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2013年3月25日 第71回労働政策審議会安全衛生分科会

労働基準局安全衛生部計画課

○日時

平成25年3月25日(月)16:00〜18:00


○場所

厚生労働省 専用第23会議室(中央合同庁舎第5号館19階)


○出席者

委員:五十音順、敬称略

明石祐二、浅井紀子、犬飼米男、大山忠一、小畑明、勝野圭司、日下部治、新谷信幸、瀬戸実、角田透、土橋律、縄野徳弘、春山豊、半沢美幸、三浦武男、三柴丈典

事務局:

宮野甚一 (安全衛生部長)
井内雅明 (計画課長)
半田有通 (安全課長)
椎葉茂樹 (労働衛生課長)
奈良篤 (化学物質対策課長)
中屋敷勝也 (建設安全対策室長)
得津馨 (電離放射線労働者健康対策室長)
安井省侍郎 (電離放射線労働者健康対策室長補佐)

○議題

(1)労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱(食品加工用機械)について(諮問)
(2)労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱(車両系建設機械)について(諮問)
(3)電離放射線障害防止規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(4)印刷事業場で発生した胆管がんに係る厚生労働省における今後の対応について
(5)その他

○議事

○土橋分科会長代理 定刻になりましたので、ただいまから第71回「労働政策審議会安全衛生分科会」を開催いたします。
 本日ですが、相澤分科会長が急遽御都合により欠席となりましたので、分科会長代理として議事進行を務めさせていただきます。
 本日の出席状況ですが、公益代表委員では相澤委員、三柴委員、労働者代表委員では辻委員、使用者代表委員では中村委員が欠席されております。公益代表委員の角田委員については少し遅れているようです。
 議事に先立ちまして、大変残念な御報告を申し上げます。当分科会の使用者代表委員であります高橋信雄氏におかれましては、先月の4日に御逝去されたということでございます。高橋委員は、JFEスチールの安全衛生部長として産業現場の安全衛生に精通されておりまして、平成19年4月の委員就任以来、当分科会でも建設的な発言を積極的に行っていただきました。分科会を代表いたしまして、謹んでお悔やみ申し上げます。
 それでは、まず、昨年来8回にわたり熱心な御議論を頂きました「第12次労働災害防止計画」につきまして、事務局より経過報告があるとのことです。よろしくお願いいたします。
○井内計画課長 第12次労働災害防止計画につきましては、去る2月15日に労働政策審議会より妥当との答申を頂きまして、省内の手続を経て、2月25日に策定し、3月8日に公示をしたところです。委員の皆様方には、改めて御礼を申し上げます。本日は、テーブルの上に計画の最終版と、周知用のパンフレットをお配りしてございます。後ほど御覧いただければと思います。以上です。 
○土橋分科会長代理 それでは、議事に入りたいと思います。本日の議題は諮問が3件、報告事項が1件でございます。
 まず、1つ目の議題、「労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱(食品加工用機械関係)」の諮問について、事務局から説明をお願いいたします。 
○半田安全課長 それでは、私のほうから御説明をさせていただきます。資料1-1に、この骨子があります。資料1-1の第一、その中に更に一「食品加工用機械に係る措置の新設」ということで(一)から(九)まで骨子を並べております。ここの部分に関しまして御説明をさせていただきます。
 資料の1-2の?、食品加工用機械につきましては、近年でも大体、年間2,000件程度の休業4日以上の死傷災害が発生しています。この真ん中の上の所に図がありますが、2,000件という数字で、一応減少傾向にありますが、余り目立った減少ではないと。機械の災害といいますと、プレス機械、木材加工用機械などもありますが、これが皆様方の御努力によりまして随分減少してきていますが、この食品加工用機械については、減少傾向にはあるものの、余り大きな減少が見られないということです。
 これに対しまして、食品加工用機械の災害を少し分析してみますと、下の所に切断、挫滅、こういった割合が1/4ほどを占めていまして、障害の残る大きな災害も発生しているということです。
 この食品加工用機械対策ですが、これまでは行政通達でございます「食品加工用機械の労働災害防止対策ガイドライン」というものを作りまして、指導をしてきたところです。しかしながら、安全衛生規則において、この食品加工用機械の作業の特性に特化した規定というものが十分になかったということがありましたので、今回、こういう改正をしていこうというところです。
 今、第11次労働災害防止計画の最終年度ですが、この中でも、労働災害が多発している機械の安全対策の充実を図るということにしています。労働安全衛生総合研究所の御協力も頂きまして、この食品加工用機械の災害分析やその対策を検討してまいりました。
 この食品加工用機械の災害は、2/3が食品製造業で発生しておりますけれども、残り1/3は第3次産業で発生しています。第3次産業と申しましても、スーパーとか飲食店といった所で発生しています。御案内のとおり、今般まとめていただきました第12次労働災害防止計画でも、この第3次産業は重点業種とされています。こういった観点からも、今回の改正は第3次産業対策にも資するものではないかと考えております。
 次に裏面の?を御覧ください。食品加工用機械の災害は2/3が食品製造業で発生していますが、1/3は3次産業でも発生しているわけです。この分析を詳しく見てみますと、どういった機械で起こっているかということを左側に書いてあります。切断・切削に係る機械にるものが全体の44%、粉砕・混合といった機械によるものが13%です。ロール機によるものが7%、成形・圧縮機によるものが7%となっています。
 下に絵を2つだけ載せていますが、切断等を行う機械の例としましてチョップカッター。真ん中の所に出っ張りがありますが、この右側に肉などを入れまして、出っ張った所に歯が回っており、ここでどんどん切っていくと。ハムのスライサーみたいなイメージで捉えていただくとよろしいかと思います。
 2番目の右側の絵はミキサー。上に網みたいなものが乗っていますが、この下で羽根がぐるぐると回っているものです。
 ロール機は御想像がつくと思いますが、製麺の過程で、粉を練って延ばしていくような過程などにもよく使われています。成形・圧縮機は、おにぎりを作るとかシューマイ、あるいはコロッケの形を作ったりするものです。
 主な災害の原因としては、加工作業中に機械の危険部分に手を入れたというものが多いです。ということで、機械の安全カバーがないとか、安全カバーが不十分だという事例があります。また、加工をやっている最中に歯とか駆動部分に加工物が詰まった際に、本来なら機械を止めて取り出していただければいいのですが、ゆっくり回っていればいいだろうとか、あるいは、これぐらい大丈夫だろうというので、機械を停止せずに手を突っ込んでしまわれて怪我をなさるといった事故も多くあります。
 こうした背景を踏まえ、現在の安全衛生規則には、食品加工用機械に特化した規定がありませんので、新に「食品加工機械」という節を設け、新たに必要な規定を設けるということです。この改正につきましては、既に関係メーカーである食品機械工業会など4団体、関係ユーザー団体である日本食肉加工協会などを代表とする8団体、こういった所からも意見を聴取して、御了解を頂いているところです。
 改正点を簡単に御説明いたします。右側が「改正の概要」ですが、主に5点あります。まず1点目は、切断機・切削機による危険の防止に係る対策です。?は、機械の危険な部分に覆い等を設置することということです。先ほどのチョップカッターの例で申し上げますと、歯が回っている所に、これは既に覆いが付いているわけですが、大きな回転部分に直接触わることのないように覆いが付いています。?は、原材料の送給・取り出し時には、原則として、運転を停止するということ。あるいは、どうしてもラインなどで停止ができないということであれば、用具などを使用することをお願いしたいと考えています。これが、切断機・切削機に係る規定です。
