクレードのうち、同一クレード及び2種類の異なるクレードの近年の野生株とASO3添加細胞培養法ワクチンインドネシア株(Clade2.1.3.2)の接種後血清を用いた交差免疫性の試験結果が報告されました。先ほどの発表のようにASO3添加細胞培養法ワクチンインドネシア株の同一クレードの野生株に対する交差免疫性は中和抗体価40倍以上は68.8%、異なったクレードの野生株ウイルスに対しては交差免疫反応が、ここに示してありますように4.2%、10.4%、0%と非常に低いということが明らかになりました。

 低いものについて、今までとの方針の転換をどのように考えるのか、これにはそのほかの諸事情もあるので、相当議論したのですが、この調査研究結果から言うと2ページにあるように1.一部のクレードの野生株ウイルスとの交差免疫性結果であること、2.プレパンデミックワクチンを備蓄している諸外国において、近年の野生株に対する交差免疫反応の結果がないということがあります。それから、3.科学論文等でもこういうことは報告されていないので、更にこれについてはASO3添加細胞培養法ワクチンインドネシア株と近年分離された野生株ウイルスとの調査研究は必要である ということになりました。

 実際に現在のH5N1インフルエンザウイルスの人に関する状況ですが、2番目のダッシュの所にあるようにエジプトでは、Clade2.2系統のヒトでの感染報告が急増している。ということは今後Clade2.2系統由来のH5N1ウイルスが新型インフルエンザとして発生する可能性が強く懸念されるが、これに該当するようなチンハイ株ワクチン(Clade2.2)の備蓄が平成27年度末で有効期限切れとなる。

3番目ですが、特定接種の機能維持の観点では、1株当たり約1,000万人分の備蓄が必要であり、現在備蓄されている1株当たりの備蓄量や財源を考慮せざるを得ないので、インドネシア株備蓄が優先されるという意見もありました。平成28年度にベトナム株が有効期限切れを迎えるけれども、ヒトにおけるベトナム株の流行は近年報告がないということから、ベトナム株という選択は余り喫緊の課題ではないと考えるという点から、最終結論としては以上より、四角の所にありますようにエジプトでのClade2.2系統の家禽から人への大きな流行、H5N1によるものです。それによってClade2.2系統のチンハイ株の備蓄を優先することが妥当ではないかという結論になりました。

 下に4つポチがあり、ただし書きというか追加のことが書いてあります。特定接種の観点からは、1株当たり約1,000万人分を確保する必要があるという考えから、この財源確保に努める必要がある。しかし、一方では現実的には1,000万人分の確保が難しい場合には、計画的な備蓄方針からインドネシア株約500万人分の確保も検討すべきという考え方もあり得るだろうということになります。

 今後のワクチン株の選定については、特定接種の考え方や財政ということで包括的な議論を行い、厚生科学審議会の新型インフルエンザに関する小委員会、この感染症部会で引き続き行っていくわけですが、その他諸々こういう備蓄の方針と量的なものが妥当かどうかについても議論をしていく必要があるということがありました。それから、ASO3添加細胞培養法ワクチンインドネシア株の野生株への交差免疫性の調査研究結果、これは過去に類似の報告がないので、これについては引き続き国家備蓄している全てのワクチン株の野生株に対する調査研究を行い、これを国際的に雑誌、その他、あるいは必要な所で公表していくことを作業班グループに求めることになります。

 下に書いてありますように平成28年度以降の備蓄する株の製造方法については、ASO3添加細胞培養法ワクチンの免疫原性の有効性は、鶏卵培養法ワクチンのそれよりも高いということが示されているので、平成28年度以降の備蓄株の製造については細胞培養法を推奨するということにいたしました。四角の2つが大きい結論です。以上です。

○倉根部会長 それでは、引き続き事務局よりお願いします。

○新型インフルエンザ対策推進室専門官 資料1-3です。「プレパンデミックワクチンの備蓄株に関する検討状況と懸案事項」です。作業班と小委員会の先生方の御意見を踏まえ、事務局から案を実現するための方策をこの資料でまとめております。

1ページです。「プレパンデミックワクチンの備蓄株に関する検討状況と懸案事項」の上の段のボックスです。平成28年度備蓄株に関する作業班、そして小委員会での検討状況です。1つ目のポツでは、平成28年度の備蓄株を議論するワクチン作業班で、インドネシア株ワクチンの交差免疫性を一部否定する意見が示された。

2つ目のポツです。ワクチン作業班及び新型インフルエンザ対策に関する小委員会は、チンハイ株が潜在的に新型インフルエンザの発生につながる危険性があると判断した。チンハイ株ワクチンは平成27年度末に有効期限が切れるため、チンハイ株系統の備蓄が喫緊の課題であるとの議論も行われた。以上から、作業班と小委員会の先生方の御意見としては、平成28年度はチンハイ株ワクチンを備蓄すべきとの見解が示されました。

