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2015年1月16日 第60回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会議事録について

職業安定局 雇用政策課 介護労働対策室

○日時

平成27年1月16日(金)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省 職業安定局 第1・第2会議室(中央合同庁舎第5号館12階)


○議事

○阿部部会長 定刻となりましたので、ただいまから、「第60回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会」を開催いたします。

 本日の委員の出欠状況を報告いたします。公益代表の欠席は森戸委員、労働者代表の欠席は小倉委員、使用者代表の欠席は川上委員と深澤委員です。カメラ撮影はここまでとさせていただきます。よろしくお願いします。

 では、議事に入ります。本日は、「介護労働の現状と介護雇用管理改善等計画について」を議題といたします。まず、最初に事務局から、本日提出していただいている資料について資料4までまとめて説明をいただき、その後、資料の順に御意見を頂きたいと思います。では、お願いいたします。


○吉松雇用政策課介護労働対策室長補佐 まず、資料の説明の前に、介護雇用管理改善等計画の策定について簡単に御説明いたします。介護雇用管理改善等計画は、「介護労働者の雇用管理の改善等に関する法律」第6条に基づき、厚生労働大臣が、介護労働者の雇用管理の改善、能力の開発及び向上等に関し重要な事項を定めた計画を策定することとされています。現在の計画期間が平成26年度で満了することに伴い、新たな計画期間を定めた介護雇用管理改善等計画を策定し、今後、この計画に沿って必要な施策を推進していくことになっています。

 それでは、資料14まで、まとめて説明いたします。資料1「介護労働の現状」を御覧ください。1ページ、介護労働者の現状についてです。介護関係の調査としては、介護労働安定センターが実施した介護労働実態調査が多く活用されていますので、本資料にも多く使われています。そのため、労働者の定義について簡単にここで触れます。雇用期間の定めのないものを正規職員と言います。正規職員以外を非正規職員と言います。非正規職員には、一定の所定労働時間が正規職員と同じ労働者として常勤労働者、そして、一定の所定労働時間が正規職員に比べ短い労働者として短時間労働者と定義されています。

1ページの1の就業形態です。介護職員、訪問介護員ともに主たる両職種においては、非正規職員に大きく依存し、非正規職員の中でも短時間労働者の割合が高くなっています。2の表の性別・職種別年齢構成を見ますと、男性は40歳未満、女性は逆に40歳以上が主流となっています。

2ページです。3の表の男女別就業形態を見ると、正規職員、非正規職員ともに圧倒的に女性の割合が高く、訪問介護員の非正規職員は女性が担っている状況とも言えます。4の表で採用の状況を見ると、中途採用によって労働者を確保している状況になっています。

3ページです。平成12年度の介護保険制度施行以降の介護職員数の推移です。平成24年度において168.6万人と、年々増加してきたことが分かります。

4ページには、介護職員の構造を図解しています。訪問介護員は非常勤職員が主体で、施設の介護職員は常勤職員が主体となっていることが分かります。

5ページです。介護職員の推移と見通しは、2025年度には237249万人の介護職員を必要とし、平成24年度よりも100万人多く必要となる推計になっています。下には、平成24101日現在の状況があります。

7ページです。介護分野における人材確保の状況と労働市場の動向についてです。左の図にあるように、介護分野の有効求人倍率と失業率には、失業率が下がると有効求人倍率が上がる相関関係が見られます。

8ページの下の表には、介護関係職種の就職件数の推移があります。平成21年度に年間10万件を超えて以降、増加傾向にあります。

9ページです。都道府県別有効求人倍率の状況を見ると、地域格差が生じていることがうかがえます。特に関東、東海は介護関係職種の有効求人倍率が高くなっています。

10ページです。資料の表頭の3つ目の新規求人倍率と右端の充足率欄を見ると、特に、東京と愛知は、新規求人倍率が5.04.89、充足率については10%程度で、全国の2分の1という状況になっています。

11ページです。左の表を見ていただくと、産業計と介護職員を比較した、介護職員の常勤労働者と短時間労働者の離職・採用率の棒グラフがあります。常勤労働者とは異なり、短時間労働者の離職率は産業計よりも低い状況にあります。また、介護職員全体の離職率については、右の下の折れ線グラフからも見えるように、産業計と介護職員の離職率の比較から、介護職員は離職率が低下傾向にあることがうかがえます。

13ページです。採用・離職の状況です。離職者の勤務年数を見ると、訪問介護員と介護職員の2職種合計では、勤続年数1年未満の者が39.2%、1年以上3年未満の者が34.0%であることから、離職者の73%が勤務年数3年未満となっています。

15ページです。離職率階級別にみた事業所規模別の状況を見ますと、9人以下の事業所規模の離職率は10%未満の割合が高いと見えます。なお、離職率10%未満の全事業所の割合は、下にありますとおり46.6%であり、一方、離職率30%以上の全事業所の割合は2割存在しています。

17ページです。従業員の過不足の状況についてです。介護職員よりも訪問介護員の不足感が強く、不足感を感じている理由は、「離職率が高い」というよりも「採用が困難である」が多く、採用段階における不足感が強いものとなっています。

19ページ、介護職員の賃金についてです。単純な比較はできませんが、職種別に見ると、ホームヘルパー、福祉施設介護員では、決まって支給する現金給与額は、産業計と比較すると低い傾向にあります。20ページの初任給についてです。19歳までの高卒程度、20歳〜24歳の短大・大卒程度、いずれも産業計と比較して低い傾向にあります。

21ページです。介護職員の年齢別賃金の推移状況を見ますと、製造業と比べると、特に男性介護職員の賃金カーブの低さ、女性介護職員はカーブに特徴が出ています。

22ページ、労働者に対する調査によるものですが、現在の仕事の満足度について、右端の満足度D.I.を事項別に見ていただくと、3賃金、6人事評価・処遇の在り方、11教育訓練・能力開発の在り方についてはマイナスとなっています。23ページの満足度D.I.の正規職員と非正規職員の比較を見てみると、職種別で介護職員と訪問介護員の満足度D.I.が異なっています。下のグラフにありますように、訪問介護員は人事評価・処遇の在り方、教育訓練・能力開発の在り方については、正規職員、非正規職員ともに、介護職員とは逆の、プラスになっています。また、介護職員の満足度D.I.は、正規職員と非正規職員とで、キャリアアップの機会などのように逆転しているものが多くあります。

2425ページは、労働者の労働条件の悩み・不安・不満等についてです。人手が足りない、仕事の内容の割に賃金が低いことに対するものが多くなっています。

26ページです。介護業界内で転職した者が仕事を辞めた理由として、職場の人間関係に問題があったためや、法人や施設・事業所の理念や運営の在り方に不満があったためなど、職場環境の問題がきっかけになっています。

27ページ、事業主による訪問介護員、介護職員の人材育成の取組状況についてです。「教育・研修計画を立てている」が60%前後で最も多くなっています。正規職員に対する取組が実施された割合は、ほぼ全ての項目において非正規職員に対する割合を上回っています。ただし、訪問介護員の非正規職員に対する取組の割合の「教育・研修計画を立てる」が62.1%、「採用時の教育・研修を充実させている」が42.9%と、これは正規職員よりも上回っています。

 続いて、資料2「介護雇用管理改善等計画施行状況」について説明いたします。現在の改善等計画に沿って施行状況をまとめたものです。事項ごとに番号を振っています。現在の計画は、大きく「計画の目標」、「雇用管理の改善、能力の開発及び向上施策」、「その他の福祉増進施策」を柱としています。

 まず、1つ目の柱の「計画の目標」についてですが、計画期間中に一定の到達目標を掲げたものです。数値目標を掲げているものについて説明します。

1ページの3の、雇用管理責任者の選任事業所の割合が50%を上回るという目標に対して、介護労働実態調査の実績値を見ると、平成25年度が49.1%で目標を下回ってしまいました。4の、介護労働者の離職率について継続的に離職率が20%を下回ること、全産業の平均的な離職率との乖離を縮小するという目標に対しては、離職率は20%を下回って推移しており、全産業の平均との乖離についても、介護労働実態調査と雇用動向調査による離職率の乖離は縮小傾向にあります。

6ページです。8の、人材育成において、教育・研修計画を立てている事業所を60%にする目標に対して、平成25年度は61.6%で目標を超えています。また、数値目標以外の目標についても、5の、労働者の配置・処遇、6の介護労働者の仕事の満足度については、改善がなされています。

 次に、2つ目の柱の「雇用管理の改善、能力の開発及び向上施策」です。現在、国からの交付金によって、介護労働安定センターにおいて、国の機能を代替する雇用管理改善業務及び能力開発業務が実施されています。