 次に2点目、粉砕機・混合機です。左の絵の右側のミキサーのような絵です。これに関しては、危険な開口部に覆いなどを設置すること。これについては、既に現行法で規定されています。そこで、ここでは原材料の送給・取り出し時には、原則として、運転を停止するか、又は用具等を使用すること。こういう規定を設けたいと考えています。
 3点目、ロール機による危険の防止ですが、機械の危険部分に覆いなどを設置することをお願いしたいと考えています。
 4点目、成形機等による危険の防止に関するものですが、挟まれ・巻き込まれの危険があるときには、機械に覆いなどを設置することをお願いしようと考えています。
 5点目は2ですが、機械の目詰まり等の調整時には、原則として、機械を停止するといったことをお願いしようと考えています。ただ、この規定は食品加工用機械に限ったことではなくて、やはり機械全般にこういう規定を設けさせていただきたいと考えています。
 これに類する規定としては、安全衛生規則107条の中に、「機械のそうじ、給油、検査又は修理の作業を行なう場合において、労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、機械の運転停止しなければならない」と義務付けておりました。しかし、材料の目詰まりの解消作業ですから異物の除去作業ですね。こういったことについては明確に書いていませんでしたので、ここでは「機械の調整作業」ということで定義して、運転停止義務をこの中に入れることにしたところです。こういう規定を設けさせていただきたいと思っています。
 最後に、改正省令案の施行期日です。食品加工用機械に関しては中小企業もたくさん使っておられます。こういった点に配慮して、約6か月の周知期間を置いて、平成25年10月1日からの施行とさせていただきたいと考えています。
 以上、食品加工用機械関係の省令案についての御説明でした。
○土橋分科会長代理 ただいまの説明について審議をお願いいたします。質問等はございますでしょうか。
○犬飼委員 今回、労働安全衛生規則が改正されて、食品の加工用機械に関わる規制を強化されるということで、これは労働災害の防止に寄与すると思いますので歓迎したいと思います。一方、こうしたハード面の規制だけでなくて、ソフト面の強化も重要であると考えています。以下、要望です。
 食品加工用機械というのは、スーパーなどの店舗で使われることを考えると、12次防の議論のときもありましたが、正社員だけでなくパートやアルバイトなど、いわゆる非正規労働者も相当程度こうした機械を使うと思うのです。冒頭、課長からあったように、4月からスタートする12次防においても、「小売業では、パートやアルバイトなどの非正規労働者の割合が高い傾向があることを踏まえて、正規・非正規の別を問わず充実した安全衛生活動が現場で着実に取り組まれるよう、指導する」としています。加えて、「小売業では、労働災害の多くがバックヤードで発生しているため、バックヤードでの作業の実態に着目して、危険箇所の見える化などによる危険の低減を事業場に働きかける」としています。12次防でこうした方針を出していますから、労働災害件数が年間2,000件というお話もありましたので、法の改正もそうなのですが、実際に機械を使う労働者の教育の徹底と充実をしていただきたいと思います。今回の省令改正を機に、指導の強化をお願いしたい。これは要望です。よろしくお願いします。
○土橋分科会長代理 ただいまの御指摘は承りました。
○半田安全課長 御案内のとおり、教育に関しましては、既に第59条に基づいて雇入れ時や配置転換時等の教育なども義務付けていますが、そういったことを徹底するように、特に今回の改正規則に関しては全国で説明会等も行いますので、そういった際にも十分に配慮したいと考えます。
○土橋分科会長代理 よろしいでしょうか。ほかにございますか。
○明石委員 省令案の(七)と(八)に関わることです。(七)で「原則として、当該機械の運転を停止する等」の「等」が何を示すのか。それから、次の(八)で、それに倣ってほかの機械も同様だとなっています。私の浅薄な知識だと、止めないほうがいい機械もあるのではないかと思うのですが。
○半田安全課長 止めないほうがよろしいかどうかというのはあります。止めないほうがいいというより、止めづらい、例えばラインなどで作業をやっていると止めづらいこともあるようです。ここで言っている「等」というのは、そういった場合に用具を使うとか、保護具を使うといったことです。そういったこともお願いしようと。ただ、原則は、やはり極力止めていただくのがよろしいと考えていますが、御指摘の点もありますので、こういった規定を設けています。
○土橋分科会長代理 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、「労働安全衛生規制の一部を改正する省令案」のうち、食品加工用機械関係について、当分科会として妥当と認めることとしてよろしいでしょうか。
                 (異議なし)
○土橋分科会長代理 お認めいただきましてありがとうございます。
 次の議題に移ります。議題(2)「省令案要綱(車両系建設機械関係)」の諮問について、事務局から説明してください。
○中屋敷建設安全対策室長 車両系建設機械関係の省令改正について、資料1-1の4ページの二「車両系建設機械に係る措置の新設」と資料1-3の2つの資料を使って御説明申し上げます。
 まず、資料1-3を御覧ください。「趣旨」として、工作物などの解体に使用する建設機械である鉄骨切断機、コンクリート圧砕機、解体用つかみ機、それぞれ下に写真を付けています。少し分かりづらくて申し訳ありません。鉄骨切断機とコンクリート圧砕機は一番先端部分にハサミが付いていまして、解体に当たり鉄骨を切ったりコンクリートを切ったりするものです。解体用つかみ機は爪のようなものが先端部分に付いていまして、主に木造工作物を壊すときに使うものです。左の2つは、一般的に「ニブラ」と言われています。一番右の解体用つかみ機は「グラップル」と言われています。法令用語として、「鉄骨切断機」「コンクリート圧砕機」「解体用つかみ機」と、今般させていただきました。これにつきましては、ほかの車両系建設機械に準ずるようにという行政指導はしていたものの、これらの機械について労働安全衛生法上は規制されておりませんで、休業4日以上の労働災害が年間100件程度発生しています。今後、建物の解体が多くなってくるだろうということで、今般規制することにしたものです。
 規制内容は大きく分けて2つです。「措置の内容」の左側を御覧ください。現在、解体用機械としては、ブレーカという1種類だけが法規制の下にあります。?の4つの○のとおり、ブレーカに掛かっている規制がこの3種類の解体用機械にも同様に掛かるというものです。まず、国が定める規格を備えないものは、譲渡・提供が禁止されます。また、3トン以上の機械は技能講習を修了した人でないと運転できない。3トン未満については特別な教育を受けなければならない。これはブレーカと同じです。それから、定期的な自主検査をやらなければいけないし、1年に1回行うものについては、検査業者などの資格を有する者に検査をさせなくてはいけなくなります。最後の事前の点検・整備はリース業者に対してですが、貸し出す前に点検して整備して貸し出さなければいけないという義務が掛かってまいります。
 右は、これら3種類の機械の用途・性質に応じた措置です。これについては資料1-1を使って説明いたします。
 資料1-1の4ページを御覧ください。(一)は今御説明したものです。これ以降、頻繁に「鉄骨切断機等」が出てきますが、この定義がされています。「鉄骨切断機、コンクリート圧砕機又は解体用つかみ機で、動力を用い、かつ、不特定の場所に自走できるもの」を「鉄骨切断機等」と今後言います。
