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2013年4月19日 平成25年度 第2回化学物質のリスク評価検討会(ばく露評価小検討会)

○日時

平成25年4月19日(金)10:00〜


○場所

厚生労働省19階 専用第23会議室


○議事

○中西化学物質情報管理官 本日は、大変お忙しい中、御参集いただきまして誠にありがとうございます。ただいまより、化学物質のリスク評価検討会の第2回ばく露評価小検討会を開催いたします。本日は所用により、小嶋委員が御欠席です。
 以下の進行は、座長の名古屋先生にお願いいたします。
○名古屋座長 議事に入る前に、事務局より議事次第と資料の確認をよろしくお願いいたします。
○中西化学物質情報管理官 本日の会議は、議題1は公開、議題2は企業の個別の情報を取り扱いますので、非公開とさせていただきますので御了承ください。
 資料の確認をします。お手元にクリップで留めてある厚めの資料があります。こちらに議事次第、資料1-1から1-19が綴じてあります。お手元にA3の資料があります。こちらは非公開の資料ですので、委員の方々にのみお配りさせていただいております。参考資料として参考資料1、委員の方々には参考資料4を机の上に配布しております。資料については以上です。
○名古屋座長 よろしいでしょうか。本日の議題に入ります。最初に、ばく露実態調査の対象物質の分析方法ということで、個別によろしくお願いします。
○中西化学物質情報管理官 こちらの測定分析法については、今回事業を受託された中災防に御説明をお願いしたいと思います。お願いいたします。
○荒木氏(中災防) 委託を受けた中災防から御説明を申し上げます。審議物質が多いので、できるだけ手短に要点だけを御説明させていただきたいと思います。
 資料1-1、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィドの測定手法です。これは、昨年度も測定法の開発ということで実施させていただきましたが、固体ということでろ過捕集方法が適切ではないかということでやらせていただきましたが、硫酸含浸ろ紙、硫酸酸性で安定であろうということで実験をしたわけですが、7ページの3にあるように、ろ紙で捕集する方法ではうまく回収率が上がらないということで、この方法を断念したということです。多分、このアミノ基があることで非常に不安定で酸化されやすい状況にあるのだろうということで、できるだけ早く塩酸塩若しくは硫酸塩の形にする必要があるだろうということで、溶解度を調べたところ塩酸が一番溶けやすいということですので、塩酸に捕集することを考えました。
 8ページ、個人ばく露測定ということですので、マイクロインピンジャーを使った検討をさせていただきました。標準液の採気による影響、通気実験をしたのですが、ほぼ4時間まで安定の状態でありますので、この状態で捕集は可能だろうという結論になりました。表-4で実際に回収率を見たところ、4時間ほど通気させると液量が減りますので、その液量を元に戻した状態でどれぐらい回収率があるかを見たところ、90%以上あったということになります。
 10ページです。捕集条件としては、マイクロインピンジャーで捕集液5mLで通気量が1Lの条件で通気させて、捕集が可能ということになります。分析方法としては昨年度に引き続いて同じような分析手法を開発させていただきましたが、高速液体クロマトグラフ分析法で紫外部吸収の265を吸収させることによって、定量的に測定できることが分かりました。UVスペクトルについては11ページに示しているとおりです。一応、構造の異性体がありますので、2,2’と4,4’が分けられるような条件での分析ということになっております。
 検量線の直線性については12ページの図6にあるように、直線性が得られております。最終的な定量下限としての目標である1μg/m3相当での検出限界は、0.0071μg/mLの場合が3SDの検出下限、定量下限としては0.0235μg/mLという数値になりました。実際に添加回収ということで、それぞれの0.098〜98μg/mLの溶液を作りまして、4時間の通気実験をやって回収をしたところ、低濃度の方では酸化の影響かと思いますが、73%と低い回収率です。80%以上のところは0.49μg/mLになりますので、これを定量の下限とさせていただきました。4時間(240分)の採気の場合、11μg/m3が個人ばく露の定量下限ということになります。
 分析までの保存性については、13日間まで調査をしたところ、13日間安定であることが分かっております。これも90%以上の回収率が得られております。14ページの表-10になります。
 最終的に16ページにお示ししますが、分析方法として確立したものがこの一覧表になります。4,4’-チオジアニリンになります。許容濃度は提示されておりませんので、機械的な定量下限の範囲として、個人ばく露としては11μg/m3になりました。精度としてはここに書いてあるように、0.49μg/m3と0.15μg/m3に相当いたします。以上になります。
○名古屋座長 これに対して、何か御質問等はありますか。
○鷹屋委員 通常、場の測定だと液体捕集の場合、2連にして捕集率の担保をすると思いますが、個人ばく露だとマイクロインピンジャーを2つ付けていただくのは結構困難だと思います。つまり添加による分解や飛ばないということに対してデータは押さえられていますが、捕集率の現実の担保はどうですか。
○荒木氏 一応、後ろ側に抜けているかどうかを確認するために、2連で前の方に標準液を入れて後ろ側にいっているかどうかを実験しております。
○鷹屋委員 そうではなくて、結局入ってきたときのトラップされないことによる捕集率の問題というのは、という意味です。
○荒木氏 2連で後ろ側に行ってないことだけは確認をしておりますので、多分その通気実験でやっていますので、たとえ抜けていっても90%以上の回収率はあるだろうと思います。
○鷹屋委員 予備試験の2連の実験の結果から、大丈夫だろうということですか。
○荒木氏 大丈夫だろうという結論になっています。
○名古屋座長 ほかによろしいですか。回収率を見ていても、それぞれ80〜99あります。回収率を見ると標準偏差は小さいからいいのですが、回収濃度を見たときに、それで補正するときにどう補正するという考え方がよいのですか。例えば濃度が低いときと高いとき、低いとき、80幾つの場合、回収率は補正したほうがいいですかね。
○荒木氏 どうするかは、後でまた御検討いただければと思いますが、実際の測定したときの捕集率の効果は分かりますので、80を20上げるかどうかはまた別の話かなと思います。
○圓藤委員 これは液クロのカラムとの関係なので、必ずしも捕集できていないということではないですよね。もし抜けていたら、高いのが低くなってしまうというのが出ないといけないので、これはあくまで液クロの分析できれいなピークが出ていないから、低いところでは低めの数値になるのではないですか。
○荒木氏 直線性はあるので、これは通気することで酸化しやすいのではないかと思います。多分ピークは出ていないのですが、重合しているのか壊れてしまっているのかのどちらかだと思います。
○名古屋座長 そうすると重合したものはどうするのかな。
○圓藤委員 付加のほうがなりやすい。
○名古屋座長 なりやすいですね。
○圓藤委員 結構です。
○名古屋座長 検量線が直線性があるのと、ある程度の回収率があるということで、許容濃度はないのですが定量下限はここにあります。これはこれでいいのかなと思います。よろしいですか。ありがとうございます。次をお願いします。
○荒木氏 資料1-2、2-エチルヘキサン酸になります。まず許容濃度等の基準が出ておりませんので、できるだけ感度のよい方法ということで検討させていただきました。ごめんなさい。2-エチルヘキサン酸のACGIH TLV-TWAは5mg/m3ですので、これの1/1,000〜2倍の範囲内で測定ができるような形で、分析方法の開発をさせていただきました。
 まず、通常の紫外部吸収で測定できるかということで紫外部吸収を調べたのですが、十分な感度が得られないということで、最終的には20ページの4-3に出ていますが、プレカラム誘導体、蛍光を持つ物質で、ラベルする方法を採用させていただきました。そのラベルの反応時間ですが、一定の反応まで十分に反応させるということで200分間。一昼夜置くような分析方法、4時間以上静置する方法にしております。
