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2015年9月3日 第156回労働政策審議会雇用均等分科会議事録

雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課

○日時

平成27年9月3日(木)16:00〜19:00


○場所

厚生労働省専用第12会議室


○出席者

公益代表委員

田島分科会長、権丈委員、武石委員、中窪委員、奥宮委員、山川委員

労働者代表委員

南部委員、半沢委員、松岡代理人

使用者代表委員

布山委員、川崎委員、加藤委員、中西委員

○議題

女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の施行について

○配布資料

資料1 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の施行に向けて、ご議論いただきたい主な項目について
資料2 状況把握項目の論点(案)
資料3 情報公表項目の論点(案)
資料4 認定基準の論点(案)
資料5 その他の事項に関する論点(案)
資料6 その他の事項に関する論点(案)
資料7 一般労働者(常用労働者のうち、「短時間労働者」以外の者)の男女間賃金格差の要因と国際比較
資料8 男女間の賃金格差解消のためのガイドライン(概要)
資料9 男女間の賃金格差解消のためのガイドライン
参考資料1 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案の概要
参考資料2 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案の概要(民間事業主関係部分)
参考資料3 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律
参考資料4 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案に対する修正案要綱(衆議院による修正)
参考資料5 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案に対する修正案 新旧対照表
参考資料6 衆議院内閣委員会 附帯決議
参考資料7 参議院内閣委員会 附帯決議
参考資料8 国会審議の状況
参考資料9 労働政策審議会建議「女性の活躍推進に向けた新たな法的枠組みの構築について」(平成26年9月30日)概要版
参考資料10 労働政策審議会建議「女性の活躍推進に向けた新たな法的枠組みの構築について(報告)」
参考資料11 「日本再興戦略」改訂2015−未来への投資・生産性革命−(平成27年6月閣議決定)−抜粋−
参考資料12 経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2015〜経済再生なくして財政健全化なし〜(平成27年6月閣議決定)−抜粋−
参考資料13 女性活躍加速のための重点方針2015(平成27年6月すべての女性が輝く社会づくり本部決定)−抜粋−
参考資料14 公共調達における認定制度の活用(内閣府提出資料)
参考資料15 平成28年度概算要求の概要(雇用均等・児童家庭局)

○議事

○田島会長 ただいまから、第 156 回「労働政策審議会雇用均等分科会」を開催いたします。本日は、松田委員、斗内委員、渡辺委員が御欠席です。また、石田委員の代理として、航空連合会長の松岡宏治様に御出席いただいております。

 議事に入ります。本日の議題は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の施行について」です。昨年の女性活躍推進法案の諮問答申以降の国会審議等の経過について、また当分科会において当面議論すべき論点について、事務局から説明をお願いします。

 

○小林雇用均等政策課長 通し番号の 55 ページを御覧ください。女性活躍推進法案の概要です。施行に向けて、省令と告示を御議論いただくことになります。どの部分が省令で、どの部分が告示なのかを御説明させていただきます。女性の職業生活における活躍の推進に関する法律は、大きく事業主に取組を求めているものが 2 つあります。「行動計画の策定・届出・公表」と「女性の活躍に関する情報公表」です。行動計画を策定するに当たっては、1に書いてあるように、自社の女性の活躍に関する状況把握をして、課題分析をしなければならないこととなっています。状況把握の項目については省令で規定することとなっています。昨年おまとめいただいた建議の中では、女性採用比率、勤続年数男女差、労働時間の状況、女性管理職比率の 4 つは必須項目です。任意項目については更に検討ということですので、この部分が省令事項です。3に書いてある女性活躍に関する情報公表です。これは、女性の職業選択に資するよう、省令で定める情報で、限定列挙の情報から、事業主が適切と考えるものを公表することとされています。この情報公表項目も省令事項です。4認定制度もこの法律の中で盛り込まれていますが、認定基準については省令事項です。

 右側は行動計画策定指針です。法形式としては告示です。各企業が行動計画を作る際に参考となるような効果的取組を、その指針の中で盛り込んでいくということが書かれています。指針の中身も御議論いただくことになると考えています。

 国会審議の中で修正がありましたので、修正の御紹介をさせていただきます。衆議院のほうで修正がありました。参考資料 3 、通し番号 57 ページ以降に法律の条文を付けてあります。修正事項は線を引いてあります。一般事業主に係る部分については、通し番号 60 ページと 61 ページを御覧ください。通し番号 60 ページの第 8 条第 3 項があります。「行動計画を策定する際には、状況把握をして、改善すべき事項を分析した上で、結果を勘案してこれを定めなければならない」と書いてあります。状況把握項目の例示として、「労働時間の状況」が追加になりました。後段は数値目標について書かれた部分です。「数値を用いて定量的に定めなければならない」という、その数値の例示の中に「労働時間」が入ってきています。

 通し番号 61 ページで、第 8 条第 6 項が追加になっています。「第一項に規定する一般事業主は、一般事業主行動計画に基づく取組を実施するとともに、一般事業主行動計画に定められた目標を達成するよう努めなければならない」ということで、取組の実施と、目標達成についての努力義務が追加になりました。これは法律の修正です。

 女性の活躍推進法に基づき、審議事項をまとめたものが通し番号 1 ページの「法律の施行に向けて御議論いただきたい主な項目」です。法律の概要を御説明したときとかぶりますけれども、省令については大きく 4 点あります。「状況把握項目」「情報公表項目」「認定基準」「その他」です。「その他」の部分は手続面の規定です。行動計画の届出・周知・公表の方法、情報公表の方法など、手続面のことについても省令で定めることとなっています。

2 つ目の○は告示です。これは行動計画策定指針ですが、この中で定めるべき事項と考えられるものが以下に盛り込んであります。「課題分析手法」、「効果的取組 ( 採用 / 育成等 / 継続就業 / 長時間労働是正・登用等 / 転換・再雇用等 / 職場風土改革 ) 」、「その他」ということで、計画の期間などが告示で定められる事項と考えています。

 「その他」の 1 つ目は、「雇用保険法施行規則の改正」ということで、女性活躍加速化助成金の創設があります。これは平成 27 年度予算で既に措置をされているものです。計画を作って、取組を行った企業に対する助成金です。その支給要件を、女性活躍推進法の要件に合わせて作っていきたいと考えていましたので、その運用は女性活躍推進法の成立を待って開始するということで、その要件について雇用保険法施行規則ということでお示しし、御議論いただきたいと考えています。

 「性差別指針の改正」ということで、女性管理職の中途採用の緩和があります。これは、今年の 6 月にまとめられた、女性活躍推進に関する重点方針の中で盛り込まれた事項への対応です。通し番号 117 ページを御覧ください。「全ての女性が輝く社会づくり本部決定」ということで、「女性の活躍加速のための重点方針 2015 」がまとめられています。

1 (2) 経済分野の2で下線を引いた最後の 2 行です。「民間企業において女性の管理職としての中途採用が行いやすくなるよう、現行の労働法令等の解釈・運用の在り方を見直す」ということが盛り込まれています。この部分で意図しているものですが、今回の女性活躍推進法に基づく行動計画というのは、女性活躍推進のために、各企業でやっていただく取組を計画の中に盛り込んでもらいます。その取組の中身は男女雇用機会均等法に違反しないことが必要になってきます。男女雇用機会均等法で、性別による差別を禁止しています。この差別というのは優遇のほうも差別ということで禁止していますが、一定の場合、女性優遇が均等法違反でない場合が規定されており、これは、均等法第 8 条で規定されています。

 どういう場合に女性優遇が許容されるかというのは、具体的には性差別指針の中で解釈が示されています。今回、女性優遇が認められる場合を少し広げたらいかがかということが、この重点方針の中の項目の趣旨で、女性管理職を外部登用する場合に、内部で管理職に登用するのと同程度ぐらいの優遇は認められるのではないかという趣旨で、この重点方針は定められていますけれども、その件について審議会で御議論いただきたいということで、今回法律施行に当たっての御検討の中で、性差別指針の見直しについても御議論いただきたいと考えています。これが、今回御議論いただきたい事項の一覧です。

 国会の宿題事項として、附帯決議について御説明いたします。通し番号 79 ページを御覧ください。衆議院と参議院の両方に附帯決議が付いています。衆議院の附帯決議ですが、今回雇用均等分科会で御議論いただくのに関係する事項を御説明いたします。通し番号 79 ページの衆議院内閣委員会附帯決議の 2 号です。ここで、「男女間に賃金格差が存在する現状に鑑み、公労使により賃金格差の是正に向けた検討を行うこと」と、「計画を策定するに当たっては、「男女の賃金の差異」を省令によって状況把握の任意項目に加えることについて検討すること」が盛り込まれています。

 通し番号 80 ページに 5 号の項目があります。 5 号も、「状況把握の任意項目に加えることについて検討すること」と書かれています。その中身としては、「男女の育児休業取得割合、男女間の賃金格差、自ら使用する労働者に占める正規労働者の割合及び自ら使用する女性労働者に占める正規女性労働者の割合」を、任意項目に加えることについて検討することとされています。

6 号では、「計画の策定又は変更に当たっては、労使の対話等により労働者のニーズを的確に把握するよう、行動計画策定指針において示すこと」とされています。

 通し番号 83 ページは、参議院内閣委員会の附帯決議です。衆議院の附帯決議と重複している中身については省略させていただきます。参議院のほうで独自に入っている項目について御説明いたします。 2 号で「本法の実効性を担保するため、本法に基づく実態把握、分析、目標設定、事業主行動計画の策定・公表等は雇用管理区分ごとに行われるよう検討すること」が盛り込まれています。

3 号は派遣労働者の件です。「派遣労働者については、派遣元事業主による実態把握等に加え、実際に使用している派遣先事業主により、実態把握、分析等がなされるとともに、事業主行動計画に「雇用形態の変更等の機会の積極的な提供」などが盛り込まれるよう検討すること」という言葉が入っています。

