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2012年6月20日 第6回雇用政策研究会(議事録)

職業安定局雇用政策課

○日時

平成24年6月20日(水)
10:00−12:00


○場所

金融庁舎内会議室(合同庁舎7号館9階)


○出席者

委員

阿部委員、加藤委員、駒村委員、小杉委員、諏訪委員、鶴委員、橋本委員、樋口委員、山川委員、
福井県立大学地域経済研究所所長中沢特任教授、JILPT荻野調査・解析部長、JILPT荒川副主任

事務局

太田厚生労働審議官、森山職業安定局長、黒羽職業安定局次長、酒光労働政策担当参事官、土屋職業能力開発局総務課長、大西職業安定局総務課長、藤澤雇用政策課長、
久知良若年者雇用対策室長、宮本地域雇用対策室長、弓雇用政策課企画官、藤井雇用政策課労働市場分析官、武田雇用政策課長補佐  他

○議事

○樋口座長 定刻になりましたので、ただいまより第6回雇用政策研究会を開催いたします。お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 本日は、前回に続き、日本の成長を担う産業の育成と一体となった雇用政策の課題について議論していきたいと考えております。前半は今日お越しいただいている先生方からお話を伺い、後半で議論という手順で進めていきたいと思います。まず、本日お越しいただいた、中小企業支援等のご専門の福井県立大学地域経済研究所所長の中沢特任教授から、中小企業支援等についてご説明をいただきます。そのあと、海外事業展開等に関する調査結果をJILPTで行ったと聞いておりますので、荒川副主任からご報告をいただき、皆様にお二方へご質問、ご議論をしていただきたいと考えております。
 それでは、福井県立大学の中沢特任教授から、日本の中小企業の課題と今後のあり方についてお話をいただきます。よろしくお願いします。
○中沢特任教授(福井県立大学地域経済研究所) 中沢でございます。私は中小企業を専門としております。これまで約1,000社ほど聴き取り調査をして、そのうちの大体100社が海外に展開している現地工場です。1990年代の中ごろまでは主にアメリカで調査しましたが、2000年前後から、特にアジア通貨危機以降は、ほとんどASEAN及び中国などの調査を続けております。
 現在、私がご説明するまでもなく、2011年で大体2万社の法人が海外に行っているわけです。ただ、これは法人数ですから、工場の数や店の数はこの7、8倍はあろうかと思いますが、このうちの50%が製造業で、そのうちの50%、つまり25%が中小企業です。アバウトですが、大体それで合っているはずだと思います。特に増えてきたのは2000年前後からで、いろいろな所で聴き取り調査をしていても、日本で1998〜1999年ぐらいの大きな景気後退のあと、2001〜2003年辺りから急速に伸びたというのが私の印象です。
 海外展開の理由ですが、まずコスト削減という発想があります。ただ、このコスト削減を中心とする会社は完成品のメーカーが多いのです。いわゆる部品とか素材といった中間材の会社よりも、完成品の会社のほうが多い。もう1つは、主要な取引先からの要請、中小企業の場合にはいわゆる二次協力メーカーが多いので、一次協力メーカーから来てくれないかということで行くと。つまり、当てになる技術がほしいということで誘われる事例が非常に多いです。それは、ちょうど完成品のメーカーが一次協力メーカーに来てくれと言う関係と全く同じです。
 もう1つは、関係する仲間の誘いです。例えば、板金プレス屋が行きますと。そうすると、きちんとした金型がほしくなりますから、金型屋に来てくれと。金型屋に来てもらっても、各種部品を加工するのにも熱処理がないと困るということで、熱処理屋に来てくれと。そうなると、メッキ屋もほしいから、メッキ屋に来てくれないかということで、仲間が仲間を誘う。その関係は協力メーカーを誘うときと同じ手順で、これは現地での用地の確保から人の採用、設備の設置、技術移転、取引先の拡大及び現地の行政とのかかわりといったことを、先に行った会社があとからの会社に教えるという必要上からも、いま言ったような仲間の誘いがかなり大きなものとしてあります。そのことは、同時に仕事の確保があらかじめある程度当てになるということもセットになっております。
 そのあと、当然、みんな前に行った所がどのようなプロセスを辿っているかに関心があって行くわけですが、なぜ海外投資をするとよいのかということと同じことで、投資への配当は、早い所では大体3年目から始まります。2年ではちょっと無理です。あるいは特許料とか、技術移転料。これは税制が違いますので、インドネシアなどの場合には最近うるさいとか、いろいろありますが、技術移転のための技術指導料。もう1つが、意外と目立たないのですが、材料費の上乗せです。これはもともと日本の大メーカーはみんなやっていたことですが、物をつくる材料は日本製がいちばん確かなのです。海外でも日本の材料を手に入れることはもちろんできるのですが、それは当然商社が間に入りますから、日本で買う3割高とか4割高にマージンが乗ります。だったら、自分でマージンを乗せて売ってしまったほうがよいという結果になりますから、日本の子会社に2割とか25%とかというマージンを乗せて現地に申し込むやり方があります。
 それと大きいのが、レジュメには書いていませんが、派遣費用です。ずっと長く派遣させていると、日本人が多すぎるとコストが高くなります。だけど、必要な技術がありますので、3カ月とか2カ月とか、短い場合は1カ月の現地派遣になるわけですが、それは日本の本社の負担ではなくて、あくまでも現地の負担です。それも必要経費プラスアルファになってくるといった収入があるわけです。
 いまお話したことと関連するのですが、大体において海外展開する根拠は、基本的に仕事機会があるから行くわけであって、製造業の場合は消費地に近い所でつくるというのは原則で、遠くから流通経費をかけて持っていくのはあまり合理的ではないのです。だから、需要がある所でつくることになってきます。そうすると、そこに行けば仕事があるということになります。これが1つです。
 もう1つは、?のセット型の場合が典型的にそうですが、従業員の確保です。日本国内では、主に単純労働を中心とする完成品メーカーが大量に労働力を雇うのは無理なのです。ですから、これは海外に行ったほうがよいとみんな考えるわけです。
 また、これは20年ぐらい前に終わったことですが、海外の高い技術を求めて海外展開するということが昔はありました。ただ、これは1990年代までで、欧米に海外展開した企業は海外の高い技術を利用するという発想がありました。例えば完成品メーカーで言うと、北九州にタカギという会社があります。ここはこの20年間で10倍、50人の会社から500人の会社に伸びました。この事例を見ると、これは浄水器の会社で、日本の浄水器は新築の家庭では大体ビルトインされていますが、それをつくっている会社で、おそらく日本のシェアの30%を超えた会社です。ここの場合は、2008〜2009年ぐらいから、日本でやっているのは研究開発とカートリッジだけは日本でつくるのが中心なのですが、あとは金型までつくって、成形は韓国でやって、メッキは中国のメーカーにやらせて、それをベトナムのハノイに運んで、ハノイの工場で組み立てて、それを日本に持ち込むという工場展開をしているのです。もちろん、浄水器の成形はそんなに難しいものではありませんので、韓国のメーカーでも十分に行えます。メッキも、日本の指導があれば中国でも十分に行えるので、日本国内でやるより相当安いコストで展開できます。日本国内は開発中心で、カートリッジは家庭には最初ただで付けてくれるわけですが、カートリッジで儲ければいいわけですから、いちばん重要なカートリッジだけは国内でやり、急ぎの仕事、リードタイムが短くないと間に合わない即応品とか、そういうものだけは国内でやります。
 もう1つ重要なのは、海外展開して単純なものを海外にやったときにいちばん大事なのは、完成品メーカーが中心的に考えるのは生産の工程、ラインをつくることなのです。設備をつくることがまず基本で、上手な設備をつくると仕事も簡単にできる。そのための設備をつくるところに最大の経営資源がかけられるわけです。それはすべてオリジナルなので、市販されておりません。自分でつくらなければなりません。自分の会社でつくるから、大手企業も現場を見ない限り新規参入できないのです。我々には見せてくれます。盗む能力がないですから。だけど、他社には絶対に見せません。特に中間材の場合には、生産設備の開発が開発そのものなのです。だから、生産設備を開発するところに、先ほど申し上げたように利益を日本に持って帰って、そこに集中できるという強みで拡大再生産を続けるわけです。
 もう1つ、中間材のタイプとしてシオガイ精機という名前を挙げておきましたが、ここは、ここ10年で国内が3倍ぐらいに伸びています。と言っても150人ぐらいの所ですが、これは設備屋なのです。いまタカギの例で挙げた生産設備もそうですが、頼まれた設備をつくると。ここに聞くと、2004年にホーチミンに最初に行って、国内と全く違ったのは、いかに営業が楽だったかということです。会社案内と名刺を持って、会社の玄関で「誰か会わせてくれ」と言うと誰か会ってくれたとか、誰も会ってくれないときはパンフレットを置いてきたと。そうすると、10件に1件ぐらいは「ちょっと来てくれ」と電話がかかってくると。そんな楽な営業は、国内ではあり得ないのです。例えば、資生堂だったら資生堂に呼ばれていく。そうすると、資生堂の石鹸をつくったりするラインのパレットを洗浄する機械をつくってくれないかと。それはお安い御用ですからそれをつくるとか、その紹介がまたあるという形でやっていくわけですが、その設計・開発力はまだ日本にしかなくて、現地従業員だけで設計・開発までやるのは無理なのです。そうすると、設計・開発料はあくまでも日本に入るという関係を持っているわけです。