 分析の条件です。直線性の検討で21ページの図の4になりますが、感度が高いものですから、比較的10μg/mLぐらいまでのところは直線性がありますが、そのあとは曲がってくるような状況です。ですから、最終的な測定としては直線性の範囲内に落とすような工夫、希釈等が必要だと考えております。定量下限等の確認は23ページです。3σの値は0.0072μg/mL、10σの定量下限は0.0239μg/mLという数値になっております。捕集空気量からいくと、0.0120mg/m3と0.005mg/m3ですので、目標とする値よりもはるかに低いところまで測定が可能ということになりました。捕集剤ブランク等の確認をしましたが、溶出はなかったことになります。
 今回は捕集剤としてポリスチレンの単体になりますが、ジビニルベンゼンのアクリレート共重合体が充填されているものを使っております。ですから、これで捕集したときの回収率を実際に調べてみました。脱着率は24ページになりますが、脱着率としては94〜97%の間で、90%以上の回収率がありました。ただ、実際に添加したものについて4時間の通気試験を行った場合の回収率についても、90%以上の添加回収率があったことになります。保存性については7日間を見ましたが、いずれも90%以上の保存性があるということが分かりました。
 最終的には27ページにありますように、分析手法としての結果をまとめたものがこの表になります。手法としては高速液体クロマトグラフ法で、プレカラム誘導体、ADAM試薬を使った方法になります。検出限界は3σで、0.0072μg/mL、定量下限としては0.0239μg/mLで、採気量10Lの場合で0.0120mg/m3、個人サンプラーの場合は240Lの採気で0.0005μg/m3までの測定が可能となりました。以上になります。
○名古屋座長 何かありますか。これは吸引性エーロゾルを採りますが、そこに書いてあるサンプラーの大気捕集用を使うと、吸引性のエーロゾルは採れると考えていいのですか。
○荒木氏 本来は1つ工夫として、前にフィルターを付けることを今考えています。実際の捕集のときは、実施の前にメンブランフィルターを付けたカートリッジがありますので、それで実際に回収ができるかどうかの最終確認をしたいと考えております。
○名古屋座長 でも、IOMのサンプラーなどを使用してみると、別にそんなことをしなくても、そこを使うとインハラブルが採れるとなっているけれども、ここはそういう工夫ではないのですか。
○荒木氏 上のサンプリングの穴の部分の流速を合わせることを今は考えています。
○鷹屋委員 グラジエントをかける前にものが出ているのに、これだけ時間をかけてグラジエントをかけているのは、これをやらないと、誘導体化してしまうと災害性が取れないということでしょうか。
○荒木氏 実はもう1つ酸があります。今回は、このほかに見ていただくとアジピン酸がありますが、ほかにも酸が幾つかありますので、できるだけ分類をしないというのがあって、類似の酸があったときに分けられるような状況でということを考えてやっております。
○名古屋座長 ほかによろしいですか。脱着率、回収率等よろしいですか。定量下限も大丈夫という形で、これはよろしいと思います。ありがとうございました。次をお願いします。
○荒木氏 資料1-3のエチレングリコールモノメチルエーテルアセテートになります。エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートですが、産業衛生学会0.12ppmという基準値が一応出ていますので、これの2倍量からそれの100分の1量までが定量できるような形での開発をいたしました。通常、方法としては34ページにあるようにGC/MSを使った方法を検討いたしました。まず一般的に使われている活性炭を使いまして、脱着溶媒二硫化という組合せで検討しました。
 添加回収率ですが、ここに書いてあるように0.12μg〜23.17μgを活性炭に添加して、4時間通気した後の回収率を見ております。実際の回収率が91〜98%で回収されております。保存性については、5日間見ております。0.12から同じく23.17μgの添加ですが、これも91〜100%の90%以上の回収率が得られております。検量線の直線性については、15μg/mLまで直線性が確認されております。検出下限は、3SDの範囲が0.011μg/mLです。定量下限10SDが0.038μg/mLになります。
 結果としては41ページの一覧表にまとめてあるように、サンプラーとしては球状活性炭258Aを使いました。添加回収率は書いてあるとおりです。検出下限は0.011、定量下限は0.038μg/mLとなります。個人ばく露として、4時間0.1Lの吸引で0.5ppbまで測定できる分析方法になっております。分析手法は二硫化炭素での脱着で、GC/MSによる分析になります。分析条件は、ここに書いてあるとおりです。以上になります。
○名古屋座長 これはどうでしょうか。余り問題はなかったように思いますが。あえて加熱脱着を使わなくても大丈夫だよということで、二硫化炭素を使ったということでしょうか。
○荒木氏 加熱脱着法は使えれば一番いいのですが、一般的なやり方として二硫化を使ったということです。
○名古屋座長 よろしいですか。ありがとうございました。4をお願いします。
○荒木氏 資料1-4、エチレンクロロヒドリンの測定手法になります。エチレンクロロヒドリンについては、幾つか活性炭等で捕集できるような物質がありまして、本来そういうやり方でもいいかと思いますが、あえて今後の分析手法の開発の効率化を図りたいということで、直接捕集のやり方でやる方法で、キャニスター缶を使った分析方法を検討させていただきました。直接捕集になりますので、キャニスター缶を真空にしておきまして、それに一定量採気したものについて、実際の分析を掛けるやり方をしております。実際には、キャニスター缶の中に標準的なガスを作って、それについての再現性等を見ております。
 標準ガスの作成方法ですが、キャニスター缶の中に一定量を取り込む形で作っております。その分析ですが、ガスクロに直接導入できますので、GC/MSの分析の場合、一遍にいろいろな成分が検討できるということで、多成分について検討させていただいています。その中のエチレンクロロヒドリンについての評価になります。直線性について、検量線は2.5ppmまで直線性のあることを確認しております。繰り返し精度は49ページになりますが、定量下限値としては10σで0.073、検出下限値としては3σで0.022ppmになります。保存安定性については、90%以上の回収率にはありますが、濃度の上昇傾向があるのが特徴的かと思います。原因はよく分かりません。
 もう1つは51ページ以降に付いていますが、実際の直接導入ですと、感度が十分に稼げない場合があります。この特徴として、捕集したガスを液体窒素等で再トラップして、濃縮して導入する方法ができます。後ろ側に、その濃縮導入をした検討結果が出ております。最終的な結果は56、57ページにまとめてあるように、濃縮導入しない場合の検出下限が0.028、定量下限が0.095になっています。目標がACGIH、1ppmの100分の1程度ということですから、0.01まで感度がほしかったことになります。この直接法だと、少し感度不足かなという感じです。ただ、低温導入する方法であれば0.001ppm、定量下限が0.05ppmですので、装置さえあれば直接法でもここまでいけるのかなと考えています。これはキャニスター缶全体の方法ですが、新しい方法を検討させていただきましたが、作業環境測定士はまだ使い慣れをしていないことと、全体的な装置を持っていないと使いにくいということなので、実際には汎用性の利く方法で更に検討していくことも必要ではないかと考えております。以上になります。
○名古屋座長 何かありますか。キャニスターを使うときに時々思うのは、減圧するときの調整弁によって8時間は可能ですか。
○荒木氏 8時間用もあります。単純なリフラクトリーで流量を調整しているものと、ちゃんと圧力弁が付いていて圧力が下がってくると調整するタイプの2つがありますが、圧力を調整するようなタイプですと、かなり正確に時間を限ってやることができます。リフラクトリーだけだと減圧がだんだん少なくなってくると、どうしても流速が下がってくるということなので、一定流量にはなっていますが全部を採気することができない。そういう欠点があることはあります。
○名古屋座長 もう1つは、例えば短い、B測定と言いますか、スポット測定のときに比較的短い時間できちんと入るかというと、意外と一定流量で入ってこないなと思っていて、使い勝手が悪いというのは大丈夫ですか。
