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2015年10月21日 第13回厚生科学審議会感染症部会

健康局結核感染症課

○日時

平成27年10月21日(水)14:00〜15:29


○場所

厚生労働省 専用第21会議室(17階)


○議題

(1)一般財団法人化学及血清療法研究所におけるインフルエンザワクチン等の公衆衛生対策上の必要性について
(2)その他

○議事

○中谷室長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第13回「厚生科学審議会感染症部会」を開催いたします。

 開会に当たりまして、健康局長より御挨拶申し上げます。

○福島健康局長 本年10月1日付をもちまして健康局長を拝命いたしました福島でございます。開会に当たり、一言御挨拶申し上げます。

 本日は、大変お忙しいところ、また、急な開催にもかかわりませず、委員の皆様方、また参考人の皆様には御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。また、日ごろから、感染症対策のみならず、健康行政全般について御指導、御協力賜りまして、この場をかりて厚く御礼申し上げます。

 本日の会の趣旨でございますけれども、化血研のワクチンに関して承認書の内容と製造実態との間にそごが報告されたことから、厚生労働省といたしまして、化血研に対し、関連製品の出荷自粛を求めるとともに、見つかったそごがワクチンの品質や安全性などに重大な影響を及ぼす可能性があるかどうか、こういうことについて、今、医薬局サイドでございますけれども、確認作業をしておるところでございます。

 本日は、その化血研が製造しているワクチン等のうち、主として今後供給不足などが見込まれる製品について、公衆衛生対策上の観点から、その出荷の必要性や、あるいは緊急時の使用の必要性などについて、これは先ほど言いましたように、医薬局からの品質安全性に関する報告等について踏まえていただいた上で御議論いただきたいと考えているところでございます。

 委員の皆様方にはどうぞ活発な御議論をいただきますようにお願い申し上げまして、簡単ではございますけれども、冒頭の御挨拶にさせていただきたいと思います。

 本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。

○中谷室長 では初めに、委員の出席状況を御報告いたします。

 本日は、味澤委員、小野寺委員、賀来委員、北村委員、桑村委員、細山委員より御欠席の連絡をいただいております。

 現時点で定足数以上の委員に御出席いただいておりますので、会議が成立いたしますことを報告いたします。

 また、本日は参考人として、薬事・食品衛生審議会医薬品第2部会の吉田部会長、川崎委員、それから、厚生科学審議会予防接種ワクチン分科会の関係委員として、多屋委員と山口委員、また、国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター長の小田切先生に御参加いただいております。

 また、事務局の異動について御報告いたします。本年9月19日付で結核感染症課長が井上から浅沼に、10月1日付で健康局長が新村から福島に、大臣官房審議官が福本から樽見に、また健康課長が正林となりました。よろしくお願いいたします。

 続きまして、配付資料の確認をいたします。お手元の資料を順番に、議事次第、配付資料一覧、委員名簿、座席図のほか、資料1、資料2−1、資料2−2、資料3、参考資料1から3、3つ御用意いたしております。不足の資料がございましたら、事務局にお申しつけください。

 また、申しわけございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

 以降の議事運営については、倉根部会長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○倉根部会長 それではまず、事務局から審議参加に関する遵守事項につきまして報告をお願いいたします。

○中谷室長 それでは、審議参加について御報告いたします。お手元の参考資料1がこの参加に関する遵守事項等を記載したものになっております。

 本日御出席された委員の方々の、過去3年度における、関連企業からの寄附金・契約金などの受取状況について、申告をしていただきました。

 本日の議題では、インフルエンザワクチンなどの各品目に関連した調査審議を行いますので、これらの製造販売業者は、一般財団法人化学及血清療法研究所、一般財団法人阪大微生物病研究会、北里第一三協ワクチン株式会社、グラクソ・スミスクライン株式会社、サノフィ株式会社、武田薬品工業、デンカ生研株式会社、日本ビーシージー製造株式会社、ファイザー株式会社、MSD株式会社、ジャパンワクチン株式会社であり、皆様の申告内容について机上に配付しておりますので、御確認いただければと思います。

 あらかじめ事務局で申告内容を確認しましたが、インフルエンザワクチン等に関する審議や議決に不参加となる基準に該当する方はおりませんでした。

 以上です。

○倉根部会長 ありがとうございます。

では、本日の議題を確認いたします。本日の議題は、議題1として「一般財団法人化学及血清療法研究所におけるインフルエンザワクチン等の公衆衛生対策上の必要性について」、議題2「その他」を予定しております。委員の皆様には円滑な議事進行に御協力をよろしくお願いいたします。

 それでは、早速ですが、議事に入りたいと思います。まず、議題1「一般財団法人化学及血清療法研究所におけるインフルエンザワクチン等の公衆衛生対策上の必要性について」、事務局より、資料1に基づいて説明をお願いいたします。

○医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課長 厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課長でございます。

 お手元の資料1をごらんいただきたいと思います。「化血研のインフルエンザHAワクチンに係る品質及び安全性等の確認について」御説明させていただきます。

 まず、簡単に経緯を御説明したいと思います。

 既に一部報道されておりますけれども、一般財団法人化学及血清療法研究所の製造する血液製剤につきまして、ことし5月、承認書と製造実態にそごがあるということが確認されたということがございまして、それを契機といたしまして、厚生労働省として、化血研が製造販売するワクチン等の製剤につきましても、承認書等のそごがないかについて確認作業を進めているという状況でございます。

 インフルエンザHAワクチンにつきましては、ことしの9月18日でございますけれども、それまで化血研から受けていた報告内容と実地でその9月18日に確認した内容とに食い違いがあるということが判明いたしまして、適切な報告が厚生労働省になされていなかったということがわかりましたので、適切な報告を求め、その報告内容の精査が終わるまでの間、ワクチン等の出荷の自粛を要請したという経緯がございます。

 資料の1ページ目の御説明に入らせていただきます。化血研のインフルエンザHAワクチンにつきまして、これまで厚生労働省が実施した品質及び安全性等の確認について、表にまとめた資料でございます。

「実施した確認事項」ということで1から4まで項目がございますが、まず1番目は「報告されたそご等に関する確認」でございます。これにつきましては、そこにありますように、現在報告されている全てのそご等について確認した結果、報告されたそご等が製品の品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす可能性は低いと判断しております。その内容につきましては、また後ほど資料の2ページ目、3ページ目で御説明したいと思います。

 確認事項の2番、「国家検定の項目及び結果」でございますけれども、そこにありますように、製品上重要な品質及び安全性等の評価項目については、国家検定を行い感染研にて実検体を用いた試験を実施していただいているところでございまして、化血研の製品につきましても、既に国家検定に出検された製品があり、それらの製品については、感染研が実施した試験の結果、合格を受けているということがございます。

 国家検定の項目は、そこの※印にありますように、エーテル否定試験、蛋白質含量試験、異常毒性否定試験、マウス白血病数減少試験、力価試験でございます。

 確認事項の3番、「価数の変更管理に関する妥当性の確認」でございますが、そこの※にありますように、インフルエンザワクチンにつきましては、昨シーズンまではA型2、B型1の3価ワクチンでしたけれども、今シーズンから、各社、A型2、B型2の4価ワクチンを製造することになったということに伴う変更管理の状況ですけれども、これが適切に行われているかどうかにつき立入調査を行いまして、これは妥当に行われているということを実地に確認したということでございます。

