ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 厚生科学審議会(感染症部会) > 第9回厚生科学審議会感染症部会(2015年4月2日)




2015年4月2日 第9回厚生科学審議会感染症部会

健康局結核感染症課

○日時

平成27年4月2日(木)17:00〜19:00


○場所

厚生労働省 専用第12会議室(12階)
(東京都千代田区霞が関1−2−2)


○議題

(1)新型インフルエンザ対策について
(2)麻しんの排除認定について
(3)蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針について
(4)侵襲性髄膜炎菌感染症及び麻しんの患者の医師による届出方法の変更について
(5)三種病原体等としての結核菌の対象範囲の改正について
(6)その他

○議事

○中谷結核感染症課長補佐 それでは定刻になりましたので、第9回厚生科学審議会感染症部会を開催いたします。初めに委員の出欠状況を御報告いたします。本日は桑村委員、蒔田委員、山田委員より御欠席の連絡をいただいております。現時点で定数以上の委員に御出席をいただいておりますので、会議が成立しますことを御報告いたします。
 なお、御報告事項ですが、まず渡邉会長におかれましては、平成26年度をもって国立感染症研究所所長を御退任され、国立感染症研究所名誉所員となりましたことをお知らせいたします。また、磯部委員におかれましては、海外へ赴任されるため、臨時委員を御退任をし、後任として戸部委員が参画されますことをお知らせいたします。また、事務局に人事異動がございまして、中嶋感染症情報管理室長が異動になり、4月1日付けで宮川室長が着任をしております。
○宮川感染症情報管理室長 宮川でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○中谷結核感染症課長補佐 次に資料の確認をさせていただきます。まず、お手元の資料を順番に見ていただいて、まず議事次第、1枚目です。その裏に配布資料の一覧がございます。次に委員名簿でございます。次に座席表でございます。次に資料1-1としまして、新型インフルエンザ対策について、次に資料1-2としまして、新型インフルエンザ対策に関する小委員会の設置についてという資料、それから資料1-3につきまして、厚生科学審議会感染症部会審議参加規程(案)でございます。続きまして、資料2といたしまして、プレスリリースで、麻しんの排除状態にあるということの関連資料です。資料3につきましては、蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針スケジュールです。資料4は、侵襲性髄膜炎菌感染症及び麻しんの患者の医師による届出方法の変更、資料5は、三種病原体等としての結核菌の対象範囲の改正について、次に参考資料としまして、厚生科学審議会感染症部会運営細則でございます。
 資料の不足等がございましたら、事務局にお申し付けください。よろしいでしょうか、では、申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので御協力をお願いいたします。ここからの議事は渡邉部会長にお願いをいたします。よろしくお願いいたします。
○渡邉部会長 各議事に入る前に、皆さんのお手元に議事次第があると思いますので、それに基づいて、今度は議題の確認をお願いしたいと思います。
 まず、(1)として、新型インフルエンザ対策について、(2)として、麻しんの排除認定について、(3)として、蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針について、(4)として、侵襲性髄膜炎菌感染症及び麻しんの患者の医師による届出方法の変更について、(5)として、三種病原体等としての結核菌の対象範囲の改正について、(6)として「その他」ということで議事を進行してまいりたいと思います。
 では、最初に新型インフルエンザ対策についてということで、事務局から資料1-1から1-3に基づいて説明をお願いしたいと思います。よろしく、お願いいたします。
○高城新型インフルエンザ対策推進室長 新型インフルエンザ室長の高城でございます。今、御紹介がございました新型インフルエンザ対策について、御説明をさせていただきたいと思います。横長の資料1-1で順を追って説明したいと思います。資料1-1に基づきまして御説明させていただきます。
 1枚おめくりください。こちらは、新型インフルエンザ等対策ということでまとめたものです。新型インフルエンザの上段から、新型インフルエンザの定義、これに基づく新型インフルエンザ等対策特別措置法がございます。こちらについては、新型インフルエンザ等の対策の強化を図り、国民の命及び健康を保護し、国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となることを目的として立法化されているものです。
 その特措法上の中で、新型インフルエンザ対策の体制整備について、簡単に御紹介します。行動計画を作成する。国のほうでは作成済みですが、地方公共団体等でも、こうした行動計画を作成していただくこと。(3)にあるように、発生時に国、都道府県等において対策本部を設置すること。また(4)にあるように、発生時におけるワクチンの接種等々について、体制整備の記載がございます。
 そのほか、2番目ですが、特措法上の緊急事態宣言ということで、新型インフルエンザの状況が非常に強い病原体であったというような場合には、こうした緊急事態宣言が発せられますが、この場合には外出自粛の要請とか、住民に対する予防接種の実施、医療提供体制の確保、臨時の医療施設等が求められているものです。
