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2015年9月15日 薬事・食品衛生審議会 指定薬物部会 議事録

○日時

平成27年9月15日(火)16:00~


○場所

厚生労働省専用第21会議室


○出席者

出席委員(8名)五十音順

遠 藤 容 子、 桐 井 義 則、◎鈴 木   勉、 関 野 祐 子、
妹 尾 栄 一、 曽 良 一 郎、 花 尻 瑠 理、 宮 田 直 樹
(注)◎部会長 ○部会長代理

欠席委員(3名)五十音順

石郷岡   純、 成 瀬 暢 也、○和 田   清

行政機関出席者

赤 川 治 郎(監視指導・麻薬対策課長) 他

○議事

○監視指導・麻薬対策課長 定刻となりましたので、ただ今から「薬事・食品衛生審議会指定薬物部会」を開催させていただきます。本日は大変お忙しい中、委員の先生方には御出席いただき、ありがとうございます。本日は、石郷岡委員、成瀬委員、和田委員から欠席の御連絡を頂いております。また、関野委員から遅れるという連絡を頂いております。現在のところ、当部会の委員数11名のうち、7名御出席を頂いておりますので、定足数に達しておりますことを御報告いたします。

 本部会の公開・非公開の取り扱いについては、総会における議論の結果、会議を公開することにより、委員の自由な発言が制限され、公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼす恐れがあると判断されたことから、非公開とされています。また、会議の議事録の公開については、発言者氏名を公にすることで、発言者等に対して外部からの圧力や干渉、危害が及ぶ恐れが生じることから、発言者氏名を除いた議事録を公開することとされておりますので、あらかじめ御了承いただきたいと存じます。

 それでは、以後の議事進行は鈴木部会長にお願いいたします。

○鈴木部会長 それでは最初に、事務局より資料の確認をお願いいたします。

○事務局 資料の確認をいたします。本日の資料は、資料が1と2、参考文献は1~7、参考資料が1~3です。以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございます。資料がお手元にない場合にはお知らせ願います。よろしいですか。本日の議題は「指定薬物の指定について」です。審議物質について事務局より説明をお願いいたします。

○事務局 今回御審議いただきたい物質については、国内外で流通実態が認められた物質になります。資料1は、各物質の名称、通称名、構造式が1~4まで、それぞれ記載しております。これらの物質について、指定薬物として指定をし、規制対象とする必要があるか否かについて御審議いただきたいと思っております。

 資料2は、各物質について行われた国内の基礎研究や動物実験の結果等について、中枢神経系の影響を中心に取りまとめたものです。

資料2-1を説明させていただきます。通称Methamnetamineですが、指定薬物である5-MAPBなどと構造が類似する化合物です。モノアミンの再取込み阻害作用を明らかにするため、ラット脳よりシナプトソーム画分を調整し、被験物質及び陽性対照物質のdose-response curveを作成し、IC50を算出した結果を表に示しております。

Methamnetamineのドパミンに対するIC503.57×10 -7乗M。ノルアドレナリンが3.09×10 -7乗。セロトニンが9.04×10 -8乗となっております。また、それぞれの陽性対照物質の結果が、ドパミンは1.68×10 -8乗。ノルアドレナリンは2.43×10 -9乗。セロトニンは4.30×10 -8乗となっております。

 運動活性に対する影響につきましては、Methamnetamineを5mg/kg50mg/kgを腹腔内投与し、投与後24時間の自発運動量を測定したところ、5mg/kg投与群では、対照群と比較して自発運動量の有意な差は認められませんでした。

50mg/kg投与群の投与後1時間ごとの自発運動量を確認した結果をFig.1に示しております。対照群と比較して、投与後3時間まで有意に増加することが確認されました。Fig.2は陽性対照物質d-Methamphetamine(mg/kg)の結果を、Fig.3は陽性対照物質α-PVP(mg/kg)の結果を示しております。Fig.4は、投与後0~6時間及び6~12時間の総自発運動量を示しております。()Methamnetamineの結果で、投与後0~6時間の総自発運動量について有意に増加することが確認されました。

