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2012年12月6日 第5回 高気圧作業安全衛生規則改正検討会議事録

○日時

平成24年12月6日(木)
17:30〜19:30


○場所

中央合同庁舎5号館専用第21会議室


○議題

1 検討会報告書案について
2 その他

○議事

○濱本主任中央労働衛生専門官
本日はお忙しい中、また、夕方からという時間で大変恐縮でございますが、お集まりいただきましてありがとうございます。時間になりましたので、「第5回 高気圧作業安全衛生規則改正検討会」を開催させていただきます。
 まず、お手元の資料を確認させていただきたいと思います。大変恐縮ですが、今回、資料番号を打っておりませんので、申し上げる資料番号をお打ちいただければと存じます。一組になったセットの中で次第が1枚あり、そこに配付資料と書かれています。まず1番ですが、検討会報告書案骨子になっていますが、実際にはその次に付いているホッチキス留めをした「高気圧作業安全衛生規則改正検討会報告書(案)」というものです。これが資料1です。日本埋立浚渫協会からご提出をいただいております「高圧則改正検討会についての疑問点など」ということで1枚紙があります。これが資料2です。それから、国土交通省からご提出をいただいている資料で「港湾工事における潜水作業マニュアル検討業務の概要」という1枚紙がありますが、これが資料3です。その次の1枚紙で、見直しの方向の概略図ということで、今回の基準の動きについて1枚紙にしたものが付いています。これが資料4です。参考資料として、これは参考資料と打っておりますが、高圧則の検討会の開催要綱と参集者名簿を付けております。以上、お手元の資料で足りないもの等ございましたらおっしゃっていただければと思います。よろしゅうございますか。
 次に、本日の出席者ですが、芝山委員におかれては、出席いただけるのですが少々遅れるとのご連絡を伺っております。潜水協会の鉄委員の随行として、日本サルヴェージの橋本様、川崎委員の随行として近藤様にもご出席をいただいております。オブザーバーについては、人事院が本日出張のため欠席ということです。
 これから議事に入らせていただきますので、写真撮影等は、ここをもちましてご遠慮いただければと思います。
 本日は、今までご議論いただきましたご意見等をまとめた報告書(案)についてご議論いただくことになっておりますので、何とぞ円滑なご審議をお願いいたします。以後の議事進行については眞野座長、よろしくお願い申し上げます。
○眞野座長
 早速、審議に移りたいと思います。第5回高気圧作業安全衛生規則改正検討会です。本日はスケジュールどおりに検討会報告書(案)をご一緒に審議いたしたいと思いますが、まず、前回から今までの経過について事務局からご説明をお願いします。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 前回から少し時間が経っています。前回の最後に、今回の改正の最も重要な部分である減圧表等の基準について、川崎委員、近藤課長、鉄委員、橋本様に原案の修正・作成等をいただいて、ということになっておりましたが、その後、作成いただいた原案等について、眞野座長、芝山委員も交えてご議論をいただきましたので、多少時間を費しております。
 今回ご議論いただいた基準等については、報告書(案)に反映させていただいておりますので、そちらのほうでご覧いただければと思います。以上でございます。
○眞野座長
 それでは、資料1の高気圧作業安全衛生規則改正検討会報告書(案)について、事務局からご説明をお願いします。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 報告書(案)についてご説明させていただきます。資料1をご覧ください。1ページをめくっていただきますと「検討会開催の趣旨等」という形で、趣旨・目的、これは検討会の趣旨・目的ということで書かせていただいております。基本的には今回の目的は、減圧症をはじめとした高気圧障害については、私どもの統計、労働者死傷病報告等による統計を見ると、現状において発生件数は非常に少ない水準で推移をしています。しかしながら、2ページ目に記載したとおり、本規則の基準が定められた当時の技術あるいは知見から、現在は更にその進展等により、取り巻く環境が大きく変化をしています。そういう意味では、現在の減圧表による基準とそごが生じてきている状況にありまして、本検討会において、既に一般的となっている酸素減圧、混合ガス使用等に対応できるよう、基準の見直しを行うことを目的としているということです。
 中身ですが、4ページ目の第2に、高気圧作業の安全基準の課題と方向性という形で書かせていただいております。ここは、本検討会において、今まで4回の検討会の中で、各参集者の先生方から課題についてご意見をいただいたものをまとめています。まず、現行高気圧作業の安全衛生基準の課題と検討ということで、(1)で、潜水業務・高圧室内業務共通の課題ということですが、ア〜キで挙げさせていただいています。
 簡単にご説明しますと、まず、この高圧則の別表自体が昭和36年制定以来、本質的な見直しがなされていないこと。今日においては、当時想定されていないと思われる混合ガス使用や酸素減圧などの技術が一般的に導入されるようになってきていること。急性減圧症への対応のほか、慢性減圧症に対する配慮も必要となり、そのためには酸素窓効果を活用した酸素減圧の利用が効果的であると考えられること。1日に高圧作業を数回行う場合には、ノモグラムである別表3を用いることとしていますが、これは分かりにくく、精度の担保にも問題があると考えられること。
 次に挙げたオ、カについては、高圧則での対応は困難ですが、ご意見をこの場でいただいておりますので、この報告書(案)の中で書かせていただいております。キですが、高圧作業者においては、作業記録を管理することが望ましいというご意見がありました。以上が、共通する課題としてご意見が出たものをまとめさせていただいたものです。
 続いて、潜水業務の課題と検討です。ここでは、現行の別表には水深90mまで許容していますが、空気呼吸・空気減圧を前提とすると、この水深まで安全性を十分に確保することは難しいのではないかというご意見がありました。後ほど出てきますが、40mまでとすることが適当であるというご意見がありました。
 次に、10m以浅から酸素減圧を行い、減圧速度を滑らかにすれば、減圧症の発症率は相当減るはずであるということで、減圧管理の水深について、水深10mではなく、水深8mとすることが望ましいのではないかというご意見があります。ただ、規制化ということになると、減圧の基準と照らし合わせて十分な根拠が必要であるということです。
 次のページ、潜水作業における酸素減圧については、急性の酸素中毒による溺水の恐れがあるため、ウエットな環境下では採用することは困難であるというご意見がありました。
 次に、高圧室内業務の課題ですが、作業終了後にタラップを上がるときなどに膝、腰に負担が大きいため、減圧症の発症の原因にもなり得る可能性があるということで、可能な限りエレベータを用意することが望ましいというご意見がありました。
 次に、2として、高気圧作業の安全衛生基準をめぐる国内実用面及び海外の動向ということで、ア〜エで書いておりますが、これは、この検討会で先生方から情報として挙げられたものを整理したものです。
 次に、3です。高気圧作業の安全衛生基準の見直しの方向ということで、先ほどの課題に対応して、基準をどのように見直していくかということで、これもご意見をいただいたものを整理したものです。まず、潜水業務・高圧室内業務共通の方向性ということですが、空気を呼吸ガスとする高気圧作業は、水深40m又はゲージ圧が0.4MPaまでとすること。水深40m又はゲージ圧が0.4MPaを超える高気圧作業については、窒素ガス分圧が空気よりも小さくなる混合ガスのガス呼吸を使用すること。あるいは、混合ガス呼吸、酸素減圧を使用することが必要であるということで、それぞれの減圧表を求めて規制することが適当であるというご意見がありました。しかしながら、混合ガス呼吸については、条件が変わることにより、当然、減圧表も変わってくるので、標準的な計算方法を示すことにより、減圧表を作成する方向がよいのではないかということです。
 なお、水深40m又はゲージ圧0.4MPaを超えない作業においても、この計算方法により減圧表を求めることで、混合ガス呼吸あるいは酸素減圧を有効に利用できるようにすることも必要ではないかということです。
 潜水業務の方向としては、潜水業務における純酸素の使用は、酸素中毒による溺水の恐れがあるので慎重に考える必要があると。しかしながら、溺水のおそれがないステージあるいは潜水ベル等を使用する場合は可能とすることというご意見がありました。
 減圧管理を必要とする作業は、現行の水深10〜8mとすることが望ましいが、当該深度における減圧の必要性については明確でないことにより、義務付けは当面どおりとするのが適当ではないかということで記載をしています。
 次のページです。高圧室内業務の方向については、ゲージ圧が0.3MPa以上ではヘリウム混合ガスを用いることが望ましいこと。酸素減圧が望ましいこと。減圧管理について、減圧速度を1.5m/min以下とすることが望ましいこと。ゲージ圧0.4MPa以上の潜函作業ではエレベータを設置することが望ましいことなどのご意見、方向性を記載しております。
 (4)は今後の技術の発展等への対応ということです。減圧表等の基準について、現行減圧表は昭和36年から改正をしていないという話を申し上げましたが、この減圧表等の基準に関しては、今後の技術の発展あるいは新たな知見の集積を見極めて、適宜、見直しの検討を行うことが必要ではないかということです。
 次に、第3「高気圧作業の減圧表の見直し」についてです。まず、空気呼吸・空気減圧による減圧表の見直しですが、ゲージ圧0.4MPa(水深40m)までに制限をすること。それから、空気呼吸・空気減圧による業務の減圧表は、第2回の検討会で川崎委員より提出があった減圧表を基に、眞野座長と芝山委員のご指導の下、一部修正したものを別添1に添付しております。なお、大変申し訳ございませんが、本日お付けした別添1について、一部計算誤りが見つかりましたので、大きな考え方は変わらないのですが、後日差し替えをさせていただきたいと思います。大変失礼申し上げました。
 なお、本減圧表について、潜水業務・高圧室内業務を、とりあえずこの一本の減圧表とすることで作成をしておりますが、事前の参集者の方々からのご意見等で、潜水作業の場合、加圧速度、潜水速度が、この減圧表を作成した際の条件である8m/minよりも速いというご指摘もありまして、作業の特異性に鑑みて、作業条件を変えることが適当であるのであれば、減圧表を潜水業務と高圧室内業務に分けることも考えられるのではないかと。その場合、標準とする条件についてもご議論をいただければと思います。ここは、一本にするのか二本にするほうが適当なのか、あるいは二本にする場合はどういう条件とするのが適当なのかということはペンディングとさせていただいて本日ご議論いただければと思います。
 また、繰り返し潜水で利用されていた別表3については、課題のところで申し上げたとおり、使いにくいということもありまして廃止をするということでご意見をいただいておりますが、2回目以降は作業時間を2倍と見なし、高気圧作業時間に2時間の体内不活性ガス圧減少時間を設けることとして、一律基準を作ることにより、ほぼガス圧が抜けるのではないかというご意見もありまして、こういう方法を採ってはどうかということがありましたが、前回の議論では、その場面が持ち越しになっているところもあります。埋立浚渫協会のご意見もありますが、こういう一律基準がよいのか、体内不活性ガス圧を式によってそれぞれ算出して管理するということとなれば、より正確な規制のあり方になろうかと思いますが、そのような方法がよいのか、この点についても本日ご議論いただければと思っております。