 コーワ精密というのは典型的な、いわゆるトヨタその他の自動車産業の下請なのですが、エンジン周りの部品加工をしている所です。ここの場合は2003年に、これは頼まれたということよりも、これから必ずASEANで伸びるという確信を持って自分で出かけたのです。日本ではここは二次下請で、2.5か三次に近いぐらい小さい所ですが、いまも150人ぐらいいますが、100人の会社です。ここの場合には、自動車メーカーのASEANでの展開の計画を調べながら、これは必ず仕事が増えるという予測で独自に展開をしたと。現地はあっという間に10倍ぐらいになっています。こういった所が1つの直接投資のタイプです。
 もう1つは間接的な進出というか、海外の展開をどうやって活かしていくかということでの動きです。例えば、福井県の鯖江市は眼鏡産業が盛んなのですが、ボストンクラブというせいぜい20人ぐらいの会社の場合、販路を拡大するために最初に取った行動が、フランスやイタリアのコレクションに出品して、そこでの評価を得た上で国内にそれを持ってくるというやり方をしたのです。最初の店を銀座や青山に設けるところからスタートしていったのです。金子眼鏡も最初にニューヨークに店を設けて、オリジナルな眼鏡をつくって、ニューヨークで成功したものを国内に持ってきて、丸の内などに展開して、いま全国展開しています。つまり、一旦外国という回路を通さないと発展できなかったのです。というのは、過去の商習慣があって、有名眼鏡店その他には新規の会社は参入できない、排除されてしまうことから、まず外国での評価という回路が必要であったということです。
 現在、福井には270社ほど海外展開をしている会社があるのですが、約5,000社のうちの270社で、すべて国内が成長しております。1970年代の終わりから1980年前後に海外に移った繊維産業の場合には、国内が逆に転換をしている。昔と違ったものをつくり始めていると。例えば、スポーツシューズの樹脂以外の部分、呼吸をするところをつくっているとか、そのようにだんだん転換をしております。
 ただ、いわゆる空洞化論について私が全く信用していないのは、どう見ても海外に展開している会社のほうが、中小企業の場合は国内が伸びているという現実を見ているからです。先ほど言ったような資本収入の問題もあるのですが、いちばん大きいのは人材の成長であると私は思っています。というのは、現地に行くとめちゃくちゃな苦労をしますから。技術移転するだけでも本当に大変なのです。技術が盗まれるとか、そういう話とは少し違うのです。そういう話は、また別の話なのです。
 日本の製造業の職場の、普通のものづくりの技術と技能は、移転すること自体すごく難しくて、仕事表を日本では10項目のマトリックスでいいのが、50項目ぐらい作らなくてはならない。つまり、「整理」と「整頓」はどう違うかなどを含めて、別のものになってくるわけです。そういったことを丹念に教えていって、現地の人間を指導していく、新しい販路を開拓する、さまざまな交渉をする、マネジメントをしなければならないので、自分も暮らさなければいけないと。そうすると、日本で10年や15年とかかる人間の成長が大体2、3年で可能であると。10社ほど定点観測していますが、人間というのはなんと急速に大きくなるものなのだ、とびっくりするほど、みんな成長します。その人たちが日本に帰ってくると、これまでの日本のやり方を、新しい見方を自分自身で考えてプロセス・イノベーションを徹底してやるのです。そうすると、そこでもまた1つのプロセス・イノベーションができてきて、かつ現地での展開も別の展開ができてくるのです。
 それに対して今度はローカル、タイ人によるタイの工場、マレーシア人によるマレーシアの工場などのレベルは、私が調査した限りでは相当な技術ができてきて、いま日本の1980年代初期ぐらいのところまで育っています。図面を渡されればそれを作ることができるというレベルまで達しているということです。ただし、一緒に相談をして新しいものを開発するのは無理です。でも、すごいことだと思います。
 もう1つ、これは私の問題意識なのですが、「問題」という言葉があります。「中小企業問題」とか、その「問題」というのは何なのかということなのです。たぶん期待値とか、可能性と現実との落差を指して「問題」というのだろうと私は思うのですが、海外展開で何が問題なのかというと、現実に報道されている大変であるということとは、少しずれているということです。例えば、海外展開するときにどこも人がいないと言うけれども、人は探して育てなければいないに決まっているということです。
 また、私が違和感を持っているのは、まず英語を覚えなければいけないとか、英語力が必要だという話がよく出ますが、ベトナムに行くとベトナム語が必要で、タイはタイ語が必要で、インドネシアはインドネシア語なのです。要するに、どういうビジネスシーンを描くのかがいちばん大事で、もし英語ができる人が必要だったら、私に言わせれば簡単で、外国語学校に行って人を雇えばいいだけのことで、それは相手に伝えるものをどのようにその人が持っているかということと何の関係もないのです。大事なのは、知らない所に飛び込む勇気を持っているかどうか、これがすべての基本であると私は思っています。
 最後に、中小企業では先ほど言ったタカギのような完成品メーカーは非常に少なくて、ほとんどがどこかの協力メーカーなのです。協力メーカーは中間財、つまり部品や素材をつくっているわけですが、日本で部品や素材をつくっている所は、ASEANに行くとものすごい競争力があるのがはっきりしています。ASEANに行くと系列は存在していませんから、最大のトヨタですら今年でせいぜい70万台のタイでのアセンブリーですが、タイのアセンブリーはASEAN諸国から部品を集めて、ASEANという地域でまとまってつくられているわけですから、そこに行っている日本からの進出メーカーが中間材をほとんどつくっていると。それは韓国のメーカー、ドイツのメーカー、アメリカのメーカーにも、日本から行った中小企業はみんな当てにされています。ですから、取引内容を聞くと、どこのメーカーともやっている。日本ではホンダのをやっていましたと言っても向こうに行けば、いすゞのもやるし日産のもやるし。各会社ごとに系列をつくるほどまとまりはありませんから、まとまりがないというのは、車で言えば最低100万台はつくらないと専属的な仕事はあり得ませんから、そうするとお互いが信用できる所だったらそれでいいということで、オーバーラップしてみんなが仕事をするようになっています。だから、韓国のメーカーが伸びると、ASEANと日本から中間材の輸出が韓国で急増するという通商白書の数字は、それが背景となっていると私は思っています。
 もう1つ、労働力の問題で技能実習制度というものがあります。あれは確かにいろいろ問題はあるのですが、制度をつくったときといまでは全く変わってしまったと思うのは、あれがあるおかげで、みんな自分の国に帰っても仕事があるのです。日本に出稼ぎに来たつもりだったのが、いまはどこの会社も、インドネシアなどから人を呼んでいる会社はみんな現地に工場をつくっていますから、日本の工場のルールをきちんと覚え、仕事を覚え、日本語も覚えた彼らが、現地工場でマネジャー役をやるようになってきているのです。随分最初と違ってきたのだなと思うのです。日本国内が、私自身は労働力の解放が正しいと思うけれども、あの制度を見ていると、中小企業にとっては随分思いがけない展開になっている。かつ、どんな国であろうと、外国に行かずに自分の国に仕事があるのがいちばんいいに決まっているのです。そういった意味で、なるほどと思うのです。
 いま、例えばタイからマレーシアに人が移動することはないですね。せいぜい2〜3倍の賃金格差ですから、2〜3倍だと人は動かない。でも、10倍だと動くのです。ベトナムの奥などはマレーシアに移りますが、それももうすぐ頭打ちになってくるだろうという感じがします。ただ、問題なのは、タイは満杯であるということです。いまから行っても、相当隙間でないと難しいと。マレーシアも満杯です。インドネシアとかベトナムとか、あちらがこれからの展開かなと思っているのです。時間が来ましたので、私の報告は以上です。
○樋口座長 興味深いお話をどうもありがとうございました。またあとでご議論させていただきたいと思います。
 続きまして、JILPTの荒川副主任より、企業の海外事業展開の雇用・人材面への影響についてお話いただきます。
○荻野調査・解析部長(JILPT) 私どもが調査を実施した背景を少しお話してから、調査の説明に入りたいと思います。
 ご紹介する企業の事例は、この4月と5月に調査を集中的に実施したということで、かなり限られた期間で限定的な聴取しかできなかった部分もありますので、この辺を踏まえてお聞きいただければと思います。
 表紙にありますとおり、中間まとめという位置づけのご報告にさせていただきたいと思います。具体的な中身については、これから荒川からご説明します。
○荒川副主任(JILPT) お手元に資料2-1と資料2-2と2つの資料があると思いますが、本日のご報告は資料2-1を使って進めます。
 本日の報告の内容ですが、最初に本調査の概要についてご説明してから、この調査で明らかになったこと、企業については6事例ですが、6事例の中からわかったことについてご説明し、最後に結論めいたことを述べたいと思っております。
 3頁ですが、調査の概要です。調査の目的は、いま荻野から説明がありましたが、企業の海外事業展開が雇用・人材面にどのような影響を与えるかというところに特に重点を置いて調査しております。各企業へのヒアリングということで、直接お伺いしてお話を聞きました。4月からヒアリングを進めており、企業については6社、また業界団体にもいくつかお邪魔してお話を聞いております。
 一覧にすると、5.の図にあるとおり、製造業に絞り込んで調査を実施しましたが、自動車、機械、電機の3業種を主にターゲットにしております。大手、中堅、中小という3つの規模の括り方をしておりますが、バランスよく企業を配置して調査を実施しました。大手は従業員単体で1,000人以上、中堅は100〜1,000人未満、中小は100人未満という区分にしております。
 4頁です。6社各企業の属性について簡単にご説明します。A社からF社までありますが、A社は自動車部品の製造を行っている会社です。これはかなり大きい会社とお考えいただいてよろしいかと思います。単体で1万人以上、グループでは5万人以上の規模になります。海外売上高比率は50%で、ほぼ全世界に展開していると考えてよろしいかと思います。この会社では、常時1,000人が海外に駐在しているという話でした。
