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2014年10月27日 第10回「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」 議事録

○日時

平成26年10月27日(月)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省 専用第23会議室(6階)


○出席者

井出教授 沖倉教授 野沢論説委員
萩原部長 平野教授 橋本厚生労働大臣政務官
藤井障害保健福祉部長 川又企画課長 田中障害福祉課長
冨澤精神・障害保健課長 竹林障害児・発達障害者支援室長 菊池室長補佐
小泉課長補佐 菅自立支援給付専門官 曽根障害福祉専門官
伊藤障害福祉専門官

○議題

(1)共同生活援助、自立訓練、地域相談支援の報酬について
(2)その他

○議事

○田中障害福祉課長 定刻でございますので、ただ今から「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」の第 10 回会合を開催いたします。御出席いただきましたアドバイザーの皆様方におかれましては、御多用のところをお集まりいただき誠にありがとうございます。本日のアドバイザーの方の出席状況ですが全員出席です。なお、野沢委員におかれましては、 11 45 分頃退席の予定と伺っております。撮影はここまでとさせていただきます。

 本日の資料の確認ですが、資料 1 「共同生活援助、自立訓練、地域相談支援に係る報酬について ( 論点等 ) 」、資料 2 として「共同生活援助、自立訓練、地域相談支援に係る報酬について ( 基礎データ等 ) 」です。過不足などありましたら事務局にお申し付けください。

 それでは議事に入らせていただきます。資料 1 、資料 2 につきまして事務局から説明をお願いします。

○菊池室長補佐 資料 1 に基づき共同生活援助、自立訓練、地域相談支援という 3 つのサービスについて報酬に係る論点を説明させていただきます。

 まず共同生活援助 ( グループホーム ) からですが、資料の 2 ページから御覧いただきたいと思います。まず共同生活援助の報酬に係る論点ですけれども、今年度から従来のケアホーム、グループホームを一元化し、居宅介護のサービスなどを外部の事業所に委託してサービス提供を行います外部サービス利用型及び本体施設と一体的に事業運営をしていく定員 1 名のサテライト型住居、こういったものを創設するとともに、夜間支援等体制加算など一部の加算、について充実を図ったところです。

 今後とも、障害者が地域で安心して生活できるよう、特に重度の障害者への対応についてグループホームの更なる充実を進めていく必要があるという背景を踏まえ、論点を 5 点ほど整理しております。資料の 3 ページ、まず論点の 1 つ目、基本報酬の見直しです。現行のグループホームの基本報酬ですが、障害支援区分及び世話人の配置状況に応じてそれぞれ単位数を設定させていただいております。

 過去の改定経緯を少し振り返りますと、平成 21 年度の改定では少人数の支援を評価するという観点から、世話人の配置に応じた評価となるように見直すこととともに単位数を引き上げております。また、平成 24 年度の改定では、物価の動向を勘案した見直しを行っております。

 今後、このような地域移行を進めていく中で、グループホームというのは非常に重要な居住の場と考えております。また高齢化、重度化や「親亡き後」を見据えたニーズの高まりを踏まえると、更に重度障害者への支援を手厚くしていく必要があるのではないかと考えております。これらを踏まえ、重度の障害者に対する支援を強化するために、支援区分の高い利用者に係る報酬に重点化を図るといった見直しについて、どのようにお考えいただけるかということです。

4 ページは、現行の単位数です。介護サービス包括型、いわゆる生活支援員が配置されているものにつきましては、世話人の配置及び障害支援区分に応じて報酬を設定しております。外部サービス利用型につきましては、世話人の配置に基づいて区分が設定されておりますが、障害支援区分の設定については 1 本になっております。また、受託居託介護サービス費についてはそれぞれの出来高に応じて算定されるという仕組みになっております。

5 ページは、グループホームの利用者の状況です。これを見ていただきますと介護サービス包括型、外部サービス利用型について障害の特性の違いがあります。障害種別で見ていただきますと介護サービス包括型、いわゆる従来のケアホームが中心になっているわけですが、こちらは知的障害の方が 75 %弱、一方で外部サービス利用型、従来のグループホームから移行したものが多いわけですが、こちらは精神障害の方々が 6 割ということになっております。

 一方、障害支援区分別に見ていただきますと、介護サービス包括型では区分 3 以上が過半数、区分 4 以上で見ると約 3 割ということになっています。一方で外部サービス利用型は区分なし、区分 1 で約 9 割弱を占めるということになっています。 6 ページは、基本報酬に関する要望事項が掲載されておりますので、後ほど御覧になっていただければよろしいかと思います。

 次の論点2、夜間支援等体制加算の見直しです。こちらは平成 26 年度の改定により、それまで夜勤と宿直で同水準になっていた単位数をそれぞれの勤務の態様や賃金の取扱いなどに応じて夜勤に係る単位を引き上げるとともに、宿直に係る単位の適正化を図ったところです。また、これらの単位数は、 1 人の夜間支援従事者が支援する利用者のニーズに応じて区分をしているのですが、その最も少ない利用者の人数区分が「 4 人以下」となっておりますので、 1 人の従事者が 3 人以下の利用者を支援した場合、算定される報酬額が低くなるという実態があります。

 これらを踏まえ、重度障害者の場合、 1 人の夜間支援従事者が少人数の利用者に対して支援を行う必要がある、こういった指摘も踏まえ、 3 人以下の区分を設定することについてどのように考えられるかということです。

 資料の 9 ページを御覧ください。参考として「夜間支援等体制加算の見直しのイメージ」と書いてあるところの上の枠です。少人数区分の単位数の創設と書いてあるところで、左が現行で、 4 人以下から 21 30 人まで、人数に応じて単位数を設定しています。その結果として右側、家の絵が描いてある下のところを見ていただきますと、利用者 15 人の場合、 1 日当たりの合計単位数は 1,350 単位、 9 人の場合は 1,341 単位、 4 人の場合は 1,340 単位となります。利用者の数に関わらず、ほぼ同じような加算が算定される仕組みになっているのですが、最小単位数は 4 人以下となっておりますので、利用者が 3 人であったり 2 人であったりといった場合には、 1,300 数十単位から下回る単位数に収入として計上される仕組みになっております。

 また 7 ページにお戻りいただきまして、矢印の下、 2 つ目の○を御覧ください。現行では、個々の生活住居ごとに、同じ月に、夜勤の配置に係る夜間支援等体制等加算 ( ) 、それから宿直に係る夜間支援等体制加算 ( ) のいずれかを算定することとなっております。これは本年度限りで認めている経過措置でして、同じ月に、夜勤を配置している日数を超えない範囲内で宿直を配置している日があったとしても、夜勤の配置加算である加算 ( ) を算定可能としている、こういったものを今年度限りにして、夜間における職員配置の実態をより適切に評価できるよう、同じ月の中でも日単位で加算 ( ) 若しくは ( ) を算定できるよう、見直しをすることについてどのように考えるかということです。

 これも先ほどの参考のところですが、 9 ページ、今度は下の枠を御覧になっていただきますと、左側が今の取扱いになっています。これはあくまでも例示ですが、 1 か月が 31 日あった場合、夜勤が 20 日、宿直が 11 日といった場合には夜勤の方が宿直よりも日数が多いということで、全 31 日について夜勤の加算を算定することができるといった仕組みになっています。

 これを今度見直しして、右側の見直し例のとおり、同じく夜勤が 20 日、宿直が 11 日ということであれば夜勤に係る加算を 20 日分、宿直に係る加算を 11 日分算定としてみてはどうかということです。次の 10 ページは、それに関する要望事項ですので、これも御覧になっていただければよろしいかと思います。

