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2015年3月11日 第5回厚生科学審議会結核部会議事録

健康局結核感染症課

○日時

平成27年3月11日(水) 10:00〜11:30


○場所

中央合同庁舎第5号館 専用第14会議室(12階)


○出席者

加藤部会長 中山委員 遠藤委員 小森委員 味澤委員
磯部委員 南委員 山岸委員 吉山委員 徳永委員
有馬委員 石川参考人

○議題

(1)感染症法施行規則の見直しについて
(2)その他

○議事

○梅木補佐 それでは、定刻となりましたので、第5回「厚生科学審議会結核部会」を開催させていただきます。 

 まず、事務局から今回新たに結核部会の委員になられた方の紹介をさせていただければと思います。東京都保健医療公社豊島病院副院長でいらっしゃいます味澤篤委員です。

○味澤委員 よろしくお願いします。

○梅木補佐 次に、委員の出欠状況につきまして御報告いたします。本日は、鎌田委員及び杉本委員より御欠席との御連絡をいただいております。

 また、徳永委員からは少しおくれての御出席ということで、御連絡をいただいております。

また、本日は参考人としまして、公益財団法人結核予防会結核研究所長の石川信克様に御出席をいただいております。

○石川参考人 石川でございます。

○梅木補佐  定足数以上の委員にご出席いただいており、会議が成立しますので 開催させていただきます。

 それでは、この後の議事進行につきましては、加藤部会長にお願いしたいと思います。

 加藤部会長、よろしくお願いいたします。

○加藤部会長 かしこまりました。

 皆様、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

まず、事務局から本日の配付資料の確認をお願いします。

○梅木補佐 それでは、お手元の資料を見ていただきたいと思いますが、議事次第、座席図、委員名簿、資料1から資料3まで、参考資料1から参考資料3までございます。

 もし不足等ございましたら、事務局までお知らせいただきたいと思います。

 冒頭、メディアの方、写真を撮られることがありましたら、ここまでとさせていただきます。

 以上です。

(報道関係者退室)

○加藤部会長 それでは、議事に入りたいと思います。本日の議事は、お手元の議事次第に沿って進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

まず、議題1「感染症法施行規則の見直しについて」、事務局から説明をお願いいたします。

○梅木補佐 それでは、資料1及び参考資料1についての御説明となります。

 参考資料1につきましては、現在、 DOTS (直接服薬確認療法)を通知でやっておりまして、参考ということで、お手元に配布しております。

 では、資料1を説明させていただきたいと思います。

 感染症法の改正が昨年の 11 月にございまして、今回、保健所長は、結核患者に対する服薬確認の指導の実施ということを「病院、診療所、薬局、その他厚生労働省で定めるもの」に対して、依頼することができるとされております。

 具体的な参考条文は、2ページに載ってございまして、「家庭訪問指導等」ということで、第 53 条の 14 の2項が新設となっております。下線部「その他厚生労働省令で定めるものに対し」ということで、こちらを今回御審議いただければということで考えております。

 では、1ページ目にお戻りいただきまして、既に病院、診療所、薬局というところに対しては、保健所長が必要と認める場合には依頼することができるとされておりますが、そのほかについては定める必要が出てきてございます。そのため、結核対策を重点的に講じる必要があるグループということをまず念頭に置きまして、それらのグループの方々がよく交流される、そういったところの施設を対象にしてはどうかということでこの資料をつくっております。

 ○の2つ目ですが、重点的に講じる必要があるグループというものについては、2つのグループを列挙させていただいております。ハイリスクグループは、高齢者であるとか、結核の高まん延国出身の外国人ということ等。デインジャーグループとしては、結核を発症すると二次感染を生じやすい職業についている者。ということを想定しております。

DOTS の依頼先としては、これらのグループに接触する機会の多いものが適当というふうに考えておりまして、具体的には1から4までを想定しております。

 1としましては、ハイリスクグループの方が居住・滞在する施設。病院・診療所、介護保険等の入所系サービスを提供する事業者、矯正施設。

 2は、ハイリスクグループが一定以上の頻度で通う施設。学校、介護保険等の通所サービスを提供する事業者。

 3は、ハイリスクグループの居宅等に一定以上の頻度で訪問する者。これは訪問看護であるとか、訪問介護等を提供する者。

 4として、デインジャーグループが就労する場所の事業主として学校というのを挙げさせていただいております。

 これら明示しているもの以外についても、このほか、地方自治体における柔軟な運用を確保するため、保健所長が適当と認める者を依頼先に含めることとしてはどうかということで考えております。