 下のボックスです。平成2728年度のチンハイ株備蓄における懸案事項として、平成28年度の備蓄株はチンハイ株にすべきとの見解が示されたが、チンハイ株ワクチンは平成27年度中に有効期限切れを迎えてしまいます。下の※です。基本的にはプレパンデミックワクチンは特定接種の枠組みで使用する想定であり1株当たり約1,000万人分必要であるが、平成27年度末までにチンハイ株で新たに約1,000万人分を確保することは困難である。

2ページです。では、どのようなことが考えられるのか。こちらがチンハイ株ワクチン備蓄に関する事務局案です。上のボックスに1.3.があります。1.既存のチンハイ株は平成27年度末に全て有効期限切れになるが、製造の時間的制約上、同年度中に新たなチンハイ株約1,000万人分を備蓄することはできない。そのため、感染研・審査当局などと引き続き協議を行い、平成27年度中に有効期限切れを迎えるチンハイ株ワクチンの有効期限延長に向けた調査研究を行う。

2.平成28年度末までに約1,000万人分のチンハイ株ワクチンを備蓄する目的で、平成27年度末を目標にチンハイ株ワクチンの備蓄(1,000万人分のうち一部)を開始する。3.平成28年度にもチンハイ株の追加備蓄を行い、平成28年度中に計約1,000万人分を確保できる体制を整える。

 以上の言葉を図に示したものが下の図です。向かって左側の現状(イメージ)は、縦軸がチンハイ株ワクチンの量、横軸が時間的推移です。何もしなければ平成2712月から徐々に有効期限切れを迎え、チンハイ株ワクチンがなくなってまいります。そこで、上のボックスの1.有効期限の延長に向けた調査研究を行い、そのワクチンの状況を確認しつつ、平成283月までに一部前倒しでチンハイ株ワクチンの整備を行い、そして、翌年の平成28年度にもチンハイ株ワクチンの追加備蓄を行い、特定接種の機能維持に努める。以上が事務局の案です。

 資料1-4は、「新型インフルエンザ対策におけるプレパンデミックワクチンの備蓄について(参考資料)」です。資料1-1で幾つか先生方から質問があると予想されますので、資料1-4でより細かく現在のH5N1の流行状況、国内の鳥への流行状況等をまとめております。適宜御参照いただければと思います。

○倉根部会長 これまで事務局及び岡部委員から説明をいただきました。御意見、御質問がありましたらお願いします。いかがでしょうか。岡部先生、私のほうから質問です。チンハイ株ワクチンで誘導された抗体が、現在、エジプトで広がりつつあるクレード2.2野生株に対して中和があるかどうかというデータはあるのですか。

○岡部委員 野生株に対して有効であるというデータがあるので、これに対してはワクチンとしては、もしそれが来たならば有効であろうと。そうではないのでやると、ほかのクレードでは当たっていないので、有効性がそれだけ低いのではないかということになります。ただ、野生株がそうしょっちょうコンスタントに手に入るわけではなく、WHOとの契約等々もあるので、なかなかすぐにはできないということで、どんどん更新できる成績ではないと思います。現状においてはこうだということです。

○倉根部会長 そういう対応になりますね。

○大石委員 先週の小委員会を欠席させていただいたので確認させていただきたいのですが、今のところの理解としては、クレード内であれば、ホモの株としてワクチンは野生株に効くと考えて良いのでしょうか?

○岡部委員 あくまでそれが来た場合にということが前提になるかですが。

○調委員 これも確認させていただきたいのですが、交差免疫性を示したデータの中で、chicken/Shimanechicken/Kumamotoがありますが、これは2.3ということで、アンフィ株の代わりに使われたデータと考えてよろしいのですか。

○岡部委員 これはいずれも、ヒトからの分離ではなく鳥から取れたものですが、それを当てているということになります。

○調委員 アンフィ株の変わりに、これを当てているということですね。この交差免疫性のデータの中には、チンハイ株に対する交差免疫性についてはチェックはされていないと考えてよろしいのですか。

○岡部委員 ホモのという意味ですね。

○調委員 インドネシア株で免疫したときに、ベトナムあるいはアンフィ株に対する交差免疫性は調べられていますが、チンハイ株に対する交差免疫性のデータはここにはないのですか。

○岡部委員 それはありません。

○倉根部会長 事務局からもコメントをお願いします。

○新型インフルエンザ対策推進室専門官 追加で失礼いたします。岡部小委員会委員長のおっしゃるとおりで、チンハイ株ウイルスの野生株のデータは現在のところ所有しておりません。

○廣田委員 資料1-2の最後です。細胞培養法のほうが良いと、かなり断言してあるのですが。例えば、株が変わったときはどうかとか、あるいは鶏卵培養ワクチンの場合で、アジュバントを変えた場合とか、そういった検討、考慮はどのようになさったのかお聞かせください。

○岡部委員 現在、全てのバリアントの組合せでやっているわけではないので、そこはいずれ検討の余地が出てくるかもしれないが、現時点でそこまで全部調べていないです。

○廣田委員 それを踏まえた上で高いことが示されたというのと、推奨するという表現になっているわけですね。

○岡部委員 そうですね。基本的にはできるだけ早く、短い間にワクチンを作らなければいけないというのがあるので、そういう場合の細胞培養法によるメリットが優先されているということだと思います。もちろん、エビデンスは積み重ねていかなければいけないと思うのですが、現時点で得られているものでは細胞培養法で、これが推奨できるというニュアンスになります。