11 ページ、論点3、重度障害者支援加算の見直しについてということです。重度障害者支援加算については、重度障害者等包括支援の対象になる利用者が 2 名以上、かつ生活支援員を加配している事業所について、その事業所の利用者全員に所定の単位数を算定する、いわゆる体制加算というものを取っております。これは、重度障害者が入居しているグループホームが、支援員を加配して、重度障害者を含め事業所全ての利用者に対して、通常より手厚い支援を行う体制を評価するといった形になっております。

 しかしながら、障害者の高齢化や重度化、「親亡き後」を見据えたニーズの高まりを踏まえると、重度障害者への支援をより手厚くしていく必要があるのではないか。そういったことを踏まえ、一部の従業者に対してなのですが、強度行動障害支援者養成研修などの受講をまず課す、こういったことにより資質の向上を図っていただく、さらに、事業所全ての利用者を評価する体制加算から重度障害者に対する支援を評価する加算へと単位数を含めて見直しを行うことについて、どのように考えられるか。また、その際、今、重度障害者等包括支援の対象者 2 名以上という要件について、 1 名の場合、こういった事業所の取扱いをどのように考えるかということです。

12 ページに参考として重度障害者支援加算の概要をお載せしております。例を 1 つ入れさせていただいております。 1 つの事業所で 3 つのホームを運営されているケースで考えています。 A という共同生活住居の場合には通常の障害者が 4 名、加算対象の重度障害者が 1 名、計 5 名、 B ホームも同様と。 C ホームについては重度障害者の方が 0 、通常の障害者が 5 名、トータルとすると通常の障害者の方が 13 名、加算対象の重度障害者が 2 名、計 15 名ということになり、加算の対象になった場合には現行 45 単位というものが 15 人に付く。一日当たり 675 単位算定されるというような仕組みになっております。

 実績件数は現在 210 事業所、利用者数は 7 3,044 人中 3,206 名となります。ただ、例にありますように 3,206 名というのは全てが重度障害者等包括支援の対象となる方ではなく、一般の方々も含まれた数ということになっています。

 続きまして 14 ページ、論点4です。こちらは日中支援加算 ( ) を見直しについてです。日中支援加算は、日中、グループホームの外で過ごすことができない方々に対して、グループホーム内で支援を行った場合に評価をすることが前提となっています。平成 26 年度から日中支援加算 ( ) を創設し、 65 歳以上の高齢の方又は区分 4 以上の重度の障害者の方で日中をグループホームの外で過ごすことが困難な方に対して、あらかじめサービス等利用計画、共同生活援助計画 ( 個別支援計画 ) 、こういったものに位置づけられた場合には、生活支援員や世話人を加配して日中に支援を行った場合の評価をすることといたしました。

 日中支援加算 ( ) については、心身の状況などで予定していた日中活動サービスや就労などができない日に世話人を加配した場合、 3 日目より評価を行っております。この日中の活動という部分なのですが、これは障害福祉サービスである生活介護、それから自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、あと就労や地域活動支援センターの利用が対象となっています。つまり、それ以外の日中活動で予定された日にお休みをされて 3 日目であったとしても、加算の対象にはなっていないということであります。ただ、その他の活動であっても、やはり同じように心身の状況により利用できず、日中、グループホームで過ごして支援を受けるといったケースもあると聞いております。障害者の高齢化・重度化を踏まえると、対象となる日中活動についての拡充を図ることについてどのように考えられるかということです。

 参考までですが、 15 ページに日中支援加算 ( ) の概要とともに、実際にどのようなところで過ごされているかということを日本グループホーム学会調査研究会で調査をしていただいております。これを見ていただきますと、グラフの順なのですが、一般就労から地域活動支援センターまでがほとんどを占めます。 4 分の 3 以上を占めているのですが、その次に出てくるのは医療施設のデイケアであったり、決まって通う先がない、共同作業所、それから介護保険の通所系サービスといったものが、現状、それほど数は多くないものの利用されているという実態があります。現在、対象になる利用者数は 1,557 人というのが 4 月のデータです。続いて、 16 ページは要望事項ですので御覧になっていただければよろしいかと思います。

17 ページ、論点5、個人単位で居宅介護等を利用する場合の特例の経過措置ということです。グループホームにおける利用者への介護サービスというのは、生活支援員による介護若しくは外部サービス利用型では委託している居宅介護事業所によりサービスを提供されており、これら以外の者による介護を受けさせてはならないという原則を持っております。しかし、重度の障害者については特例として、生活支援員による介護に加えて上乗せで介護サービスの提供ができるように、経過措置として、個々の利用者ごとに個人単位で居宅介護の利用を認めております。

 ここの経過措置というのは平成 27 3 31 日までとされておりますが、この経過期間の延長についてどのようにお考えいただけるかということです。実績件数ですが、区分 4 以上の方がこの個人単位の居宅介護の利用の対象になっていくわけですが、実際に利用されている方は 1,533 人となっております。

 次の 18 ページに、その経過措置の概要が出ております、これは御覧いただければよろしいかと思います。基本的には区分 4 以上、かつ、重度訪問介護、同行援護、行動援護の対象となる方、若しくは区分 4 以上であって、個別支援計画に居宅介護の利用が位置づけられていたり、市町村が必要と認めることといったものが要件となっております。 19 ページにつきましては、それに対する要望事項ですので御覧いただければと思います。ここまでがグループホームに関する論点 5 点です。

 続いて自立訓練、 21 ページからになります。こちらも 22 ページから論点を提示させていただいています。まず自立訓練ですけれども、障害者が地域において自立した生活を送ることができるよう通所したり、若しくは居宅を訪問して理学療法・作業療法といった必要なリハビリテーションの実施、入浴や食事など自立した日常生活を営むための必要な訓練を提供するというのが自立訓練の内容となっています。

 ただ、引きこもりなどの場合によっては通所による訓練が困難なことがある、また、宿泊型自立訓練事業所における夜間や深夜の職員配置の必要性についても指摘をされているところです。それらを踏まえ、こちらについては論点を 3 点ほど整理させていただいています。

 まず 23 ページ、論点1、訪問のみの自立訓練の利用です。現行では、生活訓練又は機能訓練を利用する場合、原則、利用者が自立訓練事業所に通所して訓練を受ける、また、通所訓練の利用者については、通所の訓練に併せて、事業所の支援員が利用者の居宅を訪問して訓練を行うことも可能となっている一方で、引きこもりなどの場合、若しくは精神科病院に長期間入院している患者が退院した直後、そういった特性を踏まえると通所による訓練が困難なケースもあります。このため通所の利用を前提とせず、訪問による訓練のみを利用できることについて、どのように考えたらいいかということです。

 参考1としては、「障害者の地域生活の推進に関する議論の整理」、平成 25 年に整理をしていただいたものですが、こちらでも訪問による生活訓練を柔軟に行えるようにすることが求められるという記載もあります。

 また、現行の取扱いを参考2に入れさせていただいています。こちらも訪問による自立訓練は、基本的には通所による自立訓練を利用している者に限定されるものではなくて、将来的に通所による自立訓練を利用することを前提として、お互いの目標を立てて、その支援方針についてやっている場合には、訪問による自立訓練を先行して利用することも差し支えないといった記載がされており、今、こういった運用を行っているところです。

 参考3、 24 ページ目ですが、訪問による生活訓練にはどういったものが、効果があるのかということで、今年度の障害者総合福祉推進事業で調査をしていただいております。まだ最終集計ではございませんので、暫定集計ということです。プロフィールなどは中で見ていただければよろしいかと思いますが、一番下の右側の「利用により改善された課題」です。訪問によってどのような点が改善されたかということをお尋ねした件ですが、生活能力の低下 ( 食生活・身の回り・金銭管理・生活リズム ) 、こういったものが改善されたものとして挙げられています。また引きこもりや孤立といったものも改善されています。あとはコミュニケーション上の問題 ( 家族・近隣 ) 、そういった訪問でなければできない点が改善されたという評価がなされているということを参考までにお示ししています。