 国会審議の中で、質問者と答弁者とのやり取りについて御紹介いたします。通し番号 87 ページ以降です。 87 ページの左側が質問、右側が答弁の中身です。郡和子議員からの質問で、男女の育休、介護休業の取得割合、取得日数の差異も状況把握項目に加えるべきだ、男女間の賃金格差についても必須項目で加えるべきではないか、男女の人事評価の差異についても加えるべきではないかという質問です。建議の内容も踏まえ、更に必須項目として把握すべき項目については、省令の段階で検討してまいりたいと考えておりますという答弁をしています。

 池内さおり議員からは、労働時間の状況把握についてです。雇用の形態や実態に合った労働時間の把握が求められるのではないかという質問に対して、労働時間については、全ての雇用管理区分を含めて平均して把握するという形で算出するのは好ましくないのではないかと考えているが、具体的にどのような把握の仕方をすべきかということは、労働政策審議会で議論を更に深めてまいりたいという答弁がされております。

 通し番号 89 ページは、山尾志桜里議員からの質問です。雇用管理区分ごとの把握の上での公表というのは、これから就職を考えている若い人をミスリードすることがないようにする大前提だと思うという質問に対し、情報公開の項目についても、雇用管理区分ごとの公表の必要性について、審議会で議論してまいりますという答弁をしております。

 通し番号 90 ページは、林久美子議員からの質問です。雇用管理区分ごとの実態を把握すべきであるという質問に対し、有村大臣から、雇用管理区分ごとに実態が異なる可能性がある項目で、女性の活躍に向けた課題の分析の観点から、有用だと考えられる場合には、雇用管理区分ごとに状況把握することは効果的だと私も考えておりますという答弁がありました。

 通し番号 91 ページは、賃金格差と間接差別の質問です。一般職は女性が当たり前で、 20 数年働いても総合職、これは圧倒的に男性、その間の賃金格差は 2 倍以上、これは間接差別ではないのでしょうかという質問に対し、多くの企業におけるコース別雇用管理の運用には、例えば総合職の男女別の採用競争倍率に大きな格差がある、総合職の女性は 10 年間で 65 %が離職していることがあり、このような格差があることから、課題があるのだと考えていますが、この行動計画を状況把握、課題分析と、結果を踏まえた計画策定を義務付けるということで、こうした枠組みが実質的格差の縮小につながるようにしてまいりたいと考えているところです、という答弁をしています。

 通し番号 93 ページは、賃金格差の話ではあるのですけれども、働き始めてすぐに始まる男女格差、この実態把握をするためには、賃金の実態そのものを把握しなければならないと思うのですがという質問に対し、働き始めてすぐに始まる格差ということですので、答弁のほうでは管理職以前の段階でも、男女間格差が生じている場合はあり得るだろうと。そういう状況の男女間格差が何によって生じているのか、その要因の分析を更に深めることが大事だと思っている。男女間の賃金格差を位置付けることも併せて検討してまいりたいということで、答弁を締め括っております。

 通し番号 94 ページは、労働時間関係です。長時間労働の改善が派遣元でできるのであろうかという質問があり、それに対する答弁として、雇用主である派遣元が責任を持って状況把握、課題分析、計画の策定に取り組むべきというのが大前提でありますが、実際に派遣される先、その場所において長時間労働が是正されるということや、職場風土改革を行っていただくことについては、派遣元と派遣先がしっかり連携しながら進めていただくのが効果的ではないかと考えています。派遣元と派遣先が協力しながら進めていくことが効果的な取組になっていくように、審議会で議論を深めていくという答弁をしています。

 通し番号 96 ページの真ん中で、古本伸一郎議員の質問です。働く女性の声、パートナーである男性の意見を聞くという建議が出ているのに対して、実は法律に書き込まれていないという質問がありました。労働者側の具体的なニーズをくみ取ることが非常に大事だと思っていますので、労使の対話でそうした把握をして、その旨を計画に定めるように考えているという答弁をしております。

 国会審議のやり取りは、以上のところが附帯決議に加えて議論としてあった部分を御紹介させていただきました。私からの説明は以上です。

 

○田島会長 ただいまの事務局の説明について、御質問、御意見がありましたらお願いいたします。

                                ( 特に発言なし )

○田島会長 特段御質問、御意見はないようですので、引き続き本日御議論いただく内容に関する資料の説明を事務局からお願いします。

 

○小林雇用均等政策課長 本日は、特に資料 2 の状況把握項目で論点案をお出ししておりますので、それを御覧ください。通し番号 3 ページからです。本日、論点としてお示しさせていただいておりますのは省令の部分です。先ほど御説明いたしましたように、省令については大きく 4 つの項目に分かれています。状況把握項目、情報公表項目、認定基準、その他手続規定です。まず、資料の全体を説明いたします。「状況把握項目の論点案」です。 1 番の基本的な考え方については、最初の 4 つ目の○までは、昨年まとめていただいた建議の考え方を踏まえています。 3 つ目の○で、必須項目はこの 4 項目だと整理しています。これは、取り分け多くの企業に該当する課題を明らかにする以下の 4 項目を「必須項目」とすることと整理しました。

 その下の○は更にということで、各事業主の実情に応じて把握することが効果的と考えられるものは「任意項目」として、省令で規定することとし、例えばということで、これは建議のときに書かれている例示の事項を全て拾い出しています。男女別の配置や育成状況、教育訓練の状況、登用の状況、両立支援制度の利用状況、非正規雇用から正規雇用などの各種転換制度の利用状況、女性活躍に関連する従業員の意識や相談の傾向が例示として挙がっています。

 その下の○は、状況把握項目の考え方を整理しています。以上も踏まえて、任意項目の検討に際しては、必須項目の把握・課題分析に基づいて、更にその原因の分析を深める項目と、必須項目以外の課題を明らかにする項目、この 2 つの観点で検討することが適当ではないかということ、です。

 その下の○では、原因を明らかにするための状況把握の項目とは別に、取組前後の結果、どのぐらい進んだかという、その進捗を測るための指標も別に考えられるのではないかということで整理しています。

 その具体的に考えられる項目案が 2 以降に書いてあります。ここは、雇用管理ステージごとに、左側に課題を書いて、右側に対応した項目の案を盛り込んでいます。本日お出ししている論点メモの中の項目案に載っている項目は、建議で例示で挙げているものと、先ほど御紹介した附帯決議の中で、任意項目として検討すべきものということで挙げられているものを書き込んでいます。論点としては、そこまでをお示ししていますけれども、他に適切な項目が考えられるかについては、本日御議論いただければと思います。

2 つ目の○は、適切な課題分析の観点から、雇用管理区分ごとに実態が異なる可能性がある項目については、雇用管理区分ごとの数値を把握すべきではないかということ。これは、建議でも雇用管理区分ごとに把握する必要性については、今後議論を深めるということにされておりましたし、参議院の附帯決議でも、雇用管理区分ごとの数値を把握することを検討するということで盛り込まれておりますので、論点として挙げています。

 その下ですが、その際、派遣労働者については、派遣元のみならず、派遣先においても状況把握・課題分析 ( そして分析結果を踏まえた行動計画策定 ) を行うことが有効な項目があるのではないかということで、参議院の附帯決議で挙がっているものを、論点として盛り込んでいます。

 以下の (1) から、雇用管理ステージごとの課題と項目案です。課題については建議のほうで整理されている課題を書き出しています。採用の所の課題としては、企業の 4 割が男性のみ採用、応募者から採用に至る倍率で男女間格差がある、女性のほうが競争率が厳しいという課題が整理されています。項目案としては必須項目は、採用者に占める女性比率、任意項目案としては労働者に占める女性比率ということで、これは過去の採用の蓄積の把握としてもという観点もあるかと考えています。これは、衆議院の附帯決議の 5 つ目に出ています。

(2) 配置・育成・教育訓練です。課題としては、一定部門、営業や生産部門などもそうだったと思いますけれども、ここの部門の配置においては男性への偏りが見られる企業が多かった状況にあります。育成における男女間格差もあったということで、これは特に将来に向けた研修の受講率に男女間格差があったと整理されていました。非正規雇用の場合に、正規雇用と比べて能力向上に向けた機会が得られにくいという課題もある。項目案について、これは全て任意項目案ですけれども、男女別配置状況、男女別教育訓練状況、従業員の意識調査結果ということで、建議で例示として挙がっているものです。

 通し番号 5 ページの (3) 継続就業・働き方についての課題は、女性の約 6 割が第 1 子出産を機に辞めている、男女を通じた長時間労働が日本では見られる、働き方の柔軟性の確保も課題である、継続就業を支援する職場風土も大事、実は、仕事のやり甲非も継続就業と関係している、やり甲斐があると継続就業につながる状況にある、これが大事だということが建議で整理されています。

 項目案については、必須項目について男女別の勤続年数の差、長時間労働の状況を挙げています。任意項目案の所では、男女別の育児休業取得率は、建議でも衆議院附帯決議でも挙げられています。従業員の意識調査結果は再掲です。

(4) 評価・登用等の部分での課題は、管理職に占める女性比率の低さ、評価・登用における男女間格差、女性が昇進に意欲を持てない環境などが課題として挙げられていました。これに対応して、必須項目としては、管理職に占める女性比率。建議の中では「登用」と書かれていましたので、管理職だけではなくて、各職階に占める女性比率も任意項目案として挙げています。再掲ですけれども、従業員の意識調査結果も盛り込んでいます。

(5) 職場風土・性別役割分担意識です。これは、課題は職場における性別役割分担意識があるのではないかということで、必須項目案としては、採用者に占める女性比率。採用の所に性別役割分担意識が出てくるのではないかという観点から、採用者に占める女性比率ということで、これは再掲です。任意項目案では、男女別の配置状況、従業員の意識調査結果、各相談窓口への相談状況を挙げています。

(6) 再チャレンジ、多様なキャリアコースです。課題としては、再就職の多くは、パートの非正規雇用ということで、出産を機に退職した女性が、改めて能力発揮できる機会の確保が課題です。一般職や非正規雇用の女性が、意欲と能力に応じた職責を担える機会を得られることも課題であり、任意項目案として、男女別の職種・雇用形態の転換制度の利用実績が建議で例示として挙がっていたのでここで挙げています。

