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2015年3月2日 第128回労働政策審議会労働条件分科会 議事録

労働基準局労働条件政策課

○日時

平成27年3月2日(月)13:00〜15:00


○場所

中央労働委員会講堂


○出席者

【公益代表委員】

岩村委員、権丈委員、田島委員、野崎委員、守島委員、山川委員

【労働者代表委員】

神田委員、新谷委員、冨田委員、春木委員、宮本委員

【使用者代表委員】

秋田委員、池田委員、小林委員、鈴木委員、田中委員、平岡委員、宮地委員

【事務局】

岡崎労働基準局長、大西審議官、鈴木総務課長、秋山監督課長、村山労働条件政策課長、古瀬調査官

○議題

1 「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」について
2 「子ども・子育て支援法等の施行に伴う関係省令の整備に関する省令案要綱(労働基準法施行規則の一部改正関係)」について
3 その他

○議事

○岩村分科会長 定刻より少々早いのですけれども、御出席予定の委員の皆様は全員おそろいでございますので、始めたいと思います。

 ただいまから「第128回労働政策審議会労働条件分科会」を開催することにいたします。

 本日、御欠席と伺っております委員の方は、公益代表では、村中孝史委員、労働者代表では、高松伸幸委員、八野正一委員でございます。

 まず、事務局から定足数の報告をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○古瀬調査官 定足数について、御報告いたします。

 労働政策審議会令第9条により、委員全体の3分の2以上の出席又は公労使各側委員の3分の1以上の出席が必要とされておりますが、定足数は満たされておりますことを御報告申し上げます。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 早速、本日の議事に入りたいと思います。

 議事次第にございますように、1つ目の議題は「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」についてでございます。

 まず、事務局から、今日、用意いただいている資料について説明いただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○古瀬調査官 資料No.1です。

 法案要綱については、第126回労働条件分科会において、建議内容を踏まえて諮問をさせていただき、第126回、第127回と2回の議論において、多数の御質問や御意見を頂戴いたしました。

 その過程で、企画業務型裁量労働制の対象業務の規定ぶりや労働時間等設定改善企業委員会の在り方等について、事務局から修正案を提示し、議論を深めていただきました。

 最終案は資料No.1のとおりですので、読み上げさせていただきます。

○米田労働条件政策課長補佐

   労働基準法等の一部を改正する法律案要綱

第一 労働基準法の一部改正

一 中小事業主に対する一箇月について六十時間を超える時間外労働に対する割増賃金率の適用

 中小事業主に対する一箇月について六十時間を超える時間外労働に対する通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金の支払義務の適用猶予に係る規定を廃止すること。

二 時間外労働

 時間外労働の限度基準を定めるに当たり考慮する事項として、労働者の健康を追加するとともに、当該基準に関する行政官庁の助言及び指導に当たり、労働者の健康が確保されるよう特に配慮しなければならないものとすること。

三 年次有給休暇

 使用者は、年次有給休暇の日数が十日以上の労働者に対し、年次有給休暇のうち五日については、年次有給休暇の付与後、一年以内の期間に時季を定めることにより与えなければならないものとすること。ただし、労働者の時季指定又は計画的付与制度により年次有給休暇を与えた場合は当該与えた日数分については、使用者は時季を定めることにより与えることを要しないものとすること。

注丸1 使用者が時季を定めるに当たっては、労働者に対して時季に関する意見を聴くものとすること及び時季に関する労働者の意思を尊重するよう努めなければならないものとすることを厚生労働省令で定めることとする。

注丸2 各労働者の年次有給休暇の取得状況を確実に把握するため、使用者は、年次有給休暇の管理簿を作成しなければならないものとすることを厚生労働省令で定めることとする。

四 フレックスタイム制

1 フレックスタイム制の清算期間の上限を三箇月とするとともに、清算期間が一箇月を超える場合においては、当該清算期間をその開始の日以後一箇月ごとに区分した各期間ごとに当該各期間を平均し一週間当たりの労働時間が五十時間を超えない範囲内において労働させることができるものとすること。

注 時間外労働に係る労使協定を届け出て、当該各期間を平均し一週間当たり五十時間を超えて労働させた場合においては、その超えた時間について法定割増賃金に係る規定の例により割増賃金を支払わなければならないこととする。

2 一箇月を超える清算期間を定めるフレックスタイム制の労使協定については、行政官庁への届出を要するものとすること。

3 完全週休二日制の事業場で、労使協定により、労働時間の限度について、当該清算期間における所定労働日数に八時間を乗じて得た時間とする旨を定めたときは、清算期間を平均し一週間当たりの労働時間が当該清算期間における日数を七で除して得た数をもってその時間を除して得た時間を超えない範囲内で労働させることができるものとすること。

4 使用者は、清算期間が一箇月を超えるものであるときの労働させた期間が清算期間より短い労働者について、当該労働者を労働させた期間を平均し一週間当たり四十時間を超えて労働させたときは、その超えた時間について法定割増賃金に係る規定の例により割増賃金を支払わなければならないものとすること。

五 企画業務型裁量労働制

1 対象業務に次の業務を追加すること。

(一) 事業の運営に関する事項について繰り返し、企画、立案、調査及び分析を行い、かつ、これらの成果を活用し、当該事項の実施を管理するとともにその実施状況の評価を行う業務

(二) 法人である顧客の事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析を行い、かつ、これらの成果を活用した商品の販売又は役務の提供に係る当該顧客との契約の締結の勧誘又は締結を行う業務

