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2015年1月7日 第2回職場の受動喫煙防止対策に係る技術的留意事項に関する専門家検討会(議事録)

労働基準局安全衛生部労働衛生課

○日時

平成27年1月7日(水) 14:00〜17:00


○場所

中央合同庁舎第5号館19階 共用第9会議室


○議題

(1)職場の受動喫煙防止対策に係る技術的留意事項について
(2)その他

○議事

 

○大淵環境改善室室長補佐 本日は大変お忙しい中、御参集いただきましてありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまより第2回職場の受動喫煙防止対策に係る技術的留意事項に関する専門家検討会を開催いたします。本日は、6名の委員の先生方、全員お集まりいただいております。

 まず、本日の配布資料の確認をいたします。資料の一番上に当日配布資料があり、それ以降に配布資料一覧がありますので、配布資料一覧に沿って御確認をお願いいたします。資料1、喫煙場所における換気装置と空気清浄装置の効果に関する研究、香川委員の発表資料、資料2、各検討事項について(報告書骨子案)です。それ以外に参考資料として、0番から8番までありますが、参考資料の0から5については、前回配布した物と同じ資料を再度お配りしております。タイトルは省略させていただきます。

 本日から新しくお配りしている資料としては、参考資料6、たばこのK値の測定の概要、参考資料7、平成17年度効果的な空間分煙対策推進検討委員会報告書、最後に、参考資料8、屋外におけるたばこ煙の挙動の参考文献です。資料の不足等はございませんでしょうか。

 議事に入る前に、本日はプレゼンテーションを1つ予定しております。前回の検討の中で、屋外におけるたばこ煙の挙動に関するデータがあったほうがよいとの御意見を委員からいただきました。そこで本日は、たばこの健康影響評価専門委員会等で御活躍されている、国立保健医療科学院生活環境研究部長の欅田先生に参考人としてお越しいただきましたので、先生から最新の知見を御紹介いただきます。資料は当日配布資料、タイトルとして、「受動喫煙防止対策の現状と課題」となっている資料です。それでは、欅田先生、よろしくお願いいたします。

○欅田参考人 よろしくお願いいたします。欅田です。今、紹介いただきましたが、前回の委員会の席でも、小嶋委員から喫煙室を設ける場合にどういった対応をしたらいいのかというような形で、通常の換気に加えて、人の出入りのときには換気を更に強化しないと、それでも漏れてくる可能性があるということ。最低限ああいったレベルまで換気能力を確保して作らないと、なかなか喫煙室というのは難しいのですというようなことが御提示いただいていたと思います。それらに関連して、本日は屋内で喫煙室を設けた場合、または屋外で喫煙所を設けた場合にどういった対応を取ったらいいのかということについての知見を御紹介させていただきます。ただ、知見と言いましても、私自身は、むしろたばこの化学成分の分析を中心にやっていまして、こういった実測に関しては、私自身、余り幅広く知見を持っていませんので、一緒に研究をする機会もあります、配付した資料の下に書いてありますが、産業医科大学の大和先生に厚生労働科学研究費で、いろいろな研究成果を幅広く出してきているところですが、大和先生からいろいろな資料を御紹介いただいて、今回御提示させていただきます。御了承をお願いいたします。

 まず屋内に喫煙室を設置した場合に、どういった状況が発生するのかということですが、これはまさに、前回もいろいろ議論いただいたところですけれども、一定の要件を満たす喫煙室ということで、入口に0.2/sの風量を設けるような形にするために、喫煙室の中にこういう3台の換気扇を設けたような状況です。こういった中においても、喫煙者が出入りするときの扉のフイゴ作用によって、漏出してくることがあるというようなところです。これが喫煙室の中での粉じん量、ここはPM2.5で示しています。喫煙室の中は当然このように喫煙者が中に滞在する状況において、非常に高い濃度になってくる。この時点で、喫煙室の外で漏れてくる煙を測定したものがこの赤で示しています。やはり退室するときの影響とかで漏れてくるのが観察されるような状況です。

 これを防ぐためにどのようなことをするかということで、通常、喫煙室の中、最低、出入口で0.2/sの風量を確保するために換気扇等を設けると、中が陰圧になっています。喫煙室の中から出入りの扉を見ているような状況ですけれども、中が陰圧になっていますので、こちらに紙製の弁(ダンパー)を設置すると、通常の状態では中が陰圧で、このダンパーが開いた状態で、ガラリから外から新鮮な空気が流れ込んでくるような状態になっています。この状態で喫煙者が喫煙が終わって出て行くときに、この扉を手前に引いて出て行こうとすると、扉を開いたときに瞬間的に中が陽圧になります。このダンパーが完全に閉じるような状態になってくる。ダンパーを設けていなければ前ページでお示ししたように、ガラリからの漏出も非常に大きくなるということです。

 このようにダンパーを設けたような喫煙室を作った状況においても、こちらのものですが、中の喫煙室がこの状態、喫煙室の外に出て来たすぐの所、廊下の角を曲がった所、こういった3か所において測定したPM2.5のデータを見ていくと、これだけ広い喫煙室で喫煙者がたくさんいるものですから、当然粉じんの濃度は非常に高くなります。先ほどのようにダンパーを設けたような、フイゴ作用を抑えるような形でダンパーを設けたような扉にしても、まだこうやって出入りのときに漏れてくる。拡大したのがこういう状況ですが、出口のすぐの所では明らかに漏れてくる。角を曲がった所までたばこ煙が拡散している所が見て取れるという状況です。

 更にもう1つ言えるのは、これも前回の委員会の席でも述べられていたと思いますが、人の出入りによって巻き込んでくる渦流が発生するということで、中が喫煙室で、通常はこの中が陰圧になって吸い込んでいるような状態になります。ただ、この人が今喫煙を終わって出て来るときにどうなるかということで、レーザーでこの煙の動きを映写しています。これ、今から動画を動かすので見ていただきます。

 レーザーの照射によるたばこ煙が見えるようにこの人が電気を消して出て来ます。そうするとここに漂っている煙が、この人今歩いて出て来ました。背中を追うように煙が回って出てくるというような状況です。大量にこうやって出てきたものが、また中が陰圧になって、ここは出入口の風は内側に向いていますから、漏えいした煙の一部は部屋の中に戻っていっているという状況が目で見えます。こういった仕組みでたばこ煙が漏れ出てくるので、喫煙室の外においても、たばこの臭い、あるいは煙が感覚として捉えられるという状況が出てきます。

 それを示したものがこういったものですが、今、歩いている方は大体0.5mから0.7/sでずっと歩いています。

 その制御風速として、入口を0.2/sと設定しましょうと言っても、歩いているときに巻き込んでいる空気は、これ以上の速さになりますので、背中に巻き込んだ形で漏れてくるということが1つあります。先ほどのような、フイゴ作用、それと、背中を巻き込むことによる漏れがあります。

 もう1つは、健康増進法の施行後には、ファミリーレストラン等でこういった対応を取られる所が多く出てきましたが、この絵で見ると、向こう側が喫煙室、こちら側では禁煙室の形で、そこの区切りをエアカーテンで区切るというような所も多くあります。ただ、このエアカーテンの場合も、やはり漏れが出てくる。禁煙席で飲食していても、やはり煙臭いということをよく経験しますが、実際に測っても漏れてくるということで、資料において緑で示しているのは、喫煙室側のたばこ煙の濃度です。赤で示しているのが禁煙席側の濃度です。やはり喫煙室で喫煙者が増えている状況に応じて、それに応じた分だけ、禁煙席側にも漏れ出ているのが観察されます。この場合も、エアカーテンを設けていても、喫煙者が退席するときに、先ほどの画像と同じように巻き込んで出ていくものも更に加わってくるといったような状況ですから、一時的に高い濃度で出てくる所もあるということも観察されています。

 今までの分は、屋内に喫煙室を設けた場合の状況ですが、今度は屋外に喫煙所または喫煙室を設置した場合にどういうことが課題になってくるのかということを提示していきます。

 大学で全館禁煙にして、外に喫煙所を設けるといったような形で対応したときの例です。こちらに見えるのが、非常に大きな煙突です。これが喫煙所です。この喫煙所のためにこの煙突を設けたということではなく、もともと既存の煙突です。それに喫煙所の排気を接続したというような形で作っています。これがこの画像で見える大きな部分です。喫煙所を横から見ると、こういったような構造の建物になっています。

 もうちょっと拡大すると、この喫煙所ですが、こちらから排気して、もともと設置していた煙突につないでいるということで、人感センサーが付いた蛍光灯で照明することができるようになっていて、屋根があって四方を囲むような形になっています。排気に見合うだけの空気が取り込められるように下に隙間を設けているというような構造で、この構造はいいのですが、喫煙所を横から見ていただくと、屋根に傾斜をつけています。これも非常にいいことだと思いまして、たばこの煙は燃焼していますから、熱で上昇していきます。スムーズに上に集まるように、フラットの屋根よりも傾斜を付けたほうが望ましいということです。ただ、排気口が屋根の最上部ではなく1段下のここになっていますので、排気効率が悪くなってくるということで、こちら、大和先生に設計ミスと書いていただいている所です。内側から見ると、ここですね。これだけ傾斜をかけているのですが、排気口はこちらに設けられているので、こういった三角の所に滞留したたばこ煙が、なかなか排気されないというような構造になっています。

 屋外に喫煙所を設置する場合の例として、もう1つお示ししたのが、こちらの例ですが、これも排気して、こちらのように喫煙所の外に、屋根の上のほうに排気をするような形にしています。この構造を見ていくと、先ほどと違って屋根をフラットにしています。だから、ずっと上に煙が漂ったままになって、排気の効率がよくないということがあります。

 もう1つは、これを排気する所ですが、排気しているダクトの先がビルの壁のすぐそばで、ここにすぐ窓もあるという状況です。ですから、排気した煙が、ここに居室があるような場合には、夏とか暑くなって、換気のために窓を開けると排気した煙が全部室内に入ってきてしまうという構造になりますので、望ましくないということです。こうやって排気する場合には、居住者がいるビルの屋上まで引き上げるか、またはビルの外のほうに向かって排気をするような形にして、居室の中に入り込んでこないような排気ルートを考えておく必要があります。

 更に屋外に喫煙所を設けている例として、こういった形のものもあります。これについては、屋根は傾斜を設けられているので、先ほど言ったような理由からいくと、望ましい傾向です。ただ、現段階では、自然に排気ができるようにしているだけであって、屋根の天井部分に強制排気は設けていない状態です。ですから屋根の最上部にダクトを付けて、強制的に換気して、それを右側に建物があるのであれば、その建物と反対側に吹き出すような形にするというような形にすると望ましいのではないかと思われます。更に喫煙所の場合であれば、やはり足下の所または入口の所が開放状態ですので、強制換気をすると、上からずっと排気ができるということで、出入口から漏れてくるというようなこともない。煙が中にとどまることがないような構造になっているので、そういった所が改善されていくと望ましいのではないかというような事例です。

 これは、某市役所での事例です。健康増進法の施行等で、建物内全面禁煙とかが徐々に進んでいきましたが、そうすると、喫煙所を外に設けるということになり、当初は、出入口のすぐ近くに設けるというような事例が非常に多くありました。

 厚生労働省の建物も喫煙所が2階の出たすぐの所に昔はあったような気がします。こういうような形で喫煙所が設置されると、この人達の出入り、またはここを来客者が通るときに煙にさらされてくる。その煙が屋内に入ってくるということで、実測すると、どのような状況になるかということですが、縮小したものが、ここです。喫煙所があります。この喫煙所の所に1つ粉じん計を設けました。このドア1つ隔てて中に入った所に、更に粉じん計を設けました。さらに曲がった所の通路に、もう1つ粉じん計を設けました。更にその奥のエレベーターホールの所に粉じん計を設けたという形で、色で示していますが、青、紫、緑、赤、この色別に次で結果をお示しします。

 実際測定すると、喫煙コーナーの所の濃度が青で示されていますが、喫煙者が集まった時間帯が非常に高い濃度になるということは当然予想されるところです。ドア1枚入ったドアの内側の所にも紫で示されるように、非常に高い濃度で屋内にたばこ煙が入ってくる所があります。屋外に喫煙所が設置されていても、すぐ出入口の所であれば、当然、中に巻き込んでくることがあります。それが通路のほうにもこうやって漏れてくるし、通路がL字に曲がっていたとしても、エレベーターホールのほうまで漏れ出てくるという状況も観察されます。

 こういった問題について、健康増進法が施行されたときに、受動喫煙防止対策が盛り込まれて対応はされていたのですが、やはり今説明したような事例がたくさん発生したので、たばこ規制枠組条約の動きに伴って、平成22年2月に受動喫煙防止対策に関する健康局長通知が出されました。それを更に補完するような形で同じ文言が含まれていましたが、屋外喫煙所の設置場所は、出入口から極力離すことということが追加で書き込まれたものが通知として発出されている経緯があったわけです。

 では、実際、屋外でどの程度離せばいいのかということの事例です。空港で喫煙所が屋外に設けられているときに、風下側でどの程度煙が流れてくるかということを検証しています。感覚的に喫煙所があって、前を通った時に、何か煙臭くなってきたなということを経験されている方が非常に多いと思いますが、それを実際に粉じん濃度を測定して検証を試みました。こちらに喫煙コーナーがあります。こちらから3m、10m、17mと離れた所を測定点として、それぞれ青、緑、赤のマーカーで示しています。真横から見たらこういった状態です。喫煙所があって、3m、10m、17m離れた所、そうすると、3mの所では、喫煙者の増減に応じて明確なピークが見られるような濃度が高い所があります。17m離れたような所では、風向き等で非常に高い濃度で検出されることがあるということで、結論として、粒子状成分は10m以上離れていても漂ってきます。屋外に作った場合にこういった状況が発生してくるということを考慮することが必要になってきます。

 これは別の場所で、神戸市で測られたものです。下に書いてありますが、論文の形でも発表されています。歩道橋がある場所で、こちらに喫煙所があります。この喫煙所がある場所から、一番下のフラットの所で離れて、4m、11m、18m、25mと離れた所で、水平方向へのたばこ煙の拡散がどの程度あるのかというのを、先ほど1つ前のスライドでお示ししたのと同じように測ったものです。更には、たばこの煙というのは、屋内の喫煙所の話のときにもありましたが、熱が加わって上昇するものですから、ちょうどここに歩道橋がありますから、垂直方向も加味した拡散を測定しています。そうするとやはり、4m離れた所の濃度が水色ですが、水平方向、地面上、真横に見た場合でも、11m離れた所とか、場合によっては、18m、25mの所でもこうやって濃度が上がってくるのが観察されます。更に上にずっと上がっていくような状態の所に同じ距離を測っていくと、非常に高い濃度になってくる所もあるということで、屋外に喫煙所を作るときは1つ前のスライドでも示したとおり、こういった垂直方向の対応も検討しておく必要があります。

 基本的にこの検討会の中で、工学的な観点から、どういうように対応を取っていったらいいのかということをメインに御議論いただいているところだと思いますが、ここから、少し付加的な情報を提示させていただきます。

