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2014年7月25日 第3回ストレスチェック項目等に関する専門検討会 議事録

労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室

○日時

7月25日(金)10:00〜12:00


○場所

TKP虎ノ門会議室カンファレンスルーム6A


○出席者

検討会参集者(50音順、敬称略)

相澤 好治 岩崎 明夫 小田切 優子
川上 憲人 黒木 宣夫 下光 輝一
中村 純 諸岡 信裕 渡辺 洋一郎

厚生労働省

土屋 喜久 (安全衛生部長) 泉 陽子 ( 労働衛生課長)
井上 仁 (産業保健支援室長) 中村 宇一 ( 産業保健支援室長補佐)
寺島 友子 ( 中央労働衛生専門官) 伊東 千絵子 (中央労働衛生専門官)

○議題

(1)ストレスチェックの項目、ストレスチェックの結果の評価等
(2)その他

○議事

○産業保健支援室長補佐 本日は大変お忙しい中お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。定刻になりましたので、第3回の「ストレスチェック項目等に関する専門検討会」を始めたいと思います。

本日は、南委員が所用のため御欠席となっております。

それから、本日は、有識者から御説明をいただくということで、東京医科大学の小田切優子先生にお越しいただいております。よろしくお願いいたします。

 初めに配付資料の確認に入りたいと思いますが、事務局のほうから一言おわび申し上げたいのは、事前に先生方に資料をお送りできなくて、きょう初めてお配りするということで、申しわけありませんでした。今後は事前にお送りするようにしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

資料のほうですけれども、まず、資料1といたしまして前回の第2回の主な意見ということでまとめたものでございます。

資料2のほうが「ストレスチェック結果の評価に関する考え方の整理」ということで、事務局のほうから今回加えさせていただいております。

資料3のほうが今回の検討会の中間とりまとめ(案)ということで、これも今回新しくお示ししているものです。

資料4のほうが、前回御議論になりました一般健診の問診とストレスチェックとの関係を事務局のほうで整理させていただいたものでございます。

それから参考資料1、検討会の開催要綱、参考資料2、ストレスチェック制度の概要、参考資料3、57項目のリスト、こちらは前回までおつけしているものと同じでございます。

続きまして、委員の提出資料ということで、資料リストと順番が逆になっておりますけれども、本日、小田切先生のほうから御発表していただく資料と、川上先生のほうから御説明していただく資料とをつけております。

資料のほうは問題ないでしょうか。

それでは、相澤座長に以後の進行をよろしくお願いいたします。

○相澤座長 皆さん、おはようございます。大変暑い中お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。

それでは、これから議事に入りますけれども、当初、本検討会は3回の予定でございましたけれども、本日の議論の流れによりましては、次回もう一度開催することも想定しておきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

それでは、資料1をごらんいただければと思います。第2回まで議論いただいた内容でございますが、主な意見等を事務局でとりまとめておりますので、説明をお願いいたします。

○産業保健支援室長 それでは、私のほうから資料1につきまして説明をさせていただきます。

前回第2回の検討会におきましては、論点3、ストレスチェック結果の評価、それから論点4のストレスチェックに含めることが不適当な項目、それから、論点5のストレスチェック項目と一般健診項目との関係という3つの論点につきまして議論いただきました。

 まず論点3、1の「ストレスチェック結果の評価」のところでございます。まずその1つ目としまして、「評価方法について」ということでございます。この評価の方法につきましては意見が分かれておりまして、結論につきましては今回に持ち越しというような形になったと思います。

主な意見としましては、各領域(「ストレス要因」及び「周囲のサポート」に関する領域と「心身のストレス反応」に関する領域)をそれぞれ評価するべきか、あるいは総合的に評価するべきか方針を決める必要があるというご意見がございました。

それから、「ストレス要因」や「周囲のサポート」は職場環境の改善という一次予防につながるものであり、「心身のストレス反応」は個人の二次予防につながるものであるので、別々に分けるべきである。

まずは「心身のストレス反応」でストレス反応の高い者をつかまえ、その者についてどのようなことが要因となっているかといった点で、ストレス要因や周囲のサポートを見るという評価方法がよいのではないかという御意見。

それから、ストレス反応が出ない人もいるので、ストレス反応が高いことを高ストレス者の要件とするのではなく、ストレス反応とストレス要因等は分けて評価し、ストレス要因等の評価結果を職場環境の改善に結びつけることが必要ではないか。

このような御意見が出されたところでございます。

それから2点目としまして、「睡眠、食欲の取り扱い」につきまして御議論がございました。

睡眠、食欲をストレスチェック項目に入れるべきかどうかというところは議論が分かれているところでございまして、本日までにエビデンスを示すこととなったということでございます。

主な御意見としましては、睡眠、食欲の項目を入れることは賛成だけれども、エビデンスのある項目を使用すべきではないか。既存のスケールとの相関などの根拠を示すことが必要ではないか。下光委員にお願いする等して既存の生データを使った項目ごとの分析を試みる必要があるという御意見がございました。

それから、睡眠や食欲の項目だけ厳密なエビデンスを求めることが適当かどうか。そもそも57項目をどう絞り込むかという議論なので、既に入っているもののエビデンスを厳密に議論し直すのかどうかという御意見がございました。

それから、臨床的な視点から見れば、睡眠、食欲に加えて、なぜイライラ感が入っていないのかというところも疑問だというような御意見もございましたし、イライラ感というものは、入れるかどうか議論したけれども、なかなか労働者が素直に回答できないのではないかということで見送られた経緯もあるというような議論があったところでございます。

それから、ストレスチェック結果の評価の第3点目といたしまして、「集団的な分析の評価方法」に関して御議論がございました。主な御意見としまして、集団の分析は、職場のストレス判定図が利用できるのではないか。さまざまな先進事例もあるということ。それから、集団の結果の評価は、人数が少ないと個人が特定されるというリスクがある。何人以上の事業所であれば結果を返す、といった基準を設ければいいのではないか。今つくられておりますマニュアルなどでは20人以上となっているという御意見がございました。

それから評価の4点目、「評価基準の目安」という論点でございますけれども、評価基準の目安につきましては、前回、十分に議論を深める時間がなかったため、さらに検討が必要であるという状況でございます。

主な御意見としまして、「ストレス要因」と「周囲のサポート」では、論点資料には10%とありましたけれども、5%くらいがよいのではないかという御意見。それから、通常、カットオフ値は10%ぐらいではないかという御意見。それから、事業所独自の項目を用いた場合には、極端な基準を設定する場合も考えられる。それを自主性に任されると考えてよいかどうかということ。例えばブラックな企業があって、全体が高ストレスにある場合に、上層10%だけ拾っても意味がないのではないかというような御意見が出されました。

また、評価基準に含まれたストレスチェックの運用というのは、実施者が説明できる方法で基準を決めればよいのではないか。事業場としては安全衛生委員会で検討するという方法もあるのではないかという御意見が出されました。

続きまして論点4、「ストレスチェックに含めることが不適当な項目」につきまして前回どういった御意見があったかというところですけれども、ストレスチェックに含めることが不適当な項目については、法定外であれば精神疾患のスクリーニングも併せて実施することは容認するという意見もございました。ただ、さらに整理が必要な状況だと思っております。

御意見としましては、性格検査や適性検査はストレスチェックとは別のものであり、今回のストレスチェックには含めるべきではないという御意見がございました。また、ストレスチェックとあわせて、法定外のものとしてうつ病のスクリーニングを行ってはいけないとまでは言えないのではないかという御意見がございました。

それから、そういったものと一緒に行うことでストレスチェックの目的がわかりづらくなることに懸念がある。アスペルガーなどのスクリーニングが目的とならないようにする配慮が必要ではないかという御意見がございました。

それから、希死念慮、自傷行為につきましては、背景事情なども含めての評価が必要であり、質問紙のような紙でチェックさせるようなやり方は適切ではないのではないかという御意見がございました。

また、労働者の不利益にならないように留意しながら、ストレスチェックと一緒に行う項目は、ある程度事業場の裁量に任せるべきではないかという御意見もございました。

続きまして、論点5の「ストレスチェック項目と一般健診項目との関係」の御議論でございます。ストレスチェック項目と一般健診項目の関係につきましては、区別すべきという御意見がある一方で、問診からストレスチェックのストレス反応に関する項目を省くべきではないという御意見もありまして、さらに整理が必要な状況だと思っております。

主な御意見といたしまして、本来、身体と心は同時に診るべきである。ストレス反応の9項目を一般健診に含めてはいけないとすべきではない。一般健診での問診ではいろいろと必要に応じて尋ねるものであって、ストレスチェックだけを一般健診から外すというのは偏見なり差別につながっていくものだという御意見がございました。

また、一般健診の問診にそういったストレスチェックの項目を含めてしまうと、労働者から見てストレスチェックなのかどうかわかりにくいのではないかという御意見がございました。

また、労働者の権利を守るために、この仕組みとなったことに留意が必要であるという御意見。

それから、法律で健康診断から除くこととなっている以上、問診票の中にセットで入っているストレスチェックに該当する部分は取り扱いを変えなければいけないのではないか。少なくとも区別をして、分けて記入してもらう必要があるのではないかという御意見がございました。

それから、問診の中でどの項目がストレスチェックに当たる項目なのかどうか、厳密には区別できないのではないかという御意見。

それから、3領域全てを入れないとストレスチェックに当たらないのであれば、ストレス反応だけなら一般健診に入れてもよいのかという御意見。

それから、労働基準監督署が指導を行う際に、一般健診の項目を確認すればいいのではないかという御意見がございました。

前回第2回の主な意見につきましては以上でございます。

○相澤座長 ありがとうございました。先生方の御意見を論点3、4、5についてまとめていただいたのですけれども、何かこれについて。

どうぞ、川上先生。

○川上委員 御意見は御意見なので、記録は正しくされていると思いますのでそれは結構ですが、私が申し上げたことをもう一度確認だけさせていただきたいと思います。

まず、資料1の1の(1)のポツの2つ目の「『ストレス要因』や『周囲のサポート』は職場環境の」という部分ですけれども、後半の「『心身のストレス反応』は個人の二次予防につながるもので」というのは確かに渡辺先生がおっしゃったのですけれども、「心身のストレス反応」は個人の保健指導などを通じた一次予防につながるものであるというのが私の理解ですので、私の意見としてはそう申し上げておきたいと思います。二次予防にしてしまうと本来の趣旨からずれてしまいますので。

あと、(2)の2つ目のポツの「すでに57項目に入っているもののエビデンスを厳密に議論し直すか」という、これも渡辺先生おっしゃったのは覚えておりますので、記録としては正しいと思いますが、食欲と睡眠の単項目の尺度というのは57項目ではつくってなくて、今まで身体的ストレス反応として使っていたものですから、これは新しい尺度となると思っていまして、きょう、この点については小田切先生がエビデンスをお示ししていただけるのだろうと思っています。

