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2014年8月26日 第146回労働政策審議会雇用均等分科会の議事録について

雇用均等・児童家庭局雇用均等政策課

○日時

平成26年8月26日(火) 15:00〜17:00


○場所

厚生労働省専用第12会議室


○出席者

公益代表委員

田島分科会長、権丈委員、武石委員、山川委員

労働者代表委員

石田委員、齊藤委員、南部委員、半沢委員、松田委員

使用者代表委員

中西委員、布山委員、渡辺委員

参考人

小川参考人

厚生労働省

安藤雇用均等・児童家庭局長、木下審議官、小林雇用均等政策課長、蒔苗職業家庭両立課長、宿里短時間・在宅労働課長、源河調査官、高橋均等業務指導室長

○議題

1 2013年度の年度評価及び2014年度の目標設定について
2 女性の活躍推進に向けた新たな法的枠組みの構築について

○配布資料

資料1 2013年度 評価シート(案)
資料2 雇用均等分科会にて検討すべき2014年度目標一覧(案)
資料3 2013年度 雇用均等分科会における年度目標の評価について(案)
資料4 南部委員プレゼンテーション資料
資料5 小川参考人プレゼンテーション資料
資料6 武石委員プレゼンテーション資料
資料7 前回の指摘事項に関する資料
資料8 前回の主な議論の整理
参考資料1 女性の活躍推進が求められる日本社会の背景(第145回労働政策審議会雇用均等分科会配布資料4)
参考資料2 記者発表資料「平成25年度雇用均等基本調査」

○議事

○田島会長 ただ今から「第146回労働政策審議会雇用均等分科会」を開催します。本日は中窪委員、奥田委員、川崎委員、加藤委員が御欠席です。また、齊藤委員におかれましては少し遅れて御出席される予定です。

 なお、本日の議題2に関連して、参考人として日本経済団体連合会政治社会本部の小川様に御出席いただいております。本日はよろしくお願い致します。

 また、本日はたくさんの内容に関する御議論をお願いする予定です。委員の皆様方におかれましては是非、円滑な議事の進行に御協力いただければ幸いです。

 議事に入りたいと思います。議題1は「2013年度の年度評価及び2014年度の目標設定について」です。まず、資料について事務局から御説明をお願い致します。

 

○源河調査官 総務課の源河です。資料1から3を御覧いただければと思います。労働分野の各施策の目標設定については従来から各分科会において実施しておりましたが、昨年度よりその評価についても各分科会において実施することとなっております。本日、雇用均等分科会におきましては年度目標の評価及び目標設定案をお諮りさせていただき、委員の皆様からいただいた御意見を踏まえ、2013年度の評価と2014年度の目標とさせていただきたいと思います。

 お配りしております資料12013年度の年度目標の評価、資料22014年度の目標、資料3は資料1の抜粋版でして、後日、労働政策審議会本審に報告する予定の資料です。

 また、委員の皆様からいただいた御意見につきましては、資料1の最終ページに分科会委員の意見という欄があり、ここに記載の予定です。

 資料12ページ、2013年度の評価の所と資料2の目標設定の所を併せて御覧いただければと思います。均等分科会の目標の1はポジティブ・アクション取組企業の割合です。御覧のとおり、2013年度の実績は20.8%と目標値とした37%を大幅に下回っております。これにつきましては、前回の調査においてポジティブ・アクションに取り組まない企業の理由として「その他」を選択された企業が多く、自由記述欄に「男女に関わりなく人材を育成しているため女性が少ない、あるいは全くいない」を記載する回答が多く見られたため、それを今回選択肢として用意したところ、それに引きずられたのか、「取り組む予定はない」と回答した企業が多くなりました。選択肢も下がった一つの要因かなと考えております。

 今後の取組としては男女間に格差が生じている、例えば女性管理職が少ない企業にとりましては、ポジティブ・アクションを講じていただくことは大変有益です。また女性が少ない、あるいは全くいないという企業においては女性の採用を強化するポジティブ・アクションが重要だと考えられますので、こうした企業に対してポジティブ・アクションの更なる周知徹底と取組・促進が必要だと考えております。

 2の目標は3歳までの短時間勤務制度普及率です。2013年度の実績は57.7%と、目標値の65%を下回りました。要因としては、事業所規模別で見たところ30人以上の規模の事業所では8割を超える措置率となっているものの、5から29人の規模の所では52.8%となっており、規模の小さい事業所での整備が遅れている状況が見られるのではないかと考えております。

 今後の取組としては、改正育児・介護休業法の全面施行で20127月から短時間勤務制度導入が義務化された従業員数100人以下の中小企業についても、周知や指導を引き続き実施していこうと考えております。

 また、目標を見直し、3歳までの育児のための短時間勤務制度の制度普及率という目標に代え、分科会において以前から御指摘いただいておりますくるみんマークの周知啓発を今年度から目標に掲げたいと考えております。資料22014年度目標一覧の二つ目ですが、男女共同参画基本計画でも定められております次世代法に基づく認定、くるみんマーク取得企業数2000社を分科会の目標として今年度から設定したいと考えております。

3番目の目標は男性の育児休業取得率です。2013年度の実績は2.03%と、目標値の4%を下回りましたが前年度からは上昇しております。男性の育児休業取得者のいる事業所の割合は平成17年度の0.5%から上下しつつも、全体としては上昇傾向にありますが、男性の育児休業取得についての社会的気運の醸成や制度を利用しやすい職場環境の整備が未だ不十分であるためではないかと考えられています。今後は引き続きパパ・ママ育休プラス等、男性の育児休業取得促進策を盛り込んだ育児・介護休業法の周知徹底を図るとともに、改正次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の策定・実施・認定取得の促進に取り組んでいきたいと思っております。

 また、従来から行っておりますイクメンプロジェクトにつきましては、昨年度に引き続きイクメン企業アワードを実施、更に今年度からはイクボスアワード、イクメンスピーチ甲子園を新たに実施し、男性の育児を積極的に促進する企業や上司を表彰するなど、その取組を広く紹介したいと考えております。

 以上がお諮りする2013年度の評価と2014年度の目標案となっております。本日、委員からいただきました御意見を踏まえ、雇用均等分科会の2013年度の評価と2014年度の目標としたいと考えております。ただ、本日は余りお時間がありませんので、本日十分御意見をお出しになれなかった場合には92日までに事務局まで御提出いただけましたら、それも反映したいと考えております。以上です。

 

○田島会長 ありがとうございました。ただ今の事務局の御説明について御質問や御意見がありましたらお願い致します。

 

○松田委員 意見を1点述べさせていただきたいと思います。ポジティブ・アクション取組企業の割合を目標に設定して、十分な理解の促進、周知徹底を図ることについては大変重要なことだと考えています。前年度調査と比較して取り組む企業が減ったというところ、その理由として「男女にかかわりなく人材を育成しているため」、「女性が少ない、あるいは全くいない」という選択肢を選んだ企業が多い。その点からも見て取れますが、企業は非常にこのポジティブ・アクションというものを狭く捉えていると思います。現行の企業の制度を前提にして、その枠内の中で女性の活用を積極的に進めることを一生懸命やっているがために、男女分け隔てなく取り扱っていると本当に思っているので、これ以上何をやったらいいのかというのが率直なところなのではないかと思います。

 ですので、このポジティブ・アクションを進める上では現行の制度を前提にしてその枠内でということではなくて、その前提となる制度の見直しも含めて取り組む。つまり、前提となる制度そのものに女性の活用を難しくしている原因があるということも含めて、見直していくことも含めて是非周知をしていただきたいというのが意見です。以上です。

 

○田島会長 ありがとうございました。そのほか、御発言はありませんでしょうか。

 

○布山委員 まず今回から新たに設定する次世代法の認定、くるみんの企業数について、今回から設定をするので2013年度の目標数は当然入らないかと思いますが、資料2の後ろ側を見ると、現行どれくらいの企業が取得しているかという実績値はあるので、この実績値は入れた方がよろしいのかなというのが一つです。

 それから、この次世代法の見直しの部分については、くるみん認定自体が任意のものですので、目標値の2,000社というのは企業が取り組むに当たっての行政が支援に取り組む際の目標値、そういう理解でいいのかどうかです。つまり目標値を設定した途端、この数字がいつの間にか一人歩きをして、認定を受けるのは任意であるにもかかわらず当然受けなければならないというようなことになりはしないか。目標値に届かないのは企業の努力が足りないというような誤まった解釈になりはしないかと思っています。

 これまで使側から申し上げたことですが、企業としては取り組んだ結果、認定を満たせれば、その申し出自体も任意になっておりますので取りたいと思えば取るでしょう。次世代法の見直しの議論でも、くるみんの認定制度そのものの周知も含め、この制度の認定が非常に価値の高いもの、企業が皆取得したいと思うようなものにと申し上げたかと思います。認定企業数を目標にするならばこの辺を改めてお願いしたいと思います。

 

○田島会長 そのほか御質問、御意見はございませんでしょうか。

 

○武石委員 先ほどの松田委員の御意見とも重なるのですが、特に評価に書いてほしいということではないのですが、ポジティブ・アクションに取り組む企業割合でこの基本調査のデータを使っておられるのですけれども、「取り組む予定はない」とした企業の選択肢が変更したというのも一つ理由があると思います。ただ女性が少ない、あるいは全くいないというのをポジティブ・アクションに取り組む予定はない理由とするのはやはりおかしいと思います。調査の項目を簡単に変えるのは難しいことは分かっているのですが、女性が少なければ採用の部分でのポジティブ・アクションをすべきだと思うので、この選択肢が入っていることが非常に違和感があります。もし、次回以降の調査で見直すことができるのであれば、これは外すべきではないかというのが1点です。

 それから、法律ができた時はポジティブ・アクションという言葉でかなり浸透していったと思うのですが、最近はダイバーシティとか、より広い取組の中でポジティブ・アクション的なものが含まれているということもあり、実態がこの調査でうまく把握できているのかどうか疑問の点もあります。この調査が非常に重要な数値になっていくと思いますので、調査の実施に当たって御配慮いただけるといいのではないかということです。以上です。

