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2012年7月19日 平成24年度第3回目安に関する小委員会 議事録

労働基準局

○日時

平成24年7月19日(木)
17:00〜22:00


○場所

厚生労働省専用第14会議室


○出席者

【公益委員】

今野委員長、勝委員、仁田委員、藤村委員

【労働者委員】

石黒委員、須田委員、田村委員、萩原委員

【使用者委員】

小林委員、高橋委員、矢口委員、横山委員

【事務局】

森岡大臣官房審議官、本多大臣官房参事官(併)賃金時間室長
藤永主任中央賃金指導官、川田代副主任中央賃金指導官、亀井賃金時間室長補佐

○議題

平成24年度地域別最低賃金額改定の目安について

○議事

(第1回全体会議)

○今野委員長
 それでは、時間になりましたので、ただ今から第3回目安に関する小委員会を開催いたします。
 本日は、藤村委員が少し遅れてのご出席と伺っております。資料が3点ほど用意されておりますので、事務局から説明をお願いします。

○本多参事官
 それではお配りしております資料につきまして、ご説明いたします。
 まず、お配りしております資料のうち、第2回目安に関する小委員会資料2追補というものをご覧ください。これは、前回お求めのありました、各都道府県別の変動の要因を見たものです。網掛けしているところが、前回お示ししている乖離が生じている地域でございます。それ以外が、今回改めてご紹介するデータになっております。詳細については、一度ご覧いただければと思います。
 続きまして、前回お配りしました、資料No.6をリバイスしたバージョンでございます。見通し等新しい情報も入っております。7月19日時点でデータを更新しております。
 新しくなっておりますのが、鉱工業生産指数の5月のところで88.6、前年同月比6.0%となっております。
 第3次産業活動指数ですが、4月、5月の数値を入れております。4月が前年同月比2.6%、5月が3.0%となっております。
 商業販売につきましても、5月分のデータを追加しております。商業計で5月は前年同月比2.5%、卸売業2.1%、小売業3.6%とそれぞれ増加しております。
 裏側をご覧ください。下の方の賃金のところですが、毎月勤労統計調査の新しい数値を入れております。5月の現金給与総額が、一般労働者は前年同月比でマイナス0.8%、パートタイム労働者は2.2%となっております。同じく毎月勤労統計調査で、労働時間のデータですが、一般労働者の所定内労働時間が3.6%増、パートタイム労働者が1.7%増。所定外労働時間が、一般労働者が7.6%増、パートタイム労働者が5.1%増となっております。
 その次、経済成長率でございますが、真ん中の内閣府の年央試算はまだ公表されておりません。
 加えておりますのが、その下の日本銀行政策委員の大勢見通しというものでございます。これは、実質GDPでございますが、政策委員の見通しの中央値をとりますと、2.2%となっております。
 また、参考値として、民間のエコノミストの予測値を集計した、ESPフォーキャスト調査、これは毎月公表されておりますけれども、最新の7月分のものを載せております。2012年度の成長率の予測の平均値をとりますと、実質で2.32%、名目で1.83%となります。
 続きまして、前回お求めのありました生活保護の関係の参考資料をひとつつけております。生活保護の受給者が、都市部に集中しているのではないか、というご質問があったかと思います。資料を調べた結果ですが、こちらが1級地、2級地、3級地で、級地別に居住関係がどうなっているかをみた結果でございます。22年は最新のデータ、18年は生活保護との比較を開始した年に参照したデータとなっております。これは、各年それぞれ総数を100%としまして、各段を構成比でお示ししているものでございます。上が実数、下が構成比になっております。18年をご覧いただきますと、構成比でみて増加をしているのはその他ですが、その他というのは主として民間の賃貸住宅になります。そこのところが増加をしておりまして、例えば18年の1級地では構成比が39.0%だったのが、22年には42.4%に増加をしております。ただ、1級地というのが都市部なわけですが、2級地、3級地でもその他の構成比が増加しておりまして、2級地のその他は18年の14.6%から22年に16.0%、3級地では18年の9.2%から22年は9.9%に増加をしております。ただ、増加幅が一番大きいのは1級地ということで、やはり1級地、都市部への集中というのもある程度はみられるのかな、ということになっております。
 資料については以上になります。

○今野委員長
 ありがとうございました。それでは何かご質問はございますか。

○小林委員
 資料の提出ありがとうございました。基本的に単身世帯ということは、高齢者の単身世帯も含めての数字だと思うので、数字からは最低賃金と比較している10代の単身の部分との比較というのは、わからないですね。