 (二)は、事業者は、鉄骨切断機等の転倒又は転落による危険がある場所では、転倒時保護構造を有しない鉄骨切断機等を使用しないこと等に努めなければならないこととする。転倒時保護構造というのは、機械がコロコロと落っこちたときに運転席が潰れないよう頑丈にしている構造ですが、鉄骨切断機やコンクリート圧砕機などを斜面や路肩の近くで使っていて転倒・転落するような場合には、転倒時保護構造を付けたものを使用するように努めてくださいということを言っています。
 (三)として、事業者は、鉄骨切断機等のアタッチメント、アタッチメントは先端のハサミの部分、爪の部分ですが、その装着又は取り外しの作業を行うときは、アタッチメントの倒壊等による危険を防止するため、労働者に架台を使用させる等の措置を講じなければならない。この架台は、メーカー専用の架台も考えていますが、アタッチメントが倒壊しなければいいわけで、敷角などで固定してもよいということを施行通達で書こうと考えています。
 (四)として、労働者は、(三)の作業を行うときは、架台を使用しなければならない。
 (五)として、事業者は、鉄骨切断機等にその構造上定められた重量を超えるアタッチメントを装着してはならない。これは(六)と密接に関係していますので、(六)から説明します。(六)は、事業者は、鉄骨切断機等のアタッチメントを取り替えたときは、運転者の見やすい位置にアタッチメントの重量を表示する等の措置を講じなければならない。(六)で、この機械は何トンまで吊れるのかを表示していただいて、(五)で、事業者は、その表示を超えるようなものを装着してはならない、という関係になっています。
 (六)の「表示」の部分ですが、今般、規制緩和をさせていただこうと思います。「表示する等」の「等」ですが、運転者が容易に確認できる書面の備え付けもOKにしようと考えています。
 (七)として、事業者は、鉄骨切断機等の安全弁、警報装置等について、原則として1月以内ごとに1回、定期にその検査を行わなければならない。この(二)〜(七)については、他の車両系建設機械についても同様にさせていただきたいと考えています。
 (八)として、事業者は、ブーム又はアームの長い、要するに、高い所のものを解体しようとするときに使う機械の転倒又は転落する危険がある場所では、原則として、当該機械を用いて作業を行ってはならない。簡単に言いますと、ブームやアームが長いものは不安定なので水平な所で使ってくださいということです。実際、水平で使っていますので、それを規則上明記するものです。
 (九)として、事業者は、解体によって物体が飛んでくる危険があるときは、原則として、運転室を有しない鉄骨切断機を用いて作業を行ってはならない。これは、運転室を有するものを使わなければならないということです。
 (十)として、事業者は、鉄骨切断機等を用いて作業を行うときは、解体によって物体が飛んでくる危険がある場所に運転者以外の労働者を近づけてはならないことを規定しようと考えています。
 この施行期日は、第二にあるとおり、平成25年7月1日から施行することとして、必要な経過措置は設けさせていただこうと考えています。
○土橋分科会長代理 ただいまの説明について審議をお願いいたします。質問等がございましたら挙手をお願いします。
○小畑委員 車両系建設機械関係の規制を強化するということは、先ほどの食品加工用機械と同じように、労働災害の防止に大いに役立つものだと思っていますので歓迎したいと思います。特に東日本大震災の被災地の現場では、がれきの処理を始め復興に向けた建設工事が増加していますので、熟練労働者でない人たちが増えていることもありまして、労働災害が増加している状況なのではないかと思っています。
 今回、こうした機械の運転を、技能講習あるいは特別教育を受けた者に限定するという措置については、運転者の命と安全を守ることにつながると思います。そこで重要なことは、実際の現場でこの規則の内容が守られるかということで、ここからが要望になります。厚生労働省におかれましては、関係者への周知と指導の徹底、これを是非お願いしたいと思っています。
○中屋敷建設安全対策室長 関係者への周知関係については、先ほど食品加工の所で課長が言いましたように、全国で説明会などを開くことにしておりますので、当然、周知はしっかりさせていただきたいと考えています。
○土橋分科会長代理 よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。
○勝野委員 提案された中身については、私も、より安全性を高めるという意味で良いものだと認識しています。今回の改正の提案と直接は関係ないのですが、建設機械に関わる労働災害は平成23年度で121件という統計が出ています。そのうち、機械が転倒したり転落したり又は機械から転落したりというのが、数は少ないのですが、6件程度報告されていると聞いています。その際、例えばシートベルト等をしていれば、こうした事故は未然に防げた可能性もあったのではないかという気がしています。現行、こうした機械についてシートベルト等は義務化されていないと認識していますが、何か安全上の理由でそういうことになっているのか、それとも違う理由があるのか、もし分かればお聞かせ願いたいのです。
○中屋敷建設安全対策室長 4ページの二の(二)の転倒時保護構造を有しているものはシートベルトが付いていると聞いています。この説明は少し舌足らずで申し訳ありませんでしたが、転倒時保護構造を有している機械は、今はシートベルトが標準装備になっていますので、転倒時保護構造を有しない機械は使用しないように努めなければならないと、同じように義務化しようと考えています。転倒時保護構造を有していないものについては、シートベルトがないとそのまま運転室がグチャッとなりまして、逆に危ないので、外に逃げたほうがまだ安全と聞いています。転倒時保護構造では屋根がグチャッとなることはありませんので、シートベルトさえしっかり着けていれば大怪我をすることはないということで、転倒時保護構造ではシートベルトを使用するよう努めなければならないことを、今般義務化したものです。
○新谷委員 確認させてください。省令案要綱のつくりの問題です。第一の一として食品加工用機械の措置の新設、二で建設機械がありますが、第一では(一)の末尾に、保護具の使用をさせなければいけないということで、事業主の義務として記述されていて、(二)では、労働者は、事業主から使用を命じられたときは使用しなければならないという労働者の義務が書かれていると、こういうつくり込みになっています。車両建設機械に係る新設のつくり込みがどうなっているかというと、4ページの(三)の2行目に、事業主の義務として「労働者に架台を使用させる等の措置を講じなければならない」と、事業主の労働者に対する義務付けをしています。それを受けて、(四)では、先ほどのつくり込みと違って「労働者は、(三)の作業を行うときは」と書いてあります。先ほどの「使用者から命じられた」という使用者の作為ではなくて、労働者自らが架台を使用しなければならないというつくり込みになっています。どうして違うのか単純に疑問です。もう少し早く気が付けばよかったのですが、ほかの類似の省令などではこういうつくり込みになっているのかどうかも含めて、事業主の義務と労働者の義務との書き分けをどのように考えたらいいのかを教えていただきたいと思います。
○宮野安全衛生部長 食品加工用機械は、機械の運転を停止するか又は用具を使用するかという選択肢になっています。ですから、事業主はどちらかを、例えば労働者に対して機械を停止してくださいという場合もあれば、この道具を使ってくださいという場合もある。したがって、(二)は「用具の使用を命じられた場合は」というのが入ってくる。一方で、建設機械の場合は、架台を使用させるという、選択肢はそれしかないですから、したがって、それを受ける労働者の義務としても「架台を使用しなければならない」という書き方になっているのだと思います。この書きぶりを見れば、恐らく法令上そういうことだということでいいでしょうか。
○新谷委員 恐らくそうでしょうね。分かりました。
○土橋分科会長代理 ほかにいかがでしょうか。