 3ページ目、4ページ目については特措法に基づき、政府対策行動計画が定められております。上段にありますように、発生段階ごとに対策の概要がそれぞれ定められているものです。海外発生期、国内発生早期、国内感染期、小康期ということで、対策の主な考え方についてはそれぞれ記載のとおりです。簡単に、例えば海外発生期においては、実施体制の欄で政府の対策本部を設置することが記載されております。国内の発生早期については、先ほど申し上げたような、必要に応じた緊急事態宣言というものがありましたり、新型インフルエンザの患者の全数把握などが求められていくということです。また、国内感染期、国内で感染がまん延しているような場合については、実際の患者の全数把握を集団発生の把握として1個1個把握することを縮小することなどが記載されております。そのほか、情報共有・提供については国内発生期、それから国内発生早期に向けてコールセンター等を活用した充実・強化などが記載されております。
 おめくりいただき、同様の発生段階ごとに対策が書かれております。一番上のような、予防・まん延防止として、海外の発生早期では水際対策の開始、ワクチンの確保などが記載されているとおりです。そのほかの対策についても、こちらに記載されているとおりですので、後ほど御覧ください。また、一番下の段階、未発生期ですが、現段階のことを含むもので、この中でもこちらの記載の「事前の準備」が求められているものです。
 5ページ目、更に行動計画を円滑に、具体的に実施するために各種のガイドラインが定められております。サーベイランス、情報収集、それから予防まん延防止、医療、国民生活及び国民経済の安定確保ということで、こちらに記載の10のガイドラインが現時点で用意されているところです。
 6ページ目、10のガイドラインのうち、厚生労働省が主として行っている主なものを紹介したいと思います。まずは5番目に位置付けられております予防接種に関するガイドライン、こちらでは、新型インフルエンザが発生した際には、国は地方公共団体、医療機関等の関係機関、国民の協力を得て、可能な限り特定接種、住民接種、ワクチンの接種を実施することとされております。具体的には、マルポツのように、ワクチンの研究開発の促進、プレパンデミックワクチンの備蓄、それから未発生期よりワクチンの供給体制の整備などが定められているところです。
 7ページ目です。現在、国においてはプレパンデミックワクチンとしてウイルス株、H5N1のワクチンについて備蓄をしているところです。御覧のとおり、各株、チンハイ株、ベトナム・インドネシア株、アンフィ株といったものについて、それぞれ1,000万人分のワクチンを備蓄している状況にあります。ただ、こちらについては3年間の有効期限がありますので、3年間が終わると廃棄し、次にどのような株を選定するのかを検討することになっております。このように毎年選定の上、買い換えをしている状況にあります。
 8ページ目、治療薬である抗インフルエンザウイルス薬に関するガイドラインもあります。これについては、薬を効率的、効果的に使用するため、国、都道府県、医療機関等による適切な備蓄・流通・投与を促すこととしております。
 この備蓄については、具体的には国民の45%に相当する量を目標として、国と都道府県とで均等に備蓄することとしております。流通について、発生前については安定供給体制の整備を図ることとされております。また、具体に発生した場合については、まずは都道府県自治体において市場に流通しているものを使っていただく。その量が一定量以下になった時点で、都道府県等で備蓄している抗インフルエンザウイルス薬を使っていただく。更に、その量が少なくなった場合には、国からの備蓄を回すというような仕組みになっています。投与については、こちらに記載のとおりです。
 予防投与の対象者としては海外発生早期、地域発生の早期というところで、その対象を患者の同居者、又は濃厚接触者などとしているところです。
 9ページ目が、ただいま紹介しました抗インフルエンザウイルス薬の備蓄目標です。経年の備蓄目標について、様々な見直しをしております。平成17年度については国民の23%に相当する量、2,500万人分を備蓄しようという目標の下、タミフルを備蓄してきた経緯があります。その後、もう少しこの量について必要なのではないかということがあり、検討を進め、平成20年度においては備蓄目標を23%から45%に引き上げました。また、吸入薬であるリレンザも新たに出てきておりますので、こうしたものも一定程度追加することで、目標を進めてまいりました。最近では、平成24年度に見直しをしております。この中で45%というのは変えておりませんが、備蓄薬のうちリレンザの割合を2割まで引き上げたということで、現在に至っているという現状です。
 10ページ目が抗インフルエンザウイルス薬のうち、タミフルの備蓄の状況です。国分をまとめたものです。平成18年度から順次備蓄を進めてきたところです。現在は、タミフルの薬については有効期間が10年になっており、平成18年度から備蓄してきたものについては平成28年度、来年度になりますが、一部有効期限切れを迎えるということです。その後も平成20年度分に買ったもの、平成21年度分に買ったものなどが順次有効期限切れを迎えていく状況です。
 11ページ目は、リレンザについての状況についてです。同様の状況にあります。
 12ページ目は、今後の方針です。具体的には13ページ目を御覧ください。厚生科学審議会感染症部会新型インフルエンザ対策に関する小委員会(仮称)の設置について、お諮りしたいと思います。背景については、ただいま説明しましたとおり、抗インフルエンザ薬、プレパンデミックワクチンの備蓄について一部使用期限が切れることもあり、これまでの知見などを踏まえて、今後の備蓄方針を検討する必要がある状況です。インフルエンザ対策に関する薬、それからワクチンの備蓄方針、こういったものを検討するに当たり、特定の製造業者製品等について、企業の営業上の秘密に関する議論といったものも必要になりますことから、委員に対して守秘義務などの規定を適用し、法令に根拠ある会議を設置したいというものです。内容については、2.にあるとおりです。体制(案)についても、会議名は記載のとおりです。任命権者は厚生労働大臣、委員の位置付けは国家公務員(非常勤)ということになります。
 おめくりいただき、小委員会のメンバーについての案としては分野ごとですが、様々な観点から議論をしていただく必要がありますので、疫学、ウイルス学、ワクチン学、現場の臨床家、臨床医、リスクコミュニケーション、地方自治体の関係者など、関係する有識者の方々に構成に当たっていただきたいと考えているところです。
