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2012年5月14日 第4回「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の実施方法に関する検討会」議事録

医政局看護課

○日時

平成24年5月14日(月)12:00~


○場所

共用第9会議室(19階)


○出席者

大池 美也子 (九州大学大学院医学研究院保健学部門教授)
鎌田 久美子 (福岡県保健医療介護部健康増進課参事兼課長技術補佐)
三妙 律子 (公益財団法人東京都福祉保健財団人材養成部担当部長)
高橋 勝 (帝京大学教職大学院教授)
坪倉 繁美 (新潟県立看護大学看護学部教授)
西村 昭治 (早稲田大学人間科学部教授)

○議題

「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の実施方法に関する検討会」報告書(案)について

○議事

○加藤看護課長補佐 定刻となりましたので、ただいまより「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の実施方法に関する検討会」の第4回を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、御多忙のところを御参集いただき、誠にありがとうございます。
 4月に事務局の異動がございました関係で御紹介させていただきます。
 教育体制推進官の剱物です。
 それでは、坪倉座長、議事進行をよろしくお願いいたします。
なお、カメラ撮影はここまでとさせていただきます。
○坪倉座長 それでは、議事に入る前に、事務局より資料の確認をお願いします。
○加藤看護課長補佐 お手元に配付してあります資料の確認をお願いいたします。
 議事次第、座席表。
 資料「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の実施方法に関する検討会報告書(案)」。
 以上でございます。乱丁落丁等ございましたら、事務局までお申し付けください。
○坪倉座長 本日の議事に入りたいと思います。
 本検討会では、eラーニングを導入した場合の専任教員養成講習会の実施方法について、3回にわたりご議論をいただきました。これまでの議論の内容を事務局で整理して「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の実施方法に関する検討会報告書(案)」として作成いただきました。
 進め方ですが、項目ごとに御説明いただき、ディスカッションをするというふうに進めていくことにしたいと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり。)
○坪倉座長 それでは、事務局からお願いいたします。
○剱物教育体制推進官 資料「eラーニングを導入した看護師等養成所の専任教員養成講習会の実施方法に関する検討会報告書(案)」について、御説明させていただきます。
 構成員の皆様には事前に資料をお送りしておりますので、一度お目通しいただいているかとは思いますが、その後、修正を加えておりますことを御了解ください。
 まず「はじめに」です。読み上げます。
はじめに
我が国は、今日までに高い保健医療水準に到達し、世界最高水準の平均寿命を実現するに至った。その一方、少子化、高齢化の進展など社会構造の急激な変化に直面し、看護職員に対する期待が高いものとなっていることから、看護基礎教育と卒後教育を充実させ、看護職員の質の向上を図ることが非常な課題となっている。
こうした課題に対し、質の高い看護職員を養成していくためには、看護師等養成所の看護教員の確保及び質の向上が不可欠である。
看護教員については、平成20年7月にまとめられた「看護基礎教育のあり方に関する懇談会 論点整理」において、看護基礎教育の充実に向けた方策を進める上での課題の1つとして、看護教員の質・量の確保が挙げられたところである。
これを受け、平成21年3月の「看護の質の向上と確保に関する検討会 中間とりまとめ」では、看護教員の専門性の向上や高度な医療・看護実践能力の習得が求められるとして、継続教育や看護教員が実践能力を維持・向上するための機会の確保などが必要と指摘された。
さらに、平成21年度に開催された「今後の看護教員のあり方に関する検討会」では、看護師等養成所における看護教員の質の平準化と向上を目指し、看護教員養成のためのガイドラインの作成が求められ、平成22年度に、国が「専任教員養成講習会及び教務主任養成講習会ガイドライン」を示したところである。これを踏まえ、平成23年度から、都道府県等において当該ガイドラインに基づいた講習会が実施されている。
一方、看護教員の量の確保については、「今後の看護教員のあり方に関する検討会報告書」において、専任教員養成講習会の受講を促進するため、就労を継続しながらでも受講できるようにeラーニング等の通信制の導入を検討することも提言されたところである。
本検討会は、このような提言等を踏まえ、専任教員養成講習会の受講を促進するために、専任教員養成講習会にeラーニングを導入した場合の実施方法について具体的に検討するため、平成24年1月から5月まで4回にわたる検討を重ね、今般その結果を報告書としてとりまとめたのでここに報告する。
以上でございます。
○坪倉座長 それでは、今、説明のありました「はじめに」につきまして、御質問または御意見をお願いいたします。よろしいですか。
どうぞ。
○加藤看護課長補佐 先ほど読み上げたところの1段落目の4行目なのですけれども、「看護教員の質の向上を図ることが非常な」となっておりますが、ここは「重要な」に修正したいと思いますが、よろしいでしょうか。
○坪倉座長 それでは、1段落目の最後のところですが、「非常な」を「重要な」課題となっているというふうに修正がありました。流れとしてはこれでよろしいですね。
 では、次に「?.eラーニングを適用した教育内容の基本的な考え方」の「1.eラーニングの導入について」、事務局からお願いいたします。
○剱物教育体制推進官 引き続き御説明いたします。
1.eラーニングの導入について
専任教員養成講習会(以下、「講習会」という。)は、看護師等養成所において看護教育を行う上で、社会の変化に対応する教育実践を創造できる能力を育成する教育課程であり、都道府県またはこれに準じるものとして厚生労働省が認める者が「専任教員養成講習会及び教務主任養成講習会ガイドライン」に沿って実施している。現在、集合研修で行われており、期間が8~12ヶ月と長期にわたる。このため、専任教員を希望する者が職務を離れて受講することが難しいことや講習会を開催する都道府県が限られていること等の理由から未受講教員が多いことが問題となっている。
