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2013年3月13日 第2回生涯現役社会の実現に向けた就労のあり方に関する検討会

○日時

平成25年3月13日(水)


○場所

中央労働委員会 講堂


○議題

1.検討会の開催について
2.地域における中高年齢者の就労をめぐる現状と課題
3.主な論点について
4.意見交換

○議事

○大橋座長 ただいまから、第2回「生涯現役社会の実現に向けた就労のあり方に関する検討会」を開催いたします。
 本日の出欠状況を報告いたします。本日は、原野部長及び原口参事官、伊藤課長が御欠席です。また、原口参事官の題理として野中内閣府参事官補佐に、伊藤課長の題理として新木文部科学省企画官に御出席いただいています。なお、藤井委員は追って参加される予定です。
 それでは、議事に入ります。前回は、地域における中高年齢者の就労をめぐる現状と課題について活発な御意見を頂きました。その際、社会福祉協議会について詳しく説明を聞きたいという御意見がありましたので、冒頭に事務局から、社会福祉協議会の概要及び地域包括ケアシステムについて追加説明をお願いします。
○矢田社会・援護局地域福祉課長 厚生労働省地域福祉課長でございます。第1回目の会議におきまして、大橋座長、長島委員から、やりがいを持っている人をボランティア活動につなぐ、あるいは、地域福祉活動とどのように結び付けていけばいいか、御質問がありました。そのため、地域のモデル事業、社会福祉協議会の状況、中間的な支援機関について簡単に御説明いたします。資料1を用意しています。
 まず、2ページを御覧ください。モデル事業についてです。地域福祉推進のために地域住民が参加してモデル事業を3年間実施しました。その評価をまとめたものが昨年8月に報告されています。簡単に概要を作りましたので説明いたします。
 ここでは「地域福祉推進市町村」と書いてあります49の市町村でモデル事業を行っています。3つの原則というものを作っています。地域の中で支援を必要とする人がどういったニーズが必要なのかを把握すること、こういった方々を漏れなくカバーする体制を地域の中で作ること、それから、前回も触れましたが、運営を地域の自主財源で確保すること。こういった三原則を掲げて、これを地域の中で実施するというモデル事業でした。
 1ページの右側の四角のような、社協やNPOといったところが、地域住民、自治会、ボランティア等とネットワークを組んで、左の矢印のとおり、独り暮らしの世帯等に対して、見守り支援、巡回で見守りする、相談をする、場合によっては生活必需品の買物のお手伝いをするといったことをモデル事業として行っています。この運営費は、補助金の他に下のとおり、地域住民からの募金あるいは商店街等からの寄付金で、地元の商店街、地元企業などと連携を取りながら、地域全体の活性化も含めてモデル的に行っているものです。
 2ページに戻って、関係あるところだけを説明いたします。課題としては人材確保が大きなものになりました。ボランティア活動を行う人と地域との活動をコーディネートするための人材が必要ということ。それから、安定的な財源確保などが地域活性化との関係も含めなかなかうまくいかなかった。この辺をどうしていくのかが課題です。手伝いの仕方として、有償ボランティア、無償ボランティアとありますが、地域で行う場合にどこまでやっていけばよいかということが課題として挙げられています。
 3ページを御覧ください。今後の取組です。この中では、いろいろな主体との連携、協働をすることが必要だということで、この取組を今後重点的に行おうというものです。3年間のモデル事業でしたが、これからもモデル事業としてこれを推進したいとして重点的な取組を行っていきたいと考えています。いろいろと書いてある中で、要は、地域を支援する人材、ボランティアなどがこれからもかなり必要になってくるということで、今回御検討いただいている65歳以上の方の活躍の場も考えられるのではないかということです。
 4ページに、モデル事業の好事例を整理しました。この中で関係ありそうなものに下線を引いています。まず、一番上の、大田原市の社協が中心になって行ったモデル事業です。住民ボランティアで「見守り助け合い隊」を作っています。また、5ページは、三重県伊賀市の社協ですが、ここでも地域住民を「伊賀見守り支援員」として、これは有償ボランティアとして養成しています。埼玉県の行田市の例も社協が中心になって行ったモデルです。下のほうにある「いきいき・元気サポート制度」を御覧ください。サポーターを養成して有償サービスを提供しています。サービスを提供したサポーターには謝礼として行田市の商店街の共通商品券を渡す。これを利用することによって地域の商店街の活性化にもつながっているというような好事例が挙げられています。以上がモデル事業の関係です。
 6ページ以降は、2つ目の、社会福祉協議会の概要についてです。1回目でも資料をお出ししていますので一部重複しますが、改めて説明させていただきたいと思います。
 まず、社会福祉協議会の性格・目的についてです。社協は、社会福祉法の中で「地域福祉の推進を図ることを目的とする団体」と位置付けられています。組織としては各市町村にもありますし各都道府県にも設置されています。それから、全国団体として連合会が1つ設置されており、全国にネットワークを張っている団体です。ほぼ100%に近い組織が社会福祉法人化をしています。その構成として、活動の中心となる市区町村社協には、地域住民、ボランティア、利用団体、それと行政が参加していますが、全ての方がここに入っているわけではありません。地域によって組織率はかなり差があります。
 どういった事業を行っているかについては後ほどまた別のページで御説明しますが、地域の実情に応じていろいろな事業を行っています。この中で、低所得者に対する貸付事業、これは「生活福祉資金貸付事業」といっていますが、この事業は全ての市区町村社協で実施しています。そういった意味では、地域住民にとっての福祉相談の窓口になっています。実際には福祉の相談だけではなく、いろいろな相談があります。
 7ページを御覧ください。地域に応じた事業の内容です。大きく3つに分けています。1つ目が、地域福祉活動推進部門です。これは住民参加の地域福祉の推進ということで、前回も御説明しましたが、小地域で「ふれあいいきいきサロン」、地域住民の方が皆さん集まって、いろいろなことを相談したり、趣味等の活動をしたりなど、そういうサロンを作っています。ほとんどの所がこのサロンを実施しています。また、見守り等の活動を行っている。それから、ボランティアセンターを置いていますので、その運営等も行っています。
 大きな2つ目は、福祉サービス利用部門です。先ほど御説明しました地域福祉貸付資金の事業、これは全ての市町村社協で行っている事業です。
 3つ目の、在宅福祉サービス部門は、介護保険法に基づく訪問介護等の事業を行っています。一番下の、地域住民の参加を得て行う制度外のサービスとして、配食サービス、お弁当の配達などをやっていたり、住民参加型の在宅福祉サービス等を行っています。
 8ページは、社会福祉協議会の今後の運営の方針です。昨年10月に強化方針を出していまして、地域福祉活動をもっと丁寧に強化してやっていこうということです。具体的には、9ページのとおり、行動宣言とアクションプランを作っています。簡単に御説明します。1つは、あらゆる生活課題への対応ということで、関係機関、ボランティア、NPO等、幅広く連携をして活動していこうということ。それから、地域のつながりの再構築を図っていくというようなことが行動宣言として出されています。アクションプランとしては、例えば、上から4つ目の四角の中に下線を引いていますように、先ほどから出ています、見守り支援、サロン活動などを更に充実させていく。それから、福祉教育などの取組みと連動した地域福祉活動を行う人材を養成していく。また、地域住民やボランティア利用等との共同事業をもっと開発していく。そういったアクションプランを作っています。こういったものに応じて、これから更に取組みが進められていくのではないかと思っています。
 10ページです。これは別添の資料で100ページぐらいになって大変申し訳ありませんが、資料を準備しています。その概要を10、11ページにまとめています。この検討委員会でも参考になるのではないかということで御提示しています。これは平成20年3月のもので、「定年退職者の地域活動の開発・支援のあり方に関する調査研究事業報告書」を全国社会福祉協議会とその中にあるボランティア振興センターが一緒に検討し報告書を出したものです。この中の1つとして、退職世代を巻き込むためにとして、いろいろなきっかけがあります、お誘いの力がありますということです。また、退職世代の男性によく見られる特徴としてこういうものがありますとか、アプローチのコツ、そういったものをまとめています。 2つ目としては、中間支援組織等の役割が重要だということで、ボランティア等に参加するきっかけを作るための組織の重要性が書かれています。例として、NPOや実行委員方式、ボランティアセンター、こういった所がその役割を果たしていくということが書かれています。
 11ページには、この報告書の中の具体的な活動をしている所の例を出しています。1つ目は、NPOの「よろずや余之介」、これは結構有名になっています。高校時代の同級生が退職した後、弁護士さんとか建築士さんとかいろいろな方がいらっしゃいますが、そういう個々の専門性を使うということでNPOを立ち上げて、地域のために活動していらっしゃいます。「平成のお助けマン集団」とかなり取り上げられたものです。それから、「男のつどい」。これは広島市のもので、男性のボランティアグループの例です。それから、「わいわいサロン」。次の「鎌倉団塊プロジェクト実行委員会」もかなり取り上げられたと思います。NPOと行政で実行委員会を作って、団塊世代をどのようにボランティアにつなげたらよいかといった議論がなされたものです。
 12ページは、少し古いものですが、定年退職後の地域活動事例集です。先ほどの報告書とダブる部分もありますが、事例を載せています。1つは、公民館を利用して取り組んだ事例です。それから、先ほども実行委員会で説明しましたが、NPOと行政が中心になってプロジェクトを作って進めた事例。また、生涯学習という観点から進めた事例。金融機関と地域福祉支援に取り組んだ事例。こういった事例もありますので今後の参考にしていただきたいと思います。駆け足で申し訳ありませんでしたが、以上です。
○朝川老健局振興課長 引き続き、資料2を御覧ください。この検討会と関係する部分を中心に簡単に御説明いたします。
 今、高齢者福祉周りで進めている政策の一番大きい柱は、地域包括ケアシステムを中学校区を1つの単位としてイメージしてサービス提供体制を作り上げましょうというものです。サービス提供体制として5つの要素がありまして、この5つの要素を包括的に提供しようというものです。1つ目は図の真ん中にある「住まい」、2つ目として左上の「医療」、3つ目は右上の「介護」、これは介護保険が提供しているいわゆる介護サービスに当たる部分です。4つ目、5つ目として、一番下の「生活支援」「介護予防」とあるもので、ここがこの検討会の、高齢者のこれからの社会参加や就労を考えるときに関係する所です。いずれにしても、この5つの要素を一体的に中学校区単位でサービスを包括的に提供する体制を整えるというのが地域包括ケアシステムの構想です。
 2ページの右下の、「現状」を御覧ください。高齢者の単身世帯、夫婦のみ世帯が増えていきます。また、1つ左にあるように、認知症の高齢者も増えます。そうしますと、正規の介護保険の介護サービスだけでは高齢者の生活全般が支えきれないであろうということです。それに対応するための1つの視点は、一番右上にある、生活支援の充実です。見守り活動、配食、外出支援などを充実する必要があるだろうということです。先ほどの5つ目の要素です。もう1つの視点は、介護予防に関係します。団塊の世代が65歳に入り、どんどん家に閉じこもって体の状態も段々弱くなってしまう。高齢者の社会参加を推進する必要があるだろうということです。この、大きく2つの視点で、これから政策を強化していこうと考えています。
 5ページを御覧ください。介護保険制度の基本的な仕組みが分からないと話が分かりづらいので簡単に申し上げます。左側にあるとおり、いわゆるホームヘルプサービスや介護保険の施設など、そこで介護サービスを提供する給付が「介護保険給付」としてあります。これは介護サービスの話です。もう1つの、地域支援事業という枠組みがあります。その中に、例えば介護予防の事業をやりましょうというものがあります。介護予防の事業をすれば、下の円グラフの?のとおり、こういう財源構成でその費用について助成するという、介護保険制度の中に費用助成の枠組みがあります。
