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2014年8月20日 第4回社会保障審議会年金事業管理部会議事録

○日時

平成26年8月20日(水)13:00~16:00


○場所

厚生労働省12階 専用第12会議室


○出席者

増田部会長、大山部会長代理、石井委員、磯村委員、岩瀬委員、喜田村委員、斎藤委員、西沢委員、吉山委員

○議題

(1)日本年金機構の平成25年度及び第1期中期目標期間の業務実績の評価について
(2)未解明記録の解明に向けた今後の取組について
(3)その他

○議事

○梶野年金事業運営推進室長 それでは、定刻を過ぎましたので、ただいまより第4回「年金事業管理部会」を開催いたします。

 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 本日は最大2時間半でお願いしています。

委員の出欠状況でございますけれども、本日は木間委員からあらかじめ御欠席という御連絡をいただいております。

 それでは、議事進行につきましては、部会長よりお願いしたいと存じますが、恐れ入りますが、カメラにつきましてはここまでで退室をお願いいたします。

 

(報道関係者退室)

 

○梶野年金事業運営推進室長 では、お願いします。

 

○増田部会長 それでは、議事次第に沿って進めてまいりたいと思います。

 本日の主な議題でありますが、日本年金機構の平成25年度及び第1期中期目標期間の業務実績の評価についてであります。

本日付で田村厚生労働大臣から日本年金機構の平成25年度の業務実績の評価結果、及び第1期中期目標期間の業務実績の評価結果について、社会保障審議会の西村会長宛て諮問がなされておりますので、これについての審議を行いたいと思います。

それでは、まず本日の部会の進行について、事務方より説明をお願いします。

 

○梶野年金事業運営推進室長 分厚い資料の右に「第4回年金事業管理部会の進行について」と書いた1枚紙がございます。それをごらんください。

 今年は評価が25年度単年度だけではなくて、中期期間の評価もございますので、2つございます。ですので、資料1という単年度の評価と資料2という中期の評価の2冊を相互にごらんいただきながら評価をしていただくということでございます。

 資料1、資料2も分厚うございますけれども、それぞれどういう構成になっているかというと、3つからなっておりまして、資料1で申し上げますと、クリップを外していただきますと、上に1枚諮問書が乗っておりまして、2つ目に評価の本文が文章でついております。5~6ページぐらいです。その後、3番目として後ろに分厚い個別の評価シートというのがついております。

 流れとしましては、後ろの分厚い資料、個別評価シートを御議論いただくわけですけれども、分厚いですので、大きく4つのパーツに分けまして御議論いただきます。その個別評価の御審議をいただいた後に、本文の文章編の総括的評価としての業務実績の評価というものをたたき台として用意しておりますので、これを御議論いただくという流れでございます。

今日の流れは以上でございます。

 

○増田部会長 ただいま説明がありましたが、資料が分厚いので、パートに分けて審議をしていきたいと思います。

まず、日本年金機構の平成25年度の個別評価シート、及び第1期中期目標期間の個別評価シートの「ローマ数字の1 年金記録問題への対応に関する事項」から始めていきたいと思います。

それでは、事務方から説明をお願いします。

 

○梶野年金事業運営推進室長 それでは、まず資料1の25年度の個別評価シートでございます。おめくりいただきますと、1ページ目、緑色と黄色が入った細かい字の横表がございますけれども、一番左が評価の視点、評価基準になってございます。左から2番目が前回機構から説明していただいた業務実績報告書、3番目が機構の自己評価、一番右が今回案としてお示しする厚労省の評価ということになっております。本日は厚労省の評価を中心に説明させていただきます。

まず最初、「(1)ねんきん特別便、ねんきん定期便の処理、再裁定の迅速化」ということで、一番右の欄、厚労省評価の1つ目の○は、記録問題工程表の目標を達成したと認められるということで、評価案はBとしております。

 2ページ目「紙台帳とコンピュータ記録の突合せ」です。一番右の厚労省評価の一番下の行「重点的に処理を進めた」ということでございますが、一番左の欄の評価基準、「重点的に処理を進めたか」という基準でございますので、評価基準に照らして計画どおり進めたということで、評価案はBということにしております。

 3ページ目「(3)「ねんきんネット」等による情報提供」ということで、これも一番右の欄、厚生労働省の評価の1つ目の○、「気になる年金記録、再確認キャンペーン」について積極的に取り組んだということと、2つ目の○、「ねんきんネット」につきましても、数多くの機能追加を実施し、結果としてID取得者の増加につながりましたので、評価案としてはAを示しております。

 4ページ目「(4)厚生年金基金記録との突合せ」です。これも一番右の厚生労働省評価でございますが、基金からの審査申し出が提出期限直前に大量に来たということでございますけれども、審査をほぼ終了させたということを特に評価しましてAとしております。

 5ページ目「(5)その他の年金記録問題」ということです。一番右の欄の厚労省評価の○の1つ目、年金事務所段階での記録回復が適切に処理されたこと、○の2つ目として基礎年金番号の重複付番の解消も適切に進めたということで、Bというふうにしております。

続きまして、資料2のほうも同じように記録問題が5つございます。

個別評価シートの1ページ目です。下にページで「1」と書いていて、やはり緑色と黄色の色が入っているものです。この資料のつくり方は、基本的には先ほどの25年度のものとほぼ同じでございます。ただ、真ん中よりやや右のほうに「事業年度評価結果」ということで、5年度分のこれまでのそれぞれの評価が並べて記載されております。

 それでは、始めます。まず最初、左から2番目の欄「各種のサンプル調査の実施などを通じて年金記録問題の未解明事案についての実態解明を進めたか」ということでございます。厚労省評価の1つ目の○、5,000万件の未統合記録につきましては、さまざまな取組により3,000万件が解明されましたが、一方で、まだ2,000万件が残っている。

 2つ目の○、「ねんきん特別便」等による確認作業については計画的に進めたということで、評価案としてはBということにさせていただいております。

3ページの真ん中のところ「紙台帳とコンピュータ記録の突合せ」ということで、これは先ほど御説明したとおり、計画どおり重点的に処理を進めたということで、評価案はBとさせていただいています。

4ページ目「(3)『ねんきんネット』等による情報提供の充実に努めたか」ということでございます。これも一番右の欄の厚労省評価は、先ほど御説明しましたけれども、2つ目の○、「ねんきんネット」につきましては、利便性の向上を図る機能拡充を行い、マル2としてID発行件数も増加し、情報提供の充実に特に努めたということで、毎年度A評価ということで、中期としても評価案はAということにさせていただいています。

5ページ目「(4)厚生年金基金記録との突合せについて、重点的に処理を進めたか」ということです。右の厚生労働省評価は、基金からの審査申し出が第1次、第2次いずれにしても提出期限直前、直後に大量に来たにもかかわらずほぼ終了させたことを特に評価しまして、Aとさせていただいています。

6ページ目「(5)その他、基礎年金番号の整備も含め、年金記録問題の解決に向けて必要な取組を計画的に進めたか」ということで、これも先ほど御説明したとおり、計画的に進めたということで、Bとさせていただいております。

このパートについては以上でございます。

 

○増田部会長 それでは、ただいまの説明内容について御意見、御質問がありましたら、どうぞお願いします。磯村委員、お願いします。

 

○磯村委員 両方セットでよろしいのですか。

 

○増田部会長 ええ。25年度と中期とセットでお願いします。

 

○磯村委員 今の最後の御説明のところの基礎年金番号の整備に関連いたしまして、重複付番の解消というのはこのとおりだと思うのですが、重複付番以外のジャンルについてのことが全く記述されていないので、これは何遍もお願いをしているのですが、いまだに書いてありません。しかも、厚労省の評価にもそれが入っておらないのですね。したがって、ここはAではちょっとぐあいが悪いのかなと、こんな感じがいたします。

以上です。

 

○増田部会長 ただいまのは25年度と中期と両方ですね。

 

○磯村委員 両方です。

 

○増田部会長 わかりました。

 今の点について、何かありますか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 委員御指摘のところは、(5)のその他の年金記録問題ということで。

 

○磯村委員 そうです。

 

○梶野年金事業運営推進室長 ここは、おっしゃるとおり、基礎年金番号の整備には重複付番と重複付番以外で、例えば住基コードの収録とか、また、待機者の部分は非常に認識しております。その取組も今後番号制度の導入に向けて今、鋭意検討しておりまして、それについて、管理部会なりどこかで番号制度に向けての準備とかを説明しなくてはいけないと思っています。ですので、そこは非常に首尾よく進めているというふうに考えておりません。重複付番の解消については進めていますが、待機者の部分のところについてはまだ十分進んでいないということを認識しております。

 (5)は、2つとも評価はBに。重複付番を含めたところ、例えば25年度で言うと5ページになりますし、中期で申し上げますと6ページの一番右上の評価ですけれども、Bと。基本的には計画的に進んだところと若干進んでいないところを総合的に判断して、評価としてはBということにさせていただいております。

 

○増田部会長 磯村委員、どうぞ。

 

○磯村委員 中期計画上の表現や年度計画当初の表現には重複付番以外の部分というのは全く入っていなかったということですか。だから、それは計画の達成の評価外であるということですか。

 

○増田部会長 どうぞ。

 

○梶野年金事業運営推進室長 評価の対象ではございますが、端的に申し上げますと、この部分については、重複付番の解消とかが進んでいるところと、あと、御指摘のとおり進み方が不十分なところ、その2つを勘案して、CというよりはBということで評価をしております。

 

○増田部会長 どうぞ。

 

○磯村委員 そもそも重複付番以外の部分についての認識が全くないということが問題なのではないかと思うのです。だから、もし全く進んでいないという認識があるのだったら、全く進んでいないと両方に書くべきだと思います。

以上です。

 

○増田部会長 磯村委員が今おっしゃったのは、評価はBですので、この評価はこのままということでよろしいですか。

 

○磯村委員 ですから、それは当初の認識の程度によります。

 

○増田部会長 おっしゃっているのは、BをCにしろということですか。

 

○磯村委員 もし認識があって、かつそれができていないというのだったら、これはCということですね。しかし、もし認識がなかった、要するに、当初の計画に入っていなかったから、当初の計画の部分だけはできたよというなら、Bでもよかろうかねと。しかし、認識がなかったということについての問題は別途あるよということです。

 

○増田部会長 わかりました。

 今の点について何かありますか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 わかりました。それでは、資料2、中期で申し上げますと、6ページの右の厚生労働省評価のマル2に「基礎年金番号の重複付番の解消については」と書いてございますけれども、ここの文脈の中で、重複付番以外の解消については今後よく進める必要があるというか、そういった記述を評価として追加すべきということ。

 ただ、マル1とか、重複付番の解消のマル2の上、それからマル3というのは基本的には十分進めているということでございますので、Cというよりは平均ではBになると。

 

○磯村委員 すみません。くどいようですけれども、こういう問題についての認識がないというのは致命的なのですよ。AとかBとかCとかという評価の単純な幅の問題ではないのです。

 

○増田部会長 どうぞ。

 

○樽見年金管理審議官 まさに磯村先生から、特に基礎年金番号の重複付番以外の整備の問題については、前の記録の委員会もそうですし、回復委員会もそうですし、御指摘をいただいているというふうに認識していますので、そういう意味で言いますと、この基礎年金番号の対応について、重複付番の解消以外も含めて問題があるという認識はあるということだというふうに思っているのです。

6ページの一番上に四角、この評価をする考え方として「基礎年金番号の整備も含め、年金記録問題の解決に向けて必要な取組を計画的に進めたか」ということで言うと、入っているということだというふうに思うのですが、ただ、それについて、全体のこれまでの対応のところで、基礎年金番号の重複付番の解消についてやっていた、それからそれ以外の記録問題の解決に向けての取組ということについてはそれなりにやってきたと。

先生御指摘のところについては不十分ということであろうとは思いますけれども、この項目全体として、これをCというところにするまでの不備というふうなことになるのかというと、ここはBということの範囲内ではなかろうかというふうに思ったというのが私どもの考え方です。

 

○増田部会長 要するに、認識はしているけれども、ここの部分についての記述だけが違う。

 

○樽見年金管理審議官 ええ。まさに記録問題のそれ以外の取組全般という中で問題というのはあるということだと思いますし、それに向けての対応が必要ということで、また、ある程度の対応はやってきているということだと思うのですけれども、この記録問題の解決に向けての取組全般という中での評価としてはBということではなかろうかと。

 

○増田部会長 記述はこれでいいということ。

 

○梶野年金事業運営推進室長 まず、認識があったかどうかの補足をしますと、不十分ではございますが、機構では待機者、例えば引っ越されると住所が把握できなくなるということですので、住民票コードの収録のお願いとか、そういうことは施策としてやっています。ただ、不十分です。

それから、委員にまとめていただいた報告書で明確にここを書いてございましたので、認識しております。ただ、不十分ということはあると思います。

この点につきましては、まさに御指摘もいただきまして、すみません、先にここだけ総合評価を見ていただきますが、資料2の文章編の2ページ目の12行目「基礎年金番号の整備のうち、重複付番の解消作業は概ね評価に値するが、住民票コードの収録等による受給待機者の実態把握も含め、重複付番以外の分野についての対応は、なお十分とは言えない」。そういうことで、番号制度実施前に正確性の確保に努められたいということで、重複付番以外の分野についての取組は不十分ということですが、先ほど年管審が申したとおり、(5)の全体として計画的に進めたかということでは、Cというよりは平均してBということでございます。

 

○増田部会長 横長のほうのやつに重複付番以外の分野についての対応というのが書いていないというのは、どういうふうに説明。本文に書いてあって、こちらに書いていないというのは。要するに、そこのことを多分委員は問題にしている。

 

○梶野年金事業運営推進室長 追記します。ここは総合評価と同じような、不十分だった、十分とは言えないという評価を追記させていただければと思います。

 

○増田部会長 認識はあるとおっしゃっているので、本文に書いてあって、個票のほうに書いていないというのは、私もよくわからないのですが。

 

○磯村委員 内幕を話せば、本文のほうは私が手を入れたからそこだけ直って、こちらのほうは直っていないということですよ。だから、両方平仄をとってきちんとやるべきではないですか。そもそもそういう認識がそちらにないからそうなってしまう。

 

○増田部会長 という上で作業してもらって、そこについての認識を書くということでよろしいのですか。今の回答は、そういうふうに修正をするということでよろしいですか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 はい。

 

○増田部会長 評価はBでいくということですか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 事務局としてはBでいかがかと。

 

○増田部会長 委員の皆様方、いかがですか。今のそういうことについての処理、よろしいですか。

 先生、評価はBということにさせていただきますので。

 

