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2012年10月5日 第10回社会保障審議会生活保護基準部会議事録

社会・援護局

○日時

平成24年10月5日(金)15:00〜17:00


○場所

厚生労働省専用第21会議室


○出席者

駒村 康平 (部会長)
岩田 正美 (部会長代理)
阿部 彩 (委員)
庄司 洋子 (委員)
栃本 一三郎 (委員)
林  徹 (委員)
道中 隆 (委員)
山田 篤裕 (委員)

○議題

・生活保護基準の検証について
・その他

○議事

○駒村部会長 こんにちは。それでは、定刻になりましたので、ただいまから「第10回社会保障審議会生活保護基準部会」を開催いたします。
 まず、本日は西村厚生労働副大臣がお見えになっているとともに、このたび事務局側で人事異動があり、新たに村木社会・援護局長が御就任されましたので、お2人から御挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○西村厚生労働副大臣 厚生労働副大臣の西村智奈美でございます。本日は、生活保護基準部会の第10回目の会合ということで、大変お忙しいところ先生方には御協力を賜り、本当にありがとうございます。
 現在、厚生労働省といたしまして、社会保障審議会における生活支援戦略と私たちは現在のところ呼んでおります社会的孤立者、そして経済的困窮者への対応ということで、今、特別部会での議論を行っていただいているところでございます。先日、これについては論点整理を示させていただきまして、この後、地方自治体や関係者の皆さんともしっかりと議論をしながら、法制化に向けて進めてまいりたいと考えております。
 一方、この生活保護の基準部会におきましては、国が保障する最低限度の生活の水準について、その尺度を示していただくという場になります。客観的、かつ合理的なデータに基づいて議論していくことが非常に大事だというふうに実感をしておりますし、また国民の皆さんの関心も非常に高いところかと思いますので、ぜひ皆様には積極的に御議論いただきますようにお願いを申し上げ、私の挨拶といたします。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
○村木社会・援護局長 9月10日付で社会・援護局長を拝命しました村木でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○駒村部会長 それでは、本日の委員の出席状況について、事務局より御報告をお願いいたします。
○伊沢社会・援護局保護課長補佐 本日の御出席の状況でございますが、本日は全委員の御出席をいただいております。
 それでは、部会長、議事進行をよろしくお願いいたします。
○駒村部会長 では、議事に入ります。カメラのほうはこれで御退室願えればと思います。よろしくお願いいたします。
(報道関係者退出)
○駒村部会長 それでは、本日の議事に入りたいと思います。今後の実際の数値に基づいた検証に入っていくために、これまでの議論をどう整理し、どういう手法、考え方で作業を進めていくか確認し、方針を定める必要があります。そのため、本日の部会ではこの点について事務局から資料説明をいただき、皆さんに議論をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 まず、資料1、2、参考資料1、2について、事務局より提出された資料がお手元にあると思いますので、これについて事務局から御報告をお願いしたいと思います。
○伊沢社会・援護局保護課長補佐 それでは、参考資料のほうから先に御説明をさせていただきたいと思います。参考資料1でございますが、東日本大震災に伴います被災者からの保護の相談等の状況把握についてでございます。平成24年8月及び累計でございます。平成24年8月ひと月でございますと、生活保護の相談件数は全国で111件、申請件数は全国で33件、保護の開始世帯数が26世帯となっております。資料の下のほうに月ごとの推移を書かせていただいてございますが、相談件数、申請件数及び開始世帯数、それぞれ徐々に落ち着いてきているという状況でございます。震災発生からの累計で見ますと、相談件数が5,082件、申請件数が1,929件、保護開始世帯数が1,363世帯という状況でございます。
 続きまして、参考資料2でございます。一枚ものでございますが、こちらをごらんいただきますと、「生活保護の動向(速報)」でございます。被保護人員につきましては、昨年7月に過去最高でございました昭和26年の204万6,646人、これを超えた後、増加傾向が衰えることはございませんで、過去最高を更新し続けております。平成24年6月の時点で、お手元の資料でございますが、被保護者数が212万人を超えているという状況でございます。
 参考資料1と2の説明は以上でございます。
 お戻りいただきまして、資料1につきまして説明させていただきます。これは前回の本部会で道中委員から御質問がございましたものに対する回答でございます。お開きいただきますと、級地が上がったり下がったりすることに関して、ほかにどういう影響があるのかという御質問でございましたが、地方税法施行令のほうに規定がございます住民税の非課税限度を例として記載させていただいております。個人住民税の均等割、所得の大小に関係なく均一に課される税金でございますが、こちらの非課税限度額が生活保護の級地により異なる扱いになっているという状況でございます。
 そのほか、生活保護の基準を指標の参考に用いている就学援助制度等、簡単ではございますけれども、こちらのほうに概要を記載させていただいております。3つございまして、就学援助制度、介護保険料負担額に関する境界層措置、それと国民健康保険法の一部負担金の減免、あくまでも例でございますので、このほかにも影響するものは多数ございます。
 続きまして、本日の本体資料でございますが、資料2について御説明させていただきます。1枚おめくりいただきまして、目次を飛ばしまして2ページでございます。現行の生活扶助基準の改定方式でございます水準均衡方式、こちらの改定方式が導入されましたのが昭和58年でございますが、これ以降、平成16年及び平成19年の2度、生活扶助基準の検証が実施されております。これらの検証の際に御指摘をいただいた事項について、2ページのほうにまとめさせていただいております。
 平成16年の生活保護制度の在り方に関する専門委員会の議論では、主に年齢、人員、及び級地について、ごらんのような御指摘を受けております。ここに整理した内容は、平成15年の中間とりまとめ、及び16年の報告書の中に明記されているものでございます。これらの指摘を踏まえまして、適宜制度の見直しを図ってきているという状況でございます。
 項目ごとに見てまいりますと、1項目目でございますが、第1類費の年齢別較差に触れております。平成15年の中間とりまとめの文章をそのまま読み上げさせていただきますと、「マーケットバスケット方式時の栄養所要量を基準として設定されている現行の第1類費の年齢別格差について、直近の年齢別栄養所要量及び一般低所得世帯の年齢別消費支出額と比較して検証したところ、概ね妥当であるが、年齢区分の幅についてはもう少し大きくとるべきだという意見もあるなど、その在り方については引き続き検討が必要である」との御報告を受けております。
 この指摘を踏まえまして、検証年の翌年度に当たります平成17年度、20歳未満の若年層につきまして、それまで8区分に細分化されておりました1類基準の年齢区分を4区分に簡素化をいたしております。あわせまして、見直し後の年齢区分ごとの基準額につきまして、公衆衛生審議会で当時答申されました、その当時ですから11年の直近の栄養所要量の表に基づきまして、基準額につきましての見直しを行いました。
 2項目目でございますけれども、生活扶助基準につきましては、個人的な消費部分でございます第1類費と世帯の共同の消費部分でございます第2類費、こちらの構成割合を一般低所得世帯の消費実態と比べてみますと、第1類費の割合が相対的に大きくなるということが確認されました。このように相対的に大きな第1類費がその世帯の構成員の年齢別に組み合わされるといったことがございますので、多人数世帯ほど基準額が割高にならざるを得ないという点、御指摘を受けております。
 また、これを是正するためには、生活扶助基準額の第1類費と第2類費の構成割合を一般低所得世帯の消費実態に均衡させるように、第2類費の構成割合を高めることが必要であるとの報告をあわせて受けております。
 これらの指摘を踏まえまして、平成17年から平成19年にかけまして、段階的でございますが、多人数世帯の1類費につきまして、一定程度、規模の経済いわゆるスケールメリットの影響を反映させた基準額算定方法、具体的に申し上げますと、4人以上の世帯の1類費の合算額に逓減率をセットするというものを設けさせていただいております。
 なお、この中間とりまとめで、単身世帯における第1類費と第2類費につきましては、一般低所得世帯の消費実態から見て、これらを区分する実質的な意味が乏しいのではないかとの報告もございました。
 参考といたしまして、第1類費と第2類費の区分の考え方をその右脇の破線の四角の中に、参考としてつけさせていただいております。
 3項目目の級地に関してでございますが、ここの部分につきましては、現行の一般世帯の生活扶助相当消費支出額を見ますと、地域差が縮小する傾向が認められたという御報告を受けております。
 続きまして、平成19年に実施されました生活扶助基準に関する検討会の指摘事項及び議論の内容について御説明させていただきます。これは16年同様、人員、年齢、級地について指摘をされております。大きく4つの項目について議論されておりまして、個人的経費である第1類費にもスケールメリットが働いていることにより、多人数世帯に有利になっているという指摘が➀の部分でございます。また、1類費にもスケールメリットが働くということから、世帯人員別のスケールメリットを消費実態に合わせて基準額に反映させるためには、必ずしも第1類費、第2類費に区分する必要はないのではないかと考えられるとの御指摘が?でございます。
 第1類費の年齢体系につきましては、平成19年時、単身世帯で検証をいたしております。年齢別の基準額と消費実態を比較するために、60歳代の生活扶助基準額及び生活扶助相当支出額をそれぞれ仮に1とした場合、その場合の比率を各年代で見ております。
 結果でございますけれども、口頭で申し訳ございませんが、20歳〜39歳では基準額が1.05であるのに対しまして、消費実態である生活扶助相当支出額は1.09と、基準額のほうが相対的にやや低目になっている。一方、70歳以上では生活扶助基準額が0.95であるのに対して、生活扶助相当支出額は0.88ということで、基準額のほうが相対的にやや高目であるなど、若干でございますけれども、消費実態から乖離しているという実態が認められたということを御報告いただいております。