 最後にその下の○は、課題を明らかにするための項目とは別に、先ほど申し上げた取組前後の結果 ( 進捗 ) を図るための指標として、「男女間の賃金格差の状況」が考えられるのではないかと整理しています。

 次に、「情報公表項目の論点」です。この論点について、 1 の基本的考え方は、建議で整理されたものを、もう一度書いています。情報公表の趣旨は、求職者の職業選択に資する情報を公表することで、求職者が企業を選んでいく。それを通じて、女性が活躍しやすい企業ほど優秀な人材が集まり、競争力を高めることができる環境を整備する。市場を通じた女性の活躍の推進を図るためのものです。

 情報公表の項目というのは、状況把握の必須項目とされた事項に加えて、企業の女性の活躍状況や、企業環境などに関する情報として適切なもの。例示として、両立支援制度の利用状況が挙げられています。それらを、省令で列挙する。その中から、事業主が選択して公表するのが適当と整理されました。企業が、自身の経営戦略に基づき、公表する範囲を選択する。どれを公表して、どれを公表しないかという、公表範囲そのものが、企業の姿勢を表すものとして、求職者の職業選択の要素になると整理されています。

2 番は、考えられる項目案です。ここからが、論点として新しく書き下している部分です。上記の建議のときの基本的考え方に基づけば、状況把握の項目案、必須項目及び任意項目を基本に、求職者の職業選択に資すると考えられる項目が、情報公表の項目案として考えられるのではないか。

 どういうのが情報公表にふさわしいかという考え方として、次の段落に下線を引いた部分です。主に 3 つの視点があるのではないかと考えています。情報公表の項目というのは、学生等の求職者が、就職希望先として各社を比較検討するためのものであるので、求職者にとって評価が容易な項目であること、その数字の持つ意味が分かりやすいものであることが 1 つ目の視点かと思います。

2 つ目の視点は、比較可能な項目数であること。情報公表項目が、ものすごく数が多いと、全然違う数字がいろいろ出てきてしまうので比較がしにくい。情報公表項目を、比較可能な項目数に絞ることが必要ではないか。

3 つ目の視点は、企業ごとに統一的な算出方法で出された数値であること。企業の比較をするためのものであるので、統一的な算出方法でないと、比較が難しいということがありますので、統一的な算出方法で出すことが可能な数値であることが必要ではないかと整理しています。

 今の 3 つの観点から考えると、状況把握の項目案の中から、●を付したものが、省令で限定列挙する情報公表の項目案として考えられるのではないか。また、他に適切な項目は考えられるか。このようなことを整理しています。なお、●を付したもの以外の項目案は、省令で限定列挙をする項目以外についても、当然事業主が任意で公表することというのは考えられるものだと整理しています。

8 ページは、具体的な状況把握の項目案です。 1 つ前の論点の状況把握項目の論点で、具体的に挙げた項目を一覧で並べているものです。この中で情報公表項目としてふさわしいのが●ではないかと考えています。逆に、抜いているものはどういう考え方なのかということです。例えば、男女別配置状況とか教育訓練状況を抜いています。配置の状況、教育訓練もいろいろなものがあり、各社で実態が異なりますので、統一的に比較する算定方法なり、定義がなかなか難しいものではないかということで、情報公表項目として●は付けていません。職場風土等の中の各種相談窓口への相談状況や意識調査結果。これはかなり定性的なので、こちらも統一的な算出方法が難しいということで●は付けていません。

 「認定基準の論点案」です。認定を取った事業主が、労働市場で評価されることを通じて、取組を進めようというものです。建議の段階で、認定基準として整理されたものは、この四角の中で書いています。どういう観点で認定するかということです。女性の活躍状況の水準 ( 実績値等 ) と、取組による改善度合い ( 伸び ) の両面で評価を行う。業種ごと、企業規模ごとの特性に配慮した基準とすること。これが主に整理されている項目です。

 その下の○は、認定取得後の話として、認定制度の信頼を損なうような状態になった企業、認定基準に適合しなくなった企業、見過ごせないような法令違反が見られる企業については、適切に認定の取消しが行われるような制度設計とすべきだと整理されています。

1 番は、建議で整理された考え方です。 2 番は「考えられる認定基準案」で、これが今回の新しい論点として書いてあります。現に働いている女性、これから働こうとする女性が、活躍しやすい企業環境であるかという観点から検討されるべき。それは、すなわち採用から登用の雇用管理の各ステージにおいて、女性の活躍に向けて、大きな課題がなくて、能力が発揮しやすい環境であるかという観点から、評価項目と基準値が検討されるべきではないかということで、 5 つの評価項目が考えられるのではないか。入口から始まって、入口、続けられるか、職場環境がどうか、登用されているか、再チャレンジの機会があるかという 5 つの評価項目が考えられるのではないかと整理しています。

 先ほど読み飛ばしてしまったかもしれませんが、参議院の附帯決議の 8 番に再チャレンジの項目があります。通し番号の 83 ページと 84 ページです。通し番号 84 ページの 8 号ですが、参議院の附帯決議でも、認定基準について宿題を頂いています。ここは、認定制度の周知をちゃんとやって、取組を促進することが書かれています。

 「また」以下の所で、認定一般事業主の認定に当たっては、まず基準の客観性が確保されるよう配慮することが挙げられています。それとともに、非正規労働者に対する処遇改善を認定の要件とすることを検討することが挙げられています。

 この 8 号の附帯決議を踏まえて 9 ページに戻って「再チャレンジ」の所です。多様なキャリアコースに関する評価項目を検討するに当たっては、非正規労働者の処偶改善の観点を踏まえて検討されるべきではないか、という論点を挙げています。

10 ページですが、これらのほか、法で定める義務を満たしていること。計画を作って届出して、公表して、周知しているということ。あとは、女性新法以外の関係法令に違反する重大な事実がないこと、これは基準として当然に設定すべきではないか、を挙げています。

 全ての評価項目について基準値が満たせた場合に加えて、基準値が満たせない項目があったとしても、満たせない項目について、ちゃんとした効果的取組をやって、プラスその結果改善が見られる場合については認定の対象としてはどうかということで整理しています。これは、複雑にならない範囲で、複数段階の認定としてはどうかということで挙げています。

 「さらに」の所ですけれども、これは認定の信頼性確保の観点から、認定制度の信頼を損なうような状態になった事業主については、適切に認定の取消しが行われるよう、基準値の一定未満の状況が継続した場合は取消しを検討する運用としてはどうか、ということで挙げています。

 省令事項の最後は手続面です。通し番号 11 ページからです。 1 つ目は行動計画の届出・周知・公表の方法に関するものです。行動計画の届出は、計画策定義務の履行確保の手段の 1 つとして位置付けられますけれども、このためということで、法で義務付けられた事項を実施した旨などの必要事項を記載した届出書を労働局長へ提出することとしてはどうか。次世代育成支援対策推進法並びの考え方を記載しています。

(2)(3) も基本的に次世代育成支援対策推進法並びの周知方法なり、公表について論点として挙げておりますが、行動計画の労働者への周知については、計画の事業所への掲示、備え付け、労働者への配布、電子メールなどでの送付などの適切な方法によることとしてはどうか。 (3) は、計画の公表については、インターネットの利用などの適切な方法によることとしてはどうか、ということで整理しています。

2 番の情報公表のほうは、頻度と公表の方法についての考え方を整理しています。情報公表の頻度なのですけれども、これはある程度最新の情報を基に求職者に企業選択をしていただくのが大事だということで、おおむね年 1 回以上として、時点が明らかになるようにすべきではないかとしています。

 通し番号 12 ページで情報公表の方法です。インターネットの利用などで、求職者が容易に閲覧できる方法によるべきこととしてはどうか。繰り返しになりますが、求職者の職業選択のため、企業選択のための情報なので、閲覧が容易にできるような方法によるべきとすべきではないかと書いています。

 関連のものとして資料を 2 つ御説明させていただきます。先ほど、附帯決議で御紹介させていただいた中で、通し番号 79 ページの衆の附帯決議の 2 号で、「公労使により賃金格差の是正に向けた検討を行うこと」と書かれています。男女間に賃金格差が存在する現状に鑑みて、公労使により賃金格差の是正に向けた検討を行うこととされています。本日は、男女間賃金格差の数字の資料と、今、労使で御活用いただいていると思うのですけれども、賃金格差のガイドラインを資料として提出しています。

 賃金格差の数字は通し番号 13 ページです。男女間賃金格差のうち、一般労働者の数字が◇です。男性を 100 とした場合の女性の給与額です。賃金格差は、長期的には縮小傾向にあります。右側で諸外国と比較したときに、日本の場合、格差が大きいほうだということが見て取れます。一般労働者の賃金格差の要因は何かを見たものが通し番号 14 ページです。通し番号 14 ページを見て、男女間格差の要因として大きいのが職階です。管理職比率が、男女同程度になった場合には 9.7 %ポイント格差が縮小されます。次いで勤続年数が大きい要因です。勤続年数が男女同程度になった場合には 5.1 %ポイント格差が縮まります。

 グラフの下に※で書いてありますが、以上の本人の属性に付属するような要因のほか、家族手当や住宅手当という生活給的なものの存在により、 1.4 %ポイント程度の格差が生じているとの推計があります。これは平成 16 年度なので少し古い数字になりますけれども、平成 16 年度の「男女間の賃金格差問題に関する研究会報告書」で試算したものとして、そういうものがあります。

 こういう状況も踏まえ、平成 22 8 月に「男女間の賃金格差解消のためのガイドライン」を策定しています。これは、去年の審議会の御議論の際に資料として提出しています。このガイドラインの性質は通し番号 37 ページを御覧ください。このガイドラインの使い方というか、趣旨を書いています。このガイドラインは、男女間の賃金格差の縮小、女性の活躍推進に向けて、労使が自主的に見直しに取り組むことを促進するための現実的な対応方策を示したものということで、労使で取り組んでいただく場合のツールとして使っていただくことを念頭に置いて策定したものです。