 

○田島会長 今の御意見について事務局で何かコメントはございますか。

 

○小林雇用均等政策課長 均等調査のポジティブ・アクションの所ですが、選択肢についてはまた次回の調査に際して検討させていただきたいと思っております。あと、先生のおっしゃるとおり、ポジティブ・アクションはもともと女性の母集団が少ない時は採用を増やしていこうというのも選択肢の一つとして考えていただくべきものと考えています。ポジティブ・アクションとはそもそも何か、今の調査票にも定義を書いているのですが、更にこういう場合はポジティブ・アクションであるという説明は丁寧に入れていきたいと思っております。併せて周知も図っていきたいと思っております。

 

○布山委員 質問が1つあります。資料1、評価シートの中の4ページ目になるのですが、男性の育児休業の取得率の所の分析、実績値については先ほど別の資料もいただきましたし基本調査から取り上げていることは分かります。「男性の育児休業取得に向けての環境整備は進んでいると思われるが、職場に迷惑がかかると考え、育児休業を取得しない男性が多い中で」というのはどこのデータを取ってきておっしゃっているのでしょうか。もしあるのであれば、そういうものも入れていただいた形の分析をしていただければ有り難いと思います。

 

○田島会長 事務局、今の御意見についていかがでしょうか。

 

○蒔苗職業家庭両立課長 両立課の蒔苗です。御質問にお答え致します。まず、今の職場の関係ですが、平成23年度の厚生労働省の委託調査において男性が育児休業を取得しなかった理由を聞いております。この中で上位にあるものが「職場が制度を取得しにくい雰囲気だった」、あるいは「同僚に迷惑をかけると思った」等の意見がありますのでそういった点を少し丁寧に書き込んでいきたいと思っております。

 先ほど布山委員から御質問のあった数値目標の取扱い、2,000社の部分です。こちらにつきましては、十分御存じだと思いますが、くるみん認定そのものは一般事業主の方々に次世代育成支援に取り組んでもらうための推奨的なものです。我々の狙っているところは、

こういった認定数が増えていくことによって我が国全体の次世代支援の取組が底上げされるというものです。こうした考え方に立っておりますので、あくまでも我々政府の目標という位置づけでございます。

 

○田島会長 時間の関係もありますので、この点につきましてはこのぐらいにさせていただきます。もし、追加で御意見がある場合には事務局に御提出いただきたいと思います。

 議題2に移ります。議題2は「女性の活躍推進に向けた新たな法的枠組みの構築について」です。議題2につきましては、まず女性の活躍に係る現状について南部委員、参考人として御出席いただいています小川様、武石委員の順にプレゼンテーションをしていただき、その後事務局から資料について説明をしていただきます。それでは、南部委員からよろしくお願いします。

 

○南部委員 それでは、資料4と別にお配りしております連合第4次男女平等参画推進計画という冊子を使わせていただき御説明させていただきます。

 まず、資料4をお開きください。1ページ目、2ページ目がこの冊子を抜粋したものになっております。連合におきましても第4次男女平等参画推進計画ということで、2020年までに連合内の労働組合の意思決定の場所に女性の役員を30%作っていこうということで、昨年10月からこの4次計画がスタートしております。ただ、この間1次、2次、3次と計画がありましたが、なかなか達成が難しかったということを踏まえ1ページ目にありますように理念を書いております。「男女が対等・平等で人権が尊重された社会の構成員として、様々な分野への参画が保障され、役割と責任を分かち合う社会」ということで社会的影響力を持たせていくような運動にしていきたいと考えております。また、数値だけではなく全体の底上げ、プロセスを大事にしていこうというのがこの計画の大きな目標となっております。そういうことでこの三つの目標を掲げ、今、具体的な推進を行って、この10月で1年がたとうとしております。今現在、進捗と現状の把握ということで調査を行っているような状況です。そういった目標を掲げながら、具体的に各加盟単組がどういった取組をしているかを本日御紹介させていただきたいと思っています。

 次のページ、連合の加盟単組の取組、メーカーA社ということで載せました。このA社は福岡にありますメーカーでして、労働組合として組合員数が3,000人、関連会社がありましてそこを足しますと従業員は15,000人程度になるそうです。このA社には3,000人の組合員がいるということで御理解いただき、次の表をお開きいただきたいと思います。

A社におけるこの3,000人のうちの460人が女性です。次のページからありますが、ここの取組として女性組合員を対象としたポジティブ・アクションのアンケートを行ったところからこの取組が始まります。社内の実態把握のために、労働組合が女性を対象にアンケートを行いました。1男女間格差を感じますかという問いに対して、ここにありますように20代はほとんど感じていない、「はい」が少ないということでした。ただ、やはり50代になると77%の方が男女間格差を感じるという回答になっております。

 次のページ、アンケート調査(2)として2昇進・昇格をしたいと思いますかという問いに対して、20代の方は半分、50%の方々がしたいとお答えになっています。それに対して、50代になると17%ということで、若い頃は希望を抱いていても年をとり50代になると諦め感が出ていることがここで見られます。

 なぜかと労働組合の中で議論・分析がされました結果、ここには書いておりませんが女性の管理職がいないということを受け、やはり昇進・昇格の格差がないのかということであったり、職域拡大の検討を今後進めていくという取組になったと聞いております。

 アンケート調査3ですが、ここではアピール度の調査をしております。アピールをしていますか、またしたことがありますかということです。「はい」と答えた方が14%、「いいえ」は79%と余り自主的にアピールをしていないという結果が出ています。分析としてはやはり男性中心の風土が根づいており、女性の管理職のロールモデルもありませんのでイメージができないと考えております。

 次のページ、4の調査です。ここではどうすれば昇進・昇格できるのか上司に相談したことはありますかということで、ほとんど「ない」という答えがあります。最初の調査から見ますとかなり諦め感というか、男性が多い、男性が中心であるのが当たり前というような形にどんどんと意識もなっているというのが調査から読み取れると思います。

 次の調査(5)5女性の管理職がもっと増えた方がよいと思われますかという問いに対して、全体で47%の方々が増えた方がいいということでした。特に、20代の若い層にいきますと半数以上、64%の方々が増えた方がいいと思われているという調査結果が出ております。

 次のページを御覧ください。このアンケートを受けまして、具体的な取組ということでここに書いております。本人に対する意識づけということで女性交流会、リーダー養成講座、そして仕事と家庭の両立支援であったり、風土・環境の改善に向けてはこのアンケートがきっかけになり、この社内では労使の委員会が三つ立ち上がったと聞いており、労使協議の重要性というのはかなりあるかと思っています。そういったものを立ち上げ、具体的な取組をすることによって意識の改革が行われる。下の方に書いておりますが、男女平等に活躍の機会が与えられるかをチェックするということではポジティブ・アクションの検討委員会も重要になってこようかと思っています。

 次のページ、A社・A社労働組合取組のポイントということで、ポジティブ・アクションのアンケートによって見える化を労働組合自らの運動としてやってきたことをきっかけとして、労使での検討委員会が立ち上がり、男性に比べると、女性管理職は圧倒的に少ないという実態の中から、ロールモデルがない中で昇進・昇格・アピールに消極的になっている女性の実態が分かってきた。それを受け、この労使協議の中では三つにポイントを絞り具体的な取組をしているということです。(意識付け、ワーク・ライフ・バランス)、そして職場の環境整備から労使で同時に取り組むということです。具体的にはメモリアル・デーを作ったり、男性の育児休暇取得促進をしたりということをやっていると聞いております。社内全体で取組をすることによって女性だけでなく、男性の意識の改革にもなると評価をしています。

 次のページは流通部門のB社を書いております、こちらは東京にございます。こちらは全体24,000のうち、パートの方が2万人という状況です。

 次のページ、こちらでは正規社員とパート社員の職務評価を一本化にしたという取組です。この表にありますように右側にパート社員、真ん中が正社員です。正社員が三つの部門で書かれておりまして、グレード1から部長、本部長と書いておりますが、そのグレードによって全てのパートや正規が同じ評価基準を用いているという特徴があります。

 このMメイト・Sメイト・G2メイトは何が違うかと言いますと、もちろん仕事内容も違うのですが時間が違います。例えばSメイトの方は週に働く時間は20時間以下、Mの方は20時間以上、G2の方は30時間以上、G3の方は35時間以上37.5時間以内ということで、パートでなければ働けない方であってもしっかり一緒に評価をすることによって働きがいが出る。G3メイトになりますと、正社員に空きがあればそちらに転換することが可能であるとなっています。ただし、評価制度は同じなのですが、※2に書いてありますように本社員とパート社員の時間当たりの賃金はやはり異なっているという問題点は残っているようです。

 次のページをお開きください。正社員やメイト社員に関わらず各種制度を適用ということで、繰返しになりますがグレード体系として職務グレードと役職は対応しているということ、役職も上がる仕組みがある。先ほど言いましたように、Gメイト社員になるとアシスタントマネージャー等の役職になるというような特色を持った制度です。同じ制度を使うことに対する評価は高いと考えております。

 各種手当につきましても、ここにありますように職位の手当、通勤手当ももちろん出されています。もちろん、両立支援についてもメイト社員であっても育休取得可能で、取られてまた復帰して頑張っていらっしゃる方もたくさんいらっしゃると聞いています。

 次のページは労働側からの声です。これがどういうように発生したかなのですが、フリーダイヤルの窓口を組合独自に開設し、この相談ダイヤルを通じて職場の声を集めており、月30件程度の声が寄せられています。そういった声をまとめて労使で協議に持っていき、改善を試みているという状況です。