この問題の解決の一つの方法として、講習会へのeラーニングの導入が挙げられている。eラーニングは、近年におけるインターネットインフラの整備と常時接続利用者の増大及びパーソナルコンピューターの性能の向上や個々人への普及、さらにコンテンツ開発技術の発展等により、大学においてもeスクールコースを設定するなど、教育の場にもすでに幅広く活用されている。さらに、eラーニングには、受講生が、遠隔地であっても、各自の都合の良い時間帯に学ぶことができるため、主体的に学ぶ姿勢や自分で学習の進度を調整したり、何度でも視聴し復習を重ねて確認できるという利点もある。
一方、教員として成長するためには、他者との交流により、教育に関する考え方の違いを認識するとともに、刺激し合い、良い部分を吸収していく学び方も必要である。特に、看護師等を養成する看護教員は、教育を行うための理論と実践を連動させる学習機会を持つことが重要であり、そのようなプロセスを経て学んだことによって、学生の態度を育成できる能力も獲得できる。
このため、教員に必要な最低限の知識や基本的な理論を系統的に教授するような教育内容については原則として、eラーニングの導入は可能であるが、教育内容によっては、その方法や内容等から適用できない授業科目もある。受講生への教育効果や教員養成という観点からは、受講生と教員との相互作用を必要とする演習や実習など、その適用に馴染まない授業科目もある。
また、eラーニングの導入は、講習会の主催者である都道府県等が導入の有無や授業科目を検討することが適当である。
以上でございます。
○坪倉座長 それでは、御質問または御意見はありませんでしょうか。主にここにはeラーニング導入の利点とか、活用する必要がある内容について盛り込んでいただいているようです。
 西村先生、ありますか。
○西村構成員 特にありません。
○坪倉座長 三妙構成員、よろしいですか。
○三妙構成員 はい。
○坪倉座長 ほかの委員の方も。
 それでは、次に「2.適用する教育内容について」、事務局からお願いいたします。
○剱物教育体制推進官 すみません、「適用する教育内容について」と目次の方はなってございますが、ここは「適用する授業科目について」ということで修正をお願いいたします。
○坪倉座長 目次の方が違うのですね。
○剱物教育体制推進官 はい。
2.適用する授業科目について
講習会の教育内容は、大きく「基礎分野」、「教育分野」、「専門分野」、「その他」に区分され、原則として34単位、855時間以上としている。
(1)基礎分野について
最初の2段落は、実施要領及びガイドラインに記載されている内容でございますので、省略いたしまして、3段落目から読みたいと思います。
このような現状を踏まえると、eラーニングを適用できるものの、その優先度は低いのではいなかという意見があった。
一方で、講師の確保に苦慮している主催者もあり、それが講習会の開催を困難にしている理由の一つであるという実情を考慮すると、講習会の開催を促進するため、eラーニングで実施する方法を選択できることも必要ではないかという意見もあった。
さらに、幅広く様々な授業科目を設定することで、受講生の選択の幅を広げる方がよいのではないかという意見があったが、その一方では、現段階では、主催者が実施している授業科目を参考とし、必須で実施すべき授業科目を明確にした上でeラーニングを実施することが望ましいのではないかという意見もあった。
(2)教育分野について
最初の1段落目は省略いたします。2段落目からです。
教育分野は、教育の基本を理解するために設定されている分野であることから、すべての科目にeラーニングが適用できるという意見があった。ただし、適用した際には、各科目の目標を理解した上でコンテンツを作るべきである。特に、教育原理については、単に教育の歴史や制度ではなく、教員のあるべき姿に対するメッセージを伝える必要がある。このため、eラーニングを適用する際には、工夫が必要である。
また、この分野にeラーニングを適用する場合、作成するコンテンツの90時間の内訳については、専門分野に関連が深い教育内容がある「教育方法」及び「教育評価」は、専門分野でも学ぶ機会があることから15時間とし、専門分野では学ぶ機会の少ない「教育原理」及び「教育心理学」を30時間とする意見があった。
一方で、「教育評価」については、教育内容や授業構成など全体的な構成を理解する上でも非常に重要なであることから、30時間とした方がよいという意見もあったが、作成するコンテンツは、「教育方法」及び「教育評価」は15時間とし、「教育原理」及び「教育心理学」を30時間として、講習会主催者がさらに教育を充実させたい場合は、内容及び時間を加えることが現実的であるとされた。
(3)専門分野について
3段落目から読みます。
これらの科目については、演習以外の授業科目にはeラーニングを適用し、演習の授業科目には受講生の知識の定着や幅広い視野と見識の修得等のためにも意見交換の場が重要であることから、当面はこれまでどおり集合研修とすることとしてはどうかとの意見があった。この場合に、eラーニングで行われる授業科目と集合研修で行われる演習との繋がりがもてるよう構成の仕方を工夫すべきという意見もあった。
一方で、演習以外の授業科目についても集合研修が必要なのではないかという意見や、演習の授業科目についてもeラーニングの適用は可能であるとの意見もあった。
演習以外の授業科目について、集合研修で行うことが望ましいとした意見の理由は、講義であっても、例えば課題を提示して議論をするというように、講義と演習を組み合わせて行っている場合もあることや、講義で学んだことを演習の中で活用して初めて確実に学んだことになるため、eラーニングの活用が効果的なのか疑問があるというものだった。さらに、特に「看護論」、「看護教育課程論」、「看護教育方法論」は、講義であっても課題提示をして議論するというように、講義の中にグループワークを取り入れて行っている場合もあることからeラーニングの適用は馴染みにくいのではないかとの意見もあった。
演習の授業科目にeラーニングの適用が馴染まない理由としては、受講生各自で取り組む課題も含まれるが、受講生が集まって学ぶことによって効果が期待されるものであることがあげられた。一方で、演習の授業科目にグループワークが必要であれば、BBS(電子掲示板)やSkype(インターネット電話サービス)を使って、受講生間で時間を調整して意見を集約し発表するということが可能であるという意見もあった。
「看護教育方法」の授業科目には「看護教育実習」があるが、この科目は、教育現場で講義・臨地実習指導を体験し、実践的な教育方法等を学ぶことから、eラーニングは適用できない。
また、授業科目の「研究」については、2単位、60時間以上としているが、この科目では、看護教育における研究の意義等の理解と研究活動への活用や看護研究の指導方法を学ぶことから、前者はeラーニングは適用できるが、後者では講義で学習した知識について演習で整理し、教員としての指導方法を獲得することが必要なため、eラーニングと集合研修を1単位、30時間ずつとすることが望ましい。
(4)その他について
2段落目から読みます。
そのため、eラーニングの適用については、優先度は低いと考えてよいという意見と、幅広くいろいろな授業科目を設定し、受講生が主体的に選択できるようにしてはどうかという意見があった。
