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2012年12月27日 第1回科学技術部会疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会・臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会 議事録

大臣官房厚生科学課

○日時

平成24年12月27日(木)13:00〜15:00


○場所

厚生労働省 共用第8会議室


○出席者

【委員】

福井座長 中村座長代理 楠岡座長代理 跡見委員 位田委員
門脇委員 真田委員 新保委員 田代委員 津金委員
土屋委員 直江委員 中島委員 花井委員 藤原委員
丸山委員 宮田委員 山縣委員 渡邉委員

【事務局】

原医政局長 三浦技術総括審議官
 (大臣官房厚生科学課) 尾崎研究企画官 吉田課長補佐
 (医政局研究開発振興課) 佐原研究開発振興課長 高江課長補佐

○議題

1.疫学研究に関する倫理指針及び臨床研究に関する倫理指針の現状について
2.今後の両指針の見直しについての検討の進め方について
3.その他

○配布資料

議事次第議事次第
委員名簿疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会・臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会合同委員会委員名簿
資料1疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会の設置について
資料2臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会の設置について
資料3第74回厚生科学審議会科学技術部会 議事録(抜粋)
資料4−1疫学研究に関する倫理指針の概要
資料4−2臨床研究に関する倫理指針の概要
資料4−3医学系研究に関する主要な指針の概要
資料5疫学研究に関する倫理指針 平成19年改正の要点
資料6臨床研究に関する倫理指針 平成20年改正の要点
資料7臨床研究に関する倫理指針 平成20年改正後の対応状況
資料8他の審議会等で指摘されている関連事項(抜粋)
資料93指針の各条文対照表
資料10合同委員会の今後の進め方について(案)