 4ページに戻ります。地域で生活支援のサービスを今後増やしていこうと考えるときに、1つは、今の地域支援事業という介護保険制度の枠組みで対応するものがあります。ここにあるとおり、見守り、ボランティアによる訪問活動、交流の場づくりなど、そういったものはこの地域支援事業で支援を行えます。一方、右側のように市町村の一般財源で進めているいろいろな事業もあります。サロン活動や外出支援などです。左と右が一体となって、地域に生活支援サービスをもっと増やしていくことにこれから取り組んでいく必要があるだろうということです。
 6ページです。前回も議論が出ていましたが、介護予防・日常生活支援総合事業という枠組みが介護保険制度の中に新しく今年度からできています。これは広く言えば、先ほどの地域支援事業の1つの枠組みです。図の左側にある「要支援者」は、要介護になる一歩手前の方で要支援という認定を受ける方ですが、こういう人たちには、原則は介護保険の給付が介護給付として出ます。ただ、この総合事業として市町村が選択した場合は、要支援になる更に一歩手前の、右側の緑の「二次予防対象者」の方々と対象者を一緒にして、一番下にある生活支援サービス、真ん中の予防サービスなどを組み合わせながら、事業という形で柔軟に市町村が取り組めるような枠組みを作っています。生活支援や高齢者の参加といった観点からは、このような総合事業の活用を進めるということが我々が進めている施策です。その後にいくつか事例を付けていますが省略させていただきます。
 10ページです。前回の議論で、もう1つ、地域包活支援センターの話が出ましたので、その解説をいたします。一番最初の図を御覧ください。地域包括ケアシステムを構築するときに、調整機関といいましょうか、コーディネートをする機関が地域包括支援センターです。漠然とイメージしていただければいいのですが、大体、中学校区に1か所このようなセンターの設置を進めています。職員は、真ん中にあるように、社会福祉士、保健師、ケアマネジャーなど、そういう方が配置されています。業務は、一番上にある、総合相談、権利擁護、あるいは様々なケアマネジメント業務で、総合調整、コーディネートをしている機関です。
 11ページを御覧ください。包括支援センターの実態としてどのような課題があるかを挙げています。いろいろな所と連携するときの地域のインフォーマルサービスの連携が課題として大きく認識されているというデータがあります。
 12ページは、少し分かりづらい話です。今、厚生労働省から自治体に、地域で他職種や住民組織に加わっていただいた地域ケア会議を開催してくださいとお願いしています。一番上の真ん中辺りにあるとおり、その中では、地域課題を発見したり、地域づくりをしたり、政策形成をするという、地域のいろいろな関係者が集まることによって、地域でインフォーマルないろいろな生活支援サービスを生み出していこうという取組みを進めています。
 最後の14ページです。介護保険でケアプランを作るケアマネジャーさんのケアプラン作成上の困難点についてアンケート調査をしてみても、介護保険以外のインフォーマルなサービスが不足していることが課題として多く挙がっています。このような課題に対応する意味でも、最初に戻りまして、生活支援や介護予防にもう少し力を入れて施策を進める必要があるということが、現在の私どもの状況です。
○大橋座長 社会福祉協議会と地域包括支援システムに関する簡潔な御説明を頂きました。皆さん、御質問等が多々あると思いますが、それはヒアリングの後の意見交換の際にまとめてお願いいたします。
 議事を進めます。本日は高齢者就業事例ヒアリングとしまして3団体にお越しいただいています。ヒアリングの進め方は、まず、各企業や団体の方から高齢者の就業事例について御説明いただき、その後、質疑応答の時間を設けたいと思います。では、事務局にヒアリングの進行をお願いします。
○中山高齢者雇用対策課長 ヒアリングを始めたいと思います。最初に、株式会社かい援隊本部、代表取締役会長新川政信様より御説明いただきます。新川様、よろしくお願いいたします。
○新川氏 ただいま御紹介にあずかりました新川と申します。民間で高齢者の人材供給をしている事業を営んでいます。お手元に、宣伝するつもりはありませんが、会社の紹介がございます。簡単に紹介させていただきます。
 会社名が「かい援隊本部」、これは平仮名で、介護を援助する部隊ということです。どう援助するかというのは、圧倒的な危機的な人材不足、ここを援助する部隊だということ。もう1つは、元気シニアの方の「働きがい」の「かい」、これを提供申し上げるという意味合いです。右上に「高・介併進策」と大層なことを書いていますが、高齢者雇用の促進、65歳、70歳、そして生涯雇用という国策、並びに、介護。樋口恵子先生によれば、2025年に160万人ぐらい足りないのではないかということです。私が4年前に人材不足に遭遇したときには某新聞には80万人と出たのが、今ではなんと140〜160万人です。そういった高齢日本の2課題を併進して解決していこう、そのためには100万人の方々を介護の世界に誘っていこうということです。
 どういう方を誘うかについては、日本に今、約3,900万人という40歳以上の方がいらっしゃるのですが、その中の84%、3,300万人は実は元気なシニアの方です。高齢社会を全てネガティブに捉えるのではなくて、むしろ、知識・経験・技能・人縁、そして、あり余る時間と多少のお金を持った方が3,300万人もいらっしゃるということはソーシャルパワーだという認識の下に、この事業を去年4月から始めた次第です。
 具体的なビジネスモデルとしては人材派遣・職業紹介といったモデルで、株式会社としてスタートしています。会社の紹介は以上です。
 本日は、こちらのペーパーでざっと流れをお話させていただきます。現実的な話として、実際にどんなことをやっているのか、それと、実際にやってみて見えてきた課題がありますので、それを御披露させていただきたいと思います。その上で質疑応答とさせていただきたいと思います。タイトルは「元気シニアは社会の力だ」ということで、その役立ち感と新しい働き方という話をさせていただきたいと思います。
 目次から御覧ください。「解決すべき社会課題」から、これに準じてお話させていただきます。2025年、団塊世代が80歳手前になる前夜です。介護分野の人手不足は140〜160万人と言われています。今でも慢性的・恒常的な人手不足です。これに何の手も打たなければ、こういった状態が招来したときに一体どうするのか、ということです。ここがこの会社を起こしたミッションで、課題です。
 2つ目は、高齢者が増えて要介護認定者がどんどん増えて、増えてきた老人を放っておくかというと、家族が放っておかない。家族が親孝行でやっているのですが、夜な夜な起きてやっているうちに、これが長く続きますと、御承知のとおり、大変な負荷になるわけで、たまらなくて会社を辞めるわけです。それが現役世代であったり若者世代であったりすると、いわゆる介護離職、介護失業という問題が出ています。今でも年間20万人、あと5年、6年すれば、年間約30万人規模の方々が日本で発生する。年間30万人ということは、10年タームで見ると300万人の方が職を奪われる、介護失業するということです。これはその人の家庭だけのことではなくて社会の仕組みとして職を奪う、もっと言えば、現役世代の未来を奪うことになりかねない。このような問題提起と課題です。
 「解決すべき社会課題」の中の「活躍の場」とありますが、働きたい方はたくさんいらっしゃるのですが、そういう場がないということです。先ほど申しましたように、これだけの元気な方がいらっしゃる。こういう方々にそういう活躍の場、生きがいの場を御提供するということです。
 私の考えもあるのですが、現役世代には、税金が上がる、社会保険料が上がる、年金がどんどん遠くなるとか、おまけに放射能の迷惑が掛かるわ、その上に重苦しい介護の負担まで掛けて、これ以上負担の掛かる社会の仕組みは限界にきているという認識です。元気なシニア世代が何とかその手助けをすることによって世代を超えた共感社会を目指したいということです。これがミッションです。
 具体的な働き方としましては、無理のないハーフワーク。ワークシェアリングではなく、ハーフワークということで週3日程度、週3日を裏返せば週休4日ということです。社会の役に立ち、自身の健康のためにも、介護予防にもなりますし、働く場と生きがいを持って介護事業所にお手伝いに行っていただくという感じです。したがいまして、もう現役時代のように満員電車に揺られて目一杯働く、団塊世代は、私もそうですが、土日構わず働いてまいりましたが、それはもういい。違う役の立ち方があるのではなかろうか。こういう現実的な形でやらせていただいています。
 続いて、元気シニアが実際どのようになっているかということです。私どもは「かい援隊」ですから隊員という言葉を使っているのですが、隊員登録した約250名の方がおられます。3月では、人材派遣の形でやっておられるのが28名です。意外と男性が多いのですが、これは車の送迎などもデイサービス中心に当然あるので、そういうことになります。毎月では派遣は28名ですが、人材紹介もやっていて、これは単発ですが、それを総合しますと、まだ1年経っていませんが、昨年4月からの累計で何とか114名の方に場を提供させていただいています。これも皆さんアッと思われると思いますが、男性が多いのです。私も初めの想定としては8割以上が女性ではないかと思っていたのですが、やはり男性でないと車の運転等、また、要介護の方を載せる、人様を載せるということを含めて、女性は敬遠なさることもあって、男性の方が多いという現実が浮き彫りになってきました。それから、やはり男性の場合には、「お父さん、どこかへ行ったら」「どこかで役に立ったら」などを奥様に言われます。働き蜂と一緒で巣の中にいては迷惑だということで、外へ行って蜜を取りながら元気でやってくることがよろしいのでしょう。そういう実態です。
 「オーダー事業所」というのは取引のある事業所さんです。私どもは、特別養護老人ホームさん、有料老人ホームさん、小規模デイサービスさんまで全事業所にやらせていただいていますが、現状では約80%は小規模デイサービスさんに行っています。その理由は、人材確保が一番難しい事業態であることが1つです。御紹知のとおり、運転手さんがお辞めになったりお休みだったりすると、そこの社長さんが車の運転をなさっているという現実もたくさんあります。そんなところからこういうことになっています。
 一方では、これも現実的な問題として、小規模デイサービスさんは、1日8、9人の人を3、4人で見ているというのが現状です。皆さん、想像してみてください。去年の夏は暑かったですね。その中で、50人、60人という人をお風呂に入れるとすると、中で短パンでやられるのですがのぼせてしまいます。はっきり言って、我々でも30分以上は風呂に入っていられませんから。そういうことを考えますと、元気シニアの働き方としましては、元気シニアとはいえ、体力・スピードは若い頃に比べて衰えていますので、やはり、その方にできることでないと長続きしません。長続きしないとこれは何の意味もないということです。社会のためにということで共感を頂いてお出ましいただいた方々に、やりがいを持って喜んで働いていただける姿がないと継続性がありません。そういった意味合いでは、私どもの主戦場の8割は小規模デイさんでやらせていただいているのが現状です。
 元気シニアの出番ということで、年の功で、体力やスピードは衰えていますが、逆に精神面ではどんどん向上しています。現役で埋められない所を充当するということです。また、雇用者からすると採用コストが節減できることもあります。
 次に進みます。私どもの本部の強みとしましては、元気シニアの動員力です。これについては後ほど、どうやってやっているのかも申し上げます。共感資本集積型経営ということで、上とも関連しますが、どんなことをやっているかを具体的に申し上げます。
 パンフレットの中に「共感登録票」というアンケートが入っていますので、これを御覧ください。百何十万人も人が足りないということを何とかしなければいけないという社会貢献事業という位置付けでスタートしています。こういった事業は世の中に必要だとか、なくてはならないと、このようにお感じの方はお書きいただけませんかというもので、中段の所に「御協力いただける事項について」と書いてあります。ここがポイントなのです。実は、普通の登録票ではなくて、共感を資本にしています。賛同・共感という言葉です。この共感いただいた方に私どもとどういう関わり合いを持っていただけるか、このことをお話申し上げます。
