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2015年5月13日 第2回雇用仲介事業等の在り方に関する検討会

職業安定局派遣・有期労働対策部需給調整事業課

○日時

平成27年5月13日(水)
10:00~


○場所

厚生労働省共用第8会議室(19階)


○出席者

委員

阿部座長、安藤委員、大久保委員、竹内(奥野)委員、松浦委員、水島委員、水町委員

事務局

坂口派遣・有期労働対策部長、代田企画課長、富田需給調整事業課長、
岩野派遣・請負労働企画官、吉田需給調整事業課長補佐

○議題

雇用仲介事業者からのヒアリング

○議事

○阿部座長 ただいまより第2回雇用仲介事業等の在り方に関する検討会を開催します。本日は職業紹介事業者からのヒアリングということで、職業紹介事業者の皆様に御出席いただいております。本日はどうもありがとうございます。今回は個別の会社に関わることでもありますので、一部公開、その他の部分については非公開とさせていただきたいと思っております。

 委員の出欠状況や資料の確認と合わせて、御出席いただいている方々の紹介を事務局よりお願いいたします。

○吉田補佐 需給調整事業課の吉田と申します。本日はよろしくお願いいたします。

 まず委員の出欠状況です。水町委員からは御欠席の連絡を頂戴しております。

 本日の公開部分のヒアリングに対応していただく職業紹介事業者の方々を御紹介申し上上げます。株式会社ナースパワー人材センター東京支所長の佐野様、同福岡支所長の吉田様です。続いて株式会社ビー・スタイルの常務取締役の宮内様です。株式会社ライフケアーサービスセンター代表取締役社長の飯田様です。株式会社ケアフレンドモリタ家政婦紹介所代表取締役社長の奥村様です。

 続いて、お手元の配布資料について御確認させていただきます。議事次第、座席表に続き、資料1は前回の議事概要、資料2は株式会社ナースパワー人材センター様から御提出を頂いている資料です。資料3は株式会社ケアフレンドモリタ家政婦紹介所様から御提出を頂いている資料です。資料4は株式会社ライフケアーサービスセンター様から御提出を頂いている資料です。公開部分については、以上の4点です。資料に不備等がございましたら、事務局までお申し付けください。

 なお、非公開部分で対応いただく方々と、その資料については、後ほど御紹介させていただきます。

○阿部座長 議事に入りますので、カメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。御協力をお願いいたします。

 先ほど事務局から紹介してもらいましたが、本日は職業紹介事業者からのヒアリングということで、職業紹介事業者の方に御出席いただいております。皆様、本日は大変御多忙のところ、本検討会に御出席いただき、誠にありがとうございます。検討会委員を代表し、私から御礼申し上げます。どうもありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 議事の進め方ですが、まずは御出席の皆様から1企業15分程度のお話を頂きたいと思います。なお、株式会社ケアフレンドモリタ家政婦紹介所代表取締役社長の奥村様と、株式会社ライフケアーサービスセンター代表取締役社長の飯田様におかれましては、お二人で合計15分を目安にお話を頂きたいと思っております。そして、全員からお話を伺った後に、委員からの質疑応答とさせていただきたいと思います。

 早速ですが、株式会社ケアフレンドモリタ家政婦紹介所の奥村様と、株式会社ライフケアーサービスセンターの飯田様におかれましては最後にお話を頂くこととし、それ以外の皆様については、五十音順ということで、まずは株式会社ナースパワー人材センター東京支所長の佐野様と、同福岡支所長の吉田様よりお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○吉田様 おはようございます。ナースパワー人材センター福岡の所長をしております吉田と申します。よろしくお願いします。

 当社のレジュメのとおり、「事業概要」という所で説明いたします。当社は昭和60年に熊本県で許可を得まして、約30年間看護師の紹介に特化して事業を展開してまいりました。書面に書いてあるとおり、全国で家政婦紹介所というのは多数あったのですが、看護師を専門に病院に紹介する会社としては、全国2番目の許可であったと聞いております。

 現在では需要増大に伴い、北は北海道から南は沖縄まで、全13拠点で看護師の職業紹介、就職相談を行っております。現在では紹介部門と派遣部門という形で、2本柱でサービスの提供を行っております。

 提供しているサービスの内容としては、紹介、正職員、常勤、期限付き、パート、派遣の部として紹介予定派遣・産休代替・一般派遣というところで行っております。

 参考までに、3月期ですが、求職者の就業形態の希望として、約半数が常勤、残りの半分が55で、パート希望とアルバイト系の希望者となっております。

 続いて、当社の「ビジネスモデル」というか、当社のコンセプトをお話します。当社のコンセプトは、求職者はいろいろな方がいらっしゃいます。希望もあれば、生活環境、状況が皆さん違いますので、経験も含めて、全ての人が就職できるように支援を行うというのが会社のモットーでやっております。

 そちらに書いていますとおり、当社の場合は病院、医療機関が主として求人者になるのですが、夜勤ができる人とか、スキルがある方が一番求められているのは当然なのですが、片や求職者のほうを見てみますと、どうしても看護職というのは女性の域と言ってはあれですが、女性の職場であります上で、ライフサイクル上、結婚されたり、出産されたり、御主人の転勤であったり、やむを得ず転職をする機会がどうしてもあります。それに伴っていろいろな条件が出てきますので、結婚して出産後に働くとしても、日勤であったり、パートであったりという、いろいろな条件が多く、縛られる方がいらっしゃいます。そういう方は正職員とは違って、結構困難になってくるのですが、そういう人たちも、全ての人が就職できるように支援していこうというのが当社の方針であります。

 それをサービスとして行う上で、そこに書いてある[1][2]をモットーに会社の運営をしております。それは求人者の費用負担を大幅に軽減することで採用率を上げていこうと。それプラス、紹介料の費用負担を軽減することで、求人のバリエーションを増やしましょうと。この[1][2]を行うことで、先ほど申しましたパートとか、労働条件的な弱者と言われている方々も、就職できるような環境を整えていきましょうということで事業を行っております。そのことが、ハローワークさんの補完的役割を果たしているとの評価を受けていると当社では考えております。引き続き、今後も利用料金は上げることなく、低額をキープしてサービスを行っていきたいと思います。

 もう1つ、うちの会社は、もっと求職者、もっと求人者のお役に立ちたいというのをコンセプトとして挙げております。先ほど、いろいろな紹介をすることで、全ての方が就職できますようにということでやってはいるのですが、もう1つのやり方として、職員、コーディネーターのそれぞれが学習、勉強し、一人一人の求職者に合った選択肢を提案して、行っていきたいと思っています。

 スタンスとしては、立場は上でもなく下でもなく、あくまでもパートナー。「一緒に仕事を探しましょう」を合言葉に、ベストマッチングを実現するお手伝いをしていきたいと思っております。

 続いて、「適切なマッチング手法」という所でまとめさせていただきました。当社としては創業以来30年、ずっと一貫して以下のことに取り組んできております。[1]から[8]まで挙げています。[1][2]は先ほど説明しましたので、省略します。

[3]は、医療業界に特化した、看護職に特化しておりますので、当社の職員、コーディネーターと呼んでいますが、就職の相談力を上げるということで、独自の職員研修を行っております。それの理解度を確認するために、年2回から3回のナレッジテストというのを行い、職員のレベルアップに努めています。職業紹介をする上で、当然ながら適材適所にマッチングしていくために、当然、看護師の力量把握、スキルチェックというのも行っております。今は13支所を有し、全国の求職者に対応しております。