 次に2として、新しい技術の使用による基準式を用いて求めた減圧表使用の新設についてということです。これは、先ほどから申し上げておりますが、今までの別表による規制が、空気呼吸・空気減圧を想定して作られているものであって、混合ガス呼吸あるいは酸素減圧を用いる場合は、その使用するガスによってそれぞれ適切な減圧表を設けるべきなのですが、そのためには、先ほど方向性のところにも書きましたが、固定した減圧表での基準設定が困難であるために、基準式を示して、これに条件を入れることにより減圧表を作成して使用することではどうかということで、報告書に書かせていただいております。
 基準式の考え方は、第2回に川崎委員から提出がありました空気呼吸・空気減圧の減圧表作成のときにご説明があったとおりですが、その考え方と同様に、ビュールマンの理論を参考として、眞野先生、芝山先生が実施された高気圧作業に伴う標準減圧表の安全性評価のための疫学的調査に関する研究結果などを基にして、現行知見についてのご意見を取り入れて作成されたものです。
 その後、細かな式が書いてありますが、これがその式です。式は若干複雑ですが、昭和36年あるいは昭和47年当時から比べると、今はコンピュータなども発達していますので、こういったものをマクロの式で提供することなどにより、計算は可能ではないかと考えているところです。
 12ページ目の(5)は、酸素減圧を利用する場合の条件を書かせていただいております。今回、特に酸素減圧という形でこの計算式を用いて使えるということになると、今度は酸素中毒に関する予防という観点が必要になってくるということで、(5)に酸素減圧を利用する場合の高圧下の作業等の留意点について書かせていただいています。その後ろに、別添資料として関係の別表を付けておりますが、一部誤りがありまして、大変申し訳ございません。報告書の考え方というか、全般的なご説明としては以上です。よろしくお願いいたします。
○眞野座長
 大変いろいろな内容について検討されていまして、ほぼ今までの検討結果がそのままうまくまとめられていると思います。先生方でご質問あるいは追加コメントはございますか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 申し訳ございません。ご質問をいただきます前に、資料2で、埋立浚渫協会のご意見もいただいておりますので、それも併せてご検討いただいたほうがよろしいかと思います。
○眞野座長
 では、先に埋立浚渫協会さんのほうからご説明をお願いできますでしょうか。
○埋立浚渫協会(斉藤)
 時間を頂きまして、ありがとうございます。資料2について説明させていただきます。高圧則の報告書案を見て、現場を運用する者から、いろいろ意見をさせていただきます。1)から4)までは、基本的には空気潜水、空気減圧を基本に書いたものです。まず、圧気土木と潜水業務、同一の減圧表でやらなければいけないのはなぜかなという疑問が、皆さんから挙がりまして、潜水協会と一緒に事前に検討したときにも、?の現状の別添されている資料1が、現状の高圧則の別表よりもかなり厳しくなっている、特に深い所に長時間潜るときに、かなり厳しくなっているという意見がありました。
 それと、?ですが、潜函工と潜水士では、随分労働条件が違うのではないかと。潜函工のほうがかなり過酷な労働条件でやっているので、当然厳しい意識でやらなければいけないと。潜水士のほうは、そこまで厳しくする必要があるのかなという意見が出ました。
 2)のところで、複数回潜水について、先ほどの報告書案にもありましたが、深さや前回潜水時間の長さに関係なく、2回目潜水を2倍の潜水時間としてカウントするのはどうしてなのか。あるいは、深さや前回の潜水時間の長さに関係なく、ガス圧減少時間、上に上がってきて休む時間を一律2時間取るのはなぜなのか。そういうことが疑問として挙がっております。
 3)では、複数回潜水と関連するのですが、潜水士は、特にヘルメットの人などは、トイレは必ず上に上がってやらなければいけないということから、もし催した場合に、回数を制限されてしまうと結構困るというようなことがありました。
 4)も同じような話なのですが、通常、圧気土木の場合はマンロックの中で減圧ということでして、あと潜水士は水中で浮上停止をするということで、停止時間が長いと、潜水士にかなり大きな負荷がかかってくるのではないか。かえって逆効果になってしまうのではないかという意見が挙げられていました。
 この1)から4)を総合しまして、埋立浚渫協会からの要望という感じなのですが、できればもう少し緩い数値を使ったビュールマン式を最低基準としていただきたいということと、複数回潜水については、先ほど、使用し辛いとか、誤差があるという話もあったのですが、現在、非常に皆さん別表3に馴染んでいて、簡単に船上でも計算できるということですので、できれば別表3みたいなものでやれないものかなというお願いです。
 次に5)ですが、先ほどの報告書案にもありましたように、私たち現場に携わる者としては、非常に難しい計算式による酸素減圧の話とか、そこには書いていないのですが、混合ガス潜水、あるいは40m以深の潜水で計算式の提示があって、それによってやりなさいということなのですが、私たちは現場を見回って、パトロールをして、それが実際に正しい表なのか、中身の確認がかなり難しいのではないかと感じました。
 これについても要望なのですが、できれば圧気土木さんなどもそうなのですが、難しいものについては、一度監督署で中身を評価してもらう、第88条4項の届出で、監督署に届ける。そういうものを実際に導入していただければ、運用する者としても安心してやれるのかなという意見が出ました。
 6)ですが、これは内情の話ですが、今でも東北の復旧工事、全国各地から潜水士が集まって仕事をしている状況にあって、かなり大変だという話も聞いています。直接この法改正とは関係ないと思うのですが、社会情勢とか経済活動と、こういう規制関係は、ある程度関係があるのかなと思って、あえて書かせていただきました。
 一番下の3行ですが、前回4回までの検討には、圧気土木さんの話が多く割かれて、潜水業務に対する、先ほど言ったようなことが少し足りなかったのではないかなという面があります。それと、潜水業務のほうが労働者もかなり多いですし、労働時間も多いので、より中身のある検討をもう少ししていただければということで、できればあと1回ぐらい会合をもって、やっていただけないかというお願いがあります。
 あと一つですが、中身を見まして、ガイドライン関係はどうなるのかなという話があります。実際、式が示されて、酸素減圧と混合ガス使用についてなのですが、私たち運用するほうからしまして、どういう運用をしていけばいいのかということで、ガイドラインを示していただくわけにはいかないのだろうかなと思っております。以上です。
○眞野座長
 質問項目がいろいろございますが、近藤さんのほうで追加説明していただけますか。
○近藤課長(川崎委員陪席者)
 計算式以外はお答えできないところがありますが。
○毛利委員
 潜水がどういう潜水をするかという原則があるわけではないですか、圧気は圧気で、どういう圧気工事のという原則があるわけではないですか。その原則が両方で分からなければ、基本的に相入れないことになると思うのです。ですから、潜水の場合は個人が水の中に入っていくほうが多いわけですよね。圧気は、人の作業というのはほとんど18mまでで、あとは機械掘りをするのがほとんどなのです。ですから、そういうように作業の様態が基本的に分からなければ、ここで今、ご質問を頂いて、過酷か過酷ではないかという議論は、できないのだろうと思います。
 ですから、そうであれば、潜水のほうは埋立浚渫協会の方がお話されたのは分かるのですが、圧気の工事の概要というのは、またお話を頂けなければ、潜水だけをやっている方たちは分からないのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○眞野座長
 私から説明しましょうか。1)の圧気作業の形態は、実務的な労務負担はほとんどないです。1.8キロぐらいまで人力でやるといいましても、一番負担がかかるのはショベルカーで、バケットに入れる土がこぼれたのを集めるぐらいで、あとは全部機械で掘削を致しますから、機械の操作だけでもって、本人への負担はほとんどありませんし、ある一定の圧力を超えた機械専用になった場合には、メンテナンスが主体ですので、機器のチェックと、具合が悪いところを交換する程度で、1時間半とか、割合短時間で、それ以上の長い時間を圧気に入ることはありませんし、労務負担はほとんどないと、いわゆる地上における通常の作業と比べても、むしろ少ないくらいです。きちんと機械は整備されておりますから、そういったことを考えますと、土木作業のほうは土木作業といっても、実際にスコップを持って土を掘るような作業は、ほぼ皆無に等しいですから、体に加わる負担はないと考えてよろしいと思います。
 そういった意味で考えますと、圧気土木はそんなに負担はないのだと。いわゆる潜水作業のほうが、潜水していくにも人力を使って潜らなければなりませんし、結構深場に行くと、潮の流れとかいろいろなことを考えますと、それに耐えて、それを維持するだけでも、相当負担がかかるのです。そういうことを考えますと、労作負担は潜水作業のほうが、はるかに土木作業より多いだろうと私は思いますので、今、書かれているビュールマン式うんぬんとなっていますが、おおむねこれで潜函作業というのはカバーできますし、ここに書かれていますように、潜函工はほとんど深夜作業とありますが、こんなことはなくて、ほとんど今は日中作業でやっています。深夜に関わるのは8時間交代で3組み入るというような場合は、深夜作業も入りますが、通常は昼間の作業で行っております。減圧時間も、入る前から圧力と作業時間は分かっておりますから、決められたスケジュールは事前にきちんと計算されておりますので、そういった点で考えますと、潜水作業の場は何かで作業負担が増えるとか、時間が延長するという変化がありますが、そういったこともありますので、きちんと規律的な作業が保障されていますから、余り負担はかかりませんので、私は圧気土木は案外安心しているのです。
 むしろ潜水のほうが、やはり突発的ないろいろな問題が起きてきますので、それに対して対処しなければならないということがありますし、むしろ問題になるのは潜水作業について、どのように安全対策を取るかのほうが重要ではないかなと思います。そんなところでしょうか。
○毛利委員
 一つは、今、埋立浚渫協会の言ったように、潜水作業と圧気作業の減圧テーブルを分離するかしないかというところにも出てくると思うのです。圧気の場合には、加圧速度と減圧速度は、割とはっきり決めて作業できますが、潜水作業の場合には、潜水速度と浮上速度というのは、作業によって各々変わってきます。そうすると、一律に高圧則で、圧気工事と潜水作業を同一にしていいかという問題が出てくる可能性はあると思います。そこは検討いただかなければいけない問題だろうと思います。
○眞野座長
 ほかにございますか。
○埋立浚渫協会
 最近の聞き取りで、私はここに書いたのですが、実際に夜勤をしている現場の話を聞きました。結構重たい物を持ったりという話もありました。確かに、昔に比べれば機械がかなり取り入れられて、それでほとんどやられていると思うのですが、ジャッキを運んだり、いろいろと重たい物を持ったりという話を聞いております。
 夜勤から明けて、朝方になると具合が悪い人が出てくるという話も何例か聞いております。
○毛利委員
 圧気の場合に、基本的には夜間作業より昼間の作業を主体としてやっていると思います。確かに現場、現場で、作業の工程というのは違いますから、18mまで人が作業をしているときに、厚い岩盤みたいな所があれば、岩を砕くような機械としてはなかなかいかないので、今、お話したような、物を運ぶということも起きてくると思います。全ての作業現場でそういうことが起きるということではないと思います。
 ただ、深夜作業というのは、例えば東京のど真ん中でやる時には、基本的に昼間ですと震動があったりして深夜作業に移ることもあると思いますが、山の中の作業のような時には、基本的には昼間の作業で実施しているほうが多いのだろうと思います。これは私のところではなくて、川崎さんのところなどのほうが、はるかによく作業現場で知っていると思います。
○埋立浚渫協会
 私が聞いた範囲内では、そういう話がありましたので、書かせていただきました。
○近藤課長
 それでいいですか。過酷な条件というところは、最近はダイバーの世界も一緒だと思うのですが、機械化の方向でほとんど会社のほうも考えておりまして、体に対する負担というのは極力少なくするような方向で作業の組立てはやっておりますので、おっしゃるような、本当に過酷で体がばててしまうというような労働環境ではないと思います。
