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2015年6月11日 新型インフルエンザ対策に関する小委員会 第1回ワクチン作業班会議

健康局結核感染症課新型インフルエンザ対策推進室

○日時

平成27年6月11日(木)10:00〜13:00


○場所

厚生労働省 共用第9会議室(19階)
(東京都千代田区霞が関1丁目2−2)


○議題

(1)新型インフルエンザ対策におけるプレパンデミックワクチンの備蓄について
(2)その他

○議事

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 それでは、定刻になりましたので、ただいまから「第1回新型インフルエンザ対策に関する小委員会ワクチン作業班会議」を開催いたします。

 開会に当たりまして、高城新型インフルエンザ対策推進室長から御挨拶申し上げます。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 皆さん、おはようございます。本来でしたら局長や課長に出席していただく予定でございましたけれども、韓国のほうでMERS等が出現しておりまして、それらのフォローアップ等に対応しているという状況で、失礼ですが、私のほうから御挨拶をさせていただきたいと思います。

 本日は、お忙しいところお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。きょうも暑くて、ただ、厚生労働省の中というのは28度設定ということになっておりまして、本日、冷房は入っているのですけれども、暑いというのが正直なところだと思いますので、適宜上着などを脱いでいただければと思います。おまけに、本日は3時間という長丁場、時間をとらせていただいておりますので、その辺も少し配慮いただきながら、リラックスして御審議をいただきたいと思っております。

 また、本日の資料の中身は、非常に専門的な資料も含まれておりまして、非常に難しい話になるのかなというふうに思っております。引き続き御議論をよろしくお願いしたいと思います。

 それから、皆様には日ごろより感染症の対策について御指導を賜っておりますことをここにて改めて御礼を申し上げておきたいと思います。

 本日の小委員会の作業班でございますけれども、特にワクチンに関する事項について、御審議をいただきたいと思っております。本日は第1回目の作業班会議ということでございます。よろしくお願いいたします。

 こちらの議題のほうに書いておりますように、当面課題として、プレパンデミックワクチンの備蓄の現状を紹介いたしまして、課題を御説明していただき、次年度以降のワクチンの株、備蓄の方向性について御提言を頂戴いたしたく、お願いいたします。皆様におかれましては、活発な御意見をいただきますようお願いいたしたいと思います。

 それでは、どうぞよろしくお願い申し上げます。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 続きまして、ワクチン作業班の委員を紹介させていただきます。

 国立病院機構三重病院名誉院長、庵原委員。

○庵原委員 庵原です。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター長、小田切委員。

○小田切委員 小田切です。よろしくお願いします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 日本医師会常任理事、小森委員。

○小森委員 小森です。よろしくお願いいたします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 川崎市健康福祉局医務監、全国衛生部長会副会長、坂元委員。

○坂元委員 坂元です。よろしくお願いします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 国立感染症研究所感染症疫学センター第3室長、多屋委員。

○多屋委員 多屋です。よろしくお願いいたします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター第4室長、信澤委員。

○信澤委員 信澤です。よろしくお願いします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 本作業班の班長及び班員は、参考資料4−2「厚生科学審議会感染症部会新型インフルエンザ対策に関する小委員会の設置について」に関する規程に基づき、新型インフルエンザ小委員会委員長が指名した方々によって構成されております。

 本日は、委員6名全員の出席です。

 なお、本日は特定の製造業者や製品について企業の営業上の秘密に関する議論を行います。先生方には非常勤の国家公務員として守秘義務がかかりますことを改めて御承知願います。

 また、参考人として3名の方をお招きしております。御紹介します。

 国立病院機構本部臨床研究センター臨床研究統括部長、伊藤澄信様。

○伊藤参考人 伊藤でございます。よろしくお願いいたします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 一般財団法人化学及血清療法研究所試作研究部第一グループリーダー、田辺哲朗様。

○田辺参考人 田辺でございます。よろしくお願いします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 一般財団法人化学及血清療法研究所薬事部開発薬事課主任、市川宗孝様。

○市川参考人 市川でございます。よろしくお願いします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 よろしくお願いします。

 本作業班の所掌事務につきましては、参考資料4−1「厚生科学審議会感染症部会新型インフルエンザ対策に関する小委員会作業班の設置について」に基づき、「行動計画等に定められた、ワクチンに関する専門的・技術的事項について調査審議を行うこと」「新型インフルエンザ等感染症の予防のうちワクチンについて調査審議を行うこと」とされております。

 続きまして、事務局の紹介をさせていただきます。

 結核感染症課新型インフルエンザ対策推進室長の高城でございます。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 高城でございます。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 同じく、室長補佐の田村でございます。

○田村新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 田村です。よろしくお願いします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 同じく、主査の岡でございます。

○岡新型インフルエンザ対策推進室主査 よろしくお願いします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 結核感染症課予防接種室室長補佐の滝でございます。

○滝結核感染症課予防接種室室長補佐 滝です。よろしくお願いいたします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 最後に、私が新型インフルエンザ対策推進室の室長補佐の齊藤でございます。よろしくお願いいたします。

 それでは、ここからは小田切班長に進行をよろしくお願いします。

○小田切班長 どうもありがとうございます。

 改めまして、感染研インフルエンザセンター長の小田切でございます。新型インフルエンザ対策に関する小委員会の委員長であります岡部委員長から指名されまして、このワクチン作業班の班長を引き受けさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、事務局から審議参加に関する遵守事項につきまして、報告をお願いします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 審議参加について、御報告します。

 本日御出席された委員の方々、参考人の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金・契約金などの受取状況について、申告をしていただきました。

 本日の議題は、沈降インフルエンザワクチンの各品目に関連した調査審議を行います。これらの製造販売業者は、北里第一三共ワクチン株式会社、一般財団法人化学及血清療法研究所、一般財団法人阪大微生物病研究会、デンカ生研株式会社、武田薬品工業株式会社であり、皆様の申告内容については、机上に配付しておりますので、御確認いただければと思います。

 事務局で申告内容を確認しましたが、寄附金等の受取状況につきましては、審議や議決に不参加となる基準に該当はございませんでした。

 また、薬事承認等の申請資料等の作成の関与につきましては、本日参考人としてお招きした国立病院機構の伊藤参考人、化血研の田辺参考人と市川参考人から沈降インフルエンザワクチンに関する申請資料作成に関与されたとの申告がございました。この取り扱いについてお諮りいたします。

 以上でございます。

○小田切班長 ありがとうございます。

 それでは、今、事務局から説明がありましたとおり、伊藤参考人はこの研究班のデータについて、田辺参考人、市川参考人は製造販売業者としてのワクチン開発についてのお話を伺うために来ていただいております。審議参加規程において、特に必要であると認められた場合には、御意見を伺うということになっております。

 委員の皆様にお諮りしたいと思いますが、この参考人から御意見を伺うということでいかがでしょうか。異議がございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○小田切班長 ありがとうございます。

 異議ないということですので、参考人から御意見を伺いたいというふうに思います。

 では、次に事務局から配付資料の確認をお願いいたします。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 議事次第、作業班名簿、座席図のほか、資料1、さらに参考資料を1から5まで配付させていただいております。

 配付資料一覧と照らして不足の資料がございましたら、事務局にお申しつけください。

 申しわけございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

 以上でございます。

○小田切班長 それでは、議事に入る前に、本日の議題を確認したいと思います。

 本日の議題は、新型インフルエンザ対策におけるプレパンデミックワクチンの備蓄に関する議題ということで議論していきたいと思います。

 委員の皆様におきましては、円滑な議事進行に御協力をお願いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、新型インフルエンザ対策におけるパンデミックワクチンの備蓄について、事務局のほうから資料1に基づいて説明していただきたいと思います。お願いします。

○田村新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 資料1について御説明申し上げますので、お手元に横開きの資料1を御用意いただければと思います。よろしいでしょうか。

 資料番号は、全て右下の通し番号で今後説明してまいりますので、よろしくお願いいたします。

 まず、おめくりいただきまして、1ページ目「現行のプレパンデミックワクチン備蓄の方針」というスライドでございます。こちらは、「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」、これは平成25年6月に閣議決定されたものですけれども、行動計画の中には、「パンデミックワクチンの開発・製造には発生後一定の時間がかかるため、それまでの間の対応として、医療従事者や国民生活及び国民経済の安定に寄与する業務に従事する者に対し、感染対策の一つとして、プレパンデミックワクチンの接種を行えるよう、その原液の製造・備蓄(一部製剤化)を進める」と記載がございます。

 そして、予防接種に関するガイドラインですけれども、こちらでは、「ウイルスの遺伝子構造の変異等に伴い、新しい分離ウイルス株の入手状況に応じてワクチン製造用候補株の見直しを検討し、その結果に即して製造を行う」。

 2つ目のポツですけれども、「新型インフルエンザ発生後、最も有効性が期待されるウイルス株を選択すること。その際、流行している新型インフルエンザウイルスと、以前にプレパンデミックワクチンを接種した者の保存血清から交叉免疫性を検討する」という記載がございます。

 おめくりいただきまして、2ページ目「プレパンデミックワクチン備蓄の背景」でございます。

 1つ目のポツですけれども、平成18年度から、H5N1、烏インフルエンザウイルス株のプレパンデミックワクチンを毎年約1,000万人分製造し、原液を備蓄してまいりました。現在の備蓄量は、チンハイ株、ベトナム株、インドネシア株、アンフィ株、合わせて約3,000万人分でございます。

 製造方法の鶏卵培養法での原液の有効期限は、現在は3年。

 次のポツですが、平成18年度からプレパンデミックワクチンを使用した臨床研究を実施。特に昨年来からは交叉免疫性等にかかわる研究について行っていただいているところでございます。

 最後のポツですけれども、平成26年7月の健康局長諮問新型インフルエンザ専門家会議におかれまして、以下、マル1、マル2について容認されました。

 まず、「マル1今後、幅広い交叉免疫性のあるワクチン株に絞り込めるかどうかを検討し、交叉免疫性に関する知見をさらに集積した上で、次年度の備蓄方針について議論を行う」。

 「マル2細胞培養法ワクチンの参入を踏まえる」というところでございます。

 おめくりいただきまして、3ページ目は、現在のH5N1プレパンデミックワクチンの備蓄の歴史的背景を用いて示させていただきました。平成18年度に備蓄を開始したベトナム株、インドネシア株から、現在はチンハイ株1,000万人、ベトナム株・インドネシア株約1,000万人、そしてアンフィ株1,000万人。

 来年度からチンハイ株約1,000万人の有効期限が切れるというところで、その株選定について、本会議に議論いただくところでございます。

 おめくりいただきまして、4ページ目「新型インフルエンザ対策におけるプレパンデミックワクチンの備蓄について」というところでございます。

 まず、先生方に考慮していただく内容としましては、国内外の鳥インフルエンザウイルスの発生状況、2つ目、交叉免疫性試験のデータ、そして、鶏卵培養法ワクチンとともに細胞培養法ワクチンの参入というところでございます。

 目的としましては、平成27年度に製造・備蕾する株を選定していただくというところでございます。

 おめくりいただきまして、5ページ目でございます。少し各論に入ってまいります。

 まず、国内における烏インフルエンザ(H5)亜型の家禽への発生状況でございます。

H5N1亜型は、平成16年、山口県、大分県、京都府で発生が確認されました。

 ほか、H5N2亜型、H7N6亜型、H5N8亜型がそれぞれ全国各地で発生していることがおわかりいただけると思います。

 おめくりいただきまして、6ページ目「諸外国における烏インフルエンザ(H5)亜型の発生状況」でございます。

 1つ目のポツですけれども、鳥インフルエンザウイルスでありますH5N1H5N2H5N3H5N6H5N8の家禽等への感染が、アフリカ、アジア、ヨーロッパ及び北米等で報告されております。

 また、最近では新たなHAクレードであります2.3.4.4などが出ていることも確認されております。

 そして、これらの烏インフルエンザウイルスは、人に感染する潜在的なリスクはありますが、現在までに人への感染が報告されているウイルスは、H5N1H5N6であります。

 なお、H5N6の人への感染は、2014年から中国で3例の報告がございます。

 おめくりいただきまして、7ページ目は、野鳥と家禽におけるH5N1鳥インフルエンザの流行地域並びにウイルス系統樹を2003年の後半からまとめさせていただきました。

 東南アジアを中心にクレード1、クレード2.1、クレード2.3、そして、アジア・ヨーロッパ地域にクレード2.2が波及しているということがわかると思います。

 右手に示させていただいたのはウイルスの系統樹でございます。

 おめくりいただきまして、8ページ目は、鳥インフルエンザ(H5N1)の人への感染発生状況(2004年〜2015年5月)をまとめております。

 こちらはWHOからの転用というところでございますけれども、WHOのリスクアセスメントといたしましては、2014年後半からエジプトで急激に患者が増加している。

 エジプトの症例は、家禽との接触や家禽を扱う市場での暴露歴が確認されている。

WHOは、コミュニティーレベルの感染拡大のリスクは低いとまとめております。

 おめくりいただきまして、9ページ目「烏インフルエンザ(H5N1)の人への感染(20032015)」でございます。

 「2003-2009」、一番左のカラムでございますけれども、インドネシア並びにベトナムが患者数並びに死亡者数が多いということが、2009年までのデータでおわかりいただけると思います。

 右に移りまして、2015年、昨今ではエジプトが患者の増加並びに死亡者の増加が見てとれると思われます。

 おめくりいただきまして、10ページ目をごらんください。10ページ目から13ページ目までは、平成26年度新型インフルエンザ専門家会議第13回ワクチン作業班会議の参考資料として、こちらの資料にまとめさせていただきました。

10ページ目は「H5N1プレパンデミックワクチン備蓄株において幅広い交叉免疫性を持つ株の検討」というところです。

 おめくりいただきまして、11ページ目「検討マル1」というのも平成26年度第13回の参考資料ですけれども、再度確認させていただきます。

 まず、こちらの検討の方法としましては、H5N1ワクチンの既接種者に対し、2年後に異種株を接種して、その交叉免疫性を確認した試験方法でございます。

 結果としましては、「パンデミック想定株に対し、インドネシア株が最も幅広い交叉免疫性を獲得でき、ベトナム株及びアンフィ株も幅広い交叉免疫性を獲得できることが示唆された」と結論づけられております。

 おめくりいただきまして、12ページ目「検討マル2」というところで、こちらの検討の方法としましては、H5N1ワクチンを1回接種し、半年後に同種株または異種株を接種して、その交叉免疫性を確認いたしました。

 結果でございますけれども、インドネシア株のほうがパンデミック想定株に対し幅広い交叉免疫性を獲得できることが示唆されました。

 「ベトナム株については、交叉免疫性があまり示されなかった」と結論づけられております。

 おめくりいただきまして、13ページ目は、以上の結果からのサマリーでございます。

 まず、ポツの1つ目は、これまでの臨床研究等により得られた科学的知見として、H5N1プレパンデミックワクチンは、幅広い交叉免疫性を獲得できることが示唆されました。

 2つ目のポツですけれども、幅広い交叉免疫性を獲得できる備蓄株としては、インドネシア株及びアンフィ株が、現時点では最も適切であると考えられる。

 最後のポツですけれども、備蓄株については、最新の流行株に対する有効性を確認しながら、適宜見直しを検討していく。ということが昨年度の専門家会議において結論づけられた、サマリーされたものでございます。

 おめくりいただきまして、14ページ目でございます。こちらから新しい知見としての結果報告になってまいります。「平成27年度H5N1プレパンデミックワクチンの備蓄株選定のための交叉免疫性の調査研究結果」というところでございます。

 おめくりいただきまして、15ページ目、まずは鶏卵培養法ワクチンの交叉免疫反応試験を説明させていただきます。

16ページ目は、「鶏卵培養法ワクチンの交叉免疫性に関する新たな知見1−マル1」です。こちらの1−マル1から2−マル3、20ページ目までですけれども、後ほど信澤委員から詳細について具体的なプレゼンテーションがございますので、自分としてはこの流れを説明させていただきます。

 まず、16ページ目「新たな知見1−マル1」ですが、クレード2.2系統、チンハイ株、RG29のワクチン株を3週間隔で2回接種後、3週目の血清の同クレードワクチン候補株に対する中和活性を研究したものでございます。

