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2012年3月23日 チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ 第20回議事録

医政局看護課看護サービス推進室

○日時

平成24年3月23日(金)17:00〜19:00


○場所

厚生労働省12階専用第12会議室


○出席者

有賀 徹 (昭和大学医学部救急医学講座 教授)
井上 智子 (東京医科歯科大学大学院 教授)
大滝 純司 (北海道大学大学院医学研究科・医学部医学教育推進センター 教授)
川上 純一 (浜松医科大学附属病院 教授・薬剤部長)
小松 浩子 (慶應義塾大学看護医療学部 教授)
竹股喜代子 (前 医療法人鉄蕉会 医療管理本部 看護管理部長)
英 裕雄 (医療法人社団 三育会 理事長)
星 北斗 (財団法人星総合病院 理事長)
前原 正明 (防衛医科大学校外科学講座 教授)
山本 隆司 (東京大学大学院法学政治学研究科 教授)

○議題

1)特定行為について
2)その他

○議事

○島田看護サービス推進官 
それでは、時間となりましたので、ただいまより第20回「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」を開催させていただきます。
 委員の先生方におかれましては、御多用の中、そして若干遅い夕方の時間でございましたけれども、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日の委員の出席状況でございますが、秋山委員、神野委員、真田委員が御欠席との御連絡をいただいております。そして、大滝委員、山本委員は途中から御出席と御連絡をいただいております。
 続いて、配付資料の確認をさせていただきます。
お手元に議事次第、その下に座席表を配らせていただいております。
資料1−1 医行為及び診療の補助についての法令上の考え方
資料1−2 その他医療関係職種の業務等に関する法律による規定
資料2−1 特定行為について(基本的な考え方)のイメージ
資料2−2 医行為の分類について(素案)
資料3   医行為分類の検討(たたき台)
その別添として、看護師に求められる実践能力、到達目標
資料4   医行為分類の検討の進め方(案)
日本医師会からの意見書をテーブルに配らせていただいております。
以上でございます。ないものがございましたら、途中でも結構ですので、事務局の方にお申し付けください。
それでは、カメラの方はここまででお願いしたいと思います。
(報道関係者退室)
○島田看護サービス推進官 それでは、有賀座長、以降の議事進行をお願いいたします。
○有賀座長 先生方、こんにちは。
 今、5時からという時間は微妙だねと星先生はおっしゃったんですけれども、一般的にはこのぐらいの時間になると1日のエネルギーがなくなってやれやれというところなのですが、最後の力を振り絞って、今日1日の締めくくりという位置づけで頑張りたいと思います。
 今、資料の御説明がございました。一番最後に御説明があったところで、藤川先生から座長へという意見書がございます。これは今、初めて見たのですけれども、これを見ますと、チーム医療推進会議の構成員ということで藤川先生の名前が載っています。この会の親会がチーム医療推進会議ということになるのでしょうから、子どもたちの議論にお父さんが少し意見を言いたいということなのでしょうが、私たちの会での議論は、私が座長の立場でチーム医療推進会議の方へ上申するという理屈立てになりますので、とりあえずこれを読みはしますが、そういう位置づけだということでいきたいと思います。
ですから、書いてあることは皆さんお読みください。直接的には親会から子どもの会の座長に親会の構成員が意見をくださったということになると思います。
 それでは、今日も大事な議論が展開されると思いますので、先生方にはどうぞよろしくお願いします。
 全体のくくりからすると、資料1−1と1−2が順番の最初と思いますので、まずは御説明をお願いします。
○飯田医事課長補佐 資料1−1と1−2の説明をします。
 医行為及び診療の補助についての法令上の考え方ということで、この後、特定行為について御議論をいただくに当たって、医行為と診療の補助の基本的な法令上の整理を御説明したいと思います。
 まず、医行為ですけれども、そこに書いてありますように、法令上には「医行為」という言葉は出てこないのですが、判例及び通説によって「医師の医学的判断をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為」として一般的に解釈されています。
 この医行為を反復継続して業として行えるのは医師のみということで、医師の独占業務になっています。
 参考に、医師法第17条でそれが書かれております。
 医行為の中で「絶対的医行為」という言葉について解釈がされている例があるかということを前回までのワーキングでも御指摘がありましたが、平成15年の内閣質問主意書で議員からの質問に対する政府の回答として「ある行為が医師が常に自ら行わなければならない『絶対的医行為』に該当するか否かについては、当該行為が単純な補助的行為の範囲を超えているか否か及び医師が常に自ら行わなければならないほどに高度に危険な行為であるか否かに応じて判断する必要がある」ということで、政府の見解を示しています。
 一方、診療の補助についてです。
 診療の補助については、看護師の業務として、医師または歯科医師の指示の下に行う医行為ということでございます。
 これについては、下の囲いの保助看法の第37条の部分をごらんいただきたいのですが、3行目に「医師又は歯科医師が行うのでなければ衛生上危害を生ずるおそれのある行為をしてはならない。」ということで、ここの部分が先ほどの医行為の部分になります。医行為を行うに当たっては「医師又は歯科医師の指示があった場合を除くほか」ということなので、医師または歯科医師の指示の下に医行為を行うことが診療の補助ということになります。
 この診療の補助については、先ほどのように業として行えるのは看護師のみで、看護師の独占業務になっております。そのため、看護師以外の医療関係職種が医行為を実施できる根拠は、それぞれの資格法の中で保助看法の規定にかかわらず診療の補助として何々を行うことができるという旨の規定で、その部分が他職種もできるようになっております。
 したがって、ほかの職種の資格法の中で診療の補助として規定されているものについては、看護師も行うことが可能な行為となるわけですけれども、その行為を看護師一般が行える行為とするか、それとも特定行為とするかについては、それぞれ看護師の教育内容などから判断する必要があるということです。
 具体的に、資料1−2で、他職種の規定を見ていただければと思います。
 まず、診療放射線技師の規定を載せました。先ほどの看護師以外が医行為を行う場合の規定として、第二十四条の二の部分で、保助看法の規定にかかわらず、診療の補助として、磁気共鳴画像診断装置その他の画像による診断を行うための装置であって、政令で定めるものを用いた検査を行うことを業とすることができるということで、具体的には、その下の診療放射線技師法施行令第十七条で、磁気共鳴画像診断装置、超音波診断装置、眼底写真撮影装置と、診療の補助としてこの行為を診療放射線技師が行えるようになっております。
 同様に、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士など、それぞれの各資格に「診療の補助として」という規定が入っております。そこの部分が医行為として医師の指示の下にできるものとなります。
 以上です。
○有賀座長 
ありがとうございます。
 「業として行えるのは医師のみ」とか「看護師のみ」とか、これは「ギョウ」と読むんですね。
○飯田医事課長補佐 
はい。
○有賀座長 
ということで、法令上の考え方についての整理を賜ったということになります。土台となる基本的な考え方ということなのですが、何か御質問ございますか。
 星委員、どうぞ。
○星委員 
非常にわかりにくい説明だったので、更にわからなくなってしまったのですけれども、特にこの政府見解のところをまず聞きたいです。
 これはすごく不思議なことを言っているんですよ。「当該行為が単純な補助的行為の範囲を超えているか否か」。つまり、単純な補助的行為というのは、多分脱脂綿を取ってきてとか、カルテを書くから鉛筆を持ってきてという話なのかもしれませんが、それを超えているということが1つの要件ですね。ここで言うと「いるか否か」ですから、超えているというのが1つの要件ですね。
 そしてもう一つの要件として「医師が常に自ら行わなければならないほどに高度に危険な行為であるか否か」ということで、絶対的医行為の該当要件としてこの2つを言っているというのはとても不思議な感じがするんです。
 不思議な感じがするというのは、要は相対的医行為と絶対的医行為の区別のラインについて実は何も言っていなくて、その2つの要件を示しているのは、簡単な話、連続するこういう流れの中であることを超えているということを言っているわけではなくて、つまり、2つの要件があるのだから、きっとこういう要件で、この下は関係ないよといって、縦の要件でこちら側だよと言っているように私には聞こえるんです。
 例えばこういう要件を超えていて、かつこういう要件を超えていると読むのだとすれば、この要件を超えているというのは、1つ目の要件を超えていると言う必要はないわけです。わかりますか。単純な診療の補助行為を超えている、かつ高度に判断の必要なものというのは、きっと別な軸のことを言っていると思うんですが、そういう理解でいいんですか。
○飯田医事課長補佐 
この質問自体が、まず、医行為としてその行為を行うことができるかどうかという質問でしたので、御指摘のとおり、最初の単純な補助的行為の範囲を超えているかというのは、医行為かどうかというところの判断がまず一段階あって、その上に、医師が自ら行わなければならないほどに高度な危険な行為であるかということで、並列してあるものではなくて、一段階、二段階とあるものとしてとらえる方が正確かと思います。
○星委員 
この文章をもって政府見解を整理して、絶対的医行為の定義を行おうというのは、何となくその意味では違和感があって、要は、これこれこういう行為は絶対的医行為なのか。つまり、医者でなければできない行為なのかという質問があったときに、まず、それは医行為に当たりますとか、医行為に当たりませんとかいう判断をするか、あるいは絶対的な医行為に当たります、当たりませんと判断をするときの一節を、今、いみじくもおっしゃったようにパクったわけですね。
そうすると、私のイメージの中では、実は単純な診療の補助の行為を超えている範囲のものというAという軸と、医師が自ら判断しなければいけないほど高度に危険な行為なのかということは、この表現では、実は同じ軸上にはないと理解ができるのですが、そういう理解でいいんですね。
 だから、多分、今、私たちがやろうとしていることは、ある種のまさに医行為であるかどうかという話は別とすると、高度に云々というこちら側の話をしているので、そちら側の判断のことについて具体的に、例えば高度に危険な行為か否かであることがどういう考え方で切り分けられるかということについて、これは全く言及をしていないし、わかったようでわからないような話と私には聞こえるので、それをベースに話を続けていくのは何となく違和感があるんですが、もうちょっといい判例とかはないんですか。
○飯田医事課長補佐 
判例自体で絶対的医行為ということについて判事したものは、こちらでは見つかりませんでした。
○有賀座長 
御発言の語尾を少しはっきりと言っていただけますか。一番大事な日本語の部分が途切れて、よくわからなくなってくることがあるので。
○飯田医事課長補佐 
失礼しました。
○有賀座長 
