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2012年1月26日 新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム(第3R)「保護者制度・入院制度の検討」に係る第10回作業チーム議事録

社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課

○日時

平成24年1月26日(木) 18:00〜20:00


○場所

厚生労働省 専用第12会議室(12階)


○出席者

磯部構成員、岩上構成員、上原構成員、河崎構成員、久保野構成員、鴻巣構成員、
笹井構成員、白石構成員、千葉構成員、野村構成員、広田構成員、堀江構成員、
町野構成員、良田構成員

○議題

(1) 入院制度について
(2) その他

○議事

○福田精神・障害保健課長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第10回の「保護者制度・入院制度に係る作業チーム」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、御多忙のところ御参集いただき、誠にありがとうございます。
 本日、全員の構成員の皆様方、御出席の予定でございますけれども、広田構成員からは少し遅れてくるという御連絡をいただいているところでございます。
 それでは、ここから町野座長の方に進行をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。

○町野座長 どうぞよろしくお願いします。
 本日からの作業チームは、第7回から第9回までのこれまでの作業チームにおける議論を踏まえた論点を、まず1月11日に行われました検討チームに提出しまして、検討チームの場において出された意見を踏まえ、入院制度の在り方について検討を進めてまいりたいと思います。
 この後、事務局より資料の説明をしていただきますが、1月11日の検討チームでは、作業チームで詰めて検討していただき、大変よい整理をしていただいているという声がありました。具体的には、どういう具合に作業チームのことが評価されたかといいますと、現在の医療保護入院のような強制入院形態を、措置入院、任意入院以外の入院形態として存置する必要があるのではないかという御意見でございました。
 しかし、保護者の同意を要件とすることについて問題が多いので、それを要件としない入院手続について具体的に検討していただきたい。
 本人にとって強制性という観念、強制というものがありますから、入院期間だとか、入院継続の在り方についても検討すべきではないかという御意見。
 そして更に、以上の2つ、つまり、強制性があるという点から、入院期間、入院継続の在り方、それから、保護者の同意を要件としないということになってくると、精神医療審査会の関与の在り方、その構成、そういうことについても考えることが必要ではないかということでございました
 また、入院継続の妥当性の判断に当たっては、入院期間が既に長期にわたっている患者を区別すべきだという意見と、区別すべきでないという意見が中で示されました。
 更に、議論の中では、認知症への制度の適用をどのように考えるかも検討すべきであるという意見もございました。
 そこで、1月から3月までの3回の作業チームでは、こうした議論を受けまして、保護者の同意を要件としないとすると、どのような入院制度が考えられるのかを中心に論点を整理していただきたいと考えております。
 事務局の資料では、(マル1)で入院に至る前の対応、(マル2)入院の手続、(マル3)入院中の対応、(マル4)退院時・退院後の4つのフェーズに分けて整理されております。
 (マル1)の入院に至る前の対応については、11月、12月の作業チームでかなり意見交換はされております。地域精神医療保健福祉という非常に大きなテーマでございます。議論できる時間の制約もありますので、これからの3回の作業チームでは、(マル2)の入院手続、(マル3)入院中の対応と、(マル4)退院時・退院後の具体的な制度の在り方についても順次議論していこうということで事務局とも話をいたしました。
 また、検討チームで示されました認知症の取扱いについては、法的にはこのような患者さんの医療とその意思決定の在り方をどう考えるかという非常に大きな基本的な問題に行き着くところでございます。到底この場だけで議論をまとめることはできないと思いますし、認知症問題が解決できないため入院制度の議論ができないというわけにはまいらないと思います。勿論、医療保護入院の背後にはこの問題もあることから目をそらすわけには到底まいりませんので、この点については、皆さん方から御意見があれば、この後の意見交換の中でお聞かせいただきたいと思います。
 本日は、まず、事務局から全体を整理した資料のことを説明していただいた上で、全体を包括した御議論と、資料にある(マル2)入院手続の所を中心に議論をお願いいたします。
 それでは、よろしくお願いいたします。

○本後課長補佐 それでは、本日の資料につきまして御説明をさせていただきます。
 資料は「作業チーム資料」というものですけれども、スライド番号で2ページ目、「作業チームでの検討の進め方」、ここは、今、座長から御説明をいただいたものと同じ内容が書いてございますので、省略をさせていただきます。
 その次のページからは、1月11日のときに検討チームの構成員の皆様からいただいた御意見についてまとめております。ここは既にご覧いただいている内容でありますので、ここについても説明は省略をさせていただきます。
 11ページ、スライド番号の11ページ目をご覧ください。ここからが本日の資料の具体的な内容というところです。
 「保護者の同意要件の見直しに当たっての論点・考え方」ということで、今後の具体的な議論に資するため、入院に至る前の対応、入院手続、入院中の対応、退院支援、そういった一連の過程においての考えられる考え方を網羅的に整理をしたものでございます。
 (マル1)の入院に至る前の対応につきましては、先ほど座長からお話もありましたとおり、非常に大きなテーマでありますので、具体的には(マル2)の入院手続から御議論をいただければと思っております。
 (マル2)の入院手続というところですけれども、現在は「指定医1名+保護者による同意」という形でありますけれども、見直すに当たって、考え方としては4つあるのではないか。
 1つは、入院の要否は医療的判断に基づくものであるので、医師の判断で行うという考え方。2番目は、医療的判断に加えて、地域生活継続の可能性という別の軸を判断要素に加えるという考え方。3番目としては、本人の意思ができる限り反映できる形で入院の要否を判断するという考え方。4番目としては、本人の人権擁護の観点から、強制又は裁判所が関わるという考え方。こういった4つの考え方を挙げております。
 3番目の入院中の対応というところにつきましては、現在は入院時の報告、10日以内の報告に加えて、定期病状報告、これは12か月ごとということになっておりますけれども、それを受けて、精神医療審査会において審査をするということになっております。
 これについては、考え方の1として、入院期間の制限は設けない。考え方の2として、入院期間の制限を設ける。考え方の3として、入院期間の制限は設けないが、入院継続の必要性をより頻繁に審査をする。考え方の4として、一定期間の入院制限を設けつつ、審査の上、更新可能とする。こういった考え方を挙げております。
 (マル2)の入院手続と(マル3)の入院中の対応、入院期間については、考え方として、どういった整合性をとりながら、どの選択肢をとっていくか、あるいは組み合わせていくかという、非常に密接した関係になろうかと考えております。また、それぞれの考え方をそれぞれ組み合わせるということも考えられるかと思います。
 (マル4)の退院時・退院後ということにつきましては、障害者自立支援法に基づくサービス、本年の4月から導入される地域移行支援・地域定着支援、そういったものがございますけれども、これらに加えて、どのような支援が必要かという論点を挙げさせていただいております。
 1つは、継続通院処遇のような仕組み、地域生活に向けた生活訓練の充実、あるいはレスパイト、ショートステイの充実、そういった論点を挙げております。
 スライドの12枚目以降は、それぞれの考え方について具体的に考えうる方法をできる限り網羅的に挙げたものでございます。
 まず、入院手続に関して、考え方の1、医師の判断で行うというところでございます。
 考えられる具体的な方法としては、1つ目は、医師1名による診察ということで、医療へのアクセスの簡便さというものを重視する。基本的に今と同じ考え方。
 課題としては、医師の恣意性ということは課題として挙げられるだろうと思います。
 それから、方法の2としては、指定医2名による診察ということで、客観性を強化した考え方。
 ただ、指定医業務の負担が増大するという課題がございます。
 3番目としては、指定医1名による診察+一定時間内でもう一人診察をする。少し時間差を設けるという考え方でございます。
 ページ変わりまして13ページ目ですけれども、考え方の2、医療的判断に加えて地域生活継続の可能性を判断に加えるということで、具体的な方法としては、指定医1名による診察に加えて地域支援関係者1名による判断ということで、地域生活の可能性という別の判断要素を加える。
 当初から地域支援関係者が関わることで、退院に向けた円滑な調整が期待される一方で、本人の状況を必ずしも承知しているとは限らないので、具体的に判断することが可能かどうかという課題はあろうかと思います。
 考え方の3ですけれども、本人の意思をできる限り反映する形でという考え方でございます。
 方法としては、1つ目は、指定医1名による診察+本人の代理人による同意という形。
 これに関しては、代理人の同意を必要という要件とするなら、現状の保護者の同意を要件とする制度が持つ課題。誰か本人ではない別の方の同意に基づいて入院するという制度が持つ課題と同じになるのではないかということが考えられます。
 方法の2番目として、指定医1名による診察+病前に本人が示した意思を尊重するという考え方もございます。
 この場合、初めての入院の場合にどのように判断するかという大きな問題があろうかと思います。
 方法の3番目としては、指定医1名による診察ということに加えて権利擁護機関による同意ということもございます。
 これに関しては、権利擁護機関というものをどう考えるかということがあろうかと思います。
 続きまして、15ページ目でございます。考え方の4。考え方の3と近い考え方でありますけれども、人権擁護の観点から、パブリックなセクターとして行政又は裁判所が関わるという考え方でございます。
 具体的には、都道府県知事による同意という考え方、市町村長による同意という考え方、あるいは裁判所による承認という考え方、3つありますけれども、都道府県知事による同意ということに関しては、性質上、措置入院に近い形になるという課題。市町村長による同意ということに関しては、実際に市町村長ができるかということと、市町村長であっても、やはり公権力には変わりがないのではないかという課題。裁判所に関しては、裁判所で個々の患者の入院の必要性を適切に判断することは容易ではないのではないか。そういった課題が考えられるかと思います。
 続いて、(マル3)の入院中の対応、入院期間についての考え方でございます。
 1つ目は、入院期間の制限を設けないという考え方。入院の必要性があり、入院への同意ができない状態が続く以上、一律に入院期間を制限すべきではないという考え方。
 この場合、本人にとって強制的に入院させられている、入院しているという問題が継続することになるという課題がございます。
 考え方の2としては、入院期間の制限を設ける。一定の期間制限を設け、その期間を過ぎた場合、退院させるか、任意入院を選択するという考え方でございます。
 この場合、病状の改善が十分ではないのに退院する状況が生じるのではないかという課題が考えられます。
 続きまして、考え方の3ですけれども、入院期間の制限は設けないが、入院継続の必要性をより頻繁に審査をするという考え方。
 一律に入院期間を制限すべきではないかという考え方を前提にしつつ、現在は定期病状報告に対して、精神医療審査会が行っている審査の頻度をより頻繁に行うこととする。どのような方法で審査を行うかが課題となるということでございます。
 考え方の4としては、一定の入院期間の制限を設けつつ、審査の上、更新可能とする。一定の期間制限を設けつつ、病状の改善が十分ではないのに退院する状況が生じないよう、審査の上、更新を可能とする。この場合でも、どのような方法で審査を行うかということが課題になろうかと思います。
 考え方の3、4については、いずれもどのような方法で誰が審査を行うかということが課題になりますので、審査の方法として考えられる方法を18ページ目から整理をいたしております。
 主に主体として整理をしておりますが、医療機関外の主体が行う方法として、1つは、検討チームの方でも御指摘をいただきました精神医療審査会による審査という考え方でございます。
 今の12か月からもっと短縮していくという考え方はないかと。
 精神医療審査会については、参考で下に載せていますけれども、事務としては、都道府県(指定都市)から独立性を有する精神保健福祉センターが行うということになっております。
 1合議体当たり5名で、精神医療の学識経験者が2名、法律関係が1名、その他1名。残り1名は、そのいずれかからという形になります。
 具体的に審査の内容としては、医療保護入院の入院時の届出に関するものが1つ。それから、措置入院、医療保護入院の定期病状報告。医療保護入院に関しては12か月ごとですけれども、定期病状報告の審査が1つ。それから、退院請求、処遇改善請求が1つということになりまして、全体の件数でいきますと、1番目の医療保護入院の届出は、入院した場合には全員やりますので、年間およそ13万件ございます。
 (マル2)の定期病状報告に関しましては、約9万件ございます。(マル3)の退院請求、処遇改善請求については2,000件強ございます。合計で年間二十数万件をこの審査会の中で審査をしていただいているという状況でございます。
 また、都道府県(指定都市)は、個々の審査というものの他に、年1回全ての精神科病院を実地指導することになっております。その中で、定期病状報告などを踏まえながら、計画的、重点的に医療保護入院者の診察を行うようにということで都道府県には通知を出しているところでございます。
 精神医療審査会、こういった状況でございますけれども、12か月から短縮するということで、審査が膨大になるという課題、それから、そもそも膨大になるということと裏腹で、審査の在り方自体、どうあるべきかということが論点になろうかと思います。
 それから、医療機関外の主体が行う方法として、2番目、市町村による審査という可能性も考えられます。これは、障害者自立支援法などの実施主体であるということに着目すると、こういった考え方も出てくる。ただ、市町村の限られた体制の中で、実効性のある関わりが可能かどうかという課題はあろうかと思います。
 続きまして、19ページですけれども、今度は、医療機関における審査による方法でございます。
 方法の3は、病院の管理者を含む審査会という形。まさに院内での審査という形になりますけれども、院内の審査であるため、実効性のある審査が可能かどうかという課題があろうかと思います。
 方法4は、3に加えてということになりますけれども、本人の代理人を含む審査会ということで、本人に対する人権面での配慮を手厚くするために、院内審査に本人の代理人を参画させるという考え方でございます。
 これも、治療にアクセスするという制度の目的との関係ということが課題になろうかと思います。
 方法の5として、地域支援関係者を含む審査会ということも考えられます。退院に向けた具体的な手段を想定しながら院内審査を行うことが可能となるということでございます。
 地域支援関係者の量的・質的な確保ということが課題になろうかと思います。
 それから、20ページ目ですけれども、これは、誰かの審査というよりは、まさに本人の意思をできる限り踏まえるという考え方で、本人の代理人が決めるという考え方でございます。
 これは、やはり適切な治療を継続することが困難になるのではないかという課題があろうかと思います。
 それから、同じく権利擁護の第三者機関による審査ということでございます。
 これも、先ほどと同じように、量的、質的確保が現実的に可能かどうかという課題はあろうかと思います。
 以上が入院中の対応、入院期間に関する考え方、方法についてでございます。
 最後は、21ページですけれども、退院時・退院後に関する論点として、これは論点という形で挙げております。
 退院支援に関しては、平成24年4月より、地域移行支援、地域定着支援が個別給付化されている。それから、障害福祉サービスの報酬改定においても充実が検討されているという、現状、こんな状況でございます。
 別冊の参考資料のスライド番号で73ページをお開きください。
 改正障害者自立支援法が24年4月に施行されますけれども、この中で、入院中から、住居の確保や新生活の準備などの支援を行う「地域移行支援」。住まいを探したり、あるいは交通機関にどう乗るか、どう生活するかということを、同行、一緒にやっていく、そういった相談支援の形態でございます。それから、地域生活している人に対して、24時間の連絡相談などのサポートを行う「地域定着支援」。地域移行支援は入院中、地域定着支援は退院してからということになりますけれども、退院した後のいろいろな相談に24時間対応で乗っていくという、こういった2つのサービスが24年4月からスタートいたします。
 それと、もう一つですけれども、今度は、同じ参考資料の76ページをお開きください。これは報酬改定などの中で検討しているところですけれども、地域移行、地域生活支援体制の強化ということで、宿泊型自立訓練という、ある程度、2年ないし3年という期間を区切って、地域生活に向けての訓練を行う。住み込みで訓練を行うタイプの事業がございます。それに関して、もう少し使いやすくなるように規制緩和を行う。
 あるいは、ショートステイの実施というものがありますけれども、宿泊型自立訓練をやっている事業所で、そこに宿泊している人が少ない、空きベッドがある場合には、そこをショートステイとして活用できるようにする。これは現在はできない仕組みですけれども、これを規制緩和をしてできるようにするということで、いわばショートステイ、あるいはレスパイトの対応がしやすくなるような形の規制緩和をするということとしております。
 本体資料の21ページに戻っていただきまして、こうしたサービスの充実が図られている中で、これに加えて、服薬管理など、一定の医療的な支援が確保されれば、地域で生活をすることが可能な人に対して、諸外国で導入されている継続通院処遇のような対応を行うことについてどのように考えるか。医療面での対応ということでございます。
 それから、もう一つ、生活面ということで、生活訓練の充実、あるいはレスパイト、ショートステイの場の拡充について、現在考えられていることに加えて、更に必要かどうかといった論点を挙げてございます。
 以上、具体的に(マル2)、(マル3)、(マル4)というところについて、考え方、あるいは論点を御説明させていただきました。
 説明については以上でございます。