30年の歴史、実求人が38,000件と多数ありますので、看護師、求職者にとっては、選択肢が拡大されていると思っております。

[8]は、新しい働き方として、「応援ナース」という当社独自に開発したものを、離島、へき地、都市圏の看護師が不足している地域に労働力を提供しております。

○佐野様 続いて、株式会社ナースパワー人材センターの東京支所の佐野と申します。よろしくお願いします。

 まず、「行政に対する要望」としてまとめさせていただきました。看護師紹介ビジネスをめぐる問題と背景です。先ほども説明がありましたとおり、看護師の多くは女性が占めることから、結婚や出産といったことで、離職率が非常に高い職業です。常に医療機関にとっては、補充をしなければならない。この資料に紹介料が年収の数十%」と記載がありますが、看護師確保のための紹介料金としては、病院の経営上かなりの大きな負担であるということがあります。

 一方、看護師の紹介、就職活動は、ネット社会になり、パソコンやスマートフォンなどで求人情報を集めるようになったわけです。おおよそ約9割がネットで検索をしている状況です。そのネット上では、不適切な広告により紹介会社への登録を誘導するような広告で、検索のトップページは埋め尽くされています。そのため、病院への直接応募が著しく減少し、紹介会社経由で看護師を確保せざるを得ない状況となっています。そこで、諸々の紹介料に対するトラブルが発生している状況です。

 問題点としてはいろいろありますが、求人先の不満としては、高額な紹介料を払わないと看護師は来なくなった。返金をめぐるトラブルということでは、高額な紹介料を払ったのに看護師が短期で退職した。おとり広告などと言われますが、ネットに記載された希望求人先に登録したところ、求人は終了したと言われて、ほかの求人を紹介された。これらは実際にはその求人がなく、他の求人へ誘導しようしているわけです。

 看護師の不満としては、就職先に退職を申し出たところ、「高い紹介料を払っているのだから」と退職をさせてくれない。同じ[3]の現象で、ネット広告では全国の病院を表示し、全て求人があるかのように装って看護師の登録を誘導しています。また、ネット広告は根拠のない業界ランキングサイトなるものがあり、悪質な広告表現、例えばハローワークやナースセンターといったワードで、転職を誘導しています。 続いて、我々は返金のトラブルを回避するため、紹介料金の徴収方法を分割にすべきではないかと考えております。現在の紹介料は届出制となっておりますが、平成11年までは上限制というものがあり、月収の10.8%を6か月分徴収していたのですが、そこから規制が緩和され、現在は届出制となっていますので、当社としては分割にしてはどうかと思っております。

 ここに記載したとおり、ネットで検索すると、看護師求人、転職、募集の文言が上位を占めるわけなのですが、このキーワードを検索した場合、トップページの画面の上位5件ぐらいと、その右側の10件ぐらいはスポンサーサイトと呼ばれる広告枠があるのですが、この検索順位というのは、1クリック当たりの単価を高く入札すれば上位に示されます。つまり、お金を払って入札すれば上位に挙がるということになるわけです。

 ここで、非常に不適切な広告表現があふれています。例として、業界ランキングサイトという有料の職業紹介のランキングサイトなるものがあるのですが、そこに順位を付けるわけです。例えば1位から5位までランキングがあるとして、1位の会社というのは、登録者がそのサイトから入ればそのサイトの運営者に幾らか手数料を払うという制度で、その手数料単価が高い会社が1位になるわけです。紹介会社の順位付けをした、アフィリエーターと言われる運営者の広告枠です。それから求人件数の表示です。先ほど申しましたとおり、全国の病院リストを然も求人があるかのように掲載して誘導しています。そして、ハローワークとか看護協会、ナースバンクなどの関係のない団体名を広告に記載して誘導をしています。このような状況がありますので、業界の健全化に極めて重要な部分だと考えられますので、不適切な広告を根絶していかなければならないと考えています。 最後になりますが、平成20年に起こったリーマン・ショックで、多くの大手の人材ビジネス会社が、この業界に活路を求めて参入してきたわけなのですが、このことにより、経営基盤の弱いところが淘汰され、既に寡占化が進行しています。その理由は、大手人材ビジネス会社の参入に伴い、看護師を確保するために広告費用の大幅な高騰というものがあります。弱小企業は膨大な広告費用に耐えられず、撤退を余儀なくされる。大手は、広告に年間に数億から数十億といった経費を投じており、検索の上位を競争入札で奪い、今は看護師の争奪戦が行われている状況があります。

○阿部座長 ありがとうございました。

 続いて、株式会社ビー・スタイル常務取締役の宮内様よりお願いしたいと思います。

○宮内様 おはようございます。資料がないので口頭で失礼させていただきます。私ども株式会社ビー・スタイルは2002年の設立で、ただいま13期目を迎えております。

 幾つか事業があるのですが、主な事業領域が2つあり、1つは、主婦向けの人材サービス事業です。もう1つは、主に若手の女性向けの人材紹介、紹介予定派遣サービス事業をやっております。

 まず、主婦向けの人材サービス事業ですが、我々の中で「しゅふJOB」というブランドを使っており、このしゅふJOBブランドの中で、求人媒体、人材派遣、人材紹介のサービスを行っております。

 主婦というと女性のイメージが強いのですが、全体の12%は男性の主夫という方もいらっしゃいますが、99%ぐらいは女性の方々が対象です。主婦の中でも、育児と仕事を両立したいという「両立派」と呼ばれる方々ですが、希望としては、週のうち2日から3日の勤務であったり、1日が56時間の、いわゆるパートタイムと呼ばれるようなお仕事を希望される方がほとんどです。

 求人職種に関しては、主にオフィスワークの求人職種を扱っているのですが、近年は主婦の方でも、いわゆるITエンジニアの方であったり、広報の方であったり、財務の方であったり、非常にハイスキルな方々もパートタイムで働こうという方が増えてきており、そういった専門職の方々に対しての求人紹介も行っております。

 近年の特徴としては、在宅で働く方々、及び地方の方々のお仕事も増えております。在宅は、特に半数以上が地方の方々がお仕事をしてくださっており、主にインターネット関連のお仕事を自宅でしていただいているという形です。

 いわゆる30代から50代のM字カーブと呼ばれる就業率が下がる部分を解消していくために、そちらの事業を行っています。

2つ目の若手向けの人材サービスですが、特に20代半ばぐらいの第二新卒と呼ばれる方々を対象としており、社会人としてのキャリアが豊富ではないので、通常の人材紹介会社等ですと、レジュメで落とされてしまうという傾向があるので、そういった方々に、研修制度に力を入れて、働きながらスキルアップをしていただこうというところで、紹介予定派遣のサービスというのを積極的にあっせんしているという状況です。実際に就業いただきながら、大体月に1回程度、弊社に来社いただき、研修を受けていただいたり、いろいろディスカッションをしていきながら、正社員でのキャリア構築を目指していくという形です。

 近年、ワーク・ライフ・バランスに積極的な企業様を我々のほうで独自に認定させていただき、女性が働きやすい企業というところに関して、豊富な情報をもってマッチングをしているというのが特徴です。

 次に、我々のビジネスモデルです。お客様として多いのは、主に首都圏のIT系の企業様であったり、アウトソーシング、ベンチャー系の企業様です。こちらの企業様は、やはり優秀な人材を採用していこうと考えたときに、昨今非常に売り手市場というか、人が採用しづらい状況ですので、女性の活用に非常に積極的な企業様というのが、IT系、ベンチャー系の企業様に多くいらっしゃいます。

