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2012年5月17日 第90回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

○議事

24/5/17 第90回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

1 日時及び場所 平成24年5月17日(木)
10時00分から12時00分
全国都市会館(大ホール(2階))

2 出席委員:池田、伊藤、大島、大森、木村、久保田(酒向参考人)、高智、木間、小林、齋藤(訓)(井伊参考人)、齊藤(秀)、佐藤、高杉、武久、田中(滋)、田中(雅)、村上、村川、山際、山田(敬称略)

○宇都宮老人保健課長 それでは、「第90回社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。
 会の開催に当たりまして、委員に変更がございましたので、御紹介させていただきます。
 まず、日本医師会常任理事の高杉敬久委員でございます。
○高杉委員 高杉です。よろしくお願いします。
○宇都宮老人保健課長 続きまして、民間介護事業推進委員会代表委員の山際淳委員でございます。
○山際委員 山際でございます。よろしくお願いいたします。
○宇都宮老人保健課長 本日の委員の出席状況でございますが、大西委員、勝田委員、志賀委員、福田委員、藤原委員から御欠席の御連絡をいただいております。また、久保田委員にかわりまして酒向参考人、齊藤訓子委員にかわりまして井伊参考人が出席されております。
 以上より、本日は20名の委員に御出席いただいておりますので、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することを御報告いたします。
 では、以降の進行は大森分科会長にお願いいたします。
○大森分科会長 おはようございます。よろしくお願いします。新しく委員になられたお二人もよろしくお願いいたします。
 それでは、本日の議題は皆さん方のお手元にあるとおりでございますけれども、資料の確認からいきましょうか。
○宇都宮老人保健課長 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 座席表、議事次第の後に、資料1としまして、平成24年度介護報酬改定検証・研究委員会における調査の実施について(案)。
 資料2 介護事業経営調査委員会(仮称)の設置について(案)。
 資料3 第5期介護保険事業計画期間に係る介護サービス量の見込み及び保険料(第1号保険料)について。
 資料4 ケアマネジャーの資質向上と今後のあり方に関する検討会。
 資料5 介護等のサポート拠点について。
 資料6 「被災時から復興期における高齢者への段階的支援とその体制のあり方の調査研究事業報告書」の概要。
 資料7 特別養護老人ホームにおける待機者の実態に関する調査研究事業。
 そして、委員名簿の後に、机上のみの配付でございますけれども、特別養護老人ホームにおける待機者の実態に関する調査研究事業の報告書がございます。
 以上でございます。資料の不足等ございましたら、お申し付けください。
○大森分科会長 よろしいでしょうか。
 最初に、介護報酬改定検証・研究委員会の議論につきまして説明していただきますけれども、この委員会は大島先生に委員長をお願いしてございますので、まず先生からざっと御報告いただいた後、必要があれば事務方からお願いします。
 では、先生。
○大島分科会長代理 4月26日に介護報酬改定検証・研究委員会の第1回目の会議が開催されましたので、その結果について御報告申し上げます。資料1を参照してください。
 1ページ目の目的に、平成24年度介護報酬改定に関する審議報告において、検討が必要とされた事項等に関する研究を行うための資料を得ることを目的とする、とあります。
 この目的に沿いまして、2 「平成24年度介護報酬改定に関する審議報告」において検討が必要とされた事項というのが丸でずっと列挙されていますけれども、これを踏まえた上で、2ページに具体的な効果検証と調査研究の2つに分けまして、調査研究は3ページに記してありますけれども、具体的な項目の中身について記されています。
 主な意見として出されたことについてだけかいつまんで御紹介申し上げたいと思います。まず、効果検証についてですが、平成24年度改定効果検証の(マル5)介護老人保健施設の在宅復帰支援機能の検証についてというところで、退所した人がどのような在宅サービスを受けているのかというところまで目を配る必要があるのではないかという御意見をいただきました。
 そして、3ページの調査研究の(マル2)認知症に対して現在実施されているサービスの実態調査についてというところで、検証項目が抽象的・一般的であり、どのようなアセスメント方式をとっているのかなど、もう少し詳しく調査すべきではないかという御意見をいただいています。
 そして、(マル4)生活期において実施されているリハビリテーションの実態調査についてですが、訪問リハ、通所リハ、デイサービスの具体的な内容をよりわかる形で調査した方がよいのではないかといった御意見をいただき、この資料1に反映させていただいているところであります。
 また、これは具体的なところまでは議論になりませんでしたけれども、各事業の収支や内部留保のばらつきの理由を探るような調査の手法はとれないのか。あるいは、福祉用具の報酬や有料老人ホーム等を検討対象にはできないのかといった御意見もあり、これらについては、ほかの委員会や調査で対応すべきであろうという方向で検討しているところであります。
 もう一つ、これは私の個人的な感想も入りますが、現在約9兆円の介護給付費が2025年には膨大なものになる。約20兆円になるという予測が立てられていまして、こういった状況を踏まえた上で新たなサービスがどんどん入ってくることになると、将来の給付費の動向についてどういうふうに考えていったらいいのか。そういう意味での検証も必要ではないかという御意見もあり、私も実際にそうではないかと考えているところです。
 そして、今後、各項目について調査が進められて、来年3月に調査・研究の結果が委員会に報告される予定であるということを御報告いたしまして、前回の委員会についての議論はこんな状況であったということで御理解いただきたいと思います。
 以上です。
○大森分科会長 事務方から何か補足説明はありますか。
○宇都宮老人保健課長 では、ちょっと補足させていただきたいと思います。
 今の資料1の2ページから3ページにかけて、25年度の調査として、20分未満の身体介護と、リハ職と介護職との連携、この2つだけしか書いてございませんが、25年はこの2つしかやらないという意味では決してなくて、24年度の調査の中で、勿論24年度だけで終わってしまうものもあるでしょうが、恐らく継続が必要なものも出てくるでしょうということで、そういうものも含めて25年度は調査することになるのではないかということでございます。
 それから、2点目でございますが、3ページの一番下に米印で書いてございますけれども、審議報告の中でもケアプラン、ケアマネジメントの宿題が出てございました。これにつきましては、「ケアマネジャーの資質向上と今後の在り方に関する検討会」という別の検討会を立ち上げて、そちらの方で検討させていただくということでございます。
 以上でございます。
○大森分科会長 今、御説明ございました。何か皆様方の方で御意見等ございますでしょうか。どうぞ。
○伊藤委員 ありがとうございます。資料1の項目を拝見させていただいて、審議報告の中で実態把握を行うとされている、介護職員によるたんの吸引等についての検証や調査の項目が入っていないように見えます。この点について、どういう検討がされたのかといった点を、まず教えていただければと思います。
○大森分科会長 お願いします。
○宇都宮老人保健課長 たんの吸引につきましては、せんだって、高齢者のみならず、障害児・者なども含まれる法改正となってございます。そういうことから、老健局だけということではなくて、今後、関係部局と協力いたしまして、事業所における実施状況の問題点、課題等の把握ということについて検討してまいりたいと考えてございます。
○大森分科会長 はい。
○伊藤委員 ほかの局と連携して対応するということで、お願いしたいと思います。審議報告でもきちんと書かれております。資料1の1ページの2のところは、審議報告で今後の課題とされているものだけを8項目、列挙しているように見えます。たんの吸引については、そこには確かに入っておりませんけれども、審議報告の中で実態把握ということが位置付けられております。研修が行われて段階的に実施されていくということではありますけれども、そこは24年度の審議報告にきちんと入っていることを踏まえて、実態把握をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○大森分科会長 わかりました。どうぞ。
○木間委員 2ページの3の調査項目(案)の(1)の(マル1)サービス付き高齢者向け住宅については、調査項目として入居者の属性などが挙げられています。これらの項目に含まれているかもしれませんが、調査していただきたい項目を3点申し上げたいと思います。
 1つは、例えば前年度あるいは前年の退去者数と退去者の要介護度、待機先についてです。高専賃や住宅型有料老人ホームにおいて介護保険サービスを利用する場合には、在宅で介護を利用することと同じ扱いになることから、要介護3を超えて重くなると、限度額を超えた部分は全額自己負担になるために、高専賃に住み続けられなくなるというケースが見られました。
 サービス付き高齢者向け住宅として登録する前の高専賃などのときと、登録後の実態を把握すれば、サービス付き高齢者向け住宅の問題点と課題が明らかになると思います。消費者被害の発生を防ぐためにも、調査項目に入れていただきたいと思います。
 2つ目は、認知症ケアはできるのか、看取りはできるのかという項目です。
 3つ目は、介護保険サービスを提供するのは、自らか、それとも関連会社か、一切関係ない会社かという点です。サービス付き高齢者向け住宅の事業者と入居者間の契約トラブルを未然に防ぐためにも、この点を調査していただきたいと思います。
 以上です。
○大森分科会長 今のような御要望ですけれども、とっさに対応可能ですか。はい。
○深澤高齢者支援課長 今年度の老人保健健康増進等事業で調査をする形になりますが、御指摘の内容も調査事項に含めるようにしていきたいと考えております。
○大森分科会長 それ以外に。どうぞ。
○井伊参考人 1つ意見で、1つ御質問です。
 まず意見ですが、3ページの(マル3)介護事業所、介護施設における医師、看護師が担っている役割の実態調査ですけれども、これにつきましては、利用者の安全の観点から、医師や看護師の配置が義務付けられている介護サービスが多い。しかしながら、医療職が必要なときに適切に利用者に関われる体制になっているかどうかということについて、検証が必要だと思っております。
 医療職ならではの役割が余りない状況があるのか、あるいは緊急時など、医療職の対応が求められる場面でも、うまく対応できていないサービスもあるのではないかと思っておりますので、必要なときに必要な対応ができるかどうか、これが検証できるような調査設計にしていただきたいというお願いでございます。