 ワクチン接種後血清のクレード2.2系統のワクチン株に対する免疫反応では、こちらは中和抗体価40以上を示す割合を示してございます。

 まず、チンハイ株接種者の血清ですけれども、ホモのチンハイ株に対しては、78%の抗体保有率がございました。

 そして、RG111329の者に対しては、76%から98%の中和抗体価40以上を示しました。

RG29接種者の血清につきましては、ホモのRG29につきましては96%、同種のチンハイ株RG11RG13については、32%から66%の中和抗体価40以上を示しました。

 以上から、ワクチン接種後、中和抗体価の比較から、チンハイ株のほうがRG29株より、同クレードワクチン株に対して幅広い中和活性を示す血清抗体を誘導することが示唆されました。

 おめくりいただきまして、17ページ目「新たな知見1−マル2」というところは、今、お話ししました1−マル1の生データでございます。

 では、18ページ目「鶏卵培養法ワクチンの交叉免疫性に関する新たな知見2−マル1」というところでございます。こちらの研究につきましては、4クレードに属する各備蓄ワクチン株(ベトナム株、インドネシア株、チンハイ株、アンフィ株)を、それぞれ3週間隔2回接種後、3週目の血清に対して、ワクチン株や野生株に対する交叉免疫反応を研究したものでございます。

 結果ですけれども、1)各ワクチン株接種者血清のうち、接種ワクチン株に対して中和抗体価40以上を示す割合は、5777%であった。この中和抗体価40以上を示す血清のうち、ワクチン株の元株(野生株)に対し、中和抗体価40以上を示す割合は、ベトナム株で43%、インドネシア株で77%であった。

 2)各ワクチン株接種者血清のうちホモの中和抗体価40以上の血清(3077検体)を用いて、異クレード株に対する交叉反応性を調査いたしました。

 マル1チンハイ株接種者は、3種類の異クレード株に対し、中和抗体価40以上を示す血清が存在し、その割合は1017%であった。

 マル2異クレードに対し、中和抗体価40以上を示す割合が最も高かったのは、インドネシア株接種者で、アンフィ株に対し中和抗体価40以上が32%であった。しかし、クレード1の野生株には交叉免疫反応はなかった。

 3)上記の結果から、既存の備蓄ワクチン株の中には、ワクチン2回接種後に、全ての異クレードウイルスに対して、中和抗体価40以上の血清抗体を50%以上の接種者で誘導し得るワクチン株は存在しなかった。

 おめくりいただきまして、次のページ「新たな知見2−マル2」、そして「新たな知見2−マル3」は、今、御説明しましたものの生データでございます。

 では、21ページ目をごらんください。こちらの新たな知見3につきましては、後ほど伊藤参考人から御説明していただく予定でございます。

 「鶏卵培養法ワクチンの交叉免疫性に関する知見3−マル1」。こちらの研究方法としましては、インドネシア株を3週間隔2回接種後、60日後、90日後にそれぞれチンハイ株もしくはベトナム株を接種後、1週目、3週目の血清の交叉免疫反応を研究いたしました。

 まず、1週目の交叉免疫反応の結果でございます。

 1つ目のポツですけれども、インドネシア株2回接種後、60日後及び90日後にチンハイ株を接種した場合、40以上の中和抗体価保有率は、ホモのインドネシア株では5467%、交叉免疫反応であるチンハイ株、ベトナム株、アンフィ株は、それぞれ2933%、8〜17%、3350%でございました。

 2つ目のポツですけれども、インドネシア株2回接種後、60日後及び90日後にベトナム株を接種した場合、40以上の中和抗体価保有率では、ホモのインドネシア株が4673%、交叉免疫反応でありますチンハイ株、ベトナム株、アンフィ株は、2438%、3035%、5254%でございました。

 おめくりいただきまして、22ページ目は、インドネシア株を3週間隔2回接種後、60日後、90日後に、それぞれチンハイ株もしくはベトナム株を接種後、3週目の交叉免疫反応を確認した結果でございます。

 まず、1つ目のポツですけれども、インドネシア株2回接種後、60日後及び90日後にチンハイ株を接種した場合、40以上の中和抗体価保有率は、ホモのインドネシア株は6975%、交叉免疫反応でありますチンハイ株、ベトナム株、アンフィ株は、それぞれ35%、1731%、5663%でございました。

 2つ目のポツですが、インドネシア株2回接種後、60日後及び90日後にベトナム株を接種した場合、40以上の中和抗体価保有率は、ホモのインドネシア株は7479%、交叉免疫反応でありますチンハイ株、ベトナム株、アンフィ株は、それぞれ5467%、5056%、7679%でございました。

 おめくりいただきまして、23ページ目の知見3−マル3は、今、御説明してまいりましたデータの生データでございます。

 次に、24ページ目をごらんください。細胞培養法ワクチンの交叉免疫反応試験の話に移ります。

25ページ目をおめくりください。「細胞培養法ワクチンの交叉免疫性に関する知見」。こちらは、インドネシア株を2回接種後、3週後の血清を用いて交叉免疫反応を調べた研究でございます。

 3週後の交叉免疫を確認したインドネシア株、ベトナム株、アンフィ株、そしてチンハイ株では、GMT(抗体変化率)がそれぞれ84.4倍、8.6倍、20.4倍、そして30.9倍。

 抗体保有率は全て100%。

 抗体陽転率は、ベトナム株が95%でしたけれども、それ以外は全て100%です。

 また、HI価の結果は、中和抗体の下に記載しているとおりでございます。

 おめくりいただきまして、26ページ目「インフルエンザワクチンの比較」ですが、こちらは季節性インフルエンザHAワクチンと沈降インフルエンザワクチン、細胞培養インフルエンザワクチンを記したものでございます。

 おめくりいただきまして、27ページ目「プレパンデミックワクチン備蓄の前提事項」としまして、まず初めのポツ、今年度、チンハイ株ワクチンの使用期限が切れるため、チンハイ株の抗体を誘導できるワクチン株を選定する。

 2つ目のポツですが、各株の備蓄の上限は約1,000万人。

 そして、最後のポツですけれども、本年度から製造方法は細胞培養法ワクチン参入を踏まえる。

 そして、鶏卵培養法ワクチンの鶏卵は250万人分を発注済みであり、細胞培養法ワクチンで残りを補填するというところでございます。

 おめくりいただきまして、28ページ目「プレパンデミックワクチン備蓄のシミュレーション案」でございます。

 まず、案1、鶏卵培養ワクチン及び細胞培養ワクチンの交叉免疫反応が認められると判断された場合には、選定株がインドネシア株、製造方法としましては鶏卵及び細胞培養法。

 案2としましては、鶏卵培養ワクチンの交叉免疫性が認められないと判断されましたが、細胞培養ワクチンの交叉免疫性が認められると判断した場合には、選定株がインドネシア株、製造方法は細胞培養法。

 案3になりますけれども、鶏卵培養法ワクチン及び細胞培養ワクチンで交叉免疫反応が認められないと判断された場合には、選定株としましてはチンハイ株、製造方法につきましては鶏卵培養法及び細胞培養法というところでございます。

 以上でございます。

○小田切班長 ありがとうございます。

 今、事務局のほうから流行状況、それからこれまでこの作業班で検討してきた背景、それから新たにこの作業班で議論するために検討した結果、それから、新たに細胞培養ワクチンが参入することになるかどうか、そういうことを議論するための全体的な流れを説明していただきましたけれども、今、資料にもありますように、この作業班でやることは、今回有効期限が切れますクレード2.2のチンハイ株の後継になるワクチン株を選定すると。これが大きな役割であります。

 それを議論していく上におきまして、前回からの宿題というか、引き継ぎましたこととしましては、交叉免疫性のあるものを検討して、それでもって、備蓄ワクチンの選定の際にそれを絞り込めるかどうかということをまず検討する。そして議論するということです。それから、今、言いましたように、細胞培養ワクチン法による備蓄ワクチンの導入ができるかどうか。そういうことがメーンな議論のポイントだというふうに思っています。

 今、一連の説明をしていただきましたけれども、これに関して、何か御質問、コメントがありますでしょうか。詳しいことは後半のほうでデータに沿ってもう少し深い議論をしていきたいと思いますが、現時点で事務局のほうに何か質問、コメントがありましたらお願いいたします。どうぞ。

○庵原委員 細胞培養インフルエンザワクチンの使用期限が1年になっているのですけれども、これは3年とかに延ばす予定にはなっているわけですか。

○小田切班長 事務局のほうからどうぞ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 ただいま御指摘のありましたのは26ページの比較表でございますけれども、現時点では、正確には1年半だったと思いますが、これを3年に延ばすべく申請がなされておりまして、順次対応中と聞いております。

○小田切班長 どうぞ。

○小森委員 きょうの主題のことに入る前の確認なのですが、前回の新型インフルエンザ専門家会議の中のワクチン作業班の中でもう一つ、3年という期限を4年にということを検討するというふうなことも議決といいますか、合意だったと思いますが、その状況についてはどうでしょうか。

○小田切班長 事務局のほうからどうぞ。

○滝結核感染症課予防接種室室長補佐 まず鶏卵培養法のほうは3年以上の安定試験を実施していると聞いております。また、細胞培養法も現在、1メーカーだけですけれども、有効期限3年の一変をかけており、またそれ以降も安定性試験を継続していくと聞いております。

○小田切班長 どうぞ。

○小森委員 もう一点は、これまでのサイクルですとチンハイ株ということですが、万が一インドネシアが採用になった場合は、インドネシアは2年。まだ1年あると。あるいはまた場合によっては4年に延びる可能性があるとすると、その先ということでしょうか。それとも、あれはインドネシア、ベトナムでおおよそ半分、半分ですから、足りないねという議論もその後、起こり得るということですね。

○小田切班長 どうぞ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 ただいま御指摘いただきましたように、3ページのところにパンデミックワクチンの備蓄の背景というところがございます。確かに今年度いっぱいで切れるのがチンハイでして、次年度ベトナム、インドネシアということで切れていくということになります。

 現在、ベトナムとインドネシアで1,000万人分でございますので、1,000万人分ということに関して言えば、インドネシアについては、まだ500万人分しかないということになります。

 仮に今回の議論を経てインドネシアを積み増していくというような場合であったら、これはまた別途議論していただければよろしいかと思いますけれども、例えば鶏卵のほうで交叉免疫がしっかりと確保できるのではないかという結論に仮になった場合であれば、具体的に言うと、1,000万を目指すということであれば、インドネシアの株を例えば500万人分確保すれば、トータルで1,000万人分は確保できるのですが、来年以降、インドネシア株というのが500万人分切れていきますので、そのときはそのときの知見でもって足し増していくのがいいのかどうか、こういったことを議論していくことになると思います。

○小田切班長 よろしいでしょうか。

 では、坂元委員、どうぞ。

○坂元委員 非常に基本的な質問で申しわけないのですが、これはプレパンデミックワクチンの話だと思うのですが、実際に新型インフルエンザが発生して、緊急事態宣言が出て、住民全部に接種をやるというときに、そのときはある程度ワクチンの株を絞ってやると思いますが、そうすると、そのときの接種間隔というのも、やはり3週間隔というパターンでいくのでしょうか。

 なぜかというと、接種間隔というのは非常に大事で、自治体にとっては、接種医師とか、接種場所を設定すると、接種間隔が短いとなかなか難しいし、長いと楽だというのがあるのですけれども、これを見ると、規定どおり3週間という設定でやられている。今回の場合は交叉免疫を見るので、ほかのワクチンを60日、90日という間隔で実施されていると思うのですが、その辺の、例えばここでやっているスケジュールというのは、今後のパンデミックのときのワクチンにどのように反映されるのか。おわかりになる範囲で結構ですから、よろしくお願いします。

○小田切班長 事務局、どうぞ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 ありがとうございます。

 基本的にはこういったお薬につきまして、薬事の承認を得たものを使用することを前提としております。したがいまして、今の基本線に立てば、3週間ごとに打つということを基本にしております。

 一方で、これまでの交叉免疫性の確認ということで、さまざまな接種間隔なりバリエーションの多い研究結果が出てはおりますけれども、これはあくまで可能性の追求、交叉免疫性の強さがどのぐらい出るのかというものを追求するための研究的な材料という位置づけでございまして、研究で認められているから接種間隔を延ばそうとか、そういったことまでは現時点ではまだ意図しておりません。

○小田切班長 ありがとうございました。

 そうすると、基本的には3週間隔、2回打ちというのを原則として実施するということになるわけですね。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 はい。

○小田切班長 ほかに。

 細かい議論は後半にやりますので、今度はワクチン株を選定するに当たって、できるだけ交叉免疫性を検討しておくということですので、それに関連したデータの報告をしていただきたいと思います。

 それでは、最初に感染研の信澤委員のほうから報告をお願いします。

○信澤委員 では、報告いたします。

 まず、参考資料1−1を見ていただきたいのですが、それとともに先ほどの資料1の19ページと20ページの生データを見ながら説明をしてまいります。

 前後して申しわけないのですが、初めに資料1−1の6ページの「備蓄戦略の見直し方法の検討」から説明をさせていただきます。

 先ほど来から何回か説明がありましたように、現在、備蓄ワクチンというのは、4クレードのワクチン株が用意されています。ただ、そのうちの1クレードのワクチン株が、もし残りの3クレード、あるいは備蓄されていないクレードのウイルスにも対応できるような抗体を誘導できるのであれば、その1つのクレードのワクチンだけを備蓄すれば、有効性や経済的にもいいというふうに考えられますので、果たして今、備蓄している4つのワクチン株の中で、そのようなほかのクレードのウイルスにも対応できる、抗体を誘導するものがあるのかどうかを検討いたしました。

 7ページにありますのは、H5N1備蓄ワクチン株接種者の血清を用いてH5N1の野生株やワクチン株に対して示す中和活性の検討をした結果です。

 対象としました血清は、病院機構のほうで臨床試験をされました血清を分与いただきまして試験を行いました。その血清というのは、今、薬事法上で認められている3週間隔2回接種をした結果の血清です。

 7ページの下のほうに接種したワクチン株が示してあります。

 まず、採血時期に関しては、preの血清は1回目の接種前、postの血清は2回接種後、21日目に採血されたもので、病院機構からお示しいただいたデータに従って、ホモ、つまり、接種したワクチン株に対する中和抗体価が40以上の血清を選んで試験を行いました。

 その下の接種ワクチン株の説明を簡単に行いますと、クレード1の通称「ベトナム株」というのが一番上「NIBRG-14」と書いてあるものです。

 その次がクレード2.1.3.2。これは通称「インドネシア株」。

 クレード2.2が通称「チンハイ株」。

 そして、クレード2.3.4が通称「アンフィ株」です。

 最後のクレード2.2.1というのは、クレード2.2のチンハイ株の後継種、後継株として出てきたもので、更新する際に、RG29株への更新の可能性があるということ、臨床試験がされていましたので、その際の血清もあわせて試験をさせていただきました。

 めくっていただいて、8ページ目に試験に用いたウイルス抗原を示しています。本来の備蓄ワクチンの目的を考えますと、当てるウイルス抗原というのは全て野生株が望ましいのですけれども、野生株が準備できなかったクレードに関してはワクチン株で対応しています。

 一番上がベトナム株の親株である野生株。クレード1です。

 その次のクレード1.1.2は、2013年にヒトから分離されたクレード1のウイルス、野生株です。

 その次、インドネシア株と書いてあるのは、インドネシア株のワクチン株の親株、野生株です。

 その次が2012年にヒトから分離された2.1.3.2の野生株です。

 その下がチンハイ株。これはワクチン株そのもの。

 その下が先ほど言ったチンハイ株の後継株であるRG29、通称「エジプト株」と言われています。

 それから、2.3.4クレードのアンフィ株と、アンフィ株の後継株と言われているRG36という株。これもワクチン株です。

 一番下のA/chicken/Shimaneという株は、日本で2010年に家禽、野鳥にかなり感染して流行していたウイルスでして、備蓄クレードの中には含まれていないクレードではありますが、備蓄クレードに含まれていないウイルスに対しての対応を見るということで、これも含めて検査をいたしました。