 人事制度の納得性の向上に向けた取組としては、人事面談が滞りがちであるという声を受けて面接、これは労働側でもですが、経営側も含めた積極的な面接を呼びかけているということです。また、何年も働いているのに昨日入ってきた方と賃金が一緒なのはおかしいという声を受け、評価が標準であっても一定基準まで賃金が上がるような賃金制度、例えば年数によっても賃金が多少上がっていくような制度を労使で確立しているような状況もあります。こうした労働側の取組というのは制度をより良いものにし働く者の納得性を高めるということで、労働者のモチベーションを引き上げることにもつながっていくと考えております。

 最後のページ、B社とB社労働組合取組のポイントとして、最初に申し上げたようにパート社員と正規社員の評価の仕組みを統一化しました。ただし、賃金のところは若干異なるということもありますが、そのことによってパートから正規への制度の明確化、キャリアアップができる仕組み、そして両立支援、各種の手当や賞与の導入もされているということです。そういうことによって結果として離職率が低下し、従業員の大多数を占めるパート社員のモチベーションを上げることになる。働きやすい職場環境の整備の実現、そして労使によりPDCAによる賃金などの制度改善が行われているというような評価をしております。

 ポジティブ・アクションを実効的に行うためには、やはり先ほども申し上げましたように社内全体の取組をする必要がございます。一部の人だけでなく底上げしていくという、社内全体の取組が必要になってくる。そのためには労使一体となって取り組むことがより効果が出ると考えております、そういった点で私たちの意見をまとめさせていただきました。以上です。

 

○田島会長 ありがとうございました。それでは、小川様、よろしくお願いいたします。

 

○小川氏 経団連政治社会本部の小川と申します。本日は、よろしくお願いいたします。

 それでは、早速ですが、お手元の資料5、経団連の「女性活躍アクション・プラン」の概要版と本文に沿って御説明をさせていただきたいと思います。経団連の女性活躍に対する基本的な姿勢ですけれども、私どもは女性活躍は、単に女性のための施策ということではなくて、企業の競争力向上に欠かせない経営戦略であると考えております。激しいグローバル競争を生き抜いていく中で、これまでのように男性、健常者、日本人といった均質的な組織では、なかなか変化に対応してイノベーションを起こすこともできず、勝ち抜いていくのは難しいと考えています。そういった激しい変化に対応していくために、組織のダイバーシティ、多様性を高めることで競争力を強化するといった観点から、女性の活躍を推進して行きたいと経団連は考えております。

 本格的にこれを促進していくために、昨年、女性の活躍推進部会を立ち上げました。経団連の主要な企業ですので、主に大手の企業になりますけれども、業種バランスに配慮して、約30社集まって、昨年9月から半年間、毎月議論を重ねてまいりました。その結果をまとめたものが、お手元にお配りした女性活躍アクション・プランとなります。本日は、お時間も限られていますので、かいつまんで御説明したいと思います。

 その議論の中で、ただいまの日本の企業の女性活躍の現状を整理したところ、いろいろと試行錯誤を繰り返しながら両立支援制度等、整えてきた成果も上がりまして、女性が出産・育児を経ても退職をしないで働き続けるということは、ある程度まで当然のことという感じになってきたのであろうかということが確認できました。もちろん、待機児童の問題ですとか、あるいは、また、業種によっては転勤がネックになって退職をどうしても余儀なくされるという問題もありますので、引き続きそこは対策が必要ですけれども、これからの女性活躍の活動の焦点は継続就労ということから、まだ国際的に見ても水準が低いと言われております役員・管理職への女性の登用というところへ移りつつあるのではと感じております。この女性の登用がなかなか進まない要因ということをいろいろ分析しまして、主に4つに分類をしました。

1つ目は、先ほど南部委員のプレゼンの中にも出てまいりましたけれども、女性がロールモデルが少なかったり、あるいは家事・育児との両立が難しかったりということで、どうしてもキャリア意識、昇格・昇進意識を持ちにくいということ。

2つ目、それに加え、結婚・出産といったライフイベントによって、キャリア形成がどうしても遅れがちになるという問題。

3つ目は、また今のところ、どうしても男性が多数を占めます管理職層が、女性とのコミュニケーション不足であったり、あるいは、過度に配慮し過ぎることによって、逆に女性にチャンスを与えていないといったような意識とかマネジメントの問題。

 それから最後は、女性・男性限らず、職場の長時間労働、働き方の問題、そういったものが主な要因になっているだろうと分析いたしました。

 これに対して、概要版の真ん中の列ですけれども、今後の取組として、企業、政府、大学その他、様々な主体でそれぞれに、あるいは連携して取り組んでいくべき取組を提示しています。時間がありませんので、各論には入りませんが、アクション・プラン本文の24ページ以降にはこの部会に参加した企業の先進的な取組ということで、具体的な取組事例を載せております。後ほど御参考までに、是非お目通しいただければ、なかなかユニークな、あるいは今後皆様の御参考になるような事例が載っているのではないかと自負しております。

 本日は、むしろ、今後の新法の枠組にも関連しますので、この一番上にあります「自主行動計画」のところを中心に説明させていただきたいと思います。2ページです。最初に女性活躍の意義と効果で、冒頭に申しましたように、企業において真の意味で女性の活躍が進むためには、まず経営トップがその意義をよく理解して、強いコミットメントを表明することが非常に重要であることを私ども議論の中で認識いたしました。そのためには、やはり経営トップ、また男女問わず、会社の全員、あるいは社会の中の構成メンバー全員が自分ごととして、女性の活躍をとらえるということで、「女性のための」ということではなく、企業の価値の向上、ひいては日本の経済社会の持続的成長を実現するための成長戦略であるという捉え方をすることが、結果として女性の活躍が進むことになるのではないかと考えております。

 そういう考え方に立ちまして、17ページにありますように、社内浸透においては、まず、経営トップが明確にコミットメントする、そして、リーダーシップを発揮することが重要である。それを示すのに、具体的に行動計画を策定して、公表し実行するということが非常に効果的であるということが成功している企業の例などを見ても明らかであると思っております。

 しかしながら、この行動計画というときに、企業の女性の活躍推進を巡る状況は、その企業の歴史であったり、あるいは業種や業態規模等により様々です。もともと、女性が非常に多かった業種・企業もありますし、逆にほとんどいなかったところもあります。当然、そこはスタートラインが違うわけで、抱える課題、取り組むべき取組なども違ってまいります。

 そういったことを考慮して、例えば、役員・管理職等の女性割合などについて、一律に目標を課すといったこと、あるいは現状の数値のみを取り上げて、取り出して、それを横並びで比較するということは、企業が取り組もうとしている、あるいは現在取り組んでいる取組を正しく評価できない懸念がありまして、逆に取組を阻害してしまうことにもなりかねないと考えております。

 そこで、各企業がそれぞれの状況を踏まえまして、具体的な行動計画を自主的、かつ、積極的に策定、公表することがいいだろうと考えました。そこで経団連としては、現在会員企業に自主行動計画の策定をお願いしております。この自主行動計画、既に7月の半ばに先行的にパイロット版として49社の計画を経団連のWebサイト上で公開させていただいております。今、経団連のホームページの中に女性の活躍というピンク色のバナーがありますので、そこを押していただきますと、直ぐに御覧いただけます。後ほど是非御覧ください。

 この計画なのですけれども、先ほどの思想に立ちまして、かなり自由度を持たせたものにしております。設定した条件は2つあります。まず、女性の管理職または役員登用に関する目標を必ず設けてくださいということです。目標の内容、目標の表し方については、自由となっています。

2つ目は、その目標を達正するための具体的な取組を書いてくださいということです。それだけの条件でお願いしましたところ、49社、非常にレベルの高いものを出していただいたと思っております。

 これから、その49社の目標をお手本にして、ただいま経団連の企業会員1300社に一斉に同じような自主行動計画の策定を要請しているところです。年内には、提出していただいた目標、行動計画を同じWebサイト上で公開できると思いますので、是非御注目いただければと思っています。

 繰り返しになりますが、私どもとしましては、女性活躍は企業の経営戦略として進めるべきということから、引き続き関連企業の主体的、自主的な取組を後押ししてまいりたいと思います。そのために、法律で義務付けられたからということではなくて、企業が自ら取り組むということを基本に据えまして、今後も活動を進めてまいりたいと思っております。以上です。

 

○田島会長 ありがとうございました。それでは、続いて武石委員お願いいたします。

 

○武石委員 資料6をお配りいただいておりますので、これに沿って説明をさせていただきます。分量が多いので、適宜時間を見ながら、端折って説明をさせていただきます。私からは最近研究をした中から、女性の活躍推進の現状がどうなっているか。課題は何かということについて、話をさせていただきます。

 まず、前提として、女性の活躍推進=働きがい(均等施策)×働きやすさ(ワーク・ライフ・バランス施策)、これが相乗効果として、活躍推進につながるのではないか。掛け算にしてありますが、片方が0だと、活躍推進は0というような気持ちを込めて、掛算にしていますが、両方が車の両輪として回っていくことが重要である。これを前提にして、課題提供をさせていただきます。

2ページの所にポイントがありますが、1.から4.について、現状・課題について話させていただいて、最後に5.でまとめていきたいと思います。

3ページ目になります。12つの施策、先ほどの「働きがいと働きやすさ」の2つの施策です。現状ではやはりこの推進が十分バランスが取れていないのではないか。今、小川様からお話がありましたが、女性が正社員が中心になりますが、定着が進んでいます。活躍ということではなかなか低調な部分が残っている。それから、両立という部分でも、必ずしも十分ではなく、将来のキャリアが見えないままに両立支援策を利用する層が存在、あるいは増加しているかもしれないという状況になっています。そして、両立支援策を利用していくと、キャリアの面で問題が生じるということも出てきています。こういった課題を総合的に今後考えていかなくてはいけない。少しその現状を含めて、以下少しデータをお示ししています。