 途中でも紹介したように、健康増進法に関する健康局長通知を出すなど、いろいろ今までも国内の中で対応が取られてきたところです。そういった中で、受動喫煙というのは、労働者の健康障害防止の観点からも実施をしていかなければいけないというのが、今開催されている検討会の前身になるような検討会でも述べられているわけです。安全配慮義務というのは、10年ぐらい前から随分いろいろと言われてきたところですが、明確に法律に書かれたのが、労働契約法において初めてですけれども、事業者に労働者の安全配慮ということの責任がある。その安全配慮義務の対象としては、受動喫煙防止対策ということも検討をしておかなければいけないということが、行政の検討会の中でも議論されてきたところです。

 もう1つは、たばこの煙にさらされる環境について言えば、喫煙室におけるたばこ煙の漏えいだけではなく喫煙した人が帰って来て、作業場の中で作業を一緒にするときには、サードハンド・スモークも問題になります。これは、残留たばこ成分というような形で衣服に付着しているもの、または喫煙者が吐出する息に含有されるたばこ成分へのばく露、そういったものについても問題になってくるところがあります。一般の人たちにすぐ健康の影響を引き起こすかと言えば、そこまでのレベルではないかもしれませんが、やはりある程度、一定の頻度で、気管支喘息とか、化学物質過敏症の患者さんとかがこういったものにばく露されただけでもかなり反応を示すことがあります。本日も小児喘息になっている子どもが、親の喫煙により受動喫煙をしている場合、親が禁煙すると、症状が緩和するというようなニュース報道がちょうど、今朝されていましたが、そういった関連からもこういう問題も検討し、環境整備を図っていかなければいけないということが言われております。

 具体的に、そういった吐出されるたばこ煙の状況がどうなのかということを見ていくと、これも動画でお示しします。

 この人にたばこを吸っていただき、たばこを吸った後に、この人、吐出をしていきますけれども、どの程度たばこ煙が出てくるかを示します。

 今、一服、吸います。電気を消して先ほどのレーザーで照らしますが、換気扇の下で撮影しています。これ、今漂っているのは、吸ったときの煙が周辺に漂っているものがこうやって映っている状態です。この後、しばらくして吐出します。今、吐き出しましたが、こうやって出てくるわけです。呼吸のたびにこうやって出てきます。肺の中は大体私ぐらいの成人であれば5Lぐらいあるわけですが、1回の呼吸量は500mLぐらいですから、肺の中に入っているたばこ煙が、全部吐出されるまでの時間は相当かかります。

 現在見て頂いたのは粉じんをレーザーで可視化したものですが、揮発性有機化合物(TVOC)のを測定した場合も同様であり、たばこを吸う前のTVOCの濃度は低いレベルですが、喫煙をするとこうやって非常に高い濃度になってくる。この後、一服した後、喫煙をやめて5分たってもまだ高いレベル、10分たっても高いレベル、15分たっても、まだ喫煙前までには戻っていないという状況です。たばこを吸って、10分も30分も喫煙室に籠もっていると、仕事をさぼっているというような形になりますから、皆さん喫煙後はすぐに作業場に戻って来るでしょうけれども、戻ってきたときにこういった吐出煙にさらされる環境ということもあるということです。

 受動喫煙防止対策についてはWHOたばこ規制枠組条約(FCTC)の中でも非常に幅広く検討されていて、各国の実施状況が表に示している状況で、なかなか日本は対応が取れていなかったということで、今、厚生労働省の検討会でも東京都の検討会でも様々な議論があるということで、年末年始でいろいろニュースで目にした方もおられると思います。こちら、韓国の法令の事例です。韓国については非常にたばこの価格も安いですし、喫煙率も高いということで、たばこ対策はなかなか進んでいない国というように言われていましたが、ここ数年、いろいろな対応を取られていまして、受動喫煙防止対策は、国の法律を作って対応を取っていて、幅広くなされてきているというような状況にあります。実際、国の法律、国民健康増進法という形で韓国では対応を取っていますが、そこでの対応の仕方がどのような状況であるかと言うと、韓国は基本的に、子どもが入るような所、飲食店、カフェ、コーヒーショップ、ネットカフェ等を含めて、こういった所は全面禁煙にしていくというような形でした。

 この法律が施行されてすぐの頃は、いきなりというのは難しいということで、事業規模に応じて、当初は150m^2以上の所を対象とするという形でしたが、昨年、1月からは100m^2で、今年の元旦からは68万店の全店舗を対象にするということで、この点に関して、ニュース報道が広くなされていたところです。ただし、資料に書いてありますが、専らお酒だけを飲む所、そこに関しては、なかなかまだ対応されていないところがあります。また、違反に対して罰則規定も設けているということも、この法律の特徴でもあります。

 具体的にどのような対応を求められるかと言えば、原則は完全禁煙としていて、喫煙室については今後完全廃止にしていくというような状況を設けています。喫煙室をどうしても設置をしなければいけないような場合には、できるだけ屋外にしていくという方針です。その喫煙室の中においては、営業行為とか、飲食をするとか、パソコンを設置するとかということは禁止ということも盛り込まれています。更に、この屋外喫煙室の設置に関して、対象施設ごとにどのような対応を求められるかを次のページに示しています。

 公共施設等に関しては、今言ったように、原則全面禁煙とし、喫煙が可能なのは、喫煙室だけにするとしています。しかも、屋内に喫煙室を設けるのは余り望ましくないので、屋外設置とすることを勧告しています。

 医療施設や教育施設に関しては、屋外喫煙所について、先ほどの議論にも関係するところですが、施設の出入口から10m以上離した屋外に設置しなさいということを法律の中で書き込んでいる状況で、それに罰則規定も設けているという状況です。

 今、お示ししたように、この辺はWHOたばこ規制枠組条約の第8条の中で盛り込まれているところで、これを履行するためのガイドラインをWHOで提示していますが、その中でも「工学的な対応では受動喫煙を防止できない」ということで、全面禁煙の推奨を強く言っているのですが、色々な関係者がいる中ですぐには全面禁煙の対応はできないというところがあって、今回いろいろな検討をいただいているところかと思います。

 本日の配布資料には入れていませんが、今、皆さんは基本的には紙巻きたばこに対する対応をどうするかという形で議論いただいているところだと思いますが、受動喫煙対策が進んでくるにつれて、たばこメーカーは、紙巻きたばこではないたばこ製品をたくさん開発・販売してきまして、そういった物に対しても、やはり対応が必要になってくるのではないかという議論がされています。例えば、スモークレスたばこと言って、口の中に入れるたばこが、もう既に販売されていますし、炎による燃焼ではなく電気的に加熱することで蒸気を発生させニコチンを摂取するような製品が昨年から幅広く販売されるような状況もあります。

 また、もう1つ議論を呼んでいるのが、日本ではニコチンを含んでいる製品は禁止になっていますが、電子たばこという物が普及している。電子たばこが45年前に日本で一時的に普及したときにも、受動喫煙防止対策との対応で、禁煙区域で吸っていいのか、吸っては駄目なのかということの議論が分かれて、各公共施設でも対応が分かれたところがあって、そういったところも、念頭に置いておかなければいけないかと思います。電子たばこに対する対応はこの検討会では主対象ではないので、一応、情報としてはそういったところも念頭に置いていただければと思って、情報提供をさせていただきました。私からは以上です。

○大淵環境改善室室長補佐 ありがとうございました。ただいまの御説明について、御意見、御質問等はありますでしょうか。

○香川委員 1つよろしいですか。今、発表された空港の屋外の喫煙コーナーで測定されたデータですが、17m離れても粉じん濃度が喫煙によって高くなるということで、写真付きのものがありましたが、ここで言うグラフの中の粉じん濃度の値ですが、μg/m^3 、このグラフでは最大値が100μg/m^3 ということは、0.1mg/m^3 ですよね。

○欅田参考人 はい。

○香川委員 通常のバックグラウンド値、屋外の場合はどうなのでしょうか。このグラフを見ると。20μg/ 3 以下という格好ですけれども。

○欅田参考人 今おっしゃったとおり20μg/ 3 とか、それぐらいのところかと思います。

○香川委員 今、建築会社等で外気の粉じん濃度を設計に入れる場合は、大体0.1mg/^3 を使いますが、これでいくと、グラフ上は100μg/^3 ということで、今回のテストは外気のバックグラウンド値の中の範囲で行われたというように理解してよろしいのでしょうか。

○欅田参考人 そこは、今言われたのは浮遊粉じん濃度(PM10)としての形でしょうか。

○香川委員 はい。

○欅田参考人 これは、PM2.5の濃度として示していますので、測定値のレベルが違ってくると思います。そういう意味で、大和先生が測定されたものですが、グラフにピンクのラインが入っていたと思いますが、それはWHO24時間の推奨値として上げている環境基準濃度です。だから、PM2.5であっても、当然、バックグラウンドでも変動するものですから、これは環境管理として、自動車の排ガスであったりとか、工場の排ガス、そういったものを含めての濃度を下げましょうということで設定された値です。それも24時間の平均値としてこのような数値を上げているので、基準値を超えた場合に、すぐに健康の影響が出る出ないというような基準ではないと思います。

○香川委員 PM10PM2.5は連動していますということですか。

○欅田参考人 そういうことですね。もう1つは、おそらくここにおられる方々もこれぐらい離れたところで喫煙所を通ったときに、何か臭うということを経験されたと思いますが、それが時に不快感を伴ってくる場合があります。今回測定データをお示しした空港とかではなく、普通の事業場の敷地内に喫煙所を設けたときに、近隣の住宅を含めて不快感を伴ってくるということが発生する可能性が十分にありますので、それに対しては、対応を取っていかないといけないですし、労働安全衛生法のでも、健康保持増進ということだけではなく、快適環境を作っていくという観点から喫煙対策に取り組むことも述べられているわけですから、そうなってくると、やはり臭いとかといったものについては、ある程度考慮が必要になってくるのかというように考えております。

○香川委員 ありがとうございます。

○名古屋座長 今回お示し頂いた測定では、風速は測られていないのですか。横風の風速というのは、日によって違うので、測定結果にも影響を及ぼすと思われますが

○欅田参考人 はい。当然、結果は風向きによって変わってくると思いますので、それも皆さんも経験しているように風下にいたら運が悪かったという、まさにその状態が起こり得るということです。喫煙者の方というのは自分が喫煙していることで、たばこ煙の臭いに対する感覚が非常に鈍っているものですから、喫煙所を通っても、すぐ脇を通らないと、なかなかたばこの煙は感じないのですが、非喫煙者の方は10m、17m離れた所でも臭いは感じるわけですね。だからそういうことを踏まえると、屋外に喫煙所を設けたときの対応も、やはり十分に検討をしていかなければいけないのかというところがあると思います。

○名古屋座長 1点お聞きします。個人的に比較的良い事例と思っているものがあって、六角形の開放系の屋外喫煙所の例がありましたよね。

○欅田参考人 はい。

○名古屋座長 大和先生が実験されたかどうか分かりませんが、例えば、天井に強制ファンを付けたときに、どのぐらいの能力のファンを付けたときに、これだけ開口面が大きい屋外喫煙所において、強制排気で上に引いたときに屋外の気流の状態含め、どのような煙の挙動になるかなど細かい実験はないのですね。

○欅田参考人 そこまでの対応は、まだしていないと思う。

○名古屋座長 先日、大和先生にこの話をしたときには、強制換気で上に引いてくれると、建物に比較的近い所に屋外喫煙所を設置したとしても、いいのではないかという話をしましたので。

○欅田参考人 天井に付けたダクトからの拡散がしやすくなるということと、喫煙所内にたばこ煙が漂ったままにならないということですかね。

○名古屋座長 もう少し細かいデータがあれば、なお、この構造が採用しやすくなるかと思ったのでお聞きしました。ありがとうございました。

○大淵環境改善室室長補佐 そのほかいかがでしょうか。よろしいですか。それでは、欅田先生は、ここで退室されます。どうもありがとうございました。

(欅田参考人退室)

○大淵環境改善室室長補佐 それでは、以降の議事進行については、座長の名古屋先生にお願します。どうぞよろしくお願いいたします。

○名古屋座長 それでは、議事に入ります。第1の議題「職場の受動喫煙防止対策に係る技術的留意事項について」ということですが、前回の検討会で研究成果や事業場の実態について参集者から御紹介いただきましたが、今回も引き続き参集者からご紹介いただけるということで、資料1について香川委員から御説明をお願いいたします。

○香川委員 皆さんにお配りした資料は、研究発表の文献そのものですので、それを簡略化してポイントをまとめたものを用意しましたので、そちらを情報提供という形で説明させていただきます。

 まず、この文献は、平成15年に新しい職場の喫煙対策のためのガイドラインが出されて、それを基に平成16年に日本空気清浄協会の研究発表で発表させていただいたものです。先ほど言及したガイドラインを基本的には新ガイドラインと呼んでおりますが、望ましい喫煙対策ということで、ここにありますように、非喫煙場所から喫煙場所に向かう気流を作る、たばこ煙が漏れない風速としては0.2/s以上とされています。また、職場の浮遊粉じん濃度として喫煙室内、外ともに0.15mg/^3 以下。それから、職場のCO濃度が10ppm以下ということが新ガイドラインで示されており、これが基本になっております。

 テストをした喫煙室は、3m×2m、高さ2.6mの実験チャンバーを作り、ここに空気清浄装置を置いておりますが、実験条件として空気清浄装置を置く場合と置いていない場合、換気装置が天井用と窓用のもの、発煙のポイントを遠くと近くに2つという形で、条件を様々変えてテストをしました。

 それから、非喫煙エリアとの境界の条件ということで、ここに出入口があるのですが、換気装置の能力が非常に大きい場合と小さい場合を想定しまして、大きい場合は出入口を全面開口にして、風速を上、中、下と3点で測っております。換気装置を小さくした場合は、カーテンを垂らしまして、カーテンで遮断されていない部分で、上、中、下の3点をとっております。

 発煙の条件ですが、実際にたばこを燃やしましてテストをしていますが、種類はマイルドセブン、煙の発生装置としては人が吸うのではなくて、45ccのシリンジを使って出しております。

 煙の発生頻度としては、1ストローク/30秒、たばこの本数としては4本を同時に発煙させました。発煙時間は1サイクルで1本を5分、それを6サイクル連続で吸わせるという、非常に厳しいものですが、基本的にはデータとして、飽和濃度を知りたいということで、このようなテスト条件で行いました。シリンジは、こういったものを使いまして、たばこを吸うときに引いて、押し込むことによって煙を出すという格好で行っております。これを使ってチャンバーの中で発煙させたたばこによる浮遊粉じん発生量と一酸化炭素の発生量をグラフ化しておりますが、浮遊粉じん濃度につきましては、たばこ煙を発生させている間はこういうカーブをとり、1分当たり2.1mgの浮遊粉じんが出ているという結果が得られております。

 同じく一酸化炭素につきましては、波線のグラフですが、8.9mg/minという発生率になっております。これは、既出の文献ともほぼ一致しておりまして、大体2mg/minという形で出ておりますので、この実験としてはいい形でのテストができるのではないかと判断して進めております。

