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2012年5月29日 第60回労働政策審議会安全衛生分科会

労働基準局安全衛生部計画課

○日時

平成24年5月29日(火)
10:00〜12:00


○場所

厚生労働省専用第23会議室(19階)


○出席者

委員:五十音順、敬称略

相澤好治、明石祐二、浅井紀子、犬飼米男、大山忠一、小野真理子、小畑明、日下部治、新谷信幸、谷口元、角田透、春山豊、古市良洋、三柴丈典

事務局

宮野甚一 (安全衛生部長)
高崎真一 (計画課長)
田中正晴 (安全課長)
椎葉茂樹 (労働衛生課長)
半田有通 (化学物質対策課長)
得津馨 (電離放射線労働者健康対策室長)
安井省侍郎 (電離放射線労働者健康対策室長補佐)

○議題

(1)東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則等の一部を改正する省令案(諮問)
(2)建築物等の解体等の作業での労働者の石綿ばく露防止に関する技術上の指針(報告)
(3)その他

○議事

○相澤分科会長 おはようございます。朝早くからお集まりいただきまして、ありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまから第60回「労働政策審議会安全衛生分科会」を開催させていただきます。
 本日は、公益代表の土橋委員、労働者代表の縄野委員、冨高委員、使用者代表の三浦委員、瀬戸委員、高橋委員、中村委員が欠席されておられます。
 議事に入ります前に、委員の交代がございましたので、紹介させていただきます。使用者代表の中田委員が退任されまして、一般社団法人日本化学工業協会の春山委員が就任されました。一言ごあいさつをお願いいたします。
○春山委員 おはようございます。ただいま御紹介にあずかりました、日本化学工業協会の環境安全とRCを担当します春山でございます。中田の後任として、これからこの会に参加をさせていただくことになりました。よろしくお願いいたします。
○相澤分科会長 よろしくお願いいたします。
 今日は会議が多くて、マイクが少ないようでございますので、これをお使いいただければと思います。
 それでは、議事に移ります。
 本日の議題は、東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則等の一部を改正する省令案の要綱の諮問と、建築物等の解体等の作業での労働者の石綿曝露防止に関する技術上の指針の報告の2件でございます。
 東日本大震災により生じました放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則、いわゆる除染電離則につきましては、昨年12月の本分科会での諮問・答申を経まして、本年1月1日に施行されたところでございます。
 除染電離則では、除染等業務のみを対象としておりますが、今般、避難区域の見直しによりまして、除染等業務以外の生活基盤の復旧作業等の実施が可能となるため、そのような作業に従事する労働者の放射線障害を防止する必要がございます。
 厚生労働省におきましては、専門家による検討会を開催し、その報告書を踏まえて、東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則等の一部を改正する省令案要綱を作成いたしました。
 本要綱案については、本日5月29日付で厚生労働大臣から労働政策審議会へ諮問がなされまして、同日に労働政策審議会会長から当分科会において検討することとされました。
 本日は、本要綱案につきまして、御議論いただきたいと存じます。
 それでは、事務局から内容について説明をいただいた後に議論に移りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○高?計画課長 それでは、私から御説明しますが、その前に行政側で4月1日付で放射線障害を専門に扱います、電離放射線労働者健康対策室というものを発足させまして、そこの室長に得津が就任しておりますので、御紹介いたします。
○得津室長 得津でございます。どうぞよろしくお願いします。
○高?計画課長 引き続きまして、除染電離則の中身について説明しますけれども、まず諮問要綱を読み上げさせていただいた上で、資料に基づいて御説明いたします。
○安井補佐 それでは、資料1の2ページに諮問要綱がございますので、こちらを読み上げさせていただきます。
 「東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則等の一部を改正する省令案要綱
 第一 東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則(以下『除染則』という。)の規定の適用の拡大
 一 除染等業務の拡大
 (一)除染則の規定が適用される除染等業務に、新たに『特定汚染土壌等取扱業務』を加えることとすること。
 (二)『特定汚染土壌等取扱業務』とは、除染特別地域等内において特定汚染土壌等を取り扱う業務(土壌等の除染等の業務及び廃棄物収集等業務以外のものをいう。)をいうこと。
 (三)『特定汚染土壌等』とは、汚染土壌等であって、当該土壌に含まれる事故由来放射性物質のうち厚生労働大臣が定める方法によって求めるセシウム百三十四及びセシウム百三十七の放射能濃度の値が一万ベクレル毎キログラムを超えるものをいうこと。
 (四)特定汚染土壌等取扱業務のうち、除染特別地域等内で厚生労働大臣が定める方法によって求める平均空間線量率(以下単に『平均空間線量率』という。)が二・五マイクロシーベルト毎時以下の場所において行う業務については、アに掲げる除染等業務に適用される規定のうちイに掲げる一部の規定に限り適用することとすること。
 ア 被ばく限度、外部及び内部被ばく線量の測定、線量の測定結果の確認及び記録等、事前調査、作業計画、作業の指揮者、作業の届出、診察等、退出者の汚染検査、持出し物品の汚染検査、保護具、保護具の汚染除去、喫煙等の禁止、特別の教育、健康診断、健康診断の結果の記録、健康診断の結果についての医師からの意見聴取、健康診断の結果の通知、健康診断結果報告、健康診断等に基づく措置、放射線測定器の備付け、線量の測定結果の記録等及び健康診断結果の記録等の引渡し等
 イ 被ばく限度、外部被ばく線量の測定(平均空間線量率二・五マイクロシーベルト毎時以下の場所においてのみ行われる業務に従事する労働者を除く。)、線量の測定結果の確認及び記録等、事前調査、診察等、退出者の汚染結果、持出し物品の汚染検査、保護具、保護具の汚染除去、喫煙等の禁止、特別の教育、放射線測定器の備付け、線量の測定結果の記録等の引渡し等
 二 特定線量下業務の追加
 (一)除染則の規定(被ばく限度、外部及び内部被ばく線量の測定、線量の測定結果の確認及び記録等、事前調査、診察等、特別の教育、放射線測定器の備付け、線量の測定結果の記録等の引渡し等に限る。)が適用される業務として、新たに『特定線量下業務』を追加することとすること。
 (二)『特定線量下業務』とは、除染特別地域等内のうち、平均空間線量率が二・五マイクロシーベルト毎時を超える場所において事業者が行う除染等業務以外の業務をいうこと。
 三 被ばく線量の通算
 事業者は、除染等業務(特定汚染土壌等取扱業務を含む。)に係る作業又は特定線量下業務に係る作業に従事する労働者の被ばく線量を管理するに当たっては、これらの作業により受ける線量を通算しなければならないこととすること。
