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2013年3月26日 第6回足場からの墜落防止措置の効果検証・評価検討会 議事録

労働基準局安全衛生部安全課建設安全対策室

○日時

平成25年3月26日(火)14:00〜16:00


○場所

中央合同庁舎第5号館共用第6会議室(2階)
(東京都千代田区霞が関1−2−2)


○出席者

検討会参集者

臼井伸之介
大幢勝利
小林謙二
田村幸雄

厚生労働省

半田有通 (安全課長)
中屋敷勝也 (建設安全対策室長)
釜石英雄 (主任技術審査官)
川越俊治 (技術審査官)

○議事

○事務局 それでは、定刻になりましたので、ただ今から第6回「足場からの墜落防止措置の効果検証・評価検討会」を開催いたします。
 私は、本日司会を務めさせていただきます厚生労働省建設安全対策室の高松と申します。よろしくお願いいたします。
 初めに、注意事項を何点か説明いたします。
 まず、事務局の指定した場所以外に立ち入ることはできません。また、携帯電話等音の出る機器については電源を切るか、マナーモードに設定してください。写真撮影やビデオカメラ等の使用は事務局の指示に従ってください。カメラ撮りは会議冒頭までとします。また、会議の妨げにならないように静かにしていてください。その他、座長と事務局職員の指示に従うよう、お願いいたします。
 それでは、検討会開催に当たり、半田安全課長より挨拶申し上げます。
○半田安全課長 委員の先生方、本日はお忙しい中お集まりいただきまして、本当にありがとうございます。
 先生方におかれましては、平成21年に改正しました労働安全衛生規則や関係通達に基づきまして、足場からの墜落防止措置の効果について平成22年度に業界関係者からヒアリングなども含めまして4回にわたり御議論いただいております。平成21年度に発生した足場からの墜落・転落災害を対象として検証・評価を行い、報告書としてとりまとめていただきました。また、昨年度は平成22年度分の災害につきまして検証・評価をいただきました。その点を踏まえまして、平成24年2月に「足場からの墜落・転落災害防止総合対策推進要綱」を策定しまして、足場からの墜落・転落災害防止対策を推進してきたところです。
 今回は、平成23年度に発生しました足場からの墜落・転落災害を対象として、これまで同様、死亡災害のみならず、休業災害も含めたデータについて検証・評価を行っていただきます。これまで御議論いただいた先生方の御指摘等々に基づいて、事務局で報告書案をとりまとめておりますので、御検討のほどよろしくお願いします。
 ○事務局 それでは、議事に移らせていただきたいと思います。
 なお、報道関係者の皆様におかれましては、カメラ撮りはここまでとさせていただきますので、御了承ください。
 以後の進行を座長の小林委員にお願いしたいと思います。小林委員、よろしくお願いいたします。
○小林座長 今、御紹介にあずかりました小林です。第6回ということで続けて今日も座長を仰せつかっております。どうぞよろしくお願いします。
 今回は第6回ということで、昨年1月から1年ちょっと経っておりますが、また昨年度に引き続き、これまでの防止措置の効果検証・評価を進めさせていただきたいと思います。
 これまで検討してまいりました第1回から第5回までの経緯について、御説明をお願いいたします。
○川越技術審査官 私、建設安全対策室技術審査官をしております川越と申します。私から資料等について説明を申し上げます。
 まず、冒頭お手元の資料を確認させていただきます。
 まず、1枚目に座席表がありまして、次に検討会の議事次第があります。
 続いて、資料1が本日の検討会の開催要綱です。
 資料2が検討経緯です。
 資料3が、今回とりまとめていただく報告書案です。
 資料4が『足場からの総合的な墜落・転落災害防止対策について』というパンフレットです。
 また、委員の皆様のみには、平成22年度にとりまとめていただいた報告書のポイントを解説したものをお配りしております。
○小林座長 今のは別添1の前ですか。
○川越技術審査官 資料3の中に別添が1、2、3とありまして、ホッチキスでひとまとめにとまっております。
○小林座長 今の平成22年度分の報告書のポイントは、後ろについているということですね。
○川越技術審査官 資料の不備がないようですので、内容について説明いたします。
 まず、資料1を御覧ください。本検討会の目的ですが、再度説明いたします。
 平成21年に、足場からの墜落災害の防止対策を強化するために、労働安全衛生規則が改正されました。また、これに伴い、通達で「より安全な措置」を示して、その普及に努めているところです。この通達において、「足場からの墜落災害について、負傷災害を含め毎年データを蓄積・分析し、その結果を示すとともに、改正省令の施行後3年を目途に、改正省令等の措置の効果の把握を行い、必要があると認められるときは、その結果に基づき所要の措置を講ずる」とされているところです。本検討会は、この方針に基づいて、足場からの墜落災害について蓄積・分析されたデータをもとに、検証・評価を行うことを目的として開催しているものです。
 これまでの検討経緯については資料2を御覧ください。もう一度振り返りになりますが、第1回が平成22年8月25日に開催されまして、この時はまずフリートーキングを行いました。このフリートーキングにおいては、業界団体等の皆様からヒアリングを行うべきという議論がありまして、第2回、第3回で業界団体等に対してヒアリングを実施しております。そういったヒアリングを踏まえて、第4回で報告書案をとりまとめいただきまして、平成23年1月に1回目の報告書をとりまとめております。
 次に、第5回の検討会について、第4回から約1年後になりますけれども、こちらでもまた同様に報告書案について御議論をいただきました。1回目の報告書と同様の視点で報告書をとりまとめていただきまして、平成24年2月に同様に報告書を公表しております。
 また、2回目までの報告書とその提言を踏まえ、平成24年2月に「足場からの墜落・転落災害防止総合対策推進要綱」を策定して、同対策を推進しているところです。資料3の報告書案の別添3に、この要綱を示した通達の本文をそのまま添付しておりますので、適宜参考いただければと思います。
 また、この通達をわかりやすく解説し、同対策を普及しようということで、お手元にある資料4としてパンフレットを作成しているところです。
 経緯につきましては、以上です。
○小林座長 どうもありがとうございました。
 今の経緯についてはよろしいでしょうか。よろしければ、足場からの墜落防止措置の効果検証・評価検討会の報告書案に入らせていただきたいと思います。
 これまで5回の検討会がありました。平成22年度に4回、前年に発生した足場からの墜落・転落災害に関して検討させていただきました。更に、各業界団体からも御意見をいろいろいただきました。評価検討の結果、平成24年2月に先ほど御説明いただいた「足場からの墜落・転落災害防止総合対策推進要綱」を作成し、先ほど御説明いただいたようなパンフレットの発行ができたと、非常に分かりやすい資料を作っていただきました。今回は、平成23年度に発生した墜落・転落災害を調査分析した結果、事務局で作っていただいた報告書案をもとに御検討いただきたいということです。
 既に事務局から各委員には送付していただいて、一応お目通しいただいたことと思いますが、これについて色々御意見をいただきたいと思っております。
 事務局から資料3「足場からの墜落防止措置の効果検証・評価検討会報告書」について御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○川越技術審査官 それでは、私から再度説明申し上げます。資料3をお手元に御用意ください。こちらは平成23年度発生分で、報告書の案を準備しております。案ですので、日付はまだ空欄にしております。
 1枚めくっていただいて目次ですが、目次の構成は過去2年間と同様の構成としております。また、添付資料については、こちらに記載したようなものをそれぞれ後ろに添付しております。
 1ページ目の「第1 はじめに」ですけれども、第1パラグラフの中ほどにありますように、「足場からの墜落災害について、負傷災害を含め毎年データを蓄積・分析し、その結果を示す」という方針が示されております。
 これをもとに第2パラグラフですが、足場からの墜落・転落災害を減少させるために、これまでの防止措置やより安全な措置の普及状況に加えて、これらの効果を的確に把握し、問題がある場合には対策の更なる推進を図る必要があるという観点から、これまで平成21年度、平成22年度に発生した足場からの墜落・転落災害による災害を対象として、労働安全衛生規則(安衛則)や安全衛生部長通達に基づく足場からの墜落防止措置の効果について検証・評価を行い、平成23年1月及び平成24年2月に報告書をとりまとめたところです。
 本報告書は、引き続き、平成23年度に発生した足場からの墜落・転落による災害を対象として、安衛則や安全衛生部長通達に基づく足場からの墜落防止措置の効果について、昨年度と同様の観点から継続的な検証を実施した結果をとりまとめたものです。
 「第2 足場からの墜落防止措置の実施状況及び労働災害発生状況について」です。