○町野座長 ありがとうございました。
 では、これから議論をしていただきたいと思いますが、今、御説明がありました資料全体、それから、特に(マル2)の入院手続について考えられる考え方、これらについての御議論をお願いいたしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 では、野村構成員、どうぞ。

○野村構成員 入院のときの手続の問題ですけれども、これは、入院に至るまでの地域でのケア体制にかなり関係が深いんですが、私は、いざ入院ということの判断を迫られるときに、精神障害者アウトリーチ推進事業というものが今後発展していきまして、民間病院から地域の福祉も含めたアウトリーチのチームができることが望ましいと思っておりまして、それを前提に置いて考えるんですが、常々、地域で御本人、精神の障害のある方たちの個人的な情報をチームで把握しておきまして、把握していないケースもあると思いますが、入院の必要があるという可能性がある方が出た場合に、そのチームの中に精神保健指定医とか保健師、これは私は市の職員がいいと思いますけれども、市の職員である保健師が一緒にそのケースに対応しまして、また、そのチームには地域の相談支援事業所の職員も参加していることが望ましいと思います。
 その他いろいろな方がこのチームに所属をしておって、アウトリーチの支援をしていくことになった場合に考えていることなんですが、そのチームの中に所属しておる精神保健指定医と、市の職員である、できれば保健師、もしだめであれば、その他の職員でもいいんですが、その方が市長同意というものの代行をするような任務を私は負ってほしいと思います。そして、精神保健指定医が入院の必要があると判断した場合には、これは1名の指定医でいいと思いますが、行政職員である保健師もしくはその他の市の職員が同意を行う。その際に、市の職員は、行政職員は、家族の意見も聞く。それから、相談支援事業所の職員も聞いた上で、同意をするかどうかを決定するということではどうかなと思います。
 そして、その場合の入院の決定に関して、人権侵害が感じられると。誰かがそれを感じた場合には、精神医療審査会に訴えることができるようにすべきであると思います。現在の精神医療審査会よりも、もっともっと御本人の権利をしっかりと守ることができる体制を整えた精神医療審査会にもう少し改革をしなければいけないと考えております。
 以上が手続に関しての大ざっぱな私の意見でございまして、もう一つ、今度は別の問題でございまして、退院後の支援をどうするかということにつきましては、御本人が退院した後、地域で暮らしていく上で孤立に陥らないための体制をどうするか。御本人の気持ちを一緒に受けとめてお話をしっかり聞くことができるスタッフを、地域にどう配置して、その方を支えるかということが重要な問題になります。これは必ずしも医療に関係がなくてもいいのですが、傾聴ということがよく今行われておりまして、ボランティアの方もやっておりますが、その方がさみしくなったとき、非常に行き詰まりを感じてストレスが大きくなってきたとき、あるいは、何かに失敗して困っていらっしゃるときに、話を聞いてもらえて安心できるような対応ができる地域のサービスが絶対に必要であると考えます。これは、この間、当事者の方が出てお話をしてくださいましたが、一人でほったらかされると、本当に再発の可能性が高くなって、どんどん悪い方向にいってしまいますので、ストレスが小さいうちにお話とか悩みをしっかり受けとめて、御本人を地域で支えていく。気持ちの上で支えていく体制をどのようにしたらとれるであろうかということを考えることが、退院後の支援としては非常に重要なことであると思います。
 以上です。

○町野座長 ありがとうございました。
 今の野村構成員の御意見、最初の入院のところの手続というのは、事務局が整理してくれたそれによりますと、まず、15ページの方法の2というところで、市町村長による同意のためには、今のようなアウトリーチチームを活用して、これでやると、そういう案でございますね。

○野村構成員 そうです。
 それから、13ページの方法。指定医1名による診察+地域支援関係者の1名による判断というところは、これは判断というよりは意見具申。地域関係者1名による意見具申と考えていただけたらと思います。

○町野座長 あくまでもそういたしますと、今の御提案では、市町村長同意ということによって、人権擁護の点から、これがなければ入れることはできない、そういうことですね。

○野村構成員 そうです。

○町野座長 わかりました。どうもありがとうございました。
 では、どうぞ。河崎構成員。

○河崎構成員 実際に精神科医療を提供している立場から考えますと、これまでもずっと主張はしていますが、やはり私たちは、できるだけ速やかに医療を提供できるということがどういう形で担保できるのかという観点が一番重要かなと思っています。
 そういう意味で、今回、事務局からいろいろな考え方が整理されて出ているわけですけれども、それぞれの考え方一つひとつに理由もあり、それなりの妥当性も考えながらのものだろうと思うんですが、実効性をどういうふうに考えていくのかというところの議論がしっかり作業チームの中でやっていかなければ、理念は理念として当然ながら必要なんですが、そこに実際的な実効性がどういうふうに実現できていくのかという部分も一緒に考えていくというスタンスをとらなければいけないのかなというのが、今の率直な印象です。
 いずれにしても、私たちというのか、精神科医療を提供する立場からすると、少しでも早く医療が提供できる。そのためにはどういう方法がいいのかというところの議論を進めていただければありがたいというのが、今の印象として持ちました。

