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2015年3月26日 第219回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会 議事録

職業安定局派遣・有期労働対策部需給調整事業課

○日時

平成27年3月26日(木)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省 専用第23会議室(6階)


○出席者

(公益代表)鎌田委員、柴田委員、橋本委員
(労働者代表)清水委員、新谷委員
(使用者代表)秋山委員、小林委員、高橋委員

事務局

坂口派遣・有期労働対策部長、富田需給調整事業課長
岩野派遣・請負労働企画官、戸ヶ崎主任指導官、木本需給調整事業課長補佐

○議題

(1)平成24年労働者派遣法改正について(公開)
(2)雇用仲介事業等の在り方について(公開)
(3)一般労働者派遣事業の許可について(非公開)
(4)有料職業紹介事業及び無料職業紹介事業の許可について(非公開)

○議事

○鎌田部会長 ただいまから、「第 219 回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会」を開催いたします。本日の進め方ですが、お手元の次第にある議題 1 2 について公開で御審議いただき、その後、許可の諮問の審査を行います。許可の審査については、資産の状況等、個別の事業主に関する事項を扱うことから非公開とさせていただきますので、傍聴されている方々には退席いただくことをあらかじめ御承知おきいただきたいと思います。議事に入りますので、カメラの頭撮りなどはここまでといたします。よろしくお願いいたします。

 議事に先立ちまして、事務局から報告があると伺っておりますので、お願いいたします。

○坂口部長 本日は議題が幾つかありますが、それに先立ちまして、 1 点御説明いたします。今月の 13 日に閣議決定をさせていただいた上で、この通常国会に提出されました労働者派遣法の改正法案について一部修正を行っておりますので、その経緯等について説明いたします。労働者派遣法の改正法案については、昨年の 2 28 日に当審議会でも御検討いただき、法案要綱の答申を頂いたということで、それを踏まえて昨年の通常国会並びに臨時国会に提出しました。いずれも廃案になりましたので、その件についても報告いたしました。

 その後、年が明けまして、今年の 1 30 日に臨時国会に提出して廃案になった法案について、一定の修正を行った上で来るべき通常国会に法案提出をするようにということで、自民党と公明党の政調会長の間で一定の合意がなされて、厚生労働大臣に申入れがなされたという経緯があります。

 国会への労働者派遣法の再提出に当たりましては、私どもとしては、もともと臨時国会に提出したものが、先ほど申し上げましたように従前に諮問をして答申をいただいたというものですので、そのとおりに提案すると考えておりましたが、今、申し上げましたように与党からの強い申入れがあったということ、それから、また後ほど説明いたしますが、修正の内容についても当審議会での議論を明確化するという内容が中心であって、私どもとしては、昨年、審議会からいただいた、 1 29 日ですが、建議の範囲内であると判断して、再度、労政審にはお諮りすることなく提出いたしました。

 以上が経緯ですが、今回このような形で対応いたしましたが、私どもとしては今後とも労働政策審議会の議論を十分に尊重させていただくということに変わりはございませんので、どうぞ御理解のほどよろしくお願いいたします。資料 1 として、提出しました法案の要綱について配布しておりますので、引き続き担当課長から説明をいたします。

○富田課長 資料 1 に基づきまして、修正箇所について説明いたします。資料 1 1 ページです。三、運用上の配慮です。厚生労働大臣は、労働者派遣事業に係る労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律の規定の運用に当たり、派遣就業は臨時的かつ一時的なものであることを原則とするとの考え方を考慮しなければならないものとすること。今回は、これを規定します。審議会の中では、こういうことが趣旨ですと申し上げていたわけですが、書いております。

4 ページの八、特定有期雇用派遣労働者等の雇用の安定等です。細かい所で言いますと、 5 ページの 1 行目の「厚生労働省令で定めるところにより」という所です。いずれかの措置となっていたものが、「厚生労働省令で定めるところにより」となりました。 ( ) 派遣先に対し、特定有期雇用派遣労働者に対し労働契約の申込みをすることを求めること。建議でも直接雇用の依頼という形で書いております。 ( ) 1 行目の就業の後に括弧があります。派遣先の提供ですが、「 ( その条件が、特定有期雇用派遣労働者等の能力、経験その他厚生労働省で定める事項に照らして合理的なものに限る ) 」ということで、どのような所でもいいというわけではなくて、合理的な範囲の派遣先、就業先の提供をしてくださいということを明確にしました。

