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2015年11月13日 第1回がんに関する作業部会 議事要旨

労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室

○日時

11月13日(金) 17:00〜19:00


○場所

厚生労働省会議室


○出席者

委員会参集者(50音順、敬称略)

赤羽 和久 砂原 和仁
高橋 都 竹田 透

厚生労働省

武田 康久 (労働衛生課長) 塚本 勝利 (産業保健支援室長)
中村 宇一 (産業保健支援室長補佐) 川中 淑恵 (産業保健支援室主査)
鈴木 達也 (健康局がん・疾病対策課 課長補佐) 清住 雄希 (健康局がん・疾病対策課 課長補佐)

○議題

(1)がんに関する留意事項について
(2)その他

○議事

○がんに関する留意事項案の検討に当って、本事業の概要と、留意事項案の構成案について、事務局から説明がなされた。

○がんに関する留意事項案について、検討に当っての留意点として以下のような意見があった。

【全体の方針について】

·  個別性にこだわると分量が増えるため、ある程度割り切る必要があるのではないか。

·  がん治療に関する解説は、医療従事者以外が書いた方が、企業側にも分かりやすい文章になるのではないか。

【企業にとって使いやすいガイドラインにするために】

·  企業側にとっては、労働者の治療計画がどうなるか、就業制限がどの程度必要か、周囲の社員のサポートがどの程度必要か、通勤ラッシュに耐えられるのか等、具体的なイメージが湧くような記載があると良いのではないか。

·  休業期間の見込みや、回復の見込み(元の仕事ができるのが、異動させられるのか、海外赴任はできるのか等)についての情報も必要なのではないか。

·  入院期間等は個別性が高く、一律には示しがたい。また、どの程度休みが必要であるかは、どの程度休業を認めることができるか、という企業側の体制に左右される問題でもあり、一般的なデータを示すことは非常に難しい。ある程度幅を持ってパターンを示すと良いのではないか。

·  企業が大体の目安を把握していることは重要なポイントである一方で、個別性を強調しつつ、具体的な配慮方法をどう示していくかが課題ではないか。

·  「どうやったら支援がうまくいくか」に重点を置き、事業者の不安を払しょくし、無理をせず支援ができるような内容となると良いのではないか。

·  企業がガイドラインを読み、逆に両立支援を敬遠してしまうことは避けたい。

·  労働者自身や医療関係者からきちんと聞きとる必要があるということを強調して、目安が独り歩きしないようにする必要がある。

【企業の取るべきアクションについて】

·  治療法やスケジュールについても、いつのタイミングでどの程度の情報が得られるのかということを記載してはどうか。

·  産業医がいない企業にとっては特に、スケジュール感の把握は重要ではないか。

·  それぞれの治療法について、治療スケジュールの各段階で企業が取るべきアクションについて記載があると良いのではないか。産業医、主治医に聞く、あるいは患者本人を通じて聞く、といった指針があるとよいのではないか。

·  確認すべき具体的な事項については記載せずに、「確認する」というアクションに焦点を絞ると良いのではないか。

·  企業側からすると、配慮が必要であれば労働者本人から申し出てほしい。労働者が申し出をしにくいようであれば、その心理的障壁を除くような取組は必要であろう。労働者の申し出があった場合に、どのようなアクションを取るべきか、というスタンスがよいのではないか。

·  診断直後は、労働者はショックのために医師の説明が頭に入らない場合もあるため、文書で情報提供があると良いのではないか。

→労働者本人が医師にチェックリストを渡し、記入してもらうとよいのではないか。

【がんに関する統計情報について】

·  一般的ながんのイメージよりも、予後が良いことを示すことができると良いのではないか。

·  がん種別のデータを示す場合、現役世代に多いがん(乳がん、胃がん、大腸がん、子宮がん、悪性リンパ腫等)をピックアップして示すとよいのではないか。また過去と比較して5年生存率がどの程度改善されているのかを示すとよい。

·  従業員向けの教育用パンフレットを作製する、あるいはがんについて啓発を行う必要性について言及してはどうか。

【がんにおける特異性について】

·  ガイドライン本体で記載された項目について、がんに特異的な事項があれば記載するという形が分かりやすく、また他の疾病で作成する場合にもやりやすいのではないか。

·  総論として基本統計や治療の一般的な解説を用いて特異性について記載し、各論では治療と仕事との両立について、具体的なアクションについて記載する、という方向性がよいのではないか。

·  入院日数の短縮化、治療の外来シフト、支持療法の発達、経過の個別性の高さは総論に落とし込めるのではないか。

·  がんの特異性のひとつとして、診断を受けた際に受けるショックの大きさが挙げられる。

【メンタルヘルスについて】

·  労働者のがん診断を受けた際の企業の初動対応について記載すると、労働者の混乱や不安の軽減ができるのではないか。

·  一次的なメンタルの落ち込みが入院期間に重なるのであれば事業主支援できることは少なく、むしろ深刻な精神状態に落ちこむ少数派への対応の方が重要になる。

·  健康面の不安については、産業医の役割をきちんと記載するとよいのではないか。

·  労働者が再発した場合に、管理者が自分を責めてしまうといった話もあるため、何らかの言及の必要もあるのではないか。

【がんが「治る」という概念について】

·  企業側としては、きちんと治療をして就業できる健康状態にまで戻した後に、両立について考えた方がよいのではないか、という意識がある。

·  がんの場合、「治る」というタイミングがはっきりしない。総論で、企業側のがんへのイメージの転換を促す記載が必要なのではないか。

·  症状をきちんとコントロールして一定の仕事のパフォーマンスが発揮できていればよいのではないか。ただし、「一定」のラインは企業によって異なると考えられる。

·  がんは慢性疾患になりつつある、という記載は、ガイドラインを読む事業主には理解されにくいので、平易な記載をすべきではないか。

·  ガイドライン本体の方に記載すべきかもしれないが、企業側に対して病者の就業禁止の解釈について説明すべきではないか。

【労働者の就労可否の判断について】

·  労働者の働き方について主治医が深く理解することは難しいため、就労可否の判断を主治医に求めるのは難しいのではないか。企業側が判断すべき事項ではないか。

·  産業医としても、治療の経過を見ているわけではなく、また会社が「働ける」と判断するラインについて情報がないままに就労可能かどうかの判断を行うことは難しい。

·  労働者の申告は 1 つの目安となり得るのではないか。

·  産業医を対象とした調査では、労働者の当初の判断に反して、後に就労不可能となった事例が散見されたため、状況によっては労働者の申告のみに依って判断することは適切でない可能性がある。

【利用可能なリソースについて】

·  がんに特化したリソースは、公的なものが少ないため、 NPO 等の民間の取組を示すことも検討してはどうか。

【個人情報の取り扱いについて】

·  がん偏見、がんイメージとの関連で、特に個人情報の取り扱いに注意すべきと記載してもよいのではないか。

·  疾病別に個人情報の取り扱いに軽重をつけるのは適切でないのではないか。

【従業員の家族ががんになった場合について】

·  がん患者の検査や説明時に、家族である労働者が休業する必要性について記載があると、医療現場としては助かる。

→企業よりも、家族関係の問題ではないか。労働者から申し出があれば企業側が拒否することはあまりないのではないか。


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