○町野座長 ありがとうございました。
 では、白石構成員、どうぞ。

○白石構成員 早くからお話しさせていただいて恐縮ですけれども、この前の作業チームでお話をして、確認をして、その次のステージに入っているというふうに私は理解をしているんですけれども、そこまでのまとめと、このワーキングで課されている課題を確認して、議論の方向についても委員の方の御了解をいただいた上で進めていくことが効率的な議論につながるかなと思いまして、私なりの理解をお示しさせていただこうと思います。
 まず、今までの流れの中で、保護義務というものを取り払う。今度、法律の改正がある場合には、今、保護者制度の保護者が担っている保護義務については、これを撤廃することが可能ではないかというのが合意されているのではないかと思います。
 第2点としては、医療保護入院に相当するような、いわゆる自傷他害はないけれども、どうしても医療につなげなければいけない、そういう状況にあるにもかかわらず、医療が提供できないような人のための入院形態というのは、これを廃止するべきではないという点においても、このワーキングの構成員の方々の意見は一致しているところかと思います。
 それを踏まえてどういう方向で議論していくかということですが、まず、政策的なものの考え方ということからいきますと、まず、今、保護者が担っている人権擁護の在り方が、変更されても人権擁護という観点に照らして制度を後退させない。それが1点ですね。
 2番目には、後退させないというだけでなく、障害者権利条約の批准ということを常に念頭に置いていなければいけなくて、国際的な視点に照らして妥当だと言われるものでなければならないだろう。
 3番目には、今、お話がございましたように、現行制度からの移行が現実的に十分に可能であるというものでなければならないであろう。
 次いで、入院中心から地域への移行という、このワーキングでも、あるいは国の方針の施策の流れに沿っているものでなければならないであろう。
 それから、現場の負担ということを考えますと、私は、実効性ということとも絡みますけれども、私も医療を提供する側の端くれとしましては、これ以上現場に新たな制度ができることによって負担が重く課せられる。実効性を伴わないような形で負担だけが重くなったと感じられるような制度の改正というのは好ましくないと思っております。
 さらに、官から民という、これも多くの方が議論されているところですけれども、官から民へという大きな流れというものは、意識しつつ、官と民の役割を整理をするということがとても必要ではないかと思っております。
 それから、河崎構成員がおっしゃったように、必要なときに速やかに入院ができるということを担保する。入院が容易にさせられないような制度になってしまっては非常に好ましくないだろうと私は思っております。そういうような方向に沿って、私はそう思っているので、そうでないということがあれば、御指摘いただいた上で、基本的に合意された方向性に沿ってできる限り実現するような制度を目指して、ここで議論していくのがいいのではないかと思います。
 最後に、今日の課長補佐のお話の中で、1つ、もう一度考えなければいけないと思うことは、同意ということですね。今、指定医が入院の必要性を判断し、保護者が同意をしているわけです。保護者の制度がなくなったときに、同意という在り方をどうするのか。同意を残すとした場合の同意は誰がするのか。それから、保護者制度がなくなったときに、家族は、どういう立場で医療保護入院相当の入院に関わるのか、そこのところを議論をする必要があるのではないかと思っております。
 以上です。

○町野座長 ありがとうございました。
 官と民の役割分担というのは、具体的にはどのようなことでしょうか。

○白石構成員 医療保護入院相当の入院の際に、現在もそのようには行われていないのではないかと私は理解しているんですが、必ず公務員なりがその判断に関わらなければいけないような制度にするというのは、今の流れからすると、私は逆ではないかと。セーフティネットとして移送制度というものがあるので、そこのところではどうしても保健所なり県なり、あるいは市町村ですか、そういうところが関わらざるを得ないとしても、一般の医療保護相当の入院のときに、必ず公務員が関わるという制度設計というのはどうなのか。ですから、役割分担というのは、どうしても関わらなければいけないときというのがあるにしても、必ず公、公務員の方が関わらなければ医療保護入院できないという制度にするのはどうなのかなという意見です。

○町野座長 済みません、どうなのかなというのは、そうしない方がいいんじゃないかということですか。

○白石構成員 私は、先ほどのシームレスということで考えると、今でもできていないことを新たにやるということは、事実上、非常に困難が伴う。それから、入院の性質としても、必ず関わらせなければいけないという制度の在り方は好ましくないのではないかと、そのようにしない方がいいのではないかと思っております。

○町野座長 ということは、例えば、措置入院と同じように、都道府県の知事の決定によるというようなものとか、市町村長の決定によるというのは、やはり妥当でないということなんでしょうか。

○白石構成員 そこの全て、私が意見を申し上げるところではないと思うんですが、私なりの案のようなものがないではないですが、要するに私が提案したかったのは、議論の方向について見定めた上で進まれる方が効率のよい議論ができるのではないかということで、あくまで公的な機関というのはセーフティネットとして関わるというスタンスで制度をつくっていくというのがいいのではないかというのが、具体的に何がということまでは申しませんけれども、私の考えです。

○町野座長 ありがとうございました。
 では、堀江構成員、お願いします。

○堀江構成員 白石先生からそこまで踏み込まれた御説明があったので、ちょっと僕、この間のときにも申し上げかけたのですけれども、これは、この議論よりも少し先に行った議論を座長さんが進めてくださったものですから言いますけれども、僕は、中央集権から分権に移るというのは大きな流れでしょうと。その分権が、競争型分権でというのが90年代ずっとやられたでしょう。その中で、福祉の問題で言えば、自立というものが前提になって、応益負担でいこう。そういうふうに流れとしてはなったでしょう。それから、90年代半ばぐらいに、地域保健を後ろにずっと撤退させたという、これもあるでしょう。その上で、今日の高齢者に対する保険原理が制度として定着した。いわば買う福祉、大きくこの20年で、90年代から2010年代ぐらいまでで買う福祉に大体定着した。それが福祉国家の姿勢でしたというふうに僕も受けとめています。
 だけれども、それでいいのかというのが問題なのであって、僕は、精神だけでなく、国際経済をやったり、いろいろな方たちが言っているのは、競争型分権ではなくて、協調型分権に向かうべきではないのかということを改めて言われている。そこでは、自治体行政ももう少しちゃんと、受け取るべきものは責任を持ちなさいよという流れに改めてなってきているということは、又は、これから先はそういうふうにしていかないと、競争型分権だけで持つのかということが改めて言われているわけで、そこについては、ずっとそうなってきた流れがあるから、これからもそれを前提にして、官と言うけれども、行政というのは官だけではないわけでありまして、役割としてはですね。特に保健師さんなんかは、90年代までは本当にサービスをやっていたわけですから、それをどんどん現実がそうなったんだから動けませんよというような議論の立て方というのは、僕はこれから先、何十年の精神医療を考えたときに、後で瑕疵があったというふうにならないようにしていただきたいと思います。

○町野座長 その他、御意見ございますでしょうか。かなり大きな問題にまで踏み込んでまいりましたが。

○笹井構成員 スライド14に、本人の代理人による同意というので、代理人というのは、誰をどの範囲まで想定するのかというのがちょっとわからなかったんですけれども、後見人とか保佐人とか、そういうものなのか、もっと広く、誰でもいいということになるのか、そのあたりは何かお考えなんでしょうか。

○本後課長補佐 保護者について議論いただいていたときに、退院請求、処遇改善請求のときに、代理人もできますという議論があったと思います。そのときの代理人は、一応弁護士ということを基本にしつつ、弁護士には限らないということに今の制度ではなっていまして、現実には代理人という場合にはほぼ弁護士という資料をお出ししたかと思います。
 そのときの御議論でも、実際、代理人というものをどうやって考えていくのかということは、これからの、もうちょっと詰めないといけないですねという内容の御議論をいただいていたかと思います。
 その流れの延長線上に代理人というのもあろうかと思うんですけれども、具体的に言いますと、代理人というものをどう位置付けるかということを考えたときに、どういった方が代理人になるのかということ自体も実はかなり議論になるようなところだと思います。この範囲でとか、この範囲でということは、今の方法の御提案の中ではそこまで具体的にはお示しをしてはいないですけれども、むしろ、議論に供するという意味で言うと、笹井構成員がおっしゃられたように、後見人とか限定的な考え方ではなくて、もう少し幅の広い、まさに本人の意思を代理する、本人がこの人なら信頼できるのでお任せするという方まで含めた上で、代理人という方法をこの中ではお示しをしているという前提で御議論いただければと思っています。

○町野座長 久保野構成員、何かございますか。代理という。今の御説明ですと、前のときの議論では、弁護士さんだとかが代理人になるというのは、本人の意思に基づいて代理を引き受けるということですね。今の御説明もほぼそれに近いところと同時に、いわば法定代理と言ってはなんですけれども、別の今まで近い関係にある人が、後見人に任命されている人とか、そういう人もなりうるという話なんですか。

○本後課長補佐 法定の後見人を入れると、今の議論ですと、保護者が第1順位になりますので、やや議論が混乱するかなという気がいたします。むしろ、幅広い意味での、まさに本人の意思を代理するという形で御理解いただいた、その前提で御議論いただいた方がいいかなというふうには思います。

○町野座長 岩上構成員、お願いします。

○岩上構成員 岩上です。
 できうるところから話をということはよくわかるんですけれども、ただ、そこからやってしまうと、なかなか進まないんじゃないかなと私自身は思っています。やはりある程度理想があって、それができないから、現状できうることを考えると、そういうふうにしていきたいなとは思っています。
 考え方3で、今のお話ですが、本人の代理人が関与するということは、僕は望ましい形だと思っています。あるいは、権利擁護機関が関与する。しかし、同意を求めてしまったら、従前の議論になってしまうので、権利擁護の視点で関与できる形が目指せたらいいな。あくまで御本人の入院が必要だということを指定医が判断する。それはやむを得ない。やむを得ないと言ったら失礼ですけれども。しかし、そこに御本人が指定した人が関与して、同意をするのではなくて、御本人の代弁者になりうることができれば、それは目指すべき方向ではないかなとは思っています。
 以上です。

○町野座長 先ほど白石構成員が、保護者が同意をしないといったときについて、誰が同意するかを考えなければいけないということを言われたと思いますけれども、そのときの同意の意味も、その人の同意がなければ入院させることができないという趣旨の同意なんでしょうか。

○白石構成員 制度の設計として、医療保護入院というのは、今、誰かの同意が必要なわけですが、そういうものを取っ払ってやるという制度の在り方と、同意を誰かが、今の保護者に代わってやるという制度の設計の仕方があるということを申し上げたつもりです。
 一般医療の同意は、法律がない現状ですので、特別法としての精神保健福祉法に、本人の代理をする人という規定を付けて、それこそ大げさになりますけれども、家庭裁判所で選任するとか、そういうことをすれば、特定の資格がない人でも本人の代理になることはできると思います。そういうようなことまでやるかどうかということではないかと思うんですが、そこのところを何らの制度的な裏付けがなくて、個人と個人の間で、お友達が代理人になったということまで認めるのが大丈夫かなという心配はあります。

○町野座長 どうぞお願いします。

○久保野構成員 今の段階で確認することかわからないんですけれども、今、話題になった代理あるいは同意ですけれども、私自身、前回までは理解が足りなかったところがありまして、今日申し上げるんですが、病院に来ていることは認識しつつ、自分は病気ではないというふうに言って入院を拒んでいる方がいるというときに、代理という方を立てて同意して入院ということですけれども、そこで、御本人の判断能力の問題が複雑に絡んでいるということでありまして、代理で可能とするためには、判断能力が御本人にないと言えないと難しいのだと思うのです。判断能力はあるんだということ、それを判断しなくてはならないと、今、私は申し上げたいのではないんですけれども、判断能力がある場合が含まれるんだとしますと、判断能力のある方を含んで、本人がノーと言っていることについて、明確にノーと言っていることについて、代理の方ができるということは、少なくとも通常の代理の枠組みでは絶対に説明できないことだと思いますので、そちらの方向でいくんだとしますと、何か別の仕組みが必要だろうということを申し上げます。

