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2014年9月24日 第148回労働政策審議会雇用均等分科会の議事録について

雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課

○日時

平成26年9月24日(水) 14:00〜17:00


○場所

イイノホール&カンファレンスセンターRoomA


○出席者

公益代表委員

田島分科会長、武石委員、山川委員

労働者代表委員

石田委員、齊藤委員、南部委員、半沢委員、松田委員

使用者代表委員

加藤委員、川崎委員、中西委員、布山委員

厚生労働省

安藤雇用均等・児童家庭局長、木下審議官、小林雇用均等政策課長、蒔苗職業家庭両立課長、宿里短時間・在宅労働課長、高橋均等業務指導室長、飯野育児・介護休業推進室長

○議題

1 次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案要綱及び行動計画策定指針案要綱(一般事業主行動計画に係る部分)について(諮問)
2 女性の活躍推進に向けた新たな法的枠組みの構築について
3 その他

○配布資料

資料1 次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案要綱及び行動計画策定指針案要綱(一般事業主行動計画に係る部分)
資料2 省令案及び指針案に対する意見募集(パブリックコメント)に寄せられた御意見について
資料3 くるみんマーク及びプラチナくるみんマークについて(報告)
資料4 平成27年度税制改正要望における要望内容(くるみん税制)
資料5 前回の指摘事項等に関する資料
資料6 前回までの主な議論の整理
参考資料1 現行認定基準・改正認定基準(案)・特例認定基準(案)
参考資料2 次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画策定指針について

○議事

○田島会長 定刻より少し前ですけれども委員の皆様全員お揃いでございますので、ただいまから第148回労働政策審議会雇用均等分科会を開催します。

本日は奥田委員、権丈委員、中窪委員、渡辺委員が御欠席です。山川委員は少し遅れて出席されます。

また、本日もたくさんの内容に関する御議論をお願いする予定です。委員の皆様方におかれましては是非、円滑な議事の進行に御協力いただくようお願いいたします。

 それでは議事に入ります。議題1は「次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案要綱及び行動計画策定指針案要綱(一般事業主行動計画に係る部分)について(諮問)」などです。

資料について、事務局から御説明をお願いします。

 

○蒔苗職業家庭両立課長 両立課長の蒔苗でございます。私から資料12及び参考資料12と、あと報告事項としてくるみんマークとくるみん税制についても併せて報告をさせていただきます。

 まず、資料1と参考資料1及び参考資料2を御準備していただきまして、資料1として、今日、御審議をお願いします省令案の要綱と策定指針案の要綱の諮問文と、その後ろが別紙として1ページからが省令案の要綱、6ページに公表事項、更にめくっていただき別紙の2として指針案の要綱があります。内容につきましては分量が多いので参考資料12を使って御説明をさせていただきます。

 参考資料1が後ろの方に付いていると思いますけれども、A4の横表でして左側に現行のくるみん認定の基準と真ん中に改正の基準、そして右側に特例認定基準という、前回の71日の審議会で御審議をお願いしたものです。本日は前回の分科会で御審議いただいた御意見を踏まえて修正した部分について、私の方から御説明を申し上げます。

 まず、1点目ですが、前回御議論いただいた点から変更した部分といたしまして、5番目の男性の育児休業の部分につきまして真ん中の改正基準と右側の特例認定基準、それぞれ中小企業の特例を設けております。こちらにつきましては71日の分科会ではなかったのですが、4のところで中小企業で男性の育児休業取得者がいなかった場合の特例を定めています。今日お渡しした資料を読みますと「男性労働者がいない場合において、子育てを目的とした企業独自の休暇制度」という表現になっております。前回の71日の配布した資料では、ここは「育児参加促進のための」と書いていまして、1日の分科会で直接の議論はなかったのですが、指針を議論しました717日の分科会のときに、男性の子育て「参加」という表現は少し子育てに関する距離があるという印象で不適切ではないかという議論が出ましたので、省令の方もここは「子育てを目的とした企業独自の休暇制度」と修正をしました。

 次ページ、8番の「働き方」の部分ですが、ここは改正基準におきまして具体的な成果にかかる目標を定めて実施、右側の特例認定基準に関しては1〜3、全てについて取り組むとともに、1又は2は数値目標を定めて実施、達成していることと、更に所定外労働時間については一定の基準を満たすことになっています。※のイの部分を読みますと「計画期間終了前直近1年間の平均月時間外労働時間が80時間以上である労働者が1人もいないこと」ということでして、前回、71日に御審議いただいた際の資料では、ここは「平均月所定外労働時間80時間超」となっていましたが、省令案要綱を策定する過程で脳・心臓疾患の基準自体が時間外労働時間ということで、当初の所定外労働時間ですと既に一部の企業で所定内が7時間や7時間半の企業があり、そこから8時間に至る部分までも含めてカウントしてしまいますので、あくまでも8時間を超えた場合はこの条件を満たすということで、時間外労働時間というふうに文言の適正化をしています。

 もう1点、最後の点ですが9番の女性の継続就業の規定、これは特例認定基準の部分ですが、こちらにつきましては前回、71日の分科会で石田委員から御指摘がありまして、5番と6番の男性、女性の育児休業の部分につきましては中小企業の特例を設けておるところですが、ここの部分にだけ中小企業特例がないということで、頑張った中小企業も特例認定基準を満たしてプラチナくるみんを取得できるように、中小企業の特例を同じように、認定期間内に該当しない場合でも、計画期間とその開始前の一定期間、最長3年間併せて計算したときに満たせばこの要件を満たすということを修正しています。以上が省令の認定基準の部分です。

3ページの公表事項ですが、こちらにつきましては前回、71日に御審議いただいた内容と特に変わってはいません。毎年1回、プラチナ認定を取った企業には対応策の実施状況の公表を求めるものです。それぞれの項目につきまして、例えば男性の育児休業取得ですと育児休業の取得者数と取得率、その内容、独自休暇の内容、あるいは女性であればその育児休業の取得率等について公表を求めるものです。

 次が参考資料2の指針ですが、参考資料2を御覧いただきますと次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画策定指針について、前回、717日に御議論いただいた案から4点変更があります。個別に見てまいりますと3ページの部分です。右側が改正部分ですが、一番下の(6)認定一般事業主の認定(特例認定)の部分が今回、法改正で新たに追加されました特例認定の部分です。中窪先生から、以前の案ですと括弧がなくて認定一般事業主の認定と書いてあって少し分かりにくいのではないかとの御指摘をいただきましたので「(特例認定)」というふうに記述を追加しています。

 次の4ページですが、先ほど出てまいりました省令のものと同じ修正ですが、4ページの下にある項目名を「男性の子育て目的の休暇の取得促進」とするというところが、ここが従前の案ですと、育児参加目的の休暇の取得促進となっておりましたので、こちらのを修正しました。

 次が6ページですが、勤務地、担当業務等の限定制度の実施というところの右側の追加した部分のところで、前回はいわゆる正社員との間の転換、あるいは処遇の均衡という記述だったのですが、そこの表現を前回、御指摘がございましたので「職務や勤務地等の限定がない労働者との間との転換」というふうに記述をしています。

 最後ですが、この下の働き方の見直しのアの所定外労働の削減、及びイの年次有給休暇の取得の促進の部分ですが、こちらは2ページで長時間労働の見直しをより一層進めることが重要というのが追加されましたので、それに対応する形でこちらの6ページの(2)のところにもそれぞれ所定外労働時間と年休の部分について、目標を定めて実施することが望ましいという記述を追加しています。

 以上が省令案と指針案の内容でして、これにつきまして資料2に戻っていただきますと、この省令案、指針案に関するパブリックコメントを819日から917日まで実施しています。その結果、そこにありますように省令案についてそれぞれ特例認定と認定制度について3件、指針の案につきまして子育てをしつつ活躍する女性を増やすための環境の整備について1件と、その他について1件、合計2件の意見がありました。それぞれの項目ごとの主な意見につきましてはそこに記載のとおりですので後ほど御覧いただければと思います。

 以上が議題1の省令案要綱及び行動計画の策定指針案の諮問についての説明です。

 続きましてくるみん関係で2点、追加で御報告をさせていただきます。

 資料3で、今回、改正認定基準と特例認定基準ができますので、それに合わせまして以前から御指摘がございましたように、名刺等で企業が活用していただいているわけですが、名刺サイズに圧縮した場合にくるみんのマーク、特に上と下の字の部分が見にくいという御指摘がありましたので、資料3の右側にありますけれども複数回くるみん認定を取得している企業を評価して、より分かり易いという観点からそこにございますように上の方は字でくるみんと4文字、下の方は、これは今、検討しておりますけれども、来年4月以降新基準に基づく認定を受けた企業について、星を1つあげるということとしまして、その際に旧基準で例えば3回取っていれば新基準で1回と旧基準で3回で4つ、四つ星を掲示できるという方向で検討しているところです。

2番目、下の方のプラチナくるみんマークより、一段高い取組を行っている企業のマークにつきましては、くるみんマークをそこに書いてありますように名前を「プラチナくるみんマーク」と呼びまして、くるみんの体の部分がプラチナ色になっています。それにあと、王冠を被っておりましてマントを着ているという絵です。下の方には「子育てサポートしています」という字を入れています。マントにつきましては、資料をめくっていただきますと12色、色を揃えています。こちら、各企業におきましてコーポレートカラー等がありますので、それに合わせて選べるというような形で考えています。以上がくるみんマークの関係です。

 最後の説明ですが、資料4です。審議会でもくるみんに関する経済的インセンティブということで御指摘をいただいておりましたので、年末に向けてこれから財務省と調整はありますけれども、現時点でこういった税制改正を要望しております。簡単に御紹介しますと左側にくるみん認定があり、くるみん認定を受けた企業につきまして適用期間を現行1年間ですが、まず3年間に延長する、そして対象資産も現在、不動産、建物とその付属設備だったのですが、企業の方からのヒアリング等を経て、そこにプラスで機械及び装置、車両及び運搬具というのを追加して要望しています。適用期間は認定を受けた日を含む事業年度1年間です。プラチナの方はこのベーシックな関係に上乗せをして、これも企業の方から要望が多かったわけですが、割増償却の適用期間を単年度1年度だとなかなか効果が小さいので、複数年度にしてほしいとの要望がありましたので、プラチナくるみんの認定を受けた企業の場合には割増償却の適用期間を3年間に延長するという要望をしています。

