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2013年5月21日 第7回社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成25年5月21日(火) 17:00〜19:00


○場所

東海大学校友会館 阿蘇の間(35階)
東京都千代田区霞が関3−2−5


○出席者

田中、千葉、藤井、堀田、渡部(敬称略)

○議題

1.平成24年度介護従事者処遇状況等調査の結果について
2.平成25年度介護従事者処遇状況等調査の実施について
3.(報告事項)特別養護老人ホームの内部留保について
4.その他

○議事

○松岡介護保険データ分析室長 定刻となりましたので、第7回「社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会」を開催させていただきます。
 初めに、本委員会の委員として、さまざまな御意見、御提言をいただきました池田省三委員が去る4月23日に逝去されました。心より御冥福をお祈りいたします。
 続きまして、本日の委員の出欠状況ですが、村川委員から欠席の御連絡をいただいております。また、事務局に異動がありましたので、紹介させていただきます。金井介護保険指導室長でございます。

○金井介護保険指導室長 金井でございます。よろしくお願いします。

○松岡介護保険データ分析室長 冒頭のカメラ撮影はここまでとさせていただきます。撤収方、御協力をお願いいたします。それでは、議事に入る前にお手元の資料について確認させていただきます。
 まず、皆様のお手元には議事次第と委員会の委員名簿がございます。
 資料1―1 前回の指摘を踏まえた修正等について
 資料1―2 平成24年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(案)
 資料1―3 平成24年度介護従事者処遇状況等調査結果の概況(案)
 資料1―4 他の調査における賃金の状況
 資料2 介護従事者処遇状況等調査の実施について(案)
 資料3 特別養護老人ホームの内部留保について
 また、資料3に係る報告書の全体版はメインテーブルのみ配付させていただいております。題名は「介護老人福祉施設等の運営及び財政状況に関する調査研究事業報告書」でございます。
 資料の不足等がございましたら、事務局までお申しつけくださいますようお願いいたします。
 以降の進行を田中委員長にお願いいたします。

○田中委員長 では、皆さん、こんにちは。
 先ほど室長もお触れになりましたように、池田省三先生がお亡くなりになりました。池田先生は、本委員会のみならず、この分野で大変な貢献のあった方です。心より御冥福をお祈りしたいと存じます。
 では、議事次第に沿って進めてまいります。
 初めに、議題1「平成24年度介護従事者処遇状況等調査の結果について」、あわせて議題2「平成25年度介護従事者処遇状況等調査の実施について」、事務局からまとめて説明をお願いいたします。

○説明者 それでは、資料の説明をいたします。
 資料1―1は、前回、3月25日の委員会での指摘を踏まえた整理でございます。
 資料1―2は、主要な項目についての結果の概要版の修正版でございます。
 資料1―3は、集計結果の全体版の修正版でございます。
 資料1―4は、他調査におけるこの分野の賃金の状況について参考として添付しております。
 資料2は、今年度、25年度調査の実施(案)について一部修正をしたものでございます。
 まず、資料1―1「前回の指摘を踏まえた修正等について」でございます。
 前回の委員会におきまして、平成24年度調査の結果について御議論をいただきました。その際、そもそも、月給・日給・時給の者を合わせて平均給与額を集計するのは不適切である、非常勤の者、特に時給の者については常勤換算をすべきではなく、むしろレートで比較すべきである、このような集計・分析方法等についての御指摘をさまざまいただきました。
 その結果、さらなる分析が必要とのことでありまして、調査結果に対する評価については本日の委員会まで留保された形となっております。
資料1―1は、前回の御指摘を踏まえた修正点を整理したものでございます。
1点目としまして、月給・時給の者、常勤・非常勤の者を分けて集計することといたしております。月給・日給・時給の者をそれぞれ分けて集計・分析を行っております。
 なお、日給の者については客体数が少ないため、基本集計のみを行っております。
 次に、非常勤職員については、従来は常勤換算ベースで平均給与額を算出しておりましたけれども、今回はこれを行わず、常勤と非常勤の者をそれぞれ分けて数値を算出しております。また、月給・日給・時給の者それぞれにつきまして、基本給(レート)での比較も行っております。
 2点目といたしまして、集計のバリエーションをふやしております。
 介護職員の平均給与額の状況につきまして、事業所の属性と職員の属性によるクロス集計を幾つか行っております。事業所の属性としては、法人種別、規模別、職員属性としましては、職位別、勤続年数別、保有資格別の集計を行っております。
 3点目といたしまして、他の調査との比較を行っております。調査の設計自体がそれぞれ異なりますので、単純な比較対象とはできないと考えますが、一定の参考として資料にしております。
 資料1―1は以上でございます。
 次に、資料1―2「平成24年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(案)」でございます。
 最初の1ページから6ページまでのところは前回から変更がないため、説明は省略をさせていただきます。
 7ページ以降は、介護従事者の平均給与額の状況について、月給の者・時給の者、常勤の者・非常勤の者に分けまして、かつ非常勤の者については常勤換算を行わずに集計し直した結果でございます。また、介護職員については、事業所属性、職員属性による集計を追加しております。順に御説明をさせていただきます。
 7ページ「介護従事者の平均給与額の状況(月給の者)」を見ますと、平成24年に介護職員処遇改善加算の届出をしている事業所における介護職員(月給の者)の平均給与額は、常勤の者で27万5,700円であり、1年前と比べ5,880円の増となっております。
 8ページ「介護従事者の平均給与額の状況(時給の者)」を見ますと、平成24年に処遇改善加算の届出をしている事業所における介護職員(時給の者)の平均給与額は、常勤の者で19万2,430円、非常勤の者で9万2,500円であり、1年前と比べ常勤の者で4,020円の増、非常勤の者で250円の減となっております。
 9ページ「介護従事者の基本給額の状況(月給の者)」でございます。平成24年に処遇改善加算の届出をしている事業所における介護職員(月給の者)の基本給額は、常勤の者で17万5,830円となっており、1年前と比べ2,550円の増となっております。基本給額ですので、諸手当、一時金等をプラスする前の、いわゆるレートでございます。
 10ページ、同じく「介護従事者の基本給額の状況(時給の者)」を見ますと、同じく処遇改善加算の届出をしている事業所における介護職員(時給の者)の基本給額は、常勤の者で940円、非常勤の者で1,080円となっており、1年前と比べ、それぞれ20円、10円の増となっております。
 11ページ、平成24年に処遇改善加算の届出をしている事業所における介護職員(時給の者)の平均給与額を時給の基本給額の別に見ますと、常勤の者では時給が高くなるに従って1カ月の平均給与額も高くなる傾向にありますが、非常勤の者では時給単価が高くなっても平均給与額は必ずしも高くなっていない状況が見られます。
 これにつきましては、あわせて資料1―3「平成24年度介護従事者処遇状況等調査結果の概況(案)」の15ページをごらんください。各サービス別の内訳を見ますと、16ページの一番上ですけれども、訪問介護事業所におきまして、今申し上げたような傾向が特に見えるかと思います。
 資料1―2に戻っていただきまして、12ページでございます。12ページ以降は、介護職員の平均給与額につきまして、事業所属性、職員属性による集計を行った結果でございます。
 12ページは「施設・事業所の法人種別にみた介護職員の平均給与額の状況」で、これを見ますと、月給・常勤の者では地方公共団体、時給・常勤の者では社会福祉法人において給与の増加額が最も大きくなっております。
 続きまして、13ページでございますが「施設・事業所の規模別にみた介護職員の平均給与額の状況」でございます。
 例として上に特養、下に訪問介護事業所を出しておりますが、事業所の規模にかかわらず、おおむね1年前と比べますと増となっております。また、赤では囲っておりませんが、24年の数字で見ていただきますと、事業所の事業規模が大きくなるに従いまして平均給与額が高くなる傾向となっております。
 14ページ「職位別にみた介護職員の平均給与額の状況」でございます。調査では管理職か否かというところで聞いておりますので、これを見ますと、管理職に比べて管理職でない者のほうが1年前からの給与の増加額が大きい傾向となっております。
 サービス別の内訳について先ほどと同様に資料1―3を見ていただきたいのですが、31ページになります。サービス別の内訳を見ますと、上段の月給・常勤の者で見ますと、全体として管理職でない者の増加額が大きくなっておりますけれども、訪問介護事業所についてはサービス提供責任者か否かということで聞いておりますが、こちらについてはサービス提供責任者のほうが増加額が大きくなっております。
 資料1―2に戻っていただきまして、15ページでございます。職員の「勤続年数別にみた介護職員の平均給与額の状況」でございます。これを見ますと、勤続年数1年の者、つまり1年たって1年目から2年目に上がる方の増加額がほかに比べて大きい傾向にあり、特に月給・常勤の者でその傾向が顕著に出ております。
 続きまして、16ページ、「保有資格別に見た介護職員の平均給与額の状況」でございます。全体として「保有資格なし」の者に比べて「保有資格あり」の者のほうが平均給与額は高くなっており、1年前と比べての増加額も大きい傾向となっております。
 以上が前回から集計方法を変えて集計し直した結果の概要の御説明でございます。
 17ページ以降は給与の引き上げ以外の処遇改善ということで、これは前回から変更がございません。
 次に、資料1―2の最後ですけれども、20ページに参考として「前回調査との比較について」ということで掲載をしております。前回、平成22年の調査結果と今回の調査結果との比較でございますが、そもそも調査の客体が異なることから、平均値を単純に比較することは適切ではないと考えております。比較に当たっては統計学的な評価が必要と考えております。
 また、前回調査は、非常勤の者を常勤換算した上で、かつ常勤と非常勤の者を合わせた平均給与額しか出しておりませんので、前回との比較を行う場合は、常勤・非常勤の者を合わせて算出した平均給与額での比較しかできません。この限りにおきまして、前回との比較を行いますと、介護職員(月給の者)では910円の増、介護職員(時給の者)では6,760円の減となっております。この数字につきまして有意差検定を行いましたところ、統計学上は有意な差があるとは言えないという結果となっております。
 資料1―2の説明については以上でございます。
 資料1―3の説明は省略をさせていただきます。
 次に、資料1―4として、横置きの1枚紙でございます。「他の調査における賃金の状況」でございますが、3つの調査につきまして、「賃金引き上げ等の実態に関する調査」「賃金構造基本統計調査」「介護労働実態調査」ということで載せてございます。特に、上の2つの調査については集計のくくり方が医療・福祉という大きなくくりでの集計結果でございますので、単純に本調査との比較ということにはならないのですが、一定程度、他の調査における賃金の傾向ということで参考として資料を作成させていただいております。
 最後に、資料2でございますが、平成25年度調査の実施(案)でございます。これにつきましては、前回の委員会の御議論の中で幾つか御指摘がありました。25年度は加算に移行して既に2年目となりますので、24年、それから前々回の22年の調査とは状況が異なっており、調査の目的は変わってくるのではないかという御指摘をいただいております。これにつきましては、「1.調査の目的」のところで、前回、「処遇改善加算の効果の検証を行う」というくだりを、「加算の影響等の評価を行う」と修正いたしております。
 また、調査内容につきましても、「より調査項目を絞ってはどうか」といった御意見や、「客体の抽出方法を見直して時系列性を持たせてはどうか」というような御意見もありましたが、座長一任ということで前回了承いただいておりましたので、田中委員長とも御相談をさせていただきまして、若干の項目の削除、具体的には2ページ目でございますが、中ほどの「加算の算定状況」、これは処遇改善加算とは別の加算でございますが、ここの項目を削除いたしました。そのほかは従前と同様の調査票で25年度についても調査を行い、調査の継続性を確保するということで田中委員長の御了解もいただいておるところでございます。
 資料2の説明については以上でございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
 今の資料2のほうは、事務局からの説明のとおり、目的を修正した上で、座長一任に基づきこれを了承いたしましたので、委員の皆様に御報告いたします。
 では、議題1「平成24年度介護従事者処遇状況等調査の結果について」、説明に対する御意見、御質問をお願いいたします。池田先生の分も頑張ってください。
 御質問、御意見、表の読み方等の提案、何でも結構でございます。堀田委員、どうぞ。

