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2014年10月24日 第4回 安全衛生に関する優良企業を評価・公表する仕組みに関する検討会 議事録

労働基準局安全衛生部計画課

○日時

平成26年10月24日(金)10:00~12:00


○場所

中央合同庁舎第5号館 16階 労働基準局第一・第二会議室


○出席者

検討会参集者(50音順、敬称略)

伊藤 彰久 栗林 正巳 幸保 英樹
高 巖 (座長) 高野 研一 田代 幸三
古井 祐司 吉村 健吾

厚生労働省

土屋 喜久 (安全衛生部長) 美濃 芳郎 (計画課長) 安達 栄 (調査官)
樋口 政純 (課長補佐)

○議題

第一部
(1)安全衛生に関する優良企業評価の手法について
(2)報告書案について
(3)その他
第二部(非公開)
(1)安全衛生優良企業のシンボルマーク等の選定について

○議事

(第一部)

○樋口課長補佐 本日は大変お忙しい中、御参集、誠にありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまより第 4 回安全衛生に関する優良企業を評価・公表する仕組みに関する検討会、 1 部を開催いたします。

 本日の出席状況ですが、太田委員、白崎委員、豊澤委員が御欠席です。伊藤委員は少し遅れて間もなく到着の予定です。

 本日は 2 部構成にさせていただいております。今回の優良企業認定制度で認定された企業を示すシンボルマーク、呼称及びキャッチフレーズ等について公募が多数ございます。後半の 2 部では、その中からマーク等を選定いただきます。個人から御提供いただいた資料ですので、 2 部は非公開といたします。その関係で 1 部と 2 部の間で休憩を設けます。傍聴の方におかれましては、その間に御退席をお願いする予定です。その際は改めて御案内いたしますので、よろしくお願いします。

 では、議事に先立ち、資料の確認です。先生のテーブルにお配りしていますのが、第 1 部の資料で第 4 回の検討会の資料の議事次第です。それから資料 1 6 、参考資料 1 になります。こちらについては傍聴の方にお配りしております。 2 部の資料についても先生にお配りしております。前回お示しした公募のプレスの一つづりの資料になっています。こちらはまた 2 部で御説明いたします。各テーブルごとに実際に御応募いただいた資料も置いております。 2 部で使いますので、御参照いただければと思います。資料は以上ですが、不足等がございましたらお申し出ください。よろしいですか。

 それでは傍聴の皆様におかれましては、カメラ撮影等についてはここまでとさせていただきます。よろしくお願いします。

 それでは、以降の議事進行につきましては座長にお願いいたします。

○高座長 おはようございます。当初の予定では、検討会は今日が最終回となっております。今日は当然いつもの会合と同じで、皆さん方に積極的な御意見を頂戴したいのですが、議事の進行が 2 部構成になっておりますので、御協力をいただければと思います。

 それでは扉の議題です。第 1 部には 3 つ議題を用意しております。まず、第 1 の「安全衛生に関する優良企業評価の手法について」です。事務局から説明をお願いします。

○樋口課長補佐 それでは議事の 1 つ目です。資料 1 5 が関係資料になります。それぞれについて御説明いたします。なお、既に各先生には会議に先立ちお送りしております。ポイントのみ簡単に説明いたします。

 まず、資料 1 です。こちらは前回までの評価項目の御議論をいただいた部分を修正いたしました。また、幾つかの企業をトライアルということで訪問した際に、分かりにくい、表現が難しいなどといった部分も修正いたしました。ヒアリングしてみると、結局は内容が一緒であったといったものなどを整理したものです。前回から変わった点を簡単に御紹介いたします。

 資料の第 1 は大きく変わったところはございません。ただ幾つか括弧書きで加えている所があります。例えば、有機溶剤の取扱いなどがない企業さんがいらしたりなど、企業によっては該当しない企業もありますので、該当する旨が分かるように括弧書きで幾つか加えたものがございます。内容的には変わっておりません。

