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2011年11月28日 平成23年度 第4回化学物質の健康障害防止措置に係る検討会 議事録

労働基準局安全衛生部化学物質対策課化学物質評価室

○日時

平成23年11月28日(月)10:00〜12:00


○場所

経済産業省別館 8階 825号会議室


○議事

○寺島化学物質情報管理官 本日は、大変お忙しい中をご参集いただきまして誠にありがとうございます。5分ほど早いのですけれども、皆様お揃いになりましたので、ただいまから平成23年度第4回「化学物質の健康障害防止措置に係る検討会」を開催させていただきます。本日は、小野委員が所用のため欠席です。以降の議事進行は菅野先生にお願いいたします。
○菅野座長 まず、資料の確認をお願いいたします。
○寺島化学物質情報管理官 資料の確認をさせていただきます。資料1「平成23年度化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会報告書(案)」、資料2「健康障害防止措置の検討シート(インジウム及びその化合物)」、資料3「健康障害防止措置の検討シート(エチルベンゼン)」、資料4「健康障害防止措置の検討シート(コバルト及びその化合物)」です。
 参考資料1「有機溶剤の蒸気の発散面が広いために局所排気装置等の設置が困難な場合の特例」についての説明、参考資料2「詳細リスク評価書」は机上配付のみとさせていただいております。参考資料3「インジウム・スズ酸化物取扱い作業による健康障害防止対策の徹底について」技術指針の通達、参考資料4「参照条文」特化則と有機則の条文です。
○菅野座長 早速本日の議題に移ります。資料2、資料3、資料4にある、いままでにご検討いただいた防止措置のまとめをご確認いただきながら、修正、追加点がありましたらお願いいたします。最後に、資料1の報告書(案)のご検討をお願いいたします。はじめに資料2のインジウムの説明をお願いいたします。
○寺島化学物質情報管理官 では資料2からご説明させていただきます。このシートは、前回からの変更部分のみアンダーラインを引いておりますので、その部分のみご説明します。1頁、2頁、3頁、4頁は特段変更を加えておりません。5頁の「対策オプションの比較」の部分からですが、○2の技術的な実現可能性の部分に記載を加えています。前回までの議論の中で、4頁の上のほうにある技術的課題及び措置導入の可能性の部分について、業界のほうからいろいろご指摘があり、測定法、保護具の性能といったところについてご指摘をいただいております。そういうところを踏まえて、多少困難な部分や、工夫が必要な部分はありますけれども、措置ができないということではないということで、「実現不可能な問題は認められない」ということで追記しております。
 真ん中辺りの(2)最適な対策の部分は、前回の議論を踏まえて、既に取り組まれている事業者による自主管理(オプション3)をベースに進めて必要に応じて規制を検討すべきとの意見があったものの、インジウム及びその化合物の有害性及び作業環境管理と保護具の着用を徹底する必要性から、法令に基づく規制化(オプション1)が最適と判断されるということで記載しております。
 下の表の、導入に当たって考慮すべき事項のところの、発散抑制措置の右側、発散抑制措置のみで二次評価値を達成することは困難なことから呼吸用保護具と組み合わせてばく露レベルを3×10-4mg以下に確保する対策となるようにすべきということ。
 下のほうで、管理濃度についてのご検討をいただいておりますので、管理濃度は現実に管理可能な水準とすべきであること。当面、管理濃度を定めないということもあり得るのではないかということ。具体的にはこの検討会ではなく、別途の検討会で検討する予定であることを記載しております。
 6頁の(3)留意事項の部分は特段変更を加えておりません。こういうことについては、規制が少量、特殊な取扱いの規制については減免は少し難しいというお話がありました。留意事項として、前回ご議論いただきました、日本だけではなくて国際的な機関への情報発信ということについてのご指摘を踏まえ、こちらに「情報発信を継続する必要がある」ということで記載しております。
 (4)規制の影響分析の部分ですが、ここは選択肢1として規制をかける場合と、選択肢3として現行対策を維持し、国の通知に基づき指導を行うという場合を比較し、影響分析をした形のものを入れております。○1期待される効果として、労働者の便益、関連事業者の便益、社会的便益ということで選択肢1と3を比較しております。労働者の便益として、がん、肺疾患等の発症による健康障害の未然防止を図ることができること。選択肢3のままの行政指導だけでは財政基盤が十分でない中小企業をはじめ、多くの企業で的確な対策が十分に普及しないおそれがあり、その状況を網羅的に把握することは難しい。そのため、がん、肺疾患等を発症するおそれがあるということで比較しております。事業者の便益としては、インジウム及びその化合物による、がん、肺疾患等の発症を防止することにより、将来の労災発生の補償リスクを低減することができるということで入れております。社会的便益としては、社会全体の便益として労災保険財政に寄与する等、社会全体の健康障害防止に資するということを記載しております。
 7頁の○2想定される負担の部分ですが、選択肢1の規制をかけた場合ですけれども、こちらは遵守コストとして作業主任者の選任にかかる費用、局所排気装置の設置、作業環境測定の実施、特殊健康診断の実施、呼吸用保護具の着用ということで、こういうところにかかる費用としてこのようなものが生じるであろうということを記載しております。他方、選択肢3の現行対策の場合も同様の経費がかかりますけれども、ただしということで、産業活動に影響を与えない範囲に限定されるということを記載しております。行政コストについては、費用の増減はないということで記載しています。社会的コストについては先ほどと同様です。
 ○3分析結果として、労働者の保護のため、ベンゼン等他の発がん性物質についても既に規制を課しているところですが、インジウム及びその化合物についても、放置した場合に健康障害のリスクにさらすことになるということで、事業者の費用負担の増を考慮しても、本ばく露防止対策の実施は必要なものと判断するということで、前回までのご議論を踏まえた形で、事務局のほうで整理させていただいています。
