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2014年7月15日 平成26年第2回目安に関する小委員会 議事録

労働基準局

○日時

平成26年7月15日(火)
15:00〜16:40


○場所

厚生労働省9階省議室


○出席者

【公益委員】

仁田委員長、武石委員、中窪委員、藤村委員

【労働者委員】

須田委員、田村委員、冨田委員、萩原委員

【使用者委員】

小林委員、高橋委員、横山委員、渡辺委員

【事務局】

岡崎労働基準局長、谷内大臣官房審議官、里見大臣官房参事官(併)賃金時間室長
辻主任中央賃金指導官、久富副主任中央賃金指導官、小泉賃金時間室長補佐
新垣賃金時間室長補佐

○議題

平成26年度地域別最低賃金額改定の目安について

○議事

○仁田委員長 それでは、定刻となりましたので、ただ今より第2回目の目安に関する小委員会を開催いたしたいと思います。

 議題に入ります前に事務局に異動がございましたので、御紹介をいたします。

○里見参事官 このたび、厚生労働省の人事異動により、労働基準局長及び大臣官房審議官が交代しておりますので、局長・審議官より御挨拶申し上げます。


○岡崎労働基準局長 7月
11 日付で労働基準局長になりました岡崎でございます。よろしくお願いいたします。

 この目安小委員会は今日で第2回目になりますけれども、前任の中野のほうから諮問の趣旨等は既にお話ししたとおりでございますが、骨太の方針あるいは日本再興戦略あるいは昨今のいろいろな経済、雇用情勢を踏まえながら、この目安小委員会で目安を取りまとめていただければ幸いと思っておりますので、ぜひ皆様方の御協力をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。


○谷内審議官 昨日付で大臣官房審議官を拝命いたしました谷内と申します。よろしくお願いいたします。


○仁田委員長 それでは、議事に入りたいと思います。

 まず、用意していただいた資料について、事務局のほうから御説明をお願いしたいと思います。


○里見参事官 今日は、お手元の資料と、その資料の他に各種団体からの要望書を従前のとおり回覧させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 量が多いものですから、2つに分けて、まずは No.1 No.2 について御説明申し上げます。

 資料 No.1 「平成 26 年賃金改定状況調査結果」でございます。

 まず、1ページ目、表紙でございます。

 調査地域は、各都道府県の県庁所在地と、原則人口5万人未満の市から選んだ地方小都市が対象地域です。

 調査産業は、県庁所在地については製造業、卸売業,小売業、宿泊業,飲食サービス業、医療,福祉、その他のサービス業の7つの業種、地方小都市は製造業が対象です。

 調査事業所は、常用労働者が 30 人未満の企業です。集計事業所数は県庁所在地から約 3,000 、地方小都市が約 1,000 、合計約 4,000 事業所です。これらの事業所に雇用される労働者は約 32,000 人です。

 主要な調査事項は、昨年6月と本年6月の所定労働日数、所定労働時間数と所定内賃金額であり、そこから賃金の上昇率を算出しております。

 3ページ、第1表「賃金改定実施状況別事業所割合」でございます。

 これは今年の1〜6月までに賃金の引上げあるいは引下げを実施したあるいは実施しなかったといった区分で、事業所単位で集計したものです。

 一番左の産業計及びランク計をみていただきますと、1〜6月までに賃金の引上げを実氏した事業所の割合が 43.1 %、括弧内が昨年の実績で 36.7 %ですので増加しています。
 ランク別にみますと、Aランクが 45.3 %、Bランクが 46.0 %、Cランクが 40.7 %、Dランクが 41.8 %となっております。1〜6月までに賃金の引下げを実施した事業所の割合が 0.8 %、昨年は 1.3 %で、減少しております。賃金改定を実施しない事業所の割合は 44.2 %となっており、昨年が 50.2 %でしたので、こちらも減少しております。7月以降に改定を実施する予定の事業所については、 11.8 %で昨年と同水準です。

 右に行って産業別にみますと、1〜6月までに引上げを実施した事業所の割合が高いのは、医療,福祉が 61.3 %です。逆に、宿泊業,飲食サービス業は 30.7 %と一番低くなっております。

 4ページ、第2表「事業所の平均賃金改定率」で、これも事業所単位の集計でどの程度引き上げたかを回答したものを集計したものです。

 一番左が、賃金引上げ実施事業所についての平均改定率が幾らかということです。賃金引上げを実施した事業所の平均改定率は 2.8 %、賃金引下げを実施した事業所では− 4.8 %、改定を実施した事業所と凍結した事業所を合わせて全体を平均した改定率は、産業計では 1.1 %で、昨年の 0.8 %から上昇しております。

 第3表「事業所の賃金引上げ率の分布の特性値」で、賃金引上げを実施した事業所についての引上げ率の分布をみたものです。

 一番左の産業計をみていただくと、第1・四分位数が 1.2 %、中位数が 2.0 %、第3・四分位数が 3.2 %で、分散係数は 0.50 で、それぞれ昨年とほぼ同じかやや上がっている状況でございます。

 ここで分散係数と申しますのは、注2の計算式によるものでございます。

 第4表「一般労働者及びパートタイム労働者の賃金上昇率」でございます。6ページの第4表1が男女別、7ページの2が一般・パート別にみられるようになっています。

 まず、1の産業計のランク計の賃金上昇率は 1.1 %です。ランク別では、Aランクが 1.5 %、Bランクが 0.8 %、Cランクが 1.0 %、Dランクが 0.9 %となっています。

 産業ごとの上昇率をみると、製造業が 1.1 %、卸売業,小売業が 0.4 %、宿泊業,飲食サービス業が 1.8 %、医療,福祉が 1.9 %、その他サービス業が 1.0 %となっています。

 次に男女別に、みますと、男性が 1.1 %、女性が 1.3 %、また、次の第4表2の一般・パート別でみますと、一般が 1.1 %、パートが 1.1 %という上昇率になっております。

 8〜 12 ページまでは、参考として1〜5まで表をおつけしておりますが、これらは第1〜4表まで扱った賃金の引上げの実施時期、賃金改定を実施しなかった事由、平均賃金改定率、賃金引上げ率の分布の特性値等について、調査地域の区分である、県庁所在地と地方小都市別にみられるようにしたものですので、適宜御参照ください。

 13 ページの付表についてでございます。

 まず、労働者構成比率でございますが、パートタイム労働者比率は、この調査においては 1.0 ポイント、パートタイム労働者がふえている状況です。

 男女比率につきましては、平成 26 年では、女性の比率が 0.5 %上がっています。

 年間所定労働日数は、平成 25 年度では 0.1 日減少しております。

 資料 No.1 の御説明は、以上でございます。

 続きまして、資料 No.2 「生活保護と最低賃金」の比較についてでございます。

 1ページ目は、生活保護水準と最低賃金額の関係を示したグラフです。これは、これまでの公益委員見解で示された比較の考え方に基づいて、最新のデータである平成 24 年度の生活保護水準と、手取り額でみた、平成 24 年度の最低賃金額とを比較したものです。生活保護に関するデータは、2年度前のものが最新となります。

 グラフの右上にございますが、破線の△につきましては、生活扶助基準値で、これは第1類比と第2類比、冬季加算を含むものと期末一次扶助費を合計したものを都道府県内で人口加重平均したものに、住宅扶助の実績値を被保護者世帯で加重平均したものを加えたものでございます。

 その下にある実線の◇は、各都道府県の最低賃金額に、 173.8 時間の月の法定労働時間を掛けて、 0.844 の税・社会保険料を考慮するための可処分所得比率を掛けたものでございます。

 △が◇よりも上の都道府県が、生活保護水準が最低賃金の手取り額を上回る状況にございます。そのような逆転減少が起きているところが、このグラフでは 11 都道府県ございます。グラフの左から申し上げますと、東京、神奈川、大阪、千葉、埼玉、広島、兵庫、京都、宮城、北海道、青森でございます。