○町野座長 これ、中に入って議論すると、かなり大変な話なんですけれども、今までの医療保護入院というのは、その意味では、今のようなことを認めていた制度なんですね。だから、そのことを前提にして、そのとき、勿論、法律の学説の中には、医療保護入院が可能なのは、本人に同意能力がないときだという議論が、一部の医事法の人にはあったことは承知しておりますけれども、それは明確に恐らく否定された考え方だろうと思います。
 ですから、そのような制度、つまり、現在の医療保護入院はまさに久保野構成員が言われたような制度であったわけですけれども、そのようなものを、今の白石構成員の議論のように、保護者の方から別の人に移すかという話ですね。どうも失礼しました。
 その他、ございますでしょうか。広田構成員、お願いします。

○広田構成員 今の座長の、本人は同意がないということを軽々しくおっしゃるんだけれど、私は精神医療の被害者として、人権擁護人のような形で入院に付き添って行きますけど、きちんと医師が患者の話を聞いて丁寧にやっていけば、ほとんどの場合は患者本人の能力はあるんですよ。そこのところができていないというふうに感じています。ただ、私が付いていくと、大体丁寧ですね。それではよくないと思いますけれど。
 それと、これ、一つひとつ「指定医1名による診察」と書いてありますけれど、保護者の同意要件を外すことになり、いかにも患者が不利益のような感じですけれど、医療保護入院の多くは、警察の現場に行っていても、救急隊の話を聞いたり、いろいろなところへ行っても、ほとんどが家族からお願いする形の入院ですよ。申し訳ないですけれど。家族のための入院みたいなもので、外れることは精神医療被害者としてラッキー、チャンスということが1つです。
 それと、前提として、医療保護入院がなんでこんなにこの国は多いのか。それをいかに少なくしていける医療にするかという大きな課題があると思います。
 私の主な入院は、1泊2日とか2泊3日とかの休息入院もしていますけれど、それ以外は注射の副作用だったんですね。そのときに、自分の意思で入院。「あなたのこの状態は、どこへ行っても、誰が見ても手の施しようがありませんから、緊急入院してください」と言われて、「はい」と同意したにもかかわらず、医療保護入院だったんですね。退院した後に、裁判所から母親に保護者の同意の書面がきたわけです。
 つまり、入院して、私に薬をドバッと出して寝かせるようにして、退院できましたから、入院したことはよかった。入院して、初日に会った3人の看護師さんたち、本当に、まちの中で人目を気にしながら歩いているよりも、入院してよかったと思わせてくれるようなスタッフでした。入院期間はよかったです、私は。注射はよくないけれども。出てきて激怒したのは、その書面ですよ。なんで私が「入院しますよ」と言って入院したのに、そんなものがきたんだ。ここが医者と私の見解の相違だったんですね。
 つまり、私は歩きたい。アカシジアよりもっとひどいものだったそうですけれど、歩きたいのに、町中で歩けない。夜中に廊下で歩けた。優しいナースによっては、かぎをあけてくれて食堂まで歩けた。こんなに広々と歩けてうれしいわということで、入院してよかったです。
 ところが、医者の側は、「広田さんに自殺の恐れがあったから」、2週間、一人では外出させなかった。病院の中庭も。朝みんなでランニングするということと、みんなでお散歩するだけ。これが医者と私の相違ですよ。
 今、私が誰かのアボケードとして付き添っていけば、「先生、この人は歩きたいんですよ」と説明すると思います。でも、当時の私はアカシジアも知らないし、何のためにこんなになっているか。注射の副作用ぐらいしかわからないから、何もわからない状態です。それを医者が判断できない。ハロマンスという注射を打てば、17%アカシジアが出て、突然死もありうる。ある大手の製薬会社の説明書を、私は出てきて何年も経って勉強してわかった。そのぐらいのことを医者に知ってほしいというふうに当時思ったんですね。
 ですから、この医療保護入院というのは、いかにも患者を保護するための名前は付いている。医療の保護だけれど、ある意味では家族のための入院だった。ほとんどがですよ。だから、これが外れることで全然私は不利益はない。
 それで、医療が、私のように、たまたま注射の副作用だったけれど、入院中怖いケースもいました。後年、精神科特例があるから、ああいうふうに怖い人がいるんだと思いましたけれど、どんなときも人は余裕は持って優しくしたいものだと、愛が欲しいなと思いましたけれど、そういうふうな点で考えると、本当に医療が必要な人に最小限度で、私が前に2例話した、この2人は医療の中で医療保護入院にして少し拘束しないと、本当に出ていってしまって自傷行為でしょうねと同意したのは2人だけいます。
 そういうことを考えるときに、いかに期間を短くして、そして、私のように入院してよかったと思えるような医療になれば、入り口はそんなに問題ではない。入り口をそんなに大騒ぎすることではないと私は思っています。
 それで、2番目の指定医2名は、現実離れです。今、精神科救急でさえ指定医が奪い合いで困ってしまって、対馬の病院なんか、指定医がいなければ診れないし、精神科医がいなければ、病院そのもの、病棟そのものも閉鎖ですから、これは現状では理想。岩上構成員が言うように、理想を語れば、それは2名でも3名でもいいけれど、理想より現実を見れば、1名さえ確保できるのにやっとという状況です。
 それから、定時間内の指定医による診察。中身がよくなれば、あまりこだわらないということと、地域の人が、地域支援関係者というのがどういう人までを入れるのかわかりませんけれど、退院に向けた円滑な調整が期待されるということだけだったら、退院に向けた円滑な退院というのは、私はむしろ、入院する病院のPSWで十分だと思います。
 つまり、社会的入院の患者を押し出すためにも。ただ、今の論議では、地域が病院の中に奪い取ってくるような話ばかりしているんですけれど、申し訳ないけれど、そんな力量のある人に会ったことがない。岩上構成員の所に今度伺うから。あなたはあるんだろうけれど、私は神奈川県内でそんなに会ったことないですから、そういうことを考えて、むしろ、ここに退院のことだけを入れて、それを想定するなら、私は病院の中のPSWが医療保護入院だけではなくて、措置にしろ、任意にしろ、医療保護にしろ、全て退院時に向けたPSWが最初から、あなたの退院のときにお付き合いする岩上です、広田和子ですというふうににこやかに言えば、安心できるということです。

○町野座長 ありがとうございました。
 非常に広範な問題なんですけれども、最初の、要するに、現在のところ、任意入院優先主義ですから、御本人が入りたいと言ったら、基本的にそうなんですよね。

○広田構成員 ちょっと待って。そうなんですよねじゃなくて、もっとわかりやすい日本語で。

○町野座長 済みません、日本語がちょっと私、問題ありまして。

○広田構成員 早口じゃなくて、わかりやすく。中学校ぐらいで。

○町野座長 かなりのプレッシャーでございます。

○広田構成員 いやいや、大学の先生とか、やたらと難し過ぎるんですよ。

○町野座長 済みません。簡単に言うと、現在の法律の状態というのは、本人が入りたいと言ったときについては強制入院はしませんよ。それが基本なんですね。ただし、本人が入りたいと言っているけれども、本当に大丈夫なのかなというときがあったときについては、そのときは任意入院するのが適当でない場合として医療保護入院にするという、これはかなり例外的なものですね。そういうことでやっていますから、その問題が1つと、もう一つは御本人。だから、今の関係で、御本人の意向というのを非常に重視するということは、恐らく現場でもそうなっているだろうと思うんですね。そのときに、御本人に理解してもらうために、お医者さんが一方的に説明するだけでは足りなくて、誰かのサポートも必要であろうと。ただ、そのときに、院内のPSWであったり、あるいは、広田さんのようなピアサポーターがいたり、いろいろなことがあるだろうと思うんですね。その点を重視すべきだということについても、恐らく皆さんは一致しているんですね。
 問題は、誰かがもう一人イエスと言わなければ入院させることはできないのかということにかなりなっているだろうと思うんですね。ただ、例えば、この人のピアサポーターの人が同意しなければ、絶対入れられませんよということにするのかという話だろうと思うんですね。恐らくサポーターの方というのは、説得はされるだろうし、入院が自分が必要でないと思えば、恐らく必要でないだろうとお医者さんに言われるだろうと思うけれども、そこのところでどういうことになるかという話だろうと思いますね。

○広田構成員 私の場合付き添っていくのは、大体、この人は任意入院だろう、医療保護入院だろう、と決めていきますから。何度も申し上げているように、入り口ではなくて、入った後、この方の少し制限をしないと、この方が出ていってしまったらと医師が思う時、つまり、私の注射のときですよ。医者が、当時は任意入院になっていましたね。精神保健法ですから。広田和子を任意入院にしたら、この人は表に出ていって、京浜急行の弘明寺の踏切でも飛び込むと思ったかもしれない。でも、それは医者が言わないと。私に聞かないと。聞いてもなお判断されればですけれど、そこを聞いていませんもの。全く。私は、あなたをこういうふうな入院にしますけれど、それはあなたが入院中も外出したら外に出て飛び込んでしまったり、病院は山の上にありますから、山の上から落っこちるんじゃないかと私はあなたのことを心配しているんです、大きなお節介かもしれませんけれどもと、そういうインフォームド・コンセントが行われていないんです。
 保護者のことで、私が何を嫌がっているかというと、保護者の話を優先するんです。つまり、利害関係の対峙している人(家族)が行ってしまうと、医師が対峙している人の話を聞くのが医療現場なんです。残念ながら。そして、福祉でも何でも、医者が見立てた診断を、それに依存してしまうんです。全て本人にとって不利益なことが最初のスタートで起こるわけです。だからそこに、あくまでも本人にとって利害の対峙する人は入ってはいけない。むしろそんな人が入るぐらいなら、精神保健指定医だけの方がいい。極論から申し上げるとそういうことです。この患者のために、この人の命を守るための、措置の場合ですね。また、入った時点で、この人の人権を守るために、この人を精神保健指定医が医療保護入院するというぐらいの、つまり、医者が体を張って、そのぐらいの思いを持って向き合ってほしいということです。強制入院なんだから。そういうことで、むしろ私に対して不利益になる人はその中にいないで、何度も言うように、わかりやすい言葉でインフォームド・コンセントを今の相談支援では成り立っていないコミュニケーションの力を患者が普段からつけておいて、医者が、この人はこういうレベルだろう、判断能力がないだろうという先入観を捨てて、医者が持っているところの偏見を捨てて、どんな妄想でも、どんな幻聴のある人でも、どんな幻覚のある人でも、どんな人でも、私が今まで出会った中で、前にも申し上げましたけれど、何万人、何十万人の仲間に会っているけれど、1人だけ、100%妄想で話していた。あとの人はみんなコミュニケーションができています。
 だから、医者もSSTをやって、つまり、患者とコミュニケーションをとれるような医者になるぐらいのゆとりがなければならないです。それを難しい専門用語で言って、相手の力量ばかり問う。これが現状です。医療も福祉も行政も。と思います。