 B社も、同じく自動車部品の製造を行っております。この会社のメインの製品は、世界のトップシェアを誇っております。企業規模は単体で5,000人以上、グループでも1万人以上という規模になっております。海外売上高比率は50%で、この会社も全世界的に展開をしているということです。A社、B社ともあるメーカーの資本系列にありますが、もちろんその系列以外のメーカーとも幅広く取引をしており、当初は単独で海外進出したという企業です。
 C社ですが、業種は電機で、具体的には情報・通信システム、インフラシステムなどを扱っております。企業規模は単体で1万人以上、グループで10万人以上のかなり大きい会社です。売上高比率は50%弱で、この会社も全世界的に展開しているということです。
 中堅は2社あります。D社ですが、業種としては熱処理加工で、メーカーがつくった部品に熱処理をかけて強度を高める仕事をしている会社で、主な取引先は自動車又は建機等です。企業規模は500人以上で、現在海外の現地従業員数は1,000人以上です。売上規模が1,000億以上になっており、1990年代以降海外拠点を設立し、タイ、マレーシアに工場を持っております。
 E社ですが、機械部品をつくっております。具体的にはベアリングなどで、粉末冶金という特殊な工法を使って製品をつくっている会社です。企業規模は単体で400人以上、グループで2,000人以上です。この会社は中堅ですが、海外展開の歴史は古く、台湾にすでに1960年代から進出しており、台湾、シンガポールに工場を持っています。海外売上比率が8割以上で、かなり海外に出ているということです。
 F社ですが、この会社は電子部品、イヤホンのプラグの部分などをつくっている会社です。企業規模20人以上の非常に小さい会社なのですが、特許・実用新案は多数持っており、かなり技術力がある会社です。海外に2,000人以上従業員がいるということで、むしろ海外のほうが規模が大きいということです。海外展開ですが、現在は中国のみに展開していて、中国の工場では2,000人以上従業員を雇用し、物をつくっております。現在、日本国内では生産拠点を持っていないということで、国内では物をつくっておりません。これらは、すべて積極的に海外に事業展開している企業と考えてよろしいかと思います。各企業とも業界トップクラスの技術を持っているか、又はマーケット・シェアでもトップレベルにあると。こういう前提で、これからのお話をお聞きいただければと思っております。
 6頁以降ですが、具体的な調査結果についてご説明します。6社を調査して、いくつか共通点として浮かび上がってきたことがあります。それを、ここでは(1)〜(8)にまとめております。その中で、特に各企業から同じようなコメントがあって、たぶんこれは間違いないだろうという事実を○を付けた形で並べて、その下に具体的にどういうコメントがあったのかを、A〜F社のコメントということで付けております。
 (1)「海外展開の動機」ですが、これは中沢先生からもご説明がありましたので、簡単にお話します。今回調査した企業では、単独で進出した所もあれば、取引先に声をかけられて出ていったというような同調型もあったわけですが、いずれにしても海外展開を継続していく上では現地での取引、ある特定の取引先だけではなくて、自分で現地で販路を拡大させていかないと難しいというコメントは、皆さん一致していたと思います。
 次の○は「現在の主要な海外展開理由は海外市場の拡大」です。お話を聞いた企業はどこもこれからまだまだ新興国のマーケットがあって、ここの参入に向けて事業を進めていきたいということです。インドもこれから伸びる、東南アジアをはじめとした新興国での参入競争に負けてはいけないというコメントが聞かれております。
 3つ目の○ですが、今回調べた企業でコスト削減を理由に進出した企業は、実際にはF社のみで、1社だけになっております。ただ、F社についても、先ほど申し上げたとおり特許・実用新案を持っています。かなり特殊な技能を持っている、この企業にしかできない技術を持っているので、今回調べた企業で単にコストを削減したいということだけで出ていった企業はないと考えております。
 (2)ですが、海外進出が国内雇用にどういう影響を与えたかを共通して聞いております。最初の○ですが、海外での取引が増えれば増えるほど、国内の仕事も増えるというコメントが多かったです。少なくとも海外に事業を展開して、海外で競争に勝っていく限りは、国内雇用が減ることはないというコメントが聞かれております。この理由は、A社のコメントを見ると、A社は自動車部品ですが、海外ビジネスが広がり、海外で物をつくるようになると当然、営業部隊また設計・開発部門の仕事が増えていくわけです。それに必要な人材が必要になるということで、A社の場合は少なくとも国内雇用は完全に増えているというコメントがありました。B社も同じ自動車部品ですが、やはり営業開発の仕事が増加するというコメントがありました。また、現地でも日系メーカーと取引することがあるということで、そうすると実際に国内でコンペがあって、国内で商談があったりするわけで、国内人材もそれに応じて必要になるという説明がありました。
 次の○ですが、海外展開が進むと国内要員が必要になるということです。これは生産技術者の立ち上げ要員、現地に行って技術指導をする技術指導要員、品質管理をする要員、マネジメント要員ということで、それぞれの職種において国内の要員も必要になることがわかっております。A社ですが、海外に工場を立ち上げるときには、ワーッと多くの社員を派遣して工場の立ち上げをするわけです。特にA社の場合は継続して海外展開を積極的に進めており、立ち上げ要員がいつまでも減らないというお話がありました。また、海外だからといって品質を落とすわけにはいかないということで、現地の技術者が現地で働いているわけですが、その設計・開発を統率する人間が必要だと。そうすると、国内からそれなりの人材を現地に送らなければいけないので、そういった要員は減らない、むしろ増えるということです。
 E社は中堅ですが、海外に展開するからこそ、日本本社が技術指導をする要員を日本国内から供給する役割を持って、そういう役割が増していくというお話がありました。そういうことで、国内の人材については減らないということです。
 最後の○ですが、海外の取引は国内での取引拡大につながるケースもあるということです。例えば、国内では取引できなかったメーカーと海外での取引が始まって、国内でも取引してもらえるといった例があるということです。
 (3)です。「国内と現地でのビジネスの関係、役割区分」と書きましたが、実際に国内でも工場があり、海外でも工場がある場合、役割区分はどうなっているのかという辺りを聞いてみたのですが、これは代替関係にはないということです。いま中沢先生からもお話がありましたが、現地の需要は現地で対応する、現地の工場は基本的に現地の需要の部分をつくるということでした。
 次の○は、「基本設計・開発の機能は国内」です。少なくとも今回聞いた企業では、基本的な設計・開発部門は国内に置いているということでした。B社の場合は、現地法人にもテクニカルセンターと設計・開発部門を置いているのですが、ここは基本的に現地のカスタマイズ、仕様変更に対応するだけで、基本的な製品の設計・開発は国内でやるということでした。
 次の頁です。(4)ですが、海外展開においてどういうプラスの効果があるのかをお聞きしました。海外に展開すればするほど企業として成長・拡大できるというコメントがありました。先ほど言ったとおり、海外展開によってこれまで取引していなかった海外メーカーと取引が始まるといったこともあって、企業としても成長・拡大できるということです。また、国内従業員の成長にもつながると。海外に派遣されるといろいろな経験をして従業員が成長するというお話は共通しておりました。
 次の○ですが、「人材獲得の強化」です。これは主に中小企業に言えることだと思いますが、海外に展開していることをPRでき、採用のときにその点をアピールできると。それで学生を引き付けられるということです。最後は、国内拠点と現地拠点で切磋琢磨する意識が生まれてくるというお話もありました。
 次の頁です。(5)「人材面での示唆」ということで、各企業から教訓めいたコメントをいただいております。例えば本社は、これもよく言われることですが、日本から派遣する社員について、より求められるのは、語学力よりもコミュニケーション力、積極性だという話です。また、進出するときには社長の片腕のようなエース級人材を送り込まないとうまくいかないということです。現地では、現地に合った手法による人材育成が成功の鍵だということです。当然日本と同じようなやり方で技術指導を行うわけですが、説明もなく日本でこうやっているからこうやれということでは駄目だということです。なぜこうしなければいけないのか、その説明をきちんと理解させるプロセスが大事だというお話がありました。ただ、現地人材の育成には時間がかかるということで、A社の方の「生産の現地化5年、人材の現地化では10年、経営の現地化は15年かかる」というコメントがありますが、時間がかかること覚悟で海外展開していかなければいけないということです。
 次の○ですが、現地社員の定着率では各社ともさまざまな工夫をしており、現場の声を積極的に聞いてあげるとか、そういった取組みをされているということでした。
 10頁です。(6)は、ヒアリングした企業で具体的にどういうことをやっているのかを並べました。詳しくは説明しませんが、新卒採用については全員グローバル要員を前提に採用するという取組み、管理職以上についてはグローバル統一の人事制度、又は幹部の研修などを行っているということでした。
 留学生の採用ですが、今回話を聞いた企業各社でも留学生採用をされていました。特徴的なのは、大手では日本人と全く同じように扱うということですが、中堅・中小では最終的には現地に帰っていただいて、現地のマネジメント役になってほしいということでした。ただ、採用数自体はそれほど多くなくて、中小で言うと1桁です。大手でも何十人とか10何人とか、そういうレベルでした。
 (7)ですが、海外展開での人材面等の課題についてまとめております。まず、国内の要員が不足しているということです。特にB社については管理職層、例えば国内の役員、部長レベルが現地でトップに就くわけですが、海外の現地法人にとられてしまって、むしろ国内の管理職が手薄になって、かなり危機意識を持っているということで、現地化を進めたいという話がありました。
