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2015年9月17日 第228回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会 議事録

職業安定局派遣・有期労働対策部需給調整事業課

○日時

平成27年9月17日(木)15:30〜


○場所

東京都千代田区霞が関1−2−2 中央合同庁舎第5号館
専用第12会議室(12階)


○出席者

(公益代表)鎌田委員、橋本委員、松浦委員
(労働者代表)石黒委員、清水委員、新谷委員、宮本オブザーバー
(使用者代表)秋山委員、小林委員、高橋委員、安達オブザーバー、大原オブザーバー

事務局

坂口派遣・有期労働対策部長、富田需給調整事業課長
手倉森派遣・請負労働企画官、戸ヶ崎主任指導官
木口主任中央労働衛生専門官、梶原中央労働基準監察監督官
木本需給調整事業課長補佐、綾、需給調整事業課長補佐

○議題

(1)労働者派遣法改正法の施行等について

○議事

○鎌田部会長 それでは、ただいまから第228回「労働力需給制度部会」を開催いたします。

 本日の出欠状況は、公益代表の竹内専門委員、労働者代表の柴田オブザーバーが所用により御欠席されると伺っております。阿部専門委員は体調がよろしくないということで、おいでになるかどうかまだわからないという状況です。

 本日は「労働者派遣法改正法の施行等について」を議題にいたしまして、公開で御審議をいただきます。

 それでは、議事に入りますので、カメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。御協力お願いいたします。

(カメラ退室)

○鎌田部会長 それでは、本日の議事に移りたいと思います。

 まず、議題の「労働者派遣法改正法の施行等について」でありますが、事務局から資料1から資料10について説明いただいた後に質問等の時間をとることとしたいと思います。

 事務局から説明をお願いいたします。

○木本補佐 まず、事務局から本日お配りしている資料を御説明いたします。

 本議題のため、事務局から資料を10種類、また参考資料を6種類、御用意してございますので、御確認ください。過不足等ございましたら事務局にお申しつけください。よろしいでしょうか。

 では、順に御説明させていただきます。

 まず、資料1「附帯決議に記載された事項のうち、政令・省令・告示以外において対応することとしている主な事項について」でございます。

こちらの資料は、附帯決議の主な事項とそれへの対応方針を整理したものでございます。附帯決議の事項数が非常に多いものでございますので、前回の部会において委員より明示的に御指摘のあった事項と附帯決議において許可基準に規定すべきとされている事項、また明確化すべきとされている事項など、主立ったものについてのみ記載させていただいております。それでも大部になってしまいますので、この中で、特に前回部会において委員より明示的に御指摘のあった事項の対応状況について御説明させていただきたいと思います。

 まず、1ページ目の二の3でございます。前回、清水委員より御指摘いただいた部分と認識しております。「現在、届出のみで特定労働者派遣事業を営んでいる小規模派遣元事業主への暫定的な配慮措置を検討するに当たっては、労働政策審議会における議論を踏まえ、優良な小規模派遣元事業主が不当に排除されることがないよう配慮しつつも、許可基準が派遣元事業主の雇用責任を担保するために果たしている役割に十分留意するとともに、当該配慮措置の期間が必要以上とならないように留意すること」でございます。

右側に対応方針を記載しておりますが、暫定的な配慮措置については許可基準として要領に記載すること、配慮措置の期間につきましては、暫定的な配慮措置ということを踏まえまして、期間の取り扱いに当たっては、しっかりその旨を留意していくことにしております。

 おめくりいただきまして、2ページの三の4でございます。こちらは前回、新谷委員より御指摘いただいた項目と認識しております。「改正後の第四十条の二第四項の規定に基づき、過半数代表者から意見聴取を行うときには、過半数代表者が管理監督者である場合、投票、挙手等の民主的な方法によらず使用者の指名等の非民主的・恣意的方法により選出されたものである場合等については、意見聴取手続が適正でないと判断されることに鑑み、過半数代表者の適正かつ民主的な選出について、厳正な確認、必要な指導等を行うこと」でございます。

右が対応状況です。「過半数代表者の適正かつ民主的な選出について、厳正な確認、必要な指導等を行う」ということで考えております。

 下の三の4でございますが、こちらも前回、新谷委員から御指摘いただいた項目と認識しております。「意見を聴取した過半数代表者が民主的な方法により選出されたものではない場合については、事実上意見聴取が行われていないものと同視して、労働契約申込みみなし制度の対象とすること」となっております。

右が対応方針です。「労働契約申込みみなし制度の対象とならない意見聴取の手続違反については、省令で規定することとしている。民主的な方法により選出されたものではない過半数代表者に意見聴取を行うことにより派遣可能期間を超えて有期雇用派遣労働者に係る労働者派遣を受け入れた場合については、労働契約申込みみなし制度の対象となる旨については、要領に記載し、周知する」ということにしております。

 4ページに飛びますが、五の1でございます。こちらは前回、新谷委員と石黒委員から御指摘いただいた項目と認識しております。「均衡を考慮した待遇を確保するため、派遣元事業主が派遣労働者の賞与や退職金等を含む賃金を決定するに当たって考慮し、勘案すべき内容について明確化するとともに、その周知を図ること」となっております。

右が対応方針です。「要領において明確化したうえで、HPやリーフレット等により周知する」ということで考えております。

 六の2でございます。こちらも石黒委員から御指摘いただいた項目と認識しております。「派遣元事業主に義務付けられる教育訓練の実施状況については、事業報告、派遣元管理台帳等によって確認し、その実施について適切な指導監督等を行うとともに、事業許可の更新の際には重要なチェック項目としてその適正かつ誠実な実施を確認し、基準を満たさない場合には更新をしないことも含め厳正に対処すること」となっております。

右が対応方針です。「適切な指導監督等を行う。事業許可の更新の際の重要なチェック項目として要領において記載したうえで、基準を満たさない場合には厳正に対処する」ということで考えております。

 5ページの六の4、こちらも石黒委員から御指摘いただいたものと認識しております。「派遣労働者のキャリアアップのためには、キャリア・コンサルティングが効果的であることに鑑み、派遣労働者の意向に沿ったキャリア・コンサルティングが実施されるよう、派遣元事業主に対し指導等を行うこと」となっております。

右が対応方針でございます。「派遣労働者の意向に沿ったキャリア・コンサルティングが行われるよう周知する」ということを考えております。

 続きまして、6ページの七の4でございます。こちらは新谷委員からの御指摘と認識しております。「労働契約申込みみなし制度の実効性を担保するため、派遣労働者に対してみなし制度の内容の周知を図るとともに、派遣労働者がみなし制度を利用できる状態にあることを認識できる仕組みを設けること」となっております。

右が対応方針です。「労働契約申込みみなし制度については、HPやリーフレット等により周知する。政府では、労働契約申込みみなし制度該当ケースについて、規定の趣旨を踏まえ周知するべき旨を要領に記載する。都道府県労働局は、派遣労働者の相談等に応じ、必要な調査等を行い、みなし規定の該当の参考となるよう、禁止業務に該当するか等について当該派遣労働者に伝える旨を要領に記載する」ということで考えております。

 資料1については以上でございます。

 続きまして、資料2は「労働者派遣法改正法に係る政令案の内容について」でございます。

こちらの資料は、前回の資料から変更点はございませんので、御説明は省略させていただきます。

 続きまして、資料3は「労働者派遣法改正法に係る省令案の内容について」となっております。

こちらにつきましては、本日、参考資料1として配付させていただいております「建議等と政令・省令・告示との対応について」、前回の部会でもお示しさせていただいた資料ですが、このうち省令の規定案としてお示しさせていただいたものを取りまとめたものとなっております。その際の資料から法令審査を経て表現ぶりが若干異なっている箇所もございますが、参考資料1のページ番号と対応しているものにつきましては、こちらの資料では括弧書きでページ番号を振らせていただいておりますので、適宜御参考いただければと思います。ページ番号を付していない部分がございますが、この項目につきましては、手続的な規定として今回新たに追加したものが主に記載されておりますので、その部分についてのみ抜粋して御説明をさせていただきます。

 まず、1ページ目でございます。「第一 労働者派遣事業の許可等」の「一 許可の申請等の添付書類」というところが追加されております。「労働者派遣事業の許可の申請を受けようとする者等が申請書に添付すべき書類に、次に掲げるものを追加すること」ということで「(一)第六の一の派遣元責任者講習を修了したことを証する書類」「(二)派遣労働者のキャリアの形成の支援に関する規程」「(三)派遣労働者の解雇に関する規程」「(四)派遣労働者に対する休業手当に関する規程」、こういったものを追加しております。

 続きまして、「第二 労働者派遣事業」の「一 事業報告書」の「1 事業報告の提出期限を、全て毎年六月三十日とすること」にしております。

 おめくりいただきまして、2ページ目の「3 法第二十六条第二項第三号の厚生労働省令で定める措置に、次に掲げるものを追加すること」ということで、法第26条第2項第3号というのが海外派遣の際に派遣先に求める措置となっておりますが、それとして以下の(一)から(五)までを追加するということになっております。内容につきましては、今回の改正におきまして、派遣先に新たに義務づけられた規定等について追加しているということになっております。

具体的には「(一)法第四十条第二項に規定する教育訓練の実施に係る配慮」「(二)法第四十条第三項に規定する福利厚生施設の利用の機会の付与に係る配慮」「(三)法第四十条第五項に規定する賃金水準に関する情報の提供その他の措置の実施に係る配慮」「(四)法第四十条の四に規定する派遣労働者の雇用に関する事項に関する措置」「(五)法第四十条の五に規定する労働者の募集に係る事項の周知」、こういったものを新たに追加するという形にしております。

 省令に係る主な追加事項につきましては、以上とさせていただきます。

 続きまして、資料4は「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針の一部を改正する告示案の内容について」となっております。

こちらにつきましても、先ほどの省令案と同じように、前回時の資料で規定案としてお示しさせていただいたものをまとめたものとなっております。追加しているものが何点かございまして、その中で主なものとして労働時間の関係と安全衛生の関係を追加しておりますので、その部分のみ御説明させていただきます。

 1ページ目の第一の「三 第二の五の派遣先との連絡体制の確立を次のとおりとすること。派遣元事業主は、派遣労働者の就業の状況が労働者派遣契約の定めに反していないことの確認等を行うとともに、きめ細かな情報提供を行う等により、派遣先との連絡調整を的確に行うこと。特に、労働基準法第三十六条第一項の時間外及び休日の労働に関する協定の内容等派遣労働者の労働時間の枠組みについては、情報提供を行う等により、派遣先との連絡調整を的確に行うこと。なお、協定の締結に当たり、労働者の過半数を代表する者の選出を行う場合には、労働基準法施行規則第六条の二の規定に基づき、適正に行うこと。また、派遣元事業主は、割増賃金等の計算に当たり、その雇用する派遣労働者の実際の労働時間等について、派遣先に情報提供を求めること」としております。

 ページが飛びまして、5ページの「五 第二の十二として、安全衛生に係る措置に次の内容を追加すること」としております。「派遣元事業主は、派遣労働者に対する雇入れ時及び作業内容変更時の安全衛生教育を適切に行えるよう、当該派遣労働者が従事する業務に係る情報を派遣先から入手すること、健康診断等の結果に基づく就業上の措置を講ずるに当たって、派遣先の協力が必要な場合には、派遣先に対して、当該措置の実施に協力するよう要請すること等、派遣労働者の安全衛生に係る措置を実施するため、派遣先と必要な連絡調整等を行うこと」というものを書いております。

 資料4の説明は以上とさせていただきます。

 続きまして、資料5は「派遣先が講ずべき措置に関する指針の一部を改正する告示案の内容について」となっております。

こちらにつきましても、前回お示しさせていただいた派遣先指針の規定案をまとめたものとなっております。こちらにつきましても、労働時間、安全衛生に関する項目が主に追加されておりますので、その部分のみ御説明させていただきます。

 2ページの「五 第二の十一の派遣元事業主との労働時間等に係る連絡体制の確立に次の内容を追加すること。労働者派遣法第四十二条第一項及び第三項において、派遣先は派遣先管理台帳に派遣就業をした日ごとの始業及び終業時刻並びに休憩時間等を記載し、これを派遣元事業主に通知しなければならないとされており、派遣先は、適正に把握した実際の労働時間等について、派遣元事業主に正確に情報提供すること」というものでございます。

 また、5ページの「八 第二の十七の安全衛生に係る措置に次の内容を追加すること。派遣先は、派遣元事業主が健康診断等の結果に基づく就業上の措置を講ずるに当たって、当該措置に協力するよう要請があった場合には、これに応じ、必要な協力を行う等、派遣労働者の安全衛生に係る措置を実施するために必要な協力や配慮を行うこと」ということでございます。

 資料5につきましては以上でございます。

 続きまして、資料6は「労働者派遣法施行規則第一条の四第一号の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準について」ということで、キャリア形成支援制度のことについて記載しております。

