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2012年7月5日 第86回労働政策審議会職業安定分科会議事録

職業安定局総務課

○日時

平成24年7月5日(木)13:30〜15:30


○場所

中央合同庁舎第5号館 厚生労働省職業安定局第1・2会議室(12階)


○議題

(1)労働者派遣法改正法の施行等について
(2)雇用対策法施行規則の一部を改正する省令案要綱等について
(3)雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について
(4)雇用調整助成金に係る支給要件の改正について
(5)点検評価部会にて検証すべき2012年度の年度目標について
(6)その他

○議事

○大橋分科会長 ただいまから、第86回「労働政策審議会職業安定分科会」を開催いたします。本日の委員の出欠状況は、公益代表の岩村委員、清家委員、橋本委員、労働者代表の澤田委員、住野委員、使用者代表の久保委員、田沼委員がご欠席です。田沼委員の代理として、日本商工会議所の高山様にご出席いただいております。久保委員の代理という名簿がありますが、本日は代理の方もご欠席です。
 議事に入ります。本日の議題は(1)「労働者派遣法改正法の施行等について」、(2)「雇用対策法施行規則の一部を改正する省令案要綱等について」、(3)「雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について」、(4)「雇用調整助成金に係る支給要件の改正について」、(5)「点検評価部会にて検証すべき2012年度の年度目標について」及び(6)「その他」です。
 最初の議題は「労働者派遣法改正法の施行等について」です。本件については、6月27日付で、厚生労働大臣から、労働政策審議会長宛に「労働者派遣法改正法の施行に伴う政省令案等の要綱について」の諮問を受けており、27日の労働力需給制度部会において、あらかじめ議論を行っていただいております。資料及び労働力需給制度部会での議論について事務局から説明をお願いいたします。
○需給調整事業課長 需給調整事業課より、派遣法改正法の施行に伴う政省令案要綱についてご説明させていただきます。資料1-1の1頁が、厚生労働大臣から審議会宛の諮問文です。派遣法改正法の施行に関して、政令として派遣法改正法の施行期日を定める政令、派遣法施行令の一部改正、省令として派遣法施行規則の改正、告示として派遣元指針の改正、派遣先指針の改正、日雇派遣指針の改正、計6本について審議会のご意見を求めるものです。以下その内容について順次説明してまいります。資料1-3として派遣法改正案の概要、政省令告示事項を項目ごとに整理した資料、派遣法改正法の参照条文、国会審議の状況についての資料を配付しておりますので、こちらも併せてご参照ください。
 資料1-1の諮問文の裏面、2頁の別紙1は「改正法の施行期日を定める政令案要綱」です。改正法の施行期日は平成24年10月1日とするものです。
3頁の別紙2は「派遣法施行令の一部を改正する政令案要綱」です。
第1は題名の改正です。法律の名称を「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に改めることに伴い、政令の名称を改めることとするものです。
 第2は、日雇労働者についての労働者派遣の禁止の例外です。1として、日雇派遣の例外となる業務として、現行の政令第4条で定める業務のうち、第1号のソフトウェア開発、第2号の機械設計など、いわゆる17.5業務を定めることとするものです。2として、日雇派遣の例外となる雇用機会の確保が特に困難であると認められる労働者の雇用の継続等を図るために必要と認められる場合、その他の場合で政令で定める場合について、国会での法案審議の際に、「高齢者」、「昼間学生」、「副業として従事する者」、「主たる生計者でない者」である場合を想定しているとの答弁がなされ、また「副業として従事する者」と「主たる生計者でない者」については、収入額が一定額以上といった一定の制限を設けるとの答弁がなされていることを踏まえ、60歳以上の者である場合、学校教育法で定める学校の学生又は生徒である場合、日雇労働者の収入額が一定額以上である場合、日雇労働者が生計を一にする配偶者等の収入により生計を維持する者で、世帯収入額が一定額以上の者である場合、この4つを定めるものです。
 第3として、平成24年10月1日から施行すること、その他所要の規定の整備を行うこととするものです。
 5頁の別紙3は、派遣法施行規則の一部を改正する省令案です。
第1は、省令の題名を法律の名称に合わせて改めることとするものです。
第2は、派遣元事業主の関係派遣先に対する労働者派遣の制限、いわゆるグループ企業内派遣の規制に関するものです。1として、関係派遣先の範囲を、派遣元事業主が連結子会社の場合は当該派遣元事業主の親会社及び当該親会社の連結子会社、そうでない場合は当該派遣元事業主の親会社等及び派遣元事業主の親会社等の子会社等とするものです。2として、関係先の派遣割合の算定について。一の事業年度における60歳以上の定年退職者を除いた派遣労働者の関係派遣先に係る派遣就業に係る総労働時間を、その事業年度における派遣労働者の全ての派遣労働に係る総労働時間で除して得た割合とすることを定めるものです。3として、関係派遣先の派遣割合の厚生労働大臣への報告を、毎事業年度経過後3月が経過するまでに行うこととするものです。
 第3は、労働者派遣事業の業務の内容に係る情報提供義務、いわゆるマージン率等の公開に関する事項です。1として、情報提供は事業所への書類の備付け、インターネットの利用その他の適切な方法により行うものとするものです。2として、いわゆるマージン率の算定について、前事業年度に係る労働者派遣事業を行う事業所ごとの労働者派遣に関する料金の額の平均額から派遣労働者の賃金額の平均額を控除した額を当該労働者派遣に関する料金の額の平均額で除して得た割合とすること。ただし、当該事業所が労働者派遣事業を行う他の事業所と一体的な経営を行っている場合には、その範囲内において同様の方法により算定することを妨げないこととするものです。3として、法律で公開が義務づけられている事項以外に加え、関係者に対して知らせることが適当であるものとして、労働者派遣に関する料金額の平均額、派遣労働者の賃金額の平均額、その他労働者派遣事業の業務に関し参考となると認められる事項を定めようとするものです。
 第4は、期間を定めないで雇用される労働者への転換を推進することが適当である者として、派遣元事業主に雇用された期間が通算して1年以上である期間を定めて雇用する派遣労働者と、派遣元事業主に雇用された期間が通算して1年以上である派遣労働者として期間を定めて雇用しようとする労働者とするものです。
 第5は、待遇に関する事項等の説明です。1は、説明方法として書面の交付、ファクス又は電子メールの送信その他の適切な方法により行うものとするが、労働者の賃金額の見込みに関する事項の説明は、書面の交付等により行うものとするものです。2は、説明すべき事項として、労働者を派遣労働者として雇用した場合における当該労働者の賃金額の見込みその他の労働者の待遇に関する事項、事業運営に関する事項、労働者派遣に関する制度の概要の3つとするものです。
 第6は、労働者派遣に関する料金の額の明示です。1として、労働者派遣に関する料金の額の明示は、書面の交付等により行うものとすること。ただし、派遣労働者として雇い入れようとする場合に明示した料金の額と、労働者派遣をしようとする場合の料金の額が同一の場合は改めての明示を不要とすることとするものです。
 2として、明示すべき労働者派遣に関する料金の額は国会の法案審議で、派遣料金の平均額の明示でも可とするとの答弁がなされていることも踏まえ、当該労働者に係る労働者派遣に関する料金の額が、当該労働者に係る労働者派遣を行う事業所における労働者派遣に関する料金の額の平均額のいずれかとするものです。
 第7は、日雇労働者についての労働者派遣の禁止の例外となる場合です。1として、禁止の例外となる場合から除かれる学生として、定時制の学生など、雇用保険法の適用を受ける者を規定するものです。2として、日雇労働者についての労働者派遣の禁止の例外となる日雇労働者の生業の収入額又は世帯の収入額を500万円とするものです。
 第8は離職した労働者を、離職後1年以内に派遣労働者として受け入れることの禁止です。1として、受入禁止の例外となる者は、60歳以上の定年退職者とすることを規定するものです。2として、この規定に抵触する場合の派遣先から派遣元事業主への通知方法について、書面の交付等の方法により行うものとするものです。
 第9は、省令の施行期日を平成24年10月1日からとし、その他所要の規定の整備を行うものとすることを規定しております。
 13頁の別紙4は「派遣元指針を一部改正する告示案要綱」です。
第1は、有期雇用派遣労働者等の期間を定めないで雇用される労働者への転換の推進です。派遣元事業主は、無期雇用への転換推進措置の対象となる派遣労働者等に、労働契約の締結、更新等の機会を活用し又は電子メールを活用する等により、当該措置を受けるかどうか等について、派遣労働者の希望を把握するよう努めることを規定するものです。
 第2は、派遣先の労働者との均衡に配慮した取扱いです。1として、派遣元事業主は、派遣労働者の賃金決定にあたって、派遣労働者と同種の業務に従事する派遣先の労働者の賃金水準との均衡を考慮しつつ、派遣労働者と同種の業務に従事する一般の労働者の賃金水準や、派遣労働者の職務の内容等を勘案するよう努めるものとするものです。また、派遣労働者の職務の成果等に応じた適切な賃金を決定するよう努めるものとすることとしております。2として、派遣労働者と同種の業務に従事する派遣先の労働者の賃金水準との均衡を考慮した結果のみをもって、当該派遣労働者の賃金を従前より引き下げるような取扱いは、法第30条の2第1項の趣旨を踏まえた対応とはいえないこととするものです。その他所要の規定の整備を行うものとし、平成24年10月1日から適用するものとしております。
 15頁の別紙5は「派遣先指針の一部を改正する告示案要綱」です。第1は、均衡を考慮した待遇の確保に向けた協力として、派遣先は、法第40条第3項の規定に基づき、派遣元事業主の求めに応じ、派遣労働者と同種の業務に従事する、労働者の賃金水準、教育訓練等の情報を提供するとともに、派遣元事業主が派遣労働者の職務の成果等に応じた適切な賃金を決定できるよう、派遣元事業主からの求めに応じ、派遣労働者の職務の評価等に協力するよう努めるものとすることを規定するものです。その他として所要の規定の整備を行うものとし、平成24年10月1日から適用するものとしております。
 16頁の別紙6は「日雇派遣指針の一部を改正する告示案要綱」です。第1は、労働契約締結に際して講ずべき措置として、派遣元事業主は、労働者を日雇派遣労働者として雇い入れようとするときは、当該労働者が従事する業務が法第35条の3第1項の政令で定める業務、政令のときにご説明いたしました17.5業務に該当し、又は同項の政令で定める場合、先ほど4つの場合をご説明いたしましたが、その場合に適合しているかどうかを確認するものとすることを規定するものです。