○埋立浚渫協会
 分かりました。
○眞野座長
 ほかに何かございますか。
○毛利委員
 5項目のところで評価の導入というお話をされていたと思うのですが、88条うんぬんという、それはどういうものなのですか。
○埋立浚渫協会
 仕事に掛かる前に工事の計画を作って、監督署に提出すると。
○毛利委員
 それは潜水だろうが、圧気だろうが、みんなやっているわけですよね。
○埋立浚渫協会
 潜水はやっていなくて、圧気だけです。
○毛利委員
 圧気だけなのですか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 圧気だけです。大臣審査の対象については建設工事が対象になりまして、それで圧気については、一定のゲージ圧以上のものについて対象になっています。
○毛利委員
 第88条というのは、大臣審査のことを言っているわけなのですね。
○埋立浚渫協会
 私が言っているのは4項のほうです。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 監督署へ届け出るというもので、同じように計画の届出の中で制度がございます。やはり建設業で重大な労働災害を生ずるおそれがある政令で定める仕事ということで、工事を決めて届出の対象にしているというものです。
○毛利委員
 潜水はないわけですね。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 今のところ潜水はございません。
○毛利委員
 圧気工事はみんな届けていますよね。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 そうですね。それは対象になっています。
○埋立浚渫協会
 それで届出というのも、ここに書いてあるような酸素減圧をする時とか、あるいは混合ガスを使用する時の届出というように、私は認識しています。あとは40m以深の話ですね。
○毛利委員
 一般的な圧気工事は全部届け出ているはずですが。
○埋立浚渫協会
 圧気は法律で決まっていますので、当然出ています。
○毛利委員
 埋立浚渫協会としては、この要望では、潜水作業と高気圧作業で減圧テーブルを変えるという意見なのですか、それとも今のままでいいという意見なのですか。
○埋立浚渫協会
 できれば変えてほしいという話ですが、今、聞いたような話であれば、同じものでもいいのかなと。ただ、潜水速度とか、8mになっていますが、現状は10mでやっていますので、なぜ2m違うのかという意見も出ています。
○眞野座長
 もう一度ご質問をはっきりお願いできますか。
○埋立浚渫協会
 現状の潜水速度、浮上速度は、1分当たり10mで決まっていたと思うのですが、それが今回の別添1を見ますと、1分当たり8mになっています。その2mの違いはどういう違いなのかなと。
○眞野座長
 これは私がいろいろと今まで経験してきた患者の中で、作業圧力が10m未満で、8.6mぐらいだったと思うのですが、そこで7時間ぐらい入った方が、これは無減圧でいいのだということで出てきたところ、やはり異常を訴えました。それで、こんな減圧症出るはずないのだろうけれどもと思って、念のためHBOをやりましたら、症状が取れてしまったのです。ですから、これが本当の減圧症なのか、減圧症でないのかよく分からないのですが、8.5mぐらいになると、念のために8mぐらいからケアしたほうがいいという意味で提言したのです。
○毛利委員
 私がアメリカに行っている時に、一番低いのが3.6mの潜水で減圧障害を起こしたという報告は受けたことがありますので、8mでなくて浅い所であっても、減圧障害というのはその人の体調とか、いろいろな変化によって起こり得る可能性というのは、十分にあると思うのです。
○埋立浚渫協会
 10mというのは潜水速度、あるいは浮上速度の話なので、別表を8mから取るとか。
○毛利委員
 眞野先生が言われたのは、自分の経験から、深度が8mの所でも基本的に減圧症の発症があったので、10mから8mに下ろしたほうがいいのではないかという提案で、8mという値を出しましたということです。
○埋立浚渫協会
 それについては了解しております。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 埋立浚渫協会でおっしゃっているのは、浮上速度につきましては規則の中で、潜水の場合は毎分10mと出しています。この別表を作る時の条件が後ろのほうに書かれているのですが、それでは、この式に当てはめた条件として、毎分8mで計算されています。そういうことで、浮上の速度のお話をおっしゃっているということです。圧気をベースに作られたので。
○川崎委員
 添付している減圧表は圧気土木のほうをベースで作成しましたので、この時には加圧、減圧速度を8mで計算しております。おっしゃられた10mがいいとか、そちらのほうはこれを10mに当てはめて計算することはできますので、それはこちらのほうの議論の対象になるのかなと考えております。
○毛利委員
 潜水速度は、現行で世界的には毎分23mというのが、一番深い潜水スピードだと。そういうことになっていますので、8mというと、深度が深くなって潜水速度が遅くなれば作業時間がゼロになってしまう可能性があるので、速い潜水速度でのことを考えて、減圧表というのは作られている可能性があります。
○眞野座長
 ほかにございますか。基本的には、前回取りまとめていただきました中身で、ほぼ高圧則に対する考え方というのは、よろしいのではないかなと思いますが、皆さんの中で、この点はもう少し直したほうがいいとか、修正したほうがいいというようなところはございませんでしょうか。
○毛利委員
 この中にエレベータ設置というのが書いてありますが、圧気の場合には基本的に上で減圧するのか、下で減圧するかによって、変わってくると思うのです。
 そうすると、下で減圧した場合には、らせん階段を昇らなければいけない。そうすると、エレベータの設置というのは、できるだけ低い圧力からでも、できれば設置していただいたほうが、作業者にとっては安全だろうと思うのです。
 特に、深い所になれば、当然、らせん階段を昇らなければいけないので、昇る最中に減圧障害の発症というのは、十分に考えられると思うので、この0.4MPaというのではなくて、できるだけ浅い深度からエレベータ設置は望ましいと思うのです。
 もう1点です。混合ガスというのは、0.4MPaというように書かれていますが、これもできるだけ浅い深度から混合ガスを使っていただければ、最低でも0.3MPaぐらいからは使っていただければ、より酸素減圧というものを伴いますので、そうしたら作業者にとっては安全にいけるのではないかと思います。
○眞野座長
 今の毛利先生のご意見には大賛成です。できたら全てにエレベータを付けて、全ての減圧は酸素を利用した酸素減圧を利用していただきたいです。やはりそれが原則だと思うのです。立ち遅れているのは日本だけなのです。安全性を考えた場合に、少しでも体内のガスを抜いてあげるということは、少しでも圧が加わって、通常以上に窒素が溜まっている場合は、それを早く取ってあげるのは大事だろうなと思いますので、規則そのものも抜本的に見直したほうがいいような気もしますね。どうでしょうか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 今、ご意見でおっしゃられたところにつきましては、高圧作業に関しては、8ページに方向として記載させていただいておりまして、ゲージ圧力が0.3MPa以上では、混合ガスを使用することが望ましいということ。エのところにエレベータの話も書いていますが、できるだけ低いゲージ圧からエレベータを用意するのが望ましいということは書かせていただいております。
 ただ、それぞれ望ましいという話と、最低基準という話ですので、そこは実際の規制するレベル、先ほどガイドラインという話もあったのですが、推奨して指導するレベルというのはまたそれぞれで考えさせていただいて、それぞれの必要性から求めていくのかなと思っております。
 説明し忘れましたが、資料4に1枚紙を付けさせていただいておりまして、現行と見直しの方向での基準の考え方を整理できないかなということで、ポンチ絵を付けました。これは枠があるのですが、非常に薄いので見にくいのですが、線の外側に枠があります。現行は潜水業務と高圧室内業務を40mで切って、40mまでは別表1、それ以降は別表2という形で、こういった形で混合ガス呼吸、あるいは酸素減圧については、原則的に想定はしていないだろうということで、90mまで出しています。
 それから、見直しの方向を右側に書いておりますが、ここで太線で枠を書いて、空気呼吸・空気減圧というところを書いておりまして、ご意見を基に、最低基準については40mというところで線を引かせていただきますが、実は横に枠がありまして、40m以浅であっても、混合ガス呼吸あるいは酸素減圧を用いる場合は、基準式により減圧表を作成して用いてもいいと。そうしますと、場合によっては減圧時間を短縮することもできたり、より減圧症へのリスクも下がる場合があろうかと思いますので、今まではそういうことを想定しない別表でしたが、今回は別表として、最低基準として空気呼吸・空気減圧でもいいのですが、混合ガスあるいは酸素減圧を40mより浅い所でも使ってもいいような形に、規則の基準を変えていこうということでやらせていただいたのを、この表にしたものです。
 ですから、先生がおっしゃったような形のことは、最低基準としてどうかということでは40mで線を引かせていただいておりますが、望ましいということを可能にするという方向で、基準を考えたところです。
○眞野座長
 1年前と比べると、厚生労働省の考え方が格段に進歩していますので、大変、喜んでいるのです。こんなことを言っては失礼なのかもしれませんが、確かにこういう規制というのは、今までなかなか取り上げてくれなかったのですよ。文字面だけで、文章で、例えば0.3MPaを超えたらばエレベータの設置も可能であるとかいうようなことが文字で入ってきますと、積算に盛り込めるのですよね。やはり、コストが結構高くなりますので、それが発注者側がいちばん。どこの入札企業も同じように書いてくれれば、選ばざるを得ないですよね。それが分別がつかないでやるような企業が発注者に請求を出しますと、どうしても安い方に落としてしまうということがありますので、できたら、これからは必ずそういうエレベータの設置等を含めまして、発注者側の皆さんが一律に同じように請求を出していただく。そうすると、やはりそれがきちんと予算の中に盛り込まれていくと思いますので、是非その辺をご考慮いただけると大変有り難いなと思うのです。これは国交省さんいかがですか。
○国土交通省(芳倉)
 ありがとうございます。確かに潜水作業、港湾工事などでも基本的作業になっておりますので、やはり施工条件ベースという中で、今、先生がおっしゃられたことはきちんと提示して、発注していきたいとは考えております。今回、高圧則、後ほど資料を提出して説明をさせていただきたいと思いますが、今のお話は今後きちんと対応していきたいと思います。ありがとうございます。
○眞野座長
 ありがとうございます。恐らくこういう形で動けば、今までと比べて減圧症を含む高気圧業災害は、来年度以降すごく減ると思いますよ。もうここ2、3年前から死亡事故はほとんどないですし、大きな圧気が原因で起きた災害というのは、うんと減っています。ほぼゼロに近い状態で持っていけるのではないのかなと思います。大変前向きで有り難いなと私は感じておりますが、ほかの皆さん方いかがですか。では原則として、今ここで主任専門官がご報告していただきました内容につきまして、お認めいただいてよろしいですか。
○毛利委員
 肺酸素中毒のところで、600UPTDと、それから2,500と書いてあります。それ以外に基本的にこれをデテクトするのは、簡単であれば肺活量の測定しかないのですよね、慢性酸素中毒みたいに。そういう記載を入れるか入れないか。要はできるだけ連続して酸素減圧をするような人には、肺活量の測定を義務付けるというとおかしいですが、そういう形でできるだけ肺活量は測定してほしいということを入れていただけるかどうか。ただ、計算式だけで大丈夫ですというわけにはいかないのだろう。特に年齢が高くなればなるほど、肺の機能が落ちますので、そういう意味合いではそういう所に入ったときには、肺機能が落ちてくる可能性があると思うので、専門家の意見はいかがですか。