以上です。

○相澤座長 そうしますと、(1)の2つ目のところは、こういう意見もあったけれども、また一次予防に続けることでもあるというような、ちょっと書き方を変えていただきましょうか。

ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

よろしいですか。

それでは、前回議論がございましたストレスチェックの結果評価につきまして、各論に入る前に、事務局から資料の説明がございますので、お願いいたします。

○産業保健支援室長 私のほうから資料2につきまして説明させていただきたいと思います。

前回、ストレスチェック結果の評価に関していろんな御意見がございました。事務局のほうでその評価に関する考え方を整理いたしましたので、説明をいたしたいと思います。

今回、基本となります職業性ストレス簡易調査票(57項目)による検査の評価方法、それから主な活用方法につきまして整理したものでございますけれども、この職業性ストレス簡易調査票を用いたストレス反応なり評価方法なりは、平成14年から16年に下光先生のほうでマニュアルというものをまとめていらっしゃいます。第1回の参考資料の4のほうにお示ししておるものでございますけれども、それを見ますと、評価手法としまして、この57項目を用いまして、個人へのアプローチとしまして、個人のストレスプロフィール(レーダーチャートの出力)ということがマニュアルとして載っております。あともう一つ、下のほうですけれども、仕事のストレス判定図(集団分析結果)、こういったものもつくるというようなマニュアルになってございます。この2つにつきましては、手法としても確立され、使用実績もかなりあるというものでございます。

上のストレスプロフィールにつきましては、活用方法としましては、本人への結果の通知、それによりましてセルフケアに役立つものだと考えております。一番下の集団の分析結果につきましては、職場環境の改善につなげていくというようなことでございますけれども、今回の制度につきましては面接指導というところがございます。面接指導の対象となるような高ストレス者の選定というところに使用できるような評価方法、高ストレス者を評価するような手法、基準、こういったものが今回必要となってくるということでございます。

この基準なり手法なりというところにつきましてこの委員会では御議論いただきたいということで、個人へのアプローチということで若干御意見が混乱するようなところがございましたので、こういった形で高ストレス者を評価するための手法というものを御議論いただくことになろうかと思います。

以上でございます。

○相澤座長 ありがとうございました。これから議論していく上で考え方をまとめていただいたわけですが、これについていかがでしょうか。

渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員 この職業性ストレス簡易調査票の57項目を利用するということは、私は大賛成です。これは既に定評もあって、実績もあって、それなりの、いわゆるエビデンスというものがもう確立されているものと思いますから、むしろこれを標準にしていくというのが私はいいのではないかなと今思っております。

というのは、ちょっと自分でもやってみたのですけれども、23項目と57項目やってみても、やる所要時間って、3分しか変わらないということがあります。それであれば、57項目のこれまでのきちんとした実績とエビデンスのあるものを使えば、それが一番いいのではないかと思います。

それからもう一つは、いろんな企業の方とも話したのですけれども、57項目は既にプログラムや何かがネットで公になっているのですね。無料で使えるのです。23項目にすると改めてまたシステムつくったりプログラム組んだりして、ますますややこしい。そういうことを考えますと、わざわざ23項目をつくるのが果たして簡易型になるのかどうか。むしろ57のままにしておくほうが、いろんな意味で、プログラムもただで使えて、何も変えなくてもいいという意味で、むしろそちらのほうが合理的ではないかと今は思っております。

それからもう一つ、資料2のところにある最初の個人のストレスプロフィール(レーダーチャートの出力)というのは、ストレス反応のところだけのレーダーを出力するという意味でしょうか。それとも、AとC両方含めて。

○産業保健支援室長 これは全部。

○渡辺委員 全部出力すると。

○産業保健支援室長 マニュアルのほうでは全部出力する。

○渡辺委員 全部出力して、個人にも全部出すということですね。

○産業保健支援室長 はい。

○渡辺委員 わかりました。例えばその中の、従来問題になっている9項目、11項目というのは、ストレス反応の中の一つの因子だけですね。9因子の中で言うと一つの因子だけですね。身体愁訴とイライラ感、抑うつ感ですか。だから、例えば身体愁訴のところに不眠と抑うつを入れてしまっても何ら差し支えないのではないかという気がします。もし23項目つくるとしたらですよ。23項目をつくるとしたときに、その身体愁訴のところに不眠と抑うつを入れて得点化して、分布をもう一回やり直してみれば、それはそれで何ら問題はないのではないかなとは理解しております。

ただ、いずれにしろ、57項目を標準にするということにしてしまえば、不眠と食欲を入れるか入れないかというようなその議論からは脱出できるのではないかと思っております。

以上です。

○相澤座長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。

○黒木委員 今の渡辺先生の御意見には、実際に57項目を使っている者としては賛成です。確かに57項目と23項目でそれほど時間はかからないし、57項目やってもそんなに時間をとらないのですね。それと、お聞きしたいのは、レーダーチャートの出力というか、これが個人に返るわけですけれども、これは、先生、この19項目の中ではなくて、マニュアルを見ると、どのような出し方をしているのでしょうか。

○下光委員 これは57項目のレーダーチャートで、もう既にいろんなところに使われていますけれども。

○黒木委員 だから、57項目の中のどのような形で、項目は19項目。

○下光委員 今まで使われている57項目については、その資料4のレーダーチャート、何ページだか。

○黒木委員 ちょっと見てくるのを忘れたのですけれども、線がありますよね。何が高いとか、レーダーチャートになるではないですか。この項目は57項目の中の19項目に分けているではないですか。これが全部反映されているのかどうか。

○労働衛生課長 19尺度は全部。

○黒木委員 わかりました。

○川上委員 今の先生の御発言を私なりに整理しておくと、今、議論になっているのは厚労省のガイドライン等で出る推奨版を何にするかという議論をしているという理解でして、その際に、57項目全体を推奨するのか、それとも23項目の少し項目減らしたものを推奨するのかというのをここで議論したいと考えます。先生が言われた実施上の便利さについては、57項目既にやっているところで23項目が推奨されても何ら問題がないので、基本的にはどちらでもいいと思いますが、57項目のほうがこの委員会で精度が高いとか重要性が高いと判断されればそういう選択もあるのかなと整理させていただきました。

○相澤座長 ほかには。

岩崎委員、どうぞ。

○岩崎委員 資料2に関してですけれども、私のところでもかなり57項目は使っておりまして、確かに非常に使いやすく、さまざまなツールも出ているということでいいと思うのですが、今回は法的な要件になりますので、私としては、57項目をどの程度の強さで推奨するかにもよりますけれども、ちょっと多過ぎると正直思います。ですので、明確に反対でございます。

それは、ミニマムをどこにするかという議論をやはりしっかりやっておくべきで、それが23項目であればそのほうが僕は望ましいと思っていまして、というのは、57項目やるのと、最近、9項目とかいろんな議論がございましたので、テスト的にちょっとやってみたところ、回答率が大分変わってきてしまうのですね。57項目、プラス3分ぐらいでできるのは確かですけれども、やらさせる労働者という表現は変ですけれども、やるほうの立場からしてみると、今、項目数がかなりあって、健診と同時にやるか別にやるかによって違いますけれども、ちょっと多いだろう。ですので、57項目の最近のバージョンはさらに80項目版というのもございますけれども、これは我々のところでも導入を検討しましたけれども、項目多過ぎるということで見送っております。ですので、項目数というのも、実際、実務上非常に重要かと思いますので、ミニマムはどこかという議論はやはり必要かなと思います。

○黒木委員 そのミニマムを決めるというのは確かに重要だと思いますけれども、では、57項目と同じような評価がこの23項目でできるかどうか、ここをやはり検証すべきだと思うのですね。57項目と同じような評価ができるというのであれば私はそれで構わないと思います。23項目を一番のミニマムにすると。

○下光委員 23項目についての検討は、後で小田切先生のほうから報告あると思いますけれども、国会での議論でも、質問項目が大変多いという議論もございましたし、労働者の負担ということも考えて、3分というのはそんなに変わりないのかもしれませんけれども、できるだけショートバージョン的なものがあって、それも使っていいよという流れでいいのではないかと思います。

ただ、その23項目がかなり妥当性、信頼性あるのかどうかというのはやはりきちっと押さえておく必要があるかと思います。

○相澤座長 ありがとうございました。

それでは、これに関連して、きょうは東京医科大学の公衆衛生学教室講師の小田切優子先生に来ていただいておりまして、このストレスチェックの選定と評価基準の設定について検証していただいておりますので、御発表をお願いしたいと思います。

○小田切参考人 では、少し発表させていただきます。お手元には委員等提出資料ということで後半のほうにとじてございますが、「第3回ストレスチェック項目等に関する専門検討会 資料」と書いてあるものでございます。

私のほうで、第2回検討会の後に委員の先生方から幾つか出ましたお話を受けまして解析させていただける部分を、十分ではございませんが、させていただきました。

まず、23項目として使用するということについての検証をもう少ししたほうがよいだろうというお話があったとお伺いいたしまして、57項目を使った場合と23項目を使った場合とで、まず23項目として独立をさせて使用させた場合に、因子の構造がどうかとか、そのあたりのことを少し、因子分析等の解析をいたしました。

きょう資料は持ち合わせておりませんけれども、構成概念の妥当性等についてはほぼ問題ないと結果を得ております。それから、ストレス反応に関連するストレス要因等についてもいま一度見てみましたが、きょうは少し時間がありませんのでちょっと割愛させていただきます。

資料のほうになりますけれども、23項目として採用した場合に、先ほど川上先生からも少しございましたが、睡眠、食欲ということについて、身体愁訴の中の一つの項目ということではなくて、単独で1項目として使用するということについて、信頼性ですとか妥当性についての検証が必要なのではないかというお話をいただきまして、まず1番、「睡眠と食欲の項目について検討」というところですが、手元のデータで、本当に人数が少なくて恐縮ですけれども、労働者10名について再テストを実施したデータがございましたので、それについて再テスト法による信頼性の検討ということで実施いたしました。

まず、「食欲がない」という項目については、項目間の相関係数が0.804、級内相関係数が0.80ということで、そこで右側にクロス表をちょっと載せてございますけれども、1回目に答えた内容と2回目に答えた内容とでそこに該当するような人数の分布であったという状況です。

それから、睡眠の項目、「よく眠れない」という項目ですが、これの項目間相関係数が0.651、級内相関係数が0.536という数値で出てまいりまして、この数値から判断いたしますと、睡眠の項目についてはやや係数が低いということで、再テストによる信頼性は、「よく眠れない」という項目については少し下がると考えられるのではないかと思っております。

おめくりいただきまして、妥当性の検証ということですけれども、残念ながら、食欲については、職業性ストレス調査票と食事、食欲に関する調査を同時に実施したものがございませんでしたので、きょうは、申しわけありませんが、御提示できません。睡眠の項目については、アテネ不眠尺度と同時にとった事業場がありましたので、そちらについて検討させていただいて、基準関連妥当性ということで示させていただいております。