 この後、資料1の19ページと20ページの生データの説明をしていきます。

 まず、いただいた血清に関しての情報として、参考資料1−1の9ページの「まとめ-1」と生データをあわせて説明していきます。

 「まとめ-1」のほうからいきますと、用いた血清というのは、先ほど申しましたように、接種したワクチン株に対する中和抗体価が40以上のものなのですけれども、病院機構からいただいたデータによりまして、40以上の血清の割合というのを計算したものがそこに書いてあるもので、ベトナム株では接種したうちの71%、インドネシア株は75%、チンハイ株57%、アンフィ株77%の人が大体ホモ価40以上を示していました。40以上を示した人の中から大体70人前後の血清を用いて試験を行いました。

19ページの生データの表は細かくて見にくくて申しわけないのですが、見方を説明いたしますと、上からベトナム株、インドネシア株、20ページに行っていただいて、チンハイ株、エジプト株、アンフィ株接種者の中和試験の結果が出ています。それぞれに抗原をその下に書いてあります。

 右のほうに数値が並んでいまして、「pre血清」「post血清」とありますが、それぞれの血清を用いて、全体の何%の人が例えばNT価が40以上、あるいはNT価が20であったかということを示しています。

 このほか、20の下、例えばNT10未満ですとか10の人の情報は、参考資料1−2のほうに出ています。

 それから、もう一度生データのほうに戻っていただきまして、用いた血清の数は、例えば一番上のベトナム株接種者のところでいきますと、「N75N30)」とありますけれども、右側の数値のところにも括弧をつけてありまして、括弧づきの数字というのは、N30で行った結果です。

 各抗原の中で赤く表記しておりますのは、接種したワクチン株そのものです。

 数値がイタリックになっているのは、病院機構からいただいたデータそのものです。

 抗原の文字が緑色で表記してあるのは、野生株の抗原を示しています。

 各抗原の中の一番下の「A/chicken/Shimane」というのは、野生株なのです。緑表記を忘れていましたが、これも野生株です。

 簡単にそれをサマライズいたしますと、まず各ワクチンを接種して、同クレードのウイルスに対して、そもそも抗体価が上がっているのかというのを確認した結果をまとめますと、ワクチン株の元株が入手可能だったのは、ベトナム株とインドネシア株だけでしたので、元株に対する反応性を見られたのはその両クレードだけです。

 一番上のベトナム株接種者の結果の2行目がベトナム株の元株、野生株の値ですけれども、40以上の値というのは43%でした。ですので、ワクチン株を接種しても、そのもとに当たる野生株に対しては、その程度しか40以上の抗体価は示さない。

 次のインドネシア株に関しても、2段目にホモのクレードが書いてありますが、上から5行目に「A/Indonesia/5/2005」とありますが、これはワクチン株の元株の野生株で、それに対しては、77%の人が40以上の中和抗体価を示しています。

 それ以外は全てワクチン株しか存在していませんので、同クレードのほかのウイルスに対する当たり方というのを見ていただければいいと思います。

 結果として申し上げられるのは、ベトナム株の場合も、親株に対しては43%ですが、近年分離された2013年の株には0%の反応。

 インドネシア株の場合も、親株に対しては77%ですが、近年の2012年に分離された野生株には21%しか反応していない。

 チンハイ株では、後継株のRG29に対しては比較的高い人が反応性を示していました。

 ただ、RG29、つまり、エジプト株に対しては、どのワクチンを接種しても比較的40以上の抗体価を示す人の割合が高かったので、この株に関しては特別なのだと思います。

 エジプト株を接種した場合にも、エジプト株、チンハイ株は同じクレードですけれども、エジプト株を接種した場合には、チンハイ株に対しては33%の人しか40以上の抗体価を示さない。

 最後のアンフィ株に関しては、RG36という新しいワクチン株に対しては4%の人しか40以上の抗体価を示さないということで、同クレード内でも必ずしも40以上の抗体価を示す人の割合が高くはないということがわかりました。

 一方、異クレード、別のクレードに対するまさに交叉免疫性を見た結果を「まとめ-2」のほうに示しています。ベトナム株から見ていただいて、例えばベトナム株はクレード1ですが、それ以外のクレードのウイルスにどのぐらい当たっているかというのを、40以上のNT価のところで見ていただきますと、クレード2.1に対しては0%。クレード2.2に対しては、先ほどの例外的なRG29を除いては20%。アンフィ株に対しても、クレード2.3に対しても大した上がりはないです。

 インドネシア株を接種した場合も、ベトナム株、クレード1に対しては0%。クレード2.2系統に対しても、それほど高い上がりは示さず、アンフィ系統、クレード2.3に関しても高くて30%前後です。

 という感じで、チンハイ株、エジプト株、アンフィ株をそれぞれ見ていただきましても、ほかのクレードに対するNT40以上の抗体価を示す人の割合というのは非常に低くて、規定どおり3週間隔2回接種した後に、全ての異クレードのウイルスに対してとNT40以上を示す血清抗体というのを、少なくとも半数以上のワクチン接種者で誘導できる株は存在しないという結論でした。

 そうなりますと、やはり順番であるチンハイ系統、クレード2.2.1の系統の次の後継種を選ぶ必要があります。

 ということで、参考資料1−1の2ページにまた戻っていただきたいです。生データが資料1の17ページにあります。

 参考資料1−1の3ページの系統樹を簡単に説明しますと、これは今、エジプト株と言われているクレード2.2のウイルスの系統樹、HA遺伝子の系統樹を示したものでして、一番下にチンハイ株が書いてあります。赤字で示したのがワクチン株でして、現在エジプトで非常に流行しているウイルスというのは、上のほうに固まってあるウイルスです。「ワクチン株作製中」という矢印が上のほうにありますが、これはずれているのです。実際に矢印の先にある株ではなく、その1つ上の黒丸がついている株が今、ワクチン株をつくられている株です。

 これは遺伝子の配列でありますので、抗原性を必ずしも反映しているわけではないですけれども、現行のチンハイ株というのは、クレードの中でもかなり離れている。それから、RG29というのが一番新しいワクチン株ではありますが、現行のウイルスから少し離れているという状況です。

 ただ、今、入手できるのは、RG29が一番新しいワクチン株でしたので、RG29を接種した人と前からあるチンハイを接種した人の血清を用いて、このクレードの抗原に当てたときの中和抗体価の上がりを調べました。それが4ページ目に書いてあります。

pre血清、post血清に関しては先ほどと同じもの、2回接種後、21日目に採血されたもので、NT価、ホモ価が40以上のものを使っています。

 ワクチン接種したワクチン株は、チンハイ株とRG29です。

 その下に「中和試験に用いたウイルス抗原」と書いてありますが、一番上のSJRG-163222というのがチンハイ株。RG11RG13というのが、それぞれ2007年、2008年にとられたウイルスからつくられたワクチン株。最後がエジプト株と言われているRG29です。

 その生データが資料1の17ページにあります。これはデータが抜け落ちてしまっているみたいなのですが、その表の一番下のところに、本来ですと、上のチンハイ株を接種した人と同様に、RG29株を接種した人の場合も、データとしてはA/Egypt/N03072/2010RG29に対する値を入れてあったはずなのですが、ちょっと落ちていますので、口で言います。

pre血清の40以上の人が2%。

pre血清のNT20が0%。

post血清の40以上の人が96%。

NT20の人が4%です。

 これをざっと見ていただいてもおわかりかと思いますが、上のチンハイ株を接種した人と後継種のRG29株を接種した人では、ホモ価はそれぞれそこそこ上がってはおりますけれども、RG29を接種した人の場合には、古いチンハイ株に対する応答が余りよくない。RG11RG13に対する応答も、チンハイ株を接種した場合に比べると低いという結果でしたので、中和抗体価の比較から言いますと、チンハイ株のほうが、RG29よりも同じクレードのワクチン株に対して、幅広い中和活性を示す血清抗体を誘導することが示唆されたと言えると思います。

 以上です。

○小田切班長 ありがとうございます。

 今、報告してもらったのは、先ほど坂元委員のほうから指摘がありましたように、正規の接種法で3週間隔2回接種したときに誘導される抗体が、どれぐらい異なるクレードをまたいだ交叉免疫性を示すかというのを調べてもらったわけですけれども、大事なのは、ほとんどの臨床研究にしろ、今まで検討してきたのは、ワクチン株に対する反応性を見てきているのですが、実際の流行は野生株が流行しますので、ワクチンで誘導された抗体が、野生株に対してどれぐらい反応するか、カバーするか、この情報が非常に重要になるわけです。

 今回、そういう意味で、野生株に対する反応性も調べてもらったということになります。

 説明していただきましたように、普通の3週間隔2回という接種法では、どのワクチン株もクレードをまたいだ交叉免疫性はない、これは期待できないということがまずはっきりしたと思います。それから、同じクレードワクチンであっても、野生株との反応性はかなり落ちるということで、ワクチン効果は厳しい状況であるということだと思います。

 これに関して、何か質問、コメントありますでしょうか。どうぞ。

○多屋委員 資料1の19ページと20ページの表なのですが、中和抗体40以上を獲得した方と、その横に20の方を示していただいているのですが、3週間隔で2回接種した後、3週後の血清ということですので、もう少し時間がたって、大体6週間ぐらいまでは抗体価が上がるというふうに認識していましたので、3週間ではこれだけれども、もう少したつと、この割合が、20の人がもう少し上がってくるということは考えられないのでしょうか。

○小田切班長 どうぞ。

○信澤委員 可能性はあると思うのですけれども、いただけた血清がこの日にちのものでしたので、今までも同じようなスケジュールのものでHIで試験をしておりましたので、それで行っております。

○小田切班長 ほかに質問とかありますか。どうぞ。

○庵原委員 結局、2回接種して、一体いつやってくるのを防ぐのかというか、要するに、タイムスケジュールと考え方ですね。パンデミックを起こしたよといったときに、そこでワクチンを打って、そしたら日本にはいつごろ入ってくるのと。3週目に入ってくるのですか、10週目に入ってくるのですか、20週目に入ってくるのですかと。その段階において考え方が異なるのではないか。あくまでもこれはワクチンを2回打って、3週目の血清の結果であって、そこから先の結果は、また別の反応が見られるのではないですか。要するに、どういうシチュエーションを考えた形でワクチンを使おうとしているのか、そこが大事になってくるのではないかなと思います。それによってはまた考え方が変わってくると思うのですけれども、いかがですか。

○小田切班長 まさに庵原委員がおっしゃっているとおりだと思いますが、2009年のときのパンデミックの経験からすると、海外でヒト−ヒト感染が起こってパンデミックが始まると、国内に入ってくるまでほとんど余裕がないですね。1週間か10日、それぐらいしか余裕がないということですね。

○庵原委員 あのときはメキシコで出て、日本へ入ってくるのは数カ月かかりましたね。広がり出したら速かったのですけれども、出ましたよと言われてから日本へ入ってくるのは数カ月かかったので、数カ月の間に何をするかということだと思うのですが、その辺、ちょっと考え方が変わると思うのです。

○小田切班長 そうですね。だから、備蓄ワクチンをどういう役割で使うかによって、接種のタイミングもかなり重要になってくると思います。それによって誘導される抗体との反応性、解釈も変わってくると思うのです。これは後でもう少し議論を深めたいと思います。

 ほかに質問ありますか。

 なければ、今度は伊藤参考人のほうから報告をお願いします。

○伊藤参考人 庵原班の結果、25年度、26年度の研究と、それから26年度にさせていただきました委託研究の結果についての御報告をさせていただきます。

 参考資料2−1をごらんいただきますと、1ページ目のところに25年度のほうの研究の概要が出ております。昨年度の今ぐらいの時期にお話をさせていただいたときに、この研究が進行中だったのですが、抗体価が出ておりませんでしたので、結果の御報告ができていなかったということでございます。

 デザインについては、そのときにも申し上げましたが、エジプト株RG29を3週間隔で打ったもの、それからそこにあるように、2カ月、3カ月、6カ月の間隔で打ったときの結果を示しております。

 もう一つは、一般の方々を対象にした安全性試験の結果を打っております。

 1枚めくっていただきますと、実際に打ちました被験者の背景でございます。安全性の免疫原性の確認試験と初回、2回の接種間隔がばらけたときの試験、2つの試験になっておりますが、140名を合わせた形で表記をさせていただいております。確認試験のほうは50名、2カ月、3カ月、6カ月は各30名の被験者でございます。

 平均年齢としては、そこに書いてあるとおり、35歳前後の女性、男性で、これは医療機関の従事者でございます。

 安全性については、重篤な有害事象は発現いたしませんでした。アナフィラキシーも含めて、そういった対応を必要とするものはなかったということをここに記載させていただいております。

 結果でございますが、3ページをごらんいただきますと、その結果が出ております。

 この中のアンフィ株のクレード2.3180日後が赤になっておりませんが、5.2というのは、本来は赤にしなければいけなかったところでございます。それ以外は、幾何平均抗体価倍率で表記をさせていただいております。ただ、中和抗体40倍以上のものに関しては、参考資料の後ろから2枚目のところに累積度数分布が入っておりますので、それをごらんいただきますと、40倍以上のも出ておりますが、これをごらんいただきますとわかりますように、幾何平均抗体価倍率で見ますと、3週後は、エジプト株に関してはついておりますが、ほかのものについてはほぼついていないというのがわかります。

 ただ、それが接種間隔が広がりますと、エジプト株を打っておりますが、ほかの株に対しても幾何平均抗体価が上昇する。判断基準をどこにするのか問題かもしれませんが、2.5を超えるところについては赤字で書いたところでございまして、6カ月間隔で打ちますと、いずれの株に対してもある程度免疫原性を示すと。

 ちなみに、180日後の中和抗体40倍以上の割合が、ベトナム株は62%、インドネシア株が28%、エジプト株は全ての週間において100%、アンフィ株に関しては45%というところでございます。

 安全性でございますが、次のページにまとめましたとおり、今まで行っておりましたH5N1の関係の臨床試験とほぼ変わらない状況でございます。

GradeA、B、Cと分けてあるのが気になる方もいらっしゃると思いますので、御説明いたしますと、例えば「赤み」というところ、発赤のところだけで見ますと、GradeAが2センチ未満、Bが2〜5センチ、Cが5センチ以上というような状況で集計をさせていただいているところでございます。全身状態に関しては、ほぼ変わらずということでございます。

 安全性の確認試験に関しては、そこに書いておりますように、鳥インフルエンザワクチンウイルスを扱う研究者とか、防疫業務などに従事する方とか、指定公共機関に属する方を募集いたしまして、436名の方に接種しております。

 ごらんいただいてわかりますように、男性がほとんどで、平均年齢が48歳と、今まで接種をされた方に比べるとちょっと高目の状況でございましたけれども、それで発生しました有害事象については6ページにまとめたところで、特段の大きな問題はございませんでしたが、高齢の方のほうが副反応も低いという状況が見てとれるかと思います。

 今回25年度、26年度研究以降に関しては、ほぼ治験と同じクオリティーで試験をさせていただいたというふうに思っておりますので、一例として各被験者の方々、毎日どんな状態で発赤があったとか、熱が出たとかと全て把握しておりますので、そういったのも一つ提示をさせていただいておりますが、発赤とか硬結に関しては、どうも1日目よりも2日目ぐらいがマックスになるという状況で、こんな状況でしたということをお示しさせていただいているところかと思います。

25年度、26年度研究の結果のまとめをしますと、8ページぐらいになっておりますが、そこに書かれたとおり、2)の3ポツのところをごらんいただきますとわかるとおりで、初期2回接種間隔を延長したほうが、2回目接種後の接種株に対する抗体価が上昇し、幅広い交叉免疫性が誘導されるということがわかっております。

 このことは初期2回接種至適間隔をさらに延長することによって、また交叉免疫性が高く誘導される可能性があるということを、このときの結論から言うと申し上げたところでございます。

 昨年の10月から始めましたときに皆さんから御意見をいただいたのは、本来薬事法に基づく接種間隔でない試験結果をもって物を決めるわけにはいかないだろうというふうに御意見をいただいたと私どもも認識しておりまして、その結果として行いましたのが9ページ以降の試験でございます。

 9ページのデザインをごらんいただきますと、4群の無作為化比較試験ということで、インドネシア株を通常の3週間隔で接種しております。3週間隔で接種した後の血清と抗体価も測定し、2回目のワクチンを接種してから60日後と90日後に、こちらは免疫をつけるということよりも、パンデミック株が襲ってきたとして、仮想パンデミック株としてのベトナム株、仮想パンデミック株としてのチンハイ株を接種した後の血清抗体価の反応を見たものでございます。

