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2012年3月16日 第9回地域保健対策検討会議事録

健康局総務課地域保健室

○日時

平成24年3月16日(月)13:00〜15:00


○場所

中央合同庁舎第5号館 専用第12会議室(12F)
(東京都千代田区霞が関1−2−2)


○出席者

構成員

大井田 隆 (日本大学医学部教授)
大場 エミ (横浜市南福祉保健センター長)
岡部  信彦 (国立感染症研究所感染症情報センター長)
尾形  裕也 (九州大学大学院医学研究院医療経営・管理学講座教授)
小澤 邦壽 (群馬県衛生環境研究所長)
曽根 智史 (国立保健医療科学院国際協力研究部長)
中 由美 (大阪府藤井寺保健所地域保健課主査)
名越 究 (栃木県保健福祉部保健医療監)
羽佐田  武 (静岡県駿東郡小山町住民福祉部健康課長)
秦 榮子 (愛媛県食生活改善推進連絡協議会会長)
林 謙治 (国立保健医療科学院長)
廣田 洋子 (北海道空知総合振興局技監(北海道岩見沢保健所長))
山本   都 (国立医薬品食品衛生研究所安全情報部研究員)
吉田 和仁 (愛知県尾張旭市健康福祉部健康課長)

事務局

外山 千也 (健康局長)
木村 博承 (大臣官房参事官)
堀江 裕 (生活衛生課長)
滝本 浩司 (監視安全課長)
政田 敏裕 (総務課地域保健室長)
尾田 進 (総務課保健指導室長)
岡田 就将 (総務課地域保健室室長補佐)