○磯村委員 はい。

 

○増田部会長 斎藤委員、お願いします。

 

○斎藤委員 ちょっと甘いかなと思いつつなのですけれども、年金記録の未解明の「消えた5,000万件」と言われたところでございますが、これは年金機構が社会保険庁から受け継いだ負の遺産であって、年金機構がつくり出したものであるならば、それを解明することももちろん必要なのでしょうけれども、解明の手だてもなかなか見つからないところまで来ている。紙コンというのも、本当にこんなことをやるのかしらと5年前には思っておりましたが、それをきちんとなさったというのは、やはり評価していいのではないかなと思っております。ですので、心情的にはBプラス。Bプラスというのがなかったら、Aでもいいのかなと個人的には思っております。

 

○増田部会長 斎藤委員、ただいまの御指摘は。

 

○斎藤委員 一番最初の。

 

○増田部会長 一番最初のですね。ですから、それは25年度も中期も両方ともということですか。

 

○斎藤委員 中期でございます。

 

○増田部会長 今の部分の25年度の評価のところはどういうふうに。御意見として。

 

○斎藤委員 25年度単年度に関しましては、それまでやってきたことの延長でもう少し工夫とかができてもよかったのではないかという気持ちがございますので、Bでよろしいかと思っております。

 

○増田部会長 中期全体を見渡すと、そこはAでもいいのではないかということですが、ちょっと形式的なことを言うと、事業年度評価が、一番最初のところはBのほうがちょっと多いのですね。ですけど、今おっしゃったように、そもそものことを考えると、機構としてはかなりよくやっているのではないかということですね。

 

○斎藤委員 そうです。

 

○増田部会長 御意見の御趣旨はわかりました。

 今のこの点の御指摘についてはいかが考えますか。吉山委員、お願いします。

 

○吉山委員 まず、中期の1ページ目の最後、B評価になっているところですけれども、年金記録問題というのは年々解明が難しくなっていく。解明できるものはもうとっくに解明できているのであり、残るところは難しいということで、評価はBではなくてAではないかと思っております。

 その後の3ページ、紙コンの問題なのですが、紙台帳をごらんになったことがある方はお分かりだと思いますけれども、非常に判読が難しい状態ですので、これを一つずつでも解明してきたという4年3カ月の評価としてはAではないかと思います。

以上です。

 

○増田部会長 わかりました。今のは2カ所です。

 

○吉山委員 2カ所です。

 

○増田部会長 1番目のところは斎藤委員と重なっている部分があると思いますけれども、今、そういう意見が出ました。ほかに委員のほうから何か。岩瀬委員、お願いします。

 

○岩瀬委員 記録問題の解明に関して、私の意見はB評価で、できたらBマイナスぐらいでちょうどいいぐらいかなと。これは旧社保庁時代の問題ではありますけれども、それを引き継いでいる日本年金機構がこれを解明しなくてはいけないという使命があるわけで、そのために多大な税金を使ってきている。解明がまだ進んでいない。もちろん、苦労があるのはわかりますが、国民が受けた迷惑と負担から言ったらば、まだBでも高いほうだと思います。私の意見です。

 

○増田部会長 ありがとうございます。

 ほかに。それでは、吉山委員、2回目ですが、どうぞ。

 

○吉山委員 今、岩瀬委員が触れられたのですけれども、多大な税金を使ってというところは全く同感でございまして、費用対効果でいきますと、これだけの費用をかけてどれだけの効果があったかというのは非常に不可思議なところですが、やはり難しい問題を一つずつ解決していったというところで評価はもう少し高くてもいいかと思いました。

 

○岩瀬委員 何か議論になってしまいますね。

 よろしいですか。言いたいことがあるので言わせてください。

 

○増田部会長 どうぞ。

 

○岩瀬委員 とてもお優しい御評価だと思いますけれども、費用対効果の問題もあるとは思いますが、年金制度というのは、国が責任を持って我々の老後を保障するという形で制度運営してきていたわけですね。それがきちんとできていなかった。これに関しては、どれだけ費用をかけてでも記録を解明しないといけないというところでこの記録問題の解明というのが始まっていると思うのです。だから、今後もどれだけお金がかかろうが、制度の信頼回復に向けてやれるだけのことはやらないといけないと思いますので、私は非常に敵対的な立場をとっていますけれども、Bでいいのかなと思います。

 

○増田部会長 ありがとうございました。

 今の点について、ほかの委員の方から何か御意見ございますか。よろしいですか。それでは、どうぞ。次に喜田村委員。

 

○大山部会長代理 私もどちらかというと岩瀬委員と同じで、ほかの先生方のお話を伺って優しいなと思っていたのですけれども、与えられた条件下でやるべきことをちゃんとやったということが最初の計画に入っているとすれば、それはやはりBなのだという解釈をした。そう考えると、ちゃんとおやりになっているので、Bで合格点という感じがするのですね。

Aにするための方策、すなわち、この年金記録問題の話についてAにしようとすると、例えば予想以上に十分解消ができたとかということになれば、確かにAなのですが、それは多分人の力を使って何かやって今回のような形でできるということは、ずっと状況を見させていただいている者の一人としては、そうは思えない状況でございます。

ですから、そもそもAをとるためには別の力が働かなければできなかったのではないかなということから、与えられた条件下と与えられた費用、全てのものを含めてしっかり対応なさったという意味で、よくやったということが逆にBの評価でいいのではないかなと思います。

 

○増田部会長 それでは、喜田村委員、お願いします。

 

○喜田村委員 年金機構は非常によくやっていただいていると思っております。ただ、結論を言うと、私はBなのです。やはり社保庁の時代のものを引きずっているわけで、先行行為があるわけですね。自分で引き起こしたことの中で非常によく頑張っていただいていることはわかりますが、自分で引き起こして、そしてその解決が年々難しくなっている。しかし、それは当然のことなのでありまして、それをもって採点を甘くするというのは余り適当でなかろうということで、非常に頑張っていることは認めますけれども、前身の時代のことも含めて、みずから引き起こした行為に対する総合的評価としてはB、妥当かなと思っております。

 

○増田部会長 ありがとうございました。

 それでは、今の点なのですが、最初の説明の部分ですけれども、厚労省がここのところ、年金機構の自己評価を、今、言ったようなことも含めてBに書き直したということもあるのですが、そこの部分の評価についての問題提起でありましたけれども、Bということ、今のままということでいいのではないかと何人かから意見が出ましたが、それでよろしゅうございますか。いかがですか。

 

(「はい」と声あり)

 

○増田部会長 それでは、そういう形にさせていただきたいと思います。

この部分はほかにはよろしゅうございますね。

それでは、初めの部分はこの程度にさせていただきたいと思います。

続きまして、「ローマ数字の2 提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項」の「1.適用事務に関する事項」から「3.給付事務に関する事項」まで、ここの部分を一度区切りますので、説明をお願いしたいと思います。

 

○大西事業管理課長 事業管理課長です。

 まず、年度計画の個別評価シートをお願いいたします。8ページ目のローマ数字の2の1の「(1)国民年金の適用事務の確実な実施」です。国民年金の適用につきましては、一番右側の厚生労働省の評価欄にございますとおり、20歳到達者への届出勧奨など、計画どおりにおおむね達成できているということで、B評価にさせていただいております。

 9ページ目、厚生年金の適用促進関係でございます。厚生年金の適用対策につきましては、一番右側の厚生労働省の評価欄の2つ目の○、23年度末に把握した適用対象事業所を半減するという目標を上回る成果を上げているということや、3つ目の○、未適用事業所に対する調査は目標値を上回る重点加入指導を実施することができたこと、4つ目の○、適用事業所に対する調査は4年に1回全ての事業所を回るという目標を掲げて取り組んでいますけれども、それも相当な成果を上げているということから、ここはA評価とさせていただいております。

12ページ目、徴収関係になります。

まず、「(1)国民年金の納付率の向上」です。納付率につきましては、御承知のとおり、現年度納付率が60%台に回復し、2年間連続で上向きというような成果が上がってきているということ、1年前の24年度分保険料の納付率、2年前の23年度分保険料の最終納付率も目標を上回る成果を上げていることから、ここの評価はAにさせていただいております。

15ページ目は厚生年金の徴収でございます。右側の厚生労働省の評価欄にございますとおり、口座振替の実施率あるいは収納率でいずれも昨年度を上回るような結果を上げているということを勘案しまして、評価はAとさせていただいております。

17ページ目は給付に関する事項になります。給付につきましては、サービススタンダードに関しては、遺族基礎年金を除いて目標である90%を達成しております。とりわけ障害厚生年金は、かつてはかなり成績が悪かったのですけれども、近年、非常に努力をされてスピードアップされている点については評価できるのではないかと考えております。

ただ一方で、18ページ目にもございますが、事務処理遅延が判明する等々の問題も発生しております。時効特例給付についての改善努力などもしておりますけれども、こういった事務処理遅延等の問題が発生していることを踏まえまして、評価としてはCということにさせていただいております。

以上が年度計画の評価になります。

続きまして、中期計画の評価になります。個別シートの9ページをお開きいただきまして、国民年金の適用促進です。毎年度の評価もB、B、B、Bで来ておりまして、内容的には年度計画の評価で申し上げたとおりですので、評価はBとさせていただいております。

11ページ目、厚生年金の適用促進です。先ほど年度計画の評価の際にも御説明いたしましたが、適用促進に向けた努力ということで国交省、ハローワーク、法務省、さらに今年度から国税庁といった関係機関との連携などにかなり努めていただいていると評価しております。また、12ページにありますが、4年に1回の適用事業所の事業所調査についても、方針を策定して以来、調査件数はかなり伸びてきているということがございます。

こういった点を総合的に勘案しまして、最近のところでA、Aということで伸びてきていますが、スタートのところではC、B、Bとなっていましたので、5年間トータルの成績としてはおおむね計画どおりと評価できるという考え方で、B評価とさせていただいております。

15ページ目、収納関係でございます。まず、国民年金の収納につきましては、年度計画の評価の際に申しましたとおり、最近においてはかなり成果が上がっているところでございますが、5年間トータルとして見た場合には、16ページ目以降に記載のとおり、それぞれの評価の視点に沿って個別に評価した結果を総合的に見てB評価とさせていただいております。

厚生年金の徴収対策でございますが、18ページ目、19ページ目にかけて記載しておりますが、収納率で前年度実績を上回るような成績を上げてきていること、あるいは差し押さえ事業所などについても着実に増加していること、口座振替の実施率についても毎年度実績を上回ってきていることなどを踏まえまして、総合的には目標を上回る成績ということで、A評価とさせていただいております。

最後に、給付事務に関する事項についてですが、評価の内容としては先ほど年度計画の評価の際に御説明したところと重複いたしますので省略いたしますが、C、B、A、C、Cと5年間来ておりまして、トータルで見てもC評価にさせていただきました。

以上でございます。

 

○増田部会長 それでは、ただいまの部分について、御意見、御質問等お願いします。吉山委員、どうぞ。

 

○吉山委員 評価はこのままで構わないと思うのですけれども、お願いがございます。

 中期、11ページ、B評価になっていて、関連機関との連携云々と書いてありますし、12ページには4年に1回の調査を行って、適用漏れの是正などを行ったとあります。ここできっちり適用した後に出てくる問題というのは、多分機構内部では徴収にすぐ移ってしまうのだと思うのですが、普通の国民とか事業所にとっては、それまで入っていた国民年金とか国民健康保険の切りかえ方法が全然わからないという方が多くて、年金事務所に尋ねても、それは精算すればいいとかおっしゃるだけなので、協会けんぽや自治体と連携してアフターフォローができるような仕組みをもう少し導入していただきたいと思います。評価はこの表のままで結構です。

 

○増田部会長 機構のほうへの要望、お願いですね。

 

○吉山委員 お願いです。

 

○増田部会長 わかりました。

 ほかにいかがですか。斎藤委員、お願いします。

 

○斎藤委員 前回もコメントを申し上げましたが、単年度の15ページ、徴収対策の推進ということで、確かに目標を上回っていますけれども、上回ったと言っても、0.3%というのは、すばらしくその目標を超えたというAに値するのかというと、まあ、目標圏ですねという数字のような気がいたします。Aという評価をするには、数字以外のところですばらしく何か実績を上げたというものがあればと思うのですが、それは余り感じませんので、これはBでもよろしいのではないかと感じております。

 

○増田部会長 ただいまのは15ページの評価のところですね。

 

○斎藤委員 はい。

 

○増田部会長 83.083.30.3%ではないかということです。

 ほかにいかがですか。

 今の斎藤委員の御指摘ですが、ここはどういうふうに取り扱うか、皆さん方のほうから何か御意見ございますか。西沢委員、お願いします。

 

○西沢委員 厚生年金の適用に関しては、機構が始まってから当初何年間かは余り意識されていなかったと思うのですね。例えばここの場でも国税の源泉データを使えば、より正確に状況を把握できるという提案はしていましたけれども、ようやく最近になって着手していただいて、よかったなと思っている状況で、今の厚生年金の適用とかに関しては、まだ現状が完全に把握されていない中で頑張っているというところなので、BからBプラスになってきている状況の中で、例えば源泉所得税のデータを国税からきちんともらって、今よりもさらに状況の把握が正確になって、それをもとにその成果に結びつけているというところが明らかになった時点でもう一段高い評価をしてもいいのかなという気は私もしますし、年金記録問題から厚生年金の適用とか国民年金の適用に資源がシフトできてきている状況になっているので、それはこれから可能なのかなという気もします。

 

○増田部会長 わかりました。

今の点について。磯村委員、お願いします。

 

○磯村委員 限られた対象の中での努力は確かに認めますが、本当はもっと広い対象を相手にしなければいかぬわけですね。どちらが悪いのかは別にして、それを狭い対象でいいよというふうにしていたことにそもそも問題があるわけですね。ですから、今度の国税の源泉徴収データも恐らく零細中小事業主、個人事業主は入らないというふうなお話が前回ございましたけれども、仮にそういったものを入れて分母を大きくして計算をすると、恐らく惨たんたる結果になると思う。惨たんたる結果になったときに、前回評価がAだった、今度はCだよなんてことにならないほうが身のためだろうと思いますが、どうでしょうか。

 

○増田部会長 ほかにはよろしいですか。

今の3人の委員の御指摘を踏まえると、ここは評価を1ランク下げてBにするということでありますが、いかがですか。そういうことでよろしいですか。

 

(「はい」と声あり)

 

○増田部会長 広い立場で見てそういうふうにしたいというふうなことですので。

それでは、ここの評価についてはBにするということにいたしたいと思います。よろしゅうございますね。

 ほかにありますか。どうぞ。

 