 選択肢3の現行対策維持の場合ですが、同様の規制を課すことから、事業者の費用負担の増を考慮しても、必要なばく露防止対策を求めるのは妥当としながらも、その行政指導の中では、中小企業を中心として十分に普及しているかということを把握することは難しいということで、やはり効果は限定的であり、それに伴う保険給付等を抑えることができないということでまとめております。
 以上のような、ここまでのご議論を踏まえてまとめということで8頁に記載しています。8頁の5の(1)措置の導入方針の部分が、後ほどご検討いただく予定の健康障害防止措置検討会報告書(案)と同じ文章になるようにしますので、ここの部分だけが報告書に載ってくるということです。読ませていただきます。
 インジウム及びその化合物の製造・取扱いを行う作業については、リスク評価における有害性の評価及びばく露評価の結果を踏まえ、インジウム化合物の吸入性粉じん(金属インジウムの溶融により生じる酸化インジウムの吸入性粉じんを含む。)による健康障害を防止するための措置を講じる必要がある。
 このため、インジウム及びその化合物を特定化学物質障害予防規則の対象とし、特定化学物質のうち、粉じんの発散源を密閉する設備、局所排気装置等の設置、作業主任者の選任、作業環境測定、特殊健康診断の実施等が義務付けられている管理第2類物質及び作業の記録等が必要となる特別管理物質と同様の措置を講じることが必要である。
 また、リスク評価において、長期発がん性試験結果から導かれた2次評価値3×10-4mg/m3を基準として、労働者の吸入によるばく露レベルをこの数値以下とすることが重要であるが、極めて低い値であることから、発散抑制措置等による場の管理を基本的としつつ、呼吸用保護具の着用を義務付けることで、労働者のばく露レベルを基準値以下に確保することが必要である。呼吸用保護具の選定に際しては、防護係数と作業環境測定の結果の気中濃度をもとに、労働者のばく露が基準値以下となるよう、適切な呼吸用保護具を選定することが必要である。
 その他、除じん装置からの粉じん回収や床、器具、作業服等に付着した粉じんが舞い上がることによる二次発じんによる健康障害を防止するため、床の清掃や作業場外への持ち出しを防ぐための措置を講ずる必要がある。
 なお、インジウム及びその化合物を製造し、又は取り扱う作業のうち、溶融を伴わない金属インジウム又はその合金の取扱い作業については、有害性を示す情報がないため、上記の健康障害防止措置の適用を除外することが妥当である。
 このような記載をしております。
 (2)規制導入のスケジュールですが、最も早い時期を想定した場合ということで追加しております。このようなスケジュールで進める予定にしています。以上です。
○菅野座長 ただいまの、インジウムの取りまとめについてご意見、ご質問をお願いいたします。
○岡部委員 てにをはなのですが、5頁の(2)最適な対策のところのアンダーラインが引いてあるところの2つ目の、発散抑制措置のところで、「ばく露レベルを3×104mg」となっているのですが、これは後ろに「/m3」を付け加えていただきたいと思います。
○唐沢委員 8頁の(1)措置の導入方針の最後なお書きの2行目の、「溶融を伴わない金属インジウム又はその合金の取扱い作業については、有害性を示す情報がないため」とパッと書いてあるのですけれども、これが独り歩きすると、金属インジウムやその合金は有害性がないと受け取られ兼ねないので、「現在の時点では」とかを入れていただいたらいかがかと思います。
○岡部委員 アンダーラインではないのですけれども、2頁の(2)の作業概要及び健康障害防止措置の採用状況のところで、「主な作業名」「作業の概要」とあって、「作業の概要」はたぶん途中で切れているのですよね。ITOターゲットの製造が「平面研削、ボンディ」で終わっています。その下のほうの(4)特殊な作業で歯科用合金の取扱いの「作業の概要」のところも「これを歯科技工所にて溶融・鋳造す」で切れてしまっています。これが実際にプリントされるときに全体が見えるような形でお願いできればと思います。
○唐沢委員 2頁の(5)のいちばん最後の、国際的な規制の整合ということで、「日本だけ先行しての規制は、競争力の低下と国内産業の空洞化につながる。」と断定して書いてあるのですが、イギリスではインジウム及びその化合物は既に規制していて、0.1mg/m3という規制基準の値は0.0001とはなっていませんけれども。ですから、ちょっと表現をやわらげていただいて、「競争力の低下と国内産業の空洞化につながる懸念がある」ぐらいにしてはいかがでしょうか。原案だと、ちょっと強すぎるような気がするので、それを提案させていただきます。
○松井化学物質評価室長 我々としてはそう書きたいのですけれども、ここの項目は業界団体からのヒアリング結果を書いておりますので、業界団体が書かれたことを書いてあるので、そこはご了承願いたいと思います。
○唐沢委員 2頁のいちばん上の2(業界団体等からのヒアリング結果)というのを受けているのですね。
○松井化学物質評価室長 そうです。
○唐沢委員 それならわかりました、結構です。
○菅野座長 その点はそうなのですけれども、現に規制値が高い規制値でありますけれども、「ある」という点は、「先行して」というところに矛盾するかと思います。
○松井化学物質評価室長 そうですね、注書きか何か入れたほうがよろしいでしょうか。
○大前委員 4頁の(2)技術的課題及び措置導入の可能性の最初の発散源の密閉化・局排の設置のところで、技術的課題の中で「ターゲットの多品種化、大型化に伴い」とありますけれども、ターゲット自身はそんなに大型のものではないです。完成した物は大きいですけれども、それは小さい物をいくつか張り合わせるような形でやっていると思うのです。ターゲット自身は、例えばこの机の大きさぐらいの物を焼き上げるとか、そんなことはあり得ないので、ここの「大型化に伴い、密閉化、局排の設置が困難な場合がある」というのは、少し現実と違うのではないかという気がするのです。
 最終製品は確かに大きな物になるのですが、ターゲット自身はそんなに大きな物ではないのを組み合わせて、張り合わせるといいますか、そういう形でやっていると思うのです。