○自衛隊(鈴木)
 自衛隊中央病院の鈴木です。酸素につきましては、もちろん肺酸素中毒もあるのですが、やはりこういった慢性的に使いますと、いろいろな所に障害が出てまいります。これはスタークがオランダでのいろいろな蓄積があるわけですが、そういった中に不定愁訴が出てくるのがあるのです。大体10日から2週間以上使うと出てくる。ですから、そういった酸素中毒、慢性的な酸素の影響については、やはり教育が必要ですし、それを診る産業医につきましても、それ相応の知識を備えてアドバイスできるような体制を作ることが必要かと思います。
○眞野座長
 週1日、吸わないという休みでは、不足ですか。 
○自衛隊(鈴木)
 大体UPTDで400〜500、週5日の作業で大体2週間を超えた辺りから、そういう不定愁訴が出るということですが、そういった注意点は必要だと思います。
○濱本主任中央労働衛生専門官
毛利先生が席を外されているので、今お答えしていいかどうかはあれなのですが、実は現行、高圧則におきましても、健康診断は義務付けをされておりまして、その項目の中に、6か月以内ごとに1回定期ということで、肺活量の測定も入っております。それから不定愁訴の場合は、直接的なのはないかもしれませんが、一般健康診断の中でそういう自覚症状、他覚症状、問診でみるようなこともありますので、そういったところでみることもあろうかと思いますが、少なくとも肺活量の測定に関しましては、現行の高圧則の中でも6か月に1回ですが、規則の健診項目に入っております。
○眞野座長
 毛利先生が戻られました。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 いま少し申し上げましたが、現行の高圧則の中で、健康診断項目がございますが、その中でこれは6か月ごとに1回ということではありますが、肺活量の測定も入ってはおります。
○毛利委員
 確かに6か月に1回入っていますが、年齢が60歳も超えるような人が圧気の潜函工とか潜水で作業に入って、潜水のほうは酸素を吸わないと思うのですが、圧気のを吸った場合に、著しく肺活量の低下を起こす場合があって、作業を中止しなければいけない例もたびたび出てくる可能性があるので。要はこの1日当たりの最大酸素ばく露量だけでは決めきれないところがあるのではないか。 
○眞野座長
 ダイビングと圧気土木で年齢の上限を定めることはできないのですか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 現行の安衛法体系では、下限はあるのですが、上限を定めているものはない。  
○眞野座長
 でもやはり年齢、加齢に伴って、肺換気効率が落ちてくるわけですから、それがやはり作業に対する影響というのは明らかな。そういった意味から考えますと、生体に対する特殊な負荷がかかる作業に関しては、やはり考えていただいたほうがいいように私は思うのですけど、鈴木先生どう思われますか。
○自衛隊(鈴木)
 やはりその症状が出たときに、いかに対応するかというところが問題になると思います。不定愁訴と言いましても、しびれとか、減圧症と区別できない症状が出てまいりますので、そういったところで、いかに判断するかというところを、何かしらできればと思うのです。
○眞野座長
 確かに60を過ぎて65とかになっていましても、ダイビングのテクニックとかはよく知っているのですよね。そういう人が中に入ると、やはり業務がうまくいくというケースもありますので、加齢が悪いというわけではないのですが、やはり生理的な体の劣化というものに対して、やはりある程度見ておかないと、全部が全部というわけではないのかもしれませんが、せめて65ぐらいで止めていただいたほうが高圧下で業務をやるのには、問題を起こさないでいいのではないのかなとは思うのですが、どなたかほかの方でご意見がございますか。芝山先生いかがですか。
○自衛隊(鈴木)
 そういった資格のことについて、個々に対応するというところで、どこで判断するかというと、そういったところを明確にされてはいかがでしょうか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 一律、年齢でということは非常に難しいと思うのですが、先ほど申し上げました健康診断におきましても、その結果の下で医師の意見を聞いた中で、必要があれば配置換えであるとか、そういったことも行われることになっておりますので、そういった現行規則の中で対応していただく。ただ、酸素減圧に関しますいろいろな留意点に関しては、情報提供をしていかないといけないとは思います。今まであまり酸素減圧に関しては、先ほどの表でもございますとおり、想定をしていない形での規制であったというふうに書いています。ですから、そういった情報提供を十分にしていくことは必要かとは思っております。
○毛利委員
 フランスは混合ガスの場合、年齢規制してあるのです。
○眞野座長
 いまの規則の前の規則化もあって、飽和潜水とか混合ガスを使う人の等級が1級、2級、3級と決まっているのです。そういう中での年齢制限があって、日本でそれを求めるのはちょっと大変だろうと思います。
○自営隊(鈴木)
 この資格認定というところは、やはりどこかで設ける必要はあるかもしれません。ある程度、年齢を超えた場合とか、ある程度そういう症状が出た場合ですね。
○毛利委員
 国交省の港湾潜水夫の資格は試験だけですか、年齢制限とかそういうのはないのですか。
○潜水協会(中川)
 国交省の、今は潜水協会になりましたが、港湾潜水技師という資格が1級、2級、3級とございますが、受験資格は実務経歴と、それ相当の知識があるという判断をされた方になります。年齢制限の議論は、むしろ私どもが業務をやっているときに出てまいりますが、今の議論のように、年齢制限一律は極めて難しい。やっておりません。ただ、頼まれた仕事を我々協会が実施する場合には、先ほど出た65歳ぐらいということなのですが、それを下げるようなことは我々意識的にはやっておりますが、どうしてもその地域にその人しかいないという場合は、ちょっと注意してやってくれ、というようなことがありますので、やはり年齢制限という点については、はっきりやっておりませんということです。以上です。
○眞野座長
 今まで1番から4番まで、主として3番までご審議をいただいたのですが、4番でマンロックによる減圧に比べて、水中での長時間減圧は、精神的・身体的な負荷が大きく、かえって逆効果となるのではないかという問題ですが、いかがでしょうか。私はきちんとした管理さえすれば、そういう問題は起きないと思いますけれどもね。普通、いま原則としては、水中減圧は望ましくないと、できるだけチェンバーに入って、ベルダイビングでもって上がってくるというのが、業務潜水のこれからの方向性だろうと思うのです。ですから、それに向かっていけば、水中で何時間も減圧をするということはやはりなくなってくるのではないのかなと思うのです。現在でもやはり主流は水中減圧が多いですか。
○埋立浚渫協会
 基本的には水中減圧です。ほとんど全てに近いと思います。
○眞野座長
 それをベル減圧にしないのですか、する予定はないのですか。
○埋立浚渫協会
 それは設備の問題がありまして、なかなか難しいのです。ステージぐらいはもしかしたら出来るかもしれないですが、ベルになるとちょっと難しいかなと。
○眞野座長
 でも、ヨーロッパではほとんどベルダイビングなのですよね。日本だけがなぜやらないのかなと、私は疑問に思うのですけれども。日本が欧米と比べてそんなに経済的に劣悪な環境にあるとは思わないのですが、何かこれ、より安全な管理というのは必要なような気がしますけれども。 
○埋立浚渫協会
 私もよく分からないのですが、日本しか知りませんので、これは現状の船ですね。特に潜水船関係は小型の船が多いですから、それでいろいろな準備をするというのは、かなり難しいという状況にあると思います。
○眞野座長
 どなたかご質問ありますか。鉄さん、今のどうですか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 先生、申し訳ございません。先ほどの中で1番、2番のところなのですが、1番のところで減圧表を圧気と潜水業務、埋立浚渫協会のご意見としては分けてほしいという話がございましたが、その辺はその条件、先ほど潜水速度の話とか、浮上速度も若干違うのですが、その中で分ける方向でよろしいでしょうか。それともやはり一本にしたほうがよろしいでしょうか。その辺ちょっと詰めていただければと思います。
○眞野座長
 要するに圧気土木と潜水業務において、私は潜水のスピードだけがいちばんの問題で、圧気土木の場合には割合きちんと管理されているからいいのですが、潜水する場合には、できるだけボトムタイムを長くするためには、できるだけ速く入って行って、そして、その分だけゆっくり減圧時間に回すというのが本道だろうと思うのです。その違い以外に大きな違いというのは、あまりないように思うのですが、ボトムタイムとそれに伴う減圧時間の取り方、プロフィールはほぼ同じで構わないだろうなと。ただ、できたら私個人的な希望としては、もう空気の減圧はやめてほしいと、全て酸素減圧を取り入れてほしいのです。みんなそうでしょう、先生もそう思われるでしょう。
○毛利委員
 基本的にステージとかそういうものがあってやる分では、たぶん酸素減圧が可能だと思いますが、スキューバでもあれでもですが、人が潜って途中で酸素減圧しろというのは、現実では非常に不可能なのです。業務は先ほど言われたみたいに、ステージを使ったり、ベルを使ったりということが可能であれば、それはそちらのほうが良いと思うけれども、海の中で酸素減圧というのはなかなか。
○眞野座長
 ベルを使うのでしょう、もちろん。
○毛利委員
 そこは今は駄目だと。
○眞野座長
 やる気がないだけではないの。
○毛利委員
 基本的にベルを使ってやるというのは、莫大なお金がかかりますから、そこだけの経費を出せるようなシステムを作れるかというのもあると思うのです。確かにベルを使ったりというのは、ステージを使ったり。ステージはちょっと怖いときもありますが、ベルを使えば安全で潜水ができますけれども。
○眞野座長
 一度セットしてしまえば、あとはそんなにメンテナンスはお金はかからないでしょう。
○毛利委員
 要はベルを下ろすいろいろなコンプレッサーとか、あっちのほうのメンテナンスのほうが大きくかかるかもしれません。そのベルを下ろすときにクッションが一応あるので、その波によって上下のあれをうまく調節しなければいけないので、それでの調節機構を持ったものを作らなければいけないので、そうするとある程度の船の大きさと費用がかかってくるとは思います。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 いま申し上げました中で、潜水速度が変わりますと、減圧時間というのは、やはり計算式の中で変わってくるものと考えてよろしいですか。
○近藤課長
 8mと10mで比較しますと、そんなに大きくは変わらないとは思いますが、やはり計算結果とすれば、多少は違いは出てくると考えます。違いが大きいのであれば、やはり分けたほうがいいという考えでよろしいでしょうか。それは業務に付随して変わるというところで、それに合ったような、それが現実的に合ったような減圧量にしていくという意味では、けれどもその差があまりない場合は一本のほうが分かりやすいと思うのです。
○眞野座長
 いかがでしょうか。圧気土木と潜水と一本化するか、あるいは別々の減圧ルールにするかということですが、何かこれについてご意見をいただけませんか。
○鉄委員
 先ほど議論の対象になっておりました8ページの「スプリットシフト方式により」というところ、この辺については。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 一番目の減圧表は分けた方がいいかどうかというのと、申し遅れましたが、いま鉄委員からありましたように、埋浚の方からいただきました中では(2)になりますし、鉄委員からおっしゃった8ページのところにございますが、複数回潜水、ここもペンディングになっていますので、ここで書かれたような方法として固定したほうが分かりやすいのかもしれないのですが、こういう方法がよいのか、あるいはきちんと計算で求めたほうがいいのかというところもあろうかと思いますが、その辺もご議論をいただければと思います。
