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2014年9月29日 第109回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成26年9月29日(月)16:00〜19:00


○場所

ベルサール半蔵門 ホール(2階)


○出席者

阿部、安部、井上、内田、大島、小林、齋藤(訓)、齊藤(秀)、佐藤、鈴木、鷲見、武久、田中、田部井、東、平川、福田(亀田参考人)、堀田、本多、村上、山際(敬称略)

○議題

1.平成27年度介護報酬改定に向けて(事業者団体ヒアリング2)
2.その他

○議事

○迫井老人保健課長 それでは、定刻となりましたので、第109回「社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席賜りまして、誠にありがとうございます。

 本日の委員の出席状況でございますが、大西委員、亀井委員、河村委員のお三方から御欠席の連絡をいただいております。

 また、福田富一委員にかわりまして亀田参考人に御出席をいただいております。

 以上より、本日は21名の委員に御出席いただいておりますので、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することを御報告させていただきます。

 それでは、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

 以降の議事進行につきまして、田中分科会長にお願いをいたします。


○田中分科会長 皆さん、こんにちは。お集まりいただきまして、ありがとうございました。

 本日は、事業者団体ヒアリングの2回目として、前回と同様、7団体の方々にお越しいただいています。事務局から紹介をお願いいたします。


○迫井老人保健課長 それでは、御紹介をさせていただきます。

 日本福祉用具・生活支援用具協会より木村憲司様。

 日本福祉用具供給協会より末島賢治様。

 日本リハビリテーション病院・施設協会より栗原正紀様。

 全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会より川原秀夫様。

 全国個室ユニット型施設推進協議会より藤村二朗様。

 全国有料老人ホーム協会より福山宣幸様。

 日本認知症グループホーム協会より河崎茂子様。

 以上の方々に御出席をいただいております。


○田中分科会長 紹介ありがとうございました。7団体の方々におかれましては、お忙しいところお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。平成27年度介護報酬改定に向けた検討の一環として、本日は忌憚のない御意見を頂戴したいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

 事務局より資料の確認をお願いします。


○迫井老人保健課長 お手元の資料の確認をさせていただきます。

 まず、議事次第と委員名簿がございまして、その後ろに順番にヒアリング資料といたしまして1番から7番までございます。

 ヒアリング資料1が、「第109回社会保険審議会介護給付費分科会における意見書」、日本福祉用具・生活支援用具協会様でございます。

 ヒアリング資料2でございますが、「福祉用具における保険給付の在り方に関する要望」、日本福祉用具供給協会様でございます。

 ヒアリング資料3でございますが、「地域包括ケアとリハビリテーション」、日本リハビリテーション病院・施設協会様でございます。

 ヒアリング資料4「地域包括ケアを推進するための小規模多機能型居宅介護についての要望」、全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会様でございます。

 ヒアリング資料5でございますが、「平成27年度介護報酬改定に向けて(介護福祉施設サービスについて)」、全国個室ユニット型施設推進協議会様でございます。

 ヒアリング資料6「第109回社会保障審議会介護給付費分科会団体ヒアリング資料」、全国有料老人ホーム協会様でございます。

 最後、7番目でございますが、「社会保障審議会介護給付費分科会事業者団体ヒアリング資料」、日本認知症グループホーム協会様でございます。

 それから、事務局からの資料といたしまして、2点ございます。

 資料1「介護給付費分科会における今後の検討の進め方について(案)」でございます。

 それから、参考資料といたしまして、「第1回高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会の開催について」、以上でございます。

 資料の過不足等ございましたら、事務局にお申しつけください。

 以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 議事次第に沿って事業者団体ヒアリングを進めてまいります。本日御出席いただいている7団体の皆様より、順に御意見を頂戴いたします。

 進め方としては、審議を前半・後半に分けて、それぞれヒアリングと質疑を実施します。前半と後半の間には10分間の休憩を入れる予定です。

 前半については、日本福祉用具・生活支援用具協会、日本福祉用具供給協会、日本リハビリテーション病院・施設協会、全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会の皆様より、それぞれ10分間程度、御説明いただいた後、委員からの質疑に移ることにいたします。

 なお、前回、時間が足りなくなった反省から、審議時間に合わせるため、さらにその中で意見交換の時間を十分にとりたいので、プレゼンテーション時間の厳守をお願いいたします。学会のようですが、目安として10分たちましたらチャイムが鳴ることになります。チャイムがもし鳴ってしまった場合には、そこでプレゼンテーションを速やかに終了していただいて、残りの部分については後ほどの質疑で補足していただくことになります。ちょっと厳しいですが、よろしくお願いいたします。

 まず、日本福祉用具・生活支援用具協会の木村様より御説明をお願いいたします。


○日本福祉用具・生活支援用具協会 御紹介いただきました日本福祉用具・生活支援用具協会、略称JASPAと言っておりますけれども、会長の木村でございます。本日は、来年度の介護保険制度の改定にかかわる本分科会の事業者団体ヒアリングにお招きいただきまして、厚く御礼申し上げます。

 当協会の意見を申し上げます前に、当協会の概要を簡単に御説明させていただきます。JASPAは、福祉用具の製造事業者を中心に、輸入事業者、一部流通及びその他関連する事業者で構成されている協会で、2003年4月に設立されました。現在の正会員数は84社であります。当協会は、利用者に役立つ福祉用具の供給に当たり、さまざまな活動を行っておりますが、特に近年は安全な製品を開発する仕組みづくりや、安全・安心に利用していただくための啓発活動に力を入れております。

 一部紹介しますと、ハード面では、製品に対する安全性向上のための福祉用具のJIS規格原案策定等であります。ソフト面では、福祉用具における重大事故の情報提供や注意喚起、再発防止のための情報提供等をホームページを通じて行っております。

 それでは、次期の介護報酬見直しに当たっての当協会の意見・要望を3点陳述させていただきます。

 1点目は、介護負担軽減のための積極的な福祉用具の導入です。

 少子高齢化が進行する中で、介護従事者の確保を進めることは重要な課題です。福祉用具は、介護従事者の負担を軽減し、介護の効率化や労働環境の改善に寄与するとともに、介護される方々のQOLを高める上でも有効な手段となっています。

 このためJASPAでは、施設・在宅介護において介護者の腰痛予防と安全安心な移乗のために、介護リフト等移乗機器を積極的に利用するよう、各都道府県の介護実習普及センターやテクノイド協会と連携し研修会や啓発活動を行っております。厚生労働省においても移乗機器の「助成金制度」や「腰痛予防対策講習会」が実施されています。

 これらに加えて移乗機器等必要な福祉用具の導入を促進するため、福祉用具を活用する介護施設を評価する介護報酬上のインセンティブの導入を検討していただきたいと思っております。

 また、新たな福祉用具・介護機器の開発や普及の取組みが行われていますが、在宅介護の維持・拡大を図り、利用者の利便を向上させるため、引き続き、福祉用具貸与・販売サービスの適用範囲の拡大の検討をお願いしたいと考えます。

 2点目は、福祉用具の安全使用のための更なる啓発活動です。

 現在、介護保険対象種目になっている福祉用具は、消費生活用製品になっており、平成19年の消費生活用製品安全法、略して消安法の改正により、製造事業者及び輸入事業者が自社製品の重大事改情報を入手した場合、10日以内に消費者庁に報告するよう義務付けられています。

 改正消安法の施行後、介護保険対象種目の福祉用具に係る重大事故が報告されました。施行当初の原因をみますと、誤使用や原因不明によるものが少なくありませんでした。JASPAでは関係団体と連携し福祉用具の適正な使用に関する注意喚起を実施するとともに、ハード面の対応として、主要な福祉用具対象種目のJIS規格原案の策定を行ってまいりました。

 加えて老健局振興課から安全確保のための注意喚起に関する事務連絡を都道府県に発出していただいたことで、現場の対応意識が一層高まりました。このような一連の活動の結果、最近は福祉用具の重大事故が減少していると認識しております。

 現在、ロボット介護機器の開発を促進し、施設・在宅介護に導入するという施策が、厚生労働省及び経済産業省で推進されています。JASPAではロボット介護機器のハード面の対策として、重点開発分野のうち5品目の標準化の検討に取り組んでおります。

 福祉用具は、利用者に認知症の方が増えたり、独居や老老介護が増加したりすることなどから、今後、事故発生のリスクの高まりが予想されます。このような利用環境の変化に対しJASPAは、安全な利用のための「フィッティング」や注意喚起等の啓発活動を強化していく所存ですので、引き続き関係者に対してのご指導をお願いしたいと考えます。

 3点目は、新サービスへの福祉用具導入促進についてです。

 第103回介護給付費分科会(平成26625日)において、現行の支給限度額の設定時になかった新サービス((マル1)定期巡回・随時対応サービス(マル2)複合型サービス(マル3)小規模多機能型居宅介護)の基本サービス費と区分支給基準限度額との差は小さく、これらの新サービスと他のサービスを組み合わせることが困難であるという指摘がありました。特に重度の要介護者には、福祉用具貸与は新サービスとセットで利用されているのが一般的であります。利用者のQOL向上と新サービスの普及のため、福祉用具が活用できるよう区分支給限度基準額の見直しを行っていただきたいと考えます。

 最後に、ここで要望すべき意見ではないかもしれませんが、福祉用具の製造事業者を取り巻く厳しい状況を委員の皆様に御理解いただきたいと存じます。

 現在、介護保険対象種目である「特殊寝台」「車いす」等は、消費税非課税の身体障害者用物品です。しかし、身体障害者用物品の製造事業者が仕入先に支払っている仮払い消費税は、「控除対象外消費税」(いわゆる損税)として製造事業者が負担しております。平成26年4月に消費税率が8%に引き上げられましたが、さらに平成2710月に10%に引き上げられることが予定されておりまして、この消費税率改定による経営への影響は極めて大きいと見込んでおります。このため、関係機関に負担軽減を要望しているところです。

 以上、JASPAとして3点意見を述べさせていただきました。JASPAは、利用者の視点に立脚した利用者の自立促進と介護者の負担軽減に資する製品を開発し、安全・安心に御利用いただくことに日々注力しています。ぜひとも新たに開発された製品がスムーズに利用者の活用につながっていくような制度になることを、切に要望いたします。ありがとうございました。


○田中分科会長 時間厳守、ありがとうございました。

 次に、日本福祉用具供給協会の末島様より説明をお願いいたします。


○日本福祉用具供給協会 ただいま御紹介いただきました日本福祉用具供給協会の理事長、末島でございます。

 初めに、私どもの協会のことを少し申し上げておきます。私どもの協会は、平成8年に設立されておりまして、北海道から沖縄まで全国を網羅した国内唯一の業界甲体でございます。協会傘下の事業所では、それぞれ職員の資質の向上を図り、きめ細かい福祉用具サービスが提供できるように努めております。

 さて、今日の分科会においての意見でございますが、6項目の陳述をさせていただきたいと思っております。

 まず1番目に、病院・施設の利用者への福祉用具貸与サービスの適用でございます。地域包括ケアシステムで掲げる入院・退院、入所・退所、在宅復帰を通じて切れ目のないサービス提供を行うためには、病院・特別養護老人ホーム等の施設と在宅との環境の共有化は不可欠です。病院・施設へ福祉用具貸与サービスを適用することで、地域・在宅ケアとの連続したサービスが可能となり、利用者の自立・生活支援が促進されます。このため病院・施設の利用者に対しても福祉用具貸与サービスが適用されるよう御検討をお願いしたいと思います。

 2番目に、軽度者への福祉用具の適用緩和についてでございます。軽度者への福祉用具を一律的に制限する事は、ADLIADLの低下を招き、中重度への移行を増進させる要因ともなります。軽度の状態であっても福祉用具を利用することで、利用者の自立・生活支援が促進されます。介護度による制限のある福祉用具についても身体状況だけではなく、退院後における機能訓練の継続実施、老老介護等介護者の負担軽減を図る場合の介護環境も判断基準に加えていただくことをお願いいたします。

 3番目に、福祉用具貸与の組み合わせを前提とした包括報酬サービスの限度額設定について。先ほど木村委員もおっしゃっておりましたが、包括報酬サービスについて、福祉用具貸与等との組み合わせによる利用が標準的でございますが、これらの平均的費用額を合算すると、要介護度によっては区分支給限度基準額を超過してしまいます。限度額の水準が、サービスの利用実態に合わず、当該サービス普及の阻害要因となっております。在宅の限界点を高めるためには、サービスの利用実態を踏まえて、福祉用具貸与等の組み合わせを前提に、包括報酬サービスが適切に利用できる限度額の水準設定が望まれております。

 貴分科会では、包括報酬サービスについて、独自の限度額設定を検討していただいているようですが、利用者が必要な福祉用具を適切に利用できる制度設計をお願いいたします。

 4番目に、消毒設備(衛生)基準等の見直しについてでございます。御承知のとおり、福祉用具の多くは、レンタル方式により多くの人が利用しております。返却後は点検のうえ、洗浄・消毒することが事業者には定められておりますが、居宅サービス等の運営基準203条には、「回収した福祉用具を、その種類、材質等から見て適切な消毒効果を有する方法により速やかに消毒」と定められておりますが、事業者ごとに大きな違いがあるのが現状でございます。利用者の安心・安全な用具の供給を確保するため、より具体的な消毒内容及び工程等を明確化されますようお願いいたします。

 5番目です。住宅改修事業者の登録制の導入についてでございます。手すりの設置やトイレの改修等住宅環境の整備は、要介護者のADLIADLを維持向上させるため重要であります。現在、住宅改修は他のサービスと違って事業者の指定制度がございませんので、保険者によっては、事業者に対する指導が非常に難しい。あるいは、利用者からは、事業者によって技術・施工水準のバラツキが大きいという問題が指摘されております。住宅改修の質を確保する観点から、例えば、市町村があらかじめ事業者の登録を行った上で、住宅改修費を支給する仕組み等の導入をできるような措置を検討されますようお願いいたします。

 最後に、6番目で、介護保険の給付対象となる福祉用具及び住宅改修の種目、種類の追加・拡充でございます。急速な少子高齢化の進展を背景に、福祉用具のニーズが多様化してまいりました。核家族化・介護者の高齢化等により在宅における介護環境が変化しており、それらを補うための介護者の負担を軽滅する新たな福祉用具も、先ほどのJASPAさんではございませんが、大変進歩しております。また、高齢者の自立を支援するための福祉用具に対する研究開発も非常に進んでおります。高齢者及び介護者の生活の質を向上することを目的に「介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会」に追加・拡充要望を提出させて頂いておりますので、御承知の上、御検討いただきますよう、よろしくお願いいたします。

 誠にありがとうございます。以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 続いて、日本リハビリテーション病院・施設協会の栗原様より説明をお願いいたします。