 第二 その他
 一 事業者は、線量の測定結果及び健康診断の結果について、除染等業務従事者が離職した際には、当該除染等業務従事者に係る記録を厚生労働大臣が指定する機関に引き渡すことができることとすること。
 二 東京電力株式会社福島第一原子力発電所の敷地内のうち、当該発電所に属する原子炉施設並びに蒸気タービン及びその附属設備又はその周辺の地域であって、その平均空間線量が〇・一ミリシーベルト毎時を超えるおそれのある場所(三において『特定施設等』という。)以外の場所については、除染則が適用されることとすること。
 三 放射線業務が行われる特定施設等における退去者及び持出し物品の汚染検査について、除染則の退出者及び持出し物品の汚染検査に係る規定を準用することとすること。
 第五 施行期日等
 一 この省令は、平成二十四年七月一日から施行すること。
 二 関係省令について所要の規定の整備を行うこと。」
 以上でございます。
○高?計画課長 それでは、その後ろについて読みます。横長のパワーポイントを使いました資料で、中身を御説明させていただきたいと思います。この資料です。横長のものです。「新たな避難指示区域での復興・復旧作業の放射線障害防止対策」という題がついた資料でございます。
 除染電離則を1月1日から施行しておりますけれども、その後の動きといたしまして、趣旨の1つ目の●のところでございますが、原子力災害対策本部と復興庁は、4月1日から従来の避難指示区域、警戒区域と計画的避難区域を、その汚染状況に応じまして、3つの区域に定めるということを始めております。一番高いところが帰還困難区域、次が居住制限区域、あと避難指示解除準備区域という3つの区域でございます。
 1枚おめくりいただきまして、裏に地図が2つ付いてございます。今、私が申し上げましたのがそれでございまして、左の資料が24年3月30日現在と書いていますが、要は警戒区域と避難指示区域を分けていくということで、右の資料にありますとおり、ピンクのところが帰還困難区域、黄色が居住制限区域、緑が避難指示解除準備区域でございまして、その名のとおりなんですけれども、区域を分けることによって、それぞれの地域によってさまざまな事業、作業が発生する形になります。
 何で一遍に色分けされないかといいますと、自治体と協議することになっていまして、なかなか協議が進まなかったりするものですから、少しずつこういうふうに仕分けされていく形になります。当然一番緩い避難指示解除準備区域ではさまざまな業務が行われますし、逆に帰還困難区域というのは公益的な形で立ち入ること以外は認められません。こういう話でございます。
 元へ戻っていただきまして、2つ目の●ですけれども、このうち特に避難指示解除準備区域は、その名のとおり、帰っていただくために準備をしてくださいという区域ですので、さまざまな事業、作業が発生します。
 そこに?〜?まで掲げています。生活基盤の復旧というのは、例えば水道を通すとか、道路を通すとか、そういう作業です。製造業であれば、工場の再開のための準備です。あと、病院も必要でしょう、福祉施設も必要でしょう、そういうものの再開の準備、あるいは農業とか営林などの再開がある。当然そこに物を運ばなければならないということでいえば、輸送作業等があるという形です。「等」と書いていますけれども、今のところ想定されているものはそういうものですが、どんどん準備が進めば、いずれ銀行も来るでしょうし、スーパーも来るでしょうし、どんどん来るという話でございます。
 3つ目の●ですけれども、除染電離則は除染と廃棄物の収集・運搬・保管だけを対象としています。これは業務限定という形で規則を仕組んであります。一番汚染の高いものを扱うものだったものですから、まずそれを先にやったんですけれども、他方、今、言ったような、今後想定されるような作業については、適用がないので規則がないんです。そうすると、被ばく管理についての規制がないという形になります。
 これではいかぬということで、4つ目の●にありますとおり、厚生労働省で除染電離則をつくったときの専門家検討会がありましたが、若干人を入れ替えまして、専門家検討会を改組した上で再開いたしました。それで検討いただいて、その検討会から報告書が4月27日に出ておるということでございます。
 その報告書を踏まえて、本日、諮問しております除染電離則の改正案と、あと、除染電離則のときにも入れましたけれども、法令だけだとなかなかわかりにくいし、取っ付きにくいものですから、それをわかりやすく書き下すとともに、さまざまな付加的要素も加えましたガイドラインをつくっていますが、それを改正する形で対応したいと考えております。
 具体的な中身としましては、先ほど言いました、除染電離則が除染と廃棄物の収集・運搬等だけを対象にしていたのに加えまして、まず1つは特定汚染土壌等取扱業務、これはセシウムの放射能濃度が1万Bq/kgを超える土壌等を取り扱う業務でございます。これと特定線量下業務、これは平均空間線量が2.5μSv/hを超える地域における業務を追加する形でございまして、例えば先ほど?〜?と言いましたけれども、?と?、要は水道を通すとか、あるいは農業とか林業というのは土地を扱いますので、特定汚染土壌等取扱業務に当たるでしょうし、それ以外については、汚染物を扱いませんので、特定線量下業務という整理になります。
 3枚ほどめくっていただきまして、適用関係というマス目が5つほど並んだものを見ていただければと思いますけれども、これが全体のものでございます。
 一番左にあります、青字で囲んであるのが電離則の適用です。施設の中のものです。要するに従来の原子力発電所とか、あるいは病院のレントゲンというのは、ここでやっていた。これは施設内という形になります。
 施設内ではない作業として、最初に発生しましたのが赤で囲んでいる部分でして、これが今の除染電離則の内容でございます。廃棄物の収集等と除染作業という形になっています。これについては既にやったものです。
 これに2つ追加しまして、1つは、汚染土壌等を取り扱う業務。当然除染等の業務というのは、左側の赤い欄で適用していますので、黄色い枠の左側の中は除染作業が除かれているわけです。それは除染等の作業以外で、汚染土壌を扱うものがここのカテゴリーに入るという形になります。
 一番右のところは、汚染土壌等の物を扱わない業務、空間線量が高い中でさまざまやる業務というのが、最後の枠になります。
 今回追加します黄色の分については、業務の限定をしていません。ですので、今後新たな業務がどんどん発生したとしても、それが物を扱うか、扱わないかによって、自動的に整理されて、この箱の中に入れるという仕立てになっています。今後更に審議会にお諮りして、お手数をかけるということはない。基本的にこのスキームでいく限りにおいては、業務が追加されていったら、そこで読んでいくという構造になってございます。
 元の資料に戻っていただきまして、その際に若干わかりにくいものが運輸業なんです。運送です。要は移動しますので、それをどう考えるかということについて、特定線量下業務という形に基本的になるんですけれども、すべてそうかというと、そういうことではないわけでございます。特定線量下業務というのは、平均空間線量率が2.5μSv/hを超える作業において行われる作業ですので、そこでの運送作業というのは、該当し得るんですけれども、例えばその場合に自動車運転作業とか、それに附帯します荷役作業の関係については、すべて対象にするというのも変ですし、すべて外すというのもおかしいので、以降、私が申し上げるような考え方でいきたいと思います。