 確認事項の4番でございます。「これまでの副反応報告の確認」ですけれども、化血研の季節性インフルエンザワクチンが上記3.の変更点を除き現在と同じ製法になった2012年以降を見まして、副反応報告の状況がどうなっているかということを確認しましたが、他社と比較して化血研製品に特異的に副反応が多いといった有害事象は確認できなかったところでございます。

 以上が厚生労働省の確認作業の全体像でございます。

 これらの点につきましては、企業秘密を含みますより詳細な資料をもちまして、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会に所属するワクチン及び品質管理が御専門の先生方にも御説明させていただきまして、その御意見を踏まえた結論として、厚生労働省として、上のところに線で書いていますけれども、「報告されたそご等や情報が当該ワクチンの品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす可能性は低いと判断している」というのが結論でございます。

 2ページ目に移らせていただきます。先ほど確認事項1として報告されたそご等、その内容でございます。化血研に複数回調査を実施させ、その結果、重複を含みますけれども、延べ235カ所のそご等があるのではないかということで報告を受けました。

その235カ所のうち、1.2.3.の3点につきましては、製品の影響がないかということを精査する必要があると考えましたので、新たに化血研に挙証資料を求め、詳細を確認しました。その結果、結論として、品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす重大なそご等がある可能性は低いと判断したところでございます。

 以下、個別に御説明いたします。

 まず、「1.不活化に用いるホルマリンの濃度の規定」でございますけれども、ウイルスの不活化工程で使用されるホルマリンについて、承認書に規定される濃度で実施されているかどうか、手順書からは把握できなかったことから、そごとして報告がありました。これにつきまして、新たに挙証資料として、製造手順書・製造記録等の提出を求めました結果、承認書に規定される適切な濃度でホルマリンが添加されているということを確認いたしました。

 「2.発育鶏卵の受け入れ時における細菌等の感染の有無の確認」でございます。これにつきましては、ワクチン生産の原材料として使用する鶏卵について、特定の細菌等に感染していないということを確認する必要があるところ、ある細菌種につきまして、どのような方法で感染の否定を確認したのかということが不明でございました。

これにつきまして確認しましたところ、鶏卵の親鶏の臨床状態を確認する方法で適切に感染を否定しているということを確認いたしまして、製品への重大な影響はないと判断いたしました。

 「3.無菌試験法に関する手法の適合性」でございます。製剤の無菌性を担保するために実施する確認試験につきまして、承認書に規定する適切な方法で実施されていることを担保する資料がすぐには確認できなかったものですから、保存サンプルを用いて、承認書に規定する試験方法で実施し直したということの結果、合格していることを確認いたしましたので、この点については問題ないと判断したところでございます。

 最後の3ページ目をごらんいただきたいと思います。先ほど御説明しました3点のほかは、こちらの資料の4つの分類のいずれかに該当するそごであると考えておりまして、いずれも製品の品質及び安全性等に重要な影響を及ぼす可能性は低いと判断しているところでございます。

 まず、1つ目の○、「単位や表記など単純な誤記」が、該当数で見ていただきますと55カ所ございました。具体例としましては、承認書では白糖を用いると記載していたものを実際には純度の高いショ糖を用いていて、むしろ承認書にショ糖と記載すべきであったということがありました。

 また、「包装」「ラベリング・包装」「ラベリング・包装工程」など、これら同一の工程を示す用語なのですけれども、記載のぶれがあって、その確認などをいたしました。

 次の○でございますけれども、「承認書と製造手順書間で記載レベルに差が生じており、記載整備が必要なもの」でございます。65カ所ございましたけれども、例えば承認書に記載された試験法について、製造手順書のみに詳細な手順が書かれていたといったようなものでございました。

 3つ目の○ですけれども、承認書と製造実態にそごがあるけれども、製品の本質に影響を及ぼすものではないものが合計76カ所ございました。具体例としては、承認書で塩化ナトリウム含量が1mL当たり81mg添加されることとされている工程におきまして、実態は1mL当たり81.8mg添加していたというようなこと。

また、承認書上は精製水を使用するとされているところ、実際は注射用水を使用していたなどがございました。

 最後の○ですけれども、確認を行った結果、そご等に当たるものではないというものが54カ所でございます。例えば承認書に規定する事項について、手順書においては承認書の事項を明らかに満たす形で、より厳しい条件で運用する手順を規定していたというものもございました。

 これらの分類は、一つのそごを重複してカウントしている部分がありますので、表の合計数は235を超えるものになっております。

 以上御説明いたしましたように、化血研から報告を受けた全ての内容を確認いたしました結果、これらのそごが製品の品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす可能性は低いと判断しているところでございます。

 御説明は以上になります。

○倉根部会長 ありがとうございます。

今、資料1に基づいて説明をいただきましたが、ただいまの説明に関して、委員からの御意見、御質問ございますか。

 参考人の先生方にも既に見ていただいているということでございますが、何か参考人の先生方から御意見、あるいは追加ございましたらお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 では、大石委員、どうぞ。

○大石委員 いきさつを、説明はしていただいたのですけれども、十分まだ把握できていません。今お伺いすると、200カ所超えるような、相当な数の齟齬が見つかっているわけですけれども、この齟齬は化血研側が最初に把握されて、自主的に報告されたという流れになるのでしょうか。

○倉根部会長 では、事務局からお願いいたします。

○医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課室長 監視指導室長でございます。

 今の御質問にお答えさせていただきたいと思いますが、先ほどの当課の課長の説明にもございましたとおり、幾つか、血液製剤のほうで問題があったということがございまして、ほかは大丈夫かということを彼らに何回か確認しておりまして、そのときに、彼ら自身が調査した結果、このようなことが明らかになったということでございます。

 以上でございます。

○大石委員 齟齬のきっかけが生物製剤関係でわかったということですね。

○医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課室長 はい。

○倉根部会長 山田委員、どうぞ。

○山田委員 参考のためにお聞きしたいのですけれども、この1件のことはGMP違反になるのでしょうか。

○医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課長 その件につきましては、いろいろな違反があり得ると。今おっしゃった件も含めてあり得るということで、現在精査中でございます。また、化血研におきましても第三者委員会というのを立ち上げまして、弁護士を中心に、事実関係と問題点の状況について、今、調査中でございまして、その調査を踏まえて我々としても判断していきたいという状況でございます。

○倉根部会長 山田委員、どうぞ。

○山田委員 この部会ではそういうことではなくて、要するに、ワクチンそのものの品質に問題がないかどうかを今の御報告に基づいて判断すればいいということでよろしいですね。

○倉根部会長 福島局長。

○福島健康局長 本部会は、品質、安全性について問題がないということであれば、さて、これを公衆衛生上使うことについての必要性があるかどうか。つまり、公衆衛生上の対策としての観点からそれを出していく必要があるのかどうか、そういうことについての御意見をいただきたいということでございます。