○町野座長 ありがとうございました。
 ちょっと、私、SSTという言葉が理解できなかったので、済みません。

○広田構成員 ごめんなさい。今はやっていて、でも、障害者にとって生活する中で何の役にも立っていないんですけれど、それでお金をもらっている人がいます。私が行っている生活支援センターでも、いわゆるボランティアさんがSSTの勉強をして、ソーシャル・スキル・トレーニングという勉強してきて、「1時間半ぐらいやって1万円ももらっているから、多過ぎる」という話をしているんですけれど。SSTを患者や障害者にいろいろな所がやっています。そんなことより、「お花がきれいですね、今日は」、「2日前に来たときに、東京は雪だったんです」。そういう話が必要で、そういうコミュニケーションを普段からつけることが大事で、ところが多くの医者はそれがないんですよ。やたら専門的な話ばかりで。専門的な話も必要だけれど、そういうコミュニケーションの中から、患者の病状とか状況を把握するのが医者の務めだと、私はそう思っています。

○町野座長 わかりました。
 今の話に続けて、どなたかございますでしょうか。河崎構成員どうぞ。

○河崎構成員 今の広田さんのお話を伺っていると、やはり一番基本の部分では、丁寧な精神科医療を提供するということがあって、今のこの議論にしても、入院のときの話、あるいは入院後の継続をどうするのかというところも、全部丁寧な精神科医療が必要だというようなお話かなと伺っていました。それはまさしくそのとおりで、そういうような状況をつくり上げていくということが、今の課題でもあるんだろうと思うんですね。
 今、広田さんがおっしゃった、例えば、実効性という意味で僕はどうしても今日の考え方を見ていくと、指定医1名による診察と、病院の例えばPSW、ある程度国家資格を持った人が、その人の退院後のことも踏まえて、入院の可否ということについて意見をそこで申し立てるということも、実効性という意味では地域の支援関係者等が関わるよりは、可能性としては大きいのかなと、今、聞いていました。

○広田構成員 人権擁護の観点をこちらに置いて、退院と出ているからね、ここに。文章上に。退院だったら、要するに病院側が押し出すわけだから、奪いに行くのではなくて。だから、病院のPSWは中にいらっしゃるわけだから、入院も見れるわけです。その方が一般の国民からわかりやすいので。そういうことです。

○河崎構成員 かつ、非常に実効性が高いのかなという感じなんですね。
 そういう目で見ると、例えば、一つひとつを議論した方が話としてはわかりやすくなるのかなという気もするんですが、14ページ、考え方の3、これは、本人の代理人による、ここには全部同意、あるいは病前の意思の尊重、あるいは権利擁護機関というふうに書かれていて、これは御本人の意思をできる限り反映できる形という整理なんですが、例えば権利擁護機関による同意というところを1つ取り上げても、現実的にはどういうような機関を想定しておられるのかというところも、非常にこれはわかりづらいです。何とか権利センターとか、いろいろなNPO的なものも全国にはあるということは承知はしていますが、そういうようなところを想定なされているのか、あるいは行政として、こういう権利擁護をしっかりと行うような機関をこれから準備をしながら、そういうことを実現していこうとしているのか、そのあたりのところが、実効性とか、あるいは医療へのアクセスとかいうところを考えていくと、どうも考え方3についてはあまり実効的なものではないというような印象をどうしても持ってしまうんですね。
 それと、先ほど岩上構成員がおっしゃった、本人の代理人が同意ではなくて、何らかの関わりをなされるというような話をなされましたが、それは、現実的には入院というときには指定医が関わって、その方の医療、あるいはその後の退院まで含めて、代理人の方が何らかの関与をしていくということが望ましい。そういう御意見だと伺っておいてよろしいんでしょうか。それは質問です。

○岩上構成員 広田構成員も河崎構成員もおっしゃるように、いい医療があると、それが前提で、それをこれからもつくっていく。そこへ勿論、精神保健福祉士もしっかりやらなければいけない。今のままではだめだと。言われる前に先に言いますけれども、そう思っています。そのときに、御本人の入院が必要であると。それは精神保健指定医が判断することだと私も思っているんです。その際に、そうは言っても、わからないままに入院になってしまう方が出てくるのが現状ではないかと思うんですね。そこで、医療機関のソーシャルワーカーが関わる。勿論関わっていただく。しかし、自分は入院したくないのに入院になった医療機関で、いい治療が受けられれば、広田構成員がおっしゃったように、ここで病気もよくなって、退院して頑張っていこうということになるけれども、そこに医療機関とは別の第三者の関与があるということが、今もないわけではないわけですね。精神医療審査会に連絡するとか、できるわけですし。
 しかし、そこで、あなたの代弁というか、味方になる。あなたが伝えられないことを私が伝える。広田さんとか、そういうことをなさっていますよね。そういう関与が、求める人にはできる形がいいんじゃないかと思っています。実効性があるかどうかという話になってしまうんですけれども、本来はそこに、私の味方になってくれる人が別に外にいると。退院請求のときもそういう話がありましたけれども、そういう指名ができるという、形を目指すことができたらいいなと、そういう考えです。

○町野座長 千葉構成員、お願いします。

○千葉構成員 実効性の話になって恐縮です。私は、結構田舎町に、今ごろマイナス7度ぐらいになっている所に住んでいるのですけれども、システムとしては、都市部だろうと郡部だろうと、全国津々浦々、ちゃんと同じように、しかも、かなり素早く処理ができることということを求められているものなんだろうと思うんですね。入院という、どうしてもやむを得ずそれを施行するというときは、かなり緊急性を要しているという状況にあるはずなので、それはやはり、速やかに入院をすることが患者さん本人にとっていいと思ってその措置を取るわけですから、それにいろいろな手続上に非常に時間のかかることをしているというのは、どう考えてもマイナスの要因の方が多いだろうということは考えられるわけで。
 そうしますと、この中で、今、あらゆる選択肢をいろいろ出されましたけれども、一番いいのは、指定医1人で自分でやって入院させるというのが一番簡素なスタイルではありますけれども、それで、では、その判断が担保されるのか?正しいかどうかの妥当性をきちんととれるのかというところがとても大切なところだろうと思うんですね。それが本人のちゃんとした判断能力や、あるいは意思が表明できるのであれば、そういったものを、あるいは説明を、といったことがちゃんとできた上でということなので、これはある程度時間が必要なのではないかなと。それをするための。
 だから、入院時点のは入院時点として、できるだけ早く、田舎でも、資源が何もない所でもちゃんとそういうことができること。都会に劣らずにちゃんと不利がなくできること。それをできるだけ早い時間のうちに、どうやってその判断が正しかったかということを担保できることだろうと思うんですね。そうすれば、3日以内にとか、そういったところで何らかの監査があるとかということで、それが妥当性として正しいか、正しくないか。
 だから、リアルタイムに全部やろうというのはなかなか難しいのではないかなと。実効としては。そのあたりのところも踏まえて、妥当性を審査する、多分、医師以外のもう一人の、あるいはもう二人でも何でもいいですが、他の者が判断をするというのは、その医師の判断が正しかったかどうかということを主に審査をするためにあるように思うので、であれば、そこのところでそういう形のものがきちんと入れる時間のタイムラグは仕方がないかなと私は思います。

○町野座長 ありがとうございました。
 そういたしますと、入院のときには指定医1名が審査するというのはテンポラリーな判断であって、しばらくしたところで別の指定医の、あるいは別のチェックをかけると、そういうことですか。

○千葉構成員 多少の時間がないと、そういう準備ができないような、勿論できる所はできるだけ早くやればよろしいと思いますけれども、できない所については、何日間か遅れるということがあろうかと思いますし、行政機関でも人権擁護のものであっても、そこが手配されるまでの間というのは、どうしてもその分だけロスになってしまうということを考えると、全部そろわなければできない、両者そろわなければ判断ができないということは、今までは家族だったので、わりとスムーズにそれが、一緒に同居している、あるいはすぐそばにいるということで、御本人と一緒にいらっしゃらない場合も結構あるんですけれども、診察が終わって、それからまた家族だけ別にお話を聞いてぐらいの、タイムラグなくできていたことなので、それを別な形にするということは、どうしてもそれ以上に素早い形の対応ができるものというのは想像できないんですね。ですから、そこまでの時間のタイムラグは、後でそれを監査する形にしかならないのではないかということです。

○町野座長 2番目の監査といいますか、レビューですね。それは誰がやったらよろしいんですか。例えば、スライドの12ページの所にある、たまたま考え方1の[方法3]の所は、指定医が時間差で関係する。最初のあれは、緊急時のときはとにかく1人でやって、2人で一遍にやっても構わないという考え方だと思いますけれども、これを意図的に、少し時間をおかなければ無意味だということですね。最初のときの判断と、これは本当に入院が必要だろうかというのは、ちょっと見てみなければわからないじゃないかという御趣旨だろうと思いますから。

○千葉構成員 いや、多分それは違うと思います。置いたらばよくなっているということもあるわけですから、今の、それこそ医療観察法の鑑定入院みたいな話で、1か月も鑑定して治療している間に、症状がほとんどなくなっているということがあるぐらいですから、そこの話ではないのだろうと思います。

○町野座長 では、方法3のイメージは全然違うということですね。

○千葉構成員 その時点での入院の判断が正しかったかどうかということになるのだと思います。入院時点に戻って。

○町野座長 どうぞ。

○鴻巣構成員 今、千葉構成員がおっしゃった、例えば夜間、救急情報センターというのが機能して、夜間、特に深夜帯に入院したりする。その場合に、速やかにアクセスするというものを担保するのではないかということですね。ですから、深夜帯に指定医2名そろえておかないとできませんとなってしまうと、目の前に入院治療が必要な方がいるのに、医療にさえつなげられないというところですね。その結果、短時間以内に、翌日でも、朝でも、入院が妥当だったのかどうかを判断するということではないでしょうか。

○久保野構成員 済みません、ごめんなさい。というのは、今の御議論で、ちょっと整理が欲しいと思いますのは、応急入院の制度があるわけですので、それとのすみ分けが、今伺っていて。

○河崎構成員 応急入院は、いわゆる保護者が判然としないというためにある入院制度ですので、今の千葉構成員とか鴻巣構成員がおっしゃった議論とは分けて勿論考えることができると思います。

○千葉構成員 むしろ緊急措置入院に近いと考えた方がよろしいのではないでしょうか。

○鴻巣構成員 自傷他害という場面は、非常に判断するのが難しい場合と、あるいは警察の方が保護していて、現にされているというのはいいんですけれども、いざ病院に行って、自傷他害があるかどうか、そこの、行政処分するかどうかという手続を踏むよりは、今、目の前にいて、急速に入院が必要だった場合にアクセスできるというところが大事かなと思います。済みません。