 次の○は「現地化の進展が生むジレンマ」です。現地化を進めたいのだけれども、現地化を進めるとまた出てくる課題があるということで「ジレンマ」と書きました。ここでは経営の問題と現場の問題の2つに大きく分けて整理しておりますが、経営の観点では現地化を進めるのと会社理念・経営方針の浸透をどう進めるのかということです。(イ)は、現地人材を活用したいのだけれども、日本人社員の関与がまだ必要だということです。例えば、現地法人のトップに現地人を置いた場合には、マネジャー役、よくコーディネーターと呼ばれますが、日本人の社員がコーディネーター役となって実際に管理職のサポートをすると。ただ、現地法人のトップならそういう人間が要らないとか、そういった関係があってなかなか難しいところです。
 次に現場の問題ですが、まだ現地に品質管理や技術指導の要員を置く、きちんとマネジャー的な役割を担える方を置くことが必要だということです。実際に、現時点ではまだその辺りをすべて現地の方に任せるのは難しい状況にあるのではないかと思っております。
 (8)ですが、国内空洞化懸念について各社の皆様の考え方をお聞きしております。コメントを見ると、これは自動車部品をつくるA社の話ですが、コストを優先して(品質軽視して)現地化するようなことはしないという話です。また、実際に現地でクオリティの高い素材や部品がまだ調達できる状況にないので、調達から生産まですべて海外に持っていくのは難しいというコメントがありました。B社では、実際に不良率は海外工場のほうが高いというお話がありました。タイの工場の話ですが、技術力はまだ日本の半分程度ということです。工作機械工業会の方から、これは工作機械についてです。日本メーカーの製品エリアがハイエンド製品というかなり高品質の分野になっています。例えば、中国の製品はそういった製品ではない。競合関係にないということなので、こういう議論をするときには各業種の実態を踏まえて議論したほうがいいのかなと。業界によって状況が違うのかなと思いました。
 最後に、これは調査結果から言えることですが、海外で展開しても海外で成功すると国内事業の維持につながる、又は拡大できると。少なくとも維持にはつながると言えるのではないかと思っております。海外での成功を握る鍵は何かというと、各社で皆さん技術力だとおっしゃっていました。高い技術がないといけない。裏を返すと、その技術の裏づけとなる人材が必要だということだと思います。
 次の○は、海外で成功するにはどうしたらいいかという具体策になるかと思いますが、現地法人と国内がともに発展できる取組みが必要であろうということです。現地経営を尊重しながら本社の経営もグローバル化に対応するといった政策が必要になるであろうと思っております。また、現地・国内両方の人材育成、現地の品質や技術水準の向上の努力と、国内技術もさらなるレベルアップをしないと、おそらく競争には勝っていけないだろうと思っております。
 最後に、特に中小企業がこれから海外に出ていくのにどんなサポート策が必要かということをお聞きしております。これは東京商工会議所の皆さんからのお話も参考にしたのですが、現地情報が不足していると。これは最新の、現地にいなければわからないような情報がほしいということです。例えば、労使関係など労働事情の最新の情報。また、最新の税制、法律改正。法律などはよく制度改正が行われるのですが、いまどうなっているかという情報がほしいということでした。
 また、海外展開シェアを担う大企業のOBに来ていただいて、そのノウハウを伝授してほしいということです。これは個別企業では実施されているらしいのですが、制度として行われていないそうです。また、単独進出が難しい企業、特に小さい企業で体力がそれほどない企業は難しいということで、大田区のテクノパークのように、タイの工業団地に複数の企業で出ていくとか、あるメーカーが系列の会社を束ねて出ていくということもされておりますが、そういったノウハウを、情報提供ではなくて、具体的にそれをやるにはどうしたらいいのかというノウハウを伝授していくといった政策が中小企業にとってはありがたがられるのではないかと思っております。以上です。
○樋口座長 ありがとうございました。いまお二人の先生方からお話をいただきましたので、ご質問、ご意見をお願いいたします。
○加藤委員 非常に参考になるお話をどうもありがとうございました。2点お伺いいたします。1点目は、海外に出ると非常に良いという話の中で、逆に海外に展開したことによるデメリットといいますか、あるいは海外に展開したのだけれどもうまくいかなかったような企業についての記憶があったら教えてください。
 2点目は、グローバル人材ということで、人を育てるときにコミュニケーション能力が大事だというお話をいろいろな所からお伺いすることがあります。英語力は育成できても、コミュニケーション能力を育てていくという人材の養成というのは、果たして中小企業を含めて具体的にどのようにしてやっていけばいいのか、もしそういうことがあれば教えてください。
○中沢特任教授 いわゆる海外へ行って撤退した率は、どういうわけか、毎年ずうっと3%から4%の間なのです。ただ、それは全体です。私の印象では、その3%から4%の7〜8割は中国ではないかと見ています。やはり国に偏りが見られます。うまくいかなかった理由は大体揃っていて、第1は、良い人材が採用できなくて、現地できちんとした仕事を展開できなかったということ。第2は、法律であるとか、文化的な習慣その他のギャップが大きくて、現地に行った駐在員がそのことにうまく対応できなかったということ。こういうことが撤退理由になっています。
 そうなってしまうことの理由のほとんどが、私に言わせると事前調査の不足であります。1カ所とか2カ所しか見なかったら失敗するに決まっている。成功している所はみんな何カ国も見て、例えばタイだけでも南と北は別ですから丁寧に見て、自分の所がうまくマッチできるかどうかを丁寧に見て、何カ国も見ないと駄目なのです。
 もう1つ非常に危険なのは、ASEAN諸国を中心として大使館というのは、大使以外はみんな工場誘致係みたいなものなのです。領事館などもみんなそうです。例えば、ベトナム大使館によるセミナーであるとかいろいろあるわけですが、そういう話というのは、私に言わせると70%ぐらい引いて聞かなくてはいけない。要するに、来てくださいというときに、ネガティブなことは一切説明しません。
 インドネシアの場合で言えば、退職金制度は、何年勤めたら何カ月みたいなのを国で決めていますということは言わないです。税金が地方ごとに違うから相当面倒ですよとか、最近は少なくなりましたけれども袖の下の支払い方は難しいです、というのは公的なセミナーでは言わないです。ベトナムだって同じだし、フィリピンで言えば、フィリピンの強盗は必ずピストルを持っているとか、というような治安の悪さなどはセミナーでは言わないです。良いということは言います。やはり当てになる人と一緒に、何カ所も調査をするのが原則です。
 グローバル人材というのが確かに話題になっているのですが、これは日本国内と本質的に同じで、コミュニケーション能力というのは物事を理解して説明する能力ということですから、自分が伝えるべき経験値を持っているかどうかがまず基本です。相手に何を教えるのか、教える中身を持っているかどうか。既に経験していることを教えるだけでなくて、相手と一緒に新しいことを考えていけるかどうか、その場その場の現場に対応しながら、どうやることが最良なのかをその場で考えていけるかどうか。これも、半分以上は経験しながら覚えることだと思っています。
○荻野調査・解析部長 デメリットで撤退の話が出ましたので、東京商工会議所でお伺いしたことをお話いたします。やはり撤退している企業はあるということで、3年ぐらいを目処に見切るということらしいのです。そういう企業でも、伸るか反るかで出ていっているわけではなくて、余力を残して帰ってきているということですので、それはそれですごく良い教訓になって、次への経験として活きるのではないかとおっしゃっていました。
○荒川副主任 最後の、語学力以外の能力をこれからどう伸ばしていくかという話ですが、実際の中小企業の方からあった話は、まずそこを採用で見るということです。採用で必ず聞くのだそうです。「海外への赴任があるけれども大丈夫か」と聞いて、「私は海外には行きたくありません」と言う方は採らないことにしていて、それが絶対条件だということでした。取組みとして行われているのは、海外に赴任した先輩社員の話を聞かせるというのがあるのだそうです。そうすると、現地に行ってどのような仕事をするのかという実感が湧いてくるのと、自分もできるのではないかという感じが湧いてくるということです。
 それから、ある中小企業では本人の家庭の状況まで細かく聞いて、海外に行ってもらえるか、海外に行っても家庭は大丈夫か。例えば、子どもの年齢とか、その辺りまで細かく聞いて、本人の希望を聞いて、それで海外に送り込むということをされているようです。そういう社員が現地で、大手の方との話になると、そんなに細かくやってくれているのかということで驚かれるという話がありました。海外赴任の前に、短期の出張で海外に出して仕事をしてもらって、そこで適性を見るという話もありました。
○鶴委員 貴重なお話をどうもありがとうございました。いま中沢先生と荒川さんのお話をお伺いして、海外展開と国内需要というのは非常に補完的な関係にあるということがポイントだったと思うのです。その2つの関係が補完的であるために、JILPTのほうの企業は大きい所だったと思うのですが、中沢先生のお話の対象は中小企業でした。企業が外に出る前の段階で、かなり優秀な技術力があるとか、それなりに力を持った企業である、だからこそ外に出ていく。空洞化論だと、夜逃げみたいな話が多くて、とても日本ではやっていられないので、全部たたんで外に出ていくイメージで考える人が多いのです。海外に出るのはもともとハードルが高いし、ハードルが高い所を乗り越えていくには、それ相当のものを持っていないと、企業はなかなか外へ出ていけない。そういう話というのは、経済学の中でも結構そういう分析がされています。お伺いしたいのは私のそういう理解でいいのかどうか。中沢先生がお話をされた、知らない所に飛び込む勇気がないと駄目だとか、海外の経験で鍛えられて、それを国内でも活かすというのは相乗効果だと思うのです。それができる企業というのは初期段階でそれなりのものがある。あとは、眼鏡の企業でまずニューヨークに行ってみると。それは、相当自分自身の力に自信がないと、そういうことはできないのだと思うのです。技術力にかなり自信があると。そのような理解でいいのかどうなのか、その辺のことについてお考えがあればお聞かせください。