8 ページの 5 です。「派遣先は、 4 により意見を聴かれた過半数労働組合等が異議を述べたときは、当該事業所、その他派遣就業の場所ごとの業務について、延長前の派遣可能期間が経過することとなる日の前日までに当該過半数労働組合等に対し、派遣可能期間の延長の理由その他の厚生労働省令で定める事項について説明しなければならないものとすること」です。これは、審議会の中の説明でも派遣可能期間が経過する前までですと申し上げておりましたが、要綱上、条文上も明確にしたということです。以上が本則の中身です。

16 ページの検討です。内容に 2 つ新しいものを付け加えております。一は、 3 年後の見直し規定という、一般的にどの法案でも入るような内容です。二「政府は、一にかかわらず、通常の労働者及び派遣労働者の数の動向等の労働市場の状況を踏まえ、この法律の施行により労働者の職業生活の全期間にわたるその能力の有効な発揮及びその雇用の安定に資すると認められる雇用慣行が損なわれるおそれがあると認められるときは、改正後の労働者派遣法の規定について速やかに検討を行うものとすること」が入りました。それから、その隣の三です。「政府は、派遣労働者と派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する派遣先に雇用される労働者との均等な待遇及び均衡の取れた待遇の確保の在り方について検討するため、調査研究その他の必要な措置を講ずるものとすること」です。これが、与党から御要請があり、新しく加えたものです。

16 ページに戻ります。以前、臨時国会に提出しました法案では施行期日が平成 27 4 1 日となっておりましたが、さすがに 4 1 日では間に合いませんので、今回、平成 27 9 1 日から施行ということとしております。私からの説明は以上です。

○鎌田部会長 それでは、ただいまの説明について御質問、御意見がありましたら、お願いいたします。

○新谷委員 ただいま法案の提出状況についての背景なり考え方の御説明をいただきました。これは、昨年の通常国会と臨時国会で 2 回廃案になったものをまた提出されるということです。その内容については、先ほどありました自民党と公明党の政調会長の合意内容を踏まえて、その部分の修正を行ったということです。私どももこの審議会の中で度々申し上げてきておりますが、派遣の利用可能期間について臨時的、一時的というルールと派遣労働者の処遇については均等待遇が世界標準になっている。この 2 つのルールは EU 、派遣労働指令だけではなくて、お隣の韓国にも中国にも入っている考え方であって、その 2 つのルールがもともと出ていた法案にも、今回の改正法案にも盛り込まれていないということで、世界的に見て非常に奇異な法律になっているということは否めないと思っております。

 また、御説明にあったように、もともと昨年の臨時国会の審議の過程で衆議院厚労委員会の理事会において、与党の公明党の委員から修正案が出されるという前代未聞のことが行われ、今回また自民党と公明党の政調会長合意で条文修正がなされたというわけです。いずれにしてもこれは政党間の話であるわけでして、それが直ちに内閣提出法案として修正されるというプロセスも非常に奇異な感じがいたします。内閣提出法案について労政審の議を経ることなく法案が提出されるということで、労政審とは一体何なのだと思わざるを得ません。

 また、修正された内容については、この労政審の場において、再三再四、私ども労働側がその内容の修正を求めてきたものです。それが、労政審の場では否定されて昨年法案が出ていったわけですが、今回与党から修正提案が出てきて、それがそのまま取り込まれる。これこそ正しく労政審軽視ではないかと言わざるを得ないと思います。

 盛り込まれた修正案について、ただいま御説明いただきましたが、法律案要綱の 2 ページに、「派遣就業は臨時的かつ一時的なものであることを原則とするとの考え方を考慮しなければならないものとする」と、考慮義務が入っております。これは大臣の考慮であって、事業主に対して義務は全然掛かっていないわけです。派遣法の理念規定といいますか、観念、理念だけが入っておりまして、法的な実効性は全くないと言わざるを得ないと思います。

 また、 5 ページにあります、横書きの建議にあって、縦書きの要綱にはなかった部分で、再三再四これを盛り込めと言うことを主張してきた派遣先への直接雇用の依頼についても盛り込まれたわけでありますが、雇用安定措置の実効性という面では、いずれも乏しい。派遣先への直接雇用の依頼については、派遣先には応諾する義務は全くないわけです。もちろん、これは選択肢ですから選択しなくてもいいわけですが。 ( ) に括弧で追加された新たな就業先の提供についても、合理的な内容についての論議はまだ全然深まっていません。例えば、エンジニアの方に倉庫業を紹介するなど、これしか紹介できる仕事がありませんとか、実は時給が半分になるものしか紹介できるものがありませんなどということがあり得るわけで、合理的な範囲について全然論議が深まっていないと思います。