25 ページ目、論点2です。宿泊型自立訓練事業所における夜間支援体制についてです。現行はどのようになっているかといいますと、夜間・深夜の時間帯に防災体制を確保している場合、また常時の連絡体制を確保している場合については報酬上の評価をしております。しかし、夜間・深夜における職員の配置というものについては、特に基準上も求めておりませんし、報酬上の評価もない。仮に報酬上の評価を検討する場合、どのような利用者について夜間・深夜に職員配置が必要と考えられるかということを論点として挙げさせていただいています。参考までに、こちらも「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策の今後の方向性」ということで、今年の 7 月に示されたものですけれども、夜間職員の配置といった夜間の対応の評価について検討するといったことが記載されているところです。

 あとは参考でございます。 26 ページは、現行の夜間防災・緊急時支援体制加算の概要です。 ( ) ( ) の両方算定できますので、全部で 244 事業所なのですが、事業所としては ( ) の方が 180 ( ) の方が 213 、足し合って合計になるものではありません。

 次の 27 ページ目は、参考までにグループホームの夜間支援等体制加算の概要です。先ほど、冒頭に御説明させていただいたとおり夜勤の評価をしているもの、宿直の評価をしているもの、あとは夜間の連絡体制、防災体制を確保している場合といった 3 つに分かれております。それぞれ別々に算定されるものとなっています。

28 ページ、参考までに利用者の属性を御覧いただきたいと思います。宿泊型自立訓練とグループホームの利用者の状況の違いです。まず支援区分で見ると、宿泊型自立訓練はトータルで見ると区分なしが 67.4 %、一方でグループホームは区分なしが 22.3 %ということになっています。障害種別で見ても、宿泊型自立訓練の利用者の 66 %は精神障害の方々、一方でグループホームにつきましては、 68 %は知的障害の方といった属性の違いがあります。

29 ページ、論点3、日中支援加算の見直しについてです。こちらは先ほどグループホームで説明させていただきました日中支援加算の見直しと内容としては同様です。先ほども申しました、日中支援の対象になる生活介護・自立訓練・就労移行等と規定されているところですが、それ以外に対象を拡充する必要はありやなしやということを御検討いただければと思っています。 30 ページは要望事項です。

31 ページは地域相談支援に関しての事項です。 32 ページ目に具体的な論点を提示させていただいております。まず背景ですが、いわゆる「改正障害者自立支援法」の施行に伴い、平成 24 年度に個別給付として地域移行支援、地域定着支援というものが創設されました。特に地域移行支援についてなのですが、早期の地域移行に向けた支援が図られるよう柔軟な活用を検討すべき、若しくは地域生活を体験する機会を確保するように取り組むべきという指摘を今いただいているところです。

 そういった点を踏まえ論点を 2 点ほど挙げております。具体的には 33 ページ、論点1になります。まず、論点1は、地域移行支援の初期段階における業務の評価についてです。御存じのとおり地域移行支援は病院に入院している方、施設に入所している方を対象にして、退院・退所して地域移行できるよう住居の確保をしたり、あとは福祉サービスの体験利用であったり体験宿泊といったものの支援を行っていく。このため、地域移行支援事業所の従事者が病院・施設を訪問して、直接利用者と対面しながら支援を行うことが基本となります。ただ、サービスの利用に係る初期段階において、事業所が病院などを訪問して利用者の生活状況の把握を行うなど、こういったアセスメントへの時間や労力を非常に要するのではないか。このため、こういった部分について必要な業務負担として、報酬上、一定の評価を行うことについてどのようにお考えいただけるのでしょうかということです。

 こちらも平成 26 7 月の「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策の今後の方向性」の中で示されているところですが、早期に地域移行に向けた支援が図られるよう、障害者総合支援法に基づく地域移行支援の柔軟な活動について検討する、このような記載がされているところです。 34 ページは、この地域移行支援のイメージですので、適宜御覧いただければと思います。

35 ページ、論点2、障害福祉サービスの体験利用及び体験宿泊です。病院に入院している方・施設に入所している方々に対して、入院中に退院・退所後の地域における生活・サービスを体験するために、日中活動系の障害福祉サービスの体験利用、施設や病院など外で行う体験宿泊の支援を行っています。これは「体験」ということになっていますので、利用は 1 回の支給決定、通常 6 月を基本単位としておりますけれども、その間に 15 日と、期間としては体験利用の支援の提供開始日から 90 日以内、こういった 2 つの限度が設けられているところです。

 これに対して利用者の病状、意向、状態に応じて体験したいサービスの内容や頻度、こういったものが異なってくることを考えると現行の利用日数、期間の制限についてどう考えるべきかということです。参考まで、グループホームの体験利用は、現行で年 50 日可能となっています。こちらも平成 26 7 月の報告書によりますと、グループホームなどで地域生活を体験する機会を確保するように取り組むということで、早い時期からの体験利用が必要なのではないかという御指摘をいただいているところです。

36 ページはその概要となります。これは 4 月のデータですけれども、実績的には 458 人の方が地域移行支援を受けているのですが、体験利用としては 35 名、体験宿泊としては 58 名の方が利用されているということでございます。最後の 37 ページはこれらに関する要望事項ということですので御覧いただければと思います。

 資料 2 についてはこれらの基礎的なデータを記載しておりますので、またお時間のある時に御覧いただければと思います。説明は省略させていただきます。資料についての説明は以上です。

○田中障害福祉課長 それでは議論に入ります。今回、共同生活援助、自立訓練、地域相談の関係ということで、大きく 3 つにサービスの内容が異なりますので、共同生活援助から順にサービスごとに議論をいただければと思います。まず初めに、共同生活援助の関係、論点を 5 つ挙げさせていただいていますが、これについて御質問、御意見等を頂戴したいと思います。

○井出教授 御説明ありがとうございます。論点が幾つかある中で、基本的なことだけ、全体の流れの中で確認させていただきたいのは、御説明いただいた 17 ページです。このサービスだけではなくて、幾つかこれまでサービスを拝見してくると、平成 27 年の 3 月末で終わる経過措置が、今回も出てきましたが、前回も幾つか出てきたと。その今後の考え方は、経過措置が終わるのだという原則があって、例えば、私は 17 ページのこの措置は、いわゆる経過期間が終わってもまだ可能にしたほうがよいという考え方もあるのですが、そのときにはどんな理屈付けをするのか。つまり、お聞きしたいのは原則、終了という考え方を持っていてよいのか、それを延長する場合はやはり理屈付けがほかのサービスでも考えられるのかというところだけお聞きしておきたいのですが。

○田中障害福祉課長 経過措置につきましては、経過措置ということで、一定の期間が経過をすれば終了して、その経過措置がなくてもいいような状況、例えば事業の内容、利用の状況などは変化をするということを見込んでいるものです。ですので、経過措置の終了に伴って、予定どおり終了というようなことでよいのか、それともほかの状況から見て、まだこの経過措置が必要なのか整理をさせていただくことになりますので、それは経過措置の内容によって、その経過措置を適用されているものの状況や、サービス全体の状況によって異なりますので、それぞれの経過措置ごとに検討することが必要かと思います。

○井出教授 そのときにそういう制度を続けてほしいと今回もリクエストもあったりするので、リクエストは 1 つの理由付けになると思うのですが、事務局には大変申し訳ないのですが、続ける場合にはリクエストも含めた、理屈付けを是非お願いしておきたいと思います。

