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2015年3月24日 院内感染対策サーベイランス運営会議(議事録)

○日時

平成27年3月24日(火)10:00〜12:00


○場所

経済産業省別館 310共用会議室(3階)
東京都千代田区霞が関1−3−1


○議事

○森井地域医療計画課長補佐 それでは、始めさせていただきます。

 本日は先生方には御多忙のところ、出席を賜り、まことにありがとうございます。

 開催に当たりまして、大臣官房審議官福島より一言御挨拶を申し上げます。


○福島審議官 大臣官房審議官の福島でございます。

 構成員の先生方には、大変お忙しいところ、また年度末のところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。

 また、日ごろからJANISを初めとする院内感染防止全般にわたりまして御指導を賜りまして、改めて御礼を申し上げたいと思います。

 去る2月2日でございますけれども、第12回の「院内感染対策中央会議」を開催いたしまして、その中でも院内感染対策サーベイランスとして御議論いただいたところでございますが、御案内のとおり昨年の1月にJANISへの参加施設について200床未満の医療機関への拡大ということを行い、また、昨年4月の診療報酬改定で感染防止対策加算の加算1の施設要件にJANISへの検査部門の参加が加わったということでございまして、こういうことを背景として、これまでの参加施設数が大体1,000ぐらいだったものが、この1年半で2回の参加機会、募集機会を経まして、1,600ということになりました。1.6倍、600施設もふえたということでございます。

 こういうようにJANISが医療関係者の皆様の中で知られるようになるということはよいことでありますし、ナショナルデータベースを構築するという意味では非常によいことだと思いますけれども、一方で同時にそれに伴う新しい課題、きょう御議論いただくような課題が出てきているということでございます。

 特に、最大の課題はデータの質の管理ということでございまして、なかなかこのサーベイランスの御認識、御理解が十分でない施設もいらっしゃるように思いますし、そういう面でデータ間違いといいますか、そういう事例がこれまでになく増加しているとお聞きしております。そういう面でJANIS事務局の皆様方にも大変大きな負担となっているとお聞きしているわけでございます。データの質がなければ正しい判断ができない、正しい施策が打てないということでございます。そういう面で、データの質を守るためにどういう対応ができるのかということについて、本日は御議論いただきたいと考えているわけでございます。

 また、JANISのデータをより有効に活用するための解析の仕方、例えば医療機関の背景に応じた解析であるとか、あるいは地域別、あるいは海外との比較可能な解析などさまざまな解析が求められておるわけでございまして、そういう面での御議論もいただきたいと思います。

 本日は短い時間でございますけれども、JANISをより一層よいものにしていくための方策につきまして、どうぞ忌憚のない御意見を活発に頂戴しまして、JANISをよりよいものにしていきたいと考えておりますので、どうぞ本日はよろしくお願い申し上げます。


○森井地域医療計画課長補佐 続きまして、構成員の先生方を紹介いたします。

 名古屋大学、荒川宜親先生です。

 慶應義塾大学、岩田敏先生です。

 東京医療保健大学、大久保憲先生です。

 国立国際医療研究センター、大曲貴夫先生です。

 国立感染症研究所、柴山恵吾先生です。

 東北大学、長沢光章先生です。

NTT東日本関東病院、針原康先生です。

 岐阜大学、村上啓雄先生です。

 なお、本日の議題に関連しまして、参考人としてJANIS事務局の国立感染症研究所から鈴木里和先生、筒井敦子先生にお越しいただいております。

 私は医政局地域医療計画課の森井でございます。よろしくお願いします。

 続きまして、当会議の会長は構成員の互選ということになっています。今回、JANIS運営会議の開催要綱が新たに定められてから最初の開催となります。会長の互選を行いたいと思いますが、どうでしょうか。

 荒川先生、どうぞ。


○荒川構成員 JANISの事務局が置かれています感染研の柴山部長が適任だと思いますので、御推薦させていただきます。


○森井地域医療計画課長補佐 ただいま柴山先生というお声がかかりましたけれども、御異議はありますでしょうか。


(「異議なし」と声あり)


○森井地域医療計画課長補佐 それでは、柴山先生に会長をお願いいたします。

 運営会議の会長が議長を行うこととなっておりますので、柴山先生には議長席にお移りいただきまして、以降の進行は柴山先生にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。


(柴山構成員、座長席へ移動)


○柴山座長 ただいま御指名にあずかりました柴山でございます。

 皆様の御協力を得ながら円滑な議事進行に努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 議事に入る前に、通例によりまして、当会議の議事や資料の公開の取り扱いについてのルールを確認させていただきたいと思いますので、事務局より説明をよろしくお願いいたします。


○森井地域医療計画課長補佐 御説明いたします。

 当会議は公開で行い、議事録につきましても事務局でまとめたものを各構成員にお目通しいただいた後、厚生労働省のホームページで公表することといたしたいと思います。御了解お願いいたします。

 資料の確認ですが、本日御用意させていただきました資料の構成は、議事次第をめくっていただいて次のページにございます。

 資料の欠落等がございましたら、お申し出ください。


○柴山座長 よろしいでしょうか。ありがとうございました。

 早速、議事に入りたいと思います。

 本日の議題はお配りしております議事次第にありますように、こちらが御用意しているのは(1)から(5)まで、それから(6)その他ということになります。

 それでは、早速「(1)参加登録抹消要件の追加について」ということで始めさせていただきたいと思います。

 これは冒頭に福島審議官からお話がございましたように、JANISの参加医療機関が非常にふえておりますが、こちらの趣旨としては、ちゃんとしたデータを出していただける医療機関に参加を限りたい、逆に言えばちゃんとしたデータを出せない病院については脱退をしていただきたいという趣旨で、そういった基準を明文化、明確化したいということであります。

 具体的な説明はJANISの事務局からさせていただきます。筒井参考人、よろしくお願いいたします。


○筒井参考人 資料1−1をごらんください。

 問題点ですが、現在、データの質を確保するために、必要に応じ参加医療機関にデータ内容の照会などを行い修正を求めています。しかし、修正に応じず年報集計から除外せざるを得ない参加医療機関があります。

 その対応案として、参加登録抹消要件に「2年連続して年報集計対象外」を登録抹消の対象に追加してはどうでしょうかということで、現行としましては、検査部門、全入院患者部門においては、3カ月以上継続してデータの提出がない。SSI部門、ICU部門、NICU部門においては、2回以上継続してデータの提出がない場合となります。

 資料の一番下に記載がありますように、2013年年報では、年間を通じ一部でもデータが未提出の医療機関、例えば1月から12月までで3月分のみデータを出していない場合、及び疑義データへの問い合わせに応じなかった医療機関を集計対象外としています。

 資料1−2もあわせてごらんください。

JANIS事務局によるデータ精度管理手順を下にお示しします。まず、全参加医療機関に対して、データ督促一斉メールを送信します。そして1回目の集計を行い、データが一部でも未提出の医療機関に督促状を郵送します。それでもなお未提出の医療機関には電話をかけて督促をします。