睡眠の項目が1項目で1〜4点までとる範囲がありまして、アテネ不眠尺度は0〜24点という採点の範囲があるのですけれども、これらの相関を見ましたところ、男性で0.603、女性で0.589という、いずれも有意に正の相関を認めております。

アテネ不眠尺度に関しましてはカットオフ値というのが設定されておりまして、通常、6点以上を不眠症有と判断して、それ以下の場合を無と判断して適用することが多くございますので、この点数をカットオフとして、暫定的に不眠症の有無ということで、睡眠の項目の点数に差があるか検討いたしました。男性の点数が2.23、不眠症有の方はあるのに対して、不眠症無の人は1.26、女性に関しましてもほぼ同様の結果が得られておりまして、不眠症有の方と無の方で有意な差があって、ほぼ1.弱ぐらいの差が見られたという結果を得られております。

次のところに御移動いただいて、3ページになりますけれども、今お話しさせていただきましたのは、以上、睡眠と食欲に関しての信頼性、妥当性のお話でございます。

次は、23項目9尺度を使用して判定した場合に何%ぐらいの方たちが該当するのかという該当者の割合を御提示する必要があるのではないかというお話をいただきまして、中央労働災害防止協会のほうでとっているデータをお借りいたしまして検討させていただいております。

該当者割合の算出方法ですが、現時点で心身のストレス反応につきましては2種類の御提案が出ておりまして、1つは、疲労+不安+抑うつの合計点について27点以上、あるいは疲労12点、不安11点、抑うつ10点ということで、いずれかこれらの1つに該当するということで、まず9項目に関連してこれに該当するかどうか判断した後、食欲が3点以上、あるいは睡眠4点以上ということで、全て、今お話をさせていただいたものについて、4つの条件があるわけですが、それらのいずれかに該当する場合を「ストレス反応有」と考えることができますので、その2種類について検討しております。

それから、ストレス要因・支援に関しましては12項目4尺度ということになるわけですが、量的負担、コントロール、上司の支援、同僚の支援という4尺度について職業性ストレス簡易調査票の事務局のほうで公開しております、一つの尺度について5段階の評価をするという基準値を設定してございますので、過去の資料でちょっと縦型の表があったと思いますが、その基準値を採用して適用した場合に、5段階評価を行って、最も好ましくないところの評価に該当するかどうかということで、それぞれの尺度について何%ぐらいの人が該当するのか見ていったということです。

それを心身のストレス反応とストレス要因支援ということに関連して掛け合わせをした場合にどのような数字になっていったのか見てみましたものを御提示いたします。

資料が横になっておりまして、ごらんになりにくくて恐縮ですけれども、表1としてストレスチェックに該当する者の割合を男女合計して出しておりますが、ストレス反応の判定にまず疲労と不安と抑うつの点数が27点以上、あるいは食欲、あるいは睡眠というのを用いた場合に何%ぐらいになるのかということをお示ししております。

上のほうにそれぞれの条件で該当する方たちの割合が記載されておりまして、疲労+不安+抑うつで27点以上が9%、食欲3点以上に該当するのが4.5%、睡眠4点以上に該当するのが4%ということになります。

その横になりますが、量的負担は、判定基準では12点とった場合に一番プロフィールが悪いということになっております。これに該当する方たちが最もパーセンテージとしては多くなりまして、10.4%でした。それから、コントロール、これは男女で点数が違いますが、それぞれを適用しまして、4.6%、上司の支援が5.3%、同僚の支援が5.8%という人たちが該当するというふうになりました。

これを、A)というところになりますけれども、それぞれの条件で全部or、あるいはということで掛け合わせていった場合に何%ぐらいになるのかというのをお示ししております。すなわち、左側はストレス反応に該当することになる方たちが13.4%になりまして、それに、仮に量的負担があるいはということで掛けた場合は、その右側の数値、20.3%が該当するということになりますので、全ての条件をorで掛け合わせていった場合には27.8%の方が、ストレス反応で要チェックになるか、あるいは量的負担でか、それからコントロールでか、それからちょっと右側のほうは、申しわけありません、文字が抜けておりますけれども、or上司支援、or同僚支援ということで検討した場合は、27%の方たちがそこに含まれる可能性が出てくるということになりました。

今度、B)のほうになりますけれども、これはストレス反応が要チェックになったということを必須とした場合、それとストレス要因、支援というものを掛け合わせていった場合の数値です。まず、ストレス反応に要チェックになる方が13.4%、なおかつ、量的負担10.4%の方、この両方を持ち合わせる方はどのぐらいかというと3.5%でした。それぞれの尺度について掛け合わせ、単独で行った場合のパーセンテージが右側に書いておりますが、いずれも2%に満たないということで、一番多い量的負担を掛けたときだけ数値が少し大きい、それでも3.5%ということでした。

それから、C)になりますけれども、これはストレス反応が要チェックになった場合を必須といたしまして、それからまた右側のほう単独で考えていったときということになりますけれども、ストレス要因は要因で評価した場合に、それぞれorでひっかけていった場合に何%ぐらいになるのかという数値を出しまして、それをandで組み合わせたということになります。ですので、ストレス反応としてはひっかかっているし、ストレス要因と支援の中でもどれか1つはひっかかっているということで数値を掛け合わせていったものがそちらになります。

一番下を見ていただければと思いますが、高ストレス反応に要チェックとなり、そして、ストレス要因と支援のどれか、4尺度のうちいずれかにチェックとなっている方、両方をあわせて持っているという人たちですと6.2%という数値になってございます。

表2につきましては、ストレス反応の判定に疲労あるいは不安あるいは抑うつあるいは食欲あるいは睡眠ということで、それらの尺度全て、どれか1つにでも該当する人たちということで検討した場合の数値になりますが、今、表1でお話しさせていただいた内容とほぼ同じ数値になってまいりましたので、具体的なものをちょっと割愛させていただきたいと思います。

それから、少し参考資料になりますけれども、ベン図を作成いたしまして、何%ぐらいの人たちがどのような分布になっているのかごらんいただけるように図を作成してございます。これはあくまで参考ですが、図1のほうに「ストレス反応の組み合わせの該当者割合」ということでお示ししておりますが、こちらは上が疲労+不安+抑うつで合計点27点以上で検討した場合、それから下が疲労or不安or抑うつor食欲or睡眠ということで検討した場合ですが、四角枠で囲ってある数字がベン図の一番外側を囲った場合の中に入ってくる方たちのパーセンテージという御理解をいただければと思いますが、13.4%、13.7%ということで大きく違いはないという状況がございます。

それから図2になりますが、これはストレス要因と支援の該当者がどのような分布になっているのかというのをお見せしているものです。これもベン図の一番外側、四つ葉のクローバーみたいな形になりますが、そこの中に入る方たちがいずれかに該当するものは20.6%ということになりました。それぞれ掛け合わせて重なっているところのパーセンテージ等をお示ししていますので御参考にごらんいただければと思います。そちらは参考です。

その次になりますけれども、表3、あるいは表4ということでお示ししております。これはどういうことかと申しますと、今お話をさせていただきましたストレス反応で該当するとされる、あるいはストレス要因で該当されるとした場合のプラスとマイナスという組み合わせで考えた場合にどのような分布になっているのかということをお示ししているものです。

まず表3は、先ほどと同じように、疲労、不安、抑うつ27点以上、あるいは食欲あるいは睡眠ということで、ストレス反応が要チェックとなった場合、あるいはならない場合。それから、負担、裁量、上司支援、同僚支援ということで、要チェックとなる場合とならない場合ということになります。

それぞれ、1つにひっかかる、2つにひっかかる、3つにひっかかる、4つにひっかかるというような数値でお示ししているものが上のクロス表になりますけれども、これをまとめたものがその下になります。すなわち、横にストレス反応でプラスかマイナスか、それから、左側に要因あるいは支援でプラスかマイナスかということで、2×2のクロス表にしたものが、1つ目のものが人数、それから下につきましては、%ということで全体を100%にしてお示ししております。

そのように検討いたしますと、まず要因と支援に該当する人たちが全体では20.6%、これは先ほどのベン図と同じです。それから、ストレス反応で該当することになる人たちが全体の13.4%ということになりました。これも先ほどのベン図と同じです。

これを掛け合わせて見ていくということになりますが、ストレス反応があって、なおかつストレス要因と支援でも要チェックとなる方たちの場合が6.2%。それから、ストレス反応があるのですけれども、ストレス要因と支援ではチェックにならない方たちが7.2%。すなわち、この人たちは仕事の負荷が大きい、あるいは支援がないということが余りないのですけれども、何らかの不調を訴えているということになります。

それから、ストレス反応がないけれども、ストレス要因、支援ではプラスになる場合というのが、仕事の負荷が大きいと、支援がないという訴えはあるのですけれども、不調自体は訴えていないということで、申しわけありません、こちら、数値が消えておりますが、14.4%が該当することになります。ですので、これはもしかすると、ストレス要因や支援のほかにも、23項目の中に含まれていないものも考慮しないといけなかったりするのかもしれません。

それから、ストレス反応がなく、ストレス要因、支援もマイナスの方たちが72.2%と計算されたということになります。

その下につきましては、また時間もございませんのでちょっと割愛させていただければと思いますけれども、簡単に申しますと、ストレス反応がある方たちの中で、ストレス要因、それから支援についてもある方たちというのは46.2%ということなので、ストレス要因のある方たちをもし対象にした場合でも、何かしら仕事外の要因等も影響している可能性もあると考えられる方と思います。

それから、表4に関しましては、表3とほぼ同じで、疲労、不安、抑うつに関しまして、あるいはで組み合わせたときの数値になります。これは数値ほぼ同じということになりますので、割愛させていただければと思います。

以上でございます。

○相澤座長 ありがとうございました。大変短い間に膨大な資料をつくっていただきまして、今まで議論していた内容についてある程度答えが出てきたものもあると思いますけれども、いかがでしょうか。

○川上委員 小田切先生、どうもありがとうございました。本当にお忙しい中、きちんと分析していただいて、非常にものが見えてきたと思います。

私の理解ですと、9項目を使って、27点以上にしても、あるいは3つの尺度それぞれの該当者をorで結んでも、9%の従業員が高ストレスと判定されたのとほぼ余り差がないということ。それから、それに睡眠、食欲の該当者を加えると4.5%ぐらい多くなって、ただ、それほど大きな差でもないかなという印象は持ちます。

ただ、この心理的ストレス反応の高さに加えて、要因と支援の該当者をorで結ぶとかなり、従業員の27%ぐらいが該当になってしまいますが、これはちょっとこれまでの議論の流れとは違うのかなと思いますし、一方で、心理的ストレス反応と要因・支援をandで結んだ場合というのは、職場で環境的に問題を持っていらっしゃる高ストレスの労働者だけを導き出すことになるので、これもちょっと法の趣旨とは違うかなと思うので、私の今のお話を伺った感想としては、心理的ストレス反応で要面接者を選んで、それに職場環境については参考的に面談のときに使うという流れが、この数字から見ると一番妥当かなと思いました。