○堀田委員 1つ確認なのですけれども、資料1―3で5ページ以降です。平成24年と23年の比較を順番にしてくださっていると思うのですけれども、これは資料1―2にも出されている分だと思いますが、「平成23年と平成24年ともに在籍している者」というふうにあります。例えば第7表でいきますと、月給の者で常勤の人、平成24年と23年の集計対象数がどれも違うようになっています。これは、例えば月給で常勤の人で24年も23年も完全回答があった人だけを対象にしていればそろうはずではないかと思うのですが、この集計対象数が全部ずれているのはどういう計算をしているからなのかというのが確認です。
 後は大変細かい点なのですが、例えば今の資料の5ページの下、第8表の生活相談員、OT、PT、STの集計対象数が13とか15というあたりは、誤解を招くので、これぐらいのサンプル数のものは不掲載にするか、参考値ということで何らかコメントをつけたほうがいいのではないかなと思います。
 とりあえず以上です。

○田中委員長 1点目の質問にお答えください。

○説明者 お答えいたします。
 今回の調査につきましては、23年と24年ともに当該事業所に在籍している職員の方の給与を調査しております。その点については間違いございません。
 一方で、仮に23年に非常勤だった方が当該事業所の中で24年に常勤職員になったケースにつきましては、23年のほうは非常勤の者、24年のほうは常勤の者にそれぞれカウントをして集計しておりますので、トータルではほぼイコールになるのですが、常勤の者と非常勤の者の数値というのは入り繰りが出てまいります。
 それから、2点目でございますが、最初の説明で申し上げませんでしたが、特に資料1―3になりますと、かなり細かい数字の入り方をしてきますので、各表の一番左側の介護職員数、集計対象数が1桁となる欄につきましては、一律に数字を伏せて「―」ということで、ただしトータルの集計には加味することとさせていただいております。また「0」と入っているところについては、この調査においては集計結果がゼロであったということでございます。15、13というのも確かに少ない数字ではあるのですが、どこで線を引くかというところで、今回の整理としては10人未満を「―」ということにさせていただきました。
 以上でございます。

○田中委員長 よろしいですか。
 渡部委員、どうぞ。

○渡部委員 これは意見でございますけれども、今回、クロス分析をしていただいたところで見えてきた点があるかなと思っております。
 1つは、常勤・非常勤、月給・月給以外という分類に基づいて増減を把握していただきましたが、月給・常勤の方はどういうクロスでとっても全て増加しているというふうに見ております。一方、非常勤あるいは月給以外の方は増加もあれば減少もあるというふうな結果だったのではないかなと思っております。
 この点を見ますとどうでしょうか、扶養の壁というのでしょうか、103万円とか、社会保険でいうと120万円、こういったところで働き方を抑えるという方がいらっしゃるので、政策の評価だけをするのであれば、月給・常勤というところに着眼して増加減少を把握するのがふさわしいのではないか、これは私の意見でございます。
 以上でございます。