こちらの内容については、前回お示しさせていただいた告示の規定案をそのまま写しているものとなっておりますので、説明は省略させていただきます。

 資料7は「労働者派遣法施行規則第二十九条の二の規定に基づき厚生労働大臣が定める講習の内容について」ということで、派遣元責任者講習のことを定めている告示でございます。

こちらにつきましても、前回お示しさせていただいた規定案をそのまま写しているものでございますので、説明は省略させていただきます。

 資料8に入る前に、前回の部会において委員より御指摘いただいた事項についての御説明をここでさせていただきたいと思います。

 まず、小規模事業主に対する特例措置について、常時10人以下とする、あるいは常時5人以下とすると分けている根拠について清水委員から御指摘がございました。

こちらにつきましては、平成24年派遣労働者実態調査報告の派遣労働者数階級別の割合によりますと、就業している派遣労働者数階級の1から4の階級が全事業所の69%、5から9の階級が全事業所の15.8%となっておりまして、これら2階級で全体のおよそ85%を占めるものとなっております。派遣労働者が就業している事業所は中小企業事業主が主なもので、とりわけ10人以下の中小企業事業主が85%超を占めておりますので、この実態調査を踏まえて、暫定的な配慮措置として常時10人以下雇用している中小企業事業主への措置を講じるとともに、特に5人以下の小規模事業主につきましては、全体の約7割を占め、資産要件が満たせず、移行できない場合の影響も大きいということで、常時5人以下雇用している小規模事業主については、3年間の限定的な配慮措置として資産要件をさらに引き下げるとしたものでございます。

 もう一つ、指摘事項ですが、附帯決議の八の4の中で、キャリアアップ措置のため、派遣労働者に関する情報を中長期的に管理する体制を整えるということを求められておりますが、許可基準のほうにおきましては、労働契約の終了後3年保存することと書かれておりまして、このこととの関係はどうなっているのかという御指摘が新谷委員よりございました。

この点につきましては、国会でも御議論いただいた点でございますが、派遣契約終了後から3年間の保存が義務づけられている派遣元管理台帳につきましては、無期雇用派遣労働者などについて中長期的な観点からキャリアアップを図ることができないのではないかといった問題提起をいただいておりました。今回の許可基準では、起算点を派遣契約の終了後からとするのではなくて、労働契約の終了後としておりまして、中長期的な観点からキャリアアップを図るという観点からは問題ないものと考えております。雇用期間中は情報を管理し続けるということになると考えております。

 3つ目でございます。今回の改正により派遣先に課される福利厚生施設の利用に関する配慮義務につきまして、その対象となる福利厚生施設について列挙されている3つの施設でよいのかといった御指摘が石黒委員からございました。

省令案につきましては、建議において定められた施設を今回記載させていただいているものでございます。安全衛生法のお話もございましたけれども、安全衛生法上の義務は安全衛生法上の義務として履行していただくべきもので、派遣法上の義務とは趣旨が異なっておりますので、派遣法上の配慮義務にはなじまないものと考えております。

 4つ目でございます。均衡待遇に関して慶弔休暇を派遣労働者も取得できるようにするため、派遣元が派遣労働者に取得させるよう要領などへの明記をしていただきたいといった御指摘も石黒委員からございました。

慶弔休暇につきましては、一般に福利厚生として実施されている企業が多いものと考えておりますので、この場合、派遣法上、派遣元に課せられた配慮義務の対象になると考えております。

 5つ目でございます。附帯決議の五の3におきまして、通勤手当に関して労働契約法の規定を派遣元指針に規定するとされております。この点につきまして、基本給と別枠で支払いをするよう担保するべきという御指摘を石黒委員よりいただいておりました。

通勤手当につきましては、派遣労働者に限らずその支払いのあり方は多様でございまして、労使の合意により定まるものと認識しております。派遣労働者の場合、労働者派遣法に基づく派遣先の労働者との均衡を考慮することとなるほか、有期雇用の場合については、労働契約法に基づいて同じ派遣元に雇用される無期の労働者との相違が不合理と認められるものであってはならないとされております。比較対象の通勤手当の支払いのあり方も多様であることが考えられることから、一律に別枠の形にすることを求めるのは困難ではないかと考えております。附帯決議を踏まえまして、まずは労働契約法の適用があることについて指針に基づいて周知してまいりたいと考えております。

 なお、課税上の取り扱いについても前回御指摘があったと思いますが、通勤手当につきましては、給与等とは別に支給した場合には所得税等の課税標準には含まれないが、給与等の内数として支給した場合には所得税等の課税標準に含まれるという取り扱いになっておりまして、その事実について知らない方もおられると考えられますので、要領などに記載して周知してまいりたいと考えております。

 続きまして、キャリアアップ措置につきまして、派遣労働者との相談に基づいた実効性あるといった趣旨を追記していただくことも検討してほしいという御指摘が石黒委員からございました。

附帯決議を踏まえまして、派遣元事業主が個々の派遣労働者について適切なキャリアアップ計画を当該派遣労働者との相談に基づいて策定し、派遣労働者の意向に沿った実効性ある教育訓練などが実施されることが望ましいといったことにつきましては、要領において明らかにするとともに、ホームページなどを通じて周知してまいりたいと考えております。

 前回の部会での御指摘についての宿題という形で御説明をさせていただきました。

 続きまして、資料の御説明に戻らせていただきます。資料8「日雇派遣について」でございます。

こちらは、建議の中で「今回の制度全体に係る見直しと併せて実施することを検討することが適当」とされておりまして、具体的にはマル1とマル2の2つがございました。1つ目が「労働者が日雇派遣による収入に生計を頼ることがないようにしつつも、現在の年収要件を見直すことにより雇用の機会を拡大すること」、2つ目が「教育訓練を十分に受けていない労働者が日雇派遣に従事することによる労働災害の発生を防ぐこと」の2つでございました。

 まず、「日雇い派遣労働者の年収要件の見直しについて」御説明させていただきます。

現行の考え方でございますが、日雇い派遣につきましては、必要な雇用管理がなされず、派遣労働者の保護に欠けることから、原則禁止としております。この点、生活のためやむを得ず日雇い派遣の仕事を選ぶことのない水準にある者については、派遣労働者の保護が欠けるおそれが少ないと考えられるため、原則禁止の例外としているという整理でございます。その上で、標準生計費の2倍程度の年収があれば、生活のためやむを得ず日雇い派遣の仕事を選ぶことのない水準であるという認識のもとに、この水準を500万円としているというのが現在の考え方でございます。

 おめくりいただきまして、この点について見直しに当たっての考えとして以下のようにしてはどうかと考えております。まず、基本的事項といたしまして、1つ目は「『生活のためやむを得ず日雇派遣の仕事を選ぶことのない水準』という立法趣旨は維持」、2つ目は「『主たる生計者でない場合』と『副業として日雇派遣に従事する場合』の2つの年収要件を同額とすること」、3つ目は「分かりやすい額とすること」、こういったことを基本としてはどうかと考えております。

 この際の論点として以下のようなことが考えられます。1つ目が「標準生計費という支出ベースの数字を用いることが適当か(「年収要件」であることから、収入ベースの数字を用いる必要はないか)」ということ、2つ目が「『生活のためやむを得ず日雇派遣の仕事を選ぶことのない収入水準』といったときに、標準生計費のみ(支出ベース又は収入ベース)を考慮することが適当か(一定程度上回る額とする必要はないか)」といった論点があると考えております。

 続きまして、「日雇派遣労働者に対する労働災害について」でございます。

現状の課題として3つほど挙げております。1つ目が「日雇の派遣労働者については、従事する業務について経験のない派遣労働者や経験の浅い派遣労働者が多い」ということ、2つ目が「日雇の派遣労働者については、直前で交替すること等もあり、安全衛生体制を派遣元事業主において整備する必要がある」ということ、3つ目が「日雇の派遣労働者に係る安全衛生教育について、派遣元事業主の理解が乏しい」ことがございます。

 こちらに対する対応方針として以下のようにしてはどうかと考えております。1つ目が「派遣元事業主と派遣先との密接な連携」、これを派遣元指針、派遣先指針において規定するということでございます。2つ目が「労働安全衛生教育の実施体制の整備」ということで、これは許可基準による対応が考えられるものとしております。3つ目としまして「上記に加え、日雇指針において、日雇派遣労働者には従事する業務の経験が浅い者が多いことを踏まえた安全衛生教育の実施の在り方を規定することを検討」ということで考えております。

 資料8については以上でございます。

○綾補佐 続きまして、資料9、資料10について御説明させていただきたいと思います。

 資料9、資料10につきましては、前回お出ししたものを若干リバイスしたものということでございますので、ポイントだけ絞って御説明をしたいと思います。

 前回は、改正後新たに追加するもののみ取り出して許可基準を書かせていただいた資料を出させていただいたと思いますが、今回は許可基準全体について書かせていただいています。アンダーラインが引かれているところにつきましては、新たに今回の改正によって許可基準につけ加えるものということで、今回の資料を見ていただくと許可基準全体がわかるというたてつけになっております。

 許可基準につきましては、法の7条1項1号から4号にそれぞれ要件が書かれておりまして、その要件についてマル1、マル2、マル3、マル4という形で書かれているところでございます。今回、さらにその解釈として具体的にどういう許可基準かということを業務取扱要領の中に書き込んでいくということになろうかと思います。

 マル1は省略させていただきます。

 マル2でございます。前回も御説明しましたが、「雇用管理を適正に行うに足りる能力を有するものとして厚生労働省令で定める基準に適合するものであること」ということで、これは省令の中にも書かせていただいておりますが、「派遣労働者のキャリア形成支援制度を有すること」、さらに追加しまして「教育訓練等の情報を管理した資料を労働契約終了後3年間は保存していること」「無期雇用派遣労働者について、労働者派遣契約の期間の終了のみを理由として解雇できる旨の規定がないこと。また、有期雇用派遣労働者について、労働者派遣契約終了時に労働契約が継続しているときは、当該労働者派遣契約の期間の終了のみを理由として解雇できる旨の規定がないこと」をつけ加えさせていただいております。

その下ですが、これは、労働基準法に基づく休業手当をきちんと支払うという規定があるということです。

その下は、先ほども資料8でも少しありましたけれども、派遣労働者に対して労働安全衛生法第59条に基づいて実施が義務づけられている安全衛生教育の実施体制を整備しているということ、これも許可基準の中につけ加えたいということでございます。

 最後のところは、前回も同様のものを入れていましたが、前回はちょっと誤りがありましたので、ここで訂正させていただきたいと思います。「雇用安定措置の義務を免れることを目的とした行為を行ったことを労働局から指導され、それを是正していない者ではないこと」でございます。語尾のところが前回の資料は「是正していないこと」というふうに全く逆のことを書いておりまして、誤植がございました。今回の資料は正しいので、訂正をさせていただきます。大変失礼いたしました。

 マル3は、個人情報を適正に管理するということでございます。

 マル4が「事業を的確に遂行するに足りる能力を有するものであること」ということで「資産の総額から負債の総額を控除した額が『2,000万円×事業所数』以上、現預金『1,500万円×事業所数』以上であること」「事業所の1がおおむね20平方メートル以上であること」の基準がありますが、それにつけ加えて、小規模事業主につきましては、資産要件を暫定的な配慮措置として軽減させていただくということで、10人以下の場合は基準資産額を1,000万円、現預金額を800万円、施行後3年に限りでございますが、5人以下である中小企業事業主につきましては、基準資産額500万円、現預金額400万円ということで御提案させていただいているところでございます。

 おめくりいただきまして、許可条件でございます。これにつきましても同様でございまして、許可条件全体につきまして、新たにつけ加えたものはアンダーラインを付したところでございますので、これで全体像がわかるということでございます。

 許可条件のマル1として「専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的として行うものではないこと」、マル2として「派遣先における団体交渉又は労働基準法に規定する協定の締結等のための労使協議の際に使用者側の直接当事者として行う業務について労働者派遣を行うものではないこと」、マル3として「労働保険・社会保険の適用基準を満たす派遣労働者の適正な加入を行うものであること」、新たにマル4として「無期雇用派遣労働者について、労働者派遣契約の期間の終了のみを理由として解雇しないこと。また、有期雇用派遣労働者について、労働者派遣契約終了時に労働契約が継続しているときは当該労働者派遣契約の期間の終了のみを理由として解雇しないこと」、マル5として「労働者派遣事業を行う事業所を新設する場合においても、『許可基準』の所定の要件を満たすこと」、マル6として「事業所を新設する場合にあっては、届出を行うに先立って、事業主管轄労働局又は事業所管轄労働局に事業計画の概要、派遣元責任者となる予定の者等について説明を行うこと」ということでございます。

 資料9につきましては、簡単でございますが、以上といたします。

 資料10につきましても、前回簡単に御説明させていただきましたので、ごく簡単に触れさせていただきたいと思います。

資料9でキャリア形成支援制度を有するということで申し上げましたが、具体的に内容についてどういうことをそろえているものがキャリア形成支援制度と呼べるのかということにつきまして、業務取扱要領に定めていきたいと考えているものでございます。