 2回目の集計を行い、未提出のデータがある医療機関はここで集計対象外となります。年間を通してデータを提出した医療機関に対して疑義データを抽出し、問い合わせのメールを送ります。メールアドレスを誤って登録している医療機関もあるため、2014年データについてははがきもお送りしています。そして、回答がない医療機関には電話をかけて問い合わせを行っています。

 3回目の集計を行い、疑義データ問い合わせに応じない医療機関はここで集計対象外となります。そこでようやく年報のデータクリーニングが終わり、公開情報がリリース可能となります。

 上の表に、各部門における2013年データの精度管理対応がなかった医療機関数をお示ししております。例えば検査部門では2013年に802の参加医療機関がありました。そのうち502013年のデータ精度管理対応がありませんでした。2012年、2013年と2年連続して対応のなかった医療機関は10医療機関でした。

 以上になります。


○柴山座長 ありがとうございました。

 登録抹消ということで、これまでもデータをちゃんと出していただいていないところは登録抹消するという規定があったのですが、変更案として、それに加えて、データを出していただいているのですけれども、さらに疑義があった場合にこちらから問い合わせをして、それに答えていただけない、対応していただけない、それが2年間続いたところも抹消の要件に追加するという事務局側からの提案ですが、これについて御意見いかがでしょうか。

 岩田先生、お願いいたします。


○岩田構成員 督促を出したり、電話で問い合わせをしたりするのはなかなか大変だと思うのですけれども、大体の場合、電話した場合に担当の方ときちんとつながるのでしょうか。


○筒井参考人 実は、責任者、担当者の連絡先を登録していただくようにお願いしているのですけれども、更新が行われていないということで、責任者、担当者が見当たらないということあります。そういった場合は回答のなかった医療機関としてデータの集計対象外となります。なので、医療機関では必ず最初のデータ提出時に連絡先を登録していただくようにシステムも工夫しております。


○岩田構成員 ありがとうございました。

 余りつながらないことが多いとなかなか難しいのかと思ったので御質問させていただきました。


○柴山座長 ほかにいかがでしょうか。

 村上先生、お願いします。


○村上構成員 この精度管理のほかに1、2に相当する医療機関は毎年どれぐらい数があるのでしょうか。


○柴山座長 JANIS事務局のほう、わかりますでしょうか。


○筒井参考人 数としてはそれほどないのですけれども、1部門当たり10医療機関もないというところだと思います。


○村上構成員 多ければ加算1の要件にもなっているということも通知したら、それで結構動く医療機関もあるのかと思いました。

 以上です。


○柴山座長 実際、新たに3に該当するのがこの資料1−2にありますように、数施設が該当するということになると思います。


○筒井参考人 そうです。2年連続データ精度管理対応なし、1%前後になるかと思います。


○柴山座長 大久保先生、どうぞ。


○大久保構成員 大久保です。

 今、討論していることとは少し外れるかもしれませんけれども、この資料1−2を見ますと、一番上の表でICU19NICU11の対応なしというところがあるのですが、これは全体の参加している数からいいますとICUがたしか187で、そのうちの19ということは10%ですね。NICU109分の11ですから、これも約10%。それだけの施設がこういう対応ができていないということは、むしろICUとかNICU部門そのものに問題があるのではないか。各病院がそれだけの効果、サーベイランスのデータの効果を認識していないのではないか、そういう見方から考える必要もあると思います。いわゆる継続するかどうかということを含めて、少し参加医療施設の中の問題施設が多過ぎると思います。


○柴山座長 JANIS事務局のほうから何かこの件に関してはございますでしょうか。


○筒井参考人 ほかの部門につきましても、約1割程度がデータ精度管理対応なしということになりますので、SSIICUNICU部門に特化してこういった未対応の医療機関が多いということでも必ずしもないかもしれません。


○柴山座長 JANISのデータ提出に当たり、なかなか対応していただけないという医療機関がある。その原因としてはなかなか病院のほうも忙しいといったこともあるかと思いますが、一方で私たちのほうでも参加していただくことでメリットをより感じていただけるような形でJANISをもっと改善していくといったことも努めていきたいと考えております。

 荒川先生、どうぞ。


○荒川構成員 JANISは数年前から総務省の統計のルールにのっとってやるサーベイランスになりましたね。ですから、データの提出がないところとか、こういう精度管理がうまくいかないところは削除するのが妥当かという気はします。


○柴山座長 ほかにこの登録抹消要件、今、荒川先生からこういったことで妥当ではないかという御意見かと思いますが、いかがでしょうか。

 今回、変更案ということで「2年間連続して年報集計対象外」と、この要件を追加するということでよろしいでしょうか。

 岩田先生、どうぞ。


○岩田構成員 岩田です。もし抹消された場合、また参加したいというときにはどういう手順でできるのでしょうか。


○筒井参考人 登録抹消のタイミングとしては、現在は年に1回のみ行っておりまして、大体春ごろに通知を出すのですけれども、その後に秋ごろ通年では参加募集をしておりますので、またそのタイミングで募集に応募していただければということになります。


○岩田構成員 多分、担当の方に直接連絡が行くと何かアクションあると思うので、何もレスポンスないというのは連絡がうまくいっていないような気もしたので、最初の質問はそれでさせていただいたのです。でも、ちゃんと対応していないところはしようがないかと思うので、そういった形の対応でよろしいのではないかと思います。


○柴山座長 何か御意見ございますでしょうか。よろしいでしょうか。


○村上構成員 最後通告は出すのですね。


○柴山座長 JANIS事務局、どうぞ。


○筒井参考人 登録抹消の御連絡は事前に行います。


○村上構成員 例えば3カ月前とか3カ月以内に何かしてくださればオーケーみたいな。


○筒井参考人 データ精度管理手順の最初の部分に当たるのですけれども、そこで提出期限を一度設けまして、実は2回に分けて提出する期限を設けて、その上でデータを出されない医療機関に対して病院長宛てに登録抹消の通知を行うということになります。


○村上構成員 もちろん、何回も何回も連絡していらっしゃるから十分だとは思うのです。


○筒井参考人 かなりの手順を踏んでおります。


○柴山座長 では、こういう形で登録抹消の要件を追加させていただくと同時に、もちろんJANISとしてもより参加していただく医療機関の皆様に参加する意義を感じていただけるように、JANISの向上を目指すといったことで進めてまいりたいと思います。

 それでは、この件について御了承いただいたということで、よろしいでしょうか。


(「はい」と声あり)


○柴山座長 ありがとうございました。

 続きまして、議題の「(2)参加要件の見直しについて」ということであります。

 先ほどの(1)のほうは登録抹消ですが、今度は参加要件の見直しということであります。

 これについて、筒井参考人から説明をお願いいたします。


○筒井参考人 資料2−1をごらんください。

 問題点ですが、2014年からJANISへの病床規模による参加要件を撤廃したことに伴い、有床診療所もその対象となりました。しかし、病院と有床診療所では、医療法上、施設基準や人員配置基準が異なっており、有床診療所はJANISが目的としている院内感染や薬剤耐性菌のサーベイランスにそぐわないと考えられます。