判例というか、裁判所などで絶対的医行為云々について言及したものはないと。今のところは見つからないとおっしゃったんですね。
○飯田医事課長補佐 
はい。
○有賀座長 
この政府見解とかというのは、国会での質疑を抜き取るわけでしょう。
○飯田医事課長補佐 
これは質問主意書ということで、議員から書面で質問をいただいて、政府の見解として政府で了承した上で出されたものです。
○有賀座長 
だから、質問する人に対して答えているわけですね。ですから、質問する人が納得すれば、そういう意味においては、質疑は成り立つわけですね。
 つまり、私が島田さんに質問したときに、島田さんが何か答えたと。それで私が、その質疑の中で納得すれば、それは1つの閉じた空間としてはもうおしまいという話ですね。だから、質問する人の水準によっては、今の御質問にあるように、このような答えでどれだけ満足いくかという話は、質問をする人の水準にも依存するわけですね。ですから、そういう意味では、この政府見解のところに書いてあるのは、私も見て、そのような答えで質疑が終わったのであれば、その中での話としてはそうなんだと思うしかないと思うんですよ。
 星委員、どうぞ。
○星委員 
これは非常に大事なところだと思って、この間から考えていたのですけれども、要は、最初のところを超えているか否かという判断なので、超えているという要件と、かつこういうことだと言ってくれるのだと、ここでの表現が同一次元上に想像ができるわけですよ。
 ところが、超えているか否かという1つの要件と、高度にという話は、両方という意味なんですね。両方というのは、超えているということと、高度に云々という話は別の次元ととれるので、とても不思議な感じ。つまり、医行為というものの危険度みたいな話、あるいは行為をなすことの危険度が1本の横軸になくて、縦と横にあるように聞こえてしまう。これはとても大事なところだと思って、政府がこういう見解を出しているということ自体もぼんやりとだけれども、何となく不思議な感じがするんですよ。先生、言っていることわかりますか。こうであって、かつこういう行為だと言ってくれるなら何となくわかるんだけれども、そうではないのは何でなんでしょう。
 だから、質問のされ方が、そういう特殊な内容の質問に対してこういうふうに答えているのだとすれば理解ができるのですけれども、質問の内容がわからず、かつこの一部分だけ取られて、こういうふうに今まで書いたことがありますと言われてしまうと、どうにもこうにも、座長がおっしゃるように、質問をした人に対してこういうふうに答えておけ的なところで成立したのかと思うが、これが政府見解としての絶対的医行為のある種の定義だとすると非常にわかりにくいということを申し上げたんです。
 この全文というか、もともとはどんな質問を受けて、それにどう答えたかとせめて説明してもらえるともうちょっとわかりやすいような気がします。
○飯田医事課長補佐 
この質問については、裁判の関係で医事課長が法定で証言したことについての質問ということで、質問自体を読み上げますと、裁判の検察冒頭陳述において、厚生労働省医事課長は絶対的医行為とは単純な補助的行為とみなし得る程度を超え、かつ医師が常に自ら行わなければならないほど高度に危険な行為であり、その行為として気管挿管、中心静脈路確保などとしている。これは厚生労働省の見解と解釈してよいのかという質問に対して、ここに載せましたように、厚労省としては「絶対的医行為」に該当するか否かはということで答えております。
 裁判の内容自体が、もともと医師以外の医業を歯科医師が行えるかどうかというところの裁判でしたので、歯科医師は診療の補助ということでは行えませんので、もともとのところが医行為かどうかというところが焦点になったものでしたので、このように「単純な補助的行為の範囲を超えているか否か」という言葉が、医事課長の証言の時点で入っていたということです。
○星委員 
とてもいいことが聞こえてしまったんだけれども、ちなみに気管挿管は絶対的医行為だと医事課長は言ったのかと聞かれて、それに対してはそう言ったんだと質問主意書では答えているんですか。あるいは裁判で実際に冒頭陳述の中でのそういう記述があるのですか。
○飯田医事課長補佐 
それにつきましては、個別具体的な行為の内容に即して判断する必要があるということで、それが絶対的医行為かどうかということは答えておりません。
○有賀座長 
ちなみに、それはいつごろのお話ですか。
○飯田医事課長補佐 
平成14年の裁判です。
○有賀座長 
今から10年前ですね。そのようなこともいろいろあるんでしょうね。
 ですから、今の星先生の質疑応答を聞いていると、これが出てきた背景がそこそこわかりますね。この「及び」というのは、そういう意味では「かつ」ということでどうやら答えているらしいということもわかりますね。
 それから、平成14年ということになると、今は平成24年ですね。だから、10年ぐらい前にそういうことを医事課長が答えているということをベースにして、これは政府が文字面としてつくって質問者に渡したということですね。
○飯田医事課長補佐 
そのとおりです。
○有賀座長 
だから、ディスカッションをしたわけではないんだ。
○星委員 
多分、私の記憶が間違いなければ、歯科医師が麻酔をかけるのに気管内挿管をしていたという事例だと思うんです。そして、そのときに気管内挿管が絶対的医行為に当たるかどうかということで争われたんだけれども、実はそこで争っていなくて、要は医者が指示したからそれを歯科医師がやったという論拠から言うと、歯科医師は診療の補助ができないので、気管内挿管はできないというロジックだったような気がするのですが、それでいいですか。
○飯田医事課長補佐 
そうです。
○星委員 
それは裁判でもそうなったんですね。
○飯田医事課長補佐 
はい。
○星委員 
つまり、診療の補助ではないので、そしてこれは、看護師さんができるかどうかということについて、診療の補助に当たるかどうかという判断をせずに、結局歯科医師は診療の補助ができないのでだめですよと言われた裁判でしたね。それでいいんですね。
○飯田医事課長補佐 
そうです。
○有賀座長 
先生、詳しいですね。
○星委員 
この世界大好きですからね。
○有賀座長 
ほかにございますか。
 井上委員、どうぞ。
○井上委員 
資料1−1の下側「診療の補助」の○の一番下です。診療の補助とは何かということがるる説明されて、このワーキングでも今やっているところですが、看護師が行うことが可能な行為とされるが、看護師一般が行える行為か、特定行為とするか非常に大事なところだと思うのですが「看護師の教育内容等から判断する必要がある」と言っているのが、今までのワーキングの流れは、それこそ医行為の判断度とか、手技の複雑さみたいなことを言っているのですが、ここでは「教育内容等から判断する」と言われているので、ここをもう少し説明していただけますか。
○島田看護サービス推進官 
今の御質問ですけれども、ここの「看護教育等」と書いてございます内容としては、これからまさに医行為の分類についてどういうふうに分類していくかという枠組みを御議論いただくところでありますので、その中に本日の資料の中にも看護師の卒前教育とか、新人研修でどのぐらいのことが行われているかということも勘案した上で、最終的にどういう区分に分類し得るのかということを考えていこうというところですので、看護師の教育のみでから判断するという趣旨ではありませんで、そういったものも含めて判断するということを記載しているところです。
○有賀座長 
手短にどうぞ。
○星委員 
手短に言うと、この資料1−1というのは、はっきり言うと出来が悪いです。何でかというと、今、指摘されたところは、まさに特定行為というのは何かという話は、はっきり言えばまだよくわからない次元の話で、今どうなのかという話をしているわけです。
 なので、これまでの過去の判例とか、過去に政府答弁をしたとか、法令上にどう書かれているかという整理とこの話は全く別の次元だと思っているので、もしこれを書くなら、最後の保助看法を書いた次のところに書いてもらった方が、それを踏まえて、まさに特定行為というものがもしあるとすれば、それをどういうふうに決めていくのかという話になるし、当然、看護師の教育内容等ということだけではきっとないだろうと私も思っています。というのは、卒業時点での看護師が全部できるということと、一般の看護師ができるということとは違うので、学校の中でどんなことを教えたかということだけが必ずしも勘案されていないと思うし、勿論、教育内容というのは継続教育を含むんだと思います。
 もう一つ、とても大切なところは、この歯科医師の指示の下に行う医行為、歯科医行為ということが書いてあるんだけれども、その後なくなってしまって、私がこの間、聞いた範囲では、歯科衛生士ができて看護師さんにできない行為というのがあるんですね。歯石を取ったりすること。ですから、その関係をここに書かないと、せっかく歯科医師の指示の下に行う医行為ということを書いたのに、途中から診療補助の話と関係だけが整理されているので、そこら辺の関係というか、要は、看護師さんなら何でもできるというのではなくて、先ほどの挿管と一緒で、そこら辺のところの書き込みが足りないような気がするんだけれども、説明してもらえますか。
○飯田医事課長補佐 
御指摘は、看護師以外の医療職種で看護師の診療の補助以外の固有の業務があるのではないかということだと思いますが、その意味では、資料1−2の診療放射線技師の部分で、診療放射線技師法の第二条二項ということで、ここに書いてあります放射線を人体に対して照射することについては、その次の二十四条になりますが、医師、歯科医師又は診療放射線技師でなければできないということで、この部分については、看護師はできません。
 8ページ、先ほど御指摘いただいた歯科衛生士ですけれども、歯科衛生士については、第二条第一項として、歯科医師の直接の指導の下に、歯牙及び口腔の疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うということで、歯牙に付着した付着物、沈着物を機械的操作によって除去することと、歯牙及び口腔に対して薬物を塗布することについては、歯科衛生士及び歯科医師のみが行えることとなっております。
 歯科技工士についても、歯科技工ということで、看護師が行うことはできません。
 9ページ、薬剤師は薬剤師法の第十九条になりますが、薬剤師でない者は、販売又は授与の目的で調剤してはならないということで、この調剤の部分についても看護師は勿論行うことができないということになります。
○有賀座長 
川上委員、どうぞ。
○川上委員 
先ほど、「歯科医師は診療の補助ができないので、診療の補助に当たる行為をやってはいけない」という話があったかと思うのですけれども、そうすると、今、御説明があった薬剤師は、診療の補助ができない職種だと思います。しかし、実際には診療の補助に相当するようなさまざまな内容の業務が、平成22年4月30日の医政局長通知によって、薬剤師が積極的に行うこととして書かれていますので矛盾を感じます。例えば、ある診療の補助行為を、特定行為であるとか医行為であると、このワーキングで定義づけてしまうと、その行為を薬剤師はできなくなってしまうということなんでしょうか。それだと現場はかなり混乱するかと思いますが。
○飯田医事課長補佐 
御指摘の通知で積極的に薬剤師さんに行っていただきたいというのは、例えば処方提案などを書かせていただいたと思いますが、その部分については、処方という医行為について、最終的に医師が責任を負うということで、それまでの処方に至る過程の中でやっていただいている行為だと思います。
 その意味では、今の法令上は診療の補助としては整理していないということですので、その部分について何か影響が出るのではないかということであれば、看護師がその部分をできるという行為に規定されたとしても、そこの例えば処方提案の部分は影響を受けないということになります。