○中沢特任教授 40年50年と続いている会社の二代目はみんな大卒であるということです。初代は必ずしも大卒ではないけれども、二代目はみんな大卒であるから、当然海外旅行ぐらいは経験している、あるいはバックパッカーみたいなこともやっているというように、何らかの形で海外を体験していることが多いです。
 それと、いまおっしゃったもともと力のある企業ではないかというのは100%そうです。国内のマーケットで闘えない企業は、海外に行ったら闘えません。つまり、マザー工場になれないのです。私自身ゴルフをしないのに言うのは変なのですが、レッスンプロは要らない、トーナメントプロだけが通用するということです。どのぐらいのパーセントかというと、中小企業のうちの25%の会社は、常に大企業の平均的な経常利益率を超えていますから、その25%はどこへ行っても通用する。ただし、いちばん下の30%はどこへ行っても通用しない。つまり、安定化資金でお金を返さない会社はもともと論外であるということです。
 ただ私の見当だと、半分ぐらいは大丈夫だという感じなのです。中小企業の場合、基本は経営者の決断、発想です。まず、自分がどこかに相談に行く。電話をするなり、とにかく相談に行く。いま大田区の話が出ましたけれども、アマタナコーン工業団地で大田区の工業団地をつくって、そこに区内のを移転させるのを手伝っています。あれだけ行政が、海外移転とかいろいろなことをやっていながら、私は放送大学の教授を兼ねているのですけれども、スクーリングに行ってお話をすると、「先生、今度タイへ連れていって」「ああ、いいよ。あなたどちら」「大田区で金型をやっています」「へー、大田区であんなにやっているのにまだ知らなかったの」というように、わりと情報が届いていないのです。
○荻野調査・解析部長 東京商工会議所でお伺いした話なのですが、国内で成功していない企業は、海外でも成功しないというかなりシンプルな発言がありました。国内でうまくいっていないのに、海外へ行っても無理だろうという話です。
○小杉委員 2点なのですけれども、1点目は進出する企業は国内雇用も伸びるという話ですが、雇用の質といいますか、内容の変化があるのかどうか。例えば、ものづくりを推進する工業高校の生徒をあまり採用しなくなって、大卒の採用にシフトするとか、あるいは有期限雇用の人が多くなるとか、国内雇用の質の変化が伴うのかどうかということです。
 2点目は、短期で急激に人が育つという話なのですが、その育つ人の特徴というのを、先ほどは知らない所に飛び込む勇気とか、経験値があることとかいくつか教えていただきました。例えば、それは年齢とか経験というと、国内である程度の事業を自分で動かすぐらいの経験をした人が行くのが最も効果的なのか、伸びる人材というのはどういう経験をした人材なのかをお聞きいたします。
○中沢特任教授 国内の雇用の質はどんどん高度化されます。あるマニュアルができたとか、作業手順がきちんとマニュアル化できたら即座に外国へ持っていきます。それで、新しい設備の開発であるとか、研究開発のほうに人を振り向けていきます。教える側にどんどん回っていくわけですから、雇用の質は高まっていくのは事実です。
 成長の問題ですけれども、成長するというのは何かというと、新しいことを知るということですから、これに年齢は関係ないのです。どういうことかというと、タイ、マレーシア、インドネシアその他ローカルを指導している人、つまり現地人による現地の会社を指導している日本人に随分会います。元トヨタにいましたとか、昔の松下電器にいましたとか、いすゞにいましたとか、現地工場を立ち上げてずっとやっていて、現地の言葉も覚えたという人がローカルの指導をしています。「おいくつですか」と聞くと、「僕は昭和17年生まれ」というような人が第一線でまだ指導しています。その人たちは、現地指導をいまだに覚えていると言うのです。やりながら、新しい経験が積み重なっていくというような状態なのです。私の感じだと、どうしても最低限日本で5〜6年は現場というか、仕事を覚えないと現地へ行って指導をできないですから、最低限5〜6年してからです。だから、30歳ぐらいになってからということでしょうか。
○荒川副主任 雇用の質についてなのですが、今回調査した中堅企業の中で、大学院・大卒も採用していますけれども、高卒も採用しているということです。例えばその企業の本社の所在地とかなり遠いエリアの工業高校から、優秀な高校生を採用しているという話がありました。また違う企業で、これは大卒の話ですけれども、かなり遠い所の大学の工学部の学生を採用しているというように、人材の獲得についてはいろいろ工夫されているようです。
○小杉委員 遠いというのは何か理由があるのですか。
○荒川副主任 そこまではよくわからないです。
○中沢特任教授 知らない所に行ける人だと思います。馴染みの場所で馴染みに暮らしたいという人だとちょっと無理なのです。
○森永委員 中沢先生にお伺いいたします。海外進出と国内雇用というのは補完的だと、空洞化問題は存在しないとおっしゃっていました。現実の統計を見ると日本の製造業の就業者は200万人で、過去10年間で20%も減っています。ですから、マクロで見るととんでもない勢いで空洞化が進行していると思うのです。これと、ミクロの企業レベルの話の違いはどこにあるのでしょうか。
○中沢特任教授 日本のピークである1990年の時の製造業の従業者数は1,100万人おりました。現在は、大体840万人ちょっとなのです。そうすると随分減ったではないかと言うけれども、工業出荷率を見ると、1990年は大体330兆弱で、今は340兆なのです。製造業の場合には、そういうのを生産性の向上といってマイナスではないのです。つまり、11人でやっていた仕事を8人でできるようになったという進化なのです。
 マクロの雇用問題を見るときに、製造業だけで見るのではなくて、製造業があることによって成立している周辺的な労働力は増えている。つまり、販売店の人間は増えている。例えば車で言えば、トヨタが儲けているというのは今は金融ですから、つまり車を売ることによって保険に入ってくるとか、保険業が増えてくるとか、ローンを付けるという形で、二次産業があることによって、三次産業の新しい雇用が増えていくことがまず1つ大事であります。二次産業だけで過去と比較しても、それは量の比較はできても、質の比較はできないということが1つです。
 もう1つは、いま雇用ということを考えるときに、ナショナルな所で考えていかないと、大体常に300万人ぐらいが海外に行っているわけです。要するに地域ということを考えたときに、日本をASEANという地域の1つの地域として考えて、同時的に発展するというふうに考えていかないと、雇用問題についても現実に即した考え方ができないというのが私の考え方です。
○森永委員 これ以上言うと議論になってしまいますからやめておきます。
○阿部委員 本日は遅れてしまって先生のお話を聞かずにどうもすみませんでした。いまのに関連してなのですが、企業活動基本調査を使った、経済産業省の報告によると、海外進出をしている企業が、製造現場を海外進出させた場合には、国内雇用は減っている。ただ、一方で非製造部門を海外に出した場合には、国内雇用は増えているという分析結果があります。それというのは、現場でミクロのレベルで見ていても、そういう感じなのか。統計的にはそのように出ているそうです。
○中沢特任教授 いまの統計の数字は、エレクトロニクス系の大企業の場合に限定されます。エレクトロニクス系の大企業は、そういう現象があります。
○阿部委員 そうすると、マクロで見ると、もしかしたら進出している企業の属性によっては、雇用を減らした場合と、増やしている場合とがある可能性はありますね。
○中沢特任教授 はい、そうです。
○阿部委員 それとは別で、海外への移転の最初の段階では、国内から海外へ人材が行って、そこで海外の人材に指導をするとか教えるということはあるかもしれませんが、時間が経つと海外の工場が自立することがあるだろうと。その場合に、国内のマザー工場の役割はどう変わるのか。特に、先ほどJILPTからは、海外でのニーズに対しては、海外で対応するようなお話もありました。それは国内でやっているわけではないので、マザー工場の位置づけは時間とともにどう変わっていくのか、ということがあれば教えてください。
○中沢特任教授 現地のオリジナルなものがあって、そういうのを現地でつくる。例えばバイクの場合には、インドネシアなどへ行くと現地仕様のバイクになってきます。スピードはあまり出なくてもいいから、泥はねがやたらとでかくて、4人乗りのバイクです。そういう丈夫な物となってくると、現地仕様がとても増えてくる。そうすると、現地のオリジナルな部品やその他が必要になってきます。以前は、それを日本で研究開発していましたが、すでに現地でできるようになってきているということで、現地の社員も、大体15〜20年すると日本に勉強に呼んで、日本でトレーニングしてまた戻すというようにして、現地の社員を育てています。
 だけど、その間に日本もずうっと技術が進歩していますから、絶えず日本が教える側であると。ただ、問題は一方的に教えるというよりは、どうやったら現地の人が現地対応できるようになるかという仕組みづくりも結構難しいです。トヨタぐらいになると、さすが日本国内に、現地の人に教えるための教育工場をわざわざつくるということもできますけれども、それはトヨタぐらいにならないと無理です。それは、みんな悩んでいるところです。
○荒川副主任 家電などでは、設計・開発から現地仕様の物をつくってしまうということが実際に行われているということがありました。ただ、自動車部品のある会社の話では、かなりの割合で自社のニーズに合ったこういう部品が欲しいという話があった場合に、ほとんどが国内に持って帰って、国内の開発部隊が、実際にどうなのだ、安全性はどうなのだ、強度はどうなのだということをきちんと検証し、国内で試験をしてから現地へ持っていく、というプロセスでかなり仕事が行われているということです。まだ現地で自立しているレベルにはないという印象を私は持ちました。