また、主催者によっては講師を確保することに苦慮しているという実態や、医療や、看護の動向等について、地域レベルではなく国全体の状況を理解できるような教育内容を計画したいものの、情報を得ることが困難等の実態もあることからeラーニングの適用が望ましいという意見もあった。
以上でございます。
○坪倉座長 今までのところで御意見、御質問はありませんでしょうか。
 高橋構成員、どうぞ。
○高橋構成員 特に(2)教育分野です。いろいろここでも議論を踏まえて、またいろんな意見を私も申し上げましたので、そういうことに配慮した記述になっていて、私はこれでいいと思います。
 文章として別に付け加えることはないのですが、私が知っているそんなに多くない看護系の先生方、看護学の先生方は、やはり往々にして授業とか教育というと、コンテンツを上手に使えると思い込んでいる節があって、うまく学生がそれに食いつかないとか、うまく授業を構成するのが難しいとかという、教える側の考え方が結構強いところがあります。でも、これは既に西村先生もこの場でいろいろおっしゃったように、eラーニングをしながらも必ず相互作用、コミュニケーションを常に配慮して構成していくことが大事だというお話を伺って、私も全く同感なので、そういう点への配慮がここに入っていると理解してこれで結構だということです。
○坪倉座長 鎌田構成員、いかがですか。特別ありませんか。
○鎌田構成員 はい。
○坪倉座長 よろしいですか。高橋構成員の方から出ました相互作用で学ぶというような内容を可能な限り生かして、もっと教育分野がどうあったらいいかというようなことを浮き彫りした方がいいかなというような御意見もありましたので、可能ならば追加という意見です。
○高橋構成員 バランスはこれでいいのだけれども、別に詳しくやる必要はありません。
○坪倉座長 それでは、次に移りまして、「3.評価方法等について」をお願いいたします。
○剱物教育体制推進官
3.評価方法等について
eラーニングを適用する授業内容においても、学習の質を保証するためには、適切な評価を行い、次の学習につなげることが重要である。
eラーニング適用科目の評価方法としては、テストやレポートがある。
(1)評価方法について
テストは、形式を択一式とし、プールされた問題からランダムに出題され、一定の時間内に、一定数以上の正答数をもって当該科目の受講修了とすることが適切である。そのため、コンテンツ作成には、設問、解答及び解説の作成の業務や事業運営時には、受講履歴やテスト修了の確認の業務が不随する。
レポートによる評価の場合は、Web上で実施できると、授受の記録ともなるが、レポートの評価にあたっては、集合研修同様、採点基準の作成が必要である。
(2)単位認定の方法について
各コンテンツ(例えば、1コンテンツは、20~30分程度の教育内容で構成されるイメージ)視聴後に形成評価として理解度のテストを行い、全てのコンテンツ視聴後に総括評価としてテストまたはレポートで行うことが考えられる。eラーニングが適用されている授業科目については、単位認定までをeラーニングの運営主体が実施する。
(3)評価の結果の活用について
また、採点結果の周知に際しては、各受講生が受講生全体のどのくらいの位置にあるかが分かるものとするような工夫も必要である。
以上でございます。
○坪倉座長 それでは、評価方法等について、御質問または御意見はありませんでしょうか。
どうぞ。
○西村構成員 1点、付け加えていただくか、御検討いただきたいのは、先ほど高橋構成員からも御意見があったように、やはりコミュニケーションが大切で、それを評価しないとコミュニケーションしなくなるというかそういうことも、早稲田大学では、評価の観点の中に、どれだけ授業に参加したかを評価する項目があります。
具体的には、BBSにどれぐらいどういうタイミングで意見を言ったかとかの記録が残っていて、この人は一言も発言しなかったというのならばそれなりに減点は付くし、積極的に授業を推進していくということだと評価は高く付くという、そういう観点もありますから、どこか評価方法の中に科目への参加度合いを評価の観点に含めるとか、一言お加えいただければいいと思います。
○坪倉座長 この会議でもかなり受け身になることを懸念して、みんなが主体的にそこに参加して受講するというためにも、いろんな方法を駆使していかなければいけないというのがあると思いますので、これは是非何らかの形で入れていただけたらと思います。
 どうぞ。
○岩澤看護課長 そこで1点質問させていただきます。単位認定をするとき、今の内容ですと形成評価を行い、最終的に総括テストまたはレポートで基準点以上であることというのが単位付与の条件として書かれると思うのですけれども、今、先生がおっしゃった参加の程度を評価に入れる場合に、参加の程度は、例えば10%は参加の程度で評価しますよということをあらかじめ設定しておくという意味ですね。
○西村構成員 はい。我々もシラバスに書くときに、テストは何%、ここのBBSの発言は何%と明示しておりますので、そのイメージです。
○岩澤看護課長 済みません、もう一つ。それに関してですけれども、何%程度を参加の程度を評価の割合とするのが適当なのかを。
○西村構成員 これは手探りの状態ですけれども、我々が見るところ、大体の先生方は、3割を評価の参加の度合いにしていることが多いです。それも分野によってだと思います。例えば数学などというのは分かればいいわけで、その授業で発言するかという評価はないと思いますけれども。だから、知識を獲得して、それがスキルとなってやる分野ではそんなには要らないと思いますけれども、それこそ先生の気持ちをどう伝えるとか、意見を交換して授業をアクティブにするとか、そういう寄与というのは大切な授業もありますので、それは3割ぐらいという感じだと思う。
 だから、内容によって一律3割というわけにはいかないとは思いますが、私は教科教育法はやったことがあるのですけれども、それは3割ぐらいにしていました。
○坪倉座長 かなりの割合ですね。
○西村構成員 そうですね。そうやって発言を促してあげないと、現金なものですから何も点数にならなければ無駄なことはやらないという方も。
○坪倉座長 この評価には、そのことを主張しないと答えられない質問だとか、見たことが履歴に残って初めてこれが出席になるということですね。それで評価するということで、出席点も評価に入れ、発言も評価に入れ、そしてペーパーも。
○西村構成員 でも、出席することは前提ですので、どれだけ積極的に参加しているか。
○坪倉座長 むしろ授業でやるような出席というよりも、やはり発言して主体的にそれにコミットしていくということがシステムの中では重要かと思います。
 ここは評価方法だけになりますが、後で都道府県との役割、形成評価と総括評価で、形成評価を今の教育方法などでありましたら。以前に、三妙構成員がおっしゃったかと思うのですが、1つの授業を幾つかに分かれて講義とグループワークと、あるいは演習というようなこと、1つの授業の中でその方法をいろいろ駆使してやっている場合に、部分的にはeラーニングで学んで、そしてあと分散していくというような形態もあるのではないか。そういう場合には、eラーニングは運営主体が総括的に評価するのですが、総括の部分を都道府県がどう受け持つか、あるいは前提をきちんと踏まえていないと、各都道府県で総括ができないのか。そういうような混乱があるのではないかというような、三妙構成員の方から少し前に御指摘があったかと思うのですが、これは全体のことにも関わると思うのですが、ここのところでは単なる評価方法ということでのまとめ方ですので、これは意見として、今度運用するときどうするかということをお考えいただければと思います。