 これの結果でございますが、まず、これの個別の幾何平均、逆累積度数分布を16枚全部つけておりますので、これをごらんいただけますとわかるとおりですが、それをまとめたものが11ページにございます。

 被験者背景ですが、ここに書いてあるとおり、3738歳の方々の4群です。これは多施設共同で無作為化をしておりますので、施設間格差とかそういうものはない形で行いましたし、治験に準じた形で行っているというふうに思っております。

 被験者の背景は、基本的には健康人の方が対象でございます。

 この試験の最終的なデータを11ページにまとめております。幾何平均抗体価と95%信頼区間、及び中和抗体価の20倍以上の方の割合と40倍以上の方の割合で表記をさせていただいております。これをごらんいただきますと、インドネシア株を打って、上の段が60日後にチンハイ株を打ったもの、ベトナム株を打ったもの。下の2段が90日後にチンハイ株を打ったもの、ベトナム株を打ったものでございます。

 横にはチンハイ株、ベトナム株、インドネシア株、アンフィ株に対する中和抗体価として表記をさせていただいております。もちろん、こういった表記ですので、接種前の抗体価については書かせていただいておりませんので、「3週後」というのは、ワクチンを打って3週後。先ほど信澤先生のほうから提示があった段階での表記は、多分この時期のものでございます。

 これをごらんいただいてわかるとおり、インドネシア株を打った直後の話でございますので、インドネシア株に関しては抗体価がついております。ただ、この試験においてはGMT、今までよりもインドネシア株に対して免疫原性のつきが悪いなというふうに思ってはおります。過去の試験からすると、もう少しよかったはずなのにというふうに正直なベースでは思っておりますが、ただ、その段階ではチンハイ株、ベトナム株、アンフィ株については免疫原性が認められておりません。

 3回目接種前のもの、要するに、ワクチンを2回打って、60日後の血清ですので、先ほど庵原先生からお話があったマチュレーション、どの程度で最後のマチュレーションが行われているのかということについて、これでごらんいただけるのだと思っておりますが、インドネシア株に関しては、GMT2.5ぐらいなのが3点幾つなので、多少抗体価が上がっている状況だというふうに思っております。

60日後にチンハイ株を打って、それから1週後のデータが次の欄になります。1週後、3週後という形がこういった形で表記されておりまして、こういうチンハイ株が襲ってきたときということですので、60日後のチンハイ株、60日後のベトナム株を見るのが、本来その防御をしたのかなという、そこを見ていただければと思いますが、インドネシア株に関しては、もともと打ったプライミングがかかっているものについては大変高く反応するし、全く関係がないアンフィ株についても上がるという状況でございます。

 チンハイ株、チンハイ株を見たときの3週後が3.51で、NT20倍が69%、NT40倍が35%という値をこういうふうに見ていただきますと、こんな状況になってございます。

 有害事象については12ページにまとめておりますとおりで、それほどの大きな問題はなかったのですが、1例だけひっかかっているところがその後ろのところにございます。

15ページをごらんいただきますと、「厚生労働省に報告した有害事象」ということで書かせていただいておりますが、29歳の男性の方がワクチンを打って、通常のインドネシア株を2回打って、3回目打った後の翌々日に右の顔面神経麻痺を起こされまして、これに関しては因果関係が否定できないということで、厚生労働省のほうに報告をさせていただいているところでございます。現在、その方に関しては後遺症もなく、職場復帰をされております。

 ちなみに、通常のインフルエンザH5のものに関しては、これは初めての報告ではございましたが、通常のインフルエンザのワクチンに関しては、こういった顔面神経麻痺というのがあるということで認識をしております。

 それ以外のものに関しては、特段の大きな問題はございませんでした。

 体温についても推移をこういった形でとらせていただいておりますし、発赤についても先ほど御説明をさせていただいたような状況でございます。

16ページに全体の結果のまとめを書かせていただいているところでございます。

 インドネシア株の初期接種2回後の60日後、90日後に初期接種株以外のベトナム株、チンハイ株を仮想パンデミック株として接種し、7日後、21日後に採血しております。2回接種3週後では、インドネシア株に対する幾何平均抗体価増加倍率は2.6〜4倍と多少低い状態でしたが、それ以外ではこういった状況になっているところでございます。

 この結果で重要だと思われることが2点ございまして、実は60日後と90日後にワクチン接種をしたものに差はございませんでした。ということは、ワクチン接種後2カ月すれば、ある程度交叉免疫が期待でき、先ほどのエジプト株の結果と多少矛盾はするのですが、60日すると随分落ちついた形、安定した交叉免疫ができるので、以前からのデータですと、6カ月すれば交叉免疫はばっちりですねと言っていたのが、ここのところに来て、接種後2カ月すると、ある程度交叉免疫が期待できるという結果が得られたというふうに思っているところでございます。それが最大の結論かというふうに思っております。

 以上でございます。

○小田切班長 ありがとうございます。

 今、伊藤参考人のほうから交叉免疫性ということで、2つ新たに報告がありました。

 1つは、クレード2.2の後継であります新しいワクチン株のエジプト株の免疫原性、そして、接種間隔によってどういう交叉反応性が出てくるかということ。もう一つは、正規の接種間隔でやって、そこから今、言ったように60日後、90日後に別なクレードのワクチンで追加免疫した場合にどういうふうになったか。その報告がありましたけれども、これについて、簡単に質問とか御意見ありますでしょうか。

11ページのデータというのは非常にインフォーマティブで、幾つかの重要なインフォメーションを含んでいるように思うのですが、これは後でもう少し突っ込んで議論したいと思います。

 どうぞ。

○坂元委員 先ほど薬事法の規定で3週間という間隔というふうに御説明があったのですけれども、伊藤先生のデータだと、初期の2回の間隔が長いほうがよりいいというようなデータがあるとすると、薬事法でそう決まってしまっているのだから、これも変更しようがないとは思いますがそこは接種間隔の規定を変えるとか、そういう余地というのはあるのでしょうか。済みません。よろしくお願いします。

○小田切班長 それは伊藤さんでいいですか。事務局のほう。どうぞ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 この結果について一つ確認なのですが、60日たてば基礎免疫として機能するというのは、通常どおり2回打ちをやった後に60日経過すれば、基礎免疫としての交叉免疫が期待できるというふうに受け取ったのですか。そうではないのですか。

○小田切班長 どうぞ。

○庵原委員 これは、要するに、2回目を60日後に打ったときに、1週目で抗体が上がっていますので、これは追加免疫の効果なのですね。要するに、基礎免疫ができて免疫記憶細胞が反応しているというデータです。エジプト株の場合も1回打てば基礎免疫ができているのですね。60日、90日後に接種するというのは、追加免疫の効果なのですね。ですから、基礎免疫を60日、90日でつくったのではなくて、1回で基礎免疫ができ上がって、60日、90日にはもう追加免疫なのです。それが1回でできるし、2回でもできると。ただ、2回のほうが追加免疫というか、免疫記憶細胞の成熟が早く進んで、60日後には反応がし得るだろうと。そういう結果だと理解しています。

○小田切班長 ありがとうございます。

 どうぞ。

○坂元委員 庵原先生、今の説明は、そうすると、1回目と2回目の間隔には余り影響されないということですか。

○庵原委員 要するに、不活化ワクチンは、原則的に1回打てば基礎免疫は誘導できるのです。ただ、免疫記憶細胞なり抗体をつくるプレBセルが成熟するのに一般的には数カ月必要だと。だから、6カ月以降で一般的には追加免疫をやりましょうということで、日本脳炎とかDPTワクチンは皆、追加接種の時期が6カ月以降になっているのです。

 今回やったのは、それよりも早目にできないかということでやりますと、いや、60日後ぐらいでもできそうだと。そういう結果です。

 だから、今までのワクチンの認識とはちょっとずれた、ブレークスルーの結果が出てきているということなのです。

○小田切班長 よろしいですか。

○坂元委員 はい。

○小田切班長 それでは、次に行きたいと思います。次は、細胞培養ワクチンの導入を視野に入れて、それについて検討していただいた報告を化血研のほうの参考人からお願いしたいと思います。田辺参考人、どうぞ。

○田辺参考人 本日は、こういう説明の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。化血研の田辺でございます。

 それでは、早速弊社の細胞培養H5N1ワクチンの開発ということで、これまで得られました有効性、交叉免疫性、並びに安全性の結果の概要について説明させていただきます。

 参考資料3の4ページを御確認ください。

 弊社は、細胞培養H5N1ワクチンの承認を2014年3月に取得いたしました。ここにお示ししていますのが弊社の細胞培養インフルエンザワクチンの製造フローの概略になります。

 開発で使用しましたのは、A/Indonesia/05/2005の株をリバースジェネティクス法によって弱毒化しましたRG株、これを弊社のEB66というアヒルの胚性幹細胞を用いて培養しまして、必要な不活化処理並びに精製処理を行ってワクチン抗原を調製いたします。

GSK社が開発しましたオイルインウオーター型のエマルジョンタイプのアジュバント、ASO3を別途製造いたしまして、それぞれ別々のバイアルに充填したものを医療施設で用時に混合して接種する。そういうタイプのワクチンでございます。

 次に、5ページ目を御確認ください。

 まず、H5N1ワクチンの有効性ということで、弊社は鶏卵のほうでH5N1ワクチンの承認を得ておりますので、そちらの成績を比較対照としまして御説明いたします。

 まず、剤形につきましては、我々はスプリットタイプのワクチン抗原を使用しております。

HAタンパク量ですけれども、1dose当たり3.75 μ gということで、弊社の鶏卵のH5N1ワクチンに比べて約4分の1となっております。

 臨床試験で実施しましたワクチン製造株につきましては、先ほど申し上げましたとおり、インドネシア株のRG2株です。

 その下に実際の試験の免疫原性の結果をお示ししていますが、評価法としましては、HI試験で行いました。抗体保有率、抗体陽転率、抗体価変化率ということで、これはプロトタイプワクチンのガイドラインの中で、この評価項目について、右側のほうに評価基準として、上から70%以上、40%以上、2.5倍以上という数値がガイドラインの中で定められておりますので、それに照らし合わせて評価を行いました。

 これはインドネシア株に対するホモの抗体保有率、陽転率、変化率となりますが、保有率が100%、陽転率100%、変化率43.73倍ということで、いずれもガイドラインの基準値を満たす結果となっております。

 次の6ページ目を御確認ください。ここから交叉免疫性につきましてデータを御紹介いたします。

 6ページ目にありますのは、インドネシア株のワクチンを免疫して得られた血清を用いて、異なるH5N1のクレード株に対する交叉免疫性をHI抗体価で見たものです。

 縦軸が平均のHI抗体価を示しております。ちなみに、これは20例のデータとなっております。

 一番左のほうがその20例のインドネシア株、すなわちホモの抗体価を見たものです。2回接種後の抗体価が、見ていただいてわかりますとおり、大体130程度という数値になっております。

 異なるH5N1株としまして、ベトナム株、アンフィ株、チンハイ株、いずれもワクチン株でございますが、ベトナム株につきましては、2回接種後で約80程度。アンフィ株についても同等の成績。チンハイ株につきましては、200を若干上回る程度のHI抗体価が得られております。

 続きまして、7ページ目は中和抗体価をプロットしたデータとなっております。ホモに相当しますインドネシア株の中和抗体価は400を超える程度でございました。ベトナム株につきましては約60程度。アンフィ株につきましては100を少し超える程度。チンハイ株は200弱ということで、多少抗体価のばらつきはあるのですが、HI抗体価並びに中和抗体価ともに総じて同様の高い抗体価が得られているという状況でございます。

 続きまして、8ページ目です。6ページ目、7ページ目でお示ししました抗体価のデータをもとに、中和抗体価、HI抗体価のそれぞれの抗体変化率、保有率、陽転率をまとめたデータでございます。

 中和抗体価につきましてはインドネシア株、ホモになりますけれども、変化率が84.4倍、抗体保有率が100%、陽転率100%という結果でございました。

 異なるH5N1株としまして、ベトナム株につきましては、抗体変化率8.6倍、保有率100%、陽転率95%。

 アンフィ株につきましては、抗体変化率が20.4倍、保有率、陽転率はともに100%。

 チンハイ株につきましては、変化率は30.9倍、保有率、陽転率は100%ということで、HI抗体価のほうの説明は割愛いたしますが、中和抗体価と同様、高い変化率、保有率、陽転率が得られております。

 ちなみに、ここにお示ししています変化率、保有率、陽転率の評価方法につきましては、プロトタイプワクチンのガイドラインの中でHI抗体価を評価する方法として定められた手順に従っております。中和抗体価につきましても同じ方法で数値を算出しております。

 続きまして、9ページ目の御説明をさせていただきます。今、御説明しました弊社の交叉免疫性のデータを下の表に示しておりまして、上のほうは鶏卵のH5N1ワクチンの交叉免疫性のデータを引用させていただきました。鶏卵との比較ということで見ていただければと思います。

 鶏卵ワクチンのほうですと、インドネシア株のワクチンを接種した血清で見た場合の交叉免疫性。ベトナム株につきましては、抗体変化率1.99倍、保有率15%。アンフィ株につきましては、変化率3.14倍、保有率55%という成績となってございますが、弊社の細胞培養ワクチンの場合ですと、例えばベトナム株につきましては、先ほども御説明しましたとおり、鶏卵のH5N1ワクチンに比べますと非常に高い交叉免疫性が確認されております。アンフィ株も同様の傾向となっております。

 続きまして、10ページ目、安全性につきまして、弊社の第3相臨床試験の結果をもとに、概要について説明させていただきます。

11ページ目を御確認ください。第3相試験のデザイン、概略をお示ししております。2回接種を行いますが、1回接種を行いまして、21日後に2回接種を行って、その21日後に2回目接種後の血清を採取して抗体価を測定しました。第3相試験におきましては、その後180日間の安全性フォローを行っております。

 被験者数としまして、免疫原性を評価した被験者数364名、安全性369名、抗体持続につきましては99名評価しております。

 次の12ページ目を御確認ください。ここにお示ししていますグラフは、第3相試験におきます特定局所有害事象(副反応)及び特定全身有害事象の発生頻度、率を示しております。

 まず、重篤な有害事象が2件並びに潜在的免疫介在性疾患が1件発生しております。

 具体的に申しますと、重篤な有害事象としまして、急性腹症1件、甲状腺がん1件、潜在的免疫介在性疾患としましてバセドウ病が1件発生してございますが、いずれもワクチン接種との因果関係はないという結論となっております。

 ここにございますグラフで見ていただきますと、注射部位の疼痛が90%、疲労、頭痛、筋肉痛が3040%程度発現しております。ただし、例えば注射部位疼痛90%のうち、グレード3に相当する重篤な疼痛につきましては発生しておりません。

 グレードごとの発生数並びに発生頻度につきまして、アペンディクスの18ページ目のほうにデータをお示ししております。説明のほうは割愛させていただきます。

 続きまして、13ページ目「ナルコレプシーとの関連について」ということで、御説明いたします。

 海外におきまして、本剤と同じアジュバントASO3を用いておりますA/H1N12009インフルエンザワクチン、製品名、PandemrixTMH1N1の接種後におきましてナルコレプシーを発症した例が報告されています。

 しかしながら、本剤、すなわち、我々が今回開発しました細胞培養のH5N1ワクチン並びにGSK社が実施しました鶏卵抗原を使用したH5N1ワクチンの臨床試験では、ナルコレプシーの発生はございませんでした。

GSK社が製造いたしますASO3含有インフルエンザワクチン、PandemrixTMH1N1並びにArepanrixTMH1N1とナルコレプシーに関する複数の疫学研究が現在行われておりますけれども、現時点では結論を出すことは困難な状況となっております。

 しかしながら、ASO3を含有する本剤とナルコレプシーの関連性を完全には否定できませんので、本剤の医薬品リスク管理計画書に重要な潜在的リスクとしてナルコレプシーを記載すること、並びにASO3含有インフルエンザワクチンを接種後にナルコレプシーを発症した例が海外で報告されている旨を添付文書等により情報提供すること等、現在リスクコミュニケーションを適切に行っております。