2 対象業務に従事する労働者の労働時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置であって、当該労働者に対する有給休暇(年次有給休暇を除く。)の付与、健康診断の実施その他の厚生労働省令で定めるものを企画業務型裁量労働制の委員会の決議で定めるところにより使用者が講ずるものとすること。

3 企画業務型裁量労働制において、使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化すること。

注 3については、専門業務型裁量労働制においても同様の改正を行うこととする。

六 特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)

1 賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会(使用者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とするものに限る。)が設置された事業場において、当該委員会が委員の五分の四以上の多数による議決により(一)から(八)までに掲げる事項について決議をし、かつ、使用者が、当該決議を行政官庁に届け出た場合において、(二)に掲げる労働者の範囲に属する労働者(以下「対象労働者」という。)であって書面等の方法によりその同意を得た者を当該事業場における(一)に掲げる業務に就かせたときは、労働基準法第四章で定める労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定は、対象労働者については適用しないものとすること。ただし、(三)及び(四)の措置を使用者が講じていない場合は、この限りではないものとすること。

(一) 高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務のうち、労働者に就かせる業務(以下「対象業務」という。)

(二) 特定高度専門業務・成果型労働制の下で労働する期間において次のいずれにも該当する労働者であって、対象業務に就かせようとするものの範囲

イ 使用者との間の書面等の方法による合意に基づき職務が明確に定められていること。

ロ 労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金の額を一年間当たりの賃金の額に換算した額が基準年間平均給与額(厚生労働省において作成する毎月勤労統計における毎月きまって支給する給与の額を基礎として厚生労働省令で定めるところにより算定した労働者一人当たりの給与の平均額をいう。)の三倍の額を相当程度上回る水準として厚生労働省令で定める額以上であること。

(三) 対象業務に従事する対象労働者の健康管理を行うために当該対象労働者が事業場内にいた時間(1の委員会が厚生労働省令で定める労働時間以外の時間を除くことを決議したときは、当該決議に係る時間を除いた時間)と事業場外において労働した時間との合計の時間(以下「健康管理時間」という。)を把握する措置(厚生労働省令で定める方法に限る。)を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。

(四) 対象業務に従事する対象労働者に対し、次のいずれかに該当する措置を当該決議及び就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより使用者が講ずること。

イ 労働者ごとに始業から二十四時間を経過するまでに厚生労働省令で定める時間以上の継続した休息時間を確保し、かつ、深夜業の回数を一箇月について厚生労働省令で定める回数以内とすること。

ロ 健康管理時間を一箇月又は三箇月についてそれぞれ厚生労働省令で定める時間を超えない範囲内とすること。

ハ 四週間を通じ四日以上かつ一年間を通じ百四日以上の休日を確保すること。

(五) 対象業務に従事する対象労働者の健康管理時間の状況に応じた当該対象労働者の健康及び福祉を確保するための措置であって、当該対象労働者に対する有給休暇(年次有給休暇を除く。)の付与、健康診断の実施その他の厚生労働省令で定めるものを当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。

(六) 対象業務に従事する対象労働者からの苦情の処理に関する措置を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。

(七) 使用者は、同意をしなかった対象労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと。

(八) (一)から(七)までに掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項

2 1の届出をした使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、1の(四)及び(五)の措置の実施状況を行政官庁に報告しなければならないものとすること。

3 企画業務型裁量労働制の委員会に関する事項は、1の委員会に関する事項について準用するものとすること。

七 罰則

三及び四の2に違反した使用者については、所要の罰則を科すものとすること。

八 その他

その他所要の規定の整備を行うこと。

第二 労働安全衛生法の一部改正

一 事業者は、特定高度専門業務・成果型労働制の対象労働者であって、その健康管理時間が厚生労働省令で定める時間を超えるものに対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導を行わなければならないものとすること。

注 健康管理時間について、一週間当たり四十時間を超えた場合のその超えた時間が一月当たり百時間を超えた労働者について面接指導を実施すべき旨を厚生労働省令で定めることとする。

二 一の労働者は、一の面接指導を受けなければならないものとすること。

三 事業者は、一の面接指導の結果の記録、当該面接指導の結果に基づく必要な措置についての医師の意見の聴取、及びその必要があると認める場合の職務内容の変更、有給休暇(年次有給休暇を除く。)の付与、健康管理時間が短縮されるための配慮等の措置を講じなければならないものとすること。

四 一に違反した事業者に対し、所要の罰則を科すことその他所要の規定の整備を行うものとすること。

注 現行の面接指導制度に関し、全ての労働者を対象として、労働時間の把握について、客観的な方法その他適切な方法によらなければならないものとすることを厚生労働省令で定めることとする。

第三 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の一部改正

一 「労働時間等の設定」の定義に、深夜業の回数及び終業から始業までの時間を追加すること。

二 一定の要件を満たす衛生委員会を労働時間等設定改善委員会とみなす規定を廃止すること。

三 事業場ごとに、当該事業場における労働時間等の設定の改善に関する事項について、労使協定により、全部の事業場を通じて一つの委員会であって、1から3までの要件に適合するもの(以下「労働時間等設定改善企業委員会」という。)に調査審議させ、事業主に対して意見を述べさせることを定めた場合であって、労働時間等設定改善企業委員会でその委員の五分の四以上の多数による議決により、代替休暇、年次有給休暇の時間単位取得及び計画的付与制度に関する事項について決議が行われたときは、当該決議はこれらの事項に関する労使協定と同様の効果を有するものとすること。