 4項目目の級地間の較差でございますが、現行の級地制度におけます地域差を設定した当時、昭和62年のころでございますが、そのときの消費実態と直近の19年検証でございますので、16年全消の時点で消費実態を比較いたしますと、平成16年の報告同様、地域差が縮小している傾向が認められたということでございました。
 1枚おめくりいただきまして、3ページでございます。こういった平成16年及び19年の検証では、年齢、人員、級地といった点につきまして、それぞれ3ページでお示ししたような観点に基づきまして検証を実施いたしました。その検証によりまして2ページのような御指摘をいただいたわけでございますが、これらの指摘は平成16年のときの検証結果を受けまして年齢区分の簡素化を行ったなど、制度の見直しにつながったものもございましたが、残された課題も多々ございます。生活扶助基準が一般低所得世帯の消費実態と均衡しているか否かという検証がこの本部会のメーンテーマでございますけれども、前回までの検証で御指摘いただきました体系にかかわる課題を検証することにより、水準の実態がより明確になるものと考えております。
 次の4ページでございます。今回やろうといたしております体系及び級地の検証についてでございます。その検証に向けた考え方の総論部分ということで4ページをごらんいただきますと、基準部会でのこれまでの議論を上の箱のほうに整理させていただいております。現行の生活扶助基準は、33歳男性、29歳女性及び4歳子どもといった3人世帯を標準世帯といたしまして、この標準世帯を単位として改定を行っております。
 ところが、実際の個々の世帯に関しましては、標準世帯とは異なる世帯構成、年齢でございますので、標準世帯から個別世帯へ展開をする方法が必要となってまいります。具体的には、まず、標準世帯の改定基準額を定めた後に、これを世帯構成員の個々の需要に応じました1類費と、世帯共通需要に応じました2類費に振り分けをいたします。次に、1類費については、年齢階級別に応じた調整係数を掛けて年齢階級別の基準額に展開していきます。2類費に関しましては、世帯人員に応じました調整係数を掛けることによりまして、世帯規模に応じた金額を決めてまいるということでございます。この作業によりまして、多様な世帯類型にも対応ができるという仕組みになっております。
 したがいまして、仮に生活扶助基準額と一般の低所得世帯の消費実態に差があるといたしましたら、その現行の基準額を決定する仕組みでございます展開でございますが、こちらが消費実態に合っていないのではということが推測されるわけでございます。つきましては、現行の基準額を決定する指標でございますが、年齢別指数、または世帯人員別指数といった体系につきまして、水準の検証と一体的に行うことが必要ではないか、こういった御発言がこれまでの部会の中でもございました。それが1つ目の○でございます。
 2つ目の○でございますが、生活扶助基準額と一般低所得世帯の消費実態が均衡しているか検証するに当たりまして、前提となります枠組みをこの部会のこれまでの議論で確認をさせていただいた事項について整理をさせていただいております。格差縮小方式を採用いたしました昭和39年の中央社会福祉審議会の中間報告、それ以来、第1十分位の消費水準を比較対象としてまいっております。この点に関しまして、過去やってまいりました検証手法を踏襲いたし、今回の検証を所得階層第1十分位で生活扶助基準額と一般低所得世帯の消費水準を比較することが妥当であるという御意見をこの部会の中でいただいております。
 なお、前回5月に実施しております基準部会で、所得総額に占めます第1十分位の所得の構成割合でございますが、これが平成19年検証に使われました16年全消のときと比べまして、そんなに大きな変化がなかったということが確認されております。また、それに加えまして、第1十分位の消費水準が平均的な世帯の消費水準と照らしまして大きく乖離することがないかなどについても、今後、全国消費実態調査等のデータに基づきまして確認する必要があるだろうという御意見を賜ったところでございます。
 これらの議論、御意見を踏まえまして、今回の検証ではこのような手法をとったらどうかという事務局からの御提案を矢印の下のほうに書かせていただいております。まず、体系・級地の検証は、基本的には平成19年の検証の考え方を踏襲いたしまして、より実態を反映したものに見直してまいると。また、データにつきましては、水準の検証同様、第1十分位のデータを用いるということといたします。
 水準の検証の結果、一般低所得世帯の消費水準と生活扶助基準額に差があった場合は、現行の基準額の体系や級地間較差の影響分も明確にした形で検証することとしたいと考えております。
 以上が、今回の検証に向けた考え方の総論部分でございます。
 1枚おめくりいただきまして5ページでございますが、5ページからは各論でございます。項目ごとに検証の方法を検討してまいります。5ページは、第1類費の年齢体系についてまとめております。一番上の箱は前回の検証方法になります。真ん中の箱で、基準部会でこれまで御議論いただいた内容を整理しております。前回の検証では単身世帯を対象としたため、10代以下の検証が事実上困難でございました。そのため、今回の検証では複数人の世帯に属する10代以下の方の消費実態も把握できるように、統計的な手法を用いることが考えられるとの御発言がありました。
 これらの議論を踏まえまして、今回の検証では10代以下の消費水準を計測するために、統計的な手法でございます回帰分析を用いることといたします。なお、回帰分析を行うに当たりまして、同じ年収額でも単身世帯と多人数世帯では、世帯に所属します各個人が消費に充てられる可処分所得の額に違いがございますので、世帯単位の年収に応じた第1十分位と、また世帯員1人当たりの年収に応じた第1十分位の両方のデータを用いることといたします。
 次のページでございますが、人員体系でございます。前回の検証方法につきましては、後ろのほうをご覧いただきたいと思います。OECDの基準でございますが、相対的貧困率など、1人当たりの年収を算定する際に世帯年収を世帯人員の平方根で割っているというやり方がございます。人員体系の検証を行うに当たりまして、このような方法も考えられますが、全国消費実態調査の個票データから詳細な分析を行うことが可能でございますので、今回の検証では消費実態に即して計測したほうがいいのではないかといった御発言がこの部会でもございました。また、1類費に相当する消費は世帯員の年齢構成によっても影響があるとの御意見もございました。
 これらの議論を踏まえまして、矢印の下の箱の提案を事務局のほうからさせていただいております。1つ目の○は、多人数世帯には若い世帯構成員が多くいることが想定されますので、世帯の消費水準の増減が人員の増加による影響なのか、それとも消費水準の特殊な若年者の増加の影響なのか、ここら辺を明確に区分することが困難でございますので、世帯人員の増加の影響のみを把握するために、世帯の年齢構成による影響を補正しまして、スケールメリットを計測することといたしたいと考えております。
 あわせまして、回帰分析を行うことにより、回帰分析の結果とおおむねずれないことを確認し、今回の検証手法の妥当性を担保したいという考えております。
 7ページでございますが、級地間の較差について整理をさせていただいております。基準部会でも、これまでの議論では全国的にインフラが整備されております現在、地域間の消費水準にどのぐらいの較差があるのかといったような御意見がございました。また、平成19年の検証の際には、世帯人員の調整を世帯人員の平方根で行っておりましたけれども、その妥当性を検討する必要があるのではないかという御意見もいただきました。
 これらの点を踏まえまして、世帯人員を調整する際には、人員体系と整合的な等価尺度を用いることといたしたいと考えております。分析に用いますデータにつきましても、1人当たり年収に応じた第1十分位といたします。級地に関しましても、世帯の年齢構成による影響を補正いたしたいと考えております。また、別途、回帰分析も級地に関しましても行うことにより、検証手法の妥当性を担保したいと考えております。
 簡単ではございますけれども、本体資料につきましては、説明は以上でございます。これらの項目に沿って御議論いただければ幸いでございます。以上でございます。
○駒村部会長 ありがとうございます。それでは、ただいまの事務局の説明について、質問等がありましたら、よろしくお願いいたします。山田委員、お願いします。
○山田委員 これまでの議論の大変わかりやすい整理をありがとうございました。今の資料の4ページで、基準部会におけるこれまでの議論の2つ目の2行目の「なお」のところに、所得総額に占める第1十分位層の所得の割合に大きな変化はないことは確認されて、これを一つ、所得シェアの変化がないことを一つの理由として、第1所得十分位を参照ポイントにしようという方向性になっていると理解しています。
 ただ、非常に重要なところですので、念のため、もう一度前回部会で御用意くださったこの算出方法について御説明をお願いしたい。それを聞いた上で、コメントを幾つか差し上げたいと思います。
○駒村部会長 事務局、お願いいたします。
○西尾社会・援護局保護課長補佐 前回の資料でお示ししました所得分位、十分位階級別、2人以上世帯の等価年収の構成割合の推移といった表につきましては、前回資料をお持ちの方は、第9回の生活保護基準の検証についてという資料の4ページでございますが、所得十分位階級別等価年収構成割合でございまして、こちらは総務省の全国消費実態調査のデータを基に算出をしたということでございます。
 具体的な算出方法といたしましては、まずこれは等価年収による十分位ではなく、通常の世帯年収の十分位をまずとりまして、そこにおいて平均世帯人員数と平均世帯所得から等価年収を算出いたしまして、それをこちらの通常の所得分位ですと世帯数ベースの分布となっておりますことから、一たん世帯人員ベースに変換するために、求めた等価年収を各分位ごとの平均世帯人員数及び抽出率の逆数を掛けまして、そうやって求めた各分位の総額といったものを基に算出をしたということでございます。
○駒村部会長 山田委員。
○山田委員 わかりました。世帯年収の十分位が出発点となって等価年収を算出するというやり方をされていることで、そうした公表統計をそういうふうに組み合わせてやるというやり方も一つのやり方だとは考えられますけれども、総務省のほかの公表統計などを用いて、もう少し直截的に算出をすることも可能ですので、そうしたやり方も考慮していただきたいと思います。