○日本リハビリテーション病院・施設協会 日本リハビリテーション病院・施設協会の栗原でございます。よろしくお願いいたします。

 私はプリントになっておりますので、それを説明させていただきます。

 1ページは、内容でございます。

 2ページをお開きいただければと思います。私どもの協会は、会員数700を超えます病院・施設で構成されておりまして、我が国のリハビリテーションの普及・発展に寄与することを目的として、上段に記載していますけれども、急性期から回復期・生活期に至る幅広いリハビリテーションの実現を目指しております。さらに、「どのような障害があっても、また年老いても、住み慣れた所で安心して、その人らしく暮らしていけるように支援する活動」を協会の重要な柱としております。

 中ほどの左に老人保健事業への参加状況、実績を示していますが、例えば下方に赤で示していますが、市町村事業へのリハビリテーション専門職の派遣に関する当協会会員のアンケートの結果、四角で囲っておりますけれども、約半数の病院・施設から派遣可能であるという回答を得られております。積極的に地域貢献を行おうという意識の高い組織であることがおわかりだと思います。

 次のページに行かせていただきます。それでは、本文に入らせていただきますが、まず初めに、超高齢社会におけるリハビリテーションの重要性について確認させていただきます。介護保険は、リハビリテーション前置主義とされていますが、現実はリハビリテーションに関する理解など、まだまだ努力が必要と考えています。この観点で、幅広い国民への介護保険サービスのあり方、リハビリテーションの意味などについて、より積極的に啓発する必要があると考えております。

 4ページをお願いします。地域医療においては、質の向上及び効果的・効率的サービスの提供を目的に、医療機能の分化・連携が進行していますが、高齢社会における地域医療は、従来の病気を治す、あるいは命を助けるのみでは寝たきりをつくってしまうことになりかねません。これは、高齢社会における大きな問題であります。この問題を解決するための具体的方策こそが、障害の予防・改善、そしてまた生活の再建などを目的にしたリハビリテーションの普及・普遍化だと考えています。

 図に示しますように、急性期病院では、臓器別の専門治療と並行して、早期から開始する急性期リハビリテーション。これは、安静によって起こってしまう局所的あるいは全身的病態、例えば心臓や肺の機能の低下や床ずれ、筋力の低下などを示してくる廃用症候群の予防、あるいは肺炎・尿路感染症などの合併症等の予防を目的としています。

 その後、残存する障害に対して集中的に回復期リハビリテーションを実施して、生活の再建を行いますし、また在宅におきましては、生活機能の向上、そしてQOLの向上を目指した、主に介護保険サービスでの提供となる生活期リハビリテーションなどが、適時適切に地域において提供されることが重要と考えております。このサービスの提供は、多くの専門職が構成するチームによって達成されるものと考えている次第でございます。

 次のページをお願いいたします。では、地域包括ケア時代におけるリハビリテーションのあり方はどうかということでございますけれども、このことは国際生活機能分類を用いて考えております。

 6ページに行きます。図の中の(マル1)と(マル2)に示しておりますが、リハビリテーションのあり方について説明したもので、国際生活機能分類を当てはめますと、リハビリテーションは、医療や介護サービスにおいて、心身の機能障害の改善あるいはADL・ IADLの改善、さらには獲得した生活機能の維持・向上を支援することになりますが、地域包括ケア時代には、(マル2)の後半に示しておりますけれども、高齢障害者の一層の自立生活、社会参加支援が重要となってまいります。その意味で、(マル3)に示しますように、住み慣れたところでその人らしく暮らし、自立した社会的存在であることを重視いたします地域リハビリテーション活動が積極的に展開されていくことが必要と考えております。

 ちなみに、(マル4)、(マル5)は、私が以前経験いたしました地域における支え合いの活動の風景でございますが、高齢者自身が支え合いに参加することによって、より元気になっていくことを経験いたしております。その裏には、保健師や医師、看護師、そしてリハビリテーション専門職が積極的に裏方として支援していくということも、また重要だと考えている次第です。

 7ページ、お願いいたします。

 内容は8ページです。地域包括ケア時代に重要となります基本的な要素として、本日の座長をしておられます田中先生が中心となった厚生労働省の委員会の報告で、地域包括ケアシステムについて提示されています、自助、互助、共助、公助に対して、リハビリテーションの観点から何ができるかという視点で整理いたしました。医療・介護サービスは共助ですから、私どもリハビリテーション領域に従事しております者は共助の世界におりますが、自助に対しては、自助力の向上・維持のための地域住民に対する教育・啓発、あるいは自己管理に対する支援、自立生活のための生活環境の工夫等が支援できます。

 さらに、互助に対してはインフォーマルサービスの育成・サポートができますし、また公助に対しては、地域包括支援センターなどの公の機関との協業やネットワークの構築などが挙げられます。これらは、いずれも私どもが得意とする分野でございます。その意味で、地域包括ケアを支えるリハビリテーションの支援拠点が地域密着型として存在すれば、リハビリテーションの観点から自立生活、社会参加の支援がしっかりできるだろうと考える次第でございます。

 そこで、私どもはその整備に関しまして提案させていただいております。9ページ、そして10ページになります。仮称ですけれども、在宅支援リハビリテーションセンターと銘打っております。内容は、医療・介護領域でリハビリテーションサービスを一体的に提供することで、かかりつけ医とともに在宅生活を行っている患者様あるいは対象者に対して、安心した地域生活の継続、QOLの向上を直接的に支援いたします。さらに、地域包括支援センターとの強固な連携のもとで、地域リハビリテーション活動を通して、さらなる自立生活及び社会参加を支援することを目的にしております。

 地域におけるリハビリテーションの基幹的存在、例えばリハビリテーション専門病院や老人保健施設、診療所などから、十分な機能を有している施設を在宅支援リハビリテーションセンターとして認定・整備するというものでございます。この利点は、直接的支援によって、かかりつけ医や地域包括支援センターへのリハビリテーション支援が強化できること。また、地域密着型で地域住民とともに地域の支え合い活動にも支援が可能で、多くの専門職がかかわることができます。中ほどに、その役割の詳細を示したものがあります。

11ページにそのイメージ図を示しておりますので、見ていただければと思いますが、(マル1)に示したものが拠点、センターの中身でございます。ここには、医師・看護師、リハビリテーション専門職あるいは社会福祉士、管理栄養士等が勤務しております。また、適切な福祉機器の提供や住宅改修などをリハビリテーション専門職と連携して支援するテクノエイド部門を併設する、ないしは強固な連携を持つことを求めます。そしてまた、口の中の衛生や安心して口から食べられるような支援をともに行うために、医科歯科連携を重視しております。

 このようなことを行っている機関において、医療・介護領域のリハビリテーションサービスを一体的に提供することで、かかりつけ医を支援しますし、また自宅や特別養護老人ホームや他の施設などにおける生活の支援。そしてまた、かかりつけ医やケアマネジャーあるいは他の介護保険サービスとの連携によって、在宅支援チームの一員として、寝たきり予防、生活機能の維持・向上を目標にいたします。また、地域包括支援センターとともに、相談支援、地域の連携推進、教育・啓発活動などを行うことで、地域参加の場や地域づくりを支援して、高齢者や障害者に対して、安心した自立生活と社会参加を推進するというものでございます。

12ページにまとめを示しておりますが、国として自立と社会参加について、より積極的に教育・啓発活動をする必要があると思います。また、地域包括ケアに資する人材をいかに育成するか、これは課題でございますので、リハビリテーション専門職を中心とした教育システムを現場サイドで構築していくことも、そこにてこ入れが必要になります。さらには、拠点として在宅支援リハビリテーションセンターの整備をぜひとも御検討いただければと思います。

 参考資料といたしまして、2枚つけております。高齢者にとっては、廃用症候群がとても重要な課題でございます。

 そしてまた、地域の医療の現状を示しております。

 以上でございます。ありがとうございました。


○田中分科会長 どうもありがとうございました。

 次に、全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会の川原様より説明をお願いいたします。


○全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会の川原です。ヒアリングのこの場をいただきましたこと、感謝を申し上げます。

 現在、小規模多機能型居宅介護事業所は、全国で5,000カ所、そして利用者は9万人程度まで確実に伸びてきています。ただ、これから先、地域包括ケアを推進するためにさらに伸ばしていかないといけないということで、3点にわたって要望あるいは提案をさせていただきたいと思います。まず、小規模多機能型居宅介護の位置づけを変えていただきたいということです。2点目は、より取り組みやすいようにしていただきたいということです。3点目が、増えてくる小規模多機能に対する質の確保についての提案です。

 まず1ページですけれども、これまでは「通い」を中心に要介護者の様態や希望に応じて、随時「訪問」や「泊まり」を組み合わせてサービスを提供するという形に、平成18年の制度創設時からなっていました。

 それは、2ページの概念図のとおりです。

 ところが、小規模多機能、9年の中で、非常に多様な姿になっています。地域での暮らしというのは、非常に多様です。その多様な姿を支えようとすると、私たち小規模多機能の姿も非常に多様になっているということです。小規模多機能は、利用者の80%の方が事業所から5km圏内ということで、生活圏域に非常に密着したことになっています。また、利用者の4割が独居、もしくは老老世帯になっています。また、8割は認知症高齢者ということになっているわけです。現在、日常生活圏域ごとに整備されていますから、その圏域を支える、これからのケアの拠点としての役割を果たしつつあるのかなと思います。

 次のページをお願いします。地域包括ケアの推進の中で、地域をどう支えていくかということが小規模多機能にとっても大事な課題になっています。登録された利用者の方を支えようとして、地域の方と一緒になって支えています。そうすると、地域には登録された方以外のニーズもあるわけです。そちらもあわせて支えていく。ですから、生活圏域のニーズに応えて支えていくという姿をつくり出してきていると思います。

 5ページをお願いします。ですから、これからの小規模多機能というのは、通いを中心ということではなくて、生活圏域内の要介護者の様態や希望に応じて、通い、訪問、泊まり及び多様なニーズに対応する機能を組み合わせて支援するという形。また、生活圏域内の多様な支援を要する方々への支援を行うということを、小規模多機能ということの中に位置づけていただきたいと思っています。

 次のページ、お願いします。6ページは、訪問を活用して支援している、うちの事業者の例です。現在、訪問が非常に多くなっている事業所です。これだけ訪問をやると、自宅で住みなれたところで、地域の方たちと一緒になって支えていくことも可能になっています。

 7ページです。そのために、小規模多機能の職員配置を変えていただきたいわけです。現在は、通いに対して3対1、プラス訪問は1です。そこを訪問がこれだけ必要だということで評価していただいて、まずは類型化していただいて、地域の中での支援を実施している事業所に対して、実登録者、実利用者に対して3対1という人の配置をぜひお願いしたいと思います。3対1ということなので、現在の小規模多機能は25名がマックスの登録になっています。25というのは3で割り切れませんので、ぜひ27名という登録定員の変更もお願いしたいところです。

 2点目です。8ページ、より取り組みやすくするための方策を幾つかお願いできたらと思っています。

 まず1点は、職員配置の基準の緩和です。ここに書いてありますように、専従規定を緩やかにしていただきたい。それから、看護職員の柔軟な配置ができるように、訪問看護ステーション等々の連携でできるようにしていただきたい。それから、小規模多機能と認知症グループホームを併設している小規模な事業所があります。そうした場合に、小規模の泊まりがお二人で、グループホームのほうが6名のときに、職員は夜勤者を2人置かないといけないという状況になっています。それは不合理なので、1人で可能ということにお願いしたいと思います。

 それから、小規模多機能で看取りがさらにできるようにしていただきたいということです。1つは、訪問診療が事業所に入るように検討できないかということです。2つ目は、看取り加算をお願いできたらというところです。

 続いて、9ページです。現在、小規模多機能の利用開始になると、居宅のケアマネから小規模の内付けになっていますケアマネに移行することになっています。そのために、なかなか利用者が増えないという状況もあります。それに対して、そこが連携してスムーズに移行できるということをお願いできないか。現在の居宅介護支援事業そのものにつけられています連携加算を拡大あるいは充実していただきたいというところです。現在検討されています居宅のケアマネジャーに、小規模多機能のケアプランをつくるということに対しては、ここに書いてある理由で絶対反対でございます。

18ページに小規模多機能のケアマネジメント(ライフサポートワーク)ということについて述べさせていただいています。その手法と居宅の手法が余りにも違います。制度開設当初から、運営手法が異なるので、小規模多機能ならではのケアマネジメントのあり方を求めてきました。

 ところが、その中に、今回検討されているような形で居宅のほうでプランをつくっていく形になると、明らかに現場の混乱はあっても、実際、これまでつくってきた支え方自身が壊れてしまうことになると思います。ですから、その点はぜひ検討いただき、居宅のケアマネによるケアプランというのは、居宅のケアマネの見直し論議をやっていますので、それが終わって、いろいろな課題が解決されて、ぜひお願いできたらと思います。制度上も、広域型と地域密着型ということで難しいところが出てくるだろうと思いますし、内部のケアマネと居宅のケアマネと2人のケアマネを配置するということで、これもまた効率的ではないと考えます。

 それから、時間がないので、残る4、5については見ていただければと思うのですが、6の報酬の底上げは参考資料の16ページにつけていますが、小規模多機能介護職員の人件費、実はほかの介護サービスの中で一番低うございます。特養などに比べたら10万円ぐらい低いという状況です。職員給与を抑えた上でしか経営が成り立たない状況では、今後、さらに経営が困難になって普及・促進ができないことになると思いますので、その点を御留意いただければと思います。

 最後に、質の確保のための提案ということで、市町村の責務の明確化。

 それから、これまでの外部評価から、運営推進会議を活用した評価システムを導入していただきたいということです。12ページに示しているように、これまでの外部評価の限界。この間、モデル事業もやってきました。その中で、どうしたら質を向上させられるかということについて、方向性が私たち内部で出ているわけです。ですから、これをぜひ検討いただけたらと思います。

 以上です。


○田中分科会長 ありがとうございました。皆様の御協力で、予定しています5時30分まで50分近く討議ができます。御意見を伺った4団体の皆様の御説明に対して、質問や御意見がありましたらお願いいたします。

 田部井委員、お願いします。


○田部井委員 認知症の人と家族の会の田部井と申します。

 福祉用具のところで、病院・施設の利用者に対しても福祉用具貸与サービスが適用されるようにというお話がございましたけれども、今は施設・病院の福祉用具については、その施設で用意して提供されることになっていると思うのです。そうすると、病院・施設の十分に用意されているところと、そうでないところと、施設のありようによって利用者は左右されることになると思いますけれども、もし福祉用具貸与が病院・施設で適用されることになりますと、今度は利用者が用意することになりますね。

 そうすると、利用者の経済状況とかによって、その病院なり施設におけるケアのありようが左右されることになるような気がするのですけれども、これが適用されることについて、絶対的なメリットというのは利用者側にとってどうかということをお考えになったことがありましたら教えていただきたい。今に比べて、福祉用具貸与を認めたほうがいいのだという絶対的なメリットというのをお示しいただければと思います。

