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2015年10月16日 新型インフルエンザ等対策有識者会議 医療・公衆衛生に関する分科会(第7回)

健康局結核感染症課新型インフルエンザ対策推進室

○日時

平成27年10月16日(金) 17:00〜19:00


○場所

航空会館 702+703会議室(7階)
(東京都港区新橋1−18−1)


○議題

(1)新型インフルエンザ対策における抗インフルエンザウイルス薬の
備蓄について
(2)その他

○議事

○齊藤室長補佐 定刻になりましたので、ただいまから「第7回新型インフルエンザ等対策有識者会議医療・公衆衛生に関する分科会」を開催いたします。

 初めに、委員の皆様の出欠状況を御報告します。

 委員18名中、本日は11名の出席をいただいております。井戸委員、大石委員、亀井委員、河岡委員、川名委員、小森委員、戸田委員から御欠席の御連絡をいただいております。

 なお、井戸委員の代理として、兵庫県健康福祉部健康局薬務課の稲田課長様に御出席いただいております。

 現時点で定足数以上の委員に御出席いただいておりますので、会議が成立いたしますことを御報告いたします。

 カメラの撮影は、ここまでとさせていただきます。

(カメラ退室)

○齊藤室長補佐 それでは、以降の議事進行を岡部分科会長にお願いいたします。

○岡部分科会長 どうもありがとうございます。川崎市健康安全研究所の岡部です。

 前回に続いて、時間的には短いのですけれども、忘れないうちにまとめようというところもあるのではないかと思いますが、備蓄に関してどうするかというところの前回行った議論のまとめということで、きょうは御議論いただきたいと思います。きょうも遅めのスタートの会議ですけれども、もし、まとめることがうまくできたらちょっと早目ということは可能ではないかと思います。だからといって、早く切り上げるわけではありませんので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、いつものように最初に、配付資料の確認からお願いします。事務局からどうぞ。

○齊藤室長補佐 議事次第、委員名簿、座席図のほか、資料1及び参考資料1〜参考資料6をお配りしております。議事次第の資料一覧と照らし合わせていただきまして、不足等ございましたら、事務局へお申しつけください。

 また、委員の皆様には前回10月9日の会議資料を紙のファイルにつづって机上に配付させていただいております。

 以上でございます。

○岡部分科会長 どうもありがとうございました。資料に関しては、まずよろしいでしょうか。 

○岡部分科会長 

 それでは、最初に資料1から御説明をお願いします。事務局からお願いします。

○田村室長補佐 事務局から失礼いたします。

 お手元に資料1を御用意ください。「新型インフルエンザ対策における抗インフルエンザウイルス薬の新たな備蓄方針の取りまとめ(案)」でございます。本案は、本日先生方に御審議・御議論していただきまして、その後、多少の修正等がございましたら修正させていただいて、最終的には親会に提出させていただければと考えているドラフトでございます。

 まず「1.これまでの備蓄の経緯・背景」でございます。

 平成17年度新型インフルエンザ対策として、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を開始いたしました。(国民の23%相当する量)。

 平成20年度、備蓄目標量を23%から45%に引き上げるとともに、タミフル耐性ウイルスへの懸念があったため、備蓄薬にリレンザを追加いたしました。

 平成24年度、タミフル耐性ウイルスのさらなる懸念から、備蓄薬のリレンザの割合を2割に引き上げました。

 また、現在は季節性インフルエンザではタミフル、リレンザに加えて、国産のラピアクタ、イナビルも臨床現場では広く使用されているという状況がございます。

 平成28年8月から現在備蓄中のタミフル及びリレンザはそれぞれ順次有効期限切れを迎え、備蓄目標量45%を下回る状況になることから、平成27年度4月から今後の備蓄方針について議論を開始いたしました。

 参考といたしまして、現行の備蓄方針の基礎となっている決定を下に載せてございます。

 「2.新たな備蓄方針」でございます。

()備蓄薬剤の種類と割合について。

 備蓄薬剤の種類については、既存のタミフル、リレンザに加え、小児用製剤であるタミフルドライシロップ、2010年に薬事承認され、かつ国産であるラピアクタ及びイナビルの備蓄を行い、各薬剤の備蓄割合については市場流通割合等を踏まえる。

 備蓄薬剤の切り替えの優先順位については、タミフルドライシロップが季節性インフルエンザでも小児を中心に使用されていることや、内服時に苦みが少なく、内服コンプライアンスがよいことから優先的に備蓄を開始する。ラピアクタ、イナビルについては、既に備蓄しているタミフルやリレンザの有効期限切れになる時期を勘案し、薬剤の切り替えを行いながら補充していく。

()備蓄目標量についてでございます。

 過去の新型インフルエンザの知見や現時点での科学的エビデンス等を整理すると、これまでどおり国民の45%相当量を備蓄目標量とすることが妥当である。現行の備蓄目標量は5,700万人分であるが、今後の人口変動をかんがみて5,650万人分(国民の45%相当量)を新たな備蓄目標量とする。ただし、備蓄に係る財政負担にも配慮すべきであることから、備蓄方法については以下のような観点から、製薬企業や卸業者に保管されている流通備蓄分で1,000万人分を、国と都道府県が均等に備蓄する行政備蓄分で4,650万人分を、それぞれ目標量として充足する。

 1つ目ですけれども、抗インフルエンザウイルス薬の市場流通量は近年増加し、季節性インフルエンザ治療は市場流通分で充足している。

 2つ目、現在、流通備蓄量は400万人分を確保しているが、市場流通量の増加に伴い、各製薬企業及び卸業者の流通量の総量は増加している。

 3つ目、ラピアクタ(塩野義製薬株式会社)、イナビル(第一三共株式会社)は、日本の製薬企業が国内で製造しているため、新型インフルエンザ発生時に即時生産や即時放出が可能である。

 「3.抗インフルエンザウイルス薬に関するガイドラインへの対応」。

 上記の新たな備蓄方針により備蓄薬剤の種類が増加するとともに、備蓄目標量のうちの流通備蓄分を引き上げることになることから、「抗インフルエンザウイルス薬に関するガイドライン」を改定する。

 「4.継続検討事項」でございます

 本分科会で挙げられた以下の項目につきましては、引き続き調査研究を進めるとともに、それらの結果を踏まえ、厚生科学審議会において技術的な検討を進めること。検討結果を踏まえ、本分科会において備蓄方針の見直しを検討する。

 1つ目、季節性インフルエンザとの同時流行について。

 どの程度の発生規模を想定すべきか科学的エビデンスは乏しい。そのため、同時流行の発生規模について、情報収集を行い議論する。

 2つ目、新型インフルエンザの被害想定と患者の治療について。

 現在、新型インフルエンザ等対策政府行動計画の被害想定は、推計モデルFluAidを用いている。推計に当たっては、我が国の医療体制等を考慮していないことから、今後科学的根拠に基づいた新たな被害想定の考え方等について情報収集を行い議論する。