 ビジネスとしては、人材に投資された上で、どれぐらいの効果を発揮するのかという、労働生産性の向上というのを1つ提供価値に置いており、実際に今までに比べてどれぐらい価値が向上したのかというのを導入後にお聞きしているのですが、平均で約30%ほど生産性が上がっています。特に主婦に関しては、短時間で効率的に働いてくれるとか、今までのスキルを即戦力で活用してくれるというところで、非常にお客様から評価を頂いているビジネスです。

 あとは、昨今は先ほどのいわゆる専門職、例えばITエンジニアといった、求職者が不足している部分に関しては、時間を短くして、経験のある主婦を活用していこうというような新しい取組も、徐々にお客様のほうに浸透しつつあるかなという実感を持っております。

3つ目のマッチングに関してです。特に女性に関しては、通常の勤務条件であったり、お給料、仕事内容というのも、もちろん重要なのですが、それに加えて、ライフスタイルとうまく両立できるかどうかであったり、将来について、例えば出産、育児に、うまくライフスタイルに合わせて長く働けるかどうかとか、かつ、そういうロールモデルになる先輩社員がいるかどうかといった情報というのは非常に気にします。仕事探しの軸というのが条件面以外の部分の、環境であったり、会社の考え方というところに対してマッチングを図っているという状況です。

 あと、主婦の場合ですと、日数、時間、場所など、先ほどと重複しますが、ライフスタイルを認めてくれるかどうかというのが結構重要なキーでして、いわゆる雇用形態、派遣だから嫌だとか、パートだから嫌だとか、どうしても正社員でなければいけないとか、そういう要望はほとんどございません。自分の働きたい環境があるかどうかというところを気にするという状況です。

 最後に、おこがましいのですが要望を言わせていただきますと、重複しますが、特に主婦の方々で言いますと、あまり雇用形態にこだわりがないもので、現行法ですと派遣、紹介、求人媒体、それぞれデータベースを分けて、我々もそれぞれのデータベースに御登録いただいてという手間を掛けています。多くの主婦の方々でいくと、雇用形態よりも自分の希望に合った仕事を探したい、ビー・スタイルの中で見つけたいというような御希望を頂く場合が多いので、現行の状況よりもシームレスにお仕事を御紹介できるような制度があるといいなと思います。個人の方に合った働き方を数多く御紹介できるような仕組みがあればいいなと思っておりますので、この辺に関して御検討いただければ幸いでございます。

○阿部座長 ありがとうございました。続きまして、株式会社ケアフレンドモリタ家政婦紹介所代表取締役社長の奥村様、それから、株式会社ライフケアーサービスセンター代表取締役社長の飯田様よりお願いいたします。奥村様、よろしくお願いします。

○奥村様 私、奥村と、こちらの飯田さんは家政婦紹介所をやっております。提供サービスと、どういうことを提供させていただいているか、あるいはマッチングのためにどういう工夫をしているか、あるいは特殊性、これを私のほうから御説明いたします。最後に飯田さんのほうから要望を説明させていただきたいと思います。

 まず私ですが、千葉市で家政婦紹介所をしております。主な取扱職種は家政婦で、ごく一部、看護師があります。先ほど看護師の紹介の方のお話がありましたが、大体、年齢が75歳ぐらい過ぎてくると、私どもの守備範囲に入ってくるかと。施設でバイタルを取ったり、入浴の可否判断をしたり、そういう仕事をしているケースがごく僅かあります。

 登録の家政婦は約80名、これを大体2名のスタッフで回しております。家政婦紹介所ですが、介護保険のヘルパーステーションやケアマネの事業所を併設させていただいております。

 主な「提供サービス」は大きく分けて3つあります。全体の約6割を占める求人者の在宅での仕事。次が約3割を占める介護施設に関わる仕事。この3割というのは、うちの紹介所はほかよりちょっと多いかもしれません。残りの1割が、病院に入院された患者様への付添いという仕事に分かれます。

 在宅の仕事の中も更に分けてみますと、先ほど6割と言った中の5割が介護が主な仕事になります。残りが家事のみの仕事。介護の仕事の中で特色があるのは、介護保険と混合した介護、このケースが結構あります。1人の資格を持った家政婦が仕事をする中で、一部、介護保険の適用をすると。こうなると、もともと職業紹介は求人者が指揮命令を行いますから、介護のプロの目としてどうかというところは不安があるのですが、保険が一部入ることによって、ケアマネージャーやヘルパーステーションの提供責任者、プロの複数の目があって、御利用者をケアできるというメリットがあります。家事が非常に割合が少ないのですが、これは昨今、家事代行業に押されているところがあるのではないかと思います。

 施設に関わる仕事、これも大きく分けて2つあります。1つは施設雇用です。家政婦が施設に介護者として雇用されるというケースです。中には、例えば夜間の施設介護者、これは昼間に比べて入浴などがないために、高齢な家政婦でも務まる。だから夜間が多いということがあります。あと、入浴専門でパート的な働きをするケース、これは30代、40代が中心になりますが、子育てで長時間働けないといった家政婦がこれに対応するケースがあります。あと、吸引が必要な御利用者、例えばALSの患者様など。その介護者を障害の事業所に紹介するというケースも最近増えてきております。

 今の施設雇用に対して、施設入居者が求人者の場合です。これはもちろん介護保険3施設は対象外となりますが、有料老人ホームや知的障害者の施設で、居室内での見守りや病院への通院、外出、あるいは入居者が病院に入院したときの付添いというケースがあったりします。

 最後、病院の付添いですが、認知症の高齢者で常時目が離せない方や、知的障害者の方が入院されると、家政婦が付添いとして入るケースがあります。この場合、非常にショートノーティスと言いますか、御家族が病院に行って、お医者様から「付添いが必要ですよ」と言われる。家族が対応できない。そうなると、電話が掛かってきて、23時間後にはもう病院に向けさせなければならない、非常に急な依頼がほとんどです。以上が提供させていただいているサービスの概要です。

 次に、「マッチングのための工夫」を御説明いたします。まず第1点は、家政婦の得手・不得手の把握。これは日頃から家政婦の経歴や希望や得手・不得手を把握しておく。把握するだけでなくて、得手を伸ばして不得手をなくすために、家政婦を看家協会主催の職業能力評価基準に基づいた研修に参加させております。とは言いながら、なかなか家政婦も常日頃、仕事に入っていますので参加できないケースが多いです。その場合には、紹介所で研修を行います。その紹介所の研修を行う教材ですが、これも看家協会がDVDの教材やチェックリストを作って、全紹介所に配布しておりますので、それを使ってレベルアップを図っています。

2つ目は、求人者からの依頼内容を正確に把握する。これは当たり前のことなのですが、従来、紹介所の所長さんは、家政婦から「どういう仕事なんですか」と聞かれて、「行けば分かる」と、これで済ますケースが結構多かったのです。もちろん紹介ですから、指揮命令権は求人者で、行った所で求人者から指揮命令を受けるというのは当然なのですが、なかなか最近ではそういうわけにもいきませんので、フォームを作って、聞き漏れがないように正確に内容を聞くことが、いいマッチングにつながるのではないかと思っております。