○星委員 
ちょっと整理させてください。もう二つ教えてください。
 まず、薬剤師さんの話ですが、そうすると、かつて病院の中でときどき見かけた小児科病棟の看護師さんが恐る恐る鍵を開けて、水薬の調製をして、子どもに与えたのは医師の指示の下でやっても、やってはいけない行為だったんですね。これが1つです。
 それから、8ページのところで、歯科衛生士法のところは「歯科医師の直接の指導の下に」と書いてあるんです。先ほどのだと「医師又は歯科医師の指示の下に」と書いてあるんです。この「直接の指示の下に」ということと、この「指示の下に」というものの違いが何なのかということと、技工士はなぜか「指示書によらなければ」と書いてあって、この指示書によるという話と、指示と直接の指示をどう使い分けているのでしょうか。
 この後に出てくるんですが「ただし、診療所内においてやると直接の指示に基づいて行う場合」。これはどういうふうに法令上は整理をつけているのでしょうか。教えてください。
○飯田医事課長補佐 
まず、歯科衛生士の直接の指導の下にということですが、この部分については「指示の下に」という文言よりは、より1対1で具体的な指示を行っているという解釈です。
 ここの部分につきましても「直接の」ということで、これは歴史的経緯でこのような文言になったということで、まず、この歯科衛生士法については、第二条第一項の業務が先に入りました。歯科医師の言わば手足として歯牙に薬物を塗布することなどを目的として歯科衛生士法が制定されたという経緯がありまして、ここの「直接の指導の下に」という言葉が入っております。
 その後に第二項、第三項ということで、歯科診療の補助と歯科保健指導をなすことができるということが追加されたという経緯があります。
 歯科技工士の方ですが、歯科医師の指示書によらなければ行ってはならないということで、これは具体的に歯科医師の指示を書いた書面によって歯科技工を行うということになっております。
○有賀座長 
だから、恐らく歴史的にその当時のディスカッションの結果としてこういう文言ができ上がったという歴史的な産物であることを前提に、今、星先生がおっしゃったように、全体を通しで読んでみると、体系的に言葉が上手にきちんと整理されて使われているかというと、多分そうではないということがわかると私は思った次第です。
 そういう意味では、星先生的なセンスで考えるのであれば、この昭和23年とか、昭和30年とか並んでいますね。だから、平成24年版で一気にばっときれいに整理し直すということは、そういう意味であってもいいのではないかという気がしますね。そうでないと、今、言った具体的指示とか、直接的指示とか、包括的な指示とか、救急救命士でいうと指示なし除細動とか、そういう歴史的な言葉がぼろぼろと出てきて、一体それは何なんだ、指示書があるのかないのかというのと全く同じ議論が幾らでもできてしまう。
だから、そういう意味では、ナースの話が今日のテーマですけれども、チーム医療全体として考えれば、少なくとも身分法はそういう意味でもいじくるような時期がもう既に来ているのではないかという気がします。
○星委員 
ちなみに、最初の調剤の質問はどうですか。
○有賀座長 
恐らく、水薬を使うという話は、昔の薬剤師さんたちが、本当の意味で調剤している、あれは何て言うんですか。お鉢みたいなところで混ぜるものです。あのころのイメージで考えると、さすがにあれは薬剤師さんでないとやれなかろうと。
○星委員 
でも、散薬の体重当たりのグラム数を測ってどきどきしながらやったという、先生の年齢だと多分知っていますね。今は余りやりませんけれども、それはどうでしょう。
○有賀座長 
今だと、棚からタブレットを両手で持っていくということでしょうね。
 川上委員、どうぞ。
○川上委員 
調剤と言いましても、単純な取りそろえのような狭い意味での行為と、処方箋の内容を確認して、薬物治療上これで問題ないということをきちんと判断した上で医薬品を供給するという本来の調剤がありますので、今、これはどうかということを法令に当てはめて○か×かを議論するのは、この場には合わないかと思われます。
○星委員 
私が言いたかったのはそこで、結局、今から議論することも同じことを含んでいるということです。つまり、時代背景によって違うこともあるだろうし、どういう具体的な対応を示して判断していくのかというのは非常に個別具体的で、かつ、かなり判断にある種の幅があり得るのか。あるいはまた座長がおっしゃるように、時期によって、あるいは技術的な背景によっても相当程度違う可能性があるので、今、例えば何かでばしっと文言で切り分けたつもりになっても、3年、5年経てば、それは違ったものに見えてしまう可能性があるということを我々は想定しながらこの議論をしていかないといけないということを感じたので、あえて申し上げました。
○有賀座長 
3年後、5年後も、場合によってはいろいろな議論が付加できるということを前提にしながら私たちは物を考えないと、あっというまに陳腐になるということは、以前もたしかいろいろなところでありましたね。
 こればかりからかっているわけにもいかないので、資料2−1、2−2について、今の星先生の御意見も関係ありますので、せっかくですから、少し突っ走りたいと思います。
 御説明を賜りたく思います。
○島田看護サービス推進官 
資料2−1と2−2を説明させていただきます。
 これらについては、前回のワーキングで中身の議論までには至りませんでしたが、一度説明させていただきましたので、簡単に説明をいたします。
 資料2−1は「特定行為について(基本的な考え方)のイメージ」です。
行為の侵襲性と指示の包括性、判断の難易度といった枠組みでA、B、Cとありますけれども、絶対医行為、特定の医行為、一般の医行為を分けてはどうかということで考え方をお示ししております。
2、3ページです。
今、申し上げた2軸について、それぞれ目盛といいますか、一定の基準を設けて分類していってはどうかということで、図に示したものが3ページで、実際のプロットの例なども示しております。前回のワーキンググループのときに、大滝委員から、それぞれ指示の包括性、行為の侵襲性のレベルについて表現等をもう少し見直したらどうかということで御意見をいただきましたので、それを踏まえる形で、指示の包括性については(4)のレベルを足しております。複雑な判断を要する治療方針の決定に関わるレベルということで、例としては術式の決定、治療に係る薬剤の決定といったようなものの指示のレベルがあろうということで、(4)を追加しております。
行為の侵襲性については、(1)〜(3)の表現を少し変えております。
(1)看護師が養成課程を修了後、新人研修を経て自立した実施が可能となるレベル
(2)看護師が特定の領域における経験及びOJT等による研修を経て実施が可能となるレベル
(3)臨床研修医が研修中に習得できるレベル
このように表現してはどうかと考えておりまして、提案をさせていただきました。
資料2−2でございますけれども、医行為の分類についての流れを示しております。
冒頭、法令についての整理を御説明資料を用いて御説明しましたが、真ん中辺りにございますが、法令や通知で「診療の補助」と示されているとなっているかどうかということも判断の基準としながら、「診療の補助」に該当し得る行為について、B、C、Dの行為の位置づくということを整理していったらどうかという流れでございます。
一番下の点線の囲みのところに、今、御議論のありました今後も適時検討を行う必要があるということで、今回のこの検討では、最終的にはどこに分類されるのかということを御議論いただくということになりますが、現時点での医療技術のレベル、あるいは教育状況などでの判断であって、今後、状況に応じて適時検討が必要ではないかということを記載しているところであります。
2ページには、1枚目に示した流れを文字にしているところでありますけれども、2番にありますように、検討の対象とする行為としては、看護業務実態調査における203項目。それから、業務試行事業、養成調査試行事業で実施されている行為、その他必要と認められる行為について、今ここでお示ししているような枠組みに沿って検討してはどうかと考えております。
4番は総合評価として、
A.絶対的医行為
B.特定行為
C.一般の医行為
D.更に検討が必要なもの
E.医行為に該当しないもの
このように分類してはどうかと考えているところであります。
枠組みについては以上でございます。
○有賀座長 
スピードが速かったんですが、大丈夫ですか。
 資料2−1のところは、従来からのディスカッションを賜って、少しX軸Y軸に具体的なイメージで、私たちそれぞれの委員の人たち、つまり、私も星先生もそれぞれに内的な基準を持っている。その内的な基準をどれほど同じかどうかということについては、まだ検証されているわけではないですね。だから、そういう意味での内的な基準をある程度字面で表現するということで、教育のプロの大滝先生にこういうものを加えていただいたということがあります。ですから、松竹梅とか、ABCとか言っていても、AとBやBとCの境目ということでいけば、やはり虫眼鏡で見るといろいろなことがあるとは思いますけれども、少し客観的な議論に持ち込めるということでの工夫だということで、議論を進めればいいのではないかと思います。
 資料2−2の初めのページは前からも出ていたのと同じだと思います。
 本件、事務局が少なくともたたき台的に出してくださっていますので、それぞれ御意見をいただければと思います。
 川上委員、どうぞ。
○川上委員 
資料2−2のフローチャートで教えていただきたいのですけれども、最初の分類で「医行為に該当する」「医行為に該当しない」というのがあります。ここで例えば、「医行為ではないかもしれないけれども、ある職種が法的に独占しているとか、通知で積極的に行うように位置づけられているような業務」というのは、広い意味で医行為関連行為として「医行為に該当する」のか、それとも「医行為に該当しない」のか。医行為に該当しなければ、誰でも実施できるのか、そうではないのか、と言った辺がよくわからないので、教えていただけますでしょうか。
○島田看護サービス推進官 
まず、資料2−2の整理としては、今、議論すべきこととしては、看護師の診療の補助として明確でなかったものが、看護師の診療の補助として含まれるかどうかということが論点なので、そういった観点で整理をしています。
 その上で、医行為に該当するかしないか、特に今の御質問の「しない」というものについてでございますが、この場合、医行為に該当しないからといって、他の関連法令で何か業務独占がかかっているかどうかということは、また別な議論としてはあろうかと思いますけれども、今回の議論としては、医行為に該当するものの中で診療の補助として実施するというものに含まれるかどうかということが論点となっておりますので、そういう行為に該当しないからといって、だれしもが実施していいということをここで議論するという論点にはなっていないかと承知しています。
○有賀座長 
先生、いいですか。
○川上委員 
ありがとうございます。
○有賀座長 
これは資料2−1と2−2を議論するに当たって、もう少しB1とかB2とかCとか、少し議論をできるような形で資料をおつくりになって、たくさんメールで送っていただいたりしましたね。資料2−1と2−2の議論を進めることも含めて、資料3とか4も説明していただけますか。より具体的なことを少しイメージできた方が議論しやすいかもしれません。患者さんがどきどきしていますといったとかに、その「どきどきしている」ということを聞くことは医行為かみたいな話が起こると、何のことやらわからなくなりますので。
 お願いします。
○島田看護サービス推進官 
それでは、資料3と資料3の別添と資料4を説明させていただきます。
 まず、資料3でございます。医行為分類の検討(たたき台)としてお示ししております。
 前回のワーキンググループで24項目についてたたき台を示しておりますが、今回50項目を示させていただいております。