○角田委員 4ページの二の(二)に「事業者は、鉄骨切断機等の転倒又は転落による危険がある場所では」となっているところですが、「・・・・・・ある場所では」と書いてあります。同じ流れの中で、5ページの(八)に「事業者は、ブーム又はアームの長い鉄骨切断機等の転倒又は転落による危険がある場所では」となっており、このように「場所では」というのが2つほど出ています。これは、具体的な定義とか様相についてはどのようになっているのでしょうか。
○中屋敷建設安全対策室長 実際の条文では、「事業者は、路肩、傾斜地等であって」、少し省きますが「機械の転倒又は転落により労働者に危険が生ずるおそれのある場所」となっていまして、「路肩、傾斜地」と例示しています。
○角田委員 例示しているのですか。
○中屋敷建設安全対策室長 はい。
○角田委員 アームの長いものというのは、転倒の危険が高いということが背景にあるのではないかと思いますが。
○中屋敷建設安全対策室長 そうです。
○角田委員 そういうことへの配慮などは特段にはないのでしょうか。
○中屋敷建設安全対策室長 先生がおっしゃるように、ブームが長いものは転倒の危険がありますので、省令はここまでですが、構造規格で転倒を起こさないような要件などを規定させていただこうと考えています。
○角田委員 傾斜の角度とか、そのようなことも関係すると理解してよろしいですか。重心が離れるとか。
○中屋敷建設安全対策室長 はい。安定度ですね。
○角田委員 そういうことですね。分かりました。
○土橋分科会長代理 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、「労働安全衛生規則の一部を改正する省令案」のうち、車両系建設機械関係について、当分科会として妥当と認めることとしてよろしいでしょうか。
                 (異議なし)
○土橋分科会長代理 お認めいただきありがとうございます。
 次の議題に移ります。議題(3)「電離放射線障害防止規則等の一部を改正する省令案要綱」の諮問について、事務局から説明してください。
○得津電離放射線労働者健康対策室長 資料は2-1と2-2です。資料2-1は省令案要綱に諮問書も添付した資料です。改正省令案要綱には改正事項を記載していますが、規制の全体像をつかんでいただくため、資料2-2で御説明いたします。
 1ページを御覧ください。今回、電離放射線障害防止規則を改正する背景は、1のとおり、福島第一原発の事故によって放射線物質が飛散しており、除染作業等が行われています。環境省の試算によれば、除染に伴う土壌・廃棄物は、福島県内に限っても約1,500万〜3,100万トン、その他の汚染廃棄物も約56万トンに達する状況になっています。これらの廃棄物については、平成25年の夏頃から処分を本格化する予定と聞いております。こうした業務において放射線障害防止対策を行うに当たり、電離放射線障害防止規則などを適用するわけですが、現行の規則では、処分を行う事業者に対する規制が不十分であるため、今般の改正を進めてきました。改正に当たっては専門家による検討を行いまして、報告書を取りまとめていただき、それに基づいて改正することとしています。また、改正する場合には、関係法令等を一体的に分かりやすくまとめたガイドラインなども作成して、制度の周知等に努めたいと考えています。
 2ページを御覧ください。規制の対象となる事故由来廃棄物等を簡単にまとめています。セシウムの濃度が1万Bq/kgを超えるものを「事故由来廃棄物等」としています。これらには除染により生じた土壌、これは「除去土壌」と書いておりますが、その1万Bq/kgを超えるものが対象となります。それから、汚染廃棄物は、事故由来放射線物質に汚染された廃棄物で、セシウムに汚染されている場合は1万Bq/kgを超えるものです。下の図にあるとおり、廃棄物全体の中で、1万Bqを超える、超えないで線を引いて、超えるものの中に、除去土壌と汚染廃棄物があります。汚染廃棄物の中には、除染等の措置によって生じた草木、落葉・落枝、水路等に堆積した汚泥等が入ります。緑の線の外側の「その他の廃棄物」は、浄水汚泥等それ以外のものが入ります。
 放射線物質による汚染では、セシウムが核種として常に大きな問題になっていますが、今後、処分の過程で、濃縮等によってセシウム以外の放射性同位原素が支配的になる場合もあります。例えばストロンチウムなどが考えられます。そういった場合には、その核種が電離則で定める量と濃度を超えているか超えていないかで判断しまして、超えている場合には事故由来廃棄物の対象とし、規制を掛けることになります。
 続いて、3ページを御覧ください。こちらは放射線障害防止対策の体系をまとめた表です。「電離放射線障害防止規則」については、「適用場所」の所にもあるとおり、「放射線源が一定の場所に管理された状態で存在する場所」で、基本的には屋内作業を対象としているものです。一方、昨年1月1日から施行している「除染電離則」につきましては、「放射線源が点在しており、管理不能な場所」として、主に屋外作業を対象としていることになります。この2つの体系で放射線障害防止対策を講じています。
 電離則については、御案内のとおり、施設の線量限度等として、管理区域、施設の線量限度、作業環境測定、緊急措置などが規定されています。また、一番右の列、被ばく限度・健康管理等については、線量限度等を定めています。例えば被ばく限度は、5年100mSv以下かつ1年50mSv以下と規定されています。これまで電離則が対象としている業務は、原子炉の運転やエックス線装置等使用業務といった、基本的には屋内作業が対象で、こうした業務別に必要な規制が施されています。
 今般、事故由来廃棄物等の処分業務を規制するということで、表の太線で囲った部分を新たに追加して規制を掛けるものです。業務の種類としては、事故由来廃棄物等の処分業務です。これは、廃棄物等が非常に大量で、かつ、施設の規模が大きいため、従来の規制とは別に新設して掛けるものです。
 4ページを御覧ください。こちらは事故由来廃棄物等の処分施設の概要を示したものです。改正により対象となるものをパッケージにして図示しています。実際の広さはもう少し大きくなるイメージのものもあると思いますが、規制されるものを1枚に図示しています。
 まず、廃棄物は容器に入れられて、処分場の中の紫色で囲った容器受入場所に搬入されて、そのあと、二重扉を通って仕分けをするエリアに運ばれます。ここでは非密封の状態でより分けされます。破砕が必要なものは破砕等設備で破砕して、焼却炉で処理されることになります。処理をされる過程での排気・排液については、飛灰・ダスト排出設備に配送され、主灰は焼却炉からベルトコンベアで主灰排出設備に運ばれるというものです。
 仕分けについては、機械で仕分けをする場合もあります。一番右の真ん中に写真が出ています。建設用車両等で仕分けをすることもありますし、手で選別しなければいけないもの、例えばロープなどがありますが、そういったものはこの写真のとおり、手で仕分けをする形になります。
 また、後ほど説明いたしますが、赤で囲った所は、労働者に放射性物質が付着することもありますので、出入口等で汚染検査をして、汚染が広がらないように対応します。
 飛灰・主灰や土壌等、焼却しないものについては、埋立施設に搬入して、埋立ピットの中に順次埋設するというイメージです。
 続いて、5ページを御覧ください。今回の電離放射線障害防止規則の主な改正項目をまとめています。規制する業務は、先ほどから説明のとおり、「事故由来廃棄物等」の処分業務を対象としています。「処分」には、2の?〜?に書いてある業務が含まれます。特に、機械等で処理をしますので、機械の保守点検業務も規制の対象とすることとしています。
 改正の概要は大きく5点ほどあります。1点目は、事故由来廃棄物等の処分を行う設備が満たすべき要件です。ここでは、汚染された排気・排液が漏れる恐れがない構造とすることや、出入口に二重扉を設ける等の規制を設けたい。2点目は、汚染拡大防止のための措置として、汚染状況に応じてマスク・防護衣の着用、作業後の汚染検査の実施、容器の使用等です。3点目は、作業の管理として、作業方法・手順、安全装置の調整等に関する規程の策定を事業者に義務付けること。また、保守点検作業については、監督署に届出をしていただくことを義務付けます。4点目は、特別教育として、処分に従事する労働者に、あらかじめ、線量管理の方法、作業の方法、機械の使用方法等に関する知識、また、作業、機械の使用等に関する教育を実施していただくということです。