○田中委員長 読み方についての意見、ありがとうございました。
 藤井委員、お願いします。

○藤井委員 堀田委員からひょっとして質問されようとしたことかもしれないですが、先ほどの堀田委員の質問に絡めてなのですけれども、今の渡部委員とも絡めてなのですが、非常勤から常勤になった者が、23年、24年いるということでございましたね。その場合の集計が、例えば何ページでもいいのですけれども、7ページとか8ページの場合、どういうふうにされているか。これですと介護職員で常勤の者というところで上がったというふうになっているのですけれども、両方常勤だった方のみが載っているのか、それともそうではないのか、お教えください。

○説明者 後者でございまして、両方とも常勤、23年も24年も常勤の者だけの集計ではございません。Aさんという一人の方について、23年も24年もともに常勤であったという方の数値だけを集計したものではなくて、23年は常勤であったけれども、24年は非常勤で引き続き勤められている方がいれば、その方の給与額も23年の常勤と24年の非常勤にそれぞれカウントしております。

○藤井委員 そうしますと、今の渡部委員の意見に賛成しつつ、お伺いするのですが、集計の仕方にもよると思うのですけれども、非常勤の者というのは、常勤から非常勤になった、これは恐らく御本人の事情でもない限り余りないケースだと思います。それを除きますと、非常勤であり続けた方で、キャリアアップして常勤になった方を除いた集計になっているので、全体の平均をとりますと下がるケースがあってもやむを得ないというか、起こり得るので、そこの数字を見てもしようがないのではないかということになると思います。ですから、両方いた人を比べるという手をやれば、そういう面も見えてくるのだと思いますけれども、そうでないとすれば、やはり常勤で月給の者という見方をしないと評価できないのではないかと思います。

○田中委員長 堀田委員、どうぞ。

○堀田委員 今の藤井委員の御意見は全く賛成で、非常勤から常勤に移っていることによってマイナスになっているかもしれないということだろうなと思います。
 他方で、渡部委員が御指摘になった扶養の壁ということについては、資料1―2の11ページで非常勤の方の額を見ても、池田先生もよくおっしゃっていましたけれども、これぐらい扶養の壁との関係で抑えているのだろうなということは見てとれるのかなと思います。ただ、常勤、非常勤のここはちょっと見方が難しいなと思います。
 以上です。

○田中委員長 千葉委員、お願いします。

○千葉委員 私も、そういう意味では、集計対象の非常勤というところは2つの見方というのが要るのかなとは思います。一つは全体としてどうなのという、ある意味、経営体から見るときはやはり全体を見るというところも必要でしょうし、個々の処遇の改善ということを見ようとすれば同じ条件の中で比較というのも重要だと思います。
 ただ、今回色々な切り口で、特に条件をそろえて時給とか全部分けた上で、しかも常勤・非常勤でやるというのは、非常にわかりやすくなったという意味では、集計なり方法については前回から大きく進歩しただろうと思っているのですが、逆にそういうふうにやって細かく集計できる余地ができたがゆえに、いろんな指標を、資料1―3の表を見ても、客体数で言うと2桁のものが結構いろんな集計項目で出てきているということがあって、どの辺でそのバランスをとるのかというところは確かにあると思います。総論としては確かにきめ細やかにやり、しかも条件をそろえて、できるだけきっちりやるというのは必要だと思いますが、それを追いすぎると逆に客体数が落ちるということも痛みとしてはあるのかなと思います。こういう統計調査というのはどこでもそういうことが起きるのでしょうけれども、その辺をバランスしながら、何を目的に何を集計するのかというところで、例えば絞って同じものを比較するのであればクロス集計は余り細かくしないとか、本当の政策効果のどこを見たいのかというところに焦点を当てて集計を今後していくのが必要かなと思っております。
 以上です。

○田中委員長 ありがとうございます。
 読むときに客体数が少ないところは多少ぶれがあるということを承知しながら見るしかありませんね。

○千葉委員 そういうことですね。

○田中委員長 客体数が3桁、4桁のところはこのとおりであるけれども、2桁のところはいわば誤差の幅があるということを承知して読めばよいわけですね。ありがとうございます。
 どうぞ、堀田委員。

○堀田委員 これも確認なのですけれども、例えば資料1―2でいくと15ページの勤続年数とか、その前のページの職位別もですが、これはどういう集計なのでしょう。先ほどの例えば23年に非常勤だったが24年に常勤になっているとそれぞれ23年は非常勤で24年は常勤のほうに入れられているということからすると、勤続年数とか職位というのはどのように見れば、お願いします。

○田中委員長 お答えください。

○説明者 それぞれの集計で若干違いまして、14ページの職位別の集計につきましては、先ほどと同様でございまして、例えば23年は管理職でなかった方が24年9月では管理職の場合は、それぞれ、23年は管理職でない、24年は管理職のところにカウントをしております。
 一方で、15ページの勤続年数別の集計につきましては、例えば勤続年数2年のところに集計される方というのは、平成24年の調査時点で勤続年数2年の方の24年の給与と23年の給与が集計対象になっております。従いまして、勤続年数別の集計につきましては、人の入り繰りというのはありません。

○田中委員長 14ページと15ページで違うそうです。

○堀田委員 そうですね。

○田中委員長 藤井委員、どうぞ。

○藤井委員 そうすると、15ページは単純に表側を1年〜2年、2年〜3年というふうに書いていただいてよろしいということになりますか。

○説明者 表側は今、1年、2年と入っております。

○藤井委員 今、1年と入ってございますね。これは平成23年9月で1年目、24年9月で2年目の方が入るということになりますか、勘違いしていなければなのですが。

○説明者 欄外の一番下に「注3」として書かせていただきましたが、勤続年数というのは調査時点の24年9月までに勤続した年数です。

○藤井委員 済みません。1年のところを「0年〜1年」と書いたほうが誰も混乱しにくいのではないかという意味です。23年9月で0年の者で24年9月で1年の者という意味ですね。

○説明者 厳密に言いますと、1年のところに入ってくる方というのは24年9月の時点で勤続1年から1年11カ月までの方ということになります。24年9月の時点で1年は経過している方でないと上がった下がったは見られませんので。

○藤井委員 23年9月の時点ではゼロから11カ月ということで。

○説明者 そういうことになります。

○藤井委員 その表記の仕方が「0年〜1年」では、かえってわかりにくいですか。
 はい、わかりました。

○田中委員長 移動していますからね、ここは表側が。

○説明者 よりわかりやすくすべきと思いますので、記載については後ほど御相談をさせていただきたいと思います。

○田中委員長 そうですね。今、委員は理解しましたけれども、世の中の方にわかりやすいように、ここの表側だけは1年たったことによる移動をあらわしていますから、それを読めるようにしましょうか。
 ほかにお気づきの点、どうぞ、堀田委員、お願いします。

○堀田委員 これは結果ではなくて、資料1―4の位置づけなのですけれども、御説明くださったときにあったのですが、「賃金引き上げ等の実態に関する調査」と「賃金センサス」の医療・福祉というのは、今回の調査対象の層と全くというか、含まれますが、かなり違う層の調査なので、やや誤解を生む。これは御説明くださったとおり、上の2つ、この見方が難しい。それから、一番下は確かに同じ介護保険事業所に対する調査なのですけれども、実賃金というものの計算の仕方が今回の処遇状況等調査の平均給与額の出し方とは違っていて、例えば一時金を足していないとかということがあるので、これはこれでまた見方が難しいということがありまして、確かに前回の検討会でこういった希望を出したのかもしれないのですけれども、これがこれだけ比較として出されると、上は対象が全く違うし、下は計算の仕方が違うものということで、逆に誤解を生むかなというような感じがいたしました。

○田中委員長 「見るときにそういう理解をもとに見てください。比較調査というよりは他の調査ではこういうふうに出ています。それも踏まえています」との表明しかないですね。
 ほかはよろしゅうございますか。どうぞ、藤井委員。