 以上が私からの御説明でございます。前半に御説明しました資料12の諮問について御審議のほど、是非よろしくお願いします。

 

○田島会長 ありがとうございました。ただいまの事務局の御説明について、御質問、御意見はありますか。

 

○松田委員 資料2に、くるみんの認定を取得した企業の中には、認定を取得したものの、法の趣旨に反する違法な言動が見られる企業もあり、そういった企業には認定の取消しなどを検討すべきとパブリックコメントでも挙げられておりました。そのことに関して、連合に寄せられた相談の中には、くるみんマークを掲げていて、母性保護規定や産休、育休といった規定が整っている企業に就職をしたのだが、実際は規定を無視するような運用がなされていて、妊娠したら辞めるのだろうとか、上司が相談者の家まで来て退職勧奨をするといったようなハラスメントを受けて、やむなく退職したといった相談事例が寄せられております。

 この企業は、以前にくるみんマークを取得していて、そのマークをいつまでも掲げていると。そのあと認定を更新することもなく、両立支援の取組が進んでいるとは全然言えないような状態であるにもかかわらず、いつまでも、くるみんマークを表示しているという非常に悪質な例だといえると思うのですが、このような悪質な事例があった場合、均等室ではどのように対応しているのかをお聞かせください。

 

○蒔苗職業家庭両立課長 くるみんの認定制度については、事業主が策定指針に照らして、適切な行動計画を策定したということと、あるいはその計画の目標を達成したという基準に適合しているということを評価しているものです。ただし、今、御指摘があったように、くるみん認定基準に適合しなくなったと認める時ですとか、あるいは法違反があったとか、一定の取消事由に該当した場合は、当然取消しということになります。今、御意見があった内容について、具体的な内容が我々も分かりませんが、もし非常に悪質だということであれば、労働局で企業から必要事項を報告徴収を行う制度もありますので、そういった企業に対しては、適切な運用に努めつつ、くるみんマーク自体の信頼を落とさないような運用に努めてまいりたいと考えています。

 

○松田委員 ありがとうございます。取消しという場合もあり得るということだと思います。一般事業主行動計画策定指針案では、今回、計画の実施状況の点検において、PDCAサイクルを確立することが重要である旨が盛り込まれていますが、特に大切なのは、計画の評価(Check)と改善(Action)だと思います。一般事業主自らが計画の実施状況を点検し、内容について評価し、次の計画に改善すべき点を活かす取組を行うことは、もちろんのことですが、都道府県労働局雇用均等室においても、新たな計画が提出される際には、前回の計画に対して一般事業主がどのように評価したのか、新たな計画には改善点がいかされているのかをしっかりと点検するなど、くるみんの実効性の担保をお願いしたいと思います。

 今回、見直し後のくるみんマークですが、認定を取得した回数を星印で示すということで、より分かりやすいマークに変更されると思っております。先に述べた、くるみんの悪質なケースの場合、星が1つだと、いつ認定されたのか不明だということで、悪質な場合は取消しもあるという御答弁だと思いますが、均等室で認定をする際にチェックしていただくとともに、仮に労働者から、くるみん認定にふさわしくない実態の相談が寄せられた場合の対応をしっかり行っていただきたいと思います。

 

○田島会長 ありがとうございました。そのほかに御質問、御意見はありますか。

 

○齊藤委員 ありがとうございます。非正規雇用労働者については、現行指針においても取組の対象になっておりましたが、今回改めて、指針に非正規労働者が取組の対象であることを認識した上で、取組を進めていくことが重要と、参考資料の2ページにも記載しております。こういうふうに明記されたことに鑑み、改正次世代法の一般事業主行動計画策定のパンフレットには、事業主や労働者に分かりやすいように、非正規労働者が取組の対象であることを明記していただきたいと思います。

 もう1点です。参考資料26ページに記載してありますが、職務や勤務地等の限定制度については、下線部にある限定の内容について労働者へ明示することや、限定がない労働者との間の転換ができること、処遇の均衡を図ることが望ましいといった指針に追加される内容について、非正規労働者の取組と同様に、事業主や労働者に分かりやすいようにパンフレットには明記していただきたい。

 また、限定制度については、正社員から限定社員への転換がキャリアや処遇をダウングレードさせるためのものとされないように、均等室では計画をしっかりとチェックしていただきたい。以上2点の意見を申し上げます。

 

○田島会長 ほかに御発言はありませんか。よろしいでしょうか。それでは、御発言がないようですので、当分科会としては、諮問がありました「次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案要綱」及び「行動計画策定指針案要綱(一般事業主行動計画に係る部分)」については、妥当と認めることとし、その旨私から労働政策審議会長宛てに報告したいと思いますが、よろしいでしょうか。

 

                                   ( 異議なし)

 

○田島会長 ありがとうございます。皆様、御異議がないようですので、この旨報告を取りまとめたいと思います。これについて、事務局から案文が用意されていますので、配布をお願いします。

 

                                ( 報告文()配布)

 

○田島会長 報告文は案文どおりでよろしいでしょうか。

 

                                   ( 異議なし)

 

○田島会長 ありがとうございます。それでは、この案文をもって、私から労働政策審議会長に報告いたします。

 次に議題2に移ります。議題2は「女性の活躍推進に向けた新たな法的枠組みの構築について」です。

事務局から資料について御説明をお願いいたします。

 

○小林雇用均等政策課長 それでは、まず資料5を御覧ください。資料5は、前回の均等分科会での指摘事項等に対する資料です。前回の雇用均等分科会で御意見をいろいろ頂戴しましたが、まず解決すべき課題についてがピンポイントでしか書かれていないのではないかという御指摘がありました。例えば、採用であれば総合職のことだけではなく全体の議論が必要であろうとか、育成についても、職場のOJTが大事など大きな部分での課題を指摘していくべきではないかという御意見がありましたので、全体的な議論につながるような数字を御用意しております。

 まず、2ページは新卒採用に占める女性割合です。新卒の採用者に占める女性割合を見ますと、女性採用なしという企業が全体の4割を占めていることがお分かりいただけると思います。

3ページは配置です。配置における男女の偏りということで、下の表を見ていただくとお分かりいただけるように、営業と生産部門の約7割弱の企業が、男性が9割以上の職場があるとしております。また、研究・開発・設計の部門は、約6割の企業が、男性が9割以上の職場があると答えております。

4ページです。今申し上げたような配置における男女の偏りも見られますが、これは配置における男女の偏りについて、この5年間に比べて、男女いずれかの社員が9割以上を占める配置となっている職場の割合が増えたか減ったかということを聞いたものです。8割が変わっていないということなので、この5年間における改善が見られる企業は少ないと考えております。

 それから飛びまして、7ページです。7ページは係長世代の女性の採用・育成・継続就業状況です。これは管理職の手前の世代の女性の採用・育成・継続就業について聞いたところですが、そもそも採用者数が30%を下回っているという回答が一番多くありました。次に配置・育成が同世代の男性と異なっていて、必要な知識・経験・判断力を有する女性が育成されていないという回答も3割を超えて見られます。

 それから飛びまして、数字の資料の後ろに「見える化支援ツール」という紙を4枚組で付けております。前回の雇用均等分科会で、見える化支援ツールは議論の参考になるのではないかということで、提出した方がいいという御意見がありましたので、本日、提出させていただきました。この見える化支援ツールは、要は社内で男女間の格差があるかということを社内で見える化するツールですので、外に出す前提のものではありませんということを先にお断りさせていただきます。それで、この実態調査票というのが、小さい字ですが、男女を問わず社員の活躍を促進するための賃金・雇用管理に関する実態調査票ということで、2分割の形で並べております。ここでいろいろな雇用管理の場面ごとの男女間格差といいますか、男性と比べたときの女性の状況がどうかというのを、例えば採用から始まって、配置、コース別、人事異動、社内研修、評価、昇格、賃金、退職ということで、一連の雇用管理ステージごとに数字を見ていく調査票です。この調査票にデータを入力していって、エクセルというか自動集計の作業シートにデータを入力していただくと、指標が出てきます。

 その指標とはどういうものかというと、元に戻っていただいて、見える化支援ツールの次のページに、見える化の具体的なデータを入力した後にどういうことが分かるかというのが書いてあります。数字を入れていって、例えば昇進・昇格のところについては、主任・係長クラスの女性の割合が時系列でこうなっているとか、課長クラスだとこうなっているということで、この会社では一番下の右側に全体の評価が書いてあります。この会社では、昨年度から今年度にかけて女性管理職の割合が増えていることがよく分かりますねということとか、右側は賃金の部分ですが、賃金の指標で見たときには、賃金の金額自体は毎年増えているけれども、大卒の総合職コースでは、毎年男女間格差が広がっているということが分かりますねということです。雇用管理の各場面でこういう見える化ができるというツールです。こういうものを厚生労働省では開発して、これは業種横断的ですが、特に業種別にもう少し細分化したものも作っているところです。資料5については以上です。

 引き続き、資料6「前回までの主な議論の整理」について御説明します。これは大きく柱が5本あります。1番が日本の働く女性の現状です。2ページの大きな2番が、女性の活躍が求められる日本社会の背景。3番が女性の活躍推進に向けた基本的考え方。6ページの4番が、女性の活躍のために解決すべき課題。そして13ページからですが、5番が新たな法的枠組みの構築。この5本立てです。14については、この分科会で前回までに、ほぼコンセンサスが得られたであろうと考えられる内容を記載しております。

 一方、13ページの5の新たな法的枠組みの構築については、まだ完全にコンセンサスが得られている状況ではありませんので、論点をお示しした形で、各委員の意見をその下に記載させていただくという形を取っております。

 それでは、特に、前回の分科会で御議論していただいたところや追加をさせていただいたところを中心に御説明します。1番は、1回目のときに事務局から出させていただいたデータを含めて書いておりまして、特に追加しているところはありません。

2ページの2番、女性の活躍が求められる日本社会の背景ですが、ここも特に前回御議論いただいた中身を記載しています。それから、5ページからの3番も、基本的には前回までの御議論を記載しております。