○議題

1 開会
2 議事
(1) 地域保健対策検討会報告書(たたき台)について
(2) その他

○議事

○木村大臣官房参事官 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第9回「地域保健対策検討会」を開催させていただきたいと思います。
 本日、構成員の皆様方におかれましては、年度末で御多忙の折、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 本日の構成員の出席状況でございますけれども、岡構成員、松崎構成員の2名から御欠席との御報告を受けております。
 また、大井田構成員におかれましては、少し遅れてくるという連絡が来てございます。
 それでは、林座長、議事の進行のほど、よろしくお願い申し上げます。
○林座長 議事に入る前に、事務局から資料の御確認をお願いいたします。
○木村大臣官房参事官 承知いたしました。それでは、資料の確認をさせていただきたいと思います。
 お手元には、議事次第、地域保健対策検討会名簿、座席表のほかに、資料1−1、資料1−2としまして「地域保健対策検討会報告書たたき台の概要」「地域保健対策検討会報告書たたき台の(修正版)」。
 資料2としまして「地域保健対策検討会報告書たたき台についての主なご意見」。
 資料3としまして「地域保健対策において、ソーシャル・キャピタル活用を進めるための具体的方策について(論点案)」。
 この3つの資料があろうかと思います。御確認いただければと思います。
 また、落丁等がございましたら、その旨、お申し出いただければと思います。
 いつものことでございますけれども、今までの本検討会の資料につきましては、お手元のブルーのファイルにとじてございますので、適宜御参考にしていただければ幸いでございます。
 資料の確認につきましては、以上でございます。
○林座長 本日はいよいよ検討会のとりまとめに向けた議論に入っていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。本日と27日の2回がありますけれども、その中でまとまっていければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 ただいま事務局から説明がございましたように、前回の検討会の後に事務局でたたき台をつくりまして、先週、構成員の皆さんのところに送付されているかと思います。そして、事前にさまざまな御意見をいただきました。皆さんの御意見を踏まえて、事務局で見直しをいたしました。本日お配りしたものでは、修正が入ったものでございますけれども、これを基に議論していきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。
 本日の一番大きなテーマでございますが、ソーシャル・キャピタルをどういう方法で活用していくかというところかと思いますが、この点が非常に検討を要するところでございまして、それが具体的に見えてくるように、後半どこかの時間を使って、皆さんの御意見をいただきたいと思います。
 それでは、事務局から、資料1、資料2の関連部分について、説明をお願いしたいと思います。
○木村大臣官房参事官 それでは、資料の説明をさせていただきたいと思います。
 本日、皆様方に御検討いただきたいのは、地域保健対策検討会報告書のたたき台の中身でございますけれども、その前にこの報告書たたき台がどういう形、考え方で構成されているのかということにつきまして、資料1−1を用いまして、簡単に御説明申し上げたいと思います。
 資料1−1の上段にございますように「地域保健を取り巻く社会的背景」を記載しております。今日の日本の社会は、言うまでもなく、近年の人口構造の大きな変化、あるいは家族形態、地域基盤の変化などからの住民生活スタイルの変化、平成19年から20年にかけて発生した毒入りギョウザ事件、平成21年の新型インフルエンザの発生など、広域的な健康管理事案の発生。
 そして、昨年3月に発生し、甚大な人的被害をもたらた東日本大震災にあっては、地域保健分野におきましても、さまざまな課題を新たに表出させてきているところでございます。
 また、健康課題といたしましては、糖尿病、がん、慢性肺疾患、脳血管疾患などを包含した、いわゆるNCD、非感染性疾患対策がこれまで以上に重要な課題となってきており、その予防のためには、喫煙、有害な飲酒、不健康な食生活、運動不足などの生活習慣そのものを改善、または維持していくことが重要になってきてございます。
 この実現のためには、個人の問題のみに帰着されるのではなく、個人が日常生活を通じて生活習慣予防に取り組むことのできる仕組みを社会に構築することが必要な状況となってきております。また、科学技術の進歩あるいは経済活動の広域化といった状況が健康リスクを増大させてきているところでもございます。
 このような社会的背景の中で、制度的な面におきましても、地域保健対策は平成6年の地域保健法及びこれに基づく地域保健対策の推進に関する基本的な指針によりまして、生活者の立場を重視し、保健サービスと福祉サービスとを一体的に提供することを主眼として、これまで推進されてまいりました。この間、基本指針は阪神・淡路大震災等の健康危機事案の発生、あるいは介護保険制度の施行を受けた平成12年の見直し、健康増進法の施行や精神障害者対策、児童虐待防止対策などの社会状況の変化を受けた平成15年時での見直しなど、数次の見直しがなされてきているところでございます。
 その後の動きとしましては、個別的な政策課題について、平成17年の子どもが健全な心と身体を養うことを理念としました食育基本法の制定、平成18年のがん対策を総合的・計画的に推進することを目的としましたがん対策基本法の制定、医療費適正化にも視点をおいた保険者による特定健診・特定保健指導の導入などを柱とする高齢者医療確保法の制定、平成19年の自殺による死亡が高い水準で推移していることを受け、国・地方自治体・事業主の責務を明確にする自殺対策の基本的事項を定めた自殺対策基本法の制定、平成23年の新たな臨時接種の創設や健康被害救済の給付水準の引き上げなどを定めた予防接種法及び新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済などに関する特別措置法の一部を改正する法律の制定など、地域保健に関連する法律、制度が、着実に進められているところでもございます。
 このような社会的背景の中で、平成6年の地域保健法の制定時、地域保健の役割は、その資料の真ん中に記載してございますように、個人を対象とした公のセクター、すなわち行政からの支援、いわゆる公助というものがその根幹をなしておりまして、その方法論にありましては、保健サービスと福祉サービスの一体的提供という方法がサービスを提供する方法論としての根幹でございました。
 しかし、その後の地域保健を取り巻く社会背景は、今、申しましたように、大きく変化してきて、住民のニーズがますます多様化あるいは高度化する中で、地域保健の基盤となります組織体制も大きく変容してきてございます。具体的には、地方分権や行財政改革、規制緩和の推進、また市町村への一層の権限移譲や都道府県の設置する保健所と福祉事務所の統合、市町村合併の推進、市町村合併による都道府県が設置する福祉事務所等の減少、保健所単独設置への回避、市の設置する保健所の業務範囲と組織体制の多様化といった目まぐるしい変化が、過去から現在、起きてございます。これまでと同様の方法論を用いた行政サービスだけで、今日の多様化あるいは高度化する住民ニーズに対応することは、必ずしも十分にできる状況ではなくなってきているという認識でございます。
 今後は個人を対象とした公助だけではなく、自助や共助を支援する公助を根幹として行っていくことが必要であること、そして、その方法論といたしましても、新たに学校や企業との積極的な連携を加えていくことが必要であるという認識の下に、当検討会が明らかにする政策課題とその課題を実現するための手段を、今回このポンチ絵の中に提示させていただいたところでございます。
 具体的には下段の左側のところに記載されておりますように、国民ニーズの質的変化(多様化及び高度化)への対応、保険者による保健施策や医療・介護福祉施策との一体的な展開、頻発する健康危機管理事案への対応、健康に関する地域格差の縮小に向けた対応、地域保健対策の新たな課題に対応できる人材の育成といったものが、地域保健分野での現下の大きな課題であると認識してございます。
 その解決に向けた手段というものを下段の右側に記載させていただいております。それぞれ政策課題と対応している課題になってございますけれども、1点目は公的・民間あるいは人的・物的・社会的資源という地域資源のベストミックスによる国民ニーズへの対応、医療・介護福祉等関連領域の事業等を含めた施策の総合的推進、3点目として、事案の緊急性や重篤性に応じた国・都道府県・市町村連携の強化、これは従来の役割分担から重層的な連携へという意味合いもございます。それから、地域保健情報の標準化や評価・公表による可視化、目標や改善策の共有等を通じた地域でのPDCAサイクルの構築と推進、目標達成のために必要な資質の向上及び能力の育成といったことで、これも従来の事業こなし型・活動目的型から、目標達成型へという切り替えが必要だと思いますが、そのような内容で、対応していくことが必要であるという認識の記載になってございます。したがいまして、このポンチ絵が、次から御説明申し上げます報告書たたき台の言わば目次に当たる形になってございますので、その点、御承知いただければと思います。
 それでは、資料1−2を用いまして、御説明を申し上げたいと思います。資料1−2の報告書たたき台についてでございます。お手元の資料を見ていただければと思います。
 「目次」を見ていただければと思いますけれども「はじめに」というところ、あとは?章までございまして「? 地域保健活動を取り巻く社会環境の現状及び動向」「? 地域保健及び関連する主な施策の動向」「? 住民ニーズの多様化・高度化に対応した地域保健対策の推進」「? 医療や介護福祉等の関連施策との連携の推進」「? 頻発する健康危機管理事案に備えた体制整備」「? 政策評価・事業評価及び調査研究に基づく地域保健対策の推進」「? 今後の地域保健を見据えた地域保健基盤のあり方」という章立てになっております。
 主に「はじめに」のところで全体的な流れ、?章、?章のところで現状及び現在の施策の地域保健絡みの動向、?章から先ほど申しました報告書の重点的なものを章立てで記載しているという流れになってございます。そのような流れで、お手元の資料を見ていただきたいと思います。
 1ページ「はじめに」をお開きいただきたいと思います。ここからは黒字で書いてあるところと、赤で記載されているところ、青の色で記載されているところ、3種類の色使いがございます。黒のものにつきましては、事前に皆様方に未定稿という形でお送りして、中身を見ていただいて、それについての御意見を賜った内容でございます。皆様方の御意見については、資料2に方で御提示させていただいておりますけれども、これを踏まえて、私どもの方で事前に皆様のご意見で入れ込めるものはなるべく入れ込むという作業を行ったものを、赤字の形でこの中に盛り込ませていただいております。青字のところは、事務局方での調整もございまして、事務局で手を入れさせていただいたものでございます。そういう形でごらんいただきたいと思います。
 「はじめに」のところは、繰り返しになりますが、先ほどの流れを記載しております。お手元の資料2と見比べながら見ていただきたいと思いますが、「はじめに」のところで、3点御意見を賜ってございます。生活習慣病対策に重点を置いた高齢者医療確保の記載ではないかといったこと、4疾病5事業についても触れるべきではないか、あるいは新型インフルエンザと東日本大震災は分けて記載した方がいいのではないかということで、1ページの3つ目の○、4つ目の○は、所要の記載分け、明確化を図ったところでございます。このところについては、皆様方の御意見を一応反映できていると思っております。
 4ページ、第?章をお開けいただきたいと思います。ここから6ページまでが「? 地域保健活動を取り巻く社会環境の現状及び課題」でございますけれども、それにつきましては、お手元の資料2で、7点、各構成員の方々から御意見をいただいております。