○倉根部会長 山田委員、よろしいですか。

 委員の先生方、いかがでございましょうか。

 小森委員、どうぞ。

○小森委員 私は、この薬品、インフルエンザワクチンそのものの製造過程等に詳しい者ではございません。ただ、医薬・生活衛生局、つまり、監督局がそのような総合的な判断をなさったと。あくまでこれは大きな前提でございますけれども、御承知のように、今それぞれの地域の現場によって大変不安な状況が巻き起こっているわけであります。特に化血研の製品につきましては、全国的には29%ということですけれども、東海、また九州地区においてはシェアが50%を超える地区もあります。定期接種B類が1015日から開始という自治体が大変多くございます。それぞれかかりつけの医師のところに従前からかかっていらっしゃる御高齢の方々が既に相当予約をとられているのにもかかわらず供給ができないということで、それぞれの医療機関、当然、地方自治体と医師会が契約を交わして準備をしていたわけですが、お断りをしているという状況がございます。

 御承知のように、もう既に各地で本年のインフルエンザの発症が相次いでいるところでございまして、このまま供給が不十分であるということになりますと、御高齢の方、あるいは免疫不全そのほか基礎疾患を持っていらっしゃる御高齢の方を中心に死亡例等が出るということになると極めて憂慮すべき事態だと思っております。

今、座長の御判断で、あくまでまだこの製造過程等の議論がされるということであればそれは尊重したいと思いますけれども、今、医薬・生活衛生局からの御説明をいただきましたので、その大きな安全性という前提に立ってのことでございますが、ぜひ早急に市場に出していただいて、そして、そういった不安を抱えていらっしゃる御高齢の方を中心とした方々に早く接種をして差し上げたいという現場の声からお伝えしたいと思いますので、ぜひ委員の先生方にはそういった方向で適切な御判断をいただきたいと思ってございます。

 ありがとうございます。

○倉根部会長 小森委員の御意見をいただきました。その前提としての安全性といいますか、そこにつきましては、きょう参考人にもその分野での専門家の方々おいでいただいておりますが、何かありますでしょうか。

 山口参考人、どうぞ。

○山口参考人 事務局から、この会議の前に、幾つか安全性に関して質問を受けました。先ほどちょっと説明があった中で、特に最初のほうに、主な論点としての3、要するに、資料1のちょうど2ページ目に当たるところですけれども、不活化に用いるホルマリンの濃度、発育鶏卵を受け入れるときの受入時の細菌試験、さらに無菌試験について、これ等の点について安全性上疑義があるかどうかについて見てほしいということでした。提出されてきた資料から、例えば発育鶏卵はSPFの鶏からとるわけですけれども、そのSPFの菌の試験に際して、申請書には対象とする細菌種の血清学型まで規定しているのですが、実際には血清学的な規定ではなくて、病理的な判断をするような試験に変わっていました。SPFとして世界的にオーソライズされた規定では、血清型までは規定していないので、申請書上とは齟齬があるけれども、目的とする細菌の否定試験としては妥当ではないかということは確認しました。

 それから、無菌試験についても、これは局方の無菌試験ですので、しかもメンブラン法です。メンブラン法の妥当性について、その後やられている試験としてはそれに合致していたということです。先ほどちょっと監麻課長がおっしゃられましたように、もともと今回の件は血液製剤から派生して来ているもので、血液製剤にも巻き込まれておりますが、そのような血液製剤のようなことがなければ、要するにこれが正確なデータであれば、今出されているデータとしては安全性に問題はないだろうと、この3点に関してはそう思います。

○倉根部会長 ありがとうございます。ただいま、このような御意見を山口参考人からいただいております。ほかに。

 川崎参考人、お願いいたします。

○川崎参考人 私も、事前に審査管理課から、製造工程や管理方法で齟齬が生じている箇所について御説明をいただきました。承認書の誤記であるとか、記載がなかったという説明については、申請段階での方法が、実際の製造工程、管理段階でも維持されていることが重要であろうと考え、試薬の濃度やろ過工程など、気になる箇所を幾つか確認させていただきました。いずれも、実態と、申請段階での製造方法や管理方法は同じであるというような御説明をいただきました。従いまして、厚生労働省からの説明は妥当ではないかと思っております。

○倉根部会長 ありがとうございます。

小田切参考人、どうぞ。

○小田切参考人 私たちはインフルエンザワクチンの国家検定をする部署でありまして、そういう意味で、専門的な知見から今回のこのそごについて監視指導課のほうから問い合わせがありました。幾つかの点について確認いたしましたけれども、この資料の2ページ目にあるように、専門的な知見から確認した項目におきましては、いずれも問題ないという判断が行われていました。

それから、必要な再試験をして確認すべき事項に関しては再試験をやっていただきまして、その成績を精査したところ、それも問題ないということが確認できましたので、事務局・監視指導のほうから報告があったように、製品に関する安全性に重大な影響を及ぼすようなそごはないというふうに、事務局・監視指導課の判断は妥当であるという判断をいたしました。

 以上です。

○倉根部会長 ありがとうございました。ただいま、3人の参考人の先生方からはそのような御意見をいただいたところであります。

戸部委員、どうぞ。

○戸部委員 「重大な影響を及ぼす可能性は低い」というのは、問題がないということを意味しているのか、それとも軽微な影響はあり得るという含みがあるのか、これはどちらなのでしょうか。

○倉根部会長 山口参考人、どうぞ。

○山口参考人 例えば先ほどのSPFの試験に関して言えば、必ずしも血清型を同定しなくても、そのSPFの評価としては妥当であろうと思います。その血清型を規定して書いている、その記載が本来間違っていたのかもしれません。要するに、恐らく、ここから後は推察ですけれども、鶏卵の供給業者を選定するときに、あるいは新しく選定したときに、その鶏卵供給業者がその血清型を特定しない試験法を採用していたと考えられます。それであれば、そのような記載に本来すべきであったと思います。

○倉根部会長 よろしゅうございますか。

 いかがでございましょうか。ほかにございませんか。

 そうしますと、後のところでまた先生方の御意見は伺うことは可能でありますので、まず事務局から資料2−1、2−2について説明をお願いいたします。

○健康課予防接種室長補佐 ここからは健康局より資料の説明をさせていただきます。資料2−1をごらんください。

 まず初めに、季節性インフルエンザワクチンについての概要となります。季節性インフルエンザワクチンにつきましては、予防接種法において65歳以上の高齢者等に対する定期接種の対象のワクチンとしているところでございます。

接種時期としては、インフルエンザが例年12月から3月ごろに流行することから、一般的には10月から12月中旬までの間に行われておりまして、その接種回数と接種用量は、予防接種法対象者の場合が0.5㎖を1回皮下接種でございますが、任意接種は0.5㎖2回接種となる場合がございます。

 なお、接種率ですが、予防接種法に基づく定期接種の対象者は、例年、50%前後、約1,600万人で推移しております。

 1枚おめくりください。次に、「インフルエンザワクチン製造量及び使用量の推移」となります。縦軸の単位ですが、製造量ではなく、回数を単位として御説明させていただきます。

その回数ですが、1回当たり0.5㎖を接種する場合がほとんどですので、1㎖製剤1本当たり2回として計算させていただいております。

 なお、定期接種対象者以外の13歳以上の者が2回接種した場合と、3歳以上13歳未満の者が2回接種した場合がございますので、グラフでお示ししている回数から実際は減少することを御了承ください。

グラフの説明となります。水色の棒グラフが回数を単位とした製造量、赤色の折れ線が回数を単位とした使用量、青色の折れ線が定期接種の実施人員となります。資料は平成20年度からのデータとなりますが、直近の数値で申し上げますと、製造量は、平成25年度が6,776万回、平成26年度が6,692万回、平成27年度は5,946万回となります。使用量は、平成25年度が5,162万回、平成26年度は5,298万回、また、平成27年度はまだ未実施のため、平成26年度実績を想定し、点線とさせていただいております。