 おめくりいただき、組織の構成です。今般参集いただいております感染症部会の下に、小委員会を設置したいと考えているところです。また、こちらについても医薬品のことですとか、ワクチンのことですとか、一般的なまん延予防対策、公衆衛生一般の対策、サーベイランス、広報、リスクコミュニケーション、こういったことについて広く議論が必要なため、小委員会の下にはこうした作業班を3つほど作りたいと考えているところです。
 おめくりいただき、今後の方針、スケジュールです。本日、小委員会及び作業班の設置について、御了承をいただきたいと思っております。その後、平成27年夏までに小委員会、作業班を数回開催させていただき、薬やワクチンの備蓄の在り方に関して、小委員会案をとりまとめ、こちらの部会に報告をさせていただきたい。部会で、この案を検討、了承いただければ、次年度以降の施策に反映したいと考えております。
 次に、資料1-2、1枚の縦紙です。ただいま紹介しました小委員会の設置についての要綱の案、こちらを本日の部会の決定としていただけるかどうか御審議いただきたいところです。
 1の設置の趣旨の前段は経緯です。最後の3段目ですが、新型インフルエンザ対策に関する重要事項について調査審議するため、厚生科学審議会感染症部会運営細則1条に基づき、こちらの部会の下に小委員会を設置するという趣旨です。
 2の小委員会の所掌事務です。1つ目のポツのように、行動計画等に定められた対策のうち、厚生労働省が所管する専門的・技術的事項について調査審議を行うこと。そのほか、新型インフルエンザ等感染症の予防及び当該感染症の患者に対する医療に関する重要事項についての調査審議をすること。これを所掌事務としたいということです。
 3の運営についてです。こちらの運営は厚生科学審議会令、そのほか厚生科学審議会運営規定、そのほか感染症部会運営規則に定めるところのほか、4つのポツについて定めたいと思っております。・小委員会に、その定めるところにより、作業班を置く。・作業班は、委員長が指名する者により構成する。・作業班に班長を置く。班長は、班員の中から小委員長が指名する。すみません、こちらの「小」は誤植です。この「委員長」というのは小委員会の長を指しておりますので、この「小」は削ってください。最後のポツですが、運営規則第4条から7条まで、それから第9条の規定は作業班について準用するとしております。運営細則については、資料の一番後ろのほうに「参考資料」として付けております。後ほど御覧ください。
 最後に、資料1-3です。今、言いました小委員会での議論のまとめをこちらの部会で議論していただくわけですが、その際に特定の薬、ワクチンについての議論をしていただくことになりますので、一定の審議の参加規程を設けさせていただきたいというのが、資料1-3の趣旨です。簡単に説明いたします。第2条は適用対象部会についてです。こちらの部会、それから新たに立ち上げます小委員会について、対象にしたいと思っております。また、対象とする審議事項についてはワクチン、それから抗インフルエンザウイルス薬の備蓄の在り方について審議する場合に適用するものです。その他、適用対象委員と申請資料作成関与者の取扱い等について、細かく記載があります。
 具体的には次のページに審議不参加の基準が9条以降出ております。3ページの頭にありますように、年度当たり500万円を超えるような年度がある場合には、審議会場から御退出いただく形になっております。更に、第10条の3段目にあるように、500万円以下である場合は意見を述べることができますが、議決には加われないということです。更に、ただし書きですが、50万円以下である場合には議決に加わることができるということです。また、申告期間は対象期間、過去3年度というのが、第12条にあるとおりです。こちらの参加規程については、現在薬事審議会とか、予防接種の検討をしている部会とかで、実際に実施している内容について踏襲したものをこちらに反映している状況です。説明は以上となります。御審議、お願いいたします。
○渡邉部会長 新型インフルエンザ対策全般についての話と、この対策に関する小委員会の設置を提案されておりますので、それについての御審議のほど、皆さんにお願いしたいと思います。
 まず、資料1-1に基づいたことに関する御質問、又はコメント等がありましたらお願いいたします。
○澁谷委員 保健所ですが、4ページに、事前の準備として、行動計画を地方公共団体あるいは指定公共機関が作る、というのがございます。私どもの管内でも年度末までには出来たのですが、秋までにということで最初は進めていたのですが、なかなか難しかった部分がありました。全国的には3月までにはどの程度出来ているのでしょうかということと、指定公共機関についても、どの程度の進捗状況なのでしょうか。分かれば教えていただきたいです。
○高城新型インフルエンザ対策推進室長 行動計画の作成等についてです。こちらは御紹介のとおり、特別措置法に基づいた規定となっております。私どもは内閣官房のほうにも新型インフルエンザ室というのがございまして、そちらのほうで協同して業務を進めているところでございます。こちらの具体的な把握につきましては内閣官房のほうでなされているところでございます。それらの状況について私が今記憶している限りで申し上げますと、都道府県につきましては全て作成済みと伺っております。しかしながら、市町村のほうでは全てではなくて、何割程度かに留まっていると承知しております。そのほかの各個別の指定公共機関の実施状況については、大手の企業では作っている所も、実際確認しておりますけれども、詳しい、全体として何パーセント、どのくらいなのかというのは、こちらでデータを持ち合わせていないところです。以上でございます。
○澁谷委員 そうしますと、例えば、その小委員会を作ると、そこの所では進行管理、この計画全体の進行管理のようなことは、内容としてはされることになるのでしょうか。
○高城新型インフルエンザ対策推進室長 その特措法に基づく全体の進捗管理のほうは、内閣官房のほうで実施するということになります。