 また、投与後マウスの行動を観察したところ、投与20分後から過活動が観察されております。これらの結果から、Methamnetamineはモノアミン取込み阻害作用を有し、運動活性亢進の作用を示す物質であると考えております。

 続きまして、資料2-2を説明させていただきます。通称Mephtetramineですが、麻薬であるmethcathinoneと構造が類似する化合物です。モノアミン再取込み阻害作用を明らかにするため、ラット脳よりシナプトソーム画分を調整し、被験物質及び陽性対照物質のdose-response curveを作成し、IC50を算出した結果を表に示しております。

Mephtetramineのドパミンに対するIC502.64×1 0 -6乗M。ノルアドレナリンが5.16×10 -6乗。セロトニンは1×10 -5乗を上回る結果となっております。また、それぞれ陽性対照物質の結果が、ドパミンは1.68×10 -8乗。ノルアドレナリンは2.43×10 -9乗。セロトニンは4.30×10 -8乗となっております。

 運動活性に対する影響につきましては、Mephtetramineを5mg/kg腹腔内投与し、投与後24時間の自発運動量を測定したところ、投与後1時間ごとの自発運動量を確認した結果をFig.5に示しております。対照群と比較して、投与後1時間後までの自発運動量が有意に増加することが確認されております。

 投与2時間後までの自発運動量を10分ごとに確認した結果を、Fig.6に示しております。対照群と比較して、投与80分後まで増加傾向にあり、投与後40分~50分の間で自発運動量が有意に増加することが確認されております。

 Fig.2は陽性対照物質、d-Methamphetamine(mg/kg)の結果を、Fig.3は陽性対照物質α-PVP(mg/kg)の結果を示しております。Fig.4は、投与後0~6時間及び6~12時間の総自発運動量を示しております。()Mephtetramineの結果で、こちらの結果では有意な差は確認されませんでした。

 また、投与後マウスの行動を観察したところ、投与10分後から過活動動が観察されております。

 海外における流通状況につきましては、2013年~2014年にイギリスにおいて流通が確認されております。

 これらの結果から、Mephtetramineは、ドパミン及びノルアドレナリンの取込み阻害作用を有し、短い作用時間において運動活性亢進の作用を示す物質であると考えております。

 資料2-3を説明させていただきます。通称6-APDBですが、指定薬物である6-APBなどと構造が類似する化合物です。マウスに6-APDBを2mg/kg20mg/kg50mg/kgを経口投与し、投与後30分、1時間、2時間の神経症状を観察したところ、2mg/kg投与群では目立った変化は認められませんでした。20mg/kg投与群では、投与30分後の観察時から、耳介反射及び払いのけ動作がやや亢進して認められております。

50mg/kg投与群では、投与30分後の観察時から20mg/kg投与群で認められた反応が同程度、あるいは強い強度で現れたのに加え、後肢を左右に開く異常姿勢や、腹ばい姿勢が認められたほか、懸垂力の低下が認められました。1時間後の観察時には、異常姿勢は消失しましたが、ほかの反応は同程度、あるいは強い強度で認められました。2時間後の観察時には、1時間後で見られた反応が同程度、あるいは強い強度で現れたのに加え、後肢が外反する異常姿勢も認められました。

 運動活性に対する影響につきましては、6-APDBを20mg/kg経口投与し、投与後180分の自発運動量を測定したところ、Fig.7に10分間ごとの運動量の結果を示しております。対照群と比較して、投与後40分から100分で増加傾向が認められ、特に70分と90分~100分、180分で有意な差が確認されました。

 Fig.8に、1回の移動距離が3cm以上の大きい運動量を示しております。対照群と比較して、投与後40分から100分で増加傾向が認められ、特に70分と90分~100分で有意な差が確認されました。

