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2011年10月25日 平成23年度 第2回化学物質の健康障害防止措置に係る検討会 議事録

労働基準局安全衛生部化学物質対策課化学物質評価室

○日時

平成23年10月25日(火)14:00〜16:00


○場所

経済産業省別館 8階 825号会議室


○議事

○寺島化学物質情報管理官 本日は大変お忙しい中、ご参集いただきまして誠にありがとうございます。ただいまより23年度「第2回化学物質の健康障害防止措置に係る検討会」を開催いたします。本日は小野委員と唐沢委員が所用のためご欠席となっております。また、本日は関係事業者団体からのヒアリングのため、団体の方にご出席をいただいておりますので、ご紹介をいたします。名簿は参考1にお付けしておりますので併せてご覧ください。まず、社団法人新金属協会、(株)アルバック マテリアル事業部東日本営業部部長の尾山様、社団法人日本塗料工業会常務理事の奴間様、社団法人日本造船工業会川崎重工業(株)神戸造船所総務・環境課長の阿曽沼様、同じく三井造船(株)環境安全管理室主管の吉田様です。
 では早速ですが、以下の議事進行につきましては、菅野先生にお願いいたします。
○菅野座長 まず初めに事務局から資料のご確認をお願いいたします。
○寺島化学物質情報管理官 議事次第の裏面に資料の一覧がありますので、併せてご確認ください。資料1-1、1-2、1-3は一綴りになっておりますが、「健康障害防止措置の検討シート(インジウム及びその化合物)」です。資料2-1、2-2も一綴りになっております。「健康障害防止措置の検討シート(エチルベンゼン)」です。資料3-1、3-2も一綴りですが、「健康障害防止措置の検討シート(コバルト及びその化合物)」となっています。資料4-1は新金属協会様の資料、4-2は日本塗料工業会様の資料、4-3は日本造船工業会様の資料となっております。資料5「エチレンオキシド・酸化プロピレンを用いたくん蒸作業について」、資料6「今後の予定」。そして参考資料として、参考1がただいまご紹介しました参集者名簿と団体からの出席者の名簿です。参考資料2-1から2-3までは詳細リスク評価書ですが、都合によりまして机上配付のみとさせていただいておりますので、必要に応じてホームページをご覧いただければと思います。参考3「インジウム・スズ酸化物等取扱い作業による健康障害防止対策の徹底について」、これは技術指針です。参考4は「参照条文(特定化学物質障害予防規則及び有機溶剤中毒予防規則)」です。参考5は非公開の机上配付資料となっておりますが、エチルベンゼンの「ばく露実態調査における発散抑制措置及び保護具の状況」ということでお配りをしています。参考5につきましては、委員の先生のみの配付とさせていただいております。以上です。
○菅野座長 資料はよろしいですか。
 続きまして本日の議題に移らさせていただきます。前回に引き続きまして、22年度リスク評価対象物質の健康障害防止措置の検討についてご議論いただきたいと思います。インジウム、エチルベンゼン、コバルトの順に物質ごとに検討いたしますが、本日は関係事業者団体の皆様にご参加いただいていますので、初めに団体の方々からご意見を伺いまして、質疑の後に事務局の説明、措置の検討と進めていきたいと思います。まず初めにインジウムの関係団体としまして、社団法人新金属協会ターゲット部会長の尾山様からご意見を承ります。
○尾山氏 ただいまご紹介にあずかりました尾山でございます。よろしくお願いします。
 まず、本日は貴重な時間をいただきまして、ありがとうございました。化学物質の健康障害防止措置の検討会に際しまして、新金属協会ターゲット業界を代表して、アルバックの尾山が発言させていただきます。
 当協会は、活動の1つとしまして、ITOターゲットをはじめとする各種ターゲットのメーカーを中心とした部会を持つ業界団体です。今回のITOの健康障害防止に関する一連の動きについて、強い関心をずっと持っております。業界団体として、さまざまな検討を行ってまいりました。
 私どもの携わるITOのターゲット産業については、前回もいろいろ報告があったと思いますけれども、第1にITOターゲットの製造だけでも、金額的には国内メーカーだけで500億ぐらいあります。特に液晶関係、TFTテレビとかそのような関係、それから、もう既にご存じだと思いますが、電子機器関係のデバイス、要するに表示デバイスですね、それから例えば工作機械の操作、タッチパネルとかそういったところ、当然、自動車、鉄道、船舶、飛行機はもともとITOとかそういうものを使っていますから、多岐にわたっています。これは金額に合わせてどうのこうのと言えるような数字ではないと思っていますが、当然グローバルで見ますと、100兆円とか、そういうような膨大な数字になると思っています。来年4月に発足する経済産業省主催のJD、日本ディスプレイのような会社も、国を起案者として発足されるということを聞いています。そうしますと、ますますITO、ほかの技術も当然あるのですが、国内から出してはいけないような、技術を出さないためにディスプレイ会社も作るわけですから、海外のディスプレイ、特に東南アジアから韓国、台湾を含めた中国までの間ですけれども、それに先んじたディスプレイを開発するということには、切っても切れない材料だということです。
 それで、ITOは特に日本の歴史がいちばん。産出国は海外の山で、ITOそのものをターゲットとして利用しましょうという起案というのはアメリカが始めたかもしれませんけれども、実装はすべて日本の大手電気メーカーです。ここへきて相当ディスプレイ業界もある意味淘汰されてしまいましたけれども、トップを走っています。ここへ来まして材料、我々国内メーカーのメンバーといろいろ話をしますと、やはり海外メーカーの参入も非常に低コストということで果敢に競争を余儀なくされているわけですね。競争力維持の云々が結局緊急な課題になっているわけですが、それは各社云々でいろいろやっているわけです。
 それに先立ちまして、当然、国内の技術は、要するにディスプレイの技術というのはほとんど海外に出ていってしまったと。ここに来てまたITOというのは、インジウムは要するに希少金属ですから、それを再生利用して使いましょうということでリサイクルという形も当然やっています。そうすると、成膜装置(スパッタ装置)についた防着板だとか、成膜がほかに付かないようにカバーする板のことを防着板というのですが、そういったものの部材からインジウムを回収するということで、リサイクルまで含めますと、粉を買ってきて焼いたりして作るまでのターゲットメーカーがやる仕事と、それから回収ビジネス関係も入れますと、相当長い、相当の人が関与した代物です。その観点から各メーカーさん、そういった各業者さんも、従業員の健康というのは各社なりにやって参ったつもりです。今回、動物実験とかそういう結果から、いろんな技術指針が去年の12月に最終的には1回発せられましたけれども、その何年か前にも、確かそういう指針もあったと私は確認しています。ただ、それが具体的に数字がどうだったかというのは、私どもも定かでないのですけれども、その時点から結局、保護具関係、環境を少し隔離しましょうとかいう動きは各社さんにありました。今回の12月の指針に関しては、結構高機能な分析をしなければいけないねとか、各社それなりに設備投資なり建物の改善などをして参ったと聞いております。当然我々アルバックも一環としてそれに倣ったことをやっています。
 今回の措置検討会で、特に昨年の0.01mg/m3の目標濃度を維持するということを我々は一生懸命やっているわけです。ばく露も当然防止できるかなと思っています。というのは、アルバックはターゲットも少しやっていますが、当然装置もやっています。装置も先ほど防着板の話が出ましたが、そういったときは、お客さんサイドが結局補修、メンテをする、外すという作業も同じ環境下、それは通常オペレーターは隔離された所、ゾーンゾーンでやりますが、そういったところまで幅広くお客さんに対してはアナウンスをしているつもりです。
 細かい話というのは、第1回目の検討会の資料5に掲載させていただいております。その要点を5つぐらい挙げましたけれども、冒頭にも言いましたように、ITO産業、要するにターゲット関係は、ある意味日本国の製造業者が発掘したニュービジネスみたいなもので、20数年前が1つの契機だと思いますが、そういったことで、パネル関係も、最終的には中国が主になっていますけれども、海外へ移転をしていると。そうなると、そのターゲット関係のコスト、先ほど韓国の海外メーカーのターゲットコストの話もしましたけれども、私も1人の人間ですから、こういったもので体を壊したくないので、過剰とは言いませんが、あまり過敏にやってしまうのも、ちょっとどうかなというのが1つ感じているところです。これは私の個人的なものです。
 我々は社員、従業員関係は当然、うちの安全環境上から全部各社さんに知らしめておると思います。マスクをしなさいとか、そういう環境のときは手洗い、うがいをしなさいというところで徹底しています。こういう非公開の話なので、まだ決まらないうちは、やはり風評被害というのをないようにしていただきたいなと思います。そういったことで、各企業でやるのはある意味限界。大手さんではなくて、回収関係の業者さんは、非常に言葉は悪いですが従業員数名とか、資本金もほとんど、極端に言えば家内工業的な作業員の方もおられる会社もあると聞いていますので、そういった設備にするときにはお金もかかるということで、それはそれで実行するに当たっては、やはりお国の支援をお願いしたいと。
 また、先ほど韓国の話をしましたが、韓国メーカーの材料というのは、非常に安いです。では日本はどうですかというと3、4社ありますけれども、それが高いか安いかというのは、ここで議論は控えさせていただきますが、それを日本国だけがこういう過大な健康防止ということを積極的にやってしまって、それでいろんなコストがかかってしまうと、相当ダメージがあると思います。国内はもうやめて、そういう規定がない中国でやろうとか、そういったことになりかねません。そうすると、先ほども言いましたように、ビジネス、液晶関係のテレビ屋さんそのものも全部海外に出てしまって、今度キーのところの材料までということが出てしまうということを非常にいま危惧しております。ですから、どちらにしろ、できれば全世界の材料関係と一連になった動きをしてほしいというのが本心です。以上、この文中にもありますが、それをかいつまんで話させていただきました。本当にご配慮いただいて、ご検討していただければと思います。以上でございます。
