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2015年2月10日 第3回職場の受動喫煙防止対策に係る技術的留意事項に関する専門家検討会(議事録)

労働基準局安全衛生部労働衛生課

○日時

平成27年2月10日(火) 14:15〜16:15


○場所

中央合同庁舎第5号館17階 専用第21会議室


○議題

(1)職場の受動喫煙防止対策に係る技術的留意事項について
(2)その他

○議事

 

 

○大淵環境改善室室長補佐 本日は大変お忙しい中御参集いただき、誠にありがとうございます。定刻よりは若干早いのですが、ただいまより第 3 回職場の受動喫煙防止対策に係る技術的留意事項に関する専門家検討会を開催いたします。本日は廣田委員から欠席の御連絡を頂いておりますので、全 6 名の参集者のうち 5 名出席ということで開催させていただきます。

 最初に、本日の配布資料について確認をさせていただきます。資料一覧を御覧ください。本日の資料ですが、資料 1 「屋外喫煙所におけるたばこ煙濃度の測定結果について」、資料 2 「職場の受動喫煙防止対策に係る技術的留意事項に関する専門家検討会報告書 ( ) 」です。この 2 つがメインの資料です。以下が参考資料で、参考資料が 0 番から 6 番までありますが、 0 番〜 4 番については前回配布した資料と同じ資料ですので、資料のタイトル等の紹介は省略させていただきます。本日新しく追加した資料は、参考資料 5 と参考資料 6 です。こちらは、いずれも論文で「低境界風速条件における空間分煙効果に関する研究」ということで、参考資料 5 がその第 1 報、参考資料 6 が第 2 報です。これ以外に当日配布資料ということで、 A4 1 枚紙で写真の付いた資料も皆様方にお配りしております。資料は以上ですが、不足等はございますか。よろしいでしょうか。

 そうしましたら、カメラの撮影の方については、ここまでということでよろしくお願いいたします。

 それでは、以下の進行については、座長の名古屋先生にお願いいたします。

○名古屋座長 それでは、議事に入ります。議事 (1) 職場の受動喫煙防止対策に係る技術的留意事項についてです。まず、事務局から資料 1 の屋外喫煙所の粉じん濃度測定について、内容の説明をよろしくお願いいたします。

○事務局 それでは、資料 1 を御用意ください。前回までの議論の中で、やはり屋外喫煙所の部分については、知見が不足していると先生方からもお話を伺いました。そういった状況を踏まえて、本日は御欠席なのですが、参集者の 1 人である廣田委員に打診をしまして、第 1 回で紹介された新日鐵住金株式会社における屋外喫煙所設置例のうち大分製鉄所に設置している屋外喫煙所について、第 1 回の議論でも今後の議論の参考になり得るという先生方の意見もあったので、そこの測定についてお願いしたところ、快く御了諾いただきました。資料 1 2. 測定日に書いてありますが、 1 28 日の水曜日に実際に現場に行き、屋外喫煙所 2 か所における浮遊粉じん濃度を測定しました。なお、本測定に際しては、新日鐵住金株式会社及び柴田科学株式会社の協力を得て行いましたので、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

 それでは、実際の測定内容の説明に入ります。今説明したとおり、 2. 測定日は 1 28 日水曜日に測定をしました。測定場所は、こちらも今説明を差し上げたとおり、新日鐵住金株式会社の大分製鉄所の大分地区内の屋外喫煙所 2 か所について測定をしました。

4. 屋外喫煙所の構造・周辺図ですが、まず 1 つ目の屋外喫煙所は、こういった位置関係になっていまして、早く真ん中にあるのが喫煙所です。三方を建物や障害物に囲まれているといった構造になっていまして、直近の事務所の出入口 C 7.45 m離れています。そのほか下側は「建物 ( 北側 ) 」と書いてありますが、こちらは工場です。実際に作業を行っている現場で、そこの戸が開いていて大きな開口部があります。建物の配置により、風はほぼ上の道路から真下の北側の建物に向かって、大体一定方向に流れているといった状況でした。

 測定点としては、右側の喫煙所拡大図を見ていただきたいのですが、喫煙所内でたばこ煙は図の上のほうに発生させているのですけれども、測定機器については風下側の A の地点に置かせていただきました。なお、※書きに書いてあるとおり、壁は腰の高さくらいまでです。測定時の様子は、当日配布資料の表面の「 ( 資料 1 関連 ) 実地測定時の様子」の上の右側の写真を見ていただければ分かると思うのですが、こういったように、ほぼ四方向開いています。屋根があって、背もたれがあって、ベンチがあるといった状況です。その他の測定点ですが、風下 7 mの地点が測定点 B 、そして風下 3 mの部分が測定点 E 、また風上 7 mの部分が測定点 D 。あとは、第2回の検討会で議論した報告書素案の中で提案させていただいた屋外喫煙所の効果の確認方法として、直近の事業場の出入口から中に 1 m入った所の測定点 C を取っております。これが 1 例目の構造等です。

2 ページ目を御覧ください。続いて 2 例目の屋外喫煙所です。こちらは南側にかなり大きい建物があって、 1 枚の壁みたいな状況になっています。その他の三方向については、鉄塔等はありましたが、ほぼ吹抜けの状態になっていて、後ほど説明しますが、風向きは先ほどの屋外喫煙所 A よりも安定していませんでした。ただ、メインの風向きについては、図の中に書かせていただいているとおり、おおむね西から東側のほうに向いていました。屋外喫煙所については、そこの真ん中にあるとおり、こういった所に設置がされていまして、その東側に休憩所、これはユニットハウスなのですが、そちらが設置されていて、窓が 4 か所、そして出入口が南側に 1 か所という構造になっております。

 測定点ですが、喫煙所内については右の拡大図にあるとおり、たばこ煙の発生方向は、まっすぐ出すとそのまま喫煙所の外に煙が直接出てしまう状況でしたので、チューブを使って煙の方向を曲げました。そちらの様子については当日配布資料の表面の下の右側に、白黒で少し見えにくいのですが、こういったように煙の出入口の所にチューブをかませて、喫煙所内に煙が出るような誘導を行いました。測定点については、やはり風下側の a という所で測定点を 1 つ取っております。その他、直近の事業場の出入口としては、休憩所を事業場と見なして測定を行い、ほぼ同じ距離の所に窓が 2 か所ありましたので、その両方とも内側に入った所で b c という測定点を取っております。また、回り込んだ事業場本来の出入口として d についても 1 m中に入った所で測定点を取らせていただきました。また、外側の風下側の 7 m離れた地点について測定点 e を取っています。なお、 b c の測定時は d の出入口は閉鎖し、 d の測定時は b c の窓は閉鎖して測定を行っております。

 続いて、 5. 測定方法です。まず測定機器は、うちの測定支援事業でも貸し出しているデジタル粉じん計 (LD-3K2T) を使っております。また風速についても、同事業で貸し出している風速計を使用しております。また、後ほど紹介するデータに気温・湿度が出てきますが、こちらは新日鐵住金株式会社から提供いただいた簡易測定器で測定を行っております。また、使用したたばこの銘柄ですが、資料 1 に記載してあるとおりセブンスターを使用しております。こちらはインターネット上の情報ですが、平成 26 年の第 2 四半期の累計紙巻きたばこ販売実績の第 1 位ということで選ばせていただきました。

 続いて、たばこ煙の発生方法です。こちらは実際に喫煙者にたばこを吸ってもらうという方法ではなくて、柴田科学株式会社で保有しているたばこ煙吸入実験装置 SG-300 型を使用して、以下の条件で疑似的にたばこ煙を発生させて実験を行いました。

 次のページに測定機器の外観が載っています。右側が操作ユニットで、実際にたばこが真ん中くらいの所に刺さっているのが見えると思うのですが、ここにたばこを刺して、ここがロータリーのようにぐるっと回るようになっていまして、たばこを刺して次の所で電熱線でジュッとたばこに火を付けて、それで回りながらたばこの煙が出ていきます。このたばこを刺している所が吸引できるようになっていまして、ここから吸引した煙が主流煙として、下のほうに煙が出てくる所があるのですが、下からシリンジを使って出てくるといった構造になっております。

 今回は主流煙だけではなくて副流煙の影響も見たいということで、上の透明のカバーを開けますと、たばこの煙がそのまま外に出てきますので、このカバーを開けることによって、下から主流煙が出てきて上から副流煙が出るといったことで、混合煙といった条件で実験を行いました。

 なお、たばこ煙の発生条件ですが、同時に点火したたばこの本数は 3 本、要は 3 人が同時に吸っているという状況を疑似的に作っております。また、たばこ煙の排出頻度ですが、測定の準備しているときに喫煙者が来て吸っていたのを観察しまして、大体 1 分間に 8 回ぐらい吸入をしていたので、排出頻度は 1 分当たり 8 回取らせていただきました。また、主流煙を排出するシリンジ容量は 35mL 。また、たばこ煙の発生時間ですが、測定時間は 10 分間取っていますので、その間は継続して煙の排出を続けたという条件で実験を行っております。

3 ページを御覧ください。測定点については先ほど説明したとおりですので、説明は割愛させていただきます。また、 (5) の測定時間ですが、装置の稼働した時点を 0 分として、 10 分までの浮遊粉じん濃度を 1 分間隔で連続的に測定をして経時変化を取っております。なお、測定器がリアルタイムモニターではなく、 1 分間プローブで検出した粉じんを測るという仕様になっていますので、 1 分測って測定値を読み取って、次にまた機械をすぐ動かして、次の 1 分を測ってまた測定値を読み取るという方法で、後ほどグラフを見ていただければ分かりますが、折れ線グラフになっております。また、装置の稼働前にはバックグラウンド値について、要は平準化しているかを確認するために、 1 分間隔の連続測定で 2 3 分間記録をして、値が安定しているかを確認しております。 (6) その他の部分ですが、気象条件等々についても適宜記録を行っております。

 長くなりましたが、続いて結果です。まず、屋外喫煙所 A の結果について説明させていただきます。まず、喫煙所内の浮遊粉じん濃度の折れ線グラフは、図 1 から 3 、ページ数でいうと 5 6 ページに載せていまして、菱形でプロットしているグラフです。こちらは、たばこ煙の発生を開始したとたんに速やかに濃度の増加が見られました。

 なお、細かくは記載していないのですが、図 1 の測定と図 2 3 の測定は、測定点 A の取り方が異なります。当日配布資料に機器の操作者が写っていますが、図 1 の測定は操作者が手に測定機器を持って粉じんを測定しました。ただ、それですと測定値が安定しなかったので、図 2 と図 3 2 回目と 3 回目の測定については、当日配布資料でいうとたばこ煙発生装置の右端に粉じん計を置いて測定をしたことで若干1回目より測定値が安定しています。粉じん濃度の挙動が違うのはそういった理由によります。

 どちらにしろ、喫煙所内については、たばこの煙の発生と同時に速やかに粉じん濃度が上昇して、 0.15mg/m^3 という目安を喫煙対策ガイドラインで示していますが、それを優に超える数字が観測されております。

 続いて、直近の事業場出入口における浮遊粉じん濃度です。先ほどの 1 ページ目の図でいいますと測定点 C です。そちらは図 1 と図 2 2 回測定を行っておりまして、グラフでは三角のプロットです。こちらは、拡大図も載せているので詳細に動きが見えると思いますが、 2 回測ったうち、両方ともほぼバックグラウンド値で安定しています。私が測定したのですが、たばこの臭いは全く感じられませんでした。ただ、図 2 9 10 分辺りで測定値が少し上がっているように見えると思うのですが、このときはトラックが測定場所に侵入してきまして、車の排気ガスと、あと気流が少し変わって若干ながら測定値の上昇が見られたということかと思います。