8ページ、雇用管理の改善のための相談、援助事業等の実施についてです。これは主に各都道府県にある介護労働安定センターの支部において実施されています。11として、感染症・腰痛対策やメンタルヘルス対策等の健康確保に関する相談の実施は、医師、看護師、臨床心理士等のヘルスカウンセラーによる健康相談、さらに、社会保険労務士、中小企業診断士等の雇用管理コンサルタントによる相談を行ってきました。9ページに参考として、事業所訪問を受けた事業主の事業所における離職率は平成25年度13.0%で、全産業平均よりも低い状況になっています。事業所訪問の対象については、平成25年度から、離職率が高い傾向にある20人以下の小規模又は開設3年未満の事業所への訪問件数を全体の5割以上とすることを目標にして実施してきた結果です。

10ページです。介護労働者の雇用管理の改善を支援する助成金等の活用促進として、1316にありますように、介護を担う有資格者の雇い入れ助成、介護未経験者の雇い入れ助成、介護労働者の身体的負担軽減のための機器助成、さらに、雇用管理制度の導入費用の助成を行ってきております。

12ページです。介護労働者の能力の開発及び向上についてです。18の、介護労働安定センター等による介護における基礎的技術、知識の維持・向上から、さらに、実践的能力の習得、円滑な就職に資するための介護労働講習を実施してきました。さらに、19の、民間教育訓練機関を活用し、介護分野の人材需要に対応した公共職業訓練、求職者支援訓練を実施しました。

14ページ、20の、雇用保険の教育訓練給付金の支給の対象となる介護関係資格を目標とする教育訓練講座の指定も実施してきました。21の、ジョブ・カード制度を活用した、日本版デュアルシステム、公共職業訓練、有期実習型訓練、若者チャレンジ訓練等を実施してきました。

16ページ、最後に3つ目の柱の「その他の福祉増進施策」です。介護分野における労働力需給調整機能の整備については、22の、公共職業安定所に設置する「福祉人材コーナー」において人材確保を実施しています。「福祉人材コーナー」を利用して介護関係職種へ就職した件数は、平成25年度は約23,000人です。17ページに参考として、公共職業安定所を利用して介護関係職種へ就職した件数は、平成25年度で17万人を超えています。

18ページです。23の、福祉人材センター、介護労働安定センター等関係機関からなる福祉人材確保推進協議会の開催による相互の施策の理解促進については、都道府県ごとの福祉人材確保推進協議会の開催のほかに、参考にあるように、平成25年度からは地域における介護人材確保のプラットホームとして介護労働懇談会を開催しました。その他、26の、介護分野への学卒就職者等若年者の理解促進のために「福祉・介護人材確保緊急支援事業」による参入促進、22ページの32、経済連携協定に基づく外国人介護福祉士候補者の受入機関での集団研修が実施されてきました。33の、介護に関する国民への啓発として、1111日の介護の日に係るシンポジウムを開催してきました。以上が、主な計画の施行状況になります。

 資料3「ヒアリング資料」について説明します。1ページに記載していますが、有識者、事業主、労働者に対してヒアリングした内容を事務局でまとめたものです。聴取内容の切り口は異なりますが、計画に新たに盛り込む内容、国への要望等を聴取することを目的としています。

4ページから有識者のヒアリング内容を掲載しています。主な意見として計画に係るものについては下線を引いています。

 まず、因先生です。雇用管理の改善を促進するためにも雇用管理責任者を義務付けること(法制化)の検討。介護事業者として、事業主、管理者に研修を義務付けること。労働法規を遵守する取組の必要性。人間とロボットは協働して介護サービスを維持することを考えるべき。

5ページ、扇田先生です。高校の進路指導におけるパイプを太くしなければならないという御意見があります。

7ページ、堀田先生です。入職促進として多様な属性別の就業意向を踏まえた採用時の情報提供、入職段階から介護の仕事のやりがいに対する意識を高めておくといった採用戦略の充実、マッチングの強化も重要との意見がありました。

8ページ、松本先生。他産業と介護分野の労働環境整備状況を分析した上で、介護職のワークライフバランスを実現していく必要性。介護に興味を持つより多くの人が介護業界に入職してくるようなシステム構築。介護の現場でも高齢者が活躍できる整備を進める必要があるとの意見がありました。

10ページです。事業主へのヒアリングです。3県において、施設型、訪問型を1か所ずつ訪問しました。11ページ、「職場の定着」、■にありますが、積極的意見として、職場への帰属意識を高めるものとして、組織的に地域ボランティア活動に参加する。12ページです。「雇用管理の改善」、□にありますが、非常勤職員にも安心感を与えるものとして、退職金制度を保有している。「能力開発」として、△からは、組織の中核的なミドルマネジメント役のメンタル教育、人材マネジメント研修を実施しているという積極的な意見がありました。

16ページです。労働者(個別)へのヒアリングです。職場における不安ということですが、身体的な負担を感じるという共通意見が見られています。17ページの能力開発については、研修が必要であるという共通認識です。一番下の、国に求めることとしては、メンタルヘルスの管理、ハローワークの対応力向上、分かりやすい情報提供、介護職のイメージアップなどが意見として挙げられました。

18ページです。労働者(集団)へのヒアリングです。雇用管理全般については、介護労働安定センターでの無料相談や講習を知らない事業主に対する情報提供、相談機関の紹介に関する希望を調査する制度を要望。啓発については、介護職のイメージアップの要請。助成金については簡易な申請、高価な機器助成については助成率引上げの要望などの意見が出ました。以上がヒアリングです。

 最後に、資料4「新しい介護雇用管理改善等計画()の骨子」を付けました。第1「計画の基本的考え方」から第5までの事項と考えています。法律により計画に定める事項としては、第2「介護労働者の雇用の動向」、第4、第5にある「施策の基本となるべき事項」が定めなくてはならない事項となります。それに加えて、計画の目標を定めた現行と同じ柱立てを考えています。以上で資料の説明を終わります。


○阿部部会長 では、資料1234、それぞれについて御質問、御意見を頂きたいと思います。まず、資料1の介護労働の現状について御質問、御意見等があればお願いします。


○野村委員 何点か質問と意見をさせていただきます。1点目ですが、資料1のほうでも説明がありましたが、将来的にはやはり高齢化が進む中で、介護職員の人数がこれから大幅に必要になってくるだろうと予測されているわけです。しかし、現状では2015年度の推計値でも164万人ということで、大幅に乖離が出ているわけです。こういう状況の中で、国としても介護労働者の確保のための施策、計画はしっかり実行していただきたいということを前提に、まず、新規にこの仕事に入ってきていただくことはもちろん大事なのですが、もう1つは、定着していただくことです。要は、入ってきても、またすぐ辞めてしまう。先ほどの資料説明の中でも、3年未満で70%以上の多くの方が介護の職から離れていってしまうということがありますので、やはり定着というところも1つ大きいポイントになるのだろうと思っております。そのための改善計画という意味合いもあるのだろうと思っております。とりわけ、男性の方は、ある意味、将来、自分の人生も託す産業ですので、魅力ある産業にしていくためには、雇用全体、労働条件等も当然含まれるのだと思います。そういうことも含めて包括的に改善計画は検討すべきであろうと考えております。

 また、この計画がどれぐらい周知徹底されているのか。計画は作ったけれども余り周知されていない、要は、はっきり言ってよく分からない、知られていないということでは、せっかく作ったこの計画の意味がないわけですし、また、この計画を受けて、実際に確保の取組をする地方自治体や使用者、また、そこで働く職員、労働者の人たちも、この計画をしっかり自分たちのものとして受け止めていただくぐらいの理解をしていただくための努力も併せてお願いしておきたいと思っております。

 また、計画はただ作ればいいというものではなく、計画し、それを実行し、成果に結び付ける、そしてその成果というのは、要は具体的に、そこで働いている人たちの雇用改善に結び付くという1つのプロセスがあると思います。是非、そういう一貫性、一連性をもった計画にしてほしい。いろいろとデータ上は、数値上はここまで達成しました。ある意味ではこういう計画も実行しました。これも開催しました。要は、計画は、ただ計画を作って実行するだけではなく、その先に成果、結果を求めるものですから、ただやったとか、数値がクリアできたなどということだけではなく、その先に一歩進んで、実際に雇用が、そこで働いている人たちの労働環境がどれだけ良くなったのだというところに着目して、是非、検証をお願いしたいと思います。

 最後に、私はちょうど5年前も、この審議会に出ておりまして、あのときと全く同じような議論をもう1回やっているなと感じています。5年前ぐらいにいろいろな問題、課題が出てきて、それに対して計画を出して、いろいろな施策を打ってきたのだと思いますが、今出てきている介護に従事する人たちの意見なり、要望なり、実態というのは、5年前と比べてほとんど全く変わっていないなというのが私の偽らざる印象です。また5年後になるのかどうか知りませんが、そのときには、やはり一歩進んだなと、やはりここが変わったんだなということが見えるような形の改善計画に是非していただきたいと思います。話が少し包括的になりましたが、ほとんどが意見です。