 3つ目、重症患者への倍量・倍期間治療について。

 重症患者の倍量・倍期間治療の有効性や安全性について、明らかな科学的エビデンスは乏しい。そのため、引き続き季節性インフルエンザの重症例における有効性を参考にしつつ、倍量・倍期間治療の有効性、必要性について情報収集を行い議論する。

 4つ目、予防投与について。

 濃厚接触者等への予防投与の対象とすべき範囲やその規模の考え方について、試算方法を含め明らかな科学的エビデンスは乏しい。そのため、季節性インフルエンザの予防投与のあり方を参考にしつつ、新型インフルエンザにおける予防投与の考え方について、情報収集を行い議論する。

 5つ目、効率的な備蓄のあり方について。

 抗インフルエンザウイルス薬の備蓄については、相当の財政負担が伴うものであり、備蓄に当たっては、より効率的かつ安定的な方法を選択することが望ましい。今回は薬剤の有効期限の延長、市場流通量の増加などを踏まえ、流通備蓄量を変更した。備蓄の前提条件の変化に合わせ、より効率的かつ安定的な備蓄方法のあり方を今後も継続的に検討する。

 資料1でございますけれども、本案を本日の審議で議論していただき、お諮りしたいと考えております。

 参考資料のほうを少し御報告したいと思います。

 まず、参考資料1でございますけれども、前回の審議を踏まえまして、一番右側の欄でございます。「感染症部会の意見」の右側に「新案」という欄がございます。こちらに45%相当の試算を必要備蓄量とし、合計備蓄目標量を国民の約45%相当と付記し、下の供給方法につきまして、行政備蓄分4,650万人分、流通備蓄分の1,000万人分と数字を入れさせていただきました。

 参考資料2は、多様性の議論もございましたので、わかりやすく表にまとめさせていただきました。

 参考資料3は、前回の審議の中で岡部分科会長から、幾つかの会議体が出てきているので、どの会議体にどういった立てつけがあるかということをわかりやすくまとめさせていただいた資料でございます。参考にしていただければと思います。

 参考資料4は、「厚生科学審議会感染症部会」でオーソライズしていただいた備蓄薬剤の議論の整理のまとめ紙でございます。

 参考資料5も「厚生科学審議会感染症部会」で承認していただきました「新型インフルエンザ対策に関する小委員会」の継続審議事項の1枚紙でございます。

 参考資料6は、「新型インフルエンザ等対策有識者会議」の開催について、事務的な連絡、会議の決定でございます。

 以上でございます。

○岡部分科会長 どうもありがとうございました。

 逐次参考資料を引っ張りながら、資料1に書いてある項目について前回のまとめ、あるいは言い足りないこと、あるいは今後に向けてこの次やりましょうと言っているだけではなくて、どういうことをやっていくかについて御意見をいただければと思います。

 最初は、特に順番にということではなくいこうかと思うのですけれども、全体で何か御意見がありましたら、どうぞおっしゃってください。あるいは、やりにくければ1番、2番とやっていきましょうか。

 資料1の「新型インフルエンザ対策における抗インフルエンザウイルス薬の新たな備蓄方針の取りまとめ」、今は「(案)」とついています。「1.これまでの備蓄の経緯・背景」は今までのところを並べているので、特に変更等々はないわけですけれども、「2.新たな備蓄方針」の()備蓄薬剤の種類と割合についてというところは、前回のお話からも市場流通を見ながら今ある複数の抗インフルエンザウイルス薬もその備蓄の中に入れて、流通割合を見ながらその割合も決めていくということになると思います。ただ、タミフルドライシロップについてはなるべく早く、これは小児に使いやすいということで、これに切りかえるべきであると。

 それから、その他については既に備蓄しているタミフル、リレンザが有効期限切れになるについて、順次切りかえていくということが趣旨だと思いますけれども、この辺までについて何か御意見がありましたら、お願いします。

 永井委員どうぞ。

○永井委員 参考資料1を含めての資料1の話です。新案として現行を維持して国民の約45%相当という話ですよね。そうすると、資料1で「4.継続検討事項」とあるのですけれども、この45%の中身というのは基本的に現行の考え方の割合を踏襲するということですよね。

○田村室長補佐 まさしく先生のおっしゃるとおりでございます。現行の考え方というのは、季節性インフルエンザ、そして新型インフルエンザの治療、予防投与と幾つかの考え方に基づいて、人口の45%相当量が妥当ではないかという審議がございました。先生方に御審議していただいた中で、平成28年度に備蓄薬の有効期限が切れる中で、喫緊の課題として今何が必要なのかというところで、明らかな科学的エビデンスと申しますか、決め事としてのデータがまだ乏しいものも多いというところから、今回国民の約45%相当を維持させていただきながら中長期的に、また、後ほどの「4.継続検討事項」として宿題をいただきながら検討させていただければと考えているところでございます。

○岡部分科会長 稲田課長どうぞ。

○稲田課長 今のところで、まさに同じなのですが、今日は専門の先生方がたくさんいらっしゃるので、()のところで最終的に「国民の45%相当量を備蓄目標量とすることが妥当」とまで書くことについて、皆さんの了解がとれるのでしょうかと思い、御意見を聞かせていただきたいと思います。

○岡部分科会長 これについて、何か御意見がありましたらどうぞ。

 庵原委員どうぞ。

○庵原委員 前回出席しなかったので、なぜ45になったかという経緯がわからないのですけれども、2009年のパンデミックのときの感染者数は大体25%ですし、そういうことから考えれば45というのはあくまでも季節性インフルエンザと新型が同時に出るという前提で、その分が上積みされて252550で合わせて50%という計算かなとは思っているのですが、そうすると、季節性インフルとパンデミックの新型が同時に流行るというのは、今まで事例があったかというとそういう事例はないので、そうすると、この45%という数字が妥当かと言われると、ちょっとオーバーな数字ではないかというのが私の意見です。ただ、45であると前回で決まってしまっているというのであれば、それは仕方がないと思いますが。