 加えて、欧州医薬品庁の協力のもと、GSK社による非臨床試験及び疫学的調査を実施中でありますので、今後も海外における状況を注視しまして、新たな知見が得られた場合には適切に対応いたします。

 続きまして、最後の14ページです。細胞培養のH5N1ワクチン関係で現在進んでいます治験を含めて、今後の計画について御説明いたします。

 現在、小児の臨床試験並びに製販後臨床試験としまして、高齢者を対象とした治験を進めております。

 小児の臨床試験につきましては、用量設定試験ということで、成人量並びに成人量に対して半量、2用量についての臨床試験を行い、データの取得は終わりましたが、概要のみお話ししますと、成人量の半量でも非常に高い有効性並びに安全性が確認されましたので、ことしの12月に小児用量変更ということで、一変申請を行う予定としております。

 また、先ほど事務局のほうからもございましたが、原液の有効期間が現在、弊社の場合、18カ月ということで、短い期間で承認を得ておりますが、既に36カ月の安定性のデータを取得しまして、ことしの5月に一変申請をさせていただきました。データに問題がなければ、36カ月という鶏卵ワクチンと同じ有効期間が付与されることになるかと思います。

 説明は以上になります。

○小田切班長 ありがとうございます。

 結構驚異的な成績が今、出ているというところなのですけれども、私のほうから質問があります。9ページ目に卵のワクチン、沈降インフルエンザワクチンの交叉免疫性と乳濁細胞インフルエンザワクチンの比較がありますが、これは基本的に卵のほうはアルムアジュバントの沈降ワクチンであって、細胞のほうは乳濁のASO3という、違うアジュバントが入ったワクチン同士の比較ということになると思うのですけれども、卵の製造ワクチンに乳濁のASO3を加えたときの交叉免疫性とか、そういう試験はやらなかったのですか。

○田辺参考人 弊社の鶏卵ワクチン抗原を使ってGSK社のアジュバントを使うという点に関しては、GSK社との契約上できないことになっておりますので、データは取得しておりません。

 ただし、GSK社は海外で同じ鶏卵のスプリットワクチン、プラスASO3で承認を得ておりまして、交叉反応のデータについても一部取得されているというふうに伺っておりますが、今回我々がお示ししたように非常に高い交叉反応性が得られているというふうに伺っています。

○小田切班長 今、質問した意図は、基本的に今までやっているのは卵で製造した卵ワクチンでありますけれども、それを細胞のワクチンに変えると、驚異的に交叉反応性とか免疫原性が上がるという誤解があると思うのですね。これは製造する基材の違いではなくて、そこに含まれるアジュバントの種類の違いによってこういう反応性の違いが出るということをはっきりさせておく必要があると思います。

 ほかに何か質問ありますか。どうぞ。

○庵原委員 これは治験の関係で、答えられるかどうかわからないですが、小児用の臨床試験の場合に用量を2分の1にされたのですけれども、ASO3は同じ量ですか。それとも2分の1になっているのですか。

○田辺参考人 半量打ちですので、ASO3も2分の1になっております。

○庵原委員 ASO3も2分の1になっているという。

○田辺参考人 はい。具体的に申しますと、抗原製剤とアジュバントを1対1でまぜて、それを0.5ミリ打つのが成人での打ち方なのですが、今回はそれを半分量だけ打ったということになりますので、ASO3も抗原も半分量投与されたという形になります。

○小田切班長 どうぞ。

○庵原委員 ついでにコメントですけれども、抗体をあらわすグラフは、できましたらlogスケールであらわしてほしいのです。これはリニアになっていますから。これは一般的に抗体をやっている人たちにはなじみがないというか、このスケールを書かれると、抗体、わかっているのということになりますので、できましたらlogスケールであらわした図を出すべきだと思いますので、御検討ください。

○田辺参考人 はい。必要ということでありましたら、修正しまして再度提出させていただきます。

○小田切班長 どうぞ。

○坂元委員 今の小田切先生の御説明によると、例えば今まで説明をされていた治験の結果、前者2つもこのアジュバントを用いれば違った結果が出るというふうに解釈してよろしいのでしょうか。

○小田切班長 治験をやっているわけではないので情報がありませんが、恐らくアジュバントを変えればこういう効果が期待できるだろうと想像できます。というのは、海外では類似した臨床研究の成績がペーパーとして公表されていますね。こういう乳濁のアジュバントを加えたときのそれぞれの治験の反応性というのが出ていますので、それを見ると、かなりいい成績が出ています。

 どうぞ。

○田辺参考人 1点補足させていただきます。GSK社のASO3のアジュバントなのですが、海外での実績を含めて、あくまでスプリット抗原との組み合わせのライセンスしかございません。ですので、今、国内で承認を受けている鶏卵のH5N1ワクチンは不活化全粒子ワクチンですので、それとの組み合わせのデータというのは、今のところ臨床成績も含めてございませんので、その点だけ補足しておきます。

○小田切班長 どうぞ。

○庵原委員 これは全粒子にすると、スクワレン系のアジュバントですので、全粒子が壊れてしまいますので、使えないのですね。スプリットでないとだめだという前提ですので、全粒子の治験は絶対不可能だと思います。

○小田切班長 重要なコメントをありがとうございます。

 ほかに何か質問ありますか。多屋先生、どうぞ。

○多屋委員 2つあるのですが、6ページ目と7ページ目のHI抗体価と中和抗体価のグラフなのですが、インドネシア株の交叉免疫性で、チンハイ株については、HI抗体価と中和抗体価に違いがあるのはどうしてかなということと、あと、接種後の抗体反応ですが、プレとポストの抗体価が30倍違うとか、余り見たことがないぐらい高い抗体価の上昇が得られているのですが、ここまで必要かということを考えると、もう少し抗原量を少なくして。こんなに免疫反応が起こって、すごくいいのですけれども、逆に副反応が起こってしまわないかというのを考えると、もう少し抗原量を少なくして、たくさんの人の分ができたほうが経済的にもいいのではないかと思うのですが、そんな検討はされていらっしゃらないのでしょうか。

○小田切班長 田辺参考人、どうですか。どうぞ。

○田辺参考人 まず、2点目の質問のほうから回答させていただきます。弊社は、臨床試験の中で実際に抗原、アジュバントを半量に減らした場合にどういう抗体応答があるかというところについて、第1相試験の中でデータを取得しております。

 一応ウマ血球とニワトリ血球だったと思いますが、2つの血球を用いて抗体価をはかったのですが、ウマ血球ではガイドラインに記載された基準値を全てクリアいたしましたが、ニワトリ血球のほうで測定した場合には、1つの評価項目だけ基準値に満たなかったということもありまして、用量としましては現在のデータを選択したということになっております。したがいまして、一応データは取得しているという状況です。

 1点目の質問につきまして、済みません、もう一度お願いします。

○多屋委員 6ページ目と7ページ目のチンハイ株のところなのですけれども、HIと中和ではどうして差が出ているのでしょうか。

○小田切班長 どうぞ。

○田辺参考人 申しわけありません。わかりません。あくまでデータを取得してみたらこういう結果だったというところで、現時点で差がなぜこういうふうに出たのかという考察まではできておりません。

○小田切班長 確かにこのデータを見ると、みんな同じ質問を持つと思うのですね。HI試験のパターンと中和試験のパターンがかなり違うわけです。どちらを信じたらいいのかというふうになるわけなのですけれども、H5の場合は、HI試験でウマの血球を使うというのが一つの変法として採用されているのですが、ウマの血球を使うと、比較的タイターが高目に出るのですね。要するに、げたを履かせた状況で見ているということなので、必ずしも正確な評価法ではないというふうに私は思っています。

 そういう意味で、この違いがこれぐらい出ているのはなぜかというのは、わからないということなのですが、恐らく中和試験法がリライアブルなのかなというふうに思っていますけれども。

 どうぞ。

○田辺参考人 中和試験法に関しては、WHOのほうから出されています方法に従って弊社は実施しております。という説明までしかできないのですけれども、ただ、一般的に中和抗体価の測定法につきましては、施設間差も出やすいというようなことも経験上お聞きしますので、そういうこともあって、恐らくプロトタイプのガイドラインの中ではHI抗体価をメーンの指標として記載されているのかなという認識でもあります。

 ということで、中和抗体価につきましては、我々はあくまで参考データという位置づけで捉えているという状況です。

○小田切班長 どうぞ。

○庵原委員 2点あるのですけれども、プロトタイプのときにHIで決めたのは、結局はシーズナルのときのプロテクトの抗体レベルはHIでしかなくて、中和がないという。要するに、HI40倍だと50%の発症予防効果があるよと言われているのがシーズナルで、本当にこういう考え方がH5N1に当てはまるのかということもわからないのですけれども。ですから、NTは発症予防レベルが同定されていないので、PMDAHIH5N1にも使おうという。たしかそういう流れだったと思うのですね。

 でも、ウイルスをやっているグループとしては、HIよりも中和のほうが正しく発症予防レベルを反映しているので、なぜPMDAHIにこだわるのと。これはずっと前からの疑問なのです。なかなかPMDANTを認めないという、ちょっと意固地なところがあるような気がするので、それがちょっと問題だなと。それが1点です。

 2点目は確認なのですけれども、GSKの卵でつくったスプリットのASO3が入った抗体反応を見ますと、1回目でかなり上がって、2回目でさらに上がるという、2段ロケットみたいな抗体の動きをしているのですが、これだと、こういう上がりですね。GSKの卵由来のと抗体の動きが違うと思うのですけれども、それを一遍コンペアして確認をお願いしたいのです。

 もしそれならば、なぜこんな反応をするのと。というのは、AS03だと強いアジュバントが入っているので、1回目から抗体が上がらないのはおかしいのですね。それが理屈的な話で、ちょっとこれが疑問に思うデータなのですけれども。

○小田切班長 どうぞ。

○田辺参考人 了解しました。比較して、どういうふうな解析ができるかというところをGSK社と一緒に検討して、後日、必要ということであれば回答させていただきます。

○小田切班長 ほかによろしいですか。事務局のほうからどうぞ。

○田村新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 事務局から教えていただきたいのですけれども、先生方はNT40という一つのクライテリアでディスカッションをされていると思うのですが、ただ、諸外国のH5NTで考えると、例えば160とか80とか、確かに季節性のHIであれば、40ということで決着がついていると思うのですけれども、H5NTを考えたときの基準というのは、まだ定まっていないという整理でよろしいのでしょうか。その確認をさせていただきたいと思います。

○小田切班長 私、答えます。まさにおっしゃるとおりで、中和でHIで見られている意味、クライテリアが、中和反応をさせたときにそれをそのまま横滑りで対応できるかというと、これはわかっていないのです。だから、一言で言うと、基準は中和ではないと。だけども、便宜上、HIで見られている基準を中和のほうにも応用せざるを得ないということなのです。

 先ほども出ましたけれども、中和反応というのは、ラボごとにも少しぶれたりするので、横並びでの比較調整というのは非常に難しい反応なのですね。そういう意味でも、明確な基準を設定し難いので、現時点では便宜上HI試験の基準を使っているということです。

 それから、今、庵原委員のほうから出ましたように、ワクチンの有効性というのを見る場合には、HIではないと思うのです。中和反応でどういう反応をするのかと。これがやはりクリティカルに重要だと思います。

 ほかによろしいですか。

 それでは、ここまでのところで事務局のほうに渡したいと思います。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 それでは、これ以降は非公開とさせていただきます。傍聴の方におかれましては御退室をお願いします。

 この後、再度御入場いただける機会はございませんので、よろしくお願いいたします。

(傍聴者退室)

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 では、ここで休憩を挟みたいと思います。、12時ちょうど再開ということでお願いいたします。

 

(休  憩)

(以下非公開)

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 それでは、再開いたします。

 よろしくお願いいたします。

○小田切班長 それでは、後半戦でデータに基づいて少し議論をしながら、結論に向けていきたいと思います。

 大体一通りそれぞれの試験成績を報告してもらいましたけれども、ここで後継のワクチン株を決めるということに向けて議論していくポイントというのは、恐らく3つあると思うのです。

 1つはワクチン株の選定の戦略です。要するに、交叉反応性をベースにして絞り込めるかどうかというとで、今回決めるべきワクチン株の中身が変わってくると思うのです。それについて、まず議論していきたいと思います。

 交叉反応性に関して、伊藤先生のところから24年度、25年度の成績、感染研の信澤先生のほうから野生株を使った交叉反応性というのを報告してもらいましたが、現在はっきりしているのは、基本的には3週間隔の2回打ちでインデュースされる抗体では、クレードをまたぐような交叉反応性は期待できないと。これははっきりしています。さらに、野生株との反応性はもっと悪いということなのです。そうすると、これをどうするかということになると思うのですが、これに関して、何か意見、コメントがありますでしょうか。

 現在流行しているのが、まさにワクチンの有効期限が切れるクレード2.2、チンハイで代表されるグループ。これがかなり人への感染事例が多いわけです。そういう意味で、今、H5の中でリスクが一番高いとすればクレード2.2なわけですね。それを今、更新するにはどうしたらいいかと。交叉反応性を見れば、ほかのクレードのワクチン、例えば今、インドネシアというのが候補になっていますけれども、これでクレード2.2を代行できるかどうかということだと思うのですが、御意見をお願いしたいと思います。どうぞ。

○信澤委員 中和試験のことについて、先ほど説明していなかった点がありますので、ちょっと補足して説明させていただきたいのですけれども、今回感染研で中和試験を行いましたときに、試験結果の判定法によって結果がかなり異なるということがわかりました。皆さん、もう御存じだったのかもしれないですが、うちの部屋では初めてやって、ちょっと驚いた結果だったのですが、それを参考資料1−3に出してあります。

 その内容に関しては参考資料1−1の11ページに書いてあります。中和試験、通常どおり抗体とウイルスをまぜて、それから細胞に感染させて、抗体を希釈しておいて、どこまで希釈した抗体でウイルス感染が阻止されるかを見るわけですけれども、見るときに、残っている細胞を染めて、残っている細胞の色から、細胞がたくさん残っているからウイルスはふえていないだろうという判定。かなり雑な言い方ですが、そういう判定をする方法と、あと、実際にウイルスがいるかどうかを、血球凝集能などのウイルスの存在を確認する方法で確認する。

 2種類ありまして、感染研でその中和試験を行った際に、初めは細胞を染色するOD判定法というのでしておりましたところ、ワクチン株のほうが顕著だったのですが、ウイルスがふえているにもかかわらず、染色してOD値をはかった結果からは、ウイルスの増殖がない、つまり、抗体がきいているという結果が出ている場合がかなりありました。

HA判定の場合には、ウイルスの血球凝集能を調べておりますので、そういうぶれはなかったのです。

 参考資料1−3のRG29、下のほうから次のページにかけて書いてありますが、RG29のワクチン株を接種した場合に、各ウイルス抗原に対してOD判定とHA判定、両方調べた結果を出してくれたので、そこに出ていますけれども、OD判定のほうがどうしても高目に出ます。先ほど申しましたように、ウイルスがふえていても、細胞が残っていると、どうしてもウイルスがふえていないというふうに判定する結果になってしまうことが多くて、そういう差が出ています。

 例えば2.2クレードのチンハイ株を抗原とした場合、これはワクチン株ですが、この場合はOD判定だと52%が40以上の血清を持っていると出ますが、HA判定だと38%。

 これに対して、ワイルドタイプを抗原とした場合には、上から2行目、OD判定でもHA判定でも4%ずつという形で、かなり差が出ていたために、感染研から出している結果は全て、初めOD判定法でやっていたのですけれども、全部やり直してもらって、HA判定で出しています。

 ですので、病院機構から出されているデータにけちをつけるつもりは毛頭ないのですが、やはり中和試験の結果というのは、判定法をある程度気をつけないと、特にワクチン株を抗原に用いた場合にはこのような差が出てしまうことがあるという経験をしました。補足です。

○小田切班長 結構重要なインフォメーションだと思うのですけれども、伊藤先生のところの判定法というのは、基本的にはOD法に相当するわけですね。

○伊藤参考人 そう思います。お願いをしているのがワクチン会社の方が3社。ここにいらっしゃる化血研、阪大微研、三共の3社のところにお願いをしておりまして、会社でどういう形で判定をしているのかという認識は定かではございませんが、前、阪大微研からいただいた試料での判定方法はOD法の試料をいただいております。