 その対応案として、有床診療所を対象としない取り扱いとしてはどうでしょうか。

 実施マニュアルの変更案として「(原則として19床以下の診療所を除く。)」。また、同様に、実施要綱でも変更案として「(原則として19床以下の診療所を除く。)」という一案を掲載しております。

 以上です。


○柴山座長 この件について御意見ございますでしょうか。いかがでしょうか。

 針原先生、どうぞ。


○針原構成員 有床の診療所を除くということには全く問題ないと思うのですけれども、実際に今、既に有床診療所でサーベイランスに申し込まれている施設はかなりあるのでしょうか。


○筒井参考人 現時点では2施設のみになります。1施設は2014年から参加されておりまして、データが未提出の状態です。もう1施設はことし参加なので、まだデータ提出状況はわからない状況です。


○柴山座長 ほかに御意見いかがでしょうか。

 荒川先生、どうぞ。


○荒川構成員 有床診療所ですと自分のところで検査をしているということはないと思いますけれども、恐らく検査センターか何かに外注して、ですから、多分そのデータを病院の中で再度確認したりとか、あるいは専門的な観点からそれを評価するような職員の方もおられないということで、検査センターからのデータをスルーして出してくるだけかという気がします。

 確かに参加対象にはしないということでいいと思いますけれども、もしぜひやりたい、積極的にやりたいという施設があった場合は、あなたは有床診療所ですからだめですとなかなか言いにくいところがある。だから、原則として対象としないけれども、すごくそういうことに関心、意欲があるところは、全体集計に含めるかどうかは別にして、データを預かって形式どおり集計解析してやっていただくということも、例えば外科系の小さいマイナーな手術をするような有床診療所みたいなものがあるのかという気はしますから、例えば月に30例とか50例ぐらい手術していて感染症を起こしているとか、特定の耐性菌の率がとか。数が少ないと全国平均と比較するのは難しいと思うのですが、もし意欲がすごくあるところがあれば個別に考える。ただ、原則としては対象としない。そういう扱いでどうかという気がします。


○柴山座長 荒川先生は必ずしも全く排除するのではなくて、状況によっては認めてもいいのではないかという御意見だと思いますが、ただ、こういう小規模の医療機関ではなかなか施設特性もかなり異なるということで、そういうところに入っていただく意義がどれぐらいあるかということもあるかと思うのですが、その辺はJANIS事務局のほうから何かありますでしょうか。


○筒井参考人 現在、既に参加されている医療機関もありますので、そのためにも実施マニュアルでは「原則として」という文言を入れさせていただくことを提案しております。


○柴山座長 大久保先生、どうぞ。


○大久保構成員 荒川先生のおっしゃった意見に賛成なのですけれども、このサーベイランスの種類によって、例えばSSIとかデバイス、これは病床数に関係ないと思うのです。検査データであれば全体の頻度がぐっと減ってきますから問題かもしれませんけれども、SSIに関しては手術の数が多ければベッド数は関係ないわけですから、その辺も加味して、今、荒川先生が言われたように集計からは外すとかといういろいろな点もあるかとは思いますが、サーベイランスの種類によって考えたほうがいいのではないかと思います。


○柴山座長 今、大久保先生のサーベイランスの種類あるいはデータの分母の数、それについても考えたほうがいいのではないかという御意見だったと思います。これは次の「2−2)分母データの定期的な提出」にもかかわってくるかと思いますが、これについてJANIS事務局は何かコメント等、意見等ありますでしょうか。


○鈴木参考人 現時点では19床以下の有床診療所はかなり特殊な医療機関で、参加に関しては少しJANISのシステム自体のこちらからの情報提供が不十分だったのかもしれませんが、少しサーベイランスということ等を御理解いただいていなかったような医療機関が1施設入っていらっしゃいました。

 また、現在マニュアルの記載が「医療機関」となっているため、外来しか持っていないクリニックとかそういったところからの参加はできますかといった問い合わせもありましたので、できれば「原則として」をつけた上で、非常に特殊な手術に特化したような医療機関であれば、事前にこちらに御連絡いただければ参加をしていただく。200床未満の参加を制限していた時代も、実は190床だけれども十分に検査を行っているので参加したいとか、手術例が非常に多いので参加させてくださいというところは、参加の段階で運営会議の先生方に御相談して了承を得て、参加登録をさせていただいておりました。

 以上です。


○柴山座長 そうしますと、原則としては19床以下の診療所は除く。ただ、状況によっては荒川先生、大久保先生がおっしゃったように、例えば分母の数がある程度あるだとか、そういったことでサーベイランスの意義が十分あると考えられる場合は、そういった診療所も参加を認める、それを個別に判断するといったことでよろしいでしょうか。

JANIS事務局もそういった形でよろしいですか。

 大曲先生、どうぞ。


○大曲構成員 私も原則賛成なのですけれども、このような施設が御参加された事情を掘り下げたほうがいい印象を持ちました。というのも、もともと国としてのサーベイランスであるので医療機関の特性ごとに全体像を見るというのは重要なことですが、一方JANISで強調されていることは医療機関がそれをどう利用して対策に役立てるかということだと思います。参加されている施設にはJANISに何らかの期待があると思います。私自身、有床診療所のことはよく存じ上げませんので何とも申し上げられないのですが、JANISへの参加の背景がもう少しよくわかるといいかと思います。そうしますと、実際一例一例挙がってきたときの入れるかどうかの判断に我々としても参考になるかと思いました。コメントです。


○柴山座長 ありがとうございます。

 診療所がどういった施設特性があるのかというのはなかなか私たちもまだわからないところですので、このわからないものを入れてしまっていいのかということもなかなか事務局では判断がつかないところがあります。もしそういった希望があった場合は、運営委員の先生方に御相談させていただくということになるかと思いますが、まずは原則ということで、そんなに数はないと思われますので、こういうケースが生じた場合、希望があった場合は先生方にその都度個別に御相談させていただくということで当面対応させていただければと思います。

 この小規模な19床以下の有床診療所の扱いについては、また研究班等でも検討させていだければと思います。

 それでは、「有床診療所の参加の可否」については「(原則として19床以下の診療所を除く。)」、「原則として」と記載するということでよろしいでしょうか。


(「はい」と声あり)


○柴山座長 では、このような形で進めさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

 続きまして「2−2)分母データの定期的な提出」ということで、これも筒井参考人から説明をお願いいたします。


○筒井参考人 資料2−2をごらんください。

 1つ目の問題点ですが、複数期分まとめてデータ提出する医療機関が存在し、そのことでデータの精度が低下するおそれがあります。例えば、SSI部門で1年間データ未提出の医療機関は登録抹消の対象になるため、データ督促後にようやくさかのぼってデータ収集するなどが考えられます。