 枠組みとしては、前回と同じ枠組みとしてお示ししておりますけれども、資料3の1枚目の上の方に念のためということで書き込んでございますが、今回お示ししております50項目については、あくまでも今回のワーキングチームで検討の分類枠組みを御議論いただくということで事務局でおつくりしているたたき台でございますので、今後この議論の中でそれぞれの項目の評価等については、更に御検討いただくということになろうかと思いますので、それぞれここで記載されている内容がすべて何か決定されているものではないということを念のため記載させていただいております。
 下に50項目を目次的に記載しておりますけれども、医行為番号の斜めの番号で記載しておりますものは、前回のワーキンググループでお示しした資料となっておりまして、それに追加する形でトータル50項目をお示ししております。
 中身については、また後ほど細かく御説明させていただこうと思いますけれども、併せまして別添としては、この分類の6番として看護基礎教育、新人看護職員研修における関連項目として、どういった内容を学んでいるかということをごらんいただくための資料としてお付けしております。
 別添の上の方に別表3とありますものは、看護師の卒前の教育の際にどこまでを到達すべきかということを目標として掲げているものでありまして、1〜9ページまでが卒前の教育の項目になっております。
 前半3ページまでが理念ですとか、計画能力とか、そういった全般的なものになっておりますが、4ページ以降の別表3−2と書いてございますものは技術項目に関する到達度となっております。
 10ページからのものは、努力義務ではございますけれども、新人看護職員研修として実施すべき内容をお示ししているものでありまして、それぞれ到達目標をここまで掲げて、新人研修として実施していただきたいとお示ししているものでありまして、今回のそれぞれの項目に関して、これらに関連するものがどのぐらい教育されているかということがそれぞれごらんいただけるように表の中でお示しをしております。
 資料4でございますけれども、今、資料3でたたき台としてお示ししておりますものの各医行為分類についての検討の進め方についての案をお付けしております。
 まず、資料3に示しました医行為分類検討シートのうち、総合評価の各段階のA〜Eと暫定的ではありますけれども示しておりますものを、それぞれ1例を例にとりまして、分類方法の妥当性ですとか、分類に際して留意すべき点などについて御議論いただければと考えております。
 その下に、検討する医行為の例ということで、A、B、C、D、Eに現在の案で該当しているものをお示ししておりますが、こういった例を1つずつ取り上げて、まずは御議論をいただければと思っております。
 2番でございますが、一通りA、B、C、D、Eについてごらんいただきました後に、資料3に示しました残りの項目について、おおむね10項目ずつ御検討いただくということで、分類に際して更に留意すべき点等について整理をしていただければと考えているところでございます。
 御説明は以上です。
○有賀座長 
資料3と4と別添の御説明を賜ったところでございます。
 この別添は、看護師教育の技術項目の卒業時のということで、いわゆる看護師さんたちの学校ということなんですね。学校といっても、例えば看護学校と保健医療学部などの看護の大学とございますけれども、大体同じなんですか。
○島田看護サービス推進官 
これは看護課長通知という位置づけで出させていただいておりまして、厚生労働省指定の養成所では、それにのっとってやっていただきたいという趣旨でお出ししております。
 あとは大学でもこういったものを御参照いただきながら教育されているものかとは承知しておりますけれども、そこは必ずしもこちらの意図の及ぶところではないという実態はございます。
○有賀座長 
でも、それはある意味、最低限これだけはやってちょうだいねという理解でいいんですね。
○島田看護サービス推進官 
そういった意向ではあります。
○有賀座長 
行政がこういうふうにしてと言ったときに、それをクリアーしていれば、それ以上のことをやらなくていいという話には多分ならないと思いますので、恐らくそれより少し上の部分で教育が行われているだろうけれども、少なくともということで理解すれば、大学でもきっとそれは、これは見ているかもしれないがということでいいんですね。私、余り細かなものはよくわからないもので。
○星委員 
現場でやっていて、看護学校もやっていますが、必ずしもそうではないと思っています。大学の教育がいいか悪いかとか、技術的に高いか低いかというのは、別にここで議論しようとは思いませんが、少なくとも看護の実践の場面で求められるものからして、卒業、つまり基礎教育を修了した時点で、国家試験に通るとか通らないとかという知識のレベルは別として、技術レベルとしてこういうことができることが望ましい。そういうことが実現できるようなカリキュラムを組み、シラバスを組み、教育をし、評価をしなさいというのがこの紙ですね。我々はそう理解して、そのようにやっています。
 大学にはそれぞれ独自性があって、求められているのは看護師国家試験を受けるのであれば、最低限これこれはクリアーしなさいよということが言われていることは、多分共通だと思いますけれども、その他の技術項目に関しては全く同じだということではないと思いますし、それを目標にどんな教育をしているかというのは、場合によっては大学ごとにかなり異なっている可能性もあるのかと私は感じています。
 ですから、話をごちゃごちゃにしたくないので、余り言いたくはありませんけれども、要は、基礎教育が終わった時点でのでき上がりのひよこさんの状況が、相当程度異なっている可能性もあるので、この人たちをどう育てていくかということについて言うと、少し冷静に、あるいはその道筋を考えていかないと、当然できるねと思ったことができないということはままあるので、その辺りは、ここでレベルをいろいろOJTの時点で云々ということを書いてありますが、これを本当に出口のところと入口のところで同じかというと、何となく違うような気もしますが、そのことをここで言ってもしようがないと思いますので、これ以上言いませんが、少なくともばらつきがあるということは事実だし、看護課長の通知でやっている以上、大学でどんなことをしているかについては言及できないと思います。ここでも「が」なんですが、では、大学はどんなことを目指して、どんなふうにしているのかぐらいのことは、これをお出しになられるのだったら、並べて出していただいた方が、私たちとしてはわかりやすいと思います。
○有賀座長 
どうぞ。
○島田看護サービス推進官 
今回、特定行為について御議論いただくに当たりまして、先ほど、前回お示しした資料ということで説明を省略しましたが、資料2−1の4ページをごらんいただければと思います。
 特定行為を検討する上での基本的な視点としましては、それぞれここに書いてございますような標準的な場合を念頭に置いて御検討いただくということで、御指摘のように、それぞれ個人個人のいろいろな能力の差ですとか、そういったものもあろうかと思いますけれども、例えば実施者の条件ということであれば、こういったような標準的なものを想定して御議論いただくということで考えていただければということを御提案しております。
○有賀座長 
それはそうでないと話が錯綜するだけですので、それはそれでいいとは思うんですけれども、例えば前もここでお話ししたかどうか憶えていませんが、医行為分類系と検討シートの行為番号103番、33ページ。導尿・留置カテーテルに関しても、東大の当時の卒業生に対する教え方がこうだったので、私みたいな人が困ってしまったんですけれども、手術場では女性は女性がやるということで、私たちにさせなかったんですね。ですから、一般病院に出たときに、小さな女性の子どもさんたちにカテーテルを入れる。それは極めて難しいんですね。だから、そういう意味では、ここに今、島田さんが言われたNICUに入院しているような未熟児に対する点滴などという話と、普通の私たちの点滴と一緒にすると話はこんがらがってしまう。導尿だってそういうことが言えるわけですから。そういう意味では、より標準的というか、そこら辺では普通の成人を相手にしているという程度の話でやっていかないと、屁理屈ばかりが空中戦をしてしまうということになります。
 ということで、今、資料4まで含めて説明をいただきました。
 今、大滝先生が見えたので、資料2−1で、従来からあるX軸とY軸のこのグラフのそれぞれの軸に、私と星先生の議論だと、私と星先生はそれなりの軸に関する内的基準を持っているだろうと。ただ、その内的な基準が一致しているかというと、それは検証されても何でもない。そういう意味では、先生が書いてくださった資料2−1の3ページに、例えばY軸の上の方に専門医がというのがありますし、その次に研修医がとありますし、X軸の方にも、それぞれこういうレベルと書いてあるではないですか。こうなると、少し私と星先生の考えていることの差が埋まってくるというか、多少の客観性は持ち得るということで、この議論を多少なりとも進めることができそうです。という話は、一方的に私が星先生の顔を見ながらしゃべったんですが、ここら辺の考え方についての背景などを御説明いただくとありがたいと思いますので、よろしくお願いします。
○大滝委員 
この前の議論の最後のところで手短に1点申し上げて、それはまだここには具体的にはほとんど反映されていないと認識しているのですけれども、この前いろいろ説明が足りなかった部分もあると思いますので、私なりに少し整理してみました。
 申し上げたいことは3点あります。
 1つは、これを2軸で分けることが妥当なのかどうかです。縦軸の行為の難易度については、いわゆるテクニカルなスキルができるかどうかということです。横軸の判断については、思考ができるかどうかということです。これらは、能力を区分するときに、御存じの方も多いと思いますが、1つの考え方として、知識と技能と態度に分けるというやり方があります。そのうちの知識と技能を軸にして見るということにつながりますので、私としては、この二つの軸で検討するという考え方は、ある程度妥当性はあると思いました。それが1点目です。
 2つ目は、今おっしゃっていただいたように、二つの軸にこれらの区分をつけることでうまくプロットできるのかということについてです。これについては、事務局にも確認をさせていただいたのですが、事務局のイメージですと、この区分の印のところにこの説明が丁度乗るというイメージかと思いました。しかし、例えばアンケート調査などでも、5段階の3が「どちらでもない」で、4が「まあそう思う」といった区分だとすると、「まあそう思う」という言葉がその印の場所に正確に一致しているのかというと、そうではなく、むしろその印がある辺りの連続性のあるゾーンを示す言葉なのだと思います。この図の軸の区分でも、何らかの言葉で、それぞれの区分についてこういったものというイメージを出すのであれば、大体その辺にこういったものが入るというゾーンとして3段階ないし4段階に区分して、そのように区分されたものの中からどの範囲をCにするか、Bにするかといったような考え方の区分をイメージした方が、後の運用が容易になるのではないかと思いました。それが2点目です。
 3つ目は、具体的な文言についてです。
 私自身がこの前、申し上げたのは、できるだけ看護教育の言葉にした方が、研修医云々という言葉を入れるよりは、今後も判断がしやすいのではないかということでした。研修医がやっていることでも、これからは特定看護師がやる可能性も出てくるので、そういった意味でも、看護教育の言葉に置き換えていった方がいいのではないかと思います。例えば縦軸ですと、一番下のレベルが、看護師が新人研修を修了するまで、つまり、一般的な看護師さんの新人研修で一通り身に付くだろうというレベルです。