 第2は、安全衛生に係る措置です。1は、派遣元事業主が講ずべき事項として、派遣元事業主は日雇派遣労働者に対して安衛法第59条第1項に規定する雇入れ時の安全衛生教育を行う際には、日雇派遣労働者が従事する具体的な業務内容について、派遣先から確実に聴取した上で、当該業務内容に即した安全衛生教育を行うこと、また安衛法第59条第3項に規定する危険有害業務に従事する場合には、派遣先が危険有害業務就業時の安全衛生教育を確実に行ったかどうか確認するものとするものです。2は、派遣先が講ずべき事項として、派遣先は、派遣元事業主が日雇派遣労働者に対する雇入れ時の安全衛生教育を適切に行えるよう、日雇派遣労働者が従事する具体的な業務内容を派遣元事業主に対し積極的に提供すること、また派遣先は、派遣元事業主が日雇派遣労働者に対する雇入れ時の安全衛生教育を確実に行ったかどうか確認するものとするものです。その他所要の規定の整備を行うものとし、平成24年10月1日から適用するものとしております。以上が要綱案の内容です。
 次に、労働力需給制度部会での議論の状況についてご説明させていただきます。同部会では、5月28日から政省令・告示事項についてのご議論をお願いし、日雇派遣の例外規定、派遣元事業主の関係派遣先に対する労働者派遣の制限事項を中心とし、それぞれの事項に関してご質問、ご意見を頂戴いたしました。最終的には資料1-3の2頁から7頁にまとめてありますが、こういう内容で事務局としての取りまとめをさせていただき、6月27日の同部会に、これまでの議論を踏まえ、ただいまご説明いたしました内容の政省令案の要綱を作成し、お諮りいたしました。
 いくつかのご意見をいただきましたが、部会としては諮問のあった政省令要綱案について、資料1-2にあるとおり、厚生労働省案は概ね妥当と認めるとのご報告を取りまとめていただき、部会から分科会宛ご報告をいただいているものです。なお、報告については「使用者代表委員から、日雇い派遣の例外となる収入要件については、根拠が曖昧で高額すぎることから妥当な水準とは言えず、関係派遣先の範囲については、財務上の方針により規制対象が異なることは労働規制の在り方として適切とは言えないなどの意見があった」との付記がされております。私からの説明は以上です。
○大橋分科会長 本件について、ご質問、ご意見がありましたらお願いいたします。
○樋口委員 部会でいろいろご議論いただき、また国会での修正ということで大変だったと思います。ここで感謝申し上げます。その上で具体的な確認をしてみたいと思います。例えば、資料1-3の2頁に、原則禁止の例外として認められる場合が②の項目にあります。ここでウとエについて質問いたします。
 ウのところで日雇労働者の収入、生業収入の額が500万円以上である場合、ここは副業ですということになっています。エのところで、日雇労働者が生計を一にする配偶者等の収入により生計を維持するものであって、世帯収入の額が500万円以上である場合、主たる生計者でない場合ということです。ここの具体的な業務における確認はどのようにしていくのかについて質問いたします。
 こういう要綱にするということは、国会での審議がそのようであったということで、例えば12頁に国会審議の状況が記されています。これを読むと、まさにこういう要件を付けろということで、額についてはそれぞれ審議会でということだろうと思いますが、こういう内容でしたので、それはそうだと受け止めざるを得ないことになります。この500万円を具体的にどのように確認するのか。
 ある人を日雇派遣労働者として受け入れるといった場合に、派遣会社に際して、自分の所得は500万円以上ですとか、あるいは配偶者の収入が500万円以上、これが未婚であれば親の収入ということになるのだろうと思います。親の収入が500万円以上だから、この例外として扱ってくれということを申し入れるのだろうと思います。この確認は、派遣会社の確認義務という形で発生するのか、それとも労働者側の申告義務というような形で確認を取るのか、何らかの確認が必要なのだろうと思いますが、これは具体的にどのようにやるのでしょうか。少なくとも日雇派遣ですので、日々これをするのですかということを確認いたします。
 もう1つは、500万円という金額で、例えば未婚者の場合、両親の収入を合算して500万円以上というようなことになるのかもしれませんが、一体どれぐらいのパーセントの人がそれに該当してくるのか。要は、ここでは例外規定ということになっているわけですが、その例外となるパーセントはどのように想定されているのか。これは統計にあると思うのですが、教えてください。
○需給調整事業課長 収入の額の確認については、所得証明書なり、源泉徴収票といった書類で、どれぐらいの収入があるかを提示していただき、確認は派遣元事業主のほうで行っていただくということで考えております。ただ、書類がどうしても揃わない場合とか、書類による確認が困難なケースもあろうかと思いますので、そういう場合には本人からの誓約書ということで確認する方法をとることもあり得るということで、そういう運用にしてまいりたいと考えております。
 500万円でどれぐらいの世帯が例外になるかということですが、総務省の家計調査のデータで勤労者世帯の所得分布を見ると、年収500万円以上の世帯が67.2%となっております。
○樋口委員 年収証明というのは前年の所得になります。前年でそういうことを決めていくと、特に副業の場合は本人のそのときの収入とか、どういう扱いになるのかを教えてください。
○需給調整事業課長 基本的には収入がどういう状況であるかを確認していただきたいと考えており、前年度の書類で確認をしていただいた上で、規定に合致するかどうかの判断をしていただくことになると考えております。
○樋口委員 はい、わかりました。
○新谷委員 本日提起していただいております、労働者派遣法改正法案の施行に係る政省令については、労働力需給制度部会において、5回にわたって労使で真摯な論議を重ねてきました。労働側としても意見を申し上げ、内容の確認をしてまいりました。労働力需給制度部会での論議を踏まえ、政省令もそうですが、今後、具体的な業務取扱要領という形で行政指導が行われると思います。これまでの論議を踏まえた内容、かつ今回の法改正の趣旨が十分伝わるように、行政指導の業務取扱要領の改定をお願いしたいと思います。政令の中にあるように、施行が平成24年10月1日ということですので、残された期間はあと3カ月を切っております。これまでの派遣法の流れを変える規制を強化する部分がかなり入っておりますので、周知徹底を是非よろしくお願いいたします。以上、私どもとしてはこの諮問された内容については、了承してまいりたいと思います。
 その上で、今回の国会での審議の中で、衆参両院で附帯決議が採択されております。その中に、労働政策審議会に課題を再び返すという内容が2つ入っていたと思います。その1つは、登録型派遣のあり方、製造業務派遣のあり方、特定労働者派遣事業のあり方の3点については、1年後を目途に労働政策審議会での検討を行うことになっております。もう1つは、専門26業務の見直しについては速やかに検討を開始せよというのが国会での附帯決議の内容だったと思います。
 政省令が本日確認されれば、今回の法改正について1つの区切りが付くわけですが、国会から労政審にて検討せよという内容が返ってきておりますので、事務局にお尋ねしたいのは、これらの課題についての検討スケジュールについて、あるいはその検討体制について、事務局としてどのように考えているのかを聞かせてください。
○需給調整事業課長 ただいま新谷委員からご指摘がありましたように、派遣法改正法の審議の際に、国会の附帯決議として、登録型派遣のあり方、製造業務派遣のあり方及び特定労働者派遣事業のあり方について、本法施行後1年経過後を目処に、論点を整理をして労働政策審議会での議論を開始することという決議が付されております。
 また、いわゆる専門26業務に該当するかどうかによって、派遣機関の取扱いが大きく変わる現行制度について、派遣労働者や派遣元、派遣先企業にわかりやすい制度となるよう、速やかに見直しの検討を開始することという決議も付されております。また、本年4月に閣議決定された国民の声の対処方針について、いわゆる26業務についての検討について、改正法施行後検討開始という閣議決定もなされております。
 まずは、改正法の円滑な施行に向けて万全の準備を進めていくということで、これまで事務局として取り組んできたこともあり、こういう検討についての具体的スケジュールとか、具体的な進め方についてはこれらの検討をするという状況です。いずれにしても、登録型派遣のあり方等については、施行後1年経過後を目処に検討を開始し、また専門26業務については、改正法施行後検討開始とされておりますので、その時期に速やかに検討が開始できるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○新谷委員 大体わかりました。26業務の見直しのあり方については、労働力需給制度部会でも以前お尋ねした際に、研究会を設置する旨をお伺いしております。学識経験者による研究会を設置すると思うのですが、見直しの検討に際しては、私どもとしても専門26業務のあり方については課題認識を随分持っておりますので、是非、労使の団体からのヒアリングをお願いしたいということを重ねて申し上げておきます。以上です。
○大橋分科会長 その他にいかがですか。
(特に発言なし)
○大橋分科会長 特にないようですので、当分科会は厚生労働省案を、労働力需給制度部会からの報告のとおり概ね妥当と認め、その旨を私から労働政策審議会長にご報告申し上げたいと思いますがよろしいでしょうか。
(異議なし)
○大橋分科会長 ありがとうございます。それでは報告文案の配付をお願いいたします。
(報告文案配付)
○大橋分科会長 お手元に配付していただきました報告文案により、労働政策審議会長宛報告することとしてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○大橋分科会長 ありがとうございます。それでは、そのように報告させていただきます。
 次の議題は「雇用対策法施行規則の一部を改正する省令案要綱等について」です。事務局から説明をお願いいたします。
○公共職業安定所運営企画室長 公共職業安定所の室長です。議題2は、資料2-1から資料2-3までです。資料2-3の1頁ですが、今回雇用対策法施行規則の改正案等を諮問させていただきますが、内容としてはハローワーク特区についてです。ハローワーク特区については、これまで今年1月の分科会、前回5月10日の分科会でも、その時点での状況をご報告させていただきました。今回は、ハローワーク特区の大枠を定める省令、それから告示案を諮問させていただきます。
 資料2-3の1頁に「ハローワーク特区について」とあります。下のほうの※のところに、出先機関改革の関係で、ハローワークについては平成22年12月の閣議決定「アクション・プラン」に基づいて、国が行う無料職業紹介等と地方の業務を一体的に実施する取組みを全国的に進めています。これに加えて、平成23年12月26日の地域主権戦略会議で、「出先機関の原則廃止に向けた今後の取組方針」が了承されました。この中で、ハローワーク特区について、試行的に東西1カ所ずつハローワークが移管されているのと実質的に同じ状況をつくり、移管可能性の検証を行う。具体的な内容は、国と地方が協議して決定することとされておりました。