 1つは、荷の搬出または搬入先の空間線量率が2.5μSv/hを超えている場所にあって、2.5μSv/hを超える場所に1か月当たり40時間以上滞在することが見込まれるような作業については、特定線量下業務に当たると考えています。要するに荷の搬出入を行う場所の空間線量率が高くて、そのエリアに月当たり40時間滞在する場合については、該当するというのが1つ目の考え方です。
 2つ目といたしましては、砂利などを運ぶような場合に想定されるんですけれども、特に生活基盤の復旧工事に付随するような荷の運搬です。建材とかコンクリとか砂利とか、そういうものについては、非常に高い線量のところに行く可能性がありますので、今、言ったような40時間という基準だと、あっという間に線量を超えてしまう可能性があります。そういう場合については、すべからく特定線量下業務に該当すると整理しまして、線量管理をしていただくように整理をしたいと思っています。
 これは専門家の方々にも御検討いただいた結果でございまして、これらにつきましては、先ほど言いましたガイドラインの中でお示しすることを予定しております。
 逆に、単にそのエリアを通過するだけの業務につきましては、滞在時間が非常に限られますので、特定線量下業務には該当しないと整理をしたいと考えております。
 もう一つ、空間線量の考え方というのは、それぞれ作業の場所で判断しますので、例えば工場であれば、工場の中で働くわけですから、屋内の空間線量率で整理する話になりますので、屋内で2.5μSv/hを超えるか、超えないかという判断になります。ですので、屋外で2.5μSv/hを超えていても、そこで作業することを想定していなくて、通勤はともかく、中で基本的に働く方については、屋内の空間線量で判断していくという考え方になります。これが特定線量下業務についての付随的な説明でございます。
 資料は元に戻っていただきまして、どういう規制になるかということについては、先ほどの地図の次にあります絵です。縦軸、横軸で整理しているものを見ていただければと思いますけれども、こういう考え方でいく形になります。
 「基本原則」でございますけれども、これは電離則関係、放射線に関係する通則的な考え方でございますが、被ばく限度を決めても、そこまで被ばくさせていいということでは決してなくて、少なければ少ないほどいいという原則です。事業者は、放射線を受けることをできるだけ少なくするように努める。これが大原則の1つ目です。
 2つ目ですけれども、今回、今、言ったような特定汚染土壌等取扱業務、特定線量下業務というものが発生しますが、いきなりそれをやってしまうと、当然被ばくが高くなりますので、除染を先にやっていただく。除染をしていただいて、きれいにしていただいて、被ばくを低減化していただいた後に、そういう作業に入ってくださいということを原則として立てたいということで考えています。それは当たり前の話であります。ただ、これはすべてというわけにはいきません。例えば除染のためにも水道は必要ですから、水道を通すという作業は、除染の前にやらなければならないので、必ず除染をやってからというわけにはいきません。そういう例外はありますけれども、原則はそういう考え方でいきたいと思っています。
 中身は縦軸、横軸ですけれども、縦軸は空間線量です。一番下に0.23μSv/hとありますが、要は24時間そこにずっといて、換算年1mSvの基準でして、これは公衆被ばくの基準でありますので、そこから下というのは、放射線で管理する必要が全くない世界という話になります。自然界はどこでも放射線がありますので、0.23μSv/h以下というのは、普通の空間という考え方です。
 上にいきまして、2.5μSv/hとありますが、これは労働換算です。週40時間、52週換算で5mSv/年に該当します。ここが国際基準上も電離則上も線量を管理する線という形になります。ここから上の作業については、線量管理を個人ごとにしていただかなければならない基準になりまして、ここから上が線量を管理するエリアという考え方です。
 横軸にいきますけれども、こちらには先ほど言いました汚染土壌、要は放射性物質を扱うかどうかという基準でして、真ん中に1万Bq/kgとありますが、これはセシウムの放射性物質の下限値濃度です。ここから以下というのは、放射性物質としてみなさないということです。自然界はありとあらゆるところに放射性物質が混じっていますので、少しでもあったら放射性物質というと、全部やらなければならないことになってしまいます。ここから以下は放射性物質として扱わないということで、これよりも左側の世界というのは、物を扱わない作業という話です。
 右が汚染土壌を扱う作業という形になりまして、縦軸、横軸で空間線量と物を扱うかどうかということで、4つのマスがカテゴリーとして分かれるという考え方になります。右上にいけばいくほど危なくて、左下の方に向かえば向かうほど危なくないという考え方になります。当然カテゴリーごとに規制を変えていく形になります。
 1つ、赤いところが特定汚染土壌等取扱業務なんですけれども、要するに1万Bq/kg以上の物を取り扱える業務ということです。その場合については、右上ですけれども、その作業のうちで、空間線量が2.5μSv/h以上の場所でそういうことをする方というのは、フルスペックの規制をかける形になります。線量管理は当然していただく基準ですので、外部被ばくも個人線量計で個人ごとにやっていただく必要があります。当然物を扱いますので、内部被ばくのおそれがありますので、内部被ばくも測定していただく必要があります。健康診断も手厚くやる必要があるということでございます。
 あとは、物を扱うということで、共通事項として、そこにありますとおり、低くしていただくために事前調査ですとか、異常時の医師の健診とか、汚染をどんどん広げないために容器の規制とか、汚染検査の規制、マスクの規制、保護具の規制、あるいは教育の規制はフルスペックでかけていく形になります。これが右上の欄です。
 同じ赤いエリア、要するに特定汚染土壌等取扱業務であっても、空間線量が低い下側の欄につきましては、先ほど言いましたとおり、線量の管理が必要ないエリアに入ってきていますので、汚染拡大防止等の共通事項は適用しますけれども、外部被ばく測定とか、内部被ばく測定とか、健康管理のための健診の手厚い手当てというのは、必要がないのでやらなくていいという形になります。
 ただ、唯一、そこの?にありますとおり、外部被ばくについては、一部の方に簡易な測定をしていただく。これは除染電離則のときにもあったんですけれども、このエリアで働く方が必ずずっといるとは限らなくて、上のエリアを行ったり来たりします。その場合、上では個人ごとに線量を管理していますけれども、下でしないと、そこで受けた線量を捨てるという形になってしまいますので、それではいけません。通算するために、下のエリアの方で、上で働く見込みがある方については、外部線量を通算するために測定していただくことになりますが、ここはそういうことでの通算のための測定ですので、個人ごとの線量計に基づく測定ではなくて、簡易測定、例えば代表者による測定ですとか、空間線量からはじき出す数字上の被ばくでいいという形にしてございます。
 次に左側の方にいきますけれども、ここは物を扱わない作業になります。物を扱わない作業のうち、2.5μSv/hを超えている部分については、線量管理が必要なエリアでありますので、青の点々で囲んでいるところですが、まず個人線量計による外部被ばくの測定をしていただく必要があります。物は扱いませんので、内部被ばくを測定する必要はないです。それ以外に被ばく低減の措置ですとか、特別教育は必要です。健康診断については、普通のレベルでやるということでございます。