○眞野座長
 私は1回作業があってもいいと思うのですが、その仕事の内容に応じて同じ圧力で一定の作業をするということが、もう分かりきっている場合には、1回作業で例えば4時間連続して作業するとか、5時間連続してやって、あとゆっくり1回で浮上してくる。それを2回にあえて分けるということは、分ければ減圧回数が増えるわけですから、過飽和の状態が増えるので、私は基本的にはあまり好ましくはないなとは思っています。ですから1回作業でできるものであるならば、1回作業にしていただいて、無理な場合に何かの条件によってやらざるを得ない場合は、2回作業というのはあっても然るべきだろうなと考えています。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 今までの検討会の中でのご意見でも、やはり実際には複数回潜水作業とかというのがあり得るということもご意見でございましたので、あり得る以上、それに対応したような手当が必要かと思います。その場合、安全性を担保した中で、複数回潜水を確保できるような形を、どのような形にすればいいかということで、ご意見、ご議論をいただければと思っておりますが。
○眞野座長
 どうでしょう。
○毛利委員
 潜水作業なのでしょうか。
○眞野座長
 圧気土木でしょう。両方含めてですか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 両方含めてです。
○眞野座長
 潜水は当然出てきますよね。2回どころか3回入らなければならないということも。
○毛利委員
 3回入る可能性があります。
○眞野座長
 出てきますね。特に保安庁などでやっている捜索などですと、やはり3、4回は上がったり下がったりせざるを得ないケースというのはあるのではないですかね。
○海上保安庁(岩男)
 そうですね。基本的に捜索する場合は、ある程度、予定深度というのは、最初の測深や何かで分かっておりますので、どれに対してという捜索もないことはないのですが、通常、深度深く入るような場合というのは、1回での捜索というのは、ある程度時間を制限する。ただ、そこで見つからなければ再度ポイントを少しずらしてというふうなことにはなりますが、現状での別表2でやっている場合は、ガス圧計の使用時間と、それから作業間の休息時間を取った上で、修正時間を加えて、では、次、何分で潜ろうかと。結局そのような形になるので、あらかじめ、では、3回の捜索だからこれだけ分けてというわけにはいかないですよね。
 それと潜水速度の話になりますが、やはり潜水時間というのが限られている状況の中で作業をしなければいけないということは、いかに速く捜索場所、即ち海底に、視界にもよりますが、いわゆる捜索深度までいかに速く行って、実際の捜索時間をより長く確保するかということが、我々には必要になってくるので、潜水速度を規定されてしまうと、結局はトータルの滞底時間が短くなってしまうので、要はここでいうところの、加圧速度、ここというのは逆に潜水作業と圧気作業というのは基本的には全く別なのです。ただ、そこで同一の減圧表を用いても、どれだけの差が出るかというのが分からないので、例えば加圧速度を20m毎分だとか、25m毎分なりにして、出したものと差がないのであれば、減圧表自体は同一でもよろしいかと思うのです。ただ、圧気の場合は加圧速度は8mとする。潜水の場合は加圧速度の限界を何メートルとかというふうに規定するだけでいいのだろうけれど、その差というのが私には分からない。
○眞野座長
 減圧表の計算というのは、開始した時点で例えば20m行ったという条件で、体内にガスが溜まったという計算ですから、スピードが速かろうが遅かろうが、安全域の枠の中で動きますので。
○海上保安庁(岩男)
 であるならば、同一でもよろしいのかとは思うのです。そこは私も専門ではないので。
○近藤課長
 減圧の計算のことなのですが、加圧速度のところを変えることによって、減圧の計算にどれだけ影響するかというお話でしたが、当然、滞底時間が長くなればなるほど加圧のスピードが減圧の時間の計算に及ぼす影響はかなり小さいです。ほとんど影響しないという場合が多々あると思います。我々、圧気土木でもそうなのですが、加圧速度を一応8mと決められておりますが、先生などのご指導などをいただきますと、加圧速度を早くできるならばやっても身体的には問題はないとか、そういうお話も聞いておりますので、それが法律を守っていないというわけではないのですが、やはり減圧の計算式に影響するのもやはり減圧速度、そちらのほうはやはり影響を及ぼしますので、加圧のほうはあまり影響しないと考えていただいていいと思います。
○海上保安庁(岩男)
 だから逆に言えば、いわゆる加圧に対しての制限というのはシビアにはされないほうが逆に、潜水作業に関して言えば。
○近藤課長
 一つ、高い圧力で短時間の潜水ですと影響する場合。滞底時間が短かくて深い所ですね。そうすると当然ガスの分圧の上がり方が大きくなりますので、その際には影響すると思うのです。
○眞野座長
 短時間でどのぐらいですか。
○近藤課長
 定量的なことを答えろと言われると、私も計算を直接しないので。一定的なことしか今この場ではお話しできないです。
○毛利委員
 基本的に計算式上でやっていますから、減圧表を作った計算式が、例えばこれ8m・8mになっていますから、それがこういう規則を作ったときにそのまま出てしまう可能性もあると思うのです。そうすると、もうこれで規則だと言われてしまうと、もう、二進も三進もいかなくなってしまう。言葉というのはいちばん気をつけないといけない。いろいろな所でいろいろとブツブツ言われる原因は、こういう検討委員会で話しているときには、こういう形でありますと、現実になったときに、もう全然違う条文になってくる可能性も十分考えないといけないので、ある面ではそういう加圧速度も基本的に許容範囲がこうあるのだというものに作っておかないと、多分なかなか難しい問題が起きてくる可能性があります。
○海上保安庁(佐々木)
 現在の法律では、加圧速度の規定というのがありましたか。
○眞野座長
 ないですね。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 潜水のことを申し上げましたが、圧気の方は加圧速度をいま計算していただきましたとおりございますが、潜水のほうはいわゆる潜水速度、加圧速度は規定はございません。ですから、特にそこは規制をしていないところです。もちろん減圧の方はございます。先生がおっしゃったように、これは仮に標準としてこの減圧表を定めたときの条件ですので、それによって別の加圧という概念の基準が変わるかどうかということはないと思うのです。今おっしゃったように、差があまりないのであれば、そこはたまたま計算をしたときの条件が8mということであって、それと実際の加圧での規制というか。実際に今回あまり加圧速度の話というのはこの場では議論になっていませんので、加圧速度の規制を新たに設けるということは、我々もあえて考えておりませんが、減圧表を定めるときに、そこを加味して計算する。今、保安庁の方がおっしゃいましたが、加味する必要があるかどうか。加味するとしたら先生がおっしゃったように、通常23m毎分という形で標準的に数字があるのであれば、そういった数字で出せばいいのかどうか。あるいはそういった数字で出してみて比較をして、大きな差がなければそういう一本の表にしていったらいいのか、そういったところなのですが。
○毛利委員
 潜水の場合には、加圧速度は取らないと思います。
○眞野座長
 私は潜水です。加圧速度は入れるべきではないと思います。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 加圧速度の規制をこの場で検討しようということは考えていません。ただ、減圧表を計算する際には、近藤様の方からお話がありましたように、ファクターとしてはどうしても入ってくるので、それが大きいか小さいかということが我々も分からないところはあるのですが、そこをどうしようかという話です。
○眞野座長
 加圧速度はダイバーの能力ですよ。耳抜きをスムーズにやれるかやれないかで決まるのであって、そこは規制外でよろしいのではないかと思いますけどね。いかがですか、加圧速度は規制しないほうがいいと思うのですが、どうですか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 もう一度整理させていただきます。加圧速度を規制するというような考えではございません。ただ、標準減圧表を定める際に、計算するファクターとして、加圧の速度を潜水と圧気とですね。圧気は8mで計算されておりますので、潜水と変えて別の表にするほうがいいのかどうかですね。
○眞野座長
 どうでしょうか。分けたほうがいいですか。私は分けなくてもいいように思うのですが、どうなのでしょうか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 先ほど近藤様からお話があったのでは、滞底時間が長ければ相殺されるような話もありました。ですから、その辺の影響がどのぐらいあるのかということもあるのですが。それともう一つは、今回の記注に関しましては、今までの別表についてはその別表を使うようにという形での規制でございましたが、今回はあくまでもその基準は定めますが、基準よりも上回るといいますか、そのような設定をしていただく分には構わないということです。
○眞野座長
 安全性が担保されていればよろしいですね。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 そうです。ですから最低のところでの線引きですので、線を引いてそれよりも安全な分を取っていただく分については、当然許容されるものですのでということです。
○眞野座長
 そろそろ時間になりました。予定時間を超えてもいいのですが、4番までの項目に関しては、事務局提案でよろしいでしょうか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 もう一点だけ、先ほど鉄委員からありました2番の複数回のところですが、ここで書きましたような一律の決めということでのぞんでよろしいでしょうか。
○眞野座長
 近藤さん、これはどういう理由で2時間と決めちゃったのですか。
○近藤課長
 検討会の第2回だったと思いますが、私の方で提案させていただいたときは、ここには深度が書いてないのですが、当時は20mまでという深度も設けまして、20m以下の範囲で2回目までの作業を許容するということで、私の方がいま報告書案に示していますこの式を使いまして、大気圧まで戻ってから、その体内ガス分圧がどのぐらい時間を置くと低下していくのかを見まして、20mという深度が決まっていましたので、いちばん過酷な条件、いちばん危険な条件のところで体内ガス分圧の変化を見まして、そして我々は圧気土木をベースで考えてしまいましたので、1日の作業時間が8時間ということを考えまして、その中に納まる範囲内でいちばん厳しい作業時間をセットしましたら、120分の間を空けて、あと作業時間を2倍にして出せば、一応2回作業ができるという計算が出ましたので、20m以下だったらいちばん厳しい条件を採用すればあとは安全側に働くだろうということで、提案させていただきました。当時は圧気土木のことしか考えておりませんでしたので、潜水作業のことはまた新たに考えて。 
○眞野座長
 これはジェックスの求めたものでそれぞれ変わってきますよね。
○近藤課長
 ここでいまは深度を決めていませんので、深度が変ってくれば当然そうなります。
○眞野座長
 一つの目安として出したということですね。
○近藤課長
 そうなのです。
○事務局