 2ページは、1ページのグラフから最低賃金額を平成 25 年度のものに更新したものになります。

 1ページのグラフでは、 11 都道府県で逆転現象が起きていましたが、平成 25 年度の最低賃金額の改定により、青森、埼玉、千葉、神奈川、京都、大阪の6府県で逆転現象が解消されておりますが、なお5都道県で逆転現象が生じています。こちらはグラフの左から東京、広島、兵庫、宮城、北海道となっております。

 3ページは、この5都道県について時間額の乖離額を示したものでございます。右上に「精査中」とございますが、これは住宅扶助実績値を算出するために例年用いております、厚生労働省社会・援護局保護課の所管している調査のデータ集計が本日時点でまだ確定していないことから、引き続き数値を精査しているものでございます。今年度の目安審議中には乖離額が確定する見込みですので、もし結果の変動が起こった場合は、追って御報告させていただきます。

 この表を御覧いただきまして、一番左の列Aが、平成 24 年度の生活保護水準と平成 24 年度の最低賃金額との乖離額で、1ページのグラフでお示しした乖離を時間額に直したものでございます。

 今年度の解消額を議論するに当たっては、平成 25 年度改定後の最低賃金額と比較する必要がありますので、Aの額からBで示した引上げ額を控除して得られるCの額が、今年度、御審議いただく最新の乖離額でございます。なお、一番右の列には、参考として平成 25 年度の改定後に残された乖離額をお示ししております。網かけの部分は昨年度の改定により乖離が解消された地域ですので、一旦、北海道のみとなったものが再び5都道県で乖離が生じた状況です。

 4ページは、都道府県ごとの乖離額の変動の要因分析でございます。こちらも3ページと同様に精査中ですので、御留意ください。CとDの額は3ページと同じものでございます。列のEで示した額が、乖離の拡大額です。乖離額が拡大した主な要因として、住宅扶助の実績値が増加したことに加え、最低賃金額を手取り額に換算するために乗ずる可処分所得比率の変動、具体的には 0.847 から 0.844 に低下したことが特徴です。

 具体的な見方ですが、北海道を例にとりますと、乖離の拡大額の4円のうち、住宅扶助の実績値が増加したことによる影響が1円、可処分所得比率が低下したことによる影響が3円となります。

 資料 No.2 の御説明は以上ですが、ここで一旦切らせていただきたいと思います。

○仁田委員長 どうもありがとうございました。

 これまでの説明につきまして、何か御質問等ございましたら、お願いいたします。

 どうぞ。

○田村委員 御説明いただきました、資料
No.1 の6ページ、7ページに当たる第4表ですけれども、産業計のところは全体の数字ということになると思うのですが、右側の製造業なり、産業で分けたところをみると、マイナスが発生しているところがあってみたり、かなりばらつきが多いことが言えるのかなと思います。

 あるいは、第4表2、一般とパートに分けたところがありますけれども、そこをみさせていただいても、例えば、卸売業,小売業のパートのところで、賃金上昇率がBランクで− 1.6 という数字が出ていたり、幾つかのほうでマイナスがあったりして少し違和感を覚えるところがありますけれども、説明ができれば、数字の合計ですから、こういうことだったという結果ならそういうことだと思いますけれども、第4表自体に相当ばらつきがあるし、この表自体が信憑性があるのかどうかというところ、もし御意見、御見解があれば聞かせていただきたいと思います。

○仁田委員長 ただ今の点につきまして、いかがでしょうか。


○里見参事官 田村委員から御質問のありました件で、信憑性という意味では、統計でございますので、標本がより多ければ多いほど実態に近づいていくということでございます。

 この賃金改定状況調査も従前にならってやっておりますが、冒頭に申し上げましたとおり、対象事業所が 4,000 事業所、労働者数でいいますと 32,000 ですので、時間的に限られた、この6月直近の数字をみることで、私どももフル稼働で調査しての結果ですので、一定のサンプル的な制約がある中での数字ということで御覧いただければよろしいかと思いますが、その中で産業別に、今、田村委員がおっしゃったような、一部の卸売業,小売業で、特にパートでマイナスがA、B、Cで出ていたりとか、細かい分析をしますといろいろ傾向は出てくるかと思うのですけれども、先ほど申し上げたサンプル数という意味では、より細かくみていけばみていくほど若干誤差も出てきますので、内訳については、おおよその傾向ということでみていただければと思っております。


○仁田委員長 よろしゅうございましょうか。

 どうぞ。

○田村委員 第4表はそういうことかなと思っています。

 先ほどは質問でしたけれども、意見として、第4表もこんな数字でございますから、これまでも第4表というのはかなり重要視をしてきた指標だということは認識をいたしておりますけれども、今回で示された第2表なり第3表も大事な指標だと思っておりますので、総合的な判断をするときに、ぜひ参考にしていきたいと思っております。

 以上です。

○仁田委員長 今のは、御意見というふうに承っておいてよろしいですね。わかりました。

 他に御質問等はございますでしょうか。

 それでは、残りの資料について事務局から引き続き説明をお願いして、また何かございましたら質疑を行いたいと思います。よろしくお願いいたします。


○里見参事官 続きまして、お手元の資料
No.3 7 、また、前回の目安に関する小委員会で委員からお求めのありました資料等について、御説明申し上げます。

 まず、資料 No.3 「地域別最低賃金額、未満率及び影響率(ランク別)の推移」でございます。

 今回、一番右の列に平成 25 年度を追加しておりますので、そちらを御覧ください。

 未満率について、ランク別に高い順に申し上げますと、Aランクが 2.1 %、2番目がCランクで 2.0 %、3番目がDランクで 1.8 %、4番目がBランクで 1.5 %です。ランク計は 1.9 %となっています。平成 24 年度と比較すると、Bランクを除いて未満率が低下した状況となっております。

 続いて、影響率についてです。こちらもランク別に高い順に申し上げますと、Aランクが 10.7 %、2番目がDランクで 6.0 %、3番目がCランクで 5.5 %、4番目がBランクで 5.4 %です。ランク計は 7.4 %となっております。平成 24 年度と比較すると、いずれのランクでも上昇している状況となっております。

 続いて、資料 No.4 、各都道府県別の「賃金分布に関する資料」でございます。こちらは、平成 25 年の「賃金構造基本統計調査」をもとに一般労働者の分を資料 No.4-2 、短時間労働者の分を資料 No.4-3 、両方をあわせたものを資料 No.4-1 としております。

 資料のつくりを御説明しますと、1ページ以降、A〜Dランクまで総合指数の順に都道府県を並べております。

 1ページの左上の東京を例にグラフの見方を御説明しますと、下の横軸が1時間当たりの賃金額で、 10 円刻みで棒グラフになっております。最低賃金の関係でございますので、便宜的に一番右端は 1,500 円のところで切っております。

 縦軸は「賃金構造基本統計調査」での復元後の人数で、昨年6月分の賃金等についての調査ですので、最低賃金額については、昨年の改定前すなわち平成 24 年度改定後の最低賃金額になりますが、こちらの金額のところに線を引いております。

 個別の紹介は割愛させていただきますが、適宜御参照ください。

 資料 No.5 「最低賃金引上げに向けた中小企業・小規模事業者支援事業の概要及び実施状況」でございます。

 まず、1〜5ページまで事業の概要をお示ししております。

 1ページ目、本事業の予算規模でございますが、平成 26 年度の本予算は 27.5 億円となっております。また、平成 25 年度の補正予算におきまして、 25 年度本予算に加えて 9.8 億円が追加され、この部分は平成 26 年度予算に繰り越しされております。

 本事業は、大別して3つの柱により構成されております。

 1つ目は、経営面と労働面の相談をワンストップで受け付ける相談窓口を全国に設置し、無料で専門家によるアドバイスを行う他、社会保険労務士、中小企業診断士といった労務、経営の専門家を個々の事業場に派遣する専門家派遣・相談等支援事業で、予算規模は 4.5 億円となっております。

