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2012年5月31日 介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会第3回議事録

老健局振興課

○日時

平成24年5月31日(木)10:00〜12:00


○場所

東海大学校友会館 望星の間


○議事

○川又振興課長 皆様、おはようございます。遅れておられる構成員の方がいらっしゃるようですけれども、定刻になりましたので、ただいまから「介護支援専門員(ケアマネジャー)の資質向上と今後のあり方に関する検討会」第3回会合を開催させていただきます。
 本日は、御多用のところを御参集いただきまして、ありがとうございます。
 会の開催に当たりまして、構成員に変更がありましたので、御紹介をさせていただきます。
 民間介護事業推進委員会代表委員の山際構成員でございます。
○山際構成員 山際でございます。よろしくお願いいたします。
○川又振興課長 馬袋構成員の御後任ということになります。よろしくお願いします。
 では、以下の進行は田中座長の方によろしくお願いします。
○田中座長 皆さん、おはようございます。風邪をひいて声が変ですが、気になさらずに。この会、給付費分科会の委託といいますか、そこで審議報告でケアマネのことをきちんと検討しなければいけないと言われて大変注目されています。今日も皆様方の発表と、その後の活発な議論を期待しています。
 初めに、事務局より本日の資料の確認をお願いします。
○川又振興課長 お手元の資料ですが、議事次第、名簿、本日のプレゼンテーションをお願いしております橋本構成員の提出資料、堀田構成員の提出資料、木村構成員提出資料、事務局から資料1といたしまして、「1人の居宅介護支援事業所の状況等」という資料、意見交換の中で御紹介いただけることになっておりますが、中村構成員と山村構成員の提出資料がございます。
 なお、メインテーブルのみの配付とさせていただいておりますが、参考までに前回の5名の構成員の先生のプレゼンテーションの資料を再度まとめて席上に配付しておりますので、また意見交換の際などに適宜御参照いただければと思います。それでは、よろしくお願いします。
○田中座長 ありがとうございました。
 では、議事に入ります。
 今回も前回と同様に、何人かの構成員の方にプレゼンテーションしていただきます。今回は、橋本構成員、堀田構成員、木村構成員の3名の方にお願いしてあります。今回は後半に議論の時間を取りたいので、基本的に10分間をめどに発表をお願いいたします。
 では、最初に橋本構成員からよろしくお願いいたします。
○橋本構成員 おはようございます。橋本泰子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 (PP)
 私のテーマは、「介護保険制度におけるケアマネジメント業務の効果的・効率的運用を考える」ということにさせていただきました。
(PP)
 今日、お話しさせていただくということですが、大きく3点考えました。
 1つは、ケアマネジメントという言葉づかいにも、運用にも混乱があると考えますので、ケアマネジメントの目的は何だろうかということを今一度整理してみたいと思います。
 2つ目に、介護支援専門員に対する評価はいろいろあり、その評価についてこんなふうに考えたらどうなのかということをコストと機能の面から、本当に少しお話したいと思います。
 3つ目に、介護支援専門員の質を向上することについて、いろんな方法がありますけれども、今日は研修のあり方について少し触れさせていただきます。私、ここには大正大学の元教員ということで出席させいただいておりますが、一般社団法人日本ケアマネジメント学会の理事長も務めさせていただいておりますので、ケアマネジメント学会の努力を少々お話しさせていただきたいと思います。
(PP)
 まず、ケアマネジメントという言葉、タームの歴史を振り返ってみようと思います。
 ケアマネジメント制度化の萌芽と書きましたけれども、わが国において最初にケアマネジメントのイメージが出てまいりますのは、1989年12月に発表された介護対策検討会の報告書です。その中では、まだケアマネジメントは勿論、ケースマネジメントというタームは使われてはいないのですが、「介護についての総合的な相談に応じ、各種保健福祉サービスの適用について市町村と調整し、必要なサービスを家庭に結び付けるものであり」として、在宅介護支援センターの構想を発表しております。
(PP)
 次に、ここで初めてケアマネジメントという言葉が出てまいりますが、94年12月に出た『新たな高齢者介護システムの構築を目指して』とタイトルがついた高齢者介護・自立支援システム研究会の報告書においてです。この研究会では、介護保険制度の創設を提案していますが、この中で、新しい介護システムにケアマネジメント導入を提案しており、ここで初めて「ケアマネジメント」という言葉が出てまいります。
(PP)
 ケアマネジメントの機能について大きく4点書いてありますが、特に注目したいことは2番目と3番目です。この報告書の中に書かれていることですが、「介護の必要な高齢者や家族のニーズを把握し、そのニーズや介護の必要度に応じ、関係者が一緒になってケアの基本方針とケアの内容を定めたケアプランを作成すること」「そのケアプランを踏まえ、実際のサービス業務に結び付けること」と明記されています。
(PP)
 この委員会の中では、最初、ケースマネジメントというタームを使っておりましたが、いよいよ報告書を書き上げる段階でケースマネジメントなのか、ケアマネジメントなのかということが話題になりました。結果的にこの報告書の中ではケアマネジメントという言葉を使ったのですが、その背景に何があったかというと、
 1つは、国際的な潮流に沿ったということです。援助、支援におけるクライアント(利用者)とサービス提供者の関係において、サービス提供者主体ではなく、クライアント主体であるという流れになっているときに、支援ニーズを持っている方の総称としてケースという言葉を使うことに対する反省の風潮がございました。
 一方、日本の場合、このことが大きく影響したようにも思いますが、国民保健サービスとコミュニティケア法の中で、イギリス政府はケアマネジメントという文言を使ったのです。イギリスも最初はケースマネジメントという言葉を使っていましたが、田端光美先生のこの本の中にございますが、「1991年の政府資料から”Care Management”に統一された」と書かれております。このような背景の中で日本でもケアマネジメントという言葉を使うようになりました。
(PP)
 介護保険法にケアマネジメントという言葉をどう使うかというときに、結果的にケアマネジメントは居宅介護支援、そして、ケアマネジャーは介護支援専門員となりました。このように変わっていった背景というのは、当時の厚生大臣が小泉純一郎氏でして、「片仮名文字を使うな」ということを強く言っておられました。そういうような状況の中で、ケアマネジメントは居宅介護支援、ケアマネジャーは介護支援専門員と使われるようになりました。
 私はそのときは、実にいい日本語をおつくりになられたなと思いました。ただ、今日考えますと、介護という言葉を使ったために混乱が起こってしまったような気がしています。生活全体が包含する広義の介護か、介護業務をマネジメントするという狭義の介護か、イギリスが使ったケアマネジメントのケアと、狭義のケアと、この辺の誤解が起こってしまっています。介護支援専門員ではなく、生活支援相談員というようなネーミングだったとすれば、少し違ったかもしれないなと思ったりしています。
 介護保険は財政的に多少余裕があった背景の中で制度化され、そしてケアマネジメントという支援システムが導入されました。比較的いい流れで今日に至っているわけですが、やはり財政難の問題、そして人口構造の変化の問題等々ございまして、いかに効率的に運用するかが最大の課題となってきました。こうした状況下で、ケアマネジメントのケアという概念が最初に用いられたときに比べますと変わってしまったなという感じがしております。
(PP)
 私はケアマネジメントというタームを少し整理したいと思っていますが、その中で課題の一つは、在宅ケアにおけるケアマネジメントと、施設におけるケアマネジメントです。かなり違うものがあると思っています。
 もう一つは、このシステムをつくるときにかなり検討されましたのが、医療モデルと生活モデルについてです。いかに命を長らえるか、そして質のいい医療を担保していくかということに加えて、生活全体の質の向上が目的とされるようになり、医療モデルから生活モデルへというような言葉も使われてきたのですが、私自身はもう一度この辺をきちんと整理し直してみたいと思います。
 在宅ケアにおける介護支援専門員の役割と、施設介護における介護支援専門員の役割について、共通していることは、利用者一人ひとりの日常生活維持に関わるニーズに応じ、個別性の高い、質の高いケアを適切に提供することです。このことは最大の目的だったわけでありまして、在宅ケアにおいても施設ケアにおいても全く同じことです。ただ、違いますのは、活用するサービスです。
在宅ケアにおいては、地域に存在する医療、看護、介護、福祉サービスやボランティア活動に至るまで、さまざまなサービスを用いてまいりますが、入所ケアにおいては基本的には施設が提供するサービス、そこに勿論ボランティアのご協力などもあるわけですけれども、基本的には施設が持っているサービスをいかにマネジメントしていくかという違いがあります。
 協働するチームメンバーは在宅ケアにおきましては地域の各種組織に属する多様な専門職等ですが、施設ケアにおいては基本的には同一の施設等に所属する多様の専門職が中心になっています。
(PP)
 そこで、これは3月28日にこの委員会にお配りいただいた資料です。これを見て私はあらためて施設におけるケアマネジメントとことを考えさせられました。
 第1回目の検討会資料には表が2枚出ておりますが、これは老健施設のものです。老健施設は地域に帰ることを目指していますので、より地域ケアに近いものがあるだろうと想像しましたが、傾向としては介護老人福祉施設における介護支援専門員の役割もほとんど違いがありません。
 私が考える本来のケアマネジメントというのは、施設に入ってくる前の生活の状況がどうであったのか。そして、施設から出ていかれるときにどうサポートしなければならないか。非常に重要な仕事ですが、その仕事、表に赤でマークされている、地域との関係にかかわる業務は、従来からあった職名である支援相談員が、むしろ重点的に担っていらっしゃることがわかります。
 一方、施設の介護支援専門員の役割として、ケアプランすなわち施設サービス計画の作成が業務になっておりますから、棒グラフの青は介護支援専門員の仕事ですが、ケアプランの作成に関わる業務は介護支援専門員の中心的な仕事になっていることです。
(PP)
 そこで私の提案ですが、先ほどのこの図の中に示された業務は、入所施設において全部必要なものですが、入所者のための施設におけるケアプランを作成して介護業務をマネジメントしているのが介護支援専門員で、対外的な業務の多くを担当しているのが支援相談員であることを考えると、分ける必要があるのだろうかということを思います。
(PP)
 3番目、居宅介護における介護支援専門員の役割を今一度考えてみたいと思います。介護支援専門員に対する評価というのはいろいろありますし、耳に伝わってまいりますのは、介護支援専門員の能力の低さというようなこと等々批判的な意見が多いのですが、介護支援専門員に対する評価は、一方それなりの評価もございます。その背景にありますのは、多様なバックグラウンドを持つ介護支援専門員ということで、次の表をお見せしたいと思います。