 まず「1 足場からの墜落防止措置の実施状況」について、これも過去2回と同様に平成23年度もまとめております。厚生労働省では、これまで労働基準監督署が現場に立ち入った際にその状況を調査して、その調査結果をとりまとめるということをしてまいりました。平成23年度に立ち入った際にも同様に調査を実施しまして、この結果をとりまとめさせていただきました。
 高さ2m以上の足場が設置されていた3,657現場について調査を行った結果をとりまとめておりまして、2ページからそれぞれの観点でまとめています。
 まず「(1)安衛則第563条第1項第3号に基づく措置の実施状況について」ということで、法令が守られているかどうかを見ましたところ、77%の現場において法令に基づく措置が実施されていました。
 せっかくですので、どのような法令かを若干説明させていただきます。お手元の資料4のパンフレットを御覧ください。1ページめくっていただいて、右側のページの枠で囲った部分が安衛則に基づく墜落防止措置の例です。
 わく組足場の場合、交さ筋かいの下に高さ15〜40cmの位置に下さんが必要になっております。これが規則改正によって追加された部分です。これと同様の効果が得られる措置として、同じ高さの幅木の設置、手すりわくの設置でも良いこととなっています。
 わく組足場以外の足場の場合は、その下の絵にありますとおり、高さ85cm以上の手すりと、高さ35〜50cmの位置に中さんが必要になっておりますこれが規則改正によって追加された部分です。以前は75cm以上の手すりでして、規則の改正により、このような形で墜落防止措置が強化されております。これと同様の措置として、高さ35cm以上の防音パネルを中さんの代わりとして措置する場合、あと、わく組足場の妻面と書いてありますが、交さ筋かいがない面については、通常手すり1本ということで規制されていたのですが、下に同様に中さんが必要ということになりました。
 これが規則に基づく義務の部分です。先ほどから申し上げている通達に基づく「より安全な措置」についても、念のため説明いたしますと、その下にある絵が「より安全な措置」ということで、先ほどのわく組足場の交さ筋かいと下さんに加え、上さんを追加するという措置です。また、わく組足場以外であれば上さん、中さんに追加して幅木を設置するということ。そのほかに建地と床材のすき間がないように設置するとか、手すり先行工法の採用といったものも含めて、「より安全な措置」として普及を図っているということです。
 報告書案の2ページの(1)に戻ります。3,657現場のうちの77%の現場で法令に基づく措置が実施されていたということで、前年度分のグラフと比較すると、前年度は75%であったので若干増加が見られているといますが、それでもまだ77%ということですので、引き続き安衛則に基づく措置の徹底が必要と考えます。
 「(2)手すり先行工法の採用状況について」です。調査現場(3,657現場)のうちの34%で手すり先行工法が採用されておりました。前年度は31%ですので、若干普及率が上がっております。
 2つ目に書いています、わく組足場で手すり先行工法がどれだけ採用されているかについては、3ページの上のグラフでわく組足場での普及率を記載しておりますが、全体を見ていただくと44.2%のが普及率でして、昨年が42%ですので若干普及率が高まっています。
 また、グラフの一番下ですが、民間工事では普及率は28%でした。前年度が21.7%ですので、これについては少し高めに普及率が上がっているという状況です。
 いずれにしましても、まだまだ低調ですので、その普及に努めることが必要であると考えます。
 続きまして「(3)足場の点検の実施状況について」ですが、これは調査対象現場の80%において安衛則に基づく組立・変更後の点検が実施されていました。前年度に実施した調査結果では74%でしたので、若干増加が見られております。それでもまだ80%ですので、引き続き安衛則に基づく点検実施の徹底が必要と考えます。
 こちらは、これまでの実施状況の概要ということで御紹介しましたが、さらに詳細に分析したものにつきましては、本報告書の別添2に資料として添付させていただいております。内容についての説明は割愛いたします。
 続きまして「2 足場からの墜落・転落による労働災害の発生状況」を説明いたします。建設現場や建設現場以外の現場でもいろいろな足場を使って作業をしておりますが、そういった現場における発生状況を分析したものです。
 労働安全衛生法に基づいて、休業4日以上の災害が起きた場合には、労働基準監督署に労働者死傷病報告というものを提出しなければいけないことになっておりますので、それが提出された871件を対象として詳細な分析を行っております。この871件というのは、足場からの墜落・転落災害の件数です。
 (1)は、まず足場について触れる前に、全体の労働災害の発生状況について概観したものです。中ほどにあります表で平成19〜23年度までの推移を示しております。全体としては、平成21年度にかなり低くなりましたが、残念ながら平成22年度、平成23年度は増加傾向にあります。そのうち墜落・転落災害についても、平成19〜22年度まで着実に減少していたところですが、平成23年度は増加に転じているということです。
 また、墜落・転落災害のうち足場からの災害につきましても、この墜落・転落災害と同様の傾向が見られ、増加している要因としては、平成23年3月に発生した東日本大震災の復旧・復興工事の増加が考えられるところです。
 その下に、それぞれ休業4日以上の死傷災害全体に占める足場からの墜落・転落災害の割合をグラフ化したもの、墜落・転落災害全体に占める足場からの転落災害の割合の推移をそれぞれ付けています。
 続きまして「(2)平成23年度における災害発生状況について」ということで、まず、業種ごとに分けたものです。表は5ページにありますので、こちらと一緒に御覧いただきたいのですが、まず、871件のうち783件が建設業で発生しています。これは、90%ということ、死亡災害についても30件中28件ということで、93%と高い割合となっています。特に建設業の中では鉄骨・鉄筋コンクリート、いわゆるビル建築工事業で209件、木造家屋建築工事業で209件ということで、この2業種で建設業全体の53%を占めるという状況になっています。
 次に、墜落箇所の高さについて分析したものです。2m以上と2m未満で分けておりますが、これは安衛則上、墜落防止対策が義務づけられているのが2mということで、そこを基準に分類しておりますが、死傷災害では871件中529件ということで、約6割が2m以上。死亡災害については30件のうち29件が2m以上ということで、ほとんどが2m以上から墜落した際に発生していると言えます。
 次に、墜落時の作業の状況ということで、墜落防止措置が義務づけられていない高さ2m未満の災害を除いた529件を分析したものです。それぞれどういった作業状態かを分類したのが次の表です。まず、組立・解体時が160件ということで全体の3割を占めています。また、通常作業時が248件ということで5割弱。特に組立・解体時のうち最上層からの墜落が118件となっております。死亡災害が右側にありますけれども、死亡率で見ますと、組立時のうち最上層からの墜落が少し割合が高くなっていますので、こちらについては後ほどさらに分析したものを説明させていただきます。
○小林座長 それでは、ちょっと長くなりますので、この辺で一旦切らせていただいて、5ページまでの第1、第2の部分について、御質問あるいは御指摘の部分がありましたらお聞きしたいと思います。
○田村委員 ビル建築と木造建築とに分けているのですが、例えば鉄骨でも低いものはありますよね。そういうものはビル建築に入るのですか。高さで分けているわけではないのですか。
○川越技術審査官 いわゆる一戸建の住宅工事を木造建築と分類しておりまして、木造住宅と低層住宅の建築工事をこちらに分類しております。
○田村委員 そうしますと、必ずしも木造ではない可能性もあるわけですね。
○川越技術審査官 はい。どちらかというと足場で見ると、木造建築は、低めの足場、簡易な足場でやっている例が多いのですけれども、そういった観点で分類しているということです。
○小林座長 臼井委員どうぞ。
○臼井委員 現場で調査したとき、77%で墜落防止措置が実施されたという2ページの(1)ですけれども、前年が75%で、別添2の13ページを見ると、平成21年度が91%となっているのですが、これは既に去年も聞いたことかもしれませんが、最初の平成21年が91%とすごく高くて、それから落ちて横ばいという感じですが、最初の年は調査に偏りがあったのか、どういうことだったのか御説明いただけますか。
○川越技術審査官 実はこの調査は、労働基準監督署が実際に調査に立ち入った現場を対象にしております。労働基準監督署では、違反が多いと思われる現場を選定しております。そういった意味で、一般的なサンプル調査よりは、若干、違反率が高めに出やすいところをスコープしているということがありまして、昨年こちらで議論していただいたときもそのように説明をさせていただいたところです。そういった意味で、平成21年度と平成22年度が大きくずれている原因をすべて説明できるわけではないのですが、そういったことが一つの要因となっているのではないかと考えています。