○本多参事官
 最低賃金と生活保護を比較する際に、生活扶助については12歳から19歳のところを使っておりますが、住宅扶助については、年齢は合計のものを使っております。

○小林委員
 合計のものを使っているのですか。わかりました。これは、今回というのではなくて、できるのであれば、労働者側と使用者側の立場が違いはあるものの、生活保護との乖離の計算根拠のデータは関心の高いデータでもあります。協議の場も開いていただきたいですし、その時にまたこういう資料や更にいろいろな資料をお出しいただきたいと思っております。よろしくお願いします。

○今野委員長
 他にいかがでしょうか。どうぞ。

○高橋委員
 47都道府県の生活保護との乖離の表のところで、島根県が真ん中よりやや下ぐらいなのですが、住宅扶助実績値による影響が20円ということで、飛び抜けている。ちょっと想定されないようなものなのですが、なぜこんなに高いのか教えていただきたい。

○亀井室長補佐
 大変恐縮でございますが、個々の都道府県における住宅扶助の乖離原因については現在のところ把握しきれておりません。

○今野委員長
 他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 またゆっくり見ていただいて、更にご質問があればあとからでも結構です。
 それでは、次になります。前回の小委員会では、労使双方から今年度の目安について基本的な考え方が示されました。お互い論点がはっきりした方がいいだろうということで、こちらで整理いたしました。例年、私が口頭でご説明をするのですが、文書でおみせしながらご説明をした方がいいだろうということで、今配付をしておりますので、それを私の方で読み上げる形にさせていただきます。
 つくりとしては、労働者側と使用者側について同じテーマについては同じように合わせるような形で作成しています。
 まず、労働者側委員からの主張を説明させていただきます。
 日本の社会は、非正規労働者の増加など低賃金・不安定雇用が拡大している例を挙げながら、セーフティネットが十分機能していない状況が続いており、構造的問題の解決が遅々として進展していないとの認識を示した上で、年収200万円以下の労働者は1,100万人を超え、生活保護受給者は約210万人を超えるなど格差・貧困問題が深刻化している中、最低賃金をセーフティネットとして有効に機能する水準に引き上げることが求められている。
 最低賃金の引上げにより、労働者の可処分所得の増加、内需の拡大を通じてデフレ脱却につなげ、経済成長も促される好循環を構築していくことが重要である。
 目安については、雇用戦略対話での合意事項を尊重した審議を行うべきであり、「誰もが生活できる水準への早期引上げ」といった視点が重要である。
 具体的には、非正規労働者で主たる生計の担い手という回答率が3分の1を超えた調査結果や、家計調査等の水準、賃金改定状況調査結果、影響率などを総合的に判断し、ナショナル・ミニマムに相応しい水準とすべきである。とりわけ、「全国最低800円」を達成するためには、700円にすら未達の32地域の引上げが急務である。
 被災地についても、賃金の高い地域への労働人口の流出などの実態を踏まえ、生活再建の基盤である働く場を、質の高い安定したものとすることが復興を促進する。
 乖離の解消年数に幅を持たせることは、法改正に伴う経過措置と認識しており、法改正以来5年を経過した現在にあっては、昨年乖離が解消されなかった3道県は当然、新たに生じた8都府県においても、今年すべての乖離を解消すべき。
 これが労働者側委員から主張された内容でございます。
 次に、使用者側委員ですが、
 企業を取り巻く環境は、欧州金融不安を始めとする海外要因に、国内では長期のデフレ等の6重苦、更には電力問題をも抱えて国難ともいえる厳しい経済情勢にあり、産業の空洞化が加速しているとの認識を示した上で、中小企業については、かかる厳しい環境の下、超円高による取引先の生産拠点の海外シフト等により、製造業のDIの悪化や、電力料金値上げによる収益悪化の懸念、零細企業の倒産件数が過去10年で最多という状況にある。
 そのため、こうした実態にそぐわない最低賃金の引上げが行われれば、中小企業の事業の存続自体をおびやかし、雇用や地域経済にも悪影響を及ぼしかねない。
 目安については、法の3要素と、昨年2月の目安制度のあり方に関する全員協議会報告で確認された、法の原則及び目安制度を基に、時々の事情を総合的に勘案することが重要という認識に基づいた審議を行うことが大原則である。
 具体的には、中小企業を取り巻く厳しい情勢や深刻な経営環境にかんがみるとともに、賃金改定状況調査第4表の結果等を踏まえて、極めて慎重な額を示すことが重要である。
 雇用戦略対話合意については、前提である成長率には今年も実績値を用いるべきだが、その実績値がマイナス2.0%であること、前提のひとつの中小企業の生産性向上にかかる支援策の効果が確認できないことから、議論に及ばない。
 被災地については、原発事故の影響が甚大な福島はもとより、復興が進まない状況を最大限に考慮し、被害の大きい地域に特段の配慮が必要である。
 生活保護の水準は、毎年逃げ水のように上昇を続け、住宅扶助の増加や可処分所得比率の低下など、当初は想定していなかった事態により大幅に上昇したことを踏まえ、3道県については解消年数を延長するなどの柔軟な対応を、8都府県については各地の経済情勢や賃金分布の状況などを踏まえた例外的な対応を検討することが必要である。
 ということで、一応整理をさせていただきましたので、間違いがあるということであれば、お聞かせ願いたいのですが。