(PP)
 実はこれが第1回目(平成10年)の介護支援専門員実務研修受講試験で合格した方々の職名別の構成率です。保健師、助産師、看護師の看護系の方たち全部合わせますと44,1%です。それに対して、介護福祉士11,2%と最下段に相談援助業務従事者・介護等業務従事者欄がありますが、この1/2、5,3%を加えますと16,5%となります。相談援助業務従事者と介護等業務従事者の比率が明らかにされておりませんので正確ではないのですが、仮に半々だとして介護福祉士に足しますと、第1回目は16,5%だったということです。これに対して、平成23年度の試験結果を比較しますと、看護系の職種が9%、介護系が介護福祉士が60.6%、これに実務経験で受験している人の半分を加えますと66,2%の人が介護職ということになります。職名別に構成率を見ると、看護系の方たちが撤退して、それに代わって介護系が台頭しているということです。この背景には介護報酬の設定の仕方、システムの問題等々の課題があるわけで、介護系の介護支援専門員の能力だけに課題があるやに評価することは、適当ではないと私は思っております。
(PP)
 介護支援専門員に対する批判の中でケアマネジャー不用論というのがある。その不用論の大きなものは、介護支援専門員にケアプランをつくってもらわなくても自分でつくれるのではないか、その方がいいプランができるというご意見です。確かにmy care planをつくってらっしゃる方はいらっしゃいます。しかし、それはご家族や身近な関係者が介護保険制度をよく知ってらっしゃる場合などでして、介護を必要とする一般の方たちはそれができるでしょうか。できないとすれば、保険者の負担になるし、コストもかえって上がっていくことでしょう。
 また、現在つくられているプランというのは「利用者の言いなりプラン」だという意見があります。そういうところも少しはあるのかもしれません。居宅介護支援に利用者の1割負担を導入してはどうかというご意見もあります。そのご意見は、負担すると自ずから利用者や家族が自分のプランの妥当性に関心を持つようになり、自己主張をするだろうというお考えだと思いますが、そうだとすると更に言いなりプランになるのではないでしょうか。そして、保険者の負担は増えていくのではないだろうかと危惧します。
(PP)
 次は介護支援専門員の質の向上ということを考えますときに、研修のあり方を考えなければなりません。今日は時間がございませんから主張したい要点だけ申し上げますが、1つは、実務研修の前と実務研修の中に現場研修を義務化する必要があるのではないか、と考えています。介護支援専門員実務研修受講試験に合格した方たちの中で、在宅ケアの現場を知らない方たちが結構いらっしゃるようです。イメージが湧かない中で実務研修を受けてらっしゃるという状況があります。やはり合格した後、実務研修を受けるまでの間に、どうしても現場研修、一日の見学研修でもやむを得ないと思いますけれども、現場のイメージをつくって参加してもらうことが必要ではないかと考えます。非常に手間暇のかかることですから受け入れられないというご意見があるかもしれませんが、イメージをつくってから、実務研修にのぞんでもらいたいと考えます。
 もう一つは、ケアプランをみんなでつくる、ということができていない。即ち、サービス担当者会議がしっかり開催されていないから、言いなりプランになっているという批判もあるわけでして、サービス担当者会議をしっかり運営していくことが必要です。そのときにサービス担当者会議はこういうものだということを、事例を使いながら学習していくことも必要ではないかと考えます。何とかこれをカリキュラムの中に入れられないだろうかと思います。
(PP)
 そして、次に研修の実施段階での講師選定についてです。研修を実施してくださる団体に丸投げになっていて、実施上の詳細な計画などを都道府県が実施団体に要求してらっしゃらないというような実態も少なくないようです。良い研修ができるかどうかは、講師次第だというようなことがございますから、この辺の十分な配慮が必要ではないだろうかと思います。
(PP)
 では最後に、日本ケアマネジメント学会におけるケアマネジャーの質の向上についての取組みを紹介したいと思います。日本ケアマネジメント学会は、「認定ケアマネジャー」という制度を持っております。これは私どもの学会の初代の理事長でいらっしゃった井形昭弘先生の発案で、医療における認定医の制度をイメージして制度化されました。平成15(2003)年にスタートしておりますが、この制度は何を目的としているかというと、高度なケアマネジメント能力を修得するために、自己研鑽の場を提供し、介護支援専門員に対する実践的な支援、質の高い指導ができるような人材の育成を目的とするということです。
 認定ケアマネジャーになるためには、私ども学会の会員は勿論ですが、会員でなくても試験を受けることができます。ただ、学会の会員ではない場合は実務経験が3年以上というように1年長くなります。
(PP)
 これが認定ケアマネジャーになるための試験の流れです。まず、受験申請、書類審査をいたしますが、その書類審査の中には軽度の要介護、中重度、そして認知症の方の事例を1例ずつ、計3例を提出していただきます。3例を書類審査いたしまして、更に口頭試問をいたします。口頭試問のやり方は、受験者1人に対して試験管は3人です。試験官に対して事前研修をした上で、公正に対応することと、知ったことを口外しない、という誓約書を出してもらいます。そして口頭試問の後、合否判定会議において合否の決定をし、その上で学会の理事会で承認を得るというシステムになっており、5年の更新制度となっています。
(PP)
 認定ケアマネジャーの会がどういう活動をしているかといいますと、1番目に研修事業ですが、スーパーバイザーの養成講座など多様なテーマと方法で実施しています。目下の最大のテーマは、主任介護支援専門員に対するスーパービジョンのあり方です。研究を進めながら、研修に生かしています。
次に実務者が多い学会の特徴ですが、「学会発表支援塾」を開講しています。こういう研修の場を作って学んでもらい、どんどん実力を高めて、当学会でも、他の学会でも、臆することなく、実践と研究の成果を発表してもらいたいと願っています。また、地域でもリーダーシップを発揮して活躍してもらおうという願いが込められています。
(PP)
 その他、私が今考えていることは、ケアマネジメントを担う多様な機関を統合できないかということです。ケアマネジメントを実施する機関は多様な形で存在しています。介護保険法に基づく居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、障害者自立支援法に基づくケアマネジメント機関もあります。
 1つの家庭に、例えば生活保護を受けており、多くのニーズのある家庭の場合、福祉事務所のケースワーカー(社会福祉主事)が訪問し、居宅介護支援事業者の介護支援専門員や包括支援センターの職員が出向き、障害者自立支援法に基づくケアマネジャーが訪れるというような多様な専門職が同時に入り乱れてサポートしているような家庭が少なからず存在しています。
 もう少し合理化できないのかと考えています。合理化できないものもありますけれども、社会福祉基本法の中にこういうケアマネジメント機関を統合して位置づける方法はないのだろうかと考えているところです。
(PP)
 最後の1枚ですが、この図は昨年12月30日に社会保障・税一体改革関係5大臣会議に厚生省がお出しになった資料で、よく整理されている図です。これは図の右側半分だけを切り取ったのですが、左側には(病気になったら)ということで、かかりつけ医、地域の連携病院、救急高度医療をする病院からリハの病院に至る流れがあり、右半分が(退院したら)となっている流れがこの図です。退院したときに医療をベースに、看護と介護の連携したサービスが受けられる、手厚い医療が必要になっても自宅で暮らせるようなサポートシステムを、今度の法改正で創ったわけで、私はこのシステムに反対するものでは全くありません。
 ただ、このシステムだけでは、残念ながらこれからどんどん増えていく認知症の人を支えることができない。かつて言われた医療モデルから生活モデルへという、日常生活を維持する上での生活全体を支えるということをもう一度、あらためて視野に入れ直す必要があるのではないだろうかと考えているところです。
 この部分、老人クラブや自治会や介護予防、生活支援、ボランティアだとか隣近所の取組みとか、こういうところもこの図の中に入れてくださっていますから、そういう意味でもこの図はイメージとしては非常によくできていると思うのですが、イメージだけではなく、現実のものにしていくことが大きな課題ではなかろうかと思います。
 ありがとうございました。
○田中座長 橋本先生、どうもありがとうございました。続けて発表をお願いします。
 次は堀田構成員です。
○堀田構成員 堀田と申します。
 専攻は人事管理、ケアワーカー政策で、ケアマネジメントの専門家ではありません。本日は、「ケアマネジメントの位置づけとケアマネジャーの役割・学び」ということで、大きく4点、話題提供させていただきたいと思います。
 ケアマネジメントの具体的な内容には専門外ということもあり立ち入らず、前半の2つはオランダの包括ケアを1年間研究してきましたので、オランダからの話題提供、それから3番目、4番目を追加的にと考えています。
(PP)
 まず、1番目なのですが、先ほど橋本先生が最後にも触れられたのですけれども、地域包括ケアとケアマネジメントの位置づけをどう考えていくかについての手がかりとしてお話します。
 オランダは、長期ケア保障について普遍的な強制加入の社会保険制度を世界で初めて1968年から入れているのですけれども、特に2000年代から地域を基盤とするコーディネートされたケアを、インセンティブを付けて進めてきています。
(PP)
 オランダでのケアマネジメントなのですが、ケースマネジメントという言葉を使っています。前回、野中先生が御紹介なさいましたが、一般的に脱施設化、住まいとケアの分離を進める上で、ケアマネジメントあるいはケースマネジメントが要請され、発展していくと言われていて、この文脈でオランダでは1960年に脱病院化、80年代から脱施設化が図られ、それと並行してケースマネジメントが発展しました。
 今は多くのケアネットワーク、在宅ケア組織、住民組織などでケースマネジメントが取り入れられています。
(PP)
 ただし、日本と異なりまして、ほかの諸外国でもそういうところがありますが、ケースマネジメントは制度上の位置づけがない、ケースマネジメントという名目の報酬は、どの制度にも存在しません。
 結果として非常にあり方が多様です。担い手の属性、専業かどうか、単独か多職種かとか、財源も、下に短期のキュア、長期ケア、ソーシャルサポート、3つの制度を挙げていますけれども、左の2つが強制加入の医療保険で、一番右側は税ですが、さまざま組み合わされて行われています。
(PP)
 この後、ケースマネジメントに関する2つの例を紹介します。まず御紹介したいのは、ここのところ非常に注目を浴びていて、急成長している在宅ケア組織の例です。その後で、先ほど最後に話題になりましたが、認知症者に対するケースマネジメントが最近発展を見せているので、こちらについて御紹介したいと思います。