 あと、質問を1点だけ。9ページの都道府県別の有効求人倍率です。東京、愛知というのは、漠然とですがイメージは何となく分かります。岐阜がナンバー3ですか、数値で見ると岐阜がなぜか高いのです。岐阜には何か特別な要因のようなものがあるのかどうか。普通で言えば、大体一般的には、都道府県別で見ると、東京や愛知、大阪、という大都市圏がバーンと出てくる。多分、人口比の関係などが反映するのだと思いますが、何か岐阜には特別な要因があるのかどうか、もし分かるようであれば教えていただきたいと思います。私からは以上です。


○阿部部会長 ありがとうございました。ただいま野村委員から御意見もありましたが、御質問が2点ほどあったかと思います。1点目は周知状況はどうなっているか。もう1点目は、岐阜はなぜ高いのかということです。事務局、いかがでしょうか。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 1点目の周知状況ですが、正直に申し上げまして、この5年間ほとんど周知してこなかったのが実態です。5年前も、いわゆる形式的な文書で都道府県への周知、事業者への周知はやっているのですが、今回、いろいろヒアリングで回っていまして、では現場にその話が伝わっているかと言われると、全然伝わっていないということもありましたし、私どもの労働局の中でもほとんど知らないということがありました。ということで、事実を正直に申し上げれば、ほとんど周知がなされていないというところです。また、ホームページを使ったものでも、ほとんどインパクトのあるものになっていませんので、そこも反省点だと思っています。今のお話のとおり、これは絶対に改善すべきところだと思っていますし、今の御意見を頂いて有り難いと思っております。

2点目の岐阜なのですが、これは岐阜の労働局にも一応聞いてみたのですが、結論から申せば、特に事情は分からないということでした。各県、やはり大都市部の中でも東京や大阪や愛知の横にあるような所は基本的に高い所が多いわけなのですが、ではこの中でなぜ岐阜がというのは、聞いてみたけれどもちょっと事情は分からないということです。以上です。


○野村委員 分からないということであれば、それで承りました。


○芳野委員 御説明の中で、女性労働者が非常に多く担っているということでしたので、女性が働き続けていくという視点で、産休、育休等の周知という観点での意見を述べさせていただきます。介護労働の現状、資料11ページ以降にも、先ほどの説明でありましたように、やはり介護の現場は女性が非常に多いということで、産休や育休をしたい方は多いと想定できるわけです。しかし、本日の資料の中にはありませんが、介護労働安定センターの平成25年度の調査によると、働いている事業所に育児休業制度があると答えた労働者の割合が53.7%、育児休業制度等、子育て等両立支援の制度が活用できる雰囲気があると答えた割合は25%にとどまっていました。連合の「なんでも労働相談ダイヤル」には、介護労働者の方から、妊娠を報告したら退職勧奨や契約を解除されたという、いわゆるマタニティハラスメントの相談や、産休や育休を取得させてもらえないという相談が、ここ最近では多く寄せられてきています。妊娠しても、出産しても働き続けたいと言っているにもかかわらず辞めさせられてしまうような相談が来ているという状況から、やはり女性や若者が多い職場として法令遵守はもちろんですが、実際に制度が使える、働き続けやすい職場環境を作るというのは、人材確保の面でも喫緊の課題ではないかと考えております。

 資料2の「介護雇用管理改善等計画施行状況」の1ページにもありますが、労働関係法令の周知徹底のパンフレット「介護労働者の労働条件の確保・改善のポイント」にも、産休や育休、労基法や均等法の妊産婦保護の記載はありませんので、マタニティハラスメントの予防に向けて、これらについて記載をし、周知徹底を図っていただきたいと考えます。


○鎌田委員 質問が主なのですが、まず、この表を見て教えていただきたいと思ったのは、資料121ページ、介護職員の年齢別賃金の推移状況、とりわけ男性のほうです。先ほどの御説明がありましたように、男性の賃金は、製造業と比較して、あるいはサービス業と比較して、いわゆる昇給に当たるところかと思いますが、賃金カーブが非常に平坦であるということが特徴の1つとして挙がっているのではないかと思います。女性についても、男性ほどはっきりはしていませんが、やはりミドルの世代まで平坦な、やや凹んだような状態になっているかと思います。

 その原因は幾つか考えられると思うのですが、1つは勤続年数の問題があると思うのです。勤続年数は、先ほどの資料で13ページに離職割合が出ていて、勤務年数が出ていますが、これは1年未満の者と、1年以上3年未満の者ということで捉えたデータです。普通は全体として平均の勤続年数、期間がどのぐらいかというデータがあると思うのですが、もしあるなら教えていただきたい。

 もし勤続年数がそこそこあって、先ほどの賃金カーブということになれば、要するに、昇給していないとみてよろしいか。非正規などのカーブと同じような感じなのです。違っていたらそう言ってほしいのですが、もし仮にそうだとすると、結局、事業所内で長期に働いてもらいたい、そして、研修をして能力開発もして、経験も積んでいる、だけど、それが賃金に反映していないということになるかもしれない。私の今の見方だとそうなります。そうすると、それは正に賃金体系がどうなっているのだろうかということが問題になってくるわけで、雇用管理改善ということは、賃金だけにとどまらないわけですが、しかし、長く働くことによってその処遇が向上するということがなければ、当然、キャリアアップあるいは能力開発の意欲、それから、その産業全体の労働者の向上意欲ということに悪影響を与えることになりますので、そういったところがどうなっているのかということを教えていただきたいと思います。


○阿部部会長 御質問ですので、事務局からお願いします。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 今の御質問ですが、この賃金カーブについては、このような特徴があって、一般的な製造業のような、今のお話のような、上昇していないという現実があります。これはいろいろな要因があると思うのですが、まず、いろいろな所の企業に伺っていると、データとしてはありませんが、やはり、賃金体系なるものを作っていない所が多数あります。もちろんそのために、年々上がっていくようなものも作っていない所が多数あります。介護事業の現状で言えば、昔からある特養などの社会福祉法人は、都道府県の賃金ベースを使っていますので、就職時から10年、20年勤めて上がっていくというスタイルができているのですが、平成12年の介護保険法施行以降にいろいろと出てきたいわゆる民間の企業、民間の企業と言っても皆さんが普通の業種でイメージされるような大きな所ではなくて、日々、毎日できてきているような事業所の単位の所については、そもそも賃金を上げていく意識が余りない所です。人の入れ替わりも非常に多い業種で、まだ新しい産業ということですので、賃金体系をどんどん入れたいという所がたくさん出てきていまして、それに伴って、今後はこの賃金カーブが今の状態ではなくて上がっていくのではないかと思っています。

 申し上げたかったのは、特に民間が主体の介護の産業については、割と新しい産業で、賃金カーブの構築に至っている企業が、全体的なシェアからするとまだほとんど少なくて、大手と言われているセントケアさんなどの一部の企業さんがようやく賃金体系を作っている。そうでなければ魅力ある職業にならないし、若い人も来ないという問題意識を持った所が一部出てきて作り始めていますが、大多数の所はそうではないという実態です。


○鎌田委員 分かりました。そうすると、今御説明があったとおり、新しい産業でそういうことがある。だけど、その中でも正に賃金カーブを上げて、昇給、昇格して、長く働いてもらうという意欲がある企業が生まれているということであれば、そういう企業を好事例として紹介するような様々な手立ても考える必要があるのではないかと思います。


○阿部部会長 関連して私から、多分、鎌田委員がお尋ねになっているのは、今、年齢を横軸に取って賃金カーブを見ていますが、勤続年数を横軸に取った場合にはどういうふうな絵を描けるのかということではないかと思います。鎌田委員が御指摘したかったのは、多分この介護職員の方々の勤続年数がほかの産業よりも短いと。多分、年齢別に見ても、男性でも女性でもそうですが、中高年以降でも、経験年数ゼロ年の方がかなり新規に入ってきているという特徴があったと思います。そうなってきますと、やはり当然、身に付いている能力やスキルは低く、生産性も低いので賃金も低いなどということがあるので、年齢別に見るとやや低めに出るのではないかということではなかったかと思うのです。その辺りがもう一度、もし出れば、鎌田委員の御質問にはお答えできるのではないかと思います。これに関連して言えば、能力開発がどうなっているかとか、スキルの向上がどうなっているかということと関連してくると思いますので、勤続年数を横軸に取ってお出しいただければと思います。