8 ページ、派遣先の過半数労働組合等への意見聴取の時期です。本部会で要綱の論議をした際には、意見聴取の時期については「派遣期間を延長したときは」と過去形で書かれていました。これに対し我々が、延長した後に意見聴取を行うのかと質問したところ、それは派遣期間延長の意思決定をしたときなのだという御答弁があったので、そういうものは一般の国民なりユーザーが読めないということを指摘してきました。この部分について、今回は「延長前の派遣可能期間が経過することとなる日の前日までに」ということで明確化しました。なぜ、そのときにやらなかったのだということを改めて申し上げて、まさしく労政審を軽視しているのではないかと言わざるを得ないわけです。

 論議は国会の場に移るということで、事務局から「労政審の建議を踏まえて」と説明がありましたが、私どもは決してそう思っておりません。これは正しく自民党と公明党の政党の要請を政権が受入れて、中身が変わった形で出ていっている法案です。これは決して労政審を踏まえたものではないということを改めて申し上げておきたいと思います。

1 つ確認したいのは、先ほどもありましたように、今回出ている法律の施行日を 9 1 日に前倒ししたということですが、なぜ、 9 1 日なのですか。 10 1 日ではなくて 9 1 日の理由は何なのか、御承知のように 2012 年改正で、違法派遣における労働契約申込みみなし制度の施行日が 3 年ずれて、その 3 年目を今年の 10 1 日に迎えます。これは、目前に迫っておりますし、国会での論議はどのようになるか分かりませんし、本当にこの通常国会で改正法が成立するのかしないのかも含めて分かりませんが、とにかく 10 1 日の違法派遣の労働契約申込みみなし制度の施行日は、もう目前に迫っています。これこそ本当に現場に混乱がなく施行されるためには、違法派遣の解釈について、労政審において詰めるべき課題が幾つも残っているわけであります。一体、この審議をいつからやるのか、周知の期間も考えれば直ちに行うべきではないかと思いますが、その辺の考え方があれば教えていただきたいと思います。以上です。

○鎌田部会長 では、御質問についてお願いします。

○富田課長 まず、全体につきましては、御質問の形にはなっておりませんが、繰り返しになりますが、私どもとしましては労政審の建議は今後とも最大限に尊重するつもりです。部長からも説明しましたが、私どもとしても、この前の答申に対しては要綱どおり提出と考えておりましたが、今回、先ほども経緯を申し上げたとおりでございまして、与党から強い要請がありまして、そういう形で提出することになりました。

 ただ、あくまでも建議の範囲内ということで、事後報告といたしましたが今後とも私どもとしては審議会の建議、皆様との話合いも十分に尊重していきたいと考えております。その上で、なぜ 9 1 日かということです。これは、正しく新谷委員がおっしゃったとおりで、本年 10 1 日施行の労働契約申込みみなし制度は、平成 24 年の改正で盛り込まれたものですがそれが施行されることになります。これは、平成 24 年改正のときの国会の附帯決議で、いわゆる専門 26 業務の適用が非常に分かりにくいという御指摘があり、また、それを早急に見直せということが、自民党、公明党、民主党からの賛成を得た附帯決議でありましたので、皆様の御審議をいただいて見直しの建議を頂いたということです。

 したがって、それまでに労使間でも非常に解釈が分かれることが多い 26 業務の適用の問題については、早急に見直した上で 10 1 日を迎える必要があるということで、事業主の方の準備期間を含めて 9 1 日といたしました。いつから具体的な中身について、私どもからお示しするのかという御質問ですが、これについては現在、整理しているところであり、できるだけ早急にお示ししたいと考えております。以上です。

○鎌田部会長 よろしいですか。何か追加でありますか。

○新谷委員 建議の内容を最大限尊重してというお話でありましたが、これは繰り返しになりますが、労政審の場で私どもが再三再四主張した内容は全く反映されずに、それが公明党の修正案を踏まえて与党の政調会長合意で、その内容の要請があったということの説明経緯を踏まえれば、労政審での論議は一体何なのかということを言わざるを得ないわけです。「労政審を尊重して」と事務方はおっしゃっていますが、おっしゃっている内容と現実とは全く一致しないわけです。