○議事

○尾崎企画官
 定刻となりましたので、「第1回疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会・第1回臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会合同委員会」を始めさせていただきたいと思います。
 本日は、年末のお忙しい時期にかかわらずお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。
 議事に入ります前に、医政局長の原より御挨拶をさせていただきます。
○原局長
 医政局長の原でございます。名前が長いのですけれども、「疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会」及び「臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会」、それぞれ第1回目ということで合同委員会という形で開催をさせていただきたいと思います。
 今現在、今日から新しい内閣が発足いたしまして、前政権のときもそうでしたけれども、今政権においても、やはり経済対策に絡んでイノベーションというのは非常に大きな課題だというふうに認識しております。そのためにも、いろいろな研究を進めていく上でも、その環境をしっかりと整える必要があるということで、このそれぞれの倫理指針につきまして、前回の見直しから時間も経っているということで今回、科学技術部会のほうで、この委員会の設置を認めていただいたところでございます。
 その中の議論の中で、臨床研究の倫理指針や、あるいは疫学研究に関する倫理指針について一本化をしてはどうかとか、あるいは委員会も一本化をしてはどうかと、いろいろな意見がございまして、取りあえず合同の形で開催をしながら倫理指針のところでも、共通化が図れる面、あるいは一本化ができる面についてはその中で検討をしていくというふうに検討されたところでございますので、これからの検討においても、そういうことを踏まえた上でお願いをしたいと思います。
 また、疫学研究に関する倫理指針につきましては、文部科学省と共管ということで作らせていただいておりますけれども、現在、文部科学省のほうで見直しに向けての専門委員会の設置を準備されていると伺っておりますので、そちらの委員会が設置された後には、三つの委員会の合同委員会として開催したいと考えております。
 今年の話題の中で、一番大きいのは何かというのは各新聞でも取り上げておりますけれども、やはり山中伸弥教授がiPS細胞に関する業績によりノーベル生理学・医学賞を取られたということは非常に大きな話題でございましたし、社会全般もiPS細胞を基にした様々な再生医療や創薬等に期待をしているところです。そういう意味では、それらを研究あるいは薬を作っていくという面においても、この倫理指針というのは非常に重要なところになろうと思いますので、改めてこの倫理指針について慎重に御検討をいただけたらと考えております。開催に当りましての御挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 続きまして本日、御出席の本委員会の委員の方々について、御紹介を申し上げます。お手元にある資料の委員名簿を御覧ください。
 まず、疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会の委員を御紹介いたします。委員名簿「疫学」の欄に○のついている委員の方々になります。
 最初は、同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科特別客員教授の位田隆一先生です。
○位田委員
 位田でございます。よろしくお願いします。
○尾崎企画官
 社団法人日本医師会常任理事の今村定臣委員ですが、本日御欠席の御連絡をいただいております。
 続きまして、独立行政法人国立国際医療研究センター臨床研究センター医療情報解析研究部長の新保卓郎委員です。
○新保委員
 新保です。よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 株式会社読売新聞東京支社編集委員の知野恵子委員も本日は御欠席の連絡をいただいております。
 続きまして、独立行政法人国立がん研究センターがん予防・検診研究センター予防研究部長の津金昌一郎委員です。
○津金委員
 津金です。よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 自治医科大学公衆衛生学教室教授の中村好一委員です。
○中村委員
 よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 全国薬害被害者団体連絡協議会代表世話人で大阪HIV薬害訴訟原告団代表の花井十伍委員です。
○花井委員
 よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 聖路加国際病院院長の福井次矢委員です。
○福井座長
 福井です。よろしくお願いします。
○尾崎企画官
 神戸大学大学院法学研究科教授の丸山英二委員です。
○丸山委員
 よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 山梨大学大学院医学工学総合研究部教授の山縣然太朗委員です。
○山縣委員
 山縣です。よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 次に、臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員の委員を御紹介します。委員名簿の「臨床」の欄に○のついている委員の方々になります。
 なお、一部の委員の先生については、疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員の委員と兼任をしていただいているものです。御紹介申し上げます。
 杏林大学学長の跡見裕委員です。
○跡見委員
 跡見です。よろしくお願いします。
○尾崎企画官
 位田隆一委員、今村定臣委員は「疫学」と兼任になります。
 次に、東京大学医学部附属病院院長の門脇孝委員です。
○門脇委員
 門脇です。よろしくお願いします。
○尾崎企画官
 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター院長の楠岡英雄委員です。
○楠岡委員
 楠岡です。よろしくお願いします。
○尾崎企画官
 社団法人日本看護協会副会長の真田弘美委員です。
○真田委員
 真田でございます。よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 昭和大学研究推進室講師の田代志門委員です。
○田代委員
 田代でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 社団法人日本薬剤師会副会長の土屋文人委員です。
○土屋委員
 土屋でございます。よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 名古屋大学大学院医学系血液腫瘍内科学教授の直江知樹委員です。
○直江委員
 直江です。よろしくお願いします。
○尾崎企画官
 社団法人日本歯科医師会常務理事の中島信也委員です。
○中島委員
 中島です。よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 花井十伍委員、福井次矢委員は兼任となります。
 独立行政法人国立がん研究センター企画戦略局長の藤原康弘委員です。
○藤原委員
 藤原です。よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 丸山英二委員も兼任です。
 日経BP社特命編集委員の宮田満委員ですが、少々遅れております。
 浜松医科大学医学部臨床薬理学教授の渡邉裕司委員です。
○渡邉委員
 渡邉です。よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 次に、事務局側の紹介をさせていただきます。原医政局長です。
○原医政局長
 原でございます。
○尾崎企画官
 三浦技術総活審議官です。
○三浦技術総活審議官
 三浦です。よろしくお願いします。
○尾崎企画官
 疫学研究に関する臨床指針の担当である大臣官房厚生科学課から課長の福島です。今日は用務のため欠席しております。企画官の私、尾崎です。課長補佐の吉田が出席しております。
○吉田課長補佐
 よろしくお願いします。
○尾崎企画官
 臨床研究に関する倫理指針の担当の研究開発振興課から課長の佐原です。
○佐原課長
 よろしくお願いします。
○尾崎企画官
 課長補佐の高江です。
○高江課長補佐
 よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 次回以降に合同開催する予定の文部科学省の疫学研究に関する倫理指針見直し委員会の担当であります文部科学省研究振興局ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室の伊藤安全対策官がオブザーバーとして本日、御出席していただいております。
○伊藤安全対策官
 伊藤でございます。よろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 今、宮田先生の御到着ですので、改めて御紹介させていただきます。日経BP社特命編集委員の宮田満委員です。
○宮田委員
 どうぞよろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 次に、配布資料の確認をさせていただきます。配布資料については、資料の議事次第に書いてありますので御覧ください。議事次第、座席表、委員名簿です。資料1は、疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会の設置について。資料2は、臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会の設置について。資料3は、第74回厚生科学審議会科学技術部会の議事録の抜粋。資料4-1は、疫学研究。資料4-2は、臨床研究に関する倫理指針の概要。資料4-3は、医学系研究に関する主要な指針の概要。資料5は、疫学研究に関する倫理指針、平成19年改正の要点。資料6は、臨床研究に関する倫理指針、平成20年改正の要点。資料7は、臨床研究に関する倫理指針、平成20年改正後の対応状況。資料8は、他の審議会等で指摘されている関連事項(抜粋)。資料9は、3指針の各条文対照表。資料10は、合同委員会の今後の進め方について(案)です。
 資料の過不足等ございましたら事務局のほうに申しつけください。よろしいでしょうか。なお、委員の先生の机の上には参考資料として、各種指針等を綴りましたファイル、日本救急医学会からの要望書、UMIN臨床試験登録システムの登録状況を配布しております。参考資料のファイルについては、毎回使用する資料ですので、会議終了後は、机上に置いたままで御退席をお願いいたします。
 次に、両委員の委員会の座長の指名に移りたいと思います。厚生科学審議会科学技術部会の部会長からの指名ということになりまして、福井委員にお願いすることになっております。福井座長より一言、御挨拶をお願いいたします。
○福井座長