その上が、OJTをやりながら、研修医で言うと、研修している間に特に試験を受けなくてもやってもいいという扱いになっていくレベル。例えば動脈採血とか、研修医の場合はそういうものが相当すると思うんですが、そういったレベルです。
 その上は、私自身の個人的な意見ですが、かなり侵襲がある行為については、シミュレーションのトレーニングをした上で実技試験をした方がいいというレベルが出てくると思いますし、それをアリバイ的にも担保するという意味で、そういうレベルの行為であるとみなしてちゃんと試験をやる、というゾーンをつくった方がいいと思います。
 一番上のレベルは、全部医者だろうというものがあってしかるべきだろうと思います。
 横軸については、これは判断のレベルを表す軸ですけれども、今、遅れてきて議論を正確には把握しておりませんし、今のお話しともつながるのかもしれませんが、やはり患者さんの状態と関わってくると思いますので、例えば一番平易なレベルについては、もともとの案にありますような1対1対応で単純な主義で問題ないというレベルの表現で良いと思います。その次のレベルは、いろいろな要素を勘案するものの、一般的にほとんどの患者さんに実現していいだろうというイメージのレベルのゾーン。その次のレベルは、より複雑で判断がかなり高度になるので、患者さんが安定している場合にだけ行っていいというレベルではいかがでしょうか。例えば救急外来にどたばた運ばれてきた人にやるということではなくて、予定をして、準備を整えてやるという場合だったら、包括的な指示の下でやっていいのではないかといったレベルの判断という意味です。
 一番上のレベルは、当然全ての場合がここから外れるというレベルのゾーンです。このようにすれば、看護師看護教育を主語として、これもあいまいさは残りますが、各行為をプロットするときに、意見の集約が得られやすいかと思います。
 具体的には、勿論これを実際に個々の行為に当てはめてみて、また文言を変えていく必要は出てくると思いますが、漠然とした感じですが、私自身がこの前の発言の後、自分なりにも整理してみたのはそういったところです。
○有賀座長 
そうすると、せっかく先生に説明を賜ったので、追加的に。
 アンケートなどで、3が真ん中で1、2、3、4、5とあって、4は「まあまあそう思う」とか、5は「うんとそう思う」というゾーンという感じでやったとしますね。そうすると、今、先生がおっしゃったようなゾーンという考え方でいくと、それでもやはりX軸でいったときにゼロに近いところと、右側に近いところがあって、3段階ぐらいに分かれたとするではないですか。そのときに、事務局が一生懸命頭の中で考えた縦の線がありますね。この縦の線というのは、線としての意味があるのかと言ったら変ですけれども、よくわかりませんが、色がだんだん薄くなって、3の色になって、3が4に近づくにつれて、また4の色が出てきて、5のところに行くと5の色になって、4の色が消えていく。4と5の間に2つの色の真ん中ら辺の色があるみたいな、そういう集合という観点からすると、相当程度あいまいな軸を考えた方がいいのかどうなのか。先生、ちょっと教えていただけますか。
○大滝委員 
当然そういうグラデーションはあると思います。ただ、線引きはしないといけないし、この図で言うCとBを切り分けないといけないので、私自身のイメージとしては、先ほど言ったゾーンで分けると、例えば縦軸で言えば新人研修ぐらいのレベルのところがほとんどCで、ある程度のトレーニングを受けた場合、シミュレーションで試験を受けた場合がBに入ると。
 横軸で言えば、1対1対応のものが一般の医行為で、大体すべての患者さんにやっていいだろうというのと、安定している人に限ってやっていいだろうというものについてはBの中に入れるという形で、線を引くとしたら、そういう形でちょっと防衛的で、やや引き気味ではあると思うのですが、まずそこで線を引いてやってみるというのが合意は得やすいのではないかと思います。
○有賀座長 
私ばかりしゃべって申し訳ないですけれども、結局のところ、資料4にあるように、それなりにAとかB1とかB2とか、とりあえず検討する医行為の例として資料4にあるではないですか。これはバージョンでいくとバージョン0というか、−1というかわかりませんが、まだまだプロトタイプの前段階だとはいえ、こういうB1とか、B2とかCとかというのをある程度入れてみて、それで先生がおっしゃった基礎となるボキャブラリーを少しモディファイしながら、この議論に合わせていくという行ったり来たりをしないと、恐らく数学の問題を解いていくように、順番に論理的に詰めていくと解が得られるということではないのではないかと思って先生のお話を聞いていたのですが、それでいいんですね。
○大滝委員 
おっしゃるとおり、そういういわゆる演繹と帰納を行き来しながら、この言葉を、しかもいろんな人にわかるようにということをつくっていく必要はあるだろうと思います。
○有賀座長 
私の言っていることはわかりますね。
 井上委員、どうぞ。
○井上委員 
大滝先生にお聞きしたらいいのか、事務局にお聞きしたらいいのかよくわからないんですが、資料2−1の2、3ページ目の読み方は、自分なりにかなり苦労しているんですけれども、わからないんです。
 といいますのは、線の上にどうなるか。例えば3ページで伺いますと、行為の侵襲性は3つの赤字で書いてあるここまでをB1だと含むという形になると、研修医が研修中に習得できるレベルまで言わば特定行為を求めようとしているように思えるんです。
それでいて、今度下の方を見ると、今回4が加わってよけいわからなくなってしまったんですが、診療内容の決定に関わるレベルが3で、更に複雑な判断を要する診療方針。そもそも「診療内容」という言葉が何で包括水準のところに出てくるかというので見ると、今度黒文字で3つ書いてあるんですが、診療内容の決定に関わるレベルというのがちょうどオレンジとグレーの点線のところに書いてあるのですが、どう考えたって、包括指示が診療内容にどう関連するのかがよくわからないんです。そうすると、この軸はここから外ということになって、下は2区分ですよね。
○有賀座長 
だから、私が今、大滝先生に、このたたき台を基にどういうものをつくっていくのかという議論をかけたわけです。
 だから、そういう議論の別に行間を読めとは言いませんが、この文言そのものが生き残るとはとても思えないということは、大滝先生は最初から言っているわけです。したがって、今、言ったように、グラデーションがかかるにしても、大滝先生がおっしゃるような観点でこれを並べ替えてみて、それでもやはり線が引けて、B1、B2のようなことになるんですねということを聞いているわけです。
○井上委員 
趣旨はよくわかりました。
○有賀座長 
だから、ここに書いてあるたたき台の文言に、強いてとらわれて食いついても、これはあくまでもたたき台ですから、そういう意味では、井上委員におかれましては、この軸は私はこうこう並べると話の見通しが通るだろうということを言っていただいた方がいいと思います。
○井上委員 
わかりました。
 ですが、今日はもう資料3まで出てしまっているわけですね。
○有賀座長 
だから、言ったみたいに、資料3やら4やらを議論して、そして行ったり来たりしないと、この手の話は成り立たないのではないかといって、資料としては一気に突っ走っているわけです。
○井上委員 
そういう意味では、この資料2−1の2ページ目の「指示の包括性」ということに関しては、4区分になっているけれども、全然「指示の包括性」の難易度を示してはいないと思うんです。特に3と4は、指示とは全く関係ないですね。
○有賀座長 
別に私が事務局のフォローをする必要はないんですけれども、資料3と4がナンセンスというのはどういう意味ですか。
○井上委員 
資料2−1の2ページ目の上半分の「指示の包括性」というところが、(1)〜(4)まで提示されています。これは当然「指示の包括性」のグラデーション、レベルを示すものだと思うのに、なぜここの(3)と(4)に、診療内容だとか治療方針などというものが出てくるのか。これは非常に。
○有賀座長 
だから「たたき台」と書いてあるではないですか。
○井上委員 
余りにもずさん過ぎませんか。
○有賀座長 
ずさんかどうかという話は事務局に言ってください。私のせいではない。
○井上委員 
ですから、これを基に論議が進むのは困ると言っているんです。
○有賀座長 
だから、これを基に議論を進めるのではなくて、これをどういうふうに考えながら全体を整理しようかと言っているんですよ。
○井上委員 
ですから、それを言っているのに、どうしてそういうふうに跳ねつけるんですか。
○有賀座長 
だから、先生は、あえて言いますけれども、がぶがぶとかみつくのはいいんですよ。かみついた後、何をどういうふうに提案するかわからない。
○井上委員 
それを言おうとすると途中で切るんではないですか。
○有賀座長 
だったら、今から10分間かけて言ってください。
○岩澤看護課長 
先生、よろしいでしょうか。
 今、井上委員から御指摘いただきました2ページの「指示の包括性」を4段階に分けておりますけれども、この「指示の包括性」は3ページの図の右下に書いてありますように、判断の難易度ということでして、Aの絶対的医行為とBを区切っていくためには、判断の難易度というところで考えなければいけないということで理解いただきたいと思っています。当然、B、Cについては、指示を受けて実施するものですから、そこから右のいわゆるグレーの部分については、指示される内容ではなく、医師自らが実施されるということです。
 2ページの資料に「指示の包括性」としか書いていないのでわかりにくかったと思いますが、判断の難易度と御理解いただければと思います。
○有賀座長 
提案をお願いします。
○井上委員 
資料2−1の2ページ目の上半分の「指示の包括性」のところは、包括指示あるいは包括指示、具体的指示のグラデーションに近いようなものにすべきだと思います。そうしないと、3ページの図が結局2分割になってしまっているんです。軸が2つしかない。診療内容の決定に関わるレベルからはスケールアウトしてしまっているわけです。そこまでのものが2つしか入っていないということになりますね。
 ところが、左側は。
○有賀座長 
星先生、わかりますか。
○星委員 
おっしゃっているのは、つまり、この3ページ目の資料内容の決定に関わるレベルというのは、グレーの遠いかなたにあるんだという意味なんですね。
○井上委員 
もう右側を示しているということになって、オレンジとピンクの部分の区分のスケールにはなっていない。ちょうど境界を示すことになっているので。
○星委員 
わかりました。
 結局、指示のレベルというスケールの説明を(1)〜(4)までにしているにもかかわらず、(3)も(4)も多分そうだと思うのですが、実は指示のレベルを超えていると。つまり、判断をするというのは、そもそも指示云々との関連性のない事象であるので、そんなことを書くのでよけいこの判断がわかりにくくなるというのが、多分井上先生の意見だと思います。
○井上委員 
ありがとうございます。
○星委員 
確かにそうだと思います。ただ、ここであえてこれを書いてきたところを見ると、要はどこで線を引くかというのはとりあえず別として、つまり、今回議論すべきことからはるかかなたのことであっても、とりあえず指示というものがどういう構造になっているかということを何とか解き明かそうと思って、看護課も頭をひねったんだと思います。
 井上先生もおっしゃるように、どうも言葉の定義とか、イメージできるものが、名が体を表していないというか、このゾーンの説明として、大滝委員のようなすかっとした感じがなくて、何となく必ず指示という話と、判断という話が何だか混在しているのでわかりにくいと。だから、本当は指示と判断というのがあって、それが±、−+、++みたいな話なのかもしれないので、井上委員がおっしゃるように、そこをちょっと整理すると、つまり、指示と判断との関係を明確にすると、この図というか、この説明なり、今やろうとしている説明は理解しやすくなるのではないかという提案だと思いますし、私もその点についてはそうだろうと思います。