 以上です。

○岡部分科会長 田村室長補佐どうぞ。

○田村室長補佐 前回の先生方の審議を考えますと、1つは、確かに幾つかのお考えの中でどういった考え方が正しいのかというところを一個一個先生方に丁寧に御議論していただいたような経緯がございます。その中で、明らかに科学的エビデンスをもって今の段階で決められるものと、中長期的に今後考えていかなければいけないものというところで議論の整理をしてきた経緯がございます。そうしますと、例えば前回の会議の中でも先生方に御指摘いただいた、まさしく今、庵原委員に御指摘いただいた季節性インフルエンザとの同時流行はどういったものなのかと。例えば、1968年の香港風邪ですとか、確かに全く起きないかと言われると起きている経緯もあると。そうなってきたときに、新しい物事の考え方として、ある程度中長期的に物事を考えていったほうが、より確実な科学の根拠をもって国民の安心・安全である新型インフルエンザの備蓄薬の方向性が出せるのではないかというところで、前回の議論で先生方から最終的に現行の被害想定を変えずとも、まず喫緊の課題としては45%を維持しつつ、そして中長期的に新たな考え方として科学的エビデンスが出るような研究を行っていくべきではないかというところで、事務局として45%現行案を維持しつつ、そして「4.継続検討事項」として先生方からの宿題をいただきながら本案をつくらせていただいた経緯がございます。

 以上でございます。

○岡部分科会長 押谷委員どうぞ。

○押谷委員 前回の会議で、この場で45%ということが合意されたと私は余り認識していなかったのですけれども、少なくとも今、庵原委員もおっしゃったように、大規模な季節性インフルエンザの流行と新型インフルエンザが同時に、今1,270万人と積み上がっている部分に関しては、これは要らないのではないかというのが、ここの前回の議論の合意だったような気がするのですけれども、ここの書きぶりを見ると「新型インフルエンザの知見や現時点での科学的エビデンス等を整理すると」と書いてあって、45%とすることが妥当であると書いてあるのですが、季節性インフルエンザの話とかその辺がエビデンスを整理すると妥当であるという結論に達してしまっていいのかという感じは正直なところあります。

○岡部分科会長 ありがとうございます。

 坂元委員どうぞ。

○坂元委員 私の質問は文言の整理に関してで、資料1の「2.新たな備蓄方針」で、「流通分」と「流通備蓄量」と両方言葉が出てきているのですけれども、例えば、最初のほうは流通備蓄分で1,000万人となって、次のページを見ると現在、流通備蓄量は400万となって、実際に問屋さんや病院に出回っているものとメーカーが持っているもので、どちらがどの言葉かわからなくなってしまうので、その辺整理をしたほうがいいのではないかと思っています。

○田村室長補佐 ありがとうございます。確かに、幾つかワーディングで似ているような文字が乱立しておりますので、文字についてはわかりやすく修正させていただきたいと思います。

○岡部分科会長 前回の議論のときに、最後のあたりで小森委員がまとめた形でおっしゃっていたのが、45%が妥当かどうかというのは議論があって、これが全て現在の整理から科学的に正しいとはなっていないだろうと私も思うのですけれども、いろいろなところで45%は多過ぎるのではないかという考え方もある中で、あるものを落とすのに、このための議論をもうちょっとしっかりやったほうがいいのではないかと。今この議論を開始してしまうと次の予算のこともあるので、今のところは現実的に考えたところで45%はいじらないけれども、そこに流通備蓄としての全体の占める割合を変えて、これは事務局にもお願いをしなくてはいけないのですけれども、被害想定も含めて、押谷委員もたびたびおっしゃっている、我々も言っているFluAidに従った形でいいかどうかということを、もう少しきちんとこれをやるんだというような形にした上で、今回は全体のことを決めておこうじゃないかということでまとめていただいたような気がするので、この「妥当だ」という言葉は確かにおっしゃるとおりなのですけれども、私は方針としてはそのような気持ちで話を伺っていたのですけれども、いかがでしょうか。

 丸井委員どうぞ。

○丸井委員 私も、今までの委員の皆さんとほとんど同じなのですが、今、分科会長が言われたように、()の最初の2行というのはどちらかというと肯定的なニュアンスというか響きになっています。今までの議論としては、分科会長がまとめてくださったように、どちらかというとむしろ減らしてもよいのではないかという議論でした。それが反映されるような形で、例えば、これまでどおりの45%を積極的に変更する科学的エビデンスはないので現時点では特に変更する理由がない、あるいは将来的にこれを変更する可能性があるということを入れたらいかがでしょうか。分科会あるいは感染症部会としては、特に季節性インフルエンザとの同時発生というものは考えられないということを入れて、もう少し、やむを得ず現在変更はしないでおく、しかし今後、変更する可能性はあるというように、45%に懐疑的であるというニュアンスを入れるべきなのではないかと思います。

○岡部分科会長 ありがとうございました。

 朝野委員どうぞ。

○朝野委員 科学的エビデンスはないと思うのですけれども、結局、国民の安全を願う気持ちとしては多ければ多いだけいい。ただ、財政的な問題とのかみ合わせで、どこをギリにするかというところなので、むしろ「科学的エビデンス等を整理し、かつ国民の安全を考慮し」というふうな、安全・安心の概念を入れていくと、45で国民が安心する気持ちを表すことができるのであればということで書くことも、全てが科学で解決することではないし、何が起こるかわからないことを科学的エビデンスで話すこともできないし、むしろ、そういう国民の安心・安全を担保するという面も入れるという意味であれば、45が妥当であるという考え方もあり得ると思います。

○岡部分科会長 ありがとうございます。

 永井委員どうぞ。

○永井委員 もう一つのところは、財政負担にも配慮すべきというのが負担を伴うと2度ばかり出てきていますが、財政負担を考えての備蓄量をどうするかという問題と備蓄の配分を考えて今回の流通分をどうするかという問題と2通りのアプローチがあると思います。今回は少なくとも備蓄量トータルに関してはいじらないけれども、配分のところで少し財政的なことを考慮したという点をもうちょっと出されたほうがいいような気がします。

○岡部分科会長 この前の「厚生科学審議会感染症部会」と小委員会でも、私は全部に出席していたので、先生方でも出席された先生がおられると思いますが、議論としては45%をそっくりそのまま、これでも足りないんだといったような形のニュアンスはなくて、むしろ減少のような議論をすべきではないかというのを続けてきたように思います。検討体制のところに書いてもらったのはそこもあるのですけれども、参考資料3ですけれども、この分科会は「新型インフルエンザ等対策有識者会議」の内閣官房のほうに属している分科会で、事務局が厚生労働省であるという考えがこれではっきり認識できると思うのですけれども、今まで小委員会で話していたり、感染症部会で話しているのは、厚生労働省でテクニカルな問題、その他のことを話していたので、45%を例えば30%に切り下げる、あるいは場合によっては50%に上げるのかという議論は、官房のほうの会議であるということでいいですよね。そうだとすると、この分科会がある程度提言をまとめておかなくてはいけないのですけれども、現在まとめているデータ、その他のところでは、先ほど小森委員のまとめと申し上げたのですが、そこをいろいろなものを集めていくというのは、この短い期間では難しいので、これはペンディングではなくて本当に審議事項としてとっておいて、この分科会は今後45%が妥当かどうか、それから、被害認定についても何らかの形で見直しを組んでいただいて、研究なり調査を進めるというようなことを前提にしておいて、今回の会議では45%というところでまとめておくと。