 見ていただければと思いますけれども、資料2の御意見で、格差の拡大に伴う社会保障制度のほころびについても触れるべきではないかといったこと、あるいは我が国の社会保障制度は財政的に非常に厳しい時期に来ているという危機意識を明確にすべきではないかといったことにつきましては、お手元の資料の6ページ、新たに「6.社会保障を支える財政の現状」ということで、状況を表わすような形で反映させていただいております。
 また、健康課題の中に精神疾患や難病を記載すべきではないかといった御意見につきましては、ここには入れませんでしたけれども、10ページの個別の施策の「7)精神保健」の中で、一番下の○のところにありますように、この概念を入れさせていただいております。
 健康危機管理事案については、変容と表現してはどうかといったことについては、他章の健康危機のところに、変容という形で入れさせていただいております。
 リスクコミュニケーションというのは、情報伝達だけではなく、これを含む相互のやりとりであるといったことを踏まえ、これについても5ページの一番下の○のところに、リスクについては正しい情報を提供し、リスク認知を促すという形で、その旨について反映させていただいております。
 社会保障・税一体改革において示されている2025年における医療・介護提供体制の将来像のようなもの、長期ビジョンにも言及すべきではないかといったことにつきましては、先ほど申しました6ページの中で、併せて反映させていただいてございます。
 そういう形で、皆様方の意見はほぼ網羅させていただいていると思ってございます。
 7ページ「? 地域保健及び関連する主な施策の動向」でございます。
 COPD、リウマチ・アレルギーといった疾患対策にも言及すべきではないかといったことで、これは9ページの「○そのほか」というところに、大きく入れさせていただきました。また、COPDについては、10ページの一番上のたばこ対策の一環に入れさせていただきました。このようなことで、反映させていただいております。
 生活習慣病対策として、特定健診・特定保健指導の導入にも触れるべきではないかといったことにつきましては、9ページの5)の2つ目に新たに○を起こしまして、反映させていただいております。
 精神保健につきましては、先ほど申しましたように、10ページの7)のところで、改革ビジョンにも触れて、中身を入れた形になってございます。
 母子保健については、本文の11ページ「8)母子保健」の中で、児童虐待防止対策に触れるべきではないかということでございます。これは入れ忘れましたけれども、入れる方向で対応させていただきたいと思っております。
 生活衛生対策として、レジオネラ対策に触れるべきではないかといったことにつきましては、12ページ「1)生活衛生対策」のところで新たに○を起こしまして、レジオネラ対策などを入れさせていただいております。
 食品衛生対策でございますけれども、例示されている事例は広範な食品衛生対策のごく一部の分野なので、例えばとするなど、書きぶりを若干修正した方がよいのではないかという御意見でございました。これは全体を読んでいただければと思いますけれども、現行で起こっているトピックを書かせていただいてございますので、全体の趣旨からすると、構成員の御趣旨にもかなっていると思ってございます。
 医療分野における動向でございますけれども、これは13ページの3)からでございます。在宅療養支援診療所や訪問看護ステーションの状況、あるいは次期医療計画における在宅医療の見直し等について触れるべきではないかということでございますけれども、これについては、医政局の方で検討中だという話を聞いてございます。今後その辺がある程度見えてくれば、もし入れることが間に合うなら記載が可能と思っておりますが、今のところは、このままにさせていただければと思ってございます。
 失礼しました。上の対物保険分野のところを1つ飛ばしてしまいました。3つ目の○です。対物保険分野として、食品に関する放射性物質対策に触れられているが、現在、地方自治体では、食品のみならず、空間放射線や水、土壌なども重要な課題となっており、その点にも触れるべきではないか。併せて、今後も食品の放射線検査に対する国民のニーズは続くものと思われるので、地方自治体の取組みの強化に触れるべきではないかという御意見でございました。これにつきましては、12ページでございます。(2)の1つ目の○のところで、今回の放射性物質対策を大きく記載させていただいております。また、水道につきましても、13ページに新たに「3)水道に関する取組み」というタイトルで、今回の放射線に対する対策についても記載させていただいた形になってございます。
 こういう形でそれぞれございますけれども、一般の空間放射線ですとか、あるいは土壌になってまいりますと、私どもは地域保健という観点から見ていることもございますし、ここをどこまで広げるかという、そもそも論の議論になってくるわけでございます。関わりのある部分は、確かにあるわけでございますけれども、まずは一義的に地域保健絡みのところだけの記載にとどめさせていただければという事務局の整理で、今はこのような形にさせていただいているところでございます。
 元に戻らせていただきまして、医療分野における動向でございます。(3)のところでございますけれども、先ほどありました在宅医療については、今、検討中だと申しましたが、もう一つの小児科や産科医師の不足、地域偏在といったことについても触れるべきではないかという御指摘がございました。それにつきましては、14ページに新たに○を起こしまして、この内容について詳しく記載させていただいております。
 住民ニーズを踏まえた医療連携については、脳卒中、糖尿病などの医療連携体制の先進的事例にも触れるべきではないかといったことでございます。これにつきましては、この章ではなくて、22ページの第?章で、このところについての記載を、医療連携について、下のところでございますけれども、脳卒中などの記載なども入れさせていただいてございます。
 地域保健や医療分野における現状や問題については、対策ごとに具体的にとらえられている。これは御意見だとお伺いしました。
 施策の動向をここまで網羅的に記載する必要があるか、やや疑問である。重要なのは地域保健基盤の動向なので、ここを中心に据えるべきではないかという御指摘でございます。おっしゃるとおりでございまして、地域基盤の動向が非常に重要であるということで、これにつきましては、15ページへお戻りいただきたいと思います。今までここのところは片括弧扱いをしていたところでございますけれども、昇格させまして「2.地域保健基盤の動向」という大項目にして、ここを論じる形に改めさせていただいたところでございます。
 地域保健基盤の動向の保健所としては、数の減少のみでなく、政令市型保健所がいろいろな機能を持っている。また、保健所の組織が変化していることが重要である。これをあえて書くべきという御意見なのかどうかわからなかったものですから、今のところはこうしてございます。ただ、全体の流れとしましては、ご指摘の趣旨という形には、今の状況でもなっていると思ってございます。
 中核市等保健所設置市の増加により、県型保健所を中心としたこれまでの地域保健体制を中心に考えることが困難な状況になっていることも付記すべきではないかということでございますけれども、この辺りはどういうふうにお考えなのか、事務局ではわからなかったものですから、より補足的な御説明を構成員からお伺いできればと思います。
 保健、医療の動向だけではなく関連する福祉分野の動向を記載すべきではないかという御意見がございました。確かに連携というところでは、福祉の分野の動向も必要かと思ってございますが、どこまでこれを広げて書くかということもございます。最終的には地域保健の目線から中と外、周辺との連携方策を行うための最適な組織体制を論じるのが、この報告書の使命だと思いますので、今回はあえて福祉分野だけのところは省略させていただきまして、特出的に関連があるところについては、断片的に入れるという方針で、今のところ記載をさせていただいてございます。
 17ページをお開きいただきたいと思います。「? 住民ニーズの多様化・高度化に対応した地域保健対策の推進」でございます。
 資料2の御指摘でございますが、1つ目の○から3つ目の○、3ページにまいりまして、1つ目の○、2つ目の○までは、ソーシャル・キャピタルというものが非常に重要であり、今後そういうものを活用していく必要であるということ、これについての賛成意見ととらえさせていただいておりますけれども、この記載について肯定的な御意見をいただいてございます。
 3ページの1つ目の○でございますけれども、一方、ソーシャル・キャピタルを通じた取組みは、これまでの地域保健活動あるいは健康教育・健康学習といったものとどこが異なるのか、明確にする必要があるのではないかといった御意見もいただいているところでございます。これにつきましては、文脈の中の「はじめに」の辺り、ソーシャル・キャピタルの辺りから、既存の行政による参加型のソーシャル・キャピタルの活用というところから更に一歩進んで、例えばピアカウンセリングのような、自立的に動くソーシャル・キャピタル自体をいかに活性化させて、それをハンドリングしていくかといったところにまで目線を向けていく。
 また、学校や企業、こういった場の新たな活用というところは、従来、保健部内の行政はほとんどいっていいほど手をつけておりませんでしたけれども、こういうところに新たに着目をして、しっかりと今後は対応していくべきという内容で、これらのご意見については応じさせていただいていると思ってございます。
 国や都道府県の役割についても、入れる方向にしております。
 WHOの話も21ページに既に入れさせていただいて、対応済みでございます。
 まちづくりの居住系ということについては、どういうお考えなのかお伺いした上で、入れるかどうかの御検討をしたいと思います。
 22ページをお開きいただきたいと思います。「? 医療や介護福祉等の関連施策との連携の推進」でございます。
 ここに書いてございます4つの内容につきましては、22ページ、24ページの一部にすべて盛り込ませていただいております。
 第?章に移らせていただきたいと思います。これにつきましては、健康危機管理事案でございます。
 1つ目の環境衛生監視や監視員の記述については、25ページで対応させていただいています。
 28ページでは、地方衛生研究所についての記述を入れてございます。化学物質などの対策なども入れてございます。
 輸入食品を取り巻く環境と課題の中で、中国産冷凍ギョウザなどについては、5ページに入れた形にさせていただいております。
 リスクコミュニケーションにつきましても、基本的には先ほど申しました食品などで対応させていただいているところでございます。
 発災直後のDPAT、先遣隊について、明確に目立つような形でということでございます。これにつきましても、お手元の29ページで格上げをさせていただきまして「(2)初動時における保健ニーズの的確な把握のための体制整備」という形で記載をさせていただいております。
 健康危機管理の発生事案の動向に記載されている保健所などの集約化が進んでおり、人材の配置状況、また体制について積極的な記載ということでございますけれども、これも15ページを見ていただければと思いますが、先ほど申しましたように、地域保健基盤の動向ということで、大タイトルにした形にして、その部分を記載させていただいております。
 NCDだけではなくて、感染症アウトブレイクなどについての記述の必要性ということでございますが、28ページ「3.広域かつ重大な災害に対する体制強化」、以下両括弧で書かれています全体が関連することでございますので、新たにここに御指摘のフレーズを入れさせていただきまして、認識を表わさせていただいております。
 最後の○でございますけれども、全体として現状の紹介が主になっていますが、新型インフルエンザ等のこれまでの大規模な体制連携が不十分といったことでございます。これにつきましては、29ページの(2)の話、30ページの「(3)被災地における保健調整機能の確保」といったところで、被災地とその他の体制連携を記載して、その重要性を掲げさせていただいているところでございます。