もう一点だけ、いただいた資料で気になったのは、よく眠れない項目については、1週間の間で、1回目に全く「しばしば」がないのですが、2回目やると3人ぐらい「しばしば」が出てきて、ちょっと項目としては不安定な印象が残るかなというのが多少気になったというところです。

私の拝見した感想はそんなところです。

○相澤座長 ありがとうございました。睡眠と食欲については例数が少ないので、なかなかこれだけではと思いますけれども、中等度の信頼性ということですかね。いかがでしょうか、ほかには。

渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員 本当に詳しい資料をつくっていただいてありがとうございます。一番大事なところは表3の下のほうだと思うのですが、表3の下のほうで、ストレス反応(+)で「ストレス要因・支援」(+)の場合が6.2%、ストレス反応(+)で「ストレス要因・支援」が(−)の場合、7.2%。その後、数字が抜けておりましたけれども、ストレス反応がなくて、「ストレス要因・支援」のほうで問題あるという人が実は14.4%もあったということですね。ある意味、ここは究極の一次予防といえば一次予防、要するに症状は出ていないのだけれどもいろいろストレス状況があるという方ともとれるのですが、こういう人たちを今回の法の中では取り上げるべきなのか、そこまでは今回の法の趣旨では入っていないのかという、そこが問題になると思うのですね。ストレス症状は出ていない。だけれども、ストレス要因は感じていますという方々だと思いますが、こういう人たちは今回のこの法律の趣旨から見れば取り上げるべきなのでしょうか、必ずしも取り上げる必要はないのでしょうか。そのあたり、どうなのでしょうか。

○労働衛生課長 そのあたりは、そうした方がやはり一次予防的な取組の対象となるかということだと思いまして、なので、全く症状はないけれども、すごくストレスは自覚していると。そういう方に何かセルフケアといったアプローチ、あるいは指導ということが必要なのかどうかですね。あるいは、心身のストレス反応だけで切るほどの得点ではないけれども、若干出ているとか、あるいは職場の要因がすごく高いとか。そこの組み合わせはちょっといろんなパターンがあるのかなと思うのですが、そこを川上先生がおっしゃった、心身のストレス反応が出ている人に加えて、今のような方たちが一次予防アプローチの対象となるべきかどうかというところをちょっと御議論いただくと、先ほどの資料2の基準のところがはっきりするのかなと思います。

○下光委員 今回の議論、職場環境の評価も入れろということだろうと思いますけれども、これについては川上先生が開発された職場のストレス判定図というのがあって、これもしっかり確立しているものでして、これはやはり部署ごとのものを判定するわけですね。それで、職場環境を評価して改善するというのは、本人が訴えることが基本になると思うのですけれども、対策としてはやはり管理監督者教育とか上司とか、そういうところにあるので、今回の流れの中では、その個人に対するアプローチはもちろん主体としますけれども、同時に職場環境の評価も部署ごとに行うという流れをつくっていただいて、そこで改善していくようなものでこれをつくっていければいいのではないかと思いますが、いかがでしょうかね。

○黒木委員 このストレス要因というのは、仕事の量的な負担と、それからコントロール、これの問題だと思うので、仕事が非常に量的に負担があると感じている人ですね。それと支援がないということなので、質問紙の限界もあると思うのですけれども、反応が出てないということを額面どおりに正直に受けとめるかどうか。実際は本人が症状あっても、自覚的な症状はないということであって、やはり何らかの徴候が本人の中に潜在しているということも当然あるわけですから、職場環境を一次予防的に改善するというのが今回の法案の趣旨であるとすれば、やはりこういったことも場合によっては考慮していくというケースが必要ではないかなという気が私はします。

○川上委員 今の論点ですが、私がさっき申し上げたことをちょっと補足しますと、つまり、私のロジックは、現在、自覚症状、心理的ストレス反応や身体ストレス反応が高い方を高ストレスで医師面接の流れに持っていって、それ以外、それは低いけれども、職場環境に問題持っている方たちは職場環境の改善や上司の教育などの別のほうでメリットが得られる可能性があるので、もし優先してストレス面接にというと、心理的ストレス反応の項目でよいのではないかというロジックです。

もちろん、できるだけたくさんの方を面接すればいいわけですが、現在の産業保健体制ではそこまでのリソースがありませんので、現場の産業医としては、恐らく、従業員の10%程度を面接にというのであれば動くと思いますので、どういう方を優先的に高ストレス判定していくかという判断でありまして、ほかにメリット受ける可能性があればそこは少しセカンダリーにしていただいたらと思います。ただ、事業所によってすごくリソースがあるところはやられてもいいのかなと思います。

○黒木委員 川上先生おっしゃることはすごくよくわかるのですけれども、症状が自覚的なもの以外はないということでしょうか。しかし、仕事の量に関しては非常に負担を感じている、あるいは支援に関してもないと感じている。ここというのはやはり一番一次予防的に考えなければいけないところであって、それを集団で教育するということで、本人が発症につながらないかどうかということもありますから、やはりこれは個別個別に対応していくということが私は重要かなという気がします。これはあくまでも精神科医としての観点です。

○下光委員 黒木先生のおっしゃることはわかるのですけれども、実際、産業医面接をしている立場としますと、いろんな訴えのある人たちが呼び出されたら、そうかということで、そこから話が始まるわけですけれども、訴えないのに、環境の問題、ワークロードの問題、コントロールでサポート、上司のサポートないのですかとか、そういう話でいくと、少し話が、何でおれが呼ばれたのという話になると思うのです。もちろん、心身的には自覚症状がなくてストレスのある人、例えばアレキシサイミア(失感情症)とかアレキソミア(失体感症)、こういう概念もありますし、そういう人たちがネグレクトされてしまうという懸念はあるのですけれども、あとは、そのストレス要因をまたここで含めてしまいますと、川上先生おっしゃるように、20%とか、かなりパーセンテージが高くなくなってしまうので、プライオリティをどこに持っていくかということと、あとは、10%という一つのあれがありますので、それで見ると、大体ストレス反応でつかまえて13.5%というところが妥当かなあという感じがちょっとしたのです。

○黒木委員 それはわかるのですね。先生おっしゃっていることは。ただ、本人が非常に仕事の負担を感じているということは事実であって、それから、訴えがないということはいろんな意味があると思うのですね。我々から考えると。だから、そこを額面どおりに症状はないというふうに捉えていいのかどうかということもありますから、やはりこういったことを予防的に組み込めるというのであれば組み込んだほうが、それは予防につながると思います。

○渡辺委員 ちょっと今、議論が誤解あると思うのですね。ストレス反応(−)と書いてあるのは、−があたかもゼロのように思われていますが、そうでなくて、27点以下という意味ですね。したがって、26点でもマイナスになってしまっているわけですよ。したがって、ストレス反応(−)というのはゼロという意味ではないので、例えば、少なくとも、今4つの群に分かれていますが、1と2は当然含まれてくると思いますが、3つ目のところに関しては、要因+支援が非常に問題があるという場合には、ストレス反応のところの得点が27よりも少し低くてもいいから、その低いところでは対象にしてくるというのも一つの方法ではないかと思うのですね。1番目と2番目は27点以上で切ってもいいのですが、3つ目に関しては、例えば20点なら20点以上であれば対象に加えてくるという、少しそういう段階を設けてもいいのではないかなと思います。いかがでしょうか。

○相澤座長 新しい提案ですけれども、どうぞ。

○中村委員 面接する側の立場で言えば、やはりある程度どこかで切らないといけないというのも現実だろうと思います。ただ、臨床的に見ますと、職場のことがすごく問題になっているわけですけれども、実は患者さんの中には御家庭の問題をたくさん抱えている人が結構いるのですね。ですから、全て企業の職場環境が悪いから病気になられているというように、最近そういう論調が多いわけですけれども、実際は、ちょうど働き盛りの方が子供さんの教育の問題とか、あるいは御両親の介護の問題とか、そういう要因もあって、厳密に区別は、企業だけに責任を負わせるというのは僕は問題があると思っています。それを区別することはなかなか難しいのですけれども、自分はストレスを余り感じてないけれども職場の負担が多いというのは、一次予防ということを今回非常に強調されてするとすれば、ある程度介入していかないといけないことかなあとは思っています。

だから、あとは実務のところで、産業医の先生、あるいは産業保健スタッフの方が、10%、これが14.6%、それを多いとするのか。岩崎先生なんかはできるだけ少ないほうがいいという、もちろん少ないにこしたことはないと思いますけれども、一次予防ということが非常に強調されたおかげで随分項目が逆にふえてきているわけですけれども、そのあたりのことなのです。

○岩崎委員 少し整理をしてみますと、今回、一次予防的なセルフケアであったり環境の改善だったりということを法の趣旨として背景であると思いますけれども、現場でやっている実感といたしましては、10%を面談対象者と想定するというのはもう上限ではないかという感覚がございます。

それはどういうことかと申し上げますと、これは実はその事業所の状況とかによって大分違うので、今回、法的趣旨としては50人以上の事業所を想定するわけですので、例えば70人規模の会社であると、そこに嘱託産業医の契約があって、月2時間の契約であると。1時間は安全衛生委員会と職場巡視で使う。残り1時間、面談に使えます。それが年間12回ですと。そういうところまで想定するということがあると思いますので、面談の人をふやすといい点もあるのですね。

今、黒木先生おっしゃられた、症状がなくても本当はどうかという、会うことでわかることも当然ございますし、症状が、体調の自覚ない方は、面談すると大抵仕事の話になるわけですね。仕事の話をよく聞くというのが産業医の基本的なスタンスでございますので、そうすると、体調が悪いからと体調に焦点を当てた、病気に焦点を当てた観点から、働き方に焦点を当てた情報が産業医たくさん得られますので、面談の枠を広げること自体はそんな否定的ではないのですけれども、ただ、ある水準を超えると、一言で言いますと、モグラたたきになるのですね。モグラたたきを我々やるのではなくて、10%を超えるぐらいの職場であるとすれば、より職場要素の負担とか支援とか、そういう職場環境に切り込む必要があって、そういう場合には、ツールとしては12項目を加えてというのでいいと思いますし、あるいは面談でも、そういう観点からマネージャーの方なんかと会うといろんなことがわかってきたりすることもありますので、その辺のバランスを考慮しなければいけないと思いますので、まず面談枠を重視してふやすというのはちょっと一次予防的でない要素がふえるのではないかという危惧を持っております。

○労働衛生課長 事務局から申しわけありませんが、今見ていただいた表で、ストレス要因・支援がプラスの方が2割ということですが、1つ前の図2を見ていただくと、4つの要因を全部orでつないでいただいていますので、例えば1つしか該当しない方というのも結構いらっしゃるので、例えばこれを要因orでなくて、2つというふうに考えてくれば、このベン図の重なったところに絞られてくるわけですし、そのボリュームについてはいろいろな見方があり得るのかなとちょっと思いましたので。