 これに関して、さらに幾つかコメントさせていただきたいのですけれども、きょう配付していただいた資料の5ページの下の検証方法、下の枠囲いの検証方法の提案の2番目の〇では、所得十分位に関して世帯単位の年収に応じて分位設定したものと、それから世帯員1人当たりの年収に応じて分位設定したものと、2種類使われるという御提案がされています。理論的には、スケールメリットが全くない場合と、スケールメリットが最大限あると仮定した場合の2種類、ちゃんと両極端を設定していることになっていて、多角的な検証するという方向性ではいいと思います。
 そうした理解の上で、所得シェアに関して2つのことを確認していただきたいと思います。1つ目は、この2種類の所得十分位が、そのシェアがどういうふうに推移しているのかというのを確認しておく必要があるだろうということです。2番目としては、前回の会合で岩田先生もコメントされていたように、第9回で示していただいたのは2人以上世帯でのシェアになっていますけれども、単独世帯を含めた総世帯で見た場合の各所得十分位のシェアの推移というのも見る必要があるだろうと。それがどうなっているのか。参照ポイントとして、とりあえず第1十分位を置くにしろ、シェアが変わっているとなると、結果解釈の部分において気をつける必要があるのではないかということで、こうした所得シェアの変化というのをもう一度幾つか確認していただきたいということです。
 あとは、長くなって恐縮ですけれども、所得シェア以外にも参照ポイントとして第1所得十分位が妥当であるのかどうか、これはもう検証の結果の後のどういうふうに解釈するかにつながってくることなので、検証の後でも前でも結構ですけれども、例えば今回の事務局提案では、一般世帯との平均消費額の乖離についてもチェックするという御提案でしたけれども、例えば耐久消費財の保有率がどうなっているのかとか、あとは第1所得十分位で切るのがいいのか、それともひょっとしたら第2十分位で切るのがいいのかといった、どこで切るのがいいのかということについて、統計的な方法で何らかの確認というのをして、参照ポイントの妥当性の裏づけとして確認していただきたいと思います。これ以外にも、ほかの委員からもいろいろな妥当性について御提案があるかと思いますが、私からは以上です。
○駒村部会長 山田さんから今あったコメントというのは、前回の議事録にも書いてあることでございます。多角的な点から、今の4ページ目の「なお」のところについては慎重なチェックをしてもらいたいというお話でございまして、「なお」から以下にかけては、できるだけ多様な資料によって状況を早くチェックをしておかなければいけないという御意見だったと思いますので、今、山田先生からあったいろいろなデータを使うとか、単身はどうなっているんだとか、入れるとどうなっているんだとか、その辺のデータを再度示していただいて確認していただきたいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。岩田先生、お願いします。
○岩田部会長代理 今回の方法は、最初に書いてありますように、過去2回の検討会で指摘された体系のゆがみといいますか、矛盾といいますか、そこにかなり深く切り込んで、単純にモデルで数字比較をするだけではなくて、同時にこの体系検証を行いながらそれをしようとしたわけで、相対比較でやるとすれば、ここまでやらないとだめだと思いますので、この方法は1回やってみる価値があると思います。ですから、こういうやり方でいいと思います。
 その場合に、今、山田先生がおっしゃったように、問題になるのはどこの階層のデータを相対比較として参照するかということがやはり一番大きな問題になってくるわけですね。それで、4ページに書いてあるように、平均世帯、第3五分位というのは前回もやっていると思いますので、第3五分位の何割というか、6割から7割という考え方が出ていますので、その検証もしていただく。
 それから、今、山田先生がおっしゃった具体的な生活実態、耐久消費財とか、そういうのはちょっと後追い的にはなりますけれども、昔の方式の一部を後追い的に確認するといことはやはり必要だと思いますので、順序としてはまず第1十分位のデータを使ってこのような方法で検証していって、その後にその第1十分位でよかったかどうかというのを幾つか別の考え方で検証していただく、そういう方向でやっていただければいいのではないかと思います。
○駒村部会長 4ページのところで、「それに加え」のところに岩田先生は第3五分位ということですねと。平均的な世帯の消費水準のところを第3五分位がこれに相当するんですねと、そういう話だったと思います。そのほかのデータは、また後追い的でもいいからチェックに使ってくれと。わかりました。
 ほかにいかがでしょうか。きょうは今後の検証のルールを決める重要な議論で、きょう決まりましたら、データがそろったところで、集まった資料に基づいて作業が順次行われることになるのではないかと思いますけれども、大事な点でございますので、疑問点がありましたら御意見をいただきたいと思います。栃本委員、お願いします。
○栃本委員 今、山田委員のほうから先ほど5ページのところで、さっき言われた世帯単位の年収に応じてというのと、世帯員1人当たりの年収に応じてという形で分けたから、それでスケールメリット云々という話があったじゃないですか。ただ、世帯員1人当たりの年収ということで、世帯主の年収ではないから、要するに3人だったら3つで割っているというだけだから、世帯員1人当たりという形にしたとしてもスケールメリットというのは出るわけですね。出ないですか。
○駒村部会長 ちょっと待ってください。確認ですね。分位を分けるのに2通りをやっている、これでスケールメリットがあるかないかを慎重にチェックすることができるという意味はどういう意味なんだという話の解説を求めていると。この点、山田先生、お願いします。
○山田委員 先ほど事務局からも説明があったところですけれども、スケールメリットがどう効くかということで、国際比較では世帯員の0.5乗というので世帯所得を割って、それを、それぞれ各世帯員がそのお金を享受している、経済的厚生、エコノミック・ウェルビーングを享受しているというふうに考えるわけですね。
 この場合、両極端としては、世帯員の数が増えたからといって、追加的に世帯の経済的厚生を一定にするためのお金というのは一切必要ではないという考え方が片方の非常に極端にある。もう片方の極端について言えば、世帯員数が増えたら、その世帯員数の増えた人数分だけ新たに、その世帯を構成する世帯員の経済的厚生を維持するためには、人数分だけ所得が新たに必要になるという考え方がある。
 頭割りしているというのは、逆になりますけれども、後者の考え方で、頭割りを全くしないというのは前者の考え方、というふうに整理できるだろうと、私はこれを読んで理解したわけです。0.5乗というのはその中間にあるということで、多分、真実の値というのはこの両極端の間にあるから、どこにあるかはわからないんですけれども、そのどこかにあるはずですから、それを両極端の参照基準と置くのは十分考えられることではないかなと思っているわけです。
○栃本委員 わかりました。
○駒村部会長 ほかにどうぞ。
○栃本委員 よくわかりました。それともう一つ、もともとずっと過去のものを見てみて、さらっと全部を説明していただいたんだけれども、やはり全消で調べるからということで、従来との比較ということがあるから、どうしても夫婦プラスワンの世帯の全消というものを基本にして、その後展開していくというのは、国民向けにもというか、過去の経緯から見ても当然のことだと思います。
 皆さん方はテクニカルなエキスパートでいらっしゃいますけれども、私は素人なものですから逆に申し上げるんですけれども、要するに生活保護世帯の実像というか、実態はそういうものとは全く違うわけだから、要するに夫婦で世帯で子どもがいて、それで所得があってという世帯の人はそもそも保護世帯の中では極めて少数だから、そういうことも現実的にあるわけだから、そちらの観点から見た場合に、どういうような差というか、どういうふうに考えなければいけないかということも、先ほど部会長からきょうは大切な日だよというお話がありましたので、ぜひ検討というか、そういう観点からも見ていただきたいということです。
○駒村部会長 どうもありがとうございます。この部会の設置規定によると、先ほども副大臣からも簡単に御紹介がありましたけれども、全消を使っていくということと、客観的に検証していくというのが部会の責務となっていて、その際の基準というのは何を使うのかという話になってきますと、事務局から御説明もありました昭和58年にある意味ルールとして確立されている水準均衡を使っていきましょうと。その際の考え方については、使えるかどうか。先ほど4ページですけれども、多様な世帯と、実際に生活保護を受けている世帯というのは標準3人世帯とはまた違う姿である。例えば、今は1人世帯なんかが多くなってきているという話があったと思います。
 それで、前回の検証のときには、標準3人の世帯の比較と単身世帯の比較もやっています。そういう意味では、比較するパターンも幾つかあるのではないかなと思います。
○栃本委員 特に、今、部会長が追加してというか、丁寧に説明していただきましたが、それもよくわかっていますので、なおかつ第2回目だったか、それ以降の生活保護世帯のいろいろなデータを見ても、さらにその傾向が強まっているわけだから、やはり入念にぜひ見ていただきたいということですね。
○駒村部会長 モデルのみという話ではなくて、多様な世帯構成を考えながら検証しましょうという御意見です。事務局としていかがでしょうか。
○西尾社会・援護局保護課長補佐 先ほど栃本委員からいただきました御意見につきまして、事務局から若干補足させていただきます。
 従前は、いわゆる標準3人世帯を基点として展開といった方式をとっていたところでございます。こちらは、標準3人世帯の額について中間年の改定を行って、その後、各個々人といいますか、多様な世帯類型に展開するときに基点として使っていたということでございますが、例えば今回、検証の結果、体系というものが全体的に検証されれば、いわゆる検証結果を反映した姿としましては、特段、標準3人世帯ということをベースポイントとしない形の体系というものが構築できますので、今後はそういった形になっていくのではないかと考えております。
○駒村部会長 岩田先生、お願いします。
○岩田部会長代理 今、栃本先生がおっしゃったような意味で、例えば単身世帯モデルをつくるべきだとか、2人世帯モデルをつくるべきだというのは平成16年のときも言ったりしているんですね。平成19年のときは1類、2類を一緒にしたほうがよいとか、いろいろな意見がこれまでも出ています。最初に標準5人世帯をモデルにしたとき、4人世帯をモデルにしたとき、3人世帯になったときのそれぞれの理由としては、最もそのモデルが日本の世帯構成の中で多いという理由が書かれている。つまり、生活保護を利用している世帯に多いかどうかというよりは、国民の最低限なので、全体の世帯構成の中でどうかという考え方なんですね。
 それで検証すると、今は世帯類型が非常に多様になってしまっているので、特に集中するところがあるという形ではないんですね。でも、だんだん単身が多くなっていくのは事実です。