○野沢論説委員 今の経過措置の所のお話が出ましたので、私も少し意見を言わせていただきたいのですが、重度の障害者の居宅介護利用、これは何回目ですかね、経過措置の延長というのは、 3 回ぐらいやっているのですかね。

○田中障害福祉課長 以前より経過措置を 3 年単位で繰り返してきているものだと思います。

○野沢論説委員 そうですよね。今回の全体のグループホームの論点に幾つか出ているのは、「親亡き後」、高齢化、重度化。私は正にここだと思っているのです。今は入所とグループホームとありますけれども、圧倒的多くは高齢になった親が、自分の手元で重度の障害者を見ているケースです。以前は大家族や親族などによる支え合いがあり、親が亡くなった後も何とか地域で見られていた人たちが、今の時代は見られなくなってきた。この時代に重度の人たちは親が亡くなったあとどうするのか、それがもう各地の親の会の一大課題で、どこに行ってもこの話で持ち切りなんですよ。私も重度の子供を持っている親ですから、その懸念はよく分かります。

 そのときに、親なき後、重度の子がどこで暮らすのかという、きちんとした安定したビジョンを打ち出さないと、やはり親は安心して死ねない。しかも、入所じゃなくて地域だといった場合に、それに代わるべきものとして、現状あるサービスの中では、グループホームというのが、一番の大きな資源ですので、そこは高齢化、重度化をきちんと受け止められるようなビジョンを打ち出す最後のチャンスだと私は思っています。

 そういう観点で見たときに、居宅介護の利用、これはすっかり定着していると私は思っているのです。今、経過措置をなくされて廃止されてしまったのでは、全くこれまでの流れと逆行するというか、これこそが必要なのに、ここがなくなってしまったのでは、元も子もなくなってしまうと思っているのです。経過措置の継続というのは当たり前というか、当然やっておかなければいけなくて、経過措置ではなくて恒久化すべき時点だと思います。と申しますのは、 1 つは、今、後期高齢者の医療保険でもそうですけれども、ずるずるといろいろ特例的に続いてきたものが、全部それをやめようという状況になってきていますよね、政府全体の意思といいますか、財務省の意向もあると思いますが。やはり経過措置というのは、政府内でかなり厳しい見直しがされているのではないですかね。されてくるはずだと思っているのです。そのときに、またここで経過措置を打ち出したときに、もしこれが認められなくて廃止となったときには、現場は大混乱ですよ。是非経過措置を継続どころか、恒久化を絶対的な条件として入れてほしいと思います。

○田中障害福祉課長 ほかに御意見、御質問いかがでしょうか。

○野沢論説委員 外部サービス利用型が今度始まって、利用者像が全く違うので、介護サービス包括型のほうの、居宅介護というのは、外部サービスの利用の状況うんぬんとは別にして、ここはやはり別のものと考えるべきだと思っています。

○田中障害福祉課長 それは、先ほどの経過措置との関係ということですね。

○野沢論説委員 そういうことです。

○萩原部長 論点の3に関連しまして、共同生活援助の支援スキルといいましょうか、それが一定求められるということは理解をします。もしかしたら、この間の議論の中で、既に御披露いただいているかもしれないのですが、その意味で、強度行動障害支援者養成研修の受講を促すということとして、論点として挙げていただいております。共同生活援助を運営していく事業所として、当然支援スキルが上がっていく方向は望ましいと思うのですが、この養成研修が全国レベルで今後どう展開していこうと思われているのか、要は事業所が受けやすく整備されていく方向なのかどうか、少しお示しいただきたいと思います。

○曽根障害福祉専門官 強度行動障害支援者養成研修につきましては、 25 年度に基礎研修の国研修、 26 年度に実践研修の国研修を終了しまして、基礎研修については 25 年度 3 自治体だったのですが、 26 年度は 7 割以上の都道府県が実施をする見込みとお聞きしています。実践研修は今年国研修を行ったばかりですので、年度内の研修実施はそれほど多くないのですが、 27 年度からは軌道にのっていくのではないかと考えています。

 前回、強度行動障害支援者養成研修のパンフレットをお配りさせていただいたと思うのですが、国立のぞみの園が作成しまして、全国の都道府県にも送付をしていただいて、研修の実施を呼びかけていただいているところです。研修を受講した講師の人たちも、それぞれ各年度で 130 人ぐらい養成されています。国の養成研修は毎年のぞみの園のほうも続けていく予定とお聞きしていますので、講師そのものはどんどん増えていくと思いますし、受講者の評判が非常に高くて、関心も非常に高いということがありまして、これまではどうしても行動障害の研修というのは、現場の熱意のある職員の人たちが自主的に受けるという形だったと思いますが、こういう形で加算の要件になるとかという形になりますと、更に受講のインセンティブというのが高まると思いますので、受講者は増えていくのではないかと思っております。

 また、どのぐらいの回数、研修を行えば、加算に該当するぐらいの職員数が確保できるかということが、恐らく御懸念があるのではないかと思いますが、これは全体の職員の何割ぐらいが受講すれば加算が取れるかということの設定にもよるのですが、これまで、いろいろな加算を見ますと、職員の 30 %ぐらいが何らかの資格を持っていれば加算するというような制度設計になっている部分を、 1 つ参考にして考えますと、大体試算では各自治体が 8 回前後。これは全く平均していますので、人口の多い自治体、少ない自治体というのがあるのですが、大体そのぐらいの研修を 3 年ぐらいで実施すると、必要な職員数の受講が満たせるのではないかという見込みを持っております。

○萩原部長 ありがとうございました。

○田中障害福祉課長 よろしいですか。ほかに御質問、御意見いかがでしょうか。

○野沢論説委員 すみません。強度行動障害の研修のことが出たのですが、私も強度行動障害の養成事業のテキストとか、幾つか見せていただいたのですが、すごく分かりやすくて、すぐに使えるというか、これまで、強度行動障害は頭から治らないんだみたいな考えを持った人たちが見ても、そうじゃないんだということが非常に分かりやすいものだと思っているのです。これをできるだけ広げていくというのは、大きな意味があると思っております。

 そこで論点3の所なんですけれども、 1 人の事業所から認めるべきだと思います。これまで何で 2 人以上でなければいけないのかなと、こちらのほうが見ていると違和感を覚えるようなことで、しかもそうではない方の分まで算定するということですよね。やはり、強度行動障害の対象になる人に、きちんとした加算を付けていくと。やはり加算を引き上げるということが必要だと思います。では、これまでのような対象じゃない人まで全部認めていくのはどうなのかと、当然整合性が問われるところだと思っています。ここは現状の事業所の経営にかなり影響してくるところなので、実際のところ細かくシミュレーションしていただきたいところではあります。

 原則としてはやはり強度行動障害の人に加算を増やすと。そうではない人は余り根拠はないのではないかと正直思います。ただそのときに、余りにも激変してしまうと、事業所が大変なことになってしまうので、強度行動障害の人まで見られなくなってしまうのも、非常に困りますので、その辺の緩和策のようなものは、講じた上で、原則を打ち出すときに来ているのではないかなという気がいたします。そうすることによって、トータルの予算が増えるのか減るのかなかなか今の情勢を見ると増えるとは考えにくいと思いますが、現場の事業所がマイナスにならないように加算にしてほしいと思います。

 それと、養成研修、これを 1 人でも多くの方に受けていただくようなインセンティブとして、ここの加算をうまく使ってほしいなと思います。以上です。

○田中障害福祉課長 ありがとうございました。

○平野教授  3 ページ目の「基本方針の見直し」のことなのですが、前々回の 26 年度の経営実態調査の給与の数値を見ましても、グループホーム関係が非常に厳しくなっていまして、常勤のほうで見ると、共同生活援助の世話人が 23 年調査よりも下がっていて、比べるとよくないのですが、ホームヘルパーと逆転してしまって、一番低いところまできてしまっているということは、深刻な事態だと思っております。これから地域移行を進めていく上で、グループホームは重要な役割を持っているので、ここを何とか手を打たないと、厳しいのかなという気はしております。