 また、定期接種の接種人員につきましては、公表させていただいている平成24年度までのデータを記載させていただいております。

 さて、グラフの一番右のえんじ色の棒グラフが化血研を除く3所社の合計数量の回数となります。ここで化血研のインフルエンザワクチンが出荷されないと仮定した場合、平成26年度実績から平成27年度の使用量を想定した約5,300万回から、3所社の合計数量である4,246万回を引くと約1,050万回が不足する計算となります。

 なお、法定の定期接種の使用量については、化血研を除く3所社の合計数量で足りるものと考えられますが、供給先を詳しく見てみますと、地域によっては化血研ワクチンのみしか供給されない地域医療機関がございますし、また、インフルエンザワクチンは、インフルエンザ対策上、任意接種を含め広く接種されているところであり、既に接種希望者が相当数いると考えられることから、また、定期接種での混乱を来さないためにも、流通上、化血研ワクチンの出荷は必要であると考えております。

 1枚おめくりください。次に、化血研の製品が供給されない場合のインフルエンザワクチンの供給量予測をグラフにした、化血研から提出いただいた資料となります。緑色の折れ線が201516シーズンの供給予測、赤色の折れ線が201415シーズンの消化ベース、青色点線の折れ線が卸在庫数を含めた201415シーズンの消化ベースとなります。これによると、おおむね11月下旬には供給が不足する可能性が高いことが見込まれます。

 ただし、ワクチンの流通上の関係から、このまま化血研のワクチンが提供されない場合は市場物流が逼迫してくることが予想されます。

 1枚おめくりください。季節性インフルエンザワクチンの最後の資料ですが、年別の「インフルエンザの定点当たり報告数」を用意させていただきました。2009年、青色折れ線となりますけれども、この年はパンデミックが発生したことから例年と違う曲線を示しておりますが、おおむね、例年、12月より流行が始まり、3月ごろまで流行が続いております。

インフルエンザに関連する資料の説明は以上となります。

続きまして、資料2−2をごらんください。化血研のワクチンの供給がとまることにより、市場の供給が著しく不足すると見込まれる4種類のワクチンの概要でございます。

まず1枚目です。沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチンについての概要となります。本ワクチンは、定期接種として生後3月から生後90月に至るまでの間、接種の積極的勧奨となっております。

なお、この化血研のワクチンのシェアは60%を超えておりまして、他社製品で代替していくことは非常に困難な状況でございます。

1枚おめくりください。次に、組換え沈降B型肝炎ワクチンの概要でございます。こちらは、現在、定期の予防接種には含まれてございませんが、B型肝炎の母子感染の予防や汚染事故後のB型肝炎発症予防に用いられております。

なお、この化血研のB類のシェアは約80%を占めておりますので、他社製品を代替していくことは非常に困難な状況でございます。

1枚おめくりください。次に、乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンについての概要となります。日本脳炎ワクチンは予防接種法に基づく定期接種となっておりまして、その対象者には接種の積極的な勧奨や本人の接種の努力義務がございます。定期接種の対象者、標準的な接種時期、接種方法については資料をごらんください。

なお、この化血研の日本脳炎ワクチンのシェアは36%となっておりますので、これもやはり他社製品で代替していくことは非常に困難な状況でございます。

1枚おめくりください。最後の資料となります。乾燥組織培養不活化A型肝炎ワクチンについてでございます。A型肝炎は、感染症法において4類感染症に規定されており、発生・拡大を防止すべき感染症の一つでございます。日本での大規模な流行は近年発生しておりませんが、発展途上国では蔓延している疾病でございまして、A型肝炎ワクチンは主に長期海外渡航者及び帯同者を中心に接種がされております。

なお、平成25年度は約27万人分が出荷されておりまして、現在、国内に流通しているA型肝炎ワクチンは化血研のエイムゲンのみでございます。したがいまして、出荷が途絶えれば供給の著しい不足が懸念されます。

以上の4つのワクチンが、公衆衛生対策上、必要性が高く、かつ、他社製品での代替が困難で、今後、供給が著しく不足すると見込まれるワクチンでございます。

資料2−1、2−2の説明は以上となります。

○倉根部会長 実はこの資料1、2の説明の後に資料3の説明ということを考えておるのですが、この資料1、2自体について、喫緊に、この解釈はどうかという部分がありましたら、資料3にも関係することでありますので、少し質問をいただきたいと思いますが。

○福島健康局長 座長、申しわけありません。この議論をする前に、資料3の(別紙)というのがございます。ここの部分についてまず御説明させていただいて、少し議論した上で、これは資料3の御意見として頂戴したいものなのですけれども、その前に少し別紙について御説明させていただけないでしょうか。

○倉根部会長 承知しました。では、お願いいたします。

○中谷室長 それでは、資料3をお手元に御用意ください。(案)ということで化血研の製造するワクチン製剤等に関する意見ということでございます。

 こちらの資料の4ページ目の(別紙)をごらんください。きょう、この感染症部会の場で御議論いただきたい製剤の一覧ということで、これが化血研のワクチンなどのうち、他社の製品では代替困難、もしくは供給量の著しい不足などが見込まれる製剤ということでピックアップした一覧表になっております。

 一番左側のカラムに「分類」とありますが、これはこの資料3の本文の中に出てきます1番、2番、3番に対応した番号となっております。全部で16製品ございますが、右から2つ目のカラムがこの化血研以外の製造所社の数ということになっておりまして、例えば1行目の分類1、インフルエンザワクチンについては、化血研のほかに3社が製造していると。化血研の製品のシェアについては29%という読み方になります。

また、例えばこのシェアの欄が100%とありまして、化血研以外が「なし」というのは、化血研の製品しか、この関係の製剤はないという形になります。

 なお、分類3につきましては、今、資料の2−1、2−2のほうでは説明がなかったものになりますが、こちらは主に危機管理ということで、現在、国内では未発生ないしは、患者数は少ないけれども、もし患者が発生した場合にその予防や治療として必要となるけれども、ほかに代替できる治療薬がない、ないしは他社製品では代替困難という位置づけで、一覧として整理させていただいております。

 なお、このカテゴリー3の中ほどに、乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチン(H1N1株)、同じくプロトタイプ、また沈降インフルエンザワクチン(H5N1株)とありますこの3つの製品は、新型インフルエンザが起こった場合の対策として準備しているもので、こちらは化血研のシェアという欄が「−」になっておりまして、欄外の注の※2、※3で説明させていただいております。

※2として、他社製品について開発中や薬事承認を得ているが有効期限延長が必要等との理由から、プレパンデミックワクチンとして備蓄可能な製剤を提供できるのは、現在、化血研のみとなっている。

 また、※3につきましては、ほか3社とございますが、備蓄対象としてインドネシア株とすると決めておるのですが、それを保有しているのは、現在、化血研のみとなっているということで、こちら、「−」にあるものも実質的に現在は化血研のみ提供ができるものということになっております。