2 ページ、 3 1 、こちらも前回御議論がありましたので、少し整理いたしました。この辺の書きぶりについて、御確認いただければと思います。

3 4 ページの評価項目の第 2 の部分です。こちらは例示や表現等を直した部分もありますが、項目の内容自体は前回と変わっておりません。

5 ページ以降、これが加点部分で、評価項目の第 3 に当たります。こちらも修正したのは表現の修正、項目が第 2 、第 1 とダブっている部分の重複解消といったところです。幾つか追加した所がありますので、その点を御説明いたします。

 まず 5 ページ、第 3 1 3 の部分です。これはトライアルした企業の中で、特に頑張っていらした所がありましたので、評価できるということで事務局で加点したものです。 3 は本社が各事業場の安全衛生の取組を支援する仕組みということで、安全衛生担当者・相談窓口などの支援の仕組みを設けていらっしゃいます。そういったものを評価ということで、加点として加えたらどうかということで加えたものです。

 同じ 5 ページ、健康保持・増進、 2-1-1 3 です。計画を立てて従業員に周知しているかは従前からありました。 PDCA PD の部分があって、 CA の部分がないという御指摘、トライアルの中でありました。計画の進捗、分析、 CA の部分への反映をやっているかを新たに加えました。同じ立て方をしているメンタルヘルス過重についても、同じ CA の部分の評価を加えております。

 次に変わった部分は、少し飛びまして 8 ページです。 2-3-2 「過重労働防止対策の取組状況」の 2 です。前回は時間外労働が 80 時間を超える方が 5 %未満という項目で立てていました。ただ実際、優良と言われる企業でトライアルさせていただいたほとんどの企業で、クリアされているということです。過重労働の方が 5 %いても優良なのかという御意見もあり、少しハードルを上げました。今の時間外労働の基準は、 2 か月連続で 80 時間を超えた方がいらっしゃらないという基準にしております。もちろん業務に波がありますけれども、特定の方が長時間労働が続くような状況がないかを評価項目として差し替えました。

 次は 9 ページ、安全の部分で加わったところです。 7 の一番上の所です。これは前回も御議論いただいたもので、ある意味 PDCA CA の部分です。災害を分析して共有して再発防止、 A の部分をしっかりやっているかを前回御議論いただいた部分を今回加えました。以上、変更点は大まかなところはその辺りで、あとは表現を若干直しております。

10 ページ、評価基準です。基本的な考えは前回と変わっておりません。後ほど資料 5 のトライアルの結果において御説明しますが、おおむねそのトライアルの結果からは、前回の考えをそのまま踏襲して適当な基準ではないかと事務局では考えております。後でまた御説明いたします。若干変えた所は、健康保持・増進、メンタル過重、安全で、前回は件数を単純に積み上げて点数のバラつきがありましたが、それぞれの施策について特に強弱があるわけではございません。全て大事なことですので、点数配分についてはそろえて、少し点数の調整をいたしました。この関係で各小項目間も点数が 0.5 点など、少し中途半端な数字が入っていますが、少し点数配分を調整しております。

 前回、この辺の大きな項目間での点数調整の御議論は余りなかったのですが、こういう考えでいいかどうか改めて御確認いただければと思います。資料 1 、前回との主な変更点は御説明したとおりでございます。

 次は資料 2 です。こちらは今後、運用された場合の手続のイメージを図式化したものを、参考資料として用意したものです。法令に基づく許認可の手続をそのまま当てはめたフローです。実際の運用の場合は若干修正等をする場合がありますが、大体おおむねこのようなイメージということで、御議論の参考にしていただければと思います。

 資料 3 、こちらも前回の検討会でお示ししたものと同じものです。前回お示しした資料では評価項目と法違反の有無などが若干重複しており、そこは少し整理しましたが、内容的には前回と同じものです。評価項目とセットになるので、改めて資料として用意したものです。

 資料 4 の説明です。これは前回、御指摘があり、事務局が用意するようにということで作成した誓約書 ( イメージ ) です。こちらは通常の誓約書どおり、手続において内容に虚偽がないこと。それから認定制度、この制度の信頼を維持するために下記で説明するルールに従いますというものです。もしこの誓約を破った場合、虚偽であったり、それからルールに反するようなことがあったりで認定を取り消された場合、その旨が公表されても異議は申し立てませんということです。またその関係で不利益を被ったとしても、異議を申し立てませんというような立て方にしております。