○荒木氏 これもメーカーさんでは15分用のリフラクトリーが出ていて、定量で引けると言っていますが、多分先ほど言ったようなバルブの付いているものを使わないと、うまく調整はできないかもしれません。
○名古屋座長 高額かもしれない。結構高くなりますよね。
○荒木氏 ですから、汎用性がまだないかなということで、測定士が扱い慣れていないことによる操作の煩雑さはあるかなと思います。
○名古屋座長 もう1点気になるのは、キャニスターに採られたときに、例えばシリンジを入れてキャニスターの中のガスを採るときに、きちんと均一になって採れているのか。その辺がとても疑問に思いますが、どうですか。
○荒木氏 メーカーさんに聞くと、中は均一になっているはずだということで、ただ、採るには実際にシリンジを突っ込むのが非常に難しいので、アダプターを使わないといけないことになります。あと、本来はもともと機械にセットして加圧して中に送り込むようなものなので、通常の作業環境測定のテトラバックみたいな汎用性があるわけではないことが分かりました。
○名古屋座長 大気のようにいつもやっておられると、加熱してうまくいくけれども、普通のときは、結構うちの学生がやっていても、ばらつきがものすごく多くて大変だなと思っている部分があって、結構高額ですので、できたらこれではない方法でうまく作っていただければありがたいかなという希望です。ほかに何かありますか。
○原委員 これはこれでいいと思いますが、塩素が付いているのでECDという検出器のトライアルはされていないのでしょうか。
○荒木氏 今回はしていないです。
○原委員 感度を取るのであれば、そういう方法も検討の余地があるのではないかなと思います。
○荒木氏 ECDを使えば、かなり上がるだろうとは思います。
○名古屋座長 また、その辺のところ、是非検討をよろしくお願いいたします。次は、グルタルアルデヒドをよろしくお願いします。
○荒木氏 資料1-5はグルタルアルデヒドになります。通常のアルデヒド類を捕集するような2,4-DNPHが誘導させたサンプラーが報告されておりますので、これを使用しております。捕集についてはここに書いてあるように、InterSepのAERO(300mg)が入ったものです。これは表面コーティングされたものです。形としては2,4-DNPH化したものを分析する形です。ですから、High-Pressure Liquid Chromatography、液体クロマトグラムでの分析ということになります。分析状況はここに書かれているとおりです。
 添加回収からですが、捕集剤に0.3、29.5、58.9μgを添加して4時間、1.0Lの速さで吸引させた後、回収率を見ています。92.9〜98.4で、90%以上の回収率があったことになります。安定性については5日間安定性を見ていますが、90.1〜100.7%まで、90%以上の回収率が得られています。分析条件ですが、検量線の直線性については12.0μg/mLまで直線性が認められております。検出限界については68ページの表6になりますが、検出下限の3SDが0.004μg/mL、定量下限について10SDが0.012μg/mLになります。
 結果としては、71ページに一覧表になっています。産衛が0.03ppmという値を出しておりますので、これの100分の1程度までが分析できるような形になっております。定量下限でいくと0.06ppbに相当するまで分析ができるようになっております。分析の条件については右側にあるように、アセトニトリルの5mLの脱着で高速液体クロマトグラフです。条件についてはここに書かれているとおりです。以上になります。
○名古屋座長 これは以前通達が出ていて、実際に皆さんは測定されているので、そんなに問題はないかなと思いますが、何かありますか。よろしいですか。次をお願いします。
○荒木氏 資料1-6はタリウム及びその水溶性化合物になります。タリウム、水溶性タリウムはTLV-TWA、ACGIH、どちらも0.02mg/m3になっております。ですから、どちらも全て溶かして分析してしまっても構わない状態ということで、酸で溶解して測定する方法を開発しております。元素状のタリウムと硫酸タリウム、硝酸タリウム、フッ化タリウム等の溶解性について検討しました。
 操作方法ですが、捕集については19cm/secの捕集速度で面速度を合わせる形の測定方法を考えました。前処理ですが、ろ紙に捕集したあと王水(硝酸1+塩酸3)で溶解する方法を取っております。検量線の直線性については、標準タリウム溶液で200ng/mLまでICP質量分析装置で分析した結果、直線性が得られております。定量下限等についてはこちらにあるように、3σが0.03ng/mL、定量下限10σは0.1ng/mLに相当いたします。フィルターへの回収は、元素状タリウム、水溶性のタリウムともに90%以上のろ紙からの回収率を得ております。ろ紙としては、もともとのタリウム含有量の低いものとしてはセルロースメンブランフィルター、まだ石英がよろしいかと思います。保存安定性については、7日間の抽出溶液についての保存安定性は90%以上になっております。
 結果としては82ページですが、サンプリングの仕方としては粉じん採取用ホルダーとろ紙を使った方法になります。石英繊維ろ紙又はセルロースメンブランフィルターになります。サンプリングの流量は、19cm/secを考えております。実際の定量下限は、0.01μg/m3として10Lで10分引いた値、2Lで引いた場合は0.001になります。個人サンプラーの流速については、何らかの工夫が必要になってくるかと考えております。結果としては以上になります。
○名古屋座長 何かありますか。75ページで、捕集方法の上から4行目に「フィルターの面速」と書いて、「以下、線速」になって、これは面速のほうが分かりやすいので直されたほうがいいのかなと思います。
○鷹屋委員 細かい手順の表記ですが、セルロースメンブランだとこれでいいと思いますが、石英ろ紙を使うと、石英ろ紙をろ過する過程というのが分析法の1に入るのではないかと思いますが。
○荒木氏 それは書き漏れになりますかね。バックグラウンドが気にならなければ、セルロースメンブランの方が扱いはしやすい形になります。
○鷹屋委員 なくなりますので。
○圓藤委員 表3のピーク強度、76ページにあるのは1個1個の数値ですか。ものすごくばらついていますが。800から4,300というのは5倍ぐらい差がありますが、この平均値は意味があるのですか。これ内部標準で補正するとか何か。こんなにばらつきますか。
○原委員 これは下限を求めるために、わざとかなり低濃度の部分を測定されている結果ですね。
○荒木氏 これは、バックグラウンドの、ろ紙のものを調べていますので。
○名古屋座長 よろしいですか。
○鷹屋委員 操作等のセルロースメンブランが載っているはずですが、実質的にここで測っているのは、装置そのもののノイズを測っていることになっているので、こんな数値が出るのではないかと思います。
○荒木氏 機械の誤差のところを見ているわけですから、そのものを何か測ってそこの誤差を見ているよりは、ほぼ機械の誤差ということで。
○圓藤委員 粉体はもともとそうですが、何かちょっと変だなと。こんなやり方したかなと。
○鷹屋委員 書き方の問題ではないかと思います。
○名古屋座長 せっかくですからそこのところと、先ほどのセルロースメンブランではないところのことを少し記述して、修正等をよろしくお願いします。あとよろしいですか。では、資料7をよろしくお願いします。
○荒木氏 次は1-7、デカボランになります。デカボランとかペンタボランもそうなのですが、これは空気中で酸化して安定ではないということですので、実際の標準物質を入手することがちょっと困難だということで、実質的には捕集したものは、酸化されてホウ酸になるだろうということで、一応、ホウ酸を形態として分析するということを考えて実施されています。86ページの3-2の所に書いてありますが、一応、ホウ酸として定量する方法を採用したということになります。
 捕集方法ですが、ペンタボラン、デカボラン、いずれもOSHAの方法では、片方はインピンジャー。デカボランのほうは少し沸点が高いので、フィルター捕集となっていますが、いずれもインピンジャーで捕集できると考えました。インピンジャーは87ページに出ていますが、通常は石英のようなものを使えばいいのでしょうけれども、今開発されているマイクロインピンジャーはガラス製で、ホウケイ酸ガラスになっています。バックグラウンドが出てくるだろうということで、ポリプロピレン製のインピンジャーというものを一応開発しました。これを使ったということになります。