○菅野座長 ありがとうございました。ただいまのご説明についてご意見、ご質問があればお願いします。
○岡部委員 資料4-1の3.のところの下から3行目に、「適切な呼吸用保護具」という記述があるのですが、この保護具というのは、いわゆる防じんマスクを着用されているというような理解でよろしいですか。
○尾山氏 そうです。それと、いま指導のほうであるのは、まだ世の中にそんなに出ていないと思いますが、自呼吸式というか空気挿入式、ファンつきです。そういったのも一部、それに近い粉じんが多分に出る、例えばターゲットを作るときに削るとかいったときは当然粉じんが余分に出ますので、焼いたあとの固型はある意味、粉じんはあまり出ないのですが、削るというときに、バッキングプレートというか、板にターゲットを貼り付けるときに、表面は当然ターゲット側、裏側を削りますから、そういったときに粉じんが出ますから、そこのゾーンで作業オペレーターはちょっと高いマスクをしてもらうとかいうのは各社さんでやっているというふうに聞いています。当然我々もそのようにしています。
○岡部委員 ありがとうございました。
○菅野座長 ほかにいかがでしょうか。
○大前委員 1つよろしいですか。いま売上が500億円というお話でした。いまコストのことをいろいろおっしゃいましたが、例えば労働衛生にかけるコスト、保護具とか環境は500億の売上のうちどれぐらいまでだったら良いとお考えですか。
○尾山氏 私は、それは持ち帰らせていただきたい。
○大前委員 というのはいまお話が出た、この健康関係、環境関係でコストがあると競争力が下がってくるというお話をされたので、どれぐらいだったら皆さんやむを得ないというか、仕方ないと思っていらっしゃるのかというのは、どうしても重要で。例えば250億かかればそれはもう不可能な話でしょうけれども。
○尾山氏 ですから、逆に売上に対する従業員の安全管理のコストはどのくらい取るんですかということですね。はい、わかりました。協会を介してお返事させていただきます。
○菅野座長 ほかによろしいでしょうか。
 それでは、続きまして事務局から資料1〜3の説明をお願いします。
○寺島化学物質情報管理官 資料1-1に基づきまして、インジウム及びその化合物の健康障害防止措置の検討ということでご説明します。
 まず資料1の1頁目は、リスク評価書の概要ですので、ここは省略させていただきます。1頁の上のほうに書いてありますように、今回アンダーラインを付けているところが、前回お出ししたところからの追加ないし変更事項です。
 2頁目です。上のほうに業界団体の補足情報を入れております。(2)のところは主な作業ということで、ターゲット製造、いまお話にもありました、リサイクルの作業、ユーザーさんで行われる作業である、フラットパネルディスプレイ等の製造作業におけるスパッタリングというようなことを、代表的作業として記載しております。
 (3)は、いまお話がありましたように技術指針に基づく取組みを各々の事業場で取り組んでいただいているということ等を関係事業者団体から伺っています。
 (4)特殊な作業のところが、少し検討が必要になってくるかと思います。1つずつ説明をしますと、作業名としてありますように、作業頻度の少ないような研究開発等の作業については、何らかの措置対象外といった検討が必要ではないか。スパッタ装置のターゲット交換、メンテナンスは、いま尾山部長のほうからもお話がありましたように、ユーザーでもターゲット交換等の作業については、非常にばく露レベルが低いところもあるということで、ご指摘をいただいています。ボンディング作業について、これも評価値はかなり低いところがあるということを伺っております。その下の2つは金属インジウムの話ですが、ヒュームが出ないのではないかとか、あるいは湿式であるので、特に問題ないのではないかというようなことをご提案いただいております。
 最後の「歯科用合金の取扱い」は、この資料の8頁の次の頁に資料1-2があります。インジウム含有の歯科用合金について調査をしております。ご承知のとおり、インジウムについては9割以上がITOターゲットとして使われておりますが、ほんの一部、数パーセントの用途としまして、歯科用の合金、歯科のかぶせもの等に使われているということでしたので、それを調査しております。調査にご協力をお願いしたのは、大手歯科用合金のメーカーです。いろいろな種類がありますが、大よそ含有量としては数パーセントということで、1%を超えるものが多いということです。具体的にはいわゆる圧延の作業をされておりますが、いろいろな金属と混ぜて電気溶解炉で加熱溶融をして、小さいチップの形で、板状のものを出荷するという形になっています。これを歯科技工所というところに出荷いたしまして、歯科技工士の皆さん方がそれをガスバーナーで温めるなりして、どろどろの状態にしまして、これをかぶせもの等から作った鋳型に遠心鋳造機というようなものを使って入れるというような作業がされております。したがいまして、メーカーであっても歯科技工所であっても、いわゆるインジウムを含む合金を溶かす作業がある。しかもそれなりの頻度で、歯科技工所においては常時行われていると言ってもいいのではないかと思います。
 4の安全性対策の状況です。ここはメーカーさんのみからの情報です。発散抑制措置としては、局所排気装置、全体換気装置等が設置有。作業管理としては、フェイスマスクや保護眼鏡等を使われていて、一部の作業では、しっかりした国家検定の防じんマスクを使われているというご回答をいただいております。というところが歯科合金の取扱状況です。
 元にお戻りいただきまして(5)健康障害防止措置の導入にあたって考慮が必要な事項ということで、ここは先ほどもご発言がございましたので、省略させていただきますが、中で記録の保管ということで、特別管理物質については、作業記録であるとか、健診の記録は30年保管となっておりますが、これが負担が大きいのではないかというようなご指摘があります。
 3頁の事務局提案の「必要な健康障害防止措置」の表をご覧ください。これを基に本日はご意見をいただければと思います。対象物質なのですが、ここのところはインジウム化合物と金属インジウムということで、リスク評価の結果そのものです。意見の中には、有機インジウムであるとか、あるいはインジウム合金であるとか、そういったものについては別の検討が必要ではないのかというようなご議論がございます。
 措置のほうですが、真ん中のところに「論点・提案」と書いてある列がございます。そこのところが事務局提案としてご議論いただきたい部分です。★のところが特にご意見、ご議論いただきたい部分です。○のところは他の指針なり規則の通常の内容からして、妥当であろうということをこちらから提案した形です。
 左側の「技術指針の措置内容」とあるところは、現在の技術指針で要請している内容です。右側の「現行の管理第2類かつ特別管理物質」といいますのが、特化則によります規制の現行の内容です。そういったところを比較しまして、発散抑制措置、どういったところが必要であるのかということ。局排なのか密閉装置なのか、全体の関係をどういった形で位置づけるのかというような部分をご議論いただきたいと思っております。
 それから、「作業中の保護具の使用」とありますが、現行では特化物に保護具の使用を義務づけるという条文はありませんで、備付けという形になっています。局所排気装置等が設けられない場合に、例外的な措置としてこういうようなものがオプションとして通達で示されておりますが、義務づけというような形にはなっておりません。こういった中で保護具を義務づけるといった場合の設備改善のインセンティブの与え方ということで、いくらかのグレード分けをしてはどうかとか、あるいは保護具の種類の選定方法についてご議論いただければと思います。それ以外にも発散抑制措置、あるいは発じん防止の対策等についてもご意見を伺えればと思っております。管理濃度については、下に記載のとおりです。
 (2)の「技術的課題」につきましては、ここに記載のとおりです。時間がございませんので、説明は省きますがご議論いただければと思います。4頁(2)のいちばん下の「掃除機」のところの記載を間違っておりまして、掃除機については「粉じんの巻き上がり」「十分な性能を有する掃除機を適切に使用する」とありますが、その後ろの「又は」は削除していただきまして、技術指針の中にあります、セントラルクリーナー式屋外集中大型集じん機等の整備が考えられるというようなところを、導入の可能性として考えていければと思っております。以上です。
○菅野座長 ありがとうございました。ただいまのご説明と先ほどの事業者団体からのご意見を踏まえまして、インジウムにつきましてご意見、ご質問、ご討論をお願いいたしたいと思います。
○大前委員 (4)の「特殊な作業」のところ「作業頻度の少ない作業」に「研究開発」というのがございます。それで、一般的に研究開発は頻度も少ないですし、量も少ないですし、問題ないのですが、いままで報告されている事例のお一人が研究開発の方なのですね。これはターゲットそのものを作る研究で、ターゲットの性能を測るとかそういう研究ではなくて、ターゲットそのものを作る研究をやられていた方が障害を起こしていらっしゃるので、一律に研究開発ではなくて、やはり少し事例を分ける必要があるのではないか。
 それからもう1つは、最近ITOのインクといいまして、粉でITOを作っている所があります。研究所でも、あるいは現場でも。その場合は相当ファインの粉がいっぱい出ると思いますので、そういう研究施設に関しては、やはり局排等は付けていただかなくてはいけないと思います。単純に研究開発でまとめてしまうのは少し問題かというように思います。
 それから下から2つ目の「電解精製の作業」ですが、これは右側に「発生ガス等はほとんどなく」とありますが、そうでもないのです。概ね酸電解でやっていると思いますが、酸のミストは結構出まして、例えば、塩化インジウムとかそういうのはちょいちょい出ていますので、発生ガスはほとんどないというのは、たぶんこれは、しっかりそこまで覆って発生ガスまで管理している会社ですと、ほとんど外に出ないと思いますが、そうでない所もありますので、これもやはり一律に規制から外すのはよくないのではないかと思います。
○菅野座長 研究開発の区分けとしましては、使用量とかそういうものでできるものですか。
○大前委員 内容だと思うのですね。研究開発の中で実際にターゲットを作って、それを磨いてそれを納めるようなところで起きた事例ですので。それは非常に稀だといえば稀なのでしょう。やっている会社はそんなにたくさんあるわけではもちろんないので、そういう意味では特殊な作業であります。一般的な会社の研究開発というのは、さっき言った粉じんが出る所は局排ぐらいはやると思いますけれども、そんなに濃度が上がっても、そして実際に健診をやってもほとんど出てこないので、これはいいのではないかと思います。