○藤井委員 今の資料1−4の堀田委員の意見、そのとおりだと思う前提ですけれども、こういうのもぜひと私も申し上げたと思いますので、きょうに限り出していただいたほうが、というのが資料1―2の20ページの「(参考)前回調査との比較について」ということで、22年6月と24年9月を比べると、特に時給の者で上がっていないとか、月給の者でもほかのに比べると何でこんなに上がりが少ないのだろうというのが前回の謎の一つだったと思うのです。対象が違うということもそうなのですが、これは、それぞれ2年目になっている人ということですね。全員そういうことに必ずなりますね。ということもあり、そもそも介護事業所というのはほかの事業に比べて拡大傾向にありますから、ますますニューカマーが来ておられるわけです。押しなべると賃金の低い人たちがどんどんふえているということですから、2年目以上を平均するとなかなか伸びにくいかもしれないということになると思うのです。
 本当に全般にふえているかふえていないかというのを補足的に見るために資料1−4を見て、こういうふうに見るとやはり全般にふえていることは間違いないというほうが片方にありまして、今回の調査は、22年6月と24年9月を比較するというのは資料1―4「他の調査における賃金の状況」というものと似た面があるのに対して、今回は2年間両方いた人を比較して、確実に2年間にわたっている人は上がるということを確認しているということになるのではないかと思います。説明がうまくなくて済みません。
 そもそもが、前回申し上げましたけれども、給付金にしろ、加算にしろ、ふえていない状況の中でございますから、原資のない中で上げている。上がっている。これが現在の介護職員にとって十分かどうかというのはおいておきまして、経営側からしますと、やはり努力されているということはしっかり評価していい結果でありますし、またこれが適切か適切でないかというのは別の議論としてあるとして、少なくとも今、ベアはもちろん、定期昇給というのも、アベノミクスがありまして最近ちょっと別になっていますけれども、この調査期間ですとそういうのさえとめているケースが多い中で、しっかり上がっているということは見ていいのではないか。しかも、経営者の努力というふうに考えていいのだろうと思うのです。引き続き、この状況を調査で確認していくことは継続的にやっていくということでいいのではないかと思います。
 以上です。

○田中委員長 まとめをありがとうございました。
 私も似たようなまとめを感じております。今の20ページの表、客体の違う、新たに雇用された人もいるし、やめてしまった人もいる統計を見ると、介護職全体としての給与水準は、ここに書いてあるように統計的に有意差はないと言える。下がってもいないし、上がってもいないわけですね。一方、同じ職場にいた人については、例えば介護職員で月給・常勤だと5,880円上がったという意味では、定期昇給及びベースアップがあったことをあらわしています。水準が高いか低いかはこの統計から何とも言えませんが、少なくとも定期昇給を実施している事業所で5,880円上がっていたことは認められるとのまとめでいいのだと思います。事業所による処遇改善のその分の効果は見られると藤井委員が言ってくださったとおりです。
 一方、きょう余り議論になりませんでしたが、既に前回議論したところですが、17ページ以降を見ると、キャリアパスの確立のほうはまだ完全とは言えず、まだまだ取り組めることがわかったこともここの表から言えるのではないでしょうか。
 このようなまとめでよろしゅうございますか。
 ありがとうございました。
 では、平成24年度介護従事者処遇等調査の結果については、今年度調査の実施とあわせて後日、介護給付費分科会に報告いたします。それでよろしゅうございますね。

(「はい」と声あり)

○田中委員長 次に、議題3「特別養護老人ホームの内部留保について」事務局から報告をお願いします。

○深澤高齢者支援課長 では、資料3をごらんいただきたいと思います。
 委員の方には資料3と別に老健事業で行いました報告書がついてございます。基本的にはその要約版ということで、資料3に基づいて説明をさせていただきたいと思います。
 おめくりいただきまして「? 調査研究の概要」の概要でございます。
 3ページに、これまでの内部留保に関する主な議論というものを取り上げております。おととし11月でございましたけれども、行政刷新会議の提言型政策仕分けで特養の内部留保が取り上げられたところでございます。暮れの12月の介護給付費分科会で、平成22年度決算の数字でございましたけれども、特養1施設当たり平均3.1億という報告もさせていただきました。このときの内部留保というのは、※の2つ目のところにございますけれども、貸借対照表の純資産の部のうち、その他積立金と次期繰越活動収支差額に計上されているものを指した数字をお示ししたところでございます。
 昨年7月には財務省の予算執行調査で取り上げられまして、囲みの中にあるような結果が出されております。特に下の◎で示しております3点につきましては今後の改善点なり検討の方向性ということで、我々に対する宿題として指摘されたというところでございます。
 なお、これもおととしの9月でございましたけれども、この経営調査委員会の前身でございます調査実施委員会でも特養の内部留保が取り上げられまして、内部留保というものについてどう考えるかという議論がございまして、その議論の方向性も本調査研究には反映をさせていただいたというところでございます。
 おめくりいただいて4ページでございます。調査の趣旨ということでございます。4つほど書かせていただいております。
 1つ目の○の4行目あたりからごらんいただければと思いますけれども、前ページでごらんいただいたような議論も踏まえまして、この調査を行ったわけでございます。そもそも特養等の内部留保といいましても、一般的に過去の利益の蓄積額ということではございますけれども、明確な定義、これが内部留保だというものがあるわけではございませんので、定義を明確化するというところからこの調査は始めております。調査内容は、内部留保額の分析と、数はある程度限られておりましたけれども、個別の一つ一つの施設ごとに内部留保の多寡の判定を行ったという大きく2つに分かれているところでございます。
 2つ目の○でございます。内部留保の必要額、その算出方法について示した具体的な文献はございませんので、後で申し上げる委員会の中で議論していただいた考え方を採用してこの調査を進めたということでございます。
 その他、データの制約、外部分析から来る制約というものがあったということでございます。
 おめくりいただいて5ページをごらんいただきたいと思います。調査の概要でございます。調査対象は介護保険三施設の23年度末の財務諸表でございますけれども、特養についてごらんいただきますと、回収状況は大体4割ちょっとというものでございます。このうち内部留保の分析に使われたのは、後でごらんいただきますけれども、1,600施設ほどということでございました。委員会を設置して調査を進めまして、田中先生に委員長をお願いしたほか、千葉委員、藤井委員にも参加いただいたというところでございます。
 おめくりいただきまして6ページ、内部留保の定義をごらんいただきたいと思います。定義を2つほどページの下半分に書いてございますけれども、発生源内部留保と実在内部留保、この2つをこの委員会で定義していただきました。
 1点目の発生源内部留保につきましては、内部留保の源泉で捉えるということで、次期繰越活動収支差額とその他の積立金に、4号基本金を新しい会計基準の考え方に基づいてプラスしてございますけれども、これは、おととし12月、分科会で報告させていただいた内部留保額と同様の考え方ということかと思います。
 しかし、それが法人が実際に保有している資金かというとまた別でございますので、もう1点、実在内部留保というのを定義させていただきました。内部資金の蓄積額のうち、現在、事業体内に未使用資産の状態で留保されている額ということで、そこに書いてあるような式で定義をさせていただいたというところでございます。
 これだけだとわかりにくいので、ページを飛んでいただきまして、8ページをごらんいただきたいと思います。これは、1,662施設ございましたけれども、調査結果の平均値を貸借対照表に落としたものでございます。発生源内部留保と申しますのは、純資産の部の点線で囲んだ勘定科目を拾ったものということでございます。実在内部留保につきましては、資産の部の点線で引っ張っております(a)の現金預金、有価証券等から、負債の部の流動負債については随時発生して法人の中に滞留している可能性も高いということでそれを引いています。固定負債については通常、基本財産等になっているわけでございますけれども、退職給与引当金については将来、退職給与に出すという明確な使用目的がございますので、それを控除したということで、(a)から(b)を引くという形で実在内部留保というものを定義したというところでございます。
 おめくりいただいて9ページをごらんいただきたいと思います。これは集計結果でございます。併設事業などが例えば特養であるわけでございますけれども、デイサービス等の併設事業については、そのまま分離しないで有効回答として扱って集計をさせていただいたというところでございます。3施設並べてございますけれども、特養について申し上げれば、特養1施設当たりの平均でございますが、発生源内部留保額は約3.1億円、実在内部留保額は約1.6億円ということでございます。発生源内部留保の数字につきましては、これもおととし12月、分科会に報告させていただきました1施設当たりの3億ちょっとという数字と近い数字になっているというところでございます。
 この表をごらんいただきますと、特養については発生源内部留保の約半分が実在内部留保ということでございますが、老健あるいは療養型施設については発生源内部留保と実在内部留保の差が出ているわけでございます。これは、社会福祉法人が営む特養が当初は篤志家が寄附して建物等を取得して事業を行うというビジネスのやり方に対しまして、老健等については医療法人が借り入れをしながら、また税金も払って事業を行うというビジネスの仕方の違いというものが出ているのかなと考えておるところでございます。
 「(3)分析の結果」と書いてございますが、これは、定員規模別等の主な調査項目に従ってクロス集計も行ったということでございます。これは後で御報告いたします。
 おめくりいただいて10ページをごらんいただければと思います。前のページで平均を御説明いたしましたけれども、それだけでは実態を正しく反映しない可能性がございますので、分布を見てみたものでございます。ごらんいただきますと、平均を上回るあるいは平均以下の施設も数多くあるということで、かなりばらつきがあるということがうかがえる状況かと思います。
 11ページ以降21ページまでは、クロス集計を行ったものについて特養についてお示ししております。老健についても同様の分析を行っておりますが、報告書をごらんいただければと思います。介護療養型医療施設についてはサンプル数の関係で基礎的なデータの集計で終わっているというところでございます。