 具体的な依頼する内容に関して言うと、一番下に書いてございますが、服薬をしているところをその場で見守るといったこと、それから患者さんが飲み終わった薬の薬包( PTP シート)などを確認するというものを想定しているということでございます。

 1から4までの施設について省令で定めることによって、具体的に依頼することができるようにしてはどうかというのが事務局の提案でございます。

 以上です。

○加藤部会長 ありがとうございました。

 審議の内容ですけれども、今、御説明のとおり、法の 53 条の 14 の2にあるその他厚生労働省で定めるものをどのように考えたらいいか、あるいは記載したらいいかということになります。

 それでは、ただいまの事務局の説明に対して、何か御意見、御質問等、ございますか。遠藤委員、どうぞ。

○遠藤委員 今回は1から4のほかに、「このほか、地方自治体における柔軟な運用を確保するため、保健所長が適当と認める者を依頼先に含める」ということにつきましてですが、1から4に該当しないものに関しては、保健所長が認める者と解釈してよろしいかということです。具体的には福島県におきましては、結核の高まん延地域からも作業員の方が来県して作業を進めているところでございますが、その件に関しまして、さまざまな事業主がいらっしゃいます。場合によっては県外ということもありますので、そういった対応にも柔軟に対応できるという解釈でよろしいでしょうかというのが1点目でございます。

 2点目は、 DOTS を推進するに当たりましては、我々は本人及びその家族に対しまして説明して、同意を得ているという状況でございますが、その点、人権上、「依頼することができる」という表現だけで問題はありませんねということです。

 2点について、お伺いと確認をしたいというところでございます。

○加藤部会長 1つずつお答えいただくことにします。

○有馬委員 そしたら、最初の1点目にあわせて同時に質問したほうがお答えしやすいのかなと思って。大阪市の東住吉区保健福祉センターの有馬と申します。

 先ほど保健所長が認める内容というところですが、住所不定者が全国に 9,500 人以上いらっしゃるという厚生労働省の集計もある中で、大阪市は 2,000 人ほど住所不定者の方がいて、そこからの結核の発生率というのはとても高い状況があります。

 ハイリスクグループの「等」というところにくくられるには、余りにもまだ数が多いかなと思いますし、リスクが高いかなと思いますので、ハイリスクグループのところに「住所不定者」という項目を1点入れていただきたいということで、まず1つの質問を終えます。

○加藤部会長 では、事務局からお答え願います。

○梅木補佐 先生方からの御指摘を受けまして、明記できるところは明記していきたいというふうに考えておりまして、仮に明記できなかった部分については、遠藤先生がおっしゃるように、その他必要と認めた場合には保健所長が依頼できるということになると思います。

 2点目の御質問ですが、要は、御本人とか御家族の同意というのは、当然ながら前提となっておりまして、そういった同意なく依頼するとか、そういうことはまずあり得ないというふうに考えておりまして、基本的に現在の参考資料1にございます通知を、今回の改正であるとか、今回の御議論を踏まえまして、改定して対応させていただきたいと考えております。

○遠藤委員 ありがとうございました。

○加藤部会長 ありがとうございました。

 それでは、有馬委員からの御質問、住所不定者の件について、ハイリスクグループの中に入っていないという御指摘についてお答えをお願いします。

○梅木補佐 そちらについても記載できるものは記載いたしますし、無理であれば、その他ということで、必要と認めるということで読めるような形になろうかと思います。

○有馬委員 できましたら、ハイリスクグループが滞在する施設のところですが、ほかの地域は生活保護を受給して住居を確保していくというスタンスが多いのですが、大阪市は昔から本当に住所不定者が多くて、救護施設だとか、更生施設、保護施設で保護をし、その施設が近畿圏にかなり点在しておりまして、そこで集団発生を起こすというのが過去起こっております。ですので、ハイリスクグループのところに住所不定者という名前が明記されるのであるならば、下の施設のところに救護施設等々も明記していただけたら、こちらとしては、施設のほうに服薬支援をお願いするということがしやすくなりますので、お願いしたいと思います。