 中身でございますが、1つ目として「派遣労働者のキャリア形成を念頭に置いた段階的かつ体系的な教育訓練の実施計画を定めていること」でございます。この具体的な内容でございますが、教育訓練の内容として、マル1で「全ての派遣労働者を対象としたものであること」、マル2で「教育訓練が有給かつ無償で行われるものであること(4の時間数に留意)」、マル3で「実施する教育訓練が派遣労働者のキャリアアップに資する内容のものであること」、なぜこの教育訓練がキャリアアップに資するかということについては提出する計画に記載が必要であるということでございます。マル4は、「入職時の教育訓練が含まれたものである」ということでございます。マル5は「無期雇用派遣労働者に対して実施する教育訓練は、長期的なキャリア形成を念頭に置いた内容のものであること」でございます。

2つ目は「キャリア・コンサルティングの相談窓口を設置していること」でございます。この部分につきましては、マル1では、キャリア・コンサルティングの知見を有する担当者がきちんと配置されているということ、マル2で「全ての派遣労働者が利用できること」、マル3で「希望する全ての派遣労働者がキャリア・コンサルティングを受けられること」、これを要件にしていきたいと考えております。

 3つ目は、きちんと手続が規定されているということでございます。事務手引、マニュアル等が整備されていることを具体的に見ていきたいと考えております。

 4つ目は「教育訓練の時期・頻度・時間数等」というところでございます。マル1で「派遣労働者全員に対して入職時の教育訓練は必須であること。キャリアの節目などの一定の期間ごとにキャリアパスに応じた研修等が用意されていること」という内容でなければならないと考えております。マル2は代表例を挙げさせていただいておりますが、「実施時間数については、フルタイムで1年以上雇用見込みの派遣労働者一人当たり、毎年概ね8時間以上の教育訓練の機会の提供が必要であること」、マル3は「派遣元事業主は上記の教育訓練の実施に当たって、教育訓練を適切に受講できるように就業時間等に配慮しなければならない」ということを定めさせていただいております。

 以上でございます。

○鎌田部会長 ありがとうございます。

 それでは、御質問を受けたいと思いますが、資料8の日雇い派遣については今回初めて資料が提出されておりますので、まずは前回の続きの議論を優先して行いまして、その後、資料8の日雇い派遣について御質問等を伺いたいと思います。

 それではまず、資料8以外について何か御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。

 秋山さんから。

○秋山委員 資料2の政令案についての「第二 経過措置」ですが、現在、労働者派遣事業の許可を受けている派遣元企業がことし9月30日以降に更新を行う際の許可基準は、1回目に限り、従前の基準、つまり旧法の基準が適用されるものという理解でよろしいのでしょうか。

○木本補佐 改正法施行前にされた申請についてはそのようになっております。

○鎌田部会長 よろしいですか。

○秋山委員 ありがとうございます。

○鎌田部会長 では、新谷委員。

○新谷委員 今、部会長のほうから初出の資料8ということをおっしゃられましたが、初出の資料はいっぱいあって、資料1も初出ではないかと思います。とにかく机に載らないぐらいの資料が今、置かれています。これに基づいて、あとどれくらい時間があるのかわかりませんが、論議をしなければいけないということになります。

 今回の改正は、冒頭に私から、成立から施行までの間が異常なくらい短いということを申し上げました。実働で平日で9日間しかないので、成立4時間後からこの審議会が始まっているのですが、多くの派遣労働者の方々がこの法律が施行されることによって自分たちの雇用、労働条件が一体どうなるのか、固唾をのんで見守っておられると思います。そういった意味で、労政審での論議というのは非常に責任が重いと思います。

その上で、各論に入る前に、冒頭にも申し上げましたけれども、国民の皆さんに対してこの改正内容、具体的に今日配られている資料2から始まる政令・省令・指針といった内容をどのように周知して、国民から意見を聞くのか、これは総務省のほうでパブコメの手続が定められていると思いますが、これを一体どのように考えているのかということをまずお聞かせください。

○富田課長 パブリックコメントの件でございますが、これについては、新谷委員からありましたとおり、成立から施行までの時間が非常に短い中で行うということでございまして、15日の審議会において規定の案を示しておりますので、15日の審議会終了後から十何日の間、今日までの間、パブリックコメントを出していただいているということでございます。

○新谷委員 この手続に関して総務省はパブコメのルールを決めていると思います。開示期間、意見の募集期間、30日間とたしか標準ルールで決めてあると思います。今、話があったように、15日の審議会が終わった後に開示をして、今日中にということなのですが、一体何日間あるのですか。15日の審議会が終わったのが夕方だと思いますけれども、この内容は一体いつホームページで出したのでしょうか。国民の目に触れられるようになった正確な時間は何時でしょうか。一体パブコメをどのように考えているのか、総務省が考えている30日ルールとの関係で国民への情報の周知、意見の聴取の重要性どう考えるのか。我々には審議会の委員として重い責任あるわけですので、その点についてもお聞かせいただきたいと思います。

○富田課長 時間については確認いたしますので、後ほどお答えをしたいと思います。

 今おっしゃいましたルールでございますが、もちろん私どもも原則30日ということは重々承知しているわけでございます。一方で、施行までの期間が非常に短いということで、やむを得ずこのような短い期間になってしまったということでございます。したがいまして、そういう意味では、私どもとしても、なぜもっと早くお示しできなかったかということについては非常に責任を感じているところでございまして、国民の皆さんに対しましても、申しわけないとは思っております。

○新谷委員 これも始まるとき申し上げたように、今回の異常な短期間の周知期間の中でやり切らないといけないというのはわかるのですが、マイナスの影響を受けかねないのは派遣労働者の方々なのです。そこは行政官として、きちっと行政として対応できる体制をつくっていただきたい。国会で審議されているときから、有期の専門26業務の方々がこの法案の改正に伴って既に契約の変更なり更新打ち切りを通告されるという問題が生じてきているわけです。改正法は成立して施行日も決まっているので、今まさしく政令・省令・指針を論議していますけれども、それはもちろんこの部会で議論しますが、行政としてそういった問題に対して、周知だけではなくて、一体どのような対処をするのかというのを教えてください。

○富田課長 附帯決議でも、今おっしゃいました26業務の問題等についていただいているところでございます。それ以外についても、附帯決議でいろいろと講ずべきことについては求められているところでございまして、その一部については資料1の中でも書いているわけでございます。今おっしゃいました26業務の方の問題については、11日ですか、一部申し上げましたけれども、まず雇いどめ等が起こらないようにすることが重要でございますので、国会審議中から私どもとしては業界団体のほうにそういうことは行わないように要請しておりまして、業界団体を通じて傘下の企業の皆様にも周知いただいているというところでございます。

 それに加えまして、私どもとしましても、制度を速やかに周知する。雇用安定措置というのは義務でございますので、そういうことを契機として雇いどめすることはあってはならないということは周知する必要がございますし、御不安に感じられる方につきましては、労働局に相談窓口を施行と同時に速やかに設けまして、対応させていただくということを考えているところでございます。

○新谷委員 時間もないのでこれ以上申し上げませんけれども、業界での集団指導も重要ですけれども、もともとこの業界は業界団体のカバー率が非常に低いのです。数万社ある事業所の中できょうお越しになっているオブザーバーの団体にしたって、800社とか80社ぐらいしかカバーできていないわけで、そこで集団指導を行ったといってどのくらい裾野まで伝えられるのか、これは一番問題だと思います。ですから、厚労省として、全国の労働局職業安定部、総力を挙げてこの施行に備えるということをぜひやっていただきたいということをまずお願い申し上げたいと思います。

 その上で、中身について質問させていただきます。まず、きょう初出の資料1の二の2と二の3のところです。これはどちらも共通するので、初回の許可のところ、先ほど秋山委員から御質問があった点とも関連しますが、検討項目が入って、右の対応方針の中で「審議会への報告を行う中で検討を進める」と書いてあります。それと暫定期間の取り扱いについても留意をすると書いてありますが、これは、初回の許可について3年を短縮するかどうかというのは、非公開の労政審の需給部会の中で許可あるいは更新の申請が出てきたときに、違反が多い、あるいは暫定措置を設けている資産要件が低いところで違反が多いとかいうものが出てきたときに、審議会の中で直ちにそのあり方の見直しをするという理解でいいのかどうかというのを教えていただきたいと思います。

○富田課長 二のところで、これは建議でいただいたものでございまして、やはり最初の許可のときというのは、特定からの移行の場合は別ですが、一般の許可申請は事業実績がないところがほとんどでございますので、それはやはり1回目の更新のときもしっかり見ましょうということを建議の中でもいただいているわけでございます。したがって、私どもとしましては、労政審に最初の許可更新の際は報告を申し上げるということでございます。新谷委員からございましたとおり、その際に非常に問題がたくさん出てきているということがあって、公労使の各委員から初回の許可のあり方について検討すべきではないのかという御指摘をいただいた場合には、速やかに検討を行うということだと理解しております。

○新谷委員 たくさんありますので、次に行きます。

 同じ資料の2ページのところの三の4です。これは過半数代表者からの意見聴取のところで、附帯決議の内容は今回抜いてもらったのですが、対応方針のところに「過半数代表者の適正かつ民主的な選出について、厳正な確認、必要な指導等を行う」と書いてありますが、厳正な確認というのは一体どうやってやるのか、教えてほしいのです。

実は、資料3の省令の6ページに、意見聴取に際して書面に記載し、3年間保存するというものの中に、3の(一)で「意見を聴いた過半数組合の名称又は過半数代表者の氏名」と書いてあります。どのような方法で選出されたかというのがわからないと厳正な確認はできないではないかと思います。例えば類似の届け出ですと、三六協定の監督署への提出の際の様式9号には選出の方法を書く欄があります。それによって監督署は過半数代表者の選出方法について確認するという手続をやっていると思います。それは厳正な確認だと思いますが、資料1に書かれている厳正な確認について、要領にどう記載されるのか、あるいは現場の第一線の職業指導官の確認はどう行うのか、私としては、省令の3の(一)に選出方法について記載しないと確認できないではないかと思っていますが、考え方を教えていただきたいと思います。

○富田課長 ここのところにつきましては、国会あるいは当審議会においても、過半数代表が適切に選出されているかどうかは非常に重要であるということを強く御指摘いただいているところでございますので、私どもとしましても、指導監督の際には重点的にやる必要があるということでございます。

 厳正な確認をどうして行うのかということでございますが、現時点において考えておりますのは、やはり実際に派遣先のほうからどのような選出をしているのかを伺う、それだけでは裏がとれませんので、実際の労働者のほうからも伺うといった裏どりの作業といったものなどを用いて確認していって、もし問題があれば厳正な対処を行っていくということを考えております。

○高橋委員 進め方について申し上げます。冒頭、新谷委員から、施行日が間近に迫っている中でというコンテクストの中でいろいろ御指摘があったことはまさにそのとおりだと思います。従って、我々としては、需給部会として付託されている政令・省令・告示の内容をまず早期に優先して固めていくべきだと考えます。その上で、新谷委員がいろいろ御質問されていることについて、質問するなということを申し上げるものではありませんが、まずは政令・省令・告示等を優先して議論するべきであって、資料1以外のものについて優先的に審議を行って、可能であるならば、本日中にまとめを行うというくらいの考え方で議事をお進めいただきたいと強く要望いたします。

 以上でございます。

○鎌田部会長 今の件についてですか。どうぞ。

○新谷委員 今申し上げているのは、まさしく省令に記載するべきではないかという根拠を附帯決議の中から引っ張ってきているわけで、別に資料1のことだけを論議しているわけではございません。資料3に基づく省令への書き込みに不足しているということを申し上げているわけでして、十分な論議が必要だと私は思っています。

 以上です。

○高橋委員 そうであれば、関連する部分だけを発言してください。少なくとも先ほどの発言の冒頭の部分は省令に関係ありませんでした。

○鎌田部会長 要するに、時間が切迫する中での御質問ということでございますので、当委員会としても効率的に進めたいと思っております。

 新谷さん、御質問を幾つかまとめたような形でしていただければ、とりわけ省令・指針等にかかわること、固まるごとに御質問していただければありがたいと思いますが、よろしくお願いします。

○新谷委員 時間がないのは我々の責任ではないということを何回も申し上げています。それも承知の上で、政府・与党が施行日を9月30日に決定したわけですから、それは政府の責任ではないのですか。我々審議会の委員はこういう大事な内容を十分な時間をとって論議しなければいけない。一方で、施行日はもう法律によって決められてしまっている中でどうするのかという、冒頭申し上げたように、二律背反の中で苦しんでいるわけです。高橋委員がおっしゃることもわかるのですが、期限が迫っているので、それまでに仕上げる必要があると思いますが、申し上げたように、これは派遣労働者のまさしく権利と処遇にかかわる話ですので、非常に大事な話なのです。だから十分な時間をとって論議をしなければいけない。足らないのだったら時間をかけてやればいいのです。別に予定調和的にいつまでに仕上げるという必要はないわけです。とはいえ、29日までには上げないといけないのはわかります。それは十分に論議の前提として考えていただきたいと思います。