 1つ目の在宅ケア組織、これは2006年に地域看護師が起業したもので、オランダで在宅ケアというと看護と介護、助産ケアがひとつのドメインになっているのですが、コミュニティケアの組織です。短時間で支持を集め、今5,000人ぐらいのナースが450チームにわかれて全土で働いているのですけれども、管理部門は非常に小さく、クライアント当たりのコストはほかの在宅ケア組織の半分、利用者の満足度もトップで、従業員の満足度も高く、全産業を通じて一番成長しているという組織です。直近の連立政権でもこの組織のような在宅ケアを広げていくということが連立合意文書に明記されていますし、国際的にも注目を集め、スウェーデンでもチームが始まっています。
 ほかの在宅ケア組織では日本でいう介護福祉士レベルに相当する介護士が中心で、看護師は少数なのですけれども、ここの組織は65%が学士レベル以上の看護師です。
 ケースマネジメントとの関係でお伝えすべき大きな特徴は、この在宅ケア組織はケアの提供とケースマネジメント、すべて一体的に分業せずにやっているということです。
 右側、具体的に提供しているケアの特徴をご覧ください。いわゆるケースマネジメント、ケアの提供、ケアの中でも介護、看護、ガイダンス、オランダでも他の多くの在宅ケア組織では、介護は介護士が行き、看護は看護師が行くという分業をやっているわけなのですが、ここは違います。小さな字で6点書いていますけれども、地域看護師がニーズアセスメント・ケアプランを作成して、インフォーマルのマッピングと活性化、専門職のネットワークのマッピングと連携・調整、ケアやサポートの提供、セルフケアの支援といったもの、これをチームの中でも一切分業せず、リーダーもおかず、すべての看護師がケースマネジメントとケア、支援をトータルで提供しています。
 結果として最初にお話ししたような、利用者もワーカーも満足なケアを安く提供することになっています。ケースマネジメントとケアの提供、ケア提供の中身を分業すればするほど、連携や移動にコストがかかり、質も損なわれると考えられています。
(PP)
 組織の特徴は、最大12人でとても独立性が高いチームが並んでいて全くヒエラルキーがないことです。利用者との対話と毎週のミーティングにおけるリフレクション、ICTを活用したコミュニティにおけるナレッジマネジメントを日常の学びの基盤にしています。
(PP)
 次に認知症のケアとケースマネジメントについての話題です。最初にお話しましたけれども、特に2000年代に入ってからコーディネートされたケアの提供についてインセンティブを付ける、あるいは政策的に誘導するということが行われていまして、いくつかの慢性疾患については、連携グループに対して成果に基づく包括払いに移行してきています。並行して認知症についても切れ目ないケア提供に向けて国を挙げた政策が展開されています。
 これは今日の本題とは直接的には関係はないのですが、認知症は今日本でも大きくいろいろと検討されているので、オランダの2000年代の認知症に関する国家戦略を段階に分けてまとめています。
 簡単にご紹介すると、2004年から全国認知症プログラムというのが始まりまして、九州くらいの広さのオランダを57地域にわけて、ケア提供者と認知症者、介護者からなるグループを設け、それぞれの地域での認知症者、介護者の目線からの問題抽出、優先順位付けと、その解決に向けたプロジェクトを行いました。
 ここで挙げられた問題領域に対応して、各地域で行われたプロジェクトの内容のトップがケースマネジメントの発展あるいは開始ということだったわけです。このプログラムは非常にうまくいったと言われていまして、成果として下の方に書いていますけれども、利用者視点でいい認知症ケアというのはどういうものなのかが明確化された上で、各地域で新しい連携が始まり、ケースマネジメントが発展した。現場の熱気が高まった。だけれども、マネジャーは余り理解していないということだったので、マネジャーを振り向かせて組織的連携のインセンティブをとなったのが2段階目です。
(PP)
 これも中身の詳細は触れないのですが、2008〜2011年にかけて行われたのは、認知症ケアを提供する事業者、ketenzorgは英語でいうとChain of Careなのですけれども、そのチェーンに参加していないと認知症ケアは購入してもらえないという形にしたのです。統合ケアのガイドラインをつくり、それに沿ったケアの購入・提供の地域での実験をやって浸透させたということです。
 この中で地域の認知症ケアのチェーンにケースマネジメントを入れることが推進されていて、結果的に現段階で90%の地域で統合ケアが提供されていて、何らかのケースマネジメントが全てに含まれるようになった。更にこれを進めてケースマネジメントの定義の明確化、ガイドラインから質の評価指標等を改訂、組織間連携のあり方にも踏み込んだケア基準が現在構築されて、確か今日発表という段階です。
(PP)
 では、この中で非常に発展した認知症ケースマネジメント、現段階で認知症ケースマネジャーがどのように定義づけられているか、その事例を簡単に御紹介したいと思います。
 現段階の定義ですが、先ほど御紹介した地域を基盤とする組織間連携、ネットワークにおける専門職による活動だということ。中身はケアマネジメントとそんなに大きく変わらないと思いますが、ネットワークにおける活動というのが大きな特徴です。
 認知症の方御本人だけではなくて、介護者に対しても兆候が現れてから亡くなるまで医療・介護・社会的支援を関連制度を横断してコーディネートして提供するという考えです。ただ、ケースマネジメントの定義やケースマネジャーの要件は緩やかなもので、結果としては現時点ではまだ地域によってばらつきがあります。概ねネットワークにおける活動であるということは共通ですが、多職種のチームを基盤としているのか、日本のように単独なのか、長期ケアの提供者を起源としているものもあれば、メンタルヘルス、家庭医とかプラクティスナースもっと早期であれば、自治体がスクリーニングを担っていますので、自治体のソーシャルワーカーを起源とするものもあり、起源によって財源もいろいろです。
 その中でよく事例として取り上げられる、国家戦略が始まる前からケースマネジメントを取り入れていた2つの仕組みを、特に包括ケアの中でのケースマネジメントのあり方、組織あるいはケアマネジャーの位置づけという意味でも面白いかなと思ったので御紹介します。
 両方ともネットワークの活動なのですけれども、1つめについては、ネットワークを基盤としてケースマネジメントのための組織を新たに設立したという事例です。60万人エリアの全てのナーシングホームとメンタルケア組織のネットワークをベースとした財団組織です。
 ここの特徴のひとつは、認知症ケースマネジメントを、診断・治療とセットでやっているということです。この財団自体は施設を持たず、在宅ケアの継続的な提供はしません。ケースマネジャーは主に精神科看護師が専業で担い、ネットワークのナーシングホーム医、精神科医、心理士、ナースといった多職種チームによるケースマネジメントを行います。
 ここの特徴のもう一つは、基本的にチームメンバーが自宅で診断し、診断後の最初の混乱している段階の集中的なアセスメントと在宅ケアは、最長6週間は多職種チームのメンバーである専門のナースが提供する点です。それから危機介入のための短期のベッドを少し持っています。
 地域の在宅ケア、病院、家庭医など全ての認知症ケア提供者とも勿論連携しています。ケースマネジメントは亡くなるまで続きますが、在宅ケアは初期の集中ケアが終わったら地域に引き継いでいくわけです。
 オランダの長期ケアに関する保険者は国なのですけれども、事務代行をやっているケアオフィスというものが、地域ケア会議のようなものを主催しています。
 興味深いのは、60万人エリアで、有病率からすると9,000人ぐらい認知症の人がいるだろうと言われているのですが、この財団がカバーしているのは3,000人ぐらいなのです。70人のケアマネジャーで3,000人なのです。残りは先ほど御紹介したような地域看護師、家庭医、プラクティスナースや福祉の人がケースマネジメントを担っているわけなのです。こうした振り分けも地域ケア会議の中で行われています。
 2番目は同じようにネットワーク、今度はエリアの全部の認知症介護提供者が入っています。自治体も入っていますし、患者組織とかも入っているのですけれども、その連携の中で、ケースマネジャーは各組織に所属したままです。なかなか独立性を維持するのは難しそうだなと思いますが、財源は各組織、助成等を使ってやっているというような事例です。
(PP)
 ということで、具体的にこのようにしたらどうですかということではないのですけれども、ケースマネジャーの位置づけ、ケアの提供とトータルでやるというような考え方もある。特に認知症に関しては、ネットワークの活動として位置づける。位置づけ方もケースマネジメントのあり方も、さまざまある。今後ケアマネジャーあるいはケアマネジメントの位置づけを考える上での参考になればということでお話ししました。
 2つ目なのですけれども、木村会長の資料を拝見して国家資格というものが出ていましたけれども、日本のケアマネジャーという職業あるいは資格について、継続的な発展をどう考えるかということで、これも前半はオランダからの話題提供をさせていただきます。
(PP)
 これはここの場だけでどうこうという話ではないのですけれども、オランダの職業資格の位置づけについては、90年代以降日本と比べて労働市場と職業教育の結び付きが強められているところに特徴があります。96年の職業教育訓練法以来、中等職業教育の一貫性を改善して、セクター別に職業プロファイルの検討をして、資格プロファイルの検討をして、それをカリキュラムにおとすというサイクルが産学連携で常に行われています。これはこの検討会だけでできる話ではないのですが、いずれこういうものができてほしいなと思っています。
 介護だけではなくて、17のセクター別に職業教育訓練労働市場知識センターなるものがありまして、中等教育レベルについて、全国統一の職業資格の整備と継続的な発展を担っています。
(PP)
 具体的にそのセクター別の職業教育訓練労働市場知識センターが何をやっているかということなのですけれども、産業界、具体的には使用者団体、専門職団体とか組合、教育界、これは中等職業教育なのでその評議会とか訓練機関のすべてのステークホルダーの協働によって資格構成を検討して、継続的に発展させるというのが1つ目。
 オランダはドイツ等と同様、実地訓練の割合はかなり高いのですが、その受入機関の認定や質のモニタリングということをやっています。
先ほどお話ししたとおり、継続的に3ステップを回しています。ボトムアップで議論してオーソライズして全国に適用するという形なのですが、まず産業界、介護で言えば介護業界を中心とした職業プロファイルを整理して、その上でこのセンターをプラットフォームとして両方の対話によって資格のプロファイルを整理して、それをオーソライズして教育訓練機関が全国に適用してカリキュラムを作成するというサイクルです。
(PP)
 介護を含むセンターは、保健と福祉とスポーツセクターを所掌するセンターということになっています。
 ここにセンターが所掌する中等職業教育レベルの資格構成をあげています。リハは高等職業教育レベル、ケースマネジャーも高等職業教育が望ましいと言われているのでこの中に入っていません。
課題もいろいろあると見ていますが、常に産業界と教育界がが対話を繰り返して環境変化、今だったら例えば地域包括ケアの推進といった方向性に対応して、職業プロファイルをまず見直して、それに基づいて資格プロファイルを見直してカリキュラムに反映ということをセクター横断でやっているということは非常に意味があるかと思っています
(PP)
