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2015年11月11日 第107回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会議事録

職業安定局雇用保険課

○日時

平成27年11月11日(水)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省職業安定局第1・2会議室


○議題

・雇用保険制度について
・その他

○議事

○岩村部会長 ただいまから、第 107 回雇用保険部会を始めます。皆様お忙しい中をお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日の出欠状況ですが、青山委員、田島委員は若干遅れて来られると連絡を頂いております。野川委員は 11 40 分頃に退席されると伺っております。そのほか、総務課長は別の公務のため若干遅れる予定ということです。なお、本日は資料の関係で、職業能力開発局の波積能力開発課長と職業安定局の松原訓練受講者支援室長に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。

 早速、議事に入りたいと思います。カメラの頭撮りはここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。本日の議題ですが、議事次第にもありますように、「雇用保険制度について」ということになっております。資料を用意していただいておりますので、まず事務局から資料 1 について御説明いただくことにして、その後、質疑に入りたいと思います。よろしくお願いします。

○長良雇用保険課調査官 資料確認ですが、本日は資料 1 から資料 5 までと参考資料を用意しております。資料 1 が高齢者関係資料、資料 2 が財政運営関係資料、資料 3 がこれまでの議論の整理及び論点 ( 基本手当、平成 28 年度末までの暫定措置、就職促進給付、適用基準 ) となっております。資料 4 が求職者支援制度の実施状況について、資料 5 が雇用保険二事業についてです。参考資料として高年齢者雇用の現状等についてということで、こちらは前回の雇用保険部会に提出した資料を抜粋しております。以上です。

 資料 1 の説明に入ります。 1 ページです。高齢者関係は前回、前々回、雇用保険部会で御議論いただいておりますが、その中で論点という形で適用、給付、徴収、 3 点に区分して整理しております。まず、適用についてですが、昭和 59 年改正において、 65 歳以上の者を適用除外にする考え方について、これまでの雇用保険制度の改正、これはパート労働者に対する適用基準の緩和などを意味しております。あるいは、高年齢者雇用の状況の変化に鑑みると、現在においてそのまま当てはめることは困難ではないか。その場合、 65 歳以上の者の雇用保険の適用については憲法 27 条第 1 項の勤労権の保障の観点、すなわち失業者のセーフティネット確保という原則に立ち戻って考える必要があるのではないかということです。

 給付についてですが、高年齢求職者給付金は、 65 歳以降の離職者の就業希望が多様化している実態などを踏まえて一時金を支給するとともに、多様な形態の就業について求職活動を行うことができるようにするという趣旨で設けられております。なお、現在は厚生年金との併給が可能という仕組みですが、本給付は再就職の促進を政策目的としていることなどを踏まえると、この取扱いについてどう考えるかというのが 2 点目の論点です。

 徴収です。現在、高齢者の雇用の促進と福祉の増進に資するという政策目的の下で、 64 歳以上の者について雇用保険料を免除する取扱いをしておりますが、企業調査などに鑑みると、高齢者の雇用の促進等の観点から、保険料免除を行うという政策手法は妥当か。 65 歳以上の者の雇用に関して、労使の負担の在り方をどう考えるか。こういう形で論点をまとめております。

 続きましてデータ関係の資料、 2 ページです。高齢者の経済状況と就労希望年齢です。同趣旨の調査はこれまでも提出しておりますが、直近、平成 26 年の調査、内閣府でまとめたものがありましたので、そちらについて改めて紹介させていただくものです。まず、経済的な暮らし向きに関する高齢者です。なお、調査対象は 60 歳以上の男女で、約 3,900 名からの回答を頂いているものです。 60 歳以上の者に関しての経済的な暮らし向きについて、「家計が苦しく、非常に心配である」又は「家計にゆとりがなく、多少心配である」と回答した者の割合が上昇傾向にあると。非常に心配という方が 10 %近い水準、多少心配であるが 30 %近い水準ということで、 5 年おきに調査をしているようですが、過去の調査と比較すると、顕著な伸びを示しているのかなという状況です。なお、「家計が苦しく、非常に心配である」と回答した方に関して、就労希望年齢を聞いてみると、「働けるうちはいつまでも」という方が 40 %程度回答しております。「働けるうちはいつまでも」と回答した者の割合で、それ以外の暮らし向き、例えば「心配がない」、「それほど心配ない」、「多少心配」、その回答者と比較してみると、非常に心配と回答した方に関して相対的に高い水準となっているという状況が伺えます。

3 ページです。同じ内閣府の調査ですが、本格的な高齢社会の到来に備えて、日々の暮らしに関して社会としてどのような点に重点を置くべきかという問いがあります。これは複数回答ですが、「老後を安心して生活できるような収入の保障」と回答した方の割合が、過去大体 5 割程度の水準だったものが平成 26 年、直近の調査では 7 割を超えるということで、顕著な上昇基調を示しているものです。

4 ページです。これは前回もいろいろ御議論がありましたが、 65 歳以上の有業者の産業別にまとめたもので、平成 24 年の就業構造基本調査を基としております。これによると、絶対数として 65 歳以上の方が多いのは建設、製造、卸売、小売、サービス業などになっています。色が塗ってある部分は構成比として高い割合を示しており、例えば男性で言うと、建設、卸売、小売、不動産、サービス業の辺りが高い水準となっております。なお、これは有業者に関しての調査ですので、雇用者以外、つまり自営の方が多く含まれておりますので、ちょっと雇用者にターゲットを絞った調査にはなっていないことはあらかじめ御留意いただければと思います。

5 ページです。こちらは高齢者、 60 歳から 69 歳まで、御本人に関する調査で、 65 歳を過ぎても勤めるために必要なことは何であるかということです。こちらも複数回答ですが、圧倒的に健康・体力、続いて仕事の専門知識・技能、この辺りの回答が高い水準となっているものです。

6 ページは 65 歳以降の雇用の取組に必要な支援ということで、こちらは事業所調査になっております。回答として、人件費などの経費助成、個人の健康管理への支援、この辺りが圧倒的に高い水準となっているところです。

7 ページです。 65 歳以上の者に対する雇用保険の適用に関する課題と対応の方向性です。上の段が前回の部会で御指摘のあった課題を整理したものです。大きく分けて 3 点あるのかと認識しており、高齢者を多く雇用している中小企業では、業種によって保険料徴収の影響が小さくない。 2 点目は、高齢者の雇用には健康や安全衛生の管理にコストがかかる。 3 点目は、 65 歳以上の者が求職活動に真剣に取り組めるような対応を図るべき、このような課題があるのかと思います。それに対する対応の方向性として、考えられることを整理しております。仮に 65 歳以上の者に雇用保険を適用する場合、現行の徴収免除の制度について、激変緩和の観点から何らかの経過措置を設けることについてどのように考えるか。あるいは、高齢者を多数雇用する事業所に関しては、例えば 65 歳以上の高齢者を一定割合以上雇用している場合に、何らかの助成措置の検討が考えられるかどうか。あるいは、高齢者の健康管理などについては、そのような制度などを導入した事業主に助成措置の検討が考えられるか。このような方向性が考えられると思っております。

8 ページの失業認定の取扱いですが、高年齢求職者給付金の受給者の失業認定に当たって、現在の高年齢求職者給付の認定の申告書については、求職活動の方法を選択肢から記入するという形式になっておりますが、基本手当の認定の申告書については、もう少し詳細、例えば求職活動の内容、活動日、応募事業所などを記載することになっており、そういったものを参考に同様の取扱い等とすることとしてはどうかという論点が 1 つです。また、循環的な離職者に該当する可能性がある受給者については、こちらも基本手当の取扱いを参考にしているところですが、雇用予約の有無の確認などを行い、より厳格に失業認定を行うこととしてはどうか。こういった方向性が考えられるのかと思っております。資料 1 の説明は以上です。

○岩村部会長 ただいま御説明いただいた資料 1 について、御意見、あるいは御質問がありましたらお出しいただきたいと思います。

○浅見委員 御説明ありがとうございます。昭和 59 年の改正当時の状況と今日の 65 歳以上の雇用状況が大きく異なってきているというのは、前回の資料でも伺いましたし、今日も追加で幾つかの御説明を頂きました。ただ、それでも前回の資料にありましたように、イギリスやドイツ、フランスなど、ヨーロッパの主要国では、年金の受給開始年齢到達で失業給付の受給制限があります。日本とは勤労意識や制度面の違いがある中で、年金の支給開始年齢である 65 歳以上の方にセーフティネットが必要だという今回の記述の部分に関し、ここはなぜ必要になるのだという、もう 1 つ釈然としないといいますか、インパクトに欠けるのではないか、そのような印象を持っています。その辺りで、例えば 65 歳を過ぎても働き続けないと、実際、生活に困る水準の年金しかもらっていない人がかなりいるのでしょうか。昭和 59 年当時に比べると、かなり増加していという説得力があるデータがもしあれば少し教えていただきたいということです。

○岩村部会長 事務局、お願いします。

○奈尾雇用保険課長 御質問ありがとうございます。理念と実態と両方から少しコメントしたいと思っております。まず、理念から申しますと、これは前回までも申し上げていることですが、憲法の勤労権は例外がなく及ぶはずだという前提があります。その中で、雇用の進展であるとか、求職希望の状況変化という辺りは前回も説明したところですが、実態の面で申しますと、高齢者の生活実態ということで、どういうデータが取れるか、ちょっと考えてみたところです。年金の受給額などが一番正確かと思い、当省でやっております年金制度基礎調査というのがありまして、これが平成 23 年が直近の調査です。これは有効回答が約 1 6,000 件ですので、それなりに多数の方にお答えいただいている調査と認識しているのですが、個人当たりの年金受給額を例えば 150 万〜 200 万円とか、そういう 8 つほどの階層に分けて分布を見た調査があります。これで見てみますと、公的年金の年間受給額が 100 万円未満という個人の方が大体 4 割を超えるという数字です。一番低い額で 50 万円未満が 11.4 %、 50 万〜 100 万円が 31.9 %ですので、この両者を合わせると 43.3 %ということで、 4 割を超える数字です。それに次いで低いのが 100 万〜 150 万円という層で、これも 16 %ですので、 150 万円未満を合わせると、大体 5 割程度ということで、この辺りの方は特にセーフティネットが重要かと思われる層です。