 こういう調査をいたしますと、実際ケアを提供している当事者に何をしているかと聞いた場合に、多くの場合、一生懸命やっておられるので、いろいろな仕事があって大変忙しいという結果も出てこようかと思います。どのような状態の人に、どのような体制でケアをしているのかが、そういう実態が出てきてほしいと考えます。特に、それが今後の適正な人材確保策につながっていただきたいと思いますので、そういう調査設計をお願いしたいというのが1つ意見です。
 もう一つ、これは質問ですけれども、4月26日に行われた介護報酬改定・検証研究委員会の資料では、調査研究の検討事項として、介護サービスの利用実態と区分支給限度基準額との関係が挙げられていましたけれども、本日の資料では、24年分の調査内容にはありませんが、これは今後、25年度以降に実施予定と理解してよろしいのでしょうか。
○大森分科会長 御質問の方から。
○宇都宮老人保健課長 区分支給限度基準額につきましては、御存じのように、昨年、調査をして、その結果をお示ししたところ、限度額の議論に入る前に、まずケアマネジメント等の検討をすべきという結論が得られたところでございます。そういったところで、先ほど申しましたようにケアマネの検討会というものもできておりますので、そういうものを見ながら検討していくことかなと思っております。
○大森分科会長 もう一つ、御意見というか、御注文があった点はどうですか。実態調査。
○宇都宮老人保健課長 いただいた御意見につきましては、そういった観点も含めて、調査項目の方に入れられるか、検討していきたいと思います。
○大森分科会長 ほかに。どうぞ。
○齊藤(秀)委員 ありがとうございます。2ページの調査項目、(1)の(マル2)定期巡回・随時対応サービスの実施状況に関してございます。市町村ごとの整備状況と書いてございますので、この中に含まれているとは思いますが、この新サービスの導入の阻害要因のようなものがわかるような資料が組み込まれているとありがたいなと思っております。
 それから、直接関連はしないのかもしれませんが、今日の資料の中で保険料の基準額が出されておりますが、全体として高いところと低いところでは2倍以上の差があるということでございますから、この実態はどういうものなのかということも知りたい。今回の調査項目の中では、どこの項目として入るのかわかりませんけれども、別立てでお調べいただければありがたいと思います。
 以上2点でございます。
○大森分科会長 今の御発言で阻害要因というのは、市町村単位で事業者の皆さん方がどういうふうに対応されるかということがある。そういう新しいサービスに乗り出さない理由。阻害要因というのがちょっと理解しにくかったのですけれども、乗り出さないのはどうしてなのですかと、基本のサービスとの関係がどうなるのですかということを聞けということですか。
○齊藤(秀)委員 はい。どんな状況で今、どういうふうにお考えなのか、その辺がわかるような資料。
○大森分科会長 わかりました。ほかにございますでしょうか。どうぞ。
○木村委員 2ページの3の(マル5)介護老人保健施設の在宅復帰支援機能の検証の中で、お願いしたいことがあります。
 まず、老人保健施設の中の支援相談員とケアマネジャーが、今回、新設されました入所前後訪問指導加算のところで、老人保健施設のケアマネジャーがこれをしっかりやっているかということと、更に受け手側の居宅介護支援事業所のケアマネジャーとの連携の状況。これは入所前の話です。
 それから、入所中に退所調整していって、退所後に居宅介護支援事業所のケアマネジャーと施設のケアマネジャーがどういうふうに連携がとれているかということも、項目の中に入れて調査していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○大森分科会長 今のはよろしいですか。
○宇都宮老人保健課長 今の個別のというか、全体に今日いろいろ御意見いただいたものを、大島先生がこちらの委員長でいらっしゃるので、御相談して、それで調査が比較的とりやすい項目と、なかなか難しいのも中にはあるかもしれないので、そういうのをちょっと検討させていただいて調査にかかると考えてございます。
○大森分科会長 基本は、できることはやることが前提ですから。
 もう一回ですか。どうぞ。
○井伊参考人 先ほども御質問いたしました介護サービスの利用実態と区分支給限度基準額との関係の件ですが、ケアマネジャーの知識向上と今後の在り方に関する検討会での検討を踏まえながら、取り上げていただくかどうかということが変わってくるというお答えだったと思います。
 サービスの利用実態と区分支給限度基準額との関連では、訪問看護やリハビリなどの単価の高い医療系サービスが入れられない、あるいは控えるということが、これは前々から私ども、聞いていることですので、できればケアマネジャーの資質向上と今後の在り方に関する検討会が、いつごろどういう結論が出るのか、わかっておらないのですけれども、早い時期に取り上げていただきたいと思っておりますので、希望を申し上げたいと思います。
○大森分科会長 よろしいでしょうか。どうぞ。
○高智委員 3ページの(2)の認知症の関係ですけれども、先ほどの御説明の中で、抽象的あるいは一般的に調査についての御懸念が示されましたが、私もそのとおりだと思います。そこのところはじっくりやっていただけたらと思っております。
 もう一つ、2ページの3の(1)の(マル5)の2行目、退所後に利用しているサービス内容に着目したいと思います。全体の流れで見ないと余り意味がないと思いますので、これはきちっとやっていただきたい。
 それから、先ほど大島先生から、介護費用の推移についてお話がございました。現在の約8兆円から将来は20兆円規模、あっという間に膨らみ、費用の爆発が予想されます。それの一番の要素は、施設の関係に係っている部分が非常に多いと思います。
 先般、我が国に先駆けて95年に介護保険制度を導入いたしましたドイツの検証結果が出ました。御紹介いたしますと、ドイツは日本の4分の3の国勢でございます。1億2,000万対8,200万ということで、社会保障の大半が保険制度で実施・運営されている。そういう意味では、比較対照するには便利な国だと思いますが、数字を申し上げますと、入所者数は75万人、そのうち40.6%が要介護度1でございました。
 ドイツの要介護度1は、池田委員が時々指摘しているように、日本で言えば2から3に相当し、もっと言いますと、日本の要支援の1、2や要介護度1は、ドイツでは法定給付外になっております。それでも給付の天井が低いということで、健康保険の屋根の下で行う介護保険という位置付けになっておりますので、自己出費も相当出ていると聞いております。自助の部分が多いということでございます。
 ですから、一番言いたいことは、要支援1、2の在り方と、場合によっては、要介護度1、2クラスにつきましても、この24年度、25年度の研究の中で対応していただく必要があるのではないかと感じております。
 最後に、療養病床の関係でございますが、6年間延長されました。この受け皿の問題等は、多々問題点を含んでいるわけでございます。そこにつきましても、決まったことについての取り扱いでございますので、きちっとやっていただきたいと感じます。
 
○大森分科会長 ありがとうございました。大体よろしゅうございましょうか。
 先ほど課長もおっしゃっていますけれども、今後の進め方について、今、御意見が出ていますので、それを踏まえて、実際には大島委員長のもとで具体的な作業をやってもらいますので、そこで御相談していただくことになると思うのですけれども、事務局の方から何かありますか。
○宇都宮老人保健課長 今、いただいた意見を踏まえて、大島先生と相談させていただいて調査に移りたいと思います。今年度末に、その調査結果について改定検証・研究委員会の方に御報告させていただいて、御議論いただいた上で、こちらの分科会の方にまた御報告させていただくという段取りにさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○大森分科会長 先生、よろしく。
 その次のテーマが、委員会の名前を変える提案になっています。介護事業経営調査委員会(仮称)の設置につきまして、まず説明していただきましょう。
○宇都宮老人保健課長 それでは、資料2をごらんいただきたいと思います。「介護事業経営調査委員会(仮称)」の設置について(案)ということでございますけれども、現在、調査実施委員会の方で介護事業経営実態調査等について検討・調査を行っていただいておるところでございます。これにつきまして、今回、名称を改め、また中身も少し変えさせていただきたいという御提案でございます。
 具体的には、裏側のポンチ絵をごらんいただければわかりやすいかと思うのですが、検討の内容として、現在、毎回の改定にあわせまして介護事業実態調査、経営概況調査と経営実態調査を行ってございます。それから、前回の3%改定以後、介護従事者処遇状況等調査というのを行ってございますけれども、今回、これに介護事業経営分析等調査というものを加えさせていただきたい。例として、訪問看護事業所等における事業所規模別の経営状況の分析等というものが書いてございますが、こういった項目を加える。
 済みません、また1ページ目に戻っていただきたいと思いますが、今、説明したのが2の(1)でございます。それと、その他として、必要と認める事項について検討を行うということでございます。
 3の構成、メンバーにつきましては、現在の調査実施委員会のメンバー、そのままで御検討いただきたいと考えてございます。
 また、運営方法について、公開、その他については、これまでと同様でございます。
 それから、2の(2)その他でございますが、今、事務局の方で考えてございますのは、消費税が上がるという話がございます。これについて中医協の方では、それ専用の委員会をつくるような報道を伺っておりますが、介護報酬の場合には、こちらの委員会の方でその他事項として御検討いただくのが適当ではないかと考えてございます。
 説明は以上でございます。
○大森分科会長 これについて御意見等ございましたら、どうぞ。
○伊藤委員 今回の介護報酬改定で、介護職員の処遇改善措置については、方法を変えた、それによりきちんと介護職員処遇の改善の目的を達するのかということを十分に検証する必要があると思っております。今回、名称は事業経営調査委員会に変更されるということですけれども、その中で処遇状況等調査は入っているようですので、そこは変わらないよう検証していただきたいと思います。
 改定にあたって、ここでずっと議論があり、しかしすれ違っていたと思うのですけれども、社会保障・税一体改革でこれからあと10年少しで100万人以上必要となる介護職員をどうやって確保すべきかという政策目標を達成するという意味で、処遇の改善が必要だと私は主張してきました。そういった政策目標を達しているかという意味で、調査をきちんとやっていただきたいと希望します。
○大森分科会長 今の扱いは、一度ここでも議論した覚えがあるのですけれども、ちょっと事務方の方から。
○宇都宮老人保健課長 今回の調査としての介護従事者処遇状況等調査については、従来の調査実施委員会で行っていたような調査を想定してございます。今、伊藤委員のおっしゃったような、もう一歩深い話だと思うのですけれども、そういったことにつきましては、例えば処遇改善加算として支払った報酬が、ちゃんと賃金で反映されているかということなどについては、来年7月末までに各指定権者に提出される実績報告書を収集すると。それを国の方で集計・分析するということ。