 ケアマネジャーを含めて、本当に短期的にどうこうできるものではないのですが、長期的な期待としてお示ししているのが次の2枚です。最近ケアマネジャーだけではなくてケア関連の資格とか職種について、どちらかというと政府がどうかした方がいいのではないかということを言うと、各職能団体でプラットフォームができて介護福祉士ならば介護福祉士、社会福祉士なら社会福祉士とか、それぞれ職能団体を中心として、それぞれの文脈でそれぞれの時期にそれぞれの職能団体をベースとして産学連携で検討されているように見えます。でも、なかなか職種間の横の交通整理、そもそもそれぞれ長期的にどうするのかという展望が得にくい状況にあるのではないかなと。さらに評価の議論が先行したりということになっていて、それぞれの職種に対する役割の期待が各職種を通じて、あるいは国民全体としても合意されていないということが、すごく現場のやりがい意識にも影響を及ぼしているという状況なのかなと思っています。
(PP)
 なので、将来的にはセクター横断のケア関連の領域横断のプラットフォームが常設であって、まず先進的な実践と理論的な背景を合わせて、それぞれの職種、自助、互助の辺りも含めて何を役割とするのか、地域包括ケア研究会でも役割分担のイメージをつくっていましたけれども、長期的な展望を描いて現状を評価するという懇談会があって、その上で資格ごとに今はばらばらにそれぞれの時期にやっていますけれども、職種と資格プロファイルの継続的な発展に向けた検討が行われてほしいなととても期待しています。
 その中で地域における実践を反映するとか、今いろいろ団体が参加していますけれども、もっと専門職、利用者も、それから介護者、保険者も参加する形でこういうものがつくられていけば非常にいいなと、これは長い目で期待しています。
(PP)
 ちょっと長くなっているので、あとはちゃちゃっとお話ししたいと思います。
 あと2点です。ここから、ここまでの話とまた全然違う話を致します。アセスメントが質の高いケアの基盤と言われていますけれども、実際にはなかなか情報収集できないとか、集めても課題抽出をできないとか、継続的なアセスメントがしていけないとかということが言われています。特に包括払いのサービスをやっていく中では、すごく必要性が高いと思うのですけれども、まず目指すべき生活像というのをもっと具体化して、それを共通言語としてケアマネジメントしていかないとケアマネジャーさんは本当に板挟みになってしまうのではないかなと思っています。
(PP)
 これはあくまでも例ですが、御存じの方も多いと思いますけれども、岐阜県で行われている短時間巡回訪問介護サービスの中での目指すべき生活像というものです。かなり具体的に生活像を挙げています。これに基づいてケアマネジメントが行われているということで、全般はMDSを使っているのですけれども、その中での生活に関するアセスメントはケアミニマムと呼ばれるものに基づいてやっています。
支援ソフトを居介協と一緒につくっていまして、ケアミニマムのチェックをしていくと1日のプランが出てくるというような形で、これを共通言語としてサービスを実施してモニタリングをする。ヘルパーさんたちも下に挙げていますけれども、このケアミニマムに関連する項目について、継続的にアセスメントをしてケアマネさんに上げていくというような形にしているということです。
 これも大きな話なのですが、そもそも介護保険がどういう生活の姿を保障すべきなのかということはこの検討会でもどこかで議論されてほしいなと思います。
(PP)
 最後はもうさんざん皆様がおっしゃっていることですが、前回、藤井委員も問題提起なさり、先ほど橋本先生もなさいましたが、ケアマネさんの学びということについて。いろんな場といろんな資源があるのだと思うのです。詳細は触れませんけれども、今やっていることを単発の研修とか単発の時間や場所を決めたスーパーバイズだけではなくて、もとはいろいろあっていいと思うので、日常の学び、ナレッジマネジメントのコミュニティに発展させていけないだろうかということです。
 ケアカンファレンス、地域ケア会議、いろんな団体がやっている研修、地域連携パスとかいろんなものが起源でいいと思うのですけれども、顔が見える関係づくりとして今の研修なり何なり、スーパーバイズの場なりというものを位置づけて、日常のコミュニティとして最初の方でお話ししたオランダの在宅ケア組織の事例、後で見ていただきたいのですけれども、ここもICTを活用してナレッジマネジメントをやっているという話をしたのですが、地域のリハ職種等も入っていって、常にこれはどうしたらいいのか、ああしたらいいのかということをやっているのです。
ここでのケアのあり方、在宅ケアのナレッジの発展というのもこのコミュニティの中でやっているということがあるので、実践型コミュニティとか実践型共同体とかと言われますけれども、既存の資源をもとに、日常の学びのコミュニティをどう重層的につくっていって、その中でケアマネジメント学なるものも発展していっていただければということを期待したいと思っています。
 とても長くなって申し訳ありませんでした。以上です。
○田中座長 堀田構成員、ありがとうございました。
 最後になりますが、木村構成員、お願いします。
○木村構成員 日本介護支援専門員協会の会長をしております木村です。今日はよろしくお願いします。
 まず、今日のプレゼンの資料を作成するために行ったことを話して進めた方がイメージしやすいと思います。まず資料の最後に付いていますウェブアンケートを取りました。同時に、都道府県支部長と理事からも意見を求めました。ここの検討会のテーマでありますケアマネジャーをめぐる課題の整理、養成カリキュラム、試験のあり方、資格のあり方、これに関して答えてもらいました。
 今日の順番は、養成カリキュラム、研修体系、試験、資格の話から初めて、最後に課題の整理をするということでスライドショーができています。調査期間中の19日間、ウェブアンケートを取った時は連休中だったわけでありますが、現場を持ちながら忙しい時間の中でテキスト、文字で具体的に提案をしてくれました。303人であります。物すごく深い提言をしてもらったものであります。そこからの意見を採用させてもらいました。
 手短にということでありますけれども、日本の介護保険が始まって介護支援専門員が役に立ったと一番見えたところが、昨日あった介護給付費分科会の中でもありましたが、阪神・淡路大震災のときは日本には介護保険はありませんでした。新潟で起きた中越沖地震のときは日本に介護保険があり介護支援専門員が日本に存在していて、どこの家のどこで休んでいるかなどすべて掌握できるシステムになっていて、その後の能登半島沖、昨年の東日本大震災では、介護支援専門員が本当に地域の高齢者を支え安否確認等々をやってきたということであります。
 いろいろなことを言われますが、すばらしいケアマネジャー、介護支援専門員が地域にいるということも御認識いただいてこれからのプレゼンテーションを聞いていただきたいと思います。私はスライド番号で話を進めます。
(PP)
 まず、ケアマネジャーとして求められる基本的資質ということで、協会が考えていることでございますので、ここの検討会でどうぞたたいていただければと思います。
 最後から2枚の資料に入れておきました。当協会は倫理綱領を策定し、これで会員指導をしているところであります。つまり、介護支援専門員としての心構え、価値と倫理ということをまず考えろということで始まりまして、3つ目にあります利用者・患者本位の視点、4つ目にあります対人援助能力、ここが足りないと言われていますけれども、これをきちんとやろうと。また、多職種協働と言われますけれども、特に医療と介護の連携、個々のところをきちんとやろうと。
 研修資格の取っていくプロセスの中で、基礎的な科学力はまだ弱いだろうと。ですから、分析力、予後予測力、こういうものをきちんと学び、実践で体得していくということがまだまだ足りないだろうと。
 以下、いろいろありますけれども、それらに基づいてケアマネジメントを受ける実践能力、地域包括ケアにおける実践能力等々、こういうことが求められる資質と考えます。
(PP)
 次にケアマネジャーの業務拡大ということであります。今日はあえてスライドの中は区別しておりませんが、私どもはケアマネジャーをつくりたいのです。介護保険の中の介護支援専門員ではなく、日本の社会保障の中でケアマネジメントをきちんとできるケアマネジャーをつくりたいということの提言をしたいと思います。
 現行は、介護保険制度の下で位置づけられた都道府県知事の任用資格であります。つまり、国家資格ではありません。他の資格の例を挙げますと、栄養士と管理栄養士の違い、国家資格です。准看護師と看護師の違いということでありますが、介護保険法を読んでいくと、介護支援専門員はまさに制度の要なわけであります。なのに、都道府県知事の任用資格というのはおかしい。では、国家資格ではどうなるのだという話であります。繰り返しますけれども、介護保険制度の下で仕事をする介護支援専門員。だから、幅が広がらない。例えば退院調整の話、障害者施策の話、そこのケアマネジメントをどうつないでいくのか。そういうところをケアマネジャーというものをつくって横断的にできるという仕組みにするべきと考えます。
(PP)
 次であります。具体的にどういうふうな道筋を立てるかということで、3つ考えてみました。スライド番号3であります。一番左は一番わかりやすいと思います。例えば今高校1年生が国家として大学養成のケアマネジャーをつくるということになったときに、大学の中のカリキュラムがあり、その中で4年学び卒業し、国家試験を受け現場に出てくるということであります。これは一番わかりやすい話だと思います。
 ただ、そこまで持っていくのに緑色の真ん中のところは、大学養成を仮につくるとしたときに、4年か5年のケアマネジャー養成の隙間を開けてしまうのか。つまり、新しいケアマネジャーをつくらないのかという議論があると思います。そこは真ん中にある新ケアマネジャー移行期ということで考えればいい。もしつくるとしたら、隙間を開けないとすればそういうことを考えればいいと思います。
 一番問題なのは、現任のケアマネジャーをどうするかということです。仮に国家資格としてもどういう道筋で持っていくのかです。
(PP)
 最初に一番右の話からしたいと思います。仮に今の仕組みの中で国家資格ということで持っていく道筋として、下からずっとせり上がってくるわけでありますが、個人研修のところまではよしとして、ちょうど左の真ん中ら辺に実務試験とか筆記試験とかとあります。ここを1回チェックを入れて、それから主任ケアマネジャーという仕組みで更に実践を深めてもらって、例えば主任ケアマネジャーになって3年の実務、スーパーバイザーとして30件ほどバイザー実務をして国家試験を受けるとか、これは一定期間程度の実務経験など、ここの検討会で議論していただければよいと思います。
 現場としては真ん中の右側を見てほしいのですけれども、例えば県で実施する法定研修を受けたいのだけれども、急に入院しなければいけなくなったとか、家族に不幸があったとかでその法定研修を受けられない。そこを何とか受けられなくても、職能団体として法定研修の単位(ポイント)としてカバーできるような仕組みを持って前に進めていくべきと考えます。ここのところはこのままの制度でもやらねばならぬことだと思います。
 いずれにしろ下から上にせり上がっていて、この国家資格に対する仕組みということ、それぞれの居宅施設、居住系、配置先ごとに分けて検討していくということを検討会に提案したいと思います。
(PP)
 次であります。国家資格への道は真ん中の左側のところでありまして、移行期は右側のところと考えました。これは読んでいただければわかると思うのですけれども、一番言葉の誤解を招くと思うのであえて説明させていただきます。