 第2回の検討会のときに、確かにそのようなご提案をいただいたし、座長の厚労科研費の報告書でも、一律60分間を空けるといった規制が作業管理がしやすいといってますので、そのときは減圧表を混合ガスのあらゆる混合比においても、一つの減圧表を換算修正することで規制するということが、座長が行いました厚労科研費の研究報告書にある内容でしたので、より簡易な方法、現行に近い方法を検討していく、ということでした。なので、一つの案としていただいたのですが、第3回、第4回と検討会で検討するうちに、科研費研究の報告にあった一つの減圧表を混合ガスの混合比で換算修正する形により混合ガス全てを規制するのが無理だ、という話になりました。あらゆる混合ガス比だとか酸素減圧とか、圧気の場合でしたら、途中まで空気を使って、途中から混合ガスを利用するとか、いろいろなパターンが考えられますので、一つの減圧表を修正する方法がないならパターン毎に減圧表を作成しなければならず、それが無理ということになったのであれば、式による規制を行うという方向になりましたので、複数回作業の確実な方法としては、やはり不活性ガス分圧の値をどの程度まで、というのはあると思うのですが、ある分圧値に戻るまで管理させる。9ページ目の2の(1)のいちばん下のポツの(P)と書いてあるのですが、複数回作業については、こちらの案の方をご検討下さい。値はまだ決定はしていないと思いますが、これを一つ目安として複数回潜水を何かしら規制していって、その範囲内であれば何回でも可能だとかいう方法もあるのかなとは思ってはいますけれども。これはまだレギュレーションが少し足りないと思うので、これに何を付け足していけば、安全衛生を確保しつつ保安庁の方が行う様な作業も満足するようなものが出来るのではないかなと。
○海上保安庁(岩男)
 結局、先程言ったように、複数回潜水というのは、何回潜水をやるかというのは予定が立たないわけですので、それは今で言うところの、1日の潜水時間というのがまず規制があって、深度による潜水時間という規制があって、それらで我々はいちばん許容される時間の短い時間を取って作業を配分するということを、今、実際としてはやっているのです。だから分圧で要はどこまで許容できるかというふうに読めるような減圧表にしていただいたほうが、より実際に即しているのかなと思います。
○眞野座長
 要するに近藤さんが出されたのは、基本的な理念の一面だけを事例として出したのであって、それはその時、その時の潜水の深度と時間と、それに伴って、そのあと起きてくる回数とで動いてくるわけですよね。それぞれで動いてくるときに、インターバルはどのくらい取るかというのは、それぞれ計算してやっていただくというもののサンプルとして挙げていただいたのだと私は理解しているのですが、それでいいのでしょう。
○事務局
 そういうことであれば、あらゆる作業を検討する必要があるので、1回目の潜水の後、2回目の潜水に入れるときの不活性ガス、窒素分圧が、ではいくら以下になれば2回目が可能なのかだとか、そういった議論をこれからやっていかなければいけないということになるのですが。
○眞野座長
 でも、それはやらなくても計算すれば出るではないですか。
○事務局
 出るのですけれども、計算して出た後に、では、幾らまで下がったら2回目はいいのかという、現行で言うと業務間ガス圧減少時間の考え方を式でやるためには、その不活性ガス分圧がいくらまで下回れば2回目がいけるのかという検討をしないと規則になりません。
○眞野座長
 それはその時の業務に合わせて、それだけ毎にやるしかないですね。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 先程の9ページでございますが、9ページの(1)で「呼吸に用いる気体について、どのような圧力下においても次の分圧範囲とすること」ということで書いております一番最後に、作業後の残留窒素分圧という形で入れております。これ(P)と書いていますが、1.5ATAを下回るまでは管理するという基準を、ここでは置かさせていただいています。この1.5ATAという値でよろしいかどうかということですね。そうしますと、複数回についても、これでそれまで落ちるところを計算して時間を求めていくということは可能だと思うのですけれども。
○眞野座長
 これがきちんと守られれば、いわゆる2気圧以内のN2の体内分圧ですから構わないのではないですか、これが維持できればですね。そうすれば窒素による減圧症の発症というのはほとんど起きないと。
○近藤課長
 今、こちらの報告書案の方では、ビュールマンの16組織数で計算をしましょうということを謳っております。その窒素分圧を1.5ATA一つで決めてしまうというのは、この16組織のうちのどれを基準にして決めるのかということが問題になりますが、一律この16組織全部1.5ATA以下になるという状況が作れるというのは、私がいま計算をしている中では、なかなかあり得ないというふうに考えております。したがって、こちらのほうで一律規制というのは、ちょっと現実的ではないと考えます。
○眞野座長
 いかがですか。よろしいですか。
○毛利委員
 残留窒素分圧をヒトで測定した値というのは、多分ないと思うのです。そうすると、この値が正しいか正しくないかという実証は誰もできない。架空の値かもしれないと言われてしまうと、それまでだろうと思うのです。ですから、ここでの作業後の残留窒素分圧をいくつにするかという値は出てこないのではないかと思います。全ての値をこれで16分圧にしろと言ったら、基本的に何もできなくなってしまうと思います。
○眞野座長
 しかし目安としてこういう数値があれば。これを超えなければ、おおむね減圧症にかからないだろうという目安ですから。
○毛利委員
 でも、これを測る方法がないから測れない。
○事務局
 実態の値であるかどうかというのは、生体である以上は重要かもしれないのですけれども、規則で規制する上では仮想の値となっても、これを規制しておかないといけません。現行でも仮想かもしれませんが、ノモグラムで規制しています。今の議論だと労働者個々の窒素分圧を個々計測して複数回潜水を規制しなければならないが、計測方法がない、ということだと思いますが、それだと現行規則はノモグラムで可能だった複数回潜水が改正後は禁止ということになりますが、それでもいいのでしょうか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 潜水協会のほうで、複数回潜水に対する対応について、鉄委員のほうから何かご提案はありますか。
○鉄委員
 私どもでは不活性ガス分圧は1.6ぐらいでやっています。前は1.8だったのです。これは作業量にもよると思うのですが、非常に気分的にと言いますか、上がってきた後にだるいということで、1.6も一つの基準として守ると。それより以下の1.4なら1.4でもいいのですが、上限の値として酸素分圧1.6というのがある。実際に体で測っているのかということではなくて、あくまでも表を見て、どのぐらい潜水すると1.6になるのかという目安でやっています。
○眞野座長
 この(1)で規制された分圧の数値で、ほぼ大丈夫だろうと。慢性の酸素毒性というのを考えると、同じ作業が1か月も2か月も続くような場合で、これを1週間ごとに維持していたら、大丈夫とは言えなくなってきます。難しい点はあると思うのです。しかし目安を置いておかないと具合が悪いでしょう。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 目安と言いますか、複数回潜水を当然許容するのであれば、その制限はやはり置かざるを得ない。今は別表3というのがありますから、ああいう方式もあろうかとは思うのですけれども、何がしかそういった形で、基準を設ける必要があろうかと思います。
○眞野座長
 かといって、これに替わる数字は出てきづらいですよね。では、別の数値を持ってこいと言われても困りますよね。
○近藤課長
 この考え方が正しいかどうかはご判断いただきたいのですが、報告書案で計算例を示しております。12mに300分の作業時間を取って、窒素分圧がどういうようになるかという計算例を16ページで示しております。
 仮に2回目に入ろうとしたときに、最終的にこの大気圧まで残っていた窒素分圧を、今度は初期値としています。従来、潜函作業や潜水作業をしていなければ、この報告書にも示している7.45いくつという数字を使って計算を行いますが、2回目作業は実際体内ガスの1回目が終わったときの値を使って再計算しますと、当然減圧停止時間は、体内分圧が上がった状態で計算されますので、長く取らなければいけないという結果が出てきます。この計算式をベースで考えると、2回目も計算方法だけを示して、これを絶対守るというところで基本的な規制というか、規則とするという考え方も一つあるのかなと思いますが、いかがでしょうか。
○事務局
 今まさに先程申し上げた式による規制のご説明をいただきました。この方針であれば、次の作業が可能となる不活性ガス分圧は、不活性ガス圧係数で最大2.2というのがあったので、この1.5ATAというのは、現行規則の体内ガス圧係数を基に考えた一つの値です。当然1回目の計算を行ってしまえば、体内の分圧は出ますので、そこを初期値にして2回目以降の値を計算していく。そうなると、守るべき値は窒素分圧の4ATA以下だけになるのですけれども、それ以外の規制までは要らないのかという議論が、一つ出てくるかと思います。例えば、翌日また作業をする人は翌日大気圧で計算せずに、前日の最終の窒素分圧から引き続き計算していくのかということも考えていかないといけないのかなと思うのです。そうしないと、本来は大気圧下の分圧以上なのに、大気圧下の分圧で計算することになるので、複数日作業を行った場合、規制の式では窒素分圧が4ATA以下なのに、実態は超えている、ということもあり得ます。なので、作業後、大気圧下の分圧になるまでは、計算であっても管理することが必要なのではないか、という論点が出て参ります。現行規則は空気呼吸・空気減圧のみを想定した規制なので、ノモグラムで出来たのでしょうが、今後は先に申し上げたとおり多々の混合ガス呼吸や酸素減圧を利用する前提の規制としなければなりません。難しいからと無規制にする訳にはならないので。
○眞野座長
 確かに言われるとおりだと思います。翌日の朝になったら48時間分の窒素が入っているじゃないか、それにプラスアルファーで加えていっていいのかという話ですよね。ですから3日目の場合は更に2日目と同じ48時間分以内に下げるように、酸素減圧するなり何なりという形でともかく維持するということを、近藤さんは言いたいのではないかと私は思うのですけれども、違いますか。
○近藤課長
 そのとおりです。私も自分で計算しながら、何かいい方法がないかなと考えていたのですが、確かに安易に何時間空けてという方法だとなかなか合わないのです。基本的に計算するという方法ならば、体内ガス分圧を各作業ごとに計算するというのが一つはあると思ったのですが、事務局から話があったように、次の日も次の日もずっと継続してやるのかと言われますと、そこまでやるのがいいかというのは、私も疑問が残っております。
○事務局
 もう一つ、空気呼吸・空気減圧を別表として示し続けたいのは、ここに高気圧作業の大部分が入るということなので、なるべく計算させない方向で規制したいというのが、考えていた方針としてあったのです。しかし複数回潜水をやる場合は、空気呼吸・空気減圧を行っても計算しなければいけなくなるので、それでもいいのかというのが一つの論点として出てくるかと思います。
○眞野座長
 話がだんだん拡大してしまっていますけれども、困りましたね。高圧業務が連日続こうがどうなろうが、とにかくマキシマムの窒素分圧は、どういう状況でも2日分を超えてはいけないという設定を守れるように、3日目以降の窒素分圧を更に下げるのなら下げるということで、私は理解したのです。翌日はここはいいけれども、3日目になったらこれがもっと増えてしまうというのは具合が悪いと。それで翌日の朝になったら、ほぼ最初の1日分だけで済むように、元の状態に近づけてあればいいのではないかと思うのです。
 要するに、その日の作業における窒素や酸素の過剰分というのが、翌日の業務に影響を与えないレベルにまで戻さなければいけないというのが鉄則ですよね。ですから朝の8時にはほぼ戻っているというレベルになっていればいいわけでしょ。これでいけば、おおむねそういう状況に戻れるわけでしょ。
○近藤課長
 次の日までの計算をきちんとしておりませんので、はっきりしたことは申し上げられませんが、最後の大気圧で戻るときに決めております、ビュールマンのM値を見ますと、おおむね次の日の朝まで圧気作業を行わなければ、基本的にはほぼ通常の窒素の体内ガス分圧に戻っているぐらいの数値を採用しております。
○毛利委員