 まず検量線ですが、ホウ酸ということですので、ホウ酸濃度範囲は2mg/Lまで、一応、直線性が得られています。これも分析方法は、先ほど言ったICP発光分析になります。条件については、表の3に出ているとおりになります。定量下限としては、波長によって影響がありますので、Feの影響を受けるものと受けないもの。それから、強度が違ってきますので、表の4に書いてありますが、これがその精度になります。実際の検出下限については、90ページの表5を見ていただければ分かります。
 あと、ICP-MSのほうのメモリー効果を消すために、一応、洗浄用の水を検討しています。この場合、アンモニアよりは硝酸による5分以上の洗浄がいいということになっています。先ほど言っていましたようにインピンジャー自体もガラス製のものは使えないということは、表の6を見ていただくと分かるかと思います。ポリプロピレン製のものを使っていれば、8時間置いても溶出はないということが分かっています。ですから保存容器等についても、ポリの容器を使うことが推奨されています。通気安定性ですが、インピンジャーに2mg/Lのホウ素液を入れて、通気、1L/minで8時間の通気試験をやっています。8時間の通気試験でも、一応90%以上の回収率が得られています。これも同じようにガラス製のものだと、少しバックグラウンドが出てくるということになります。
 最終的な分析のまとめは95ページにあります。分析の手法としては、ICP発光分析になります。内標表という形をとらせていただいています。検出下限は3σとして0.0008mg/L、これはホウ素としてです。それから定量下限は0.0027になります。実際の空気中の濃度としては、0.6ppbと0.013ppb相当ですから、0.6ppb、10L採気。それから480L採気だと、0.013まで測定ができる方法になっています。以上になります。
○名古屋座長 これはどうでしょうか。
○圓藤委員 ほかの方法では測れないのですか。
○荒木氏 本来は形態ごとに測れれば一番いいのだと思いますが、最終的にはこのOSHAの方法にしても、ホウ素を測っているのです。
○圓藤委員 だからホウ素は、ICP-OESしか測れませんか。
○荒木氏 ホウ素ですから原子吸光なども使えるとは思うのですが、たぶん感度の考え方からいくと、やはりMSのほうがいいと思います。ICP自体は原子吸光より劣ると言われているのですが、MSにすれば、たぶん感度は上がると思います。
○圓藤委員 感度が足りない。低いですからね。測定機関では持っている所もあるけれど、労働環境でこれを持っている所はまずないでしょうね。
○名古屋座長 そうすると、なかなか大変ですよね。
○圓藤委員 分析に出せばいいということでしょうけれど。
○名古屋座長 要するに持っている、限られた所に出すという形でしょうね。
○圓藤委員 ただ、環境分析している所は持っていますよね。水質とか。
○荒木氏 持っているだろうとは思いますが、やはり作業環境では、まだそれほど一般的な機械ではないと思います。
○圓藤委員 感度はあまりよくないし。
○名古屋座長 マイクロインピンジャーのほうも、ガラスではないものは、もう市販されているのですか。
○荒木氏 特別に作っていただいたものですので、まだ一般的には流通していないと思います。ただ、型があるので、たぶん作ってはいただけると思います。
○名古屋座長 これからそういう場面が出てきたら、メーカーさんは市販してくれるだろうということですね。
○荒木氏 はい。
○名古屋座長 石英よりこちらのほうが、やはりばく露としては採りやすいかな。
○荒木氏 個人ばく露の場合、割れると非常に嫌がりますので、やはり割れないものがいいかと思います。
○名古屋座長 分かりました。あとはよろしいですか。では、次に進んでください。
○荒木氏 資料1-8の2-ブロモプロパンになります。2-ブロモプロパンについても、キャニスター缶を使った方法で、検討をさせていただきました。分析方法については、先ほど説明しましたキャニスター缶の方法と同じように、GC/MSの方法になります。
 検量線については、ここに書いてありますようにブロモプロパン、102ページになりますが、0.05ppmまで一応直線性が得られています。これも直接導入になります。検出下限等については、10σが定量下限としては0.01まで。検出下限としては3σで0.003という形になっています。保存安定性は103ページの下、表6になります。一応9日間見ていますが、濃度によっては少し下がっているものもありますが、ガラス製のほうは少し保存性が悪いという結果になっているのですが、MiniCanのほうであれば、一応90%の保存性があります。これも同じように、低温濃縮導入という方法を使います。105ページから、その方法の検討結果が出ています。
 結果としては109、110ページの所に一覧表としてまとめてありますが、非濃縮の直接導入のやり方ですと、検出下限としては0.003ppm、定量下限としては0.01ppmです。産衛の許容基準値が1ppmですので、それの100分の1ですので、これは非濃縮でも十分な感度があるということになります。濃縮法はその次のページに出ていますが、濃縮法でやると、更に感度は10倍以上よくなるということです。0.001ppmから0.004ppmという形になります。以上になります。
○名古屋座長 キャニスターですから、先ほどと同じような問題があるのだと思います。分析方法そのもの自体は、それほど厄介ではないと思いますが、何かありますか。
○圓藤委員 これも普通に活性炭捕集みたいのでは?もう皆さんやっているのと違いますか。
○荒木氏 通常、これはACGIHなどでも、活性炭で捕集するという方法で十分だと思います。ですから先ほど言ったように、汎用性を期待するのだったら、活性炭で採って加熱脱着というのが一番簡単なのかなと思います。
○名古屋座長 そちらのほうが楽ですし、全然いいですよね。
○圓藤委員 そう思います。
○名古屋座長 少し初期投資はかかりますが、これからたぶん固体捕集法の濃度が下がってくると、固体捕集ができてきて、加熱脱着が必要になってくるので、できたらこの辺をどんどん検討してもらえるとありがたいと思います。では、これはこれでいいと思います。よろしくお願いします。
○荒木氏 1-9、ペンタボランになります。先ほどデカボランのお話をしましたが、同じようにこれも安定性が悪いということで、ホウ素を測る方法、ホウ酸で分析するという方法を考えています。同じようにポリプロピレン製のものを使うということになります。
 方法は同じですので、少し飛ばさせていただいて、123ページの最終的な結果の表ですが、検出下限としては0.0008mg/L。それから定量下限、10σが0.0027mg/Lです。採気量としては、下に書いてありますが、8時間の採気で480Lとして、0.025ppbまで測定できる形になっています。これもICP発光分析ということになります。以上になります。
○名古屋座長 ほとんど変わりませんし、定量下限も何も問題ないと思いますが、何かありますか。よろしいですか。では、これは確認でよろしいと思います。では、次をお願いします。
○荒木氏 1-10、メタクリロニトリルになります。これも一応、キャニスター缶を使った方法を検討させていただきました。標準ガス等の作成法については、直接ガスを作るというやり方をしています。あと、クロマトグラムについては、先ほど同時多成分について検討を掛けるということで、このような表になっています。この中のメタクリロニトリルについての検出結果ということになります。
 検量線としては、130ページに書いてありますが、3ppmまで直線性が確認されています。定量下限等については表の5ですが、10σで0.009ppm、検出下限が3σで0.003ppmということになります。保存安定性については、132ページの図3のほうが分かりやすいかと思うのですが、キャニスター缶を使った方法の缶の材質ですが、こちらのほうが保存安定性はいいということになります。結果としては、これも90%の保存性があったということになります。これも、低温導入のやり方は同じように可能です。133ページから137ページまで同じように検討させていただいております。
 結果としては138、139ページにありますように、キャニスター缶を使った方法の定量、検出下限、直接導入する方法だと0.003ppm、定量下限が0.009ppmです。1ppmの100分の1までということになると0.01ですので、一応直接導入のやり方でも十分な感度が取れていることになります。低温導入すれば、更に感度を上げることが可能です。以上になります。