○大石委員 ということは、鶏卵培養ワクチンで、アラムアジュバントを使う方針というのは、余り使われないということですか。

○岡部委員 プレパンとしてはですね。パンデミックワクチンは細胞培養ワクチンにアジュバントを加えたり、加えなかったりと、幾つかの作り方があるので、ただ、それも実際上はいろいろなものがあるということは、逆に言えば本当にできたときは使いにくい可能性があるわけです。A地域は例えばASO3で、B地域になるとアジュバントのないものとか、いろいろなものが複雑に絡み合ってしまうのですが、パンデミックワクチンの場合は幾つかの複数の製造法があります。

○大石委員 プレパンとしては、細胞培養ワクチンプラスASO3という方向でいこうということですね。

○倉根部会長 ほかにいかがでしょうか。

○岡部委員 失礼しました。プレパンの平成28年度の備蓄としてはと。

○大石委員 限定付ということで了解しました。

○岡部委員 それはひょっとしたらこのエビデンスということがなっていくのかなと。

○新型インフルエンザ対策推進室専門官 補足的に説明させていただきます。現在のプレパンデミックワクチンの製造方法としては、細胞培養と鶏卵があって、更に細胞培養の中に幾つかのメーカーの中では、例えば不活化全粒子を用いているとか、後はスプリットでいく。そこにアジュバントを入れる、入れないとか、幾つかの組合せがあります。廣田委員、岡部委員がおっしゃられたように、今ある科学的エビデンスを用いると、この状況が推奨されるが、やはり、今後の状況によっては、まだまだ変更の余地はある。ただ、今時点の科学的エビデンスを持つと、こういう状況であるということを補足的に説明させていただきたいと思います。

○倉根部会長 ほかに御意見、御質問はありますか。よろしいですか。委員からの御意見、あるいは御質問を頂きました。それについて、事務局あるいは岡部委員から答えがありました。この事務局案について、この部会としてこれを承認するということでよろしいですか。

(異議なし)

○倉根部会長 ありがとうございました。それでは部会としてこの事務局案を了承したいと思います。次に、議題21.化学及血清療法研究所が製造販売する沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活性化ポリオ(セービン株)混合ワクチンの再出荷について、資料2-1、資料2-2、資料2-3について御説明をお願いします。

○新型インフルエンザ対策推進室長 資料2-1を御覧ください。こちらは1126日付けで、既に公表している内容です。経緯としては、資料2-4を御覧ください。前回、1021日に開催した感染症部会におきまして御議論いただいた化血研の製造するワクチンについての意見です。資料2-44ページ、「別紙」という一覧があります。前回、1021日の部会の際には、この一覧のうち、一番上のインフルエンザHAワクチンについて、化血研の製造するワクチンのうち、他社製品で代替困難で供給量の不足が見込まれるものということで、インフルエンザHAワクチンについて出荷自粛の要請について解除して、出荷をすべきという御意見をまとめていただきました。また、この一覧表のうちの24つのワクチンについても、化血研のシェアが大きいということや、供給不足が見込まれるということで、速やかに重大な有効性・安全性に影響がないかの確認調査を行い、出荷自粛の要請を解除するかどうかを御確認を頂くということになっておりました。

 このうち一覧表の2番目の百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチン4種混合ワクチンで、製品名で言いますと「クアトロバック皮下注シリンジ」については、1126日の前に、それぞれ持ち回りで資料を御確認いただいた上で、出荷を認めて供給不足を避けるべきという御意見を頂いておりましたので、資料2-1にあるプレスリリースを出させていただきまして、この出荷自粛の要請を解除をさせていただきました。

 資料2-2については、その際に御確認を頂いた「確認調査の結果の概要」となっております。これは既に御説明させていただいておりますので、詳細は説明しませんが、4ページの部分が結論です。製品の品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす重大な齟齬等がある可能性は低いという判断をされたというのが、確認調査結果の概要です。

 資料2-3は、4種混合ワクチンの需給見込みということで、化血研以外の製品も含めて、棒グラフがその月の月末の在庫量ということです。濃い色の部分が翌月の流通可能なものなので、薄い色の所は余り参考にならないですが、11月の所が濃い青と折れ線のものが納入量で、実際に医療機関に運ぶ量ということです。11月末には翌月のオーダーに応えられるだけの在庫がないと。要するに、12月には供給不足になってしまうことが予想されるということで、出荷を認めるべきであるという御意見をまとめていただいたということです。以上が報告事項になります。

○倉根部会長 ここについては既に委員の皆様にも見ていただいておりますが、何か御意見、御質問はありますか。よろしいですか。特にないようでしたら、次に進みたいと思います。今の御報告は委員の皆様にも御了解を頂いたということです。次の2.エボラ出血熱の流行状況については、資料3を用いて御説明をお願いいたします。