 それから、今後の処遇改善、キャリアパスの在り方等について、関係団体を交えた意見交換なども行ってございますけれども、そういったことについては、必ずしもこの給付費分科会ということではなくて、また別途進めていくということだと認識してございます。
○大森分科会長 私もそういう了解だったのですが、伊藤さん、今のような理解でよろしいでしょうか。
○伊藤委員 いずれにしても、きちんとした把握をしていただいて、またキャリアパスを含めた今後の介護職員の在り方を検討していくということが並行して行われるということであれば、それは結構だと思います。ここでは経営調査委員会という名称ですけれども、処遇改善等調査はきちんとやるということは確認させていただきたいと思います。
○大森分科会長 はい。ほかにございますか。どうぞ。
○山田委員 ありがとうございます。この介護事業経営調査委員会の中の検討項目の中に、介護事業経営分析等調査を入れていただいたことは非常にありがたいと思います。恐らくそこで検討されると思いますけれども、各事業所の借入金の状況あるいは返済の状況を含めたキャッシュフロー等を含めて、経営実態がわかるように是非検討をお願いしたいというのが要望の1つでございます。
 それから、消費税について課長の方からお話がありましたけれども、前回のこの分科会で、大規模投資に関しては是非早目に検討していただきたいという要望を申し上げました。ただ、通常サービスに含まれる消費税の検討についても、特に介護報酬の場合は、居宅の場合は支給限度額がございますので、そこにも影響してくる可能性があります。
 そういう意味で、今後の消費税率アップに向けた検討手順といいますか、是非それを早くお示しいただきたい。現場はかなり不安を持っておりますし、3年後の介護報酬改定を待ちますと、その間に上がる可能性があります。では、その間はどうするのかということも、是非具体的に早目にお示しいただくようにお願いしたいというのを要望させていただきます。
 以上です。
○大森分科会長 今、かかっている法律が通ることが前提ですけれども、通らなくても一般的に消費税問題はあるのですね。中医協の方も早速検討に入るそうですので、そちらを見合いながらいろいろ議論を進めていただく。どうぞ。
○山田委員 中医協がかなり早く走って、情報が早く流れているものですから、介護サービスの現場が不安に思っているという現状がありますので、その辺をよろしくお願いします。
○大森分科会長 私の感じで言うと、随分張り切っておられるのではないか。褒めているのですけれども、また何か言うと御批判を承るので。3年を目指して一生懸命検討に入っていますので、私どもも遅れをとってはいけないなという感想でございます。
 ほかにございますでしょうか。こういう形でさせていただいてよろしいでしょうか。これは、もう田中先生、決まっているのでしたか。全体の取り仕切りというか。
○田中(滋)委員 正式ではないですが、きっとそうなるでしょう。
○大森分科会長 そうらしいということですが、ここから池田、田中、村川先生が入っておられますので、御苦労かけますけれども、充実した委員会の運びにしていただければ。よろしくお願いいたします。
 それでは、その次のテーマで、その他に行きましょうか。
○度山介護保険計画課長 お手元の資料3 第5期介護保険事業計画期間に係る介護サービス量の見込み及び保険料についてという資料でございます。第5期の介護サービス量の見込みと保険料につきましては、保険料については3月30日に、それからサービス量については5月1日までに全国集計を終えて、プレスリリースをさせていただいておりますが、その2つの資料をまとめたものでございます。東日本大震災の影響等により、事業計画並びに保険料の見直しができていない保険者が若干ございますので、それを除いた集計となってございます。
 その下、第5期介護保険事業計画の全国集計の方からまいりますが、1号被保険者数、要介護認定者数、その割合というのは、すべてを足し算したものでございます。これは、全国の人口推計とぴたり合うという構造に必ずしもなっておりませんので、この数字は参考値という形で眺めていただければと思います。
 ページをおめくりいただきまして、その次に第5期介護保険事業計画におけるサービス量の見込み等についてということで、どの程度のサービスの充実を予定しているかを集計してございます。
 左側にございますのが23年11月審査分で見た給付の実績でございまして、その次に2014年のサービス量見込み。確定値と書いてございますのは、一度、暫定値を公表したものですから、その後集計をやり直したという意味でございます。
 それから、その右側に2015年と2025年の改革シナリオと書いてございます。社会保障・税一体改革に関しまして、この分科会でも何度か御説明させていただきました改革シナリオの、2025年の値でよく説明するのですが、通過点としての2015年の数字も並べてございます。ちょうど年度が近いものですから、比較のしやすさを考え、このような表示をさせていただいております。
 さて、限られたデータでございますので、これをどう読み取るかというのは難しいわけでございますけれども、一体改革のベクトルと今回の事業計画のベクトルがどうかということで考えますと、ベクトルとしてはまずまずではないかと思います。例えば、施設と在宅の比率で、施設の伸びをある程度コントロールし、在宅あるいは居住系サービスで受けとめていくことに関しては、一定程度、成果が出ていると思います。
 ただし、ちょうど3年前のことを思いますと、第4期の計画が策定された後、特養待機者が41万人いるということが政治的な争点になり、経済対策が組まれて、第5期の予定を前倒しするような政治的な意思決定がなされたことも考えますと、この点についてはひよらないように、しっかり理念を押し通していくことが重要かと思います。
 それから、これは人数ベースで出ておりますので、在宅介護に関しましては人数も勿論あるのですが、密度が充実するという要素も評価しなければいけませんが、そこの分析はまだできておりません。
 昨年の法改正によって新しく創設されました新サービスで見ますと、これは目標の設定の仕方にいろいろ御議論があるかもしれませんが、これまで新しくできたサービスの伸び方が、2次曲線的に増えていることを踏まえて、例えば定期巡回のサービスで申し上げると2015年では1万人、2025年に向けて15万人という2次曲線的なカーブで設定してございます。それと比べると、今回の事業計画では、それを上回る目標設定がされているということがございます。ただ、あくまでこれは計画ベースなので、必ず実行されるという担保はございませんので、そこは注意をして見ていく必要があるということでございます。
 あるいは、認知症に対応する小規模多機能サービスあるいはグループホームなどについても、2015年のシミュレーション時に向けて順調に増加してきているのではないかと考えます。
 一方で、注意を要する点も幾つかあるかもしれません。
 1つは訪問介護ですけれども、医療との連携あるいは医療ニーズを持つ要介護者の増加ということを考えて、改革シナリオでは、特に病院の方から早く地域の方に戻ってまいりますので、それを踏まえた必要数を見積もっているわけですけれども、計画上では必ずしもその点が十分反映されていないのではと思います。どうしても市町村のサービス量の見積もりにおいては、これまでのサービスの受給の傾向を延長する形で策定しがちでございますので、この部分についてはもうちょっと工夫が要るかと思われます。
 ただ、在宅サービスに関しましては、ニーズがあれば、目標を上回るサービス供給も行われますので、この量を超えてサービスが供給できないということではございません。
 それから、介護施設の一番下の老人保健施設ですが、42万人から43万人と、1万人の増となっています。これはちょっと注釈が必要でございます。老健施設の整備数自体はもっと大きな数字なのでございますけれども、介護療養の方が減少するので、その差し引きで数字上このように見えているということがございます。ただ、同期間の特別養護老人ホームの伸びに比べますと、老健施設の伸びは小さなものになっている。
 これは私の推測でございますけれども、入所施設の単価で見ますと、特養の方が老健よりも低いということがございます。それから、特養はどうしても待機者の問題があるということで、計画を策定する市町村の側からは、どちらかというと特養の整備に振れがちという部分があるのではないかと思います。
 老健施設に関しましては、この分科会でもご議論いただき、在宅復帰機能を重視していくということで、報酬改定も行われたところでございます。この在宅復帰支援という役割もきちんと位置づけた上で、老健施設整備を計画に組み込むということが、この先に向けては課題になるのかなと感じているところでございます。
 それ以降、スライド番号の3、4、5は、それぞれ新サービスについての実施見込みについて、特別にデータを取り出してございます。4、5については、それぞれ実施見込みを挙げてございますが、残念ながら、それぞれのサービスにおいて2つずつ、実施予定のない都道府県がございます。
 それから、スライドの6番目、第5期計画期間における介護保険の第1号保険料の集計でございますが、第4期4,160円が、19.5%アップの4,972円という数字になってございます。
 一番最後のページを見ていただきたいのですが、昨年の法律改正で財政安定化基金を多少積み過ぎではないかということで、それを一定の基準をもって取り崩して保険料の軽減に充てるという措置がなされたわけでございます。そのときに、大体550億円程度取り崩せるであろうということを申し上げておったわけでございます。都道府県によって、多く崩したところ、少なく崩したところ、あるのですが、全国でならしてみますと、ちょうど550億円という数字になっております。これによって、全国平均では52円の保険料軽減効果がある。逆に言いますと、これがなければ52円高かったということになります。
 このほかに、データではお示しをしておりませんけれども、市町村の中で、どうしても保険料はショートしてはいけないものですから、予備的にやや高目に設定されることが通常です。そうして積み上がった積立金を一部取り崩して保険料軽減に充てるということも、かなりの市町村でなされておりまして、それによる軽減効果がおよそ192円という数字になってございます。両方を合わせますと240円ぐらい、給付費ベースで見た保険料よりも低い水準になっておるということでございます。
 御存知のとおり、埋蔵金は掘り起こして使ってしまいますと、もうわいてはきませんので、この240円分については、次の第6期に関しては確実に上昇要因になるということについて、留意が必要かと思います。
 それから、同じ9枚目のスライドに保険料の高いところと低いところということで、数字を出しております。先ほど御質問もありましたので、若干のコメントをさせていただきたいと思います。
 まず、高いところに関しましては、それぞれにかなり特殊要因がございます。いろいろ事情も個別に聞いたりしたのですけれども、上位十傑のうちの大半のところで財政安定化基金への償還金というものが保険料にオンされております。要は、第4期において保険料が足りなくてショートして借り入れをした。その償還金は、次の第5期の3年間で返さなければいけませんので、場所によっては数百円、これによって保険料が高くなっているところがございます。