 上から3分の1ぐらいのところに「1年間の実習(いわゆるインターン)」ということが記載されております。これは要するに一番左であれば国家資格を取った後なのですが、仮免許といいますか、保険を使わない期間を1年程度設けて、助手的な仕事をしてOJTを受けて、その上で保険適用をしていくという考え方でこういう提案をさせていただいています。
 右側の方は移行期ということでありますが、一番下のところで受験資格を法定資格のみにするべきではないかということであります。また、法定資格のところでありますが、これはカリキュラム変更という意味で非常に高いハードルがあると思いますけれども、それぞれの法定資格を取っていくカリキュラムにケアマネジメントというものをきちんと入れてほしい。これは文部科学省の方に提案しなければいけないと思います。その上で受験資格があり、今度は試験であります。今、免除なしでもマックス60問の試験であります。しかし、そういうことでは保険、医療、福祉、介護制度全般にわたっては試験がされていないと思います。ですから、200問程度の試験問題にするべき。その後、実務実習44時間ですぐ現場に出て保険適用できるわけでございますが、そうではなく現状の専門研修の今で最低130時間、こういうものをきちんと受けて、今、法定研修で必修科目になっていない認知症とかリハビリテーションとか訪問看護とか医療に関しても必須科目にするなど、その後1年間の実習をやって保険適用していく。その上は何ケース持っているという、こういう流れのことを提案したいと思います。
(PP)
 この根拠となったのがスライド6でございますが、一番上だけ見ていただきたいと思います。私どもの協会は4年、5年かけて介護支援専門員の生涯学習体系というものをずっと調査研究してまいりました。その中でここでごらんいただきたいのは、2段目ぐらいの真ん中のところで法定研修と書いてあります。紫色のところです。求められる介護支援専門員の知識というところ、研修を受けるところなのですが、全体から見ると全然歯抜け状態なのです。本来、これぐらい知識があって経験も求められているところが抜けているよと、そこを協会が生涯学習体系をつくって、協会運営の認定制度、認証制度等々を持っていくべきということも考えております。参考に見ていただければと思います。
(PP)
 話は変わりまして、よく指摘される事業所の独立性についてのことを次にプレゼンしたいと思います。現在、後ほど厚生労働省さんの方から説明があるかもしれませんけれども、介護給付費分科会等で出てくる資料を見ていますと、併設サービスを持たない独立事業所は約10%あるとあります。私どもはこれを独立事業所とは考えておりません。そもそも経済的、構造的、機能的な独立を果たしているところが独立事業所だと思います。
 例を挙げますと、医薬分業が始まりして、保険や給付の独立性ということがずっと語られ、改善がされてきました。保険薬局療養担当規則の変更で経済的、構造的、機能的に独立というものをきちんと進めてきました。そのようなことで、政策誘導で6年ぐらいの猶予期間で全ての事業所を独立させなければ結局併設サービスまたは法人、施設と利用者さんとの間でケアマネジャーの板挟みということで、永遠に独立性ついては課題解決にならないと思います。完全独立事業所導入には独立事業所の別建ての高い評価をするとか、配置基準は常勤3人以上。今の特定事業所加算以上のそういうところが必要であると考えます。
(PP)
 次に、いわゆる1人ケアマネジャー事業所をどうするのかということであります。これは真ん中のところの小さい字のところを見ていただければと思うのですけれども、1人ケアマネジャーが入院してしまったら、利用者さんを守れないという形が現実にあるわけであります。ですから、それをどう防ぐかというときに、ふだんから連携する事業所を決めてもらって、そこと利用者の情報共有をふだんからしてもらう。そして、そのことによって、いわゆる第三者的な目でケアプランチェック等もできるでしょうということで、こういうふうな形で、1人の事業所でも地域の事業所と連携を取って利用者さんを守っていくという仕組みの導入が必要だと考えます。
(PP)
 次に、ずっと宿題でありました施設ケアマネジャーについて提案させていただきます。
 資料がいっぱい入っているのですけれども、冒頭のみで前に進めさせていただきます。1番に生活相談員とケアマネジャーの役割をどうするかという議論があります。規定とか基準を読んでいきますと、ケアマネジャーが入所前から入所中、退所のところ、全部やるという形で読み込めます。つまり、ケアマネジャーが全部やるという形になっているのだから、逆に言えば、今おられる相談員の方々はケアマネジャー資格を持ってもらいたい。これもいきなりだといろいろ問題があるだろうということで経過措置期間を設けて移行していただければと思うところです。後ろに資料は付いているのですけれども、人員基準であります。100人のケアマネジメントは無理だと。データから見て50人、それも兼任ではなく専任でやらせていただきたいということで、できれば施設経営等々の影響、ケアマネジャーもまた板挟みになってしまうと思いますので、ケアマネジメント加算等の評価が必要かなということであります。
 3番目でありますが、ここはなかなかわかりづらいのですが、法定研修を受けていくときに、法定研修に参加しますとほとんどの研修内容が居宅介護支援になっていて、施設のことが薄いということでありますので、ここをもう少し改善していかなければいけないと思っているところです。
(PP)
 一緒にするべきというのは、先ほど橋本構成員がここでおっしゃっていましたけれども、横にいろんな業務の行為がずっと左に書いています。上が介護支援専門員で下が相談員なのでありますけれども、要はシェアすることではなくて、相談員もケアマネジャーも介護支援専門員も一緒にやっていくという形になりますので、資格を一緒に持ってやればいいではないかという話であります。人数はここに書いてあるとおりです。兼務と常勤の時間配分のところも入れておきましたので、後でごらんください。
(PP)
 そこでスライド13でありますが、いろんな意見を聞いていきますと、この施設におけるケアマネジメントの位置づけとPDCAサイクルの概念図を入れておきましたけれども、ど真ん中にあります、施設ケアマネジメントにおいて施設サービス計画というのが基本でありまして、下にあります介護計画とか看護計画が先に走って、後から施設サービス計画をつくるのではない。つまり、入所前からきちんとこの方のサービスをどうするかという施設サービス計画もきちんとできて、それで個別の計画が落ちていくという話になる。
 特に右側の図がありますが、右側の一番下に居宅介護支援ということがあります。老人保健施設特出しで話をするとわかりやすいと思うのですが、今回、入所前後の訪問指導の加算が付いたりとか、退所のところの訪問指導加算がもともと付いていたりとか、つまり居宅介護支援側のケアマネジャーと施設側のケアマネジャーがしっかり情報連携して、この方をどうするかということを考えて入所していただいて退所してもらう。このPDCAサイクルをきちんと回せるような形にもろもろの基準等々の整理が必要だと思います。
(PP)
 スライド16まで飛ばさせていただきます。ここはわかりやすく文字にしましたけれども、いわゆる施設介護支援専門員と相談員の職域についてということでありますが、右下のボックスのところを見ていただきたいのです。?〜?と書いてあります。調べてみましたけれども、いわゆる相談員が入所、家族の処遇の相談とかレクリエーション等の計画・指導とか、市町村との連携、ボランティアの指導ということが残っているのは、もともとの老人保健法、老人福祉法、ここに残っている介護保険法で運用されているということでありますので、この?〜?も施設の介護支援専門員がやるという形にしてくれれば何の問題もないだろうということであります。
(PP)
 るる具体的な話を今まで提案してきましたが、あとはケアマネジャーを巡る課題をポイントのみ話したいと思います。学問体系の整理をしていただきたいということが1です。
 2番は前回の構成員の皆さんのプレゼンにもありましたけれども、維持・改善の度合いを反映する報酬体系になっていないということであります。もっとはっきり言うと、要介護度を上げていった方が収入が上がるということでございますので、ケアマネジメントが公正中立と言っていますけれども、サービス提供事業者側がそのように動かないのではないかというようなこともありますから、ここは全体枠としてケアマネジャーの評価が云々ではなくて、介護報酬体系全体を切り替えるべきと考えます。
 また、インフォーマルサービスを単独でやっても、今、介護保険下の介護支援専門員は評価がないという形です。お金が付くからやるとかではなくて、先ほど言ったように国家資格と幅広に言ったときにはこういうことをやるのは当たり前だと考えます。
 4番目は、配置義務はあるのですけれども、先ほどの施設のケアマネジャーと一緒で、認知症対応型共同生活介護、いわゆるグループホーム、小規模多機能居宅介護、特定施設における介護支援専門員の評価がないということであります。
 5番は前回、筒井構成員から前回プレゼンテーションがありましたが、あのようなわかりやすい評価手法を確立してほしいということであります。誤解を招いてはいけないので、筒井構成員のおっしゃったことをそのまま入れてほしいということではなく、あのようなものを入れてほしいということでありますので、そこのところはよろしくお願いしたいと思います。
(PP)
 6番目でございます。ケアマネジャーが今一番苦しんでいるのは、利用者様、御家族様の自立支援ということの御理解がなく、もう少しお世話してほしいとか、もう少し預かってほしいとかという形で、板挟みになっております。ですから、これは国民的議論として介護保険法2条の2項と4条の国民への説明と理解ということをマスコミ等々を通してしっかりやっていかなければ、社会保障としての介護保険が危ういのではないかという意見であります。
 7番目です。前回、東内構成員からお話がありましたけれども、まさに保険者がケアマネジャーの支援をしてほしい、多職種協働のシステムづくりとか、いわゆる一人ケアマネジャーの事業所の支援、ケアプランチェックのところとかは保険者直接よりも地域包括支援センターとか地域のケアマネジャー組織、そこがきちんと見てあげるとかということをやるべきではないか。
 また8番には、居宅介護支援事業所の主任ケアマネジャーの役割が明確でないという意見もかなりありました。5点ほど入れさせていただきました。ここは読んでいただければと思います。
(PP)
 9番目であります。これはかなり大きな話なのですけれども、昨年10月に、介護支援専門員実務実習受講試験合格者は約54万人に上っております。昨年の介護給付費分科会等々に出てきた資料を見ますと、約11万人が試験合格をした後に、44時間の実務研修を受けて実務に就いている。12年間で、11万人ぐらい現任者は、いるということであります。この合格した人たちが全く現場に出るつもりはないのであれば、これは有効期限を決めて、とりあえず資格というか受講資格を持っておくというのはいかがなものなのか。つまり、2年前でございますが、OECDの上席医療分析官が来られたときに、ケアマネジャーは何人いるのですかと聞かれたのです。そうすると、私どもは54万人と言うのか、実務実習が終わった人をカウントするかということで分母のところも考えなければいけないだろうということでありまして、とにかく現場に出る人がこういう資格を取っていくべきではないかということを考えました。