○新型インフルエンザ対策推進室長 資料3を御覧ください。エボラ出血熱の患者数と死亡者数の数値で、129日付けのWHO報告によりますと、左側の表の合計数で、患者数が28,000人余、死亡者数が11,000人余ということです。西アフリカのギニア、シエラレオネ、リベリアのうち、シエラレオネとリベリアについては感染終息という状況になっております。

2ページ、残るギニアについては、ここ数週間患者数も出ていないという状況が続いております。このままもし患者数が出ない状態が続きますと、1228日頃には終息宣言が出される見込みという状況になっております。

3ページ、918日の感染症部会で、エボラ出血熱の流行状況に応じて、健康監視の対応と、疑似症患者の対応の定義について、918日に一番左側から真ん中の対応に変更したということです。その際にも、西アフリカでのエボラ出血熱の流行が終息しましたら、3ページの表でいきますと、一番右側の「終息後」という欄になります。一番右側の対応に変更になるということで、健康監視は通常の対応になるということと、疑似症の定義はそのまま適用という形になります。

 厚労省としては、1228日見込みですが、WHOから終息宣言が出されたら、速やかに対応変更をしていきたいと考えております。報告は以上です。

○倉根部会長 ただいまの点について御質問、御意見はいかがですか。私から確認ですが、1228日にギニアから終息宣言が出たとして、実際には時差も考えると、やはり、28日に出る、あるいは29日、そこは状況次第になりますか。時間的なものですか。

○新型インフルエンザ対策推進室長 これまでも大体時差があって、日本時間の翌日に宣言が出ますので、恐らくいつもと同じような時間帯に宣言されるとすると、日本時間は29日ですので、29日から対応変更という形になると思います。

○倉根部会長 分かりました。ほかに御質問はよろしいですか。ありがとうございます。それでは、この議題についても御説明いただいたということになります。次に3.性感染症の予防啓発活動について、資料4を用いて御説明をお願いします。

○新型インフルエンザ対策推進室長 資料4-1を御覧ください。これは1127日付けでプレスリリースした内容の御報告です。資料4-2、梅毒に関して、若い女性で梅毒の患者が増えているということで、資料4-2のリーフレットの右下の表を御覧ください。2014年の患者数は、男性が1,284人、女性が377人でしたが、2015年は1028日までの暫定値で既に2014年を上回る患者数が報告されております。

 取り分け、男性も女性も増えてはいますが、女性がもともと数が少なかったので、この5年間で124例から574例ということで約5倍に届出が増えているということです。これは毎年性感染症の予防啓発活動のポスター、リーフレットを作らせていただいておりますが、今年については、女性の梅毒の注意喚起の内容をプレスリリースさせていただきました。

 資料4-22ページ、梅毒以外にも性感染症の予防と言いますと、コンドームの適切な使用など、その他の性感染症の予防にも共通する部分がありますので、同じように関連する性感染症の情報を提供させていただいた内容になっております。

 また、この性感染症については、感染症法に基づく特定感染症になっておりまして、予防指針を定めております。予防指針の見直しが平成28年度末を予定しておりますので、また来年になりましたら感染症部会でも予防指針の見直しについて御議論いただくことになりますので、どうぞよろしくお願いいたします。報告は以上です。

○倉根部会長 資料4について御説明いただきましたが、御質問、御意見はありますか。よろしいですか。特にありませんか。それでは、特にないようですので、これについても御説明を頂き、御了解を頂いたということになると思います。次は4.ノロウイルスの注意喚起についてです。資料5について御説明をお願いします。

○新型インフルエンザ対策推進室長 資料5を御覧ください。これは1023日付けで事務連絡として、厚労省から自治体宛に出したもので「ノロウイルスの感染予防対策の啓発について」というものです。毎年ノロウイルスの流行前には、啓発についてお願いをしておりますが、今年は例年流行の主体であるノロウイルスGII .4という遺伝子型ではなく、GII .17というタイプのものが出ておりましたので、遺伝子型が変わることによって、ノロウイルスの流行患者数が例年よりも増える懸念もあるということで注意喚起と。また、GII .17については、市販されているノロウイルス迅速キットで、検出感度が低いことが報告されておりますので、迅速キット診断で陰性が出ても、ノロウイルスの可能性があるのでしっかり対策をしていただくようにという注意喚起をさせていただきました。

 ただ、今のところノロウイルスについてはGII .4GII .17では、GII .4のほうが少し多いような形で、まだ、流行の患者数自体はピークがこれからということですので、引き続き注視していきたいと思っております。報告は以上です。

○倉根部会長 ノロウイルスの感染予防、感染についてということです。何か御質問、御意見はありますか。

○岡部委員 ノロウイルス検出キットの感度が低いのは、従来のキットにも問題があったのですが、メーカーのほうはかなり改良してきて、十分なところまではいっていないのですが、GII.17ももしウイルス量が多ければ引っかかるというふうにはなってきております。

○倉根部会長 ありがとうございます。ほかに御意見、御質問はありますか。よろしいですか。次は5.新型インフルエンザ対策における抗インフルエンザウイルス薬の新たな備蓄の方針の取りまとめについて、資料6に基づいての御説明をお願いします。