○樽見年金管理審議官 今のことは中期と年度とはどういう。すみません、確認です。

 

○増田部会長 年度。

 

○樽見年金管理審議官 年度をBにするということですか。

 

○増田部会長 はい。

 

○樽見年金管理審議官 中期については、中期の17ページのところに同じように厚年、健保、船保の徴収対策の推進とあって、中期はAというふうになっておりますが、ここはこのままでよろしいでしょうか。

 

○増田部会長 ここは特に御指摘がないので、このままですね。単年度のところは直していただきたい。

 

○樽見年金管理審議官 はい。

 

○増田部会長 ほかにありますか。よろしゅうございますか。

 何かございましたら、一番最後に出していただきたいのですが。

それでは、続きまして、ローマ数字の2の「4.相談、情報提供に関する事項」から「6.電子申請等の推進に関する事項」まで説明をお願いします。

 

○梶野年金事業運営推進室長 それでは、資料1は19ページになります。

「4、相談、情報提供に関する事項」の「(1)年金相談の充実」でございます。これは左の欄に数値目標が書いてございます。待ち時間、通常期30分、混雑期1時間を超えないようにとか、「ねんきんダイヤル」応答率について数値目標が書いてございます。これに照らしますと、実績としては、一番右の欄の厚労省評価の1つ目の○、平均待ち時間1時間以上の事務所は0ということで、目標を達成した上で、さらにほとんどの事務所が30分以内ということ。

2つ目の○で、「ねんきんダイヤル」の応答率について、目標は前年度の率と同等以上ということでございますけれども、25年度は24年度の78.7を上回り84.9まで改善したということで、Aということにさせていただいています。

22ページ「(2)分かりやすい情報提供の推進」ということです。これは右の厚労省評価の1つ目の○、「年金セミナー」を最終年度に大きく増加させたと。

年金啓発資料を対象者別にそれぞれ作成し、改訂した。

「年金個人情報の提供の充実」ということが評価基準の2つ目にあるのですが、23ページの右の厚労省の評価欄、「ねんきんネット」の充実を図ったということで、これらを評価してAというふうにさせていただいております。

25ページは「5.お客様の声を反映させる取組に関する事項」ということで、これも一番右の欄の厚労省評価の1つ目の○、お客様向け文書モニター会議、サービス・業務改善コンテストとか、サービス改善のための取組を一定程度評価。

3つ目の○、「お客様対応業務システム」の稼働でお客様の声のスピーディーな情報共有を図ったということで、これらを一定程度評価し、評価案はBということにしております。

飛びまして、28ページ「6.電子申請等の推進に関する事項」ということで、一番右乗欄、厚労省評価の1つ目の○、電子媒体等による申請を可能とする届書を追加するとか、そういった環境整備を図りました。

 また、一番左の欄、評価基準に数値目標が書いてございますが、数値目標が主要手続のオンライン利用率が23年度末に65%と書いてございますけれども、この計画が新しくなっておりまして、新たなオンライン計画ですと、主要手続が9から16にふやされて、目標が65%から62.6%になっておりますが、これが新しい目標になっております。

右の欄の厚労省評価の4つ目の○に【数値目標】と書いてありますが、25年度の電子申請利用率は60.1%で、数値目標62.6%というのは下回っているのですが、前年度の利用率を上昇させたということなどを一定程度評価し、Bということにさせていただいております。

今度は中期のほうになりますので、資料2の22ページ「4.相談、情報提供に関する事項」の「(1)年金相談の充実」ということでございます。一番右の欄の厚労省評価、先ほど申し上げたとおり、待ち時間を短縮したこと、「ねんきんダイヤル」応答率の数値目標が、最終年度は70ということなのですけれども、84.9%ということで、大きく上昇させたということで、評価をAとさせていただいております。

26ページ「(2)分かりやすい情報提供の推進」ということで、これも先ほど述べましたが、「年金セミナー」を最終年度は大きく増加させた。

2つ目の○、年金個人情報の提供の充実、「ねんきんネット」の充実とかいうことで、5年度分で見ますとおおむね計画どおりということで、Bというふうにさせていただいています。

29ページの「5.お客様の声を反映させる取組に関する事項」。右の厚労省評価でございますが、これも先ほどのとおり、サービス改善のための取組の充実を一定程度評価しつつも、不十分なところもございますので、評価案はBということにさせていただいています。

32ページ「6.電子申請の推進に関する事項」。25年度の電子申請利用率は60.1%。数値目標は下回っておりますが、22年度と比べますと4.8%増加させたということなどを一定程度評価し、Bというふうにさせていただいております。

 このパートは以上でございます。

 

○増田部会長 それでは、御意見、御質問がありましたらお願いします。岩瀬委員、お願いします。

 

○岩瀬委員 「分かりやすい情報提供」に関してですけれども、この部会でもパンフレット等、非常に改善されてわかりやすくしているという御説明がありましたが、この前パンフレットを一通り全部チェックさせてもらったのですが、私の目から見て全然改善されていると思わないのですね。だから、どこがどう改善されたのか、どういう目的でこういうパンフレットをつくっているのか、ペーパーで出してほしいというふうに言っているのですが、出てこない。説明責任を果たさないというのであれば、これは評価できないということになるのです。

その前に、このパンフレットをつくるために一体幾らお金を使っていて、その財源は何なのかというのをまず教えていただけますか。それをなぜ説明してもらえないのかということもあわせてお願いします。

 

○増田部会長 今の点、お答えできる方、どちらになりますか。これは機構だと思いますけれども。お願いします。

 

○朝浦日本年金機構理事(事業企画部門担当) 事業企画部門担当理事の朝浦と申します。

 パンフレットについては全部保険料財源でつくっております。今日の参考資料1の41ページ以降にパンフレットの一覧表をつけております。これは入札価格が載っておりますけれども、これを全部合計しますと3年間で約7億円程度になります。

 以上でございます。

 

○増田部会長 岩瀬委員、お願いします。

 

○岩瀬委員 パンフレットを見て、わかりやすい情報提供になっていると思わないのですけれども、どういう工夫をしているのですか。去年もこのパンフレットの問題は議論になったはずですが、言葉だけでこの部会で工夫しているとか改善しているというふうに言って、実態が伴っていない。7億円も保険料を使っている。7億円というのは我々の老後資金ですね。なおかつ具体的にどういうふうな使われ方をしているのか、無駄がないのか、ちゃんと監査をしているのかと聞いたけれども、監査もしていない、つくりっ放し、配りっ放し。これは旧社保庁時代にパンフレットを弄していたのとほとんど同じようなことをいまだにやっているのではないかと思うのですが、そういう懸念があるわけですね。その懸念に対して一切説明をしてもらえないというのは、この評価、「分かりやすい情報提供」はAになっていますけれども、Bに落としていただけないと納得できないということです。

 

○増田部会長 今の関係ですか。

 

○朝浦日本年金機構理事(事業企画部門担当) 事務局から説明いたしますけれども、わかりやすい文書にするということについては、委員御承知のように、機構の中では文書モニター会議等を開きまして、いわゆる文書デザイナーと言われるプロの方に参画いただいて、毎月1回文書の見直しをしているところでございます。

つくりました文書については、毎年度予算化するとき、あるいは配布をするときには、年金事務所から必要部数を聞きまして、それを配布しております。その中に保険料とか、あるいは年金額が毎年入っておりますので、1年たちますと、それは翌年度使えないということになりますので、できるだけ活用してもらうようにということにしております。

監査につきましては、基本的に帳票類については旧帳票が使えませんので、翌年度になりますと、次の帳票を配る際に前年度の分については廃棄するようにという指示をしております。監査につきましては、現在のところパンフレット等についての監査は特別にやっておりませんけれども、今後、倉庫等の監査の中で在庫状況を調べるときに、その状況を見て指導とか注意をしていきたいなというふうに考えております。

 

○増田部会長 今の関係で何かあれば。どうぞ。

 

○梶野年金事業運営推進室長 これはあくまで事務局の案で、厚労省側の案がAというのを先ほどぱぱっと説明しておりますので、補足しますと、22ページの左の評価基準に照らして評価しているということです。評価基準は2つのことが書いておりまして、「目的・対象に応じた適切な媒体の選定による、より効果的な周知活動の実施等を図ったか」、2つ目として「年金個人情報の提供の充実を図ったか」というのが評価基準になってございます。

右の厚労省評価でございますけれども、まず前者の基準については、特に体制強化を図って、「年金セミナー」の数が3倍近くふえたということ、それから若い世代向け、学生向け、退職された方向けにそれぞれ作成したということ、そこは計画どおりでございます。ただ、「年金セミナー」を大きく増加させたと。

ただ、前回、まさに委員から御指摘いただいておりますので、啓発資料についての配布先とか、わかりやすさとかの改善が図られたい、ということを書いております。

評価基準の2つ目が「年金個人情報の提供の充実」ということ、「ねんきんネット」などの取組についても評価ができるということで、Aにしておりますが、事務局の案を説明するとそういうことになっております。

 

○増田部会長 どうぞ。

 

○岩瀬委員 先ほども言いましたように、去年も問題になっていて改善されていないというところが非常に問題だと思います。

 それともう一つ、同じ評価項目の中で、お客様の声を反映させる仕組みの中に覆面調査とありますが、これも去年、大議論したのです。だけど、全然改善されていない。この覆面調査に幾らお金を使っているのかというのと、財源は幾らなのか教えてもらえませんか。

 

○増田部会長 わかりますか。もし時間がかかるようであれば後で。

 

○日本年金機構サービス推進部長 財源は一般財源で、覆面に関しましては900万円です。

 

○岩瀬委員 去年は幾ら使ったのですか。

 

○日本年金機構サービス推進部長 900万円です。

 

○岩瀬委員 では、2年で900万円ですか。

 

○日本年金機構サービス推進部長 2年契約になっておりますので、1,800万円という形になります。

 

○岩瀬委員 覆面調査の目的というのは、調査をしているということを明かさないで窓口に行って、きちんとした情報提供が受けられるか、あるいはわかりやすく説明されるかというのをチェックして、それができていなければ、全体的にアナウンスして均質な情報を提供していこうというためにやるわけですね。ところが、今回の調査シートを見ても、挨拶ができているかとか、服装がどうのとか、そういうところに非常にウエートがかかっていて、これは去年も問題にしたはずですけれども、全然改善されていないというのは、この件に関しても評価を1つ下げていただかないと納得できないということです。

 

○増田部会長 どうぞ。

 

○日本年金機構サービス推進部長 調査項目につきましては、委員のおっしゃるとおり、「お客さまへのお約束10カ条」が実践されているかを中心にチェックしています。昨年の評価部会において10カ条だけではなくて、お客様に重要なもう一言がいかに職員から発せられているかというところを重点に見るべきだという御指摘が委員よりございましたので、今回そういう形にしました。ただ、委員御指摘のように、例えば法改正の件であるとか、そういったことがちゃんと実施されているかどうかというところについては、実際問題やっておりませんので、次回以降の覆面調査の中で考えたいというふうに考えています。

 

○朝浦日本年金機構理事(事業企画部門担当) すみません。先ほど御説明上、財源を一般財源というふうにお答えしたのですけれども、現時点ではわかりませんので、再確認をさせていただきます。

 

○増田部会長 どうぞ。

 

○岩瀬委員 パンフレットの財源は一般財源でないわけですね。

 

○朝浦日本年金機構理事(事業企画部門担当) 保険料財源でございます。

 

○岩瀬委員 保険料財源ですね。一般財源というのは何ですか。覆面調査の財源のことですか。

 

○朝浦日本年金機構理事(事業企画部門担当) 覆面調査につきましては一般財源というふうにお答えを先ほど。

 

○岩瀬委員 覆面調査は、多分一般財源ではないと思いますよ。

 

○朝浦日本年金機構理事(事業企画部門担当) そこは確認をさせていただきます。

 

○増田部会長 再度確認してください。

今の点について、ほかの委員の皆さん方から何か。西沢委員、どうぞ。

 

○西沢委員 私も岩瀬委員がおっしゃったパンフレット、7億円使って、朝浦さんとのやりとりの中で、在庫管理というか、どれくらいさばけていて、どれくらいデッドストックになるかというのを把握していて当然かなという気がしますし、つくり過ぎかもしれないし、各事務所からの要請で積み上げ方式でつくってみても、配り切っていないところは近いところで融通すれば節約できますし、それはちょっと盲点でしたけれども、もしかしたらどさっと寝せているかもしれないので、在庫管理はきちんとされたほうがいいと思います。

 

○増田部会長 何かありますか。どうぞ。

 

○薄井日本年金機構副理事長 今、西沢委員から御指摘いただいた話で、基本的にきちっと在庫管理というか、必要部数をつくらなければいけないというのは、もろもろのものについて、おっしゃられるとおりだと思います。もちろん、制度が変わったりして、若干余部を残しておかないといけないという、そこら辺も含めてやっていく。

 機構としては、1つはそういう印刷物で配るようなパンフレット、「知っておきたい年金のはなし」は、この前身の部会で配らせていただいています。こういうものについては、事務所が必要なときにオーダーして必要部数を印刷するという体制にして、できるだけ需要と供給がマッチするようにいたしております。あと、ホームページ等でダウンロードしていただくようなパンフレットもつくっております。できるだけ効率的にできるように全体として努力していきたいと思っています。

 

○増田部会長 今のはこれからに向けてということですね。

 要は、この問題は、相手方がわかりやすく受け取られるかどうかという話と、それから今、直前の議論にあったように、内部的に税金、保険料財源を無駄に使うことなく、きちんと相手へ伝わりやすさが届いているかどうか、この2つがあるわけですね。この部分についてはその両方が必要ではないかという御指摘だったと思うのです。

 手を挙げているのは先ほどの回答ですか。どうぞ。

 

○朝浦日本年金機構理事(事業企画部門担当) ただいま確認をしましたけれども、覆面調査については一般財源で行っております。

 

○増田部会長 それ以外のパンフレットは保険料。

 

○朝浦日本年金機構理事(事業企画部門担当) はい。

 

○増田部会長 それでは、今の点について、この場では評価をどうするかということになります。御意見を総合すると、今年度の評価のところはAをBに下げたほうがいいのではないかということですが、それでよろしいですか。いかがですか。何かございますか。

それに異論がある方はいないようでありますが。吉山委員、どうぞ。

 

○吉山委員 評価を下げるとまでは思っていないですが、年々わかりやすいパンフレット等ができているような気はしますが、読んでいて、これは何を意味するのだろう、どうすればいいのだろうというのが具体的にわからないことが多いと思います。読みなれている人が見てもちょっと戸惑ってしまう内容があるので、一般の国民の方に向けてはさらにわかりやすくするように努力していただきたいと思います。