 その頁のいちばん上に示したように、それを受けて今年の5月7日に埼玉県及び佐賀県から提案があり、地域主権戦略会議の下のハローワークチームで、埼玉県、佐賀県提案のとおりハローワーク特区の枠組みが合意されました。併せて、この特区は平成24年10月目途で準備を進めることとされておりました。
 この提案の枠組みの内容は、資料2-3の3頁にポンチ絵があります。これが埼玉県、佐賀県からの提案です。いちばん上にあるように、厚生労働大臣と県知事がハローワーク特区協定を締結する。厚生労働省令(雇用対策法施行規則)で、このような協定を締結できる旨などを規定する、ということが合意の内容に入っております。今回の諮問については、この厚生労働省令(雇用対策法施行規則)を定める等の内容となっております。
 その下に協定の主な内容があります。1つ目の○で、県知事は労働局長に対し、ハローワークの業務に関して必要な指示をすることができる。2つ目の○で、指示は、法令・予算に反するなど合理的な理由がない限り、事業の実施に当たり反映させる。3つ目の○で、県知事は、労働局長が指示に合理的な理由なく従わない場合には、厚生労働大臣に対して、労働局長が県知事の指示に従うよう要請することができる。こういう内容の協定を結ぶというのが5月7日に合意した特区の大枠です。今回の省令の内容については、この合意内容を忠実に省令、一部は告示に落として、定めるという内容です。
 資料2-2は、今回の省令と告示の内容を書いたものです。1の趣旨はいまご説明したとおりです。2の概要の(1)は省令の改正部分です。雇用対策法施行規則の附則に次に掲げる事項を新たに規定するものです。①厚生労働大臣は、当分の間、試行的に、都道府県知事と、当該都道府県内の一の公共職業安定所の業務に関する事項について、当該都道府県の都道府県労働局長が必要な措置を講ずること等により、国の行う職業指導及び職業紹介の事業等と都道府県の講ずる雇用に関する施策が密接な関連の下に円滑かつ効果的に実施されるようにするための協定を締結するものとすること。ここは、大臣と都道府県知事が協定を結ぶ旨を定めたものです。
 ②は、先ほどの大枠のポンチ絵にあった、1つ目の○の内容をそのまま省令に落としたものです。都道府県知事は、①の協定の実施のために必要があると認めるときは、その必要な限度において、都道府県労働局長に対し、公共職業安定所の業務に関する事項について必要な指示をすることができるものとすることというものです。
 ③も、先ほどの大枠の内容そのままです。労働局長は、②の指示の内容について、法令又は予算に違反する場合その他の当該指示の内容について公共職業安定所の業務に反映させない合理的な理由がある場合を除き、当該業務に反映させるよう必要な措置を講ずるものとすることというものです。
 ④も、先ほどの大枠のポンチ絵のいちばん下の○の内容です。都道府県知事は、③の場合に該当しないと認める場合であって、都道府県労働局長が②の指示の内容について、③の措置を講じないときは、厚生労働大臣に対し、都道府県労働局長に対して指示の内容について、③の措置を講ずるよう命ずることを要請することができるものとすることというものです。
 (2)に告示がありますが、いまご説明いたしました省令の内容の①で、「厚生労働大臣が当分の間試行的に都道府県知事と協定を結ぶ」の、「都道府県知事」は「厚生労働大臣が定めるものに限る」と限定をかけております。これは、これまでの地域主権戦略会議の経緯で、東西1カ所ずつということと、具体的に提案が出てきたのが埼玉県と佐賀県からということです。(2)の告示で、その都道府県知事としては埼玉県知事及び佐賀県知事ということで、東西1カ所ずつということを定めるものです。
 施行日については、5月7日のハローワークチームの合意のとおり、平成24年10月1日からこの仕組みを設けることとしたいと思っております。ただ、協定については、10月1日の制度スタートより前の段階で、大臣と都道府県知事が締結することを考えておりますので、ここについては省令の施行日から協定を結べるということとしたいと思っていて、「公布日施行」とさせていただいております。
 資料2-1が今回の諮問の案件ですが、省令案要綱と告示案要綱で縦書きのものです。資料2-1の2頁から3頁にかけてが、「雇用対策施行規則の一部を改正する省令案要綱」です。先ほど資料2-2でご説明した内容と全く同じですので、これの説明は省略させていただきます。同様に4頁が「告示案要綱」です。これも先ほどの横置きの資料と全く同じ内容ですので説明は省略させていただきます。ここまでが諮問の案件です。
 あと1つ報告として、特区以外の通常の一体的実施の実施状況について、資料2-3の9頁です。ハローワーク特区の話以前に、もともとのアクション・プランに基づいた一体的実施を進めていて、これまでこの分科会にもご報告してきましたが、その後の状況です。9頁の2.提案の状況の(1)が進捗状況です。都道府県では29道府県、市区町村で53市区町から提案が出てきております。この中で四角囲みになっているところの26道府県33市区は既に事業をスタートしております。それ以外の所についても、実施に向けていま協議中、準備中という状況です。10頁以降は、具体的に開始している所沢市、新宿区の実施状況などを付けております。これは参考ですので後ほどご参照いただければと思います。説明は以上です。
○大橋分科会長 本件についてご質問、ご意見がありましたらお願いいたします。
○宮本(太)委員 省令の改正についてはこのとおりでよろしいのではないかと思います。このアクション・プランは、ハローワークの移管可能性の検証をすることを趣旨としているわけですが、この検証というのはどのような数値に基づいて、いかなる方法で行っていくのかが伺いたいことのポイントです。
 私自身は、無料の職業紹介での最終的な責任は国の役割であるべきではないかと思うのです。国がその役割を果たしていくためにも、地方の能動的な取組みが不可欠である。つまり、ハローワークが地方のネットワークにちゃんと埋め込まれていくことが大変重要であると思うのです。
 ただ、現状では佐賀県と埼玉県の提案による、特区をベースとしたアクション・プランと、先ほどご紹介があったように、その他のアクション・プランが並行して進むような形になっています。いまこそ国と地方の、この問題をめぐっての良い関係、双方のベストミックスとでもいうべきものが追求されなければいけないと思うのです。その解釈枠組みによって、その結果が多元的に価値づけられて、その方向になかなか進まないことも懸念されるわけです。
 まさに、こういうプランを通して、さまざまなことが生産的に模索されていくための道筋のようなものについても、合意をきちんと進めていく必要があると思うのですが、その辺りはどのように見通しておけばいいのかをお伺いします。
○公共職業安定所運営企画室長 お尋ねの点ですが、アクション・プランの中では、この一体的実施を3年程度行って、その上で成果と課題を十分検証して、地方自治体への権限移譲について検討する、ということまでは決まっています。それをどういうスケジュールで、どういう観点で、どういう主体で検討するということまでは具体的に決まっているものではありません。
 ただ、おっしゃるとおり特区以外のアクション・プランの取組みがかなり広がっている中で、国が全国ネットワークで行っている部分と、自治体独自の上乗せ施策をうまく組み合わせていくということで、いま成果が溜まりつつあるところです。それについて、それぞれの一体的実施の中で、事業目標を立てて達成されたかどうかという評価、利用者からどういう評価を受けているか、自治体からどういう評価を受けているかという形で、厚生労働省としていまそういう評価を蓄積しているところです。そういう中で3年程度やってみたところで、やはり、それは国が全国ネットワークを維持した上で、自治体と組み合わせるとこんなにベストミックスでできるという事例が出てくるのではないかと思っております。
 特区の話はまた後から出てきていますけれども、こちらも3年程度やってみないと評価はできないと思います。もともと、アクション・プランに基づく通常の一体的実施はかなりの数広がっている中で、その中の特殊なケースとして特区があるということかと思います。特区の方は枠組みだけが決まっていて、その枠組みの下で何をやるかというのはこれから詰めることになっていますので、それも見ながらでないと何とも言えない部分はあります。アクション・プランに基づく通常の一体的実施の評価と特区の評価を合わせて総合的に考えていくということではないかと思っております。
○宮本(太)委員 例えば、この結果は移管の正当性を示すものであるのか、それとも国の正当な形での関与の効果を示すものであるのか、その辺りについての評価の事前の合意枠組みを少し掘り下げておくと混乱が少ないのではないか。このアクション・プランでは国が逃げていくし、このアクション・プランでは地方が逃げていくという、そういう悪循環が避けられるのではないかと思います。
○黒木委員 資料2-3の9頁の別添7について教えてください。2の(2)は、「(1)以外の提案」とあります。例えば、それは何が提案されているのかを教えてください。また、その提案の内容は、2010年末に閣議決定されたアクション・プランに適合しているのかどうかを教えてください。
○公共職業安定所運営企画室長 資料2-3の9頁の2の(2)の部分ですが、2の(1)が実際に提案の実現に向けて進めているものです。(2)は「(1)以外の提案」と書いてあります。これは、43都道府県から出てきているもので、県の中の1つのハローワークを移管するという内容の提案になっております。
 したがって、アクション・プランそのものから言うと、まず一体的な実施、つまり、国の業務と自治体の業務を並べて一体的に実施する取組みを3年程度やった上で、移管可能性を検討する、というのがアクション・プランの枠組みだと思っております。そのアクション・プランの下で、最初から1カ所ハローワークを地方に移管するという提案は、厚労省としてはアクション・プランに則っていないと考えております。その数が43都道府県、4市区町村という形で出てきております。ここは実現に向けて動いていないので、ある意味保留のような状態になっているものです。
 ただ、この43都道府県は、最初はそういう都道府県内1カ所のハローワークを移管すべきという提案を出しているのですが、その後方針を転換し、結果的に、そのうち29道府県は、実際に2の(1)のほう、いわゆるアクション・プランに基づく国と地方の事務を組み合わせた一体的実施の提案も追加で出されているということです。その追加分については、2の(1)のほうの分類になって、実際に各地で行われている状況です。
○新谷委員 いまの事務局からの答弁も非常に気になるところなのですが、ハローワークは、失業という労働者にとっての最大リスクに対して、国が守るとか、セーフティネットの第一線の機関として、全国で545カ所にネットワークを張ってユニバーサルサービスとして、全国どこでも求職者が行ける窓口として開設されていると思います。