○加藤部会長 この中に明記できるものとできないものがあるということですね。その上で、取り扱いについては有馬委員御指摘のとおりになろうかというふうに思いますけれども、そのような整理でよろしいでしょうか。

○有馬委員 はい。

 そしたら、もう一点。

○加藤部会長 どうぞ。

○有馬委員 ハイリスクのところに外国人が明記されておりますが、デインジャーグループが就労する場所の事業主に「学校」と書いておりますが、「日本語学校」が含まれるのでしょうか。日本語学校で健診等々、若い外国人の患者さんを発見するというのが大阪市の中でも。東京都でも多いのではないかなと思うのです。日本語学校というのは、企業が経営するような日本語学校もあって、なかなか踏み込みづらいところがあるので、自治体が健診をしやすいような状況とか、服薬支援を依頼しやすい状況をぜひともつくっていただきたいところがあるのですけれども。

○加藤部会長 保健所が協力を得やすい形にしてほしいということでしょうか。

○有馬委員 はい。

○加藤部会長 具体的にはどういうことがありますか。

○有馬委員 健診等々を実施していないところがあったりして、大阪市は、ある意味外国人結核を日本語学校で早く発見できるというのがリサーチできておりますので、日本語学校の健診を積極的にやっていってはいるのですが、手挙げ方式になっているところがあります。また、患者さんが発生した場合、服薬支援というのには大きな言語の壁が出てきまして、なかなか御理解いただけないケースもあったりして、そこに学校側が服薬支援を積極的にやっていただきますと、確実な治癒に向かうことができるというところがありますので、学校側のそういう臨機応変な動きだとか、健診を実施するとか、服薬支援の協力を得られるとか、そのあたりがこれからすごく大切になってくるのかなと思っております。

○加藤部会長 今回は DOTS に関してのことですけれども、健診もそういう問題があるという御指摘ですね。

○有馬委員 はい。

○加藤部会長 可能な範囲でその中に含めていただくということでよろしゅうございますか。

○有馬委員 はい。よろしくお願いいたします。

○加藤部会長 ほかに何かございますか。中山委員、どうぞ。

○中山委員 デインジャーグループの定義として、「結核を発症すると二次感染を生じやすい職業に就いている者」とあるのですが、これは例えば学校の生徒さんとか、そういうのはデインジャーグループとは言わないのでしょうか。そこがよくわからなかったので。

○加藤部会長 これは規定にどういうふうに書いていましたか。健診のほうの改正のときはそういう職業を想定して、万が一発病した場合に多くの人に感染させるおそれのあるグループとして対象に含めたのですが。

○梅木補佐 「結核に関する特定感染症予防指針」では、デインジャーグループという定義がございまして、その中では「発症すると二次感染を生じやすい職業に就いている者」といった規定ぶりでございます。そのほか、結核研究所がたしか「結核用語事典」というものをホームページで公表しておりますが、そういったところでも明確に学校の生徒・児童などは含めないというふうに明記されているところです。

○中山委員 わかりました。

○加藤部会長  ほかにございますか。吉山委員、どうぞ。

○吉山委員 家庭訪問の指導などで、これは治療中断を予防しようということが主な目的ですね。そうすると、結核対策を重点的に講じる必要があるグループとしては、多分治療中断の危険が高いグループということだと思います。

 参考資料の3ページ目の別添に DOTS 戦略体系図がございます。この中でちょうど真ん中の辺にA、B、C。Aの治療中断のリスクが高い患者から、Cがそれ以外の者というふうになっていますけれども、実際的にどの患者さんがAに入るか、Bに入るか、Cに入るかは、その下に住所不定者、アルコール依存云々と書いてありますが、それだけではなくて、例えば言葉が通じにくいとか、さまざまな因子を加味して最終的に保健所のほうで判断しているわけですけれども、そういう中断の危険が高いものについても、例えばアルコール依存などは、それだけでハイリスクの中には入りませんが、中断の危険は高いとなりますと、そういった中断の危険が高い者についても、それらの者が居住・滞在する施設、一定の頻度で通う施設等々を入れたほうがよろしいのではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。