 2つ目は、事業場内で最低の賃金を引き上げた中小企業・小規模事業者を支援する業務改善助成金で、予算規模は 21.7 億円となっております。

 この助成金の概要について説明いたしますと、業務改善助成金とは、事業場内の最も低い時間給を 40 円以上引き上げた中小企業・小規模事業者に対して、就業規則の改正、作成、労働能率の増進に資する設備、機器の導入等に係る経費のうち、企業規模 30 人以下の小規模事業者については4分の3、それ以外の中小企業事業者については2分の1を、1事業所当たり上限 100 万円まで支給するものです。

 なお、業務改善助成金の支給対象事業場につきましては、本年2月にこれまでの 37 道県から7府県、すなわち、埼玉、千葉、静岡、愛知、三重、京都、兵庫を加え、現在、 44 道府県において実施しております。

 3つ目は、最低賃金引上げの影響が大きいと考えられる業界の傘下企業における賃金の底上げを図るため、全国規模の中小企業団体に対して、新たなビジネスモデルの開発などの取り組みに係る経費を助成する業種別団体助成金で、予算規模は 1.3 億円となっております。

 それぞれの事業のさらなる詳細な内容については、2〜5ページにかけて掲載しておりますので、後ほど御参照いただければと思います。

 次に、6ページを御覧ください。本事業の実施状況についてでございます。

 まず、1つ目の専門家派遣・相談等支援事業につきましては、一番右の平成 26 年度の列を御覧いただきますと、6月末時点で相談件数は 3,825 件、前年同期と比較して 722 件増加しております。また、専門家派遣数は 744 件であり、前年同期と比較して 253 件増加しております。

 次に、業務改善助成事業につきましては、6月末時点で 730 件の申請について 552 件の交付決定、交付決定金額は 5.3 億円となっており、前年同期と比較して、申請件数は 199 件、交付決定件数は 131 件、交付決定金額は1億 4,000 万、それぞれ増加しております。

 次に、業種別団体助成事業につきましては、平成 25 年度分として昨年度の目安小委員会におきまして御説明した、第1次公募分の9団体に加えまして、その後、第2次公募分として3団体が追加され、計 12 団体に対して助成を行ったところです。

 平成 26 年度の予算額は 1.3 億円で、5団体分の予算を確保しているところですが、第1次公募で応募のあった5団体のうち、外部有識者を中心とした委員会で低評価を受けた3団体は採択しないこととされたため、現時点では2団体が助成対象となっているところです。

 なお、業種別団体助成事業におきましては、平成 26 年度から対象業種を 25 業種から 33 業種に拡大しておりますが、その具体的な業種につきましては、5ページを御覧いただきますと、各業種のお名前を列挙しているものでございます。

 より効果的な事業の実施に資するよう、これまでに実施した助成事例につき、広く応用できる事例や生産性向上及び賃金引上げに関する検証結果を取りまとめることも、本年度より初めております。

 次に、各事業の具体的な事例を御紹介したいと思います。資料は、7ページ以降になっております。

 まず、7ページでお示ししております「専門家派遣・相談等支援事業の具体例」につきまして5つ挙げておりますが、上の1〜3までは総合相談支援センターにおける相談事例で、それぞれの相談に対して、各種制度の紹介、モデル事例の紹介などを行うとともに、必要なアドバイスを行っております。

 4、5は専門家派遣の事例で、4については中小企業庁が実施している専門家派遣事業からの専門家派遣を手配したという、当省と中小企業庁が連携して行っている事例を紹介しているものでございます。5については、当省の事業からの専門家派遣を行い、経営診断や資金計画についてのアドバイスを行った事例を紹介しているものでございます。

 次に、8〜 10 ページまで、業務改善助成事業につきまして6つの活用事例を挙げております。

 ここでは、8ページのA社の事例を御紹介いたします。この事業場では、新しい機械を導入したことにより、熟練者を他の業務に配置できるようになるなどの効率的な人員配置を行えるようになった効果として、労働能率の増進につながったもので、事業場内の最も低い賃金の時給額が 50 円引き上げられた事例でございます。

 その他の例については、後ほど御参照いただければと思います。

 最後に、 11 12 ページまでにお示ししております業種別団体助成事業につきまして、まず、 11 ページに 25 年度の団体一覧、 12 ページに 26 年度の団体一覧を挙げております。

25 年度におきまして、先ほど御説明しましたとおり、2次募集により3団体が追加されております。

 また、 12 ページにありますとおり、 26 年度の2団体につきましては、全国クリーニング生活衛生同業組合連合会は、クリーニング業界に特有の作業環境の実態の調査を行った上で、その改善策の提言の策定を行うこととされております。また、全国美容業生活衛生同業組合連合会は、高齢者や要介護者への訪問介護の需要喚起のため、訪問介護美容師養成のためのマニュアルの開発等を行うこととされております。

 資料 No.5 については、以上でございます。

 続きまして、資料 No.6 「最新の経済指標の動向」でございます。

 まず、名目経済成長率ですが、今年の1〜3月期で 1.4 %、年率換算いたしますと 5.7 %となっております。

 次に生産ですが、鉱工業生産指数は今年の3〜5月ですと、前年同月比でプラス 1.0 7.4 %程度の推移となっております。

 第3次産業活動ですが、今年の3月はプラス、4月以降はマイナスで推移している状況です。

 企業収益ですが、今年の1〜3月期は、企業規模計で前年同期比 20.2 %、企業規模の小さいところでも前年同期比 32.3 %となっています。

 企業倒産ですが、今年の4月は前年同月比プラスとなっていますが、5〜6月はマイナスとなっています。

 商業販売ですが、今年の3月は前年同月比でプラス、4〜5月はマイナスになっている状況です。

 2ページ、個人消費ですが、今年の3月は前年同月比でプラスとなっており、4〜5月はマイナスとなっております、

 業況判断ですが、今年の3月調査、6月調査では、いずれもプラスに転じている傾向がみられます。

 賃金ですが、現金給与総額の前年同月比でみたものです。今年の3〜5月はプラスになっております。

 労働時間ですが、今年の3月は、パートタイム労働者の所定内労働時間を除き、プラスとなっています。4月、5月では、一般労働者、パートタイム労働者ともに所定内労働時間はマイナス、所定外労働時間はプラスとなっております。

 3ページは、経済成長率です。「名目経済成長率の動向」については、 2012 年度は− 0.2 %、 2013 年度は+ 1.9 %、 2014 年度の1〜3月期は+ 1.4 %、年率換算で 5.7 %と推移しております。

 なお「経済見通し」については、内閣府年央資産、日銀政策委員の大勢見通しともに本年度はまだ公表されていない状況です。

 4ページ、消費者物価の見通しについてです。今年の1月 24 日に閣議決定された、経済見通しと財政運営の経済財政運営の基本的態度では、消費者物価指数(総合)について、前年度比で+ 3.2 %程度と見込んでいます。

 また、4月時点の日本銀行の政策委員の大勢見通しでは、消費者物価指数の生鮮食品を除く総合、いわゆるコア CPI は、 2014 年は政策委員見通しの中央値では+ 3.3 %、 2015 年度には 2.6 %、 2016 年度には 2.8 %となっています。なお、消費税率引上げの影響を除くケースでは、 2014 年度は 1.3 %、 2015 年度は 1.9 %、 2016 年度は 2.1 %となっています。

 資料 No.6 の説明は、以上でございます。

 資料 No.7 、東日本大震災関係の資料として、復興庁が5月 30 日に被災地の復興状況をまとめた資料を御用意いたしました。

 この資料は、震災の災害状況や被災者の支援、インフラ、産業、雇用、原子力災害等の概要と復旧・復興関連の諸施策の概要をまとめていますが、枚数が多い資料になりますので、このうち、産業、雇用の状況に絞って御説明いたします。