 続いて、風上の測定点です。こちらは図 2 の真四角のプロット、測定点 D です。こちらは 1 回しか測定していないのですが、たばこ煙発生装置稼働後もほぼバックグラウンド値のままで、測定者に聞きましたが、たばこの臭いを感じませんということでした。ただ、先ほど説明したとおり、 7 8 分辺りで車両の進入がありましたので、そこだけはこちらの測定点のほうが車両に近かったこともあり、目で見て分かるほど測定値が上昇しています。なお、測定者の話では、測定値が上昇しますと、やはり、かすかにたばこの臭いを感じたと言っておりました。

 また、風下の測定点は図 1 と図 3 です。測定点 B はたばこ煙発生装置から 7 mの地点、測定点 E 3 mの地点ですが、両方ともたばこ煙を発生させた後に浮遊粉じん濃度の増加が認められました。図 3 のほうが距離に応じたグラフになっていまして、測定点 E 、四角のプロットが 3 m、三角のプロットが 7 mというデータになっていますが、やはり 3 mの地点のほうで測定値が高くなっています。私が測定しておりましたが、呼吸していられないぐらいのレベルの煙を感じております。また、風下 7 mの地点の測定者に聞いたところ、確かに非喫煙者だと少し不快感があるレベルですが、呼吸は十分可能ということでした。また 3 つのグラフを見ていただけると、おおよその粉じん濃度の変動は大体相関が見られるかなと思いました。これが屋外喫煙所 A の測定結果です。

 続いて、 7 ページです。屋外喫煙所 B のほうも、喫煙所内の浮遊粉じん濃度測定点 a について、 8 10 ページの図 4 6 のグラフに全て菱形のプロットで示しています。やはり、全ての測定において、たばこ煙を発生させると濃度が速やかに上昇しました。また、先ほどの屋外喫煙所 A と比べて、測定値は顕著に高いというところまでは言えないというレベルです。

 先ほどは、たばこ煙発生装置の操作者は喫煙所内に滞在して、そのまま測定や機器の操作を行っていたのですが、喫煙所 B の場合は喫煙所Aより少し容積が小さく、また、壁で囲まれているといった影響があるのか、中にずっと滞在するのは無理だということで、基本的にはたばこ煙発生時は外にいて、測定時だけ粉じん計を見に行くため中にその都度入るといった測定を行っております。

 直近の出入口は、先ほど言ったとおり窓で、測定点 b c について取っておりますが、この結果については図 4 と図 5 に示していますが、両方とも同じ条件で 2 回測定しています。やはり、たばこ煙発生装置の稼働後、浮遊粉じん濃度の増加が認められたというのは、特に拡大図を見ていただけるとお分かりいただけるかと思います。また、測定値が上がっている所については、やはりたばこの煙の臭いが感じられまして、私は測定点 b を測定していたのですが、風向きが変わると、やはりその喫煙所の出口から煙が出てきて、こちらに来る様子は目で見て分かりました。なので、そういった風向きに依存するところがかなり大きいのかなと思いました。

 また強風が吹いたときよりも弱風のほうが測定値の上昇率が高い傾向にありまして、柴田科学に伺ったところ、使用した測定機器がポンプで能動的に吸引しているわけではなく、受動的にプローブを通った粉じんを測定しているという話でした。つまり、強風ですと粉じんがプローブをすぐに通過してしまうので、なかなか検出されづらいということなので、そういった測定器の検出方法もデータに反映されていると思われます。

 また、図 5 なのですが、バックグラウンド値を最初 -2 分と -1 分の地点で測定したところ、室内の b c の測定値が高く出ました。おそらく前に測定した時室内に流入したたばこ煙がユニットハウス内に残っているのだろうと推測して、ここで一旦測定を中断して、窓と換気扇を全開放にして 5 分程度完全換気を実施したところ、測定点 0 の所ですが、バックグラウンド値が元に戻りました。こちらのグラフでは連続測定に見えるのですが、完全換気を実施したときに 5 分程度間が空いているということを念頭に置きつつデータを見ていただければと思います。

 また、ユニットハウスの扉である休憩小屋の南側の出入口の測定点 d については、 1 回のみ測定を行ったところ、 10 ページの図 6 になるのですが、たばこ煙発生装置稼働後もほぼバックグラウンド値のままで、たばこの臭いも特段感じられませんでした。おそらく、 2 ページを見てもらえれば分かりますが、喫煙所との位置関係が、かなり回り込まなくてはいけない構造になっていますので、ここまでたばこ煙が到達するのはなかなか難しいのかと推測します。こちらは屋外喫煙所を設置する際の位置関係等で、なかなか参考になるデータかと思いました。

 また、屋外の風下 7 mの測定地点 e については、屋外喫煙所 A と同様、浮遊粉じん濃度の上昇が認められております。こちらの測定結果は図 6 です。また、風向きは安定していないこともありましたので、測定値はかなりぶれがありました。測定者は、やはり測定値が高くなったときにたばこの煙の臭いを感じたと言っていました。長くなりましたが、測定結果の説明については以上です。

○名古屋座長 ありがとうございます。この内容について何か御質問はありますか。

○香川委員 バックグラウンドについてです。 11 ページの表 1 に数値がありますが、バックグラウンドで一番高かったのが、測定点 B 0 分のときの 0.0104 mg/m^3 。これが一番高いバックグラウンドとすると、粉じん濃度からすれば 0.01 mg/m^3 ぐらい、今回の測定としては、その辺がバックグラウンドの粉じん濃度と考えてよろしいですか。

○事務局 屋外喫煙所 A については、作業場に近いというのもあったので、見ていただければ分かるのですが、若干バックグラウンドは高いです。ただ、測定する前は喫煙者が来て、普通にたばこを吸って出ていくという状態でしたので、もしかしたらその前の喫煙者の煙が残っていたかもしれません。データを全体的に見ると、喫煙所 A については、バックグラウンド値としては 0.07 0.08 mg/m^3 ぐらいの間と捉えるのが妥当かと思います。最大でも 0.01 mg/m^3 くらい。

 屋外喫煙所 B は、作業場などからは大分離れている場所ですので、測定値を見ていただくと大体 0.05 0.06 mg/m^3 と、こちらのほうがバックグラウンドは若干低くなっています。

両者で環境が少し違いますが、差としてはその程度かと思います。

○香川委員 ありがとうございます。

○名古屋座長 ほかに何かありますか。屋外喫煙所 A の所は想定内の話ですし、それから窓に入って来るという屋外喫煙所 B も、それほど違和感がありません。風の吹き方がどうなっているかというのがありますが、多分屋外喫煙所 A は風が一方通行ですよね。

○事務局  A については、風向きはかなり安定していました。

○名古屋座長 だから、こういう風向きの安定した所は、比較的屋外喫煙所の設置の対応も簡単ですが、屋外喫煙所 B の所のように風がいろいろな所から入って来る場合は、少し考えなくてはいけないかということです。屋外喫煙所Bの d についても、測定値が低いから全然問題ないのですが、やはりここに喫煙所があって、上の所を開けて b c の窓を閉めると、グラフを拡大してもかなり変動は小さいですが、少しは影響があるように見えます。これを踏まえて、屋外喫煙所を議論していければと思いますが、よろしいでしょうか。

 そうしましたら、次の資料 2 へいきたいと思います。今の測定結果を踏まえて報告書 ( ) という形で、これも事務局から説明よろしくお願いいたします。

○事務局 前回の第 2 回検討会で報告書の骨子案を各検討事項についてという形で示しておりまして、その後いろいろと御意見等を頂戴して、今回報告書 ( ) という形で示しておりますので、まず報告書 ( ) 全体の記載の方針を、最初にもう一度事務局から説明させていただきます。

 資料 2 を御用意ください。まず報告書の構成としては、 3 ページの「はじめに」で、まず本検討会が設置された経緯と目的等について示しております。詳細な説明は不要かとは思いますが、平成 4 年以降、快適職場の一環ということで、職場の喫煙対策を促してきました。その後、「職場の喫煙対策のためのガイドライン」の策定と改正を経て、昨年の 6 25 日に「労働安全衛生法の一部を改正する法律」が公布されました。今年の 6 1 日から、まず 1 点目としては、労働者の受動喫煙を防止するための事業者、事業場の実情に応じた適切な措置を講ずることを事業者の努力義務とすること。 2 点目としては、国は受動喫煙の防止のための設備の設置の促進など必要な援助に努めることにするとされております。

 そういったところで、今後、事業者による取組が行われることになっていくのですが、やはり各種の対策の手法について工学的・技術的な情報が事業者の措置の決定のためには必要であろうということで、そういった情報を提供するのが本検討会の目的ということを、もう 1 回この場で確認させていただきたいと思います。また、最後になお書きで書いているのですが、敷地内全面禁煙については、当然、敷地内に喫煙可能区域がないといったところで、たばこ煙が存在することは想定されないということで、本報告書で言及はしていませんということを前提として記載しております。 2. は「参集者名簿」、 3. は「検討会開催状況」を示しております。

 実際の中身は 5 ページからで、こちらが前回の骨子案と若干重なってくるところです。第 2 部は、技術的留意事項についてで、各論について示しております。最初の 5 ページの上部ですが、まず前提として、繰り返しになりますけれども、 3 つの措置を講ずる際の効果的な手法について、工学的・技術的な観点から検討したというのがまず 1 点。

 続いて、こちらは前回記載がなかったのですが、たばこ煙の性質を改めて記載しております。まず、たばこ煙はガス状成分と粒子状成分からなるということ。前回までの議論の中で、熱を持っている間は煙は上昇しますが、粒子が非常に細かいですので、煙が冷えた後、重量で落ちてくるということはなくて、基本的には拡散・浮遊するといった性質を有しているということ。こういった性質を踏まえながら、各種の研究結果、取組事例等を参考にして、たばこ煙の流入防止とか、たばこ煙の喫煙区域からの排出を効果的に行うための手法について示すというのが 2 点目です。

 最後が重要なのですが、あくまでも各措置をより効果的に講じる上での参考情報という位置付けであって、要はこのとおりにやらないと駄目だというものではありません。こういった情報を事業者の皆さんで見ていただいて、あとは事業場・事業者の実態をよく分析していただいて、どのような措置がとれるかを各々の事業場で決めていただいて、それに向かって努力していただくのが趣旨となっております。

 そして、その下については各論になりまして、詳細な説明は前回までで、議論が終了しているところは省かせていただきますし、屋外喫煙所と喫煙室の扉の開閉については、後ほど詳細に議論するということで、そちらも説明は省かせていただきます。

 まず全体の記載の方針ですが、今言ったとおり、要はこのとおりやらなければいけないものではない、いわゆる参考情報という位置付けというところを踏まえて、前回でも最後のほうの議論で、こういう方法もある、こういう方法もあるという書き方もあるのではないかといった座長等からの発言もありましたので、基本的には書き方としては、こういうことをやるとこういう効果があるとか、こういうことをやるとこういうことに気をつけなくてはいけないといったような記載ぶりのほうに全体的に変えております。というのが、基本的な記載方針になっていまして、そういった記載方法に従って、最後の 17 ページまで記載しております。