 今回こういうことになりましたが、実は労働安全衛生法の改正の際にも同じことが起こっております。あのときは、法律案要綱まで全部労政審に確認した内容が与党の法案審査で引っ繰り返されてしまいました。しかもその対象者についても、どのように考えても業界からの圧力を受けて対象者を広げていくということが行われているわけであります。やはり、三者構成の審議会の重さを厚労省として重く受け止めていただきたいと思います。でないと、労政審の仕組みとしてそういうことができるということが常態化してしまったら、我が国の労働法制の論議はどうなるかという危惧がありますので、この内容については重く受け止めていただきたいと思います。以上です。

○坂口部長 今の点については、私どもとしても非常に重く受け止めたいと思っております。今、新谷委員からありましたとおり、私どもの政策決定、法律の提出に当たって ILO 条約の三者構成の原則ということもありまして、労政審できちんと御議論いただいたということを踏まえて提出するという形で、これまでもいたしております。

 今、例で挙げられた案件等があったことは事実ですが、先ほど申し上げましたとおり私どもとしては、今後とも労働政策審議会の御議論を十分尊重してまいりたいということで、きちんと行ってまいりたいと思いますし、実際に法案を提出するに当たりましては、与党の法案審査を経て閣議決定に至るという手続が必要ですが、これは省内全体にわたってですが、労政審で議論いただいたということを十分踏まえて、私どもとしても与党の議員各位にきちんと説明をし、反映されるようにということで今後ともしっかり取り組んでまいりたいと思っております。以上です。

○鎌田部会長 ほかの方は、この点について何か御意見、御質問ございますか。ないようですので、本日の議事に移ります。本日の進め方としては、議題 1 「平成 24 年労働者派遣法改正について」と議題 2 「雇用仲介事業等の在り方について」、事務局からの説明後、それぞれの議題について御意見を頂きたいと思っております。事務局から資料の説明をお願いします。

○木本補佐 議題 1 及び 2 については、お手元の次第の配布資料、資料 2 6 までを御用意しておりますので御確認ください。もし、過不足等がありましたら事務局にお申し付けください。

 資料 2 です。議題 1 2 の両方に関連するものとして用意しております。平成 26 6 24 日に閣議決定されました「規制改革実施計画」です。 (2) 個別措置事項として、 2 つあります。 1 つ目は、労働者派遣制度の見直しです。内容については、労働者派遣制度について、平成 24 年改正法の規定については、施行状況についての情報の蓄積を図りつつ、見直しについて引き続き労働政策審議会において検討を行うというものです。こちらは実施時期が平成 26 年度開始とされております。

2 つ目は、有料職業紹介事業等の規制の見直しです。内容については、健全な就労マッチングサービスの発展の観点から、下記の事項を含め、職業紹介、求人広告、委託募集、労働者派遣等の有料職業紹介事業等に関する制度の整理・統一を含めた必要な見直しを行う。具体的には、 (1) 多様な求職・求人ニーズに対応し業態の垣根を越えて迅速かつ柔軟にサービスを提供することを可能とする制度の在り方、 (2)IT 化等による新しい事業モデル・サービスに対応した制度の在り方、 (3) その他有料職業紹介事業等をより適正かつ効率的に運営するための制度の在り方等について必要な見直しを行うという形になっております。こちらの実施時期は、平成 26 年度検討開始とされております。

 資料 3 です。議題 1 に関連するものです。平成 26 1 29 日に取りまとめられました労働政策審議会の建議の抜粋です。平成 24 年改正法の規定については、施行状況についての情報の蓄積を図りつつ、見直しについて引き続き当審議会において検討を行うことが適当とされております。   

資料 4 です。議題 1 に関連するものです。「平成 24 年労働者派遣法の概要」です。内容については、割愛いたします。

 ここで議題 1 について補足いたします。平成 24 年労働派遣法改正法の規定の見直しについては、先ほどの資料 2 の「規制改革実施計画」及び資料 3 の労働政策審議会建議にありますとおり、労働政策審議会において引き続き検討を行うこととされております。一方で、現在、労働者派遣法改正法案が通常国会に提出されておりまして、今後法案が成立した場合には当部会において施行に向けた議論も必要になってくることから、まず、そちらの議論を優先し、その後に平成 24 年改正法の規定の見直しの具体の議論に入っていきたいと考えております。もし、この点につきまして何か御意見がございましたら、今回いただければと考えております。