 Fig.9に立ち上がり回数を示しております。対照群と比較して、投与後30分まではやや減少傾向にありますが、有意な差は確認されませんでした。

 Fig.10に、総移動距離を示しております。対照群と比較して、投与後40分~100分で増加傾向が認められ、特に70分と90分~100分、180分で有意な差が確認されました。

 モノアミントランスポーター阻害作用について検討するため、モノアミントランスポーターを発現させたヒト胎児由来腎臓細胞(HEK293細胞)を用いて、6-APDBによるモノアミントランスポーター阻害作用について検討した結果を表に示しております。6-APDBのドパミンに対するIC504.8×10 -5乗、セロトニンに対するIC501.0×10 -4乗を上回る結果となっております。陽性対照物質であるコカインのドパミンに対するIC503.2×10 -7乗。セロトニンに対するIC507.7×10 -7乗となっております。

 マイクロダイアリシス試験によるモノアミンの経時変化につきましては、マウスに6-APDBを17mg/kg経口投与し、投与後、投与3時間後までのセロトニン、ドパミン、ノルアドレナリンの量を経時的に測定したところ、投与後から測定終了までセロトニン、ドパミン、ノルアドレナリンが有意に増加することが確認されました。

 セロトニン受容体への活性につきましては、発光タンパク質を発現させた組換え細胞を用い、被験物質が受容体に結合することで誘導される発光強度を測定し、EC50を算出した結果が、6-APDBの5-HT2A受容体に対する1回目の値が1.82×10 -7乗。2回目の値が1.96×10 -7乗で、平均が1.89×10 -7乗となっております。陽性対照物質では1回目の値が3.92×10 -8乗で、2回目の値が5.46×10 -9乗、平均が2.23×10 -8乗となっております。

 5-HT2C受容体に対する1回目の値が1.18×10 -8乗で、2回目の値が1.0×10 -8乗から1.0×10 -7乗で、平均は算出できておりません。陽性対照物質では、1回目の値が7.28×10 -10で、2回目の値が4.57×10 -9乗、平均が2.65×10 -9乗となっております。

 EC50の値が幅を持った結果になっていることにつきましては、前回の指定薬物部会において質問いただいておりましたので報告させていただきます。

□□□に確認したところ、解析を非線形回帰で実施しており、反応率が10%~90%の値が2ポイント以上必要となるため、若干のばらつきにより非線形回帰ができない場合がありますが、データの再現性については問題ないものと考えております。10 -12から10 -5乗まで10倍ごとに8段階で濃度調整を確認しているため、10%~90%に収まるポイントが少なくなってしまう場合があります。今回の細胞は市販品で広く使用されている商品で、再現性の面では優れている商品です。設定ポイントの数が少なかったため起こっている現象と考えておりますと回答を受けております。

 海外における流通状況につきましては、2012年にスペインにおいて流通が確認されております。

 これらの結果から、6-APDBはモノアミン遊離促進作用を有し、運動活性亢進の作用を示す物質であると考えております。

 資料2-4を説明させていただきます。通称5-APBですが、指定薬物である5-MAPBなどと構造が類似する化合物です。行動・中枢神経症状について、マウスに5-APB2mg/kg20mg/kg50mg/kgを経口投与し、投与後30分、1時間、2時間の神経症状を観察したところ、2mg/kg投与群では、投与後30分後の観察時に払いのけ動作がやや亢進して認められております。投与1時間後の観察時では、払いのけ動作の亢進は消失しましたが、自発運動量及び耳介反射がやや亢進しました。投与2時間後の観察時には、全ての反応がほとんど認められませんでした。

20mg/kg投与群では、投与30分後の観察時から自発運動、異常歩行、耳介反射、角膜反射、払いのけ動作の亢進が認められております。投与後1時間では異常歩行は弱まりましたが、その他の反応が更に強く現れたのに加え、懸垂力の低下が認められております。投与後2時間では、これらの反応は同程度の強度で継続しており、更に異常歩行の亢進が認められております。