○有賀座長 
大滝先生が言うみたいに、テクニカルな部分とアセスメントの部分とをXとYに並べたという話はいいんですね。
○星委員 
そうです。
○有賀座長 
そのXとかYを示すための尺度に関する言葉遣い、ボキャブラリーに関して、先生は今わかったとおっしゃったんですけれども、それは遠いかなたにあって、尺度にならないということについてわかったということをおっしゃっている可能性があるのですが、具体的には大滝先生がおっしゃったような意味で、ここに並べるのは、どういうことを並べるべきなのでしょうか。私は、大滝先生のものがもしあれば、それはそれで最初の第一コーナーとしては、それでとりあえずやってみようではないかということはいいと思っているんですよ。
○星委員 
大滝委員が非常にクリアカットに説明というか、切り分けてくださったんです。これは2軸でやりましょうという話はいいです。わかりました。
 侵襲性の話は比較的わかりやすくて、安定的かどうかみたいな話とかどうのこうの。しかし、安定的かどうかというのは、まさに安定的かどうか判断しなければいけないので、どっちにしても、きっと独立の事象ではないんですよ。しかし、独立の事象でないからといって議論できないわけではないので、とりあえず便宜上、2つの軸に分けましょうという話もわかりました。
 ただし、この「指示のレベル:指示の包括性」という1つの軸というラベルが付いているのに、そのラベルのところに目盛を付けようと思ったとき、その目盛の付け方として、(1)(2)(3)(4)を見ていくと、どうやら指示の包括性というもののラベルには、必ずしも適さない用語と考え方が混じっているので、非常にわかりにくいんですよというお話だろうと私は思います。
 したがって、指示の包括性というものをこの軸にする、つまりラベルにするのであれば、指示の包括性を幾つかに切り分けるスケールの座標の名前を一つひとつ付けていく必要があって、そうすることによって、多分この議論は整理されると思いますが、今ここでされている議論は、先ほど言ったように、そもそも切り分けられない事象を何とか切り分けようとしているという先ほどの侵襲性とこの指示の包括性という2軸だけではなくて、その指示の包括性の中にも、実は切り分けられなくて、この(1)〜(4)の中にいみじくも出てきてしまっている複数の言葉で何となく表現されることが、本当は違う。もしかしたら別の平面にあるようなことがここに混じっているので、理解を阻害しているということのようです。
私もそういうことであれば理解ができますので、どうやらこの「指示の包括性」ということについて、もうちょっと議論するならして、大滝委員の提案と同時に、みんなが看護の言葉でというのはすごくいいことで、私はやはり「指示の包括性」というのは1つの看護領域の本当の言葉かどうかわかりませんが、少なくとも、大滝委員が御指摘になった看護の言葉で理解できる範囲でということをやるべきで、技術の範疇を示す侵襲度についても、研修医が研修期間中にできるというような、何となくぼやんとしたことではなくて、もう少し看護の用語として定義をできる、つまり、先ほど言ったラベルに対するスケールの1のどういうふうに表現するかということについては、しっかりと議論をして、そうしていくことによって、この整理は前に進み得るということでお二方とも提案をしていただいているので、これは是非ともきちんと入口のところの整理をみんなでしたいと思います。
私自身は、はっきり言って余りアイデアはありません。ごめんなさい。
○有賀座長 
先生のアイデアがありませんというのは、要するに私も先生も医師なんですよ。だから、看護学のボキャブラリーに関して、もともとそういうことで前頭葉を使ってこなかったんですよ。だから、判断の難易度という括弧の中と、こちら側にある行為の難易度という言葉は、多分両方とも共通なんですよ。
 先生がいみじくも言われた「指示の包括性」といったときに、急に私たちが普段使っている言葉とは違う言葉がこのように入ってきていると。したがって、それは看護課からすると、一定の水準で理解していると思うんだけれども、そういう意味では内的基準がばらけているという話です。
 井上委員は、問題点を指摘したのはよくわかったんですけれども、大滝先生が言われたことに関してはどう思われますか。いろいろな要素があるが、一般的にはできるとか、とりあえずの提案として、横軸なり、縦軸に関するこういうボキャブラリーで示すのがいいのではないかということをおっしゃってくれているわけですよね。
○井上委員 
考え方としてはとてもいいと思うんです。
 ただ、例えばこれだと、左側の赤字の研修医が研修中に習得できるレベルというところがオレンジの境界線になってしまっているんです。そうすると、特定行為というのは、研修医が研修中にできるものを拾い上げるんだという前提の下に分析になってしまうんですよ。
○星委員 
そんなことを言っているのではないということを先ほどから座長はおっしゃっていて、私もそれには賛成です。つまり賛成というのは、研修医ができるレベルということで特定の行為の範囲を決めようなんて、実はだれも言っていないんですよ。これは私も最初に指摘をしました。しかし、余りイメージできないので、とりあえずこれはしようがない。出来の悪い言葉だけれども、ここに置いておこうみたいな世界で、今まで来ているんです。
 だから、これは本当の意味での看護の世界で通用する一般的な、標準的な用語に置き換えるべきだと思います。そういう意味では、大滝委員のおっしゃったことはまさにそのとおりで、そこに置き換えることによって、お互いの誤解が、つまり内的基準のずれが相当程度補正されると思います。
○有賀座長 臨床研修医がという話は、今、私も思い出しました。病院の中で説明したことがあったんですよ。どんなことができるかというから、研修医がやっているようなことではないですかというノリですね。それは多分、私の病院の中で思うのか、ここで思うのかは別にしても、質問してくる人に対する説明の仕方という意味では、イメージは提供しているわけですよ。
 前原先生、どうぞ。
○前原委員 
もう1時間半過ぎてしまいましたけれども、何の話をしているのか、大事な話だと思いますが、でも、前に進めたいというのも何回も言っていることなんですが、座標軸のことというのがしっくりこないのはしようがないと思います。頭脳明晰の星先生もこの軸ができないんだから、そのアイデアがノーアイデアだと言っているんですから、ここに上がった2つの軸というのは、私は行為の侵襲性と判断の内容は、先生のおっしゃるとおりで、知識と判断力みたいなところですかね。判断力は知識であり、侵襲性は技術というところでね。
 ここで、やはりこの2つでやっていくのがいいと思うんです。アイデアが湧いてこないんですから、一つずつやっていってどうなのか。ただ、井上委員がおっしゃられたとおり、指示と判断の内容はごっちゃになってしまっているので、そこがうまくスケールがどこでどう合うのかというのは、一つずつまたやっていかなければいけないだろうと思いますけれども、まず初めとしては、この医学的な判断の難易度と侵襲性でやっていくということ。
 もう一つの点で、看護師教育の言葉でやるべきだと。それは原則そうだと思うんですが、ここで特定医行為を決めていこうとするときに、一番最初に出ていましたように、医行為なわけですね。そのときに、また新しい医行為をやるに当たって、今、看護教育ではやっていないわけですし、そうするとどういうイメージが湧くかというときに、この会でも何回も言ったと思いますけれども、研修医の2年目か3年目ぐらいのことが、そこにずっといればできるのではないかと。そうすれば、アイデアとして湧くだろうということなので、ほかにも研修医というレベルをラベルしなくてもいいですが、括弧として入れていただいてもいいけれども、みんながアイデアとして湧くのであれば、その方が私はいいと思います。何も看護教育で、看護師さんを今のままで医行為をやるということでなくて、特定の医行為を決めるに当たっては、そういうイメージを持って分けていきたいと思います。
○有賀座長 
看護教育といったときに、卒前教育だけではないわけですから、そういう意味での看護の言葉ということでいくと、看護婦さんだけわかればいいという話にはなりませんので、前原先生がおっしゃっていることもそのとおりです。
 英委員、どうぞ。
○英委員 
今までの議論を聞いていて、また資料をずっと読み込ませていただいていて、自分なりに整理がつかないということと、確認しておきたいところがあるので、その辺りを伺いたいと思っています。
 まず、この20回という記念すべき会で大変方向性のある、しかも夕方のこういう時間で会が催されて、随分方向性が明確に出てきているのかと思う一方で、これからの議論というのは、もしかしたら非常に歴史的にも社会的にも影響力のある議論を我々はしなければいけないのかと思いながら考えていました。
今まで医療の現場において、どこまでが医行為で、どこからが医行為ではないのかというのは、私が自分で診療の現場でやっているときには余り考えないでやってきたことを全部医行為か、医行為ではないかということを考えたりとか、あるいは医行為が診療の補助に当たるべきなのか、もしくは絶対的な医行為なのか、もしくはそのほか検討に値するというか、そういう行為になるのかということで、これからずっとこの議論を進めていくと、ある意味、今まで現場ではそういう整理がつかなかったことをかなり整理をつけていくというか、そういう話になっていくのかと。
そうしたときに、今後そういった議論がやはり現場に投影されていくのではないかと思いますね。そうすると、これが一般の医行為でこのワーキンググループでは位置づけられたとか、あるいは特定の行為として位置づけられたということが、今後どういうふうに我々は社会的な影響をかんがみながらこれを考えていくべきなのかということを少しここで整理しておいた方がいいのではないかと思う次第です。
○有賀座長 
これはどなたが答えるべきなんでしょうかね。大谷局長ですか。
 どうぞ。
○英委員 
つまり、これは親会に出すための資料づくりをするということなのか、それともそれ以外のことなのか。
○有賀座長 
やはり、わかりにくいにしろ、こういう形でX軸とY軸で集合をある程度決めていくということがもしできれば、それはそれで従前言っていた松竹梅の議論も恐らくできるはずですね。B1、B2とCが決まってくるなどですからね。
だから、今までの議論の延長線上に、今、言った判断の難易度や行為の難易度についての客観的な仕分けがある程度進んでいくということによって、先生がおっしゃるように、自分たちが普段やっていることの位置づけも恐らくできていく。逆に言うと、それを使って今度自分たちの仲間の教育にもある意味では使えるわけですから、普段考えていなかったことを考えているという意味においては、私もそうなんですよ。私とか星先生は、患者にとっていいことかどうかということしか普段は考えていませんよ。看護師さんも、ほかの人たちもみんなそう思って、一緒によってたかってわあわあやっておるわけですから、それがこれのどこになるのかという話は、多少難しいから私がやるよという話になるだけなので、先生がおっしゃる意味は、現場に関して言うと、こんなことになるだろうなと。だから、新人の教育にしても、現任教育にしても多分使える。
ただ、社会的にどういう意味があるのかという話は、まさにこれは社会的にどう位置づけるかという話とリンクしているんですね。つまり、資格の話も出ましたし、認証のための仕組みをどうするかという話も出ましたし、それは挙げて、国民がどういう社会の仕組みを望んでいるのかという話とリンクしますね。だから、かんがみるという意味においては、かんがみるんですけれども、社会的な意義についてどうという話は、場合によっては歴史家が判断することになるかもしれないぐらいに深くて広い話ではないかという気がします。事務局はいかがですか。それについて話そうとしたんでしょう。