○松井化学物質評価室長 ちょっと事務局から補足させていただきます。インジウムについては金属インジウムの溶融を伴わない作業というのはリスクが低いだろうということで、今回の措置の検討の対象から除かれています。リスク評価検討会の検討結果では除かれております。そういうことからいたしますと、粉じんが飛ぶ可能性の少ない作業は、相当除かれているということがございます。そうしますと、いまの研究開発の部分について言うと、このインジウム化合物あるいは金属インジウムを溶融させている作業の中で研究開発に当たるものというようなことになりますので、結構範囲が狭い。正直申しまして、事務局のほうも制度に規定するとなると相当難しい気がしております。その辺、何か具体的な根拠がございましたら、教えていただければと思います。
○菅野座長 この点につきましていかがでしょうか。環境測定結果もそんなにたくさんあるわけではないということですよね。
○松井化学物質評価室長 前回もご指摘がございまして、いろいろなご意見の中に、濃度が低いという記述などがございます。具体的にこの検討会で公表して議論いただけるようなデータがあるかどうか、あればいただきたいということで、関係の業界のほうにお願いをしております。今週中にあればいただきたいとお願いをしておりますので、もしデータがございましたら、是非こちらのほうにお寄せいただければと思っております。
○大前委員 それからボンディングの作業ですが、このボンディングの作業のところも、これはITOを作っているところしかやっていないので、ITO用以外のターゲットをボンディングすることに関してよくわからないのですが、ITOをやっているところのボンディング作業者は、結構血中のインジウムが出てきます。それは温度は低いですし、もちろんヒュームが出るはずがないので、なぜかといつも聞かれるのです。可能性としては、温度は低いにしても溶融するくらいの温度ですから表面が酸化すると。それから、やはり各社それぞれのノウハウで、ちゃんとくっ付くようなノウハウがあって、おそらくそこの、介入するときに少し出るのだろうということで、ボンディング作業者の血中のインジウムが多いのだろうと考えています。だからボンディングに関しても、たぶん測定すれば、特にA測定B測定みたいなことをやれば間違いなく低いと思うのです。それはそうなのですが、でも間違いなく血中に出てきていますので、これも一律にボンディング作業はOKというのは、厳しいのではないかと思います。
○菅野座長 そうしますと、作業環境測定よりも健診の結果のほうが鋭敏に出るということですね。
○大前委員 だと思います。ボンディング作業はほとんど1日中やっているのですよね。8時間とは言いませんけれども、相当長い時間作業していますので、作業時間が長いということもあります。
○菅野座長 防じんマスク等はされているのですか。
○大前委員 私の見た範囲では、最初の頃はやっていらっしゃらなかったけれども、最近はやはりやっていらっしゃいますね。
○寺島化学物質情報管理官 ボンディング作業については、ばく露実態調査の結果があります。ここでは二次評価値より低いとされているのですが、こちらの調査では二次評価値を超えていますので、そこは違うかなと思います。
○菅野座長 先ほどの3頁の★印の点につきましてはいかがでしょうか。
○名古屋委員 作業管理のところで「有効な呼吸用保護具の備付け」になっているのですけれども、トンネルのときもそうだったのですが、これだけ濃度が低くなってくると、備付けではなくて、要するに装着することを義務づけないとまずいのかなと思いますよね。その義務づけの仕方は、前に目標濃度を決めたときのきちっとしたラインが出ているので、あのラインに沿ったちゃんとした義務づけは必要なのではないか。これだけ低いと、もう備付けの時代ではないだろうと。保護衣もそうだと思います。
○田中委員 はい。
○名古屋委員 保護衣についてベリリウムを取り扱う工場へ行くと、作業環境が外部と隔離されていて、作業場所で使った保護衣は二次汚染防止の観点からすべて外に持ち出さないようなシステムになっています。具体的には、作業環境と外部の中間にある更衣室で脱いだ後、洗濯してそれをまた着せているという形になっています。やはりここのところもそういう形にして、備付けではなくて、要するに洗濯から防じんマスクまですべてエリアから出さないような形にしたほうがいいのかなと思います。
○菅野座長 その点につきましては発散の抑制措置とも絡むと思うのですけれども、ここに挙げられているような換気装置を付けると、何分の1ぐらいまで下げられるものですか。つまり、実際には1/100程度が限度ではないかというような気もいたします。
○名古屋委員 難しいのは、リングフードのような局排の制御風速を上げてしまうと、溶融しているときは溶融表面が酸化して、やはり製品に影響することがもしかしたらあると思うので、作業環境に設置する局排の性能と作業環境測定結果から適切な局排を選定することで大丈夫でないでしょうか。そうでなければ、マスクで対応しなければいけないと思います。ただ、管理濃度がどう決まるかによって決まるかと思います。管理濃度が決まっていないのだけれども、やはりあまりにも二次評価値が低いので、きちっとしておいたほうがいいかな。管理もそうですし、それから個人的な防御という形にもしておかないと、二重にしておかないと危ないのかなという気がします。
○菅野座長 片方だけではできないのではないかという感じがいたします。
○名古屋委員 あまりにも濃度が低いので、0.01ならいままでたぶん業界さんも管理されて、目標としてやられていて、前回の検討会のときでも、だいぶクリアされているところがあるのだけれども、今度は、二次評価値が前よりずっと下がりましたから、そうするとやはり、そこのところの現場はまだまだ対応し切れていないし、吸入性粉じんでいくということになってくると、ちょっと現状ではやはりきちっとしておいてあげないと、すぐには管理濃度でクリア、管理区分1というのはたぶんならないので、やはりマスクという形で対応していかなくてはいけないのかなと思う。ここのところはあって然るべきかなと、私は思います。
○菅野座長 それから、ここに挙げられている以外に、発じんの防止対策として何か適当なものはありますでしょうか。
○名古屋委員 たぶんいちばん最初のリスク評価では、各事業場さんがそれぞれの防じん対策という形のものをお話してくれて、掃除機はこういうものを使っていますよ、例えば製造しているところは、隅にたまりやすいからヘパを付けて、L型にして掃除しやすいようにいろいろされている事例があるので、このところで各自皆さん方、企業さんがやられているので、この前いらっしゃったのはかなり大きなところばかりでしたから中小はわかりませんけれども、やはりそれはやっていただけているのではないかなと理解しています。
○菅野座長 目標濃度がμg/m3ですと、掃除機で掃除ができるほどたくさん床にあっていいものかどうかという疑問があります。
○名古屋委員 掃除をするときに、普通の掃除機ではなくてヘパフィルターの取り付けてある掃除機にしてほしいねというのだと思います。掃除機の後ろから出てくる粒子の拡散を防ぐために、やはりグレードの高い掃除機を使って掃除してほしいよということだと思います。
○大前委員 発散抑制になるかどうかちょっとわかりませんけれども、バグフィルターを使って、局排で取っているところは、その粉がドライなのです。それを集めて持っていくときは結構発じんするので、そこら辺は何とかならないかな。特に、それをリサイクルの業者に持っていくときにドライで持っていかれてしまうと、リサイクルのほうは大変困るのです。そこら辺の移動のことについて、少し何か入れられればいいなと思うのですが。
○菅野座長 対策すべき作業としてですね、はい、わかりました。
○尾山氏 そうしますと、先ほど名古屋委員がおっしゃった保護具の備えで、例えば作業服をその環境のところから出さないと言ったら、その場でクリーニングとか、それから使い捨てにするのですかとか。
○名古屋委員 いや、それは作業環境の状況によって違ってくると思います。管理区分3のように比較的高い濃度のところでばく露を受けているときは、逆にその服を外部に持ち出すと、粉じんを振り払うことで二次汚染の原因となり、作業者自身やその他の作業者が高濃度ばく露になる可能性があるからということで、管理区分に応じてそういう措置はするのだけれども、ただ備付けではなくて、やはりちゃんとした服を着たほうがいいですよということだと、私は思うのです。
○尾山氏 いま大前委員がおっしゃった話とつながるのですけれどね。そういったクリーントンネルというか、エアブローが出てくるときに、入退室のときにエアブローで、そうするとフィルターが当然そこにある。では、そのフィルターをどうするのですかというような話が出ましたよね。それはクリーナーも同じ話ですよね。では、そこを徹底的に管理すればいいのではないかというところにつながるということですね。
○名古屋委員 そうです。だから二次汚染、要するにそこではなくて、出てきたときの二次汚染がほかの人に対して影響しないような形の対策をしておいたほうがいいでしょうと。
○尾山氏 そうですよね。
○大前委員 いまの質問に絡むのですが、二次汚染、二次発じんは結構考えられるのですよね。例えば、工場の食堂で食事をするときは当然作業着は着て行かないとか、そういう細かいこともやらないと、折角一次のところを一生懸命抑えても、結局二次発じんで吸ってしまうというのがあるので。それは、ついこの間、九大の先生が、髪の毛の表面に結構インジウムがたくさんくっ付いていると。その前後で比べると、結構付いているのですよね。髪の毛に付いていれば、当然作業着にもいっぱい付いているわけです。そういうような細かいことまで1つひとつやっておかないと、お金がかからない細かいこともやっていかないと、なかなか二次発じん防止はならないと思うのですね。
○尾山氏 さっき歯医者さんの話が出ましたが、歯医者さんで型を取ってきて最後に加工するとき、先生が横でガンガン削っていますよね。それと同じ話ですよね。だいぶ髪の毛に付いたりしますからね。なるほど、そういう所に行くわけですね。
○寺島化学物質情報管理官 歯科医院では普通溶かしたりはしないので、削った粉がどうかという問題は別ですけれども、そういうものもありますね。
○菅野座長 研磨作業はどのような作業でも危ないと思います。