4ページを御覧いただきます。その2つの施策がアンバランスだということです。活躍と両立の高い、低いの組合せで4つのパターンを作って、これは女性5,000人くらいの正社員のデータです。まず、パターン分けをしまして、「仕事のやりがい」という、後ほどもシートで出てきますが、女性が仕事にどれくらいのやりがいかをスコア化しまして、45点満点のスコアにしています。この平均値を見ると、施策と両立が両方高いグループでやりがいが高い。両方低いとやりがいが低いとなっています。それから、施策が高い、両立が高い、低いの真ん中の2つのグループを御覧いただきます。活躍が高くて、両立が低いという所がN、サンプル数が249人、反対のグループが2,226人、やはり両立が進んできたのだが、活躍はまだというようなパターンが多いのではないか。そのようなことが分かるわけです。

5ページは実際に2002年から2012年まで、特に未就学児のいる女性の雇用者比率、2002年では3歳未満で25.5%でしたが、これが2012年には39.7%と上がってきている。

6ページの第1子出生時に、以前は、左のほうです。自営業はもともと継続就業する女性が多いのですが、正社員が80年代後半の4割から、2000年代前半の52.9%と継続就業する人が増えてきています。その中で育児休業を利用する人も増えてきている。ということで、定着が進んでいる状況が分かります。ただ一方で、パートの方たちが制度の利用等が非常に低調で、この問題は別途あると思いますが、正社員に関しては定着が進んでいるという状況が分かります。

7ページは(ワーク・ライフ・バランス)に関して、どういう課題が今あるかということです。7ページにポイントをまとめておりますが、両立支援策という特に育児と仕事の両立の施策が中心になってきています。この分科会でも何度も出てきていますが、長時間労働を含めた働き方がまだまだ不十分な面があります。そこが育児を経て、キャリアを形成していくという女性のライフイベントに応じたキャリア形成が不十分な状況があるのではないか。現状としては短時間勤務制度が、導入が進んできていて利用者が増えてきている。ただ、その利用者が利用した後、きちんとキャリアが積んで行けるかというと、そこが問題が出てきているという現状があるのではないかと思います。

 「対応策」と書いてありますが、働き方改革をやはり根源的なところを進めていく。両立支援策ももちろん重要ですが、短時間勤務をすると、ものすごく特殊な働き方になってしまうという日本の状況があって、そうならないような育児をしていない社員を含めて、働き方の見直しがまず重要であるということです。

 育児期の働き方としては、短時間勤務も非常に重要ですが、もっとフレキシビリティを高めるような働き方で、時間を短縮しなくても働ける、あるいは両立支援策を利用すると、今度は上司が非常に配慮をしてしまって、仕事面で簡単な仕事になってしまう。それによって、モチベーションが下がってしまうという実態もありますので、この辺りの問題への対応策が必要ではないか。

8ページの現状では、短時間勤務制度が充実してきている。これはいいことですが、制度の利用期間が小学校に入学した以降も、利用できる制度を導入する企業が増えています。そして、下のデータは、それを利用する女性、特に女性が増えてきているということです。

 ただ、9ページを御覧いただきますと、出産を契機に仕事への意欲が低下してしまう女性が多いということです。出産前の十分なキャリアを答えてもらったのが、この出産前の所に並んでいます。上のほうが言ってみれば、キャリア意識が高いというか、昇進意欲などが高いグループと考えます。取りあえず、上に行くほど高いと見なすと、管理職に昇進したい、専門性を高めたいと言っている人たちでも、育児の後、出産後に低下してしまっているのが6割ぐらい出てきているのがこのデータになります。管理職に昇進したいと言っている人たちの中でも、仕事以外の生活を充実させたいと。これが悪いわけではないのですが、キャリア意識の面で、せっかく意欲があったのに、そうではなくなっている人たちが結構出てきています。

 それが下のデータですが、これは上司との関係や、自分の職場の状況との関係で見ていくと、管理職、専門職志向が育児後もある人たちは、やりがいのある仕事をしていた、両立支援をしてくれた、長期的なキャリアイメージができたなど、そういう人たちが多い。職場の中で女性のモチベーションを下げてしまっている状況があるのかもしれないということです。

10ページは実際に短時間勤務制度を利用した人にインタビューをした調査です。いろいろなことが書いてありますが、下線が引いてある制度利用に伴ってというか、それを契機に仕事へのモチベーションが低下していって、子育て後に継続して「活躍」をしていくのが難しくなっている現状があります。その背景としては、やはりフルタイム勤務者が非常に恒常的な長時間労働だと、その傾向が強くなっていきます。また、短時間勤務制度を生かすフレキシビリティがないと、育児期に短時間勤務で、どんどんその制約が大きくなっていくというような部分。あるいは、制度利用者と上司のコミュニケーションが不足していくことによって、育児期を通じてせっかく両立支援制度があるのですが、それを上手に使って、活躍につなげるという状況になっていないということです。

11ページもイギリス、ドイツの状況が書いてあります。イギリス、ドイツについてかいつまんで申し上げますと、結局短時間勤務制度だけではなくて、やはりフレキシビリティが非常に高い働き方をしています。もちろん、短時間勤務制度は重要ですが、フレックスタイム、在宅勤務などを使いながら、仕事の責任を果たさなければならないときには、きちんと責任を果たすという仕事の仕方。ですから、短時間勤務であっても、仕事の配分に当たって、何か特別な配慮をしなくてはいけないというようなことがない。ということで、非常に勤務形態を変えても、きちんとキャリアが形成できる仕組みになっている。というような事例が紹介してあります。

 時間の関係でこの辺りを割愛します。14ページを御覧いただきます。男性というか、夫の労働時間が長いと、妻側がやはり両立支援制度を利用していく。これは短時間勤務制度の利用なのですが、労働時間は夫の労働時間です。夫の労働時間が短いと、通常の勤務で働けるのですが、そうではないと短時間勤務などの利用が多くなっていく。育児期を通じて、きちんとキャリアが積んでいけるような仕組み、対応が必要になってきているのではないか。そのための働き方の見直しが重要ではないかということです。

15ページはもう1つの均等施策の課題です。特に、管理職登用を含めて、活躍推進が重要になっているわけです。これは採用から育成、そして優秀な方には役職への道をつなげていくというような「パイプライン」と民間企業の方はおっしゃいますが、これを形成することが重要です。そこをすっ飛ばして、個別企業で安易な数値目標を掲げていくということは、やはり問題が多いのではないかと思います。

 現状としては、管理職比率が女性の採用数、社員数と比例関係にあって、採用がないのに、いきなり女性の管理職は増えない。それから、女性が仕事へのやりがいを持っていくということで、女性は昇進意欲が低いと言われますが、やりがいを持つことで、昇進意欲も高まっていく。そのやりがいを引き出すのが従業員が実感できるような(ポジティブ・アクション)の施策です。こういった取組を進めていくのが重要ではないか。

16ページは東京大学の高崎さんと佐藤先生の共同研究です。何が言いたいかと、やはり202030%は結構大変ですということです。これは非上場企業ですが、CSR年鑑の814社について見ていくと、女性の管理職比率の平均値が4.0%です。数字を下でどれくらいの人数だろうと見ていくと、その814社で管理職は588,000人です。うち男性が562,000人、女性が26,000人。女性管理職が3割になるためには、176,000人になるのですが、今の26,000人から、ポストが一定であれば15万人増えないといけない。これは相当な数になっていきます。無理に女性の管理職比率を上げようとして、例えば部下のいないポストなどを増やしていっても、それは余り実質的に意味のないことなので、丁寧な取組で、この目標値を考えていく必要があると思います。そういう意味で、先ほどの小川様の企業が自主的に決めていく数値目標は、大変重要ではないかと思います。

17ページが女性の管理職比率とどういう数値が相関関係があるかです。0.390.62というのは、相関係数です。やはり、新卒に占める女性の割合、それからそもそも従業員に女性が多いなど、そういうのが、当たり前と言えば当たり前ですが、女性の管理職比率と非常に高い相関があります。そういう意味では、やはり採用からきちんと女性を採用して、育成して、辞めないように定着を促進していくことを進めないといけないことだろうと思います。

18ページの所は、女性の昇進意欲が低いと言われているデータです。上の表は男女で昇進意欲を見ています。そうすると、男性は例えば大卒40歳未満で御覧いただくと、役員以上まで昇進したいという人は21.3%いるのですが、女性になると、課長、部長、あるいは役員以上というところで、やっと2割くらいです。非常にやはり、女性の昇進意欲は男性に比べると低いと言えるのですが、ただ、女性の昇進意欲は何で決まっているかというのが下の表です。これは計量分析なので、非常に見にくいのですが、要するに何が重要かというと、このアミが掛かっている部分、一番右を御覧いただきます。女性自身がうちの会社は女性活躍を推進している、両立支援策を積極的に取り組んでいる、それから上司がきちんとマネジメントをしているなど、従業員がそれらをきちんと認識していることによって、女性の昇進意欲が高まっていく。従業員が認知できる形で、きちんと取組を進めていくことが重要だろうということです。

19ページは、上司が非常に重要ですが、では上司が男性部下と女性部下を同じように育成しているかを見たものです。これは一般社員の男性、女性が自分の上司はどんな上司かと答えています。そうすると、自分の失敗をカバーしてくれるというのは、男性、女性共に当てはまるという割合はそれほど男女で違いはありません。しかし、自分に高い目標、課題を与えてくれるなど、成長や活躍を後押ししてくれるという項目になると、やはり男性が、私の上司はそういう上司ですに当てはまるという割合は高くなっていって、女性に対する期待はやはり上司の育成姿勢に現れているのかという気がいたします。

20ページです。仕事のやりがいと何度も申し上げています。これがやはり高まっていくと、女性も課長、部長などに昇進したいという人たちが増えていくので、こういう職場の中での取組は、非常に重要なのではないか。2122ページは同じようなことの繰り返しですので、もし御質問があれば、後ほどお答えしますが、ここでは飛ばします。