○加藤部会長 治療中断のハイリスクの中に、この資料の中には「外国人等」とありますね。「等」の中身の話かなというふうにちょっと思ったのですが、現場では中断リスクの評価というのは、リスクアセスメントシートを使っていますね。

○吉山委員 リスクアセスメントで点数化して何点以上、何点以下で判断しています。

 住所不定だと、それ一発でなってしまいます。

○加藤部会長 はい。ですから、その中で中断リスクが高い人も「等」の中に含めると。こういう解釈でよろしいかという御質問でよろしいですか。

○吉山委員 そういうふうに読みかえていただいて結構です。

○加藤部会長 事務局、それでよろしいですか。

○梅木補佐 繰り返しになりますけれども、明記できるところは明記していきたいと思いますが、もし明記ができなければ、保健所長が適当と認める者については依頼先ということで可能です。

 それから、先生の御指摘の御視点も踏まえて当然ながら検討させていただきたいと思います。

 以上です。

○加藤部会長 よろしいでしょうか。

○吉山委員 はい。

○加藤部会長 ありがとうございます。

 ほかにございますか。有馬委員、どうぞ。

○有馬委員 もう一点、確認という状況なのですけれども、一番最後の○のところに、依頼する具体的な内容としては、その場で薬を服用するところを見守る、患者が薬を飲んだ後の空き殻を確認する等といったものであると記載されておりますが、本来であれば、本当に目の前で薬を飲んでいただくのを見定めていただくというのが確実ではあると思うのですけれども、その行為というのは、結核の専門病院でないとなかなかしてくださらないという現実があるかとは思うのです。しかしながら、協力もしてくださらないというような施設が多い中で、できるだけ薬殻を確認していただくとか、飲んだよねというような見守り、確認を一緒にやっていただくということをここではしっかりと言っているというところでよろしいのでしょうか。確認でお願いします。

○加藤部会長 御質問の趣旨は、資料1にある「服用するところをその場で見守る、患者が飲み終わった薬の薬包などを確認する等」の「等」の内容をもう少しはっきりさせてほしいということになりますか。

○有馬委員 そうですね。本来であれば、一般病院でも積極的な病院には目の前で飲んでいただけるように御依頼をさせていただいて、その状況にあわせて目の前 DOTS をしてくださる一般の医療機関もあることはあるのですが、看護師さんがお忙しいこともあって、なかなか難しいところもあったりするので、必ず薬殻は確認する、ちゃんと飲んだということを見守っていただく、確認するというあたりでよろしいのでしょうかということです。

○加藤部会長 委員の方は、これについて何か御意見ありますか。吉山委員、どうぞ。

○吉山委員 読みかえますと、これは「見守る」と「確認する」、2つを併記するのではなくて、「見守る」を優先にして、それが不可の場合は薬包などを確認すると。そういう形にしたほうがよいのではないかという御意見というふうに読みかえてもよろしいのでしょうか。

○有馬委員 そうですね。

○加藤部会長 ほかありますか。

 平成 23 10 月の参考資料1の通知、別添の中に「日本版 21 世紀型 DOTS 戦略推進体系図」とありますけれども、実施のほうについては一番下のほうにあります。このとき議論した大事なことは、それぞれの患者さんの背景と実情に応じて、患者さん中心の服薬支援を実施するという考え方が背景にあったはずです。その考え方からすると、今回の法律改正でも、診る側の立場だけでなく、患者中心の服薬支援の立場から、いろんな形の支援ができるようにするというのが、改正の趣旨と理解されますね。

○有馬委員 まさしくそうだと思うのですね。高齢者で認知能力が低くなったような方に、病院側が配薬だけで終えてしまわれるのはちょっと心配なところがあるので、そんなケースは本当に目の前で飲んでいただけるような形でお願いしたいというところがあるのですけれども、本人さんが飲めるという状況のときは、本当に飲みましたねという確認ぐらいでいいのかとは思うのです。そこは患者中心で考えていただくというのが基本スタンスだと思います。