 そういう意味では保険の原理からいっても、リスク分散をしないで、国が一元的に雇用保険を運営し、その給付事務と無料職業紹介を一体的に運営するというのは当たり前の世界ですので、それを一部だけ切り離して地方に渡すということでは、保険の原理からいっても疑問に思っております。これは、労働政策審議会でも2回にわたって意見を付けてきたところなので、是非その方針は守っていただきたいと思います。
 その上で、なぜこのアクション・プランをやるのかというと、もう一度資料を見ていただくと4頁にアクション・プランがあって、ハローワークについては、「利用者である住民の利便性を向上させる観点から」とか、「利用者のさまざまなニーズにきめ細かく応えることが可能となるよう」と記載されています。要するに、何のためにこのアクション・プランによって一体的運営なり、ハローワーク特区をやるのかというところは、求職者、利用者の視点がまずそこにあるべきだと思うのです。残念ながら、ハローワーク特区の記述を見ると、県と国の縄張り争い、行政機関同士のメンツの張合いみたいな感じが見えて、どこに利用者の利便性の向上が入ってくるのかというところが非常に気になります。
 私どもは、先々週、埼玉県さいたま市のハローワーク浦和を視察させていただきましたが、本当に狭い建物でした。独立の3階建ての建物を全部利用者に使って、窓口を開放していただいているので、勤めている職員の皆さんは大変でしょうけれども、開いている窓口が仮に10カ所あると、そのうち正職員が2人ぐらいしかいなくて、あとは非常勤の方で回しているという実態がある中で、ここに書いてある「県と職員の人事交流」をやったときに、数少ない正職員の方を入れ替えて、本当にその窓口がうまく回るのか、本当に利用者にとってサービスの向上になるのかというところが非常に気になります。
 3年後に見直しをするという答弁が事務局からありましたけれども、検証の際には、もともとアクション・プランの目的であった利便性の向上なり、利用者にきめ細かなサービスの対応ができるようになっているかどうかというのは検証の項目としては非常に大事だと思いますので、是非それを組み込んでおいていただきたいということを1点要望しておきます。
 資料2-3の9頁に、一体的運営の申請状況があります。(1)のところに☆が付いている自治体については、労使が参加しているという情報が組み込まれています。先ほど申し上げたように利用者の目線ということであれば、この一体的運営に際して、労使の目線から意見を言う場が必要だと思います。それがアクション・プランの本来の趣旨ではないかと思います。行政機関同士でやり取りをして物事を決めてしまうということではなくて、利用者が参画する機会を是非つくってほしいと思います。
 そういう意味で、埼玉県と佐賀県のハローワーク特区も、今後労使が参画できるのかどうかわかりませんけれども、是非ここも地方労働審議会等を労働局で設けておりますので、ここでの取扱いも含め、我々労使の意見を継続的に取り上げていただくようにお願いしたいという要望を申し上げておきます。以上です。
○公共職業安定所運営企画室長 3年後の評価の際に、利用者サービスという、利用者からの評価は非常に重要な要素となると思います。この一体的実施をやってみた成果だけではなくて、資料2-3の4頁のアクション・プランに書かれているように、それに加えて先ほど新谷委員が言われた雇用保険の財政の問題、ILO条約との関係、都道府県を越えた職業紹介が適切に実施できるか、雇用対策における機動性が確保されるかという観点も合わせ、そこも含めて議論することが必ず必要だと思っております。
 労使の意見の反映ということですが、ハローワーク特区についても、あるいは通常の一体的実施についても、できる限り運営協議会などには労使に参加していただけるのが望ましいと思っております。少なくとも各労働局に、地方労働審議会があり、労使の方に委員になっていただいておりますので、最低限そこではそれぞれの地域における一体的実施の取組みをご報告、説明して意見をいただきながら運営するという形で進めていきたいと思っております。
○大橋分科会長 ほかにはいかがでしょうか。
(特に発言なし)
○大橋分科会長 特にないようでしたら、当分科会は、厚生労働省案を妥当と認め、その旨を私から労働政策審議会長にご報告申し上げたいと思いますがよろしいでしょうか。
(異議なし)
○大橋分科会長 それでは、報告文案の配付をお願いいたします。
(報告文案配付)
○大橋分科会長 お手元に配付していただきました報告文案により、労働政策審議会長宛報告することにしてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○大橋分科会長 ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。次の議題は「雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案について」です。事務局から説明をお願いいたします。
○雇用開発課長 雇用開発課長の水野です。本件は資料3-2にあるように、「被災者雇用開発助成金の改正について」です。被災者雇用開発助成金については、資料の中ほどの「現行」のところに、東日本大震災により離職を余儀なくされた方々や、あるいは震災発生時に被災地に居住されていた方々の雇用を促進するために、こういう方々をハローワーク等の紹介で雇い入れた事業主を助成するというものです。
 被災者雇用開発助成金については、その上の「改正理由」にあるように、震災から1年以上経過したことや、この助成金は全額雇用保険料で運営されておりますが、その財源が非常に厳しいことを踏まえ、いまご説明いたしました助成対象となる労働者の範囲の見直しをさせていただこうと思っております。具体的には「現行」のところにある、「被災離職者」と「被災地求職者」という2種類の対象労働者があります。そのうち後者の被災地求職者のうち、いつまでも求職活動をされない方については、支援の必要性が低いと考えられますので、その下の四角にあるように、今年の9月末までに、ハローワーク等で求職活動を行わない場合、それ以降はこの助成金の助成対象にはしないことにさせていただきたいと思っております。
 ただし、その下にありますように、被災地求職者であっても、原発事故で避難されている方々については、いますぐ求職活動をするといっても難しい場合がありますので、こういう方々については、9月末までに求職活動をしていなくても、当面は引き続き、この助成金の助成対象にさせていただきたいと思っております。資料3-1に、本件についての諮問文と、省令案要綱を付けております。簡単ですが説明は以上です。
○大橋分科会長 ただいまの説明に対してご意見をお願いいたします。
○樋口委員 現在のところでは、例えば期間と金額はどのように1人当たりに出ているのでしょうか。
○雇用開発課長 この助成金の支給要件は、被災者を1年以上継続する形で雇用した場合に、大企業に50万円、中小企業に90万円を助成する制度です。
○樋口委員 1年分出るということですか。
○雇用開発課長 1年以上継続して雇用するという要件の下に、50万円、90万円を払うと。それは、雇入れから半年ごとに半額ずつ払う仕組みになっております。
○大橋分科会長 ほかにはいかがでしょうか。
(特に発言なし)
○大橋分科会長 他にないようでしたら、当分科会は、厚生労働省案を妥当と認め、その旨を私から労働政策審議会長宛にご報告申し上げたいと思いますがよろしいでしょうか。
(異議なし)
○大橋分科会長 ありがとうございます。それでは、報告文案の配付をお願いいたします。
(報告文案配付)
○大橋分科会長 お手元に配付していただきました報告文案により、労働政策審議会長宛報告することとしてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○大橋分科会長 ありがとうございます。それでは、そのように報告させていただきます。次の議題は、「雇用調整助成金に係る支給要件の改正について」です。事務局から説明をお願いいたします。
○雇用開発課長 資料4-1は、雇用調整助成金(雇調金)については、ご案内のとおりリーマン・ショック後に、助成内容等を大幅に拡充いたしました。その後の状況の変化、例えば雇用情勢の改善、あるいは先ほどの被災者雇用に関する助成金と同じで財源が非常に厳しいということがあります。そういうことを踏まえ、先般、事業仕分けの対象になりました。
 資料4-2に事業仕分けの指摘を参考資料ということで付けております。資料4-2の4頁の中ほどに、「経済状況の変化に応じて平常時の対応に戻すべき」というご指摘を事業仕分けでいただいております。それを踏まえて雇調金の見直しをさせていただこうというご提案です。
 見直しの具体的内容は資料4-1に戻ります。現在雇調金を利用している事業主の皆様方に一度に大きな影響を与えることを避けるために、今年の10月と、来年の4月の2回に分けて行うことを考えております。資料の左側の今年の10月の見直しは3つあります。1つ目は生産量要件の見直しです。雇調金を利用するに当たっては、生産量が一定以上減少していることが支給要件になっています。リーマン・ショック後は、より多くの事業主が雇調金を利用できるようにするために、生産量が10%以上減少していないと助成対象にはしていなかったのですが、それを5%以上減少していれば助成対象にするということにリーマン・ショック後はいたしました。これを、今年の10月から生産量要件を元の10%以上の減少に戻させていただこうと思っております。
 それから、生産量の減少を確認する比較対象期間については、リーマン・ショック後は、前年同期に加えて、直前の3カ月も認めていたわけですが、今年の10月からはリーマン・ショックの前の状態に戻し、前年同期との比較のみとさせていただきたいと思っております。
 真ん中の【支給限度日数の見直し】については、雇調金の使いすぎを防ぐために、リーマン・ショックの前は1年間100日間、それから3年間で150日という支給限度日数があったわけですが、これもリーマン・ショック後に当時の経済状況の厳しさを踏まえ、3年300日まで拡大しました。これについても、今年10月から元の状態に戻させていただこうと思っております。これまで、雇調金を利用した事業所の状況を見てみますと、約1割程度の事業所で、支給残日数、つまり支給限度日数から、それまでに支給した日数を引いた残りの支給残日数が150日を切っているのが約1割程度あります。このため、今年の10月から支給限度日数を3年150日を一遍に戻してしまうと、現在雇調金を使っている事業主が、10月からいきなり雇調金を使えなくなることもあり得ますので、それを避けるために2段階で元に戻すことを考えております。具体的にはその下に拡弧書きで書いてありますが、今年の10月にまず1年100日という支給限度日数を復活させ、さらに1年後の平成25年10月から3年300日を150日に戻させていただきたいと考えております。
 いちばん下の事業所内訓練に係る教育訓練費についても、リーマン・ショック後、その額を引き上げていましたが、今年の10月1日以降の利用から、助成額を現行の半額に引き下げさせていただきたいと考えております。今年の10月の見直しについては以上です。