○田村委員 ということは、平成21年度分はそうではなかったということですね。違反率の高くないところを。
○川越技術審査官 スコープが若干ずれていた可能性も否定できないのですが、私どもは人員が限られている中で効率的に指導しており、できるだけ違反が多いと思われるところに重点的に行くようにしているため、若干スコープに違いが生じている可能性があります。実際どの程度違いがあるのかというのは、なかなか分析が難しいところですが。
○小林座長 いわゆるランダムにサンプルしたのではないということですね。そうしますと、ランダムではないが、立ち入った現場の選び方としては毎回同じような姿勢で選んだという話でよろしいですか。
○川越技術審査官 基本的な姿勢は変わっていないと考えております。
○小林座長 今年はこういうものを特に選んで立ち入ろう、今年はこういうところにということでいきますと、比較しても仕方がないということになりますが、そういう意味では同じような選び方をしたということですね。
○川越技術審査官 基本的には同じだと思います。
○臼井委員 これが一番の基本のデータになるので、その辺の選定が曖昧だったら、果たして措置が進んでいるのかどうかがちょっと分かりにくいなと思いまして。
○小林座長 この手の調査では、サンプリングの手法、やり方が非常に重要になると思いますので、その辺の御説明がもう少しあると良いかなと思います。
○大幢委員 例えば、(1)で77%やられているということなのですが、大きい現場ですと部分的にはしっかりやっていても、一部はどうしてもやられていないようなところもあると思うので、そういうものの扱いはどうしているのでしょうか。
○川越技術審査官 同様の指摘が昨年度もありましたので、平成24年度に実施した結果のとりまとめに当たっては、足場の規模、何層ぐらいの足場であったかもあわせて調査しております。今回は平成23年度のものでして、平成24年度分につきましては、これから集計・分析していくところです。今後、足場の大きさについても、とりまとめて公表していきたいと考えております。
○大幢委員 大きさではなくて、最近よく思っているのですが、全部びしっとやっているところもあれば、部分的にしかやっていないような現場もあります。要するに、措置が部分的にしかとられていないような現場も結構あったりするので。
○中屋敷建設安全対策室長 大幢委員からの質問の答えになると思われるのは、報告書の1ページの第2の一番下から3行目「当該現場に設置されている『主たる足場』を対象に」とあります。ですから、主たる足場を見させていただいているということです。
○大幢委員 あと、手すり先行工法でもよく見るのは、一見やっているようですが、全然やっていないような現場も結構あったりします。長いスパンがあって、この辺だけが先行手すりがついていて、この辺はついていないとか、そういう現場も最近よく見かけます。何が言いたいかというと、中途半端に導入している現場が多いのではないかということを最近危惧しているのですが。
○小林座長 例えば、何パーセント以上採用していたら、採用していると見なすという基準はあるのでしょうか。
○川越技術審査官 監督署の立ち入りですので、手すり先行足場であるかどうかをまず見て、それはそれで判断しています。それは、主たる足場で手すり先行工法が採用されているか否か。その上で、手すり先行を採用した現場であっても、一部手すりが外れているということがあれば法違反ありということで、採用されているうち法違反ありという整理にしておりますので、そこは手すり先行工法の普及率の面と、実際の現場での措置状況は分けて考えているところです。
○小林座長 一番初めから時間を使って申し訳ないのですが、1ページ目の第2で「平成23年11月から平成24年1月末まで」とありますが、特にこの期間には何か理由があったのですか。
○川越技術審査官 監督署の業務量もありますので、1年間びっしり調査するのではなく一定の期間を区切って調査させていただいております。
○小林座長 約3カ月と結構長くにわたっていますが、比較できるデータが同じような時期でしたか。ちょっと記憶にないのですが。
○中屋敷建設安全対策室長 3年間分を比較すると、期間が少し長かったり、短かったりしていますが、建設現場に監督官が一番立ち入る時期が秋から冬にかけてです。建設業はその時期が工事が一番活発であるということもありますが、そのコアの部分は変わっていないと理解しております。
○小林座長 もう一個だけ。4ページの2ですが、平成23年度は正確にはいつからいつまでですか。1月から12月ですか。
○川越技術審査官 年度ですので、平成23年4月1日から平成24年3月31日まで、それぞれの年度で、同様の期間で集計したものです。
○大幢委員 これは前にも説明されているのですが、いろいろなものに公表されているのは多分年単位ですので、年度で調べるとちょっとずれることはあるのですか。
○川越技術審査官 改正安衛則が施行された月が平成21年6月ですので、効果を検証するために歴年で1月からとりますと半年ずれてしまうということもあり、できるだけ効果を検証しやすいように、4月1日から翌年3月31日までの年度で分析を続けさせていただきました。
○小林座長 よろしいでしょうか。次の御説明に入ってよろしいですか。
 それでは、長くなりましたが、よろしくお願いします。
○川越技術審査官 続いて、6ページ目から「第3 墜落防止措置の労働災害防止効果についての検証・評価」です。
 まず、分析の視点をこちらに記載しております。これは昨年度と同様ですが、「具体的には」という第2段落目から見てください。墜落防止措置の実施状況を確認するということと、あわせて不安全行動や作業床の緊結不備などの構造上の問題も含めて分析すると。併せて足場の点検や足場の組立て等作業主任者の選任状況などについても分析をしております。
 また、分析に当たりましては、安衛則の条文が分けられていることから、それと併せて組立・解体時の足場の最上層からの墜落・転落災害とそれ以外について分けて分析しております。分析の視点については、これまでと同様です。
 1の(1)のアについて、まず組立・解体時における足場の最上層からの墜落・転落災害についてですが、これは安衛則の564条に安全帯等を使用するという条文があります。この措置状況を見たものです。
 災害の発生状況ですが、組立・解体時における足場の最上層からの墜落・転落災害が118件ございまして、そのうち安全帯を使用するという措置が実施されていなかったものが111件、94%を占めておりました。また、安全帯を使用していたにもかかわらず被災したものは7件ございまして、こういった結果を7ページの上の表にまとめてあります。つまり、この表の上の段、2、3、2、7という数字が並んでいるところが、安全帯等を使用していたにもかかわらず災害に遭ったものです。そのうち中身を見ますと、足場から身を乗り出して作業を行うなどの不安全行動があったものが2件。緊結不備等の構造上の問題があったものが3件。不安全行動、構造上の問題なしというのが2件あったということです。これ以外につきましては、何らかの措置が不十分であったと。一番は安全帯の不使用ということですが、それ以外に墜落防止措置を全く実施していなかったものは、安全帯を取り付ける設備、例えば、親綱とか手すりといったものも全くなかったものが非常に多いということでして、これを合わせると111件ということです。
 措置を実施していた事案については、7ページの下から表を作っておりまして、7件の概要をそれぞれ載せております。不安全行動等なしという事案が2件書いていますが、1つ目が、親綱と安全帯を使って措置をしておりましたが、落ちた際に安全帯のロープが切れたという事案です。
 また、8ページの一番上ですが、こちらは親綱に安全帯をかけた状態で墜落したのですが、親綱が切れて地上まで墜落したということでして、どちらも親綱や安全帯をきちんと点検していれば防ぎ得た可能性があるものと考えます。
 こういったものを踏まえた災害防止効果の検証についての考察が、イから記述しております。
 まず、1つ目ですが、安全帯の使用などの措置を実施したにもかかわらず被災した事案が118件中7件。このうち不安全行動がなかったにもかかわらず被災した事案は2件ということで、同条に基づく災害防止効果は高いと考えます。
 2つ目ですが、安全帯の使用などを全く実施していなかったために被災した事案のうち、不安全行動がなかったものが92件中57件ということで6割となっておりますが、同条に基づく措置を実施していた事案については、同様の不安全行動がなかった割合は3割に減ることから、措置の有無によって不安全行動がなかった割合が半分ぐらいに減ることからも、同条に基づく災害防止効果は高いと考えます。こうしたことから、引き続き安全帯の使用などの措置の徹底を図ることが重要と考えます。
 その他の留意点として、安全帯を使用していたにもかかわらず被災した7件のうち5件については、不安全行動又は緊結等の不備が見られましたが、こういったことを防ぐためには、安全帯の使い方も含めた適切な作業計画や、これに基づく作業の徹底、例えば床材の緊結不備などをきちんと点検して使うといったところが重要かと考えます。