 記以下がルールです。これが前回までにいろいろ御懸念があった部分を一通り入れております。 1 についてはシンボルマーク等を御使用いただきますが、デザイン等が変わってしまうとこまりますので、一定ルールを作る予定にしておりまして、それに従ってやるということです。 2 の部分が必須項目を満たさなくなった場合は、速やかに返納することを誓約していただきます。 3 の部分、加点の部分、取組の部分の関係です。認定基準の適用性については、定期的に見直していただいて、もし申請時の状況と内容が変わることがあれば、速やかに御報告してくださいということです。認定基準を満たさなくなった場合は、さらに変更、返納いただくことを御誓約いただくことになります。 4 は、返納いただいた場合、又は取り消された場合は、第 2 部で御議論いただくシンボルマーク等は使いませんということを御誓約いただくものです。

 これは自己診断、それを使用する証明書に加えて、誓約書を申請時に出していただくスキームを考えております。

 資料 5 、こちらがトライアルの結果です。全部が全部ではありませんが、労働局、関係の災防団体等から、優良企業、安全、衛生などに頑張っていただいている企業ということで御紹介いただいた所を中心に回らせていただいております。個別の企業名は控えさせていただいておりますが、一番上の欄に業種と規模が分かるような形で示しております。今回トライアルということですので、実際の書類を確認するまではせずに、人事労務の方にお話を聞いて、会社の頃合いを確認したということです。そういった関係で、中には項目で不明としている部分もございます。

 ヒアリング自体は、第 3 回の資料にそのとき御意見を頂いたものを加えた形でヒアリングしておりますので、今回お示ししたものとは違うことにつき、少し御留意いただきたいと思います。今日は資料を用意しておりませんが、第 3 回のときの評価項目をイメージして御議論いただければと思います。

 一番下の欄、今回も同じですが、必須項目を全て満たす。それから各項目 6 割、総合では 8 割取れているかどうかということで、適否を付けたものが下の欄です。全体で 9 社回ったうち、合格されたのは 3 社のみということになりました。おおむね引っかかったところは、第 2 必須項目はほとんどの企業で○が付いているわけですが、見える化、自分の安全衛生の取組を外にお示ししているという部分が、特に規模が小さくなれば、その辺がまだやられていないということで×が付いております。

 メンタル、過重、安全は割とどの企業でも頑張っていただいておりますが、第 3 2-1 、健康保持増進の取組のところが幾つかの企業で弱く、ここが 6 割取れていないということで否ということです。この辺が傾向としてあったところです。ただこの見える化、健康保持増進の部分、企業のどうしようもない部分と言うよりは、取組さえしていただければクリアできる部分ですので、今の基準、評価項目については悪くないのではないかということが、トライアルの結果から分かるのかなと事務局では考えております。

 まだ幾つか間に合いませんでしたが、あと数社ぐらいトライアルは続けまして、それは今回の議論とは別に運用の問題点を拾い出すということで、まだ少し続けたいと考えております。

 それから先ほど御説明しました週 60 時間、 5 %未満の部分、それが第 3 2-3 の部分の実績です。御覧のとおり、ほとんどの企業で今は○が付いておりました。安全衛生に頑張っている企業さんでは、大体このような傾向であったということです。説明は以上です。御議論のほどよろしくお願いします。

○高座長 少し聞き漏らしたかもしれませんが、資料 5 9 社はどういう基準で選ばれたのですか。

○樋口課長補佐 この 9 社については、全部が全部ではありませんが、労働局で安全衛生を頑張っているということで御紹介いただいた企業、それから災害防止団体からマネジメントシステムの認証を取られている企業です。あと幾つか個別に行政との関係があって訪問させていただいたという企業です。

○高座長 比較的、取組が進んでいる会社を 9 社取り上げて、その中の 3 分の 1 が今のところ適格だということですね。

 それでは、今、事務局から資料 1 5 までまとめて御説明いたしました。これに関して御意見ありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。主に資料 1 に関する御意見かと思います。先回の御議論と御意見を受けて、事務局で修正したものです。