 それから、大きな要因は、新しく施設ができて入居者が増えた。それから、最近、デイサービスセンターの増加が著しいわけでありますが、デイサービスセンターができて、皆さんが行かれるようになったので、保険料がはね上がったということを要因に挙げていらっしゃるところもございます。
 逆に、右側、保険料の低いところですが、残念ながら、名前が挙がっている市町村には大変失礼なのですが、介護予防を大変一生懸命やったから低いというよりは、どちらかというとご覧いただいたように、離島とか過疎が多いと思いますので、サービスがまだ十分に展開されていないことが大きな要因ではないかと推察いたします。あとは、どちらかというと1次産業中心の地域ですので、お年寄りがそういう産業に歳をとっても従事していらっしゃる。その分、元気な方が多く住んでいらっしゃるということも要因かと思います。
 こういった市町村においては、人口規模も少ないので、例えば救急車で担ぎ込まれて病院に入って、そのまま施設でお暮らしになるという方が何人か出ますと、一気に保険料が高くなるという傾向もございますので、低いからといって安心できるところではないのではないか。推察でございますけれども、そういうことが言えると思います。
 以上でございます。
○川又振興課長 説明を続けさせていただきます。資料4 ケアマネジャーの資質向上と今後のあり方に関する検討会についての報告でございます。
 趣旨といたしましては、先ほども出ておりましたけれども、本分科会におきましてケアマネジャーの養成・研修過程や資格の在り方に関する検討会を設置し、議論を進めるとされたことを踏まえたものでございます。
 検討項目は記載のとおりでございますけれども、ケアマネジメントの在り方あるいはケアプランをどうするといった課題も含めて、幅広い観点から御検討いただいているところでございます。
 スケジュールといたしましては、本年秋を目途として中間的な議論の整理を行う。既に2回開催されております。3月29日と5月9日、フリートーキング、それから各委員からのプレゼンテーションという形で議論を深めつつある状況でございます。
 裏面に委員の名簿がございます。田中先生の方に座長をお願いしているところでございます。
 引き続きまして、資料5 介護等のサポート拠点についてでございます。東日本大震災におきます仮設住宅を中心とした高齢者、あるいは地域の住民の日常生活を支えるために、サポート拠点の整備を昨年から進めてきております。これから開くところもございますけれども、現時点で104か所でございます。
 運営といたしまして、社協とか民間の事業者あるいは社会福祉法人、NPO等が運営しておりまして、下段にありますように、総合相談・見守り。特に、訪問して安否確認等に力を入れているところでございます。また、デイサービス、配食サービス、地域交流サロン、その他のサービスということで、お年寄りだけではなくて、子どもの放課後の活動の場所等にも活用されているところでございますし、例えば弁護士会と連携して法律相談といった場所に使ったり、さまざまな多機能の拠点として活用されているところでございます。
 資料5は以上です。
○福本総務課長 続きまして、資料6でございます。これも東日本大震災の関係でございます。民間の研究団体が調査研究を行いまして、その結果を公表されました。この機会に紹介させていただくものでございます。ヘッドラインに書いてありますけれども、研究しました組織は富士通総研でございまして、老健局から研究助成金を交付して研究いただいております。
 1.調査研究の概要でございますが、広く言えば、記載した高齢者の方への支援の在り方についての研究でございまして、現に被災地ではどういう状況であったか。そして、今後、将来のことを考えたときにどういうことが考えられるかということを整理したものでございます。
 調査のやり方としては、2番、真ん中にございますけれども、被災3県で自治体あるいは事業者団体にアンケート調査をするということ。更に、そのうち幾つかはヒアリングするということ。加えて、被災3県の介護事業者の方々、それから有識者の方々からなる検討会というものが設置されて、そこで調査のやり方なり調査の結果なり、あるいは今後の在り方なりについての検討が行われたということでございます。
 調査の結果でございますけれども、1ページの一番下。まず1つは、施設の高齢者の方々への支援ということがあります。被災した施設が避難するということがございました。(1)の(マル1)ですけれども、施設の入所者が別の施設に、全体で、あるいはばらばらの場合もありましたけれども、職員とともに避難するということに関しての調査の結果、あるいは今後の在り方でございます。
 2ページですけれども、施設ごとに避難した場合に、どういう形のチャンネルで避難されたかをアンケートをとりました。一番多かったのは、施設間同士で避難先を見つけて避難したというのが39.4%になっております。
 その下、下線を引いておりますけれども、こういうやり方が一番効率的でもあったということから、施設間で災害時の避難と受け入れに関する協定をあらかじめ締結しておくということが有効であるということが出されております。同時に、真ん中辺り、(マル2)の上ですけれども、そういう場合でも、共同訓練とか研修会等で交流を深めて、日ごろから顔の見える関係を築いておくことが、いざというときに有効であろうということも意見としてまとめられております。
 それから、(マル2)も施設の支援ではありますけれども、今度は職員の派遣ということでございます。それもステージを分けますと、量の速やかな確保と書いてありますところは、災害発生直後の数日間であります。施設において、この期間はとにかく人手が要る。したがって、その人手を量として確保することが大事であるし、そういう組み立てをすることが必要だという話でございます。
 (マル2)の2つ目のパラグラフでは、その在り方としては、ある一定程度の圏域において、これは近隣でということになりますが、そういうところで災害時において派遣するようなチームをあらかじめ整備しておく。具体的にはその下にございますけれども、都道府県が窓口となって、各事業者から参加職員をあらかじめ募っておいて訓練も実施して、事が起これば、その中でオペレーションすることが適切ではないかということでございます。被災直後は人手が足りないところへ、そういう形で人の支援を行うということでございます。
 もう少し時間が経ちますと、3ページに質の安定的な確保と書いてあります。これは、ある程度時間が経った。被災から週の単位あるいは月の単位で経過した場合には、人手を派遣してもらって頼ることになりますと、おのずと質の面が問題になってくるということから、真ん中辺りに書いてございますけれども、サービスや考え方が同じような施設から派遣していただくのが適切である。関係団体を通じてのコーディネートが適当ではないか。現にそういうことが行われましたけれども、そういうことで整理がされております。
 今までは施設の入居者の話でございますけれども、4ページ以降は在宅の要介護の方々についての話の話でございます。
 (3)の(マル1)に調査の結果が出ておりますが、グラフで書いてありますのは、被災地の地域包括支援センターあるいは在宅介護支援センターにアンケートをとった結果の集計でございます。在宅の方々の安否確認の支援を被災当時にしたかということですが、自分たちが把握している高齢者。これは、ある意味では地域包括支援センターなりが自分でケアプランをつくって、常日ごろから関係がある方々の安否を確認したのが53.1%。それに加えて、日ごろは1対1の関わりがないわけでありますけれども、その地域の高齢者の安否の確認をしたというのが43.4%という実態が出ております。
 ただ、真ん中にありますように、このほかに自治体で在宅の方々の安否確認をするとか、それ以外にも別々の事業者がやっていることもあった。したがって、実態把握とか情報の一元化を行うことが課題であろう。
 それから、4ページの下の(マル2)では、まず要介護高齢者の被災直後の安否確認に関しては、一番下でありますが、あらかじめ対象区域を定めた上で、だれが安否確認を行うか。事業者を指定しと書いてありますのは、そういう意味であります。だれが、加えて、事業者が行うべき内容、どういうものを把握するか。あるいは、把握するとしても、常日ごろ要援護者の方々がどこにお住まいなのかという情報を把握しておく。そういう情報が共有化されていることが必要であろう。そういうルールを定めることが必要であろうということが書いてあります。
 それから、5ページでありますけれども、今度は避難所とかに避難をされた段階、あるいは自宅にとどまっておられる段階。安否の確認という意味では、生存されていることがわかった後の話としては、そういう方々の中で要介護者としてサービスが要る人にサービスが届いているかどうか、あるいは別のところに連れていく必要があるのではないかという話になります。
 ここの仕組みとしては、下線部に書いてありますけれども、スクリーニングあるいはトリアージですね。避難所に避難されておる方の中で、そういうサービスが要る方々を見つけ出す機能が要る。それは、専門的な職種からなるチームが、避難所等でそういう状態にある方々を見つけ出し、必要に応じてサービスにつなげるということが必要であろう。そのための人員の確保が必要で、事業者の協力が必要であるという整理になっております。
 これは研究の成果ということですが、これを受けて、我々としては、これを自治体あるいは事業者団体の方々に、現に起こったことと、それを踏まえて考えられることとして、こういう整理がなされているということで提供いたしました。全国の自治体では、地域防災計画というものを、こういう要援護者の方々も含めて立てることになっておりますし、今回の大震災を踏まえて、ほかの自治体でもその見直しということが行われることになっております。
 また、事業者団体においても、それぞれ事業者としてどういうことができるかという検討がなされるということだと思いますので、そういうところでも役立てていただきたいということで、情報提供しているところでございます。
 以上でございます。
○大森分科会長 4つ御報告ございましたけれども、何か御質問等ございますでしょうか。どうぞ。
○木村委員 資料3で確認とお願いです。資料3の新しくできたサービス、巡回型と複合型のサービスがあるわけですけれども、スライド番号4と5のように、ゼロのところが2県ずつあります。私は青森県なのですけれども、どっちのサービスも1事業所ずつの計画という形です。実際40市町村あるのですけれども、こういう状況で、青森だけじゃなくて、全国を回ってみて、巡回型と複合型の単位とか基準がはっきりせず、市町村介護保険事業計画をつくらざるを得なかったところがあって、今、この時期になって、事業所等々がこういうサービスをやりたいという声が上がってきている。
 それで、確認なのですけれども、第5期市区町村介護保険事業計画が議会で承認され計画が実施されているわけですけれども、期の途中でこれらのサービスを加えるとしたら、どういう手続が必要なのか。または、財政中立でやらなければいけないと思うのですが、保険料を変えるということではなくて、巡回型が始まると、他の訪問介護等の給付が下がってきて、多分バランスがとれると思うのです。ですから、お伺いしたいことは、期の途中でこういうサービスを入れることができるのか。また、導入するにはどういう手続が必要なのかというのが1つです。