 まず、産業の復興状況です。

 資料の7ページ目の「8 産業の復旧・復興の状況1」を御覧ください。復旧のための補助金の交付先に対して実施したアンケートでは、現在の売上げ状況が震災直前の水準以上まで回復していると回答した企業の割合は 36.6 %となっています。また、平成 25 年度の被災3件の工場立地件数は、前年度より 25 %増の 116 件となっています。

 9ページ目、下半分の「8 産業の復旧・復興の状況5」を御覧ください。被災企業の復興に向けた進捗状況は、全体として復興が進んでおりますが、地域格差が顕著となっております。中には「事業所数」及び「従業者数」が震災前と比べて半減以下のままの自治体も存在している状況です。

 次に、雇用の状況についてです。 25 ページ目、上半分の「2−4−4 雇用確保に向けた取組」を御覧ください。

 被災3県の雇用情勢は、全体として落ちついてきているものの、沿岸部については、人口減少等により震災前の水準まで回復していない地域もあるとされております。

 最新の平成 26 年5月の数字では、労働力需給の状況は改善しており、被災3県の有効求人数約 13 万件に対し、有効求職者数は約 10 万人となっています。有効求人倍率は、岩手県が 1.13 倍、宮城県が 1.25 倍、福島県が 1.44 倍となっております。

 一方で、就職については、建設業求人がふえているが、未経験者が就職困難になっているといった、職種や産業などの求人と求職がかみ合わない、ミスマッチが課題となっているため、その解消や産業政策と一体となった雇用創出により、被災3県の被災者の就職支援を推進しているところです。

 資料 No.7 の御説明は、以上でございます。

 続きまして「第1回目安に関する小委員会資料1追補」でございます。こちらは、前回の主要統計資料の 41 42 ページに平成 26 年1〜3月に行った監督指導の最新結果を追加したものですので、適宜御参照ください。

 最後になりましたが、前回、7月1日開催の第1回目安に関する小委員会において、各委員から御要望があった資料につきまして、参考資料として御用意いたしましたので、御説明させていただきます。

 仁田委員長から、前回の目安に関する小委員会において御質問がありまして、事務局の宿題とさせていただいた、 GDP デフレーターについてお答えいたします。

 これは、前回の第1回目の資料がお手元のファイルにございますが、そちらの「主要統計資料」の1ページを御覧ください。

GDP においては、平成 25 年の暦年の名目 GDP の前年比が 0.9 %で、実質 GDP の前年比は 1.5 %と、名目よりも実質のほうが高いことから、 GDP デフレーターは下がっているであろうことが読み取れます。

 一方で、2ページにございます、平成 25 年の「消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)」は前年比 0.5 %と上がっているため、2つの物価指標の動きが異なっていることについて、その理由を御質問いただいたと認識しております。

 委員長の御指摘のとおり、実際に GDP デフレーターは下落しておりまして、直近の四半期速報における平成 25 年の前年比は− 0.6 %、平成 26 年の第1・四半期の前年同月比についても、− 0.1 %と下落しております。

 このように、消費者物価指数と GDP デフレーターの動きが異なる要因としましては、消費者物価指数は対象を家計消費に限定している一方で、 GDP デフレーターは家計消費の他に設備投資なども対象となっており、対象範囲に違いがあることが挙げられます。

 例えば、石油製品などの輸入品価格が上昇している中では、消費者物価指数はその分上昇するのに対して、 GDP デフレーターでは、製品価格に全て転嫁されない限り、下落に働くことなども対象の違いによって起こるものであり、2つの物価の指標は乖離することがあるということでございます。

 また、対象の違いによる要因とは別に、指標の作成の際の算式の違いによる乖離も指摘されておりまして、消費者物価指数は基準時点の数量ウェイトで加重平均をする算式、ラスパイレス型を採用していますが、一般に、こちらの算式のほうが比較時点の数量ウェイトで加重平均する GDP デフレーターの算式、パーシェ式よりも指数が高くなる傾向があることが知られております。

 今回の乖離の背景について具体的に分析したものはございませんが、一般的に2つの物価指標に乖離が生じる要因として御回答させていただきました。

 続いて、参考資料について御紹介いたします。

 1ページ目は、前回の小委員会の資料 No.1 「主要統計資料」の 18 ページにございました、一般労働者における「地域別最低賃金と賃金水準との関係」について、ランク別に算出してお示ししたものです。

 2ページ目は、同じく前回の小委員会の資料 No.1 「主要統計資料」の 27 ページにグラフで掲載しておりました「法人企業統計でみた労働生産性の推移」の労働者1人当たり付加価値額の推移について、実数値、前年度比を表にしてお示ししたものでございます。

 3〜6ページは「成長力底上げ戦略推進円卓会議」合意及び「雇用戦略対話」合意でございます。

 最後の7ページ目は、前回の小委員会の資料 No.1 12 ページ「春季賃上げ妥結状況」について、連合の集計数値を本年7月1日集計の最終版の数値に差しかえたものでございます。私からこの数字について御紹介をさせていただきましたが、連合から補足があれば、後ほどお願いいたします。

 参考資料については、以上でございます。

○仁田委員長 どうもありがとうございました。

 それでは、ただ今の御説明につきまして、御質問等がございましたら、お出しいただきたいと思います。

 どうぞ。

○田村委員 資料 No.4 の賃金分布でございますけれども、毎年こういう資料を出していただいてありがたいと思っておりますけれども、この辺をみさせていただくと、従来でいきますと、最低賃金額のところ、特にCランク、Dランクのところは一般、パートともに賃金額にかなり高い人数の山があったと思います。

 今回、ちょっと離れた右側というか、金額的に高いところに山があるように思いますが、そういう理解でよろしいですか。前回よりこちらへ来ていることを確認したいわけではありませんけれども、いわゆる最低賃金額に大きな山があるだけではなしに、少し右側のほうにも山があるという確認だけです。

○仁田委員長 いかがですか。

○里見参事官 これも時間の関係で、これはパート、一般それぞれでお示ししていますので、 150 近いパターンなのですけれども、ピークと最低賃金の水準がどの程度離れている、離れていないというのは、評価がいろいろな委員のお立場なり見方によって変わっていると思いますので、逆に言うと、視覚的にこの分布をそのまま御覧いただきたいという趣旨で提供しておりますので、これをもとに御議論を進めていただければと思います。


○田村委員 はい。

○仁田委員長 よろしいですね。

 他には何かございますでしょうか。

 どうぞ。

○高橋委員 資料 No.5 の表紙をめくった次のページ「2業務改善助成事業」についての確認なのですけれども、ここにありますのは、事業場内の最低の時間給を 40 円以上引き上げた事業者に対して助成するということは私も存じ上げているのですけれども、この事業場内の最低の時間給というものが、各都道府県の最低賃金額でなくてもいいということでしょうか。

○仁田委員長 いかがですか。

○里見参事官 必ずしも最低賃金ではない。それを上回る額でも、その事業場内の最低賃金であればよいという意味でございます。


○高橋委員 そうしたときに、私の単純な質問は、6ページのところにいろいろな業務改善助成事業の実績として平成
23 年度から年ごとに申請受付、交付決定件数などが出ておりますけれども、この交付決定件数は、例えば、平成 23 年度でしたら 402 件、平成 24 年度でしたら 1,627 件のうち、実際に最低賃金にその事業所内の最低の時間給が張りついていて、それを引き上げた件数は何件あるのかということについて、お知らせいただきたいと思います。