 その対応案として、1つ目のところですが「全部門に、定期的にサーベイランスデータを提出すること」を追加したいと考えます。

 次に、検査部門では、検体提出患者数がゼロ件の医療機関の参加を想定していませんでしたが、現在毎月1桁ないしゼロ件の医療機関があります。このような施設はJANISのデータ収集に対する貢献度が低く、データ未提出医療機関との判別ができないため、事務作業の負荷となっております。

 また、SSI部門では、サーベイランス対象手術手技が毎月一定数あるにもかかわらず「対象手術なし」と報告し、登録抹消を逃れる医療機関があります。このような状況は、JANISへの信頼を損なうものであります。

 その対応案としましては、2つ目ですけれども「検査部門とSSI部門では、原則として毎月1件以上の分母データを有すること」を追加したいと考えます。

 次に問題点の4つ目になりますが、検査部門公開情報では、微量液体希釈法のみを集計しており、ディスク法のみを実施する中小病院のデータは集計しておりません。

 その対応案として、3つ目になりますが「検査部門では、原則として自動検査機器による同定と微量液体希釈法による薬剤感受性試験結果を提出できること」を追加したいと考えます。

 最後ですが、細菌検査を外部委託している医療機関の参加が増加しており、施設内での細菌検査実施を前提とした現行の要件が現状と乖離しております。

 その対応案として、最後ですが、細菌検査の外部委託を想定して、参加要件を整備したいと考えます。

 具体的には、2ページ目の「現行」のところに参加要件の2番目ですけれども、「細菌検査システムが導入されていること」とありますので、こちらを削除したいと考えております。

 以上です。


○柴山座長 ありがとうございました。

 幾つかポイントがございましたが、いかがでしょうか。御意見ございませんでしょうか。

 御参加いただくに当たって、ある程度の分母があることとか、検査部門においては微量液体希釈法で測定を行っていることを要件にするなどです。いかがでしょうか。

 荒川先生、どうぞ。


○荒川構成員 ちょっと知りたいのですけれども、この「毎月1件以上の分母データ」、1件というのは1つのユニットとして1件なのか、本当に1症例、先月は1例入院がありましたとか、検査をしましたとかという1件なのか、この1件というのはどういう1件かということを教えてもらいたいということ。

 あと、例えば300床規模の病院、500床規模の病院、いろいろな病院がありますが、平均的にその病院は大体このぐらいの件数の検査をしているとか、このぐらいの報告件数があるというのは大体分布があると思います。だから、それよりも著しく逸脱しているような、500床もあるのに検査部のデータが2件しかないとかというものは明らかにおかしいので、統計的に少し余りにもデビエートしているところについては改善が図られなければ削除していかざるを得ないという気がします。


○柴山座長 筒井参考人、いかがでしょうか。


○筒井参考人 まず、分母データの具体的な数字についてですけれども、こちらは議論の余地があるところかとは思いますが、2ページ目にお示ししておりますように、一案として、検査部門では「原則として毎月1件以上の検体提出患者数を有すること」としておりまして、SSI部門では「原則として毎月1件以上の対象手術件数を有すること」という提案をしております。

 2つ目の御意見ですけれども、病床の施設特性によって検体提出方法というものも違ってくるかと思います。療養型の病院では200床前後あるようなところでも毎月1桁しか出せないこともありますので、必ずしも病床数とリンクしてということではないかと思いますが、今後、研究班などでその施設特性と検体提出方法については検討を重ねる必要があるかと思います。


○柴山座長 例えばこれぐらいの規模の病院であればこれぐらいなのにこんなに少ないのはおかしいとか、そういったことを数値的に決めるのがなかなか難しいかと思われますので、今回の提案というのは、少なくとも月1件は出しているところというところで一度基準を設けようということであります。これについて、いかがでしょうか。


○針原構成員 ついSSI部門を中心に考えてしまうのですけれども、ベンチマークデータをJANISのサーベイランスとして提示をするという目的からいうと、精度管理の上で月1件以上は絶対に必要だと思うのです。そういうことで、こういう条件をつけるのは当然かと考えています。

 もちろんサーベイランスの普及を図るというもう一つの目的のほうでは、データの提出を集計に加えないということと、その施設でサーベイランスをするなという意味ではないので、ベンチマークデータの提示としては当然の条件かと思っています。


○柴山座長 ありがとうございます。

 ほかに御意見、いかがでしょうか。幾つかポイントがございますが、この分母の数、あるいは微量液体希釈法のポイント、よろしいでしょうか。

 では、この分母データの定期的な提出ということに関しまして、JANIS事務局の提案のとおり進めさせていただくということでよろしいでしょうか。

 大曲先生、どうぞ。


○大曲構成員 解説にうまく頭がついていかなくて確認です。検査部門の公開情報では微量液体希釈法のみ集計してディスク法のみ実施する中小病院のデータは集計していないのが現状であって、2点目が細菌検査を外部委託している医療機関の参加が増加していて、施設内での細菌検査実施を前提とした現行の要件が現状と乖離しているということとなっています。基本的にはディスク法のデータというのはこれからなるだけ除いていくという方向であるが、現状では自施設内で検査室があって微量液体希釈法でやっているところもあれば、外部に検査を委託するところもあり、それは現状として認めていくということと理解しています。ただ外部に検査を委託される場合はかなりディスク法でやられる場合が多いのではないかということを思っていまして、そのあたりの関係はいかがでしょうか。


○柴山座長 この外部委託の場合のディスク法か微量液体希釈法かに関しては、長沢先生、いかがでしょうか。


○長沢構成員 多分、外部委託は施設によってディスク法でいいという施設も多々あるのも確かにございます。だから、そこをどういう形で取り入れるかだと思うのですけれども、集計には、この微量液体希釈しか入らないと思うのですが、サーベイランスは実際にはNICUで出していただかないと集計対象にはならないだろうし、返すのも返しようがないのではないかという気もするので、なかなか難しいところです。多分、今95%ぐらいは微量液体法、5%近くはまだディスクでやっている施設も確かにあると思いますので、その辺もまたどうするかということは、今後の課題としてなのですけれども、ただ、集計できない以上はやむを得ないのかというところもあるのかという気がします。大曲先生が言ったように、外部委託では相当ディスク法でやっている施設はまだまだ多いと思います。

 もう1点、同定なのですけれども、自動検査機器も質量分析とかいろいろなものが出てきているのですが、同定は何か問題があって入れたのですか。同定という言葉ですけれども、これは例えばコロニーを見てただ同定しているだけとか、そういうことはだめだという意味なのですか。