 別の指標はないか探したところ、これも当省でやっている調査ですが、国民生活基礎調査がありまして、これは世帯別の貯蓄額の割合を調査したものです。これで見ると、これも貯蓄額を 7 つほどの階層に分けて分類しているのですが、貯蓄なしでも 18.3 %、これが一番低いです。 100 万円未満が額としては一番低い額ですが、これも 7.5 %です。 100 万〜 500 万円が 21.3 %ですので、 500 万円未満を合わせると 5 割弱という数字です。したがって、当然、個人あるいは世帯によって状況はかなりバラバラな面がありますが、一般的に申しますと、生活に苦慮されている高齢者はかなりの程度いらっしゃると私どもとしては認識しているところです。

○岩村部会長 浅見委員、いかがでしょうか。

○浅見委員 分かりました。年金は世帯ではなくて、 1 人当たりの数字ですか。

○奈尾雇用保険課長 そうです。

○浅見委員 分かりました。

○遠藤委員 何回かに分けて、 65 歳以上の方々の対象をどう考えていくのかということで、議論を重ねてまいりました。最終形、どういう形になるかは、もう少し議論が必要であると思っています。そういった中で、恐らくということで申し上げさせていただくと、年齢を問うことなく対象にしていくという絵姿をどう描いていくのか。保険制度ですから、やはりみんなで支えていく、みんなで支えていくためには、分かりやすさが大切なポイントだということは十分認識しています。しかし、 65 歳以上の方々が他の年齢層と比べて、事情が異なっている点が幾つかあるというのはデータからも見ることができますし、また企業現場を見たときにも、その差異を見ていく必要があると思っています。

 シンプルと言いながら、こんな質問をするのはおかしいではないかと言われるかもしれませんが、幾つかのケースは考えていく必要があると思います。 1 つ目としては、年齢を問うことなくという絵姿の中にあって、さりとて 80 歳以上の方々が有期で働くような場合、その方にも保険料を納めてもらって、保険制度の対象にしていくというのはどうなのか。強制適用という原則がある中で、選択制を入れていく。対象にはするのですが、その方が保険料を納める形で加入していくのかどうなのか、選択制の導入というのが 1 点目です。

 もう 1 つは働き方ということであり、これは使側で打合せをしたときに、企業現場を見たらこういう事情もあるだろうということで申し上げたいと思います。 1 つは労働者側の事情として、この契約が満了したら自分は引退します。その人が当該期間で働くときに、保険料を納めていくということはどうなのか。本人が契約満了で引退するという状況下であれば、選択できるのかということです。

 逆の立場もあります。本来この契約の満了で引退するつもりで働いている状況下で、事業主側の事情として代替労働者の確保ができなくなってしまった。だから、申し訳ない、引退するということは聞いているけれども、会社のためにもう 1 年だけ働いてもらえないだろうか。会社側の事情で働いてもらうような場合も、保険料を納めてもらうことはどうなのか。御議論されている部分があったら教えていただきたいと思います。

○岩村部会長 雇用保険課長、お願いします。

○奈尾雇用保険課長 今の選択制のお話、あるいは契約満了の話ですが、私どもも制度を考えるに当たって、部内ではいろいろと検討を積み重ねてきたところです。選択制というのは絶対にあり得ないかという議論はやっていたわけですが、一般的に言って失業というのはリスクの発生が、例えば健康保険などと異なって、逆選択の余地が非常に大きいもので、自己都合離職に対しても支給はしないといけないと。自己都合なのか、会社都合なのかという一定の線引きはもちろんあるわけですが、なかなか微妙なケースも多いだろうと思われるというのがまず原則です。

 例えば契約期間があらかじめ決まっている場合を例に申しますと、 1 年の契約期間があると。そういう中で、受給要件として高齢者については 6 か月間の被保険者期間要件がありますので、もし選択制とか任意適用という姿を入れてしまうと、後のほうで任意加入をして、受給要件を満たすぎりぎりのところで離職するという行動が現実に可能なわけですので、制度としてはなかなか難しい面があろうか と私どもとしては考えているわけです。

2 点目で申しますと、契約期間が終わったらもう引退するとか、あるいは逆に会社のほうからもう 1 年いていただきたいという話があった場合ですが、これも類似の事例は否定はできないかと思っています。例えば契約締結当初は、もうこれが終わったら 1 年で引退しようとか、 2 年で引退しようと思われている方であっても、その 1 年後とか 2 年後の契約期間満了の時点で実は事情が変わってしまったと。自分も働いていて旦那も働いているのだけれども、旦那が急遽病気になってしまって、やはりもう 1 年働かなければいけないという事例はあり得るかと思います。そうすると、会社の側から言われた場合であっても、本人のほうからあらかじめある程度意思があった場合であっても、簡単に言うと先の状況は分からないという中で、それと自己都合であるとか、倒産解雇等以外の理由であっても、幅広く給付するという中では、なかなか難しい面があろうかということかと思っております。

○遠藤委員 あくまでこれは机上で話し合っていたことなのですが、もし事情変更があった場合、保険料を納めていない期間について事後的に納めるということで収まりがつくのではないかということも話しています。繰り返しですが、保険制度そのものはシンプルであるほうがいいとは思っています。ただ、こういう議論はしておく必要があると思ったので、お尋ねさせていただきました。

○岩村部会長 一般論としては、選択などということにすると、今、雇用保険課長が指摘されたように、 モラル・ハザードの問題とか逆選択の問題を発生する誘因になってしまうというので、保険制度上どうなのかというのは常に問題としてあります。それから、選択をめぐってのトラブルがどうしても発生しがちかなと思います。雇用保険課長も言われましたが、後になって思い返して、いや、選択が違ったということがありえます。そうすると、法律関係が非常に不安定になってしまうという問題もあります。選択という仕組みはあり得ないかと言われると、そこまでは言えないという気はしますが、できればやらないほうが好ましいかなとは一般論としては思います。ほかにはいかがでしょうか。

○野川委員 この議論も大分進んできたようですが、時間もありませんので、私の意見として短く申し上げますが、私は 65 歳以上の方々への雇用保険の適用に向けて、一歩進むべきであると思っております。具体的には、雇用保険法の 6 条の 65 歳以上の者への適用を除外している規定を改正すべきであると。そして、はっきりとそちらの方向に進むべきであると思っております。

 法制度上の観点と、それに関連して実態との関係から意見を申し上げますが、御案内のとおり、日本は憲法の 27 条で国民全てに労働権を保障しており、ここには国民の中に区別は設けておりません。年齢についても設けておりません。その具体的な表れとして最も端的なものが国による公的な職業紹介であり、また生活を支援するための雇用保険です。特にこの両者とも政策上の対応が必要なものですので、必ずしも簡単に全ての国民にということを実現できるわけではありませんが、雇用保険について申し上げれば、具体的には労働権の保障は失業の救済が端的には一番前面に出てまいります。

 したがって、失業について保険という観点から対応を行うためには、保険ですから保険事故の観点から言えば、保険事故に遭う母集団に対して、一定の保険料から満遍なく給付を行うという制度で、これまでは 65 歳以上の方についてはそもそもこの母集団に入る割合、あるいは絶対数が非常に少なかったということから、本来であれば全ての国民に対して同じように雇用保険も対応すべきものであるところが、保険というシステムを使うこととの関係上、除外されることがある程度オーソライズされてきたと言えるだろうと思います。現在既に 65 歳以上の就労者は非常に大きな数、 300 万人以上になっており、失業という事態も、ほかの年齢層に比べて質的に異なるという状態にはないと認識しております。

 したがって、雇用保険制度においては、 65 歳以上の方についても適用を行うという方向に来ているのではないか。それが今までは 65 歳以上の方について雇用保険制度を適用しない理由付けがある程度存在したのですが、それが薄くなっている以上、法制度の体系としては全ての国民に同じように労働権を保障している憲法の規定から生まれている雇用保険制度を、 65 歳以上の者に対して適用しない立証責任は既に果たされなくなっているのではないか。つまり、雇用保険制度を 65 歳以上の方に適用しないということは、それ自体が当然のことではなくて、特別な理由があって適用してこなかったわけです。その状況が既に変わってきているということです。

 もちろん、これまでも縷々御議論がありますように、例えば収支バランスの点であるとか、様々な問題はあります。しかし、それはそれとして対応すべきものである。例えば中小企業等で 65 歳以上の方をお雇いになる場合には、いろいろな形での助成も考えられますし、また雇用保険の負担の在り方についてもいろいろな議論があり得るところですが、方向性としては 65 歳以上の方への雇用保険の適用そのものは避けることができない。そして、その方向に向けて議論を進めるべきではないかというのが私の意見です。

○村上委員 私からは今日の資料の質問をさせていただきます。資料 1 7 ページ、 8 ページには対応の方向性➀、➁という部分がありますが、➀の 2 つ目の○にある、 65 歳以上の高齢者を多数雇用している事業所についての助成措置の検討が考えられるのではないかという所です。 65 歳以上の高齢者を多数雇用する場合への助成もあるかもしれませんが、このこととほかの世代の労働者との関係、バランスをどう考えるのかについて、見解をお聞かせいただければと思います。

 次の○に、高齢者向けに健康管理制度等を導入した事業主に助成ということが書かれておりますが、具体的に健康管理制度というのがどんなイメージなのかを、もし現時点での想定があれば教えていただきたいということです。