○小田切班長 ありがとうございます。

 そうすると、基本的にワクチン株というのは、弱毒化すると、細胞にとっても細胞を殺さない性質に変わってしまうのです。そうすると、一見中和が起こっていて、そこにはウイルスがいないように見えるのだけれども、実は中和が不十分でまだウイルスがいると。だけども、OD法で判定すると中和されているパターンになり、中和抗体価が高めに出てしまう。そういう違いが出てくるということを報告してもらったわけですが、そうすると、先ほどから臨床研究の。

○庵原委員 済みません。

○小田切班長 どうぞ。

○庵原委員 その結果は全ての株に当てはまるのですか。

○小田切班長 基本的にはRGの弱毒したやつは。

○信澤委員 ワクチン株。

○庵原委員 全てに当てはまるという。

○小田切班長 そうですね。

○庵原委員 要するに、先ほど説明されたのはエジプト株の関係だと思うのですけれども、インドネシアなりベトナムでも同じようにODHIでは明らかにデータが違うというのですか。

○信澤委員 ワクチン株の場合には、それが顕著です。ここに出している抗原、先ほどのはRG29の血清を用いて全クレードに当てていて、ほかの接種者、インドネシアの血清を用いてとかいうのはやっていませんけれども、抗原としてはみんな同じですので、ワイルドタイプは差がないけれども、ワクチン株を抗原とした場合には差があるというのは、調べた限りでは全て見られました。

○小田切班長 ワクチン株というのは、遺伝子をいじって弱毒化してしまうので、細胞にとっても細胞溶解性にならないのですね。そういう意味では、ワクチン株には共通している現象みたいですね。

 大事なのは、臨床研究から出てきている抗体価のデータというのは、ちょっと高めに読んでいる可能性があるというところを注意して解釈する必要があるということです。

 それでは、実際の薬事法で接種した、このスケジュール間隔でやった場合に、追加で60日、90日という間隔を置いてやった場合に、クレードをまたぐ交叉性が一応誘導されるというふうに伊藤先生のほうから報告がありましたけれども、伊藤先生の成績、資料2−1の11ページが一番新しい重要なメッセージをいっぱい含んだものだと思うのです。

11ページを見ますと、先ほど伊藤先生からもコメントがありましたけれども、60日目と90日目の異クレードでの追加接種では、基本的に余り変わらないということは言えると思います。

 もう一つ大事なのは、この表でどのカラムについて見ましても、いわゆる3回接種前までの上の2段は、インドネシア株を接種して誘導される抗体は、ほかのクレード、チンハイ、ベトナム、アンフィに対して交叉反応性があるかどうかというのを判断する材料になると思うのです。全部共通していると思います。上のカラム、2番目のベトナム、3番目のチンハイ90日、ベトナム90日を見ますと、いずれもインドネシア株を2回接種して誘導される抗体というのは、クレードをまたいだ交叉反応性がないというのをきれいに示していますね。これは伊藤先生の成績と感染研の信澤先生の成績とも全く一致している成績だと思うのです。

 そこに今度は間隔をあけて、60日目に違うクレードのものが追加接種された場合に、交叉反応性が出てきたという成績だと思うのですが、インドネシア株は、最初のワクチン接種したものですので、異クレードでもってブースターをかけると、いわゆる抗原原罪説、antigenic sinということで、最初に免疫したやつが強くインデュースされるという結果がよく出ていると思うのですね。

 ここで一つ議論していただきたいのは、この異クレードのチンハイもしくはベトナムでブースターをかけたときに、GMT値で2.5倍という基準を超えているものを赤であらわしていると思うのですが、この上がってきている反応性というのは、感染防御ということを指標に置いた場合には有意に捉えられるレベルのものなのかどうかとです。この辺、何か御意見とかありますでしょうか。どうぞ。

○庵原委員 まず、考えなければいけないのは、要するに、ワクチンを打って何日目のものを防御することを考えているのかということなのですね。60日目以降を防御するならば、これは2回打っていて、60日でチャレンジしたということは、そこで感染を受けたときには二次免疫応答が起こって、ブーストがかかっている。そこで起こっているということは、発症はどうか知りませんけれども、少なくとも軽症化は期待されるということが起こっていると。

 ですから、それがチンハイであろうが、ベトナムであろうが、広くクレードに対して反応し得るわけで。ですから、ワクチンを打って60日目以降をプロテクトしようと考えているならば、どの株でもいい、ないしはインドネシア株で十分ではないかというのがこのデータです。

30日とか、すぐプロテクトすることを期待しているならば、チンハイならばチンハイでないと無理だろうという、そういう形だと思います。

○小田切班長 非常に重要なコメントだと思うのですけれども、そもそも論になると思うのですが、この備蓄ワクチンというのはどういう役割を期待することかというところにかかわってくると思うのですね。いわゆる医療従事者、優先接種群に最初にこの備蓄ワクチンを使うわけなのですけれども、この人たちにどういう位置づけでもってこの備蓄ワクチンを使うかということなのですね。備蓄ワクチンでもってその優先接種群の発症、感染を防御して、できるだけ一線から退かせない、そういう戦略に重きを置くのであれば、クレードを跨いだ交叉性がない備蓄ワクチンにはワクチン効果が期待できないということになると思うのです。

 一方、感染し発症して一度一線から退いてもいい。だけど、ワクチン接種によって感染し発症しても軽症化することで死なずにすむ。だから、回復後はまた一線に復帰できるだろうと。それがこの備蓄ワクチンに求める役割だというような位置づけにすれば、これは少し時間を置いて、60日にしろ、90日にしろ、ブースターがかかったときに、プライム効果はあることから、備蓄ワクチンに期待するのは、プライム効果だと。そういう位置づけになると思うのですけれども、この辺の方針によっては考え方が全然変わってくると思うのですが、いかがですか。事務局、どうぞ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 重要な御指摘だと思っております。私が認識しているこれまでのガイドラインですとか法律の趣旨などを見ますと、H5以外のものが2009年のときに来たときには、そのときの判断でH1N1というようなパンデミックワクチンのほうに移行したというような事実が過去にあったと思います。現在、ためているのはH5であって、H5N1に関するウイルスがぴたっと来た場合には、これは速やかに打つということを期待しているものだというふうに思っております。

 したがって、今の位置づけとしては、後々のことというよりは、まずイの一番に用意できているものをすぐ使って、第一線の医療従事者や、社会機能従事者、そういった人たちに速やかに打つということを期待しているものと認識しています。

○小田切班長 ありがとうございます。

 どうぞ。

○庵原委員 それはWHOが世界でパンデミック宣言をしたときなのか、日本に入ってきてパンデミックが起こったときなのか、そこの解釈はどちらでしたか。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 基本的には海外で発生して、そのときに得られた株について、まずプレパンデミックワクチンが有効なのかどうかという検討が必要になるかと思います。そういう意味では、発生して、これが新型インフルエンザというふうに株が同定できた時点で、国内に患者が入ってこない段階で、海外発生の段階で打ち始めるというのが基本だと思います。

○庵原委員 ですから、WHOが宣言して、日本に入ってくるのが60日以上かかるのだったら、インドネシアで十分ですよという話ですね。要するに、どれでもいいから備蓄しているやつで打ったら十分ですよという話ですね。

○小田切班長 今の事務局の話だと、パンデミックで実際流行しているウイルスを検討して、それで打つ備蓄ワクチンのクレードを決める、そういう戦略であって、打った後にどれぐらい間隔があるかという問題ではないと思います。

○庵原委員 いや、違いますよ。要するに、WHOが宣言した場合に、打つわけでしょ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 はい。

○庵原委員 それがH5N1だったよという話ならば、備蓄ワクチンが使えるわけですね。やっておれば、もうプライミングができていますから、60日以降ならばクロスを期待できますから。そういう解釈ですね。

 日本に入ってきてから打ち出すのでなくて、WHOが宣言したときに打ち出すわけですから、タイムラグがあるのではないか、そういう考え方になるのではないかということです。

○小田切班長 これは事務局、厚労省のほうでどういうふうに考えていますか。打ち始めるタイミングをどこに置くかということになると思いますけれども。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 そこはケース・バイ・ケースになってきてしまうと思いますが、打ち始めるタイミングは、WHOで新型インフルエンザが発生して、これはパンデミックになるというような宣言が出て、株が特定できて、H5N1、ためているものが有効であるという判断になった時点です。担当のほうから詳しく。

○田村新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 スケジュール的な確認ですけれども、現在、想定されている時間的な相場観では、パンデミックが発生して、実際それが宣言された後、ウイルス株が入手されるまでに1カ月前後かかるのではないかと考えられております。

 それから、製剤化株を決定することが大体数週間程度。それと同時に接種の実施の決定が行われて、実際パンデミックが発生してからワクチンが供給されるまでには大体3カ月前後かかると。3カ月よりやや短くなる可能性もありますけれども、一般的には3カ月前後を考えていただければいいと思います。それから実際のワクチン接種が開始されますので、最短で行ったときには、パンデミックが発生してから4カ月目程度にこのプレパンデミックワクチンの接種が始まる可能性が高いと。状況によって多少長くなる可能性はあるというところでございます。これはあくまで想定のスケジュールです。

○小田切班長 そうすると、海外で発生してから実際国内で打ち始めるまでには大体4カ月ぐらいかかるということであれば、先ほど庵原先生が言っているように、まず打って、それでもって時間を稼げるという、そういう戦略は取れないと思うのです。

○庵原委員 今の話は、パンデミックのワクチンを打つスケジュールの話ですね。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 いや、プレパンデミックワクチン。

○小田切班長 プレパンだと思います。

○庵原委員 プレパンだと、もうストックしているから、つくり出すのに1カ月でできるはずですよ。

○小田切班長 どうぞ。

○田村新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 プレパンデミックは、確かに備蓄はされているのですけれども、接種を実施するどうかの決定までに、すぐさまというわけではなくて、幾つかの手続のもとで1カ月ぐらいはかかるのではないかと想定されています。接種の実施が決定されてから、一部製剤化はございますので、実際すぐ接種に移ることは、庵原先生がおっしゃったようにできます。昨年度であれば、54万人分程度。ですけど、実際の1,000万人分を製剤化するとなると、それなりの時間がかかってきますので、そうすると、パンデミックが発生した後に3カ月から4カ月、早ければ4カ月程度からワクチンの接種が実際に始まるというスケジュールでございます。こちらも想定ですが。

○小田切班長 そうすると、ワクチンを打ってから国内で広がり出すまでに時間を稼げないということですね。だから、理屈からいくと、外国で起こったとき、すぐ打ち始めれば、打った後からの間隔を2カ月とか3カ月置ければ、プライムはできているので、実際感染が広がったときに速やかに抗体レスポンスができる。しかも、クレードを跨いだ交叉性免疫が期待できるのだけれども、実際今のスケジュールでいくと、結局、ワクチン接種の開始がそれほど早くないから、基本的には2回接種して得られる抗体でもって発症予防するしかないと。そういうことしか備蓄ワクチンには期待できないということですね。

○田村新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 すみません。追加のコメントをさせていただいてもよろしいでしょうか。

○小田切班長 どうぞ。

○田村新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 ストックされている備蓄株自体が起きたパンデミックに合うのかどうかというところで、実際株を入手してから製剤化の株を決定する、そこのタームが数週間から数ヶ月かかるのではないかというところが想定されておりますので、備蓄されている株自体が仮に1種類であるとなった場合には、それが全てなくなりますので、そうすると、当初予定されているような3−4カ月程度から始まるというスケジュール自体、かなり前倒しになる可能性が十分にあると思います。あくまでも想定ですが。

○小田切班長 ほかの委員は何かコメントありますか。どうぞ。

○信澤委員 今、プライミングのほうに話が行っていると思うのですけれども、今、病院機構から出していただいているページ11の結果というのは、3回目にブースターをかけたときの結果であって、もちろんプライミングがされているから出てくる結果ではありますが、3回目を打つわけではないですね。接種法を60日、90日後に変えて、3回目を打つのであれば、少なくとも全員に対して40倍以上の抗体価を上げることはできないにしても、半数ぐらいの人にはクレードをまたいだ抗体価を上げられるというのは納得できるのですが、感染というのは、2回目接種して抗体をつくられて、それがいつ感染するかわからないですけれども、先ほど我々が出したぐらいの抗体が出ている段階で感染して、弱毒株であれば問題ないのですが、強毒であれば、インドネシアなどで発症して、数日内に死ぬという報告がありますので、幾らプライミングをされているとは言っても、抗体が上がってくるまでの間、生きていればいいのですけれども、生きていなければそれまでで、前線で実際に活動していただくお医者さんたちというのは、もろにパンデミックウイルスに感染する可能性のある方たちですので、その程度という言い方は悪いかもしれないですが、その程度の防御能というか、その程度でプライミングがあるから、この交叉性もあるインドネシア株で大丈夫というふうにしてしまっていいのでしょうか。

○小田切班長 どうぞ。

○伊藤参考人 信澤先生から大変おもしろいデータをいただけたというふうに思っていまして、もともと信澤先生のデータから言うと、どんなに探してもどんぴしゃりのワクチン株でない限りは3週間では免疫原性が上がってこないというか、交叉しないということから言うと、今までの備蓄ワクチンの考え方が全く成立しない。一番近いのを探しに行くとやったって、どうせそんなものはないのだというふうに言われてしまっているようなものなので、そうすると、一番近いのを探しに行くというのができないというのが1つ。

 もう一点、信澤先生が言われたとおりで、確かにプライミングがかかっているから死なないかと言われたら難しいと思いますが、過去の研究から言って、最近、3週後にはかりもしませんけれども、3週ではこんな3回目接種、1回後という上がり方を絶対しないのですね。ですから、プライミングがかかっていない状態だと、竹やりも持たない状態でやられてしまう。これは少なくとも竹やりは持っているという。竹やりを持つほうが正しいのか、正しくないのか、肉弾戦になったら竹やりでも持っていたほうがいいのではないのかと。多分そういう議論だろうなというふうに思います。議事録に残せるかどうか知りませんけれども。

○伊藤参考人 ですから、そこはそういう理解というか、今、信澤先生のほうから出てきた議論から言うと、備蓄株をたくさん持って選ぶというオプションは多分もうないのだというのかなと思います。

 ついでに、先ほどからワクチン株で中和の抗体が高くなるというのは、私どもも認識しておりまして、HIと中和を比べると、中和のほうが値としては高く出るので、HI40倍に相当するのが多分中和の80倍ぐらいになるのではないのかというのは、初めから織り込み済みだと思います。 

○小田切班長 どうぞ。

○坂元委員 たしか行動計画では、海外発生時期にプレパンデミックワクチンは打つよというふうになっていますね。そうすると、海外発生時期に、発生したウイルスがどのタイプかを見極めてからプレパンデミックワクチンを打つのか、伊藤先生の竹やりで戦うという考え方だとするととりあえず何でも打っておけなのか、そうすると、海外発生期で出たウイルスがどういうタイプかというのがどの程度の期間で同定できるのかという問題もあると思うのです。

 海外発生期に打つというふうになっているのですが、それは規定だと思うので、あとはそのタイミングはどうかだと思います。だから、前回のときだと、庵原先生、海外発生期、初期発生を把握してからどれぐらいで国内に入ったと解釈していいのですか。

○庵原委員 それは、小田切さんに聞かないと。少なくとも出た時期を発生と考えるならば、日本へ入ってくるのは数カ月ありますね。

○坂元委員 2009年のときです。

○庵原委員 メキシコは5月ですね。日本に広く入ったのが9月、10月ですね。そうすると、数カ月ありますね。

○坂元委員 数カ月。そうすると、何となくストーリーがそこでちょっと合うのかなと思います。

○小田切班長 海外で発生した場合に、少なくともどのクレードのH5なのかというのは、大体1〜2週間で見当がつきます。遺伝的には。そこでその情報をもとにして打つのであれば、備蓄している違うクレードのものの中から選べる。そういうことはできると思うのですね。