 なお、今回配布した報告書 ( ) には記載事項を設けていないのですが、最後のページには、今回で第 3 回まで検討会を行いましたが、参考資料として出した資料の中で幾つか引用している所がありますので、引用した文献の情報については、最後に一覧として付けさせていただく予定です。おおよその報告書の全体の構成と記載方針については以上です。

○名古屋座長 ありがとうございます。今の説明がありましたところの全体の方針について議論はありますか。何かお気づきの点はありますか。よろしいでしょうか。そうしましたら、それぞれ適当な箇所を区切りながら報告書案を説明していただいて、各論について議論していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○事務局 それでは、続いて各論について説明させていただきます。まず前回までに残っている論点としては、屋外喫煙所全般と、喫煙室の扉を開けて使うのか、閉めて使うのかというところが大きく 2 点あると思います。こちらは後ほど詳細に議論していただき、まずはそれ以外のところについて、最終的な報告書案でどういう記載になったのかということを簡単に説明いたします。

5 ページ、 1. の共通する事項の (1) 表示・掲示については、前回の骨子案と一緒ですので、詳細は割愛いたします。 2. 屋外喫煙所についても、後ほど説明を差し上げたいと思いますので、こちらも割愛いたします。

8 ページ、 3. 喫煙室の設置 ( 空間分煙 ) に関する事項を御覧ください。語尾等は多少変わっているところはありますが、前提条件としては、現時点では前回の骨子案と一緒の条件ということで設定させていただいております。

 次の、喫煙室の設置場所について、報告書案に記載されている 2 つの事項について表現は変わっておりますが、前回の骨子案とほぼ同様の内容が記載されております。なお、前回の検討会で議論になった「上の階のほうが望ましい」という記載ですけれども、例えば、厚労省のように高層建物物になると、外気流が非常に強くなりますので、換気扇による屋外排気は困難になるなどのことがあるので、一概に上のほうに作るということがいいということは言えないのではないかといったような意見もありましたので、今回提示した報告書案からは削除させていただいております。

(2) の施設構造、壁の素材、喫煙室内の備品類については、前回の骨子案と同様ですので、説明は省かせていただきます。

 マル 3 の扉・給気口の問題は、後ほど詳細に議論していただきます。

 マル 4 、のれんの設置についても、前回の骨子案と同様の内要になっております。

 マル 5 、エアカーテンの活用です。こちらは新しく項目を作りましたけれども、エアカーテンについては、前回の議論の中で、効果的にやるには大掛かりの装置が必要なのではないかという意見等もありましたが、その後も文献とか、各方面の情報収集をしたところ、エアカーテンも活用の方法によっては、設備が簡易とまでは言いませんが、そこまで大掛かりな装置がなくても十分対策ができるのではないかというところで、エアカーテンを使う場合の注意点を新しく項目を立てて説明させていただいています。

 具体的には、エアカーテンを設置して開口部を狭め、要は扉の代わりではなくて、開口部を狭めるという効果でエアカーテンを使うというのも一定の効果がある、というような記載にさせていただいています。また、前回の議論でもありましたが、エアカーテンは周りの空気を引き込む性質が一方でありますので、下記の点に留意すると効果的なのではないかといったことを記載しています。具体的には、 10 ページになります。

 まず、エアカーテンの吹出し部分というのは、喫煙室側、喫煙可能区域側のほうに設置するということです。当然、周りの空気を引き込みますので、空気を引き込む場合は、喫煙室側に引き込むように設置するということが望ましいのではないかというのが 1 点目です。 2 点目としては、エアカーテンが吹き出す空気の強さですが、まず床面まで到達するほど強くすると、床面で空気が跳ねることで気流の乱れができて、煙が非喫煙区域に漏れ出すということがあるので、床面まで到達してはいけないというのが 1 点。かといって、吹出し空気が弱過ぎても当然十分な遮へい効果は発揮できないので、各々の構造的な実情も鑑みながら適切な強さで吹き出す必要があることを 2 点目で記載しています。

○名古屋座長 ここまでどうでしょうか。例えば 7 ページの図も議論したほうがいいのですか。

○事務局 屋外喫煙所に係る部分ですので、後ほどお願いします。

○名古屋座長 今説明頂いた部分は大きく変わったところもないと思いますので、よろしいですか。では、続けてお願いします。

○事務局 それでは、 10 ページ、マル 6 、空気調和設備 ( エアコン ) から説明いたします。エアコンの記載ぶりは少し変えていますが、基本的に書いてある内容は骨子案と一緒になります。エアコンを設置すると、当然気流の乱れとか、前回、香川委員から御紹介いただいたとおり、冷暖房のエネルギー損失が生じるおそれがあります。ですので、エアコンを使用する場合は、前回、座長からもお話があったように、遮蔽板を設置し、風が出入口に直接行かないようにするとか、また、吹出し空気が喫煙室出入口における気流に影響を与えないように配慮したほうがいいということが 1 点です。

 また、空気調和設備を喫煙室内では使わないという場合は、例えば喫煙室の扉を開放すれば外から喫煙室内に空気が流れ込みますので、喫煙室外から間接的に空気環境を管理することも可能なのではないかといったところを記載しています。

 続いて、マル 7 、空気清浄装置ですが、 1 ポツ目については前回の骨子案と同様です。まず原則論としては、分煙効果判定基準とか、喫煙対策ガイドラインでも示さしておりますが、空気清浄装置は粒子成分は効率的に除去できますが、ガス状成分は完全に除去することは困難といった原則を書かせていただき、屋外排気装置を設置しないで空気清浄装置だけで対策を講じるというのは、可能な限り避けたほうがいいということを書いてあります。

2 ポツ以降では、どういう場合に空気清浄装置が効果的に使えるのかといったところを記載しています。香川委員から紹介があったとおり、例としては風速 0.2m/s 以上を確保しているが、浮遊粉じん濃度は 0.15 mg/m^3 を満たしていないといった場合に、浮遊粉じんを低減させるために補助的に活用するといった場合もあるのではないかということを書いています。

 この場合、空気清浄装置を活用することを検討するときに、当然、装置の設置によってメンテナンス等の費用が発生するとか、装置自体の費用、空気清浄装置の排気による気流の乱れといったことも当然ありますので、そういったところも踏まえながらほかの方法はないだろうかといったところも含めて、十分検討することがいいのではないかという記載をしております。

 最後、 3 ポツが新しい項目になります。前回、香川委員に御紹介いただいた例も踏まえて、例えば効果的に空気清浄装置を活用する実例として、空気清浄装置の排気方向を屋外排気装置の方向に集中させた例。こちら、前回香川委員にご紹介頂いた文献のデータで見たところ、かなり効果があったということで、記載させていただきました。また、煙は上に上がる性質がありますので、天井から吸引したほうが効率がいいということで、天井埋込み型の空気清浄装置を活用した例です。あとは、先ほど説明したとおり、風速と一酸化炭素濃度は十分満たすような換気量を確保した上で、粉じん濃度を低減させるために空気清浄装置を活用して、冷暖房のエネルギー損失を抑えるといったような例があるという記載をしています。

 マル 8 、屋外排気については、 i の内容は、前回の議論と同じ内容ですので割愛いたします。また、 ii の喫煙室の形と配置、こちらも記載の内容は変わっていませんが、内部から図3の内容が少し分かりにくいという指摘がありましたので、図 3 の説明を簡単にさせていただきます。

 まずは、この太枠自体が喫煙室全体になります。排気装置は右側にあり、出入口が左側、これは一応、開放していることを前提にしています。この喫煙室の中で、点線部分は壁とかで仕切られているわけではなく、例えば床の色を喫煙可能区域だけを赤とかにして、その事業場のルールとして赤の区域のみたばこを吸ってください、つまり、喫煙室の中でも排気装置側のほうでなるべく喫煙するといったような運用の例を示させていただいております。

 報告書の他の箇所にも喫煙可能区域・喫煙禁止区域という言葉が出てきますが、その言葉が指している意味と、ここで指している意味は異なりますので、今回配布した資料ではこういった記載をさせていただいておりますが、用語を使い分けるように事務局で後ほど整理したいと思います。図3のレイアウト例はそういったことを想定しておりますが、現在説明差し上げた内容もこの文章内に詳細な記載がありませんので、後ほど追記させていただきたいと思っております。

 その他、下のほうのポツについては、特段、前回までの議論と変更はありません。

○名古屋座長 ここまでで、何かありますでしょうか。ドアの所は後ほど議論する形で、それ以外のところで、前回の報告書素案から大きく変わったところはないですね。今説明があった中で新しいのは、 10 ページのマル 7 3 ポツの所だけですが、事例を書いていただいたということですので大丈夫だと思います。

 それから、 11 ページの図 3 については、「屋外」排気装置と入れられたほうがいいのかと思います。ほかに何かありますか。

○香川委員 ありません。

○名古屋座長 では、先に続けてください。

○事務局 それでは、 12 ページです。 iii その他ということで、前回まで議論があったとおり、局所排気の考え方を活用するということも有効な手法の 1 つという意見がありましたので、ここに記載しています。その例として、キャノピーフードを活用した上部排気があって、廣田委員からも紹介いただきましたが、特に喫煙者が少ない場合 (1 人用の喫煙ボックス等 ) は、特に効率的に排気が可能なのではないかという記載をしています。

 また、その下ですが、前回、座長から発言がありましたが、屋外排気装置にハニカム構造の枠を設置すると、喫煙室内の気流が乱流ではなくて整流になるので、スムーズな気流の確保には効果的なのではないかという記載をしています。

 最後の臭いの件については、前回の骨子案の内容と一緒になります。

 マル 9 、機器のメンテナンスも前回の骨子案の内容と同様ですので、こちらのほうも割愛いたします。

 マル 10 、前回は「定員・面積」という形で示させていただきましたが、定員と言うと、それを守らなければいけないという印象がどうしても強くなりますので、そちらの表現は「喫煙室の利用人数」と変えさせていただいています。また計算式についてもいろいろ議論がありまして、計算で出せる数字があくまでも一定時間内の喫煙可能な本数であって、厳密に言うと利用人数ではないということで、誤解等を与えてもいけないので、計算式も報告書案からは削除しています。代わりに表現の調整をして、まず一般論として、一定時間内の喫煙可能な本数は、排気量に依存しますと記載しています。ですので、排気量は当然一定のはずなので、同時に喫煙可能な人数の目安というのは、事業場で何人が吸うのかとか喫煙の頻度等を鑑みれば、目安を設定するということはおそらく可能ではある。その可能性については、言及をさせていただいております。また、狭い室内に多くの人が入って喫煙すると、人が障害物となって気流の妨げになるので、床面積や容積とかの一定の配慮が必要なのではないかということをこちらも一般論で書いています。

 では、逆に喫煙室の面積を広く取ればいいのかというと、過度に広くしてしまうと、当然喫煙室に入れる人数がどんどん多くなるというところで、先ほど説明したとおり、一定時間内の喫煙可能な本数というのは排気量に比例するということで、必要な排気量がどんどん増えてしまうことになり、設計の際には注意が必要という記載をさせていただいております。