○鈴木参考人 特にそういった問題点はございませんでした。これについては現行の2番の原則として自動検査機器装置が導入されているという表現が、医療機関内にその自動検査機器がなければならないと読み取れてしまったため、現在200床未満で外部委託している医療機関がふえたので現状とそぐわないということで、自動検査機器によって同定された結果を出せること、いわゆる外部に細菌検査を委託してきちんとJANISデータフォーマットを受け取って提出してくれている医療機関も含められる書きぶりにしたという意味です。


○柴山座長 よろしいでしょうか。

 先ほど長沢先生、あるいは大曲先生から外部委託でもディスク法を使っているところがまだまだあるというお話だったのですけれども、ただ先ほど90何%とおっしゃったと思うので、大多数は微量液体希釈法になっているので、現実としてはこういった形で微量液体希釈法と規定してもそれほどの大きな問題はないのではないかということだと思いますが、よろしいでしょうか。

JANISとしても微量液体希釈法を、参加にあってはこれを推奨していくという形でよろしいでしょうか。

 では、この「2−2)分母データの定期的な提出」ということで、このとおり進めさせていただくということでよろしいでしょうか。


(「はい」と声あり)


○柴山座長 ありがとうございます。

 続きまして「(3)都道府県集計結果の開示基準について」ということですが、これはJANISの集計結果を現在は全国の医療機関の集計ということで公開しておるのですが、これは総務省あるいはいろいろな先生方から都道府県別の集計も欲しいといった要望がございました。それを受けてJANIS事務局で集計の準備をしているのですけれども、ただ、参加医療機関が少ない都道府県にあってはこの数字を見ると医療機関が特定できてしまうというおそれが生じます。そういったところはデータを開示するのを差し控えたほうがいいと考えられます。そういった基準を明文化しておこうということであります。

 これについて、筒井参考人から説明をお願いいたします。


○筒井参考人 資料3の問題点としては、特に全入院患者部門で今、太字で下線を引いているところがありますけれども、各都道府県内のJANIS参加医療機関数が5以下の県が散見されます。データの精度管理で集計対象医療機関数がさらに減ってしまうことが懸念されますので、その対応案として各都道府県内の集計対象医療機関数が3以下の場合は、集計値が特定される可能性があるため公表しないということで考えております。

 参考として、資料4−2に飛んでしまうのですけれども、こちらの箱ひげ図右側に3つ数字がございます。最小値、中央値、最大値、3以下の場合は自分がどの施設か、ほかの2施設がどちらかだろうということで特定されてしまうおそれがあるということになります。

 以上です。


○柴山座長 ありがとうございました。

 都道府県によっては非常に少ない参加医療機関数が4とか5とかという県があるのですが、これでもし精度管理上問題があって集計対象外に1つか2つの医療機関がなってしまうと、実は集計対象となる医療機関数が2とか3とかという形になってしまう。そうなると、集計結果に箱ひげ図をつくった場合に特定できてしまうという問題があることから、そういった県は公表しないことにしたいということでございますが、集計対象医療機関数が3以下の場合は集計値を公表しない。3以下と取り決めたいとJANIS事務局としては提案させていただいているのですけれども、これについてはいかがでしょうか。

 特に御意見はございませんでしょうか。


(「はい」と声あり)


○柴山座長 それでは、都道府県別の集計については、このような形で進めさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

 続きまして「(4)施設特性別集計方法について」ということで、これは現在、全体集計に加えて200床以上、200床未満に分けて公開情報、還元情報を作成しているところであります。ただ、そのほかについてもいろいろな施設特性がございますので、それについての特性別の集計方法をどうしていったらいいかということでありますが、これについて筒井参考人から説明をお願いいたします。


○筒井参考人 資料4−1ですけれども、当面は全体、200床以上、200床未満で公開情報、還元情報を作成していくように考えています。

 下の図をごらんください。

 公開情報年報をもとに翌年度の還元情報の箱ひげ図が作成されておりますので、2013年の公開情報年報は全体集計のみです。したがって2014年度の還元情報、箱ひげ図、月報も全体集計のみになります。

 資料4−2を見ていただきたいのですが、そのため、こちらも2013年のデータが2015年1月の箱ひげ図、月報として使用されている次第です。

2014年の公開情報では200床以上、200床未満の集計が追加されましたので、2015年度から施設特性別集計が開始される予定です。その場合は、例えば500床の病院であれば200床のみを対象とした還元情報、100床の病院なら200床未満のみを対象とした還元情報が作成されます。

2014年以降、各病床区分別の病床数と平均在院日数のデータを収集しておりますが、これらのデータをもとにどのように集計するかは今後研究班で検討したいと思います。

 以上です。


○柴山座長 ありがとうございました。

 資料4−1の下の図にありますタイムラインですけれども、これは200床以上、200床未満、全体集計の集計をどういう形でどういうスケジュールで公開していくかということだと思いますが、これに加えて、今後は施設特性、一般、療養、精神、結核・感染症など、あるいは平均在院日数別の施設特性別の集計をどうしていったらいいかについては今後研究班で検討するということだと思いますが、これについていかがでしょうか。

 施設別の集計に関しては、いろいろな御意見があると思いますので、また先生方からいろいろな御意見を伺いつつ進めてまいりたいと思いますが、当面は200床以上、200床未満、それから全体という形で集計を続けていきたいと思います。よろしいでしょうか。


○荒川構成員 この一般というのは、急性期病床という意味ですか。


○柴山座長 これはJANIS事務局のほうから。


○鈴木参考人 療養に対して一般ですので、そのようになります。


○柴山座長 大久保先生、どうぞ。


○大久保構成員 私もそのことがお聞きしたかったのですけれども、結局、事務局の負担を何とか減らすということも考えなければいけないものですから、細かいものではなくて急性期か長期療養型といいますか、回復期というのか、そういう大まかな分類でやったほうが簡素化するのではないでしょうか。例えば、精神でどう、結核・感染症でどうという結果というのは余り期待できないような気がしますので、これは長期療養型の結果だ、急性期の結果だというような、なるべく負担が少ない方法を考えられたほうがいいと思います。


○柴山座長 ありがとうございます。

 まず事務局の負担、サーベイランスの意義等、研究班でも検討いたしまして、また先生方にも御指導いただきながら、この辺は一番いい方向性を考えていければと思いますが、森井先生、どうぞ。


○森井地域医療計画課長補佐 ただいまの大久保先生から御指摘に関しては、恐らくいろいろな考え方ができるだろうと思っておりまして、1つには病床機能報告制度という形でそれぞれの病院が自施設の性格を届け出るという制度が今、動き始めています。ただ、これは基本的にはみずから勝手に言うという感じなのです。現在、JANISの最初の参加のところで療養、一般と決めているのはいわゆる医療法での施設区分をそのまま使っているという形になっていて、より病床機能をどうしていくのかという議論は厚生労働省全体の医療計画の中で動いているところでもありますので、今後はそちらの議論を見ながら、JANISの病床機能の施設背景をそろえていくという考え方も一つだろうと思います。ただ、その中で余り複雑になり過ぎないということも一方で大事だろうとは思います。