 

○増田部会長 その上で、評価は今のままということですか。

 

○吉山委員 評価は今のまま。優し過ぎるかもしれませんが。

 

○増田部会長 それでは、磯村委員、お願いします。

 

○磯村委員 わかりやすいパンフレットに直すという手順が、機構の中で例えば幹部職員が、おい、これ、ちょっとわかりにくいぞ、モニター会議にかけてどうやったらいいか直してもらえというふうな問題意識を持って少しずつ直っていくというのは大変結構なこと。そうなっていますでしょうか。今あるパンフレットをずらっと出して、どこかおかしなところがあったらおっしゃってくださいと言って御意見を聞いて直している。要するに、受け身で直しているわけですね。これでは先が思いやられます。もしそうでないというのだったら、おっしゃってください。

 

○増田部会長 ほかに御意見。斎藤委員、どうぞ。

 

○斎藤委員 わかりづらいというのは、あなたの理解力が低いからでしょと言われるのが怖かったので発言できなかったのですけれども、国民代表ということであれば、やはり普通の国民にはなかなかわからない表記であると思います。大分変更されたというのはわかっておりますが、まだわからない。

モニター会議というのは結構なのですけれども、あそこに出ていらっしゃる方も企業の中で担当していらっしゃるプロの方たちなので、やはり限界があったと思うのです。それよりも、7億円の予算があったなら、デザイナーとか編集のプロの方を雇って、普通の人がわかるようにゼロから書き直すということができたであろうということを考えると、私は下げたほうが妥当かと思います。

 

○増田部会長 ありがとうございました。

 木間委員は今日欠席なのですが、木間委員が前回のときにわかりやすさについて、たしか御発言しておられたと思うのですね。私は取りまとめる立場なのですが、「分かりやすい情報提供の推進」というのは、年金機構だけではないのかもしれませんけれども、わかりやすいかどうかというのは、1億を超える国民の皆さん方にとって届きやすいかどうかということなので、実は評価にAをつけるというのはよほど勇気が要る話ではないかなと思うのです。わかりやすさの受け取り方は非常に多様なので、Aが全くないかと言えば、Aをつけていい場合もいろいろあると思うのです。あと、内部的にどうなのか。この2つがあるのですが、内部的にいろんなことをやって、ここまでやってわかりやすさに努力をしたということがあったとしても、結果としてまだそこが足りないという場合は、あえてそこはBをつけなくてはいけない場合も多いのではないかというふうに思いますし、この部分については、私としては、Aをつけるというのはよほど勇気が要るというか、本当にああ、なるほどなということを多くの国民の方、かなり大多数がおっしゃっていただくとAになるのではないかという気がいたします。

 ですから、多くの方が今、評価について御指摘されたので、Bでいいのではないかなという気がいたしますが、いかがでしょうか。よろしゅうございますか。

 

(「はい」と声あり)

 

○増田部会長 それでは、ここはBということで、評価を単年度のほうは変更させていただきたいと思います。

 それでは、ここまでのところは以上にいたしまして、続けて、「ローマ数字の3 業務運営の効率化に関する事項」から「ローマ数字の5 予算、収支計画及び資金計画」の説明をお願いしたいと思います。

 

○梶野年金事業運営推進室長 それでは、これから項目は10項目ございますので、なるべく端的に説明したいと思います。

 

○増田部会長 そうですね。ここからボリュームが多くなるので、説明のほうも簡潔にお願いします。

 

○梶野年金事業運営推進室長 はい。

 資料1の29ページ、ローマ数字の3の「1.効率的な業務運営体制に関する事項」です。ここは、右の欄の厚労省評価の1つ目の○、業務改善工程表等に基づいて昨年以上に効率化に向けた取組をした。4つ目の○、事務処理誤り総合再発防止策に基づいて取組を進めたということですけれども、おおむね計画どおりということで、Bにさせていただいています。

31ページ「2.運営経費の抑制等に関する事項」ということで、これも右の欄の厚労省評価でございますが、国の動向を踏まえた給与減額支給措置を講じたということ、2つ目の○、一般管理費、業務経費につきまして、いろいろ取り組んで数値目標を達成したということで、おおむね計画どおりということで、Bということでございます。

32ページ「3.外部委託の推進に関する事項」です。右の欄の厚労省評価の2つ目の○、外部委託を継続的に実施する一方、外部委託のサービス品質の維持・向上に努めるということ、3つ目の○、委託業者とサービス品質に関する合意、SLAについて、25年度は特に定量化するなどの取組を進めたということで、これもおおむね計画どおりということで、Bということです。

33ページ「社会保険オンラインシステムの見直しに関する事項」ということで、これは基本設計補完工程を完了させたということで、計画どおりということでBということでございます。

34ページ「5.その他業務運営の効率化の取組に関する事項」ということで、これは一番左の欄に数値目標がございます。競争入札件数の割合が80%以上とか、こういう数値目標になっております。

左から2番目の欄に実績の表が載っておりまして、25年度から22年度まで表になってございます。この表の左から2番目の25年度の補正、競争入札の割合81.9%。真ん中よりちょっと上の表の左から2番目、一番下に81.9%というのがございます。これは前回82.0になっていたのですけれども、今回、機構において追加提出資料を準備する過程で、データの集計結果を精査しているところ、若干の修正があり、0.1%下がっております。具体的な見え消しは参考資料1につけてございますが、いずれにしても、ここは数値目標が80%以上でございますので、右の欄の厚労省評価は計画どおりと。調達額を計画額から10%以上減らすという数値目標もあるのですけれども、これも14.8ですので、計画どおりということで、Bということでございます。

36ページ「内部統制システムの構築に関する事項」ということでございます。右の欄の厚労省評価でございます。これは組織風土改革を進めているわけでございますが、年金裁定業務等において処理遅延や書類の紛失等が発生していますので、C評価ということでございます。

申しわけございませんが、参考資料3「臨時福祉給付金の加算措置対象者の見直し」という資料がついてございます。表裏の1枚紙です。これは8月7日にプレスリリースした資料でございます。「臨時福祉給付金」というのは、消費税引き上げによる負担緩和をするために住民税非課税の方に支給する給付金でございます。老齢基礎年金の受給者については、原則の1万円に加えて5,000円の加算が行われるということで、この資料はその加算対象となる要件をちょっと見直したという内容でございます。

 これは細かいので申し上げないですが、2つ目の○、要は、26年3月分の受給権がある方でないと出なかったのですが、なくても出るというように今、要件を見直したということでございます。

ここで何を申し上げたいかというと、裏面の1つ目の○、市町村が加算対象者の確認事務を行うためのリストについては、日本年金機構から各市町村に情報提供をしているわけですけれども、このリストにおける加算対象者に本来含まない受給者が含まれていたという事務処理誤りがございましたが、この点についても評価して、それでCということにしております。

資料1に戻っていただきまして、41ページ「情報公開の推進に関する事項」ということで、右の欄、アニュアルレポートです。この御審議の状況、記録問題への対応についての公開状況はおおむね計画どおりということで、Bということで、アニュアルレポートについては、民間事例も参考にしつつ、お客様目線での情報開示を目指されたい、ということを書いております。

42ページ「人事及び人材の育成に関する事項」です。これも右の欄の厚労省評価でございますが、記録問題の進捗状況を踏まえた人員配置の実施とか、3つ目の○、人事評価についても各研修の実施など改善を図っておりますけれども、今後まだ課題がありますので、Bということにしております。

46ページ「4.個人情報の保護に関する事項」です。右の欄の厚労省評価でございますが、情報漏えい件数、誤送付が減少しておりますけれども、絶対数としてございますので、Cというふうにさせていただいております。

47ページ「ローマ数字の5 予算、収支計画及び資金計画」ということで、これは基本的に削減なども計画どおりということで、Bというふうにしております。

 次は資料2のほうです。大体基本的には同じでございます。資料2の33ページ、ローマ数字の3の「1.効率的な業務運営体制に関する事項」でございます。これも先ほど申し上げたとおり、職員からの提案制度の取組とか各種取組で、おおむね計画どおりで、Bと。

37ページ「運営経費の抑制に関する事項」も、人員体制の合理化とか給与減額措置とか、おおむね計画どおりということで、Bにしております。

39ページ「外部委託の推進に関する事項」ということで、右の欄の厚労省評価の2つ目の○、委託業者からの定期的な報告とか、先ほどのサービス品質に関する合意の定量化とか、そういった取組を進めたということで、一定程度評価してBと。

41ページ「4.社会保険オンラインシステムの見直しに関する事項」ですが、これも先ほど申し上げたとおり、補完工程を完了させたということで、B。

42ページ目「5.その他業務運営の効率化の取組に関する事項」です。これも数値目標で、競争入札件数80%以上、調達額を計画額から10%以上削減し、達成したということで、B。

43ページ目、今度は公正性、透明性の確保でございますけれども、内部統制システムですが、先ほど申し上げたとおり、処理遅延や書類紛失等が発生しており、Cということにしております。

46ページ目「情報公開の推進に関する事項」でございます。これもアニュアルレポートの状況、記録問題への対応は公開をちゃんとしていたということですが、おおむね計画どおりということで、Bということです。

47ページ「3.人事及び人材の育成に関する事項」です。右の厚労省評価の2つ目の○、正規職員の全国移動について、全国移動率が56.6%ということで、今後も積極的に進めていただく必要がございますが、設立当初から比べて推進してきたということで、そういったことを勘案してBということにしております。

50ページ目「個人情報の保護に関する事項」は、先ほど申し上げたとおり、情報漏えいの絶対数がありますのでCと。

51ページ、予算計画でございますが、これは計画どおりということで、Bにさせていただいております。

以上でございます。駆け足ですみません。

 

○増田部会長 臨時福祉給付金のほうは理事長さんからお願いします。

 

○水島日本年金機構理事長 機構理事長でございます。大変恐縮でございますが、一言発言をお許しいただきたいと思います。

 先ほど臨時福祉給付金に関しまして事務処理誤りが発生したというお話がございました。まず、係る事態が発生いたしましたことについて、深くおわびを申し上げる次第でございます。

事態が発生いたしまして、直ちに私を委員長にいたします調査委員会を立ち上げまして、原因究明、再発防止を行っているところでございますが、前回も申し上げておりますが、個別の問題ではないというふうに考えていまして、このような事態が発生いたしますのは、機構の仕事のやり方、あるいは体質と申しますか、そこに問題があるというふうに強く認識をしているところでございます。

 これらの是正には乗り越えるべき点が多々あるというふうに思っておりますが、求められておりますのは正確、公正な業務処理でございます。私どもといたしましては結果を出すことに徹底的にこだわってまいりたいというふうに考えております。結果を出すことによって国民の信頼を回復してまいりたいと考えています。以上、おわびでございます。

私からは以上でございます。

 

○増田部会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまのパートの部分について御意見、御質問等ございましたら、お願いいたします。では、斎藤委員、どうぞ。

 

○斎藤委員 中期計画、つまり、この何年間を通じてということで考えたときなのですが、1番でお話しするべきなのか、2番なのかよくわかりませんが、運営経費の抑制を毎年きちんと努力していらっしゃるというのは見えるのですが、この何年間ということは、毎年、目先のことでなくて、今後どうするかというのを経営としては考えるべきだと思うのですが、まだまだ抜本的な経営のあり方というのが形になっていない、あるいはその努力というのが余り見えていないような気がいたします。

 人件費というのを計算いたしますと、ざっくりしたところで48%ぐらいが労務費というか、人件費になっている。こういう組織というのは、今のITの社会の中でいかがなものかというふうに思います。システムを利用する、ITを利用することによってこれだけ人件費をかけなくても運営できるような工夫というのが、1年では到底達成できませんが、4年、5年というところではもう少し何か考えられたのではないかというふうに考えますので、目標の中には入っておりませんけれども、中期の中で何かもう少し工夫ができたのではないかという気がいたします。

 

○増田部会長 ありがとうございました。今の斎藤委員の御意見は、中期のほうで、単年度で最初Aだったのですが、ずっとBが続いていて、多分運営経費、1番の業務の効率化のほうと両方に係る話ですね。評価についてはB評価がずっとここで続いていますが、今のはあれですか、改善。

 

○斎藤委員 単年度はBであったとしても、まとまった期間の中でそれをBというのはどうなのだろう。私の心情といたしましてはCという気がしております。

 

○増田部会長 Cにしたほうがいいのではないかと。

 

○斎藤委員 この時代背景を考えて、この5年間というのは、またITがすごく安くなり、進化していますので、それを取り込めていないのではないかという気がしております。

 

○増田部会長 これが端的にあらわれるのは運営経費のところだから、運営経費のところの評価の中期のもの、2番のところをBをCにしたらどうかということですか。37ページの下のところになります。今の点はいかがですか。副理事長さん、反論か何かありますか。

 

○薄井日本年金機構副理事長 反論というのもちょっと恐縮なのですが、斎藤委員おっしゃるとおり、効率的にやっていかなければいけないし、そのためにはシステム面も含めて業務体制を考えていかなければいけない。

一方で、これまで業務系で申し上げましたけれども、相談にしても、徴収にしても、お客様相手の仕事もあるということで、全体として効率化を目指していくのですが、ITが進んで、それも私どもはできるだけ活用していきたいと思っていますし、そこはまだまだ効率化しなければいけないところがあると思っておりますけれども、人件費的なところでそんなに一遍に減らせるというものではなくて、一方で、国年の徴収等を含めて人のニーズがあるということもちょっと御理解いただきたいというふうに思っています。

 

○増田部会長 今のお話は目標の中に何かあれしますかね。

 ただいまの部分ですか。

 

○磯村委員 はい。今の副理事長のお話は、抽象的にはそのとおりなのですが、では、具体的にそれをどうなさっているかというところは全く見えていないですね。民間事業体では、中期計画は5年後にこの運営経費なり人件費なり、この仕事をどうやって合理化するかという目標を立てるのが普通なのですが、実はその目標が今度の第2期中期計画には入っていないと思うのです。目標が入っていないから、誰もそれをやらない。

その目標を立てるときに、機構の中でそれぞれ自発的に、こういう部分は5年後にこういうふうにしたいよという幹部の意向が凝縮されていなければいかぬ。それが凝縮されていないのですね。みんな下に任せてしまって、おい、次、何をやるのということ。だから、そういうものが計画に上がってこない、計画に上がってこないから進められない、予算がつかない。こういう悪循環になっている。

 

○増田部会長 それでは、石井委員、どうぞ。

 