 資料の右側の、来年4月からの見直しについても3点あります。いちばん上の「助成率の引下げ」については、来年4月からリーマン・ショック前の助成率に戻させていただきたいと考えております。その下にあるように、一定の場合における助成率の上乗せをリーマン・ショック後はしていたわけですが、これについても同時に廃止させていただきたいと考えております。いちばん下の事業所外訓練の教育訓練費についても、来年4月から現行の半額にさせていただこうと考えております。来年4月の見直しについては以上です。
 いちばん下の注にあるように、被災地については、いまご説明いたしましたようなスケジュールで見直すのは、現状ではちょっと難しい面がありますので、見直しのスケジュールをそれぞれ半年ずつ遅らせることを考えております。
 いまご説明いたしました中で、1点委員の皆様方のご了解をいただきたいことがあります。今年の10月の見直しのうち、真ん中の【支給限度日数の見直し】については省令改正になります。大変申し訳ないのですが、まだ省令案ができておりません。本来であれば、省令案ができてから、委員の皆様方にもう一度お集まりをいただいてお諮りするのが筋ですが、それだけでもう一度お集まりいただくのは申し訳ありませんので、もし本日見直しの具体的な内容についてご了解をいただければ、省令の細かい書きぶりについては事務局にお任せいただき、事後報告ということでお願いできればと考えております。
 来年4月の見直しのほうも、助成率の記載については省令改正になります。こちらのほうは、年度末の安定分科会で諮問答申をお願いしたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。議題4については以上です。
○大橋分科会長 本件についてご意見がありましたらお願いいたします。
○新谷委員 資料4-2の4頁に、提言型政策仕分けの提言内容の雇調金に関するところで、「経済状況の変化に応じて平常時の対応に戻すべき」と書いてある前に、「ドイツの類似の制度の状況も参考にしつつ」という文言が入っています。たしか、ドイツは非常に重層的で長期にわたる雇用政策で、たぶん短時間勤務に対する補助だと思うのです。その「状況を参考にしつつ」と書いてある含意がわかれば教えてください。
○雇用開発課長 日本の雇調金制度は、ドイツの操業短縮手当という制度を参考にしております。操業短縮手当というのは、日本の雇調金と同じように、経済的な理由で事業活動が縮小して、その分労働者の収入が減ったら、減った分の6割を補填する制度です。ドイツにおいても日本と全く同様に、リーマン・ショック直後に大幅な拡充をしております。助成対象期間の拡充とか、支給要件の緩和とかいろいろやっています。それについて、向こうは日本と違って地震も何もなかったので、リーマン・ショックの後はどんどん元に戻してきて、昨年末に拡充した内容をすべて元に戻しています。そういう状況を参考にしてほしいということです。
○新谷委員 わかりました。その上で今回の提案は出口戦略の提案だと理解しております。要件を緩和するときには私たちからも随分お願いをして、機動的に対応していただきました。元に戻すときの判断はなかなか難しいのですが、説明された内容については理解するところですので、我々としてはやむを得ないと受け止めさせていただきます。
 ただし、この雇調金はいま説明がありましたように、非常に機動的で柔軟な対応が持ち味の雇用政策だと思っております。ヨーロッパの見通しはまだ不透明ですし、中国の経済もどうなるかという中で、景気の状況なり雇用情勢が悪化した場合には、従来どおり速やかな対応ができるよう、機動性と柔軟性を是非発揮していただくようお願い申し上げて、この内容については了承したいと思います。以上です。
○高橋委員 いま説明のありました資料の内容については妥当であろうと思います。細かい点で、教育訓練費の水準のあり方については、引き続き検討をしていく必要があろうかと考えます。もう1点はものすごく細かいことですけれども、資料4-1の最初の括弧の中のところですけれども、利用のところで、その後の雇用情勢の改善を、提言型政策仕分けの指摘だけで見直しを考えた、としている文章について私たちは非常に違和感がありますし、不満があると申し上げたいと思います。
 安定分科会をはじめ、いろいろな場で私どものほうから、今回の大幅な見直し・拡充については、あくまでも緊急避難的な措置であって、一定の時期を超えたら早期に出口戦略を確立するべきだ、という指摘を再三再四繰り返してさせていただいたところです。何やら雇用情勢の改善と、提言型政策仕分けの指摘で今回の見直しを行う、というような位置づけに整理されているのは非常に残念です。これは、あくまで意見ですけれども、以上です。
○雇用開発課長 ただいまの1点目ですが、教育訓練費のほうは一応こういうことでお示しさせていただいておりますが、実はリーマン・ショックの前は事業所内訓練、事業所外訓練を問わず、しかも大企業も中小企業も一律1,200円でした。それを、今回はこういう提案の形で見直しをさせていただこうと思っております。やはり「事業所内」と「事業所外」で、「事業所外」は実態で見るとある程度費用がかかっているため、差を付けたほうがいいだろうということで、こういう提案をさせていただきました。また、いろいろご意見がありましたら頂戴したいと思います。
 2点目のほうは、先ほどの説明が言葉足らずで大変恐縮でした。雇用情勢の改善のほかに、雇調金の財政状況が厳しいというお話もさせていただきましたが、それはこれまでの経団連のご指摘を踏まえて言ったつもりだったのですが、ちょっと言葉が足りずに申し訳ありませんでした。
○樋口委員 いままでやってきたものを見直し、そしてやめていくときに、やはりタイミングが重要だと思うのです。このタイミングで、雇用情勢の改善というのはすごく漠然としていて、何をもって雇用情勢の改善と呼ぶのか。たぶん利用企業が減っているというようなこともあるのかと思います。客観的なものを示していただいて、その上でもう大丈夫ですという形で出していただいたほうがよろしいのではないかと思います。
 そのことは、この間のこの制度の効果分析をするようなことも、それと並んでやっていくことになるのかと思いますし、政策仕分けが云々という話がありましたが、その中でも詳細なデータを収集分析すべきであるということが、雇用調整助成金については書かれているかと思います。果たしてこれによって、どれだけ雇用が失われないで済んだのかということについては制度分析をしっかりやっていただきたいと思います。
○雇用開発課長 雇用情勢の改善についてですが、これは1つの参考ということでお聞きいただきたいのです。雇用情勢を見る場合の雇用指標としてよくあるのが、有効求人倍率とか失業率です。有効求人倍率について申し上げますと、直近の5月が0.81倍になっております。その一方で、リーマン・ショック直後の最低値は0.43倍でした。それに比べるとかなり改善しています。それから、この0.81倍というのは、リーマン・ショック前の平成16年5月とほぼ同水準です。平成16年5月というのは、リーマン・ショック前の景気拡大期最中の時期ですが、それと同水準のところまで戻ってきたということです。
 完全失業率についても、直近の5月は4.4%でした。これも、リーマン・ショック後の最高値が5.4%ですので、それに比べるとかなり下がってきています。5月の4.4%というのは、リーマン・ショック前の景気拡大期の平成18年1月とほぼ同様の水準になっております。
 経済状況の指標ということで、鉱工業生産指数もあります。直近の4月が95.4です。これも、リーマン・ショック後の最低値が71.4でしたので、それに比べるとかなり改善はしているということです。ちなみに4月の95.4というのは、リーマン・ショック前の景気拡大期の平成15年9月とほぼ同様の水準になっております。
 雇用調整助成金の利用状況については、リーマン・ショックの前は本当に利用が少なかったのですが、それがリーマン・ショック後、助成内容を拡充したり、支給要件を緩和したことにより、ピーク時は月に250万を超える方々が対象になっておりました。それがだんだん減ってきて、震災後は増えたのですが、それがまた元に戻ってきて、直近では計画届ベースで65万ぐらいまで減ってきている状況です。
 効果の分析については、委員のおっしゃるとおり非常に重要なことで、仕分けでも言われました。例えばJILPTなどとも連携をして分析をしてまいりたいと思っております。
○樋口委員 景気指標を見ると、意見が分かれるところなのです。厚労省はそのように見ているという話ですが、別の助成制度については、依然として雇用情勢は厳しくて、同じ数字で言っている所もあります。そうなってくると、どのように見るかというのは、後追い的に出てきているようなところもあります。そういうものを見るのはもちろん重要なのですが、もう少し、ある制度は継続し、ある制度はやめますということで、今回はやめるほうの雇用調整助成金のところも出てきているわけです。慎重にご検討いただいたほうがと思います。景気指標の1指標で見ているものが、いまのご指摘のところでもあったと思うのです。指向についてもいろいろな特性がありますから、そこについての意見は内閣府の解釈とは分かれているところもありますので、よろしくお願いいたします。
○雇用開発課長 細かい数字を申し上げて恐縮だったのですが、あくまで参考までということで、おっしゃるように、これからの見直しに当たっては、経済状況とか雇用動向を十分注意しながらやっていきたいと思います。
○大橋分科会長 ほかにはよろしいでしょうか。
(特に発言なし)
○大橋分科会長 特にないようでしたら、雇用調整助成金の支給要件改正に関する厚生労働省の方針について、当部会としては了承したいと思いますがよろしいでしょうか。
(異議なし)
○大橋分科会長 ありがとうございます。事務局は、本日の議論も踏まえ、支給要件改正のために必要な雇用保険法施行規則の改正を進めてください。次の議題は、「点検評価部会にて検証すべき2012年度の年度目標について」です。事務局から説明をお願いいたします。
○公共職業安定所運営企画室長 資料5-1をご覧ください。「点検評価部会にて検証すべき2012年度の年度目標」という資料です。この点検評価部会関係の議題は、平成22年度からこの分科会にお諮りしております。経緯は、政府全体として平成22年に新成長戦略を策定しております。その中で2020年度までの雇用に関する長期的な目標を定めています。例えば、若者の就業率あるいはフリーターの数など、長期的な目標を定めております。これを受けて施策のPDCAサイクルを実施するという観点で、この職業安定分科会も含めて、労働政策審議会の各分科会における意見を踏まえ、個別の年度目標を定める。それをその後、点検評価部会で目標に係る運用実績を点検評価するという流れで、ここ2年行ってきているところです。
 この資料5-1ですけれども、いちばん左側に年度目標の項目が並んでおります。その右とその隣の欄に、2011年度の年度目標と実績が並んでおります。2011年度の年度目標と実績については、基本的に点検評価部会のほうで議論されるものです。今年の点検評価部会は7月25日を予定していると聞いております。2011年度の年度目標について、実績が判明しているものについては、すべて達成しているということです。