○仁田委員長 ちょっとよくわからなかった。どういうことでしょうか。

○高橋委員 この助成事業は、別に最低賃金でなくても、その事業場内の一番低い賃金を 40 円以上引き上げれば助成されるのです。

 私の質問は、実際にその事業場内の最低の賃金が、その都道府県の最低賃金に張りついていて、それを実際に 40 円以上上げた件数は何件あるのですかということです。


○仁田委員長 わかりました。

 いかがですか。


○辻主任中央賃金指導官 お答えいたします。

 業務改善助成金につきましては、事業場内の最低の賃金労働者の賃金の引上げと申し上げましたが、それにつきましては制約がございまして、一応できるだけ最低賃金に張りついている労働者の賃金の引上げに資するという趣旨から、対象となりますのは、 800 円未満の労働者を対象としているところでございますので、例えば、最低賃金が 720 円の地域でございましたら、 720 800 円の中に属している労働者であって最低の労働者について 40 円引き上げるものが対象になってまいりますので、 800 円以下を最低賃金に張りついている層とみますと、この数字は全てがそうなっているということでございます。


○高橋委員 済みませんが、それは私の質問への回答になっていないです。

 実際にその事業場内の最低の賃金額が各都道府県の最低賃金額だったのは何件あるのですかという単純な質問です。


○辻主任中央賃金指導官 済みません。それにつきましては、今、手元に数字がございませんので、カウントしないとお出しできないということですので、もし必要でございましたら、数字が出せるかどうかということも含めて、少し検討させていただければと考えております。


○高橋委員 この助成事業は最低賃金引上げに向けた施策と銘打っているわけですから、実際の最低賃金額に張りついていたところを上げたかどうかが非常に重要になってくると思いますので、ぜひお知らせいただきたいと思います。


○辻主任中央賃金指導官 可能な範囲で調べたいと思います。


○仁田委員長 他にはいかがでしょうか。よろしゅうございますか。

 それでは、以上をもちまして事務局のほうで御用意いただいた資料の説明と質疑を終えまして、本日の最後の議題でございますけれども、前回、委員の皆様にお願いいたしましたが、目安についての基本的な考え方を御表明いただきたいと思います。

 初めに、労働者側委員からお願いをしたいと思います。よろしくお願いします。


○萩原委員 私のほうからは、2点、表明させていただきたいと思います。

 まず、1点目でございますが、この春の労働条件改善の取り組み、連合でいいますと「春季生活闘争」という言い方になりますが、これも含めまして多くの労使の中で労働条件の引上げの取り組み、今回であれば、賃金の引上げに対する取り組みが多く行われていると考えております。数字的なものとしても、昨年と比較して賃金の水準の改善を行った、賃金の引上げを行ったところが出ていると思います。

 本来であれば、このようにそれぞれの企業の労使が自分たちの労働条件を改善する取り組みを話し合いをして行っていくのが、まさにあるべき姿だと思います。

 ただし、残念ながら現在の日本の労働組合の組織率をみますと、 17 %程度の中でありますと、やはりどうしても労使による取り組みができないところもあることになります。

 ただ、この審議会でございますが、まさにこのような春の取り組みに労働条件の改善を取り組んできた労使の代表が出ていること、それに公益の先生方が入って、こういった審議会の中で、賃金に対して、その賃金の最低水準の低賃金のところをどのようにしていくか、このような論議をする、まさにこの審議会というのは重要な場だと思っております。

 さらに加えまして、昨年の秋、9〜 12 月にかけまして、労使で政労使会議が行われ、その 12 月に政労使の取り組みという形で取りまとめられました。その中でも、やはり企業の収益を拡大し、それを賃金、雇用の拡大に結びつけ、さらに消費の拡大、投資の増加のようなことの取り組みに結びつけることによって、経済の好循環を目指していこうということが取りまとめられたと認識しております。

 そうした中では、やはりこの最低賃金を引き上げていく取り組み、まさにこの中に含まれる、最低賃金近傍の方の労働条件、賃金を引き上げることによって経済の好循環に結びつけていくような取り組みが、まさにこの審議会の中で求められていると考えております。そのような取り組みを通して、この審議会で論議をしていきたいと思っているということでございます。

 2点目でございます。

 先ほども言いましたように、企業の収益を上げ、賃金を引き上げ、さらに雇用拡大、消費の拡大、このような流れをつくっていきたいと考えておりますが、今年の1つの課題として、論点としてあるのは、やはり、今、物価が上昇局面に入ってきていることが挙げられると思います。

 今年度は、消費税の税率の引上げ等が要因になりまして、現在、物価が上昇の局面になっております。先ほど資料にもございましたが、政府の 2014 年の物価の見通しについても 3.2 %程度という数字が出されておりますが、足元の4月、5月の消費者物価の引上げをみると、 3.2 3.4 といった3%台の物価の上昇がみられると思います。

 さらに最低賃金ということにかかわりますと、その物価の中でも生活必需品にかかわります基礎的支出項目のようなところに注目すると、やはり4〜5%台の引上げになっていると認識しております。

 さらにもう一つ加えますと、この地域別の最低賃金の引上げがなされるのが、実際に効力を持ちますのが 10 月以降になると思います。そうしますと、やはりこのような物価の上昇というものは、生活に大きな影響を与えることを考えますと、やはりこのような現行の物価の上昇局面あるいは物価の動向というものを、今回は勘案して考える必要があるのではないかと思っております。

 私からは、以上2点について表明させていただきます。


○仁田委員長 引き続き、どうぞ。


○田村委員 私のほうからは、4点、お願いをしたいと思います。

 1つは、生活できる最低賃金水準の確保が必要だという観点でございます。

 昭和 34 年の業者間協定から、こうした最低賃金がスタートいたしました。第4表を大事な指標として、率を中心に議論をしてきた経過がございますけれども、その中で基本的な一般労働者の賃金改定状況という4表で進められてきたと認識をいたしております。

 しかし、先ほどもありましたように、これまでの円卓会議での合意あるいは雇用戦略対話の合意で、当面目指すべき水準について、高卒初任給の水準なり、あるいは早期に 800 円を超えるなり、 2020 年までのできるだけ早い時期に 1,000 円ということを目指してきたわけでございますけれども、まだその実現には至っていない状況だと思います。

 その意味では、早期に 800 円を超えるようなロードマップというか、道筋をつける今年の審議をぜひお願いをしたいということが1つ目でございます。

 2つ目は、中小企業の生産性の問題ということが話題になりますけれども、労側としてもそこには大きな関心を持ち、問題意識を持っていることは当然だということでございますけれども、1つの中小企業の生産性の大きな要因として、公正な取引があるのではないかと思っています。公正な取引の改善が中小企業の生産性に大きな数字としてあらわれてくるのではないか。

 労働者は当然物的生産性については向上を果たしてきていますけれども、それが適正な価格で取引されないために報われないこともあるのではないかということを、2点目に申し上げたいと思います。

 3点目は、生活保護水準との乖離という問題等、新たなステージに入ってきたのではないかという認識でございます。

 今回もありましたように、新たに5都道県で生活保護水準との乖離がまた確認されてしまいました。当然、単年度で解消するべきだと考えております。逆転は起こしていないということでございますけれども、生活保護費との優位性がほとんどの件で縮小をいたしております。仕事に見合う賃金として生活保護費との逆転解消は当然として、しかるべき優位性を持つことが必要である。優位性が縮小することなどはあってはならないと考えております。

 さらに、ステージということで申し上げましたけれども、都道府県の加重平均額は、これまでの法改正への対処もあって、我々はこれまで最低賃金は生活保護費よりも高くあるべきだと主張してまいりました。
 2012 年の審議会においては、課題認識に相違はあるにせよ、現在の比較法の見直しは必要であるということで労使が一致した議論がありまして、それから改善がされてきたということでございます。
 2007 年の法改正時の乖離額の早期解消を優先課題として、かつ激変緩和的要素も踏まえた対応をしてまいりました。6年が経過した今年でも、 47 都道府県の乖離解消のめどが立った認識はあると思いますけれども、改めて生活保護基準を上回る賃金はどうあるべきかを考える時期に来ているのではないかと思います。