 2つ目に、先ほど度山課長がおっしゃった、第6期に向けて保険料が上がっていくという意味で、私自身もとても心配しています。それで、今回、第5期市区町村介護保険事業計画をつくるときに、厚生労働省の方から日常生活圏域のニーズ調査を市区町村ごとにするようにお願いしていたわけでありますが、3月に介護報酬改定の説明会で全国を回りましたところ、サンプル抽出をしてやったところもあれば、サンプル抽出をやったらとてもいいから、今年度改めてニーズ調査をやるところもあれば、全くこの意図を酌まず、普通に第1期から4期までやったような計画を立てていっている市町村もあります。
 申し上げたいことは、せっかくこういう科学的な分析といいますか、具体的なニーズをきちんと把握して、そこの地域のサービス基盤を地域ごとに決めていくことのボリュームが見えるわけですね。それを次の期で考えると、再来年、またこれをやるのだと思うのですが、各市町村の担当の方、今日、市長会と町村会の代表の方はおられないのですけれども、このよさを2年かけてちゃんと教えていかないと、第6期をつくるときもうまくいかないで大変なことになるのではないかと危惧しております。
 いろいろ話しましたけれども、この日常生活ニーズ調査の全国の状況を具体的に教えてほしいのです。多分聞けば、やったと言うと思うのですけれども、内容がどうだったのかということの精査をしているのか。また、その調査がされていなければ、それを実施して教えていただきたいと思いますので、2点伺いたいことであります。よろしくお願いします。
○大森分科会長 まず、Q&Aが第1番目です。
○度山介護保険計画課長 大変重要な御指摘をいただいたと思います。
 まず第1点目の、新サービスを計画に盛り込んでいないけれども、やるということについての制度的な整理ということですが、これも皆さん御存知のとおり、居宅サービスに関しては指定制ですので、条件を満たした事業者が指定を求めれば、条件を満たしている限り、その指定は拒めないというのが原則ですので、その原則に沿っていけば、そういうサービスの準備をして指定の届け出をするということで、サービスの提供が行われるということになると思います。
 ただ、地域密着型サービスに関しましては、今回の法改正で公募制をとることができるようになりました。その公募制のもとでは、公募以外の事業者の指定を行政は拒むという権限も付与されております。そのこととの兼ね合いで、新しいサービス、計画には書いていなかったけれども、取り組むということになったときに、例えば幾つかやりそうな事業所があるが、キャパシティー的に言うと、どうしても恐らく一つ二つぐらいだろうというときに、市町村が乱立してはサービスが成り立たないので、公募の手続を踏もうかというときに、計画に書いていないことと公募ということをとることについて、多少問題が出てくる可能性はございます。ただ、計画は期中の見直しは随時できることになっておりますので、そういうことをいろいろ組み合わせれば、今の時点で計画に書いていないからといってできないということではないというのが、制度的な整理でございます。
 それから、後段の方もよろしいですか。
○大森分科会長 どうぞ。
○度山介護保険計画課長 実は、私どもも同じような問題意識を持っております。今までの4期までの計画が、どちらかというと要介護認定者がどれぐらいいるかということと、それらの方々がどういうサービスについての利用意向を持っておられるかということで、ニーズを把握して、それを計画的に整備するという形でつくられていたのに対して、今回、新しく出しましたのは、日常生活圏域ごとに把握するという意味でも新しいですし、それから高齢者の状態像を基に必要なサービスを考えるという意味でも新しいことでございます。
 今、私どもが調べている限りで言うと、何らかの形でニーズ調査をやられたところはかなり多い。途中の段階でしたけれども、予定をしていると答えたところは八、九割ぐらいあったと記憶しておりますが、勿論、全数調査もあれば抽出調査もある。それから、日常生活圏域というもの、そもそもそういう考え方がどこまで浸透したのか。一番難しいのは、高齢者の状態像をつかんでも、それにふさわしいサービスの在り方をはじき出す、言ってみれば変換式を持っていないと、目標量の積み上げができないという構図になっています。
 そういうことができるためには、例えば地域包括支援センターがどれぐらい地域のニーズを包括的に押さえているか。あるいは、今、ケアマネジメントをされているケアマネによってアレンジされているサービスの在り方と、状態像に則したサービスの在り方というのは、イコールではないという部分もございます。そういう点も含めて、地域がどれぐらいの修正機能を持っているかみたいなことがあって、そういう機能をしっかり持っているところは、かなりいい計画がつくられたのではないかと思います。
 そうでないところは、ニーズ調査はやったけれども、結局は端的に言うと今の受給実績から要介護認定者の伸びを勘案して、延長して定めたという対応にとどまったところなど、いろいろあるのだろうと思っております。
 第6期に向けては、もう少し市町村でしっかりやってもらわなければいけないと思っていまして、私ども、計画をつくっている間は、市町村の皆さん、お忙しいという事情もありましたが、計画策定を終わりましたので、その辺がどこまで、どうできたか。何ができて、何ができなかったかということについては、検証したいと思っています。具体的には、市町村にアンケートを出しまして、それを分析し、それを基に、第6期にもう少し前に進んでいただくためには、例えばどのような支援ツールが必要であるかということも、よく研究していきたいと思っているということでございます。
○大森分科会長 もう一歩進めたいのですけれども、何か工夫があるかどうかです。老健局は、いろいろな説明で都道府県の担当者を集めるでしょう。その担当者が市町村の人たちにきちっと伝えて、そこでいろいろな意味で技術的助言を含めて、今のようなものを含めて激励しているかどうかですね。
 だから、その席に、あなた方は忙しいけれども、行かなければだめだと思う。片方で分権と言っているけれども、全国で1,700あるのだから、県の人たちがやるときに手分けをしてあなた方が行って、一番何がポイントで、こういうケースがあるからと言ってあげないと、木村さんがおっしゃっていることは、これ以上のことは無理だと、進まないのではないかと思うので、そのことを含めて、ちょっと座長、言い過ぎているかもしれないけれども、前から私、そう思っているので、現場に行く必要があるのではないか。
○度山介護保険計画課長 誠にそのとおりでございまして、調査をした結果をストレートに保険者の方にお伝えして、意識を高めてもらうためには、こちらの方から出向いていって、きちんとメッセージを発しないと伝わらないと思います。言い方はちょっと悪いかもしれませんが、営業活動にいそしむ必要はあると思っております。
○大森分科会長 期待していますので。はい。
○木村委員 財源の話もあったのですけれども、実際は国から行っているかもしれませんが、市の財政当局が押さえてしまうことが1つ。
 それから、3年のスパンで考えると、市町村担当者は人事異動になってしまうのです。ですから、それがきちんと伝達されることもやってもらわないと、結局、今年、来年やっても、再来年、担当が変わってしまって全然わからない人がやる。そこのところの工夫も必要だと思いますので、よろしくお願いいたします。
○大森分科会長 どうぞ。
○佐藤委員 都道府県絡みで資料6ですが、先ほどの説明の中では、これを防災計画に生かしていくというお話がございました。基本的に防災計画は医療計画の中で5事業として見直されているという理解を持っているのですが、今回、医療計画の見直しがあって、既に告示・通知がなされていて、また都道府県の担当者にも説明があると理解しているのですが、こういう内容も都道府県の担当者の方にはしっかりと説明されているのでしょうか。
○福本総務課長 このもの自体は、申し上げましたけれども、ある意味で民間のシンクタンクの調査の結果ということでございます。1つのポイントとしては、実態がどういうことであったか、そして、それに基づいて、どういうことが考えられるかということでは、よく整理されていると思います。
 ただ、これをそれぞれの自治体に落としたときには、地域での活用資源が異なってきますし、その自治体ならではの、先ほども一つのプロトタイプとして書いてありますけれども、だれがその役割を担うかというのは自治体ごとに考えていく必要はあるのだろうと思います。その意味では、地域地域の防災計画というのも、地域なりの視点に立って組み立てていくということでありまして、その際にこういうものを情報として提供して参考にしてもらいたい。防災計画全体がそういう位置付けになっておりますので、我々もこれはそういうものとして位置付けています。
 医療計画という話もございました。確かに医療計画の中では、これは詳しくは私も存じませんけれども、災害の医療拠点のようなものを、どこが災害の中心的な役割を担うかというのはあるかもしれません。ここは、拠点の在り方をどうするかは、医政局の方で検討がなされてきたと思います。それを生かして、そういうものを踏まえて、医療提供体制の中で災害医療拠点の在り方をどうするかというのは、都道府県に対して指導なりがなされるのではないかと思います。
○大森分科会長 どうぞ。
○大島分科会長代理 実態なのですが、報道に時々、被災地の高齢者の非常に悲惨な状態がスポット的に紹介されることがあります。具体的には、この1年間で、どの時期に、どういう形で、高齢者がどういう亡くなり方をしたのか、どれぐらい亡くなったのかという実態はつかんでいるのでしょうか。
○福本総務課長 今、先生がおっしゃったような話は、例えば報道などで言われる被災に関連した死、人数と、あるいはどういう状況でということだろうと思います。これ自体は、老健局の方ではつかんでいるものはございません。今、どこがそういうものを集約しているのかということもわかりかねますが、被災関連死というものに関して、研究団体かもしれませんが調査しているものは報道などで見たことがあります。今後どうするかということに役立てるために、必要であるというのは、そう思います。
○大森分科会長 よろしいでしょうか。
○大島分科会長代理 はい。
○大森分科会長 どうぞ。
○高杉委員 被災高齢者支援のあり方の報告書、興味深く見させていただいたのですけれども、阪神大震災のときには介護保険はスタートしていませんでした。中越地震のときには、お年寄りがどこの部屋にいるかまでわかっていたので、救援が非常にスムーズに行ったのですが、今回の場合は根こそぎ行かれたところと、地域で物すごく差がありますから。この調査では、その実態がどうももう一つ見えない。我々が映像で見る世界と、この調査はただの数字合わせというか、もうちょっと工夫がある報告が欲しいと思います。
○福本総務課長 先生もおっしゃいましたように、今回、東日本大震災というのは非常に広範囲で、かつ津波という話でございました。避難所にも避難民が最大で50万とか60万人ぐらい、避難所の数にして二、三千ぐらいあった。しかも御案内のように、広い地域にこれが点在いたしまして、それぞれがどうだったのか、あるいはそれに基づいてどう組み立てるかということを、もう少しよく把握した方がいいという話であれば、確かにそれはそうだと思います。