 マル 11 は、大枠の記載についての変更はありませんが、 2 ポツ目に、一時的にその排気量を上げることで、人の入退室時の漏えい、喫煙室の入口からのたばこ煙の漏えいは防げるのではないかという話は、第 1 回の小嶋先生の研究成果等の内容からそういったことは示唆されていますけれども、こちらで排気量を上げる手段として、骨子案でインバーターの活用例が記載されていましたが、こちらのほうは小嶋先生から、どうしてもインバーターというのは動作が感知してから実際に機能するまでに時間がかかるのではないかという指摘を頂いています。小嶋先生、タイムラグは 10 秒ぐらいでしたか。

○小嶋委員 周波数はゆっくり上げないと、インバーターが落ちてしまうことがあります。風量を下げるのはすぐに下がりますが、上げるにはかなりタイムラグがあるので、こういった用途にはちょっと向かないかと思いまして意見しました。

○事務局 といったことで、御意見を頂きましたので、インバーターの記載は削除しています。

○名古屋座長 ここで何かありますでしょうか。今説明のあったところはインバーターを無くした代わりに、補助扇風機だけをオーケーにしているという形ですか。

○事務局 効果的な事例として、補助換気扇については活用の可能性があるということで記載しています。小嶋先生の話ですと、要はスイッチを入れればすぐに補助換気扇は動きます。人の出入りというのは当然一瞬のことですので、タイムラグが長いインバーターでは意味がないということで削除しました。

○名古屋座長 以前比べてみたことがあるのですが、最近のインバーターと補助換気扇は変わりませんでした。今のセンサーはものすごく感度がいいから、インバーターでも結構早めに回転数が上がるということはよく言われていて、同時に動かしてみましたが、同じ風速が出てくるまでの時間はあまり変わりませんでした。補助換気扇の場合でも、軸流で回しても、スイッチを入れればすぐに回るわけではなく、そこにもタイムラグがあります。

 ただ、どちらがいいか別にしても、書くのは 2 つ併記して書いておいたほうがいいのではないかと思います。取り付けようとするインバーターでタイムラグがあって駄目だったら、それは補助センサーがいい。でも、もしかしたら、いちいちスイッチを入れるより人感センサーとインバーターを組み合わせて排気能力が速やかに上がるのでしたら、今インバーターは安いですから、そのほうがいいのではないかと思います。要するに、 1 つ排除して 1 つだけ書くのではなくて、やはりこの報告書は事例を示すのだから、それは事業者に選ばせればいいのではないかと思います。報告書の趣旨はそういうことではなかったのでしょうか。

○事務局 当然、活用できるインバーターがあるのであれば、報告書には載るという話なので、インバーターと補助換気扇を並列で書くということになります。あとは、駄目なインバーターもあるでしょうから、そこはタイムラグ等に十分注意して、その装置の選定してくださいという書き方になると思います。

○名古屋座長 タイムラグは、補助扇風機でも一緒ですよね。補助扇風機だって大きさもあって、容量も決めなければいけませんし、それをどこに付けるかということもいろいろあるのとインバーターを付けるかどうかは同じだと思います。では、どちらがいいかという選択は、やはり事業主さんたちが自分で何がいいのかといろいろ検討して決める話だと思います。

 情報が何もなかったら、示された手段しかないという話になってしまうけれども、ここはそうではなくて、良い事例かどうか分かりませんが、取りうる選択肢としてあるものをきちんと説明しておきましょうという話でないといけないと思います。それに対して、事業者や設置する人たちがインバーターよりも補助扇風機のほうがいいなと思えば、多分、多くの人は補助扇風機で対策を行うというような流れになると思います。逆にそうではない人がいて、人感センサーとインバーターを合わせたほうがいいと思う人は、それをやるかもしれないということで、選択肢を排除することはないのではないかと思います。

○濱本環境改善室長 タイムラグの話なので、座長がおっしゃるように、補助換気扇でも、もし性能が悪くてタイムラグがあるということもあるのであれば、でここは好事例を紹介するということなので、タイムラグに留意する前提で、補助換気扇、インバーター双方について排気量を上げる手段として紹介して、良いものを事業者が選択して使うという形でしょうか。

○名古屋座長 そのほうがいいと思います。情報として、ユーザーさんが使いやすくしておいたほうがいいのではないですか。今、小嶋委員が言うように、タイムラグのところをどう取るのか、それによってどちらを選定するかという形にしてもらえればいいのかと思いますが、どうでしょうか。

○岡田委員 それで、いいと思います。

○名古屋座長 では、情報ですので、先ほど言われたタイムラグを判断してという形にします。やはり、対策をしたのに、どうしても煙が出てきたりしてしまう、それはよくないことなので、そこは適切に処理していくというのが大切かと思います。あとはよろしいですか。では、先をよろしくお願いします。

○事務局 それでは、 12 ページの下側 (3) 喫煙室設置の効果の確認法です。基本的には、現行の喫煙対策ガイドラインに沿いながら書いていますので、変更しているところはありません。新たに骨子案から追記等をしたところについて説明いたします。

 まず、 13 ページの下側で、測定地点のイ浮遊粉じん濃度及び一酸化炭素濃度ですが、 1 段落目の後ろの括弧書きのほうを新たに追記させていただいております。修正の理由は前回の議論の中で、 5 点以上と明示したほうがいいのではないかという話をいただきその旨記載したのですが、物理的・空間的に違った点で 5 点を取らなければいけないのかというように誤解される方もいらっしゃるといけませんので、まず同一場所で複数回測定するということを、差し支えないと明記しました。この場合は、 1 回の測定を 1 測定点の測定と見なす。つまり、同じ場所で 5 回測れば、測定点 5 点以上を取ったことになるということが分かるように、一応、解説を記載させていただいております。

 次は 14 ページの上側で測定条件の項です。測定を行う際、 13 ページの下ですが、喫煙室を使う状態で、喫煙者が最も多いと思われる時間帯で測定するように努力してくださいということを示していますので、当然、測定時には喫煙室内にたばこの煙があるという状況ですので、その一番上のなお書き以下ですが、測定者についても受動喫煙防止対策を十分配慮してくださいということを 1 つ記載させていただいています。

 また、喫煙室を使う状態で測定してくださいという条件を示しつつ、アの喫煙室内に向かう気流については、扉を閉めて測定しても仕方がないので、そこもなお書き以下ですけれども、扉を閉めて使う場合であっても気流の測定の際はきちんと扉を開放してください、と誤解がないような記載をさせていただいております。措置の確認方法については、以上になります。

○名古屋座長 よろしいですか。測定のところも、単位作業場の作業環境測定でも、小さいところは報告書案の記載と同じように、 5 回連続で同じ場所で測定点を取っていますので、それと同じですのでいいと思います。

 それから、測定条件もそこに空気調和設備を設置しようが、空気清浄装置を設置しようが、要するに設置した機器を稼働した状況で人が入ったときに、今の条件を満たすようにすればいいということです。だから、例えば気流が 0.2m/s 以上はありますが、後付けでいろいろな設備を設置したときに、 0.2m/s を満たさなくなるおそれがあるので、設置した機器を稼働して、かつ人が入った状態で 0.2 m/s 以上という形ですので、この書き方のほうがいいと思います。

○事務局 暖房があれば当然暖房はつけた状態で、空気清浄装置があれば、きちんと稼働させて測定してくださいという意図です。

○名古屋座長 そういうことです。よろしいですか。では、先にいきましょう。

○事務局 最後の 4. の換気措置です。前提としては一緒ですが、当然、顧客が喫煙できるということをサービスに含めている宿泊業、飲食店等の業種については、どうしても全面禁煙、空間分煙が困難であるということは、平成 22 年の建議を始めいろいろな所から聞かれます。例えば、飲食店の喫煙席のように、喫煙可能区域を設定した上で、換気によってたばこの煙を低減するような措置をとるというようなことも当然想定されるということを最初に記載しております。その際の留意事項ということで、以下のようなものが考えられるのではないかという記載にしております。

 新規で追加した所については、また書き以下ですが、こちらは藤田委員から意見を頂きました。先ほど説明した喫煙室の測定で測定者の受動喫煙防止対策について配慮してくださいと書いていて、一方、こういった換気措置を講じた喫煙区域で従事する労働者の方は少なからずたばこ煙にばく露してしまうといったところがあるので、その方々についても何らかの配慮が必要だというような記載は必要ないか、というような意見を頂きましたので、例えばそういった区域に従事する労働者の方についてはローテーション制をとって、いつも喫煙席で従事するといったことがないように配慮するとか、何らかの複数の受動喫煙の低減策ということを組み合わせることを適宜検討するというところを、ここは「すべき」と書いてありますが、すべきなのではないかというところを記載しています。ここが新規で追加した部分になります。

 次の喫煙可能区域の設定以下については、基本的には骨子案から変更はございませんので、説明は省略いたします。

○名古屋座長 よろしいですか。そうすると、残った論点のうちまずは屋外喫煙所ということで説明をお願いします。

○事務局 それでは順番が前後しますが、 5 ページの 2. 屋外喫煙所について説明いたします。こちらは、前回お示しした骨子案から大分記載のほうが変わっていますので、一旦、目を通していただいているとは思いますけれども、改めて説明いたします。

 まず、冒頭部分です。前回では開放系と閉鎖系を記載して、簡単に説明書きを書いていましたが、具体的にどういったものが開放系で、どういったものが閉鎖系かというところは、前の文章ではイメージしにくいということがありましたので、少し詳しく書かせていただいております。

 開放系というのは、具体的には屋根のみの構造とか、屋根の一部の囲いのみの構造を指すということが 1 点です。閉鎖系については、屋根と壁で完全に覆って、屋外排気装置等で喫煙所内の環境を管理している。逆にいうと、屋外排気装置等で管理しないと喫煙所内でたばこ煙が充満する状態になってしまうような設備、構造のものを閉鎖系と呼ぶことを定義しています。

 なお、括弧書きで書かせていただいていますが、では、閉鎖系の屋外喫煙所と喫煙室の違いはということで、喫煙室というのは基本的に屋内にある閉鎖的な喫煙所ですので、喫煙所の出入口が屋内の非喫煙区域に面していないのが屋外喫煙所ということです。例えば、建物に隣接して喫煙所が設置されている場合に、出入口が屋内側にある場合は喫煙室、屋内側には出入口がなくて、屋外側にしか扉がないという場合は屋外喫煙所ということになります。つまり、設置場所だけで決まるものではなく、開口面が屋外側と屋内側のどちらに面しているのかが 1 つの分かれ目になるのかと思います。

 前回までの議論で、閉鎖系のほうがたばこ煙をコントロールしやすくていいのではないかとか、いろいろ意見がありましたけれども、先ほど資料 1 で説明したとおり、現場で測定すると、開放系については、喫煙所内の環境としては外気が自由に入ってきますので、速やかにたばこの煙の濃度が減衰するというメリットは確かにあると思いました。ただ、気流の影響が当然ありますので、たばこの煙がどちらに行くか、なかなか人の力で制御するのは難しいというところがあって、たばこ煙の漏れとかについて注意が必要ということがあると思います。先ほどの資料 1 の喫煙所 A のように、気流がある程度、安定している所では比較的外気の影響を受けずに設置できるのかと思いました。

 また、閉鎖系については、外気の影響は壁で囲まれているので少なく、基本的に屋外排気装置でたばこの煙を中から排出していますので、ダクトを伸ばすとか、排出口の向きを調節することができますので、たばこの煙の制御は比較的簡単といったことがあります。ただ、設置費用はおそらく開放系よりも高くなるとか、喫煙所内のたばこ煙濃度はどうしても上昇しやすいといった問題点があると思います。あとは、喫煙所が建築物に当たる可能性があるといったところで、建築基準法との関係でなかなか設置が難しい事業場もあるということを色々な方面から聞いています。なので、他法令との関係等についても十分注意が必要ということを記載させて頂いています。