 このガイドラインの中身、概要が通し番号 15 ページのポイントの所です。賃金格差の背景となっている、いろいろな場面の男女間格差の「見える化」を推進することが大事であろうということで、いろいろな雇用管理ステージの、男女別のいろいろな資料を社内で把握して、見える形にしていくことが大前提だと。それをちゃんと把握し、「気づき」をする。その結果を踏まえて、賃金、雇用管理の見直しの視点として、制度面の見直しと、運用面の見直しがあります。

 制度面の見直しでは、賃金表の整備をしているか、賃金決定、昇給・昇格の基準が公正・明確・透明かということ。運用面の見直しとして、配置、職務の難易度、能力開発機会の与え方、評価で男女で異なる取扱いをしていないか、コース別雇用管理の設定が合理的かということが盛り込まれています。ポジティブ・アクションの推進ということで、女性に対する社内研修の実施、基準を満たす労働者のうち、女性を優先して配置・昇進などのポジティブ・アクションに取り組んでいるかということが、対策面として盛り込まれています。

 これは、今回の女性活躍推進法に基づいての状況把握をすることで、 1 番の「見える化」は更に進められると思っています。賃金ガイドラインの 2 番の2、3で書いているような、雇用管理の運用面の見直しとか、ポジティブ・アクションの推進の中身というのは、正に行動計画の中で取り組んでいただく取組とも通ずるものだと思っています。

 このガイドラインについては、 38 ページにあるように、賃金面や雇用管理面の見直しに加えて、家族手当、住宅手当といった生活手当についても、どのような属性の労働者にとっても、不公平の生じないように、改めて労使で話し合って、必要な見直しを行うことが望ましいということも入っています。賃金格差のガイドラインは以上です。

 もう 1 つ関連のものとして、公共調達関係の説明をさせていただきます。通し番号 119 ページです。今回の女性活躍推進法の中で、国等からの受注機会の増大という規定が盛り込まれています。これは認定一般事業主その他の女性の活躍状況や取組状況が優良な一般事業主の、受注機会の増大に関する施策を実施することが盛り込まれています。「女性活躍加速に向けた重点方針 2015 」は先ほど少し説明させていただきましたが、その中の一文として、長時間労働の削減の働き方改革の中で、女性の活躍推進には労働生産性の向上を通じたワーク・ライフ・バランスの実現が重要であるので、公共調達において、ワーク・ライフ・バランスを推進する企業について、より幅広く評価する枠組みの導入を検討するということが入っています。

 これは内閣府のほうで、ワーク・ライフ・バランスを推進する企業を、公共調達で評価していくような仕組みを検討中です。この検討の際に、次のページにあるように、内閣府の仕事と生活の調和連携推進・評価部会の中で示された資料です。ワーク・ライフ・バランスを推進している企業を具体的にはどういう企業とするか。それは、認定制度に基づく認定を取っている企業であろうということで、次世代法に基づく認定制度とともに、今回の女性活躍推進法に基づく国の認定制度も、公共調達で評価すべき対象の候補になるということで議論されています。認定基準の議論に当たっては、特にワーク・ライフ・バランス推進企業であることを証明する手法としても、新法の認定制度が期待されていることを御紹介いたします。

 あと 2 ページ付いている資料は、ワーク・ライフ・バランスに向けた取組というのは、人材の確保や育成の可能性、生産性が高まっていくというようなこととか、業績が良いというようなことを表すようなデータを後ろに付けています。これらのデータを使いながら、ワーク・ライフ・バランスを推進する企業を、公共調達で評価していく方向で検討しています。企業の認定に当たっては、女性新法の認定制度が期待されています。私からは以上です。

 

○田島会長 資料に基づいて御議論をお願いしたいと思いますが、内容が大変多岐にわたりますので、内容ごとに区切りながら進めていきます。まず、資料 2 の「状況把握項目の論点 ( ) 」について、御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。

 

○南部委員 ようやくこの議論ができることを本当に喜ばしく思っております。思い起こせば、去年の今頃に建議を議論していたと思っております。是非、全ての女性が輝く法律になるように、私たちも努力をしたいと思いますので、この場でしっかりとそういうことを共有してやっていきたいと思います。その上で、私から 2 点の御意見を申し上げさせていただきます。

 まず 1 点目は、雇用管理区分ごとの調査の必要性についてです。私たち労働側は、これまで各企業によって女性活躍の進捗状況は異なることから、各企業の状況に応じた課題を浮き上がらせるためにも、きめ細やかな状況把握可能な項目が必要であり、それぞれ全ての項目を雇用管理区分ごとに把握すべきであると主張してきました。雇用管理区分ごとに把握することの重要性は、先ほど御説明がありましたように、国会でも御議論いただき、そして附帯決議でもしっかりと書かれたところです。非正規雇用者を含めた全ての女性の活躍に資する取組を行うためにも最も重要な点であると思います。また、それだけではなく、一見問題がないように見えたとしても、雇用管理区分ごとに把握することによって、しっかりとその会社、企業の職場の問題点が明らかになってくることも事実だと考えております。雇用管理区分ごとに把握するかしないかは、この法案に基づく取組の実効性に大きく関わると思います。その点をしっかりと強調したいと思います。是非とも、全ての項目にわたって雇用管理区分での把握をしていただけるような内容にしていきたいと思っております。

 更に申し上げますと、派遣労働者につきましても、派遣元で実際に働いている職場でないため、数値を把握しても取組が困難だということが、国会の審議でもございました。そのため、派遣先で何らかの把握、分析が求められていると思っておりますので、その点についても、しっかりと派遣元と派遣先の連携を深めていきたいとの答弁もございましたので、その点も含めてやっていけるようになればと、意見として申し上げさせていただきます。

 併せまして、男女間賃金格差の把握です。これについても労働側としては、全ての項目の把握の中に、男女間賃金格差については、女性活躍の総合的な指標であり、極めて重要な項目であるということで何度も申し上げてきましたが、建議の中でも取扱いがありませんでした。今回出された、先ほど御説明のあった資料の 14 ページのグラフでもよく分かりますように、賃金把握をすることにより、そこの会社の問題が浮き彫りになり、また勤続年数であったり職階で大きく男女間の格差が、現在も見られております。そうしたことから、男女間賃金格差の把握は項目の中にしっかりと入れていくべきだと考えております。この点につきましても国会での議論、そして附帯でも挙がっていると認識しております。そのため、女性活躍が進んでいるかどうかを測る観点から、賃金格差は不可欠な項目であると考えております。この男女間賃金格差は、正規、非正規、いろいろな雇用形態がありますので、これも雇用管理区分ごとにしっかりと把握するべきだと考えておりますので、その点についても項目の中に入れていただきますよう、お願いしたいと思います。

 最後になりますが、全てに対して労使の対話、そして労働者の意見を把握するということが、この法律を実効性のあるものにしていく最も重要なことだと考えておりますので、その点も含めてしっかりと省令、指針に書き込んでいただきたく、よろしくお願いいたします。私からは以上です。

 

○中窪委員 本格的な議論になる前に、今の資料で疑問がありましたので確認しておきます。 5 ページと 8 ページの所で、項目として「男女別の育児休業取得率」というのがあります。これは衆議院の附帯決議の 5 で出てはおりますが、建議の 18 ページに出ているというのは、私が見ても、これが出ているように見えないのですが、これは出典として正しいのでしょうか。

 

○田島会長 事務局お願いします。

 

○小林雇用均等政策課長  18 ページは確かに育児休業ということは書いていなくて、両立支援制度の利用状況になっていますので、附帯決議と合わせ読んで、育児休業取得率ということで書いております。それと、最初の「男女別」というのは、男女別、以下、何々と書いているのは、全部、男女別のものが掛かっていると解釈をして、男女別の配置状況、男女別の育成状況、男女別の登用の状況、男女別の両立支援制度の利用状況。その中の具体的なものとして、育児休業取得率と解釈し、合わせ読んで書いているということです。

 

○中窪委員 もともとここに入っていたのを、附帯決議で明確化したという感じですか。

 

○小林雇用均等政策課長 そういう認識でおります。

 

○中窪委員 その上の「長時間労働時間の状況」というのは、「長時間」を取って、「労働時間の状況」と理解すればよろしいのですか。

 

○小林雇用均等政策課長 文言としては「労働時間の状況」と考えておりますが、課題からすると長時間労働が問題ということなので、少し事務局の解釈が入っているかもしれませんが、「長時間労働」ということで整理させていただいております。

 

○中窪委員 長時間労働の状況と課題として提示したと。

 

○小林雇用均等政策課長 そのように解釈をして書いてございます。

 

○中窪委員 ついでにですが、先ほどの法律のところでお聞きしようと思っていたのですが、労働時間の状況については先ほどの建議の 18 ページにも出ていたのですが、これが法案要綱の段階で、それが定量的にというのが入った関係だと思うのですが、それが落ちて、しかしそれが衆議院の修正で加わったということだと思うのですが、その辺りの、一旦消えて法律に盛り込まれた経緯について説明していただければと思います。

 

○小林雇用均等政策課長 労働時間の状況の所でございますか。

 

○中窪委員 はい。

 

○小林雇用均等政策課長 労働時間の状況の所につきましては、これは「その他の」ということになっているので、法律上は例示ですので、具体的にもう一回省令で書かなければいけないこととなっています。法律の中で例示をどこまで書くかということで、例示を 3 つも 4 つも書くようなものではないだろうということで、 3 つ挙げていたところを、それだと誤解が生じるという趣旨で衆議院で修正されたのだと理解しております。もともと例示ですので、 1 個でも 2 個でもいいかもしれませんし、 3 個入れていたということで、それなら建議で整理されている 4 個目も入れるべきではないかというのが、衆議院の修正の御趣旨であったと理解しております。

 