○高杉委員 追加させていただきますけれども、震災後のフォローにJMATはしっかり活躍したと思いますけれども、そういうものが盛り込まれてくるともっといい報告書になる。実際、日医が動いたのです。
○福本総務課長 医療というものが今回も非常にキーになっており、大変必要だということはそのとおりだと思います。ただ、ここは介護の関係に特化して、我々老健局の持ち分として、調査団体がやったということでございます。
○大森分科会長 はい。
○木村委員 今のに関連して、調査票そのものが地域包括支援センターなどということで、在宅介護支援センターと地域包括支援センターだけに聞いているかもしれませんが、実態としては、その地域包括支援センターと居宅介護支援事業所が連携をとって、安否確認等を具体的にやったわけですね。ですから、地域包括支援センターと在宅介護支援センターが自分たちで安否確認したという数値がありますけれども、実態は現場のケアマネジャーが、徒歩、それから自転車ですね。長靴をはいて雪の中、利用者の方々の安否確認に走ったのが実態です。この調査票の設計がそうなっているのでしょうけれども、そういう具体的に動いたところのことも含めた調査を、次の段階でやっていただければと思います。
 今、高杉委員がおっしゃったとおり、中越地震のときと阪神・淡路の大きな違いというのは、ケアマネジャーがいて、どこの家のどこに寝ているかまで把握していたものですから、全体把握がすぐできたということですね。そういうことが具体的に動いておりますので、その辺のことも別な形で調査いただければと思います。
○大森分科会長 よろしゅうございましょうか。
 それでは、もう一つ、本日御報告いただくことがございまして、同じ平成23年度の老人保健健康増進事業の一環として、特別養護老人ホームにおける待機者の実態に関する調査研究事業というものがございまして、その御報告がございます。御紹介を。
○宇都宮老人保健課長 本日は、上智大学総合人間科学部長でいらっしゃる栃本一三郎教授にお越しいただいております。御報告、よろしくお願いいたします。
○栃本報告者 それでは、御報告させていただきます。私どもが行いました調査は、先ほど福本総務課長が話されました、罹災時から復興期における高齢者への段階的支援に関する報告書と同じように、老人保健健康増進等補助金によって行ったものであります。
 それ以外にも、全日病の終末期の対応と理想の看取りに関する実態調査とか、また先ほどデイサービスの話がありましたけれども、デイサービスに係る総給付費は全体の15%を占めておりまして、老人保健施設が14%ぐらいだと思いますので、かなりのボリュームになっているわけです。そのようなデイサービスに関する実態調査についても調査がなされているところです。
 私が本日御説明いたしますのは、今お話がありましたように、23年度の特別養護老人ホームにおける待機者の実態に関する調査で、昨年度、お手持ちの資料の7ページ目に、参考として、昨年8月に先ほど課長からもお話がありましたが、待機者。当然のことながら、措置制度における待機者とは意味の概念が違いますが、43万人という数字がありまして、それに関する分析を行ったところです。
 1ページ目を開いていただきますと、研究概要にありますように、22年度調査では、特別養護老人ホームにおける待機者、新しい介護保険制度の中ですので、措置制度の中での待機者と意味概念が全く違いますが、そのような多様な申込者に対して、施設側といいますか、介護を提供するプロバイダー側から見まして、真に入所が必要な人は、入所申込者全体の1割強であったという結果が出ております。これは、先ほどお聞きいただきました7ページ以降の調査、また前回、昨年8月に冊子としてお渡しした中に分析がなされておりまして、2つの方法によって調査したわけですけれども、ともに1割強という結果でありました。
 平成23年度調査におきましては、昨年8月にこちらに参りまして御報告させていただいた際に、各先生方からの御指摘を踏まえまして、例えばケアマネジメントの関わりはどうなっているのかとか、そういうことについての調査を加味しました。申込者側にアンケート調査を行い、申込者の申込経緯や特養への期待等を明らかにし、要介護高齢者の施設・在宅でのケアの在り方、施設入所に関するマネジメントの在り方を検討することを目的とした。あわせて、前回の報告においても申し上げましたけれども、いわゆる入所申込者の管理の課題・改善点についても検討したということであります。
 前回も申し上げましたように、特養待機に関するプロバイダー側、すなわちサービス提供者側の要因については、施設として受け入れる、ないしは医療的なことがあるので受け入れないということについても、分析結果を出したわけです。それと同時に、特養側において、申込者管理というものが必ずしも十分行われていないということがあるといった課題が出たわけです。このようなプロバイダー側の要因とともに、コンシューマー側の要因の両面から検討することができたということであります。
 また、コンシューマー側の選択行動への影響要因についても、いわゆる学術研究ではございませんが、本人及びケアマネジャーの関わりを描写できたと考えております。
 入所申込者に関するアンケート調査につきましては、この冊子の方に細かく書いておりますけれども、申込者本人、申込者家族、担当ケアマネジャー、施設職員ということ。また、現在、介護老人保健施設に入られている、認知症高齢者グループホームにいらっしゃる、介護療養病棟にも調査依頼をした。すなわち、パスといいますか、そこから別のところに移ることについての関わりというものです。居宅介護支援事業者については、在宅で生活されている方々に対する調査ということで、ケアマネ協会の方にも大変御協力いただきまして、このような形で調査ができたということです。
 有効回答は32.7%です。本人にも家族にもお尋ねしたということです。当初、委員会を何度か設置しまして、それぞれの関係各位にお集まりいただきまして検討したのですけれども、後ほど述べますように、本人が被保険者であるわけです。ただし、本人の意思というものがどのくらい反映しているのか、あと本人はどう考えているのかを調査すること自身が、認知症であるから難しいという議論があるわけですけれども、それらについても行ったということです。具体的な中身につきましては、平成22年度の調査結果との比較の部分も少し入れてあります。
 1ページ目の中段からですが、家族の申込理由として、家族が介護を続けることが困難になってきたためというのが67%あるわけでして、これは当然だと思います。前回の御報告の際にも、43万人引く4万人、残りの数が在宅限界を上げることによって不安から申し込んでいるが、その部分については、在宅ないしは居宅において新しい住まい方によって入所が可否できるというお話をしました。今回も、今は自宅で生活できているが、将来に対する不安を感じたためというのが46.2%あります。
 また、今、申し上げた、家族・介護者が介護を続けることが困難になってきた。また、状態が変化した、自宅での生活が困難になってきた等、御家族の方が判断したということがあるわけですけれども、それに対するケアマネの判断です。その下にありますように、自宅での生活が難しくなっているために、施設への入所が望ましいが43.3%ありますが、しばらく自宅での生活が可能だが、将来のために申し込んだ方がよいという形で居宅のケアマネジャーが判断し、それが申込行動という形に寄与しているということであります。
 その一方で、入所の必要性は低いが、本人・家族が強く希望しているので、申し込みを支援した方がよいというのが3.6%で、いわゆる御用聞きというものは少ない。問題点は、後ほど述べます。そのようなことから、下に、今すぐ入所する必要はないが、将来のために施設に申し込む人が半数弱程度存在するということです。そういう意味では、平成22年度の将来への不安から、とりあえず申し込む人が多いというものと符合するわけでして、先ほど申し上げました、プロバイダー側とコンシューマー側の両方、突き合わせることによって、前回の調査の確認ということになったわけであります。
 2ページ目ですが、申込先特養から「入所できます」という連絡が来た場合に、本人はどう答えたかということですが、そこにありますように、入らない可能性が高い、お断りする、すぐには決められないというのをプラスした形で、入らない可能性が高いというくくりであります。
 そこにありますように、本人が在宅の場合は42.2%、老健の場合は60.9%、療養では52.2%ということであります。順番が来ても入所しないと考える人が多いということが22年に出ているわけですけれども、その下にありますように、今回はお断りする、またはすぐに決められないと回答した家族は、在宅で31%、施設で34から44%程度。順番が来ても入所しない人が多いことが裏付けられたということであります。
 また、順番が来ても入所しない人の背景には、将来の不安による予備的な申し込み、一たん施設に入所した高齢者の施設間の移動が非常に困難といった事情が考えられます。なお、本人の考えと家族の考えというものが比較して書かれております。本人もこのような形で判断する一方、入る可能性が高いというのは、家族では66.1%という形になっていますが、本人は53とか、本人と家族の考え方ではかなり異なるということがあります。
 あと、ケアマネジャーの方が、可能であれば、自宅で生活することが望ましいというのが43.7%あるのですが、特養に入所することが望ましいというのが46.4%ということで、特養以外の施設に入所することが望ましいというのが8.8%しかないということであります。なお、参考として、平成22年度の調査では、入所が必要だと考えるのは39.5%で、すぐにでもが11%、入所は必要だが、最大1年は待てるとサービス者側は考えるというのがこういう数字になっておりますけれども、ケアマネはこのような形での判断をする。
 特養入所の必要性に関して、本年度の居宅ケアマネジャーと昨年度の特養職員との見解は、おおむね一致しているということであります。
 次のページ、先ほど申し上げました、今回は認知症の方には調査は難しいのではないかということが、当然のことながら疑問点として出されると思いますし、この調査検討会でも議論になりました。しかしながら、東大の大井名誉教授が御指摘されているところですけれども、認知症の方々に対して、認知症に対するコミュニケーション可能な専門的な技術がある方に、胃ろうを行いますかというお尋ねをした場合、きちっと判断して嫌だと言うということで、認知症であるから判断できないということではないと御指摘されているわけです。
 そのようなことから、今回は本人についても調査を行ったわけですけれども、本人・家族の希望として、在宅申込者本人の中では、施設に入りたいが半数弱。その中では、家族の負担を配慮している人が6割程度ということ。あと、いつもだれかが一緒にいると安心であるというのが46.1%、自宅にいると自分の体調が不安だというのが41.3%と、選択した本人も多く、施設入所は本人にとって必ずしも不本意な選択肢とは言えないと考えられます。
 ただし、お答えになっている御本人が多様な選択肢がそもそもあるという情報が与えられているわけではないということが前提にありますけれども、このような形になっております。老人ホームなどの施設に入りたいという意味での48%ということですから、ある種漠としたものではあります。入りたくないというのも、勿論いらっしゃるということであります。