 それから、リハビリテーションのところですけれども、今、病院あるいは施設ということでしたけれども、介護保険上にあります訪問リハビリの事業者などは、この協会さんの中に入ることにはなっていないわけでしょうか。あるいは、訪問リハビリ事業者に対する考え方といいますか、かかわり方といいますか、その辺をちょっと教えていただければと思います。

 それから、小規模多機能のところですけれども、外部のケアマネさんを使うという形については、絶対反対であると言われたのが、そこまでおっしゃるのがどうなのかなという気がしました。利用者の立場からしますと、極論すると、例えば特養であっても、私は基本的には外部のケアマネのほうがいいのではないかと思うのです。中ですと、どうしても悪く言うとなれ合いになってしまうところがありますので、外の目が入ることでチェックにもなりますし、そこで質の向上とかを目指していくというのが基本的には正しいあり方ではないかなと、原則的には思っています。ただ、いろいろな問題があると思いますので、すぐにそれが実現されるとは思わないのですけれどもね。

 例えば小規模多機能で最初のケアプランを立てると思うのですけれども、それは小規模多機能の性質上、どんどん変わっていくと思うのです。今日立てたものがあしたは変わる。あるいは、きょう、その場でも変わってしまうことがあると思うのですけれども、そういうことに対する柔軟な対応ができるようなケアプランの立て方とかケアマネのかかわり方ということが実現するようであれば、外のケアマネということも考えとしてあり得るのではないかと思うのですけれども、それについてお考えをいただければと思います。

 それから、外部評価から地域ケア会議へということですけれども、外部評価に対しては厳しい目を、外部評価の目よりは地域ケア会議のほうが明らかに有効である、有用であるということについての何か経験的な、具体的なことがありましたらお話いただけるとありがたいと思いますけれども、よろしくお願いいたします。


○田中分科会長 順にお答えいただけますか。


○日本福祉用具供給協会 御質問の用具の提供については、病院や特養さんは御自分で用意されております。それと、在宅で介護保険で御使用されるものが結構違っているのです。1つの例を申しますと、リハビリでしたら、病院施設ではまだ馬蹄型の歩行器が多いですね。在宅では、馬蹄型は現在ほとんど使われておりません。そうすると、利用者はなれたものがいいと言われるのですけれども、病院で使うのと在宅では住環境ももちろん違っておりますので、病院におるときからなれたものを、在宅に復帰するという目的に沿った在宅用の商品が私たちは必要じゃないかなと思っております。

 それと、費用の面については、お金があるから、あるいはないから利用できるというのは問題だろうと思います。であれば、介護保険の中でそういうものを御利用できるようにしていただけるのか、あるいは医療保険の中でそういうものが組み入れられるのか。これは検討をお願いしなきゃいけないですが、病院・施設と在宅との橋渡しができるだけスムーズにできるような制度が望ましいと考えておるわけです。


○日本リハビリテーション病院・施設協会 訪問リハビリの件に関してですけれども、基本的に介護保険サービスの中のリハビリテーションといえば、訪問リハビリテーションと通所リハと私ども、設定しておりますので、プリントの11ページに提示いたしております(マル1)の中にも、基幹的なリハビリテーションの施設という意味では、そこには当然医療におけるリハビリテーションとともに、通所リハ及び訪問リハが併設されているというのを、在宅支援リハビリテーションセンターの規定の中に入れておるつもりでございます。

 一般的に申しますと、訪問リハビリテーション、まだまだ足らない部分もあると思いますし、もう一つ踏み込んでいけば、もしも通所リハビリテーションに通ってきている方々が、在宅の部分で問題点があれば、そこで従事するスタッフが訪問リハをやってもおかしくないんじゃないかということを考えております。つまり、通所に来た、その場だけではなくて、最初に始めるときは通所のスタッフが在宅に見にいくということが実施されておりますけれども、それ以上に訪問に行ってもリハが提供できるという柔軟な対応ができるようなものがいいのではないかと考えています。

 難点が1つだけございまして、今、現場では訪問リハの指示に関しましては、例えばかかりつけ医の先生が訪問リハが必要だと判断されても、その指示は訪問リハのスタッフがいる病院や診療所からしか出せません。つまり、二重にドクターがかかわらざるを得ない。この辺、もうちょっと効率よくできないかということは、少し頭を抱えておる次第でございます。


○全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 外部ケアマネの件ですけれども、これは田部井委員がお話いただきましたように、特養だろうが、グループホームだろうが、小規模多機能だろうが、居宅のケアマネがプランをつくっていただくというのは大賛成でございます。ただ、現在、そうなっていないということだろうと思います。

 今、ケアマネの見直しの論議をやっている中で、どうしてもサービス優先という形になります。私たちのほうは、18ページに資料をつけていますけれども、サービス優先じゃなくて、その方の暮らしをどう支えるかということで、その中から地域の中の暮らしを下支えするのが私たちだということですね。しかも、それをチームで取り組むようにやっています。その点が全くうまくいっていない中でやられてしまうと、私たちは明らかに混乱を起こすことになるかなということで反対です。参考資料の19ページにつけていますように、制度はシンプルにあるべきだということが私たちの考えです。

 それから、外部評価についても、この3年間ほどモデル事業をやって検討してきました。これまでの外部評価自身が年に1回、外部から来て評価していくという仕組みですし、しかも外部評価機関の調査費用というのは事業所が出している。そのために、外部評価機関は厳しいことを言いたくても言えないという構造になっているということだろうと思います。ですから、それを続けていっても、実は質の向上になっていない。極端にいえば、指定取り消しを受けるような事業所が、外部評価ではすぐれている事業所という形で出ていってしまうということがあります。

 ただ、地域の方はそのことはちゃんとわかっておられます。玄関にいつも鍵を閉めて閉じ込めている。それは地域の方であれば一目でわかっておられるわけです。ですから、それを改めよということは、地域の方だったらすぐ言えるわけです。ところが、年に1回来るだけであれば、そのときだけあけておけば、もう何もわからないということになりますので、地域の目をきちんと入れた評価になっていけばと思います。地域とともに、地域に支えられて事業所はあります。地域と一緒に育つような形にしていかないと、これから地域を支えるということはなかなか難しくなるだろう。そういう視点からも、地域の皆さんとともに運営推進会議を活用した評価の導入をお願いしたいところです。


○田中分科会長 村上委員、どうぞ。


○村上委員 ありがとうございます。

 小規模多機能事業所の方にお尋ねしたいと思います。小規模多機能事業と小規模多機能居宅介護は、家族とか介護者の方がいるときは、私は本当にいいなと思っています。ですけれども、家族の方、介護者がいなくなったときに、結果的に長期の泊まりが多くなってくると思うのですけれども、このことに関してはどういうふうにお考えなのかなということをお聞きしたいと思います。

 それから、この中にありますように、平均介護度2.8というのは、多分、小規模をやる上での経営上の採算ぎりぎりなのだろうと思うのですけれども、今、老老介護とか認知症の方々の介護、あるいは単身世帯とか高齢世帯という方々がすごく多くなってきているということで、そういう中で地域で暮らし続けると考えますと、そのために有効な機能を持っている小規模多機能居宅介護の報酬は、これでいいのかどうかということについてもお尋ねしたいと思います。


○田中分科会長 お願いいたします。


○全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 長期の泊まりが小規模多機能で増えているところがあるのではないかということですが、これは二分化しているかなと思います。事業所に泊めて、あるいは事業所にできるだけ通ってもらって、その中で支援していったほうが事業所にとってはやりやすいです。楽です。ただ、御本人を中心に考えていったときには、御本人はそこで泊まること、あるいは毎日通ってくることを望んでおられるわけじゃなくて、自宅で自分なりの暮らし、そのことを支えてくれというのがニーズだと思います。

 ですから、そのことをどうしたらできるかとしたときに、家のほうに出向いて、御近所の皆さんとか、いろいろな皆さんのお力をあわせながら支援していくことが大事なことかなと思います。そういう支援をやっていくと、6ページに出しています訪問を活用した部分というのは、実は泊まりが1人とか2人で済みます。事業所にどんどん連れてきていると、その後は地域の方は誰も手を出してくれない。地域からも切り離されてしまうということになってしまうのですが、自宅で支えているという姿になると、泊まりも少なくなるし、泊まっておられても、時々はちゃんと自宅に帰れるということになっていくかなと思っています。

 それから、経営のことですけれども、非常に厳しいところです。住宅に併設した事業所とかだと、まだ経営的には楽なのかわかりませんけれども、地域を回って、それぞれの御自宅で支えていたりすると、職員配置もぎりぎりですし、非常に大変な状態になっています。ただ、赤字は出せないということで、その中で苦労している。そうなってくると、介護職員の給与がどうしても低くなるという悪循環を起こしているのではないか。このままでは、小規模多機能をもっとふやせと言われても、なかなかふやしにくいということになるかなと思っています。


○田中分科会長 順番でいいですか。齋藤委員、鈴木委員、武久委員、東委員の順でお願いします。


○齋藤(訓)委員 3点御質問させてください。

 1つは、福祉用具供給協会の末島様からのプレゼンテーションの中で、消毒の基準のことが触れられていたかと思うのです。これは、事業所ごとに非常に大きな違いがあるという御指摘ですが、このことを、例えばガイドライン等、業界内で検討して提示しているということがあるのか、ないのかというのが1つ。

 それから、リハビリのところで、一番最初の2ページに、市町村等へリハビリの専門職を派遣する、しないの意向調査があるのですが、条件次第というところが意向ありの中の割と大きなところを占めているわけですが、これは例えばどういう条件が設定されれば、皆さんお出しになるというのか、もし調査の中であれば教えていただきたいと思います。

 私は、市町村事業とか、これからいわゆる地域包括ケアシステムの中のノンプロフェッショナル・サービスと言いましょうか、自治体とか老人クラブといったところで元気な高齢者をつくっていくときに、こういった専門職の団体とか事業への派遣というのは、これから非常に重要になるだろうと思っているので、条件次第というのはどんな条件があればそのことが可能なのかということを教えていただきたいのが1つです。

 3点目は、小規模多機能の連絡会で、ナースの配置の人員基準の緩和と、だけれども、看取りをやるところはそのままなのだといった、一見矛盾する要望が出ているのですけれども、多分、今、説明の中で二極化しているのだというお話だったのですが、通常、看取りまでやらないとか、登録されている利用者さんがそんなに重度ではないとか、医療処置が少ない、あるいはほとんどないといった方々のところはほかとの連携で行けるのかなと思うのですが、重度になってきて看取りまでやるとなると、誰が最期まで責任を持ってみるのだということもあるので、登録の利用者さんの状況によって配置の考え方が変わっていくほうがいいのか、それとも連携だけでいいのか。

 この2つの矛盾する要件の理解の仕方が、今、私が考えたように、利用者の状況によって考えていくということの理解でいいのかどうかを確認させてください。


○田中分科会長 では、3つの質問に対し回答をお願いします。


○日本福祉用具供給協会 私どもが書いているように、運営基準そのものが、203号に、回収した福祉用具は、その種類・材質等から見て、適切な消毒効果を有する云々と書いてあるのですが、ガイドラインとしては、私どもの協会としては出しておりません。ただ、同じく社団法人でシルバーサービス振興会さんというのがございますが、こちらのほうでは消毒基準を明記されておりまして、我々の事業所団体もSマークと申しますけれども、取得している事業所もあります。だから、例えば1事業所で数千万円の消毒設備を有する事業所もあれば、極端な話、お天道様の天日干しもいけないことではないという状況だろうと思います。

 そこまで極端ではございませんでしょう。最近では、少しずつ消毒設備等を導入される事業者も増えてまいりましたが、まだまだ大きな差があると認識しております


○日本リハビリテーション病院・施設協会 市町村事業に関するリハビリテーション専門職の派遣に関しましては、おっしゃるとおり、今後、物すごく重要なものになると認識しておりまして、そのためも含めまして調査したわけです。この条件次第と申しますのは、実際アンケートにもちゃんと個別に細かいことも整理しております。今、すぐにどれが何%でということは言えませんけれども、項目としては、1つは依頼された日の日程調整がなかなかつかないという問題。それから、行政が丸投げされては困ってしまうという話、あるいは人件費の問題という課題は挙がってきております。

 意外と驚きましたのは、人件費を最初に持ってくる病院が少なかったということです。詳しくは、また必要であれば出すことができます。


○全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 小規模の看護師配置のところですけれども、緩和と看取り加算のところ、両方出させていただいています。これは、1つは齋藤委員、おっしゃったように、対象者で看取りまでやる予定がないところは、選ぶ方が違ってくるのかなというのがあります。

 ただ、ここで言いたいのは、小規模多機能は非常に多様化しています。やはり選べるようにしていただきたいということです。特に、地域で明らかに違います。夜間、訪問看護に来ていただけるところがない地域もいっぱいあるわけです。そういうところで事業所が看護師を採ってしまうと、夜は誰もみてくれないという話になってしまうので、そういうことを地域ごとに選べる形。ですから、事業者のほうで選べるような形をとらせていただけたらありがたいと思っています。


○田中分科会長 鈴木委員、どうぞ。


○鈴木委員 まず、日本リハビリテーション病院・施設協会の栗原先生に伺いたいと思います。在宅支援リハビリテーションセンターということですが、これを読みますと、基本的に医療機関を指定するものという気がするのですが、地域には地域包括支援センターもあれば、今度できる在宅医療連携拠点から名称が変わった在宅医療介護連携支援センターもありますし、それこそ地域リハビリテーションのシステムの中で広域支援センターもある訳ですけれども、それに上乗せするような、あるいはダブるような感じもするのですが、どういうイメージで考えていらっしゃるのかということがあります。

 また、直接的な活動は、医療保険と介護保険の財源でということでしたけれども、センター整備の財源としてはどういうものを考えていらっしゃるのかを教えていただきたいと思います。

 もう一つは、川原先生のところでございます。小規模多機能に関しては、複合型という、介護保険の中での多様化の仕組みもあるわけです。これを拝見しますと、そうではなくて、生きがいづくりとかごみ出しという話になっていますから、これはむしろ介護保険外の方向で、地域支援事業の方向で拡大していくというイメージで考えてよろしいのかということと、そうなりますと、人員の緩和ということもありますが、介護保険とは関係ないものを併用してもいいかということになると、人員も自由ということになるのではないかと思うのですけれども、その辺はどのようにお考えなのかということと。

 それとは別に、小規模多機能型居宅介護は、私の実感としては、地方は人口の少ないところで地域密着型ですから、経営的にはより厳しいのではないかと思うのですけれども、都市部と地方で経営に違いはないのでしょうか。現時点ではかなり数も増えてきている訳ですが、都市部のほうが地方より楽なのではないかと思うのですけれども、実態はどうなのかということを教えていただきたいと思います。