○樋口座長 今年から中小企業の政策をだいぶ転換して、海外へ出ていく企業を税制的にも、補助金的にも支援するというのは新しい考え方だと思うのです。その考え方の背景に、おそらく先生方のおっしゃったような事実があるのだろうと思います。
 その中で皆さんがおっしゃったのは、結局産業の空洞化が進むのかどうかというのは、国内の人材がどれだけさらにスキルアップしていくかということだろうと思うのです。一方において、なんとなくそこに不安を持つ要素も多々指摘されています。例えば正社員の数がどんどん減って、そこがある意味では非正規に置き換えられていく、あるいは企業における人材育成が従来に比べて影りが出てきているのではないかということが、一方で統計などをいろいろ見ると出ているようなのです。その点について、先生方からご助言なりがありますか。
○中沢特任教授 私自身は、いろいろな所で中小企業問題政策のヒアリングが政党その他からよくあってお話をします。元気のある所を支援せよ、それが政策であるというのが私の主張です。元気のある所を支援して、元気のある所に大きくなってもらわないと雇用は増えないし、生産は伸びないです。弱い所は福祉政策であって、分けないと駄目なのです。産業政策であるならば、元気のある所、やる気のある所を支援していただかないと駄目なのです。技術の高度化のための支援事業は相当活きています。あの補助金というのは、相当良い会社がどんどん出来ていっていいなと思っています。そっちのほうです。
 ただ、非正規雇用云々の話だと、私は見方が違っています。もうちょっと派遣のスタイルを変えたほうがいいです。中小企業の場合は、現場で良い人を採用するのはほとんどが派遣に頼っています。新卒は来ないですから、派遣で来てもらって、この人は伸びそうだという人に正社員になってもらう。そういうマッチングのためには人材派遣がいちばんいいのです。最初から正社員にしてくれでは、そういうのがお互いに出会う場所がそんなにないのです。今年、製造業派遣の問題がああいう結果になってよかったと思っています。
 みんな大企業のラインの仕事か何かを連想して派遣を考えてしまうのです。大企業のラインの仕事で派遣云々で、辞めれば雇ってくれるだろうというようなことにはならないのです。問題は、70%の雇用を守っている中小企業にどうやって良い労働力を回せるかというところですから、そうすると単なる新卒、あるいはハローワークだけではなくて、派遣という形をもうちょっと広く使って、出会いの場所をつくっていってほしいというのが私の意見です。
○樋口座長 だいぶ議論も加熱しながら勉強させていただきましたが、時間の関係で皆様からのご議論、ヒアリングはここまでといたします。どうもありがとうございました。
 引き続き私どもは議論を進めてまいります。後半では、事務局から配付されている論点資料があります。前回配付されたものですが、本日も再び提供していただいておりますので、それについて説明をお願いいたします。
○武田雇用政策課長補佐 資料3に掲げております論点は、いま座長からお話がありましたとおり前回と同じものですが、一応おさらい的に項目だけご説明させていただきます。今回ご議論いただきたい内容としては、「日本の成長を担う産業の育成と一体となった雇用政策」。日本の成長を担う産業としては、高齢化に対応した産業、もともとの強みを活かした産業、増大するアジアの市場を取り込む産業等が考えられるが、これについてどのように考えていくか。また、人材のマッチングについての課題ということで、どのような対応が必要か。
 2頁で「人材育成」です。どのような観点で人材育成を図ったらいいか。正社員の「学び直し」等の支援をどのように行ったらいいか。さらに、人が集まるために雇用管理の改善が必要ですが、それについて具体的にどのような方法が効果的かをご議論いただきたいと思います。
 3頁で「雇用創出」です。どのような企業が雇用を生み出すのか、どのような施策が考えられるのかをご議論いただきたいと思います。最後は、先ほどの中沢先生などからの発表にあったことと関連する項目として、グローバル人材、海外事業展開ということで、海外事業展開に伴う国内雇用への影響をどのように考えるか、またグローバル人材についてどのような育成・確保策が考えられるか。さらには国内雇用も増加させつつ、海外需要を取り込むにはどのような対策が効果的かについてご議論いただきたいと思います。
 前回関連する資料を配付させていただきましたが、黄色のファイルにデータ等を綴っておりますので、こちらを参照していただきながらご議論いただけばと思います。
○樋口座長 残りの時間で資料3に沿って、あるいは新たな視点も付け加えていただいてご議論いただきたいと思います。順番にやっていくのがいいか、項目ごとにやったほうが事務局としてはうれしいのかと思います。最初に、いま議論をしていただきました、「日本の成長を担う産業の育成」という項目について何かありますか。
○加藤委員 最初に、成長を担う産業として?の部分とか、?の部分は非常に理解しやすいと思うのです。個人的には?の高齢化に対応した産業が成長を担う産業としていけるのだろうかということに疑問があります。例えば高齢化した中で内需という形になるのですが、雇用の増進という意味で言うと、こういう医療・介護に従事する人たちの雇用の質が十分なものでない限り、なかなかこの産業に入職していく人の数は限られていくのではないか。
 特に介護士等々の支援では、介護報酬が公的な縛りの中で限られたものになっていますので、介護士そのものが増えたとしても、果たしてそれで日本の成長を担う産業として十分なのかという疑問がると思います。あるいは医療・介護について見たときに、例えば箱物で雇用創出ができますという議論もあるのですが、それは逆に言えば公共事業と同じようなものになるのではないか。そういうことで言うと、高齢化に対応した産業が本当に成長を担う産業として考えることが可能なのだろうかどうか若干の疑問があります。そういうことを考えております。
○駒村委員 私もいまのところで、加藤先生と全く同じ意見です。社会保険のフレームの制約の中にあって、価格付けもすべてある水準市場というか、政府コントロールの下にあるわけですから、そこが大きくなっていくという前提でない限り、先ほどお話のあった良い労働条件は作られないと思います。もしこの部分を付加価値の高い産業として見るならば、ある種公的な分野から外れた混合医療とか、混合介護みたいなものをどんどん認めていくことが前提であるならば、成長を期待できる産業と評価できるのかと思います。これは、大変重要な分かれ目ではないかと思います。
○森永委員 もう少し具体的に、ハローワークで何が起こっているのかを見ると、これは外から見ているので正確でなかったら指摘していただきたいのですが、もともとハローワークというのは、事務職と技能職の仕事を融通するというか、マッチングをやってきました。最近は空洞化が起こっていて、そこに大きな求人が出てこない、工場の現場労働者の求人が出てこなくて、そこに出てきているのが介護の求人ばかりだけれども、ここは仕事もきついし、給料も安いので行く人がいない、ギャップだけどんどんできている中で、それでも高齢化が進んでいくから介護施設ばかりどんどん日本中に建っていって、本当に日本の産業を引っ張っていく雇用の場が出てきていない。その中で貿易収支が赤字になっていっているというのは、正直言ってとても危険な状況がいま日本に訪れているのではないかと思います。
○樋口座長 雇用政策研究会の、雇用政策の範囲の中で、たぶん雇用の創出、雇用を創り出すということを議論したのは、これまであまりなかったのかと思うのです。どちらかというとマッチングの話であるとか、あるいは就業の話のほうで、需要サイド、あるいは企業の競争力も含めた雇用の創出について議論しないといけないような状況になってきているのかということで、事務局にお願いしてこのテーマを最初に出してもらいました。要は、デフレがまだ進行している中で、かつてのように製造業が生産性を上げれば、このデフレが解決するようなことではなくて、逆にサービス業中心になってきたときのデフレの問題というのは、結局料金を値上げすることができない、あるいは下げざるを得ない。その結果サービス業の付加価値はどんどん下がっていきます。
 医療・介護というところでも同じようなことが起こっていて、しかしその一方で、サービス業における生産性は何かというと、やはり付加価値生産性という話になってきて、なんとなくデフレが原因で、その結果として付加価値生産性も上がらない。その結果、給与であるとか、そういう労働条件のほうも改善しないといったスパイラル的な側面があるわけです。
 すごく重要な問題だろうとは思うし、雇用政策とは結び付かないのだけれども、考えていかないといけない問題かなと。まさに先進国はどこでも「ジョブ、ジョブ、ジョブ」と言っているわけですが、良質なジョブをどうつくっていくかという、まさに森永さんの問題認識と一緒なのです。
○森永委員 もう1つ付け加えておくと、全体の産業構造をどうするかというのは、ある程度国でコントロールできると思っています。例えば、アメリカとかイギリスは製造業を捨てました。ドイツは、どんどん経済発展する中でも、製造業のウエイトをかなり高く残しています。
 やはり、いちばん大きな要因は為替だと思っています。過去にどれだけ製造業が進出するのかというのを計量分析すると、圧倒的にほとんどすべてが為替で説明できてしまうのです。今の異常な円高と、世界でどこも進行していないデフレというこの状況を解決しないと、日本の雇用情勢はどんどん悪化していくというのは明らかだと思うので、そこを直さないといけないのではないかと思います。
○樋口座長 ある意味では、ミクロとマクロの誤謬というか、ミクロの集計の誤謬というか、企業にしろ個人にしろ一生懸命やればやるほど、ある意味ではスパイラルが起こってくる。その結果マクロ的には雇用が失われたり、劣化するといいますか悪化するというような雇用状況が発生したりする。どうすればいいのか森永さんに教えてほしいのです。