 あと、求人・求職の活性化です。これがなぜマッチングにつながるかというと、やはり少ない求人で少ない求職者をあてていくと、どうしても、まあこの人でいいかというところで妥協ができてしまいます。やはり求人者も多くて求職者も多い中でこそ、いいマッチングができると思いますので、この点を挙げました。例えば求人の活性化ですと、我々の仕事を頂く相手であるケアマネージャーや地域包括支援センターにDMを送ったり。紹介所は規模が小さいですから、一般のお客様相手に広告を打つのはお金の面でとても難しいです。でも、ケアマネージャーさんですと、例えば私どもの千葉の中央区では地域に80名ぐらいですから、非常に小規模の紹介所でも効率的に知らしめることができる。

 知らしめただけでは駄目で、やはり1回使ってみたお客様にリピーターになってもらわないといけない。そのためにも、家政婦のスキルアップによって顧客満足度を上げるため、看家協会の研修に参加させたりしております。

 求職の活性化では、家政婦も登録者が少ないのですが、新聞折込みなどを行っています。家政婦の場合、平均年齢65を超えていますので、まだネット世代ではなくて新聞かなという感じです。あと、確かなのは、働いている家政婦さんに、「誰かいませんか」という、意外にこれが効くかなと思います。

 あと、千葉県で特色的なのは、シルバー人材連合会、千葉県の連合会が、労働局から就労支援プログラムというのを受託したのですが、その中で千葉県の看家協会とタイアップしまして、説明会や実技指導をして、シルバーに登録している人を就労につなげるという取組をしました。シルバー人材の登録者は高齢者が多いですから、就労はなかなか難しかったのですが、この家政婦で就労件数が多くて、厚生労働省のほうでも表彰というか、好事例に選ばれたりしました。最近は、ハローワークでのリーフレット配布に参加。このハローワークのリーフレットは大手の紹介の会社ばかりで、家政婦紹介所でやっている所はなかなかないのですが、どういう結果が出るかトライしてみましたので、今後の結果を見てみたいと思います。

 次に、資料が漏れているのですが、家政婦紹介所の特殊性について口頭で4点説明します。まず第1点は、求人者から求職者への賃金の支払についてです。求人者は今、独居の高齢者の比率がすごく高まっています。御家族が遠方であるケースも結構あります。求人者と求職者が直接会う機会が少なくなっています。これが第1点です。家政婦さんの働き方のスタイルも結構変わってきています。以前はお客様のお宅にずっと何日も泊まり込みをしていたのですが、最近では何人かの家政婦でシフトを組んで入るケースが増えています。結果として、求人者は複数の求職者と紹介所に料金を振り込むという手間に、すごく不満を持っているのが現状です。これが特殊性の第1点です。

2点目は家政婦紹介所の業態です。1人か2人で回している所が約9割と、非常に小規模です。一方、家政婦紹介所の8割ぐらいが介護保険の事業所を併設しています。ですから、介護保険の理念や概要を非常によく理解している。介護保険と家政婦紹介は非常になじみやすい、親和性のある業態ではないかと思っております。これが第2点です。

 第3点は、高齢者の社会参加にも貢献しているということです。何を言っているかといいますと、家政婦の平均年齢が大体65歳ぐらいで、80歳ぐらいまで働くことが多いです。中にはお亡くなりになる23日前まで働くというケースも間々あります。家政婦は介護者として社会に役に立っているというだけではなくて、家政婦自身、高齢になっても働き続けることによって要介護者にならないというところで貢献しているということです。今後の地域支援事業の中で、高齢者の社会参加というポイントが出ていますが、そういう面から見ても良い業態ではないかと思います。

 最後は教育研修への取組です。従来、看家協会では家政婦さんを対象にして研修を行ってきました。これに加えて、高齢化や女性の労働参加の進展に伴って、介護・家事サービスに対する需要が高まる中で、より的確に迅速な職業紹介を行い、家政婦の能力向上・意欲促進のために、看家協会では、家政サービスの能力評価制度の構築に、今、取り組んでいるところです。以上が、資料には漏れましたが、4点の特殊性です。

○飯田様 引き続いて私のほうから。私は都内の品川で奥村さんと同じような家政婦紹介所と、併設する訪問介護事業やケアマネージャーの介護支援事業や福祉用具、あるいは訪問看護ステーションや介護タクシー等を併設しています。弊社は、やはり介護保険事業のほうが非常に多く占めているのですが、事業の内容については奥村さんのほうで説明がありましたので、特段、同じ内容ですので割愛させていただきまして、今回はまず、私のほうからお願いについてだけ、要望等を中心にお話させていただきたいと思います。

 まず、お願いの件です。先ほど奥村さんのほうからも少しお話があったとおり、賃金の支払の件なのですが、家政婦紹介の場合は、やはり求人者が一般家庭の個人が主であり、特に近年、一人住まいの方が多かったり、その関係で近親者が遠方にいると、遠方の方が経済的にも支えたりしておりますし、あるいは認知症疾病のために金銭管理ができない方も増えています。家政婦に直接支払をしなければいけないのですが、家政婦への直接支払と、紹介所の紹介料の支払を行うのは非常に不便だということを利用者や家族から深刻に寄せられてきている現状があります。

 特に、先ほども少しお話がありましたが、複数の家政婦のサービスや、夜間の場合、手渡しもできない状況があったり、介護保険や他制度、障害などのいろいろな制度がありますが、その混合サービスだと、今度は一部負担金がまた発生していって、これは何なのだということがあったり、そういう意味での非常に複雑な場合が発生しています。私どものほうの紹介責任者は、現在はケアマネージャーの資格を持つ人間が2人やっております。その説明自体も非常に難しいということもあるのです。

 この現在の求人者の状況によって、紹介手数料の支払方法が非常に困難である場合が多い。現在、家政婦紹介事業者は弁護士さんの指導・助言を基にして、家政婦は労働基準法の適用除外とされていることを踏まえ、かつ、職業安定法第44条の労働者供給事業の禁止に抵触することにならないように、利用者(求人者)との間に賃金支払に関する代理権授与の委託契約を結んで、家政婦との間でも代理人による賃金支払の了解文書を交わした上で、求人者の代理人となって家政婦の賃金支払事務を行っています。

 この問題について、やはり行政の対処方針といいますか、個別の事案での判断によらざるを得ない側面があるとはいえ、十分に明確明瞭でないため、都道府県の労働局単位では全国的斉一性を欠いた解釈、指導が行われている状況です。よって、職業紹介事業の円滑な運営のために、求人者の利益、利便のために、是非改善していただければということでお願い申し上げたいと思います。

 具体的には、上述した利用者の要請、実情を踏まえて、家政婦紹介所特有の形態、求人者が事業者ではなく個人であるということと、労働基準法適用除外の家事使用人、これを求職者とするといった特性を御理解いただいて、時代に適合する明確な行政解釈とガイドラインの策定を切にお願いしたいと思います。

2番目です。職業紹介事業所間の業務提携ルールの弾力化ということでお願いしたいのですが、近年、高齢化社会や女性の労働参加率の上昇、世帯規模の縮小と、家政婦の行う家事、介護、介助、育児等のサービス、これらの求人の内容は非常に、内容、質、曜日、時間等が多様的になっていますし、非常に細分化されてきています。時間も非常に短い時間だとか、先ほど奥村さんの話にもありましたが、ずっと泊まってやるような仕事ではなくて、非常に時間を限られた内容でやっているような細かい仕事になってきていますし、さらに、介護保険法との組合せ、あるいは、今年からは区市町村の行う総合事業が4月から発生していますので、介護保険をやっている事業所は今、ドタバタやっている最中なのです。そうなってきますと、非常に地域の、内容の異なるサービスが多種多様となってきているのが現状だと思います。