 御自身が介護施設で働いてもいい、手伝ってもいい、働きたいという方。あるいは、自分は働けないけれど人が足りないのなら周りの人の紹介ならできる、ボランティア、イベント、あるいは、何もできないけれどお金なら出せる。私どもは株式会社なので、こういった共感資本という形でも頂いているわけです。
 つまり、なかなか介護の事業に人が集まらない、敬遠する方も多いところなので、先ほど矢田様から御報告があったように、どのように人様を誘うか、ここら辺が重要なポイントです。私どもは、この共感を登録いただくときに、介護のヘルパー歴を持っていらっしゃいますかなど、最終的にはお聞きしますが、それを条件にしておりません。幅広く、資格のある方、ない方、垣根を設けずにやらせていただいています。樋口恵子先生によれば、大介護の時代、総動員の時代と言われているわけです。そういった形で幅広く集めさせていただいて、その中からお出ましいただく方を一人一人、できるところから現実的な形で誘っていく手法を取っています。このように、共感とそういう方式でやらせていただいています。
 沿革についてはここに書いてあるとおりです。会社ができてまだ1年もたっておりません。大層なことを申しておりますが、実業はまだ100名ちょっとの人しか働いておりませんので、これから100万人、150万人に向けてやっていきたいと思っています。
 基本哲学としましては、元気シニアに働く場と生きがいを提供するということが1つです。また、2つ目には、社会の主役は若者・現役世代だろう、もっと言えば、我々の孫子の世代だろう。元気シニアはどういう役割か。昔の御隠居ではなく、社会の名脇役。脇役だけでは少しあれなので「名」を付けさせていただきました。脇役は主役を盛り立ててこそ脇役です。そういった意味合いの働き方、生きがいの持ち方、それが若者や現役世代、孫子の世代に還元されるような働き方が求められるのではなかろうかと考えています。写真がいろいろと出ていますが、これはまた見ていただきたいと思います。
 6の「見えてきた課題」について少しお話いたします。ますます強まる人手不足感ということで、先ほどの介護人材不足の実数値のつかみ方はいろいろとあると思いますが、実際に事業を始めてみまして、調査・研究の段階とは感覚が違ってまいりました。特に今は、40、50名単位で施設を何十施設も持っていらっしゃる事業者の方から要望がきています。
 1例を挙げます。4か月前に私どもを訪ねて来られた事業者さんがおられました。私どもは週3日ですというお話をしましたら、「いや、それでは。5日やって、夜勤もやってもらわないと」と、無いものねだりをなされたので、私のほうとしては「それでは申し訳ありませんが」とお答えしました。ところが、先週ですが、「週2日で結構ですから」と、「うちは週3日と申し上げたでしょう」と言うと、「3日なら有り難い」と。どれほど御要り用ですかと申し上げますと、週3日だと0.5人として50人を何とかお願いできないかという話が、3社ぐらいからきました。そのようなことで、実感としましては、介護の人手不足感がどんどん声高になってくる。これが年を追うごとにもっと、猫の手状態から、いずれは砂漠で水を求めるがごとくになるのではなかろうか、このようなことを肌で感じながら、とにかく人材を確保せねば、総動員せねばという毎日です。
 元気シニアの受入体制が今一歩だということにつきましては、これは事業者の方々のマネジメントによって変わります。もう既に70歳以上の方を雇用されている所は御理解があります。ところが、大手さんで若い人ばかりの所は、採用すれば来ますので、結構ターンオーバーも激しいのですが、少し年齢的にということで、若干、無いものねだりの所もあります。元気シニアの方を社会全体として、業界全体として受け入れることも進めていかなければという実感もあります。
 働く場、ステージ不足を、具体的にどう用意するかです。私どもは、たまたまですが、介護の人材不足で両方を解決するということで、元気シニアの方にそういう所に何とかお出ましいただけないかという話をしています。生々しい話で恐縮ですが、若者世代・現役世代と言ってもピンとこないので、「申し訳ありませんが、目をつぶってお孫さん、お子さんのかわいい顔を浮かべてください。その人たちが困っているのだ。だから手を貸してください。そのための事業です」というところから始めさせていただいています。
 3と4は関連しますが、65歳の雇用が義務付けられていますが、一方で、若者、現役世代の雇用、新入社員の数を抑えるなど、そういうことが世の中にあってはならないと私は思います。そういった若い方々、時代の主役の方々の雇用を阻害しないような働き方がシニアには求められているのではなかろうか。もっと言えば、雇用の渋滞を起こしてはならないのではなかろうか。60歳まで勤めてもう年金ももらっている世代です。年金は社会からの仕送りだと私は思っています。有り難いことだと思っています。できれば若い方に道を譲って、新しい働き方、社会に歓迎され、若者・現役世代にも歓迎されるような、そういった働き方が求められるのではなかろうかということです。以上です。
○中山高齢者雇用対策課長 新川様、ありがとうございました。ただいまの御説明について御意見、御質問等があればお願いいたします。
○山田氏 大変興味深いお話をありがとうございました。いろいろと参考になりました。まだ開始されて間もないということですが、年金がかなり低くて、経済的事情によってそういうものに応募される方が全般的に見て多いのか、それとも、年金が高くても社会的な使命感に燃えた方が多いのか、教えていただきたいと思います。というのは、こちらの資料を見せていただきますと、派遣費用が通常の派遣の半額程度で提供が可能だということです。隊員にはもちろん法定最低賃金以上の時給は支払うが、既に年金受給資格のある彼らの場合、会社が上乗せする経費を半減できるということと、それから、30時間以下に抑えて、社会保険料を支払わないというようなこともあると、一体どういう方が応募しているのか。賃金、礼金の水準をまず教えていただきたいことが第1点です。
 2点目は、先ほど最後のほうで、0.5人として50人が来たということですが、結局、夜勤はどうなったのか、その事業者は夜勤はどうしたのかを教えていただきたいと思います。
○新川氏 比較的余裕のあるというのでしょうか、御承知のとおり、年金も個人によって違います。共感して登録していただいた方が今日現在で67名になりましたが、その内訳は、65%ぐらいは社会性のあることに時間があるので手伝いたいという方です。逆に、35%は、まだまだ年金といっても少ない、これから先のことを考えるともう少し働いておかなければ、という感じでお取りいただきたいと思います。
○山田氏 こちらでは10%ぐらいの方が実際には稼働しているということですが、その方は一体どちらのほうなのでしょうか。登録した方だけではなく。
○新川氏 ほぼ、7対3とか、6.5対3.5ぐらいの割合です。
○山田氏 分かりました。そちらもそうだということですね。
○新川氏 それから、夜勤の問題について、これも夜だけのほうがいいという人もいらっしゃるのです。女性は夜は余りお好みになりません。私どもは、騎士の「ナイト」と夜の「ナイト」を掛けまして、夜を「ソーシャルナイト」と言っています。ちなみに女性は「ソーシャルヴィーナス」と呼んでいます。社会のための女神だと言っているわけです。いずれにしましても、夜勤の方については、お望みになる方は非常に少ないのですが、600名も集まっていただきますと、その中に10数名は夜勤をやっていただける方もあります。実際に4人ほど就業していただいています。
○澤岡氏 今も「ソーシャルヴィーナス」とか、やはりシニアが働く上で楽しいというのはすごく重要なことなのかと感じる中で、「かい援隊」とか「共感登録証」など、絶妙な、働く側も楽しくなるような仕掛けが盛りだくさんなビジネスだと感じています。シニアが働く上で、もう1つ、今まで地域にほとんど根がなかった方々が、シニアの新しい働き方の中で地域との関係性をいかに新たに築いていくのかがかなり重要なポイントではないかと考えています。この登録証を拝見しますと「最寄りの交通機関」と書いてありますが、お仕事に派遣されるなどマッチングする上で、かい援隊さんではエリアについてどのように捉えていらっしゃるのでしょうか。
○新川氏 今、実際に600名共感をいただいて、そのうちの250名が、仕事をしてもいい、手伝ってもいいという人です。マッチングが終わったのはそのうちの111名ぐらいです。あとの方は、少し遠いとか、もう少し近い所はないかという話なのです。それで、待っていただいていたりなど、いわゆる調整中の方なのです。介護も、交通費の問題も含めて、もともと働きに出る方がシニアですから、満員電車に揺られて遠い所なんかへ行きようもありませんので、自転車で15〜30分、東京の場合だったら路線沿いで40〜50分でしょうね。そういった意味合いで最寄りはどこかとお聞きしているということです。
○志藤氏 お仕事の内容についてもう少し教えていただきたいと思いました。
○新川氏 仕事の内容ですね。
○志藤氏 と申しますのは、小規模のデイサービスで先ほどのお話で出てきたのが、車の送迎、それから、入浴の介助というお話がありました。もしかすると食事のサポートなどもなさるかどうか分かりませんが。少し変な言い方になるかもしれませんが、人手不足でお声が掛かっているということは、本来職員をきちんと雇用してしなければならない仕事に、人手が足りないので代わりの形でお願いしていることなのか。それとも、本来の職員がするべき仕事より範囲が違うとか、あるいはもっと軽微だとか、そういったことなのか、その辺りをもう少しお話いただけますでしょうか。
○新川氏 まず、仕事の内容について、例えば、車の運転だけで午前1時間半、午後1時間半、それだけでは仕事にならないのです。真ん中がボンっと空いてしまいますから。たまたま勤所の人でお昼ご飯を自分の所へ帰っていたら成り立ちますが、なかなか難しいということで、初めはドライバーさんの要請があったのです。そこから始まって、これだけではないので、昼の時間、いわゆる送迎の間の時間に、「お掃除や配膳などのお手伝いも用意してください」、「それだったらできます」から始まりました。
 それから、行っていただいている110名の方々の7割はヘルパー2級以上です。介護福祉士を持っている方もいらっしゃいます。けれども、3割ぐらいの無資格の方でも手伝いに来てほしいという現状です。
 それから、本来の人が行っているのか行っていないのかということについてです。かい援隊というのは、皆さんは坂本竜馬さんのほうを思われると思いますが、実は奇兵隊に近いのです。長州の正規兵だけではなくて奇兵隊があったからこそ明治維新が皆さん御承知のとおりで、いわゆるサポート部隊が本隊を助けたと認識しているのです。先ほどの大介護時代という設定の下、それはゃはり、週5日できて夜勤もできて資格も持っているという、安全担保もできますという人ばかりで、それだけそろうのであれば、私はこんな事業をやっておりません。この危機を救うには総動員を敷かねばならんということですので、次善の策でもあります。よろしいでしょうか。
○中山高齢者雇用対策課長 その他、いかがでしょうか。
○大橋座長 いろいろと良いお話をありがとうございました。若者に対する気配りがここの資料から感じられるのです。現在の介護の分野、特に賃金が低い、そのため離職率も高い、仕事もきつい、そういう中で、かい援隊様のような部隊が入って行く。そこではあくまでも脇役ですから、主役は若者・現役世代ということになりますね。
○新川氏 そういうことですね。
○大橋座長 現役世代あるいは若者の条件は良くなるとお考えでしょうか。
○新川氏 いわゆるサポート部隊というか、脇役としまして、よくお話するのですが、お医者様と看護師さんとがいらっしゃったら、オペのときに汗だメスだと言って、そういうことで成り立っているのですね。ですから、サポート部隊がしっかりできるかどうかによって仕事の事の捗りとか効果は全く違うという認識をしています。若者に対することですが、ここにいらっしゃる方はかなりそれなりの年齢になっている方ばかりで、私も子供が2人おりますが、子供には迷惑を掛けられないと思われる方が大半だと思うのです。ですから、介護のお仕事に就いても、仕事といえば仕事なのですが、感覚的に、我々一般人として、若い子供にはもっとこれからの社会で夢のある仕事をさせたいという思いもあります。だから、脇役の我々がそこを支えることによって、若者がもっと羽ばたけるのではなかろうか。そんな思いがダブっています。
○大橋座長 お聞きして、つまり、若者に対する効果は、介護からある程度解放されるという意味と、それから、そこで働く若い人の、雇用は心配ないと思うのですね、皆さんほとんど辞めていかれてしまうので、むしろ賃金が低いということが大事なことです。