3 ページの「親なき後」の問題ですとか、重度化ということを考えていきますと、今のサテライトを作って、地域移行を進めるということであれば、もう少し世話人に手厚くしていかないとちょっと難しいのではないかという感じは持っております。グループホームの人たちから聞いたことがあるのですが、どうも「グループホームというのは夕方から朝までだと。昼間の時間は要らないのではないか」と一般的には言われているですが、いや、そうではないと。実は関係機関と調整するときには、関係機関は昼間動いているから、夕方から朝までは確かにホームにいなければいけないのですが、特に重いケースとか、障害の重い人とか、病院に行ったりすると、どうしても昼間動かなければならない。その分は時間外や残業で対応しなければならないということで、実は昼間の部分も相当あるのだということを言われています。もちろん、日中加算で休む場合はいいのですが、通常業務でも昼間の部分があります。

 そういった意味で、単純に基本報酬を上げればいいとは私も思っていないのだけれども、やはり昼間の業務をやっている部分の評価は必要かと。もう 1 つ定着というのは大きいと思います。世話人がなかなか定着できない。金額の問題もあるのですけれども、やはりホームというのは生活の場でもありますから、継続性とか、ここに帰れば安心できるとか、分かってくれる、ほっとできるとか、そういう部分。世話人さんが場合によっては、昼間の日中活動の場所と連携を取れるような、そんなような中身をしていくというのが、現場の人たちからは言われています。

9 ページにある、 3 人とか 2 人の部分ですが、この部分は変えてもいいかなと思います。今できるだけ小さくしていこうというのがグループホームのところでありまして、結局 4 人以上だといいのですが、 4 人を下回ってしまうと、なかなか難しい。今後、例えば御夫婦で 2 人で暮らすとか、そういうことも当然これから考えないといけないと思うのです。いつまでも障害者が単身でいる時代ではありませんから、当然結婚してお二人は暮らすとそのときに二人を抱えていくということを考えていくと、多少 3 人、 2 人ぐらいまで刻みを作っていくというのも必要かと思います。以上です。

○田中障害福祉課長 ありがとうございました。

○井出教授 今の 9 ページの所で、結局、 3 人以下の所を拝見していて、なるほどなと思ったのですが、勉強不足な質問ですが、 4 人というところに軸を置いていた理由は何かあるのですか。それ以降は増えてくるとある程度 1,350 程度の単位が取れるような仕組みにはなっているようなのですが、過去 4 人というのはどういうところがあつたのかなというのを教えてください。

○菊池室長補佐 グループホームがもともとできた経緯が 4 人という単位が基本原則の単位にあったというところで、実際にも 4 人の住居というのは多いのです。ですので、そこを軸にものごとを考えられているということがあると思います。

○井出教授 続きで、そうすると、今後もこの 4 人というのがベースになって、 3 人以下、 2 人うんぬんという場合も、 4 人がベースになって考えていくという感覚でよろしいのでしょうか。

○菊池室長補佐 今回御提案させていただいたのは、支援する対象者が 3 人であったり 2 人であったりということで、住居の人数とは必ずしもイコールではないのです。支援する対象者が少なかった場合であっても、夜勤にかかるコストは同じではないでしょうかということに、着目して御提案をさせていただいているということです。

○田中障害福祉課長 ほかによろしいでしょうか。

○沖倉教授 今の、なぜ人数を設置したかという質問と似ているのですが、日中支援加算 ( ) の見直しの所に、関係団体の御要望として、加配して日中支援を行った場合に、 3 日目よりの評価というのを初日からできないのかというのも、多く聞かれたように思いますが、この 3 日目というのは何か根拠があるのでしょうか。

○菊池室長補佐 もともとの報酬の設定の考え方の中に、特にグループホームを含めてもそうなのですが、モデル的な勤務体系というのを作って、そういった中で職員の配置とかを決めているのですが、それに加えて月に 2 日分は非常勤職員を配置するという前提に立って制度がもともと組まれていますので、なので 3 日目ということを規定していると。

○田中障害福祉課長 ほかはありませんか。

○野沢論説委員 どこがどうってことではないのですが、グループホームって、機能が相当違うような気がしていて、軽度で外で働いている、昔始まった頃のグループホームっていうのは、ただ泊まれればいいみたいな。少々古くたって狭くたって、外の生活が充実しているから、我々が学生のときだってそうですよね。家に帰ってただ布団があって寝られればいいぐらいな感じ。そのぐらい外の生活充実が大事だった。でも、重度の人の場合に、特に高齢化してくると、居住ということが生活の中で非常に重要なものになってくると思うのです。中にどういう人が入るかによって、グループホームに求められる機能は相当違うのではないかなと思っています。先ほどから言っているように、これから「親亡き後」、高齢化、重度の障害者の人たちの場所として考えたときに、始まった頃のグループホームとは違う機能のものを求められるだろうと思うのです。それを考えると、今の報酬体系そのものがちょっと貧弱だなと私は思います。

 いろいろなグループホームを見てまいりましたが、何か狭くて古くてみすぼらしい感じがして、こういうと怒られるかもしれませんが。それはお金がないからですよね。地域から反対運動が起きたりして。職員さんはというと、 G パンや T シャツで定着しない。親はやはりどうしてもそういう所は選びにくいですよね。この前もある方から意見を寄せられましたけれども、親たちにアンケートを取ったところ、「親亡き後」にどこに子供を預けるか。圧倒的に入所を希望するのです。それをもって県に、だから入所が必要なんだというようなことをやっているわけです。それは違うのではないかなと思っていて、その流れを、イメージを変える。親ではなくて本人の選択に沿ったものにしなければいけないのですが、でも、親の意向は強いですので、そのイメージを変えなければいけないのではないかなと思っています。

 時々良いグループホームを見ることができたりするのです。親はなぜグループホームではなくて入所ばかり選びたがるのかなと。そうではない親ももちろんいるので、一般論としては言えませんが、やはり先ほどのハード面、職員が定着しないとか、そういうところ。それと、やはり夜、昼で建物が別、職員が別、事業所も別だったりすること対する不安。小さい所のほうが私はいいし、夜昼別は当然と思っているのですが、経営としてはきちんとした所がバックできちんとやっていかないと、小さいグループホームほど、単体でというのは難しいだろうし、危ういだろうし、密室化しますので、利用する側は不安だろうしと思うのです。

 入所施設などをやっているグループホームを見ますと、いろいろなサービスを持っていて、障害のある人がどんな状況になっていったとしても、どこでも使えるサービスがある。どんな状況になったって、いざとなると避難できる所がある。職員がいつでもバックアップできるというような所を見せられると、親としてはそちらのほうを選びたがるなと思うのです。

 では入所施設ばかりに頼るのか。入所施設の経営のセンスと地域でやってきた人のセンスはかなり違うと思います。地域でやってきた人のセンスのほうが私は地域で暮らす人にはいいだろうと思っているのですが、そのときに、ものとしては小さくて、町中で 4 人でも、 2 人でも 3 人でもいいのですが、経営としてもう少し安心できるような人材を育てて、バックアップもできて、いくらでも何かあったときには避難できるような運営、経営みたいなものを見えるようにしていかないと、入所へのベクトルを変えられないのではないかと思います。