 あと、家族の特別養護老人ホームへの期待ということで、これは複数回答でありますが、いつも見守ってくれるとか、最後までいられるというものがあります。家族は、特に最期までいられる、いつも見守ってくれること等を強く期待しているということであります。
 4ページ目、施設入所のケアマネジメントですが、特養を申し込むに当たってのケアマネジャーの関わりといいますか、施設職員からの支援があったかどうかということです。施設に在所している申込者は、在宅申込者と比べますと特養検討の際の情報が少ない可能性があるということがありますが、このような形での特養施設に関する情報提供とか、本人・家族の生活、介護全般についての相談等というものは、一定のことがなされているということであります。
 しかしながら、(2)特養申込後の居宅ケアマネジャーの支援内容ということですが、ケアマネジャーが申込先の特養に関する順番確認とか、本人の現状報告を支援している割合は低いということ。また、申込先施設と申込者の間の定期的な連絡が必要と考えられるため、必要に応じてケアマネジャー等が支援する仕組みがあることが望ましいということであります。入所を待っている期間の介護サービスの利用に関する相談とかはありますが、繰り返しになりますけれども、申込先の特養に対する入所の順番等の確認や報告については、この程度の数字にしかなっていないということであります。
 続いて5ページ目ですが、そもそも施設入所検討時に特養以外の施設を検討しているのかということです。ここにケアマネジャーの方と申込家族の数字が出ておりますけれども、施設入所検討時に家族や御本人がこれはだめだということで、特養以外はどうだろうと相談した場合に、ケアマネジャーの方は特別養護老人ホームだけを検討するのが63.8%ある。最近、特養以外の施設、今回は名称が変わりましたけれども、21.1%にとどまっているということです。
 また、在宅申込者家族自身も御本人も、特養以外は検討していないのが38.7%ありまして、検討の初期の段階で施設入所に関する幅広い選択肢が提示されていないことが明らかになっております。
 次に、望ましい生活の場ということで、これは在宅のケアマネジャーが回答しているものです。現在の状況から判断した望ましい生活の場というものは、自宅で生活することが望ましいということで、特養に入所することが望ましいが46%になっておりますけれども、このような数字になっている。一方、特養以外の施設に入所することが望ましいは8.8%にとどまっているということであります。
 自宅で十分な介護サービスを受けられるとした場合の望ましい生活の場となりますと、ここにありますように、訪問や通所、ショートステイ等のサービス等を利用して、できるだけ自宅で生活するのが56.7%、ホームシェアリング等のサービスを利用して、新しい住まい方で、施設と在宅を組み合わせて生活するが12.8%であります。あと、最期まで施設というのは22.3%にとどまっている。
 下の矢印でまとめておりますけれども、現在、自宅で生活することが望ましいと判断されたのは43.7。一方、自宅で十分な介護サービスを受けられるとした場合は69.5%に上るということです。十分な介護サービスによって自宅での生活が可能となると判断された人がおり、内訳を見ると、要介護4、5の人、日常生活自立度寝たきりCの人の割合が多かったということが、子細のものにつきましては、今日、机上に置いてあります本報告書をごらんください。
 最後ですけれども、施設在所申込者の退院・退所の妥当性ということで、これは施設職員が回答するということですが、当施設からは退所・退院した方がよいと思うのは、介護療養では64、老健では58、グループホームで36.2となっております。それに対して、しばらく当施設で入所・入院する方がよいと考えるのは、グループホームが54%で、老健施設・介護療養病床等が35、32となっておりまして、現在の施設から施設へ、ないしは居宅系サービスから自宅やその他の高齢者向けのサービス付き住宅についての回路が、今のところ一定の差しさわりがあるということで、このような数字になっていることが判断できます。
 6ページの6.入所基準、入所申込者の管理方法に関する検討は、昨年行いました平成22年度の調査で収集したものを分析したものが、柱立てとして1本。
 もう一つは、実際にヒアリングという形で、幾つかの自治体に対しまして、入所基準、入所申込者管理方法について、行政との関わり、事業者等との関わり、地域での連携ということについての分析を行っております。これなどは、それぞれの市町村の皆様方や市町村内において、地域における全体的なニーズ調査のお話が先ほどありましたけれども、それらとも関係がありますし、是非これらの資料をごらんいただいて、入所申込者の管理方法についての御検討をいただきたいということであります。
 以上、長くなりましたけれども、主として、昨年、22年度に行いました介護保険制度のもとですから、繰り返しになりますけれども、措置制度における待機者ではありませんが、プロバイダー側とコンシューマー側の両方の要因で数字が出ているということですので、今回はコンシューマー側といいますか、本人及び家族、そしてその人たちの決定に影響を与えるケアマネジャーに関する調査を行ったということです。
 一方、御案内のように、一番最初に申し込んで、その後、状態像が変化いたしますので、それによって徐々に相談内容とか意思決定の際の変化はありますので、その辺についても検討しましたけれども、ここでは省略させていただきました。
 以上でございます。
○大森分科会長 御苦労さまです。ありがとうございました。
 では、御感想なり御質問なり、いかがでしょう。どうぞ。
○村上委員 栃本先生ありがとうございました。
 2ページの(2)、入所できますという連絡が来た場合、53.4%がすぐに入るということですけれども、このすぐに入る人のほか、病院、老健、グループホームにいる方々がどれだけいるのかということについて。
○栃本報告者 今の御質問ですけれども、2ページ目にありますように、在宅で連絡が来た場合はこれで、老健、療養病床にいらっしゃる場合にはこの数という比較です。
○村上委員 わかりました。入所できますと連絡をしたときに、私たちもそうなのですけれども、一番最初に連絡した方が老健にいる、グループホームにいるということで、結局3番か4番になってしまうという状況もあります。こういうことについても見られるということですね。ありがとうございます。
○武久委員 42万人の待機者というのは、去年もその前も大体同じぐらいだったと思うのですけれども、フリーアクセスというか、ダブって申し込みもできますし、市町村によっては一括して市が管理している場合もございます。その場合にも、3か所とか5か所、申し込みができるとなっていますけれども、当然、そういうダブりというのは消去されていると思うのですけれども、その辺の統計処理について質問したいのと。
 9ページで、申込者の方の医療処置の内容が、どうもこういうことを書くと入れてもらえないのではないかということで、無回答が多いのではないかという気がするのです。こういう入所者に対して、受け入れる特養側が果たしてこういうものをオフリミットしているのか。受け入れがどの程度かというのは、これはまた別の統計であると思います。現状の統計もありますし、また今後、受け入れるかという統計も多分していると思うのですけれども、四十何万人いて、実際に今すぐ入所したいのは4万人ぐらいである。
 しかも、こういういろいろな医療的な処置をしている人は、施設としては敬遠したいとなってくると、非常にニッチなところへ入っていくのではないかという気がしておりまして、これは国が考えております特養入所者の喀たん、痰経管栄養とかも特養でもやってほしいという流れというか、意向から見ると、現状はかなり違うと思う。勿論、どんどんやってくれているところもありますし、私がやっているところは看護師を当直させて全部していますけれども、まだ非常に少ないと思います。その辺の隘路のところをどう考えるか、栃本先生のお考えを聞きたいと思います。
○栃本報告者 私は今日は参考人として呼ばれておりまして、報告するという立場でございまして、報告のみということでありますが、前半の43万人の部分につきましては、昨年の御報告の際に申し上げました。そもそも43万人というのは、私が行った調査ではなくて、前年度、厚労省が行った調査です。そのときは、重複というものは完全には省いていないけれども、一応はじく努力をした上での数字で調査されたと伺っております。この調査は厚労省がされたものであります。
 その上で、43万人全員に調査するわけでは勿論ありませんので、昨年御報告しましたように、施設の方に御協力いただきまして、それぞれ施設側が真に必要と考えるということについて、2つの異なる方法で聞きまして、おおむね1割。昨年も申し上げましたように、市町村におけるばらつきもありますので、全体的な43万人に係数を掛けまして4万人という数字を出したわけですので、市町村ごとにそれぞれ実情は違うということは申し上げたと思います。43万人というのは、できる限り重複するものは省いた形です。完全に省けなかったかもしれないけれども、そういう形で調査を各都道府県に御依頼されたと伺っております。
 後段の部分ですが、意見ということではなくて、報告ということであります。昨年行いました、先ほどの9ページ目の入所申込者の部分につきまして、入所申込者の要介護度が現在、こういう状態というものが1つはあって、これは今年行ったのではなくて、平成22年度の調査に該当する部分です。それに対して、昨年も御報告いたしましたように、施設側がこういう状態にある。
 現に入っていて、いろいろ進行してそういうことをしなければならなくなった者については、中に入られているのだけれども、新たにそういう方が申し込まれた場合はどうするかということでは、医療処置が必要な方については、端的に言えばお断りするということが平成22年度の調査では明らかになったことは事実であります。その部分が、いかにこれから老健局の方で介護福祉法に関する点であるとか、さまざまなことでお取り組みをされているところでありますので、特別養護老人ホームなどでも、これらについても受け入れるということが社会的責務といいますか、そういう方向ではないかと理解するところであります。
 それでよろしいですか。
○武久委員 わかりましたけれども、そうなってくると、入所待機者に聞くと無回答がこれだけあるということは、逆に言うと正確な把握ができていないということになると思います。それと、先ほど私が言ったことも含めて、そういうことをある程度老健局側が対応しないと、こういう傾向は去年も一昨年も同じようだったと思います。進まないと思いますけれども、事務当局のお考えをお聞きいたします。
○大森分科会長 この調書をどういうふうに生かしていくか。何かありますか。
○深澤高齢者支援課長 今のお答えをさせていただく前に、医療処置等が必要な場合に、どういうふうに施設側が対応するかという去年の調査でございますけれども、先ほど栃本先生からお話もございました。14ページに昨年の結果が出てございまして、50%台後半の施設がたんの吸引とか経管栄養等が必要な申込者についてはお断りするという結果が出ているところでございます。