 資料 5 です。議題 2 に関連するものです。「雇用仲介事業等の在り方に関する検討会について ( ) 」です。設置の趣旨の部分に、先ほどの資料 2 にもありましたが、雇用仲介事業については、「規制改革実施計画」において、有料職業紹介事業等の規制の見直しについて平成 26 年度に検討を開始することとされております。一方で、雇用仲介事業等については、現状や課題を整理した上で、当部会において御議論いただいたほうが効率的であると考えており、まずは有識者による検討会を開催して、論点整理を行いたいと考えております。 2 の検討事項に記載されている内容については、先ほどの「規制改革実施計画」と同様のものです。

 資料 6 です。議題 2 に関連するものです。「雇用仲介事業等の在り方に関する検討会のスケジュール ( ) 」です。具体的には検討会において決めていただくことになると考えております。現在の事務局としては、第 1 回は 3 月の開催、第 2 回以降は 4 月以降、まずは関係者の方々からのヒアリングを実施するというイメージで考えております。こちらについても何か御意見等がありましたら今回いただきたいと考えております。資料の説明は以上です。

○鎌田部会長 ありがとうございます。それでは議題 1 2 とありますので、 1 つずつ分けて御意見を頂きたいと思います。

 まず、議題 1 の「平成 24 年度労働者派遣法改正法について」、この点につきまして、御質問、御意見がありましたら、お願いいたします。

○高橋委員 私からお配りいただいた資料 3 に関して、 1 点質問いたします。平成 26 1 月の建議の文章に、「平成 24 年改正法の規定については、施行状況についての情報の蓄積を図り」という一言が明確に盛り込まれております。既に平成 24 年改正法が施行されて 2 年以上が経過しておりますが、この間、情報の蓄積ということに照らして、厚生労働省がどのような取組を行ってきたのか、質問いたします。また、次回以降に蓄積された情報をお示しいただきたいと思います。

○富田課長 平成 24 年改正法でございますけれども、平成 24 10 月から施行されておりまして、これについては各労働局で、実際、施行を行っておりまして、私どもとしましては随時、労働局から情報を吸い上げております。労働局のブロック会議などいろいろな場を通じまして、平成 24 年改正の状況については状況報告を求めているというところでございまして、今後についてはお聞きになれてはいませんけれども、当然この平成 24 年改正法の規定の検討を行う際には、引き続き最新の情報を労働局から聴取したいと考えております。

○鎌田部会長 よろしいですか。

○新谷委員 今、高橋委員が御指摘された内容は、私どもも非常に関心を持っております。この改正後の法律の施行状況について、情報を蓄積されていると思いますけれども、もともと派遣法に違反する事業者が多いという認識を、私どもは持っておりまして、本当にこの業界は、コンプライアンスが徹底されていないという認識でおります。

 各労働局が行政処分されている事案も、この間幾つかありますし、公表されていない行政指導レベルで言えば、それこそものすごい数の事案があるのではないかと思います。表に出ている情報は情報で分かりますけれども、行政処分に至らない行政指導段階の情報の開示についても、個別の企業名などは当然言いませんけれども、どういった違反があったのか、特にこの改正を巡っての違反内容について、いずれかの段階で、この労政審においても情報の開示をしていただきたいと思います。

 特にマージン率の開示等々の平成 24 年改正で行った部分、特にこれは非公開の本部会で、毎月許可申請の審議をしておりますけれども、 50 %を超えるようなマージンを予定されている新規の事業者が何件も出てくるわけであります。それらは労働市場の中で職業紹介など需給調整機能を担う事業者として、本当に淘汰されていくべき対象だと私は思いますけれども、やはりきちんと情報が開示されないといけない。開示義務が今回出ているわけですから、それらの違反等々についても開示を頂きたいと思います。

 それと、この資料 3 (2) に日雇派遣の労働災害の件について書かれてあって、その発生を防ぐということが、これは安全衛生分科会の話かと思いますけれども、実はこれはデータがないと分からないわけであります。第 12 次の労働災害防止計画、国の計画の中にもこの情報把握というのが、国の方針として盛り込まれているわけであります。策定してからもう 3 年以上たちますので、一体、情報の蓄積が本当はどうなっているのか。多分、システム上、これはできないはずなので、手で 1 件ずつ調べるしかないなのですけれども、その蓄積をやっておかないと、この審議は当然できないわけであります。労政審の建議は去年に確定している内容でありますから、当然調べておられると思いますけれども、是非その情報開示をしていただきたい。