○名古屋座長 これも、やはりキャニスター自体の問題ということ。それ以外はほとんど何も問題ないと思いますが、よろしいでしょうか。では、次をお願いします。
○荒木氏 1-11、リン化水素の測定手法になります。このリン化水素も、先ほどのボランと同じように安定性が悪いということですので、空気中で酸化されやすいということです。ですから実際には、リンを測定するという方法で分析をしています。
 既存の大気中の分析方法については、144ページの表1に書かれています。シアン化水銀をコートしたようなシリカゲルに捕集する方法で、吸光光度で測る方法。それからインピンジャーで捕集する方法。過マンガン酸カリをコートしたシリカゲルでやって、それをモリブデンブルー法で測定する方法。こういった方法がいくつか出ています。方法ですが、過マンガン酸カリをコートしたシリカゲルに捕集して、吸光光度をやるという方法を、一応最初に検討しています。それから直接捕集、GC-FPD法、検知管法とありますが、3法について検討した結果、最終的にはこの過マンガン酸含浸シリカゲルで吸光光度法で測る方法について、159ページに最後のまとめの表として出させていただいております。
 分析の手法は147ページから出ていますが、過マンガン酸含浸シリカゲルに捕集した後、容離液としてアスコルビン酸を加えた脱イオン水でもって湯浴させて、モリブデンブルーでもって発色させて測定しています。細かい手法については147ページに出ています。まず定量下限になります。149ページになりますが、0.006ppm、それから0.0027ppmです。3σ、10σの値が出ています。TLVとしては、100分の1まで十分測れる濃度になっています。検量線の直線性については図3にありますが、2μg/mLまで直線性があるという状況です。それから脱着率について、1.38から20.3までの添加量によって回収率を見ていますが、90%以上の回収率があります。
 あとは破過の確認をしていますが、2本目までは一応、標準液の2034.6μg/mLの添加では破過をしていないということになります。高いほうも十分、捕集は可能ということです。実際のガスにおける回収率を見ていますが、ここに書いてありますように、ガスの濃度に対して回収率が94%。90%以上あります。それから捕集管の保存性ですが、一応6日間確認させていただいていますが、いずれも90%以上だということになります。それから干渉です。ほかの物質の影響ということですが、シラン等については共存しても問題ないだろうという結果になっています。アルシンの影響については、ここに書いてありますが、回収率について、一応90%以上採れていますので、ほぼ問題はないと思います。
 直接捕集については、153ページに書いてあるとおりです。検知管法についても、一応開発していただいておりますので、157ページに書いてあります。最終的に分析方法としては159ページのほうに、過マンガン酸カリウム含浸シリカゲルに0.5L/minの速さで吸引して捕集する方法で、モリブデンブルーの分析方法を用いた方法での結果になります。以上になります。
○名古屋座長 ありがとうございます。これはどうでしょうか。
○圓藤委員 これは、感度はいいですか。
○荒木氏 吸光光度はかなり感度が高いかと思います。
○名古屋座長 検知管も一応使えると考えていいのですか。
○荒木氏 はい、開発していただいております。
○名古屋座長 定量下限は0.03ですから、ぎりぎり使えるということだと思います。読み取りのところを考えても、使えそうと判断して大丈夫ですか。
○荒木氏 10分の1までいきますので、使えるのではないかと思います。
○名古屋座長 そしたら、そちらのほうが楽かもしれない。
○荒木氏 管理すればいいというわけではない。個人ばく露はちょっと。
○名古屋座長 だからモニタリングは、調査する段階には十分使えるという形で、やるとしたらこちらのほうの固体捕集でいきましょうという形だと思います。よろしいでしょうか。では、次をお願いします。
○荒木氏 1-12のアジピン酸になります。これも先ほど言ったのと同じように、感度が取れなかったので、ADAM試薬を使って蛍光ラベルをする方法を採用させていただきました。先ほどと同じようにADAM試薬化の時間、反応時間は、十分採れる形での分析ということになります。これも同じように直線性については、高濃度になると曲がってくるので、直線性のある範囲としては10μg/mL。166ページですが、10μgまでの範囲内で希釈して、分析するような形になるかと思います。
 捕集剤についても先ほどと同じように、ジビニルベンゼンのメタクリレート共重合体を使う形になっています。まず定量下限値ですが、3σ値は検出限界が0.0045、定量下限としては0.0152μg/mLということです。これも十分な感度を有しています。添加回収率ですが、回収率としては脱着結果、表9です。これも91〜97%で、90%以上あります。通気試験をした結果は5-6ですが、これも同じように90%以上の回収率があります。
 結果として、まとめは172ページですが、アジピン酸、ACGIHの値が5mg/m3ですので、これの100分の1、十分感度を有しています。定量下限の10σが0.0152μg/mLで、採気量10Lの場合が0.0076mg/m3。個人サンプラーですと240で、0.0003mg/m3まで測れるということになります。プレカラム誘導体法を使って、高速液体クロマトグラフの分析ということになります。分析条件はここに書いてあるとおりです。以上になります。
○名古屋座長 何かありますか。これも先ほどと同じ、高濃度のときは検量線が使えないので、低濃度のときにどううまく使うかという。
○荒木氏 希釈がどうしても必要になるので、場合によっては一回見て駄目だと思ったら、もう一回希釈し直す必要はあるかと思います。
○名古屋座長 サンプリングのところでの工夫ではなくて、希釈だけで十分大丈夫でしょうというわけですか。
○荒木氏 はい。
○名古屋座長 分かりました。よろしいでしょうか。そしたら、次をお願いします。
○荒木氏 資料1-13、アセトニトリルになります。これもキャニスター缶を使った方法、同時分析という形で検討させていただいております。クロマトグラムは177ページということです。それの直線性、検量線については、アセトニトリルで0.4ppmまで一応調べていまして、直線性があることを確認しています。あと、繰り返し精度ですが、定量下限値、10σで0.073、検出限界が0.02になります。これもガスクロマトグラフ、GC/MS法の結果となります。保存安定性については、180ページの図3を見ていただくと分かるかと思いますが、7日間までは一応、90%は保持できるということです。これはガラスのほうも、缶のほうも、同じような感じです。
 結果としては181ページにまとめてありますが、ACGIHの基準値が20ppmですので、これの100分の1まで測れるということで、0.2ppmが目標なのですが、非導入、濃縮しない方法でも0.02、それから定量下限値のほうで0.07ppmですので、十分な感度はあるということになります。以上になります。
○名古屋座長 ありがとうございます。何かありますか。
○圓藤委員 キャニスター缶なんて分からない。
○名古屋座長 これだけ直接法の中でキャニスターが出てくると、何かどこかでキャニスターの検証をしてほしいと思います。
○圓藤委員 標準ガスはあるわけですね。
○名古屋座長 そうです。だからメーカーさんが何か個別にやったときに、いろいろな問題が起きてくると思います。何かそういう検証をしてほしいという気はしますが。
○圓藤委員 普通の方法でやってほしいですね。
○名古屋座長 いずれにしても、大気などで使われているのは何も問題ないと思うのですが、作業環境のほうはどうなのかなと、ちょっと分かりません。いずれにしても問題はないと思うのですが。
○荒木氏 キャニスター缶で検討させていただいた物質は、ほぼ活性炭で採って、加熱脱着でできるようなものですので、実質的には再検討することは可能だろうと思います。
○名古屋座長 そうですね。そのほうが安心ですよね。あと、14をよろしくお願いします。
○荒木氏 イプシロン-カプロラクタムです。ここに書いてありますように、まず捕集剤として、スチレン・ジビニルベンゼン系のものを使っています。文献調査では、OSHAの方法ではOVS、いわゆるイオン交換のようなものを使っているのですが、今回はポリスチレン系のものを使っています。