○石井委員 岩瀬先生が前におっしゃっていたことだと思うのですけれども、今の話をもし本当にしようとすると、例えば人事異動の問題ですとか、組織そのものの効率化の議論をしなければいけないので、単にITを導入したから云々ということでは全くないと思います。逆にそんな形でITを導入してしまったら、かえってコストがアップして、本来の固定費の人件費部分だけはそのまま残っていくなどというばかばかしい状況が起きる可能性もあると思いますから、本質はまさしくその気持ちというのでしょうか、組織機構そのものの本質的な人間の有り様の部分のところを意識改善しない限り、IT革命の効率化の享受というのはできないと思います。そこのところをどうされるのかというのが一番大きな問題ではないか。特に岩瀬委員がこの間からずっとおっしゃっていることをお聞きすると、そう思いました。

 

○増田部会長 石井委員としては、今のところの評価等については。

 

○石井委員 私は現状のままでいいと思います。

 

○増田部会長 わかりました。

 ほかに何か御意見ございますか。西沢委員、お願いします。

 

○西沢委員 評価でないのですけれども、臨時福祉給付金の加算対象の見直しについて、よろしいですか。

 

○増田部会長 今のところを問題提起されたので、これを整理してからやります。すみません。

 斎藤委員、どうぞ。

 

○斎藤委員 全体的な評価というところに入るのかもしれませんけれども、目標値に沿ってこうやって議論をするのも一つなのですが、経営の本質のところを今、石井委員がおっしゃられましたけれども、そのあたりの評価というのを私たちはしていないように思います。それが個別にあらわれているのが、人件費が削減されていないのではないですかとか、そういうコメントになっているのだろうと思います。それぞれの部署でこういう努力をしていますというのを評価するというのは当然必要なのですが、組織体として5年後、10年後にどういうあるべき姿を考えて、それに向かってどうなったのかということを評価できるように、それは私たちの反省なのかもしれませんけれども、マインドをもう少し考えるべきであったのかなというふうに思っております。

 経営体質として、これだけの大きな組織を変えるのは大変であるということは重々承知ではありますが、そのビジョンを掲げ、それに向かってどういう努力をしてきたのかという軌跡が見えてくるような形であってほしかったなというふうに思います。

 

○増田部会長 先ほど私も目標のことかなというふうに思っていたので、ちょっと言いかけてやめてしまったのですが、評価を個別にやっていくときには、目標で掲げたこととの関係で達成されたかどうかという明らかな基準によらないと恣意的になりますし、そういうことなのでしょうが、しかし、経営体としてのありようを全く抜きにそれだけでやるということでなくて、立ち返るところはきちんとあると思うのですね。なかなかあれですね。今の。

 

○磯村委員 それはできたら別の機会にこの部分だけ取り上げて御議論いただいたほうがよろしいと思います。

 

○増田部会長 今の点はそうですね。我々の評価のスタンスにも係る話でもあるのですけれども、非常に重要な本質的な問題提起ですが、単年度についてはずっとBでありまして、今年の評価もBだということであります。最初はAだった年もあるようですが、特に運営経費のところについて、ずっとBで、改善のそういう気持ちが込められているかどうかというのはあるのですが、5年経過してCというふうに。この項目だけというのもなかなか難しいような感じがしますので、非常に重要な問題提起があったということで、この評価のほうはいじらないということでよろしゅうございますか。

 

○斎藤委員 はい。

 

○増田部会長 それでは、これは中期のほうもBにしておきましょう。

大山先生、どうぞ。

 

○大山部会長代理 評価の件ですが、中期の43ページにありますローマ数字の4の1ポツを見ると、ずっとCなのですね。これは何か手を打つことを考えないと、幾ら何でもというふうに思います。

 ということで、ここの問題点は、今の議論にも絡むと思うのですけれども、本質的なものがどこかに隠れていて、だからできないと。それはある程度予測はできるのですが、その議論をどこかでちゃんとやるべきかなというふうに思うということだけ申し上げます。

 

○増田部会長 ありがとうございました。

 ここは文章か何かで書かなくてはいけない部分かもしれませんね。

 

○樽見年金管理審議官 今の点は、この後、御議論いただきます文章編のところにちょっとそういうところが入っているということでございますので、もしかすると、先ほどの中長期的な経営の視点というのもそちらで書くというのがあるかどうかという議論があるかなというふうに思います。

 

○増田部会長 わかりました。

 それでは、今の点はいずれも重要な問題提起ということで、評価は、ずっと続くと、私も、えー、Cかなという気もするのですが、Cを違うのにするというのはまた大問題であるので、評価自身についてはこのままということにしておきたいと思います。

 それから、西沢委員が給付金のほうについてお話がございましたので、どうぞ。

 

○西沢委員 手短に。給付金の事務処理誤りについてこれから検証されるということなのですけれども、この場でも何回か申し上げた記憶があるのですが、これは制度改正にまつわるものなので、この制度改正の議論自体は2009年の一体改革ぐらいから行われているわけであって、機構の方は、その制度改正を行うことによって、幾ら金銭的なコストがかかるのか、オペレーション上のリスクがあるのかというのを見積もれるはずなので、この場でもいいので報告してほしいのです。これは3,000万人ぐらいにお金を配るという話で、市町村との連携も必要になってくるので、大変な事務になるはずですから、そのリスクやコストをあらかじめ皆さんが見積もって公にしておけば、仮に事後的にこのミスが発生したとしても、ある程度免責されると思うのですね。ですので、それを習慣づけておいて、制度改正するごとにそれを受け身で受け入れて、後で失敗しましたというのが、Cが続いていることの原因かなという気もしますので、そこは正々堂々と制度改正するとこんなコストがかかりますよというのをどんどん言っていただいたらいいのかなと思います。

 

○増田部会長 わかりました。

 今の点。理事長さん。

 

○水島日本年金機構理事長 リスクに関しては、やはりゼロにしていくという努力が経営として必要だと認識をいたしております。コストについては、どのようなコストがかかるかということについては明らかにしていくべきだと。これは予算としてやっております。したがいまして、本件に関しましては、まさに事務処理誤りでございまして、機構として言いわけができない問題であると認識しておりまして、この是正に努めてまいりたいと考えております。

 

○増田部会長 それでは、よろしくお願いいたしたいと思います。

岩瀬委員、どうぞ。

 

○岩瀬委員 別の問題です。内部統制システムに関することですけれども、この評価項目でいくと、法令遵守とか、厳格な内部統制ができていないといけないということですが、前回出た資料の中で、職員の休暇制度の改正に関して、理事会の承認事項であるにもかかわらず理事会を通さないでやっていた。慌てて臨時理事会を開いているわけですね。

 なおかつ、この資料を見ると22年からやっている。4年も前から。これはそういう意味ではないのでしょうか。13項目にわたってやったということなのだと僕は理解したのですが、違うのだったら教えてもらいたいのですが。

 今回初めて職員給与を改定するというような趣旨の資料をこの部会に出しておきながら、実は以前から理事会承認事項であるということもすっ飛ばしてやってきたというのは、法令遵守とか内部統制という点で非常に問題があると思うのです。ここの評価はCになっていますけれども、その部分が入っていないのです。だから、それを入れるとすれば、これはDに落とすしかないと思います。私は、絶対これをDに落としていただきたいということをお願いしておきます。

 もう一つ、アニュアルレポートに関して、入札の審査が非常にわかりにくい。今回ちょっとお願いしましたが、アニュアルレポートの企画・審査について、提案書とその提案書に対する審査結果を見せてほしいといったところ、見せられないと。委員が責任を持って審査したものをなぜ公表できないのかというのがまずもって疑問ですし、批判をもし受けるのだったら、受けて答えるべきだと思います。アニュアルレポートというのは、保険料財源を使ってやっているわけですね。

そういう重要な企画・審査の部分をブラックボックスにしてしまうと、本当に公正な審査が行われたかどうかというのは疑義が残る。透明性という点においても、その辺は公表していくべきだと思います。だから、来年からはぜひ公表してもらいたい。

今回も、去年のケースに関して、評価委員の了解をとった上でぜひ公表していただきたい。これはお願いです。

 

○増田部会長 副理事長さん、どうぞ。

 

○薄井日本年金機構副理事長 1点目について、先般御説明しましたけれども、事実関係だけ御説明しておきますと、機構設立前に理事会の準備会合というのを2回ほどやっているわけです。そのときに実は2つの規程がかかっていて、1つは諸規程管理規程。これが機構のいろんなものの、誰が決めるかという根拠を決める規程です。そちらの規程のほうでは、そこは理事会決定ではなくて理事長決定という形になっていた。

一方で、理事会決定というのは、ストレートに「これは」と書いていないのだけれども、厚労大臣のほうに届け出等を要する事項は理事会にかけますと書いてあって、2つの規程の間に齟齬があったということでございまして、その整理を先般させていただいたということでございます。

もちろん、私も設立準備の段階からおりましたけれども、そこに齟齬があると気がついていたら整理ができたと思うのです。

機構の規程の根拠、いわゆる諸規程管理規程というのは一番基本のところであるというふうに御理解いただけたらと思っています。

 

○増田部会長 岩瀬委員、どうぞ。

 

○岩瀬委員 全然理解できないです。では、ダブルスタンダードでやってきたということなわけですね。最初の規程でずっと理事長決定でやっていた。だけど、今回この議論になって、それではだめだというので、理事会承認事項という形でもう一回やり直しているわけですね。ということは、法令遵守という点からいけば、齟齬があったかどうかは別として、遵守されていなかったわけでしょ。違うのですか。

 

○薄井日本年金機構副理事長 もともとの規程に矛盾があった。それに気がつかずに来ていたというふうなことでございます。そういうことなので、事後的ではございますけれども、御報告し、御承認をいただいたということでございます。

 

○増田部会長 どうぞ。

 

○岩瀬委員 もともとの規程に齟齬があったとしても、理事会という機構の最高意思決定機関においてやるべきことがやられていなかったということは問題であると思うのですね。なおかつ、先ほども言いましたように、今年から休暇制度を改定するという趣旨の文書が出ている。ところが、ずっと前からやっていた。これはどういうことなのでしょうか。全然理解できない。

 

○増田部会長 室長さんが手を挙げたのは、今の内部統制の件ですか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 今、御指摘の話ですけれども、評価はもちろん御議論いただくということで、組織規程の齟齬は齟齬ですので、今回のC評価にそれも入れております。特に厚労省評価においては「組織内ルールの整備を図ること」という文言を新しくつけ加えております。組織内の2つの矛盾する、背反する規程がございましたので、ここは内部統制として組織内ルールの整備をちゃんとやってくれという文言を今回、厚労省評価の3つ目の○に入れております。

 その後、理事会に新しくかけて承認をいただいたということで、手続は処理されたと。ただ、厚生労働省としても機構でそういうことがないように注意して見ていく必要があると考えています。

 

○増田部会長 先ほど副理事長さんが手を挙げていましたが、何かありますか。

では、理事長さん、どうぞ。

 

○水島日本年金機構理事長 理事会にかけていなかったということは事実でございまして、理事会規程に反していることも事実でございます。規程に齟齬があったということでございますが、これについて我々としては深く反省をしておりますということは前回も申し上げたとおりでございます。このようなことがないようにきちんとした上で、引き続き心がけてまいりたいと思っております。

 

○増田部会長 岩瀬委員、どうぞ。

 

○岩瀬委員 齟齬があったから関係ないみたいなふうに聞こえるのですけれども、職員の処遇の改善というのは今年やるということで文書に初めて出ているわけですね。ところが、これは22年からやっていた。この辺がどういうことなのかよくわからないです。昔からやっていたのに何で今年から初めてやるみたいな言い方をしたのか。全然理解できないのですけれども。

 

○増田部会長 理事長、どうぞ。

 

○水島日本年金機構理事長 お出ししております資料は、いつからやっている、開始時期も含めて書いてありますね。

 

○岩瀬委員 22年4月1日改正。これもさかのぼって承認したのですか。

 

○水島日本年金機構理事長 そういうことでございます。

 

○岩瀬委員 全然理解できないですけれども。

 

○水島日本年金機構理事長 現時点の理事会で御承認を追加で、追認をしていただくという手続をとったということでございます。

 

○岩瀬委員 でも、齟齬があったからといって、法令上は理事会で承認をしないといけないわけですね。だから、さかのぼってやったわけですね。齟齬があったから関係ないというふうな言い方というのはとても理解できない。

 

○水島日本年金機構理事長 私はそういうふうに申し上げておりませんで。

 

○岩瀬委員 そういうふうに聞こえるのです。

 

○水島日本年金機構理事長 理事会規程に反しておりました、したがいまして、深く反省をしておりますと申し上げております。

 

○増田部会長 どうぞ。

 

○岩瀬委員 だったら、これはDに下げるべきですね。理事会が機能していなかった。

 

○増田部会長 ほかにありますか。

具体的には中期のほうの内部統制、先ほど大山委員のほうからも御指摘があった、ここのところの評価に係る話ですが、これはずっとCが続いているので、私も全部見ていて一番問題のところだなと深く思っているのですが、次の縦長の文章が書いているところでこれをどういうふうに考えていくかということが必要ではないかなというふうにも思います。

ほかの委員の皆さん方から特に御意見がなければ、こちらのほうの文章のことも含めて、次のところに移りたいのですけれども。石井委員、どうぞ。

 

○石井委員 今日、資料の中に財務諸表を提出いただいております。これに関して、実は個人的にはたくさん質問があるのですけれども、財務データが初めて最終的な数値として出てきている。予算ではない実績として出てきている。この中にいろんなコメントがあるのですが、それは置いておいて、1つだけどうしても私の個人的な見解を今日初めて発言させていただきたいのです。

これから総合評価的なコメントになるかと思うのですけれども、厚生労働省の中期目標期間における評価の結果、今、ずっとお話をしていただいて、24項目のチェック項目があったかと思います。その中身を非常に算数的に子供っぽく見ると、Aが4で、Bが17で、Cが3なのです。Sは1つもありません。Dもありません。

それに対して、評価項目の中で過去の負の遺産であるという部分が5項目あります。これは過去のことであるという御議論もあるようで、過去の問題に関して言うと、Aが2つで、Bが3つで、Cは1つもありません。そういうふうに考えると、過去の問題に関してはそこそこ合格点で、よくやったかなという話になるのかなと。

それでは、現在、特殊法人として日本年金機構に移行した後以降についてどうなのかというと、Aが2で、Bが14で、Cが3なのです。勝手にAの2とCの3を相殺させると、普通にやったよではなくて、マイナス1になるのです。しかも、マイナス1の項目の原因はどこにあるかというと、今、御議論いただいていたところの業務運営における公正性と透明性という最も重要な部分について、Cが連続して5年間ついているのですね。そうなってくると、実は過去の遺産に関する評価ではなくて、今の年金機構の評価の部分を考えると、かなり厳しい評価が出ているのだと。厚生労働省自身がそういう評価をされたのだというふうに私は認識しています。