○澁谷委員 ありがとうございました。
○渡邉部会長 ほかにございますか。
○北村委員 素人的な質問で大変恐縮ですけれども、タミフルをはじめとした備蓄状況の中で、期限切れというのがございますが、私などが使っているワクチンと比較しても、その期限切れ期間というか、それが大分ばらつきがあるように思うのです。こういうものどういう形で期限というものが決められ、そのばらつきがどういう状況の中で起こっているものなのですか。
○高城新型インフルエンザ対策推進室長 ただいまこちらで把握しているインフルエンザウイルス薬各種ございますけれども、その個別の企業に確認をしているところでございます。その中で、インフルエンザのタミフルですとか、リレンザについては10年というふうに把握しておりますが、そのほかにもインフルエンザウイルス薬がございます。必ずしもその10年に満たないものがあると承知しております。また、ワクチンにつきましてでございますけれども、こちらの備蓄しているものがプレパンデミックワクチンと言いまして。現在もH5N1の家禽から人への、トリインフルエンザウイルスによる死亡例というのが報告されていて、これは非常にその毒性が強いということもございまして。実際にまだ新型インフルエンザ化しておりませんけれども、そのH5N1についてのワクチンについて、想定して備蓄をしているというところでございます。こちらについては業者のほうにお願いをして、作っていただき、複数の業者で作っておりますが、使用期限、有効期限は3年という状況にございます。
○渡邉部会長 よろしいでしょうか。ほかにどうぞ。
○廣田委員 このH5N1プレパンデミックワクチンですけれども、この備蓄した物をいざというときどのように使うかというのは、何かお考えあるのでしょうか。
○高城新型インフルエンザ対策推進室長 現在「予防接種のガイドライン」というのがございまして、そこの中で流れ的なものは作っております。実際にどのような形でそのワクチン製造業者から卸問屋を通じて、都道府県を通じて現場に届けるのかにつきましては、具体的な計画を自治体でどのくらい進んでいるのかというところはまだ把握しておりません。ただ、一部特定接種、それからその住民接種というものがございます。住民接種というのが主たるその実施主体が市町村になるわけでございますけれども、そちらにつきましては幾つかの自治体で実際にモデルケース、どういう形で起こったら、どのようにワクチンを運んでいくのかという、そのモデルケースを現在研究班で作っておりまして。それらについては昨年度、取りまとまっておりますので、今年度その内容をしっかりと地方自治体のほうにお示しする、説明するということをしていきたいと思っております。
○廣田委員 お伺いしましたのは、初期に製造株、種ウイルスはリバースジェネティクスの技術で作っておりますので、それだけ加工した、種ウイルスで作ったワクチンが、野生株に効くかというのは常に議論があったわけでございます。当初、庵原先生の研究班でなされたときに、例えばベトナム株ワクチンを2回打って、その抗体というのは野生株と交差はしない。インドネシア株ワクチンを、2回打っても同様に交差しない。初期に、ベトナム株ワクチンの試験に入っていた人、即ちベトナム株ワクチンの初回接種2度受けた人に、しばらくたってインドネシア株を接種すると、野生株に対してもクロスする幅広い抗体が誘導されたという結果が出ております。これを考えると、いざというときに慌てて打っても、本当に効くかという疑問は常にあるわけでございます。時間がたつと廃棄してありますが、例えば医師会の中には、廃棄するのだったら、我々は打ちたい。いざ流行というときに、より幅広い抗体が誘導されるように打っておきたい。そういう意見もあるわけでございますので、備蓄することに加えて、どう使うかというのを十分議論しておいていただきたいと思います。
○高城新型インフルエンザ対策推進室長 ありがとうございます。おっしゃるとおりでございまして、実際にいろいろな株を基に毎年廃棄して、新たに、例えばチンハイ株によるワクチンなんかを作っていくわけですけれども。それらが実際に有効なのかどうなのか、またそのほかの株に対しても有効なのかどうなのか、そういった点も含めて現在研究を進めているところでございます。また、その際に実際に来たときに、このためているものが使えるのかどうなのか。そういったことも直ちに使うということではなしに、本当に効くのかどうなのかという吟味を経た上で使うということになっております。御指摘ありがとうございました。
○渡邉部会長 ほかに御質問ありますか。
○調委員 予防接種に関するガイドラインのところで、ワクチンの研究開発を促進するというところがありますけれども、今後細胞培養でワクチンを作っていくと。今の時点で製造期間が短縮されるというメリットがあると思うのですけれど、今の時点でどれくらいの期間で、どれぐらいの量が製造可能というようなことは把握されているのでしょうか。
○高城新型インフルエンザ対策推進室長 通常ですと、卵を使ってワクチン作っておりますが、全国民分を作るのに、そうすると1年半から2年ぐらいかかるということで。細胞培養についてはそれを大体半年ぐらいで全国民をカバーすることができるだろうという、そういう構想の下、研究事業を進めてきております。今目指しておりますのは、平成30年度までには半年で全国民分がカバーできる、細胞培養により全国民分がカバーできるというような体制が確保できる見通しになっております。以上です。
○渡邉部会長 よろしいでしょうか。では、前田先生。
○前田委員 この小委員会のミッションなのですけれども、先ほど行動計画といった特措法に関するものは余り関係がないようなお話もございましたので、どちらかというと、そのワクチンだとか抗インフルエンザ、そういう技術的な部分について詰めていくというふうなところだと考えて、よろしいでしょうか。
○高城新型インフルエンザ対策推進室長 おっしゃるとおりです。