 真ん中辺りにある高齢者の関係ですが、希望者全員が65歳まで働ける企業割合と、70歳まで働ける企業割合の数字だけは、今年の6月1日の高年齢者雇用状況報告の結果で判断することになっています。この結果が出るのが少し先になりますので、ここだけはまだ結果が出ておりませんが、それ以外はすべて目標を上回る実績でした。
 本日の分科会でご意見をいただく部分は、2012年度の年度目標についてです。最初に上から3つです。就職率、雇用保険受給者の早期再就職割合、求人の充足率というハローワークにおける主要な3指標です。これについては政府経済見通し、あるいは最近の求人や求職の状況を踏まえて設定しております。最近の傾向として求人数は増加傾向、求職者数は減少傾向という中でしたので、過去の傾向も踏まえて、最初の2つ、就職率と雇用保険受給者の早期再就職割合は、昨年度の目標を上回る水準で可能だということで、それぞれ28%以上、26.5%以上という昨年度を上回る水準で設定しております。逆に求人の充足率は、こういう局面では過去の傾向としては下がるのですけれども、1%ポイント、昨年度の目標より下げるという形ですから、26%以上を目標として設定しております。
 その下の3つは、若年者雇用関係の目標です。これについては2011年度の目標と同水準か、さらに高めの目標を設定しております。なお、2011年度の実績については、最後3カ月間、卒業前の最後の集中支援ということで、この3カ月で大幅に実績が上積みされました。そういうことで、そこには2011年度の年度目標を大幅に上回る数字が挙がっております。2012年度の目標については、特別対策の要因は加味しない形です。ただ昨年度と同水準か、それを上回る形で設定させていただいております。
 それから、高齢者の関係です。希望者全員が65歳まで働ける企業割合、70歳まで働ける企業割合は、それぞれ50%以上、20%以上という目標を定めて、これまで取り組んでおりましたけれども、1年ごとに刻んだ目標としては過去のトレンドに基づき、2011年度で言えば1.6%、0.8%前年より上回る目標でした。2012年度についてもその延長線上で、さらに1.7%ポイント以上、0.8%ポイント以上上回るという形の目標を立てさせていただいております。なお、希望者全員が65歳までという企業割合の目標については、そこに※5と書いてありますが、現在、国会に提出している高年齢者雇用安定法改正法案の審議の状況によっては、この目標そのものの見直しを行う可能性があるということで注記させていただいております。
 その下が中高年齢者試行雇用事業、いわゆる中高年トライアル事業です。これは奨励金の関係ですので、予算規模と直結するものです。平成24年度予算規模4,818人という開始者数ですので、これを目一杯達成するという水準の目標を立てております。常用雇用移行率については、過去3年間の常用雇用移行率の平均の水準で立てさせていただいております。正社員求人数については、いちばん上の主要3指標と同じ考え方ですが、求人数は増加が見込まれますので、2011年度で言えば前年を6%上回るという目標でした。2012年度は、さらに前年を8%上回る目標としております。
 それから就職支援プログラム事業というのは、雇用保険受給者の早期再就職のためのマン・ツー・マン支援を、ハローワークで行う事業です。これについても2011年度より開始件数、就職率とも高めの設定とさせていただいております。その下のマザーズハローワークについても同様で、2012年度は2011年度より重点支援対象者数、就職率とも実績を見つつ、若干高めで設定をしております。
 最後が求職者支援制度による職業訓練の就職率です。これについては平成23年度は下半期、10月施行でしたので、半年分でした。2011年度実績の欄に就職率が書いてありますが、これについても平成23年10月以降に開講して、1月末までに終了したコース、訓練終了3カ月後の実績という形で、まだ全部年度を通しての目標と実績というわけではありません。年度を通して目標を立てるというのは、2012年度が初年度です。そういう状況もあり、今年度の目標は2011年度と同様に基礎コースで60%以上、実践コースで70%以上という目標を立てさせていただいているところです。
○大橋分科会長 それでは、ご意見がありましたらお願いいたします。
○黒木委員 先ほどご説明いただいた資料の中で、就職率の目標に関連してお伺いしたいと思います。雇用保険財政は就職率の影響を受けると思いますけれども、雇用保険の失業給付に係る積立金と二事業の雇用安定資金の昨年度の残高が、現時点でいくらぐらいになると見込んでいらっしゃるか、もし分かったら教えていただきたいと思います。
○総務課長 現時点での積立金ないし雇用安定資金の残高の見込みについては、現在計算中ですので、軽々なことは申し上げられない状況ではありますが、例えば失業給付の受給者実人員については、予算上の見込みよりも少ない実績が出てきております。また、雇用調整助成金の支給額についても、予算実績よりも少ない見込みが出てきておりますので、それを反映した結果になろうかと思っているところです。
 例えば、失業給付の積立金については、平成23年度の数字は今まさに計算しているところですけれども、平成22年度の決算などを参考にいたしますと、保険料率は平成22年度と23年度とでは変わっていないわけですし、受給者実人員についても、平成22年度と23年度ではおおむね同じような数字ですので、平成23年度の単年度収支が、平成22年度の決算と同様に黒字となる可能性もあり、その結果、積立金が増えることも想定されるかもしれません。ただ、こういう場ですので、あまり不確かなことを申し上げるわけにもいきません。間もなく判明するわけですので、今しばらくお待ちいただきたいと思います。
○新谷委員 具体的な数字はなかなか言いにくいと思うのですけれども、やはり我々が懸念するのは、これは保険制度ですから、保険料の収入と給付の支出との関係です。あとは安定的な残高としての資金を、どう持つかというバランスで決まってくると思うのです。
 ただ毎年気になることは、予算策定時における見積りと決算を締めたときの結果が1兆2,000億円ぐらいずれていることです。堅実な予算を立てることは、非常に重要だとは思いますが、残高が毎年必要となる給付の何年分に当たるのかを見ていくと、かなりずれが大きくなってきているのではないかと思います。そうすると、やはり戦略的に考えたときに、いまの国家財政あるいは消費税の論議などを考えますと、労働保険特会の残高とか、それに対する雇用保険の国庫負担の本則4分の1戻しの問題とか、さまざまなことが考えられるわけです。したがって残高の推移と保険料給付の水準は、給付の水準のあり方については我々は従来から、平成15年の水準に戻してほしいということを随分申し上げておりますので、是非その辺もにらんで運営していくべきではないかと思い、意見として申し上げておきたいと思います。
○林委員 マザーズハローワーク事業について2点ほどの質問と、要望を1点お願いしたいと思います。まず1点目は、2011年度実績の就職率が89.2%という、この数字の中身です。89.2%という数字は非常に高い実績であると評価いたしますが、果たしてこの数字の中が、すべて安定的な雇用、安定的な就業に結び付いているものなのか、又は非正規や短期的なものもカウントされているのか、もし分かればその辺りを教えていただきたい。
 もう1つは、子育てをしながら早期の就職を希望している方にとっては、多角的ないろいろな局面からのサポートが必要になるかと思います。さまざまな事業との連携が取れているのか。1つは、やはり子どもを預けなければ働けないという問題があったときに、保育のあっせんなどについて自治体との連携がきちんと取れているのか、具体的にどう取っているのか。また、母子家庭就業自立センター事業といった関連した事業とのリンクがどの程度されているのか。自治体によって格差があるというように把握しております。母子家庭の母にとっては、必ずしもワンストップサービスになっていないという課題があるようです。このセンター事業によって、母子福祉的な観点からアプローチされているので、相乗効果を上げているとは思いますけれども、具体的にどのような役割分担や連携を取られているのか、もし分かれば教えていただきたい。
 もう1点は要望です。これは実際に足を運んだ方からの声です。やはり狭い所でやっていただいているということで、大変ご苦労も多いとは思うのですけれども、いかんせん相談コーナーが狭かったと。ですから隣の声が筒抜けになっている。又はオープンスペースで全く間仕切りがなかったので、少し込み入った話をするに当たっては、話しづらいという声がありました。限られた中ではありますけれども、今後の工夫として、少しそういったところを心にとめていただければありがたいと思います。
○首席職業指導官 マザーズハローワークの関係で、まず非正規と正規の割合です。たまたま手元にはありませんけれども、この89.2%の中には、相当数の非正規が多いという状況が確かにあります。と申しますのは、母子家庭の母も相当いらっしゃり、それなりに子育てあるいは介護等、いろいろな制約条件があります。そのために正社員で働くことができない、一種のいわゆるパート的なもので働かざるを得ないという求職者のご希望もあります。私どもも、全体的に正社員のほうをできるだけ誘導して就職促進をしておりますけれども、現状としてはそういう実情があります。
 2点目のいろいろな他機関との連携についてです。まずマザーズハローワーク事業においては、保育情報について地元の自治体から情報をいただき、マザーズハローワークの窓口で保育所の入所手続までできれば、本当はワンストップサービスで最高だと思っておりますけれども、そこまで行き着いている所はなかなかない状況です。しかし密接な連携を図って、今どのぐらいの空き状況があり、どういう方だったら入れるのかということを、アップ・トゥ・デートに情報を収集して提供するということをやっております。
 母子母の就業支援センターについても、それぞれの自治体と密接な連携を図っております。ただご指摘のとおり、自治体によって連携の度合に温度差、濃淡があるかなというのは否めないところです。ここのところは私どもも、もっともっと密接に連携を図り、いわゆる縄張りなどということがないように、お互いに一体的に母子家庭の母等のために就職支援をするように、現地に指導をしているところです。
 それから、スペースの関係でのお話もありました。これは順次、限られた予算の中で整備を進めております。昔から比べると、隣の人との相談スペースの間仕切りも相当増えてきておりますけれども、まだまだ完全ではないということは認識しております。限られた予算の中で、環境整備を一層進めていきたいと思っております。
○新谷委員 学卒ジョブサポーターと新卒応援ハローワークについて、確認と要望を申し上げたいと思っています。2012年度の目標が2011年度の実績よりも、いずれも下がっているのではないかと思われるのです。気にしているのは、若者雇用戦略が政府の国家戦略の1つとして6月に取りまとめられたわけですけれども、その中に学卒ジョブサポーター、新卒応援ハローワークが組み込まれております。政府として若者雇用戦略をこれからやるぞというときに、この目標が実績として下がっているというのが、国家戦略、国の機関として本当に整合性が取れているのか。これには当然、予算の問題もあろうかと思うのですが、可能な施策については今年度から実施していただいて、若者雇用戦略と整合性が取れる形で運営していくべきではないかと思いますので、要望として申し上げておきたいと思います。
