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2011年11月7日 介護保険サービスに関する関係団体懇談会議事録

○議事

23/11/7 介護保険サービスに関する関係団体懇談会議事録

1 日時及び場所 平成23年11月7日(月)
午後1時00分から午後3時00分
航空会館(大ホール)

2 出席団体:サービス付き高齢者向け住宅協会、全国個室ユニット型施設推進協議会、全国社会福祉施設経営者協議会、全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会、全国特定施設事業者協議会、全国訪問看護事業協会、全国有料老人ホーム協会、全国老人福祉施設協議会、全国老人保健施設協会、24時間在宅ケア研究会、日本認知症グループホーム協会、日本福祉用具供給協会、日本慢性期医療協会、日本リハビリテーション病院・施設協会、民間介護事業推進委員会 (順不同)


○宇都宮老人保健課長 定刻より少し早いですが、皆さんおそろいで、ちょっと局長の方が公務で遅れるということですので、「介護保険サービスに関する関係団体懇談会」を開催させていただきます。お忙しいところの御出席をありがとうございます。
 当懇談会はこれまで2度開催いたしまして、介護サービス全般や介護給付費分科会における地域介護報酬改定に係る主な論点について皆様方から御意見等をいただきました。「主な論点」は御意見等を踏まえて修正の上、10月7日の分科会に提出したところでございます。今回は、その分科会において9月以降、定期巡回、随時対応サービスや複合型サービスといった新サービス、在宅系サービスやケアマネジメントなどに関する基準や報酬について議論が開始されておりますこと、また、10月21日には今回の報酬改定が6年に1度の診療報酬との同時改定ということから、今回初めて中央社会保険医療協議会との合同の打合せが行われたということなどから、当懇談会におきましても引き続き意見交換等をしていただくために本日御参集いただいた次第でございます。
 いただいた御意見等は、事務局で整理の上、今後の介護給付費分科会で報告させていただきたいと考えております。
 では、議事に入る前に本日の資料の確認をお願いいたします。
 座席表、出席者名簿、それから議事次第の下に資料1「介護保険サービスに関する関係懇談会における主な意見」。
 資料2としまして、「介護給付費分科会における議論の整理(主な論点)」、これは前回の懇談会でいただいた御意見も加味した上で、10月7日の第81回給付費分科会に提出したものでございます。
 それから、日本リハビリテーション病院・施設協会の提出資料がございます。
 それから、本日、全国個室ユニット型施設推進協議会からも資料の提出がございましたが、間に合わなかったので机上配布のみとさせていただいております。傍聴の皆様方には後ほどホームページの方に掲載いたしますので、そちらでごらんいただきたいと思います。
 以上でございます。資料の不足等がございましたら事務局にお申付けいただきますようお願いいたします。
 それでは、議事に入りたいと思います。お手元の資料1なども御参照いただきまして、意見交換等を行っていただきたいと思います。御自由に御発言いただければと思いますが、どなたかございますでしょうか。

○サービス付き高齢者向け住宅協会 それでは、サ住協から意見を申し述べさせていただきます。
 今回の報酬改定の制度改正のひとつに、24時間定期巡回・随時訪問がございますけれども、このサービスが包括報酬になりそうだということを聞いております。再度でございますけれども、やり方によってはこのサービス付き高齢者向け住宅、(サ付き住宅)での24時間定期巡回が、サ付き住宅の「施設化」につながる若干の懸念がございますので、そういうことにならないように手だてをお願いしたいと思います。
 要は特定施設と同じようなものにサ付き住宅がならないようにお願いしたいということでございます。主に在宅、本当の御自宅を対象としたものが24時間定期巡回というふうに理解しておりますけれども、サ付き住宅の事業者がその指定を受けた場合、事業者としましては効率性を考えますので、意識的にその住宅の入居者に営業を行うといいましょうか、要介護者については24時間定期巡回を利用してほしいというようなことがやはり考えられます。そうした場合、ケアと住まいが一体となっている特定施設との区別がつかない、施設か住宅かわからないものになるのではないかということです。
 しかし、要はケアプランが適正かどうかということに尽きるとは思いますが、現状は居宅のケアマネジャーは家族の要望、御本人の要望を聞くことが主になっています。本当に必要な援助をアセスメントするのではなく、要望を聞いて、援助を手配するということが非常に多いのが実態です。例えば訪問介護であれば指定基準違反が考えられる場合として、利用者であるお年寄り複数に同時に援助をしているとか、時間どおりに訪問していないとか、また、排泄介助(一人住まいの方)では普通毎日同じ時間帯にヘルパーの排泄介助があるはずですが、日によって時間帯が違うというのは、おそらく事業者の都合によって援助が行われているということでケアプランとしてはまずいわけです。このようなことを都道府県の介護保険の実地指導で24時間定期巡回について見ることができるのでしょうか。
 ケアと住まいが分離されているということがサ付き住宅の特性であり、個別のケアプランが立てられるべきですが、施設の特性である包括報酬で、あいまいな、行けるときに行くというような形態にならないように、24時間定期巡回のサービスに何らかの条件をつけるなど手だてが考えられないかということでございます。よろしくお願いします。

○宇都宮老人保健課長 ほかにはいかがでしょうか。

○24時間在宅ケア研究会 24時間在宅ケア研究会の時田でございます。
 今日の論点は、もう既に第80回の介護報酬分科会の資料、あるいは78回の分科会資料等で、考え方としては制度の設計の概要はおおむねできていると思うんです。これは具体的に特養のケアで、それを在宅で実践するとした場合、現在の特養のケアというのはどのぐらいのケアなのかということの具体的なお話を申し上げたいと思います。
 私どもで調査をした状況では、排泄のケアというのは1日何回なんだろう。標準的なケアというのは何回なんだろう。例えば、おおむね集中する時間帯が6時から22時という16時間ですから、それで見てみますと、実は要介護5というのが一番少ないんですね。これは介護用品との関係もありまして、最近優れた介護用品は出てきております。そこでやはり要介護5の場合はほとんど動きがないということから、おおむね平均が今は4.2回です。それが、要介護4になりますと5回になるんです。
 実は、軽度のところでは回数が減るかと思うと逆なんですね。おおむね要介護2、3のところで6回になります。ですから、軽度者についてと言っているのですが、これは要介護認定の問題もあるんですが、必ずしもそういう状況ではない。今まで伝えられているような軽度者についてサービスが軽減できるという考え方は逆ではないかと思っています。
 したがって、この最低基準ですね。一体、1日最低基準何回訪問するのかという基準のベースをやはり4回というふうに設定をしたらどうかという提案です。勿論、それでは足りない人はいます。中には10回、12回という人がいるんです。こういう問題については、その部分について出来高払いにするということがまず適切だろうと思っております。
 ただ、問題は特養の場合、包括払いでおむつ代ゼロなんです。これは、在宅は自己負担になっているんです。しかも、特養の専門機関のところではかなり大量に購入するというようなことから、在宅で御使用になっている料金のほぼ半額ぐらいで済んでいるわけですが、それを自己負担で賄っていくと約倍かかる。こういうことが、実は在宅では非常に大きな問題です。おむつ代が月に数万円もかかるというような問題を、実はこの包括報酬の中にどう位置づけるのかというところはひとつ是非制度設計上、御検討いただきたい課題でございます。
 それから、74回のこの分科会の意見では、医療ニーズの高い者への対応について、看護職員の配置は24時間365日対応を前提とすべきとおっしゃっているんです。これは、実はそれほど医療依存度の高い人の場合には医療保険で対応するべきでしょうし、あるいは医療系のサービス提供機関が対応するケースだと思うんです。もともと特養というのは生活施設と言われてきたわけでありますから、今回たんの吸引などが導入されてくるわけですが、現実には対応不可能なところがたくさんあるだろうと思います。ですから、医療のニーズの高い人についてはやはり医療系が役割を分担するべきだと思います。そんなことが第2点目です。
 それから、新サービスについて生活援助サービスの提供を可能とするべきではないかという分科会の御意見ですが、定期巡回型では一体的に提供することになるんです。身体介護とか、あるいは生活援助と分けるわけではないものですから、その場で必要なサービスを適時適切に提供するというのが大前提ですので、当然そういう形になろうかと思います。
 ただ、私どもがやはり懸念するのは、事業者のサービス提供機会が生じる可能性があるという問題について、どういう仕組みでチェックするんだろうか。このことについては、制度設計上かなり工夫が必要ではないかと思っております。
 それから、認知症の方への対応について、既存のサービスの強化を合わせて行うべきではないかという御意見が盛り込まれております。今回、通常型の訪問介護と夜間対応、そして新たな24時間定期巡回という3本立てのサービスが並存することになるわけですけれども、現実にはこれは財源の配分のところでかなり工夫が必要だろうと思います。恐らく厚労省のお考えとしては、新サービスへシフトしてほしいというのが本音だろうと思います。それは、結局旧来型のサービスが1日平均0.6回しか行っていないわけですから、先ほど申し上げたような排泄の回数を考えてみても、旧来型では在宅で生活を維持できないということは明らかです。したがって、24時間在宅ケア、訪問介護にシフトする。こういう考え方で政策誘導することが、むしろ望ましいと私どもは思っているわけでございます。
 それから、地域の事業者との連携について申し上げますが、現実にこれは実態調査をやってみましてかなり困難です。それは、結局人材の確保ができていないんです。ですから、都市部においてもほとんど20万都市でも1か所か、そのくらいしかこの事業に参入する力がない。それは人材確保、取り分けナースの確保が極めて難しい。これはナースの養成のところにも問題があるんだろうと私は思っておりますが、養成機関においてもできるだけナースを養成していただいて、医療機関でなくて福祉系あるいは訪問系のサービス等にも人材確保ができるような道をまたお考えいただきたいと思っております。ありがとうございました。