○相澤座長 議論は尽きないのですけれども、川上先生の資料が出されておりますので、これを御説明いただいた後、また議論を続けたいと思います。

○川上委員 今の議論とは少し別のものになるかもしれません。

今の議論、2点だけ、私としてコメントしますと、10%というのは事業所で受けられるぎりぎりの線だと思います。それから、計算方法がシンプルでないと現場では無理です。1,000人の従業員とか2,000人の従業員をするときに、複雑な計算方法は歓迎されないということもちょっと申し上げておきたいと思います。

私のほうは委員等提出資料の4ページのものがございます。2つの部分に分かれていまして、いずれも9項目及び睡眠、食欲の項目がどの程度有用かという観点に関するものです。

まず、作成いただいた方が2グループあるのですが、こうしたデータを提供いただける方は日本全国でも非常に少なくて、いろんな方にお願いしてようやくこのお二人からデータをきょう提示することに御許可をいただいて、皆さん方にお示しできるということを申し添えておきたいと思います。

まず1ページ目のその1のほうですけれども、こちら、北里大学医学部の公衆衛生学の助教の江口尚先生に御無理をお願いいたしまして、江口先生が行っていらっしゃいます倫理委員会を通した研究の中の一環のデータをきょうここにお示しいただきました。

どんなことをお示ししようと思っているかというと、厚生労働省から提案されている9項目と睡眠、食欲の項目がその後のメンタルヘルス不調の休業をどの程度予測するかということについて、データを分析していただいています。細かいところは「対象と方法」を読んでいただくとわかるのですが、2010年の4月ぐらいから1,000人ぐらいの事業所を4年間追跡して、メンタルヘルス不調の診断書が出されて1カ月以上休んだ方が全部で8名いらっしゃったので、こういう8名の方を、これらの9項目、あるいは睡眠、食欲が予測できるかどうかというのを分析しています。

結果については、恐らく2ページ目の表を見ていただいたほうがわかりやすいと思います。とは言いながら、表自体が少し研究者向けにつくってありますので、専門外の方には多少わかりにくいかもしれませんが、まず心理的ストレス反応の9項目については、合計27点以上で区分していただきました。なしの人が992人、該当する人は43人いらっしゃったと思ってください。メンタルヘルス不調による休業者の数が、4年間で、なしの場合が6人、該当者が2人ということで、心理的ストレス反応9項目があって、低い場合には4年間のメンタルヘルス不調の発生率は0.6%ということになりますが、27点以上とっている方は、4年間のメンタルヘルス不調の発症疑いが4.7%ありますので、かなり差がございます。

オッズ比という方法で何倍になるのかということを簡単に計算してみますと、6.8倍ということで、この9項目の高得点の方たちには何らかのセルフケアを予防的にする、あるいは何かのストレスマネジメントを予防的にすることが妥当ではないかというデータになっています。

9項目を疲労、不安、抑うつの3尺度に分けて、いずれかに該当するというやり方をした場合でも、ほぼ結果は同じになっていまして、該当者が55人、発生率が3.6%、低い方に比べると5.58倍という倍率になっています。27点の合計点を使ったほうがややよさそうですが、人数も少ないので、そこまではっきりは言えません。

残念ながら、睡眠と食欲の項目につきましては、該当者の方から、不調で休んだ方がゼロないし、睡眠を「いつも」「しばしば」に範囲を広げた場合でようやく1人おいでになったので、余り安定した解析ができておりませんでして、この解析では睡眠と食欲がメンタルヘルス不調を予測することはちょっと証明できていません。ただ、これはやはり一つの研究ですので、これでこのぐらいの2つの項目の有用性を完全に否定するというものではないことは申し述べておきたいと思います。

本文のほうにはまとめとして書いてありますけれども、心理的ストレス反応9項目はこうした将来のメンタルヘルス不調の予測要因になるので、こうしたものを手がかりに、セルフケア、あるいはストレスマネジメントを提供するのは妥当なのではないかということで、9項目に対する支持票になるかと思います。

続けさせていただきまして、3ページ目からは、独立行政法人の労働者健康福祉機構の横浜労災病院でずっと勤労者のメンタルヘルスの研究をされている山本先生と、その下で働いていらっしゃる伊藤桜子先生に御無理を申し上げまして、こちらのMental Rosaiという名前のセルフケアのウェブシステムの効果を、9項目などの項目が高い方を選んで実施すると特に有用かどうかということについて検討していただきました。こちらのほうは収集されている匿名化データを業務上の形で分析されたということになっていると思いますので、個人情報の問題はクリアーできていると思います。

ちょっと複雑なのですが、対象のところをごらんいただくと、2012年7月に、Mental Rosai2−システムというウェブのセルフケアのシステムを行った方たちを2カ月後と1年後にフォローアップされておいでになります。

Mental Rosaiシステムについては(3)の介入というところに少し詳しく書いてありますが、ウェブにアクセスしていただいて、自分の状態の気づきを促すストレスチェックをもう一度やってもらったり、あるいはそれに対する対処のアドバイスが自動的に送られてきたりという、ウェブで行うコンピュータ上のシステムでありまして、セルフケアを行うためのシステムと思ってよろしいかと思います。

伊藤先生、山本先生は、4)ですが、抑うつ症状、CES-Dをベースライン、そして2カ月後、1年後にはかっていらっしゃいまして、これがどのぐらいよくなるかということをストレスマネジメントの効果とお考えになっておいでになります。

そこで、今回は、このMental Rosai2−システムを使った方のベースラインで、初めの時点で9項目や睡眠、食欲の項目にどんな回答をした人が、このMental Rosai2−システムをした後に、2カ月後、1カ月後に特に抑うつ、CES-D得点がよくなりやすいかということで、こういう方たちを選んで個人向けのセルフケアをすることが有効かどうかということについて分析しております。ちょっとわかりにくいようでしたら、また後で御質問いただいて。

結果のほうは、同じように、4ページの表のほうにまとめてございますので、こちらも御説明したいと思います。私、伊藤先生とコミュニケーションがよくなくて、27点以上にしていただこうと思ったのですが、この時点では26点で切っておりまして、ちょっと微妙ではありますが、9項目26点でも27点でも差は余りなかったので、今回は26点以上のデータで御説明させてください。

表2のほうですが、9項目の合計得点をまず計算しまして、それを、ざっくりですが、15点までと1625の5点と26点以上の3群に分けています。2カ月後のときは余り差がないのですが、1年後のところを見ていただきますと、平均というところに書いてある点数の高いほうが、Mental Rosai2−システムをした後、ストレスが、抑うつ症状が改善しているということを示しておりますので、点数が高いほうがよいと思ってください。9項目の点数が低い場合には、マイナスだったりほとんど差がなかったりするのですが、26点以上の方は12.7点、1年間で抑うつ得点が減少しておりまして、こういう方たちを選んでセルフケアをすると効果的ではないかということが示されます。

同じように、9項目のうちの3尺度、うつ、不安、疲労のいずれかに該当した場合をありとして、それ以外をなしとした場合、同じ1年後の平均を見ていただきますと、なしの場合は−1.89なのでちょっと抑うつがふえているみたいな形になっていますが、これは誤差範囲だと思います。ありの方は6.64点改善していますので、やはりこういう基準で選ぶとセルフケアが効果的な方たちを選べるのではないかということが示唆されると思います。

その後は、疲労、不安、うつのそれぞれの尺度別の比較をしていますが、ちょっと飛ばしまして、食欲と睡眠の一番下のところを見ていただきたいと思います。食欲は4段階全部出していますが、「しばしば」や「いつも」に該当された方は、1年後にMental Rosai2−システムをやった後、11.1点、あるいは14.25点と、これも大きな改善点数になっていますので、食欲の問題がある方を選んでセルフケアをするのは効果的かなと思います。

また睡眠の問題につきましても、「しばしば」「いつも」に該当された方については、1年後のCES-D得点の変化が9.37点、あるいは6.69点と大きくなっておりますので、睡眠の問題が「しばしば」以上の方を選ぶこともそういうセルフケアには非常に有効かなということであります。

以上2件ですが、9項目及び睡眠、食欲に関する項目がどのぐらい将来のメンタルヘルスリスクを予測できるか、そしてまた、こういう方たちに特に、恐らく産業医面談を含むセルフケアを行ったときにどのぐらい有効かということについてまとめさせていただきましたが、おおむね良好な結果になっていると思いますので、9項目についてはかなり科学的根拠が固まるかと思います。睡眠、食欲については、メンタルヘルス不調の予測のデータが今回出せなかったのは残念ですが、こういう方たちを選んでセルフケアすることは効果的だということは示されたのかなと考えています。

○相澤座長 ありがとうございました。

○下光委員 伊藤先生のほうの分析ですけれども、これはフィードバックしたわけですね。

○川上委員 はい。

○下光委員 そうすると、もしフィードバックをしなくて、1年後にやった場合は、ひょっとして平均値への回帰みたいなものがあって、悪い人はよくなるとか、そういう統計学上の問題もあったりするので、その辺どうなのかなと思ったのですが、いかがでしょう。

○川上委員 そうですね。ちょっとこれは解釈が難しいのですが、例えば前置としてCES-D得点を全部調整してしまうと、これらの項目の効果はまず消えてしまいますので、前置の悪い人は1年後にはよくなっているというのが大きくて、それをかなり反映しているところがあると思います。ただ、全て平均値への回帰なのか、あるいはそれが高い方はやはりセルフケアを受けていただくのが効果的なのか、よく区別ができません。この場合は、今使われている9項目なり睡眠、食欲を使って労働者を選んだときにどういう方によくなりやすいかという資料だと思って見ていただければと思います。

○黒木委員 ちょっと確認したいのですけれども、休職したということは、疾病に罹患したということですね。その切り口の最初の時点の不安、抑うつ、それから疲労がその時点で発症前からあったのか、あるいは発症後にあったのか、どのぐらいの疾病がこの中に入っているのか、その辺はどうなのでしょう。

○川上委員 そういうデータについては今回集めた情報ではありません。恐らく日本でもその種のデータを持っているところはほぼ皆無だろうと思います。この場合は、少なくとも病気で休んでいる方は今除いているという状態でストレスチェックを実施したと仮定して、どういう得点の方が将来的に、またメンタル不調で休むかということを予測していると思っていただければ。

○黒木委員 切り口がということですね。しかし、実際に診断書を提出して休んだ、1カ月以上休んだということですね。だから、その背景とか個別の状況というのはわからないということですね。

○川上委員 それはわかりません。それは解析がないので。

○黒木委員 それともう一つは、2番目のMental Rosai2−システム、これは不安、抑うつ、疲労プラス、例えば睡眠とか食欲不振とかいうのを同時に、あるいは一緒に出したものというのはあるのですか。

○川上委員 いい御質問をいただきました。伊藤先生にお願いして、9項目を調整しても食欲、睡眠がまだ残るかどうかについて検討していただきましたが、9項目の効果を全部除いても、食欲、睡眠はセルフケアの改善効果を予測するという結果になっています。