○大橋分科会長 その他、いかがでしょうか。よろしいですか。特にないようでしたら、この目標を2012年度の年度目標として設定するという、厚生労働省の方針について、当分科会として了承したいと思いますが、よろしいでしょうか。
                 (異議なし)
○大橋分科会長 ありがとうございます。それでは事務局において、労働政策審議会本審の事務局にお伝えくださいますようお願いします。
 次に、議題の「その他」として、資料が配付されております。まず資料の「生活支援戦略骨格について」です。事務局からご説明をお願いいたします。
○就労支援室長 それでは「その他」の報告事項の1点目として、参考資料1に基づき、生活支援戦略についてのご報告を申し上げたいと思います。生活困窮者の総合的な支援、生活保護制度の見直しに関する国の中期プランであるの生活支援戦略の検討に関しては、前回、前々回の分科会においても、私どもの「福祉から就労」支援事業といった関連する事業実績も含めてご報告申し上げたところですが、その後のこの戦略にかかわる検討状況等について、本日改めてご報告申し上げたいと思っております。
 最初に、資料の最後の頁を開いてください。先日、私どもの社会・援護局から公表された生活保護の最新のデータを、参考の2番にお示ししています。生活保護受給者等の動向は昨年度を通じて、生保の認定については減少傾向にあり、逆に停廃止については増傾向ということで、そのギャップに当たる生活保護の純増の幅については、徐々に縮小傾向にあるものの、引き続き増加という概況です。その結果、こちらにあるのが昨年度末のデータですが生活保護被保護世帯が152万世帯余、被保護実人員が210万人、また被保護世帯のうち、いわゆる稼働能力を有すると一般的に考えられる「その他の世帯」が26万と、いずれも前年同月の水準を上回っている動向です。就労支援の対象となり得る生保世帯、あるいは受給者に関しては、「その他世帯」の世帯主に、いわゆるボーダー層や、新たに生活保護状態に陥っている世帯の方々も含めますと、これに倍する規模ではないかという大まかな見込みを持っております。
 こういった状況を反映して、生活保護に係る財政規模ですが、いちばん下の欄に平成24年度予算額ベースの生活保護費負担額を掲げております。国と地方のそれぞれの負担分を合わせて、3兆7千億円余といった規模です。こういった現状に関して、この後ご説明するような非常に多角的・総合的なアプローチをすることは当然ですが、その中でも稼働可能な方々に対する就労を通じた自立の促進が、大変重要な課題の1つであると、私どもは認識しているところです。
 1頁に戻ってください。こうした現状や課題を踏まえて、前回の分科会でもご報告申し上げましたように、去る4月26日に社会保障制度審議会において、生活支援戦略等に係る総合的な検討を行うために、「生活困窮者の生活支援のあり方に関する特別部会」が設置されました。本分科会の委員である宮本太郎先生が、この部会長でいらっしゃいます。特別部会においては既に5回にわたり、それぞれの委員からのご発表あるいは論点についての幅広い審議がなされている段階です。このテーマについては、こうした部会での検討を踏まえつつ、日本再生戦略とのかかわりもありますので、並行して国家戦略会議での報告・議論もなされているところです。
 ご覧いただいている資料は、6月4日の国家戦略会議に提出された生活支援戦略に係る骨格そのものです。1頁からありますように、この中では生活困窮者あるいは複合的な課題を抱える社会的孤立状態にある方々が増加しているといった基本認識、「参加と自立」といった基本目標、本人の主体性・多様性重視、早期対応・早期脱却、貧困連鎖防止、また国民の信頼に応える生活保護制度の構築といった基本的な視点が、まずもって示されております。
 その上で2頁、3頁ですけれども、大きくは生活困窮者支援体系の確立と、生活保護制度の見直しといった2本柱の下で、大まかな改革の方向性なり考え方が示されています。この2つの柱、いずれにおいても、自治体とハローワークとが一体となった就労支援の抜本強化が、重要な事項・課題として位置づけがなされているところです。3頁の「生活保護制度の見直し」の(4)ですが、ハローワークと一体となった就労支援の抜本強化ということで、他に掲げられている脱却インセンティブの強化などの取組みと相まって、自治体とハローワークが一体となった就労支援体制の全国的な整備、早期アプローチの徹底など、就労支援の抜本強化が今後の取組みの重点ということで、その考え方が示されているわけです。
 一体実施にかかわる資料の中でも、いくつかの事例が添付されておりますけれども、現状でもこうした基本的な考え方の下で、全国での「福祉から就労」支援事業への展開、いくつかの地域では自治体とのワンストップ型、一体型の支援に取組み、いずれも事業成果を上げつつあります。こういったこれまでの取組み事例やそこでの成果も十分に踏まえながら、今後の就労支援強化に関わる、さらに具体的な検討、また具体化を図っていくという段階です。今後の国家戦略会議においては、本日ご報告申し上げている骨格に若干の肉付けを行った中間まとめといったものも、順次報告される計画となっています。こうした生活支援戦略にかかわる基本的な考え方、方針、冒頭に申し上げたような生活保護受給者等の動向も踏まえながら、当面の概算要求、また生活支援戦略そのものに関しては、本年秋を目途に策定の計画ということになっております。
 こうした枠組みの中で、就労支援の抜本強化の実現を図るための自治体と関係機関との連携方策等々について、具体化を図ってまいりたいと考えています。まず、本日は現時点での検討の全体の枠組みと方向性について、ご報告申し上げる次第です。よろしくお願いいたします。
○大橋分科会長 それでは本件についてご意見、ご質問がありましたらお願いいたします。
○樋口委員 生活支援戦略を考えたときに、景気循環的な動きによる生活の苦しさと、構造的な変化に伴う生活の苦しさというのは、やはり区別して議論をしていかないと、景気が回復したら、もう問題はありませんという話ではない面があると思います。ここで扱っていく戦略としては、どちらかと言うと中長期的な構造改革に対応する問題、グローバル化の問題とか少子高齢化といったことを中心にやっていくという認識で、よろしいかどうかについて確認させていただきたいと思います。
○就労支援室長 生活支援戦略そのものに関して、資料にも若干触れておりますように、来年度からおおむね7カ年の中長期的な計画ということでの検討を前提としているものです。基本的にはいま樋口委員からご指摘いただいたような、いわば継続的な取組みが必要な、中長期課題に対応しての取組みを中心としての議論と、それを踏まえての中長期的な取組みのポイントをまとめていくというように、私どもは認識しているところです。
 先ほどの生活保護受給者の動向は、困窮者に係る端的な指標というように申し上げることができるかと思うのですが、それぞれの新たな受給者等の動向などを見た場合に、経済指標あるいは完全失業率などとリンクしている部分もあるという分析も可能です。ただ、先ほどの議題でも議論がありましたような、現下の経済雇用動向の中でも、なおネットで見た場合に生活保護受給者が引き続き増加しているという状況に鑑みるならば、困窮者に係るさまざまな課題は、やはり相当程度構造的な諸問題に起因している部分が大きいというように、全体として認識しております。
 そういった中で、今日は主に就労に係る部分について説明を申し上げたわけですけれども、就労支援の取組み、生活支援の取組み、生活保護制度のあり方等々と、全体をパッケージで議論していくというスタンスで、現在、生活支援戦略についての検討が進められているものです。
○樋口委員 是非そうしてほしいと思います。先ほどの認識だと、景気というか雇用情勢が改善しているということで、本来であれば生活保護の受給者が下がっているはずだと思うので、生活保護の中身を、絶対数がどうなりましたということだけではなくて、それがどういう要因によって、どう変動しているのかということを区別して判断していかないと、もう大丈夫ですという話には、なかなかならない面があるのではないかと思います。是非よろしくお願いいたします。
○宮本(太)委員 いまの樋口先生のお話は、非常に大事なところです。ただ、これまでのように景気循環に対してはカウンターサイクリカルな経済政策で、それ以外の要因は構造政策でという分担が、必ずしもきれいにいかない状況です。景気がよくなってきても、雇用が底上げされないということもあります。それに対しては社会的企業における雇用の増進等の方法で臨んでいくということで、いわば両者の融合とでも言うべきアプローチになるのではないかと思います。いずれにしても社会保証政策と雇用政策の本格的な結合ですので、是非この分科会にご参加の、特に雇用政策の専門家の皆さんのご指導をご教示いただければと思います。私も多少かかわっている立場として、お願いしたいと思います。
○大橋分科会長 できれば、新たに生活保護を受給される人のフローと、どれぐらいの方が生活保護から出て行かれたか、そういうものをデータとして。これはネットのストックの数ですけれども、そこがわかると少し内容もわかってくるのではないかと思います。
○就労支援室長 いま分科会長からご指摘いただいたようなフローのデータについては、当然私どもも持ち合わせております。そういったものを踏まえて、就労支援の対象者の規模などについても、現在検討中です。また次の機会に、そういったデータについてもご報告申し上げたいと思います。
○大橋分科会長 それでは、本件については以上とさせていただきます。次に、「若者雇用戦略の概要」について、事務局からご説明をお願いいたします。
○若年者雇用対策室長 資料としては参考資料2ということで、全部セットにして綴じております。大きく3つのパーツに分かれております。1〜4頁までが「若者雇用戦略の概要」です。その次に付いているのが、若者雇用戦略の本体です。最後の2枚は、若者雇用戦略を取りまとめた雇用戦略対話のメンバー表です。それから、雇用戦略対話の下に置かれて、具体的な検討をされたワーキンググループのメンバーの名簿を付けております。
 雇用戦略対話の下のワーキンググループで、政労使、学識経験者に加えて、現場で若者を支援されている方、若者雇用に関する専門家、学校関係者も含めて、若者雇用戦略についての議論がされてきたわけです。先日、6月12日の第8回雇用戦略対話で、この若者雇用戦略が合意されたという状況です。若者雇用戦略については、分厚い中間層の形成という点から、若者の雇用が喫緊の最重要課題であるということで検討されてきたわけです。その概要について、ごく簡単に説明させていただきます。特に、職業安定行政が主体的に取り組んでいかなければならない部分を中心に説明させていただきます。
 「若者雇用戦略の概要」の1頁をご覧ください。この戦略を取りまとめる基本方針として、そこに4つの○があります。1つ目が、自ら職業人生を切り開ける骨太な若者への育ちを社会全体で支援していくという発想、2つ目が、若者が働き続けられる職場環境を実現していく、3つ目が、リーマンショック後の対症療法から、2020年を見据えた中長期戦略へ転換していく、4つ目が、この雇用戦略対話の下に「若者雇用戦略推進協議会」を設けて、今後の施策の推進・広報、数値に基づく施策効果の検証等に取り組んでいくといったことが基本的な方針です。