6ページの4番の課題のところです。4番の(1)で、課題の全体構造というところがあります。それで、7ページの2つ目の矢印ですが、ここが追加をしているところです。大企業を中心に、法を上回る期間の育児休業や短時間勤務の制度が整ってきているが、一方で、長期間にわたる育児休業取得や短時間勤務の利用は、女性自身のキャリア形成に支障を来しかねない。長期の育児休業取得は、管理職への登用に向けてマイナスの効果がみられるという調査結果もある。この調査結果については、先ほど御説明した資料59ページにエビデンスとして付けています。資料59ページで、長期の育児休業取得が管理職登用に与える影響ということで付けておりまして、1年以内の育児休業取得の場合は、育児休業の取得なしの場合と差がないのに対し、13か月以上の場合は、管理職への登用にマイナスの効果がみられるとする研究結果もあるということです。資料6にエビデンスを付けております。

 その下の矢印で書いてありますが、必要な両立支援制度が十分に利用できるということが大変重要なことですが、同時に男女を通じた長時間労働の是正、柔軟な勤務形態を利用しやすくしていくことにより、なるべく職場での第一線を長期間にわたり離れることなくキャリア形成を継続していけるような選択肢を増やすことも重要であると記載しております。

 それから(2)番の採用のところです。(2)1つ目の矢印ですが、先ほどの全体としての採用の話も記載していくべきということがありましたので、新規学卒者の採用状況を見ると、全体として4割の企業において男性のみの採用となっているということで、資料5で付けさせていただいた数字をここに記載しております。

8ページの(3)の配置・育成・教育訓練も、先ほど資料5で御紹介した配置における男女の偏りについての数字を入れております。営業部門や研究・開発・設計部門などを中心に、男性のみを配置しているとする企業が多くみられるということです。

(3)3つ目の矢印は、off-JTの状況について書いております。前回、非正規雇用の女性に関する議論も多く出ていましたので、ここでoff-JTの状況を、まず将来的な育成に向けた教育訓練の受講状況に男女間の格差がみられると。これは前回も記載しておりましたが、また以下を追加しておりまして、非正規雇用の場合は、教育訓練の受講率が正規雇用の半分程度となっている現状もあり、能力向上に向けた機会が得られにくい様子もうかがわれるということです。ちなみに、この非正規雇用の受講率の話については、資料55ページに、この関係のバックデータも付けています。

9ページの(4)番の継続就業です。前回までの分科会の御議論で、マタニティーハラスメントに関する御意見がたくさん出ました。(4)番の3つ目の矢印です。妊娠・出産を理由とする解雇・退職の強要は、非正規雇用の場合を含めて、男女雇用機会均等法違反として決して許されるものではなく、同法に基づく厳しい指導監督が行われるべきものであると記載しております。

1つ飛んで、9ページの下から2つ目の矢印ですが、これは前回いただいた御意見で、働き方の見直しは長時間労働の是正だけではなくて、働き方のフレキシビリティーを高めることも大事ではないかという御意見もありましたので、それに対応したものとして、ここに加えております。女性が出産・子育てを通じて働き続けられる職場環境とするためには、長時間労働の是正に加え、フレックスタイムやテレワークなど働き方の柔軟性が重要であるとともに、制度を整えることに加え、出産・子育てをしながら働き続けることを支援する職場の雰囲気を作ることが重要であると記載しております。

10ページの(5)番です。これは長時間労働のところですが、前回の長時間労働のところで、時間当たりの生産性の御議論がいろいろあったかと思いますので、それを踏まえて記載しております。(5)番の2つ目の矢印に、突発的という名の下に頻繁に行われる残業を含め、恒常的な残業を前提とした働き方は、男女ともに家事・育児参画を困難にするものであって、職場での改善に向けた努力が望まれると書いております。

 その下の矢印です。短時間で質の高い仕事を評価するだけではなく、長短に関係なく効率の良い働き方を評価すべきではないかという御議論だったと認識しておりますので、ここは労働者一人一人の時間当たりの生産性の高さを評価することが効果的だと考えられている一方で、取り組まれていないということで、男女を通じた長時間労働の是正に向けて、有効な方策を検討していく必要があると記載しております。

(6)番の評価・登用・女性の昇進意欲のところです。ここは前も数字を出しておりましたが、部下である女性に対する管理職の育成方針・行動を見ると、「男女区別なく評価し、昇進させる」という基本的な事項について「当てはまる」とする男性管理職は67割ということです。下に1行、評価・昇進の透明性確保が重要だという御意見がありましたので、重要な課題である旨を記載しております。

12ページの(7)番の職場の雰囲気、性別役割分担意識です。性別役割分担意識については、企業だけで取り組めるような話ではないという御意見が出ていたかと思います。2つ目の矢印ですが、女性が活躍するためには、男女がともに育児の家庭責任を果たしながら職場でも貢献していくことが当然だという方向へ、社会・職場共に政労使の協力の下、意識改革を進めていく必要があるということなので、もちろん企業だけではないという趣旨をここで盛り込んでおります。それからその下ですが、また、職場における性別役割分担意識は、両立支援制度の利用に向けた障壁や、セクハラや妊娠・出産を理由とする不利益取扱いの背景にもなりやすいということを記載しております。性別役割分担意識を改める方向への事業主の取組につながるような有効な方策を検討していく必要があるとしております。

(8)番は継続就業を断念した女性等の再チャレンジということで、転換制度的なものをこちらでまとめております。女性の約6割が第一子出産を機に退職している現状の一方で、働きたいが働けていない就労希望者が315万人いるということで、再就職の多くは非正規雇用であるが、働く時間・日を選べるという利点がある一方で、必ずしも意欲と能力に応じた職責が与えられる雇用形態とは限らないということです。一方、企業にとっても、再雇用や中途採用、非正規雇用から正規雇用への転換制度について、「今後導入してみたい」、「課題が解決されれば導入してみたい」と考えている企業が多いということです。これのバックデータを先ほどの資料56ページに、転換制度について「導入してみたい」や「課題が解決されれば導入してみたい」という企業はどれくらいあるかということを付けております。これは再雇用や中途採用、それから非正規から正規の転換制度ということを聞いております。大体3割から4割の企業が「今後導入してみたい」、又は「課題が解決されれば導入してみたい」と答えておられるということです。

 資料6に戻っていただきまして、12ページの続きです。妊娠・出産を機に退職した女性であっても、改めて再チャレンジし、能力を最大限に発揮することが可能となるよう元の職場での再雇用、それから違う職場での再就職、非正規から正規の転換について、事業主の取組につながるよう有効な方策を検討していく必要があるということです。その下は、正規雇用への転換を希望せず、非正規のままであることを希望する場合であっても、必要な研修等の能力向上の機会が与えられ、意欲と能力に応じた職責を担うことのできる働き方であることが女性の活躍の観点から望ましいと書いております。さらに、その下はコース別雇用管理の話です。中途でのコース間相互での転換について、事業主の取組につながるような有効な方策を検討していく必要があると結んでおります。

 ここまでは一応、大体コンセンサスを得られた方向だろうということで書いておりますが、5以下の法的枠組みの構築については、先ほど御説明したように、論点の形でお示しいただいて、今日御議論いただこうと思っております。制度設計に当たっての基本的考え方については、ほぼ前回まででこのような方向ではないかと考えておりますが、女性の活躍の推進は指導的地位周辺の女性だけではなくて、非正規の方も含めて、あらゆる女性が希望に応じて、能力を最大限に発揮できることを目指して進められる必要があるということです。

 その下の矢印ですが、女性の活躍推進に向けてはいろいろな課題がありますが、それは産業ごと、企業規模ごと、個別企業ごとに多種多様であると。こうした状況を踏まえると、各企業それぞれの実態にあった取組を可能としつつ、社会全体として着実に前進させていくことができる枠組みが求められていると書いております。

14ページの(2)制度の基本的な枠組みとしては、1〜5まで流れを書いております。まず、各企業において自社の状況の把握を行い、課題を分析した上で課題解決に向けた目標を設定し、行動計画策定指針に盛り込まれた効果的取組を参考に、自社の課題解決に必要な取組をまとめた行動計画を策定・公表する。自社の女性の活躍に関する現状については、求職者の選択に資するよう公表するという流れ、これは女性の活躍の効果的な推進に向けて必要ではないかと書いております。2つ目の矢印は、その際に様々な格差の実質的縮小を進めるための契機となるような状況把握や課題分析となるようにすべきではないかということと、その下は前回御意見が出ましたが、短期間で集中的な取組を進める観点から、時限法として枠組みが定められるべきではないかという整理をしております。

(3)番は、事業主における状況把握・課題分析・行動計画の策定・情報公表、この4つ全体についての話です。まず1ですが、全体として着実に女性の活躍を前進させていく観点から義務付けについてどう考えるかと。その際には大企業と中小企業で義務付けの程度を同じにすべきか。また、中小企業の規模はどのように考えるかということを論点として挙げております。それから、15ページの下の2番は、1が前提ですが、現状把握・課題分析の対象項目として最低限必要な項目についてどう考えるかと。また、それ以外の項目でも、各社の実態によって課題分析に必要な項目があるのではないかということで、考えられる項目では前回お示ししたものと一緒のものを挙げております。女性採用比率、女性管理職比率、勤続年数男女差、労働時間の状況等です。それから、その下の四角囲みの3は、行動計画の必須記載事項として、以下が必要ではないかという論点です。計画期間、目標、取組内容、実施時期です。また前回、御議論があった数値目標についてどう考えるかも論点で挙げております。

17ページの4番です。行動計画の策定・推進に当たって、着実にPDCAを機能させるためのプロセスをどう考えるかと。その際には労使の対話等により労働のニーズを的確に把握することが重要ではないかということで論点を挙げております。それからその下の5番ですが、女性の活躍に関する情報公表の対象項目について、求職者の選択に資するものとする観点からどう考えるかということを挙げております。

18ページの(4)番は行動計画策定指針です。前回お示ししたものと同じものを挙げております。

19ページの(5)番は、認定などのインセンティブ付与についてです。これは前回御議論いただいておりませんので、これは前回と全く同じものを論点として挙げております。私からの説明は以上です。

 

○田島会長 ありがとうございました。ただいまの事務局の御説明のうち、資料5と、それから、前回積み残しておりました、資料6の最終ページの(5)「認定などインセンティブ付与について」の項目について、御意見、御質問等があればお願いします。

 