 意見として、野川先生からご説明もありましたが、さはさりながら 65 歳以上の適用については使用者側の委員もいろいろ御懸念を述べられているところですので、まだもう少し検討が必要なのではないかと思います。仮に適用するとした場合には、徴収免除の部分での経過措置だけではなく、高年齢者求職者給付の認定についても、約 30 年間このような運用をしてきて、いきなり厳しくするというのはいかがなものかというところもありますので、給付側でも少し経過措置的なところが必要なのではないかと思います。

○岩村部会長 雇用保険課長、お願いします。

○奈尾雇用保険課長 御質問に対してお答えしたいと思います。まず、 7 ページの 2 つ目の○の多数雇用のケースですが、今日の資料 1 6 ページにもありますが、 65 歳以後の雇用の取組に何が必要かと聞いたところ、 6 ページの調査は事業所調査ですが、活用を進めるための人件費等の経費助成というのが一番多いわけです。何でこういう選択肢に一番集中するかと考えますと、やはり 65 歳以上の方の雇用は何らかの助成とか支援がなければ、高齢者独自の問題、例えば転倒しやすいとか、そういった問題に対応しにくいからではないかと推測されるわけです。

 これは実際、過去にも私どものほうで高年齢者多数雇用奨励金を支給していた実績がありまして、ある程度の雇用者数がいらっしゃるということは、それに対する助成があると活用が進みやすいのかという点があります。他の年齢だと、恐らく年齢だけでは今の 6 ページみたいな回答にはならないかと思います。仮に若年者の障害者とかいうように、他の属性が重なってきた場合には、それはあり得るかと思うのですが、単に年齢という区分で見た場合には、なかなかこういった選択肢の集中は起こりにくいのかと思われるところです。そういったことも参考にしながら、高齢者については前例も踏まえて対応していく必要があるのかということで書かせていただいております。他の年齢層については、特に属性に着目して、就職困難、例えば母子家庭の母であるとか、障害者については、特定求職者雇用開発助成金といったことで対応していくのが、一番素直な対応かと思われるわけです。

3 点目の健康管理等ですが、現行の取扱いでは、健康管理制度の導入は、それに対する直接の助成がなかなかないと認識しています。例えば健康診断受診を就業規則に書き込むなどが健康管理制度といったイメージかと今のところ考えているわけです。何らかの働きやすい環境整備に対しては、健康管理制度の導入が一定重要であると考えていますので、この辺りは予算措置ですから、今後の検討になるかと思いますが、これは当課とあるいは高齢者雇用対策部局で連携して、十分検討していきたいと思っているところです。

 循環的離職者であるとか、求職活動の認定方式については、これは私どもとして現段階で考えている素案で、この辺りは実際どうすれば更に高齢者の雇用が進むのかというのは、私どもが現場、ハローワークを所管しておりますので、十分現場との意見交換をしながら、実際進めたいと思っております。以上です。

○遠藤委員 学生ではないのですが、学生のように先生方に1点お尋ねさせていただきたいのです。先ほど野川先生からも明快な御意見、御解説を頂きました。ヨーロッパの主な国の事例が紹介されていますが、ドイツ法、フランス法の詳細は存じ上げないですが、勤労権について年齢を問うてはいないと思います。年齢を問うていないのに、年金の満額受給者については雇用保険を適用しないという考え方をしています。一方で、勤労権について年齢の差を設けていないから、雇用のセーフティネットも差を設けなくてもいいという考え方があります。ヨーロッパのような考え方があるということについては、どのように整理していけばよろしいのでしょうか。

○野川委員 まず、日本は憲法の人権の観点から、 27 条で明確に規定されているのです。したがって、憲法が改正されない限りはその理念は必ず実現されなければいけないということがあって、ほかの国々で保障されている理念の在り方とか位置付けとか、度合はかなり異なるということが 1 つ言えるだろうと思います。それと公的年金の在り方それ自体も、日本とほかの国が並列的に比べられるというものではありませんので、この問題については、ヨーロッパのいろいろな国の事情をどれぐらい参考にできるのかは、かなり限界があるだろうと思っております。現在の日本の状況では、御承知のとおり死ぬまで働きたいという人がかなり多いわけです。死ぬまでというか、とにかく体が動くまで働く。これはある意味で劇的に違うのです。

 ドイツ人はかなり真面目ですが、そんなことを考えている人はほとんどおりませんし、フランス人に至っては 60 になっても働かせるのは人権侵害だという人もいるぐらいですから、そういう国と日本と比べることはかなり難しいのではないかと思います。それとここにありますように、実態として既に 65 歳以上の方々がかなりの部分働いておられるということと、先ほど申し上げた法体系上の整合性と実態の在り方を考えると、日本の場合には 65 歳以上の方を雇用保険の適用除外から外すという対応はもうやめるべきであり、その具体的な在り方については、先ほどから御意見も出ていますようにいろいろなやり方がある、というのが今の段階では最もナチュラルではないかと思っております。

○岩村部会長 フランスについては、一応、憲法規範上は一定の労働権のような規定があったとは記憶しています。ただ、もちろんそこを年齢で切っているわけではないですね。しかし、従来から政策の方向性としては、 EU との関係もあって、働くのは年金をもらい始めるまで。年金をもらい始めたら、もうそこで就業生活はおしまいという考え方が非常に支配的だと思います。今、野川委員もおっしゃったように、特にフランスの場合は早期引退志向が非常に強いので、引退年齢は今 65 歳が一般的だと思いますが、 65 歳でも遅いという人が、実際問題としては結構多く、 65 歳でも大変だと感じる人が多いのかもしれませんが、一刻も早く引退して、自分の好きな生活をやりたいという希望が非常に強いように思います。ですので、そういう意味で 65 歳というところが 1 つの目安になって、それまでは仕事で、 65 を過ぎたらもう後は年金でという割切りというか、考え方で制度がもうできてしまっていると言っていいかと思います。そのように理解したほうがいいのかなと思います。逆に言うと、 65 歳を過ぎても働けなんていうと、逆に何を考えているのだというように言われかねないということかと思いますが、他方で年金の問題があるので、これまでの政策の方向としては、なるべく長く働いてもらうという方向にフランスも動いてきていることは確かです。

○小林委員 適用の問題というだけではなくて、 65 歳以上の雇用の取り組みに必要な支援として、今回の資料の 6 ページに事業主向けの調査がありますが、一番多い回答は活用を進めるための人件費の経費補助となっています。人件費を補助してくれると言えば、これは多分みんな○を付けます。これを除いたとしても、 2 つ目に個人の健康管理への支援というのが多くなっており、家族を含めて健康管理の支援をしてほしいという部分の事業主の支援の要求、ニーズがあるということと、下のほうに書いてありますが、働きやすい機械や設備の開発や導入の支援もニーズとしてあるという状況があります。

 これは 65 歳以上の方を雇用している事業所は安全管理をしなければいけないとか、健康管理をしなければいけないと事業主が思っているということだと思います。働いている労働者も当然、健康管理面での心配はあると思います。今回、適用をどうするかという問題だけでなく、 65 歳以上の雇用を促進するという側面から、こういう助成制度の拡充を是非ともしていただきたいです。多数雇用する事業所は、当然こうした様々な設備面、健康管理の制度の充実は必要だと思いますので、従来の仕組みをより PR して公募していただきたいと思いますし、制度の充実を図っていただきたいと思います。

 また、雇用保険の二事業でできるのかどうかは分からないのですが、設備投資という部分で、より安全性の高い設備の導入や、負担の少ない設備を導入するなど、介護関係の従事者でのいろいろな支援制度でも同じようなものがあると思いますが、そういうのにも倣って、より 65 歳以上の方々の安心して働ける職場の充実等の支援、施策を整えていただければとお願いしたいと思います。

○岩村部会長 雇用保険課長、お願いします。

○奈尾雇用保険課長 御指摘はもっともだと思いまして、 6 ページの調査においても、 2 番目にある個人の健康管理への支援と、今御指摘がありました働きやすい機械や設備の開発導入支援は、ある意味似たところがありまして、線引きも難しい面があるかと思っております。例えば高齢者が職場で長く働くためには、健康も大事だし、簡単に言うと病気、怪我の防止という観点からすると、病気が 2 番目だし、怪我が真ん中辺りに選択肢でありまして、その辺りをセットにして健康管理制度も考えていくべきですし、例えば高齢者が安全に働くために、照明の在り方とか、段差の解消といったものもセットで議論していくべきかと思っておりますので、御指摘は局内で共有したいと思っております。

○岩村部会長 ほかにはいかがでしょうか。よろしければ、高齢者関係はこの辺でよろしいでしょうか。ありがとうございます。

 次に、事務局のほうで今日用意していただいております資料 2 について、事務局から説明を頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

○長良雇用保険課調査官 資料 2 で、財政運営がテーマです。 1 枚めくると収支状況の表がございます。平成 26 年度決算が秋口にまとまりましたので、こちらが現段階の最新の数値です。平成 26 年度決算で、収入は 1 8,000 億円程度、支出が 1 6,000 億強、差引剰余が 1,965 億円、積立金残高が 6 2,500 億円余りです。平成 26 年度に関しても、雇用情勢の改善などを受け、雇用保険財政は黒字基調で推移したという状況があります。

2 ページが長期の時系列のグラフです。こちらには積立金残高と併せて、受給者実人員の推移も青い折線グラフでまとめています。御案内のとおり、平成 21 年にリーマンショックがあり、この年に受給者実人員は 85 万人ありましたが以後減少を続け、平成 26 年度は実人員 47 万人ということで、このグラフに描いてある 20 年余りを見ても最少の数字となっています。棒グラフとして、積立金残高は先ほど申し上げたとおり、 6 2,500 億円余りとなっています。