○菅野座長 ターゲットを生産している場所においては可能だということですね。
○大前委員 そうなのです。
○松井化学物質評価室長 本日は、業界団体の方に発言してもらうような設定にしていないのですけれども、発散抑制措置の、例えば局排などの設置については、規則の措置を仕組むときに何かこういう特例的な措置が必要か否かを検討しないといけなくなります。「著しく困難な場合はほかの措置がある」と特化則に書いてあります。そこの運用を通達で決めていますので、その辺りの書き方とか、これから細部を検討していかなければいけないので、その辺を業界団体のほうなりに実情をお聴きした上で考えていきたいと思っております。ここの部分については少し書き方を。
○寺島化学物質情報管理官 業界から出てきている意見を要約しているために、少し不正確になってしまった部分があるかと思います。液晶パネルの生産工程において、そのスパッタの装置自体や、張り合わせたいくつかのITOターゲット自体の容積が大きくて、それを囲った形での局排の設置が困難であるというご指摘をいただいております。私も現物を見たわけではないのですが、全体の装置が大きすぎてということのご指摘だと思います。そうすると、ここは表現を少し工夫したほうがいいかと思います。
○名古屋委員 3頁に「作業中の保護具の使用」と書いてあります。保護具の使用の種類と選定というところは、従来出した通達のマスクの選定方法を採用するというように考えてよろしいのですか。ここは、そうではなくて。
○松井化学物質評価室長 意図しておりますのは、昨年12月に技術指針を出しました。気中濃度に応じた呼吸用保護具の選定を打ち出しておりますので、それをもう少し詰めて何らかの形で規定していくことを考えています。
○菅野座長 そういたしますと、インジウム用に特別に選定方法を明らかにするということですか。
○松井化学物質評価室長 そうです。名古屋先生がおっしゃったような、一般的な通達は確かにあるのですけれども、それでやってくださいということではなくて、もう少し具体的に、できれば通達あるいはもうちょっと上の段階で規定できればと思っておりますが、そこは役所で検討させていただくということです。
○保利委員 2頁の(5)健康障害防止措置の導入にあたって考慮が必要な事項の下から2行目の、作業の記録、健診結果の記録の部分で、「記録を30年間保管する負担が大きいため、考慮すべき」というのは業界の意見かと思うのですけれども、具体的にはどうしてほしいという要望なのでしょうか。特別管理物質にするにしても、短くしろというような話ですか。
○寺島化学物質情報管理官 規制を設けないでほしいということだと思います。健康診断の結果そのものは、一般でも5年間保存しないといけないのです。
○保利委員 特別化学物質にしないでほしいという話なのですか。
○菅野座長 実際には、30年保存ということになるわけですよね。
○松井化学物質評価室長 その部分は保利先生がおっしゃったように、8頁の措置の導入方針のところに、「特別管理物質と同様の措置」と書いておりますので、これは30年保存を含んだ意味で書いております。
○大前委員 6頁の(3)留意事項○1の電解精製の作業のところで、「酸のミストの発生も見られ、発散抑制措置が必要。」のところの、「酸」の前に「インジウムを含む」を入れて、「インジウムを含む酸のミスト」としていただいたほうがいいのではないかと思います。
○菅野座長 よろしいでしょうか。時間の関係もありますのでエチルベンゼンに移らせていただきます。追加事項がありましたら最後にお願いいたします。資料3の説明を事務局からお願いいたします。
○寺島化学物質情報管理官 先ほどと同様で、アンダーラインのみをご説明します。1頁から3頁までは省略して、4頁の(3)規制化の必要性(事務局提案)の右側の総合評価のところで、アンダーラインを引いてあるところが前回は空欄にしておりました。作業環境改善のところは望ましいということ。漏えいの防止は不要というところを記載しております。漏えい防止というのは、特定化学物質障害予防規則の特定第2類物質等に定められる特定化学設備の部分を想定したところですので不要としております。
 5頁の(1)対策オプションの比較のところで、オプション1は原則として局排や作業管理の規則に基づく規制措置を導入するということと、オプション3は必要な健康障害防止対策を行政指導により普及徹底させる。この1と3を比較した場合についての表ですが、技術的な支障がないかどうかについては、実現不可能な問題は特に認められないということで追記をしております。
 (2)最適な対策のところで、前回は狭隘な場所での保護具であるとか、発散抑制措置というところについてご議論いただきましたので、そういうところを踏まえて規則のどちらに位置づけるかということもありました。最適な対策として、エチルベンゼンを含有する塗料を用いた塗装の作業については、既にほかの有機溶剤のばく露防止対策が講じられているが、エチルベンゼンの高いばく露が見られた作業については、発散抑制装置及び呼吸用保護具等による対策の一層の徹底が必要であることから、法令に基づく規制化(オプション1)が最適と判断される、ということで記載しております。これまでのご議論の結果を踏まえ、こういう整理でよろしいかというところをご確認いただければと思います。
 下の表の規制化の要否ですが、作業環境改善と作業管理のところを前回は空欄にしておりましたので、ここは法令上の整理の都合ですけれども「望ましい」としています。
 6頁の(3)留意事項で、○1リスクが低い作業の規制の考慮の部分と、○2留意事項については特段記載はしておりません。行政のほうで何か対応する必要があること等、留意事項等がありましたらご指摘いただければと思います。
 (4)規制の影響分析ですが、先ほどのインジウムと同様、選択肢1のほうが、局排等の発散抑制措置、そういうものが困難な場所については、十分な防護性能を持ったマスクの着用等の規制の導入ということと、作業主任者の選任、作業環境測定、特殊健診の実施を規定ということで、選択肢1としております。選択肢3のほうは、自主的対策を国の通知に基づき指導ということで、この1と3を比較した場合の○1期待される効果、○2想定される負担、○3便益と費用の関係ということで同様に整理しております。労働者の便益としては、健康障害の未然防止、事業者の便益としては労災発生の補償リスクを低減することができる、社会的便益としては労災保険財政に寄与できるのではないか。選択肢3としては、それに対応する形で、十分な対応には至らないのではないかということで整理しております。○2想定される負担の部分も、基本的には同様です。保護具等の部分については、1人当たり数千円ということで記載しております。基本的には先ほどのインジウムと同様ですので説明は省略いたしますが、○3の便益と費用の関係の部分では、エチルベンゼンについても放置した場合に健康障害のリスクにさらすことになるということを記載しております。