1 全部の事業場を通じて一つの委員会の委員の半数については、当該全部の事業場を通じて、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名されていること。

2 全部の事業場を通じて一つの委員会の議事について、厚生労働省令で定めるところにより、議事録が作成され、かつ、保存されていること。

3 1及び2に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める要件

第四 附則

一 施行期日

 この法律は、平成二十八年四月一日から施行すること。ただし、第一の一については、平成三十一年四月一日から施行すること。

二 経過措置等

 この法律の施行に関し必要な経過措置を定めるとともに、関係法律について所要の整備を行うこと。

以上です。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 今日は、取りまとめに向けての御議論を頂戴したいと考えているところでございます。労側、使側の双方から、総括的な御発言も含めまして、御意見あるいは御質問がありましたら、お願いしたいと思います。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 ありがとうございます。

 使用者側を代表いたしまして、私より総括的なコメントを申し述べさせていただきたいと思います。これまでの発言の繰り返しになる点があろうかと思いますけれども、御容赦いただきたいと思います。

 恒常的な長時間労働の削減を初めとする、働き方・休み方改革は、これまでもルールの整備と個別企業労使の取組の両面から対応してきた課題ではありますけれども、近年、その重要性が増していると認識しております。

 過労でお亡くなりになられる方をゼロにしていくことはもちろんのこと、全ての社員が働きやすさと働きがいを実感して、持てる能力を十二分に発揮できる環境を整えることが重要な経営課題となっております。

 今回、働き過ぎ防止を目的とした使用者側の義務強化の内容もまとめられ、特に年間5日以上の年次有給休暇を使用者の責任でとってもらう義務の創設、中小企業に対する月60時間超の時間外割増率50%以上の適用は、使用者側にとって大変重いものと受けとめておりますけれども、働き方・休み方改革は社会的な要請でもございますので、法案成立後、使用者側としても円滑な制度移行に努める所存でございます。

 ただし、長時間労働や年次有給休暇がとれていない原因、その対策は、業種、業態、個別企業によって異なるところでございます。労使の話し合いとPDCAを回していく取組の強化、活発化をさせられるかどうかということが、今回の改正を実効性のあるものとする鍵を握るものだと思っております。

 改正される労働時間等設定改善法や改正指針を活用しながら、職場の風土、意識の問題まで原因を掘り下げ、また、業務改革を進めたり、取引先を巻き込んだ職場の課題を一つ一つ解決をしていくことが必要だと思っております。

 一昨年9月以降、多くのデータ、企業のヒアリング調査結果に基づきながら、真摯な議論を通じ公労使3者の理解が深まったのではないかということの一つに、労使の話し合いの場がまだあるということ、また、ノウハウを持っていないような企業も少なからずあり、個別企業単独の取組にも限界がある点が挙げられると考えているところでございます。

 そのため、厚生労働省、監督機関には、改正内容の周知に加えまして、中小企業における好事例の周知を初め、企業に対する支援を、関係省庁を巻き込みながら、全国的に展開をしていただくことを改めてお願い申し上げたいと思います。

 また、社員の働きやすさを実現する観点からは、働き方が多様化していく中、ワーク・ライフ・バランスの実現に資するフレックスタイム制の見直し、労働者が主体性を持って効率的に働くことのできる裁量労働制の見直しに加えまして、経営のグローバリゼーションとイノベーションの担い手、推進役である、一部専門職の働き方に合った選択肢となり得る高度プロフェッショナル制度の創設が、健康確保措置の要件化とセットで盛り込まれたところでございます。

 社員が働きやすいと思っていただける環境を整える選択肢が1つ増えるわけでございますが、働きやすさの追求はそれに限られないと考えております。使用者側として、社員のモチベーションの維持、向上や、適正な評価、適切な処遇に意を払いまして、さまざまな形で働きがいのある職場づくりを今後とも追求してまいりたいと存じます。

 労働条件分科会の議論は一区切りを迎えるわけでございますけれども、法案要綱の取りまとめ自体は働き方・休み方改革の実現に向けた新たな出発点だと思っております。

 働き方・休み方改革の取組には、経営トップの強いリーダーシップも必要でございますので、商工会議所、中央会、経団連、各経済団体といたしましても、経営者への働きかけを強めてまいりたいと考えております。

 また、特に過重労働防止の実現には、労働組合との連携、さらに、労働者の協力を得た取組も必須だと考えておるところでございまして、この場をお借りいたしまして、御高配賜りますようお願いをしたいと思っております。

 私からは、以上でございます。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 ほかにはいかがでございましょうか。

 新谷委員、どうぞ。

○新谷委員 本日、法案要綱に関する議論の取りまとめを行うということですので、労働側といたしましても、最終的な意見を申し上げたいと思います。

 本日、労働側の委員は、高松委員、八野委員の2人が欠席ですけれども、労側7名を代表しまして、私から意見を申し上げたいと思います。

 2月13日に労働政策審議会の報告書の取りまとめを受けまして、その報告書に基づき、縦書きの法案要綱の論議をしてきました。私どもとしては、先日の横書きの建議の内容が忠実に縦書きの法律案要綱として書かれているのかという観点から意見を申し上げてきたわけです。