 実際の添加回収の破過を見ていますが、100〜200μgを一応添加して、2層目で通気した後、来ているかどうか見ています。一応、2層目まで来ていませんので、十分捕集は可能ということになります。それから脱着率ですが、フィルターと両方に脱着溶媒を通したのですが、これで90%以上の回収率を一応得ています。185ページを見ていただくと分かるのですが、充填剤の前にフィルターホルダーのフィルターを付けたものを、一応作っていただいています。ですから粉体であっても、ここで採って、揮発したものは後ろ側の捕集剤でも採れるような形になっています。汎用性が利くような形で、開発をさせていただいています。
 それで、クロマトグラム自体は、ここに書いてあるようにGCでやっていますので、直線性は700μg/mLまで一応直線性が確認されています。定量下限は、3σで0.036μg/mL。それから10SD、定量下限のほうは0.12になります。それぞれ240L、個人サンプラーの値で定量下限は0.0025mg/m3という形です。十分な感度があるかと思います。通気実験についての回収率は、ここに書いてあるように90%以上あります。それから保存性については、一応14日間見ていますが、同じように保存性も90%以上で確認されています。いくつか保存の仕方を、フィルターをホルダーから外した場合と外さない場合とかでやっていますが、いずれも回収率はいい状況になっています。
 まとめとしては192ページにありますが、NIOSHは1mg/m3というのが基準値で出ていますので、0.01mg/m3まで測れれば、十分な感度があるということになりますが、今回はかなり低いところまで測れる状況になっています。0.0025mg/m3です。24Lの採気で、そこまで測れる形になっています。抽出はジクロロメタンで抽出して、GC/MSにかけるという形になります。FIDも少し検討したのですが、たぶんFIDのほうは、感度がぎりぎりだったのではないかと思います。以上になります。
○名古屋座長 これは、サンプラーはもう市販されているのですね。
○荒木氏 市販されています。フィルターも市販されています。
○名古屋座長 それを、そのまま使えばいいということですね。
○荒木氏 はい。
○名古屋座長 では、次はジクロロプロパンということで、よろしくお願いします。
○荒木氏 1,2-ジクロロプロパンになります。一応、文献調査をして、194ページにありますが、どういったやり方があるのかというのを確認しました。NIOSH Methodsが出ていますが、汎用性の利くやり方で、二硫化で抽出するという方法に変えています。球状活性炭を使って、二硫化抽出という形です。類似の物質を分析できるようにということで、ほかにもクロマトのパターンを見ていただければ分かると思うのですが、196ページ、塩素系のもののいくつかが同時に測れるような状況のクロマトの条件を一応作ってあります。
 まず直線性についてですが、2,273.6μg/mLまで直線性を確認しています。方法としては、これはトルエン-d8を入れた内標を使っています。検量線、定量下限のほうになりますが、検出下限3SDが0.00716、定量下限が0.02387という形になっています。これも十分な感度が得られているかと思います。添加回収ですが、4時間の通気でもって、一応90%以上の回収率を得ています。それから保存性についても、6日間で90%以上あるということを確認しています。
 まとめとしては200ページになりますが、球状活性炭を使って0.1L/minで引いて、二硫化炭素で抽出するという方法です。GCの条件については、ここに書いてあるとおりです。定量下限としては、先ほど言ったように0.02387μg/mLです。24L採気で0.0002ppmまで測れるという、そういった条件になりました。以上です。
○名古屋座長 ありがとうございます。これも普通に、よく皆さんが測られている方法ですので、何もないと思いますが、何かありますか。そうしましたら、次をお願いします。
○荒木氏 1-ブロモブタン、これは作業環境測定のやり方になります。作業環境測定ですので、一応10分ということで、その定量下限がどこまでいけるかということで、開発をかけさせていただいています。一応、活性炭チューブを使うやり方になります。
 まず通気安定性試験ということで、51.2〜256μg/mL相当の検体を添加して、通気の試験をしています。通気安定性試験の結果は205ページにありますが、240分の通気試験で、添加量0.1から50で、一応97〜103%の回収率を得ています。ほぼ100%近い回収率かと思います。それから安定性は、同じく10日間の安定性を見ています。10日目は少し下がっていますが、5日までは安定であるということが分かっています。一応、90%以上の回収率があるということです。あとは破過ですが、標準添加で2層目まで通過していないことを確認していますので、十分高い濃度でも測れるということになります。
 まとめとしては207ページに書いてありますが、ガスクロマトグラフ、二硫化炭素の抽出、活性炭の捕集は0.1L/min、最大1Lです。24Lまで引けますが、これで5日間の安定性であれば、5日間以内の分析で十分測定ができるということになります。
○名古屋座長 濃度は測定されていませんが、活性炭で採って、ガスクロで分析するということですから、それほど大きな問題はないと思いますが、よろしいでしょうか。そうしましたら17ということで、よろしくお願いします。
○荒木氏 これは加熱脱着のやり方が出ていますが、加熱脱着でも同じです。
○名古屋座長 GC/MSですね。
○荒木氏 1-17、一酸化二窒素の安定性に関する検討結果です。小型キャニスター缶を使うということで、前回はスマートバッグの安定性を見て、一応使えるということは分かっているのですが、直接捕集したものを搬送するというのが、10Lのバッグでも、いくつも搬送するというのはちょっと難しいということで、どうしても小型のものに採取する方法ができないかということで、一応直接捕集でキャニスター缶というのを使わせていただきました。もともとこのキャニスター缶の採用に至った理由がここにありまして、いわゆる個人サンプラーで使いたいということと、あと、バッグだと搬送してから分析するのが難しいということで、それでこういう形にさせていただいています。
 保存安定性は221ページにあるように、0.5ppmと100ppmで7日間保存して減衰を見ています。少し低濃度側で上に上がっていますが、ほぼ7日間は安定であるということが分かっています。追加の実験としては以上になります。
○名古屋座長 ありがとうございます。よろしいですね。これも、多分何もないと思います。そうしましたらナノの所、1-18をよろしくお願いします。
○荒木氏 資料1-18です。ナノ粒子酸化チタン測定手法です。表面コーティングチタンの分析方法の追加になります。通常のコートされていない酸化チタンそのものの分析手法は、今まで開発されていて報告させていただいたとおりです。なぜ、これが問題になったかというと、実質的に使われているものは、表面コートされているものが多いということです。どういうコートをされているかというと、228ページの表1を御覧ください。シリコンコーティング、ステアリン酸コーティング、そのままのコーティングされていないものになります。今回、添加試料ということで、それぞれ1mg、10mgで、3つについて比較させていただきました。
 一番問題になっているのが、シリコンコートですが、シリコンのコートを溶かすのに、熱硫酸で行うやり方をメーカーから話を聞いたり、フッ化水素を使う方法も聞いたのですが、そういうことではなくて、硫酸で溶かすときに、表面がコートされていることで浮いてしまうのです。浮いてしまうことで、うまく溶けないということなので、それをうまく硫酸溶液の中に分散させるということで、界面活性剤を使って分散させる方法を採用しました。230ページ、231ページに書いてありますが、このことによって、十分な回収率を得ることができるようになりました。
 表面コーティングされているものの場合、分析方法の一番の大きな違いは、界面活性剤のトリトンXを1滴加え攪拌するところです。231ページに、今まで開発させていただいた分析方法を書いていますが、これとの大きな違いは、トリトンX溶液を入れるかどうかというところになります。十分な回収率が得られていますので、表面コートされたものについても、十分、溶かして試験ができるかと思います。
○名古屋座長 界面活性剤のトリトンXをよく見つけてくれたなと思います。これを見つけるのが一番大変だったのだろうと思います。沈んでしまうと難しくないのだけれども、なかなか難しいです。何かありますでしょうか。