3 ページは雇用保険二事業の関係収支です。こちらも平成 26 年度決算が最新数値となり、収入が 5,996 億円、支出は 3,711 億円、差引剰余が 2,284 億円、安定資金残高は 8,329 億円となります。

4 ページは雇用保険料率の弾力条項です。 4 ページは失業等給付の弾力条項で、単純に申し上げると失業等給付費などと年度末積立金に単年度収支を差引きしたものです。こちらが 2 倍を超えると、保険料率の引下げが可能という数字で、現在はこの弾力条項が発動されている状況で、平成 27 年の料率は原則 1,000 分の 14 から 1,000 分の 4 下がり、 1,000 分の 10 となっています。直近の平成 26 年度決算額で計算しても、 4.41 ということで 2 を大きく超えており、平成 28 年度の保険料率については現行制度を前提としますと、 1,000 分の 10 まで引下げが可能という状況です。

5 ページは、雇用保険二事業の弾力条項です。こちらに関しては、単年度の保険料収入と年度末の雇用安定資金に単年度収支を差引きしたものが、 1.5 倍を超えた場合に保険料が 1,000 分の 3 まで下がるという仕組みになっております。失業等給付と若干違うのは、失業等給付のほうが「できる規定」となっていますが、こちらは「ものとする」という形で法律上規定されており、こちらは大臣が変更するという形を取ります。平成 26 年度の直近の決算額で計算すると、 1.68 となり、 1.5 倍を平成 26 年度決算では新たに超えた形になります。これを前提とすると、平成 28 年度については保険料率が 1,000 分の 3 まで下がるという状況になるわけです。

 なお、この弾力条項については、毎年度このような保険料収入と安定資金残高を比較して計算しますので、この 1,000 分の 3 までの引下げというのは、平成 28 年度の取扱いとなります。ファクターとしては、結局保険料収入と二事業に要する費用の差引き、つまり収支のバランスがどうなるか。つまり、事業規模は雇用情勢なども踏まえて、二事業全体の事業規模がどうなっていくかによって、ここの数字が 1.5 を割る割らないというのは毎年度判断されるという状況です。

6 ページは保険料と国庫負担の推移をまとめたものです。雇用保険料については失業等給付 1,000 分の 10 が、平成 24 年度から 4 年間継続しています。二事業については、平成 22 年から 1,000 分の 3.5 で推移している状況です。なお、国庫負担については、平成 19 年から 13.75 %で、こちらは 55 %を暫定措置として掛けるという措置が講じられており、これが続いている状況になっております。

7 ページは、失業等給付費の今後 5 年間の収支見込みを粗く試算したものです。まず前提です。雇用情勢の前提として、平成 17 年から平成 26 年、過去 10 年間の平均的な雇用情勢を想定し、それが平成 28 年度以降 5 年間、一定で推移すると仮定します。具体的には、受給者実人員を 10 年間の実績平均の 61 万人で仮置きした場合の収支を支算するものです。そのほかの試算に当たっては、保険料収入は過去 10 年平均で一定と仮定します。暫定措置については終了すると仮定します。育児休業給付については一定の伸び率を勘案します。それ以外の費用については一定と仮定して試算するものです。

 なお、 8 ページの試算に当たっては、平成 26 年改正の財政影響額も勘案した数字となるわけです。平成 26 年の制度改正においては、再就職手当ての拡充、教育訓練給付の拡充、育児休業給付の拡充と、大きく 3 点ありました。現時点における財政影響額のデータを夏頃にお示ししたことがありますが、改めて直近の 9 月実績段階のデータを整理したものです。

 再就職手当てについては、就業促進定着手当てを創設したことに加え、これに伴う早期再就職の促進効果を粗々で見込んで、財政影響額はおおよそ 300 億円程度となっております。教育訓練給付については、専門実践教育訓練給付を創設しました。こちらについては平成 26 10 月以降、順次講座が開講されておりますが、本格的な開講が平成 27 4 月以降になっており、現在の数字としては専門実践の給付金、支援給付金を合わせても、 1 億円程度の実績にしかなっていないということです。この事業については、講座数、受講者数が今後積み上がっていく形を取りますので、必ずしも今の状況が財政影響としてフィックスしたものではありませんが、そういう状況だということです。育児休業給付については、休業開始後 6 か月について 67 %に給付率を引き上げるという改正を行っており、こちらについての財政影響額はおおよそ 520 億円程度と見込んでいるところです。すなわち制度改正においては、現時点ではおおよそ 800 億円程度の財政影響を見込むことが可能だという前提に立っていると御認識いただければと思います。

 以上を前提として、 9 ページに財政収支の試算を整理したものがあります。以上の説明のとおり、基本的には 5 年間固定した形で数字を置いております。そこで、平成 28 年度からの 5 年間の収支について、受給者実人員 61 万人が 5 年間続いたと仮定して計算すると、 5 年後の平成 32 年度の積立金の残高が 4 8,000 億円程度となります。これについては弾力倍率が 2 を下回らないということですので、 5 年間ずっと弾力条項が発動される環境下にあるということです。

10 ページがそれをグラフ化したものです。弾力倍率が赤い折線、青い棒グラフが積立金残高です。平成 26 年度の決算で料率が 1.0 %、弾力倍率は 4.4 倍、積立金残高が 6.3 兆円、それが平成 32 年度の見込みとして、弾力倍率が 2.4 倍、積立金残高が約 4.8 兆円と推移するというものです。

 最後のページです。以上から論点として、まず、失業等給付の積立金の今後の推移についてどのように考えるか。もう 1 点は、平成 24 年度から弾力条項により雇用保険料が下限である 1,000 分の 10 に引き下げられている中で、積立金残高が過去最高水準となっている。平成 26 年度決算の紹介をしましたが、平成 26 年度決算においても黒字基調が継続しているという状況ですが、現在の雇用保険料の水準についてどのように考えるか。このようにまとめているところです。資料の説明は以上です。

○岩村部会長 御説明いただいた資料 2 について、御意見あるいは御質問がありましたらお出しいただければと思います。

○山本委員 この間も労働側としては同じような発言をずっとしていると思うのですが、私たちとしては、今、財政状況の説明がありましたが、これまでも申し上げてきたとおり、雇用保険制度の中で、 2000 年及び 2003 年改正で引き下げられた基本手当、これは給付日数、給付率の改善、それから現在暫定的に引き下げられている国庫負担の本則復帰が課題として残されていると認識しています。

 特に残高は 6 兆円を超過して、 2014 年度末は 6 2,586 億円ということで、資料にもありました。この状況を踏まえると、早急に給付の改善に向けた検討をまず進めていくことが重要なのではないかと思っております。また、財源に関しても、国庫負担については、暫定措置の 13.75 から本則の 25 %に戻すということも必要であると認識しています。

 収入に関しては、保険料を抑制して財政的なバランスを取ることで、この間やってきている部分もあるとは思うのですが、我々労働側とすると、セーフティネットとしての給付が非常に薄いのではないかと思っておりますし、そこの問題意識を持っております。

 そういった中でも、この間やってきたということでは、 8 ページにも財政影響ということで、教育訓練給付の充実、育児休業給付の拡充、これらを含めた失業予防という観点から見直しを行ってきていますが、今回の見直しの中では、雇用保険法第 1 条の冒頭に掲げる「労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行う」とあるとおり、こういう雇用保険の生活安定機能を充実させるという基本スタンスに立った給付の改善の見直しを行うべきだと思っております。

 そういった意味でも保険料率については、給付水準の回復の観点からということも含めてですが、安易な引下げということではなく、拡充というところで是非とも議論を進めていっていただきたいということで、御意見を申し上げます。

○岩村部会長 雇用保険課長、お願いします。

○奈尾雇用保険課長 何点かコメントがあったところだと思います。最初におっしゃられた点につきましては、正に 8 月の雇用保険部会再開のときから主張が変わっていらっしゃらないわけであり、この辺りの平成 12 年、平成 15 年改正による効果とか、現在の給付においてどういう課題があるかという点を中心に、 8 月、 9 月の部会で議論させていただいたところです。

 その議論の結果も踏まえてということに当然なるかと思いますが、まず、平成 12 年、平成 15 年改正は、そのときどきで給付の重点化であるとか、早期再就職促進、あるいは逆転現象を防止といった辺りの問題意識を基に改正した ものですので、その辺りについて、現状で早期再就職促進等に照らしてどのような課題があるのかという辺りは、 8 月、 9 月で検討を進めてきたのかなと考えております。

 一方、国庫負担については、平成 23 年の国会審議においても、附則第 15 条というのがあり、できるだけ早期に原則復帰すべきだという規定がございます。これは全会一致で入ったものですし、この部会においても繰り返し御指摘いただいた点で、労使一致されている点かと思います。私どもとしては、そういった御意思を踏まえて、対応していくべきだという認識です。

 それから、平成 26 年度改正ですが、何点か 8 ページに改正事項を書いていますが、こういった点も踏まえて、現在の課題はどうかという辺りは、次の資料 3 にも絡むわけですが、財政的な面では、平成 26 年度改正の財政影響額ということで、 8 ページの指標を踏まえて今回提出させていただいたところです。短いコメントですが以上です。

○岩村部会長 ほかにはいかがでしょうか。

○小林委員 使側は一貫して最初の部会のときから申し上げていますが、保険料率については引下げをお願いしたい。ここで説明があったように、積立金の残高は過去最高の水準になっているという状況もあります。弾力条項の発動だけではなく、さらに過去においては、資料の 6 ページにありますが、 1,000 分の 8 のときは平成 5 年、平成 21 年にも 1 年間あったと記憶していますが、同程度に保険料を引き下げていただきたいということです。