 以上です。


○日本リハビリテーション病院・施設協会 まず、地域リハビリテーション支援事業の広域支援センター等を含めてのアクティビティを全国調査いたしますと、既に30カ所以下になっております。そういった意味では、誠に残念な現象です。それが1点。

 もう一点は、広域支援センターのアクティビティは、いわゆる2次医療圏の圏域になっていまして、現場を間接的に支援するということになります。

 もう一つは、地域包括支援センターには残念ながらリハビリテーション専門職が入っておりません。そういった意味で、私どもが提案しているセンターというのは、当然ながらリハビリテーション専門職が十分機能できるという意味ですから、それなりのマンパワーがあるということでのもので、イメージ的には10ページの一番下のほうに一つの例として、案として、基本的認定要件というところでちょっと出させていただきました。これは全くの案でございますけれども、人口10万人以下に最低1カ所です。

 ですので、いわゆる地域包括支援センターが1万人に最低1カ所ですから、理想的には地域包括支援センター、2、3カ所と手を組んで側面から支援するというイメージがあります。地域包括支援センターとの関係に関しては、そういうイメージで捉えております。


○全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 小規模多機能が地域を支えるという話は、介護保険外だと。確かに介護保険の中での地域支援事業、生活支援等にも取り組めるようにしていただきたいということをうたっているわけです。それは、8ページに示していますように、現在、職員に対しては専従規定が設けられています。ですから、管理者とか、いろいろな職員が地域に出向いていったら、それは専従じゃないということで指定取り消しになってしまいます。そういうことがないようにしていただきたいというところが狙いです。

 それから、都市部と地方の差ということですけれども、確かに都市部は集中して利用者の方がいらっしゃる。それから、地方は点在しているということで、コスト的には地方がかかりますけれども、人件費等は明らかに違いますので、その中で余り変わらない状況かなという気がします。


○田中分科会長 どうぞ。


○武久委員 どうも。最初に田部井委員が非常に重要なことをおっしゃったと思うのです小規模の中のケアマネジャーのほうが外部のケアマネジャーより優秀なような言い方をされましたけれども、それはいろいろなタイプがありまして、反対の場合もあります。これは、先ほどの村上委員の話も総合すると、私は前から言っているのですけれども、お医者さんの主治医のようにケアマネジャーにも主事ケアマネジャーをつくったらどうかと。本来、居宅でいるときに主事ケアマネジャーをしている人が、利用者が特養に入ろうが、小規模へ行こうがダブルで見る。すなわち、外部から自由に入れる。通所でも訪問でも自由に入れる。

 ということは、今、大変お金をたくさん使って第三者評価していますけれども、ケアマネジャーが行って第三者評価して、地域ケア会議で報告すれば済むわけですよね。そういう意味で、ケアマネジャーのダブルは別に一向に構わないのですけれども、はっきり言えば訪問と通所とショート、この3つを居宅にいるときの普通のケアマネジャーがどこかにばらばらにケアプランに入れていたのを、そこが1カ所になったというだけで小規模のケアマネジャーが見なければいけない。

 すなわち、今までのケアマネジャーは外れてくださいという制度自体のマインドは一体どこにあるのか、全く理解できないのです。そういう意味では、私はずっと気に入ったケアマネジャーを指名することができるような制度にしたほうがはるかにいいだろうと思っております。

 それと、居宅サービスが非常に分岐・分類され過ぎまして、はっきり言えば、療養介護みたいなものもありますけれども、アイテムとしては訪問と通所とショートと入所と看護度が必要だと、この5つぐらいがいろいろ絡み合っていると思うのです。例えば小規模多機能の複合型というのは、療養介護と一体どこが違うのか、よくわからないのですけれども、私はそろそろまとめたらどうかと。ヒアリングするときに、十幾つの団体があるのですね。これはいいのですけれども、私は居宅のサービスをまとめたようなセンターが要る。すなわち、総合居宅介護サービス支援センター的なものを自分のところでつくれば、小規模の所ももっとほかの入所もできる。

 居宅に関する、例えばグループホームでも、もともと施設サービスなのか居宅サービスか、わけがわからないような状況になっております。私は居宅サービスだと思っているのですけれども、それぞれが独立した協会をつくって、それぞれが主張していること自身の意味のなさというのを非常に痛感するわけです。

 リハビリテーションの栗原先生、訪問リハビリのことを聞いたらちょっと口が重いような感じだったのですけれども、それはリハビリの協会の中で訪問リハビリの協会が別にあるから、何か言いにくいのかと思いますけれども、訪問リハビリは病院と施設から行くわけですから、ここは私のほうがちゃんと行かすのだと私は言ってほしかったなと思っています。

 また、これを見ますと、障害リハビリということでは、私たちの慢性期リハビリテーション協会と多分同じ考え方であると思うので、障害リハビリというと、在宅とか施設ということは、訪問というのが非常に重要なリハビリのアイテムになると思います。そこのステーションは病院と施設なので、ぜひそこは総合的にやっていただけたらと思います。

 それと、小規模ですね。はっきり言って私どもも5つぐらいやっていますが、全て大赤字です。土地を買って建てた場合は、絶対にペイしません。これのことについて、ここのヒアリングで点数を上げてくれという明確な要望がないのは、私は非常に不思議であります。形としては小規模多機能と、要するにさっき言った5つの機能が全部そろっているような居宅サービスというのが、私は一番いいと思います。そうすると、家でずっといることができますのでね。

 小規模というものがあって、そこに入所のグループホームが入って、それから看護師がいる複合みたいなものも入って、そこに行けばとにかくいろいろなサービスがあって、居宅に関してはそこで完成するという施設があったほうが、私はいいのではないかと思うのですけれども、このことについて、栗原先生と川原先生の御意見をちょっと賜りたいのですけれども、ぜひよろしくお願いします。


○田中分科会長 お願いします。


○日本リハビリテーション病院・施設協会 緊張しておりまして、訪問リハビリに関してストレートにちゃんと言わなかったというおしかりを受けましたけれども、介護保険のリハビリテーションであったとしても、あくまでも医療行為だと私どもは認識しております。それは外せない話でございます。ただ、運営上の問題として、かかりつけ医がいろいろな介護保険サービスを持っていないときに、私が指示を出して、かかりつけ医が受けてしまうという二重構造がありますよということを御指摘させていただきました。

 今、武久先生がおっしゃったとおり、トータルで非常に細かくサービスが細分化されていっているという構造が、その中にもう一点、あえて言わせていただければ、加算がいっぱいついておりますので、運営側はわけがわからないようになってきているということ。それは、ひいては患者さん、対象者家族は全くわからない構造。こういうあり方は、確かに私も同感でございます。何とかしなくちゃいけないという意味でございます。


○全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 ケアマネの件について、長期的には武久委員、おっしゃったとおり、居宅のケアマネさんでやっていただく方向で大丈夫だと思っています。居宅のケアマネさんがよくて、そして小規模多機能のケアマネが悪いということではありません。ただ、小規模多機能を今、どんな形で広めていくかということを考えていったときに、これまでのサービスを何回入れますということだけで考えていくと、とてもじゃないけれども、在宅で暮らせない、地域で暮らせなくなってしまうよということ。

 ですから、居宅のケアマネのほうで見直し論議が今、行われていると思うので、そういうことができるようになってきたら、私たちは喜んで、そちらのほうでマネジメントしていただいて構わないのだという考えを持っています。ただ、まだそういうことになっていないときに入れていただくと、現場は大混乱して、せっかく今までつくってきた小規模多機能そのものが変な形になって壊れてしまうことになっていくのかなという気がしました。

 それから、報酬の件は、順番の関係で、10ページに報酬の底上げをということでお願いしているところです。地域型のほうにしても、訪問型ということにしても、現在の報酬でやらないといけないとなったら、それは絶対できません。ですから、そこの報酬の底上げをぜひお願いしたいと思います。


○田中分科会長 東委員、どうぞ。


○東委員 全国老人保健施設協会会長の東でございます。3点お聞きしたいと思います。

 まず、ヒアリング資料4の小規模多機能型居宅介護についてですが、6ページに記載されている小規模多機能型居宅介護事業所の平均要介護度が2.8で、全国でも現在の平均要介護度が2.6ということでございます。この機能を5ページで見ますと、「訪問」、「通い」、「泊まり」ということで、いわゆるレスパイト機能に特化していると思うのですが、この平均要介護度2.8の利用者の方々には、リハビリも必要ではないかと思うのです。今回、小規模多機能型居宅介護の資料が大変たくさん出されているのですが、リハビリに関して全く触れておられませんので、その点についてどのようにお考えになっているかお聞きしたいと思います。

 それから2点目ですが、ヒアリング資料39ページ以降「在宅支援リハビリテーションセンター(仮称)」という、大変おもしろい、興味のある御提案と敬服申し上げます。11ページを見ますと、「在宅支援リハビリテーションセンター(仮称)」に「病院・診療所・老健等」と記載いただいているので、老健もその機能を果たせると認知していただけていると考えておりますが、10ページの基本的認定要件に、「医療・介護領域で充分なリハビリ機能を有し、医療・介護サービスの一体的・包括的提供」とありますが、老健は介護保険施設で医療保険の提供はできない施設ですので、その辺もきちんと整理して考えていただいているのかをお聞きしたいと思います。

 最後に3点目でヒアリング資料2の福祉用具の件でございます。先ほどから少し出ておりますが、1ページの「病院・施設の利用者への福祉用具貸与サービスの適用」のところでお答えを聞いていますと、病院と在宅で使うものが違うので、そこは一緒の方がいいのではないかというお返事でした。病院でも早期の在宅復帰と言われていますが、老健でも同じように在宅復帰をさせています。すぐに自宅というのが心配なことがあって、外泊という形で在宅にお戻しして、少し様子を見て大丈夫と思ったら在宅へ退所と進めるときに非常に困っているのは、外泊中に福祉用具のサービスが使えないことです。レンタルのベッドも使えない。かといって、外泊のためだけに施設のベッドをトラックで自宅へ持っていくのはとてもできませんので、そのような点をお願いされているのかなと思っていたのですが、どうも趣旨が違うようです。その点について少し御意見があればお聞きしたいと思います。


○田中分科会長 今度は小規模多機能から順に。


○全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 リハビリの件ですけれども、現在、訪問リハビリは小規模で使える形になっています。ただ、私たち事業者の中でもリハビリ強化の小規模多機能ということをやっている事業者もございます。その中から、今回の看護師、看取り加算と同様に、リハビリの加算もお願いしたいという意見は出たところです。ただ、今回の要望が非常に多かったものですから、そのこともぜひ検討いただければありがたいなと思います。


○日本リハビリテーション病院・施設協会 医療と介護の一体的なサービスは、恐らく今後ますます課題になってくると思っています。ただし、誤解のないようにしていただきたいのですけれども、肺炎の治療をするとか傷の手当てをするというものを医療と、私は申しておるわけではございません。老健施設にもドクターはおりますし、ちゃんとした監督下でリハビリテーションもやっておられますので、そういう意味で範疇に入れておる次第でございます。当然ながら、地域を支える重要な施設としての存在があるわけですから。

 もう一点、追加させていただきますけれども、小規模多機能とか、いろいろな施設にももっとアクティブに動けるような構造が必要だろうと思っております。そういう意味で、このセンターからは特にいろいろな施設に応援に行けるよ、あるいはドクターの指示のもとで評価してかかわりますよという構造を地域の中に持ったら、もっとみんな元気になるのではないかと思っている次第でございます。


○日本福祉用具供給協会 先ほどの御質問の中で、老健等の一時外泊、試験外泊と申しますけれども、これは全国的には結構やっていらっしゃると思います。例えば料金的にはリーズナブルな試験外泊という枠組みの中で、我々の事業所のほうでもできるだけ協力させていただいております。だから、例えば月額1万円のものだったら1万円くださいと言うのではなくて、これは試験外泊だから、この分だけは何とかやりましょうということは、実務者レベルではどこでもやっていることだろうと思います。ただ、それが全てのものに対応できるかというと、そうではないだろうと思います。

 それと、先ほどの御質問の中で、病院施設での給付管理は今、全く別でございます。介護保険と医療保険も全く別ということで、連携はなかなか難しいのですが、実は今、国のほうもいろいろお考えがあってだろうと思いますが、実験は進めております。ある県においては、どのように利用者に利用させていただいているのか、それがどのぐらい効果があるのかというのをやっておりまして、実は10月1日から国際福祉機器展が始まりますが、そこで我々のほうでも発表する予定をしております。少しずつでもいいのですが、そういう利用者の視点に立った施策が進めていけるように願っております。


○田中分科会長 平川委員、どうぞ。


○平川委員 ありがとうございます。連合の平川でございます。

 福祉用具の関係で御質問したいのですけれども、以前の介護保険給付費分科会の中で、複合型サービスにおいての利用者の平均的なサービス利用と限度額の関係をみますと、福祉用具を使う場合ぎりぎりだという形でデータが出ております。確かに実態として、福祉用具を使うと限度額ぎりぎりになるというデータもあるかと思いますけれども、一方で、これは大変意地悪な質問で申しわけないのですけれども、そうならないための価格に対する努力というのを事業者さんとしてどのような形で行っていただいているのかというのが1つであります。

 また、ケアマネジメントの関係が大変重要だと思いますし、事業者さんから見て、現在のケアマネジメントについて、どのくらいケアマネジャーの方と意思疎通されているのかというのをお聞きしたいと思っています。福祉用具は大変重要なものであると考えていますし、今後どうするかというのは大きな課題であると思いますけれども、その辺をお答え願いたいと思います。

 済みません、もう一つ。福祉用具は自由価格になっているかと思います。医療では医療材料とかを公定価格ということでやっていますけれども、事業者さんとしては、将来的にこの福祉用具については、現状の自由価格でいいのか、それとも将来的には公定価格に移行して限度額を上げてもらうことを考えているのか、その辺、考え方があれば教えていただきたいと思います。


○日本福祉用具供給協会 まず最初に、今の価格のことですが、自由価格は介護保険の中では福祉用具だけです。過去、介護保険が始まって、価格は唯一低下しております。これは厚労省のほうがデータをお持ちですから、おわかりだと思いますが、物によっても違うのですが、確実に3割近く下落しているのが実態です。ただ、御利用者が増えていますので、その分、全体の金額ベースは少しずつ増えてはいますが、1品当たりの単価は下落傾向にございます。

 それから、ケアマネさんとの連携については、昨年度からサービス計画書の導入が決まりまして、これが非常にインパクトを持っております。今までは、ただ単に安ければいいのではないのとか、福祉用具はわからないけれども、よく来てくれる人がいい、あるいは男前の営業マンが来たからいいということもあったかもわかりませんが、今は大分改善されていると思います。我々もより専門的な知識や勉強をしていかないと、利用者の処遇については難しいものが出てきているので、勉強は怠っていないと思っております。