 波線のポイントですが、これは数字をミリ単位で示しておりますが、発煙位置が近い場合、遠い場合について発煙をさせております。

 測定装置ですが、浮遊粉じんについてはデジタル粉じん計、一酸化炭素については定電位電解式の一酸化炭素濃度測定器、境界風速は、熱線風速計で測っております。

 測定の条件ですが、測定の位置につきましては、後で図示しますが、8または9か所、非喫煙場所との境界で1か所、測定の高さは床上1.5mで測っております。今言いましたものを図示しました。チャンバーの中の床上1.5mの所に、仮想の格子を切りまして、その中をポイント1から9まで、9か所を同時に測りました。P10というのは境界の部分で測っております

 設置した空気清浄機ですが、これは弊社の分煙機という商品がございまして、15 3 /minの処理風量で、1パスがPAO0.3μm86%の捕集効率を持つ空気清浄装置を使っております。

 資料1では10パターンを測っておりますが、その中から今日は14694パターンについて説明をします。No.1は、換気装置を大と書いておりますが、チャンバーの中で空気清浄装置を使わないで、換気装置だけで浮遊粉じんを基準値以下にできるような換気量をとったもので、空気清浄装置はなし、発煙場所は遠いという条件でやっております。No.469は空気清浄装置を使った形のテストですが、換気装置は小となっております。小というのは、こちらにありますように4.7^3/minの換気装置を使いまして、中に空気清浄装置を設置したパターン、これは前回の検討会でもお話をしましたが、空気清浄装置というのは、粉じんはよく取れるのですが、ガス関連はほとんど取れません。ただ、使い方を少し考えまして、一酸化炭素10ppmという基準値がありますが、それが基準内にできる換気量を換気装置として付けまして、基準値を超える浮遊粉じんは空気清浄装置で取るということでNo.469はテストしております。

No,4は発煙場所が遠いということで書いてありますが、これは空気清浄装置の吸い込み範囲というのがありまして、吸い込み範囲外の遠いところで発煙をした場合、No.6は吸い込み能力の範囲内で、近い所で発煙をした場合という形でテストしております。

No.9は、空気清浄装置の排気方向を一方向に集中して行った場合の効果ということで、以上の4通りの結果を報告していきます。

 これがNo.1です。チャンバーの中で非常に大きな換気量、これは大体50^3/minの換気扇を付けた場合ですが、、先ほど説明しました喫煙室内で測定をしたポイント、P1P9まで、床上1.5mの所の粉じんの挙動を示します。これは真上から見た図になっておりまして、左上が出入口です。換気扇は右下にあります。P1からずっと見ていきますと、緑色の線が0.15mg/ 3 の基準線です。どこのポイントも大体同じような挙動ではありますが、P4P5真ん中辺りで少し基準より高い測定結果になっております。P8もそうです。これは換気風量50^3/minと非常に大きな換気量を確保していて、換気扇だけでたばこ4本同時喫煙に対する浮遊粉じんを低減しようとしているのですが、0.15mg/^3 を超える場所も出ているという結果です。

 ここに書いておきましたが、P1P9までの平均値が0.21mg/^3 という結果になっております。

 なお、境界部は0.03mg/^3 ということで、非常に低い値になっております。

 同じポイントで一酸化炭素を測ってみました。一酸化炭素はグリーンの線、10ppmのラインですが、さすがに換気量が多いせいか、非常に低い一酸化炭素の濃度になっております。平均値としては0.5ppmということで、10ppmを大きく下回りました。これが基本的には換気だけで対応した場合ということです。

 前回のお話にもありました。こちらが出入口で換気扇が付いておりますが、データはありませんが、煙の流れが目視できまして、見ておりますと、出入口から入った煙が、直接換気扇に出ていくのではなくて、中で渦型に空気が回っておりまして、最終的には換気扇から出ていくというのが、観察できましたので、こういう絵を付けさせていただきました。

 こちらがNo.4です。空気清浄装置を設置した場合ですが、換気扇としては4.7^3/min、非常に能力が小さいものを入れております。ただし、発煙ポイントが遠い場所でやっております。

 どのようになったかといいますと、これは先ほどの絵と同じです。真ん中のP5は空気清浄装置を設置しているのでありません。喫煙室内は8点をとった形になっておりますが、基準の0.15mg/^3 に対して、全体がそれ以上の高い飽和濃度になっております。平均値としては0.32mg/^3 ということで、0.15mg/^3 の約2倍の平均値となっております。これは空気清浄装置の吸い込み範囲外では十分に浮遊粉じん濃度を低減できていないという結果になっております。

 一酸化炭素ですが、一酸化炭素は、もともと空気清浄装置で取れないのですが、ほぼ計算どおり、基準値の10ppm以下になっています。空気清浄装置で取れない一酸化炭素は、約5^3/minぐらいの換気扇で十分基準値以下になるというのが分かりました。平均値としては6.6ppmということです。

 次にNo.6です。発煙ポイントを空気清浄装置の吸い込みの範囲内にした場合ということで、近いポイントで発煙させていますが、先ほどよりも若干粉じん濃度が低くなっております。平均値としては0.19mg/^3 ということで、先ほどは約2倍の0.3mg/^3 ぐらいありましたから、空気清浄装置の能力が発揮できているという感じです。

 一酸化炭素は、もともとほとんど変わりませんので、7.5ppmということで、他の事例と比較してもばらつきの範囲だと思っており、これも基準値内に入っています。

No.9です。これは、空気清浄装置の排気方向が特殊な事例です。この空気清浄装置は床面に排気面がありまして、それを換気扇の方向に向けて集中させて排気させた場合どうなるかというのをやった結果ですが、粉じん濃度はほぼ基準値以内に全部入り、更に良い結果となっております。平均値が0.11mg/^3 ということで、喫煙室の中で4名がたばこを吸い続けても0.15mg/^3 を切るという結果になっております。一酸化炭素は同じ状態になります。

 今回、この文献の中で、もう1つのポイントとして、屋外換気によって室内の温度がどう減衰するのかというのをテストしております。約13.6m×11.9m、高さ3mの部屋を中仕切りしまして、7m×7m、高さ3mの部屋を作りまして、中の室温が排気によってどう変わるかを見ています。要は、冷暖房のエネルギーが、換気量によってどう失われていくかというのを、ほぼ実際に近い形でテストしました。結果としては、この太い実線が時間と室温の関係ですが、換気量50^3 、条件は先ほどのNo.1のテストと同様です。非常に大きな能力の換気扇を使った場合、もともと14度あったものが、約1時間で5度以下に下がっています。この細い実線は、換気量が約5^3 のものですが、それでもエネルギー損失は全くゼロではありませんで、だんだん気温が落ちてくるという結果になっております。先ほどの50^3 の換気能力ですと、熱損失が約7.5kWh、それに対して約1/10の換気で済むようになれば、約1kWhということで、1/7ぐらいに熱損失が減るという結果になっております。

 結果としてまとめますと、No.150^3 の換気装置の場合は、境界の風速は、扉を全開にしておりましたが、平均値で0.8mぐらい出ていますが、熱損失が約7.5kWhということで、非常に大きな熱損失がありました。No.469につきましては、換気装置の能力を小さくして、一酸化炭素は換気のみで基準値以下にして、なおかつ浮遊粉じん濃度を低減するため空気清浄装置を使うというものでありました。カーテンで出入り口を狭めた時の境界の風速としては約0.4/s、浮遊粉じん濃度としてはNo.4は高かったですが、No.69につきましてはほぼ基準値に近い、特にNo.9は空気清浄装置の排気の方向を換気扇に向けますと、たばこを4本同時に吸っても良い値になっております。熱損失は約1kWhということです。

 まとめですが、全ての事例において喫煙室内へ向かう気流風速が0.2/s以上ということで、出入口の漏れはありませんでした。今回検討会で議論となっている人が出入りするというテストはやっておりませんが、過去の検討から0.2/sあれば漏れないという結果になっております。

 それから、no.1のように換気装置のみで浮遊粉じん濃度の基準値を満足するには、50^3/min以上の換気量が要るということになります。

No.3ですが、換気装置と空気清浄装置を併用をすれば、換気量が約1/10、熱損失も約1/8となりました。

No.9ですが、空気清浄機の排気を換気装置の方向にしますと、更に粉じん濃度が低下するという結果になっております。これも今回の検討会で、空気清浄装置の排気が及ぼす影響、これを逆に使いまして、換気扇に向けてあげれば、最も効果的な対策ができるのではないかという結果が出ましたので、本日紹介させていただきました。以上です。

○名古屋座長 御質問等はありますでしょうか。最初の、No.3の測定点は、多分一般的に空気清浄装置を使ったときに指摘されているのは今回測られているポイントのところではなくて、空気清浄装置の下から出てくる排気で、要するに、空気清浄装置の下から出てくる風速が強いので、喫煙室の境界で0.2 m/sを維持していても、結構喫煙室外に臭いが出てくるという事例を聞くことが多いのですが、この測定時も測定のポイントを一番下の出口の所の床の近くの面で測定されていると、ちょっと違った結果が出てきたかと思います。最終的にはおそらくNo.9が良いし、大丈夫だということが分かりますけれども、私は喫煙場所からたばこ煙が出てきているという測定を実際にしたことがあるので、いかがでしょうか。

○香川委員 そうですね、この測定時は新ガイドラインに書かれている測定のポイントがに従いまして、今回測定した高さ1.5mというのは、人が立った状態で大体鼻の位置が1.5mということですので、喫煙室の外側の床面がどうなのかはこの時点では測られていないです。

○名古屋座長 今、市販されている空気清浄装置でも、例えば両方向から吸い込み空気が排出されるものでも、吹き出し口を遮蔽することは可能ですか。

○香川委員 はい、可能です。お示しした図では何か開いているように見えますけれども、空気清浄装置の下部の4面に吹き出し口たる開口部がありまして、これをいくつか閉じて、換気装置に向いている部分だけ残した格好です。特に排気の所は吹き出し口を全て塞がない限りは、ほぼ持っている能力の風量は出せますので、実際に使う場所、位置を考えた上で、このような形の対策をすれば一番いい結果ではないかなと思います。

○名古屋座長 今まではなかなかそういった対策がされていなかったので、そういった工夫ができれば良いと思います。

○香川委員 これは防げると思います。

○名古屋座長 ほかに何かありますでしょうか。

○岡田委員 Fig.3の絵がありましたが、「Suction area」と書いてある資料です。これは空気清浄装置が、真ん中のほうへ空気を吸い込んでいます。たばこ煙は熱を持っていて大体上の方に上がっていく傾向があるのに、下の方へ引こうというのはかなり無理があるので、上のほうに屋根か何かを作って、そこに上がってきたものを真ん中から吸い込んでいくというようにした方がもっといいデータが出るのではないですか。

○香川委員 上に屋根を付けるような形ですか。

○岡田委員 今、そんなことを思いつきました。

○香川委員 それはありだと思います。換気扇の場所にもよりますが、真上に換気扇がある場合は、空気清浄装置とお互いに上と下に引っ張りっこをして効率が悪い、という意味ですよね。

○岡田委員 そうですね。今屋根のようなものと言いましたが、それをもう少し大きくして、スカートをはかせれば、もう局所排気になってしまいますから、洋服につくたばこの臭いも減って、すごくよくなるのではないかと思いました。

○香川委員 もともと空気清浄装置というのは局所吸い込みのような形をしていますので、今、先生が言われたのをできるだけ生かす形であれば更にいいかと思います。

○藤田委員 今のお話と関連しますが、Suction areaの球体みたいな格好になっていると思いますけれども、半径はどのぐらいですか。半径と言いますか、どこまでが吸引範囲なのでしょうか。

○香川委員 これは無風の場合で目視のテストをするのですが、この絵でいくと、横方向は1.5mぐらいの幅で、高さが60cmぐらいです。それ以上引こうとすると、やはり吸引能力を上げないといけなくなるので、その辺は、空気清浄装置を設置する場合はたばこをどこで吸ってもいいのではなくて、ちゃんとSuction areaの中で吸いましょうというようにすることによって、空気清浄装置の持つ能力を最大限活用しましょうということで、そういうような喫煙マナーを同時に説明させていただいています。

○藤田委員 そうすると、吸い込み口の風速はどのくらいなのでしょうか。

○香川委員 直近で2/sぐらいになります。ただ、距離が離れると急に減衰しますから、あまり離れて吸うと漂った煙はなかなか吸い込まない格好になります。

○名古屋座長 この開口面で2/sですから、吹き出しが強くなるのです。なので先ほど説明しましたが、結果的には非喫煙区域との境界で0.2 m/sの風速があったとしても、空気清浄装置の下から吹き出す空気によってたばこ煙が漏えいし臭うということになります。だからやはり一定の吹き出し口を遮断できるようにしないと使い勝手が悪いと思います。

○香川委員 そうですね。私どもの商品は排気が強くなるものですから、中に緩排気用の構造を作り、できるだけゆっくり排気するようなものをやらせていただいています。それでも排気はしますので、今、話がありました屋外換気のほうに向けてやるという格好を推奨しています。

○名古屋座長 ほかに何かありますでしょうか。

○小嶋委員 1点教えてください、誤解があったらすみません。この空気清浄装置を設置することによって、部屋の熱損失が、装置がない場合は大体7.5kWhだったところが約1kWhに減らせるということでしょうか。

○香川委員 はい、そうです。

○小嶋委員 この空気清浄装置自体は、どれぐらい電気を使うものなのでしょうか。

○香川委員 空気清浄装置は、このテストで使ったものは、最大値で0.1kWhくらいです。

○名古屋座長 よろしいですか。どうもありがとうございます。

○香川委員 続いて、私どもが施工しました喫煙室プラス小換気扇と呼んでいます一酸化炭素を十分排出できる換気扇を付け、空気清浄装置を設置した施工例がありますので説明いたします。これはオフィスの喫煙室です。もともとフロアがありまして、ここが商談コーナーの格好になっていまして、今まではこのような間仕切りがありませんでしたが、商談する際にこちらが非喫煙場所、それから間仕切りの向こうの中が見えるようにしていますけれども、喫煙ができる場所の形での商談コーナーの施行です。

 部屋の寸法は、こちらワイドで、5.2m、奥行きが2.8m、高さが2.8mの場所になっています。この中で最大人数8名でたばこを吸ったという想定で設計していまして、換気の風量が14^3/inとなっています。もともとこちらは天井扇が17^3/minの天井扇があったのですが、8名が同時に吸われるということで、これでは一酸化炭素の基準値を満たさないということで、もう17^3/minの換気扇を付けていただいて、トータル14^3/minの換気量でやっています。こちらにガラリが付いています。こちらとこちらにガラリがあり、扉は引き戸になっています。ガラリの風速が0.3/sになるように設計しています。空気清浄装置は、中に見えますが2台入っていまして、30^3/inの風量が出せます。決める際の換気扇の風量として定員Nは最大喫煙人数8名ですが、それに計算上1.1倍の係数を付けまして、一酸化炭素が基準値以内になるように試算しています。そうしますと8×1.1で大体10 3 /minぐらいになるのですが、こちらの現場は7^3/minの換気扇がもともとありまして、残念ながら3 3 /minという換気扇もないので、もう1機同じ能力の換気扇を付けていただいた形になっています。