○中井雇用政策課長 賃金構造基本統計調査で、御承知のとおり勤続年数を加味した賃金カーブを作ることは可能ですので、そこは次回にお示しできるかと思います。


○鎌田委員 そのとおり、そういうデータをくださいということです。


○宮本委員 質問ですが、1ページの年齢構成の所で、性別の年齢構成の表があります。これで見ると、男性の場合には20代、30代に膨らみ、女性の場合には中高年に膨らんでいます。この年齢構成と性別の表は9職種合計になっています。合計で、男性の場合には若いほう、女性は中高年ということになっているのですが、今、介護関係の労働者が絶対的に足りないという中で、将来的にどういう対策をとっていくかというときに、女性労働者中心でこの対策を考えていくのか、それとも男性も含めて展望を考えていくのかという問題があります。

 男性で、若いところにこういうふうに膨らんでいるというのが、例えばこの10年の推移の中ではどうなっていたのか。男性がだんだんこの分野に参入してきているのかどうなのかということを1つ知りたいという感じがします。もしかすると、9職種が性別によってかなり違っていて、先ほどの賃金の問題、対遇の問題というのは、主に女性に圧倒的に多い部分が反映されている可能性もあると思うのですが、本日頂いた表だとその辺りがよく見えてこないのです。

 例えば地方の、特に郡部などは、調査などで関わっていると、仕事が少ない所では、男性もこの分野が有力な仕事先になっていくわけです。ということからすると、特に地方の場合には、女性に限らず、男性にとっても非常に重要な分野になってくると思うのですが、この年齢分布で言う場合には、男性は若いところにあって、先ほどの賃金カーブを見ても、中年以降になると、女性以上に悪くなっていく。この辺りの構造がどうなっているのかが分かるようなデータを示していただくと議論がしやすいのではないかという感じがします。


○阿部部会長 ありがとうございました。9職種に分けたものがあるかどうか、それから、性別、年齢別の分布が時系列的にどのように変化してきているのか、そういった資料があるかどうか御確認していただいて、あれば作成していただければと思います。


○玄田委員 1点御質問と、それを踏まえた上で意見を申し上げます。質問は、雇用管理責任者の有無別に離職率、平均賃金、賃金体系、仕事満足度といった統計を確認されているか、それが可能であるか。もしそうでないとすれば、介護労働実態調査などで早急にその実態を調べるべきではないかというのが、まず質問です。

 先ほど室長から御説明があったとおり、大分全体が、資料を拝見して分かってきたのは、事業に対するニーズが非常に大きいということと、恐らく設備投資等の費用の少なさから、非常に参入のしやすい分野であることがもたらす事業主の多様性ということが、様々な意味での課題を招いているのではないかという想像です。

 その多様性を考えたときに1つ大きいのは、雇用管理に関して十分な知識や実績を持たれていない事業者が、先ほど5年間とおっしゃいましたが、多数いらっしゃるのではないかということを大いに予想させるものです。先ほど周知徹底という話があり、ますますその周知徹底のための度合いを強めることは大事だと思いますが、一方で、周知徹底をさせようとしたとしても、情報の受け手が的確に存在しているのかどうかということも考えてみなければならないと思います。もし、その受け手の1つの代表が雇用管理責任者であるとするならば、そちらがなければ、どんなにこちらから情報提供しても、恐らくそれは永遠に届かない。

 議論を先取りして申し訳ありませんが、ヒアリング等々にもありましたとおり、もし雇用管理責任者の有無ということが雇用管理に極めて大きな違いをもたらすということが統計的事実として把握できるのであれば、その責任者を設置することが、これからこの産業が成長していくためにも極めて重要な要因として、ある種の義務化ないしは、最低でも努力義務化など、設置が難しいとしても、研修の義務化などにつなげていくためにも、是非、冒頭で申し上げたデータの確認等、もしそういうものが存在しなければ、早急にそういうことを整備していただくのはどうだろうかという意見です。


○阿部部会長 ありがとうございました。質問がありましたので、雇用管理責任者の有無別に離職率あるいは満足度指標が取れるのか。


○玄田委員 賃金等もです。


○阿部部会長 賃金も含めてです。いかがでしょうか。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 結論を申しますと、やっておりません。


○玄田委員 是非とも。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 承知いたしました。


○阿部部会長 ただ、資料2で見ると、9ページだったと思いますが、事業所訪問をした事業主の事業所における離職率は、一般的な介護職種平均よりも低くなっているということから類推すると、もしかしたら玄田委員のおっしゃっている意見は想像できるのではないかとは思います。


○遠藤委員 やはり計画を立てることになると、どんな課題があるかということをある程度把握していく。それは進め方として致し方ない面はあるのですが、一方で、データを見ると、改善してきている点が散見されます。その改善は政策の効果もあると思いますが、企業現場での労使の取組効果もあったと思います。効果あるいは結果が出ているような点については、何らかの言及が必要ではないかと思っております。

 資料111ページですが、産業計と比べれば、離職率は、低下傾向にあるけれども現状でもまだ若干高い位置にあるということです。例えば平成19年度から比較して見ると、平成19年度の職員数は120万人程度です。平成2425年度になると、40%程度増員しており、増員した中で離職率が下がっているというのは、成果ではないかと思います。

 もう1つ考えられるのは、満足度調査が幾つかのページにまたがってありますが、この満足度を見たときに、仕事の内容・やりがいについて、かなり良い数字が出てきていることです。時系列で見たときに、この高まりが傾向として見えているのだとすれば、それも企業現場の努力ではないかと考えております。

 そういった中で1つお尋ねを、あるいはお尋ねというか、今後の調査の仕方でお願いしたいことがあります。離職率のとり方については、圧倒的に中途採用者の方が多い状況にあって、中途で勤めた方と、新規学卒で勤めた方で差異が顕著な形で出てきているのか、出てきていないのか。さらには、経験者としての中途採用と、経験のない方の中途採用によって離職率あるいは勤続年数に差異が出ているのか、出ていないのか。今後更に離職率を下げていくに当たっては重要なデータではないかと思っております。


○阿部部会長 ありがとうございました。今、最後の遠藤委員の御質問、お尋ねとおっしゃっていますが、経験、未経験別に離職率を見るなどということは可能なのでしょうか。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 これも今は作っておりません、調査しておりません。介護労働実態調査については1年間かけてやっていくのですが、今、平成26年度の調査を、もう既にアンケート調査を終えて10月から集計をしているところなのです。今の調査をしようと思えば、来年度からであれば可能ですので、その方向で検討してみたいと思っております。


○阿部部会長 ありがとうございました。遠藤委員、よろしいですか。


○遠藤委員 十分です。


○阿部部会長 資料1について、その他御質問があればお願いします。


○村上委員 先ほど鎌田先生がおっしゃっていた21ページの賃金のところです。私どもも介護現場で働く労働者を、数は多くはありませんが労働組合に組織している中で、いろいろと話は聞いてきたのですが、共通して語られる言葉が「先が見えない」という言葉でした。「先が見えない」という言葉の裏側にはキャリア・パスの問題もありますし、賃金が上がっていかないということが大きく指摘されてきています。その中で資料1では、賃金のデータを様々紹介していただく中で、21ページでは賃金カーブがないというところがあります。定着や長期勤続を促していくためには、勤続に応じてスキルは上がっていくので、それを踏まえて、緩やかでもいいからきちんと賃金が上がっていく仕組みを作ることが必要ではないかと思っております。

 先ほどのお答えにもありましたが、産業としては歴史が浅いということがあり、そういう中で介護保険制度を作って、どんどんそういう事業をやってほしいということを国が示してきたわけですから、モデルとなる処遇制度を、国が関与して示していくことが必要ではないかと思っております。

 また、先が見えないということへの対応としては、やはり、常勤化、正規職員化ということも、国として力を入れて取り組んでいただきたいと思っております。


○照屋委員 先ほど、介護職場の離職率が相当高いという御指摘と御説明もありました。その中で、資料124ページ辺りの御説明もいただきましたが、やはり労働者の労働条件等の悩みに関する調査結果から示されている状況を見ても、人手不足や賃金に対する不満がかなり高いことが分かります。特に、不満の第3位には有給休暇が取りにくいと。やはり離職率が高い中では、この2425ページ辺りの改善が非常に重要であるという意見を、まず述べさせていただきたいと思います。

 その中でも、先ほどの資料3でも御説明がありましたが、労働者へのヒアリング結果についての中で、日本介護クラフトユニオンは、有給休暇を取得しにくいことを職場の声として課題に挙げているという報告がありました。実際に日本介護クラフトユニオンが実施した組合員アンケート調査結果では、4割強の労働者が、有給休暇をなかなか取得できない、あるいは全く取得できないとなっています。これは労働組合がない職場では更に厳しいのではないかと思われます。そういう意味からしても、雇用管理改善としては、やはり連続した休暇が取得できる、有給休暇が取得できるといったところも非常に重要な論点だと思います。是非、次期計画では、有給休暇促進に向けて、具体的な目標値等を記載すべきであるという意見を述べさせていただきます。