 また2つ目としまして、今回見られた安全帯の破断や親綱の破断につきましては、作業主任者が作業開始前に安全帯や親綱の点検を実施し、不良品を取り除いていれば防ぎ得たものであると考えます。そういったことで作業主任者の職務の徹底が必要と考えます。
 ここで一旦切らせていただきます。
○小林座長 組立・解体時における足場、特に最上層からの墜落・転落災害ということで(1)の部分、安全帯の使用等安衛則564条第1項第4号に基づく措置に関する項目ということで御説明いただきました。いかがでしょうか。
○大幢委員 この表に7つのことが書いてあるのですが、親綱が切れたりとか、ランヤードが切れてしまったというのは、どちらかというと床材緊結不備等に近いことかなと思っています。床材緊結不備というのは本体の足場の固定具のほうの話をしているようですが、安全帯の最終ラインとしての親綱とかランヤードが切れたというのは、そういう床材緊結不備に近い事案であり、今までそのような分類はされていなかったかもしれないのですが、不安全行動がなしと書くのはちょっとどうかなと思いました。
○川越技術審査官 そういう視点ももちろんあろうかと思いますが、安全帯の使用というところが第564条の設備以外の措置として規定されていることから、そこを分けて分析したいということがございまして、安全帯にしか使わない親綱については、安全帯の使用が一応あったということにしています。その安全帯の不具合といったものを徹底するのは点検しかないということもありまして、それを緊結不備にするのは若干難しいのかなと思います。
○大幢委員 親綱は緊結不備にしてもいいかなという気がするのですが、安全帯自体は違うのかなという気もしています。資料を見ていると親綱が切れたとか、安全帯のロープが切れたというのが毎年出てくるので、これについても今回9ページの(2)で、作業主任者が点検するということですね。
○小林座長 今の意見に通ずるかもしれないですが、ロープが切れたということは直接の原因だと思うのですが、それは報告書から読み取ったということですね。切れることの原因はまたそれぞれあると思いますが、今みたいな話だと、そういうことは何はともあれ抜きにしてということですか。
○川越技術審査官 災害の状態につきましては、傷病報告の記載から読み取らざるを得ない部分がありまして、分析については限度が若干あるということで、結果として切れて落ちたというところのみをもって、このような分類をさせていただいております。そういったことで、どの程度経年劣化があったのかとか、そういったところまでは分析が及ばないところがあります。
 いずれについても、安全帯の使用前の点検が作業主任者の職務であるということから、また通常、安全帯の規格もありまして、そのようなものを満たしているものについては、万が一落ちたときも十分に耐えられる規格となっております。あと、このような災害を防ぐのは、点検で十分な強度があるかどうかを確認するというところを書かせていただいているということです。
○小林座長 安全帯のロープの切れ方というのは、例えばロープが万全であってもロープがキンクしたりすることがあると思います。この中にもありますが、フックをちゃんとかけていたんだが、垂れ下がった部分が引っかかってというのが7ページの7つの例の2番目にもあるように、別の分類があってもいいのかなという気がするのですが。
○大幢委員 不安全行動がなしとなってしまうと、では、原因は何だということになってしまうので別の分類を。今までは多分入れてなかったので、なしになっていたのですかね。
○田村委員 大幢委員がおっしゃるように、吊りチェーンが外れるとか、安全帯をかけていた丸太が外れるというのは、ロープが切れることと余り変わらない不備ですよね。だから、そういう意味でいくと、ロープが破断してしまったら、少なくとも8ページの2〜3行目にあるものと同じカテゴリーになりそうな気はしますね。
 安全帯を付けていると、安全帯がない場合よりは少し大胆になるということはあるんですかね。要するに、多分,安全帯にちょっと頼る可能性がありますよね。だから、それが万全でないとおかしいとは思います。
○臼井委員 全体118件中措置をしているのが7件ということで、これは効果があるんだなということが十分言えると思います。特に、その中で不安全行動があったものは2件。これはこれで、どうしてそうしたことをしたのかを調べる必要があると思いますが、ただし、災害防止措置を全くしていないということで、特に組み立てで最上階という分け方をされているのはいいと思いますが、これに関してやろうと思っても親綱がないとか、これはすごく問題だと思いますが、これはこの検討会としては別のところということで余り深く言わないということですか。比較的さらっと書かれているのですが。
○中屋敷建設安全対策室長 この検討会でお願いしていますのは、第1回目からそうなのですが、現行法令を守ったときに効果があるかなしかで、今現在の法令に問題があるとすれば、どういう部分なのかということをまず検討していただこうということで発足しています。この表の形態は、統計の連続性ということもありまして3年間変えずにきていまして、安全帯本体のロープが切れたものは不安全行動や緊結不備には入れずに、一応問題なしとさせていただいております。でも、何が問題があるのかというならば、安全帯をしっかり点検していないという問題点が浮かび上がってきているのではないかという感じがあります。この表を先ほどから御議論いただいていますが、これは3年目の報告ですので、それが過去に2回ありますので、あまり表が変わって見方が変わると、また浮かび上がる問題点等が分からなくなってしまいますので、その辺はちょっと御配慮いただければと思う次第です。
○小林座長 別途検討しろという話ですね。
 他になければ、次の「(2)足場の組立て等作業主任者の選任状況等について」からお願いします。
○川越技術審査官 それでは、9ページの「(2)足場の組立て等作業主任者の選任状況等について」を御覧ください。
 高さ5m以上の足場の組立てにつきましては、足場の組立て等作業主任者を選任することになっておりまして、必要な職務が定められているところです。これは、死傷病報告をもとに分析させていただいているのですが、それに作業主任者のことの記述がないため、労働基準監督署が調査に行く死亡災害のみに限って、監督署に確認をとって、その状況を分析させていただきました。
 災害発生状況の分析ということで、死亡災害は30件ありましたが、そのうち組立・解体時の最上層からの墜落・転落災害は11件でございました。このうち作業主任者を選任していなかったものが2件ございまして、また、残りの9件は選任していたということですが、調査の結果これらすべてについて職務の一部または全部を怠っていたということ判明しました。
 どういった職務の不徹底だったかということですが、結論から言うと安全帯の使用状況を監視していなかったということで、何らかの形で安全帯を使っていないときに落ちているということです。
 下に表がありますが、一番上の段が安全帯を使用していたということですが、床材の緊結不備が1件あります。この事案は作業主任者の選任がなかった事案です。この1件は措置していた事案ということで、先ほどの7ページの事案の概要の2つ目です。つり足場の組み立て等作業中に墜落したものということで、つり足場の部材をよじ登ろうとして安全帯を使っていたのですが、足場の部材が外れて一緒に墜落したという事例です。
 10ページで効果の検証ということで考察を加えたものがございます。1つ目ですが、最上層からの墜落・転落災害による死亡災害11件のうち、作業主任者を選任しており、かつ、職務を適切に実施していたものはありませんでした。
 また、2つ目、適切に措置を実施していたものが1件ありますが、これはつり足場の部材をよじ登ろうとした不安全行動や単管ジョイント部で緊結された部材が外れるというようなことが原因でして、この場合は作業主任者は選任して、かつ、安衛則に基づく職務、作業方法の決定やその状況を監視していれば、ある程度防ぐことができたのではないかと考えられます。そういったことで、作業主任者の選任や、その職務の徹底を図っていくことが重要と考えられます。
 その他の視点として、作業主任者の未選任、安全帯等の使用の監視の不徹底といったものは、やはり組立・解体時の墜落・転落災害に直結するということですので、引き続き規則の徹底はもとより、作業主任者の能力向上教育、これも法定にありますが、これを受講勧奨していくということも必要ではないかと考えております。
 以上です。
○小林座長 どうもありがとうございました。
 1の(2)の御説明ですが、作業主任者に関する項目です。いかがでしょうか。
○田村委員 作業主任者を選任していないというのは、人数が少なくてとか、規模が小さくてとか、そういう理由があるのですか。全くその規則を知らなかったということですか。
○川越技術審査官 選任しなかった理由までは分析できていないのですが、法令を知らなかったというのは少し考えにくいかなと思います。純粋に資格者がいても明確に選任をして、その職務に当たらせなかったという場合も中にはありますし、複数の企業で実施している場合に、被災した当事者がいる事業所では選任がなかったという事例もあります。
○田村委員 何となく全体の責任がちょっと曖昧だったという感じですか。