 座長を仰せつかりました聖路加国際病院の福井です。どうぞよろしくお願い致します。座ったままでご挨拶申し上げます。先ほど原医政局長がおっしゃいましたように、私も国の政策としても医学・医療の研究の推進と、引き続きの産業化が大きな課題となっていると認識しています。一方で、研究、医療、技術の発展は目覚ましいものがあり、倫理指針の改定も頻回に要請されるようになってきています。個人情報の保護や人権への配慮も非常に重要で、この数年間だけでも研究費の不正使用があったり、研究論文の改ざんと、ねつ造と、ひょう窃が頻繁に話題になってきております。研究を促進しなくてはならないという状況下で検討すべき点はたくさんあると思います。これまで作られている指針の内容は、例えば審査委員会の委員や研究者の研修の実態がどうなっているかも含めましていろいろ検討していただきたいことがございます。是非委員の先生方の御意見をまとめて、できることでしたら、来年の夏頃までに、まとめることができればと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
○尾崎企画官
 続きまして、それぞれの委員会の座長代理を決めたいと思います。座長代理については、厚生科学審議会科学技術部会運営細則第4条第4項に基づき、座長からの御指名となっておりますので、福井先生のほうから御指名いただきたいかと思います。
○福井座長
 疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会の座長代理には、中村好一委員にお願いしたいと思います。
臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会の座長代理については、楠岡英雄委員にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
○尾崎企画官
 それでは、中村座長代理と楠岡座長代理からそれぞれ一言、御挨拶をお願いいたします。
○中村座長代理
 ただ今座長代理に御指名いただきました自治医科大学の中村でございます。私自身、疫学研究をずっとやっておりまして、その中で倫理という問題についても比較的長くやってきたほうだと思っております。そういう中で、今後とも疫学研究が円滑に進みますように倫理指針をうまく活用できるような形で、改めるべきところは改めてということでやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○楠岡座長代理
 楠岡でございます。私自身は、5年近くにわたりまして、治験とか臨床研究の活性化に関するいろいろな検討会にかかわってまいりました。その検討会でいつも話題に上がりますのは、臨床研究に関する倫理指針をどうするか。疫学研究に関する倫理指針との整合性をどうするかということです。また、後ほど話にあるかと思いますが、「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」にもそのことが強く出ております。今までの検討会からの宿題を背負ったような形で委員会に参加させていただくということで、私自身もできる限りのことをしたいと思っています。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
○尾崎企画官
 先生方、よろしくお願いいたします。では、以後の進行については、福井座長のほうにお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○福井座長
 では議事に入りたいと思います。最初に、今回の両委員会の設置の経緯等について、事務局より説明をお願いいたします。
○吉田課長補佐
 事務局から、この両委員会の設置の経緯について説明いたします。資料1から資料3を御覧ください。まず、疫学研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会についてです。同指針は平成14年に策定され、その後、複数の改訂を経て、直近では平成19年に改正されております。その際、「この指針は、必要に応じて、又は施行後5年を目途にその全般に関して検討を加えた上で見直しを行うもの」としております。同様に、臨床研究に関する倫理指針の見直しに関する専門委員会ですが、こちらの指針は平成15年7月に策定し、その後、複数の改訂を経て、直近では平成20年に改正しております。同様に、「この指針は、必要に応じ、又は平成25年7月30日を目途としてその全般に関して検討を加えた上で、見直しを行うものとする」としております。
 これを踏まえて、10月に開催された科学技術部会で、両委員会の設置について認められたところです。これについては資料3に、そのときの科学技術部会の議事録の抜粋を添付しております。詳しい説明は省略しますが、この部会で、その設置をお認めいただく際にいくつか重要な指摘があり、大きく分けて二つあります。一つは、それぞれの指針を単独で見直すということではなく、両方の指針を一緒に改訂すべきである。もう1つは、それに当たって、できるだけ両指針を一緒にすべきだという御意見でした。これらの御意見を踏まえて、そういう方向を検討する前提で、この両委員会の設置が認められております。
 したがって、その後、事務局ではこの両委員会を合同委員会の形式で開催すること、また、一部の委員については両方の委員会を兼務していただく調整をしまして、その共通の土台を作る準備をしたところです。各委員会の委員構成については、資料1及び資料2の第3項に記載のとおりです。また、この疫学指針に関しては、文部科学省との共同告示ということがあります。臨床研究については、大学病院等でも広く実施されていることがありますので、その両方を踏まえて、文部科学省と連携を図りつつ議論を進めることにさせていただいております。以上です。
○福井座長
 ただ今の説明について御意見、御質問等はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
 一緒に検討をして、可能なら指針自体を一体化するということで、全てが決まっているわけではございません。議論に委ねられているという状況です。いかがでしょうか。恐縮ですが、宮田委員、何か御意見ございませんでしょうか。
○宮田委員
 私も、厚労省の科学技術部会の委員でございまして、そのときの論議を覚えております。先ほどおまとめになった2点が、確かに議論になっております。このような形で配慮をいただいたことは有り難いのですが、委員の総意というか、一部の委員の方の強い意向もあったと思います。我々は少なくても同一の指針というのを理想としておりますので、今後この審議の中でそれが可能であるのか、もしそうであるとしたら、どうしたらいいのかといったことも、是非十分議論していただきたいと思っております。以上です。
○福井座長
 御指名ですみません。ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、このような経緯を踏まえてこれからの検討を進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
では、お手元の議事次第の「1.疫学研究に関する倫理指針及び臨床研究に関する倫理指針の現状について」に入りたいと思います。今回は第1回ですので、見直しについての具体的な、実質的な議論は次回以降に行いたいと考えております。
 その前に、本日の会議では、各指針の現状について確認し、認識を共有したいと思います。どうぞ事務局より説明をお願いいたします。
○吉田課長補佐
 事務局から、資料4から資料9までを一通り説明したいと思います。資料4-1「疫学研究に関する倫理指針の概要」、A4の1枚紙を御覧ください。疫学研究に関する倫理指針の概要を、ここに示しております。項目としてまず「基本的考え方」があり、目的、適用範囲、研究者等が遵守すべき基本原則、研究機関の長の責務が規定されております。
 適用範囲においては、人の疾病の成因及び病態の解明、予防及び治療の方法の確立を目的とする疫学研究とし、ただし、一部のここに示された研究を除くと規定されております。
 研究者等が遵守すべき基本原則には、研究の科学的合理性及び倫理的妥当性の確保、個人情報の保護、インフォームド・コンセント、成果の公表、指導監督者の責務の規定があります。
 機関の長の責務としてはIRBの設置、また研究計画の許可等の決定前にIRBの意見を聴くことなどを規定しております。
 次に、「倫理審査委員会等」の項があり、委員会の責務、委員の構成、審査の運営等について規定しております。
 次に、「インフォームド・コンセント等」の項があります。ここでは介入研究や観察研究など、研究の特性に応じたインフォームド・コンセントの手続や、その例外が認められる場合の要件、また代諾者等から受ける場合の条件等について規定しております。
 4番目の項目は「個人情報の保護等」です。個人情報の保護に必要な安全管理措置、資料の保管についての手続、また、研究開始前に人体から採取された試料を用いる場合等、研究対象者の同意を受けることとその例外が認められる場合の要件について規定があります。
 5番目に「用語の定義」ということで、「疫学研究」「介入研究」「観察研究」といった用語について定義を規定しております。
 続きまして資料4-2「臨床研究に関する倫理指針の概要」を紹介します。項目立ては疫学指針と一部違っており、まず、「基本的考え方」があります。ここは目的、適用範囲、用語の定義で構成されております。適用範囲については、社会の理解と協力を得つつ、医療の進歩のために実施される臨床研究を対象とし、これに携わる全ての関係者に遵守を求めるものとし、ただし一部のここに示された行為や研究を除くと規定しております。また、用語の定義では、「臨床研究」「介入」「連結不可能匿名化」などの用語についての定義を規定しているところです。
 2番目の項目は「研究者等の責務等」です。ここでは研究者、研究責任者、研究機関の長、組織の代表者等のそれぞれの責務を分けて規定しております。
 3番目の項目は「倫理審査委員会」ということで、委員会の役割と構成、設置者の責務、委員の責務等、その他大臣への報告等について規定しております。
 4番目が「インフォームド・コンセント」です。介入研究と観察研究のそれぞれについて、必要な説明すべき内容や手続等について規定があります。
 5番目は「試料等の保存及び他の機関等の試料等の利用」です。試料等の保存、人体から採取された試料等の利用等についての規定があります。
 続いて資料4-3を御覧ください。A3横の資料です。これは「医学系研究に関する主要な指針の概要」ということで、全部で五つ指針の概要を紹介しております。左側から順番に、ヒトゲノム・遺伝子研究に関する倫理指針、遺伝子治療臨床研究に関する指針、ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針、疫学研究に関する倫理指針、臨床研究に関する倫理指針です。今回は、この一番右側の二つ、疫学研究に関する倫理指針と臨床研究に関する倫理指針について見直しを行うということです。ただ、その検討内容によっては、左の三種の指針についても参照する必要等もありますので、ここに提示させていただいております。以上が、両指針の概要とその関係する主要な医学指針の概要です。
 資料5以降、前回見直し時の改正点とそれ以後の対応等について説明します。まず資料5「疫学研究に関する倫理指針平成19年改正の要点を簡単に御紹介します。このときは、まず「疫学研究倫理指針の適用範囲の改正」ということで、臨床の場における疫学研究についての研究事例を細則に追加し、また、海外の研究機関との共同研究における取扱いについて細則に規定したところです。さらに、「疫学研究を指導する指導者の指導・監督責務」という規定を追加しております。「研究機関の長の責務に係る事項」については、外部の機関の倫理審査委員会に審査を依頼するときの条件等を規定し、また、付議不要の規定について追加した他、有害事象が生じた場合の対応手順に関する規程を定めなければいけないこと等を規定したところです。
 裏面を御覧ください。4番目として、「疫学研究の指針への適合性の点検等」ということで、研究機関の長が、指針の適合性について自ら点検・評価を実施するという規定を追加したところです。
 5番目は「未成年者のインフォームド・コンセント」について、研究対象者が16歳以上の場合に、倫理審査委員会において代諾が必要ないと判断した場合は本人の同意のみでよいこととし、また、研究開始時に、代諾者の同意のみで研究を進め、研究対象者が16歳に達した以降も継続する場合には、改めて本人の同意を取得することを規定しました。