50mg/kg投与群では、投与30分後の観察時から、20mg/kg投与群で認められた反応が更に強い強度で現われたのに加え、5匹中3匹が痛反応を調べるために尾をピンセットでつまむと痙攣が起こりました。投与1時間後の観察時には、腹ばい歩行などの異常歩行が認められ、払いのけ動作や震えが30分後よりも更に亢進し、これらの反応は投与2時間後の観察時まで継続しました。また、50mg/kg投与群において、投与4時間後、4時間半後に1匹、投与24時間後に1匹の死亡が確認されております。

 運動活性に対する影響につきましては、5-APBを20mg/kg経口投与し、投与後180分の自発運動量を測定したところ、Fig.1110分間ごとの運動量の結果を示しております。対照群と比較して、投与後30分から増加傾向が認められ、特に50分~150分、170分~180分で有意な差が確認されております。

 Fig.12に1回の移動距離が3cm以上の大きい運動量を示しております。対照群と比較して、投与後30分から増加傾向が認められ、特に50分~150分と170分~180分で有意な差が確認されております。

 Fig.13に立ち上がり回数を示しております。対照群と比較して、投与後30分から増加傾向が認められ、特に90分~100分、120分~130分、150分と170分~180分で有意な差が確認されております。

 Fig.14に総移動距離を示しております。対照群と比較して、投与後30分から増加傾向が認められ、特に50分~150分、170分~180分で有意な差が確認されました。

 モノアミントランスポーター阻害作用について検討するため、モノアミントランスポーターを発現させたヒト胎児由来腎臓細胞(HEK293細胞)を用いて5-APBによるモノアミントランスポーター阻害作用について検討した結果を表に示しております。5-APBのドパミンに対するIC502.9×10 -6乗、セロトニンに対するIC502.7×10 -5乗となっております。陽性対照物質であるコカインのドパミンに対するIC503.8×10 -7乗。セロトニンに対するIC501.3×10 -6乗となっております。

 マイクロダイアリシス試験によるモノアミンの経時変化につきましては、マウスに5-APBを17mg/kgを経口投与し、投与3時間後までのセロトニン、ドパミン、ノルアドレナリンの量を経時的に測定したところ、投与後から測定終了までセロトニン、ドパミン、ノルアドレナリンが有意に増加することが確認されました。

 海外における流通状況につきましては、2010年にイギリスにおいて流通が確認されております。

 これらの結果からAPBはモノアミン遊離促進作用、ドパミン、セロトニン、トランスポーター阻害作用を有し、運動活性亢進の作用を示す物質であると考えております。

 以上の4物質について指定薬物として差し支えないと考えますが、よろしく御審議のほどお願いいたします。

○鈴木部会長 ありがとうございました。事務局より説明のありました4物質について、委員の先生方から御意見を頂きたいと思います。最初に、□□委員から流通実態などをお願いします。

□□委員 □□□□で行っている流通実態分析調査の結果を御報告します。最初の2化合物ですが、こちらの2化合物は白色粉末の形で国内の流入が認められ、その粉末の同定分析を行っています。後半の2化合物については、我々の流通実態調査では特に検出されていません。以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。御質問はいかがですか。御意見を頂きたいと思います。

□□委員 4物質とも指定薬物に指定することに異存はないのですが、2点ほどコメントというか、教えていただきたいことがあります。最初の二つの物質は、中枢刺激剤メタンフェタミン、あるいはアンフェタミンに類似ということで、陽性対照物質としてドパミンはGBR、ノルアドレナリンとセロトニンは抗うつ剤をお使いですが、構造が似ているということもあって、アンフェタミン、メタンフェタミンのIC50というのは、参考値はどの程度になるのでしょうか。

○鈴木部会長 事務局からお願いします。

○事務局 異なる文献になりますが、メタンフェタミンのドパミントランスポーターに対するIC50値が1.0×10 -6乗、ノルアドレナリンが6.4×10 -8乗、セロトニンは10 -5乗を上回る結果となっています。アンフェタミンについては、ドパミントランスポーターについては1.3×10 -6乗、ノルアドレナリンについては9.4×10 -8乗、セロトニンについては10 -5乗を上回るという結果が出ています。