○川越技術審査官 そういう場合も当然あると思いますし、足場の広さといったところで一旦監視して安全帯を使用していることを確認しても、ふと違うところを監視していたときに、監視していないところで安全帯を使わずに落ちるといった例もあります。そういった意味で、作業主任者の職務徹底の中には、見ていないときに労働者個人個人に安全帯を使用させるということも含めて、指導・監督するというところも重要な視点ではないかと思います。
○田村委員 そうすると、現場の規模によって人数を決めているわけではないのですね。どんなに大きくても、どんなに小さくても1人で良いわけですか。
○川越技術審査官 各事業所に1名いれば良いということになっております。
○大幢委員 高さが5m以上とかそういう縛りはありますね。
○川越技術審査官 高さ5m以上の足場の組立・解体です。
○田村委員 1人しかいなければ、同時に作業をやっていたら物理的に見きれないことはありますよね。
○川越技術審査官 おっしゃるとおりです。ですから、各労働者が見ていないときもちゃんと実施するように日ごろからの指導が重要になりますし、見ているときに安全帯を使用していないということがあれば、その時点できちんと指導するということが重要になるかと思います。
○小林座長 よろしければ次にいきたいと思います。また後でいろいろ御意見をいただく時間があるようですから。「2 通常作業時等における墜落・転落災害について」の御説明をお願いします。
○川越技術審査官 10ページの「2 通常作業時等における墜落・転落災害について」ということで、まず、分析の考え方ですが、高さ2m以上の墜落災害529件をもとに、そこから先ほど分析した組立・解体時の最上層からの墜落118件をまず除きます。それからさらに墜落防止措置、作業床の手すり等の規定の適用がない、片側だけが手すり等がある建地が1本だけの一側足場の件数107件を除いた残りの304件について分析を行っております。その304件のうち安衛則に基づく手すり等の設置がなされていないものが、265件で87%を占めておりました。また、先ほど冒頭に説明したように、規則の改正前の規定、つまり単なる交さ筋かいだけといった措置のみで、以前は合法だったのですが、今は法違反といったものが72件ということで、これがこのうちの4分の1程度ありました。
 2つ目ですが、実際に法令に基づく措置を実施していたにもかかわらず被災した件数が、全体の304件中37件ということで12%ありました。その内容は、11ページの真ん中に大きい表がありますが、このうちの上から2つが規則を守っていたものです。一番上が、規則に基づく措置に加えて「より安全な措置」を実施していたもの。こういった措置を実施していたにもかかわらず事故が起きた件数が37件ということで、全体の12%でした。それ以外については全く措置がないものや、一部不十分だったものが265件ということで、これが88%ということです。
 特に、法令を守っていたにもかかわらず、かつ、不安全行動もなく被災した4件については、10〜11ページにかけて4件の概要をつけております。これよりさらに細かいものを11ページの下から付けておりますので、細かくはそちらで説明いたします。
 また、「より安全な措置」を実施していたものの概要につきまして5件ありますが、それが11ページの下から内容を記載しております。
 その次に、通常の規則に基づく措置を実施していて被災した32件について一覧を添付しております。この中で不安全行動等で措置なしといった事例が14ページの上に1つありまして、中ほどに2つあります。内容を見てみますと、1つ目が、わく組足場の通路を移動中に立ちくらみを起こして足場の躯体側から墜落したということで、躯体側を見ても交さ筋かいと下さんが設置されていたということで、法令上の措置はなされていたということです。ただ、立ちくらみによって倒れたために、下さんの下のすき間から墜落した事例です。
 また、中ほどの事例は、くさび緊結式足場で作業中に墜落したということでして、こちらも手すり、中さんが設置されておりました。死傷病報告の内容からは不安全行動を確認できなかったということで「なし」としております。
 また、同様に、これもくさび緊結式足場で、仮設用階段を昇降中に足を滑らせたという事例で、墜落箇所には手すり及び中さんが設置されておりましたが、これも不安全行動を確認できませんでした。
 15ページの中ほどに「なし」と書いてありますが、これはわく組足場ですが、墜落箇所には交さ筋かい及び下さんが設置されていましたが、ちょうど足場が建物のドアの開閉部分に当たるということで、作業床を400mm幅から280mm幅に変えていたために、開口部が少しできてしまったということから、その開口部と下さんの間から墜落したということです。
 その他すべてを説明する時間がないので割愛いたしますが、こういった災害の状況を踏まえて災害防止効果を考察したものを16ページから記載しております。
 まず、イの1つ目ですが、冒頭に説明した第2で、監督署が立ち入って見た調査で安衛則が実施されていなかったのが23%です。それに対して災害が起きた事例だけを分析した今回のものを見ますと、全体304件中、規則が不十分だったものの割合が87%ということから、やはり足場からの墜落・転落防止措置が不十分だったところで災害が集中して発生していると言えますので、やはりこの条文の災害防止効果は高いと言えると考えます。
 また、2つ目ですが、安衛則に基づく措置を実施していたという事案のうち被災した事案は、304件中37件ということで12%ありました。そのうち不安全行動がなかったにもかかわらず被災した事案は4件ということで、非常に少ない数になっております。こういったことからも同条に基づく災害防止効果は高いと考えられます。
 また、3つ目ですが、安衛則に基づく措置が不十分だった事案のうち、不安全行動等はなかったものは6割あります。かなりの割合ですが、同条に基づく措置をきちんと実施していた事案については、不安全行動がなかったものが11%に減りますことからも、災害防止効果は高いということが考えられます。
 以上から、引き続き規則に基づく通常作業時における墜落防止措置の徹底を図ることが重要と考えます。
 また、その他の留意点として、安衛則を実施していた事案37件のうち33件については、不安全行動や床材の緊結不備等がありましたので、やはり安衛則に基づく措置の徹底に加えて、足場上での作業手順の徹底、日常的な点検による墜落防止措置の不備の排除、また、不安全行動を生じさせないように昇降設備を設置するといったことが重要と考えられます。また、規則に基づく措置が不十分なものの中には、一時的に手すりなどを外して作業後元に戻さなかったということも考えられます。そういったことから、昨年出しました「足場からの墜落・転落災害防止総合対策推進要綱」に基づき、手すりを臨時に外すときの留意事項も、きちんと教育等で徹底する必要があると考えております。
 以上です。
○小林座長 ありがとうございました。
 通常作業時における墜落・転落災害について、(1)の安衛則第563条に係る項目です。いかがでしょうか。
 ちょっと細かいのですが、田村委員、前に実験か何かをやられて、120だとか110だとかレポートを前に書かれませんでしたか。子どもの例で。
○大幢委員 建築物の手すりのことですよね。一般には110mmとか。縦の幅ですが。
○小林座長 随分前のことだと思うのですが、あれは120ぐらいだと子どもの体は出てしまうということで。
○大幢委員 ただ、下さんと床の間隔は最大400mmなので。そのすき間から落ちたという話ですよね。
○田村委員 120になっていたんですよね。それでもそこから落ちているんですよね。
○小林座長 何か狭過ぎないかなと思ったんですが、よく落ちたなと。
○大幢委員 15ページの真ん中の話ですね。120mm幅から落ちるかということですね。
○川越技術審査官 補足説明させていただきます。これはわく組足場ですので、通常、交さ筋かいがあります。その下に下さんがあるという例ですので、下さんがもともと交さ筋かいの大体下と同じぐらいの高さに、取りつけ部分と同じぐらいの高さにあります。そういうことで、大体20〜30cmぐらいの位置に下さんがあります。あわせて足場板、下にくる床が12cm更にないので、幅としては40〜50cmぐらい開いていた。場合によってはL字でない部分がありますので。調査の結果、交さ筋かいの下の位置が明確に数字がわからなかったものですから、わかるところだけ記載させていただいております。
○小林座長 ほかにありますか。
○田村委員 14ページのところに「なし」というのが中ほどに2つあって、両方とも足を滑らせて墜落というのは、階段方向に落ちたわけではなくて、仮設用の階段の外側に落ちたということですよね。階段の外に落ちたのだったら、手すりとか中さんとかの意味はないわけですが、これはどちらに落ちたのかは分からなかったのでしょうか。それから、その1つ上は、どんな状態でどのように落ちたかがよく分からないのですよね。普通に転んだりしたとき、それはしょちゅうあるだろうと思いますが、そういうものは墜落を防げるような高さが設定されているのかと思いましたが、そうではないということですか。