○大久保構成員 その病床機能というのは1つの病院で500床の中の300床と200床と分けるということはあるのですね。


○森井地域医療計画課長補佐 そうです。施設の中でもさらに病棟単位での報告になるので、かなり複雑にはなります。


○大久保構成員 かえって複雑になりますね。


○筒井参考人 済みません。予備データとして御紹介してもよろしいですか。


○柴山座長 お願いします。


○筒井参考人 検査部門で現在1,481医療機関参加しているのですけれども、一般病床のみが該当する医療機関が742医療機関です。また、一般と結核と両方組み合わさっているところは218医療機関、一般と療養の組み合わせが202医療機関ということで、さまざまな病床区分の組み合わせがあります。それをどういった分け方をして集計していくのかということが今後、課題になってくるのですが、平均在院日数の情報ともあわせて研究班で検討していきたいと思います。


○柴山座長 研究班、あるいは厚生労働省とも連携しつつ、この辺を議論していければと思います。

 では、この件につきましてはこういった形で御承認いただくということでよろしいでしょうか。


(「はい」と声あり)


○柴山座長 ありがとうございます。

 続きまして「(5)検査部門公開情報の集計について」ということです。こちらも筒井参考人から説明をお願いいたします。


○筒井参考人 資料5−1をごらんください。検査部門、薬剤感受性試験の基準についてですけれども、201412月データまでは原則CLSI2007に準じて判定していました。2015年1月分からはCLSI2012に切りかえています。2014年年報以降、恐らく2015年年報も両者で集計する予定です。

 下の「検査部門公開情報 肺炎球菌の帳票」ですけれども、2013年年報ではCLSI2007だけではなく、髄液検体、髄液検体以外でブレークポイントが異なるCLSI2009に準じた帳票も追加し、さらにCLSI2007でも髄液検体、髄液検体以外の帳票を追加しています。

2014年年報からは、CLSI2007CLSI2012に準じた帳票をそれぞれ作成する予定ですが、恐らく2016年年報あたりからはCLSI2012に準じた帳票のみを作成するため、全検体を対象とした帳票は作成されません。

 以上です。


○柴山座長 ありがとうございました。

 薬剤感受性試験の判定基準をCLSI2007から2012に変更することに伴いまして、若干この移行期でいろいろな対応が必要になってくる部分があるということです。まず、肺炎球菌の帳票の件について、御意見いかがでしょうか。


○荒川構成員 実際的には2016年ぐらいになると、2007年で判定をするような装置を使う病院はほとんどなくなるということが前提であるわけですね。


○柴山座長 そのとおりだと思います。そういった実態を踏まえてこういった形でJANIS事務局から提案をさせていただいているのですが、こういう形で進めさせていただくということで、肺炎球菌に関してよろしいでしょうか。

 それでは、5−1)です。これの肺炎球菌の帳票で、外来のペニシリン耐性の肺炎球菌のこれは2016年以降に全体集計を削除するということですね。


○筒井参考人 今、CLSI2012に準じた帳票では、入院検体全検体の帳票と外来PRSP全検体の帳票は作成しておりませんので、2016年はその2つがなくなってしまうということになります。


○柴山座長 CLSIの判定基準の変更に伴ってこういう形にせざるを得ないということですので、こういった形で肺炎球菌については進めさせていただくということでよろしいでしょうか。


(「はい」と声あり)


○柴山座長 では、肺炎球菌についてはそのような形で進めさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

 続きまして、5−2)です。これも筒井参考人から説明をお願いいたします。


○筒井参考人 資料5−2をごらんください。

2013年データをCLSI2007CLSI2012で試験的に集計して比較しております。例えば、大腸菌のセフォタキシム測定菌株数は、CLSI2007では124,473ありましたが、CLSI2012では5万6,924まで大幅に減少し、見かけもRが半数以上となっております。その理由としましては、SIRの判定ができない株を集計から除外しているためではないかと考えました。

 資料5−3をごらんください。こちらでは資料5−2で測定菌株数がCLSI2012で大幅に減少した薬剤についてのみお示ししています。先ほどのセフォタキシムを例にとりますと、S or I、I or Rをグラフに追加したのが左側ですが、こちらの測定菌株数に大きな変化はありません。ただ、S or or Rをさらに追加しますと、こちらが54.6%を占めますので、グラフが大きく変わります。

 なぜこういったことになるかといいますと、四角で囲んであるところですが、CLSI2012でS or or Rが判定されているものの多くは8以下で報告されています。恐らくCLSI2007のカットオフポイントが8で試験しているものが多いためではないかと思われます。

 以上です。


○柴山座長 ありがとうございました。

 これはCLSIの判定基準2007から2012に変更したことに伴って、集計上、見かけ上この耐性率がすごく変わってしまうように見えてしまうという問題があるので、これをどういう形で集計して公開していったらいいかということでありますが、長沢先生はこれについて何かコメント、補足説明などございますでしょうか。


○長沢構成員 原因としては、従来はブレークポイントパネルを使っているために高いMIC以下になってしまうから下が全く判定できないということになっているので、これは事務局でどれを除外するというのは実際問題わかるのですか。そういう意味ではどこの施設のデータを除外したらいいとかわからないですね。ですから、相当数、多分半分ぐらいはたしか8μg/mL以下とかでしていると思うのです。それをあえて2012で判定し直す必要があるのかという気もしないこともないのです。

 今月いっぱいで自動分析が全て新しいバージョンにメーカーは全てシステムアップすると、来月以降は古いものは対応しないということになっていますので、これからのデータは多分問題ないと思うですけれども、従来のブレークポイントを使うと確かにこういう問題が起きるのですが、これは要するにブレークポイントパネルを使っている施設を完全に除外しない限りはちゃんとしたデータは出てこないのかと思います。ただ、どの施設がブレークポイントパネルなのかシステム的にそれを拾い上げるのは難しいかとも思います。

 だから、この辺の線引きに関しては難しい問題があるかと思います。研究班レベルでは、多分、手作業でやっていくとデータを眺めればわかるのですけれども、これをシステムで分けるというのは今のところ難しいのではないかという気もします。


○柴山座長 これに関して鈴木参考人、いかがでしょうか。


○鈴木参考人 2013年の年報データは恐らくCLSIのパネル切りかえがほとんどの施設で行っていなかったので、このような顕著な差異になっています。問題となるのは恐らく2014年、現在作成中の年報で、ちょうど混在しているデータになってしまうため、こちらの資料5−3にお示ししたようにS or I、I or Rを示した図もしくは全て判定できなかったS or or Rどちらかを提示しないと、資料5−2に示したようにかなり耐性率の高いデータ、2014年のデータだけは偏った状況を提示せざるを得なくなってしまいますので、どのようにしたらよいかの御指示をいただければと思っています。

 恐らく、2015年の年報はほぼ全て切りかえているので問題ないのですが、今、作成している2014年の年報データのみどのように、場合によっては例えば全てこの1年のみ全部を注釈つきでつける等の指示をしていただければと思っております。