□□委員 ありがとうございます。この対照物質は、IC50が審議対象の物質がどれぐらいの活性があるかを評価する上では参考にはなると思いますが、やはり麻薬なり覚醒剤なり、実験を同時に行わなくても参考値として入れていただくと分かりやすいのかと思います。GBRは動物実験に用いるリガンドですし、後二つは抗うつ剤ですので、これをもってしてこの審議対象の物質がどういう意味があるのかは、次にコカインが入っていますから大体は分かるのですが、やはり類似構造物質のものを参考値として、他の実験なり文献データでも結構ですので、載せていただける方が有り難いとは思います。

 次の2-2の物質も同様にアンフェタミン、あるいはどちらでも結構です、アンフェタミン、メタンフェタミンを入れていただいた方がいいのかと思います。

 もう一つは、これも何度かコメントを申し上げているので恐縮ですが、運動量ですが、この4物質とも30分以降に有意な差が出ているデータになっているのですが、これはきちんとハビチュエーション、馴化をきちんと手順を踏んでいないように思います。最初から高い運動量を示していますので。環境に慣れさせても、実験動物が動かなくなるハビチュエーションを行ってから薬物投与すると、これは中枢刺激剤ですから、恐らく対照の生理食塩水では全く動かないだろうし、対象物質でしたら明らかに10分後でも有意に変化があると。

 ですから、ハビチュエーションをしていないことを勘定に入れて考えればいいのでしょうが、解釈の仕方によっては、こういう物質は遅れて効果が出てきてずっと続くのだということの解釈につながるのは、あまりよくないのかと思いますので、きちんとハビチュエーションをした結果を出していただく方が。せっかく手間を掛けて実験をされるので、ハビチュエーションをした結果の方が、これは□□□□□□□□□□□□もそうですし、□□□□□□□□□□も最初から高い値が出ていますので、せっかくするのであれば、そういうハビチュエーションをきちんとしたデータを出していただく方がいいのではないかと思います。以上です。

○鈴木部会長 先生、今のはコメントでよろしいですね。

□□委員 はい。

□□委員 前回からもいろいろコメントをしているのですが、今回、全部データがきれいに、バインディングも構造もあって、非常に見やすくまとめられていて分かりやすくなったのですが、今、いろいろな検査機関によってデータフォーマットソフトだけ不均一な部分があるということで、そこを少しずつ整えていくことを提案したいと思っています。

 あと、集積してきた危険ドラッグもいっぱいあり、これだけ頻繁に審議してきて、集積しているデータをどのように集めて管理していくかは、次の問題になって出てくると思いますので、そういうフォーマットの検討を是非お願いしたいと思っています。将来的には、構造と受容体の活性相関だけではなくて、ここで出ている行動とそれとの関連もリンクして予測ができるシステムに構築し上げていくことを見据えて、これだけの資料を紙ベースでは少しもったいないので、何らかの形で管理できる仕組みを。班会議か何かを作って、関連の人が集まって、皆さんで検討することを提案したいと思っています。

○鈴木部会長 これは事務局からお願いできますか。

○事務局 指定薬物は現在2,300ぐらいあるのですが、それぞれ指定するに当たって使いましたデータは、積み上げますと相当膨大なものになってきていることもありますので、一度整理する必要はあるかと思っています。いろいろな物質の特性がありますので、それぞれによってどういうものがあるかの整理からまず始めるのかと思っています。