○田中委員 保護具の件でありますが、先ほど尾山様がお話されたように、電動ファン付き呼吸用保護具というのを活用し始めていただいているというようなことでありました。実は、2週間前、緑十字展が東京で開催されたのですけれども、そこでもマスクメーカーのほうから新しい電動ファン付き呼吸用保護具が紹介されているわけであります。製品としてはどうも来年の春以降ということでありますが、かなり安価で提供できそうなマスクがいま出ております。そういう意味では、今回このインジウムに対しても電動ファン付き呼吸用保護具を中心としてばく露の。先ほどそれだけではないよと、環境改善がもちろん必要なわけですけれども、保護具のほうもメーカーのほうのこういう開発努力によって新しいマスクが提供できるというような情報がありますということをご紹介させていただきたい。
○尾山氏 今回、そのマスクというのは3.11の件がありましたから非常に入手困難で、ほとんどが福島にいってしまっているという状態で、そういうこともありまして、我々アルバックとしてはそれなりに前から、ある程度局所的に粉じんが出る所は、そういうマスクでやっている。どこも皆同じことでやっていると思います。
 あとは皆さん、うちもそうですけれども大部屋化したというのが現実ですね。小さい所だとそこにガーッと集まってしまいますけれども、大部屋で当然作業。だから非常に無駄ですが、動線も長くなって無駄ですが大部屋化して、それでできるだけ濃度を下げるとか、局所排気のポイントを1つでも増やすとかね。建物自身が相当、ガラス基盤が大きくなったのでターゲットも大きくなってしまいましたので、そういった建屋も改善しつつあるということです。
○岡部委員 1つ確認ですが、事務局提案のほうで、今回、作業ということは溶融を伴う作業というのが対象になっているのですが、そうしますと2頁の「リスク評価の実態」の(4)の「特殊な作業」の中で、例えばITOのスパッタ装置のターゲット交換、メンテナンスや、金属インジウムの計量包装作業といったものは対象外という整理でよろしいのでしょうか。
○松井化学物質評価室長 リスク評価検討会の報告書によりますと、金属インジウムの溶融を伴わない作業というのはリスクが低いといいますか、元をたどれば金属インジウムの有害性の十分な情報がないということで、インジウム化合物を分けて整理されています。先ほどおっしゃった金属インジウムの計量包装作業は、ここで書かれていることを読む限りでは溶融というのは入っていないので、これは対象にならないだろうと考えられます。
 それからスパッタ装置のITOターゲットの交換の場合、インジウム化合物ではあるのですね、酸化物ですので。この場合に、もう1つリスク評価検討会の報告で入っておりますのは、組立てなど全然粉じんが飛ばないようなものは当然リスクが低いので、それについては考慮しないといけないというのが入っております。その辺はどちらかと言うと、指導通達などの範囲で徹底するのかなと思うのですが、このITOのスパッタ装置のターゲット交換というのがもし全然粉じんなどが飛ばないということであれば、それに当たるのかなとは考えられます。
○大前委員 実際に、私はこのスパッタ装置の交換、クリーニングを見たことがないのです。いろいろな人からいろいろな話を聞くと、クリーニングのときというのはウェットでやるのかどういうやり方がいいのかわかりませんけれども、おそらく表面にくっ付いている膜状の酸化インジウム、ITOか何か膜状のものを一生懸命こそげ落とすような作業をやるというように聞いたのですね。私は見ていないのですけれども、そうすると濃度はゼロではないだろうと。ただし、微細な粉じんが出るかどうかというと、それはひょっとしたら出ないかもしれないということだと思うのですね。粒形はそんなに大きくはないかもしれないのですが、出ないことはないだろうと思いますね。
○尾山氏 それは結局リサイクルのほうの防着板を洗うという業者があるのですね。確かにこういう板が付いています、スパッタ装置に付いていますね。それを外に出し、これを通関箱に入れて、業者が引き取りに来ますが、その業者さんの先でそれをどうやって洗うのですか。ほとんど塩系で洗うのですが、そうするとそこで溶融されてしまうのですよね。だから、逆に洗浄屋さんのほうにも害が出る。そこは非常に中小な所なので、それこそエイヤでやってしまっているのが現状かなと思っているのです。そのときに当然、先ほど出た電解のインジウムの工程と同じようなことをやるわけで、やはりガスが出ます。だから工場としては昔のそれこそ海のほうの人目につかない所でやっているとかいうような現状ではないですか。いい匂いのする所がありますからね、海のほうに行くと。そういうふうに思います。だから、結局出ますよ、これは。
 スパッタ装置の交換は、要するに真空ですからベントします。それで、そのとき粉がある程度、スパッタ装置ですから、細かい粉が舞います。それをベントして、大気圧になったとき、その粉が全部下のほうに落ちます。それで、初めて開けます。それをまた掃除機で吸います。その掃除機はといったら、こういう掃除機を使いなさいという指針があると思うのです。あと、それではその防着板をどうするのですかと言ったら、通関箱に入れて、業者さん、持って帰ってくださいねと。だから、お客さんのオペレーターの方はそんなに当たらないかもしれないけれども、引き取った先の方たちはそれこそ、それを作業するために全部ためますからね、今度は。だから、そういうふうにどんどん出れば出るほど、使ってもらえば使ってもらうほど、その回収屋さんにはどんどんたまっていく。それをまた我々みたいな所が、廃棄物にしてはもったいないから、それをまた買ってリサイクルするということが成り立つのでね。だから、すべてにお金をかけないと、ということになると、そういう意味ではすごく幅が広くて。
○棗田氏 ターゲットの洗浄なのですけれども、実際にこの洗浄している会社に行って調査をしているのですが、実はメインは湿式なんですね。高圧洗浄水みたいなものを使って、こう置いて、パーッと当てて、取って。その後、ショットブラストの中に入れて、ショットで全部きれいにするというのが、大体多いようです、聞いたところですと。ですから実際に測定すると、その部分はさほどばく露しないのですが、最後の全部を集めて回収するところが、やはりばく露が高くなる。
○寺島化学物質情報管理官 事務局からなのですけれども、いま除じん装置、集じん装置からの回収であるとか、あるいは運搬の話がありましたので、少し現在の条文について補足をさせていただきます。参考4のほうの特化則の条文をご覧ください。例えば集じん装置については特化則第9条に除じん装置、こういうような方式によって除じんしなければならないというところまでは定まっておりますが、そこからの、例えばインジウムの粉の回収については一般的な取扱作業というところに該当してくるのかと思います。
 それから、ボロ等の処理というのが12条の2にございまして、ボロ等については不浸透性の容器に収めておく。あるいは運搬等についてはまた別な条文がございまして、次頁の25条の「容器等」に、運搬の際にはふた付き等の、「ふた付き」とは書いていませんけれども、「漏れ、こぼれるおそれがないように、堅固な容器を使用」するというようなことです。特化則に規定されますと、運搬の際にはこぼれないようにふたをしないといけない、そういうような規則はかかってくる。それに加えまして、先ほど委員の先生方からご指摘いただきましたようなところを細かく条文化するのか、あるいは通達とするのかというようなところを次回、そこを決めるということではなくて、そういうようなご議論をいただければと思っております。次回等にまた整理をさせていただくのかなと思っております。
○菅野座長 特化則の中のこの規則だけで間に合うものなのでしょうかね。ちょっと濃度の桁が3桁ぐらい違っておりますので。
○松井化学物質評価室長 例えば9条のところに、除じん装置の除じん方法が表になって載っています。先ほどヘパフィルターというお話もあったのですが、特にこれで大丈夫なのかというような、ちょっと細かなところもあるかとは思います。
○菅野座長 「ろ過」と書いてありますので、HEPAヘパフィルターのろ過も含まれるのであろうとは思いますけれども、実際には使われていないのではないか。
○松井化学物質評価室長 そうすると、大きくはこれに含まれて、あとは何か通達なりで注意していただくとか、そういうようなことも考えられるということですかね。
○菅野座長 そうですね。この除じん装置の除じんの効率がどのくらいなのかというのを私は承知しておりませんので、はっきりはわかりませんけれど。
○名古屋委員 前の詳細リスクのときの粒度分布を見ると、ナノのような粒子ではなくて、吸入性粉じんを多く含んだ分布をしておりナノのような小さい粒子ではないので、当然バグで取れる領域だと思っています。あえてナノを対象にしないのはヘパを付けることは全然ないと思います。
○菅野座長 その対象作業として、こういうもののメンテナンス作業というのを入れなくてもいいのでしょうか。
○名古屋委員 メンテナンスは当然マスクをしてやらないと。だって凝集されているわけだから、そこのところはやはり作業とは別にちゃんとしないと駄目だと思うのです。それはインジウムの粉がいっぱい付いているわけですから。
○菅野座長 そうすると、いろいろたくさんのものが入ってくることになりますが。
○名古屋委員 たくさんあると思います。
○菅野座長 ほかにはいかがでしょうか。それでは、次にエチルベンゼンに移らせていただきます。エチルベンゼンの関係団体としまして、日本塗料工業会と日本造船工業会からご参加いただいております。はじめに、社団法人日本塗料工業会常務理事の奴間様からご意見を頂戴いたします。
○奴間氏 では説明させていただきます。今日いただいたエチルベンゼンの資料2-1の2頁目に「業界団体等の概要」というのが書いてあります。上から3番目、「日本塗料工業会、257社」とありますが、塗料製造をメインにしております正会員は96社です。その96社のうち、中小企業(資本金3億円以下あるいは従業員300名以下)が84社です。つまり、88%が中小企業に属します。今日、時間を15分もいただけるということなので、資料4-2を9頁用意しましたが、寺島さんのほうで資料2-1にだいぶ書き込まれてありますので、ポイントだけお話させていただきます。私が喋ることは、今日お配りした資料に全部書かれております。
 「はじめに」ですが、塗料・塗装工業分野におきましてエチルベンゼンそのものを商業的に購入している会社は1社もありません。これをあとで説明させていただきます。私ども塗料業界・塗装業界が溶剤として購入・使用していますのは、JISのK2435-3で規定されております工業用キシレンです。工業用キシレンには、オルトー、メタ−、パラ−、キシレンとともにエチルベンゼンが含有されています。エチルベンゼンの含有量は工業用キシレンの製法によって異なって、分解系では40〜65%です。日本ではこれが多いようです。改質系では4〜18%となっています。ですから、塗料工業会は「エチルベンゼンをどれだけ含有しているキシレンを入れてください」とは言えずに、日本ではこういうものが出回っているという、まずそういう現実があります。