 朝野委員がおっしゃったように、今までの小委員会も感染症部会も前回の会議でも、心配だという声を抑えるために大丈夫だというものを出さなくてはいけないので、その危機管理的なところから言って、まあ大丈夫なのではないかというので少なくするわけにもいかないからということがおおよそのニュアンスではないかと思うのですけれども、その辺をもうちょっと丸井委員、永井委員がおっしゃったような、余り肯定的にやっていくようなニュアンスの文章ではないように切りかえていただく。稲田課長がおっしゃっていたのも、その部分ではないかと思いますが、よろしいでしょうか。

○稲田課長 まさにその趣旨でございまして、ここで妥当と書いてしまいますと、あとで議論の余地もなくなるような気がいたしましたので提案させていただきました。

○岡部分科会長 この分科会としては、そういう議論をやったということは議事録にもちろん残るわけで、それをまとめて今後どうするかということはまた後で、あるいは別の機会でも事務局のほうで、きょうの意見をまとめた方針を立てていただくというふうにしたいと思いますが、課長どうですか。

○浅沼課長 岡部分科会長ありがとうございました。今まとめていただいたとおりでして、私たちも未来永劫45%を守るという話ではなく、新しい知見や科学的根拠だとか情勢が変わればもちろん数字の議論をすることはあると思うのですが、ただ、前提となっている被害想定自体が変わっていなければ、なかなかその辺が難しいのではないかと。そういうことも踏まえてよく思えば、今の政府行動計画がどういった形で変更されて、数字がこういった形になるんだというような大きな議論になってしまうと。それは今の段階では難しいので、今、分科会長が整理された継続検討課題を先ほど事務局から説明いたしましたが、私どもとしましてはこの継続検討課題を取り組んでいって、最終的には備蓄量のことも含めて全体の見直しを図っていきたいと考えている次第でございます。

 以上です。

○岡部分科会長 この分科会のメンバーの責任としては、これがちゃんと動いていくんだということを見守っていただいて提言していくということで、それが我々に課せられていることだと思いますので、それを動かしていただきたいというふうに分科会としてはまとめてお願いしておきたいと思います。

 ほかにはよろいでしょうか。小田切委員どうぞ。

○小田切委員 薬剤の備蓄割合というのは市場流通割合等を踏まえるとありますが、実際市場流通のどういう比率でしているのかわかりませんけれども、市場流通割合に丸投げしているような形なのですけれども、実際に新型が起こったときにはどのターゲットを守るかという戦略によって使う薬剤の量なども変わってくると思うのですが、そこをもう少し審議しておく必要はないのかというのが気になるところです。いわゆる子どもを重点的に助けるという戦略をとるのか、重症化のお年寄りを助けて死亡率を減らすという戦略でいくかによっては、使う薬剤が変わってくると思うんです。その辺の比率を余り市場に丸投げしないで、この分科会でも少し議論する必要はないのかというところなのですが。

○田村室長補佐 御指摘ありがとうございます。こちらの市場流通の割合というのが、実は「厚生科学審議会感染症部会」までで幾つか御議論いただいた内容でもございます。実際、現在の市場流通の割合ですと、おおよそタミフル、こちらはカプセルとドライシロップを含めたタミフル製剤が大体年間使用量の40%程度、あとはGSK社のリレンザが15%前後、そして第一三共株式会社のイナビルが同じく40%前後で、塩野義製薬のラピアクタが5%前後と、こちらが大体1年間の季節性インフルエンザに使われている各薬剤の市場流通の状況でございます。確かに先生がおっしゃるように、新型インフルエンザが起きた際、どの年齢層にどの薬を使っていくのかということは、非常に重要な課題であることは事務局としても認識しております。例えば、重症患者の倍量・倍期間等についての使い方として、CDCや日本感染症学会ですとタミフルもしくはラピアクタというように、幾つかのお薬の推奨項目はあるのですけれども、そのお薬が実際に被害想定の人数で足りるのかどうかとか、あとはお年寄りにしっかりとお薬が行き渡るのかといった点については事務局で今後案を練りながら、また、市場流通の割合と最終的に行政備蓄量が本分科会である程度決まってきた段階で、市場流通の割合に合わせてお薬の量が決まってくると思いますので、そこで患者さんに対してしっかりと行き渡るかどうかという形で考えていく必要もあると認識しております。

○岡部分科会長 実際は、順位づけはある程度ぼんやりと決まっていながら、本当に起きたときに小児、未来を助けるのか、あるいは目の前の重症者を助けるのか随分議論をしたのですけれども、結局ワクチンの優先順位もそういう議論が今後もあり得るというところで実はストップしているのではないかと思います。非常に決めにくいというようなこともあるのですけれども、しかし、これはこの分科会だけではなくて、官房の有識者会議の親会議でも今後そういう議論がいろいろな分野で起きて、特に、南委員がお出でになっていますけれども、メディアからもそういうことを投げかけたり、議論が続いて日本はどうやっていくのか、そこのところはいきなりボンと出すものでもないだろうというのがあったと思うのですけれども、この薬においても同様に、どこを助けるのかという議論は今後もしていく必要があるだろうと思います。

 「2.新たな備蓄方針」の備蓄薬剤の種類と割合、備蓄目標量で議論がありましたが、押谷委員どうぞ。

○押谷委員 タミフルのドライシロップに関しては必要だというのはコンセンサスだと思うのですけれども、ここだとタミフルドライシロップを優先的に備蓄していくとしか書いていなくて、いつからやるのか、どのくらいの量をするのかというようなことが全く書いてないのですけれども、そのあたりはどういう予定になっているのでしょうか。

○田村室長補佐 備蓄の購入スケジュール等につきましても、実際、厚生科学審議会で先生方から幾つか意見をもらった状況がございます。購入スケジュールにつきましては、1つは、厚生労働省単省ではなかなかできないところもございまして、どうしてもお金がかかってくるので、対財務というところでお金も必要ですので、基本的に厚生科学審議会では先生方から、岡部分科会長からもそうだったのですけれども、ある程度厚生労働省のほうにお任せできるような形で、余裕を持ってという形で御意見をいただいたところでございます。

 あとは、まず喫緊の課題であるタミフルドライシロップの備蓄を開始して、その後、切れてくるタミフルやリレンザの状況を勘案して、ほかの2剤についても順次買い足していくという状況になってくると思います。最終的には対財務との兼ね合いになってくるので、ここで明確な回答というのはなかなか難しいところでございますけれども、そういった状況を勘案しながら検討してきたいと考えているところでございます。