○石田委員 認定の課題と労使の話合いについて発言をします。前回の議論においても、労働側が労使協議によるチェック体制の重要性を述べさせていただいたと認識しています。また、先ほどの次世代法の審議でも申し上げましたが、認定後に信頼を損なうようなケースがあるという話もありましたので、そういうことからすると、認定後も継続的な取組を促す仕組みをどうするのかは、非常に重要な課題だと認識しています。こうした課題については、一義的には労使で自主的に解決していくべき課題と考えておりまして、そのためには、目標の設定を含む計画の策定、実行、検証、そして、検証に基づく是正の過程においては、労使で継続的に協議しながら進めていく体制の整備が望ましいと考えています。その際、常設の労使委員会の仕組みは非常に参考になってくるのではないかと思います。併せて、国による実態の確認、是正の指導、先ほどもありましたが、認定の取消しなどについても厳格な仕組みを構築すべきであると考えているので、意見として発言をしておきます。

 

○田島会長 ありがとうございました。

 

○中西委員 認定などインセンティブ付与につきまして、前回は意見を申し上げ損ないましたので、本日の審議会において改めて意見を述べさせていただきます。中小企業におきましては、例えば、建設業界や製造業などの現場では、そもそも女性労働者が少ない又はほとんどいないというような状況もあります。認定などインセンティブ付与の検討に当たりましては、業種・業態による状況を踏まえた検討を是非お願いしたいと思います。更にまた、中小企業はもちろんのことですが、中小企業の中でも特に、小規模企業と呼ばれる少人数の企業の扱いについてどうするのか、企業規模による細やかな御検討もお願いしたいと思います。加えて、このような認定の取得につきましては、取得企業数を増やし、更に裾野を広げられるような制度にすることが重要です。企業に認定の取得を促すためには、経済的なインセンティブとしての優遇措置や認定制度そのものの認知度を高めることなど、制度の魅力を十分に高めていくことも求められると思います。以上でございます。

 

○田島会長 ありがとうございました。ほかに御意見はありませんか。

 

○布山委員 19ページの(5)の所に関して言えば、ここの(1)1で、状態、実績値の評価なのか、取組による改善の評価なのかという所については、今、中西委員からも同様の御意見があったかと思いますが、企業がそれぞれの立場で取り組んでいく中で、もともと女性が入りやすい職場で、ある程度のところまでいっている企業と、なかなか女性が入りにくくて、これから、採用のところから頑張ろうという企業で、当然実態が違っているかと思います。そうすると、少なくとも取組によって改善したという伸びの所も見ていただくような形の認定の評価、枠組みが望ましいのではないかと思います。併せて、そうすると、状況が違う中で統一的な基準ができるかどうかとなると、ある程度それぞれの特性に合わせた形も加味して考える必要があるのではないかと思います。

 

○田島会長 ありがとうございました。ほかに。

 

○川崎委員 19ページのインセンティブの付与の認定の枠組みの所です。(1)の4で、「満たすべき条件を認める方法とするか、評価項目をそれぞれ点数化し、合計数で認定する方法とするか」とありますが、ここの方法についてはなるべくシンプルで分かりやすいものにしていただきたいと、使側としてお願いしたいと思います。評価項目をそれぞれ点数化していくと、項目ごとにそれぞれ何点が妥当かとか、点数ごとの差分をどう決めるのかといった、テクニカルなところでの決定が難しいのかと思います。シンプルな形でお願いしたいと、意見として思っています。

 あと、先般から出ている意見と同じになりますが、「業種ごとの特性を考慮するか、統一的な基準とするか」の3に関しては、まずは採用に当たり、前段階として、女性がどういう業種に行く人が多いのか、ないしは、女性が就業する前に、例えば、進学に当たって、学部等を専攻するのかというのにもバラつきがあります。そういったことを踏まえると、統一的な基準というよりは、業種ごとの特性を考慮した形の方がより実態に即して、取り組みやすいものになると考えますので、特性を考慮する形での枠組みを検討していただきたいと思います。

 

○田島会長 ありがとうございました。

 

○半沢委員 ありがとうございます。新たにこういった認定の制度ができるイメージを思い浮かべますと、今の段階で取組が進んでいる企業、これから、一から始めていこうという企業、様々な中において、認定については、取組が一定程度きちんと進んでいる、若しくは現在進行形で進んでいる途中である、若しくは既に一定のレベルにある、いずれをも含めた企業の取組を表すものであった方がよいのではないかと思います。そういう意味では、どれだけ改善したかという評価に加えて、今の状態についてもある程度の目安、指標をもって評価し、認定をするといった面も必要ではないかと感じています。以上です。

 

○田島会長 ありがとうございました。ほかに御意見はありませんか。

 

○山川委員 19ページの(5)につきましては、特段これといった定見が決まっているわけではないですが、業種とか規模は考慮の対象になるのではないかと思います。それから、実績か目標達成か、改善かと。1、2については、目標達成の評価ということですと、初年度では何とも決められないというようなこともあり得るのかもしれません。必ずしも、択一的に考えるのかどうかということがあり得るのですね。どれか1つに限るのか、あるいは、幾つもの項目を検討するのか、ここは4と関わってきて、多様な項目を作ると、統一的な条件を作るのがややテクニカルに難しくなることもあるのかもしれません。その点との関係で、厚労省の統計データなどから、例えば、活躍の状況について、業種や規模とか、ベンチマーク的な数字を出せるものがあれば認定は比較的やりやすくなるかと思います。

 それから、(2)との関係で、「その他のインセンティブ付与として」です。そのまま読むと、認定自体がインセンティブとも読めなくもないのですが、これは多分、認定と結びついたインセンティブと、そういうお話になるのであろうかと推測します。認定と結びついたインセンティブというのは、今の次世代法が参考になるかと。つまり、くるみんマークによる労働市場でのインセンティブ、それから、ひょっとしたら商品サービス市場でのインセンティブ、更に、経済的インセンティブと、いろいろあるので、それらを研究していくのかと思います。

(5)はこの程度なのですけれども。遅れて来て大変申し訳ないのですが、更に早めに出ないといけないので、その前の所についても、よろしいでしょうか。

 

○田島会長 どうぞ。では、お願いします。

 

○山川委員 1つは、17ページの4です。ここで、ニーズの把握ということで、労使の対話等が挙げられておりますが、先ほど石田委員からもありましたように、PDCAの中での位置付けとして、フィードバックを確保するとか、実効性をチェックするような意味も更に持ち得るのではないかと考えられます。それで、ちょうど先週、この件とは別にアメリカへ調査に行って来たのですが、割と大きい先進的な企業では現実にかなり行っております。ホームページを見ると結構載っております。企業名を言ってもいいのかもしれませんが言いませんが、エンプロイーリソースグループといって、ホームページを23回チェックするとそこに辿り着くようになっていて、現場の従業員の人たちが割とフリーディスカッション的に、グループミーティングで話し合って、いろいろとアイデアを出したり、実行状態を見ていくと、そういうことがかなり行われているようです。ある企業ではエンプロイーリソースグループと言っていましたけれども。

 それと、あとは18ページの(3)の続きの部分です。(4)の直前の意見、これは私が前の前ぐらいに申し上げたことに関わっているかと思います。前回欠席したので、議論の状況が十分に把握できていないかもしれませんが、ここで申し上げたかったことはまさに5で、労働市場を通じて、女性の活躍促進ないしは有効な労働力の活用促進を図っていくという趣旨です。その点では情報が重要になります。何を情報として開示するかはいろいろな議論があるかと思います。前回はフレックスタイムの例を挙げましたが、必ずしも数字に限らないかもしれません。うちではこういう仕組みを導入しているということで、求職者のほうで魅力を感じることもあるのかもしれません。逆にいうと、どのぐらい選択ができるか、仕組みによりますが、その中で何を選択したか自体が、労働市場における企業の競争の一貫になると思います。現在、いろいろな意味で、市場原理というか、市場機能が重視されておりますので、その点では労働者側が選択する意味での労働市場を強調しても悪くないと私は思います。

 あと1点だけ。周知の点で。今回、挙げられていないのですが、社内周知ですね。情報の開示でも、社内でも、周知することによってこういった行動計画がより実効性を持つと思われますので、効果的な周知も工夫されてはいかがかと思います。次世代法でも行動計画は周知することになっておりますから、既にやられていることですが、単にどこかに置いてあって、見れば分かるということではなくて、積極的な周知を図るのが望ましいと思います。

 すみません。長く、多項目に及びましたが、以上です。

 

○田島会長 ありがとうございました。そのほかに、資料5と、それから、資料6(5)の点についての御質問、御意見はありませんか。

 

○布山委員 今、山川先生がおっしゃっていた、(2)の「その他のインセンティブの付与」の所は、確かに「認定などインセンティブ付与」となっているので、認定とそれ以外のという感じに見えます。実際に中小企業の方々の御意見などを踏まえて、中小企業が取り組む上での、取り組むことそのもののインセンティブの付与ももしかしたらあるのかと思います。例えば、ある程度何かを取り組むと、ここの所のインセンティブの付与ができるとか。認定だけではないという意味であれば、取り組んだ結果だけではなくて、プロセスや取り組むことに対してのインセンティブもあるのかと思います。ただ、今でも雇用保険の二事業にポジティブ・アクションの仕組みを行うときのいろいろな助成金がありますが、今回、これで行おうと思っていることは1年、2年でできることだけではありませんので、その際に、ある程度年数を見ていただく。目標を達成することを一つの基準にしてしまうと早期にはなかなか難しいこともあるので、少なくともある一定の規模に行う場合には、その取組自体に、ある程度のインセンティブを与えるのも進んでいく一つのきっかけになるのではないかと、今、先生のお話を聞いていて思いました。

 

○田島会長 ありがとうございました。

 

○南部委員 ありがとうございます。認定とインセンティブの関係で、これから規模がどうなるかというのが議論になると思いますが、中小企業も含めた取組の実効性を高めることが一番大事になっていくかと思います。その際に、データ分析とか行動計画策定に当たって、小規模になると相談する所もなかなかない状況も考えられますので、例えば、そういった相談窓口を国に設けるとか、各事業主の支援策、先ほど布山委員も言われましたが、支援策という形で裾野を広げるということで、ここは国がしっかりと力を入れていただけたらと思いますので、意見としてよろしくお願いします。以上でございます。

 

○田島会長 ほかに御意見はありませんか。

 

(意見等なし)

 

○田島会長 では、この点についてはよろしいでしょうか。本日、長時間の時間設定になっておりますので、一旦休憩を入れてほしいという御要望もあって、この辺で休憩を入れようかと思いますが、よろしいですか。

 

(異議なし)

 

○田島会長 特に御異論がなければ。

 それでは、ただいまから10分間の休憩を取りたいと思います。313分に再開しますので、そのときにはまた席にお戻りいただくようお願いします。

 