 ですから、考え方としては、いずれそういう標準の考え方を変えるということもあると思うんですけれども、生活保護基準の体系は、先生も御存じのように、標準というのをつくるけれども、それをあらゆる世帯構成に適用できるような基準表に展開していく。ですから、その展開を間違えなければ、恐らく単身に充当してもいけるかなということだと思います。今までの検証では多人数世帯のほうにやや高くなって、単身にちょっと不利があるとか、そういうようなことがある程度指摘されているわけですね。
 ですから、今回、水準をモデル世帯でだけ見るのではなくて、同時に年齢体系、人員体系、プラス級地という要素を入れて、どこが展開で無理ができているか、どういうふうにそれを是正すればいいのかということを一緒に見ることによって、単身にそれを当てはめてもいいような結果が出るだろうという一応仮定なんだろうと思うんですね。ですけれども、もしかすると、もうちょっと将来単身とか出るかもしれない。
 ただデータとして、全消の場合に単身世帯のデータというのはやや安定していないんですね。それもデータ上の制約というのもあるかなと思っています。
○栃本委員 よくわかっておりますというか、そうなんですけれども、1つは展開というのはある種のマニピュレートというか、操作的なものだから、本質とどうかということは常に考えながらやらないといけないということだと思います。
 それともう一つ、おっしゃるとおり、全消のほうの1人世帯というか、1人で稼いで1人で生活しているという数値の持つ乱れ方というか、変動の仕方がありますが、それも説明していただいたのでよくわかります。
 その上であれですが、もう一つ、最低生活という意味が一般国民にとっての最低生活という概念というものが基本だと。それがベースにあって、生活保護の世帯というか、被保護者の水準というものを見るというのもよくわかるのですが、その上で、これだけ生活保護の実際の被保護者の世帯であるとか、そういうものの変容といいますか、そういうものを、釈迦に説法というか、先生に申し上げているわけではないんですけれども、やはり相当考えなければいけないことであるので、あくまで展開というのは操作的なものであるということを承知した上で見ておかないとというふうなことを思うんですね。それを申し上げたかったということです。
○駒村部会長 展開については、今回はデータに基づいてやるわけです。今まではある種、どう操作してきたのかというのが明らかでない部分もあったわけですけれども、今回は消費実態を復元というか、接近する方法として回帰分析を使い、展開がこれが近いだろうという数字を今回導き出そうということでございます。
 阿部委員、お願いいたします。
○阿部委員 1点確認したいんですけれども、今回、体系のほうを見直すということで、年齢体系、人員体系、級地間の較差を見直すということは、どのような体系になろうとも、均一に改定することはあり得ないということになるかと思いますけれども、それはそうなんでしょうか。
○駒村部会長 これは考え方の整理だと思うんですけれども、今の議論を踏まえると、モデル世帯、標準世帯の中での乖離が直ちに全世帯に影響を与えるわけではない。つまり、実態結果に合わせてこの3つの要素が動きますという単純な関係ではなくなるんだろうと言えますけれども、事務局のほうから何かございますでしょうか。
○古川社会・援護局保護課長 今、部会長におっしゃっていただいたとおり、それぞれ同じ家族構成でも、年齢構成が違えば違いますし、住んでいるところが違えば違いますので、それぞれその要素を勘案した結果ということになりますので、級地体系などの要素だけを勘案するとした場合につきましては、単純に一律ということにはならないというところでございます。
○駒村部会長 ほかの委員。林委員、お願いいたします。
○林委員 最後の級地間較差のことで2つ教えていただきたいのですけれども、現在では級地が設けられていますけれども、この検証の結果、あるいは回帰分析を行ってとありますけれども、整合性を見た結果、級地は存在はするけれども、やってみたら級地の区分は違うけれども、値がすごく近づくということはあり得るのかということ。
 もう一つは、場合によっては、今回はやるかどうかは知りませんけれども、級地そのものの見直しというのですか、今は細かく細分化されていますけれども、もっと大まかになるとか、場合によっては級地そのものがなくなってしまうこともあり得ることをどこで議論するのかということを教えてください。
○駒村部会長 幅がどのくらいあるのかというのが、今回まずは目標だと思いますけれども、それをさらに超えた級地の仕組みそのものまで今回の議論には入っていくのかどうなのかということについて、事務局から考えはありますでしょうか。
○伊沢社会・援護局保護課長補佐 今、御指摘がございましたけれども、今回に関しましては、19年検証でもございましたけれども、22.5という開きが実態はどうなのかといったところの確認をさせていただきたいということでございます。
○駒村部会長 幅の測定ということになるようでございます。そこにとどまるということ。林先生、もし続けてございましたら、どうぞ。
○林委員 そうすると、それを反映させると。当然だと思いますけれども、そういうことですよね。何を申し上げたいかというと、級地があるから無理やり差をつけなければいけないという性格のものではないですよねということの確認です。
○駒村部会長 級地の幅とか仕組み自体は、非常に長い時間をさかのぼれば、ときどき動いてきた話ではあろうかと思います。考え方としては、この部会の役割というのは検証するということでございますので、それをどう反映させるかというのは政策判断であろうと思いますが、今回はまず測定して、幅がどのくらい変わったかをまず確認するということで、そこからさらに踏み込んで、級地制度云々という話はこの部会の守備範囲を超えるのではないかと思いますけれども、事務局のほうから何かございましたら。
○古川社会・援護局保護課長 歴史的に申し上げましても、昔にさかのぼりますけれども、当時差があったということを踏まえまして、一定の較差をつけているということでございます。現実問題としてそこに差があるというのであれば、一定の差を設けるというのは一つの合理性はあると思っておりますが、所与の前提として何か決めた手法があるということではないということでございます。
○駒村部会長 ほかの委員はいかがでしょうか。きょうは大事な議論のポイントになりますので、もし気になることがありましたら、構わず御意見、御質問をいただければと思います。阿部委員、お願いします。
○阿部委員 今回の中では、扶助とか加算の話は全く出てきませんけれども、それはこの部会の中で話し合うことになるのかどうか、お話しいただければと思います。
○駒村部会長 これは扶助の費目みたいな話、あるいは加算の額みたいな話、そういったものも本部会の守備範囲として考えていいのかどうなのかという点を事務局に確認ですけれども、いかがでしょうか。
○伊沢社会・援護局保護課長補佐 基本的に守備範囲かどうかということでございますと、加算に関しましても当然最低生活費の中に入ってまいりますので、そこは守備範囲であるということは申し上げられると思いますけれども、今回の24年度検証の範囲といたしましては、まずは基本的な生活扶助基準について検証していただきたい。特別需要等に関しましては、また別途、常設部会でございますので、その中で引き続き検討させていただきたいというスケジュールを考えております。
○駒村部会長 第1回、去年ですね、4月19日の資料3がある種、当面当部会に依頼されている設置の趣旨であります。まず、初めて生活保護の基準に関する常設部会として基準のチェックをする。その基準の中には加算や扶助の幅の話も入ってくるかどうか、阿部先生の今のお話のさまざまな扶助の内容についての検討というのは当面のスケジュールの中に入っていない。ただ、加算については、本体にもかかわる話ではないのかと読めるようです。そういう意味で、当面のスケジュールに加算は入るけれども、各扶助は入らないというふうにしか、これは読めないのかなとも思っておりますけれども、いずれにしても守備範囲としてはここが当面の議論としてはなっているということは御確認いただければと思います。
 ほかに。では、栃本委員、お願いします。
○栃本委員 阿部委員がおっしゃったのは、多分、加算云々をどうこうという話ではなくて、加算について議論するとか、そういうことではなくて、要するに現実問題として加算で調整しているという部分があるから、そこら辺もよく見て考えなければいけないのではないですかというようなことを、私が想像するに阿部先生はおっしゃったと思います。
○駒村部会長 そういう意味で、今、事務局が回答されたように、加算も考慮して水準は検証しなければいけないという理解ですよね。阿部委員、そういう理解のようですが、いかがでしょうか。
○阿部委員 結局、議論するということに関しては同じ結果になるかと思いますけれども、基準をこのような検証のやり方でやったときに、今までのばっちりこなかったところは、言い方はあれですけれども、加算や扶助でおっしゃるとおり調整しているわけで、そのような調整というのが今回のこれでもやはり必要になるのではないかということを議論するべきではないかということですね。
○駒村部会長 まず、当面やらなければいけないのは本体の議論であります。本体の議論については、先ほども阿部先生のほうから話がありましたように、一律何パーセント変動するという話ではないということで、世帯構成や地域、年齢構成によってはその変動幅が広がってくるということだと思います。その上で、さらにそれに対して何らかの手当もあわせて考えたほうがいいのではないかという御意見だと思います。事務局、いかがでしょうか。
○古川社会・援護局保護課長 おっしゃることはもちろんそのとおりだと思います。ただ、基準本体の議論だけでもなかなか論点が多く、どのように検証するかも、1年半御議論いただいて、ようやくここに至ってきているというところでございます。
また、要するに加算というのは特別需要でありますので、まさに需要があればそれは上乗せといいますか、需要に応じて加算がされるということと、本体が非常にいろいろな論点があって、現時点で漸くここまで来ているということです。そういう意味で、余り連立方程式を複雑にしても、論点整理がしきれないかなという思いもございます。本部会は常設ということでございますので、必要な議論は引き続き議論していただくといたしましても、今回はまずは本体の議論をきちっと精緻にさせていただきたいというのが事務方としては思っているところでございます。
○駒村部会長 加算については、季節の変動の加算とか、まだ加算のテーマは残っていると思います。したがって、どこかのタイミングでやはり加算は加算で議論はしていく必要はあると思います。
○阿部委員 扶助は。
○駒村部会長 阿部先生の議論したい扶助というのは、各扶助の内容的なことでしょうか、それとも各扶助の金額にかかわることでしょうか。