 その上で、では、省令のかかわるところを申し上げますが、省令の中身というのは資料1の附帯決議の中身を受けての話ですので、資料1と対になって話さないとできませんので、資料1のほうに戻っていただいて、2ページの三の4です。ここに過半数代表の取り扱いについて、不利益取り扱いについての規定がございます。これは省令で規定するということになっているのですが、ここの附帯決議には2つのことが書いてあります。過半数代表者であること、もしくは過半数代表者になろうとしたこと、要するに立候補の意思を示して落ちてしまった可能性もある方、自分は意見を表明したいという方も対象として不利益取り扱いしてはならないとなっているのですが、資料3の省令にはそこが入っていないのです。ここは何で落としているのかということを教えていただきたいと思います。

 部会長から一遍に言えということなのですが、初出の資料で、今、配られたばかりなので、どこに書いてあるかも含めて対比をしないといけないので、一個ずつやらせてください。

○鎌田部会長 では、今の点について、資料1の三の4、2ページ目の真ん中あたりのことですね。

○木本補佐 不利益取り扱いの部分について御説明させていただきます。要綱上は簡潔に記載するということで短くまとめさせていただいておりますけれども、実際の規定の中で想定しておりますのは、過半数代表者であること、もしくはなろうとしたこと、両方ともきちんと書こうと考えております。

○石黒委員 資料1のところで関係あるところなのですが、4ページの附帯決議の六の2のところで書かれていた、事業報告の中身もしくは派遣元台帳の管理によって教育訓練をちゃんとやっているかどうかという話でございます。派遣元の指針のところも含めてチェック項目として厳正に対処するという書きぶりなのですが、全員がきちんとやられていない、100人中1人でもそういう教育ができていない者がいた場合は厳正に対処するぐらいの書きぶりで書いていただきたいと思っております。

○鎌田部会長 今の点について。

○富田課長 今、許可基準の話と資料の話と両方あるかと思いますけれども、まず、先ほど資料10で申し上げました教育訓練の許可基準というものについては、許可申請をする際に内容について全員が対象になっているかどうかというのを確認して許可を行うということで適正に対応してまいります。

 指導監督のほうでございますが、出されました計画に基づいてやられているのかどうかということは指導監督の際にチェックを行いまして、もちろんこれは義務規定でございますので、適切にやられていないということで指導して、それでも是正されないということがあれば許可の取り消しも含めて厳しく対応していく。なおかつ、実施状況につきましては、事業報告等によっても報告を求めることにしております。教育訓練のところは今回の大きな改正事項の一つだと考えておりますので、我々としましても、重点事項と考えて取り組んでまいりたいと考えております。

○石黒委員 もう一つ。

○鎌田部会長 繰り返しになりますが、省令案のほうで疑問がある場合には少しまとめたような形でいきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 どうぞ、清水委員。

○清水委員 今度の省令にしても法律にしてもそうなのですが、今のキャリアアップの保存期間の問題でもいろんなところで3年というふうに出てくるわけです。省令との関係でいくと、資料3の6ページの過半数代表組合との関係でも書類の保存期間が3年になっている。今回の場合には、1回目に反対を表明いたしました。それでも説明してやりました。その次、3回目。そうすると3年間ということは、要するに前の回のことしかわからないわけですね。当然、2回目に過半数組合が反対の意思を表したということの関係でいくと、この3年間という規定は余りにもおかしいのではないか、不合理だと思います。ここはぜひ、数字で言うのかどうかということはありますが、少なくとも前々回の過半数組合との説明なり協議の中身なり意見がちゃんとわかるような、そういう仕組みに変えていただきたいという意見です。

○鎌田部会長 意見ということですが、どうぞ。

○富田課長 御指摘につきましては、受けとめさせていただきます。

なぜ3年なのかということについて申し上げますと、派遣法あるいは他法令の労働基準法等もそうなのですが、管理台帳や書類の保存ということについては一般に3年保存となっておりまして、他法令、他の規定とのバランスで3年になっているということでございます。

ただ、清水委員がおっしゃっているように、3年だと確認ができないのではないか、なおかつ指針において、今回、指針もお示ししておりますけれども、2回異議があった場合については、より慎重に検討して説明しなければいけないということがありますので、それについては、私どもが指導に入るときに、適切に行われているのかどうかについては派遣先に対してしっかりと確認をしてまいりたいと思っております。

○清水委員 省令だから、3年と書かれればこれが数字の根拠を持つわけだから、実際の運用のところでやるというのであればもう少しここの書きぶり等を、ただ毎年やられれば3年間という書類の保存期間もわかりますが、3年に1回なわけだから、そういう意味では、もう少し善処してもらいたい、意見を取り上げてもらいたいと思います。

○新谷委員 関連して。

○鎌田部会長 どうぞ。

○新谷委員 私もそれを思っていまして、今回、期間制限を実質的に撤廃して、派遣先過半数代表者、過半数労働組合の意見の聴取だけで、期間制限が実質的に外れていく。過半数代表者の意見聴取というのは従来以上に重みを増しているわけですね。省令案の6ページのところにずっと書かれていて、しかも、これは民主的に選ばれた代表者ではない者の意見聴取はみなしの対象にするというのが今回入ってきているわけなので、そういった意味では、省令と指針との組み合わせになってくると思いますが、6ページの3年間保存するというものは、先ほど申し上げたように、選出の方法は必ず書いてほしいということです。民主的な選出方法というものはいかなるものを指すのかというところがどこかにないと行政としても信用できないのではないかと思うのです。

 もう一つ、6ページの3の上の()のところには「選出することを明らかにして実施される」と書いてあります。ですから、必ずこれは事業所において、今回、過半数代表者を選ぶということを明らかに公示しないといけないわけですね。こういったものも民主的な選出手続の不可欠な要素に入ってくるので、これはどこに入ってくるのか知りませんけれども、指針なり要領なりに必ず書き込まないと信用できないのではないかと思いますので、その検討をお願いしたいと思います。

○鎌田部会長 この部分についてはどうですか。

○富田課長 今、御指摘いただきました民主的な方法の手続ということについては、繰り返しになりますけれども、国会あるいは審議会でも指摘されています重要事項だと考えておりますので、より具体的な記述ぶりにするということを要領に明らかにしていきたいと考えております。

○鎌田部会長 いかがですか。今、政令と省令についての御質問を聞いているのですが、またもとに戻ってもいいですが、次に指針というところに入ってよろしいですか。

○新谷委員 どこに書いてあるのかこれもわからないので、高橋委員はそうおっしゃるけれども、一々確認しながら聞かないと、配られたばかりなのに、資料3に書いてあるのか、資料2に書いてあるのか、確認しないとわからないではないですか。それで審議を進めろというのはちょっと無理があるのではないですか。

 その上でちょっとお聞きしていいですか。

○鎌田部会長 はい。

○新谷委員 きょう配られているものの参考3に附帯決議の内容が書いてあるので、これが省令・指針のどこに書いてあるのかというのを教えてほしいのです。六の1に教育訓練について書かれてあって、5行目か6行目のところに「キャリアアップの成果は賃金表に反映することが望ましいことを周知すること」と書かれています。この辺の取り扱いが省令・指針に入っているのか、入っていないのか、よくわからないのだけれども、これを教えていただけませんか。

○鎌田部会長 どの部分に反映されているかということですか。

○新谷委員 反映されていればいいのですけども。

○富田課長 六の1の「キャリアアップの成果は賃金表に反映することが望ましいことを周知すること」というふうに、周知しろということが御要請でございますので、これは私どものほうで要領あるいは広報資料に書いた上で周知するということを考えておりますので、省令あるいは指針に反映させるものではございません。附帯決議の中で「指針に規定すること」と書いてあるものについて私どもとしては指針に書いているという整理でございます。

○鎌田部会長 ということです。

○新谷委員 では、省令のところでいいですか。

○鎌田部会長 どうぞ。

○新谷委員 省令のどこに書いてあるかがちょっとわかりませんけれども、前回配られた資料ですと、今日も入っていますが、同じものが毎回別々の資料番号がふられているので、どこを引っ張ればいいのかわかりません。我々は前回配られたものをベースで検討してきていますので、前回配られた参考1の10ページです。これが省令のどこかに入っていると思うのですけれども、規定案と書いてあるので、資料2か何かに入っているのだと思いますが、ここで教えてほしいのは、2行目のところに「これまでの職務における待遇その他」と書いてあります。ここの待遇というものには一体何が含まれるのか、教えてほしいと思います。もし書き足りないのだったら書かないといけないという意味での指摘です。

 その後の行に「通常考慮すべき事項」というのがあって、これは新たな勤務先、就業先の提供のところで考慮する内容だと思いますけれども、「通常考慮すべき事項」というのは一体何のことなのか。これは指針か何かに落とし込んで書くのかもしれませんけれども、何か目安を示せというのもたしか附帯決議の中に入っていたと思います。これはどういうふうに書き込むのか、この記述ぶりでは足りないのかどうかということを含めて教えていただきたいと思います。

 もう一つ、今のところの3の()の四号の扱いのところに「紹介予定派遣の対象とし」と書いてあります。紹介予定派遣は対象者にすればいいだけなのか、ウエイティングルームに入れて、そこに入っていれば義務を履行したことになるのか、この「対象とし」は一体どういう意味なのかというのを教えていただきたいと思います。とりあえず、お願いします。

○鎌田部会長 では、資料3のどの部分に書かれているかということを明示した上で、今の御質問に答えてください。

○富田課長 資料3で申し上げますと3ページに「三 雇用安定措置の内容」があります。1つ目の御質問でございますが、4行目に出てまいります「従前の職務における待遇その他派遣労働者の配置に関して通常考慮すべき事項とすること」ということで、この待遇が何を含んでいるのかということでございますけれども、待遇といいますのは賃金あるいは福利厚生等もありますが、そういった労働条件に係る幅広い概念を指しているということでございます。省令の規定ぶりは、できるだけ法令は簡潔に書くということが求められますので、待遇という言葉で賃金や福利厚生その他も代表したものを含んでいるということでございます。

 それから、「通常考慮すべき事項」はどういうものがあるのかということでございますけれども、配置に関しましては、いろんな要素があると思いますし、個人によって違う要素があると考えられます。例えば御家族に介護を要する人がおられる、そういうことも配置については当然考えられるべきでございますので、もろもろのことが含まれているということで、これは当然、要領を書くときについてはもう少し具体的に記載したいと思います。

 それから、「紹介予定派遣の対象」は何を指しているのかということでございます。規定については、同じ3ページの三の3の()に書いております。対象に指定すればそれで終わりなのではないかという御指摘だと考えておりますけれども、これは現行の規定にもあるものでございます。それを引っ張ってきているものですが、決して対象にすれば終わりというものではなくて、実際に紹介予定派遣として、派遣することを前提として派遣業者の方に提供するということを規定しているものでございます。 

○鎌田部会長 そのほか、どうぞ。

○石黒委員 資料3の5ページの第八の意見聴取の手続のところです。延長する場合の意見聴取の中身なのですが、「事業所等」と「期間」だけになっています。過半数労働組合からの意見聴取の手続で何を聞くかということについては、やはり事業所等の「等」の中身をもう少し書くべきではないかと思います。延長しようとする派遣労働者の業務とか人数、そういったものは当然書かないと、事業所だけわかればいいのかという問題なので、そこはきちっと省令のところにも明記していただきたいと思います。これは要望です。

○鎌田部会長 ほかに何かあわせてありますか。なければ、「等」ということで何を意味するかということ、あとは要望ということですね。

○富田課長 「等」は何を指すのかということでございますけれども、これは「事業所等」ということで省略しているわけですが、法律の規定が事業所その他就業の場所という規定ぶりになっておりまして、その他就業の場所ということを短く略しまして「等」という言い方にしているわけでございます。したがって、指針で事業所の説明が出てくる箇所がございますけれども、事業所以外にも、例えば御家庭、そういう単位でも派遣は受け入れることが可能でございますので、そういったことで「等」となっているものでございます。

 もう一つ、追加で派遣労働者の数とか提供するべきではないかという御指摘でございます。労使で御議論はいただきたいと思いますけれども、私どもが今回、省令をつくるときの考え方についてだけ申し上げますと、意見聴取の手続につきましては、法律を提出する際の審議会におきまして、現行の過半数代表制を前提にするべきではないかということをいただいております。そういうことを踏まえて、私どもとしましては、現在、労働者派遣制度の中に過半数代表制があるわけでございますが、その手続をそのまま省令に規定している。もちろん、建議でそれに加えてこういうことをするべきではないかという部分については、加えたものを書いておりますけれども、基本的に、現行、それから建議でいただいたものを書いているという整理を私どもとしては行っているところでございます。

 それから、今言われましたことにつきましては、国会でも附帯決議で部署ごとの派遣労働者数が言われておりますので、指針の中でそれは提供することが望ましいということを書いているところでございます。