(休憩)

 

○田島会長 時間がまいりましたので議事を再開いたします。

 資料6につきまして、項目が15まで5つありますので、時間の配分をさせていただきます。まず1の、日本の働く女性の現状から、6ページの4、女性の活躍のために解決すべき課題に対して、御意見、御質問等がありましたら御発言いただきたいと思います。

 

○布山委員 すみません、前回欠席していたので、14を改めて読んでみましたけれど、同じことが繰り返されているように思います。中身の前にこの構成ですけれど、よくよく考えてみると、1の現状と4の課題があって、2は求められる日本社会の背景です。これはつまり、求められることということですね。それと、基本的な考え方があって、最終的に法的枠組みになるのではないかと。そういう書き方になっていないので、現状で言っていることが、あとから2回も3回も繰り返しで出てきて、単純に読みにくいと思いました。これをまた今日の議論を踏まえてまとめ直すときに、そこは少し考慮した構成にしていただいた方が、最終的に私たちが議論した内容をお伝えできるかと思います。

 

○小林雇用均等政策課長 御意見を踏まえて検討させていただきたいと思います。

 

○半沢委員 前半の記述でちょっと気になった所がありましたので。資料67ページの、2つ目の2段落目、「長期(13か月以上)の育児休業取得は管理者への登用に向けてマイナスの効果がみられるという調査結果もある」ということで、今回、追加をしていただいたわけですけれども、内容としては、前段の「調期にわたる育児休業取得や短時間勤務制度の利用は、女性自身のキャリア形成に支障を来しかねない」、この一例として挙げられているものだと思います。この「支障を来しかねない」ということ自体、これ一つの指標で言い切れるというものではないのだろうと思いますし、逆に、「13か月以上」というようなところが参考ということで、幾つものデータがある中において、そうなのだということであればいいのですが、この文章の中にこのように書くと、少しネガティブに捉えられかねないのではないかと。つまり、13か月以上は管理職になれないのだと、このように逆に捉えられるとそれはそれで意図とは異なるのかと思いましたので、前に包含するという形でもよいのではないかなと思っています。

 

○田島会長 すみません、最後におっしゃったのは、どこに包含するということですか。

 

○半沢委員 「長期間にわたる育児休業取得や短時間勤務制度の利用は、女性自身のキャリア形成に支障を来しかねない」の中に、そのあとの一文の内容も入っていると思いますので、この一文は削除してもよろしいのではないかということです。

 

○田島会長 分かりました。

 

○南部委員 6ページの、諸外国の実情から見られる示唆の所で使われています、「テレワーク」です。以降にも何度か出てきます、柔軟的な働き方は重要であるというのは当然そのように思っています。ただ、テレワークというのは今、別の場で議論をされております。先日私はオランダに行きまして、テレワークの導入をされたという事業団にも視察をやってまいりました。そうすると、そもそもテレワークを導入するというのではなくて、ペーパーレスを目指して得た結果としてテレワークの導入になったと。そしてテレワークの導入に当たっては、作業環境を整えるため、例えば社内の改装であったり、長時間労働の抑制のための働き方の改革、そして従業員、管理職の意識改革など、同時にいろいろなことを併せてやった結果、テレワークの導入となったというように伺いました。実際にそのような努力がなく、テレワークだけの導入ということで言葉が独り歩きしないように、このテレワークという所は少し丁寧な記載をしていただけたらと思っていますので、よろしくお願いいたします。

 

○布山委員 3ページの(2)生産性向上の要請と少子化への歯止めの所の、2つ目のパラグラフです。質問ですけれど、「日本の時間当たりの労働生産性の低さ」という文章は、外国に比べて長時間労働なことが関係していると考えられるということですが、結局長時間労働を是正すれば、分母が少なくなるので生産性は上がる、という意味で書いてあるのでしょうか。

 

○小林雇用均等政策課長 ここは時間当たりの労働生産性なので、一人当たりではなくて、正に時間当たりなので、同じ量の仕事を時間を短くすれば、それは労働生産性が上がるし、短い時間でこなすということであれば、それは長時間労働の抑制にもなるので、女性の活躍推進にも資するという、そういう流れだという理解で書いています。

 

○布山委員 恐らくここで議論しているのは、例えば生産性を100としたときに、長時間労働なので80になってしまうのであれば、長時間労働の分母の所を少なくすれば100になりますよという議論ではないような気がしています。私どもがいつも言っている生産性というのは、例えば短く働いたとしても効率よく働いて、それが生産性の維持あるいは向上につながるということですので、先ほど質問した文脈でこれが書いてあると、何か少し違和感があるなと思って、今質問をさせていただきました。長時間労働が女性の活躍を妨げる大きな要因になっているということを否定しているわけではないのですが、この書きぶりには、少し違和感があります。

 

○小林雇用均等政策課長 長時間労働の抑制は、女性の活躍推進にも役に立つし、生産性向上のきっかけにもなるということなので、いろいろなところで関連もしているし、プラスにもなるという趣旨で書いています。つまり、ここは女性の活躍が求められる日本社会の背景ということなので、時間当たりの労働生産性を高めるきっかけにもなるということを含めて書いているつもりですので、全く関係のない議論ではないと思っています。

 

○川崎委員 1ページの1の所で日本の働く女性の現状で、(1)雇用の割合、(2)年齢別の就業、(3)意思決定、ということで、働くということに特化した側面での現状の分析をここで述べられています。今回は後段にもいろいろと諸外国の例で出てきますけれども、男女共に働いていこうと考えたときに、例えば保育の環境の問題、それから社会の中でおける男女別の役割分担意識の問題、そういうものもベースになって働く女性の在り様というように出てくると思いますので、少しその諸外国の例というような形で触れるだけではなくて、例えば(2)の上から2つ目の印には、第一子の出産を機にというようなことが書かれていますけれども、それに付随するような形で少し保育の問題に関しても、環境がどうなっているのかとか、社会的な背景である男女別の役割分担意識からの問題がどのようにあるのかといったところも、目配りをしたコメントを、是非御検討いただきたいと思います。

 

○南部委員 私からはポジティブ・アクションを進めるために、今議論をしているわけですが、女性の登用というのはもちろん必要なことですけれども、この間の男女の賃金格差の解消というのも決して忘れてはいけない項目の一つだと思っています。先ほど諸外国の所でも御意見を申し上げましたが、こうした諸外国がワーク・ライフ・バランスを推進できるベースには、賃金の格差がなく、1時間当たりの労働に対する賃金の評価がきっちりされ、そしてその評価の下に賃金が支払われているというような状況があります。オランダにおいては、短時間労働者であることを理由とする差別を禁止する法律であったり、いろいろな政策が絡み合って、結果として今現在、こうしたワーク・ライフ・バランスがきちんと保たれているという状況があると思いますので、また、先般から申し上げていますように、働く女性の6割が非正規労働者ということを踏まえますと、均等、均衡待遇ということで保障が必要であることを、どこかに記載を頂きたいと思っていますのでよろしくお願いいたします。

 

○田島会長 14までの項目について、ほかに御意見はありませんでしょうか。

 

○布山委員 8ページの(3)配置・育成・教育訓練の所の2番目です。「部下の管理職の育成方針・行動を見ても、男性管理職は男女で異なる取扱いをしているケースが多い」という所の記述は、何かデータに基づいて書かれているということは分かるのですが、実際に、特に男性管理職について言えば、分からないがゆえに、過度な配慮をするということもあります。その辺も単に差別をしているということではなくて、よかれと思ってやったことが、実は女性の従業員にとってみるとプラスにならないようなことをしていることもあると思いますので、そういう意味合いのことをどこかに入れた方がよろしいのではないかなと思いました。

 それからもう1つ、先ほど川崎委員もおっしゃったのですが、いわゆる保育所の関係、託児施設の関係の方向性について、ここで最終的な結論が出せるわけではないということは分かっています。ただ、女性の働き方、女性の活躍推進と切り離せないこと、働きたくても働けないという理由は企業のことだけではなく、そもそも預ける所がないというのは当然大きい要素でもあります。また、早く復帰するにしても、短時間で働くにしても、働く以上は預ける所が必要なので、その現状や課題がまったくなしに、何となく取りまとめになっていくというのは何かおかしいかなと思っています。

 また、併せて職場での雰囲気を変えていくのは当然重要ですが、その前段は社会全体で、ということがあると思います。もともとここの中の9ページの継続就業の所の4つ目の、「両立困難による退職の具体的な理由」は、前に御説明いただいた所から引いていらっしゃるのだと思いますが、確かに、「勤務時間が合いそうもない」、「職場に両立をする雰囲気がなかった」というのが、それぞれ65%、49%ありました。ただ同時に、「保育所がない」というのが20%ありますし、「家族の意向」で辞めることになったというのもありました。やはりこの中で保育の預ける所と、それから社会全体でいまだもしかしたらあるのかもしれない、男性は仕事、女性は家庭だというところをどのように変えていくかということも重要なのではないかと思いまして、その辺は結論が出せないまでも、現状課題の中にきちんと書き込んでいただきたいなと思います。

 

○川崎委員 ありがとうございます。11ページの(6)評価・登用・女性の昇進意欲の、一番上の項目ですが、ここに関して「評価・昇進の透明性の確保が重要な課題である」という所においては、正しくそのとおりと思うわけですが、この前段の説明の中で、「男女区別なく評価・昇進させている」ということで、当てはまると回答したその67割の人の中にも、「バイアスの評価がかかっている可能性がある」というくだりがあります。ここの可能性もあることの証明も、ないことの証明も、非常に難しい中で、あえてここの「可能性もあります」という所にまで触れるのは、この法律を検討するときには、ちょっと適切ではないのではないかと考えています。

 ただ、一方「男女区別なく評価・昇進させている」と、男女区別なく評価を透明で正確にやっているという所では、そういうことが当てはまらないと答えた人がもしこの逆で、3割から4割いるということであれば、それは問題であって、そこはきちんと性別ではなくて、業績あるいはその人の能力といったところで評価・昇進させていくという所が筋かと思いますので、そこに対して適正な取組をしていくということのコメントをするのであれば妥当かと思いますが、ここの中であえて、「バイアスの下に評価を行っている可能性がある」という所まで踏み込んだ記載に関しては、ここの中では不適切なコメントではないかと思っています。

 

○田島会長 14までの項目について、ほかに御発言はありませんか。

 