 例えば飽和潜水の場合に、終わった後に飽和深度までいって飽和される時間というのは、人間の場合は24時間で完全に飽和されますから、その分圧になる。翌日の作業が終わって次の作業までの間に12時間以上の差ができるとすれば、多分元の値には戻っていると思うのです。それが短ければ短いほど戻らないかもしれませんけれども、経過的には戻るのではないか。基本的にヘリウムと酸素の混合ガスを使っていれば、どこまで行っても窒素ガスは体内に残っていますから、200なら200、100なら100で飽和深度に達する。つまり、24時間以内にガスは体の中で飽和されてきて、窒素は呼吸でどんどんどんどん出てくるわけです。ですから大気圧に戻って空気を吸えば、そこでの置換が起きて、窒素ガスも元へ戻るのではないかと思います。
○眞野座長
 今の考え方で発信しますか。どうしますか。
○毛利委員
 もし、近藤さんが言った式を毎日毎日計算させると言ったら、多分できないと思います。次の翌日も更なる翌日も、その都度計算しなければいけないわけでしょ。そうしたら繰り返し潜水など、できなくなってしまう可能性があると思います。
○眞野座長
 いい方法はないですか。
○毛利委員
 一番いい方法はこれで計算することですけれども、煩雑になって実効性がなくなるのではないかと。
○川崎委員
 圧気の場合、作業時間はスケジュールを組んでそのとおりに動かすことができますから、圧気の場合は完全に抜けていますというところまでは証明できると思うのです。問題は、不定期に潜水する場合ですよね。
○毛利委員
 川崎委員の言うとおりです。圧気の場合はほとんど問題ない。潜水の場合、繰り返し何回潜水するかは基本的に分かりませんので、作業によってはどうしても複数回潜水もあり得ると思います。そういう意味でのガス圧減少時間というか、窒素分圧をどういうようにするかというのが出てくる可能性はあると思います。
○川崎委員
 今はコンピュータ万能の時代ですので、マイコンでそういうものが全部制御できるようなプログラムを、厚労省に提供していただいて管理するという方法もあるのではないかと思うのです。
○毛利委員
 ただ、潜水の現場でそういうことをすること自身、潜水士として作業をしている人たちに、その都度やれと言うのは現実の作業としてできない。圧気の工事の場合は、現実にこういうスケジュールでやりますということになっていますから、それはコンピュータで誰かが計算してできると思うのですけれども、潜水の現場、現場でその都度この式を使ってやるというのは、なかなか難しいと思うのです。現実的ではない。
○埋立浚渫協会
 現状の潜水の状況をお話させていただきます。別表3で直接計算するのではなくて、船の上で計算尺みたいな形にして、別表3をうまく使っているという状況にあります。それで話を聞かせていただいている中で、計算できるのであれば現在の別表3みたいなものが作れるのではないかという感じがあるのですが、そこら辺はどうでしょうか。多分、計算は船の上ではできないと思いますので、できるだけ簡単に判断できるようなものがあればうれしいと思います。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 近藤課長にご質問です。空気呼吸・空気減圧については別表で示しますから、決めで減圧時間を出しますよね。その場合、複数回潜水をするときに埋立浚渫協会からお話がありましたように、そのテーブルと照らし合わせる形で、複数回だったらどうだというものは理論的には作れるのでしょうか。
○近藤課長
 こちらにいらっしゃる方はほとんど知っていると思うのですけれども、実は似たようなものとしてアメリカの減圧表では、複数回の回数をマトリックス状に示したものがあり、そういった形で選択できる方法があります。ですから今回出したものも何か考えればできるのかと思って、私もいろいろ考えていたのですけれども、このストーリーを網羅するやり方が、この短期間の中ではなかなか見いだせなかったので、現在のところ、私の中のアイデアでは見通しが立っていないという状況です。ただ、ほかにそういう形でやっているものがありますので、全くできないとは思っておりません。
○眞野座長
 どうしますか。これは即解決しないですよね。いまの点を少しペンディングにさせていただいて、もう1回やらないと駄目ですかね。今日で終わりにしたかったのですけれども、これを解決しておかないと、やはり具合が悪いですよね。今の問題だけ残してありますから、年内にもう1回やりますか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 問題は、その解決策です。多分、理論的にはできる。特に計算で求める範疇に関しては、計算で求めるのかなと思うのです。空気呼吸・空気減圧の別表で示す範囲については、やはり分かりやすい何がしかの、別表3のようなものがいいかどうかは別として、マトリックスという話もありましたけれども、そういったものを示すのが分かりやすいかと思いますが。
○眞野座長
 簡単にきちんと計算できるような方法を。
○事務局
 近藤課長、マトリックスということですけれども、マトリックスで何が出てくるのですか。
○近藤課長
 何が出てくるかと言われると、私もはっきりとは覚えていないのです。橋本さんのほうが覚えているのではないですか。
○橋本(鉄委員陪席者)
 いまの説明ですけれども、毎回潜水ごとに、それをAからZまでグループ分けしてあります。その次にやるときは繰り返し潜水ということで、その記号に基づいてそのマトリックスで、水面待機時間がどれぐらいあったかということで、次の表を引きます。そして次の潜水深度で何分潜れるというのが出てくるようになっています。ちなみに米海軍にしてもノルウェーにしてもDCIM、カナダの繰り返し潜水のマトリックス表というのは、半飽和時間組織全てを見て計算しているのではなくて、120分あるいは240分の半飽和時間組織一つだけで計算してあります。
○事務局
 やはりそうですよね。規則上は16半飽和組織でいきましょうと言っているのに、先ほどのマトリックスでは、1個しか見ないという話になるのではないかと思っていたのです。それだと中途半端にもう1回計算しないといけないという話になってくるのかなと。それだと、やはり全部式でやらざるを得ないのかなと思ったのですが、今のお話ですと、マトリックスを使ったら一つの半飽和組織だけでよくなって、支配的な半飽和組織が変更になるような作業パターンの場合、安全でなくなるのかなと思ったのですが、問題ないのでしょうか。
○眞野座長
 もうちょっと簡便でうまい方法はないですか。ダイビングをやっている人たちに、実際に計算してこれを求めろと言っても無理でしょう。
○毛利委員
 現実にはそれを使っているのだから。
○眞野座長
 海保だって困ってしまいますよね。
○海上保安庁(岩男)
 はい。
○眞野座長
 困ってしまいましたね。どうしましょうか。
○海上保安庁(岩男)
 実務的には今やっている減圧表、円盤と尺とを現場に持って行って簡単に次の作業時間を算出する。
○眞野座長
 今のままのほうがいいということになってしまうではないですか。
○海上保安庁(岩男)
 だから今のように、分かりやすいものであればいいということです。
○眞野座長
 今日は結論が出ませんから、この話はやめましょう。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 なかなかすぐに結論の出る話ではないと思います。しかし実際問題、複数潜水がある以上、考えなければいけないところであると思います。計算式で出すのが一番いいのでしょう。実際に計算式で出している所は、そういう形でやるという方法もありますが、表を示して簡便にやれる範囲については、より簡便な方法を考えないと、実際の実効は難しいのかなと思います。それは少し検討させていただいて、もう一度その部分についてお諮りしてという形がよろしいかと思います。次回という話でも、そのものを作るのにどれぐらいかかるのかということがあるものですから。それはどうでしょうか。我々としても感覚が分からないのですけれども、そういったものを作るのに。
○眞野座長
 いま、ちゃんと計算できる現物はあるわけですか。
○近藤課長
 減圧時間を計算する簡単なプログラム的なものは、一応作って計算しております。ただ、繰り返しができるというところまでは何も考えておりませんし、簡易的なものを作るとなるとアイデアを出さないといけません。
○眞野座長
 ダイバーの皆さんに計算しろと言っても無理ですよ。やはり簡単な計算器みたいなものがあって、数値を入れればパッパッと出てくるようなものにならないことには、利用価値がないですよ。それができるまで話ができなくなってしまいますね。ですから考え方として、そこまで取り入れてやるのか、もっと別の対応があるのかを考えなければいけないですね。
○事務局
 一つの考え方として、式規制や数値規制は規則上残しておく。昭和47年の昔と違って、今は平成24年ですから、コンピュータを利用したプログラムがモバイルでも十分活用できるわけですから、そういう活用の方法もあるのではないでしょうか。規制としては複雑ですが、この計算方法でいけばいいですよと。厚労省が提供することはできませんが、各企業なり団体なりがよりよい機器やプログラムを開発していく。そういうものもあるのではないかと思うのです。そういう方向もありですか。
○海上保安庁(岩男)
 いわゆるダイビングコンピュータを活用するということですね。それはそれで、手法としてはありだと思います。
○事務局
 そうです。レジャーダイバーが利用しているようなダイコンです。そうすれば、別に計算尺を作らなくても、数値のままいければいけると。計算尺はつまるところ式と数値の規制を図にしたものですから。
○眞野座長
 そうしたら、何もこうやって皆さんにお集まりいただかなくても、持回りの委員会でメールのやり取りで決めてしまうことにしますか。あるいは、この件に関して最終的にこの会議を年明けにもう1回やりますか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 コンピュータを使うという話も含めて、検討させていただきます。ただ、複数回潜水については、現実問題として大きな課題ではありますので、もう1回皆様方に集まっていただいて、そこで提示して、内容についてご理解いただいたほうがいいのかなと思うのです。またお手間をおかけする形になるのですが、先生方はいかがでしょうか。
○眞野座長
 それはしょうがないですね。では、いまの件は棚上げにさせていただきます。おおむね指針・方針がまとまった段階で、多分年が明けて1月以降になると思うのですけれども、改めて最終の委員会を開いて、そこで決めさせていただくということでよろしいでしょうか。
(沈黙)
○眞野座長
 それは事務局のほうに任せます。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 事務局には余り能力がないものですから、先生方のお力を得ないと、それはなかなか難しいと思います。それはまたお願いして。
○眞野座長
 では近藤さんと川崎さんと芝山先生は、たたき台を作る委員になってください。
○川崎委員
 潜水の人がいません。
○眞野座長
 やはり潜水の人がいないと具合が悪いですね。
○椎葉労働衛生課長
 潜水の方に現実的な内容を。
○眞野座長
 それはそうですよ。これはそちらのほうの問題ですから。潜水でどなたかやっていただけそうな方は。潜水協会はどうですか。では、協会でやってくれますか。
○鉄委員
 はい。
○眞野座長
 それが立ち上がったところで、この委員会をもう1回開かせてください。
○鉄委員
 いつ頃までに。
○眞野座長
 できれば1か月ぐらい、1月の終わりぐらいまでに無理ですか。この委員会も3月までには終わらせたいのです。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 これには我々の進行の問題もあるのですけれども、本来であれば年度前半には終わらせたかったのです。ただ、中身としてはかなり難しい問題も出てきましたので、何とか年内にはと思っていたものですから、可能であれば、できるだけ早く。この後、また規則改正の作業がありますし、内容が内容ですから、それを周知する期間も置かないといけないといけませんので、可能な限り早めに進めさせていただければと思っておりますので、一つご理解いただければと思います。
○眞野座長