○吉村委員 労働側の意見を反映していただいて、良いものになったと思います。

○伊藤委員 評価項目については、私からも、いろいろ意見を申し上げた点が入っておりますので、これで私は問題ないと思っております。そのほかの資料 3 4 などについてもよろしいですか。

○高座長 今、御意見があればどうぞ。ほかの資料についてでも結構です。

○伊藤委員 確認ですが、資料 2 3 4 、には「認定証」という名称が出てくるのですが、「認定証」が交付されることになるのですか。返すときは「認定証返納」が何回も出てくるのですが、別の資料では、証明書の発行というイラストが出ているので。

○樋口課長補佐 資料 6 ですか。

○伊藤委員 そうですね。資料 6 7 ページにありますが、証明書が発行されるようなのです。「認定証」という名称が出てこなかったように感じたものですから。実際にこの資格は、どういう形で示されるのかという。

○樋口課長補佐 認定証という名前にするかどうかは、まだあれですが、何らかの、クリアして基準を満たしていますよというのをお知らせする紙を、お渡しすることは予定しております。

○伊藤委員 その紙を返すことが、返納と取消なのですか。

○樋口課長補佐 はい。

○伊藤委員 その点は、統一的に書いていただいたほうが企業にとっては分かりやすいと思います。以上です。

○樋口課長補佐 あとで御議論していただく報告書の中で統一させていただきます。

○高座長 ありがとうございました。ほかにありませんか。

○田代委員 てにをはのところは、少しあれっと思ったのですが。 5 ページの。

○高座長 それは資料 1 5 ページですか。

○田代委員 資料 1 5 ページの 2 3 です。てにをはで申し訳ないのですが、ずっと読んで、最後の 3 行目ですね。「次期計画への反映が実施しているか」ではなくて、反映を実施しているか、若しくは、がを使うなら、反映が実施されているかではないですか。

○樋口課長補佐 「反映を実施しているか」に修正して、ほかの項目でも同じような形で修正させていただきます。

○伊藤委員 似たようなところがありました。 9 ページの一番上の 7 もそうですね。

○樋口課長補佐 一通り直させていただきます。

○高座長 確かに、細かな点がまだありますね。分かりました。

○高野委員  8 ページの一番下の安全活動うんぬんと書いてある 6 なのですが、多分 7 11 まで安全活動の 1 つの形態だと思うので、この 6 番をもう少し下に持ってきて、安全活動の 3 11 までの活動を含むうんぬんとして、多分 11 番の下に持ってくるといい。 7 11 が全部安全活動なので、丁度全体を受けて、安全活動について意見を聞いているという形になる。したがって、 6 11 の下に持ってきたほうがいいと思います。

○高座長 ありがとうございます。

○古井委員 先ほどの事務局から御説明のあった、 5 ページ目の 2-1-1 3 の例示のところで、「成果、課題を共有し、次の対策を検討する会議を定期的に開催している」とありますが、ほかの項目と比べると、定期的というのはここだけになっています。これは定期的に開催していいと思うのですが、例えば過重労働とかメンタルに関しても、定期的というより必要に応じて開催すればよろしいと感じました。

○高座長 該当するのは、今の 5 ページと 7 ページの 2-3-1 3 ですか。

○古井委員  6 ページの 3 です。

○高座長  6 ページの 3 も少し緩めるということですが、必要に応じてという変更でもよろしいでしょうか。

○伊藤委員 確かに、定期的というのは何回を指すのか、ということにもなりかねない表現ではあると思うのですが、私は、ここはやはり継続的なフォローアップが重要だと、むしろ前向きに受け止めていたので、この趣旨は残していただいたほうがいいとは思っております。