○宇都宮老人保健課長 ほかにはいかがでしょうか。

○全国有料老人ホーム協会 すみません。各団体、順番に聞かれたらいかがですか。

○宇都宮老人保健課長 それでもいいですけれども、御自由にということでやっていますが、順番がよろしいですか。

○全国有料老人ホーム協会 とりあえず、御主張がおありならばと思いまして。

○宇都宮老人保健課長 どちらでも結構でございますけれども、順番の方がよろしければそのようにさせていただきます。
 では、順番にいきますか。そうしましたら、次の方お願いいたします。

○全国個室ユニット型施設推進協議会 お手元に要望書を出しておりますが、要望の1は5月30日の75回給付分科会のヒアリングで報告したことと同じことです。最近になっていろいろ収支差率とか何かについて報道があるようですが、私自身はWAMの統計は21年度の1年間を通した統計で、各施設より財務三表を集めてしてありますから、私は非常にWAMの統計は信頼しております。そして、客体も結構多うございます。
 中身はこれで、2番目の要望2についてお話をします。これも79回の資料を見てみましたところ、特別養護老人ホームに対する診察日が契約日といいますか、定期的な診察は月に2.62回行われております。しかし、恐らくウィークデイだろうと思いますが、定期的でない診察日は0.26回、それから夜間・休日は統計上はゼロになっております。これは、その契約日の時間は何とか診ていますが、それ以外の時間は特に夜間・休日はゼロだということは、非常に私は驚くべきことだろうと思っております。
 この原因は、やはり医療保険がものすごく特養では使えないようになっていることだろうと思います。在宅の高齢者が医師を自由に選ぶことができるように、その施設に入った途端にそのなじみの関係が切れるということはいかがなことかと思います。
 そして、最近メディファクスなどを見ますと、日本医師会の常任理事の人は在宅療養支援診療所、在宅療養支援病院、一般の開業医の先生、それから病院も含めて積極的に在宅診療を進めよう。そして、看取りの場をつくろうというふうな主張をされております。それについて、また日本看護協会からも特養に訪問看護ががんの末期を除いてはいけないという現状を緩和してくださいというふうな要望が上がっております。非常に機は熟しているだろうと思いますし、6年に1回の同時改定ですから、是非御検討くださいますようお願い申し上げます。以上です。

○全国社会福祉施設経営者協議会 全国経営協でございます。
 まず、最近の介護給付費分科会において特養の利益率が高いというような発言があったようですけれども、私どもといたしましてはまずストックの面から見ますと、外部の大手会計グループの特養の決算データによりますと、流動資産と固定資産の現預金が1施設当たり1.5億円あります。一方で、建替え費用が30年で建替えと想定し計算すると大規模修繕等を含めて定員1床当たり約1,600万円、1施設80床が平均ですので、1施設の建設費が12億7,700万円程となります。ここから補助金を差し引くとして、現在1床あたり225万円を標準として、建築費の14%となりますので、自己資金として10億9,800万円、約11億円かかるわけです。
 そして、流動資産、固定資産の現預金から運転資金を3か月分として約7,600万円となりますので、差し引くと7,500万円ほどしかございません。これを建替えに必要な自己費用の約11億円の中で見ますと、6.8%しかないということでございます。
 また、医療福祉機構からの借り入れを考えましても今は特別措置等がございますけれども、原則では融資率は補助金等を除いた金額の75%ですから11億円のうち25%は自前で用意しなければなりませんので、25%のうちの6.8%という金額はそんなに高い金額ではないのではないかと私どもとしては考えているところでございます。
 また、フローの面から見ますと、先ほどと同じような建築の基準でいきますと、1床当たり年間約450万の再生産コストが必要となります。そして、ハードの生産コストに対する収入の割合でいきますと、この収入の割合というのはこの間の実態調査から逆算したものですが、今の225万円の補助金を前提として9.6%くらいであり、その中で減価償却費が5.3%あります。そうすると、利益率が4.3%くらいということになります。この4.3%という数字は、再生産コストだけですので、実際には私どもとしては、事業拡大コストや労働災害、最近の災害のような緊急時の対応、それからイノベーション費用等々が必要と考えており、これらを3%くらいとして加算すれば7%余りであり、もし補助金がなければ9%くらいの数字となりますので、今の利益率がべらぼうに高いということではないんじゃないだろうかというふうに理解しております。
 次に、人員配置の件です。ユニットケアをこれから推進していく上で、人員基準を2対1、ただし看護師は除いて実質の介護職員で2対1を私どもは要望したいと思っております。ユニットケアになりますと介護職員はそれぞれのユニットに付き、看護師は全体をフォローするという違いがあるので、職員配置基準は介護と看護を別にすべきと思います。現場では実際には1.8や1.6になっておりますが、一遍にその基準を上げるのではなく、激変緩和をしながらその程度の基準にしていただけたらと思っております。
 一方で、規模別報酬についても話題になっていますけれども、これは調査のたびに規模別に差異が出たり、全く差異が出ないという結果が出ていますので、今回、差異があるから適用するというのは少し荒業過ぎるんじゃないかと考えております。
 それから、全国個室ユニット型施設推進協議会の方からもお話が出ましたけれども、医療について、やはり私どもも外付けをできるようにして、現在、非常勤医師となっているところでは外付けをきちんとしていただいて、ターミナルケアをきちんと担っていけるような体制が必要じゃないかと思いますし、常勤医がいるところにはきちんとした診療行為が認められ、そして勿論、それぞれ保険診療が認められるような形が望ましいのではないだろうかと思っております。
 それから、今、要介護度1〜3の方が特養入所しておられますけれども、この中には在宅に十分対応できる方々がたくさんいらっしゃいますし、または要介護度4、5の方もリハビリテーションなどをきちんとやることによって在宅へ戻れることもありますので、在宅復帰を促進する流れをはっきりと今回の改正でつくっていただくという意味でも、在宅で受けられる同等のレベル以上のリハビリテーション加算をお願いしたいと思っております。
 それと同時に、先ほども医療の関係がございましたけれども、ターミナルケアについては、がん末期のみならずちゃんとした医療が特養で受けられて、特養にお入りになった方も自己決定によって、意思表示ができない場合は家族の決定になることもあるかと思いますけれども、特養でも看取りが行えるような体制にしていただきたい。その場合には医療保険だけではなく、一人ひとりのターミナルをやるということは大変職員にとっても大きな仕事ですので、介護としてもはっきりとした加算を付けていただきたいと思っております。
 そして、先ほどと重なりますけれども、在宅復帰や要介護度を改善したところには、良貨を伸ばす、真っ当なケアを伸ばすために、報酬による評価をしていただきたいと思っております。
 また、新しく制度が変わりまして吸引とか胃瘻とかの医療行為もできるようになりましたので、その実施にあたっては施設認定をし、その上で件数に応じてしかるべき加算を付けて、職員が行うことへのインセンティブを与えていただきたいと思っております。
 それから、地域密着型サービスにおいて、特に在宅系のサービスまたは小規模サービス等につきましては、職員の配置を一定の基準を守った上で、できる限り兼務を認めるなど配置しやすくしていただくことで、特に今回は医療との同時改定の6年に1回のチャンスですから、より地域に密着したサービスを推進するためにも、柔軟な運営ができる体制をきちんとつくっていただきたいと思っております。
 また、老老介護で国民年金受給のみの世帯で家賃がある方につきましては世帯の事情をきちんと配慮していただいて、そういう方たちが費用負担が重くてユニットケア施設等に入れないということがないしくみにしていただきたい。また、支払い能力をきちんと見る意味で、世帯分離における審査の厳格化を強く望むところでございます。
 また、処遇改善交付金につきましては、介護職員だけが特別給料が安いのではございません。看護職員だって病院と比べれば3割くらいの給与の差はございます。介護はチームでやっているわけですから、全職員に行きわたるようにしていかないと、これをどんどん続けていますと本当に組織が壊れてしまいますので、皆に行きわたるようにしていただいて、そしてその仕事をやっているチーム全体で体制を確保し、維持していくことができるようにしていただきたいと思っております。以上でございます。