 そうした中で、職業紹介所では適切な求人者をあっせんできないケースが増加してきているということがあります。職業紹介事業者がグループを構成し提携して職業紹介をする必要性が高まってきているのではないかと思います。ただ、これをやるためには、現行の業務運営要領では、「自ら受理した求人又は求職をあらかじめ特定された他の職業紹介事業所に提供し」という所がありますが、「あらかじめ特定された」となりますと、そこでしか行われ得ないということになりますので、非常に、グループ化をしたりネットワーク化をする場合に、特にこういう場合の障害になってくるというところがあるものですから、できればこれを何とか行うことができるようにしていただきたいというお願いです。

 特に厚生労働省が推し進めている「地域包括ケアシステム」の中でも、医療と介護の連携ということが叫ばれています。在宅復帰が、在宅での生活復帰が叫ばれているわけなのですが、介護保険だけではなくて、やはり多種多様なサービス、私どもの有料紹介で家政婦も1つそれに入ると思うのですが、そうしたものを、やはりネットワーク連携を組めれば、地域に根差した今後の区市町村の総合事業においてもより的確な紹介事業が可能になるのではないか。例えば病院、施設から退院退所の際に、地域連携室で当然ながらケースワーカーや医師、看護師、ケアマネージャーと利用者を合わせて在宅への計画を検討するのですが、家政婦やヘルパーが必要になる場合に、自宅付近の事業者を探す場合に、地域に根差した職業紹介所のネットワークが連携で特定せずに職業紹介ができれば、非常に効率的ではないかと思いますので、1つこれをお願いしたいと思います。

3番目です。そうした上での家政婦の仕事や、家政婦の紹介所のアピールをさせていただきたいと思います。先ほど奥村さんの話でもありましたとおり、こういった社会資源をケアマネージャーさんに、一般に広く理解を深めていただければと思います。家政婦という仕事自体をケアマネージャーさんがよく御存じでないという点もありますので、その辺りもアピールしていきたいと思いますし、また、ハローワークとも連携を深めていって、家政婦の仕事をアピールしていきたいと思いますし、リーフレットの配布や就労支援としての「家政婦の仕事とは何か」というような説明会を開催させていただければと。奥村さんのほうではもうやられているということなのですが、この辺りもお願いしたいと思います。

 最後に、家政婦の能力評価制度です。これは公益社団法人の日本看護家政紹介事業協会が現在進めている内容なのですが、以上お願いしてきたことを実現させるためには、やはり、家政婦の能力の担保が必要だとなってくると思いますので、こうした評価制度によって、求人者と求職者の共通な言語ということとして、この能力評価制度を挙げていきたいと思います。そうしたことによって、能力を適正に評価できる物差し、客観的な指標となれればと思いますし、これによって、求職者もある意味の、自己実現のメリットが非常にありますし、求人者側の受益者としての受益利益といいますか、いわゆる利用者利益ができますし、非常に選びやすい。この人はこういう人なのだと分かりますし、それを多く紹介できる、紹介所自身も、自分の所のいろいろな事業の発展に結び付けられるということになると思いますので、是非こういう評価制度の御賛同を賜り、御協力をお願いしたいと思います。以上、私からの報告とさせていただきます。

○阿部座長 ありがとうございました。

 続いて、委員との質疑応答の時間にさせていただきます。本日御出席の方々に対しての御質問、御感想、その他御意見、何でも結構ですので、委員のほうで何かありましたら御発言いただきたいと思います。よろしくお願いします。

○竹内委員 皆様、貴重な実態について知見の御提供等、非常にありがとうございました。私としては、ナースパワー人材センター様の、特に私の質問との関係では、これは吉田様への質問となろうかと思いますが、それが2点と、あとはやや抽象的になって恐縮ですが、皆様方への質問がもう1点あります。

 ナースパワー人材センター様の御説明の中では、頂いているレジュメの3ページで、求人者の費用負担を大幅に軽減することで、採用率のアップや求人の申込数を確保して、ひいては求職者の就業にもつなげていくというようなお話でした。このレジュメの初めの所では、典型的ということなのかもしれませんが、求人者が求める人物像としては、夜勤ができる人やスキルが高い人と。他方で、2ページでは、常勤希望は夜勤可能を含めて半分ぐらいであると。

 お伺いしたいのは、求人者側のサービスを求めてくる費用負担を低減することで、求人のバリエーションとして、夜勤が可能でない求人も増えてくるということなのだと思いますが、そのメカニズムについてもう少し御説明いただきたいのが1点です。

 あと、ナースパワー様への質問のもう1点としては、レジュメの5ページで問題点というお話が幾つかありましたが、4番目の、就職先に辞めたいと申し出たら、「紹介料を払っているから」というような話なのですが、これは単純に教えていただきたいのですが、もし御存じでしたら、どうして辞めたいと言うに至ったか。恐らく想像するに、比較的短期で辞めたいということなのかなという気もしますが、どれぐらいのタイミングで辞めたいと言って、こういうふうにトラブルにつながるケースが多いのかということを教えていただければと思っております。

 皆様で、もしお答えがあれば、あるいは追加してお答えがあればということですが、本日ここまでのヒアリングを聞かせていただいて感じたのは、ここまで御説明いただいた職業紹介の仕事としては、典型的でないと言うとちょっと語弊がありますが、恐らく看護師は、説明の中でもありましたが女性であると。ビー・スタイル様でも主婦が中心で、そのほとんどは、99%以上は女性の主婦であるというお話でした。ケアフレンドモリタ様とライフケアーサービスセンター様におかれましても、恐らくは女性だと思いますが、高齢の方であると。そういう意味では、比較的中年層などで、男性の働き方ではない人たちの職業生活をサポートするようなお仕事のところで御活躍されているのだなということを伺いました。ビー・スタイル様は、例えば求職者の方の、雇用形態にはこだわりがないということを踏まえたマッチングのサービスがうまくできればという御要望がありましたが、皆様方が対応されている求職者の方々の、今申し上げたような属性との関係で、サービス提供に当たって、こういうふうなことが更にできたらいいなというような、先ほどビー・スタイル様のほうからは、雇用形態の関係では御意見がありましたが、もしほかに何かあれば教えていただければというのが追加的な質問です。よろしくお願いいたします。

○阿部座長 それでは吉田様、よろしくお願いします。

○吉田様 御質問がありました正職員が一番求められている、当然、病院さんに関しては、やはり夜勤ができる人。実際、最初は夜勤ができる形で入職されるのですが、結婚されたり、出産ということで退職されたり、育児の後に戻ってくる方も夜勤はできませんと。日勤帯であればとか、子供は何時から何時まで預けているので、この時間帯であればという形の復職はあるのですが、結局、夜勤ができなくなるのです。ですから、病院さんにとってみれば、夜勤ができる看護師が一番欲しがる方です。

 その反面、先ほど言いましたように、前はできたけれども今はできないという方。できない方も、例えば小学生、中学生、高校生にお子さんが成長していくとできるようになったりするので、その辺りのバランスというところで、うちの社内だけの集計ですが、この3月期の集計で、ざっくり半分半分かなというところです。