 今説明したとおり、開放系も閉鎖系も一長一短があるということで、事業場の実態に応じて選んでいただけるように、そのメリットやデメリットを記載するというような記載ぶりにさせていただいています。

6 ページ、なお書きです。屋外喫煙所については、今回、実地で測定してきましたが、やはり知見がまだ十分でないところが結構ありますので、今後、更なる知見の集積が望まれるところを、本検討会としては認識していることを記載しています。

○名古屋座長 ここでどうでしょうか。確かに建築基準法の問題があることが分かりました。自分が勤務している大学で閉鎖系の屋外喫煙所、詳しく言うと、事務所の軒下や壁際に開放系の喫煙所があって、そこを開放系ではなくてなるべく囲うようにしたらどうかと提案したら、建築基準法違反だから駄目だと言われましたので、ここに書かれていると、そういった規制があり遵守しないといけないことが分かりました。あとは従来と同じなのでいいと思います。よろしいですか。では、次をお願いします。

○事務局 それでは、 6 ページの (1) 屋外喫煙所の設置場所から説明いたします。まず、事業場の建物の出入口、人の往来区域等からの距離で、開放系の場合は建物の内部にたばこ煙が流入する可能性が当然高くなりますので、そういったことを避けるためには、出入口や窓、人の往来の多い区域からは可能な限り離して設置したほうが効果的なのではないかといったことを 1 点書いております。ただ、前回もいろいろ文献等を示して御議論いただきましたが、なかなか具体的な距離を定めるのは難しいという話だったと思います。今回も測定しましたが、風上か風下かで状況は違い、風上ですと 3 mでも臭いも感じないくらいですので、そこについては事業場の構造や実情に応じて、どれだけ離せるかは各々の事業場で分析して決めていただくということで、できるだけ可能な限り離したほうがいいということのみ一般論で記載させて頂いています。

 今回、下のまた書きを新しく記載しましたが、特に広い事業場で、今回の屋外喫煙所 A のように風向きが安定している場所があれば、そういった場所を設置場所として選択して、直近の建物の出入口から見て風下側に喫煙所を設置するということを 1 例として示しております。

ii の閉鎖系の場合については、先ほど説明したように、たばこ煙のコントロールは比較的できるものになりますので、特に喫煙所の排気口から排出された空気の流れとか、喫煙所の出入口からの漏えいなども多少なりともある可能性がありますので、そういったことも考えながら、設置場所を検討するといったところはいいのではないかという記載にしています。

 また設置する際に注意が必要な場所ですが、内容については大きく変わったところはありませんが、少し変えさせていただいておりまして、開放系の場合は軒下や壁際に設置するということで、前回お示しした骨子案ではそれは好ましくないという記載をしていたのですが、当然そこにやむなく設置する場合も事業場によってはあるということで、そのときにどういったことに注意するのかという観点の記載にしています。屋根や壁をつたって建物内に流入する可能性は当然高くなりますので、そういったことは十分考慮して対策が必要と書いています。

 当然、出入口付近に設置する場合は特に屋内にたばこ煙が流入しやすいですので、そこは特段注意が必要です。こちらは閉鎖系も一緒ですが、通気が悪い所に設置してしまいますと、そもそも喫煙所内の煙が抜けないとか、閉鎖系で排出した煙がその場に滞留するということで環境悪化の可能性が非常に高いですので、そういった通気の悪い所は滞留という面で注意が必要ですといった記載をしています。一旦ここで区切らせていただきます。

○名古屋座長 いかがですか。実験の結果があるので、こういう形になるのだと思いますが、何かありますか。また何かあったら戻りましょう。その先をお願いします。

○事務局 それでは 6 ページの (2) 施設構造です。マル 1 の外から内部が見えることについは、前回までと一緒の記載内容になっております。マル 2 の天井 ( 屋根 ) の構造及び排気装置ですが、たばこの煙を喫煙場の外に排出するためには、内部に滞留しないで、天井に沿って水平拡散等をしないようにすることは非常に効果的であろうということで、例えばこういう構造例があるのではないかということで、例示を下のポツで示しております。

7 ページの図 1 で示していますが、天井の構造について、どういう構造がいいのかということで、前回、欅田参考人等からいろいろ事例を紹介いただきましたが、天井は右側の「検討が必要な事例」のように真っ平らにしますと、上の隅のほうに煙が滞留することがありますので、基本的には傾斜を付けて傾斜の頂天部に排気装置を設置して、煙を排出するのが効率的ではないか、これは開放系でも閉鎖系でも一緒ということになります。

 あと、屋根を二重にする構造もいいのではないかという話が第 1 回の議論で出ていまして、事務局で屋根の二重構造というのはどのようにすれば効率的に排出できるのだろうというのはイメージがなかなかつかめなくて、委員の皆さんにも事前に伺ったのですが、誰からも回答がありませんでしたので、屋根の二重構造のほうは今回の報告書案から削除しております。後ほど「こういう構造だといい」ということが提案としてありましたら、是非、御意見を頂ければと思います。

2 ポツの事例です。これは第 1 回の廣田委員、今回の屋外喫煙所 B のような構造ですが、壁は「検討が必要な事例」のように、上から下までびっしり遮蔽してしまうのではなく、下と上のほうに開口面、隙間を設ける。そうすると、気流が下から上に抜けるような構造になるので、いいのではないかという意見を頂いたので、報告書に記載しています。今回、実際に喫煙所 B に測定に行き、先ほど資料 1 でも説明しましたが、なかなか中に滞在できるような環境ではなかったということと、下から上に気流が抜けるような煙の動きも特段に観察がされなかったということで、なかなかこの効果が実感できなかったというのが測定に立ち会った担当官の本音です。こちらは後ほど御議論いただければと思います。

 閉鎖系については、当然、屋外排気装置で適切に換気して、排出したたばこの煙は、ほかの建物内に流入しないような構造がいいのではないかといったことを記載しました。一旦ここで切りたいと思います。

○名古屋座長 いかがですか。今の図 2 で思っているのは、確かに先ほどの喫煙所 A は全部開放されているから風が来ると喫煙所内の煙が抜けるという意味ではいいのですが、人が喫煙所の横を通ったときにばく露する可能性があります。そこを防ぐためには図 2 のような形にしておいて、空気の流れをある程度コントロールするのですが、換気というのは排出口が大切です。排出口で空気の流れを変えますので、下がどんなに開いていても上が小さかったら、当然排気される量は決まってくるから喫煙所内に空気が入ってきません。

 そういうことを考えると、煙が上る上部を開けたいと思うので、通行している人がたばこ煙にばく露しないようにするためには、壁の高さの上端は人の高さぐらいとしたほうがいいと思います。そうすると、喫煙所内に風が入ってきたとしても、煙が人の高さまで上がってから外に抜けていきます。下端の開け方は、基本的にはたばこの灰皿の位置ぐらいまで開ける形にしておけば、下からたばこ煙が抜けてくるということはないと思います。

 これは皆さんの意見を聞いたほうがいいのですが、上の部分は人の高さぐらいまで下げる、下の開け方は灰皿の位置と同じぐらいの所まで開けたほうがいい。側面を完全に開けてしまうと、例えば喫煙所 A の換気は確かによいのですが、もし人が喫煙所の横を通ったときにどうなのだろうなと思っています。確かに風というのは、下から入って上に抜けていくというのは考えづらいのですが、下の部分は下で抜けてもいいし、下から入った風が上から抜けたとしても、上に開口面があるのでので、それで煙を払ってくれるからいいのかなと思うのですが、どうでしょうか。小嶋さんたちが専門なのでお聞きしたいのですが、あまり上下を詰めないで開放部分を大きくしたほうがいいのかなと思いますが、どうでしょうか。

○小嶋委員 データがないので何とも言えません。

○名古屋座長 確かに、資料1の屋外喫煙所 B は当日配付資料の写真を見る限り、構造的に抜けない。

○事務局 遮蔽されている所は、ほぼ無風です。出入口の開口面のほうはおそらく風が流れていると思います。当日配付資料を見ていただけば分かりますが、ノズルで煙を曲げているので、基本的には遮蔽された空間に煙を出しているということなので、余計煙が溜りやすかったということはあると思います。測定点 b から見ますと、煙の挙動は壁のあるほうでは上下部の隙間が抜けるというよりは、大きく開いた出入口の開口面から抜けていくという感じでした。

○名古屋座長 おそらく折衷案みたいな形で、資料 2 の図 2 では、壁の上の部分をある程度開けてあげて、下の部分もある程度決められた範囲内で開けると、風の流れが良くなるのではないか。少なくとも、今の図2の開口面積だと風が下から入ってきて、上に抜けるという理想的な形にはならないと思います。そんなに力を持っている気流ではありませんからね。

○岡田委員 この前議論していたときの話では、ここに喫煙室があったとすると、空間の上のほうに少し傾斜を付けて、頂上部から煙が出てきたら、その上に屋根があって、そこの隙間を風が通り抜けていくというイメージだったと思いますが、そういうのではありませんでしたか。

○名古屋座長 屋根を二重にした例ということですか。

○岡田委員 ええ、上に屋根があって、ここでたばこを吸ったのが、上から抜けていく感じですね。高速道路の喫煙所みたいなイメージだったのですが、どうだったでしょうか。

○名古屋座長 本来的には風が下から入ってきて、たばこの熱気流で上がっていって上から風が抜けていくというイメージが理想にはなるのですが、人工的な風ではないし、そんなにエネルギーを持った風ではなくて、普通の風だと遮蔽物があるとどうしても途中で止まってしまう。それだったら逆に上に風を通してあげれば煙は上がっていくので、うまく抜けていくかなと思います。加えて、下の所も払ってもらうという形の構造のほうがいいのかと。

 何を言っているかというと、そこは全面を開放系にしてしまうと、吸っているたばこ煙そのものはすぐに横に拡散して、喫煙所近辺を通った人が煙にばく露する。それだけは避けたいという形で、上と下をなるべく人の呼吸域の所に行かないようにするためには、上下部の開放面積を大きくし、風を利用したほうがいいのかなという考えを述べているだけです。

○事務局 人間の呼吸域でのばく露低減という観点からは、屋外喫煙所では、壁に開口面を開けるとしても壁の上端はせめてもう少し高くしたほうがいいのでしょうか。

○名古屋座長 それは建築基準法とか費用の問題で何とも言えないのですが、ただ、最初考えていた理想的な状態として上下を開けることによって、下から入った空気が上に抜けるという形で考えるとそうなのですが、入る空気というのは出る空気によって制御されますので、どんなに下部をいっぱい開けても上部の開口面積が小さかったら空気が抜けていきません。

 もしこの方法を採用するのだったら、天井の高さに関わらず、壁の上端は人が立ったときの高さぐらいにしてほしい。下端はあまり開け過ぎてしまうと、たばこ煙が下部の開口面から漏れてしまうのはいけないので、灰皿の位置より少し下ぐらいのほうがいい。実際に作って測定してなければ分からないのですが、理論的に考えるとそういうことかと思っています。これは皆さんにお聞きしなければいけないと思います。