○岩村部会長 ほかにはいかがでしょうか。

○深澤委員 積立金の残高が多くなっているということですが、一般にそういう残高が保険の中で多くなる場合には保険料の返金などもあると思います。しかし、雇用保険の場合は被保険者が非常に広範囲なので返金というのは難しいことからしますと、特定の受給者にお戻しするというよりは、広く戻せるように保険料を引き下げるというのが応分の対応ではないかと考えています。現状は、弾力条項の下限ということですが、その下限を検討できるような形について教えていただけたらと思います。

○岩村部会長 雇用保険課長、お願いします。

○奈尾雇用保険課長 具体的にはいろいろと方法はあり得ると思いますし、そもそも保険料自体をどうするかというのは、方向性として確たるものはありません。

 一般論として申し上げますと、積立金残高は非常に多額にわたるというケースが一般的にあるとしますと、例えば拠出者に還元するというのは理念的にはあり得るかなと思うのですが、時系列的に見ると、今まで拠出された方に返すのか、今後の方に返すのか、現在の方に返すのかと、いろいろなバリエーションがあるかと思います。過去に拠出された方に返すとなりますと、現実的にはなかなか難しいと思います。

 そうなると、仮に還元するという方法があるとすると、現在の方とか今後の方となると思いますし、それはどのぐらいの時系列で返すのかという議論だと思います。それを平たくやっていくとすると料率の問題になり得るかなということが一般論としては言えるかと思います。

 ただ、その料率をどうするかというのは、現段階では方向性がまだありませんので、今後御議論いただければという感じになります。

○岩村部会長 ほかにはいかがでしょうか。

○遠藤委員 資料の 7 ページには、「今後 5 年間の収支見込み」ということであり、毎回料率の議論があるときに事務方から出てくる資料は、固め固めで出てくるのですが、財政運営を担っている方々からすれば当然の数字かと思っています。

 こういう固めの数字を見ながら、どこまで保険料を引き下げられるかという議論をしてきたわけですが、雇用情勢の改善といった大きな波もあり、現状の残高を考えますと、今回は思い切った引下げを是非実現していただきたいと思います。

 次に、 61 万人という平均ベースで数字が出ていますが、リーマンショック後の一定期間ではありますが高い伸びが出ているので、例えば、そういうイレギュラーな年を除いた形での実績平均ベースを出していくということも必要ではないかと思います。

 今後どういう制度改正が行われるか分かりませんが、労働市場に対して積極的な働き掛けをするような仕組みを作っていくことが求められていると思います。 8 ページを見たときに、平時では 2,000 億円程度の給付増になるという見込みの下、平成 26 年改正が行われたわけですが、結果は 800 億円増ということです。今後の成り行き次第ではありますが、ある程度の給付増が見込める改正をしたとしても、実態はその水準までいかないということを考えますと、今回の料率引下げは過去にない形での引下げがあってもいいのではないかと、使側としては思っています。

○岩村部会長 雇用保険課長、お願いします。

○奈尾雇用保険課長 例えば今日の資料 2 2 ページのグラフを御覧いただきますと、これはよくお示ししている実人員と積立金残高のグラフです。リーマンショックの平成 21 年のときが実人員 85 万人ということで、突出して高くなっているわけです。平成 22 年には 65 万人ということで、落ち着き方としてのペースが比較的早かったと見ております。

 これはリーマンショックというのが欧米発の不況だったということで、もう 1 個は雇用調整助成金を中心に重点的に二事業助成を投入し、かなり多額の予算を組んで雇用の維持に対応してきたという 2 点が大きい点かと思います。

 今後ですが、リスクというのは一定程度避けられない点があり、特に海外リスク、中国リスクといった点が、今後ないとは限らないということで、そういったものは織り込んで数値を見ていく必要があるかなというのが、私どもの考えでございます。

 それから財政影響ですが、 8 ページの御指摘のとおりで、現段階では各種平成 26 年改正の財政影響は 800 億程度かなと。これは今後当然増減し得るわけですが、その程度かなと見ております。

 これはまた今後の推移次第ですが、これに今後の改正で何を含めるかという辺りで、これはまた御議論次第ですが、それも含めながら、あるべき保険料財政というのはどのようなものかというのを検討していくべきだと思っております。

○岩村部会長 ほかにはいかがでしょうか。

○阿部委員 労働側も使用者側も、それぞれ給付を厚くするということと、料率を引き下げるということは、ある面で正しい話だろうと思うのです。ただ、これは難しいところではあるのですが、私が言いたいところは、今後の労働市場の動向を見据えると、特に重要だと思っているのが、技術革新と、それが労働に与える影響だと思っております。

 その意味で、少子化ということもあり、労働者一人一人の生産性を上げていくことというのは、日本経済にとっても、日本社会にとっても大事なことだろうし、失業者を生まないという点でも大事だろうと思うのです。

 そういう意味では、もちろん給付を厚くし 、料率を引き下げるということも大事だと思うのですが、今は残念ながら余り利用が少ない教育訓練給付金等、今後は本当は拡充していくべきものではないかと私は思っております。その意味で、給付金を乱用されると困るわけですが、どういうところに問題があるのかというのを検討していって、この辺りを今後どうしていくか、労使で議論していくべき問題ではないかと思います。

 そういう意味で、早急に給付を上げる、料率を下げるというところに、私は簡単に「イエス」ということは言えないのかなと思います。ただ、もしかしたら弾力条項を見直すとか、そういった形で水準の引上げ、引下げというのはあり得る可能性もあると思います。

 給付に関しては厚ければ厚いほどいいというところもあるのですが、 2 年前にこの審議会で発言したように記憶しているのですが、今までの失業者の行動を見ると、失業給付期間をぎりぎりまでお使いになって、転職していったり就職していったりするというのが、これまでの研究で明らかになっている点ですので、給付を厚くしたり、期間を長くするということが、「失業なき労働異動」といったところにどう影響するかというのは、少し考えておくべき点かなと思っております。

○岩村部会長 貴重な御指摘だと思います。山本委員、どうぞ。

○山本委員 いろいろと意見を聞いて、まず私たちが労働側として言いたいことは、基本的にセーフティネットとして水準を厚くするということではなくて、もともとの状態に戻してほしいということが前提になっておりますので、厚くするという形になると、プラスになっていくという形かもしれませんが、この間の改正で引き下げられている分を戻してほしいということです。 2 ページの表にもあるとおり、この間、財政的に非常に厳しい状況の中で改正があって、給付を切り下げてきた、積立金のお金は増えました、これをどうしようかといったときには、普通は「戻そうか」という議論になるのが一般的ではないかと思っております。そこのところの整理としては、まだ我々労働側としては納得できかねるという点については、繰り返しになりますがお伝えした上で、日数が厚いのかどうなのかということは、ほかの議論だと思います。それはそれで議論はする余地があるのかもしれませんが、まずこれまでの制度に戻すという議論からスタートしていきながら、雇用保険の保険料率をこれ以上に引き下げていくのかどうなのかという点については、基本的には保険料というのはそんなに増減しないで、ある程度安定的な料率をもって、その幅の中でやったほうがいいと思っておりますので、そういった意味では、まずはこの間給付の引き下げで改定してきた内容について、どうしていくのかというところの議論が進んでいくことが、本来の道ではないかと思っていることを、繰り返しですが伝えておきたいと思っています。

○岩村部会長 今日はほかにも議論がありますので、よろしければこの財政問題については次回以降も議論を続けたいと思いますので、この辺りで今日のところはおしまいにしたいと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。

 それでは、次に資料 3 を事務局のほうで用意していただいておりますので、まず事務局から説明を頂きます。よろしくお願いいたします。

○長良雇用保険課調査官 資料 3 は、これまでの議論の整理及び論点をまとめたものです。テーマとしては、今の議論と若干継続する部分があります。基本手当、平成 28 年度末までの暫定措置、就職促進給付、適用基準です。

1 ページは基本手当の水準、平成 28 年度末までの暫定措置を 1 枚でまとめています。概略ですが、基本手当の日額は離職前賃金の原則 50 80 %。給付日数は特定受給資格者が 90 330 日。特定受給資格者以外は、原則 90 150 日となっています。平成 28 年度末までの暫定措置については、この原則に加え、給付日数については 60 日間延長するという個別延長給付。雇止めなどにより離職した方については、特定受給資格者扱いとする。常用就職支度手当の支給対象に 40 歳未満の者を加える。こういう内容です。

2 ページは、これまでの議論のまとめです。非常に多くの議論があった関係で、説明は簡単にさせていただきます。今、委員がおっしゃられたような平成 12 年、平成 15 年改正で給付水準を引き下げたことを踏まえれば、給付水準の見直しについて議論を行うべき。 2 つ目の○は、 モラル・ハザードなどの観点を考えると、安易に給付日数を引き延ばすことについては慎重に判断すべき。例えば 5 つ目の○は、今まで 1 6,000 円で家族を支えていた人が、 9,000 円の所に再就職している状況についてどう考えるか。 6 点目は、扶養する場合の加算を検討してはどうか。例えば 8 点目で、就職できない理由は、基本手当の制度の問題ではなく、個別の理由によるものではないか。雇用保険制度で解決すべきものと、雇用政策全体で考えるべきものの双方があるのではないか。 9 点目は、所定給付日数を延ばせば、再就職促進を阻害するおそれがあるのではないか。下から 2 つ目は、基本手当受給者の再就職状況について、 2 年前の状況と大きく変化はなく、抜本的な見直しを検討する状況ではないのではないか。一番下は、特定受給資格者の要件について、平成 26 年に見直したことは一歩前進であるけれども、一定の場合について特定受給資格者として判断できるケースが他にあるのではないか。このような様々な御意見を頂きました。

3 ページは、暫定措置についての議論です。個別延長給付については、恒久化に向けて検討すべきという御意見があった一方で、雇用情勢も好転しており、制度導入時と現在では状況が異なるなどの御意見がありました。雇止め、あるいは常用就職支度手当に関しては、恒久化などの御意見がありました。