○宇都宮老人保健課長 それでは、小規模多機能さんお願いします。

○全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 小規模多機能型居宅介護事業者連絡会の川原です。
 私の方からは、論点の整理のところで小規模多機能については今後さらなる普及促進に向けてどのような対応が考えられるのかということを言っていただいています。在宅の包括報酬ということで、非常に理解していただいて取り組むことが非常に困難なサービスの一つです。今回、新しく24時間の巡回の方とか複合型ができたわけですけれども、同じようにそちらの方は取り組むところが非常に難しいんだろうと思っています。
 小規模多機能型居宅介護の事業者のうち、当初はほとんど赤字だと言われるんですね。それで、事業者団体が緊急にアンケートを取った結果でも、全部の事業所の中の37%が現在赤字です。それで、この状態で普及と言ってもなかなか普及できない。やはり、特に立ち上げて1年、2年のところというのは非常に大変な状況になりますので、そこら辺をきちんとバックアップしていただけるようなことを是非普及のためにもお願いしたいと思っています。
 それから、事業者は37%の赤字と言っているんですけれども、しかもそれは介護職員の給与が例えば特養さんとかに比べても月に5万円以上マイナスの状態でやっと経営しているという実態でもあります。ですから、これでは経営ができないということにもなるので、そこら辺の御考慮をいただけたらと思います。
 それから、地域包括ケアということで、その方向にどんどんと今から進まなければいけないと思うんですが、やはり大事なのは地域を面として支えていけるようなサービスをどんどんつくっていかないといけないということだろうと思うんです。ほかに集めてこれまでの施設に代わる施設をつくっていくという話ではなくて、もっと地域を面として支えるようなサービスを育成していかないといけないんだろうと思います。そのためには、そういう取組みをやっているところに対してきちんと評価していただきたい。そういう取組みに対する評価ということを是非考えていただけたらと思うんです。
 どうしても効率だけで考えていくと、どこかに集めた方が当然効率的になります。ただ、そのことだけでは人の暮らしを支え切れないわけなので、地域で支えるという視点を是非入れていただいて、そこにその分を評価できるようなことにしていただけたら、是非そういうことを考えていただけたらと思います。
 それから、小規模多機能の方は今25名の登録定員ですけれども、それを是非引き上げる。それで、それは単に1か所を50名とかに引き上げるという話ではなくて、利用者のところに出向いていって、そしてケア単位を小さくして出向いていける。そういう仕組みにするために、トータルで運営することによって経営を安定させるという視点を是非今回入れていただきたいと思っています。
 小規模多機能で地域での安心ということをつくっていくために看護職員も配置されています。加算も今できているわけですが、このことは非常に地域にとっても、あるいは地域で暮らす利用者の皆さんにとっても本当に大事な要素になっているわけなので、そこら辺の現状を是非継続していただきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

○宇都宮老人保健課長 では、特定施設さんお願いします。

○全国特定施設事業者協議会 全国特定施設事業者協議会の市原です。
 最初に、個別の論点を3つほど申し上げたいと思います。
 まず1つは、先ほども経営協の廣江様がおっしゃいましたが、介護職員の処遇改善交付金についてです。これは、この交付金において職員の離職率の改善、定着率の向上に顕著な効果がありました。もちろん事業者としても努力いたしましたし、職員の方からも評価を得ておりますし、入居者も職員の定着によりいいサービスを受けられるという総合的なメリットがありますので、是非この交付金を介護報酬に盛り込んでいただきたいと思います。
 ただ、加算という手もあるかと思いますが、できれば介護報酬の基本単価に組み込んでいただければ大変ありがたいと思っております。一部には事業者努力で吸収すべきという御意見もあるのは承知しておりますが、今回の経営状況調査において、特定施設の収支差率は3.5%と極めて低い状況であります。この状況において事業者の努力だけで交付金分を吸収するというのはなかなか困難がありますので、是非報酬単価に組み込んでいただければ大変幸いと思っております。これが1点目です。
 2点目は、地域区分単価の取扱いにおいてある程度見直しということは給与の実態から見ればやむを得ないところだと思いますが、ただ、地域区分を細かく見ていきますと、乙地区ができ上がりの減少、1.5%の減少というふうに計算されております。ただ、乙地区には相当の大都市も入っておりますから、乙地区が突出して1.5%の減ということについてはここを何とか見直しをいただけないだろうかと思います。
 3点目は、介護保険部会において出ている論点なのですが、要支援者の利用者負担を引き上げたらどうかという御意見が出ていると伺っております。ただ、要支援者に対する介護予防給付というのは要介護者の出現を抑制するという理念に沿った介護予防給付だと思いますので、是非ここは要支援者が介護保険の利用を自粛するとか、ためらってしまうことがないように、引き続き要支援者の利用者負担については現状維持をお願いできればと思っております。
 また、一定所得者以上の利用者負担を1割負担から2割負担に上げてはどうかという御意見もあるように伺っております。しかし、現状はフローの所得の把握はできているかもしれませんが、高齢者の資産とかストックの把握が非常に不十分であり、フローだけで高所得者というふうに判断するというのもいささか公平性を欠くのではないかと思います。また、取れるところから取るということについてもいろいろな御意見があると思いますし、今、世帯分離によって負担を解決するというというような現象も起きておりますので、公平性の観点から、現状とりあえずは一律の1割負担を維持していただければと思っております。
 どうしても財政の見地から利用者負担を上げるとなれば、それは高所得者あるいは高い資産を持っている人からたくさん取るのではなくて、全体の負担を1割から2割に上げて、そして社会的な弱者、経済的な弱者については負担を減免するというような措置の方が、私は公平性が担保されるのではないかと考えております。
 個別の論点はその3点なのですが、今日お配りいただきました前回までの論点の中でスライド3についてご意見申し上げます。表題が「介護保険サービスに関する関係懇談会における主な意見」という資料1のスライド3の?の「特定施設入所者生活介護」の4つ目のポツで、「特定施設の空き室において、短期入所サービスを提供した場合に評価するべき」とあります。特定施設の空き部屋を有効利用してください、有効利用についてお考えくださいという御意見をお出ししたことを記載いただきました。しかし、短期入所サービスといいますといろいろな職員配置の問題も出てまいります。そういう短期入所サービスではなくて、シンプルに特定施設の空いているところを短期に利用いただく、特定施設のサービス・人員配置、報酬はそのままで、1か月とか、もしかしたらもっと短期で1週間かもしれませんし、そういう短期利用を認めていただけないかという意見です。短期入居サービスという表現には当たらないので、修正いただければと思っております。
 最後に、この介護保険というのは創設10年経って社会のインフラになっておりますので、是非この介護保険制度を国全体、国民全体で守っていかなくてはいけない、維持継続していかなくてはいけない制度だと思っております。そのためには、非常に財政が厳しいというのは周知の事実なので、利用者の負担をお願いするとか、給付を抑制するとか、あるいは事業者が更に自己努力をしていくとか、いろいろな努力が必要だと思います。このたびは貴重な機会を与えていただいて大変感謝しておりますが、この個別の論点だけにとらわれるのではなくて、マクロ的な視点でこの介護保険事業者に対してこういう指針というものを与えていただければ、もう少し我々としても中長期の事業計画を立てやすいのではないかと思っております。
 例えば、利用者負担を1割から2割に上げるとか、あるいは総量規制がなかなか外れないとか、そういったことについても、我々事業者としての事業計画において大きなインパクトがあります。こうした点についても、中長期的な見通しをお示しいただく、あるいは御協議いただいた上で、我々としても長期的な事業の安定的な計画を立てていきたいと思っております。個別の論点ももちろん大事なのですが、そういったマクロ的な視点、あるいは中長期的なことについても是非御示唆いただく、あるいは我々としてもこういうところに努力しなさいということを御教示いただければ大変ありがたいと思っております。以上です。

○宇都宮老人保健課長 すみません。ちょっと事実関係の確認なんですけれども、乙地で1.5%下がるとおっしゃいましたが、乙地は5%から3%と2%減の話でしょうか。そこの確認だけです。

○全国特定施設事業者協議会 現状の上乗せ割合が確かに5%から3%に下がりますが、特定施設の現状の地域区分単価は10.23円で、人件費率が現状のままであれば、今度変更案としては10.14円になります。その部分で下がるということを申し上げています。