○新型インフルエンザ対策推進室専門官 資料6、「新型インフルエンザ対策における抗インフルエンザウイルス薬の新たな備蓄方針の取りまとめ」を御用意ください。新しい先生方もいらっしゃいますので、経緯と背景を説明させていただきます。備蓄方針の考え方は、今年の4月から新型インフルエンザ対策に関する小委員会、その下の医療・医薬品作業班で審議を行い、今年の9月、第11回の感染症部会で、厚生労働省としての案を取りまとめ、その後、内閣官房の審議会に報告して、内閣官房の審議会で議決を得ましたので、本日ここでフィードバックと申しますか、先生方にその報告をしたいと思って、資料を御用意させていただきました。

 抗インフルエンザウイルス薬の備蓄というのは、平成17年度から国は備蓄を開始してまいりました。平成20年度に抗インフルエンザウイルス薬の備蓄目標量を国民の人口23%相当から45%相当に引き上げ、更にタミフルの耐性ウイルスなどの問題もあったことから、タミフル以外のリレンザも加えて、タミフルとリレンザの2剤で国民の45%相当量を備蓄してまいりました。

 ただ、平成28年度9月から、現在備蓄しているタミフルやリレンザがそれぞれ順次有効期限切れを迎えて、備蓄目標量の45%を下回る状況になるために、平成274月から今後の備蓄方針について先生方に御議論いただいた経緯があります。

2.新たな備蓄方針については、備蓄方針では大きく分けて2つあります。1つは、現在タミフルとリレンザの2種類の抗インフルエンザウイルス薬の備蓄ですが、実際、季節性インフルエンザではタミフルとリレンザ以外にイナビル、ラピアクタのようなほかの薬もあります。その国家備蓄として、ほかの薬で多様性をもたせる必要があるのかどうかという議論と、2つ目の、現行は国民の45%相当量を備蓄しているという状況です。この45%相当量をどう考えるのかということです。

 最終的に内閣官房の審議会を経て、最終的な議決を得た方針です。まず1つ目の備蓄薬剤の種類と割合については、多様化を図ることが適当との意見を踏まえて、現在、タミフルとリレンザのみの備蓄ですが、今後は小児などに飲みやすいタミフルのドライシロップ、国産である点滴静注用のラピアクタや、コンプライアンスが良い吸入薬であるイナビルの備蓄を行っていく方針が得られました。各薬剤の備蓄割合については、市場流通の割合や想定する新型インフルエンザウイルスによる疾病の重症度等を踏まえるという議決が得られました。

 備蓄の目標量についても様々な議論がありました。(2)1つ目のポツでは、平成211月、当時の諸外国の状況や、諸外国の科学エビデンス、論文等から先生方に御審議を頂いて、45%という必要量を算定していただきました。2ページ、新たな備蓄目標量を設定するために、季節性インフルエンザとの同時流行の発生規模の試算、新型インフルエンザ発生時の受診者数、重症患者への倍量・倍期間の治療の在り方について、これまでに得られている様々な科学的エビデンス等を整理して議論を重ねてまいりましたが、現時点での科学的エビデンスは不十分であるとのコンセンサスが得られました。

 次のポツです。以上から、中長期的には備蓄目標量の元になっている様々な項目の調査研究を行っていき、現行の備蓄目標量の妥当性について、継続的に審議を行う必要がある。しかしながら、喫緊の課題である平成28年度以降の当面の備蓄目標量については、新型インフルエンザ発生の際の国民の安心・安全を考え、平成21年の備蓄方針を踏襲し、これまでどおり国民の45%相当量を備蓄目標量とすることとするという議決を得られました。

 以上より、3ポツですが、抗インフルエンザウイルス施策に関するガイドラインの対応として、今後、ガイドラインの改正を行っていく予定です。また、4ポツですが、継続検討事項ですが、2ポツで新たな備蓄目標量を設定するためには、まだまだ科学的エビデンスが不十分であるといったコンセンサスが得られたことから、例えば、季節性インフルエンザとの同時流行や、あとは新型インフルエンザが起きた際の被害想定と患者の治療について。また、次のページの重症患者への倍量・倍期間の治療等について、引き続き調査研究を行って、厚生科学審議会で議論し、その中で新たな方向性を模索するという議決を得られました。以上です。

○倉根部会長 ただいまの説明について御質問、御意見はありますか。

○清水委員 質問ですが、小児用製剤のタミフルドライシロップについては副反応というのは心配ないということですか。

○新型インフルエンザ対策推進室専門官 実際、今タミフルドライシロップの内服によって、従来の異常行動というようなものが確かに散見されるという報告が季節性インフルエンザにございます。それがタミフル内服によって起きているものなのかどうか、今調査中ですので、引き続き注意を払っていきながら、現場のレベルでタミフルドライシロップの処方をどうするのかという検討していただくということです。