 しかし、これまでの論議を通じまして、やはり労側として改めて思いますのは、「横から縦にきちんとかかれているか」という問題以前に、法的強制力のある実効的な長時間労働の抑止策が何よりも求められている現状にある中、それに反して、長時間労働をさらに助長する懸念がある「高度プロフェッショナル制度の創設」であるとか、「企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大」を法制化すること自体がやはり認められないと言わざるをえません。

毎年100人を超えている過労死をはじめとする 健康被害を撲滅するとともに、 21世紀の新しい働き方として、ワーク・ライフ・バランスをいかに確保していくのかという施策が社会的に求められている以上、私どもとしては、この労働時間の規制を緩和するのではなく、実効的な労働時間法制、とりわけすべての労働者を対象に、「労働時間の量的上限規制」及び「休息時間(勤務間インターバル)規制」を導入するべきであることを、いま一度、強く訴えたいと思います。

 この1年半にわたる論議の中で、途中で昨年6月に閣議決定が行われ、今回の論点となりました労働時間法制のあり方についての大枠が、経済団体の代表はいても、私ども労働者の代表がいない中で決められ、その大枠に基づき、労働政策審議会で細部を検討してきました。また、同じ6月に成立しました過労死等防止対策推進法が11月に施行された中で、本日、答申内容に沿った法改正の基本となる法案要綱の取りまとめが行われるということです。

 そして、この過労死等防止対策推進法は、国権の最高機関であり唯一の立法機関である国会が全会派一致のもとに行政府に対して効果的対策を推進すべき責務を課した重い意味を持つ法律です。今回、取りまとめをされた内容が、本当に過労死の防止することができるのか、これで過労死をゼロに近づけることができるのかという面で、私どもとしては、非常な懸念が残るということです。今回の法改正がもたらす結果について、公益委員を含め、行政府の諮問機関である、この労働政策審議会を構成する三者の委員はそれぞれに重い責任を負っていることを改めて自覚すべきです。

 私どもとしては、この法案要綱にも反対意見を付さざるを得ない形で議論が終結されようとしていることについては、極めて遺憾であることを申し上げておきたいと思います。

 今後は、この法案要綱に基づきまして、それぞれの改正法案が国会に提出をされるということですけれども、立法府の場において、すべての労働者に対して実効ある長時間労働抑止策の導入を求めるとともに、「高度プロフェッショナル制度の創設」と「裁量労働制の対象業務の拡大」等々については、良識ある論議が国会の中で行われることを期待して、労働側としての意見とさせていただきます。

 以上であります。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 そのほかは、御意見などはございますでしょうか。

 よろしいでしょうか。

 ありがとうございます。

 この労働条件分科会でこれまで議論を重ねていただきました過程でお出しいただきました委員の御意見を付記する形で、これまでの審議の到達点と考えられるものを労働政策審議会長宛ての報告ということでまとめてはどうかと考えますが、それでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○岩村分科会長 ありがとうございます。

 労働政策審議会令第6条第9項の規定によりますと、「分科会の議決をもって労働政策審議会の議決とすることができる」と定められております。また、労働安全衛生法の一部改正関係につきましては、去る2月26日付で、安全衛生分科会より、「おおむね妥当と考える」旨の報告が出されております。これらを踏まえて事務局に答申案の案文を作成していただきました。

 そこで、事務局から案文を配付していただき、説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

(答申案文配付)

○岩村分科会長 事務局、お願いいたします。

○古瀬調査官 案文につきまして、読み上げをもちまして説明とさせていただきます。

 

(案)

労審発第○○○号

平成27年3月2日

厚生労働大臣

  塩 崎 恭 久 殿

                          労働政策審議会

                            会長 樋 口 美 雄

 平成27年2月17日付け厚生労働省発基0217第4号をもって諮問のあった「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」については、別添のとおりとして、本審議会は、下記のとおり答申する。

「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」について、別紙1の労働条件分科会報告、別紙2の安全衛生分科会報告のとおり審議結果が取りまとめられたところであり、これらの報告内容を踏まえ、所要の法律案の作成に当たられたいこと。

 

(案)

別紙1

平成27年3月2日

労働政策審議会

  会長 樋 口 美 雄 殿

                        労働条件分科会

                          分科会長 岩 村 正 彦

「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」について

 平成27年2月17日付け厚生労働省発基0217第4号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、本分科会は、下記のとおり報告する。

1 「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」のうち、労働基準法の一部改正関係及び労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の一部改正関係については、別添のとおりとして、おおむね妥当と考える。

2 労働者代表委員から、要綱第一の五の企画業務型裁量労働制について、みなし労働時間制のもとに長時間労働に対する抑止力が作用せず、その結果、長時間労働となるおそれが高まる労働者の範囲が拡大することとなることから対象業務を追加することは認められない、要綱第一の六の特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)について、既に柔軟な働き方を可能とする他の制度が存在し、現行制度のもとでも成果と報酬を連動させることは十分可能であり現に実施されていること及び長時間労働となるおそれがあること等から新たな制度の創設は認められない、との意見があった。

 なお、労働者代表委員からは、長時間労働による労働者の健康被害の予防とワーク・ライフ・バランスの確保を図るため、実効的な労働時間法制を整備すべきであり、とりわけ、すべての労働者を対象に労働時間の量的上限規制及び休息時間(勤務間インターバル)規制を導入すべき、との意見もあった。

 