 本文も説明してよろしいですか。

○倉根部会長 まず、今のデータに基づいて実は資料3というのが用意してございますが、事実の誤認というか、理解が十分いただけない、このグラフについてでありますと資料3というものの理解がまた少しできづらいということになりますので、今説明いただいた資料2−1、あるいは資料2−2及び資料3の(別紙)というのがございますけれども、そこについて、事実としてこれはどのように読むのかと、あるいはこのグラフについての御理解等が十分いただけるように、何かそれに関する解釈等についての御質問がありましたら、今いただきたいと思うのですが。

 よろしいですか。

それから、資料2−2についてはここで初めて出てきたワクチンでもございますが、このグラフ等の読みは問題ございませんか。

 そうしましたら、資料3を事務局に御説明いただきます。その上でまたディスカッション、御質問いただきたいと思っております。それでは、資料3をお願いいたします。

○中谷室長 それでは、改めまして資料3をごらんください。こちらの資料3は、化血研の製造するワクチン製剤等に関する意見(案)ということで、あらかじめ本日御欠席の委員も含めて、感染症部会全ての委員に御確認いただいた上で、(案)という形でこの場に準備させていただいたものでございます。

 既に資料1、資料2の説明で同じ内容のものがございますので、そこを省いて、まず1ページ目の真ん中のパラグラフ、1.のすぐ上になりますが、本部会で、化血研ワクチン製剤等のうち、感染症法及び予防接種法で規定される感染症の予防及び治療のために必要な製剤であって、他社製品での代替が困難又は供給量の著しい不足等が見込まれる製剤(別紙)、先ほどの4ページ目の一覧でございます。その製剤について公衆衛生対策上の必要性の観点から、速やかな出荷の必要性や緊急時における使用の必要性等について議論し、意見をとりまとめていただきたいという案でございます。

 「1.『インフルエンザHAワクチン“化血研”』(季節性インフルエンザワクチン)」ということで、別紙一覧での1番というものになっておりますが、こちらの季節性インフルエンザについては感染症法に基づくインフルエンザに関する特定感染症予防指針、参考資料2をごらんください。予防指針そのものをおつけしております。こちらの予防指針に基づきまして感染症対策を進めているわけですが、予防接種については参考資料2の3ページの5行目に「二 予防接種の推進」とございます。こちらの部分で、このインフルエンザについて予防接種が最も基本となる予防法であり、個人の発病や重症化防止の観点から予防接種を推進していくべきという方針をまとめております。

こちらのパラグラフの10行ぐらい下に行ったところですが、この推進につきましては、予防接種法に基づく推進に加えまして、国や都道府県等で一般国民に対しても自らの判断で予防接種を受けるか否かを決定することができるよう、インフルエンザワクチンの効果、副反応などについて正しい知識の普及に努めていくことが重要ということもまとめさせていただいております。

この部分につきましては、普及啓発を図っておるとともに、厚生労働科学研究班で継続的に調査研究を行い、そのためのエビデンスの収集もさせていただいておりまして、研究班の班長には廣田委員になっていただいておりますので、もしよろしければ後ほどその補足の御説明をいただければと思っております。

資料3の1ページ目にお戻りいただきまして、今、予防指針において予防接種の推進をしているほか、予防接種法において高齢者等へのインフルエンザワクチンの接種を定期接種の対象としているという事実関係をまとめさせていただいております。

2ページ目をごらんください。2ページ目の最初のパラグラフは先ほどの流通状況についてまとめておりますので割愛させていただきます。

2ページ目の上から7行目、2つ目のパラグラフですが、「『インフルエンザHAワクチン“化血研”』については、厚生労働省により品質及び安全性等には重大な影響を及ぼす可能性は低いとの調査結果が出ていること、国立感染症研究所による国家検定に合格していること並びにインフルエンザの発生の予防及び蔓延の防止を推進する観点から、出荷を認め、供給不足を避けるべきと考えられる」ということで、意見の案としてこちらを御議論いただければと思います。

続きまして、「2.その他検討を要するワクチン製剤」ということで、先ほど資料2−2で御説明した4つの製剤についてでございます。2ページ目は先ほど4つの製剤の説明、事実関係を整理しておりますので、割愛させていただきまして、3ページ目をごらんください。3.の直上のパラグラフでございます。「以上4つの化血研が製造するワクチン製剤については、公衆衛生対策上の必要性が高いと考えられるが、他社製品での代替が困難であることから、今後、供給が著しく不足することが見込まれる。このため、『インフルエンザHAワクチン“化血研”』と同様、厚生労働省は、以上4つのワクチン製剤について、品質及び安全性等への重大な影響の有無について、できる限り速やかに確認調査を行うべきと考えられる。また、その結果を踏まえた対応については、本部会において速やかに検討すべきである」という意見の案として書かせていただいておりますので、御議論いただければと思います。

続きまして、「3.危機管理の観点で必要性が高いワクチン製剤等(別紙3番)」の製剤についてです。「化血研のワクチン製剤等のうち、国内で未発生の感染症(痘そう、狂犬病、新型インフルエンザ等)や、患者数は少ないが生命や健康に重篤な影響を及ぼすおそれのある感染症(ボツリヌス症、ジフテリア等)が発生した場合に、その予防や治療への有効性が確認されており必要な製剤であって、他社製品や他の治療薬等で代替が困難なものについては、危機管理の観点から、そのような感染症が発生した場合には、緊急的な使用又は出荷を認めるべきと考えられる。なお、これらの危機管理の観点で必要とされる製剤についても、品質及び安全性等の確認に係る手続きを可能な限り速やかに実施し、本部会に結果を報告すべきと考えられる」という意見の案ということで、こちらも御議論いただきたいと思います。

説明は以上です。よろしくお願いします。

○倉根部会長 ありがとうございます。

この案に関しては、既に委員の方々にも御意見いただき、そしてごらんいただいていることでありますが、この感染症部会の意見をここにまとめるというのが目的であります。それで、これは大きくいきますと3点に分かれておりまして、1がインフルエンザ、2が、ここで言うとその他検討を要するワクチン製剤ということでありますし、3番が危機管理の観点で必要性が高いということでありますので、まず、インフルエンザに関して委員からの御意見をいただきたいと考えます。また、参考人の先生方にも、その折々で御意見ございましたらぜひ伺いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、インフルエンザの1項でありますけれども、御意見、御質問ございますでしょうか。

 廣田委員、どうぞ。

○廣田委員 先ほど中谷補佐から何か言うように言われたようでございますので。

結局、インフルエンザワクチンは、誰にでも打って発病を予防するというようなものではございませんので、究極の目的というと、高齢者であるとか慢性疾患を持っている人、こういった方々の重篤な合併症や死亡を予防する。それが究極の目的でございます。最もよく知られているところの高齢者における有効性でございますが、高齢者においては接種と非接種を比べると30%ぐらい発病を下げる。それから、肺炎、インフルエンザで言うと入院を50%ぐらい下げる。それから、死亡を80%くらい下げる、と要約されております。これが大体の有効性の要約でございます。

 ただ、いまだにインフルエンザワクチンの有効性というのはいろいろ議論がございまして、時折、非常にネガティブな発表がございます。最近一番見落とされているのは、このインフルエンザワクチンというのは、はしか、麻疹のワクチン等と違います。通常のワクチンでしたら、小さいとき、かかる前に打ちますね。だから、接種していない人は免疫を持たない。接種している人は免疫を持つ。それで、どのくらいかかるかというのを比べますから、非常にコントラストがついた結果になります。