○倉根部会長 ほかによろしいですか。岡部委員、どうぞ。

○岡部委員 異常行動については、私の研究班でやっているのですが、タミフルに限らず、ノイラミン剤阻害剤を使っていない場合でも発症があるので、インフルエンザそのものに注意してださいというのが注意喚起の主な所です。

 ただ、やはり10代の場合には気を付けて使うところもありますし、調査によりますと、必ずしも10代ではなく、小学生ぐらいで、男女差で言えば男の子のほうに起きやすいという事実はあるので、これは多分力関係で、飛び出たりするところまでいかないで押さえられているのではないかと思います。やはり、インフルエンザというものに対する注意は、いずれにせよ必要だという見解を出しております。

○倉根部会長 ほかにいかがですか。廣田委員、どうぞ。

○廣田委員 科学的エビデンスが乏しいとあるのですが、恐らく科学的エビデンスは出てこないのではないかと思うのです。結局、こういったときにおどろおどろしいことを言って、脚光を浴びるのを快感と思っていらっしゃる方の、社会的な動きに引きずられてしまっているという面もあるのではないかと思うのです。

 そこで、例えばモデルを使うというのもありますが、もっといろいろな識者に大体どのぐらいと思うかとか、そういう情報をいろいろな人から取るというのも大事ではないかと思います。

○倉根部会長 ほかに御意見、御質問はありますか。それでは、これについては御意見、御質問を頂き、その上で事務局からも御説明を頂きました。それでは次の事項に移りたいと思います。6.ジカ熱について、資料7に基づいての御説明をお願いします。

○新型インフルエンザ対策推進室長 資料7を御覧ください。まず、ジカ熱という感染症ですが、資料72ページ目を御覧ください。こちらにまとめております、ジカ熱という感染症は、病原体としては、フラビウイルス属のジカウイルスという蚊が媒介する感染症で、デング熱といったようなものになります。発生状況としては、日本では海外において感染し、帰国後に発症する、いわゆる輸入症例が2013年以降、3例確認をされておりますが、国内で発生したという報告はございません。海外では、過去、2013年にポリネシアで1万人を超える流行があったほか、ブラジルやベネズエラなど、南米でも今年、多くの患者が出ております。感染経路は、ネッタイシマカと、ヒトスジシマカといった、ウイルスを保有する蚊に吸血されることで、ヒトへと感染する。ヒト-ヒトの直接的な感染は極めて希ということですが、周産期の感染、献血、性交渉による感染の指摘もあるというものです。症状は、デング熱ほど強い症状は示さないけれども、似たような症状がありまして、軽い発熱や頭痛や関節痛、発疹などを示すと言われております。潜伏期間は3日から12日ぐらいで、デング熱と同様で、不顕性感染と、症状が出ない感染も報告されております。重症化や死亡事例はないとされています。ブラジルで今年、1名ジカ熱による死亡の指摘がありますが、因果関係は未確定とされています。一方で、ギランバレー症候群とか、妊婦が感染すると、胎児に影響する可能性などが指摘をされております。治療法は、ワクチンは存在はしませんので、抗ウイルス策はありません。予防法としては、蚊との接触を避けるというというものです。

 資料71ページ目を御覧ください。下の部分、「今後の対応」と書かせていただいていますが。デング熱など蚊媒介感染症は、公衆衛生上、感染症を媒介する動物を駆除する、蚊の場合は蚊を駆除するといった措置を含む対策が必要となりますので、感染症法では、4類感染症に位置付けられております。国内で患者が出た場合は、医師の届出義務や、媒介蚊の駆除といった措置の対象になっております。昨年、デング熱が流行しましたことを受けまして、今年の4月に、蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針を定めておりまして、媒介蚊の対策を、今実施をしているという状況になっております。このジカ熱につきましては、この感染症法に規定されておりませんが、国内にも存在するヒトスジシマカがこのジカウイルスを媒介するということになっておりますので、今後、人への健康影響が明らかであるといったエビデンスが出てくる、あるいは我が国への患者が出てくるといったような情報が出ましたら、感染症部会において、ジカ熱を4類感染症に位置付ける必要があるかどうかといった検討が必要になってきます。厚労省としては、引き続き、このジカ熱の流行状況やの人への影響に関する情報収集を行っていきたいと思います。説明は以上です。

○岡部委員 もしこの注意喚起というか、こういうインフォメーションが出てくると、検査をやってくれというのがどうしても出てくると思います。危険もいろいろあると思うのですけれども、私がいる所ではフラビということであればできるのですが、ジカというところまでジカにやるためにはもうちょっと。プライマーとかそういうところの配布や何か、はぜひお願いしたい。感染症法に規定されればそうなのですが、その前というのは、やれるかやれないかというのは、大きな問題になってくると思います。

○倉根部会長 ウイルス一部で、これはどの立場で話すのかはあれですが、準備をしておるということも事実です。検査もできるということですが、全ての疑われるものを感染研で、大量に出て多くの患者さんがそうである場合、なかなか感染研だけでは検査仕切れないという状況も出てくる可能性もあります。そこはまた調先生のほうとの御相談にもなるのかもしれないし、結核感染症課と相談して、どうやって検査系を広めていくかとは思いますが。