○柴山座長 岩田先生、どうぞ。


○岩田構成員 逆に質問なのですけれども、前の基準で集計していたときにもう既に新しいパネルに変えたところからのデータの扱いというのはどうしていたのでしたか。


○鈴木参考人 2013年のときに既に新しい、特にそれについては時々判定できないエラーがふえましたという問い合わせを受けましたけれども、その段階では数が少なかったこともあると思うのですが、現在のプログラムで通常どおり集計しておりました。


○岩田構成員 余り全体には影響なかった。新しいパネルで出していた施設にはデータが返ってこなかったというか、集計に入れなかったと思うのですけれども、違いましたか。


○鈴木参考人 恐らく警告等のメッセージが出ていて、返すことはできていました。還元情報等は返っていましたが、一部、判定不能の場合はSIR判定がされなかったということがありました。ただ、2013年中はかなり限られておりまして、ただ2013年の年末ぐらいから急激に判定不能がふえましたという問い合わせが出ましたので、そのころから恐らく切りかえが急速に進んでいったのだと思います。

 したがって、2014年の年報データが一番混在して難しいデータになるのではないかと思い、相談させていただきました。


○岩田構成員 そうすると、混在が多いところでは両方の基準で出すしかないのかという気もするのですけれども、そうするのはややこしいですか。


○長沢構成員 ブレークポイントが8μg/dL以下になってしまうので一個一個が出せないのです。これは本当のMICレンジが大きいものでは別に判定が変わっても全く問題ないのですけれども、要するに今7割以上の施設がブレークポイントパネルなので、8μg/dL以下だったということは8だか4だか2だかわからないということで、どうにもならないというのが現状なのです。ですから、MICパネルを使っている施設は全然問題ないのです。ただ、ブレークポイントパネルのほうが多いので、そこでこういう感じになってしまうのです。

 ただ、このCTXを見ると、実際にはこの白い部分を抜かしても多分ほぼ半々ぐらいです。ですから、この辺は注釈を入れてどちらかで対応するしかないのですね。


○柴山座長 鈴木参考人、いかがでしょうか。


○鈴木参考人 先ほど説明が不足しておりましたが、2014年の年報は2007の判定、2012の判定両方を作成しますが、両方の判定が同じような感じで、2007で判定した集計の場合は早くパネルを切りかえた医療機関のデータが少し判定できなくなるし、2012で集計してしまうと今度は切りかえが終わっていない医療機関のデータが混在してしまう、判定不能がふえてしまう。なおかつ同じ医療機関でも2014年の途中でパネルを変えていますので、医療機関単位での集計もかなり難しいということですので、1つの案としてはS or IもしくはI or Rというのはある程度感性もしくは耐性寄りと情報がありますので、そういった判定のみ入れる場合と、S or or Rというのは、いわゆるもう何の判定もできないものを集計に加えるべきか、そのいずれかを御指示いただければと思います。


○柴山座長 これは、これまでの2007での集計と一番つながりがいいのはどういうパターンになりますか。違和感が余りないやり方。


○鈴木参考人 恐らく、どうしても途切れてしまいますので注釈を書いたとしてもどうしてもぱっと見たときの赤いバーの多さに人は引きつけられてしまうので、誤解を招くことをこちらとしては非常に恐れておりまして、そうであればもうS or or Rという全く判定できないということが2014年は非常にそういう株が多かったですよと暫定的に恐らく2014年の年報のみか、場合によっては2015年報もですが、入れたほうが誤解は招かないかと思います。

2016年以降、完全にパネルが足並みがそろえば再びS、I、Rの判定がきちんとされた菌株のみの集計に切りかえることも考えたいと思います。そのときは改めて御相談させていただきたいと思います。


○柴山座長 JANIS事務局からの提案というのは、S or or Rという、これまでになかったものをぽんと入れておけば、ぱっと見ただけでも見た方がことしは特別な集計をしているのだということがすぐにわかりますので、そういった形のほうがいいのではないかと思いますが、普通どおりにやってしまうと急にRがふえたように思われてしまうので、そういった印象、誤解を招くのもまずいだろうということだろうと思います。


○荒川構成員 判定不能ということですね。判定不能と書いたほうがわかりやすくないですか。


○柴山座長 S or or Rよりも判定不能と。

 鈴木参考人、どうぞ。


○鈴木参考人 そうしましたら、右絵の案のように、SとS or I、I、I or RとR、そして最後に判定不能という項目を1個つけ足すということでよろしいでしょうか。


○柴山座長 こういった形で。


○岩田構成員 解析不能ですね。


○柴山座長 恐らくこれは2014年の集計結果だけこういう形になる。


○鈴木参考人 あとは2015年の年報、まだ少し切りかえが終わっていない施設がありますので、実際のSIR判定不能の株数等のデータをお示しし、来年になりますが、改めて御相談させていただければと思います。


○柴山座長 また来年、こういったことがもし多ければ、またこういう形でやるかは御相談させていただきたいということかと思いますが、まずは判定不能と書くかS or or Rと書くか、この辺は事務局で考えてまた皆様に御相談させていただくということで、こういう形でまずは公開情報を作成するということでよろしいでしょうか。


(「はい」と声あり)


○柴山座長 では、このような形で進めさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

 本日、こちらから御用意いたしました議事については以上になりますが、「その他」ですが、何かございますでしょうか。

JANIS事務局からお願いします。


○筒井参考人 検査部門の公開情報でアンチバイオグラムを作成しておりますけれども、2つ薬剤追加を御提案させていただきたいと思います。

 1つは腸内細菌科細菌のセフメタゾールです。感染症法で届け出のために、メロぺネムあるいはイミペネムとセフメタゾールによる耐性の確認が必要と明記されておりますので、現在では、実はJANISのアンチバイオグラムにはセフメタゾールがありませんので、こちらの追加を提案いたします。

 また、MRSAに対してダプトマイシンの使用も普及してきておりますので、そちらの薬剤も追加も御提案いたします。

 以上です。


○柴山座長 ありがとうございました。

 これについてはいかがでしょうか。腸内細菌科細菌、何菌種か集計データを公開していると思いますので、それについてセフメタゾールを追加したいという提案でありますが、これについてはよろしいでしょうか。

 それから、MRSAのダプトマイシン、これも臨床的に重要な薬剤だと思いますので、これも追加するということで、よろしいでしょうか。


(「はい」と声あり)


○柴山座長 では、そのように進めさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

 その他で何かございますでしょうか。

 岩田先生、どうぞ。


○岩田構成員 今の件に関しまして質問です。ダプトマイシンは通常パネルに入っていますか。


○柴山座長 長沢先生、いかがでしょうか。


○長沢構成員 今、どのくらい来ていますか。自動分析はまだ入っていないかもしれないけれども、栄研のパネルなどだと自由に入れられたりするのですね。多分、海外の自動分析にはまだ一部しか入っていないかもしれないです。