 では、潜水協会にお任せして、近藤さんもお手伝いする点は、サジェスチョンに協力してあげてください。それがまとまった段階で、次回開くという形にします。年内はもう無理そうですので、1月以降という形で進めたいと思います。ほかに議題はありませんか。いまのを除いて、ほかに討議された案件に関してはご了承いただいたということでよろしいでしょうか。
(了承)
○濱本主任中央労働衛生専門官
 確認です。別表を潜水と圧気とに分けるかどうかという話については、加圧スピードを変えて差異が大きければ分けるという方向で。余り変わりがなければいいかもしれませんが、それも次回に。
○眞野座長
 一緒にやりましょう。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 加圧の差を計算して出して、次回に提示させていただきます。その際に一つ確認ですが、圧気のほうは加圧速度で8mというのがありますけれども、潜水のほうは23mを標準で使ってよろしいですか。
○眞野座長
 私はそういうようにしなくてもいいと思うのですが、どうですか。
○海上保安庁(岩男)
 現時点においても規定はされていないですよね。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 規定はしていません。ただ、計算を出すときに恐らくファクターとして、何か仮の数字、標準的な数字とした意味で入れないといけないと思うのです。23mに規制するということではなくて。
○海上保安庁(岩男)
 私は素人ではあるのですが、より安全サイドに立つのであれば、40mまでを許容するのであれば、毎分40mで計算するというか。現実的に1分で40m行けますよね。行こうと思ったら行ける。しかし毎分40mといったら、かなりのスピードですからね。
○眞野座長
 ウエイトを持ってやっているじゃないですか。
○海上保安庁(岩男)
 現実的に見たら、それが最大のリスキーな条件になりそうな気はしますよね。
○毛利委員
 普通の潜水士は、基本的にはできないですよね。
○海上保安庁(岩男)
 毎分40mはかなり厳しいですよね。
○毛利委員
 それだけの体があって技能があれば。
○海上保安庁(岩男)
 重りを持ってドーンと沈むような感じですよね。
○毛利委員
 20mでも大変ですからね。
○事務局
 それで言うと、加圧は40mで減圧は規則どおり10mで浮上というのが上限ですか。
○海上保安庁(岩男)
 当然です。基本的にいま言うところの深度というのは、潜水を開始した時点から、その深度に滞底しているという考え方をしているのです。極端な話、ガスの計算としては1秒で40mまで潜ってしまったという考え方になるのです。潜水を開始した時点で40m潜るのだったら、40mに裸眼している状態で計算しますから、リスキーに考えるのであれば、潜水スピードはより速い係数で計算されるのが、より安全サイドに立てるということですよね。しかしあり得る範囲で言えば、毎分40mというのがより現実的なのかなという気がします。
○近藤課長
 一つお尋ねしたい。例えば混合ガスというか、ナイトロックスとか置換ガスを呼吸されるときのガスチェンジは、潜水では行われることはないのですか。
○海上保安庁(岩男)
 それは水の中でということですか。
○近藤課長
 水の中でというか、その途中ですよね。それか滞底してからなのか、そこら辺が私はよく分からないのですけれども。
○海上保安庁(岩男)
 レジャーダイビングなどではあると思うのですけれども、我々海上保安庁の場合は、基本的には空気潜水をベースにしているので、そこはないですね。
○近藤課長
 ガスのチェンジがありますと、計算上それを変えるというのが出てくると、何か考えないといけない。
○海上保安庁(岩男)
 それはかなり複雑になってしまいますよね。
○事務局
 委員の誰が作るか、まだ検討されていなかったのですけれども、空気呼吸・空気減圧に係るこの別表の話だけでそこを作る、混合ガスや酸素減圧を利用した複数回は式ということでいいですか。
○近藤課長
 今のは計算をするということだけですか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 そうですね。別表のほうはもう骨格が出来上がっているので、ファクターとして加圧速度と減圧速度が圧気と潜水とで異なることで、どれぐらい差が出てくるかということで、ある程度差が大きいのであれば分けたほうがいいのではないかと。
○海上保安庁(岩男)
 減圧速度は変わらない。一緒ですよね。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 圧気ですから、減圧速度は今8mでやっているのですよね。
○事務局
 規則上8mなもので。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 潜水は10mですよね。そういうファクターで一応計算したものを、今度出すという形でよろしいでしょうか。
○川崎委員
 それまでは近藤が責任を持ってやっていきます。
○眞野座長
 この次にこれを一緒に挙げておけばいいのではないか。
○毛利委員
 1点だけ。資料4の一番上に「潜水も高圧室内も異常気圧における身体影響は理論上同等なので一律に作業減圧を規制する」と書いてあるじゃないですか。高圧と潜水とでは、身体的に及ぼす影響はそれぞれ異なってくると思うのです。
○海上保安庁(岩男)
 そこはどうなのでしょう。いわゆる高圧下という状況においては、多分変わらないですよね。
○毛利委員
 高圧室の中で作業をする場合と、潜水中の作業は、作業強度がそれぞれ違ってくる可能性があります。海の水の中での作業と現実の高圧下の作業というのは、作業強度が違ってきますから、身体的に及ぼす影響は違ってくるはずなのです。
○海上保安庁(岩男)
 潜水のほうがリスキーだということになるのですね。
○毛利委員
 はい。ですから一律に作業減圧を規制するというのは。この言葉自身、潜水作業と高気圧作業は減圧スピードを一緒にしても同じですけれども、身体的影響が同じだとここに書かれると、随分違ってくると思うのです。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 ここは下のほうの基準式のファクターの話で書きました。あくまでも圧力に関するところだけであって、その他作業強度というのは、この基準式の中には入っていないのです。その辺の説明が不十分だったものですから、「身体影響」と書いてしまいました。ここで言う身体影響というのは作業強度が入っていない、全く圧力に関するものとして書いてしまいましたので、書き方は工夫しますが、そういう意図です。規則としての基準で、身体強度に応じて減圧時間を長くしたりすることは今後可能にしていきます。
○眞野座長
 ほかに何かございますか。
○川崎委員
 混合ガス呼吸の件については、前回の検討会の中では限度を70mに設定しようという話があったと思うのです。この資料を読んでいきますと、今回90mまでは混合ガス呼吸ができるという捉え方になると思うのです。70mというのは報告書の中にも入っていないように思えるのですけれども、これはどういうことでしょうか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 今回、混合ガスに関しては基準式によります。別表で書いたときは、確かに70mはあったのですが、基準式による設定ということにしました。そういう意味で深度については、当然深度ファクターを入れていけば、減圧時間は現実的な作業時間と見合った中で、どこまでできるかが出てくると思うのですけれども、式になったものですから、特に規定はせずに入れております。ですから今回は特に70mとか90mということは、こちらのほうには書いていないのです。
○毛利委員
 混合ガスで深度が深くなればなるほど、要は労働基準法の労働者の作業時間に全て影響されてくると思うのです。多分90mになったら、作業のトータルとしたら減圧時間は、十分10時間は超えていくと思います。そういう影響が出てくるのです。
 それともう一つ。現時点で使える呼吸ガスを吸うマスクで、素晴らしくいいものはないかもしれない。やっと70mを超えるか超えないかぐらいが限度かもしれないし、90mも超えるようなものはない。潜水は浮力が付きますから、いくらでもマスクは使えると思うのです。要は息を吸うことはできるのですけれども、作業強度が強くなると排気できなくなってしまう可能性があります。そういう意味でどこまでというのは、厚生労働省が作業時間をどこに考慮するかによって、随分変わってくると思います。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 作業時間に関しては、労働基準法のほうで既に規制があるものですから、当然それに制約を受けるということが前提になります。それとイコール深度をいくらにするかというところは、また違う法令ですが、当然労働者にはその両方の法令がかかるわけですから、一方の労働基準法での限度というところで、おのずと制約を受けてしまうことになります。ただ、こちらで深度をいくらにしましょうということを押さえなくても、労働時間のほうで規制を受けるという形になると思います。
○眞野座長
 積み残しがいくつかありますので、いつそれをやられるかは、厚労省側の事務局で日程を決めていただくということで、今月はこれをもって最終とさせていただきたいと思います。追加はありますか。
○濱本主任中央労働衛生専門官
 国交省のほうから資料を頂いております。これから説明を受けなければいけません。
○国土交通省(芳倉)
 我々の港湾工事では、潜水作業というのが基本的な作業となっております。水中の構造物ですので、どうしてもこれがないと港湾施設ができません。高圧則が改正した暁には、安全に作業ができるように期待しております。そういった港湾工事の潜水作業をやる中で、このペーパーを書かせていただきましたが、目的や背景等の所は、今までこの会議で出てきたところです。高圧則法の改正は今回、酸素減圧と混合ガス減圧表が改正されます。それ以外にもリブリーザーや飽和潜水、油にまみれた水などの特殊環境下での潜水、また今回の東北の震災では、放射線物質で汚染された水底土砂を扱う中での潜水作業というのがありますので、そういった特殊潜水についても、現地でどういった作業をやれば一番安全かということを検討していきたいと考えております。
 実を言うと、そういったものを今日契約したばかりで、潜水協会が業務をやる予定になっております。これが出始めたのは、第3回ぐらいの検討委員会までに出してみて、やはり現場ではどういったことをやっているか、法律があっても現場でどういった適用をしたらいいかを考えなければいけないということで、これをやるようにしました。
 それと、もう一つお願いがございます。今日もいろいろと貴重な議論を聞かせていただいてありがとうございます。多くの基準が示されたわけですが、適用の方向性など、規則だけでは決められません。規則だけでどういったことができるかということはありませんので、そういったものは厚労省さんのほうで通達なりガイドラインなりを示していただいて、法令があって、通達があって、その下にマニュアルが付いてくるという流れにすれば、ものすごく効率的な作業ができますし、安全性についてもいろいろな意味で担保されていくと思いますので、そういったお願いが一つです。
 もう一つは、ガイドラインや通達など、この中で検討した項目についてどうかというのは、今後また厚労省さんと連携を取って協力していきたいと思います。是非よろしくお願いしたいと思います。以上のように国交省では考えておりますので、よろしくお願い致します。ありがとうございます。
○眞野座長
 ありがとうございます。ほかにございますか。では、最後に課長から何かございますか。
○椎葉労働衛生課長
 大変活発なご議論をありがとうございました。1月を目途に、今日いただいたご意見、ご質問、いろいろな方向性について取りまとめて、再度お示しさせていただきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。
○眞野座長
 どうもありがとうございました。では、良いお年をお迎えください。


(了)

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