○岡部分科会長 宇田委員どうぞ。

○宇田委員 今のところとほぼ同じなのですけれども2点ございまして、2の()の最初の四角のところ、先ほどの坂元委員の御指摘とほぼ同じなのですが、「2010年」は「平成22年」にしていただいたほうがいいのではないかということが1点。

 もう一つ、2つ目の四角で、前提としては全て備蓄薬剤の切りかえの時期に、優先的にタミフルドライシロップとその後ラピアクタとイナビルについてという表現で書かれていると理解しているのですけれども、それでよろしいでしょうか。

○田村室長補佐 1点目の質問がちょっと聞き取れなかったのですが。

○宇田委員 西暦ではなくて平成にしたほうがよくないですかということです。

○田村室長補佐 失礼いたしました。承知いたしました。

 もう一点の順位につきまして、実際に喫緊の課題であるドライシロップをいつのタイミングで入れるのかと。一番純粋に考えられるのは、例えば来年度にお薬も切れてくる状況がございますので、その代替としてドライシロップを入れる。そこで現行の考え方ですと、重症の患者さんへの治療薬として、点滴静注薬のラピアクタが現在国では全く備蓄の状況がないというところもあるのであれば、ドライシロップとラピアクタというようなコンビネーションも十分に考えられるとは思うのですけれども、いかんせん先ほども申しましたとおり財務との話し合いもございますので、最終的にテクニカルにどのくらいの割合で、初めに買うものとしてはドライシロップでいいだろうと。その段階で一度期に買うのかとか、例えば2年計画で買うのかとか、同時にラピアクタをどのくらい買うのか、その辺のテクニカルなシミュレーションに対しては、今後予算のつけ方と相談しながらやっていきたいと考えているところでございます。

○宇田委員 私が御質問させていただいているのは、表現の仕方を確認しているだけなので、例えば、2つ目の四角の下から2行目「既に備蓄しているタミフルやリレンザが有効期限切れになる時期を勘案し、薬剤の切り替えを行いながら補充していく」というのは、ラピアクタ、イナビルだけではなくて、シロップも同じですよね。シロップはプラスα上乗せして購入するというわけではなくて、同じように期限が切れたときに優先的にシロップをということであるとすれば、既に備蓄している云々といったところは不要なのではないかと。あるいは順次ラピアクタ、イナビルについて薬剤の切りかえを行いながら補充していくという姿勢というか、まずシロップよ、その次にといったような表現のほうがわかりやすいのではないかという質問というか確認です。

○田村室長補佐 おっしゃるとおりでございます。こちらのワーディングにつきましては、わかりやすく書かせていただきます。ありがとうございます。

○岡部分科会長 1番、2番については、そろそろ議論をまとめたいので坂元委員を最後にさせていただきます。

○坂元委員 表現なのですけれども、先ほどから備蓄量の45%についてはいろいろ議論されているのですが、少なくともこれは平成25年6月に閣議決定されている内容ですね。後を見ると、エビデンスがない、根拠がないと書いてあります。そうなると当然、これはいつからわかっていたのという議論になるのでそこは配慮しないといけないと思います。例えば、当時まだそういうエビデンスが十分でなかった。しかし、2009年の流行や海外を見ると、やはり国民の生命と安全を守るためには備蓄量を決定せざるを得なかったということで、そこは気をつけないと税金で支出している以上、こういう書き方をしてしまうと、いつからわかっていたのという議論に当然なってしまうと思いますので、そこは十分配慮されたほうがいいかと思います。

○田村室長補佐 御指摘ありがとうございます。まさしくおっしゃるとおりで、当時の議論の中では確かに当時の考え方があって、その考え方をもとに備蓄目標量が決まったと認識しておりますので、当時の状況を配慮しながら現在の考えをまた表現していきたいと考えます。

○岡部分科会長 ありがとうございました。その辺が先ほど朝野委員がおっしゃった、危機管理的な意識というのは、そのとき目前にあったH1N1パンデミックに対して不安の声を抑えるという力も大きく働いたというのは当時の議事録に残っていると思いますけれども、それを今度は逆にそのまま踏襲していいかどうかということになってくるので、それをこの分科会が結局やっていくことになる可能性があるので、大きい課題としてやるべきことと明記しておいていただければと思います。

 庵原委員どうぞ。

○庵原委員 何かノイラミニダーゼ阻害剤が万能薬みたいな形でここで議論されているような印象を受けるのですけれども、現在わかっていることは、あれはあくまでも発症後48時間以内ないしは可能ならば24時間以内に投与していれば、1日ないし、子どもの場合は2日ほど発熱期間が短くなるというのがエビデンスであって、発症後3日、4日で使えば余り効果がないということも出てきているわけですよね。コクランのところでタミフルやリレンザが効かないというのは、発症後3日、4日、5日で使った症例が入ってきているのをコクランの中で入れ込んでいるので効果がないというデータが出てきているわけです。逆に言うと、1日目、2日目で使ったものだけをとってくると効果があるというデータが出てきていますので、その辺いつ使っても効果があるというようなニュアンスで議論されているようでしたら、その辺は国民の誤解を招く危険性があるのではないかと危惧しています。あくまでも、これは早期投与する薬であるということと、ちなみにタミフルドライシロップに関しましても、現在の市場流通量で季節性インフルは十分足りているわけですので、わざわざ追加で備蓄する必要がどこにあるのというのが私の意見です。前回出席していませんでしたので、蒸し返すような議論をして済みません。

○田村室長補佐 確かにおっしゃるとおり、もちろん薬にはリミテーションもございまして、万能薬ではないという認識は十分にございます。本案としては、あくまでも備蓄薬の考え方、いわゆる方針ですので、お薬の使い方やお薬のリミテーション、お薬のある程度の偏在性を考えて議論しなければいけないのですけれども、書きぶりとして薬が全て効果があるというものよりももうちょっと原点に戻ると申しますか、ある程度の薬の使い方をもってその薬の効果が発揮できるような形で、先生がおっしゃるような形でドラフトに反映させていきますので、よろしくお願いいたします。

○岡部分科会長 ありがとうございました。

 それでは、今の議論はまとめておいていただくようにして、2枚目から。

 朝野委員どうぞ。

○朝野委員 流通備蓄のところをお聞きしたいのですけれども、参考資料1で点線になっているところがございます。つまり、資料1の2枚目の()の最後に「即時生産や即時放出」というものがございます。これは流通備蓄の中に入っていないということなのでしょうか。