○芳野委員 同じく、資料124ページの所で、安全衛生という視点で意見と質問を述べさせていただきます。24ページの労働条件等に関する悩みの第4位に、腰痛も含む身体的負担が大きいということが挙げられているわけです。腰痛予防に向けた具体策、例えば腰痛体操の徹底や、腰痛予防のための教育推進、腰痛ベルトの着用推進などの具体的なことや数値目標についても記載をする必要があるのではないかと考えております。

 もう1点ですが、介護労働安定センターが実施しました平成25年度の介護労働実態調査によると、働く上での悩みを解消するための方策として労働者側から要望が非常に多かったのが、安定的な健康診断の実施というものがありました。これはやはり、介護の現場で定期健康診断が行われていないことの裏返しではないかということも読み取れますので、介護職員の定着を図るという視点であれば、やはりこの現場の声を大切にしながら、次期計画には、定期健康診断の受診率などを目標として掲げることが必要ではないかと考えております。

 質問ですが、現状の介護現場における定期健康診断の受診率等について、厚生労働省として数値等を把握していれば教えていただきたいと思います。


○阿部部会長 御質問がありましたので、事務局いかがでしょうか。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 実態調査で、様々な項目を聞いていますので、今の御質問についてはすぐに調べたいと思います。しばらくお時間を頂きたいと思います。


○阿部部会長 よろしくお願いします。資料1について御質問、御意見はありますか。もしないようでしたら資料2に移ります。資料2についてご意見、御質問があればお願いします。


○才木委員 2点質問いたします。また、それに絡めた意見も述べさせていただきます。1点目は、資料21ページで、雇用管理責任者講習委託事業を実施したということで、受講者数が51,000人となっています。この受講者数なのですが、これは延べ人数なのか、実際に受けた人数なのか、重複している人はいないのかどうか。もう1点はここに関して、この介護労働安定センターの資料を見ると、受講内容についても総合コースと専門コースというコース分けもされているようです。この2つのコースを片方でも受けた方がカウントとして入っているのかどうか、この数値の見方を教えてください。この雇用管理責任者の所で、この責任者の選任状況となっていますが、この責任者を選任するに当たっての何らかの要件等があるのかどうかについても質問いたします。


○阿部部会長 2点の御質問がありましたので、事務局からお願いします。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 1点目は、厳密に延べ人数にほとんど近いですけれども、例えば平成23年度に受けて平成25年度に受けた人がいないとも限りません。そこまで厳密な報告は頂いておりません。ほとんど延べに近いですけれども、一部重複の方もいるのかというのがこの結果です。

2点目の雇用管理責任者については法令事項ではありません。建設労働者については法律事項ということで義務規定がかけられていますが、介護の分野についての雇用管理責任者については法令でもないということです。もともと雇用管理責任者は法令でもないのですが、雇用管理の責任者が誰かという実態が5年ほど前は分からなかったと。事業主に聞いても、誰が責任者か分からない。この現場として、皆さん介護のことをやっていると。施設長も皆さん介護のことをやっているような状態がいっぱいあり、誰が管理責任者かが分からない、皆が介護をやっているからという話があったものですから、法令ではないのですが、この計画をもって雇用管理責任者を、数置目標を示すことによって増やしていこうということで置いたものです。


○才木委員 ありがとうございます。それに関連して、雇用管理責任者、今回は数値目標として50%を上回るというのが出ております。私どものほうで現場に聞く限り、この方が雇用管理責任者かどうかというところがありますが、施設長だとか、経営者の方々については、介護保険だとか、介護報酬については非常に詳しい方が多いという話は聞いていますが、労働基準法だとか、労働安全衛生法などについては余り詳しくない方が多い。また、雇用管理責任者に特に要件などはないということであれば、正にこのような雇用管理に関する知識も少ない方が就いていることも多いのかと推測いたしました。

 今回、雇用管理責任者講習等で見ていくと、人事管理、賃金管理、労働時間管理、安全衛生、健康管理などについて、この講習の中で行われているとなっています。そういうところも含め、是非この雇用管理責任者を選任するに当たっては、このような研修を最低でもしっかり受けた方を選んでいくのが本当の実効性の上がるものにつながっていくのではないかと思いますので、その点を意見とさせていただきます。


○阿部部会長 関連してですか。


○吉松雇用政策課介護労働対策室長補佐 先ほどの雇用管理責任者講習委託事業の関係で、総合コースと専門コースがあるということで、両方を受けないと雇用管理責任者になれないかというお話がありました。雇用管理責任者講習というのは、それぞれのコースを受講すると修了証を出しています。ですから総合コースを受講されても、専門コースを受講されても、修了証明書をそれぞれ出します。今回、雇用管理責任者は講習を受けた方を選任して、雇用管理責任者として周知するということですから、修了証を持っている方を雇用管理責任者として任命しますので、どちらのコースを受けても、雇用管理責任者として周知されているのが状況です。


○才木委員 今の回答なのですが、今回50%を上回るという数値目標に対し、平成25年度で49.1%と。この49.1%の方々は、全てこの雇用管理責任者講習を受けた方という理解でよろしいのですか。


○吉松雇用政策課介護労働対策室長補佐 そうです。


○才木委員 これを受けた方でなければ、雇用管理責任者に選任しないというのが今のルールとしてあるという理解でよろしいのですか。


○吉松雇用政策課介護労働対策室長補佐 雇用管理責任者講習を受けた方に対してアンケートを行っています。雇用管理責任者を定めていない事業所が、この講習を受けて選任したかどうかというアンケートをして、数値を挙げております。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 今の質問は、この数値はこの講習を受けないと入っていないのかということだと思います。そうではありません。これは、事業主が自分の所に雇用管理責任者がいると思えば、この講習を受ける受けないにかかわらずカウントしています。その割合です。


○才木委員 分かりました。そういうことであれば、先ほどの意見で申しましたとおり、きちっとした講習なりを受けた方が就くというルールを作っていくのが望ましいのではないかと思います。


○阿部部会長 分かりました。野村委員どうぞ。


○野村委員 委員の発言の中から幾つかの案が出てきていますが、介護労働安定センターは、調査やアンケートの実施、また相談・講習等々いろいろ担っている組織だと思います。これも、どれぐらい周知徹底、ある意味では有効活用されているのか、状況を教えてください。特に、国としての役割、このセンターとしての役割、それぞれ役割があるからこそこのセンターをつくっているのでしょうから、そこの役割を明確にしないと、そもそもこの安定センターを設置した意味があるのか、そんなことも検証する必要があるのではないかと思います。いずれにしても、国は国としてしっかり役割・責任を果たす必要があり、センターのほうでやっています、センターのほうで受けています、センターで調査していますというような、何かセンターのほうに投げるような形ではなく、しっかり連携も図りながら、それぞれの立場、立場の役割、責任をしっかり果たしていく必要があろうと思いますし、それを明確にすることも大事だろうと思います。意見として述べさせていただきます。


○阿部部会長 冒頭に御質問がありましたのでお答えください。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 センターですけれども、この法人が今回の計画と同じく、平成4年の「介護労働者の雇用管理の改善等に関する法律」の中で指定された法人です。平成4年にできた法人で、今22年たっています。雇用管理は各業種とも重要なのですけれども、平成4年のまだ介護保険が始まる前から、介護の分野については雇用管理を特に真剣にやっていく意気込みで当時の労働省で行い、唯一、この財団法人を設立し、そこに厚生労働大臣指定ということで指定法人化したものです。

 指定法人に合わせ、国から交付金という形で金額を交付しています。職員数は約280名で、東京に本部があり、全都道府県に1か所ずつ支所があります。この支所には職員が510人程度が張り付いています。その職員はどのようなことをしているかというと、全国で介護事業主が、サービス別でいうと20万以上で、事業所別でいうと10万事業所あると言われています。その10万事業所に漏れなく、くまなく行こうということに努めています。

 行こうというのは、新しい事業者ができたら、市町村がその情報を得て、その事業所を訪問する。何か困ったことはないか、雇用管理の相談はないかを聞きに行く。後日、相談の電話があればまた訪問していろいろ相談に乗ります。22年やっていますので、職員も勤続10年以上の方がいっぱいいて、介護の雇用管理の分野は非常に知見があって、成果が出ているのかと思っています。

 先ほど説明したのですが、資料29ページの11番がセンターの一番大きな仕事です。センターは、このように相談に行っていて、9ページの参考の所に記載しておりますけれども、センターは受け・守りの姿勢ではなくて、攻めの姿勢で積極的に訪問していて、その訪問した事業所における離職率が13.0%です。この13.0%というのは、優秀な所ばかりに行っているのではないかということでは困りますので、そうではなくてその上に書いてある、20人以下の規模では離職率が約20%、開設3年未満の事業所は離職率が26.1%なものですから、こういう所に集中的に、50%以上はこういう所に行って、なおかつ離職率を13.0%に抑えているということです。センターの周知状況については、ほとんどの事業者は恐らく知っていると思います。