○高座長 何かうまい表現はないですか。

○古井委員 私も趣旨は同じで、継続性があり、かつ必要なときに開催することでいいと思います。

○高座長 古井委員がおっしゃっているのは、余り形骸化しないようにということですか。定期的にやることが目的になってしまう可能性があるからということですよね。

○樋口課長補佐 例示なので、これに縛られるわけではありません。どちらが望ましいかという感じから判断していただければいいのかなと思います。

○高座長 表現を考えさせていただきます。検討する会議は継続して開催しているかとか、そういうのはどうでしょうか。

○古井委員 はい。

○高座長 よろしいですか。そんなイメージで検討させていただきます。

○古井委員 内容ではないのですが、企業が評価を受けるときの趣旨など、そういったことはホームページに記載されるイメージでしょうか。

○樋口課長補佐 予定では自己診断の専用のページを設ける予定にしまして、そのときに、そもそも優良企業とは何ぞや、みたいなものは書かせていただく形にしようかなと思っています。

○高座長 自己診断のホームページというのは、自分で入力すると点数が出る、合否が出るような。

○樋口課長補佐 そういうものです。運用というか認定が始まる前に御用意させていただいて、少し企業にトライアルしていただけるような環境作りをしたいなと。

○高座長 分かりました。ほかは、幸保委員はいかがですか。

○幸保委員 結構です。

○高座長 栗林委員は、いかがでしょうか。

○栗林委員 私の意見が反映されたところが 1 件ありまして、少しそこの解説をします。資料の最後のページ、先ほど樋口さんからの説明で、取組評価点というのが、以前は項目によって上下にばらつきがあったのですが、それを今回 10 点にそろえていただきました。こういう評価項目を積み上げていくときに非常に注意しなければいけないなと思っているのは、評価項目が多いと結果として合計点が高くなってしまう。その項目が本当に大事なものなのかと見たときに、いや別に周りと同じだったということが起きかねないことです。ここは非常に評価項目がお互いに背反的なのか、 exclusive なのかということをきちんと見ることと、全体を合わせてみたら集合として全部を網羅しているか、 exhaustive になっているかというところをきちんと評価して、点数付けをすることが非常に大事だなと思いました。少しそこの点をお願いして変えさせていただいて、織り込んでいただきましたので、これでいいと思います。

○高座長 ありがとうございます。それでは大体、資料 1 については皆さん御賛同いただいたということで、先に進ませていただきます。

 資料 2 5 については、特に御質問はありませんか。例えばトライアルの表を見ますと、結局、適になっているのは大体従業員数がかなり多い所になってしまっているのですが。

○伊藤委員 質問ですが、今の評価基準で配点を変えたことを踏まえて、資料 5 のトライアルの評価基準の適否は出ているということでよろしいですね。

○樋口課長補佐 結果としては、各項目 6 割というところで引っかかって、総合点で引っかかる所がそもそもなかったので、それで点数配分を変えても結果は変わらないということなのです。

○高座長 恐らく、規模が大きいほうが有利になるということはないと思うのです。ただ、この表を見るとそういうことになりかねないのかなとも思ったのですが。

○樋口課長補佐 今回は人事労務の方のヒアリングだけで終わらせたので、個別事業状況まで実はまだ確認できていないので、実はどこかの事業所が引っかかっていればクリアできないという基準でもあるのですよね。そういった意味では、実際、書類でやってみると少し大企業もしんどくなる部分が出てくるのかなと、ヒアリングをして思ったところです。

○高座長 それでは、資料 5 までについては特に大きな問題はないということですので、先へ進ませていただきます。ただ、幾つかコメントも頂きましたので、それは事務局で修正させていただき、私が責任を持って最終的に事務局と調整しながら仕上げてまいりますので、御一任、御了解いただければと思います。

 それでは、第 2 番目の議題になっております次の報告書 ( ) について、事務局から説明をお願いいたします。

○樋口課長補佐 資料 6 は、報告書の素案ということで御用意させていただいたものです。こちらも委員には事前にお送りしているもので、ここもポイントだけ御説明いたします。

1 2 ページ目は表紙、目次ですので、説明は割愛させていただきます。 3 ページ目は経緯と委員名簿です。こちらの経緯については、参考資料の開催要綱をベースに書いておりますので、内容的にはそちらと同じようなものです。それから検討会の最終名簿を載せております。これは報告する時点の役職等になりますので、間違いがないかどうか改めてまた委員に御確認いただければと思います。 3 ページの一番下の開催状況については、開催日とそのときの内容を書いています。