○花井委員 確認です。ナノ粒子ということでいろいろ検討されて、かなり最終的な問題なのだと思うのですが、ナノ粒子の有害性にしろ、ばく露にしろそうなのですが、サイズをきちんとキャラクタライズするのは非常に重要だと思います。別の資料ですと、100nmと書いてあった気がするのですが、ナノ粒子の定義というか、100ナノ以下で、どういう分布をしているかといった情報が、この分析の前段にあるというのが大前提だと思うのですが、その辺は議論が終わっているということなのでしょうか。
○荒木氏 定義は別として、ナノを使っているというところで測定するとなると、凝集してしまっているものが多いので、ナノそのものというのは余りありません。凝集しているものとしてないもの、バルク形態のものをどう見分けるかとなると、今のところ電顕みたいなもので見るしか方法がないという話です。
 そうすると調査するのは難しくなるので、今回の最初の評価に使った調査というのは、ナノ粒子だけを使っている作業場についてやるという話になっていますので、分析法としては、チタンだけを分析すれば、少なくとも、凝集体も含めてですが、そのチタンが全てのナノ粒子を使っているという評価ができるということで行っています。混合しているものについては、また後で触れたいと思います。割り切りが必要なのかなと考えています。
○花井委員 捕集したチタンの分析法としては、これでいいということなのです。その前段は。
○荒木氏 その前段は、ナノを使っているのが条件なのですね。
○花井委員 リスク評価のところで議論するということになるのですかね。
○名古屋座長 今のは資料の1-21にそれが出てくると思います。
○荒木氏 では、先に21を。これはナノを使っているところでの問題点として上がってきたのが、ナノだけを使っているところは、測定すれば、金属の分析でも何でもやれば、ナノとしての評価はできるだろうという話だったのですが、ナノ以外の材料が混在しているようなところ、一緒に使っているとか、同じような作業所の中に並列してある場合にどうするかという話があったと思います。
 そういった混合されている場合は、3つのケースに分けて書かれています。1は酸化チタン、ナノ粒子だけを使っている作業所での測定の仕方です。先ほど言ったように、258ページの表ですが、少なくとも吸入性粉じんとして捕集して評価する。ここに0.6という値が出ていますが、NEDOの暫定値が入っています。今回、この数字は変わるかと思います。それよりも高いか低いかということですが、高ければ、酸化チタンの定量をして、作業環境改善になると思います。未満であれば、作業環境を維持しようということです。粉じんとして測定しますので、最初に重さを測れば、量が超えているかどうかは、ある程度は判断が付くということです。ですから、粉じんとして基準値を超えていれば、分析すればいいのではないかということです。これはナノしか扱っていないので、基準値を適用するのは比較的簡単かと思います。
 次が、酸化チタンを吸入性粉じんとして取り扱っている、ナノが入っていないものを使っている場合です。この場合であれば、通常の酸化チタンの評価方法になります。最初に粉じんとしての測定をして、重さを測って1以上あれば、酸化チタンを定量して、量があるのかないのかを見ることになります。作業現場の中に酸化チタン以外の粉じんがあるからというやり方だと思います。未満であれば、現状維持ということになります。
 問題は3のケースです。凝集体も含むナノを使っていて、さらに100nm以上の大きな酸化チタンを使っている場合です。検討会の案としては、同じように粉じん職場ですので、最初に粉じんとして測る。ここに基準値が出ていますが、NEDOの基準値です。この基準値を超えていれば、酸化チタンの量を測って、やはり超えているようであれば割切りをしないといけません。このときに、どちらで評価するかです。先ほどの1mgなのか、それとも0.6なのかというのは、実際のCPC、電顕等の結果を加味して選ぶという形で、総合的に判断するのがいいのではないかという話になっています。ですから、厳しい値で評価して、管理していけばいいと考えられているところは、その値で十分に管理されてもいいかとは思います。ここが割切りになるかと思います。こういう案が出ております。
 それから、どうしても粒子の分布を見ても質量に換算することができないのと、動物実験のほうは、ナノ材料といわれているものをそのまま投与していますので、ナノではないものとナノとの比較は、今のところは難しいのではないかと私は考えております。
○名古屋座長 これは、この委員会の下にナノの分科会を作って、その分科会で検討した結果を、ここに出しているという形になると。そのときのナノの評価値が0.6を、分科会ではNEDOの値を取りましたが、大前先生たちのところでは0.15という値を使って評価されていますから、そこが少し違ってくるかなと思います。
 許容濃度のナノ以上のところの吸入性粉じんとして扱うところは、まだ出ていませんで、1を使うか2を使うかということは、許容濃度の低いほうを取ろうかという形で、その分科会では検討しましたということです。
○花井委員 具体的な問題ですが、NWPS-254とは、どのぐらいのサイズでカットできるのですか。
○荒木氏 4ミクロン、50%カットです。
○名古屋座長 吸入性粉じんですね。
○荒木氏 肺に入る吸入性粉じんとして測るということです。私は現実的なやり方ではないかと思います。
○花井委員 ここで議論している分析表というのは、最終化されると公開されるものなのですか。
○荒木氏 公開されます。インターネット上でも公開されています。
○花井委員 細かい話ですが、「ナノ酸化チタン(100nm)」という書き方は具合が悪いのではないでしょうか。例えば「100nm未満」とか「以下」とか、そういった表現をしないと、これでは誤ったイメージを与えることになりませんか。
○荒木氏 検討させていただきたいと思います。
○名古屋座長 1の「酸化チタンをナノ粒子として扱う場合」の所の表記ですよね、分析のほうですか。
○花井委員 3でも同じように書いてありますし、全体的にです。
○名古屋座長 前の委員会では、ナノ粒子というのは100ナノ以下のところと集合体を含めて、ナノを扱っているところはナノで扱いましょうと委員会で決められましたので、その表現と同じだと思います。それ以外の所は、吸入性粉じんで扱いましょうと前々回の委員会で決められていますので、その表現をそのまま使っていると思います。そこを少し略しているのだと思います。
 それで困るのが3番目の所で、扱っている材料がナノを使っている工場だと分かるのだけれども、それを買ってきて加工されている工場は、どちらで管理したらいいかは、なかなか分からないということで、3番目の形が出てきているのです。混在して使われている現場もあるのでということだと思います。
○花井委員 つまりナノというのは、メーカーあるいは造っているところがナノだといえば、ナノとして扱うということですか。
○名古屋座長 化粧品で使っているところは、扱っている酸化チタンがナノサイズですので、凝集体を含めて、そこはナノ取り扱い作業場ですよと、いう事です。塗装などのところはかなり大きな粒子を使っていますから、そうした作業場では、酸化チタンを吸入性粉じんの作業場所として取り扱います。ただ、酸化チタンを購入してきて製品を製造する現場では、どちらで管理するかが、分かりませんので、どういう評価をしようかということで、3番目が、分科会で一番苦労したところだと思います。現場として現実に起こっているところは、そこだと思います。
○花井委員 ですから、リスク評価のための測定ということになると、キャラクタリゼーションとか、サイズ分布とか、そういったところも書いておかないと、違うほうにいってしまうのではないかという気がしますが、また後で議論したいと思います。
○名古屋座長 分析方法としては、これでよろしいですか。
○花井委員 チタンの量として押さえるという意味ではいいと思います。
○内山委員 方法はいかすのですよね。
○名古屋座長 そうです。
○内山委員 コーティングしてあるかどうかというのは、溶けなかったら界面活性剤を使ってみるという感じになるのですか。余り値が変わらなかったら、全部新しい方法でやってしまえば、一部混ざっていてもやり直すことはないしということだと思うのですが。