 以上のご議論を踏まえ、8頁の5の措置の導入方針(1)の部分を読ませていただきます。
 エチルベンゼンを含有する塗料を用いた塗装の作業については、リスク評価において、二次評価値を大きく超えるばく露がみられたため、健康障害防止のため、有機溶剤中毒予防規則の対象とし、蒸気等の発散抑制措置として、有機則の第2種有機溶剤等と同様の措置を講ずることが必要である。
 また、リスク評価で最もばく露レベルの高かった船体ブロック等の内部のように、発散面が広い等により局所排気装置の設置が困難な場所については、十分な防護性能を持ったマスクの着用を義務付けることが適当と考えられる。
 その他、有機則に基づく第2種有機溶剤等に対する措置に加え、エチルベンゼンの有害性を勘案し、作業の記録等、特化則の特別管理物質と同様の措置を有機則に規定することが望ましい。
 こういうことで整理しております。以上です。
○菅野座長 ただいまの、エチルベンゼンのまとめについてご意見、ご質問をお願いいたします。
○松井化学物質評価室長 少し補足させていただきます。前回までは、エチルベンゼンの規制を特化則で規制するのか、有機則で規制するのかという議論がありました。事務局のほうでは、その部分は検討会でご議論いただくことではなくて、ご議論の結果を踏まえて、事務局のほうで適切に対処させていただきたいと申し上げておりましたが、前回までのエチルベンゼンに関する議論の相当の部分が、特化則か有機則かという議論で占められておりましたので、一応取りまとめとしてはそこの部分にも触れました。
 前回までの議論の中で、有機則で規制する考え方もありますねというご議論がありました。とは言うものの、発がん性が懸念されるおそれのある物質ですので、それに応じた規制は必要であるというようなことでした。そこで、先ほどの8頁の5の(1)のところで「有機則の第2種有機溶剤等と同様の措置」ということで、その前段で「有機則の対象とし」というのがあります。最後の部分で「発がん性を勘案し、特化則の特別管理物質と同様の措置を規定することが望ましい」というまとめにさせていただけないかと思っております。
○唐沢委員 8頁の(1)措置の導入方針のところで、特化則でやるのか有機則でやるのかということについての説明がありました。伝統的に有機溶剤で、がん原性等が認められた場合、従来はどちらかというと特化則のほうへ移行するという感じでした。私は、特化則ですべきだということを強く言うわけではありませんが、お手元の資料の特化則の第1条に事業者の責務というのがあります。「事業者は、化学物質による労働者のがん、皮膚炎、神経障害その他の健康障害を予防するため、使用する物質の毒性の確認、代替物の使用、作業方法の確立、関係施設の改善、作業環境の整備、健康管理の徹底その他必要な措置を講じ」というような、事業者の努力義務が特化則の第1条だとかかります。
 有機則には同じ条文はないと思いますので、もし有機則でエチルベンゼンを規制するということであれば、少なくとも行政指導では、特化則の事業者の責務の第1条の精神といいますか、そういうことについて十分ご配慮いただけるように、行政指導でもいいかもしれませんけれども、その点の周知をお願いしたらいいかなという気がいたしますので、念のために申し上げておきます。
○松井化学物質評価室長 おっしゃるとおりで、原案の意図も特に特化則に基づく措置とは関係ありませんという意図ではありませんので、そこはご理解いただければと思います。
○岡部委員 意見が1つと確認が1つです。意見としては、7頁の○2想定される負担の、実施により生ずる負担の選択肢1のところのいちばん最後のドットなのですが、「呼吸用保護具の着用(1人当たり数千円)」という記述があります。これは年間数千円なのか、1回なのかその辺の単位を入れておいたほうがいいのかと思います。これはインジウムでも同じで、上のほうは「1人当たり」とか「年間」とか書いてあるのですが、何が数千円なのかというところが、このままでは少し不明なのかと思います。
○寺島化学物質情報管理官 そうですね。
○岡部委員 もう1つは、エチルベンゼンも先ほどと同じように30年の記録というところが基本的には付いてくるという理解でよろしいのですか。
○松井化学物質評価室長 私どもの意図としては、インジウムと同じ文章で、「特化則の特別管理物質と同様の措置」と入れております。これは作業の記録の30年の保存と、特殊健康診断がある場合にはその30年の保存、作業環境測定結果の30年の保存、過去に当該の作業に従事した者の健康診断というものを含んでおります。
○菅野座長 8頁の措置の導入方針の第2パラグラフなのですが、ここでは船体ブロック内部では、マスクにより保護すると書かれております。5頁の発散抑制措置のところでは、最低でも全体換気装置は必要と書いてあるように見えるのです。8頁の第2パラグラフに、全体換気装置も言及されたほうがよろしいのではないかと思います。
○松井化学物質評価室長 おっしゃるとおりで、この文章の前段として、有機則の規定に加えて十分な防護性能を持ったマスクの着用の義務付けということにしておりますので、ちょっと文章が舌足らずなところがあります。
○菅野座長 もう第1段に入っているということですね。
○松井化学物質評価室長 はい、そこは適切に直させていただきます。
○菅野座長 インジウムとマスクのコストが違っています。インジウムでは数万円となっていて、エチルベンゼンでは数千円となっていますので、エチルベンゼンのほうが簡略なマスクを想定されているのかと思ったのです。
○寺島化学物質情報管理官 送気マスクや防毒マスクが使われており、送気マスクが安いわけではないと思いますが、防毒マスクを想定しています。