○高橋委員
 使用者側委員の冒頭のところが厳密に言えば間違いで、国内では長期のデフレ等の6重苦となっていますが、6重苦の中にデフレは入っていなくて、いわゆる6重苦が何かというと、皆さんと共有したいのですが、円高と法人税、自由貿易協定の対応の遅れと、それから労働規制と環境規制と電力規制、これが6重苦になっています。正確には、長期のデフレに加えて、6重苦があるということを、我々としては主張しました。

○今野委員長
 では、そのように直しましょう。別にこれは正式な文章というものでなく、私が口頭で話したことを皆さんに理解していただくためのものですので、こちらの資料はそういうふうに変更はしておきます。
 他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、労使の皆様には、前回からの検討の結果をお伺いしたいと思っていますが、もし、今高橋委員からもありましたが、配付した資料で間違いがあればそれも含めて、労使の見解をお伺いしたいと考えております。
 それでは、まず労側からお願いできますか。

○須田委員
 発言をまとめていただいてありがとうございます。基本的にはこのとおりでして、あれからいろいろ集まって議論を重ねましたが、結論的には変わっておりません。
 それぞれの言い分なのでしょうがないのかもしれませんが、使用者側の皆さんは6重苦と言いますが、我々とは認識が違う。
 ただ、前回も申し上げましたが、雇用戦略対話の前提条件が、中小企業への支援策の効果が確認出来ないということで、それは言い分としてはわかりますが、前提条件は支援策を講じることですのでそこだけは申し上げておきたい。ということと、使用者側委員への質問なのですが、被災地に対する特段の配慮という表現があるのですが、具体的には宮城県の生活保護との乖離が拡大したことを言っておられるのか、それ以外も含めて言っておられるのかがちょっとわかりづらい。その両方であるというのかどうなのか。岩手、福島については生活保護との乖離を解消という形ではない。とすればどういうことなのかがわかりにくい。それから生活保護が逃げ水のように、という議論はこれまでもあったのですが、当初は想定しなかった、という意味もわからない。2008年だったと思うが、一番最初どういうものをベースに乖離額を詰めていきましょうか、という時の議論の経過の中で、住宅扶助は実績値を用いましょうと言ったのは使用者側の皆さんである。実績値を用いるということは変動するから実績値を使いましょう、計画的に解消していくという意味においては、いずれ実績値も変わるから、という議論があったと認識しているのですが、どこの部分が想定し得なかったのかちょっとわからない。
 それから最後の部分ですが、新たに発生した8都道府県の「例外的な」という単語の意味もよくわからない。これまでは、新たに発生した部分は2年以内に、という公益委員見解を我々も了解と言ってきた経緯はありますが、例外的というのはそれを越えてという意味だと勝手に聞いていたのですが、そういうことなのかどうか。そういう意味において労側として、もう一段階、新たな限界というか、どうやって使用者側の皆さんが言っておられることと折り合いをつけたらいいのかというところが不明でしたので、そこを含めて今日また議論させていただければありがたいと思っております。以上です。

○今野委員長
 ありがとうございました。それでは、主張というのがわかりにくいので、どういう意図で話されたのか、少し説明いただきたいと思います。

○高橋委員
 まず、中小企業の生産性向上に関わる話については、元々雇用戦略対話の合意以前の成長力底上げ円卓会議のころから議論されている経緯があるわけですけれども、雇用戦略対話の合意と称される文書の中に、中小企業の生産性向上に政労使一体となって取り組む、ということが含まれている。それは成長力底上げ円卓会議の流れであって、中小企業の生産性向上が最低賃金の引上げにとって必要だという認識があったという観点から極めて明快であると我々は考えている。
 特段の配慮につきましては、当然、生活保護との乖離が生じている宮城県は言うに及ばず、福島県、岩手県などについても特段の配慮を求めることを含んでいる。それから生活保護との乖離解消については、原則は新たに発生した都道府県については2年以内に解消ということではあります。これまでの扱いは、2年のうち乖離額を割る2と想定をしてやってきたものでありますけれども、大幅に出ているものについては単純な割り算ではないというような対応もあり得るべき、という意味も込めて例外的な取扱いと言っております。