○石黒委員 指針の中に入っているのですか。

○鎌田部会長 はい。「望ましい」という言い方です。よろしいですか。

新谷委員。

○新谷委員 今の関連で、資料3の6ページの三の1の()の過半数労働組合等への説明のところで、これは省令で委任されている中身ですけれども、「過半数労働組合等の意見への対応に関する方針」と書いてあります。これを読んだだけだと何のことだかわからないのですが、これはどういう形で補う、あるいは解釈を補っていくのかということを教えてほしい。

これは書くとすれば、どこかに書かないといけないのですけれども、今回、附帯でも幾つかついていますように、過半数代表者等からの意見に対する派遣先の見解であるとか、それを考えた具体的根拠であるとか、それに対処する対処方針といったものが多分、必要とされる内容だと思います。それらはどこに記載されるのかというのを教えてほしいと思います。もし記載されないのだったらここに書き込むべきだと思います。

 以上です。

○鎌田部会長 どうぞ。

○富田課長 6ページの三の1の()()のところにつきましては、これは建議でいただきました対応方針等を書いたものでございまして、繰り返しになりますが、法令は簡潔に書くという方針でこのように書いております。

具体的にどのようなものがあり得るのかというのは、例えば派遣先指針の中で、先ほどちょっと触れましたけれども、二度目の異議があったときにこのような検討をする必要があるのではないかということが出てまいります。例えば資料5の派遣先指針の4ページの七の「()過半数労働組合等からの異議への対処に当たっては、次のとおりとすること」ということで、イ、ロと具体的に対応の説明に当たって考慮する事項がございますので、こういったことを派遣先については御考慮いただきたいと私どもは考えております。

○鎌田部会長 どうぞ、大原さん。

○大原オブザーバー それでは、省令に絡んで2点、意見、確認をさせていただきたいと思います。

 1点目は、先ほど新谷委員からの御質問に事務局が既にお答えになっている部分で、新しい就業先の提供に係る通常考慮する事項に関することであります。目安になるのかわかりませんが、もう少し具体的な事項については要領等で示されるということで、今、事務方から御説明があったわけでありますが、御案内のとおり、働く方々がどの仕事をするか決めるときというのは、もちろん賃金や場所、あるいは業務であるとか、基本的な労働条件にかかわることを中心にお考えになるのは当然のことであります。一方で、どういう業種の仕事か、あるいはどういう企業規模の派遣先であるか、あるいは特に女性の方が多うございますが、制服があるかないかとか、仕事を決めるに当たっては多岐にわたってさまざまな情報を総合的に勘案されて決定されるということが実態としてあるわけでございます。

したがいまして、通常考慮すべき事項の中で目安を示すにしても、余り細かいというか、そういう目安を示すことによって、かえって情報提供、仕事提供すべき機会そのものが減るようなことがないように、要領への記載ぶりについては配慮が必要ではないかということを考えております。特に国会答弁等でもあったとおり、例えば有資格でないとできない仕事を紹介するとか、あるいは転居を伴うような勤務地を紹介するとか、物理的、客観的に見て明らかに不合理だということはさておきでございますけれども、それ以外の事柄については、今、申し上げたとおり、新たな就業機会の提供が幅広く行われるように配慮すべきと考えております。それが1点目。

 省令に関してもう一点でございますが、資料3の4ページの「第四 労働・社会保険の適用促進」について一言確認といいますか、意見を申し上げておきたいと思います。業界全体で派遣労働者の方に対する労働・社会保険を適正に適用していくということについては当然のことでありまして、趣旨については理解をいたしておりますし、我々もこれに基づいて事業を行っていく。ただ、具体的な事務手続の中で、例えばということで二に「資格取得届」という書類の名称が出ております。こういった書類等だと思うのですが、当該事実を証する書類を派遣先に提示するというようなことが書かれている中で、より具体的な運用に当たっては、御案内のとおり、資格取得届というのは、例えば生年月日、あるいは一枚の取得届の中に複数の人数が書き込めるような書式になっておりますので、他の労働者の方々の情報もあったり、特に個人情報の取り扱いという点については大変留意すべき書類であろうと思っております。この運用に当たって、個人情報の漏えいとか事故が起きないような具体的な運用について、これは我々派遣元もしっかり考えていきたいと思っておりますが、何か特定の書類に限定されるようなことがないように、今のような個人情報の保護という観点をしっかりと考慮していただいて、これまた細かい運用の要領となるかもしれませんが、配慮していただきたい、そのように意見を申し上げておきたいと思います。

 以上でございます。

○鎌田部会長 そのような意見があったということでよろしいですか。

 それでは、政省令に関しては一旦ここまでとして、既に指針のところも入っておりますが、次に指針のほうでより具体的に御質問をいただければと思います。

どうぞ、高橋委員。

○高橋委員 1点確認させていただきたいのですが、資料5の1ページの第一の一の部分です。少し長くなりますが、初めての文章なのでこの場で読ませていただきたいと思います。「派遣先は、労働者派遣契約の締結に当たって、労働者派遣の終了後に当該労働者派遣に係る派遣労働者を雇用する場合において、当該雇用が円滑に行われるよう、派遣元事業主の求めに応じ、派遣先が当該労働者派遣の終了後に当該派遣労働者を雇用する意思がある場合には、当該意思を事前に派遣元事業主に示すこと」、私の質問はその後の部分に関連しますが、「派遣元事業主が職業安定法その他の法律の規定により許可を受けて、又は届出をして職業紹介を行うことができる場合には、派遣先は職業紹介により当該派遣労働者を雇用し、派遣元事業主に当該職業紹介に係る手数料を支払うこと等について定め、これらの措置を適切に講ずること」と記されています。

 派遣元が届出あるいは許可を得て職業紹介を行うことができる場合の一つの例示として、この指針案に示されていると私は理解しています。すなわち、職業紹介ができる場合は必ず手数料を支払わなければいけないと言っているわけではなく、職業紹介を経ずに雇用契約を結ぶことも選択肢としてはあるわけで、派遣元と派遣先の間で契約の際にお互いに合意した事項を契約書に盛り込む際の例示規定であると私は理解しているのですが、そのような理解でよろしいかどうか、確認させてください。

 以上です。

○鎌田部会長 どうぞ。

○富田課長 ここのところにつきましては、これは建議にもあったものでございますけれども、派遣契約が終了後、派遣先が直接雇用する際にトラブルが起こるケースがあるということがあって、それを防止するために派遣契約にあらかじめ防止策を書いてくださいというのが趣旨でございまして、この指針の中では、より具体的に書いているものでございます。したがいまして、そういう趣旨からいいますと、高橋委員から御指摘のあったものについては例示というふうに私どもも考えております。

○鎌田部会長 よろしいですか。

どうぞ、新谷委員。

○新谷委員 関連して、今のところを私も質問しようと思っていて、職業紹介に関する手数料を支払うこと等について定めると書いてあって、附帯決議の中でも、直雇用化を妨げることがあってはならないということも書いてあります。御承知のとおり、有料職業紹介となると、手数料について届出制ということであれば規制が今ありませんから、たしか毎月の許可諮問の中でも年収の150%みたいな届けも平気で出てくるわけです。ここが不当に高い、例えば年収の200%とか300%とか、届出制なので幾らで届けてもいいわけで、要するに、この手続を使って直雇用化は無理になる、諦めるような手数料を設定されたときにどのように指導するのかというのを教えてください。

○富田課長 附帯決議でもいただいていますけれども、直接雇用を妨げることがないようにということでございます。したがって、ここは手数料に限って申し上げるわけではないですけれども、今にわかに例示が思い浮かびませんけれども、派遣先が不当に直接雇用になることを妨げるようなケースは望ましくないということはきちんと要領に書いて、事業主の方の理解を求めていきたいということは考えております。

手数料につきましては、やはりきちんと明確にしていくということが職業安定法上設けられておりますので、そういうことをしっかりやって明示もしていただいて、トラブルがないようにしていただきたいと私どもも考えております。

○新谷委員 職業安定法上の仕組みは存じ上げた上での質問だったわけで、要するに、届出制の場合はかつての年収の50%という上限規制がなくなっているわけですから、何百%であってもいいわけですね。だから、そこが仮に300%の紹介手数料といったときに、行政として何ができるかなのです。そこをよく考えてもらわないと、派遣会社にとっては優秀な人ほど労働力として高く売りたいということでしょうから、直雇用化されたくない。だから、そこに高い手数料を設定して、現実的には直雇用化を妨げるということになりかねないので、そこの対策は十分考えておいてほしいということで申し上げているわけです。

 以上です。

○鎌田部会長 そのほかございますか。派遣元事業所向けの指針と派遣先に向けての指針と2つございますが、今、一緒にお聞きしているところです。

 どうぞ。

○新谷委員 派遣元、派遣先指針のどこに書いてあるのかわかりませんので、聞きますけれども、附帯決議にキャリア・コンサルティングは必ずやるということになっていますが、これは全ての派遣労働者に対して行わなければいけないということがどこかに書かれているのですか。後ほど資料8で論議をする日雇い派遣の方々、要するに短期の有期労働契約の方や登録型の方に対しても、資料10に出てきた入職時の教育訓練であるとか、1年間に8時間以上の教育訓練を、労働契約を結んだ上で対応しなければいけないというのが出てきたと思いますが、どこかの指針に書かれているという理解でいいのか、教えてほしいと思います。

○鎌田部会長 どうぞ。

○富田課長 キャリアアップの関係でございますけれども、全ての方が対象になっているということは、今日お配りしておりますキャリアアップ告示というものがございますが、資料でいいますと資料6がありますし、それに加えて、より詳細なものを記述しました資料10がありまして、ここの中で全ての方を対象にするということを書いているところでございます。

○鎌田部会長 よろしいですか。

○新谷委員 全て対象ということですね。

○鎌田部会長 特定してください。

○木本補佐 具体的に御説明いたします。資料6がキャリア形成支援制度の要件ということで書いております。この中で第一の二が「その雇用する全ての派遣労働者が利用できる、派遣労働者の職業生活の設計に関する相談窓口を設けていること」ということなので、これから読めると考えております。

○鎌田部会長 ということです。

○新谷委員 確認なのだけれども、登録型のような非常に短い契約期間で反復される方もいると思いますが、そういう方とか、日雇い派遣の方についても当然この対象になってくるという理解でよろしいのですか。

○木本補佐 対象になると考えております。

○鎌田部会長 指針と、資料6、資料7も関連しておりますので、あわせて御質問いただければと思います。

○松浦委員 1点だけよろしいでしょうか。

○鎌田部会長 どうぞ。

○松浦委員 キャリア・コンサルティングは、希望する全ての派遣労働者を対象とする、教育訓練については、入職時の教育訓練と、その後のキャリアの節目ごとの教育訓練の2つがあると理解しています。この教育訓練について、「受講機会」等の言葉尻から、研修等のOFF-JTしか想定されていないのではないかという危惧を持ちました。教育訓練については、これまでの先行研究をみても、OFF-JTだけが必ずしも有効ではなく、OJTに連動させるようなOFF-JTや、OJTの中での体系的な振り返り等が非常に有効だということが明らかにされています。そこで確認ですが、この教育訓練に含まれるのは、OFF-JTだけではないという理解でよろしいのでしょうか。

○富田課長 この点につきましては、国会でも御議論いただいておりまして、OJTも有効であるということで、対応するようにと強く御指摘を受けております。私どもとしましても、OFF-JTに限定するものではなくて、OJTも対象になると考えております。ただ、それはやはり計画的に行わなければ、たまたま今いるからやろうというのであれば教育訓練計画とは言えないと考えておりますので、OJTをやるのであれば計画に盛り込んでいただいて、計画的に実施していただきたいと考えております。

○松浦委員 計画的な、体系的な、段階的なOJTは教育訓練に含まれるという理解でよろしいのですね。

○富田課長 はい。

○松浦委員 わかりました。ありがとうございます。

○鎌田部会長 そのほか、どうぞ、大原さん。

○大原オブザーバー それでは、今のキャリアアップ措置に絡むところで確認、質問でございます。

 今回の改正法の中で、雇用安定措置とキャリアアップ措置が新たに派遣元に課される仕組みとして定められたということで、私ども派遣元としても非常に着目、注意をして、この点を見ているわけでございます。今までさまざまな議論があって、いろいろな情報等は見ているわけでありますが、きょう初めて、こうした形の資料6あるいは資料10でキャリア制度全体の具体的な中身が示されたと理解しております。特に資料10に、今、松浦委員も御質問されておりましたけれども、その内容であるとか、あるいは時間、頻度、こういったものが初めて示されている。そういう意味で、私どもこれから精査しなければならないと考えておりますが、まず全体を見たときに、直感的にというと恐縮ですけれども、少し思うところがございますので、確認をさせていただきたいと思っております。

 かねてから申し上げているとおり、派遣労働者の方々は、職歴、働く動機、目的、まことに多様なわけであります。私どもの協会の調査でも、例えば職歴についても約8割の方々が既に正社員の経験を経て派遣を選んでおられる。あるいはその中の6割の方々は5年以上正社員の経験を積んで派遣を選択されている。特に女性に多いわけですが、ワーク・ライフ・バランスをみずから考えて、つまり労働時間と生活時間といった全体の職業人生といったものをよくお考えになられて派遣を選んでおられる。また、例えばITエンジニア、あるいは経理、貿易といった専門性、スペシャリストとしてキャリアを築かれてきて派遣で働いている方々、また特に高齢者ということになるのでしょうか、例えば定年までお勤めになられた方が改めて60歳を超えて派遣で働く、職業人生のベテランのような方々もいらっしゃるわけであります。