 大池構成員、どうぞ。
○大池構成員 今の評価方法のところなのですが、先ほど御発言があったように、評価をするということは、目的・目標に照らし合わせて評価をするので、やはり最初の講義内容などを明確にしたりする上で、目的・目標ときちんと出していただき、その上で評価につなげた方がよろしいかと思います。いわゆる参加の程度を求めるような講義とか演習であれば、そういう発言回数であったり発言内容というのは注目されると思うのです。知識の想起ということになってくると、例えばテストで6割とか7割が評価されることになると思います。評価に関しては、科目の中での目的・目標などをきちんと整備していただけたらと思います。
○坪倉座長 ほかに御意見はありますでしょうか。
 それでは、次に移りまして、「4.コンテンツ作成時の留意点」について、事務局からお願いいたします。
○剱物教育体制推進官 
4.コンテンツ作成時の留意点
専任教員の養成において、コンテンツは、情意・情動を伝えられるよう臨場感のあるものを作成することが重要となる。
コンテンツは主に、講師の授業をライブ映像で撮影し作成されたもの、パワーポイントで作成されたもの、その両方を合わせて作成されたものがあるが、教育効果やコンテンツの改善のしやすさ、コスト等の観点から、それぞれのメリットとデメリットを考慮して選択することが求められる。
また、受講生が効果的に学べるようコンテンツを作成する際には、鮮明な画像とすることは当然であるが、さらに、講師が画面中央で解説するコンテンツは内容を捉えにくいこと等を考慮して作成する等、技術的な工夫をすることや、受講生が自ら学習して演習に臨めるよう、演習前に知識や技術を確認できるようなコンテンツの作成も求められる。
このようなコンテンツの作成は、専任教員の養成や教育について十分な知識や経験がある者はもちろん、eラーニングについてその作成技術を備えている者も企画、作成に一緒に関わることが必要である。
以上でございます。
○坪倉座長 これについて御意見、御質問はありませんでしょうか。
 御経験のある西村構成員、何か。
○西村構成員 ちょっと気になるのは、多分私が1回目休んだときの発言、うちの者が発言したのだと思うのですけれども、講師が画面の中央で解説するコンテンツは内容をとらえにくいというのは、必ずしもそういうことではないと思いますが、やはり基本的には、例えばコンテンツがあればそれでeラーニングかというと、そうしたらいい本があれば本を配って読みなさいで、それで教育が済んでしまうので、やはりそこは学生に参加を促されるようなコンテンツということが、ここの情意・情動を伝えるというところと関連してくるのだと思います。講師がどこにいようが、それは関係ないと思います。
○坪倉座長 高橋構成員、どうぞ。
○高橋構成員 テレビでニュースを見たり天気予報を見たりするのと同じで、不特定多数のだれでもいいだれかに話している話と、今のように対面して私に向かって、あるいは皆様方に向かって話しているのと、やはり私たちは関わり方が全然違うのです。だから、だれでもいいだれかに話しているというのではなくて、あなたに話していますよというふうに、そういうメッセージが伝わるようになっているという意味だと思います。
○坪倉座長 不特定多数ではなくて、直接双方向で授業しているということがリアルにわかるような工夫も必要だということで御指摘いただいて、可能ならばそれは是非入れていただきたいと思います。
 看護の授業では、病気の人をどうとらえるか、病気の人にどう対応するかということを、どういう素材を、教える内容としてコンテンツにするというところが極めて看護教育には重要であります。教材化するということ、現象とか経験したことを教材化して、それを教育の内容のコンテンツとして成り立たせるというのは非常に困難を極めるのですけれども、非常に重要なことであるので、そういうような素材を教材化することをどこに入れるかなのですけれども、そういうのは余り今までの会議ではここでお話はしなかったと思うのですけれども、今、どこにどのように入れてくださいということは申し上げられないのですが、素材の教材化をうまくして、教育内容をコンテンツとして配信できればということです。特に入れてほしいということではないのですが、意見です。
 何か私の申し上げたことに追加御意見ありませんか。
○三妙構成員 具体的に教材化するということの内容を入れるか、ここの作成にはそういうことが関わっていく。私はそこの中で包括して、だから看護教育、教員養成に関わった人とか、そういう経験の方が一緒に入っていかないとできないよ、ということを踏まえているのだろうなと思ってとらえたのですけれども、具体的にそういう事象を教材化することが大事だからという修飾語を付けるかどうかですね。
○坪倉座長 それでは、次に移りたいと思いますが、「?.eラーニングを適用した場合の教育体制の整備」について、お願いいたします。
○剱物教育体制推進官
?.eラーニングを適用した場合の教育体制の整備
eラーニングは、集合型の研修と異なり、受講生自身が受講計画を立て、自己管理をしながら学習を進めるものであり、モチベーションを維持しなければ学習は進まない。このため、受講生自身の学習の計画性や自律的な学習姿勢が重要であり、これを支えるための教育体制を整備する必要がある。
受講生の学習が継続するよう支援するためには、受講生からの質問や意見に直接答えることや受講生と講師の1対1の関係が担保できる体制を整備することが必要である。
受講生の質問や意見に直接答えるような体制としては、先行事例では、一定のトレーニングを受けた「教育コーチ」や「チューター」などの名称で学習をサポートする仕組みがつくられており、eラーニング運営主体はこのような者を位置づけることも効果的である。
以上でございます。
○坪倉座長 御意見、御質問はありませんでしょうか。なかなかモチベーションが保ちにくいということをどう解決するかというような観点でまとめていただいたのですが。
 大池構成員、どうぞ。
○大池構成員 言葉の問題だと思ったのですけれども、昨年、教務主任の方々の研修養成に関わった際の印象を踏まえて、そこの下から4行目のところに受講生の質問や意見に直接答えるような体制というのを、私としては、質問や意見に対して対応できるというか、答えをイエス・ノーでするような体制ではなくて、質問とか意見に対して、それを認めながら議論したり何か幅を広げていくような体制の方が望ましいように思います。どうしても答えて対応していくと、受講生の人たちは、はいそうですねというふうにとどまっていくようにとらえましたので、体制としてはイエス・ノーで答えるようなものではないような形での方向性が望ましいと思います。
○坪倉座長 では、下から4行目のところですね。直接答えるというのが言葉として引っかかるということで、対応できるような、という言葉で。