○半沢委員 私から 4 ページ以降の「考えられる項目案」に関して御意見を申し上げます。たくさんありますが、幾つかまとめて発言させていただきたいと思います。まず、 (1) の「採用」に関してです。必須項目に「採用者に占める女性比率」とありますが、法の趣旨から考えましても、その直接の母集団の女性の採用を増やすということが急務であり、そういった意味においても現状の採用の状況を雇用管理区分ごとに数値で把握する必要があると思っています。建議にも記載があったわけですが、採用において、そもそも採用比率や競争倍率など、明らかに差があるという状況が出ていたと思っております。こういったことを踏まえて、雇用管理区分ごとにという視点も加えて把握することが適切だろうと思っています。また、新卒だけでなく、中途採用も含めて把握する必要があると思います。

 それから先ほど話題にしましたが、男女別の競争倍率も非常に大きな差が出てきたと思っておりますし、特に総合職において、より一層厳しい倍率であったというようなデータも出ておりましたので、各社において総合職といったような、雇用管理区分ごとの競争倍率の把握が必要ではないかと思いました。

 それから、次の任意項目の「労働者に占める女性比率」についてです。これは一般の社員というのは当然ながら対象になってくるわけですが、附帯にもありました、派遣も含めた非正規雇用の女性についても認識していくことが必要だろうと思っておりますので、雇用管理区分ごとに派遣労働者も含めて把握することが必要だと思います。

(2) の「配置・育成・教育訓練」についてです。任意項目の「男女別教育訓練状況」という所です。以前の統計において、そのときの仕事のために必要な研修については男女間格差は大きくないのだけれども、将来育成に向けた研修の受講率には男女の格差があったという実情があったと思っておりますので、一括りに把握するのではなくて、将来の育成に向けた研修を男女のかかわりなく行っているということに焦点を当てて把握すべきではないかと思っています。

 それから、任意項目案の「従業員の意識調査結果」についてです。こちらも以前にお示しいただいた状況の中で、管理職などのマネジメント層と当の女性労働者の意識に乖離があるような場合も見られたと思っていますし、実際に現場でもそのような意見はよく聞かれます。また、そのことがコミュニケーション、登用といったところで影響を及ぼす場合も見られていますので、意識調査については管理職も含めて行っていただくべきではないかと思います。

 そういった意味においては、現行の制度が意識をつくっているという、建議にもありましたが、昇進希望に関する記載が建議では 10 ページにありますが、長時間労働など、現状の慣行や環境というものを踏まえて意識が形成されるわけであり、そういったものに意識が作用されるということを念頭に置いた分析がされるべきであるとも思っております。この点にも留意すべきということを明らかにしておくことがよいと思います。

 それから、 5 ページの (3) の「継続就業・働き方」についてです。必須項目の中で「男女別の勤続年数の差」というものがあります。 M 字カーブの解消というのが日本における女性活躍に関する大きな課題ですので、この男女別の勤続年数の把握というものは、離職せずに女性が働き続けられるかどうかを見る上で非常に重要な指標であると考えています。勤続年数を把握する際には、非正規労働者も対象に入れ、またそれぞれで把握されるべきだと思います。

 また一方で、どのぐらいの社員が男女それぞれ職場に残っているのかというのを、一定の年数で区切って把握していくといった形も、よく継続就業という観点で見られるわけですが、こういったことも有効ではないかと思います。中途採用が多い職場などにも対応した把握が可能になるのではないかと感じております。

 もう 1 つです。必須項目の「長時間労働の状況」という所です。長時間労働というのは、もちろん労働時間が長いということですが、所定外労働というところに着目して把握していくことが必要ではないかと思います。これに関しては、派遣も含めた非正規労働者なども含めての、雇用管理区分ごとにしっかりと把握すべきだと思います。さらに管理職に関して、女性労働者が管理職になりたいというところに、長時間労働というのが大きくかかわってくるというのが実情でありますので、管理職についても、労働時間又は時間外労働といった観点を含めて、把握すべきではないかと思います。問題があれば、当然ながら改善に取り組むべきでありますし、イクボスと言われますが、このような管理職のいる働きやすい風土の職場かどうかを測る指標にもなるのではないかと考えます。

 また、長時間労働か否かの基準ということがこれから議論されるとすれば、1か月の時間外労働の限度基準である 45 時間を 1 つの目安にしてもいいのではないかと考えています。

 それから、任意項目の「男女別の育児休業取得率」という所があります。先ほど話題になりましたが、育児休業に限って申し上げますと、男女でデータを比較するというような場合には、取得率もそうなのですが、取得期間についても把握すべきではないかと思います。一般的に男性は非常に短い期間という場合が多いということもありますので、男性もある程度まとまった期間が取れているということは、両立支援制度が実際に利用できる環境であるということや、性別役割分担意識というものをある意味から写し出すというものにもなるのではないかと感じています。

 また、ここでは育児休業になっていますが、先ほど建議の中では「両立支援制度の」とありましたので、育児休業、看護休暇、短時間勤務制度、介護休業、介護休暇など、各種の両立支援制度が利用可能なのかどうか。また、両立支援に限らず、有休、年休の取得ができているのかどうか。こういった観点も職場環境を測る上で重要な指標となり得ると考えております。両立支援制度の利用状況、有休の取得状況ということです。これについても、項目に加えるべきではないかと考えております。

 

○田島会長 そのほかに御意見はございますか。

 

○松岡代理人 ( 石田委員代理 )  航空連合の松岡です。どうぞよろしくお願いいたします。私からは、「考えられる項目案」の 5 ページの (4) の「評価・登用等」以降について発言いたします。 (4) の所ですが、任意項目案にある「各職階に占める女性比率」に関連してということですが、課題の所にも書いてあるとおり、管理職に占める女性の比率が低い、女性の管理職を増やすためにはということだと思いますが、その計画を立てるためには、管理職の比率を見ることに加えて、その一歩手前の段階から把握することも必要ではないかと考えています。具体的には、職位、職階ごとの滞留年数の男女別のデータ、同期入社の社員で係長級から課長級への登用率なども見ていく必要があると考えています。もちろん男性の場合でも滞留年数が長い傾向もあるわけですが、取り分け女性の場合にはガラスの天井、見えない天井があるとも言われていますので、管理職一歩手前にまでも至らない場合もあるのではないか。それ以外にも、昇進のスピードの遅さなども指摘されているわけですから、そういったところも必要ではないか。そのためには評価にばらつきがないのかといった分布の把握だとか、登用が適正になされているかを見るためには、勤続年数などの前提をそろえて登用率などについてもしっかり見ていく必要があるのではないかと考えています。

 続いて 6 ページの (5) の「職場風土・性別役割分担意識」の所です。ここの任意項目に関連してということですが、職場風土やその企業の性別役割分担意識に関する状況をしっかりと把握していくためには、意識調査や相談窓口の利用状況などについても、しっかりと分析するなど、定性的な調査も必要ではないかと考えています。相談窓口に寄せられるハラスメントの傾向、意識調査の結果などから、職場環境を把握し、改善していくために、こういった項目は非常に重要だと考えていますので、この任意項目案の所に記載されている項目については妥当ではないかと考えています。

 それから (6) の「再チャレンジ」の所です。これも任意項目案ということで書かれています。そもそもこの転換制度は転換実績に関する事務局案ということで書かれているわけですが、そういった転換の制度がなければ転換することはできないわけですので、そのためまずは制度の有無自体についても課題として認識する必要があるのではないかと考えています。また、前のところの課題で指摘されていますが、約 6 割の女性が第 1 子出産を機に退職をしているということで、そういった方々が再就職する際には非正規からスタートする場合が多いということですので、非正規や中途で再び勤める労働者もしっかりとキャリアアップできるキャリアラダーが整備されているのか、機能しているのかということについても状況把握する必要があるのではないかと考えます。

 また、同様の趣旨で、職種、雇用形態の転換の利用実績だけではなくて、再雇用や中途採用の実績、また転換者や再雇用、中途採用者が管理職に登用されている実績についても把握すべきではないかと考えます。

 加えて、非正規雇用の場合は研修制度の受講率が正規雇用の半分程度という数値も出ていますので、非正規労働者へのキャリアアップに向けた研修の状況も把握すべきではないかと考えています。

 

○田島会長 そのほかに御意見はございますか。

 

○川崎委員 必須項目についてはこれをやりましょうということですが、任意項目については、それぞれ企業の実態において、どれが女性の活躍を更に進めるための課題となるのかというところになってきますので、かなり企業によって区々になってくるのだと思います。そうした観点からしますと、いろいろ例示はあるのかもしれませんが、余り数を増やしていっても結局のところ、それは本当に企業にとって必要かどうかというところでは、ばらばらになると思いますので、どこまで例示として挙げていくのかというのは慎重に考えてほしいということがお願いとしてあります。

 また、男女間の賃金格差の状況とありましたが、賃金は勤続年数、あるいは労働時間、管理職の比率といったものが背景となって決まってきますので、賃金を男女別に結果だけ出したことによって賃金の差分だけが一人歩きするということも懸念点としてあると思いますので、そこは慎重に考えていただきたいと思います。以上の 2 点がお願いになります。

 

○布山委員 この法律の趣旨としては、状況把握をして、それを各会社が分析した上で、計画を立てて実行していくことにより、女性の活躍を推進していくことかと思っております。そういう意味では経団連としても協力していきたいと思っております。

 その上で、先ほど労側委員から御意見があった点なのですが、今ここに出ているような項目については、もちろん雇用管理区分別に見たほうがいいものも当然あるかと思いますが、内容によっては、細かくではなく、全体的に見たほうがいいというものもあるように思います。全体的に雇用管理区分ごとに出すという意義について、もう一度御説明いただければと思います。

 

○田島会長 いかがでしょうか。

 