 32ページ、?、政策評価等についてでございます。
 ここにつきましても、PDCAサイクルの実践は不可欠であるが、住民と課題や目標を共有して、住民参画を求めるためには、実施後の結果評価の公表といったものを記載した方がいいのではないかということでございます。これにつきましては、35ページの一番上のところでございます。特にPDCAサイクルの実践の推進、次の○の医療計画についても、併せてこの中で記載させていただいております。
 3つ目の○の地方衛生研究所についてでございますけれども、これにつきましては、36ページをお開きいただきたいと思います。検査体制の充実といったことについては、2) の文脈の中で入れてございます。
 また、この中で実際に医療計画の推進といった現実の政策展開と、地域における調査研究を行うべきではないかということにつきましては、赤字で書いてございますように、地方自治体において、このように具体的な研究をやっていく旨を記載させていただいております。
 余りに抽象的な記述では、絵に描いた餅になりやすいので、現実性を持たせることが重要であるといったことにつきましては、この報告書を受けて、次の段階でより具体化していくものではないかと事務局は思ってございまして、あえて今回は記載させていただいていない状況でございます。
 下の○でございますけれども、すぐにCDCやNIH、NLMのようなまねはできないので、独自の方法を提言する必要があるのではないかといったことで、このことをやるのは国研の役割ではないかということでございます。こういうことにつきましては、37ページにおきまして、中立的な立場からやっていくということで、このような中立的な立場であるというのは、国の機関あるいは公的な機関になろうと思いますので、そういう記述をこの辺りでさせていだたいております。
 臨床系の情報集積については、今回、公衆衛生絡みを焦点に当てておりますが、臨床系も記載する必要があるならば、この辺りを少し御議論いただければと思います。
 第?章、最後の章でございます。38ページ以降をお開きいただきたいと思います。ここは地域基盤の在り方でございますので、多くの意見をいただいております。
 人材の育成の中で、地域を見る力や企画力の養成ですとか、災害時の統括保健師の必要性ですとか、保健所の役割において、人材育成支援と評価といったものについて、もっと明確にといった意見がございました。
 それから、人材育成についても、PDCAサイクルといったものをやっていくべきではないかという御意見がございました。これにつきましては、基本的に40ページに赤でPDCAの観点や評価の点、統括的な役割を担う保健師を配置するといったことについての記載をさせていただいているところでございます。
 都道府県、保健所、市町村との重層的な連携のために、コミュニケーション促進の手段を具体的に明記してはどうかといったことで、これについては、41ページの(2)の下から2つ目の○のところに、具体的なやり方について記載させていただいております。
 もう一つ、重層的な連携についてでございますけれども、ヒアリングをするといった施策についても、この中に入れさせていただいております。
 最後の○でございますけれども、連携の中で市町村の求めに応じという言葉はやめて、市町村と地域の健康課題を共有し、ともに課題解決に向けて取り組むべきであるとしてはどうかということでございます。地域保健法の中では、現在、市町村の求めに応じという言葉が入ってございます件、この部分の報告書たたき台の記述の考え方というのは、現時点では地域保健法の中での記載を前提にしながらも、事前に市町村とよりよくコミュニケーションを図る中で、実質的に市町村からの求めがあっても、なくても情報が上がってくるような流れもあろうかと思いますので、そういう形の書き方を(2)の中でさせています。
 大変長くて恐縮でございましたけれども、事務局から資料に関しての説明は以上でございます。
○林座長 ありがとうございます。
 非常に長い文章を簡潔にまとめていただいたかと思いますが、構成員の皆さんからいただいた意見は、何らかの形でほぼ入っているのではないかと思います。更にもっと文言を詰めろとか、あるいは意見があろうかと思いますので、そのような観点から、事務局もしくは構成員同士で活発な議論をしていただきたいと思います。
 尾形構成員は、2時にここを離れなければならない用事があるとお聞きしておりますが、報告書のたたき台について、全般的に御意見があったら、まず尾形構成員から始めていただければと思います。
○尾形構成員 済みません。恐縮です。せっかくですので、申し上げたいと思います。いろいろ意見を出させていただきましたけれども、全体としては、きちんと受け止めていただいて、修正していただいていると思います。2〜3つ、追加的なコメントです。
 最初はつまらないことですけれども、1ページ目の直していただいたところの介護保険法の字が違っています。
 2つ目は、先ほどの御説明にあったように、6ページに財政ということで取り上げていただいているんですけれども、私の意図としては、財政云々だけを言ったつもりはなくて、むしろ将来の医療、介護提供体制のビジョンの側からこう書いていただいた方がいいという気がいたします。3年前だと社会保障国民会議ですし、今ですと、昨年6月の社会保障・税一体改革の中で2025年のビジョンみたいなものが一応出ているので、それをある程度踏まえる必要がある。勿論財政面というのは、それと裏腹の関係なんですが、財政のことだけを書けと言ったつもりはありません。
 その点で、先ほど居住系を強調しているのはどういう意味かというお話がありましたが、これもまさに長期ビジョンで、従来の介護施設も増えるんですけれども、それ以上に居住系を増やしていくというビジョンが打ち出されている。あるいは介護保険制度の最近の見直しの中でも、その辺が非常に強調されて、介護給付費分科会などの資料でもいろいろと出されているので、その辺を踏まえられたらどうかという意図でございます。
 3点目は、医療計画は確かに指針の見直しまでに至っていないんですけれども、検討会自体はもう終わっているので、在宅の拡充だとか、ほかの方の御意見にもありましたが、精神を入れて5疾病にするという辺りは大体合意が得られているので、この辺は指針の見直しが出るはずですので、その内容を是非反映していただきたいと思います。
 先ほど御説明いただいた資料1−1の概要、1枚紙に関して気づいた点を1点だけ追加的にコメントさせていただくと、この報告書が目指しているタイムフレーム、時間軸をどう考えたらいいのかという辺りは、一度議論しておいた方がいいという気がいたしました。要するに今回の見直しというのは、どのぐらいの時期までを見通しての提言になるのか。例えば先ほどの医療提供体制だと、2025年が1つのターゲットになっているわけですが、これは一体どの辺までを見通して、こういう提言を出そうとしているのかという辺りについては、少し議論をした方がいいと思います。これは追加的なコメントです。
 以上でございます。
○林座長 ただいまのコメントについて、事務局から何か意見はございますか。
○木村大臣官房参事官 前段の3点については、御趣旨はよくわかりましたので、私どもの方でより検討させていただきたいと思います。
 最後の時間軸の話につきましては、この際ですから、こちらの検討会で一度御議論いただければ幸いでございます。
○林座長 今の御発言はもっともなことですので、ここを皮切りに構成員の皆さんの意見を伺いたいと思います。この報告書たたき台というのは、いつまでのことを予想してつくっておられるのかということでございますが、いかがでしょうか。
 どうぞ。
○曽根構成員 恐らく中期的には5年、ある程度長期的には10年あるいは15年ぐらいのスパンで考えるべきだろうと思います。十年一昔と言いますけれども、10年ぐらいの感覚で、物事の考え方とか社会の状況というのは大きく変化しています。ただ、10年先までにしてしまうと、今、何をしたらいいんだということがはっきりしないので、まずは5年を中期的に見て、10年を1つの目標として、行政的な変化を求めていくという視点があると思います。
○林座長 そういう意見でございますが、そのほかにいかがでしょうか。
 現在、走っているいろんな委員会が国民健康づくり運動と連動しているわけでございますが、地域保健の委員会は2年ぐらいになります。震災の前からずっとやっていたわけですから、その話以前からスタートしているかと思うんですけれども、どうなんですか。国民健康づくりのプランとこの話は、ある程度連動していると考えてよろしいんでしょうか。
 どうぞ。
○木村大臣官房参事官 事務局で考えてございますのは、この検討会で平成17年に中間報告という形を出して、それからの継続案件ということで、今回とりまとめをしようというものでございます。その時代の大きな動きがあり、地域保健の体制において節目になるような変革が生じたり、あるいは変えるべき必要性があるようなで、報告書としてまとめていきたいと思ってございます。
 現在の地域保健の推進に関する指針の内容についても、いま一度精査をさせていただきまして、今の地域保健の動きとずれのある部分については修正する、更に先を見通したようなものについてもその中に加えるような方向で、今後検討させていただきたいと考えているところでございます。
○林座長 なるほどね。世の中はどんどん変わっていくわけですから、変わり方の早さによって、それを考慮しなければならないという事情があろうかと思います。中間報告が出たのは、平成17年ですね。大体5年ぐらい経ったという感じです。その前はいつあったんでしょうか。記憶にないんですけれども、平成12年ごろですか。大体5年ぐらいのスパンという気がしています。かといって、年数に厳密にこだわってやるような問題でもないかと思います。雰囲気として5年ぐらいという気がします。
○木村大臣官房参事官 全般的な検討は平成11年になります。
○林座長 大体5〜6年間隔ですね。いい線かと思います。
 コメントに対して、今の御回答かと思うんですけれども、いよいよもっと踏み込んだ話として、ほかの構成員から全般について何か御意見はございますか。
 山本構成員、どうぞ。
○山本構成員 全般に関してなんですけれども、この検討会の重要な目的の1つは、今、おっしゃったように、定期的に現状の変化などを見直しながら、その上で、問題点とか時代の流れに伴って新たに浮上した新しい課題を洗い出して、それを基に、近い将来、優先順位をつけて優先的に取り組むべき課題を抽出していくところだと思います。
 報告書案の全体の流れを見たときに、現状の紹介という部分が多いこともありまして、問題点がそれぞれの項目に入っているんですけれども、ぱっと見た時に見逃してしまいやすいところがあると思います。外国の評価報告書などを見る場合に時間のないときは、まずイントロダクションの背景と目的、一番最後のコンクルージョンとリコメンデーションを見てから中身を見ることもよくあります。報告書案の構成として「はじめに」のところは、背景が書いてあるんですか、目的をもうちょっと書くということ、それから、意見の中にありましたけれども、問題点、提言、将来取り組む方向というか、そういうものをまとめて書く部分があった方がわかりやすいのではないかと思いました。
○林座長 なるほどね。書きぶりにめり張りがほしいという意味かと思います。現段階では、事務局として、構成員の皆さんから意見をいただいて、それを漏れなく入れたこともあって、今の印象を持たれたかと思います。今、山本構成員がおっしゃったのは、一般的な意味での書きぶりをおっしゃったかと思うんですけれども、具体的にどういう点を強調した方がいいか、そのことに関して、何か御意見ございませんか。
 どうぞ。
○大井田構成員 私もめり張りをつけた方がいい気がします。具体的には、せめて地方衛生研究所は次官通知から地域保健法の中に入れ込んでほしい。そのための努力をするみたいなことを書いていただけないかと思っています。それは地域保健に対して意見をいう報告書だから、国の方針は書けないというのも1つの考え方かと思います。しかし、何か目玉がないと、保健所長さんや地域の保健師さんは何か知らないが報告書が来たぐらいにしか思わないのではないでしょうか。1つでも、2つでも振り向くようなもの、はっとするようなものがほしいと思います。地方衛生研究所というのは、今や感染症や食中毒のことでクローズアップされていますから、法律に入れることはできるのではないかと思います。