○説明者 では、引き続きまして11ページから説明をさせていただきます。
 ここからは、内部留保につきまして傾向を見るためにいろいろな角度で客観的に分析したいということで、幾つかの切り口で分析をしております。表のつくり方はこの後ほぼ同じですが、特別養護老人ホームにつきまして、この表では表頭に定員規模別をとっております。表側には、経過年数や収支差率、発生源内部留保・実在内部留保の1施設当たりの額、1床当たりの額、こういったものを入れるという形でそれぞれつくっております。
 上の囲みの中にこの表に見える傾向というか、分析を入れております。
 まず、11ページの定員規模別につきましては、定員規模が大きい施設ほど1施設当たりの発生源内部留保額・実在内部留保額は大きくなっております。なお、1床当たりの内部留保額との関係は見られておりません。また、定員規模が大きい施設ほど経過年数が長く、収支差率が大きい傾向がこの表からは見られるのですが、収支差率につきましては、統計上有意な差は出ておりません。統計上の有意な差につきましては、右側の欄外にR=0.25とか書いておりますが、統計上有意な差があったものにつきましては、この記載をしております。
 続きまして、12ページは、今の定員規模別の内部留保額につきましてグラフにしたものでございます。棒グラフは1施設当たりの発生源内部留保額と実在内部留保額の動向、折れ線グラフは1床当たりの額を記載しております。これを見ましても、1施設当たりの額はふえている傾向にあるということが明らかにわかります。
 続きまして、13ページであります。次は経過年数で分析しております。開設後の経過年数が長い施設ほど1施設当たりの発生源内部留保額・実在内部留保額は大きい傾向が見られるのですが、これにつきましても統計上有意な差は出ておりません。なお、1床当たりの内部留保額との関係は見られておりません。また、開設後経過年数が長いほど定員規模が大きくなっているということで、ここは有意な差が出ておるというところでございます。
 14ページは、建築年別の内部留保額を並べたものでございます。かなりばらつきがあるということがわかるかと思います。
 続きまして、15ページは収支差率別の分析であります。収支差率が大きい施設ほど1施設・1床当たりの発生源内部留保額・実在内部留保額は大きくなる傾向が見られますが、ここも統計上有意な差はなかったということであります。また、収支差率が大きい施設ほど人件費率が低い傾向も見られるのですが、これにつきましても統計上有意な差は出ておりません。
 続きまして、16ページに移ります。今度は地域区分別に分析しております。発生源内部留保額・実在内部留保額ともに地域区分との関係は見られておりません。一方、収支差率につきましては、特別区の施設が他と比べて低いという状況になっております。特別区の収支差率は1.9%ということでございます。また、特別区の施設ほど人件費率が高い傾向が見られますが、統計上有意な差はなかったということでございます。
 続きまして、17ページであります。今度は施設類型別でございます。従来型と混合型とユニット型に分けて分析をしております。ユニット型施設は、従来型施設と比べまして1施設・1床当たりの実在内部留保額が小さくなっております。要因としては、ユニット型施設の経過年数が従来型施設と比べて、始まったばかりということもありまして短いということが考えられます。発生源内部留保額につきましては、ユニット型施設が従来型施設に比べて小さくなる傾向が見られますが、統計上有意な差はなかったということであります。
 ただ、金利負担のところでありますが、金利負担分を含めない事業活動収支差率で見ますと、ユニット型施設の利益率は従来型施設よりも高い傾向が、?のところでありますけれども、見られますが、金利負担分を含めた収支差率につきましては、施設類型による差異は特段見られなかったということでございます。
 続きまして、18ページ、平均要介護度別でも分析しております。平均要介護度が高い施設ほど1施設・1床当たりの発生源内部留保額・実在内部留保額が大きくなる傾向がこの表からは見られるのですが、統計上有意な差はなかったということであります。点線で囲ったところにつきましては、そういう傾向は見られるのですけれども、統計上の差は出ておりません。
 続きまして、19ページであります。人件費率別に分析をしております。これは人件費と委託費の合計でありますが、人件費プラス委託費比率が低い施設ほど1施設・1床当たりの発生源内部留保額・実在内部留保額が大きくなる傾向が見られますが、統計上有意な差はなかったということであります。また、人件費プラス委託費比率が高い施設ほど収支差率が低いという傾向は出ております。
 続きまして、20ページであります。社福軽減の実施状況別に分析しております。社福軽減につきましては、社福軽減を実施していない施設が2割以上存在しているということがありますが、社福軽減の実施・未実施と内部留保額の多寡との関係は特段見られておりません。
 続きまして、21ページは財務諸表の公表状況別の分析を行っております。財務諸表の公表状況につきましては、内部留保額の多寡との関係は特段見られておりません。しかしながら、財務諸表の公表をしていない施設が1割強存在しています。このデータでは全体が1,662でありますが、「公表していない」と答えたのが219施設、13%余りございました。また、財務諸表を公表している施設におきましても、ホームページで掲載している施設は3割程度の455施設であります。27%程度でございました。
 以上が、いろいろな角度から分析しまして傾向を出そうということでやってみた客観的な分析結果でございます。
 以上でございます。