○南部委員 どの項目が最終的に雇用管理区分ごとになるのかというのはこれからだと私は考えております。それによっては、確かにおっしゃるように雇用管理区分ごとに出せない項目もあるかと思います。それは今後議論を深めていくべきだと考えますが、基本的には、これだけ雇用管理区分が複雑になり、多様化している中、そして非正規労働者がこれだけ多い中で把握をしっかりすることは、まずは雇用管理区分ごとが前提でなければならないということを私たちはまずもって主張したいと思っておりますので、布山委員がおっしゃったように、できない項目があればそこはこの場で話し合って決めていけばいいと思いますが、まず前提はそれがあるべきだと私たちは考えております。

 

○武石委員 今の雇用管理区分と関連する意見なので言わせていただきます。雇用管理区分というのをそもそも何をイメージしているのかということで、正規、非正規というのはあると思うのですが、更に正規の中で例えば総合職と一般職のようなコースがあったり、非正規の中にももしかしたら雇用管理区分が分かれていて、人事管理は雇用管理区分ごとに行われるので、雇用管理区分ごとに把握というのは前提として非常に重要だと思います。

 ただ、ここにある項目全てを、その会社の中で例えば 5 つの雇用管理区分があって、その 5 つについて全部きれいに区分ごとに把握できるかというと、項目によってできるものとできないものがあると思います。例えば育児休業の男女別の取得率というときに、正社員は把握できるけれども、非正規は男性で配偶者が出産した人まで把握していない企業のほうが多いと思うのです。そうなってくると、雇用管理区分というのは項目によって、同じ会社だと 5 つなら 5 つの区分で通せるかというのは、実務的な問題が 1 つあるように思います。

 雇用管理区分ごとに把握できるのかできないのかという現実的な問題が 1 つあるのと、もう 1 つは、必須項目が 4 つありますが、雇用管理区分をどう捉えるかなのですが、例えば労働時間というものが総合職と一般職で何となく違うような感じもするのですが、そういうものが把握できるのかどうかです。正規と非正規をまとめて、労働時間を算出するのは意味がないと思うのですが、そういった雇用管理区分というものをどのように捉えて数値を出していくのかという、雇用管理区分が会社によって様々なので、一律的な議論は難しいのかなというのが 1 つの印象です。

 それから、必須項目の労働時間のことを申し上げたいのですが、もう 1 つは管理職の比率というのも、例えば総合職は女性の管理職が 5 %、一般職は女性がそもそも多いので一般職で管理職になっている人は少ないと思いますが、全員女性で 100 %でしたというときに、一般職の登用というのは問題がないのかというと、そういう問題ではないと思うのです。全体として女性の中で、そもそも総合職に少ないという問題があったり、そこでの登用率の問題があったりするので、一つ一つ議論すると難しいのですが、全体として雇用管理区分ごとに出すのが相応しい、あるいは実務的に可能な数値というのが、どうしてもあるのかなというのが 1 つ申し上げたい点です。

 それから任意項目に関しては、先ほど川崎委員もおっしゃったように、多ければいろいろな観点から把握ができると思うのですが、 100 個も 200 個もあると、何が任意かということになっていくと思うので、同じような項目は括りながら適切な項目を選んでいくのかなという気がしているのですが、その中でも今日出ていない項目で必要かと思うのがあるので、幾つか申し上げたいと思います。

1 つは、先ほど労働側の委員からも出てきた採用者の所の競争倍率ということです。つまり、採用者に占める女性比率だけを見ていると、例えば総合職の女性比率が 2 割だということがあったときに、よく製造業の方がおっしゃいますが、理系の女性が少ないので応募者が少ないという話があるのです。そうすると、応募者が少ない中で頑張って採って、例えば女性の応募者は 1 割だったかもしれないけれども、 2 割を採ったというのと、応募者は女性が 5 割いたのだけれども 2 割だったというのは、やはり評価が違うと思うので、そういう意味では応募の過程で、どれだけ女性が落ちこぼれていくのかという話は 1 つ必要かなと思います。

 それから、勤続年数の関係です。勤続年数はすごく重要な指標で必須項目なのですが、最近女性の活躍を進めて、ここ 5 年ぐらいで大量に女性を採用するような企業ですと、平均勤続年数が下がってしまうので、男性と女性の差が大きくなってしまうのです。それを代替するような数値として、例えば 10 年後の残存率とか、採用した人がどれだけ残っていくかというような定着状況を見るような数値というのは必要かなと思います。

 それから、皆さんがおっしゃっていない点で、建議にも出ているのですが、働き方に関して労働時間の長さというのは非常に重要だと思うのですが、もう 1 つこれからかなりフレキシビリティが高まっていくと思うのです。フレックスタイム、テレワーク、在宅勤務が非常に増えていくと思うので、先取りしたような数値として、フレキシブルな働き方の数値も取ってはいかがでしょうかということです。

 

○山川委員 今回の法律は、ある種ポジティブ・アクションを義務付けるような形の法律だと思っています。ただ、一律の中身を強制するというよりは各企業の実情に合わせて PDCA cycle を回していくという新たな発想で、ある意味では高い水準を実現するための法律としては、非常にいい仕組みではないかと私は思っております。

 その上でですが、項目を考える際の 1 つの留意点は、ほかの法制との整合性も考慮しておく必要があるということです。例えば管理職の労働時間ということですが、労働基準法上、管理監督者というのは労働時間管理をしないことが一種の前提なので、管理したら監督者ではなくなってしまうという問題があるものです。ただ、長時間労働の問題があるので、任意項目とするということでしたら問題ないと思いますが、必須とするときは特に整合性に注意が必要かなと思います。裁量労働制とも同じでして、今回は長時間労働の状況と解釈されているので、そういう問題があるのではありますが、労基法上も労働時間等の勤務状況の把握ということで、長時間労働の問題があることの判定をする一種の代理変数として勤務状況ということを使っているので、そのこととの整合性も必要になるかと思います。労働時間管理を前提にするようなことを全体としてすると、返ってフレキシビリティを妨げる、角を矯めて牛を殺すというようなことになりかねないという懸念が少しあります。

 もう 1 点は昇進等についてです。これまでの発想ですと、何となくストックを中心に見ると言いますか、例えば同期入社が現在どうなっているかということを見るとすると、ストック中心の見方で、しかも何となく年功序列です。そういう発想があるのですが、今それがどれだけ普遍的なのかという感じがあります。

 ポジティブ・アクションという観点からすると、アメリカの運用を調べたことがありまして、そこはむしろフローに着目する。例えば直近下位の職種からの異動状況を見ているということで、それですとフローに着目するので、いろいろな階層というか、職務階級というか、それによって異動状況が違ってくる場合がある。そういうものを見ていくほうが、ある意味で実態に即しているような感じもしますので、これは任意項目になるか必須項目のやり方になるか分かりませんが、既にそういう問題についての先進国の状況を見ると、フローに着目するということが適切な場合もあるのではないかという感じがしております。

 

○田島会長 ほかに御意見はございますか。

 

○半沢委員 今、幾つか御意見を頂いた中でということですけれども、管理職の労働時間というところで、先生から御指摘を頂きました。裁量労働制の労働者なども同様なのですが、労働時間の把握の義務はないわけで、管理職に関しての労働時間の把握は免除されているというのが法律上のものではありますが、安全衛生上の健康配慮という観点がありますので、実際のところでは、例えば勤務時間、退勤、出勤を記録していたりということで、労働時間を厳密にというものよりも緩やかなものになるかもしれませんが、そういったものも含めて、実際は把握している所も多い状況にありますので、そういったところを対象にしてもいいのではないかというイメージでおりました。

 あと「昇進についてのフロー」というお話もありましたが、そういう企業もあられると思いますし、まだまだストックでという所も実際にあるのだろうと思いますので、任意項目選択肢という意味においては幅広くあってもいいのではないかと思います。

 今まで御意見させていただいたり、伺ったりしている中で、例えば加えたとしても 100 個も 200 個もという状況にはならないような感じもいたしますので、そういう意味においては、特に中小企業などでこれからやっていく所は、いろいろな例があって選ぶことが役に立つということが労働組合の運動などをやっていてもよく頂く御意見ですので、いろいろな選択肢を提示するというのは有益なのではないかと思いますし、現実を見て形にするのは当然のことであって、雇用管理区分別ということについても、それぞれ把握できるできないというのはあるのだろうとは思いますが、そういう切り口があるのだということを明確に提示し、その中で見ていく努力を各労使で行っていくということが、今回の趣旨でもあると思うので、そういう切り口の選択肢というか、そういったものを提示して、項目ごとにガチッとやってしまうのではなく提示をしていきながら考えていく、できるだけ努力をしていくということが必要ではないかなと思っています。

 

○田島会長 それでは、ほかにございますでしょうか。

 

○南部委員 先ほど賃金のことを申し上げました。川崎委員から「慎重に」という御意見も頂きました。私たちも慎重にと思っているのですが、賃金格差はしっかりと数字に出てきている部分もございます。企業に様々な取組があるとも思いますが、是非とも項目に入れるべきだと考えております。また、賃金格差を分析する際の考え方として、男女雇用機会均等法のポジティブ・アクションの規定などから考えて、全体の 4 割が賃金格差があるのかどうかを判断基準の 1 つにしてはいかがかということを御提示申し上げます。この均等法にある 4 割ということを 1 つの基準ということで、考え方を定めていってはいかがかということで、意見として申し上げます。

 

○権丈委員 今の御意見について、少し確認させていただければ思います。「全体の 4 割」というのは、賃金格差について 4 割ということでしょうか、均等法では、男女の人数バランスについて 4 割という基準が出てきますが、その辺りをお願いします。

 

○南部委員 均等法において男女の比較として、相当程度少ないということで記載されており、相当程度少ないというのが 4 割を下回っているということになっております。男女を比較してということで御理解いただければいいかと思います。

 

○権丈委員 再度恐縮ですが、男女間賃金格差について4割を 1 つの判断基準にするということでしょうか。

 

○南部委員  100 としたときの 4 割です。整理をして、次回にもう一度意見を述べさせていただきたいと思います。

 

○田島会長 南部委員のただいまの御発言につきましては、再度次回にお願いいたします。この論点については、この辺で閉めさせていただきます。 5 分間の休憩にいたしまして、 5 40 分に再開いたします。