 6番目は「研究対象者の保護等」についてです。まず、研究責任者は資料の保存期間が過ぎた場合に、匿名化して廃棄しなければいけないということ、また、保存期間が定められていない資料を保存する場合の手続等についての規定を追加しました。さらに、既存資料等の提供を行う者が、研究対象者から資料の利用に係る同意を受けなければいけないということといたしました。以上のような改正を行ったところです。
○高江課長補佐
 続きまして、資料6から資料8については、臨床研究に関する倫理指針の前回の改正の内容等について、研究開発振興課のほうから御説明申し上げます。資料6を御覧ください。
 2枚目のスライドですが、臨床研究に関する倫理指針策定の背景として、本日座長からも御指摘ございましたとおり、近年の科学技術の進展、またその被験者の保護、さらには、その臨床研究の適正な推進を図るために必要な規範の策定という点で、指針の策定のほうが求められているところです。
指針において定めている内容としては「ヘルシンキ宣言」、また個人情報保護法の議論などを踏まえ、基本的な臨床研究に関する倫理的な指針を定めているものです。
 裏面の上のスライドですが、平成15年7月30日に、新たに設置された倫理指針が施行されております。その後、平成17年に個人情報保護法関連3法が成立したことを踏まえた所要の改正を行い、平成20年7月に大改正をまたさせていただき、それが平成21年4月から施行されている状況です。
 スライド4枚目は、平成20年改正の要点です。大きく5点に分けられます。1つ目が倫理審査委員会の充実。2つ目が補償、教育、また研究計画の事前登録。3つ目として適切な臨床研究実施体制の確保。4つ目が観察研究及び試料等の保存等に関する規定。5つ目が指針全般の運用に係る規定の改正です。
 5枚目以降で、実際の改正内容について簡単に御紹介いたします。まず、倫理審査委員会の充実です。NPOや国立大学法人が倫理審査委員会の設置者ということを追加しております。臨床研究機関の長が設置して、その倫理審査委員会以外の倫理審査委員会に審議のほうを依頼することができるという規定を付しております。その他、迅速審査の手続や記録の概要の公開に関する措置。また年一回、倫理審査委員会の名簿と開催状況その他の事項を厚生労働大臣に報告する義務等について定めたものです。
 スライド6枚目は健康被害に対する補償、教育、研究計画の事前登録です。まず、健康被害に対する補償として、医薬品・医療機器を用いた介入研究に関して、補償のための保険その他必要な措置を講じることを定めております。
 教育としては、研究者は臨床研究に関する倫理、その他必要な知識についての講習、教育を受けること。臨床研究機関の長は、そのような教育の場をきちんと提供する措置を講ずること。また、倫理審査委員会の設置者に関しても、委員の方の教育研修に努めなければいけないという規定を置いております。
 また、臨床研究計画の事前登録として、侵襲性を有する介入研究に関しては、公開データベースにその研究計画のほうを登録することを求めています。
 スライド7になります。適切な実施体制の確保として、主に重篤な有害事象等が起こった場合に、それぞれの臨床研究機関の長や、研究責任者等が行うべき事項について定めたところです。その他、指針に重大な不適合があったときの措置、また臨床研究の進捗状況の報告の規定、自己点検などについて定めています。
 スライド8は、観察研究、試料等の保存に関する規定です。観察研究に関しては介入研究と観察研究について、定義を置いております。また、観察研究における試料の手続、取扱いの規定、また既存試料、他の機関等の試料等の利用に関する規定を設けたところです。
 9枚目のスライドですが、指針の運用として、この指針の運用に関して必要なものとして、臨床研究機関の長の指針の遵守徹底の責務。研究費に関して、当該指針の遵守が交付要件であることなど、他必要な運用に関する規定のほうを定めているところです。
 続きまして、資料7の御説明をいたします。平成20年の改正のときですが、様々な角度から専門委員会で御議論いただき、様々な御指摘、御提言もいただいているところです。それも含め、対応状況について現状を御説明いたします。
 まず、スライドの2枚目ですが、倫理審査委員会の登録です。こちらの第3の(4)で規定されていますが、臨床研究を行う場合に、その倫理審査委員会の名簿、開催状況のものを報告するということで、システムのほうを作り、平成23年3月から運用を開始しております。
 1枚めくりますと、システムのそれぞれ倫理審査委員会が登録する際に必要な報告の画面、実際に閲覧の画面として、閲覧の画面のほうを見ていただくと、右側はちょっと緑色になっているところです。枠でいうと右3つ目になります。委員名簿、手順書、記録の概要、こちらがクリックするとPDFの形で見られるようになっています。
 5枚目のスライドはシステムへの登録数です。平成24年度11月末現在で1,285件と、登録数は伸びていっている状況です。
 6枚目のスライドは補償に関する規定です。指針において、補償に関する規定について、臨床研究計画書にも記載をすべきという形で規定が置かれています。
 7枚目のスライドは、現在、臨床研究に関する補償の保険を販売している四つの事業者です。各保険は基本的な枠組みは同じです。当然、予想されるリスクに応じて担保の範囲や免責規定について一部違いがあります。加入状況は先進医療B、以前の高度医療ですが、こちらで承認された研究に関しては28件中9件、またヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針に基づく臨床研究に関しては43件中14件が保険に加入している状況です。
 8枚目のスライドは臨床研究の登録についてです。侵襲性が高い研究計画については登録をするようにということです。
 9枚目のスライドは、実際に研究者や製薬企業の方は一番下に書いてありますが、この方々がUMINや日本医師会の登録システムとかJAPICのシステムに登録をされる形になっております。これらを一気通貫に全部検索ができるポータルサイトの形で、国立保健医療科学院でとりまとめをいただいており、現在アクセスすると、横串検索で結果閲覧できる形になっております。
 その内容ですが、10枚目のスライドに、臨床研究の登録状況ということで、新規登録件数は御覧のとおり、2,000件前後の状況になっております。
10ページ以降はUMINの事務局から提供いただいたデータに基づき、厚生労働省で作成したデータです。登録状況は診療科別の新規登録件数ということで、5年分を示したグラフになっております。
 12枚目は試験のフェーズ別、試験の種類ということで、凡例がちょっと小さくて分かりづらくて申しわけないのですが、第1相、第1・2相という順に、下からの積上げになっております。ですので、「該当せず」や「未選択」もありますが、こちらは臨床研究自身で、治験ではありませんので、そういった相がないというようなもので、このような結果になっております。
 12枚目のスライドの右側ですが、介入研究と観察研究の割合は大体これぐらいの状況です。
 委員の方々には机上に、日医でかなり細かい資料で恐縮ですが、資料番号は振っておりませんが、この元となったデータについて、一枚紙の横置きを配布しておりますので、後ほど御覧いただければと存じます。
 前回の改正時、専門委員会からの指針に直接該当する事項ではないが、関係者の方々に対していろいろな御要請をいただいておりますので、それへの対応状況についても御説明を申し上げます。
 まず、14枚目のスライドですが、厚生労働科学研究費における対応です。こちらの公募要項の中で、臨床研究登録システムにきちんと計画書を登録してくださいという話をうたっております。
 次の15枚目のスライドは、厚労科研費の補助金取扱規程において、各種倫理指針を遵守しなければならないことを明記しております。
 16枚目のスライドは文科省さんの科研費です。こちらでも、関係指針に従ってきちんと進められているかどうか確認せよという形で、指針の遵守についての規定の項を入れさせていただいております。
 17枚目のスライドは、倫理指針適合性調査です。実際に臨床研究機関で実施されている臨床研究がこの指針に基づいてどのような形でされているかの調査を厚生労働省で行わせていただいており、平成20年度から行っておりますが、主に、厚生労働省、国から研究費なり、かなり経費が入っている所を中心に選定し、調査を行っております。
 18、19枚目に、平成23年度の結果概要を示しております。こちらの施設によるばらつきとか、指針の項目によるばらつきが多少見られるところですが、このような調査結果を踏まえながら、今後、より指針の実効性をどのように高めていくのかがよろしいかというときの資料とさせていただければと考えております。
 20枚目は、臨床研究コーディネーター(CRC)養成数の推移です。日病薬・日看協・日本臨床衛生検査技師会・文科省・厚生労働省による研究参加者の累計です。右肩上りで順調に増えているのではないかと考えております。
 21枚目は倫理審査委員会の委員研修として、厚生労働省で年に1回、臨床研究の倫理審査委員会や治験審査委員会の委員の方々、また、委員会の事務局の職員の方々にお越しいただき、研修を行っております。
 22枚目からは研究者等への教育、e-learningです。22枚目は厚労科研費で臨床研究教育プログラムの開発を行っており、現在登録者数が約1万9,000人です。
 23枚目は、医師会で治験に関わるスタッフの資質の更なる向上・維持を目的としたサイトを立ち上げており、登録者数が約1万4,000人という状況です。
 24枚目は補償です。先ほど来申し上げているとおりですが、実際、この厚労科研費の中で配分された研究費をもって、その保険に加入できるという規定を設けており、規定の実効性を担保させていただいているところです。
 最後25枚目は、先進医療の通知においても、倫理指針に適合する実施体制を有することが届出の要件にしているところです。
 続いて資料8です。こちらは楠岡先生からも御紹介がありましたが、ほかの審議会や検討会でも、これら指針について御意見をいただいている所がありますので、簡単に御紹介申し上げます。
 まず、「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」です。こちらの文科省さんと厚労省の共管で、今年3月に出しているものです。スライド2枚目ですが、臨床研究に関する倫理指針の改正、平成25年目途ということで、これについて臨床研究に関する倫理指針と疫学研究に関する倫理指針における指針間の関係を見直し、臨床研究を実施する際に、より活用しやすい指針になるよう検討する。また、その被験者保護の在り方について、法制化を含めて議論を開始する。その際には、アメリカのIND、IDEのような臨床研究の届出・承認制度についても参考にすることというようなことが言われております。
 この資料8の最終ページは、参考までにアメリカのINDとIDEの制度について御紹介しております。アメリカにおいても未承認・適用外の医薬品・医療機器の流通は、承認を取得することが前提ですが、研究等行う際に、届出を行うことによって一定条件下でその規定を免除するというものです。その承認申請とか、申請者と研究者の責務、研究用の限定の表示等々を規定しており、臨床研究、臨床試験を行う前にIND、IDE制度に基づく手続を行っていただくという状況になっております。これに関しては今後議論が進む中で、更に詳しい御紹介をさせていただければと思います。
 資料前にお戻りいただき、3枚目のスライドです。「臨床研究・治験活性化5か年計画2012(2)」です。こちらは倫理審査委員会の質の向上ということで、倫理指針をきちんと作った上で、それを実際現場で運用していただく倫理審査委員会の質の向上に対する項目について、各種提言がなされております。
 4枚目のスライドは被験者保護の在り方、倫理審査委員会の認定制度、被験者への補償等についても、5か年計画2012で取り上げられているところです。