○菅野座長 質問なのですが、8頁の措置の導入方針のいちばん最後の行に、「有機則に規定する」と書いてあるのですが、これは例外として規定するということですか。これは、エチルベンゼン用に有機則に規定するという趣旨ですよね。
○松井化学物質評価室長 これは、エチルベンゼンを有機溶剤として用いた塗装の業務については、現行の第2種有機溶剤と同じ措置を講ずるという意図で書いております。
○菅野座長 そうですか、それでは私の勘違いです。第2種有機溶剤というのは、既に特別管理物質と同じように取り扱われているということですか。
○松井化学物質評価室長 はい。
○瀧ヶ平化学物質評価室長補佐 その部分は、有機則に追加として規定を加えなければいけないことになりますから。
○菅野座長 有機則プラス特別管理物質を加えるということですね。
○瀧ヶ平化学物質評価室長補佐 有機則の中にエチルベンゼンを加えるということです。
○岡部委員 8頁の(1)措置の導入方針のいちばん最初の行に、「エチルベンゼンを含有する塗料を用いた塗装」ということで塗料ということでもいいと思うのですが、例えば溶剤という考えでいくと、エチルベンゼンを含有する塗料という中に溶剤も入っていると解釈できるのか。キシレンも混合溶剤も入ります。「塗料」と言ってしまうと、塗料だけが対象になって、溶剤が外れてしまうような気もするのですが、その辺はいかがでしょうか。
○松井化学物質評価室長 これは、塗料という中に溶剤と、本体の色を持った成分を含めて「塗料」といっております。もし表現について詰める必要があるということであれば、業界団体なりに「塗料」でよいかという確認をさせていただきます。
○菅野座長 今回は、たしか塗装作業の場合のみですよね。
○松井化学物質評価室長 はい。
○菅野座長 工業用のキシレンを扱う作業全体ではないということですよね。
○松井化学物質評価室長 そうです。塗装の作業のみということです。
○保利委員 有機則でも、それがわかるような形で書くという形なのでしょうか。有機則には有機溶剤業務に該当する作業が列記されありますが、その中の塗装作業だけがエチルベンゼンの対象となるという解釈でよろしいのでしょうか。
○松井化学物質評価室長 おっしゃるように、有機則第1条第1項第6号というのが参考資料4の後ろのほうにあります。最初のイとかロは有機溶剤等を製造する工程ということですから、これでかけますとエチルベンゼンを製造する工程にかかります。ロは特に中間体を製造する工程における有機溶剤等ですから、例えばポリスチレンを製造するときに、スチレンを製造する。そのときにエチルベンゼンを使うというときに、ここにあるろ過、混合、攪拌、加熱の業務というのが、そのまま対象にすると入ってまいりますが、これらはリスクが低いというリスク評価結果になっておりますので、そこは対象にしないということで仕組んでいくという意図で書いております。
○菅野座長 この点についてはよろしいでしょうか。ほかに何かありましたら後ほどということにして、資料4のコバルトの説明を事務局からお願いいたします。
○寺島化学物質情報管理官 資料4のコバルト及びその化合物について説明をします。同様にアンダーラインのない頁は省略して、5頁に自主的改善の進捗状況について追記をしています。局排の設置、作業主任者の選任の割合がそれぞれ6割程度、健診実施率は低いという全体の傾向について記載をしております。
 右の欄の総合評価は基本的にすべて「必要」と記載をしております。前回まで4頁の(1)必要な健康障害防止措置の部分についてご議論いただいたところですが、現行の管理第2類物質かつ特別管理物質と比較して、同様の措置を論点提案とさせていただいたことを踏まえまして、原則として、基本的措置を同様にすべて「必要」とするということで記載をしています。
 6頁です。(1)対策オプションの比較というところで、ここは少し表現を前回と変えただけですが、オプション1は原則、局排の設置、作業管理、健康診断等を規則に基づく規制措置として導入する、オプション3は行政指導により普及徹底させる。これを比較したものは、前回は何も記載していませんでしたが、インジウム等と同様に事務局のほうで埋めております。健康障害防止の効率性はオプション1のほうが効率性が高い。技術的な実現可能性については、防爆タイプの局排についてのご指摘がありましたので、局所排気装置、除じん装置については防爆タイプが必要であるということで、一部工夫が必要ですが、「実現不可能な技術的課題は認められない」ということで記載しています。産業活動への影響については同様です。措置の継続性の確保、遵守状況の把握等の容易性についても、同様に記載しております。
 (2)最適な対策の部分ですが、前回集中的にご議論いただいた少量取扱い等特殊な作業を一律に除外することは適当でなく、コバルト及びその化合物の有害性とばく露実態に係るリスク評価結果を踏まえ、法令に基づき規制化を行う(オプション1)ことが最適と判断されるとしております。
 こういった方針に従いまして、表の下のほうを埋めておりますが、規制化の要否として、すべての項目が「必要」、健診は「別途検討」としております。導入に当たって考慮すべき事項として指摘のあった事項として、発散抑制措置のところはいずれかの対策を講ずる必要がある、漏えい防止のところが特定化学設備は含まない。作業管理のところでご指摘のありました二次発じんによるばく露を防止する必要があるということで追記しております。
 7頁の(3)○1の部分ですが、少量・低頻度の作業につきましては、研究開発等の作業が中心ですが、いろいろな作業があり、取扱い頻度、取扱い量は様々であるので、一律に除外することは適当ではないというご指摘をいただきまして、減免としては「不可」としております。
 (4)規制の影響分析ですが、選択肢1として特化則による様々な規制の導入、選択肢3としてこれらを国の通知に基づき指導するというものです。以下の部分はインジウム、エチルベンゼンと同様に記載をしております。未然防止を図ることができる、労災の補償リスクを低減することができるといったことを埋めております。ここは同様に記載しておりますので、改めての説明は省略させていただきます。
 9頁の5措置の導入方針(1)です。コバルト及びその化合物の製造・取扱いの作業については、リスク評価における有害性の評価及びばく露評価の結果を踏まえ、これらの粉じん、ヒューム、ミスト等による健康障害を防止するための措置を講じる必要がある。