 いま資料4-2について説明しておりますが、3枚目をめくっていただきますと、パワーポイントが6枚ずつ、絵が描かれているのがあると思います。この資料は9月28日のリスクコミュニケーションの意見交換会、これは大阪で開催していただきまして、そのときに使用しました資料そのものを掲げさせてもらいました。3枚目に「JIS」と大きく書いてあるのがいま申し上げたことで、工業用キシレンというのは、右側にありますが、製法によってエチルベンゼンをこのぐらい含むものです。日本では40%前後です。工業用キシレンの構造式がいちばん下の左に書いてありますが、オルト・メタ・パラと、この問題のエチルベンゼン、こういったものが入っているわけです。
 キシレンについては、2005年9月に化学物質の初期リスク評価書というのが出されています。ここに使いましたキシレンが実は混合キシレンで、純キシレンではありません。これは日本の例ですが、その右側、EPA(米国環境保護局)の安全性評価におきましても混合キシレンが使われております。次の頁をめくってください。ここで申し上げたいのは、日本のリスク評価、アメリカのEPA、いずれにしても混合キシレン、いわゆる工業用のキシレンが使われているということです。
 次の図は塗料工業に携わる我々の基本的な考え方です。こういうことをお話するチャンスは滅多にありませんので書かせていただきました。要は、いわゆる工業製品で塗装されていない、あるいは塗料を使わない分野はほとんどありません。塗料というのは確かにキシレンをはじめとするVOCを出す、ちょっと嫌われ者ではありますが、鉄鋼、プラスチック、木材、こういったものの被塗物、これを保護してその寿命を大幅に延ばす、地球環境の保全に貢献してきた製品であると自負しております。いちばん上の右側の円グラフは、1997年に機械、造船、電機、自動車、あらゆる工業会の方々と協力して、そういう素材をどういった方法で守っているのかということを全国的に調査した結果です。塗料・塗装が約6割、その他26%が表面処理となっております。表面処理もそのままでは製品になりませんので、結局、その上に塗料を塗るということになっておりまして、80%以上のものが塗料で守られているということを申し上げたかったのです。
 真ん中ですが、これは造船工業会の方の意見のところにも書かれていましたが、では、キシレンを使わない塗料が出来ないのかということです。これは私事ですが、私は1972年に塗料業界に入りました。30年間、塗料用の高分子の研究と実用化をやってまいりました。私のテーマはキシレンをマイルドな溶剤に置き換えるということでしたが、30年経ちましても、全面的にそれは達成できませんでした。その理由は、例えば造船に使われるような、あるいは重防食に使われるようないわゆるエポキシ樹脂、ここに化学構造式を簡単に書きましたが、これはいわゆる耐薬品性や付着性といったものから不可欠な材料です。これは、この構造からいきましてやはり構造が似ているキシレン、こういったものは非常に溶解力、それから例えば東京のスカイツリー、ああいったものの25年間塗り替えをしないで持たせるというような、そういう長期の耐久性を持たせるためにもこういう構造が必要なのです。しかも、これは高分子量です。これを溶かすにはやはりキシレンが必要であると。代替の溶剤もありますが、これはかえってその毒性とか、あるいは、乾燥温度といいますか蒸発速度といいますか、あるいは経済性の面からなかなか実用化は難しいということです。
 真ん中の右側は、では結果、工業用キシレンはどのぐらい使われているのかということです。これはあとで減らした努力もお見せします。平成21年度、キシレンは、いわゆるキシレン、エチルベンゼンを合わせまして26%、4分の1強使われておりまして、塗料に使われる総溶剤33万5,000tの4分の1を占めておりまして、依然、トップの使用量です。いちばん下の左側に「工業用キシレン削減の取組み」を載せてあります。これはあとで報告いたします。こういう工業用キシレンはいわゆる労働安全衛生法・施行令・規則あるいは有機溶剤中毒予防規則、これは右側の図ですが、あるいは特化則には該当しませんが、こういった諸法をはじめ、毒劇、PRTR、さまざまな観点からの法律によって規制されております。
 3頁目です。左側がある塗料会社の作業環境の測定です。右側が代謝物の検診の結果を示したものです。要は、例えば作業環境測定におきましては、この会社はAからGまでの事業所がありますが、例えばA事業所では区分2、区分3、こういったものを出さないように努力していたわけですが、わずかですが、こういったものが検出されました。これに対してすぐに対処をしまして、原因を突き止めてその対策、ここでは給気フィルターの詰まりが原因だったのですが、交換によって区分1に直ちに戻しております。このように、この法律を活用して安全な職場の維持に努めているわけです。ほとんどの職場は、すべて区分1です。右側の有機溶剤に関しましては、少なくとも平成22年度上期・下期、これは全体でほぼ1,000名規模の会社ですが、すべて分布1の「健康影響が少ない」になっております。
 真ん中です。塗料会社は、法規はもちろんですが、JISにも書かれています火気、静電気の問題、あるいは保護眼鏡、耐油性の手袋・長靴、あるいは前掛け、静電服その他ですが、あるいは保管の問題、こういったものについても。例えば真ん中の右側は重防食用の塗料ですが、橋梁や鉄鋼の構造物、こういったものに使っていただけるお客様には、ホームページを通じてMSDSと同時に注意事項を遵守するように喚起しております。ちょっと細かいので読みませんが、保護具を付ける、あるいは有機溶剤の法律に従って換気の速度をこれこれ以上にするとか、かなり細かいところまでお願いしています。
 4頁のいちばん上は保護具についてです。今回のリスク評価でも溶剤の吸着には3M社の製品が使われておりましたが、3M社は保護具もラインナップしております。例えば、右側にありますように防毒マスク、送気マスク、眼鏡/ゴーグル、あるいは有機溶剤を浸透させない化学防護服、こういったものを商業的に既にラインナップしております。したがって、保護具は揃っているわけです。以上、まとめを書いておりますが、このまとめも寺島さんの資料2-1に書き込まれておりますので省略させていただきます。
 表紙に戻りまして、いまお話申し上げましたのは個々の企業の取組みの状況です。では、私ども日本塗料工業会は業界団体としてどういったことを行っているかを1頁から書いております。
 1番、業界団体としての取組み。これも資料2-1に書き込まれておりますが、エチルベンゼンに限りませんが、ホームページを使ってごく一般の方に「環境、安全、健康に関する取り組みと注意事項」と同時に、次の頁に示しますようなキシレン等の溶剤に起因する健康障害防止の取組みの一環として出版物を発行しております。2頁目に例えば詳細リスク評価にも書かれておりました造船あるいは長大橋、大きな橋ですとか、こういったところに使われる「重防食塗料ガイドブック」は一般向けではなくて専門のお客様向けの本です。ここに先ほど申し上げたような有機溶剤中毒予防規則についてわかりやすく記述しまして、必要な換気量の計算例等も詳しく述べております。その他、「室内における健康・安全環境を考えた塗装設計・施工マニュアル」「作業安全の衛生ガイドブック」、こういったものも発行しております。
 こういった出版物とは別に(2)に日塗工としての専門的な取組みを特記させていただきました。これは2003年12月、大気汚染防止法の改正が2004年5月になされ、これに呼応してこの排出抑制に向けて自主管理目標を発表しまして、さまざまな自主活動に着手しました。主要会員各社、これから委員を出してもらいまして、定期的に調査、会合を持ちまして、結果をまとめております。その一部が添付資料2にあります。横長の別添資料2というのがあります。これには日本の塗料工業分野におけるVOC低減の取組みのごく一部を載せました。
 図1は「塗料からのVOC排出量」です。図1の左が平成12年、H12と書いてありますが、環境省さんの推計、それを改定した値の2本書かれています。VOC排出量は53万5,000tで、平成12年にはこれだけありました。現在、平成22年のデータが出ていますが、平成21年はそれが29万2,000tで、これだけ排出されているという結果になっております。
 それに対してキシレンはどうかというのが図2です。これは平成12年のデータがありませんので平成15年から取っております。一般の溶剤、つまり、平成21年度は、図1の全体の溶剤を平成15年に比べて29%減少させてきたのですが、同時期のキシレンの溶剤は約38%減少ということで、一般の全VOCよりも特に力を入れてキシレンの削減に取り組んできております。
 にもかかわらず図3のように船舶をはじめとして構造物といったところでキシレンが多く使われておりますのは、先ほど申し上げましたような長い耐久性あるいは耐薬品性といったものを実現するのに経済合理性の面から考えても化学的な性質から考えてもキシレンが必要である、ということからこういう結果になっております。もちろん私どもは、水系化ですとか、キシレンをよりマイルドな溶剤に置き換えるというのをいちばん大事なテーマとして継続してやっておりますし、その結果は諸外国にも負けないと自負しております。以上が各企業及び塗料工業会のエチルベンゼンを含むVOCの取組みの結果です。
 3頁目に戻ります。3頁目の2「健康障害防止措置の導入に当たって考慮が必要な事項」あるいは「技術的課題及び措置導入の可能性」に書きましたが、現在、エチルベンゼンは工業用キシレンに必然的に含まれて私どもは使わざるを得ない。ただし、工業用キシレンに関しましては、労安法以下、法律をたくさん設定していただいて私どもの健康を守っていただいているわけですが、これに関しては中小企業も経営の厳しい中、きちんと守っている。したがって、現行の法規といったものをきちんと適用していただいて対処できると私どもは考えております。また質問等でお答えしながら説明していきたいと思いますが、私からのお話は以上です。
○菅野座長 ありがとうございました。引き続きまして、社団法人日本造船工業会川崎重工業株式会社の阿曽沼様、よろしくお願いいたします。