 常勤、正職員、夜勤ができる方というのが求められてはいますが、当然、そのニーズに対してはそういう人を探します。ただ、夜勤ができない人も仕事を探していますので、そういう方が、こういう人がいますよと、夜勤はできませんけれどもスキルはこれだけありますという打診は、その正職員をもらった求人側さんなどにもお尋ねしたりはしています。

 その辺りのミスマッチが私どもの頭を抱えるところで、求める人材はこうです、でも働く側はこういう条件でしか働けない。ここのミスマッチを何とか少しでも埋めるように、どこかを妥協してもらったりするのですが、その辺りが今の我々の課題であるかなと思っています。

 経験によって病院を希望されてはいますが、看護師の職場というのは病院だけではないのです。先ほどの家政婦紹介所さんでも言われていましたように、有料老人ホームやいろいろな施設関係、あとは訪問看護や在宅系の仕事など、あとは看護学校さんで看護師の卵に対して教える仕事や、いろいろな職種、働き方があるので、そういうものを逆に、日勤帯だけしか働けない方に、そういう仕事もありますよというところで、希望とは違うのですが、働き方の提供をしていくために、求人を、豊富なバリエーションのある職種なり働き方、雇用形態を確保していれば、その方々の、就職困難者と言ったらちょっと語弊がありますが、条件付きの仕事を探している方に対しての情報提供、一緒に仕事を探しましょうというスタイルが貫けると思います。足かせになっている紹介料を極力、当然、我々も民間の企業ですので自立事業ではなかなかできませんので、極力下げて、最低限のところで御理解いただいた求人さんに対してサービスを提供しているところです。

 もう1つありましたね。

○阿部座長 なぜ仕事を辞めるかということです。

○佐野様 先ほど御指摘いただきました問題点の4番です。高い紹介料を払っているから辞めさせたくないなど、いろいろなケースが考えられますが、入職してから1か月以内で退職したいという申出が多いです。労働条件うんぬんというよりは、一概に言えませんが、人間関係でうまくいかないとか、例えば、自分の所属する上司が指導をしてもらえなかったり、高圧的などといったことで、面接したときは分からなかった環境に、もう耐えられないという理由で辞めたいという人が多いです。

 看護師の中には、紹介料を医療機関に払っていることは知っている方もいるのですが、実際は知らない方が多いわけです。それがどの位支払っているのかは知らない看護師が多いわけです。先ほど行政に対する要望の[2]の返金のトラブルという所で少し申し上げたのですが、我々は紹介料を分割で請求させていただいています。年収の何パーセントかを分割で請求させていただいていますが、多くはその人の年収を一括で請求するわけです。現場では人が足りないから高い紹介料を払ってまでも採用したのに、短期間で退職する事に対しては、求人担当者の心情的なものはあると思うのです。

 一括請求をしても、実際は返金制度というのがありまして、そこは様々な形態があるわけなのですが、例えば3か月以内、あるいは1か月以内に退職したら、請求した紹介料の何パーセントかを返金しますという形をとっているのですが、1か月以内に退職したいと申し出た場合には、例えば紹介料の何十パーセントかを返金するという契約をした場合、でも数十万の経費はかかるわけです。このように短期で退職した場合は採用した側には心情的なものがあって、先ほど申し上げたとおり、看護師は紹介料が発生していることを知らない人が多くいますので、その事を言われても困惑してしまいます。ところが求人者側は高い紹介料を払っているからという理由で中々辞めさせてくれません。ただ、実際は退職するわけなのですが、このような事があるのが現状です。

○阿部座長 今のところで、間違っていたら申し訳ないのですが、御社では分割払いにされているのですね。

○佐野様 そうです。

○阿部座長 ほかの会社は分割徴収にしていないケースもあるということですか。

○佐野様 そういうケースもあるということです。もちろん、分割請求している所はあるかと思われます。

○阿部座長 ですから、今、分割徴収そのものを認められていないというわけではないわけですよね。

○佐野様 そうではないです。

○阿部座長 そうですよね。分かりました。

 それから、今後どういうサービスができるのかということで、高齢者あるいは女性のマッチングに関して、例えばどういうサービスが今後出てこようとしていて、それに対して何か障害があるかどうかということだと思うのですが、これは皆様にお聞きされていますので、どなたかあればお願いします。

○飯田様 先ほど要望ばかりであれだったのですが、我々の家政婦紹介所の、家政婦ですから婦人なのですが、夫のほうもあり得るものだと思っていますし、下手をしますと40代、50代は若いのです。それぐらいの年齢層で、実際に、70歳になっても非常にかくしゃくとして元気でやられている方もいらっしゃいます。

 最近ですが、先ほど包括ケアシステムと申し上げたのですが、区の社協から、やはりシルバー人材として、家政婦さんでも極端な話で言うと80代でもいらっしゃるのです。そういう方でも、例えば見守りだけだとか、ほんの簡単な掃除でいいのだよと。やはり高齢者に付くわけですから、同世代の人のほうが逆に若い人よりもいい。確かに若い人のほうが効率が良くて、介護をやったりいろいろな仕事ではいいのですが、ただ、自費でいいからいってもらえれば非常にいい、見守ってもらえばいいというニーズ。そういう人はいませんかという社協のほうからの話もあります。

 私どもは品川なのですが、品川ケア協議会というNPO10社ぐらいで作っていまして、そこと提携してそんなことができないかという、社協さん側からそういう話があったり。ある意味、これから2025年は介護の状況はどうしようもない時代になるなという気はしているのですが、そこに、そういう経験があって、介護も一応分かっているというような方は、体が若い人のように動かなくなったとしても、付添いや在宅での見守りというぐらいの仕事はできるのではないかと我々は見ていますし、現実にそういう方が、もう80代ですが、「まだ私は仕事ができるのよ。何かない」と言っていらっしゃる登録の家政婦さんもいらっしゃるのです。もちろんヘルパー2級も持っていらっしゃいますし。そういう雇用ができるのではないかという、今は検討中ですが、そんな感じがあります。

○阿部座長 ありがとうございます。ほかに何か追加的にありますか。特にありませんか。

○松浦委員 今日はお忙しい中御足労いただきまして、ありがとうございました。ナースパワー人材センター様とビー・スタイル様に質問をします。ナースパワー人材センター様について、資料の4ページにあります新しい働き方、[8]、「3つの応援ナース」という御紹介がありました。看護師が不足している地域への労働力移動に向けた試みだという御紹介があったのですが、非常に興味深いお取組だと思いますので、もう少し詳しくお話を聞かせていただけないかと思います。

 もう1点、広告モラルのことについて、いろいろ御指摘があったかと思いますが、広告表現のモラルについて、求人・求職関係に限らず、ウェブ上の記載についてのモラルが問題になっているのは御承知のとおりかと思いますが、大体いたちごっこで、消しても消しても新しいものが出てくるという悩ましい状況も側聞するところです。そういう中でどのような規制を設ければ、実効的な効果が上げられるのかという点について、何か御意見がありましたらお聞かせいただきたいと思います。ナースパワー人材センター様については、以上2点をお伺いしたいと思います。

 もう1点、ビー・スタイル様について、2つの事業を御紹介いただいて、20代半ばの第二新卒については、研修制度をしながら、非常に手厚いフォローを行いながら紹介予定派遣をやっていらっしゃるということだったのですが、これは一般的な派遣以上にコストが掛かる取組だと思うのです。ですので、相手先のワーク・ライフ・バランス支援が手厚い企業を探すのは相当大変だと思いますので、それなりに対象を絞って第二新卒の方々に対してサービス提供を行っていらっしゃるのか。どういう第二新卒の方々なのかということについて、お話いただきたいと思います。