 もう1つは国の役割ということですが、雇用管理の分野については、センターが平成4年からあるものですから、ハローワークではどちらかというと相談に来てもセンターのほうに回すような形で、より専門的ですからということでやっていたのですけれども、ハローワークのほうとしても対応を充実させなければいけないということは常々考えておりますし、今後も考えていきたいと思っております。


○阿部部会長 よろしいですか。


○野村委員 はい。


○阿部部会長 それでは宮本委員どうぞ。


○宮本委員 18ページの26番です。ここに福祉・介護人材確保の事業ということで、次のページに「高等学校の普通科等においても進路指導の際に介護分野への就職を勧めないと」ということが書いてあります。この点に関して、もっときめ細かな対応が必要だと思うのは、普通高校の中で、就職者の多い高校、又は定時制高校、これは就職の問題では多々問題を抱えている所です。そういう高校では、福祉分野に資格を持って就職していくことは非常に望ましいことと位置付けられているのですが、実際にはそれが進まないのです。

 なぜ進まないかというと、9割以上の生徒は家庭の経済状況が非常に厳しい中で、普通高校ですので、卒業するときに資格を持って出られないのです。そこで、地元の福祉関係の事業所に就職するときには無資格で入ります。就職してから1年後には、自己負担すれば資格を取れるようにしてあげるという条件で就職したそうですけれども、それだけのお金を貯められない。それで、結局ある高校は5人が福祉分野に就職をして、高校としてはよかったと言っていたのに、3か月で全員が辞めたそうです。全然先が見えない、資格が取れないでそうした業界に入ると、最低賃金で雑用をやらされるという状態です。

 そういう意味では、高校段階で特に福祉分野の就職がより良いと考えられるような状況に置かれている生徒たちを、確実にその分野に送り出すための教育の在り方をもっと工夫する必要があるのではないか。これは、文部科学省との調整も必要になります。高校の福祉科というのは、今は県に1か所ぐらいしかなくなって、どんどん少なくなっていて、福祉科を増やすというのはもう有り得ないと言われているそうです。それに代わって、高校在学中に資格を取らせることができないだろうかということを考えたりします。この辺りのところは、もっと具体的に現場の状況に合わせて対応する必要があるのではないかと思います。


○阿部部会長 ありがとうございました。玄田委員どうぞ。


○玄田委員 資料22ページに関連して1点意見を申し上げます。それは、介護に関する離職率の統計の取扱いについては慎重を期したほうがいいのではないかという意見です。先ほど遠藤委員から、この5年間で改善している部分もあるのではないか、そちらもちゃんと踏まえるべきではないかという御意見がありました。私も大いに賛成で、その1つはこの2ページもそうですし、資料111ページにあった離職率をよく見ると、確実に右下がりといいますか、離職率は低下傾向にあるのは事実です。特に産業計との比較をすると、平成25年度は1%しか差がないということもあります。

 ただ一方で考えてみると、御存じのように雇用動向調査は5人以上の常用労働者がいる事業所が対象です。一方で介護労働実態調査は資料16ページを見ると、規模別には全てと言っていいほど100人未満の事業所で、なおかつ1割近くは5人未満、4人以下の事業所です。そう考えると、もしかしたらこの規模の違いをコントロールすると、今はほとんど差がない、離職率については差がないという事実があるのかもしれません。

 常勤労働者で比較した場合には、確かに産業計と違いはありましたが、介護労働は常勤ばかりではありませんので、常勤のみで比較するのは必ずしも意味がないかもしれません。そうすると、例えば2つを合わせて599人だけの事業所を取り出してきて、離職率を比較してみることも大事なのではないか。我々はある意味で刷り込みがあって、介護現場とは辞めていくものだと、辞めるのが当たり前だということが半ば常態で、意識として当たり前の刷り込みになっているとすれば、まずそういうことは事実が大分変わってきていることを示すことも、雇用政策としては重要なのかもしれない。

 それは調べてみなければ分かりませんけれども、先ほど先が見えないとおっしゃいました。今や先が見えないのは全ての産業で同一ですから、余り介護だけ離職率が高いということを強調しないためにも、もう少し事実を精査し、離職率という極めて注目度の高い統計については検討すべき必要があるのではないかという意見です。


○阿部部会長 ありがとうございます。遠藤委員どうぞ。


○遠藤委員 2点あります。先ほど宮本委員から御指摘がありましたように、学校段階での、いわゆるキャリア教育の一環だと思いますけれども、介護現場、あるいは介護労働についての状況を説明していくのは重要であると思います。瑣末な例でありますけれども、私は職業科を持っている校長先生の会合に出たことがあります。そのときに校長先生から、「働き口としては介護の職があるのだけれども、その介護職を勧めることが自分としてはなかなか勇気を持ってできない。それは、一般的に捉えられているような悪い印象みたいなものがある中で、やはり生徒に対して十分な指導ができない、どのように考えたらいいでしょうか」というお話を頂きました。

 その課題は課題としてあるのだけれども、その課題以外の魅力的な部分も示していく、あるいは将来性を感じ取ることができるのだとすれば、そのようなことも伝えていく。そうしない限りにおいては介護という、将来期待されている産業、職種といったものの展開が見えてこないと思われます。是非そこは計画の中なのか、計画の外なのかは分かりませんけれども、進めていただきたいと思います。

 少し戻るようで恐縮なのですが、先ほど介護労働安定センターの活躍ぶりを紹介していただき、正直ここまでの活動をされていることは存じ上げませんでした。大変立派な活動だと思います。資料2の9ページのデータを紹介していただきましたけれども、ほぼあまねく事業所を回っていくのは並大抵なことではないと思います。そういう中で介護労働安定センターの大事な機能かと思うのですが、雇用管理相談援助の件数を、時系列に見ると、平成21年度は12万件あります。ここは介護保険に関わる制度改正があったので大変多かったのかもしれません。その後、平成22年度以降、8ページに戻ると傾向的には減少傾向にあります。この辺の相談機能は重要であると思うのですが、減ってきていることについて、何か背景的なものがあるのであれば教えてください。


○阿部部会長 事務局からお願いします。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 雇用管理相談援助のことですが、その上にある事業所訪問件数のほうは、先ほど攻めと守りと言いました。攻めということで事務所から出ていくほうです。雇用管理相談援助は、事業主から電話若しくはファクス、メール、来訪という形で事務所に来られたその件数を記載しております。そういうことで、この見方としては減っておりますけれども、それだけ相談件数、事業主のほうの問題が少なくなったのかというぐらいの見方をしております。

 なお、平成21年度から平成22年度に大幅に減っていますが、この原因は明らかです。それまで介護労働安定センターは助成金の支給機関ということで、今は全部労働局で助成金を支給していますが、この当時は、介護労働安定センターが助成金の支給機関だったのです。助成金に絡むような問合せが多くて12万件という数字になっています。それを国直轄ということに改めました。それ以降は大体7万件、直近では5万件台ということで落ち着いています。


○遠藤委員 そういたしますと、例えば電話やファクス、訪問を受け付けている時間帯というのは、介護現場の方々が実際の仕事が一区切り付いたような夕方以降、例えば夜間も含めてなのですか。このような時間帯の中で対応できる余地があるのでしょうか。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 電話は、職員の勤務時間までは当然できます。夜間になると職員は帰ってしまいますので、そこは受け付けていないということです。


○遠藤委員 全国展開はなかなか難しいのかもしれませんが、介護現場に働いている方の声を拾うと、とても自分たちが勤務している時間帯に電話を掛けるなどという時間はなかなか取れないという現実問題があります。その時間帯の工夫、あるいはファクスの受付け等々について、周知の仕方もあると思います。ファクスであればその前日の夜間に入れても、翌日には回答しますという言い方もあるかと思います。そういうアナウンスの中で工夫することにより、先ほどお話がありましたけれども、新規事業者であれば活用してみたいことがあると思いますので、その辺の工夫も、もし可能であれば検討していただければと思います。


○阿部部会長 ありがとうございました。村上委員どうぞ。


○村上委員 遠藤委員から、介護の仕事の魅力の話がありましたので関連して申し上げます。資料にも出ておりますけれども、仕事のやりがいをとても感じている方が多くて、介護現場にいる方々は人の役に立ちたいとか、喜んでもらいたいと思っている方々が入っていかれるのだろうと思っております。そのことと、直近でもしかしたら問題が起きているのかと思っているところがあります。資料1でも、仕事を辞めた一番の理由が、「職場の人間関係に問題があったため」とあります。それはなぜ起きているのかというところを、計画そのものというよりは、もう少し掘り下げて考えてみなくてはいけないのではないかと思います。