 それと、今後、自由価格を維持したいかどうかということについては、私がこの場で一存で申し上げて帰りますと、闇討ちに遭う可能性もなきにしもあらずでございますので、これは業界団体としましては、正規のルートを通じて会合をしまして、またその暁には御返答することがあるかもわかりませんが、現在はとりあえずこのままで行こうと思っております。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 まだ質問があるかもしれませんが、頭のリフレッシュのためにここで休憩をとりましょう。そして、後半の発表が終わった後に、前半で発表になった方について御質問があれば、そこでまたお願いいたします。

 武久委員は、1委員として私の言いたかったことを言っていただきまして、ありがとうございました。

 ここで10分間ほど休憩をとることにいたします。

 

(休 憩)

 


○田中分科会長 皆さん、お戻りですね。審議を再開いたします。

 後半については、全国個室ユニット型施設推進協議会、全国有料老人ホーム協会、日本認知症グループホーム協会の順で資料を説明いただき、その後、質疑時間をとることにいたします。説明については、前半と同様に1団体10分でお願いいたします。


○迫井老人保健課長 事務局から一言、お断りをさせていただきます。今回、プレゼンに御参加いただいております団体の中で、日本福祉用具・生活支援用具協会様の木村憲司様は、職務の関係の御都合で既に退席されておりますので、その点だけはお含み置きいただきたいと思っております。

 以上でございます。


○田中分科会長 まず、全国個室ユニット型施設推進協議会の藤村様より説明をお願いいたします。


○全国個室ユニット型施設推進協議会 このような機会を頂戴いたしまして、感謝申し上げます。

 それでは、全国個室ユニット型施設推進協議会の御提案について御説明させていただきたいと思います。この資料につきましては、104回の介護福祉施設の論点を中心にまとめさせていただきました。

 組織概要でございます。平成17年8月19日にこの組織を設立し、途中で名称変更しておりますが、主な事業内容としましては、各地域にネットワークをつくりまして、ユニット型施設のさまざまな交流・情報共有といったものを進めております。また、会員数ですけれども、367施設、これは26年8月現在でございます。

 最近のトピックスといたしましては、ユニットケア研修。これは、ユニット型施設におきまして、そのリーダーや管理者に都道府県や政令都市から受託されてやっている研修ですが、前年度、今年度と進めてまいっておる次第でございます。

 それから、ここからが本題になりますけれども、まず多死社会を迎えるにあたりということで、ユニット型特養は、ユニット内にその方の住み慣れた居室があり、暮らしの延長線に尊厳死が迎えやすいということや、ユニットケアは、相互の関係性の継続があり、家族・入居者の個別に向き合いやすく、価値観の共有や共感が得やすい。また、地域包括ケアシステムにおいても、ユニット型特養の機能を周知していきながら、多様な終末期や死生観に対応する選択肢として、ユニット型の特養があるのではないかと考えております。

 まず1つ目の論点ですけれども、施設における医療のあり方、サービスの提供のあり方についてですけれども、現在、施設では看取り介護を充実させるために、常勤医師の配置については常勤医師配置加算、これは25単位を1日にいただいておりますが、施設の給付の調査により、2.5%がこの加算をいただいている。一方、施設における医師の配置の状況としましては、1カ月に勤務・関与した医師の勤務日数において、35.7%程度が2日から6日であるところに着目しております。そういったことで、看取りを進めたいという思いの中から、3点お願いしていきたいと思っております。

 まず、看取りの指針が作成され、その指針に沿った医療が提供され、加えて、契約書において月8日の定期・不定期が記載され、診察が確保されている場合において看取り配置医師加算の創設をお願いいたします。

 2番目、また、看取り介護加算に加え、一定程度以上の看取りの実績に対して看取り介護体制加算などの評価をしてはどうかということや、さらに重度化していきますが、入居者の重度化対応、又は、看取りの宣言等を判断する際にもある程度の検査が必要になってくることや、慢性期の急性増悪に対しての検査・一時的な入院が繰り返される場合に、御家族の協力が得られないことや負担の軽減等において、施設の介護職員や看護職員が安全確保や情報提供に対し、寄り添い受診するケースが増しています。病院等を受診する際の評価をお願いいたします。

 また、看取りの件につきましては、我々も104回の給付費分科会後、緊急調査をユニット型施設で行いました。それについての集計結果が出ておりますので、御案内させていただきたいと思います。

 まず、調査対象ですけれども、会員施設に対して調査を296の特養について実施しております。期間につきましては、8月20日から9月3日の間、緊急でさせていただきました。回収率53.7%で、ユニット型特養で看取り介護加算の算定を行っている施設が119施設あり、そのうち無効回答等もありましたが、有効回答で113施設、看取り介護加算の算定を行っていない施設が40施設で有効回答が40ということで、この内訳ですが、看取りの死亡日前4日から30日が652名、2番目が死亡日の前日と前々日が671件、死亡日が672件と、施設113でトータルの定員が8,302名。その中で、施設で亡くなられた方が1,161名の内訳が左に書いてある加算の状況でございます。

 2番目の論点ですけれども、個室ユニットを推進するということと、それから居住費・食費についての意見でございます。多様な特別養護老人ホームが、その状況下で随時整備されてきましたが、今や複雑化し、社会から見てもとても理解や説明が難しい状況にあると言えます。説明を聞いた際のわかりやすさから考えれば、居住費は平成1710月に一旦給付から外れたことが原則であれば、そのとおりに改めなければ、ますます難しい状況となります。その上で、改めて低所得者の方々の対応について考える必要があるのではないかという意見です。また、そのプライバシーの確保についても十分な配慮が必要という意見でございます。

 次の論点ですけれども、居住費・食費についてです。

 食事についてですが、重度化や栄養ケアマネジメントの成熟によって、多様な食形態を提供しております。また、その際に栄養補助食品等の使用なども行っております。しかし、食費1,380円では、調理コストや食材費を賄うことは非常に難しい状態と考えております。それに加え、消費税増税によって、その状況はますます困難な状況と考えております。十分な対応をお願いしたいと思っております。

 また、居住費につきましても、施設の大規模修繕や改築等々、必要な償還財源という認識を持っておりまして、あわせて居住費のほうも消費税の対応をお願いいたします。

 また、次の特別養護老人ホームは地域の拠点としてという論点ですけれども、少なくとも特養につきましては、その有する機能、専門職や設備や経験等を最大化させて地域に展開することが使命と考えております。さらに、地域の医師会や他の事業者とも連携しながら進めてまいりたいと考えております。そのためにも、地域ケア会議の役割が非常に重要であり、積極的な意見が積み上げられる配慮がなされることに期待しております。

 また、その取組(地域支援事業等)を進める上で、人員基準等に係る基準省令や解釈通知との整合を取ることが必要と考えています。

 また、小規模多機能の整備の促進ですけれども、特に都市部については、敷地の確保や敷地の形状等制約があることを考えますと、一定程度の緩和が必要と思っております。

 また、地域においては、すでに小規模多機能事業者の指定が終了していることがあります。例えばですが、特養の地域への展開の中で、ショートステイについて、看取りの評価をすることで、在宅で看取りを決意しながら、精神的負担の増加や環境の変化において、日頃利用しているショートステイを看取りの場として利用することで、在宅の看取りのお手伝いが可能とも考えております。

 1枚めくっていただきまして、サテライトと単独型の地域密着の福祉施設についてですが、単独型のみの施設整備においては、恒久的に施設運営が難しい状態にあると考えております。サテライト型や他の事業との複合的なサービスとして、介護保険事業計画や整備方針などを整える必要があると考えております。

 また、加算・減算についての次の論点ですが、日常生活継続支援加算(23単位)の取得状況は64.95%であるということと、サービス提供加算は、(ローマ数字1)、(ローマ数字2)、(ローマ数字3)を足しますと28.42%である。こういった状況を考えますと、足しますと93.37%がこの2つの加算の要件、かなり共通項も多いということから、特養については基本部分に挿入してもいいのではないかと考えております。

 以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 次に、全国有料老人ホーム協会の福山様より説明をお願いいたします。


○全国有料老人ホーム協会 本日は、意見陳述の機会を与えていただきましてありがとうございます。ただいま御紹介いただきました公益社団法人全国有料老人ホーム協会で理事長を務めております福山でございます。

 次回の介護報酬改定に向けて、現状と実態を踏まえて5点の要望をさせていただきます。

 初めに、協会と有料老人ホームの市場について少し御説明させていただきます。資料の1ページをご覧ください。公益社団法人全国有料老人ホーム協会は、入居者の保護と事業の健全育成を目的として、昭和57年に設立し、平成3年に老人福祉法第30条に規定された法人になり、昨年4月には、内閣府所管の公益社団法人となりました。

 事業としては、そこに書いておりますとおり、大きく3つの事業を行っております。有料法人ホームの設置数も年々増え続けまして、近年では住宅型有料老人ホームが介護付き有料老人ホームの設置件数を超えております。有料老人ホームなどの高齢者向け住まいは、地域包括ケアにおける居住系サービスとして中心的な役割を担うことを期待されております。介護老人福祉施設、いわゆる特養の入居対象者が原則要介護3以上になることから、独居や老老世帯、軽度の要介護者の生活支援、介護サービスが提供される住まいのニーズは、ますます増大すると考えております。

 有料老人ホームでは、軽度から重度の要介護者に対し、看取りまで行う事業者も増えてきております。入所定員は、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホームなど、合わせて約35万人に達しており、これにサ付き住宅の15万戸を合わせますと約50万人規模で、特養に迫る定員数となり、高齢者向け住まいの中核になろうとしております。

 それでは、要望事項の御説明に移ります。4ページをご覧ください。前回の会議で業界団体の特定協、サ住協からも御要望があったと存じます。内容が一部重複するところがあろうかと思いますが、全国有料老人ホーム協会として5点のお願いをいたしたく存じます。

 まず、1点目でございます。特定施設の適切な見込み量の設定をお願いいたします。

 平成18年度の介護保険法改正による総量規制で、多くが住宅型有料老人ホームとして訪問介護や通所介護など居宅サービス事業所を併設し、御入居者へ介護サービスの提供に努めておりますが、特に有料老人ホームやサ付き住宅の御入居者は、御家族の支援が得にくい、もしくは御家族からの支援を遠慮されているケースも多く、この形ではケアプランとケアプランのすき間を自費で埋め合わせるなど、非効率かつ煩雑なケアマネジメントが行われていると思われます。

 特定施設の価値は、不適切な給付算定の解消や、お一人当たりの介護給付費の低減、法的に職員配置が決まっていることの安心感と効率的なサービスの提供が挙げられます。各保険者におかれましては、次回の介護保険事業計画において、高齢者向け住まいに対する国民のニーズを御勘案いただいた上で、特定施設の見込み量を推計していただきたく存じます。

 なお、本件につきましては、本年6月24日に閣議決定された重要事項であります。これは6ページの下の段に資料がございますので、あわせて御参照ください。したがいまして、各保険者がどのように対応なさったのかを、厚生労働省にて事後検証や御評価をなさることが重要ではないかと考えております。

 2点目は、特定施設の短期利用の要件緩和のお願いです。前回の介護報酬改定の折に新たに導入いただきましたが、届出数がわずかにとどまっております。特定施設の短期利用を安心・安全なお泊まり機能として、また在宅介護者のレスパイトケアの一助として制度の円滑な利用を促進するためにも、事業所の指定から3年以上経過していること、それから入居率80%以上の算定要件を廃止していただきたく存じます。

 3点目は、介護報酬の基本報酬部分で、地域区分における人件費割合の見直しのお願いです。現在、特定施設の介護報酬の人件費割合は45%のグループに分類されております。特定協の実態調査でも、介護収入に占める直接の人件費率は73.6%となっています。これらの実態を勘案した適正な人件費割合の設定を要望いたしたく存じます。なお、介護事業経営概況調査のあり方として、有料老人ホーム全体の収支ではなく、他の事業と同様に、介護保険事業に限定した調査の実施をお願いしたく存じます。

 4点目です。介護報酬の加算報酬についてのお願いでございます。今年度末で廃止予定の介護職員処遇改善加算については、ぜひとも継続をお願いいたしたく存じます。私自身、事業者として、本加算が現場の多くの介護職員のやりがいの向上につながっていることは肌で感じております。加算であれ、基本報酬であれ、確実に介護職員の手元に届く仕組みを引き続きお願いいたしたく存じます。

 また、加算においては、第104回分科会において、平川委員から特定施設は加算の数が少ないとの御意見を賜ったところでございますが、今後、特養の入所者が重度者に限定されることに伴い、特定施設の役割が増大することから、イコールフッティングの観点からも、夜勤職員配置加算、サービス提供体制強化加算、認知症専門ケア加算など、特養と同様に専門職による質の高い介護を御評価いただきたいと存じます。

 5点目は、住宅型有料老人ホーム等での介護サービスの取り扱いについてのお願いです。集合住宅における併設事業所に対する報酬減算は、これ以上の減算を行うべきではないと考えております。第102回分科会において多くの委員の皆様から御意見があったように、ケアマネジメントが適正化されていれば、利用者が自由に選択されるべき個々のサービスにおいて、減算規制をかける必要性はないと考えております。

 また、第104回分科会において、内田委員や本多委員から御指摘を賜りましたように、急増する高齢者の住まいにおける今後の介護サービスや報酬体系のあり方について、既存の区分支給限度額とは異なる報酬体系も新たに御議論、御検討いただく時期に来ているのではないかと推察しております。

 最後に、有料老人ホームは地域包括ケアにおける住まいの機能として中心的な役割を担い、独居及び老老世帯や軽度の要介護者の住まいの受け皿として、御入居者に安心・安全・快適を御提供し続けたいと思います。次回の介護報酬改定につきましては、特段の御配慮をお願いいたしまして、当協会からの5つの要望の御説明を終わります。どうかよろしくお願いいたします。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 最後になりましたが、日本認知症グループホーム協会の河崎様より説明をお願いいたします。

○日本認知症グループホーム協会 ただいま御紹介いただきました公益社団法人日本認知症グループホーム協会会長の河崎でございます。今日、このような機会を与えていただきましたこと、感謝いたしております。そして、最後になります。お疲れさまでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、スライド1をお願いいたします。グループホームは発足以来16年でございます。認知症になっても本人の意思が尊重され、人間の尊厳を守りながら、できる限り住みなれた地域で暮らし続ける社会の実現ということを目指して、日本認知症グループホーム協会は現在に至っております。平成22年に公益社団法人になりました。

 引き続きまして、スライド2をご覧ください。平成24年6月には、認知症にふさわしい介護サービスの整備としてグループホームが挙げられ、具体的には共用デイ、ショートステイということで明記されています。26年度には、任意事業といたしまして認知症カフェが認められております。

 次、お願いいたします。認知症高齢者の増加と認知症グループホームに関してでございます。グループホームの入居定員は、平成24年度には17万人、29年度には25万人と見込まれております。認知症グループホームは、入居機能の拡充とともに、地域で暮らす認知症の人とそのご家族をいかに支えていくかということが大きな課題となっております。