○阿曽沼氏 私、日本造船工業会の環境小委員を務めております川崎重工業の阿曽沼でございます。造船の作業現場あるいは造船で行われる作業者のばく露対策を中心にご説明致しますので、よろしくお願いします。
 まず、業界としての取組みですが、日本造船工業会からは、VOCの排出抑制の周知徹底ということで、このようなガイドラインが会員各位に配付されており、それに基づいたVOCへの対応を行っているところです。造船各社とも、低VOC塗料の採用を積極的に進めており、先ほど日本塗料工業会の奴間様からもご説明がありましたとおり、塗料へのキシレン等の含有量は削減され竣工量は増えているにもかかわらずVOC排出量は下がっている傾向にあります。また、造船各社とも、特定化学物質を含有する塗料の使用を見合わせるということも進めておりまして、タールエポキシ塗料を廃止したヤードもあるなど、安全もしくは環境に配慮した建造作業を行うよう対応しております。
 また、作業者におきましては、保護具の適正使用や保護具の着装の周知徹底を行うことにより作業者のばく露対策を進めておりますとともに、有機溶剤の作業主任者の選定や特別教育などによって、作業者への安全環境への配慮等も行っているところです。
 さて、造船の建造の方法ですが、造船というのは鉄板もしくは鋼材を切断し、あるいは曲げあるいは溶接することによってブロックを作って、そのブロックをドックまたはヤードで組み立てるという工法で建造しております。屋内作業につきましては、各社とも、生産効率を向上させるため、ブロックをまず水平の面で組み立て大型ブロックを作り、その大型のブロックを塗装工場の中に持っていきまして、その塗装工場の中で塗装をして、塗装が仕上がったものをドックまたは船台に持っていき、そこで組み立てるといった工法をとっております。大型ブロックの塗装につきましては塗装工場で塗装するわけですが、塗装工場につきましては、プッシュプル型の換気装置、排気装置を持っておりますのは当然のことながら、保護具の着装や、あるいは作業環境基準が遵守されているかどうかの測定も行いながら作業者の健康もしくは作業環境の管理を進めております。
 塗装工場での塗装におきましては、先ほど申しましたようにブロックが大型ということがありまして、ブロックを回転もしくは移動させながら同じ場所で塗装をすることはできません。人がブロックに向かっていろいろな所からスプレーガンで塗料を吹き付ける方法で塗装作業を行っており、いちばん効率のよい排気場所での塗装作業が行われないという実態はありますが、プッシュプル等の換気装置により換気を確実にしながら、作業環境も監視しながら塗装作業を行っているところです。
 さて、先ほど日本塗料工業会様からご説明がありましたように、エチルベンゼンというのは、キシレン、トルエンの中に混合溶剤として含有されている溶剤です。私どもは先ほど、作業環境の測定、保護具の着装と申しましたが、エチルベンゼンは、現在は有機溶剤中毒予防規則において特に規制がされてはおりませんが、キシレン、トルエンの中に含有されているということですので、第2種有機溶剤の適用を受けるキシレン、トルエンと同様の管理は行えております。
 大型ブロックをドックまたは船台上で組立て船形をつくり、最終的にはドックまたは船台上で仕上げ塗装を行うわけですが、この仕上げ塗装を行う、ドック、あるいは船台におきましては、通常は屋内作業ではなく屋外作業となっております。船体の大きさもかなり大きく、ここを室内環境、密閉環境にするのは大変難しいということがあります。また、同じドックあるいは船台の中では、塗装作業以外にも切断作業、お客様による監視、あるいは検査作業、パイプや配管などを取り付ける艤装工事、電線、弱電、通信ケーブルを取り付ける電装工事などが行われております。そういったいろいろな混在作業が行われる中で外板等の仕上げ塗装を行うこともあり、そういった環境ですので、ここを密閉空間あるいは屋内作業にするところがなかなか難しいのが造船業の実情です。
 エチルベンゼンの規制につきましては、事実上、有機溶剤中毒予防規則においてキシレン、トルエンと同様の規制が既に出来ているということですので、日本造船工業会としましては、この運用の中で、あるいは改めてエチルベンゼンを第2種有機溶剤として適用されることはあるのかなとは考えているのですが、特定化学物質障害予防規則を適用されるということではないのではないかと考えている次第です。特定化学物質障害予防規則の適用を受けた場合ですが、おそらく塗料コストの上昇とか、塗装工場等の大規模設備の対応等も必要となる可能性があるということで、造船業界に与える影響もかなり大きいと考えております。造船業は、申し上げるまでもなく、韓国や中国等々との競争を行っている産業です。世界のマーケットから同じような塗装仕様を求められる造船業界で、国際競争力に影響のあるような改変が行われることは非常に危惧しているところですので、この点、よろしくご検討いただきたいと思います。私からは以上です。
○菅野座長 ありがとうございました。三井造船株式会社の吉田様から補足のご発言はありますか。
○吉田氏 特にありません。
○菅野座長 それでは、ただいまのお二人方からのご意見につきましてご質問、ご意見がおありでしたらお願いいたします。
○名古屋委員 1点だけ。塗料工業会さんの2頁で、船体には特別な重防食塗料を使っていると。これはどのぐらいのエチルベンゼンがキシレンの中に含まれているのですか。一般的なものとは違うというのは、どのぐらい含まれているのですか。それはやはりメーカーさんによって違うのですか。
○奴間氏 違うと思いますが、重防食塗料だからといって極端に含んでいるわけではありません。一般的な塗料と同程度。
○名古屋委員 そうするとこれは、分解系ではないという形ですか。改質系の4〜18の中のカテゴリーに入るのか、それとも40〜65のカテゴリーに入るのか、それはどうなのですか。
○奴間氏 これは、会員の会社から調査をしました結果、やはり40%が多いのです。ただし、全部が全部ではありませんで、20もあります。
○保利委員 分解系、改質系でエチルベンゼンの含有率が違うのですが、これは、別に製造段階でそのような含有率になるように分けているのではなくて、工業用キシレンを製造した結果、そのぐらいのエチルベンゼンが出来ているということですよね。
○奴間氏 はい。
○保利委員 特別に混合しているわけではないということですね。
○奴間氏 違うと思います。
○保利委員 だから、逆に言うと、これは分けるのが非常に難しいということになりますね。
○奴間氏 これも日本芳香族工業会さんにできないかと相談申し上げたのですが、コストが1桁、2桁上がりまして、ということで、産業的には無理だなというお答えをいただきました。
○菅野座長 1つよろしいですか。分解と改質で、キシレンの値段はどのぐらい違うものなのでしょうか。
○奴間氏 これはほとんど変わりないと思います。
○菅野座長 値段は同じぐらいですか。
○奴間氏 はい。ただ、最初に石化メーカーさんが投資した製造プラントで決まってしまっているので、途中で変えるというのは難しいのではないかと。
○菅野座長 ほかにはいかがですか。
○櫻井委員 資料4-3の2の「適用法規」の下から6行目で、「管理基準もトルエン、キシレンに比して低く設定されている」というのは理解しにくいのです。
○阿曽沼氏 これにつきましてはこちらに書いてあります。室内空気汚染に係るガイドラインにおきまして、キシレンは0.87mg/m3(0.2ppm)、トルエンが0.26mg/m3(0.07ppm)に対しまして、エチルベンゼンは3.8mg/m3(0.8ppm)。
○櫻井委員 そちらのほうですね。
○阿曽沼氏 はい。
○櫻井委員 わかりました。それと、上のほうの3行で、「結果としてばく露対策は第2種有機溶剤と同様の管理が出来ている」と記載されております。言っておられることは大体わかる気がするのですが、一応お聞きしておきたいのは、エチルベンゼンそのものの濃度を測って管理しているわけではないのですね、キシレンを管理していると。
○阿曽沼氏 キシレン、トルエンです。
○櫻井委員 それに応じてエチルベンゼンも管理されているという判断ですね。それが必要かどうかは今後の検討課題だと思いますが、ばく露限界値を考えるとき、両方の影響が相加的に働くと考えると、それぞれがばく露限界値の何分の1かというのを判断して、その何分の1を足し合わせて1未満であればどこからも文句が出ないと思うのですが、個別に判断すると、その影響が両方付け加わるのではなくて、両方、全く独立で関係がないという場合であればそれでいいのだと思いますが、その辺りの問題があるなとは思っています。
○菅野座長 念のための確認ですが、トルエン、キシレンに比して低く設定されているというのは、緩く設定されているという意味でしょうか。ここだと、50ppmを想定しておられる感じだと思うのですけれども。
○阿曽沼氏 労働安全衛生法による管理濃度につきましては、キシレンが50ppm、トルエンが20ppmということで指定されておりますが、エチルベンゼンについては基準がなく、日本産業衛生学会の勧告による許容濃度で50ppmが適用されているということでしたので、キシレン、トルエンについては法規制があるけれども、エチルベンゼンについてはまだそこまで規制がかかっていない、というようなことで書かせていただいております。
○菅野座長 わかりました。ほかにはいかがでしょうか。
○名古屋委員 基本的には、塗装時にキシレンとは分離できないのだから、エチルベンゼンだけを特化則にするのではなくて、全く同じような有機溶剤として扱ったらどうでしょうか、という提案が趣旨だと考えてよろしいのですか。
○保利委員 逆に言うと、そういうことになると、いま使われているキシレンもすべて特化則として扱わざるを得なくなるという話ですね、その中に分離できずに含まれているということであれば。
○菅野座長 それに関連して、エチルベンゼンの毒性に関しては、キシレンを使って測定されたものなのですか。エチルベンゼンを使って測定されたものと私は思っておりましたが。
○寺島化学物質情報管理官 ばく露測定評価の結果はエチルベンゼンを測定したものです。
○松井化学物質評価室長 有害性の評価のほうも、有害性の小検討会の中でエチルベンゼンとして評価していただいています。
○保利委員 エチルベンゼンは試薬としては市販されていますから。
○菅野座長 いや、先ほどキシレンを使ってというご説明があったものですから。
○奴間氏 私が申し上げたのは、キシレンが詳細リスク評価まで進みませんでしたね。この間、意見交換会では「キシレンは当分、今のまま据え置きますよ」とおっしゃいました。そのキシレンというのは純キシレンではなくて、いわゆるCASの、ここの番号で規定されている工業用の混合キシレンです。これで試験されているということが明記されております。それを申し上げたのです。