○阿部座長 3つの応援ナースのお話と広告モラルに対する実効的な規制があるかどうかについて、お願いします。

○吉田様 当社の独自の応援ナースという紹介の仕組みですが、もともとの発想の話から入ると、当社がまだ熊本と福岡と広島と3拠点ぐらいしかなかった当初、だんだんネット社会になってきて、今までは地場で供給をさせてもらっていたのですが、そのうちに関東、関西、沖縄、北海道の病院から、九州からどなたか来てくれる看護師さんを紹介してもらえないのだろうかという声もありながら、一方で求職者も、先ほど佐野のほうから言いましたが、ネットで登録してくると。本当に10何年前、20年近く前までは、ハローワークのように求職者の方が当社の事務所に来て、地元に紹介するというパターンが多かったわけですが、そういうこともあります。

 ただ、例えば私は福岡の勤務ですが、福岡の方が東京に行く、大阪に行く、沖縄に行く。行きたいのは行きたいのです。行ってみたい、チャレンジしてみたい、都会の医療を経験してみたい。そういうことはあるのですが、いざ、就職となると、引っ越しもしなくてはいけない、面接に行くのに費用がかかる、面接費をかけて行って、不採用だったら、交通費だけかかってしまうとか、行きたいけれども、なかなか重い腰が上がらない。行きたい人はいる、欲しい求人、病院もいらっしゃると。

 そこで、うちとして何か、どうしたら、そういう供給をすることで困っている病院への紹介を実現できるか。ひいては看護力が高まることで、そこに入院されている患者への看護の提供も厚くなると。そこで、約束というか私どもが提案できるのは、本当に人を紹介、供給することだけです。いろいろな条件を、病院との信頼関係の下ですが、本当に緊急避難的に人員が足りない病院に関しては、当社で期限を付けてくださいと。就職となると雇用期間なしという形での就職になると思うのですが、入口として、例えば数か月間という入口を設けていただいて、その期間だけで九州に戻ってこられる看護師さんもいらっしゃれば、実際行ってみて、更新される方もいらっしゃるし、あわよくばというと変な言い方ですが、それを入口として入ってもらって、そちらの病院に常勤の正職員として勤めていただければと、我々は本当に一番望んでいるところです。行きたいけれども、そういう足かせというか不安がある、その不安を当社が病院に、こういう条件でいかがでしょうかということで納得、理解していただいた病院だけに、そういう形で提供をしています。

 沖縄の方とか、どうしてもへき地、島等であれば、看護師労働力の絶対数が完全に、内地というか九州、本土よりも数自体が当然少ないので、地元の方だけで供給は数的にできないと思うのです。関東とかから人員が行くことで看護の基準も守れて、患者さんに質の高い看護力が提供できると思っています。関東から行きたい人もいらっしゃる。でも、そういう問題があると。そこを我々が介入して、ナースパワーが作った基準というか条件で受入れをお願いしているという形です。

○松浦委員 面接とかは一応やるのですか。

○吉田様 面接とかは、近い方であれば行っていただくのですが、基本は看護部長とか、看護部の長の方とかと電話で面接をしています。

○松浦委員 行かないで、スキームを作ってしまって、それでまずは行っていただくと、そういう形ですね。

○吉田様 看護師は専門職ですので、国家資格者ですから、看護部の長の方であれば、履歴書なり、どういう病院で何科をどれぐらい経験しているというので、大体ある程度のスキルなりを把握できるのです。それで、我々が看護師とは接触する。人柄的なところとか、やる気の問題とか、その辺は我々が把握している。ここは病院さんとの信頼関係ですが、推薦できる看護師さんだということでおつなぎするので、実際、電話だけの面接で、問題になった、トラブルになったという所はほとんどないです。

○松浦委員 実績としては、何件ぐらいマッチングしているのですか。

○吉田様 年間で2,000人ぐらいは動かしています。

○松浦委員 2,000人でマッチングできているのは、大体。

○吉田様 2,000人マッチングできています。

○松浦委員 労働移動を前提に2,000人マッチングできているのですか。

○吉田様 はい。東京から沖縄、沖縄から福岡、福岡から大阪、札幌から沖縄とか、拠点が13拠点あるので、それぞれの拠点から拠点間の連携も含めて移動させています。

○阿部座長 広告モラルに対する実効的な規制ということで、何か。

○佐野様 松浦委員がおっしゃるとおり、いたちごっこだと思うのです。、例えばこの検討会において今後の優良職業紹介、広告の在り方について、法的・制度的な観点を専門的に検討するという内容の趣旨だと思うのですが、個人的には法的なことでしか規制はできないのではないかとは思っています。現状、アフィリエーターという個人で自分のホームページを持って、そこに業界のランキングサイトとか、あるいは求人情報を載せて、ネット検索すると常に1ページ目の上位に挙がるように操作をして、そこから入ってきた登録者に対して1人当たり幾らかの手数料を取っているアフィリエーターがいるわけですが、その人に頼んでもいないのに勝手に広告を載せているケースや、嘘の表現や事実に反する広告があります。正におとり広告なのです。

 当然、契約もしてないですから、手数料は入らないわけですが、ただそういうダミー求人を載せることで、ネット上の検索で上位にヒットがしやすくなるわけですね。ですから、勝手に事実に反する広告を載せている個人のアフィリエーターがいる現状は、何とかしなければならないと危惧しています。

○阿部座長 ビー・スタイルの宮内さん、お願いします。

○宮内様 第二新卒の対象ですが、主に多いのは、良いか悪いかは別として、アパレルとか、販売職であったりとか、そこは新卒で御就業される女性の方が結構多いのですが、ただ、これから例えば結婚、出産等々のキャリアを考えたときに、このままずっと販売職、サービス業等で続けることに不安を感じて、オフィスワーク等に転職を希望される方々が1つです。

 もう1つは、新卒時のミスマッチということで、3年で3割近くが辞めるという状況の中で、新卒の就職のときに何となく感覚で就職をしてしまって、それで辞めるといった方々が、次にまた同じように感覚で就職してしまうとジョブホッパーになっていくだろうというところがあるので、2度目の就職に関してはより慎重にやっていこうねという形でお話をしております。

 おっしゃるとおり非常に手間がかかりまして、ビジネス的には正直余り儲かる事業ではないのですが、ただ、その中で御登録自体は広く受けています。実際にサービスに乗っていただく方というふうに考えて、若年の方でもすごく意識がしっかりしていて、こういう仕事に就きたいとか、こういう将来を描きたいという意思のある方に絞って研修等をさせていただいているというところで、マッチング率の高さによって事業として成り立っているという状況です。

○松浦委員 ありがとうございました。

○水島委員 本日は貴重なお話をどうもありがとうございました。計3つ質問があるのですが、簡単なものから申し上げます。奥村様に確認させていただきたいのですが、看家協会がどのぐらい事業者を組織されているのか、率といいますか、そのあたりを教えていただければと思います。