 この待機者調査については、21年度の厚生労働省の全国調査で42万人ということでございます。そのうちどのぐらいが切迫性、真に入所が必要な方がいらっしゃるのかというのが昨年の調査ということでございました。現在は第5期でございますけれども、第4期は緊急基盤整備ということで、特養等の施設整備を重点的に取り組んだところでございます。
 また、今後、これまでのペースでの施設整備は、実際問題、難しかろうということで、より重度の方あるいは医療が必要な方について、入所者を重点化していくというのが今の社会保障・税一体改革の方向でございます。先ほど検証・研究委員会の調査項目でも御報告させていただきましたけれども、特養につきましても医療、看護等の実態、あるいはそういったものが必要な入所者がどういう形で入っているかをよく調べまして、必要な医師配置の考え方あるいは看護師の配置の考え方等も、次期改定に向けて、きちんと議論、研究していきたいと思っております。
○大森分科会長 もう一言。
○武久委員 これから55%も特養を増やす計画があるようなので、これからの許認可としては、こういう医療処置が必要な重度な入所者を優先的に入れますよということを言ったところを、優先的に例えば許可するとかしないと、同じようにすると、また同じようなことが起こる。理事長はそうは思っていなくても、現場の職員の人が手間のかかる人は大変だと実際思うわけです。その辺のところも含めて、これからつくる特養はそれなりの重症者が入所することを責務として、お願いするという国の方針を考えていただけたらと思います。それについて、いかがでしょう。
○深澤高齢者支援課長 繰り返しのお答えになるかもしれませんけれども、施設の重点化というのは一体改革での大きな方針でございます。今回、一部、報酬あるいは加算でもそういう方向を出させていただきましたけれども、より重度の方に入っていただく。軽度の方については、可能であれば在宅に帰っていただくという方向をきちんと打ち出していきたいと考えております。
○大森分科会長 栃本さん。
○栃本報告者 今、課長から話していただいたわけですけれども、繰り返しになりますけれども、14ページの医療処置等が必要な入所申込者への対応ということで、これは平成22年度、昨年の調査でありまして、その際も控え目に御紹介したわけです。このような形での入所申込者に対してお断りすることがある、原則としてお断りすると回答した施設の各項目が棒グラフで出ております。これについては、初めてこのような調査が行われたわけでして、これが実態というか、受け入れる場合の施設の果たしている現状を示しているということが1点です。
 もう一つは、先ほど入所申し込みに対して、施設側がどのように対応するか。あと、市町村が対応するかということについて、何を中心に判断しますかという部分において、医療的なものが必要だから、入所優先順位を高くするというのは現状ではないということですね。
 以上、ちょっとつけ加えて申し上げました。
○大森分科会長 どうぞ。
○池田委員 非常に興味深いデータでして、貴重なものだと思うのですけれども、栃本先生、1つ教えていただきたいのです。例えば2ページの申し込み特養から入所できますと連絡が来たとき、入る可能性が高いというのは、本人、家族、数字がちょっと違いますけれども、この中身の要介護度別の数字はありますか。つまり、要介護3、4、5だったら理解できるという言い方も変なのですけれども、ここに軽度がかなり含まれているとするならば、介護の必要性以外の要因があるかもしれない。
○栃本報告者 勿論、要介護度別に見ています。
○池田委員 分厚い方に入っているのですか。
○栃本報告者 勿論、そうしました。それで、どの領域の方に増えてしまうのかというのがあるものだから、その辺の工夫をしなければいけないということで、かなりばらつきよく。ただ、それを恣意的に選択するとまずいので、アトランダムの方法とか、幾つか提示しまして、偏りが出ないような形で、なおかつ要介護度ごとに抽出しております。
 上から5番目、10番目ということをやると、細かいことですけれども、いろいろありますので、無作為抽出と言うと変ですけれども、それのやり方についてはかなり細かく指示いたしまして、回答しやすい人は避けるような形で行いました。要介護度別にやりました。
○大森分科会長 どうぞ。
○村上委員 今の2ページのすぐに入るかどうかということですが、池田先生の御質問もありましたけれども、どういう方が上位の方にいて、それでどういう状況ですぐ入るか、あるいはすぐ入らないか。これについては、多分どこもそうでしょうけれども、3か月ごとに優先入居の判定会議を持っていまして、待機者の状況をコンピュータで介護度を中心に高い人からランクをつけます。これによって、空きができたときにどうですかということをやるわけです。
 ここのところで、入所判定基準というか、優先入居の基準というものをどこでも持っているのですが、この基準が、例えば我々のところと、それから別の県のどこかの施設と同じかどうかということになると、違うところは結構あるのではないかという感じがします。少なくとも、軽い人が上位にいるということはまずないだろうと思いますけれども、そういうところは、もう一回老施協としても精査していかなければならないかなと思っておりますので、これについてはやらさせていただきたいと思います。
 それから、14ページのお断りすることがあるという3のところです。現在、特養では、かなり重度の人たちも入れるという方向で動いております。下の表の、例えば人工呼吸器とか膀胱洗浄等、こういう特に医療が必要な人たちに関してはどうかということがありますけれども、特養で受け入れられるような医療的な措置を必要とする人については、かなり入っていると思います。
 きちっと調べてくればよかったのですが、お断りするパーセンテージは多分もう少し下がっていると思います。つまり、そういう方々も受け入れるという方向性で、我々特養全体では動いていると思いますので、このことに、我々の世界では科学的介護というものを前提に置きながら、どういう人についてもすばらしいケアをしていこうと思っております。これからも、このことについてもきちんと対応していくことを考えていきたいと思っております。
○大森分科会長 栃本さん。
○栃本報告者 今のお話の前半の入所基準、入所申込者管理方法に関する部分ですけれども、市町村、また市においても、大きい市とそうでないところではかなり違うということで、今、先生のお話のように、老施協の方ですべての都道府県についてしていただくということだと思いますが、分厚い方の89ページをごらんください。
 そもそも、このようなかなり大変な作業を医療経済研究機構のスタッフの人たちが、またシンクタンクも含めて、大変尽力してくださって、これができたわけですけれども、入所基準、入所申込管理方法に関する検討ということで、22年度に行った調査の分析ということなのですけれども、それぞれの自治体や施設に属する市町村。それによっての対応というものがかなり違う。また、入所順位の評価基準であるとか、評価基準によらない優先入所はどういう形で行っているのか、どういう場合なのかということ。
 また、申し込みの経緯等についてもそれぞれ分析しておりますし、先ほど申し上げました、平成23年度の調査では、107ページからヒアリング調査ということで、自治体に対しましてかなり細かく行っているところであります。
 以上です。
○大森分科会長 これで最後にいたしましょうか。
○山田委員 ありがとうございます。これは確認なのですけれども、2ページの特養から入所できますという連絡が来た場合の考え方ですが、これは今の入所順位に関係なく、今、老健に入所している人で特養を申し込んでいる人に、要介護度、その他関係なく、入所できますと来た場合はどうしますかという回答と理解してよろしいですね。実際に入所できますと来て、こうだったということではないと理解していいでしょうか。
○大森分科会長 今のことでいいですか。
○栃本報告者 はい。
○木村委員 今日報告している5ページの上で、ケアマネジャーが特別養護老人ホームだけを検討するという形で大きく数字が出ているのですけれども、本体の例えば77ページ、経済的なところとクロスをかけています。要するに、年金収入が低いので、最初から特別養護老人ホームの負担額の方を選択している傾向値が出ているのか。
 それから、前の方にあったと思うのですけれども、5万円しか出せない、10万円しか出せない、15万円しか出せないという形で、こういう施設の峻別とか紹介をしているというのは、中では見えるようになっているのですか。教えてください。
○栃本報告者 本文の77ページは、あくまで職員票でケアマネ判断ということなのだけれども、例えば10万円のものについては、余り細かいことは聞けないわけですので、実際にはもっとあっても特養というものが出ると思います。経済的要件で、ケアマネジャーがこれは特養は無理だという場合には、他の形で特養の方に行く形が実際上、とられますので、そういう部分は除いているとは言わないけれども、通常の生活をされている方であると思います。
 もう一つは、余り厳しいことは申し上げませんけれども、ケアマネジャーが多様な選択肢を示したり、はなから特養だという先入観というか、選択肢を十分提示していないことがあるのと。
 もう一つ、前もここでお話したかどうかわからないですけれども、予後への判断というものができる人とできない人がいますので、それによって紹介の仕方とかが全然変わってくるわけです。ちょっと離れますけれども、その部分が十分じゃないと特養提案になるわけです。それで、私も要介護4になっているのですけれども、いよいよのときにショートステイ専用のところがありましたという話になっていくのが実態ですね。だから、ケアマネジャーの方々がもう少し多様な選択肢とか、そういうものを御利用者とか御家族の方におっしゃることも、非常に重要なことだと私は思います。
○大森分科会長 本日は以上にいたします。栃本先生、ありがとうございました。
 次回について。
○宇都宮老人保健課長 済みません、今の議論で1つ言いそびれてしまいました。武久先生の医療処置に関することなのですけれども、高齢者支援課長が言ったように、重度の方にシフトしていくことと加えて、医療の関係については、今回の改定でも介護療養型老健の中の医療強化型をつくったということもありますし、医師、看護師の配置だけでなくて、6年間かけて介護療養がなくなっていく。その中で、今後の施設の在り方のようなものを検討していって、その中でどういうところで医療的なものを診るか。
 医療処置といっても、内容とか程度がそれぞれ違いますので、そういう中での議論になることじゃないかと思っておりますので、それだけ補足させていただきます。
 あと、次回の日程につきましては、決まり次第、御連絡させていただきます。
○大森分科会長 次回は、比較的間近にあるのですか。やらなければいけないことが起こり得る。ちょっと承知しておきたい。しばらく休みなのか、またあるのか。
○宇都宮老人保健課長 先ほどお認めいただきました介護事業経営調査委員会の方で、処遇状況調査を今年度行うということで御議論いただいて、それをまた分科会の方でもう一回議論、御審議いただいた上で調査に入るということで、また近々、1回開催させていただきたいと思いますので、申しわけございません。よろしくお願いいたします。
○大森分科会長 では、本日は以上です。ありがとうございました。


(了)

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