○渡邉部会長 この特措法関係の資料1-1はよろしいでしょうか。これは内閣府等の委員会等で議論された結果がここに、まとめられているのだと思います。先ほどの議論のワクチンの抗原性に関してですが、H5N1ワクチン株の作成にはプロテアーゼ感受性部分を遺伝子工学的に改変して弱毒性にしてありますが、抗原性部位はそのままですので、野生株と同じような抗原性は持っているというふうに考えられると思うのですが。ほかにどうぞ。
○岡部委員 確認なのですが、前田委員がおっしゃった、技術的なことがこの小委員会で、特措法的なことは内閣官房のほうでやると。その切り分けはいいと思うのですけれども、特措法が生じないときには、感染症法の中でやると思うのですね。その中の法的なことは、どの会議がやることになるのですか。
○高城新型インフルエンザ対策推進室長 感染症法上の事項については、こちらの小委員会のほうで議論していただきたいと。具体的には、今言いました専門的・技術的事項という典型例を申し上げますと、ワクチンの備蓄の株をどういうふうに選定するのかですとか、抗インフルエンザウイルスが45%を目標にとありますけれども、それについてどういう薬剤、いろいろな薬剤が出てきておりますので、そういうのをどのように混ぜていくのか。こういったことがございます。もちろん緊急事態宣言が出ないまでの間というのは、感染症法での対応というのが相当程度求められますので、その中で必要な公衆衛生上の施策というのはこちらの小委員会、若しくはその下に設置していただきたいと思っております作業班のうちの公衆衛生対策作業班、こういった所で議論を頂戴したいと思っております。
○渡邉部会長 よろしいですか。ほかにございますか。今の委員会のほうの議論までいってしまいましたが、1-1、1-2、1-3についての御質問が更にありましたら。いままでも、これに健康局長の諮問機関みたいな形で、この同じような委員会があったわけですね。それがここに替わるという位置付けでよろしいのでしょうか。
○高城新型インフルエンザ対策推進室長 はい、おっしゃるとおりでございます。
○渡邉部会長 特にないということで、よろしいでしょうか。
 そうすると、今の資料1-1、資料1-2、資料1-3について、この委員会としてこういう形で進めていくことを御了承いただいたと解釈いたします。どうもありがとうございます。
○中谷結核感染症課長補佐 事務連絡ですが、新村局長、福本審議官は所用により、ここで退席をさせていただきます。よろしくお願いします。
                           (新村局長、福本審議官退席)
○渡邉部会長 続きまして、議題2「麻しんの排除認定について」を事務局から説明をお願いいたします。
○中谷結核感染症課長補佐 事務局でございます。資料2のPress Releaseを御覧ください。先週金曜日、3月27日、世界保健機関西太平洋地域事務局により、日本が麻しんの排除状態にあることが認定されましたので、御報告をいたします。まず、世界保健機関西太平洋地域事務局により、日本を含む3つの国、ブルネイとカンボジアについて、新たに麻しんの排除状態にあることが認定されました。麻しんの排除状態と申しますのは、資料1ページ目の下の※にありますが、適切なサーベイランス制度の下、土着株による麻しんの感染が3年間確認されないこと、又は遺伝子型の解析によりそのことが示唆されることを言います。
 2ページ目を御覧ください。既に御存じと思いますが、我が国においては麻しんに関する特定感染症予防指針、これは厚生労働省告示ですが、この予防指針の中で様々対策をしております。その中に、平成27年度までに麻しんの排除を達成し、世界保健機関による麻しんの排除の認定を受けるということを目標にしておりまして、今回その目標が達成をされたことになります。
 これまで進めてきた対策について、5ページ目の資料、麻しん患者報告数推移(2008年〜2015年)」を御覧ください。グラフになります。2007年から2008年にかけて、10代〜20代の方で麻しんが大流行しました。このグラフでも、2008年は1万1013人。2007年までは定点報告でしたので、全数報告ではなかったため、こちらには数字はございません。大流行したことを受けて、平成20年度、2008年度から、それまで麻しんにかかったことがない方、あるいは予防接種1回受けましたが免疫が減衰された方などを対象に、中学1年生(第3期)、高校3年生(第4期)ということで、時限的な措置として追加の接種を2008年から2012年まで行いました。これにより、2009年以降人数が減っておりまして、2010年に最後の土着株による感染が、最後の1例が確認されました。それ以降確認がないということで、この度、世界保健機関のほうで日本が麻しんの排除状態にあることが認定をされましたので、これまで自治体並びに関係の皆様には、麻しんの排除に向けて様々取組をしていただきまして、この場を借りて深くお礼を申し上げます。ありがとうございました。報告は以上です。
○渡邉部会長 ありがとうございます。この排除のためには非常に多くの方々がこれに関係したのだと思います。医師会の方々も含め、自治体、この全数把握になってからは遺伝子解析を行うための地方衛生研究所の方々、感染研も関係いたしましたけれども、非常に多くの方々が関与して、これの達成にこぎ着いたというところです。もちろん厚労省も非常に多くの貢献をしたと思います。この委員会としても、このことに対してはお喜びを申し上げたいと思います。皆様、御苦労様でした。この排除に関しての何か御質問等がありましたら。
○岡部委員 私、国内の排除委員会の委員長を引き受けしていたので、改めてですけれども、本当に一般の方々も含めて、いろいろな方が理解して、オールジャパンで取り組んだ結果だというふうに思います。ただ、決してゼロになったわけではないですし、国内の株が消え失せたということであって。海外からのやはり輸入というのはありますから、これに対する予防というのはきっちりやっていく必要があります。国内の問題だけではなくて、周辺のアジア、その他を含めて、今度はcontributionということも考えてやっていかなくてはいけないだろうというふうに思います。加えて、これだけではなくて、やはり風しんの問題とか課題はありますので、着実に1つ1つずつ解決していくことを期待したいというふうに思います。ありがとうございました。