 今、介護保険制度は、ケアマネジメントを充実させていこうという方向で動いています。ケアマネジメント自体、地域包括ケアシステム自体は重要な取組だと思います。しかし、マネジメントのところを徹底する余りに介護労働者や利用者にとって、本当に良い介護になっているのか、良いケアができているのかというところを、もう少し検証しなくてはいけないのではないかと思います。資料3のヒアリングの中にもあったのですが、やりがいを感じられるような、そのゆとりがなくなっているのではないかとか、そのような声も出ているところです。

 こうした課題を考える上では、多分この場だけでは難しいところがあります。厚生労働省の中で、介護保険制度については老健局、社会・援護局も一緒に対応されていると思います。労働基準関係でいえば労働基準局もありますし能開局もあります。以前に看護師の労働条件の問題については、省内で横断的に看護師等の雇用の質の向上に関するプロジェクトチームを作って検討され、多分一定の成果が出ていると思います。介護についてもそのような取組も必要ではないかということで、是非検討・研究をされていくこともお考えいただきたいという意見です。


○阿部部会長 ありがとうございます。市瀬委員どうぞ。


○市瀬委員 村上委員の発言に関連して意見を述べます。資料1に示されている通り、満足度D.I45.3%というのは、他の職種では届かない高い数値であると思います。よって、このような介護労働の魅力度である部分を前面に打ち出す方策が必要であると思います。


○阿部部会長 ほかはいかがですか。なければ、資料3「ヒアリング資料」について御質問、御意見をお願いいたします。よろしいですか。


○村上委員 先ほど雇用管理責任者について幾つかやり取りがありました。もともと私どもとしては、もし本当に介護労働の雇用の現場をきちんとしていこうということであれば、こちらの4ページに御提案されているような、雇用管理責任者の要件、どんな人がなるのかを今回の計画の中できちんとやっていただきたいという思いがあります。この方たちにしっかり担っていただくということであれば、今回は計画の見直しの議論ではございますけれども、法律の中で義務付けることも1つ視野に入れて考えていくことも必要ではないかということです。


○阿部部会長 ほかにいかがでしょうか。それでは資料3については特段これ以上ないということで、資料4に移る前に、資料2で遠藤委員が手を挙げていらっしゃいましたので、もしよければ戻りますが。お願いいたします。


○遠藤委員 この計画の議論とはもしかしたら離れてしまうのかもしれません。介護現場の方々とお話しをさせていただくような機会を持っていたときに、出てきた話題としてこのようなお話がありました。とても皆さん勉強熱心で、OJTは別として、勉強をしたいのだけれども、勉強の機会が当然のことながら勤務が終了してからになってしまう。勤務が終了してからということは、参加できる人もいるし、参加できない人もいます。そういった中で自主的な勉強会を開いています。その自主的な勉強会の場所も、施設の一画を借りる場合もありますし、極端に言うとファミレスに集まって勉強会を開くようなこともあります。場合によっては、近隣の、あるいは地域の中で交流を持っているような方たちもそこに参画をするような形で勉強会をしています。その勉強会で学ばせていただくこと、教えていただくことが大変重要な内容に関わることもあります。でも、これを継続していくにはやはり自助努力だけではなかなか難しい。一方で、会社側から指定されてしまうと、皆が出なければいけないことになり、それはまた負担を掛けることにもなってしまう。何かそういう自主的な勉強会をサポートしていただけるようなことがあれば、皆さん方の勉強会の内容をより充実させるようなものになっていくのではないかと思っております。

 先ほどの資料1の最後のページに、正規・非正規を問わず、「自治体や業界団体が主催する教育・研修には積極的に参加させている」という調査結果が、それぞれある程度高い数値が出てきているのですけれども、参加者というのも1人とか、少人数です。その人が職場内で知識を展開するのは自主的な勉強会であるというのも実態としてあるようです。使い勝手がいいような形で、環境整備をしていくことも現場の実態を考えると必要ではないかと思いました。これは意見ではなく、そういうふうに私は感じていますということだけ発言させていただきました。


○阿部部会長 ありがとうございました。


○村上委員 遠藤委員に関連して。私も、後ほど計画のところで申し上げようかと思っていたのですが、今のこととほぼ事象として同じような現場を見てきておりますので、関連して発言させていただきます。介護の現場だけでなくて、多分、医療福祉職の皆さん、看護師さんもそうですし、保健師さんですとか、大変勉強熱心な職種の皆さんで、少しでも良いケアをしていきたいということで、事業所が行う研修はもちろんですけれども、自腹で外部の研修を受けに行かれる方も大変多いところです。

 ただ、遠藤委員は自主的な勉強会のサポートということでしたが、そういうことはなるべく、外部の研修に行く際にも事業主の皆さんに是非サポートをいただけないかと思います。時間の面でもそうですし、費用の面でも、やはり賃金水準の中で考えると、有料の外部研修を自己負担で受けるというのはなかなか厳しい部分もあります。是非そこは事業主の皆さんにも配慮いただくとともに、国として何かできることもお考えいただけないかということです。そういった研修を受けていくことで、スキルもアップしていき、良いケアにつながり、やりがいにもつながっていって、長期勤続にもつながっていくと考えておりますので、是非そのことをお願いしたいということです。

 関連してもう1つ、研修だけではなくて、国として資格の取得を促していこうという方向を打ち出していると思っているのですが、現場に行くと、資格を取得しても、それが処遇に反映されていないといった声もございます。処遇の向上が伴わなければ、なかなか労働者にとっては魅力が感じられないということもあります。資格が全てではありませんし、資格を取ったからといって、それは必ずしもスキルを表すものではないとは思うのですけれども、資格を取っていくということは、頑張ってきていることの証しでもありますので、何らかの手当などにつながっていくような雇用管理というものを促していくことを、是非また計画の中に盛り込むことをお願いしたいと思っています。


○阿部部会長 ほかにございますか。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 回答ではありませんが、参考までに。勉強会の話ですけれども、今、委員の方々がおっしゃったとおり、私も行ってみて思ったのですが、この業界というのは勉強が好きな人が多くて、勉強会をそこら中でやっておられるのですね。自分の休日もいとわず勉強会を開いて、熱心にいろいろ他の施設の状況などを聞いて、より良くしていきたいという意気込みの方がたくさんおられるのです。

 そういうのが実際幾つか各地で出ていまして、昨年度、保健事業のほうで、良い取組というのをパンフレットを作って、これはもんじゅという団体ですが、パンフレットを作って、それを全国に周知していくと。これは市町村を通じて促していくということで、一種のマニュアルなのですが、そんな堅苦しいものではなくて、そういう勉強会というのは喫茶店でできますよみたいなところから入っていくようなパンフレットになっています。そういう業種なのですね。ですので、なかなかこれを国とかが支援するというのは難しいかと思います。もちろん市町村とかでこれからやる所も出てくるかもしれませんが、勉強会そのものに対して財政支出というのはなかなか難しいと思うのです。国としてやっていくことは、そのパンフレットに書いていますとおり、時間と場所、特に喫茶店でもできるようなことで、実際ほとんどの勉強会は喫茶店でやっているということでしたので、そういう取組も紹介できるのかなと思っています。

 あと、村上委員からあった介護福祉士の件です。介護福祉士は医師とか看護師と違いまして、業務独占ではございませんので、誰でも介護をやれるという中で、介護福祉士という資格がございます。国の手当としては、介護福祉士にはどういう手当があるかというと、いわゆる介護報酬の中で加算措置が認められています。数字はちょっと忘れましたが、介護福祉士が何パーセント以上いるような所については報酬を手厚くするという加算措置がございまして、それで雇用管理改善、逆に言いますと、介護福祉士の数を増やしていくということになってございます。ちなみに、今168万という数字でしたが、介護福祉士は大体60万以上いらっしゃる。ですので、100万が介護福祉士以外、60万強が介護福祉士というような配置で、全国で働いておられるということです。


○玄田委員 勉強の話が出たので。余り言うべきではないと思っていましたが、能開局なのであれですけれど、170万人近くのうち雇用保険加入率がどのくらいなのか。そして離職後に、先ほどの勉強会ではなくて、教育訓練給付金のようなものを使って、そこで更にスキルアップして別の職場に行くということがどうなっているのか。雇用保険に加入していない場合に、例えば求職者支援制度を利用して、更にスキルアップできるような状況になっているのかということが、ファミレスの勉強会もちろん大事ですけれども、キャリアアップという過程の中で介護労働者が様々な能力開発プログラムを利用してスキルアップしている道筋がどうかというところは、やはり少し把握しておいたほうが、後で基本計画を立てるときにも補完的になると思うので、是非、その辺りも御検討いただければと思います。