23ページは少し視点が違います。女性の活躍を推進する上で、多様な正社員という議論が一方であって、この辺りをどのように考えたらいいのか。これまでの典型的な男性正社員、転勤もします、残業もしますという働き方をモデルとして、女性の活躍というのはやはり限界があります。正社員の多元化の議論は非常に重要だと思います。しかし、女性だけが勤務地限定、労働時間、職種などを限定して働くことになると、それは新たなジェンダー格差につながっていくので、この辺りに配慮していく議論が必要なのではないかと思います。現状としては、この後は勤務地限定のデータを御紹介するのですが、勤務地限定をして働くと、賃金、昇進など、そういった面でいわゆる正社員とは格差があります。ただ、限定型の正社員は、何が不満かというと、賃金が安いことが不満なのではくて教育訓練機会、昇進可能性といったキャリア面で、いわゆる正社員との格差がある不満が大きくて、やはり、この限定型の社員がこれから正社員の多元化の議論の中で出てくるとすると、これまでの延長ではなくて、そのキャリアのあり方をもう一度、丁寧に議論していくことが必要ではないかを最後に申し上げたいと、このテーマを出させていただきました。

24ページは実際に勤務地限定で働く人についてです。一番右側に勤務地限定以外の人がありますが、勤務地限定で働く人は結構多いです。ただ、やはり女性が多くて、これは年齢や学歴でコントロールしても、女性が多いという特徴が見られます。

25ページは、その勤務地限定の社員に対して、企業がどういう処遇をしているかです。賃金、それから昇進可能性、教育訓練について、企業のデータを見ています。そうすると、例えば賃金はいわゆる正社員に比べると85.78%が平均値になっています。昇進の上限があるという企業が6割など、それから教育訓練の方針もいわゆる正社員とは違っているという現状があります。

26ページは個人側から見たデータです。こちらも給与や昇進の上限、教育訓練の機会などで、私たちはいわゆる正社員とは違うのですと答えています。

27ページがその満足度を個人調査から見ています。勤務地限定の人たちが必ずしも高い満足度で働いているわけではない。先ほど申し上げましたが、28ページを御覧いただいて、どうして満足度が上がらないかを見ると、これは青い所を見ると、昇進の上限が低い。それから、教育訓練機会が少ないというところがマイナスで出ている。つまり、満足度に対して、マイナスの効果があることなのです。給与水準はアミが掛かっていないので、統計的には意味がないということになりますが、このキャリアをきちんと考えて、こういった多様な正社員の議論をしていく必要があるのではないか。

 最後に29ページです。まとめますと、まず女性の管理職登用という狭義の活躍推進と言えば、採用、育成、役職登用といった一連の取組が非常に重要である。ポジティブ・アクションを従業員がきちんと認知できるように、従業員が求めるような施策を先ほど南部委員からありましたが、労使が協調して進めていくということが非常に重要でないかと思います。それによって、女性の仕事のやりがいが高まって、意欲が高まっていく。それから、ワーク・ライフ・バランスに関しては、両立支援の充実はもちろん重要ですが、それと併せて、あるいはそれ以上に長時間労働の是正・働き方の柔軟性などをもっと重視すべきではないか。それによって、育児期もきちんとキャリアが形成できていくことだと思います。そして、こういった企業の自主的な取組は非常に重要だと思いますので、その取組を推進するための政策は必要になっているのではないか。駆け足ですが以上です。

 

○田島会長 ただいまのお三方のプレゼンテーションについて、御質問がありましたらお願いいたします。なお、時間の関係もあるので、この時間は御質問のみに限らせていただき、プレゼンテーションを踏まえた御議論は後ほどまとめてお願いいたします。御質問はございますでしょうか。

 

(質問なし)

 

○田島会長 よろしいですか。次に、事務局から資料についての説明をお願いします。

 

○小林雇用均等政策課長 資料7です。これは前回の均等分科会で御指摘いただいた事項に関する資料です。まず、委員から、「女性の活躍についての効果、経済的なものだけではなく、男性、企業、地域社会にとっても効果があるという認識を共通化していければよい」という御意見がございましたので、女性が活躍するということがどういう効果をもたらすかを、最初の何ページかにわたり資料を作成しています。

1ページ目です。これは企業の生産性向上に与える影響ということで、研究者が研究された内容を引いています。ワーク・ライフ・バランスの取組やフレックスタイム制度の導入などの働きやすい環境への取組を行った企業は、一定期間後に生産性の大きな上昇が見られるということです。

2ページは、働き方の見直しが男性に与える影響ということです。右のグラフは、日本、イギリス、ドイツの男性を比較しています。日本の男性はイギリスやドイツの男性に比べ、労働時間に対する満足度が低く、特に週40時間を境に残業時間が増えるほど満足度が大きく低下しているという状況にありますので、長時間労働を是正し、女性が活躍しやすい職場環境へ変革することは、男性にも満足度を上昇させることで非常にいい影響を与えるということです。

3ページ以降です。前回、年金財政との関係をお示ししたのですが、「もう少し詳しく資料を出したらどうか」という御意見がございましたので、資料を提出しております。

7ページを御覧ください。今年の年金財政の検証をしたときの所得代替率の将来見通しの中で、幾つかケース分けをしているということで、「労働市場の参加が進まないケースの中には、所得代替率5割を切ってしまうものがある」という御説明をさせていただきましたが、それを具体的にお示ししたものです。

 年金ですので、2043年というかなり長期のタームで財政の検証をしておりますが、このケースAからケースEについて、労働市場への参加が進むケースの5パターンです。このときに、2043年度に所得代替率は5割を超えていますが、その下のケースのFGHの場合は、2043年度に至る前に所得代替率が5割を割り込んでしまうというケースです。

 前回も御説明しましたが、労働市場への参加が進むケースとはどういうものかということですが、3ページの「将来の労働力需給に関するシミュレーション」を前提にしております。女性のM字カーブ対策を行っていって、台形にしていくことを前提にしておりますが、表の下の※にあるように、労働参加進展ケースにおける継続就業率の向上の中には要素として、第1子出産前後における継続就業率を2020年までに55%にすることを考慮に入れているということです。これは「改訂日本再興戦略」の成果目標ともなっているものです。

8ページ以降です。諸外国における女性の活躍推進の制度や施策についても紹介をしていけばどうかということでしたが、制度概要をまとめております。まず、企業において計画の策定・実施をすることを義務付けている国がございます。計画は男女共同参画計画とか、ダイバーシティに関する計画です。国名は右に書いている国です。

 男女別データの作成・報告・情報開示ですが、韓国は後で御説明させていただきますが、例えばアイスランドでは、従業員25人以上の企業に対し、男女別の従業員数・管理職数の情報開示を義務化しているところもありますとともに、情報開示だけではなく、例えばオーストラリアですと、従業員100人以上の企業に対して、男女別の従業員数等の男女比率のデータの報告を義務付けているというような例もあります。

910ページは、オランダとノルウェーの例です。オランダは、以前は2529歳層の女性の就業率が低下していましたが、2007年時点でほぼ解消され、管理職比率も約3割と高い状況です。その背景には、個人が労働時間を選択する自由度が高いことなどが挙げられております。活躍推進に関する政策としては、20085月に、女性幹部数を増やすための憲章が、政府・事業主・労働組合の三者の取組として開始され、ここの憲章に署名する企業は女性幹部の増加に向けた目標値の設定、取組を行い、結果を報告する義務を負うということです。方策は企業の自主性に委ねられているということです。

10ページはノルウェーです。ノルウェーは1998年時点で既に就業率の低下が見られず、管理職比率も約3割という状況です。ノルウェーについては、いわゆる、クオータを取締役会の中でとっていて、20041月に国営企業の取締役会の男女構成比が、それぞれ40%以上であることが義務付けられました。民間企業に対しては、2005年内に望ましい男女比を自主的に達成した場合には、措置を実施しないことが合意されたけれども、大部分の企業で達成されなかったので、20061月より民間企業に対しても同様の措置が実施されているということです。

 前回の均等分科会で、「中国における数字はないだろうか」ということがございましたので、中国の数字も探してまいりました。このグラフについては、中国の公的統計です。濃いオレンジと黄色ですが、中国においてはM字カーブは見られないという状況です。12ページは管理職比率等ですが、中国については、これは政府の統計ではなく研究者の方が現地の方にアンケート調査を行った結果ですが、中国では全従業員に占める女性割合は5割弱、管理職は約4割、役員の方が約34割と、意思決定層の女性の登用が進んでいる様子がアンケートからはうかがわれるということです。

 先ほど説明を省略した韓国の制度ですが、14ページの簡単な方を御覧ください。韓国の積極的雇用改善措置制度ということで、中身は緑色の四角の所に書いている概要です。民間企業等に対して、女性労働者比率、女性管理職比率等の報告を義務付けているということで、2006年から1,000人以上の民間企業・政府機関等、2008年から規模を下げて対象を増やして、500人以上に義務付けているということです。

 女性労働者比率・女性管理職比率が、業界平均の60%に満たない場合、改善計画の提出を行政庁に対して義務付けているということです。計画提出1年以降に実績報告書の提出を義務付けており、必要に応じて行政庁が指導するということです。併せて表彰の仕組みも実施しているということです。職種、職階別、業種というのは、後ほど前のページを御覧いただければと思います。

17ページです。前回の均等分科会で「ワーク・ライフ・バランスを実施していることが、市場の選択の要因になっているのではないかというデータもあれば、示した方がいい」ということでしたので、これは求職者が就職先の選択に当たってどのような条件を重視したかを見たものです。いずれも一番重視した条件として仕事の内容を挙げた方が多くなっていますが、労働時間関係についても3番目か4番目かということで、かなりワーク・ライフ・バランスの観点も勘案されているのではないかということで考えております。

資料7は以上です。

 続いて、資料8を御覧ください。資料8の構成としては、前回の主な議論の整理をした上で、今後の主な検討項目について整理をしています。前回の主な議論については、大きく2つに集約されていると思っております。1つ目が、「女性の活躍推進の意義・目的をどのように考えるか」、もう1つは2ページ以降で、「女性の活躍の現状と解決すべき課題は何か」です。この2つに分けられるのかなと思い、それに沿ってまとめています。