 5点目は、除染特別地域等に処分施設を設置する場合の特例です。施設を設置する以前に土壌等が汚染されている状況を踏まえまして、汚染検査、容器の使用等に一定の特例を設けるものです。
 それから、※に書いてありますが、管理区域の設定、被ばく線量の測定・記録などについては、現行の電離則の規定と同様として適用したいと考えています。
 6ページは、処分事業場の施設要件についてです。いろいろな施設の要件について図に取りまとめています。まず、緑の線で囲った部分が処分場の境界です。説明書きは左にあるとおりで、こういった所が電離則の適用区域で、境界には柵等を設置していただく。処分場の中には放射線の高いエリアがあるわけで、管理区域の明示、立入禁止措置などを適用することにしています。
 線量限度等について、これは管理区域外になりますが、4Bq/cm2以下、空気中の濃度限度は年間5mSv相当以下として規制することになります。それから、作業環境測定として、空間線量率の測定もすることになっています。
 続いて、赤色の事故由来廃棄物等取扱施設です。ここでは非密封の廃棄物等の取扱いをするということで、かなりハードルの高い規制を掛けています。要件としては、天井・壁・床に隙間が少ない、除染が容易である、液体等が漏れない構造・材料、出入口は二重扉、標識の設置及び立入禁止措置、こういったものを要件として設けています。また線量限度についても、空気中の濃度限度を年間50mSv以下、それから、表面汚染限度は40Bq/cm2以下に設定します。作業環境測定についても、空気中の放射能濃度の測定、天井、床、壁、施設等の表面汚染、こういったものも測定していただくことにしています。
 このような赤い施設には労働者の方の出入りがありますので、薄い青の線で囲っている汚染検査場所を設けて、そこで然るべく検査を行っていただく。汚染限度は4Bq/cm2に設定します。
 黄色で囲った部分は、焼却炉、排気・排液施設、破砕等設備、ベルトコンベアなどが該当します。運転中は労働者が中に立ち入らない。施設要件としては、液体等が漏れない構造・材料として設定し、標識の設置もしていただきます。
 紫色の所は貯蔵施設、埋立施設で、容器を使用して埋立・貯蔵をしていただくことになります。この紫色の所の要件は、左の下にあるとおり、外部から区画された所、標識の設置などをしていただくこと。線量限度は1mSv/週以下に設定をお願いすることになります。以上が処分事業場の施設要件です。
 7ページを御覧ください。除染特別地域等に処分事業場を設置する場合に、処分事業場内外の土壌が既に事故由来放射性物質で汚染されているということで、一定の特例を設けるものです。
 左の茶色で囲った部分は埋立施設についての特例です。本来であれば容器の使用、事故由来廃棄物等の取扱施設が適用されますが、?〜?をもって免除するというものです。まず、こういった埋立施設に容器を用いないで埋めるというものです。これは、除去土壌に限るとしています。それから、遠隔操作による機械により作業を行うことで、労働者の身体汚染の恐れがないこと。また、水の噴霧、離隔距離の確保等によって、埋立施設の周囲に汚染拡大防止をするための措置を講じること。月1回以上、埋立施設の境界の表面汚染を検査し、汚染が認められた場合には除染を行うというものです。
 汚染検査の場所は、先ほどの図では赤で、廃棄物取扱施設での出入りなどにそれぞれ設けるということですが、事業場内が既に放射性物質で汚染されていること、周囲が除染電離則の適用エリアですので、こちらでは検査場は処分事業場の中で1か所を統合して設けることを認める特例を設けます。汚染限度は40Bq/cm2で、除染電離則と同等のものとします。
 最後に、右側の緑色の説明書きの所です。事故由来廃棄物等をこぼしたときの表面汚染限度の特例です。本来であれば4Bq/cm2まで除染することになるのですが、既に土壌が汚れているといった状況から、バックグラウンドを超えないレベルまで除染すれば足りるという特例を設けています。
 資料2-2の最初のページにお戻りください。スケジュールを書いています。今回、分科会で妥当とお認めいただければ、4月上旬に公布を出して、7月1日に省令を施行したいと考えています。
 以上が改正電離則の説明です。よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
○土橋分科会長代理 ただいまの説明について、審議をお願いいたします。質問等ありますでしょうか。
○半沢委員 事故由来廃棄物等の処分については、東日本大震災からの復興・再生を図る上で極めて重要な課題であり、事業の早期の開始が望まれますが、一方で、処分作業に従事する労働者の安全性が軽視されるようなことがあってはならないと思っております。処分事業場については、排気・排液等、外に出さない構造にするといったことが考えられているわけですが、事業場内の空間線量等の限度を定めて管理するといったことも、先ほど御説明を頂きました。原発事故を受けて、処分事業場という、これまでになかった施設を新たに建設するということですので、そこで作業する労働者も当然、今まで未経験の世界です。職場環境の管理には十分な配慮をお願いしたいと思っております。
 そこで、先ほど御説明を頂いた資料2-2の4ページの右下に、手選別ライン、手選別での仕分けというイメージの写真があります。こちらは作業を直接手で行うというラインになっているわけですが、実際にはどのようなマスクや防護衣の着用が義務付けられるのでしょうか。福島原発事故の収束作業における防護措置との違いの有無なども含めて教えていただきたいと思います。
○得津電離放射線労働者健康対策室長 御質問ありがとうございました。資料2-2の4ページの右下です。これは汚染されていない廃棄物の手選別の写真を示しておりますが、運ばれてくる物については、あらかじめ放射線濃度等の測定をされているという状況があるかと思います。そういった状況を見ながら、必要な対応をしていくわけですが、高濃度粉じん作業の場合であって、放射能濃度を段階別に分けて、例えば99%以上の全面型のマスクが必要な場合とか、放射能濃度が50万〜200万というものについては捕集効率95%以上のマスクを使っていただくとか、そういったものをガイドラインで定めるようにしております。実際の作業のときには、そういう水準を要求してまいりたいと思っていますし、ガイドラインの周知等もしっかり図っていきたいと思います。特別教育などといったところでも、そういったものをお示しして、今、テキストを作成しておりますので、そういったものも盛り込んで遵守していただくと。
 また、制度が施行されれば監督指導も当然行うことになってまいります。そういった中でも、きちんとそういったものがなされているかどうかを見て、必要な指導等を行っていきたいと考えております。よろしいでしょうか。
○半沢委員 ありがとうございました。確認しますと、こういった廃棄物の状態を測定して、それに合った防護の装備をすることを徹底していただくということですね。分かりました。これからこういった施設が建設されるということですので、管理を是非お願いしたいと思いますし、施設としてできるだけ影響を受けない工夫、防止策というか、施設上の対策ができるのであれば、是非そういったところも工夫をお願いしたいと思います。
○三浦委員 1つ教えてもらいたいのですが、資料2-1の4ページと5ページの中に、「一定の基準に適合する」という文章が10個ぐらいあるのですが、この「一定の基準」は何を指しているのか、ちょっと教えてもらいたいです。
 もう1つは、資料2-2の5ページの「改正の概要」の?です。これはフロー図には載っていないのですが、これを読むと、埋設施設などの中に「出入口に二重扉を設ける」となっているのです。これは屋外なもので、フロー図には載っていないので、二重扉にするという意味ではないと思うのですが、その辺もちょっと教えてもらいたいのですが。