 基本報酬を上げるというのは 1 つですが、果たしてそれだけで安心したビジョンが打ち出せるのか。経営自体を、地域でやっているグループホームの運営の人たちにどのようにしたら全体的な経営をやっていけるのだろうとか、考えていただきたいなと思います。そのときに夜間の人員配置のあり方、加算のあり方です。この前の入所の所にも出てきましたが、同じ法人内でやっている昼間の職員との勤務ぶりをどのように評価していくのか。その辺りも具体的な絵を描いていただけないかなと思います。

 何か提案できれば一番良いのですが、なかなか具体的には提案できませんので、今度出てきたいわゆる「小規模入所」も 1 つの可能性があるのではないかと思って見ているのですが、それだけではないかもしれません。本当にグループホームだけをやっている所でも、ほかの日中系のサービスと組み合わせや提携によって、いろんな安定した安心感を持てるようなサービス提供体制が作れないかなと考えてはいるのですが、まとまりません。

○田中障害福祉課長 ありがとうございます。ほかはよろしいでしょうか。

○井出教授 あと 1 点だけ。今回の資料の中に若干あるのですが、この共同生活援助の、いわゆる実調の収支率というのが、比較的ほかと比べると低めに出てきています。それには幾つか理由がありそうで、若干収入構造にもほかのとちょっと違いがあって、いわゆる運営費収入というものと、比較的ほかと比べますと、 2 番目の利用料収入というのがまあまあ占めていて、ここで何とか全体としては確保できていて、そういう意味でいくと、基本的な報酬の単価というのは、グループホームということからすれば、今後ここは力を入れて上向きにしてあげるというのは、私としては悪いことではないと思っているのです。

 後で教えていただきたいのですが、今日幾つか論点になっているところが、支出の所のいわゆる前に御指摘した「その他」の所がほかと比率が多くて、 3 割以上がその他となっているので、それはどういうコストがかかってなぜほかと違うかというのは、今日でなくていいので御説明いただけると有り難いと思います。基本的にはグループホーム関係は、ちょっと収入構造がほかと変わっているので、てこ入れしてあげる必要があるのではないか。その裏側には、もう一度どういう支出が出ているのかというのを拝見させていだたきたいと思います。

○田中障害福祉課長 ありがとうございます。難しいようであれば、後ほど御説明させていただきたいと思います。ほかに何かございますか。

○藤井障害保健福祉部長 先ほどの野沢先生のお話で、何か私も部としてこれといったことが申し上げられるわけでもないのですが、グループホームは、先ほど平野先生のお話がありましたが、基本的に自立支援法ができた頃から、いわゆる「昼夜分離」という、 1 つのポリシーの基に、居住を支援する仕組みとして、でき上がってきたこともありまして、なかなか報酬を考えるに当たっても昼間の事業が別になるものですから、実務的にも積み上げるのがなかなか難しいという、そういうこともあります。私の立場でこういうことを申し上げるのはあれですが、野沢先生がおっしゃったように、小さいグループホームが単体で職員のローテーション、あるいはキャリアパスなどを考えながら運営していくというのは、結構難しいと思います。実際うまくやっている所を私どもなりに見せていただいても、ほかの事業とうまく組み合わせながら、それは野沢さんがおっしゃったように、利用者のためにも、いろいろなサービスが重層的に組み合わされているほうが安心であることは間違いないだろうと思いますので、いろいろな事業を組み合わせたような、少し広い視野で経営を見ていただけたら大変有り難いなと思います。

 それから、もう 1 つは、野沢先生がおっしゃったように、これから重度化、高齢化をしていく中で、グループホームの機能はどういうふうに考えたらいいのかというのが 1 つの大きな課題としてあるかなとは思っています。先ほど入所施設の話も出ましたし、地域生活支援拠点のコンセプトで考えている、小規模の入所施設もそうなのですが、ああいった施設、特に小規模施設との比較で、どこがどう違うのだろう、どこをどう違えればいいのだろう、どのように整理をしたらいいのだろうというのも、大きな課題としてあるのかなと思っています。もしかすると、報酬改定というよりも、次の 3 年目の見直しの制度改正の議論の中で整理をしていく課題なのかなというのを思っています。私も今の野沢委員、あるいは平野委員が言われた、大きな課題だなと受け止めています。この報酬改定もそうですが、 3 年目の制度の見直しも含めて、しっかり議論していかないといけないところだと思っています。

○野沢論説委員 前にも言ったのですが、青森の入所施設を見に行ったのですが、入所施設の中でどんどん個室化していくのですが、あえて 2 人部屋を作って、なぜかといったら結婚したので夫婦の部屋を。入所で夫婦新婚というのはどうなのといったら、慣れてきたらグループホームに移して、さらにそこに慣れてきたらアパートで 2 人で暮らすとかいっているのです。でも、そこでもし離婚でもしてしまったら孤独だし、なかなか 1 人で住み続けられないということになったら、また入所に帰ってくるとか。

 これまでできるだけ小さなサイズがいいのだということをずっと追求したわけですが、本人のライフステージに合わせて、あるいはそのときの変化に合わせて、いろいろな選択肢があるということが大事かなとも思っています。できるだけ小さいほうがいいと思っているのですが、小さなものを運営しようとすればするほど経営はしっかりしたものでないと難しいと思います。経営は大きい経営にしないと、支援の難しい人を小規模で支援することは難しいのではないかと、最近思っているのです。

 それは 3 年後の制度の見直しのところでもう一度考えていくしかないのですが、そういうものを見据えたような報酬みたいなもの、互いに連動していくと思いますので、ちょっと考えてみたいと思ったりはするのです。

○藤井障害保健福祉部長 繰り返しですが、正にそういった文脈の中で、改めてグループホームと施設と、特に小さな小規模のものを考えたときに、本質的な違いは何なのかというのをもう少し突き詰めて議論をしなければいけないのかなと思います。多分、報酬というのは当該事業の機能とか役割に直結して決められていくものだと思いますので、そこも改めて議論ができれば有り難いと思います。

○平野教授 今、部長の話はすごく重要な提起だと思っていますし、これから考えていく上で重要な示唆があると思うのですが、小規模の施設とグループホームがどう違うのかという問題提起がきたときに、これから示していかないと、どう地域で生活するかというのが見えてこないという、大変鋭い御指摘だと思っています。

 これは私の個人的な意見なのですが、私は入所施設とグループホームは別物だと思っています。それは何かと言いますと、入所施設と入所機能というのは分けたほうがいいと思っていて、グループホームは言わば在宅なのです。在宅に入所機能を付加したものです。ですから、入所施設は完全に入所機能そのものなのですが、基本は住宅、家庭だと。そこに入所機能の一部を付加して与えたという、そういう位置付けで考えていますから、基本は在宅だと思うのです。

 入所機能は何かといえば、サポートするという部分もありますし、集団で生活する、グループホームの「グループ」という部分は意味があると思うのです。知的障害の人たちの歴史で言えば、一人一人の知的な能力は限界があるかもしれないけれども、それをみんなで助け合うことによって、生活の中でお互いにカバーし合うとか、そういった機能をしていく。そういう意味では世話人というのは、生活の管理だけではなくて、むしろグループワーカーという、集団で作っていくという。本来施設はその機能を持っていたわけです。そういう集団で生活しながらやっていくという。そういう在宅で入所機能の一部を持っているというところは、基本はミニュチュア版でも分割版でもなくて、そういう役割を考えていくという、今回の報酬につながるわけではないのですが、そういう議論をしていくというのは当を得た御指摘だと思っています。