○阿部委員 全てです。
○駒村部会長 これは特別部会のほうとこちらの役割分担をどこで見るのかということになってしまうと思いますけれども、出てきた状況によっては、どこまで踏み込んで扶助の内容まで入っていけるかというのは、これはまた審議の守備範囲としてどうなのかというのを考えなければいけないと思います。
○栃本委員 基準部会とさっきおっしゃったように、ここに明記されている範囲で行うことだから、それに尽きる。
○駒村部会長 栃本さんはこの範囲の中だろうと。
○栃本委員 いや、この範囲のことをやればいいと。
○駒村部会長 扶助の内容だと少しオーバーしている。もしやるとすれば、社会保障審議会の親部会のほうでそこも含めて議論したいという措置も求めなければいけないということですか。
○栃本委員 先ほど部会長がおっしゃったように、ここで定められた基準部会として検討すべき項目があるわけだから、それを中心として行うということで、先ほど加算については、なぜ発言したかというと、それでもって調整して最低生活の具体像というものを確保しているものがあるから、そこら辺も視野に入れなければいけないよねということを申し上げたということです。
 もう一つは、さっきお話しになった季節の関係については、前に少し議論したけれども、それについてはまた残っている。だけど、それ以外の扶助については、最初の基準部会でのそれぞれの資料説明の中で、全体的な生活保護の現状とか、それぞれの例えば医療扶助であるとか、そういうものについての説明があって、その中でのある種の意見の開陳というか、議論をするということがあったし、私も申し上げたけれども、基本的にはここでやらなければいけないことというのは決まっているから、その範囲内で適切に行うと。先ほどの検証が目的だから、それに尽きるということだと思いますよ。
○駒村部会長 道中委員、お願いします。
○道中委員 いま一つ確認をさせていただきたいと思います。最低生活費ということでは、生活扶助の1類、2類も含めまして加算とか控除があり、いわゆる包括的な領域を捉える必要があります。その中で、体系的な話になりますけれども、第1類経費と第2類経費の基準額をベースに展開するということはそれで結構だろうと考えるわけです。
ただ、今、阿部委員がおっしゃったように、加算ということがありますと、さらにそこに連動して働いておられる方々を対象とする控除の取扱いの議論は避けて通れません。現行の被保護世帯の類型の中で「その他世帯」が稼働世帯とした場合だけでも全体の18%、あるいは被保護世帯の約40万人ぐらいが少なくとも働けるというような対象域がある。先ほどの一般最低生活費という議論ですけれども、働いている方の就労インセンティブの問題とか、そんなときにどうしても出てくるのは、メーンと外れてアデショナルには控除といったものが実質の可処分所得として大きく出てくることになります。したがいまして、本部会で控除といったもの、しかもその控除には一般の控除はいろいろ種類がありますので、そういったところの議論もこの部会の守備範囲にあるかどうかということも事務局さんのほうに確認をさせていただければと存じます。
○駒村部会長 今の3人の話ですと、加算と控除については基準そのものに密接に影響を与えるのではないかということで、この部会の守備範囲ではないかというお話でしたけれども、事務局としてはこの点はいかがでしょうか。
○伊沢社会・援護局保護課長補佐 繰り返しになりますけれども、守備範囲といたしましては、加算と勤労控除、控除の部分に関しましても基準部会の守備範囲に入ってまいると考えております。
○駒村部会長 ということでございます。控除の議論は特別部会でもやっておりますので、後半に事務局から御紹介があるかと思います。
とりあえず、もう少し時間がありますから、こちらの前半の資料2の検証に関する基本的な考え方について御意見はいかがでしょうか。林委員、お願いします。
○林委員 もう一度繰り返しますけれども、級地について御発言させていただいた理由というか、背景を申し上げます。きょういただいた資料で影響を受ける制度が幾つか紹介されましたけれども、これ以外に実は地域別最低賃金というのがあるんです。
たまたま私は公益委員をやっておりますのでわかったんですけれども、地域別最低賃金は都道府県単位なんですね。ところが、生活保護の級地というのはそうではなくて、もっと細かいんですね。それで、ピンポイントで比較してしまうと、やはりひっくり返ってしまうケースがあって、加重平均をとってやっているから妥当性はあるんだということで、最終的には落ち着いたんですけれども、そういう背景があって級地制度というのをいつどこの時点で見直す機会が設けられるのかを確認しておきたいというのが申し上げた背景です。
○駒村部会長 確かに、最賃と生活保護はメッシュ、粗さが違いますから、比較するときにいろいろ障害になるのではないか、こういう御関心だということでございますが、この部会は先ほどもお話ししたように、あくまでも検証が役割です。。だから、このメッシュをもうちょっと粗くしましょうとか、細かくしましょうというのは、先ほどの規定から見ると、ちょっと守備範囲を外れているのではないのかなと思います。
これを変えるとするならば、これは阿部さんの御意見も、林さんの御意見も、もっといろいろかかわることを一緒に議論すべきだということになると、やはり一度社会保障審議会本体のほうで設置規定に関する議論をしていただかないと、ここではそこまではできないのかなと思いますが、何か事務局のほうからありますでしょうか。
○古川社会・援護局保護課長 特段ございません。おっしゃるとおりだと思います。
○駒村部会長 ほかにいかがでしょうか。特段ございませんでしたら、また後で戻ってもよいかと思いますので、続けて資料3の議論に移りたいと思います。
この資料は、先週、厚生労働省で開催された「第8回社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会」において、新たな生活困窮者支援体系や生活保護制度の見直しに関する論点として公表された資料の抜粋です。その中には、生活保護の勤労控除の見直しや、就労収入積立制度という新たな制度の創設に関する項目が含まれます。勤労控除については基準にも関係する事項のため、基準部会である委員の皆さんも御意見も伺いたいということで、事務局から提出されたものです。
 それでは、事務局より資料についての御報告をお願いいたします。
○古川社会・援護局保護課長 資料3をお願いいたします。今、部会長から御紹介いただきましたとおり、先月28日の特別部会で生活保護の見直しに関する論点ということで提示をさせていただいた資料の抜粋でございます。
 1枚お開きいただきまして1ページ以降でございますが、切れ目のない就労・自立支援とインセンティブの強化ということで、生活保護に至った方であっても就労可能だという方につきましては、できる限りそうした意欲を促すような取り組みをサポートするようなメニューを整備して、自発的なお取り組みをお願いできればどうだろうかということで、さまざまなメニューを御議論いただきたいということで、資料として出させていただいております。
1ページは、これまでの特別部会などでの議論、あるいは現状ということでございまして、省略をさせていただきまして、基準部会に関連するものが2ページ以降、幾つかございますので、その点につきまして説明をさせていただきます。
 就労・自立支援の観点ということで、2ページでございますが、「これまでの議論等を踏まえた主な論点」といたしまして、「保護開始直後から脱却後まで、稼働可能な者については、切れ目なく、また、どの段階でも就労・自立支援とインセンティブを強化することとし、以下の観点からの取り組みが必要と考えられるがどうか」と書かせていただいております。
 1で、まず生活保護に至った直後といいますか、開始段階というところでございますが、「就労・社会的自立を促進する観点からの基準体系の見直し」と書かせていただいております。受給者の能力の活用や義務の履行の取り組みが十分と言えない場合であっても、現行制度においては給付額は一定である。このため、活動に要する経費などを踏まえて、受給者の自発的な能力活用等への取り組みを促す仕組みが必要であると書いてございます。
 具体的には、積極的に就労活動に取り組んでおられる方につきましては、実際、活動すれば交通費であったり、ワイシャツのクリーニング代であったり、いろいろなコストもかかります。そうした頑張りを言わば応援するような形で、インセンティブという意味を含めた何らかの給付、支援というものができないかということで、何らかの給付のようなものが新たにできないかということを御議論いただくべく、このような提起をさせていただいているというものでございます。
 それから、少し飛ばしまして2でございますが、開始後3〜6か月段階ということで、保護開始段階、それからしばらくたってから、それから次のページをおめくりいただきまして3ページですけれども、そうしたいろいろな切れ目のない支援の結果として、生活保護脱却までは至らなくても就労に至った場合というのが3という段階でございます。3ページの上でございます。
そうしますと、先ほど、道中委員からも御指摘がございました勤労控除という制度が適用されるということになります。現在の基礎控除は就労インセンティブ施策として一定の効果はあるものの、一層の就労を促すためには現在の金額では不十分との指摘や、増収するほどに控除率が低下する仕組みを見直すべきとの指摘もあります。このため、全額控除となる水準や控除率の見直しを検討したらどうかということでございます。
それらとあわせまして、控除はいろいろあるというお話もございました。特別控除につきましては、その活用の程度が自治体によりまして非常にばらつきがあるということもございますので、現場の声を聞きますと、できるだけわかりやすい制度のほうがいいという話もお聞きをしますので、廃止も含めた見直しを検討したらどうかということで提起をさせていただいております。
 右側の折れ線グラフが現行の制度でございます。一番左は、小さくて恐縮でございますが、8,000円のところから点線が始まっております。ここまでは就労した場合については全額手元に残るという仕組みになっております。この8,000円がやや低いのではないか、もう少し頑張る意欲を持っていただくためには引き上げたらどうかという御意見もございますし、折れ線グラフが途中で曲がっております。生活保護から脱却を目指していただくということになれば、収入が増える方向に進んでいけるのが望ましいわけでございますけれども、そうした場合につきまして途中で傾きが折れているということになると、手元に残る率が少し減るということで、頑張りにくいのではないかというお話もあるということでございますので、一つの考え方としては、Aの点でございますが、左側の点を少し引き上げて、それからこの線の傾きを途中で折れることなく一直線にしたらどうか、ということで御議論いただきたいということで提案をさせていただいております。