○宇都宮老人保健課長 人件費率も勘案した場合ということですか。わかりました。失礼しました。

○全国訪問看護事業協会 全国訪問看護事業協会でございます。
 先ほど特別養護老人ホームにがん末期の方への訪問を、というようなお話がありましたが、18年度の同時改定のときに特別養護老人ホームやグループホーム、有料老人ホーム等々に訪問看護ステーションが入れるような仕組みになったんですね。
 ところが、確かにおっしゃるとおり、特別養護老人ホームにはがん末期のみという位置付けになっていまして、それ以外のところは厚生労働大臣が定める疾患とか、特別訪問看護指示書の範囲であるとかという形でもう少し対象が広がっています。
 訪問看護ステーション側としては、是非そういうところに行ってターミナルを支えたいし、依頼があればやっていきたいという準備はしてありますし、皆もそのつもりになっているんですが、実際のところは依頼がほとんどございません。
 それが現状でございますが、ただ、特別養護老人ホームにも厚生労働大臣が定める疾患や特別訪問看護指示書があれば行けるような仕組みを是非つくっていただければと思っております。ありがとうございます。
 それから、今回の複合型サービスや定期巡回・随時対応型のサービスについて、少し事業協会の方でも話し合いをしました。まとまっているわけではないんですが、例えばオペレーターのところに関してはいろいろな判断をしなくちゃいけないということがありますので、特に医療の知識を持っている人や、いろいろなことがわかる人になっていただかないと困るのではないかというような意見が出ました。
 それから、特養や老健の方でもここを兼務してはどうかというような御意見もあったかと思うんですが、現在でも老健は別でしょうが、特別養護老人ホーム等は看護師が少なくて吸引の問題も発生しているような状況なのに、そこで夜間の定期巡回とか随時サービスに出て行けるのかどうかという非常な危惧がございました。
 もう一つは、訪問看護と介護との連携のところでいきますと、訪問看護ステーションはやはり24時間体制を取っているところというふうな規定をつくられた方がよろしいのではないか。どうしても夜間対応するには24時間のシステムが必要になりますので、そういったことをきちんと条件として入れていただければいいかと思います。
 それから、複合型サービスのところに関しましては現在でも看護師たちが訪問看護をしていて、どうしてもターミナルを支えたいとか、家族が無理なんだけれども、どこへも行くところがないので自分たちで小規模のようなところをつくって数人、10人ぐらいの方々を見ているというような状況があちこちで発生と言いますか、出てきております。
 そういうことで、今回のこの複合型サービスは非常にいい制度だなというふうに思っているのですが、そこのところに関しては、医療の場合、必要なところの複合型サービスと、それから医療が必要でないという場合もあると思うんですね。ですから、医療が必要なところと2パターンをつくられるのかもしれないのですが、医療ニーズが高い人を対象としている場合には看護職員の配置が多いということと、訪問看護ステーションが併設されているということも考えますと、そこに関して管理者はやはり看護職であることの方が望ましいと考えますし、報酬に関しても何らかの方策を考えていただければいいのではないかと思います。
 それと、このときに看護職による訪問が多くなってくると支給限度額の問題も出てくるかと思いますので、そこら辺も包括報酬が望ましいということなんでしょうが、過小サービスにならないように注意していただければいいかと思います。
 それともう一つ、訪問看護ステーションは非常に必要だという声がたくさん聞こえているのですが、訪問看護ステーションをかさに着ていろいろ行われるということも漏れ聞こえておりますので、できればこの小規模多機能、または居宅介護と訪問看護ステーションを併設するか、同一敷地内かというところの距離関係も明確にしておいた方がいいのではないかと思います。例えば、訪問看護ステーションがここにあって、それから20キロ離れたところに小規模多機能事業所があるというようなことが起きないような仕組みも考えていただければいいかと思います。
 それともう一つ、10月17日の給付費分科会で訪問看護ステーションの報酬についても話されました。そのときに、現在は20分というのは日中にきちんとした訪問看護を行って夜間に20分の巡回型を繰り入れるというようなものなのですが、そこのところを日中にも20分という形になっているんですね。それで、日中に20分になったときには、ケアマネジャーはすぐ60分を20分に持ってきます。30分のときもほとんど30分の方に移行してしまうという形があって、それで訪問看護ステーションは本当に20分で何ができるんだろうかというところがあるんですが、この分科会の資料にもありましたけれども、例えば今、問題になっている吸引とか、胃瘻からの注入等々を短時間で行うというのは20分でも構わないのですが、それ以外のところにそれが発生していくということは非常に困ることになりますので、そこのところは20分の訪問看護に関しては内容を規制していただきたいというふうに思っております。
 もう一つ、20分の訪問看護ができたときにケアマネジャーの質の問題になりますが、ケアマネジャーにもきちんと通知できるようにしていただければと思います。
 最後ですが、本日の資料の1のところの(2)のポツの下から2番目、「訪問看護師の人材確保について検討するべき」ということがありましたが、ここは訪問看護師が非常に少ないというところもありますし、人員の確保がなかなか難しいというところもあります。そこのところで、できれば新人看護師でも訪問看護ステーションに入れたいわけなんですね。ところが、訪問看護ステーションは1件訪問していくらという報酬の世界ですので、新人看護師が一人前になる1年間というのは面倒を見られないという状況があります。ですから1年間面倒が見られるようなシステムをつくっていかないと、なかなか人材の確保につながっていかないと思っていますので、是非そこら辺も加味していただければと思います。ありがとうございました。

○宇都宮老人保健課長 では、有料老人ホーム協会さんどうぞ。

○全国有料老人ホーム協会 大きくは3つです。
 1点目は要支援者への負担増ですとか、高額所得者への2割負担等の話ですけれども、話の世の中への出方が少しこの点は突然であったかなという印象です。先ほど特定協さんもおっしゃいましたけれども、原則と例外のとらえ方でいくと、やはり原則として1割負担で高所得者から例外的にたくさん取るというよりは、きちんと議論していただいて原則の負担を増やし、例外的に特に所得の少ない方を支える仕組みを考えるという方が、残っている議論の時間からこうなっているのかもしれませんけれども、ちょっと違和感を覚えております。
 2点目、これは特定施設の中で現在の外部サービス利用型と言われるものがありますが、それと今回の24時間定期巡回との形の区別がなかなかつきにくい。今日、冒頭にサービス付き高齢者向け住宅協会さんもおっしゃいましたけれども、役割分担、どのような使い分けを制度的に考えておられるか、きちんと整理が必要だろう。現在、外部サービス利用型の特定施設は養護老人ホームで非常によく活用されておられる。24時間定期巡回が今後サービス付き高齢者向け住宅でお考えだということになりますと、有料老人ホームで住宅型と呼ばれるもので、自前で訪問介護、通所介護等を備えておられるところも結構ございます。そういったところにどういう選択肢、あるいは進み方をやれるのか。現状の整理ですとか考え方、あるいは活用のよいところ、悪いところなども少し議論として整理していただけたらと思います。
 3点目はちょっと細かいことですが、主な意見の中でも出ておりますけれども、有料老人ホームは入居時自立の方から入居時要介護の方、あるいは有料老人ホームという中で言いますといわゆる昔の託老所と言われているような非常に規模の小さいものから高額なものまで、実にさまざまな形のものがあります。経営実態調査の数字なんかも、例えば家賃の自己負担分を入れたりしますので、どうしても人件費率が小さくなるというようなこと。
 あるいは、給付分科会の方でも薬剤投与について有料老人ホームは薬が多いんじゃないかみたいな御指摘を実はいただいたりしておりますが、そういったところも私どもの実情調査で言うとホームのかかりつけ医がやっておられるのと、そうでなくて個人のかかりつけがやっておられるところでは差が出てくる。有料老人ホームはほかのところと違って、民間のいろいろな創意工夫まずありきで多種多少なものが入っておりますので、そういう実態の把握についてももう少し実情に即した調査ですとか分析をお願いできたら、その上で報酬の議論をしていただけたらと思います。

○宇都宮老人保健課長 では、老施協さんお願いします。

○全国老人福祉施設協議会 全国老人福祉施設協議会です。
 まず1つは通所介護の件ですけれども、給付費分科会の方で時間区分の変更が議論されています。全国老施協としましては、時間区分を変えるのであればいわゆる送迎時の時間もサービス提供時間に含めていただきたい。
 というのは、利用者にとって通所介護を使うのは家を出てからおうちに帰るまでの時間が通所介護としてとらえている。ところが、通所介護の概念というのは、すべての人たちが1つの通所介護事業所にそろってサービス提供時間がスタートして、すべての方が同時にその施設を出るときでサービス提供時間が終了する。送迎というのは報酬的には基本単価の中に含まれましたけれども、時間の概念は全く除かれている。
 どういう部分としてそこの部分をとらえるかというと、やはり利用者にとっては家を出たときがスタートですので、時間区分の変更をするのならば送迎時間を加味した体系にしていただきたい。それが1つの意見でございます。
 それから、先ほど少しお話が出ました特別養護老人ホームにおきます看取り介護の部分で、がんの末期の患者さんの部分、在療診が特養に入ってがんの末期の方をフォローしていくという部分ですけれども、医療と介護の併給の問題がございます。在療診の方からドクターが来られて、いわゆる看取りのためのケアの部分に入っていきますと、特別養護老人ホームの方の看護介護等の職員すべてが看取り体制に入って努力をして頑張っていく。ところが、在療診の方の医療の請求があるということは、介護側の看取り介護加算というのは請求できないということが起こってきます。そういう点が、やはり特養の介護職員、看護職員が努力した部分と、一方、別の事業所である在宅療養支援診療所のドクターの方の部分と、連携はとっても全く別の所帯ですので、そこはやはり併給が認められないと、この部分というのは進んでいけないと思いますので、そこの部分の御検討をお願いしたいと思います。
 それともう一つ、特別養護老人ホームの低所得者対策の問題です。1つは、所得の低い方の補足給付等、いろいろな問題点がございまして、細かくしていくということについては賛成です。
 ただ、所得の高い方からいわゆる負担をお願いするというのが、だんだんすべての中に広がってきている。特養の負担だけじゃなくて全体に広がってくると、果たしてそれでいいのか。保険料もいわゆる収入に応じて負担をしている、その部分もまた一段と差がついてくる。利用料の方についても、所得に応じて利用料を高くしていく。
 払える能力があるから払ってもらうというのは一つの考え方なんですけれども、では果たしてそれで公平なのかどうか。介護保険制度をつくったときは、いわゆる措置の時代の応能負担から応益負担に変えた。ところが、今すべての考え方がどうしても応能負担の方に向き過ぎているんじゃないか。少し、そこはやはり利用料の関係も含めて大きな見地で検討すべきじゃないか。
 それから、社会福祉法人としまして低所得者対策の分の軽減制度というものがございます。ところが、なかなか100%の社会福祉法人が今その社福の軽減制度をしていない。その中の1つの要因として、市町村がやはり社会福祉法人の軽減制度に乗り気じゃない。いわば社会福祉法人が軽減制度をして使ってしますと、約2分の1弱の補助がいただける。この軽減額の半分が補助として返ってくるという制度がございますけれども、その予算化をしたくないために、市町村としては社福の軽減制度はいたしませんというところがまだ大分残っております。
 ですから、そこはやはりすべての市町村がしていただいて、すべての社会福祉法人が軽減制度を行う。逆に、軽減制度ができないところはペナルティ等があってもしかるべきじゃないか。それぐらいのつもりで、やはり社会福祉法人の使命として低所得者対策というのは一つの考え方の中で進めていかなければいけないと思っておりますので、それのフォローをお願いしたいと思います、よろしくお願いします。