 三妙構成員、いかがでしょうか。
○三妙構成員 適当だと思います。イエス・ノーで答えるのではなくて、やはり学習者の支援ができるような体制というのは教育として必要だと思いますので、ちょっと表現を変える方がいいかもわからないですね。
○坪倉座長 ほかに御意見ありませんか。
 それでは、次に進みまして、「?.eラーニングシステムの運用」というところでお願いいたします。
○剱物教育体制推進官
?.eラーニングシステムの運用
1.主催者(都道府県等)の役割等について
(1)主催者(都道府県等)の役割及び実施上の留意点
都道府県等の講習会の主催者は、現行では、開催の決定、受講生の募集、シラバスの作成、講習会の実施、単位認定、修了証の交付等を行っているが、導入後は、eラーニングをどの科目に適用するかの選択、また、855時間のうちどのくらいの時間をeラーニングとするかといった時間配分の検討、さらにeラーニング運営主体との調整といった業務も含まれるようになることが考えられる。
また、都道府県等の主催者が実際に教育計画を立案する際には、いくつか留意するべき点がある。まず、eラーニングと集合研修の組み合わせ方については十分に検討する必要があり、各々の教育内容の目標や内容をよく考慮した上で、受講生が理論と実践を連動させられるようにするべきである。
さらに、eラーニングを適用した授業科目の学習の順序についても検討すべきである。
(2)運営主体の役割
eラーニング運営主体においては、コンテンツの配信、受講生からの質疑応答等への対応(レポートの採点など)、eラーニング適用科目の単位認定、ID-PWの管理、都道府県等の調整業務などが考えられる。
ネットワーク等のトラブルや使用方法等の問い合わせに対応するため、適宜電話やメールで対応できるような体制も必要である。
また、第三者の著作物の二次利用については、関連する法律を十分に確認する必要がある。
(3)国の役割
国は、引き続き主催者に対して講習会に関する情報の提供や相談への対応等を行うほか、eラーニング導入後は、運営主体の委託、運営に関する助言を行う。また、eラーニング導入に伴い、現行のガイドラインを改定する
ここは、「。」が抜けておりますので、加筆をお願いいたします。
2.教育担当者の役割等について
現行のガイドラインにおいては、講習会を開催する都道府県等は、講習会における専任の教育担当者を置くこととされている。
教育担当者は、演習に必要な講義を聴講し理解したうえで、演習を運営する際のマネジメントを行っている。このため、eラーニングの導入後においても、授業科目のつながりを確保するため、集合研修を担当する講師に特に関連のあるeラーニング適用科目の授業内容を十分に理解し説明を行う等、調整を図る必要がある。
また、eラーニングを適用した場合、受講生は他の受講生との交流を持ちにくく、理論と実践の連動をしにくい環境にあることから、その解決策として多様な視点からの意見交換ができ、討論する場として、BBSシステムを活用するなど、学習コミュニティの育成を支援することも必要である。
このように、eラーニングを適用することにより教育担当者の役割が拡大することとなるため、eラーニング業務の増加分を見込んだ人員の確保が必要である。
以上でございます。
○坪倉座長 これについて、御意見はありませんでしょうか。
特に都道府県が多く関わってきますが、鎌田構成員、いかがですか。
○鎌田構成員 ここに書いてある内容は、確かにこの検討会の意見が反映されていますが、実際にこれを運用とするとなれば、この検討会の報告を受けてガイドライン等を改定されるのだろうと思うけれども、報告書の記載は具体的ではないので、実際に都道府県がこれをどうやっていくのかというところが非常に不安です。一応25年度からの導入ということで、早急にガイドラインが示されて、次年度の予算獲得を含めて県がどうやっていくかというところも夏には検討を始めないと間に合わないかな、というところでタイムスケジュールが一番気になるということと、あとどこかでも意見が出ていましたが、eラーニングでの学びの内容、やはり学習の進度と順序性をどう組み合わせて都道府県がやっていくか、といったところは慎重に検討しなければいけませんが、この報告書内では見えてこないので、そこが課題かなということを非常に感じております。
○坪倉座長 三妙構成員、いかがですか。
○三妙構成員 報告書ですから、アウトラインしか出ないのだろうなと私も思って読んでいたのです。やはりこれを実際に実施するときには、かなり具体的にしていかないと多分困るだろうなと思います。今、実際、私はこの4月から教員養成の講習会を運営しているのですが、今からどういうeラーニングの内容なのかを、今見ておかないと来年計画できないですね。ということは、今年いっぱいeラーニングのコンテンツをつくりますね。そうしたときに、来年からこれを採用しますというのはなりません。実際それができ上がったものを見て、内容を見て、自分のところではどれを入れ、どれを構築するかという教育計画を立てて初めて次に実施となりますから、担当する者がそこまで準備をしてということになるかとは思います。だから、ガイドラインがいつ出て、それを踏まえて内容を確認して計画を立てて、初めて導入の決定をするということになりますね。
○鎌田構成員 それはそうなのですけれども、地元の医師会、福岡県はかなり医師会立の学校が多いのですけれども、この検討会が始まっているということで、早急に、早急にということで行政の方へのいろんな要望が上がってきているところです。でも、やはり講習会の質を確保するためには、内容を重視しないといけませんので、そこは検討しながら、ということで答えを返そうかなと思っています。
○坪倉座長 確かに働きながらやっている人にとってはとてもいいシステムだろうと思うのですが、主催をする人たちは必ずしもこの全体像、メリット、デメリットがわかっている人ばかりではないですから、その主催する人との齟齬が起きないよう、うまくスムーズにシステムが導入されることを望む次第なのです。今、既に学校に入っている人も養成講習会を出ていないので、その人たちのライセンス化ということも必要なのですが、なかなか現場にいる人を引っ張ってこられないという難しさもあって、こういうものを受けた人がいろんなところでたまっていったら、もしかして学校も人数を確保することができるかな、というようなことも思うのですが、とりあえず主催する人たちが混乱するだろうなというような気持ちを持ちましたので、タイムスケジュール等をうまく見えるようになったら、もう少し話が進むかもしれませんね。
 ここに都道府県の役割としては、eラーニングをどの科目に適用するかの選択もしていかなければいけないし、時間配分もしていかなければいけないことがたちまちのことですのでね。これはこの後のことになりますね。この検討会では示すことはできないのですね。報告書で、この後の話ですね。
三妙構成員がお話になったように心配は尽きないのですが、この後のガイドラインとか検証を踏まえた上で実施できるかどうかということを検討していただくということで。報告書にはこの辺りでもうよろしいですか。
 どうぞ。