○林座長 なるほどね。
 小澤先生は勇気100倍かと思うんですけれども、御意見をおっしゃってください。
○小澤構成員 ありがたい御意見をいただきまして、私たちはそれを長年の悲願としておりますので、是非前向きに御検討いただきたいと思います。
 それとは別で気がついたんですが、医療・介護関連感染症といいますか、俗には院内感染と言いますけれども、医療・介護関連の感染症が結構問題になっているので、それに関しての言及がなくてもいいのかという気がしました。感染症法では、多剤耐性菌は一応感染症法上の位置づけがされていますけれども、そのほかの院内感染に関しては、特に感染症法上ではカバーされていません。
 もう一つは、保健所長が中心になって、地域に院内感染に対応するような連携ネットワークをつくって、場合によっては、院内感染が起こった医療機関に調査に入って助言なりをするとか、あるいは専門家のリスト、要するにインフェクションコントロールドクターとか、インフェクションコントロールナースのリストをきちっと地域ごとにつくっていって、必要な場合には専門家を紹介して、医療機関にそういう対策の助言なり支援ができるような体制をつくるべしという通知がたしか出ているはずなので、そういう点からも、医療・介護関連の感染症対応というのは、何か必要なのではないかと思いました。
○林座長 どうぞ。
○岡部構成員 援護射撃ではないんですけれども、地研の法的位置づけに関する問題については、この会議の最初の時に申し上げました。私は感染研の立場で申し上げますけれども、感染研でいろいろな感染症サーベイランス、感染症症対策をやっているのは、地研のサポートが物すごく大きい。国と地域の連携でやっているわけなので、どちらか片方というわけにはいきませんので、大井田先生におっしゃっていただいたようなことが加わると、これからの地研にとって、国民・市民のための活動がよくなるのではないかと思います。
 それから院内感染対策についてですが。厚労省院内感染対策中央会議で保健所を地域における院内感染対策にインボルブして、地域におけるコーディネーターみたいな役割をするということが書かれていますので、そのことについても言及していただければと思います。
 各論的になりますけれども、私は今日午前中に麻疹の対策会議に出ていたんですが、WHOでやっているポリオ根絶活動とか麻疹排除(elimination)活動というものも地域保健の力があってこそできるので、そういった項目もつけ加えていただければと思います。
○林座長 中身の充実、連携、ネットワーク化の話は、恐らくどなたももっともだという話かと思いますが、法的な位置づけの話はまた別次元かと思います。知事会もあることだし、中央が地方にこうしたらどうかと踏み込むことが適当かどうかというのは、私としては若干気がかりでございます。
 どうぞ。
○廣田構成員 感染症対策もそうですし、地方衛生研究所で市町村の事業の評価を支援するということは、都道府県の立場からすると、強みだと思います。住民の健康を守っていく上で、市町村も頑張っているし、地区の組織の方も頑張っているけれども、やはり県ではできないこととして、地方衛生研究所と一緒に支援するという専門的な部分でのやり方があると思います。
 保健所長会で基本指針の見直しについて提言を出してきたことからいうと、市町村と保健所が重層的に連携して、健康なまちづくりをやっていこうということを言ってきたわけで、そのことを書いていただいたのはとてもうれしいんですが、山本構成員がおっしゃったように、見たときに、ここが新しい基本指針のポイントだというのがわかりにくい。私が一番目に止まったのは、ソーシャル・キャピタルのところなんですけれども、読んでも、どうしたらいいかぴんとこないかもしれないんです。だから、地域保健の向上のために、育成をすることが必要だということをもう少し強く書いていただいた方が、保健所も動きやすいし、市町村も動きやすいのではないかと思います。
○林座長 市町村との重層連携は1つのポイントです。既に書いてあるわけですけれども、ソーシャル・キャピタルの話は、後ほど時間をとってありますので、そのときにもう一回どういうふうに考えればいいか、御意見をいただきたいと思います。
 秦構成員、どうぞ。
○秦構成員 これを送っていただいて、読ませていただきました。現状と動向等をまとめていただいて、よくわかったんですが、私たち住民から見ると、一目でわかるように、人口構成などはパーセンテージで表していただいたり、また少子高齢化の様子はグラフなどで表していただいて、字だけではすごく硬い感じなので、私から見ても即座にわかるように、見やすいような表示をしていただいたらいいと思います。
 先ほど廣田先生にもおっしゃっていただいたんですが、ソーシャル・キャピタルという言葉は理解し難いので、連携の重要性などをよく記載していただいたら、人と人とのきずなづくりはこんなに大切なんだということを基盤として、地域コミュニティではこんな例があるとか、簡単な例などを記していただいて、こういうふうにやったらいいんだとか、私たちが見てもすぐ理解できるような形に表示していただいたらさらにいいと思いました。
○林座長 なるほどね。御説はごもっともだと思いますけれども、今の発言では、もっとチャート化して、ビジュアル化して、表とか図などを入れてほしいということでした。
○外山健康局長 尾形先生がいらっしゃるうちに、一言。このレポートは先生方から私がいだたくという形です。先ほどの計画の期間の話というのは、ここでどういう時代を見据えて、いついつまでにというのはいただくのは結構なんですけれども、地域保健法の基本指針のところは、法的要件として、期間であるとか、見直しのサイクルというのは書いてないんです。実際に厚生労働大臣として告示する際に、いついつまでにという形になりますと、現行の方向性のうちはいいんですけれども、体制整備等が絡んでくると、そこまでに達成するという責任が生じるわけなので、現行の法律は、見直し期間も書いてないし、今の告示にも書いてないんです。その辺につきましては、告示において、必ずそういうふうにするということは約束できないということを留保させていただきたいと思います。別に今の先生方の議論を否定するわけではありません。
 それから、地衛研の話も、逆にそういった立場で見れば、先生方からの御意見をいただくということは、書くなとか、どうだとか言う立場にはなくて、余りかけ離れたことを言われても困るんですけれども、そういった意味では、御遠慮なさらずにというところもありますので、よろしくお願いしたいと思っております。
○林座長 今、局長がおっしゃることももっともな話で、達成目標を年度で限定する責任は負えないという立場かと思います。ですが、局長、今の御発言ですと、例えば構成員の中から出た地衛研の法制化に関する要望があったというのは、書けるんでしょうか。
○外山健康局長 それは十分に書いていただいていいと思います。変な話、今の地域保健法がだめな、基本指針の在り方なども含めて、法改正すべきだという意見があっても構わないと思います。
 ただ、一方で、今、ここでいろんなことを書いていただくたたき台になっていますけれども、行政としての基本指針というのは、もうちょっとすかすかになるというか、重要なところだけになるという感じなので、そこは御容赦いただきたいということであります。
○林座長 このニュアンスは御理解いただけたでしょうか。書けることは書けるんですけれども、基本指針の中身に盛り込めるかどうかは、また別の問題ということです。
○大井田構成員 何かするとお金がかかるわけです。今、お金はないわけですから、法制化をしようではないかというのは、お金がかからないことだから、やる、やらないは別として、この検討会ではそのぐらい地方衛生研究所のことを大事に思っていますということを、みんなに発することも大事だと思います。大事ですと言っても、そんなことはあれですから、せめて一歩踏み込んだ形にして、大事に思っていますというテレパシーを出された方がいいのではないか。そうしないと、めり張りがつかないような気がしてならないということです。
○林座長 表現の仕方ですね。
○大井田構成員 それと同時に、いつの日か法制化をしていただきたいという気持ちも込めています。
○林座長 先ほど出ましたように、希望を述べることを一切差し支えないということです。
○外山健康局長 例えばそういうことを言うのであれば、今、現実に地方衛生研究所があって、何のために、どういう観点に立って法制化をするのかということを論じていただいて、過去それでならなかった点をクリアーするような形で、御議論していただければありがたいと思います。
○林座長 そうすると、かなり作業が必要になってきそうな感じもするんですけれども、今までそういうペーパーを地衛研とか県でつくられておりますか。
○小澤構成員 地方衛生研究所の法制化の要望というのは何回も出しておりまして、その中にはこうこうこう理由でというのは、かなり事細かに書いております。
○岡部構成員 以前に構成された地域保健の検討会では、その課題は重要課題として挙がっていたと思います。しかし当時のタイミングと時間があって、結局は地域保健法の改正ということで国会に出せなかったということで、アイデアがだめだからつぶされたという経緯ではないので、そこをもう一回見ていただいて、依然課題として残っているという表現は、検討会として置いておいていただいた方がいいと思います。
○林座長 どうぞ。
○廣田構成員 所長会の意見として出したんですが、市町村の求めに応じてというところが、地域保健法の条文にあるのは勿論知っていますし、それを変えろとまではいっていませんけれども、わざわざ市町村の求めに応じてと書かなくても、結局は先ほど参事官がおっしゃったように、求めがなくても、やらなければいけないことはやるんだということを、もうちょっと示してほしいと思います。
○林座長 どうぞ。
○外山健康局長 市町村の求めに応じてというのは、地域保健法の第8条で、市町村に対する技術的助言であるとか、市町村職員の研修その他必要な援助という文脈の中で出てくる言葉なんですけれども、保健所自身が管内の住民に対して責任を持ってやる事柄は幾らでもあるわけですから、保健所の活動をすべて市町村の求めに応じるということを、この法律の8条で述べているわけではありません。
 このレポートの中で、保健所自身が管内の住民に対してやるべきことについては、重層的な感じでやられるわけですから、そういう文脈の中で、保健所を前面に出されて書かれればいいのではないかと思いますけれども、ここでいう研修であるとか、技術的援助というのは、法律で市町村の求めに応じてとなっているだけにすぎないと思いますので、強調される視点を見直して、そういう中で、市町村の求めに応じてというのを削除されればいいのではないかと思います。
○林座長 よろしいですか。
○廣田構成員 一般的には、市町村の求めに応じて支援するんだと思われている節があるので、そこを払拭したいと思っております。
○外山健康局長 我が国の地方自治制度の中で、政令市等の保健所は別ですけれども、市町村の実施事務となっている事柄に対して、都道府県なりが求めもないのにやるというのは制度上あり得ない。例えば我が方も地方自治体に技術的助言をする際には、いろんな通知の頭にそういう旨を書いているぐらいですから、いいんですけれども、そういった職員の研修とか市町村の求めに応じてやる技術的援助以外に、自ら管内のいろんな健康事象において、主体的にやられる活動も当然あるわけでありますから、実施主体は調査の活動ばかりではないわけです。そういう文脈の中で、御主張される点について、論じていただければいいのではないでしょうか。
○林座長 恐らくこの手の議論というのは、昔、議論したときと、今の議論の仕方は違うのではないかという気がします。ずっと昔は、中央がこうしてほしいと言えば、戦前は県知事さえ勅令ですから、聞いてくれたんでしょうけれども、戦後、地方分権のあれが進んで、だんだんと地方の主権の方が確立されてきた状況の中の議論ですから、国が言える範囲はかなり限定的ではないかという気もしないわけではないです。
 曽根構成員、どうぞ。