 ところが、インフルエンザワクチンの場合、特に高齢者においてはこれまでに何度もワクチンを受けておりますし、何度もインフルエンザにかかっております。したがって、非接種者も抗体を持っております。だから、ワクチンが効かないと言われるときに、接種してもかかっているのか、あるいは接種してない人がかからないから接種した人と差がつかないのかという、これが非常に重要でございます。特に近年は、2009年以降、H1の流行がずうっと続いておりますので、H1については80%以上の人が抗体を持っておるということから、非常に有効性を検出しにくい状況になっております。

 それから、有効性を検出しにくいのか、あるいは有効でないのかというのは厳密に分けて考える必要がございます。そういう点を考慮せずに、研究発表、調査結果を発表して、無効であるという形で報告されておる分には、厳密な目で内容を見極める必要があろうかと思います。

 それから、近年、症例対照研究という方法が用いられるようになっております。これによってワクチン有効性を議論される傾向がございますけれども、この症例対照研究というのは疫学の中でもかなり難しい研究手法に該当しております。一般に今まで国内で発表されておりますのは、症例対照研究を実施するだけの基礎学力を持たない人が勝手にやって、変な結果が出ておるというのが現状でございます。

 以上、ちょっと解説させていただきます。

○倉根部会長 ありがとうございます。廣田先生からの御意見を伺いました。

 ほかに各委員の方々、ここに感染症部会としてまとめていくものの案もございますので、非常に細かい部分でも結構でございますし、御意見、御質問いただければと思います。

 山田委員、どうぞ。

○山田委員 参考までにお聞きしたいのですけれども、もし仮に承認書にマッチするような製品を化血研に製造しろよと言った場合には、どのぐらいの年月で、どのぐらいの期間でどのぐらいのドーズがアベイラブルになるのでしょうか。

○倉根部会長 事務局、いかがでしょうか。

○医薬・生活衛生局審査管理課長 審査管理課長でございます。

 今手元に詳しい資料はありませんので、正確なことはちょっとお答え申しにくいのですけれども、承認書等を整備して、それがきちんとなるまでにやはり何カ月かかかりますし、それから、そこから製造を始めますと、そこからの製造にやはり半年程度はかかるだろうと思いますので、このシーズンには恐らく間に合わないであろうと考えます。

○倉根部会長 山田委員、どうぞ。

○山田委員 製造に多分半年ぐらいかかるだろうというのは予測つくのですけれども、その以前の製品というのは承認書どおりにつくられていたのではないでしょうか。だから、要するに、勝手に製造方法に変更を生じさせて、それを届けてなかっただけだから、もとに戻して、それを緊急に最大限努力せよというようなことを言ったときに、それが半年ではなくて、数カ月で、流行の最後ぐらいに間に合うようにということは全く非現実的なことなのでしょうか。

○倉根部会長 事務局、いかがでしょう。

○医薬・生活衛生局審査管理課長 恐らくそれはちょっと間に合わないだろうと考えます。

○倉根部会長 ほか、御意見いかがでしょうか。インフルエンザに関しまして。

 多屋参考人、どうぞ。

○多屋参考人 先ほど資料1のほうで既に説明があったので繰り返しになってしまうかもしれないのですけれども、2ページ目の4番に今回の化血研製の季節性インフルエンザワクチンが今の方法になったのは2012年以降と記載されています。1シーズンだけ、アナフィラキシーが少し多い年がありましたけれども、それ以外の年は、ロット間で有害事象報告に差がないかを感染研のほうで確認しておりますけれども、他社製品に比べて化血研製のワクチンが副反応報告が多かったということはなかったと思いますし、2012年以降、アナフィラキシー以外の有害事象報告で特に多かったという結果はなかったと思いますので、年間一千数百万人の方が接種をされていてどうであったかというのは見ることはできていたのかなあと解釈しております。

○倉根部会長 ありがとうございます。多屋参考人からそういう情報といいますか、御意見をいただきました。ほか、いかがでしょうか。

 小田切参考人、どうぞ。

○小田切参考人 私たち、国家検定を担当する部署としましては、先ほど、資料1の2ページ目の表の項目の2番、「国家検定の項目及び結果」というところで説明していただきましたけれども、私たちの部署というのは、承認書に基づいて作成されましたSLPの審査、それから重要項目についての実験的な検査をやっておりまして、今回、化血研から出検されています全てのロットというのはその基準を全て満たしているということによって、国家検定としては合格であるという判定をいたしております。

 ただ、SLP審査書以外のところでの変更とかあった場合には、それに関しては私たちは把握する術がないということでありまして、これはPMDAGMP査察などの調査に依存するしかないと。そういう現状ではありますが、いずれにしても、国家検定の基準を全て満たしていたということであります。

 以上、ちょっと補足いたします。

○倉根部会長 ありがとうございました。そういうことでございます。ほかに御意見、あるいは御質問ございますか。

 小森委員、どうぞ。

○小森委員 済みません。先ほどちょっとタイミングが悪いときに発言しましたけれども、予防接種の現場を預かる日本医師会といたしまして、先ほどの現場の窮状については十分御理解いただいているものと思っております。私は、この意見書は極めて妥当な記載と思っておりまして、速やかに化血研ワクチンについて、特にインフルエンザについて、ほかの製品の安全性はこれから十分検討されるということでしょうから、インフルエンザHAワクチン“化血研”について、速やかに現在の自粛を解いて、そして、必要な方々への接種を担保していただきたいなということを強く願っておりますので、ぜひそのような方向でおまとめいただきたいということをあえてもう一度申し上げたいと思います。

○倉根部会長 小森委員からそういう御意見をいただきました。ほかに委員の方々、それから参考人の先生方、何か質問、あるいは御意見ございますか。インフルエンザに関してですが。

 渋谷委員、どうぞ。

○渋谷委員 私も、この意見の最初のインフルエンザのところの記載については妥当な記載ではないかなと考えております。

ただ、一言やはり申し上げておきたいのは、もちろんこの部会の範疇ではないということも承知しておりますけれども、そもそもなぜこのような事態が起きたのかということを考えますと、先ほどの説明にもございましたけれども、記載整備による単純な訂正もなぜ行われていなかったかとか、安全性以前の問題もあるような気がいたしました。

 そうしますと、承認書の手順とその詳細な実施等が現場の中でだんだん変わってきてしまっているということが日常起きやすいような環境がもしあったとするならば、そのような問題点の洗い出しと対策をぜひ第三者委員会にはお願いしたいと思いますし、これはこの化血研の問題だけではなくて、再発を防ぐためにも、ワクチンの製造と供給のあり方についてどこかでやはり一度、課題はないのかということを議論しておく必要があるのではないかなと思いました。

 地域の中では、高齢者の方も、それから受験生を持つお母さんも、このワクチンには大変期待しておりますし、公衆衛生上、やはり感染予防ということを考えますと、早急に対策を打つ必要があるかなと思います。

 以上です。

○倉根部会長 ありがとうございます。特に渋谷委員が今おっしゃった前半の部分で、製造承認書とのそごの部分、何か事務局からコメントなりございますか。

○医薬・生活衛生局審査管理課長 審査管理課長でございます。

今回の件につきましては非常に遺憾なことでございまして、我々としても、化血研に対しては厳しく指導してまいりたいと思っております。また、その他の会社につきましては、医薬品医療機器法に基づきまして厳正な対処を現在も行っておりますので、これまでの対応から何かさらにできることがあればまた検討してまいりたいと思います。