 この日雇派遣については、 2012 年改正は、当時の民主党政権での改正内容だと喧伝されているのですけれども、ところがこれは、もともと 2008 年にリーマン・ショックが起こったときに、当時の与党の自民党と公明党のプロジェクトの中から出された内容をもとに、 2008 年改正で、当時の自公政権のときに出された内容であります。世の中的に誤解されていて、それはいいとしても、ここに書かれている内容についての検討の基礎となるデータの蓄積をお願いしたいと思います。

 それともう 1 点、自公の修正が加えられた中で、検討という項目の中に「派遣労働者と派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する派遣先に雇用される労働者の均等な待遇及び均衡のとれた待遇の在り方について検討するため、調査研究その他の必要な措置を講ずるものとする」という附則の解説文が追加されているわけですね。もちろんこれは法改正事項なので、国会での論議に委ねることになるわけでありますが、先ほどの論議の経過を見ても分かりますように、もともと与党からの要請を政府として受け入れ、その判断を持って内閣提出法案にこれを盛り込んだということであれば、これは今後の検討の中で、均等、均衡待遇の検討を当然やるという意思を決定したものだと思いますので、早急に検討していただきたいということを意見として申し上げておきたいと思います。以上です。

○鎌田部会長 この点について事務局からどうぞ。

○富田課長 今現在、新谷委員から、情報の蓄積に当たっては、単なる数字だけではなく、もう少し定性的なようなものも、開示できるようにするべきだろうという御指摘を頂きました。これは前に当審議会でも、労働局でこういう声が寄せられていますよというのを、一度開示したことがあったかと記憶しておりますけれども、そういったことも参考に、単なる数字というものではなく、こういうものがありますということは、少し工夫をさせていただきたいと考えております。

 それから、日雇派遣の安全性の話につきましては、安全衛生部とよく連携して、審議に耐えられるような資料を作成していきたいと考えております。

 それから 3 点目の均等、均衡待遇に対する調査研究、これは先ほどの検討の所の第 3 項に書いてありますけれども、これも法案が成立した暁には、これは政府の義務になるわけでございますので、しっかりと調査研究をして政策のほうにも結び付けていきたいと考えております。

○新谷委員 課長の最後の答弁ですが、それは本当にそうなのか。要するに、この労政審の中で決定されたものとして、この検討事項が入ったということであれば、それは国会での論議に委ねて、その成立後に政府の義務として行うということは確かに言えると思います。

 ところが先ほど説明の通り、これは与党の政党の合意事項を、政府が取り組むと決断して内閣提出法案に盛り込んだわけです。もちろん法案は国会での審議に委ねることになりますが、その前の段階として、政府として閣法として修正して提案をするということを意思決定したわけでありますから、通常の法案提出のプロセスとは違うということです。政府として、検討を進めると自らが判断したことでありますから、今の答弁ではちょっとおかしいと私は思います。

○富田課長 少し修正いたします。もちろんこれは、予算委員会などで総理のほうからも調査研究を進めますと、既に答弁しておりまして、政府としては調査研究を進めていくという意思ではおります。

 もちろん条文に書いていることについては、国会の御議論が必要になってくるわけですけれども、私どもとしては今、新谷委員の御指摘のとおり、法案の成否に関わらず、調査研究はするつもりでおります。

○柴田委員 私も情報の蓄積というのはすごく重要だと思うのですが、各地方に情報の蓄積の仕方を委ねているのかというところに、若干、調査している者として気になるところがありました。あとから整理することを考えると、どういうフレームで情報を蓄積するのかというところを整理して、現場の担当者に教えておかないと欲しい情報が収集できない可能性が出てくると思います。それをなさっているのだとは思うのですけれども、その中で新谷委員がおっしゃったように、指導や違反があったものというのを事例研究するとか。あともう 1 つは、多分、法律が分かりにくいとか、誤解されやすいという意味では、どんな質問があったか、どういう質問に対して、どういう答えを出してきたかなど、整理すべき項目を明確に決めておく必要があります。現場はとてもお忙しいし、地方によって多少、差異もあるかと思います。つまり、その地域では当たり前のような質問でも、他の地方では当たり前ではない所もあると思います。

 ですから、多少、情報蓄積に当たっては、フレームと具体的な項目を明確にして指導なさって、あらかじめ類型化できるように、本省で整理しておけば、委員としても後から整理したものを見せていただくときに、すごく分かりやすいと思います。なさっていることかもしれないので、申し訳ないのですが、ちょっと感じましたので、申し上げました。