                                     ( 休憩 )

○田島会長 それでは、会議を再開いたします。資料 3 の「情報公表項目の論点 ( ) 」について、御質問、御意見等ありましたらお願いいたします。

 

○南部委員 先ほどは失礼いたしました。先ほどの内容について、もう一度言い直させていただきたいと思います。まず、私は賃金格差について言わせていただきましたが、それは間違いで、賃金を除く男女間格差を見るときに、全体の 4 割を基準に考えていただきたいと、もう一度修正させていただきます。その上で、今ありました情報公表の論点について、基本的に現状把握項目の必須・任意項目は本来は全て情報公表にすべきであると考えております。建議 20 ページにありますとおり、求職者の職業選択に資するべきものであるという観点から考えれば、企業で比較可能な項目が望ましいと思います。企業には様々な状況がありますので、比較ができるような項目をまず出していくべきだと思います。しかし、企業間で比較が難しい項目、例えば配置状況であったり、意見、意識調査の状況などはやはり難しいと思っておりますので、そういった項目を除いたものを原則公表すべきだと申し上げたいと思います。

 

○田島会長 その他の御意見はありませんか。この論点については、この程度でよろしいですか。

 

○権丈委員 論点に関する意見ではなく、データについて事務局へのお願いです。男女間賃金格差のデータを、今回お示し頂いております。こちらは、よく使われるデータということで理解しておりますが、諸外国との比較の際には定義の違いが問題になります。諸外国のデータにおける労働者の範囲や賃金の定義を確認しておければと思います。

 出所としてあげられている「データブック国際労働比較」では、おそらく詳しく説明されていないのだと思いますので、できましたら原典に当たっていただけないでしょうか。日本のデータは、一般労働者について、月額の所定内給与額を採っているようですが、データの採り方によって、賃金格差がどの程度かが変わってまいります。お手数をおかけいたしますが、お願いいたします。

 

○田島会長 事務局、いかがでしょうか。

 

○小林雇用均等政策課長 検討させていただきます。ちょっと、探させていただきたいと思います。

 

○田島会長 よろしくお願いいたします。ほかに、御意見、御質問はありませんか。よろしいですか。それでは、続いて資料 4 の「認定基準の論点 ( ) 」について御質問、御意見等お願いいたします。

 

○半沢委員 認定基準の論点ということで意見を申し上げたいと思います。女性労働者の過半数を非正規労働者が占めている現状ですし、参議院の附帯決議において非正規労働者の処遇改善を認定の要件とすることを検討すべきとされていることは重く受け止めるべきだと思っております。先ほど、情報公表の中にも、雇用形態、職種等の転換制度の利用実績というようなこともありましたが、そもそもということで、少なくともこの認定の基準において、女性の活躍に向けて大きな課題がなく能力が発揮しやすい企業環境という観点から、少なくとも大企業においては、認定の基準に非正規労働者を含む雇用管理区分間の転換というものも必須項目とすべきではないかと考えます。

 

○田島会長 そのほかに、御意見はありませんか。

 

○中西委員 中小企業の立場から、少々意見を申し述べさせていただきたいと思います。女性の活躍を推進していくことは大変重要であり、商工会議所としても普及啓発に努めてまいりたいと思います。一方、多くの中小企業が認定を取得するに当たっては、認定を受けることに大変価値があり、中小企業が認定を取りたいと思えるような制度にする必要があると考えております。そのためには、以前から繰り返し申し上げているところですが、自主的に取り組もうとする中小企業へのインセンティブについても考慮していただきたいと思います。

 また、評価項目についても、中小企業は全ての項目をクリアすることが難しいケースが多いと思われますので、複数段階の認定にするなど、自主的に取り組む中小企業が 1 社でも多く認定されるように、是非御配慮を頂きますようお願いしたいと思います。

 

○布山委員 先ほどの状況把握項目とも重なる部分があると思いますが、認定基準に関しては、正に認定を受けるかどうかの基準ですので、定義は明確にすべきかと思っております。以前ここで、そういう議論もさせていただきました。今この中身についての具体的な意見があるわけではないのですが、認定を受けられるかどうかという非常に重い内容なので、どの会社も確認ができるような明確な定義を議論していきたいと思っております。

 

○加藤委員 昨年、小規模企業振興基本法が、中小企業基本法とは別に新たに立ち上がりました。その定義としては、 20 人以下の従業員雇用で、実態数で言うと、中小企業のうちの約 9 割がその事業者に当たります。 300 人以下の事業者に関しては、今回努力義務ということですが、そのうちの更に 9 割は 20 人以下という事業者になります。状況把握から認定という話になるわけですが、特に認定の部分については、取り組む意欲のある中小企業が更に積極的に実施できるような仕組みを考えていただきたいと改めてお願い申し上げたいと思います。

 

○武石委員 今、経営者側の委員からも何人かおっしゃいましたが、複数の段階を設けることは私も賛成で、そのレベル感をどうするかは結構重要だと思っています。例えば、 3 つとか 4 つにする場合に、一番上のレベルが相当頑張らなければ取れないレベルで、一番下のレベルが努力が評価されるような、中小企業でも頑張ってやると取れるぐらいのというようなレベル感をどうするかは、重要な論点として出てくるのかなというのが 1 つです。

 それから、多分、次回や次々回に具体的な項目などが出てくると思うのですが、そのときに事務局にお願いしたいのは、基準値を参照しながらそこを上回っているかどうかというようなことが、建議のときにもそういう議論になっていたと思います。その場合に、具体的に言いますと、 9 ページに 5 つ項目があるのですが、この中の「採用」と「登用」が業種などによって相当数値が変わってくるのだと思うのです。先ほども、リケジョの話などをしましたが、建設業とかのそもそも女性が少ない分野と、女性が多い分野、それから管理職率が高いのが病院や福祉業界などで、そこは 3 4 割という管理職比率ですが、そうではない建設業などはもともと女性が少ないということがあるので、例えば産業別の基準値が取れるのかどうかという観点から、この具体的な項目を考えていただく。例えば、採用に占める女性比率というのが産業別に取れないとすると、それに代わるような数字を考えないと認定基準になっていかないので、具体的な項目を検討するに当たって、そういう数字が取れるのかどうかの御検討を事務局にお願いしたいと思います。

 

○田島会長 事務局、よろしいでしょうか。ほかに御意見はありますか。よろしいでしょうか。それでは、続いて資料 5 の「その他の事項に関する論点 ( ) 」について御発言をお願いいたします。

 

○松岡代理人 ( 石田委員代理 )  資料 11 ページの「その他」ですが、大きな 2 番の情報公表の頻度・方法に関しての案について発言をしたいと思います。 1 点目は、 (1) 2 つ目に書いてありますが、情報公開の頻度については 1 年に 1 回が妥当ではないかと考えております。また、いわゆる「ブラックくるみん」のように、認定取得企業であるにもかかわらず、実際の職場環境はそれに反して劣悪だという状況もあるわけですから、そういった意味からもいつの時点での情報かが明らかになるようにしていくことも重要だと考えます。

 それから 12 ページの (2) の情報公開の方法についてですが、これもここに書かれているとおり、今回の情報公表の趣旨から、求職者が容易に閲覧できるようにということで、様々な仕組みを積極的に活用していく必要があると考えております。

 

○田島会長 ほかにありますか。

 

○布山委員  1 番の (3) の行動計画の公表に関してです。今、この案の中では「インターネットの利用などの適切な方法によること」と書いてありますが、先ほど事務局の説明のときに、次世代法並びでというお話があったか思います。今、次世代法は 100 人超えの所から義務化されておりますが、たしかインターネットを利用するか、そのほかという形で選択ができたような気がするのですが、インターネット以外のものというのは例えばどんなものがあるのでしょうか。

○田島会長 事務局、どうぞ。

 

○蒔苗職業家庭両立課長 インターネットに加え、全ての労働者が知り得るように書面交付や電子メールによる送付など、適切な方法で周知ということになっております。ちょっと確認いたします。

 

○小林雇用均等政策課長 これは解釈だと思いますが、適切な方法として、日刊紙への掲載、県の広報紙への掲載等の一般の人が知り得る状況にする方法が考えられるということが書いてあります。

 

○布山委員 ありがとうございます。ここからは意見なのですが、インターネットの利用のみならず、いろいろな形で公表ができるような仕組みにしたいなと思っていますので、意見を述べさせていただきました。

 

○田島会長 ほかに御意見、御質問はありませんか。

 

○山川委員 今も若干お話が出たこととの関連で、周知ですが、「事業所への掲示・備え付け・労働者への配布・電子メールでの送付」ということが挙げられており、例えば備え付けですとなかなか実際上知ることが難しい場合があるかもしれないと。見ようと思えば見られるけれども、その辺りはより実質的な周知ができるほうが望ましいと思います。どのぐらいそれを義務付けるかはまた別かもしれませんが、例えば求職者はインターネットですぐ見られるけれども、現場の従業員は実際上見にくいというのは、何となくアンバランスな気がしますので、その辺りも考慮いただければと思います。

 

○田島会長 ほかには御発言はありませんか。

 

○川崎委員 計画の届出と情報の公表だけに限定した話ではないのですが、今回の法律全般の趣旨としては、状況把握をしてきちんとそれを公開し、かつ分析して行動計画を立てて PDCA を回していきましょうということだと理解しております。今回は 301 人以上の企業がそうした取組を実行していくことになりますが、計画をして分析していく体制がしっかりある企業と、なかなかそれだけの人数も取りにくい企業と、いろいろあるかと思うのです。いろいろな企業が総合的に取り組んでいくことで、日本の国全体が前に進みましょうということだと思いますので、そういう意味では、 300 人前後の企業でも、より積極的に取り組みたいなと思えるような状況把握から認定制度への目配りもある全体的な方向付けを是非考えていっていただきたいと思います。