 その下の表を見ていただきましても、我々は1ユニット9人の小さな規模でございますけれども、事業所としては全国に1万2,501事業所を有しております。これをご覧になられましても、地域包括ケアシステムにおける認知症ケアの拠点として全国で展開できる事業所を有していると、我々は認識いたしております。

 4ページには、要望事項をこのように5点挙げさせていただいております。

 次、お願いいたします。順に申し上げます。要望事項(マル1)といたしましては、いわゆる共用デイでございます。現在は「1事業所3人以下」の定員を、「1ユニット3人以下」にしていただきたい。2番目は、参入のインセンティブが働くように、共用デイの介護報酬の見直しをぜひお考えいただきたいということでございます。

 共用デイの指定を受けている事業所は、現在6%でございます。どうしてこんなに低いのかということでございます。そして、我々は1ユニットごとに居間または食堂というものを有しておりますから、1事業所でなくても1ユニットごとに共用デイを認めていただきましても、その機能は十二分に果たせると思っております。

 次に、要望(マル1)の続きでございます。6をご覧ください。ピンクの部分がグループホームの共用デイの点数でございます。ブルーのものは認知症対応型通所介護の点数でございます。これは、単独型と併設型が分けてございます。ご覧のように、これだけの差がございます。この差は何なのかということで、我々は検討いたしました。

 7のスライドをご覧ください。これは、ハード面とソフト面、両面で検討いたしました。ハード面は、建築費がかかっていないという前提で低く介護報酬が設定されています。しかし、それを考慮した結果がこの数字です。

 2のほうは、ソフト面でございます。人件費を見ますと、利用者3人に対して介護職員1人と明記されておりますから、共用デイの売り上げと現在の介護福祉士のお給料を勘案しますと、こういう結果が出ております。どうぞ御検討くださいませ。

 次の要望(マル2)のショートステイでございます。このショートステイは、我々、共用デイをご利用している方のご家族が、突然、病気になったとか介護疲れといった場合にもぜひ対応できるようにしたいと思っております。グループホームは、スプリンクラーも100%つけてございます。安心・安全の面からも、ぜひ枠外でのショートステイを御考慮いただきたいところでございます。

 次、要望(マル3)は認知症グループホームの拡充ということでございます。初め、国は1ユニットということを想定して、16年前に立ち上がった経緯がございます。

 次のスライドで事業所規模別に離職率を見ましても、1ユニットよりもユニット数が多いほうが離職率も低いという状況がございます。能力開発の面を見ましても、ユニット数が多いほうが能力開発状況がとてもいい。キャリアに応じた給与体系も、労働条件の改善状況を見ましても、同様でございます。ぜひ複数化を認めていただきたいということでございます。

 次に、要望(マル4)で認知症グループホームの夜間体制の強化でございます。現在我々は、1ユニットにつき1人の介護職員を擁してございます。いろいろな自然災害とか予期せぬ出来事が多い現在におきまして、ぜひ2人目を雇いたいと思いましても、現在の450点(50単位×9人)という点数ではそれはなかなか無理でございます。介護従事者を配置することになっておりますけれども、なかなか確保しにくいということを御勘案いただき、報酬面でも、そしてこれは介護職員でなければいけないのかということの疑問も交えまして、お考えいただきとうございます。

 要望(マル5)でございます。我々の先進的なグループホームでは、国の在宅という方針の中におきまして、もう待っておれない。地域へ打って出なければいけないということを協会員一同で模索しております。大阪のある地域では、スーパーのロビーをお借りして、その地域の協会員が協力いたしまして、27カ所の協会員の事業所が相談支援事業というものを既に行っております。その成果は十分見えております。認知症カフェも行っております。

 グループホームを拠点とした認知症ケア相談支援事業の取り組みが促進されるように、自治体への普及・啓発及び財源の確保をぜひお願い申し上げます。我々は、小さい集団でございますけれども、国の施策を先取りいたしまして、地域に打って出ようという協会員一同の熱い思いがございます。ぜひこれをお考えいただきたいと思います。

13ページでございます。「収支差率が高いから、収支差額も高い」ということではなく、我々、7.4%の収支差率でございますけれども、収支差額は406,000円となっております。この辺のところも、今後いろいろ検討いただき、収支差率だけではなく、収支差額でお考えいただきたいということでございます。結論といたしまして、今、持っております我々のハード面をぜひ活用していただいて、多機能化を認めていただきたいと思っております。ショートステイ、共用デイ、そして相談支援と、我々はもう地域に出ております。ぜひこのことを御考慮いただきたいと思っております。

14ページは、今般、7月31日に大臣、局長、そしてこの分科会長にこの5点のことを要望させていただきました。

 今日は、こういう機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。持ち時間でございます。どうもありがとうございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。3団体の方々に感謝いたします。

 まず最初の30分で、3団体の方々に対する御質問をお願いします。鈴木委員、どうぞ。


○鈴木委員 ありがとうございました。

 個室ユニット型の先生に伺いたいのですが、全個室ユニット型特養の団体ということですが、特養の理念を先取りした形になっており、3ページの上の一番下の○に、「多死社会を迎えるにあたり、多様な死生観・終末期の場所として有力な選択肢を提供、しています」とあるわけですが、4ページを見ますと、看取り介護加算の算定を行っていない施設が40施設ぐらいあるとのことです。

 恵まれた条件にありながら、結構多くの施設が看取りをしていないということだと思うのですが、これは通常型の特養と比べてどうなのでしょうか。高いのか低いのか同じぐらいなのか教えていただきたい。それと、看取りに対してはどのような取り組み、働きかけをされているのかということもお伺いしたいと思います。

 もう一つは、グループホームの河崎先生のところでございます。9ページでユニットの複数化を認めていただきたいということがございます。グループホームは1ユニットですと経営的には非常に厳しいということは理解しているのですが、複数化というのは、1ユニットのところを2ユニットにしていただきたいということなのか、2でも3でも、とにかく既存のものをもっとふやしてほしいということなのか。その際に、どのぐらいまでふやしてほしいということなのか。グループホームは小規模なところがメリットだと思うのですが、どのようにお考えなのかということがあります。

 それから、認知症の方が入られる訳ですが、落ち着かれる方が多く、看取りを迎える方も増えているのではないかと思います。実際、看取りまで入居されている方の割合というのはどのぐらいいらっしゃるのかということを、わかったら教えていただきたいと思います。

 以上です。


○全国個室ユニット型施設推進協議会 ありがとうございます。それでは、お答えさせていただきます。

 研究調査を行いまして、11ページに看取り加算が算定できなかった理由について御回答いただいております。主な原因とすれば、負担感が多いと考えるところもないわけではございませんが、看取り医師の確保、夜間やオンコールの体制がとれなかったり、医師の御負担が多い関係で御相談できなかったりといったことが多かった。特徴とすれば、実質上の看取りの指針に沿った看取りは比較的できたのですけれども、細かなプロセスごとに、例えば場合によってはサインが必要であったり、印鑑が必要であったり、そういった際のプロセスに従えず、それが前後になってみたりということで、結果として算定できなかったということがあるように聞いております。

 以上でございます。


○田中分科会長 グループホーム協会、お願いします。


○日本認知症グループホーム協会 お答えいたします。

 拡充というのが、1ユニットが2ユニットになるというだけではなく、2ユニットは3ユニットというのが協会の思いでございます。幾つまでが適当かという御質問でございました。幾つまでというのはなかなか難しい問題ですが、1カ所で5つぐらいまでいけたらなと、これは希望でございます。委員の先生方でいろいろ御勘案していただきたい。

 次に、看取りに関する我々の調査では、退去者全体の約10%が看取りまで入居されております。亡くなられる方のうち約40%はおられるということでございます。よろしゅうございますか。


○鈴木委員 グループホームのほうはわかったのですが、5ユニットは少し多いような気もします。1ユニットは厳しいと思うので、そこは複数化が必要だという気がいたします。

 それと、個室ユニットの特養のほうですけれども、看護・介護職員の精神的・肉体的な負担が大きいというのは、多分通常型の施設と同じような答えではないかと思いますが、これが一番多いということはわかりました。

 次に多いのは医師や看護師の確保ということですが、これに関しては外付けでサービスが充実してくれば可能になってくるとお考えでしょうか。それとも、中の問題が大きいので難しいのか、お考えをお聞かせいただけますか。


○全国個室ユニット型施設推進協議会 これは、1つずつについてお考えを会員さんに聞いたわけではございませんで、私の主観も含めて御説明します。

 地域によってはかなりの格差がございまして、その地域の格差の中で地域的な事情によってなかなか進まないというお話を聞いております。例えば、特養の配置医師について、お願いして回るのですけれども、とても施設まで行く余裕がなかったり、そういう事情が大半であると聞いておりますしし、県によってはドクターの数そのものが少なくて、なかなか難しいというお話も先日、意見交換会では聞いております。


○田中分科会長 武久委員、どうぞ。


○武久委員 個室ユニットほうが、4人部屋よりは看取りにはいいと思います。普通というか、ユニットも含んだ村上さんのところの老施協のデータでは、特養で亡くなる方は60何%と言うのですけれども、実際は特養に籍があって病院で亡くなっている。そういう人も皆、入っている。本当に特養で亡くなった人はというと、数%ということになっていると思います。それと比べて、ユニットケアのほうはどうなのかということ。

 それから、8ページを見たらわかるように、全部で14%、施設で亡くなっているのだけれども、突然亡くなった人は55%もあるのです。これは、従来型特養でも病院でも、行ったら亡くなっていたというのが残念ながら存在するわけでして、この人たちは看取りとは言えないのはわかります。

 それから、この11ページの理由のところを見ていたら、とてもじゃないけれども、解決できるような問題じゃないですね。診療所の先生は高齢化しているし、看護師さんは足らない。これから超高齢者がどんどん増えてくるといったときに、この問題は近い将来にクリアできるような要素は全くないと思います。こうなってくると、お医者さんも相対的に追いつかないとなると、形骸化している特養内の診療所ですね。形だけあって、実際にはお医者さんはいないと。こんな前世紀の遺物をいまだに建築のときに要求される。誰もいない診察室が存在する。

 これもおかしいわけですけれども、ユニットであれば見込みがない方がそこで亡くなるということも当然考えられるわけですけれども、そこに過大な期待を抱いて、対策をそこに任せるというウエートは、この理由から考えまして厳しいかなと思います。それについていかがでしょうか。

 それとグループホーム協会ですけれども、私、先ほど言いましたように、総合居宅介護支援センター的な形で、グループホームも小規模的な訪問とか通所とか、いろいろなことをやろうと思えばできる。小規模もグループホームみたいなものを併設しようと思ったらできると、1つずつのサービスで協会をつくって、それぞれが要求するよりは、あそこへ行けば一通り居宅でおれる、在宅でおれるセットが全部用意できているというほうが、私は利用者にとっては絶対便利だと思うのです。こういうことも含めますと、何のために共用デイを認めたのかと思うのです。ちょっとぐらいやって何になるのだと。やるなら、3ユニットとしたら9人ぐらいがやらないと、やったことにならないですね。

 それと、ショートにしても、定員の中だけで認めるというのは、老健だって病院だって一緒です。空いていれば、ショートであろうと、入院であろうと同じですから。ここのところはちょっと考え方を変えて、今日7人の方がヒアリングにおいでいただいて、よくわかったのですけれども、違いはちょっとずつしかない。いっそまとめたらどうかということもあって、これはどう考えても、私は種類ばかり多くてまとまりがないと思うのですけれども、私だけでしょうか。

 それと、共用デイの値段について細かい計算をしていらっしゃいましたけれども、これは算数が非常に得意な会長らしくていいのですけれども、実際問題として、この前の資料の6ページにあります現行の共用デイの点数は、どういう基準で決めたのか、事務当局が御存じであればお知らせいただきたいと思います。


○田中分科会長 先にお答えください。


○全国個室ユニット型施設推進協議会 個室ユニットならではのということで、看取りについての御質問ですけれども、我々は推進する協議会で、ほかの施設との比較対照についてはできておりません。ただ、居室が個室であって、なじみの関係が日ごろからあるものですから、これは実体験ですけれども、最期は施設で看取ってほしいという御希望は、昨今増えているように感じております。

 ただ、先生御指摘のように、それは全てのユニットでそうなのかというと、多分それは地域差であったり、もしくは環境上の理由があったり、千差万別な状況があると感じておりますが、我々はより多くの声、期待に応えていきたいと感じておりまして、これだけが全てというわけではございませんけれども、看取りに参画していく必要はあると感じております。


○田中分科会長 事務局、お答えになりますか、グループホーム協会がお答えになりますか。


○日本認知症グループホーム協会 お答えいたします。

 武久先生、おっしゃいますように、今日、この7つの団体でございますけれども、ある程度、国の思いももって合流すべきは合流し、それぞれの地域の皆様にきちんとわかりやすくしていくのが、また我々の使命だと私自身思っております。我々は共用デイです。小規模のほうもデイサービス。多様化ということになりますと、ある程度同じ思いでいくということも必要かと理解しておりますということをお答えします。

 そして、2つ目の枠外のショートステイという。これは、ご家族の皆様の思いを考えますと、我々は1ユニット9人でございます。例えば入居者が入院しているときに1つ部屋が空いているから、そこへどうぞと言うにも、その部屋はその方の仏壇もございます。いろいろな私的な品物もございます。その点もご考慮いただき、9人以外の「プラス1の枠外」ということをぜひお考えいただきたい。これは、地域の皆様の思いでございます。在宅を進める中におきまして、何かのときのアクシデントに備えて、地域の皆様に安心していただくためにも、ぜひこのプラス1ということをお考えいただきたいと思っております。

 そして、3つ目の質問のスライド6でございますけれども、どうしてこんなに差ができたのかというご質問でございますが、この辺も理解できかねるところでございます。これの差というものは、しかるべくしてつけていただいたのであろうと我々は理解しておりますけれども、これに沿っていくには、例えば「1事業所3人」を「1ユニット3人」と認めていただきたい。そのように点数をきちんとつけていただきますと、我々が試算いたしますと、全体の約60%が2ユニットです。そういたしますと、2ユニットのところが共用デイで1ユニットにつき3人ずつ受入可能という許可が出ますと、全国で約2万1,000人が共用デイを使えることとなるのです。

 今、全国では、認知症の通所介護の利用は、まだ6万人にとどまっております。1ユニットごとの共用デイを認めていただければ、地域の皆様にも喜んでいただけますし、国の施策に合うものではないかと、我々自身、試算いたしております。その辺のところ、どうぞお考えいただければありがたいと思います。

 以上でございます。


○田中分科会長 点数に関する質問にお答えいただけますか。どうぞ。


○水谷認知症対策室長 今の認知症対応型デイサービスの共用型でございますが、これは平成18年度の介護報酬の改定で導入されてございます。その当時は、グループホームの多機能化という議論の流れの中と、それから認知症対応型通所介護というサービスをより広げていこうという観点から御議論がなされて、こうなったということでございます。