○川越技術審査官 これも死傷病報告の記述から分析させていただいておりまして、まず、14ページの不安全行動「なし」の、くさび緊結式足場上での家屋の外壁洗浄中の墜落災害につきましては、くさび緊結式足場ですので、大体1つ目の中さんの高さが45cm程度に通常なります。あと、いわゆる足場板がつくのですが、それが建地の分だけ内側にいくことになると、恐らく45cmプラスアルファのすき間が空くことになります。作業中にふとした瞬間にそこに足が入ってしまうと落ちるということも考えられるのではないかと。ただ、記述はそういう足場で落ちたとしか書いていないものですから、詳細な分析ができなかったということです。何らかの不安全行動があった可能性は否定できないです。
 次に、階段の昇降中ということで、たしか、けがの程度はそれほどでもなかったと思います。足のかかと等の骨が折れただけだったかと思います。そういう意味で、墜落高さはそれほどでもないと思っていたのですが、墜落高さがどうだったのか確認したところ、2mを少し超えていたというような記述もありましたので、そういったことで2mを超える高さを落ちるということは、何らかの形で手すりを上から超えたか、中さんとの間で落ちたのかいずれかであろうと。滑る形になりますので、下をくぐった可能性もあるかと思います。
○大幢委員 そういう意味では、こういうふうに階段があって、ここに手すりがついているのですが、下に落ちたのではなくて、横から落ちたのではないかと思います。今の説明のとおり2m以上の場合ですが。
○田村委員 そうすると、やはり下のほうのすき間というのは結構大きくて、うっかり転ぶと落ちるおそれがあるような状態に。すべてではないだろうが、そうなっているものもかなりあるということですね。
○川越技術審査官 やはり寝そべると、くぐることができる高さであると思います。
○小林座長 よろしければ、次に進ませていただきたいと思います。
○川越技術審査官 続きまして、17ページの「(2)安全衛生部長通達に基づく『より安全な措置』について」を説明いたします。
 まず、これは通達に基づいて、「より安全な措置」を実施したもので災害に遭ったものがどれくらいあったかということですが、先ほどのページの最初にあった5件です。11〜12ページにかけての5件ですが、こちら見ていただくと分かるように、不安全行動もしくは作業床の緊結不備等があったということです。そういったことから、やはり「より安全な措置」につきましては、規則に基づく措置に加えて実施するということで、当然、法令に基づく措置の災害防止効果と同等以上の効果があると言えると考えます。
 2つ目ですが、規則に基づく措置を実施していた事案で、安全衛生部長通達に基づく「より安全な措置」を実施していなかったものが、先ほどいろいろ議論していただいた32件ございますが、この中で仮に「より安全な措置」として、例えば、幅木をつけていたということであれば防げたのではないかという事案があります。先ほど説明した立ちくらみを起こして、下さんの下から落ちたという事例がありました。これは幅木があれば防げたのではないかと考えられる事案です。そういったことから、やはり「より安全な措置」についても、引き続き普及に努めることが必要ではないかと考えます。
 それ以外の留意点としまして、「より安全な措置」については、わく組足場の場合は上さん、わく組足場以外の場合は幅木というのが例示されております。当然足場の形状や設置する現場の状況などによって違ってまいります。いろいろな高さの防音パネルやネットフレームなどの措置も考えられますので、足場に合わせていろいろな措置を選択するといったことができるということも踏まえて、適切な措置を選択することも必要ではないかと考えております。
 続いて「(3)安全衛生部長通達に基づく『床材と建地のすき間』について」を災害の発生状況から分析したものです。
 先ほどの37件、安衛則を守っていたもの、そのうちで見ますと、床材を複数枚設置するなどによって建地と床材のすき間を作らないように設置していれば防ぐことができたと考えられる事例として1件ありました。
 18ページの事案ですが、先ほど開口部ができていたという話を申し上げましたが、この事例で仮に通常どおり建地の間をきちんと埋めて設置していれば防ぎ得た災害ではないかと思います。そういったことから、やはりこういった措置を今、推奨しておりますが、普及させていくことが必要と考えます。
 また、その他の留意点として、下さんや中さんの設置などの墜落防止措置と、床材とすき間を小さくするという両方で災害防止効果を高めるということで推奨していくことが大事ではないかと考えております。
 「(4)足場の点検について」ですが、安衛則で足場の点検は義務付けられております。日々の作業開始前の点検も義務付けがあります。死傷病報告で分析すると、これもなかなか確認することが難しいということで、死亡災害についてだけ追加で調査を行いました。その分析した結果を説明いたします。
 死亡災害30件のうち、通常作業時における墜落・転落災害が17件ありまして、その中で足場の点検を実施していたことが確認できたのが2件ありました。しかしながら、これはいずれも被災者の不安全行動、一つは、手すりから身を乗り出して作業をする、もう一つは、建地を使って昇降するという事案でしたので、直接点検について確認できるものではありませんでした。
 また、死亡災害17件のうち安衛則に基づく措置が不十分であったものが13件で、措置を実施していたものが残りの4件ということで、この4件について更に詳しく見てみますと、手すりから身を乗り出して作業するということや、昇降設備を使わずに建地を昇降するという不安全行動がありました。そういったことで、これも点検と直接関係のあるものではありませんでした。
 その他の事案についても、点検を実施していなかったことが確認できたものもあります。また、足場の設置段階から墜落防止対策がとられていないということから、点検の有無について確認するまでもなく、災害防止上の問題が認められる事案でした。
 19ページの表は死亡災害の表ですが、その次に災害防止の効果と対策ということで、分析の視点、考察を加えたものです。
 1つ目が、通常作業時の墜落・転落による死亡災害17件のうち、足場の点検を実施していれば防ぐことができた可能性の高い事案はありませんでした。労働者の不安全行動を監視する作業主任者などの安全管理の徹底のもとに、安衛則に基づく点検の実施については、さらなる徹底を図る必要があると考えております。
 また、足場の点検を実施していたことが確認できたものは2件ありましたが、これについては、いずれも足場の設置段階から安衛則に基づく措置を実施していた足場でした。
 今回分析の対象とした死亡災害については、安衛則で定めている点検項目や部長通達で点検実施者の資格などを示しておりますが、これと直接関係のある事案ではなく、点検を実施していなかったもの、そもそもの墜落防止措置が不十分であったものがほとんどでした。そういったことから、やはり本来の安衛則に基づく墜落防止措置がまず第一にありまして、その上で、安衛則に基づく足場の点検の徹底を図ることが重要と考えております。
 その他、これらの組立・変更後の点検を実施することによって、緊結不備による災害を未然に防止することもできると考えられますし、日々の点検を実施することによって、臨時的に外したもの、手すりがなくて墜落するということも防止できると考えられますので、引き続き点検実施者の能力向上やチェックリストの活用といったことを普及していくことが必要と考えます。
 以上です。
○小林座長 2番の(2)(3)(4)、部長通達に基づく「より安全な措置」、床材と建地のすき間、点検の3項目です。17〜20ページまで、いかがでしょうか。
○大幢委員 質問ですが、19ページのイの3つ目で、要するに、安衛則で定めている点検項目や安全衛生部長通達で示されている点検実施者の資格等と関係ないということは、新たにこういうところを点検しておけばよかったとか、あるいはこういう資格を持っている人がやれば防げたということはないという理解でよろしいでしょうか。
○川越技術審査官 そのとおりです。
○小林座長 制度的な話ではないということですね。
○大幢委員 簡単に言えば、まずは点検しようというようなイメージでよろしいでしょうか。要するに、17件中13件は点検もしていなかったということのようですので。要するに措置が不十分であったということは、多分点検さえしていれば防げたというようなことではないかと思うのですが。、ちょっとうまく言えないですが、まずは点検しろというような理解でよろしいでしょうか。
○中屋敷建設安全対策室長 私どもが理解していますのは、現行の点検制度のどこに問題があるかというのがわからなかったと。その前に、大元がだめだから、そこをまずしっかりやる必要があるのではないかというように受け取りました。
○臼井委員 これは安全な措置をすると事故が少ないということなのですが、ただ、その中では不安全行動が占めているということで、それはもうそういうものだということでほぼ終わっているのですが、こういう不安全行動が起きる理由は、そういう措置をしたことで、例えば、さんが邪魔で外しているといったことでの不安全行動もあると思います。それに対しては注意喚起もあると思いますが、それ以外にもこういう措置があったことで何か不安全行動を引き起こすということはあるのでしょうか。
○川越技術審査官 今回の分析では、現在措置されている安衛則、さらに推奨している「より安全な措置」がなされているがゆえに不安全行動につながるという分析までは、限られた情報の中での分析なので難しいと考えております。