○渡辺委員 データ自体は非常に興味深い話ですけれども、確認ですけれども、これは今何の議論をしたらいいのでしょうか。この23項目の中に不眠と食欲をやはり抜くかどうかという議論を今ここでしているのでしょうか。不眠、食欲が23項目の中に今入っているのですけれども、改めて不眠、食欲は抜こうかという議論をするのでしょうか、何を議論したらいいのでしょうか。

○川上委員 座長にお任せします。

○相澤座長 今まで9項目についての評価、具体的なのを選んだ場合の評価についての議論がありましたし、また食欲、睡眠についてもどうなのかという議論がありましたので、それについてということで。

○渡辺委員 いや、23項目という中に食欲、不眠入っていますね。

○相澤座長 ですから、ある程度エビデンスがないと説明しにくいということなので、やっていただいた。

○渡辺委員 いいのですけれども、そうすると、23項目から不眠と食欲をもう一回抜くかどうかの議論を今するということでしょうか。

○相澤座長 これは後でまた議論していただきたいと思いますけれども、川上先生、せっかく出していただいたので、話の流れが少し変わってしまいましたけれども、後ほどまたやってもいいと思います。

○岩崎委員 今までの議論の流れを考慮すれば、ミニマムは9項目かという議論があったかと思いますので、推奨は23項目としても、それが9なのか11なのかという議論の延長でこの資料は出てきたのかなと私は理解しておりますけれども、今回お示ししていただいた資料についてですけれども、最初の研究は、それぞれ限界のところに記載がございますけれども、やはり1カ月以上の長期の休養というのがアウトカムでございますので、かなりの、そういう意味では重症な方ですね。かなりの重症という言い方はあれですけれども、そういうことでございますので、一次予防という観点から言うと、より2つ目の研究の意味は理解しやすいかなあと思っております。

そういう意味では、食欲、睡眠含めて、これはMental Rosai2−システムというので、いわゆるセルフケアの仕組みが入った結果という要素もあるかと思いますので、項目としては、これを見ると、やはり食欲、睡眠も重要かなあというのとともに、それはチェックするだけではなくて、やはり保健指導をどのようにするか、あるいは、対面の保健指導でなくても、どのような情報提供するかというのが非常に重要だということを示唆すると思いますので、その辺の充実も今後していく必要があるだろうと思います。

○相澤座長 ありがとうございました。

時間の関係で、事務局から、あくまでも中間ですけれども、今までの議論をまとめた提案といいますか、まとめ案が出ておりますので、これを説明していただいて、また先ほどの議論に加えたいと思います。事務局からお願いします。

○産業保健支援室長 それでは、資料3のほうを御説明したいと思います。これは、第1回、第2回御議論いただきましたものを踏まえまして事務局のほうでとりまとめを行ったものでございます。

一つ一つといいますか、項目ごとに御説明して御議論いただくということにさせていただいてよろしいでしょうか。

○相澤座長 全部ざっと。

○産業保健支援室長 では、ざっと最後まで説明をさせていただきます。

まず、「ストレスチェックの実施方法について」ということで論点1のところで御議論いただいたものをとりまとめております。

(1)実施者

・ストレスチェックの実施者(以下単に「実施者」という。)としては、医師、保健師のほかに、厚生労働省令で定める者として、現時点では、看護師、精神保健福祉士が想定されているが、現在国会で継続審議となっている公認心理師法案の状況等を踏まえる必要がある。

(2)実施方法

・1年以内ごとに1回以上、実施することが適当である。

・調査票によることを基本とし、面談による方法を必須とはしないことが適当である。

・一般定期健康診断と同時に実施することも可能とすることが適当である。この場合、ストレスチェックについては、労働者には検査を受ける義務がないこと、検査結果は本人に通知し、本人の同意なく事業者に通知できないことに留意する必要がある。

・実施に当たっては、産業医が関与することが望ましい。

・労働者に対し、ストレスチェック制度の目的や情報の取り扱いについて事前に十分説明し、理解を得ることが重要である。

(3)実施者の役割

・実施者は、最低限、当該事業所におけるストレスチェックの企画及び結果の評価を行う必要がある。

・ストレスチェックの企画には項目及び実施時期の選定を含み、結果の評価には、評価基準の設定及び個人の結果の評価(ストレスチェック結果の点検、確認、面接指導対象者の選定等)を含む必要がある。

・ストレスチェックの結果(原票)又は個々の労働者の評価結果は、実施者が、一定期間、個人情報の保護に留意しつつ、保管することが適当である。

(4)ICTを活用したストレスチェックの実施

・インターネットまたは企業内のネットワーク(イントラネット)等ICTを活用したストレスチェックの実施については、実施に当たって、以下の3点について担保されている場合は、実施可能とすべき。

1事業者及び実施者において、個人情報の保護や改ざんの防止(セキュリティの確保)のための仕組みが整っており、その仕組みに基づいて実施者において個人の検査結果の保存が適切になされていること。

2労働者以外にストレスチェックの結果を閲覧することのできる者の制限がなされている(実施者以外は閲覧できないようにされていること)こと。

3(3)の実施者の役割が果たされること。

(5)事業場の総合的なメンタルヘルス対策との連携

・事業者は、ストレスチェックを、当該事業者における総合的なメンタルヘルス対策の一環として位置づけることが適当である。

・具体的には、労働者に対するセルフケアに関する情報提供や保健指導、ストレスチェック結果の集団的分析に基づく職場改善の取組、職場改善に関する管理監督者向け研修等を含めた総合的な対応を行うことが望ましい。

・これらの取組について、衛生委員会で調査審議することが適当である。

・ストレスチェックの実施率や実施方法、効果について、事業場内でPDCAサイクルで評価・改善を行うことが望ましい。

2 ストレスチェックの項目について

(1)基本的な考え方

・ストレスチェックの目的は、主に一次予防(本人のストレスへの気づきと職場環境の改善)であり、副次的に二次予防(メンタルヘルス不調の早期発見)になり得るものと整理することが適当である。

・この目的に照らせば、ストレスチェックには、「ストレス要因」「心身のストレス反応」及び「周囲のサポート」の3領域に関する内容を含めることが必要である。

・先行して実施している実施者の取組を考慮するとともに、専属産業医のいない中小規模事業場や、メンタルヘルスを専門としない医師等でも適切にストレスチェックが実施できるようにする必要がある。

(2)具体的なストレスチェック項目

・法に基づくストレスチェックの最低限必要な要件として、「ストレス要因」「心身のストレス反応」及び「周囲のサポート」の3領域に関する項目を全て含まなければならないものとすることが適当である。

・具体的なストレスチェックの項目は、法令に基づく基準として定めることは適当ではなく、標準的な項目を指針等で示すことが適当である。

・各企業においては、国が示す標準的な項目を参考としつつ各々の判断で項目を選定することができるようにすべきである。ただし、独自の項目を選定する場合には、3領域に関する項目を全て含むものであって、その項目に一定の科学的な根拠が求められることを示すべきである。

・標準的な項目としては、これまでの研究の蓄積及び使用実績があり、現時点では最も望ましいものであると考えられる「職業性ストレス簡易調査票」(57項目の調査票)を示すことが適当である。また、中小規模事業場における実施可能性も考慮し、「職業性ストレス簡易調査票」をさらに簡略化した標準的項目として別紙の23項目を示すことが適当である。

3 ストレスチェックの結果の評価について

・ストレスチェックの主目的である一次予防(本人のストレスへの気づきと職場環境の改善)に活用するためには、「心身のストレス反応」に関する項目だけではなく、「ストレス要因」及び「周囲のサポート」に関する項目についても併せて評価することが重要である。

(1)個人に対する評価の方法と基準

・具体的な方法としては、

1高ストレスであることの評価にあたっては、「心身のストレス反応」の評価点が高得点であることを必須として、まずは「心身のストレス反応」に関する項目を評価し、高い得点であった場合に「ストレス要因」及び「周囲のサポート」に関する項目を評価するという方法と、

2「心身のストレス反応」の評価点が高得点でなくても、「ストレス要因」や「周囲のサポート」の評価点が著しく高得点である場合は、セルフケアの支援や職場改善が必要な場合もあることが考えられるため、「心身のストレス反応」の評価点が高得点であることのみを、高ストレスであることの評価の必須要件とはしない方法

とが考えられる。具体的な評価方法についてはなお検討が必要であるが、検討においては、それぞれの方法において、高ストレスと判定される者の割合がどの程度になるかについても留意する必要がある。

具体的な評価基準については、上記の評価方法の検討に併せ、なお検討が必要である。

(2)集団に対する評価の方法と基準

・集団の分析と評価は、「職業性ストレス簡易調査票」に関して公開されている職場のストレス判定図を活用することが有効である。

・集団の結果の評価は、少人数だと個人が特定されるリスクがあること等から、原則として20人以上の集団に対して評価することが適当。

4 ストレスチェックに含めることが不適当な項目

(1)法定のストレスチェックに含めることが不適切な項目

・「性格検査」や「適性検査」に関する項目は、ストレスチェックとは別のものであり、含めるべきではない。

・「希死念慮」や「自傷行為」に関する項目は、背景事情なども含めて評価が必要であり、含めるべきでない。

・事業者独自の項目を設定する場合には、上記のほか、ストレスチェックの目的はうつ病等の精神疾患のスクリーニングではないということに留意して項目を選定する必要がある。

(2)法定のストレスチェックに併せて他の項目を労働者の同意を得た上で実施することについて

・法定外としてうつ病等の精神疾患のスクリーニングを行う場合、労働者の同意を得た上で行うのであれば、ある程度事業者の裁量に任せることが適当である。

・ただし、ストレスチェックと同時に行う場合には、ストレスチェックの主な目的が一次予防であることの理解が得られにくくなるおそれがあること、また、その結果について、合理的な理由なく労働者の不利益に用いられないようにする必要があることに留意が必要である。

5 ストレスチェックと一般健康診断の自他覚症状の有無の検査との関係

(1)基本的な考え方

・一般健康診断の自他覚症状の有無の検査(いわゆる医師による「問診」)は、労働者の身体症状のみならず、精神面の症状も同時に診ることにより、総合的に心身の健康の状況を判断するものであり、原則として問診に含める項目について制限すべきでない。

・一方、ストレスチェックを受ける労働者のプライバシーを守るため、本人の同意がない場合はストレスチェックの結果を事業者に提供してはならないこととされたことに留意が必要である。

このあたりにつきまして、資料4として整理してございますので、ちょっと資料4のほうをごらんいただきたいと思います。これまでの議論を踏まえまして、事務局のほうで整理してみたものでございます。

まず、ストレスチェックですけれども、仕事のストレス要因に関する質問項目、それから、心身のストレス反応に関する質問項目、それから、周囲のサポートに関する質問項目という3領域の質問項目について点数化して数値評価を行うというものであろうと考えております。