○宇都宮老人保健課長 では、全老健さんお願いします。

○全国老人保健施設協会 老人保健施設協会の山田でございます。
 私たちは団体として要望書も提出しておりますので、簡単に要望を述べさせていただきます。
 総括的に言いますと、老人保健施設は在宅復帰支援、在宅ケア支援、そして生活リハビリテーションの提供施設並びに医療提供施設という位置付けでございますが、そのような機能を2025年に向かって発展強化するという方向性をメッセージとして是非打ち出すような改定にしていただきたいというのが総括的な要望でございます。
 その中で幾つか具体的にお話ししますと、まずは在宅復帰の問題でありますが、在宅復帰を評価する方法として今、在宅復帰支援機能加算というのがございます。これも算定要件がいろいろありまして、回復リハ病棟の在宅復帰は単純に全部の在宅へ帰った人の比率を出しているわけですが、老健の場合は在宅での生活が1か月以上見込まれるという前提がございます。そのためにといいますか、そうなりますと要介護1の人と要介護5の人と、これは同じ1か月でいいのか。その在宅へ帰る重さと言いますか、難易度というのが全然違うだろうと思っています。そういう意味で要介護3、4、5の中重度の人はそこを1週間程度に短くしていただきたい。
 理由は、まずなるべく長期に在宅に帰るということは望ましいことでありますが、やはり重度の人を在宅に帰すとなりますと家族の安心の問題、本人の安心の問題、そしてさまざまな在宅サービスが本当にそれでいいのかという問題もございます。
 もう一つは、帰るからにはその前提として在宅での居場所を確保するということがございますので、居場所を確保するためにもなるだけ早い時期に帰してあげたい。ただ、その場合、1週間でもいいからということになりますと、帰る確率が大分高くなるだろうということであります。
 その繰り返し帰ることによって、在宅で安心して送れるような環境を家族、本人、そして在宅サービスと組み合わせるということできちんとして経験を積んでいくことで長い期間の在宅復帰へとつながっていくというふうになると推測しますので、是非そこは御検討いただきたい。
 それからもう一つ、老健も看取りが少しずつ増えてきております。亡くなって退所される方が実は退所者総数には入りますけれども、在宅に帰った方には入らないということで、やはりこれは対象者総数から外すのか、在宅へ帰ったというふうにみなすのかをしていただかないと、これからの看取りの問題が大きな足かせになってくるだろうと思っています。
 それから、後で述べさせていただきますが、老健の場合は老健で提供する医療というものに非常に縛りがありまして、何らかの疾患が発生した場合は一時的に病院へ移して病院で治療していただかざるを得ません。
 ところが、老健は特養とは違いまして病院へ移した時点で即退所になりますので、これも在宅復帰率を下げる要因になっております。多くはまた老健へ帰ってきていますので、老健へ帰ってくる人は退所者の総数から外すというような考えを取り入れていただきたいということがあります。
 次に、リハ提供施設としてリハを充実させる方向性を是非打ち出していただきたいと思っております。具体的には、リハ提供量と提供時期の問題であります。今、短期集中リハビリテーションというものがございますが、これは1日20分という提供量の問題であります。もう少し必要な人にはたくさん提供できるような体制がとれないかということと、もう一つはこの短期集中リハビリテーションは算定要件にその施設を3か月以上利用していないという前提があります。ところが、療養の経過中に例えば骨折とか脳卒中の再発作とかということで、その結果として生活機能が極端に落ちる場合がございます。そういう場合に、速やかにある程度一定量のリハを集中的に提供できる体制を是非つくっていただきたい。それを評価するような体制をつくっていただきたいということが、リハ提供施設としてのリハ機能を充実させる方向性ということでの要望でございます。
 それから、医療提供施設として、現在は提供した医療にかかる費用がほとんど包括されているという実態がございます。
 ただ、やはり療養経過中に肺炎を併発したり、あるいは尿路感染症を併発したりすることが、最近は非常に利用者が重度化してきていますのでよくあります。これをすべて今、多くは病院へ転院して治療していただくということをしていますが、やはり老人保健施設は医師、看護職がきちんといますので、1週間程度の入院治療で治るような疾患に関しては老健で入所したまま継続して治療をして、その治療費用についてはきちんと評価をするという方向性を取り入れていただきたいと思います。
 そうすることによって、非常に地域医療も今、混迷していますし、施設から病院へ移ることによっての利用者の不安、それから生活機能の低下も予防できますし、老健に配置されています医療職が医療職としてのモチベーションを高めるという効果もございますので、是非そこは御検討いただきたいと思います。
 あとは、認知症ケア体制の充実、今、精神科病院は在宅へ向けて退院促進を進めていますが、直接在宅になかなか帰れないということもあると聞いております。そういう意味では、老健が中間施設としての機能が発揮できるような体制、あるいは認知症を早期発見するような方策に対する評価、そういうことについて御検討いただきたいと思います。
 あとは、介護支援専門員と支援相談員の役割の明確化とか、介護職員処遇改善交付金、あるいは補足給付の問題もございますが、それは要望書に述べておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。以上です。

○宇都宮老人保健課長 24時間さんは先ほどお話いただいたので、グループホーム協会さんからお願いします。

○日本認知症グループホーム協会 日本認知症グループホーム協会でございます。資料1に主な意見として5項目を挙げていただいておりますが、これにつきましてはもう既に申し上げましたので改めて申し上げません。
 追加発言として申し上げたいことは、1つはグループホームにおける医療連携というものでございますが、グループホームにおきましては看護職の配備がございません。軽微な疾病であっても、なかなか認知症の方は自分で症状を訴えることができないというようなこともあります。そういう意味で、医療連携というのはもっともっと進んでいかなければならないと思いますし、グループホームができまして10年を超えまして重症化をして終末期を迎える人も多くあるという実情もございます。
 それからもう一つは、認知症の早期リハビリテーションというものがあるわけですけれども、認知症のケアに特化しているようなグループホームにおきまして、こういうものがなかなかできないということについても、やはりこの医療連携の一つとしてリハビリの人に来ていただくということも必要ではないかと思っておりまして、特に訪問看護ステーションや在支診、あるいは在支病という方々がこのグループホームの医療連携に積極的に取り組めるような制度設計をお願いしたいということが1つでございます。
 もう一つは、先ほど低所得者対策というものが老施協の方から出されましたが、グループホームにおきましても低所得者の方が実際上入所できない、利用できないという実情がかなりございます。そういうものに対して補足給付というものにはなかなかそぐわないかもわかりませんけれども、これはやはり少し考えていただかなければいけないことではないかと思っております。
 それから、これは経営の実態調査におきまして利益率ということでいろいろなものが判断をされておりますが、御承知のようにグループホームは6人から9人の1ユニット経営というものが4割前後ございまして、この1ユニット経営の場合に、たとえその利益率が8%、10%ありましても、実際上は1か月に20〜30万程度という粗利でございます。こういう粗利で、もしエアコンが壊れたとか、いろいろなことがありますと利益というのは飛んでしまう。そういう利益率ではなくて、利益の粗利というものを勘案していただけたらというふうに思っております。
 それからもう一つお願いをしたいことは、現在グループホームは総量規制はなくなってはいるんですけれども、実質上、介護保険は財政的な理由からいわゆるグループホームが設立できないという市町村はかなりの数、挙がっております。そういう中で、認知症の方々がこれからまだどんどん増えていく中で、認知症のケアに特化しておるグループホームというものがどれぐらいの量、どれぐらい必要であるかということをもう少し根本的に考えていただいて、必要なものは認めるというふうな方向でお願いをしたいと思っております。
 あとは、交付金の問題もございますけれども、今、我々のところはその他の区分が約60%を占めております。その中で0.6%のマイナスにこの交付金の支給というものが介護報酬掛ける交付率になっておりますので、グループホームの場合はいわゆる住居費でありますとか食材料費というものは介護療養費の中に含まれておりませんのでどうしても低額になるという中で、これが経営に及ぼす影響は非常に大きいものだと思っております。0.6%プラス何%になるか。
 そういう中で、先ほど申し上げましたように利益率じゃなくて利益から考えると非常に零細な、あるいは経営に危機を来すような業態であるということをお考えいただきたいと思っております。以上です。