○萩原部長 ただいまの野沢委員と平野委員と基本的には同感でして、せっかく部長から御発言いただきましたので、私も少し追加で発言させていただきます。

 今の平野委員のお話に引き続いてになるかもしれませんが、あなたは入所施設、あなたはグループホームというよりは、何かあったら入所の形で課題となっていることを少し収めて、またグループホームなり在宅に戻っていくという一連の流れがあるのだろうと思っているのです。旧態依然とした入所で決まりという流れでない、もう少しダイナミックなサービスの中での流れがあるのだろうと思っていまして、そういう意味でお一人お一人のニーズに基づいたサービスを調整していく機能は当然必要だと思います。そう考えますと、施設側あるいはグループホーム側の話を伺うと、施設側も一旦受け止めていただいて、本当の御本人の様子も確認した上で、グループホームなりにもどるときに、受けていただくグループホームの体制が整っていることと、施設側は御家族に対して、また何かあればいつでも受け止めますよという体制があって、地域生活ができてくるのだろうと思っています。

 したがって、今の議論で言いますと、グループホームがそういう方たちを受け止められるような体制を整えていくのが望ましいのだろうと思っています。

○沖倉教授 皆さんの御意見を伺っていて、ある意味出尽くしたというか同じ意見にはなるのですが、今後恐らく相談・支援の部分を議論することになると思うのですが、皆さんのお話を伺っていて、やはりサービスをどのように組み合わせて、共同生活の部分だけではなくて、全体を見てその人がどこで住まうことが重要なのか、どの時期にどこで住むのが重要なのかというのをきちんとアセスメントできて、サービスを組み合わせていける力が必要なのだろうなと思っていまして、ここで言う話ではないかもしれませんが、きちんと誰がその人をトータルに見ていくかという、その機能をどこに持たせるかというのが重要だなと思いました。

○萩原部長  2 ページにある「背景」の 2 つ目に、「特に重度の障害者への対応についてグループホームの更なる充実を進めていく必要がある」という、このような背景を勘案しますと、グループホームで重度の障害のある方を受け止めるとなると、 1 人の世話人の方が見られる数は当然限られてくるということになりますので、 9 ページの少人数区分の単位数の創設と合わせて、重度障害者支援加算のみなしはセットだろうなと思って、お話を伺っていました。

○田中障害福祉課長 それでは、次のサービスの議論に移ってもよろしゅうございますか。 21 ページ以降の自立訓練につきまして、御意見、御質問等がございましたら、お願いしたいと思います。

○野沢論説委員 自立訓練の引きこもりとか、長期間精神科病院に入院していた方のために、これを認めようではないかというのは大賛成です。これまでも、引きこもりというのはすごく大変で、家族が血みどろになって支えるわけで、事件も起きています。ことごとく家族が犠牲になったりしていて、そこに外付けの専門性を持ったサービスが入るというのは、それだけでもかなり違うと思うのです。私はこれにすごく期待をかけているのです。

 それと、これから精神科病院に長期入院している人たちを出していこうということを、この前の検討会で打ち出して、そのときに地域に出てこさせる機能と、出てきた人を支える機能がないと、もう一度再入院にどんどん回ってしまうことになりかねないので、こういうこれまでの置き去りにされていたサービスを新しく作るというのは、とても私は賛成です。

 ただ、 1 つ懸念は、訪問して、 1 回につきの報酬になりますよね。そうすると、行っても引きこもりの人になかなか会えないのです。外からドンドンとやって、 1 回訪問してきましたで算定されてしまうと、これはどうなのかという感じがして、その辺をどのように制度設計していったらいいのかなと、どのように想定されているの、かお話を聞きたいと思っているのですが、そういうのを防ぐために何かありますか。

○菊池室長補佐 具体的な設計が出来上がっているわけではないのですが、参考になるのは居宅介護です。ヘルパーのサービスを、行って実際はできなかったときのキャンセルの取扱いというのは、ちゃんと出来上がってきていますので、そういったものを参考にすることと、サービス利用計画が入りますので、そこのモニタリングを活用して、ずっと会えてないのであれば、それはサービスが適切なのかどうなのかを検証していただいたりという、報酬算定ルールだけではなくて、周辺の相談支援もかませながらやっていくことが現実的かなと思っています。

○野沢論説委員 多少懸念はあるにしろ、これは是非一歩踏み込むところだと思っていて、 24 ページに「利用により改善された課題」とありますが、例えば成功報酬ではないですが、このように改善されたというときにボーナスを付けたりすると、やる側はやる気になるのではないかと思ったりするのですが、そういう報酬の上げ方はありですかね。

○菊池室長補佐 なかなか難しいです。介護保険でも同様の議論があって、診療報酬もそうですが、そもそもそのように改善させるためのサービスを提供しているのに成功報酬というものは馴染むのかどうかという議論があったかと記憶しています。

 ただ、次のステップにつなげていくということは、金銭だけではなくて、別な意味でも評価されている部分はあるのかなと。そういったもので見ていくというのはあり得るのかもしれないなと。要するに、頑張っている事業所を評価するというやり方はありますので、単純に成果を挙げたから一人一人の成功報酬ではなく、事業所の頑張りを評価するということは、将来的には考えられるかもしれないと思います。

○野沢論説委員 最近、 23 区内ですら精神の方で、 20 年以上ずっと自宅に引きこもっている人がいたというのはときどき聞きます。このサービスがあれば、相当違ってくると思います。

○平野教授 私も野沢委員と同じで、 23 ページの訪問の訓練というのは是非進めていただきたいと思っているのです。今、結局来た日でカウントするわけですので、施設を利用しようとすると、最初に聞くのが、「ちゃんと通えますかね」という話なのです。来たりするのは難しいというと、「ちょっとうちでは」というのがあるのですが、そういう人ほど援助が必要だと。

 それから、施設側の意識も、来た日でカウントされてしまうと、来ないお客さんというのがどうも意識が抜けてしまうのですが、援助することから考えれば、来ないときにどう援助するかというのがむしろ大事な問題で、来られない状態の場合にきちんと援助する、ここをやらないとどんどん悪化してしまう。そういった意味では、こういう訪問型の援助というのは来た人だけがお客さんではなくて、来ない人たちも問題があって、そこを何とかしなければならないという、その発想の転換をもってもらう意味でもいいとすごく思っていますし、こういう形で視野を考えてもらう。

 ただ、やはり問題になるのは、これはケアマネジメントの問題もあるのでしょうけれども、評価だと思うのです。施設に通っていれば、ここがこう変わったという評価ができるのですが、訪問の場合、行っている人がいてこう変わったかどうかというのは、なかなか評価が難しいので、きちんとそれが、こういうように変化してきている、このように変わってきた、その評価をきちんとやるようにしていく。それができれば、先ほどの成功報酬の話につながってくると思うのですが、この辺をきちんとやるというのが鍵になるかなと思います。是非、これはやっていただきたいと思っています。

○萩原部長 私もこのアウトリーチの発想は望ましいと思います。障害の状況というか症状というか、それに応じて自分から進んでサービスにアクセスできないという方は、潜在的あるいは傾向としても増えていく方向だろうと思います。待っていて利用者が来るというだけではない形は、必ずしも障害の分野に限らず、今後の方向だろうと思っています。是非、実現に向けて御努力いただきたいと思います。

 ただ、この場合に、先ほど野沢委員からも、引きこもりの方の場合家の前に行って呼び鈴を押して、それでおしまいというような話もございましたし、行った先は、ある意味ではよりクローズドな状況になりますので、どういう人がどういう立場でいくのかというのも、もしかしたら求められるのではないか、今の段階ではそのように感じています。

 いずれにしても、ただ、このアウトリーチによる、より早い段階から支援をしていくということは、最終的には全体としては支援の量の軽減にもつながると思っておりまして、是非実現に向けて御努力いただきたいと思います。

○沖倉教授 私も基本的には皆さんと同様の意見で、非常にいい取組だと思っているのですが、先ほど野沢委員がおっしゃった成功報酬ではないのですが、これは期間のことも非常に気になります。