 正直申し上げて、点数につきまして、今、こういう積算でこうというものを持ち合わせているわけではございません。ただ、ここにもございますとおり、設備とか人員の面において、本体のグループホームサービスとの重複の部分があるということなどを総合的に勘案した上で、こういう単位数になったということだと考えます。

 それから、1事業所当たり3人までということにつきましても、当時の議論の経過などを見ますと、1ユニット当たり3名ということも含めて御議論なされた上で、とりあえず1事業所当たり3名ということでスタートしたような経過が確認されてございます。そういった意味で、グループホームの多機能化、それから認知症対応型通所介護を拡大していくという中で、新しい類型をつくるという中で、とりあえずスタートしたものが今に至っているということでございます。この部分につきましては、6月11日の介護給付費分科会の中で、実際にここを論点として掲げて御議論していただいておりますので、また引き続き、この場で御議論いただければと思ってございます。

 以上です。


○田中分科会長 東委員、それから村上委員の順でお願いいたします。


○東委員 全国老人保健施設協会会長の東でございます。

2点ございます。まず1点目は、ヒアリング資料5の全国個室ユニット型施設推進協議会の方にお聞きしたいと思います。先程、武久委員がたくさんあり過ぎじゃないかとおっしゃいました。また老健は大規模多機能といつも申し上げており、同じような機能を持ち合わせております。だからと言って、本日ヒアリングにお越しの団体の方にどこをどうしろということは、私はとても言えません。言えるのは武久先生ぐらいじゃないかと思います。ただ、多いのは私も確かだと思っているので、少し機能を整理するのが良いのかと思います。

 それとは別に看取りに関してですが、ヒアリング資料5の4ページを見ると、施設でお亡くなりになった方が1161名で、そのうち死亡日の看取り加算算定が672件となっており、約半数に近い方が死亡日にどこか他のところで亡くなっている可能性があるわけでございます。結局のところ、看取りをやっていても、いざというときに救急車を呼んで医療機関に運んで、医療費がかかっているということでは、何のための看取り加算かということになると思います。ですから、これは以前の介護給付費分科会でも申し上げましたが、もう一度きちんと、いつ、どこで、どういう理由で亡くなったかというのを精査した上で、この看取りの議論はすべきだと思います。

2点目にヒアリング資料7の認知症グループホームの件でございますが、特に重度のBPSDを持った認知症に対する実力というのは大したものだと思っております。老人保健施設もデイケアをやっておりますが、重度の認知症の方を受け入れることになりますと、リハビリができなかったり等、様々な困難なことがございます。認知症の重度の方に関しては、グループホームで認知症に対するケアというか、認知症への対応を生かしたデイをぜひともやっていただきたいと思っております。ですので、共用型認知症対応型通所介護(共用デイ)の点数を今日初めて見たのですが、本当に低い点数でびっくりしております。

 むしろ、認知症のBPSDの非常に重度な方をグループホームで受け入れれば、高い点数にするということを考えてはいかがでしょうか。認知症が重度でない方を受け入れているのも含めて、このような点数がついたのかもしれませんが、BPSDの非常にきつい方を在宅で頑張ってみておられる方を、ぜひともグループホームの共用デイで受け入れていただければと考える次第です。

 以上でございます。


○田中分科会長 御意見ですね。ありがとうございました。

 村上委員、どうぞ。


○村上委員 ありがとうございます。

 今、東先生、そして先ほど武久先生、おっしゃいましたように、特養は、我々のデータで言うと、68%ぐらいは看取りをやっていると考えております。ただ、今おっしゃったように、寸前に家族の方々が状況を見て病院を受診したいという場合には、我々はそのことについて拒否できませんので、病院に行くという方々も含めて、最初の段階で、看取り指針に基づき、看取り体制の中で看取りをするという方々は68%ぐらいいるのですね。そのほかに、看取りに関する最終的な診断、いわゆるドクターとの関係が整えば、さらに20%ぐらいは看取りをしたいということを我々の団体では意思表示しております。ただ、この実際のデータについては、また改めて別の機会に御報告したいなと思います。

 今、藤村意見陳述人に御質問したいと思います。ショートステイをなさっている方の看取りの場として利用すること。これは、私どもも常日ごろ、そういうふうに思っています。ただ、ショートステイに入っている方々は、結果的に在宅の方々ですから、かかりつけ医の先生方がいるのです。この先生方との関係で、特養のショートステイの中でどういうふうに看取りをしていったらいいかというのは、これはこれからの議論になってくると思いますけれども、ここについてはどう考えているのかということを教えていただきたいと思いますし、またそのときのさまざまな報酬上の評価についても、どういうふうに考えられているのかということについて、もしあれば教えていただきたいと思います。

 それから、次の6ページの論点の日常生活支援加算の23単位は65%ぐらいですけれども、これは何でそうなのかといいますと、認知症とか重介護の人たちの割合は、特養は完全に満たしていると思います。ですけれども、介護福祉士の割合は、人材難も含めて、恐らく整わないために23単位が取れなくて、(ローマ数字1)、(ローマ数字2)、(ローマ数字3)を分けて採らざるを得なくなっているのではないかと私は思います。ですから、そういう状況の中で、改めて人材確保をきちんとできるまでは、この日常生活支援加算については、サービス提供加算とあわせて、分けておいたほうがいいのではないかと思います。

 標準的になっているからということで、これを一体化してしまうことについては、私たちは今はまだ尚早じゃないかと思いますけれども、その辺についてどういうふうに考えられるのか、教えていただきたいと思います。


○田中分科会長 お願いいたします。


○全国個室ユニット型施設推進協議会 それでは、お答えいたします。

 ショートの看取りにつきましては、ケースとして在宅支援診療所のかかわっているショートの利用者さんが末期がんになった際に、本来でれば在宅でみたいという決意をしながら、どうしても心理的なストレス等々があってできない。ただ、急激に意思決定の変更の中で看取りができる場所がなかったということで、ショートに依頼があるというケースが何件か周辺の情報交換の中で出てきております。これは選択肢の1つという考え方でございまして、そういうことで地域の中に特養の機能を徐々に広げていくと考えればいいと思っておりますし、多分それは条件が整った中でということでありまして、そういったケースで対応していればいいと思っております。

 また、村上委員のお話の中で、加算についてですが、もちろんこれも考え方とすれば多様な考え方があってしかるべきと思っておりますが、加算制度はなかなか複雑な中で、それを証憑する事務の煩雑さも指摘があるように聞いておりますので、そういった視点で意見を述べさせていただきました。これは、皆様の御意見でよろしくお願いいたします。

 以上です。


○田中分科会長 では、齋藤委員、田部井委員、井上委員、お願いします。


○齋藤(訓)委員 グループホームの拡充のところで、ちょっと教えていただきたいのですが、先ほど鈴木委員からも、ユニットを拡大していくときにどのぐらいが適切なのかということだったのですけれども、この要望の中には、もし、この複数化を認めていくときに、その事業所は認知症ケアの実績があるところがいいのではないかということになっているのかなと思っているのです。その認知症ケアの実績といったときに、この資料では、働く人たちの労働環境をよくしているところを認めるべきじゃないかという資料の構成になっているのですけれどもね。

 通常、認知症ケアに実績がある場合は、労働環境とはまた別なのかなと思っているのですけれども、新たにこういった拡大していく要件の中に、こういったことができているところということがもしあるのであれば、教えていただきたいのが1点。

 もう一つは、複数のユニットを持っていくということは、認知症のケアは非常に丁寧で、非常に個別性が高いケアが私は重要になると思っているので、ユニットが複数になれば手が届かなくなる危険もあるのではないかと思っているのですけれども、そのあたりはどういうふうにお考えでしょうか。


○日本認知症グループホーム協会 お答えいたします。

 労働条件だけではなく、十数年の歴史の中できちんとケアを行っております。例えば、研修会、またいろいろな実践者研修を我々は催しております。この26日、27日に開かれた全国大会熊本は、通期にいたしまして16回開いております。そこで働く方のスキルを高める、夢と希望をかなえるということで、先般、1,465名という参加者が集って勉強会・研修会を開いております。そういった意味で実績のある事業所を適正に評価していただきたいということです。

 労働条件ということだけではなくて、事業所が複数化いたしますと勉強する機会も増えてまいりますし、人数的に研修に出させるのもより有利になります。そういった意味でぜひ複数化ということを申し上げました。

 よろしくお願いいたします。


○田中分科会長 もう一点ですね。


○齋藤(訓)委員 もう一点、複数化して大型化していくと、認知症のケアは非常に細かくて個別性が高くてということを申し上げたのですけれども、そういった細かいところまで視点がいくのかどうかということについては、どうお考えですか。


○日本認知症グループホーム協会 それは、大丈夫だと思います。我々は、1ユニットごとに当初の理念を踏まえ、お味噌汁のにおいがするということを掲げております。それでもって、我々協会が1ユニットごとにそれを目指しておりますから、たくさんになれば個別性がなくなるということは、協会として絶対ないと確信いたしております。その理念を目指して、協会がそれぞれの協会員と道をともにしながら、我々の理想のグループホームというものを掲げてきております。その辺はどうぞお任せいただけたらと思っております。


○田中分科会長 田部井委員、どうぞ。


○田部井委員 個室ユニット型についてですけれども、私も自分が入りたいところと考えれば、個室ユニット型に入りたいと思いますし、私、群馬県ですけれども、割合早くから多床室を認めているのですけれども、考え方としてはそうであるべきではないという意見を述べているのですけれども、現実の問題としては、多床室でないと年金では入れないのです。そういう質の要望と現実のジレンマがあると思うのですけれども、これを推進するという立場で考えていらっしゃる方は、そのジレンマをどんなふうに中で議論されているのかということがあれば、教えていただきたいと思います。

 それと、グループホームのほうで、私は切実なのは夜間の問題ではないかと思うのですけれども、ここでは加算要件の緩和、あるいは要件的に取得しにくいとか、金額的に見合っていないと書いていただいているのですけれども、もう少し具体的に、交渉としては最低条件を言ってしまうのは敗北になってしまうと思うのですけれども、こういうところぐらいは何とか確保してもらえないものかという具体的なあれを、もしあれば提示していただけるとありがたいと思います。


○田中分科会長 はい。


○全国個室ユニット型施設推進協議会 それでは、お答えさせていただきます。

 確かに100%の議論ではないと思います。個室ユニットが100%だと主張しているわけでもございませんし、そこは地域に応じた、地域での比率ということが地域分権等々、関連した中で議論されている状況だと思いますし、我々はケアとして、また居住空間として個室ユニットがすばらしいと思いますし、これが多くの方に支持され、また社会的な評価といいますか、頑張っていると言っていただきたいと思っております。課題は山積ですが、課題の中でいろいろな意見を交わしながら、よりよくしていこうという団体でございますので、そこは地域の実情に応じた、それは首長さんの御判断だと感じております。


○田中分科会長 はい。


○日本認知症グループホーム協会 お答えいたします。

 現在のところ、夜間体制の強化ということで450点ついております。今、介護職員は1ユニットには必ず夜間1名おります。あと1人雇いたくても、この450点という点数であれば、日本国中、北から南まで、これは可能な数字ではないと思っております。例えば、介護職員でなくとも、宿直だとか2人目がほしい。何かあったときに隣の家に駆け込む人、非常ボタンを押す人、消防署に電話をする人。もう一人、どなたかいらっしゃれば、危険を回避できます。1人よりも2人ということは、切なる我々の思いであります。

 それでも、450点では大都市では無理でしょうし、地方に行きましても、これで来ていただける方を探すのはなかなか難しい点数でございますので、これはぜひ先生方で御検討いただきたい。夜間9人の方を1人で介護するというのは本当に不安でございまして、もう一人いれば、夜間帯の介護者にとっても不安感は取り除けるのではないか。

 こういう予期せぬ自然災害の多い昨今でございますから、これは本当に切実なる我々の希望でございます。よろしく御検討のほど、お願い申し上げます。


○内田委員 まず、先ほど小規模多機能のところでお伺いしたかったのですけれども、資料の16ページ、介護職員の給与が大変低いということをおっしゃっていただいているのだろうと思うのですけれども、特に下がどう見たらいいかがよくわからなかったので、それをちょっと教えていただきたいということと。

 それから、今の人員基準配置で訪問等を充実させようとするととても足りないからということで、7ページにあるように報酬を変えてもらわないと、ということだと思うのです。それで、私もそのように聞いておりますが、例えば今、御提案されたように、人員配置をもっと柔軟にすると、その辺がどのように影響してくるのかといったことがどうなのかということが1点と。

 あと、これは私の意見ですが、地域との連携とかつながりを考えるのであれば、外部ケアマネも全部拒否ということではなくて、そういう方もいてもいいのではないか。同じケアマネなので、中と外で考え方が違うとか、そういうのはちょっとどうなのだろうと感じました。これは私の意見です。

 それから、福祉用具のところですが、施設とか病院等ですと、あり合わせのものが使われていたりして、御利用者に全く合っていないということで、施設側でも個々には用意できず、購入していただくか、あるものを体に合わないけれども、使うといった状況があるので、確かにこれもレンタルが施設等でも利用できればいいのではないかと思うのです。今度、施設側に入っている、御利用されている方々は、その負担がもっと増えるのではないかという御心配もあるのかなと思うので、そのあたりの何かいい手がないのかと思いながら聞いておりました。

 あと、個室ユニット型で看取りの配置医師加算ということですが、確かに余りたくさん来てくださらないという実情もあるようには聞いておりますけれども、年中、看取りの方がいるわけでもなく、当然おいでになったらほかの方も診察なさるということもあるでしょうから、配置医師で加算という評価がどうかなと、ちょっと思いました。

 あと、グループホーム協会さんですが、共用デイというのは、お入りになって入居されている方と一緒にということですから、住んでおられる方と外部から来た方が一緒になって、外部から来た方がもっと数が増えてしまってということになってくると、今度は通所介護の評価としてどうなのか。求められている通所の効果とかが満たせているのかどうかということをいろいろ考えたりすると、ふやすということがいいことなのかなと感じております。


○田中分科会長 質問は小規模のところでしょうか。あとは御意見ですね。


○内田委員 グループホームも。


○田中分科会長 では、お願いします。


○全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 小規模です。

16ページの給与比較の下の部分は、小規模多機能をゼロとしたら、老人福祉施設は介護福祉士で9万6,530円高いということなので、上のものから小規模多機能を引いた額です。わかりますか。上の表が現在の職員の月の給与になります。ですから、一番左の介護老人福祉施設であれば、介護福祉士は345,000円ですけれども、小規模多機能は248,000円ということです。ですから、それを引いた額は下に出ているというところです。