○庵原委員 3,000万人ストックして、クレードが一緒のものを選ぶというと、残りに1,000万なり2,000万使えないというか、使わないという話になりますので、それは国民が同意するということが起こらないのではないかということと、それから行動計画は、3,000万人分ストックしていますよ、いや、実際は1,000万人分しかなかったですよと。これは許せる論議ですか。内閣官房に聞いたほうがいいかもしれませんけれども。

○小田切班長 まさに私もそう思っているのですが、どうですか、厚労省のほう、もしくは。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 まず、厚生労働省のほうなのですけれども、今、プレパンデミックワクチンについては、どのくらいためるということが明確に書いてあるわけではなくて、特定接種の対象となるのは、プレパンデミックワクチンの実施状況というか、備蓄状況から考えると、約1,000万人分までですねと。こういう言い方をしているのですね。

 今、これまでの経緯から、いろんな株をためておきましょうということで、結果として3,000万人分備蓄しているような状況になりますが、株で言いますと、厳密に言えばインドネシア株とかベトナムで500万ずつしかないわけでございます。

 もし交叉免疫性を期待できるということで、それを前提にためていくのであれば、財政的な負荷を考えると、有効な株に絞って1,000万人分は確保しておく必要があるというような政策になっていくかというふうに考えております。

○小森委員 新型インフルエンザ等対策有識者会議には私も参加していますし、庵原先生も参加していらっしゃるのですけれども、国民の方々に対するメッセージは、1,000万人ということで、特定接種の枠組みの議論も、1,000万人分ということで議論していますので、ほかは使えないということを前提にした議論はしているというふうに理解しています。

 もちろん、使えれば、そんなにいい話はないわけですけれども。

○小田切班長 どうぞ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 もう一つ補足しますと、ある程度プライミングについて期待できるというような前提での備蓄であれば、多少ぴたっと株にあたらなくても、60日後なりの接種結果が期待できるというのであれば、例えばH5N1でインドネシアをためていて、全く違う株が来たときに、もう使わないというような選択肢にしないでも有効活用できるのではないかなという考え方もあるのではないかと思います。

実行段階において、例えば同じH5の中でのものであれば、型が違うからパンデミックワクチンを一からつくり出しますというのではなくて、プレパンデミックワクチンもある程度効果が期待できるので、厳密に言えばベトナムとかインドネシアとか、そこのずれはあるけれども、これを打っていきましょうと。そういう整理はできるのではないかなというふうに思いました。

○小田切班長 今、議論しているのは、プレパンデミックワクチンに期待する効果ですね。これはプライムを期待しているのであれば、必ずしも流行しているクレードとぴったり一致していなくてもプライム効果があるというのは、今までの臨床研究の成績から出ているわけなので、ある程度絞れると思うのですが、そうでなくて、医療従事者を一線から退かせないためには、できるだけフィットしたものを選べるのであれば、それを準備するべきだと。そういう考え方であれば、多種類、今までどおりのものを備蓄していく必要があるだろうというふうになるわけですけれども、この辺の戦略によって今回の絞り込みができるかどうかというところが決まってくると思うのですが、いかがですか。

○小森委員 ちょっと確認なのですけれども、細胞培養法のものはかなり驚異的なデータですね。ただ、今年度に限っては鶏卵を250万人分をもう契約しているというお話ですね。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 そうです。

○小森委員 ですので、今の議論は、つまり、ことし鶏卵250万人分をもう契約してしまっているので、やるとしても、鶏卵はそれだけつくりますよ、その場合、それをどう考えますかと。そういう議論をしているという理解でいいですね。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 ええ。まずはそこが。

○小森委員 だから、再来年なのか、その次なのかは別として、この時点ではいろんな仮定がありますけれども、細胞培養でつくりますよという話がルーチンになると、鶏卵の話はもうなしになるという理解でいいですね。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 そうです。

○小森委員 だから、ことしに限って、つまり、フィットして、しかも、今、3年を4年にする。しかも、それは2年前につくっている。それが今あってという、そういう話ですね。

○小田切班長 どうぞ。

○庵原委員 追加の確認ですけれども、そうすると、細胞培養でつくる750万人分の株選定は、今回はしないということですか。

○小田切班長 私はそういうふうに思っていません。今回は確かに細胞培養ワクチンの導入も考えると。であるけれども、それは卵で製造するものも細胞で製造するものも今回選んだ同じ株で製造するというふうに思っていますが、厚労省のほうはどうですか。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 去年の新型インフルエンザ専門家会議での議論を踏まえ、交叉免疫の結果をしっかり踏まえて対応するという話と、あとは細胞性培養というものも、準備ができ次第、参入というのを検討すべきと認識しています。

実際に卵をどれだけ確保するのかという決定のほうは、昨年度中に決定する必要がございましたので、必要最低限の量だけはまず確保しておこうということで、250万人分の卵を確保させていただいたというところでございます。

 一方で、株ごとに見ますと、上限として1,000万人分の株は確保してきていて、チンハイ株が1,000万人分減りますので、当然そこを数的に、もしチンハイしかもうあり得ないのだということになれば、そこの部分は細胞培養で埋めていく必要がございますし、議論の次第によって、今回のインドネシアの結果を踏まえれば、細胞培養のインドネシアのものを1,000万人分確保しておけば当面よろしいのではないか、こういう想定もあり得るのかなと思っておりました。

 以上です。

○小田切班長 クリアにしておきたいと思いますけれども、今回は細胞培養ワクチンと卵培養ワクチンと混在することになるわけですね。それぞれの株の選定を違えないというコンセンサスで、皆さん、よろしいですか。

○庵原委員 いや、私は、違えないではなくて、細胞培養のインドネシアのデータを見ていたら、これだけ交叉が広ければ何でもいいのではないですか。逆に言うと、今のインドネシアが効率よければ、インドネシアでいいわけであって、わざわざ株を変える必要はどこにもないのではないですか、というのが私の意見です。

○小田切班長 まさにそうです。だから、卵用のワクチン株と細胞用のワクチン株は変える必要はないだろうと。

○庵原委員 いやいや、要するに、卵がチンハイならば、細胞をチンハイに何で変える必要があるのですか。インドネシアで十分広がるのではないですか。ないしは、チンハイ、インドネシア、ベトナムのうちで卵での増殖効率が一番いいやつをつくっておけば、それでいいのではないですか。

○小田切班長 どうぞ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 事務局から、少し補足をさせていただきます。

 私どもは、卵は一応250万確保しています。今回、細胞培養法でインドネシアを丸々1,000万人分確保する。またはチンハイをさらに不足分確保する。いずれも予算の中におさまれば、それは結構な状況です。

 いろんな想定があるのかなと。すなわち、鶏卵のほうで交叉免疫性を確認する、現時点でその判断が難しいということであるならば、まずは鶏卵のほうで250万人分は確保していますので、そこの部分は、なくなるチンハイ株というものを確保しておくというのが一つの方法なのかなと思いました。残りの部分は、何を細胞培養で選ぶのかというのを議論していただければいいのかなというふうに思っておりました。

 そういう意味で、今回インドネシアのデータというのを示していただきましたので、細胞培養のほうはインドネシアのほうで確保しておくという選択肢もあるのかなと思いました。ただ、インドネシアのデータについて、まだ深掘りして確認すべきことが多々あるということであるならば、まずはなくなるチンハイの部分、1,000万人分が今年度で切れるので、鶏卵で足りない部分を細胞培養法、チンハイ株を買って埋めるという選択肢もあるのかなというふうに思った次第であります。

 そういう意味で、28ページの説明をさせていただきますと、大ざっぱに言うとこういうカテゴリーがあるのかなということでございます。

 案1の場合は、鶏卵培養のワクチンの効果、それから細胞培養のワクチンによる交叉免疫の効果というのがいずれも認められるというのであれば、現在インドネシア株というのは500万人分ございますので、鶏卵培養法と細胞培養法を合わせて500万人分程度確保しておけば、インドネシア株のワクチンが1,000万人分ほど確保できるのかなというのが案1でございます。

 案2というのが、鶏卵培養法の交叉免疫性が認められないけれども、細胞培養法の交叉免疫が認められるのではないかという場合であれば、細胞培養法でインドネシア株を必要量確保すればいいではないかというところがございます。

 ただ、鶏卵のほうは買ってしまっているので、そこについて何に使うのかというのは、例えばなくなるチンハイを買うというのでもいいと思います。

 案3という部分ですけれども、鶏卵培養も細胞培養も交叉免疫性については一切認められないと判断できるような場合は、鶏卵培養法と残りの細胞培養法でチンハイ株を選択する、こういうものがあるのではないかというふうに思っております。

○小田切班長 今、戦略として3つ出してもらいましたが、もう細胞培養のほうに入ってきているので、そこも含めて並行して議論したいと思うのですけれども、化血のほうから出された臨床研究の成績は、今回の戦略に使う情報として十分に足るデータなのかどうかというところをまず判断する必要があると思うのですが、委員の先生方、いかかでしょうか。実際臨床研究で使っている母数、N数が20なのですね。実際臨床研究でやる場合には、1群というのは、恐らく50以上。どのペーパーを見ても、100とか200とか、そういうレベルでやっての反応、成績をもとにしていますから、この成績でもって判断できるかどうかというところをまず判断してもらいたいと思いますけれども、いかがでしょうか。どうぞ。

○多屋委員 多分8ページの表のことだと思うのですが、もし抗体の上がりが微妙なところであれば、調査数が20では足りないのではないかという議論もあると思うのですけれども、ここまで高い抗体変化、抗体保有率が得られているものをさらに50にしなければならないというデータにはちょっと見えにくいのですけれども。20という数字は少ないかもしれないけれども、中和抗体の上がりが非常に微妙なところで結果が出たときは別として、80倍とか、20倍、30倍上昇のデータが出ているのに、50人やらなければいけないとは見えなかったのですが、いかがでしょう。

○小田切班長 ほかの先生はどうですか。

 事務局、どうぞ。

○田村新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 事務局から失礼します。

 今、多屋委員がおっしゃられたのは、抗体価が上がっていて、いわゆる95%の信頼区間にばらつきがあれば、Nを足して95%信頼区間を狭めるような努力をして、よりピュアな、クラリファイされたようなデータを出していただく必要があるけれども、このデータであれば、95%の信頼区間がほぼポイントになっているからということの解釈でよろしいのでしょうか。

○多屋委員 おっしゃるとおりです。これぐらいの高い値だったら、それが非常に狭い範囲に入っているのではないか。多分結果も出ていると思うので、そういうのを見せていただければ、数がこれで足りるかどうかはわかるのではないかと思います。

○小田切班長 そうすると、今、多屋委員からは、N20でやった臨床研究は、一応この戦略を判断する材料としては有意と捉えていいだろうということですね。

○多屋委員 はい。95%信頼区間の値が出ているので、幅が狭いというふうに判断できるのではないかと思いますけれども。

○小田切班長 どうぞ。

○信澤委員 ちょっとだけ整理をさせていただきたいのですが、先ほど伊藤先生、庵原先生、ほかの先生からもありましたが、備蓄ワクチン、4クレードそろえるのではなくて、交叉性の高い1種類のワクチンだけに絞ろうと。そういう話に移っているという理解でいいのかという話と、あと、細胞培養ワクチンなら交叉性が高いという意味ではなくて、これはあくまでもインドネシア株ではなくて、ASO3の効果を見ているという点がありますので、今後細胞培養ワクチンに切りかわったときに、ほかのメーカーが参入してきて、全部インドネシア株を産生した、つくったとしても同じ効果が期待できるとは思えないので、であれば、交叉性の高いワクチンをプレパンデミックワクチンとして備蓄すると。ただし、ASO3MF59のような高い交叉性を示せるようなアジュバントつきのものであれば、どの株でもいいとか、そういう話に持っていく必要はないのですか。

○小田切班長 ファクターがかなり混在しているのですけれども、まさにそうだと思うのですね。この細胞培養ワクチンでやると、細胞だからいいわけではないのですね。入れるアジュバントによってこういう反応性が出てくるので、それは今後の戦略として考えないといけないわけです。それはすなわち今回ワクチン株を絞れるかどうかというところにも関係してくるので、横並びで議論していく必要があると思うのです。

 どうぞ。

○庵原委員 これはあくまでもASO3入りの化血研のデータしかないですから、これを認めるという話であって、ほかのメーカーのデータはないので、そこを認めるという議論は、この場では出ないですね。ですから、あくまでもきょうはASO3が入った細胞培養をどうするかという議論であって、全部の細胞培養をこうするという議論は出てこないと思いますよ。

○小田切班長 どうぞ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 まさにそういうことで、今、ベストアベイラブルなデータを用いて当面どういう戦略でいくのかということになるかと思います。

 今、信澤先生とか小田切先生が言われたように、アジュバントの効果を見ている可能性があるという点でございますけれども、そこは細胞培養法だったら何でもいいのだというのではなくて、今回化血のデータができたので、それについて議論はできるけれども、その他についてはできない。

 ただ、今後どういう形で細胞培養法なり、鶏卵でもひょっとしたらアジュバントの入れ方によってはよくなるかもしれないけれども、今あるワクチンについては、今、これしかない中でまず選択する必要があるというのが1点ございます。

 あと、アジュバントの議論というのは当然あってしかるべきで、研究が必要であれば、そこは今後も調査・研究していくということになると思います。そこは中長期的にどういうものが身体に負荷が少なくて、交叉免疫性もあってという、ワクチンのあり方の追求という中長期的な課題としてはあり得ると思うのですけれども、この場で決めていただきたいのは、今あるワクチンの中でどれを使って当面ためていくのが一番有効なのか、その議論をまず完結させていただければというふうに思います。

○小田切班長 そうすると、ちょっと質問があるのですけれども、細胞培養ワクチンにした場合には、必ず乳濁のASO3を使うという前提で考えるということですか。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 そういうことではございませんで、データとともに今、存在するのがそういうものだというだけであって、別にAS03でなくても、例えばほかの細胞性ワクチンでつくっているのは北里と武田がありますけれども、そこでも同じようなデータが出てくれば、その会社同士の組み合わせということで考えていけばよろしいのではないかなというふうに思っております。

○小田切班長 それでは、時間もかなり押してきているので。

 どうぞ。

○坂元委員 細胞培養ワクチンが上市できるというのは、今のスケジュールから言うと、いつなのですか。今、スケジュールを見ると、まだなのですか。

○小森委員 それはパンデミック。プレパンデミックは、ことし。

○庵原委員 これはもう承認されていますよ。

○坂元委員 そうですか。済みません。勘違いでした。申しわけありません。

○小田切班長 それでは、議論を絞り込んでいきたいと思うのですけれども、今回の臨床研究の成績と交叉反応性を見て、戦略が2つあると思うのですが、今、インドネシア株が代表されていますが、これがある程度プライム効果を期待できるということがはっきりしましたので、これでもってプライム効果を期待する備蓄ワクチンであるということで絞り込むか、もしくはクレード、バラエティーに富んだやつを準備しておいて、特に今の流行状況では、クレード2.2を欠落させるというのは非常に危険な状況だと思うのですね。このクレード2.2のチンハイ、もしくは新しい株のもので備蓄をもう一回すると。その辺の絞り込みの必要があると思うのですけれども、いかがですか。もうそろそろ結論を出したいと思うのですけれども。

○小森委員 専門家でないので、大変御無礼ですが、私は、医療提供体制と国民の安全とか、別の観点で日本医師会を代表してということなのだと思うのですが、一方で、限られた資源をどこに振り当てるかという観点も重要だというふうに思っております。少なくとも細胞培養ワクチンについては、N数が少ないといえども、プレパンデミックワクチンの備蓄には十分であると。もちろん、今後もさらにN数を追加する等の研究はしていただきたいということがありますが、だとすると、残された250万人分の鶏卵、インドネシアを選ぶとすると、インドネシアは、1年間は少なくとも500万人分あるわけですから、残りの250万人分の鶏卵をチンハイとするのか、インドネシアとするのかという2つの議論なのだろうと思います。 

○小田切班長 ほかに何か。

 今、小森先生の意見だと、インドネシアである程度代行できるのではないかと。要するに、プライム効果を期待するということなのですが。

○小森委員 それともう一つは、パンデミックワクチンは一般の住民を守るためのワクチンなのですね。特に子供さん、あるいはまた長い間我々を引っ張ってくださった御高齢の方々を守ると。プレパンデミックワクチンは、基本的に健康であって、国民を守るための方に使用されるワクチンでありますので、そういう意味では、一層無駄が許されないということも大事だと思うのです。そういったことを総合的に考えますと、国民の方々に十分な説明ができるのであれば、安全に安全に安全を重ねるというのは、重要性はそれに比べるとちょっと低いのかなという印象を持っていますので、インドネシア株と。