○大石委員 ジカ熱という病気そのものはそんなに重症ではないと思うのですが、胎児への影響があるとすれば非常にインパクトがあることです。現在、情報は限定的なので、もう少し明確になったタイミングでリスクコミュニケーションをしていくべきです。そして感染症法にも位置付けていくというのが良いと思います。無用に不安をあおるだけになってはいけないので、エビデンスが明確になった時に決めていけばいいのではないかと思います。

○岡部委員 検査のほうですけれども、当面、もし地研でフラビで陽性だったら、ウイルス一部にお願いするといったような形で、ある程度お願いできるでしょうか。

○倉根部会長 それでさばけると思います。さばけるという言い方は変ですね。チェックができると思います。

○岡部委員 そういう法律の手前の段階のときの検査体制はやっておかないと、出てからでは分からないし、出るためにはチェックしておかないといけないので、是非その辺の検討もお願いしたいと思います。

○倉根部会長 この件に関して、ほかに御意見ございますか。

○新型インフルエンザ対策推進室長 御意見ありがとうございます。事務局としても来年はリオでオリンピックがありますので、それまでの間に、できるだけエビデンスを収集して、注意喚起する必要があるか、検査体制を組む必要があるかをまた御相談させていただければと思っております。よろしくお願いします。

○倉根部会長 ほかはよろしいでしょうか。これについても結核感染症課ともどもよろしくお願いします。

 それでは、資料8に基づきまして、7.「世界的なポリオ根絶に向けた不必要なポリオウイルスの廃棄について」御説明をお願いします。

○新型インフルエンザ対策推進室長 資料8を御覧ください。こちらは1211日付けで、厚生労働省から自治体宛に出した通知になっております。内容について御報告します。ポリオにつきましては、WHOでポリオを根絶するための行動計画を策定しておりまして、各国協力をしているところであります。日本では、昭和56年以降、野生株のポリオウイルスによる症例は報告されておりません。また、世界的にもこの野生株のポリオウイルスによる症例というのは、アフガニスタンとパキスタンの2か国のみとなっておりまして、この根絶に向けて最後の取組という状況になっております。ポリオにつきましては、遺伝子型が1から3型までありまして、この野生株とワクチンを作るためのワクチン株と両方ありますが、今年のWHOの行動計画を踏まえまして、このポリオウイルスにつきましては、ワクチン株のポリオウイルスも含めて、廃棄をするか、もし所持をするとしても、国が認定した施設のみで所持をするという対応をするように求められておりますので、この通知におきましては、2型の野生株ポリオウイルス及びワクチン株ポリオウイルスにつきましての廃棄のお願いと、もし所持する必要がある場合には厚労省に登録をしていただきたいというお願いの通知でございます。説明は以上です。

○倉根部会長 この件について、いかがでしょうか。よろしいですか。ありがとうございました。特に御意見、御質問はないようです。準備しておりました議事は以上ですが、その他、何かございますでしょうか。

○小森委員 日本医師会としても、123日に記者会見をしたところでございますけれども、化血研のことでございます。実情が分かるにつれ、このことについては、本当に強く遺憾の意を表したいと思います。とはいえ、作っておられる製品が公衆衛生上、極めて重要な製品であるということ、また、現場の接種機関、並びに保護者の方々から不安の声が次々と寄せられております。特にビームゲン等については、医薬・生活衛生局がPMDAともども、今、審査をしていらっしゃるのだろうと思いますが、これまで以上に厳格な安全性を求めた上で、可能な限り、速やかに審査をしていただきたい。そのスピード感、あるいは、基本的には問題ないという仮定であれば、しかしそれはあくまで、審査の上のことであるということになりますと、緊急輸入というようなことを含めて、事務局として現在の対応を1つお聞きをしたいということが1点です。

 もう1点は、一昨日、厚生労働大臣が記者会見において、二川事務次官を本部長とする、タスクフォースを設置をされたと伺っています。このように公衆衛生学的に重要な製品を作っているという会社が、これだけコンプライアンス、あるいはガバナンスに問題がある。しかしながら重要な製品を作っておられるからやむを得ないということ。これは絶対にあってはならないわけでありますので、そのことに対する対応について、今後厚生労働省としてどのような対応をしていかれるのか、この2点を、明確にお答えをしていただきたいと思います。