 こうした中で、今回改めて雇用する全ての派遣労働者を一旦対象としてこういった教育訓練の場を提供していく、このことの趣旨は理解をしておりますが、ただ、今、申し上げたような、それぞれ御自身でキャリアをしっかり構築されてきた方々に対して、果たしてこれからどういうキャリアアップ措置を考えていけばいいのか、直感的にこの運用をどうしたらいいのかということをまず感じているところです。

 それから、今回、全ての労働者ということで、いわゆる短期、日雇いと言われる方々も対象になる。その内容は、松浦委員からの御質問にもありましたけれども、入職時研修といったことが中心になるかもしれないけれども、短期、あるいは短期の中でもほかに正業をお持ちで副業的に働いておられる方々も一旦対象になるということで、運用の現場では、提供するものの、自分自身はこの点については十分考えているのでノーサンキューですという方々も恐らく出てくるのではないか、こういった方々をどう整理して考えていくのかとか、幾つか疑問あるいは課題があろうと思っております。まず、そういった点について多様な労働者がいる中でどのような整理をしておられるのか、御説明をいただきたい。

 同じくキャリアアップ措置で、今回もう一つ、キャリアアップに資する内容というところがございます。この内容については、これは私どもの従来からの意見でもありますけれども、世の中には数え切れないほどの職種、仕事があるわけであって、その全てにキャリアアップ措置を講じるような教育訓練ができるかどうか、現実的にはなかなか難しいこともあろうかと思います。そういう中でいうと、逆に派遣会社ごとの特性を生かした、派遣元の裁量を最大限生かしたキャリアアップに資する内容というもの、これは派遣元の裁量で行っていいのだということで理解しておりますが、そういうことでよろしいか。

以上2点、確認、意見でございます。

○鎌田部会長 大原さん、それは許可基準のかかわりの質問ではなくて、指針のところの質問ということでよろしいですか。許可基準だと本人の同意で変更するとかということは言えないのでという御趣旨のようですから。

○富田課長 私どもは許可基準かなと受けとめました。

○大原オブザーバー 結構です。

○鎌田部会長 そうですか。

○富田課長 キャリアアップ告示の関係ということかなと思いましたけれども、多様な労働者の方がおられるというのは当然の話でございまして、2点目の職種についても多様な職種があるというのは当然だと考えております。したがって、私どもは、こういうふうな研修をしなさいというので具体的にコース名や研修のカリキュラムを示すことは一切しておりません。事業主の皆様に一義的には決めていただくということでやっております。

ただ、全くキャリアアップに無関係な研修項目を並べられてしまいますと、やはり法の趣旨に反することになりますので、資料10の1の1つ目の「教育訓練計画の内容」のマル3で書いていますが、「キャリアアップに資する内容のものであること」として、私どもに提出いただきます計画の中には、キャリアアップに資すると考える理由については記載いただくということで、もちろん事業主の皆様の裁量というのはあるかと思いますけれども、その裁量の中でなぜキャリアアップに資するのかということは御説明いただくということを考えております。

○鎌田部会長 いかがですか。

 どうぞ。

○新谷委員 今の関連で、大原委員から、業界として前向きにやられるという前提でお話を伺ったわけですけれども、確かに派遣労働者の方は御自分のスキルアップに対していろんな思いをお持ちだと思います。ここの附帯決議の中にも、当該派遣労働者との相談に基づいて策定するとか書かれてありまます。これは義務化されているわけなので、後で行政として実効性を確保する、チェックするというものが必要になってくると思います。実施状況について派遣元台帳の中に記載することになると思うのですけれども、その際、御本人の意向がどうだったのかということ、いつ相談されたかということを含めて、実施内容とは別に、記載が必要ではないかと思うので、台帳への記載のあり方についてぜひ考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○富田課長 教育訓練については、実際行った日時及び内容を記載するということになっております。教育訓練の責務というのは今回初めて導入させていただいたもので、恐らく事業主の皆様にとっても重い中身だと感じております。したがって、私どもとしては、まずそれを実際やっていただくということが重要だということで、もちろん附帯決議でいただいている中身につきましては、指針で書くようにと言われましたことについては書かせていただきますけれども、事業主の皆様に実施いただく中で、私どもとしては、附帯決議でいただきました趣旨はできるだけ反映していただくように指導させていただきたいと思っております。

新谷委員からありましたものについては、もちろん当審議会での御議論によるわけでございますけれども、今後、御議論いただければと考えております。

○鎌田部会長 資料9と10にかかわる部分も入っているようなので、あわせてこれも議論の対象といたします。よろしくお願いします。

どうぞ、秋山委員。

○秋山委員 教育訓練ですけれども、今、御意見があったように、本人が望まなくてもそれはやらなければいけないのですか。

○富田課長 これは義務でございますので、もちろん御本人が受けられなかった場合にどうされるかは事業所内の御判断でございますけれども、全員を対象にして実施していただきたいというのが私どもの考え方でございます。

○鎌田部会長 どうぞ。

○新谷委員 関連して、今、秋山委員からも質問があったとおりだと思います。答弁があったように義務なのだということなので、義務の履行をどうやってチェックするかというのを私は申し上げたわけです。台帳がせっかくつくってあるのだったら、労働者の意向の聴取をいつやったのかを記載すべきです。そうすれば、御本人が御辞退されたというのもエビデンスとして残るわけです。それがないままに、何も記載されていない、何もやっていない、口頭で御本人が辞退されたのですと言われたってエビデンスがないわけですね。意向の聴取について、義務なのだから、これはまさしく附帯決議でも相談して決めろということになっているわけですから、ぜひ台帳に記載されるように検討いただきたいというのが私の先ほどの趣旨です。

 その上でいいですか、資料10のところ。

○鎌田部会長 はい。

○新谷委員 資料10のところに、今回初めて入ってきましたけれども、4のマル1に「入職時の教育訓練は必須である」と書いたのですね。必須ということであれば、もう少し中身を書かないと、5分やれば義務を履行するのか、何なのかということなのです。入職時の教育訓練というのは具体的にどういったものを指しているのか。義務だというのであれば、これはもうちょっと肉づけをしないと事業者の方々は判断を迷われるのではないかと思います。そこは、はっきりと指針、要領で記載をするべきだと思います。

 マル2のところに1年間に8時間以上と書かれてあるのですけれども、入職時の訓練は8時間の内数なのか、外数なのか。外数であれば、目安としてどれぐらいの時間数か。さっき言いましたように、10分やれば終わりなのかということも含めて、何らかの目安を示していただきたいと思います。

 以上です。

○鎌田部会長 今、何か考えていることがあるのですか。

○富田課長 2点いただきましたけれども、入職時の教育訓練は具体的に何というのがわからないという御質問でございますので、その点については、私どもが業務取扱要領をこれから書くときにもう少しわかりやすく説明するようにしたいと考えております。

 それから、入職時の教育訓練が8時間の内数か外数かということでございますが、私どもとしましては、フルタイムの1年間以上雇用見込みの方につきましては、内数と考えております。

○鎌田部会長 どうぞ。

○石黒委員 ちょっと指針に戻りますけれども、派遣先、派遣元、両方ともに出てきますが、いわゆる附帯決議では均等待遇の話がいろいろ出てきていますので、そこについての取り扱いなのですが、例えば資料5の派遣先でいくと2ページに、賃金水準云々「均衡が図られ」と書いてあります。派遣元のほうでも資料4の4ページの()のイのところに「賃金水準との均衡を考慮しつつ」と書かれています。均等・均衡について、通勤手当の話もさせていただきましたが、賞与、退職金等の格差も問題となっており、それらを含めて均等・均衡を考えるべきです。そうした観点で見たときに、ここの「賃金水準」に含まれるものが何かということは重要ですので、お聞かせください。

○富田課長 今回、指針の大もとになっております法第30条の3の規定がございます。新旧もお配りしておりますけれども、そこの中で言っております賃金については、基本給のみならず、諸手当、ボーナスも含みますけれども、交通費も含めて、そういうものを全て含んでいるという理解でございます。

○石黒委員 では、基本的に指針に書かれている派遣労働者の賃金水準といったときは、諸手当も含めたものだという理解でいいわけですね。

○富田課長 派遣元事業主が均衡待遇の対象として考えている賃金水準というのは、それらもろもろの手当までも含んだものだと理解しております。

○石黒委員 退職金は入らないのですね。

○富田課長 それは入ります。賃金ですから入ります。

○石黒委員 わかりました。

では、それはいろんなところで周知させていくという理解でいいわけですね。賃金水準で見ると、指針だけだといろんな解釈があるので、それは要領とかいろいろな指導のところで全部含めるという形でやっていただけるのですね。

○富田課長 明らかにしていきます。

○石黒委員 わかりました。

○鎌田部会長 どうぞ。

○新谷委員 先ほどの答弁、うっかり聞いていましたけれども、資料10の入職時訓練、8時間が内数か外数かについては、内数とおっしゃったのですか。入職時訓練は8時間の中なのですか。これはちょっと違和感がありますね。では、入職時の訓練に何をやるのですか。これ、内数なのですか。

もう一つは、8時間以上と書いてあるのですけれども、例えばさっき申し上げたように、日雇派遣の方のように雇用期間が非常に短い方とか、登録型のような方とか、あるいはパートタイム労働者として派遣されている方のように労働時間が8時間未満の方の扱いはどのようになるかもあわせて教えてください。

○富田課長 ここのマル1、マル2の考え方でございますけれども、私どもとしましては、フルタイムで1年以上の方について毎年おおむね8時間以上というのがベース、基本だと考えております。ただ、今、御指摘ありました登録型の方や短い方については、やはり8時間というわけにはいかないケースも多いと考えております。そういう場合であっても、通常、正社員の方であっても入職時の教育訓練というのは今後のキャリアを考える上で必要なものだということで実施されるケースが多いと考えておりますので、そういった短い方についても実施していただきたいというのがこの趣旨でございます。したがって、1年目については、入職時の教育訓練も含めてどのような計画を立てられるのかというのは事業者の方に考えていただきたいということです。

 それから、短い方については、例えばパートタイムの方とかおられると思いますけれども、これについて私どもとしては、8時間労働ではなくて4時間労働ということであれば比例的に考えるのが一般的ではないのかと考えております。

○新谷委員 鳴り物入りで政府が今回の改正の中でキャリアアップ支援措置を組み込んだと言っているわけですね。それなのに入職時訓練が8時間の内数ということであると、それがどうキャリアアップにつながるのか全くわからない。一体何をやるつもりなのですか。8時間の内数というのは全く違和感があって、「我が社へようこそ」みたいなのも入職時訓練になると思ってしまうかもしれないことも含まれるのか、一体何を内数でやらせるのか。

これはやはり8時間に含まないものとして当然やるべきだと思うし、さっき比例とおっしゃったけれども、これも本当に比例でいいのか。、今、短時間労働だけれども、将来的にフルタイムを希望されているのであれば、フルタイムに向けて訓練を実施するべきだと思います。時間比例でやるなんて今初めて聞いたわけですけれども、これを読んだだけだったら8時間以上とみんな読むではないですか。そんなに大事な情報がなぜどこにも記載されていないのですか。

○富田課長 ここで書いておりますのは、典型的なケースについて書かせていただいているものでございまして、実際は多種多様なケースがあろうかと思います。したがって、そこは一義的には事業主の方に御検討いただきたいということでございますけれども、私どもとして考えておりますのは、8時間ではなくて4時間ということであれば比例的に考えるのではないかと、解釈として申し上げているところでございます。

○鎌田部会長 どうぞ。

○高橋委員 今の議論に関連して申し上げますが、先ほどからも議論がありましたとおり、本当に多種多様な方が派遣労働者として就業しており、例えばある分野のスペシャリストの方もいらっしゃるというような指摘もありましたけれども、そのような方に入職時の教育訓練を必須に行うかどうか、必要性については疑問が残ります。したがって、余り詳細に規定してしまうよりは、派遣元の事業主の裁量に委ねていくということが現実的な対応として最もふさわしいのではないかと思います。4のマル2のところも一つの目安として行政が示しているものであって、これを踏まえて派遣元の事業主が各々工夫していくということでよろしいのではないかと思います。

 以上です。

○鎌田部会長 関連してですか。

○新谷委員 関連してです。資料10の内容というのは、資料9で配られている許可基準に関連するわけですね。単なる目安ではないと私は思っていて、どういうものをやられているのかというのは、許可にかかわる話なので、やはり明確なものを示さないと、まさしく裁量行政にまた戻ってしまうことになりかねないと私は思います。