 こうした取り組みも通じまして、生活保護から脱却する段階に至ったのが4ということでございます。その場合に、就労収入積立制度というのを創設したらどうかということで、資料として出させていただいております。
現在、生活保護受給中の就労インセンティブ策として勤労控除制度というのが今あるということは御説明したとおりですけれども、保護脱却後には新たに各種税・社会保険料負担が生じるため、保護脱却によりかえって手取り収入が減ってしまうということが脱却をためらわせるとの指摘もございます。このため、脱却インセンティブの強化につながる取り組みというのが必要だろうということでございます。
このため、保護受給中の就労収入に応じまして一定額を仮想的に積み立てて、安定就労の機会を得たことにより保護廃止に至ったときに支給する就労収入積立制度を創設するということを提案させていただいているわけでございます。
 ちょっとわかりにくいので4ページにイメージ案というのを示させていただいていますので、こちらをごらんいただきたいと思います。
 まず、対象者でございますが、生活保護受給者の方であって就労収入のある方を対象にするということをイメージしております。あくまで就労による脱却を促進するというものでございますし、また本人の就労活動を評価するということであるため、就労収入以外の収入は対象にしないということではないかと考えております。
 こういう就労収入のある方が、2.積立方法ですが、就労収入を本人からは強制的には預かれないということもございますし、実際に福祉事務所でキャッシュを管理するというのは容易ではないなどの理由から具体的な手法といたしましては、御本人の就労収入の範囲内の一定額、例えば今5万円の収入で働かれますと、1万5,000円程度が手元に残るということでございますけれども、残りの3万5,000円程度、それが上限ということになろうかと思いますけれども、その3万5,000円の額の範囲内の一定額を仮想的にクレジットカードのポイント制のようなイメージで積み立てるということでございます。
 そして、早期の脱却を促進するという観点からしますと、保護受給期間が長くなるほど、金額がたまってしまうということでは、インセンティブ施策としては適切ではないのではないことから、ある程度期間が経過した後は金額が逓減していくような仕組みとする必要があるのではないかということでございます。
 3.積立額でございますが、脱却時にかかる税・社会保険料等が一定期間賄える程度の金額である必要がある一方、一般低所得世帯の貯蓄金額にも配慮する必要があろうと思いますので、そうした点を考慮して、実際にお渡しできる金額の上限を考える必要があると考えているところでございます。
 また、還付(支給)要件でございますが、こうした積立を受けるということを目当てとした保護の辞退や受給の繰り返しを防止する必要があるため、安定した就労機会確保、具体的には確実に一定期間以上の雇用契約に至ったというような方を対象にすることが必要ではないかということで書かせていただいております。
 以上でございます。
○駒村部会長 ありがとうございます。それでは、ただいまの事務局の説明を踏まえ、御議論いただきたいと思います。山田委員、お願いします。
○山田委員 勤労控除の控除額を増やせばどうなるのかということですけれども、私からは2つコメントがありまして、1つは勤労控除を増加させると、やはり勤労被保護世帯の可処分所得は上昇すると考えられますから、一般低所得世帯とのバランスをどう考えるのかという新たな問題がまず出てくると思います。
 2番目としては、こういうことを検討するには、一にも二にもデータが必要になってきておりまして、これだけで議論できるかというと、私は議論は難しいと思います。例えば、控除率が変化するところで就労行動がまず変化しているかどうかというのをデータでチェックできるのであったら、まずチェックするというのが第一歩になります。
一方で、8,000円というこの金額が適当かどうかについては、多分データなんかはないと思いますので、エビデンスを集めるために社会実験のようなものを行ってデータを集めるというところから始める以外、データなしでこれを議論するのは難しいかなと考えております。
 私からは以上です。
○駒村部会長 前者の控除額の変更が手取りの所得に与える影響というのは、どう上げるかということも、資料の3ページのこの形状がどう変わるのかによっても影響の仕方が変わると思います。この辺について特別部会で議論をしていくことになると思いますが、もし山田さんが御心配するような上げ方になれば、一度こっちにまた返していただいて、水準の話として議論しなければいけませんし、余り上限のところが変わるのではなくて、この折れた形状が折れていないスムーズな形状になるだけであって、傾きが少しなだらかになる、切片が少し上がるということであれば、影響は余り大きいものでもないので、特別部会のほうでまた詰めた議論をやってもらいたいと思います。
 それから、後半の部分ですけれども、御指摘のとおり、勤労控除を上げることによって働くようになってくれるのかどうなのかというのは、これはきちんとした検証が今まで日本で行われてきていないわけですね。仕事をしていらっしゃらない理由が、働くチャンスがないのか、健康なのか、ギャップ、ミスマッチの話なのか、意欲の話なのかというのはわからないわけであります。
そういう意味では、この部会も水準の話をしているわけで、その水準の検証の結果が政策的にどう判断するかは政策側の判断ですけれども、常設部会ということでありますので、実際の政府が行った政策結果に対しては、どういう影響があったのかというのを継続的に検証するような仕組みは考えなければいけないのかなとは思います。事務局のほうから何かありますでしょうか。
○古川社会・援護局保護課長 部会長、山田委員がおっしゃっておられることは、我々も十分理解しているところでございます。例えば、働けないという状況にあったとしても、それはいろいろな事情があるわけでございまして、身体の状況ですとか、家族、御本人を取り巻く状況とか、いろいろな環境などがあってということであります。
ただ、実際に現場でケースワーカーなどのお話を伺うと、一つの要素としてこういう点もあれば頑張りやすくなるのではないかという話もございますので、、先週28日に御議論いただくために提示したいうことでございます。これで進めたらどうかと特別部会の話が至ったということになれば、各委員からご指摘いただいた点も考慮しながら、より実効性のある制度化に向けて検討していきたいと思っております。
○駒村部会長 栃本委員、お願いします。
○栃本委員 この資料は、特別部会は今まで8回やったわけですよね、8回やったものの要約がこれですね。
○駒村部会長 中間の報告です。
○栃木委員 特出しして、この部分だけ取り上げたというのではない。
○駒村部会長 ここにかかわる部分だけです。
○栃木委員 ここにかかわる部分だけですか。それなら安心したんですけれども、これだけ拝見すると、当然のことながら、全体的なことを議論されているとは思うんですが、これまでの主な議論等というところで、脱却インセンティブの強化ということで、その後に保護開始段階から始まって開始後3か月〜6か月段階とか、就労開始段階、保護脱却段階という組み立てになっているんですけれども、机の上での議論というのも重要なんだけれども、もう少し地味なというか、地に足が着いた議論は多分行われているんだとは思うんですけれども、先ほどお聞きしましたので、開始段階における就労・社会的自立をさせるための仕組みというのは、福祉事務所の人たちが一生懸命頑張ってはいるんだけれども、到底継ぎ目のないような形でというのは、現実問題として難しいですよ。
かつて、障害者の自立支援、就労に結びつけるということで、画期的な形での検討が行われて、いわゆる社会福祉行政というか、障害者の自立支援ということで、ハローワークであるとか、そういう組み立ての中で自立支援プログラムだとか、そういうのができたわけなんだけれども、その場合でも、当初考えられたことが具体的な運用とか現状の中ではかなり難しいというか、うまくいかない部分は出ているわけですよ。
それで、こちらの生保の自立支援プログラムも、これは岩田先生なんかはむしろそちらの御専門でいらっしゃるし、多分部会でもおっしゃっているんだと思うんですけれども、この福祉事務所とハローワークであるとか、その他具体的な就労を支えるというか、それの第1段階、第2段階をつなげるための具体的な運用というか、仕組みというか、その部分をぜひ十分議論していただいて、これは福祉事務所のケースワーカーだけではなくて、スペシャリストというか、そういうことについて専門家というのがかかわるような形でそれを支えるということがないと、勤労控除とか、ここに書かれているのも一つの方法であるかもしれないけれども、それは大きさから言ったら何分の一、柱ではあるけれども、むしろ今早急に取り組まなければいけないのは今私が申し上げているような部分のところが非常にあるわけでして、それがまさに生活保護における自立助長の部分です。その部分についてのことをもう少し地道にというか、議論していただきたいなと思いました。
○駒村部会長 今のは特別部会に対する御注文だと思います。特別部会では、これは本当に抜粋なので、ここで委員は私と岩田先生と阿部委員がこの中では特別部会にも重なっていますので、また補足していただければと思いますけれども、特別部会で今おっしゃったような部分ももちろんカバーした上で、本格的な自立支援に向けて、政府としても制度、政策的にかなり踏み込むことをやろうという内容で、きょう基準部会にかかわることだけが出されているということです。この中で、先ほども議論がありました就業や教育扶助のような強化も、こちらのほうで政策的なほうは議論されるべきなのかなとは思ってはおります。
○栃本委員 とにかく3人の方が入っていらっしゃっているので、大変安心しましたけれども、もう少しサイコソシアルな観点からの支援というのが、まさに岩田先生が常におっしゃっているんだと思うんですが、そういう部分も重要な柱ですので、ぜひ検討していただきたいと思います。
○駒村部会長 岩田先生、阿部委員、この特別部会について、いいですか。
○阿部委員 私はいいです。
○岩田部会長代理 特別部会についてではないですけれども、1つはこういう積立制度というのは、イギリスなどですでに取り入れられている、所得保障ではなくて、一種の資産保障の新しい試みにちょっと似ているんですね。一説では所得保障より実は効果があるんだという考え方もあります。その場合はもっと貯金を多くしなければだめなんですけれども。ですから、新しい試みなので、やってみなければわからないところがあると思います。