○新川氏 それもありますね。ただ、賃金だけではなくて、やはり常に感謝されているとか、やりがいがあれば少し違うと思います。現実問題として、例えば介護士の資格を持った高資格の方がいらっしゃいますと、その方は、車の運転に運転免許は要りますが、介護士さんじゃなくてもできるわけです。要するに、介護士さんなら介護士さんの本来の仕事に専念できる環境を、サポート部隊を作る。お掃除とか車の運転などの側のことまでやってしまうから、たまらなくなって、しかも給料が安いということになっているのが現状なのです。だから、そこを本来の仕事だけに専念してもらえるように支えましょうという理念もあります。
○大橋座長 なるほど、趣旨は分かりました。
○中山高齢者雇用対策課長 そのほか、いかがでしょうか。新川様、ありがとうございました。
 続いて、本検討会のメンバーでもあります長島様から御説明をお願いします。
○長島氏 資料4を御覧ください。それから、いくつか印刷物をお配りしておりますので、そちらを併せて御案内させていただきますので、そのときに御覧いただければと思います。 多摩信用金庫は、立川に本社がある信用金庫です。規模的には、今2兆円ほどの御予金をお預かりしておりますので、店舗も80店舗ということで、多摩地域の中では一番大きな金融期間になっています。3ページを御覧ください。多摩地域と言われても分からない方もいらっしゃると思いますので、東京都の中の23区以外の所を多摩地域と呼ぶということで、武蔵野、吉祥寺から八王子や羽村、瑞穂まで入っている30の市町村からなる地域を多摩地域と呼んでおります。ここに、アトピーのようにポチポチとあるのが、うちの支店で、これだけの店があるということです。丸の内に勤めていた方々が、地域に戻ってきていただいたときに一番便利な金融機関になろうということで、多分今は一番便利な金融機関になっていると思っております。中央線で23区から市に入ってきた瞬間からは、毎駅ごとに全部うちの支店がありますので、そういった意味で戻ってきていただくと、メインバンクになっていただけるのかなという感じでやらせていただいております。
 4ページには、多摩の実力というものを出させていただきました。これは、残念ながら都道府県レベルで議論されることが多いものですから、自分の町の実力はどのぐらいあるかは測れないのですね。なおかつ、東京都というとても大きな所の横にあるベッドタウンですので、そういった意味で自分の所がどのぐらいあるのかを表した数字です。順位は、都道府県と比べた場合にどのぐらいあるかという数を出しております。人口が410万人いますので、全国で10位ということで、静岡県と同じレベルの人がいるということで、人が多い地域です。全国のランキングをザッと見ていただくと、工場の数が減っていることと、NPOや大学が多いことが特徴かなという地域です。
 5ページは、多摩地域の特徴です。自然環境が豊かで、芸術や文化人の方がたくさん住んでいらっしゃいます。大学もたくさんあり、研究開発型の企業が多いことが1つの特徴です。6ページを御覧ください。これは、今回の議論では釈迦に説法になりますので止めますが、人口がいろいろ変ってきてしまうということを抱えています。7ページは、工場の数を出しております。実は、工場の数が激減をしております。どんどんホームセンターやマンションになってきたりということで、住環境をいい環境にしていく中で、雇用の環境がかなり悪くなってきているのではないかと思ってきています。このような中で、工場の数が減ってきていることを出させていただきました。
 8ページを御覧ください。少し古い資料になります。統計が変わってしまったので、これしか出ないのですが、従業員の数を足し込んでおります。何が言いたいかといいますと、左側が減った部分で、右側が増えている部分です。地元の企業の雇用環境を見てみますと、製造業や建設業の雇用は減っていて、医療や福祉、塾などの雇用が増えていることが、これからは多分もっと進むだろうという想定をしているところです。9ページは、余り触れることがないかと思いますが、年金の取組みです。一応信用金庫ですから、シニアの方々の給与振込みと考えていただければと思います。先ほどもお話したのですが、丸の内で給与振込みを三菱銀行やみずほ銀行で受け取っている方々が立川に戻ってきたときに、一番便利な金融機関に変えていこうということの手続きをしていただくことが、すごく多くあります。実は、今20万件ほどの年金の振込みをいただいております。信用金庫の中では、京都にある信用金庫が一番大きいのですが、その次に私どもの会社が大きくなっております。給与振込日に混むような会社ではなく、年金の振込日にお店が混むというような状況になっています。是非、偶数月の15日に私どもの支店に来ていただけると分かりますが、カウンターを前に出して、おじいちゃん、おばあちゃんが来るのをかりんとうを抱えながら待っている状況で、かりんとうを配って皆さんに喜んでいただくというような、ある意味アットホームな感じの取引きをさせていただいているような金融機関です。
 その中で、この間もお話しましたが、10ページにありますとおり、多摩らいふ倶楽部を作りました。これは、今回の議論と全く同じことで、現場を歩いている中で平成9年頃に地元にシニアの方々が随分増えてきたなという感じがよく上がってくるようになりました。白髪の方々が増えてきて、女性とお話しているときには非常にアットホームにできるのですが、ややこしい男性の方々が増えてくると、営業活動にかなり影響があるなということを感じはじめたのが、平成9年頃でした。その方々が増えてくる中で、地域に戻ってきたときに公民館に行って大丈夫なのか、あるいは図書館に満足されるのかという中で、もう少しお金を掛けてもいいので、健康であるとか、学ぶこと、遊ぶことが触れやすいようなものを何か作りたいねということの中で、多摩らいふ倶楽部という倶楽部を作りました。有料の年会費をいただいている会員制のクラブで、今3万人が入っており、3,000円の年会費を取っております。ですので、いくら入るかは計算していただければ分かる形になっております。
 本日は、『多摩ら・び』という本をお配りさせていただきました。少し古いもので恐縮ですが、1冊ずつ置かせていただきますので、是非お読みいただきたいと思います。「働く」という中身になっております。帯を見ていただくと、企画を多摩信用金庫がやっており、出版社で出版していただくというような形式をとっております。多摩地域の書店ではほぼ100%書店売りをさせていただいている本で、1冊500円で販売しています。この中の57ページからを御覧いただきますと、かわら版ということで、こちらが年会費をいただいている会員さん方の会報誌のような形になっております。58ページを御覧いただくと、右上に特別企画ということで、これはよく御存じの方が多いと思いますが、堀池さんという方が地元にいらっしゃいますので、その方にシニアの働くということがどういうことなのかということで募集を掛けさせていただき、50名を募集して、会費をきちんと1,000円取り、それを堀池さんにお支払いするような形を取ってやらせていただくということです。58〜60ページを見ていただきますと、様々な事業を行っております。毎月、大体30本ほど行っており、年間360本ほどの事業を行っております。ジャンルが幅広いのです。仕事だけではなくて、カルチャーから始まって、ハイキングのようなものまであり、地域に戻られたときにどんなことに興味を持つかを、いろいろな要望を聞きながらやったら、こうなってしまったということです。例えば61ページを御覧いただきますと、上に昭和館の趣味講座ということで、昭島にフォレスト・イン昭和館というホテルがあります。実は、そのホテルの外注をやらせていただいており、会員さんを連れて行って、食事会やお酢の勉強会をするような会合です。もちろん、ホテルもお取引先になりますので、事業者の方々にお取引先を紹介していく、ビジネスの機会を提供してくることにもなりますので、講師の先生を私どもでアレンジするような形にしております。
 その下は、伊勢丹の外注を受けています。ハートフルステーション講座は162回目ということで、162という数字が回数です。その下に、高級感いっぱいのデコなんとかと書いてあります。黒枠でT-5,238と書いてあるのが、5,238回目の講座ということですので、10年以上やっていますが、何回やってきたかが分かっていただけるかと思います。基本的には、私どもの人件費は出ておりませんが、この事業自体はツーペーになるような、少しだけですが利益が出るようになっており、サステナブルに回すことに重きを置いていますので、そういった意味で講師の先生も地元の方、参加するのも地元の方というネットワークを作っているところです。
 レジュメの11ページに戻ります。多摩ら・びの56ページを御覧ください。ここに、バックナンバーがあります。創刊号から始まりましてずっとあるのですが、56ページの左側を見ていただくと、昭島市、国立市、武蔵野市、狛江市、町田市、稲城市、清瀬市ということで、各市をぐるぐる回っております。全部で30の市町村がありますので、その町が私どもの営業エリアになりますので、1つ1つの町を取り上げて、その方々と一緒になって作るという活動をしております。少し分かりづらいのですが、先ほどのレジュメに書いてありますとおり、小平ですと小平の市民の方々にこの雑誌を作っていただいているということで、これは素人の方々が作っている雑誌です。素人に何でそんなものができるかといいますと、先ほどのお話のとおり、丸の内、霞ヶ関に勤められている方の奥様は地元にいらっしゃるわけで、その方々が実はかなりパフォーマンスがいい方々がたくさん住んでおりまして、その方々にこういうものに協力していただき、ある種ボランティア的に一緒になってやっていただいて、地域の町起こしのようなことをやっていただいています。今、2万4,000部作っておりまして、完売している状況です。
 次のページは、少し趣が変わる話をいたします。12ページで、創業支援をしております。これは、お手元の資料で青い紙を用意いたしました。地元の創業支援をどのようにやっているのかということで、なかなか触れない機会かと思います。実は創業の支援は、いくらやっても啓発のお金は出ないのですね。例えば、100万円をお貸ししても、1年間お貸ししたとしても、2%、2万円しか利息が入ってこないのですよ。ですので、金融機関がなかなかそれを支援しようというときに、コストを掛けられないのですね。それで、どうしようかと考えたかといいますと、青いパンフレットの裏を見ていただくと分かるのですが、1回目が多摩市で4月20日、2回目は八王子市で4月25日、3回目が国立市で5月18日ということで、昨年は年間に17回ほどセミナーを行わせていただきました。これは、全て各市町村との共済です。市役所に市の広報誌がありますので、募集を掛けていただきます。それで、そこに来た創業の方々に我々のほうで探してきた講師の先生とマッチングしていくというのでしょうか、講演を聞いていただく形の中でぐるぐると回しているというような事業です。これも、今年は24回ほどやらせていただける予定です。24回やりますと、年間に500名ほどの創業者が出てくるということで、この方の一部の方々がシニアの方、一部の方々が主婦の方ということで、地域の中に埋もれているというか、今潜在的にパフォーマンスのある方々を創業者という形で起業していただく方向に向かわせていきたいなということでやっております。
 例えば、この中の17回目の府中で出てくる調布アイランドの丸田さんという方がいらっしゃいます。少し前後しますが、多摩ら・びという雑誌の中の10ページに出ております。これは、調布アイランドという形で始まっておりまして、ここを読んでいただくと分かるのですが、この方はJTBさんに勤めていまして定年退職されまして、地元で何かやりたいということで、「お父さんお帰りなさいパーティー」のようなものに参加されたようです。その中で、実は我々と会ってしまって、その結果調布に飛行場がありますので、その飛行場を地域資源と見立てまして、大島や新島から魚を仕入れてくるわけです。その魚を、調布の居酒屋などに卸ろすというコミュニティービジネスを始めたのですね。この間聞きましたら、数百万の売り上げになっております。そうすると、多分築地で食べるよりも、早く調布のほうがお魚が食べられる町になってしまうのです。これが、今どんどん広がっていまして、15店舗ほど居酒屋さんなどに入っています。そうなってくると、チェーン店に押されがちな地元の居酒屋にわざわざ行くような理由ができてくるということで、いいコミュニティービジネスではないかなと思っていますが、このようなことをやるような方々が地域の中にどんどん出てきてほしいなということでやっております。