 それから、柔軟なということで、私たちが今、考えているのは、例えば認知症の方の初期支援というのは非常に大事なことだろうと思います。今は、大変になってから私たちと出会っています。そうではなくて、もっと手前から御自宅で暮らしているときからきちんと支援を始めないと、支援し切れないと考えています。ですから、そういうところからかかわれるようにしていかないといけない。そういうことが可能になるような配置をお願いしたいということです。

 それから、ケアマネさん全部が悪いとか、小規模のケアマネがいいということを言っているわけじゃありません。ただ、現在、例えば外部のケアマネでやっている定期巡回は、居宅のケアマネさんがプランをつくって、計画作成担当者が具体的にという形になっています。ただ、その場合であっても、私も定期巡回をやらせていただいているのですけれども、いつもケアマネさんとけんかばかりです。というのは、本当に適切なプランが全然入ってこない。このサービスがなぜ必要なのだ、あるいはこんな回数がなぜ必要なのかということが見えない。そういうプランをずっとつくられている状況があります。

 それを小規模のほうに持ち込まれたら、小規模はなおのこと、通い、訪問、泊まりを一括で担当するわけですから、そこの中で明らかに居宅のケアマネさんと相対立してしまうことに、現在ではなってしまう。ですから、その辺が居宅のケアマネのあり方が少し変わって、地域資源を活用して、地域の中での暮らしをちゃんと支えるような見方ができる。そういうことを現在の居宅のケアマネの中でもやっておられる方はいらっしゃいますけれども、そういうふうに全体がなったところで、ぜひ検討いただきたいというところです。


○日本認知症グループホーム協会 お答えいたします。

 おっしゃっているように、9人の1ユニットに3人となるわけでございますが、ご懸念されるようなことは全くございません。最初は我々も夕方になって共用デイの方をお送りすると、入所者の方も「私も帰る」、「私も帰りたい」という声がでるのではないかという心配もございました。でも、その心配は一切ございません。共用デイの方からは「帰ります。」、入居者の方からは「どうぞ、お帰りください。また明日ね。」という声が聞こえてくるのですね。入所している方、帰る方、「また明日、よろしくね。」というのが現実でございます。ぜひ共用デイは広めていただきたい。

 1事業所ではなく、1ユニット入居者9人に対して外部からくる共用デイ3人が増えるだけですから、9対3、すなわち3対1でございます。よろしくお願いいたします。


○田中分科会長 ケアマネについて、いろいろ議論が出たので、鷲見委員、それから、最後に大島先生にお話いただいて、10分か15分延びるかと思いますが、御了承ください。


○鷲見委員 ありがとうございます。

 ケアマネジャーに関しましては、ケアマネジメントの質に関する問題と社会的な状況と、大きく2つに分けてきちんと議論していただきたいと思います。

 それから、ケアマネジメントについては、基本的に居宅のケアマネジャーも小規模多機能のケアマネジャーについても全く同じだと理解しております。特に、移行が最近難しいという理由には、その支援が法人の方針に大きく影響されるという意味で、移行後、どのような支援がなされているか、見えなくなってしまうという意見がかなりあります。実際に外部からきちんとした目が入ることが重要だと思います。

 第三者評価についても触れていらっしゃいました。外づけのケアマネジャーについて、今後に向けては可能性があるという御発言をいただいていたと思いますが、そこも踏まえた上で、例えば小規模多機能に移行した後、フィードバックとかその後の支援について、小規模側では何かしらのお考えがあるのであればお聞かせいただきたい。

 それから、グループホームにつきましては、もう既に入居者の重度化がかなり進んでいて、当初考えられていた状況のケアマネジメントがなかなか難しかったり、特養に移行するといっても、特養にはなかなか適さない厳しい状態像の方がかなりいらっしゃったりする中で、例えば福祉用具の対応等、いろいろな大変さが生まれてきていると思うのですが、その辺について、もしお考えがあればお聞かせください。

 3点目ですが、福祉用具協会の方にお伺いします。2ページ目に「退院後に機能訓練の実施、老老介護等の負担軽減を図る場合の環境も加えて検討」と書かれています。実際に負担軽減が図れる場合、例えば、低栄養の方は、動けていても同じ方向ばかりで寝ていると褥瘡ができることもあります。要介護が軽度なために福祉用具の導入が、できないケースがありますが、もし何かお取り組み等があればお聞かせいただければと思います。


○田中分科会長 3点質問です。どうぞ。


○全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 ケアマネの件ですけれども、ケアマネが閉じられてしまうのではないかということですが、1つは小規模多機能のケアマネというのは1人でプランをつくっているわけではありません。チームでつくっています。事業所の多数の職員と、あるいは地域の方と御一緒にプランをつくっていくことをしてやっています。そういう意味で、閉じられているという形にはなっていないのかなと思います。

 2つ目が、今、小規模は地域包括からの紹介が非常に増えています。地域包括が小規模に相当かかわっています。地域ケア会議とかの中で論議していく、事例の検討も含めてやっていますので、そういうところで現在、閉じられているという形ではないだろうと。ただ、将来的にということは考えていかないといけないと思っています。


○田中分科会長 お願いします。


○日本認知症グループホーム協会 お答えいたします。

 重度の方がとても多うございます。入所していただいている間に、御本人さんもこのグループホームで最期まで過ごすことを希望され、ご家族もそれを希望される。このご本人やご家族の希望というものを我々は大事にさせていただいておりますので、最期まで看取らせていただくということも、このごろは随分多うございます。

 もう一点、福祉用具でございます。我々には、まだ福祉用具のほうは認められておりません。13ページのスライドにございますように、我々の収支差額というのはとても低うございます。その中で「大きな福祉用具もぜひ事業所で」と定められています。我々は、できる限りそれに応えているのでございますけれども、なかなか難しいということも現実であって、その辺のところは、先生方がまた今後の大きな問題点としてお考えいただければありがたいと思っております。

 よろしゅうございますか。


○田中分科会長 最後に福祉用具。


○日本福祉用具供給協会 時間が迫っていますし、私も飛行機の時間が先ほどからちょっと気になるのですが、まさか最後になって、また出てくるとは思いませんでした。失礼しました。

 鷲見会長がおっしゃるように、軽度者向けは今、例外規定で特にさせていただいているのですが、特にがんの方の御利用については非常に効果があると私は思います。認定までには時間がない。認定が出たころには、申しわけないけれども、あの世に行くという状況であれば、重症ではあるけれども、認定は軽度という方には便利だと思います。

 もう一つは、高齢になればなるほど、反対に福祉用具を使い切れなくなってきます。例えば、ベッドをこうしてボタンを押すと教えても、すぐ忘れる。だから、要支援の状態からでもベッドの使い方、あるいは車椅子の使い方等をできるだけ熟知してほしいと思いますね。寝たきりになってから、こうすると言うよりは、ある程度自分の理解ができるうちにやっていただいたら、もっと用具が活躍できるのではないかと考えております。


○田中分科会長 ありがとうございました。飛行機、新幹線の時間がおありの方はやむを得ませんので、御退席ください。構いません。

 どうぞ、大島先生。


○大島分科会長代理 今日、御報告された皆さん、本当に御苦労さまでした。ありがとうございました。私自身も随分勉強になりましたし、日本の介護あるいは福祉を皆さん方が本当に支えているのだなということを改めて思いました。言いたいことを、ずばっと本当のことを言ってしまうことで、武久先生の存在があるのですが、その武久先生が非常に遠慮しながら、皆さん方、そろそろ一緒になられてはどうですかと、その言葉だけを取り上げたら大変な発言だと思って伺っていました。

 医療・介護サービスというのは究極的な個別サービスですが、これを自分のお金でやる分には、その人が自由にやればよいことで結構な話です。しかし公的なサービスでやろうと思えばいろいろな制約が避けられません。公的なサービスというのは、一言で言ってしまえば、集約化していって、しかも医療・介護ですから、いかに有効で質の高いサービスを、そしてここからが非常に言いにくいことですけれども、効率的に提供していくのかというところまで考えないと、制度には落とし込めません。社会が成長過程にあってサービスの頻度というか、求められるサービス量と提供する量との均衡状態がうまくいっているときには、個別性を重視しながら、国としてどう応えていくか、制度化していくかということができるわけです。

 それをずっとやってきました。やってきたら、今日の御報告の中にもいろいろありましたけれども、自分たちだけこんな勝手なことを言っていいのかなというニュアンスでお話された方も見えますように、制度そのものが、これは武久先生も指摘されましたが、このサービスとあのサービスと一体どこが違うのか、区別がつかないという状況にまで来ている。これが成熟の結果というわけじゃないんでしょうが、個別性を追求した結果として出てくる一つの弊害ではないかと思います。

 ではどうするかですが、スクラップ・アンド・ビルドするか、一度御破算にして、一から考え直そうとなるのですが、医療・介護を御破算にしてとか、スクラップ・アンド・ビルドを簡単にやるぞというのは、なかなかできないですね。そのこともよくわかっていて、しかし、制度そのものが壊れてしまっていいのかと正面から言われれば、そんなことは当然あっていいわけがないということは誰もがわかるわけですね。

 何が言いたいかというと、私は何か答えを持っているわけではないのですが、今、世界に冠たる日本の介護制度が相当厳しい状況に来ている。ということは、単なるほつれを直していくぞというレベルではなくて、制度の根幹から見直すときに直面しているのではないかということを全体で考えていく時期じゃないかなということで、それは皆さん一緒になったらどうですかというところまでは、とても言えませんが、それも含めて考えなきゃいかぬ時期に来ているのだなという認識はしておいたほうがいい時期に来ているのではないかと思いました。


○田中分科会長 大変すばらしいまとめをありがとうございました。

 それでは、本日御出席いただきました7団体の方からのヒアリングはここまでといたします。大変貴重な御意見を頂戴して、どうもありがとうございました。今後の改定に向けた議論の参考とさせていただきます。

 次に、その他があります。その他として、介護給付費分科会における今後の検討の進め方について、事務局より資料が提出されていますので、説明をお願いします。


○迫井老人保健課長 時間もございませんので、簡単に御説明します。資料1、1枚紙でございますが、今後の分科会における検討の進め方、おおむねこういったスケジュールでということでお願いしたいと思っております。

 上半分は年内、予算編成過程に向けた具体的な検討事項、大体週1回のペースで進めさせていただきたいと思っております。

 それから、年明けまして、これは通常こういった形でございますが、諮問・答申を含めまして介護報酬の改定案をまとめさせていただきたいと思っております。

 なお、消費税の関係につきましては、今後、政府の対応をまとめていくことになりますけれども、そういった対応に応じまして、4月分施行のほか、必要があれば対応させていただくということでございます。

 それから、参考資料1は、この分科会に先立ちまして、8月27日の分科会で事務局のほうから問題提起させていただきましたリハビリに関する検討を、本日開催させていただいております。これは事務局として開催させていただいておりまして、本日も含めて4回程度議論させていただきまして、また分科会に御報告させていただく予定としております。

 以上でございます。


○田中分科会長 今後のおおむねのスケジュール(案)について、これでよろしゅうございますでしょうか。どうぞ。


○平川委員 ありがとうございます。

 以前、新しい介護保険制度の関係で、ガイドラインの概要を御報告するようなことで御回答いただいているのですけれども、それはどこの、どのタイミングで報告するのかというのを教えていただければと思います。


○高橋振興課長 ガイドラインの関係、総合事業の関係でございますけれども、給付のサービス等と一体的に行う場合の基準をどう考えるかといった要素もありますので、以前もお話したように、分科会のほうに御報告させていただきたいと考えております。居宅サービスの御議論をいただく場で、あわせて御報告させていただくのかなと考えておりますけれども、詳細については、また準備が整い次第、御議論いただけるようにしていきたいと考えております。

 以上でございます。


○田中分科会長 鈴木委員、どうぞ。


○鈴木委員 消費税のことですが、診療報酬ですと専門の分科会ができて、かなり活発な議論もした上で方向を決めていったわけですけれども、介護報酬の場合はどのように決めているのでしょうか。私が出席するようになったのは最近ですが、前回は、いつの間にか決まったような感じがするのですけれども、それについては何らかの枠組みで介護報酬の改定においても議論が行われると考えてよろしいのでしょうか。


○田中分科会長 老人保健課長、お願いします。


○迫井老人保健課長 御指摘のとおり、消費税の対応につきましては、今年度の当初で改定として対応しておりますけれども、それに至るプロセスにつきましては、前任の高杉委員をはじめ、御議論いただいております。また改めて御説明させていただきますけれども、診療報酬との整合性を取る部分と、それから介護報酬固有の部分とを分けて、かなり時間をかけて検討させていただきました。そのときの整理といたしまして、診療報酬、医療のほうが抱えておられる問題と少し性質が違う問題もございましたけれども、結論的には、おおむね通常の改定と同様の形で、もし必要があれば対応できると事務局では認識いたしております。

 いずれにいたしましても、対応方針が決まりましたら、改めて、そこはしっかり御相談させていただく必要があると事務局は認識いたしております。

 以上でございます。


○田中分科会長 議論の場を設けるということですね。

 ほかはよろしゅうございますか。では、これはあくまでおおむねですが、おおむねこのような流れで今後進めていくことで御了承いただこうということで結構ですね。

 最後に、本日の議事からは多少離れますが、皆様御存じのように、昨日の新聞において介護報酬改定に関する報道が1面で流れていました。内容については、当分科会の所掌にかかわる事項ですので、この際、事務局から一体どうなっているかについて簡単に説明していただいたほうがよいと思います。老人保健課長から説明いただけますか。


○迫井老人保健課長 分科会長の御指摘、ありがとうございます。

 ただ今、田中分科会から御指摘いただきましたけれども、昨日、一部の新聞紙面におきまして、介護職員賃上げ、そして賃金以外の介護報酬抑制といった、かなり具体的な内容に踏み込んだ報道がございました。改めて申し上げるまでもございませんけれども、介護報酬に関する事項は、御案内のとおり、当分科会での御議論を経て、決定していく性質のものでございます。このため、昨日、そのような報道あり、あたかも方針が決定されたかのような記事が掲載されておりますが、これはまさに今後、当分科会において御審議いただく、御議論を深めていただくべき内容でございますので、そういった事実はございません。

 他のマスコミの方から同じような問い合わせがございました場合についても、そのようにお答えしております。

 以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 では、本日の審議はここまでといたします。皆様、活発な御意見、ありがとうございました。

 次回の日程について説明をお願いします。


○迫井老人保健課長 ありがとうございました。

 次回は、101514時よりベルサール半蔵門、こちらの会場でございますけれども、介護事業経営実態調査の結果、それから27年度介護報酬改定に向けてといった御議論をお願いしたいと思っております。

 それから、審議時間につきましては、既にお知らせしているつもりでございますが、原則3時間を枠として、今後実施させていただきたいと考えております。

 本日はこれで閉会をさせていただきます。ありがとうございました。


○田中分科会長 ありがとうございました。


(了)

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