 以上が特定線量下業務という形になります。
 最後に残っておりますのが、左下の部分ですけれども、ここは汚染物も扱わなければ、線量管理も必要ないエリアでございますので、基本的には特段のことを今回お願いする必要がないエリアという形になります。ですので、よく照会されるんですけれども、労働者はそういう形でやりますが、個人の自営業者とか、個人事業者とか、そういう方々はどうするんだという話がありますけれども、そういう方々については、線量管理をしてもらう事業者みたいな立場の人はいません。セルフ管理という形になりますので、そういう方については、線量管理等が不要なエリアの中で働いていただくことが望ましいという形になります。ボランティアの方については勿論そうですし、もっと低い形で働いていただくということでいいのではないかと思っています。
 これらの考え方については、除染電離則の中で手当てするわけにいきませんので、冒頭申し上げましたガイドラインの中で、その旨を記載しまして、関係者に対する周知啓発をしたいと思っております。
 製造業、商業等の事業者は、先ほどの原則にもありますけれども、まず除染作業を実施していただいて、その空間を線量管理等が不要なエリアにしていただくことが大原則だと思います。そうすると、そこで働いていても、特段の手当てをする必要がなくなるわけです。そういうことで、やむを得ない場合はほかのいろんな作業が出ますけれども、特に帰宅の準備をするようなエリアについては、除染をしていただいて、極力線量を落としていただいて、左下のエリアの範囲になるようにしていただいた上で、特段の手当てがなくて働けるような環境にして入っていただくことが必要ではないかと思います。
 以上でございますけれども、営林の関係はどう考えるのかということについて、よく質問をいただきますので、その点について追加的に御説明をさせていただきます。先ほど言いましたとおり、基本原則の?にありますとおり、業務を行う前に除染等の実施に努めるという形になっています。そうすると、営林の場合には、営林作業に入る前に、そこの地域を除染するのかといいますと、それはなかなか難しいです。非常に広大ということでございます。除染の考え方につきましては、森林については、生活圏から距離が20m以内のみの除染を行う方針と聞いておりますので、それ以外のエリアで営林作業の前に除染を行うことは困難だと見込まれているということでございます。
 その点について、私どもから林野庁に確認いたしましたところ、原則として、2.5μSv/hを超える場所での営林作業は見合わせる方針と聞いているところでございます。営林作業での作業員の安全確保のために、この関係につきましては、引き続き、林野庁と密に連携していきたいと考えているところでございます。
 以上でございまして、それを規則に落とし込めた資料を後ろに付けてございますけれども、先ほど読み上げましたものと重複いたしますので、説明は省略させていただきます。
 以上でございます。
○相澤分科会長 ありがとうございました。大変複雑な内容ですけれども、わかりやすく説明していただきました。
 今の御説明に対して、御質問、御意見がありましたら、お願いします。
 古市委員、どうぞ。
○古市委員 今、少しだけ御説明があったんですが、これは除染が終わっていないことが前提になっているわけですね。終わったんですか。
○高?計画課長 どこの話ですか。
○古市委員 今日、新しく提案されているところはそういうことなので、担当は違うかもしれませんが、できれば1月から始まった除染の状況がどういうふうに進んでいるのかという現時点での除染の状況を先に、今、わかっている範囲で教えていただければありがたいと思います。
○安井補佐 除染につきましては、汚染対処特措法という法律に基づきまして、環境省が実施しているわけでございますが、その中では、まず市町村及び国が除染実施計画を立てることになってございます。それに基づいて、除染を実施するということでございます。除染実施計画ができたところが、現時点では国の直轄の部分に限られておりまして、それ以外のいわゆる避難地域以外の部分における実施計画については、現在、策定中ということでございますので、特措法に基づく除染はまだ開始されていない状況でございます。
 それから、避難地域内部におきましては、昨年度いっぱい、除染のモデル事業を行いまして、除染技術の開発を主眼にした事業を行ったところでございます。除染計画が昨年度末にやっと決まりましたので、避難区域の中においては、本年度から本格的な除染が始まるという状況でございます。
○相澤分科会長 日下部委員、どうぞ。
○日下部委員 今回の御趣旨はよくわかるんでございますけれども、今回のことで対象の方がどのぐらい増えるか。現在、除染作業の1つの工区当たりですと、交代要員も含めると1,000人単位ということで、線量の測定のデータの管理とか、健康管理とか、いろいろ大変なことが起きていると伺っております。同じところでかなりの人数が増えるとなると、例えば医師のチェックを受けるとか、そういった実行可能性についても十分に御確認されているのかというところが気になりますので、どのぐらいのボリュームの労働者の方を対象に考えておられるか。それに対する要求事項が満たされるような環境があるかどうか、これについて御意見をいただきたいと思っています。
○高?計画課長 お答えいたします。先ほど説明しましたとおり、古市委員からも御質問がありましたとおり、現状では除染作業が全然進んでいないんです。今から除染作業が本格化するという形になりますし、今回の考え方も、基本原則としては、まず除染をやってから、線量を落としてからほかにいきましょう。除染は不可避的にどうしても被ばくを伴いますので、そこはやむを得ないとしても、ほかの方にわざわざ高いところでいろんなことをしていただく必要はないので、まず除染をやりましょうということで、今から始まるという形でございます。先ほど言いました計画もできたばかりですし、具体的に作業員が足りないとか、いろんな話もあるようですので、どんな具合の規模で、どのぐらいのペースで除染が進んでいくかわからない状況でありまして、はっきり言って、そこのところを見積るのは結構難しいということです。その後に、今回の復旧・復興があるんです。
 今回、私どもがやっておりますのは、当然そういうものが一切ないとは言いませんけれども、始まる前にきちっと規則的な手当てをしようということでお諮りしていますので、これと同時に、だっと堰を切ったように、今回の復旧・復興作業が始まるということでは決してありません。そういう意味で、どのぐらいの人が、その後、作業として発生するかというのは、除染の進捗具合にもよりますでしょうし、先ほど言ったような地域の指定具合によっても違うでしょうから、そこについて、ここの時点で見積もるということは非常に困難で、具体的に手元にそういう数字がないということではあります。
 ただ、2つ目の御質問の趣旨にも関係してくるんですけれども、私どもは体制ができるか、できないかではなくて、医学的、科学的知見上、どういう規則なり、どういうルールが必要かということを、言わばファクトから決めるだけでして、それが実行困難ということであれば、担当部局の方で、医師の手当をするとか、進捗状況が思ったよりも早いようであれば、また対応していかなければならないということだと思います。私どもはそこについて責任を持ってやるということではなくて、それは政府の中で連携しますし、今回も原子力災害対策本部なり復興庁と十分連携しながらやっています。連携は密にやっていきますけれども、私どもはあくまでも国際的なルール、あるいは現状における専門家の知見に基づいた必要な規制をお諮りし、具体的にそれをどう回していくかという形については、関係省庁が集まってやっていきます。