 以上を踏まえ、 4 ページに論点を整理いたしました。基本手当の水準については、基本手当受給者の再就職状況などの指標について、前回改正時と変化が見られないことや、 モラル・ハザードの観点などから見直しの必要が乏しいとの意見と、現在の雇用保険の財政事情や、最低保障の考え方などから、給付水準の見直しを行うべきという意見の双方がある。これらを踏まえ、給付水準についてどう考えるか。暫定措置については、現下の雇用情勢や、当該給付の暫定措置の効果及び終了した場合の影響などを踏まえて、暫定措置の在り方についてどう考えるか。このようにまとめさせていただきました。

 続いて就職促進給付です。 5 ページは再就職手当です。こちらは制度の概要です。受給資格者が早期再就職した場合に、支給残日数の 50 %又は 60 %の一時金を支給する制度です。また、平成 26 年度に就業促進定着手当を創設し、再就職後 6 か月間定着した場合に、低下した賃金分の 6 か月分を支給する仕組みになっています。

6 ページは、移転費・広域求職活動費の概要です。移転費については、安定所が紹介した職業に就くなどのため、住居地を変更する必要がある場合に、その移転に要する費用を支給するもの。広域求職活動費については、公共職業安定所の紹介により、広範囲の地域にわたる求職活動をする場合の交通費などの支給です。

 これらについての議論は 7 ページです。再就職手当については、早期再就職促進のインセンティブが強すぎると、労働条件が低い所などに就職する弊害が懸念されるのではないか。あるいは、定着が重要なのではないかという御意見がありました。離職者が安心して求職活動できるための政策効果を目指す、就職促進給付トータルで在り方を検討していくべきではないかという御意見がありました。移転費・広域求職活動費については活用されていない実態があり、その理由を分析するとともに、周知をしっかり行うべきではないか。 U I J ターン規模の増加などを踏まえ、例えば広域求職活動費の往復 300 km要件の在り方について検討が必要ではないか。安定所長の要件が厳しすぎるのではないかという御意見がありました。

 以上を踏まえ、就職促進給付としての論点を 3 点にまとめています。再就職のインセンティブを強化し、就職活動を支援する観点から、就職促進給付の在り方についてどのように考えるか。また、具体的にはどのような方策が考えられるかというのが 1 点です。再就職手当については、これまでの制度改正による早期再就職の割合の上昇が認められる一方、特定受給資格者以外の給付制限期間中の再就職割合に大きな変化がないことを踏まえ、給付の在り方についてどう考えるか。移転費・広域求職活動費については、今後より一層活用を促進していく観点から、周知を強化することに加えて、現行の受給要件についてどう考えるか。このように整理しました。

 続いて 8 ページは雇用保険の適用です。 1 番の適用範囲についての大きな線引きとしては、週所定労働時間 20 時間、それから 31 日以上雇用見込みというものが雇用保険の適用要件となっています。その考え方を 2 番目で整理しています。雇用保険は自らの労働により賃金を得て、生計を立てている労働者が失業した場合の生活の安定などを図る制度です。一般的に保険というものが、危険分散のための危険集団を構成するものでありますが、雇用保険制度においては、この同種類の危険にさらされている人々として、週法定労働時間 40 時間であることなどを考慮し、その半分の 20 時間を適用の下限としているという仕組みになっています。

9 ページは、 2 条の雇用関係にある労働者の雇用保険の適用の扱いについては、主たる賃金における 1 の雇用関係についてのみ被保険者となるという制度になっています。

10 ページがこれらに関するこれまでの意見をまとめたものです。現行の適用基準の、週 20 時間を生計維持性の要件にしているということですが、短時間就労でも生計を維持している方はおり、 20 時間で線引きをすることが本当に妥当であるか。一方で、被保険者の拡大については、他の社会保障制度に影響を与える課題ではないか。現行の週 20 時間の適用要件は、これまでの議論を経た一定の線引きであり、重く受け止めるべきではないか。一方で子育てのため、昼夜働く母などの マルチジョブフォルダーについて、労働時間の把握が困難なことを理由として、適用除外にするのはいかがなものか。このような御意見がありました。

 以上を踏まえて論点を 2 点に整理しています。雇用保険の適用に係る考え方、現情を踏まえ、現在の雇用保険の適用基準週 20 時間以上、それから 31 日以上雇用見込みについてどう考えるか。それから、 マルチジョブフォルダーについては、適用に当たっての労働時間の把握方法や、失業の判断といった課題が引き続き存在するが、これらについてどう考えるか。こういうことでまとめています。以上です。

○岩村部会長 ただいま資料 3 についての説明がありました。多くの論点が提示されておりますが、限られた時間の中ではありますけれども、御意見、御質問などを頂ければと思います。また必要に応じて次回継続することもあり得るかと思います。

○三島委員 先ほどの議論にも続くと思いますけれども、基本手当についてです。これまで議論した中では、支給終了までの就職率が約 5 割ということが示されております。労働側としては、給付期間中に就職できなかった約 5 割の方が、基本手当をもらいきって就職した層なのか、やむを得ず就職できなかった層なのかを分析する必要がある、そこが重要であると考えています。第 103 回部会で提出していただいた資料の中で、基本手当受給期間中に就職できなかった約 5 割の方が、意欲はあったけれども就職できなかったと見るべきと考えています。 モラル・ハザードの問題もありますけれども、やはり就職困難者が、日々の生活費を心配することなく、安心して求職活動ができるように、基本手当の給付日数は引き上げるべきだと労働側は考えています。

3 ページの暫定措置については、 1 から 3 までそれぞれ記載されていますが、これらは全て恒久化すべきと労働側としては考えています。それぞれの意見に対しては記載されているとおりですけれども、暫定措置という時限的な扱いではなくて、それぞれの政策目的に照らし合わせ、恒久化すべきであると考えています。

2 ページにある意見のまとめの最後に、特定受給資格者の要件があります。こちらについては 2 か月間継続等の賃金の不払いというのは、やはり要件としては厳しすぎると思います。その他にも育児とか介護という方の措置が図られなくて、結果的に離職してしまった人とか、マタハラという問題も今はありますけれども、そちらについても結果的に離職に至った方についても、特定受給資格者として判断すべきではないかと考えています。

○岩村部会長 それでは、雇用保険課長お願いします。

○奈尾雇用保険課長 御質問いただいた点について回答いたします。 1 点目は、資料 3 2 ページの 4 つ目の○の関連ということです。支給終了まで再就職する方が大体半分程度で、支給終了までに再就職できなかった方の要因分析をすべきではないかという御指摘かと思います。 9 8 日の第 103 回の資料でも一部お出しいたしましたが、完全失業者が仕事に就けない理由というのが労調の中に出ています。

 これは、年齢・階層別に見るとかなり理由の差が激しいわけです。とにかく仕事の内容にこだわらないけれども、仕事がないという選択肢もあります。希望職種・内容の仕事がない、年齢が合わないといった選択肢もかなりあります。こだわらないが仕事がないというのが一番深刻なのかと思います。これは、各年齢大体共通で 5 7 %台程度です。大体どこかの回答の選択肢に○が付く調査ですので、希望職種・内容の仕事がないというのが大体 3 割程度かと思います。これも内心の意図等によってはかなり濃淡があろうかと思います。この辺りの分析を 8 月、 9 月にお出ししたところですが、引き続き御検討いただければと思います。

2 ページの一番下の所でこれは御意見ということになろうかと思いますが、特定受給資格者の要件についての御意見がありました。 2 か月賃金の不払い要件で今は運用しているわけですが、具体的にこれが 1 か月でもそこで離職すると就職困難な例がある、という話がもしありましたら御紹介いただければ検討は可能かと思いますので、よろしくお願いいたします。その他のマタハラとか、育児・介護等の離職についても、具体的にこういう点でお困りの方がいるというような点があれば検討は当然可能だと思いますので、よろしくお願いいたします。

○岩村部会長 三島委員、よろしいでしょうか。

○三島委員 はい。

○遠藤委員 部会長から、時間を有効にということであったので、ただ今、労側が言われたことについては、これまでの使側の意見を整理する形で申し上げておく必要があると思います。所定給付期間内で 5 割というようにおっしゃっていましたが、ここ 2 3 年を見るとそれは 55 %まで達しています。それから、 1 年以上の求職活動期間がある者を除けば 6 割を超えています。このデータを見る限りにおいては、雇用保険のセーフティネットは機能していると使側は思っています。また、前回検証した状況と、今回の検証結果を照らし合わせても事情変更がないと考えています。

 先ほど阿部委員から御指摘がありましたように、所定給付をもらい切ろうという傾向は何ら変わりがない状況下で、給付の水準を上げていく、給付期間を延長していくことについて、使側としては反対です。繰り返しで恐縮ですが、期間満了までもらい切る層と、期間満了後の一定期間に、より熱を帯びて求職活動をする層が、時系列で見れば 7 8 %います。この傾向が変わっていないので、基本手当の水準等を見直すということは、今の雇用情勢の改善を考えれば、私はむしろ雇用促進を阻害することだと思っています。

 これから限られた時間の中で意見のやり取りがあるかと思いますが、使側が仮に発言がなかったとしても、従来の立場を変えていないというように御理解いただければと思います。

○岩村部会長 申し訳ありません。私が時間のことを申し上げたので、発言を制約しているように受け取られてしまうと大変申し訳ないのですが、ありがとうございます。亀崎委員が挙手されていますので、後ほどまとめて雇用保険課長からお願いします。