○白石構成員 アメリカで「アウト・オブ・シャドー」という映画があるんですけれども、入院したときは家族には知らせないので、だから、誰も同意がなくても、医療だけで同意させてしまうので、別居している家族は、患者さんがいなくなると、どこに入院したんだろうかと探さなければいけなくなるんですね。守秘義務ということで、いるのかいないのかも家族にも教えてくれないという制度もあります。最初に申し上げたように、家族の役割みたいなものを何らかの形で規定していないと、家族も個人情報の保護の本人の対象の外に置かれてしまうということ、そういう制度設計もありうるということですね。
 あと、今、権利条約のことでお話ししていますけれども、その前の国連原則で言いますと、国連原則では、強制入院は、本来、指定医というか、専門医2人の入院で行う。医療保護入院の場合は、1人なんだけれども、保護者がいるということで、何とか国連原則と齟齬がないということが言えたのだと思うんですが、1人になってしまって何も付けないと、国連原則に照らしてもどうだろうかという話になるだろうと思います。
 その際に、じゃ、どうするか。後追いで指定医が1人で判断をするという今の緊急措置のようなやり方もあります。
 それから、カナダのブリティッシュコロンビアでは、これは入院だけではなくて、医療行為全般にですけれども、精神科医が説明をしてインフォームド・コンセントがとれない場合は、その病院の管理者が同意をした場合に治療が進められるという規定があります。
 それから、オンタリオでは、警察官が保護する場合のような、日本で言うと措置入院対象のような患者に対して一定期間、1週間ぐらいのうちに判断能力を測って、判断能力がないとなった場合に代理人を選ぶ制度となっています。その代理人を選ぶときに、近所のおじさんから、誰でも候補になるんですね。だから、公的後見人と家族と近所のおじさんがやって来る場面を私は見ましたけれども、近所のおじさんが言うには、私は友達なんだけど、あの家族に任せておいたら、この人はだめになってしまうから、ちゃんとした所に長く入院させるようなことをしなければいけないと言うのです。誰が代理人になるかを判断するのは弁護士さんですね。弁護士さんはカメラを置いて、今回は誰それに代理人を付けるというようなことを言って代理人を決めている。そういう制度をとっているところもあります。
 それから、患者さんが自分の必要な人を選ぶまでの間、これもカナダの一般医療のブリティッシュコロンビアの法律では、テンポラリーリプゼンタティブ。一時的な代理人というのがあって、21日間に限っては、その人の同意で医療が進められるけれども、それを超えるときには正式の手続を踏んで代理人を選ばなければいけない、そういうような制度もあります。
 それから、そういう制度とは別に、広田さんがやっているようなアドボケーターというのがあって、アドボケーターは、本人の側に立って病院と調整をするような形で、代理人というような本人に代わって何かをすることはできないけれども、本人に情報提供したり、本人の側に立って常に発想するという役割を担っているようです。これはアメリカ系の病院などで見られると思います。
 だから、私もすぐに誰かがそろっていないと入院ができないという制度ではなく、今、申し上げたような、いろいろな国の制度を勘案して、指定医が1人で入院する、保護者がいなくなった、そこの穴を埋めるようなやり方というのを日本でできるような、しかも実効性のあるような形でとれればいいんだろうと思っております。

○町野座長 広田構成員。

○広田構成員 まさに隣近所の弘明寺商店街の広田和子さんですから、広田さんの家はどこですかと聞けば、そういうの、いいですよ。私は、弁護士は関与しなくていいと思います。お金がないこの国で、弁護士さんは今、3万人を超えて過剰で。精神の業界にハローワークに来ないでほしいというのが率直な感想なんですね。何も弁護士が必ずしも正義の味方ではなくて、お金でお仕事をされている方もいっぱいいらっしゃいます。精神のこともよくわからない人も多いし、私の近所の人だったら私が行けばいいというような。
 前回も、お金がないのはチャンスと言ったんですけれど、お金がないから、今こそ隣近所掘り起こしじゃないですが、岩上構成員も言ったように、私は先ほど1のところを言ったのは、家族は、つまり、利害が対峙しているからという話ですから、誰か1人いるとすれば、本当に普段から、あの人だったら私のことを一番よくわかっているという人を選んでおいて、今まで、多くの医療機関が医療保護入院という名のもとの保護者がいるから、保護者以外の人を面会させないという実態を前回かどこかで言っていますが、そういうことが変わることだけでも、精神科病院にいろいろな人が行けるんだと。行けば、結果的に地域から奪い取りにいかなくたって、行った側が、「昨日、オムレツ食べた」、「ハンバーグ食べた」、「いや、寿司がおいしい、回転寿司は100円だよ」、「カラオケボックスの歌広は120円で歌えるよ」と、そういうことになりますから、そういう意味で、日精協さんから河崎先生でも今度私たちがやった座談会の資料、別刷りを出していただきたいと思いますけれど、本当にこの業界のがらくた市を大掃除しないと、人と人がつながり過ぎているんですよ。
 今、いろいろ、全国的な話や相談を受けますけれど、「公的機関が病院とつるんでしまっている」ということですから、「必ずしも精神保健福祉センターみたいなところだからといって公明性とか第三者性を担保できない」という話も聞いているんですよ。だから、そういう意味で言えば、どこの誰がなろうと、私はこの人の人権擁護人という形に立たないと、河崎先生と広田和子が仲よさそうだから、確かに家にも見えましたけれど、こころの構想会議の先生と。でも、激しくやり合うときはやり合うわけですよ。日精協の中の会議なんかでも私はすごいわけです。
 そういう意味で、きちんと本人の、医療保護入院で入院するかもしれない人の立場に立って擁護できる人が行くのであれば、隣の広田和子さんでもラーメン屋さんでもいいけれど、それがこういうふうな擁護機関から行くという形に決めてしまうとお金がかかってくる。だから、誰か行きやすいように、誰か1人行けるような形にしておくなり、必ずいなければ入院できないという形がベストかということは、ただ、患者一人ではだめなんですか。国連の原則からいくと。誰か他にいなければ。白石先生、質問です。ラーメン屋さんでもお寿司屋さんでも広田和子さんでもいいけれど、いけないんでしょうか。患者だけでは。

○町野座長 どうぞ。

○白石構成員 国連原則ではあくまで原則を定めているので、強制入院には専門医が2人の診断で入院というふうには書いてあって、パーソナル・リプゼンタティブというのは、入院のときに関わるというよりも、その人の側に立って、その人のことを考えて行動する人をつける場合に、そういう名前で呼ぶということだと思います。
○町野座長 今、ちょっと国連原則を見ていますけれども、パーソナル・リプゼンタティブは、今、白石構成員がおっしゃられたとおりで、特にインフォームド・コンセントのときに、パーソナル・リプゼンタティブへの説明と同意で、ある場合に補完できる場合があるという、同意の補完的な役割を果たすということですね。
 他にございますでしょうか。どうぞ。

○千葉構成員 一般医療の場面でも、緊急に入院させなければならないときというのは結構生じるわけで、倒れて救急車で運ばれて、身元も何もわからないけれども治療しなければならないというような。それはともかく緊急だからということで、緊急避難的なものなんでしょうけれども、よく我々が遭遇するのは、我々の所に入院している患者さんが具合が悪くなって、一般の病院に救急で搬送して診てもらうときに、御家族がいなかったりして、向こうの先生は、入院させる、あるいは治療をするのに、家族がいないと困りますと言われて、タイムラグを生じるときが結構ある。多分、皆さんきっとそういうことの1つや2つは経験なさっていると思うんですけれども、決して精神科の入院のところだけではないというものも、一般医療でもそういう状況はあるのだということはわかっていただきたいと思います。

○町野座長 どうぞ御意見のある人。では、どうぞお願いします。

○磯部構成員 まず、入院の要否を医療的判断に基づく部分については、お医者さんの判断で行うのであろうということは疑いがないと思います。その判断が2人目が来ないとできないということになってしまっては困ることがあるというのもよく理解できますが、同時に、この医療上の必要ということこそが本人の同意なく強制で入院できることの正当な根拠なわけで、その判断が確かであることもそうだし、確かに見えることというのがとても大事だと思うんですね。要は、判断の客観性が担保されているという外観を取るということが大事だろうと思います。それが最適なグローバルな考え方だということを御指摘になったわけで、そういう意味では、2人目ということを考えたくはなると思うんです。ただ、それが実効性という意味で困難であるというのであれば、若干のタイムラグは勿論許容範囲ではないかという気もするんですけれども、いまいちよくわからないのは、緊急事態であるから、それはいわばお手軽コースでもいいというか、簡易な手続、迅速なケースもあるということはあると思うんです。緊急避難という。それと、現行の応急入院というのをそういうものとして存置するのか、今回の制度の改正によって、非同意、非任意入院の制度と簡易非任意入院の制度とでも言いますか、そんなようなことを考えるのかどうか、全体の立て付け方がよくわからないところもあって、どういう要件が必要かということをまだ悩んでいるところですけれども、お手軽コースでいいじゃないかという方がいらっしゃるとも別に思わないわけですけれども、ちょっとその全体がよくわからないという感想を持ちました。
 その上で、病院内のPSW、そういう方々が入るというのは、医療的な判断を一緒にやるという意味ではなくて、その方の社会生活上の要素について、一緒にむしろ考えるということなのでしょうから、それは2人目というときの2人目とはちょっと違うのではないかという気がするので、それは、できれば本来コースで言えば、本来のあるべき姿で言えば、その2つはあってもいいのかな。そう排他的では必ずしもないでしょうし、両立できるなら、それが望ましいような気もするんですが、ただ、それが実効性という意味でどうなのかということの問題なのかなと思いました。
 あと、いろいろあるような気がするんですけれども、差し当たりそれだけです。私が誤解しているところがあれば、教えていただければと思います。

○町野座長 また何か思い出しましたらよろしくお願いしたいと思いますけれども、先ほどの国連原則は、2人の指定医の診察がマスターということを言われたけれども、それは必ずしもそうではなくて、可能な場合には、要するにセカンドオピニオンを聞けということになっているんですね。ということです。
 しかも、これは指定医という言葉は使っていませんし、要するに、資格があるといいますか、能力を持っている精神の従業者ですから、必ずしもMDでなくても構わないということになるはずなんですね。
 今、磯部構成員の方から整理してくださいましたとおり、とにかく、きちんと手続といいますか、患者の権利の保護ということを行っているという客観性というのは必要とされているので、現在のところ、それが精神保健指定医1名の診察になっていて、ということは、医者1人だけの診察で入れられるという状態になっていると。これが妥当なのかと。そして、ある、恐らくこれは不当と思われる東京地方裁判所の判決では、保護者が、当時、保護義務者ですが、それがチェックを行うんだと言っていたんですけれども、それは無理な話ですよね。どう考えましても。それはできないので、そうすると、それを誰がやるかということは依然として残っているので、だから、保護者の同意をとったとしても、これは同意があっても、恐らく同じ問題が起こるのだろうと思うんですけれども、やはりそれを考えなければいけないというところだろうと思うんですね。それをどのような手続にするかという話で、そして、2名にしようと、もう一人付け加えようという1つの案が出ていて、それから、一遍には難しいので、少しずらしてやるかという案がこれで紹介されていて、しかし、それが実効性があるのかという話になって、非常に難しいところになっていますね。実効性というのは、要するにできるのかという話ですね。指定医がいるのかという話です。
 どうぞ。