 次のスライドは5枚目ですが、厚生科学審議会医薬品等制度改正検討部会、薬事法の改正を検討した部会ですが、そこの取りまとめにおいても、臨床研究についての提言がなされております。具体的には、薬害肝炎の検証検討を行った委員会の報告書、こちらの「最終提言」と書いてあるものですが、その中で被験者の権利の確立が必要だということを念頭に、治験以外の臨床研究と治験を一貫して管理する法制度の整備を視野に入れた検討を望むとされております。
 6枚目は平成23年8月に閣議決定しております第4次科学技術基本計画において、海外の類似した制度等を参考に、そのような制度について検討せよと。また、国際標準に基づく臨床研究の実施を求めるという提言がなされております。長くなってしまいましたが、説明は以上です。
○吉田課長補佐
 続きまして資料9を御覧ください。A3の資料です。今日は参考までに配布しておりますが、2回目以降、先生方に御活用いただくことを目的に配布しております。これは疫学研究指針、臨床研究指針、ゲノム指針、この関連する3つの指針を横並びで比較できるように、疫学指針から検索できるようにした表です。1ページ目が見出しの部分についてまとめたものです。2枚目以降は、各指針の本文について比較できるようにしております。2枚目以降の比較表の一番右側に「備考欄」があります。この備考欄には、事務局で見た場合にその3指針で整合性のとれていない、いわゆる相違点について簡単にメモを記しているところです。お時間があるときに眺めていただき、2回目以降の議論で御活用いただければと考えております。以上です。
○福井座長
 ありがとうございました。具体的な見直しの議論は次回以降になっております。膨大な量の説明を事務局からしていただきましたが、何か御質問ありますでしょうか。
○田代委員
 資料7について2点ほど確認させてください。最初の倫理審査委員会の報告システムに「登録」という用語が入っていますが、現在はあくまでも「報告」システムであって、事後報告に留まっているはずです、先ほど御紹介のあった「活性化2012」の中で、今後登録を考えていくことになっているはずです。前回の指針の中で倫理審査委員会の情報公開に関する項目が策定され、それに基づいてこの報告システムが作られたと思うのです。ただ、施設側からすると、そもそもこの報告システムの位置付け自体がよく分からないこともあり、もし明確化するのであれば、指針の中に規定を入れるということもあるかと思います。もちろん、報告システムそのものは画期的なとりくみで、これで初めて日本の倫理審査委員会がどのようになっているのかが分かったと思うのですが、報告されている情報の質も非常にバラバラで、なかには施設長が倫理委員会の委員長を兼ねているものも報告されてしまっています。つまり指針を遵守していないようなものが普通に報告されているので、例えば、これを基本的に登録という方向に変えていくのであれば、指針の中にそういうことを書き込んでいくことも一つかなと思いました。なので、指針での位置付けも一つ考えていいのかなと思っています。
 二つ目は、適合性調査です。これも全く行われていなかった状況から比べると、指針の適合性が実際に確認されるという意味では前進だと思います。ただし、先ほど御説明があったように、現状では対象がどちらかというと、人やお金がすごくついている、しっかりしたところを中心に適合性を細かく見るという形になっています。指針の基本的な趣旨からすると、全国どこにいても安心して研究に参加できることは非常に重要ですので、そういったお金と人に恵まれていて、しっかりした体勢を作っているところを見るだけではなく、問題があって、しっかり改善していただきたいところを見る形に変えるとか、あるいは現時点では委託事業としてやられていることをちょっと違う方向で考えることも検討していただければと思っています。私からは以上です。
○福井座長
 ありがとうございました。先ほどの言葉のことについてはいかがでしょうか。「登録」なのでしょうか。
○高江課長補佐
 「報告」です。指針上も現在「報告」になっています。「報告システム」と書いておきながら標題が「登録」になっています。大変失礼いたしました。
○福井座長
 見直しについての御意見も含めて、ただ今説明された内容に関係して何か御意見ありますでしょうか。
○位田委員
 質問です。現在、倫理審査委員会にどの程度の委員会が登録されているのか。つまり、現実に研究機関なり、病院でも大小様々あると思うのですが、小さな病院であれ、大きな病院であれ、臨床研究をされている病院がかなりあると思うのですが、全国的にどのぐらいの数があって、そのうち倫理審査委員会がどの程度設置されていて、それがきちんと登録されているかという現状を何か統計というか、お調べになったものがあるのですか。
○高江課長補佐
 事務局からお答えさせていただきます。先ほど資料7-5で1,285という登録の数をお示しさせていただきましたが、今、位田委員がおっしゃられている悉皆的に全国の医療機関のどこで臨床研究が行われているというところの全体のしっかりした数については、現在登録が任意で行われている状況ですので、その数は正直分からないところがあります。ただ、こちらのデータについて、もう少しより詳細に解析させていただき、現状がどのようになっているのかを次回以降お示しできればと考えております。今、先生がおっしゃられた御質問にストレートにきちんとお答えする資料は持ち合わせていません。
○位田委員
 臨床研究の計画そのものは登録制になっているので、そうすると、その計画の中にどういった研究機関なり病院なりが参加しているかという数は少なくとも出てくると思います。そこをたどっていけば、本来なら全部の、どの数の機関がやっているかが分かると思うのですが、1,285はいかにも少ないかなという私の印象です。
○高江課長補佐
 臨床研究の登録に関しても、あくまで侵襲があるものだけの登録になっていますので、それが全ての臨床研究の数ではないところもあります。今の先生の御指摘も踏まえて、もう少し何かできないか、工夫して検討をさせていただければと思います。
○福井座長
 田代委員がおっしゃったことも位田委員がおっしゃったことも悉皆性のあるデータがきちんと把握されているかどうかだと思います。
○花井委員
 被験者保護の観点から、今までの臨床研究の指針を見ても、新薬の治験と被験者保護に関しては、基準としてはさほど変わっていないというか、大体同じぐらいになっていると思います。実際上、各臨床研究をなされるときの現場の、治験との違いはどうも患者からは分かりにくくて、治験のときはかなりキリキリといろいろなツールも充実していて、それで入るので、お金がかかった感じだなというので、何となくそれは分かるのですが、現実、治験との関係をもう少し実態として分かるような資料がないのか。そこを整理した説明の資料が追加であれば。もう一つは、データの信頼性があると思うのですが、データの信頼性というところで、多分アメリカでもほとんど同じようにやっているのかと思うのですが、そのところの今回の指針との関係ではどこまでそれが関係するのかということも教えていただけたらと思います。
○高江課長補佐
 治験との関係については、質的なものでの整理ということですか。
○花井委員
 いわゆる治験だと国際基準で決まっている。GCPがあると思うのですが、それを踏まえて行われている。臨床研究にしたって、さほどそれと違う基準で行われていないはず。
○高江課長補佐
 という形になります。
○花井委員
 特に現場で実際に行われているときに、これが実際どれだけ遵守されているかとか、実態としてそれが本当に全く変わらないかと言われると、変わらないのかもしれませんが、その辺が分からないので、それを今度指針を検討する上で、そこに乖離があるようであれば、どういうところを見直したらいいのかということが分かればいいなという実態の面です。データの信頼性に関しては同じような観点ですが、治験であれば、間違なくそれは基準を守って、直接見にも行っているわけですし、確かだと思うのですが、臨床研究の場合はその辺がどうなっているのかというのが、私のような素人というか、患者側からすると分かりにくいところなので、重ねて資料や説明があればということです。
○高江課長補佐
 御指摘を踏まえて、また作成させていただければと思います。ありがとうございます。
○直江委員
 今回、疫学と臨床研究を一本化するかどうかを含めて議論する。大変有り難いことだと思っています。というのは、臨床の場で研究を行うときに、果たしてこれが臨床研究なのか疫学研究なのか我々現在でも頭を悩ましています。いろいろQ&Aで出てきて、何度か整理するのですが、一方では、例えば介入研究なのか観察研究なのか。前向き研究なのか後向き研究なのか。症例報告なのか、それともある程度まとまると疫学になるのかというところの線引きがいつも議論になっています。そこで一つだけお伺いしたいのは、歴史的に見ると疫学研究、ゲノム指針が平成13年、平成14年に疫学研究、平成15年に臨床研究という順番で出てきているのですが、そもそも疫学研究と臨床研究をこのような形で分けられてきた、私は背景を知らないものですから、今後の議論とも重なるかと思ってお聞きしたいのですが、分ける考え方としては最初はどのようなことがあったのですか。
○福井座長
 最初のところ、つまり人を対象とする研究という大きなくくりではなく、最初にポンと疫学という方法論で切り取った形での倫理指針になっているのですが、そうなった経緯を御存じでしょうか。次回までに調べていただければありがたいのですけれども。
○楠岡座長代理
 正確な理解かどうかは分からないのですが、疫学研究の倫理指針ができたその背景には、疫学研究において少し問題が実際に生じたので、何らかの倫理指針が必要であろうということで、まず疫学研究の倫理指針が出来上がって、それに続く形で臨床研究のほうが出てきたという形になっていると思います。歴史的な背景から言うと、順番を踏んでというよりも、たまたま社会的な要請があったので、そちらが先にできたと理解して、これが正しいかどうか分かりませんが、そういうような経緯があるのではないかと思います。
○山縣委員
 正にそうだと思います。一つは、臨床研究の場合は、例えば研究御協力者に必ずインフォームド・コンセントを取るのが基本になっていたと思うのですが、疫学研究の場合には非常に大量であることと観察研究であるということで、WHOがCIOMSのガイドラインで、必ずしもインフォームド・コンセントを個別に取る必要がないような例を挙げてきたときに、実際の医学研究としての疫学研究の中で、その辺りのことが曖昧になっていたと思います。そこを明らかにする意味で、つまり疫学研究のガイドラインをどうするかということが問題になったからだと思います。直江委員がおっしゃるようなことだと思います。
○中村座長代理
 私の理解も全く同じです。特にちょうど2000年ぐらいでしょうか。疫学研究を、これは研究と言っていいか事業と言っていいか少し難しいところがあるのですが、臨床医が患者の同意も得ずに個人情報をがん登録に提供しているみたいな形で、がん登録に対してものすごい世の中の逆風が吹きました。 我々、疫学をやる立場からすると、がん登録はがんの疫学研究です。津金先生のほうがずっと詳しいのですが、がんの疫学研究という意味では欠かせない話である。これを何とかクリアするためには指針を作って、世の中に認めていただいて、一つのルールとして行うことをしなければいけないということで、疫学研究の倫理指針が先にできたのだろうと私自身も理解しております。
○福井座長
 ありがとうございました。もし最初の頃の検討会の資料などでそういうことが書かれているものがありましたら、事務局から紹介していただければと思います。ほかにいかがでしょうか。
○楠岡座長代理