○加藤部会長 では、そのようなまとめでよろしいでしょうか。

○有馬委員 はい。

○加藤部会長 ありがとうございます。

 ほかにございますか。よろしいでしょうか。

 全体として1つどうしても申し上げたいのは、患者さん中心の服薬支援のために、今回の趣旨どおり、その他の施設についても依頼することができるということは大事ですけれども、その際でも保健所がちゃんと責任をとるということが非常に大事と思います。依頼しっ放しでなくて、問題が起きたら、保健所としてちゃんとバックアップなり責任をとるといったことも周知徹底できるようにしていただければと考えているところです。皆さん、そのようなことでよろしいですか。

(「はい」と声あり)

○加藤部会長 では、その点もぜひ明記していただければと考えます。

 それでは、議題1について、部会は案のような考え方で承認したということで、明記できるものは可能な限り明記していただいて、患者さん中心の服薬支援になるようにすること、もう一つ、有馬委員の御指摘のように、しっかりとした支援ができるようにする、ということにしたいと思います。

 それでは、その他の報告事項に移りたいと思います。資料2、参考資料2について、事務局から説明をお願いいたします。

○梅木補佐 それでは、お手元の資料2と参考資料2でございます。

 参考資料2につきましては、ことしの1月 21 日に各都道府県に通知しておりまして、そこで関連する部分については下線を引いているということになっておりまして、参考にごらんいただければと思います。

 資料2の説明としましては、昨年の5月 22 日の第3回の結核部会において、先生方に御議論いただきました三種病原体等に規定がございます薬剤に関して、イソニアジドとリファンピシンに対して耐性を有する結核菌についての定義を変更させていただきました。これは WHO が提唱しているような XDR といった基準に見直してはどうかということで、御了承いただいたものです。それを正確に個別の薬剤名まで含めて明記をするということで、今回政令を改正させていただいております。

 まず、法改正事項として、黄色枠で囲っているところについては、今回法改正をしたところになっています。既存の「三種病原体等」といっていたものについては、「イソニコチン酸ヒドラジド、リファンピシンというものに対して耐性を有するものに限る」としていたところを、「その他結核の治療に使用される薬剤として政令で定めるものに対し耐性を有するものに限る」として、法律の改正が行われてございます。使用される薬剤を政令の第1条の4というところで規定しておりまして、具体的には1項と2項に分けて記載しております。

 1につきましては、ニューキノロン系の薬剤を記載し、これらのうち1つ以上、2項については注射薬として列挙がされているものでして、これらの1と2、いずれに対しても耐性を有するということで、少なくとも4剤以上に対して耐性を有するものが今回の三種病原体等という形での結核菌の規制が対象となるといったことになります。

 具体的に施行令の第1条の4の1のところを読み上げますと、ニューキノロン系としては6剤指定しております。オフロキサシン、ガチフロキサシン、シプロフロキサシン、スパルフロキサシン、モキシフロキサシン、またはレボフロキサシン列挙しました。

 2項につきましては、アミカシン、カナマイシン、カプレオマイシンといった形で注射薬を列挙しております。

 これらの薬剤を列挙し、この施行が適用されるのが感染症法の公布から起算して6カ月を経過した日ということになりまして、ことしの5月 21 日からこういった改正内容で施行したいと考えているところです。

 報告は以上です。

○加藤部会長 ありがとうございました。

 本件は、既にパブコメを通じてもう決定されたことですが、内容についてお聞きしたいことがあれば。山岸委員、どうぞ。

○山岸委員 今回、三種病原体の範囲が MDR から XDR に変更された限られたものになるということで、研究面では大変ありがたいことだと思います。日本では注射薬で言えば、カプレオマイシンは使用されていませんし、抗結核薬からも外されました。我が国では、 MDR にニューキノロン系とカナマイシンに耐性を持つものが XDR-TB として定義されていますので、これだけの薬剤を書いた理由がよくわからないのですが。

 それと、将来的にこの薬剤が抗結核薬として認められる可能性があるかどうかということも含めて、教えていただきたいと思うのですけれども。

○加藤部会長 事務局、お願いします。

○梅木補佐 こちらとしては、 WHO の基準というものを使用させていただいておりまして、 WHO の基準としましては、既存のイソニコチン酸ヒドラジドとリファンピシン、それからニューキノロン系の薬剤に少なくとも1つ耐性を有し、かつ注射薬としての3剤のうちの1つに対して耐性を有するものというふうな形で定義をされておりました。それに準じた形をまず考えておりまして、それからニューキノロンについては、明示的な列挙がなされていなかったということもありまして、 WHO MDR 治療ガイドラインというものがございましたので、そこに列挙されているお薬を並べたということになっております。日本国内のみならず、海外から日本に来られる方でも海外で治療され得るということから、入れているという整理になってございます。