○千葉構成員 私がタイムラグの話をしているのは、タイムラグをすると、オプションがいっぱい増えるという話をしているので、今ここに挙がっているものの中からタイムラグなしにやるのだとすると、非常に狭まったもの。それこそ医師1名でやってくださいということぐらいしか出てこなくなってしまう。いろいろな状況を考えると。そろえばそれにこしたことはないでしょうけれども。だから、タイムラグをある程度、それが72時間とか、そういったようなところで許していただけるのであれば、かなりこの中に、今、少なくとも候補で挙がっている大半のものが可能性が出てくるということを申し上げているんです。

○町野座長 済みません、可能性が出てオプションがとおっしゃったのは、どういうオプションのことですか。

○千葉構成員 ですから、ここの中にあります、例えば市町村長であっても、あるいは、権利擁護の機関であっても、その他のもう一名の指定医であっても、手配をすることが可能になるということを申し上げていて、同時にリアルタイムにやれということになりますと、それは無理が多くて実効性が怪しいといいますか、ほとんど無理だろうということを申し上げているんです。

○町野座長 要するに、第2のといいますか、ちょっと時間をずらした上で、可能などなたかに来てもらう。必ずしも指定医である必要はないと。

○千葉構成員 それをどういう人にするのかということを相談をされてよろしいというか、検討されてよろしいと思うんですけれども、その検討をするオプションですね。どういう人かということが増えるということを申し上げています。

○町野座長 堀江構成員、どうぞお願いします。

○堀江構成員 ACTを今、体験されている高木俊介の書いているもので、僕は非常に同意をする気持ちを持ったのは、「精神疾患・障害複合」という言い方されています。要は、この精神疾患については、気質に由来する疾患と、生活上の障害とが裏表で切れない関係であって、症状はとても悪いけれども、障害である社会的なサポートがとてもうまくいっていると、それは大変な問題を起こさないで済む。そういう問題を含んでいるのにもかかわらず、医療機関は、医師としては、こっちの生活面を知らないで疾病だけを問題にする。あらわれている症状の中には、疾病の問題もあるけれども、生活上のストレスとか、家族との関係とか、いろいろなものでもって吹き荒れてしまう。そういうことが起こるんだ。そのことを医師は知らないということはとても問題なんだと書いているんです。僕は、そういう意味で、地域にいる仲間の家族の方たちを見ていても、そういうことで大変苦しんでおられるんです。そこをまず座って考えておいていただきたいなと思う。
 そうすると、今の病院の医師たちが、ほとんど患者の持っている生活面を知らないままでやっているから、医師が1人であれ、2人であれ、僕は大して変わらないというふうにさえ思えるんですね。そこで、これから先の新しい制度に切り替わっていくときには、僕は5年も10年もいろいろな制度をいじくる必要はなくて、今の精神科医の方たちだって、生活の問題がこうなんだよということが1年、2年わかってくると、頭の切り替えが進んでいくんだろうと思う。それほど悪い医者ばかりだとはとても思えないのですが。
 そうすると、この数年間、例えば5年間は、少しぐらい金がかかろうが、何をしようが、制度を思い切り変えるときなんだから、ここのところにできるだけ代理人をちゃんと入れるというふうな形で、1人以外に1人ないし行政が入るなりしてやってみる。それはタイムラグがあっていいんですよ。そういうふうにしておいて、しばらくするうちに医者も変わる。生活面も見れるようになる。地域の方も、地域の人たちが精神疾患というのは実は両面持っているんだというのがわかってくると、受け入れ方がやわらかくなってくるとか、その両者の関係を今まではバサッと切っているけれども、それを切り替えていくという、ちょうど制度転換、制度変革のときにはそういうことができるわけだから、ひとまず、例えばここで言う考え方3あたりに重きを置きながら、そういうことを5年間ぐらいまずやってみるようなことというのはできないんでしょうか。

○町野座長 考え方の3をまずスタートすべきだというんだけれども、ここの意味が、本人の意思ができる限り反映できる形でのというのは、本人が同意しなければ入れることができないという趣旨ではないですよね。

○堀江構成員 ないです。

○町野座長 だから、要するに本人の意見を聞きながらということですね。だから、本人がこう言って、例えば、私は外に出て、きちんと家族のサポートを受けながら暮らしていますよということを言ったときに、そのことを考慮しながら決定するという話ですよね。
 済みません。時間がかなり押してまいりました。一回整理させていただいてよろしいでしょうか。
 結局、本人の意思を今の意味で尊重するということは、恐らくスタートだろうと思うんですね。現行法のもとでは、任意入院優先主義がありますから、これは全体的に及ぶ考え方だと。問題は、本人が承諾をしないとき、あるいは本人が一応いいということを言っていても、もしかしたらこれでは強制しなければいけないときがあるのではないかという判断を絶対否定するかというと、恐らくそれはなかなか難しいのではないだろうかということになります。そうすると強制入院ということがあると。
 そして、そのときに、医療がしっかりしていれば、いい医療になれば問題ないということは、なかなかそれは言えない話ですから、どうしても、先ほど磯部構成員が言われたとおり、何らかの別のチェックが必要だと。
 そして、現在の状態を見ていると、実際上に指定医の診察というだけですから、これはチェックでも何でもなくて、これは要するに、医者が1人でOKと言ったり、入れられるというだけの話ですから、やはりもう一つ何か必要ではないかと。
 そのときに、もう一人の指定医の診察を要件とするということになると、その人が承諾をしないと入れられないという話になりますから、そのような方向をとるのが妥当なのかというのが1つですね。これが先ほどの実効性があるか、実際にこれができるかの問題です。
 もう一つ、先ほどの千葉構成員の御提案といいますか、最初のところで1人の指定医を入れて、それから、タイムラグが少しあってから、もう一回いろいろな審査をかけたらどうかという話になるわけですけれども、恐らくこのときに、後から審査してノーと言ったらだめということになるわけでしょうか。そのとき必ず。そういうことになりますよね。
 そうすると、恐らく一番最初に入るときについては、72時間の前のところでは、指定医の診察だけで入れられるということになると、これは先ほどの御議論の中で、緊急入院の場合と、緊急入院は通常の入院なんだから、今のはそちらの場合とすみ分けというのはわかりづらくなるという議論があるから、通常の強制入院であるとするなら、最初から指定医の診察以外に何か必要ではないかと私などは思うのですが、そこら辺はどうなんでしょうか。
 そのときに、例えば、地域精神医療の人だとか、アドボケーターとか、そういう人たちがいて、何かいろいろ意見を言ったときに、その人が承諾しなければ入れられないという話なのか、あるいは、その人の意見を十分聞いた上で医療が判断すると。そして、実際にもしこのような制度が仮にできたとしたときには、その人が、代理人にしろ、アドボケートを行っている団体の人にしろ、その人たちが、これは入院しなくて大丈夫ですと言ったときについて、医療の側としてもそれを押し切って、おまえらの言うことは信用できない、入れるんだということには恐らくならないだろうと思うんですね。
 済みません。では、よろしくお願いします。

○広田構成員 どこから来るか。警察、110番がかかったり、警察署にかかったりして来るケースがたくさんあるんですね。どこに患者がいるかと言えば、24時間の精神科救急医療システムが整っていなくて、今日この瞬間も全国の多くの警察の保護室に、いわゆる自傷他害要件の患者の方がいらっしゃるわけですよ。そして、医療保護入院相当の人は警察のソファーとか取調室に入っていて、そこに警察官が対面監視と言ってずっと見守るんですね。場合によっては2人つくんですよ。これは警察の現場としては非常に負担なんですね。だから、格好よく、「入院させたくない」というふうにアドボケートが言っても、また結局家に帰れば同じことが起こって、また警察のソファーということで、私は警察官ではないけれど、女性警察官の礼服を着て、一日通信司令官をやって、通信司令室という110番のところに3時間張り付いたり、何年も前には数時間いっていますけれど、もっと現実的な話をした方がいいです。日本の現場の。
 それと、救急隊も行き先がないんですよ。救急隊が収容して、行き先がなくて、警察に「預かってくれ」という現実があるんですね。それから、救急隊によっては出動しないんです。「精神は行き先がないから嫌だ」と言う。こういう現実があるんですよ。その現実の中で、精神科医療を改革しないことには成り立たない。
 私は今、網膜上膜という難病だというふうに言う人もいるし、40歳以上、加齢でなる病気なんですけれど、それで昨日も根岸眼科に行ってきました。紹介状を書いてもらったら、「日本一の眼科医が横浜市大にいますよ」と。私が、「よかった、北海道じゃなくて」と言ったら、根岸先生が、「ニューヨークでもない、横浜にいるというわけですよ。」と言われ、私が「根岸先生は横浜一の医者ですね」と言ったら、立ち上がって、「ありがとうございます」と言われたけれど、そういう精神科医が増えてほしい。行ったら、出てこられないような感じではなくて。今の精神科医療はいろいろな問題をはらんでいます。
 家族のピアサポートを徹底的にやるべきだし。家族同士支え合って、家族が元気になれば、患者も元気になります。明るくなる。こういうふうな、うつ日本列島みたいな感じで、マスコミも今日も見えているけれど、政治家からマスコミからみんな病んで、厚生労働省もうつがいれば、神奈川県警もたくさんいる。横浜市もしかり。行政と言うけれど、行政は5時15分で終わりですよ。区役所。このために24時間あけてくれと言ったら、警察は喜びますよ。神奈川県警は。「広田さん、ありがとう」と大喜びですよ。
 そういう現実を見据えて、高木俊介さんの患者さんでも、精神科救急を利用している。本当に社会的入院の患者を出して、病床を削減して、マンパワーを手厚くして、なるべく医療保護入院に持ち込まないようにして、いい医療にしながら、国民に、安いからいい医療にしたんだから、あげてくださいというムーブメントも起こさなければいけない。本当にいろいろな問題をはらんでいますよ。
 そういう意味で、来てくださればわかるけれど、我が家に1部屋かけ込み寺があることによって、家族も患者もみんな、来ていやされて帰っていくわけです。大きな話の中でも、現実を見据えて、やっていきたいと私は思います。
 私は、一番ベストなのは、お金のかからない、ラーメン屋さんでもいい、弘明寺の広田和子さんでもいい、岩上さんがそばに住んでいれば岩上さんでもいい。そういうふうに自分を一番理解してくれている人が行ってくれて、ただただ入院させないためではなくて、もしかしたら、「あなたは聞いていて、ここで3日間ぐらい入院してくればいいんじゃないの」ということです。今のような医療保護入院の人数と期間の長さというのは、精神科病院の構造だと思うんです。ある意味では。これが日本の精神科医療の歴史ですから、是非全国で根岸先生とか、「眼科医日本一がいますよ。横浜市大」と言われるような精神科医療になって、そういう明るい、本当に当たり前の医療が提供できるということと、こういうふうな議題でこの時間に論議できるということはとてもいいことだと思います。今までこういうことがなかったから。こんな遅れていることがあったのかしらということがいっぱい出てきていますから。
 岡田部長、日本の精神科医療を改革しましょうね。私は「日本の精神科医療は、日精協が変わらなければ変わらない」と言われたりして、日精協のアドバイザリーボードに出ていて、飯島勲さんや櫻井よし子さんや竹中ナミさんと丁々発止やっていますから、是非部長もよろしくお願いします。後ろのマスコミの方もよろしくお願いします。日本の精神科医療を変えていかない限り、どんなに制度を変えたって、被害者を出し続けてしまうと思います。