 「女性活躍推進の意義・目的」ですが、なぜ女性の活躍推進が必要なのかというところでは、「女性が能力を高めながら伸び伸びと働けて、それが企業や社会に良い影響を及ぼすというような考え方が必要なのではないか」という御意見をいただいております。

2ページの一番上ですが、「改訂日本再興戦略」における「202030」の数値がありますが、この文言だけを見ると、「指導的地位に占める女性が増えればそれでよいという感じがするけれども、それだけではなく女性全体の母集団の底上げを図ることが重要」という御意見も出ていたと思っております。

 「女性の活躍の現状と解決すべき課題」の所ですが、3ページの上の所を見ていただくと非正規の方の話も含めた議論が出ていたと思っております。「雇用形態を問わず、非正規雇用労働者を含めてモチベーションを維持して働ける環境やキャリアの見通しが立つことが重要である。非正規雇用労働者を含めた女性全体を対象とした取組でないと意味がないのではないか」ということです。

 また、解決すべき課題の中では、かなり長時間労働についての御意見をたくさんちょうだいしていたかと思います。3ページの(2)の一番上ですが、「長時間仕事をしないと評価されない職場であれば、女性の多くは評価されない」「時間に制約を抱えている人もきちんと評価されるような職場でないと女性は活躍できない」ということで、「男女含めた働き方の見直しが必要」という御意見が多数出されていたかと思いますし、併せて4ページの(3)の少し上ですが、「長時間労働の削減とともに評価制度の見直しも重要ではないか」ということです。これは、「短時間で質の高い仕事をすることを評価することが効果的だと思われているけれども、実際にはほとんど取り組まれていないので評価というのが非常に大事だろう」という御意見だったと思います。

 課題ですが、そのほか前回あまり御議論がなかった部分として、採用、配置転換、育成、教育訓練、継続就業、登用等の話があると思っています。データについては、前回の均等分科会で出させていただいた数字の資料を参考で付けていますので、それも御覧いただきながら、本日も御議論いただければと思っております。それ以外にも、「新法制定に向けた考え方」ということで、5ページの上に、「均等法が施行されて30年たったが、あまり女性の活躍が活発ではないので、これまである様々な法律との整合性はきちんと整理してほしい」という御意見をちょうだいしています。

 前回の御議論も踏まえた上で、6ページが「今後の主な検討項目」です。上の2つについては、「女性の活躍推進の意義・目的や解決すべき課題をどのように考えるか」ということを掲げています。3つ目のダイヤは再興戦略、成長戦略で示されている項目をそのまま書き出しています。均等分科会で御議論いただくのは、取組自体のうち民間事業者に係る部分ですので、ここはいずれも民間事業者関係のところということで御理解いただきたいのですが、民間事業者における女性活躍の現状把握、目標設定、自主行動計画の策定、これらの情報開示です。これらの取組を促進するための仕組みやインセンティブ付与というような5項目について、ここで記載させていただいております。

 次のダイヤは、上記の1から4の様々な取組を企業が進めるための「枠組み」ですが、その枠組みに加えて、企業が行動計画を策定する際の参考となるような取組例を示した「指針」を策定していくべきではないかということを、検討項目として挙げております。その次のダイヤは、それ以外に何か進めるべき施策はあるかということで、その他ということで挙げさせていただいております。

 本日の検討項目の御議論ですが、1つ目のダイヤと2つ目のダイヤは、前回も御意見を頂戴したので、本日も引き続き御意見を頂戴したいと思っています。3つ目以降のダイヤについては、中身の方向性については次回の9月の審議会で御議論いただくこととして、本日の検討項目に漏れがないかということを中心に御議論をいただければ、大変有り難いと思っております。

 

○田島会長 ただいまの事務局の御説明について御質問はございますか。

 

○布山委員 質問の前に確認をさせていただければと思います。先ほどこちらからも4月に出した提言を御説明させていただいたとおり、女性の活躍推進に向けて取り組んでいくということ自体に何も異論はございませんので、進めていくように私どもとしても努力しているところです。

 今回、それを法的枠組みにするというときに1つ確認をしたいのが、これはあえて言わなくてもそういうことだからということなのかもしれませんが、かなり均等法と重複するのではないかと思っております。均等法自体は現在男女双方に対する差別的取組の禁止という法律になっております。

 この女性の活躍推進ということ、女性ということを前面に出して法的枠組みをすると、均等法に抵触することもあるのではないかと思っています。そういう意味で、これはあくまでも均等法で認められている範疇の活躍推進について、新たに法的枠組みを考えるという考え方でよろしいでしょうか。

 

○小林雇用均等政策課長 おっしゃるとおりだと考えております。

 

○布山委員 そういうことで議論をすることは分かりました。

 単純に質問ですが、先ほどの前回の宿題に関する事項で、資料72ページ目の所なのですが、これは権丈先生も関わっていらっしゃるので権丈先生にも伺った方がいいのかもしれないのですが、「日本、イギリス、ドイツの男性の働き方と労働時間に対する満足度」という所で、確かに週40時間を境に日本の男性は満足度が大きく低下しておりますが、一方で40時間よりも前、労働時間が短くても満足度は低いということになると、これは残業時間が増えるほどというよりも40時間の前後、その辺を含めて長くなっても短くなっても、満足度は低下するというのが、本来の見方なのではないかということが1つです。

 それから、イギリスとドイツについては、きれいに左から右に大体動いているので、長いほど満足度が低いのかなというのは分かるのですが、ここで調査をした日本、イギリス、ドイツの男性は、どのような方を対象に調査をされたのか。諸外国を見ると、20時間もない方とか、非常に短い時間の方に満足度が高いので、どのような形態の方に調査をされたのか、どのぐらいの人数だったのかというのを教えていただければと思います。事務局でも権丈先生でもいいのですが、よろしくお願いします。

 

○田島会長 権丈先生、いかがですか。

 

○権丈委員 ペーパーを持参しておりませんので記憶している範囲となりますが、回答させていただきます。これは3カ国のホワイトカラー職正社員を対象にした経済産業研究所(RIETI)の調査を用いた分析です。ホワイトカラー職正社員を対象としており、一般的なパートタイム労働者を含めた調査ではないことに気を付けていただければと思います。

また、日本の男性ホワイトカラー職正社員のうち短時間で働く人は、かなり限られていると言えますし、2009年から2010年にかけて行われた調査なので、この中には操業短縮等で不本意ながら短時間勤務している人たちも含まれているため満足度が低い可能性もあります。この点については、ペーパーで検討しておりますので、参照いただければと思います。論文では主に、日本の労働時間の満足度が全体的に低いことや週40時間を超えて労働時間が長くなると満足度が低下していくことなどを論じています。

 

○布山委員 つまり、時間の短い方がいても、いわゆるアルバイトの方が入っているわけではなくて、いわゆる社員の方々の調査ということですね。

 

○権丈委員 はい。

 

○布山委員 分かりました。

 

○南部委員 先ほどの布山委員の質問に対する回答の件です。均等法の範囲の中でということでした。確かに、均等法があり、そこの整合性を取っていかなければならないということがあるのですが、前回も意見を述べさせていただきましたが、均等法ができて30年近くたっている中で、ポジティブ・アクションが動かなかったというのは事実です。その上で、今回また均等法の範囲内だけでするのであれば、また同じです。先ほど松田委員からもありましたように、同じ枠組みの中で変わらないのではないかと思っております。

 特に均等法をどうしろという意見ではありませんが、そこの自由度を少し高めないと、新たな枠組みという内容にはならないのではないかというのが、私たちの考えですが、いかがなものでしょうか。

 

○小林雇用均等政策課長 均等法の枠組みと申し上げたのは、法律の違反にならないような取組の範囲内でという趣旨なので、登用促進だけをという趣旨で申し上げたわけではないつもりです。

 先ほどのポジティブ・アクションについての均等基本調査の結果を御覧いただいても分かるように、やれることはたくさんあるけれども企業で取り組んでいただいていないのではないかという認識がありますので、少なくとも均等法で法違反にならない措置、つまり第8条の特例措置で許される範囲内の取組を幅広くやっていただくということなのかなと事務局としては考えています。

 

○南部委員 そうしますと、均等法の範囲なのかも分からないのですが、もっと深めていくというような理解でよろしいでしょうか。均等法を更に深めて、具体的にやっていくという理解でよろしいでしょうか。

 

○小林雇用均等政策課長 均等法を深めるかどうかというのはともかくとして、例えば均等法で取組の対象とされていない、例えば再雇用みたいなものも御議論の結果、入ってき得るものと考えております。

 

○山川委員 今のところに口を挟むようなことになりますが、小林課長の言われたように、均等法の仕組みというのは一体何かというところと関わりがあって、第8条はポジティブ・アクションを妨げないといっているので、妨げないという話ですから、そこは別に活躍促進策と矛盾すると。その他の点で、何か均等法と矛盾するということがないようにするというのはあるかと思いますが、妨げないという第8条に関しては、特に矛盾はしないのではないかと思います。

 一方で、ポジティブ・アクションに関しては第14条がありまして、こちらは援助をするということです。この条文と、今後作るであろう法律との関係をどうするのかというのは、別途援助の法律を作るのか、あるいは日本再興戦略で書かれているのは援助とは別の枠組みなのか。インセンティブをどうするかというのもありますが、その辺りは検討する必要があると思いますが、今の御質問の趣旨は第8条との関係なので、整理はできるのかなという感じがいたします。

 

○中西委員 質問させていただきます。今回、均等法に対しての法律上の制度ということになりますと、特別法のような位置づけであると理解してよろしいのでしょうか。

 

○小林雇用均等政策課長 均等法との関係で、一般法、特別法ということではなくて、どちらかというと全く新しい法律だということで御理解いただければと思っております。

 

○中西委員 承知いたしました。

 それから、諸外国における女性の活躍推進に関する制度、近隣諸国についての新しいデータをありがとうございます。近くにありながら、よく周知されていない内容について私も興味がありましたところ、実態がよく分かりましたので、同じ東洋諸国圏として非常に興味の深いところであります。ありがとうございます。