○香川委員 少し観点が違うのですが、図 1 はよく分かるのですが、図 2 はどこから見た絵なのだろうと最初は思いました。すごく厚い壁があるようにも見えるし、多分これは座長が言われたとおり喫煙所を横から見た絵が描かれているのでしょうが、普通に見ると、どこから見た絵なのだろうと単純に思うのです。当日配付資料の写真が念頭にあれば、イメージできますが。

○名古屋座長 つまり立体的に書いた方が良いということですね。例えば、斜めから見て、向こう側も見えるように描いたほうが分かりやすいのか。これは側面図ですが、一面だけでイメージしなさいというのは難しいという気がしますね。

○事務局 あとは先ほど小嶋先生から一言ありましたが、現在この構造がいいと支持するデータもないということで、本検討会の報告書としてここまで書けるのかというところも、若干事務局としては気にしています。

○名古屋座長 間違いなく図1の事例はいいと思います。ただ、どれだけの能力のファンを使えばいいかというのは検証が必要です。実験データがないから、現在の報告書案ぐらいしか言えないのではないですが。ただ、ホームページ等を見てみると、図1の事例については結構設置されている所がありますよね。とにかく、天井部に傾斜をつけるということが大切です。

○岡田委員 図 2 の上の開口面に風が流れていくような矢印を作ったらどうですか。そうすれば理解がしやすくなると思うのですが。

○名古屋座長 実際に作って測定してみないと分かりませんが、下から入った風が真ん中を通って上から抜けていくということは、片方が閉まっていなければなかなか起きませんよね。どうしてもこのような構造ですと、上から入った空気は上からすっと抜けてしまいますよね。下から入った空気がうまく上がっていくというのは、よほどの熱気流か何かの力がない限りないのではないかと思います。ただ、それでもいいのではないかと思います。そこに壁というか、タキロン系の火災に対する強いものを遮へい物として置くということは、全然人が通らない所だったら開放系でいいのですが、人がもし通るような所に屋外喫煙所を作るときには、そういうものがあったほうが通る人に対するばく露が少ないのではないかという配慮ですよね。そのぐらいでしか今は書けないのかなと思います。

○事務局 そうですね。

○名古屋座長 図はまた三次元で描いて検討しましょう。

○事務局 図 2 についても残すということで立体的に描くということですね。

○名古屋座長 残したほうが良いと思います。図は立体的に描くという形にしましょう。これは少し考えましょう。

○濱本環境改善室長 この屋外喫煙所内の換気というところは、確かなデータがないので分かりませんが、座長がおっしゃったように、外を歩く人に対しての煙のばく露を防ぐということで、側面の適切な位置に遮へい物を置くというのは意味があるということであれば、それは 1 つの事例として紹介してはどうかと思います。報告書案にも書きましたが、屋外喫煙所については、まだデータが少ないものですから、今後また必要なデータを収集して、また新たな知見が得られれば更に詳しい結論が出てくると思いますが、今は、書ける範囲でということで書かせていただければと思っています。

○名古屋座長 先ほどの図 1 の例も、例えば周りを囲ったときのファンの勢いと、完全に開放しているときのファンの勢いでは違いますものね。でも、天井をできるだけ平らにするのではなくて斜めにして、そして頂上部にファンを付けるようにしましょうというのはいい。これから屋外喫煙所を作る人には、いいアドバイスになるので、そういう事例の紹介として書く。ファンの能力その他の知見は今のところないのですが、事業主が自分で対策を講じるときにはきちんと煙の流れを見て、今の時点では自分で適切なファンを選んでもらうという形になるのかと思います。こういう方法がありますという 1 つの事例はあったほうがいいのかと思います。目的としては、喫煙所付近を通る人たちに対するばく露防止対策的な感じで、側面に少し遮へい物を入れたほうがいいのかなという位置付けではないかと思います。

 そんな形でよろしいですか。 (2) はそういう形で、構造のところは書き替えてみましょう。それでは次をお願いします。

○事務局 それでは 7 ページの (3) 確認方法です。資料 1 で説明したとおり、実測をしてきて、ある程度確認方法として使えるという感触を得ましたので、基本的にはその内容を踏まえて記載をしています。屋外喫煙所で喫煙をしたときに、直近の建物の出入口における浮遊粉じん濃度がバックグラウンド値から増加しないということは 1 つの目安として考えられます。どの程度上昇したら影響があるとみなすのかというところは一概には言えないところですが、測定した感触で言えば、たばこ煙が来ますと明らかに測定値が変わりますので、そこを 1 つの目安として考えていただければという趣旨で記載をしております。

 測定地点は建物の出入口等の境界部分ではなくて、そこから屋内側に 1 m入った地点で、喫煙室等と同様で床上 1.2 1.5 mまでの一定の高さを 1 つの目安に測定してくださいとしています。まず喫煙所は喫煙者がいない状態にして、当然、測定地点の出入口等に扉や窓がある場合はその障害となる扉や窓を開放して数分後、つまり平準化された後に、まず粉じん濃度を測定して、バックグラウンド値が安定していることを確認してから本測定をしてくださいといった測定の流れを記載しております。

 測定機器は喫煙室の測定と同様で、相対濃度計 ( デジタル粉じん計 ) を使用します。測定時間は資料1の測定では 10 分間測定を行いましたが、基本的にたばこ煙が入ってこれば喫煙開始の 1 分後でも普通に測定値が上がります。風向きが変わればどうしても状況は変わりますので、事業場の状況に応じてどれだけの時間測るのかというのはある程度左右されますが、喫煙開始後 5 分ぐらいまでを目安として測定すれば、風向きの影響も含めてたばこ煙の影響を把握できるのではないかということで、報告書案では 5 分という値を示していますが、 10 分測ったほうがいいとか、御意見がありましたら頂ければと思います。測定間隔は 1 分で今回は測定しましたので、それを目安とするといった記載にしております。

(4) の周知については、前回の骨子案と内容はほぼ同じになりますので、説明は割愛させていただきます。

○名古屋座長 いかがですか。先ほどの資料1の測定方法から、それほど変わっていませんね。発生源のところだと 5 分、 10 分でかなり変動がありましたが、屋外喫煙所は一部例外はありますが、それほど離れたところはないと思いますので。

○事務局 妨害要素があれば測定値が上がることは、例えば資料 1 6 ページの図 2 のようにありますが、特に分かりやすいのは 8 ページ、 9 ページの屋外喫煙所 B の場合ですが、 1 分、 2 分で測定値が速やかに上がり、 5 分ぐらいまで見ると、バックグラウンドから測定値が上がっていることは明確に分かるという結果になっています。

○名古屋座長 これはそれでいいのではないですか。報告書の記載は実測したデータからという形で考えられると思います。次の 3. へ行きましょう。

○事務局 残り 30 分で喫煙室を使うときに扉を開放したほうがいいのか、それとも閉めたほうがいいのかを、参考資料も踏まえながら説明したいと思います。

 報告書案の記載は 9 ページのマル 3 が該当箇所になります。まず、平成 17 年に中災防で行った検討から幾つか事例を紹介いたします。参考資料 4 を御覧ください。 58 ページに喫煙室の事例が 1 つ載っています。こちらは出入口にドアを設置していない場合で、ドアと対角線の位置に換気扇を設けた構造になっています。実際の粉じん濃度の測定結果は 61 ページになっています。風速については 0.2m という目安がガイドライン等で示されていますが、こちらはそれよりも少し高い 0.38m/s 0.39m/s という風速を確保しています。グラフが白黒で分かりにくいのですが、喫煙室外については漏れは観察されなかったというのが 1 点。喫煙室内については、 4 本同時に喫煙した場合は瞬間的に 0.23 mg/m^3 という値で 0.15 mg/m^3 を超えていますが、全体的にはそれほど濃度が上がることなく、コントロールされているというのが 1 つの事例としてあります。

2 例目は 62 ページの事例 12 で、こちらは換気扇と出入口の関係性は先ほどの事例とほぼ同様で、出入口は扉なしという事例で、人感センサーで換気扇が切れるような対応をしています。測定結果は 65 ページに示しておりまして、気流の風速は 0.28m/s 0.27m/s と先ほどよりは少ない値になっています。ただ同時の喫煙本数が先ほどは 4 本ですが、今回は 2 本で少ないこともあるのか、基本的には喫煙室内においても粉じん濃度は 0.15 mg/m^3 より低い値になっております。喫煙室外については、ほぼ漏れは見られないといった測定結果になっています。

71 ページの事例 14 です。こちらの出入口はガラリ付きのドアとスクリーンを設置した場合とで、排気量が不足しているような喫煙室からの漏れを防止する改善例となっています。そのまま開口部のドアを全開放すると気流が 0.2m/s に足りないといったことで、スクリーンを垂らして、開口面を狭めて 0.2m/s 以上を満たすようにした事例です。

 こちらの測定結果が 74 ページになります。上のほうがスクリーンを設置していない場合、いわば改善前です。こちらの場合は、退室したときに喫煙室外で漏れが見られるというデータになっています。ちなみに上のほうはドアを開閉して出入りをしており、報告書ではフイゴ作用もあるのではないかということについて言及しています。

 下のほうは、ドアは閉鎖から開放したままに変更して、スクリーンで開口面を狭めた場合で、こちらは退出したときには煙の漏れはほぼ観察されていません。この報告書では触れられていませんが 1 つ気になるのは、室内の粉じん濃度というのは開口面を狭めたことにより室内が負圧になって換気量が減っているせいがあるのかどうか分かりませんが、室内の粉じん濃度が増えているといったことです。

 この報告書の中ではドアにも言及していまして、 95 ページにドアを設置した場合、蝶番式とスライドドアについて記載をしております。蝶番式の場合は人が出入りするときにドアがどうしても全面開放になってしまい、排気風量が不足して 0.2m/s を切りやすいといったことで漏れの原因になりやすいのではないか、あとはドアを開け閉めする動きがフイゴのような作用になって漏れの原因となりやすいのではないかということが言及されています。

 では、スライド式はどうかというと、スライドだと少しだけ開けて出入りができるので、要は出入りするときに開口面が全部開くわけではないということでメリットがあります。あとはフイゴ様の動きもないといったことで良いのではないかとされています。ただ値段が高いといったことが記載されています。それが平成 17 年のときの報告書になります。

 そのほか傍聴者にもお配りしている参考資料 5 6 の文献(注)ですが、時間がないので簡単に説明いたします。両方とも同じ著者が書いたもので、第 1 報と第 2 報となっています。まず第 1 報としては、冷房が常時稼働している状態で人が出入りしたときに非喫煙区域側にどのぐらい煙が漏れるかを検証している文献です。

 なお初めに断っておきますが、本文献においては喫煙室の入口における気流が、厚労省のガイドライン等で示している 0.2 m/s ではなくて、基本的には 0.15m/s とかになっており、 0.2 m/s 未満の気流でもうまく漏えいを防げるのではないかという観点から実験を行っているのですが、本検討会では純粋に漏れの絶対量より各措置間の相対値から各措置に効果があるのかないのかというところにだけに着目してデータを見ていきたいと思います。

 実験の条件としては、下のほうに記載されているページ数で 61 ページの 1.2 に条件が示されていますが、基本的には 10 分間の実験ということで、開始後 90 秒でたばこに着火して、その後、 3 回人の動作、入ったり出たりの動作を繰り返したということになっております。