○町野座長 ありがとうございました。
 今ので終わったわけじゃない。まだ続いていますから。どうぞ。

○千葉構成員 先ほどの町野先生のお話の、緊急入院では、緊急措置も医療保護入院の緊急も一緒になってしまうのではないかというお話をされたんですけれども、それは医療保護入院と措置入院の違いは厳然としてあるわけで、片方は自傷他害の恐れとか、要件がきちんとあるわけですから、そこのところはそこに当たらないものとして、最初に論点としては、間にそういうものが存在するということを言っていますので、それは1人で診て入れるということだけをもって、同じようなスタイルに見えるのはおかしいと思います。
 ただ、はっきりとラインを引けるような自傷他害の恐れと言っても、はっきり、ここからそうで、ここからそうじゃないみたいなことを言えるようなものでなくて、ちょっとグレーゾーンは勿論あるわけですけれども、やはりものは違うということの上で、緊急的に対応できるという意味ですから、それは違いがあるのではないかなと思います。

○町野座長 白石構成員。

○白石構成員 私は、今のお話はとてもおもしろいところもあると思うんですが、医療保護入院の話をしているのであって、応急入院がどうこうという話はしていないんですけれども、制度として、緊急措置と措置入院の関係のように、応急入院と新しくできる医療保護入院を合体させるという制度設計はあるのではないかと思いました。

○町野座長 私は、ちょっと千葉構成員の考え方に少し危惧がありますのは、今までの議論の中で、とにかく入院してもらうときに、なるべく本人の意思を尊重しながら説得を重ね、それでいくという手続はやはり取らなければいけないのではないかと思うんですね。それをもし、その手続もなくて、本当に危ないといったときは、まさに緊急入院で入れて、それから後で事後的にこういうことになるだろう。それはわかるんだけれども、医療保護入院は、現在までの問題というのは、その前といいますか、なかなか入院を納得してくれない人、しかし、どうも医療が必要じゃないだろうかという人について、どのようにするかの問題だろうと思うんですね。そう考えると、やはりタイムラグというのを認めていいのかなというのは、私はちょっと疑問に思っているということなんです。

○良田構成員 済みません、私はすっかり悩み込んでしまっているんですけれども、今までのお話のとおりに、私もやはり入院というのは本人にとっては重大なことなので、お医者さん1人だけの判断でというわけにはいかないだろうと思うんですね。少なくとも2名で、指定医ではなくても、私は性善説になかなか立てないので、できたら他の医療機関の方を、多少のタイムラグがあっても、医療機関のお医者さんにもう一回診てもらうというのが、私はそこら辺は欲しいなという感じが1つあるんです。どうしても。
 それと、精神医療審査会等々の審査なんですけれども、そこには、本人の代理人なり本人なりが出席できるようなものが必要ではないかなということが今思っているところなんです。特に、初回入院の人というのはなかなか地域とつながっていないので、勿論、皆さんがおっしゃっていたように、精神医療そのものの情報が全くない。最初の初回入院のときは全くないですから、どこに持っていいんだか、相談していいんだか、アクセスする手段も方法も全くわからないわけですから、そういう方が電話帳か何かで調べているわけなんですね。そういう中での受診ということになりますから、地域とつながっていない人たちというのは、地域の人たちを代理人にするということもなかなか難しいでしょうし、意思の疎通があるということもなかなか難しいかと思いますので、そういう意味では、いろいろな意味で自由な選択ができる代理人であり、本人自身がもし何か言いたいのだったら、本人自身が出て言えるような、そういう審査の在り方というのがあってもいいのではないかと思います。
 もう一つ、ちょっと先生方にお聞きしたいんですけれども、私も経験がありまして、2回医療保護入院の経験が、私がしたのではないんですけれども、私の子どもがしたんですが、1回目は仕方がなかったのですけれども、2回目のときには、薬を間違った、処方が適切ではなかったということがありまして、たまたま、非常に頭の中にいろいろなものがわき出してきて、本人が苦しんだんです。苦しい、苦しいと言うものですから、じゃ、一緒に行こうということで、一緒に病院へ行きました。そして、これは入院しなければいけないねということで、入院しますと本人も言ったんです。でも、先生は、じゃ、今回は医療保護入院にしましょうとおっしゃるんですね。私は、あらと思ったんですが、家族というのは、そこで、いえいえ、これは任意でしょう、そんなことは言わないです。まさか。

○広田構成員 良田さんなら言えるでしょう。

○良田構成員 私も言えないですよ。だから、わかりました、わかりましたと言って、何でもはいはい言うことを聞いて、最初からずっとそうなんですね。
 だから、医療保護入院にどんな基準でするのかがわからなくなってしまったということがあるので、本人が「うん」と言ったら、私はやはり尊重してほしいなとそのときは思いました。やはりその後の行動制限もありますので、いろいろな入院生活も本人にとっては不満だったと思うんですね。ですから、そういう点もちょっとお聞きしたいなということ。この2点、申し上げたいと思います。
 以上です。

○町野座長 なかなかまとまりそうもないというところですけれども、もう時間がそれですので、次のようなことでよろしいでしょうか。問題というのは、指定医1人の診察だけで入れられるという体制はちょっと不適当であると。恐らく皆さんこれは承諾はされていると。
 そうすると、別の何らかの機関が関与するという話になるだろうと。その機関として、前から若干議論が、精神医療審査会はそれはなかったですね。その機関として、都道府県知事だとか、そういうのがありましたけれども、それについては、措置入院と同様のものとするということで、これはちょっとできない話だろうと。実際上、これは不可能だろうという話になってくると。
 そうすると、じゃ、そのときに誰をお願いするか。その中で市町村長のそれとリンクさせてという御意見が今日は1つ出ましたね。今のように、誰を持ってくるかという話が1つあります。誰にお願いするかという話があります。
 そして、そのときに家族というのも1つ考えられると。しかし、そうなってくると。再び保護者制度のような運用になる可能性があるのではないか。それは私のあれですけれども、やはり出てきたときに、その人がイエスと言ってくれなければ入れないよという話にどうもなってしまって、何のために改正したかわからないということがありますから、勿論、家族はサポーターとしてそこにいることはあるだろうと思いますけれども、考え方2というところにあった、地域生活継続の可能性を判断に加えた上での何かの機関があることが必要ではないだろうかと思う。そこらまではよろしいでしょうか。

○広田構成員 よろしくない。機関と言うとまた、機関というのはお金がかかるんですよ。仕組みをつくると。隣のラーメン屋さんでも、隣の広田和子さんでもいいような、本人にとって一番安心できる人ですよ。やさしい言い方をすれば。本人がこの人が隣に付き添ってくれたら、私が言えるわみたいな、そういう人。私は、人です。人。

○千葉構成員 済みません。家族は、もしなりたくて、本人がよければ、それはそれでよろしいんじゃないですかね。あえてそこを無理に外すというのは、一番濃い関係のところを切り取ってしまって、あなたはだめよという制限は、義務付けをする必要は勿論ないというのは今までの論点であったと思いますけれども、権利を剥奪することもちょっとどうかなと思います。

○町野座長 ちょっとよろしいですか。今の御議論なんですけれども、その次にもう一つありまして、意見を聞いたとき、誰か意見を言うと。例えば、広田さんあたりがピアサポーターとして何か意見を言うと。そのときに、その人の意見が最終的に入院を否定する方向でいったときについて、それが要するにBとなって、精神保健指定医がもう一人の診察要件とすると同じような効果を持たせるべきか、あるいは、先ほどのような、可能性を判断に加えるという趣旨で、これを基礎にすることという程度にするのかというのは、もう一つの問題だろうと思うんですね。もし、そのときに、ノーと言ったらもう入れられませんという中に、もし家族を入れたとすると、再び元に戻るということに私はなるだろうと思うんですね。というのが私の趣旨だったんですね。どうぞ、野村構成員。

○野村構成員 家族が本人の人権を本当に守る立場に立つ能力があるかどうかという問題は、どこかで解決しておかなければいけませんね。一生閉じ込めておきたい家族がずっと入院しっぱなしにさせておいたり、同意しなかったりすると、本人にとっては大変な問題になりますので、それをどこでチェックするかという問題も、これは厳密に考えてほしいと思います。

○町野座長 済みません、もう8時を回りましたので、1分だけ。

○良田構成員 じゃ、1分で。一方的な家族の話をされてもちょっと困るんですけれども、私は代理人を立てられるというのは、もし家族と利益が反していれば、当然家族は代理人にはなりませんよね。だけど、そうでなければ、どこかの誰かの家族が代理人になる可能性もあるわけで、例えば、親じゃなくても、おじとか、おばとか、そういう人もなると思うんです。ですから、家族だとか、そういうことではない範囲で本人が自己主張できるような道をつくるべきじゃないかなと思います。

○町野座長 申し訳ございませんが、次回もこの議論を継続したいと思います。
 次に、事務局の方で、できましたら、今日の議論を整理した上で、例えばこんなことが考えられるという選択肢をつくり直して示していただけたらと思います。
 非常に司会の不手際で、まとまらないわ、時間をオーバーするわで誠に申し訳ございませんでした。

○広田構成員 百花繚乱でよかったです。不手際じゃない。

○町野座長 ありがとうございます。

○本後課長補佐 ありがとうございました。
 次回ですけれども、作業チーム、3回ということでありますので、座長からもお話がありましたが、本日の続きの議論と、あるいは、続いて入院中の対応のようなところにも、時間の関係もありますが、入っていただければと思っています。事務局としては、審査会は、わりと御質問も多かったので、少し資料を整理して改めてお出ししたいと考えておりますが、そういうことでよろしいでしょうか。

○町野座長 皆様方はいろいろな御意見があるだろうと思いますけれども、とにかく医療保護入院の制度を変えるという入り口のところの議論というのがかなり後まで、退院だとか中のことまで及んでまいりますから、この部分にかなり時間を取ったとしても、恐らく最終的には3回でうまく私は仕上がるのではないかという見通しを持っていますけれども、そんな感心されるようなことかどうか。期待に応えられないと申し訳ないですけれども、では、そういうことでよろしくお願いいたします。勿論、今のようなことで結構です。

○本後課長補佐 わかりました。ありがとうございます。
 次回の作業チームにつきましては、2月8日水曜日の18時から。場所は本日と同じくこの部屋、厚生労働省の専用第12会議室を予定しております。よろしくお願いいたします。

○町野座長 では、今日はどうも大変ありがとうございました。


(了)
<照会先>

社会・援護局障害保健福祉部
精神・障害保健課企画法令係

電話: 03-5253-1111(3055)

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