○曽根構成員 関連してですが、41ページに私の意見に基づいて、若干入れていただいた赤字のところです。下の○のところです。重層的にやるということで、求めに応じてという議論もありますけれども、やはり市町村と保健所のコミュニケーションや連携が不足しているというのは、事実だと思うので、定期的に双方の状況について意見交換をやったり、あるいは書面にしてきちんと役割分担を明確にするなどの手段を通じて、密接なコミュニケーションを図る、あるいはそういう枠組みを出すようなことが大事だと思います。コミュニケーションをきちんととって、お互いの仕事を理解し合うということが大切だと思うので、そこは一定の枠組みを提示するということは、1つの案としてあると思います。
○林座長 それは41ページに書いてあるんですけれども、この場所、一番最後の最後なんですけれども、いかがですか。
○曽根構成員 提言的に出していただくことも検討していただければと思います。
○林座長 リコメンデーションという意味ですか。
○曽根構成員 はい。
○林座長 そうすると、先ほど山本構成員がおっしゃったように、リコメンデーションみたいなものを幾つか並べていただきたいという話の中の1つですね。
○曽根構成員 そうですね。
○林座長 先ほどの衛生研究所云々のことも同じだと思います。
 そのほかにございますか。どうぞ。
○名越構成員 41ページに関連してですが、保健所設置市であるとか、中核市まで権限が下りている案件に関して、事例ごとに県で責任を持ってすべき事項であるとか、保健所設置市の権限を持って整理すべき事項であるとか、法律の条文と照らして普段から県と市の間で綿密な調整が行われていればいいのでしょうが、場合によってフリクションが生じることがあります。
 例えば感染症対策では基本的に、県で全体的にとりまとめをするんですけれども、保健所設置市では独自の対策をとることができます。前回の新型インフルエンザのときもそうなんですが、県のやり方と市の考え方が違うということで、混乱が生じたケースもあるやに聞いております。それに対して、このたび、国会で審議される新型インフルエンザ等対策特別措置法案は、緊急時において、県の権限でエリア全体の統制がとれる法制にしていただいていることもあります。
 それとは逆に、精神の措置通報に関しては、保健所設置市が受付はするが、鑑定から入院に関しては県知事の仕事なので、うちの職員は出せない、県の保健所から人を送ってほしいというケースもあります。
 医療監視は、保健所設置市の職員の方が行ってくださるんですけれども、医療計画をまとめるのは県なのだから、医療資源に関する分析や調整は県でやってほしいといわれることもあります。このように業務によって、市の責任であったり、県の責任であったり、主体がはっきりせず混乱するケースがあるのです。
 最初に申し上げましたとおり、通常からコミュニケーションがとれていればいいんですが、コミュニケーションがとりやすくなるように、指針にその点についても念入りに書いておいていただけると、市の担当者にしても、都道府県の担当者にしても、それを参照しながら、日ごろの調整ができると考えておりました。それが1点です。
 それから、5ページですが「3.非感染性疾患(NCD)の拡大」という項目があります。業務で公衆衛生をやっている人にとってみれば、NCDが世界的なトレンドであるところは判っているのです。しかし、生活習慣病でありますとか、メタボリックシンドロームでありますとか、そういったものについては、皆さん理解をしていただくのが割かし早かったと思うんですが、職場の中ではNCDという言葉にまだ違和感があって、すぐに頭にすっと入ってこないという指摘を受けました。NCDについて、どういう経緯で、今この1群の病気群に対する対策なのかというところを詳しく書いた方がいいと思いました。
 以上でございます。
○林座長 どうぞ。
○外山健康局長 地域保健の厚生労働大臣の告示と同時期に、がん対策推進基本計画も閣議決定しますし、第2次の健康日本21も基本方針として告示する予定です。今のNCDのことにつきましては、専ら健康日本21の方で重点的に取扱いますので、もしかしたら、今いただいた御意見については、そちらの方との書き分けというか、説明は向こうに任せて、こちらは少し簡潔にさせてもらうとか、こちらの方がもう少し早くなれば、地域保健の方にも書きたいと思いますけれども、同じ厚生労働大臣として出すときに、重複にならないように調整したいと思います。
 それから、先ほどの市町村と県とのコミュニケーションのところなんですけれども、今、名越構成員が言ったようなことが、コミュニケーションということで解決するのか、あるいはそれぞれの各法が持つ制度の不十分さといいますか、そういったところの問題なのか、そういうことも含めて、最終的な修文といいますか、御意見をいただきたいと思っています。コミュニケーションは必要なんだろうと思いますけれども、その辺にも踏み込んでいただければと思います。
○林座長 前半は、言葉の問題として、どう整理するかということをお答えいただいたと思います。生活習慣病の方が一般人にはわかりやすいんですけれども、生活習慣病という言葉は学術的に余り正確ではないというか、そういう印象もなきにしもあらずなんです。
 それから、議論の仕方で1つ気になったことがあるんですけれども、これは国が開いた委員会の中のレポートとして出していくという位置づけなんですが、議論のプロセスの中では、果たして国と地方自治体の関係の問題なのか、あるいは地方自治体の中の県と市町村に根差した問題なのか、そこらに辺の区分けというか、文章に書くときに意識しておかないと、話がぐちゃぐちゃになりそうな気がしないわけでもありません。
 大場構成員から御意見をどうぞ。
○大場構成員 41ページの人材育成のところです。上の○の保健所の役割と市町村の役割のところで「市町村としての人材育成計画を保健所等の支援の下」となっていますけれども、一連を読んでいきますと、人材育成の対象者は市町村の職員であったり、保健所の職員のみのイメージにとらえられがちな感じがするんです。ソーシャル・キャピタルを今後推進していく論点から考えますと、行政の市町村、保健所の職員以外にも、例えば地域の職域だとか、学校だとか、ソーシャル・キャピタルとするいろいろな地域で活動している人たちとか、そういった人たちも含んだ人材計画ではないかと理解していたんですけれども、もしそうであれば、そういったことを明確に書いていただいた方が、市町村にしても、保健所にしても非常にわかりやすいのではないかと思いました。
○林座長 そういう意見でございます。
 どうぞ。
○羽佐田構成員 先ほどの密接なコミュニケーションのところなんですけれども、上の段で市町村と都道府県、保健所との連携が希薄になってきているという表記をした中で、意見交換を行ったり、書面により役割分担を明確にするなどと書いてありますが、現実的には先ほどの論議の中でも、国民であり、県民であり、市町村の住民であるわけで、政策でそれぞれの役割分担が違う中で、前に事例発表もさせていただきましたが、その市町村の保健指標というか、保健事業に係る政策課題を保健所に把握していただくためのヒアリングのような取り組みをしていただき、管内の実態を把握するという部分での取組みを具体的に提言していただいた方がいいと思います。
 密接なコミュニケーションをするところはしていると思いますが、現実的には国から出てくる通達を守る、守らないとか、やり切れているかどうかというところになってしまって、市町村の現場で、例えば私どもの町が隣の市より劣っている部分はここで、優れている部分はここだというようなものを保健所さんが一律に理解されないまま、ただ統一的にあれをやれ、これをやれと言われても、自分の町の保健師は納得できなかったりします。その点を洗い出すようなものが、保健所、市町村で把握していただくと、もう少しスムーズにいくと感じます。ここの表現は、密接なコミュニケーションというのか、市町村の保健政策の課題を明らかにするための取組みを一緒にするとか、そのような表現にしていただけるといいと思っております。
○林座長 なるほどね。
 まだ意見があろうかと思いますけれども、一通り意見をいただいたので、先に進みます。後ほどまた時間を設けますので、先に進めさせていただきたいと思います。
 今回の最大のテーマでございます、ソーシャル・キャピタルです。先ほどもちらっと廣田構成員から出ておりましたけれども、ソーシャル・キャピタルを具体的にどうやって活用していくのか、そういう方法は具体的に何があるのか、そこら辺も含めて、掘り下げて検討していく必要があると思っております。
 過去のこの検討会での議論では、ソーシャル・キャピタルの活用については、皆さん合意されているかと思うんですけれども、その点について、論点を事務局から出していただければと思います。事務局、お願いします。
○木村大臣官房参事官 承知しました。
 それでは、お手元の資料3をごらんいただきたいと思います。「地域保健対策において、ソーシャル・キャピタル活用を進めるための具体的方策について(論点案)」という形で、提示させていただいております。
 論点案の前提としましては、先ほど各構成員の方々からもお話がございましたように、今後の地域保健対策においては、地域のソーシャル・キャピタルを積極的に活用することが不可欠であるという御記載をいただいているところでございますが、その具体的な方策ということになりますと、もう少し議論をしておく必要ではないかということで、今回この論点案を提示しているところでございます。
 論点案の中は大きく2つございまして、1つは「1.地縁や志で結ばれたソーシャル・キャピタルの『核』となる人材との協働」ということで、従前より、保健活動推進員ですとか、あるいは食生活改善推進員さんのように、地域で積極的に健康づくりについて取り組んでおられる方々もおられますけれども、更に、近年、がん患者支援などに見られますように、がん経験者らのいわゆるピアサポーター、がん患者さん同士がお互いにやりやっていくような取組みなども広がってきていると承知しております。
 こうした中で、ソーシャル・キャピタルの核となる人材の姿として、健康課題解決に向けた強い動機や知識を持つ方々について、行政が関連する情報の提供や活動を進める上での支援を行っていってはどうかという観点。
 2つ目の論点として「2.学校や企業等の場の新たな活用」です。これについては、前回も少し御議論いただいているところでございますけれども、現状、学校におきましては、学校保健を推進するための組織として、既に地域保健関係者も参画します学校保健委員会が設置されているところでございますが、中学校区などの地域学校保健委員会、あるいは市町村レベルの学校地域保健連携推進協議会などの設置について、中央教育審議会などを通じて、この必要性が指摘されているところでございます。
 こういった中にありまして、地域保健担当部局から、これら学校関係者との協議の場に地域保健側の方から積極的に加わっていって、学校と連携した取組みを進めていってはどうかといったような点。
 また、企業におきましても、社会的責任の意識に基づいて、近年、住民の健康に資する取組みが広がってきてございますけれども、これらの動向を踏まえまして、地域保健担当部局により、広く地域の企業活動の把握・評価、住民への周知といったことがなされるようにするため、国においてガイドラインなどを検討していって、それに基づいて、各地方自治体なども取り組んでいくような、そういった方向性を御議論の論点案として出させていただいております。
 これらを踏まえまして、御議論賜れれば幸いでございます。
○林座長 ありがとうございます。
 いよいよソーシャル・キャピタルの話に入っていきたいんですけれども、何か御意見ございませんか。
 どうぞ。
○大場構成員 どなたかの御意見にもありましたけれども、ソーシャル・キャピタルと聞いたときに、どういうものかというイメージがわかるようでわからない。それはなぜかといいますと、ぱっと見ると、従来、保健所業務、市町村の保健師業務として、保健活動的なところで、例えば自主活動だとか、先ほどのがんはお互いにピアカウンセリング的なサポートがあるというお話をされておりましたけれども、それは従来の仕事として、私たちはやってきたという自負があるんだと思います。ですから、それとソーシャル・キャピタルは似ているのか、どこが違うのかということをどこかに書いておかないと、実際、現場で活動する者にとってみると、その辺の混乱もありますし、自負といいますか、私たちが今までやってきたんだというものに対しても、今後はそれにプラスαして、もっと頑張ってほしいんだというメッセージを送るためにも、そういったものがあるといいと思いました。
 18ページ「1)ソーシャル・キャピタルの活用・育成」のところなんですけれども、これからの超高齢化社会をイメージしますと、高齢者同士が支え合うソーシャル・キャピタルの見合いが大きいと思います。ほかの部分もたくさんありますけれども、意味としては大きくなってくるのではないかと思いますので、そういったところをもうちょっと強調して書いていただきたいです。