 レジュメの14ページに戻ります。コミュニティービジネスの話がありましたので、少し整理させていただければと思います。私どもで何でこんなことをやっているのかということですが、この中に2009年1月24日にシンポジウムを行いました。多摩コミュニティービジネスシンポジウムを開催したところ、120名の方に参加いただきました。先ほどの話の中にもありましたソーシャルビジネスやコミュニティービジネスということで、どちらかというと地域にこだわっているものだと理解していただければと思います。そのときに、120名ぐらいの方に参加いただいて、その方々とメールの交換やたまに飲み会をしたりということで広がっていった組織ですので、組織を作ろうと思って作ったものではありません。それから、お金もないですし、社長もいないという形になっておりまして、非常にシンプルな緩やかな会ですが、今5年目になります。どんどん人が増えておりまして、先日首都大学東京をお借りしてやらせていただいたら、Facebookだけで300名以上のお申し込みをいただいた状況になっている会です。ここに公式サイトがありますので、見ていただいて登録をしていただくと、メールがたくさん流れてきたりしますので、多摩地域の中でどのようなことが行われていて、どのようなことが期待されているのかが分かっていただけるかと思っております。
 お手元に黄色いパンフレットをお配りしております。これも、多摩CBネットワークで毎年1回作っているディスクロージャーのような本で、歴史が書いてありますので、後ほど御覧いただければと思います。例えば、2ページを娯覧いただくと、多摩地域に30の市町村があります。それを、A、B、C、D、Eと右軸に取っておりまして、縦軸に子育て、介護、商店街、農業、環境、食など、いろいろな課題があるわけです。その課題をマトリックスで捉えていくと、何でA市でやっていることをB市は真似しないのかなと、よく思うわけです。それから、B市でやっているものが子育て支援であれば、それと商店街とマッチングしたらいいのになと思うのですが、なかなかやれていない状況ですので、それをうまいことマッチングできたらいいかなということで、そのネットワークをうまく活用していただけるのかなと思っています。
 それから、この下に赤と白で分けておりますが、これはいつも昭島市に怒られます。赤い所がその取組みに賛同していただいてやり始めた所です。こういう形でいつも喧嘩を売っているのですが、こういう形でやってくると、何で俺の町はやっていないのだという話によくなるものですから、1つずつ赤く塗っていきます。バックナンバーを見ていただくと、少しずつ赤いものが増えているのが分かるような状況になっています。このような活動をずっとやっておりますので、くれぐれもお間違いいただきたくないのは、私どもの会社が作っているものではありません。地元の方々と一緒に作っていくうちにこうなってしまったものだと御理解をいただければいいかなと思っております。
 16ページを御覧ください。御存じの方も多いと思いますが、サイバーシルクロード八王子という会があります。これは、ビジネスお助け隊ということで動いているものですが、八王子市役所と八王子の商工会議所がやっている事業ですが、実は私どもも、かなり加わらせていただいております。そんな中で、予算的には市役所にお金を出していただいて進んでいるものですが、ここに60名ほどのシニアの方々が登録をされております。その方々が、中小企業に行って課題解決をやってくださるというような、すごくシンプルな話なのです。実は、この手のパターンはほとんどの所がよくうまくいっていないという例を聞きます。実は、かなりうまくいっておりまして、なぜかといいますと、私どもで企業を紹介しております。よくお助け隊の方々とも話をするのですが、いきなり企業に行っても何で来たのですかと言われますし、あるいはちょっと危い所に行く場合もあるものですから、そういう意味ではある意味信用ができる所に行きたいのだという話をする中で、一緒にコラボレーションさせていただいている事例です。年間、何百という数の支援を行っている所ですので、こんな事例もあります。
 17ページは、よく御存じの方も多いと思いますが、「お父さんお帰りなさいパーティー」がよく行われています。これは、八王子の事例ですが、これ以外にもほかの地域でも行われていまして、これがいい切っ掛けになって入ってくる方も多いのだなということを感じているところです。最後のページです。横のつながりという図を作ってみたのですが、本当はパワーポイントですと動くのですが、作業をしていただければと思います。18ページの右下に、たましんがあります。私どもは、「お客様」という小さな○で書いてあるものが、個人の方だと考えていただければと思います。先ほどお話しましたとおり、シニアの方をはじめとしながら、地元の方々にお取引きをしていただいているわけです。その方々の課題解決をするのが、我々の仕事かなと思いながらやっております。あとは、中小企業が10万社程度ありますので、その方々に対して応援をするのが我々の仕事だなと思ってやっているわけです。これが、普通の信用金庫の役割だと認識していただければと思います。
 その中で、いろいろな方々と連携しているということで、通常の金融機関がやっている所でいきますと、一番最初は商工団体ですね。商工会議所や商工会との連携が始まるはずです。ですので、線が引いてあると御覧ください。それから、市役所の所に産業と書かせていただいているのは、市役所の中の産業振興部のような所とイメージしてください。そこの担当の方とも連携している金融機関の方も多いと思います。あるいは、市役所のほうがお話があって連携を結ぶなどのケースも出てくるかと思います。これが、通常の中小企業や地元の産業界との連携のある一定のスキームではないかなと思っています。
 我々が今何をしているかといいますと、地元の中にもう少し中間支援機関があるのではないかと考えております。先ほどの説明の中にもありましたが、市役所や福祉協議会が中間支援機関であることとともに、商工会議所も中間支援機関であると認識をしております。それから、市役所の中に市民活動部のようなものがあると思いますが、そういう市民活動を応援している所と産業の所と別にあり、余り交流されていないのですよ。そういう意味で、別の中間支援組織がある形にさせていただきました。Aの所だけ、○で囲んでみてください。そこに、中間支援組織である赤いものが市役所とNPOの中間支援組織、NPO、社会福祉協議会ということで入ってきました。実は、これが多摩CBネットワークになっており、1つの市ではなく、30の市町村からなる、こういうメンバーの方々の興味がある方々が300人以上入っているのが、多摩CBネットワークとなっております。ですので、中間支援の方々が多く入っているグループなのです。ですから、そのメンバーの数といったら計り知れない数があるなということを、いつも感じているところです。そこを、Bの所から多摩市に引っ張っていただくと、例えば社会福祉協議会から電話が掛かってきて、うちのメンバーの中でお金を借りたいという人がいるのだが、貸してあげてくれない、という電話が掛かってくることが、ときどきあります。ということの御案内ができるようになるということで、実は地域の中で余りこのネットワークはないはずです。我々も、社会福祉協議会の話が、ここ数年やっていくうちに分かってきた段階ですので、なかなかこのネットワークがうまく作れないでいるのではないかなと思っているのが、1つの課題ではないかと思っています。
 もう1つCの枠を括っていただければと思います。地元のもう1つのステークホルダーとしまして、大企業の工場や事務所があると思っています。実は、ここが我々とネットワークを組めない所なのです。我々は、中小企業の応援をする所なので、大企業の応援をする所ではないものですから、こことの連携はあまり取れていません。ただ、この中に若手社員、社員、定年社員という適当な名前を付けました。若手社員は、今プロボノをやりたいという話がよくきます。私どもの会社や社会福祉協議会によくくるようなのですが、CSRをやりたいという企業が多くなってきています。地域で貢献したいのですが、何かないかなという話が、うちの会社によくくるのですね。その中で、若手社員をどうしていきたいかとか、引きこもりになっている若手社員の教育をしてほしいという話もよくくるので、そういう意味でそこが使えるのではないかなと思っています。もう1つが、ある意味大企業が出してきたい定年社員という人たちは、地元に出てきてしまうのですね。その人たちを、我々が何らかの形でつながることになって、中小企業に御案内するとか、地元の市民活動をやっている方々につなぎ合わせることができるのではないかということで、このような図を作りまして、それを今やっている最中です。以上です。
○中山高齢者雇用対策課長 ただいまの説明について、御意見、御質問等はありますか。
○藤井氏 大変興味深い発表を、ありがとうございました。三鷹市に住んで清瀬市に通っている私としては、大変心強くお話を聞きました。2つ質問させていただきたいことがあります。最初は、色々な事業同士の関係はどうなるのだろうと考えていたのですが、お話を聞いていろいろやっていくうちに、黒子としてインキューベーションをやってきているというイメージと、何となくオープンイノベーションのようなイメージと考えれば分かるのかなと思ったのですが、いろいろやっておられる中で特にたまたま高齢者向けということで、多摩らいふ倶楽部とサイバーシルクロードがあると考えればよいのか、という点が1点です。
 もう1点は、こういったことを信金がやられることに親和性がすごくあるのだろうと思いつつ、しかしながらこういったことを企業が本当に取り組んでいただければ有り難いなといったときに、この事業そのものが長島さんのおられる会社にとってどういう位置付けといいますか、ビジネスとして何か位置付けているのか、CSR的なものなのか。こんな所へきて、勤務時間中に話しているのはどういう位置付けかという辺りを教えていただければ、少しほかの地域でどういう仕掛けを作るかの参考になるかと思いましたので、その2点を教えてください。
○長島氏 信用金庫は、協同組織機関なのですね。株式会社ではないということを、まず御理解いただきたいと思います。自分でこの会社に入るまでは、こんな仕組みがあることをよく分かっていませんでした。ですので、一般の企業に勤めている方は、信用金庫という仕組みが分かっている方は多分ほとんどいないのではないかと思っています。ですので、非営利なのですね。NPOと同じような扱いになっています。ですので、地元の魚屋と八百屋と肉屋が、大手銀行がお金を貸さなくなったので、そのために自分たちで両替をしたり、自分たちで支え合うために作った会社なのですよ。それが起源にあるので、こういったことをやるのが本業だという認識をもっています。それが、いつのまにか大きくなっていくうちに、普通の商業銀行と同じ扱いになってきているのですが、実は本当はやらなくてはいけないし、それ自体が本業であるという認識をもっているのだということです。ですので、私も仕事できちんと来れていますし、この報告は会社に戻ってきちんとしないと怒られますというような状況になっています。
○藤井氏 他の信金も、比較的そういうマインドはお持ちになっていると理解してよろしいですか。
○長島氏 今、300弱の信用金庫があります。基本的なポリシーは皆同じです。ただ、地元の抱えている問題の大きさが違うのではないかと思っています。やはり、地方になればなるほど厳しくなってきたときに、1つの信用金庫が支えていくレベルではなくなってしまっているのではないかと、地方に行ったときにときどき感じます。我々の地域は、地域がまだすごくいいですから、パフォーマンスもあるしという中で、こういったことをやっている余裕があるのかなと思います。先ほどの140万人の話ではないですが、早いうちに何らかの手を打っていかないと、疲れてしまったあとですとどうにもならなくなってしまうかなという感じがしているところです。
 それから、1つ目の質問ですが、シニアに向けて何をしようとか、中小企業に向けて何をやれば儲かるかなという考え方が、全然ないのですね。地元の方々から喜んでもらえるものをどうしたらいいかなという発想に基づいて考えています。ですので、たまたま偶然こういうものになってきてしまったかなという感じです。ほかの中にも、シニアの方が有効に使っていただいているものなどもあるのですが、今日はたまたまその2つを御紹介したということです。
○中山高齢者雇用対策課長 そのほかは、いかがでしょうか。
○山田氏 前回に引き続き、大変勉強になりました。ありがとうございます。もう少し詳しく教えていただきたいことが1点あります。こちらの多摩CBネットワークの黄色いパンフレットを御紹介いただいたときに、2ページ目でこういうマトリックスを書いて、要するにどこにいろいろな地域のニーズがあるのかをこういったマトリックスでいろいろ考えるとおっしゃいました。具体的には、保育の問題などで同じ問題を抱えているのになとおっしゃったのですが、もう少し具体的にどのようにその問題を自分の中で認識されているのか、どのように問題を定式化しているのかについて、もう少し具体例を教えていただければと思います。