 そうした意味において、生活保護費との整合性のある賃金水準のあり方を議論するステージに立つべきであると考えます。

 4点目は、絶対水準の検討をお願いしたいということでございます。これまでも過去の全員協議会で絶対額の議論がございました。そもそも最低賃金の水準としてどのような水準であるべきか、審議会で議論し、結論はまだ出ていないと思っています。

 今回の審議の中でも示されましたけれども、東京の最高額と沖縄を含めた最低額の比率は、かつては 85 %ぐらいであったものが、今、示されている資料では 76.4 %まで乖離は拡大をいたしております。趨勢でどんどん乖離は拡大していることは大きな問題ではないかと思っています。組織労働者には、当然、労使合意に基づくベースアップがあったわけでございますし、消費者物価も上昇しています。経営環境も好転している今回は、引上げ額や率中心で示される目安に加えて、絶対額での修正ということも考慮すべきだと考えています。

 以上、4点です。


○仁田委員長 どうぞ。


○冨田委員 私からは、就労環境の状況のほうから、1点、意見を申し上げさせていただきたいと思います。

 日本の就労環境の中では、既に非正規労働者が今や 2,000 万人を超え、その比率は全雇用者の約4割にも迫ろうとしております。

 この非正規労働者の多くには女性が含まれているわけなのですが、この女性の中でも、とりわけ一人親の世帯の貧困の状況というのは、決して看過できる状況にはないと考えてございます。

 世界の OECD の調査によりますと、日本の相対的な貧困率はアメリカに次いで高いという数字が出ておりますし、さらには子供を持つ家庭の貧困率につきましても、とりわけこの一人親の世帯については、 50.8 %と大変高い状況にございます。

 この一人親の世帯の就業率が8割あるにもかかわらず、一人親の世帯でみてみますと、働いていても働いていなくてもこの貧困率が変わらない状況が日本にあるということでございます。

 この背景の多くにはやはり女性の就労環境がございまして、一人親世帯の女性が就労して得られる収入が 181 万円程度、この中には正規の社員の収入も含まれておりますので、この非正規労働者の場合はさらに低くなることも懸念されると思います。
 2012 年のフルタイムの労働者の賃金の中央値に値する、 OECD の最低賃金の比率は、日本は 38.3 %で、 OECD 平均の 48.8 %を大きく下回ってございます。これは、 OECD26 カ国中、下から4番目の位置にあります。

 さらに、日本の最低賃金水準につきましては、国連社会権規約委員会の中でも、昨年5月の最終見解で懸念が表明されているところでございます。

 現政府の中では、日本の活力のために女性の活躍推進が柱の一つとして掲げられておりますが、先ほど言った、子供を持つ家庭において、こうした状況があることを、まずはやはり改善をしていく、そのためにも、社会的セーフティーネットである、最低賃金の引上げがまさに一番きいてくるところでもありますので、ここの引上げを進めていく必要があるかと思います。

 日本の明日を支える、未来の子供たちが安心して生活し、さらには教育権などの確保がなければ、この環境の空転がさらなるワーキングプアの状況もつくり出していくことになろうかと思います。

 そうした観点からも、早期に 800 円、 1,000 円を目指し、確実な最低賃金を引き上げることで、この状況の改善が必要だと考えてございます。

 以上です。


○仁田委員長 どうぞ。


○須田委員 るる申し上げさせていただきましたけれども、連合として、この春の取り組みの中で全国5カ所で非正規労働者と呼ばれている方々との対話集会をやってきました。

 そこで一番言われたのは、かつて家計補助的に働いていた非正規という働き方から、自分の生活は自分の稼ぎでやっていると。

 そこで言われたのが、当然、年収 200 万未満ということで、若い人たちは結婚できない、結婚するためには奥さんにも働いてもらわなくてはいけない、ダブルインカムでも 400 万で子供は到底育てられないという話が非常に多くありました。これは賃金の問題ということもありますけれども、将来を担っていく人たちをどうするのかという社会問題だと認識しております。

 したがって、賃金ですから、この仕事は幾らだということをどう考えるのかという観点が非常に重要なのだろうと思っております。

 したがいまして、萩原から言いましたけれども、労使交渉を補完する機能をこの審議会は担っていることを、まずは大事にしていきたい。

 るる申し上げましたが、勤労者の生活実態、生計費、各種賃金指標の水準、あるいは環境変化の動向を踏まえると、労側としては、少なくとも昨年実績を大幅に上回る必要があると思っております。

 C、Dランクについてランク間格差の問題も指摘させていただきました。それに加えて、そもそもこの目安制度をつくった理由の1つとして、全国的整合性を図っていくことがあったはずです。

 これまで生活保護との乖離を解消するということもあって、いろいろこの5、6年間やってきたことは否定はしませんけれども、結果としてそれが格差の拡大を招いてしまった。

 ですから、本来の賃金水準はどうあるべきかと、田村のほうからも申し上げましたけれども、そういった議論をした上でそれぞれのランク区分ごとの賃金水準はどうあるべきなのかということをぜひとも議論いただきたい。

 1つの事例として申し上げますけれども、我々は先ほど中小の問題も言いましたが、地域活性化のためには、地域の中小企業が頑張らなくてはいけないという認識をしております。

 ただ、今、起きている現象は、隣の県と最低賃金がどちらが高いかということで、高いほうに人が流れている。若い人は特にそうです。

 実際に聞いた話というか、見た話でいうと、例えば、岩手県の一関市に住む人は、車で 10 分行けば宮城県だと。住所は一関にあるけれども、宮城で働いたほうが給料が高い。あるいは、佐賀県に住んでいる人が、 20 分行けば博多に行く。住所は佐賀にあるけれども、博多で働く。同じように、愛知県の岐阜あるいは三重という関係もそうだと。

 そうすると、さまざまな指標でランク区分をやってきたことは否定はしませんけれども、隣県との関係等々を考えたときに、交通の便がよくなったこともあって、若手を中心にどんどん他県へ、最低賃金の高い県へ移動してしまっている。これで地域の活性化ができるのだろうか、あるいは被災地であれば、そこできちんと復興、復旧ができるのだろうかという意味で、非常に危機感を感じているところです。

 ですから、単に最低賃金はどうあるべきかという賃金論だけではなくて、そういった社会問題も起きていることも踏まえて議論をいただきたいと思っております。

 物価の話も出ました。どこの物価をどうみるかという見方はいろいろあろうかと思いますが、1つ参考までに申し上げると、昭和 53 年の目安小委員会の中で引上げ率が消費者物価上昇率を下回らないようにする必要があると、当時、判断されています。

 ただ、このときの議論経過は連合ができる前ということもあって詳細を把握できていないのですが、消費者物価上昇率のどの時点の何をもって言っているのかわかりません。ただ、当時そういう議論があったことは記録に残っておりますので、そのことも踏まえて議論していただければと思っております。

 最後に、この審議会の中でぜひとも認識の共有化をお願いしたいと思っていますのは、最低賃金近傍で働いている人の実生活は、今、非常に苦しくなっています。物価が上がっていることもあって、相当厳しくなっています。

 したがいまして、この目安審議の中で適切な水準の目安額を早期に適用されるよう、要は 10 月1日発効ができるように審議をさせていただきたい。中央の目安が出たら、それはすぐ地方の審議会での議論を通じて、 10 月1日発効につながるような審議をぜひとも行っていきたいという基本的なスタンスについて、ぜひとも協力がいただければありがたいと思っております。

 労側は、以上です。

○仁田委員長 ありがとうございました。

 引き続いて、使用者側、お願いいたします。


○高橋委員 それでは、私から使用者側の基本的見解を申し述べた後、他の委員から補足をお願いしたいと存じます。

 初めに、中小企業・小規模事業者が置かれている現状について申し上げたいと思います。

 中小企業・小規模事業者は、我が国企業の 99 %以上を占めており、雇用者全体の約7割を抱えていますので、その活性化は、地域経済はもとより我が国経済全体の経済成長のために欠かせないものであります。