○宇都宮老人保健課長 それでは、福祉用具供給協会さんお願いします。

○日本福祉用具供給協会 日本福祉用具供給境界の山下です。
 資料1の4ページと資料2の7ページを見ていただきながら、今までの話のなぞりになるかもしれませんが、お話をさせていただきたいと思います。
 これはずっと言っている話なのですが、福祉用具という分野は非常に歴史が浅いためになかなかそういった効果についての理解が得られない。介護保険のお陰で、大分いろいろ世の中には福祉用具の認知度は高まってまいりましたが、介護保険のスタート時に某ベッドメーカーがアンケートを取りましたら、数ある介護保険サービスの中で利用したいサービスはというアンケートの問いに最下位で福祉用具の貸与というのがあったそうです。
 非常にがっかりした中でもう一度違う項目を立てて、利用してみたら一番よかったと思うサービスは何だと聞いたら福祉用具貸与だったと、ベッドメーカーの話を割り引いたと考えても、そういうふうにサービスの効果というものを実態としてなかなか認知されていなかったものであると思っています。介護保険がスタートして10年経ちましたので、かなりその辺の認識は変わってきたと思いますが、まだまだ我々から考えれば不十分だというふうに認識しております。
 介護保険は当初、まず量の確保というところから入りましたので、指定要件も含めてかなり軽めのハードルだったという中で質はおろそかにされてきて、事業者によってはかなりばらつきがあるというのが実態だったというふうに思います。
 訪問が基本的な重要なパートなんですが、貸しっ放しにして10年近くも訪問しないとか、そういう話も聞いております。ようやくこの4ページの資料1の1にあるように、質への取組みというのをやっと国の方でもしていただきまして実現しそうな可能性が出てきました。いわゆる在宅サービスは今までほかには義務付けられていたのが、福祉用具貸与だけが個別援助計画書の義務づけなかったのを指定基準にしていただけるという方向で今、検討が進められているということで、非常にありがたいと思っております。
 加えて、これは次のステップとして6か月に1回、訪問によるモニタリングも是非お願いしたい。まず導入のときに何でこの福祉用具がこの御利用者に出されているかということを貸与計画で述べて、その方の状態像は常に変わっていきますので、それに合わせてモニタリングをして、時間の経過とともに今の福祉用具がふさわしいものなのかどうかということを把握していくということが非常にサービスの質につながると考えていますので、是非これもお願いしたいと思っております。
 それから、分科会の方の資料2の7ページの「福祉用具について」の1番に「「外れ値」への対応について」ということがございまして、論点整理の中でこのことも出ておりますが、「外れ値」のニュアンスが大分変わってきております。
 資料1のポツの3つ目のところに「1万円のベッド」とあります。これは私の方の説明が不十分だったと思うのですが、1万円のレンタル料という意味ですのでベッドそのものが1万円ということではありません。通常、1万円くらいで貸しているベッドを10万円で貸す。こういうものについては「外れ値」であって、これは何らかの詐欺行為に近いような行為になります。こういったものはいわゆる健全なまともな事業者にとって非常に迷惑な話ですので、是非こういったものはチェックをしてくださいというお話をさせていただきましたが、最近は適正化の中で保険者が利用者に通知をするという話がありまして、そのチェックの仕方がかなりこの趣旨とは違ってきているというふうに思っております。
 それは、国の方で拘束はできないのかもしれませんが、福祉用具サービス貸与というのは附属するソフトの部分でかなり大きくて、訪問というものも含めて非常にコストがかかるものでして、これによって適正な用具を供給できるという仕組みになっておりますけれども、普通のサービス、在宅サービスとどこが違うかというと、利用者のお宅に用具を置いてきてしまえば何もしなくても報酬が発生するという仕組みがありますので、勘違いをされて粗悪な安いサービスに流れていくようなことが決してあってはいけないというふうに我々は思っております。
 その辺のところのサービスの内容について、ある程度適正化の通知の中にも盛り込まないと、非常に利用者にとってマイナスな、これから4割という高齢化率になるような社会になったときに、やはり福祉用具の介護サービスへの支援、コラボレーションとうのはすごく大事だと思いますので、健全な福祉用具サービスが行われるような環境整備という意味では非常にこの部分は私どもが危惧するところでありまして、是非この辺の適正化、いわゆる通知をするのはいいことなんですけれども、それに加えてそういったソフトの部分を少し加えていただかないと、非常に悪い結果になってしまうのではないかと我々は危惧しております。
 それから、ノーリフトポリシーという言葉がありまして、いわゆる訪問介護をされている職員の方々が非常に劣悪な環境、非常に厳しい腰痛が当たり前の職場環境になっておりますけれども、こういったものの解消のためにも是非福祉用具の活用というのは必要だと思っております。日本はかなりそういった意味では遅れていると思いますので、是非この辺のところも御理解いただきたい。
 ワーカーさんだけではなくて家族の方の負担も減らすということで、福祉用具は自立支援の道具という部分と介護負担の軽減というものがありますが、介護負担の軽減というのはいわゆる介護する人たちのためのものだと考えられやすいのですが、実際はそうではなくて介護される方も負担をかけているというのが非常に精神的な負担になるわけでして、少しでも周りの人が負担なく自分の介護をしてくれているというのは、その本人にとって非常にプラスな効果になるということを忘れてはいけないと思っております。是非その辺のところも御理解いただきまして、連携の仕組み、そういったものに是非ノーリフトポリシーも含めて御対応いただければと思っております。
 最後に、今日は施設の方も結構いらっしゃるんですが、やはり介護保険はシームレスなサービス提供ということで、今は在宅でいい福祉用具が結構使われておりますけれども、施設に入るとなかなか普段使っているいい福祉用具が使えないという声はよく聞きますので、是非その辺も制度設計の中で御対応いただければと思っております。
 以上です。どうもありがとうございました。

○宇都宮老人保健課長 それでは、日慢協さんお願いします。

○日本慢性期医療協会 日本慢性期医療協会の池端です。私は、医療と介護の連携という点を中心に3点ほどお話をさせていただきたいと思います。
 まず、先ほどユニットケアの諸隈先生の方からもお話がありましたように、特別養護老人ホームの配置医師とかかりつけ医の問題はそろそろここで(柔軟な対応ができるように)解決をしていただきたい。そこの連携をスタートすることによって、特別養護老人ホームでの看取りも増えますし、または最近多い介護療養型から特養の方にお願いする方も、逆に連携をしながら見ていける環境をつくっていける。これも在宅支援、あるいは急性期を守るという意味では、非常に大事な点だと思います。在宅医療支援病院を当協会においても、目玉の1つとして大きく誘導していこうというふうに考えておりますので、是非その辺も御検討いただければと思います。
 2点目は資料2の4、5にもありますように、介護療養型医療施設は廃止が一応6年間延期はされましたけれども、いまだにすべて転換ということは残っています。当然ながらデータにも出ていますように要介護度はどんどん上がっていて、上がっているということは逆に医療必要度も上がっている。特にがんで麻薬とかを使わないターミナルケアとか、身体合併を伴う認知症とか、非常にこれから介護療養型が必要になるような患者層がどんどん増えてきているのが実情です。何も経営者が転換したくないからしないのではなくて、したくてもできないからなんだということも是非御認識いただきたいと思います。
 それから、介護療養型医療施設を廃止するということはきちんと政策的にいろいろ検討した上で決まったことではなくて、一定の医療費を削減するということでばたばたと決まったということを認識しております。
 是非、この辺でもう一度この6年の間にきちんとその必要性が本当にないのか、あるのかということを検討していただきたいと思いますし、利益率が税引き後の5%で出ています。本当にぎりぎりでやっていますので、今回また同じように政策的に大きく下げられてしまえば困るのは我々ではなくて利用者の方ではないかと思っております。
 しかも、もし介護療養型が廃止すれば、今のところは医療療養へ転換するという流れが一番多いようですので、その辺も含めて考えていきますと、医療保険の財政負担を減らすということではなく、医療保険と介護保険の両方で考えていけば、今、医療と介護の連携ということで究極の連携をしているのがこの介護療養型医療施設であり、これから必要になってくる施設だということを現場の者として非常に強く認識しておりますので、その辺も是非お考えいただければと思います。
 あとは、資料2の4の?、?、?にありますように、介護保険3施設で(現在より医療が提供しやすい体制を求めて)医療の必要度を上げていくことは、私はおおいに賛成です。是非これはそれぞれの立場で医療の必要度を上げていって、医療が必要な方をどんどん受けていくことで急性期を守るということが非常に大事になってくるんじゃないかと思います。
 そうしないと、本来ならば慢性期あるいは介護施設に行ける方が急性期医療で高い報酬で入れざるを得なくなってしまうということは、先ほど言ったように医療保険の財政負担ということを考えれば、介護保険施設が医療の必要度をそれぞれの立場で今より少し上げていくということを政策誘導していくことこそ、本来の姿ではないかと考えていますので、是非御検討いただければと思いますのでよろしくお願いします。
 最後に、介護職員処遇改善交付金の問題です。御承知のとおり、これは介護療養型だけの問題ですけれども、実際に療養病床というのは介護型と医療型とを併設しているところがかなり多く、(政策的には)介護療養型の介護職員のみの処遇改善になってしまっていますが、実際はそういうことができなくて、経営者の負担である程度そろえていることがあります。
 その辺も含めて、もしこれが内包化されるのであれば、その介護職員処遇改善交付金の弾力的な運営、病院全体である程度介護職員に使えるようにしていただければと思っています。そうしないと、異動の度に処遇改善する病棟としない病棟があって給料を下げるというわけにもいきませんので、是非この辺の弾力的運営ということも御検討いただければと思っていますので、よろしくお願いします。以上です。ありがとうございました。