 専有面積ですが、8名で計算すると1人当たり1.8m^2の形になります。これは今日の検討で話が出るかと思いますが、骨子案では1人当たり4m^2という数字がありましたが、ここの現場は1.8m^2ぐらいでやっています。臭いの苦情は出ていません。

 こちらの事例は少し変わった形をしています。上から見た図を描けばよかったのですが、喫煙室の形は、上から見るとL字形をしています。理由がありまして、右側に自動販売機があり、今までは喫煙者、非喫煙者とも同じ自販機を使っていたのですが、喫煙のための部屋を作るということで、自販機は非喫煙区域側に置いて、壁をL字形にして喫煙室を作っています。大きさはこういうことですが、換気風量が20^3/minあります。最大喫煙人数が15名の形で、設計されています。扉はこちらにありますけれども、これも右に開く引き戸状態です。最大で15名いるということになると、出入りが非常に多くなりますので、先ほどのガラリで給気するのではなくて、扉を開放した状態で風速が0.3/sになるように計算されています。空気清浄装置は15^3/minのものが、ちょっと見えにくいですが、ここに2台あります。それと、天井に取り付けるタイプの空気清浄装置もありますので、これが18 3 /minのものが2台、計4台が入っています。こちらの専有面積は1人当たり1.3m^2です。臭いの苦情は出ていません。

 こちらは非喫煙者の休む所で、写真の手前側にずうっと広いスペースがあり、こちらは食堂になっています。ですから、非喫煙者はここで休まれて、喫煙者は中を使うという格好になっています。

 これが先ほどの喫煙室側に寄った写真です。天井が写っていますけれども、こうした天井埋込型の空気清浄装置がここともう1か所、この向こうに付いています。換気装置はここともう1か所この奥に入っています。

 こちらの例も喫煙室です。こちらは部屋の寸法が2.5 m×4 m×2.4 mの形のものですが、換気風量が6^3/min、こちらはガラリがここにありますけれども、吹き込む風速が0.8/sになっています。こちらは建物の構造上、引き戸が作れず、開き戸の喫煙室内へ押しながら入るドアになっています。最大の喫煙人数が4名。空気清浄装置は15^3/minのものが1台こちらに入っています。換気装置はここに16 3 /minのものが入っています。専有面積は1人当たり2.5m^2、臭いの苦情は出ていません。ただ、ここに喫煙室がありまして、先ほどの写真はこちらから撮ったものですが、この外に廊下があります。ドアの向こうがオフィスになっています。この廊下にトイレがあり、ここに給湯室、それから喫煙室があります。トイレも給湯室も基本的には換気扇が常時動いていまして、負圧の状態です。喫煙室も換気扇が付いていますので、この3部屋が全部負圧の状態になっていまして、廊下から気流がトイレや喫煙室に向かって流れているような状態です。

 こちらは某ショッピングセンターの喫煙室です。部屋の大きさが3 m×2 m×高さ2.6 m、換気風量は5^3/minです。ガラリの風速は0.8/sになっています。これは左へ開く引き戸になっています。最大喫煙人数は4名、空気清浄装置は15^3 のものが1台入っています。こちらはあまり広い場所ではないですけれども、1人当たり1.5m^2です。

 こちらも同じ某ショッピングセンターの別な場所で、基本的に作りは同じです。ガラリ付きの引き戸があり、空気清浄装置と換気扇が付いているというものです。

 オフィスの喫煙室ですけれども、こちらが一番狭いのですが、1.9m×1.6m、高さ2.6mの部屋です。換気風量が5^3/min、ガラリの風速が0.8/s、最大喫煙人数が2名で設定されていました。空気清浄装置は10^3/minの小型のものが1台入っています。専有面積としては1人当たり1.5m^2です。こちらの手前が廊下で、突き当たりの所に間仕切りを設け、喫煙室としています。外から見ますと喫煙室がこちらです。ここは廊下というか、実際の廊下はこちらにありまして、手前に長い廊下になっています。そこから入った奥まった所に喫煙室がある格好です。サンプルとしては以上ですが、先ほどから言っています一酸化炭素の基準値を満たす換気量プラス空気清浄装置で省エネルギーな喫煙室を作ることが可能です。ただし、換気扇と空気清浄装置は定期的なメンテナンスをしないと能力が低下しますので、これを考えておかなければいけません。以上です。

○名古屋座長 ありがとうございます。ただいまの内容について、御質問等はありますでしょうか。

 ちょっと1点教えてほしいのは、このあと多分議論をする話になると思いますが、1人の専有面積をどう決めようかという問題があります。現在の骨子案では4m^2ぐらいになっていますよね。見ていると1 m^2台のものも幾つかありました。そこで吸われている人たちは窮屈感はなくて、1.8 m^2/人ぐらいで十分という印象でしょうか。定員の決め方の1つの参考になるかと思うのですが、どうですか。

○香川委員 こうでなければいけないという、例えばお客様から何平米にしてくれという要望があるとかそういう話ではなくて、まずこの例では、実際にこの空気清浄装置が1台当たり4名用ですから椅子が8つ置いてあります。椅子に皆さんが座られるとこの面積で足りるのですが、こちらの通路分ということで、約1.2m幅の通路を中に設けておいて、その上で1.8m^2ぐらいの面積を確保しており、これは計算値ですけれども、おそらく十分だと思います。

 ただ小さいのが1件ありまして、ここが1.5m^2/人です。これはお客様のほうで座ってたばこを吸うということではなくて、立って吸いなさいという方針で、中に椅子がありません。、喫煙室は休憩のためにゆっくりするのではなくて、吸ったら仕事をしてくださいという形だと思いますので、立って吸う分にはこのぐらいでも十分ではないかという気はします。

○名古屋座長 あともう1点、予測でも結構ですが、ガラリの風速が報告書骨子案などを見ていると0.7m/sを超えると騒音が発生するので、0.7m/sを超えないように留意しなさいという形になっているのですが、0.8m/sのときには、そういう苦情はあったのですか。

○香川委員 いや、私はこの現場を見ていますけれども、ピューとかいう音は感じてないです。

○名古屋座長 要するに、風速だけではなくて、形状とかにもよるのでしょうか。

○香川委員 多分笛吹効果ということだと思いますので、もし音がある場合はそこの笛吹の原因となっている部分、例えばガラリの構造をちょっと変えてあげれば、音そのものはなくせるか減らせるのではないかと思います。

○名古屋座長 ということは、比較的ガラリにおける吸い込みが0.7m/sということについて留意することではなくて、風速がある程度あったとしても、ガラリの構造等で対策を取ることで対処可能ということでよろしいですか。

○香川委員 だと思います。気になるようであればその構造を少し見直せば大丈夫ではないかと思います。

○名古屋座長 ありがとうございました。ほかに何かありますか。

○藤田委員 空気清浄装置は、座っている場合と立っている場合で必要な機器が違うと思うのですが、それぞれに対応する機種があるわけですか。

○香川委員 はい、あります。これは私どもの商品ですが、こちらは座って喫煙するタイプの装置です。こちらは立って使う装置です。もう1つこれは天井に埋め込むタイプの装置です。そうした形で、いろいろな使われ方によって何パターンかを御用意させていただいています。先ほどの一番小さいものですが、ちょっと見づらいですけれども、これも立って使うタイプと座って使うタイプがありまして、私どもで取り扱っているもので一番小さい10^3/minは、2名用の商品としてあります。

○廣田委員 空気清浄装置を使われているので、恐らく装置からの排気で、この室内の空気というのが撹拌されるという意味では、我々は普段空気清浄装置を置かないとガラリの位置と排気の位置関係をすごく気にするのですが、そういった点では逆にいうと、空気清浄装置を置くことによって、装置からの排気で室内の空気が撹拌されるので、それほど位置関係は神経質にならなくて、要は浮遊粉じんを除去する能力やCO濃度を気にして、換気量等に意識を置いたほうが、喫煙室内で清浄な空気環境が維持できるというような理解でよろしいのでしょうか。

○香川委員 そうですね。最初の説明にもありましたが、排気の位置は変えられます。ですからお客様のほうでこの場所しかないとか、このぐらいの換気量しか確保できないというようなことに対して、それではその条件でできる最適ではこのような装置があって、その代わり利用者は最大何名までにしてくださいとか、そういう形で話をさせていただいています。空気清浄装置で一番大事なポイントは、やはり空気清浄装置は浮遊粉じんを非常に高効率で取れるということですから、高効率タイプのものが一番よいのではないかと思います。ただ、煙を捕集するということは掃除機と同じ原理ですので、捕集能力が高効率であればあるほど早くごみが溜まりますので、そのための定期的なメンテナンスはどうしても必要だろうと思っています。

○名古屋座長 よろしいですか。次に、事務局、どうしましょうか。K値までいきますか、それとも休憩しますか、どちらにしましょうか。区切りがいいですので、ここでよろしいですね。

○濱本環境改善室長 それでは1540分から再開します。

○名古屋座長 少し長かったですが、一旦休憩を入れまして、1540分から再開ということで、よろしくお願いいたします。

(休憩)

○名古屋座長 再開したいと思います。進行ですが、資料2の各検討事項について、事務局から区切れるところで区切っていただいて説明をしながら検討していきたいと思います。

○事務局 資料2を御用意ください。今まで様々な参集者や参考人の方からいろいろな知見を紹介していただきました。そういう知見等も踏まえながら、前回の議論で整理しました検討事項に従いまして、各検討事項についてブレークダウンできればと思います。なお、前回の検討事項がそのまま並んでいるわけではなくて、事務局で報告書の骨子案を整理する段階でいろいろ項目を統合したりしていますので、そこのところは御了承いただければと思います。

1ページです。冒頭部分ですが、前回の設置要綱等でも設明したとおり、屋外喫煙所、喫煙室、たばこ煙の低減のための換気措置を講ずる際に技術的に留意することが望ましい事項を示していくことと、ここに記載している内容は、あくまでベストプラクティスの1例ということであって、事業場の実情等に応じながら、できるところについて積極的に取り組んでいただくという趣旨で記載していることを冒頭に示しております。

1.共通事項として(1)表示・掲示について示しております。喫煙可能区域、すなわち屋外喫煙所や喫煙室を設置した場合は、その区域の出入口において以下の項目について表示することが望ましいとしております。骨子案で示した事項は、喫煙可能区域である旨、同時に喫煙可能な定員、適切な使用方法を表示することが望ましいのではないかと思っております。ここについては、今の喫煙対策ガイドラインを参考資料2で付けておりますが、その内容や平成22年の健康局長通知等の内容を鑑みながら設定いたしました。

 また、喫煙可能区域の場所について、喫煙可能区域周辺だけではなく事業場内の適切な位置に掲示しまして、労働に従事する人や来訪者の方に周知することが望ましいのではないかと考えております。区切りがいいので、一旦、区切ります。

○名古屋座長 これについては、いかがですか。では、続けて説明をお願いします。

○事務局 2.屋外喫煙所の設置です。屋外喫煙所は大きく2つに分かれると考えております。1つ目は、プレハブやブース等を活用した俗に言う閉鎖された空間である閉鎖系のものと、壁等が一部ない開放された空間である開放系というものに大別され、それぞれについて若干、留意事項が異なると考えております。

(1)設置場所です。丸数字1事業場の出入口、往来区域、就業場所等からの距離ということで、ローマ数字1として開放系の場合について示しております。基本的には前回の議論とか欅田先生からも御紹介していただいた平成22年の健康局長通知なども踏まえまして、当然、たばこ煙が屋内に流入するということは受動喫煙につながりますので、それを避けるために出入口、窓、以下「事業場出入口等」と言いますが、可能な限り離すことが望ましいとしています。また、非常に人の往来が多い区域、例えば通路や非喫煙者も使う休憩場所からも可能な限り離すことが望ましいという一般論については記載できると思います。

 その下に案を2つ示しております。案1としては、具体的に何メートル離すかを記載したものです。距離については空欄にしております。参考資料8に受動喫煙の世界ではそこそこ有名な文献でホームページ等でも閲覧できるものですが、文献を一つ配布しています。こちらの文献の67ページに実際の実験のデータが示してあります。実際の実験の方法は6ページのFigure4.のように8方向に喫煙者を置きまして、真ん中に測定機器を置きます。測定対象は多環芳香族炭化水素(PPAH)と浮遊粉じんの測定機器を真ん中に置いた場合に、この場合ですと風向きはどちらに向いても均一に検出ができるということで、こういう方法を採用しているという実験です。

 実際の実測のデータが7ページのFigure6.です。黒点がPPAH、白い点が浮遊粉じんということでデータが示されております。グラフの一番右です。この文献の著者によりますと7m離れた所だとある程度、PPAH、浮遊粉じんともにゼロではないですが、十分希釈されているということです。4m程度ですと、刺激を感じる程度の濃度が残るという総論になっております。結論としては、無風状態でたばこ1本の場合に最低でも7m離すべきなのではないかということをこの論文著者は言っています。そのほか、資料は用意しておりませんが、山口県のガイドラインなどは、この文献の情報や実際の実行可能性などを鑑みて10mという値が設定されております。

 また、先ほどの欅田先生のプレゼンによりますと、風下の場合は17m離しても不十分なのではないかという情報がありました。そういう情報を踏まえながら、もし距離をある程度設定できるのであれば案1で記載できればと考えております。距離が記載できないのならば案2の方で、距離等については今後、更なる検討・検証が望まれるということで、この報告書では結論付けるということになると思います。

 また、閉鎖系の場合は、ある程度たばこ煙がコントロールできると考えられますので、その場合は排気口の場所や喫煙所の出入口からのたばこ煙の漏えいにも留意しながら事業場側の出入口にたばこ煙が流入しないような場所に設置することが望ましいということが言えるのではないかと思います。こちらは余り厳密に決めずに、適切な場所というのを各事業場で考えて設定していただければいいのではないかと考えております。

 また、丸数字2設置が推奨されない場所を例として挙げております。前回の議論で軒下については煙が伝ってたばこ煙が流入するということが意見として出ていましたので、一応、案として記載しておりますが、実際ほとんどの屋外喫煙所はこういう条件の所にあるのではないかということで、資料では開放系に限るとしております。この部分については、「推奨されない」という強い言い方まで書けるかどうかということは御議論いただければと思います。また、開放系の場合は、事業場出入口の付近は当然、推奨されないということになると思います。また、通気の悪い所については、たばこ煙が滞溜するのでそこも望ましくないと考えております。

(2)施設構造です。丸数字1は、外から内部が見える構造ということで、こちらは前回の議論等を踏まえながら、火災対策や労務管理の観点から外から見えるほうがいいのではないかと記載しております。また、開放系の場合の構造の留意点ですが、欅田先生のプレゼンや前回の廣田委員から設置事例への紹介がありました。まずは、たばこ煙が内部に滞溜しないというのが1点と、そのまま横に水平拡散すると遠くまで受動喫煙の影響が及んでしまうということで、水平拡散しないという観点から、今までの前回の議論等も踏まえると壁の下部と上部に隙間を作る、下から上に気流が抜けるようにする、屋根を二重にして上部に煙が逃げるような構造にする。あとは、先ほどの欅田先生のプレゼンにもありましたが、屋根に傾斜を付けて頂上部にファンを付けて煙が逃げる構造にするということが望ましいのではないかと考えられます。