2.1 が入室時と退室時の比較です。図 -5 (a) が退室時で、白黒で非常に分かりにくいのですが、退室時は人が巻き込んで煙が出てくるかと思いしや、 0.1 0.2m/s の風速で、どの風速でもそれほど煙が出てきていないといったデータになっております。逆に (b) の入室時ですが、入室するときは人が通過するときに非喫煙区域における粉じん濃度は上昇しているといったことが見られます。一応著者は、人の入室に伴う瞬間的な圧力上昇によって、非喫煙区域側に中の空気がボッと押し出されることによって、中の空気が逆流しているのではないかといったことを考察して述べています。

 なお、図 -5 で見れば分かるように、 0.2 m/s の場合は 0.15 mg/m^3 までいかないような漏れですが、 0.15 m/s の気流ですと、早くも 0.15 mg/m^3 を超える粉じんが漏れているということが観察されています。このデータからも、気流が 0.2m/s 以上あると煙の漏れに対してはある程度効果があることは言えるのかと思います。

 次のページの図 -6 はエアコンの吹出口について、入口側に向かう吹き出し口だけを塞いだ場合と空気が全方向に出るような状況で、どの程度煙の漏れが違うかといった検証結果になります。入口側にも風が行くようにした場合に比べて、入口側に向かう風の吹出口を塞いだ (b) の場合、非喫煙区域に漏れ出る粉じん濃度が平均 25 %低下しているというデータとなっており、吹出口を考慮すると、ある程度煙の漏れを防ぐ効果があることが、この実験データからも分かります。

2.4 はエアカーテンの効果の結果になります。著者の考察では、エアカーテンを設置すると非喫煙区域に漏れ出る粉じん濃度は 30 %程度低下し、エアカーテンの効果もここであるといったことを考察しております。そのあとのシミュレーションの説明は割愛させていただきます。それが第 1 報の結果です。

 第 2 報、参考資料 6 です。今度は冷房期と暖房期で状況は違うのかといったところで、スライド式ドアがあることを想定して、その開閉でどのぐらい影響があるかについて検証している実験です。

 基本的な実験状況は第 1 報と一緒ですが、先ほどは冷房をつけている状態でしたが、今回は冷房の場合と暖房の場合の 2 つケースを測定しています。なお境界風速については、基本的には 0.15 m/s 0.2 m/s はないという条件で実験していることを念頭に置いてデータを見ていただければと思います。

 まず 23 ページの 2.1 の扉の開閉の有無による比較で、図 -5 にその結果が示されています。扉を開けっ放しでマネキンを通過させた場合、退室するときは漏れがないと第1報で確認しているので、本報では検証していないと著者は言っていまして、入室時のみの漏れをグラフで示しています。 (a) が常時開放状態の場合で、 (b) が扉を開閉して出入りする場合です。 1 つ言えるのは、扉が常時開放されている場合はある程度の煙の漏れが観察されており、 0.15m/s と風速が小さいということもありますが、人が巻き込んで煙が出てくることはあると思います。

 扉の開閉がある場合、データ上は非喫煙区域側に煙は漏れないといったデータになっていて、著者が言うには、喫煙区域内が負圧になっているということで、開けた瞬間に非喫煙区域側の空気が中に入り込むことで漏れを防止しているのではないかといったことを考察しています。なお、著者は考察していませんが、細い線のほうが喫煙室内の粉じん濃度になるのですが、当然、扉を閉めているほうが圧力損失により換気能力が低下しているせいか、喫煙区域内の粉じん濃度は高い傾向にあるというところは、 1 つ対策としてはデメリットになるのかと思います。

 続きまして、暖房をつけている場合が図 -6 になります。こちらは結構衝撃的なデータになります。当然風速は 0.15 m/s ですが、常時扉を開放した場合は、人が通ろうが通るまいが常時煙が非喫煙区域に漏れてきています。扉の開閉がある場合についても、扉を閉めている間は漏れないのですが、開けたときの漏れは冷房期に比べて大きくなっているというデータです。下のほうは風速 0.1 m/s なので、煙の漏れがさらに大きくなっているというデータになっています。

 著者によると、暖房期だと当然暖かい空気が空調設備から出てきますので、室内の空気の温度分布が冷房期と違うということで、そういった温度成層の関係から、まず喫煙区域内での換気装置の逆側の天井部分に煙が溜りやすいのが 1 点と、どうしても喫煙区域外に出ていくような空気の流れができてしまうので、それに引っ張られてどんどんたばこの煙が出てくるのではないかといった考察をしています(注)。おおまかですが、これが第 2 報の内容です。 本日お配りしていないのですが、第 3 報も出ていまして、暖房期におけるスライドドアとスイングドアの開閉の影響を考察しています。こちらは事務局で内々で入手をしましたが、著作権の関係でお配りできませんので、口頭で簡単に結果だけをお伝えしたいと思います。

 まず扉を閉めたときの非喫煙区域と喫煙区域の差圧が第 2 報は 0.8Pa 程度ありました。これは自作した扉を付けていて密閉度が高かったのですが、第 3 報では実際に市販されている扉を付けたということで密閉度が低いということで、差圧については 0.1Pa 未満になっています。

 スライド式ドアの場合は差圧が小さくなったこともあって、扉を開けて人が入るときの漏れは第 2 報のときよりも大きくなっているというデータが出ています。スイング式の扉の場合は、非喫煙区域から見て、押し開き、喫煙室内に押して開く場合と、引き開きの場合がありますが、データとしては押し開きに比べて、引き開きのほうが煙の漏れが小さいというデータが出ています。押し開きですと 0.15 mg/m^3 を超えて、 1 回の開閉当たり 0.25 mg/m^3 ぐらいまで粉じん濃度が出るのですが、引き開きの場合は最大でも 0.2 mg/m^3 、平均するとおおよそ 0.15 mg/m^3 ぐらいの漏れで、顕著に引き開きのほうが煙の漏れが小さいという結果になっています。ただ、漏れの度合としては、引き開きとスライド式ドアは同じぐらい、むしろスライド式のほうが少し小さいというデータになっています。

 今ご紹介した文献のほかに小嶋委員が安衛研で実際に引き開きのドアで開いたときにどのように煙が流れるか、というのをやってみていただいたので、説明いただいてもよろしいでしょうか。

○小嶋委員 いわゆるフイゴ効果について、ごく簡単な実験をやってきましたので、結果を御紹介したいと思います。喫煙室についての議論で「フイゴ効果」というのはよく出てくる言葉です。前回の議論の際にも、やはりフイゴ効果について議論がありました。私の経験では、このフイゴ効果は実はきちんと観察したことがありません。それから、フイゴ効果についてきちんとまとめた文献も、私は読んだことがありません。ですから、これについて少し調べてみたいという動機で実験をしてみた次第です。僭越ですが、その結果をこの機会に御紹介させていただき、議論の参考になればと思います。

 「いわゆる」と書いたのですが、フイゴ効果は専門用語ではないので、この言葉の理解について、齟齬があるといけないのでまずは確認しておきたいのですが、パソコンの画面が見えますでしょうか。おそらくこういうことを言っているのだと思います。従来、フイゴ効果というのは、こちらに喫煙室があったとして、スイング式のドアがあり、ドアを手前に引いて入室する。そういう場合に起きるのがフイゴ効果と皆さん認識しているのではないかと思います。それが、前回、前々回の議論でも、おそらくそういう認識を前提にフイゴ効果という言葉を使っていたかと思います。つまり、ドアをこうやって開けたときに中の煙が外に出る、おそらくこういう現象をフイゴ効果と言っているのではないかと思います。

 現実にこういうことが起きるのかと、私は以前から少し疑問に感じておりました。理屈からいうと逆のことが起きるのではないかと思っております。なぜかというと、スイング式のドアを開けた瞬間というのは、瞬間的に喫煙室内の空気は膨張することになります。ここに模式的にピストンを描いたのですが、ドアを開けた瞬間は、非常に密閉度の高い室内で、いきなりドアが、室内から見て向こう側に押し開けられるということは、結果的に、瞬間的にですが、喫煙室内の空気は膨張するのではないかと思います。ですから、本当に短い時間ですが、ドアを開けた瞬間の中の負圧度は増すのではないか。ですから、当然、空気は喫煙室外から中に向かって入ることになるのではないかと私は想像いたしました。つまり、こういうことになるのではないかと。フイゴ効果というのは、中から外へ出ていくということなのですが、理屈から考えると、外から中に向かって空気は入っていくので、逆に喫煙室内の煙はドアの開閉と同時に外に出てきにくいのではないかと考えました。

 実際に実験してみました。ごく簡単な実験です。喫煙室の扉のそばでスモークを出して、開けた瞬間にこのスモークがどう流れるかを撮影したものです。開けた瞬間、かなり勢いよく室内に入っていきます。これは視点を変えて見たものです。ドアを開けた瞬間は、中から外には出なくて、外から中へ入る向きの気流が形成されているように見受けられます。これは同じものを、今度はスモークではなくて、薄い細い紙のヒラヒラを中に置いて、動く方向を見ました。少し分かりにくいのですが、明らかに内側に向かって流れていくのが観察されたということです。

 これは図で描いたのですが、何回か繰り返して目で観察してみたのですが、ドアを開けた瞬間は、外から中に非常に勢いよく空気が入ってきます。では、中から外に向かう気流が生じないかというと、やはり若干生じていました。ただし、ドアの蝶番に近い部分、開口から少し離れた辺り、この辺りで外側に向かう空気が流れています。これは部屋の中からずっと観察していて分かるのですが。ただ、こちら側の気流のベクトルのほうがはるかに強いものですから、また、これは開口部から離れているということにより、確かに中から外に向かう気流は部分的にはできているのですが、結果的に、室内に押し返されるということがありまして、何回やっても、中から外に出ていくような気流は観察できなかったということです。

 これでフイゴ効果は解明したとは決して言うつもりはないのですが、ただ、一般的に生じるかどうかということには少し疑問が生じるような実験結果が出たということで、今回、報告させていただいた次第です。以上です。

○事務局 ありがとうございました。検証結果を紹介できるという話を前日に伺ったもので、放送機器を準備できなくて誠に申し訳ございませんでした。

 今の文献と、そういった小嶋先生の観察結果も踏まえますと、蝶番式の開くドアの場合も、引き開きのドアの場合は、もしかしたらフイゴ効果というのは実はあまり考えなくてもよくて、扉の開放時は、一瞬についてはそれほど漏れに対して寄与することはないのではないかというデータがある、ということが 1 つ事実としてあるといったところが、第 2 回と第 3 回の検討会の間で新しく分かったことだということを踏まえて、ようやく、資料 2 に戻っていただきます。

 マル 3 の扉・給気口のところで、まだ[ P ]ということになっていますが、骨子案のときの論調をベースにした記載にしております。あまり残り時間がないのですが、議論いただいて、この内容についてどういった記載にするかというのは、今後、考えていきたいと思っております。

 常時、屋外排気装置を稼動させて、扉を開放したまま喫煙室を使うといったことについては、ここの扉の開放の動作による漏えいというのは少し疑問があるということで、表現が考えどころですが、少なくとも屋外換気に必要な十分な給気は、ガラリなどを設けなくても入口から十分に確保できると考えられ、そこはメリットだと考えられると言えると思います。

 喫煙室の使用後というのは、室内の煙がなくなるまで一定時間、排気装置を回した後に、排気装置は止めて、一応、扉は閉めるといったことで十分いいのではないかといったような記載です。その場合に、人感センサーや時差式のスイッチを、その実情に応じて導入すると更に効果的といった記載をしています。