 次に10であります。自立支援型のサービス提供事業所側の質の向上ということも求めなければなりません。自立支援型のケアマネジメントを実現して効果を出すということは、ケアマネジメントでケアプランを介護支援専門員はつくりますが、このケアプランの目標を共有してどうあるべきかをしっかりやってほしいということであります。
 また、11番です。これはかなり現場では介護支援専門員が苦しんでいる話であります。実例を挙げた方がわかりいいと思います。今の指導監督は書類整備さえきちんとしていれば○という形になっています。つまり、利用者さんに月1回会って、あとは事業所にいて、書類整理だけして、指導監督対策をしている。これが花丸の指導監督だということが聞こえてきております。
 私どもは全然違うと思っています。利用者のところに面談の時間を大きく割いて、その上で書類をルールどおりきちんと整備するというケアマネジャーが求められるのだと思います。ですから、この指導監督のあり方ということは、都道府県に対して厚生労働省から厳しくそのような方向でやってほしいということをお願いしたいと思います。
 また12番、法定研修についてです。更新性が導入された資格は、介護支援専門員が唯一であります。法定研修が今2巡目に入ってきて、この更新研修のカリキュラムが1回目に受けたものと変わりがない、こういうことだと全く意味がない。進化しないということでありまして、これらのことは厚生労働省と我が協会がカリキュラム等々をもう一回考えていかなければいけないだろうということであります。
(PP)
 時間を10分ほどオーバーしてしまいましたけれども、そういうことで、一石投じて早く日本の社会保障の介護保険制度の要である介護支援専門員の環境を大きく変える御検討をお願いしたいと思います。
 以上であります。ありがとうございました。
○田中座長 木村構成員、ありがとうございました。平均1人25分かかりました。
 次に、事務局から資料の説明をお願いします。
○川又振興課長 済みません、補足でございます。資料1でございますけれども、前回の議論の中で1人のケアマネジャーの事業所の状況等ということで問題意識がございましたので、簡単に状況を統計の中から御紹介したいと思います。
 資料1の1ページの下ですが、1人の事業所、事業所の法人別に見ますと、全体という欄と総数1人という網かけの欄を比較いただければと思いますけれども、5割以上が株式会社、有限会社でございます。
 下、併設サービスの状況につきましては、右側の在宅系のみ併設。これはほぼ訪問介護とデイサービスとお考えいただければというのが4割と多くなっています。
 2ページ目にまいりまして、包括センターとの連携状況ということで聞いたものでございますが、1人のところは月に2〜3回というところが37.9%、若干全体が週1回というところが19.1と多くなっていますが、それより頻度が低い。年齢ですけれども、40代以上の者が8割。特に60歳以上、60代以上が20.6%というかなり年齢の高い方が多いとなっています。
 下ですが、保有資格については介護福祉士のみの保有資格が48.2%。保有資格についてはおおむね全体の傾向と同じ状況です。
 一番下ですが、資格取得年ということで見ますと、2001年以前、介護保険の施行時に資格を取得しているものが3割程度と比較的多くなっております。
 3ページ目、業務経験年数ですけれども、資格取得年が早いということもあって、約6割が5年以上、10年以上が22.8%ということで、かなり業務経験年数が長い方が1人ケアが多い。
 担当している利用者の件数ですけれども、19人以下というところが多くなっておりまして、全体に比べて1人当たりの担当件数が少ないという状況になっています。
 下段にいきまして、外部で行われている法定外の研修にどれぐらい参加しているかということを聞きますと、積極的に参加しているというのが57%と多くなっております。
 一番下ですが、サービス担当者会議の開催頻度が月に2〜3回というところが多くなっております。全体に比べると若干頻度が落ちる。
 4ページ目ですが、ケアマネジメントを実践する上での課題は何ですかというアンケート調査ですけれども、なぜか支給限度額が低いというところが若干全体に比べて多めになっております。また、支出向上に取り組む上での課題ということでは当然のことですが、指導役がいないというところが4割以上ございます。
 4ページ目下段ですけれども、収支の状況ということで、ちなみに特定事業所加算という加算、これは常勤、専従2人以上でございますので、取っているところ、取っていないところで収支を見たものでございますが、真ん中の辺りで点線で囲っておりますが、特定事業所加算を取っているところは収支+4.0%、加算のないところは−6.0%という状況になっております。
 5ページ目、これも経営実態調査から特別集計で、ケアマネジャーの常勤換算の職員数別に見たものでございます。上の1人と書いてあるのは、常勤換算のケアマネジャーの数です。同じように収支のところをごらんいただきますと、2〜3人のところが−1.6、3〜4人が+7.4、4人以上が+0.9ということで、おおむね3人程度以上であるとプラスの収支になっているという状況になっております。
 以上でございます。
○田中座長 ありがとうございました。
 では、残りの時間、予定より短いですが、今回、前回のプレゼンテーションなどを踏まえて御意見をいただきたいと思います。
 資料が2つ提出されていますが、これは報告者としての資料ではなく一般の発言の中の1つなので、もし丁寧に説明したければまた次回以降そういう時間をつくりますが、今日は1〜2分ならば位置づけだけを説明していただきましょうか。
 中村構成員、どうぞ。
○中村構成員 資料が1ページから二十何ページまで飛ぶのですが、私はリハビリテーションの職務、作業療法士ですが、現場のケアマネさんと接していますと、もう少し臨床的なところですごく苦労していらして、それを何とかしたいということで取り組んだ報告をそこに載せております前段です。1〜2分ですね。
○田中座長 もし丁寧にこれを説明する必要があると思ったときには、次回以降にその時間をつくりますので。
○中村構成員 それでは、10分はかかると思いますので、次回以降でよろしいでしょうか。
○田中座長 今日はフリーディスカッションの時間がなくなってしまいますので、そうさせていただきます。
 山村構成員はいかがでしょうか。
○山村構成員 1〜2分でとても説明をさせていただくわけにはいかないと思って、できましたら次回以降報告の時間をいただければと思います。
○田中座長 そうですか。次回以降きちんと10分という枠の中でお願いします。
 では、だれも発言がなければ戻りますけれども、多分皆さん発言したいと思っておられるので、どうぞ今までの発言や、プレゼンテーションからでも結構ですし、もともとの御自分の意見でも結構です。
 座長が質問していいかどうか知らないですけれども、質問してしまいますと、木村構成員の9ページ以降は電子的なアンケートで皆さん書いたことをまとめられたわけですか。これは協会としての意見ではないですか。
○木村構成員 協会として今日のプレゼンテーションをまとめました。その参考にしたのが後ろにあるアンケートの意見の中からも多い意見を抽出して、この中にめぐる課題等々に入れてありますということです。
○田中座長 多分言葉遣いのせいだと思うのですが、1番の国に学問の体系を求めるとの記述は非常に違和感があるのです。国が制度上のケアマネジメントのあり方の体系をつくるのは当然です。しかし、経済学なり医学なりの学問体系を国がつくれとの意見にはとても違和感があります。
○木村構成員 ペーパーを出してから御指摘をいただいて修正しなかったのですけれども、国というよりもやはり学会とか我々協会がということに改めさせていただきます。訂正させていただきます。先ほど熱くなって話すのを忘れてしまいました。
○田中座長 その方がよろしいですね。ありがとうございます。
 どうぞ何でも結構です。山村構成員、お願いします。
○山村構成員 山村です。
 橋本構成員の御報告されたスライドの中で、スライドナンバー8、厚生労働省のケアマネジャーと相談員の業務についてのグラフでございますけれども、実際に分業でこういう数字が出ているのか、どの程度の兼務があって、兼務ですとどちらの立場で業務内容を答えられているか不明ではないかと思うのです。それによって介護支援専門員の方に重きを置くのか、あるいは支援相談員の方に重きを置くのか、それぞれどういう自覚でされているかというのはわからないわけです。ただ、いずれにしても、橋本構成員がおっしゃった、この両者を分ける必要があるかということについては同感でございます。
 ただし、分ける必要があるかというところで、その次の課題がいろいろございますので、この両者の、例えば介護支援専門員から見れば相談員がケアマネの資格を取ったらいいのではないか。逆のパターンもあると思うのです。ですから、そこは今後の大きな課題ということで議論しなければいけないのだろうと思っております。
 以上です。
○田中座長 ありがとうございました。
 木村構成員、どうぞ。
○木村構成員 もともとの橋本構成員の8ページのスライドは、当協会が調査研究した中の1枚でありまして、関連しますので、先ほど飛ばしました私の資料の7ページの12枚目のスライドをごらんいただければわかりますけれども、勤務体系で常勤・専従の場合、勤務時間が44.9時間、常勤・兼務で言ったら45.3時間と見ていったときに、下の常勤・兼務のところ、その差でケアマネジメントにかかる時間というのが全然違ってしまっています。それを逆に補っているのが相談員みたいな形になります。
 先ほど説明しました6ページの10番のスライドが今の山村構成員さんの質問に対して、これを縦と横にしたものということになりますけれども、兼務が多いと相談員の方々にウェートもかかっていくみたいな、施設内部でシェアしているというような形のこともそのときの調査でわかってきております。
 以上です。
○田中座長 ありがとうございます。
 池端構成員、お願いします。
○池端構成員 2点お伺いしたいのですけれども、事務局になるかもしれませんが、まず1人の居宅介護支援事業所の状況等をお示しいただきましてありがとうございました。これの最後のスライドナンバー8のところで若干出ているのですが、これはほとんどが1人、あと2人までのデータで、収支状況だけは一応4人超ということが出ておりましたけれども、木村構成員からもありましたように、これを3人以上ということを1つめどにして今後考えていきたいという御提案がありましたが、現状で1人から、4人超も含めてその分布が実際はどうなっているか。その先も含めてそういう分布のグラフ、表等がもし可能であればお示しいただけると、今後どの程度の規模の事業所が一番多くて、どこが適正かということの参考資料になると思うので、お示しいただければと思います。それが1点。
 もう一点は、先ほど堀田構成員の方からお話がありまして、前回と今回の議論を聞いていて1つ気になっているところは、すべて今回のあり方検討会の中で、特にケアマネ資質向上のため云々という話が出てきていますが、利用者本位というか利用者の視点で本当にケアマネジャーが非常にうさんくさくてどうしようもないと思っているのか、そういう利用者の満足度がどうなのかというデータが少ないような気がしています。