 ただ、今述べた構造は効果を検証したデータはあまりありませんので、報告書で具体的な条件を書くには、今後、更なる検討・検証は望まれると思います。また、丸数字3の閉鎖系の場合の留意点ですが、こちらも当然、たばこ煙が内部に滞溜しないように屋外排気装置や窓の開放等で適切に換気する。おそらく今までの議論を踏まえると、窓の開放よりは屋外排気装置、屋根に傾斜を付けて上部に屋外排気装置を付ける方が良いと事務局でも考えております。また、排出したたばこ煙が事業場の出入口等から屋内に流入しないように配慮するということは当然、望ましいということが言えるかと思います。

(3)の措置の効果の確認法です。【P】となっておりますが、あくまで、事務局の案として1つの手法を示しております。案としては、屋外喫煙所で喫煙をした時に、直近の事業場の出入口等における浮遊粉じん濃度が増加しないというのが、1つ措置の効果の確認法になるのではないかと考えております。なお、当然、屋外ですのでバックグラウンド等の影響もあるということで、測定値が安定しないということが想定されます。少しでも測定値のブレを抑えるため、測定地点は出入口から屋内に1m入ったくらいの地点を目安としまして、当然扉がある場合は扉を開放してバックグラウンドを平準化させた数分後程度に測定を行うのがいいのではないかと考えております。ただ、こちらは測定データが今のところありませんので、可能でしたら第3回の検討会までに屋外喫煙所について測定を行いまして、データを提示して御議論いただこうと考えております。

(4)適切な使用方法です。こちらは、定められた定員を守るとか、当然、喫煙区域以外では喫煙しない。あとは、たばこの火がずっとついていると副流煙が出続けることになりますので、喫煙が終われば速やかにバケツの水等でたばこの火は消してくださいということを記載しています。また、当然、清掃中やメンテナンス中にたばこを吸っていると、清掃の従事者が、ばく露することになりますので、清掃中やメンテナンス中は喫煙はしないということが適切な使用方法としてあると考えております。長くなりましたが屋外喫煙所については、以上です。

○名古屋座長 ここについて何か御意見等ありますか。開放系の設置の位置の問題です。閉鎖系は対策がやりやすいので、多分そのままで大丈夫だと思います。開放系でどの程度事業場から離すかという距離を決めるのはなかなか難しいと思います。広い工場でしたらなるべく離れた方がいいのですが、そうすると喫煙所に行って戻ってくる時間が長くなり、就業時間の問題等が出てくると思いますが、いかがですか。

○岡田委員 現在あるデータでは、何メートル離すというのはできないのではないですか。

○名古屋座長 本来的な趣旨から言うと、原則、閉鎖系にして開放系はよほどのことがない限りという形になると私は思います。開放系をどうしようかと決めるよりは、まず、先に閉鎖系を推奨する、でも各事業場で検証した結果、難しいとなったときに開放系でどうしましょうかという流れにしたほうが良いと思います。ただ、費用負担があるので何とも言えませんが、風がないときとあるときでは全然違いますし、本数が1本なのか10本なのかでも違いますので、きちんと事業場からの距離を決めるのは難しいと思います。。

 例えば、休憩時間で20人が一度に開放系の屋外喫煙所で吸ったらどうなるかという話になってきますし、なかなか難しいと思います。できたら、開放系ではないほうが良いと思います。例えば開放系を設置するときに、事業場との位置関係に留意することは当然そのとおりだと思います。望ましい所は幾らでも出てくるのですが、では、受動喫煙を防止するために具体的にどのくらい離したらいいのかというのは、書けるかどうかということを検証実験するのもなかなか難しいです。

 昔、作業環境測定の屋外ガイドラインを作るときにグラウンドの真ん中で燻蒸式の殺虫剤をたいて全方位で測定したことがあります。やはり、午前と午後では全く風向きが違うので、現行の作業環境管理のような形の定点測定ができないので、結果的にはばく露測定という形でガイドラインを作り替えたことがあります。そういう経験からも、なかなか屋外は難しいという気がします。これは次回改めて議論という形になると思いますが、開放系について現在1案と2案がありますが、1案の記載はなかなか難しいのかなと思いますが、ほかの皆さんの意見を聞かないといけませんが、どうしましょうか。

○香川委員 やはり数値限定は非常に難しいです。特に自然が相手というのは難しいと思いますので、今はいくつかデータがあったにせよどこまで信用できるかというか事実に近いかというのは判断が難しいので、私としては数値限定というのは非常に難しいのではないかと思います。

○名古屋座長 そうすると、要するに現在の12案という形ではなくて開放系を作る場合には上に書かれているようなことを注意して、それに見合ったものを作りなさいという形にするのが良いということでしょうか。具体的に示せるものは何もないのですが、やはりこういうことはやめたほうがいいよ、こういうことが望ましいですよというところを一般論で示して、あとは、開放系の測定の部分と組み合わせて、できるだけここに示す主旨に沿って開放系の位置を自分たちで設定してくださいという形になると思っています。これは、また後で議論していきたいと思います。今のところはそれに書かれている案の12のうち、上の1案でうまくまとめていけたら理想的なのですが、今後もう一度、議論します。案2については、もし今後検証できるようでしたら、それを踏まえて検討しますが、今のところは案1の前までの記載で止めておくという形にして、その後、検証結果が出たときに、改めて文章を書き直すかという形でまとめたいと思いますが、よろしいですか。

 ほかはどうですか。設置が推奨されない場所、事業場の軒下における開放系は間違いなくそうだと思います。要するに、軒下というのは、雨を避けるために天井を作らなくてもいいですから結構作りやすいので、設置するときはきちんとした閉鎖系にして、通路や事業場の反対側に喫煙室からの排気を出すなど、そういう構造で認めてあげるのは1ついいと思います。ただ、開放系で軒下の窓際の辺のというのは、良くないことだと思いますので、やめたほうがいいのではないかと思います。そういう意味で開放系に限り軒下は推奨しないというのは、あったほうがいいと思います。

 先ほどの欅田先生のプレゼンでは、開放系の事例で、屋根の屋上にファンを付けるという事例がありました。意外とファンを付けるというのはものすごくいい方法だと思っています。ファンを付けると意外と事業場の近くに設置しても大丈夫だということが言われている部分があります。ただ、先ほどのプレゼンの時もお聞きしたとおり検証データがないということで、では、どのくらいの能力のファンを付けたらいいのか、要するに、閉鎖系のファンの付け方と開放系のファンの付け方は違う部分があって、開放系で風があったときに、外気の風に負けないだけのファンを付けないといけないことになると思います。なかなか難しいですが、例えば互い違いの戸にしておくと、風の影響を減らせるので、ファンの能力が減衰しません。

 これは、できたら検証実験をしていただけると一番有り難いです。そうすると、どのくらいのファンを付けたら良いのかということが記載でき、有用かと思います。繰り返しになりますが、開放系にして屋外に風があったときには、ある程度ファンの風量が必要です。天井部のファンに加えて、外乱気流を防ぐという観点から構造的な対策をすると、それほどファンの力を借りなくても喫煙所内の空気は上に抜けられて、意外と事務所の近くに設置しても大丈夫という形になると思います。少なくとも現時点では、屋根の頂上にファンを取り付けてうまく使うという方法は1つ報告書に盛り込んでもいいと思います。

 ファンの使い方も先ほど言いましたように、そのまま何もない開放系でファンを使う場合と、外乱気流を防止する構造になっている場合とでは、ファンの能力が違ってくるのではないかと思います。その辺は、すぐには実験ができないと思いますが、せっかく良い事例を紹介頂いたので、好事例として記載していただければ有り難いと思います。あとはどうですか。

 あと、少し気になるのは、閉鎖系のときに窓の開放等で適切に換気をするというのは、どうなのでしょうか。これは、個人的にはやめたほうがいいと思います。せっかく閉鎖系の屋外喫煙所を作るのだったら、本検討会の議論の趣旨を鑑みると、やっぱり窓の開放によって対応するのではなくて、適切な排気装置で対応してほしいので、この文章は個人としては外してほしいと思います。せっかく閉鎖系を作るのに、窓を開けることによって対応するというのは何か違うのではないか、趣旨と違ってくると思います。

○濱本環境改善室長 前回の議論の中でも、喫煙室の場合の話で窓を開けた場合に外気との気圧の変化で空気の出入りもありますし、あまり望ましくないのではないかという話がありました。

○名古屋座長 是非、外していただけると有り難いと私は思います。あと、(3)の措置の効果の確認法は測定地点がほしいです。おそらく、屋外との境界面で測定するよりは、屋内に1m入ったくらいで扉を全部開けたときの方が間違いなく良いと思います。しかし、本当に1mで良いのかというのは大変難しい部分もあります。これは、次回までに実証実験で出てくる可能性はあるでしょうか。

○事務局 実は、事務局において水面下で実地測定について調整はしておりますので、調整がうまくいけば実測データが取れます。

○名古屋座長 では、実測データが出た時点でもう一度検討するということにして、現時点ではこのままにしておきましょう。できたら、この項目はあったほうがいいですが、実測データが出なかったときは、また考えましょう。あと、皆さんはどうですか。あとは、ここに書いてあるとおりだと思います。ほかによろしいですか。また何かありましたら、戻っても大丈夫ですので先に進めます。3ページの3.の所をよろしくお願いします。

○事務局 資料23ページの3.喫煙室の設置です。まず、喫煙室の設置に当たって、前提を設定しております。喫煙室の定義ですが、参考資料2に付けておりますガイドラインにも書いてありますが、「出入口と給気口以外には非喫煙区域に対する開口面がほとんどない専ら喫煙のために利用されることを目的とする室」と定義付けたいと考えております。また、2ポツ目も参考資料2のガイドラインに記載されている内容ですが、原則としては、たばこの煙が室内に拡散する前に吸引してすぐに屋外に排出できるような屋外排気装置の設置を原則とすることを考えております。

 また、3ポツ目ですが、喫煙室の出入口における風速を確保し、喫煙室から非喫煙区域へのたばこ煙の漏れを防止するために喫煙室内のスムーズな気流の流れを確保することを最優先ということを前提にして、次の各論について述べています。ここの前提については、もし御意見があれば後ほどいただければと思います。

 まず、(1)設置場所です。1ポツについては、喫煙室はたばこ煙が漏れない設計になっていると言いつつ、どうしても漏れるおそれがあるということを考えると、現在の喫煙対策ガイドラインの中では就業する場所に近い所に設置するようにと記載されておりますが、受動喫煙の防止という観点を考えると、ある程度、就業する場所から適当な距離は保つ必要があるのではないかということで、そういう記載にしております。また事務室から直接喫煙室へ入れるような事例というのも今まで幾つか事務局でも見ていまして、特にそういうものはなるべく避けたほうがいいのではないかと考えております。

2ポツ目は、こちらも前回議論があったところですが、基本的にたばこの煙は熱を持っているので上に上がるという性質があるということを考えると、下の階に設置するよりは、なるべく上の階に設置したほうがいいのではないかと思います。もし屋上があり活用可能であれば屋上に設置することが望ましいのではないかと考えております。

3ポツ目は、参考資料2のガイドラインに書いてある内容です。中央管理方式の空調設備を採用しているものについては、やはり、吸気口にたばこ煙が吸い込まれて建物全体へ拡散するということへつながってしまいますので、吸気口がある区域は喫煙室を設置すべきではないと考えております。一旦ここで切ります。

○名古屋座長 何かございますか。

○岡田委員 現在事業場に設置されている喫煙室は、たばこの煙を一旦拡散させてから排気しようということが前提になっているものですから、どうしてもたばこ煙が漏れてしまいます。だから、本当は部屋の中に余り拡散させないように天井にフードのようなものを作ることが望ましいという書き方はまずいでしょうか。

○事務局 元々は先ほども説明したとおり、喫煙対策ガイドラインでは、そもそもたばこ煙が拡散する前に吸引して排気する設備が原則ですと言っていました。ガイドラインの改正が12年前になるのですが、時の経過とともにどんどん忘れられてしまったのか、なぜか現在はどちらかと言うとたばこ煙を拡散してから外に排気している構造の喫煙室がおそらく多いと思います。

 なので、事務局の案をこれから説明していきますが、事務局の案としては、やはり原点に立ち返るというか、基本的には出た煙はすぐに外に出すということを前提にしています。例えば喫煙する場所は喫煙室の全体で吸うということを認めるわけではなくて、喫煙室の部屋があったら窓際というか換気設備寄りを基本的に喫煙区域とし、出入り口側の方を喫煙禁止区域にするとか、そういう工夫をすれば、おそらく室内の粉じん濃度が上がるという不具合も少なくなると考えております。ただ、フードを付けるという話になると、現実味というか、実際の事業場の実態は廣田先生などに聞いたほうがいいかもしれませんが、なかなか厳しいのではないかと考えております。

○名古屋座長 多分、天井換気くらいでキャノビーのような形になるかどうかです。逆に天井ファンくらいで下にキャノビーフードと同じくらいのもの、それほどなくてもいいのですが、熱気流で上がったものがキャノビーで捕捉されるので、おそらくキャノピーフードの周辺にカーテンを垂らして、そして屋外排気で上に引くよという構造を考えられているのではないかと思います。可能であれば建屋の中にそれを設置すること自体は別に大丈夫ではないかと思います。

○岡田委員 資料7を見ますと今おっしゃった事例が載っています。

○名古屋座長 よくできていますよね。

○岡田委員 資料7の設置例を見ると素晴らしいではないですか。このデータを見ると、ほとんどたばこ煙が外へ漏れてこないですね。

○名古屋座長 多分、設置する場所の条件があると思います。要するに上に向かう気流を作って排気するときに、例えばダクトを曲げて排気する構造もあると思いますので、確かに事例としてはできるのですが、全てそれが望ましいかと言われるとなかなか難しいです。間違いなく発生源で吸引するのが一番いいし、まして今回の場合は、側方からの排気よりはキャノピー的な構造にして上に排気したほうが効率が良いですねということは間違いないです。

○岡田委員 非常に難しいところなのですね。分かりました。

○名古屋座長 多分、コンサルタントの人とか測定される人たちの創意工夫が対策に入ってくるのではないかという形です。そういうことが盛り込めるように少し文章を書いても大丈夫です。要するにたばこ煙の拡散する前に吸引しというところの中で、例えば、局排的な要素を加味して設置すると記載するとか。今のように、ただ単に出て来たものをファンを使って外に排気するということではなくて、もっと安衛法のキャノピーフードを活用した局所排気の考え方を取り入れてみる。そうすると、例えば喫煙室の出入り口の境界面の風速が0.2m/sに足りなくても、局所排気で速やかにたばこ煙を取ってくれるので、今まで議論があった、喫煙者に追従して出てくるたばこ煙も少なくなります。そういう形の効果も出てくると思います。