○深澤高齢者支援課長 22ページ以降がもう一つの調査内容でございます。内部留保の多寡の判定をしたというものでございます。
 23ページをごらんいただければと思います。判定の考え方でございますけれども、これは特養についてのみ行ったものでございますが、24ページでお示ししますモデルを研究会で御議論いただいて、内部留保の多寡を判定したものでございます。
 2つ目の○のところにございますけれども、そこに書いてございますように、借入金返済額と減価償却額のギャップを利益から出すというところについて反対などの幾つかの意見が出されましたが、3つ目の○にございますように、本調査研究では24ページにございますような判定の考え方で行ったということでございます。この調査研究でのモデルは、あらゆる研究がそうであるように、当然唯一絶対ということではございませんで、得られた結果をもって何かを断定するというものではないということを書かせていただいたところでございます。
 24ページをごらんいただければと思います。判定の考え方を書いたものでございます。まず、判定の対象でございますけれども、先ほど2つ内部留保額の定義を御説明させていただきましたが、判定の対象は実在内部留保額ということで、現時点で所有する未使用状態で留保されている現預金等ということでございます。
 2つ目の○の判定尺度でございますけれども、各施設ごとに設定いたします基本財産(施設)を維持(再生産)する上で必要となってくる利益をベースとした必要内部留保額というものを定義いたしまして、これと実在内部留保額を比較して、多い少ないを判定するという考え方をとったものでございます。
 必要内部留保額の定義につきましては、24ページの下半分でございます。○Aというところをごらんいただければと思いますけれども、?の減価償却額と借入金返済額のギャップから生じるキャッシュフロー不足を賄う分と、?の現時点で建て替えを行う場合の建設費が当初建設費を上回る分を賄う分、これをベースに一番下の行にございますような計算式で必要内部留保額を定義して、実在内部留保額と比較するという手法をとったということでございます。
 25ページをごらんいただければと思います。委員会で意見も出ましたギャップについて、ギャップを賄う利益の概念図ということで示させていただいております。個別の施設に判定を行っているわけですけれども、ここでは、仮にということで例えば当初建設費10億、そのうち補助金3億、自己資金2億、借入金5億であった場合ということでございます。一般的に借入金の返済期間は20年でございますけれども、鉄筋コンクリート造の場合、減価償却期間が39年ということでございますので、減価償却費だけでは毎年の返済額が賄えないわけでございます。このキャッシュフロー不足を補うものがギャップを賄うための利益ということでございます。この図で「ギャップ」と示したところでございます。返済期間が終わった20年以降につきましては、ギャップを賄う利益は当然不要でございます。減価償却費が毎期計上される形でモデルを考えたということでございます。
 おめくりいただいて26ページをごらんいただければと思います。判定方法ですけれども、そこに不等式等を書いてございますが、その式に従いまして「少ない」「中間レベル」「多い」の判定をしたというところでございます。
 欄外に※が3つほどついております。2つ目の※でございますけれども、社会福祉法人によっては資金を機動的に活用して新たな事業展開を行っている場合があるわけでございますが、本調査研究ではそれは追い切れないわけでございます。また、特養という単独の施設会計を分析するというのがこの調査の出発点でございますので、施設間のお金の繰り入れは考慮しておりません。また、必要内部留保額につきましては、上下2割ほどのアローアンスを設定したということでございます。
 おめくりいただいて27ページをごらんいただければと思います。判定の結果でございます。表にございますように、実在内部留保額が「多い」と判定された特養は約3割、「少ない」と判定された特養が約5割ということでございます。また、これらの多寡と収支差率などとの関連も分析をしたところでございます。
 以上が多寡の判定の結果でございますけれども、大きな矢印の下は私どもの行政としての受けとめでございます。今回の調査研究において現在考えられる合理的な前提を置いた試算から得られた結論でございます。ただし、内部留保の定義、判定尺度の前提いかんによって結果が変わることは当然でありまして、この調査結果のみをもって一概に内部留保の多寡を判断できるものではないと受けとめさせていただいているところでございます。
 最後、28ページをごらんいただければと思います。今回大きく2つの調査研究をさせていただきまして、今後の課題ということで2点整理させていただいております。
 財務諸表の公表状況は十分でない状況もございます。また、内部留保や収支差率が赤字の施設もあるなど施設ごとのばらつきが大きいという結果が出ておりますので、1点目の課題として「財務諸表等の積極的な公表、ガバナンスの強化」ということを書かせていただいております。そこの○をごらんいただきますと、経営能力やガバナンスの向上のためにも、財務諸表の公開に加えまして、今回の多寡の判定のところでも得られた示唆でございますけれども、今後の建て替え等を含めた事業計画などをホームページなどで積極的に公表し、財務状況や資金の使途について透明性の向上、明確化に努めるべきというのが1点目でございます。
 2点目といたしまして、社会福祉軽減を実施していない施設が2割以上存在しているということもございまして、社会福祉法人本来の使命を果たしていただくために社会福祉軽減などの社会貢献、地域貢献を積極的に行うべきということを今後の課題として整理させていただいております。
 なお、1点目の課題につきましては、政府の規制改革会議でも取り上げられて、財務諸表の公表については、より積極的な方向で取り組んでいくという方向を省全体としても厚生労働省として意思表明させていただいているというところでございます。
 資料3の説明は以上でございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
 千葉委員、藤井委員にも御協力いただいた報告ですから補足でも結構ですし、またそれ以外のお二人の委員からの御質問でも結構です。ただいまの報告について意見、質問をお願いいたします。

○渡部委員 特養の内部留保というところで調査結果報告をいただきましたけれども、これにつきましては、巷間言われております特養の内部留保が必要以上に高いのではないかということに対して、内部留保という実体のない数字よりはキャッシュに着眼されたという点、それから一緒くたに捉えられる言われ方がされておりますが、ばらつきが非常に大きいというところを示した点、多寡を測定する尺度は非常に難しいのだと思うのですが、これをある程度示されたという点、それから社福軽減実施と内部留保は余り相関がないということを示されたところは非常に意義のある報告だったのではないかと感じております。

○田中委員長 ありがとうございます。
 堀田委員、どうぞ。

○堀田委員 私も一部重なりますが、内部留保は、この調査を見るまでは、例えば経過年数ともっときれいに相関、強い相関が出るのかなと思ったら、多変量解析をなさっていないのでいろいろと要素がまじっていると思うのですけれども、意外とこのクロスでそんなに属性別とかで傾向が見られるものではなくて、今まさに渡部委員がおっしゃったように、ばらつきが非常にあるということが発見されたのが大きな意義だろうなと思いました。
 その分、最後の28ページの「今後の課題について」というところで書かれていますが、単純な年数がふえればとかではないからこそ、ばらつきがあるからこそ、透明性を高めていくことがより重要なのだろうなということが改めて確認されたと私は理解しました。
 「財務諸表や今後の建てかえ等を含めた事業計画など」というふうにあるのですけれども、どこまで国がやるのか。業界団体、社福の方々などが御自身でお考えになることかもしれないのですが、地域貢献とか社会福祉法人のそもそもの役割ということも議論が別にあると思いますけれども、改めて公表を促す事業計画の中身ということなのですが、単純に「建てかえ等を含めた」というふうに特出ししてくださっています。改めて社会福祉法人の実行領域みたいなものを整理して、計画段階と報告、両方とも透明化されていくような、そのときにまちづくりみたいなことにかかわる、下に書かれているようなことの今後の地域包括ケアの中での役割ということも踏まえながら実行領域みたいなものを定めて、事業計画、報告とあわせて公表を促すというような形に、それは国がやるのか、それとも社福の方々が議論なされるのか、わかりませんが、そういうふうに持っていくことが、不要な、ため過ぎているのではないかとか、そういったことから逃れるためにも、より活躍されていくためにも、重要ではないかなと感じました。
 以上です。

○田中委員長 ありがとうございます。
 そうですね。「社福軽減を積極的に実施して」は当然だろうけれども、委員長ではなくて個人として言えば「地域包括ケア構築に貢献する」も入れたいぐらいです。ありがとうございます。
 何か補足がございますか。