 その1つとして、団塊の世代の人たちに、ソーシャル・キャピタル的なところで活動してもらうということを、もう少し取り組んでいった方がいいとか、そういったものも具体的なところで入るといいと思いました。
 もう一つですけれども「(1)ソーシャル・キャピタルの概念と現状」のところには、障害者という例示等があるんですけれども、(2)以降の内容は、どちらかというと健康づくり的なイメージの内容になっています。例えば健康づくりのところでもいいんですけれども、障害を持ちながらもお互いに助け合った健康づくりだとか、先ほどがんの話もありましたけれども、そういった健康づくりは幅広いんだというイメージを持つためにも、障害の方とか、がんの患者さんたちがお互いに支え合うとか、難病とか、そういったことも言葉として入っているといいと思いました。
 以上です。
○林座長 患者の会とか、ああいう感じでしょうね。
○大場構成員 はい。
○林座長 どうぞ。
○秦構成員 特にお願いしたいことがございます。最初から申し上げてきたと思うんですが、保健所をこれ以上集約化しないようにお願いしたいと思います。ソーシャル・キャピタルなども含めてですけれども、例えば集約したばかりに、保健所がすごく遠い存在になります。災害時に横の連携をどのようにもっていくかとか、孤独死をしている人が地域にはすごくたくさんいます。それから、今、個人情報などと言われて、民生委員の方とか、見守り隊というものができていますが、これ以上、踏み込めないところで止まっております。私たちはボランティアを長年やっておりますが、保健所が遠くなるし、保健センターといえども、広く浅くということができないような気がしていますので、絶対にお願いしたいのは、これ以上保健所を集約化して、少なくしないようにしていただきたいということです。
 それから、今の言葉がみんなにもっと浸透するように、横の連携を核として、それぞれの自立した団体がありますので、そこら辺をよりよく共有できるような形に御指導願いたいと思っております。
○林座長 どうぞ。
○廣田構成員 保健所の体制のことは、また時間があればお話ししたいんですけれども、ソーシャル・キャピタルについては、先ほど大場構成員がおっしゃられたように、人材育成の中にも位置づけるということと、そういった活動を育成し、活用するということの国の責務と県と市町村の責務のようなものをきちんと書くということ、それから、住民が自ら自分の健康を守るためにそういう活動をしなければいけないということを、どこかに書いた方がよろしいのではないかと思います。それはこの基本指針にはそぐわないんでしょうか。
○外山健康局長 私らに聞くのではなくて、有識者たる皆さんで議論してもらえればいいと思います。
 私らは冒頭からいろいろ言っていますが、自助、共助、公助という中で、確かに昔から保健師さん、保健婦さんもそういうマネージメントをされてきたけれども、問題意識としては、食生活改善推進委員も含めて、過去にいろんな団体がありますが、地域がだんだん縮んできた中で、分散しているよりも、一定の共助部分についてオールジャパンで共通するような、推進何委員というかわかりませんけれども、そういったまとまったものがあった方がいいのではないかと思っていて、その前提には、当然自助というものも御指摘があると思います。一方で、行政側も全く無関係なわけにはいきませんから、そういった意味では、保健師さんなのかわかりませんけれども、制度として、そういうところと連携し合うことが必要なんだと思います。
 もう一つは、地域とはそういう伝統的なものがあるんですけれども、ほとんどのサービスは、企業というか、保険者というか、そういうところで賄われる部分も多いものです。一方で、企業の側もいろんな観点でそういったところに進出してきているし、企業のアイデンティティとして、そういうことを大事にしてきているので、それらについても、今、企業との連絡協議会なるものもありますけれども、そういう連携について、更に仕組みとして、制度として、提言してもらえないかという感じなんです。一般論として地域との連携が必要で、あるいは企業と連携しつつというのは言い尽くされているので、基本指針の中に、仕組み部分を書き入れられればと個人的には思っています。
 ただ、いかんせん、地域保健の世界というのは、ほかの分野に比べて、地方分権がかなり進んでいる状況でもありますし、特定の業務に関して権限を持って何かやるということではありませんので、時流に乗って、なおかつ理解できないという話もありましたけれども、わかるような言葉で、そして、流行になるような制度、みんなが乗ってこられるような、はっとわかるような形の制度になればと思っています。
 ちょっと次元が違うんですけれども、メタボという言葉が出ましたが、いいか悪いかは別にして、あれだけでそういう分野の関心が高まり、物が進んだと思います。それから、クール・ビズもそれだけで大分進んだと思います。ソーシャル・キャピタルよりもうちょっとわかりやすいような組織、あるいは活動の仕方みたいなものを提言していただければ、オールジャパンにつながるのではないかと思っております。説明しにくくて申し訳ありません。
○林座長 まだ固まっていないこともあって、提案もしにくいかと思うんですけれども、例えば保健所なり県が企業と連携するときに、一番簡単な話をしますと、出かけて交渉したり、話し合いをするというのは、保健所としてはどうなんですか。廣田さん、それは公務として保健所では問題ないんでしょうか。
○廣田構成員 ちょっと意味がわからないんですが、公務として、保健所の規格の中でやることは全く問題ないと思います。ただ、何かやるときに、いろんな企業が参加する機会をある程度平等にしていかないといけないということも一方であるんです。
 例えば精神保健の分野で、精神科の患者さんの地域移行を促すためのコーディネーターを委託するのに、一種の入札制度があります。複数の業者があった場合には、どちらを選ぶかということを公平に審査しなければいけないような場面もあるんです。その地域で1つの機能だけが突出してやっているときは、一緒に活動すればいいんですけれども、競合するところがあったときに、片方だけにメリットがあるというのはいけない。お金だけではなくて、企業が活動することが取り上げられて、新聞で報道されれば、知名度が上がることもあると思うので、そういう公平性をある程度保つことは必要だと思います。
 いろんな場面で、健康づくり、運動、食育などで、企業と連携してやるというのは、既にやられていると思います。
○林座長 どうぞ。
○中構成員 廣田所長がおっしゃったとおりなんですけれども、既に生活習慣病対策の中での地域職域連携というところでは、企業に随分働きかけて、一緒に健康づくり対策をやっているところもありますし、あとは自殺対策として企業に働きかけて、それを推進していますが、実際にそれが進んでいるかというと、企業でそれに乗ってくれるところが少ないという状況です。経済的にどこもしんどい中で、そういうところに時間を割けない、人を割けないということで、こちらのラブコールにはなかなか応えてもらえないという現状があります。
 今、保健所の立場ですので、学校についても、感染症予防対策の一環としての連携になります。学校に対しても、随分働きかけはしているんですけれども、いつも一緒にできるのは決まった学校だけという現状があり、そこは学校の考え方などが保健の方には向いてくれないという現状があります。
 ソーシャル・キャピタルの活用というところには何の異論もないんですけれども、地域保健としてこういうことを提言するのは勿論なんですが、学校を所管する部門であるとか、企業の方たちにどう理解していただいて、一緒に手を結んでいこうという考えに向けていくのが今はまだ難しい。どのようにしたら、気持ちを向けてもらえるかというところを考えることが必要だと思っています。
○外山健康局長 例えば地域職域連絡協議会と言いましたけれども、ここ数年、活性化しておりまして、今年も全国から関係者に集まってもらって研修会もやりましたが、かなり盛り上がっています。厚生労働省になって、厚生部門と労働部門が一体となってやっておりますので、そういったことが重要だということになって、更にそういうことをやるということになれば、研修をやったり、予算で事業化したり、いろんなメニューをつくって、地域がそういう活動をしやすいようにする手立てを打とう思っています。
 ただ、問題は、例えば省をまたいで文科省ということになりますと、それをお願いベースでやるのか、権限とまではいかなくても、何らかの仕組み、お互いに地域のことも尊重したり、学校の衛生のことも尊重したりし合うような仕組みを仕組んでいかないと、いいところはできても、環境が悪いところはできないというのは、行政ではありませんので、そこのところは先進事例を見ながら、地域保健の告示の中で一般化するかというところにこの検討会の意義があると思っています。ですから、全く手を打たないのではなくて、何とか手を打とうとしてもがいておる。
 先ほど言った権限を持てば、いろんなことができるんですけれども、連携というのは、権限が与えられるような分野ではないわけです。感覚的に連携が重要だといっても、一方でまたうまくいかない。そこをどういうふうに突破口を開いていって、地域でやろうとしている背中を制度として押していくのかというところが難しいんだと思います。
○林座長 例えば1つ思いつくのは、これは権限になると思うんですが、たしかインフルエンザなどがはやったときに、学級閉鎖のあれをするのは保健所長がするんでしょうか。
○廣田構成員 学級閉鎖をするのが学校長です。アドバイスを求められればしますけれども、決定をするのは学校長です。
○林座長 保健所長は、大抵学校保健委員会のメンバーになっているのではないんですか。
○廣田構成員 なってはいますけれども、定期的に開かれているわけでもないし、学級閉鎖とか学校閉鎖をするときは、そういう委員会を開く間もなく、学校の判断でやられていると思います。報告はいただいております。
○林座長 例えば歯科口腔保健の検討会が別にあるんですけれども、あれで子どもたちの歯磨きの話だとか、フッ素を塗る話が出てくるんですけれども、そういうものは当然業者が絡みますね。そういうところに衛生部門も一緒に入ってコーディネートできれば、それは1つのソーシャル・キャピタルの活用だという気がします。局長がおっしゃったように、地域によってどういうベストプラクティスがあるのか、それによって突破口の開き方が違うのではないかという気もします。
○外山健康局長 オープンの場でこんなことを言うと、物議を醸すかもしれませんけれども、健康局長の私的検討会なので皆さんの議論のために少し意見を言います。
 例えば食品の衛生などでは、現場主義ということで、知事の権限ではなくて、委任している部分もあるかもしれないけれども、食中毒を出した店について、公衆衛生の観点から緊急的に保健所長が店の営業停止命令をすることができます。それは極論の話なんですけれども、物の考え方として、保健所長は、企業があろうが、学校であろうが、住民というか、県民というか、市民というか、そういう者に対して、何らかの問題を持ったときに、緩いか、強いかは別にして、勧告なりをやることができます。知事との関係をどうするかということはありますけれども、仮に何かあった場合、それを達成するために企業あるいは学校が地域と一体になって何かをやるというのは、理屈の面では、1つのストーリーとしてあるのかもしれません。そういう切り口みたいなものが必要なのかどうかなのか。
 そうはいっても、学校には学校の教育という世界もありますしと、企業には企業の目的があって、深いところでバッティングするんだろうと思います。その辺は具体的に制度をつくっても難しいと思いますけれども、やはり仕組みがないと、できる地域とできない地域があって、できる地域は民主主義に任せていけばいいのか、そうではなくてオールジャパンで制度として何かつくって底上げする必要があるのか。難しいんです。
 地域保健法というのは、個別事業の法的内容をもっていなくて基本法みたいなところがあって、先ほどの名越構成員の話も、結局、解決するというのは、各法がみんな整備されて役割分担で決まるものですから、ここで議論したことが、ここの世界の中でいつも閉じるわけではないので、難しいことはわかっているんですけれども、横軸の機能として、個別の法律の権限とは別に、すべての分野にわたって、今、言ったソーシャル・キャピタルであるとか、企業との連携であるとか、学校との連携が出てくるわけなので、そういうところでまとまった話、突破口ができないかと思っています。
○林座長 連携というのは、我々も昔からよく語ってきたんですけれども、言葉で連携と言っても、実際、どういう場面で、どういうタイミングで、どういう頑張り方をすれば連携が可能かというのは、絶えず問題になるわけです。その基本として、保健所なりが地域でのニーズ把握をきちっとされているかどうかということと、保健所がアクションを起こすときに、住民に何をやろうとしているのかというトランスパレンシー、そういう条件が整ってなければ、話はスタートしにくいと思います。