○岡田委員 フードを付ければ、それだけ風量も少なくて済みます。

○名古屋座長 現在は煙が拡散してから排気しているので、どうしても喫煙者に追従する煙の問題が起きてきますが、キャノピーフードみたいな局所排気装置を付けると、それはなくなりますねということはあると思います。繰り返しになったかもしれませんが、それは1つの方法ではないかと思っております。もし、現在の記載で今のような局所排気が読み切れなかったら、少し文章を加えてもらって、読み切れる形にしてもいいと思います。

○岡田委員 もしかして、そういうことを盛り込むと前提が崩れてしまうということになるという話ですと、現在の意見は取り下げなければいけないと思います。もし、そういう考え方も取り入れていいよとなれば、そのほうがもっと効率が良く、しかも臭いも壁や衣服に付かないわけですから、いいと思います。

○名古屋座長 別に書くこと自体は悪いことではなくて、それをどのように運用するかだけだと思いますので、効率よくたばこ煙の濃度を低減する提言の一つだと思います。要するに、一旦たばこ煙が拡散することを前提にファンで排気するという方法も1つありますし、前回の議論であったように、0.2m/sだと喫煙者に追従する煙が漏れるので、それを防ぐには0.4m/sの吹き込み気流が必要で、そのときに補助ファンを使うという形のやり方もあると思います。そうではなくて、今言ったような局所排気的な方法で、喫煙室の出入り口の気流は0.2m/sで維持しているが、煙自体を速やかに局所排気みたいなもので排気することになると環境濃度が薄くなります。そうすると喫煙室の出入り口の気流が0.2m/sであったとしても、出てくるときに追従して出てくるたばこ煙の濃度が少なくなります。要するに、様々な方法があり、その対策を阻害するものではないので、設置した設備をどのように運用していくかという部分の創意工夫は、設置する人たちが考えておられて、経済的なものと効率を考えていてやられているものを排除しないほうがいいのではないかと思います。事業場の実情によって対策も違うので、創意工夫の余地は残しつつ、何をしたらいいのかという指針をここに書いてあげることが大切ではないでしょうか。今議論したことが書いていないと、局所排気は使えないのかなと思われるとまずいので、それは書いてあげたほうがいいと私は思います。

○香川委員 こういう方法もありますよと、もしできるのであれば、こういうやり方だととてもいいですよみたいな言い方かと思います。

○名古屋座長 組合せですよね。

○岡田委員 そういうことを少し書いてあれば、こうすべきでなければいけないという誤解がなく、良いと思います。

○名古屋座長 何を使うかという組合せの妙ですよね。何も記載がないと、ここに書いてあることしか駄目なのかなと思いますが、組み合わせる分には全然問題ないと思いますので、書いてあげたほうがいいと私は思います。

○濱本環境改善室長 今回の目的は、最初に書いてあるとおり、ベストプラクティスを示して、その中で実情に合った手法を選択して取り組んでいただくという趣旨なので、報告書に記載がある対策でないと駄目だという趣旨で、今回示すということではありません。最も効果的に対策できる事例といいましょうか、そういうものを示しつつ、事業場で対応可能なものを選んでいただくということが目的です。そういう意味では、いろいろな場面を紹介していただくということがいいのかと思います。

○岡田委員 先ほど少し事務局に言ったのですが、高速道路の料金所が日本にはたくさんありますが、その中でたばこを吸っているという実態があるそうです。料金所は潜水艦の中みたいな構造になっていて、その中で仕事をして喫煙するので、交代した後の人に臭いと言われるのだそうです。厚労省の委託業務で、それの実地相談がありまして、そのときに「局所排気を付けたらどうですか、狭いんだから」と言ったら、「それは厚労省にオーソライズされていないので、社長に説明できない」と言われたのです。そういう経験からも、ここに1行でもそのようなことが書いてあればと思います。

○名古屋座長 せっかく参考資料7の報告書にいい事例がありますので、そこは取り入れたいというご意見です。それは次回報告書案を作成するときに少し考慮して入れていただけるという形で、選択肢の幅を広げてあげたほうがいいという観点から事務局で検討頂ければと思います。ありがとうございます。そうしましょうか。

○香川委員 少し引っ掛かるのですが、設置場所の2ポツです。たばこ煙は熱を持っている間は上昇する性質があるというのは当然そうですが、それでなるべく喫煙室を上の階に設置するというのは、どうなのかなと思います。私もデータを持っていませんが、たばこは火がついている所があってそこが熱源ですから、そこから出た煙は当然上へ行きます。では、上に行ったたばこの粒子はいつ熱がなくなるのかは誰にもわからないですので、煙が出た後に何メートルも上までどんどん昇っていくのかというのは少し疑問があります。なので、なるべく上の階に設置するというのは少し疑問ではあります。

○名古屋座長 事務局の意図を汲むと、私が思うには、熱で上がるのは上がるのだけれども、たばこ煙の粒子は細かいので、下に落ちて来ないということだと思うのです。

○香川委員 浮遊したままということですよね。

○名古屋座長 そのとおりです。例えば、PM2.5だと1秒間に0.19 mmしか落ちませんから、つまりほとんど落ちません。たばこの粒子は多分直径0.1μmくらいだとすると、PM2.5より落下速度はもっと遅いです。つまり、上昇して浮遊状態となったものがほとんど落ちてこないという形の書き方ではないかと思います。要するに上の階というのは、1階ではなくて34階に付けなさいという読み方をするには少し文章がいると思います。

○岡田委員 デパートなどでは、冬は暖房で暖い空気は上に上がっていくのだそうです。

○香川委員 はい、それは分かっております。

○岡田委員 夏は冷房によって上から下へと空気は移動すると思うので、これに少し似ていませんか。状況は夏と冬では違うかもしれませんね。

○名古屋座長 上の階というと誤解を受けるかもしれません。

○香川委員 今、名古屋先生が言われたように、たばこ煙は浮遊します。要は空気と同じような挙動になるものですから、空気の流れの中流や上流側ではなく、下流側へ付けるというのなら分かるのです。、単に上の階というのが引っ掛かります。

○名古屋座長 特に階が難しいですね。多分、1階ではなくて34階に付けたほうが良いと読む人がいるかもしれない。そういう意味ではないです。

○濱本環境改善室長 屋上は上がないですからいいですが、必ずしも1階よりも23階のほうがいいというわけではないです。

○岡田委員 今のお話は、喫煙室から漏れた煙が上へ上がっていくからということですよね。

○事務局 記載した意図としては、基本的にはたばこ煙は熱によって上に上がる性質があるという認識で、当然下の階に付ければ上に窓があるので、その窓を開ければそこから喫煙室から排気された煙が流入するということを懸念した記載となっています。今までの委託事業の指導例を見ると、屋外排気のダクトを上まで伸ばせなどという指導内容が多いことを考えると、ダクトを屋上まで伸ばすくらいだったら上の階に付けてしまえば、その上の階はないわけですから、そういう意味では合理的なのではないか。要は、最上階がいいというのが、多分、記載した趣旨てす。

 

○岡田委員 今のような趣旨でしたら、良い対策なのかもしれませんよ。

○名古屋座長 でも、今までの委員の方のご意見ですと、現在の文章から今の趣旨は読み取れないので、少し考えて書いてあげたほうがいいということだと思います。一番良いのは屋上ですということでしょう。

○濱本環境改善室長 そうですね。屋上で拡散したとしても、浮遊したまま下に落ちて来なければ、屋上が最も良いということだと思います。

○名古屋座長 屋外排気のダクトを有機則みたいに屋根上1mに上げるとかではなくて、それだったら、ダクトを伸ばさなくても良い位置に設置するという趣旨ですね。上の階とはいえ設置場所が低いと、例えば2階くらいだと1階の人に影響を及ぼ巣可能性があるということで、そうするとなるべく上の階の方がいいというのは良く分かります。多くはダクトの出入り口を下向きに持ってきますので、そうすると下にたばこ煙が吹き出しますので、そうすると2階ですと1階の方に出てくるので、それは避けましょうということですよね。少し文章を直していただければ有り難いと思います。

○香川委員 勘違いしていました。

○濱本環境改善室長 では、そこはもう少し工夫をいたします。

○名古屋座長 あとは時々言われるのが、扉を設置しないで、出入り口は開放にしたほうがいいよと言った時に、気流が流れていると目で見えるときはいいのですが、ないと本当に気流が喫煙室内に流れ込んでいて、煙が漏れていないかわからないので不安だという人がよくいるので、できたら扉を開放して使用するときは、できるだけ空気の流れが内に向いているということが、どこかで見える形のものが設置されているといいと思います。

○事務局 例えば、吹流しとかでしょうか。

○名古屋座長 そうですね。吹流しでなくても、短冊状にした紙を貼っておいてもいいのです。そうすると、空気の流れが見えて、やはり中に空気が入っていて大丈夫なんですよと言うと、喫煙室の扉は開放したほうがいいわけですね、扉を閉めて使用するよりは。そうすると、今の事務局の案にあるような、扉を開放して使用するということが進むのかな。何か少し書いて頂けると有り難い。確かに常時屋外排気装置を稼動させて扉を開放するのが望ましいと思いますが、何か確認できる方法を少し付けてあげると有り難いと思います。

○濱本環境改善室長 ありがとうございます。ちょうど今、施設構造に関連した事項にも御意見を頂き始めていますので、続けて施設構造の説明をいたします。

○事務局 時間が押していますので、少し急いで説明いたします。基本的に、このあとの事項は、あまり議論にならなそうな所は割愛しながら説明いたします。(2)施設構造です。丸数字1の壁の素材と丸数字2の備品類については、おそらくこういった内容でいいのではないかということで、説明は割愛いたします。丸数字3の扉・ガラリですが、先ほど説明したとおり、出入口における気流0.2m/sを確保してスムーズな気流の確保を最優先とするといった前提で記載をしています。扉については、前回の議論と、参集者のみ配布しています参考資料7にたくさん測定のデータが書いてありますが、そういったデータも踏まえると漏えい防止、メークアップエアーの効率的な確保の観点等を考えると、常時屋外排気装置を稼働させた上で扉を開放させたほうがいいのではないかと考えています。

 ただ、前回ずっと屋外排気装置を稼働させておくとエネルギー効率なども悪いといったいろいろな意見がありましたので、喫煙室内の煙が全て抜けてしまえば当然扉を開けておく必要や換気装置を回しておく必要はないですので、喫煙者がいなくなった後、一定時間屋外排気装置を稼働させて扉を閉めることは差し支えないという記載をしております。この際、人感センサーや時差式のスイッチ等を導入すると効果的なのではないかという記載にしております。

 次のページは、やむを得ず扉を閉めて使わなければいけない場合についても、一応記載をしております。この場合は、当然中に空気が入っていかないと効率的に排気できませんので、その場合は十分な給気を確保できるだけの給気口、ガラリを設置しなさいと記載しています。ガラリを設置する場所は、扉自体や扉の開放時に遮られる側壁等に設置することが望ましいのではないかと考えております。この後の「この場合」以下の部分については、先ほどの香川委員等からの発言もありまして、ガラリからの吹き込み風速が0.7m/sを超えると騒音の原因に直ちにつながるということではないといったような話でした。ここのところは、当然吹き込む風速が大きくなりますと、喫煙室内の空気が撹拌される原因の一つになると考えられまして、先ほど言ったとおりたばこ煙が出たときに直ぐに外に排気するといったような目的が達せられないことになりますので、当然吹き込み風速はあまり大きくなりすぎるのも問題かなとは考えていますので、その辺りの状況等も踏まえながら、この部分については再考したいと考えております。

 また、次のポツについては、扉は当然引き戸が望ましいということだと思います。あとは、エアカーテンを設置する際の留意点ということで、皆さんエアカーテンは非常に煙を防ぐのに効果的というイメージを与えるものかとは思います。前回の検討会で香川委員から発言があったとおり、エアカーテンは周りの空気を引き込むという性質があり、かえって逆効果になる場合があるといったような御意見を頂きました。そこについては注意喚起といいますか、香川委員から「設置する場合、問題なく設置するにはかなり大がかりな設計等が必要」という意見も頂いていますので、その辺りの話を記載しております。一旦ここで区切らせていただきたいと思います。

○名古屋座長 いかがでしょうか。

○小嶋委員 丸数字3の1ポツで、扉を開放することが望ましいとあるのですが、これについて若干不安があります。実は、2012年に空気調和・衛生工学会の論文集の中で見つけたのですが、この文献によると、喫煙エリアと非喫煙エリアを隔てる境界で扉をなくしたことによって、漏えいが起きた事実が観察されたと書かれています。もう少し具体的に言いますと、喫煙者が喫煙室の中に入室するときに、その瞬間に喫煙室内のたばこ煙が非喫煙エリアに漏れ出す現象が確認されたというデータが、文献の中に出ております。

 その翌年に、やはり同じ論文集の中で、今度はスライド式のドアを付ければ、そういった瞬間的な漏えいが防げたと書かれております。ですから、扉を開放することが望ましいと言い切っていいのか、少し不安に感じるところです。

○名古屋座長 小嶋委員にお聞きしますが、扉を設置するのはいいのですけれども、扉を設置したときに、できたら喫煙席のほうに引っ張るような扉にしてほしいと思うのです。要するに、喫煙室の外側に扉を引いて開ける、フイゴ効果で中のたばこ煙が出てきますよね。ですので、扉を設置する場合は、必ず引き戸にする形で漏えいは防げませんか。いかがでしょうか。

○小嶋委員 それについては、資料が手に入っていないので分かりません。今は、あくまでスライド式引き戸の場合です。

○名古屋座長 経験から考えて、多分扉を引いて開けると中から出てくると思いますが、喫煙室内に入るときに押して入る形にすると、中の煙は出ないのかなと思います。もし、扉をどうしても設置するのであれば、なるべく押し込む形、それから出るときには喫煙室の内側に引く形の扉の設置にしたほうが、出にくいのではないでしょうか。今までの設置事例は、どちらかというと喫煙室の外側に引く形なので、要するに喫煙室内が負圧だったものがフイゴ効果によって中のものが出てくるという問題があった。それを、引き戸にすればそれはないのですが、原則として入るときには押して入る、出るときには引いて入る戸の形にしてもらえると、フイゴ効果はなくなるのかなと思うのですが、いかがでしょうか。難しいですか。

○小嶋委員 スイング式については、私も資料を持っていないので何とも言えないですが。

○名古屋座長 感覚的な話ではいかがでしょうか。

○小嶋委員 ただ、前回もお話ししたとおり、フイゴ効果というのはあまり大きくないというのは、こちらの論文にも書かれています。やはりたばこ煙の漏えいの際に支配的なのは、人間の動きに追随していく動きであることが、ほかの研究者によっても確認されております。今私が手元に持っている資料からいえるのは、開放するよりはスライド式のドアのほうが漏れる危険は少ない。この事実は、一応文献の測定値として存在しますので、この報告書で扉を開放するのは望ましいと言い切るのはちょっと不安を感じるというのが、私の意見です。