 全体の議論の中でも、雇用管理区分ごとにとか、任意項目も多岐にわたりなどいろいろ議論はありましたが、私どもの会社で考えてみても、なかなか現行の中でそれまでの数が取れるかというと、今のシステムではすぐには対応できないものも多々あることを考えますと、規模の小さい会社であればあるほどそのようになってくると思います。結局、その結果、取り組まないとなってしまうのは望むべき方向ではないと思いますので、その辺りの目配りがあるような全体の立て付けを是非考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

○中窪委員 先ほどの布山委員、山川委員のお話を聞いていて思ったのですが、布山委員がインターネット以外のものも認めるようにというのは、中小企業にとって負担が多いという趣旨でしょうか。かつ、それを届け出るわけですから、むしろ届け出られた厚生労働省として、そこで公表して誰でもネットで見られるようにということをシステムとしてすれば、労働者もそこを見ればいいのかなと思ったのですが、そういうことはお考えなのでしょうか。

 

○田島会長 事務局、どうぞ。

 

○小林雇用均等政策課長 まず、行動計画の届出なのですが、ここは行動計画そのものではなく、法律で義務付けられた事項を実施したかどうかということを書いた届出書を出していただくことを考えております。それから、計画の公表の手法はインターネットなのですが、私どもは女性の活躍・両立支援総合サイトを持っておりますので、そこに情報公表の数字や各社の行動計画などを載せられるような形にはしていきたいと思っていますので、中小企業で自社のホームページがないような所については、是非御活用いただければと思っております。パソコンは 1 台ぐらいは中小企業でもお持ちになっていると考えておりますので、私どものホームページを是非御活用いただければということは考えております。

 

○半沢委員 先ほどのお話で考えていて、よく分かりませんが、確かに大きい企業ですと統計的な把握はもう既にシステムもあり、把握の体制ができていることはあると思います。人数が多くなればなるほど、統計的な把握は難しくなります。一方で、人数が少なくなれば、ある程度大がかりなシステムではなくても、エクセルといったものでの把握も逆に可能になるのも、また現状ではないかなとも思いますので、これを契機に、これまで分からなかったものについて調べていただくというような前向きな努力を日本の国全体でやっていただけるようなものになるといいと思いました。

 

○田島会長 そのほかに御発言はありませんか。御発言はないようですので、論点に関する議論は今日はこの辺にしまして、最後に、この間の政府の動き等について、事務局から説明をお願いいたします。

 

○小林雇用均等政策課長 一番最初の説明で紹介をするところでしたが、女性活躍推進法ですが、 8 28 日にお陰様で成立をさせていただきました。公布が 9 4 日です。これまで、どうもありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。

 最近の政府の動きということで、成長戦略関係のものを少し紹介いたします。 113 ページです。成長戦略などに盛り込まれたものは、基本的に来年度の予算要求にもつながっていくようなものですが、まず、日本再興戦略の中で盛り込まれたものですが、先ほどサイトの話も出ましたが、下線に書いてありますように、「女性の活躍・両立支援総合サイト」などのプラットフォームを活用して、各企業の労働時間の状況等の「見える化」を徹底的に進め、労働時間が適切である等の女性が活躍しやすい企業ほど選ばれる社会環境を作り出すということが書いてあります。それから、長時間労働の企業が課題としてそれを適切に認識し、改善に向けた取組が行われるような仕組みを構築するとともに、時間当たり生産性を勘案した評価制度の導入、管理職の人事評価の要素へのワーク・ライフ・バランスの推進の設定といった効果的な長時間労働是正に向けた取組が各企業で実施されるように、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案が成立した際には、省令や行動計画策定指針の検討を進めるということです。

 次の 114 ページですが、この辺りは長時間労働の是正関係のところで整理されている取組ですので、その関係の取組案が盛り込まれております。7の 2 行目で、「優良企業の認定において、長時間労働是正等に係る取組が評価されるよう検討を進める」ということが盛り込まれております。

 それから、女性の活躍推進関係は、日本再興戦略では「女性活躍加速のための重点方針」に基づき行うということが書かれておりますので、具体的には、重点方針のほうでいろいろ今後行うことが整理をされておりますが、それが 117 ページです。1で、女性活躍推進法案の成立を受けて、同法の着実な施行に努めるとともに、女性活躍のための採用・登用の促進や労働環境の整備について、中小企業に対する相談支援体制の構築や課題分析を行うツールの提供等の支援を進めるということです。「女性の活躍・両立支援総合サイト」のデータベースにより、多くの企業情報を集約させるとともに、求職者のユーザビリティ向上に向けた拡充を図ることも盛り込まれております。

 2は、推進法案に基づいて行動計画を策定する際に踏まえることとされる指針において、効果的な取組を盛り込むことを含め検討することと、先ほど紹介しました民間企業における女性の管理職としての中途採用が行いやすくなるよう、労働法令等の解釈・運用の在り方を見直すことが盛り込まれております。

 次のページの 3 (6) では、困難を抱えた女性が安心して暮らすための環境整備ということで、女性の活躍を阻害するいわゆる「マタニティ・ハラスメント」「セクシュアル・ハラスメント」「パワーハラスメント」など、あらゆるハラスメントの根絶のため、ハラスメントへの厳正な対処及び予防のための職場環境づくりへの支援、施行体制の整備を進める。とりわけ、マタニティ・ハラスメントの防止に向け、次期通常国会における法的対応も含め、事業主の取組強化策を検討することが盛り込まれております。このマタニティ・ハラスメントの防止に向けた事業主の取組強化策の関係については、参議院の附帯決議でも関連の項目があり、そちらも併せて紹介したいと思います。

85 ページの 15 号で「あらゆるハラスメントに一元的に対応する体制の整備について、事業主の措置を促すことを検討するとともに、ハラスメントの防止に向けて、男女雇用機会均等法や育児・介護休業法等関連する法律の改正を積極的に検討すること」とありますが、この 15 号と先ほどの所が、同じことを言っているものと考えているところです。

 もう 1 つ、 114 ページの再興戦略の所ですが、9企業に対する長時間労働是正に向けた取組インセンティブの付与ということで、「ポジティブ・アクション加速化助成金」等の各種助成金の支給に当たって、長時間労働是正に向けた企業の取組を採択基準において重点的に評価する等、企業の取組インセンティブを高める方策について検討し、年度内に結論を得るということで、助成金についても今後も引き続き行っていくと書かれております。先ほど、中西委員から中小企業向けのインセンティブ付与としては、また御議論いただくことになりますが、女性活躍の関係の助成金を、中小企業に手厚めの形を仕組んでまいりたいと考えておりますし、中小企業の支援体制の整備ということで盛り込まさせていただいておりますので、それらで対応させていただきたいと考えております。以上です。

 

○田島会長 ただいまの事務局の説明について、御質問、御意見はありますか。

 

○中窪委員 単なる感想ですが、 114 ページで女性の活躍推進ということでいろいろ出てくるのですが、それが何か長時間労働是正ばかり出てきて、ポジティブ・アクションと言いながら、女性の登用とかそういうものが何となくピンとこなくて、長時間是正ばかり出てきているのはどうなのだろうなと思いました。これは、長時間だけではないと理解してよろしいでしょうか。

 

○小林雇用均等政策課長 今年の成長戦略は、役割分担をしているということで、成長戦略の本文の中には、女性活躍推進については、具体的には「女性活躍加速のための重点方針」に基づき実施をしていくという 1 文が入っていて、そこの具体的中身は重点方針のほうに譲っているという整理なので、全体のパッケージとしては当然女性のことも入っているというような認識です。そこを具体的に書いているのが、成長戦略の所ではなく、女性活躍加速のための重点方針の所で盛り込んでいるということです。女性活躍の重点方針の関係は、それなりのボリュームで取組が入っているという認識です。

 

○田島会長 ほかに御発言はありませんか。

 

○山川委員 もし時間があるようでしたら、女性の管理職の中途採用をしやすくするという労働法令の解釈という話は、現在の均等法第 8 条の指針に関わることかと思いますので、一度お伺いしたことがあったかと思いますが、確認として、指針のどういう点が課題になるのかについて御説明いただければと思います。

 

○小林雇用均等政策課長 指針の所ですが、性差別指針の中で、女性優遇が法違反とならない場合ということが整理をされております。その中で、募集・採用については、雇用管理区分ごとに見るというようなことがあり、例えば管理職登用をするのが総合職であるとすると、総合職全体の中で 4 割を下回っていれば女性のみ募集とか、女性優遇措置ができるのですが、最近の企業ですと、若い人は割とたくさん採っているけれども、まだ管理職が出てきていないというような場合に、雇用管理区分全体で見るのではなく、その役職で見たときに、例えば相当程度少ない、これは解釈で 4 割と言っていますが、役職で見た場合に 4 割を下回っているときにも女性優遇も認めてはどうかという趣旨です。これは、内部登用の場合は認められており、雇用管理区分ではなくて役職で見ていますので、今いる方から管理職登用する場合には、管理職で 4 割下回っていれば女性優遇ができるというので、それと並びを同じぐらいにすればいかがかということで、審議会で御議論いただこうと思っております。何回か後の雇用均等分科会で御議論いただくことかとは思っておりますが、事務局としてはそのような御提案をさせていただければと考えているところです。

 それから言い忘れてしまいましたが、資料の最後の所で、 123 ページから平成 28 年度の概算要求の概要を付けております。先ほど紹介させていただいた成長戦略も踏まえ、平成 28 年度要求していくものを雇用均等・児童家庭局の中の予算要求事項について整理をさせていただいたものです。

 

○田島会長 特に内容についての具体的な御説明は、もう必要ないということですね。今の点も含めて御発言はありませんか。よろしいですか。特にないようでしたら、本日の分科会はこれで終了といたします。皆様の御協力を得まして、迅速に議事が進行し、予定の 3 時間をかなり下回る審議時間で終了することになりました。ありがとうございました。

 最後に、本日の議事録の署名委員ですが、労働者代表は半沢委員、使用者代表は中西委員にお願いいたします。皆様、本日はお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございました。


(了)

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