○長島氏 黄色い冊子の2ページですが、子育て、介護、商店街、農業、環境、食と書いてあります。これは、実は順番が意外と重要でして、メーリングリストの中でよく流れてくる順番になっています。我々がこの地域の課題を考えるときに、回っているので感覚的に分かるのです。現場の人と会ってしまっているので、プレーヤーの方々と会っているのでまず分かります。もう1つは、この多摩CBネットワークはすごいメールの数が流れてくるのですよ。1日3、4本流れてくるので、そういうものが嫌な方は入らないほうがいいと思うのですが、うるさいほど流れてきます。その中を見ていると、やはり子育ての話がすごく多いです。それは、主婦の方がネット環境にすごく親和性があり、その方々がバンバン動くからだろうなと思っています。そういった意味で、これを並べているだけです。
 我々がやっている仕事は、子育てについてのマッチングをバンバンやろうかなと思っているわけではなく、プラットフォームを作っているだけなのです。この中でメーリングリストは私の所にもきますが、300人のほかの人の所にも行ってしまうのですよ。ですので、清瀬でやっている事例は三鷹の人にも伝わるのですね。そのときに、この人は同じ人をやっているのではないのと思ったときに、そこに連絡をする手立てができてくるのではないかと。どうも、そういうネットワークがないのではないかと思っています。そういう意味で、うまく機能しているのではないかと思っています。事例を挙げたら切りがないですが、かなりの数のマッチングが行われています。
○山田氏 具体例がもう2、3あるとよろしいのですが。どういう感じでマッチングしているのか。実際、そういうプラットフォームを利用して行われているのかが、もし可能であれば教えていただけますか。
○長島氏 マッチングの具体的な事例ですか。
○山田氏 そうですね。こことここがつながったとかですね。
○長島氏 例えば、一番最初に起こるのは、講師の紹介のし合いなのですよ。なるほどなと思ったのですが、例えば子育てのことでA市でこの先生を使ってお話をしてもらって、非常によかったですよということが、メーリングリストに流れてしまうのですよ。そうすると、私の所でもこの先生でやってみようか、この先生でもやってみようかなということから、まず進んでいきます。その折りに、ではここの所でといったときに、その先生から今抱えている問題は何ですかという話が出てくるわけですよ。そのときに、実はお店持ちたいのですがとか、こういう場所があったらいいのですがと言うと、その中にいるのですね。場所を持っている方がいて、ではここでやってみなさいという形になってきて、お店が何店舗もオープンしていますね。この中にもいくつも出ているのですが、多摩ら・びの中の9ページは、その出会いの中でタウンキッチンという所が出ていますが、これは小平にある総菜屋なのですが、ここの空き店舗を探してくださったのは、地元のコミュニティービジネスをやっている方々です。その北池さんという方が、新しく地域の中ではどこでもよかったのです。それが、偶然小平の方と出会ったので、この人はうちからお金を借りて、小平で総菜屋をやり始めてしまいました。それで、商店街の一番奥の空き店舗が1つ埋って、これはかなりきちんと回っている事業になってしまいました。こういうものが1つ、2つではなく起こり始めているというようなことです。
 それから、10ページにある人は、先ほどの話のとおりです。11ページの人は、真ん中に若い方がいらっしゃいますが、この方は八百屋をやりたいという話できまして、国立で八百屋をやっています。今は、もう3店舗目です。駅中にも入ってしまいました。それも、全部ネットワークの中に入っていて、JRとたまたま出会ってしまったのですよ。それで、29歳の若者が駅ビルの中に入って、今、八百屋をやっています。ということが、当たり前のように起きていくのですね。この中に、たくさん事例があります。
○中山高齢者雇用対策課長 ほかにいかがでしょうか。
○大橋座長 最後の横のつながりの図を見てみますと、全てが多摩信に流れていっているようで、地域全体を多摩信がコントロールされている感じに読めます。それは、大変結構なことだと思います。要するに、何をやれば地域のためになるのか、あるいは地域で何ができるのか、あるいはビジネスチャンスがあるのかどうか、それからファイナンスするかどうかまで、いろいろなディシジョンをされないといけませんね。それと、もう1つはいろいろな情報が入ってくる仕組みがありますねというお話だったと思うのですが、それをこれは行ける、行けないという判断をどういう形でされておられるのでしょうか。
○長島氏 横のつながりの図を最初に書いた頃は、多摩市が真ん中に書いてあったのです。これは、多分うちの役員が見ると「お前もう少し謙虚になれ」と言われるだろうと思ったので、一番右下に書きました。というのも、今先生がお話いただいたとおり、私どもの会社が全部のつながりをやっているわけではないのですよ。たまたま、偶然図の中でシンプルに書くためにこうさせていただいただけです。ですので、社会福祉協議会と市役所がつながっている事例は当たり前のようにありますし、NPOの中間支援組織と商工団体がつながっている事例もあるわけです。そういうものをシンプルに書いただけですので、誤解のないようにお願いいたします。それと、そういう意味でのプラットフォームの機会を提供していくことによって、例えば厚生労働省があり、都の社福があり、その下に市の社会福祉協議会があるというような、縦の連携ではなくて、実は地域の中にある横のつながりのようなことが多分ないのが辛いかなと思っているので、そのつながりをうまく作れないかなということでやらせていただいています。
 行けるか行けないかなのですが、非常に漠然としていて難しいところなのですが、例えばシンプルな形でこの方々にお金を貸せるかどうかという判断なのですが、初めて会った人にお金を貸すのではないのですよ。もう知っている人になってしまっているのですね。いろいろな関わり合いをずっとしているので、その方々の信頼をおけるかどうかは、3、4年も付き合ってくれば分かる話で、いきなり来てドンという話ではなくなってきて。要は地域の中での友達になり始めてしまうわけです。そうすると、ある意味ファイナンスも非常にやりやすくなってきているのではないかなと思っているところです。これが、田舎ですと、こういうことが非常に容易にできるのだと思うのですが、これを420万人いる地域の中でうまいことやっていけないかなということの初めの一歩をやっている感じだと思います。
○志藤氏 16ページに、さらりと「ほかではあまりうまくいっていないけれども」とおっしゃりながら、うまくいっている例としてサイバーシルクロード八王子を挙げられました。私のように働いている人間からすると、自分がリタイアしたあとに、自分が専門的にやっていたことをその地域でいかせるのは、ある意味で一番ハッピーですし、自分にとってもやりやすい活動のように思います。これがうまくいっている一番の理由はなんなのでしょう。私がイメージを間違えていたら申し訳ないのですが、この活動は自分が得意な分野を、その地元の地域の企業に対してサポートするということですよね。
○長島氏 はい。
○志藤氏 普通ですと「ごめんください、私は退職した者ですが、経理が得意なので、お宅の経理を手伝いたいです」と言っても、企業からは「あなたはいったい誰ですか」ということになるのを、多摩信が間に入ることによってうまくつながるとおっしゃいました。その辺り、もう少しお聞かせください。実際にこれができれ、一番いいかなという気がしているのですが。
○長島氏 担当の方にお話を聞けば、きちんとお話をいただけると思うのですが、まずこのサイバーシルクロードのすごいところはいくつかあります。トップの方がすごいのですね。ヒューレットパッカードの会長がやられているのですよ。ヒューレットパッカードという会社は、八王子に本社があります。その会長が、八王子に住んでいらっしゃったのです。その方がリーダーになっています。2人目のリーダーの所に、前川さんという方がいらっしゃるのですが、その方が東芝のOBの方なのですが、その方も八王子に住んでいる方なのです。その方々が、八王子のためならやるよということで、名乗りを挙げてくださって、その方々がまとめてくださっているのです。ですので、組織のヒエラルキーというのでしょうか、女性にはなかなか分かりづらいような会社の組織のようなものがありますよね。そういうことを熟知されている経営者をやられた方々が、この組織のマネジメントをやっていらっしゃいます。60名の方々も、毎年更新性なのですよ。ですので、あなた要らないということで落とされてしまうのです。
 それから、組織になじまない人たちを廃除してしまうのですよ。その中で、クリーニングがすごくしっかり掛かっていますので、実は安心してこちらもお願いできてしまうのですね。ちょうど70歳前後の方が多いので、年金も豊かな時代の方々なので、そういった意味でお金は余り要らないのだけれども、余り遠くまで行きたくないのだよという話があるので、八王子、日野周辺で我々がやっている仕事は、そこに出来上がったビジネスお助け隊に我々が課題のある企業を紹介する役割をさせていただいているということです。
○志藤氏 もうエリートプロ集団ですね。
○長島氏 プロです。
○志藤氏 分かりました。
○中山高齢者雇用対策課長 その他いかがでしょうか。
○澤岡氏 すごく興味深くて、これが全国で展開できたらすばらしいことだと思いました。そもそも、2009年ぐらいからこういった仕掛けが始まったと伺ったように思うのですが、そろそろマネジメントを担う、今もヒューレットパッカードの社長がリーダーになられて始まったというサイバーシルクロードもありますが、恐らく世代交代というか、マネジメントを担う側が世代交代が始まっているのかなと感じます。その辺りは、うまく進んでいらっしゃるのですか。
○長島氏 おっしゃるとおりだと思います。この間もお話したのですが、70代の方と60代の方と、世代が全然違うなと認識をしております。その中で、今までの70歳の方々のしっかりしたやり方をこれからできるのかということは、すごく不安なところです。このサイバーシルクロードに関しては、今は70代、80代に近い方々が支えてくださっているのが実情ですので、世代交代を少しずつしていかなくてはいけないなという段階に入っているのだなと思っています。
 それから、先ほどお話しました大企業があったと思うのですが、その方々が地元にたくさんいらっしゃるので、その方々とうまく連携を取っていくことによって、地域の中での1つのパフォーマンスがある方々なので、その方々を引き入れる仕組みを今年、来年辺り作っていきたいなと、今思っているところです。
○中山高齢者雇用対策課長 そのほかよろしいでしょうか。それでは、最後に全国シルバー人材センター事業協会事務局長末竹様より、説明をお願いいたします。
○末竹氏 本日は、業務部長の大山も一緒に参席させていただきました。よろしくお願いいたします。資料5の2ページ、「シルバー人材センター事業」ということで、上に黄色で「目的」というのがあります。就業することにおいて、豊かな高齢期の生活、生きがいを充実すると。それをもって、地域の社会と活性化に寄与するということで「目的」です。
体系図については、私どもは全国シルバー人材センター事業協会ということで、中段の四角に入れておりますが、シルバー人材センター連合は、連合本部と市町村のシルバー人材センターとあるわけですが、シルバー連合は47都道府県にあります。私どもは、その連合に対して、職員の研修、指導、情報提供等を行っております。ちなみに、シルバー人材センターや私の所は、別々の法人です。ですから、私たちの傘下にあるものではありません。
 3ページ、「シルバー人材センターの仕組み」ということで、「会員 入会を希望する方は」ということで、原則60歳以上の健康で、働く意欲のある方。もう1つは、私どもの趣旨に賛同していただける方ということです。そういう方々が、私どもの所へ「会員になりたい」ということで、希望されてお見えになっております。また、右側の大きい四角の下に、「仕事外にもボランティア活動やサークル活動にも参加できます」ということですが、就業もして、こういうサークル活動も行っております。サークル活動の内容としては、ハイキングや囲碁など、いろいろなことをやっております。