○富田課長 もちろん柴田委員がおっしゃったとおり、自由に御報告いただいたのでは、私どもも統計的に処理ができませんので、もちろん各労働局に報告を求めるときは、フォーマットを定めた上でやることは、当然想定しております。

 更に今おっしゃったような法律は分かりにくいという生の声が、ひょっとしたらあるかもしれません。それが分かるのは、やはり現場で接している職員の方が一番よく分かっておりますので、そういう方については、先ほども言いましたけれども、ブロック会議ですとか、あるいは担当者が本省に来ていただくということもやっておりますので、そういった中で生の声を吸い上げていきたいと考えております。

○柴田委員 ありがとうございます。

○新谷委員 今、柴田委員の御発言を伺いまして、もう一点、申し上げておいたほうがいいと思う点があります。久し振りに公開の需給部会でありますけれども、当然毎月、許可諮問の案件は審議をしているわけでありまして、その際にもこの三者の中で、共通認識になっていると思いますけれども、いわゆる行政処分の量刑の問題であります。

 非公開の論議の中でも、事務局からも御答弁頂いていますけれども、今回見直し検討の項目が出てきていますので、この点も忘れなく入れるべき思って、今、発言しています。

 行政処分に係る事案については、非公開の中でも、公開資料に基づき論議していますが、量刑、つまり行政罰の処罰の内容は、もちろん行政の裁量に委ねられているわけでありますけれども、事務局からは過去の先例に従って軽重を決めているという御発言をずっとされています。ただ、私どもはこの三者構成の中で論議している中で、やはり軽過ぎるのではないかということが三者の共通認識ではないかと思っています。

 特に、確信犯的な二重派遣とか多重派遣のような内容について、派遣会社がそれを違反と知りながら関わっている案件について、行政罰が科されても、 2 週間後にはまた営業再開してしまうような事案が幾つか出てきています。事務局のほうからは、過去との継続性、連続性もあるので、なかなか急に変えられないという御発言もあったかと思います。しかしやはり与えられる行政罰が軽過ぎるという認識は三者の共通認識であると思いますので、この三者での論議の中でも意見を申し上げているところでありますので、その点についても是非、検討の項目の中に入れておいていただきたいと思います。以上です。

○富田課長 もちろん新谷委員がおっしゃったことは、労側のみならず、公益側、あるいは使用者側からも同じような意見を頂戴しておりまして、非公開の場では私どもから、今、新谷委員が言われましたとおり、過去との継続性がありますので、何もなく見直すことは困難なのですけれども、この制度見直しの議論の過程では、他の制度では処分がどうなっているのかとか、あるいは行政処分の在り方を見直すについては、どういう法的な観点が必要なのかというのは、制度改正の見直しの中で、当然、議論するべきことだと思っておりますので、そういった中の 1 項目には当然、入るものと考えております。

○鎌田部会長 その他ございますか。ないようですので、それではこの件につきましては、今、この部会において出されました様々な意見を考慮に入れつつ、事務局の提案のとおり進めるということでよろしいでしょうか。

                                    ( 了承 )

○鎌田部会長 ありがとうございます。それでは続きまして、議題 2 の「雇用仲介事業等の在り方について」、御質問、御意見等ありましたら、お願いいたします。

○新谷委員 雇用仲介事業等の在り方に関する検討会を設置されていくということで、もともとこれは規制改革会議から出された計画に基づいて、平成 26 年度中に検討を開始するという背景があり、検討されるということであります。

 この検討項目に書いてあります求人広告とか職業紹介、求人広告、求人票も含めてということでありますけれども、これらに記載された内容、特に労働条件の内容が、現実の労働契約と不一致である、要するに、虚偽の表示がなされているという事案が幾つか出てきております。これはやはり、これから初めて社会に出ていく若者が、そういう形でだまされて職業に就いて、企業社会を信じられなくなって引きこもってしまうというケースもあるわけで、私ども連合としても、この点は非常に重要なテーマだと思っております。

 私ども全国 47 都道府県に地方連合会を持っておりまして、そこで、電話での労働相談を受け付けております。昨年の 12 月に就活応援ホットラインというものを行い、就職活動でのトラブルについての労働相談の受付をしました。全国で 430 件ほど相談を受けましたが、やはり虚偽表示の問題というのが現実の問題としてあるわけです。

 それで、お聞きしたいのは、求人票や求人広告に記載されていた労働条件が虚偽であった場合、今現在ではどういったことが行政としてできるのか、あるいは法律的には何ができるのかということを教えていただきたいと思います。