別紙2

平成27年2月26

労働政策審議会

  会長 樋 口 美 雄 殿

                         安全衛生分科会

                           分科会長 土 橋  律

「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」について

 平成27年2月17日付け厚生労働省発基0217第4号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、本分科会は、下記のとおり報告する。

 「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」のうち、労働安全衛生法の一部改正関係については、おおむね妥当と考える。

別添の「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」については、先ほど資料No.1について読み上げたものと同一です。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 答申案文につきましては、ただいま事務局から読み上げていただいたとおりということでどうかと考えますけれども、いかがでしょうか。

 よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○岩村分科会長 ありがとうございます。

 それでは、ただいまの内容をもちまして、厚生労働大臣宛てに答申を行いたいと思います。

 今後の労働時間法制等の在り方につきましては、一昨年の秋以降、全部で25回にわたりまして、大変真摯な御議論を頂戴したところでございます。委員の皆様方には、改めてこの場で御礼を申し上げたいと思います。

 ここで、岡崎労働基準局長から御挨拶を頂戴したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○岡崎労働基準局長 本日、「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」につきまして、労働側から御意見をいただきましたけれども、全体としては、おおむね妥当だということでおまとめいただきました。

 これまで、建議に至るまでにつきましても、委員の皆様方に真摯な御議論をいただきました。また、2月17日に法律案要綱を諮問して以来、3回にわたりまして種々御議論をいただきました。

 本日、答申いただきました内容に即しまして、法律案を国会に提出していきたいと考えております。これまでいろいろな御議論を労使それぞれからいただきました。これらを踏まえた対応を是非していきたいと思っています。

 また、先ほど来、労使それぞれから、働き方の見直しそのものは非常に重要とのコメントがありました。その点につきましては、昨年来、労使団体の皆様方にも御協力いただきながら、働き方の見直しを進めてきておりますが、引き続き、是非よろしくお願いしたいと思っております。

 いずれにしましても、我が国の企業におきまして、働きやすい企業、長時間労働のない企業社会にしていきたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 どうもありがとうございました。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 次に、議事次第にあります、議題の2番目に移りたいと思います。「子ども・子育て支援法等の施行に伴う関係省令の整備に関する省令案要綱(労働基準法施行規則の一部改正関係)」についての議論に入りたいと思います。

 まず、事務局から説明をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○秋山監督課長 監督課長の秋山です。よろしくお願いします。

 資料は、No.2-1No.2-2と2つで、資料No.2-1が省令案要綱の諮問文です。

 2枚目の別紙ですが、「子ども・子育て支援法等の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等に関する省令案要綱(労働基準法施行規則の一部改正関係)」です。

 具体的には、第一のとおり、居宅訪問型保育事業における家庭的保育者に係る休憩時間の自由利用の適用除外の関係で、資料No.2-2に基づき、説明いたします。

 「1.概要」です。

 今年の4月1日から実施される子ども・子育て支援新制度の中では、認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の給付制度(施設型給付)を設けるとともに、小規模保育、家庭的保育などの地域型保育事業を市町村の認可事業として新たに設け、公的な給付を実施することとしております。

 このため、厚生労働省においては、子ども・子育て支援新制度の施行に伴い、必要な関係省令を一括して改正、整備を予定しております。その一環で今回諮問させていただく次第です。

地域型保育給付の中で、居宅訪問型保育事業があり、簡単に申し上げると、市町村がこの事業による保育の必要があると認定した乳児・幼児に対して、家庭的保育者が乳児・幼児の御自宅で保育を行う事業です。

 この場合、保育を行う家庭的保育者について、労働基準法第34条第3項で定めている、休憩の自由利用の規定の適用を除外することを考えております。

 順番が前後して恐縮ですが、裏面に基づき、居宅訪問型保育事業について、説明いたします。

 居宅訪問型保育事業とは、保育を必要とする乳幼児の居宅において、家庭的保育者による保育を行う事業であり、本年4月から始まる子ども・子育て支援新制度の中で、新たに市町村の認可事業として位置付け、公的給付の対象とするものです。

 対象者(利用児童)は、原則として3歳未満の保育を必要とする乳幼児であって、「丸1障害、疾病等の程度を勘案して集団保育が著しく困難であると認められる場合」、「丸2保育所の閉鎖等により、保育所等による保育を利用できなくなった場合」、「丸3入所勧奨等を行ってもなお保育の利用が困難であり、市町村による入所措置の対象となる場合」、「丸4ひとり親家庭の保護者が夜間・深夜の勤務に従事する場合等、保育の必要の程度及び家庭等の状況を勘案し必要な場合」、最後に「丸5離島その他の地域であって、居宅訪問型保育事業以外の地域型保育事業の確保が困難である場合」の5つのいずれかに該当すると市町村長が認めたものとなっております。

 一番下の「認可基準等」について、職員配置は1対1、つまり最低基準の職員配置は、保育者1人につき乳幼児1人と定められております。

 家庭的保育者の職員の資格は、「必要な研修を修了し、保育士又は保育士と同等以上の知識及び経験を有すると市町村長が認める者」となっております。

 保育の提供は、原則、1日8時間です。一方で、労働基準法において、6時間を超えて働かせると45分以上、8時間を超えて働かせると1時間以上の休憩を与えなければならないと規定の適用がありますので、この規定との関係をどうするかという問題が生じたものです。