○亀崎委員 私からは、再就職手当についてです。 7 ページですが、これは第 103 回部会の中で、再就職した者の労働条件、つまり再就職後の賃金に関して、離職者があせって低い労働条件で就職せざるを得ないという弊害発生への懸念を申し上げたところです。これに対して事務局からは、基本手当受給者全体ではありますけれども、就職時期が早いほど再就職時の賃金が高くなる傾向があることが示されたと思います。再就職手当受給者の、再就職時の賃金の状況に関しては、引き続き検証は必要かとは考えておりますけれども、今回のタイミングでは、見直しをと思っています。

 給付の改善という視座に立てば、 モラル・ハザード防止というのは当然ですけれども、早期再就職のインセンティブを高めるために設けられている再就職手当については給付率の引上げ、すなわち現行の所定給付日数を 3 分の 2 以上残している場合とか、あるいは 3 分の 1 以上残しての場合の引上げ。あるいは再就職後に一定期間定着した場合の一時支給などの措置を講ずるなどということなども、このタイミングで是非検討していただければと思います。

○岩村部会長 それでは雇用保険課長からお願いします。

○奈尾雇用保険課長 今の御指摘ですが、早期再就職促進の必要性については御指摘のとおりです。私どもとしても、これは 8 月、 9 月辺りの資料でお出しているところですが、特に給付制限期間中の再就職というのは、今の雇用情勢に照らしてはもう少し増えてもいいのではないかという感覚を持っています。そういう観点で再就職手当の役割について、更に果たすべきではないかと考えていただければと思います。そういう観点からすると、現在支給残日数 3 分の 1 3 分の 2 によって、残日数分の 5 割、 6 割支給という給付についても御議論いただければ有り難いと思います。

1 点私どものほうから、全く別の点を補足しておきます。ここ 2 か月ほどの間で、雇用保険受給者の早期再就職促進という観点で、私どもで全国を回らせていただいて会議を開催したり、第一線機関の職員の意見を聞いたりして、どういう点をすれば早期再就職促進が更に進むかという意見交換をしました。そういう中で、例えば移転費とか、広域求職活動費についても、こういうふうに充実すればより進むのではないかという現場の意見等も聞いてきました。その辺りも紹介しながら、今後の御議論をお願いできればと思います。

○岩村部会長 それは、また次回以降の部会で御紹介いただければと思います。秋元委員どうぞ。

○秋元委員 広域求職活動費の給付と、移転費ということで 7 ページに示された点に関して意見を申し上げます。広域求職活動費についてですけれども、往復 300 km以上というこの支給要件に関しては見直しを行い、また、片道 100 km以上の場合の特別急行料金及び新幹線代も是非支給要件に加えていただければと思います。移転費に関しては、定額の移転料額が距離に応じて最大 28 2,000 円と定められています。地方創生に資する内容ということで、この給付項目についても拡充を図っていただければという認識でおります。

 もう 1 つ、就職促進給付の拡充の所で見解を伺えればと思います。就職促進給付の在り方をどう考えるかというところで、現在は短期の資格講座の受講費用が給付対象に入っていません。これも、一定の経費が想定され、対応が図られるべきではないかということ。また、就職の面接等のために、子供の一時預かりが発生するような場合も、経費を補助できるものなのかどうかというところで見解を伺えればと思います。

○岩村部会長 雇用保険課長お願いします。

○奈尾雇用保険課長 広域求職活動費・移転費ですが、現在の要件、あるいは現在の周知方法ではなかなか活用は進んでいないという御指摘はそのとおりかと思います。そこで要件の見直しを具体的に考えるべきかと思っています。一方で、これは公務員の出張旅費であるとか、赴任旅費に準拠した面もありますので、どこまでそれとの整合を図るのかというのが一方であります。そういう点の両方を踏まえて検討する必要があろうと思います。

 それから費用の中身、助成する中身ですが、今御指摘のありました短期の講座であるとか、就職活動に際する子供の一時預かりというものがあります。こういうものは、確かに御指摘のとおり、そういう助成がされれば就職は促進する面もあるかと思いますので、是非御検討いただければ有り難いと思います。

○岩村部会長 よろしいですか。

○秋元委員 はい。

○亀崎委員 時間がない中ですみません。 10 ページの雇用保険制度適用の問題についてです。これまでにも申し上げましたけれども、介護や育児で短時間就労せざるを得ない方が増えています。現在の雇用保険の適用基準は週労働時間 20 時間以上とありますけれども、そういう短時間就労を選択せざるを得ないという人たちをどう救っていくのかということも重要な課題だと思いますので、是非検討していくべきと思います。

 母子家庭では昼も働いて、夜も働いてという、 マルチジョブフォルダーの人たちも含め、昼も夜も働いて 20 時間以上を超えたときには適用されるという形で、適用対象を広げるということも必要だと思いますので、是非そういう点にしっかり光を当てていただきたいということです。

 最後に 1 点お願いです。基本手当受給者であっても、一定の要件を満たして申告すれば、就労しながら減額支給を受けることが可能になっているということがあるはずです。それは厚生労働省のホームページにもあるわけですが、しかしながらホームページを見てということだけでは十分な周知ができていないこともありますので、是非その辺はハローワークにおいて十分な理解・周知をするような指導等をしていただくよう要望いたします。

○岩村部会長 雇用保険課長お願いします。

○奈尾雇用保険課長 週 20 時間要件であるとか、 マルチジョブフォルダーの方への適用については、 10 ページの意見のまとめで労使の意見として書かせていただいているとおりです。これまでもこの部会でも検討していて、今後の論点という形でまとめさせていただいたところです。

 最後に御指摘のありました、 マルチジョブフォルダーの方への、特に就労した日の認定の在り方ですが、私どもとしてもホームページにアップしたりということで周知しているわけではありますが、確かに通常の受給者で、ホームページまで御覧になる方はなかなか多くはいらっしゃらないだろうということは御指摘のとおりです。例えば、 1 日の労働時間 4 時間未満の場合には、自己の労働による収入を減額した上で、失業認定ができるという扱いをしているわけです。こういうことがなかなか知られていないということでしたら、そこは周知をしていく必要があるだろうと思いますので、この辺は力を入れてやっていく必要があると思います。

○岩村部会長 よろしいでしょうか。

○亀崎委員 はい。

○岩村部会長 ほかにはよろしいですか。よろしいようでしたら、次に事務局のほうで用意していただいている資料は、資料 4 と資料 5 がありますので、続けて事務局から説明をお願いします。

○松原訓練受講者支援室長 訓練受講者支援室の松原です。資料 4 に基づいて御説明いたします。求職者支援制度の実施状況です。ポイントだけ説明させていただきます。 6 ページの実施状況から進めさせていただきます。平成 26 年度の実施状況があります。受講者数が年度で 5 5,002 人でした。基礎と実践は大体 3 7 の割合になっています。就職率ですが、平成 26 年度から見直しを踏まえ、就職率のカウントが、雇用保険適用就職率になりました。その関係で数字が少し下がっています。基礎コースが 52.2 %、実践コースが 56.9 %です。参考までに従来の適用の有無を問わない形での就職率を載せています。 82.7 %と 84.5 %です。これは、昨年度までの水準と変わりませんので、数値が下がっているのは、やはり適用対象とした場合にこのぐらいの水準になるということで御覧いただければと思います。

7 ページは、これを分野別の就職状況として見ている資料です。介護福祉の適用就職率を見ると 68.2 %ということで、最も高くなっています。分野ごとでかなり就職率については開きがあることが見ていただけるかと思います。

8 ページは、制度創設以来の実施状況ということで、受講者数の推移を見ています。雇用情勢が非常に改善している中で、訓練受講者は減ってきています。減ってきている推移としてはそのような状況で、平成 26 年度下期、ピーク時が平成 24 年度の上期ぐらいになるのですが、そこの半分を下回っている水準になっています。

 データの最後の 11 ページを御覧ください。こういう中で給付金の支給状況はどうなっているかを御説明いたします。受講者数の推移は先ほどのグラフで見ていただいたとおりですが、それに対して給付を受けられる方の割合は、毎年下がってきている状況です。受ける必要のない方が増えているとも言えますが、こういう状況にあります。

 今回、能開分科会で、こちらの求職者支援訓練の立て付けの部分での見直しを今継続していますので、そこの部分について御報告いたします。引き続きの資料を御覧ください。訓練の立て付けの部分で見直している論点があります。課題認識としては、 最初の四角の中ですが、雇用情勢が改善する中で、受講者数が減少。求職者は訓練受講よりも、早期就職を優先しているという行動パターンをとっています。しかし、この受講者数の減少というのは、母体となる求職者全体の減少幅よりも大きいので、特定求職者のニーズへの対応ができているかどうかという問題意識も持っています。

 一方で、求職者支援訓練、育児等でキャリアを中断した女性、あるいは人手不足と言われている建設人材の確保といった観点からも、更なる活用促進は必要であろうといった観点での見直しを今進めています。能開分科会で議論をしていて、まだ結論は出ておらず、その状況ということです。

 論点は 4 点あります。 1 つ目は、訓練カリキュラムの在り方について。 2 つ目は、女性の活躍促進について。 3 つ目は、建設分野を中心に、人手不足分野についてどういった訓練コース設定があるか。一方で、地方部を中心に、訓練実施機関の不足というのも深刻な状況になっておりますので、そこの部分で確保するための一定の対応をとるような論点で話をしています。

 具体的にどんな議論がされているかについては、参考資料を見ながらかい摘んで御説明いたします。 20 ページのカリキュラムの所です。主に赤字、下線部分を見ていきます。カリキュラムの在り方については、雇用情勢が改善しておりますので、基本的には早期再就職に資するような形でのカリキュラムの改修を、対象者ごとに検討していくという基本的な方向です。その中で、訓練期間の短縮、あるいは短期間で職業スキルを習得できる訓練コースの設定を検討してはどうか。