○安井電離放射線労働者健康対策室長補佐 「一定の基準」については、それぞれの条文によって異なりますが、例示で説明しますと、4ページの2で、密封されていない事故由来廃棄物等を取り扱う作業を行うときの一定の基準に関しては、気体あるいは液体が漏れないように、隙間を少なくするような構造であるとか、あるいは、除染しやすくするために放射性物質が浸透したり腐蝕しないようにといった施設要件を設けるのが一定の基準になります。基本的に、封じ込める基準は、それで大体同じ規定ぶりを行う予定にしております。
 もう1つの御質問の出入口の二重扉ですが、埋立施設という御質問でしょうか。埋立施設については容器に入れて搬入することにしておりますので、そこで粉じんが飛散することはないという前提になっておりますので、埋立施設については二重扉を設けるという義務は課さない予定です。
○勝野委員 今回の改正点だけでなくて、もともとの電離則そのものもしっかりと、事業主に対する周知を是非徹底していただきたいと思っています。これまでの除染の関係で言えば、昨年、基準局で実態調査といいますか、指導監督の調査結果を出されておりますが、現場で言うと監督実施をした242の事業者のうち、違反件数で219件、違反の事業者で108事業者、半分近くが法令違反をしているという現場の実態です。ですから、それに上乗せで、新しいこうした改正が行われるわけですから、これまでの電離則も含めて、周知だけでなく、もう一度しっかりとした指導も是非していただきたいと思っています。
 特別教育のことも書かれているのですが、これまでの除染作業の特別教育とは多分違ったものも含まれてくるかと思います。これまでの除染で行われた特別教育の受講者が全国でどのぐらい、できたら都道府県別に、もし分かっていれば資料提供をお願いしたいと思っています。私どもの関係者、福島の組合の組合員でいうと、大体100人ぐらいが特別教育を受けているわけですが、現場で言えば、他県から来て除染作業を行っているケースもあると聞いております。ですから、福島の労働局だけではなくて、ほかの県も含めて、こういう対策は必要になってくるのかな、周知は必要になってくるのかなと思っていますので、現行の特別教育がどうなっているのかという点と、新しいこの改正に基づく特別教育が全く違うものになるのか、部分的になるのか、分かれば教えていただきたいと思います。
○得津電離放射線労働者健康対策室長 まず、除染電離則の周知等の御要望については、我々も課題と思っておりますので進めてまいりたいと思っています。
 特別教育については、各事業者が事業場内で実施するのが原則で、外部の団体主催の講習は任意であるので、正確な数字は我々としては把握はできておりません。半年ぐらい前、昨年7月ぐらいに調べたものですが、除染等の特別教育と同等以上の有料講習の受講者数は、全国で1万800人ぐらいいるという数字を私どもは把握しております。恐らくそれよりももっと多い数字で、特別教育を受けられた方がおられるかと思っております。
 除染電離則の特別教育と今回の特別教育は、例えば放射線によって身体が障害を受けることだとか、線量管理といったものについては、共通な部分がありますが、業務としてはまた別な処分業務、処分業務の中には焼却だとかいろいろありますが、そういったものは重複しない部分です。実際、特別教育がその部分を考慮してどう行えるかは、実施主体の考え方があるかと思いますが、状況的にはそのようになっております。
○勝野委員 是正指導をした事業者に対する引き続きの監督指導も、是非強化をしていただきたい。そのための人員配置もやっていただきたいと思っています。
○新谷委員 今、勝野委員の御発言で気が付いたのですが、派遣法との関係はどうなるのかお聞きしたいと思っています。要するに専門26業務の中の15号業務の建築設備運転との関係で、処分事業場はどういう扱いになるのか。これは派遣期間の違いなのですが、それが1つ気になるところです。
 これは福島第一原発の収束作業のように、原子力発電事業者が一括して安全衛生管理を見るのと違って、例えば派遣とか請負になると、請け負った事業者が責任を負うことになると思うのです。そのときの安全衛生管理は、どのように徹底をされるのか。これは原発事故の収束と違う体系になってくると思いますので、その辺がもしお分かりになれば教えていただきたいと思います。以上です。
○安井電離放射線労働者健康対策室長補佐 派遣法の関係ですが、業務の内容によっては、建設業に類似するような業務に当たるようなものの可能性も若干ありますが、基本的には処分の業務という形で完全に禁止されているという認識はしておりません。
 安全衛生管理体制については、設備の所有者、運転管理を委託された委託業者、保守点検業者と、大雑把に言って3つあります。この3つの関係について、法令上、元方に当たるものについては元方の規制できちんとやっていただく。元方に当たらないような作業に当たるような場合、例えば発注者、設備の所有者が完全に単に発注しかしないような場合については、設備の維持補修管理については設備の所有者が責任を持っていただきたいということをガイドラインに明記して、先ほど言ったような三者の事業者による管理体制が齟齬がないように指導してまいりたいと考えております。
○新谷委員 後段の部分はそういうガイドラインをお作りになるということなのでいいのですが、前段で質問したのは、禁止業務の建築ではなくて、専門26業務にある15号の業務、これは建築設備の運転に当たるのか当たらないかというところをお聞きしましたので、もしお分かりにならなければ、後日教えてください。それによって派遣期間が違ってきますので。いずれにしても、これは派遣が入ってくる可能性があるので、事業者への安全衛生管理をガイドラインの中でも改めて徹底してほしい、という要望を申し上げておきたいと思います。以上です。
○瀬戸委員 資料2-2の6ページの「処分事業場の施設要件と線量限度等」の右側の赤い囲みの「事故由来廃棄物等取扱施設」の1つ目の●の「施設要件」で、「天井・壁・床にすきまが少ない」としてあるのですが、この分科会の場での議論ではないのかもしれないのですが、「すきまが少ない」という要件はあるのですか。要するに、客観性があるのかどうかということなのですね。少ないというのは何をもって少ないとするのかということなのです。ここの分科会の場での議論ではないのかもしれないのですが、気になるところではあるのです。もしお分かりになれば。
○安井電離放射線労働者健康対策室長補佐 これについては、現状の電離則の放射性物質の非密封を取り扱う所も「すきまが少ない」という記載になっており、趣旨としては下の黄色い所にあるように、液体等が漏れないとか、完全に100%覆ってしまうという趣旨ではなくて、例えばドアなどに若干すきまがあるのは許すといった趣旨です。
○土橋分科会長代理 ほかにいかがでしょうか。それでは、「電離放射線障害防止規則等の一部を改正する省令案要綱」について、当分科会として妥当と認めることとしてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○土橋分科会長代理 お認めいただき、ありがとうございます。
 最後に、議題4の「印刷事業場で発生した胆管がんに係る厚生労働省における今後の対応」の報告について、事務局から説明をお願いいたします。
○井内計画課長 資料3です。昨年3月以降、大阪の「印刷事業場で発生した胆管がんの業務上外に関する検討会」を労災補償部で開催して検討してきたわけですが、先般3月14日に報告書がまとまり、それが公表されております。また、それを受けて、厚生労働省の今後の対応ということで、労災の扱い、それから私ども安全衛生部の化学物質の管理の強化といった対応についても関わってまいりますので、この分科会に報告させていただきたいと思います。
 この労災の検討会の報告書の概要で、1として胆管がんの危険因子ですが、今回検討したものは、胆管がんを発症したこの事業場の16名についてです。この16名全員については、既往症として胆管がんの危険因子は認められなかったということです。この下のポツにありますが、例えば慢性炎症(胆管炎、結石、寄生虫)、あるいはB型・C型の肝炎といったものは、この16名には認められなかったということです。