○鎌田構成員 先ほどの評価のところで総合評価をどうするかといった意見がありましたが、もしかしてここの役割のところで1行か2行か入るのかなと思ったのですが、その辺りはどうなのでしょうか。全体のeラーニングを含めて、あと都道府県がやっての評価とeラーニングの評価で、最終的に修了証は都道府県が出すわけなのですけれども、そこのところの兼ね合いというか、それがこの都道府県の役割のところに入っていますか。
○三妙構成員 評価は基本的に授業科目の評価ですね。だから、例えば集合研修をやったものは都道府県で運営している側が集合研修の結果の評価をしますね。eラーニングを使った科目については、eラーニング運営の主体の方で評価してくれるわけですから、それを受け止めて全部で三十何単位全体を最終的に総合評価で修了したかどうかということを、この研修を実施しているところがすればいいと思うのです。
○坪倉座長 例えば教育方法などは方法論があって、演習があって、実習がありますね。これで1つの方法論をきちっと学んだということで、実際に現場で適用したり、体験してみてまた新たに問題がある。その場合に、教育方法の理論はそう変わらないと思うのですけれども、これを都道府県が演習をする場合に必ずやよく目標やらそこで受けた授業をわかって演習を展開するというような、ここでよく連動、連動という話が出ていますが、講義と演習の連動あるいは講義と演習と実習の連動という連動がどの辺りまで各都道府県で了解されるかというところは、不透明な部分があるかなと、心配する部分もあります。1つの学校でならば非常にコミュニケーションはとりやすいのですが、中央配信から各都道府県がやった場合に、一言で連動なのですけれども、なかなか現実的、実行上は難しい部分もあるかもしれないなということを懸念します。
○三妙構成員 基本的にそれをしないとできないと思うのです。例えば概論で授業でやりますね。それをeラーニングでやったと。次にそれを使って演習に入りますね。そのときに演習で関わる先生方は知りませんから、教育担当者がeラーニングの内容も踏まえて、そして評価も全部終わっていますよという確認もした上で、次の演習で研修、受講生のサポートをする。そのときにほかの講師の先生も演習には参加しますから、そのときに参加された講師の先生、チューターでもなるのでしょうけれども、その先生方にもeラーニングではこういう内容でこうやっています、この研修生たちはここまでにちゃんと修了できていますよということの発信、調整をきちっと教育担当者が行って、演習を運営してもらう。その演習中の形成評価もしっかりしていかなければいけないということでは、多分教育担当者というのはかなり大変だと思うのです。
○坪倉座長 多分1つの学校が集まって連絡調整ということはできるのですが、恐らく講習会になると、A学校、B学校、C学校、D学校の講師の先生を5~6人集める、あるいは10人近く集めてもらって、調整をする前提にeラーニングの原理原則を、方法論評価をきちっと学んだ上で演習の運営をしてくださいよと言うことは、なかなか講習会を運営する方々も難しいものもあるのではないかという思いを持ちました。評価という点では1つずつの科目が終わりますけれども、ずっと連動している方法論などは形成評価でありながら、場合によっては総括的な意味合いも持つというものもありますので、その辺りが評価という点では各都道府県がどうやるかというところは恐らく懸念されるところも出てくる。
 どうぞ。
○岩澤看護課長 今の御議論のところは8ページの2番の2段落目に5行で書いてあるところなのですが、もう少しふくらませて書いた方がいいということでしょうか。教育担当者の役割は、集合研修であっても演習の前に講義科目を担当される方と演習を担当される先生が一緒の場合は別ですが、一緒の場合であっても1人で演習を動かされるのではなくて数名の各グループの指導者の方と一緒にされるときは、科目の意図、講義で学んだもの、またこの演習の目標を説明されて意識合わせをされる、講師会のようなものをされるかと思うのですが、それは講義科目にeラーニングを導入したとしても同じかと思います。もう少し書き込む内容を具体的に言っていただければ書きますので、教えていただけますでしょうか。
○坪倉座長 どうぞ。
○大池構成員 今の御質問に対応できるかどうかわからないのですけれども、去年、私が経験したときは、やはり教育担当者の方が演習のときに私が講義をしたものをCD化してくださって、演習の担当者の人たちに全部配布していただいたことがあります。そういったことはもうやってらっしゃるということを考えれば、あえてeラーニングを導入したからといって、講義や演習、実習の調整を、更に新たなものとして加わえることではないように思うのです。そういう調整役とかいろんな受講者の人たちの学習の程度ということも情報提供してくださってあるので、私の経験からすると、これまでやってらっしゃっている内容をまだ継続的にするということなので、ここに教育担当者の役割の内容を具体的に書く必要はないと思います。
私としてはこのままでよいと思います。
○三妙構成員 800時間の研修だからということで、要するに都道府県がこれを受けて行うわけですね。そこで人と予算の問題が出たときに、800時間を運営するからということで専任の教育担当を付けるということにもなるのだけれども、これがeラーニングを導入して実際300時間というときに、それが可能かどうか。役割は私も変わらないと思うのです。今やっているのと同じように、eラーニングに入ってもやはり運営していくときの連動させるための調整役としての役割は十分同じなのだけれども、実際実施する時間数が300時間になりますよといったときにどうなのかなという懸念はあるのです。だから、そういう意味では、今と同じだよと、人としては調整する役割は今800時間をすべて集合研修でやっているのと同じように、eラーニングが入ってもやはりそこで教育担当者としての役割は同じなのだよというところを言っていただいた方がいいのかなと思うのです。
 多分県も結局そういうことなのでしょう。時間が300になれば、人をそこに専任を付けるというのはかなり厳しいとか、いろんなことが出てくると思うのです。私も直接そこのところはわからないのですけれども、普通、単純に考えたら、800やるから人が要る、300だったら半分ではないのですけれども、1年要らないのではないかと。多分、兼務とか兼任とかそういう形になっていくのだろうなと。そこを懸念しているのだと思いますので。
○坪倉座長 今、三妙構成員がおっしゃっているのは、9ページの最後の行に、別途eラーニングで増加分もあるので、それも見込んだ上で人員配置が必要だというようなニュアンスで、多分そういう意味で書いてあるのだろうと思いますが。
心配は尽きないのですけれども、評価をどうするのか、評価との連動をどうするのかといろんな思いはあるのですが、今、課長がおっしゃった、ここに授業内容を十分に理解し、説明を行う等調整、その中に含んでいるのだということで、その中には評価の仕方とか前提にあった評価がどうであるか、それが方法論の形成的なものであって、総括の総括は実習でやりますよというようなことも、これは今度は県が主体で考えなければいけないことになるかもしれません。そういうような細かいことについては、調整を図るという内容に心配の内容は含まれているという御提案でしたけれども、いかがでしょうか。