○田村室長補佐 先生がおっしゃるとおりでございまして、そもそも流通備蓄1,000万人の考え方は、もともと市場規模が拡大してきて季節性インフルエンザの治療がかなりポピュラーなものになってきて、各製薬メーカーともにラインも工場も潤ってきた状況であると。そういったもので勘案して、お薬が常にバッファーとして各製薬メーカーに1,000万人分あるという考え方であって、点線になっている例えば市場流通ですとか即時流通・生産というのは、結果的に市場流通が巨大化してきてバッファーとなるようなお薬がふえてきて、その状況で流通備蓄分が400万人分から1,000万人分になったと。そういった経緯の中で1,000万人分をサポートしたような状況ですので、1,000万人分の中に即時生産や即時放出分が入るというわけではございません。

○朝野委員 これは、つまり架空の数なのですけれども、架空の数でも例えば即時生産や即時放出が可能なもの、バーチャルであるけれども実際にやれといったらやれるというものは数に含み込んでもいいと考えるのですが、もし、厚労省からぜひ早目につくってくれと言ったら、あと500万人分くらいはつくれますよという余力があると。バーチャルなものだけれども実際にやろうとしたらそうできるというのは、もしかしたら1,000万ではなくて1,500万にしてもいいような数になるのではないかと思うのですけれども、その点はいかがですか。

○田村室長補佐 実際に各製薬メーカーの皆様にヒアリングをかけますと、例えば何カ月以内にどのくらいの即時生産が見込めますとか、例えば新型インフルエンザが起きた際に、指示があれば速やかに放出できる量がこのくらいありますというデータはいただいてはいるのですけれども、これが常に担保できる状況にあるのかというのはまた別の話でございまして、確かに今回の流通備蓄分の1,000万人という数は、実際に今回の資料1の中で3つ目にありますように、将来的にガイドラインに反映させていきたいと考えているものでございますので、確かに確約できるものに対してはしっかりとガイドラインに反映するような形で、不確定要素になるところについてはどうなのかというところがございますので、その点については検討させていただければと思います。

○岡部分科会長 それでは、2については御意見よろしいでしょうか。

 それでは3で、これは今までの議論が起きたことをもとにしてガイドラインへの対応、変更部分が必要なのでそれは反映すると。しかし、ここも「ただし」がついて、先ほどの議論のように、ガイドラインに書き込んでしまったのだから、これでずっといくんだということではなくて、これはもっと柔軟にやるべきであるということをこの分科会でのコンセンサスにしておきたいと思いますけれども、それはよろしいでしょうか。

 それでは、今まで議論したことも含んでですけれども、「4.継続検討事項」、5つ並んでいますけれども、ここについての御意見をいただければと思います。

 分科会としては一応予備日はとってありますけれども、予定としては、もしこれで終われば一応分科会は終わりですよね。でも、その先のやるべきこととしての方針が継続検討事項としてあるのですけれども、それに対して事務局は細かいプランはもちろんできていないと思いますけれども、方針としてはどのような方針を考えておられますか。

○田村室長補佐 実際の本案が、こちらの分科会に上がる前に厚生科学審議会におかれましても先生方から御意見をいただきまして、小委員会で継続審議すべき事項として幾つかの宿題をいただいております。本分科会で先生方から前回の審議を踏まえてこちらの継続検討事項として挙げさせていただきましたので、こちらの検討事項は厚生科学審議会において技術的な検討を進めていきながら、そちらの審議の内容を含めて、また審議がある程度煮詰まってきた段階で、こちらの分科会でまたお諮りするという形で運営させていただければと考えているところでございます。

○岡部分科会長 それから、形式的な話になってしまうのですけれども、ここで議論している、例えば今後、備蓄割合の数字に関してもいじろうというようなことは、内閣官房の有識者会議に一度上げるような形になるのですか。緊急事態ならそういうことは言っていられないかもしれないけれども、今のような平時においてということで。

○田村室長補佐 おっしゃるとおりでございます。本分科会で決めていただいた案につきましては、最終的には「新型インフルエンザ等対策有識者会議」、親会に上げさせていただいて報告・審議という形。その報告・審議については、実際、事務局は内閣官房の新型インフルエンザ対策室になりますので、そういった形で進めさせていただければと考えております。

○岡部分科会長 宇田委員どうぞ。

○宇田委員 「4.継続検討事項」の一番下の「効率的な備蓄のあり方について」で2点ほど確認をさせていただきたいのですけれども、1点目は、3行目に書いてございますが、流通備蓄量を変更した理由としてと読めるのですけれども、薬剤の有効期限の延長、市場流通量の増加を踏まえて流通備蓄量を変更したということでよろしいですか。例えば、即時流通・生産能力ということではなくてということが1点。

 もう一点は、流通備蓄量の変更とともに行政の備蓄量も変更したのではないかと思うのですけれども、その辺はあえて触れなくていいのかどうかという2点です。

○田村室長補佐 御指摘ありがとうございます。おっしゃるとおりでございまして、流通備蓄分の増加に至った理由といたしましては、市場流通がふえてきて、それ以外にも幾つかお薬のバッファーとなるようなものがふえてきたことを踏まえて最終的に流通備蓄分が400万人分から1,000万人分にふえたという経緯がございますので、先生の御指摘のとおりワーディングについては変更させていただきたいと思います。

 そして、2点目ですけれども、確かに各先生方からお薬の考え方の中で、財政的な考えも必要であるというところから、流通備蓄分が1,000万人分にふえると最終的に行政備蓄分が減るというところで、確かに今逼迫している財政に対してはプラスの材料となることから、先生がおっしゃるとおり、そちらについてもワーディングは変更させていただきたいと思います。

○岡部分科会長 稲田課長どうぞ。

○稲田課長 2点確認でございます。1つは、総備蓄量については、文書中でこう決定しましたという強い肯定の意味ではなく、表現を変えると理解したのですけれども、それについては継続検討事項の中であえて書いていないのですが、意味的には季節性インフルエンザとの同時流行等について記載されている辺で読みこむということなのでしょうか。どこで読んだらいいのか。総備蓄量についても、ここでも疑問があったということを含ませるところがないような気がするのですが。

○田村室長補佐 そうしますと「4.継続検討事項」の5つの四角の上に3行ございますけれども、そこで総備蓄量の見直しについて今後検討すべきという意見がございまして、そのキーとなると言いますか、検討材料のもととなるような研究を以下のようにやるという形での修正であれば、総備蓄量についての検討を見直すという形で読めるのかなと思いますが、そういった形でもよろしいでしょうか。