 したがって2で、化学物質が原因ではないかということで、胆管がんの罹患リスクと検討対象物質を絞り込んでいったわけです。?ですが、本件事業場の校正印刷部門在籍の男性労働者の罹患リスクは、日本人男性の平均罹患率の約1,200倍となるということで、校正印刷業務で使用された化学物質が発症原因として最も疑われるということです。
 その中の物質ですが、?にある1,2-ジクロロプロパンという物質です。発症した16名全員が、校正印刷業務でこの1,2-ジクロロプロパンにばく露していた。期間としては平成3年4月から平成18年10月の間に使っていたということで、この1,2-ジクロロプロパンと胆管がん発症との因果関係を検討する必要があるということです。
 ?として、それ以外に16名中11名がジクロロメタンという物質にもばく露しておりました。平成3年4月〜平成8年3月ということですが、その間、1,2-ジクロロプロパンと同程度の量のジクロロメタンが使用されていたことから、このジクロロメタンについても因果関係を検討しようと。
 それ以外にも化学物質が幾つかあったのですが、使用量やばく露量が少ないということ、あるいは使用期間が短いということから、胆管がんの発症原因の検討対象からは外したということです。
 3ですが、検討結果の1として、化学物質ばく露と胆管がん発症との因果関係です。以下のとおりですが、ジクロロメタン又は1,2-ジクロロプロパンに長期間、高濃度ばく露することにより発症し得ると医学的に推定ができる。なお、1,2-ジクロロプロパンについては、他の類似物質の知見も基に医学的に考察をしたということです。
 以下、専門的になりますので、少し端折って説明申し上げます。代謝経路と発がん性です。両物質の異物が入ってきたときの代謝ですが、低濃度ばく露の場合にはCYP経路、※1に書いてありますが、酸素が関与した代謝経路、チトクロームが関係した代謝経路で、低濃度のときは行われるわけですが、高濃度ばく露になると、このCYP経路による代謝が飽和するため、肝臓の中で代謝しているものがいっぱいいっぱいになるということで飽和するために、GST経路という※2ですが、アミノ酸であるグルタチオンが関与した代謝経路により代謝が行われることによって、発がん性が生じると推測されます。
 飽和濃度は、低濃度ばく露のとき、CYP経路はジクロロメタンでは400〜500ppm、1,2-ジクロロプロパンでは150〜250ppmのばく露濃度で飽和する。肝臓の辺りでいっぱいいっぱいになり、飽和してしまう。
 したがって、?ですが、胆管がんの発症は、高濃度によってのGST経路の代謝に必要な酵素は、胆管上皮細胞内に局在しているわけですが、その代謝過程で生じる中間代謝物がDNA損傷を起こして、両物質の長期間・高濃度ばく露が胆管がんの発症につながると考えられるということです。
 2ページですが、検討結果の2です。16件の労災請求事案の結論です。1,2-ジクロロプロパンが原因である蓋然性が極めて高いということで、16名全員がばく露しており、長期間(約4〜13年)、高濃度ばく露したことが原因で発症した蓋然性が極めて高いという結論です。※ですが、ジクロロメタンについては、11名がばく露したわけですが、1,2-ジクロロプロパンと同時にばく露しており、ジクロロメタン単独での発がんへの影響は不明であるということ。高濃度ばく露期間が限定的(最長で約3年)であることから、本件事業場においてはジクロロメタンが原因で発症したと推定するには至らなかったという検討の結果です。
 ?として、この検討会の報告書を踏まえた厚生労働省の今後の対応です。1として、労災請求事案の決定手続についてです。大阪府の印刷事業場16名については、大阪労働局に対して、速やかに事務処理を行って、3月中に労災の決定を行うように指示をしました。これは3月14日に本省から大阪労働局に指示をしております。また、この事業場については、もう1件ありまして、本年2月に、更に1件の労災請求がなされておりますが、これについても調査が整い次第、速やかに決定に向けた検討を行うこととしております。その他の労災請求事案についても、本検討会で検討することとしました。
 3ページですが、「印刷業における胆管がんに関する労災請求状況」です。今申しました大阪の事業場の16名について、今回、検討会で検討されたわけですが、それプラス2月に請求されたもう1件で17件、大阪の事業場であります。それ以外にも、宮城、福岡、その他ということで、全体で64件の請求がありますので、それ以外の48件についても速やかにこの検討会で検討していくということです。
 2ページに戻って、1の4つ目のポツの時効についてです。1,2-ジクロロプロパン又はジクロロメタンにより胆管がんを発症したとする労災請求の時効については、これまで知られていなかったということでありますので、3月14日まで進行しない取扱いになるということです。この取扱いがなければ5人の時効が来ていたわけですが、3月15日からその方々についても時効が進行するということです。
 化学物質の関係ですが、2番は化学物質の管理の強化です。これまで昨年来、洗浄作業を行う約560の事業場への一斉点検、あるいは1万8,000の印刷事業場に対する通信調査といった取組をやってまいりましたが、それに加えて、以下の取組を強化しますということです。
 アとして、迅速な法令の整備です。先ほど結論が出ましたが、1,2-ジクロロプロパンについて、早急に、ばく露の実態を踏まえた必要なばく露防止措置を検討して、速やかに特定化学物質障害予防規則、これは発がん性に着目した規則ですが、それを改正して、ばく露防止措置の義務化を考えております。夏までに、化学物質リスク評価検討会で必要なばく露防止措置の結論を頂いて、法令改正は10月頃公布、1月施行を予定しております。当然、この手続の中で、この分科会にもお諮りすることとなると考えております。
 イですが、化学物質のばく露防止の指導です。法令の整備まで、法令改正を待たずに、1,2-ジクロロプロパンの使用を原則として控えるように指導をしております。洗浄等の業務に用いる他の化学物質についても、安全データシート(SDS)を入手して、その物質の性質を踏まえたばく露防止措置をとることを指導する。併せて、SDSを入手できない化学物質については、洗浄剤として使用するのは望ましくない旨を指導しております。
 ウですが、現行法令の遵守の徹底として、ジクロロメタンについては、現在でも有機則(有機溶剤中毒予防規則)の規制対象物質ですが、この有機則によるばく露防止措置の遵守を徹底していきたいと考えております。説明は以上です。
○土橋分科会長代理 ただいまの説明について、質問等ありますでしょうか。
○新谷委員 今回の事案が分かって以降、本分科会を始め、様々な場で速やかな決定と、時効の扱いについても柔軟な対応をお願いしたいと求めてきており、本日御報告いただいた内容については感謝申し上げたいと思っております。ただ、今日添付されている一覧を見ても、ほとんど50代以降でないと発症しない胆管がんを、20代の方、30代の方、40代の方が発症されて、既にお亡くなりになっている方がたくさんいるということは非常に残念なことだと思います。因果関係については、従来、医学的な知見が不十分であったジクロロプロパンの長期にわたる高濃度のばく露ということで、残念ながらお亡くなりになる方が発生してしまったということです。非常に残念な結果だと思っております。
 これに関連して要望を申し上げたいのは、時効の進行が3月14日まで停止、以降進行するということですので、是非周知を図って、被災された方がいないかどうかの掘り起こしに取り組んでいただきたいというのが1点です。
 もう1点は、今日の資料にも「化学物質の管理の強化」ということで書かれていますが、今日配っていただいている12次防の中でも論議をさせていただきましたように、職場で製造されている又は使用されている化学物質が約6万種類あるという中で、発がん性が疑われる物質について、重点的に取組をされていくということですが、有害性の評価をどのように行っていくのかという点です。被災されて亡くなる労働者が出ないと危険な物質が分からないということではなくて、もっと前広に取組をしていただきたいということです。「化学物質の管理の強化」と書かれていますが、どのように取り組んでいかれるのか、具体的に教えていただきたいと思っております。