○渡邉部会長 確かに油断しているとアメリカみたいに、アメリカも去年大きなアウトブレークが、恐らく海外輸入株によってですね。それによって起こっているということですので、日本もやはりこうなったからと言って、気を緩めないで、更に気を引き締めてやることと、今岡部さんが言いましたように、この源というとまた怒られてしまうかもしれないけれど、東南アジア又はアフリカ等ではまだ依然として麻しんは大きな問題です。そういう所からの輸入感染例というのは、今回のデング熱と同じようなことが起こる可能性もありますので、その辺はやはり今後とも気を引き締めてやっていかなければならない問題であろうというふうに認識されていると思います。ほかにどうぞ。
○小森委員 日本医師会の小森でございます。麻しんの排除、本当に様々なお立場の方が協力された結果だということで、私の立場からも改めてお喜びと御礼を申し上げたいと思います。日本医師会といたしましては、後でちょっとお話も出ますけれども、麻しんの患者の医師による届出の更なる徹底、更には検体の提出、その他そういったことに対して、患者さんに対する説明責任の更なる深化ということについて、改めてお願いをさせていただいたということも、追加をさせていただきたい。これを維持をするということがあって、はじめて意味がございますので、そのことを改めて御報告申し上げて、更に協力をしてまいりたいと思います。ありがとうございます。
○渡邉部会長 ほかにございますか。よろしいでしょうか。
 では、続いて第3の議題、蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針について、資料3に基づいてお願いいたします。
○中谷結核感染症課長補佐 こちらも報告事項ですが、資料3に基づきまして蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針の策定状況について報告させていただきます。
 蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針につきましては、昨年12月から本年2月にかけまして蚊媒介性感染症に関する小委員会で3回にわたり審議いただき、指針案をとりまとめていただきました。小委員会でとりまとめた案につきましては、2月20日に開催された第8回感染症部会に報告いただき、この部会でも審議いただきました。部会の中で委員の先生から様々な御意見をいただきましたが、いただいた御意見につきましては渡邉部会長とも御相談させていただき、指針案に反映させたうえで、2月20日から3月21日まで1か月間パブリックコメントを実施したところです。パブリックコメントに対して寄せられた御意見につきましては現在精査を進めているところですが、今後必要な諸手続を進め、4月中にはこの指針を告示する予定としております。
 また、これと合わせて、昨年デング熱の国内感染事例が発生した際に、地方公共団体向けとして、「デング熱国内感染事例発生時の対応・対策の手引き」、それから、臨床の医師の皆さまに向けてということでデング熱診療ガイドライン、2つのドキュメントを提供したところです。このドキュメントにつきましても新しい特定感染症予防指針の内容に基づき、現在国立感染症研究所の先生方、その他の専門の先生方の協力をいただきながら改正作業を進めているところです。これらの2つのドキュメントにつきましても、可能な限り指針の告示に遅れない形で提供し、自治体の皆さま、医療機関の皆さまに御活用いただきたいと考えております。簡単ですが、事務局からの報告でした。
○渡邉部会長 ありがとうございます。これから媒介蚊の活動が活発になってくる時期を迎えますので、この予防指針に基づいたいろいろな対策を取ることによって去年と同じようなことが起こらないような、また、起こったとしても拡大するようなことがないような形で対応していただければと思います。予防指針等に関して御意見等がありましたら、よろしいでしょうか。まとまったものが後で出てくると解釈していいですね。
○中谷結核感染症課長補佐 そうですね。
○渡邉部会長 ありがとうございます。続きまして、資料4に基づきまして侵襲性髄膜炎菌感染症及び麻しんの患者の医師による届出方法の変更をお願いいたします。
○中谷結核感染症課長補佐 事務局です。資料4で説明させていただきます。まず、昨年の感染症法改正に関係する報告事項です。資料4の下の囲みを御覧ください。現行制度の感染症法では一類から四類の感染症、新型インフルエンザ等感染症については、対象者の迅速な把握が必要なため、医師が診断時に、直ちに氏名、年齢・性別等を保健所に届け出ることが義務付けられております。一方で、五類感染症は国民に対する情報提供等によりまん延を防止することとされているため、原則個々人に対するまん延防止措置の対象外ですので、これについては医師に対して診断時から7日以内の患者の年齢、性別等の届出を義務付けております。
 この度感染症法が改正され、上の囲みの部分ですが、五類感染症のうち、侵襲性髄膜炎菌感染症や麻しん等については、患者の接触者等に対する予防内服やワクチンにより感染拡大防止を進める必要がありますので、感染症法に基づく迅速、積極的な疫学調査の実施が必要です。このため、五類感染症ではありますが、医師が診断時に直ちに患者の氏名、住所等を届け出ることと改正しました。現在届出様式の変更について自治体等と調整を行っておりますが、まとまり次第関連の通知を出す予定であります。施行日については5月21日を予定しておりますので、本日届出方法が変更になるという旨を報告させていただきます。よろしくお願いします。
○渡邉部会長 今、事務局から説明がありましたようなことが5月21日に施行されるということですけれども、御質問等がありましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。では、こういう形で進めたいと思います。ありがとうございます。
 続きまして、議題5、三種病原体等としての結核菌の対象範囲の改正について、お願いいたします。