 それから、ヨーロッパ諸国についてこういう情報を得ましたが、かなり前からフランスは非常に女性が働きやすい環境にある。そういうことを聞いているのですが、今回フランスについてはデータを頂けておりませんが、今後は。

 

○小林雇用均等政策課長 国名が具体的に出たところを中心に御用意させていただいたので、次回以降で御要望がございましたら、フランスの制度ということでお示しさせていただきたいと思います。

 

○中西委員 是非お願いいたします。

 

○田島会長 残り時間が30分程度になりましたので、御質問がなければ、議題2の全体についての御議論をお願いします。

 

○南部委員 「女性の活躍促進の意義・目的について」で意見を述べさせていただきます。まず、女性の活躍促進を進めるための基本的な視点として、男女共同参画ということが欠かせないと考えております。つまり、女性があらゆる分野で能力を発揮し、公正に報われる社会のシステムを作っていくことが必要です。そして、指導的地位の周辺の女性だけではなく、女性労働者が半分を占める非正規雇用の女性、就業を希望しながらも働けない女性というような、あらゆる女性の能力を発揮できる社会をまず構築することが重要であると思っております。ついては、非正規が多い女性の働き方の改革をし、非正規から正規化するという課題は避けて通れないと考えております。

 一方で、平成25年度の雇用均等基本調査によれば、女性の管理職割合は微減であって、ポジティブ・アクションに対しても取り組んでいる企業は大幅に減少したという結果が出ております。前回の審議会の資料で提示された女性の管理職割合についても、課長級以上の女性の割合は7.5%で、女性の活躍はまだまだ不十分ということです。

 今後、女性の積極的な登用と、飛躍的な管理職比率の向上が望まれるのは事実ですが、そのためには女性が能力を発揮できない、目に見えない壁が何であるかをしっかりと情報公開などを通じて明らかにし、労使で壁を取り除いていくというような施策が必要ではないかと考えておりますので、意見としてよろしくお願いいたします。

 

○田島会長 そのほかに御意見はございませんでしょうか。

 

○石田委員 ただいまの南部委員と併せて、性差別という視点で発言させていただきます。女性が就業継続するために様々な法制度が整っているというのは十分に認識しておりますが、先の都議会の発言もあったように、依然として性差別的な意識や言動というのはまだまだ根強く残っていると考えています。女性の活躍促進と一言で言いましても、こうした性差別的な意識や言動、慣行が残る中においては、能力発揮というのは難しいだろうと思います。

 先ほどの労働側のプレゼンテーションで単組の取組を紹介させていただきましたが、性差別的な意識や職場風土である場合、女性は積極的に自らをアピールすることは難しいのだろうということを踏まえ、性別役割分担意識の払拭など、意識改革の取組に加えて、先ほど武石委員からの報告もありましたが、働きがい、働きやすさ、いわゆる差別のない公正・均等といった職場環境の整備を図っていくことが、非常に重要だと思っております。その点を踏まえて、意義・目的について御議論いただければと思っています。

 

○布山委員 意義・目的ということで発言させていただきます。先ほどのプレゼンの中でも申し上げましたが、基本的な考え方としては、今回の日本再興戦略の中にも入っているということも踏まえますと、我が国の持続的な成長を実現するための成長戦略の一環であるということが1つあり、それをどのように進めていくかということになりますと、企業それぞれいろいろな実情あるいは課題というものがありますので、それに併せて各企業は優先順位を付けて、工夫をしながら自主的に実施していく。これが重要だと思っておりますので、是非意義・目的の中に入れていただければと思います。

 併せて、解決すべき課題というのも、各社各様いろいろあると思いますので、それぞれの会社が今、申し上げた形でやっていく、そういう形で課題を解決していくということが必要なのではないかと思っております。

 

○田島会長 ほかに御意見はいかがでしょうか。

 

○松田委員 前回示されたデータを見ますと、募集・採用から教育・訓練、賃金など、あらゆる分野に大きな男女間格差が存在していることが見て取れます。男女雇用機会均等法は残念なことに実質的な均等の実現という面では、非常にその機能が弱いと思っています。

 現状の均等法の在り方に問題意識は、これまで労働側が表明してきたとおりに持っています。ただ、今回の議論で短期間で改正しろとは申しませんが、今回均等法の枠の中でということではなくて、新たな法的枠組みを作るということですので、是非現状均等法の弱い部分、間接差別について限定列挙方式を取っているというところや、雇用管理区分が異なれば男女差別を問えないという指針になっているという部分、そういったところが不十分ということだと思っておりますので、こういったところも超えた取組にするべきだと思います。均等法で限定している以上の格差を是正していくことは均等法違反ではありませんので、その点は問題ないと思います。

 こういった統計データを示していただきましたが、統計的に男女間格差があるということは、間接差別があるがゆえに、結果として男女に差が生じていると考えるべきだと思います。女性差別撤廃条約にある、あらゆる差別を対象として是正を図る法的枠組みでなければ、真の女性の活躍促進にはならないと考えます。ですので、今回の取組に当たっては、賃金の格差といったところにも踏み込むべきであると考えます。

 ところで、国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)は、日本の複合差別に苦しむ人々に対する政策的枠組み、積極的な施策がないことが遺憾であると勧告しています。また、障がいのある女性など、社会的弱者の女性に対する政策の導入も勧告しています。国内では、既に第三次男女共同参画基本計画の第8分野において、こうした課題が提起され、平成241217日の障害者政策委員会の意見には、障がいをもつ女性に関する複合差別禁止施策の必要性が指摘されています。既にイギリスでは、性差別等の禁止法制へ、2010年に複合差別の概念を導入しており、様々な差別実態を捕捉できるようになったと聞いております。

 複合差別も含めたあらゆる差別をCEDAWの勧告に従って撤廃していくことは、全ての女性が輝く社会へ、また経済・社会保障の持続可能な社会の実現につながると考えております。

 

○半沢委員 女性の活躍ということを考えるときに、就業を継続することは重要だということは、これまでのデータから、また継続を促していくことが重要だということも、これまでのお話の中からも合意できる内容かと思っております。

 連合の相談ダイヤルの中に、職場でのハラスメント、特にマタニティハラスメントというものが就業継続に関して障害になっているというということを、これまでもお話をしてまいりました。職場に制度があるのだけれども、それを十分に利用できない、そして就業継続ができないという声も多くあるわけです。

 例えば短時間勤務をするような正社員は要らないとか、妊娠というものに対して、そういった人は働かせたくないというような心ない言葉も、その中にはあり、こういった状態も含めて認識をし、パワーハラスメント、マタニティハラスメント、セクシュアルハラスメントも入ってくるかもしれませんが、職場の実態としては、こういったハラスメント全体が複合的になってきて難しくなってきているという状況も、その中から見えてくるところだと思っております。

 こういったところについて、禁止、防止をしていく取組もまた必要であると思いますし、こういう言動、ハラスメント等の苦情申立ての対象として、きちんと介入し、働き続けるために必要な環境整備をしていくということも、また必要なことなのではないかと考えております。

 

○齊藤委員 女性労働者の過半数が非正規雇用に従事している現状を見れば、女性の活躍推進は非正規雇用の労働者も含めた政策でなければ意味がないということは、前回も申し上げさせていただきました。

 その場合、正規と非正規の格差是正について、当然考えなければならないと思っております。格差是正については、あらゆる賃金、教育・訓練、福利厚生、正社員への転換なども含めて、総合的に考えていくべきだと考えております。

 

○田島会長 ほかには御意見はございませんか。

 

○南部委員 採用データなどを見ますと、総合職において圧倒的に男性の採用が多く、一般職は逆に女性が多くなっています。性別でコースを区分することは当然禁止されていますが、実態を見ると明らかな区分があるように感じられます。

 また、なぜ男女で採用の比率が異なるのか。そして採用のみならず、特定の部署に男性又は女性の配置が偏っていないのか。教育訓練についても、男性は将来的に必要となることも見越した訓練を受けているのに対して、女性は今ある技術のみの訓練、スキルの訓練にとどまっているような見方もできます。将来的な育成に向けた教育訓練の受講率が低いというデータもありました。

 教育訓練の内容や受講する男女比率に偏りがないか、一見中立的な制度に見えても、偏りがないかどうかを労使できっちりとチェックをし、改善していく仕組みを導入する必要があると思います。先ほどプレゼンテーションさせていただいた事例のように、整理する必要があるのではないかということです。

 漫然と制度を運用していては、偏りは是正されず、差別が温存されたままになり、結果として女性の活躍を妨げる結果になるのではないかと考えておりますので、こういった新しい枠組みを考えるのであれば、新たな視点でしっかりと物事を考えていっていただきたいと思っております。

 

○渡辺委員 前回、欠席してしまいましたので、話の筋道がずれているかもしれませんが、皆さんの御意見を伺っていますと、男女が均等に機会を得て、よりよく働くことを目指している、目指すべきだという御意見がありましたが、その部分は既に従来の均等法あるいはほかの法律を含めて、その中でカバーできるような気もするのですが、そこにまた新たに法的な枠組みをなぜ増やす必要があるのか、その辺はいかがでしょうか。企業活動の効率性からいうと、こういうルールの中にまたルールを押し込むというのは、生産性の向上という意味では逆行するような印象を受けます。「新たな枠組み」とおっしゃいますが、具体的に新たな枠組みの根本が何なのかということが分からないまま、新たな枠組みを作るということだけに捕らわれて、新たな法律を作る必要がそもそもあるのかどうかというのは、どういう発端でこういうことになっているのでしょうか。

 

○田島会長 事務局に対する御質問でしょうか。

 

○渡辺委員 事務局でもほかの先生方でも結構です。

 

○小林雇用均等政策課長 前回の資料を付けておりまして、87日の参考資料1を御覧ください。前回、法的枠組みが議論の俎上に載ってきた経緯を説明しましたが、今年の6月に閣議決定された「改訂日本再興戦略」の中に「新たな法的枠組みの構築」ということで記載されています。