 一方で対象者の中には、就業経験が少ない方や、非正規の離転職を繰り返している人もいます。一方で社会人スキル科目については充実も検討していく。最後の○に、基礎コースを終了した後で、キャリアアップのための実践コースを、ステップアップのために連続で受講できるようにしていく。これは、キャリア・コンサルティングを入れていくことを前提にはするのですが、こういう柔軟な対応もできるようにしていく。

25 ページの、女性の活躍促進についてです。こちらも検討の方向性の赤字を見てください。公共職業訓練と同じように、こういった方の対応ということで、託児サービス支援付きの訓練コースであるとか、短時間訓練コース、 1 4 時間程度といったことの設定を推進してはどうかというような検討の方向が出ています。

26 ページは、人手不足分野における訓練コースの設定の部分です。こちらは建設分野ですが、全国的に人手不足感が強いことから、建設機械運転などの短期間の訓練。今、被災地ではこういう特例での訓練を認めておりますので、これを全国規模で広げていく。かつ、奨礼金の引上げ、現行 6 万円のところを 10 万円にしてはどうか。あるいは、ここの部分も永続というよりは、オリンピックまでの暫定措置として対応してはどうか。こんな検討の方向性が出ています。

 最後に、 29 ページの訓練実施機関の確保についてです。先ほど、適用就職率の紹介をしましたが、認定の基準についても雇用保険適用就職率を活用するようになりました。そうしたところ、基準をクリアできない機関もボチボチ出てきてしまいました。そこの部分で余りにも減少してしまうので、要件の緩和を図りたい。一方で、雇用保険適用就職率を基準として活用していくことについては維持を図っていく。ただし、第 3 パラグラフで、雇用保険の適用就職率が、現行では算定対象になっていない 65 歳以上の受講者も実際にはいますので、そういう方については、訓練実施機関の責のない部分ですので、適用者については算定のときに除外していくようなことについても検討の方向が出ています。以上です。

○長良雇用保険課調査官 時間の都合上、資料 5 の紹介だけさせていただきます。 1 ページは、二事業の目標管理サイクルです。この辺りは御案内のとおりです。事業主団体への参画の下で、二事業について個別事業については PDCA サイクルを回して、概算要求、予算に反映させています。概算要求段階で、雇用保険部会に御報告をさせていただいています。

2 ページで評価方法についてです。執行率と政策効果です。政策効果には、個別事業で目標を立てていただくという形で、目標の達成と事業執行率の 2 段構えで評価しています。 a が両方 OK b は執行率が低い、目標は達成。 c は、執行率が低くて、目標未達成。 d は、執行率は高くて、目標未達成。それぞれ c d については事業の見直し又は廃止が必要という整理になっています。平成 26 年の評価によると、 a 51 事業、 b 15 事業、 c 7 事業、 d 6 事業となっています。

3 ページは、平成 28 年度の概算要求に当たって、二事業の考え方を整理したものです。下の段にありますが、具体的に 3 つの方向性に重点配分をしようということで、労働者の職業能力の向上、人材マッチング機能の充実、雇用の場の確保、雇用管理の改善という柱を立てています。

 具体的には 4 ページで、職業能力の向上については、例えば実践的な職業訓練、人手不足分野の人材育成など。人材マッチングの観点では、労働移動における再就職支援、あるいはカウンセリングを通じたジョブマッチングの質の向上。雇用の場の確保など に関しては、非正規、女性、障害者といった就業困難者の就業のための雇用管理改善やキャリアアップ支援というものです。

5 ページは全体像です。平成 27 年度予算では 82 事業あります。廃止 4 事業、新設 2 事業で、平成 28 年度概算要求時点で 80 事業です。予算額は平成 27 年度が 5,099 億円。概算要求としては、 200 億円近く減少、 4,900 億円程度となっています。それぞれ先ほど申し上げた 3 つの方針に添って、重点的な予算配分をしています。

 具体的な概要は 6 ページです。例えば労働能力の向上の観点で言うと、キャリアアップ助成金。人材のマッチング機能では雇用と福祉の連携、いわゆる障害者就業生活支援センター、あるいはマザーズハローワーク。労働移動支援などもここのカテゴリーに入ってまいります。雇用の場の確保では、キャリアアップ助成金、あるいは両立支援の関係の助成金などがあります。それ以外の経費として、大きいのが雇用助成金ですが、実績見合いで予算を減少させたりしています。総じてプラスマイナスを予算上付けていて、メリハリのある事業運営に努めています。

7 ページ以降は、この評価を個別にやったものと予算への反映状況についてまとめたものですので、説明は省略いたします。以上です。

○岩村部会長 ただいま説明のありました資料 4 と資料 5 について、御質問あるいは御意見がありましたらお願いいたします。山本委員どうぞ。

○山本委員 時間がないので簡潔にいきます。資料 4 で求職者支援制度です。今回見直しのキックオフということで、第 101 回部会のときに発言させていただきました。この間、その後議論がされていない状況だと認識しています。そこのところについて、この部会ではどう議論していくのか見解をお伺いします。また、求職者支援制度の議論をするにあたり、できれば収支を出していただければと思いますので、それについては要望しておきます。議論のときに中身に関してまた発言があれば、そのときにしたいと思いますので、以上にいたします。

○岩村部会長 今の御質問について、事務局からお願いします。

○松原訓練受講者支援室長  1 回目に出た議論の部分については、また引き続き検討させていただくということでよろしいでしょうか。すみません、 1 回目のときにこちらに出席していませんでしたので、そこの部分については確認させていただきます。

○岩村部会長 私の理解では能開部会のほうでこの議論をしているので、そちらがある程度方向性が固まったときに、それを受けてこちらでどうするのかという話だとは思います。そのときにまた御議論いただければと思います。事務局のほうもそれでよろしいですね。

○松原訓練受講者支援室長 はい。それから、収支については、こちらの資料の財源の運営の状況の資料の中にも含まれております。資料 2 の表紙をめくった所にあります。ここの支出の中の就職支援法事業というのが、私どもの求職者支援訓練の関係の費用になります。

○岩村部会長 資料 2 ですね。

○松原訓練受講者支援室長 そうです。本日の資料 2 、財政運営の資料の失業等給付関係収支状況の支出の中の括弧の 2 つ目「うち就職法事業」というのがありますが、これが求職者支援制度の部分です。平成 23 年度は 10 月から事業が実施されておりますので、ここが 110 億円、平成 24 年度はフルで事業を実施しましたので 551 億円の決算。平成 25 年度は 467 億円、平成 26 年度の決算は 350 億円、平成 27 年度は予算ベースで 315 億円。平成 28 年度の概算要求額としては 275 億円という推移になってきています。

○岩村部会長 よろしいですか。

○山本委員 はい。

○遠藤委員 山本委員の御質問を私なりに 受け止めますと、現状がどうであるかということだけではなくて、今後この求職者支援制度がどういう形で動いていくのか。例えば、対象受講者がどのように変わっていくのかを、ある程度見せていただきながら、議論をしたいという趣旨ではないかと思いました。是非その点もくんだ形の資料提供をお願いできればと思います。

○岩村部会長 本日の資料 4 の中では、例えば実際に求職者支援制度の適用を受けて訓練をやっている方々の属性というのが、当初に比べるとかなり変わっているところも出てきていますので、その辺のところも見つつ、この制度をどう考えていくのか。特に雇用保険制度側でどう考えていくかという、そういう問題はあるだろうと思います。いずれにしても、能開部会のほうでどういう議論になって、どういうものを入れてくるかによっても、こちらでまたそれを考えざるを得ないということかと思います。

○秋元委員 資料 5 6 ページの雇用保険二事業関係予算の所で、説明の中で雇用調整助成金の概算要求額が対前年でマイナス 86 億円ということで、景気の回復基調や支給実績を踏まえこの数字でという説明でした。私の出身産別である JAM は中小企業を非常に多く抱えている組織です。産別としても昨年 3 月に雇用調整助成金に関して 6,059 筆の署名を集めました。その中で 1,000 名は企業経営側の署名を集めたということでは、本助成金は大変要望が高いものです。資料 2 の雇用保険課長からの説明にもありましたが、例えば中国リスクということも踏まえて考えたときに、今後想定される急激な雇用環境の悪化のときには、機動的かつ柔軟な対応を是非お願いしたいと思います。

○岩村部会長 雇用保険課長お願いします。

○奈尾雇用保険課長 雇調金については、平成 27 年度予算が 193 億円で、平成 28 年度概算で 107 億円となっています。平成 26 年度実績が約 70 億円というところを踏まえた予算要求の姿になっています。御指摘のとおり、特に二事業助成金の中にも、雇調金については急激な変化に比較的起こりやすい助成金かと思っています。それは景気変動のみならず、災害のときにも出されるということが性質上あるかと思います。

 そういう意味では、雇調金の重要性は御指摘のとおりです。仮に組んでいる予算をオーバーした場合であっても、同じ予算書の項の中であれば流用は可能です。例えば、雇調金と労働移動支援助成金は同じ項ですから、労働移動支援助成金の予算を流用することは可能です。そういうことも含め、是非雇調金の予算については、機動的に対応できるようにという思いは同じですので、対応はしっかりできるようにしていきたいと思います。

○岩村部会長 よろしいでしょうか。

○秋元委員 はい。

○岩村部会長 ほかにはよろしいでしょうか。本日の議論はここまでとさせていただきます。最後になりますが、本日の署名委員は、使用者代表の浅見委員に、労働者代表については秋元委員にそれぞれお願いいたします。次回の日程ですが、 11 25 ( ) になっています。お忙しい中恐縮です。次回は、引続き本日議論していただきました財政運営の問題、更に一部の事項について整理した資料を事務局に用意していただきたいと考えています。それらについて御議論を頂戴したいと思います。場所等の詳細については事務局から各委員に御連絡をしていただきたいと思います。委員の皆様方、お忙しい中をありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省職業安定局雇用保険課企画係
TEL:03-5253-1111(内線:5763)

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