○齊藤委員 13ページの上から2つ目に、「正規雇用への転換を希望せず」と書いてあるのですが、正規雇用への転換を希望しない理由は何か、ということをきちんと把握することが重要なのだろうと思います。パート、非正規の人がどのような就労のニーズがあるか、特にパートの意識調査によれば、割と仕事以外の時間を重視している人が多く、そういう方については一定の時間、8時間であれば働けるけれども、残業が2時間、3時間も毎日あるようであれば、それだったら非正規のままでいいというような人もおられます。そういった場合には、正社員になっても普通に8時間で終われるような正社員というのがあれば、非正規から正社員に登用を私は希望しませんという人は減ってくるのではないかと思っています。そうしたことも単に希望しないから非正規のままだというのではなくて、なぜ希望しないのかということをきちんと把握して、それを排除していけば正社員になりたい人が更に増えていくと思いますので、そういうこともどこかに入れていただければありがたいなと思いました。

 

○南部委員 ありがとうございます。2つあります。先ほどありました保育所の件です。最も重要だと思っています。記載も必要だと思っていますが、その記載することによって、保育所の待機、保育所事情で、うちは女性の就業継続が難しいというような逃げ道になるような記載はいかがなものかと思いますので、そこは工夫をお願いしたいと思っています。

 また、先ほど11ページの評価の所で、「男女区別なく評価・昇進させるつもりであっても気付かないバイアスの下で」ということで御意見があったと思います。これは労働側から少し言ったことに対して、公益の先生方からの御意見でこうなったように記憶しています。実際、結果として女性の昇進というのはなかなか現実的になっていないために、この議論があると思っていますので、書き方の工夫は当然必要だと思いますが、そういうつもりではなくても、結果としてこうなっているということもしっかりと踏まえた表記に改めていただけたらと思っていますので、よろしくお願いいたします。

 

○武石委員 この社会的な背景と企業の取組というのが、先ほど布山委員がおっしゃったように、全体の整理がうまく整理できてないので、ちょっとごちゃごちゃしているのかなという気がいたします。ですので、現状とか背景の部分は企業だけではなく、保育所あるいは様々な社会サービスも含めて、あるいは性別役割分担意識も含めて、いろいろなものが女性の活躍を阻害している状況があるということをまずきちんと明記する必要があって、4番の所は多分ここが今回の新法に関わる課題、前提の認識になっていくと思うので、ここは基本的に企業に取り組んでいただく課題につながるような課題なのだというところをどこかに明記して、企業における課題とか何かを明記して、整理をすると、保育所の問題は非常に重要だと思うので、そこは無視して、企業だけにやってくださいということではないと思うので、全体の整理の中でそこがうまくいくのかなというのが1点です。

 それから課題の所は、バックデータがあってそれを基に指摘していくというのが正しい課題の指摘だと思うので、大変お手数ですけれども、いろいろ変えていくところのバックデータの、そこを詰めていただきたいということをお願いしたいと思います。

 

○川崎委員 先ほどの11ページの(6)の上の、また評価の項目になりますけれども、気付かないバイアスの下に評価を行っている可能性があるということ自体が、何かデータではっきりきちんと評価していると言っているにもかかわらず、結果としてバイアスがかかっているというようなことを示すデータとかそういうものはあるのでしょうか。もしそれが明らかになっているということであれば、それはそれでまたこういう法律の場でコメントをしていくということも課題認識としてあると思います。可能性もあるかもしれないし、ないかもしれないということであれば、実際、周知していくところの段階でのパンフレットとか、ホームページとかそういうところの中での注意点としてコメントするということがあってもいいかと思います。基本的には評価・昇進に関しては、透明性の確保が重要であるということでいいのではないかと思うのですが、そこは是非、事実に基づいてバイアスがあるということでなければ、単純な推測で書くというのはいかがなものかと考えています。

 

○松田委員 ただいまの、11ページの昇進の所ですけれど、前回の私の発言で若干説明が足りなかったかと思うことがありまして、補足をさせていただきたいと思います。前回私が申し上げた中で、ある企業の人事データのパネル調査の分析ということで、男性の場合は高い評価を得ることが昇格につながっているが、女性の場合はそうなっていないという結果を紹介しました。まずそういったしっかりとした研究を、1企業ではありますけれども、されているということが1つです。ただ、私が前回それを紹介して申し上げたかったのは、その際にその企業は昇格に当たって男女差別をしている悪質な企業だと言いたかったのではなく、この事例というのは、日本の大企業の一般的なケースだと理解をしています。管理職比率なども業界水準のようです。どんな会社か公表もされていませんし、私は全然存じ上げませんけれども、むしろこのような研究に貴重な人事データを提供して、協力をしているということで、非常に素晴らしい企業だと思います。むしろ先進的な企業なのではないかなと思います。

 何が言いたいかというと、一番大事な点は、この研究で統計的に見ていくと、昇格における硝子の天井というのが浮かび上がっているということが重要なことだと思うのです。それがあって初めて、では、硝子の天井というのは何なのか。どうやって取り除いたらよいか、という行動に移れるわけで、それがポジティブ・アクションだと理解しています。ですので、硝子の天井というのは、意識的にしているのもあるかもしれないですけれども、むしろ無意識のうちにやっているというところのほうが私は非常に問題が大きいと思っていますので、どういう表現にするのかというのは事務局にお任せをしたいと思いますけれども、意識的ではないからいいというようには決してならないし、そこに大きな問題があると思っています。前回はそういった趣旨で意見したかったということを補足させていただきます。

 

○布山委員 今お聞きするとその1社の事例だったということで、それでどこまで議論をするかということはあるかと思いますが、ここで問題にしなければいけないのは、「男女区別なく評価して昇進させる」という事項で、当てはまるという男性管理職が6割か7割。裏を返せば、3割か4割はそうではないという人がいらっしゃるというところについてどう考えるかということだと思うのです。実際にやっているつもりという推測の段階でどこまで入れるかということになると、それは今後どういう枠組みで、どのように把握をしていくかという問題であると思います。そのときの1つの留意点として、制度上は整っているけれども、きちんとやっているかどうか踏まえて、各社が考えることではないか、バイアスの下に評価を行っている可能性があることも含めて、ということ自体に違和感があるということで、先ほどから申し上げております。

 

○田島会長 今、議論になっています11ページの(6)1つ目の内容については、次回までに書きぶりを含めて検討させていただいて、また御提示したいと思います。

 ほかに御発言がないようでしたら、資料65番目の項目、新たな法的枠組みの構築に移りたいと思います。よろしいでしょうか。この点について、御意見、御質問がありましたらお願いいたします。

 

○半沢委員 それでは、実態把握に関して意見をさせていただきます。今回、資料5の中にもポジティブ・アクションを推進するための見える化支援ツール活用マニュアルの御提示をいただき、ありがとうございました。このマニュアルは、こちらに出していただいたのは全体的な概要ですが、先ほどお話があったように、各業種別に作られたものがあります。また、平成23年度の厚生労働省の委託事業ということで、21世紀職業財団が「中堅・中小企業の経営者のための女性社員の戦力化ポジティブ・アクション実践的導入マニュアル」というものを作られていて、いずれも分かりやすく活用すべきすばらしいものだと思っています。

 特に、見える化支援ツールの方に話を戻しますと、業種別のマニュアルの方には、今回は配布されていませんが業界の平均の水準値などが掲載されていますし、その数値の分析方法などについても記載されているので、新法において各企業が取組をすることが想定されるわけですが、その1つの手掛かりになるのではないかと思っています。女性の活躍、それから定着、いろいろな指標を順々に見ていって、総合的に見て、最終的には平均賃金の格差、こういう資料も含めて業界平均値とともに示されているということでして、それぞれの企業が、その業界の中で自分たちがどのような立ち位置にあるのかが分かるというツールではないかと思います。ですので、より具体的に取組をイメージしやすい、そういう取組に資する内容だと思います。例えば、今後、実態把握の項目であるとか、また進め方についての指針であるとか、審議に当たってこのようなものを参考にしていただきたいと思っていますし、是非、取組に当たって活用をしていただけるような、そういうこともお願いをしたいと思います。

 また、指針には、この中で示されている項目、数値の分析、こういう観点も併せて書いていただくことが取組の分かりやすさという点で必要ではないかと思っていますので、御意見として申し上げたいと思います。

 

○齊藤委員 関連して、正社員の活用マニュアル、見える化ツールはあるのですが、パートタイマー等についてはまだ作られていないのです。パートタイム労働者における女性活躍推進の指標ということも、作っていただければ大変有り難いと思っています。パートタイマーについても、やはり採用、教育、定着、活躍、この行程が重要だと思っていまして、パートタイマーの採用に当たっては、採用時は就労ニーズに応じたキャリアを把握すること、また、教育に対しては、パートタイマーから正社員への転換制度を確立した上で、それに伴った教育制度の構築をすること、定着に当たっては、契約更新時に面接をし、現状の職務内容の確認や今後の環境、例えば、育児や介護というものと併せて就労ニーズを把握すること、最後に活躍ですが、就労ニーズを把握した上で仕事に対するモチベーションによりステップアップできる制度を構築すること、もちろん、正社員と同様の職務の場合には正社員と同様の賃金を支払うことが重要となりますが、こういうことに関してできれば厚労省の方で作っていただければ、非正規労働者に対してどのような取組方をしたらいいか分からないという企業も多いと思いますので、こういうものを作っていただければと思っています。以上です。

 

○松田委員 私の方からも、非正規社員のことで少し質問です。13ページの5(1)の上から2つ目の三角の所で、「大半を占める非正規の女性や就業を希望しながら働けていない女性も含め」ということが書かれているわけですが、念のため、確認をさせてください。14ページの(2)「制度の基本的な枠組み」の中で、各企業において自社の女性の活躍に関する状況の把握ということで1や5の所で記載がされていますが、こちらは非正規を含むと理解してよろしいでしょうか。

 

○田島会長 はい。

 

○松田委員 今の所だけ、すみません質問です。ここの記載は非正規の女性を含むと理解してよろしいかということです。

 

○田島会長 はい、非正規を含むということで。

 