 居宅訪問型保育事業の内容は以上のとおりです。

次に1ページに戻っていただき、「2.改正の趣旨」です。

 今、御説明したとおり、居宅訪問型保育事業の提供の対象となるのは、この事業を利用してでも保育を行うべき必要性があると市町村が認定した児童です。

 一方、居宅訪問型保育事業は、親などが保育を行うことができない状況の下で、児童に対してきめ細やかな保育を提供するために、保育者と児童が原則1対1で保育を行う事業となっております。また、保育の対象は原則として0〜2歳児であること、障害児や病気のお子様、夜間・深夜の保育であることから、休憩時でも、長時間、児童の元を離れることが困難な状況です。

 これらの事情を踏まえ、労働基準法施行規則第33条第1項を改正し、同条第1項第3号として、「居宅訪問型保育事業において保育を行う家庭的保育者」を加え、休憩の自由利用の適用を除外することを考えております。ただし、同一の居宅において、お子さん1人に対し配置基準を上回って、複数の家庭的保育者がいる場合には、交代で休憩をとれますので、この場合を除くこととしております。

 3ページ以降は、参照条文です。まず、労働基準法第34条第1項において、6時間を超えれば45分以上、8時間を超えれば1時間以上の休憩を与えなければならないとされております。

 同条第2項で一斉休憩の原則を定めており、今回、同条第3項が今回の関係の、「使用者は、第一項の休憩時間を自由に利用させなければならない」という規定です。

 この規定は、原則として、全ての労働者に適用されますが、労働基準法第40条の特例で、特殊の必要があるものについては、必要避くべからざる限度で別段の定めをすることができるという規定があり、これに基づき、現在、労働基準法施行規則第33条第1項において、第1号と第2号の2つの類型について、労働基準法第34条第3項の休憩時間の自由利用の原則の適用除外を定めております。

 第1号は「警察官、消防吏員、常勤の消防団員及び児童自立支援施設に勤務する職員で児童と起居をともにする者」、第2号は「乳児院、児童養護施設及び障害児入所施設に勤務する職員で児童と起居をともにする者」となっております。

 ここで居宅訪問型保育事業について、0〜2歳児で、病気や、障害など特殊の事情によって、1対1で保育しておりますので、休憩の規定自体は適用されますが、その場を離れることが難しく、休憩時間の自由利用の確保が難しいため、この第1号、第2号と同様に第3号として居宅訪問型保育事業において保育を行う家庭的保育者を加えることを考えております。

 なお、労働基準法施行規則第33条第2項を御覧いただくと、現行の同条第1項第2号の乳児院、児童養護施設及び障害児入所施設に勤務する職員で児童と起居をともにする方については、その対象の人数、収容する児童数、勤務の態様や児童と起居をともにしているかについての確認が必要であるため、第2号については監督署長の許可制にしておりますが、今回、適用除外を考えている居宅訪問型保育事業については、1対1の配置基準が枠組みで決まっており、また、市町村の認可事業ですので、個別の監督署長の許可を要しないだろうと考えております。

 以上が、概要、改正の趣旨で、この制度が4月1日から始まるため、本日、省令案要綱について御議論いただき、今月下旬に公布して、4月1日から施行したいと考えております。

 以上です。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 ただいま御説明をいただきました、この省令案要綱につきまして、御意見あるいは御質問がありましたら、お願したいと思います。

 新谷委員、どうぞ。

○新谷委員 事務局に質問がございます。

 今、資料No.2-2の3枚目に参照条文が示されておりまして、休憩時間の自由利用の制限にかかる労働者の範囲が、労働基準法施行規則第33条に記載されているわけです。ここに、第1号の「警察官、消防吏員…」から始まって、第1号の後段や第2号の「児童と起居をともにする者」と書かれております。

 質問は、この児童受け入れ施設の中で、児童と起居をともにしないものについては、自由利用の制限がかかるのか、かからないのかという点、また、今回、提案された居宅訪問型保育事業における家庭的保育者は、類似の業務でベビーシッターがあると思うのですけれども、ベビーシッターについてはどのような扱いになっているのかを教えていただきたいと思います。

○岩村分科会長 監督課長、お願いいたします。

○秋山監督課長 新谷委員の御質問の1点目にお答えします。現行の労働基準法施行規則第33条第1項第1号の後段や第2号の「児童と起居をともにする者」については、交代制や通勤を含まず、寝起きをともにする方です。今回とは若干違いますが、今回のものは、これらと同等の必要性、特殊性があるということで、第3号として追加することを考えております。

 2点目です。ベビーシッターについても、個人の家庭でお子様を見るということですが、実態等を見て、長時間の場合が例外的にないとは申しませんが、6時間未満が圧倒的であり、休憩時間の自由利用の適用除外の対象に含める必要性はないと考えております。

 以上です。

○岩村分科会長 新谷委員、どうぞ。

○新谷委員 わかりました。

 やはりベビーシッターよりも長い時間の労働をされる当該労働者に対して、自由利用を制限する方向であるとのお答えでした。

 諮問案件ですので、労働側として意見を申し上げたいと思っております。

 この居宅訪問型保育事業自体は、非常に意義のある事業だと思っておりますし、当該事業の対象となる子供さんをお持ちの方々にとっては、今回の事業は本当に朗報だと思います。

 ただ、当該事業に従事する家庭的保育は、さまざまなお子様がいらっしゃる中で乳幼児と1対1で保育をするということです。もともと休憩時間は、労働の途中で心身の疲労回復を図らせるためにあり、一斉付与の原則、自由利用の原則が法律によって決められています