○岩田構成員 将来的に海外のものにも入ってくるのかもしれないですけれども、入れることには特に反対はいたしませんが、データがどのくらい集まるのかと思ってお聞きしてみました。


○柴山座長 その辺は事務局で。


○長沢構成員 今、来ている中で、多分、数はそんなにないと思います。


○鈴木参考人 そうしましたら、現在年報集計中ですので、集計してメール等で御連絡させていただきます。


○柴山座長 荒川先生、どうぞ。


○荒川構成員 コリスチンが承認されるされるといってまだ承認されないのだけれども、海外のパネルではもうコリスチンが入っていますね。だから、近い将来そういうものが導入されることを想定して、少しコリスチンのデータもこの15年度か16年度ぐらいから反映するような形で検討したらどうかと思うのです。


○柴山座長 コリスチンに関しては、薬剤のコードはもうついているのでしょうか。


○鈴木参考人 そちらも確認して、もしありましたらまたダプトマイシン同様、御報告させていただきます。


○柴山座長 大久保先生、どうぞ。


○大久保構成員 その他のところで、またかと思われるかもしれませんけれども、例の集中治療部門での分母をデバイスデイにするか、今はペイシェントデイですね。その辺が以前から意見を出させていただいているのですけれども、現在どうなっているかということ。まず、それをお聞きしたいと思います。


○柴山座長 ペイシェントデイの件については、前回の運営委員会でも議題に上がりまして検討課題ということにさせていただいたと思うのですけれども、それについては科学的な検討、何かエビデンスをもって対応させていただければと思いますので、研究班とかといったところである程度の検討をしていただければと思うのですが、なかなかそういった検討が進んでおりませんので、逆に先生のほうでどなたかそういった検討をやっていただける先生がいらっしゃいましたら、ぜひそちらのほうで御意見をいただければと思うのです。


○大久保構成員 現状に対しての問題点を指摘するということはできますけれどもね。どうすべきかというところはまだほかのいろいろな要素が入ってきますから難しいと思います。経費も含めてですね。


○柴山座長 私たちもJANISの事務局だけではなかなかその辺の専門家がおりませんので、どなたか専門家の先生に御検討いただければと考えているところですが、先生方でもしそういう御専門の先生方、いらっしゃいましたら、ぜひ御検討のほうお願いできればと思います。


○大久保構成員 国際的な比較ができるできないということが必要かどうかということも考えなければいけないのですね。


○柴山座長 荒川先生、どうぞ。


○荒川構成員 検討課題となって久しいのですけれども、やはり重要な点だと思うのです。これは例えばJHAISのサーベイランスでそういうデータをお持ちですね。だから、それをまとめていただいて、ペイシェントデイとデバイスデイでこれだけ一致するしないというデータを、そんなにたくさんの件数ではちょっと大変だと思いますけれども、取りまとめられるデータがもしあればそれを少し提供していただけると、非常にその辺の論議がはかどるのではないかと思うのですが、そういうことは可能でしょうか。


○大久保構成員 これはもちろんICUに入っている人ほとんどがルートをとっているわけですから、ペイシェントデイとデバイスデイとほぼ同じような結果にはなるのですけれども、意味ある数字かどうかを判断するときにペイシェントデイで分母をやっているものと、デバイスデイのものと、数字が似ていても意味の違いがあるわけです。そこのところだと思います。もちろん、比較することは可能です。人工呼吸器は多少ずれるかもしれませんが、カテーテル感染はほとんど一緒だと思います。


○柴山座長 これについては、これに関する御専門の先生に御検討いただいて御意見をいただくしかないと思いますので、そういう御専門の先生をぜひ御紹介いただければと思いますし、我々のほうでもそういった先生方にお声がけをさせていただければと思います。引き続き、検討で。


○大久保構成員 もう一つ、NICU部門で集中治療も含めて参加施設がふえてきていないという状況をもう少し深く考えてみる必要があるのではないかと思います。ですから、今までデータを出してきている施設に対してこれを継続する意思があるかどうかとか、還元情報が役に立っているかどうかというアンケートをとってみて、どう考えているかという有用性について少し聞き取り調査とか何かをしてみる必要があるのではないかと思います。参加施設はずっと100レベルで来ているでしょう。

 もう一つは、関連学会のほうでそういうサーベイランスをやる動きもあります。学会主導です。そうなってくると少しその辺を整理して考える必要があるのではないかと思います。


○柴山座長 これは私たちのJANIS事務局だけですとなかなかそこまでできませんので、これは御専門の先生方の研究班等でそういうアンケートなどをとっていただく、あるいはそれを集計して今後あるべき姿等を検討していただくのがいいかと思いますので、その辺については厚生労働省とも御相談させていただきながら、いい方向に向かうように検討させていただきたいと思います。

 ほかに、その他でいかがでしょうか。

 森井先生、どうぞ。


○森井地域医療計画課長補佐 きょう御議論いただいた中で、方向性が大分見えた部分もありますので、今後これに沿って規則を少し変えたりする必要があります。JANISは先ほど荒川先生からも御指摘があったように、統計法で総務省に相談することになっていますので、いただいた方向性をもとに具体的にそれを案文に落としていって、それを総務省と協議して具体的な規則の改正という手続になりますので、また形が見えましたら先生方に周知させていただきたいと思います。よろしくお願いします。


○柴山座長 ありがとうございました。

 荒川先生、どうぞ。


○荒川構成員 このJANIS2000年からスタートして既に15年たって、当初の状況とかなり大きく変わって、かなり充実した世界的にも自信を持てるようなサーベイランスになってきたかと思うのです。

 ただ、これを担う事務局機能は10数年前と基本的にはほとんど変わらなくて、途中で厚労省のほうで努力していただいて、本省予算で若干の補助職員の方を採用できる予算的な措置はできたのですけれども、なかなか今の業務量とか専門性とかいろいろ考えていくと、もう少し諸外国の、例えばCDCのサーベイランスなどを見てももっとたくさんのスタッフでやっているのです。ですからCDC並みとは言わないけれども、もう少しマンパワー的な補強ができるといいのではないかと思います。ぜひそういう方向で御検討いただければと思います。


○柴山座長 ありがとうございました。

 荒川先生が今、おっしゃいましたように、JANISの事務局で少ない人数で非常に苦労してやっているところでございますので、ぜひこの辺の予算、人員等について御配慮いただければとは思います。

 また、JANISも非常に世界的にも注目されておりますし、JANISの検査部門のデータ、これがWHOのグローバルレポートにも引用されておりますので、そういった形でも非常に世界的にも注目されておりますので、ますますJANISの役割が重要になってくると思います。

 ほかによろしいでしょうか。

 それでは、若干予定時刻よりも早いですか、本日の「院内感染対策サーベイランス運営会議」を終了いたしたいと思います。皆様どうもお忙しいところ、ありがとうございました。


(了)

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