 といいますのは、いろんな作業が再開されますけれども、すべて許可制なんです。原子力災害対策本部の許可がなければ入れないんです。ですので、入り口規制をかけることができますので、想定はしづらいですけれども、万が一、ものすごい作業が集まって、とてもじゃないけれども回せないということであれば、許可しないで平準化するとか、時間をかせぐということもあり得ると思います。それは今の時点では見込めませんので、政府としては、各省庁が連携しながらやっていくということでございます。1日も早く帰っていただきたいという気持ちは同じですけれども、そうはいっても、必要以上に作業員の方のリスクを冒すわけにもいきませんし、そういうことでやっていきたいということです。
○相澤分科会長 どうもありがとうございました。
 ほかにはいかがですか。犬飼委員、どうぞ。
○犬飼委員 最後に営林の関係を御説明いただきまして、ありがとうございました。
 1つわからないのは、参考資料1の7ページの一番下の※です。想定される業務で、特定汚染土壌等取扱業務は上記?と?だとあります。生活基盤の復旧と営農・営林なんですが、営農の場合は土をはぎ取るとか、反転耕をするとかあるんですが、営林という作業が土壌等取扱業務に位置づけられているというのは、どういった観点なのか。営林とは、汚染されている木のそばに行って、それを伐採するなり、余分な樹木を取るということだと認識しており、そこがわからないというのが1点です。
 それから、林野庁と打ち合わせをして、2.5μSv/h以下のところで作業をさせたいというのはわかるんですが、私も現地のモデル事業の見学に行きましたけれども、空間線量も場所により差があって、谷のようなところ、吹きだまりのようなところと、一般のところで全然違います。だから、ゾーニングというか、林野庁が2.5μSv/h以下のところで作業をやらせるというならば、ここに書いてあります事前調査をよほど綿密に行わないと、森林の場合はホットスポットと言われるようなところがあって、非常に難しいと思っています。除染の困難さは課長から説明がありましたが、それはそれとして、ゾーニングするための事前調査をどのようにやっていくかという辺りは、林野庁と綿密に打ち合わせを行って、ホットスポットのようなところで、作業者が作業をしないという方法を実施してほしいと思います。
○高?計画課長 1つ目の御質問については、すべてが土壌等取扱業務に当たるということではなくて、そういうことも含まれているということです。聞いたところによりますと、例えば営林の場合も道路を通すとか、土木工事があると聞いていますので、そういうものは間違いなく当たるだろうということで書いてございます。
 2点目につきましては、御趣旨はごもっともでございますので、引き続き林野庁と連携してやっていきたいと考えております。
○相澤分科会長 よろしいですか。
○犬飼委員 はい。
○相澤分科会長 新谷委員、どうぞ。
○新谷委員 福島第一原発事故からの復旧・復興に際して、除染の作業なり、今日提案いただいている復旧・復興作業における電離放射線障害の防止対策というのは、非常に重要だと思っております。1日も早く避難されている方が帰還されるように願っておりますけれども、復旧・復興の作業は、先ほども御質問があったように、非常に幅広い労働者、様々な職種、業務に携わっている労働者が対象になると考えられます。そのときにお聞きしたいのは、事業主に対し、精緻な区分けをされた管理義務を課しているんですけれども、除染則の本則もそうなんですが、事業主がこの義務を守らなかったときの罰則、要するに実行性をどう担保されているのかということをお聞かせいただきたいのが1点です。
 もう一つ、福島の原発の中、構内の作業においても、先日、偽装請負の形態が発覚して、事業廃止命令が出されたと思いますけれども、この作業については、一般の労働者はなかなか自ら進んで行きたがらない作業だと思います。新聞や週刊誌によると、あちこちから派遣労働者を集めてきて作業をやってもらっている実態もあると聞いているのですけれども、今回まとめられている事業主の管理義務は、派遣会社においては、派遣元と派遣先でどういうふうに分担をされるのかということも非常に重要な点ではないかと思っていまして、これも聞かせてほしいということです。
 最後は参考資料1の10ページに、マトリックスで空間線量と取り扱う汚染土壌の物質の濃度、二次元で整理されたものがあります。ここで教えてほしいのは、縦軸が空間線量で、横軸が物質の放射線の濃度ということなんですが、右下のところ、空間線量は低いんだけれども、扱う物質の放射線濃度が非常に高いところ、これは1万Bqが下限値とあります。これはどこまで右の方にいくのかわかりませんけれども、こういうケースだと、要するに放射性物質を吸い込む、あるいは傷口から内部被ばくをするという危険が高まると思うんですが、共通事項の中に、作業に応じたマスクとか、保護衣の使用と書いてあるんですけれども、こういう領域の部分についてはどう指導するのか、あるいはどういうふうに作業の管理をするのかというところを教えていただきたいと思います。
 以上です。
○高?計画課長 罰則につきましては、基本的にあります。ですので、これらの規制に従っていただかなかった事業者については、罰則の適用があるということです。
○新谷委員 どういうものですか。
○高?計画課長 最大懲役刑付きの罰則です。
 あと、派遣労働者につきましては、勿論派遣法の中で、派遣元、派遣先の役割分担がありますので、それにのっとって線量を管理していただく形になります。ただ、1点、今回の除染もそうだったんですけれども、復旧・復興の方も建設作業的な作業が非常に多いと思います。御案内のとおり、派遣の世界では、建設作業については、できる部分がほとんどありませんので、そういう意味で、法違反を犯して派遣労働者を働かせるということは置いておいたとしても、制度的に派遣労働者の方々が入って、特にリスクが高いような作業をできるような場面というのは、そんなに多くないと思います。特定線量下業務の方ではあるかもしれませんけれども、それは既に決まったルールがありますので、そのルールにのっとってやっていくということですし、私どもとしても、それを確保していく形になります。
 最後の内部被ばくにつきましては、マスクもそうなんですけれども、結局ところ、確かに規制は大事なんですが、過剰なものになってしまうと大変なんです。当然マスクをつければ暑いし、呼吸が苦しいし、暑い中だと熱中症も心配される、心筋梗塞もあり得るという話でして、ベストフィットな規制にしなければならないということで、例えばマスクとか保護具についても、粉じん濃度とか、扱う物の汚染具合に応じて規制を変えています。より厳しいマスクを使わなければならない作業から、そうでないものから、そういう意味では、カテゴリーごとに専門家の御意見を聞いた上で、この世界でやったらほぼこれで大丈夫でしょうという形で区分けして、規制をかけていくという基本的な考え方です。