○中谷結核感染症課長補佐 資料5を御覧ください。三種病原体等としての結核菌の対象範囲の改正についてで、これも感染症法改正の関連の報告事項です。現行では通常の結核菌については四種の病原体の扱いとなっており、その中で点線にありますがMDR(多剤耐性結核菌)については、三種の病原体という扱いをしておりました。今般、感染症法が改正されましたので、多剤耐性結核から、更に三種病原体の対象範囲をしぼって、真ん中の一番小さなマルにありますがXDR(Extremely drug-resistant tuberculosis、超多剤耐性結核菌)ということで、そちらの取扱いを三種病原体とし、それ以外は四種病原体と扱いを変えるという予定です。具体的にはどのような薬剤の耐性菌かということで、一番下の緑色の囲みにありますような政令で薬剤を列記しました。下から3行目からですが、オフロキサシン以下、こちらにある薬剤と、第2号でアミカシン以下こちらの薬剤と、これまでありました2種類の薬剤につきまして、これらに耐性を有する結核菌につきまして三種病原体の扱いとして、それ以外は四種病原体となるということです。これにつきましても、5月21日から施行を予定しております。以上です。
○渡邉部会長 ありがとうございます。これは、もう前にこの部会でも議論しました問題ですけれども、ここに新しく具体的にどういう薬剤に対して耐性だった場合にXDRになるかということが、結核部会で話し合った結果がここに記載されているということになります。これに関して御意見等がありましたらお願いいたします。1番のところにフロロキロロン系のものが大体並んでいると思うのですけれども、新しいフロロキロロンが出た場合にはここに含まれるのですか。それは、また別に新しいものが出た場合には別途また改正というか、ここに加えるための法律でなっているわけですか。
○中谷結核感染症課長補佐 これは政令事項ですので、法改正の必要はございません。もしあれば議論をして、一般名で読めないものがありましたら議論をして、また政令改正をして追加するという形になると思います。
○渡邉部会長 ほかに何かありますか。よろしいでしょうか。あとはアミカシン、カナマイシンでアミノ配糖体系がここに並んでいるわけですけれども。特にないようでしたら、この部会としては確認したということでよろしいでしょうか。はい、ありがとうございます。続きまして、ほかに何か委員の先生方から。
○廣田委員 先ほど麻しん排除や、ワクチンによる感染拡大の防止のための届出方法の変更がありましたので発言させていただきます。麻しん排除計画のときに接種率をどんどん上げると接種していない人にも利益があるという説明がありました。昨年、ちょっと麻しんが流行したときは、罹患した人は接種していない人が多かったという説明がありました。接種していない人がやっぱりかかっているではないかというような、まるで舌をかみそうな説明があったわけです。要は、接種率が上がると感染伝播の鎖が断ち切られて、病原体がサーキュレートしなくなるということです。そこで接種していない人が病原体に暴露すれば、感染のリスクが下がるものでも何でもないというのを、ちょっと頭に入れて説明する必要があるのではないかと思います。
○渡邉部会長 ありがとうございます。
○前田委員 今の廣田委員の関連ですけども、昨年のアウトブレイクを自治体の立場から見ますと、たまたま感染していない人がそこにいたというよりは、全体としては接種率が上がっている中で接種率の低い集団というのが存在する。その中で、アウトブレイクが起こっていたということです。接種率が上がるというのは実際には均等に上がるのではなくて、非常に高い集団、その中で非常に低い集団が存在するということがありますので、先ほど岡部委員からの話にありましたように、外来でウイルスが入ってきて、そういう集団に行き渡れば、たちまちとしてアウトブレイクが起こることがあります。やはり麻しん対策、決しておろそかにできないということですが、今回排除という話が大きくなりますと、そのように感じられる方が多くなってしまうのではないかという危惧しております。
○渡邉部会長 ありがとうございます。一般の人の受取りかたでは、排除というと、もうワクチンを受けなくてもいいのではないかという受取り方をされると大変なことになるということで、今まで、又は今まで以上にやはりワクチンを接種していただきたいということのキャンペーンが必要なのだろうと思いますけども。ほかに、コメントございますか。
○前田委員 立て続けで申し訳ない。私、一応衛生部長会の代表できておりますが、地域的なお話をします。私は東京都に所属しております。今、東京都として一番感染症対策について今年、直近の課題は東京オリンピック対策です。このオリンピックのときまでに、東京において感染症の発生をいかに抑制する対策を作るかということを、今悶々と考えているところです。
 その中で非常に引っかかっておりますのは風しんの問題です。昨年、予防指針の中で2020年までに排除するという文言が盛り込まれたわけですけれども、ただ、指針ができて1年間の対策の状況を考えますと、東京都におきましても国の助成を受けながら未接種の女性の方の抗体価を測定する事業を行い、都ではその結果陰性と判定された方に対する予防接種について補助を行っておりますけれども、こうした形の対策だけで本当に2020年までに排除できるのでしょうか。この事業の対象とは女性ですけれども、感染症流行予測調査結果を見ますと、やはり男性の未接種の集団というのは依然としてなくならない。そして、それに対して昨年麻しん、風しん対策推進会議でもその話が出ましたように企業に対して対策を働きかけることを行っておりますけれども、企業がどの程度接種しているかということを把握するすべがない中で、本当にこのまま2020年に突入して大丈夫なのだろうかと考えてしまいます。オリンピックに来たために先天性風しん症候群の子どもを出生してしまいましたという事態は絶対に避けたいところですので、是非風しん対策を、もう一段何とか国として強化していただけないでしょうか。流行を抑制するというのはやはり一自治体だけで解決できる問題ではありませんので、是非国として考えていただければと考える次第です。