○宇都宮老人保健課長 では、リハビリテーション病院・施設協会さんお願いします。

○日本リハビリテーション病院・施設協会 提出させていただいた資料に基づき話したいと思います。
 個別の介護保険、リハビリテーションに関わるサービスの在り方等につきましては、いろいろなところで提案させていただいておりますので、今日は地域包括ケアのシステムが25年に向けてできますように、これは是非つくっていかなければいけないと強く思っておりますが、そういう立場に立ち話します。これまで私どもは、皆様方にはなじみが薄いかもしれませんが、地域リハビリテーションという考え方に基づいて過去さまざまな取組みを行ってまいりました。
 今回の地域包括ケアのシステムづくりは、地域リハビリテーションの考え方や目標と同じであると言いますか、似たものであると認識しております。そのような意味で、1枚目の私どもの考え方、これは1991年で随分古いですが、現在も同じような考え方で地域づくりをお手伝いしているところです。
 ここにありますように、ただ単にサービスの提供だけではなく、特に大事なのがネットワーク、組織活動、連携の問題です。ここがうまくいかないとせっかくのサービスもうまく利用者に反映していかないということで、ネットワークづくりにも力を入れてまいりました。3番目の教育啓発というちょっとなじみの薄い言葉かもしれませんが、最後は地域で生活するとなると周りの地域の住民の方々を含めて御理解がどうしても欠かせないわけです。そういうことから、特に介護予防などもこれと絡んでまいりますが、啓発活動を実施してきたところです。
 次のページを開けていただきますと、実はこれは老人保健課の補助金事業として始まったものですが、介護保険の前から地域のリハビリテーション支援体制をつくっていこうということで、最初の考え方が介護保険のない時代ですので、都道府県にリハビリテーション協議会、また県によっては県のリハセンターみたいな機関がございますので、そういうところを指定して実際の支援に当たっていくという都道府県のリハ支援センター、そして二次医療圏に地域リハの広域支援センターという名前で1から4に示すような活動をやっていこう。そして、一番身近な一次医療圏の活動を支援していこうということで始まったわけです。
 2003年、介護保険が始まった後ですが、住民を支えようということで逆の図になっていますが、2003年には広域支援センターが地域リハケアのチームを支えていこうという絵に変わりました。現在どのような状況にあるかということを簡単に次の図に示しております。
 最も多く実施されたときが41都道府県ということです。多くの都道府県に取り組んでいただき、広域支援センターが280近くあったということです。この後、補助金が地方に移りましたので、これは小泉改革のときだったと思います。少しずつ減りますけれども、現在広域支援センターが230ぐらい、実施していただいている県が30ぐらいと、少し細々となってきましたけれども、頑張っている次第です。
 主な活動ですが、介護予防の支援にはかなりの都道府県が活動していますし、昨今の課題は地域の医療の連携づくりにエネルギーが使われています。広域支援センターもこの介護予防のネットワーク、そしてまた地域医療連携のネットワークという活動がされている報告になっています。
 最後のページですが、最初の懇談会のとき、または介護給付費分科会のヒアリングで、今回示された地域包括ケアシステムを簡略化したものに、地域リハビリテーションの推進の立場、または地域のケアチームづくりが進むようにということで、在宅リハセンター案を提案し、その機能は下に案として示しています。
 この右の方だけ、身近な小・中学校区レベルだけを取り出して最後の図を見ていただきますと、リハリビテーションの立場から地域の支援体制、推進事業が全国で30ぐらい行われていますので、こういうものを十分に活用する視点も大事であろうと思います。新たに、在宅リハ支援センターというものが市町村レベルで、前回の介護給付費分科会でリハビリの専門職と訪問介護の連携ということが提案されたように伺っておりますけれども、そのほかにケアマネジャー、あるいはまたかかりつけの先生方への支援ということも可能だと思います。
 それから、地域への啓発活動ということになりますと、下の方にございますが、新しい公共(パートナーシップ)というところでのさまざまなリハビリテーションの立場からの関わりもできるのではなかろうかと考えます。
今回、リハ支援センターは別にいたしまして、リハビリテーションの立場から訪問介護等に支援をしていくということが提案されたようですが、形がまだ私自身うまく理解できていないところもございますが、例えば文面の中に医師の指示という言葉がうたわれております。医師の関与を決してないがしろにするという立場ではないのですが、実際に指示をしている立場もあり、非常に書類とか指示も多いわけです。
 基本的にケアプランの作成とか、訪問リハビリテーションとかの指示においては我々の関与が大事であると思いますが、このチームにおける連携、あるいはリハビリテーションの技術、基本的な技術を他職種への技術移転という形で支援していく場合は、手続きが簡略化されてもいいのではないか。現在、居宅療養管理指導等が行われていますが、なかなか増えていないような印象を持っています。そういった意味では、手続きのあり方を検討してもいいのではないかと思っています。
 訪問介護の場合は訪問リハと同じ土俵で仕事をするという機会が出てきやすいわけですが、ケアマネジャーと我々が一緒に仕事をするということは制度上ございません。そういった意味では、この絵にありますように、訪問介護だけではなくてケアマネジャーとの連携も同じように考えていてもいいのではなかろうかと思います。
 そういうものをやるためには、やはりリハビリテーションの拠点がどこかということが明示される必要がございますし、例えばケアマネジャーや訪問介護の方から依頼があっても、忙しくて行けないということにならないように、これは是非推進した方がいいと思いますので、在宅リハセンター、支援センターなどは依頼があればすぐ駆けつけるという制度にしていくことも一つの案ではなかろうかと思っています。
 サービスの在り方以外のことで、地域リハビリテーションの立場から地域包括ケアシステムの今後の発展と定着を願って発言させていただきました。以上です。

○宇都宮老人保健課長 では、民間介護事業推進委員会さんからお願いします。

○民間介護事業推進委員会 それでは、民間介護事業推進委員会の馬袋から御報告を申し上げます。
 民間介護事業推進委員会は、サービスの提供6団体及びシルバーサービス振興会、7つの団体で連携をとっています委員会でございます。私たち委員会は、特に在宅での生活を重視した地域包括ケアシステムの構築を強く願うというところに重点を置いて、今回の介護報酬改定についてはその重点施策についてお願いをしていく方向でございます。
 その中でも、定期巡回・随時対応サービスについては、利用者の在宅での生活機能の継続を重視したサービスという意味では地域包括ケアの要になるものだろうということですので、これを事業団体として積極的に取り組むということについて、そのためにこの普及促進については人材の確保及び地域特性等、柔軟な対応をもって早期の実現が図られるような対応にしていただきたいということがございます。
 それから、特に在宅で広く利用者に利用していただいています訪問介護、介護予防、訪問看護については給付費分科会でもいろいろな議論がされているところでございますけれども、利用者の方が在宅で継続して介護を受け、そして介護予防となるよう、その現実と実態とエビデンスというところで十分議論を踏まえた上で慎重に進めていただきたい。特に、多くの利用者さんが使っていらっしゃいますので、変更していくにつきましては十分な理解、説明をする機会をどのように設けるかということも、合わせて変更については十分な検討が必要であろうと思っております。
 そして、訪問介護のところで今回提案が出ていますサービス提供責任者の要件であります実務3年の訪問介護2級を持つサービス提供責任者の段階的な廃止という提案については、質の向上からその方向性は理解しております。
 しかし、24年の4月と言いますと、あとはもう4か月しかないというのが実態でございまして、このことから現在働いております提供責任者、人材の確保、システムなどの影響があり、急激な対応はできないという事業者もありますので、延長の調整ができないかということを御検討いただきたい。
 一方、介護福祉士の養成においては、2級ヘルパーの実務経験のみの受験資格廃止については、労働の確保等から24年から実施する予定だったんですけれども、これを27年度に延長することにしたところですので、同じく今回の内容も是非そのような背景から延長されたことをかんがみて、この実施する方向については質の担保上必要だと認識はしておりますが、一定の期間の配慮をいただきたいと思っております。
 それから今、地域区分のお話が各団体から出ましたけれども、やはりこの扱いにおきまして、特に現行の区分と新区分の係数の乖離が大きい地域がございます。そういったところについては、十分な激減緩和をどのようにするかということを配慮いただきたいということでございます。また、処遇改善交付金が内包されて交付金を加算率とした場合、単価が下がり、地域係数が下がり、その分で係数をかけても処遇改善交付金が減少してしまうということになりかねませんので、十分そういった配慮をいただきたいということでございます。
 もう一点は、特に在宅で影響します区分支給限度額の基準額についてですけれども、平成21年度の改定及び今回の内容等で21年度は加算改定がありました。今年度議論しております処遇改善交付金等の介護報酬への処遇改善加算という形で組み入れますと、すなわち給付の単位数に影響してくることが想定されます。
 そうしますと、中重度で在宅でより必要となる方々について単位数の減少ということでサービスの差し控えというようなことが起きるのではないか。また、限度を超えた方々については10割の負担というような形で、ますます在宅でのケアが必要になったときに限度額の枠が少なくなり、かつ超えてくる方がありますので、是非、医療依存度の高い方とか中重度の方々に対して、このような加算に対して一定の基準額を超えるものについての対策をしませんと影響が高いのではないかと思っておりますので、是非この件は議論をして調整していただきたいところでございます。
 最後に、補足給付の件でございます。現在、補足給付が介護保険の中で継続すべきか、所得保障的に公費負担すべきなのか、税制の問題だとか議論されていますけれども、そもそもそのことによって本来在宅でも利用していかなければいけない方々との間に不公平な施策、低所得者の在宅利用者の方々に対しても公平な施策がなければ、施設に補足給付があり、在宅にはそういった制度がないということであります。
 私は、在宅に補足給付を出せという話をしているのではなくて、やはり在宅にいても施設にいても公平な低所得者に対する施策を打っていくべきで、この議論をそろそろ方向を出さないといけない時期ではないかということで提言をするものです。以上でございます。