 結核薬の今後のというところについては、コメントが難しく、控えさせていただきます。

○加藤部会長  WHO の基準を使ったということと、日本国内にも外国から入ってくる患者さんがいるかもしれないと。こういう趣旨で国際的な基準を使ったという趣旨かと思うのですけれども、理解されましたか。

○山岸委員 今、お話しになったことは理解できるのですが、そうしますと、外国から入ってきた人に関しては、外国のデータをもとにして、例えばニューキノロン系ですと、日本の場合はレボフロキサシンしか検査していないと思うのですが、ほかの薬剤に対して耐性がどうかというのは、外国のデータを見せてもらうのでしょうか。カナマイシンは薬剤の感受性濃度とか決まっていますので、日本でももちろんやっていますけれども、カプレオマイシンは医療の基準から外れたし、日本に存在しない薬ですので、外国から用いたものを採用して考えるということでしょうか。

○加藤部会長 お答えをお願いします。

○梅木補佐 運用について、お話しになっているかと思うのですけれども、基本的に外国の治療成績をそのままこちらで適用するということはなかなか難しい。参考にはなるかと思いますが、最終的には専門機関も含めて、検査ができるところへ御相談していただくということになろうかと思います。

○加藤部会長 よろしいですか。

○山岸委員 はい。

○加藤部会長 それでは、追加して報告事項の2つ目ということで、お手元の資料3につきまして、事務局から御説明をお願いします。

○梅木補佐 それでは、お手元の資料3になりますが、この資料そのもの自体は、昨年の 12 19 日に行われました第 12 回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、第7回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調整会合同開催のもので御報告がされているものでございます。こちらでワクチン全般についての御議論をされる中で、 BCG についても御議論されていたということで、結核部会においても BCG の御報告をさせていただければと思います。

 この資料のところですが、 BCG 接種後の骨炎・骨髄炎への副反応の発生状況をおまとめしているものです。この資料をお出しする背景としましては、平成 24 年8月1日に第 25 回厚生科学審議会感染症分科会結核部会で BCG の接種時期のところを御検討していただいた経緯がございます。その際に因果関係は不明ということでありましたが、骨髄炎、骨炎がふえてきているのではないかということを御議論いただいております。接種時期を生後6カ月までから1歳までに変更することで、変更後も継続的に副反応の発生状況を観察していく必要がございます。そのため、御報告をさせていただいております。

 では、資料の説明に入りますが、平成 17 年度、生後6カ月未満の接種時期に変わった年度から平成 25 年度までの年度別の骨炎・骨髄炎についての副反応報告件数をまとめたものになります。これが一番上の表になってございまして、平成 17 年度から 24 年までは骨炎、骨髄炎、年度に差がありますが、1件から9件程度、毎年度報告されています。

 平成 25 年度は 10 件の副反応報告がありました。そのうち平成 25 年度に接種されているものが括弧の中に記載がございまして、これは生後5カ月に接種されたものが1件ございました。

 その下の表になりますけれども、これについては、過去9年間の健康被害救済認定の件数ということになってございます。これにつきましては、平成 17 年度から 25 年までの認定件数を書いてありますが、平成 25 年度は4件認定がございますが、いずれも平成 24 年度以前の接種症例ということになっております。

 次のページをおめくりいただきますと、次の表は平成 17 年度から 25 年までのものについて、接種時期別の骨炎・骨髄炎の副反応報告をまとめたものとなっております。

 資料の説明は以上です。

○加藤部会長 ありがとうございました。

 これについては何かありますか。よろしいでしょうか。徳永委員、どうぞ。

○徳永委員 今の御説明の中で詳しいお話がなかったのですけれども、 BCG 骨炎というのは、接種後1年から2年ぐらいの間隔を置いて発症してくるものなので、今のところ、 25 年度に接種されているものからの発病例が 25 年度に1例ということですが、もうしばらくの間様子を見ていかないと、接種時期を変更したことによる影響が出てくるかどうかというのはわからないかと思います。もう少し慎重に見ていく必要があると思います。