○廣田構成員 食中毒を起こしたところに営業停止をするというのは、法律に基づいてやっているんですけれども、それは健康を害したというか、害するおそれがあったときにできることです。
 それ以外で勧告ができるというのは、ふと考えたのは、例えば受動喫煙防止ということで非常に好ましくない施設があったときに、保健所長が勧告するというのは、あっていいのではないかと思いました。健康上の大きな理由がなくて、健康づくりということで勧告というのは、勧告という言葉は使わないで、提案だったらできると思います。少し緩やかなものならできるのではないかと思います。
○外山健康局長 もう一つは、しつこいようですけれども、興味があるというか、聞きたいのは、今、地域に食育改善推進委員とか設立時の時代背景をもとにいろんな団体があります。1人で何役もやっていらっしゃる方もいるかと思います。今後10年間を見据えたときに、本文の中にも保健推進員という言葉もありますけれども、そういうものというのは、母子なら母子、食育なら食育、何とかなら何とかというふうにこれまでのように分散していった方がいいのか、それとも我が国の人口構成などを考えて1つの共通な活動体といいますか、共助部分をリーダー的に束ねるような仕組みにしていった方がいいのか。今の団体に失礼ですけれども、その辺は皆さん問題意識を持っていらっしゃいませんか。
○秦構成員 深くはわからないんですけれども、私が思うに、食生活改善推進協議会は全国で20万、本当にボランティア活動をやっております。それらは昭和30年から、保健所が集約されないときに、ボランティアする人ということで人材育成されました。今は保健センターが人材育成をやっておりますが、予算がないから、1回とか2回人材育成をして、その方たちには、親子料理だったり、男性料理だったり、がん検診だったりで活躍していただいています。この本を何遍も読ませていだたいたんですけれども、DV対策とか認知症がありません。田舎の方ですけれども、認知症になって困っていらっしゃる、どこに相談していいかわからないような状態がいっぱいあるんです。
 先ほどプライバシーのことを言いましたけれども、今、保健所を集約化しないでくださいと言っても、集約化されて困っております。保健センターは、全国各地に身近にございます。だから、人材育成をして、年代ごとに、年齢ごとにちゃんと育成をして、何をどうするという分野別に育成をしていただいて、3年育成したら、はい、さようならではなくて、その育成した人材がどういうふうに動いて、どういう活動をして、どういう効果があったかということを見極めていただくような御指導をしていただいたら、もっと伸びるのではないかと思います。
○林座長 いろいろ意見が出てきましたが、是非吉田構成員の経験に基づいた御意見を伺いたいと思います。
○吉田構成員 前回、説明させていただきましたけれども、私どもはここの会議で初めてソーシャル・キャピタルという言葉を知りました。それまでは自治体の運営の方の市民共同という概念、理念で健康づくりに生かしていったという経緯がありまして、改めてソーシャル・キャピタルを勉強させていただきまして、これほどすばらしいものはないと思います。ただ、林座長さんとも雑談であったんですが、ツールとしては使いにくいところが1つのあれだと思います。
 いろいろ勉強する中で、大場構成員さんには失礼に当たるかもしれませんが、これまでどちらかというと保健師とか専門の方は、1対1のハイリスクに対して何十年とやってきたんですが、その成果というのは、必ずしもすばらしく上がったとは言えないのではないか。なぜなら、人口増加などで、いろんな問題が増えてきているからです。そうなってくると、何が必要かというと、ポピュレーションアプローチではないかと思います。私どもの市の取組みは、まさにポピュレーションアプローチです。ポピュレーションアプローチの手法として、健康づくり推進員とか住民に入ってもらった。
 自分のところの保健師の行動を見ていますと、やはり専門であるから、勿論ハイリスクに対しては絶大な力を持っていますが、ポピュレーションアプローチという手法は興味が湧かないような感じでした。たまたま元気まる測定という特定保健指導には認めてもらわなかった健康度評価がポピュレーションアプローチのスタートということで、そういう訓練もあったわけですが、そういったところをやってまいりました。
 何が言いたいかといいますと、ポピュレーションアプローチこそ、今後必要になるのではないか。特に団塊の世代の方々は、働いてきた生活から変わって、自らが健康に対して意識を持っていかなければ長生きができない、豊かな生活ができない。そういう方を迎える中で、やはり皆さん自身に、予防の前の予防をするような生活をしていってもらわなければいけないのではないか。そんなところがあると思います。
 やはりソーシャル・キャピタルで考えていきますと、その辺が非常に重要になってまいりますし、少なくとも社会的欲求を求める年代の方々が、自分たちはどう生きていくのかというときに、その中でこういった健康づくりが1つの場をつくってあげることで、できるのではないかと思います。そんなところで、ソーシャル・キャピタルというのは、どんどん醸成されていって、広がっていくのではないかと、ちょっと勉強させていただいて考えたところです。
 結論をいうと、ツールとしては、ソーシャル・キャピタルは非常に難しんですが、保健部門の中で、ソーシャル・キャピタルが十分に皆さんに理解されているかというと、そういうふうになっていないものですから、その辺をいま一度理解していただくことが大事だということと、先ほど健康局長が言われたように、メタボにかわるような言葉があるといいとと思います。先ほど私が言ったツールがほしいというのはそれなんです。
 市民協働という言葉は、申し訳ございませんが、私の覚えでいくと、自治からいうまちづくりか、環境の世界でよく市民共同という言葉が使われたことがあったものですから、それを健康づくりに使ったということになります。市民協働の中には、市民、行政、企業も入ってということも出てきます。そういうところで、なったのが始まりです。
 とりとめのない話になりましたけれども、ハイリスクだけでは十分に対応できないのではないかというところで、やはりポピュレーションアプローチ、ソーシャル・キャピタルというのは非常に重要ではないかということを、私の意見とさせていただきます。
○林座長 なるほどね。
 どうぞ。
○大場構成員 私は横浜市を代表して来ておりますけれども、別の肩書は全国保健師長会の会長という職にあります。全国の保健師の活動全体を見ておりますと、ポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチを両方やっております。そこは地域づくりだとか、地域支援などをやっておりますので、是非御理解いただきたいと思います。
○林座長 わかりました。
 お願いします。
○羽佐田構成員 ソーシャル・キャピタルと聞いたときに、最初わからなかったものですから、うちの役所の中では整理をしました。保健師や専門職を全部集めまして、一人ひとりが持っている人間関係、団体、どれだけの力を持っているかをまとめました。それを部長以下のプロジェクトチームの中で、食育なら食育でだれが使えるのか。今回、食育に取り組んでいますが、野菜作りに取り組みたいという企画があったときに、農業委員会の会長を知っているから、自分が農林課に行って、先生になってもらおうかという話をしたときには、同じ職員の中でも、元の経験がある者が行けば、すぐにまとまるという話がありました。
 そこで町の中が動き始めましたが、今度はお客様である住民側でまとまっているところがないんです。非効率になるものですから、小山町健康づくり推進協議会の中で協議を進めさせていただきました。この協議会は、医師会、歯科医師会、老人会、婦人会や校長会も委員になっていただいています。先ほど文科省の話が出ましたが、市町村の保健事業では教育委員会のハードルが高くて、中々話が進まないことが多くあります。校長会までは、お話ができても各学校の教頭先生にお叱りを受けたりすることもあるものですから、そこを進めていくためには、校長会で納得をしていただいた上で、学校の養護教諭の部会からお願いしたりすることも必要になったりします。
 今回、で子宮頸がんの予防接種を集団接種で取り組みました。医師会長から今後の啓発をやらなければいけない。どう対応していくのかというご指摘を受けまして、健康づくり推進協議会にお願いをして、校長会でまず話をしていただいて、PTA総会にうちの保健師と看護職が参加させていただきました。まず、子宮がん検診が必要なこと、健康管理をして健康を守っていくためにはどうしたらいいかということを養護教諭の先生にご説明いただいた上で、予防接種の事業については町の保健センターの仕事なので、保健師、看護師が説明をさせていただきました。
今回、歯科口腔保健の法律が施行されましたが、これを契機に町でも歯科医師会から条例をつくるようご要望がありました。このような経過から、町も条例をつくりました。そうしたら、早速、歯科医師会の先生から、健康づくり推進協議会に支部長を入れてくれ、歯科衛生士も入れてくれ、フッ素洗口とかいろんな話がありますが、親御さんも参加していただきましょうかというように、住民主導で動いていくものがあると思います。
 先ほど大場構成員が言われたように、保健師さんたちは一人ひとりが持っているソーシャル・キャピタルがありますが、それを束ねる部署がないものですから、組織横断的な部分で役所側が束ねて、どれだけの戦力、どれだけの力があるのかを整理する必要があると思います。
 本町では、何かの計画をつくるたびに、一つひとつ会議をつくることをしていません。すべて健康づくり推進協議会にお諮りして、もしもっと論議を尽くさなければならないと判断した時には、その下に部会をつくっていただいて、歯科口腔のことでしたら、歯科衛生士とか歯医者さんに入っていただく。そういうひとくくりの中で検討していく方法がスムーズだと思います。
 今年も来年度の子宮頸がんの予防接種の説明会をやりましたが、今年は小学6年生の1日入学の説明会に養護教諭の先生が呼んでくれました。そこに参加させていただき、がん検診やなぜ予防接種が必要なのか、自分の健康は自分で守るという取組みを話してくると、今度は住民の皆さんがそれを普通にとらえてくれるようになりましたので、住民側そして行政側の両側からの整理が必要だと感じました。
○林座長 お伺いしますけれども、今のお話で出ましたとりまとめ役は、どこの部署がやっておられるんですか。
○羽佐田構成員 保健センターの健康課という部署でやっております。
○林座長 吉田構成員の方は、どこがとりまとめ役ですか。
○吉田構成員 先ほどお話したことですか。ソーシャル・キャピタル的なことですか。
○林座長 はい。
○吉田構成員 ソーシャル・キャピタル的なものは、健康都市推進室と健康課です。
○林座長 健康課ともう一つはどこですか。
○吉田構成員 健康都市推進室です。
○林座長 なるほどね。そういうことで、小さい市、町の方がフットワークがいいという気がしなくもないです。
 曽根構成員、どうぞ。
○曽根構成員 今のお話を伺っていますと、優れた市町村ではボーダーを超えてやっています。また、保健所従事者自身がいろんな意味で「ボーダーを越えて」活動していくことが、ソーシャル・キャピタルを醸成する1つの重要な要因だと思いました。
 また、そういう仕組みを入れ込む、あるいはやり方をある程度フォーマット化するとか、そういう努力をしなければいけないということを、是非報告書に取り入れてほしいと思います。
○林座長 先ほど局長が言われた、制度化の中の1つの形ですね。
 時間がまいりました。先ほど申し上げましたように、たたき台について、いろいろ御意見をいただいたわけでございますが、まだ御意見をお持ちかと思います。そういうものがございましたら、これからで結構ですので、事務局に送っていただきたいと思います。
 本日の議論を踏まえて、また事務局で意見をとりまとめていただきながら、たたき台に加筆修正をしていただいて、27日にもう一度検討会を開催して、そこでまとめに入りたいと思います。そういう手順で進めたいと思います。
 事務局から日程についてお願いします。
○木村大臣官房参事官 次回の検討会は、今、話がございましたように、3月27日火曜日、午前10時から12時を予定してございます。日程の確保をよろしくお願い申し上げます。
 また、ただいま話がございましたように、本日お話いただけなかった御意見等があるかと思います。今の話の中で、更にこのような意見ということでも結構でございます。もし追加の御意見があれば、3月19日月曜日中に、事務局までお寄せいただくようによろしくお願い申し上げます。
 事務局からは以上でございます。
○林座長 ありがとうございます。
 それでは、これをもちまして、本日の検討会は終了させていただきます。どうも御苦労様でございました。


(了)

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