 その目的が最初の2行に書かれていて、2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%の実現に向け、女性の活躍推進の取組を一過性のものに終わらせず着実に前進させるためには、新たな総合的枠組みが必要なので検討するということが書かれていまして、その下に書いている線を引いている4行の所については、今回の検討項目で、民間事業者の所だけですが、民間事業者における現状把握と目標設定、目標達成に向けた自主行動計画の策定と、これらの3つの情報開示を含めて、各主体(国、地方公共団体、民間事業者)のそれぞれが、取るべき対応等について検討する。併せて、実効性を確保するための措置を検討するということが書いています。この民間事業者の部分については、労働政策審議会で検討するということで、こちらで御議論いただいているということです。

 問題認識として、なぜ成長戦略に書かれているかということですが、これは今回も出している参考資料1で、これまで男女雇用機会均等法などで差別禁止の取組はやってきたのですが、制度的な差別がなくなっても男女間で大きな格差が生じている実態にあるということなので、問題意識としては、女性の力を十分に生かしきれていない中、成長戦略の観点としては、女性の力をこれからはもっと生かしていかなければいけないだろうということです。制度の差別禁止だけでは難しいので、各企業さんで行動計画を策定し、公表していくような仕組みの中で進めていくという枠組みを作るのはどうか。それを検討するということが、成長戦略の中に盛り込まれ、それが今回の議論の発端だということです。

 

○渡辺委員 ということは、法的枠組みということにこだわっているわけではないということですよね。つまり、企業の自主的な取組が促進されれば、目的は達成できるわけですよね。

 

○小林雇用均等政策課長 法的枠組みの中で検討するということになっていますが、これは次回の御議論になるかと思いますが、例えばここで書いている検討項目の中のダイヤの所の3つの項目ですが、「現状把握」「目標設定」「自主行動計画の策定」を、民間事業者が取り組むに当たってはいろいろなやり方があろうかと思っているのです。それは法的枠組みの中で規定するのですが、例えば支援法、努力義務、義務であったり、いろいろな手法があるのではないかと考えていますが、手法としてどういうのがあり得るのかというのを次回の9月のときにお示しさせていただきたくて、今回は成長戦略の法的枠組みは御検討いただきたいのですが、中身はこれから詰めさせていただきたいということで、検討項目はこれで足りていますでしょうかということでお示しさせていただいていると、御理解を賜ればと思っております。

 

○渡辺委員 分かりました。

 

○田島会長 ほかに御意見はございますか。

 

○齊藤委員 教育訓練が男女の賃金や管理職比率に影響を及ぼしているということは、前回の審議会資料から明らかになっております。性による隔たりがないかをチェックする仕組みが必要だということは、先ほど労側の南部委員が述べましたが、さらに雇用形態やコースを超えて教育訓練を受けられる仕組みも必要ではないかと思っております。

 

○布山委員 検討項目については次回議論するということになっておりますが、いろいろ労側の御意見を伺っていて、私どもとしての今の考え方としては、再興戦略の中に示された自主行動計画という意味合いで言えば、各企業の実情・課題に合わせて行っていく仕組みをどう考えるかということで考えております。

 

○半沢委員 解決すべき課題、また考えていく項目に関して、資料8に載っているもの以外の項目ということで、御意見を申し上げます。

OECDの提言によると、「社会の一体性の推進」と題して、正規、非正規の雇用保護の格差を縮小し、労働市場の二極化を是正するということがうたわれています。その中には、非正規雇用で働く人への社会保険の適用拡大ということについても述べられています。

 非正規のみならず、本来社会保険が適用されなければならないはずの労働者においても適用されていないという実態の是正も含めまして、社会保険の適用拡大という項目についても、自主的な取組の項目の1つとして検討されてもいいのではないかという意見を持っておりますので、お伝えします。

 

○田島会長 「今後の主な検討項目」に落ちているものがあるかどうかについてはいかがでしょうか。

 

○山川委員 意義・目的の点の補足でもよろしいでしょうか。項目についても次に申し上げます。

 

○田島会長 はい。

 

○山川委員 今日は年金の資料も出していただきましたが、背景として人口減少社会にどう対応するかとか、経済の持続的成長をどうするか、これはやはり考慮する必要があろうかと思います。もちろん主たる労働政策とは別のところなのですが、前回年金のことを申し上げましたのは、この方針が再興戦略から出てきているということもありまして、本当に労働政策審議会だけの議論で対応できるのかという議論が起きないようにする必要がある、つまり労働政策審議会の中で実務、現場を踏まえた議論ができるというのが非常に重要なことです。そこで幅広な視点から検討しておかないと、他のところでいろいろな議論が出てくるという、労働政策審議会の役割に関わることとして申し上げたので、その意味で幅広な視点が必要ではないかと思った次第です。

 項目については、次回欠席予定なので、追加ということではないのですが、現状把握ということの中には、趣旨の明確化という意味ですが、課題の検討みたいなものも含まれるという理解でよろしいのかどうか。つまり、これはPDCAサイクルを意識していると思うのですが、サイクルである以上は繰り返しということになるので、2段目の現状把握というのは既になされている、先ほど政策評価の所で出てきましたが、既になされているポジティブ・アクション的なものがあるとしたら、それの課題の把握で更なる改善というのがサイクルだと思いますので、そういう意味も含めた現状把握という理解でよろしいかという点です。この項目自体を変更しようという趣旨ではないですが、明確化、議論の中に含まれるのではないかという意見です。

 それから情報開示についても、1つは何のために情報開示をするのかというのも議論の対象になるかと思いますが、内容の明確化という観点では、社外の情報開示と社内の情報開示があって、社内の情報開示が重要だというのは今日のプレゼンテーションの中でも出てきているような気がします。例えば、人事評価において時間の長さでは評価しませんというのを企業が持っていたとしても、それが一般従業員の認識とギャップがあるというのを、もし社内で周知ができればかなりギャップが解消されるかもしれないということがあります。そういった社内の周知も含めた情報開示を考えるのかというのも、1つの項目の中に含まれるのかなという感じがしております。

 もう1つは、韓国ですと報告ということもあって、報告と情報開示はどう違うのかと。情報開示というのは、どういう方法を含むのかという点もありますので、この辺りも項目の中で議論はされ得るのかなという感じがしております。

 

○田島会長 そのほかに御意見はございませんか。

 

○松田委員 仕事と生活の調和について、女性の活躍を阻んでいる大きな要因として長時間労働があるということは前回も指摘しましたし、この分科会の中でも公労使で認識が一致するところではないかと思います。

1つ視点として付け加えたいのですが、毎月勤労統計、事業所に対する調査による労働時間に対し、労働力調査は個人調査になっていまして、この調査結果の労働時間には乖離があります。毎月勤労統計を見ると労働時間の短縮が進んでいるように見えるが、実際に労働者が申告している労働時間はもっと長いものになっています。長時間労働については、実際の労働時間を前提とした議論をすべきであり、仕事と生活の両立に向けた労働時間の削減に取り組んでいくべきと考えます。

 

○南部委員 先ほどの私のプレゼンにもありましたように、正規間の待遇の格差、そして正規と非正規の待遇の格差を考えるときには、評価をどうするかという課題があります。先ほどのプレゼンの例のように、一本化するのも1つの方法だと思っております。また、先般の均等法のコース別指針に掲載されている「労働者の能力発揮のために実施することが望ましい事例」なども念頭に議論を進めていくことが必要ではないかと考えています。格差を是正しモチベーションを上げるということが、より活躍が可能な制度を設計するに当たっては必要だということで、コース別、雇用形態別になっている評価制度の見直しも含めて、しっかりと考えていくことが必要だと考えておりますので、こういった視点も加えていただけたらと思っております。

 

○石田委員 今、評価制度の関係で発言がありましたが、正規と非正規の格差是正を考える論点として、職務評価制度が挙げられるのだろうと思っています。ILOはもちろん、厚労省でも一定の研究成果を上げられていると認識しておりますので、次の議論になろうかと思いますが、更なる普及と周知のために取組のメニューの1つには念頭に入れていきたいと考えておりますので、是非次の議論のときに、ILO、厚労省の職務評価マニュアルを資料として御提示いただければ有り難いと思いますので、よろしくお願いします。

 

○齊藤委員 先ほど正規と非正規の格差是正が必要だということを申し述べましたが、パートで働く労働者の多くが女性です。その上で、パート労働法の審議でも議論となりましたが、いわゆるフルタイムで無期契約の労働者が2012年の「連合・パート派遣等労働者生活アンケート調査」の調査結果から試算すると、非正規全体の3.6%が該当し、2012年総務省の労働力調査の非正規労働者の人数から単純に計算すると、約65万人にも上ってしまいます。

 パート労働法と労働契約法の法律の狭間にいる人も念頭に置いた施策が重要だと思いますので、それも併せて考えていただきたいと思います。

 

○田島会長 ほかに御意見はございませんでしょうか。

 

○石田委員 次回の議論にもなろうかと思いますが、「認定の仕組み」という所について発言しておきます。この認定が一時的なものではなく、継続的な女性の活躍推進というものを表さなければいけないと思っています。そうでなければ意味がないと思います。

 決していい話ではないのですが、例えば、くるみんマークなどを1度認定を取得してしまえば、両立支援に関心がなくなっているという話も聞いていますので、そういうことがないような、継続的なということで、是非この議論をすべきではないかと思っております。

 

○田島会長 そろそろ終了予定時刻になってきましたが、特に御意見はございませんでしょうか。次回でよろしゅうございますか。

 

(意見等なし)

 

○田島会長 御発言がないようですので、本日の第146回労働政策審議会雇用均等分科会は終了いたします。本日の議事録の署名委員は、労働者代表は半沢委員、使用者代表は布山委員にお願いいたします。皆様、本日は活発な御議論をいただきましてありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省雇用均等・児童家庭局
雇用均等政策課
〒100−8916 東京都千代田区霞が関1−2−2

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