 次のときに資料として用意していただきたいものとして、今、正に直江先生から指摘された指針間の関連性というか、どこがどこまでをカバーするのかという点の判断になるような資料をおねがいします。といいますのは、人を対象とする研究は全て広義の疫学研究に入ってくることになるので、臨床研究もある意味、疫学研究の一分野と考えられるところがあると思います。ただ、その中で、前向き臨床試験のような、介入を伴うようなものは通常の疫学研究よりもかなり厳しい制約が要るだろう。一方、観察研究の場合には、臨床試験ほどに厳しいものは必要ないだろうということで、指針のカバーの仕方がいま一つ分かりにくい。この点をきっちりしないと二つが要るのか、一本にして十分なのかというところの議論が進まないのではないかと思います。
 今の形ですと、ヒトゲノムに当たるものはヒトゲノムの倫理指針にいってください。疫学研究に当たるものは疫学研究の倫理指針でやって下さい。そこに入らないものが臨床研究となっているのですが、疫学研究自身が非常に幅広いので、入るか入らないかの判断がつかなくて、結果的にむしろ安全を期して臨床研究でやっておくほうが疫学研究よりももう少し厳しくできるだろうという実情があります。治験では、省令GCPのようにもっと厳しい基準がありますので、それに準じればまず間違いないだろう。今、そういう判断を各現場がしているような状況かと思います。そのとき、現場任せの判断ですと解釈を誤ることもありますので、何かそれが分かるような形のものがあって、それに基づいて、指針は2本がいいのか1本がいいのか、あるいは1.5本がいいのかということを検討しないと、ただ単に文言を整理して整えればいいという話ではないような気がいたします。是非その辺の資料もお願いしたいと思います。
○福井座長
 ありがとうございました。
○藤原委員
 いくつかの点で事務局とこの委員会の立場を確認しておきたいのですが、一つは、私はがんセンターの病院勤務医ですが、倫理審査委員会の委員もやっていて、過去2年ぐらいにうちの研究倫理審査委員会にかかった迅速審査といって、ほかの大きな大学病院や大きな医療機関で承認されて、そのあとに私どもの病院で倫理審査した場合には、迅速審査というスキームでチェックするのですが、それを見直してみたのですが、30ぐらいの申請があって、そのうちの半分ぐらいは臨床研究倫理指針に不適合な部分があるというのが分かりました。特に多いのは、副作用や有害事象の報告に関する記載でした。3分の2がプロトコールにおける報告の仕方がちゃんと記載されていなくて、この4年、大きな臨床研究をやっていて、その中で患者さんが亡くなったりしたのがきちんと正確に医療機関の長や多施設と情報を共有されているのかそのデータを見て疑問を持ちました。有名どころの大学の倫理委員会は通っているのに、プロトコールに不備のある迅速審査の申請が結構あるのです。
 そういうのをこの何年間も経験する中で、過去の、あるいは最近の新聞報道を見ても相変わらずIRBにかけずに臨床研究をやったりとかが繰り返されている実態を見ると、前回の指針のときも私も委員でいましたが、法制化という話が出ていまして、こういう臨床研究の倫理は法律で対応していいのかという話と、一方で、やわらかいソフトローというのですか、我々プロフェッショナルのオートノミーで対応していくのかという、いつも鬩ぎ合いの中で議論が進んでいたように記憶しています。
 欧州を見ると、介入を伴う新しい医薬品を用いる臨床試験は法律により実施が規制されている。そういう中で、今回のこの指針の改訂にあたって、法律にして、もっと厳しく現場を縛るのか、それとも今までどおりプロフェッショナル・オートノミーを尊重して進めていくのかという大きな目標がある程度決まっているのか、それとも議論の中で検討していくのかということを一つお聞きしたいです。もう一つは欧州の実態を見てみると、IRBの数が制限されています。日本はIRBが多過ぎてみんなが疲弊している状態なので、そんなことをするぐらいだったら道州でもいいですし、各県に一つか二つでもいいのですが、いいIRBを一つぐらい作って、イギリスやフランスはそういうふうにやっていますので、ローカルIRBにいろいろな権限を移譲して、そこに人的資源も集約して、きちんとした審査をするという、インフラの整備まで踏み込んだような議論がここでできるのか、あるいはそこはここでは関係ないのですかという、この2点を確認しておきたいです。
○福井座長
 より規制を厳しくするのか、プロフェッショナル・オートノミーに任かせるのかという議論は議論する中で決めていかざるを得ないのではないかと思います。絶対にこういう方向へ持って行こうというふうに私は今の時点では思っていません。IRBが多過ぎることについては、もしこの点について何か御意見がありましたら伺いたいのですが、先ほどの悉皆性のことにもかかわりますが、現状をまず把握するところから始めてはどうかと思います。
○位田委員
 私は内閣府の総合科学技術会議の生命倫理専門調査会の委員でもあるのですが、そこで、一昨年になるかと思いますが、海外の倫理委員会、IRBの調査をしました。先ほど藤原委員がおっしゃるようにヨーロッパでは、フランスとイギリスについてはローカルIRB、イギリスはナショナル(国家の)な倫理委員会はありません。ローカルIRBは表現としてはおかしいので、ローカル倫理委員会、つまり地域にいくつかずつ置いてあって、そこに研究計画が出ていく。ただし、ヨーロッパが全部そうではなくて、必ずしも全部ではないのですが、ドイツの大きな研究機関は自身のIRBがあって、地域のIRBもある。ドイツの医師会の下にIRBもある。ドイツは両方でやっている。国によって、それぞれ違います。特にEUが最近では医療もかなりやっていますので、EUの中で統一している方向は必ずしもないようです。ただし、EUは「クリニカルリサーチ」「クリニカルトライアル」という用語について、EU全体の規則を作っていて、最終的に各国に拘束力があり、各国はそれぞれの国の中でクリニカルトライアルに関する法律にする、国内法制化をしていくという仕組みです。
 他方で、日本の各研究機関にIRBを置く方式はアメリカの方式を恐らくそのまま入れてきたのだろうと思うのですが、アメリカは各機関が倫理委員会を持たないといけないと、これも法律で定まっています。IRB方式、つまり機関内倫理委員会という方式をするのか、若しくはローカルなIRBにするのか、それぞれの国が判断しているということです。我が国は既に各機関のIRBが走っていますので、それをローカルにするのならそれなりの仕組みを考えていかざるを得ない。それをこの委員会で考えるのかどうかという問題があろうかと思います。
○福井座長
 今、藤原委員がおっしゃったように、今のシステムでみんなが疲弊して審査自体もお座なりになっているとか、デメリットがどういうところにあるのかということも把握できれば議論が進むのではないかと思います。
○位田委員
 その点で、ヨーロッパでインタビューしてきたのですが、やはりフランスもイギリスももともとIRBの方式をとっているのです。ところが、日本でも同じですが、委員を決めるのが大変だとか、定期的に集まるのが大変で、審査そのものも大変だし、しかも委員会のそれぞれの審査の仕組みに差があるので、それではいけないというので、イギリスもフランスもローカルのほうに切り変えたという話がありました。イギリスの場合には、かなりたくさんあったものを現在130、確かロンドンに40ぐらいある。60でしたかね。それをもっと減らして、全体としてイギリスで100ぐらいにしようというのを2年前ぐらいに聞きましたので、今、100に近いものになっているかもしれません。私がお尋ねしたときはイギリス全国で130ぐらいあって、ロンドンには60ぐらいあると言いましたでしょうか。ただし、イギリスの倫理審査、フランスもそうだったと記憶していますが、研究者が研究計画を倫理審査に提出するのではなくて、研究資金を出したスポンサーが研究計画を倫理委員会に出して、そこで承認をいただくという形になっています。それぞれの研究者が現在の日本みたいに一生懸命研究計画を書いて、倫理委員会に出席して説明してということは必ずしもやらなくてもいい。そういう意味では、研究者が疲弊しているという問題はローカルな倫理委員会の場合には、かなりうまくいくようになっているのかなという印象がありました。
○楠岡座長代理
 ドイツには確かに地域に複数のIRBがあるのですが、その全てが同じプロトコールを審査するのではなくて、その地域の中のどこか1か所が代表して審査を行って、その結果、他のところが従うという形なので、プロセスとしてはイギリスやフランスと同じような形になっていたかと思います。
○福井座長
 ありがとうございました。
○宮田委員
 私は余り海外のことは知らないのですが、今、日本ではかつて文部科学省の大型プロジェクトで400億円ぐらい使ってゲノムのバイオバンクをやったプロジェクトをやっていた経験から言うと、先ほど藤原先生もおっしゃったように、IRBの多様性に驚いたことがあって、今、IRBの地域版というか、もう少し規模を拡大して審査したほうがいいと思ったのは、皆さんがおっしゃっている理由だけではなく、もう一つはせっかく臨床研究に国民が参加していただいた研究成果に関して、知識をどこかに集めることも考えて、これをパブリック・ナレッジにしなければいけないと思うのです。そういう意味では、倫理審査もパブリック・ナレッジだと思っております。先ほどの倫理委員会の報告システムのウエブを私も見てみたのですが、田代先生がおっしゃるように、内容が千差万別で、はっきり言えばこれでは何にも分からない。パブリック・ナレッジになっていない状況があるので、今回の委員会の議論として、一つ臨床研究やその成果というパブリック・ナレッジをどうやって集めて、それを公開して、みんなが使えるようにするのかという観点でのお話を是非議論させていただきたいと思っています。
 もう一つ重要なのは、先端医療がどんどん出てきます。今、ちょうど再生医療の安全と推進の委員会が厚生労働省でも走っていますが、本当にiPSの臨床研究を各協同研究施設が十何箇所あって、実施するときにそれぞれの施設で本当にまともな倫理審査ができるのか、人的な意味でも考えるのは不可能だと思うので、そういう意味では、そういった先端医療の部分から始まるのかもしれませんが、日本全体か、あるいは地方ごとに分割するかは今後の議論でしょうけれども、そういった統合化された倫理委員会の存在がどうしても必要だなと思っています。
○福井座長
 ありがとうございました。
○花井委員
 倫理委員会がいろいろ違うこともあるのですが、素人なので教えてほしいのですが、例えば「疫学」と言っていますよね。今、いろいろな病院でとんでもない数のアンケートがきて、配ってくれと言われていると思うのです。この中を見ると、確かに疫学研究もあるのですが、医薬・医療社会学や看護学とか、いわゆる学際的ないろいろな研究が病院というフィールドでなされていて、それで使われる概念装置ですよね。エンピリカルの純粋なものは分かりやすいのですが、人間をつかもうというと、いろいろな装置があって、比較的医療に従事している人は余りなじみがないけれども、例えば倫理学者や社会学者は知っているみたいな。そういう研究が結構なされているわけですね。そのときいつも困るのは、IRBに出して御理解いただくことなのですが、出すほうも審査している人間が、例えばそういうある種、人文系に造詣が深い誰かがいれば通りやすかったり、全くいなかったら、こんなのは研究として認めないとなったり、リジェクトされることもあろうかと思うし、倫理委員会自体に、いろいろな研究が全部上がってくるとなると、それだけ業務量が増えるわけですし、disciplineと倫理委員会の所掌範囲がどうなのかなと。これが分からなくて、概念で考えれば、臨床研究と疫学研究に関しては、これはきっちり決めておかないと、患者保護の観点、いろいろな観点から必要で、部分集合として考えると、そうするとそれより広い範囲を、病院に関する倫理を、倫理に関する研究を審査していると考えるのか、どっちが先か分からないですが、その整理をしたほうが、いろいろな研究は医学以外の研究もあると思うので、そうすると倫理委員会の負担も軽減されたりするだろうし、人文系の研究者と組んだ学際的な研究プロジェクトもやりやすくなるということで、その辺の整理も検討いただければと思います。以上です。
○田代委員