○稲田課長 ありがとうございます。

 それともう一点が、これは本当に基本に戻ってしまって申しわけないのですが、3月末、要するに日本での季節性インフルエンザのピークが終わった後の状態でも市場には約8,000万人分に近い量の抗インフルエンザウイルス薬があるという実態を踏まえて、片一方で備蓄量は4,500万人分を目指すと書いてしまうと、既に十分量があるのに何故それより少ない量が備蓄量になるのか、その理由を参考に教えていただきたい。

○田村室長補佐 今、年間で市場の中で使われているいわゆる市場流通量、年間の季節性インフルエンザの患者さんへの使用量としては、年によって幅があるのですけれども、大体800万〜1,300万前後と推計されております。それ以外にいわゆる年度末、3月末の段階で、これも年によって違うのですけれども、大体現行のロシュ様、GSK様、第一三共様と塩野義様の4社で大体1,000万以上お薬が在庫としてあるという状況で、プラスα国として今回の備蓄の45%分があるというところです。いわゆる流通備蓄の考え方というのは、年度末に各製薬メーカーに残っているようなお薬が一つ流通備蓄として考えられるのではないかということで、先生からの御指摘も踏まえて大体3月末ごろに1,000万以上はあると。こちらは医政局の経済課から出されているデータですので、それを踏まえて各メーカーの皆様にヒアリングしてお諮りしたという状況でございます。

○稲田課長 これは都道府県が競争みたいにして、多ければ安心につながるということで都道府県レベルで非常に多くの抗インフルエンザウイルス薬を買ってしまって、結局、今でも備蓄分が都道府県だけで3,300万人分くらいあるといったような状態です。変に都道府県レベルで備蓄競争にならないような正しい情報を発信していただかないと、なぜ8,000万人分もあるのに国は一生懸命4,500万人という少ない備蓄量の議論をしているのかなと、一般の方からはかなり分かり難い現状になっていると思う。その原因は、都道府県が大量に備蓄してしまっているためで、そんなに備蓄は要らないよとアナウンスしていただいたほうが良いのではないか。これは個人的な意見でございますけれども、ぜひ参考にしていただければと思います。

○田村室長補佐 確かに稲田課長様のおっしゃるように、決してただではない税金をお支払いして御購入いただいている薬という認識は国としても当然持っております。1つは、行動計画上、ガイドラインでは現行では5,700万人分の備蓄量で、流通備蓄400万を除く5,300万人分を国と各都道府県が均等に備蓄するという文言で現行の備蓄計画が動いているところでもございます。1つは、前回の分科会でも、あと、厚生科学審議会の先生方からの御質問もあったのですけれども、確かに季節性インフルエンザで使われる薬の量や流通備蓄、行政備蓄、いろいろな数字が出てきて、結局、最大瞬間風速で日本で例えば8,000万人分あるとか、6,000万人分あるとか、データの数量が少しわかりづらい表現があるという御指摘をいただいているところもございますので、今後何かの審議会の中では行政備蓄、流通備蓄、あとは季節性インフルエンザで使われる量、あとは各メーカーに眠っているお薬の量ですとか、ある程度お薬の量をわかりやすく表現して先生方に審議していただけるように努めていきたいと考えております。

○稲田課長 ありがとうございます。とにかく都道府県レベルで備蓄競争にならないようにだけお願いしたいと思っております。

○岡部分科会長 そこはこの分科会の意識というか認識というか、パンデミックがスタートする前あたりはタミフルも足りないのではないかとか、それがどのくらいの有効性があるかはともかくとして、非常なニーズがあったので、そこでありませんということに対するパニックといったようなことにも総合的に出た数字があるので、コクランのレビューが正しいかどうかというのは庵原委員からも少し意見があったように、データもまとめながら、タミフルだけではなくて、この中の議論でも出たように静注薬を使ったデータがきちんとまとまって出ていないということもありますから、その辺はメイド・イン・ジャパンの薬であればあるほど日本の中でデータをちゃんと出していかなければいけないので、そういうことは促していく必要があるだろうと思います。この分科会も、決してこれでもまだ足りなくて、もっともっとなくてはいけないというニュアンスではなくて、必要なもの、流通分に関しても今回はそれを考慮した形で、自治体の負担なども恐らくあると思いますから、そこもちょっと動き出したような形なのですけれども、ここでとどまることなく次の数値に対しても目標設定を分科会としてもやっていこうということを先の課題として書いておいていただければと思います。そういうことでよろしいでしょうか。

 朝野委員どうぞ。

○朝野委員 今のお話を聞いていて、多分自分が間違っているだろうなと思うのですけれども、先ほど季節性インフルエンザの分が800万人〜1,300万人分あると。プラス余剰でそれが終わった後で1,000万人分があるとお聞きしたのですけれども、そうすると、備蓄の考え方の中にある1,270万人分というのは既に治療として市場で賄われている分で、これを備蓄する必要があるのだろうかと今すごく疑問に思って、物すごく単純な計算で、これは私の思い違いではないかと思うのですが、もし1,270万人分が市場にある分で賄えるのであれば、これを備蓄の中に入れる必要はないのではないかと思ったのですが、それは間違いですか。

○田村室長補佐 季節性インフルエンザの800万〜1,300万という振れ幅自体は、例えば季節性インフルエンザが始まる6月とか7月とか9月に全て用意しているものでもなくて、各企業がある程度供給生産量を設定して、そこでつくりながら市場に放出して市場で使われてという流れになっているので、基本的にどのタイミングを見ても流通備蓄分の1,000万プラス季節性インフルエンザの量があるというわけではなくて、どのタイミングを見ても今の段階である程度あると言われているのが流通備蓄の考え方の1,000万でありまして、季節性インフルエンザのお薬というのは、ある程度季節性インフルエンザが始まる前の段階で各メーカーが本年のいわゆる目標を立てて供給しますという形でラインを動かしつつお薬を使うという量ですので、考え方として常に2,000万とか3,000万あるというわけでもないというところでございます。

○岡部分科会長 そのほかに何か御意見がありましたら。

 坂元委員どうぞ。

○坂元委員 継続検討事項の中にぜひ入れておいてほしいのは、備蓄量に関して一般の人が理解できるようなことを検討していかないと、45%という数字は実際の自治体窓口には2人に1人しかもらえないのか、という質問がくると思います。この数字は言い方によっては不安を煽ってしまうので、こういうところで議論していることが正確に一般の人たちに伝わらないと、そこが大きな問題になってしまうと思います。国民にどれだけわかりやすく、なぜこれがこれだけあればいいのかということが、専門家ではなくて国民の目線からわかりやすいように説明できる方法を検討するということが、備蓄に関しては大きな検討課題だと思いますので、ぜひそこをお願いしたいと思います。