 このため、コバルト及びその化合物を特化則の対象とし、特定化学物質のうち、粉じんの発散源を密閉する設備、局所排気装置等の設置、作業主任者の選任、作業環境測定、特殊健康診断の実施等が義務付けられている管理第2類物質及び作業の記録等が必要となる特別管理物質と同様の措置を講じることが必要である。
 また、同規則に基づく管理第2類物質及び特別管理物質に対する措置に加え、二次発じん防止がとくに重要であるため、床の清掃の措置を講ずる必要がある。
 なお、コバルト及びその化合物を製造し、取り扱う作業のうち、コバルト及びその化合物を触媒として取り扱う作業については、上記の健康障害防止措置の適用を除外することが妥当である。
 このようにまとめております。以上です。
○菅野座長 ありがとうございました。コバルトにつきましていかがでしょうか。
○唐沢委員 9頁の(1)の最後の2行目のなお書きのところで、記憶を呼び起こす意味でお尋ねしたいと思うのですが、いわゆるコバルト及びその化合物を触媒として取り扱う作業、これは2年か3年に一遍であるということと、適切な呼吸用保護具を着用されて作業されているから、現にばく露がないからと、こういう意味ですよね。そういう意味でこのように適用を除外するということですか。
○松井化学物質評価室長 リスク評価のときのばく露実態調査を4箇所ほど、いろいろな形状の触媒で使われている作業場で測定をいたしましたところ、個人ばく露測定結果自体がかなり低い数値であったということで、ここは事業者の自主管理に任せてもいいのではないか。つまり、一律の規制はしなくていいのではないかということです。
○唐沢委員 確かに適切な保護具の着用というのは、やはりそれは要るのだろうと思います。法規制をするとか、義務付けるという意味ではなくて。そういう注意喚起はまた何らかの形で。もう実際にやっていただいているから、特に言わなくてもいいということですか。
○松井化学物質評価室長 そうですね。言ってしまえば安衛法の第28条の2で、自主的にリスクアセスメントをしていただいていますので、そこの世界であろうという整理にしてはどうかということなのですが。
○唐沢委員 確認させていただいただけですから。
 それから、ちょっとこれはてにをはの話になるかもしれませんが、6頁の(2)の最適な対策のところの真ん中辺りに、漏えい防止が「要」とあって、「特定化学設備は含まない」とあります。前にも出てきていたと思うのですが、要するにこの趣旨は特定化学設備で漏えい防止に関する措置が既に特化則上義務付けられているから、新たなことは書かないと、こういう意味だというご説明でしたよね。そういう受け取り方でいいのでしたか。コバルト及びその化合物は特定化学設備に該当するのでしたか。
○寺島化学物質情報管理官 該当させないという趣旨で記載をしています。
○唐沢委員 特定化学設備の定義は確かどこかに書いてあったかと思いましたが、コバルト及びその化合物を製造し又は取り扱う設備は特定化学設備には該当しない、こういうことなのですね。
○寺島化学物質情報管理官 はい。
○唐沢委員 そういうことですか。
○寺島化学物質情報管理官 特定化学設備が適用になるのは特定第2類物質と第3類物質ということになっておりまして、大量漏えいに対応するような、急性中毒など、そういったものに対応するための条件ということです。
○唐沢委員 わかりました。
○大前委員 1頁の(2)の発がん性のところで、硫酸コバルトのところなのですが、肺胞/気管支腫瘍、扁平上皮がん。悪性褐色性肺胞腫というのはたぶんないので、悪性褐色細胞腫、副腎のだと思います。ちょっと確認をしてください。
 9頁の措置の導入方針の中の二次発じんのところなのですが、「二次発じん防止がとくに重要であるため、床の清掃の措置」というのですが、二次発じんは床だけではないので、もう少しインジウムと揃えた形で、作業服とか床とか書かれたほうがいいのではないかと思います。
○菅野座長 これはインジウムと同じでもよろしいですよね。
○寺島化学物質情報管理官 すみません。細かいことなのですが、例えば床の清掃を規則に義務付けた場合に、インジウムとコバルトだけが対象になるという形で、特化則の中ではなってくるかと思うのです。ほかの金属等とのバランスからみて、コバルトの二次評価値が0.02ということで、非常に低レベルであるということから必要と結論づけるということでよろしいですか。
○松井化学物質評価室長 文章のほうはそのように整理をする方向で検討させていただきます。ただ、インジウムのほうは、やはり3×10-4という、非常に低い濃度ですので、より二次発じんの対策が重要だろうということで、その場合に具体的に制度なりあるいは通達で何か指導するに当たって、インジウムのほうが少し対策的には、はっきり言ってしまえば制度に盛り込む部分を大きくしたほうがいいのかなとは思っております。
○唐沢委員 蛇足になりますが、0.02mg/m3の基準値も結構厳しいですから、先生がおっしゃったように、インジウムと同じようなことで書いておかれたらいかがですか。
○菅野座長 大切な問題ですが、先ほどご指摘がありましたが、3頁の(4)の低頻度の作業のところ、事業者によるリスクの見積もりに「2回に1回」と書いてあるのですけれども、これは2年に1回の間違いですよね。
○唐沢委員 よろしいですか。3頁の(5)の複合酸化物顔料のところと、管理費用・項目の増大。これは先ほども岡部委員のご指摘になったようなところですが、途中で欄に入りきれなくて切れてしまっていますから、それをフルテキストが入るように工夫していただければと思いますが。
○岡部委員 5頁目なのですが、(3)の表のところで、自主的改善の進捗状況というところがあって、最初のセンテンスの局所排気装置の設置、作業主任者の選任の割合が約6割ということはいいのですけど、「呼吸用保護具は7割以上」というのは、たぶん着用は7割ではないですか。もう少し丁寧に書いていただいたほうが後々わかりやすいかなと思います。
○菅野座長 いかがでしょうか。先ほど端折ったかもしれませんので、3物質ともまとめて話したい方も、何かコメントがありましたらお願いします。