○倉根部会長 事務局からお願いします。

○結核感染症課長 小森委員から、いわゆる化血研問題についての御指摘がありました。今回の化血研の事件は、長年にわたり、しかも周到な組織的な隠蔽行為ということもありまして、薬事制度の根幹を揺るがす事態ということです。医薬品に対する国民の信頼性を失墜させたということでありまして、私どものほうといたしましては、厳正な対処をするよう、大臣からも指示を受けているところでございます。また、この化血研に対しまして、今回なぜこんなことが起きたのかという原因と、その責任の所在を徹底解明するようにということで、医薬・生活衛生局を中心に、組織形態の変更などを含めたガバナンス体制、コンプライアンス体制を抜本的見直しということで、今対処しているところでございます。具体的に、先ほど小森委員からも御心配ございましたが、そうは言いながらも、化血研が製造しているワクチン、ほかにも血液製剤もございます。これが国民の皆様の健康確保、更に患者さんによっても不可欠なものでありますので、こうした製剤等につきましては、できる限り、品質安全性を確保した上で、現場の製造事業自体を適切に継続に実施できるようにということで、今、審査部局のほうで、できる限り早急に対処している状況です。御指摘のビームゲンにつきましても、今、インフルエンザワクチン、それと、いわゆるクワトロ、4混できていますので、次にビームゲンの準備を早急に、PMDA等と連携しながら進めているところですので、来年、できるだけ早い時期に、またお諮りしたいと思います。それが1点目の答えです。

2点目は、今般の事案をよく契機として明らかになったと申しますが、やはり血液製剤、ワクチンは我々国民にとっても非常に重要な製剤ではあるのですが、片や、安定的な供給に関する点でいきますと、ワクチン産業、血液製剤産業というのが、ベースになった、そこの在り方についてきちんと抜本的な対応をしないことには、例えば、前回のこちらの部会でも話がありましたが、1社しか作っていないようなワクチンや血液製剤があることによって、作っているメーカーさんに何かトラブルがあった。こういった隠蔽だけではなくて、何か工場が止まる、トラブルが起きる、自然災害で作れなくなるなど、いろいろなことが想定されるわけですので、こういった大きなワクチン産業、血液製剤産業の在り方を大きな目線で確認をしないといけないのではないかということで、大臣から、事務次官を本部長とするワクチン・血液製剤産業タスクフォース(仮称)を立ち上げるということで、今その準備に取り組んでいます。副本部長には、医政局長、健康局長、そして医薬・生活衛生局長が当たるということですので、私ども健康局におきましても、特に感染症対策として重要なワクチンの産業の在り方に関しましては、大変積極的に関わっていかなければいけないと考えています。また、具体的に、このタスクフォースが立ち上がり、またその議論・検討がまとまりましたら、こちらのほうにも御報告させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○倉根部会長 ありがとうございました。小森委員、今の御説明でしたが、いかがでしょうか。

○小森委員 国民の方が本当に心から不安に思っていらっしゃる極めて重大な案件であると思っています。場合によっては厚生労働省も罪なしということでは決してないわけでありますので、ここは厳粛に対応していくということが必要だと思います。日本医師会も最大限協力をしていきますが、是非このことについては、やはり意識を共有をして、一過性のことではないということで対応していきたいと思っております。

○岡部委員 この件は主に感染症部会で検討されたり、市場の流通がいいかどうかと検討をされているのですけれども、ワクチン分科会は私が担当している会ですけれども、そこには開発流通部会があって、流通に関すること、安定供給などについては、タームズオブレファレンスになっているので、こちらについてはきちんと、情報提供なり場合によってはディスカッションをそこでしなくてはいけないのではないかと思います。これは落ち着かれてからでもいいかもしれませんけれども、予防接種基本方針計画の中には、安定供給というのはちゃんと入っていますから、議論はそこでやる必要もあると思います。

○結核感染症課長 ありがとうございました。岡部委員の御意見は、健康課にも伝えて、我々も情報共有しながら、進めさせていただきたいと思います。

○倉根部会長 この件はほかにございますでしょうか。よろしいですか。

○調委員 私が言える立場かどうか分かりませんけれども、小森委員が言われたように、ワクチンとしての重要性ということはそうです。それとともに、やはり定期接種のワクチンというのは、税金がつぎ込まれていると思いますので、そういったワクチンを作っている会社としての、国民に対する責任というのは大きいものがあると思いますし、適切に対応していただきたいと思います。

○倉根部会長 ほかに御意見いかがでしょうか。

○笹井委員 今各委員から御発言がございましたので、そのとおりだと私も思います。お答えの中で、ビームゲンについては、早急に準備しているということがありましたけれども、対応の状況について、都道府県のほうには、情報を是非、こまめに、お伝えいただきたいと思います。垂直感染とか、医療従事者の予防のための確保という点では、非常に現場では心配されておりまして、そういう点について、都道府県のほうにも、お問い合わせが頻繁にございますので、お答えするに当たりましても、状況はきちんと把握していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○倉根部会長 何か事務局でありますか

○結核感染症課長 御要望につきましては、担当課室のほうにお伝えしておきます。ありがとうございます。

○倉根部会長 ほかはいかがでしょうか。よろしいですか。それでは、この件につきましては、事務局、是非よろしくお願いをいたします。その他ございますか。

○新型インフルエンザ対策推進室長 次回のこの部会ですが、来年の2月か3月頃を予定をしております。また、改めて日程を調整して、御連絡させていただきます。よろしくお願いします。事務局からは以上です。

○岡部委員 重要事項がもしあった場合には、持ち回りもあり得るということですね。

○新型インフルエンザ対策推進室長 そのとおりです。

○倉根部会長 それでは、本日はこれで終了です。どうも遅くまでありがとうございました。


(了)

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