○森永委員 これは、ここで議論する話ではないと思いますけれども、私は金融緩和をすれば全部解決してしまうと思います。雇用情勢が厳しい8〜9割は日銀の責任だと思います。
○樋口座長 そこはいろいろ意見がありそうなところだと思います。
○鶴委員 産業と雇用の関係を考えるときにどうしても、将来、上から非常に有望な産業が降ってきて、雇用とか労働というのはそこにぶら下がっていけばいいではないかという考え方はなるべく排除して、ここに挙げているところでは、その産業が生産性を上げていくとか発展していくときに、そこにかかわる人がポイントになっているのだという一体化を出だしのところで強調していただきたいのです。
○樋口座長 人材の問題ですか。
○鶴委員 そうです。両方重なっているので、有望な産業を探して、ここに付いていけばいいではないかということもあるのかもしれないのです。それがうまくいくために、人の話は全部供給サイドとして入っているので、そこをここの研究会の意識を明確化する必要があると思うのです。例えばアジア市場を取り込むといっても、グローバル人材が徹底して育っているというのが1つの成功の条件でしょうし、日本の強みを活かした産業ということになると、それを担える人材をもう一度きちんと定義し直さないといけないのではないでしょうか。
○阿部委員 資料3の真ん中の○の「成長産業と一体の雇用政策を推進するため」に「4点で良いか」とあるのですけれども、私はもう1点あると思います。それは?から?までに関連して、どういう人材のニーズがいま顕在化しようとしているのか、あるいは潜在的にあるのかというのを、情報として取っておくことは大事なのではないかと思います。
 新しく産業ができそうだといったときに、どういう人材が必要なのかとか、全くなければ人材育成支援をどうやるか、マッチングはどうやるか、雇用管理改善と言っても全然わからないわけなので、先取りしてそれを準備しておくことは大事です。そうしないと、いつまで経っても公共社会学は時代遅れだという話がありますが、それは時代遅れではなくて、最先端に行くようにするためには、やはり人材ニーズを把握するということは大事なのではないかと思います。
 昔、経済産業省は人材ニーズ調査をやりましたけれどもそれっきりです。それ以外に私は人材ニーズの把握ということを、国だとかそういう所がやったというのを聞いたことがないです。これが間違っていれば訂正してください。大事なのではないかと思います。
○樋口座長 今回は経済モデルもこちらのほうでしていて、そこからは産業という話が出てきますが、その産業の中でどういう人材という話にはまだつながっていかないので、これはとても経済モデルで回るようなものではないのかもしれないけれども、考えていく必要があるだろうということです。
○藤澤雇用政策課長 いちばん最初の医療と介護のところですけれども、おそらく「成長を担う」という言葉と、「産業」という言葉がちょっと引っかかったのかと思うのです。事務局からこうやってお願いしているのは非常に単純な話で、今後高齢化が進んで、医療や介護に関するニーズは非常に増えていくだろうと。それが公定産業なのか、そうでないのかというのは別にしてですが、そうするとそこに非常にたくさんの人が要る、それを担う人材が必要になってくるだろうという意味で、いま阿部先生がおっしゃった、ニーズの一種なのかと思うのです。ご議論いただきたいのは、人材が必要になってくる中で、いちばん最初に加藤先生がおっしゃったような、介護などについて、特に雇用の質の向上・改善が重要だという観点から是非ここでご議論いただければありがたいと思っております。
○樋口座長 どのように報告書をまとめるかというときに、ここの雇用政策研究会でも文科省の話も聞いたりすることで、従来の狭い意味での雇用政策では解決できないような問題がどうも出ていそうだと。前回5年前の雇用政策研究会から出てきたのは、従来は少子・高齢化、人口減少社会によって、労働供給制約が厳しくなるぞと。それを前提に、労働供給のほうの支援というか、開拓というか、そういうものを前面に押し出してきたと思います。
 どうもそれだけではなくて、一方で同じことが内需の低迷であるというようなところを導いているような側面がある。これは、前回の雇用政策研究会の報告でも出てきて、それを今回もかなり意識せざるを得ないような状況になっているというところでは、皆さんの認識は一致しているのかと思います。これをどうやって書くかというのは、まさに答えがあったら教えてほしい、というのが皆さんの考え方かもしれませんが、あると思います。
 時間の制約もありますので、「人材のマッチング機能の強化」以降「人材育成支援の強化」まではいかがでしょうか。これは、2の「雇用管理改善の推進」にもつながってくるところです。
○諏訪委員 私は、この順番でいいのかなという感じがします。「産業の育成と一体となった雇用政策の促進」というのは大きな方向で全然間違いはないと思います。すぐに「マッチング」が来るというのは、要するに衰退産業から成長産業に人を移すという発想なのだろうと思うのです。本当の意味で雇用を創出していくというふうに考えていくと、先ほどの海外展開もそうなのですが、そういう動きとはちょっと違うのではないのだろうか。
 いままでになかったような支援環境をつくって、そして人材を伸ばし続けるというような、これがまず先に来ないと駄目なのではないのだろうか。つまり、こういう伸びゆく産業を支える人材をつくっていくということ。そうすると、マッチングより先に人材育成支援かなということになります。私は常々申し上げているのですが、「育成」という言葉はやめたほうがいいのではないか。その理由は簡単です。「育成」というと、先ほどのお話にもありましたが、日本の現場で5〜6年やらないと駄目だと。つまり、この5〜6年というのが育成という感覚で、30歳ぐらいになってしまったら、もう人材に関して特別の投資をしない企業がものすごく多くなってきます。個人が自己啓発すればいいと言うのですが、個人というのは1人ではやりきれない部分があります。私は、人材が何歳になっても形成されていくという、こういう「人材形成」という言葉に変えていくという発想がよろしいのではないかと思っております。
 日本で働いている就業人口の平均年齢が42〜43歳になっております。だんだん年齢が上がっていっていますから、45歳以上の後半折返しになっている人たちが半分にはなっていく中で、この辺を放っておくという政策は誠によろしくないと思っております。ここが抵抗勢力になってしまったり、昔の言葉で言えば「産業粗大ゴミ」とか何とかと言われるような使い捨て的な時代ではなくなっていると考えると、私は人材への投資という部分がものすごく重要であって、これは常々OECDの中でも日本は投資がまさにビリクラスだということは指摘されているわけです。この際、これをもう少し前へ出してみたらどうだろうか。その上でマッチングがあり、あるいは雇用管理改善というふうになるのではないかと思っております。
○鶴委員 先ほど阿部先生がおっしゃられた、人材像という話は、私もちょっと強調していただいたほうがいいと思います。ここの中身で、「人材育成支援の強化」のところで、「高度人材」とか「中核になる人材」「どういう能力を求められているのか」、あとは「グローバル人材についてどのように育成するのが効果的なのか」と、一応バラバラと分かれては出ているのです。ここをやや集約させるのか、いま諏訪先生がおっしゃったような、中高年の世代の人材をまさにこのようにしなければいけないのだという目標なども入ってくるのであれば、そういうものが一体化できるかどうかというのが1つポイントになってくるのかと思います。
 もう1点は、1頁のいちばん下に、「労働移動」とか「人材移動」の話があって、これも経済学では生産性向上のための1つのやり方としてこういう議論を抽象的にしがちなのですが、ここで論点に出てきているというのは、先ほど座長がおっしゃられた、雇用政策を産業と一体化して考えなければ考えることができないところまで来ている、逆に追い込まれている。こういう問題もレイバー・リアロケーションという話を真剣に考えないと、なかなか立ちゆかないところまで来ているという、事務局の危機感の現れなのかと受け取っています。こういう話というのは、ここまで話をしないと大変なのだよ、というメッセージを報告書で出していただきたいという印象を持ちました。
○樋口座長 これまでの能力開発、特に厚労省がやってきた能力開発というのは、もうできた技術を使いこなせる人材をどう育てるかというところがメインで、いま求めているのはその技術をつくり出すとか、社会を引っ張っていく、企業を引っ張っていく、リードしていく人材をどのようにつくるかという、ここについて言及する必要があるのではないかという話かなというように、事務局と冗談半分にしていました。雇用を創る人材をいかにつくるかという話が重要なテーマになってきていることかもしれないということです。
○山川委員 論旨の流れとも関係するのですが、最初に出てくるのが産業で、その後に人材の話に行きます。これをつなぐ企業という視点が入ってもいいのではないかと思います。非常にマクロ的な産業の話から、いきなり個別の労働者とか労働市場の話になっています。
 先ほど最初のところで議論がありましたけれども、製造業も輸出型製造業とか、いろいろ成長が見込めるところに挙げられてはいるのですが、そうなると個々の企業がどういう戦略をとるかということが、中間項として入ってくるような気がします。それと、先ほど阿部先生が言われた、人材ニーズ等が結び付いていくという形からすると、例えば企業による人材育成の支援という、先ほどの諏訪先生の話にもつながると思います。
 それでは企業としてどう対応するか。「成長分野に進出する」ということが一言書いてあるのですが、いろいろ考えられるのではないか。先ほどの繊維産業などのように、業種転換みたいなことも現にいろいろ起きているわけです。そういうことで流れをつくっていくと、論旨がよりスムーズになるのではないかという感じがいたします。
○森永委員 これから雇用とかビジネスを創り出していく人材を育成していこうと思ったら、高等教育段階の教育はとても重要だと思うのです。私は、ゼミの学生には口を酸っぱくして「海外へ行け」と言い続けています。実は、海外へ出る人は留学も含めて急激に減ってきています。「なぜ行かないのだ」と聞くと、いちばん大きいのは「時間がない」と言うのです。いま学費も自分で払っている学生が、うちのゼミでいうと9割です。そうすると、夏休みが始まって、生活費と学費のアルバイトをちょっとしたら、すぐに次の学期が始まってしまいます。