 先ほども答弁がありましたように、当該事業に従事する家庭的保育者は、ベビーシッターよりも労働時間が長い、かつ、さまざまな障害をお持ちの子供さんを相手にします。先ほど説明いただいた資料でも、「長時間その場を離れることが難しく、休憩時間の自由利用の確保が難しい」といった、非常に精神的な緊張関係の中で労働をされる労働者です。

 そういったことを考えれば、休息時間の自由利用の確保の問題は、要するに、「代替要員の確保をどうするか」ということに尽きると思っております。

 使用者が、その休憩時間の際、これは休憩時間でなくてもいいのですが、いずれにしても代替要員を確保しさえすれば、休憩時間を自由に利用することに何ら支障は生じないわけです。当該保育者についても労働の途中で心身の疲労回復を図らせる必要があることに変わりなく、また、使用者がそのための代替要員を確保しさえすれば休憩時間を自由利用させることに何らの支障も生じないことに鑑みれば、労働者保護という観点からも、私どもとしては、こうした省令改正には賛成することはできないことを申し上げたいと思います。

 省令案についても、休憩時間の付与そのものは適用除外をされていないわけですし、当該保育者に対してもきちんと休憩時間を与えることが求められています。この点、我々としては、休憩時間でも長時間は児童のもとを離れることができないという、1対1の保育環境にあることを鑑みれば、代替要員の確保が使用者によって講じられない限り、本当に休憩そのものがとれるのかという懸念がやはり残るわけです。

 先ほど申し上げましたように、これは代替要員の確保することで、かなり解決できる問題が含まれております。ついては、私どもとしては、当該保育者についても適切に休憩時間が付与されて、きちんと休憩がとれる環境をつくられるべきであると思いますので、使用者及び行政において必要な措置が講じられるべきでということも、併せて意見として申し上げておきたいと思います。

 以上であります。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 ほかにはいかがでしょうか。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 ありがとうございます。

 昨年8月に成立した、子ども・子育て関連3法は、全ての家庭を対象に、質と量の面から、効率的な子ども・子育て支援を総合的に行うことを目的としたものだと理解をしています。

 国民の誰もが必要なときに必要とする保育サービスを受けられるようにすることなど、子育て環境の整備は、今、まさに大変求められていると思っております。

 今回の省令改正の中身は、子育て支援だけにとどまらず、保護者の就労参加を支援することにも資すると考えておりますので、使用者側としては、今回の改正省令案要綱について特段の異論はございません。

 私からは、以上です。

○岩村分科会長 ありがとうございます。

 ほかにはいかがでしょうか。

 宮本委員、どうぞ。

○宮本委員 この労働基準法施行規則の一部改正の案件と直接は関係ないのですが、監督課の関係で、一言、発言したいのですが、よろしいですか。

○岩村分科会長 どうぞ。お願いいたします。

○宮本委員 ありがとうございます。

 発言させていただきます。

 厚生労働省が昨年11月に開設をした、労働条件に関する総合情報サイト、「確かめよう労働条件」というサイトがありまして、この内容について、1点、申し上げたいと思います。

 このサイトは、労働者、企業、これから社会に出ようとする学生、それぞれに対して、雇用に関するルールですとか、労働条件に関する知識をわかりやすく知ってもらうことを目的に開設されたと理解しております。

 そこで提供されている冊子を読んでみて、労働組合の説明をする文章がないことがあるわけでありまして、特に厚生労働省が委託事業として学生向けに作成した、「就職前に知りたい!労働法のこと」という冊子は、68ページもありますけれども、この中に判例まで掲載されているのですが、残念ながら労働組合に関係する説明をする文章が全くありません。また、現政権が女性の積極的な活躍を促進しようとしているにもかかわらず、男女雇用機会均等法関係についても触れられていない内容でございます。

 厚生労働省が2010年に作成した「知って役立つ労働法」もありますけれども、ここには、「労働組合とは、労働者が主体となって自主的に労働条件の維持・改善や経済的地位の向上を目的として組織する団体」で、「労働者が集団となることで、労働者が使用者(会社)と対等な立場で交渉できるよう、日本国憲法で労働三権を保障している」と記載していたのであります。

 厚生労働省が、この労働条件に関する総合情報サイトを運営し、学生向けに関連冊子の作成ですとか、あるいは、労働条件セミナーを実施するに当たっては、雇用の安定ですとか、労働条件の維持・改善のためには憲法で保障された労働組合の役割は極めて大きいわけでございますので、労働組合に関する説明と均等法関係の説明は必要不可欠であると思いますので、ぜひ記載をしてもらいたいと思います。

 このようなことを踏まえて、できる限り早く改訂をしていただきたいと思っております。

 また、このサイトの「Q&A」、「法令・制度のご紹介」コーナー、労働条件セミナーにおいても、労働組合の役割について、ぜひ説明を忘れずにお願いをしたいということで、監督課の関係で、発言をさせていただきました。

 ありがとうございます。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 監督課長、お願いします。

○秋山監督課長 宮本委員から、労働基準局監督課で実施しております、2つの事業について御指摘がありました。

 1つは、去年11月に開設した労働条件ポータルサイトについてです。この中で、さまざまなテキストを張りつけて、参照できるようにしておりますが、労働法関係のテキストは、2つございます。