○富田課長 虚偽広告や虚偽のある求人票の問題でございますけれども、現在の規定におきましては、労働者の募集を行うもの、求人広告や求人誌、新聞広告などありますけれども、それに掲載するのに対して、職業安定法で、明示項目とかいうものがありますし、それから誇大な広告、誤解を招くようなものにしてはならないとあります。そういった規定がありまして、労働者の募集を行うものに対する規制が、まず 1 つございます。

 一方で、職業紹介事業者につきましても、これは求人票という形で開示をすることになりますけれども、これも労働基準法と似ているのですが、労働条件の明示という項目がございますので、そこで適正な明示をしていただく必要があるというものが、現行法の規定の内容でございます。

○新谷委員 今度国会に出ていく勤労青少年福祉法の改正法の中に、ハローワークでの求人票の受付についての改正が盛り込まれるということは聞いております。申込みの誘因と、実際の労働契約の締結のずれがあったときに、労働者が今何をできるかというと、多分、訴訟で司法判断を求めるしかないと思うのです。

 そこに今、行政の関与の話がありましたけれども、それをもう少し強化しないと、司法判断を求めると言っても、これは素人ではできませんし、代理人を付けると訴訟費用は結構掛かります。ですから本当に、行政の段階、入口の段階で、こういった虚偽表示の問題というものをシャットアウトできるような仕組みを作っておかないと、信じて入ってみたら中身が全然違っていたということが、現実に、もう幾つも起こっておりますので、是非この検討が始まるということであれば、この問題は非常に重要な論点になると思いますので、この点について十分な検討をお願いしたいと思います。

○富田課長 この有料職業紹介等仲介事業の在り方については、将来的には労政審のこの需給制度部会の場で御議論いただくことになると思っておりますし、今、新谷委員から御指摘いただいた事項についても、当然、有識者会議の構成員の皆様にも共有いただいて、検討の一つの項目で御議論いただきたいと考えております。

○鎌田部会長 私からもちょっといいですか。よく私も分からなくてお聞きするのですけれども、今度の雇用仲介事業等の在り方というのは、基本的には資料 5 の下のほうに書いてある職業紹介事業、労働者供給事業、今現在は労働組合のみが行っておりますが、あとは労働者募集と、いわゆる仲介事業に関わる様々なサービス、あるいは在り方についての検討ということで、今、新谷委員が青少年雇用促進法との関連で、いわゆる、事業主より求人企業が出される求人の内容についての問題もあるのではないかという御指摘だったと思います。

 そうすると、雇用仲介事業はもちろん、求人票を踏まえて、更にそれを仲介しながら行う事業ということですので、おそらく求人企業、仲介事業、それから求職者と三者出てくるわけで、仲介事業の問題というのはおそらく求職者が仲介事業の求人票を見て、そこがおかしいではないかとなったときには、それは仲介事業の問題でもありますし、求人企業の問題でもある。二つの問題があって、その辺も総合的にも見て、検討してほしいという御趣旨ではないかと思います。

○富田課長 先ほど私が申し上げたのは、現行法がどうなっているのかという御質問でございましたので、現行はこうなっているということだけを申し上げたのですけれども、当然、今、部会長がおっしゃいましたとおり、もちろん求人広告にしても、媒体自体がどうなのかという関与の在り方が、現行は求人を出す人に対する規制だけあって、求人広告自体に対する規制がないという状況になっております。ですからそれが虚偽求人などを世の中に出していくという観点で、どうなのかというのは、当然、その在り方については皆様の御意見を賜りながら、検討していくテーマではないかなと思っております。そこは当然、ですから求人者、仲介者、それから求職者、それぞれの観点から見て、御議論が必要と思っております。

○鎌田部会長 よろしいですか。あと、この点について、ほかに御意見はございますか。ないようですので、それではこの点につきまして、事務局の提案のとおり、進めていただくということでよろしいでしょうか。

                                     ( 了承 )

○鎌田部会長 ありがとうございました。それでは、そのように進めていただければと思います。

 それでは、公開部分に関わる議題 1 2 についての議論は、以上といたします。議事録の署名は清水委員、秋山委員にお願いいたします。事務局から連絡事項はありますでしょうか。

○木本補佐 退席される方々に御連絡いたします。傍聴者の方々は、坂口部長、代田課長、委員の随行の方が退席した後に事務局の誘導に従って御退席ください。

                                  ( 傍聴者退席 )


(了)

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