○千葉委員 委員になっているので余り言っても悪いのかなと思うのですが、今、2人の先生方のお話のとおりで、一般に今までの内部留保というとバランスシートの貸方、いわゆる右側の概念で、イコールすぐ現預金がたまっているという捉え方があったということについては、今回の議論で実在内部留保というちょっと難しい考え方かもしれませんが、それを導入して判定していったというのが一つポイントがあるのかなと思っています。いわゆる借方概念のほうに置きかえて、本当に必要な額となるのかどうかというのを見るのだと思っています。
 ただ、個々に説明したらまた繰り返しになってしまうのですけれども、例えばユニットか多床室かというあたり、これは12ページにグラフとしてなっています。例えば29人以下というのは多分全てがユニット型だと思うのですが、そういうものについては、赤い点線と紫色の線、1ベッド当たりで見た発生源内部留保額と実在内部留保額の差というのがほかの類型に比べると非常に差が開いている。つまり、それだけ資金繰りが多忙だ。私が本務である政策金融をやっている人間の立場で言えば、貸方の見た目とは違って非常に資金繰りが厳しいところが多いということが見えたというところもあります。それはなぜかといえば、その後ろにある補助制度がこの間というか、昨今ずっと薄くなっている。法人の自己努力または政策金融を使いながら施設整備を進められているということもあって、そういういろんな要素が内部留保をつくらなければいけない事態の背景にあるのかなということが今回いろんな意味で確認できたと思っています。
 社会福祉法人というのは昔「おんぶに、だっこに、肩車」と、いろんなことを言われていて、公費にべったりだとよく言われていましたけれども、介護保険になってから法人の自助努力、自己責任による経営というのは言われて久しい。ただ、それが実態としてどういうものなのかというのは、この10年間模索してきて、やっとこの辺になってきたのかなというのが見えてきたのではなかろうかという気がしています。
 総括という意味で考えると、結局、自己責任による経営、経営者は誰にも頼らず自分の法人で頑張っていくのだということをより確立していく上でも、最後のページにある「ガバナンス」というのは本当に大事なことなのだろうと思います。その持っている財源、例えば地域貢献を一生懸命やろうというのは、社福軽減は当然あるのかもしれませんが、田中委員長が今おっしゃったように、社福軽減だけが地域貢献だとは私も思っていません。むしろ、本当の意味でソーシャルワークという、ちょっと引いた考え方で言うと、ニーズに合った社会資源の提供、マッチングだと思います。それは単にニーズが何なのかというのを掘り起こして、そこに今ある既存の制度サービスを提供するだけではなくて、今制度にはないものをどう作り込んでいくかということ。ある意味、社会福祉におけるイノベーションというのも本来つくっていく主体、それが社会福祉法人なのではなかろうかと思うのです。社会福祉法人はそれだけの歴史もあるし、ノウハウもある。それをうまく使ってニーズにつないでいくという、まずイノベーションを起こすというところと、それを一過性のものにしないためにも、事業として成り立つ、いわゆる財務コントロールというのが両方とも必要になってくる。そうなってくると、なおさら財務基盤としての内部留保がしっかりしていないと逆にそういうことはできないのではないかと、この調査研究をして私は感じたところでございます。
 ちょっと長くなりましたけれども、以上でございます。

○田中委員長 結構な取りまとめをありがとうございました。
 藤井委員も補足をお願いいたします。

○藤井委員 各委員がおっしゃっていただいたとおりだと思います。堀田委員がおっしゃっていただいたことに関して言いますと、実在内部留保額というのが、一言で言うと不適切になってしまうような気もするのですけれども、キャッシュとして使える金額というふうなものとして一言で言いますと、例えば借入金でかなり資金調達しておられれば、この額は借入金を償還していく過程の中でキャッシュがないという状況ですけれども、補助金が多いとそうでもないということで、必ずしも実在内部留保額が多いから無駄にためているという言い方はちょっとされにくいものだと思うのです。もともと基本金を十分に準備して始めた場合には、ここで言っています実在内部留保額は多くなるということでございますので、そういう意味では、勘違いがないようにしなければいけないなというふうに思います。
 例えば、経過年数と必ずしもきれいな相関が出なかったり云々というのは、その理由もあると思いますし、むしろ内部留保の多寡のほうでは、今申し上げた資金調達の方法によらない、もともと自分が準備した基本金というものを、どれだけそれを超えた額を持っているか、あるいは建てかえ等々の額に見合った額を適正とみなして、それ以上持っているかということでございますので、そのあたりは誤解がないようにしなければいけないということと絡めまして、今、ガバナンスということで話があったのですけれども、ガバナンスというのは、コーポレートガバナンスの場合、株主ガバナンスというのを中心に考えられておりまして、いかに株主のガバナンスを徹底するか、もちろん会社法の中では株主が会社を持っているという明確な規定がありますので、持ち主である株主がガバナンスを持つという考え方に、アングロサクソン的な考え方に立てばなるのだと思うのです。
 では、非営利法人はどうなるか。非営利法人というのは持ち主が基本的におりませんので、ガバナンスはないではないかという、そのあたりからコーポレートガバナンスで株主ばかり強調するというような変な話になるのではないかということにもなると思うのですけれども、社会福祉法人のガバナンスは誰なのだろうかと言ったときに、ここに書いておられることをさらに発展すると、あるいは委員長のおっしゃっていることを発展しますと、やはり地域にガバナンスがある、地域の人たちが参加してくる、そこには地域の住民が必要としている地域包括ケアをつくってもらうとか、そういう話をそろそろ社会福祉法人のあり方として議論していっていただきたい。
 その際に、やはり財務諸表を公開するということがそれにつながるとなると、地域住民の方できょうの議論はちょっとついてこられないといいますか、実在内部留保額という話を聞いて、それは全部使えるのですかという話になっても困るわけでございまして、結局わかりやすいのは多寡なのだろうと思うのです。我が社は多目に持っているのでこの金額を地域のために使います、あるいは少ないので再生産もできないのでちょっと我慢しておいてくださいとか、あるいは少ない状況で再生産することを考えると、もう少ししっかり収益を上げなければいけない、協力してくださいとか、そういう話になると思います。単に財務諸表を公表するということよりも、やはり本当の意味でガバナンス、地域の住民の人が入ってくるガバナンスということになりますと、どういった数字を公表していくのかというのも検討していただくといいのではないかと思います。
 以上でございます。

○田中委員長 将来に向かって正しい提言ですね。ありがとうございました。

○渡部委員 今、藤井委員がおっしゃったように、決算書を公開するとなぜ透明性が増すのかというところは、見えるから増すというわけではなくて、今、問われているのは、社福、特養のお金の使い方というのでしょうか、これが問われているのだと思うのです。ですから、決算書の公開とともに、どのような計画を持って今この資金が必要なのかというところがあわせて公開されないと、社会の声に応えていないのではないかというふうな気がしております。また、特養という限られた施設の中での議論で言えば、先ほど私が申し上げたような評価をこの件につきましては持っております。
 ただ、再生産というものも、今、社会福祉法人がお金の使い方を問われているときに単純に施設を再生産するだけでいいのか。例えば、この施設で生んだ余剰金なりを新しい社会福祉事業に展開するときに、このフレームワークでは多寡というのは議論できないだろう。埋蔵金といいますか、いたずらにため込んでいるお金が問題であって、それに対して、いたずらにため込んでいないということを言うためには、再生産も大事でございますけれども、新たな社会福祉事業あるいは公益事業に我々の法人はお金を使いたいのだ、だから今これだけ必要なのだと。使い道が決まっているお金というのが現実に法人の中にあったとしても、それは多分、遊休財産とは言わないのだと思うのです。何を言っているかといいますと、資金使途等が積極的に公開されて、それが多寡を議論する尺度になる考え方もあるのではないかということが一つ。
 あともう一つは、このフレームワークで考えますと、このような再生産というのは重要な課題だと思うのですけれども、やはり法人経営という視点も必要だと思っております。というのは、施設の財務と施設の経営だけでありますと、一施設一法人の社会福祉法人が大きくならないというのでしょうか、大規模・効率化、大規模が必ずしも効率化かどうかは別にしまして、一般的に考えますと大規模かつ効率化という財務の視点も必要なのではないか。今回は特養の内部留保の議論でございますので、こういうフレームワークでお考えになっていらっしゃる。これは非常に評価できるのだと思っておりますが、法人の内部留保、こういったものも議論していかなければいけないのだろうと考えております。
 以上、2点でございます。