○名古屋座長 扉の開放もそうですが、例えばのれんで開放部分を狭めるような形にするのは、1つの効果と考えてよろしいですか。

○小嶋委員 まあ、そのようなことでいいと思います。

○名古屋座長 のれんについては4番で、今は3番までの議論でしたね。

○藤田委員 今の話は、全くデータを持っていないので感覚で申し上げますが、どちらにしても人は出入りしますよね。扉が開放であっても閉鎖であっても、そのときの気流の動きは、同じではないのですか。

○小嶋委員 この文献によると、扉を開放にした場合は、退室するときは漏れなくて、逆に入室したときに漏れると書かれています。

○藤田委員 入室のときですか。

○小嶋委員 はい。入室した瞬間というのは、瞬間的にですが、人間が入ることで加圧されるので、喫煙室内が陽圧となり、その結果空気が室外に押し出され、逆流が瞬間的に生じて漏れるということが書かれています。

○藤田委員 ドアがある場合も当然開けて入るわけですけれども、そのときにはそういうことが起こらないわけではないと思うのですが。

○小嶋委員 ドアがない場合はそういうことが起きるのですが、ドアがある場合は当然入室直前までドアが閉まっているわけです。その状態で扉を開けた瞬間というのは、喫煙室内は若干負圧になっていますので、瞬間的に空気が喫煙室外から内部にワッと流れ込みます。それによって、非喫煙エリアの清浄空気が一瞬ですが入り込むので、それによって漏えいは防げるとしています。したがって、スライド式のドアがあったほうがよいというこの論文の結論になっております。そういうデータがあるので、それを見てしまうと、ここで扉を開放にするのが望ましいと言い切るのに若干不安を感じます。

○名古屋座長 要するに、扉を常時開放状態にするよりも、扉を閉めたときのほうが、喫煙室内が陰圧に少しなっているので、今小嶋委員が言われたような状況になるということですね。今は文献が手元にないので、よく分からないのですが、論文があるということですので、そういう効果があるのだとは思いますが。もし可能でしたら、今の文献を資料として頂いて、皆さんに見ていただいて、書き振りを考えましょうか。

○濱本環境改善室長 そうですね。

○香川委員 今のお話ですが、人が喫煙室内に入って、人間の体積分が喫煙室の中から出るよというような話ですが、換気している量が人の体積よりも大きければ、人が入ったところで出入口から非喫煙場所には理論上は漏れないですよね、人の体積分が抜けて、人が入れるわけですから。ですから、今のお話では、すごく換気量が小さい条件なのかなと思ったのですが。

○小嶋委員 自分で実験したデータではないのですが、境界面の流入風速が喫煙対策ガイドラインの記載よりは若干低い0.15/sを確保する状態で、普通の大きさの開口面から人が入った瞬間に、わずかながら漏えいが観察されたということです。

○香川委員 実際扉の面積に、人間の体の投影面積分を差し引いた分の面積から漏れるわけですから、実際はかなり少ない面積から漏れることになるため、あり得ない話ではないかなと思います。

○岡田委員 条件があるでしょうね。人間が、例えばこの出入口から喫煙室内に入ったときに、開口面が小さくなるから喫煙室内に吹き込む風速がグッと増えますよね。それでも駄目なのですか。

○小嶋委員 それで逆に漏れてしまう。

○岡田委員 それでも漏れるのですか。

○小嶋委員 漏れたと、論文にはそう書いてあります。

○名古屋座長 論文を見てからにしましょう。

○事務局 現時点では、事務局としては、ベストというのはのれんで開口部を狭めた上で、一定程度気流を確保し、扉を開放して喫煙室を使用するのが望ましいと考えています。というのは、おそらく喫煙室内が負圧になった状態で扉を開けると、おそらく喫煙室内の気流は乱れるはずですので、そういった気流の乱れなどをトータルで見ると、扉を常時開放した方がいいのではないかと考えています。たばこ煙が人の出入りで漏れないという観点だけですと、もしかしたら扉を閉めたほうがいいという話もあるかもしれませんが、そのように考えていますので、そこはまた文献を見て頂いてから議論ということでお願いできればと思います。

○名古屋座長 先、お願いします。

○事務局 時間がなくなってきましたので、駆け足でいきます。丸数字4は、のれんの設置です。当然、のれんは設置したほうがよいとしていますが、当然出入口を狭めすぎると喫煙室内への吹き込み風速が早くなって気流の乱れにつながるといったことで、注意してくださいと記載しております。丸数字5はエアコンについてですが、今は喫煙室内にエアコンを設置している例が多くあります。当然扉を閉めて暑くなったりするので多いと聞いてはいますが、エアコンは当然空気を出すのが仕事ですので、それによって喫煙室内の気流が乱れるということで、喫煙室内の設置はしないほうがよいという記載にしております。当然喫煙室の扉を開放すれば、外の空気は中に流入しますので、外から間接的に空調管理をすることは可能になりますので、先ほどまでの議論に少し戻りますが、そういった観点からも扉は開放したほうがよいのかなと考えております。

 また、丸数字6の空気清浄装置ですが、香川先生からもいろいろプレゼン等を頂きましたが、原則論としては参考資料2のガイドラインに書いてあるとおり、ガス状成分は除去できないという問題がありますので、まずは屋外排気なしで空気清浄機のみの対策というのは適当ではないということを、1ポツ目で記載しております。2ポツ目は、今までのプレゼン等の話につながるものですが、喫煙室の出入り口における風速は0.2 m/s確保しているけれども、浮遊粉じん濃度が基準値を満たさない場合に、そういった状態を改善させるために補助的に活用する方法は考えられるのではないかといった記載にしております。この場合も、当然、空気清浄機装置を設置する費用、メンテナンスによる費用等、あとは空気清浄装置から排気があり、それによって気流の乱れが生じますので、現時点ではそこに十分留意しながら検討が必要といった記載にしております。先ほどのプレゼン等も踏まえますと、空気清浄装置の排気をコントロールしたり、天井型の空気清浄装置を設置したりするといいのではないかという話がありましたので、そういった内容も盛り込ませていただければと考えております。一旦、ここで切らせていただきます。

○名古屋座長 エアコンのところで、設置しないほうがいいと書いてあるのですが、ハンバーガー屋などですとエアコンが多く設置されているのです。設置例を見ると、吹き出しの所をきちんと防御していて、ドア側に吹き出す空気をきちんと遮蔽していくと、結構良好です。ですから、エアコンを使わないとするのではなく、やはりなるべく外に空気を出さないようにするため遮蔽板を置いて空気の流れをコントロールしてあげれば、設置例がやはり多いですので、できたらそういう書き振りにしてほしいと思います。私たちが行って測定して見ていても、十分対応している現場はたくさんあります。ただ、何も対策をしないと、確かにエアコンの吹出気流は強いですから、喫煙室の扉を開けると0.2m/sの吹き込み気流が乱れるのですが、きちんと遮蔽板を置くとエアコンの風が反対にきますので、そうするときちんと気流をコントロールできますので、そういう書き振りにしてあげないと、今設置している所が若干困るのではないかと思います。

○香川委員 今の名古屋先生の話も分かるのですが、空気清浄装置は浮遊粉じん等を捕集するための道具ですから、その吹き出した空気を排気に向けるのは意味が分かるのですね。ただ、エアコンというのは、冷暖房のための冷たい又は温かい空気を吹き出すものですから、それを換気装置、排気のほうに向けてやるのは、わざわざつくったエネルギーを棄てているようなイメージがあります。

○名古屋座長 例えば、大きな50席ぐらいある所のハンバーガーやコーヒー屋には、クーラーが必要ですよね。

○香川委員 そうですね。

○名古屋座長 そうすると、例えばその階を全部喫煙席にしましょうといったときに、エアコンを使ってはいけないといったときには困るわけですよ。

○香川委員 そういう場合は、そうですね。

○名古屋座長 要するに、そういうところを考えてもらわなければ困るわけです。そのときは、やはりエアコンも必要だけれども、当然喫煙室の出入り口における風速0.2 m/sを乱さないようにしたり、冷暖房のエネルギーを逃がさないようにしたりする。当然、換気装置は付いているのですが、エアコンも付けてあげて、気流を乱さないような工夫をして、両方付ける形にしてあげないと、逆に温度が上がって暑くなるし、お客さんもたくさんいるしということになり、大変ではないかなと思います。

○香川委員 出入口側の気流に影響を与えないような使い方をしましょうと。

○名古屋座長 そういうことなのです。2階だけが全部喫煙席という大きい所がたくさんあるわけでで、そういう所は、やはり空調設備が必要なのですよ。そこでエアコンは設置してはいけないよということになると、これは大変なことになるので、やはりそこは気流を乱さない形で使うような運用をしてほしいと思うのです。

○事務局 今、名古屋先生からお話いただいたことは、多分本日最後の方で説明します換気措置のほうなのかなと思いました。お話を伺っていて。

○名古屋座長 分かります。

○事務局 今回の場合は、喫煙室で喫煙専用の部屋なので、在室しても5分くらいという話と、すみません、私は非喫煙者ですので喫煙室へ入ったことはないのですが、当然気流がありますので、空気の流れがあればある程度不快指数は気温よりは緩和されるのかなと思います。

○名古屋座長 それは、小さい所ですね。

○事務局 喫煙専用の部屋ですね。

○名古屋座長 ごめんなさい、私が誤解していました。

○事務局 ですので、飲食店等の喫煙席ではなく、喫煙室の使用実態や事情を考えると、先ほどご意見が出たとおり、バンバン強制換気をしている中で、エアコンを設置しても確かに無駄かと思うのですがいかがでしょうか。

○名古屋座長 分かりました。大丈夫です。私が誤解していました。結構です。

○事務局 事業場の事情を知っている先生方、いかがですか。

○名古屋座長 定員がそんなに大きくないですからね。

○濱本環境改善室長 今議論している部分は、専ら喫煙をする喫煙室を想定していまして、次に説明する換気措置の所が、名古屋先生が今おっしゃった飲食店などを想定しております。

○名古屋座長 結構です。すみませんでした。では、続きをよろしくお願いします。

○事務局 4ページの下からいきます。効果的な屋外排気として、まず屋外排気装置の種類について表で示しております。具体的な説明は割愛いたしますが、大体このような手段があり、このようなメリットとデメリットがあるのではないかと考えております。当然、メーカーのカタログ等に換気扇の排気風量なども記載されておりますが、これは羽のみで回したときの値で、当然その他フード等のアクセサリー類が付くので、排気風量が落ちるということを意外と分からずに設計をして、受動喫煙防止対策助成金を受けようという方々もいらっしゃるので、そこは排気風量がカタログ値より低下することを注意書きとして書かせていただいております。

 続いて、喫煙室の形と屋外排気装置の配置です。こちらは、具体的には参集者のみ配布の参考資料7106107ページに具体的な事例が示されております。同じ床面積であれば、正方形よりは長方形のほうがいいと。実際に、参考資料7107ページにシミュレーションをした空気の流れの図が出ていますが、長方形のほうがスムーズに空気が出ていっています。それから、下の図に示していますとおり、出入口と排気装置の関係としては、短辺の両端にそれぞれ設けるのがいいのではないかと書かせていただいております。

 また、前回名古屋先生から御発言がありましたが、排気装置等にハニカム構造の枠をかませると、喫煙室内に入る空気、出ていく空気は整流になるという話でした。そういった内容についても、今後盛り込んでいこうかなと考えております。

 また、屋外排気装置で排気をしたたばこ煙が、人の往来の多い空気や、建物の開口部に流入すると意味がないですので、当然喫煙室の設置場所はある程度考える必要があります。それから、先ほども話がありましたが、ダクトなどを延ばして建物の上部から排気することも効果的な対策の1つとしては考えられますが、圧力損失や費用等の問題がありますので、そこは実情と合わせて検討するようなことといったような記載にしております。

 次のポツですが、これも前回の廣田委員からの事例紹介などでも話がありましたが、十分な給気を確保するために、給気口を設定することはいいのですが、給気口と排気装置との位置関係によっては、気流がショートカットして、たばこ煙の滞溜する場所ができるなどの問題がありますので、何でもかんでも給気口を付ければいいよということではないということを注意書きとして書かせていただいております。

 ローマ数字3、その他として、ここはどちらかというと快適職場の観点の話になり、この検討会の趣旨に合うかどうかは分からないのですが、当然たばこ煙の臭いの苦情は少なからずあることを踏まえますと、排気の清浄化や事業場でできる範囲で何らかの対策を行うといいのではないかといったような記載をさせていただいております。一旦、ここで切ります。

○名古屋座長 何かありますか。先ほど私が発言しましたが6ページの面積のところは、香川委員に紹介頂いた設置例も見ると、事務所則の準用は少し広すぎるのではないかと思います。

○濱本環境改善室長 そうですね、喫煙室は勤務を行う場所ではないので。

○名古屋座長 先ほどまでのお話しですと、2^2ぐらいあればいいのかなという印象です。これは、数値を決めたほうがいいのかは分かりませんが、2^2あれば大丈夫なのでしょうか。2^2と決めてしまうと難しくなることはあるでしょうか。

○香川委員 今日説明させていただいたのは、実際こういう設置例があるということであって、こうでなければいけないということではないのですが、現在骨子案に記載されている4m^2というのは非常に広いと思います。今回紹介した事例から、広くても2.5m^2くらいかと思います。2.5m^2でも相当広いですよね。

○名古屋座長 事務所ですと仕事をしていてそこにずっと滞在しますが、喫煙室だとたばこを吸うだけで比較的そこにいる時間も短いですからね。1つの参考として約2m^2/人ぐらいと書いて、あとでまた検討しましょう。今のデータを見ていると、この数値をどこかに使うのですよね。

○事務局 はい。先ほどの香川先生からのプレゼンを拝見しますと、立って吸う場合は大体1.5 m^2/人ぐらいで十分かなと思いました。座って吸う場合は、1.8 m^2/人から2 m^2/人前後が適当なのかなと思いますので、それも踏まえて事務局でもう一度案を考えてみます。

○香川委員 そうですね。

○濱本環境改善室長 目安というか、そういった形で記載させて頂きたいと思います。

○名古屋座長 喫煙室の面積というのは普通、各々の事務所によって決まることが多いと思います。その場合は、設置可能な面積に対して計算してみて、何人と定員が出るわけです。ただ、現在の記載は、そこを自ずと面積を決めなくても、想定している定員があれば必要な面積が出てきますねということですよね。1つの目安として、書いていただければという形ですね。

○香川委員 あまり狭いのも困りますが、基本的に面積が狭ければ喫煙室の体積も減りますので、すなわち、同じ換気量でも換気回数が増えますので、換気効率は高くなるのではないかと思います。

○小嶋委員 事務所則の基準値は、二酸化炭素濃度基準をベースにして出したのですよね。ですから、たばこに準用するのはちょっと無理があるような気がします。

○濱本環境改善室長 二酸化炭素の場合、8時間そこで仕事をしてという前提ですから、考え方としては、喫煙室とはやはり違いそうですね。

○名古屋座長 今のところは、目安で考えてみてください。よろしくお願いします。あとは、よろしいでしょうか。大丈夫ですね。また何かありましたら、ここにいきましょう。では、次に進みたいと思います。