 それから、もう1点、これは質問ですけれども、10ページに基礎控除の実績についてというものがあって、これは一斉調査から出ているんですけれども、生活保護家計について社会保障生計調査などの家計調査は収入調査をしていませんよね。それで、世間では生活保護利用者というのは100%生活保護で暮らしているという誤解がかなりあるわけですけれども、働いていたり、年金収入があったりするわけですよね。これは何かわかるものはあるんですか。
○古川社会・援護局保護課長 次回の部会にお出しすることももちろん可能でございますが、例えば母子世帯であれば四十数パーセントの方が働いておられるとか、その他世帯であれば二十数パーセントの方が就労による収入があるという数字はございます。
○岩田部会長代理 そうすると、さっきの5万円ぐらいだとこのイメージというのがありますよね。ああいうのは、2ページとか、3ページのところですけれども、こういうイメージはそういう実態に基づいて想定されたと考えていいのでしょうか。
○古川社会・援護局保護課長 端的に申し上げると、5万円に特段のイメージを持っているということではございません。脱却に至らないまでも就労していただくということは御本人にとっても意味があるのではないかということであります。
 例えば、週二、三回で午前中だけという話になりますと、およそ月に4万から7万程度の収入になりますが、そうした雇用というのは都市部にはそれなりに現時点でもあることから少額でも就労することのイメージとして書かせていただいているというものでございます。
○駒村部会長 道中委員、よろしくお願いします。
○道中委員 勤労控除の3ページのグラフですけれども、実はここに特別控除を入れますと、基本的に勤労控除がある方は特別控除を適用するということでトゥギャザーになっていますね。単一の基礎控除だけではなくて、必要経費控除に加えて内職収入、あるいは賞与、ボーナスがある方も一律にこの特別控除をやりましょうということに、これまでなってきているんですね。
その趣旨というのは、やはり勤労に伴う必要経費ということと、働いておられる方はそれなりの働いたものが手元に残る、所得が幾分でも増えるというようなことが目的性としてあるわけですね。控除もその趣旨から幾つかの種類がございます。
 とりわけ、特別控除ということになりますと、15万余り、あるいはそれに1.3倍を適用しますと、年間19万6,000円余りは特別控除分として可処分所得が年間プラスになってくる。それは、実質の可処分所得として手取りが増えるということなります。だから、国民の生活目線という視点では、そこの軸を、基礎控除プラス特別控除の額がこういうふうに合算いたしますと、実は就労インセンティブは十分あるのではないかと考えます。むしろ、「貧困のわな」ではないですけれども、そこからなかなか抜けられない、それ以上のかなりの収入がないと脱却できない。例えば一人親世帯の場合、子どもが2人いらっしゃればそれ相当の金額になってくる。なかなかそこからは脱却しきれないというようなことになりかねないと思います。
 具体的な数字での例示は可能であります。私は経験則として長年の生活保護の実態を見てきた者といたしましては、個別にそれぞれのケースファイルを見て、個々のケースを検証していきますと、基礎控除プラス特別控除という枠が、実際メモで書いていくわけですけれども、制度運用上、特別控除を適用するケースが非常に少なくなってきているということです。
なぜなんだろうと考えますと、現場では出口が随分と特別控除によって塞がれているというようなことで、特に母子世帯、その他世帯では保護の受給期間が長くなるというようなことが感覚的には考えられる。これは福祉事務所の現場の皆さん方からの御意見であります。
 それと、実質的に保護費を引き上げている、ここの3ページの表はまさしくそうなんですけれども、ここでは見えない数字なんですね。これにプラス特別控除が入ってきますから、この曲線とは全然違うということです。要するに基礎控除に特別控除を加えるとそこの実質分が随分と可処分所得は増えている。それは控除の趣旨としては当たり前の話ですけれども、かたや、全般的な年金問題とか、あるいは409万円という一般勤労者の平均賃金とか、それがピーク時と比べると58万円ぐらい平均給与は下がってきているということであります。一方、その時点の生活保護基準の額というのはほとんど変わっていないということですので、随分とその差が確かに感覚的な問題としても縮まってきているということは間違いございません。そこらあたりで出口が塞がれていて、保護からの脱却がなかなか難しいというような現場の声であります。大阪府下の自治体を私は見ているんですけれども、そういう意見が多うございます。
 それで、その特別基準をある程度の裁量と申しましょうか、やっているところとやっていないところとか、そういったところで裁量の幅が随分と格差がございまして、きちっとされているところもありますし、この程度の収入であれば特別控除はしませんというようなところもあります。その辺のところで、特別控除に関しましては少し検討する必要があるのではないだろうかということなんですね。制度運用についても、もう少し厳正な、しっかりとした根拠に基づいて運用しなければならないだろうと考えます。かように、特別控除の在り方について検討されても、一時扶助とか臨時的な最低生活費でそれ相応のフォローはできていると考えるわけです。
特別部会の8回の資料をいただいておりますけれども、ここで特別控除相当額をサンセットして、それをわかりやすくサンライズとして特別控除相当額を保護からの脱却時に給付するということにすれば、シンプルでわかりやすくて非常に有効な手法ではないかと考えます。何回かのこの委員会では少しそういった特別控除の話もさせていただいておりますけれども、そういう制度はまさに保護からの脱却インセンティブを政策的に高める手法だろうと考えられます。
 それでもう少し、今主観的なお話で、数値で実証的にということにはなっておりませんが、長年の経験で実態をつぶさに見てきた者といたしまして、そういう実態の話をさせていただきました。その裏付けとして何らかの数値というものを可能な限り、事務局からお示しいただければと考えます。
○駒村部会長 特別控除の見直しというのが、きょう先ほど事務局から説明していただいた3ページに書いてあって、これに対しては道中先生は特別控除についてはもはや必要なく、うまく活用することによってより刺激のある仕組みがつくれるのではないかというご意見です。特別控除についての資料をさらに求めているのか、それとも当部会が検証結果の後としていろいろなインパクトをまた検証するに当たって、特別控除を廃止して新しい政策をやった後にどういう効果があったかを追跡調査したほうがいい、こうおっしゃっているのでしょうか。
○道中委員 両方あります。入り口と出口。そういった議論をするときにそういった資料がもう少し必要だろうということと、あとは評価とか、そういったところの後ほどの検証、そういうことも必要だろうと思います。
○駒村部会長 特別控除については、事務局から今現時点でわかっている資料や評価するレポートがあれば、また見せていただければと思います。
 それから、部会としてはこの検証が何らかの形で政策的に反映された後に、それがどういう影響を与えているかというのもあわせて検証しなければいけないと思いますので、常設部会ですからそういうことも含めて、要するに1回でおしまいで、あとはどうなったかはわかりませんではなくて、広い意味での基準ですね、加算とか、控除とか、もちろん扶助基準そのものの変更がどういう影響を与えたかを継続的にチェックをして、ある種根拠に基づいた政策につなげていただきたいと思っていますので、そういう書き方に報告書もなっていくのではないかと思います。
○道中委員 そういう考え方で結構だと思います。
○駒村部会長 栃本委員。
○栃本委員 どうもありがとうございました。先ほど私が申し上げたことだけれども、2ページ目のところで、例えば「なお、一般就労が可能と判断される者であって」となっているんだけれども、一般就労が可能と判断される者であってというのは、これはだれが判断するということになっているんですか。
○駒村部会長 事務局からお願いいたします。
○古川社会・援護局保護課長 保護の要件に関わる状況でございますので、福祉事務所が必要であれば医師の診断書などとあわせまして状況判断をするということでございます。
○栃本委員 その上で「職種・就労場所を広げて就職活動を行うことを基本的考え方とすることを明確にする」ということと、とにかくというか、「低額・短時間でもまず就労すること」というものを就労支援方針の明確化という形でうたって、そういうような方策を講じるということは重要だと思うんですけれども、繰り返しになりますけれども、生保の自立支援プログラムでもそうだし、生活保護とは別ですけれども、障害者福祉という観点からすると、精神障害者の自立支援のための精神保健福祉がかかわることによってそういう方向につなげていくとか、いわゆるソフト面ですよね、そういう部分についても入念にしていただければ、この部分というのがいい形で進むんだけれども、それが下手な形で行うと、全く逆作用みたいな形になってしまう。
それと、先ほど表現が余りよくなかったのかもしれませんけれども、要するに従来の障害者福祉から、その人たちを地域移行であるとか就労に結びつけるという作業がかつて行われて定着化したわけなので、その場合、福祉側でのアプローチと、労働側というか、その部分との連携というのが本当にいい形で行われないと、なかなか現場では苦労するということがあると思うんですよね。そのことは余り触れられなかったですが、実際そうですよね。その部分を厚生労働省として、やはり厚生労働省という形ですし、福祉の領域と労働の部分の平場の場面で、地域地域のところできちっとした形での関係というのができないとなかなか難しいというのを現場でも常に感じているところでしょうし、それと同時に精神保健福祉であるとか、そういう人たちがかなり重要な役割を果たしますので、そういうこともぜひ目配りしてというか、留意して検討を進めていただきたいということです。
○駒村部会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。御発言いただければと思います。庄司委員、お願いします。
○庄司委員 私、各委員が生活保護の基準に関して興味あるところを一人ひとり報告しなさいと言われて、正直言って、余り専門的でないので大変困ったのですけれども、その時点で少し気にしていたこととして加算をテーマに報告させていただきました。去年の10月ごろだったと思います。
そのときも、この加算の議論は、今私たちがずっと大きな流れの中でやっているところにどうかみ合わせながらどういうスケジュールでやっていくことになるのかというのは、やはり気になっていたところでして、どこかで事務局のお考えとか、私たちの要望とかを少し整理していただく必要があるのではないかなと今も感じています。
一般論としては、もちろん加算は調整上重要な意味を持っている。そのいろいろある加算の中でも、特に議論の非常にある、社会的にも注目されている、例えば母子加算などはその例ですけれども、そういうものもありますし、それに比べれば相対的に比較的余り議論になっていないものもあるわけですね。そういうものの位置づけをどうするのか。