一方、一般健診のほうは、心身の状態に関する問診、例えばイライラ感、不安感、疲労感、そのようなものを、「はい・いいえ」など点数化や数値評価では行わないような方法で把握しているものではないか。心身の状態とあわせて健康状態、総合評価するために行うものであって、ストレスの程度を把握する目的で実施するものではないということでございます。そういったストレスチェックと一般健診との違いがあろうかと思います。同時に実施することも可能ですけれども、これを実施する実施者としての意思というところには、両方の結果を見るということになります。一般健診とストレスチェックを同時に実施した医師につきましては、両者の結果を総合的に把握し、保健指導等を行うことができるということになろうかと思います。結果として、労働者に対して結果を通知し、保健指導などを行うということでございます。

ただ、その結果につきましては、実施した医師、実施者から、一般健診のほうにつきましては、事業者に通知をされる。生データについては産業保健スタッフに扱わせることが望ましいということになってございますけれども、結果は事業者に行く。

ストレスチェックのほうにつきましては、労働者が同意した場合のみ事業者に提供するものであって、同意しない場合は提供されないというような情報の管理については、一般健診とストレスチェックは異なるものであるということでございます。

このように事務局のほうで整理いたしましたが、そのあたりについて資料3のほうには記述してございます。ただいま申し上げました整理を踏まえますと、

(2)具体的な関係の整理

・ストレスチェックは、調査票により、「心身のストレス反応」「ストレス要因」及び「周囲のサポート」の3領域にまたがる項目により、ストレスの状況を点数化し、数値評価するものであるため、問診において、例えば「イライラ感」「不安感」「疲労感」「抑うつ感」「睡眠不足」「食欲不振」など、心身の状況に関する項目であっても、点数化や数値評価を行わない方法で把握する場合には、ストレスチェックには該当しないものとして整理することが適当である。

・ただし、この場合も、問診結果を事業者に提供する場合は、労働者のプライバシーに配慮しつつ、生データは産業医等の産業保健スタッフに扱わせることが望ましい。

・なお、問診において、「心身のストレス反応」に関する一部の項目など、ストレスチェックの要素を一部の項目だけを取り出して実施し、その上で問診を行い、点数化や数値評価を行い、ストレスの状況を把握するような方法は、法定のストレスチェックには該当しないが、一般健康診断に基づく自他覚症状の有無の検査方法としては適当でない。

このあたりにつきましては、先ほど申し上げました事務局の整理ということで書かせていただいております。この辺は御議論いただければと思います。

以上でございます。

○相澤座長 ありがとうございました。

できれば、あと25分ありますので、3番のストレスチェックの評価、そこを重点的に議論していただきたいと思いますが、それ以外の1番については何か特にありますか。

○黒木委員 (3)のところで、「実施者が、一定期間、個人情報の保護に留意しつつ、保管することが適当である」、この実施者というのは誰になるのでしょうか。

○産業保健支援室長 実施者については、医師、保健師、それから、一定の研修を受けた看護師、精神保健福祉士ということで書いております。

○黒木委員 例えば委託をした場合、例えば業者に任せるとかそういった場合はどうなりますか。

○産業保健支援室長 委託した先の医師が実施者になる場合は、その委託した先が保管するということになろうかと思います。

○黒木委員 委託したところで、データに関しては、委託したその業者が保管するということですか。

○産業保健支援室長 そういう整理になろうかと思います。

○渡辺委員 結局そこのところが非常に微妙で、一番のポイントになると思いますが、委託したとしても、実施するのはそこの業者の中の医師または保健師などということですね。したがって、委託した業者が保管するというのではなくて、委託した業者の中の医師または保健師が保管するということになるのではないですか。

○産業保健支援室長 実際上はそうなります。

○渡辺委員 そこのところが本当にそうなるかどうか、実効性の問題はあると思いますが、原則はそうでなければいかんと思います。

それからもう一つ、今のところに、私、1つ意見があるのですけれども、実施者の役割のところに、後から気がついて、1つ入れてほしいのですが、事業者への報告というのも実施者の役割だと思うのですね。事業者へ報告しますね。高リスク者とか高得点者、あるいは手を挙げた人を報告しますね。それはやはり実施者の役割だと思うのです。要するに、それはどういうことを言いたいかというと、業者が自動的にやるのではなくて、業者の中の医師が責任を持ってやると。医師がはっきりやるという責任性をはっきりさせるという意味です。

○労働衛生課長 事業者に伝わっていい情報とそうでない情報がありますので、少なくとも何人の方が対象で、何人が受けましたといった実施状況の報告はなされるものだと思いますが、高ストレス者が誰だったかとか、それまではもちろんできないということだと思います。

○渡辺委員 そうですね。手を挙げた者は、この実施者はもう把握してないということですか。

○労働衛生課長 事業者への情報の通知に同意をした方についての情報しか行かないので、誰が高ストレスであったかという情報はわからないと思います。

○渡辺委員 それは間違いなくそうですね。手を挙げて同意した人ですね。高得点者の中で手を挙げた人という情報はまずこの実施者のところに来るわけですね。

○労働衛生課長 実施者というか、誰が通知に同意をしたかですね。その情報は持っていれば、その情報は当然事業者に行きます。

○渡辺委員 それは実施者が事業者に伝えるわけですね。

○労働衛生課長 そうですね。

○渡辺委員 この10人の人が手を挙げていますというのは、その実施者が事業者へ伝えるということですね。

○労働衛生課長 今おっしゃったとおり、一定の範囲で実施者から事業者に報告されるものはあると思いますので。

○渡辺委員 少なくとも誰々さんが手を挙げました、同意しましたという情報はまず実施者が得るわけですね。

○労働衛生課長 ただ、ここで実施者の役割は、その企業の中にいる場合、外にいる場合共通のことを書いていますので、外部委託の場合にどうするかということであれば、もうちょっと細部にわたる規定のところで考えるべきだと思います。

○渡辺委員 今後ということですね。わかりました。

○諸岡委員 今、実施者のいろんな役割というのがありましたけれども、個人情報がたまたまいろんな形で、今、ベネッセの問題もありますし、リークするということがありますね。ここの内容は、一定期間、個人情報の保護に留意しつつ保管することが適当であると。こういう内容というのは非常に曖昧だと思うのですね。万が一リークされた場合にはこういうペナルティがありますとか、きちっとやらないと。こういう健康情報というのは本当に100%、実施のセキュリティを示さないとなかなか労働者に対してきちんと説明責任ができないと思うので、そのあたりもきちんと私はやったほうがいいと思っていますので、お願いします。

○黒木委員 高ストレス者の情報は、例えばかかわっている産業医には教えるということでいいのですか。産業医が知るということは可能ですか。委託で実施した人と、それから嘱託で産業医に入っている人がいますね。普通、大企業であれば、大体実施者と同じなので大体わかるわけですね。高ストレス者が、同意しない人もわかる。でも、同意してない人に対しても働きかける。でも、委託の場合には同意した人だけで、保管場所は、委託の中にいる医師、保健師等であれば、その辺は、例えば産業医が求めた場合はどうなるのですか。

○産業保健支援室長 その辺、情報については、個人情報保護法とかそのあたりとのかかわりというのはもちろんあると思います。実施者が外部にあった場合は、産業医という方が第三者に当たることになろうかと思います。ですから、全ての情報が産業医に来るということにならないのではないかと思います。

○黒木委員 委託で、通知をします。で、産業医との面談を申し出てくださいということになれば、例えばそこにかかわっている産業医ということになりますね。

○労働衛生課長 今までの議論では、つまり、委託機関の実施に産業医が全くかかわってないとすれば実施者ではないので、産業医は見られないのですが、産業医がそこでかかわっている。ここに実施者の役割としてかかわっているのであれば、当然、産業医も見られるだろうということで、そういうわけで、産業医になるべく実施にかかわっていただきたいという議論が出されたと思います。

それから諸岡先生の御指摘に関しては、今回の法改正の中で、実施した人について守秘義務がそもそも法律に書いてありますので、あえてここでは議論しなかったということになっております。

○相澤座長 1についてはよろしいですか。

どうぞ。

○岩崎委員 今の議論のところで、もちろん大きなところほど委託しないと回らないという現実がございますので委託が多いと思いますけれども、委託した場合、今のだと、産業医は第三者に当たるか、もう少し今後詰めが必要だと思いますけれども、実施者の役割に安全衛生委員会等でのいろんな活動も入ってくるだろうと思いますので、そこは考慮してちょっと建てつけを考えていただければと思います。

○相澤座長 よろしければ、2番目のストレスチェックの項目について、どなたか御意見ある方はありますでしょうか。

○川上委員 これは2と3はかなり関係しておりますね。先ほど冒頭に議論がありましたように、57項目全体を推奨するのか、23項目にするのかという問題はここで議論したほうがよろしいですか。

○相澤座長 そうですね。2と、3も一緒にやっても結構です。

○川上委員 では、発言させていただく前に、忘れないように、5の一般健康診断の検査との関係の整理なのですが、私は、個人的にはこういう整理はちょっと難しいかなと思っています。といいますのは、一般健診で自覚症状調べとか、あるいは疲労蓄積度チェックリストなどの数値化する方法を使っている会社もありますので、問診があるなしだけやっている会社というのは今余りなくなってきていると思います。10年、20年前ならいざ知らず、もう少し一般健診の問診も進化してきておりますので、この点数化、数値化はしない方法が一般健診、数値化する整理はちょっと難しいというのが個人的意見で、これは、もし次回継続するようだったら、次回以降ちょっと議論いただきたいなと思います。

2と3ですが、先ほどの議論を伺っていて私個人が思いましたのは、岩崎先生からの強い御反対もありましたので、推奨項目の最低限としては23項目をベースに考えるのがよいかなと思います。今回提出された幾つかのデータから、睡眠、食欲の項目も、睡眠は多少不安定な項目のような気がしますけれども、許容範囲の特性は持っていると思いますので、23項目をベースに推奨を考えるのというのが基準かなと思います。

もう一つ、先ほどどういう方を高ストレスの面接者として選ぶかということについての議論がありましたが、こちらのほうは、先ほどの議論を伺っていると、やはり心身のストレス反応を基準に選ぶというのが素直かなと思いました。岩崎先生と私とで意見が一致しているところは、従業員の10%を目安にしていただきたいということです。

○相澤座長 これはよろしいでしょうかね。これから50人未満の事業所も行く可能性もありますし。

○渡辺委員 基本的には、私も、57項目を推奨するということを言いましたけれども、最低限をつくるということは反対していませんで、その最低限を23項目とするというのは別にそれでOK、了解しております。

それからあと、高ストレス者のピックアップをどうするかということに関しましては、今おっしゃったように、やはり反応の強い人をまずピックアップするというのが大事なので、B群、ストレス反応のところで、合計点で何点以上、何らかの方法でピックアップするというのが1つだと思います。