○小林委員
 生活保護との関係で当初想定しきれなかったというのは、ひとつは生活保護者がこれだけ増えるということは考えられなかった。先程の資料にあるとおり、住宅扶助費についてかなりの金額が、言うなれば都市部に集中していて、民間住宅の生活保護者が増加しているという状況が要因となって、住宅扶助費というのが金額面で乖離の要因となっている。こういう状況になるとは思わなかった。
 私はその時の議論に参加していなかったのですが、一般的に考えられるのが生活保護を受けている方々は、おおかた公営住宅にお住まいになっているのかな、という想定が一部あったと思います。

○今野委員長
 最後の部分は、いずれにしても使用者側がおっしゃられたような状況があったとしても、とりあえずは従来ルールで行かざるを得ないので、その問題はもしやるとしたら別途全員協議会等でやることですので、よろしいですか。
 それでは使用者側はいかがでしょうか。我々としては前回と違って公益を助けるような発言になることを期待しているのでお願いします。

○矢口委員
 一昨日に日本商工会議所で、地方最低賃金審議会の関係委員を集めて直接、意見を聞くという会議を開きました。出席されていない方もいたのでそこには状況を書面にして送っていますけれども、そういった地方の切実な生の声をご紹介して、基本的には我々のスタンスは、今野委員長がおっしゃったものと変わりはないが、それを補強するという形でご紹介したいと思います。
 被災地域の方に関しては、東日本大震災による直接的、間接的な影響ということが依然として地域経済に大きな影響を与えている、という切実な声があった。今話題に上った宮城県の委員からも、特に沿岸部の被災地については地盤沈下、あるいは再建、立地場所の問題、それに加えて福島原発の風評被害ということで、観光、製造、水産業などへの打撃が依然続いているということを主張しておりました。被災3県以外にも、山形県の委員の方が言われていたのが、震災の直接の影響というのは山形県の場合は比較的少ないが、風評被害によって主に観光産業への影響が非常に大きい。蔵王などは個人の観光客は若干回復しているのですけれども、彼らが最も頼りにしているいわゆる修学旅行等の団体客が震災前の半分以下だ、ということで非常に危機感をもっているという話でした。被災地からこういった言葉が多く寄せられているということは、さっき言った特段の配慮が必要だというふうに我々は思っております。
 それと、今話に出た生活保護との乖離の問題ですけれども、特に北海道の委員からの意見で、北海道が一番乖離額が大きいわけですけれども、昨年の引上げで17円まで縮小したのが、今回蓋を開けてみると30円まで拡大していたということで、今年が解消の最後の年、5年目になるということですけれども、この30円を一気に引上げるということになりますと、北海道の経済、雇用状況に非常に深刻な影響を及ぼしかねないということで、これは是非回避したいというような声がございました。

○今野委員長
 他にいかがですか。よろしいですか。前回と変わらないというご主張ですね。労側も前回と変わらないというご主張ですし、使側も前回と変わらないというご主張ですので、労使の主張には大変大きな開きがあります。個別に主張を伺いながら開きを詰めていきたいと思っておりますが、そういう進め方でよろしいでしょうか。
 それでは最初は公労会議から始めたいと思います。

(第2回全体会議)

○今野委員長
 第2回全体会議を始めます。本日、目安をとりまとめるべく労使と話をいろいろとさせていただきましたけれども、依然として双方の主張の隔たりが大きいので、終わりにさせていただいて次回に持ち越すことにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(了承)

○今野委員長
 ではそのようにさせていただきます。
 労使双方におかれましては本日の議論を踏まえて、更にご検討の程よろしくお願いいたします。次回の日程と会場について、事務局から連絡をお願いいたします。

○亀井室長補佐
 次回の第4回目安に関する小委員会ですが、7月24日火曜日の17時から、場所は今年も日本青年館ホテル5階501会議室で開催させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○今野委員長
 それでは以上をもちまして、終わらせていただきたいと思います。議事録の署名は萩原委員と小林委員です。
 それでは終わります。お疲れ様でした。


(了)
<照会先>

厚生労働省労働基準局労働条件政策課賃金時間室
最低賃金係(内線:5532)

代表: 03-5253-1111

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