それから、今の控除の問題ですね。特に勤労控除。これはこの特別部会での議論との関係では私たちは何をどうここでは議論していけばよいのか、すべきなのかというのも、だんだんわかりにくくなってきたように思います。ですから、その辺のところは一度ぜひ部会長、部会長代理と事務局とでも少し詰めていただいた上で、私たちにも道筋を少し与えていただかないと、特に私は余りテクニカルなことはわからず、むしろ国民の目線で、そっちの代表でいろいろ意見を言うようにと言われてきたのですけれども、それでもまだ戸惑っているところがいろいろありますので、ぜひその辺のところはどこかの時点ではっきりさせたい。
実は、議事録も見ましたけれども、余りはっきりはしていなかったんですね。たしか、加算はこの中でやるのかやらないのかという質問が出たときも、もちろんそれは入っておりますとはおっしゃいましたが、では何がどのように入るのかというところまでは詰めたことがない。このままですと、またずっとそのままになりかねないので、ぜひその辺をどこかの時点で確認を、今でなくてよろしいですが、お願いしたいと思います。
○駒村部会長 そうですね。加算の話は初めからどうやって考えていくのか。
○庄司委員 初回から話題にはなっていたのですけれども。
○駒村部会長 ここの守備範囲であると。ただ、あくまでもメーンが扶助基準ですので、それに対する調整的な役割になっている。どうしても後からついてきて、どうしても今回みたいに注目は本体の話に行ってしまう。ただ、これは同時ぐらいのタイミングでも、場合によっては季節加算的なことも前から議論がありましたし、今の母子の話もあるでしょうから、どこかのタイミングでやるというのは事務局と部会長と代理で少し詰めて考えさせていただきたいなと思います。
○庄司委員 あわせて、この資料をめくり直してみますと、当面のスケジュールという形では生活扶助のところをやると書いてあるのですけれども、先ほど阿部委員がおっしゃいましたように、そのほかのいろいろな扶助はどうなのか、それもほとんどはっきりしていない。そういった整理をどこかの時点でよろしくお願いいたします。
○駒村部会長 わかりました。お願いいたします。
○岩田部会長代理 それから、加算と一時扶助、あるいはさっきの特別控除等の話ですけれども、加算とか扶助類というか、要するに生活扶助にフリンジのようにくっついているものの中には、金額が固定されて必ず一定の要件、例えば母子世帯であれば必ずいくというようなものと、特別控除とか一時扶助のように福祉事務所の裁量で、さっき道中委員がおっしゃったように、要するに裁量の幅が大きいものがあります。これは生活保護制度が持っているニーズにすぐ即応するという趣旨から置かれているわけですけれども、この非常に裁量幅の大きいものの検証というのは難しいと私は思っています。
 そこで、やるとしても、この2つは切り離すといいますか、裁量的なものをどういうふうに考えるかというのは、これは金額というよりはそもそもの考え方みたいになってしまうかもしれないという感じがします。また加算や何かはみんなそれぞれ設置されたときの趣旨が全部違うんですよね。だから、それをまたおさらいして、要するに基準部会の使命は最終的にはその金額の妥当性ということになると思うんですけれども、その金額の妥当性を何によって検証するかというのが生活扶助本体の場合は検証の方法が明確なんですよね。問題点はいっぱいありますけれども。ところが、加算の検証の方法というのは非常に難しい。そうすると、どうやって検証するかという方法論が問題になるので、そういう課題を整理するということは必要かなと思います。
○駒村部会長 加算の問題は少しタイミングをはかりながらやっていく。それから、控除の話も、特別部会で一方で積立の話とセットで議論されていますので、向こうからどういうのが出てくるか。場合によっては、先ほども特別控除を廃止していくと、それに対するインパクトもあるでしょうから、そこのところは待ちの状態になっているんですけれども、この2つについては向こうとハーモナイズして動いている部分もありますのでタイミングが難しいところもありますけれども、スケジュール的な部分については、後で事務局と代理と一緒に御相談してどのタイミングで入れるか、やるのは間違いないと思いますので、タイミングを考えていきたいと思います。
ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。資料の3番目では最後のほうで、11ページにはさまざまなスライドの近年のスライドの動向、12ページでは一体改革で消費税引上げが一応予定されているわけで、その場合にこれまで扶助の与えた影響はどういう影響を与えてきたのか、多分これは物価上昇を意識して実際にどのぐらい変化したのかを踏まえて反映させたという経緯があると思いますけれども、これはまた実際にこういう政策が行われた後にもモニターしていかなければいけないテーマかなと思います。
 いかがでしょうか。ほかにもございましたら。あとわずかですけれども、ありますか。林委員、お願いします。
○林委員 さっきも質問が出ましたけれども、2ページのところです。私も専門がこういうところなので教えていただきたいんですけれども、保護開始段階の2つ目のところで、3行目から4行目にかけて、「自らの希望を尊重した」という修飾語があるんですけれども、これは4行目にもかかっているのか、それとも希望を尊重した活動がだめだった場合は、「職種・就労場所を広げて」とあるんですけれども、これはもう希望は無視するということなのか。「納得を得る」というのは経営者というか、マネジャーの最も重要な役割なんですけれども、これはだれが説得するんですかという質問と、もう一つは希望を尊重したというのが後ろのほうにもかかっているのか、それとも外れているのか。
 以上、2点です。
○駒村部会長 そこをどう文章的にかかっているかというのは、また事務局から解説があるかもしれませんけれども、少なくとも私にしてみれば、ご本人が納得し自発的な就労に入っていただかないと、決して長続きするものではないと思いますので、そういう意味では自発性がより引き出せるような仕組みで文脈を読むのかなと思っていますけれども、事務局から今の御質問に対して解説はございますでしょうか。
○古川社会・援護局保護課長 部会長におっしゃっていただきましたとおり、生活支援戦略をとりまとめていただく、その中間の段階で整理をした考え方として、御本人の主体性や自立性を促すことにつながる取り組みをサポートするという趣旨でありますので、あくまで御本人が中心ということは当然でございます。
その意味で、ここに書かせていただいた保護開始時点から云々ということにつきましても、まず保護に至った直後に、まず福祉事務所の担当の方と御本人できちっと話し合いをしていただき、自立に向けて取り組んでいくということを納得していただくというのが第一歩というイメージでございます。
3か月以降ということについて、自らの希望がかかるかどうかという点につきましても、最初は専ら自分の希望に添って取り組んでいただくことでもよろしいでしょうし、それ以降も自らの希望を尊重した就労活動とともにケースワーカーさん、あるいは就労支援員の方の視点から、こういうところも御本人には合っているのではないかというアドバイスを積極的に受け入れて、より柔軟に幅広く検討いただきたいというイメージであり、強制的に何かこの分野に限って就労活動をすべきといったことを申し上げるつもりは毛頭ございません。
○栃本委員 事務局からすれば、そういうような説明にならざるを得ないというか、そういうことなんだろうと思うんですが、その一方で、生活保護の一線のケースワーカーとか福祉事務所における指導であるとか、そういう部分と、それはもう担当の課長さんは十分御承知の話ではあるんだけれども、自立支援プログラムの中の要綱がありますよね、要するに福祉事務所におけるケースワーカーが行う指導と、もう一つ自立支援プログラムのスキームの中に入ってからでのかかわる権能というか、指導ありやなしやという部分がありますよね。
○道中委員 基本的には、自立支援プログラムは各自治体でそういった事業を展開されるわけですね。その場合には御本人さんに十分説明をしまして、同意を得て展開をしていこうということなんですね。もう一つ、本来は自立支援プログラムがない段階でこれまでやってきたのは、指導、助言とか、指導を繰り返していくということで、それでもなおかつ十分にアクションを起こしてくれない方とか、そういう場合については処分の先行行為としての文書による27条の指導、指示というようなところまで入ってくるんですね。それは当然、文書での指導、指示に入りますと処分が控えていますよというような処分行為が予測されるわけですね。だから、そういった流れが結論としては2本ある。支援の中には2本あるということなんですね。それで、プログラムの関係については、御本人のモチベーションを高めてもらってというプログラムなんですよね。
○栃本委員 それは十分わかるんですが、その上で今回こういうふうに書かれていましたので、その部分をどういうふうに具体的に踏み込むのかなということを林委員もお尋ねになった部分だと思うし、まさにおっしゃるとおり、2つ並んでいるというか、保護行政の部分のケースワーカーとして行う指導、助言の指導の部分ですよね。それをやらなかったらこうですよというのが来るものと、自立支援プログラムの中におけるつながり具合というか、その部分を2のところでは議論しているんだなということで、その際のかかわり方について先ほど私が申し上げたのはそういう部分でもあるし、林委員の関心もそういう部分であると理解しています。
○古川社会・援護局保護課長 ここでイメージしています保護開始時点で本人の納得を得てというのは、稼働可能な方であれば、保護に至った段階できちっと福祉事務所の方と話をしていただいて、自分としてはどういうふうに立ち上がっていく道を目指すのかということをプログラムに参加する以外の方も含めて、納得を得て取り組んでいただけるよう取り組みをより広げていこうというイメージでこの文章というのは書いているというところであります。
○駒村部会長 時間も迫っておりますけれども、ほかにいかがでしょうか。特にという方があれば。
 そうしましたら、きょうの予定の時刻にもなりましたので、本日の審議を終了したいと思います。
 最後に、次回の開催ですが、事務局から連絡をお願いいたします。
○伊沢社会・援護局保護課長補佐 次回は、今調整中でございますので、また追って御連絡させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○駒村部会長 それでは、本日の議論は以上とさせていただきます。御多忙の中、ありがとうございました。


(了)

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