 正確にはわからないのですけれども、つい何年か前までは、半期でやる授業数は10回ちょっとぐらいしかなかったのが、いまは何がなんでも15回やらないと許さないと文部科学省が強烈な圧力をかけてきていて、教員もそうですけれども、学生も身動きが取れなくなっています。スパルタ教育をやれば良くなるという誤った思い込みが文部科学省にあって、もっと自由にいろいろな体験をできるような時間と空間を学生に与えなかったら、ロクな人材ができるわけがないだろうというのが、なぜ文部科学省にわからないのか。
 これは、どこで文句を言ったらいいのかよくわからなかったのですが、私は本当に真面目にそう思っています。自分がサボろうと思っているのではないのです。学生を連れてどこかへ行っても、授業をサボルなって、ここは議事録から外しておいてほしいのですけれども、当局から怒られます。だけどそうではないと思うのです。カリキュラムをこなすのではなくて、自ら体験を積む人材をつくらなかったら世界で闘っていけないと思います。
○樋口座長 インターンシップは拡充しろと言っています。
○森永委員 管理された形ではないのです。
○阿部委員 ちょっと細かな点になるかもしれませんが、労働移動が円滑に進まないというところで、先ほど中沢先生もおっしゃっていましたけれども、紹介予定派遣をもう少し広げて使ってもいいのではないかと思うのです。よくインターンシップをやって、お試しで行ってみてというのですけれども、むしろインターンシップよりも、紹介予定派遣という制度があるのだから、それをうまく使ってやったほうが、それこそ不確実性が減るのではないかという気がします。あの紹介予定派遣はあまりうまく使われていないのが現実なので、もう少しその辺りを使いやすくするようにしてもいいかなという気がしました。
○樋口座長 いま答えを求めても事務局は言えないでしょうから、考えてみましょうということです。
○小杉委員 私も細かい話を考えていたので、2つ細かい話をさせていただきます。1つは、いま私はジョブ・カード制度のことをいろいろやっていて、2年前に行った所のフォローアップ調査をやっています。制度そのものを使った訓練をしなくなった企業も多々あるのですが、そこでつくられた能力を見える化して、チェックリストのようにして、何をどのように育てるかを。言うなれば能力開発のノウハウはかなり企業に定着しました。
 どんな調査をしても、中小企業が能力開発できないのは時間がなくて、お金がないからだという感じになるのですが、時間がない、お金がないだけではなくて、そういう能力開発のノウハウそのものがなかったのではないか。ジョブ・カード制度の1つのメリットは、就業機会のない人に雇用機会をという話だけではなくて、中小企業の中に能力開発のノウハウを植え付けたなという実感を持っています。
 ここの人材支援の強化という話の中で、たぶんその辺のところまで、助成金云々というところにノウハウをどうやって浸透させるか。能開機構がなくなったのは今後の課題だと思うのですが、その辺の視点がないと、お金だけでは広まらないものをちゃんと考えなければいけないのではないかと思っております。
 もう1つの細かいことは、青年海外協力隊はいまどうなっているのだろうか、というのがずっと気になっています。私の知っている範囲では、青年海外協力隊に行って帰ってくると、雇用がなかなかない、日本の企業文化に馴染まないので、なかなか企業に雇用されないという話はずっと前から聞いています。その人たちはいまどうなっているのだろうか。グローバル人材の話を聞く度に、遠い所に1人で飛び込んでいくとか、新しい人間関係を自分でつくっていくとか、そういう資質をものすごく持って訓練された人たちなのです、その人材は。この議論の中で、もっと有効に日本社会の中に組み込める仕組みはできないのだろうかとつくづく思っています。いま、青年海外協力隊がどうなっているかがわかったら教えてください。
○樋口座長 これは宿題ということで頂戴いたします。おっしゃったように、非正規の教育訓練とか、あるいは自己啓発を受けている人たちをフォローアップしてみると、やはり2〜3年後に正規に転換しているというのがすごく有意に出てきます。企業のほうも、特に中小企業では従来、能力開発という概念、少なくともあまり十分持っていなかった、あるいは少なくともプログラムは持っていなかったという所が、これを受け入れることによって、非正規で受け入れても、社内にあるいは企業を代わっても正規に転換していくというような仕組みをもう一度考え直すというか、あるものが仕分けされてしまったわけですが、考えていく必要があるのかということも、マクロと同時にあります。
 要は、個人にとってプラスなのと同時に、社会にとって能力開発というのがいろいろな原動力になっていくようなものを考えていく必要があるのかという感じです。
○加藤委員 いまのご意見と全く同じなのですが、能力開発の話にしても、特殊なものと一般的な技能といろいろあると思いますが、例えば厚生労働省が、ある意味で能力開発に関してこういうものがあるのだ、そういうやり方があるのだというモデルを示していくことはとても大事なことではないかと思います。能力開発のやり方にはこういうものがあるということを見せるという視点から、政府が何らかの形でリードしていくというのは、異論もあるかもしれないのですけれども、これからは考えていかなければいけないのではないかという気がいたします。
○小杉委員 大きなところにつながる話で、能力開発のことを考えているのですが、先ほど人材ニーズを明らかにして、それに対するマッチングという議論がありました。産業構造がどんどん変わって、変化が激しくなって、人材ニーズもどんどん変化するというのがこれからの社会だと。変化の多い社会だ、というところは皆さん共通の認識だと思うのです。その変化に対してどう対応するかというときに、まずニーズありきで、このニーズをはっきりさせて、それに向けてつくりましょうという話ではなくて、常にそのニーズをキャッチして、変えていける体制づくりみたいなことのほうが大事なのではないかと思っています。だから、ここの書き方でニーズありきというよりは、その変化を前提にしたときに、それに対してどう対応していくか。そこで要になってくるのが能力開発という話だと思うのです。私がもしこれを書くとしたら、能力開発の話から書きたいと思いました。
○樋口座長 潜在的なニーズを掘り起こし、顕在化させる人材。たぶん、サービス業はそれが競争力の源泉になっているでしょうし、いろいろな所でそういうことが見聞きされるのかと思います。議論は最後まで行っているのではないかと思いますが、何か付け加えることがありますか。
○鶴委員 2点あります。いまの小杉さんの話の中で、私のイメージは、逆にどんどん産業構造も変わるし、世の中も変わっているから、その変化に適応できる人材はどういう人材なのかというイメージを持つということは非常に重要だと思っています。これは最後までということなので、グローバル人材のところでこの研究会でヒアリングをして、私自身も非常に勉強になりました。皆さんが言っていることが、驚くほど共通しているなと、本日の話も含めて思いました。非常に不確実な過酷な環境の中に飛び込んでいって、やっていけるだけの、ある意味で自分が考える力とか、強い心とか、タフネスとか、そういうものがどの企業を聞いても伝わってくるということです。せっかくここまでヒアリングをされた、非常に大きな成果だと思うのです。これは売りになるのだろうと思います。
 本日の話を聞いてさらに思ったのは、グローバル人材で活躍できる人材というのは、当然国内でも活躍できるはずの人材で、そこの2つを分けること自体あまり意味がなくなっているということも、これまでのお話を聞いた中でも結論めいたところを少し感じました。
 1点別な話なのですが、雇用創出を企業ベースで考えると、これはいくつかの実証分析で、一部の企業が雇用創出について非常に大きな役割を担っているというのが、いろいろな経済学の実証分析の結果だと思うのです。本日も中沢先生が、ある特定の良い企業にいろいろな支援をやらないと雇用の話などは立ちゆかないのですとおっしゃられたのですが、それはいま私が申し上げた実証分析の結果の話と同じなのです。そうしたときに、こういう政策的な支援はどうやるのがいちばん雇用創出をマキシマイズするのかということは、なかなか我々はまだ工夫して考えられていない点だと思うので、少し議論する必要があると思います。
○樋口座長 それと関連してくるのは、開業・起業化の問題を考えていく必要があって、その人材をどうするか、というところは重要な論点になってくると思います。雇用戦略対話のほうでもいろいろ調べてもらって出したのですが、開業してから35年以上経っている企業は、平均しての話ですけれども、雇用を減らしています。10年、15年という所が力を持っているという統計もありますので、日本の企業自身が高齢化してしまった。人が高齢化するだけではなくて、社齢の高い企業に厚生費がどんどん移っている、というような問題もありそうだという感じがいたします。
 そろそろ予定している時間が来ているのですが、もちろん先生方もこれで全部言い切ったということではないと思いますので、もし何かありましたら事務局のほうへメールでも結構ですので、ご指摘いただければと思います。次回以降について、事務局から連絡をお願いいたします。
○武田雇用政策課長補佐 次回第7回雇用政策研究会は、7月6日(金)の14時から「地域雇用」をテーマにご議論いただきたいと考えております。場所は追ってご連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。なお、第8回は7月11日(水)の10時30分から、第9回は7月23日(月)の11時からを予定しております。
○樋口座長 本日の会議はこれで終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

職業安定局雇用政策課
(TEL)03(5253)1111(内線 5732)

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