○鈴木部会長 よろしいですか。

□□委員 はい。

○鈴木部会長 ありがとうございます。

□□委員 □□委員が言われたことと同意見ですが、私自身も薬理が専門ではなくてこういう所に出席していて、結局、参考になるデータはここにまとめてくださっているこれだけなのですが、既に類似の化合物で指定薬物に幾つか指定されているわけですから、データベースとして必要に応じてそういうものと照らし合わせることによって、今回審議している化合物がどういう位置にあるのかも判断することは、とても重要だと思うのです。皆さんは多分頭の中に入っていらっしゃるのだと思うのですが、私などは全然分からないものですから、ほかのものとどうかと思いながら見ていますので、今、□□委員が言われたように、何かもう少し過去の資料と照らし合わせて、総括的にサーベイできるシステムがあったら便利だろうと思います。

□□委員 危険ドラッグのデータベースに関しては、□□□□□□□□□□□□で作成し公開しています。分析データとともに薬理データを公開する予定ですが、なかなか手が回らず、まだデータを反映していない状況です。今後、構造の物性、分析結果とともに、薬理データをデータベースに統合して公開していきたいと考えています。以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございます。

□□委員 個別の話ですが、資料2-1の物質の通称名です。我々はこの場で決して通称名を決めているわけではなくて、これはこういう通称があるよという意味でここに載っていると思うのですが、メタンフェタミンと非常に類似していますよね。全然話が違いますが、私が関わっていた医薬品の一般名を決めているときに、このような名前が出てきたら、すぐリジェクトだと思うのです。実はそう思いながらこれを見ていて、もし可能ならばというか、そういうものがあればという意味ですが、Methamnetamine以外にこの化合物を略称として呼んでいる名前があれば、そういうものも併記しておいた方が、将来間違いがないのではないかと思うのですが。ちょっと調べたのですが、出てこないのです。今、逆にMethamnetamineというワードを入れて□□□□□□で調べてみたのですが、出てこないのです。あまり使われていないのでしょうか。

○鈴木部会長 事務局でいいですか。□□委員の方がよろしいですか。

□□委員 例えばMethamnetamineという名称ですが、こちらは一部の販売サイトでは使われていたようです。Methamphetamineのフェニールがナフチルになった構造なので、「ph」が「n」になっただけだと考えていますが、そういう名称での販売が認められていたので、通称名として「Methamnetamine」が記載されていると考えています。

□□委員 そうですか。ほかの今まででもそうですが、□□□□□□で検索すると、通称名は結構出てくるので、こういうので使われているのだなと理解していたのですが、私の調べ方がまずかったのか、今回の通称名は引っかからなかったものですから。使われているということなら、我々はそれ以上どうしようもないので、結構です。

○鈴木部会長 ほかはいかがですか。よろしいですか。ありがとうございました。発言が出尽くしたと思いますので、審議をまとめます。ただ今御審議いただきました4物質は、いずれも医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第2条第15項に規定する指定薬物として指定することが適当であると決議してよろしいでしょうか。

 ありがとうございます。それでは、引き続き事務局より説明をお願いします。

○事務局 今後のスケジュール等について御説明します。本件の結果については、次回開催の薬事分科会で報告させていただく予定です。本日の結果を受け、指定薬物を指定するための省令改正の手続を進める予定です。また、いわゆる正規用途については、今のところ今回審議された4物質のうち物質No.2 2-[(メチルアミノ)メチル]-3,4-ジヒドロナフタレン-(2H)-オンに化学合成用途で有用性があるとの情報を確認しています。いずれにしても、可能な限り適正使用に支障を来さないよう対応する所存です。以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。本日の議題は以上です。事務局から、その他の連絡事項があればお願いします。

○事務局 次回の部会日程については、10月中を予定しています。正式に決まり次第、御連絡します。また、本部会の資料は回収させていただきますので、そのまま机の上に置いていただければと思います。以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございます。委員の先生方、本日は御審議ありがとうございました。以上をもちまして平成27年度第6回指定薬物部会を閉会します。

 


(了)

備  考
 本部会は、公開することにより、委員の自由な発言が制限され公正かつ中立な審議に著しい支障をおよぼすおそれがあるため、非公開で開催された

連絡先:医薬食品局 監視指導・麻薬対策課 課長補佐 渕岡(2779)

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