 そこには大きく3つの柱があります。1つ目が「機会均等・キャリア教育の充実」、2つ目が「雇用のミスマッチの解消」、3つ目が「キャリア・アップ支援」となっております。1点目の「機会均等・キャリア教育の充実」の部分は、文部科学省関係の施策が多いわけです。就学支援による資金困窮連鎖の防止、キャリア教育の初年次からの(早い段階からの)実施、キャリア教育の内容の充実、その地域における取組みとして、地域キャリア教育支援協議会(仮称)におけるキャリア教育の支援というのが盛り込まれております。この中に労働局と当方の行政機関も参画して、省庁横断的な形での取組みを行うことが盛り込まれています。その他、グローバル人材の育成といったものも盛り込まれています。
 「雇用のミスマッチの解消」については、まさに職業安定行政が中心となって取り組んでいかなければならない部分です。1つには「学校とハローワークの完全連結」と書かれております。学校とハローワークが連携することでかなり就職が進むということが、平成23年度の内定率等を見ても言えるので、そういう取組みについて強化していきます。具体的には今のハローワークにおいて、学生等の就職の支援をしているジョブサポーターの全校担当制を導入する、大学・専修学校等にジョブサポーター相談窓口を設置したり、出張相談の強化をしたりするといったことです。文部科学省側でも大学内への就職相談員、あるいは未就職卒業生の多い高校への就職支援も、継続的な支援ということで、学校側とハローワークと双方で、就職支援の強化に取り組んでいくということです。それと、ハローワークの全国ネットを利用した広域マッチング体制の強化です。特に地方学生等の就職活動の支援についても行っていきます。
 3頁の2つ目の○が、中小企業等へのマッチングの支援です。特に若者の採用・育成に積極的な中小企業による若者応援宣言をやっていただいて、若者を応援する企業について、ハローワークでマッチングと自主的な支援を行っていくという部分です。3つ目の○ですが、関係各位に積極的な就職関連情報の公開を求めて、求職活動を効率化していくという発想です。その次が、既卒3年新卒扱いをさらに進めて標準化していくということです。
 3つ目の大きな柱が「キャリア・アップ支援」です。1つ目がフリーター半減です。これは新成長戦略の下で、すでに目標とされているわけですけれども、これを確実に達成していくということを掲げています。4頁の1つ目の○の中で、特に私どもはこれまで卒業者の就職支援をかなり強力に進めてきたわけです。この1つ目の○の1つ目のポツに書かれているように、中退者についても学校とハローワーク・サポステで情報を共有しながら、直ちに支援に結び付けるといった取組みも行っていくというのも盛り込まれています。
 それから2つ目の○にありますように、「わかものハローワーク・支援コーナー・支援窓口」といった、特にフリーター向けの支援の拠点において、職業訓練あるいはトライアル雇用といったものを活用しながら、正規雇用に結び付けていきます。これが一種、フリーターを外部労働市場で正規雇用化するという部分です。それとともに今回、4頁のいちばん下の○の2つ目のポツに、「フリーター等の企業内でのキャリア・アップに対する総合的な支援」というのがあります。フリーターの企業の中でのキャリア・アップについて、あるいは正規雇用化についての支援というのが盛り込まれています。概要は、おおむね以下のとおりです。私どもとしては予算要求で予算できたものについては、平成25年度の概算要求に向けて準備を進めていきたいと思っておりますし、予算の必要がないものについては、早い段階から実施に移していきたいと思っております。
○大橋分科会長 それでは本件について、ご意見がありましたらお願いいたします。
○吉岡委員 1つは、2頁の○の2つ目です。「地域キャリア教育支援(仮称)」の部分です。特にここには労働団体も入っていくという形になっておりますので、当然連合本部並びに地方連合会も、この辺の活動の中に入っていくと私どもも聞いております。この部分について特に具体的には、政策としてはいつからどのような形で始められるのか、是非お伺いしたいというのが1つ目です。
 あとは意見です。省庁横断的な対応を図っていくということで、特に○の2つ目については、主管庁は文部科学省だと先ほどお伺いしました。省庁横断的な対応というのは十分わかるのですが、是非ともこの辺の連動はきちんとされて、速やかに立ち上げていただきたいというのが意見です。
○若年者雇用対策室長 1点目ですが、地域キャリア教育推進支援協議会のスケジュールについては、文部科学省から聞いているところですと、2つ目のポツに「地域キャリア教育支援協議会(仮称)」という、中央レベルの協議会があります。これを夏ごろをメドに開催して、その上で地域キャリア教育支援協議会(仮称)の地域における活動の促進を図っていくという順番でやっていくと聞いているところです。
 それから、省庁横断的な対応というときに、本当に縦割りにならずに横断的にやることが重要です。実は、もう実際に文部科学省の話を受けて、この協議会とは別に、私どもでもハローワークで求人を受理するときに、インターンシップ等を受け入れてくれる意向があるかといった運用上のことも聞いて連携を図っているところです。今後とも文部科学省や経済産業省といった関係省庁との連携を図りながら、対応していきたいと思っております。
○林委員 1点確認させていただきたいのです。戦略があれば、当然検証が必要ということで、1頁の基本方針の4つ目の○に、「若者雇用戦略推進協議会を設けて、施策の推進・広報、数値に基づく施策効果の検証に取り組む」とあるのですけれども、この検証はいつごろからどのように始まるのですか。これは非常に難しい問題で、指標というのもなかなか設定しづらいのではないかと思うのです。その辺はどういう形で進められるのか教えていただきたいのです。
○若年者雇用対策室長 ただいまの点は、若者雇用戦略推進協議会の部分です。政府の中では内閣府が事務局として、今後設置をしていくというところまでは決まっているわけですけれども、具体的に内閣府のほうから、これをどういうスケジュールでするか、あるいは検証の具体的な指標等についても、今のところまだお話がきていない状況です。その点については、またお話がこちらに来たら情報の提供をさせていただければと思っております。
○黒木委員 先ほどの話の続きですが、本文の6頁の4番目の○、地域キャリア教育支援協議会(仮称)によるキャリア開発支援の関係の1つ目のポツです。キャリア教育に関する外部専門人材のマッチングとありますが、先ほど8月という話があったと思うのです。どういう仕組みで人材の登録が労働団体に依頼されるのか、もし現在わかっている話があれば教えてください。また、この戦略におけるキャリア教育には、労働法の教育も含まれていると理解してよろしいかということをお聞きしたいのです。
○若年者雇用対策室長 1点目については、具体的な部分はまだ聞いておりません。2つ目のキャリア教育の中の労働教育の部分ですけれども、雇用戦略対話での議論の経過からすると、当然その部分は含まれているというように理解しているところです。
○大橋分科会長 以上で本日の議題はすべて終了しますが、この際、そのほかに委員からご発言等がありますか。
○新谷委員 今日の議題とは直接関係はないのですけれども、職業安定分科会のテーマにかかわりますので、1点要望を申し上げたいと思っております。実は雇用労働政策にかかわる労働側、ILOの三者構成主義にかかわる話ですので、あえて申し上げたいと思います。
 我が国の雇用労働政策は、職業能力開発もそうですけれども、その原資の多くは一般会計と言うよりも、雇用保険二事業のお金を使って政策が展開されています。それが中途半端な金額ではなくて、兆に近いお金が事業の原資としてここに使われているわけです。雇用保険二事業の企画段階と言いますか、原案を作成する段階では、政府で「雇用保険二事業に関する懇談会」を設置されて、まず論議がされていると思います。これは公式の会議として厚労省のホームページにも改正内容の概要が出ておりますし、委員の構成も出ております。それを拝見しますと、政府側の出席者と使用者団体の出席者だけで、この会議が行われていることになっております。これと同じことが、労災保険の「社会復帰促進等事業に関する懇談会」にもあります。これも労災保険の原資を使って、さまざまな労働安全衛生の事業が行われております。本当に労災に関係するものだけでなくて、女性の就業に関する対策とか、いろいろな対策が打たれております。これも同じように政府と使用者側だけで、最初の企画段階で検討が行われるということになっています。
 いずれにしてもこの事業の当事者、利害関係者である労働側が一切これに入っていない。その理由を聞きますと、使用者が財源を負担しているからという、非常にわかりやすいと言えばわかりやすい答えが返ってきます。使用者が出しているお金は、もともと人件費と言いますか、労働の費用に対する一定の率、いわゆる強制的に納めたものが一旦国庫に入っているわけです。国庫に入ったら同じ勘定だと私は思うのですけれども、そういう理由で労働者を排除しているのです。もともと雇用労働政策の検討は、ILOの三者構成主義の条約にきちんと従って、三者でやるべきと私どもは考えております。いま申し上げた懇談会についても、公労使三者構成で労働側の意見を聞く場を、是非つくっていただきたいということを要望として申し上げたいと思います。
○総務課長 いま委員がご指摘の雇用保険二事業懇談会については、事業主負担の保険料を原資にしているということで、事業主からご意見を伺っているわけです。決定に関しては、根拠法令である雇用保険法の施行規則の改正については、職業安定分科会で公労使三者構成でやっているという現状になっているわけです。これはもう委員もご承知のとおりです。そういったこともあり、雇用保険二事業懇談会は事業主の皆様から意見を伺っているという状況ですが、いまの委員のご指摘も踏まえて、労働側の皆様からどのようなご意見の伺い方があるかについては検討して、別途ご参加していただきたいと考えております。
○需給調整事業課長 先ほど樋口委員からご質問のあった件で、もしかしたら十分な説明ができなかったところもあったかと思い補足してご発言させていただきます。収入要件の確認ですけれども、年収額の確認ですので、前年度の収入が要件を満たしているかどうかを、所得証明書や源泉徴収票などで確認する、そういったものを確認していくことで運用してまいりたいということです。
○大橋分科会長 それでは、本日の分科会はこれで終了いたします。本日の会議に関する議事録については、労働政策審議会運営規程第6条により、会長のほか、2名の委員に署名をいただくことになっています。つきましては労働者代表の新谷委員、使用者代表の橋本委員にお願いいたします。どうも今日はご協力ありがとうございました。


(了)
<照会先>

職業安定局総務課

職員厚生係: 03(5253)1111

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