○島田看護サービス推進官 
今、今回の分類でA〜Eまでということで御提案していますが、これはあくまでも案という形で、ワーキングで何回か御議論をいただくような形になろうかと思っておりますが、このB1かB2になります特定行為については、看護師特定能力認証制度として制度化される際には、これらの行為が特定行為であるということで、下位法令、例えば厚生労働省令ですとか、告示ですとかといった形で個々示されていくものになろうかと思っております。
 先ほどまさに座長からお話がありましたように、従来からこのワーキングでは松竹梅とは使われておりますけれども、松の部分が明らかになってくれば、おのずと竹、梅も見えてくるということにはなろうかと追いますが、いずれにしても、ワーキングで案をつくっていただいて、それを推進会議なりで更に御議論をいただいてという段階では進んでいくのかと思っております。
○有賀座長 
どうぞ。
○石井医事課長補佐 
先ほど来、この図にいろいろな御意見をいただきましたけれども、実際に事務局で今日資料3の方でたたき台としてお示ししております医行為の分類を、たたき台をつくるに当たって、この図を頭に入れながら作業をしておりますと、実際に分類の案を考えるときに、この図のA、B、Cのすべてが交わるところがあるんですけれども、実はそこの辺りで、これはAなのか、B1なのか、B2なのか、Cなのか、そこで非常に迷うという行為も結構多くありまして、そもそもこの形そのものも、今、お示ししている形がベストなのか、あるいはもう少し例えばB1とB2の間は全部Aになっているわけですが、ここの部分にももう少し違う領域があるのではないかというお話もあるでしょうし、あるいは先ほど話題に出ました軸の話でも、前回でも1個、絶対的にはるかかなたのところにX軸は目盛を増やしているわけですが、これについても、実際に各論をやっていかないと、なかなかこれ以上総論だけで議論していくというのも厳しい部分がありますので、是非個別の議論に移っていただいて、そこからまたこちらをリバイスしていくような形にしていければと思います。
○有賀座長 
それこそ、先ほどお話ししていた話で理解できますね。
 小松委員、どうぞ。
○小松委員 
ずっと頭の中を整理しながらいたんですけれども、具体的な意見として言わせていただければと思います。
 1つは、今度、侵襲性に関しては、大滝先生がおっしゃったようなところのシミュレーション教育により看護師が実施できるというところが1つはいいかと思っております。なぜならば、臨床研修医が研修中に習得できるレベルというと、実は私たち看護の目的的に医行為をできるだけ取り込んでいこうと思うところとは違うものが入ってきてしまうので、余りそういう言い方でされますと、ちょっと難しいなということが1つはあります。
○有賀座長 
まだたたき台ですから、たたいて消せばいいですよ。
○小松委員 
もう一つは、指示の包括性のところで出てきているものは、1つは、指示の包括性というところによらないようなものが出てくるのではないかと思っています。すなわち、医師が医業として絶対的に行わなくてはいけないものがあるわけであり、例えば手術のときに行為としては把持とかはできますけれども、それは治療そのものであり、専門医が集まって治療を行っていくものなわけであり、それは指示にはよらないものであって、よらないものをよけていくという考え方をすればいいのではないかと思っています。
 指示の中身というのは、大滝先生がお話になったように、そういうものを除外した形の中で看護師ができるものについての幾つかのものがあればいいわけであって、全部4つにそろえるとかではなくて、包括性に関しては、本当に指示の包括性の下にできるものに関してあればいいわけで、包括性の下にならない医行為なんていうものは、最終的に除外するとか何とかということをしなければならないという整理を私の頭の中ではしました。
○有賀座長 
「指示の包括性」という言葉そのものが極めて別次元だという話は、まったくそのとおりですね。ただ、こういう考え方ということのエッセンスは、やはり共有しないと話になりませんからね。
 英先生、どうぞ。
○英委員 
済みません、まだ十分よくわかっていないんですけれども、ここでこれから議論していくことは、いろんな意味で今まで現場で曖昧模糊としていたり、あるいは何となくここまでやっていいのか、やってはいけないのかと迷いながらやってきたことをある程度整理づけして、更に現場のみんなのチーム医療を推進していくのではないかと思うので、このように分けていくことは非常に意義があるし、また、それを提示することに意義はあると思うんですけれども、ただ一方で、ここに例えば尿道カテーテルの交換はCに入ると言ってしまうと、すべての現場でまだやっていない人は、これをやらなければいけないのかと思ったりとか、いろいろな意味で社会的な影響があると思うんです。
 だから、私が伺いたいのは、このワーキンググループの答申というのは、どういう法的な位置づけがあるのか。ないんだったらないでいいんですけれども、我々は意見としてこれから述べるのかというところを確認しておいた方がいいのかと思った次第です。
○有賀座長 
それは、きっとこの藤川先生の意見書にも多少関係してきますね。ここでは「ただし」というセカンドパラグラフのところに、真ん中ら辺から「事実上一般の看護師が行う業務ではないとの認識になる」というのは、今の逆の話ですね。
 ですから、そういう意味では、社会的なインパクトは全くないとは言えないと思います。ただ、だからインパクトがあり過ぎるのでやめるのかという話と、多少はインパクトがあっても、それを乗り越えて、国民全体の幸せに向かってばく進するという話とはまた別の話になりますから、そういう程度の社会的意義は、私は少なくともその程度には認識しますね。
 星委員、どうぞ。
○星委員 
先ほど島田さんがおっしゃったことは、危険な発想だと思っているんです。つまり、ここで我々が議論して、一応今おっしゃったような「うーん、だけどまあB」とか「うーん、だけどC」ということをやって、それを何で「うーん」と言っているかというと、その現場におけるシチュエーションが、その行為を特定した際にすべてを表していない可能性があって、これはずっと議論しているわけだし、大滝先生も指摘されているように、背景や安定度あるいはその準備状況などによって、行為の特定を更に特定しなければいけない。つまり、こういう状態におけるこういうことをこういうときにすればこういう行為ができるということを、やはり「こうこう」というのが4段ぐらいあるところを最後の「こういう行為」ということだけを、例えば最後しようがないから「うーん」といってシールを張ったとして、それを告示に示して特定の医行為にするというのは、要は我々は生みの苦しみを知っているという、この「うーん」というところを斟酌してもらわなければいけないという意味において、それがそのまま法律上の位置づけになるという認識は持ってほしくないし、あるいは我々もそれを持ち始めると、きっとこの議論はできないんですよ。つまり、ここに入るという議論をすると、スタートを切るのがすごく恐ろしい。だから、私は座長の案に実は賛成で、要は、その「うーん、だけどこうこう」というときに「うーん」ということがあるにしても、とりあえず医療現場で行われているさまざまな医行為というか、医療上のさまざまな行為について整理してみようよということをやった上で、その「うーん、やっぱりこうだよね」と。こういう条件で、こういうことがあって、こういうことならば私たちもそれは理解できるねということをやらないで、もしかしたらそういうことになったら大変だからやめましょうみたいなことも言うべきではないし、整理がついて「C」と付けば、それがそのまま法令に載りますよという話でもきっとないと思うので、私はそこはきっちりと時間をかけるなら時間をかけるし、時間というか、きちんと議論を尽くして、その背景にあるみんながぴたっといかないというところ、あるいはそれをすることにすごく戸惑いを感じるなということがあるのだとすれば、その戸惑いの理由や、戸惑いを排除するためにどんなことが考えられるかということを含めて議論をしていくことが、実は近道のような気がします。
○有賀座長 
いいですか。
 竹股委員、どうぞ。
○竹股委員 
私も頭を整理しながら改めて見て、どういうふうに進めていけるのだろうかと思いながら今、お話をさせていただきます。
 私は、大滝先生が提示してくださったものが1つのヒントとしてはわかりやすかったと思います。ただ、もともとが「包括的指示」という中身が、現場感覚で言うととてもわかりづらいことは事実としてあるんですね。その「包括的指示」というのは、現場で使っている「包括的指示」と、ここで言っている「包括的指示」は、グレードが違う印象を受けるんです。
 だから、例えば一般の医行為のCのところは、1対1で対応するレベルということを言っているんですが、実はこの中にも包括的指示がこのレベルであると私は思えてならないんです。
 なので、ここの横軸のところのレベルというのは、多分私の解釈でいくと、先ほど大滝先生がちょっと言ってくださったんですけれども、いわゆる知識の部分のレベル。つまり、判断をするために、経験も必要ですが、ここでは特に医行為ということに限られていますので、その医行為に関する知識の部分の難易度が横軸にあって、それによって具体性とか包括性とかというのが出てくるのか。私も余りはっきり申し上げられない。ただ、自分の理解の中では、そういう理解をすると分けやすくなるのかと思いながら今、考えていたんです。そういう意見です。
○有賀座長 
例えば動脈ラインからの採血にしろ、浣腸の実施にしろ、Cのところに並んでいますね。これも現場として言えば、ドクターの指示があることを前提に看護師さんたちはおやりになると。ですから、そういう観点で言うと「包括的指示」という言葉を使う限り、例えばクリティカルパスとか事前の取り決めだとかということがあってさせることになる。入院時一式なんて昔からありますね。そういうものは、包括的指示と言えば包括的指示なわけです。
 今、特定の医行為と言っているのは、そういう意味で包括して指示をしたといったときに、そこまではというところが出たときに、グレーか白か黒かわからぬという話が出てきて、この手の話になっていると。ですから、浣腸にしても、動脈ラインからの採血にしても、こういうときに採血しましょうねということは、広い意味では包括的指示ですよ。
○竹股委員 
結果的にはそうですね。
○有賀座長 
だから、包括的な指示と特定医行為が同じだと思うということにはならないはずですね。包括的指示というのは、要するに一連の医行為なり何なりを、場合を設定しながら、いわゆるクリティカルパス、パス法ですかね。そういう形でやっていけるというものを含んでいるわけですからね。
 ですから、逆に言うと、丸投げをして、好き勝手放題丸投げした形で動脈ラインからいつでも採血しているというわけではないわけですよ。ですから、包括的指示と丸投げとは全然違うわけですから、そういう意味で多少の誤解は生まないように、丁寧な議論をしていって、これを理解する必要があると私は思います。
 私が再三言っているのは、この議論を始めてから終わるまで3年かかったと仮定すると、4年目、5年目には状況が変わっているわけですね。先ほどのお話で、判例が云々かんぬんという話からもう10年経っているわけです。10年前とは全然違いますね。ですから、そういう意味では、フレキシブルにこの手のことが現場で上手に転がせるような、そういうからくりを一緒に持っていないといけないのではないかと思います。
○星委員 
人がだんだん1人減り、2人減りで、そのうちだれが残るんだろうという感じですが、やはりこの時間は難しいですね。
 多分、先ほど石井さんがおっしゃったように、これは1つ大きな欠点があって、要は、技術難易度が高いという話と、言わば判断材料というか、判断の難易度が高いという話で切り分けられて、この交点に当たる部分は、実は非常に大切なところで、技術的難易度も高いからこそ高度な判断が求められるというものがあるんです。