 それから、こういった資料を出していただくときに、またこれからも経時的にこういった数字をフォローしていかれると思うのですけれども、できれば接種年度ごとの数字を出していただくとわかりやすいかなと思うので、お願いいたします。

○加藤部会長 ありがとうございました。

 よろしいでしょうか。

 それでは、本日最後の報告事項です。参考資料3「低蔓延化を見据えた今後の結核対策に関する研究報告書/ 提言(石川班提言)概要」について、まず事務局から説明の後、本日参考人としてお呼びしております結核予防会結核研究所所長の石川参考人より資料の説明をお願いいたします。

 まず、事務局からどうぞ。

○梅木補佐 それでは、参考資料3の説明に入る前に、少し事務局から説明をさせていただきたいと思います。

 結核に関する施策を決めるものとしましては、感染症法、それに関連する政省令がございます。感染症法の 11 条に、特に総合的に予防のための施策を推進する必要があるものと認めるものについては、指針をまとめるという記載がございまして、結核が規定されており、「結核に関する特定感染症予防指針」というものを策定してきております。指針は、直近として平成 23 年に改定されたものがございまして、その指針の中に見直しの規定というものがございます。見直しの規定としましては、「本指針において掲げられた施策及びその目標値の達成状況、結核発生動向等状況の定期的な検証及び評価等を踏まえ、少なくとも五年ごとに再検討を加え、必要があると認めるときは、これを改正するもの」と記載があります。これは5年という区切りがそろそろ間近に迫ってくるということから、来年度、こういった指針の見直しが必要ではないかということで、見直しの検討をしていただきたいと考えております。

 感染症法の改正も昨年 11 月になっておりますので、そういったものを含めて指針の見直しが進められる、そういった時期に差しかかってくるということがございます。

 この観点から、石川先生の研究班において、指針を技術的な観点から見直しをしていただいているということになりまして、この概要を本日参考資料3として提出していただいているところになります。

 事務局としての説明は以上です。

○加藤部会長 では、続きまして、石川参考人から説明をお願いいたします。

○石川参考人 石川でございます。

 私どもは、今、御紹介いただきましたように、厚生労働省の科学研究費の「地域における結核対策に関する研究」というのをやらせていただいています。その研究の一環としまして、これは感染症課からの御依頼もあったのですが、今後、直近で行われる予防指針の見直しのための資料整理ということで、これをまとめさせていただきました。

 これは 30 ページに及ぶ報告書でありまして、お手元にあるのは本当の概要なのですけれども、基本的な考え方としては、ここに書いてございますように、これまでの結核予防指針のようなものが国でつくられてきましたが、基本的な骨格というものは、高蔓延期につくられたものを少しずつ変えていくということでなされてきたように思われます。

 今、日本はいろんな意味で曲がり角といいますか、大きなターニングポイントになっていると思うのは、高蔓延から中蔓延になり、中蔓延から低蔓延になる、そういう非常に端境期というか、中蔓延でもなければ、低蔓延でもないという時期に当たりまして、これからどういうふうに考えていくべきかということを、少しずつ改定していくということではなくて、中長期的な展望に立って、さまざまなエビデンスや資料をもとに資料を提供する、議論の基本を提供するということが考え方でございます。

 最近、 WHO でも低蔓延国がさらに結核を制圧、エリミネーションするための方向という報告書が出ましたけれども、そういうものとか、過去に結核研究所がこの研究班のずっと前の研究班でやっておりました、外国の有識者を招いた日本の結核対策の外部評価の資料などもありますし、先進諸国がさまざまな経験や施策の実施をしておりますが、そういうものを参考に、かつ文献になっているものをもとに、約 120 ぐらいの資料をできるだけ網羅して、今後の結核対策というのはこういうふうにあるべきだという視点でつくりました。

 基本は、必ずしも従来の指針そのものにそのまま沿っているわけではありませんが、大体それにあわせ、かつそこになかったものも含めて書いてございます。

 基本的な考え方は、活動性結核を早期に発見する。薬剤耐性を招かないような確実な治療。リスクグループあるいはリスクの高い既感染者の発見や治療。こういったものが1つの結核対策の中心ではないかということです。