 報告書の本体というか内容の部分は 4 ページの中段からになりますので、こちらについて御説明します。まず 1 「安全衛生優良企業の位置付け」ということで、こちらについては安全衛生優良企業の定義というか位置付けを書いているところです。安全衛生優良企業とは、労働者の安全や健康を確保するための対策に積極的に取り組み、高い安全衛生水準を維持・改善している企業であり、本仕組みは企業の各事業場の取組を含め、企業全体として評価を行うこととすると書いております。評価項目をまとめて、全体はこういう位置付けのものですよということを書いています。

 次は、 2 「安全衛生優良企業の評価項目、評価基準」です。安全衛生優良企業の評価項目及び評価基準は、別添 1 のとおりとするということで、先ほど御議論いただいた資料 1 が別添 1 ということで付けることといたします。内容については、先ほどの御指摘も踏まえて修正させていただきます。

2 パラグラフ目です。評価項目については適合している場合の例示を記載しておりますが、これについては行政のほうで充実させなさいというのを 2 パラで付けています。

3 パラグラフ目は、評価項目の基本的な考え方を書いている部分です。評価項目については○×方式で判定することとし、要件を満たすことが必須である「必要項目」と、取組を評価する「加点項目」に区別して設定しました。その内容については「取組」を評価する部分と「実績」を評価する部分に区別して、取組のほうにウエイトを置いているとして、こういうことが適当であるという文言を入れて報告しています。

 最後のパラグラフです。今回の報告書において定めた基準というのは、現在の安全衛生の行政ニーズや社会的ニーズを踏まえて作成したもので、今後ニーズ等社会的なものが変われば、見直しましょうというのを書いています。

5 ページ目の一番上のパラグラフは、国が定める指針等に基づいて、第三者的な認証がある場合はそれも活用していきましょうというのを書いております。評価項目については以上です。

3 「評価の手順」です。安全衛生優良企業の評価手順は、別添 2 のイメージとすることが適当であるということです。この別添 2 というのが、先ほど伊藤委員からも御指摘がありました報告書の 7 ページです。全体の流れということで自己診断いただいて、一定基準があれば御申請いただいて、何らかの認定証みたいなものを渡すということですが、ちょっと認定証の表現はまた統一させていただこうと思います。こういう流れで進めてくださいということです。

2 パラグラフ目は、第 2 回くらいから御議論いただいておりますが、書類だけの審査ではなく、行政の保有するデータ、それから必要に応じた立入り等して、きちんと公正な審査をしてくださいというのを報告書の中に盛り込んでいます。

4 「認定の有効期間と取消基準」です。安全衛生優良企業の認定の有効期間は 3 年とすることが適当であると。これは前回御議論いただいた結論をそのまま書いています。また安全衛生の取消基準は別添 3 のとおりということで、こちらについては先ほど御議論いただいた資料 3 が付きます。文言は、先ほどの伊藤委員の御指摘を踏まえて直させていただきます。また、取消の手続を確実にするために申請時には誓約書を求めるということで、別添 4 という、これも先ほどの資料 4 がイメージということで添付する予定にしています。

5 「安全衛生優良企業の積極的な公表」ということで、 (1) 優良マークについてです。優良マークについては多数公募を頂いて、本検討会において別添 5 のとおり選定したと。別添 5 については、 2 部のほうで選定いただいたものを付けるというところです。また不正の防止の観点から、マークについては有効期間を明示することが適当であるというのも、前回御議論いただいた注釈を付けております。数については、今正確な数を確認中です。 1 つの応募に複数件あったりして、今数え直しをしているところですが、大体マークで約 100 件、それから呼称については約 220 件、キャッチフレーズについては約 380 件の御応募を頂きました。そちらの正確な数字は※印のところに入れさせていただきます。

5 (1) の後段の部分です。安全衛生優良企業のマークについては、特に範囲を定めずに企業の御自由に使っていただくということで、ポツで例示されているようなものに御使用いただくということで、前回御議論いただいたところを書いています。