 右下の欄について、内部被ばくが心配されるのではないかという話がありましたが、基本的に扱う汚染の土壌の状況と空間線量というのは正比例関係にありますので、線量が低いにもかかわらず、ものすごい危ない物が堆積しているということはないんです。そういうことからしますと、空間線量が2.5μSv/hの世界であれば、たとえそこで汚染土壌を扱ったとしても、マスク等で適切に対応していれば、人体に影響を与えるようなレベルでの放射線被ばくは算定上あり得ないというのが専門家の御判断でして、そういう意味で外しています。当然内部被ばく測定といいますと、ホールボディカウンターという話になりますので、そういうことも含めまして、全体で一番適切な規制という考え方で、これは事務屋だけでやったのではなくて、専門家の方々の御意見を全部踏まえてやっているということです。
○相澤分科会長 よろしいですか。
○新谷委員 はい。
○相澤分科会長 ほかにはいかがでしょうか。小畑委員、どうぞ。
○小畑委員 周知についてお聞かせいただきたいと思っているんですが、今回の改正除染電離則は、公布から施行まで大変期間が短いということで、労働者の安全性に関する対応には万全を期す必要があるだろうと思っております。
 今年の1月1日から施行された除染電離則においては、事業者向け、労働者向けのマニュアルを作成し、災防団体とも協力して講習会を開催するなどの支援を実施したと記憶しているのですが、今回も施行までの短いリードタイムの中で、政府としても積極的に周知をすべきであると考えているんですけれども、具体的な対策をお聞かせいただければと思っています。
○高?計画課長 御指摘はごもっともでありますし、私どもも同感でありますので、基本的には除染電離則を制定したときと同じような形で、各種資料をとりそろえるとともに、現地で説明会等も開催していくという形でやっていきたいと思っています。
 1か月ということですけれども、先ほど言いましたとおり、一気に今から復旧・復興工事が始まるということではありませんので、実質的な意味での周知期間はあろうかと思いますので、その中で万全を期していきたいと考えております。
○相澤分科会長 よろしいですか。
○小畑委員 はい。
○相澤分科会長 ほかにはございませんでしょうか。角田委員、どうぞ。
○角田委員 前にもお伺いしたのかもしれませんけれども、1つだけお尋ねというか、確認したいと思います。今の御質問の中にもありましたけれども、参考資料1の10ページに分割された表でございますが、環境のことと取り扱う物についてのことが書いてございます。労働者の健康管理とか健康増進を考えますと、健康管理と作業管理あるいは環境管理がよく話になるわけですけれども、環境について0.23μSv/hあるいは2.5μSv/hとしています。こうしたものは所轄が違うのかもしれませんが、普通の労働者の健康管理のイメージからいいますと、環境についても把握し、健康管理に関してのさまざまな健康診断も含めて、いろいろなデータについても把握し、企業だとそれらを産業保健を担当する部署が全体を見渡してできるというイメージがあるんでございますけれども、環境が広過ぎますので、なかなか大変かと思います。
 例えば除染等作業の従事に関わった記録を厚生労働大臣が指定する機関に引き渡すことができるような仕組みで、一元的な管理をお考えいただいているわけですけれども、今、すぐにはできないと思いますが、お考えの中にもしあれば、健康管理、作業環境管理、それらを一元的に見ていくような仕組みといいますか、システムといいますか、そんなことについてはいかがなものなんでしょうか。
 特に先ほど林野のことについても話題になりましたけれども、作業環境あるいは環境ということで、それらをほかの部署にお任せするというのも、何となく気になるということでございますが、いかがでございましょうか。
○安井補佐 御指摘の点につきましては、事業場の安全衛生管理体制にどうやって落とし込んでいくかということだろうと思います。
 今日お配りしております別添2に第二次報告書がございます。この中で安全衛生管理について触れている部分がございますので、そちらを御説明させていただきたいと思います。
 具体的には20ページでございます。第8の安全衛生管理体制等というところでございますが、今回は建設業等も多いということでございまして、いわゆる元下関係は予定されますので、元方事業者による安全衛生管理体制の確立ということをまず掲げております。
 21ページの下の方に、元方事業者による被ばく状況の一元管理とありますが、こういったところについては、元方の事業者の一元的な管理の下で行っていただきたいと考えてございます。
 22ページでございますが、3、各事業者で安全衛生管理体制をどうするかということでございます。これにつきましては、事業上の規模によるわけでございますけれども、当然衛生管理者なり安全衛生推進者というものをちゃんと置いていただいて、その中で放射線に関する業務は、元方の放射線を担当する方と連携しながら、汚染検査の関係、教育、健康管理、そういったものは衛生管理者が一元的にきちんと管理していただきたいといった規定を設けてございます。
 これは既に労働安全衛生法で義務づけられている規定でございますので、こういったものをわかりやすくガイドラインで示すということを考えてございます。
○相澤分科会長 よろしいですか。
○角田委員 はい。
○相澤分科会長 古市委員、どうぞ。
○古市委員 この規則が決められて、実際に動き始めたときの現場の履行のことについて、先ほど罰則があるんだというお話でしたが、今の御説明のあったものも、安全衛生推進者の選任が望ましいと書いてありますが、10人以上のところはしなければいけないけれども、10人未満のところは強制されていない。要するに建設業類似のところ、特に建設業は5人未満が半数を超えているんです。そういったところで、法律や規則の履行が非常にお寒い状態だという事実があります。
 今、新聞や報道でされております新潟のトンネルの事故なども、ちゃんと決めはしてあるわけですが、実際、決められたとおりに仕事をしていない。ああいう大きな現場でさえも、そういったことが日常的に起こるわけであります。
 ここの会議は、ルールを決めるための会議だということはよく承知をしているんでありますが、決めたルールがしっかり現場で履行されることも非常に大切でありまして、履行のための役所は同じ厚生労働省だと思いますので、そこは是非万全を期していただくようにお願いをいたします。
○相澤分科会長 御要望ということでございますので、よろしくお願いします。
 ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、御意見が出たと思いますので、東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則等の一部を改正する省令案要綱について、当分科会として妥当と認めるということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○相澤分科会長 ありがとうございます。
 それでは、当分科会として、妥当と答申いたします。
 事務局においては、手続等をよろしくお願いいたします。
 2点目の議題に入りたいと思いますが、今般、厚生労働省では、建築物の解体等の作業における石綿曝露防止対策の技術上の留意点をまとめた指針をとりまとめましたので、本指針について御報告をいただきたいと思います。
 それでは、事務局から説明をお願いいたします。
○半田化学物質対策課長 それでは、御説明申し上げます。ただいま座長の先生から御説明がありましたように、建築物の解体におけます石綿曝露防止対策に関する技術上の指針を5月9日に発出してございます。これについて御説明いたします。