 4ページ、これは私どもの状況をかい摘んで書きました。昭和50年2月、江戸川に初めて高齢者事業団ができて、その後、逐次、市町村が手を挙げて作ってきたという経緯があります。実際には、昭和60年ごろから統計をきちんと取るようになって、線が入っているのは、そのときの統計は取っていないものです。これを見てお分かりだと思いますが、まず団体数は、昭和54年が92です。例えば、平成14年の1,866が一番最高です。そのあと、市町村合併等で減り1,294ということです。勧誘数については、一時、平成21年度は79万2,000あったのですが、これから少しずつ減っており、平成23年度末は76万3,000ということです。勧誘数の下、左が(男性)、右が(女性)です。平成5年は女性の方が34%ほどおられました。それは今ごろ徐々に減ってきており、平成23年度は32%ということです。私どもとしては、家事・福祉援助サービスにも力を入れていきたいと思っておりますが、やはり、女性会、やはり、家事・福祉援助サービスに力を入れていきたいと思っておりますが、ここで女性会員を増やす努力もしていきたいと思っております。
 「入会前の職歴」については、平成23年度で言いますと、公務員の方が6万7,000人。やはり、会社員が多く、60万4,000人ということです。その中でも、技術系が22万2,000人です。「会員の平均年齢」については、やはり、平成20年度辺りから、徐々に年齢が上がってきており、これは段階的に、65歳までの雇用継続・確保措置が要因と考えられます。平成23年度は70.6%ということで、だんだん高齢化が、私のほうにも入ってきたと思っております。
 ちなみに一番下の「契約金額」については、平成19年度は3,270億円ありました。やはり、経済等を反映して徐々に減ってきております。
 5ページ、「まちを作る・まちが生きる。地域を担う」ということで、私どもとしては、高齢者の居場所と出番をつくることを具現化しているものと思っております。
 6ページ、「産業地域振興」についてです。一番上の左に「企画」とありますが、これは企画提案方式事業ということでやっております。これは地方自治体の事業計画に沿った事業を、自治体と共同して企画、提案する事業です。これにつきましては、国2分の1、地方自治体2分の1という形の事業です。この上の一番左、空き店舗を活用した事業が大分多くなっております。ここにプラザを設けて、子育て支援などを行っております。また、自分たちで作った民芸品等を並べてお安く売っております。真ん中の、遊休農地の利用等も行っております。例えば、学校給食の残りかすを有機肥料としてジャガイモなどを作って、学校給食に提供することも行っております。
 「環境の保全」については、緑のサイクル事業ということも行っており、例えば、私どもは剪定作業を行っており、枯れ葉や切ったものがありまして、それを肥料にして農作物を作り、または堆肥化したものの中にカブト虫を養殖して子どもたちに渡しております。「地場産業の活性化」については、地場産業の小委員会等も行っております。
 7ページ、「教育・子育て支援」については、登下校の見守りを行っております。子育てを応援しますということで、「広場開設で笑顔のにぎわいということで、買物時にお子さんの一時預りなどを行っております。特に、女性の会員さんは、子育ての経験があったり、また相談相手にものすごくなっているということで、そういう意味では、核家族の中で、若いお母さんたちに非常に喜ばれているということです。下の右、「退職教員が先生となって、放課後の勉強を見る」については、会員の専門性、能力等を活用して事業を行っている例です。「体験学習活動」については、ヘチマ植えもそうですが、昔遊びも子さんたちとやっております。
 8ページ、「介護予防」については、介護予防の関係で講座を開きます。またはサロン等を作って、みんなで集まって交流をしたり、慶弔ボランティア活動も行っております。更に、「日常生活を支援します」ということについては、このごろは多くなりましたが、ワンコインサービスという形で、何かお手伝いして、500円なり、100円なりを頂いて、いわゆるお助け隊みたいなこともやっております。それが、真ん中の左の「支え合いの心を大切に」についてです。
 なお、下に「キャプテン方式事業」については、これに教育・子育て・介護・環境分野に、第1次産業と観光の2分野が今年度から追加されました。今後はこれも追加してパンフレットにしたいと思います。
 次に会員の状況を御説明します。9ページ、「入会動機別」については、平成23年度と平成15年度を比べております。平成15年度のときには、ただ単に社会参加ということで採っており、19.4%ありました。これが平成23年度では、もう少し細かく採ろうということで、生きがい、社会参加、仲間づくり、そういうものを言ったものです。前は、健康増進ということで51.8%あったのですが、多分、上のほうに散らばったと思いますが、健康増進が6.2%です。ただ一番懸念されているのが、経済的理由です。これを見たときは、少なくとも平成15年度、平成23年度の経済的理由は逆に減っておりますが、センターに聞きますと、経済的理由でおいでになっている方が多いと聞いています。多分、これは1つだけ選ぶ統計になっておりますので、私どもの先ほどの「生きがいの活動」にいってから、多分、上のほうに○を付けた方がいらっしゃるのではないかと思っております。
 10ページ、「退会理由」については、病気が20%です。起業する仕事についても、若干、増えております。この統計も「家庭の事情」から「その他」というのが、平成15年度では「その他」となっておりました。ただ余りにも大き過ぎるので、これも細かく採ることにしました。平成23年度を見ますと、加齢が10.5%、会費未納の方も14.4%おられる。この会費未納の方は、もう仕事がないからと推測しております。加齢で10.5%が辞められるということですが、私どもとしては、就業できなくてもサークル活動、ボランティア活動で一緒にやりませんかということで、ここで突き放すのではなく、また一緒に楽しみましょう、生きがいを作りましょうということで、「ゴールド会員」という名称を作っているセンターも多くなっております。
 これは平成2年9月に調査した「実態調査」で、抽出調査です。これを見ますと、年齢等はこのときの状況です。会員の女性・男性別もこのとおりです。「集計結果」の3、会員になってからの経過年齢は、5年以上10年未満の方が多いということです。「会員になるまでの働き方」については、雇用されていたが73%です。「現在の家族構成はいかがですか」については、やはり、配偶者との二人暮らしが半分近くです。「生計はどうされていますか」については、主に会員の収入が72%です。7.現在の暮らしの状況については、大変苦しいが9.6%、やや苦しいが26.2%となっております。「やや苦しい」と「大変苦しい」を合わせますと35.8%ということで、高い率になっております。8.公的年金、収入額については、100万円未満が27.4%で一番多い。150万円未満まで入れますと44.8%。いわゆる月12万5,000円未満の方が4割4分おられて、これも高い率になっており、相当厳しい状況がお分かりだと思います。
 9.1か月当たりの配分金・収入についてです。配分金というのは、私どもでは就業の成果の報酬ですが、労働者で言いますと、賃金ということになります。月3万円未満が34.3%です。7万円以上が14.8%と少ないということです。
 10.収入のうちの配分金の占める割合はどうですかということについては、配分金が収入金の2%未満というのが38.4%ですので、配分金が40%ですので相当厳しい状況であろうかと推測できます。
 11.配分金の主途については、複数回答です。先ほど入会の話をしましたが、それは1つしか選べないですが、これは複数回答ですので幾つも入っています。家計の財源が6割、趣味・娯楽・家族付合い・友人付合いとありますが、これは2つも3つも付けている方がいらっしゃいます。やはり、家計の財源が大きいということです。配分金額の満足度については、満足できないのが3割を超えている状況です。13.働く理由は何ですかについては、先ほどと同じ形になりますが、経験を生かすとか、社会貢献とありますが、生活費というのも34%あるということです。例えば、7.現在の暮らしの状況を縦にして、横に収入のうち、配分金の占める割合としたのですが、これはあまり表立てて出ませんが、ただ言えることは、10%未満の方が38.4%おります。そのうちの「大変苦しい」が39.4%ということで、これは当然であると思います。
 「年金と配分金収入」については、月3万円未満の方が一番多いわけですが、そこで100万円未満の方もパーセンテージは高いということです。実態調査が出ております。
 資料5を見てください。2.地方自治体と連携した事業を申しましたし、会員の専門性、能力を生かす事業というのがあります。またC.地域の技能・技術の継承事業も行っております。ボランティア活動も行っているということで、大体、これが大きい活動状況と思っています。
 3課題については、特に大きな課題としては、これから団塊の世代がまさしく来年度から見えるわけですが、それに対応するためにも、入会時の会員の能力とか、経験を把握して、それに対応した就業先、職種の開拓をすることが必要だと思っております。
 地方自治体と、今回は信用金庫さんにも入れなければいけないと思っていますが、信用金庫さんとの協力を得て、地域のニーズを把握することも必要だろう。それによって就業機会の拡大に努めていくことが一番大きいわけです。私どもとしては、地域にどんなような仕事があって、それがシルバー事業にできる仕事かどうかということを吟味して、就業開拓、そのあとに会員さんに就業を提供していくことになります。
 「屋内の仕事を希望する」「希望職種以外の仕事をしたくない」というのが大分多くなっており、まさしくミスマッチということです。例えば、庭木の剪定・農作業、除草の仕事は結構あります。しかしながら、外に出たくないという方が多いのです。屋内の仕事をくださいと。またその方々が、Bにも書いてあるように、「それしか仕事をしません」ということで、幅が狭いので、なかなかミスマッチにならないということです。ここは今後会員さんとよく話し合いながらやっていくことは必要だろうと思っています。
 ?、剪定や除草があるのですが、ほかには技能が必要なものもあります。そういう技能講習を行って、幅広い仕事に受け入れる状況を作るということです。もう1つは、発注者が、前は高齢者で「ご苦労様、このくらいですね」ということでしたが、今は「お金をもらっている以上はちゃんと仕事をしてよ」というお客様が多くなっております。したがいまして、私どもとしては、技能研修、講習をしっかりやって、どんな人が行っても、発注者が満足できるような仕事の成果を担いたいと思っております。
 もう1つは、会員さんたちで一生懸命話し合って、仕事をこれで作っていこうということで、今から見栄えております。したがいまして、会員さんたちで班作りをしていきたいと思っております。先ほど、女性の会員さんが少ないと言っていましたが、しっかりやっている所は、女性会員さんがみんな集まって、福祉課に援助サービスを大々的にやって、そのセンターは契約金額を大きく伸ばしておりますので、その事例を伸ばしながら、またそれをセンターごとに説明しながら、ミスマッチを解消、就業開拓に努めていきたいと思います。以上です。
○中山高齢者雇用対策課長 ありがとうございました。時間の関係で、ただいまのシルバー人材センターに対する意見、質問と、社会福祉協議会、地域包括ケアシステムに関する質問等も併せてお願いします。
○山田氏 今のシルバー人材センターのヒアリングですが、拠点も1,300団体あるということで、私としては非常に貴重なインフラという認識でおります。その中で、今後の方向性というか、会員の65歳以上で、非常に専門性の高い人たちをどう取り込むのか。またそういう人たちに合う仕事を探していくのかということについてどんな課題があるのか、何か教えていただければと思います。特に子育て支援などは、これからも非常に期待されるものだと思うのですが、それがうまくいっているのか。何か課題があれば、どういったことが課題なのかについて教えていただければと思います。
○大山氏 まず、シルバーセンターというのは、確かに働くということでは製造業とか、いろいろな場所で働けるのですが、様々な地域で必要とされる、例えば、子育ての支援であるとか、そういう所でいろいろとシルバーの会員は働いているわけです。先ほど福祉家事援助と言いましたが、これはよくワンコインとか、例えば、独居老人のごみ出しをしてあげるとか、まさに地域での助け合いです。ですから、一種の有償ボランティア的な働き方もしております。シルバーセンターはどういう働き方をしているかというと、請負いによって働く働き方と、会社等で資金を受けて働きますよということでは、今、無料職業紹介という働き方と、シルバー派遣という、会員さんの登録型の派遣ということでいろいろやっています。