○菅野座長 どうもありがとうございます。
○寺島化学物質情報管理官 今のはリスク評価の検討会の話ですか。
○松井化学物質評価室長 すみません、今のはリスクコミュニケーションのときの話をされましたかね。
○奴間氏 はい。
○松井化学物質評価室長 私どもは純粋な物質としてのエチルベンゼンとキシレンを念頭に置いて、それが一定以上含まれているものをすべて含んで規制をするという体系になっていますので、必ずしも工業用キシレンというわけではありません。
○奴間氏 ただ、私が申し上げたかったのは、パワーポイントの5頁目に、2005年9月に化学物質の初期リスク評価書というのが出されましたね。
○松井化学物質評価室長 NITEから出ているものですね。
○奴間氏 はい。Ver.1.0のNo.62というものですね。ここにも発がん性などが評価されておりますね。
○松井化学物質評価室長 はい。ただ、NITEなどがやっているものは、このシリーズでエチルベンゼンの初期リスク評価書も発行されておりますので。
○奴間氏 そうですね。
○松井化学物質評価室長 はい。
○奴間氏 私が申し上げたのは、そのキシレンの中にエチルベンゼンが混ざっていますよということ、それがちゃんと記載されていますよということです。
○松井化学物質評価室長 はい。
○菅野座長 ありがとうございました。引き続きまして、事務局から資料2についての説明をお願いします。
○寺島化学物質情報管理官 既にご議論が少し始まっていますが、資料2-1「検討シート」について説明させていただきます。
 1頁目はリスク評価書ですので省略します。2頁目の(2)に主な作業としまして、造船の塗装作業が今お話のあったようなこと、それ以外の作業として自動車や建機等の塗装作業があります。フローコーター等や手吹きによる吹付塗装等があります、ということを記載しております。
 (3)はお話がありましたので飛ばさせていただきます。(4)の特殊な作業、少量のリスクの低い作業ですが、試験研究や非定常の作業については、またこちらでもご提案をいただいております。1g等を分取して希釈するような作業等があるというようなことで指摘をいただいております。
 先ほどのインジウムもそうなのですが、資料2-2、この一綴りの後ろのほうに関係事業者・団体への意見照会結果をリバイスしてお出ししております。前回からの変更点についてはアンダーラインで記載しておりまして、こういったご指摘がありますので、ご覧いただければと思います。これもいまお話いただいたことですので省略させていただくとしまして、そういったことを踏まえてご議論いただければと思います。
 元にお戻りいただきまして2頁の(5)は、いまご発言いただいたように、特化則ではなくて有機則で規定するのが適当ではないかというのがご要望ということです。
 3頁、必要な健康障害防止措置。これは事務局原案ということですが、対象物質と作業につきましてはここに示したとおりです。論点としまして、いまお話に出ておりましたように、右側に特化則と有機則の条文の適用を、現行の規則ではどうなっているのかというので並べております。対象の作業としましては、特化則のほうは、製造・取扱い、すべての作業、有機則のほうは、業務を列挙する形で塗装であるとか製造であるとか、あるいは接着の業務であるとか、いろいろ記載しているということで異なっています。対象物質の含有量についても、特化則のほうでは基本的に1%を裾切りとしておりますのに対しまして、有機則では、基本的に種類ごとに混ぜ合わせて5%を超えるものというような規定ぶりとなっております。
 それから、いろいろな違いがありますが、そういうところで○を付けました。論点としまして、有機則と特化則のいずれの規則、あるいは独自のものが必要であるのか、というところで提案として○を付けております。★のところが論点です。上のほうから見てまいりますと、表示のところ等は共通ですが、発散抑制のところで密閉化、発散源抑制の措置、こういったところをどのように位置づけるべきか。それから、共通項のないようなところを△としておりますが、下のほうに送気マスク、有機ガス用防毒マスクの保護具の部分があります。今回問題となっております造船の塗装等におきましては、塗装面が広い等で局排の設置が困難ということで、ここのところについてマスクをどのように位置づけるべきか。局排の設置が必ずしも困難というわけではない場合もあると思います。ダクトを持ち込んだり、あるいは全体換気装置をどのように使うかというところで工夫の余地はあるかと思いますが、そういった中において送気マスクや有機ガス用の防毒マスクを位置づける、その辺が視点になってくるかと思います。それ以外にもばく露防止等の措置についてご提案があれば、ご議論をお願いしたいと思います。事務局からは、簡単ですが以上です。
○菅野座長 それでは、ただいまのご意見及び事務局からの説明につきまして議論をお願いしたいと思います。
○奴間氏 確認ですが、よろしいでしょうか。
○菅野座長 どうぞ。
○奴間氏 今の寺島様の3頁の「作業管理」の下のほうですが、「送気マスク又は有機ガス用防毒マスクの使用保護具の使用」と、その下の欄で、特化則で×になっているのは、マスクを使ってもそれはできないという意味なのでしょうか。
○寺島化学物質情報管理官 いいえ、先ほどインジウムのところでもご議論があったように、特化則のほうでは保護具の使用が義務づけにはなっておりませんで、必ずしもということではなくて。例えば局所排気装置の設置が著しく困難である、あるいは臨時的な作業というような場合に保護具等のばく露防止措置を講じてくださいというような規定はありますが、一律で保護具を着用してくださいという規定がないために×とさせていただいています。
○菅野座長 ほかにはいかがでしょうか。
○阿曽沼氏 先ほどのマスクと同じところで確認です。造船業におきましては、先ほど申しましたように、屋内作業と屋外作業ということで作業のステージが違っております。屋内作業におきましては、基本的には大型の船体ブロックを塗装するということでして、人がスプレーガンを持って塗装ブロックに対して吹付塗装を行うという工程を行っているものですから、いわゆる局排の所で塗装するというのが非常に難しいという状況が正直ございます。屋外作業につきましては、船の仕上げ塗装ということですので作業範囲が広いということで、これも局排ということにはならないのかなと思っているのですが、そのときの業務により○という評価についてはどのように解釈したらよろしいのでしょうか。
○松井化学物質評価室長 補足して説明させていただきますが、私どもには必ずしも特化則や有機則の今の規定にエチルベンゼンをそのまま位置づけるという意図はございません。といいますのが、今回のリスク評価の報告でまとめられたものでは、エチルベンゼンを含有するものを使う作業の中で、塗装の業務だけがリスクが高いという結果になっております。ほかのいろいろな業務はリスクが比較的低いという結果になっておりますので、塗装の業務だけに何か対策を適切に講じるようにしたいということで考えております。
 例えば有機則の第2種有機溶剤に位置づけますと、有機則の中では有機溶剤を製造する作業、有機溶剤を用いていろいろな、樹脂とか、あるいは樹脂を作るときの中間物を製造する業務、こういったものも有機溶剤業務として列挙されております。単純にエチルベンゼンをそれに位置づけてしまうと、リスク評価の中でリスクが比較的低いというような結果になった、例えばスチレン、ポリスチレンを作る工場でエチルベンゼンを作ったり、エチルベンゼンからスチレンを作る業務、これらも有機溶剤業務になってしまって規制の対象になってしまうのです。これはリスク評価の結果には反してしまいますので、いずれにしろ、既存のいろいろな規則の中のグルーピングとは違うところで位置づけないといけないので、そういうことがあります。ですので、エチルベンゼンを有機溶剤として使っている塗料で塗装している所で、ばく露が高い所はどうしたらいいだろうかというところです。
 そうしましたら、ばく露実態調査の中で高いばく露が出ましたのは、残念ながら造船の作業所だったのです。1つは塗装ブースの中で船体ブロックなどの塗装をされているのと、先ほど話があったように、屋外で船体ブロックを塗装されているのがありました。いちばん高く200ppmを超えるばく露がありましたのは、屋外に船体ブロックなり、何らか造船の過程のものを置いて内部から塗装されているというのでいちばん高い200ppmを超えるばく露が出ております。今の結果は、委員の方には参考5としてA3版のものをお配りしております。業界団体の方には、ほとんど生のデータに近いものがありますのでお配りしておりませんが。ですので私どももお聞きしたいのは、まず、屋外で船体ブロックなりを内部から塗装されているところの換気は、実態はどうなのかというようなこと、その辺をお聞きできるとありがたいのですが。
○吉田氏 先ほどの話に戻りますが、規則は一応屋内では保護マスク着用となっていますが、大概の造船所におきましては、屋外であっても会社の安全規則等で有機溶剤を使う場合は保護マスクをしなさいという規則になっているのが一般です。ですから有機溶剤を扱う場合は、大体一律的に屋外であろうが屋内であろうが、防毒マスクを付けて作業をしています。
○松井化学物質評価室長 あと、換気は何か。
○吉田氏 換気は、局所排気装置などの大がかりなものを作ることはできませんが、普通の排気ファン、吸気ファンを使いまして一方向から空気を押し込めて、排気側から抜き出して空気の流れを作って行うような配慮をしております。ただ、それは特に狭い所の、今おっしゃられた船体ブロックの内側は、そのように作業管理をしているということです。
○松井化学物質評価室長 というようなことで、参考5をご覧いただいて、今のような対応で特に問題はないかというようなところを検討いただければと思うのです。もちろん、高いばく露があったと言ってもマスクの中を測っているわけではなくて外側を測っている数値ですので。
○菅野座長 屋外に船体があった場合でも、船室の中の塗装の場合は屋内作業ではないでしょうか。
○松井化学物質評価室長 船体ブロックが相当出来上がっていて、当然、通風が悪くなっていると、屋内作業等に入ると解釈されてはいるのです。ただ、実際にその辺、現実に一応、全体換気装置は付けられているということですね。
○吉田氏 デッキの上に排気ファンを設ける等で対応しています。
○松井化学物質評価室長 ですから、有機則の中の特例の中で認められている対応だと思います。