○松田委員 そうしますと、改めてその辺が明確でない、入っているのかどうか分からないので、なるべく明確な記載をしていただければと思います。

 その上で意見なのですが、女性労働者に占める非正規労働者の割合を考えたときに、非正規の正社員への転換というのは重要な点ではないかと思います。今回出していただいた統計データ資料の6ページにあるように、正社員転換制度に関して、導入済みの企業が34%、今後導入したいと答えている企業が33%となっていまして、正社員転換制度の導入促進というのは一定のニーズがあるものと考えています。ただ、パート法では既に正社員への転換推進が措置義務とされていますが、連合が2012年に行った「パート・派遣等労働者生活アンケート調査」、こちらを見ると、正社員転換制度について利用しやすいと答えた人は11.1%、利用しにくいと答えた人が20.5%、制度がない、分からないと答えた人が60.4%という結果でした。こうした現状から、周知面も含めて既存法の実効性を高める取組が不可欠ではないかと思います。この新法においては、非正規の正社員転換制度についてより実効の高まる施策の検討というのをお願いしたいと思います。以上です。

 

○齊藤委員 今の意見に関連してなのですが、やはり、非正規労働者の取組については正社員登用制度がこの中では一番だと思っています。正社員登用制度というのは、非正規の方だけが得をするものではなくて、私どもでも個別のヒアリングを企業に対してというか組合に対してした結果、正社員への転換者は自社や他企業での業務経験を積んでいる人が多く即戦力であること、企業へのロイヤリティが高いこと、離職率が低いといったメリットを企業が感じていることが判明しています。働く人が少なくなってきて企業が人を囲い込む必要があるので、非正規労働者から正社員、正規労働者への転換というのは企業にとっても1つの重要なものになるのではないかと思っています。

 その上で、先ほども言っていましたが、労働者の就労ニーズに合ったものでないといくら転換制度があったといっても転換者、希望者が少なくなるので、それをやはり就労ニーズに合ったより良い制度にすることが重要なのだろうと思います。そのためには、やはり労働者の就労ニーズをきちんと企業が把握することが重要ですし、把握したことによって、例えば、今の制度が古い昔に作られた制度で現状の働いている人に合っていないというものがあります。特に、パートタイム労働者については、以前は高度な業務であったものが今は低い程度のものになっており、今は、パートタイム労働者でも正社員の1年目や2年目のやる仕事をするようになってきているので、以前と仕事の内容が変わってきている。それなのに、その評価制度は昔のままであるというのもあるので、きちんとニーズと制度を合わせたものに変えていく必要があるのだと思います。

 私どもでも、職場で働くパートタイマーの声として、人事制度の賃金面や人事考課、面接などを改善し、公平、公正な制度、明確な昇給、昇格基準にすべきという声、これはパートタイマーの声なのですが、そういう声を受けて、人事制度改善を組合から企業に要求して労使で専門委員会を立ち上げて、そして実際的にアンケート調査を実施して、その結果に基づき今後取組を行っていくということも現実的に行われていますので、そういうことも含めて、正社員転換に当たっては、やはりパートタイム労働者、非正規労働者の声をきちんと汲んで、その人たちが正社員に転換できるような制度に変えていっていただければと思います。

 それに伴って、もう1つ、管理職になる女性というのはやはり若い方、先ほどあったように、結婚しないでいる方、子供もなかなか持てない方が多いので、管理職になったから全て仕事一辺倒ではなくて、育児や介護などの、もしそういうことがあった場合には、その間だけ短時間勤務の管理職になってもいいではないかと思っています。男性でも介護を抱える方もいますので、その介護を抱えている間だけは、今まではきちんと普通に管理職をやっていたけれどもその間だけは短時間になってしまう、でも、その間でも管理職は続けられるというような制度もあってもいいのではないかと思っています。以上です。

 

○半沢委員 非正規労働のお話が出ていますので、少し私からも。今は、正社員への転換制度というお話でしたが、少し違う観点から事例を1つ紹介いたします。非正規労働者、それから正規労働者も含めて、実態を分析し取り組むことによって有用な結果が得られたという取組です。製造業の事例なわけですが、テーマとしては時間外労働の削減についてということです。この事例を製造業のA社とします。こちらでは、社員が7割、契約社員と言われる、いわゆる非正規という分類をされるわけですが、契約社員が3割。社員においては男性が7割で女性が3割です。契約社員においては男性が1割、女性が9割と、こういう事例です。契約社員も基幹的な業務に就いていて、時間外労働などもあると、こういう事例でありました。

 この中で労働組合として、正社員だけでなく契約社員も含めた時間外労働、長時間労働の是正に関しての要因、それから配転や出向、退職者の数、入社人数、全体的な数値に加えて、休暇の取得状況、労働時間、交通安全、労働安全の状況について労使の委員会で状況の把握を行っていたということです。

 この情報を基に、時間外労働という意味においては、特別休暇100%の取得、それから、労働時間の縮減に力を入れて、指標を労使で定めて、目標を労使で定めて委員会で見える化をし、そしてそれを組合員、この場合は契約社員も含めて組合化をしている例ですが、組合員みんなに情報の共有を行ったということです。これによって、正社員の皆さんも情報が可視化できて、また、契約社員の皆さんもその情報を知ることができて、制度の違いであるとか、そういうことも含めて可視化をされ、そして、長時間労働の削減にはやはり職場、現場でのシフトの調整、こういう理解が欠かせないわけですが、こういう理解も進んだために、正規、非正規を含めた職場での全体での労働時間の削減が実現できたと、こういう事例です。

 先ほどの山川先生の話にも、社員との情報の共有、労使での話合いというようなお話もいただいていましたが、非正規社員も含めて、そういう枠組みの中でやっていくということが1つの成果を生んだという事例もあるので、紹介をさせていただきたいと思いますし、是非、女性活躍の基盤にも、推進の基盤にも資するものになるだろうと思っていますので、お伝えをしたいと思います。以上です。

 

○齊藤委員 非正規、正規問わず、女性全体としてはやはり教育訓練が一番大事かと思っています。労働者のキャリア形成、キャリアアップのために必要不可欠なものが教育訓練ではありますが、87日の審議会でお示しいただいたデータでは、将来役に立つであろうと思われる教育訓練に関する女性の受講率が低いという結果が出ています。同様に、今回出していただいたJILPTの調査では、同世代との配置・育成が異なっており、必要な知識・経験・判断力を有する女性が育成されていないとする回答が33.7%と出ています。しかし、厚生労働省の委託事業である「中堅・中小企業の経営者のための女性社員の戦力化ポジティブ・アクション実践的導入マニュアル」においても、女性社員の活躍には計画的かつ長期的な視点による配置とキャリア開発の重要性が指摘されており、今回の施策では教育訓練の内容や受講率などを項目に追加すべきではないかと思っています。また、その際、女性労働者の過半数である非正規雇用労働者についても調査をすべきであり、今回出していただいた資料でも、非正規雇用の研修受講率が正規雇用の半分程度であるとなっています。

 一方、先のマニュアルでも、パートタイム労働者のモチベーションを高めスキルアップを図ることが課題である旨は指摘されています。流通業の加盟労働組合に対するヒアリング調査の中では、正社員は採用後十分な教育訓練が施されていますが、パート社員に対する教育訓練が必ずしも十分でないため辞めてしまうケースが多いとの声が寄せられています。辞めてしまわれてから1から採用となれば企業にとっても損失が出てくるのではないでしょうか。こうしたことから、男女別、正規、非正規の別を含めて、教育訓練の内容や受講率等を項目に追加し現状把握、分析をすべきではないかと思っています。以上です。

 

○田島会長 その他御意見ありませんか。

 

○松田委員 性別役割分担意識の払拭という点で意見を申し上げたいと思います。性別役割分担意識の払拭が大事だということは公労使の共通認識ではないかと考えています。21世紀職業財団の「中堅・中小企業の経営者のための女性社員の戦力化ポジティブ・アクション実践的導入マニュアル」、これは厚生労働省の委託事業で発行されたものですが、これには、女性活躍推進を図る上での課題の1つに男女の役割分担意識の解消が掲げられています。女性のものの考え方という既成概念の下、女性を一括りに考えるべきではないというその旨が記載されていると同時に、意識改革のための施策というのも多数盛り込まれています。こういうことが今回の取組では実践として生かされるようなものにしていくべきだと思います。そして、これまで労働側が主張してきた様々かつ複合的なハラスメントに対する対策を含めて、性別役割分担意識等に基づく職場の慣行や風土を払拭して、性別にかかわらず一人一人の個性を尊重するというのが当然だという雰囲気を醸成することが女性の活躍に必要不可欠であるということを意見として申し上げます。以上です。

 

○南部委員 ありがとうございます。ハラスメントに関連して意見を申し上げます。この間、労働側では、今回の新法で女性全体の底上げということを強く主張してきました。前回、私のほうで「マタハラネット」というNPO団体が署名を出したということで御意見を申し上げまして、今回もまたその署名数が増えたということで、8,000署名に上ったということでお聞きをしています。そういうことで、やはりマタハラ被害というのはどんどんと、今まで埋もれていたことが表に出てくるというような社会現象になってきているということは事実だと思うので、ここで共通の認識をしていただけたらと思っています。女性が安心して出産して働き続けられる環境を整備することこそがこの新法の基本的な考え方の1つであると私たちは思っています。そのために、女性の登用を進めるに当たり、やはり妊娠、出産、育児を理由とした不利益取扱いを禁止とした均等法であったり、育児・介護休業法の遵守ということを最低限徹底するというのが前提にあり、この新法ということになっていくべきだと思っていますので、しっかりとそのことを踏まえた内容を、記載の工夫は必要かと思いますが、書いていただけたらと思っていますので、よろしくお願いします。以上です。

 

○布山委員 この新たな法的枠組みの構築については、前々回かその前にも発言をしていて、ここにも既に網羅していただいていますが、企業、産業が多種多様な中でそれぞれに応じて個別企業が取り組むには、各企業の実態に合った取組ができるようなものにしていただきたい、そういうふうにしていくべきではないかと思っています。

 それから、先ほど山川委員の方からあった、17ページの5の部分です。アメリカのある企業の事例を踏まえて御発言があったところですが、企業としても、優秀な人材を獲得するために、それに向けて求職者の選択ということの中で利用してもらうために、客観的な情報の開示、これが必要だということは一定程度理解ができます。ただし、企業の実態、状況というのを正しく理解していただくために、どのような情報を開示するかというのは企業の経営戦略の中でいろいろあるかと思いますので、ここの点については企業の自由度というものも確保していただければと思っています。 

 