○田中委員長 将来の政策課題としてはそうですね。
 よろしゅうございますか。どうぞ。

○藤井委員 今の渡部委員のことに関して言いますと、通常、企業にしろ、病院にしろ、中長期計画というものは持っていないところはない。病院はないところがあるかもしれませんが、企業は持っていると思うのですけれども、そこで書かれていることはあくまで目標でありまして、そのとおり実行できなければもちろん経営者の首の問題になりますけれども、絶対あるものではない。そういうものを書いて、やりますよと宣言するものだと思うのですけれども、社会福祉法人の場合、まだそこは措置時代のものを引っ張っておりまして、理事会で議論できるものというのは例えばもう補助決定されたものであるとか、行政からの委託を受けることが決まったものであるとか、来年やりましょうとか、来年建てましょうという段階になって初めて経営判断をする。では、どこにもないのかというと、理事長あるいは一部の幹部職員たちではそういう議論はされているという、ちょっとゆがんだといいますか、社会福祉法人の理事会で議論するというのは公にかなり明確になってきたものでしか議論しないという、これは多分誰かそうしろと言っているわけではなくて、措置時代のくせが残っているだけだと思うのです。
 ここら辺は必ずやるものを議論するのではなくて、将来、地域の中で例えば認知症ケアをしっかりやっていくためにこれだけのことはやりたい、あるいは地域包括ケアをやっていくためにこれだけのことはやりたい、それにはこれぐらいのお金はかかる。今、必要以上のお金があるように見えるけれども、これはそのために使いたいのだということを理事会等で議論していただいて、ただ地元自治体ではとりあえずそれはまだ要りませんので、できませんということはあるかもしれませんけれども、そういったものを議論してもらうことを醸成してもらうためには、そろそろそういうことをやらなければいけないよということを、地方公共団体もそうでしょうし、国もそうでしょうし、しっかり言っていただかないと、多分、社会福祉法人の経営陣はそれが重要だということに気づいていそうで気づいていないということでございます。そこの意思決定の仕組みにしろ、そういうものが悪いということではなくて、単に議論しないものだということになっているという部分もございますので、そこを変えるだけでも少しこの話も突破口になるような気がしておりますので、その点、どうぞ御検討いただければと思います。

○田中委員長 どうぞ、千葉委員、お願いします。

○千葉委員 今の藤井先生のご意見は全くそのとおりだと思いまして、ただ私、思うのは、社会福祉法人の役員の地位というか、位置というか、それがちょっと特殊だなというのはよく言われるところかと思います。特に言えば、法律とか制度上ですか、当然、同族支配はできないという制約はあるにしても、あと地域代表とかという形で、社会福祉の現場をある種、監視する役目をずっと今まで担ってこられたのかなと思います。
 そういう意味では、本当に業務について責任を持つという役員が何人いらっしゃるのかというと、理事長さんと、いてもあと1人、2人いるかどうかというところが実態なのではないか。本当にそのような役員の機能状況がいいのか。逆に言うと、それだけ責任を持ってもらうということは、勤務実態としても例えばある程度の常勤というか、そういう形でかかわるなり何なりして、それだけかかわるならそれだけの報酬ももらわなければいけない。だけれども、社会福祉法人の役員報酬というと何かうさん臭いものと見られがちで、そこのところをどうクリアにしていくのかというのが必要なのかなと思います。
 逆に、先ほど藤井先生がおっしゃったのはまさにそうだと思うのですが、ある程度、コンクリートになったものを理事会に諮るということもあるのですが、私も先ほど申し上げた地域貢献ということでいうと、それは行政がやろうがやるまいが、困った人がいたらやるのだというむしろ腹決めみたいなのが経営者の中には必要なのではないか。もちろん行政的な支援があればもちろん、それにこしたことはないし、行政からお金が出ないからできないというのではよろしくない。確かにそれがないと財政基盤はうまくいかないのでしょうけれども、そういうことも含めて法人全体でどうやりくりする。ガバナンスとは何なのというときに、執行体制のあり方というのはやはり考えていかないといけないのではないかという気がしています。この場にふさわしい議論かどうかわかりませんけれども、そう感じました。

○田中委員長 だんだん28ページをめぐって社会福祉法人のあり方検討会みたいになってきましたね。
 どうぞ。

○堀田委員 その流れですけれども、先ほど地域の住民の方々も参画してというお話があったのですが、こういった28ページのところの議論を考えていくときに、きょうの前半の話とも関連するのですが、透明性を高めるというときに、地域社会から見た透明性というだけではなくて職員の方から見ても透明性を高めていくということは非常に重要です。
 先ほど御指摘がありましたが、きょうの中身は、地域社会、地域住民はもちろんのこと、職員の方から見てもそれでどうなのだろうかというのがなかなかわからないところもあると思うので、これから透明性を高めていく、ガバナンスを強化していくというときに、職員の方から見ても処遇に対する納得感を高める。自分が所属する法人の現状がわかって、方向性がわかるという納得感にもつながって、地域社会から見ても、地域包括ケアのまちづくりに向かってこの法人がどういうところを担おうとしているのかということがわかって、結果的に学生さんからなり、学生さん以外でもいいのですけれども、選ばれる。そこに勤めたいという人もふえてくるような、そういったような情報の出し方ということについて議論もしていく必要があるでしょうし、既にそういうことをやっている法人があるのであれば、うまく職員の納得感も高め、地域社会からも支持され、そして人が来るというサイクルができているような法人があれば、そういった事例を積み上げていくのも重要ではないかと思いました。

○田中委員長 こっちの分厚いほうの報告書には、賃金とか、職員1人当たりの入所者数とか、働き方についても特段に内部留保と関係ないことを示すタイプの指標が結構出ています。つまり、賃金をけちってためている傾向は見られない。研究では、統計的有意性がないという非常に迫力の弱い言葉が結構いい発見だったりします。こういうことがわかったと言い切れる研究は格好いいですけれども、実は、統計的有意性がないことがわかったとのトーンも結構大切なのですね。
 報告のまとめにも何回か説明のときに言っていただきましたが、研究とは、医学の研究であれ、経済学の研究であれ、何か一つを行うとそれが全てなんてことはあり得ないし、別な仮定を置けば別な結論が出ます。ただ、現在考えられる合理的な仮定を置くとこう言えましたとの結論と、検討の方法論として、これこれの仮定を置けばこのようなことが出ることが分かったという点は一般化できると思うのです。同じモデルで仮定を変えれば別な答えが出る方法論が抽出された点と、千葉委員も渡部委員も言ってくださったように、実在内部留保のほうが政策的には重要であることを表に打ち出したなどが研究の中身だと思います。将来については皆さん本当に活発に御議論いただいて、これはさらに、この会かどうかは別として、続けなくてはいけないとの事務局への期待も込められていたのではないかと思います。
 ほかによろしゅうございますか。
 では、今後の日程について事務局から説明をお願いします。

○松岡介護保険データ分析室長 現時点では具体的な日程等は決まっておりません。決まった時点で御連絡させていただきたいと思います。

○田中委員長 では、本日はこれにて終了いたします。お忙しい中、お集まりいただきましてどうもありがとうございました。


(了)

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