キャリアアップに資するような入職時訓練とは一体何なのか、そこが書いていないものだから、高橋さんがおっしゃるように入職時でいろんな方がおられて、「我が社にようこそ」から始まって、そんなものがキャリアアップに資するような内容なのかというのも非常に疑問です。ここが義務化される内容であるということと許可基準に絡んでくるということを考えれば、厳密な要件を課しておかないと行政指導はできないのではないかという危惧がありますので、そこをよく検討していただきたいと思います。

○鎌田部会長 これは業務要領に書き込む内容ですね。この文章はそのまま出るのですか。そうじゃないですね。

○富田課長 私が申し上げておりますのは、資料10に全てのことを記述することが困難でございますので、要約して書かせていただいているものでございます。もちろん先ほど申し上げましたとおり、入職時の教育訓練はどういうものがあるのかというのは、例示を出すとか、もっと詳細に書かせていただきたいと申し上げているものでございます。

一つ申し上げますと、マル2のところについては、教育訓練計画を出していただくわけでございまして、8時間以上になっていない教育訓練計画は、許可は受け付けないということは考えているところでございます。

○鎌田部会長 どうぞ。

○秋山委員 もう一つ意見として申し上げたいのですけれども、そもそもキャリア形成支援制度というのは、派遣で働いている方が普通の社員みたいに社内で教育訓練を受けられなくて、それこそ次にまたいい職場に行けなかったり正社員にならなかったりというような、そういう人を対象にキャリアを積んでもっとよりいい職場に行けたり正社員になったりしましょうということが主だと思います。さっき申し上げたように、いろいろな方がいらっしゃるわけですから、派遣元の裁量もそうですし、本人の裁量が大きいと思います。その辺をやはり考慮していただきたいと思います。

○鎌田部会長 そのことを踏まえた要領をということで、もちろん許可基準ですから一定の制約はあると思います。

もう予定の時間を過ぎておりまして、実は資料8については全く議論しておりません。資料8の日雇い派遣労働者の年収要件、これも初めての議論でございますので、一旦こちらの議論に移りたいと思いますが、よろしいですか。当然、時間を延長しなければいけないということですので、今から30分延長ということでよろしいですか。

○新谷委員 残りはいつやるのですか。そこがないと資料8に移ってもまだ全然終わっていないじゃないですか。資料9だって全然やっていないのに。

○鎌田部会長 事務局はどうお考えですか。とりあえず資料8の部分はこれからやります。

○新谷委員 審議打ち切りですか。

○富田課長 事務局が進行を申し上げるのは非常に僭越でございますが、部会長がおっしゃっているのは、資料8をまずやって、資料8の議論が終わればまた戻って議論しようということだと私は理解しております。

○新谷委員 それを30分でやるのですか。

○富田課長 それはわかりませんけれども、議論をまずは進めて、その時点でまた御検討いただくのではないかと考えております。

○鎌田部会長 新谷委員、何か御提案があればお聞きします。

○新谷委員 まだ終わっていませんので、どういう段取りで考えているのか、そこを聞かせてもらわないと審議のしようがないのではないですか。資料8は確かにやらないといけないのですけれども、その後のタイミング、審議を完全に打ち切ってしまうのか、それがわからないと配分できないですね。

○鎌田部会長 では、こういたしましょうか。資料8についてまず議論いたします。終わった時点で、ある程度見通しが立った時点で、本日また御相談するということでよろしいですか。

(「はい」と声あり)

○鎌田部会長 では、資料8について、一応、事務局の御説明はそれでよろしいのですね。ということで、御意見、御質問をお願いいたします。

○高橋委員 では、私から申し上げます。

○鎌田部会長 どうぞ。

○高橋委員 私は、資料8を本日初めて見ましたが、論点を見たときに、一番大事なことが全く抜け落ちていると感じ、唖然としました。

 なぜならば、1ページ目の建議のマル1のところに「現在の年収要件を見直すことにより雇用の機会を拡大すること」と記されていますそうであるならば、論点の一番最初にいきなり「標準生計費という支出ベースの数字を用いることが適当か」などとあるべきではなく、雇用の機会を拡大するためにどのような水準とすることが適当なのかという部分が一番大事な論点であって、それ以外のここに記載されているようなものは枝葉末節的な論点であり、私は、この資料作成に当たっての事務局の姿勢には大いなる疑問を抱かざるを得ません。

 その上で、私は、まさに平成24年改正に当たって日雇い派遣の年収要件をこの需給制度部会で議論させていただいた当事者の一人でしたが、当時大きな問題になりましたのは、何故標準生計費の2倍とするのか、2倍の論拠について何回も何回も質したものの、当時の事務局は一向に合理的な説明ができませんでした。したがって、この2倍という数字の論拠は何故かと今さら問うことはいたしませんが、この見直しに当たりましては、もはや2倍という数字は決して使うべきではないだろうと思います。あくまでも雇用機会を拡大するという論点に着目するならば、もしわかればで結構ですが、現在、年収要件の500万以上で日雇い派遣されていらっしゃる方が日雇い派遣のうちのどのくらいを占めているのかとか、関連の統計がもしあればお示ししていただくとともに、私の意見としましては、当然ですけれども、雇用機会を拡大するということであるならば年収要件を大幅に引き下げていくべきではないかと思います。

 以上でございます。

○鎌田部会長 今、データの部分についての御質問がありましたので。

○富田課長 データの御質問がありましたので、まずお答えいたします。今回対象になっております日雇い派遣というのは、30日以下の雇用契約の方を対象にしているわけでございます。平成24年に統計情報部で行いました「派遣労働者実態調査」というのがございまして、これはちょうど法改正の施行する前の状況をあらわしているものでございますが、その時点で500万円以上が30日以下の対象者の方の3.8%ということでございます。

○鎌田部会長 どうぞ。

○新谷委員 今、高橋委員から御発言がありましたけれども、確かに2012年にこれを論議して、高橋委員も私もおりまして、随分論議をしたというのを思い出しました。その論議をまたやるわけですけれども、建議には確かに検討事項として入っておりますので、検討することはやぶさかではございません。ただ、御指摘いただいたところの前段に、まさしく「日雇派遣による収入に生計を頼ることがないようにしつつ」という前提がついておりまして、これが2012年の改正論議のときに問題になったわけでして、要するに、原則に対する例外規定なのです。原則は禁止であり、例外規定をどうつくるかということを論議したわけです。

もともと雇用期間の短い日雇派遣労働者は、さらに雇用が不安定で使用者責任が曖昧になる。オンコールワーカー、ワンコールワーカーと言われているような方々で、まさしくさっき問題になっているような安全衛生の教育等が実施されていなくて、特にこれは流通とか引っ越しで働いておられる方が多いという統計もありますけれども、そこで足を挟む等の事故が起こるという様々な弊害が出されている中で、禁止の論議がなされたわけです。たしか2007年か2008年だったかの自公の与党のプロジェクトでこの問題への対応方針が提言されて、それが2008年の閣法に入ってきて、結局、2008年閣法が廃案になりましたけれども、もともとあの当時社会問題になっていたものの一つなのですね。

高橋委員がおっしゃるのはわかるのだけれども、まさしく日雇派遣でしか生計を維持できない方が非常に劣悪な労働条件の雇用に入ってきたら大変なことになるのではないかという危機感の中で、当時、標準生計費の2倍程度というのが合意された中身だと思います。それから考えたときに、見直しをする要因が何か背景としてあるのかどうか、立法事実としてなぜ見直しをするのかというところをもう少し示していただかないとちょっと理解できないのではないかと私は思います。

 以上です。

○鎌田部会長 建議に係るということなのですけれども、その点についてはいかがですか。

○富田課長 なぜ見直すかということにつきましては、法案を出す際の審議会におきましても、24年改正法の中で特に議論があったところでございまして、建議をいただいているというところでございます。

私どもとしましては、今、出している年収要件の考え方が妥当なのかどうかということを検証いただくためにこういう資料を用意しているとともに、もちろん新谷委員がおっしゃっているように、収入に生計を頼ることがないようにするということが立法趣旨としてあるわけですので、それは今後も維持するということでいいですかということを基本的事項で確認事項として上げさせていただいたということでございます。したがって、ここは私どもとしましては、労使双方でかなり立ち位置が違うわけでございますけれども、お互い合意できるようなものは何かということでお示ししながら、御議論いただきたいと考えているところでございます。

○鎌田部会長 どうぞ。

○大原オブザーバー 前回改正から今日までどういうことが派遣の現場で起きているのか、これは少し古いデータなので、参考の参考ということだと思っておりますけれども、2012年のあるシンクタンクの調査で、約4,000人を母数とした調査と認識しておりますが、日雇い派遣だけを生計の中心として働いている日雇い派遣の方は10%未満でした。残りの9割の方々は、正社員とか、ほかに正業を持ちながら副業的に働いている方、あるいは学業がある、あるいは家事が本業の方が副業のように働いている、あるいは既に仕事が決まっていてそのつなぎの間の就労として活用している、そのような実態が、これは民間のシンクタンクの調査でありますけれども、明らかになったという記憶がございます。

 かつて社会問題としてこのテーマが上がったときに、いわゆる労働基準法にかかわる問題、あるいは安全衛生法にかかわる問題、これは派遣の現場でも当然是正が必要だったと認識しておりますので、その点については、別にデータがあるわけではございませんけれども、一定、改善が進んでいると思っております。

 そういう中で、なぜ私は日雇い派遣で働けないのでしょうか、なぜこういう要件があるのでしょうかということについて、なかなか私ども正面から答え切れていないということがあります。したがって、雇用機会の拡充ということの基本的な論点の見直し、これは派遣労働者のこれからの雇用の増大にとって極めて重要なことだと私どもは認識をいたしております。

 とりあえず意見でございます。

○鎌田部会長 基本的な考え方の違いということはわかりますが、まず、そこのところの部分を、具体的な中身に入る前に考え方の違いということを少し私としてもお聞きしたいところです。

 高橋さん、雇用機会ということからいうと、例外としてこういう要件がついたということはもちろん御存じだと思うのですけれども、それとの関係でどういうふうにお考えなのか、御説明いただけますか。

○高橋委員 先ほど事務局のほうから数字が示されました。3.8%ということであるならば、当然ですけれども、3.8%をより高めていくような水準設定が模索されてしかるべきであろうと思います。その際に、資料8の見直しに当たっての基本的な事項として、立法趣旨を維持しながらも、雇用者を拡大していくことについて論じていくべきだと思います。立法趣旨を差し置いて、とにかく、ひたすらに雇用機会を拡大するというような論議をするつもりはありません。ただ、3.8%という数字は余りにも低いのではないかと思いますので、それをもう少し高めていくような論議が必要です。その上で、前回の議論の際には、標準生計費の2倍という論拠が全くないものであったため、何か要件を設定していくに当たっては合理的な考え方に基づいて設定していくことが求められるのではないかと思います。

 以上です。

○鎌田部会長 新谷さん。

○新谷委員 日雇い派遣の問題については大分論議しましたね。高橋委員が3.8%は低いからもっと増やさなければいけないという、その根拠がわからないのです。なぜ3.8%だったらいけないのか。なぜ増やさなければいけないのか。特に日雇派遣という問題は、2008年当時に社会問題になった問題ですね。それが今、解消されているのですか。その問題点が全部解消されて、さらに、いい雇用だから増やさないといけないとおっしゃっているのか。一体なぜ増やさないといけないのですか。そこをちょっと教えてください。

○高橋委員 このようなことを申し上げるのは本当に残念ですが、建議で「雇用の機会を拡大すること」と書いてあるから議論しているのではないのですか。

 以上です。

○新谷委員 聞いているのは、なぜ3.8%を増やさないといけないのかという論議なのです。建議にも日雇派遣で生計を維持しないといけない人を留意しつつと書いてあるわけです。その前提の中で、なぜ増やさなければいけないのかというところの理由がわからないのです。それほど日雇派遣というのは、いい働き方なのですか。労働市場の中でこれを増やさないといけない働き方なのかどうかということをお聞きしているのです。

○高橋委員 全く同じ回答になるので、省略します。

○鎌田部会長 そうすると、今お聞きしたところでは、まずは建議については新谷委員もおいでになったところでまとめたことですから、雇用の機会を拡大するということについては御了解していると思います。

○新谷委員 それは、ここに書いてある前提づきですよ。書いてあるのを無視しないでください。書いてあるでしょう。「日雇派遣による収入に生計を頼ることがないようにしつつ」と書いてあるわけですから、この前提づきで考えないといけないということを申し上げているのです。これを取っ払って、さらに増やすべきではないかという論議はないわけですから。

○鎌田部会長 取っ払うということではなくて。

○高橋委員 何度も同じことを申し上げるようですが、立法趣旨は維持しながら雇用機会の拡大を図ると申し上げているのです。前段の部分が全くすっかり忘れ去られているのはおかしいと言わざる得ません。

○鎌田部会長 ちょっと今、空中戦になっていまして、具体的にさっきデータをお示しいただいたわけですけれども、そのほか、日雇いの現状、今、危惧があるというふうに、現状は改善されているのかという問題意識も出ております。