○名古屋委員 エチルベンゼンは発がん物質ということでリスク評価をしています。でも、発生してくるところは、混合有機溶剤の中で使われているところから出てくるよという。でも、普通の現場を考えたときに、有機溶剤の中で特化則を扱っている現場だってあるわけですよね。要するに、いろいろな溶剤があったときに、逆にもしかしたら有機溶剤を扱っている中に特化則で扱っている溶剤が入っているかもしれない現場というのはなきにしもあらずでしょう。例えば溶接作業のように溶接する部材によっては、粉じん以外のクロムやカドミウムも発生しており粉じんと特化物が共存する作業環境が存在するわけです。だから、別段、有機溶剤の中に特化則が入ってもおかしくないと思うのです。
○松井化学物質評価室長 先ほどいろいろなご意見があったのですが、それはどういう規制がかかっているかということですので、理論的にはどちらから改正していっても理想的な形には近づけるということは確かかと思います。ただ、改正するときに困難かどうかというところはあります。
○保利委員 いま、キシレンは有機則に入っていますね。工業用キシレンの中にエチルベンゼンが入っていて,エチルベンゼンが特化則に入るとなると、工業用キシレンそれ自体が特化則に入ることになるのですね。
○松井化学物質評価室長 特化則では裾切りの1%なり5%なり、発がん性のおそれのある物質は1%が普通なのですが、1%含有していれば特化則の対象になりますので、エチルベンゼンを1%含有しているということで、工業用キシレンはおそらくすべてが対象になるかと思います。
○田中委員 参考5の使用している呼吸用保護具を見ますと、全員、エアラインマスクか有機ガス用の防毒マスクを使用しているという記載なのですね。塗料のほうの有害性、MSDS等を踏まえて塗料のほうの健康影響というのは問題がないと理解。即ち、有機ガス用の防毒マスクではその塗料、粒子で浮遊しているものは除去できないのですが、としたときに、塗料のばく露というのは問題がないと考えてよろしいのでしょうか。
 マスクのほうから見ますと粒子とガスですよね、浮遊している。だから1つ提案しているのは、例えばフィルターと活性炭がセットになった防じん機能付き防毒マスクというのがメーカーからは市販されているのですが、この表を見る限りは、それを使っているという作業者の報告は1例もないのです。この辺の問題というのは。
○奴間氏 普通の塗料の、例えばスプレーですと、スプレーの粒子の大きさというのがありますね、それは当然、有機溶剤マスクで通りませんから、そういったものも入らないと考えております。
○田中委員 入らないというのは。
○奴間氏 呼吸によって。
○田中委員 防毒マスクで取れるという。
○奴間氏 ええ。
○菅野座長 塗装の場合はミストですので、そのミストには当然キシレンとかエチルベンゼンが入っているわけですよね、乾燥する前ですと。それは活性炭の層を突き抜けるおそれが十分あります。取れるとは言えないと思います。測定結果ですと、エチルベンゼンの測定値がこのぐらいですと、全部を有機則にした場合、間違いなく第3管理区分になると思いますので、マスクの使用はやむを得ないというか必須であると解釈されると思います。ただ、そのときに、田中先生からありましたように、活性炭のカートリッジだけではミストがあった場合は駄目と考えるべきだと思います、実質的に大丈夫な場合もあるのかもしれませんが。
○田中委員 その辺はまた情報をいただければ。
○奴間氏 要するに、塗料ミストもどのぐらいのもの。大きさはいろいろなものがあると思うのですが、その辺がいわゆる有機溶剤の防毒マスクで遮断されるのか、あるいはスースーになってしまうのかということでしょうね。
○田中委員 ちょっと相談させてください。
○松井化学物質評価室長 今の田中先生のお話はエチルベンゼンについて。
○田中委員 ではなくて、塗装ということでマスクはこれでいいかなということを含めまして質問させてもらいました。
○櫻井委員 ミストがくっついていると、活性炭がわりあい早く劣化してしまうということがないですか。
○保利委員 ミストがあればそうでしょうね。ミストは液体ですから、質量としては大きくなります。
○田中委員 活性炭にすぐ出ていってしまうという発想が起こり得ますよね。
○櫻井委員 有機ガス用の防毒マスクをものすごくたくさん交換しないと、実質的には難しいですね。
○保利委員 そうですね、頻繁に交換する必要があります。
○菅野座長 検討すべき事項としまして、局排の設置が困難な場合の適切なマスクといいますか、そういうもののご提案をいただきたいと。
○田中委員 少しご相談させていただきながら検討させてください。
○菅野座長 送気マスクでしたらば先ほどのような問題は回避できると思いますが、いかがでしょうか。
○田中委員 作業性が、どうしてもホースが絡むので限界というところがあるのだろうと思いますので。
○奴間氏 ほとんどの現場では、先ほど事務局からおっしゃられたように、いわゆるプッシュプルですとか、そういったことでそういう、以下に抑えていますよね。それはミストについても同様だと思うのです。ですから、そこが問題になるような所はやはりエアラインマスクを使わないと。先生がおっしゃったような、両方できるのだったらば、それはそれでいいなと思います。
○岡部委員 エアラインマスクを使う、使わないというような業界でのガイドラインといったようなものは存在するのですか。
○奴間氏 工業会としては、特にそういうものはありません。
○岡部委員 利用者さんのほうで判断していただいているという形なのですね。
○奴間氏 はい。
○菅野座長 会社ごとのガイドラインとしてあるということは。
○奴間氏 あるでしょう。例えば、「重防食塗料ガイドブック」にも書かせていただいているのですが、有機溶剤中毒予防規則による有機溶剤作業時の必要換気量といったものがかなり厳しいというような所では、当然、エアラインマスクを使うということになると思います。
○菅野座長 それでは、マスクにつきましてはまたご回答いただくということにいたしまして、コバルトに移りたいと思います。コバルトにつきましては関係事業者団体の方のご出席がございませんので、事務局から。
○寺島化学物質情報管理官 コバルトとその次の資料については、次回、また集中的にご議論いただければと思います。すみません、資料の冒頭の事務局案の横の10.11は間違いで、25です。次の頁から、コバルトの団体から寄せられている要望あるいは少量取扱いの作業につきまして抽出して載せております。
 2頁の(2)から、作業概要、健康障害防止措置の採用状況等について入れております。主な作業は、合金の製造であるとか化合物の製造、あるいは含有メッキ作業、触媒の使用です。
 3頁目の「特殊な作業」のところには少量取扱い等の作業が掲げられております。中では、非常に特殊あるいは低頻度の作業についてリスクが低いのでというようなご指摘がございます。こういったところにつきましては、先ほど室長からもありましたように、いま提供可能な測定データがあるかどうかということで照会しております。もしそういうものがあればご議論いただくといたしまして、基本的には裾切りというところをご検討いただければと思いますが、ちょっと難しい面もあるのかなとは思っております。複合酸化物等についても、こういったところでご指摘をいただいているところです。
 (5)のところには、インジウムと同様ですが、管理費用等の項目の増大について、あるいは経過措置期間を確保してほしいというようなご指摘、ご要望をいただいております。4頁、今回、事務局原案としましては、金属コバルトとコバルト化合物とに分けまして、適用除外作業としては、コバルト化合物の触媒として使用する作業を掲げております。
 次回、論点としましては、発散抑制措置のほかに発じん防止措置があるかどうかというようなところ、全般的なところでご議論いただければと思っております。事務局からは以上ですが、時間も押しておりますので、次の資料を少しご説明してよろしいでしょうか。
○菅野座長 はい、酸化プロピレン等についてお願いします。
○寺島化学物質情報管理官 資料5につきましても、次回、ご検討いただければと思いますが、エチレンオキシドと酸化プロピレンを用いたくん蒸作業について、事務局から提案ということでご説明させていただきたいと思います。
 エチレンオキシドと酸化プロピレンについては、どちらも既に特定化学物質として特化則に位置づけられているものですが、1にありますように、現行の特化則ではくん蒸作業について規定をしております。臭化メチル、シアン化水素、ホルムアルデヒド、この3つを対象として指定しております。これについては特別な措置、例えばくん蒸作業については、目張りをした上で漏れがないことを確認して、くん蒸した後には濃度が下がったあとでないと立ち入ってはいけないというような規定があります。こういったところに、2、対象物質の追加として、エチレンオキシドと酸化プロピレンを追加してはということです。この2つの物質がくん蒸作業に用いられているとの指摘がございます。背景としましては、上に規定してあります臭化メチルが植物検疫を除いて使用禁止となりまして、それに伴いましてほかの薬剤、エチレンオキシド、酸化プロピレン、こういったものを主剤とする薬剤が特に文化財くん蒸について使用されてきているという指摘がございます。
 文化財くん蒸の手法ですが、下にいろいろ書いてありますが飛ばしまして、裏面の作業手順のところにありますように、室内を目張りして、室外から薬剤を投与する、およそ1%程度の濃度まで上げていくというようなことで、しばらく置いた後に排気をして室内に立ち入る。こういった作業手順が、基本的には特化則の局排設置とかそういうものには馴染まずに、くん蒸作業というところに馴染んでくるかということで、エチレンオキシドと酸化プロピレンをくん蒸作業に規定することが適当ではないかということで、これを事務局提案として出させていただいております。現状については、数年前ですが、委託事業でばく露の調査をしたことがございます。今回、ご議論いただくには時間がないので、次回以降にご議論いただければと思っております。以上です。
○菅野座長 ありがとうございました。時間が足りなくなってしまって申し訳ありませんが、コバルトとくん蒸剤につきましては、次回に議論していただくということにしたいと思います。ほかに事務局から何かありますか。
○寺島化学物質情報管理官 資料6に今後の予定として次回の予定を記載しております。第3回が11月8日午後、同じ会場です。第4回が11月28日、これも同じ会場で、午前中ですが開催の予定としておりますので、よろしくお願いいたします。
○菅野座長 今日はどうもありがとうございました。これにて第2回の検討会を閉会いたします。


(了)

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