ただ、もう一つは、先ほどから出ていますように、症状がまだ少し軽いのだけれども、やはりAとCのストレス要因とか周囲のサポートというような、そこの得点が非常に悪い人はやはり含めるべきだろうと思いますので、もう一群として、心身の反応がゼロではない、例えばさっきのB群よりは少し低い20点以上とか25点以上とか、どこか適当なカットオフポイントをつくって、その得点以上で、かつ、ストレス要因の得点が高い人という群もやはりつくるべきではないか。その2つの群をつくるべきではないかなと思っております。

○相澤座長 ありがとうございます。

○労働衛生課長 済みません。よろしいですか。

○相澤座長 どうぞ。

○労働衛生課長 項目の最低限ということで、少し誤解があるといけませんので補足いたしますが、今回の制度は既に実施されている企業もあり、一方で、これから始めるところはもうそのままコピーすれば使えるような調査票を求めていることもあって、何種類かの建てつけが必要だと思っております。そんなわけで、法に基づくストレスチェックの最低要件として、いわゆる最低基準のところは、この(2)の1つ目のポツにありますように、この3領域を含めることというのを最低限とすると。そこは守ってくださいという形にして、今の2357の議論は、あくまで推奨、お勧め版で、強制力は持たない形で示すという検討の中でということになりますので。

○相澤座長 それから、今ちょっと渡辺委員から御提案がありました3ですね。評価の(1)の1、これは心身のストレス反応の高得点を面接に行っていただく。2が周囲の環境要因も含めて行くということですが、そうしますと非常に対象者がふえるということですので、もう一つのチョイスとして、「心身のストレス反応」が中等度、あるいはグレーゾーンといいますか、環境が、ストレッサーのほうが非常に強い人について面接に行っていただくという3つの、3番目が出てまいりましたが、これについていかがでしょうか。

○川上委員 渡辺先生のお考えもわかるのですが、具体的な基準を御提案いただかないとちょっと議論がしにくくて、グレーゾーンというか、第2段階レベルの判定基準とか人数とか、そういうものが出てこないとちょっと議論がしにくいと思いますが。

○渡辺委員 そこで抽出方法をどうするかなのですが、1つは、単純にやろうと思うと合計点だと思うのですね。例えば先ほどのB群の心身の反応のところでも、合計点でやる。今の57項目の場合でも、抽出のところは現法ではないわけですね。全部レーダーチャートとして段階1234が分かれていますけれども、では誰を抽出するかということに全く触れられていないので、抽出するという方法を考えるときには、57項目の場合でも、心身の反応のところで、例えばB群の心身の反応のところでの合計点から抽出するという方法をとらざるを得ないと私は思っております。

とすると、心身の反応のところの合計点で、今までの膨大なデータの中から分布図をつくっていただいて、先ほどの5%なり10%になるようなところをカットオフポイントをつくっていただければいいと思いますね。それと同じようなやり方で、B群の合計得点とA+Cの合計得点とを、分布図をつくっていただいて、やはりそれで5%なら5%になるようなところを見つけていく。これは2つの群の相関関係になってくるからちょっといろんな組み合わせが出てくると思いますが、要するに分布図をつくっていただいて、その分布図から、その5%、10%になるようなところを見つけていくという、そのために合計点でやるよりないのではないかなと、シンプルなのは合計点かなと私は個人的に思っております。

○川上委員 そのデータを見ないとちょっと議論ができないような感じなので、現時点では、私は賛成も反対もできないような感じがいたします。

○相澤座長 データがないので、これからもう一回、8月の終わりにありますので、それまでにまた、小田切先生に頑張っていただいて。

○下光委員 どっちにしても、資料の2のところの何らかの基準が必要だと。評価方法のね。セルフケアでなくて、面接指導の場合には基準が必要だということで、きょうは少し23項目のデータ出しましたけれども、57項目についても、レーダーチャートで見たように、現場ではきちっとした基準がなくて、それで、産業医の先生の見方で恐らくやられていると思うのですね。ですから、この辺ももう一回データを出して、今度いつになるかわからないですが、9月ぐらいになると思いますが、夏休みなしでとっていただいて、こんなこと言うとまた後で怒られますけれども、データ出さなければならないかなと。我々が実際データを持っていますので、そういう責任がありますので、そこも含めて。

ですから、ここでどういう分析をしてほしいかということを決めていただければいいと思いますが、今、渡辺先生おっしゃったように、ストレッサーとソーシャルサポートも含めた総合的なもので評価するという解析もして、恐らく幾つかの方法をプロバイドして、どれか選んでいただくという形になるのかなと。これだけという形ではなくて。そのようなデータ解析でよいでしょうかね。

○黒木委員 マスで見ていくのか、あるいは個別に見ていくのかということを考えると、私のところでは、やはり全体的なところで一番下のところから半分ぐらいで区切っているのですけれども、大体5%ぐらいになるので、そういうことで面談につないでいるということもありますので、これはアプローチの仕方で、マスで見ると、例えば高ストレス者がたくさんいると。例えば20名、30名の集団の中に何名かいるというところはやはりマスでかかわっていくということは当然必要になってくるだろうと思います。

○諸岡委員 資料2を見ていて、個人へのアプローチというのは、先生方、5723かいろいろあると思うので、今なかなか結論が出ないということでありましたけれども、私は、産業医で現場で一番大事なのは、やはりそういう情報をマスとして見て、職場環境がどうなのか。職場環境を改善するというほうに提言できるのは我々産業医だと思うのですね。安全衛生委員会の。だから、そういう意味では、個人へのアプローチと集団へのアプローチということで職場環境を改善すると、きちっと提言するということも含めて、我々産業医の努力義務というか、そのあたりも含めてきちっと大きな柱として出してもらったらいいと思うので、そのあたりもぜひよろしくお願いしたいと思います。

○相澤座長 ありがとうございます。中間とりまとめ、それ以外の評価以外のところで、4のストレスチェックに含めることが不適当な項目とか、あるいは一般健診との関係について何か御指摘ございませんでしょうか。

○渡辺委員 1つだけ。当然のことですが、確認ですが、大きくは健康管理の問題なので、健康管理でないもの、労務管理につながるようなものを入れるのは絶対にだめだと思います。例えば仕事をやる気があるかどうかとか、会社に対する忠誠心がどうかとか、そういった労務管理に近いようなものを一緒くたにやるというのは絶対によろしくない。あくまで健康管理の範疇であるということだけは確認しておく必要があると思います。

もう一つだけ確認ですが、先ほどの下光先生の57項目の件ですが、今出ましたように、職場環境改善その他のためにレーダーチャートをそのまま返すというのはとてもいいと思うのですね。レーダーチャートで非常に状況がわかりますので、職場に対しても個人に対しても、返却はレーダーチャートのままでいいと思います。ただ、高ストレス者をピックアップするというときには、あのままでは使えないので、私はもう合計点でやるよりないと思っておるのですが、その点は、下光先生、矛盾はないでしょうか。

○下光委員 ですから、それは幾つかの方法を提示して、次回に。

○川上委員 下光先生、マニュアルを読むと、その場合でも、3つ以上の領域でグレーゾーンに入ったものを特にという形で1999年の報告書に書いてあるので、やり方がないわけではないと思うのです。既に提案されているやり方が。

○下光委員 あの簡易採点法ですね。

○川上委員 簡易採点法ですね。

○下光委員 これはセルフチェックのための。

○川上委員 今はセルフチェックのお話をしているのだと思います。高ストレス者のピックアップなので。その辺も、今あるものとの関係の整理したものを次回御提案いただけるとありがたいなと思います。

○下光委員 それもまた御提案させていただくことになるかと思いますが、それはそれでまたいろいろ問題がありまして、あの時点ではコンピュータで解析したりとかそういうことではなくて、個人的にさっとできるような方法として1つ提案させていただいたのが簡易採点法というところで、今あれは中災防のほうでカーボンシートか何かでさっとやって、そして自分で判定するというようなものが実際売り出されていると思いますが、それを、先生、今回のあれに使ったらどうかという御意見ですか。

○川上委員 そういうわけではなくて、あの簡易採点法で3、それ以上はグレーゾーンというのがこのぐらいストレス反応がふえるからという科学的な根拠をある程度示してお話しされたので、そういうロジックを次回示していただけるとありがたいなと。

○下光委員 ただ、今は27項目とかそういうところが問題になっていますので、その辺も含めてもう少し詳しく検討していければと思っております。

○小田切参考人 川上先生がおっしゃっておられる3つ以上というのが、どこのことをおっしゃっておられるのか。

○川上委員 岩田昇先生が1999年の報告書で、3つ以上グレーゾーンに該当しているとストレス反応が。

○小田切参考人 ストレス要因のところですね。

○川上委員 ストレス要因です。

○小田切参考人 それはわかっております。

○川上委員 総合しての判断がないということですか。

○小田切参考人 そうですね。ですので、ストレス反応につきましては、3尺度をピックアップしたときに、項目反応理論に基づいて、抑うつは重要である。それから、不安と疲労というのをピックアップして、そこから29項目という判断が出てまいりましたので、もし57項目でストレス反応の部分をベタで合計点をとるということになってきますと、少し軽症の方たちを拾いやすくなる可能性がありますので、そこが懸念されるところかなあと思います。

○渡辺委員 ですから、その分布をちょっと見させていただければ、どこでカットオフするかということは。

○小田切参考人 そうですね。

○下光委員 23項目版になってしまうと、1つはストレスの中で非常に重要なものとしての対人関係のストレス、これが抜けてしまう。これが1つ。これはソーシャルサポートのほうでカバーできるかどうかということについての検討はなかなか難しいのですけれども、それが1つ。それからもう一つは、前に渡辺先生おっしゃったようなイライラとかそういうストレス反応としてまだ元気な人たちの反応としてのイライラ、こういうものがちょっとカットされているということで、これはストレス反応の早期に出てくるもののイライラ。最終的に出てくるのはうつということになりますので、今回の27項目は反応としてはかなり中等度以上の反応をピックアップしているということになります。ですから、57項目になりますともう少し早期のものも入ってきますので、そういうことも含めて少し解析できるかなと思います。

○相澤座長 ありがとうございました。

大変活発な御議論いただきまして、何となく方向性は見えてきたのかなと思います。きょうで終えることはちょっとできませんので、また解析について小田切先生の仕事の負担がふえますけれども、この解析の内容について御希望があったら、事務局のほうに委員からお知らせいただいてお願いできればと思います。

それでは、後日もう一度検討会を行いますので、それについて事務局からございますでしょうか。

○産業保健支援室長 それでは、本日の議論を踏まえまして、評価基準の設定の根拠となるデータ分析につきましてはまた御相談させていただきたいと思います。その分析結果につきましては、次回開催するこの専門検討会に提出できるようにしたいと考えておりますので、ぜひ御協力をよろしくお願いしたいと思います。

第4回の専門検討会につきましては、別途日程調整とかさせていただきまして、できましたら8月中下旬ごろに何とかできればなと。日程によりまして、また調整をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

○相澤座長 それでは、第3回の「ストレスチェックの項目等に関する専門検討会」をこれで終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)

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