 今の点に関して、最初に藤原先生からプロフェッショナル・オートノミーという話があったのですが、指針は厚生労働省による行政指導ですから、私はプロフェッシュナル・オートノミーよりは上の段階のルールだと思っています。要するに、厚生労働省による指導を法律にするのかどうかという話と絡めて、先ほどの倫理委員会の話もそうなのですが、結局どこまでを公的な管理に置くべきかという議論になってくると思うのです。
 その際に、例えばさきほどイギリスの例がありましたが、イギリスでは公的管理をしている倫理委員会の数が今100以下に減っている一方でそれ以外にも大学には多くの倫理委員会が実際にはあるわけです。そこでは、心理学の実験研究のようなものを、ある意味施設の自治に委ねる形でやっていて、そこに関して公的な規制があるわけではないのです。あくまでもイギリスが国として、例えば臨床試験を初めとする公的管理が必要な研究は、公的管理をしている倫理委員会を通してくださいというスタンスです。つまり、二種類の倫理委員会が混在しているわけです。これを考えていくと、disciplineというか、何学とか、分野で区切りをつけることには余り意味がなく、実際に研究に参加される方がどの程度リスクや負担があるのかという観点から区分けしていかないと、人文社会科学系がどうかとか、ゲノムがどうかとか、臨床がどうかというよりも、基本的にはリスクがどの程度高いのかどうかということで、この話は区分けをしていったほうがよいはずです。今までの学問分野というか、disciplineで見るのは、あくまで研究者から見ている話であって、基本的には被験者保護という話からすると、リスクベースで考えるというのが私は方向性としてはいいと思っています。
○福井座長
 社会学というか、例えばマスコミなどでインターネットを使っての調査は、どういう手続になっているのでしょうか。宮田委員、御存じですか。
○宮田委員
 倫理委員会はありません。したがって、いわゆる社内のラインという編集部、編集長、その上の局長あたりで議論して、妥当性は担保しております。
○位田委員 例えば、マスコミがやられるのが研究かどうかという問題でもあると思うのです。研究の倫理としてこの場では考えているので、マスコミがある意味では業務として世論を調査するというのは、恐らく研究にはなじまないかなという印象があります。先ほど田代委員がおっしゃったリスクとは何をリスクと考えるのかという、そのリスクを定義しないと「リスク」というだけでは様々なリスクがあって、確かに介入研究をするときにはそれこそ患者さんの体そのものに対するリスクですが、人文社会系でインタビュー研究やアンケートを使った研究、心理学的な研究を考えると、何がリスクかというのは、恐らく介入研究と少し違う形だろうと思います。
 国によっていろいろな対応が有り得て、特に人文社会系の研究でも人を対象とする研究の場合には、カナダはきちんと人文社会系の人を対象とする研究のカウンセル(評議会)があって、きちんと倫理審査にかけないといけない制度になっています。ただ、ほかの国では人文社会系は必ずしもそこまで厳しくありませんし、日本は全くそういうのがありませんので、人文社会系の人がアンケート調査をするときには何の倫理審査もしない。ただし、大学の中には人を対象とする研究は人文社会系でも倫理審査にかけろという大学があって、日本ではバラバラになっていると思いますが、個々の臨床研究、疫学研究でやるのかというのはまたもう一つ考えるべきかなと思います。
○丸山委員
 非常に細かいところですが、先ほど、位田先生がおっしゃったアメリカでは研究機関ごとにIRBの設置が法律で義務付けられているという御発言ですが、昨年の7月に出された、いわゆる臨床研究に適用されるコモン・ルールの改訂の合衆国厚生省の提案で、多施設共同研究については、単一のIRBの審査で十分であるということにしてはいかがかということが述べられていて、厚生省の説明では、これまでも施設ごとのIRBの審査を求めてきたわけではなかったと書かれていました。私、気になりまして調べてみたのですが、確かに現在のアメリカの制度が作られる一つのポイントである1974年のナショナル・リサーチ・アクトでは施設ごとのIRBの設置を義務付けているのですが、この法律は現在は失効しております。その後、1981年という比較的早い段階で自前のIRBでなくてもよろしい。特定のIRBを使うのだということをしておけば、それをdesignateしておけば、それで足りるというふうに厚生省の規則で定められております。本当に細かいところで恐縮ですが、現在はそうなっていない。それがかなり早い段階から変わったというところを指摘させていただきました。
○福井座長
 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。IRB以外のことについて、事務局から多くの御説明がありましたが。
○山縣委員
 視点が変わるのですが、研究デザインや研究の体制のようなものが大分変わってきて、その一つに出生コホートのような胎児期からずっと追跡していく調査の場合に、例えば、今、未成年のインフォームド・コンセントに関しては年齢がきちんと出ていて、そこでもう一度改めて同意を取りましょうというのがあるのですが、その前にascentという概念を考えたときに、どういうタイミングでどうすればいいのかということが全部倫理委員会に委ねられていてとても困っているということと、もう一つは、疾患を持ったお子さんに対する研究と健康なお子さんに対する研究は、例えば採血を考えたときにも、疾患を抱えているお子さんの場合であれば、例えばそれが治療や検査の一環として採るときに同時に採れる場合があるわけですが、健康なお子さんの場合にはほとんどそれが必要なくて、でも、やはりそういうふうな研究がこれから必要になってくるといったときに、その辺りのところも全部倫理委員会に委ねられていて、それをどうしていくかということがとても今困っている。
 こういうものをどうやって、ある程度共通のコンセンサスを得ていくのかといったときに、こういうガイドラインがどういう位置付けになるかということも検討していく必要があるだろうと思います。海外では、ガイドラインの中にそういうものも入ってきていたりするものもありますし、子どもの場合に、実際に片方の親だけでいいのか、二人の同意が必要なのかとか、虐待の有無を見なさいとか、いろいろな細かいことがあって、そういうことが日本の中ではほとんどないことに関して、こういう研究のガイドラインとしてどう考えるかということも検討の一つかなと思います。
○渡邉委員
 今まで討論されたこと全てが非常にもっともなことだと思うのですが、倫理性を担保する前提として、やはり科学性が担保されていないと、つまりその研究を行うことによって意義がある結果が出され、将来の患者さんに役に立つ。科学的にずさんな研究の結果が出てきても、それがどういうことを意味するかということも不明ですので、そういう点で考えると、今、日本の倫理委員会はなかなか科学的なところまで踏み込んで判断するのは非常に難しくなっていると思うのです。ヒントなのですが、アメリカでは、例えばそれを生物統計家やデータマネージャーとか、プレ・レビューという形で審査していく。そういうことも含めて倫理を考える上で、科学性がその前提として重要だということも踏まえての議論が構築されることを望みます。
○福井座長
 いかがでしょうか。
○津金委員
 この委員会のマターではないのかもしれませんが、事務局の資料としてもゲノム指針との比較が挙げられているのですが、ゲノム指針が一番上位にあるという現状において、今の疫学研究、臨床研究の非常に多くの研究はゲノムを一つの要素として扱うということがある。たった一つの要素としてゲノムを扱うというだけで、ゲノム指針に引っ張られてしまう現状があるので、この辺も是非、今回、疫学・臨床指針というものの統合のディスカッションをするにおいて、ゲノム指針とのこともきちんとディスカッションしていかなければいけないのではないかと考えます。
○跡見委員
 今と同じで、この疫学研究指針の資料で疫学臨床指針、臨床研究指針及びゲノム研究指針の比較表を作っていただいて、今後の検討に役に立つと思うのですが、資料についての質問ということで、ヒトゲノム遺伝子解析に関する倫理指針をここで取り挙げられたということは、それも視野に置いてということなのですか。今、津金先生がおっしゃったようなことを視野に置いていらっしゃるという。非常に重要なことだと思うのです。先ほどの疫学の中で、臨床研究、いろいろなヒトゲノム研究、いろいろなものがくる範囲からいうと、一つのきちんとした指針があるということが重要だろうと思うのですけれども。資料作成でそういう意図的なものがあるのかどうか。
○福井座長
 特に誘導する意思はないということですね。
○吉田課長補佐
 事務局から回答いたします。これについては、先ほど御紹介した医学研究に関する五つの指針の中で、この三つは密接に関連すると認識しておりますので、今回臨床指針と疫学指針の見直しをするに当たっては、当然、各指針の中身について常に三者共通する部分等もありますので、整合性を三者で見ながらこの二つの指針の検討を進めていく必要があるのではないかと思い、こういう表を作った次第です。
○藤原委員
 ヒトゲノム指針の改訂の委員会の委員でもあったのですが、多分1年ぐらいのペンディングになっていますが、ここに載っているのは現行指針ですか。もうすぐ変わるのではないかと思いますが、現行のものを、今、委員に配ると、改訂指針が、あとで1か月以内に出たりしたらもう一遍読まないといけなくなるのですが、そこはどうですか。
○吉田課長補佐
 間もなく告示される改訂後の内容を載せています。
○尾崎企画官
 正確には、告示前の最新のバージョンです。告示するためには、法令担当のいろいろな審査を受けないといけないので、細かい文言は今後多少変化します。
○門脇委員
 私は東北メディカル・メガバンク・コホートの研究のいろいろな審議などにも携わっています。その中でも問題になっていることとして、一つはヒトゲノム遺伝子解析研究はジャームラインの変異ということで規定されているわけです。最近の科学研究の進歩によって、エピゲノム、すなわちDNAの配列そのものの違いではないけれども、メチル化やヒストンの様々な修飾によって、それが次の世代に伝わり得るゲノムの修飾であるということが分かってきたと思うのです。そういったものについて、どういったところで扱うのか、そういうことも考えておかなくてはいけないと思うのです。ジャームラインの変異、あるいはDNAの配列の違いでない、しかし次世代につたわるものがどこに入ってくるのかどうか。そういったことについても議論していかなくてはいけないと思います。
 また、もう一つは、バイオマーカーの研究は当然臨床研究の中に入ってくるわけですが、現在でもあると思いますが、今後バイオマーカーを見ることによって、それがその方の将来の不治性の疾患をかなり高い確度で予測できたり、あるいはその疾患は放置しておけば難治性となるが早期診断、早期治療できたりするようなバイオマーカーの変化が臨床研究で見出されてくることが今後出てくると思います。そういった場合に、これまでの多くの臨床研究では被験者に対して研究結果を必ずしも返さない場合も多かったと思いますが、そういったバイオマーカーの結果などが出てくると、被験者に返さないと被験者保護の観点から非常に重大な倫理的な問題になるという課題が出てきているように思います。今回は少し先まで見据えて科学研究や医学研究の、あるいは技術の進歩は非常に大きなものですから、そのような事態まで想定した上で、インフォームド・コンセントの在り方等についても議論をする必要があろうかと思います。
○福井座長
 ありがとうございました。2点目については、山縣先生が新しいヒトゲノム遺伝子解析研究に関する倫理指針で扱かわれたように思いますが。
○山縣委員
 開示の件は個人情報保護法との関係で原則開示は変わらなかったのですが、どういうときに開示するのかしないか、開示しない場合はその理由などをきちんと決めなさいということになっています。
○福井座長
 ありがとうございました。
○宮田委員