 そして、当面は鶏卵のものが750万人分続くわけですが、そのことについては、先生がおっしゃられたように、それをプライミングとしてブースター効果を狙うということがありますし、その後、それがなくなるに従って、そのほかのさまざまなデータ、いろんなものが今後また出てくると思いますけれども、細胞培養のワクチンでいけるということであれば、さまざまな観点から国民の方々に十分説明できると思いますので、インドネシアという決定を私は支持をしたいということです。

○小田切班長 どうぞ。

○坂元委員 鶏卵の250万人分というのは、先ほどもう買ってしまったからという話でしたが、ただ、もちろん無駄ということは避けなければならないのですけれども、国民に説明するときに、もうこれ、買ってしまったから仕方ないというのは、多分通用しない説明かと思います。どこから考えてもベストなものを選ぶということで、鶏卵の250万人分をそういう点から説明したときに、買ってしまったから、とりあえずこれで議論するというのが通用するかどうかというところもちょっと考える必要があるのかなというふうに思います。

○小森委員 ただ、もう既に500万人分の鶏卵のものがありますので。そして、細胞培養ワクチンはN数がまだ少ないと。十分と思えるけれども、N数が少ないという問題点もあって、初めての試みですから、そういう意味で、安全のために250万人分を鶏卵と同様に使用すると。さらに安全な手だてを講じたと。こういう説明もあるのではないでしょうか。

○小田切班長 いかがですか。

 出てきている意見の多くは、基本的にはプライム効果が期待できるインドネシアに絞り込んで、卵の製造も細胞の製造もその1本でという意見が出てきていますが、ほかに何か。別な意見ありますか。どうぞ。

○信澤委員 繰り返しになりますが、今まで出ているデータというのは、あくまでもワクチン株に対するデータであるというのが少し不安であるというのと、プライミング効果イコール3回接種の結果。イコールというか、3回接種の結果、プライミングの結果を見たというだけであって、実際に感染したときにどれぐらい防御できるのかというのを考えますと、インドネシアに統一するということは不安だという気がします。

 鶏卵ワクチンとして、順番どおりチンハイを備蓄して、細胞培養ワクチンとしては、データはありませんけれども、今年度、順番ですので、チンハイ株を細胞培養ワクチンでつくっていただいて。ASO3入りのを。臨床試験として、チンハイ株での臨床試験をN数をふやして行っていただくということでも交叉性は出るのではないかと思いますが、議長の意見はいかがなのでしょうか。

○小田切班長 私の考えとしましては、プライム効果があるというのはわかったのですけれども、基本的にプライムは大事でありますが、できるだけフィットしているものを準備しておく必要があるだろうと。

 今のところ、細胞培養に切りかえて、ASO3という新しいアジュバントを使うと交叉性がかなり広がるというのはあるのですけれども、情報としてはまだ十分ではないというふうに思います。

 そういう意味で、今回の備蓄というのは、特に今、リスクが結構高いクレード2.2を欠落させるというのは余りにも危険だというふうに思いますので、私としては、クレード2.2から選びたいというふうに思いますけれども。

○庵原委員 発言してよければ、私は、インドネシアで十分だという一言で終わります。

○小田切班長 いかがですか。

 今、完全に意見が割れていますけれども。どうぞ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 今、データが不十分ですとか、情報が十分でないという部分については、例えば今後調査・研究でデータを蓄積して、今回これでとりあえずインドネシアということで進んでいくけれども、それで未来永劫見直さないということではなくて、足りない部分のデータについては、今後検証しながら、何らかの研究を進めながら補完していくというようなことではいかがかなというふうに事務局としては思います。

 慎重な御意見としては、データの不足なり情報の不足という点を懸念されていると思うのですが、当面の備蓄の実行としては、御意見をいただいたような、例えばインドネシアに絞った形でやっていくのだけれども、当然懸念のある部分については引き続き研究をしながら、必要があれば、もう一度その内容を新たな知見を踏まえて見直していくという選択肢もあるのかなというのが、素人ながらの意見なのですけれども、いかがでしょうか。

○小田切班長 結論が割れていますので、各委員の票決をとるというのも一つの考え方かと思います。

 今、出ているのは、インドネシアに置きかえてこれをやると。もう一つは、流行の状況を踏まえれば、クレード2.2のチンハイか、もしくはその後継の新しいやつで備蓄を継続すると。このどちらかになると思いますけれども。

○庵原委員 3つ目がありますね。卵はチンハイだけれども、細胞はインドネシアで十分だと。結局、その3つのうちの1つです。

○小田切班長 3つですね。

 では、そろそろ決めたいと思います。1人ずつ委員から聞いていきたいと思います。

 庵原委員。

○庵原委員 私は、先ほど言いましたように、インドネシアで十分だと。両方ともインドネシアでいったらどうかと。もし卵はチンハイだというのだったら、少なくとも細胞はインドネシアで十分ですよ。鶏卵のデータでも非常にクロスが高いですから、わざわざ変える必要はない。逆に言うと、EB66で一番増殖効率がいい株を使えば、それでいいのではないかと。そういう考えです。

○小田切班長 現時点ではそのデータがまだないわけですね。インドネシアしかないので。

○庵原委員 でも、先生、なかったらつくれというのはおかしいのではないですか。これだけしっかり出ているのであって、新しいのを何でつくる必要があるのですかというのが私の疑問です。

○小田切班長 今、先生がEB66で一番増殖効率のいいやつを選んだらいいかということなので、それに関しては、現在はインドネシアしかないわけですね。

○庵原委員 いや、クロスするということはベトナム株では十分出ていますし。どうぞ。

○小田切班長 それは交叉反応性であって、今、先生が言ったのは増殖効率の話ではないですか。製造効率の話。

○庵原委員 いや、ですから、株は、今回はインドネシアが出ていますから、インドネシアで十分ですよと。将来的には増殖効率がいいので選べば十分いけるのではないですかというのが私の提案であって。

○小田切班長 どうぞ。

○田辺参考人 弊社は、EB66を使って幾つかのH5N1株で増殖性のデータを見ております。具体的にはベトナム株、チンハイ株、アンフィ株、インドネシア株です。最も増殖性がいいのはインドネシアです。最も悪かったのがベトナム。チンハイとアンフィはその間ぐらいというところ。スケールはある程度小さいスケール、限られていますけれども、そういう増殖性のデータはございます。

○小田切班長 ありがとうございます。

 では、小森委員、いかがですか。どうしますか。

○小森委員 先ほど申し上げましたように、信澤委員の懸念も十分理解できるところですが、私は結論として鶏卵、細胞培養ともにインドネシア株という意見です。

○小田切班長 ありがとうございます。

 坂元委員。

○坂元委員 確かに数的にはクレード2.2、資料1の8ページを見ると、非常に多いということで、小田切委員長の懸念は十分理解するところではありますが、決定において、ここの資料にエジプトの、「コミュニティーレベルでの感染拡大のリスクは非常に低い」と明言して書いてあって、こういう資料が出ると、では、インドネシア株はコミュニティーレベルでの感染の拡大のほうが大きいのかという懸念があります。そこが多分専門的な学問と、国民に説明したときに、国民が確かにこれでいいよねという納得性が必要で、コミュニティーレベルでの感染の拡大のリスクが低いと明言してあるのであれば、これを是とするならば、私も小田切先生の懸念は十分理解するところですが、インドネシア株でいいのではないかなというふうには思います。

○小田切班長 ありがとうございました。

 では、多屋委員。

○多屋委員 細胞培養ワクチンについては、インドネシア株を使うということに何も異議はないです。

 卵でふやすのをどうするかということなのですけれども、私は、伊藤先生がお出しになられた11ページの表、やはりすばらしい、こんな調査はなかなかできないと思っていまして、接種3週後、そして3回目の接種前という抗体の動きを見ていますと、チンハイがもしかしたら出てくるかもしれないという話ももちろんすごくよくわかるのですが、やはりインドネシア株の上がりがよいのではないかというふうに私自身は思った次第です。

○小田切班長 そうすると、卵も細胞もインドネシアでいけそうだということですか。

○多屋委員 はい。この11ページを見ていると、インドネシアが一番いいというふうに思いました。チンハイが出てくるかもしれないというところが、もちろんわからないところなのですけれども、そのように思った次第です。

○小田切班長 では、信澤委員。

○信澤委員 チンハイ、チンハイがいいと思います。

○小田切班長 それでは、この会での大多数の意見というのは、インドネシア株1本に絞れるということ、それから卵の製造も細胞の製造もインドネシア株でいけるだろうというのが大多数の意見ということで、委員長としましても、クレード2.2が欠落するというのは非常にまずいかもしれない。それは懸念しています。しかしながら、この作業班の大多数の意見としては、インドネシアでいくということでよろしいですか。

 では、そういうことでいきたいと思います。

 細胞培養ワクチンと卵の製造の比率というのは、事務局のほうで決めるということでしょうか。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 卵のほうは限られていますので、250はそれでいきたいと思います。

 あとは細胞をどのくらい買うのかというあたりについて、何か御意見があれば。今、鶏卵培養法で500万人分ございます。このたび250万人分は鶏卵培養法でいくので、合わせて750万人分のインドネシア株というのがございますが、1,000万に満たない部分がございます。そこの部分を埋める形で細胞培養法をすればいいのか、細胞培養法でも1,000万人ぐらい持っておいたほうがいいのかという点についてはいかがでしょうか。

○小田切班長 どうぞ。

○小森委員 細胞培養法をそのまま1,000万人つくるというのは、国民への説明が大変難しいと思います。今、さまざまな問題があって、委員長、また、信澤委員がおっしゃられたような懸念が生じつつも、基本的にプレパンデミックワクチンは、健康な成人に打つワクチンです。子供さんや御老人、あるいは基礎疾患を持っていらっしゃる方に打つワクチンではないという前提のもとで、鶏卵であっても海外発生初期から適切に使用することによって、十分な効果が得られるものと判断したということですので、それで足らざる分について細胞培養法を使用すると。合わせて1,000万人分を確保すると。こういう議論だと思います。

 ただ、もちろん、この先さらなる研究はちゃんと続けていただきたいということですが、今、2年前につくられたインドネシア株を補填するということの考え方なのだろうと思います。

 今回、さらに1,000万人分を鶏卵と細胞培養でつくるのであれば、2年前の鶏卵の500万人分はダブるという話ですね。残りで補填するということではないのでしょうか。

○小田切班長 事務局の考え方、どうですか。現在、インドネシア自体500万人分ありますが、でも、それは来年切れますね。そこまでの間のあれとしては、今、言ったようにダブるので、その比率をどういうふうに考えるかということですけれども、どういう戦略を考えておられますか。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長  案1ということで考えたいと思います。すなわち、今、500万人分ございますので、それに対して、250万人分を今年度は購入し、足りない分を細胞培養法で確保するということになります。

 ○小田切班長 どうぞ。

○信澤委員 ちょっと確認なのですが、今、インドネシア株細胞培養ワクチンで800つくるということは、卵が残っている場合は、卵はほかのメーカーがつくりますけれども、ほとんど化血研で備蓄されたものに頼るということになり、地震とか火山とかも頻繁に起きていますが、つまり、パンデミックとかプレパンデミックワクチン製造に関してはリスク分散させる必要があると思うのですけれども、今、集中して1社にしてしまうということは、問題はないのですか。

○小田切班長 どうぞ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 先の議論として考えておりますのは、細胞培養も卵のやつも同じように考えられるということであれば、半分は細胞培養にして、残りの半分は鶏卵で確保していくという選択肢もあるかと思います。そこは来年度切れるときにまた議論ができればと思います。ここの場でそういうリスクのことを考えると、要するに、今年度は案1という形でいかせていただきますけれども、次年度以降、細胞に絞ったほうがいいのかどうかというのは、次年度また議論をいただきたいと思います。

 また、卵を買うタイミングの前までに、しっかりと議論をさせていただきたいと思います。

○小田切班長 よろしいですか。

○信澤委員 はい。

○小田切班長 では、この作業班では案1でということになりますね。卵と細胞、両方インドネシアでということですね。

 あとどれぐらい時間がありますか。あと15分ぐらいいいですか。

○齊藤新型インフルエンザ対策推進室室長補佐 10分弱かと思います。

○小田切班長 はい。

 多分重要なメッセージだと思うのですけれども、今回、細胞でASO3という新しい乳濁アジュバントというのが使える状況になって、それを使うと1つのクレードで4つのクレードをカバーできるような交叉反応性が期待できるということはもうわかってきましたので、そろそろ国のワクチンのコンポーネントの戦略として、今、卵はアルムアジュバントで、これは交叉反応性が期待できないということがはっきりしていますので、ここの戦略を見直す必要があると思うのです。いわゆるアルムアジュバントから乳濁のアジュバント。これはASO3とは限りません。MF59でもいいと思うのですけれども、こういうアジュバントを入れるというのに切りかえるという戦略の転換は絶対に必要だと。その時期にもう来ていると思うのですが。

 そういう意味で、この作業班から上の会議にアジュバント戦略の見直しを検討していくということを提言したいと思いますが、委員の先生方、何か意見がありますか。どうぞ。

○坂元委員 このアジュバントの戦略を変えるというのは、新型インフルエンザに限らず、全てのワクチンにそういう方向性を考えていくということの理解か、それとも新型インフルエンザのワクチンに限ってなのか。そこはどうなのでしょうか。

○小田切班長 私の考え方とすれば、基本的にはこれは新型だけ。季節性にはアダプトさせないということで考えていったほうがいいというふうに思っています。

 どうぞ。

○小森委員 アジュバントは、特にASO4について、さまざまな社会的、国民的な話題が起こっているところだと思います。だから、もしも提言されるのであれば、新型インフルエンザに対するワクチンについて、アジュバントの有効性が示唆されたと。政府においては、このことについてさらなる研究を望むとか、そういう表現のほうがよろしいのではないかなと。表現ぶりにできれば御配慮いただければありがたいなと。先生のおっしゃる意味は十分理解できるのですが、その点、よろしくお願いしたいなと思います。

○小田切班長 確かに今回のASO3を入れた臨床研究の情報というのは不十分だと思いますので、そこを今後補填して、さらに情報を集める必要があると思いますので、それも並行してやっていってもらいたいというふうに思います。

 大体こういう感じなのですけれども、H5に関してはこれでよろしいでしょうか。

 それでは、駆け足になりますが、次の話題に移りたいと思うのですが。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 すみません。次の会議が1時半からということになっておりまして、申しわけございません。いかがしましょう。とりあえずきょうやっていただきたかった議論の部分とか、今、提言がございましたけれども、そちらのほうはこちらで少し議事をまとめさせていただいて、先生方に確認してもらってということをやりたいと思います。もし別途議論が必要であるとするならば、そこの部分についてはまた別途機会を設けたいと思いますけれども、そういう形でもよろしいですか。

○小田切班長 私は、H5に関しては大体議論はもう尽くしたのかなと思います。この作業班での結論も一応出たと思いますので、ここで締めたいというふうに思いますけれども、それと並行して、H7N9というのも無視できない状況であります。将来的にH7H5と並ぶぐらいリスクは高いと思いますので、こういう備蓄ワクチンのことも考えていく必要があるだろうということで、今、ワクチンの臨床研究が進んでいますので、情報共有ということで、駆け足になりますけれども、説明していただければと思いますが、事務局のほうから、まずどうぞ。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 先生、済みません。別途機会を設けさせていただくということでもよろしいでしょうか。

○小田切班長 わかりました。

 そしたらば、H7の情報共有は別な機会ということでよろしいですか。

○高城新型インフルエンザ対策推進室長 よろしいでしょうか。調整をさせていただいて。

○小田切班長 座長の不手際で時間が結構過ぎましたけれども、それでは、H7は別の機会ということで、よろしくお願いします。

 それでは、一応作業班の全ディスカッションが終わりましたので、これで終了したいと思います。どうもありがとうございました。


(了)

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