 それから、現状においてこの収入要件のもとでどういった方たちがどういう働き方をしているのか、こういったことについてもう少しデータを踏まえた上で、実態を踏まえた上で話をする必要があると私は思っているのですが、今、手元にはそういったような、この場ですぐ出てくるものというのはないのですか。

○富田課長 現在、手元には、先ほど申し上げました日雇い派遣労働者の年収と、どのぐらいの方がいるという分布についてはございますが、それ以上のものについては持ち合わせてございません。

○新谷委員 これはどうやって処理するのかお聞きしたいのですけれども、11日からこの部会での論議が始まったときに申し上げたように、我々がここのテーブルに着いている目的は何かということなのです。29日までに全部の政省令、指針、要領などのセットを完了しないと施行できないではないか。混乱のしわ寄せは全部派遣労働者に行く可能性があるから、今、無理して時間とってやっているわけですね。日雇派遣については確かに建議に書いてあったから検討することはやぶさかではないと申し上げたのです。検討はいいのだけれども、限られた時間の中でどれくらい時間をとってやるつもりなのですか。さっきの政省令を含めてまだ全然終わっていないのに、あれを飛ばしてしまうのですか。時間配分について、そこの考え方を教えてください。

○高橋委員 では、私から提案させていただきます。本来、建議にあるとおり、今回の法改正による制度の見直しとあわせて検討することが適当であるとされていることから、政省令・告示とセットで一緒に定めていくべきであります。まさに新谷委員が御指摘のとおり、私も冒頭に御指摘申し上げましたが、今、緊急に求められていることは、政令・省令・告示等をまず整備していくということであり、本来はこれらとあわせての決着が望ましいのですが、ここは鎌田先生のお考えに従って、もし30日をまたいで議論していくということであっても私は構わないと考えます。ただし、それが半年後、1年後ということになっては建議に反しますので、引き続き継続して速やかに結論を得るというようなことが考えられます。いずれにしましても、鎌田先生にお任せしたいと考えます。

 以上です。

○鎌田部会長 先ほど言いましたように、この問題については具体的なデータを踏まえて議論しないと、今、聞いている限りでは、それぞれのお立場でそれぞれの御主張を繰り返しているように私には聞こえますので、実態に根差しながら議論をしたい。この部分については、この段階での議論とは切り離すことが適切ではないかと私は思っておりますが、いかがでしょうかということです。

○新谷委員 異議はありません。

○鎌田部会長 どうぞ。

○安達オブザーバー オブザーバーというところの立場からなのですが、新谷委員が冒頭でも、派遣労働者が固唾をのんでこの法案については見ている、どう政省令が出ていくのかと言われました。改めて、日雇いの収入要件の見直しは、やはり建議で出されているところでありますので、先ほど高橋委員のほうからもありましたけれども、労使間で速やかに御審議いただきまして、早々に結論を出していただきたいと思います。よろしくお願いします。

○鎌田部会長 では、この部分についてはそのようなことで取り計らいたいと思います。審議会で可及的速やかに早い段階で議論ができるようにしたいと思いますので、事務局のほうもこのような対応でお願いしたいと思います。

 それではまた、もう少し議論が残っていると思いますので、再び先ほどのところに戻って、御質問、御意見をいただきたいと思います。

どうぞ、新谷委員。

○新谷委員 先ほど論議した中で資料9ですけれども、まず、文字の確認です。マル3の上の丸に、先ほどこれで完成版ですという御説明があったのですけれども、これを読んでいくと最後に「是正していない者」と書いてあります。これは誰かのことを指しているのか、教えてください。確認です。

○鎌田部会長 場所はわかりますか。

○綾補佐 わかります。マル3の一つ上の丸の「雇用安定措置の義務を免れることを目的とした行為を行ったことを労働局から指導され、それを是正していない者ではないこと」というところだと思います。この「者」というのは、文言のとおりでございますけれども、労働局から指導されたのだけれども、それを是正していない、その当該者でないことということです。

○新谷委員 わかりました。確認だけでした。

もう一つです。その上の丸の「安全衛生教育の実施体制を整備していること」というのが今回、許可基準に新たに入ってきたわけで、これが国会でも論議をされて、特に派遣労働者の労働災害の被災率が高いとか、安全教育の実施率が低いということが指摘されている中で、これが盛り込まれたと思います。実施率が低いというのをずっと統計でとられているのですけれども、この許可基準だと「体制を整備していること」と書かれていますが、体制を整備していることをどうチェックするのか。実際に安全衛生教育が実施されているかどうかということが許可基準に何で入っていないのかということなのです。要するに、まさしく派遣労働者の命と健康にかかわる話なので、これを単に制度として持っていますということではなくて、実際にやっているかやっていないかというチェックをどうやってかけるのかということです。更新のときの基準とか、許可取り消しの要件になぜ入らないのかということを教えてほしいのです。

 以上です。

○鎌田部会長 どうぞ。

○富田課長 通常、安全衛生法の義務につきましては、労働安全衛生法に基づいて監督署等において適切に対応されていると私ども承知しておりますけれども、今回、国会でも安全衛生教育の問題は大きく取り上げられまして、派遣制度の中でもやるべきではないかという強い御指示で、附帯決議にも入っておりますけれども、それを受けまして、今回このようなものを許可基準に盛り込むというふうにしたものです。ですから、国会の御議論を踏まえて、私どもとしては許可制度の中でも対応するということにしたものでございます。

したがって、この体制を整備しているということについては、許可の申請の際に、もちろん雇い入れ時、作業内容変更時とかいうふうに分けてやるということを計画に盛り込んで出していただくということで私どもはチェックしたいと思います。その後につきましては、安全衛生法に基づく指導監督で行うものであると認識しておりますので、監督署のほうで適切に対応するものだと理解をしております。

○鎌田部会長 どうぞ。

○新谷委員 おっしゃるとおりなのですけれども、安全衛生法に定められたことができていないというふうに国会でも指摘されていて、実施率が低いと言われているわけですね。今日、安全衛生部が来ているのか知りませんけれども、それはどういう対策を打とうとしているのか。派遣会社は実施率が低いと言われているのだから、せっかく許可基準に入ってきているのに、体制を整備しましたという、就業規則か何か知らないけれども、それにチェックか何か入っただけいうのでは不十分だと思います。現状をどうやって改善するつもりなのか、教えてくれませんか。

○木口主任 安全衛生部安全課でございます。

派遣も含めてですけれども、非正規労働者に対する安全衛生教育を実施しない要因といたしまして、事業者の中で雇入れ時の教育の実施が義務であることに関する理解が十分でないということが考えられる状況でございます。ただいま御説明がありましたように、派遣業の許可を与える際に教育の実施体制の整備の確認をやっていただくということに加えまして、雇入れ時教育の実施義務、その必要性に関する事業者への周知、指導につきましては、引き続き労働基準サイドでも実施していきたいと存じます。

特に派遣事業者に関しましては、安全衛生教育の実施の必要性の周知のためのリーフレットを今年の3月に作成いたしまして、派遣先に当たります製造業の関係団体や派遣事業者の団体に対して配布いたしております。教育の内容につきましても、派遣労働者を含む未熟練労働者への安全衛生教育の実施方法をわかりやすく示した教育マニュアルを今年度の事業で作成して周知していくこととしておりますので、このようなことを通じまして、実効性のある安全衛生教育の実施を徹底支援してまいりたいと考えております。

○鎌田部会長 ほかにございますか。

どうぞ。

○新谷委員 通勤手当なのですけれども、先ほど答弁をいただいて、通勤手当の取り扱いについて労働基準法の20条に従って派遣元での無期の雇用と有期の労働者の不合理な格差は認められないことを周知するということなのですけれども、問題は、払っているか払っていないかではなくて、派遣労働者の通勤手当で一番問題なのは、基本給の内数で払っているか、外数で払っているかなのです。オブザーバーの方に聞けばわかるのでしょうけれども、通勤手当を賃金の中に含んで支給しているという派遣会社が多くあるようです。それが国税の不服審査で何件も上がってきていて、手元にもありますけれども、国税の考え方は、こういう解釈が示されています。派遣労働者から訴えがあって、平成20年の国税不服審判所の裁決が、通常の給与に加算して通勤手当が払われている場合は非課税として収入金額から除外することはできないと出ています。基本給に含まれていると非課税の取り扱いができないという国税の判断が示されているのです。

ですから、申し上げたように、通勤手当に係る労働条件という中には課税の扱いも当然含まれるということを周知してほしいのです。例えば派遣会社の内勤の社員については通勤手当として別途、別出しで払っている。派遣のスタッフについては内数で払っている。そういう説明をされても、なぜそのように扱いが違うのかという合理的な説明ができるかどうかなのです。できないと思います。派遣労働者の方々からは、そこを何とかしてくれという訴えが強いので、せっかくここまで書くのであれば、課税の取り扱いについてきっちり書いていただきたいということをお願いしたいと思います。

○鎌田部会長 どうぞ。

○富田課長 先ほど木本のほうからも申し上げましたけれども、正直申し上げまして、今、新谷委員から御提起ありました問題については、派遣労働者の方はもちろん御存じだと思いますけれども、一般にそれほど知られていないという要素もあろうかと思います。したがいまして、今、御指摘のあったような取り扱いの違い、通勤手当は所得税の課税標準に含まれていない、一方、内数にしてしまいますと課税標準に含まれるということについては業務取扱要領に記載しまして、こういう実態があるということは周知していきたいと考えております。

○新谷委員 お願いしたのは、違いがあるという周知だけではありません。もちろんこれは労働契約法での司法判断なので、判決が出れば、それに準拠してできるのでしょうけれども、これは労働契約法の論議をしたときも随分論議したところで、不合理な格差の前提となる業務の範囲、変更、責任とか、もろもろ判断してやるとしても、通勤手当を基本給の内数で払うのか、外数で払うのかを通常の労働者と派遣労働者で差をつけることについて合理的な説明はあり得ない。だから、単にこの違いがありますという周知ではなくて、通常そこは考えられない、要するに、合理的な格差としては考えられないという前向きな書き込みができないかどうかを検討いただきたいということです。

○富田課長 検討いたしますが、少なくともそういうことでトラブルになっているケースがあるということについて書くことは検討したいと思います。

○鎌田部会長 先ほどお約束した時間がそろそろ参りました。

新谷委員からまだまだ尽きないということでございます。そういった考え方も確かにあると思いますので、さらに延長するかどうかについて検討するために、恐らく労働側の御質問が多いかと思いますので、どのぐらいの質問リストをお持ちなのか、それを教えてください。

○新谷委員 資料がばらばら配られてきますので、きょうも初出の資料ばかりなのです。それで突合しながらやるというので時間がかかっていまして、非常にボリュームが多いのと、資料の初出のものが多いので、確かに時間がかかっています。部会長からまとめて言うようにとの御指摘がありましたが、なかなかそこがうまくつながっていないと思います。今日、まだ実は質問も幾つか残っています。あと幾つ残っているかというのは、今日初出の資料を見ながらチェックをもう一回しないと数が幾つあるかというのはわかりません。

○鎌田部会長 延長するといっても、どれだけ延長するのかということもこれから皆さんに御説明する上で。

○新谷委員 今日のですか。今からの延長ですか。

○鎌田部会長 ええ。御用意いただくということでいいですか。あしたまた御用意があるということですので、それまでに御用意いただくということでよろしいですか。

○新谷委員 わかりました。そうすると資料はこれで固まりましたか。初出の資料はもうなしということでよろしいですか。

○富田課長 次回ですけれども、次回は、この要綱案、今、横書きになっていますけれども、縦書きの要綱案の形にして、もちろんきょうお配りしている資料につきましては、参考資料で添付した上で御議論いただきたいと考えております。

○鎌田部会長 新しいのが出るのですか。

○富田課長 新しいのは考えておりません。縦書きにするということです。

○鎌田部会長 ということです。特に労働側のところで質問をまとめた形でお出しいただきたいと思います。

一応、私といたしましては、先ほど来、特に労働側から、施行期日が非常にタイトな中で大変御苦労されて、とりわけ多くの国民の皆さん、労働者の皆さんの少しでも疑問を解こうという、そういったことで御苦労されているということは十分わかります。そういった観点を踏まえながらも、施行期日が迫っているという実態でございますので、私としては、明日また予定がありますが、政省令について、告示も含めて取りまとめるようなことを視野に入れて、ぜひ御議論いただきたいと思っております。

本日はこういうことでよろしいでしょうか。何か事務局からつけ加えることはありますか。

○綾補佐 長い間、ありがとうございました。

次回の部会でございますが、先ほど部会長のほうからお話しいただきましたように、あした、9月18日(金)1330分から、本日と同じ職業安定局第1・第2会議室で開催いたしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○鎌田部会長 それでは、そのように進めたいと思います。

今、言いましたように、取りまとめを視座に入れるということで、先ほど要綱案の提示ということも言われましたので、そういうことも含めて事務局に準備をいただきたいと思います。

 では、以上をもちまして、第228回「労働力需給制度部会」を終了いたします。

なお、本日の議事録の署名委員は、清水委員と高橋委員にお願いいたします。

それでは、お疲れさまでした。

 


(了)

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