○事務局 既に、定員・面積まで議論が及んでしまったので、丸数字8のメンテナンス、9の定員・面積、10のその他については、説明割愛という形でよろしいでしょうか。

○名古屋座長 よろしいですよ。

○事務局 おそらく、書いてある内容は変な内容ではないと思います。そうしましたら、(3)の措置の確認方法にいきたいと思います。丸数字1の基準値については、基本的には分煙効果判定基準と喫煙対策ガイドライン、参考資料23に記載されている内容と同様の内容です。喫煙室の出入り口における気流は0.2/s以上。浮遊粉じんは、測定点全体の算術平均が0.15mg/m^3以下。一酸化炭素濃度については、算術平均等の記載はガイドライン等にはないのですが、こちらも建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管法)などの考え方を見ますと、やはり算術平均として10ppm以下が妥当かなと考えております。

 丸数字2の測定方法以下についても、基本的には喫煙対策ガイドラインの考え方を踏襲していますけれども、違う点については、I 測定頻度のiiの最後のほうですが、一酸化炭素濃度については、今までいろいろなデータを見てきましたが、基本的には単独で基準値を超えることは少ないといったような状況が多いというところで、浮遊粉じん濃度との相関が確認されて良好な状態が1年以上継続し、かつ、状況の変化がなければ測定省略が可能ではないかといったところを記載させていただいております。

 また、IIの測定地点(場所)ですが、気流については今までの考え方と同様ですが、扉は当然完全に開放して測定するといったところで、開口面の中央部の上、真ん中、下という3点で測定してくださいという話で、これも今までと同様の考え方となります。iiの浮遊粉じん濃度と一酸化炭素濃度ですが、あまり広い喫煙室というのは考えづらいですが、広い喫煙室の場合は3mから5mの等間隔で引いた縦横線の交点で設定した数とするなど、測定点に偏りがないようにしてくださいというのが1点です。それから、当然3m×5m以下の大きさの喫煙室も多いと思いますので、著しく狭い場合も報告書上では測定点を複数とるよう努めなさいと書いてありますが、名古屋先生から、やはり統計的なことなども考えると、5点以上取ったほうがいいのではないかといったような御意見は頂いております。測定点の高さについては、ガイドラインと同様です。また、測定条件ですが、先ほど言ったとおり喫煙室の出入口の扉を開放したうえで、喫煙室を使用する状態で各装置を稼働させて、喫煙者が最も多いと思われる時点で測定するように努めてください、といったことを記載しております。

 気流については、測定時に当然スモークテスターや線香で風向きを確認することが望ましいと思われますので、そのような記載をしております。また、浮遊粉じん濃度もガイドラインに記載はされているのですが、この部分は非常に質問が多くて、もう少し具体化できないかと事務局で考えていたところで、事務局で案を記載させていただいております。一測定点における測定時間の長さは、10分を測定点の数で除した数以上とすることが望ましいとしており、これは、粉じん則の考え方を準用しております。例にも記載していますが、測定点を5点とった場合は、1測定点当たりの測定時間は2分以上となります。また、当然ですが、各測定点における測定時間の長さは、同一としています。つまり、1つの測定点では2分測って、別の測定点では3分測るとか、そういった測定の仕方はしないといったことです。また、粉じん計はおそらく1台しかないと思いますので、各測定点を2分測ったら次の測定点に移動して2分測るといったことで、各測定点を時間的・空間的に順番に測定してください、といったことを記載しております。一旦、ここで切ります。

○名古屋座長 ここは、いかがでしょうか。

○岡田委員 測定点が5点以上で、1点が2分という説明でしたが、長いですね。

○事務局 長いでしょうか。

○岡田委員 現場では、1分でも結構長いですよ。

○事務局 ただ、現在の喫煙対策ガイドラインでも10分以上連続して測定しろということになっていますので、測定時間全体の長さとしては、現在のガイドラインより延びているという話ではないです。ただ、現在のガイドラインの書き方が、結局どうやって測定したらいいのか文面だけ見るとよく分からない書き方になってしまっているので、少しかみ砕いた記載にしています。

○名古屋座長 測定点を10点とれば、1点あたり1分になりますので。

○岡田委員 大体1分くらいが相場でしょう。

○名古屋座長 その点については、10点になると1分になりますから大丈夫です。

○岡田委員 ああ、そうですか。

○名古屋座長 そういうことです。ですから、10点以上になると、測定点1点あたりの測定時間は1分以下になるのですが、10点より低いときに関しては1分より長くなってしまいますが、総合的に考えると、そこは、粉じん則の測定をそのまま準用したほうが良いと思います。なお、先ほど事務局から説明があった浮遊粉じん濃度・一酸化炭素濃度の測定点が3m×5mの格子というのは、先ほど言いましたように、大きなハンバーガー屋さんとかそういう所を考えたときに、やはりある程度目安になる区切りがあったほうがいいねという形で決めた数値で、狭い喫煙室等は当然1点の所で5回連続的に測るという形になるかと思います。次、よろしくお願いします。

○事務局 IV測定機器になります。気流については、一般用風速計を用いることが望ましいとしています。当然、風速計のプローブというのは、指向性、感度の良い方向がありますので、測定時はその方向はきちんと注意しながら測ってくださいということを記載しております。iiの浮遊粉じん濃度は、詳しく説明させていただきたいと思います。まず、測定機器については、基本的には適切に較正された相対濃度計、つまりデジタル粉じん計を使用してくださいとしています。デジタル粉じん計はカウントパーミニッツ(cpm)、要は1分間に検知した粉じんの数で基本的には数値が出るということで、質量濃度を観察する場合はcpmを濃度に変換する係数が必要といったことになり、その係数(K値)について測定機器の種類ごとに表に示しております。なお、この網掛けになっている機器は、表の下に※書きで書いてあるとおり、この報告書の素案を作成した時点で、もう既に販売やサポートは終了している製品となります。なお、この値の設定根拠なのですが、配布しております参考資料6を御覧いただきたいと思います。こちらは、少し古い話になるのですが、平成234月に、今はもう公益社団法人になっておりますが、日本作業環境測定協会の精度管理センターにおいて、独自に実施した実験のデータで、こちらにいらっしゃる名古屋先生にもいろいろ深く関与していただいた検証結果になります。

 実験の方法を説明します。まず測定機器の配置については、図1に示しているとおり、2m四方の部屋を作り、その中で副流煙は灰皿の上でたばこに点火して発生させました。主流煙については、たばこ煙発生装置を使って発生させ、検証対象の粉じん計を中に並べて、同時にろ過捕集器でどれだけ粉じんが発生したのかを重量で測定し、その2つの値を見比べて、K値を出した実験になります。2ページ目は、写真で当時の実験の様子を示しております。3ページです。サンプリング方法は資料に示したとおりで、1.2、たばこの銘柄としては、平成22331日終了年度の国内の販売売上げを鑑みて、一番売れている3銘柄(国内産2銘柄、海外産1銘柄)のたばこを選んだことになっております。

4ページ目として、たばこ煙の種類としては、先ほど説明したとおり、まずたばこ煙発生装置で発生させた主流煙、たばこに火をつけてそのまま放置して出た副流煙。あとは、その両方を同時に発生させて作った混合煙の3種類について実施をいたしました。そして、2.の実験に使用した相対濃度計の種類ですが、先ほど資料2で見た表のうち、検証当時で既にK値が設定されているものもありますので、それを除くと、そこに示した6機種について、今回新たにK値について実験したことになっております。

5ページ目のK値の算出の方法については、先ほど説明したとおりです。ろ過捕集装置で同時に測定をして、その値を見比べてK値を算出いたしました。

 実験の結果ですが、生データ自体は7ページ〜9ページに示しておりますが、こちらの説明は割愛いたします。6ページにまとめた表がありますので、そちらを御覧いただきたいと思います。こちらが、先ほど説明した主流煙と副流煙と混合煙についてのK値を示しております。5ページの実験結果に書いておりますが、主流煙のK値は非常に小さいということになっており、オーダーとしては、丸数字2の副流煙と比較して、大体1桁ぐらい小さい値が出ています。考察として、やはり主流煙はフィルターを通るので粒子が小さいといったことで、測定機器の感度のよい粒径域の粒子が多くを占めるので、どうしても計数値が高めになるといったことで、それに反比例してK値は小さな値になりました。逆に副流煙は、フィルターを通らないので粒子が粗いというか、大きいので、感度のよい粒径域の粒子がどうしても少なくなる傾向にあり、それでK値が大きな値になるという傾向になりました。混合煙は、その中間程度で、煙の混合比率は当然不明なのですが、その間の値になっております。

 なお、6ページに示してあるとおり、当然たばこ煙発生装置で主流煙を発生させていますので、実際の喫煙では人の肺で加湿される影響で粒子が変化するのですが、そういった影響は考慮されていないことになっております。

 この丸数字13でだいぶ値が違いますので、どの値を採用するのかといったところで議論になるところなのですが、この平成23年当時の専門家達の意見としては、安全側を取るといった話ですと、当然副流煙のK値を採用するのが良いという話にはなるのですが、当然喫煙で副流煙だけ発生しているという状況は考えづらいということを考えると、やはり実態に近い丸数字3の混合煙のK値を採用するのが妥当ではないかといったような結論になりました。実際、今回配布した資料2K値についても、この当時の検証した結果のうち、丸数字3の混合煙のデータを採用させていただいております。一旦切ります。

○名古屋座長 網掛けの所のデータは、これは実際にチャンバーの中に人が入っていて、実際にたばこを吸ってもらって測定していました。当時は、喫煙者がすごい重労働で大変だったということで、平成23年の検討の時は、今説明があったような形でたばこ煙発生装置を借りてきて測定しました。当時の議論として、我々が生活している環境では副流煙と主流煙が混合しているという形なので、主流煙と副流煙の間を取る形で、委員会の結論として、このK値を設定しました。そうすると、以前の測定条件とは若干違うということになりますが、先ほどの事務局の説明ですと今は製造されていませんので、昔設定したK値のままでいいのかなと思っていますが、よろしいでしょうか。では、これでよろしくお願いします。

○事務局 時間も時間ですので、適切な使用方法などもおそらくあまり意見がないと思いますので割愛させて頂きます。ただ、1点だけ、窓の開放についてですが、先ほども議論がありましたが、前回たまには窓を開けて吸ったほうがいいというような御意見があったので記載させて頂いたのですが、やはりどういう状況で窓を開けられるのかという条件を示すのがなかなか難しいという委員の意見などもありましたので、原則としては窓を開放しないという記載をさせていただいております。

 それでは、最後に4.の換気措置にいきます。基本的には、この換気措置は一般の事業場で常態的にたばこを吸っていて、そこで換気をすることを想定しているわけではなく、平成22年の時の労働政策審議会の建議で想定しているような顧客が喫煙できるということをサービスとして含めているような業種で、換気措置をする場合を想定して記載することにしております。(1)喫煙可能区域の設定場所としては、当然屋外排気が容易な場所に設定してくださいといったところと、当然中央管理方式の吸気口がある所は禁止ですよという記載をさせていただいております。

(2)の施設構造については、基本的には喫煙室と似ている部分が多いと思いますので、そちらを準用する形になっております。ただ、喫煙室と違う所としては、当然喫煙可能区域と非喫煙区域の間に区切りとか仕切りとかがあると思いますので、ここではある程度仕切られていることを想定した記載をしております。その仕切り方としては、先ほどの喫煙室の議論からいきますと、上部を開けるのは非常にまずいということかと思います。つまり、煙は上に上るので、上を開けると上から漏れてしまうことになりますので、仕切りについては、上部は閉めて開けるのなら下といったうな記載については、第3回までに盛り込もうかなと考えております。

 また、丸数字1の扉・ガラリについては、基本的には喫煙室とほぼ同様の内容ですが、吹き込み風速0.7/sの所は喫煙室に合わせて修正を行いたいと思っております。また、丸数字2のエアコンについては、先ほど名古屋先生からもいろいろ御意見を頂きましたが、基本的に喫煙室ほど駄目といったような記載にはしておらず、使う場合は吹き出し方向を適切な方向にすることや遮蔽板の活用についての記載は盛り込もうと考えております。また、空気清浄装置についても、当然換気措置はある程度たばこ煙の従業員へのばく露を想定しているような措置になりますので、空気清浄装置でたばこ煙へのばく露を少しでも低減するといったことはある程度有効なのではないかという記載を2ポツ目にさせていただいております。

 最後の(3)の措置の確認方法ですが、こちらは基本的に参考資料45に基本的な考え方等は示しておりまして、前回の平成22年の労働政策審議会の建議等を踏まえるのが適切ではないかと考えております。一酸化炭素濃度は、お配りしている資料の記載では算術平均の記載が抜けておりますが、こちらも算術平均が10ppm以下ということで考えております。また、必要換気量の算出根拠については、参考資料5等に示しており、こちらの資料2にも示しておりますが、説明は割愛させていただきたいと思います。また、測定方法についても、浮遊粉じん濃度と一酸化炭素濃度については、喫煙室の考え方を準用できるのではないかと考えております。駆け足になりましたが、説明は以上です。

○名古屋座長 これについて、何かありますか。よろしいですか。

○小嶋委員 2ページの丸数字3、空気清浄装置なのですが、空気清浄装置の利点みたいなものを少し書き込んではいかがでしょうか。先ほどの香川委員の発表にもあったのですが、空気清浄装置を設置することによって、換気装置の負担を大幅に節減でき、エネルギー節約上も非常に有効であるというデータが出ておりますので、そういったことを少し書いてもいいような気がしたのですが、いかがでしょうか。

○事務局 御意見を踏まえて、盛り込めるか検討したいと思います。

○名古屋座長 よろしいでしょうか。あと、お気づきの点がありましたら、事務局等に伝えるという形で、また論文等が共有されたときにそれを見ながら再度考えるということで、あとは事務局が調整中の屋外喫煙所の実験結果が出たときにそれをまとめながら、最終的に盛り込んでいってまとめたいと思いますがよろしいでしょうか。時間が過ぎて申し訳ありませんでしたが、最後に質問等ありますか。よろしいですか。本日はいい事例を紹介していただきましたし、それを今度は報告書に盛り込んでいきたいと思いますので、次回以降実験結果が出ましたらそれを盛り込む形で、最終的なまとめにしたいと思います。あとは、事務局にお任せいたします。

○大淵環境改善室室長補佐 次回の日程の御連絡をさせていただきます。次回ですが、210日の14時から第3回の検討会を予定しておりまして、報告書を固めていく作業をしていただく予定ですので、よろしくお願いいたします。それから、議事録の関係ですが、第1回目と同じように議事録の案ができましたら、先生方にお送りして、内容を御確認いただき、そのあとで厚生労働省ホームページに掲載をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

○名古屋座長 ほかによろしいですか。それでは、本日の会議はこれで閉会といたします。長時間にわたる議論をありがとうございました。

 


(了)

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