 しかし近年、特に著しい事象として、事業が存続できず廃業に至った中小企業はかなりの数に上っていることが挙げられます。経済センサスによれば、直近の 2012 年調査と前回の 2009 年調査を比較すると、わずか3年の間に従業者数 300 人以下規模の企業は約 35 万社も減少しています。

 確かに、我が国企業の経営環境は、安倍政権の経済政策によって総じて改善してきています。しかしながら、中小企業・小規模事業者では、円安による原材料価格などの仕入れコストが高まっている他、電力料金の増大やガソリンなどの燃料費の高騰、人手不足に伴う募集賃金引上げによる人件費の増大などといった影響が広がっており、その対応に大変苦慮しております。

 また、取引先企業の海外進出による受注の減少や、地域における人口減少などのマイナス要因もあり、中小企業の景況感に大きな改善がみられるまでに至っておりません。

 政府が閣議決定いたしました「日本再興戦略」改訂 2014 においても、特に地域で暮らす人々の生活や中小企業や小規模経営者の方々はいまだに厳しい状況に置かれていると指摘されているように、中小企業・小規模事業者を取り巻く経営環境は依然として厳しいものがあります。

 さらには、消費税率引上げの反動減からの回復状況についても、業種や地域などによって異なっていることに加えまして、反動減が一時的なものなのかどうか、経営者の間でも先行きについて慎重な見方があります。

 このような現状を踏まえますと、中小企業・小規模事業者の活力を削ぐような事態を招くことになれば、地域の雇用、経済に深刻な悪影響を与えることになると危惧しております。

 以上のような現状認識に基づいて、今年度の目安審議における使用者側の基本的な考え方を申し上げたいと思います。

 地域別最低賃金は、過去5年間にわたりまして、生活保護との乖離解消に努めてきたことや、生産性と関係なく引上げを最優先する審議が続いていたことにより、大幅かつ急激な引上げが続いてきています。

 その結果、全国計の影響率も 2006 年度の 1.5 %から一貫して上昇傾向にあり、 2012 年度には 4.9 %、 2013 年度には実に 7.4 %にも達しました。とりわけAランクでは、 2013 年度に 10.7 %と初めて1割を超える水準に至ったわけであります。

 このことは、法定の地域別最低賃金額に張りついている労働者が急速に増大している実態をあらわすものであり、最低賃金の引上げが企業経営に与えるインパクトが従来以上に高まっていることの証左でもあります。

 7月1日に開催されました、第 41 回中央最低賃金審議会におきまして、中野前労働基準局長から「経済財政運営と改革の方針 2014 」いわゆる骨太の方針と「日本再興戦略」改訂 2014 に配意した審議を求めるとの御発言がございました。

 ここで強調しておきたいことは、賃金の原資はあくまでも企業活動によって生み出された付加価値であるという大原則であり、賃金水準の引上げは生産性向上に裏づけられた付加価値の増加を伴うものでなければなりません。

 中小企業や小規模事業者にとって、ベースアップに相当する最低賃金の引上げは、当該企業、事業者の生産性向上と切り離すことなく、セットで考えるべきであります。

 したがいまして、先の両文書に明記されておりますとおり、中小企業・小規模事業者に対する生産性向上のための政府の支援策が、どのような形で実行されているかをしっかりと検証するとともに、支援策の成果が生産性の上昇という明確な形で認められることが大変重要となると考えております。

 本日の提出資料にあるとおり、マクロでみた従業員1人当たりの付加価値額、労働生産性の直近のデータは、資本金 1,000 万未満の企業におきましては、製造業、非製造業ともに前年比マイナスとなっております。

 仮に十分な生産性の上昇が確認できないまま、最低賃金の大幅な引上げだけが求められることになれば、引上げの根拠が説明できない目安を各地方最低賃金審議会に示すことになります。そうなれば、地方での審議において、大きな混乱を招くことになり、ひいては目安そのものに対する信頼が失われることになりかねません。

 自社の存続と従業員の雇用維持に懸命に取り組んでいる中小企業・小規模事業者に対して、自社の支払い能力を超える引上げの目安を示すことは、人員削減や採用抑制といった雇用への悪影響だけでなく、事業の存続をも危うくすることに直結いたします。

 したがいまして、今年度のランク別の目安につきましては、最低賃金法第9条にあります決定の原則、すなわち地域における労働者の生計費及び賃金、そして、通常の事業の支払い能力の3要素を総合的に表している、賃金改定状況調査結果の特に第4表のデータを重視した審議を行うとともに、最低賃金の張りつき状況などを踏まえたランクごとの実態を反映した目安とすべきであります。

 なお、先ほど労側の主張にもございましたが、消費税率の引上げに伴う物価上昇分につきましては、最低賃金の引上げで充当すべきとの意見もございますけれども、第4表のデータはそうした点も踏まえて個々の中小企業・小規模事業者が決定した賃上げ結果を集約したものでありますので、第4表の数値に基づいた審議を行うことが何より重要であると考えています。

 また、生活保護水準との乖離解消につきましては、最終的には該当する地方最低賃金審議会で判断することではありますけれども、これまでのルールにのっとって、今年度においても着実に取り組むべきであると考えております。

 以上が、今年度の目安審議における使用者側の基本的見解であります。


○小林委員 では、中小企業・小規模事業者の厳しい現状について申し上げたいと思います。

 先ほど高橋委員からの見解でも説明がありましたけれども、安倍政権の経済政策により、企業を取り巻く経済環境は改善しております。まだまだその効果は全ての地域の中小企業、小規模企業者までは浸透していないのが現状でございます。

 特に、円安等による輸入原材料の高騰、石油関連商品が高どまり、これら経費の増大分を価格転嫁できず、収益の減少により企業が維持されている状況にあります。いわば売上げはあっても利益が出ていないのが多くの中小企業、小規模企業の現状でございます。

 一方、賃金については、安倍政権からの要請により、多くの中小企業では、従業員の賃金アップについて努めているところでございます。とりわけいろいろ新聞報道では、ベースアップ等がある状況が報道されていますけれども、私どもの調査等によりますと、多くは一時金の対応というところが多いようでございます。

 とはいえ、新規の採用の確保、従業員の維持という見地から、それぞれの中小企業でも賃金アップをせざるを得ない状況にあり、収益がない状況下で賃金アップをせざるを得ない企業も多いことを御承知おきいただければありがたいと思います。

 生産性の向上、付加価値、利益を生み出せない状況下で賃金を上げ続けることはおのずと限界があります。リーマンショック以降、受注の回復がみられたものの、売上げはあっても利益が出ない状況が続けば、企業としてもいずれ固定費である人件費の削減、人員の削減といった手段を選択せざるを得ないと考えております。

 一方、建設業を中心に人員不足があり、日当ベースで 1.5 倍にしても求人できない状況があり、これが地域の賃金相場を大きく引き上げていることもございます。また、被災地において、特に福島では除染作業の求人が多く、これも地域の賃金相場を上回る金額での募集をかけており、地域の賃金相場を引き上げているという声も聞かれます。これらの要因が最低賃金を引き上げるようなことにつながることに対する懸念の声もまた上がってきております。

 一方、卸売業、小売業、サービス業の分野では、人員不足という一面もあり、そういう悩みを抱えているのですけれども、経営環境が大変厳しい状況がございまして、一部において賃金の引下げという行動に出ている企業もみられるようでございます。

 最低賃金の引上げについては、地域の中小企業、小規模企業に与える影響が大変大きいものがあります。今年の目安審議に当たっては、以上のような状況も十分に御理解いただいて御検討くださいますよう、お願い申し上げます。

 以上です。


○仁田委員長 どうぞ。


○渡辺委員 渡辺です。

 高橋委員、小林委員のお話をさらに補完する意味で、中小企業の実態につきまして、御報告申し上げます。日本商工会議所では、4〜5月にかけて会員企業を対象に、消費税率の引上げの影響について調査をしました。