 資料2でございます。概要を書いてございます。
 大きく総則がございます。
 事前調査とございます。要するに解体しようとする建物の中に、石綿が含まれているか、いないかという調査をきちんとやっていたかということでございます。
 そして、それらを除くに当たっての措置としてまとめたものが3でございます。
 それから、いわゆるレベル3と呼んでございますが、吹き付け石綿ではなくて、石綿含有成形板といったものを除去するときの措置について4にまとめてございます。
 シール材についての措置を5にまとめてございます。
 6に雑則という構成になってございます。
 中身は、石綿則で抱えていることを更に重ねて書いている部分もございますし、石綿則等にないものをこの中で新たに盛り込んだ部分もございます。
 新たに盛り込んだ部分を一覧表で申し上げますと、例えば3−2でございます。「3−2 集じん・排気装置の稼働状況の確認、保守点検等」につきましては、今回の指針で新たに書き込んでございます。「5 石綿含有シール材の取り外しに係る措置」も今回で書き込んだものでございます。「6 雑則」のところでございますが「6−2 漏洩の監視」とございますが、これもこの指針で新たに書き込んでございます。
 中身はつけ加えたものがいろいろございますが、本文で御説明させていただきます。
 3ページの「1 総則」は省略させていただきます。
 4ページ「2 事前調査」でございます。事前調査は解体工事のかなめでございまして、石綿則の中でもきちんと規定があるわけでございますけれども、事前調査をより徹底していただくために、今回書き込みましたのが2−2の具体的な部分でございます。事前調査の在り方につきまして、かなり詳しく(1)〜(3)まで書き下しております。
 2−3でございますけれども、基本的に事前調査は設計図書、目視などで確認していただくんですが、必要に応じて実際に資料をとって分析をやっていただくことになります。分析における精度が問題になってまいりますので、この辺りも書き下してございまして、(1)〜(4)を加えております。
 特に(1)において示してございますように、石綿の分析につきましては、十分な経験、必要な能力を有する者、つまりきちんとした能力を持った測定機関、分析機関に頼んでくださいということを書いているわけでございます。
 (4)の分析方法につきましては、今、ISOなどでいろいろ議論がされているところではございますが、現時点ではJISのA1481あるいはこれと同等以上の方法によってやっていただきたいということを書いてございます。
 「2−4 調査結果の記録及び掲示」でございますが、これについても、既に石綿則に規定がございますが、具体的なところを(1)(2)のところに書き下してございます。
 6ページの(5)でございますが、調査結果の記録の40年間保存。石綿の場合、中皮腫とかがんという問題がございますので、40年間の保存をこの指針で明確にしてございます。
 「3 吹き付けられた石綿等の除去等に係る措置」でございます。
 「3−1 隔離等の措置」は、当然石綿則の中に書き込んでいるところでございますが、具体的な方法につきまして(1)のア〜ウに書き込んでございます。プラスチックシートのはり方などについても、細かく書いてございます。
 それから、先ほど申し上げました「(2)集じん・排気装置の設置」でございます。7ページでございます。集じん・排気装置の設置そのものは、もう規則の中に書かれてございますが、フィルタの交換あるいは集じん・排気装置の設置位置がまずいと、せっかく隔離空間内に置いていても、空間内の集じんがうまくいかないということがございますので、配置の仕方についても言及しているところでございます。
 「(3)前室及び設備の設置」でございますが、(3)の部分は基本的に規則にございます。
 「(4)隔離空間への入退室時の必要な措置」に関しましては、規則には明確に書いてございませんが、この指針で書き込んだところでございます。
 「(5)湿潤化」でございます。これは規則の中に書いてございます。
 8ページにまいりまして「(6)その他」でございますが、隔離空間からの漏れを防ぐ上での配慮すべき事項について、少し書き込んでございまして、これは指針の中で書き込んだところでございます。
 8ページの「3−2 集じん・排気装置の稼働状況の確認、保守点検等」。これは冒頭申し上げましたように、今回この指針で明確にしたところでございます。集塵・排気装置を使っておりましても、何らの原因で漏れるという現象が起こってございますので、これに対しまして、保守点検をしっかりやっていただくということを書き込んでございます。
 「3−3 隔離等の措置の解除に係る措置」。この辺りは基本的に規則に書いてございますが、9ページの(3)〜(5)に関しましては、今回の指針の中で明確にしたところでございます。
 「4 石綿含有成形板等の除去に係る措置」「5 石綿含有シール材の取り外しに係る措置」は、規則の中では、石綿を含有するものの切断等の作業ということで、湿潤化ですとか、保護具の着用などを義務づけてございますが、この辺りをもう少し明確に、含有成形板の除去についてはこうやる、シール材についてはこれというふうに明確に書き下したところでございます。
 「6 雑則」でございます。
 「6−1 呼吸用保護具等の選定」に関しましては、基本的に定めてございますが、10ページの上の方でございます。隔離空間の外部で作業を行う場合、外部で石綿等の除去等の作業を行う際に着用する保護具といたしまして、防じんマスクの規格などをきちんと定めまして、こういったものを使ってくださいとしております。これはこの指針の中で明確にしたところでございます。
 (2)除去作業を行う作業場所で、石綿除去以外の作業を行う場合でも、取り替え防塵マスクなどを使ってくださいということをこの指針で明確にしてございます。
 「6−2 漏洩の監視」。これは規則にはございませんで、指針の中で明確にしたところでございます。先ほど申し上げましたように、隔離空間をきちんとやっていただくことが大原則でございますが、それでも少し漏れがあるということが出てございますので、できれば粉じん相対濃度計、あるいはリアルタイムモニターを使用していただく。石綿のリアルタイムモニタリングをやる完全な装置はまだできておりませんが、現在の技術で最も進んでいるものと思われますこういったものを活用して、モニタリングをやっていただきたいということを書き込んでいるところでございます。
 以上でございます。
○相澤分科会長 ありがとうございました。
 ただいまの御説明に対して、御質問、御意見があれば、お願いします。
 谷口委員、どうぞ。
○谷口委員 今回は現場の実態を踏まえて、石綿曝露から労働者を守るという趣旨で指針を公表されたものと受け止めておりますが、そもそもこの指針を公表することになった背景を改めてお聞きしたいと思います。
 もう一つ、指針がしっかり実効性あるものとなるようにすることは非常に重要でありますが、そもそも石綿則の現場での違反がどの程度あったのかということと、もし具体的な違反事例があればお聞かせいただければと思います。
○半田化学物質対策課長 まず背景でございますけれども、御案内のとおり、石綿は全面的に禁止になってございますので、これから残る問題は、基本的に建築物の解体、除去だと考えてございます。そういったことで、既に規則には書かれているわけでございますが、その辺りの履行状況などを確認するために、実態調査をやってございます。そこに加えまして、昨年は東日本大震災がございましたので、環境省と合同検討会をやりまして、そちらの方でも実態調査というか、モニタリングをやっておったわけです。