 次のページを見ていただきますと、各項目に関しましては、6つの項目を取り上げまして、サーベイランス、患者発見、医療提供体制と治療、4の接触者健診とハイリスクグループの対策、 BCG 接種、その他という項目に分けてございます。

 この内容、細かいところは省きますが、現状というものをそのまま意識しないで、できるだけ中長期という視点で、こういう方向が近々起こるので、こういうことを考えたほうがいいということを中心に出しております。

 ですから、今後の予防指針そのものがすぐ反映するかどうかは御判断していただかなければいけないわけであります。

 例を挙げますと、「1.2. 病原体サーベイランス」というものに関しては、多少の報告もあるのですが、まだ日本ではしっかりとした制度が確立していないということで、低蔓延になればなるほど、その病原体を細かくしっかりつかまえ、かつ薬剤耐性を含めた、あるいは分子疫学等を含めた制度、システムをつくっていかなければいけないというのは、どこの先進国でも行われつつあるわけですが、これを指摘しました。

 例えば日本では結核の診断をした検査室は、主治医、依頼先には報告しますが、それをもって行政的に保健所に登録する、あるいは報告するということはありません。でも、国によっては、担当のお医者さん、あるいは担当機関がたまたまタイムラグがあったり、見過ごしているようなこともあるので、検査機関からじかに報告するようなことを通して漏れをなくすということも行われておりますし、それに近いことはあるのですが、そういうものを出すとか、それから菌の提供そのものに関する権限というものが、患者、あるいは主治医、あるいは病院というものにあって、この菌は誰のものかということに関しても難しいところでありますけれども、これも今後行政的にしっかりと押さえていく必要があるのではないかというような点です。

 3の医療提供体制のところでは、感染性患者を入院させるということは、半強制的に入院させるわけですが、それに関してはほとんどの国でも行われているのですが、入院期間に関しましては、日本は非常に長いという御指摘を外国からも受けておりますし、その点に関しては、さまざまな複合的な理由もあるわけなのです。社会保障とかいろんなことも含めてありますけれども、これに関しても、短期化ということをもう少し見直していく必要があるのではないかということが述べてあります。

DOTS に関しては、「 DOTS 」という用語が WHO の結核関係の書類から表面的にはなくなりましたが、これはなくなったから、もうないのだということではなくて、日本式 DOTS というのは日本に定着している、これはまだ十分意味のあることで、中身的には WHO も決して否定しているわけではない。

 それから、ちょっと飛びまして、 BCG 接種に関しては、結論的には、いつやめるか、あるいは選択的接種に変えるかということの議論を始めるべきだと。これに関しても、費用効果の問題と対策への反映というのは、政治的判断あるいは行政的判断、そして民意とか、そういうものが複合的に絡んでいるわけですが、ほとんどの低蔓延国は BCG は選択的、ないしはやられていない方向で来ていますし、そういうことを踏まえてそういう検討をすべきだと。そういうことを申し上げてあります。

 従来なかったようなことなどを「その他」の中でも取り上げていますので、これは1つの現時点における最大限の知恵ということで、それを参考に今後の見直しがされればいいのかなと思っております。

 以上です。

○加藤部会長 ありがとうございました。

 事務局からの御説明のとおり、今後、「特定感染症予防指針」の改定という作業を進めることもここで1回ちゃんと議論しなければいけないということになろうかと思います。ちなみに前回の平成 23 年度の改定のときには、審議会で都合9回 18 時間審議したというふうに記憶しています。今、石川参考人から御説明があった個々につきまして、必要なことはしっかりと議論して、次の改定に進めるということになろうかと思います。

 それでは、この場でどうしてもということがあればお聞きしますが、具体的には個々について、今後しっかり議論ということになろうかと思います。よろしいでしょうか。

 石川参考人、ありがとうございました。

 本日予定した議題は全て終了したということでございます。これで閉会させていただくということにしたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。

 事務局から何か補足することはございますか。

○梅木補佐 次回の開催につきましては、日程調整の上、改めて御連絡を差し上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○加藤部会長 ありがとうございました。

 それでは、これをもちまして第5回「結核部会」を終了させていただきます。本日はどうもありがとうございました。

 

 


(了)

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