 ところが、これはその部分が完全に欠落していて、無視されていて、グレーのAというところになっている。私は△だよと最初に言ったんですけれども、△というのは、ここの間にきっと交点があって、技術的難易度が高いがゆえに、きっと判断の難易度も高い。
○有賀座長 
ただ、X軸とY軸は独立事象ではないんですね。それはもうわかった上で、とにかく整理をしようという話です。
○星委員 
そのときの整理の仕方とすると、私たちがこれまでやってきた議論というのは、どうやら特定看護師というのをつくりたいというところから、それはやめて仮称にして、こうこう特定行為は規定をして、しかし、一般の看護師もできるということにするとすると、指示の包括性と具体性ということで切り分けようという議論を経て、今ここの場所に私たちは立っているわけです。
そうすると、実際通ってくるべき道ではない道を通ってきているんです。なので、いる場所は非常に安定感が悪いというか、どうやらこの具体的な指示とか包括的な指示というのは1回離れてもらって、要は、大滝先生がおっしゃっていた医行為の技術的な難易度と、判断の難易度というものの1つの事象についてよく考えて、どの辺りにありそうなものなのかということをやった上で、これは例えばやはりある程度の技術的な認証とある程度の医学的バックグラウンドをもってしなければ危険な行為という形で整理できる1群として、そのゾーンとして、1群としてみんなが整理ついて、なるほど理解できるねというところにいけるかどうかはわからないけれども、とりあえずそういうことを目指してスタートしなければいけないということについて言えば、おっしゃるとおりなんです。
ただし、先ほど言ったような、通り道として最初は特定医行為というものをつくって、それを特定看護師という人でなければできないという過去の残遺物は、手術室に忘れたガーゼのように残っているものだから、何となく違和感があるんです。だから、この違和感を是非とも排除して前に進みたいと私自身は思っています。
○有賀座長 
先生、もうこの際あれですけれども、違和感という意味では、チーム医療といったときに、この手の話をすることだけがチーム医療ではないというのが一番の違和感なんですよ。だから、そういう意味でいうと、チーム医療という入口がある。だけれども、入口の入口のところでは、医療が困窮しているということがあって、困窮することとチーム医療をすることとは実はディメンジョンが違うわけです。困窮していても、していなくても、チーム医療は今は必要なんですよ。
 だから、そういう観点で言うと、違和感はとてもたくさんあるんですよ。でも、その違和感をとりあえずみんなでシェアしているんです。
 もう時間があれなんですけれども、大滝先生がいなくなってしまって、また私はさみしくなってしまったんですが、今、言ったX軸とY軸の2次元の軸の上に乗せていくということで、もう一回これの尺度がある程度具体的に見えてくるかもしれないという行ったり来たり議論は、やはり必要ではないかと思うんです。
 事務局の方は一生懸命この資料3をつくってくださったので、この資料は、これから見れば恐らくそれなりのプロッティングはできるでしょう。
 前原先生たちが203項目をいろいろ取り扱っていただいたという、その延長線上でと言ったらあれですけれども、再び前原先生にひと肌脱いでいただいて、このプロットの話を少し進めていきたいという話はあっていいのではないかと思うんです。今、大滝先生はいなくなってしまったんですが、行ったり来たりするという話は必要だと私は思います。
 川上委員、どうぞ。
○川上委員 
基本的には、この2軸による分類は、知識と技能の観点から医学教育的にも見ていくということなので宜しいかと思います。けれども、一方では、この2軸にプロットしにくい項目もあるかと思うので、それらは無理に最初からプロットしなくても良いかと思います。
 具体的には、例えば「薬剤の有害事象による侵襲性」を考えると、安全管理体制、すなわち病院の安全管理委員会があっても、防げるのは薬剤の誤使用だけであり、有害反応が無くなるわけではありません。ある薬剤を治療上、使うかどうかの判断は、診療ガイドライン等に照らし合わせれば良いかと思いますが、本来の治療効果と関係ない副作用がどのぐらい現れるのか、そのときにどれだけマネジメントできるかという薬剤による侵襲性は、果たしてこのY軸上にどのぐらいの高さになるのか。ということは、一律にはプロットしにくいと思うので、そういった観点では、薬剤に関する項目は、この2軸では評価しづらく、何か別の形を考えた方が良いのかなと少し思っています。
○有賀座長 
そういう観点で言うと、いろいろな人がいろんなことを言い始めてプロットできなくなると嫌なので、まずはとにかくプロットして、そしてそれでもってこの軸の妥当性なり、尺度の考え方についての、先ほどから言っていますが、内的な基準がもしばらばらであれば、それを補正するような作業をすると。そのようなことをしないと、もし医療事故のことで言うなら、だったらもう病院を辞めてしまえば医療事故なんて起こりませんから、そういうことをここですることに私は反対です。
○川上委員 
別のところですので済みません。
 「医行為の分類について」の資料2−2で、できれば事務局に提案というか、お願いをしたいのですけれども、2ページ目の「3.分類方法」の「(2)現行法令における位置づけの確認」です。
 ここで「他の職種の業務独占行為として明示されていないか確認を行う。」ということなのですが、法律による業務独占だけではなく、例えば、通知によって積極的に行うべき業務とか、診療報酬の算定に関わっている業務として、現実に他の職種が行っている行為も多いと思います。したがって、他の職種が今行っている業務範囲にどのぐらい影響を及ぼす可能性があるかということは、ただ単に法的な業務独占か否か以外にも、少し考慮をしていただければ宜しいかと思います。
 もう一つ、その上の「2.検討の対象とする行為」の(1)で、以前に前原班が実態調査で203項目について調査していただいたのですけれども、2年前のことを思い出してみると、あのときの表現や分類には、判断がなかなか難しい項目もあったように思います。したがって、あのときの表現をそのまま持ってくるのではなく、できれば調査項目が具体的に何を指しているのかを分かりやすい形に直した上で検討していただけるとありがたいと思います。
○有賀座長 
確かに前原先生が一生懸命苦労された言葉一つひとつをピックアップして、ああでもないこうでもないということで、たたけば幾らでもほこりが出たということにはなるんです。けれども、ほこりが出ようと出まいと、言葉そのものの意味するコアの部分はそれほどぶれているわけでは必ずしもないということです。前原先生は話を進めることができたんだと私は思っていますが、今の話について何か意見ありますか。
○前原委員 
あの当時のことを思い出すと、もう2年前ですか。この話は進んでいるんですかね。
 皆さん集まってきて、チーム医療という言葉はいいかもしれないけれども、現状認識ですね。今の医療の現状認識をどうするのか。そしてまた、中間職種をつくってはいかぬとか、中間職種という名前が出てくると、もうこの委員会は山を登ってしまうということであったので、私も言葉は控えていたんですが、あの当時に座長のいろいろな、たたけばほこりが出てくる203項目の中で、検査しなければわかりませんということで前へ進んで、そこでいろいろな他職種の、勿論薬剤師の方、歯科医師、理学療法士、作業療法士、放射線の方などからいろいろ御批判がありましたけれども、今も多分あると思いますが、これをやったのを機会に前へ進んでいるんですから、川上委員がおっしゃるように、直せる文言があれば明確になるように直して、そしてそれがA、B、Cのどこに、B1、B2のどちらに入るのかということは、大まかに分けてできれば、そしてそれをたたき台にして、ここで皆様に御議論いただければ、少しは前に進むのかなとは思っております。それはやりたいと思います。
○有賀座長 
資料4の下にある残りのというか、1グループ、2グループというのは、項目のジャンルをカテゴライズしたという話ですね。
○島田看護サービス推進官 
はい。
○有賀座長 
ですから、1グループをやっつけた後、2グループに行くとか、その後、3グループだ、4グループだという話でなくてもいいわけですね。
○島田看護サービス推進官 
あくまでも203項目を調査していただいた際の項目として、検査、呼吸器というくくりで項目を示していたということで、こういう一定のくくりで御議論をいただくと、より議論しやすいのではないかという趣旨のみです。
○有賀座長 
ということで、先へ進むといっても、進むお山の頂上がどういう形をしているのかということについて、それぞれの登山者の思いが違うということが場合によってはあり得るので、難しい問題ではありますけれども、少なくとも何かをしないと現場はどうにもならないという現状の認識については理解できていると思う。
 それから、直近の診療報酬の改定だって、2025年ですか。先を見通すとそうやってやっていかなければいかぬという話もあるわけで、そういう全体のことを考えますと、やはり看護婦さんに一定のことを頑張ってやってもらおうねという話も十分あり得ると私は思います。
 今、前原先生はせっかく言ってくださったので、このたくさんの項目をX軸とY軸の上にプロットする。そして、そのプロットしたことで、大滝先生はいなくなってしまいましたけれども、大滝先生が言われたようなグラデーション付きの線引きの言葉を上手に並べてみると。並べてみたところで、例えば全部が交わる、A、B1、B2、Cが交わるこの点は一体何なんだという話も、具体的なものがあれば、十分議論ができると思います。
○前原委員 
それはだから除外してしまえばいいんですよ。
○有賀座長 
それは先生の意見としてそうだということで、だったら教育すればいいではないかという議論だってありますからね。
 とにかく、そうやってこのX軸とY軸を平面の上で評価していただいて、それでもってまた議論を進めていきたいと私は思いますので、それはよろしいですね。
○山本委員 
私は専門的な細かいことは、勿論判断できませんので、結構だと思います。
 先ほどのアウトプットとして、ここで議論されたことがどうなるかという話は、1つは親会との関係がどうなるかという問題がありますし、最終的に法令でどこまで具体的に書くかという問題だと思います。
 ですから、確かに非常に具体的に書くのは恐らく困難だと思いますので、ある程度は抽象的な形にならざるを得なくて、そこから先は、ここでの議論の記録であるとか、あるいいはその解説書等を書いていただいて、それを参考にして運用するという形で、コアのところははっきり書くけれども、あとのところは柔軟に運用できるようにという形でよろしいのではないかと思います。
○有賀座長 少なくとも、10年経ったら陳腐になったではどうにもならないと思いますので、そこら辺は先生が見張っておいてください。
 もう私の時計では7時。星先生の時計も7時ですか。
○星委員 
なりました。
○有賀座長 
何か最後にということがおありでしたら、お願いします。
 前原先生、済みませんけれども、そのような話で、もうあとひと肌。脱げば脱ぐほど赤肌になってしまうのか知りませんが、どうぞよろしくお願いします。
 事務局、最後に何か言わないといけないのではないですか。
○島田看護サービス推進官 
また次回の御案内は、別途させていただきます。ありがとうございました。
○有賀座長 
では先生方、どうも遅くまでありがとうございました。これで終わりにしたいと思います。


(了)
<照会先>

厚生労働省医政局看護課看護サービス推進室

看護サービス推進専門官 高橋: 03-5253-1111(代表)(内線4174)
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