 こういった解体、除去に関しましては、規則に書かれていますとおり、基本的にはレベル1、2と言われるところでは、隔離をきちっとやっていただくことになってございますが、実際に見てみますと、100件あって数件という程度ではございますが、やはりちょっと漏れておりました。これは直ちに改善していただいておりますけれども、そういった事案が見られたところでございました。そういったこともございまして、隔離してしまっていれば大丈夫というだけではなくて、その辺りの技術的なところを補強する必要があるのではないかということで、検討いたしまして、こういった指針をまとめたところでございます。
 2番目の違反状況についてでございますが、いわゆる定期監督における指摘というものがございます。法22条1項違反、具体的な曝露防止措置を定めているものでございます。22条1項と石綿則の各該当条文に違反部分ということでございますけれども、これは昨年1月から12月で132件でございます。ただ、これは臨検監督、膨大な数をやっております中でつかんでいるものでございます。
 このほかに、いわゆる定期監督ではございませんけれども、都道府県の環境部局あるいは建築部局と合同で解体工事のパトロールを実施してございます。昨年は5月と10月に実施したと思いますが、それぞれ大体1,200現場ぐらいを見てございます。これは監督ではございませんので、違反してどうこうという問題ではございませんで、ここはもっとこういうふうにやってくださいと指導しているわけでございますが、何らかの指導をやったのが百数十件、1割ぐらいでございます。内容としましては、事前調査が十分にできていないとか、掲示が不十分だったというものが多くございまして、そういったこともありまして、今回、特に事前調査のところに力点を置いてまとめたところでございます。
○相澤分科会長 よろしいですか。
○谷口委員 はい。
○相澤分科会長 どうぞ。
○古市委員 この指針そのものについて、こういうふうにしていただくことには賛成なんでありますが、解体工事になりますと、要するに一般競争入札になりまして、適切にやればやるほど費用がかかることになるんです。そこを決められたルール通りやると、どうしても費用が高くなって、入札で負けてしまう。要するに法律や決めを守らない人の方が競争に勝ってしまうということが日常的に行われておりまして、大学病院の改修工事で不適切な事例が見つかるとか、考えられないようなことが現場では起こっております。
 解体のときは、市町村の自治体が検査に来ることになっているんですが、検査に来ることがわかっていますので、出だしは適正にしてあるんですが、検査が終わりますと、二度、三度来るということはあまりありませんので、撤去して、次の現場に持って行く。こんなことも行われています。
 今、課長からお話がありましたが、私たちも事前調査と掲示についてはよくわかりますので、しょっちゅう通報をさせていただくんです。大丈夫だと掲示しなければいけないことになっているんですが、掲示をしていない現場が非常にたくさんあって、見つけるたびに通報する。
 それから、組合員はアスベスト含有建材を使った解体工事や修理工事だという説明をされないまま現場に入って、現場の中で、アスベスト含有建材と文字で書いてあるものを見つける。そういう事例も非常に頻繁にありまして、その度ごとに事業者に話をするんでありますが、そういう事例が枚挙にいとまがないというのが実情であります。
 何回も同じことを言っていますが、ルールづくりはしっかりやってもらわなければいけませんが、ルールがしっかり現場で実行されるような取組みというのは、アスベストの問題でも特に重要であります。課長が電動ファン付きマスクの普及だとか、その他非常に努力をされていることはよく承知をしているんでありますが、より一層の努力をしていただきますように、お願いいたします。
○半田化学物質対策課長 ただいまの御指摘はしかと承りました。
 1点だけ申し上げておきますと、最初に御発言になった部分は、特に発注者の問題とか発注条件の問題かと思います。この指針を定めるに当たりましても、発注者の役割をもう少し強化できないだろうかと考えまして、例えば事前調査は発注者側においてやってしまうべきではないだろうかということも考えて、いろいろ検討してみたんですが、直ちには難しいということでございます。
 ただ、この点に関しましては、1つ良い事例がございまして、御案内の東日本大震災の解体工事に関しましては、事前調査も含めまして、全部公的発注の費用の中に含まれるという事例ができてきておりますので、今後の取組みといたしましても、事前調査等々に関しまして、発注者の役割をきちんと強化していくことが考えられるのではないかと思っております。この点は環境省も同じ思いを持っていますので、環境省と連合軍を組みまして、国交省にいろいろお願いをしていこうとしているところでございます。そういう努力は今後も続けていきますので、よろしくお願いいたします。
○相澤分科会長 いかがでしょうか。大変大事なことです。
 どうぞ。
○日下部委員 技術上の指針ということで、技術の内容を理解する能力とか、あるいは経験が必要だと思うんですが、事前調査のところで、調査をする方が想定される能力とか経験ということは、特に明記されているとは思っていないんですが、そういった技術的な資格、あるいは有効たらしめたる根拠になるような人的なバックグラウンドというのは、どこかほかの法律で定められているのか、あるいはこの段階で定める必要があるのか、この辺の御検討はどうなされたんでしょうか。
○半田化学物質対策課長 そこの部分は御指摘のとおりだと存じまして、ここには書いてございませんが、例えば事前調査に関しましては、ベテランの作業主任者ですとか、アスベスト診断士ですとか、そういった資格がございまして、既にこういった方々に被災地での合同パトロールにも御協力いただいているところでございまして、私どもとしましては、そういった方々を御活用いただくように指導していきたいと思っております。
 それから、分析の方に関しましても、先ほどの十分な経験及び必要な能力を有する者というのは、要するにきちんとした設備、能力持った分析機関ということでございますが、これに関しましても、日本作業環境測定協会がそういった分析機関の能力判定をやってございます。ある程度の能力を持っているという、協会が出しているお墨付きでございますが、そういったものを得ているところを御活用いただくように、指導していこうと考えているところでございます。
○日下部委員 ありがとうございました。
○相澤分科会長 ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、この御報告は終わりまして、事務局から連絡事項をお願いいたします。
○高?計画課長 次回の日程につきましては、追って連絡させていただきたいと思いますけれども、来月もお願いしなければならないかもしれないということでございます。また追って連絡いたします。
○相澤分科会長 それでは、本日の分科会はこれで終了いたします。
 議事録の署名につきまして、労働者代表は谷口委員お願いできますでしょうか。使用者代表は明石委員お願いできますか。
 本日はお忙しい中お集まりいただきまして、どうもありがとうございました。これで終了いたします。


(了)

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