○櫻井委員 9頁の導入方針のいちばん最後のパラグラフで、先ほど「現在の時点では有害性を示す情報がないため」というように修正が入りましたね。ここのところの情報がないことはそのとおりなのですが、おそらくそれだけでなくて、金属の場合には、吸入性粒子へのばく露が起こりにくいのではないかという考え方があって、情報は少ないけれども、防止措置の適用を除外してもいいという判断になっているのではないかと思うのですが。その辺はどうだったかなと思いまして。金属インジウムと合金を取り扱う作業場所では測定は行われてはいないわけですね。測定したら低かったとか、そういうことはないのですか。
○松井化学物質評価室長 例えばボンディングをしている場所ですとか、インジウムを回収するときに、インゴットを扱っているという所を測っておりまして、低いわけではないんですね。それらはいずれも溶融を伴うところを測っているものですから。少しまどろっこしい表現をしましたが、溶融を伴わない金属インジウムの作業場ですが、それは測っていないという状況があります。それで、リスク評価書の整理では、有害性を示す情報が不足しているのでという、そのようなまとめになっておりまして、先生ご指摘の金属インジウムの吸入性粉じんについての整理というのは、リスク評価書の中ではしてはいないところですが。
○櫻井委員 リスク評価書の表現をそのまま持ってくるとしたら、現在の時点では有害性に関する情報が不足しているということになるのですが、不足しているから適用を除外することが適当であるという判断はあまり適切とは思えないですね。それだけではなくて、溶融を伴わない金属インジウムの取扱いの場合に、例えそれをこすったり何かしましても、吸入性粒子の発散が低いであろうと私は考えますが、その辺、同席の方々にご意見を伺ってみたいと思います。それと、さらに金属そのものの有害性が他のインジウム化合物と同等の毒性であるとは考えにくいと。たぶんそれよりも、トータルとしてリスクは低いと判断していいのではないかと思いますので、適用除外は反対しているわけではないのです。そこをうまく表現できないかなと思います。
○菅野座長 ご指摘の点は、有害性を示す情報がないことを理由に除外するのは筋が違うということですね。
○櫻井委員 ないから除くというのは、単に調べていなくて、あるかもしれないけれども、たまたままだ調べていないから、いまの時点では適用除外するという発想では、いいのかなと思うのです。
○松井化学物質評価室長 一応考え方としては、情報が十分にないので、一律に制度で規制するまでに至らないという整理をしておりまして、そこの部分がいいかどうかというのはご議論いただければと思いますが。
○櫻井委員 それはそれで了解いたしました。ただ、いま言ったように、吸入性粒子の発散が起こり得る値が低いことも含めて、他のインジウム化合物よりもリスクとしては低いと想定したからではなくて、単に情報が少ないからだということですね。わかりました。
○半田化学物質対策課長 ちょっとお待ちください。いまの櫻井先生のご指摘は極めて重要なご指摘だと思うのです。「有害性がないから、除外することが妥当」というのではなくて、「有害性について規制をかけるに耐え得るだけの十分な証拠がない」とか、そういう意味で書いているのですね。そういうふうにせめて書かないと、おっしゃるとおりに、情報がないから規制しませんといっているのはおかしいと。証拠がないのだったら、今回はここまでだけど、次の段階としてここの部分は検証しますというのが、当然出てこないといけないですね。
 そういうことになりますので、むしろいま先生からご指摘がありましたように、金属性であるから吸入性粉じんを発散しづらいのではないだろうか。そういった考え方をお示しくださったわけですが、そういった考え方が妥当であるという先生方の賛同が得られるならば、そういうことを踏まえてここを除外するということにしたいと思います。簡単にそれはそうだと言い難いということであれば、どこかの段階で検証する作業が必要になってくるかと思います。是非そこはご議論いただきたいと思います。
○名古屋委員 たぶん評価のときはこういう書き方ではなくて、あきらかに粉体としての飛散がない場合についてはという書き方になっているはずで、その作業はたぶんこの作業に該当するのだろうという形でリスク評価をしたのだと思うのです。ではこれが本当に粉体として飛散しないかどうかというところの議論は、実態ではしていないのでわからないけれども、確かに溶融するところで発生する金属ヒュームは、金属酸化物ですからかなり小さい。一方、研削したときも研削材と材料の摩擦熱で金属ヒュームが発生するので、小さな粒子も存在するけれども、作業によっては粉体が出ないかという、金属だから出ないかという検証は、リスク評価のときはたぶんしていなかったと思います。
○松井化学物質評価室長 参考資料2にインジウム及びその化合物の詳細リスク評価書がありまして、その4頁を見ていただけますか。(3)の「許容濃度等」の1つ上に「一方」という2行ほどの段落があるのですが、金属インジウムの有害性の評価については、有害性に関する情報が不足しており、今後の調査研究の進展を待つ必要があるというようなことで整理をしております。ここの部分が十分読み取れるような文章をこちらの措置の検討会の報告にも入れさせていただくということが考えられるかと思います。
○菅野座長 金属及び化合物の固まりをそのまま取り扱う作業というのは具体的にどんなものがあるのですか。何かあまりないような気がしないでもないのですが。
○松井化学物質評価室長 例えば歯医者さんが合金にインジウムを少し入れて軟らかくして、歯に詰めるといいますか、歯を研磨されるというような作業はございますが。
○菅野座長 それは溶解されてないと。
○松井化学物質評価室長 溶解されています。型に入れて作るときは溶融しているのですが、出来上がりを持ってきて研磨するときは溶融をしておりませんので。基本的にはそれは今後の状況、調査研究の進展を見て、必要であれば規制を検討する必要があるということです。
○菅野座長 その理由でいく以外に方法がないような気がいたします。
○櫻井委員 丁寧に書いていただければ。
○保利委員 除外することが妥当であるという表現がどうかということですよね。