 もともと自立訓練の生活訓練については標準期間を 24 か月設け、長期の場合は 36 ということで設定されておりますが、それこそこの訪問のみの自立訓練の利用者をどう想定するかによるのですが、引きこもりの方が、あっという間に外に出てくるとか、精神科に長い間、社会的入院も含めてしていた方が、すぐに地域になじんで移行できるとは思わないのですが、あくまでも自立訓練と設定するのだとすると、ある程度のゴールを決めて、そこに向けて取り組んでいくことになるのだと思うのです。ですから、標準の設定をしつつ、延長もあり、また効果を得て早いうちに次につながるということであればという、その両方が考えられるのかなと思いました。

 ですから、あくまでもこの事業をどういう人が使っていくかによって、その辺りは変わってくるかなと思いましたので、一言申し上げておきます。

○萩原部長 対象のイメージなのですが、必ずしも精神障害の方に限らないほうがいいのではないかと思っています。アウトリーチをしていく趣旨でいうと、サービスになかなかアクセスできないような場合というぐらいかなとは思っています。

 数でいうと、結果的に精神障害あるいは精神障害に至る前の引きこもりの方たちも含まれるのかもしれませんが、必ずしも障害の種別で対象を線引きしないほうがいいのではないのかなと思いました。

○田中障害福祉課長 論点の3については、基本的に先ほどの共同生活援助と共通する論点かと思いますが、論点2の夜間支援体制などについて御意見を頂戴していないと思いますが、いかがでしょうか。

○沖倉教授 論点に載っているのが、いわゆる生活訓練の部分に特化されているのですが、 1 点気になっていることがあります。機能訓練のほうなのですが、御用意いただいた基礎データの 14 ページ、機能訓練の利用者の状況というのが描かれていて、その中で気になったのが、今数字がなければ後で教えていただければいいのですが、 40 歳以上 60 歳未満の利用者が約 5 割を占めているというときに、身体障害の方が、例えば介護保険の 2 号に該当する方で、特定疾病によってリハビリを要するとなった場合に、この方たちというのは、病院などでリハビリを終えた後はどこに行かれている方が多いのでしょうか。介護保険のほうでリハビリを続けるのか、あるいはこちらで特に若年層の方であると、就労移行ということも考えなくてはいけないと思うのですが、この辺りの方がどこでどうされているのかというのが分からなかったので、後ほどでも教えていただければいいかなと思いました。

 介護保険の対象となってそこでいってしまうと、若年層の場合に就労とか今後の生活ということを考えるときに、どうしても手当が薄くなってしまうのではないかなと思ったものですから、その辺りのことで何か情報があれば、後ほどで結構です。

○田中障害福祉課長 手元にお答えできるようなものがございませんので、どういうものがお示しできるか勉強させていただきたいと思います。

 地域相談支援について、論点1、論点2と挙げさせていただいておりますが、いかがでございましょうか。

○野沢論説委員 初期段階における業務は是非手厚くしてあげていただきたいと思います。よく長期入院をしている人、社会的入院だけで 20 万人ぐらいと言われています。その人たちに地域でやっている事業所さんが病院の中に行くわけですよね。

 話を聞いてください、出て行く計画を立てましょうと、すぐに移行するケースならいいのですが、多くはアウェイの場所に飛び込んでいくわけです。相手は医療機関で、医療のプロたちが立ちはだかる中で、結構そこで泣かされてしまうということを聞きます。相当胆力も必要だし、いろいろなことを準備していかなければいけないし、そこでいろいろと骨を折って御本人を説得し、医療スタッフも味方に付け、やっていかなければいけない。ここをきちんとやっていかないと、地域移行というのはなかなか進まないと思うのです。ここは地域で精神の方を外に出そうという事業所さんを是非バックアップしてあげていただきたいと思います。

 もう 1 つが論点2の地域の体験利用や体験宿泊です。これも重視していただきたいと思います。長年ずっと病院の中で暮らしてきた人たちにとって、地域で暮らすというイメージが湧かない。病院内で医療を提供しているスタッフにも湧かないのです。

 医療のプロで治療のプロかもしれないけれども、地域で暮らすということについては、私は地域でやっている人たちのほうが専門性は高いと思っています。そういう所に利用者を移すことによって、患者ではなく福祉のユーザーであるということを体感してもらうということが、地域で暮らそうという意識に向かう一番の大きなポイントだと思います。

 幾ら病院の中で説得して、説明しても、やはり外で 1 泊を体験するのが、何よりも本人さんたちにとっては重要なことだと思いますので、ここは手厚くしていただきたいなと思います。

 手厚くだけではなく、利用しやすく、 1 回の支給決定で 15 日、開始日から 90 日に限るというのは、ちょっと窮屈だなと思います。初期の段階に非常に手間暇かかる分だけ、使い勝手をよくしないとなかなかこういう体験にまで結び付いていかないのではないかと思いますので、その辺は柔軟にしていただきたいと思います。

○平野教授 初期段階で手厚いのは野沢さんと同じなのですが、 35 ページの現行の体験利用の 15 日以内、現場の人たちに聞くと 90 日のほうが厳しいと言うのです。 3 か月なのですが、本人の意欲がないところから始めていって、本人がその気になった頃には 3 か月ぐらいになってしまうというのがたくさんあるというので、 120 日ぐらいにしてもらうとか、気持ちを変えるだけで時間があって、外に出るのにもかなり援助があって、 1 1 時間外へ出る、次は半日出るとか。こういうところをもう少し弾力的にしてもらうと使い勝手がよくなるかなと。それをよく現場の人たちからは言われています。意外と時間がかかるから、その辺を見てほしいということです。その辺を弾力的に考えてもらえばと思います。

○井出教授  2 人と似たような意見ですが、この支援については論点1と論点2、極力1のほうは初期加算というか、初期段階については厚くしていただきたいと思います。論点2については、実態に合った弾力的な流れにしていただくのがいいのかなと思います。

 もう 1 点は、今日頂いている参考データの最後の 39 ページですが、これは地域の定着支援の結果として、収支差の率が 1 %と出てきていて、これはどういうことかなと思っていたら、このサービスの本業的なものとは別に、会計基準の制度だと言ってしまえばそれまでなのですが、いわゆる事業外の支出の本部に対しての繰入金の支出が 12 13 %あると。この結果が 1 %というのに大きく響いてきて、ここのところは制度がこうだから仕方がないのか、あるいは特に何か原因があるのかどうか、ここは今でなくていいので、ここだけが突出して事業外の支出が多かったので、これはまた教えていただければなと思います。

○田中障害福祉課長 恐らくサービスの客体数が非常に小そうございますので、そういったところの個々の事情が反映されているのかなとは思います。

 全体を通して、追加で御発言を頂くようなものがありましたらお願いいたします。

○野沢論説委員  26 ページに、夜間防災・緊急時支援の加算が 12 単位とか 10 単位とあるのですが、随分小さな数字だなと思いまして、これは 1 人当たりということですかね。

○田中障害福祉課長  1 人当たりです。

○野沢論説委員  1 日ですか。

○田中障害福祉課長  1 1 日です。

○野沢論説委員 分かりました。

○田中障害福祉課長 よろしいですか。若干時間より早うございますが、本日予定している議事は以上となりますので、これで終了とさせていただきます。

 次回は 11 4 ( ) 9 30 分から 11 30 分、厚生労働省 12 階専用第 12 会議室で開催を予定してございます。詳細については追って御連絡させていただきます。本日はお忙しい中をどうもありがとうございました。これをもちまして第 10 回の会合を閉会いたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

障害保健福祉部障害福祉課

評価・基準係: 03-5253-1111(内線3036)

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