○石田委員 新たな枠組みの基本的な考え方は13ページ、今も紹介がありましたが、ここを踏まえると、先ほどの認定、インセンティブの所でもお話をしましたが、実効性の高いものにしなければならないと思っています。その点からすると、全ての事業所における目標設定、行動計画の策定、これらの情報開示は企業における女性のポジティブ・アクションを考えた際に極めて基本的な企業としての取組だろうと思っていますので、やはり義務化というのは必要だと思っています。

 今回の女性活躍推進の新たな枠組みについては、この間、日本においてなかなか進まない女性登用の取組にドライブを掛けるきっかけにするものだと理解をしていますし、そういう観点からすると、大企業だけではなく、中小企業も含めて全ての企業が同一的に取り組むべき性格のものであると思っています。大企業と中小企業で区別すべきではないと思います。そうは言いましても、中小企業においては、取組の実効性を図るためには中小企業が取り組むに当たっての、先ほど南部委員からもありましたが、国における相談体制の整備などの支援体制の強化や取り組みやすさの検討というのが必要だろうと思っていますので、意見として発言しておきます。

 

○加藤委員 義務化のお話が今出ましたので、中小企業の立場ということで申し上げたいと思います。先程来のインセンティブの所でも御意見が出されたかと思いますが、一言に中小企業と言っても、規模、業種、業態、経営実態等非常に様々な状況があります。今年の7月に小規模企業振興基本法が新たに制度化されました。このような法律ができるというのは、中小企業と大きく括ったとしても、中の実態が変わると、実際は違うものになると国もお考えになっていると感じています。中小企業基本法は規模で言えば300という数字があるわけですが、その中でもいろいろな経営実態、例えばIT関係ですと人数は多いけれども資本的な部分は非常に小さいとか、実態が非常に様々です。先ほど見える化というようなお話もありましたが、ある程度のパターンを定めるやり方でカバーをしていくというのはやはり非常に煩雑、困難なものになろうかと思われます。

 制度を普及させていく側から見て現実的なことを考えると非常に無理があるのではないかと思います。制度の普及・啓発が非常に大きな課題だと思っています。普及・啓発からやっていかない限りは、仮に義務化ということになったとしても、実態論として制度が実効を上げていくことにはなかなかならないのではないかと感じます。中小企業の実態を是非御理解を頂きたいと考えます。

 

○松田委員 ただいま義務化について懸念を示す御意見がありましたが、まず、確認をしておきたいのは、この女性の活躍促進の取組というのは、生産制向上にも資する日本の活力を取り戻すと言いますか、企業にとってもメリットがある取組であるということで、ここは使用者側とも認識が合っていたのではないかと思っているのです。そういう取組であるというところがスタートだと思うのです。そのように考えたときに、現在が女性の能力、女性の力を生かせていないという、いろいろな足枷があってそういう現状があるわけですから、それを取り除く取組についてはそれほど企業側の皆さんも心配をされることではないのではないかなというのが私の意見です。

 そういう立場に立てば、今回、新たな仕組みを作って今度こそ実効を上げる取組にするという観点に立てば、最低限の項目の義務化というのは当然求めていきたいと思いますし、それもないということでは、本当にそれで企業が取組を進めていけるのかというのは非常に心配になります。

 

○加藤委員 中小企業の実態ということで申し上げましたが、日本に占める企業の99%が中小企業です。均等法も十分理解できていないような事業者もまだまだあろうかと思います。これは私どもの努力不足ということでもあるわけですが、そういう中で、この制度の義務化よりも先にこの制度自体を普及させなければならない。300数十万の事業者の方々にどんな形で理解をしていただけるのか、理解をしていって前に進んでいただくのか、ここは一気に義務化ということではなくて、施策の普及・啓発を行い、徐々に分かっていただくところから、と考えています。

 

○南部委員 今、義務化のお話になっていますが、私たちとしては、今おっしゃるような懸念事項、なかなか普及ができない、理解していただけない企業なりに対して頑張っていただきたいという思いも込めて、義務化することによって、一定程度の義務化でいいかと思うのですが、そこの度合いはここで話し合って決めていけばいいと思います。そういうことによってその取組が前に進むということを狙ってやるべきではないかということが1つあります。

 そして、行動計画作成のプロセスなどについて前回も少し御意見が出たと思うのですが、やはり私たちは労使での話合い、働く女性の意見を聞くということも含めた労使での話合いが最も必要だと思っています。次世代法の中の行動指針では、雇用の関係の整備を効果的に行うために多様な労働者のニーズを踏まえることが重要であるということで、労働組合等に対する意見聴取が取り上げられるということで、私たちのプレゼンでもそういう話をさせていただきました。

 また、本日お示しいただいている厚労省のポジティブ・アクションの見える化支援ツールにおいても、全体のところが今日出ていないので皆さんの手元にはないかと思いますが、業種別というこういう所があって、そこには労使での協議会が義務付けられるという例も取組手順の中に示されています。こういったことを使って、例えば中小企業においても、働く者とそして経営者ということで、協議会という堅苦しい名前のものを作るか作らないかは話合いでいいかと思いますが、こういう双方の意見交換ができる場を作り、そして、どういうふうにやっていけばいいか、例えば、男性がゼロの所もあるかと思います。そういう所では職域の拡大、そして意識の改革が必要になってくるかとは思いますが、そういうことを経営側だけではなくて、やはり働く者、労働組合の私たちも含めて、しっかりと2020年、30%の目標に達するためにはやっていくしかないと私は思っています。

 そのための義務化であったり、情報公開、それをどこまでどのように効果的にするかということをしっかりと議論を私はこの場でしていきたいと思っていますので、労働側として、無理矢理義務化を押し付けるというようなスタンスではなく、しっかりとこれを実効性のあるものにするためにどの程度のものを決めていくかということを議論できればと思っています。労使での対話ということも大事にしていただきながら、そのことを踏まえた内容になればと思います。以上です。

 

○田島会長 先ほど、大企業と中小企業で分けるのかどうかということについて議論がされていましたが、中小企業を全部外して、外すべきだという御意見ですか。

 

○加藤委員 そうですね、具体的なところは御相談、検討していかなければいけないと思いますが、基本的には中小企業基本法に依っています。ですから、300人という数字が1つの基準かなと思っています。

 

○田島会長 他に御意見はありませんか。論点として、四角で囲った項目がいくつかありますが、これまで御発言いただいた内容で網羅されていると理解してよろしいでしょうか。

 

○武石委員 少し細かいところで恐縮ですが、義務化に関しては労使双方でいろいろな御意見があると思いますが、現実的に全部の企業にというのは、やはり従業員が例えば5人の企業に管理職比率男女比を出してもらうのかとなるとなかなか現実的ではない気がするので、どこかで線引きが必要なのかという気がするのですが、そこを何人にするのかというのはいろいろ議論があるところではないかなと思います。

 この新法の仕組みでとても重要なのは課題を分析していくという手続だと思います。それぞれの企業で、自社の課題を明確にしてそこから取組を進めていただくということなので、やはりこの課題を分析するという意味では、15ページの2の所の項目をどうするか。先ほど労働側の委員の皆様からいろいろな御意見がありましたが、いろいろな情報を取るに越したことはなく、私も見える化ツール、業種別のほうもずっと関係させていただいていました。最初、うちは何の問題もないとおっしゃっている企業の方が、データが出てくると、こんなに女性の活躍が問題があったのだということに気が付かれる企業の方とずっと議論をしていますので、本当にこの課題把握が大変重要だと思います。

 という意味で、ここの2の部分をどうするか、いろいろな項目が入るに越したことがないのですが、しかし、やはり取れるもの、取れないもの、それからここで正規、非正規の問題があると思いますので、非正規で取れる数字、取れない数字というのがあると思うので、必須項目と任意項目のような形で、できる企業はどんどんいろいろなデータを集めていただいて課題を把握していただく、ただ、最低限ここはというような二段階での整理が必要になっていくのかなということを感じています。

 それから、皆さんから出ていないところで私が1つ申し上げたいのが、18ページの「指針」の中身の所に、効果的な取組として8項目が三角の所に並んでいるのですが、ちょっと1つだけ、「長時間労働是正に向けた取組」というのがあるのですが、ここは、女性が今後活躍していくためにいろいろな企業の取組というのを紹介していくときの項目の整理の事項だと思いますので、長時間労働是正ということだけではなく、先ほども御意見がありましたが、短時間勤務制度とかいろいろな働き方の改革がありますので、「長時間労働の是正を含む働き方改革に向けた取組」というように、ここを少し広い内容にしていただけるとより効果的な指針になっていくのではないのかと思っています。すみません、ここは、この文言を修正していただきたいという意見です。以上です。

 

○田島会長 他に御発言はありませんか。もう言い尽くしていただいたでしょうか。

 

○武石委員 今、言おうと思って1点忘れていました。今日、義務付けをどういう形にするかというのはまだ意見がきちんとまとまってはいない、まだ最終的にはなっていないと思うのですが、おおよそ義務付けというか、ある一定の枠組みの中で企業の皆さんにこのポジティブ・アクションを取り組んでいただくということで、その義務化の方向で、今、意見が進んでいるかと思うのです。それを少し踏まえると、義務付けた後にきちんと法律が履行できているかという履行確保の観点が今のこのペーパーの中にはないので、履行を都道府県の労働局雇用均等室がきちんとチェックをしていくという形で、何らかの確保をしていく枠組みが必要になるのでは。ちょっとそれが抜けていると思いましたので、すみません、それを追加させていただきます。失礼しました。

 

○田島会長 ありがとうございます。

 

○南部委員 今の件については労働側も賛成ですので、是非よろしくお願いしたいと思います。併せて1点だけ追加で。18ページの指針の項目ですが、前回、多分発言したと思うのですが盛り落ちていることに気が付きました。ハラスメントの項目についても是非盛り込んでいただきたいと思っています。この項目の中で、職場の雰囲気改革の中にそれが入るというのであれば、そういうことも含めた記載が分かるようにしていただけたらと思っていますので、よろしくお願いします。以上です。

 

○田島会長 本日は5時まで会議が予定されていますので、まだ時間はありますから、御発言がありましたらどうぞ御遠慮なく。よろしいですか。

 

(意見等なし)

 

○田島会長 それでは、本日の分科会はこれで終了いたします。最後に、本日の議事録の署名委員ですが、労働者代表は石田委員、使用者代表は中西委員にお願いいたします。皆様、御多忙の中お集まりいただき、また長時間御議論をいただきましてありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省雇用均等・児童家庭局
雇用均等政策課
〒100−8916 東京都千代田区霞が関1−2−2

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