 個別ではなくてもう少し抽象化して議論しなければいけないと思います。つまり、科学研究は、特に医学ですが、我々そういうものを報道していてよく思うのですが、悪いことから発見されていくのです。がん遺伝子とかアルツハイマーの遺伝子とか。でも、我々はそういう欠陥を200ぐらいみんな持って正常に今動いているのは、多分それに拮抗するがん抑制遺伝子とか、あるいは今年アルツハイマー病でも見つかりましたが、アルツハイマーを抑制するような遺伝子、つまり希望の遺伝子というのが出てくるのです。必ず医学研究はまず悪いことから出てくるので、そういうような研究途上にある情報を患者さんにどうやってお返しして、それを患者さん自身がどうやって自分たちで咀嚼していただくかというようなところまで抽象化して議論したほうがいいと思います。
○福井座長
 ありがとうございました。
○真田委員
 看護の立場で一番気になっていることはインフォームド・コンセントです。日本救急医学会から今日出ている最後の要望書にもありますが、救急からは非常にはっきり書かれていますが、緊急性ということと、代諾者が得られないこと等が書いてあります。看護のほうから考えてみると、認知症の方々とか、非常に高齢者が多くなった時点で看護の研究をするときなどもやはり代諾者の件に関しては、なかなかいらっしゃらない方々も施設では多くて、こういう場合、本当に研究が遂行できない状況もある。この点に関しても今回御検討いただければと思っております。
○高江課長補佐
 真田委員に先に御紹介していただいて大変恐縮ですが、救急医学会から厚生労働大臣宛ての要望資料が出ておりますので簡単に御紹介させていただきます。前回の改訂のときもいろいろ議論があったところですが、先ほど真田委員が言われたとおり、救急医療の現場の場合、急に事故なりで運ばれて来た場合、患者さんは意識がない。代諾者もいらっしゃらない状況で、かつ、すぐに救命を行わなければいけないというところで、臨床研究を行うさことが現在の臨床研究に関する倫理指針上は想定されていないのではないかというところについて、今後検討いただきたいという御意見、御要望をいただいていますので御紹介させていただきます。
○福井座長
 ありがとうございました。
○土屋委員
 私ども、薬剤師だと、どうしてもどちらかというと病院だったりすると、どの規定がどうなのかというナビゲーターをせざるを得ない部分もあります。中小の病院になりますと、そもそも倫理委員会がないとか、そういったことがあって、そういったところでの研究をどうするのかという、受け皿をどうするのかというのは一つの課題になっております。また、最近特に患者さんを対象にした様々な研究が薬の分野でもいろいろされるようになってきたものですから、そういったところで、そういったものをどうしていくのかということをこの検討会でいろいろ見ながら進めていかないといけないかなという気がしております。
○福井座長
 ありがとうございました。ほかにありませんでしょうか。
○丸山委員
 私も希望としては、先ほどどなたかがおっしゃったことなのですが、症例報告をどこまで取り込むのか。1例の報告は複数の機関の研究者が参加する会合で報告するなり、あるいはジャーナルに掲載するなりということになっても、研究でないという扱いでいいと思うのですが、10例、50例、100例とだんだん一般的なノレッジになっていくにしたがって研究になると思うのですが、以前の疫学だったか、臨床だったか、専門委員会で少し話に挙がったのですが、結局最終的には決められなかった問題で、症例報告について研究と扱って実施する、あるいは掲載する、そしてそのためには倫理委員会の審査、承認が要る、というのはどの辺りからなのかという問題もアジェンダの中に含めていただければ有り難いと思います。
○福井座長
 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。最初に宮田委員、どうぞ。
○宮田委員
 私は最後のほうがいいと思います。
○福井座長
 藤原委員どうぞ。
○藤原委員
 先ほど、CRCさんが増えてますというデータを事務局から示していただいたのですが、私も昔、試験管理職をやっていまして、前回の臨床試験指針には補償という要件が入って、補償保険というのが、結構今、インベスティゲーターの方は入っているのですが、CRCさん、看護師さんとか薬剤師さんとか臨床検査技師さんが最近非常に活躍されているのですが、医師の場合、医療過誤が臨床研究などであった場合に、今、医者を訴えれば、医者は賠償責任保険に入っていて、その賠償責任保険の中で、もし過誤があった場合には、いろいろなフォローもされますし、一方、昔であれば補償保険で面倒を見られるのですが、周りの看護師さんや薬剤師さんに聞くと、薬剤師さんとか看護師さんとか検査技師さんが入っているような賠償責任保険、あるいは施設が入っているような保険でちゃんと、その過誤がもし万が一生じた場合に、それを面倒見てくれるような規定というのがないように、と皆言うのです。その辺をちょっと。CRCさんをそんなに養成して、8,000人も世の中に出すのだったら、彼女、彼らの地位が本当に法的にも守られているかどうかというのをちょっと確認しておいていただきたいなと思います。
○福井座長
 はい。ありがとうございます。
○宮田委員
 最後の土壇場で議論を壊してしまうことを恐れていますが、インフォームド・コンセントを取るということで、全て、要するに責任が免責されるような構造に規制がなっていますが、本当にそれでいいのか。インフォームド・コンセントも本当に患者さんが同意と納得という形で取られているのかということを、このガイドラインでどう書くのか分かりませんが、そこは一度疑う必要があると思っているのです。
 私もいろいろなインフォームド・コンセントを審査したことがあるのですが、これを全部理解して、果たして私自身が納得してサインするかというよりも、説明が長いし、先生方が頑張っているから、ついサインするということが多いと思うのです。
 ですから、そういう意味では、どうやったら患者目線のガイドラインも考えていただいて、そういうような、より理想的なインフォームド・コンセントに、本当の意味のコンセントに近づくかということも少し議論をしたほうがいいのではないかと。そうでないと、単にここにサインがあるからということで、手続上のコンセントは完璧なのですが、やはり患者さんや社会から、この臨床研究に対して応援を得にくいような状況を、完璧なガイドラインを作れば作るほどそうなってしまうおそれがあります。そこも是非、考慮していただきたいと考えます。
 これはガイドラインでやるべきなのか、厚労省がほかのプロジェクトでやるべきなのか、きちっと後で分けていただいて、そのガイドラインを作った後、意見書という形でも構わないと思うのですが、是非、皆さんのお知恵を借りたいと思っています。
○跡見委員
 いまの反論ですが、インフォームド・コンセントが全てだと全く思っていません。インフォームド・コンセントは取らなくてはいけないけれども、それで我々は免責されるなどというのは、10年以上前の考え方だと思います。ですから、今おっしゃった後半の部分は全くそのとおりで賛成ですが、少なくとも我々はそういう考えをもってインフォームド・コンセントを取っているのではないということは確かです。
○宮田委員
 跡見先生、それで安心しました。我々のほうは、まだそう思っていますので、是非何とか、そこら辺を可視化していきたいと思います。
○跡見委員
 それは重要ですね。
○門脇委員
 今のことに関連して、医療の現場でもこのことは大きな議論になっていると思います。私どもも、以前は「説明と同意」と言っていましたが、最近では「説明と納得」という言い方で、インフォームド・コンセントというのが日本語に訳したときに、どのようになるのか専門の先生方にお教えいただきたいのですが、私は、「説明と納得」という形で、このコンセプトとしては、やはり進められるべきではないかと思います。医療の現場は、少なくともそのような形で行うということは、もうルールになってきていると思います。
○福井座長
 ありがとうございます。
○位田委員
 何か検討の進め方に議論が入っていくかと思うので、一言だけ簡単に申し上げたい。それぞれの指針のカバーする範囲というのが先ほどから問題になっているのですが、むしろ、研究のカバーする範囲というのはどうなるのかなということを、まず決めておかないといけないのではないかと思います。
 現在の指針間の関係というのは臨床研究が一番ベースになっていて、疫学研究とかゲノム研究とか、若しくは幹細胞研究とかというのは、適用される場合にはそちらの各指針で、でも、それ以外は全部、臨床研究指針という位置付けになっているのです。
 ただし、疫学研究だけはちょっと別で、臨床研究の集合と疫学研究の集合というのはかなりオーバーラップするのですが、介入をしない、例えば、カルテだけを使ってやるような研究というのは、臨床研究には基本的には乗ってこないので、ここだけは例外の部分です。
 そうすると、今回は臨床と疫学の二つの指針ですが、どちらをまずベースにして議論をして、その上で例外なら例外、若しくはまた別の指針との関係なら関係という形で議論を進めていかないといけない。両方別々に議論をして、合同委員会だから整合性がとれるでしょうね、という話では、恐らくないと思いますので、まず臨床研究の指針がベースになって、その上で臨床研究の指針ではカバーできない部分について、若しくは臨床研究の例外として扱うべき部分は疫学でやるという、先ほど1.5というお話をどなたかされていたのですが、恐らくそういう形にしておかないと、完全に一本化して、全部カバーするというのはちょっと難しいだろうと思います。
○福井座長
 ありがとうございます。進め方については御相談させていただきたいと思います。それでは、議題の2に入りたいと思います。事務局より「今後の進め方」について説明をお願いします。
○吉田課長補佐
 資料10、A4の一枚紙を御覧ください。この合同委員会の「今後の進め方について(案)」です。これについては、今日、御議論もありましたが、今後も合同開催することを原則に進めることにしたいと考えています。
 「疫学研究に関する倫理指針」ですが、これは文部科学省との共同告示でもありますので、文部科学省において同指針の見直しに向けた専門委員会が設置された後には、厚生労働省と文部科学省が連携して合同で委員会を開催することを原則にしたいと思います。
 スケジュールですが、平成25年の夏までに指針の見直しの方向性をまとめ、科学技術部会に報告するというふうに考えています。
 具体的なスケジュールは、本日12月27日、第1回ですが、今日は両指針の現状を共有させていただきました。次回第2回から6回、大体月1回程度のペースになるかと思いますが、現状の課題、各委員から出していただく論点を整理して、検討することを次回以降進めさせていただければと考えています。以上です。
○福井座長
 ありがとうございます。この進め方について何か委員の皆様から御意見はありませんでしょうか。なければ、この方針で進めたいと思います。最後に、事務局からその他も含めて何かありますでしょうか。
○尾崎企画官
 特にありませんが、これでよければ、次回の日程についての話をしたいと思います。次回の日程は、2月の開催を考えています。今後日程調整をいたしまして、改めて御連絡しますので、よろしくお願いいたします。
 本日の議事録については、作成次第、先生方に御確認をお願いし、その後公開させていただきますので、併せてよろしくお願いいたします。
 最後になりましたが、本日は年末のお忙しい時期にもかかわらずお集まりいただきまして、どうもありがとうございました。引き続き来年も御協力をお願いいたしますとともに、来たるべき新しい年が皆様にとってよき年となりますよう心からお祈り申し上げます。事務局からは以上です。
○福井座長
 それでは、これで第1回目の専門委員会を終了します。どうもありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。


(了)
<問い合わせ先>

大臣官房厚生科学課
担当:吉田、上木

電話: 03−5253−1111(内線3822)

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