これからマイナンバーの問題等もあって、日本年金機構のデータベースというのが極めて大きなビッグデータで、これが多分マイナンバーの中枢、かなめになるのだろうと思うのですが、そのかなめの部分について、公正性や透明性に関して5年間連続でCであるというのは、よほどの覚悟をしていきなさいよというふうに厚生労働省が評価をされたのだと私は理解をしています。この解釈というのがもし誤っているのであれば、できれば厚労省のほうからコメントをいただきたいのです。

 

○増田部会長 樽見さん、ありますか。

 

○樽見年金管理審議官 そういうことで言いますと、まさに内部統制システムのところについて、残念ながら毎年毎年事務処理誤りであるとか、あるいは不適正な事務処理というのが出てきているということでありますので、結果的に毎年、Cになっている。

今、先生がおっしゃいますように、まさにビッグデータを持っている大きな組織として、これから本当に心して仕事をやっていただかなければいけないというふうに評価をしているということでございます。

 

○増田部会長 そこは厳しく認識しているということですね。

 

○樽見年金管理審議官 はい。

 

○増田部会長 それでは、吉山委員、どうぞ。

 

○吉山委員 中期の33ページのところに「職員提案制度」という名称が出てきております。職員の提案を取り入れて業務の改善をしていくということだとは思っていますが、次のページを見ると、投稿件数が徐々に減ってきている。採用件数も減ってきている。もし提案する、または改善したほうがいいという意見がなくなってきた、つまり、改善されているので減ってきているのだったらいいのですけれども、職員が提案する意欲をなくしているのだったら問題だなと思います。

この問題はやはり内部統制のところにつながっていくのですけれども、時効特例法の問題の時も、もともと機構の職員の方が意見を述べられたのを全く取り入れることをせずに問題が大きくなってしまったので、今の33ページ、ずっとBとなっているのを、最終的にB。これをCにしろとは言いませんが、内部統制のところの評価は、Cしかないと思います。先ほどの岩瀬委員のおっしゃったDというのもありだなと思って聞いておりましたけれども、ここの内部統制の部分が一番問題なのかと思っております。

以上です。

 

○増田部会長 磯村委員、どうぞ。

 

○磯村委員 諮問書のほうに移ります前に1つだけ皆さんの注意を引いておきたいと思います。

 今日、参考資料1という分厚いのが出ておりまして、「実績報告書関係補足資料」というのをつけていただいておる。これは前回などでいろいろ質問をしたことについての年金機構なり年金局なりからの御回答だろうと思うのですが、実は質問したことについて正確に、まともに御答弁をいただいているのが半分、残りの半分ははぐらかしぎみ、それから質問したことについて答えていない部分。これは無視しているとは思いませんけれども、答えてくださっていない部分、はぐらかしている部分などがありまして、受け取る側は非常に不誠実だなというふうに思わざるを得ない部分が約半分でございます。

 もしよろしければ、個別にここで一つずつ言ってもよろしいのですが、それでは時間がかかりますから遠慮しておきます。ここに全部附箋を張って残してありますから。

 そういう状況が機構側、ないし一部年金局側からの御回答だとすると、これを一体上司が見ているのかねと。どこまで上の方が見ているのだろう。これでおかしいと思っていないのかねというとこら辺が、実は先ほどからの皆さんの御意見、機構の業務運営全体に係るし、それがコンプライアンスにも係るし、内部統制にも係るのではないかなと思うのです。

そこのところだけこの資料をごらんいただきながら次の議論を皆さん、していただければ大変ありがたい。よろしくお願いします。

 

○増田部会長 ありがとうございました。

 それでは、私が今、こういうふうに進めようと思っているのは、最後に一番残されている業務実績の評価結果は、25年度、中期目標と両方ありますけれども、これの議論をして、それで、今、多くの委員から御指摘をいただいたローマ数字の4の業務運営における公正性及び透明性のところを念頭に置きながら、この文書を総合的に議論、判断をしたいというふうに思っています。

 まず初めに、これの説明からしていただけますか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 それでは、資料1の単年度のほうの本文の総括評価からです。全体像は、基本的にはこれまで議論していただいた各論に沿って全体をまとめております。個別評価に入っていなくても総括評価になお書きとかで入っているのもございます。

まず、1ページ目「1.評価の視点」は、評価の根拠や機構の使命などが書いてございます。

下の2からでございます。1つ目の○、年金記録問題ですけれども、工程表に基づいて取り組んだ一方、2ページ、まだ未解明記録2,083万件、引き続き取り組む必要があると。それから「ねんきんネット」による情報提供の充実についても、「年金の日」を新設した趣旨も踏まえ、一層の充実に取り組まれたいということが書いてあります。

2つ目の国民年金適用ですけれども、これは基本的に年度計画に基づく取組を実施、現年度納付率は目標達成ということが書いてあります。

2つ目の○、真ん中よりちょっと下の厚年の適用・徴収については、23年度時点で把握した適用調査対象事業所については、25年度中に計画を上回ることができた。滞納処分など、年度計画を上回ったということです。

3つ目の○、最後の給付事務は、御議論いただいたように、サービススタンダードの達成状況は目標達成していますけれども、一方で、3ページ、事務処理遅延は極めて遺憾ということ、それから再発防止を徹底されたいということ。

なお書きにありますのは、今般、法改正で事務処理誤りの救済措置がつくられておりますけれども、その施行に万全を期されたいということ。また、時効特例給付の事務処理の不統一の問題についても再発防止に努められたいということを書いております。

 次の真ん中の○ですが、年金相談は、先ほど来あるとおり、平均待ち時間、「ねんきんダイヤル」の応答率は目標を上回った。

「分かりやすい情報提供の推進」については、「年金セミナー」等を増加させたけれども、啓発資料について、わかりやすさとか、さらなる改善を図られたいということを書いてございます。

次の○の「お客様の声を反映させる取組」ですけれども、これも各種取組の充実を行っておりますが、4ページ目に入りまして、先ほども御指摘がありましたけれども、5行目、しかしながら、お客様の声や現場職員の提案をよりサービス向上につなげる取組が十分進んでいるとは言い難く、さらに積極的にサービス改善に向けた取組の充実を図られたいということを書いてございます。

 次の○は「業務運営の効率化」です。これは基本的には工程表等に取組を実施、運営経費も削減目標を達成ということを書いております。

真ん中ぐらいの○は、業務運営における公正性、透明性の確保です。これは事務処理誤りの再発防止に向けて、リスク管理、コンプライアンス意識の組織内浸透を図られたいということが書いてございます。

次の○、人事・人材育成については、記録問題に応じた人員配置の実施とか研修の充実とかを図っておりますけれども、今後制度改正もございます。それから事務処理誤りもございますので、より一層の充実に努められたいということが書いております。

一番下の○、個人情報の保護につきましては、情報漏えいの再発防止の取組を徹底されたいということを次のページにわたって書いております。

5ページ目です。1つ目の○の予算の執行については、計画どおりの削減ということでございます。

まとめは、基本的には主なものをピックアップしておりますが、中期のほうで特に書いてございますので、次に中期のほうを御説明したいと思います。

資料2、中期の本文のほうでございます。つくり自身は25年度と同じでございますけれども、中期としての評価として幾つか書き込んでございます。

「1.評価の視点」は同じでございます。

1ページ目の下の2からでございます。

まず、記録問題につきましては、2,083万件の解明に、申し出を待つという姿勢にとどまることなく、引き続き積極的に取り組まれたいということが書いております。

2ページ目でございます。真ん中ぐらいの国年の適用、下の厚年の適用・徴収については先ほどとほぼ同様の記述が書いてございますが、3ページ目の上から3行目です。適用調査対象事業所の把握等には一層の改善努力が必要ということを書き加えております。

次の○の給付事務につきましては、サービススタンダードの達成率については、遺族基礎年金ができていませんので、遺族基礎年金も含めて今後ちゃんとやっていくべしということが書いてございます。

それから、先ほども書いておりますけれども、事務処理誤りの原因を徹底的に究明した上で、再発防止に取り組まれたいとか、法改正の万全な施行とか、時効特例給付の話が書いています。

次は下の○の年金相談でございます。それから、4ページの1つ目の○のお客様の声を反映させる取組については、基本的には先ほどと同じような評価になっております。

真ん中の電子申請の推進については、目標値を下回っているわけですけれども、今後、機構と厚労省が連携して利用率向上に向けた分析を強化しながらその取組の推進を図られたいということが書いております。

次の○の業務運営の効率化は同じです。

4ページ目の一番下の行、運営経費の抑制も先ほどと同じです。

5ページの1つ目の○はオンラインシステムでございます。これは補完工程を完了させたということでございますが、バックアップシステムについても並行して取組を進められたいということが書いてございます。

次の○、競争入札件数の占める割合、調達計画額の削減については目標達成。

内部統制システムでございますけれども、先ほども書き込んでおりますが、問題事案が発生していることは極めて遺憾。下のほうの行ですが、今後も不祥事案の未然防止、事務処理誤りの再発防止等に向けて、リスク管理意識、コンプライアンス意識の組織内における浸透・定着に努められたい。

次の○はアニュアルレポートでございますが、これは情報公開の推進という役割を踏まえ、さらなる内容の充実に努められたい。

次の○は人事・人材の育成ですが、5~6行目ぐらいにブロックを越えた異動についても積極的に進められたいということが書いてございます。

下から2行目の○の個人情報保護、それから6ページの予算の執行については、先ほどと同じような記述でございます。

そこで、3として総括的評価のさらなるまとめでございます。

まず、上の段落は、記録問題、国年適用とか、収納対策、厚年適用、徴収対策、年金相談とか、そういった取組は一定程度適切に行われたということで、評価をしている記述になっております。

ただ、3段落目の「しかし」からですけれども、幹部職員のリーダーシップの発揮という視点に立てば、まだまだ不十分と言わざるを得ない。

4段落目「幹部職員が先頭に立って意識改革を進め、不祥事案の未然防止、事務処理誤りの再発防止に向け、リスク管理意識、コンプライアンス意識の浸透・定着に努められたい」というふうにまとめさせていただいています。

以上がたたき台の説明であります。

 

○増田部会長 先ほどの議論の延長で、中期のほうはCがずっと続いていることが問題だった。そこは今の内部統制のところとまとめのところでそれをあらわしたということですね。

 

○梶野年金事業運営推進室長 はい。

 

○増田部会長 幹部職員のリーダーシップの発揮ということから言うと、問題意識や横断的連携というのはまだまだ不十分と言わざるを得ない、そのあたりのところがそれについて書き込んだということですか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 はい。

 

○増田部会長 わかりました。

 今の業務実績の評価結果について、御意見をいただきたいと思います。斎藤委員、どうぞ。

 

○斎藤委員 各年度も中期のところでも「評価の視点」というところが大変よくまとまっていると思うのですね。6行目ぐらいに「国民の信頼の確保」という重い言葉がございます。そして、「機構になって生まれ変わった、サービスが良くなったと国民から評価される組織となること」という全般的なことが私たちが評価するときの視点であるということが明記されております。

それに対して答えることがまとめのところでも必要だと思うのですが、個別の評価に対して書かれてはおりますが、全体的に国民の信頼を得るところまで行っているのか、そして、変わったね、努力しているねと国民が思うような組織になったのかということは触れてありません。それに対して一言書くべきではないかというふうに思います。

 

○増田部会長 ほかにいかがでございますか。西沢委員、どうぞ。

 

○西沢委員 私は、この文章自体はこれでいいと思うのですけれども、改めて読んでみて、両方とも1ページ目に「国民目線」という言葉が書いてあって、本文中は「お客様目線」に言葉が変わっていて、機構が発足する過程の中で「お客様10カ条」というのが登場したりして、「お客様」という言葉が多用されるようになって、そういうホスピタリティーの気持ちはぜひとも大事に持っていただきたいのですけれども、「お客様」というのは前から違和感があって、「国民目線」という言葉で貫徹していいのではないかと思うのです。結局、皆さんの給料とか事務も税金や保険料から出ているので、我々が皆さんに要求すればするほど、例えば自分の尻尾を食べているようなもので、税金、保険料が使われるわけですから、お客様という気持ちは大事にしていただきつつ、本当は「国民」という言葉で貫徹していただいていいと思います。

それは単に言葉の問題というよりも、窓口に来られる方とかと接する際の態度、接し方にも影響してくると思いますので、これを修文するかどうかは別として、「お客様」というのか、「国民」というふうに捉えるのかというのは、公的年金制度の本質が賦課方式であり、強制加入であり、所得再分配機能を持っていることなどを考えると、全般的にお客様ということではないので、持ち帰っていただいて機構の中で本質的なことを議論していただきたいと思います。

 

○増田部会長 岩瀬委員、どうぞ。

 

○岩瀬委員 年度評価と中期評価、両方なのですけれども、内部統制システムの書きぶりに関して、中期のほうは「役員及び幹部職員の危機感の欠如」と書いていて、年度の場合は「危機感の欠如」が抜けているのですが、危機感の欠如があるからこそいろんな問題が起こっていると思うのです。だから、ここにも「危機感の欠如」というのを入れた上で、公明性やコンプライアンス意識の醸成をしないといけない。これはぜひ入れていただきたいというふうにお願いしておきます。

 

○増田部会長 磯村委員、どうぞ。

 

○磯村委員 事前に資料を見せていただいたときは、中期計画の部分はしっかり拝見したのですが、年度計画のほうはいただいていなかったものですから、今、初めて見て、岩瀬委員おっしゃるように、年度のほうと中期のほうの表現上の平仄がとれていないところが何カ所かあります。これはきちんととっていただいた上で、斎藤委員がおっしゃったような、国民から見てこの1年間どうだったのか、4年間どうだったのかという評価がまとめのところにそれぞれ入るようにしていただいたほうが締まるのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。

 

○増田部会長 文章のほうについて、今、いただいた件のほかに何かありますか。よろしいですか。石井委員、どうぞ。

 

○石井委員 2ページの上から1213行目でしょうか。先ほどもちょっと読まれたのですが、「社会保障・税番号制度の実施を前に、正確性の確保に努められたい」という文章があるのですが、この文章を「正確性の確保が必要である」というふうに表現を変えた場合に、前者と後者というのは意味づけが違うのかどうかをちょっと教えていただきたいのです。

 