(2) の企業に対するインセンティブの部分は、前回御議論いただいた資料をそのまま文章に起こしているものです。企業としては一般の方や求職者に優良企業ということで PR できる、それからマーク等を広報、商品について PR できるインセンティブが働くようにすることが重要であると書いております。そのために 6 ページの上になりますが、国においては次の取組をすることが適当であるという報告を頂いております。こちらの 5 つのポツについては、前回資料でお示ししたものですが、制度を PR して、優良企業については厚生労働省の HP で御紹介する、それから求職、厚生労働省の委託事業等の取引に加えること、民間や地方自治体に、調達に関して優良企業を評価するよう要請させていただくということが適当であるという報告を書かせていただいております。

6 です。先ほど、評価項目のときも若干触れておりますが、本制度は、制度運用から 3 年目、認定期間の次の更新をめどに、行政の施策の重点項目や本制度の申請状況を踏まえ、必要に応じ見直しを検討することが適当であるという報告を入れています。事務局で御用意させていただいた報告書 ( ) はこちらですので、また御議論いただければと思います。よろしくお願いします。

○高座長 ただいま、この検討会の報告書 ( ) の内容を説明いただきました。この検討会でこれまで議論してきたものをまとめていただいたわけですが、御意見がありましたら。

○高野委員  1 点だけなのですが、 4 ページの第 2 2 項にありますように、「国が把握した各企業の好事例の取組を参考に、今後その内容を充実させ」という文言があるのですが、この評価のフローを見ていますと、各企業が自分はこういう理念でこういう安全活動をやっているという情報を、取り入れる部分はないのかなという感じがします。

 例えば 3 「評価の手順」にありますよね。評価の手順に書いてある「提出された資料のみならず」、例えば事業者から提出された独自の取組状況に関する自己申告など、何かそういう事業者としてもアピールができる部分を設けておくと良いのではないかと思います。

また、こういう取組自体を蓄積していけば、それを良好事例の例示に使用できるということになりますので、是非、事業者からの自己アピールも入れていただきたいなと思います。 7 ページにヒアリング調査のフローがありますよね。ヒアリング調査でもし興味があるものがあれば、地方の労働局で実際にどうやっているのか、それは本当に有効なのかという部分を確認できるのかなと思います。是非、自己アピールというか、自分達でどういう取組をやっていて、それがどのくらい有効かということを入れてほしいなと思います。

○樋口課長補佐 今のところ、どういう例示を吸い上げ得るスキームでやろうかと考えていたのは、申請時に添付書類を付けていただいて、そこで各項目について各会社の取組を、我々はこういうことをやっているということを出していただいて、それについて○×を付けていくということですね。その添付された書類の中には、もちろん各社が、この項目についてはこういうことをやっているのだとアピールしていただく部分がありますので、そこを拾い上げていこうかというような。

○高野委員 評価の手順の中に、そういう情報を含めるということも明示されたほうがいいのかなという感じがします。

○樋口課長補佐 分かりました。各項目について確認する関係書類の表現で、少し各取組を拾い上げるような表現を入れるという形で。

○高野委員 そうですね。独自の取組をアピールするような書類を添付するといいかなと思います。

○高座長 高野委員のおっしゃったことは是非盛り込みたいですが、 3 は自己アピールが評価の際の 1 つの材料になると。むしろ強調したいのは、 4 ページのそういった好事例を積極的に公表して共有していこうではないかということですよね。

○高野委員 そうですね。そのために、やはり自己アピールは非常に重要ですね。

○高座長 審査だけに使うのではなく、つまりいろいろな横展開できるものであるならば、積極的にこれを共有していくと。申請者の了解を頂いた上で、というような書き込みが必要なのかもしれませんね。 4 ページの 2 にその表現を考えて、アピールのところは評価の話なので、評価のところに自己アピールを入れてしまうと、それはその会社で終わりなのですよね。だから、提出されたものについては、今後共有していくことが望ましい、とここに書き込むといいですね。ありがとうございます。確かに、我々はそこを目指しているわけですから、ご意見を活かしたく思います。ほかに御意見ありますか。

○吉村委員 最後の 6 ページの、 3 年間で必要に応じていろいろ検討していくということなのですが、今どういった場を考えているのか。これがまず 3 年で、今から走るのですが、まだ状況がつかめていません。 3 年で良いのかな、という気もするのですが、そこを教えていただきたい。