 実際に評価をする場合にそのプランを見て云々ということになると、確かに自立支援になっていないプランがあるとかいろいろありますけれども、ケアマネはそのプランを作るだけではなくて、利用者がちょっとお困りのときに連絡がいって寄り添って、そしていろんなマネジメントをしているという目に見えない働きもどんどんやっていると思うのです。そこが全然評価されていない。実は利用者の方たちは、ひょっとしたらケアマネにある程度の満足度を持っているのではないかという気がしています。勿論、ケアプランがいわゆる御用聞きのケアマネジメントになっていてけしらかぬという御指摘もあるように聞いていますが、最終的にはCS(顧客満足度)を上げるということも非常に大事なので、その(利用者の視点でのデータ、なければそういうことも少し考えていかなければいけないのではないかということを考えています。この構成員の中でも、利用者という立場で発言される方は少ないのではないかと思いますので。
 というのは、私自身も医師として関わる場合に、最近は困ったことがあるとケアマネに声をかけると結構よく動いてくれて、非常にサービスがうまくいっている。いわゆる一時の在介センター機能までになっている優秀なケアマネも随分いらっしゃるので、そこら辺もスポットを当てて見ていくといいのかなと思います。これは私の個人的な意見ですが。
○田中座長 前段の御質問については何か答えはありますか。
○川又振興課長 またデータは探して、提供できるものがあれば提供したいと思います。
○田中座長 満足度の方はどなたか構成員の中で、そういうデータを御存じであればどうぞ。
 野中構成員、お願いします。
○野中構成員 利用者の評価については、本来ケアマネジメントのプロセスに入っているのだからやるべきというのが原則です。ケアマネジメントプロセスの中のエバリュエーション、つまり事後評価という活動が入っています。今回12年前に戻ってようやく概念が共有されて、ここから日本のシステムをどうしようかという議論が始まっているわけです。ここで改めてケアマネジメントプロセスのなかに評価が入っていることを確認するのが1つです。
 私は障害者のケアマネジャーである相談支援専門員の人材育成に関する研究を今年終えましたが、障害者の方は高齢者のようにおとなしくはしておらずどんどん言ってきますので、そういう意味での利用者評価があります。
 一番いい方法は、障害者本人とそのケアマネジメント担当者とそのスーパーバイザーの三者で議論していく、振り返ってみるというのが大変いい評価方法だと、厚生労働科学研究の報告書に出したばかりです。
○田中座長 ほかにいかがでしょうか。満足度というと狭くなりますが、利用者評価ですね。
 どうぞお願いします。
○東内構成員 私は前回プレゼンさせていただいて、いわゆる保険者という立場でいくならば、満足度というものが非常に重要ですね。私からいったら利用者、被保険者の方。その中で前回も言ったように、今日、木村構成員も言いましたが、介護保険法の2条2項の理解度が先だと思います。そういうことを踏まえていての満足度ではなかったら、またそれは全然卵が先か鶏が先かの世界の満足度になっていって、そういう議論をやっていってしまうので堂々巡りになっていくわけです。
 今、野中先生が言ったことも十分わかって、そこにはそういうことを理解した市民に対してそういうケアマネジメントを提供した場所と全く理解が行っていない場所でやったのでは全然話が違うわけです。だから、この10年はしようがなかったけれども、この次の10年というのはそういう理解度がまずあるのかないのか。それについて私たちは保険者だから行政がそういう理解をすべき、周知徹底をどうやっているのかとか、そういうベーシックがあって満足度行ったところにケアマネジャー。今のところでいけば、例えば理解度が少なかったら、保険者からよく思われないケアマネは利用者から人気があって、利用者から人気があるケアマネは保険者からは嫌われる、そういう状況になってしまうのです。そういったところも覆して根底からやっていきたいというのが私たち保険者の意見です。
○田中座長 ありがとうございます。
 山村構成員、どうぞ。
○山村構成員 木村構成員の資料の中で、介護支援専門員の倫理綱領を掲載していただいているのですが、日本社会福祉士会もほぼ同等の倫理綱領に基づいて実践するのだという考え方でございますが、この倫理綱領は大変いいと思うのです。これをどのくらいこれに基づいて実践するか。あるいは反する場合であればそれなりのペナルティという考え方もあるのかもしれないのですが、このとおり実践するということであれば、大変利用者に対しての満足度は申し分ない、本当にこのとおり実践することができればということは言えるのだろうと思うのです。
 ですから、いろんな他の制約があるかもしれないのですが、自ら価値観を持って実践するということの徹底の仕方というところにあるのかなと思いましたので、申し上げました。
○田中座長 どうぞお答えください。
○木村構成員 今、山村構成員さんからお話がありましたけれども、実はこれをつくるときに日本社会福祉士会の方にも協力していただいて、平成19年にやっとできたという形なのです。今、名刺大のものにして必ず携帯する形に協会員はやろうということとか、最近新聞等々に御利用者様に御迷惑をかけた問題とかいろいろあります。ですから、それを当協会では追っかけておりまして、会員でなかったからいいとか、会員だからだめだとかではなくて、先ほど来言っているように、日本の介護保険で仕事をしている介護支援専門員なのだから、きちっとそこは都道府県支部にお願いして、倫理のところをきちっとやろうという動きをしているところです。
○田中座長 山田構成員、お願いします。
○山田構成員 今日、何人かの先生から施設ケアマネのあり方についてお話がありましたが、これは施設の立場で後日とりまとめて発表させていただきたいと思います。それは別といたしまして、橋本構成員あるいは木村構成員から実働に入る前に現場のサービスを経験させたらどうかと、経験したらどうかというインターンという言葉もありましたが、是非私としてはそういうことも取り入れてほしいと思います。
 というのは、少なくとも私の経験でいいますと、医師には新臨床研修制度が始まりまして、最低必要な診療科は経験する、その後に医師として実働に入る。私たちの時代と比べると本当にうらやましいなと思っているのですが、そういう意味では少なくともメジャーな介護サービスの現場を経験するということは大事だろうと思います。その間の生活保障等をどうするかというのは別といたしまして、併設事業所を持っているところで自分の事業所のことしか知らないケアマネが育っていくということは避けた方がいいだろうと思います。
 そういう意味では、是非現場研修を実働に入る前に課す。少なくともメジャーなサービスは経験するということは是非取り入れていただきたいというのが私の意見であります。
○田中座長 ありがとうございます。
 小山構成員、お願いします。
○小山構成員 済みません、昔話しかできないのですが、老人保健施設をつくるときに社会福祉の専門家の相談員と、作業療法士やら理学療法士さんを必置にするということが制度設計のすごい大きな意味があったわけです。
 その後、ケアプランの研究を進めて、やはりケアプランをやるのはアセスメントをちゃんとやらなければいけないというのであちこちでいろいろ勉強させてもらって、ケアプランはどうやってつくるのかというと、アセスメントが必要だ。アセスメント力がないとケアプランができないねということですね。計画をつくってみると、では、それを実践するにはどうするかという話になりました。
 私の30年の経験ですからはっきり言いますが、プランを実際に提供する場合にはチームで提供しなければいけないので、何が肝心がというと、どう考えても少し皆さんで話し合っていただいてケアカンファレンスを続けていくことしかないということになりました。介護保険ができていろいろあって、ケアマネジメントという話になって、よくわからないですが、ケアマネジメントを皆さんがいろいろとお話ししていますけれども、本当に調べてみるとケアカンファレンスの温度差は施設によってまちまちです。老健なり特養なり毎月30ぐらいしか回れないのですけれども、ずっとこれが始まってからいろんな人に聞いているのですけれども、カンファレンスがほとんど軽視されている施設と、特養さんでユニットケアで、あの10人のユニットの中で毎週カンファレンスを一生懸命やっている特養さんもあるわけです。この差の方がケアマネジャーの資質の差よりずっと大きいというのが私の結論です。
 ですから、ケアマネジャーを幾ら研修しても、ケアカンファレンスができていない施設では何の実効性がないのです。アセスメントしても、アセスメントしっ放し、ケアプランを立てっ放し、これを私は「チャランプラン」と言っているのです。それを実行させるには、ケアカンファレンスを徹底して意思統一して記録して評価していかなければいけないのでしょう。そこのところのケアカンファレンスの話が出ないでこの検討会が進むのは、私は非常につらいです。
 ですから、どなたか御専門家にケアカンファレンスがどのくらいやられているか、済みませんけれども、特養10と老健10施設程度訪問していただいて、ケアカンファレンスの記録をみせてもらうと、ひどいところもありますし、なぜこんなにしつこくやっているのかというところもあるのです。その差というのは多分ケアの差に影響するのだと、私はケア論をしゃべりませんが、そう思っております。
 その上で、先ほど木村構成員がおっしゃった中で、私が大変尊敬します大先輩の橋本先生も言ってらっしゃるように、居宅のケアマネジメントと施設のケアマネジメントは根本的に違うのですから、もし木村構成員が言ったように全部、支援相談員も生活相談員も特養さんも老健さんも施設の方は全部ケアマネジャーを取れというのならば取ったらいいのだと思うのです。できれば老健施設、山田会長の前で失礼ですけれども、ケアマネがいないとだめだということになると、ケアマネを辞められるといつも冷や冷やしていなければいけないので、そうではなくて支援相談員を50人に一人とかダブルで置いてケアマネジメントの資格を経過措置で付けていってもらった方が施設運用は楽なわけです。小さな施設で何人もいないのにこの人は理学療法を持っている、この人は作業療法で、この人は管理栄養士を持っている、この人は何と、みんなイスに資格を付けて、座っていないとだめだというのは、マネジメントから言うと余り美しい姿ではない。それも全部資格で首を縛ってくれって、今日、国家資格と言うけれども、済みません、私は何の国家資格も持っていないのです。運転免許証も持っていないのです。よろしいですか。一切の国家資格は持っていません。思想的には中立なつもりです。その全部を国家資格で縛ってぎちぎちの箱の中に入れて、仲よくできずに会議もできずにケアをやっているのです。
 済みません、漫談的になりまして失礼いたしますが、私が申し上げたいことは、ケアカンファレンスの重要性を再認識していただかないと、幾ら学問的な話を聞いてもサービスが実行されない。
 その次は、小さな職種、小さな事業所でこの人が何の資格を持っている、地域包括支援センターでこの人は主任介護支援専門員を持っていらっしゃる、この人は社会福祉士で、この人は保健師か看護師でなければいけない、3人いなければいけない、全部違う職種が机を並べて1日に1回も私語をしないで行われている地域包括支援センターを見ると、何と罪深い制度をつくったのかなと思っておりますので、国家資格の話は後で議論とするとして、私としてはどなたか是非教えていただきたいのは、ケアカンファレンスの実態が施設ケアにおいて極めてばらばらだということです。30年間施設を回ってずっと思っていますので、このことだけは申し上げたいということです。
 済みません、長くなりました。
○田中座長 ありがとうございます。ケアマネジメントは一連のプロセスであることは前回、野中構成員も強く主張していただきました。今日もまたありがとうございます。