○梶野年金事業運営推進室長 2ページ目の○の1つ上ですね。「正確性の確保が必要である」と。これは厚労省の機構に対する評価で、何々されたい、何々してくださいということで、正確性を確保してくださいという文章、表現です。委員がおっしゃっているのは「正確性の確保が必要である」ということで、意味は変わらないと思いますけれども、表現の・・・

 

○石井委員 ほかに「必要である」というふうな表現をしているところが2カ所あるのですね。3ページの上から2行目のところに「一層の改善努力が必要である」と書いてあるのですね。あるいは6ページの上から3行目にも「厳格な管理を徹底する必要がある」と書いてあるのです。その「必要がある」という表現と「努められたい」という表現は意味が違うのか、違わないのかを教えていただきたいのです。

 

○梶野年金事業運営推進室長 失礼しました。ほぼ同じです。

 

○石井委員 それだけわかれば結構です。

 

○増田部会長 わかりました。

斎藤委員、先ほどの御提案ですけれども、まとめのところにそういう評価を書いておいたほうがいいのではないかということですが、修文についての案はございますか。

 

○斎藤委員 具体的に作文はしておりませんが、何らかの形でつけ加えていただければと思います。

 

○増田部会長 そこは任せてもらってもよろしいですか。

 

○斎藤委員 はい。

 

○増田部会長 ほかにはよろしいですか。

先ほどの中期のほうのやつですが、一番最後のローマ数字の4、業務運営の内部統制等が書いてあるところです。この評価についても、特にCがずっと続いているものについての御指摘もありましたし、岩瀬委員などからはCでも甘いのではないかという御指摘もございました。それも含めて、ここが一番重たい部分かと思いますので、一番重きがあるであろう評価結果の文章について今、御意見をいただいたのですが、特に中期のほうについての御指摘を入れてまとめのところを修文する。評価については、今、こちらのほうで記載をされている評価にする。こういうのが1つの考え方かなというふうに思いますが、それに関して何か御意見ございますか。よろしゅうございますか。

 

(「はい」と声あり)

 

○増田部会長 岩瀬委員、よろしいですか。

 

○岩瀬委員 中期に関してですね。

 

○増田部会長 中期について。よろしいですか。

 

○岩瀬委員 はい。

 

○増田部会長 それでは、中期については、評価がずっとCが続いているところもあるし、それは大山委員からも指摘がありましたが、それについては、あえて評価を直しませんけれども、文章についての指摘についてはできるだけ取り込むということにして、文章についてはお任せいただけるようなので、それはまた相談したいと思います。

 あと、単年度のほうは何かございますか。

 

○岩瀬委員 私は、Dに変えていただきたいと思います。

 

○増田部会長 単年度のほうについてはね。

ほかの方はいかがですか。大山委員、どうぞ。

 

○大山部会長代理 岩瀬委員の気持ちはよくわかるのですが、Dにしたときにほかへの影響があるのかだけは一応知っておきたいと思うのです。

 

○増田部会長 御説明いただきたいと思います。今まで多分D評価をしたことがないと思う。

 

○梶野年金事業運営推進室長 Dは大幅な改善が必要だという表現ですので、大臣としてそれなりの改善の指示とか、そういったことも視野に入れて検討する評価になる可能性があるということでございます。

 

○増田部会長 岩瀬委員、どうぞ。

 

○岩瀬委員 先ほど質問したことにまだ答えてもらっていないことがあるのです。何度も言いますが、職員の処遇の改善に関して、今年からやるということで、ペーパーが出てきていたわけですね。そうではなかったのですか。それを4年も前からやっていたと。これはどういうことなのでしょうか。

 

○増田部会長 理事長さん、どうぞ。

 

○水島日本年金機構理事長 当初お出しした資料から、過去にやったことも含めてお出しをしておったはずです。

 

○薄井日本年金機構副理事長 事実関係をちょっと御説明させていただくと、22年4月、給与の規程の改正は厚労大臣のほうへ届け出を要するということで、これは休暇制度の見直しに伴い給与の改定をする。例えば人事院勧告に見合っての改正であるとか、震災対応の改正であるとか、こういうのも同様でございますけれども、先般お示しした資料は、休暇制度の見直しに伴う職員給与規程等の改正についてお示しをさせていただきました。

22年4月は、育児・介護休業法という新しい法律ができたので、それに伴って見直しをしましたとか、それから、そのとき介護休暇というのをつくるけれども、給与の減額を決めますとか、そういうふうなことをむしろやったということでございまして、いわゆる次世代育成支援法対策に基づく休暇制度の改正に伴う給与の見直しというのは、昨年の10月からということでございます。

 

○増田部会長 岩瀬委員、よろしゅうございますか。

 

○岩瀬委員 ただ、くどいようですけれども、理事会承認事項であるにもかかわらず、齟齬があったにしろ、やっていなかったと。理事会という最高機関がそういうことをやっているということは、組織的に相当問題だと思いますので、深く反省していただくとともに、今後にこの反省を生かしてもらう意味でも、私はDにしたほうがいいのではないかと思います。

 

○増田部会長 ほかの方の意見、特にございませんか。よろしいですか。

今のところについて、中期のほうが最終的にはC評価になっているので、今の御指摘を重く受けとめていただかなければいけないのですが、CとDとの評価、そのあたりについて、前年度はCになっているけれども、今年はDにするところの理由というのは、むしろ中期のほうが大きく影響されるのではないかなと私は思うのだけれども。

 

○樽見年金管理審議官 今、ここでちょっと確認をしながら私が気になっていたところですが、大体頭の整理ができたように思いますので申し上げますと、結局、理事会にかけなければいかぬ、何を理事会にかけるかということについては、法令上、何をというところが決まっているところに触れているという問題ではなくて、結局、機構の中で理事会にかけると内部規程で決めているものが二通りあって矛盾した格好になっていたと。したがって、職員の処遇の改善に係るものについて、理事会にかけなければいかぬと書いてあるものと、これは理事長が決めればいいと書いてあるものと両方規程があった。それがどちらかになっているということが、例えば機構法でありますとか、我々国の立場として法令違反になっているかというと、どちらもそうではない。まさに機構の内部で決めていただくことについて、それが矛盾した。矛盾した格好になっているということが問題ではないかという問題はあります。けれども、それが法令違反という形ということではないというふうに理解をしています。

Dをつけるということになると、結局、一言で言うと業務改善命令をかけるような事項ということになりますので、例えば法令違反があって、それを直ちに直してほしというようなことがあるようなものについてはDということになるのだと思うのですが、おかしな規程になっていた、その規程の一つに反する取り扱いがされていたということは、大変残念だと思いますけれども、Dをつけるという考え方のレベルで言うと、Dにはならないのかなというふうに思っています。

 

○増田部会長 石井委員、どうぞ。

 

○石井委員 中期計画を下回っていて、あるいは単年度の計画を下回っていて、評価をした時点において大幅な改善が必要ということですね。今、議論していることに関して大幅な改善は必要なのですか。既に改善されたのではないですか。

 

○水島日本年金機構理事長 そのとおりです。

 

○石井委員 だとすると、Dのつけようがないと私は思うのです。つまり、これは、今、改善されていないから大幅な改善が必要でしょという評価をするという議論ではないのですか。違うのかしら。改善は既にされているということであれば、Dはつけられないような気がするのですけれども。

 

○増田部会長 磯村委員、どうぞ。

 

○磯村委員 今の石井委員とはちょっと違うかもわかりませんが、内幕を話しますと、本件、そもそもこれは理事会にかかっているのかねという質問をしたのは私なのです。理事長にお伺いしました。そしたら、調べるとおっしゃったのだけれども、しばらくお返事がなかった。それで、事務方から事前の説明があったときに、もう一遍そもそもそれは理事会にかかっているのかどうかきちっと調べてくれとやったら、かかっていなかった、追認をするということになったのですね。

私は、ここはCでもDでもいいと思うのですが、今の御答弁を聞いていると、そういう言いわけがあるようだったら、これはそういう問題意識がそもそもなかったということで、Dにすべきだというふうに思います。

以上です。

 

○増田部会長 理事長さん、どうぞ。

 

○水島日本年金機構理事長 磯村先生おっしゃいますように、磯村先生からの御質問で私が調べまして、そんなに時間はかからなかったと思うのですが、これはかかっておりませんということを御報告申し上げました。その経緯はこういうことでありますということを申し上げて、そのために、現体制ですぐに追加的に理事会にお諮りをして、臨時理事会を開催させていただいて、追加的に御承認をいただくという手続をとりますという御説明を申し上げました。

 そのことが極めて問題であるというふうに思ったからこそ、即座に臨時理事会を招集して追認をいただいたわけでありまして、問題がないということであれば、あの時点で多分2日か3日で臨時理事会を招集したというふうに思いますが、そのような対応はとっておりません。

先ほど来極めて厳しい御意見を頂戴いたしておりますが、機構の経営をあずかる者といたしまして十分反省をしなければならないことは多々あると思いますが、1点申し上げますと、この機構が新たな機構にはなっておりますが、仕事のやり方は旧社会保険庁のやり方をかなりの部分は踏襲をしているわけであります。その中で、まだ是正が間に合わない部分というのは率直に言ってございます。したがいまして、時間との競争ではありますが、着実に中の仕組みはでき上がっているというふうに思っておりますので、先ほど申し上げましたように、結果を求めて機構全員を挙げて最大限努力をしてまいりますので、もうしばらくお時間をいただけないかと思っております。

以上でございます。

 

○増田部会長 石井委員、どうぞ。

 

○石井委員 みずからが独立行政法人の監事などをしていた経験があるので、参考資料2の下から2枚目に「役員の職務執行については、不正な行為又は法令等に違反する重大な事実は認められない」という監事の報告書が出ておりますが、これを万が一この年金事業管理部会において今のような形で整理した場合に、現実的な整理として何が起きるのかなというのが、私自身、過去に経験した人間としては目の前が暗くなりました。結果として現時点において改善されたのであれば、業務改善命令に近いような議論が出てくる可能性があるというのであれば、私はCでいいのではないかと。磯村先生や岩瀬委員とはちょっと違う解釈でありますけれども、極めて実務的にそういうふうに解釈をいたしました。これは大変つらい話です。

 

○増田部会長 わかりました。ありがとうございます。

 岩瀬委員、どうぞ。

 

○岩瀬委員 もしいろんなことが改善されているのであれば、改善ということを主張されますけれども、こんなにCは続かないと思うのですね。改善がされていると言いつつも、本質的なところで改善されていないからこそこの部分の評価が低くなっていくのではないかなと思います。

 それと、法令に違反していないといえども、厳格な内部統制の仕組みができているかという点においては、できていないからこういうことになったのだと思いますので、法令の問題はクリアしたとしても、こちらの問題として、きちんと構築しろという大臣の指示がなされて当然なのではないかな。だから、私はDということを主張し続けます。

 

○増田部会長 それでは、最後の単年度のところの評価だけ残っているのですが、特にほかに御意見がなければ、時間も来ておりますので、どういう形になるか決めなければいけないのですが、私が1つ申し上げますので、御異論があれば、ぜひおっしゃっていただきたい。

今年度のそこの部分の評価についてはCということにさせていただきたいと思います。私がここの部分が大変問題だろうなというふうに思っておりましたのは、Cが5年継続しているということが一番重たい事実であって、このことをきちんと真剣に考えていただきたいと思っています。機構も厚労省もいずれの評価もずっとCが続いているということは、極めて重いことであると思います。

業務改善命令というのは、実際に出すとすると、これは役所にとって非常に重たい処分でありますので、どれを対象にするかということで、対象を特定したり、どういう改善をするかということが必要になってくると思います。しかし、我々は第三者的な立場でありますので、そういうことをおもんぱかることなく、おかしなことがあれば当然やっていかなければいけない、そういう立場でありますし、5年続くということは極めて重たいことだなというふうに思うのですが、それにしても、先ほど理事長さんがおっしゃったようなことで、変えていくにはどうしても時間をいただきたいということもございます。

評価について、A、B、Cの中で、今日も別の部分についてはBプラスとかBマイナスという話も少しございましたが、このCというのは、そういう意味では非常にぎりぎりのCというぐらいにお考えいただかないといけない。最初の年度のCと、5年連続してCが続いているというCというのは意味合いが全く違うということでもありますが、中期について、辛うじてCということを皆さん方に御理解というか、そういうふうな評価ということでありますので、岩瀬委員はいろいろ御異論があると思いますけれども、今年度の評価についてはCということで、単年度のほうもさせていただいて、そして、これは厚労省、特に機構は大変重く受けとめて1年間取り組んでいただきたいなというふうに思うのですが、委員の皆様方、いかがでございますか。あるいは岩瀬委員のほうから何かございますか。それでは、最初に磯村委員、どうぞ。

 

○磯村委員 今のおまとめで結構なのですが、実は第2期中期計画に今、部会長のおっしゃったような趣旨がうまく入っておりますかどうか。私は入っていないのではないかと思うのです。したがいまして、第2期中期計画、今後5年間の運営に関連して、そういったことをぜひ重視していただくような補足計画というのでしょうか、追加計画というのでしょうか、そういったものをきちんとまとめるか、あるいは今日の部会長のおまとめの議事録を憲法として運営していくか、どちらかの方向をきちんとここで決めておかないと、このままずるずるになってしまうのではないかなと。こんな感じがいたします。

 

○増田部会長 わかりました。

 岩瀬委員、どうぞ。

 

○岩瀬委員 尻馬に乗るようでございますが、全くそのとおり、磯村先生が言ったことを実践していただけるのであれば、私の中ではDに近いCということで、部会長のおまとめに従いたいと思います。

 

○増田部会長 わかりました。

 それでは、今、磯村委員がおっしゃったようなことを具体化するやり方として、厚労省のほうでどういうことが考えられますか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 計画をまた秋とかに中間報告をするという段取りがございますけれども、それは報告だけでなくて、今、委員から御指摘いただいた点も含めて、機構と相談して具体化したいと考えております。

 

○増田部会長 この場での議事録は当然残しますけれども、私は、第2期の行動の中にそれがきちんと反映されないと、職員の皆さん方はそれを見ながら日々の業務を執行するでしょうから、あれはタイミングは10月ぐらいですか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 はい。10月、11月のあたりで。

 

○増田部会長 それについて、そちらからの報告が何か具体的に。

 

○梶野年金事業運営推進室長 機構から第2期計画、26年度の計画の進みぐあいを中間的に秋に御報告するというのがありますが、そこで今のを踏まえましてもうちょっとちゃんと職員の方もそれに沿って、おっしゃっているとおり動けるようなものが必要かと思います。

 