○樋口課長補佐 見直しがこういった会議でやるのか、もう少し運用の部分で直すのかというのは状況次第なので、今はっきり言えるわけではありません。ただ事務局として 3 年としたのは、次の更新のときには新しい項目という整理のほうがいいのかなと思っていまして、便宜上 3 年とさせていただきました。

○高座長 よろしいですか。運用したところで 1 年目、 2 年目でもう問題が出てくるかもしれないと。それであれば、柔軟にもっとそういう場を設けるべきではないかということをおっしゃりたいのですか。

○吉村委員 どれくらいの企業がマークを取れるのかどうかでも、また変わってくると思うのです。狙いよりも違う結果が出た場合、すぐに見直せるのかなと思ったのですが、 3 年間は見直せないという。

○樋口課長補佐 多分そういうわけではないと思うのですが、もちろん問題があれば行政としてはしっかりやらなければいけないので、やらせていただきます。

○高座長 この文章を少し考えさせてもらいますが、基本は 3 年目でいいと思うのですが。踏まえで点を打っていますが、この文章も分けるような形にして、ただし、必要に応じて。というようなところを書き足したらどうでしょうか。運用上必要と考えられる場合には、こういう検討の場を設けることが適当である場合、などといった文章を追記したほうがいいかもしれませんね。

○樋口課長補佐 分かりました。

○高座長 ほかにありますか。これは私もそうですが、皆様方もこの報告書を見るのは今日が初めてですね。ですから、突然御意見ありませんかと言っても、なかなか読み込んでみないと分からないかと思いますので、この会議の後も、メール等で御意見があれば、事務局のほうに頂ければと思います。それでこの報告書ですが、皆様方のメール等での御意見を頂いて、その意見を考慮しながら、あとパイロットをまだ続けておりますので、それが終了した段階で、その結果も踏まえて、最終の報告書を作りたいと考えております。事務局といろいろ意見交換しながら、私のほうで、この作成作業をやらせていただきたいのですが、御一任いただけますでしょうか。

                                   ( 異議なし )

○高座長 では、御一任いただいたということで。

○伊藤委員 この後は労政審の部会などに掛けるのですか。それともこれは、検討会どまりで実施されていくということですか。

○樋口課長補佐 本報告書としては、この中でもちろん完結するのですが、安全衛生分科会には御報告させていただく予定にはしております。

○高座長 それでは、御一任いただいたということで、この作業を責任持ってやらせていただきます。以上で第 1 部の議題は全て終わります。

○樋口課長補佐 次回はもうありませんので、その他については事務局から。

○高座長 事務局へお返しをいたします。

○樋口課長補佐 それでは、 1 部はこれで終了です。本日で最後になりますので、安全衛生部長から一言お願いいたします。

○土屋安全衛生部長 大変、短い期間に精力的な御議論をいただき、誠にありがとうございました。今、報告書の案でも出ましたが、この制度は安全衛生に積極的に取り組んでいる企業が社会的に評価され認知されるということを通じて、この社会にそういう気運を醸成していこうと考えているものです。それゆえに、実態に即した、企業から見れば取り組みやすい、トライしやすい制度にしていく必要があると思っておりました。この御議論を通じて、非常にそういう意味で密度の濃い御議論をいただき、大変いい形にしていただいたのではないかなと思っております。

 今、見直しのお話もありましたが、運用をきちんと詰めて、企業の皆さんに手を挙げていただきやすい運用も図りまして、積極的にやってまいりたいと思います。またいろいろな場面で皆様方の意見もお伺いしながらやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

○樋口課長補佐 本日の 1 部の議事録については、後日、各委員に御確認いただいた上で公開させていただくこととします。

 続いて、第 2 部の準備のために 5 分ほど御休憩いただき、その間に傍聴の方に御退席をお願いいたします。 2 部については、なるべく時間を取りたいので、 10 58 分をめどにやっていただきます。また、離席される方は、時間に間に合うように御参集いただければと思います。それでは、一旦休憩になります。

○高座長 どうもありがとうございました。

                                

 

(第二部)

○事務局から公募のあった作品を提示

○公募作品について検討


(了)

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