○宇都宮老人保健課長 ありがとうございました。
 ひと通り皆様方から御意見いただきましたが、まだお時間ありますので、何か言い足りないこと、あるいは補足もしくは追加でも構いませんが、どうぞ。

○全国社会福祉施設経営者協議会 2点ほどお願いします。
 先ほど老施協さんの方から、社会福祉法人の減免制度のことについてお話がございました。隣の全国個室ユニット型施設推進協議会の方とも減免については進めなくてはと話していたのですが、私どもとしても、減免制度をやっていないところというのは、やはり社会福祉法人としての使命を果たしていないということで、ペナルティがついてしかるべきだと思っています。
 ただし、そのときに市町村がやっていないところがございますので、これについて地域主権の問題もあると思いますが、減免制度に相当したものを社会福祉法人ができるようなシステムをつくっていただいた上で実施しているか、していないかという評価をしていただきたいというのが1点でございます。
 それからもう一つ、ターミナルケアは非常にこれから重要になってまいります。先ほどもいろいろなところに出ておりましたけれども、地域連携パスの中にはっきりと在宅とか施設でのターミナルケアを位置づけていただいて、なおかつ自己決定がきちんとできるような国民的な議論を是非やっていただきたい。先週ありました介護経営学会でも、私はシンポジウムでこの2点はかなり強調して言ったことでして、病院は死にに行くところじゃないんだ、治療に行くところだというのが原則だと思います。
 私は、できるだけ住み慣れたところで最期を迎えられる方は迎えていくシステムができるといいと思っていますし、私もそうして亡くなりたいので、自己決定できるよう、国民的な教育を推進していただくということと、それからクリティカルパスの中にきちんとした形で組み込まれていくということを是非お願いしておきます。以上でございます。

○宇都宮老人保健課長 では、個室ユニットさんどうぞ。

○全国個室ユニット型施設推進協議会 今の発言にちょっと追加というか、個人的な意見を追加させていただきます。
 老施協さんも、減免をしないとペナルティはやむなしと。しかし、市町村がそれに参加しないというか、しない市町村が結構あるということですから、私は収入の何%というラインを引いて、社会福祉法人が真水で幾らしているかということで、市町村がそれに参加しようと、参加しまいと、そういうペナルティがいいんじゃないかと思っております。
 それから、ターミナルについてです。先ほども言いましたが、がんの末期の人たちだけは純粋の在宅の人と同じような医療が受けられる。しかし、死に至るプロセスにおいて、がんの末期であろうと、老衰であろうと、ほかの疾患で亡くなる場合であろうと、そのプロセスにおいてはほとんど差がないんじゃないかと思うんです。ですから、がんの末期もいけないようにするか、その他のあれは一緒に自由にするかということでお願いしたいと思います。
 それから、これは要らないことですけれども、このごろ新聞を読んでおりましたら特別看護師さんのことが書いてありました。じょくそうとか、がんの末期の錠剤で疼痛緩和をするとか、それについての研修が半年とか、非常に長かったような感じがするんです。そんなことをしたら参加する人がいるんだろうか。例えば、経験年数5年以上とか10年以上とか、そういう人たちにせいぜい長くて1週間の研修ぐらいにしないと普及しないんじゃないかと思います。よろしくお願いいたします。

○日本福祉用具供給協会 前回もちょっとお話をしたんですけれども、福祉用具は今12品目に分かれておりますが、非常に新しいタイプの福祉用具などが開発されておりまして、当初のいろいろな12品目に分けたときの規定よりも大分複雑になってきておりまして、市町村で扱えるところ、扱えないところ、ばらつきが出ています。
 これは非常に介護保険上、不公平になる可能性もありますし、今回の改定では無理かもしれませんけれども、大筋でやはり福祉用具の種類についての議論を是非深めていただいて、どなたも納得いくような形での品目の種類、そういった形での仕分け、分類できるような形にしていただければというふうに思っております。ロボットまでいくかどうかはわかりませんけれども、かなり福祉用具についてはいろいろなものが出ていますので、是非その辺の御対応をお願いしたいと思います。

○24時間在宅ケア研究会 24時間在宅ケア研究会です。
 実は、80回の介護給付費分科会の資料を見ているわけですが、その中で定期巡回・随時対応サービスの人員基準のイメージが出されました。こういう表ですけれども、これを拝見しますと現在の夜間対応型訪問介護より更に条件が厳しい。それは、夜間対応型訪問介護では看護職員、オペレーター、計画作成責任者、この3職種について、うち1名以上が常勤の保健師、または看護師とすると書かれているんです。これは、現状より更に厳しい条件をつけられてきたわけですね。
 前回の懇談会でも私は申し上げましたが、今いずれにしても専門職の多機能化を図らなくては人材の確保が難しいです。今はサービスごとにがちがちで基準で縛っていますので、それを緩和していただいて、同一法人内であれば兼務可能というような条件まで緩めていただければ、この体制はつくれるだろうと思うんです。
 兼務について、かなり緩和についてのお考えがいろいろと出されておりますので、この人員基準のイメージについてはもう一度ひとつ是非ごらんになっていただいて、緩和の方向で御検討をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○宇都宮老人保健課長 では、訪問看護事業さんお願いします。

○全国訪問看護事業協会 先ほど、がん末期ではない非がんの方へのことが出ました。訪問看護事業協会としましても、がん末期の方のところには回数制限なく訪問看護にいけるという定めになっているんですが、非がんの末期の方の場合はそれがないので、できれば非がんの方のターミナル期にも回数制限がないような仕組みをつくってほしいという要望を出しているところでございます。
 それから、先日の中医協と介護保険給付費分科会との打合せの中の資料を拝見していましたら、非常に訪問看護に入ることによって病院の在院日数が減っているというデータがありまして、11年から20年の経緯で見ていて、10年間で約35日短縮している。ですから、訪問看護が入ることで非常に医療費の削減にもなっているというデータではないかというふうに思いますので、是非訪問看護が普及していくように施策を考えていただければと思います。

○全国老人保健施設協会 先ほど日本リハビリテーション病院・施設協会から御説明いただきました地域リハの整備推進事業について、若干老健協会として追加させていただきます。
 実は、老人保健施設は地域ケア支援、それからリハ拠点施設としてこの事業にも基本的に積極的に参画しているところでございます。熊本県の状況をお話ししますと、熊本県は今、地域リハ広域支援センターが11ほど指定されて整備されております。
 私のところも、老人保健施設として広域支援センターの指定を受けておりましてもう十数年、平成11年からですから12年ぐらい経ちました。確かにこの事業は地道ですが、非常に大事な事業だろうと思っています。これも支援内容、あるいは活動内容が年々少し変わりまして、介護予防がこの介護保険に入ってきたときから、市町村も含めまして広域支援センターと一緒になって介護予防の助言指導、そして推進を図っているところでありますし、実は今年度から私のところはケアマネに対する相談指導、相談対応助言指導も行っております。
 そういう意味で、これから2025年に向けて地域包括ケアを支えるベースとなるような、このような事業は地道ですが、是非育てていっていただきたいと思います。特に老人保健施設は維持期リハ拠点としての整備、あるいは充実を求められておりますので、この事業の中核的な施設になり得ると思っております。
 それで、今回非常に厳しい財源の中ではありますが、やはり少しでも必要なサービスについては介護報酬で評価をしていただくという方向性でメッセージを出していただければと思います。
 例えば、既に出ています訪問介護とそのリハビリテーション専門職の同行訪問、指導、ケアマネの助言指導、福祉用具選定、あるいは住宅改修へのアドバイスというのも実は地域リハ広域支援センターは非常に重要な役割と思っています。リハ専門職を抱えておりますので、そういう意味では是非その辺は何らかの方向性を出していただければと思います。
 直接、介護保険サービスとは関係ありませんが、実はモバイルデイケアというものもやっておりまして、最初は山間へき地を中心に我々老人保健施設協会としては研究事業をやりましたが、実は今回、被災3県で福祉医療機構の研究事業で避難所、そして仮設住宅等を中心に生活機能低下を予防するという意味で、今は各県1か所ずつモバイルデイケアをやっております。非常に好評でして、やはりそういうものを地道に育てていくということがこれからの地域包括ケアの時代に向かって大事じゃないかと思っています。
 追加して述べさせていただきました。以上です。

○宇都宮老人保健課長 ほかには何かございますでしょうか。よろしゅうございますか。
 それでは、特に御意見がないようでしたら、そろそろお時間でございます。ここまでとさせていただきたいと思います。
 いろいろと貴重な御意見を賜りまして本当にありがとうございました。いただいた御意見等は事務局で整理の上、介護給付費分科会に報告させていただきたいと思います。
 それでは、閉会とさせていただきます。お忙しいところ、長時間にわたりどうもありがとうございました。


(了)

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