2 ポツ目については、前回、座長のほうから発言がありましたとおり、出入口などに吹き流しなどを設置しておくと、出入口における内部に向かう気流は目に見えて、効果の確認にもなりますし、不安の除去といったところにも寄与するのではないかということ。

 次のポツは、では、扉を閉めて使う場合はどうかといったところで、その場合は、当然、十分な給気を確保しなければいけないので、給気口 ( ガラリ ) を設置してください、ガラリは扉自体や、引き戸の場合は扉を開いたときに扉と重なる壁がありますので、そこに設置するといいのではないかといった記載をしております。ただ、ガラリというのは面績が小さいものですので、吹込み風速がどうしても大きくなりがちということで、それが大きくなりすぎると、喫煙室内部の気流が乱れる原因になったり、騒音の原因になったりすることがあるので、そこは注意してくださいといったことを記載しております。

 また、前回の欅田先生からの紹介でもありましたが、ガラリの所にダンパー、短冊状の紙を設置しておくと、普段、排気装置を稼動しているときは中に気流が流れますので、パタッと開いた状態になるのですが、何かの要因で室内が陽圧になるとパタッと閉まって、ガラリを閉めることになるので、入退室時などに伴うガラリなどからの煙の漏れは、ある程度緩和できるのではないかというのが 1 点です。

 最後のところは、議論によりますが、現時点では引き戸がいいのではないかという記載をさせていただいていますが、引き開きのドアも並列で書くかどうかといったところは議論していただきたいと思います。以上です。

○名古屋座長 ありがとうございます。今までは、扉は引き開きのほうはフイゴ効果があるので、押し開きが良いのではないかと思っていたのですが、今の小嶋委員の発表内容を見ていくと、別段、引き開きであってもフイゴ効果がないから、ドアに対する押し引きによる差はないという判断でいいのですよね。

○小嶋委員 そうですね。ドアのデメリットとしてフイゴ効果が語られていますが、そのデメリット自体が一般的ではなさそうだということです。

○名古屋座長 そうすると、ドアの構造の優劣はそれほどないと考えていいと思います。そうすると、ここで書くのは、おそらく、常時開放の場合に、もしかしたら、人が室内に入ることによって、若干、容績分だけ喫煙室内の空気が室外に出てくる、少し漏れるだろうということ。それから、扉を閉めることにより、喫煙室内が確かに負圧になるのだけれども、一般的な換気扇の能力でそんなに負圧になるかというと、給気のためのガラリがあるから、それほど負圧にはならないのではないか。つまり、開けた瞬間、圧力差はそれほどないので、喫煙室内外でほぼ同じ気圧になるのではないかと思うのです。それは実験しないと何とも言えませんが。

 ですから、ここで書けるとしたら、先ほどの報告書があったように、引き戸のメリット、デメリット、まあ、デメリットはなかったように思いますが、それを書く。それから、例えば常時開放の場合、少し問題があるのは、入っていくときに少し漏れる可能性があるかもしれませんので、その点について注意しなさいと。そういう書き方をして、いずれの方法でも選択ができるようにしておいたほうがいいのではないか、 1 つに限ることはないのではないかという気がします。どうでしょうか。

 開放式は開放式で、ある程度のメリットはあったと思いますが、ただ、先ほども、暖房の影響などいろいろあったのですが、それは人がいる条件で気流を 0.2 m/s を確保するという条件を付けておけばいいのではないかと思います。 0.2 m/s であったときに、後で暖房を入れるのと検証が大変なことですが、そうではなくて、初めから暖房を入れて、人がいた条件で必ず 0.2m/s 以上の気流が確保されていますとなったら、喫煙室外に空気が逆流してくることがないので、そこのところは解決するのではないか。そこはやはり一番厳しい条件で、上中下の 3 点で 0.2 m/s を確保するという約束にしておけば、中の機器等の稼働条件はどうこういうことはないと思います。

 それは、冷房の場合も同じですよね。空気清浄装置にしても、やはりそれが、この前議論したように、なるべく開口面から煙が外に出ないようにしてくださいとしましたよね。それと同じことで、開口面の気流を 0.2 m/s 確保しておけば、別段、空気清浄装置を粉じん濃度を低減するために置いてもいいでしょうと。ですから、機器を設置した条件で 0.2m/s 以上を確保してくだされば大丈夫という形でいいのではないかと思います。

 扉の開閉のところも、報告書案に書かれていることに不足があれば、皆さんから意見を聞いて追記しますが、書きぶりとしてはこれで大丈夫ではないかと思います。扉について引き戸にすること自体も、全くデメリットはなかったように思いましたが。

○事務局 多分、開放したまま使用する場合のデメリットは、先ほど紹介した文献、参考資料 6 によると、暖房期というのは、人が通過しなくても漏れてくる懸念がある(注)といったところかと思います。

○名古屋座長 でも、それは先ほど言ったように、要するに、暖房を入れた条件でも 0.2 m/s 以上の気流を確保すればいいわけだから。

○事務局 そうですね。

○名古屋座長 そうすると、別段、暖房があろうが何しようが問題ないわけです。ですから、要するに 0.2 m/s の気流を確保した後に暖房を設置するからそういうことが起こったと思うのです。私はそう解釈しています。そうすると、暖房を設置したとしても 0.2 m/s 以上の風速があれば大丈夫でしょうと。要するに、プッシュプルを考えたときに、きちんと検証していて、どんな有害物、例えば吸入性粉じんであったとしても、 0.2 m/s あれば十分に動かせますということになっています。吸入性粉じんを動かすのには 0.02 m/s あれば動くのだけれども、それを 0.2 m/s にしているということは、 10 倍の速度を持っています。つまり、喫煙室内にはどんなものを設置しても、その設置した条件で 0.2 m/s 以上の気流を確保するという形で書いておけばいいのではないかと思います。

 ただ、それでも人が入ったときに、その容績によって喫煙室外に漏れ出るということがもしあるとすれば、では、それはずっと出たままなのか、漏えいは一瞬的なものでまた喫煙室内に引き込まれてくるのか、そのデータはよく分からないので何とも言えません。ここに書いてある書き方で不足はないような気はします。皆さん、どうでしょうか。

○香川委員 私も座長の言うとおりでいいと思います。要は、喫煙室を使う上で最大の条件というのは、一番難しい条件で 0.2 m/s 以上を確保した上で常時開放するということかと思います。ただ、あまり開放にこだわると空調のエネルギーのロスが出ますから、のれん等を有効に使うのかなという気はします。

○名古屋座長 先ほどの参考資料 4 の事例でやってほしくなかったのは、気流を 0.2m/s 以上確保するためにのれんを下ろしたのがあったじゃないですか。やはり全面開放して 0.2 m/s 以上の気流にしておかないといけないと思います。先ほどの実験だと、開口面を狭めれば気流は満たすようになるけれども、粉じん濃度に着目すると換気量は不足になってしまい、喫煙室内の粉じん濃度が高くなってしまう気がするのです。

○香川委員 あまり換気量が増えるのもどうかとは思いますが。

○名古屋座長 そうですね。広い部屋で 0.2m/s を確保するとなると、結構換気量が必要ですから大変だと思います。前回の議論でも面積はできるだけ狭くして 0.2m/s 以上の気流を確保するための換気量にしましょうとしましたので。

 時間が来てしまいました。あとで何か皆さんのコメントがあれば伺いますが、もし、このくらいのところで支障がなかったら、この辺りでまとめたいと思いますが、いかがですか。よろしいでしょうか。あと残る論点は、扉の開放のところですが。

○事務局 扉について本日の議論をまとめますと、基本的には常時開放して使う場合と、扉を閉めて使う場合の両論併記という形にさせていただいて、それぞれのメリットと考慮すべき事項を記載する。その前提としては、開放する場合には特に、一番厳しい条件で 0.2m/s 以上の気流がきちんと確保できるように設計する必要があるということを、この扉の項に書くのか、ほかの空気調和設備などの項に書くのかは考えますが、そういったところで修正を行うと。

 引き戸と、引き開きのドアに関しては、現状のデータでは煙の漏れについてそれほど差が感じられないので、そこは両論併記という形にさせていただいて、可能であれば、こちらもメリットとデメリットを記載させていただきたいといったところで、このマル 3 はまとめさせていただき、後ほど参集者の皆様にも修正案をお送りしまして、確認いただこうと思います。

○名古屋座長 よろしいですか。 5 分ぐらい過ぎてしまって申し訳ありませんでしたが、あと、議論しておくことはないですか。大丈夫ですか。

 それでは、多岐にわたって議論いただきありがとうございました。まだまだ議論を詰めなくてはいけないところや、細かい部分は修正等があると思いますが、最終的な報告書の取りまとめは座長の私に一任していただければ有り難いと思います。よろしいでしょうか。

 そうしましたら、事務局に、その他という形でお伺いしますが、何かありますか。

○大淵環境改善室室長補佐 今回は、この検討会の最終回となりますので、土屋安全衛生部長から御挨拶を申し上げます。

○土屋安全衛生部長 この検討会は大変短い期間ではありましたが、大変精力的に御議論いただきまして誠にありがとうございました。また、本日は盛りだくさんな内容で、最後は駆け足になってしまいまして、少々、議論が不足した点もあり、先生方には御迷惑をおかけしまして大変恐縮でございました。

 そういう中ではありますが、もともとこの検討会では、受動喫煙防止についての技術的留意事項を御検討いただくということでしたので、その意味で、皆様方の専門分野からの工学的あるいは技術的な知見を、非常に具体的に分かりやすくおまとめいただくことができたのではないかと思っておりますし、元をたどっていきますと、今回の改正法における努力義務の規定は、「事業者及び事業場の実情に応じ適切な措置を講ずるよう努めること」と書いてあるわけです。その意味で、こういった実情に応じた取組を我々は促していかなくてはいけませんが、その促すという意味においても、事業場にとって必要で、かつ有用な着眼点であるとか取組事例といったものを、非常に幅広く御提供いただくことができたと思っております。

 今後、頂いた内容を踏まえて、行政としての取組みを整理しまして、職場の受動喫煙防止対策の実を上げていきたいと思っておりますので、引き続き先生方には、今後とも御指導を頂きますよう、よろしくお願い申し上げます。どうもありがとうございました。

○名古屋座長 ありがとうございました。短い時間でしたが、皆さんの意見を参考にして、これから措置を講じようとする事業者さんに対して参考情報が幾らかでも提示できたらよかったかなと思っています。本当に皆さん、どうもありがとうございました。

 あとは、事務局から何かありますか。

○大淵環境改善室室長補佐 事務局から毎度のお知らせですが、本日の議事録については、各委員の先生方に御確認いただいた上で、厚労省ホームページに掲載を予定しておりますので、こちらについてもよろしくお願いいたします。

○名古屋座長 それでは、本日の会議はこれで閉会といたします。どうも長い間ありがとうございました。


(注) なお、文献中に示されている粉じん濃度は、境界から非喫煙区域側10cmの地点を測定したものであり、文献中に図として示されてはいないが、境界から非喫煙区域側1 mの地点では粉じん濃度の上昇はほとんど認められない。これは、非喫煙区域に一瞬漏れ出たたばこ煙が喫煙室内に向かう気流で押し戻されていることを示唆しているため、恒常的にたばこ煙が非喫煙区域に流出するものではないと考えられる


(了)

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