 次に、ナースパワー人材センター様にお伺いしたいのですが、お話を伺っておりまして、非常にコーディネーターの役割が重要であり、かつ、非常に素晴らしい研修制度を設けられているというふうに伺っていて、感心しました。こうしたコーディネーターの方が何人ぐらいいらっしゃるのかということと、当初からコーディネーターとしてのスキルのある方を採用されているのか、あるいは、普通に新卒採用されて、いろいろな経験を積まれてからコーディネーターに養成されているのか、といったことなどをお聞かせいただければと思います。

 最後に3点目、ビー・スタイル様、宮内様にお伺いしたいのですが、ハイスキル求人と。しかもインターネットとかIT系にもお仕事を紹介されているということで、大変興味深く伺いました。幾つか御紹介いただいた、そういう事業といいましょうか、一般に非常に労働密度が高く、時間外労働も非常に長い過酷な職場という印象がありますが、例えば、そこに育児をしている、家族責任がある主婦の方がパートタイムで数時間働くのが、どのようにして可能になっているのかというあたり、うまくいっている例でも、あるいはうまくいかなかった例でも結構ですので、幾つか御披露いただければと思います。

 併せて関連するのですが、特にフルタイムでもこういった方々が一番問題として書かれておられるのが、お子さんが病気になったときの対応でして、そうしたときに、例えば先ほどナースパワー人材センター様、看護師のような所でありましたら紹介先、派遣先でもかなり制度はあると思うのですが、IT系等で、恐らく遅れている所でどのように対応されているのかをお聞かせいただければと思います。お願いします。

○阿部座長 看家協の組織率はどの程度かを。

○奥村様 今年3月末時点のデータですが、看家協会の会員数が599社になります。日本の中で家政婦紹介所をやっている所が、看家協会の調べでは741か所。ですから、看家協会に入っていない所は142か所。組織率はほぼ80%となっております。

○水島委員 入っていない所は、大きな事業所が多いのか、小さな事業所が多いのかは、印象としてでも結構ですので、お分かりになりますか。

○奥村様 規模は余り関係ないという気がいたします。

○阿部座長 コーディネーターの人数、及びどういう経緯でコーディネーターになっているか。

○吉田様 当社は、今、支所が13支所ありまして、全部でほぼ100人の職員がおります。そのうちの約8割がコーディネーターです。残りが管理職であったりとか、営業担当であったりとか、事務・経理担当であったりします。でも、100人のうち80人ぐらいが大体コーディネーターと言われている職種になります。採用の基準ですが、基本的にコーディネーターというか、職業紹介をしたことがある人は、全くないのです。うちの職員で、人材ビジネス系の同業者とか、職種は違いますが、そこから転職してきた方はほとんどいないです。4月に入る方も中にはいるのですが、主にコーディネーター職であれば、販売職をやられていた方。接客業といいますか、例えば洋服であっても、この洋服がこの方にとか、そういう接客、コーディネートをしていた方がすんなり業務に当たれるかと思います。医療関係、看護関係の知識があるかというのは、全く問いません。うちの研修でしっかり教えていきます。需要というか、私の採用基準かもしれないですが、職業紹介は話すことではなくて聞くことが仕事だと思っているので、話をよく聞いている人をと、私はそういう見方をしたりしていますが、特に経験は問わない形で採用しています。

○阿部座長 最後、IT系でワーク・ライフ・バランスは取りづらいというにもかかわらず、短時間の就労が可能になったのはどうしてかということだったと思うのですが。

○宮内様 1つ目ですが、特に近年の人材不足、特にIT系の分野に関しては、人材不足が非常に厳しい状況の中で、普通に、ある企業ですと、1年とか募集していてもなかなか採用できないというケースがあったりしたときに、今ある業務自体を少し棚卸ししていただいて、正社員の方でやられる業務とそうでない業務であったりとか、業務の棚卸しをした中で一部切り出せるものに関して、パートタイム及び主婦のエンジニアの方に仕事を頂いている形です。

2つ目の質問に一部絡むのですが、一部在宅勤務を認めていただく。お子さんの都合でお休みをしたりとか、きちっと給料をお支払いしているのですが、どうしても残業等で対応するといったときに、御自宅に帰ってから仕上げていただくとかいうこと、そういう柔軟な働き方を認めていただきながらやっているのが現状です。

2つ目の御質問のお子さんの病気の件ですが、正直、まだ十分とは言えないところはあります。ただ、働く方々に対しても周りのバックアップ体制、おじいちゃん、おばあちゃん等のバックアップ体制であったりとか、我々で、病児保育であったりとか、家事シェアと呼ばれるNPOと提携をしていたりしますので、そういった所の地域、お互いで家事を助け合っていくとか、そういったこと自体を積極的に御案内しています。結構知らないというケースが多いので、こういうやり方もありますよと御案内をしています。

○大久保委員 飯田さんにお聞きしたいのですが、業務提携ルールの弾力化の内容について大変よく分かったのですが、これは恐らく介護とか家政婦の領域だけではなくて、ほかの職業領域でもこのようになると思うのですが、このような弾力化を行った場合に、何か問題になることはないのでしょうか。例えば、要するに複数の事業者が連携することによって、求職者を誰がフォローするのかということが曖昧になることがあると思うのです。懸念されることはないのかと、それについてどう考えるかをお聞きしたいと思います。

 もう1つは、ナースパワー人材センター様ですが、アフィリエーターの話は別として、紹介事業者自身が出す広告におとり広告や虚偽広告があると。あるいは、返金制度があるにもかかわらず、返金されないことがあるということであれば、これは問題だと思うのですが、このような課題があれば、本来は事業者の業界団体、自主団体がそのことについて取り組んで解決していくというのが、一義的には正しいと思っているのです。それができない場合に初めて国が規制を考えるのだと思うのですが、自主団体、業界団体でそれが解決できない何か理由があるのでしょうか、ということをお聞きしたいと思います。

○飯田様 今お話のあったとおりですが、業務提携のほうでよろしいのですよね。これについてですが、業務提携する職業紹介事業者の構成とか、あるいは提携の内容を求人者とか求職者にちゃんと明示しておくとか、ある意味一段階踏まないとこれは難しいというところは当然あると思いますし、その同意を得ておくことの条件に、あらかじめ特定をせずにできないかということですが、それを1つの条件として挙げた上で、あるいは、そういうルールなり、もしかすると組織的なものが必要だとは思いますが、それをやった上でこういうことはできませんかということです。

○大久保委員 これは条件については、明示をした所が、最終的には求職者のほうの最終責任も持つということなのですね。

○飯田様 そうです。やったときに、逆に、何だ、いったいどこがどうしたのだと訳が分からなくなったなどというのは、それは絶対避けなくてはいけない問題ですから、それをきちんとした上でというのはもちろんだと思っています。

○佐野様 業界団体で規制ができないかという御質問に関しましては、私もその点を確認した事がないので、すぐお答えできない状況です。規制ができないというのは聞いたことはありませんが、悪質な広告表現であるとか、悪徳な業者と言うのは、今後業界内でも排除していかなければならないと考えております。

○阿部座長 まだいろいろと御質問等があるとは思うのですが、時間もありますので、公開部分は以上で終了とさせていただきたいと思います。御協力いただいた事業者の皆様におかれましては、本当にお忙しい中お出ましいただきまして、ありがとうございました。事務局から、連絡事項をお願いします。

○吉田補佐 御協力いただきました事業者の皆様、誠にありがとうございました。退室の案内は、事務局の係からさせていただきます。傍聴者の方は、先に事業者の方に御退席いただきますので、それまで少しお待ち願えますでしょうか。


(了)

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