○岡部分科会長 庵原委員どうぞ。

○庵原委員 それを言い出しますと、実は2009年のときもそうですけれども、パンデミックになったとき国民が全員かかるよという論調でマスコミが騒いでいましたけれども、実際にかかったのは4分の1の25%ぐらいでした。そうすると、パンデミックのときに幾ら免疫がなくてもインフルエンザという病気ならば何パーセントぐらいがかかるかという前提がまず要ると思うんです。だから、何パーセントの備蓄が要るんだよと。ですから、今の議論からすると大体何パーセントぐらいがかかって、何パーセントが季節性としてかかってという前提で話していると思うんです。もともとインフルエンザという病気は、基本再生産数等から計算すると大体その地域の3050%の人が免疫を持つと流行が止まる病気です。だから、はしかのように基本再生産数が2090%以上が免疫を持たないと流行が止まらない病気がパッと現れたということではないという、インフルエンザ自体をまずきちんと教える必要というか、そういう情報を提供していかないと、坂元委員のような議論が耐えず出てくるのではないかと、その辺を危惧します。

○岡部分科会長 あえて私が反論する立場ではないのですけれども、前の議論のときに、普通のインフルエンザとしてのものの考え方でパンデミックを考えるなという強い意見をおっしゃっている委員もいるんです。ですから、そこは本当にバーチャルなところで、結局被害想定に入るのですけれども、普通のインフルエンザの延長で考えるのか、それを上回るようなもので大きい被害想定を考えるのかというところで随分違ってくるのではないかと思います。ただ、おっしゃるように2009年がモデルになるかならないかは別にしても、全員がかかるわけではないので、そこは2人に1人しかないのかというニュアンスとか、病気に対する説明をもっともっとやっていかなくてはいけないだろうと思いますし、いわゆるリスクコミュニケーションもあわせて、備蓄をきっかけに何らかの形で出していただくということも、ぜひお願いしたいところだと思います。きっと被害想定のほうに入ってくると思うのですが。小田切委員は、その辺のところで何かありますか。

○小田切委員 特にありません。

○岡部分科会長 それでは、きょういろいろな議論が出ているので、通常ですとこの議論をまとめて分科会長一任というような形になるのですが、今後の課題のこともかなりあるので、もちろん最終的なまとめは私と事務局でやるようにしますけれども、きょうの議論をまとめたリバイス版は皆さんに見ていただいて了承をとっていただいた上でOKを出すと。その上で意見のとりまとめは私のほうでやらなくてはいけないと思っていますけれども、そういったことでいいでしょうか。きょう欠席されている委員の方にも見ていただいて、それを最終案にしたいと思います。

 繰り返しになりますけれども、コンセンサスとしては現状から見て45%の数字が妥当ではなくて許容するような感じですかね。そういうところで、一応この数字を入れておいて備蓄の割合を変更したり、5年以上たったわけですから、そのときの生産量その他から違ってきたのでそれを考慮して、ただし今後、備蓄の妥当性について被害想定も含めて、想定は想定なのでいろいろな考え方があると思いますけれども、もっと広範なデータあるいはどういうモデルでやっているかということも含めて、この分科会で少し議論を重ねていこうと。それから、どのポピュレーションが一番被害に遭うかというのも、その中の議論に恐らく入ってくると思いますから、ちょっと重い宿題にはなりますけれども、どこかでやっていかないと根本的なところがいつまでたっても動かないというのがあるので、そのようなことを今後の課題に含めていただきたいと思います。それをきょうの分科会の結論にしておきたいと思います。文章上の並びや基本的なところは、それこそ妥当ではなくて許容していただければありがたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

 今後のことで押谷委員から今までも随分意見がありましたので、何かあったらどうぞおっしゃってください。

○押谷委員 いろいろな検討事項がまだ残っていて、実はここに残っている検討事項はもう5年も、6年も、7年も前から検討事項だったものもかなりあって、ずっと前にも言ったことがあるのですけれども、きちんとタイムラインをつくって、いついつまでにこの検討事項を検討事項ではなくするということをきちんと整理しておく必要があると思います。もしかすると、それは親会議がやるべきことなのかもしれないですけれども、そうでないと、いつまでも検討事項のままだと。気がついたときに、こういうふうに薬の備蓄が期限切れになって気がついてまた議論が始まるという、大体こういう繰り返しなので、ここのところはきちんと整理してタイムラインをつくった上で、いつまでに検討するのかという目標を立てていくことが必要なのではないかと思います。

○岡部分科会長 その辺の話は、課長かあるいは補佐から最後に聞きたかったのですけれども、大臣に呼ばれてしまったのでしょう。そのような緊急のことがあるので、代わって田村さんから話し合いをしたことがあれば教えていただけますか。

○田村室長補佐 確かに、今回の厚生科学審議会からの一連の流れで、先生方からいただいている宿題と申しますか継続審議事項としましては多岐にわたると。実際に現行で、特に押谷委員がおっしゃられたような被害想定のそもそもの考え方はどうなのだというところがメーンポイントで、そこから確かに幾つかの数字が派生してきて、FluAidを使って被害想定をまず考えて、それから香港風邪であったり、スペイン風邪での病原性を考えて入院だとか、いわゆる致命率を考えているような行動計画であると。そういうところを考えていくと、1つは、まずシミュレーションをどうするかという大きな課題が残ってくると思います。現在、検討しているところといたしましては、研究班等をつくりまして、前向きにこちらについては検討を考えているところでございますので、また追々先生方には研究班につきましての方向性についてお諮りすることがあるかもしれませんけれども、まず、そういった研究課題が1つ。

 あとは、もちろんこちらの分科会もそうですけれども、厚生科学審議会の小委員会でも同様の継続審議事項が出ておりますので、そちらもどのように運営していくかということが、先生おっしゃるように気がついたらいつの間にか時間がなくて、すぐ次のステップにいかなければいけないのではないかといったようなことがないように、事務局として対応させていただきます。

 以上です。

○岡部分科会長 どうもありがとうございました。

 それでは、大体きょうの話は煮詰まったということで、大まかなところは御了承いただいて、細かいニュアンスの部分ときょう議論されたことについて、もう一度書き起こしものを皆さんで見るという形にしたいと思います。

 最終的に事務局から何かありますか。あるいはきょうは審議官、参事官にもおいでいただいているので、もし何か一言御意見があれば。よろしいですか。

 それでは、分科会としてはこれでおしまいにすることにして、一応次回が予定されているので、その他も含めて事務局からお願いします。

○齊藤室長補佐 次回の開催日程について、委員の皆様には予備日として1026日を確保していただいておりましたけれども、必要がなくなりましたので、追ってその旨正式にメールをさせていただきます。

 事務局からは以上でございます。

○岡部分科会長 それでは、きょうの分科会はちょっと早目に終わらせていただきます。ありがとうございました。


(了)

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