 いずれにしましても、昨年度議論していただいた不安全行動を防止することも含めた対策として推進要綱を策定して、やはり設備だけの問題ではなくて、ソフトの面も含めて総合的に防止対策を推進することが重要だということで、今、対策を講じているところです。
○小林座長 それでは、時間がちょっと押しておりますのでよろしいでしょうか。20ページの「3 手すり先行工法について」からお願いします。
○川越技術審査官 それでは、「3 手すり先行工法について」ということで、「(1)組立・解体時における最上層からの墜落・転落災害について」の分析です。今回、最上層からの災害118件のうち、手すり先行を採用していたにもかかわらず被災したものが2件ありました。その概要は、下の表に書いてあるとおりでして、1つがアパートの補修工事で組み立て作業中に、わく組足場の作業床が未設置の箇所から墜落したということで、たまたま一段下の足場上に床つき布わくが重なって、その階の手すりの高さまで仮置きされていたためにバウンドしてだと思いますが、そこから足場の外側に出て地上まで墜落した事例がありました。これは作業床が設置されていなかったということで、床材の緊結不備ということで整理させていただきましたが、一応、一番上の階には親綱も張ってあったということで、そういった親綱を使用しての安全帯の使用もなかったということで、本来であれば手すり先行工法の作業組み立て手順では、作業床を組み立ててから上に上がることになりますので、そういった手順も守られていないという事例です。
 2つ目が、わく組足場の解体の際に資材を下ろすときに、足場のとめ具に安全帯が引っかかってバランスを崩して墜落したという事例でして、これはせっかく手すり先行の足場だったのですが、先に手すり枠を外してしまって、そういったところで作業をしていて落ちたということです。
 こういうことから考察しますと、まず最初に、労働基準監督署で調査した結果の手すり先行工法の普及率が34%です。その一方で、手すり先行工法を採用した現場における墜落・転落災害の発生件数は、今回の最上層からの墜落・転落災害の118件のうちの2件ということで、1.7%ということになりますので、手すり先行工法自体は、最上層からの墜落・転落防止に効果が高いと考えます。そういったことで、手すり先行工法を最上層からの墜落防止措置として普及を図るということが重要と考えております。
 ただ、今回見られた事例のように、せっかく手すり先行工法を採用しても誤った作業方法、部材の取りつけ、不備、また不安全行動があった場合にも当然災害につながりますので、きちんとガイドラインに基づく適切な手順で作業をしていただくことが必要であろうと考えております。
 また、足場の状況や作業の順序等で、どうしても先行の手すりわくを取りつけることができないような場合なども考えられますので、手すり先行だけに頼るのではなく、それ以外の措置としての安全帯の併用なども望ましい措置と考えます。
 次に「(2)通常作業時における墜落・転落災害について」ということで、手すり先行工法に関連して分析したものです。本来であれば、手すり先行は最上層からの墜落防止措置ですが、手すり先行を採用した足場で通常作業時に墜落・転落災害がどれくらいあったかを調べたところ2件ございました。その内容は21ページにあります。これは、ともに安全帯を使用せずに先行手すりわくの下から荷揚げ作業を行う。具体的には、手すりわくの下と床のすき間から荷を上げようとして、そこから落ちたという例が1つ目です。
 2つ目が、手すり先行の足場なのですが、妻側から落ちたという例で、これは手すりはあったのですが、残念ながら中さんがなかったということで、法令違反の事案です。そういった2件の例がありました。
 それ以外に、組立・解体時の最上層以外の箇所からも1件墜落災害がありましたので、その概要が先ほど説明したものの上に「災害の概要」と書いたものがありますが、これが、わく組足場上で足場部材を手渡して下の段に下ろす作業中、先行手すりわくから身を乗り出して落ちたということで、これは明らかな不安全行動だったと思いますが、こういった事案がありました。
 効果につきましては、普及率は全体で34%ということが分かっておりますが、今回の墜落・転落災害の分析を見ても、非常に少ない災害の発生率0.7%ということですので、手すり先行工法は最上段の墜落・転落を防止するにとどまらず、通常作業時についても「手すり据置き方式」、「手すり先行専用方式」については、効果が高いと考えます。
 その他考察としまして、手すり先行を用いても作業方法の誤りや不安全行動の場合には災害につながりますし、ガイドラインに基づく適切な手順の徹底が必要であろうと。また、今回の事例にも見られますように、荷揚げの際に先行手すりの部材が邪魔になるために、身を乗り出して作業を行って墜落するといったこともあります。作業の性質上、臨時に手すりわくを取り外す場合には、安衛則に基づいて安全帯を使用する、また、取り外さずに身を乗り出して作業を行うような場合にも、手すりわくのみで措置するというのではなくて、安全帯を併用するということも望ましい措置と考えられます。
 以上です。
○小林座長 3の手すり先行工法(1)(2)について御説明いただきました。組立・解体時の最上階の部分、通常作業時について、いかがでしょうか。よろしいですか。
 では、もう一項目で一応全体の説明が終わりますので、もう一項目に入っていただきたいと思います。
○川越技術審査官 それでは、23ページ「第4 まとめ」です。今回、全体を分析した結果としまして、23ページの下にあるような図となります。全体は組立・解体時の最上層からの墜落が118件、また、通常作業時など移動といったときの災害が304件、これを足すと422件になりますが、この分析対象のうち安衛則に基づく措置がきちんと実施されていたものが44件、10.4%でして、逆にそういった措置がなされていなかった現場が378件で89.6%ありました。
 安衛則が実施された現場について更に細かく見ますと、不安全行動などがあったものが38件ございまして、これが全体の9%となります。また、こういった不安全行動は、作業手順の点検、教育の徹底などで防げるものと考えております。
 逆に、不安全行動等がなかったものが6件ありました。また、安衛則に基づく措置がなかったものについても、不安全行動があったものが140件、不安全行動がなかったものが238件ということで、不安全行動があった部分が全体の33%で、これは当然安衛則に基づく措置の徹底と不安全行動の防止で防いでいく必要があります。
 また、不安全行動等もなくて安衛則の措置がなかったものが56%ありますが、これにつきましては、安衛則に基づく措置の徹底を図っていくことが重要と考えられます。
 ちなみに、こういった結果は昨年同じような総括をしておりますが、ほぼ同様の結果となっております。そういったことから引き続き、安衛則に基づく墜落防止措置の徹底を図っていく必要があると考えます。
 また、組立・解体時における最上層からの墜落防止措置に効果が高い手すり先行工法につきましては、冒頭説明しました監督署が行った調査結果から、普及率に若干増加が見られますが、引き続き3割台ということで低調な普及率となっておりますので、より一層の普及を図ることが災害防止上効果的であると考えます。
 また、平成23年1月と平成24年2月に本検討会でとりまとめた報告書におきまして提言されたことを受け、厚生労働省が発出しました「足場からの墜落・転落災害防止対策推進要綱」ですが、現在この推進を図っておりますので、この要綱の徹底を図って、足場からの墜落・転落防止対策を推進することが重要であると考えております。
 以上です。
○小林座長 「第4 まとめ」ですが、いかがでしょうか。この部分について、図は、要するに、今まで御説明いただいたものを元データから分類して、概要をはっきりまとめていただいたということになりますが、いかがでしょうか。
 一応よろしければ、今御説明いただいたものの全体について御意見をいただきたいと思います。時間はちょっとオーバーしておりまして申し訳ありませんが。
○臼井委員 このリーフレットですが、すごくいいと思いますが、これはどういうふうに使われていて、どういう評判かとかその辺が何かありましたら。
○川越技術審査官 昨年2月に通達を発出いたしまして、それとほぼ同時にこのリーフレットも作成して、最初は10万部ほど印刷しまして、全国の労働局、監督署を中心に配布させていただいております。また、委託事業を実施しておりまして、その中でもこの対策を普及するために、これを利用して総合的な墜落防止対策の普及を図っているところです。
 また、昨年の夏ぐらいから、国土交通省と連携しまして、各地方整備局などで労働局と連携して、この要綱についての説明会を開催しているところでして、内容も非常にわかりやすいということで、周知につながっているのではないかと認識しております。
○臼井委員 ただ配るだけではなくて、具体的な使い方とか、こういうところに配るとか、そういうことはこれからもぜひ検討していただければと思います。