 まず、消費税率の引上げ分の転嫁状況につきましては、全事業者の6割が転嫁できているという回答でありましたけれども、その一方、全く転嫁できていない事業者が約1割存在しております。

 全く転嫁できていないとした事業者は、売上高が1億円超の企業では3%、 5,000 万円超〜1億円以下が5%であるのに対し、 1,000 万円超〜 5,000 万円以下が8%、 1,000 万円以下の事業者に関しては 19 %で、実に2割近くの中小・零細企業が消費税を転嫁できていない。つまり、規模が小さい事業者ほど価格転嫁ができておらず、利益が減少し、経営を圧迫している実態が浮き彫りにされております。

 次に、中小企業の景況感についてご説明いたします。6月に日本商工会議所が調査した結果、全産業の業況 DI は、 消費税率の引上げが行われた今年の4月以降、大きく落ち込んで推移しておりまして、3月は− 4.4 でしたが、6月は− 20.3 までと落ち込んでおります。

 先ほど高橋委員が、中小企業は円安に伴う仕入れコストの増大、電気料金の上昇、人件費の上昇等が続いていることに言及されましたが、加えて、地方の中小企業からは、人手不足のために生産・営業活動を抑制しているといった声も上がっております。また、向こう3カ月間の先行き DI につきましても、全産業合計で− 16.4 であり、先行きに対する不透明感は依然として払拭されておりません。

 このような状況において、企業の支払能力を超えた最低賃金の引上げを行えば、中小・零細企業の経営を圧迫し、雇用にも重大な悪影響を及ぼすことになります。この点を十分踏まえた審議をお願いしたいと思います。

 以上です。

○仁田委員長 横山委員、どうぞ。

○横山委員 特にございません。

○仁田委員長 それでは、ただ今労使双方から御主張いただきましたので、今後、それに基づいて審議を進めてまいりますけれども、ただ今の時点で双方の御主張についての御質問などがございましたら、お出し願います。

 どうぞ。

○田村委員 渡辺さんの消費税の転嫁の問題ですけれども、要は、企業規模の小さいところのほうが転嫁できない率が非常に高いという御発言だったと思いますが、その原因は何だとお考えでしょうか。


○渡辺委員 企業努力みたいなものもあるのでしょうが、やはり転嫁できない弱さがあるのだと思っております。中小・零細企業というのは、概して企業間競争の中では弱い立場にありますので、消費税の転嫁はなかなかしづらいということだと思います。


○田村委員 私も発言しましたけれども、取引関係における、いわゆるビー・ツー・ビーの関係ですか。


○渡辺委員 ビー・ツー・シーのほうが転嫁できていないという調査結果になっております。


○田村委員 ビー・ツー・シーの関係が多いとお考えですか。その確認をしたかっただけです。


○須田委員 高橋委員のほうから、4表の中に労使交渉の結果で物価が含まれているという趣旨の発言だったと思うのですが、私のほうも申し上げましたけれども、いつの時点の物価をどう捉えるかという意味で、
10 月1日発効を踏まえたときにどう考えるかという意味合いで申し上げました。

 そういう意味でいくと、連合を中心とする組合が言っている、この春の物価をどうみたかという意味でいくと、 2013 年の過年度物価については、交渉の結果、全部とは言っていませんが、入っている認識はありますが、足元をどうみるのかという意味でいうと、4表に全て反映されているとは思っていませんので、そこは認識の違いで済むのか、これから議論するのかはありますけれども、労使で交渉した結果の物価が入っているという物価は、あくまで過年度だという認識であることだけ申し上げたい。


○仁田委員長 どうぞ。


○横山委員 2点ほど質問させていただきたい。今の4表の話ですけれども、どう反映されているか、これは中で論議をまたすることになると思いますが、4表をベースにこれまでお互いに重視してやってきたと思うのですが、今年はそうはいかないという趣旨ですか。4表をベースにすると考えてよろしいのか。それが1点です。

 もう1点は、個別の労使交渉を補完する役割がこの審議会だとの御発言があったように思うのですが、個別の労使交渉を補完する性格がこの審議会だというのは、この審議会の中で完全に共有されている認識と捉えるべきなのかどうかという点です。


○須田委員 1点目は、従来から重要な参考資料にするとは言ってきましたけれども、4表のみで決めるとは言っていません。その考え方は、今回も変わっていません。ですから、4表が全てとは言っていませんし、無視するとも言っていないという位置づけだと認識をしております。

 それから、労使交渉の補完といった意味は、憲法で、要するに、生存権の問題を定めて、それをもとに最低限のものは法律で定める。それで出てきているのが労働基準法である。

 労働基準法の中では、法で定めた最低部分をミニマムとして、それぞれの労使がプラスアルファの議論をやっていきましょうという法体系の枠組みが今の枠組みだという認識でいえば、労使関係がないところ、未組織のところについて、最低限を超える部分を時々の状況をみながらどう補強していくのかということも踏まえたときに、最低賃金の本旨を踏まえたときに、この場でやはりそういった考慮要素としてあるのだろうという意味合いにおいて、労使がやった結果を補強していく、補完していく意味合いがあるのだろうと認識をしております。


○仁田委員長 どうぞ。


○横山委員 労働側がそういう考え・認識だということはわかりますが、それがこの審議会の共通認識ということではないわけですね。

 労働側の御主張はわかりますが、この審議会がそういうことになっているのかどうかを確認したかったのです。


○須田委員 活字でこの目安制度をつくったときにどうかということまでは私は記憶にございませんが、逆に言うと、何のために労使がこういう場に集まって議論をしているのかということの裏返しのことではないのかと。

 だから、活字にされたかどうかまで、今、調査した結果は持っていませんが、趣旨はそういうことだろうと認識しております。


○仁田委員長 どうぞ。


○横山委員 認識されていることは、承知しました。ただ、この審議会がそうですと共有されているのであれば、それを前提にこれから進めていかなければいけないし、労働側がそうあるべきだと御主張なさることには、特に異議は申し述べません。全体の役割はそうですということになっているかどうかを確認したかっただけで、労働側の主張というお話であれば、それで結構です。

 以上です。


○須田委員 事務局のほうで、目安審議がスタートしたときのいきさつ、経過について、可能であれば調べていただきたいと思います。逆に横山さんに聞きたいのは、使側はそういう認識を持っていないという意見なのかどうか。


○横山委員 それはこれから詰めていく話だと思い、今日は質問だけにとどめておきたいと思います。


○仁田委員長 本日は第1回目の目安審議ですので、今後の実りあるというか、順調なというか、どうなるかわかりませんけれども、そういう審議の前提になるような点について御質疑をいただくという趣旨かなと思います。

 他に何か、別の論点で御質問等はございますでしょうか。よろしゅうございますか。

 それでは、皆様に既にして熱心な御審議をいただいておりますが、ただ今の双方の御主張をお伺いする限り、労使の御主張にはかなりの開きがあると判断されます。

 これから目安をまとめていくためには、歩み寄りをいただく点も必要かと思いますので、次回の審議までに、相手方の御主張等を踏まえた上で御検討を双方にお願いしたいと思います。

 最後に、本日、用意していただいた資料を含めて、この際、聞いておきたいとか、言っておきたいことがございましたら伺いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、事務局のほうから、次回に向けた事務連絡をお願いしたいと思います。


○里見参事官 次回の第3回目安に関する小委員会につきまして、日時、場所の確認でございますが、次回は、7月
23 日、水曜日、 17 時から本庁舎の共用第8会議室で開催いたしますので、よろしくお願いいたします。


○仁田委員長 よろしいでしょうか。

 それでは、本日の小委員会はこれにて終了とさせていただきます。

 議事録の署名につきましては、萩原委員と小林委員にお願いしたいと思います。皆様、大変お疲れさまでございました。


(了)
<照会先>

労働基準局労働条件政策課賃金時間室
最低賃金係(内線:5532)

代表: 03-5253-1111

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