○鎌田構成員 この後のガイドラインで出てくればいいのかなと思います。
○岩澤看護課長 そういう意味では教育担当者の役割等について、今もガイドラインに書いてあるのですが、(3)の国の役割のところには「現行のガイドラインを改定する」とただ1行だけしか書いていないのですが、2.の教育担当者の役割のところについても、業務を遂行できるような内容を盛り込んだガイドラインとする必要があると言うのであれば。
○坪倉座長 要するにここではガイドラインのことは国の主体でいろいろ支援するということですが、重要となる教育担当者が、運営をしていかなければならない。それについても国の方は支援を強力にしていくみたいな内容ですか。
○岩澤看護課長 国の役割のところには1行で「改定する」としか書いていないのですが、改定する内容として、教育担当者の役割等の中にガイドラインで十分示すことを期待したいとか、示すべきであるとか、記載することもできます。
○坪倉座長 では、教育担当者の役割は極めて微に入り細に入り入れ込むのは難しい、調整が必要になるかと思いますので、その辺りを教育担当者のところに盛り込んでいただくということで、それを国のレベルでも少し考えていかなければならないといったようなニュアンスで入れていただくということで。
 どうぞ。
○西村構成員 1点よろしいですか。非常に些末なことなのですが、9ページの上のBBSシステムなのですが、BBSというのはBulletin Board System、掲示板システムの頭文字なのでシステムが重複してしまうので、BBSを活用するなどとしてよろしいのかなと思います。
○坪倉座長 「システム」を取ればいいのですね。
○西村構成員 そうですね。「システム」を取ればよろしいかと思います。
○坪倉座長 よろしいでしょうか。
 では、最後、「?.今後の課題」をお願いいたします。
○剱物教育体制推進官
?.今後の課題
本検討会においては、これまで集合研修で実施されてきた専任教員養成講習会へeラーニングを導入する場合の効果的な方法について検討を行った。
今後は、eラーニングを導入した専任教育養成講習会の発展的な活用方法として、受講生の事情等に応じた複数年にわたる履修方法や、既に専任教員として業務に従事している者の学び直しに活用すること、コンテンツの配信期間等についても検討を行うことが必要である。
また、受講生の学習効果を高めるためには、随時、授業評価に基づく教育内容の改善が必要だが、eラーニングの場合には、コンテンツを改善するには多くの時間と人手がかかるため、授業評価を行い、それに基づいたコンテンツの改良方法やその頻度等についてもあらかじめ計画しておく必要がある。
今後、専任教員養成講習会に円滑にeラーニングが導入されることにより、専任教員養成講習会の受講が促進され、専任教員の質が向上することを期待したい。
以上でございます。
○坪倉座長 これについて御意見はありませんでしょうか。最終的には現場で既にライセンスを持っている人も学び直しのためには活用してもいいのだという方向へ行けばいいなという方向性も示していただいています。当座は、量的確保をするために導入したとしても、いい方向へ進めばいいなということをここで語っていただいておりますので。御意見よろしいでしょうか。
 それでは、最後にこの全体を通しましての御意見を何なりとおっしゃっていただければと思います。
 どうぞ。
○大池構成員 小さなことなのですが、2ページの基本的な考え方の下から4行目の右端のところに、受講生と教員等の相互作用を必要する演習や実習などの箇所で、「受講生と教員」というのは、講師になるのですか。教員は、受講生も教員の方だと思うので、これは受講生同士の相互作用なのか、どちらを特定するような表現になるのかと思ったのです。受講生と講師ですか。
○岩澤看護課長 受講生と講師、受講生同士、あとは受講生の教育実習のことも書いてございますので、受講生と生徒ということもあるかと思います。教員は講師に書き改めたいと思います。
○大池構成員 すべてを含むという形ですか。
○岩澤看護課長 すべてが含まれるような形にしたいと思います。受講生と講師の2者に限らないので。
○大池構成員 わかりました。
○坪倉座長 ほかに、高橋構成員、何か全体を通してありますか。
○高橋構成員 内容に関しては問題ないかと思います。
 感想ですけれども、一言だけ言うとすれば、やはりこういうeラーニングのような学習で進めると、先ほどもいろいろお話があったように、それを提供する側の仕事量が増えるということは確実なのです。というのは、放送大学などは学習者が散らばっているわけですね。年に何回かスクーリングはしますけれども、ふだんは仕事をしていたりするわけでしょう。そうすると、いろんな指示とかいろんな質問が、みんなばらばらに来るわけです。それに対して対応するわけですけれども、先ほども西村構成員からアシスタントティーチャーのような、そういう人たちが必要だというお話もあったのだけれども、やはり結構最初のうちは正直言って大変ではないかなという感じがありますので、是非先ほど課長さんがおっしゃったように厚生労働省としてもしっかり支援をしていただくという姿勢を示してもらった方がいいのではないかという感じはしています。
○坪倉座長 鎌田構成員、いかがですか。
○鎌田構成員 短い期間で、ここまでよくまとまったなと思うのですけれども、現場としては本当にどうやって運用していくかということは早急に考えないといけませんので、引き続き厚労省の方のお力添え、支援というのをいただきたいと思います。
長年、福岡県も昭和45年から実施している中で、このような通信、eラーニングは初めてのことなので、実際どのように回っていくのかなというのも本当に未知数、どこに問題があるのかも多分まだこの検討会に出ていないものにはわからないかなというところをどう伝えるか、また他県で実施されている方に、この内容をどう伝えるかといったことは早急に看護課の方で担当される方々の会議等を開いていただいて、この内容を周知していただければ前向きに検討が始まるのではないかなと思います。地方になっていきますと、中央みたいに新しい情報がすぐ入ってくるということは少ないので、このeラーニングというのは学校からは非常に期待されています。課題をクリアーしながら取り組んでいかないといけないのかなと思っておりますので、よろしくお願いします。
○坪倉座長 三妙構成員、いかがでしょうか。
○三妙構成員 受講する研修生です。仕事をしながらこれに参加します。集合研修の時期はそこに専従できるというか、集合で仕事から解放されてそこで勉強できますから、学習の時間の確保がありますね。ただ、仕事をしながらこれに参加していくということになると、かなり負担が大きいはずなのです。学びたいという気持ちもあるのだけれども、では実際業務が各施設、それに参加させる側の学校側、施設としてはその人たちに業務が軽減できるように配慮するかといったら、余りないとは思うのです。厳しい中で研修生が受講するというところでどうなのかなというのはあるのです。