○樽見年金管理審議官 むしろそのときに、この中期目標で今、書いてあるものはこういうふうに書いてあって、そこをこういうふうなことで加えるとか、どうするか、その中期目標の文章に即して、そこであわせて御議論いただけるような材料を用意したいと思います。

 

○増田部会長 要するに、そちらからの報告を一方的に聞き取るということではだめなので。

 

○樽見年金管理審議官 あわせて中期目標に照らしてということで、中期目標の文章は今、どうなって。まさに磯村先生がおっしゃっているように、私もちょっとあれですが、はっきり入っていなかったのではないかと思いますので、それをお示しして、そこを具体的にどういう考え方でどう運用するかということの御議論をいただけるような材料を用意したいと思います。

 

○増田部会長 わかりました。

 よろしゅうございますか。

 

(「はい」と声あり)

 

○増田部会長 それでは、大分時間がかかりましたけれども、この諮問についての一通りの審議を終えたいと思います。

時間が経過して恐縮なのですが、ここで休憩をとらせていただいて、その文章をまとめなくてはいけない。

 

○梶野年金事業運営推進室長 もう時間がないようですので、よろしければそれでもいいのですが、かなり修正箇所、御意見もいただきましたので、案文は、部会長と事後、また相談させていただいて。

 

○増田部会長 具体的なこちらのほうの文章の修正はお任せいただいているので、それは相談して直すということなのですが、諮問に対しての答申文のほうはいいですか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 では、お願いします。

 

○増田部会長 少し事務的な話だけれども、評価、A、B、Cについては、例年変更がある場合には「等」の中に入れ込むわけでしょう。昨年も本文を修正しているはずだけれども、どういう趣旨かというのを書き込んでお戻しするわけだから、一語一句全部本文を変えるわけではないから。

 

○樽見年金管理審議官 ええ。趣旨を入れるということで答申文をちょっと修正する必要があるということでございます。この評価の文章については別途それに添付するという形で整理ができるということですね。

 

○梶野年金事業運営推進室長 修正する旨が何カ所かあります。国民の信頼確保、内部統制とか、先ほどの危機感の欠如とか。

 

○樽見年金管理審議官 今、この話を聞きながらまとめてくれていた事務方の案でありますが、私も考えながら読み上げますが、答申文として「これこれこれをもって諮問のあった標記については、本部会は、審議の結果、下記のとおり結論を得たので報告する」ということで、その結論の中身でございます。

中期目標に即して言います。年度のほうは年度で別になります。「『日本年金機構の第1期中期目標期間の業務実績の評価結果』のうち、年金記録問題の対応について、重複付番の解消以外の取り扱いについて対応が不十分である旨を記載すること、及び国民の信頼の確保が必要である旨を記載すること等の修正を求める。その他、厚生労働省案は、おおむね妥当と認める」といったような表現になるということでございます。

 

○増田部会長 昨年から倣うとそういうことになるのでしょうが、私があえて言うのは、そちらからの文章だから、というか、原案をつくっていただく立場からすると、多分そういうことになると思うのですが。

 

○樽見年金管理審議官 恐縮でございますが、私の意見で言いますと、年金記録問題の対応について、重複付番の解消に言及することのほかは、むしろ国民の信頼云々ということよりも、特に内部統制についてC評価が連続している点を重く受けとめ、改善に努力すべき旨であること、それから、まとめのところでございますが、公的年金制度に対する国民の信頼確保という機構設立の目的の実現に向け、さらなる努力を重ねることが必要であるといったような表現を入れるということかなというふうに思っております。

 

○増田部会長 前書きの定型的な柱書きはいいけれども、そこのところの文章をつくって、ぜひ委員の皆さん方にごらんいただきたいのです。斎藤先生から御委任をいただいているので。

 

○樽見年金管理審議官 わかりました。

 

○増田部会長 もう時間が過ぎております。急いで。

 

○樽見年金管理審議官 では、すぐにつくります。5分程度お時間をいただいて。

 

○増田部会長 すみません。5分程度お時間をいただいて、そこの文章だけ確認して終了したいと思います。

 

○樽見年金管理審議官 部会長、もう一つ予定した案件で記録の関係があるのですが、もしこの間にちょっと御報告させていただければ。

 

○増田部会長 いいですよ。お願いします。資料3になると思います。

 

○梶野年金事業運営推進室長 すみません。では、時間もございませんので、資料3「未解明記録の解明に向けたさらなる具体策」という資料を説明させていただきます。

 まず、4ページ目をごらんいただきまして、5,000万件の解明状況ですけれども、下に2,000万件ございます。特に大きな数を占めていますのが赤字で書いてございます(2)と(3)でございます。(2)は当時、記録問題が起きたときに、19年、20年に名寄せ特別便とかを送らせていただいたのですが、これで未回答というふうな状況になっております。

(3)は全く手がかりが得られないというものでございます。

今回は、19年、20年度当時に未回答とかそういう状況だったのですけれども、22年または23年にさらにこの2,000万件を解明するための手を打っていたというようなものでございます。

1ページ目に戻っていただきますと、22年、23年でさらに解明するためにやっていた事業が1と2なのですけれども、1が「未統合記録の持ち主検索事業」ということで、後ろに参考資料2というものがついていまして、それがイメージなのですが、時間もないので説明は省かせていただきますけれども、こういう事業、機構の中で探索のノウハウを有する職員が紙台帳検索システムを使って、より解明できないかどうかというのを探って、ひょっとしたらこの人のものではないのかと。「ネンキンタロウ」というふうに片仮名で書いてあるのですけれども、これはひょっとしたらトシガネタロウさんの記録ではないのかというふうに探して、トシガネタロウさんに記録をお送りしているというのが23万件でございます。1ページ目のところに「23万件」と書いてあります。

今の「回答あり」という状況が12万件ですが、御本人のものであるという回答が約9万件です。12分の9ですので、記録統合の可能性がほかの事業と比べてかなり高いということでございます。

マル2未回答・未送達が約10万件。「未回答約7万件(うち受給者約1.2万人)」と書いてございますが、実は1回もう既に御回答をお願いする手紙を送らせていただいておりますけれども、今回ここにさらに案内状、電話、最終的には訪問まで含めて個別アプローチを実施するというものでございます。

2番目が「紙台帳とコンピュータ記録の突合せ事業」ということで、これは紙台帳からコンピュータに入れる際に間違っていないかというのをチェックしていた事業でございますが、この事業をやっている際に新しく記録が見つかった方というのが実は84万件もございます。この84万件について、「回答あり」という状況、御本人のものであるというのが60万分の33万ということで、5割以上の可能性が現時点ではありますので、ここも未回答の方、うち受給者の方には1回案内状を送っておりますけれども、さらに案内状、電話を同時にするような形にしてなるべく確認をとっていく。今まで記録統合の可能性が高いわけですので、今後ここにアプローチしていけば、確実に未解明記録が減っていく可能性が高いということで、大臣から直接御指示をいただいて、先日15日に大臣みずから発表されたものでございます。

続きまして、2ページ目「3.「ねんきん特別便」に未回答の方に対する定期便」というのがありますけれども、かつて19年、20年に名寄せして特別便を送らせていただいております。この中には1次名寄せ、2次名寄せということで、特に1次名寄せのほうは記録統合の可能性が高いのです。この方には過去3回御回答をお願いする手紙を送付しておりますが、今回、その方に年金事務所にて記録確認をお願いするというのを記載した「ねんきん定期便」を送付するというのが3点目でございます。

いずれにしても、1から3は、記録統合の可能性が高い方に対してはさらに突っ込んでアプローチをしていくという御指示でございます。

4点目は、過去に年金事務所に記録の相談に来られたが、そのときには発見できなかった方ということで、19年、記録問題が発生してから、「私の記録はないの?」ということで事務所に来られて、当時はなかったということですが、ここを再調査するということでございます。

紙台帳とコンピュータの事業によって新しく記録を発見して、記録を送っている場合もありますが、いずれにしても、改めて調査する。今は相談記録というのは電子データになっているのですけれども、かつては紙保存の場合と電子データ保存の場合がありますので、紙保存のケースについては少なくとも相談記録が4,000万枚以上ありますので、統計学的に有意な数字でサンプル調査をする。

(2)は、かつて一部の先進的な事務所は電子データで保存していましたので、約40事務所については調査をするというのがさらなる具体策、4つの全体像でございます。

次のページ、3番目は国民の皆様に御自身の年金記録を確認していただくということで、今まで説明したものは機構からのアプローチでございますけれども、余り長く説明しませんが、要は、名寄せしたり、いろいろ送っていまして、なかなか解明の状況も限界的になってきています。国民の皆様の御記憶に頼ってくる部分も多くなってきております。全く生年月日が違う場合とかは名寄せで当たりませんので、例えば2にございます「ねんきんネット」に2,000万件未統合記録が入っていて検索できますので、こういったサービスがある「ねんきんネット」を周知する。今回初めて1130日、「いいみらい」という語呂合わせで「年金の日」を決めましたので、そういったタイミングでも呼びかけをしていく。

3番目は、消費税が10%になれば受給資格期間が25年から10年に短縮されるということで、このときに持ち主に呼びかけをしていくといったようなことでございます。

すみません、ちょっと駆け足になりました。

 

○増田部会長 今の点について、何か御質問があれば。いずれにしても、相手の家まで行ってやるようなところまでやるということですね。

 

○梶野年金事業運営推進室長 はい。

 

○増田部会長 岩瀬委員、どうぞ。

 

○岩瀬委員 これは12万件をやるのですか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 1の事業は1.2万人です。2の事業は12万人です。

 

○岩瀬委員 では、13万。

 

○梶野年金事業運営推進室長 13.2万人です。

 

○岩瀬委員 わかりました。

 

○増田部会長 では、最後、文章の確認ですね。2枚になりますので、あそこの文言だけちょっと見てもらいます。すみません、間もなくでき上がると思います。

 

○梶野年金事業運営推進室長 もしほかに御質問がなければ、急いでいますけれども、1~2分休憩でも。

 

○増田部会長 事実上休憩のような格好になっているので。

 文章は、今日向こうから諮問されて、こちらからこういうことですと報告をする。その〆切というのは何かあるのですか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 8月末、概算要求の前に一旦評価をまとめていただくと。

 

○増田部会長 わかりました。

私が言っているのは、先ほどいろいろ御議論したあの文章、あちらを確定するのはそのときまでということですか。

 

○梶野年金事業運営推進室長 できればですね。ですので、また直しまして、部会長に御相談したいと思います。

 

○増田部会長 わかりました。

 評価のところは直す箇所が確定しているから、あとは文章の最後のところですね。

 

○梶野年金事業運営推進室長 はい。

 

○磯村委員 「年金の日」の説明はあるのですか。

 

○増田部会長 参考資料4です。

 

○梶野年金事業運営推進室長 ありがとうございます。

参考資料4ですが、先ほど「ねんきんネット」のところでごく簡単にしか触れませんでした。昨日、実は「年金の日」をプレスリリースしました。1130日(いいみらい)というのは、「年金の日」検討会、磯村委員も入っていただいた検討会で語呂合わせで決めていただきました。昨日プレスリリースした趣旨は、参考資料4の下にございますように、金融機関の関係団体の御協力を得られたからですが、具体的には、金融機関等が、「年金の日」前後に、相談会などを国民にしていただくときに、例えば「ねんきんネット」のチラシ等を配っていただくとか、生涯受給見込み額の計算ができる機能もございますので、例えば貯蓄を勧めていただいたり個人年金を販売されたりする際にそういう機能をご紹介していただくということを考えています。

以上です。

 

○増田部会長 今日新聞に少し出ていたのがありましたけれども、それは昨日のプレスリリースの関係で今日出たということですね。

 

○梶野年金事業運営推進室長 はい。

 

○増田部会長 磯村委員、どうぞ。

 

○磯村委員 「年金の日」に関連して、参画した者の一人としてぜひお願いを2つしておきたいのです。

1つは年金機構のほうにお願いなのですけれども、これだけの関係団体との連携というのは、恐らくこんな大がかりなプログラムは初めてだろうと思うので、それらの多くの関係者から、年金機構と一緒にやってよかったわねと言われるように、ぜひひとつ気配りを大事にしてやっていただきたいなと。正直なところ今の機構の幹部職員の気配りはまだまだ不十分でございますから、その辺、外部の人から、何だ、あいつらはこの程度かと言われないようにひとつお願いしたいなと。これが1つでございます。

 2つ目は年金局のほうへのお願いなのですけれども、第1回目をやってみて、あと、例えば12月末ぐらいに皆さんの関係団体の評価はどうだったのか、次回に向けての改善の必要はないのか、これをぜひお取りまとめいただきたいなと、こんなふうに思います。フォローが大事だろうと思います。よろしく。

 

○増田部会長 では、その点、よろしくお願いします。

 今、お手元に、少し形式的になりますが、資料1で向こうから諮問を受けていることに対しての返す文章の案が来ております。記述が簡単になっている年度のほうについては、項目を指摘して、その評価等について修正を求めるということで、こちらはこういうことかと思うのですが、問題はいろいろ御議論があった中期目標期間、ずうっとCが連続している等の部分であります。それについて、「記」以下の部分はこういう形であります。御確認をいただいて、評価は、「等」のところで読むのですね。

 

○梶野年金事業運営推進室長 はい。

 

○増田部会長 ですから、項目で、「コンプライアンスにつきC評価が連続しているということを重く受け止め、改善努力を行うべきこと、公的年金制度に対する国民の信頼の確保という機構設立の目的の実現に向け更なる努力を重ねる必要があると考えること」、それを受けて、「等」の中に評価、BをCにするとかそういったことは全部入る、こういう構成になっています。

 「5年連続」と書くかどうかというのもありますけれども、こういうことで大体よろしいですか。ここまで書いてあれば相当な文章ではないかという気はしますけれども。

 

○樽見年金管理審議官 最後のところは、まとめのところにこういう文章をちょっとつけ加えるという趣旨。

 

○増田部会長 文章のほうはね。

 

○樽見年金管理審議官 はい。

 

○増田部会長 まとめのところにそれを入れて、それでまとめて。そこはちょっとお任せいただいて、事務局と詰めたいと思いますけれども、これでよろしゅうございますか。

 

(「はい」と声あり)

 

○増田部会長 それでは、すみません、25分ばかり延ばしてしまったようでありますが、今日予定しておりました項目は以上で終わります。

 あと、部会長と事務局のほうで相談した上で、できるだけ早く確定したものを皆さん方のところにお渡ししたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

今日はどうもありがとうございました。

 次回の日程等はいいのですね。

 

○梶野年金事業運営推進室長 また日程調整して御連絡します。

 

○増田部会長 わかりました。ありがとうございました。


(了)

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