 1つは、従前から労働基準局監督課がつくっている、労働基準関係法令に深くかかわるものです。もう一つは、厚生労働省全体で幅広く労働法について紹介するためのテキストです。労働条件ポータルサイトのトップページでは、労働基準局監督課が作成している労働基準関係法令にかかわる部分がすぐに見られるようになっており、労働組合等の記載を含む、幅広いテキストについては、もう少し深く探さないと見られない仕組みになっておりましたが、この点について、早急に是正し、現時点では、両方ともトップページから見られるようになっております。

 もう一点、学生セミナーを今年度から新規事業で実施しております。年度の後半に全国で開催しておりますが、これは委託事業ですので、民間の受託先において、テキストを作成しております。

 今年度のセミナーは終わっておりますので、今後は、来年度のセミナーの実施に向けて調達いたしますが、その中でテキストの内容、やインターネットの内容、セミナーでの説明事項も含めて、御指摘を踏まえて検討させていただきたいと思っております。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 そのほかにいかがでしょうか。

 よろしいでしょうか。

 1つ、私からお尋ねしたいのですけれども、労働基準法第113条によりますと、本件のような施行規則や命令の制定ついては、公聴会を開くことになっています。これについては、いかがでしょうか。

○秋山監督課長 分科会長の御指摘のとおり、労働基準法の規定に基づきまして、省令改正の際に公聴会の開催が必要です。この公聴会については、先週の金曜日に開催し、公益委員と使用者側からは、今回の改正については賛成であるという御意見をいただき、労働者側からは、今日、新谷委員からいただいたような御意見を承ったところです。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 そのほかはよろしいでしょうか。

 今日、労側、使側それぞれの御発言をいただきまして、労側からは御意見を頂戴したところでございますけれども、この省令案要綱そのものにつきましては、おおむね意見の一致が見られたのではないかと考えております。

 そこで、本日、資料NO.2-1としてお配りしております「子ども・子育て支援法等の施行に伴う関係省令の整備に関する省令案要綱(労働基準法施行規則の一部改正関係)」につきまして、本分科会といたしましては、おおむね妥当と認め、かつ、必要な意見を付した上で、労働政策審議会長宛てに報告することとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○岩村分科会長 ありがとうございます。

 労働政策審議会令第6条第9項の規定に基づきまして、「分科会の議決をもって労働政策審議会の議決とすることができる」と定められております。

 以上の規定を踏まえまして、事務局で答申案文を用意していただいております。まず、これを配付しまして、読み上げていただくことにしたいと思います。

 配付をお願いいたします。

(答申案文配付)

○岩村分科会長 委員の皆様のところには配られたと思います。

 読み上げをよろしくお願いいたします。

○梶原中央労働基準監察監督官 読み上げさせていただきます。

 

労審発第○○○号

平成27年3月2日

厚生労働大臣

塩 崎 恭 久 殿

                           労働政策審議会

                            会長 樋 口 美 雄

 平成27年3月2日付け厚生労働省発基0302第2号をもって諮問のあった「子ども・子育て支援法等の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備に関する省令案要綱(労働基準法施行規則の一部改正関係)」については、本審議会は、下記のとおり答申する。

別紙「記」のとおり。

 

別紙

平成27年3月2日

労働政策審議会

会長 樋 口 美 雄 殿

                         労働条件分科会

                          分科会長 岩 村 正 彦

 「子ども・子育て支援法等の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備に関する省令案要綱(労働基準法施行規則の一部改正関係)」について

 平成27年3月2日付け厚生労働省発基0302第2号をもって労働政策審議会に諮問のあった標記については、労働条件分科会は、下記のとおり報告する。

1 要綱については、おおむね妥当と考える。

2 労働者代表委員から、労働基準法における休憩時間規制は、労働者を労働時間の途中で完全に労働から解放させることにより、その精神的・肉体的疲労を回復させることを目的に設けられているところ、居宅訪問型保育事業における家庭的保育者に対する休憩時間の付与が適切に行われるよう、使用者及び行政において必要な措置が講じられるべきである、との意見があった。

以上です。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 ただいま配付して読み上げていただきました内容で、私から労働政策審議会長宛てに報告をし、この報告のとおりで厚生労働大臣宛てに答申を行うということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○岩村分科会長 ありがとうございます。

 そのように取り計らいたいと思います。

 ここで、岡崎労働基準局長から御挨拶を頂戴したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○岡崎労働基準局長 子ども・子育て新システムの関係でございます。

 4月1日から施行でございますが、その中で居宅型保育事業の休憩時間につきまして一定の対応が必要ということで諮問いたしましたところ、本日、答申をいただきました。

 なお、労働側委員からの御意見が答申に付記されております。

 自由利用の規定の適用が除外されるとはいえ、実質的にきちんと休まるようにということで、私ども、それから、保育事業者がしっかり対応できるようにしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 どうもありがとうございました。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 最後に、事務局から何かございましたら、お願いしたいと思います。

○古瀬調査官 今後の労働条件分科会の持ち方については、分科会長及び委員の皆様とあらためて御相談させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○岩村分科会長 ありがとうございました。

 これをもちまして、第128回労働条件分科会を終了したいと思います。

 最後に、議事録の署名でございますけれども、労働者代表につきましては、神田委員に、使用者代表につきましては、秋田委員にお願いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 本日は、お忙しい中、ありがとうございました。

 これで閉会といたします。


(了)

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