○倉根部会長 そういう返事でございます。ほかにございますか。

 よろしゅうございますか。

 そうしましたら、第2のセクションですけれども、その他検討を要するワクチンということで、百日せき、ジフテリア、破傷風、ポリオの混合ワクチン、それから、B型肝炎のワクチン、日本脳炎のワクチン及びA型肝炎ワクチンにつきまして、できる限り早く確認調査を行うべきであり、その結果を本部会においても検討すべきであるというところでまとめておりますけれども、ここにつきまして何か御意見、あるいは質問いただければと思いますが、いかがでございましょう。

 前田委員、どうぞ。

○前田委員 今回、4つのワクチンを一くくりにされているわけですが、とりわけDPT-IPVワクチンと日本脳炎ワクチンにつきましては定期接種の対象ということでありまして、そういう意味では、厚労省では、現在の在庫の状況と今後の確認作業のスケジュールの中で、今回のインフルエンザワクチンの様に在庫の状況が厳しくなって現場での接種に影響を及ぼすようなことがないのかどうか、その辺のスケジュール感をどのようにお持ちになっていらっしゃるのかお聞きかせ頂きたい。

○倉根部会長 事務局、いかがでしょう。

○健康課予防接種室長補佐 4つのワクチンについてですけれども、各メーカーから、各ワクチンについての納入量、卸の在庫量、それから医療機関に出庫する量等々を調査しておりまして、我々、流通上不足のないように今後も管理させていただきたいと思います。

○倉根部会長 前田委員、どうぞ。

○前田委員 そうすると、現在、厚労省のお考えのスケジュールでいけば、定期接種に影響を及ぼすようなことはない見通しであるということでよろしいでしょうか。

○倉根部会長 事務局、お願いします。

○健康課予防接種室長 予防接種室長でございますが、その点も含めて医薬局と十分調整してまいりたいと考えています。

○倉根部会長 大石委員、どうぞ。

○大石委員 この4つのワクチンについて、今年度出荷される予定のワクチンは既に感染研の国家検定は済んでいるということなのでしょうか。インフルエンザ用ワクチンについては国家検定が済んでいると書かれていますが、いかがでしょう。

○倉根部会長 事務局、いかがでしょう。私も調べてきたわけではないのですが。

○医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課室長 監視指導室長でございますが、事実関係としては、幾つかのものについては既に国家検定に合格しておりまして、出検中のものもあると承知しております。

○倉根部会長 そのほか、御意見、あるいは御質問ございますか。

 よろしいですか。

 そうしましたら、次に第3番目ですが、また違う種類のワクチンで、危機管理での観点で必要性が高いと考えられるものであります。こういうものにつきましては、2の上記の4つと同様で、品質及び安全性の確保に係る手続は可能な限り早く実施して本部会に結果を報告すると。ただ、状況によって、このようなワクチンが対象とする疾患が出てしまった場合に、早急に使わないと非常に致死性も高いという状況が起こり得ると。その場合には、危機管理の観点から出荷を認めるべきではないかというようなまとめとなっておりますが、ここはいかがでございましょう。

中山委員、どうぞ。

○中山委員 ここの部分については恐らく、危機管理の観点からということであればやむを得ないということにならざるを得ないと思うのですが、そもそも危機管理の点からということであれば、1社が100%しかつくってないという状態がよろしいのだろうかと、門外漢の立場からするとそのように思えてならないのですけれども、その辺は政策的に見ていかがなものなのでしょうか。

○倉根部会長 これは事務局、いかがでしょうか。

○浅沼結核感染症課長 結核感染症課長でございます。

今の御意見、そもそもこうした危機管理系のワクチン、トキソイドをつくれるメーカーというのが、日本でも、実際、化血研しかない状況でありまして、彼らも、ある意味、細々とやっているわけです。確かに、今回起こったことは、我々の信頼を裏切るようなことを彼らはしているわけなので、本来、そこを正すと同時に、できれば、2社3社でシェアしたほうが今後の危機管理上は大変有意義だとは思うのです。が、果たして2社3社目がどういう形で出てくるかというのは、経済的にも含めて難しい状況であるのも事実です。ですから、やはり本来はこういったことが起こらないようにしつつ、もし関係他社で新しい技術があって取り組めるという情報や相談があれば、またそこは相談に乗っていく話ではないかなと思っています。現状は今申し上げたような形で、できるところが限られているという問題があります。

○倉根部会長 中山委員、そのような状況の御説明ですが、いかがでしょうか。

○中山委員 はい。

○倉根部会長 ほかに御意見、あるいは御質問ございますか。

私のほうから1つだけ、コメントといいますか、1行目の「国内で未発生の感染症」というのは、天然痘、それから狂犬病も、何年かというのは忘れましたが、発生しておりますので、未発生ではなく、近年未発生か、あるいは現在未発生か、そんな形の文言でないと合わなくなるかと思いますので、そのように。ただ、もう一つ新型インフルエンザなので、ちょっとそこの文言を誤解のないようにしていただければと思うのですが。

ほかに御意見ございますか。

よろしいですか。

そうしますと、今、意見の(案)の1ページ目にある1.のインフルエンザHAワクチンについて、それから2ページ目に入りまして、2.その他検討を要するワクチン製剤、これは4つのワクチンを先ほどディスカッションいたしました。それから、3として、危機管理の観点で必要性が高いワクチン製剤等ということで皆さんの御意見もいただきました。このまとめとして、このような形でまとめるということで全体としていかがでございましょうか。何かございましたら御意見いただきたいと思います。

文言等で、これはこの部会でのまとめとなるものですので、委員の方には大体見ていただいているものではありますけれども、何かございましたら。あるいは総体としてこのまとめ方でよろしいかということでも結構でございます。

吉田参考人、どうぞ。

○吉田参考人 余計なことは言わないでおこうと思ったのですけれども、ちょっと論理として苦しいところがあるような気がします。例えば270カ所も齟齬があったのに、できたものは問題ないから使いましょうということですが、いろいろ報道等で取り上げられているように、皆さん、鵜の目鷹の目で見ていると思うのですね。この文言でいきますと、供給不足を避けるべきであるということですが、それだけしか書いていない。有効性、品質等々についての評価についてどこかで言ってやらないと、例えば化血研のワクチンはボイコットしたいとかいう地域が出たりすることもあり得ると思うので、その辺、クオリティの面もきちっとされているということを十分説明しておく必要があるのではないかと思います。

○浅沼結核感染症課長 事務局です。

今の吉田参考人からの御意見ですけれども、1ページ目の冒頭です。「今般、化血研のワクチン等に関する承認書と」という文章の最後のほうに、先ほど医薬・生活衛生局から説明がございましたように、「当該ワクチンの品質及び安全性等に重大な影響を及ぼすようなそごではなく、また、確認結果を踏まえ意見を聴取した専門家からも、今回報告されたそごが当該ワクチンの品質及び安全性等に重大な影響を及ぼす可能性は低いとの見解が示されている」ということをまず申し上げています。