○阿部部会長 ありがとうございます。私のほうからも、資格取得に関してです。事業主のヒアリングで、ちょっと気になったところがあります。12ページの能力開発についての消極的意見のところで、「キャリアパス制度の構築について、前職の介護事業所でのキャリアを評価できていない」といった意見もあって、介護の職種の中でも前職の評価ができないという問題が何かあるとしたら、そこを改善していく余地もあるのかなと。村上委員が、資格取得という話をされていましたが、その辺りも含めてどういう対応が必要なのかを考えてもいいのかなとは思いました。

 それでは、資料4「新しい介護雇用管理改善等計画()の骨子」について、御意見、御質問があればお願いいたします。


○才木委員 ここの骨子に記載されている項目ではないのですが、今回の新しい計画を策定するに当たって、訪問介護と施設系介護は、その労働実態自体も違うというところも踏まえるならば、少しこの部分については書き分けが必要ではないかと思います。訪問介護に従事している方においては、スポット的に働く方だとか、外部で働いていきますので、その始終業の時間だとか、休憩だとかの労働時間の管理というところ、また1人での対応も多くあるということから、なかなか休みづらいといったところが、施設でチームとして働く方々の管理というところとは、違いがあるのではないかと思っています。そういうところもありますし、先ほどいろいろな統計資料でも、やはり施設系と訪問系ということで、分析も分けてやられているところもあります。雇用形態も施設系は常勤が多いけれども、非正規の方は訪問系が多いといったところも、状況として違ってきているのではないかと思います。この具体的な項目というよりは中身になると思うのですが、中身を記載する際には、訪問系と施設系は少し分けて書いていくべきではないかと思いますので、意見とさせていただきます。


○阿部部会長 ほかにいかがでしょうか。


○遠藤委員 この小見出しの中で十分読み込める内容になっているのかもしれないのですが、改めて資料11ページの年齢構成を見たときに、5059歳、それから60歳以上の方の割合が大変高い業種になっています。そういう高齢者の方々が働くという視点で、新しい計画の中に何か加えていく必要があると思っております。

 先ほど腰痛対策がありましたし、この高齢者という視点で幾つか切り口を少し考えてみて、具体的なものを私自身は持っていないのですが、介護現場と照らし合わせたときに、何か計画の中に盛り込むようなところがあれば入れていただきたいと思います。


○阿部部会長 ほかにいかがでしょうか。


○村上委員 今の御意見に関連してです。高齢の方々が増えてくるということもありますし、人手が不足しているということもありまして、福祉機器ですとか、介護ロボットなども検討されておりますが、そういったことについても、現場で使いやすいものであって、労働者の負担が減って、そのことがほかの所に介護の手を振り向けていくようなことに役立つものであれば、是非、助成していくことが必要ではないかと考えております。


○阿部部会長 ほか、いかがでしょうか。


○猪熊委員 今後5年間の計画ということで、介護労働者の現状について見ますと、今、委員から御指摘がありましたが、資料11ページを見ても、女性については40歳以上の割合が高くて、特に訪問介護員においては、60歳以上が約3割を占めているということです。実際に60代の方の介護を、70代、80代のヘルパーさんがやっているといった話も聞きます。そうしますと、今後、2025年に向けて、どんどん団塊の世代の方が75歳以上になっていく中で、また、在宅重視が言われる中で、訪問介護員の確保がどうなっていくのかという心配があります。

 その解決策の1つは、やはり若い方がこの職場を魅力あるものと感じて入ってきてもらうということが重要だと思います。そのためには、キャリアアップの仕組みを整えることが重要だと思います。また、高齢の方でも、年齢を問わずに活躍していただくためには、福祉機器とか、ロボットとか、そういうものの活用もうまく行っていくことが大事かと思います。

 参考資料を見ますと、中小企業労働環境向上助成金とか、介護労働環境向上奨励金とか、キャリア形成促進助成金とか、助成金というのは結構たくさんあるのだなと改めて思いました。ただ、これらが現場の方にどこまで知られているのか。助成金があっても、その存在を現場で働いている方にもっと知らせるような仕組みが盛り込められたらいいのかなと思いました。

 あともう1点、雇用管理責任者に関しては今までいろいろ御議論がありましたが、責任者をきちんと置くことに向けた方向も前向きに検討したらいいのではないかと思いました。以上です。


○阿部部会長 ほかいかがでしょうか。


○村上委員 今の御意見の中であったので、改めて質問するのですが、今回の計画は5年なのでしょうか。昨年、1年遅らせたという経緯から考えると、その際の経緯は介護保険制度や介護報酬の改定とタイミングを合わせるために、3年なり、6年なりのタイミングにしてはどうかというようなことで遅らせていると聞いておりますが、今回どのようにしていくのかということです。もしかしたら3年ぐらいのほうが、今の情勢を見ていると良いのではないかということが1点です。

 それから別の件なのですが、先ほど介護福祉士のことで、介護報酬の加算の部分の説明がありました。私どももそのことは承知しているのですが、現場においてどんなことになっているのかというと、介護報酬の加算で介護報酬が上がってしまうと、利用者負担も上がってしまいます。利用者負担が上がるので、資格を持っていてもそれを表に出さないでいる事業所もあると聞いています。やはり利用者負担が上がってしまうと、今の利用者の人たちが介護保険を受けられなくなってしまうのではないかということで遠慮して、名乗れないというような事態も起こっているということです。介護報酬は別の場で決まっているので、なかなかここで議論しても仕方ない部分もあるのですが、同じ厚生労働省の中ですし、公定価格サービスであるということを考えると、省内でやはり連携して、そういったことも検討していただく場を是非設けていただければと思っております。以上です。


○阿部部会長 では御質問の計画期間について、今どのようにお考えでしょうか。


○内山雇用政策課介護労働対策室長 計画期間は、今回は6年を予定しております。ですが、3年後にこの審議会において、中間的に見直しをしていただこうと思っています。その中で、これは変えたほうがいいよという御意見が出たときには、その時点で変えたいと思っております。計画ですので、3年はやや短いかなと思っていまして、6年のタームで初めてやってみてはどうかなと思っております。


○阿部部会長 ほか、いかがでしょうか。


○遠藤委員 かつて見せていただいた施設で伺ったお話であり、現状がどうなっているのかということは全く分からないので失礼があったらお許しいただきたい。ある施設では、ボランティアの方々が一定程度入ってきていました。施設介護の中でボランティアの方がある程度携わっているような現状があれば、そういうボランティアの方々に対する言及も、広い意味での雇用管理になりうる対象でもあるかと思っておりますので、加えていく必要があるかと思っております。


○村上委員 現実にボランティアの方がたくさんいらっしゃることは承知しております。ただ、雇用管理改善等計画、雇用管理のところでの話となると、労働者性がどうなのかという話になってくるかと思います。今はボランティア、あくまでもボランティアという方々ですけれども、有償ボランティアなのか、事故があった場合はどうするのかとか、そういった様々な問題が出てくるかと思います。この介護労働者の雇用管理の改善という意味合いにおいては、ボランティアというのはなじまないのではないかと考えます。


○遠藤委員 全く立場が逆でして、私がイメージしているのは無償ボランティアなのです。その方たちは何か対価をもらって行うということではなくて、やはり社会貢献として行っている方のお話を私は伺っています。そういう無償ボランティアで行う方が、万が一事故にあってしまうようなことがあってはならない、けがをしてはならないといったような意味合いも込めて発言したということでありまして、有償ボランティアの話をしたつもりは一切私自身はありません。


○阿部部会長 そうですね、無償ボランティアへの言及はということで、村上委員のほうは、有償・無償というよりはむしろボランティアの労働者性というところで言及することがどうなのだろうかという疑問だったと、私は理解しております。ボランティアの雇用管理、雇用管理と言っていいのかどうか私もよく分からないところあるのですが、ただ、実際にそこでボランティアとして働いて問題があるのかとか、その辺りは実態として押さえておく必要はあるかとは思うのです。ただ、ここの雇用管理改善等計画というところで、どこまでそれができるのか、私は整理を付けることが今の段階では難しいと思っています。これはまた検討させていただきたいと思います。

 ほかにはいかがでしょうか。それでは、特段これ以上なければ、本日の議論はこの辺りで終えたいと思います。本日も委員の皆様から大変貴重な示唆に富む御意見を多数頂きました。本日の御意見等を踏まえまして、事務局においては介護雇用管理改善等計画()の策定に向け、準備を進めていただければと思います。この計画()は、36()15時から、本部会において諮問をされる予定と伺っておりますので、よろしくお願いいたします。

 なお、次回の本部会ですが、123()14時から、若者の雇用対策に係る報告書の取りまとめを行いたいと思います。場所は労働基準局第12会議室となります。本日の署名委員ですが、照屋委員及び藤原委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。本日もお忙しい中、どうもありがとうございました。


(了)

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