 もう一つは、研修を出す施設側にも配慮してほしい、そこら辺を職場の方々の配慮として、若干授業数を減らすとか、実習担当を減らすとか、そういうことがない限り、本当に苦しい思いだけしていくということになりかねない。
 今、現実に専門学校の教員は本当に忙しいのです。要するに、自分が担当している授業と実習指導と学生指導と。土日も費やすような忙しい中で学ぼうとしている人も中にはいます。だから、せっかく研修を終えても学校で教員として続けていくというところになりますと、そこでまた離職するような現実もあるのです。だから、やはり少しゆとりの中で学ばせる配慮というのを施設側に期待したい。そういうことをここのなかに書けるかどうかわからないのですけれども、そういう配慮ができるといいかなと思っています。
 ありがとうございました。いろいろ私も勉強させていただきました。
○坪倉座長 西村構成員、どうぞ。
○西村構成員 ちょうど講義と演習と複数の人々が関わって授業をつくっていくというところに関しての意思の疎通の問題が議論されたと思うのですけれども、その中に1つサンプルとして、我々は複数の5~6名の教員が一緒にやって、それにクラスがまた8クラスぐらいあると、教員コーチも4~5名いたりして、そういうグループで運用している科目もあります。そういうときには、その科目をデザインした教員がこの科目でここでこういうふうにやる。その講義の講義、つまり、複数の担当者がこの講義の科目の位置づけということを相互理解するためのアドバイスとか概要とかを説明するコンテンツを定期的につくって流しています。
 実は今日の午後、ホームルーム、ホームルームも教員が7~8名いて、教育コーチも7~8名いるのですけれども、それの意味づけとか位置づけとかを、私が収録しなければならないのですけれども、そういうことをやっているので、スーパーバイズする側も実はネタ的にeラーニングをうまく活用すると、離れたところの先生方とも情報共有がしやすいのではないかと思いますので、アイデアとしてお伝えしたいと思います。
○坪倉座長 大池構成員、追加はございませんか。
○大池構成員 この報告書を読ませていただいて、本当に議論された内容がよく集約できていると思います。
私も大学の方でeラーニングを活用している者ですけれども、もともと私が取り組んだのも教育の効率化を図るためにeラーニングに取り組んだという経緯があります。今回の場合は学校の先生方たちが受講者として来られるので、例えば発言内容であるとか、何か教育に対する工夫とか、そういったものを逆に今後の教材として活用できるようなシステムにしていけば、もっとeラーニングということも発展的になるのかなという気がします。
 恐らく、もうこのeラーニングということは避けられない現状ですので、うまく活用でき、そして看護教員の人たちの教えるということに対するモチベーションにどんどんつながっていけばいいと期待しております。
○坪倉座長 ありがとうございます。最後に私もこれを始めます前に、事務局の方から未受講者が12.8%いるということの説明がありました。23年の4月で12.8、1割ないし2割は未受講の人がいる。そして、それはどんどん辞めていったりするので非常に未受講者がたまっていく状況があって、これがeラーニングという手法によって解決できたらなという思いが非常に強くわきあがり、最終までこぎつけることができました。私は今地方の教員養成講習会に講師として行っているのですけれども、eラーニングを御存じない方がどういうシステムなのかということが正直わかっていないし、それを決して肯定的にとらえる人ばかりではないというような現状があったりしますと、そういう地方の状況、講師が得られないというような課題を持ちながらどうしていいかわからないというふうに地方はとらえているようですので、この辺りがこういうeラーニングを活用して一挙に前へ進めればいいなということを思う次第でした。
 ずっとここの中でも課題になっていますが、長年看護教員教育を主催したり養成したりしている中で、やはり今までの体験がいかに人と人とのかかわりの中で学んだり、自分の能力の限界とかというものを自覚して、そして次のステップに行くモチベーションになるというようなことを経験しておりますので、ここの中でも大変そのことが問題になりましたのは、学習コミュニティをそのシステムの中でどううまく工夫できるのかというのは、今後の課題かなと。学習コミュニティをうまく形成しながらeラーニングをどう進めていくかということが、非常に重要なのだなということをこの検討会を通じて思いましたので、これを広めていったり、あるいは導入していただくところについては、その辺りが各都道府県でも工夫できるようになれば、もっと量的に教員が増えていくのではないかというようなことを感じた次第です。
 これで予定しています議題は終わりましたが、皆さんどうもありがとうございました。時間は少し早いのですけれども、終わりにしたいと思います。活発な御議論を最後までいただき、ありがとうございました。大体皆さんのお気持ちあるいは御議論は出尽くしたのではないかと思っております。
御要望のあった点を最大限ここへ盛り込んでいただくように事務局の方では整理していただき、座長の私と一緒にこの後は整理していきたいと思いますが、最終的には皆さんのお手元にこれを送付いたしまして、それをもって本検討会の報告書として確定し、公表の手はずになります。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○坪倉座長 ありがとうございます。
 それでは、事務局から連絡をお願いいたします。
○加藤看護課長補佐 長時間の御議論、ありがとうございました。構成員の皆様には、本日の議事録を前回同様お送りいたしますので、御確認の方をお願いしたいと思います。
 最後になりますが、本検討会の閉会に当たり、看護課長よりごあいさつを申し上げます。
○岩澤看護課長 構成員の皆様におかれましては、4回にわたって御議論いただきましてありがとうございました。
 おまとめいただきました御意見を踏まえまして、25年度の看護師等養成所の専任教員養成講習会でeラーニングが導入できるよう、本年度予算、限られた予算ではありますが、その中で適用する科目を決め、コンテンツの作成、運営方法の決定、そして、講習会ガイドラインの改定など鋭意準備を進めてまいりたいと思っております。
 また、講習会の実施主体は都道府県でございますので、都道府県担当者の方々への説明、支援を通して、第1目的であります受講促進に努めていきたいと思っております。
 皆様方には引き続き看護教員の確保と質の向上に向けていろいろ御協力いただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○加藤看護課長補佐 以上をもちまして、本検討会は終了といたします。皆様、長期間にわたって御検討いただき、ありがとうございました。


(了)
<照会先>

医政局看護課

代表: 03(5253)1111
課長補佐 加藤 典子(内線4167)
教育体制推進官 剱物 祐子(内線2595)

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