 藤井構成員、お願いします。
○藤井構成員 私も小山先生ほど施設も回っておりませんし経験はございませんけれども、全くおっしゃったとおりだと思うのです。あえて言いますと、やはり限られた時間でケアカンファレンスをいかにやるかなので、ケアマネの能力として仮に捉えると、限られた時間で、どういう形で職種を集めてどういうもので回すかというのが事業所や施設によって、あるいはケアマネによって工夫したりいろんなやり方があるかなと。そういう工夫ができないとカンファレンスの時間はとりにくいと思いますので、そういう業務を組み立てる力は、能力と呼べるのではないかと思うのです。
 先ほどの議論で言いますと、堀田構成員の方から、オランダではむしろ一体型でやっている方が効率がよくてうまくいっている事例の紹介がありまして、木村構成員の方はむしろ独立型でしっかり加算を付けるという、ちゃんと聞いていると真反対のことをおっしゃっていました。ケア会議をしっかりやるとすれば、独立型でない方がやりやすいだろうなというのは想像がつくわけですが、一方で、おっしゃったように、独立型でないとチェックできない面があると思うのです。では、どちらがいいかというのは、本当に独立型と言われているものは今いかに動いてうまくいっているのかという検証をそろそろしなくてはいけないのではないかということが1点と、勝手に頭の中で考えますと、やはり重度になる、あるいは、認知症のさまざまな問題があるというときに、独立型でやるのはかなり難しくなってきて、むしろ軽度者のそれこそ御用聞きケアマネになりがちな部分のチェックに関しては独立型のチェックの方がうまくいくかもしれないとか、向き不向きと言うと変かもしれませんけれども、そういう視点もあるのではないかなと思いました。
 1人ケアマネの件で言いますと、全体的な特徴とすれば業務経験が長いけれども、地域包括の連携とかケース担当者会議ができていないという、まさにケース担当者会議ができていないということが傾向としてあるわけですから、小山構成員がおっしゃった点から言いましても、相当1人ケアマネに問題があるのだろうなと。
 担当者会議ができていない割には外部研修に一生懸命出ようとしているということで、何となく像は想像できるのですけれども、1人ケアマネが今どういうふうにやっておられて、どう支援するのか、あるいは本当に割り切って橋本構成員の方からお話があった認定ケアマネジャーでないと1人介護はできないとか、そういうものにするかとか、在宅において一人ケアマネは、一定比率としてしっかりあるわけですから、これはこれでしっかり現状を踏まえたあり方を見なければいけないのではないか。
 次に、私、堀田構成員のおっしゃったケア関連の資格のプラットフォームをつくるという考え方はそのとおりだと思います。日本がこれから高齢化を迎えて人口が減ってくる中で、あれも国家資格、これも国家資格ということで、それしかできないという方々を育ててどうするかということと、それぞれの進化発展系の中で重なってくるものとかいろいろできてくる中で、やはり堀田さんの言っているイメージのものは必要ではないかと。
 この中で議論できることではないのですけれども、木村構成員のおっしゃった大学でケアマネを取るべきだという話も、そのイメージの中でプラットフォームがあっていちいちケアマネになるために大学を出なければいけないという話になりますと、相当難しい話だと思いますので、そのプラットフォームをつくるのだというイメージがあって、その中でソーシャルワーカーであるとかケアの基本的な部分が取れるとかというものがあってケアマネも取れる。それは大学に行くとそのレベルが取れるのだという話であれば賛成なのでございますけれども、その辺りを少しイメージしてこのケアマネのあり方を考えるのか、考えないのか。
 今のように基礎資格がいろいろあってこれは動かない、そしてこの上にケアマネをどう乗せるかという議論だけをするよりは、将来的には堀田構成員がおっしゃったようなプラットフォームをつくっていくのだよねという方向に向けてケアマネジャーはこうあるのではないかという議論をした方がいいのではないかと思っております。
 以上です。
○田中座長 ありがとうございます。あと2人ぐらい時間がございますがいかがでしょうか。
 では、水村構成員、どうぞ。
○水村構成員 今、1人事業所の方の話も出ていますが、包括支援センターとして見ていまして、複数のケアマネさんがいる事業所は優秀かと言いますと、決してそうではないと思います。
 というのは、特に医療法人系列で併設されている事業所なのですけれども、特定事業所の集中減算がありますが、今、通所介護の方は9割ですとか、訪問介護ですとか、福祉用具、これは9割以上使っていると減算ということになっていますが、医療法人に関しては通所リハですとか訪問看護に関しては減算がないのです。
 どういう現状が起きているかといいますと、抱え込みではないですけれども、自分のところの通所リハ、訪問看護を独占して優先的に回すように、ある医療法人の理事長は、毎月利用表、提供表を出させて、自分の法人が何件入っているかチェックしているような理事長もあるというお話も現実的にあります。
 そういった意味では、複数ケアマネジャーがいる事業所が優秀かといいますと決してそうではないということはあり得ます。1人ケアマネジャーの事業所の方ほど1人では不安なので、例えばこの方針でいいかとかそういったケースカンファレンスに包括主催の勉強会ですとか、そういったところに出てくる方も非常にいらっしゃるなとは思っておりますので、一概に1人ケアマネ事業所が質が悪いかというとそうではないと反論させていただきたいと思いました。
 もう一つは、利用者本位ですとか、そういった利用者の顧客満足度というものも先ほどから言われていますが、東内構成員がおっしゃったように、利用者本位、利用者の満足度だけで言いますと、御用聞きケアマネジャーが非常に喜ばれている。利用者さんを見ますと、ケアマネジャーさんのあなたが関わってくださったお陰で私はこんなによくなりましたと言ってもらえて初めて効果のあるケアプランと言えるのかなと思うのです。
 では、何がよかったかというと、その辺りのところがなかなかケアマネジャーの中にも浸透しきれていない部分があるのかなと思うのですが、やはり介護保険法の第2条第2項におけるところを私たちは今一生懸命勉強しまして、どのように関われば、どのような支援をすればこの人が悪化の防止になるとか遅延化になるとか、そういったところを今プランの方でケアマネジャーと勉強しているところです。
 いろんなケアマネジャーさんのケアプランを見ますと、実は利用者本位でサービスを入れたものに関しては、意外と逆にサービスを入れることによって悪化させてしまっているというケースが実は半数近くあることが見えてきました。私は研究家ではないのでデータとして出せていないので大変申し訳ないのですが、そこで何がこの方にとってのまずはニーズ、この方がどう生活されたいか、その上で何をどうすれば生活できるのかといったところで、何が阻害因子となっているのか、何がこの人を悪化させている原因になっているのかといったところの分析を行っていきますと、まずは身体的な機能から来ている部分もあります。それから精神的な部分もあります。そして、環境の部分もありますということで、この3つのバランスがうまくきちんとアセスメントできていないと、実はうまく機能していかないというのが見えてきました。
 この3つのバランスのところをどうアセスメントするかですけれども、その背景に実はケアマネジャーの資格のベースによってすごく特色が出てきているのも感じています。本来は身体機能のところから飲む、食べる、出す、その辺りの一番重要なところができていないにもかかわらず、でも精神のところだけで行っているケースですと、やはり精神だけで行ってしまう、意欲的な部分だけをとらえて行ってしまいますと、脱水を起こしているのに意欲だけで行ってしまうとかなり危険なケースというのもありますので、そこは見ていく必要があるのではないかなと思うのですが、そういった意味ではベースの資格によって見るところの視点が物すごく変わってきてしまいますので、先ほど堀田構成員の方がおっしゃいましたけれども、やはりバックベースということではなく、自立支援型のマネジメントをしていくにはベースの資格ではなくて、今、ここできちんと何が第2条第2項に沿ったマネジメントができるのかといった辺りも考えていく必要があるのではないかなと思っております。
 それを行うとすると、ケアマネジャーさんが最初忙しすぎてできないという話も出ました。私たち包括支援センターからしますと、35件しか担当を持っていないで何が忙しいのだろうというのが本音だったのですけれども、実際のケアマネジャーさんのケースを分析してみましょうということで、ケアマネジャーの方とケースの分析をしてみました。そうしましたところ、こんなことをしているとやはり忙しいよねといった実態も見えてきました。その実態の中に何があったかと言いますと、例えば家族が精神の方ですとかボーダーの方とか、そういった家族構成が非常に今増えてきているのです。そういったところでケアマネジャーさんが翻弄されてしまって、実際のマネジメントにたどり着いていないという現状もありました。
 私も平成12年からケアマネジャーをやっておりましたけれども、介護保険が始まってケアマネジャーができてから、すべてケアマネジャーにおんぶに抱っこになってしまって、そういったところのマネジメントも行わなくてはいけない現状もあるということが見えてきています。包括支援センターとして今整理しなくてはいけないなと思っているのは、本来は行政機能がそこで働かなくてはいけないものが、ケアマネジャーの資格ができたことによって、本来やるべき行政機能というものもかなり低下してきているといったところも見えてきました。
 そういった意味では、前回、東内構成員がおっしゃっていましたけれども、保険者機能ということで我が町、我が市の介護保険制度もどうしていくかということも踏まえると、行政としても、行政機能をどうやっていくかということも踏まえて一緒に議論していく必要があるのではないかなと感じております。
 済みません、長くなりました。
○田中座長 ありがとうございました。
 先ほど山田構成員が手を挙げておられたので、それを最後にしましょうか。
○山田構成員 ありがとうございます。小山先生の御意見は、施設サービスに対して原点を忘れるなという励ましの言葉として受け止めさせていただきました。これは座長にお願いですが、施設のケアマネジメントとか施設ケアマネのあり方、必要性、これについては別途まとめて機会をつくっていただければと思います。そうしないと、どうしても居宅と施設とが一緒になるとなかなか話が混乱しますのでよろしくお願いします。
○田中座長 事務局と相談してそういう回をつくれるかどうか検討いたします。
 では、時間になりましたので、本日はここまでといたします。せっかく資料を準備いただいたのに後にしてしまいまして、中村構成員、山村構成員、申し訳ありませんでした。座長の判断でそうさせていただきました。お陰で小山構成員による深い小山節が聞けることができましたので、よかったのではないかと考えます。
 では、最後に事務局より、次回の予定の説明をお願いします。
○川又振興課長 ありがとうございます。
 次回の予定といたしましては、7月9日を予定しております。時間、場所につきましてはまた追って御連絡をさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。
○田中座長 ありがとうございました。


(了)

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