○大石委員 国立感染症研の大石です。前田委員がおっしゃったことは大変重要なことで、2020年までに準備ができていないといけないわけですから、2018、2019年頃を目指して風しんの対策が必要だと思っています。昨年、「職場における風しん対策ガイドライン」を発出しました。一方では、つい最近某県において男性職員ばかりの会社で、風しんの集団発生が起こりました。しかし、そこでは自治体の方の認識、会社の幹部の方々の認識が大分高まってきている事が実感できております。この事例では一定数の発生はあったのですけれども、それ以上は市中に拡大せず今のところはうまくコントロールできております。2013年時点よりも風疹対策は前進はしていると思いますけれども、まだまだやるべきことがたくさんあると思っております。以上です。
○小森委員 この3月31日に医政局長の通知が出ました。これまで移動診療所を開設して予防接種を行うことが昭和37年の医務局長通知で行われていたわけですが、3月31日の医政局長通知によりまして、平成7年の通知を一部改正することによって、予防接種をすることが今までより手続上、簡便に行われることが可能になると考えています。ただし、そうであっても、安全性の観点から、定期接種にかかわらず、予防接種は安全が第一。副反応に対する的確な対応ということが最も大切なことですので、その辺りについては医政局長、健康局長の連名の通知、並びに予防接種実施要領の改正等によって担保しつつ、例えば産業医が担当する事業場において行う、特に今の風しんの予防接種等については、是非国、そして地方自治体、並びに医師会等が協力して行うことが、手続上はこの通知によって手続の簡素化が図られると思っております。
 したがって、そのことについて国民の方々の御協力を得つつ、事業主等も当然ですが、一層風しんの危険性、先天性風しん症候群、先進諸国でありながら、多数の患者さんを出しているということの重要性を国民と共に共有しつつ、この通知が効果的に働くことを私は期待しておりますので、是非国、そして地方自治体、並びに医師会も協力してまいりたいと思いますので、そのことを成果につなげていきたいと思っております。
○渡邉部会長 ありがとうございます。
○北村委員 今、風しんの議論が起こっておりますが、この審議会の中での唯一の産婦人科医だと思われる立場から話をしたいと思います。御存じのように、2013年4月に定期接種化されたHPVワクチンが、諸事情によって6月から積極的勧奨しないという事態が続いて既に2年がたとうとしています。いろいろな議論が起こっていることを十分承知しておりますけれども、この感染症部会というのは性感染症予防指針も作成したところですので、委員の一人として是非積極的勧奨を再開できるような準備を前向きに、積極的にしてほしいという要望だけを伝えさせていただこうと思っております。HPVワクチンの接種がないがゆえに、ひょっとしたら10年後、15年後、世界で子宮頸がんが発症する数少ない国の一つという汚名を着せられることがないように、是非国の立場でも御努力をお願いしたいと思っております。今、どういう状況にあるかということをあえて聞きませんので、是非委員の一人としての意見を受け止めていただけたらと思っております。
○渡邉部会長 ありがとうございます。事務局、何かこれについてのコメントはありますか。
○結核感染症課長 結核感染症課長です。北村委員、コメントありがとうございました。あえて事務局からのコメントは求めませんということでしたが、渡邉部会長のほうからコメントを求められましたので簡単に返事をします。御意見、承りました。この問題、御承知のように、一方でワクチン接種後に様々な症状を訴えておられる方々がおられる。他方で、意見として、このワクチンで予防できる将来的に相当の効果があり、ワクチンを接種をすることのリスク、しないことのリスク、双方の間で物事の判断をしていかなくてはいけないという状況です。まずは昨年8月、当時の田村厚生労働大臣が発表したことの一つとして、打つことによるリスクの全体像がどれぐらいあるかを把握する作業を、私ども事務方がしております。具体的には副反応疑い症例というものがどれぐらいの質、量があったのかを、報告をもう一度洗い直しております。
 それから、実際にワクチン接種後に様々な症状を発症した患者さん、因果関係についてはっきりしない部分もありますが、こうした患者さんたちがその後どういう治療を受け、最終的にどういう状況になっているのかという追跡調査、こうしたものを大臣の指示を受け、私ども今、調査をしている最中です。こうした調査というのは、今年の2月末を一つの区切りとして、今、データを集めて集計をしているところです。集計がまとまり次第、議論の場である副反応検討部会において、どのような状況かを集められたデータをもとにもう一度報告し、議論を再開していきたいと思います。再開する中で、今、北村委員がおっしゃったような、ワクチンで防ぎ得る疾病負荷を見逃してはいけないという意見、事務局として確かに頂戴いたしました。御意見、ありがとうございました。
○渡邉部会長 ありがとうございます。厚労省としても、いろいろな多方面からの角度で検討しているということで、よろしいでしょうか。先ほどの風しんに関しても、一旦収まってしまうと、国民の方々もやはりそこの関心が薄れるということで、先ほど医師会からのコメントもありましたように、国、自治体、医師会との連携を通して、更なるワクチンの接種向上に向けて取り組んでいきたいということですので、厚労省のほうも是非それに対してのサポートをお願いしたいと思います。ほかにございませんか。よろしいでしょうか。これで、今回の議論は終りにしますけれども、事務局からお願いいたします。
○中谷結核感染症課長補佐 次回の開催につきましては、日程調整のうえ御連絡を申し上げます。事務局としては以上です。
○渡邉部会長 本日の議題に関しては、これで全て終了いたしました。どうもありがとうございました。時間よりも早く終わることになりましたけれども、ありがとうございました。


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 厚生科学審議会(感染症部会) > 第9回厚生科学審議会感染症部会(2015年4月2日)

ページの先頭へ戻る