○田村委員 このリーフレットですが、最後の8ページに災害の事例が書いてありますが、先ほどの縦と横のすき間の結合で落ちやすいとか、管理者側が少し注意をしなければいけない点と、作業をされる方が自分で注意しなければいけない点、それから、盲点になるようなところを、もうちょっと事例の絵を増やしたら良いのではないかと思いました。
 それから、質問なのですが、安全帯はどういう時にどういう義務で付けることになっているのかがわからない部分があって、5ページの真ん中辺りに(3)で安全帯の使用についてという記述がありますが、それ以外にどういうときにこういうものが必要かというようなこと、それから、それを掛け替える時にどういう注意が必要か等、掛け替え時に事故が起きたりしていると思うのですが、その辺の注意喚起が、絵などでもうちょっとはっきり示されてあったらいいかなと思いました。
○川越技術審査官 確かに、より分かりやすい事例を入れていくということも必要かと思いますし、安全帯のまさに付け替えのときの注意事項として、一応二丁掛けが基本という結果だけ書いてあるので、なぜ二丁掛けが必要なのかということも含めて、次回にこれを改訂する際には御意見を踏まえて対処したいと思います。
○田村委員 ちょっと足しますと8ページの事例ですが、これはやはり管理者側から見ているような絵なんですよね。作業している人が実際に事故に遭う、そちらの目線での絵が必要なような気がしますが。
○川越技術審査官 そういったものを工夫して対応してまいります。
○中屋敷建設安全対策室長 あと、田村委員が最初におっしゃいました、法的な安全帯の位置づけはどうなっているかという話ですが、法的には墜落防止のためにはまず足場など作業床を設けることとなっています。その作業床を設けることが困難な場合は、安全帯を付けなさいという整理になっていまして、最初に設備的な措置があり、その後、最後の身を保護するものとして安全帯が位置付けられています。これは我々が推奨しているリスクアセスメントという流れにも合っており、まず高所作業をなくす。高所作業をどうしてもやらなければいけないのならば、まず設備的な対策をする。設備的な対策でも守り切れない場合は、安全帯が最後のとりで、というリスクアセスメントの考え方にもなっているということです。
○田村委員 そうすると、そのジャッジはかなり任されているわけですね。
○中屋敷建設安全対策室長 法令ですので、世の中にある全てのものが対象なので事細かく対応できないところがありまして、その辺は現場現場に応じて判断していただきたいということにしております。
○小林座長 そもそも墜落のおそれのあるところと考えると、きちんと細かい定義にはならないかもしれない。
○田村委員 それはわかるのですが、もうちょっとわかりやすい事例が出るといいなという感じがします。
○大幢委員 今回、足場からの総合的な墜落・転落ということでリーフレットをつくられているのですが、多分、足場以外からの墜落にも応用できることもかなりあると思いますので、今後ぜひ発展していただければ良いのかなと思います。
○小林座長 この報告書本体として、要するに、今まで政策としてやってきた防止措置に対する検証ではありますが、全体として防止措置としての効果はあるのだとは思うのですが、私など町の中を歩いていますと、ついつい足場に目がいって、せっかく足場を手すり先行工法で組んではいるのだけれども、解体のときに部材を上から落として受け取るとか、昨日あたりもしばらく見ていましたが、立派な手すり先行工法なのですが、手すりを全部外して、その後で建地の部分を持って何もないところで運んでいると。そういうものをいっぱい見まして、そういうことは住宅用の小さな部分もそうなんですが、ハードウエアとしての法規的な設定などに関しては、かなり良くなってはいるのかなと。だが、実際に手順を守りなさいよと言っても、仕事をしている方が自分がやりやすいようにやってしまうということがあります。そういうことを何とかするということも重要なのだということ、あるいは今後の施策もそういう方向でいっていただきたいとか、あるいは、この中にもそういうことについて触れていただきたいという気がするのですが、その辺まできちんとやらないと、いつまでも災害はなくならないかなという気がします。
○川越技術審査官 座長からおっしゃっていただいた部分につきましては、手すり先行工法の分析を加えている20ページ等で、事例をもとに結構詳細に記載させていただいておりまして、手順の徹底が重要であるということで、実際に指導する場合でも、併せて労働基準監督署、労働局にも周知させていただきます。
○小林座長 よろしくお願いいたします。ほかにありますか。
○田村委員 ちょっとこだわって申し訳ないのですが、現場で基本的には作業の方の注意が非常に重要で、多分そういう方たちは、自分の命だから一番用心深くやられていると思いますが、手順の問題とか作業の効率というのがどこかでプレッシャーとしてあったりして、無理なことをやったりする可能性があるのですよね。そういうものを防ぐには、こういうものも、たくさんあっても字ばかりというものは実際現場では読まないですよね。こういう行為が一番危ないよというのが、絵で示してあって、それが頭の中に潜在的にインプットされていると、多分、無意識のうちに制約になるというような気がします。文字の情報はいくら出てても忘れてしまいます。もうちょっとイラストではっきり示して、その人たちの目線で見た雰囲気で、こういう事例が一番危ないよという、現場に貼れるようなものがあったらいいのかなと思います。私たちが、防災教育をやるときに、小学校のどこかに貼れるものとかを考えますが、例えばこういう姿勢をとりなさいというのは、言葉ではなくて、絵で一目瞭然に示すのが効果的なのですよ。これは別のところで作るべきものかもしれないが、そういうことにも気を付けていただくと良いかなと思いました。
○大幢委員 これは多分、全部網羅したという感じで、要するに、管理者が見てほしいところもあれば、作業者が見てほしい安全帯とかもあるので、将来的にはそれぞれのバージョンというか、それぞれの人が分かりやすいものができれば良いのかなと思います。
○川越技術審査官 御意見には、できるだけ対応してまいります。
○小林座長 よろしいでしょうか。またお気付きの点については、報告書をまとめる期間がもうちょっとあると思いますので、メールなどでお送りいただくということも必要かと思いますが、今回の検討会についてのまとめとしての方針を事務局からお願いします。
○川越技術審査官 本日いただいた意見では特段、修正点というお話までのものはなかったと理解していますが、今日の概要を踏まえまして、報告書案の必要な部分は修正して、最終的には座長に御相談の上、速やかに公表したいと考えております。
○小林座長 一番初めに見せていただいたものに比べると、今回は訂正ができていたのでよかったのですが、細かい部分について表だとかあるいは語句などについて、お役所の文書というのは、そもそもこういうものだというものなのかもしれないですが、もうちょっと気がついたところ、語句について指摘させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。そういうことで御了解いただけますか。
 では、その他は何かありますか。
○川越技術審査官 今の点の確認をさせていただきますが、本日時間のない中で議事を進めていただきましたので、お気づきの点がほかにもあろうかと思います。今週いっぱいぐらいで私に御連絡いただければ、そこを踏まえて報告書案を修正いたしまして、座長に了解を得た上で公表させていただくという流れにしたいと思います。少なくとも4月中には公表させていただければと考えておりますので、そういうことでよろしいでしょうか。
○小林座長 よろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○小林座長 ありがとうございます。
 それでは閉会の手順でお願いします。
○中屋敷建設安全対策室長 この会議は最後になりますので、課長から一言。
○小林座長 そうですね。先ほどもあったかもしれませんが、3年間検討会をやりまして、今回の第6回で締めになるというお話です。よろしくお願いします。
○半田安全課長 長時間どうもありがとうございました。先ほどから申し上げておりますが、最終的な部分は座長と御相談させていただきまして、とりまとめさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 全6回、過去3年間の長期間にわたりまして御検討いただきまして、本当にありがとうございました。この検討会は本日でもって終わりということになりますが、足場からの墜落・転落防止につきましては、つい先般公表いたしました第12次労働災害防止計画が平成25年度、来週からスタートすることになるわけですが、これまでの御議論・御提言を踏まえまして、今後とも足場からの墜落・転落防止対策に生かして、着実に対策を進めてまいる所存です。先生方におかれましては、引き続き御協力・御指導をよろしくお願い申し上げます。どうもありがとうございました。
○小林座長 それでは閉会いたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

労働基準局安全衛生部安全課

建設安全対策室: 03(5253)1111(内線5489)

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