 それと、これは12次防とも関連しますので、冒頭に経過ということで、12次防をまとめた内容とパンフレットを頂いたわけですが、この12次防自体、いったいどのようにこれを具体化されていくのかということも、併せて教えていただきたいと思います。以上です。
○井内計画課長 今、何点か御意見・御質問を頂きましたが、胆管がんの時効の取扱い等について、どのように周知していくかということですが、私ども労災補償部と一緒になって分かりやすいリーフレットを作成して、それを医療関係者、事業主、あるいは労働者に周知をしていくということで、結構長い期間掛かっている場合もありますので、「あなたの近くに胆管がんの方はいらっしゃいませんか」ということで、実際には「印刷でこのような作業をしていたような場合には御注意ください」とか、「若くして胆管がんを発症された方」ということで、パンフレット・リーフレットを作って、関係者に周知をしております。これは地方労働局、監督署を通じて、また、災防団体を通じてです。医療機関としては、所管の日本医師会とか、労災指定の医療機関は約4万ありますが、そういった所に順次、労災補償部と一緒に周知を図っていく予定です。それ以外にも、関連の災防団体、全国の関係機関について周知をしていく予定です。
 今後の化学物質の対策ですが、今回、1,2-ジクロロプロパンについては、必要な規則改正をするということで、発がん性に着目した規制を強化していくということですが、数箇月掛かりますので、それまでもまず使用をしないように、控えるようにということで指導をしていきます。私ども化学物質のリスク評価検討会等で、たくさんある化学物質の中でそれなりの絞り込みをしていって、有害性の高いものについては順次リスク評価をしていって、必要なものは指針に、あるいは規則で、規制強化を順次考えていっております。それをどんどん進めていかなければいけないということで、今後もそういう措置をとっていきたいと考えております。
 12次防についておまとめいただいて、諮問・答申を頂いたわけですが、今回お手元にお配りしておりますが、こちらについては5か年計画ということです。いろいろな項目について措置、今後こういう目標をもって措置をとっていくとなっているわけです。これについては5か年でやっていくわけですが、この審議の中でも、私どもも御説明をさせていただいたものもありますが、まず初年度、2年度は、例えば大規模で展開しているような所について最初からスタートしましょうということもあります。またそれを受けて、その状況を見ながら、ここでも中間の評価を頂きながら、計画の実施を進めていく予定にしております。特に重要な項目については、現在、私ども内部でも検討しておりますが、また今後、重要項目については審議会、分科会でもお諮りをしながら、ここでまた御議論いただきながら実施していくということで考えております。それについては、次回以降の審議会、分科会で御相談、お諮りをしていきたいと考えております。
○奈良化学物質対策課長 補足の説明を申し上げたいと思います。お尋ねがありました化学物質管理の強化ですが、現在6万物質、職域で使っているではないかと。その有害性の評価をどうするのだというお話でしたが、発がん性に着目した有害性の評価の加速をしていきたいと考えております。現在、国内で使われている製造量、あるいは輸入量が1トンを超えるような物質が7,000〜8,000物質ぐらいあることが、化審法に基づく報告で分かっております。基本的にそれらの物質を対象として、発がん性等に係る有害性に関する情報、この情報については私ども同じ厚生労働省内で、食品とか医薬品関係を扱っている部局の有害性情報、また、経済産業省の所管での有害性情報もあります。そういう有害性情報を、言ってみれば共有させていただくということ。もう1つは物質の構造に着目して、有害性を推定できるのではないかという手法が幾つか言われております。その中でも精度が高いと考えられるものをうまく活用しながら、2段階にわたって、8,000の物質から発がん性が疑われる物質をスクリーニング、ふるいに掛けて絞り込んで、それについて必要な試験、あるいは、現在は発がん性については2年間の長期試験ということで、これは非常に時間が掛かっています。それが試験方法でいいのかどうかという予備的な研究から始めて、実際の評価まで5年掛かっているのですが、これでは非常に時間が掛かるということで、長期試験を1つ起こしながら、一方で短期・中期のがん原性試験について導入の検討を進めてまいりました。実は昨年の9月からその検討を進めてまいりまして、3月いっぱいまでにその方向性を具体的に得ることができましたので、短期・中期のがん原性試験を組み合わせる中で、発がん性に関しての評価をしていく物質の数をとにかく増やしていこうという努力をしているところです。
 もう1点、12次防をどう具体化していくのかということですが、今ほど御説明申し上げましたように、我が省単独でやっているだけではなかなか大変ですので、関係省の御協力も得ながら、また、業界団体の御協力も得ながら、有害性についてのリスク評価を加速していきたい、12次防の目標とすべく最大限努力をしていきたいと考えております。
○新谷委員 ありがとうございました。化学物質のリスク評価については、非常に時間が掛かるということですが、それを短縮化するということで、是非、取組を強化願いたいと思っております。
 また、12次防については、公労使三者構成の審議会で、時間をかけて審議してまいりましたものがやっとまとまって展開されるわけですので、厚生労働省も取組を進めていただくということですが、私ども労働組合としても、これを職場に展開する取組をしていきたいと思います。是非、使用者側の皆さんも一緒になって、これは労使共通のテーマだと思いますので、お取り組みいただければと思っております。以上です。
○犬飼委員 1点教えてほしいのですが、「化学物質の管理の強化」の所のばく露防止の指導の部分で、「法令改正を待たずに、1,2-ジクロロプロパンの使用を原則として控えるよう指導」とあるのですが、まだこのジクロロプロパンを使用していらっしゃる事業所はあるのかどうか、その現状を教えてください。
○井内計画課長 私どもはこの事案が発覚して、先ほど申しましたが、例えば洗浄作業をしている所に対して、実際に私どもの職員が入っていって、監督署の職員が行って一斉点検をしたり、あるいは通信調査をして、どんな物質を使っておられるかということもお聞きをして、それに基づいて指導をしてきたわけです。現状を申しますと、これまでの作業で、この物質、1,2-ジクロロプロパンを扱っている事業場は極めて少なくなっているというのは捉えております。それについて、残っている所についても、年度末、また、一部次年度に掛かる所もありますが、また監督署の職員が行って、更に指導して、できるだけ代替物に代えるように、かなり強い指導をしていきたい。
 これは「指導する」と書いてありますが、法令改正を待たずに使用を控えるようにということを、3月14日付けの通達で言っておりますので、それに基づいて監督署を通じて指導をしていくということです。
○土橋分科会長代理 ほかにいかがでしょうか。これで全ての議題を終了しました。本日も熱心な御議論をありがとうございました。最後に、事務局から連絡事項をお願いします。
○井内計画課長 本日も熱心に御議論いただきまして、感謝申し上げます。御了解いただきました3件の諮問案件については、早急に所要の手続を進めさせていただきます。
 次回の分科会については、5月以降の開催を予定しております。また、日程調整をして、御連絡を差し上げたいと思います。以上です。
○土橋分科会長代理 本日の分科会はこれで終了いたします。なお、議事録の署名については、労働者代表委員は勝野委員、使用者代表委員は春山委員にお願いいたします。
 本日はお忙しい中、どうもありがとうございました。


(了)

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