 1つの例を出しますと、シルバー派遣では、会員さんの専門能力等をきちんと把握し、グループ化して大々的に事業を進めたところもあります。四国の松山辺りは、5年前は700万ぐらいの契約でしたが、シルバーの方たちが持っている資格、免許、職歴で、実はこういう人がいるのですが使いませんかとか、そういうような求人開拓をやって、5年後の今は、契約高で言うと1億2,000万円ぐらいまで伸びています。ですから、私どもとしては、できるだけ、会員さんが持っている職業資産を生かせるような働き方を強力に進めていきたいと思っております。子育ての支援や見守りといったことは、地域社会では必要とするニーズに対して積極的に応えていきたいということで、今、各地でいろいろなことをやっております。
○山田氏 それを進めていくのに課題とか、何か制約があれば教えていただきたいと思います。
○大山氏 ですから、まず、会員さんの資格をもっと有効に活用し、就業開拓をかなり積極的にやらないといけないということです。それまでは、シルバーと言うとどうしても公園の清掃というイメージがあろうかと思うのですが、今は民間から来ている仕事が約7割、役所からが大体3割ということで、やはり、民間の中、ないしは地域社会での就業ニーズをどう掘り起こしていくのが課題です。
○中山高齢者雇用対策課長 その他はいかがでしょうか。
○澤岡氏 シルバー人材センターの今後を考えていく上で、例えば、会員さんが就業開拓に実際に当たるというマネジメント、シルバー人材センターの運営そのものにどう会員さんが関わっていただくかとか、そういったことは今何か考えていらっしゃるのですか。
○大山氏 会員の募集で、一番多いのが、会員さんが会員さんを呼んでくるのが一番多いわけです。それと、会員さんがセンターの運営に積極的に関わっていくことも必要であろうと思います。シルバーセンターの一種の事業の合理化、運営に会員がどんどん関与していく。もともと本来がそういう仕組みなのです。公益社団法人ですから、本来は、会員さんの移行ができるようになっているのですが、どうしてもその辺が少し足りないという感じを受けております。会員活用も、例えば経理事務やいろいろな所で活用しているケースも現在増えてきております。
○藤井氏 合わせて社協の件と聞きたいのですが、私はシルバー人材センターを余りよく知らないのですが、社会福祉協議会というのは非常によく存じ上げております。似ていると思っているところがありまして、各市町村単位程度にあるものが、それぞれ自由意思でやっておられて、県や全国の組織は上位組織では必ずしもないと。それから、地域社会のニーズが多様化している中で、このニーズの1つ1つに上手に応えられているかというと、そうでない所が出てきている。もう1つはプレイヤーとして、社協にしろシルバーセンターにしろ、昔はそういう役割をとれる所がそこしかなかったのですが、NPOとか、今日、かい援隊本部の話をしていただきましたが、今まで、シルバー人材センターしかやっていなかったことを、ほかの所が担うようになってきたということで、かなり、個々に格差が出てきている。今日、松山の話をしていただきましたが、素晴らしい所も多い現状があると思います。それでも社協活動も非常に停滞していると言われていますし、シルバー人材センターも会員数が伸び悩んでいるところにあるのではないかと思うのです。そういう厳しい現状を受けて、私は様々なあり方があっていいし、役割はなくなることはないと思っております。ただ、地域行政との結び付きが密着なこともありまして、なかなか自分たちで様々な方向性を見い出していこうとか、そういう力や突破力には欠ける。株式会社やNPO、あるいは信用金庫みたいな所にはなかなか勝てないところがあると思っております。その辺りをどのように考えるか、曖昧な質問で申し訳ないのですが、極めて本質的な問題だと思いますので、社協と併せて教えていただければと思います。
○大山氏 シルバーセンターというのは、1つの理念として、働くことを通じての社会参加をできるだけ図っていきましょうと。福祉の受け手から、社会の担い手にしていくのがシルバーセンターの役割だということになっております。それを目指して、どこでも今やっていると。確かに業績については、1つは、会員さんが、もともとシルバー事業が始まったときは55歳定年でした。それが、これから65歳まで継続雇用の義務化があるという中で、平均年齢も70歳を超しているということですので、そういう方々の就業の場の確保ということについては、先ほど申し上げた成功例も含めて、様々な機関との連携、地方自治体とは企画、提案の事業という形で連携する事業が600を超えて、現在動いております。
 まだまだ不十分ですが、そういう中で、社会性をもっとシルバーは持つ。そうでないと、単なる就業機関というイメージがまだまだあるのかもしれません。相当、子育て支援ということもやっております。それから、介護の関係も、介護周辺業務等々をやっております。例えば、先ほどかい援隊さんから出ましたような、介護施設へのいろいろなものはシルバーは相当やっておりますので、そういうところをもっと強めていかなければいけないと思っております。多分、社協さんとうまくやっている所とか、ファミサポとかと連携してやっている所もあります。
○矢田社会・援護局地域福祉課長 社協の関係ですが、社協の取組は地域でかなり差があります。そういったことで、アクションプランの説明をさせていただきましたが、行政、NPO、企業、商店街といった所と、これからは共同で、これをどういうふうにしていくか。その開発、仕組みそのものを作ろうという方針を立てております。
 ですから、これからはこの辺の地域地域の仕組みがどういうふうになっていくのか、というところが大きな課題であろうと思っています。厚生労働省としても、そういったところに後押しができるようなことを考えていく必要が1つあると思います。
 もう1つは、福祉とか厚生労働行政ということだけではなくて、地域によっては過疎地も出てきていますし、いろいろな特色、地域差がありますので、経産省の関係の施策とか、過疎地対策、地域の対策、農業対策、そういったものと一緒に地域をどういうふうに考えていくか。そういった視点を持ってやっていくのが必要だと思っております。
 そういった意味では、御紹介した49のモデルの事業。その中でも、福祉だけでとどまっていては駄目なんだという意見が多く出ておりましたし、報告書の中でもそういったことには触れております。答え方が漠としておりますが、広域的にいろいろなものを活用しながらという視点でやっていくところが必要だと思っております。
○中山高齢者雇用対策課長 そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、ヒアリングは以上とさせていただきます。時間も大分押しておりますが、今日、議論できない点については、次回、次々回以降に十分な時間をお取りして、そういう前提で今後の進行を座長にお願いいたします。
○大橋座長 今日の検討会のもっとも大事なテーマは、2つあります。1つは、高齢者を活用する側にとって、どのような領域や、職域で高齢者の活用の可能性を見い出すことができるか。
 そのニーズを現在十分に掘り出すことができているのか。更に掘り起こすとすれば、どのような施策や工夫があるか。このようなことについて、皆さん方の御意見をお聞きしたいと思います。
 もう1つは、働きたい又は社会参加したいという意欲を持っている高齢者の側にとって、どのような領域や職域で活躍の機会の可能性があるか。あるいは、高齢者が就業する上で、制約となっている要因としてどのようなものがあるか。その制約を取り除くためにはどういう政策や取組が必要か。このようなことについて皆様方の御意見をお聞きしたかったということです。
 これまでの皆さん方のお話の中で、これについてかなり御議論を頂いております。もしも、ここでもう少しお話していただけることがあればお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。何かまだほかにございますか。
○新川氏 どういう場がというお話ですが、私は今61歳で、もうすぐ62歳になるのですが、サラリーマン生活を40年弱やっています。最近、一杯やると、こういう言葉が出るのです。年金でのんびりしている人と、何か仕事をしている人がいる。ここで、働いているんだよとか、仕事をしているという話は出ないですね。「今、何をやっているの」と言ったら、「今、誰々の所を手伝ってるんだよ」と。こういう言葉が出るのです。それは何かと言うと、年齢がいって、ガツガツ働いているのだと思われたくないという心理とか、手伝ってくれと言われたら手伝ってもいいよとか、その辺のところがあるのです。
 現実、私どもにいろいろ共感を頂いて動いている方々も、やはり、そういうところが多いです。一方で、実際、無年金の方もいらっしゃいますので、本当に働かなければいけないという方も、年齢的に年の功ではないですが、社会性というのはどんどん進化しているような気がします。いわゆる手伝い感覚でいる人と、本気で働く人の双方に言えることは、社会のためにこういう課題がある。お出ましいただきたいんだ、誘いのときに、役立感みたいなものをどんどん出すべきではないかと思います。そうすることによって、腕まくりまでしませんが、そんなに言うんだったら、もうひと肌抜ぐかという日本人固有と申しますか、そういうお気持ちがあろうかと思いますので、働く場のいろいろなステージは、これから開発していかなければいけないと思います。しかし、これは私見で、この場で何を言っているんだとおっしゃられるかもしれませんが、例えば、60歳定年までやったと。そうしたならば、言葉は悪いですが、例えば、先ほどの雇用の渋滞の話ですが、65歳までになりましたと。その間、ちょっとしがみつくかなと。そうではなく、そういうことが若者に対して、雇用を邪魔するのだったら、日本男児として、今までやってきた所で渋滞するのではなく別のステージに移る。それをどうするかというと、1つは、自分で起業するとか、起業と言っても、株式会社にするとか、大げさな、清水から飛び下りるような話だけではないと思うのです。例えば、起業というのは、いわゆる個人事業でもいいかと思います。先ほど申しましたように、年金が社会からの仕送りと考える。学生時代は、親から仕送りをもらう。現役時代は自分で稼いでいた。定年になったら、社会から仕送りをもらっている。申し訳ないなと。そこから社会性があること。
 もっと言えば、年金が固定給なら、その上で、何かプラスの形で永久的なことを社会のためにということも含めてやるとか。あるいは、経営側と組合側と、大企業ほどそうだと思いますが、合弁企業をつくって、そこで新しい高齢者の活躍する場を用意するとか、あるいは我田引水するつもりはありませんが、私どものような人材の働く場をお探しする事業ですが、そういう所に御応募いただいて、一生懸命こちらが汗をかいて探させていただくとか、いろいろな方法があろうかと思います。その中でポイントは、役立感みたいなものや、社会のためにという枕詞が結構重要な気がします。大変な仕事こそ、社会のためにと思えば思うほど、何か頼られるものがあるような気がします。
○大橋座長 ありがとうございました。シルバー人材センターさん、いかがですか。
○大山氏 私のほうで、今後検討していかなければいけないと思うことは、やはり、3,000人以上の会員さんを持ったセンターと、200〜300人おられるセンターとあります。それぞれ町が小さい、大きいで違うわけですが、それに沿った事例等を示して、どんどん小さいセンターにも仕事の高まりがあるようにしたいと思っています。と申しますのは、事例を今作っているのは大体大きい所です。こういう良い事例ですよというのがあるのですが、小さな所では、それは人が多いからでしょうという話になりますので、それでは小さな所でどのような形でできるかということも、全祉協の中で検討していきたいと今考えております。
○大橋座長 長島委員からは、後日またお伺いさせていただくことにします。本日は、これで終了させていただきます。どうも長時間ありがとうございました。それでは、次回の日程について、事務局からお願いいたします。
○中山高齢者雇用対策課長 次回は3月29日(金)、13時から15時です。次回も高齢者の就労関係のヒアリングを予定しております。お越しいただく方は、みなとしごと55の水野嘉女様、NPO法人たすけあい平田、熊谷美和子様、NPO法人市民福祉団体全国協議会の田中尚輝様、東京大学高齢社会総合研究所機構、これは柏市の事業をやっている所ですが、秋山弘子様、この4人の方を予定しております。それでは、本日の検討会は、これにて終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)

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