○名古屋座長 昨年度のナノの初期リスの委員会で、動物実験は意外とコーティングされないもので行っている部分がありまして、実際の現場はコーティングされているもので行っています。動物実験と現場は違うと。そこは置いておくということで、結果的には、リスク評価をしたときに初めから分析するほうもいいのですが、かなり低い濃度のときに、ICPで分析するよりは、まず吸入性粉じんでくくっておきましょうと。それから、もしかして評価値を超えているのだとしたら、酸化チタンで評価したほうが現実的かなという形で、分科会としては、こういうフローを作ったと思っています。
 初めからリスクを考えてICPで分析する方法を使っても、何も問題はないと思いますが、余りにも低いところを分析するのもかわいそうかなという部分、現場として考えたときにどうなのかなということで、2段階方式で考えてあげたほうが親切かなというので、このように分科会としては決めたということです。
○鷹屋委員 何でコーティングしてあるかということはともかく、疎水性加工をしてあるかどうか、あるいは花井先生がおっしゃっていた一次粒子径がどのぐらいかというのは、ユーザーからすると、製品としては重要なスペックなので、そこら辺は買った時点で分かっているかと思います。一番迷っているのは、ユーザーは分かっていて、ナノと非ナノを同時に使っているけれども、空気中にはどのぐらいの割合で出ているかは分からないというところで、どうしようかということが問題として残っています。今、ユーザーが使っているものの素性については、一次粒子径と疎水性加工の有無については、100%分かっていることは前提と考えて、こういった考え方をしています。
○荒木氏 空気中に飛んでいる粒子径は分からないのですが、実際にメーカーは粒子径の分布は全部分かっているので、行くとそういうデータはあるのです。ただ、それが実際に空気中に飛んでいるときに、どういう形態になっているかは分からないのです。入手しようとすれば、元の基礎データのようなものは本来はあるのですが、表に出せないというのがありまして。
○花井委員 そのデータは100%分かって使っているという前提ですね。
○荒木氏 ええ。だからそういうものを持っていないと売れませんから、メーカーは、これぐらいの粒子径で、このようなもので、このような特性があるというものを売込みに使っているのです。ですから、そういう下準備で厚生労働省に資料を幾つか取っていただいたのですが、それだとプレゼンテーション用のパワーポイントになっているものがあるのが現実だと思います。
○名古屋座長 分析方法はよろしいですね。19をお願いします。
○荒木氏 資料1-19、元素状炭素を含む粉じんの作業環境における測定法についてです。多層カーボンナノチューブとカーボンブラックになります。炭素分析の方法ですが、熱をかけて、出てくる二酸化炭素量を測ります。235ページの図を見ていただいたら分かるかと思うのですが、熱を順番にかけていきますと、燃えやすいものから燃えていって、セラミックス化しているような燃えにくいものだと、温度が高くなって燃えてくるということです。この状況を見ながら、分析を掛けることになります。
 236ページは、小野先生に編集していただいています。細かいことは、鷹屋委員に聞いたほうがいいかと思います。カーボンナノチューブでも、構造によって燃え方が少し違っていまして、多層で太いものについては燃えにくいですから、1の表のように、温度をかなりかけないと燃えないということになります。それから、外形が20ナノぐらいのものですが、?のように、シングルになってくると燃えやすくなります。中間のものは?です。温度によって、そのピークが変わってくるということになります。それぞれ、EC1、EC2、EC3という形で、分画されています。非消失のものは、ECの右側の所に出てくるような形になります。
 問題は、大気中に入っているような、ほかの炭素群との区分けが難しくなってくるということです。バックグラウンド炭素の分離ということになります。
 分離の考えがあるのですが、粒状分布で考えると、ナノチューブ関係は、ミクロンサイズの粒子、EC2若しくはEC3のところで検出される。一方、大気中のほうは、サブミクロンサイズですから、比較的粒径の小さな所で出てくることになります。ですから、分粒して測定すれば、これのプロファイルを見ることで比較ができることになります。それを実験的に見たものが、237ページの図4です。交通量の多い所で採ったサンプルです。右に、Ambient Particulate Matterと書いてあります。Roadsideで採ったものは、0.25μm以下が非常に多いということになります。実際のカーボンナノチューブの作業場のほうは、0.25よりも大きなところに分布してくることが分かっています。ということは、この部分を差し引いてやればいいということになると思います。それぞれのEC2とEC3の値の所に出ています。分析方法はシウタスのようなものを使って分粒、若しくは0.25のところですから、ここで分粒したものを使って分析します。
 カーボンナノチューブについてまとめたのは242ページです。サンプラーは、シウタスのカスケードインパクター若しくは吸入性粉じんの捕集用のPM4を使うことになります。ですから、バックグラウンドを引く場合はシウタスを使ったほうがいいかと思います。石英ろ紙については、事前に処理を行ったものを使うということです。あとは炭素分析を掛けて見る形になります。
 238ページのカーボンブラックです。同じように熱分析をすると、EC2に少し出てきて、EC3にメインのピークが出てきます。これも同じように、大気との問題が出てきます。239ページに、袋詰め作業の夜間の所と作業中のものが出ています。大気から由来していると思いますが、EC2にピークが出ています。カーボンブラックの取扱いのところでは、個人ばく露はEC3の所になります。ですから、これも同じように、吸入性粉じんを対象にして行えば、バックグラウンドの影響はあるのですが、それほど大きくなく分析できるだろうという結果になっているということです。
○名古屋座長 この文書を見ると、分離の仕方、シウタスと組み合わせて行うと。なかなか厄介なのですが、大気環境のカーボンブラックが室内に入ったときにバックグラウンドとして、どう除くかということが必要という形で、分析のほかに、大気の影響のバックグラウンドを取り除くということで、少し複雑な方法になっているということでしょうか。
○花井委員 今日の資料のほかの所では、どこで検討したと書いてあるのですが、これはどこで。
○荒木氏 これは小委員会のほうです。
○名古屋座長 先ほどの酸化チタンと同じ分科会で検討しました。よろしいでしょうか、また何かありましたらお願いいたします。資料1-20をお願いします。
○荒木氏 先ほどのキャニスター缶の問題です。248ページですが、パッシブキャニスターサンプラー、一定流量を採れるものとしてオリフィスが入っているレストリクターサンプラーと2つあります。どちらかというと、このパッシブキャニスターサンプラー、機械式のほうが精度が高いということになります。
 あと、ガスタイトシリンジのような直接導入するような採気の仕方は、継手の所にサンプラー用のホルダーを付けないと難しいということです。通常は、下の(2)、図5に描いてあります。ガスサンプリングバルブによる、このように接続して圧力をかけて導入するのが一般的な方法です。ですから、この機械を持っていないと難しいというのはあります。これの特徴としては、冷却濃縮が掛けられるというのは、非常に大きな利点です。これも装置を持っていないと難しいのですが、濃縮を掛けることができるということです。
 見た目の図が253ページに写真が出ています。ガラス製のものが252ページ、缶のものが右側です。バルブの付いたものがこれです。個人サンプラー用として、今回採用させていただいたのが大きな使用した理由です。吸引流量の変化については、254ページの下のほうに書いてあります。まだいろいろと問題もあるということです。
○名古屋座長 ありがとうございました。これはよろしいでしょうか。これからこういう形が出てくるので、それなりの取扱方法について、検討してくれているということだと思います。
 酸化チタンは先ほど話をしたということで、これで終わらせていただいて、時間をオーバーしても詳細リスク評価の所はやりますか。
○中西化学物質情報管理官 続けてやっていただいたほうが。
○名古屋座長 議事進行が悪くて申し訳ありません。少しオーバーしますが、これから入ります。事務局からお願いいたします。
○中西化学物質情報管理官 次の議題2から非公開となります。恐れ入りますが、傍聴の方は御退席をお願いいたします。


(了)

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