○田中委員 エチルベンゼンの話を少し検討いただければと思うのです。エチルベンゼンは今回塗装作業の範囲の中で検討されているということですが、前にも少し提案しましたが、防毒マスクの件で、いま送気マスク又は有機ガス用の防毒マスクの使用ということで記載されている。塗装ということで限定すれば、もう1つ粒子状で浮遊する塗料の問題がある。これはエチルベンゼンではないわけですが、塗装の作業者のばく露を考えると、気になるところであると。中災防が発行している有機溶剤の作業主任者テキストの中で、防毒マスクの使用に当たっての留意点の内容の中に、吹き付け塗装作業時のように、防じんマスクの使用の義務付けがない業務であっても、有機溶剤の蒸気と、塗料の粒子状の粉じんとが混在している場合については、防じん機能を有する防毒マスクを使用するという記載があるわけです。そういう意味では、記載の中に、1つ選択肢として防じん機能付きの防毒マスクの使用も検討する。どこに入れたらいいのかがちょっと整理できていないのですが、記載をしておいていただければと考えます。
○松井化学物質評価室長 それはミストで浮遊しているからということですか。
○田中委員 塗料としては、ミストあるいは粒子そのもので浮遊している。
○松井化学物質評価室長 粒子そのものも考えられるのでと。わかりました。
○菅野座長 それと、その場合は必ず必要だと書いたほうがいいですよね。
 その他の点はいかがでしょうか。
 続きまして、検討会の報告書(案)につきましてご説明お願いします。
○寺島化学物質情報管理官 資料1の「検討会報告書(案)」ですが、これは先生方のいままでのご議論を踏まえた上で修正をして、またお諮りをして、見ていただいた上でまとめたいと思っております。来月の日付を入れております。1「はじめに」は昨年と同様で、リスク評価を行っておりまして、健康障害防止措置について検討することを目的としています。
 2「検討の経緯等」については、平成23年度リスク評価について、報告書を受けまして検討を行いました。また、平成22年度にリスク評価を踏まえた健康障害防止措置を講じた酸化プロピレン等について、くん蒸作業の際に健康障害を生じるおそれがあるとの情報を得たために検討を行いました。
 3「検討の手順」のところですが、検討手順に従いまして評価を行いました。検討に当たっては、ヒアリングを行ったということを記載しています。
 4の(1)参集者のところに、委員の先生方のお名前、ご所属を記載しています。(2)検討会の開催経過として、第1回から第4回までを記載しております。
 5「健康障害防止措置の検討結果」ですが、冒頭にもご説明しましたように、それぞれの検討シートの措置の導入方針の部分と同様の形にしたものとすることにしていますので、読み上げは省略させていただきます。
 (1)のインジウムのところについて、いちばん最後のなお書きのパラグラフについて、もう少し丁寧に書き替えるということ。(2)のエチルベンゼンについては、いまご指摘のありましたような防じん機能付き防毒マスクについての記載を追加する、それから、有機則の全体換気のこと等、ご議論いただいた内容を追加いたしまして、書き替えるということにしたいと思います。(3)のコバルトにいても同様です。例えば床の清掃の部分であるとか、ご指摘いただいた内容を追加いたしまして、まとめたいと思っております。
 4頁の(4)くん蒸作業についてですが、前回ご議論いただきましたエチレンオキシド及び酸化プロピレンについては、くん蒸に用いられていることから、個別具体的なくん蒸作業に係る措置の対象とすることが必要であると記載してあります。
 (5)健康障害防止措置の適用除外とされたものの取扱いということで、いまご議論いただいておりましたインジウムの溶融を伴わない金属、合金の作業について、コバルトの触媒として取り扱う作業、エチルベンゼンであれば塗装以外の作業などについては、「事業者によるリスクアセスメントに基づく自主的な管理を継続し、良好な作業環境を維持することが重要である」ということを追記しております。報告書は以上のような形で取りまとめまして、先生方にご確認をいただいた後に、座長一任とさせていただきたいと事務局としては考えておりますので、ご議論いただければと思います。
○菅野座長 それでは報告書につきまして、ご意見おありでしたらお願いいたします。
○保利委員 3頁のエチルベンゼンのところは、先ほどの資料3の5(1)と同じですけれども、最後の3行は、特化則と同等の措置を有機則に規定することが望ましいという表現になっているわけですね。妥当であるとかではなくて。
○松井化学物質評価室長 そこは議論いただければと思いますが、一応事務局としては望ましいというぐらいの表現かなと提案させていただいております。
○寺島化学物質情報管理官 追加をいたしますと、ほかのものとのバランスもありますし、昨年などは、例えば酸化プロピレンについての保護具であるとか、ジメチルヒドラジンの保護具について、防護係数を用いて選んでくださいというような部分について、通達ベースで言ったらどうかということが望ましいというような書きぶりをしているものもあります。ここで「望ましい」としたものが「通達」を示すということではないのですが、制度上設計していく中で断定的に書けない部分があるのかなということで記載してあります。
○大前委員 4頁のくん蒸のところなのですが、化学物質名がエチレンオキシドと酸化プロピレンでは不整合なので、酸化エチレン及び酸化プロピレンか、あるいはエチレンオキシド及びプロピレンオキシド等、どちらかに統一したほうがいいのではないかと思います。
○松井化学物質評価室長 すみません。安衛令で、特化則の対象物質を政令で決めているのですが、そこにそういう書き方を。両者こちらのほうが一般的であろうかということで選択したようなのですが、すみません。
○菅野座長 これは変えないということでよろしいですか。
○大前委員 結構です。
○菅野座長 ほかにはいかがですか。先ほど寺島管理官からご説明がありましたが、報告書につきましては、本日いただいたご意見を含めて修正させていただいて、委員の皆様方にご確認いただくということですね。ご確認いただいたまとめは私に一任していただきたいということですが、よろしいですか。
                (異議なし)
○菅野座長 ありがとうございます。それでは4回にわたりましたが、今回で平成23年度化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会を終了いたします。ありがとうございました。


(了)

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