先ほど健康局長からも話がございましたとおりで、私たち健康局は、それが前提のもとにおいて、例えばこの新型インフルエンザワクチンをどのように出荷をお願いする、あるいはそれを使って感染症防止策を進めていくということを行うセクションなので、そういう意味合いでこういった書き方をしております。

 また、その他のワクチンについては、こちらの意見書にも書かれているとおり、公衆衛生上必要だとは考えられていますけれども、この品質及び安全性の重大な影響についての確認が終わってないので、できる限り速やかに確認してくれというように要望しているような状況なのです。

○倉根部会長 吉田参考人、どうぞ。

○吉田参考人 今の話ですが、「可能性は低い」と言うと、では低いというのは具体的にどれだけ低いのか、とか、低いといっても可能性はあるのでしょうという話になってしまうので、例えばですけれども、同等と見られるとか、ほかのものと比べて特に問題はないとかいう文言にしておかないと、やはり、可能性は残っているんだという風に読めてしまうのではないかなと。そういう意味なのですよ。だから、例えば先ほど言ったように、ある県では化血研のものばかり使われているということになると、うちのは危ないのではないかとか、変な騒ぎが起こらないような配慮をしてほしいと。ただそれだけです。

○倉根部会長 ありがとうございます。そうしますと、この文言というか、「可能性が低い」だと誤解を招くのではないかという御意見かと。これについて、事務局、影響を及ぼす可能性についてどうでしょうか。

○浅沼結核感染症課長 医薬局のほうで今意見をまとめたいと思いますが、少々お待ちいただいてよろしいですか。

 では、これは後ほど医薬局のほうから回答いただくということでお願いします。

○倉根部会長 そうしましたら、ちょっとここにまた戻りますが、ほかに御意見いただければ。

 山田委員、どうぞ。

○山田委員 ちょっと確認だけしたいのですけれども、さっき多屋先生が2012年以降の副反応のことをおっしゃったのですけれども、要するに、2012年からこういうものは世に出回っていたということなのでしょうか。

○倉根部会長 多屋参考人、どうぞ。

○多屋参考人 資料1の2ページ目にある4番のところに「上記3.の変更点を除き現在と同じ製法になった2012年以降の」と書かれていましたので、それで先ほど申し上げた次第です。いつからかというのは私も存じ上げておりません。

○山田委員 これが今回だとすれば、今回の製剤についてはそういうフィールドでの経験はないわけですね。

○多屋参考人 ではないかと思ったので。

○山田委員 では厚労省にお聞きするのですけれども、これは2012年くらいからもう世に出回っていたのですか。承認書とそごのある製品は。

○倉根部会長 ここについてはいかがでしょう。今、山田委員からも、2012年からもうこれによってつくられたものが出ていたのかどうかということであります。

○医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課室長 監視指導室長でございますが、当時も現在と同じようなつくり方をしておりました。もともと製造所にございます製造手順書などは今のままで使われておりましたので、それはそのように御理解いただければよろしいかと思います。

○山田委員 ということは、一千何万ドーズ、もう既に使ってしまって、安全性は既に証明されたという。

○倉根部会長 そういう状況であるというお答えであります。ほかにいかがですか。

 特にほかには御意見はないようですが、ここの文言につきまして。

○医薬・生活衛生局審査管理課長 審査管理課長でございます。

 吉田先生からの御指摘でございますけれども、ちょっと検討させていただきまして、御趣旨に沿うような形でちょっと文言修正させていただければと思います。

○倉根部会長 ほかにはないようですので、そうしますと、ほぼ意見としては出尽くして。

 何かございますか、事務局。

○結核感染症課感染症情報管理室長 もし座長、お許しいただければ、医薬局のほうで文言について、吉田参考人からの御意見の趣旨に沿って修正するということでございますので、座長に一任をいただいて最終的に文言は整理させていただくということをさせていただければと思います。

○倉根部会長 わかりました。今、これ全体で、まずは皆さんの御意見としてはよろしいと。ただ、1カ所、この委員会として、「重大な影響を及ぼす可能性は低い」という表現自体が誤解を招く可能性もあるという吉田参考人からの御意見をいただきました。そこについては、そうしましたら、事務局というよりは、これは特に医薬の部分での、「安全性等に重大な影響」の部分をどのようにするかという適切な文言を考え、そして事務局として、また私のほうでそこを確認し、この(案)をとるという形にしたいと思いますが、それでよろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○倉根部会長 それでは、そのようにさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

 議事として本日はそういうことで終了でありますけれども。

○廣田委員 ちょっとよろしいですか。

○倉根部会長 どうぞ、廣田先生。

○廣田委員 先ほどから、小森委員、気にしていらっしゃった現場での混乱とか、一応回避できる形になったわけですけれども、これでめでたしめでたしと言うには、余りにも問題が大きいことだったのではないかと考えます。最初に出てきましたインフルエンザワクチンの場合、かつては無効論が圧倒的に強かったのですけれども、そのころ、ワクチンメーカーは皆さんだんまりを決め込んで、自分たちがつくった製品に責任感があるのかというような感覚で見ていたわけです。その後私どもが、有効だと言い始めたころ、ワクチン反対派から私どもは罵詈雑言を浴びせられたわけですけれども、そのとき、ワクチンメーカーは全部高みの見物をしていらしたのですね。

 現在やっとインフルエンザワクチンが市民権を得て、今からはこれをきちっと普及させていかねばならないというときにこのようなばかばかしいことが起こったというのは非常に腹立たしいことでございます。本来これは厳しいペナルティが科されるべきだと考えます。ただ、緊急性であるとか、危機管理の面から今回こういう結果になったわけです。ただし、このようになるなら、ワクチン関係はいつこんなことを起こしても全部大目に見られるということになりかねないですね。

 それから、先ほど渋谷委員が供給のあり方というような御意見を出されましたけれども、場合によっては緊急に海外からワクチンを輸入するとか、これはちょっと言い過ぎですけれども、たとえですけれども、そういうことをしてでも、やはり厳しいペナルティを科すべきときにはやはり断固とした対応を厚労省はとっていただけるように、そういった構造を検討していただきたいと思います。

 以上です。

○倉根部会長 今、廣田先生からそういう御意見をいただきました。そこも十分踏まえて今後対応していただければと思います。

 どうぞ、前田先生。

○前田委員 今回この形で意見がまとまりますと、今度、舞台は市町村のほうへ移る。市町村によっては恐らく化血研のワクチンだけしか供給できない市町村も出てくる。そうすると、その市町村の担当者がかなり、何で化血研なのだとか、ほかのメーカーにしろとか、いろいろ住民の方からのお話が出てくるので、できれば、専門家あるいは感染症部会が大丈夫だと言ったというだけでなくて、住民の方からそういう御意見があったときに市町村が説明する資料というものをいただければありがたいと。恐らく、市町村の方は、非常に難儀をするのではないかと思っていますので、ぜひその点をお願いいたします。

○倉根部会長 そこも、それでは、そのようなことでぜひよろしくお願いしたいと思います。

 ほかによろしいでしょうか。

 そうしましたら、きょうの議事としてはここで終了いたしたいと思います。いろいろな御意見をいただきました。ありがとうございます。

 次に、事務局から何かございますか。

○中谷室長 次回の予定ですが、日程調整の上、改めて御連絡いたします。

 以上です。

○倉根部会長 それでは、本日はこれで終了いたします。ありがとうございました。


(了)

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